約 845,777 件
https://w.atwiki.jp/higashino_eden/pages/45.html
このwikiについて 目次 このwikiについてこのwikiは何ですか? このwikiで「東のエデン」の情報を探す人へ【初級者向け情報】 【中級者向け情報】 【上級者向け情報】 このwikiで「東のエデン」の情報を書き込む人へ誰でも編集へ参加できます 編集の仕方が分かりません>< このウィキの管理人に連絡したい このwikiは何ですか? このwikiは、アニメ「東のエデン」に関する情報をまとめるwikiです。 このwikiで「東のエデン」の情報を探す人へ 【初級者向け情報】 …「東のエデン」の基本的な情報 関連リンク集(Topページ) 2chスレのテンプレ 2chスレの過去ログ 用語集 登場人物 FAQ(頻出質問) 【中級者向け情報】 …自分で考察するための材料となる情報 時系列 マネー履歴 東のエデンの地理 【上級者向け情報】 …ネタバレ、ミスリード、玉石混交な考察、時間泥棒的な小ネタetc ゲームのルール オープニングの考察 エンディングの考察 各話ごとの考察 【ネタバレ】今後の展開予想 未解決の謎、気になる描写 解決済みの謎 小ネタ AAまとめ このwikiで「東のエデン」の情報を書き込む人へ 誰でも編集へ参加できます このwikiは、誰でも自由に編集へ参加できます。 編集の仕方が分かりません>< こちらの編集ガイドに目を通してみて下さい。 編集ガイド このウィキの管理人に連絡したい 管理人しか出来ない作業(ページ名変更、ページ削除、ファイル削除など)の依頼など、管理人に連絡したい人は、こちらの掲示板に書き込みをして下さい。 【連絡板】東のエデン(アニメ)まとめWiki - 東のエデン(アニメ)まとめWiki連絡板 公開された掲示板ではなく、管理人だけに連絡内容を伝えたい場合は、こちら 管理者へのお問い合わせフォーム
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/356.html
排撃者――表 ◆ZqUTZ8BqI6 またも押し寄せるインベーダー。 それを小蠅を払う気軽さでダイゼンガーはなぎ払い始めた。 テニアは知る由もないが、このダイゼンガーはオリジナルを越える戦闘能力を有している。 元来、両立しえない斬艦刀モード、オリジナルダイゼンガーモードの二つの特性と武器の使用を可能とし、 さらにもともとガンダムファイターなどフィードバック型の機体の強化に適したDG細胞で機体の性能、追従性を高めてるのだ。 腕を斬り飛ばして飛ばすシーンすら正確に想像できるようになったガウルンの頭脳と持ち合わせている体技。 これだけ揃っていれば当然だろう。 ダイゼンガーを中心に竜巻が起こる。 その斬撃は、インベーダーたちをまたたく間に壊滅させていく。 一刀で百の群れを切る。 二刀で二百に増えた肉片を四百へ。 空から降り注ぐ肉片が、大地を穢す。 広域殲滅戦闘において、ダイゼンガーの斬艦刀を中心とした武装はこれ以上ないほどの高相性を発揮する。 「ガアアアアアアア!!」 インベーダーの突撃――しかし、無為。 突如として大型のナイフ――これもテニアは知らないが、見る人が見ればグルカナイフと分かる――へ形を変えた斬艦刀が、 インベーダーを瞬殺する。その後も立て続けに飛来する数体を、使い勝手のいいナイフでダイゼンガーはさばいている。 そして、僅かにダイゼンガーへの攻撃の間が空いたとき、ナイフから大刀へと姿を変えた斬艦刀が、群れをなぎ払う。 テニア達は逃げるわけにはいかなかった。 逃げれば、そこにいるインベーダーの物量に押しつぶされる形となるだろう。 結果として、最悪の悪鬼がいまや自分を守護する盾なのだ。 結局僅か五分もかからなかった。 空を覆うほどだったインベーダーの大半を意気揚揚と片づけたガウルンが、またも自分たちの前に立つ。 まずい。 テニアがガウルンを見て反射的に浮かんだこの言葉だった。 ガウルンは、知ってる。自分と統夜、両方と話したからこそ真実を。 統夜は、もう別になんであろうとかまわないと言ってくれた。 それでも、ほんの少し、失望するのではないか。 そのほんの少しが、とても恐ろしい。 統夜は、剣を失っているにもかかわらず、自分を守ろうとガウルンと自分の間に立つ。 やっぱり、統夜は優しい。そんな彼を裏切る……いや裏切ったことは知られたくなかった。 「よう、また会ったな統夜」 「いったい、何の用なんだ。 俺を騙して、駒にして……もういいだろ!?」 ああ。 そこだけは触れないで。 それを聞いてしまったら、ガウルンは答えるだろう。 ―――「いやいや騙してるのはそっちの嬢ちゃんのほうだ」と。 そして、失望された自分を見て嘲り笑うのだろう。 一瞬後に起こる出来事が、この上なく幻視できてしまう。 お願い、やめて。 そう叫ぼうとする喉を、必死に押さえる。 ガウルンが、通信機越しに、下卑た笑いを深める。 そして、こう言った。 「いやあ、分かったか。お仲間同士本気で殺し合うのは楽しみにしてたんだが……ばれたらしょうがないな」 え? その言葉の意味はなにか。今から何をするか。身構えた時。 ガウルンから飛び出したのは、さらに驚愕の一言だった。 「いや正直に嘘は認めてやるよ。 その代わりってわけじゃないが……もう一度手が組まないか、ってな」 ◇ ◇ ◇ ガウルンに関して以前言ったことをもう一度言おう。 このガウルンという人間、一見単純で自堕落で享楽的に見えるが、その認識は間違っている。 この男は自分自身の経験と、だれよりも狡猾で、深い戦闘および戦術の判断で冷静に戦う、歴戦の戦士……いや修羅なのだ。 故に、無策であの蒼い魔王と戦うなどという気はさらさらなかった。 いかに自分に与えられたこの大型機が強かろうとも、それでもなお正面からぶち当たって勝てるとは思えない。 そうガウルンにすら感じさせるほどの人間離れした――いや人間という壁を越え彼岸を超えてしまった力。 そんなものと、のこのこ突っ込んでいって戦う? 正気の沙汰ではない。 人間としてのモラルなど欠片も持ち合わせてない狂人が、正気を語るのもいささかおかしいが、 ここ一点、戦闘においてガウルンの判断に間違いはなかった。 元の世界でも、この箱庭でも、ここまで戦闘を繰り返し生きてきたことがその証明となる。 戦闘狂で死をも恐れないことと、無為無策で命を投げ出すことでは、超えられない壁があるのだ。 そのため、手を組む相手としてガウルンが選んだのは、統夜とテニアだった。 二人とも、殺しに乗り、けして倫理なんて言うものを振りかざすことなく、そして十分な力を持ちえる存在。 さらに言うなら、統夜にはまだまだ伸びしろがあるし、遊びがいがある。 若干失望した部分もあるが、そんなものはカシムと同じだ。 本質的には、カシムも統夜も、そしてアキトもガウルン側の人間。 かなめやテニアのような存在で向こう側にいる気分に浸っているが、そんなものは薄い膜のようなものだ。 簡単に――そう、本当に簡単な、『かなめやテニアを殺す』というシンプルな方法できちんと戻すことができる。 むしろ、こうなったらテニアの真実を話すのはよくない。統夜にとって、テニアは綺麗な綺麗な宝石でなければいけないのだ。 そうでなければ、汚したときに生まれるお楽しみも薄くなる。統夜はアキトよりも、もっともっと輝くかもしれないほどの原石だ。 まだまだ光る卵を放置するのも気まぐれではあるが癪に障る。 (と、言ってもテニアを殺すのはまーだ少し先だがな。最低でも基地のあれを殺すまでは、な) テニアをこの場、統夜の前でぐっちゃぐちゃにするのも悪くないが、それをやってしまえば統夜と手を組むことは不可能だ。 気持ちの問題としては、優先順位として統夜を起こすのを第一にしたいところだが、 現実自分がカシムのいるあの世界に戻ってさらに楽しむためには、生き残らねばならない。 ということは、あの魔王を倒さねばならないということだ。 誰かが倒してくれるだろうなどと、夢想ができるほどリアリストのガウルンは楽観的にはなれなかった。 「……どういうこと、だよ? しかも……よくも……よくもぬけぬけと……!」 相手を探るような、それでいて怒りをこらえ切れていない声で統夜がガウルンに問う。 まあ、そうだよな、しかし若いねえ、と内心考えながらガウルンは薄く笑う。手を組もうという問いかけは100%ガウルンの勝手な都合なのだ。 統夜たちからすればわけがわからないに決まっている。 「まあ、その前に見てほしいものがあるんだが……そっちに送る。この殺し合いのマスターからの一杯だよ」 そう言って、ベルゲルミルとヴァイサーガにビデオメールを送信する。 少し不審がる様子を見せたものの、見てみなければ始まらないとでも思ったのか、両者ともその映像を開いた。 「なんだよ……これ……?」 愕然とした統夜の声。 まあ、そうだろう。自分が感じたあのプレッシャーを、統夜も経験しているのだから。 二人に送ったのは、自分が見てきた魔王が基地でインベーダーを蹂躙する映像だ。 ぐちゃぐちゃ語るのは、こういうときは逆効果だ。余計に胡散臭くなる。だから、分かりやすく映像で示す。 「これ……あたしが戦ったあの化け物……?」 テニアのお嬢ちゃんは、どうやらこれと戦ったことがあるらしい。 余計好都合だ。この映像のリアリティが増すってものだ。 さてさてと、一拍時間を置き、話をガウルンは切り出した。 「さーて、テニアのほうは戦ったことがあるらしいんだが……これが今暴れ回ってるわけだ。 当然、空飛ぶ化け物に加えてこんなモンがあったらずいぶん面倒だが……そこで、だ。 手を組まないかってことだな。もちろん、条件はさっきまでと同じで、好きな時に後ろから撃っていい。 この空飛ぶ化け物と、その蒼い化け物の両方を殺るまでの限定だ。今度こそ嘘は抜きだぜ」 自衛のために手を組めという説明。 無論、先ほどこの二人がずいぶん空の化け物にも苦戦していたのを見越しての提案だ。 得物を失ったヴァイサーガと、まだまだ本調子じゃないベルゲルミルでは、 インベーダーどもに、たかられ続ければそう遠くない未来、落ちるのは向こうも理解している筈だ。 「もっとも、俺一人でもやれるんだが……ちょっと今回ばかりは骨が折れるんでね。こうやって話に来たってわけだ」 自分一人ではまず無理などとは言わない。そんなことを言えば相手は間違いなく断るだろう。 弱みは見せず、相手の弱みに付け込む。それこそが、交渉の基本。 正直言えば、ガウルンも連戦の大きな疲労がたまってつらいのだ。 無言でいる二人を観察する。お互い、無言で目を合わせては、眉をしかめている。 強がりともいえる言葉だが、どうやら気付かれた様子はない。 今まで、自分がやってきた戦いが、結果として大きく効いているのだろう。 どうやらずいぶんと自分は恐怖の魔人の如く思われているらしい。 「ねぇ統夜。……ガウルンの提案、飲もうよ。統夜を『だましてた』ことを正直いってくれたし、このままじゃ危ないよ。 それに……あの蒼い角突きは、本当に危ないんだ。もし、不意を突かれたあっという間にやられちゃうかもしれない」 「テニア!?」 少し目くばせし、先に切り出してくれたのはテニアだった。 実際戦った分だけあの脅威は理解してるということだろうか。それにしても、話し方の妙なイントネーションのあった場所。 暗に、『手を組んでやるから真実は絶対に言うな』ということなのだろうか。 まったく、欲が深いというかちゃっかりしてると思いながらも、ガウルンは統夜に視線を戻す。 テニアと、ガウルン両方に見られては、さすがに同意するしかないと思ったのだろう。 相変わらず猜疑にまみれた声ではあったが統夜も再度の同盟を認めた。 「分かったよ。またあんたと組む。けど、俺たちは、『二人』で生き残るんだ。 以前言われた通り、何かあったら後ろから討つし、いざって時あんたを見捨てると思う。……いいんだな?」 「あぁ、もちろん。むしろそれで大変結構。こっちも、『一人』で生き残るつもりなわけだ。 しばらくは頼むぜ、統夜、テニア。これでどこぞの誰かと違ってネゴシエーションは成功ってわけだな」 なんにせよ、しばらく機体慣らしもしたいし、まだもう少し戦力もほしい。 基地にいるのは伏せて、しばらく話したあとなにか理由をつけて基地に向かわせればいいだろう。 「それで、とりあえずこっちは満足なわけだが……そっちは何か都合はあるか?」 「次の放送までは、A-1にいなきゃいけない」 「ほぉー、どうしてだ?」 「それは、ここに、ユーゼスが……っと!?」 流石にしびれを切らしたのか、再び周囲から集まり攻撃を始めるインベーダーの群れ。 「ユーゼス、ねぇ……何かしらないが、これを潰したらまた話は聞かせてもらおうか」 「こいつら……! 剣があれば……!」 「ああ、それならくれてやるよ」 ガウルンは、ダイゼンガーの腰に備えつけられていたもう一刀を、缶ジュースでも放るような気軽さで投げ渡す。 ヴァイサーガが、なんとか掴んだその刀の名は――ガーディアン・ソード。 身長がほとんど変わらないダイゼンガーの刀は、ヴァイサーガも扱うに適したサイズだ。 いや、むしろ鎧兜に似たダイゼンガーに比べて、騎士甲冑のヴァイサーガのほうがその日本刀離れしたフォルムの剣は似合っていた。 剣さえ手に入れれば、ヴァイサーガならインベーダー如き敵ではないはずだ。 「じゃ、こいつらで慣らしたあと……休んどくか」 鎧武者と西洋騎士が並び立つ。手に握られるは断てぬものなき刃。 その後ろを護るは、勝利の女神。 眼前に立ち塞がる醜悪なる怪物はその供物。 虐殺同然の戦いが始まった。 【ガウルン 搭乗機体:ダイゼンガー(バンプレストオリジナル) パイロット状況:疲労(大)、全身にフィードバックされた痛み、DG細胞感染 機体状況:万全 現在位置:A-1 市街地 第一行動方針:存分に楽しむ。 第二行動方針:テニアはとりあえず適当なところで殺す。 第三行動方針:アキト、ブンドルを殺す 第四行動方針:禁止エリアのインベーダー、基地のキョウスケの撃破 最終行動方針:元の世界に戻って腑抜けたカシムを元に戻す 備考1:ガウルンの頭に埋め込まれたチタン板、右足義足、癌細胞はDG細胞に同化されました 備考2:ダイゼンガーは内蔵された装備を全て使用できる状態です 備考3:謎の薬を一錠所持。飲めば禁止エリアに入っても首輪が爆発しなくなる(飲んだ時のペナルティは未定)】 【紫雲統夜 登場機体 ヴァイサーガ(スーパーロボット大戦A) パイロット状態:精神的に疲労 怒り 機体状態 左腕使用不可、シールド破棄、頭部角の一部破損、全身に損傷多数 EN70% 五大剣紛失 ガーディアンソード所持 現在位置:A-1 第一行動方針:インベーダー、キョウスケに対処 第二行動方針:ガウルン、ユーゼスと協力。でも信用はしない 最終行動方針:テニアと生き残る】 【フェステニア・ミューズ 搭乗機体:ベルゲルミル(ウルズ機)(バンプレストオリジナル) パイロット状況:焦り 機体状況:左腕喪失、左脇腹に浅い抉れ(修復中) EN50%、EN回復中、マニピュレーターに血が微かについている 現在位置:A-1 第一行動方針:インベーダー、キョウスケに対処 第二行動方針:ガウルン、ユーゼスと協力。隙があれば潰す。 最終行動方針:統夜と生き残る 備考1:首輪を所持しています】 →排撃者――裏 BACK NEXT 見よ人の心の光! 輝き唸る神の掌! 投下順 時の結実――すなわち成長 見よ人の心の光! 輝き唸る神の掌! 時系列順 時の結実――すなわち成長 BACK NEXT 怒れる瞳 ガウルン もう一つの対主催 怒れる瞳 統夜 もう一つの対主催 怒れる瞳 テニア もう一つの対主催
https://w.atwiki.jp/k2727324602/pages/416.html
2011年4月14日発売の「第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇」の情報集です。 基本的にネタバレ自重しておりませんのでご注意ください。特に攻略備忘録の部分。 (画像(上):第2次Z破界篇 SPECIAL ZIIBOX/本体) (画像(下):ファミ通1/20号 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇 特集記事表紙/電撃版攻略本) <リンク集> 公式ページ:http //www.suparobo.jp/srw_lineup/srw_z2/index.html 携帯サイト:http //wpp.jp/suparoboz2/ (携帯専用) Wikipedia:第2次スーパーロボット大戦Z (攻略wiki)第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇 まとめwiki:http //www44.atwiki.jp/srwz2nd/ <作品概要> <◆基本情報> 関連ページ:スーパーロボット大戦 No No.53 発売日 2011年4月14日 ハード PSP 定価 (通常版)7,329円(数量限定BOX)7,854円 開発 B.B.スタジオ 販売 バンダイナムコゲームス 主題歌 OP:NOAH/JAM ProjectED:願い/JAM Project 時系列前後 (No.52)スーパーロボット大戦L(※)第2次(ゲームアーカイブス)(※)第3次(ゲームアーカイブス)(※)EX(ゲームアーカイブス)(No.53)★第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇(※)第4次(ゲームアーカイブス))(※)新(ゲームアーカイブス))(※)F(ゲームアーカイブス))(※)F完結編(ゲームアーカイブス))(※)α(ゲームアーカイブス))(※)α外伝(ゲームアーカイブス))(No.54)魔装機神OGⅡ REVELATION OF EVIL GOD Zシリーズ (1)スーパーロボット大戦Z(2)スーパーロボット大戦Z スペシャルディスク(3・1)★第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇(3・2)第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇 <◆バンプレストオリジナル/味方サイド> 「スコート・ラボ」クロウ・ブルースト(声:うえだゆうじ):主人公。行きがかり上、ラボのテストパイロットとなる。『揺れぬ天秤』のスフィア・リアクター。 トライア・スコート:相方1。ラボの研究主任。 エスター・エルハス:相方2。研究所の居候→訓練生。ブラスタ:格闘優先/射撃優先に調整可能。 その他・現多元世界人エルガン・ローディック:「国連平和維持理事会」代表 シオニー・レジス(声:小林沙苗):「リモネシア共和国」外相/『★新帝国インペリウムに協力。』 カルロス・アクシオン・Jr.:「アクシオン財団」総帥/『★新帝国インペリウムに協力。』 ゼニトリー・マッセ:クロウを追い回す借金取り。 ???(シエロ・ビーター):ゲスト出演。(汎用)アクシオ:アクシオン製の量産機。 <◆バンプレストオリジナル/敵サイド> 新帝国「インペリウム」アイム・ライアード(声:安元洋貴):『偽りの黒羊』のスフィア・リアクター。 マルグリット・ピステール(声:小島幸子):聖インサラウム王国の騎士「アークセイバー」のハイナイト・ナンバー7。/『★再世篇でのパートナー候補3』 シュバル・レプテール(声:室園丈裕):聖インサラウム王国の騎士「アークセイバー」のハイナイト・ナンバー3。 シェーヌ・ピステール:聖インサラウム王国の準騎士であり、マルグリットの弟。本作にはある姿で登場する。 破界の王ガイオウ(声:小山力也):聖インサラウム王国を滅ぼした張本人。(汎用)次元獣ダモン (汎用)次元獣ブルダモン (汎用)次元獣ライノダモン 次元獣ライノダモンMD (汎用)次元獣ディノダモン 次元獣リヴァイダモン:超大型次元獣 アリエティス:アイム機 パールネイル:マルグリット機 エメラルダン:シュバル機 グレート・アクシオン:インペリウム旗艦 ゲールティラン<最終ボス機>:ガイオウ機 独自勢力アサキム・ドーウィン(声:緑川光):クロウとアイムを追うシュロウガ <◆参戦作品> 初出年代 作品名 1970-74年 (なし) 1975-79年 1977年:無敵超人ザンボット3 1978年:無敵鋼人ダイターン3 1980-84年 1980年:◆無敵ロボ トライダーG7 1980年:宇宙大帝ゴッドシグマ 1980年:宇宙戦士バルディオス 1981年:◆六神合体ゴッドマーズ 1982年:戦闘メカ ザブングル 1983年:★装甲騎兵ボトムズ 1983年:超時空世紀オーガス 1985-89年 1985年:※機動戦士Ζガンダム 1985年:◆超獣機神ダンクーガ 1985年:★装甲騎兵ボトムズ ザ・ラスト・レッドショルダー 1988年:★装甲騎兵ボトムズ レッドショルダードキュメント 野望のルーツ 1988年:◎機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 1990-94年 (なし) 1995-99年 1995年:◆新機動戦記ガンダムW 1996年:機動新世紀ガンダムX 1998年:◆真ゲッターロボ 世界最後の日 1999年:★地球防衛企業ダイ・ガード 1999年:∀ガンダム 1999年:THEビッグオー 2000-04年 2002年:OVERMANキングゲイナー 2004年:機動戦士ガンダムSEED DESTINY 2004年:超重神グラヴィオン ツヴァイ 2005-09年 2005年:創聖のアクエリオン 2006年:★コードギアス 反逆のルルーシュ 2007年:★機動戦士ガンダム00 1st season 2007年:◆獣装機攻ダンクーガノヴァ 2007年:★天元突破グレンラガン 2007年:★装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ 2008年:◆マクロスF 2008年:★劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇 2009年:★◎劇場版マクロスF~イツワリノウタヒメ~ 2009年:★真マジンガー 衝撃!Z篇 2009年:★交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい 2010-14年 (2011年/本作) ※年代参考:資料01:SF映像作品リスト ※初出年次順で掲載。★黄色セルは新規参戦。◎は機体のみ参戦。◆付はZシリーズ新参戦(完全新規参戦を除く)。 ※「超獣機神ダンクーガ」については、OVA初出の各種要素を含む(リンク先参照) ※Ζガンダムは劇場版準拠での参戦。ただし、公式には特段「劇場版」としての紹介はされていない。 <(参考)非リスト作品> ※上記リストにはないものの、実質的に参戦している作品 初出年 作品名 備考 2005年 機動戦士Ζガンダム(劇場版) 実質的に参戦(上記参照) 2007年 ◎劇場版 創聖のアクエリオン-壱発逆転篇- 実質的に参戦 - オリジナル <ゲーム情報> 【全話一覧】第2次Z破界篇シナリオ一覧(まとめ中) <攻略記録・その他雑感> 【攻略備忘録(攻略メモ/雑多メモ)】ストーリー上のネタバレワードについては反転式にしました。とはいえ攻略メモの性質上、多少のネタバレはありますのでご注意を。 第2次Z破 01~05話 第2次Z破 06~10話 第2次Z破 11~15話 第2次Z破 16~20話 第2次Z破 21~25話 第2次Z破 26~30話 第2次Z破 31~35話 第2次Z破 36~40話 第2次Z破 41~45話 第2次Z破 46~最終話 【第2次Zプレイレビュー】(非ネタバレ)20110413 第2次スーパーロボット大戦Z 攻略方針 20110417 第2次スーパーロボット大戦Z 第1次レビュー(~第14話) 20110418 第2次スーパーロボット大戦Z 第2次レビュー(~第29話) 20110419 第2次スーパーロボット大戦Z 第3次レビュー(~第31話)(特殊技能・強化パーツ) 20110420 第2次スーパーロボット大戦Z 第4次レビュー(~第33話)(曲・プレイ感) 20110421 第2次スーパーロボット大戦Z 臨時報告 20110422 第2次スーパーロボット大戦Z 第5次レビュー(~第36話) 20110423 第2次スーパーロボット大戦Z 第6次レビュー(~第46話)(要注目戦力) 20110424 第2次スーパーロボット大戦Z 第7次レビュー(~最終話)(プレイ結果・撃墜数ランキング) 20110429 第2次スーパーロボット大戦Z 攻略振り返り(SRポイント・ラスボス) 【雑感】20110106 第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇速報 20110107 第2次スーパーロボット大戦Z ファミ通記事&スパログ告知 20110112 第2次スーパーロボット大戦Z 第1段PV前夜 20110113 第2次スーパーロボット大戦Z 第1段PV当夜(放映当日は1/12) 20110114 シリーズ累計52タイトル 20110121 第2次スーパーロボット大戦Z ファミ通第2報 20110204 第2次スーパーロボット大戦Z ファミ通第3報 20110325 第2次スーパーロボット大戦Z 最新情報 20110428 第2次スーパーロボット大戦Z 第1週売上 20110505 第2次スーパーロボット大戦Z 第2週売上・他
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/359.html
もう一つの対主催 ◆YYVYMNVZTk 三度目の放送まで残り一時間弱――アキトの回復を待ち、ユーゼスは待ち合わせの場所であるA-1へと機体を進めていた。 このまま進めば放送を前に統夜、テニアと合流出来るだろう。 あの二人が無事であるならば、の話だが。 ユーゼスでさえ苦しめられた、圧倒的な物量を誇る異形の群れ。 単体でならばさほどの脅威ではない。とはいえ、あれだけの数が群れて来られてしまえばそれは絶対の脅威となりうる。 認めよう。あのタイミングでゼストが進化を遂げていなければ、取り込まれていたのはこちらだった。 そう、あの怪物たちは、まさしくインベーダーと呼ぶに相応しい能力を備えていた。 インベーダーは他の機体と融合し、そのコントロールを奪うことで自己の勢力を拡大していく。 その様は、まさに侵略そのもの。 統夜は得物をユーゼスに奪われ、テニアは少なくない損傷を抱えている。 十分な力を持たぬ機体ならば、そのまま取り込まれてしまうだろう――あんな、イレギュラーとしか言えない存在によって。 この殺し合いの主催たるもう一つの異形は、それを是とするだろうか。 いいや、それは有り得ない。あの怪物が何を考えてこの催しを開催したのかは分からない。 だが、これだけの手間をかけ、非効率甚だしい殺し合いを強制させるのならば、そこには何らかの意味が存在するはず。 簡易なルールしかないが、参加者同士が殺し合いを行うというのがこの催しの肝である。 その根本が破綻しようとしているのが、現在の状況。 ならば主催者から参加者へと向けられる唯一のアクション――放送で、主催者側が何かを仕掛けてくる可能性も出てくる。 統夜とテニアは、完全に互いに依存している。二人だけで完結している関係だ。 今はユーゼスとも仮初めの協力関係を築いているが、放送次第で向こうの気が変わるとも分からない。 出来るならば、放送のその瞬間を二人と共に迎え、出来る限りのフォローをしてやる必要がある。 そう考え、更なる速度でメディウス――いや、ゼストを駆る。 傍らのゲッターをちらりと見て、ユーゼスの思考は更に深く。 ゲッターロボ。そして、ゲッター線。 一見する限りでは――勿論、そのスペックは決して平凡なものではなく、ユーゼスの知る様々な技術と比してもなんら劣るものではないが――取り立ててユーゼスの興味を引く代物ではなかった。 ゲッター線というエネルギーを動力にする特機。ブラックゲッターではオミットされていたようだが、分離・変形機構もその特徴の一つではある。 だがユーゼスの持つ知識ならば、ゲッターの性能を再現することはさほど難しいことではない。 完全なコピーを作れずとも、同等、あるいはそれ以上の性能と能力を持った同コンセプトの機体も相応の時間と手間をかければ建造は可能だ。 しかし、先ほどの混乱の中でユーゼスは知ったのだ。 ゲッターには単なるマシンスペックで語ることのできない力があるのだと。 混乱の原因。そして収束。一連の流れの中で、ゲッター線は大きな役割を担った。 世界の歪から生じたインベーダーが求め――死者を蘇らせる力を持ち――そして、この忌々しい枷にさえ反抗する力を持つ、大きなエネルギー。 まさに神が持つに相応しい力だと、そう思う。 あの怪物とその眷属である少女に礼の一つでも言いたくなるほどに己の気分が高揚しているということを自覚する。 僥倖であったと認めよう。 未知の知識、未知の技術――たった一日と数時間で、ユーゼスの悲願であった超神の完成はすぐそこに迫っている。 湧き上がる歓喜の感情が胸を満たす。 とはいえ、いつまでも浮かれているわけにはいかない。 むしろここからが正念場である。これから先、一手でも指し損じることがあればそのミスはそのままユーゼスに返ってくることとなる。 首輪の解除、会場からの脱出、そして主催者の始末。 失敗すれば即座にユーゼスの命が奪われることとなるだろう。 それでもユーゼスは知っている。 自らの命を賭けてでも遂げなければいけないものがあるのだということを。 そして、今がその時なのだと、直感する。 何者にも行く手を阻ませるわけにはいかないのだ。 そう、全てが終わるその時まで―― ◇ 「さて、粗方片付け終わったか」 ユーゼスの向かうA-1。そこには戦い終えた三機のロボットがいた。 ダイゼンガー、ヴァイサーガ、ベルゲルミルの三機である。 彼らの行った戦闘――いや、虐殺の後に残ったのは凄惨な光景のみ。 三機共にインベーダーの返り血を浴びぬらりと照らされている。 ガウルンと統夜は剣を一閃し、刀身にこびりついた血を払う。 出来ることならば血を拭う布の一枚でも欲しかったが、ダイゼンガーのために見繕われた巨剣に合う巨大な布など見つかるはずもなく。 しかし手入れが必要なのかと疑うほどに、その剣の鋭さは変わらず、名刀の輝きを保っていた。 刀を眺め、満足そうな顔をしながらガウルンは二人に問う。 「さて、それじゃ話の続きだ。 ……ユーゼスと言っていたな? 悲しいことに俺はそいつのことをまったく知らない。 だから教えてくれよ。そのユーゼスって奴の話と、そいつがお前らとどんな約束をしたかってことをな」 ガウルンの放つ言外の圧力は、主にテニアに向けられていた。 テニアとしては生き残るために策謀を張り巡らせていたという事実を、出来ることならば統夜にだけは隠し続けたい。 そう、テニアは自分が生き残るために、統夜でさえも殺害の対象としていた。 今の二人の蜜のような甘い関係を、完全にとはいかずとも悪化させるに十分な情報である。 そして、ガウルンはその事実を知っている。それどころか、テニアの目的を知った上で、彼女がナデシコに潜り込む手伝いまでもしてのけた。 先ほどの短い会話の中からでも、テニアがそれを弱みと考えているのは自明。 ならばそれを最大限に有効活用してやろうではないか。 言葉に出して統夜に気取られることはガウルンとしても望むところではない。 統夜にとってのテニアが綺麗に輝く宝であればあるほどに、それを壊したときの反応は――ああ、考えるだけでもぞわりと身が震える。 ガウルンが浮かべる笑みの意味を瞬時に理解したテニアは、ガウルンの望み通りの反応を。 「アタシたちは、ユーゼスとも協力することにしたんだ」 「おいテニア!」 不用心に情報を喋るなと、統夜が窘める。 何も知らない統夜君ならそれも仕方のないことだろうと、ガウルンは口の端を更に歪ませた。 「ユーゼスは『あれ』をどうにかして、生き残ろうとしてる。アタシたちもそれに乗っからせてもらうつもりなんだ。 ただ、アタシたちだってユーゼスがどんな人間なのかは分からない。話をしたのも少しだけだし、すぐに別れちゃったからね」 「ほう……奇遇なことに、その後ユーゼスとは一戦構えさせてもらった。ナデシコのすぐ傍でな。 生憎だが、仲良く出来そうにはなかったな。つまり……俺としては、ユーゼスとの関係は破棄してもらいたい」 「ちょっと待ってくれよ! 言ったよな? 俺たちは『二人』で生き残るって。 だったら俺たちがどうするかなんてのは……」 三人の口論が始まりかけたその時、三機のレーダーがほぼ同時に二つの光点を表示する。 光る先を見遣れば――あまりにも巨大な機体が、こちらに近づいてくるのを確認できた。 どう見ても大き過ぎる。あれだけ離れていても確認できるということは、全長100メートル級の――少なくとも、この殺し合いの中においては戦艦を除いて最大クラスの機体ということになる。 単独で運用できるというならば、複数人で動かすことを考えて設計されている戦艦よりも戦闘力は大きいかもしれない。 近づいてくる危険を前に、ガウルン、統夜、テニアは揃って対峙の形を取る。 互いの危険の排除のために協力をするという三人の提携は、今後一人と二人がどう動くかに関係なく、巨機を前に強固なものとなる。 こちらに害を為すものならば排除する。こちらの利に成らないものも排除する。そうでなければ―― 巨機が通信圏内に入る。 その姿は、既に人型機の体裁さえも取ってはいなかった。 伝承に残る、半人半獣の姿――いや、そのパイロットに言わせれば――半神半獣といったところか。 腰から上は未だ人の姿をしていると言えないこともない。 それでも全体のバランスを狂わすほどに巨大な腕や肘から生える触手、各所から突き出る刺、それらを見逃せばの話だが。 腰から下は――完全に人の姿を捨てている。 百獣の王たる獅子を模した下半身。その上に前述の上半身が乗っている姿はもはや怪物の様相。 そして――その怪物から、ガウルン達に向け通信。 聞こえてきた声は、聞き覚えのある声。 「フフ……待っていてくれたとは、嬉しいものだな。統夜、テニア。 そして……こちらから名乗らせてもらおうか。ユーゼス=ゴッツォだ」 「ハハ、何時の間にそんな大仰な機体に乗り換えたんだ、ユーゼスさんよ?」 ◇ その声を聞いた時、アキトは全身の血が一瞬で沸騰したかのような感覚に襲われた。 見たことのない機体だ。だが、あの声を聞き間違えるはずがない。 アレに乗っているのは――! 懐に残る錠剤は二。そしてそのうち一つはユーゼスが処方したもの。 信用しないわけではない――だが、信頼はするべきではない人物が作った薬をそのまま飲むのは、ただのバカがすること。 飲むのならば―― 「止まれ、テンカワ。貴様の考えていることは分かるが――今動くのは得策ではない」 「止めるな、ユーゼス! 俺は……俺は!」 「ああ……アキトも一緒か。こりゃあなかなかに豪勢な面子が揃ったんじゃないか? まったく、面白くなってきたねぇ」 「く……!」 「止まれ。動くのならば、私が力づくでも貴様を止める。このゼストでだ」 ユーゼスの言葉で幾分か冷めた頭で状況を確認する。 今この場にいるのは自分を含め五機。 ユーゼス、ガウルン、そして……一度交戦した機体と、ダイが落ちた乱戦の際に軽く見た程度の機体。 向こうの三機の関係は、詳しくは分からない。 だが、決して敵対しているわけではないのだろう。 周囲のインベーダーの死骸を見てみれば、既に体液が凝固し始めている。 つまりインベーダーたちとの戦闘の終了から、少なくない時間が経っている。 それでもなお行動を共にしているということは、敵対関係にあるわけではないのだろう。 少なくとも、今ここでアキトが戦闘を仕掛けるというようなことがあれば、共通の敵として潰すというくらいはやってのける。 ガウルンだけならば同士討ちに持っていくことは可能かもしれない。 だが、それでは――優勝しなければ、ユリカを生き返らせることは出来ない。 目と鼻の先に仇がいるというのに動くことが出来ないという悔しさを噛み殺し、アキトはブラックゲッターの出力を非戦闘時のものにする。 ユーゼスはこの三機に対し、交渉を試みるつもりだろうか。 何にせよ――今の自分に残された時間は一時間。たったそれだけの時間でこの会場に残る参加者の全てを殺しつくすことは不可能だということは分かっている。 事態がどう動くことになろうと、薬を握るユーゼスから離れることは出来ない。 故にここは静観を貫く。元々交渉事は得意ではない。アキトを共犯者へと引きずり込んだユーゼスならば、自分よりは上手くやってのけるだろう。 「――さて、それでは早速話を始めようか。 まず確認させてもらいたい。君たちは、この殺し合いの中でどう動いている? 統夜とテニアについては聞かせてもらっている。ガウルン……君は、どうするつもりかね。 もっとも、君から直接聞かずとも推測は容易だがな」 「俺はこう見えても良い子でね。皆が皆このパーティの主題を忘れちまっても一人で最後まで踊り続けるつもりさ。 しかし一人で踊り続けるのも疲れる。こいつらみたいに見込みがありそうな奴らには一緒に踊ってもらおうかと思ってるとこさ。 で、あんたはどうするつもりなんだい?」 「私はこの催しの主催者である怪物を打破する。今はそのために動いている……といったところだな」 五機ともに通信回線はオープン。 モニターに映る四人の顔を見てみれば、それぞれがそれぞれの思惑で動いているということが見て取れる。 ユーゼスはガウルンと共にいた二機とも接触をしていたようだが、こちらは殆ど初見と言っていい。 「そこの二人についても教えてもらおうか。俺はテンカワ=アキト。今はユーゼスと手を組んでいる」 「アキトか。なかなか良い面構えになったな。俺は嬉しいぜぇ」 下卑た笑いを浮かべるガウルンは無視。 こちらの様子を窺う若い男女の応答を待つ。 どちらも十七、八といった年頃だ。騎士甲冑の機体に乗る少年に関して言えば、こちらとの交戦経験もある。 初見の敵に突っ込むあたり戦闘経験そのものは少ないようだが、それでも機体のスペックと時折見せた動きは油断の出来ない強さだった。 少女のほうも、あの乱戦を生き延びたことと機体に残る損傷から、修羅場を潜ってきていることは分かる。 二人がどう動くのか――それは優勝を狙うアキトにとって、把握すべき事柄。 ガウルンは「見込みがある」と言っていた。ならばこの二人もまた、優勝を狙い、そのためにガウルンと手を組んでいるのだろうか。 「俺は紫雲統夜。こっちはフェステニア=ミューズ。 俺たちは……『二人』で生き残るために動いてる。どうすればこの殺し合いが終わるのか分かってないわけじゃない。 だけど俺たちはもう殺し合うことは出来ない。だから……二人で、生き残る。その方法のためにユーゼスとは協力する……つもりだったんだけど」 言って、少年はガウルンをちらりと見る。 ユーゼスだけでなく、ガウルンともまた協力するということだろう。 しかし語尾が濁ったところを見るに、それは統夜たち側から提案されたものではなく、おそらくはガウルンからの申請によるもの。 ダブルブッキング。 これはつまり、ユーゼスとガウルンがどのような交渉をするのか――そしてその結果、統夜たちがどちらに付くのかを決断する、そのための接触。 どうやらこれで本当に、自分の出る幕はないとアキトは判断する。 アキトにとって重要なのは、ガウルンの動向だ。それさえ確認することが出来れば、交渉の中身そのものはユーゼスに一任する。 ユーゼスもまた、アキトの判断を了解したのだろう。軽く目くばせをしてみれば、首肯と共に言葉を紡ぎだした。 「ふむ、不足は幾らでもあるが――ひとまずは、名前だけでも紹介は済んだ。本題に移らせてもらおう。 単刀直入に言おう。私は、君たちが欲しい。私と協力関係を結ぶつもりはないかね?」 そう動くか。目的を端的に話し、そこを糸口に交渉を開始する。 理を積み重ね、逃げ場を無くしてから半ば脅迫とも取れる交渉を行ったアキトの時とはまた違うやり口である。 だが向こう三人の目的が具体的には分からぬ現状、最初に切り込む必要があるのだろう。 あくまで傍観者を貫くつもりのアキトは、極めて客観的にユーゼスの交渉を眺める。 ただ問題があるとすれば、それはガウルンがユーゼスと協力することを選択した時だ。 もしそうなれば、ユーゼスはアキトがガウルンに手を出すことを許しはしないだろう。 ボロボロの身体と機体のアキトと、機体、パイロット共に(少なくともアキトが見る限りでは)良好な状態であるガウルンとなら、間違いなくアキトを切るのがユーゼスという人間だ。 ガウルンとユーゼスの交渉さえ決裂すれば、ガウルンに手を出そうとユーゼスが邪魔をすることはなくなるはずだ。 しかしそうなってしまえば、殺し合いで勝ち残りを狙うことは難しくなる。 ナデシコの周りにいた機体は、その殆どが主催者への反抗を企てる者たちだった。 あれだけの大人数が一致団結してしまえば、単独で全滅させることは非常に困難。 恐らくはガウルン達もまた、それを考慮して手を組むことを選んだのだろうと推測。 「……イマイチ話が見えないねぇ。あんた達は……いや、あんたはあの怪物をぶっ倒すつもりでいる。それは分かる。 だがそこのアキトは優勝するつもりがあるんだろう? 優勝して願いを一つ叶えてもらうつもりなんだろう? 俺だってそうさ。 あんたが上回るだけの見返りを用意してくれるんなら話は別だがね、あんたにそれが出来るのかい?」 「成程。君の疑念も当然のものだ。私とて君の立場ならば疑ってかかるだろうな。残念ながら、私に今現在それを証明する手立てはない。 私が所属する組織は宇宙の支配を目指す強国の軍事を担っており、その技術レベルは宇宙でも随一のものである。 そして私はその組織の力を自由に扱える極めて重要なポジションにいる……こう言っても、信じてはもらえないだろう」 「それに、あんたについていってあの化け物が倒せるかというと、それもまたはっきりしないよな。底が知れない、本当の怪物さ」 「確かにそれも、私が明らかな根拠を示すことは出来ない。私個人の感覚と経験から言えば、あの怪物を手持ちの駒で倒すことは十分に可能ではあるがね」 手を組むということに難色を示すガウルン。 対して、ガウルンの反応に気を落とすこともなく話を続けるユーゼス。 アキトは沈黙を保ったまま話の成り行きを見守る。 と、ここでユーゼスは話の矛先をガウルンから統夜とテニアへと切り替えた。 「そこの二人にとっては、私の提案は決して悪くないものだろう? 二人で生き残るというのならば、正規の生還手段――優勝は狙えない。 ならば私の提案は、二人にとって救いの手であると、はっきりと言い切れる。実際に、一度は了承もしてもらえた。 ガウルン、君に後から奪い取られてしまったが、本来ならばこの二人は私と共に行動をするつもりだった――このA-1に留まってくれていることがその証明でもある」 「確かに俺は……俺たちは、今更優勝を狙うつもりはない。あんたが俺達を生きて帰らせてくれるっていうんなら、それに付いていくつもりだ」 「おいおいおいおいィ? それは少し冷たいんじゃないかい、統夜ァ? 元々統夜は俺が目を付けて鍛えてたんだ。 早い者勝ちだって言うなら、俺に優先権があるんだぜ? いくら本人の意思を尊重すべきだとは言っても、このままあんたに持っていかれるのは癪だな」 あくまで統夜とテニアは二人で生き残ることを選択するか。 それならば付くべきはガウルンではなくユーゼスである。至極当たり前の思考だ。 このまま順当に話が進めば統夜とテニアがユーゼスの側に付き、ガウルンは単独行動を余儀なくされる――となるだろう。 もしそうなってくれれば万々歳。ユーゼスがアキトを止める理由もなくなり、統夜とテニアが新しい駒となってくれるのならば貴重な薬を使う場面も少なくなってくれる。 しかし話の雲行きはそう単純に進みそうになかった。ガウルンの目――それがまだ、ぎらりと怪しく輝いているからだ。 「ユーゼス――あんたは俺が欲しいかい?」 「欲しくないと言えば嘘になるな。ナデシコでの交戦で、身をもって君の力を知ることとなった。 そして今、周囲に散らばるインベーダーの死骸――その力が手に入るのならば、それ以上に心強いことはないだろう」 「やっぱり俺の思ったとおり、欲張りな奴だな。……ククッ、それでこそ面白い。 あんたが俺の力を借りなきゃいけないのは、それだけが理由じゃないだろう? あんたは少しばかり暴れ過ぎたようだ。あそこにいた連中とは――今更仲良く出来ない。 だからこそ俺たちみたいな危険要素の力を借りなければならない。違わないよな?」 「――物分かりが良すぎるのも考えものだな。少なくとも今この場において私とこのゼストは、絶対の力を有していると自負している。 貴様はこの私の掌の上にで踊る俗物に過ぎないということを自覚しろ。それでもなお聞き分けのないようならば……!」 「おっと、おっかないことはなしだぜ。あんたが強いってことは分かるさ。その力なら、ひょっとするとあの化け物も倒せるかもしれない。 ……ここらでもう少し、踏み込んだ話でもしないか? お互い触れずにいるが……気付いているだろう?」 ユーゼスは一旦戦闘時のそれまで上げた出力を再度落とし、対峙する機体を眺めた。 ユーゼスもアキトも、知らない機体だ。何時の間に乗り換えたのか――いやそれ以上の疑問もある。 あの時、ガウルンもまたナデシコの傍で戦っていた。どうしてそれが、自分たちよりこうも早く統夜たちと合流した? それだけではない。お互いに、とガウルンは言った。 ユーゼスもまた、乗る機体を変えている。しかし呼称は――ゼストのまま。 これが意味するのは何か? 二人は互いに手札を隠したままだ。それをはっきりさせるのならば、それ次第で仲間に入ることも考えよう――ガウルンはそう言っているのだ。 「ならばまずはこちらから手札を切らせてもらおうか。ゼストについての説明で――よろしいかね?」 「ああ、それを教えてくれるんなら、こちらとしても不満はない」 「君と戦った時と比べ、このゼストの姿が変わっているのは――それがゼストの性質だからと説明するしかないな。 得たデータを基に、どこまでも成長するシステムを、この機体は備えている。あの場所で吹き荒れたエネルギーの奔流、そしてインベーダーという構成物質の出現。 それらのイレギュラーが幸いし――ゼストは、次なる新しい姿へと進化を遂げた。これがあの怪物に打ち勝つ根拠の一つだが、どうかね?」 「納得……出来たわけでもないが、まぁ信じるさ。実際、あんたの機体が強いってことはよく分かる。 それでもまだ、あんたを信頼して一緒に戦おうって気にはならないがな。何より――この首輪をどうにかしないことには、戦いのしようもないだろう。 それに、どうやってあの化け物のところまで行くつもりだ? 俺を仲間に入れるつもりなら、もっと思い切り良く勝負札を切ってくれないと話にならないぜ?」 「それだけの口を叩くのなら、そちらの札も相当なものなのだろうな? ハッタリやブラフでいつまでも生き残れる局面ではあるまい」 「それに関しちゃ心配御無用。首輪と脱出、その両方について手ごたえのある答えが返ってくるんなら、俺が仲間になることと合わせて十分に釣りが来る内容だ」 「ならば先にこちらから札を明かさせてもらうか――言ったところで私以外がモノに出来る情報とも思えん。 首輪に関しては既に目処が立っている。後は実例を――テストさえ行えれば、実用に耐えうる理論となる。 会場からの脱出については、私のほうでは特に進めていない」 「と、いうのは?」 「ナデシコ――それと、Jアークと言ったか。あの連中に任せてある」 「へえ! あんた、面白いことをしたな。で、連中はそれをやれそうなのかい?」 「今のところは判断は出来ないが、着眼点そのものは私のそれと同じだった。よほど的外れなことでもしない限り、私のプラスとなってくれるだろう」 意外――だった。アキトが副作用で苦しんでいたその間に、その交渉は行われたらしい。 どのような形で交渉が行われたのかまでは分からないが、少なくとも主催者打倒という点において、あの集団とユーゼスは意識を同じくしている。 感情では自分と組んでいたユーゼスを信用することは出来ないが、ユーゼスの持つ技術は欲しいと、そう考えての分担なのだろう。 「見込みは、全く無いわけじゃない……そういうことか。だが気になるのは、何で俺達を必要とするのかってことだな。 あの連中と、今のところは仲良くやれているわけだろ? 俺達を入れてしまえばあんたらの関係も崩れちまう」 そう、それだ。アキトとガウルンは、あの集団と真っ向から衝突した。 二人を加えた状態であの集団と合流・協力することは感情の面から難しい。 統夜とテニアはユーゼスに付くことを選び、ガウルンは反対した。この状況こそが、ユーゼスにとっての最善手だと考えていた。 だが、どうやらユーゼスの思惑はそれだけではないようだ。ガウルンへの執拗な勧誘がその証拠。 「そうだな……理由は簡単だ。何故なら私は、あの集団を喰ってしまうつもりだからな」 ◇ 話は殆どガウルンとユーゼスの二人が進めていて、俺たちには出番なんてなかった。 だけど、ユーゼスのその言葉には驚いてしまって、だから反射的に言葉が出たんだと思う。 「集団を喰うって、どういう意味なんだ? あいつらを潰すつもりなのか!?」 ユーゼスが何を考えているのかよく分からなかった。 集団を、喰う? それはつまりあの連中に何かをするってことなんだろうけど……それにしては喰うという単語が何を意味するのか。 単純に、殺す、潰すとはまた違う意味合いを持っているように思える。 「表現が些か抽象的だったか。では、こう言い直そう。私はあの集団の持つ機体の技術が欲しい。 だが、パイロットは不要でね。そこで、丁度良くあの集団と敵対している君たちの力を借りたいと、そういうわけだ」 「あいつらを殺して、機体だけ奪おうっていうのか?」 「基本的にはその考えで構わない。――私の目的は、既に君たちとは一線を画している。 私が欲しいのは未知の技術。君たちも知っているだろう――この場所には、自分たちの常識を超えた技術が幾つも集められているということを。 私はそれが欲しいのだよ。喉から手が出るほどにね。特にあの集団、真っ向から主催者に立ち向かうだけあって、その戦力はこの殺し合いの中でも最大級のようだ。 そんな力こそ、私が――ゼストが求めている力。――何、戦力が不足するなどということは考えなくとも良い。 倒した機体の力を得て、ゼストは更に進化を遂げる――怪物退治に何の不足もない」 俺たちが生き残るために必死になっていたのが馬鹿らしくなるほどだった。 ユーゼスの奴は、この殺し合いでさえも――逆に、自分の利になるように仕向けようとしている。 きっと俺たちを仲間にしようとしているのも、全ては自分が力を得るためってことなんだろ? だけどそれでも――それだけの絶対の自信を見せてくれるなら、ユーゼスなら、何とかしてくれるんじゃないかと、そう思ってしまう。 二人で生き残るだなんて言って、俺は具体的なことを何も考えてはいなかった。 テニアと二人で生き延びていれば、いつか何か糸口が見えるんじゃないかと漠然と考えていただけだった。 「ユーゼス、あんたの考えは良く分かった。……改めて頼む。俺たちも、それに付いて行かせてくれ」 「アタシは、統夜がそうするって決めたなら、統夜に付いていく」 「……ふぅ、全く二人とも俺には手厳しいねぇ。仕方ない、俺もあんたと手を組むことにするか」 ガウルンまでもがあっさりとユーゼスの提案に乗ったことに軽い驚き。 だが当然のように、条件を付け加えていく。 「ただし、だ。そこのアキト――そいつは俺の命を狙ってる。仲間になったと油断させて、後ろからズドン! なんてのは御免だ。 更に言えば、俺はまだあんたを完全に信用出来たわけじゃない。これはまだ、仮契約の段階だと思ってくれ。 そうだな……あんたが首輪を解除して、ここから逃げ出す目処を立てたなら、その時にまた交渉しようじゃないか。 現段階で俺が出来るのは、互いの不可侵が限界だ。あんたと手を組んだといっても、優勝を狙うという方針まで変えるつもりはないさ。 ただ、数減らしの時にあんたの言う未知の技術らしきものがあれば大事に取っておいてやるよ。何かしらの見返りはあるんだろう?」 「私が満足できるものを見つけてこれたなら、主催者のいうご褒美に相当する願いを叶えてやるつもりだ。それで満足か?」 「了解だ。で、俺としてはアキトとは離れたい。しかし一人になるのは嫌だ。よって統夜とテニアはこのまま俺が預かっておきたいんだがそれでもいいかい?」 「君が私との契約を順守するつもりならば、それでも構わない。どちらにせよ、君たちの力が本格的に必要になるのは六時間後からだからな。 六時間後、私はあの集団と再び接触するつもりだ。そのときあの集団がここからの脱出に十分なデータを提供してくれたならば――その後は、食事の時間となるだろう」 ククク、と仮面の下で嗤うユーゼス。 ぞくりと背筋が凍る。邪悪さを隠そうともせずに周囲に撒き散らす仮面の男は、それでも俺たちにとっては唯一と言っていい救いの手。 「よし、俺もそろそろ手札を切る必要があるかね。……今からデータを送る。それを見て、どう動くかはあんたらに任せる。 俺はこのインベーダーって奴らと、ソイツを殺せと――あんたがぶっ殺そうとしている怪物の手下のお嬢ちゃんから直々に頼まれた。 この機体も、その時にもらったものだ。あんたらが作り出した、空間の穴――そこから偶然お嬢ちゃんの所に行けたもんでね」 ガウルンの言葉に、今度はユーゼスが驚く番だった。 主催者との接触――打倒のためには避けては通れない難所を、ガウルンが既に通過していたからだろう。 そしてその驚愕はガウルンから送られてきた映像を見て、更に強くなる。 「これは……」 「あんたのその機体もかなりの化物だが、そいつも負けず劣らずといったところだな。 あのお嬢ちゃんも怖がるってことは……まぁ、それだけの化物だってことだよ。俺に駆除を頼むくらいだからな。逆に言えば……」 主催者さえも恐れる何かを、あの機体は持っている――そう言いたいのだろう。 これでお互いに手札は切り終わった。残るのは伝えきれなかった情報の交換。 ユーゼスが言うには、あの集団に任せたのは空間の歪みの観測。 俺には理屈が良く分からなかったが、弱くなっている空間に意図的にエネルギーをぶつけることで、ガウルンが通ったような穴を作り出すつもりらしい。 それだけは襲うなとユーゼスから念を押されることになった。 そしてもう一人、ユーゼスの口から出た名前があった。 熱気バサラ。 首輪の解除、そして会場からの脱出。両方の面で、鍵となり得る人物……らしい。 ラーゼフォン――俺が一度破壊した機体――と合わせて、出来る限り無傷で手に入れろとのお達しだ。 ガウルン側からは、一人の名前が出ただけだった。 シャギア=フロスト。 ユーゼスが与えるご褒美とやらをちらつかせれば、もしかするとこちらに転ぶかもしれない人物――とのこと。 その他、交戦した機体の特徴、特性など、覚えている範囲で情報を伝え合う。 気付いた時には、時刻は18時になろうとしていた。 ◇ アタシは話にも殆ど口を挟まないで聞いていただけだったけど――凄く、嫌な予感しかしない。 女の勘ってヤツなのかな? 統夜と二人で生き残るって考えも、閉塞感ばかりで焦り始めてはいたけど――ユーゼスの提案に乗ってしまえば、先は開けてもずぶずぶと堕ちていくような気がしてならなかった。 気のせいであればいい。アタシは統夜に付いていくしかないんだから、アタシだけユーゼスにもガウルンにも付かないなんてことは出来ない。 でも、嫌な予感は、今もどんどん加速していっている。 そして――三回目の放送が始まった。 【ユーゼス・ゴッツォ 搭乗機体:メディウス・ロクス(バンプレストオリジナル) パイロット状態:疲労(中) ハイ 機体状態:EN残量100% ヴァイサーガの五大剣を所持 データウェポンを4体吸収したため四肢が再生しました。 第三段階へ移行しました。 デザインの細部、能力(相転移砲などが使用可)が一部違いますが、基本MXのそれと変わりありません。 現在位置:A-1 第一行動方針:放送を聞き、ガウルン達との契約について細部を詰める 第二行動方針:AI1のデータ解析を基に首輪を解除 第三行動方針:サイバスターのラプラス・コンピューターの回収 第四行動方針:20m前後の機体の二人組みを警戒 第五行動方針:キョウスケにわずかな期待。来てほしい? 第六行動方針:24時にE-3へ 最終行動方針:主催者の超技術を奪い、神への階段を上る 備考1:アインストに関する情報を手に入れました 備考2:首輪の残骸を所持(六割程度) 備考3:DG細胞のサンプルを所持 】 【テンカワ・アキト 搭乗機体:ブラックゲッター パイロット状態:五感が不明瞭(回復傾向) 疲労状態 怒り 機体状態:全身の装甲に損傷、ゲッター線炉心破損(補給不可)ゲッタートマホークを所持 現在位置:A-1 第一行動方針:ユーゼスと共に行動し、優勝を狙う 第二行動方針:ガウルンの首を取る 第三行動方針:キョウスケが現れるのなら何度でも殺す 最終行動方針:ユリカを生き返らせる 備考1:首輪の爆破条件に"ボソンジャンプの使用"が追加。 備考2:謎の薬を2錠所持 (内1錠はユーゼス処方) 備考3:炉心を修復しなければゲッタービームは使用不可】 【ガウルン 搭乗機体:ダイゼンガー(バンプレストオリジナル) パイロット状況:疲労(大)、全身にフィードバックされた痛み、DG細胞感染 機体状況:万全 現在位置:A-1 第一行動方針:存分に楽しむ。 第二行動方針:テニアはとりあえず適当なところで殺す。 第三行動方針:アキト、ブンドルを殺す 第四行動方針:禁止エリアのインベーダー、基地のキョウスケの撃破 最終行動方針:元の世界に戻って腑抜けたカシムを元に戻す 備考1:ガウルンの頭に埋め込まれたチタン板、右足義足、癌細胞はDG細胞に同化されました 備考2:ダイゼンガーは内蔵された装備を全て使用できる状態です 備考3:謎の薬を一錠所持。飲めば禁止エリアに入っても首輪が爆発しなくなる(飲んだ時のペナルティは未定)】 【紫雲統夜 登場機体 ヴァイサーガ(スーパーロボット大戦A) パイロット状態:精神的に疲労 怒り 機体状態 左腕使用不可、シールド破棄、頭部角の一部破損、全身に損傷多数 EN70% 五大剣紛失 ガーディアンソード所持 現在位置:A-1 第一行動方針:インベーダー、キョウスケに対処 第二行動方針:ガウルン、ユーゼスと協力。でも信用はしない 最終行動方針:テニアと生き残る】 【フェステニア・ミューズ 搭乗機体:ベルゲルミル(ウルズ機)(バンプレストオリジナル) パイロット状況:焦り 機体状況:左腕喪失、左脇腹に浅い抉れ(修復中) EN50%、EN回復中、マニピュレーターに血が微かについている 現在位置:A-1 第一行動方針:インベーダー、キョウスケに対処 第二行動方針:ガウルン、ユーゼスと協力。隙があれば潰す。 最終行動方針:統夜と生き残る 備考1:首輪を所持しています】 【二日目 18 00】 BACK NEXT 闇の彼方に伸ばす指先 投下順 第三回放送 闇の彼方に伸ばす指先 時系列順 第三回放送 BACK 登場キャラ NEXT 時の結実――すなわち成長 ユーゼス 伏せた切り札 全ては己が目的のために 時の結実――すなわち成長 アキト 伏せた切り札 全ては己が目的のために 排撃者――表 ガウルン 伏せた切り札 全ては己が目的のために 排撃者――表 統夜 伏せた切り札 全ては己が目的のために 排撃者――表 テニア 伏せた切り札 全ては己が目的のために
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/59.html
武人ギム・ギンガナムの独白 885 「ぬぉぉぉぉぉっ!!!」 獣の如き叫びと共に空高くから巨大な質量の落下に伴う風切り音が聞こえる。 人を模した機動兵器「シャイニングガンダム」 モビルトレースシステムで操縦されるこの機体を駆るは月の武人 御大将ことギム・ギンガナム。 直後の落下の衝撃を軽くいなしてしまった点だけを鑑みても機体への順応性が解る。 「誰も居らんではないか!!!」 この何処とも知れぬ空間に放り出されてから早くも二時間以上が経過している。 ギンガナムは最初に居たAー8からAー7へ移動したものの、未だ他の参加者との遭遇または発見には至っていない。 「いったいどうなっておるのだ…、計器に反応もない。えぇい、誰か居らんのか!誰でもよい…小生と勝負しろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 もう一度跳躍してみるも周囲に機影は確認できなかった。 「…………」 移動を始めたシャイニングガンダムの背中は心なしか寂しそうだった… 「このままでは武門を司るギンガナム家当主たる矜持がおさまらん。今に見ておれよ、このシャイニングフィンガーで……ふふふ、はははハァッハハはぁ…」 【ギム・ギンガナム 搭乗機体 シャイニングガンダム(機動武闘伝Gガンダム) 現在位置:Aー7から移動中(移動先未定) パイロット状態:良好(気力95) 機体状態:良好(EN少し消費) 第一行動方針:人を探す 第二行動方針:倒すに値する武人を探す 最終行動方針:優勝】 【初日 14 30】 BACK NEXT 美しくない 投下順 始まりの葬送曲 ウルズ6 時系列順 狂宴 BACK 登場キャラ NEXT 月の戦神と黄金の指 ギンガナム はじめてのしゃいにんぐふぃんがー
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/360.html
闇の彼方に伸ばす指先 ◆VvWRRU0SzU 太陽が西の地平線へと沈んでいく。 朱に染まった視界の中、ぼんやりとその様を見詰めていたキラ・ヤマトはふと違和感に気付く。 (……早すぎる) 計器を見れば、時刻は17時過ぎ。 そう、早すぎるのだ――陽が落ちるのが。 詳しい時間までは覚えていないが、一日目で陽が落ちた時はおよそ19時を回っていたはず。 ジョナサンと別れ、補給ポイントでJアークの制限を確認していた頃だ。 この作り物の世界のこと、太陽とて本物ではないのだろう。単に主催者が趣向を変えただけなのかもしれない。 (いや、そんなことをする意味がない。加速してるんだ……空間の崩壊が) が、すぐにその考えを否定する。 F-1の戦闘……インベーダーの出現、真ゲッターの消失は確実に主催者の意図するところを超えたはずだ。 もはや天候の操作などに手を回していられないという可能性も十分にあり得る。 (ナデシコの人達と合流することはできた。でも……) 傍らで、言葉もなくストレーガを操作する兜甲児を見る。 彼だけでなく、傍らを歩むガナドゥール、ソシエ・ハイム。騎士凰牙のロジャー・スミスを。 今だ眠り続ける熱気バサラとラーゼフォンは、ネリー・ブレンのアイビス・ダグラスがバイタルジャンプを用い先行している。 その護衛にレオナルド・メディチ・ブンドルのサイバスターがついた。 先行する三機と違い、こちらの三機は飛行能力がないため必然、移動速度に差が生じた。 一刻も早くF-1から離れるためにひとまずの分散を選んだ形だ。 行く先は勿論、D-3のJアーク。アムロ・レイ、カミーユ・ビダンとの合流を目指して。 他人の機体に同乗している今、キラにすることはない。 甲児も、ソシエも――気絶しているシャギアは別だが――口を開かない。 キラとて同じだ。それほどまでに、先刻対峙したユーゼス・ゴッツォとその乗機の放つプレッシャーは凄まじかった。 巨人――いや、もはや魔獣という方が近い。 神話上の存在であるケンタウロスというのが最も適切な表現か。 四つの足を持ち、空を駆ける翼すらある。そして何より……大きい。 全高は100m近くあったはずだ。単純にサイズだけ考えるのなら、キラが知っているどんな兵器よりも大きい。 戦艦のように複数名で運用するならともかく、個人が操る機動兵器というには過剰すぎる。 頭の中で何度も繰り返す、戦闘シミュレーション。 数の上ではラーゼフォンを除いたとしても五対一。だが、恐ろしいまでに勝てる気がしない。 空を黒く染め上げるほどのインベーダーを事もなく駆逐したあの力。 規模が違いすぎるのだ。出力の、射程の、サイズの。全てに置いてあの機体は空前の水準にある。 撃破するならそれこそ、カミーユが持つ反応弾くらいしかないのではと思う。 Jアークのジェイクォースでは恐らく足りない。 ブラックゲッターを止めたアレはナデシコの重力波砲だろう。ジェネレイティングアーマーを突き抜けてきたあの威力。 おそらくジェイクォースと同程度の破壊力であるはずだ。 損傷を与えることはできるだろうが、決め手にはなり得ない。 (あるいは、同じサイズ、同じ出力の機体か。でも、そんな機体はもう残って……いや、あった。キングジェイダーだ!) パッと閃くのは、トモロに教えられたJアークの戦闘形態。 人型になるという話だったが、あのサイズならおそらく100mを超える。ユーゼスの機体とも十分に渡り合えるはずだ。 搭乗者に負担がかかるなどとはもう言っていられない。その時が来たら、キラは迷わず剣を手にすることを決めた。 とは言え、ユーゼスと敵対すると確定したわけではない。 先程提案を呑んだのはもちろんその場を逃れるためという意味もあったが、半分ほどはユーゼスの提案に有用性があったからだ。 敵に回せば恐ろしいが、味方――とは言わずとも、少なくとも敵対していないだけで気がかりは減る。 カミーユはおそらく納得しないだろう。ユーゼス、そしてアキトの排除を一番に唱えていたのだから。 キラとてユーゼスを信用し切れるわけではないが、今の状況とあの機体の力を鑑み、現状で彼らと敵対するのは得策ではないと考える。 「お、D-3の市街地が見えてきたぜ。アイビスさん達はもう着いてんのかな」 甲児の言葉に顔を上げると、確かに市街地に到達していた。 だが……おかしいとキラは思った。 ビルは薙ぎ倒され、道路は砕き抉られている。まるで戦場跡のように。 カミーユとの交戦があったからと言って、自分達が出発するまでこの街はここまで荒廃してはいなかったはずだ。 「何かあったのかしら……」 「Jアークは……!?」 「待てよ、今索敵を――っと、通信だ。ブンドルさんからだな」 『こちらブンドルだ。甲児君、Jアークの位置を送る』 転送されてきた座標は市街地の中でも比較的広い空間のある場所だ。着陸しているらしい。 やはり戦闘があったのだと確信し、瓦礫や様々な機械のパーツが転がる街を駆け抜けていく。 やがて、Jアークを発見。背の高いビルの影にその身を横たえ、遠目に発見できないようになっていた。 「アムロさん、カミーユ! 何があったんですか!?」 『キラ、二人は今医務室だ。とにかくブリッジに来てくれ』 問いかけるキラの声に応えたのはJアークを制御するAI、トモロ。 二人が医務室にいるということは怪我をしたということだろう。 甲児が急いでストレーガを着艦させた。格納庫にはF91とVF22に加え、先行したネリー・ブレン、ラーゼフォンの姿があった。 コクピットから降りる。走りだそうとした時、ガナドゥールに同乗していたシャギアのことを思い出した。 「キラ君、甲児君。君達はブリッジに急ぎたまえ。私とソシエ嬢は彼を医務室まで運ぶ」 ロジャーに促され、甲児と二人でブリッジへと走る。 飛び込んだそこには、ブンドルがただ一人立っていた。 「何が……あったんですか?」 「俺達がナデシコに向かった後、誰かに襲われたのか!?」 「落ち着きたまえ、二人とも。私も詳しくは聞かされてはいない。トモロ、改めて説明を頼む」 『了解だ。まず、君達が出発してからだが……』 焦る少年二人を制して、ブンドルが促す。唯一人全ての事情を知るAIの声だけが響く。 □ 「……う、ん? 俺は……」 「あ、気がついた?」 覚醒したアムロ・レイを出迎えたのは、赤毛の少女の姿。アムロの記憶では、ここにいるはずのない仲間だ。 よろよろと身を起こすと、身体のあちこちに鈍い痛みが疼く。 「外傷はなかったけど、変な体勢で気絶してたから身体が固まっちゃったんじゃない?」 「ああ……機体を降りる余裕もなかったから、な。それよりアイビス、いつ戻って来たんだ?」 「ついさっき。キラや甲児も一緒だよ」 視界を巡らせれば、隣のベッドにはカミーユ、そしてその向こうには見覚えのない髪を逆立てた男もいた。 こちらはまだ目覚めないようで、浅い呼吸を繰り返している。 アイビスが水の入ったコップを差し出してきた。 受け取り、飲み干す。喉を滑り落ちる冷たい水の感触が、気だるさをいくらか拭い去ってくれた。 「私達が来たとき、アムロもカミーユも機体に乗ったまま気絶してたんだよ。戦闘があったの?」 問いかけてくるアイビスに応えようとして、ふと思い留まる。 ギンガナムと戦ったなどと言えば、せっかく安定した彼女の心をまたかき乱すことになるかもしれないと思ったからだ。 話さなくてはいけないとは思ったが、それなら他に人がいる状況の方がいい。自分より上手い慰め方ができるだろうと期待して。 「ああ……いや、後で話すよ。キラや甲児も一緒か? それに、彼は?」 「うん。それにブンドルさん、ロジャーさん、それにソシエって娘も。それと……ナデシコの人もいるよ。その人がそう」 口ごもるアイビスを見て怪訝に思う。 元々ナデシコとの和解を目指し別行動を取ったのだから、その彼らがいるということは和解したということではないのか。 どことなく沈んだ様子のアイビスに問い質そうとした時、医務室の扉が開いた。 入ってきたのは黒ずくめの男。その背に気を失っているらしい男性を担いでいた。 「あなたは……Mr.ネゴシエイター?」 そう、始まりの場所で主催者と向き合っていた交渉人。この舞台で一番顔と名が知られていると言って差し支えない男。 その後ろからこちらは見覚えのない少女が顔を出す。 「いかにも私はロジャー・スミス。自己紹介を……といきたいが、まずは彼の手当をさせてほしい」 背負った男を示すロジャー。空いているベッドへと男を寝かせ、てきぱきと処置をする。 Jアークに備え付けてあった栄養剤を打ち、呼吸が安定したところでようやく交渉人はアムロへと向き直った。 「改めて名乗ろう。私はロジャー・スミス。この艦に以前身を寄せていて、今はキラ君の依頼を受けて動いていた」 「俺はアムロ・レイ。そこの青い髪の少年はカミーユ・ビダン。俺達も、あなたやキラと志を同じくする者だ」 しっかりと手を握り合う。主催者に反抗すると誰の目にも明らかに宣言していたロジャーと合流できたのはアムロにとっても喜ばしいことだった。 「ちょっとロジャー。あなた達だけで盛り上がってないで、私の紹介もしなさいよ」 「む、申し訳ない。アムロ……と、呼ばせてもらうよ。彼女はソシエ・ハイム。彼女もまた、私やキラ君の同志だ」 よろしく、と手を差し出してくるソシエの手を握り返す。艦の平均年齢が一気に下がった気がするな、とアムロはぼんやりと思った。 「アムロ、カミーユも起きたみたい」 アイビスの声に振り向くと、今まさにカミーユも気がついたようだ。 今度はアムロが彼に水を手渡す。 落ち着いたカミーユに、ロジャーとソシエが自己紹介をする。 「さて。ではここで何があったかの説明と、我々がナデシコと接触した経緯を話したいところだが……キラ君や甲児君がブリッジに向かった。 二度手間にならないよう我々もできれば移動したいが、動けるか?」 「ああ、俺は問題ない」 「俺も……大丈夫です。行きましょう」 「よし。ではソシエ嬢かアイビスさん。どちらかが残って、彼ら――シャギア・フロストと熱気バサラの面倒を見てほしいのだが」 「む、なんでそういうことを女に押し付けるのよ。私達だって作戦会議に出席する権利はあるでしょう」 「そう言う訳ではない……誰かが残っていないと、彼らが目覚めたとき困るだろう」 「まあ待て。この医務室からでも、端末を使えば……」 言い合う二人を見かねて、アムロが備え付けの端末を操作する。 ブリッジと回線が繋がり、モニターにキラ、甲児、そしてブンドルの姿が映し出される。 「ブンドル、俺だ。聞こえるか?」 『アムロ、気がついたか。今トモロから事情を聞いている。動けるなら君も来て欲しいのだが』 「すぐに行く……ではソシエ、ここから会議に参加してくれ。そのシャギアとバサラに変化があったら教えてくれると助かる」 「むー……まあいいわ。二人のことは任せておいて」 ソシエを置いて、四人でブリッジへと向かう。 道すがらそれまであったことの情報を交換しつつ、やがてブリッジへ着いた。 「アムロさん、カミーユ! 大丈夫なんですか?」 「ああ、俺達はもう心配ない。キラ、君も無事に帰ってきてくれて何よりだ」 「さて……全員、とはいかないがとりあえず面子は揃った。改めて状況の整理を始めよう」 ブンドルの声を契機に、各々が語りだす。 F-1、ナデシコをめぐる乱戦を。 D-3、突如出現したインベーダー、甦った戦闘神との戦いを。 □ 「……ガウルン、ユーゼス、そしてインベーダー。俺達が知らないところで、状況は大きな変化を見せたということか」 「それはこちらのセリフだ。ギンガナム……まさか死者すらも眠りから呼び覚ますことができるとはな」 一通りの経緯をお互いが語り終えた。 ブリッジを重苦しい沈黙が支配する。その原因は、やはり…… 「そうか……ガロードが、な。死んだ訳ではないというのが救いと言えば救いか」 「私にも彼が何をしたのか、詳しくは分からない。だがおそらく、彼らは我々を助けるためにあの選択をしたのだろう。それだけは間違いないはずだ」 「……そうだな。ガロードの分まで、俺達が戦わねばならない。今は彼らを悼むよりも、前に進むことが必要……だな」 ブンドルに声を返すアムロも、やはり落胆を抑えきることはできない。 ニュータイプを幻想と切って捨てる少年には未来への希望を感じさせる何かがあった。 こんなところで失われていいものではない――なかったはずだ。 カミーユも、彼と出会っていればまた違う物の見方ができるようになったはずだ。 自分がその場にいられなかったことが堪らなく悔しい。力になれたかどうかは分からないが、見届けることすらできない自分の無力が。 「――我々が今考えるべき案件は、おおよそ三つ。 まず一つ、今まで通りの殺戮者の排除だ。現在、我々は生き残った者の中で最大の勢力と言っていいだろう。 余程のことがない限り危険は少ないはずだが……油断しないに越したことはない。 現状確認されている危険人物は、と言うか我々以外の生存者と括ってももはや問題はないか。 まずはガウルン。これは言うまでもなく敵だな。あの戦闘でどうなったかは分からないが、確証がない以上生きているとして扱うべきだろう」 「ああ。生き残ることに掛けては、あの男は俺達の誰よりも優れている。正直なところ、二度と戦いたくない相手だ」 ブンドルが進行役を買って出た。各自、自分の意見を口々に表明する。 「次にテンカワ・アキト。私としては彼が戦いに乗った理由もわからなくはない。できれば説得したいところだが……」 「ユーゼスと組んでいる。排除する理由はそれだけで十分です」 ロジャーに厳しい声を返したのはカミーユだ。 「それにあの人は明確に優勝を目指して戦っています。説得に応じるようなことはないでしょう」 「……その時は私が止めるさ。それがユリカ嬢を守れなかった私の責任でもある」 「ではテンカワ・アキトのことは、ネゴシエイター、あなたに任せる。だが説得に応じなければ、排除。 我々の安全と天秤に掛けられるものではないということだけは忘れないでくれ」 了解、とロジャーが苦い声で返す。続いて声を上げたのはアイビスだ。 「次はテニアだね。それと、統夜だっけ? テニアを助けて一緒に逃げた男の子って」 「バサラさんはそう言ってたね。何でも、テニアの元々の知り合いだとか」 「テニア……畜生。なんで俺達を騙したりなんかしたんだ。みんな力を合わせれば、主催者にだって勝てるのに」 キラ、甲児が付け加える。 ブンドルは数秒思案した後、キラに向かって問い掛けた。 「彼女とその統夜少年はそう考えなかったということだろう。が、気になるのは彼らの今の方針だな。 彼らが恋人関係だとするのなら、優勝するにはどちらかが死ななければならない。 果たしてどう動くのか……キラ、君はどう思う? 人を集めるとした君の意見が聞きたい」 「そう、ですね……もし、彼らが殺し合いを放棄して生還のための協力を求めてきたら、受け入れるつもりです」 「ほう。彼らは少なくともカティアという少女、巴武蔵、ジョナサン・グレーン、そして間接的にオルバ・フロストを殺害している。その彼らとでも手を取り合えると?」 「殺し合いに乗った理由が生きて帰るためだったのなら、僕に責めることはできません。 容認するという訳でもありませんが、今の彼らの声も聞かずに切り捨てることは違うと思います。 パートナーと再会して、殺すこと以外に道を見つけたのなら協力することはできるはずです」 「誘いに応じなかったら?」 「……討ちます。ロジャーさんがアキトさんを止めると言うなら、僕も同じようにテニアを。 疑いはあったんです――最初に会ったときから。それを行動に移せなかった僕のミスでもありますから」 ブンドルが見たところ、そう宣言するキラの目には苦味こそあれど揺れてはいない。 これなら任せることもできるか、と声に出さずに称賛する。 「では、彼らに対してはアキトと同じく一度は対話を呼びかける。応じなければ排除、ということでよろしいかな」 「……賛成だ。キラ、お前だけにはやらせねえ。もしもの時は、俺も手伝うからよ」 甲児もまた、覚悟を決めることはできたようだ。 反対する者がいないことを確認し、次を促す。 「続いてはキョウスケ・ナンブだ。これについてはカミーユ、君が話を進めてくれ」 「わかりました。キョウスケ中尉は俺の仲間だったんだが、今は主催者、アインストに取り込まれている。 詳細はさっき説明したから省くが、俺もあの人は排除するしかないと考えている」 「ちょ、ちょっと待ってよ。そのキョウスケって人、カミーユの仲間なんでしょ? 助けてあげられないの?」 「俺もできればそうしたいさ。でも、オルバって人……テニアと一緒に戦った人は、かなりの腕だったんだろ? いくら俺達が数で勝ってるとは言え、そんな甘い気持ちで戦えば殺されるのはこっちだ。 あの人は俺に自分を討てと言った。だから――俺も、中尉の気持ちを無駄にしたくない」 「……俺はそのキョウスケと言う男を知らないが、アインストであるのなら説得や交渉は通じないと考えるべきだ。 また、主催者の力を削ぐ、あるいはその正体に一歩でも近づくためには、撃破もやむなしというところだろう」 アイビスの疑問をカミーユ、そしてアムロが封じる。 ブンドルが思うに、キョウスケと言う男は望んでアインストに身体を委ねたのかもしれない。 カミーユが、まだ見ぬその仲間が必ず己を撃ち貫き主催者を打破してくれると信じて。 そうであるなら、悪を自認するブンドルとて感じ入らずにはいられない。 我が身を捨ててでも敵を倒す――本物の戦士の姿ではないか。生きている内に会えなかったことが悔やまれる。 「キョウスケ・ナンブはガウルンと同じく見敵必殺、発見次第排除。油断すればこちらがやられる、ゆめゆめそのことを忘れるな。 では、最後……ユーゼス・ゴッツォについてだ。彼は二つ目の案件、空間の排除にも関わっている。 先程説明した通り、我々はユーゼスと手を組むことになっている。次の放送までにここで合流する予定だ」 「それです。俺はどうしても納得できません。キョウスケ中尉がアインストに取り込まれたのも、そもそもの原因はユーゼスです。 あいつが俺達と協力するはずなんてない。きっと裏で何か考えてるに決まってます」 「そうだとしても……だ、カミーユ。お前も奴の機体は見ただろう」 コンソールを示すアムロ。そこには対峙した時に記録された、100mを超えるユーゼスの機体が映し出されている。 「このサイズだ、おそらく機体性能は俺達のものとは比べ物にならんだろう。まともにぶつかり合う前に、少しでも手の内は知っておきたい」 「戦力だけの問題ではない。首輪の解除においても奴は我々の一歩先を行っている」 『そして何より、空間を突破する力の一つに成り得る、ということです』 アムロ、ロジャーに続いたキラは声ではなくタイピングで意見を示す。これはさすがに主催者側に聞かれるとまずい。 それを見た面々も同様にタイプで応える。 『現時点で我々が所有する、空間の綻びを打開できる可能性のある兵器を挙げていこう。まずはサイバスターのコスモノヴァだ』 『俺のVF22の反応弾も、ですね。戦いに使うのならともかく、こういうことなら核も有用なものです』 『騎士凰牙のことも忘れないでいただきたい。先刻契約したデータウェポン、あれなら十分条件に合致するはずだ。電池次第で連発もできる』 『Jアークのジェイクォースも、でしょうか。これは少し、先に挙げられたものに比べると見劣りするかもしれませんが』 『キングジェイダーならその懸念も解消されるのだがな』 『トモロ、それも後で検討しよう。ユーゼスの機体に対抗できるのはキングジェイダーを置いて他にないからね』 『それに俺のF91もだ。エネルギーの残量にもよるが、おそらく候補の一つにはなる』 Jアークに記録されていた戦闘映像から、アムロが見せたMSの枠を超える非常識な技のことは誰もが知っている。 特にカミーユ、キラのガンダムパイロット二名が理解し難いと苦笑いしていたものの、あれなら確かに十二分の威力。 残るストレーガ、ガナドゥール、ネリー・ブレンは残念ながらそこまで高威力の兵器はない。 あるいはアイビスの最初の乗機、ヒメ・ブレンがあれば話は別だったのだが……それはもはや終わった可能性。 そしてリ・テクノロジストの天才科学者、クリフォード・ガイギャクスが建造した二体の巨人。 ストレーガとガナドゥールには本来合体機構が備わっている。フォルテギガス、『強き巨人』の名を冠した力。 度重なる激戦の末分離し、今や満足に動く機体はストレーガのみとなったが。 「ストレーガとガナドゥールについてだが……合体機構を使うのは現状難しいと言わざるを得ないだろう。 修復次第で可能かもしれないが、あるいは分離したまま二つの機体として扱う方が合理的かもしれん」 と言ったのはアムロ。唯一両方に乗った経験から来る言葉だ。 「修復するにしろ、部品がない。ある程度はJアークの機材で補えるが、消失した部位まではさすがにな」 『いや、そうでもない』 が、その言葉にトモロが待ったをかける。 モニターに周辺の映像が映し出された。ところどころに機械と瓦礫が散見された。 『これを見ろ。先程襲来したインベーダーの残骸だ』 「これがどうした……いや、そういうことかトモロ」 アムロの声が一段高くなる。宝物を見つけたというように。 『インベーダーは機械と融合しメタルビーストとなる、と言っていたな。確かに奴らは機械と融合する性質をもつ。 先の交戦でアムロ、お前がインベーダーを全て消滅させた後に残ったのが融合されたパーツと言う訳だ』 折れたブレンバー。 拳、肩、そして胸部を粉砕されたシャイニングガンダム。 自爆し、だが腕や頭部と言った細かな部分が残っているラーズアングリフ。 頭部を砕かれ埋められていたヒメ・ブレンの姿はなかった。生体メカたるアンチボディまではさすがに取り込めなかったのだろうか。 「探してみれば使えるパーツがあるかもしれませんね」 「よし、探しに行こうぜ!」 「……それは後で行うとして、話を戻そう。とりあえず五つ候補があるが、不安も多い。 まず私のサイバスターだ。正直なところ、私ではサイバスターの力を完全に引き出すことはできん。 諸君の内誰か相応しいものに委ねたいと思っている。まあ、これもまた後で改めて話すが」 「それを言うなら、Jアークもです。キングジェイダーは確かに強力らしいんですが、僕が使えるかどうかは……わからないんだよね、トモロ?」 『ああ。本来J……身体を機械で強化し、Jジュエルに選ばれた者が操縦する機体だ。 生身の人間が使えば死は免れんが、Jアークが制限下にある今ならあるいは可能かもしれん。操縦者に負荷がかかることは間違いないがな』 「死は免れんって……駄目だよ、そんな危ないこと!」 「だが、逆に言えばそれほどの力がいま必要だということでもある……」 押し黙る一同に、トモロが感情を感じさせない声で告げる。 『もし使うということになれば、の話だが。その場合、操縦するのはキラでなければ承認はしない』 「え……僕じゃなければ駄目なの?」 『理由は二つ。一つ、勇気を持つ者。ジョナサン・グレーンにはその資質はなかったが、キラ、君にはある。 もっとも、この条件だけで言うなら他にも該当者はいる。そこで二つ目の理由だ。これこそキラしか持ち得ない条件でもある』 「僕にしかない理由……あ、コーディネイターってこと?」 『そうだ。肉体的な頑強さと言う点で、キラはここにいる誰よりも優れている。 もちろんJやガオガイガーを駆る獅子王凱とは比べるべくもないが、少なくとも普通の人間が乗るよりは負担を抑えられる』 「……わかった。キングジェイダーは僕が乗るよ」 「少年に押し付けるのは大人として忍びないが……頼む、キラ君」 「よし、キングジェイダーについてはキラ、そしてトモロに一任する。 とにかくだ、ユーゼスと組むのは奴がそれだけの力を確実に有しているというからでもある。 いずれ戦うことは大いにあり得る……というか、奴は確実に仕掛けてくるだろう。その時までに準備は万全にしておきたい」 とブンドルが締め括った。 代わりに進み出たのはロジャーだ。 「当面の行動だが、ユーゼスとの合流まで体勢を整えるということでいいだろうか? 私としては凰牙の腕の修理をしたい。キラ君やカミーユ君、アムロ。君達の力を借りたいのだが」 『ちょっとロジャー! ガナドゥールもよ!』 「……凰牙とガナドゥールの修理、だ。見たところ、ほとんどの機体が修理と補給を必要としているように見える。 もはやこの会場に単独で残っている非戦闘者もいないだろう。ここは腰を据えて足元を固める時期だと思うが」 「そういや、ストレーガも結構無茶したしなぁ。俺も賛成だぜ」 「ふむ……ではこうしよう。 トモロ、君はこのまま空間の観測を。私は念のためサイバスターで周辺を警戒する。 ソシエ君は医務室で二人の看病を。 甲児君とアイビス君は完全に日が沈むまでに周辺の残骸から使えるパーツを集める。 残るアムロ、カミーユ、キラ、ロジャー氏は機体の修復と、……ということで、異論はないかな?」 最後、アムロ達にだけは首輪をトントンと叩きつつ言うブンドル。 了解したと声に出さず頷く彼らを見て、満足げに微笑む。 「ああ、言うまでもないが最初に補給を行ってからだ。幸いここからすぐの場所に補給ポイントがある。順番に行ってくれ」 □ やがて、Jアークから次々に発進していく機体達。 赤く染まった世界はやがて暗闇へとその身を沈めていく。 そして散らばる命のなれの果て、様々な機械の中に一つ。 彼らが求め、確保せんとするもの――フェステニア・ミューズが機体、ベルゲルミルの腕があった。 かつてD-7にてガウルンに持ち去られ、ここD-3にてブンドルと対峙した時放り出されていったもの。 インベーダーが取り込んだそれも、今はシャイニングガンダムやラーズアングリフの欠片と同じく打ち捨てられている。 腕だけとはいえ、ナノマシン・マシンセルの塊とも言えるそれを手にしたとき、彼らの反逆はまた一歩先へと進むだろう。 そして今だ眠り続ける熱気バサラ。 彼の身体を侵食したDG細胞は、しかしその侵攻をある一線以上に進めることができないでいた。 かつて希代の武術家である東方不敗がそうしたように、熱気バサラの意志の力はDG細胞を完全に抑え込んだのである。 これがテンカワ・アキトのように身体に重大な欠陥があり、また定期的にDG細胞の塊を摂取していればこうはならなかったであろう。 希釈されたDG細胞ではバサラの歌への熱を冷ますことができなかったという訳だ。 吸い寄せられるように、一つの場所へと力が集まっていく。 生き残った者達はこれ以上の暴虐を許さないと誓い、その想いと力を一つに束ねて暗闇へと――その先の希望へと指を伸ばす。 宴の終焉は、近い。 【二日目18 00】 【共通の行動方針 1:24時にユーゼスと合流。現状敵対する意思はない 2:ガウルン・キョウスケの排除 3:統夜・テニア・アキトは説得を試みる。応じなければ排除 4:ユーゼスとの合流までに機体の修理、首輪の解析を行い力を蓄える】 【アムロ・レイ 搭乗機体:ガンダムF91( 機動戦士ガンダムF91) パイロット状況:健康、疲労(中) 機体状態:ビームランチャー消失 背面装甲部にダメージ ビームサーベル一本破損 頭部バルカン砲・メガマシンキャノン残弾100% ビームライフル消失 ガンポッドを所持 現在位置:D-3 第一行動方針:機体の修復 首輪の解析 第二行動方針:D-4地区の空間観測 第三行動方針:協力者を集める 第四行動方針:マシンセルの確保 第五行動方針:基地の確保 最終行動方針:ゲームからの脱出 備考1:ボールペン(赤、黒)を上着の胸ポケットに挿している 備考2:ガウルン、ユーゼス、テニアを危険人物として認識 備考3:首輪(エイジ)を一個所持 備考4:空間の綻びを認識】 備考5:ゴッドフィンガーを習得しました。 残存エネルギーのほぼすべてを発動すると使用します。 また、冷却などの必要があるため、長時間維持は不可能です。 発動、維持には気力(精神力)や集中力を必要とし、大幅に疲労します。 ほぼ完全な質量をもった分身の精製、F-91を覆うバリアフィールドの精製、 および四肢に収束させての攻撃への転嫁が可能です(これが俗にいうゴッドフィンガー)。 【カミーユ・ビダン 搭乗機体:VF-22S・Sボーゲル(マクロス7) パイロット状況:強い怒り、悲しみ。ニュータイプ能力拡大中。疲労(中) 機体状況:オクスタン・ライフル所持 反応弾所持 EN100% 左肩の装甲破損 全体的に装甲表面に傷。 現在位置:D-3 第一行動方針:機体の修復 首輪の解析 第二行動方針:ユーゼス、アキト、キョウスケを「撃ち貫く」 第三行動方針:遭遇すればテニアを討つ(マシンセルを確保) 最終行動方針:アインストをすべて消滅させる 備考1:キョウスケから主催者の情報を得、また彼がアインスト化したことを認識 備考2:NT能力は原作終盤のように増大し続けている状態 備考3:オクスタン・ライフルは本来はビルトファルケンの兵装だが、該当機が消滅したので以後の所有権はその所持機に移行。補給も可能】 【キラ・ヤマト 搭乗機体:Jアーク(勇者王ガオガイガー) パイロット状態:健康、疲労(中) 全身に打撲 機体状態:ジェイダーへの変形は可能? 各部に損傷多数、EN・弾薬共に100% 現在位置:D-3 第一行動方針:殺し合いを止める 第二行動方針:機体の修復 首輪の解析 第三行動方針:マシンセルの確保 第四行動方針:生存者たちを集め、基地へ攻め入る 最終行動方針:ノイ=レジセイアの撃破、そして脱出 備考1:Jアークは補給ポイントでの補給不可、毎時当たり若干回復 備考2:D-4の空間観測を実行中。またその為一時的に現在地を固定 備考3:ユーゼスが解析した首輪のデータを所持(ただし改竄され不完全なため、単体では役に立たない)】 【アイビス・ダグラス 搭乗機体:ネリー・ブレン(ブレンパワード) パイロット状況:精神は持ち成した模様、手の甲に引掻き傷(たいしたことはない) 機体状況:ソードエクステンション装備。ブレンバー損壊。 EN100% 無数の微細な傷、装甲を損耗 現在位置:D-3 第一行動方針:使える部品を集めて機体を修理する 第二行動方針:協力者を集める 第二行動方針:基地の確保 最終行動方針:精一杯生き抜く 備考:長距離のバイタルジャンプは機体のEN残量が十分(全体量の約半分以上)な時しか使用できず、最高でも隣のエリアまでしか飛べません】 【兜甲児 搭乗機体:ストレーガ (スーパーロボット大戦D) パイロット状態:疲労 機体状態:機体状態:右肩に刺し傷、各部にダメージ(戦闘に支障無し) EN100% 現在位置:D-3 第一行動方針:使える部品を集めて機体を修理する 第二行動方針:誤解は氷解したため、Jアークに協力する 第三行動方針:ゲームを止めるために仲間を集める 最終行動方針:アインストたちを倒す 】 【ソシエ・ハイム 搭乗機体:ガナドゥール パイロット状況:右足を骨折 機体状態:頭部全壊、全体に多大な損傷 駆動系に障害 機体出力の低下 EN100% 現在位置:D-3 第一行動方針:殺し合いを止める。バサラ・シャギアの看病 第二行動方針:出来るだけ多くの人を次の放送までにE-3に集める 第四行動方針:この機械人形を修理したい 最終行動方針:主催者を倒す 備考1:右足は応急手当済み 備考2:ギアコマンダー(白)を所持 備考3:ハイパーデンドー電池4本(補給2回分)、騎士凰牙の左腕を携帯 備考4:ガトリングボアと契約しました 】 【ロジャー・スミス 搭乗機体:騎士凰牙(GEAR戦士電童) パイロット状態:肋骨数か所骨折、全身に打撲多数 機体状態:左腕喪失、右の角喪失、右足にダメージ(タービン回転不可能) 側面モニターにヒビ、EN100% 現在位置:D-3 第一行動方針:殺し合いを止める。機体の修復 首輪の解析 第二行動方針:首輪解除に対して動き始める 第三行動方針:ノイ・レジセイアの情報を集める 最終行動方針:依頼の遂行(ネゴシエイトに値しない相手は拳で解決、でも出来る限りは平和的に交渉) 備考1:ワイヤーフック内臓の腕時計型通信機所持 備考2:ギアコマンダー(黒)と(青)を所持 備考3:凰牙は通常の補給ポイントではEN回復不可能。EN回復はヴァルハラのハイパーデンドーデンチでのみ可能 備考4:ハイパーデンドー電池4本(補給2回分)携帯 備考5:バイパーウィップと契約しました】 【レオナルド・メディチ・ブンドル 搭乗機体:サイバスター(魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL) パイロット状態:良好(主催者に対する怒りは沈静、精神面の疲労も持ち直している) 機体状態:サイバスター状態、各部に損傷、左拳損壊 ビームナイフ所持 現在位置:D-3 第一行動方針:殺し合いを止める。周辺の警戒 第二行動方針:マシンセルの確保 第四行動方針:サイバスターが認め、かつ主催者に抗う者にサイバスターを譲り渡す 第五行動方針:閉鎖空間の綻びを破壊 最終行動方針:自らの美学に従い主催者を討つ 備考1:ハイ・ファミリア、精霊憑依使用不可能 備考2:空間の綻びを認識 備考3:ガウルン、ユーゼスを危険人物として認識 備考4:操者候補の一人としてカミーユ、甲児、キラに興味 備考5:ユーゼスが解析した首輪のデータを所持(ただし改竄され不完全なため、単体では役に立たない)】 【熱気バサラ 搭乗機体:ラーゼフォン(ラーゼフォン) パイロット状況 DG細胞感染。喉の神経圧迫は完治。気絶 機体状態:右腰から首の付け根にかけて欠落 胴体ほぼ全面の装甲損傷 EN残量20% 現在位置:D-3 第一行動方針:??? 最終行動方針:自分の歌で殺し合いをやめさせる 備考1:真理の目が開いています】 【シャギア・フロスト 搭乗機体:なし パイロット状態:疲労 戸惑い 気絶 機体状態:なし 現在位置:D-3 第一行動方針:??? (とりあえずキラたちについて行くつもりのようだが、内心何を考えているか不明) 第二行動方針:ガウルン、テニアの殺害 第三行動方針:首輪の解析を試みる 第四行動方針:比瑪と甲児・ガロードを利用し、使える人材を集める 第五行動方針:意に沿わぬ人間は排除 最終行動方針:??? 備考1:首輪を所持】 D-3を中心としてその周辺のインベーダーはすべて消失しました。 BACK NEXT 時の結実――すなわち成長 投下順 もう一つの対主催 時の結実――すなわち成長 時系列順 もう一つの対主催 BACK 登場キャラ NEXT 見よ人の心の光! 輝き唸る神の掌! アムロ 見よ人の心の光! 輝き唸る神の掌! カミーユ 時の結実――すなわち成長 キラ 時の結実――すなわち成長 アイビス 時の結実――すなわち成長 甲児 時の結実――すなわち成長 ソシエ 時の結実――すなわち成長 ロジャー 時の結実――すなわち成長 ブンドル 時の結実――すなわち成長 バサラ 時の結実――すなわち成長 シャギア
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/60.html
始まりの葬送曲 ◆gw.2K3uEb6 「遠くから見てもすぐに分かるあの服装は確かにラクス・クラインだった・・・。 そしてその隣に居たのはやはり・・・間違いない。」 ザフト軍のエースパイロット、アスラン・ザラはあの部屋に居た人物を思い返していた。 一人は自分の許嫁であるラクス・クライン。 そしてもう一人は親友であるキラ・ヤマト。──そして彼の怨敵でもある。 「どうして・・・キラが生きてるんだ・・・!」 ザフト軍のエースパイロット、アスラン・ザラは一人つぶやく。 彼は、部下であるニコルを亡くしたばかりであり、 ニコルを殺したストライクガンダムのパイロットを道連れに自爆したはずだった。 ストライクガンダムのパイロットであるキラ・ヤマト──親友を殺したはずであった。 目を覚ますと、いつもとは違う光景が広がり、 エクセレンと呼ばれた女性のナマナマしい死を見せ付けられ、いつの間にかこの殺し合いに参加させられることとなっていた。 アスランに与えられた機体はファルゲンマッフ。 自分の愛機である深紅のイージスガンダムとは対照的な蒼い機体。 細部までチューンアップされた機体は惚れ惚れするほどであった。 「かなりハイスペックな機体だな・・・。コーディーネーターの俺だからこの機体の性能をなんとか引き出せそうだが・・・。 ナチュラルならエースパイロットクラスでないとこの機体は扱えそうにないな。」 試しに動かしてみようと操縦桿を握る。 蒼き機体はふわりと浮き、そして風を切って見事に飛んだ。 「いい感じだ。どうやらこの機体は俺と相性がいいみたいだな」 その後、数分間のテスト飛行を終えて機体構造をほぼ全て理解し終えようとしたとき、レーダーに一つの光点が映った。 その光点はあっという間に中心、つまりアスランのいる位置に近づいてきた。 森が揺れる、何か大きなものが近づいてくるのが肌で感じられた。 そして肉眼で見えたその機体はどこか神々しく、そして非機械的であった。 ラーゼフォン、聖なる歌を奏でる機械の神。 その機体から通信が入った。 「おい、そこの機体。お前はゲームに乗ってるのかい?」 唐突な質問であり、どこか教養の無さも伺える声であった。 少しだけ間をおいて、その通信に答える。 「俺はゲームには乗っていない。だが、俺は殺さなければならないやつがいる。」 思いもよらない返事が返ってきて、少しバサラは戸惑ったが、 「おいおい、ぶっそうなこと言ってんじゃねえよ。なんで殺したり殺されたりしなきゃいけねえんだよ」 理由──キラを・・・親友を殺さなければならない理由。 「それは・・・俺がザフト軍のパイロットだからだ! キラは・・・俺の親友なんだ・・・だけど!!ニコルは優しいやつだった!ピアノを愛し、静寂を愛し、平和を愛していた!!そのニコルを・・・キラは!!」 アスランの顔はほんの少しだけ泣きそうになっていたようにも見えた。 「俺は・・・俺は・・・キラを許すことはできない!!」 次に顔を上げたとき、アスランの目にはもはや涙は見えなくなっていた。 「ゲームに乗ることも、脱出することも今はどうでもいい、ただニコルの仇だけは討つ」 確かな決意を秘めた顔がそこにはあった。 そんなアスランの叫びを一蹴して、 「けっ!くだらねえな。殺したから殺して、殺されたから殺して、それで争いが・・・憎しみが終わるのかよ!!」 その言葉にアスランは怒りを覚えた。 「お前に何がわかる!?」 「へっ、わかんねえよ!だから、俺は俺のやり方で争いを終わらせる。 俺の『歌』でな。いっくぜぇぇぇ!」 そういうと、バサラは歌を歌い始めた。 そして、その歌に共鳴するかのようにラーゼフォンからも音が発せられていた。 「へっ。俺とデュエットしてくれるのかい?お前は最高の相棒だぜ。」 機械の神の声はとうてい音楽と呼ばれるようなものではなかったのに、不思議にも確かにそこには歌が生まれ、デュエットができあがっていた。 「ふざけるなぁぁ!!!」 アスランの怒りは考えるよりも先に行動に移らせた。 放たれたビーム、そしてデュアルミサイルの波状攻撃。 回避不可能な至近距離からの攻撃。 しかし、その攻撃はラーゼフォンへと届くことなく突如現れた音障壁に阻まれることになった。 「くっ、なんだあの機体!?PS装甲よりも堅い!?・・・ならば!!」 二本のレーザーソードを取り出し、爆破による砂埃が晴れるまでもなくファルゲンマッフを急速接近しようとする。 「やめろおぉぉぉぉ」 バサラの叫びにラーゼフォンが呼応し赤い目が額に隠れ“真実の目”が現れる。 『ラーーーーーーーーーーーーーーーーー』 その幻想的な声は地を抉り、森の木を倒す。 ファルゲンマッフに直接的な被害はなかったが、急停止させられざるをえなかった。 「へっ。俺を守ってくれてるのかよ。ラーゼフォンか、お前は最高の相棒だぜ! おい!そこの蒼い機体!!俺の話を聞け。 そのニコルってやつは優しかったんだろ?そんなやつが殺すことを望むと思ってんのか? 違うだろ!」 その言葉はアスランの胸を深くえぐった。 「だけど・・・俺は・・・」 「・・・だったら、歌って送ってやるしかねえだろおぉぉ! 俺の歌を聴けえぇぇぇぇ!!!!」 『ラーーーーーーーーーーーーーー』 機械の神の声はとても優しく、そして哀しい響きをしていた。 そして森の中にはラーゼフォンとバサラのデュエットが木霊する。 「この歌は・・・葬送曲?」 多少は歌の知識があったアスランはそれが葬送曲であるというのがわかった。 木霊する歌の中で蒼き機体はただ立ち尽くしていた。 【アスラン・ザラ 搭乗機体:ファルゲンマッフ(装甲騎兵ドラグナー) パイロット状況:動揺 機体状況:良好 現在位置:B-6 第一行動方針:未決定(改心したかどうかは次の作者に任せます) 最終行動方針:未決定】 【熱気バサラ 搭乗機体 ラーゼフォン:(ラーゼフォン) パイロット状況 絶好調 機体状況:損傷無し 現在位置:B-6 第一行動方針:歌でニコルを送る 最終行動方針:自分の歌でゲームをやめさせる】 【初日 14 45】 BACK NEXT 武人ギム・ギンガナムの独白 投下順 そして騎士は走り出す 閃光 時系列順 Impact of The Red BACK 登場キャラ NEXT アスラン 迷いの行く先 バサラ 我が道を往く人々
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/114.html
歌えなくなったカナリア ◆WgWWWgbiY6 川の辺りで熱気バサラが歌い続けている。 第一回放送までに死んだ人たちに捧げるレクイエムなのだという。 放送が終わってから、十分以上そうしている。 レクイエム・・・か。 ギャリソンさんが死んだ。俺がこのゲームの中で初めて出会った人物だ。 万丈とか言う人の執事を勤めていたとか言っていたが、ただの執事ではないということは俺にもわかった。 こんなおかしなゲームの中で自分を見失う事もなく、恐れる事なく、人として当たり前の倫理を持って生きていた。 強い人だ。 得体が知れない相手でもすぐに仲間にするような、 そういう平和ボケ染みた考え方をしている以外は信頼するに値した人物だった。 あの人が死んでからだろうか、こんな事を何故だか冷静に思えるようになった・・・ バサラの歌が聞こえる。 不思議と・・・初めて聞いた時のイライラはもう無くなっていた。 バサラが乗っていた機体を強奪したカテジナ・ルースを追って数十分。 自分の機体よりも機動力の高いガーランドで先を進んでいたバサラが立ち止まっているのを 見つけたコスモは自分たちがカテジナにまかれたことを理解した。 「チッ!結局見失っちまったか。」 「ん?なんだ、お前ついて来てたのか。 そうか。俺の歌が聞きたいんだな!よし一曲聞かせてやるよ!」 カテジナを追いかけるのを諦めたのか、まだ歌を歌おうとするバサラ。 「機体を取られたってのにまだ歌を歌おうってのか、あんた?」 先程から変わらないバサラの言動に少しあきれた口調で問う。 「機体?ラーゼフォンか。あいつは俺の相棒だ。あいつも本当は戦いたくなんかねえんだ。 その内、戦いが嫌になったらいつかは俺の元に戻ってくる必ずな!」 「機械が歌を歌う?・・・そんなことがあるものか!」 確かにあの機体からはイデの様な意思を感じ取れた。 だが歌を歌うなどありえない。そう、コスモは思うのも当然かもしれない。 「いや、あいつは俺と一緒に歌を歌ったんだ!確かにな。」 その事実を知るバサラは決して怯まない。それが世界を調律する為のものとも知らず。 「ん?あっちの方、火事になってないか?」 バサラの発言で後ろを振り返るコスモ。 確かに家事は起きていた。しかも、そこは先程までコスモたちが居た場所だ。 嫌な予感がした。 「悪いがあんたの歌には付き合えない。俺は戻らせてもらうぜ。 ギャリソンさんを置いてきた。あの人の事だ、心配する事も無いだろうけどな。」 「あん?なんだ帰っちまうのか?これから、熱狂ライブが始まるんだぜ。」 コスモは返答もせずにジガンスクードを発進させた。 時刻は17 55、奇しくもギャリソン時田の死亡した時刻と同じだった。 その後、あの放送が流れ始めた。 ギャリソンさんのことは諦め、 俺は結局川辺でこれからの行動の指針を決めかねている所でまたバサラと出会った。 あいつの歌がふと耳に入ると一瞬、あいつの言っていることも可能かもしれないと思うことがある。 そいつが俺には嫌だった。 一瞬でもそう思ってしまう自分が。 こんな殺し合いの場で妙な平和ボケを仕掛けている自分が。 そんな時、バサラの歌が止んだ。 一発の銃声と共に。 クソッ!この俺が!バロンに選ばれたジョナサン・グレーンともあろう男が! コーンソールに頭を打って気絶しただと!?これではいい恥さらしじゃないか! ユウの女に情けない姿を晒して! そもそもがあのいう事を聞かないソロバンがあることがおかしいのだ! いくらこのJ・アークが強力な戦艦でも、あんな物があっては本来の実力を少しも発揮する事など出来ないじゃないか! ん・・・・・・そうか、つまりは単純なことじゃないか。 キラ・ヤマトの乗るガンダムとかいう機体。 小型で分身も可能で、俺の乗っていたグランチャーやバロンズゥにとてもよく似ている。 J・アークの武装を失うのは惜しいが、やはり俺にはああいった機体のほうが似合う。 少年やあのソロバンがどういうかはわからんが交渉してみる価値はあるな・・・ 「機体の交換・・・ですか?」 キラは突然のジョナサンからの申し出に少し戸惑いを見せる。 「そうだ、キラ・ヤマト。俺とトモロの相性はあまり良く無くてな。 それに比べ、君の機体は俺が居た世界で乗っていたグランチャーにとても良く似ている。 相性でいえば、そちらの方が俺には合っているということだ。」 ジョナサンは勝手な事をつらつらと並べ立て、キラに迫るが相性といえばキラとて元居た世界では そのものズバリ、ガンダムに乗っていたのだからはっきり言ってキラの方が分が有る。 それに小型とはいえ戦艦を任される事はキラにとって、相性が良いとは言えない。 そんな反論をキラがしようと口を開きかけた時、代わりに口を開いたのはトモロだった。 『ジョナサン・グレーン。お前にしてはなかなかの名案じゃないか。 確かにキラ・ヤマト、君の方がこのJ・アークのパイロットに相応しい。』 それは俺よりもこいつの方が勇気が有ると言う意味か!? 思わずそんなことを口走りそうになったジョナサンは思わぬチャンスを得たことで一気に交渉を成功に向け畳み掛ける。 「ほう、お前とは始めて意見が一致したように思えるな。キラ、これで君も異論は無いだろう?」 「は、はあ。」 結果的に丸め込まれる形にはなったもののそちらのほうが良いもしれないと、キラは考えた。 これからキラがやろうとしている主催者打倒の為の仲間集め。 その為には絶対的な信頼を寄せる事ができると、他の参加者が思えるような機体で接した方が良い。 それならば、小型のMSよりも巨大ロボットに変形可能と聞いたこの戦艦の方が印象は良いだろう。 実際にはあまり力を誇示するようなやり方はしたくないのだが、この際仕方が無い。 キラは自分自身を納得させる形でこの話に決着を着けさせた。 J・アークの甲板の上で機体の乗り換えは行われた。 「不思議なものだな。どういう理屈かはわからないが機体の操縦方法が自然と頭に送り込まれてくる。 この首輪がそれをさせているとでも言うのか・・・」 「ジョナサンさん、こちらも乗り換え終了しました。」 「そうか。ならば君はトモロに詳しい操縦方法をレクチャーしてもらえ。 俺は機体の慣らしも兼ねて、周囲の偵察をしてこよう。」 「そんなジョナサンさん、一人で・・・」 「俺はバロンに選ばれた男、心配は要らんさ。」 いまいち、キラには理解できない理由でジョナサンはすぐさま飛び出していった。 しかし、キラが心配した理由は単純にジョナサンに向けてのものではない。 ジョナサン・グレーン、彼からも僅かながら一種の邪気が感じ取られたそんな気がしたからだった。 思いのほか、うまく行ったな。これであのソロバンにも煩わされる事が出来る。 しかし、自我の無い機械を操縦するのもなかなか悪くない。 こちらがしたいことをとても素直に受け入れてくれる。 これであのイライラを解消させてくれるような相手が居れば良いのだが・・・ んっ?これは歌か・・・ ふふっ、今の俺はついているな。 歌う蟻に、シンバルを持った鈍亀か・・・ 貴様らに怨みは無いが、憂さ晴らしというものをさせてもらう! コスモがバサラのほうを見るとガーランドは人型に変形し、なんとか防御体制をとっていた。 だが、ガーランドに対しては規格外な銃器の攻撃であったのだろう。 明らかにガーランドは許容範囲外のダメージ量で殆どの機能を停止していた。 ぼんやりとした頭の中で考え事をしていたコスモはレーダーでの警戒もなにもかもを怠っていた。 これでは誰が平和ボケしていたのかわかったものではない。 「バサラ!応答しろ、バサラ!」 何とか生きていた通信回線を開くが、バサラからの返事は無い。 突如、ジガンに衝撃が走る。ガーランドを襲った機体からの攻撃だ。 しかし、ジガンのG・テリトリーで防ぐ。先程の攻撃はその振動にしか過ぎなかった。 「この攻撃を防いでくれるとは。さっきの機体はマシンキャノン一発で終わったからなあ。 さあ、歌はもう終了した。早くそのシンバルで締めてくれないか?」 バサラを攻撃した機体からの通信。 何度か見た覚えのある二本角をつけた機体―ガンダム―に間違いないとコスモは悟る。 「奴の歌にはもしかしたらと思わせてくれる何かがあった!それをお前はっ! 望み通り、このシーズアンカーで懲らしめる。」 重たげな音をたててジガンスクード・ドゥロは空を飛ぶ。 そのまま、白いガンダムへとギガントナックルを打ち込む。 「ほほう。面白い使い道があるなあ、その武器は。だが鈍亀の攻撃は当たらんよ!」 単純計算で4.5倍はある機体の攻撃を恐れもせずジョナサンは軽々と避ける。 「ジガンテ・ウンギアもだ!」 ギガントナックル時に展開したシーズアンカーをそのままに回避したF91を掴み、電撃を放電。そのまま突っ込む。 しかしジガンの掴んだそれは、MEPE現象による分身にしか過ぎなかった。 「質量を持った残像だっていうのか!?」 「危ない、危ない。その機体の性能がそこまでのものとは。想像もしていなかったよ。 だが、君の機体の性能もだいたいは把握できた。」 コスモは先程の攻撃の後、一瞬とは言えF91を見失った。 しかし小回りの効かないジガンでは背後に回られるだけでも厄介だった。 (レーダーで奴を目で追ってる時間は無い・・・) 「なら、これで決着をつけてやる!」 G・サークルブラスター、それは周囲の機体全てを巻き込む兵器。 これならば、ガンダムがいくら小型でスピードが速かろうが確実にダメージを与える事が出来る。 「うっ・・・」 だが、そのとき点けたままだった通信回線から呻き声が聞こえる。 バサラの声。機体にダメージが加えられたといっても、彼はまだ生きていたのだ。 だが、先程の攻撃で喉の神経が麻痺した彼は言葉にならない声しか発する事が出来なくなっていた。 「バサラ、生きていたのか!?」 そのとき、未だG・サークルブラスターは発射体制も取れていなかった。 バサラの声に気を取られたコスモはそのまま 「死ねよやぁぁぁぁぁ!!!!!」 コクピットをG・テリトリーの展開できない背後からヴェスバーで撃たれた。 イデの導きの無いこの世界で死んだ彼には一体何が待ち受けるのか・・・ 想像以上にしぶとかった・・・ まあ鬱憤を晴らすことは出来たからよしとしよう。このガンダムというのもなかなか素晴らしい。 ほぼ無傷で勝てるとは思わなかった。 さて、そろそろ戻らなければ彼らが心配するか。 その前に補給をすまなさければ怪しまれるか・・・ キラはともかくあのソロバンがなんというかわからんからな。 一人の男の鬱屈が招いた戦いは、最後に歌えなくなったカナリアを残し終わりを告げた。 【キラ・ヤマト 搭乗機体:Jアーク(勇者王ガオガイガー) パイロット状態:良好、ジョナサンへの僅かな不信 機体状態:キングジェイダーへの変形は可能?、左舷損傷軽微良好 現在位置:C-6 第一行動方針:J・アークの操縦に慣れる。 第二行動方針:このゲームに乗っていない人たちを集める 最終行動方針:ノイ=レジセイアの撃破、そして脱出】 【ジョナサン・グレーン 搭乗機体:ガンダムF-91( 機動戦士ガンダムF-91) パイロット状態:良好。気分晴々。 機体状態:少々、傷が付いています。EN・弾薬を30%消費 現在位置:C-5 第一行動方針:補給をする 第二行動方針:キラとの合流 第三行動方針:クインシィの捜索 第四行動方針:キラが同行に値する人間か、品定めする 最終行動方針:クインシィをオルファンに帰還させる(死亡した場合は自身の生還を最優先)】 備考:バサラが生きていることに気付いていません。 【ユウキ・コスモ 搭乗機体:ジガンスクード・ドゥロ(スーパーロボット大戦OG2) パイロット状況:死亡 機体状況:コクピット全壊、シーズアンカー運用可能 現在位置:C-5】 【熱気バサラ 搭乗機体 プロトガーランド(メガゾーン23) パイロット状況 神経圧迫により発声不可、気絶中 機体状況:MS形態 落ちたショックとマシンキャノンの攻撃により、故障 現在位置:C-5 第一行動方針:新たなライブの開催地を探す 最終行動方針:自分の歌でゲームをやめさせる】 備考:自分の声が出なくなったことにまだ気付いていません。 【残り43人】 【初日18 55】 BACK NEXT 追う鬼、追われる鬼 投下順 少女ハンター・ランドール 青い翼、白い羽根 時系列順 嵐の前 BACK NEXT キラ キラ 嵐の前 キラ ジョナサン MISS 『歌』に振り回される人達 バサラ 壁に耳あり、障子に目あり 『歌』に振り回される人達 コスモ
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/63.html
黄色い幻影 ◆caxMcNfNrg 青く澄んだ・・・殺し合いという名のゲームが行われている思えないほど、澄みきった空の下。 静寂に包まれた森の中を、周囲の木々と同じ緑を基調とした機体が南方へと進んでいる。 「くそっ!はやく・・・はやく、帰らなきゃいけないのに・・・」 その機体、アルトロンガンダムの内部を埋め尽くすのは、少年の焦りにも似た呟き。 この機体に乗り込んで数十分。綾人は未だ、狩るべき他の参加者を見つけられずにいた。 「・・・朝比奈が待ってるのに・・・なんで、誰も出てこないんだよ!」 絶え間ない苛立ちを押さえつつ、レーダーとモニターの間で視線をせわしなく動かす。 (探し方が悪いのか?・・・くそ、どうすりゃいいんだ?・・・いっその事、森に火でも点けて・・・) そこまで考えたときだった。綾人の視界の端を、森の色とは違う原色がかすめる。 モニターの隅を横切ったものに、綾人は慌てて視線を向ける・・・ しかし、そこに参加者らしき姿は・・・黄色い何かは無い。 「気のせい、だよな」 人のように・・・知り合いの少女のように見えた『それ』が存在していない事を確認すると、 綾人はパイロットシートに背を預け、ふっと溜息をついた。 どうやら、必要以上に過敏になっていたようだ。 もう一度、深呼吸をして、改めてモニターに目を移す・・・ そして、綾人は木々の向こうに、ビル街らしきものを見つけた。 「街か・・・あそこなら、人がいるかもしれないな」 そう小さく呟いて、綾人は機体を南東へと向けた。 【神名綾人(ラーゼフォン) 搭乗機体:アルトロンガンダム(新機動戦士ガンダムW Endless Waltz) 現在位置:B-5森林地帯 パイロット状態:健康 機体状態:良好 第一行動方針:南東に見える街へ向かう 第二行動方針:帰るために他の参加者を探し、殺す。 最終行動方針:ゲームに乗る。最後まで生き残り、元の世界へ帰る】 BACK NEXT 追悼 投下順 お姉さんと一緒 ホワイトドール 時系列順 恋と呪い BACK 登場キャラ NEXT 護るために 綾人 護るべきもの
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/109.html
キラ ◆vQm.UvVUE. どこからともなく殺し合いの場に似つかわしくない声が聞こえてきた。 『アー、アー、ただいまマイクのテスト中ですの。…こほん…最初の定時連絡の時間となったので放送を 始めますの。まずは死んでしまった人たちの報告からですの…』 …エクセレン=ブロウニング …メルア=メルナ=メイア …グ=ランドン・ゴーツ …ラクス=クライン 気絶したジョナサンをつれて、 なんとか補給ポイントに辿り着き一息ついたキラに待っていたのは信じたくない現実だった。 ラクス=クライン、彼がよく知る少女。 恋人、そう言える関係だったかもしれない少女。 無論、考えられる事ではあった。 こんなところで死んでいい人じゃなかった。 彼女はここでは明らかに無力だ。 最初に会った人間がもしもゲームに乗っていたなら、彼女は格好の的だっただろう。 分かっていたはずだった。 (分かっていながら!僕は何をしてたっ!) 「うっぁぁぁぁっぁぁぁぁ・・・・・・」 乗らない方もいますのでやる気を出してもらうために ご褒美のことを説明いたしますの。ご褒美は、死んでしまった方を生き返らすことから世界の改変まで 望むがままですの。なので、みなさんちゃきちゃき頑張って欲しいですの』 「え?」 今の放送はなんと言ったか。 死んでしまった者を生き返らせる。世界の改変? ラクスを、そしてフレイを思い出す。 もしも自分が優勝したのなら・・・・・・ ラクスやフレイを生き返らせ・・・そして彼女達に戦争の無い平和な世界を見せてあげられる。 彼女達の父親だって生き返らせてあげられる、ついでにトールも。 「・・・・・・でも」 だからといって、自分がこのゲームに乗ってラクスのような力のない人達を殺して、 それでラクスが生き返っても彼女は喜ぶだろうか。 そんなやり方で生き返ったとしても彼女は喜ばない。 罪の無い人たちの屍の上に築かれた平和や生なんて・・・・・・ (なら、僕はどうするべきなんだ) 今まではずっと、ラクスに導かれていた気がする。 アスランとの戦いの後道を見失った時を思い出す。 (・・・・・・いつも君が僕を助けてくれたんだ) 「僕は、僕はどうすればいいんだ・・・・・・」 ラクスならどうしただろうか。 彼女にもし闘う力があったのなら、きっとこのゲームを正しく終わらせようとしただろう。 あの怪物を説得、または撃破して皆が無事で帰れるようにと。 それをするのが正しいのかもしれない。 だが、あのノイ=レジセイアと名乗った怪物はラクスを生き返らせる可能性を持った唯一の存在だ。 ラクスだけじゃない、フレイも、トールも・・・アスランの母親や友達だって・・・・・・ 思い出す、これまでの自分を。 ストライクガンダムでアークエンジェルに乗った時。 (闘えるのが僕しかいなかったからしかたなく僕は戦った) フリーダムに乗った時。 (ラクス、君の言葉があったから僕は戦えた) そのどれも、自分では何も決めてなかった。 ここにはもう、フレイも、ラクスもマリューさん達もいない。 自分の意思で決めなければならない。 ゲームにのって闘うのか、それとも別の道を取るのか。 すぐに決めなければならない。 奴等の言葉に乗って優勝を目指すのか。 ラクスの死を嘆き悲しんで泣きつづけるのか。 ラクスが選んだであろう道を選ぶのか。 取るべき道は決まっていた。 涙を拭く。もはや泣いてなどはいられないのだ。 (ラクス、ごめん、君を生き返らせることは出来ないかもしれないけど・・・・・・それでも僕は!) 元凶がいる、この悲劇を造り出したものが。 あれを放って置いたらいくつもの世界が不幸になるだろう。 許せなかった、このゲームに乗りラクスや、力ない人を殺した者達が。 そして、 「ノイ=レジセイア!僕は!・・・・・・お前の存在が許せない!」 だからこそ奴の思う通りには動かない。 起こってしまった事は戻せない。 もしレジセイアの力でもってラクスが生き返ったとしても、世界が変わったとしても。 それは違った、何か歪なもののような気がする。 気絶しているジョナサンを見る。 (ジョナサンが起きたら今の放送の話を伝えよう) そして、このゲームに異を唱える人達を集めてノイ=レジセイアを倒す。 それがラクスの遺志を継ぐことにもなるだろう。 「ラクス、僕は戦うよ、今はそれが一番正しいと思うから」 【キラ・ヤマト 搭乗機体:ガンダムF-91( 機動戦士ガンダムF-91) パイロット状態:良好 機体状態:良好 現在位置:C-5 第一行動方針:ジョナサンに放送の内容を伝える 第二行動方針:このゲームに乗っていない人たちを集める 最終行動方針:ノイ=レジセイアの撃破、そして脱出】 【ジョナサン・グレーン 搭乗機体:Jアーク(勇者王ガオガイガー) パイロット状態:気絶中 機体状態:キングジェイダーへの変形は不可、左舷損傷軽微 現在位置:C-5 第一行動方針:クインシィの捜索 第二行動方針:キラが同行に値する人間か、品定めする 最終行動方針:クインシィをオルファンに帰還させる(死亡した場合は自身の生還を最優先)】 【初日18 15】 BACK NEXT 依頼主死すとも依頼は死なず 投下順 巨虫、岩を打ち抜いて 類(仮面)は友(仮面)を呼ぶ 時系列順 殺し合い BACK NEXT 彼らの乗機は強力です ジョナサン 歌えなくなったカナリア 彼らの乗機は強力です キラ 歌えなくなったカナリア