約 243,452 件
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/730.html
~第十八学区・結標淡希の部屋~ 結標淡希は後ろ手に紐のような物で縛られ床に転がされていた。 いつも通りの桜色のサラシを胸に巻き、短めのスカートに霧ヶ丘女学院の制服を羽織っただけの姿のまま。 結標『ちょっと姫神さん!?どういう事なのこれは!今すぐこれを解きなさい!』 何故だか座標移動が出来ない。演算が働かない。 そんな虜囚も同然の結標を、姫神秋沙は温度を感じさせない眼差しで見下ろしてくる。 ピンクを基調としたベッドに腰掛けながら足を組んで。 姫神『駄目。こうしないと。貴女は私から離れて行く。本当は鎖に繋ぎたかった。けれど貴女の肌を傷つけたくはないから』 這い蹲う結標の元に膝をつき、クッとその白魚のような指先を結標の顎に添えて上向かせる。 愛玩動物を慈しむように、屈辱に歯噛みする結標をなぶるように。 結標『貴女っ…!何を言ってっ…!!』 姫神『私は。鎖も。他の物も。自分で使ってすら貴女を傷つけるのが許せない』 結標のシャープな輪郭を猫の喉でもくすぐるような手つきで撫でる。 その滑らかな指先に一瞬、嫌悪感とは異なる鳥肌が結標を泡立たせる。 姫神『だから。私が貴女を壊すの。綺麗なまま。硝子細工は砕けた方がより光を輝かせるから』 結標『巫山戯けないで!いい加減にしないと本当に怒るわよ!!』 姫神『無駄。私が縛っているのは。貴女の心。これは魔法の縄。貴女が心の底から望まない限り。決して解ける事はない』 姫神の指先が結標の頬から首筋を伝ってサラシの巻かれた胸元まで優しく滑り…そして乱暴に、引き裂くように毟り取る。 結標『やっ、やめて!やめて姫神さん!どうしてこんな事するのよ!どうして!』 姫神『キツく締めすぎ。大きさに合ってない。でも…とても。綺麗』 肌蹴られた胸元に姫神の手指が、叫ぶ口元に姫神の唇がそれぞれ迫る。 違う。自分は同性愛者でも被虐嗜好の持ち主でも何でもない。なのに 結標『ひ、姫神さん!』 姫神『無駄。貴女にかかった魔法は決して解けない。何故なら』 逆らう心が、抗う魂が、それすら姫神の手の上で転がされているような 姫神『――私は魔法使いだから――』 そして、姫神の唇が結標に重なって――― ~第十八学区・結標淡希の部屋2~ 姫神「痛い」 結標「!?」 そこで結標淡希は跳ね起きた。カーテンの隙間から射し込む初夏の陽射しに照らされたベッドの上で。 結標「えっ!?えっ?!」 姫神「痛いから。下りて欲しい」 結標「ご、ごめんなさい!」 気づけば跳ね起きた際に姫神の黒髪に思いっ切り手をついて下敷きにしてしまっていた事に気づく。 姫神「おはよう」 結標「おっ…おはっ、よう」 慌てて手をどけると姫神は手櫛で乱れた黒髪を直して行く。 眠たそうな顔立ちに似合わず、小萌並みの目覚ましいらずの体質なのか起き抜けといった素振りすら見せない。しかしそれよりも先に思い当たるのは…先程の 結標「(なんて夢見てるのよ私は!会ったばかりの!!それも女の子の!!!)」 昨夜SだのMだの話をした影響が夢にまで出たかと思うと、髪の手入れを始めた姫神とは対照的に頭をかきむしらずにはいられない。 それを姫神はポカンとした顔付きでこちらを見やり、結標はその口元をついつい見やってしまう。 姫神「どうして。そんな特殊な性癖が暴露された性犯罪者のような顔をしているの」 結標「貴女と会ったのこれで二回目のはずよね!!?」 その手合いの嗜好品は全てクローゼットの中に座標移動させたはずだ。 そうだ。読心能力者や透視能力者でもない限りバレるはずは――― ガタンッ!バサバサ…ドサッ 結標「」 昨日の二の舞。絶好のタイミングで限界を迎えたクローゼットから再び飛び出す、未だ年端の行かぬ美少年が睦み合う表紙の本が飛び出し床に散乱する。 そして隠していたインスタント食品も転げ落ち、結標は考えるのを止めた。 姫神「新発見。また一つ。貴女という人間を知る事が出来た」 ベッドから下り、結標の夢が詰まった本を拾い上げられ、パラパラとページを手繰られ、綺麗に纏められ、テーブルに置かれるまで十秒と経っていないのに、それが永遠のように長く感じられた。 姫神「朝ご飯。緑のタヌキ」 そして姫神は結標と一度も目を合わせる事無く部屋を後にした。 声を殺して泣く結標を置き去りにして、インスタント食品を回収して行って。 ~結標淡希の部屋・リビング~ 結標「………………」 姫神「何か。食べる?」 結標「食欲ないわ…」 姫神「吹寄さんからもらったルイボスティー。淹れてくる。それなら。飲める?」 結標「わからないけどお願い…」 初夏の晴天広がる窓辺を見上げながら結標の表情は梅雨入りのように曇っている。 頬杖をつきながらキッチンでお湯を沸かし直す姫神の背中を見やりながら。 自分の着ている服を他人が着ている後ろ姿は何とも言えない気持ちにさせられる。 結標「テレビつけよ…もうニュース終わっちゃってるかしら」 時刻は8 20分と微妙な時間だ。座標移動でリモコンを手にしチャンネルを回す。 単純に気を紛らわす音が欲しかっただけだ。 『第七学区の復興状況は未だ…』 『大規模な戦闘のため倒壊した建築物の撤去作業が…』 『全学連は学生、能力者によるボランティアを募っており、発起人でありリーダーを務めるレベル5第七位、通称“ナンバーセブン”削板軍覇君の懸命な…』 『――などが多発しており、これに対し風紀委員活動第一七七支部は注意を呼び掛けており…』 結標「(第七学区…ね。昨日入ったファーストフードもほとんど難民の炊き出しみたいだったもの)」 右から左に受け流すようにボンヤリとテレビを見つめている結標。 未だ実感は沸かないが、あの夜確かに起きた戦闘…いや戦争はまさに死力を尽くした総力戦であり… 学園都市全体の機能は兎も角、激戦地となった第七学区の復興の目処は未だ立たない。 姫神「お茶。熱いから。気をつけて」 結標「あっ、ありがとうね」 少し考え込んでしまった結標の後ろから、更に思い詰めて見える姫神がお茶を出してくれた。 その香る湯気を見つめながら、結標は姫神の胸中に思いを巡らせる。 どんな思いでこのニュースを見つめているのか、無事だと言うが小萌は今どうしているのか… 結標「ねえ…姫神さん…今日、どうしようかしら?」 本当なら買い出しを予定していた。自分一人ならまだしも、姫神も共になると足りない物はまだまだあると昨日実感した。 女は女で色々と物入りなのだ。だが今結標が問い掛けたのは“質問”ではなく“確認” 姫神「小萌先生を。安心させてあげたい。私はもう。大丈夫だって」 結標「…決まりね!」 出会ってまだ一日足らずだと言うのに、呼吸がピッタリだ。 そして結標は一気にお茶を呷り、席を立ち上がった。 ~第七学区・とある高校跡地~ 小萌「結標ちゃん!姫神ちゃん!」 姫神「小萌先生。3日ぶり」 結標「久しぶりね小萌。いつぶりかしら」 小萌「結標ちゃんはメールばかりでちっとも顔を出してくれないのですー。でも良かったのですよー姫神ちゃんを助けてくれてー…先生の力が足りないばかりに」 瓦礫の山、いくつものテント、何とか無傷の体育館には長蛇の列。 座標移動を繰り返し辿り着いた姫神の通う高校のグラウンドで三人は顔を合わせた。 これだけの生々しい破壊の痕がありながら、一人の学生も死なせる事なく避難させた『第三勢力』の金髪の男…名は確か…『浜面仕上』だったと結標は伝え聞いた。 結標「そんなに痩せちゃうまで頑張っといて何言ってるのよ…」 小萌「ダイエットなのですー!結標ちゃんは細すぎだからもっとお肉をつけなきゃダメなのですよー」 結標「…そうね。落ち着いたらまた焼肉しましょう…私が奢るから」 同時に、流石の小萌もやつれて見えた。それでも気負いを見せないその笑顔に、結標は“大人”というものを感じた。 今の結標ではまだ持てない、能力とは関係ない、能力では手に入らない“強さ”を 姫神「ありがとう。小萌先生…そうだ。“上条くん”は。まだ?」 小萌「上条ちゃんはまだ行方不明なのですよ…ただ、シスターちゃんが“とうまは絶対帰ってくるんだよ!”って笑って、神父さんが“僕が塵や灰にした訳でもないのにあの男が死ぬはずがない”って言ってたから大丈夫なのですー」 小萌の安否を確認し、姫神と話し込み始めたのを見届けると目を切りもう一度辺りを見渡すと―― 結標「(本当に…なんなのかしらね)」 見渡す限りの瓦礫の山。これが自分が暗躍していた学園都市なのかと思うと何とも言えない気持ちになる。 良い思い出より悪い記憶の方が比重は高いし、そもそもそんな事を考える事すらなかった。ゆとりも余裕も暇も。 結標「(こんなセンチメンタルな気分になるなんて)」 ならこの胸を締め付ける寂寥は、寂寞は何処から来るのだろうか…そう思っていると ?「あら?貴女は…」 結標「!!貴女は…」 背後からかかった声に、聞き覚えがあった。思わず振り返る。 ?「お久しぶりですわね…ですが、わたくしここで貴女と“旧交”を温めるつもりはございませんの」 その年の割に大人びた声、お嬢様らしい口調。 結標「そう…初めて気が合ったわね。私も今そういう気分じゃないのよ」 特徴的なリボンにツインテール、結標が所属する霧ヶ丘女学院と対を為す常盤台中学の制服。 ?「お話が早くて助かりますわ。結標淡希さん」 そして何より――その腕に取り付けられた『風紀委員活動第一七七支部 JUDGMENT』の腕章。 白井「ジャッジメントですの――と名乗る必要はございませんこと?」 風紀委員活動第一七七支部、JUDGMENT 177 BRANCH OFFICE所属…『空間移動』白井黒子であった。 ~第七学区・とある高校グラウンド~ 結標「風紀委員の巡回ね…こんな何もかもメチャクチャになってる時にご苦労様だ事」 白井「こんな時だからこそ、ですの」 結標淡希と白井黒子はひしゃげたグラウンドの金網に並んで腰掛けていた。 『残骸』事件以来だったか?などとその邂逅を結標はどこか他人事のように感じていた。 自分に能力で一太刀浴びせ、言葉で一矢報いた同じレベル4、同じ空間移動能力者…にも関わらず 白井「学園都市の機能は未だ回復していない事はご存じですわね?それにかこつけて能力者を狙う外部の輩が彼方此方で見受けられますの…治安維持に注ぐ力は以前とは比べ物になりませんの。責務も激務も」 白井黒子に敵意を向けられない自分が自分で信じられないのだ。 それはこの瓦礫の山と化した街並みを目の当たりにしたからか、その瓦礫の山の中にあってすら己の身を投じる白井の真摯な横顔を見たからか。 白井「そしてよからぬ輩を全てふん捕まえ、学園都市の治安を回復させた暁にはお姉さんの控えめなお胸に飛び込み、思いの丈をぶつける事もやぶさかではございませんの!その日までわたくしは戦い続けますの!うっふっふ、えっへっへっあっはーっ!!」 結標「(…こんな娘にこの私が追い込まれただなんて…)」 軽い頭痛を指先でほぐし目を瞑りながら結標は嘆息した。 同時にはたと気づく。この白井黒子が居るならば、もう一人の姿在るべき人間の姿が見受けられない事に。 結標「超電磁砲(レールガン)…第三位…御坂美琴は一緒じゃないのね」 白井「お姉様はこの第七学区全域の電力を賄う仕事に従事しておりますの。七人…いえ、今は『八人』しかいないレベル5ですから…これをノブレス・オブ・リージュ(高貴なる者の責務)と人は言いますのね…」 やや寂しそうに、しかし我が事のように誇らしそうに白井は語る。 この第七学区全ての電力から電気系統全てを掌握しその能力を行使するなど確かにレベル5でなくては務まらない仕事であろう。 結標「(レベル5ね…最も近いレベル4だなんて言われてたのはいつの話だったかしら)」 だが、今はそんな事すらどうでも良いとすら思える。 かつて白井と交わした舌戦、少年院での戦いを経て乗り越えたトラウマ、それが結標の中のいくつかの部分を占めているのだから。 白井「他のレベル5の面々も駆り出されているようでしてよ?行方不明だった第六位(ロストナンバー)まで姿を表したとかなんとか…あら?失礼しますの」 そこで区切ると白井はいやに前衛的なデザインの携帯電話を取り出し話し始める。 漏れ聞こえた『初春』という単語が聞き取れたがなんの事かはわからなかった。 結標「お仕事かしら?」 白井「一度戻りますの。貴女は――どうしますの?」 結標「どうする…って――」 白井「“この後”どうするかではありませんの。“この先”どうするかですの」 金網から空間移動で飛び降りた白井がこちらを見上げてくる。 その眼差しは問い掛けていた。真摯な光を称えた、迷う事を知らない瞳。 ――結標と戦った時と同じ、あの眼差しだ―― ~第七学区・とある高校グラウンド2~ 白井「結標さん。わたくしは貴女を認めた訳ではありませんの。あの時申し上げたように」 結標「………………」 白井「ですが、もしわたくしに貴女のような力があったなら…と同じ能力者として思いますの。特に今のような状況であればあるほど」 この眼差しだ。この言葉だ。身体にコルク抜きを、鉄矢を突き立てらるより何より―― 白井黒子の迷いのない光が、どんな痛みより激しく心を殴りつけてくる。 白井「あと数メートル長く飛べ駆けつけられたなら、あと数キロ重く人を抱えられたならと…ふふっ、自分のいたらなさを棚に上げて無い物ねだりだなんて…わたくしも疲れてますのね」 結標「相変わらず言いたい放題ね…人の事情も知らない癖に」 結標淡希は思う。こんな目を自分も持てたら少し羨ましいのにと。 白井「そうですわね…これではあの類人猿…いえ殿方のようですわ。失礼いたしましたわ」 白井黒子は想う。あんな力を自分も持てたら少しでも多くの人を救えるのにと。 白井「…学生、能力者によるボランティア募集、御存知ですの?」 結標「…例のナンバーセブンがやってるアレの事?ならニュースで見たわ」 金網から見下ろす結標、地面より見上げる白井。 しかし――もし何か一つ選ぶ道が、嵌る歯車が合えば、二人は同じ場所を対等の目線で見れただろうか。 白井「…そろそろ行きますの。貴女もお達者で。結標淡希さん」 結標「…私も戻らなくちゃ。貴女こそ元気でね。白井黒子さん」 結標・白井「「お互いに」」 そして二人は同時に空間移動した。本来交わる事のなかった道から、再び各々の歩む場所へと帰って行くように。 分かたれた光と影の双生児のように ~第十八学区行きモノレール内~ 結標「小萌、思ったよりやつれてたわね」 姫神「うん。随分と無理していた」 第七学区のモノレールは完全に壊滅していたため、小萌と別れた後の二人は再び座標移動を繰り返して一度第八学区まで出、そこから乗り直し帰路についていた。 時刻は昼過ぎ、昨日二人が出会ったのと同じ時間帯であった。 姫神「私達は。子供だね」 結標「…そうね」 車内は閑散としていた。目的地までノンストップの特別便のため、乗り込んで来る乗客も下りて行く乗客もいない。 だからこそ姫神の短い言葉が、自分の声音が、ことのほか響く気がする。 姫神「小萌。一緒に住んでた時はいっぱいビールも飲んでいたし。たくさんタバコも吸っていた」 結標「私が転がり込む前からああだったのね…なんだか懐かしいわ」 姫神「正直な気持ちで言えば。少しだらしないなって。思った時もあった。でも」 結標「でも…今日、初めて小萌が大きく思えたわ」 姫神「うん。大きい。私達より。ずっと」 出会ってまだたったの二日。知り合ってまだたったの二日。 住んでいた世界すら異なり性格も違う二人の共通の話題はまだ少ない。 しかし…月詠小萌という一人の人間が、二人を結び付けた。 姫神「だから。今日から少しでも大きくなりたい。背伸びじゃなくて。大きく」 スッ…と結標の身体が姫神の腕で、肩に寄せられた。 姫神は結標と白井の会話を知らない。確執も因縁も遺恨も知らない。 しかし戻って来た結標の様子がひどく疲れて見えた事は感じられた。だから。 姫神「着いたら。起こすから」 結標「…そうしてちょうだい。能力を使い過ぎて疲れたわ」 この程度のテレポートの連発でくたびれるほど弱くない。 修羅場鉄火場を潜り抜けて来た身体はこの程度で疲れるほど脆くない。 だが…その心は、預けた頭を受け止める肩から離れてくれなかった。 結標「(焼きが回ったものね。私も)」 そして結標淡希は姫神秋沙の肩で少し眠った。 今度は、夢を見なかった。
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/507.html
「ははっ…これは流石に驚いたよ、 レベル5決定だな…」 「「「「「「「「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」」」」」」」」 全員文句無しッ!!今夜は宴が決定付けられた。 「…えー、本当ですか…?」 「にゃーに言ってんだにゃー!!レベル5だぜい?八人目だぜい?すっごいにゃー!!」 「そうだよ白雪さん!!私なんか自分がレベル5になった時と同じ気持ちだよ!?」 「そうですわよ!!お姉様と同等の能力を持っているんですよ!?」 「…実感無いよー…面白かったけど」 「にゃー月夜が放心状態だにゃー。」 「当麻に知らせよっと」 そう言って美琴は当麻に連絡した。 『美琴、いきなり何でせうか?』 「白雪さんのレベルが判明したから連絡したの」 『そうなのか。結果はどうだったんでせうか?』 「8人目のレベル5になったんだよ」 『まじですか! スゲー!』 「あ、あとこれみんなに教えといてね」 『分かった……と言いたいけど今はムリです』 「どうして?」 『美琴は分かっていると思うけど、今アクセラと一緒にクラスのみんなを制裁している所なんで』 「そうだったね。じゃあアクセラだけにも言っといて」 『分かった。じゃあな美琴』 そう言って美琴は電話を切った。 「さてと、ってあれ?」 美琴は電話が終わって周りを見ると土御門と黒子も電話していた。 少し経つと、土御門と黒子は電話をするのを止めた。 「みんな、誰に電話してたの?」 「オレは浜面に電話してたにゃー」 「わたくしは○○様に電話していましたの」 どうやら2人とも白雪がレベル5になったことを知らせていたのだ。 そのころ、電話を切った後の上条は… 「アクセラ、白雪がレベル5になったらしいぞ」 「まじかよォ!!あの雪女がかァ、で何位なンだァ?」 「そこまで分からない。多分4位から5位の間じゃねーか」 「その辺りだよなァ。だって瞬時に凍らせるンだろォ?下手するとオメーの彼女より強いかもしれねェぞォ!!」 「そうかもしれないな。そんなことよりアクセラ、こんなアホなことは止めて白雪の為に宴を開かないか?」 「賛成だなァ。じゃあクソガキ達にも連絡しておくかァ」 上条とアクセラは制裁を止め、白雪の宴をすることになった。 またアクセラは、打ち止め達に連絡するのだった。 プル 「もしもし?てミサカはミサカは電話に出てみる」 「はェーなオイ。ンで、元気にしてるかァ?」 「もちろんだよ。遊んでもらってたしってミサカはミサカは報告してみる」 「そーか。ところで、あの白雪っているだろォ?そいつが無事Level5に昇格したんだとよォ」 「おお!てミサカはミサカは素で驚いてみる」 「ンで、そのお祝いをやるそうなのだが・・・」 「いくいくー!てミサカはミサカは大声出してみる!」 「バカッ耳が痛ェだろォーがァ!」 「それじゃ、後で行くねーってミサカはミサカは電話を切ろうとしてみたり」 「場所とかは分かンのかァ?」 「忘れたの?あなたと私は電波(赤い糸)でつながってるんだよ?場所くらい分かるよ」 「それじゃァあとでなァ」 プチ 切り終わったと同時に土御門からメールが・・・ 『みなしゃん!マイハニー月夜の順位がだいたい決まったにゃー 先生方の予想では6位だって言ってるにゃー でも実際、垣根と麦野の分が繰り上がって 実質的な4位だそうだにゃー』 「だとよォ」 「考えてみればすげぇな 俺らの周りだけで・・・ level5・・・3人 level4・・・滝壺も含めて2人 level2~level3一万人を動かせるガキ・・・1人 幻想殺し・・・オレ level5を倒したlevel0・・・1人 大陰陽師・・・1人 守備範囲の広いただの男・・・1人 もいるんだぜ?」 「そうだなァ。このメンバーなら小せェ国ひとつ壊せるぞォ?」 「だな」 冗談半分の世間話?をしながら歩いていると前から・・・ 「ハァ、ハァ、こ、ここまで来れば……ゲッ、上条に一方通行!」 そこに現れたのは当麻と一方通行から逃げていた情報屋こと紫木友で実は彼、当麻をシメる会の最後の生き残りなのだ。 (ま、まずい! ここで下手な動きをしたら確実に死ぬ! どうする? どうやってこの危機的状況を……) 「な、なあ情報屋。別に俺達もう怒ってねえからさ、そんなに警戒しなくても大丈夫だぞ」 「(俺は別に怒ってもいねェンだけどなァ)オラ、もう行けよ。俺はともかく上条の気が変わらねェうちによォ」 当麻と一方通行の二人に見逃してもらえることになった情報屋は自分の幸運っぷりを神に感謝した。 しかし当麻達の後ろから歩いてくる二人を見るや否や、謝罪の言葉を並べまくりながら猛ダッシュで逃げて行ってしまう。 「……アクセラ、お前何かしたのか?」 「いや、何もしてねェぞ」 「当麻お兄ちゃーん、一方通行さーん。こんにちはー♪」 (*1) 情報屋が逃げた理由、それは前日に彼の心に恐怖を刻み付けた初春と神裂の姿を確認したからだ。 当麻と一方通行はその事情を当然知らないが、最近の初春を知っているので何となく納得してしまった。 「こうして会うのはクリスマス以来ですね。お久しぶりです二人とも。それにしても今日は災難でしたね」 「災難って……もしかして二人とも、俺のピンチを知ってたのか?」 「はい。滝壺さんから連絡をもらって力になって欲しいと。今頃は最愛さんも頑張ってると思います。こっちも火織お姉ちゃんがお仕置きしてくれました」 「安心して下さい上条当麻。七閃は使いましたが、加減はしておいたので斬ってはいません。飾利にもきつく言われましたから」 当麻は神裂の七閃の脅威を身を以って味わってるだけに、彼女の言葉にやや不安を感じているがそれ以上に二人のお互いの呼び名が気になっていた。 それは一方通行も同じなのだが、初春がすっかり苦手になった彼にはそれを指摘する勇気など無かった。 「ああ、そういやあ白雪のやつがさシステムスキャンの結果、8人目のレベル5になったんだ」 「本当ですか? それって凄いことじゃないですか!」 「土御門の恋人ですね。なるほど、それは心強いです。これで土御門も少しは大人しくなってくれるでしょう」 「それでさ、今日の夕方から白雪レベル5記念パーティーを開こうって思うんだけど二人もどうだ? 最愛や涙子、それに他の天草式メンバーも一緒に」 月夜のレベル5到達に初春は純粋に喜び、神裂は土御門の抑止力がさらに強くなったことを喜んだ。 当麻はこの二人もパーティーに誘ったのだが、返って来たのは意外な返答だった。 「ごめんなさい。今日、こっちも大事な約束があってその時間に行けそうにないんです。私と火織お姉ちゃん、それに天草式学園都市支部の皆さんは」 「約束があるんならしょうがないな。じゃあさ、そっちの用件が終わってからでも来てくれよ。白雪も喜ぶからさ」 「分かりました。こちらの用件はすぐに片付くでしょうから必ず伺います。魔術の存在を探り当てた者との会談ですが、話が分かる方のようですから揉め事も無く終わるでしょう」 「なァ、そいつってもしかして木山って女じゃねェだろうな?」 初春達の約束の相手を学校でのシステムスキャンで接触してきた時のことを思い返し、予想を立てた一方通行。 それにわずかに驚いて見せた初春の反応は一方通行の予想が正しいことを示していた。 「さすが一方通行さん、その通りです。木山先生、凄いんですよ。自分の力だけで魔術の存在を嗅ぎつけたんですから。今日は木山先生とこれからのことを話し合うんです」 「おいアクセラ。木山先生ってあの脱ぎ癖のある木山先生か? あの人ってそんなに凄いのか?」 「観察眼に関しちゃかなりのモンだ。雪女の能力の強さの振り幅の原因も土御門だって見抜いてたしな。俺達の事情にも何となくだが察しがついてたみてェだぞ」 当麻と一方通行、それに神裂は知らないが木山は過去に『幻想御手』を使って一万人を昏睡状態に陥らせ、アンチスキルと美琴相手に戦闘を仕掛けた過去の持ち主。 魔術のことも学園都市の暗部のことも手段を選ばないモットーのもと、木山が独自のルートで探り当てた賜物に他ならないのだ。 時計を見た初春は名残惜しそうに当麻と一方通行に別れの挨拶をする。 「ではお二人とも、私達はこれからジャッジメントのお仕事がありますからこれで。涙子さんと最愛さんが第一七七支部で待ってますから」 「いや、飾利は分かるんだが神裂もか?」 「私は飾利のお姉ちゃんとしてこの子の仕事ぶりを見学しようと思っているだけです。ついでにジャッジメントの仕事も体験するつもりですが」 (オイオイこの女がジャッジメントになっちまったらとンでもねェことになるぞ……) 一方通行の予想通り、神裂という最強のジャッジメントが誕生するのは先の話だが実はある男がアンチスキルの研修を受けることだけは決定済みだ。 最後に初春は月夜の為のパーティーについて気になったことを当麻ではなく、一方通行に尋ねる。 「そういえば一方通行さん、パーティーのことってアホ毛ちゃんにも教えましたか?」 「ああ、まあな。でもそれがどうかしたってのか?」 「じゃあ食事に関しての準備は万端にした方がいいですよ。だってアホ毛ちゃん、今日はインデックスさん、それにステイルさんと行動してますから」 初春に言われた一方通行は打ち止めの安全を考え、目の前の少女の提案を受け入れステイルとインデックスのいる教会に打ち止めを預けていたことを思い出す。 それを横で聞いていた当麻も顔を青くして、パーティーの食糧危機を予感せざるを得なかった。 「……滝壺さんとステイルさんがいるから大丈夫だと思いますよ? じゃあ私達はこれで。行きましょうか火織お姉ちゃん」 「ええ飾利。迷子にならないように手を繋ぎましょう♪」 別れ際に爆弾発言を投下した初春は神裂と手を繋ぐのを恥ずかしがりながらもギュッと手を握ると、本当の姉妹のような雰囲気を出したまま去って行った。 残された当麻はインデックスのことを考え、憂鬱になったがそれを一方通行がフォローした。 「大丈夫だろ、多分。初春のやつも言ってただろうが。あの暴食シスターを抑えられる滝壺と赤髪も来るンなら、大ピンチにはならねェだろ」 「た、確かにステイルはまだ日が浅いけど、滝壺のインデックスマイスターの力は信頼出来る……けど、対策は立てようぜ」 「ああ、そうだな……。念には念を入れねェとなァ。土御門辺りに連絡入れるとすっか」 実は滝壺、正月の上琴新居での一件以来、インデックスマイスターの名誉ある(?)称号を仲間達から与えられていた(本人は知らない)。 しかしインデックスの食に対する脅威を考え、当麻と一方通行は念の為に土御門に相談することにした。 話は少し遡り、一方通行との電話のやり取りを終えた打ち止めは一緒に行動していたインデックスとステイルにパーティーのことを伝えていた。 「へえ、土御門の彼女がレベル5になったのかい。」 「それってそんなにすごいことなの?」 「そこで疑問形になるあなたにミサカはミサカは驚愕してみたり!!だって学園都市に今のところ8人生存確実なのは6人しかいないんだよ!!ってミサカはミサカはあの人の事を思い出してみたり。」 「生存確実って…ネセサリウスなみに不穏な言葉が出たな。」 「そういえばみことは3番目だよね?」 「そうそう、ただし生存確実な人だけで行くと2番目だよってミサカはミサカは教えてみたり。」 「ところでパーティーと言っていたけどどこでするんだい?この子の食慾は半端じゃないよ。」 「ステイル忘れたの?この街には『喰わせ殺し』があるんだよ。」 「おおっ!!それは良いアイディアかもってミサカはミサカはあの人に電話してみたり!!!」 プルル 『なンだ打ち止め?』 「ふふふっあなたに勝ったってミサカはミサカは電話を取る早さを自負してみたり。」 『切るぞ。』 「ちょっと待って!!インデックスが来るからパーティーを『喰わせ殺し』でやったらどう?ってミサカはミサカはあわてて用件を伝えたりする!!!」 『おっ、それいいなあ。ンじゃ他のやつと相談するわ。決まったらまた電話する。』 「それじゃーねーってミサ」 ブチッ 「最後のあいさつも聞かずに切りやがったってミサカはミサカは膨れてみたり。」 打ち止めとの会話を一方的に終えた一方通行は、当麻に打ち止めの考えを伝える。 しかし当麻は浮かない顔である一つの可能性を示唆する。 「なあアクセラ、『喰わせ殺し』があったのは神奈川でしかも学園都市にオープンするって店長が宣言したのって正月だぞ。いくら何でも間に合わないだろ……」 「……そういやァそうだよな。たかだか一週間程度でオープンなんて出来るわけねェか」 当麻の考えに納得した一方通行は、かねてより考えていた土御門への相談をする為に電話をかける。 『おおアクセラ。実は禁書目録対策のすっげー耳寄りニュースをゲットしたぜよ♪』 「それってまさか『喰わせ殺し』が学園都市にオープンしたとかって話じゃねェよな?」 『ありゃりゃ、知ってたのか。その通りぜよ。しかも今日オープンで場所は第七学区のオレ達の寮からそんなに離れてないというオマケ付きですたい!』 「……普通なら第四学区に店を出すだろ、学園都市の常識からいってよォ」 土御門がゲットした情報は実は木山が昨日街をウロウロした時に、むやみに豪快な男(店長)から貰ったチラシを彼に見せたから。 これには土御門も驚くしかなかったが、インデックスの存在を危惧していただけにこの展開はまさに天の助けとも呼ぶべきものだった。 そのことはその場にいた美琴、黒子、月夜にも伝え、さらには他のパーティー参加者にもその旨を伝え終えていた所なのだ。 『てなわけでアクセラは打ち止め達に『喰わせ殺し』の場所を伝えてくれ。パーティー開始までは自由時間で夕方の5時になったら禁書目録たちの教会に集合も忘れずにな』 「ああ、了解だ」 そう言って、アクセラは電話を切ると当麻に土御門からの情報を伝える。 それを聞いた当麻は一旦寮に戻ることを一方通行に伝え、その場を後にした。 「今は……げっ、もう午後1時か。昼飯まだだったな、仕方ねェがクソガキ達と合流してメシにすっか」 一方通行は打ち止め達と合流し、昼ご飯を食べるついでにパーティーのことを伝えようと考え、打ち止めと落ち合う為に連絡を入れる。 その頃、美琴と黒子も時間が余ったので一度寮に戻ることにする(黒子はこの後でジャッジメントの仕事有り)。 しかし彼女達は知らない、天草式学園都市支部の対馬と浦上が出迎えようなどとは。 初春と神裂が一七七支部に行く途中に白井に会った。 「あら?初春と神裂さんじゃありませんの?」 「あっ、白井さん!!」 「こんにちは」 「そうそう、聞きましたか!?白雪さんがレベル5になったって話!!」 「ええ、知っていますわよ。なんせ、直接この目で見たんですのよ?」 「さ、さすが白井さん!!で、どんな事を白雪さんはしていたんですか!?」 「さすがレベル5と言ったところでしょうか?雪の竜巻なんて作っておりましたわ、しかも3つも!!あれはとても幻想てきでしたわ…」 「見たいです!!すごく見たいです!!」 「まあパーティーをやるようですし、その時に色々見せて貰えるんじゃありませんの?」 「わー!!それは感激です!!」 いつの間にか上下関係が元に戻っていた。 第一七七支部のジャッジメント、固法美偉は頭を悩ませていた。 理由は目の前でお喋りしてる佐天と絹旗にある。 「本来なら私はジャッジメントに超しょっぴかれる側なのにここにいることが不思議です。これも超飾利効果というやつでしょうか」 「そういえば最愛って学校にも行ってないんだよね? 普段は何してるの?」 「フッフッフッ、知ってますか涙子。女は秘密を持てば持つほど超いい女なんですよ。いくら義理とはいえ姉妹にもそれは超秘密です!」 佐天は「おー♪」とはしゃぎ、絹旗も得意気にしているが問題はそこではない。 彼女達二人は固法のムサシノ牛乳を遠慮を知らずにガンガン飲んでいるのだ。 「佐天さんとそこのあなた! 勝手に私の牛乳を飲まないで! 飲むとしてももうちょっと遠慮しなさい!」 「涙子、この人は超何者です? 眼鏡に委員長属性に巨乳、いかにも超あざといこの人は?」 「最愛、否定はしないけど本人の前で言うのはダメだよ。こちらが飾利や白井さんの先輩ジャッジメントの固法美偉さん。固法先輩、この子は親友兼義理の姉妹の絹旗最愛です」 「そうでしたか。飾利の先輩ということは私の超先輩でもありますね。はじめまして固法先輩、飾利と涙子の超親友にして義理の姉妹の絹旗最愛です。職業は超秘密です」 丁寧に挨拶された固法だが、二人の所々の遠慮ない発言に切れそうになりながらも何とか怒りを抑えて冷静に対処した。 「はじめまして絹旗さん。……ところで、あなたはもう少し礼儀を覚えた方がいいわよ。そんなんじゃ将来困るでしょ?」 「それは超心配無用です。私なら超大丈夫ですから、色々と。それよりもその超けしからん巨乳の秘密はこの牛乳ですか?」 「け、けしからんって……! す、好きで大きくなったんじゃないわよ! 佐天さんからもこの子にもう少し言葉を選ぶように注意しなさいよ!」 「まあまあ固法先輩。最愛は基本こんな感じですから。そんなに怒ってると身が持ちませんよ」 佐天がまったく当てにならないことに肩を落とした固法は、早く黒子と初春が来ることを心から祈った。 その祈りが通じたのか初春と黒子、そして神裂が第一七七支部に到着した。 「あら、佐天さんに絹旗さんじゃありませんの」 「こんにちは白井さん」 「久しぶりですね超変態ジャッジメントの白井さん」 「だ、誰に向かって言ってますの? このチンチクリンが……っ」 出会って早々、火花を散らせる黒子と絹旗に胃が開きそうな思いを抱く固法。 初春と佐天が止める気が無いので仕方ないとばかりに神裂が止めに入る。 「二人とも喧嘩は止めなさい。ここでは人の迷惑になりますし、何より飾利が怒ってしまいます」 「う、初春が……そ、それでは仕方ありませんわね。命拾いしましたね、怪力チンチクリン」 「神裂さんがそう言うなら超従うしかありません。飾利に迷惑は超かけたく無いですし」 「あの、喧嘩を止めてくれてありがとうございま……初春さんのお母さんですか?」 黒子と絹旗の喧嘩を止めてくれた神裂に固法はお礼を言うが、その後の不用意な発言に神裂がショックを受けて拗ねてしまう。 「ちょっと固法先輩! 神裂さんに何てこと言うんですか! 確かに教師してますけどれっきとした18歳なんですよ!」 「そうなんですの! わたくしもてっきり20代前半くらいとばかり……」 「まったく超ひどい人ですね。いくら老けて見えるっていっても飾利のお母さんというのは超あんまりです」 フォローに回る3人だが、その発言でさらに拗ねてしまう神裂を初春が宥めていた。 「飾利、みんなが私のことを、私のことを……」 「大丈夫ですよ火織お姉ちゃん。火織お姉ちゃんは立派な18歳ですし、ちゃんと可愛い所もありますから」 「分かってくれるのは飾利だけです!!」 「よーしよーし」 「(初春さんの方がお姉さんに見えるのは私だけかしら…?)」 「「(そんな事(超)ありません…)」」 二人は素直に同意した。 そしてその近くの食堂では… 「おーい、建宮!!今日は帰っていいぞ!!」 「分かりました!!お先に失礼しますのよね!!」 パパッと着替えて巡回。怪しい術式や魔術師のチェックの為だ。そして… (うわっ!!思いっきりいたのよね!!あれは黒曜石のナイフ…?神の右席候補ではなさそうだが一応天草式、他の魔術師に連絡!!あとは人払いなのよね!!) そしてこんな声が聞こえた。 「上条当麻…殺す…!!御坂さんは自分が守る…!!」 「(うわー思いっきりイッちまってるのよね。あっ対馬?怪しい魔術師を見つけたのよね!!天草式、また他の魔術師に連絡なのよね!!)」
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/870.html
蛮「ジャッジメント?」 銀次「って、何?」 蛮「たしか、この街の治安を維持するための組織じゃなかったか? 警備員(アンチスキル)ってのもいるな」 銀次「つまり……ちょっとした警察ってとこ? それが、俺達になにか用なの?」 黒子「えぇ。あなた方、学園都市の方々ではありませんわね?」 蛮「……まぁな」 黒子「外の人々が、この学区を駆け回っている姿がカメラに映っていまして、あなた方ですよね? これは」スッ 蛮と銀次は、差し出された小型の携帯電話のようなもののディスプレイを見る。 そこには、路地裏から飛び出てくる蛮、銀次、卑弥呼の姿があった。 銀次「あ、ホントだ。カメラなんか気付かなかったよ」 黒子「一人欠けているようですが……それよりも、こんなところで何をなさっていましたの?」 蛮「ま、ちょっと……な」 黒子「その『ちょっと』について伺っていますの」 蛮「……色々と物珍しくてな、走り回ってたんだよ」 黒子「追いかけっこを楽しむような顔には見えませんわね」 蛮「……」 黒子「ここではなんですので、私達の支部にいらして下さいます?」 蛮「断る。って言ったら?」 黒子「申し訳ありませんが、拒否権はありませんの」 蛮「申し訳ないが、こちとら時間がないんでな、他所をあたってくれ」 黒子「なら、少々野蛮ですが……」ヒュン 二人の目の前から少女が消えた。 白井 黒子の能力は空間移動(テレポート)。瞬時に相手の背後に自身を転移させ、足を払い、拘束したり、後頭部めがけてドロップキックをかましたりできる。 太股に忍ばせた鉄矢を転移させ、それを相手の体内に転移させることも可能。 もっとも、立場上相手を拘束することのほうが多く、その使用率は極めて低い。だいたいは相手の衣服を壁や地面にダーツのように繋ぎ止めておくことのほうが多い。 今回は、蛮の後頭部に向け、ドロップキックをかまそうとした。が、 黒子「なっ!?」ガシッ 蛮「悪ぃけど、もっと厄介なのを見てきたんでな。物と違って気配を発してる分このぐらい楽勝だ」 蛮は、自身へと繰り出された足を、振り返りもせず後ろ手で掴んだ。 つまり、黒子は蛮に足を掴まれたまま逆さまに吊るされている。よって、 黒子「は、離して下さいまし!」 銀次「ば、蛮ちゃん! 離してあげなよ! その……なんか凄いものが見えてるよ……」 蛮「あん?」 蛮「あぁ? ったく、こんなガキのパンツ程度で……」 黒子を掴んだ手を、前に持ってきた蛮は絶句した。 蛮「……。なんてもん穿いてんだこのガキ!!」 黒子「くっ、いつまでも見ていないで下さいな!!」ヒュン テレポートで蛮の手から逃げ、目の前に現れる。 銀次「なんか、ヘヴンさんでも穿いてなさそうな下着だったね……」 蛮「最近のませたガキは……。そういうのは貧相な体には似合わねぇんだよ」 黒子「勝手に見といて散々言ってますわね」 蛮「お前が悪いんだろうが。……はっ!!」 銀次「どうしたの?」 蛮「いや、こいつを一言で表すような言葉を最近聞いてたんだが……。いま思い出したぜ」 銀次「なんだったの?」 蛮「たしか、ロリばばぁだったような……」 黒子「……」 銀次「なんだか斬新な言葉だね……」 ――第七学 とある車内 垣根「たいしたことねぇな、赤屍ってのも」 絹旗「動きに関しては超不気味でしたけどね。影から出てくるって……」 麦野「あれで能力者ってわけじゃないんでしょ?」 不動「この街で言う『能力者』ってわけじゃねぇ。ただ、おかしな男だ」 垣根「まぁ、あっさりと死んじまった野郎のことなんかもうどうでもいい。目的地に着いてから、何するかわかってるな?」 麦野「『アイテム』及び『スクール』は『ピンセット』の組み立て、動作確認」 鏡「俺達は、周辺の警戒にあたればいいんだよね?」 垣根「その通り。『レムナント』については追々な。目的のものが手に入ってからだ」 鏡(周辺の警戒か。どうやら、信頼は得られていないみたいだね。まぁ、この街で起きることを『観察』することが俺の仕事だから構わないけどね。それよりも、『超越者』である赤屍 蔵人があの程度で死ぬとは思えないね)クスッ 滝壺「かがみ? なにか楽しいことあった?」 鏡「ん? まぁ、そうだね。これから楽しくなりそうだからさ」クスッ 滝壺「?」 鏡(あの男の目的は恐らく『レムナント』じゃないね。いったい、『誰』に『何』を運ぶように依頼されているんだい? 赤屍 蔵人) ――とあるキャンピングカー内 土御門「痛っ!! くはぁ、あのウニ頭は手加減てやつを知らんのかにゃー。簡単にアバラを折りやがって……」 海原「生きてるだけでも儲けものですよ。彼の力なら殺されていてもおかしくなかったですよ」 土御門「たしかに、あの男は異常だったにゃー。聖人かと思ったぜぃ」 一方「アバラ折れてるくせに普通でいるお前もおかしいけどな」 土御門「ま、それはさておき……一応は仕事を行ったわけだが……」 海原「失敗しましたね……」 結標「不本意だけど、私の力は通用しなかったわね」 一方「……なンで俺のこと見てるンですかぁ?」 土御門「いやー、さっき言った通り俺は戦えないしにゃー」 海原「私も同じく」 結標「私も」 一方「くそったれどもが!!」 土御門「まぁまぁ、お前はあのDr.ジャッカルも倒したんだ。任せても構わないだろう」 一方「Dr.ジャッカル?」 土御門「さっきの黒衣を纏った男だよ。『史上最低・最悪の運び屋』と呼ばれているんだ。外の裏社会じゃかなりの有名人だにゃー」 一方「……」 土御門「俺も噂はよく聞いていたんだが、さっきの二人よりもよっぽど危険な男だったんだが……。簡単にあしらっただろう?」 一方「……いや、そうでもねェ」 海原「そうでしたか?」 一方「たしか……『赤い十字架〈ブラッディ・クロス〉』とかいうのを反射したときに違和感がな……」 土御門「反射していただろう?」 一方「ただ、あれは明らかに相手を切り裂く威力だったはずだ……それが、軽く傷を付ける程度で収まっていやがった」 結標「あなたの能力に関して詳しくはないけど、たしかに変ね」 土御門「けどまぁ、あれだけ血を流してるんだ、流石に死んだだろうさ。で、仕事はできるよな? 一方通行?」 一方「け、しょうがねェ。ただ、どうなっても知らねェぞ」ガラ 一方通行はスライドドアを開け、杖を突きながら地面を踏む。 土御門「やりたいようにやれよ。健闘を祈ってるにゃー」 海原「……一方通行さん」 一方「あァ?」 海原に声を掛けられ、振り向く一方通行。そこには深々と頭を下げている海原の姿があった。 海原「……お願いします」 一方「……」 結標「ま、私はどっちでもいいんだけど」 一方「けっ」 特に返事をすることもなくキャンピングカーから離れていく一方通行。彼は、体の不自由さを感じさせずに力強く歩いていった ――黒いワゴン車 車内 グループA「死体運びかぁ……あまり慣れないよな」 グループB「まぁ、あの一方通行さんがいるんだぜ? これからもこんな仕事が増えるよ」 グループA「うわぁ」 彼らは暗部組織『グループ』の下っ端構成員である。 今は、一方通行の処分した人物を運んでいた。 グループA「はぁ、いつかは幹部になって、でかいことやりてぇなぁ」 グループB「……」 グループA「ん? どうした?」 ???「お話になられても意味はありませんよ。彼はもう生きていませんから」シュッ グループA「へ? あぎゃ……」 しばらくして、車内が血に塗れたワゴン車が事故を起こした。 ???(依頼人からは〈第一位〉を殺してはいけないと言われていましたが、クスッ……とても面白い力でしたね。それでも、私の底を見せては頂けませんでしたか。まぁ、いいでしょう。今回の仕事は実に楽しいですね) そのワゴン車から、黒衣を纏った男の遺体は発見されなかった。 ――ジャッジメント第一七七支部 黒子「ただいま戻りましたの」ガチャ 初春「あ、白井さんおかえりなさい……ん? そちらの顔を真っ赤に腫らした方は?」 黒子「私達が懸念していたことの参考人ですわ」 蛮(この女……容赦なく殴りやがって……。能力なくても充分強いじゃねぇか) 銀次(間違いなく蛮ちゃんが悪いけどね) 初春「それと顔を腫らしているのとはなんの関係が?」 黒子「私に向かって暴言を吐きやがりましたの」 初春「なんと?」 黒子「……ロリばばぁと……」 初春「あぁ……」 黒子「なんですの!? その顔は! こうしてやる」ムギュー 初春「いふぁいれふひらいはん(痛いです白井さん)」 銀次「ジャッジメントって楽しそうな所だねぇ」 ???「おっ邪魔っしまーす!!」ガチャ 黒子「あら、佐天さん。どうかなさいましたの?」 佐天「いやーなにか楽しいことないかなぁ……と。おや?」 蛮「……」 銀次「……」 佐天「おぉ、なんだか楽しそうな予感が……って、どうしたの? 初春」 初春「うぅ……別にロリばばぁに納得したわけじゃないのに……」 黒子「そうは見えませんでしたけど?」 蛮「嬢ちゃんはどう思ったんだ?」 そう問われた初春は、コホンと軽く咳払いをし、姿勢を正しながら右手の人差し指をピンと立てる。 初春「まず、ロリばばぁっていうのは、実年齢は大人だけど外見は幼いっていういわゆる合法ロリだと思うんですよ」 蛮「ほぅ」 初春「つまり、白井さんが大人ならば当てはまります。けれど、白井さんは中学生ですから当てはまりません。まぁ、そう呼びたくなる気持ちもわかりますが」 蛮「ってことは、こいつは……」 初春「白井さんはロリばばぁではなく、単なるばばぁ声ってことで……いふぁいれふよ~」ムギュー 佐天「それで、この二人はどうしてここに?」 黒子「そうでした。さぁ、お座りになって下さい」 蛮「話すことなんてないんだがな……」 銀次「まぁまぁ、来ちゃったものはさ」 蛮(こいつは事の重大さがわかってねぇのか……) 初春「お茶淹れてきますね」 佐天「いったい何が聞けるんですかねぇ」 黒子「佐天さんはお聞きになられないほうが……」 佐天「面白そうなんで嫌です」 黒子「はぁ……」 蛮「こっちとしてはお前らに聞かせてやることはないんだが」 初春「どうぞ」コトッ 銀次「ありがとう。その花飾り綺麗だね。なんだか生えてるみたいにも見えるけど」 蛮(それを言っちまうのか……) 初春「なんのことですか?」 銀次「え?」 蛮「え?」 初春「え?」 黒子「……それで、お聞きしたいのですが」 蛮「俺らに話を聞く理由が、路地裏から出てきたってだけじゃねぇだろうな」 黒子「もちろんですわ。まずはこれです」カチャカチャ 黒子はノートパソコンを操作し、ディスプレイを二人に見せる。 銀次「あ」 蛮「……」 そこには自動販売機を壊す蛮の姿が映し出されていた。 黒子「正直、これだけでも拘束してアンチスキルに送り出しても構わないんですが……」 しかし、映像は卑弥呼がその場を離れていくところまでで途切れた。 黒子「こんなところで映像が切れるなんて、明らかにおかしいですの。普通なら、この後のあなた方の動きを追っていくのものでしょう?」 銀次「たしかに……器物損壊罪だもんねぇ、これ」 黒子「あなた方に会う少し前にこれを見まして、すぐさま行ってみましたら自動販売機がバラバラになっているだけでしたの」 蛮「俺がぶっ壊したんだよ」 黒子「パーツの一つ一つにわざわざ分解しましたの?」 蛮「あぁ……」 黒子「……まぁ、それを信じたとしましょう。不自然に人がいないことも置いておきましょう」 銀次(赤屍さんが戦って血の後もなかったのかな? 殺さなかったのか……) 黒子「あなた方はいつ頃学園都市に?」 蛮「今日の昼頃だよ」 初春「それは変です」 銀次「え?」 初春「今日、外から人が入ってきたという記録はどこにもないんですよ」カタカタ 初春はデスクに向かいパソコンを操作しながら言った。 銀次「えぇ!? それは有り得ないよ!!」 蛮「というか、そんな情報が簡単に手に入んのかよ……」 黒子「まぁ、普段なら絶対にしませんけれどね……」 佐天「ということは、二人は不法侵入者で自動販売機を壊した危険人物!?」 蛮「記録上はそうなってるわけか」 黒子「お連れした理由はよろしいでしょうか?」 蛮(ちっ、面倒臭ぇ)シュボ 蛮が煙草を口にすると、目の前にカードが現れ、煙草を真っ二つした。 黒子「申し訳ありませんが、ここは禁煙ですので」 蛮「別に誰かに見られてるわけでもねぇだろ」 黒子「警報が鳴ると困るのは私達ですの。その間に逃げられても面倒ですし」 蛮「……」 銀次「ほらぁ、やっぱり吸っちゃいけないんだよ」 蛮(こいつは……) 黒子「カメラに映っている姿は沢山ありますが、途切れ途切れでして、肝心のあなた方が何をしていたのかが全く記録にありませんの」 佐天「おぉ!! 怪しさ満点ですね!!」 蛮「なんかのミスじゃねぇか? たまたまだよ、たまたま」 黒子「外とは違いますの。学園都市の技術なら、半永久的に稼動していられますの。それが一日に何度もたまたまが起きると?」 蛮「つまり、意図的に俺らの情報が消されてる……と」 銀次「なんで?」 黒子「それを伺いたいのはこちらですわ」 蛮(くそ面倒臭ぇな……さっさと仕事にうつらねぇと) 銀次(やっぱり『レムナント』のせいかな?)ボソッ 蛮(十中八九そうだろうよ)ボソッ 佐天「あの、『レムナント』ってなんですか?」 二人が小声で話している間に、佐天はいつの間にか回り込んでいて、聞き耳を立てていた。 蛮「なっ!?」 初春「『レムナント』……ですか? どこかで聞き覚えが……」 黒子「あら、奇遇ですわね。私も同じく、お聞きしてもよろしいですか?」 黒子の体に力が入る。『レムナント』と聞いて、すぐさま思い浮かべたのは、お姉様と慕っているとある少女。 九月十四日。その『レムナント』を巡って大きな事件が起きたばかりだったのだ。 彼女はその日に大きな怪我を負っていたのだ。事件そのものはとある少年と、何処の誰だかわからない人物によって幕を閉じた……はずであった。 黒子と初春は蛮と銀次の方を向いている。 蛮「……」 黒子(まさか、またお姉様の身になにかが!?) 銀次(風紀委員って言うくらいだし、話したら手伝ってくれたりするんじゃ……) 銀次「実は……」 銀次が次の言葉を発しようとしたところで、爆発音と共に初春と黒子から見て後方、蛮と銀次、そして佐天から見て前方の壁が破壊された。 初春「!?」 黒子「なんですの!?」 佐天「え?」 二人が振り向いた先には、見覚えのある少女。それと、天使の翼を生やした男がいた。 黒子「あなたは!!」 結標「お久しぶりね、白井 黒子さん」 初春「や、やばいですよ……なんだかわかりませんが、この人危険です!!」 垣根「おいおい、初対面の人間に随分なご挨拶だな。ムカついた、覚悟しろよ?」 垣根の翼が振るわれた。それは、初春の体を捉え、今まで受けたことのない激痛が体中を駆け巡った。 初春「かはぁ……」 肺から強制的に空気を出される。あまりの痛みに悲鳴も上がらない。 黒子「初春!!」 結標「あら、余所見なんて随分舐められたものね」ヒュン 黒子「なっ!?」 自分の知っている相手は、自身の転移を軽々とすることなど出来ないはずだった。それが今、いとも簡単に自身を転移し、目の前に現れ拳を振るう。 佐天「な……にが?」 佐天は二人の様子を呆然としながら見つめていた。 蛮「……」ダッ 銀次「ば、蛮ちゃん!?」ダッ 二人はジャッジメント一七七支部から逃げ出した。 ――ジャッジメント一七七支部前 銀次「蛮ちゃん、ちょっと待って――っ!?」ドン ???「いたっ!!」 銀次は少女とぶつかり、少女は尻餅を着いてしまった。 銀次「わぁ、ゴメンね! 大丈夫?」スッ ???「あぁ、はい。こっちこそごめんなさい余所見してて」スッ 少女は差し出された手を掴み、立ち上がろうとした。 ???「っ!?」 銀次「あれ?」 そこで、動きが止まる。 そして、ゆっくりと自分の力で立ち上がった。 銀次「大丈夫みたいだね? ホントゴメン! 蛮ちゃ~ん」ダッ 少女が立ち上がったのを確認してから、銀次は蛮の後を追っていった。 ???(なにかしら今の。なんとなく同じニオイがしたけど……。あのウニみたいのは一瞬アイツかと思ったけど気のせいよね) 茶髪でショートヘアの少女は走り去っていく二人を見てから、一七七支部へと向かっていった。 ――ジャッジメント第一七七支部 ???「黒子~ちょっと落し物拾ったんだけ……」ガチャ 佐天「うぅ……み、御坂さ~ん。ひっぐ、えっぐ」グスッ 御坂 美琴が開けた先には座り込んで涙を流す佐天、床に手を着き肩で呼吸をする黒子、気を失っているのか、倒れたまま動かない初春の姿があった。 さらに、辺りには黒子の持っているはずの鉄矢が落ちていて、椅子や小物が散乱していた。 美琴「何よ……これ」 佐天「きゅ、急に二人が険しい顔をして、グスッ、し、白井さんが能力使って、初春が倒れちゃって」 美琴「初春さん、大丈夫!?」 初春「すぅ……」 初春に外傷はなく、一定のリズムで呼吸音が聞こえる。 美琴「怪我はなさそうね……。黒子!?」 黒子「お姉様……。私は何を見ていたんですの? あの二人は……」 美琴「二人? 何があったのよ!?」 黒子「Get Backersと名乗る二人組ですわ……。ウニ頭と金髪の……」 美琴「それって……」 美琴は、先ほどぶつかった男を思い浮かべた。 美琴「その二人がこんな風にしたの?」 黒子「いえ……」 黒子は、沈黙する。いま起きたことを美琴に伝えるか考えているのだ。 美琴「どうしたの!? どこか痛む!?」 黒子「体は大丈夫ですわ……。お姉様、信じてもらえないかもしれませんが、ここにはあの女がいましたの」 美琴「あの女?」 黒子「結標 淡希ですわ……」 美琴「なっ!?」 美琴はその名に聞き覚えがあった。彼女とは因縁があるのだ。『レムナント』を巡って。 美琴「あの女……」 美琴は立ち上がり、結標を追おうとした。が、それを止めたのは黒子だった。 黒子「お待ち下さい……。気付いたときにはあの女の姿はありませんでしたの」 美琴「は?」 佐天「グスッ、私はそもそも女の人をみていません」 美琴「なによ、それ」 黒子「本当にわけがわかりませんの……まるで、悪い夢でも見ていたようですの……」
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/313.html
百合子(昼間のあれは・・・何だったのかな・・・)湾内「百合子さん、夕飯の時間です」百合子「あ、はーい」百合子(考えても仕方ないとは思うけど、やっぱり気になるな)常盤台中学校学生寮食堂「「「いただきます」」」百合子(脳に負荷を掛ける事・・・ってなんなんだろう、やっぱりあの時の夢?が原因なのかな・・・)パクパク 湾内「百合子さん」百合子「ふぁい?」湾内「明日、お散歩にでも行きませんか?」百合子「うーん、明日は白井さんに呼ばれてるから無理かもしれないなぁ・・・」湾内「そうなのですか分かりました、明後日は空いていますか?」百合子「うん、明後日なら大丈夫」湾内「それでは明後日お付き合いお願いします」百合子「はーい」 その頃御坂(脳に負荷・・・あの時百合子さんは私を見てから様子がおかしくなった・・・もしかしたら・・・) 翌日四月二日日本標準時六時四十五分百合子(早く・・・起きすぎた?でももう六時半だし、起きちゃおうかな)湾内「は 、明 、 定 た場 で行 ま で、は か ま た」百合子「あれ?絹保さん、起きてたの?」湾内「あ、起こしてしまいましたか?」百合子「ううん、大丈夫自分で起きたから」湾内「なら良かった、おはようございます、百合子さん」百合子「おはようございます絹保さん」百合子「私ちょっと顔洗ってくるね」湾内「いってらっしゃいませ」百合子(絹保さんだれと話してたんだろう) 百合子(えっと・・・柵川中学校の中にある風紀委員第一七七支部まで・・・)~~~都合上カット・・・~~~百合子「ここかな?着いたら白井さんに電話しないといけないんだっけ」ピ白井『はい、白井ですの』百合子「百合子です、柵川中学校の校門に着きました」白井「了解ですの、ちょっと待っていてくださいまし』ピ百合子「支部なんて言うからビルかどこかにあるかと思ったらただの中学校だったのね」白井「そのとおり、ただの中学校ですわよ」百合子「って白井さんいつの間に!」白井「そういえば説明していませんでしたわね、私レベル4の空間転移ですの」百合子「はぁ・・・脅かさないでくださいよ、能力使ってまで・・・」白井「脅かすつもりなんて微塵もありませんわよ、貴女が勝手に驚いただけですの」百合子「まぁそうなんだけどね・・・」白井「それでは行きましょうか」ポン 風紀委員第第一七七支部百合子「空間転移なんて初めてだー」白井「そりゃそうでしょうね空間転移の能力の持ち主自体希少ですもの」百合子「そうなんだ」白井「そういえば貴女の能力を聞いていませんでしたの、教えていただけますか?」百合子「えっと、レベル4の大気凍結だよ?」白井「大気凍結?聞いた事がありませんの、初春調べて頂けますか?」初春「無視して話進めないで下さい、百合子さんでしたっけ?よろしくお願いします、初春飾利です」百合子「鈴科百合子です、よろしく」初春「出ました、確かに登録されています」白井「どんな能力ですの?」初春「大気中の水分を凍らせる、らしいです」白井「ご苦労様ですの初春」初春「ってそれだけですか!書庫の中に入るのって結構大変なんですよ?」 白井「はいはい、次来るときに学園の園のケーキでも買ってきますの」初春「やったー!学園の園のケーキだー」百合子(結構賑やかな・・・風紀委員なんて言うからもっと硬いものだと思ってたわ・・・)固法「巡回終わったわよー」白井「おかえりなさいですの」初春「お疲れ様でーす」固法「あれ?この子は?」百合子「鈴科百合子です、はじめまして」固法「固法美偉です、よろしく、白井さんのお友達?」白井「そうですの、今日は私が呼びましたの」固法「そう、ゆっくりしていってね」白井「その事なんですけれど、私の巡回に着いて来て欲しくて呼んだんですの」百合子「へ?」 白井「私、昨日のいざこざで怪我をしてしまいまして、暴漢から身を守れないかもしれないんですの」固法「それなら、彼女がいいって言うならいいわよ」初春「お茶入りましたよー、百合子さんもどうぞ」百合子「ありがとうございます」白井「ありがとうですの」コク固法「ありがとう、初春さん」白井「飲み終わったら、行きましょうか百合子さん」百合子「はーい(本当に行くのかい)」 柵川中学校を出て百合子「うーん、やっぱり学園都市って都会だねー」白井「そうですの?私は良く分かりませんの」百合子「白井さんっていつから学園都市に居るの?私は二週間くらいだけど」白井「私は小学校の辺りからですわ」百合子「じゃあ地理に詳しいの?」白井「風紀委員ですし、普通の人よりは詳しいと思いますわ」百合子「そうなんだ」 ???「誰か助けてくれー」男「早く金出しやがれこの野郎」百合子(うわーカツアゲ・・・本当にこんな事する人居たんだ・・・)白井「風紀委員ですの!そこの方、暴行の罪で拘束します」男「うるせえな!レベル3の発火能力舐めんな!」白井「そんな隙だらけな挙動、簡単に避けられますの!ってっ」ドサッ 百合子「白井さん!?」白井「いたた・・・」彼女が体制を崩した瞬間、チャンスとばかりに男が容赦無く能力を使用しようとする男「隙だらけなのはお前の方だ!」百合子「白井さん!危ない!」男が能力を使用するというその瞬間、出の早い彼女の能力が男に襲い掛かる百合子「レベル4の大気凍結なめんな!」一瞬で男の周囲の水分を凍らせ男の自由を奪うと白井の鞄から手錠を取り出し男を拘束した白井「すみませんの・・・百合子さん」百合子「いいのいいの!白井さんが無事で何よりだって」白井「・・・」百合子「怪我してるんだし、無理しちゃ駄目だって」白井「そうですわね、一旦戻りましょうか・・・」百合子「了解」白井(これなら、十分ですわね) 翌日四月三日日本標準時七時〇分湾内「百合子さん、起きてください七時ですよ」百合子「はーい・・・(朝に弱いの何とかならないかな・・・)」常盤台中学校学生寮食堂日本標準時七時三十分「「「いただきます」」」百合子「絹保さん」湾内「なんですか?」百合子「今日ってどこ行くの?」湾内「今日は第7学区の名所である窓の無いビルへ行こうと思っています」百合子「窓の無いビル?」湾内「ええ、窓やドアがどこにも無い何のために作られたのかさえ分からない建造物です」百合子「へぇ、おもしろそうだね行く行く!」 日本標準時十時三十分湾内「ではそろそろ行きましょうか」百合子「了解!」学園の園入り口日本標準時十時四十五分百合子「窓の無いビルってどれくらいで着くの?」湾内「そうですね、あと三十分といった所でしょうか」百合子「そんなに時間掛かるの・・・」湾内「バスを降りてから三十分なので途中まではバスですよ?」百合子「そういうのは早く言ってよー」 窓の無いビル内四月二日日本標準時六時四十五分 ???「はい、明日、指定された場所まで行けばいいのですね、分かりましたではまた」 ???「さぁ彼らがそろう時何が起きるか、私自信試した事がないからな・・・久しく興味という物を感じたよ」 ???「・・・」 ???「 、君も興味を持たないか?」 ???「こんな茶番に興味を持てと言うのも無理があるぞ 」 ???「そうか、それは残念だ、所で君の方は準備出来ているのか?」 ???「そりゃーもちろん、そっちのとは違って私は興味持ちまくりだって」 ???「では、明日、彼らを迎え入れようじゃないか」 第7学区広場四月三日日本標準時十一時十五分湾内「ではここからは歩きです」百合子「はいはーい」湾内「三十分ですしすぐですよ」湾内(これでいいんです、これが私が【造られた】理由なんだから・・・)百合子「絹保さん?何ボーっとしてるの?」湾内「いえ、なんでもありません大丈夫です」百合子「ならいいんだけど」湾内(そう、これでいいの・・・) 窓の無いビル前四月三日日本標準時十一時半湾内「着きましたけど、その前にお昼にしませんか?私お腹が空いてしまいまして」百合子「うん、私も歩いてたらお腹減っちゃった」ギリシア料理ν百合子「じゃあ私はタラモサラタとイエミスタで」湾内「私も彼女と同じ物を」百合子「そういえば外で食べて大丈夫なの?」湾内「ええ、今日は夕方まで帰らない事を寮監様に伝えていますので」百合子「そうなんだ、帰って怒られるんじゃないかと思ってビクビクしてたよ」湾内「寮監様のお許しを頂けてよかったですね」百合子「あ、来た来た、絹保さん食べちゃおうよ」湾内「そうですね、ではいただきます」百合子「いただきまーす」 窓の無いビル前四月三日日本標準時十二時四十五分湾内「このビル実は外周が100mもあるんですよ」百合子「そんなに大きいんだ」湾内「一周してみますか?十五分程で一周できますよ?」百合子「うん、行こう」彼女は気がつかなかった、彼女の中に在る記憶の中に居た学園都市最強の能力者がすぐ側に居た事に 窓の無いビル前四月三日日本標準時十二時五九分三時まで後一分百合子(結構歩いたなぁ・・・帰って夕食食べて、お風呂入って寝よう、ちょっと疲れた)三時まで後三十秒湾内「百合子さん」百合子「ん?」三時まで後十五秒湾内「ここでさようならです」百合子「え・・・?」私は意味が分からなかった、何故ここでさようならと言われたのか理解出来なかった 後十秒湾内「私は貴女と知り合えて良かったと思っています」後九秒湾内「けれど私は私の使命を、果たさなければなりません」後五秒湾内「これが最後、私はそうなる様に願っています」後三秒湾内「最後に湾内絹保からの贈り物です」後1秒湾内「楽しんできて下さいね」そう言った彼女の目には光が無かった、あったのは目に溢れた涙だったその直後私は暗い暗い闇の中へ堕ちて行った 百合子「ここ・・・は・・・?」どれだけ時間が経っただろうか、十分?三十分? ???「・・・いいえ外の時間で一時間よ」百合子「・・・貴女は・・・誰?ここはどこなの?」 ???「私は【あの人】に造られた人形、ここは窓の無いビルの中、その前に貴女に送り物をあげるわ」そう言って彼女は私に透明なケースを投げて渡した百合子「これは・・・?」 ???「能力体結晶、通称体晶、【貴女は】これを使わないと生き残れないわよ」百合子「生き残るって何の事ですか!」 ???「さぁ?それは分からないわ、【あの人】が考える事なんて誰も分からないわよ」その直後彼女が私の目の前から消えたするとどこからともなく声が聞こえる、その声は私の知らない声、その声が私の頭の中で響いた【闇を這い回る愚かな虫よ退屈しのぎに遊んであげよう羽をちぎられる痛みにおぼれさぁもがいておくれ】と・・・ To be continued
https://w.atwiki.jp/index-index/pages/17.html
タ チ ツ テ ト タ 未元物質(ダークマター) ダーティランス弾道ミサイル発射基地 対Sガス 対一方通行用兵器 ダイアン=フォーチュン 体育会系のために!! 大英博物館 第○○学区 大気連続体力学研究所 大圄(だいご) 第三次世界大戦 第三資源再生処理施設(だいさんしげんさいせいしょりしせつ) 第三の天使 体晶(たいしょう) 大精霊チラメイド 第一七七支部 第七世代兵器研究所 第二少年院 大日本沿海輿地全図(だいにほんえんかいよちぜんず) 大熱波 大覇星祭(だいはせいさい) 大覇星祭競技一覧 第八四支部 タイプ:ギガピード タイプ:グレートデーン タイプ:ジャイアントセンチピード タイプ:ハンティングワスプ タイプ:マンティス タイプ:モスキート タイプ:ワーアルマジロ 大魔術(だいまじゅつ) 時間稼ぎ(タイムロス) ダイヤノイド 第六の感覚本社 戦乱の剣(ダインスレーヴ) ダウジング 海の竜巻(ダウンウェーブ) 高崎大学(たかさきだいがく) 鷹田杏子(たかだようこ) 鷹斗(たかと) 宝探しアプリ 滝沢機関(たきざわきかん) 滝壺理后(たきつぼりこう) 戦術魔法陣(タクティカルサークル) ダグラス=ハードベル 多重偏影 多層同期爆弾 多層旅館 竜神乙姫(たつがみおとひめ) ダックスフント 脱獄トライアル ダッジ タットワ タットワ幻視(未編集) 田妻暮亞(たづまくれあ) 建宮斎字(たてみやさいじ) 縦ロールの常盤台生 堕天使エロメイド 堕天使メイド 田中(たなか) 偽装能力(ダミースキル) 視覚阻害(ダミーチェック) タメゾウ ダモクレスの剣 タランチュラ ダルヴ=ダオル ダルクの神託 タルンカッペ 誰かが見てる 断崖大学(だんがいだいがく) 断頭金貨(だんとうきんか) チ 地下鉄迷宮 地球外カオス観測所 秩序回復の四八時間(未編集) 地の中で黄金を鍛える槌 地脈・龍脈 チャールズ=コンダー 置き去り(チャイルドエラー) 攪乱の羽(チャフシード) 中央ハブ変電施設 超音速旅客機(ちょうおんそくりょかくき) 超音波内爆兵器 超高周電磁波ライフル 超常紹介辞典 超すごいパーンチ 超電導リニア二輪 超能力(ちょうのうりょく) 超能力者(ちょうのうりょくしゃ) チョコラータ・コン・パンナ 知を刻む鉄杭 ツ ツアーガイドの少女 通電性ガス 月詠小萌(つくよみこもえ) 付文玉章(つけぶみたまずさ) 対馬(つしま) 土御門冬頭(つちみかどとうず) 土御門美秋(つちみかどびしゅ) 土御門舞夏(つちみかどまいか) 土御門元春(つちみかどもとはる) 綱渡り 翼ある者の帰還 釣鐘茶寮(つりがねさりょう) 樹形図の設計者(ツリーダイアグラム) 樹形図の設計者情報送受信センター(ツリーダイアグラムじょうほうそうじゅしんせんたー) テ 偵察霊装 吸血殺し(ディープブラッド) ディグルヴ 低周波振動治療器 ディシプナリー・アクション(DA) 色別信号(ディスティンクション) ディダロス=セクウェンツィア 神威混淆(ディバインミクスチャ) 幽体拡散(ディフュージョンゴースト) 情報送受信用薬品(データフェロモン) テオドシア=エレクトラ 青キ木ノ札ヲ用イ我ガ身ヲ守レ(デクのボウどもせめてタテとしてヤクにタて) テクパトル 手塩恵未(てしおめぐみ) テジャス テスカトリポカ 学習装置(テスタメント) 鉄装綴里(てっそうつづり) デッドロック 鉄身航空技術研究所付属実験空港(てつみこうくうぎじゅつけんきゅうじょふぞくじっけんくうこう) 鉄網(てつもう) テッラ デニス 掌サイズの石像(てのひらさいずのせきぞう) 雑貨稼業(デパート) デブリストーム 開発官(デペロッパー) 出洞(デボラ) 多重能力者(デュアルスキル) デュランダル クラスの三バカ(デルタフォース) テルノア 念動力(テレキネシス) 念動力(テレキネシス)【舞殿】 念動使い(テレキネシスト) テレスティーナ=木原=ライフライン 天使の力(テレズマ) 精神感応(テレパス) 念話能力(テレパス) テレビオービット 空間移動(テレポート) 空間移動(テレポート)【黒子】 テレマ テレマ僧院 テレリエ 天使 天使の涙 店主(てんしゅ) 天上より来たる神々の門 電動補助式ブロウパイプ 天罰術式(てんばつじゅつしき) 電話の声 電話の女 ト とある高校 とある高校の学生寮(とあるこうこうのがくせいりょう) とある中高一貫校 オモチャの兵隊(トイソルジャー) 黒小人(ドヴェルグ) 同権限者視察制度 動研思考能力研究局 檮杌(とうこつ) 饕餮(とうてつ) 遠大(とおだい) 遠峰叶理(とおみねかなり) トーキー=シャドウミント トートタロット トール 常盤台中学(ときわだいちゅうがく) 常盤台中学学生寮(ときわだいちゅうがくがくせいりょう) 常盤台中学女子寮盛夏祭(ときわだいちゅうがくじょしりょうせいかさい) 常盤台中学内伝 おばーちゃん式ナナメ四五度からの打撃による故障機械再生法 常盤台の怪談 常盤台の超電磁砲とその一味に何を聞かれても答えてはいけない 特殊エネルギー研究所 特殊開発研究室(とくべつクラス) 特別編入試験 特例能力者多重調整技術研究所(とくれいのうりょくしゃ たじゅうちょうせいぎじゅつ けんきゅうじょ) 都市伝説の中の都市伝説 トチトリ どっきり!ゲコ太チョコレート ドッペルゲンガー ドッペルゲンガーの人工筋肉 とても価値のあるオレンジ 等々力(とどろき) ドナーティ彗星 ドナーティのホロスコープ トマス=プラチナバーグ トマス=ベケットの血の奇跡 豊山琉華(とやまるか) トライデント トラウィスカルパンテクウトリの槍 万象の金(ドラウプニル) ドラグ ドラゴン 竜王の顎(ドラゴンストライク) 竜王の殺息(ドラゴンブレス) ドラゴンライダー ドリー 天賦夢路(ドリームランカー) トリシューラ 偏光能力(トリックアート) ドレスソード ドレスの少女 ドレンチャー=木原=レパトリ 封の足枷(ドローミ) ドローリコーヒー 蕩輝(ドロテア) トロピカルブライトガール
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/1393.html
責任取りなさいよ!! 「はぁ、もう最悪」 結標淡希は夕暮れに染まる街を歩きながら、不快感を隠そうともせずにそんなことを呟いた。 理由は身体中にこれでもかという程に付いた埃である。 つい先程『グループ』の仕事の最中に埃まみれになってしまったのだ。(サッサとシャワー浴びて服も洗わないと。靴も汚れちゃったわね。新しいの買おうかしら?) 腹立たしいことに同じ場所にいたにも拘らず、一方通行は反射で何事も無かった。 さらに埃でむせている自分に対して、鼻で笑っていた。ムカつく。 『グループ』で使用するキャンピングカーの中にはシャワールームも存在するが、あの連中の近くでシャワーなど浴びる気にならない。 「テメェの裸に興味なンてねェよ」とでも言いたそうな一方通行の目が、余計に結標を苛立たせる原因だ。(本当にあの連中と来たらロリコンばかりで虫酸が走るわ) このような姿のまま下宿先のアパートに戻れば、小さな同居人が心配すること請け合いである。 それにそのアパートには風呂さえついていない。わざわざ戻って銭湯に行くのも面倒である。 なので今は『グループ』が使用するために用意させてあるホテルの一室に向かっているところだ。 そこでシャワーを浴びて既に用意させてある服に着替え、アパートに戻ろうというのが結標の考えだった。 ちなみに今歩いているのは、自分の転移が容易に行えるようになって以降、運動不足を自覚した結果だったりする。「…………あら?」 公園の中をショートカットしようとした結標の視界の中に一組の男女が映った。 20メートルほど先で何やら口論しているらしい。痴話喧嘩か何かに見えるが、一方的に女の方が怒っているだけにも見える。 そしてその女の方には嫌というほど見覚えがあった。(今日は厄日か何かなのかしら?) 不快感を押し広げるその女は、学園都市第三位『超電磁砲』の御坂美琴だ。 同じ顔の妹達という線もあるが、妹達はあんなに感情豊かでは無いだろう。 この距離から見ても分かるほど怒りを露にしている。 そして男の方も顔見知りでは無いが、写真で見て知っている。『幻想殺し』だ。「……そうだ」 いいこと思いついた、という怪しげな笑みを結標は浮かべる。 軍用懐中電灯をベルトのホルスターから抜き取り、クルンと手元で回転させた。 その瞬間、結標の左手の中に短パンが現れる。「あら?あ~、そういえば超電磁砲って短パン穿いてるんだっけ?」 視界の中に映る美琴はいきなり短パンが消えたことに違和感を感じたのか、男に背を向けてスカートの中に手を入れて確認している。 そして次の瞬間、顔を驚愕の色に染めていた。「ふふ~ん♪じゃあ、もう一度っと」 それに気を良くした結標は軍用懐中電灯を再度回転させる。今度こそ手元に狙っていたショーツが現れた。 かなり離れている距離にも拘らず、美琴の顔が真っ赤になっているのがここからでも分かる。 本当ならポケットの中に忍ばせてあるコルク抜きを身体に転移させてやりたいところだったが、十分に以前の借りの溜飲は下がった。 それに実際にそんなことをした日には、同じ『グループ』の海原に暗殺され兼ねないので我慢しているのだ。「うわ~、子供っぽいわねぇ~。いまどき小学校高学年でも穿かないわよ、こんなもん」 持っていても仕方ないが、どうせならもう一人借りを返すべき少女に送りつけてやろうと結標は考える。 敬愛するお姉様にお仕置きされれば面白そうだ。 PDAを取り出し、現在地と風紀委員第一七七支部との正確な距離を割り出す。(ちょっと遠いわね。仕方ない、近くまで行って送りつけてやろっと) 軍用懐中電灯を回転させる動作から流れるようにベルトのホルスターへと挿し込む。 自分が埃まみれになっていたことも忘れ、結標は上機嫌で第一七七支部のある方角へと足を向けた。(なんで!?どうして!?) 美琴は激しく混乱していた。 いきなり短パンが消えた。そう思った次の瞬間には穿いていたショーツも消えた。 そんなことになってパニックにならない人間などいないだろう。「御坂?どうかしたのか?」「な、な、な、何でも無い!」「何でも無いって、お前顔が真っ赤じゃねぇか。風邪か?」 先程まで文句をぶつけていた相手、上条当麻が真っ赤になった顔を覗き込もうとして来る。「ち、違うから!大丈夫、大丈夫だから!」 そう言って美琴はジリッと迫って来る上条から半歩下がる。 一方、上条の方は先程までとは打って変わった美琴に不信感を抱く。 さっきまでは何やら「無視するな!」とか怒っていたのに、この豹変具合だ。 何かあったと思わない方がおかしいだろう。「また何か抱えてんのか?俺じゃ力になれないのか?」「何も無いから!わ、私もう帰るね」 スカートを両手で前後から抑えた美琴が、スタスタと上条の横を通りぬけて早歩きで去って行く。「寮まで送るぞ?」「ええっ!?」 だが、上条は美琴に並びそんなことを提案して来た。(何でコイツ、こんな時だけそんなこと言ってくんのよ!?) 普段ならこれ以上なく嬉しい言葉だ。だが、今だけは事情が違う。 スカートの下には鉄壁の短パンどころか、薄布一枚すら無い。ノーパン状態だ。 見られたらお嫁に行けないどころの話では無い。(いや、いっそ見せてお嫁さんに……って、出来るか、んなこと!)「いいから!じゃ、じゃあね!」「待てって!」「にゃっ!?」 いきなり上条に手を取られたことに動揺し、足元がもつれてしまう。 バランスを崩した美琴を上条は慌てて引っ張ろうとしたが、その時どこからともなく転がって来た缶を踏んで、結局上条が押し倒すような形で二人とも転ぶことになってしまった。「ふ、不幸だ……」「いたたたた」 受身もまともに取れずに半ば押し倒すような形になった美琴から上条は身体を引き起こす。「わ、悪い、御坂。大丈夫か?って、え?」「もう、何すんのよ!……あっ!?」 上体を起こした美琴はバッとスカートを抑える。 今間違いなく上条の視線はそのスカートの中身を見ていた。 普段ならば見られても全く困らないその場所を。「み、見た?」「い、いえいえいえいえいえ!上条さんは何も見てません!!」 その反応で分かってしまう。普段なら「短パンだろ?」と軽口を叩くハズだ。「あ、あ、あ、あ、あ、アンタッ!!」「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!決してワザとじゃ無いんです!」「せ、責任取りなさいよ!!」「………………えええええええええええええええええええええ!!!!!?????」 上条の絶叫が公園に響き渡った。「あら?」「白井さん、その短パンって御坂さんのですよね?」「多分、そうだと思いますの」 突如中空に現れた短パンとショーツはヒラヒラと偶然、白井黒子のデスクの上に落ちて来た。 別に結標もそこまで正確に狙ったわけでは無いので、本当に偶然である。「……まだ温かいですの」 白井はそれを手に取りそんな感想を述べる。 それを見た同僚の初春飾利は表情を歪めた。「うわ~、マジでドン引きなんですけど……」「い、今のは証拠品押収に関して初動捜査を行っただけですの!?」「次は匂いとか嗅ぐんですか?」 まるで汚物を見るかのような初春の目に白井は慌てて否定する。「とりあえず白井さんを現行犯逮捕します」「わ、わたくしじゃないですの?!」「だって今、テレポートして現れたじゃないですか」「それをわたくしがする意味が無いですの!」「御坂さんにチクッときますね」「や、やめてくださいまし!お姉様からどんなお叱りを受けるか……」 携帯を操作しようとする初春の右手を必死に止めようとするが、それはフェイクで左手の高速タイピングによりパソコンからメールが既に美琴に届いていた。「せ、責任ってお前それってどういう!?」「ここで責任っていえば、け、け、け、結婚しろってことでしょ!!」「はいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!?????」 顔を真っ赤に染め上げ、涙目で訴える美琴に今度は上条がパニック状態であった。「待て待て待て待て待って下さい、御坂さん!?確かにその……見た俺が悪かった!」「しかも見てないとかウソつくしね!」「それも含めて悪かった。ってか、なんでノーパンなんだよ……」「私だって聞きたいわよ!アンタと話してたらいきなりスースーして気づいたこうなってたのよ」 それ以外に言いようが無い。「で、責任取るの、取らないの!?」「その改めて言うけどホントに悪かった。でも裸見たからって結婚とかそういうのは……」「……アンタ、まさか他にもこんな風に他の子のは、裸とか見てるんじゃないでしょうね?」「……まさか、滅相もございません」 口が裂けても何度もあるとは言えない。 裸を見たら結婚なんてルールがあったとすれば、上条はとっくに既婚者どころか重婚者である。「なんか今の微妙な間が気になるんだけど?」「気のせいだ。それよりお前はその、俺なんかに責任取って貰いたいのか? 結婚ってのはもっと重要なもんだろ?離婚とかもあるけど、普通は一生ものじゃねぇか? 今は気が動転してるだけだと上条さんは思う訳ですが?その……死なない程度になら電撃ぶつけてもいいから……」「アンタだから責任取ってって言ってんのよ!」「つ、つまりどういうことだ?」「ここまで言って分からない訳!?私はアンタのことが好きなのよ!全部言わせるな、バカーーーーー!!!!!」 美琴の叫びが公園の中に響き渡る。そしてそれを聞いた上条は金魚のように口をパクパクさせていた。 言い切った美琴は俯き加減で肩で息をしている。 上条から美琴の表情は読み取れないが、耳まで真っ赤になっていることから大体は分かった。(御坂が俺のことが好きで、見ちゃって、責任取って結婚しろ?え、何だそれ? それよりも見たとか見てないとかより、この真っ赤になってる可愛い生き物が御坂?)「返事……聞かせなさいよ」 潤んだ瞳で上目遣いに聞いて来る美琴に、上条は完全に落とされていた。「黒子ォォおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」「ひィィいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!?????」 数十分後、支部に乗り込んで来た美琴に白井は恐怖に顔を歪めていた。「アンタ、一体どういうつもりなのかしら?」「ち、違いますの!これは誤解ですの!!」「じゃあ、それは何?」 美琴が指差す先にあるのは、白井の机の上に置かれた短パンとショーツである。 もちろん美琴が先刻まで穿いていたものだ。「こ、これは本当にいきなり現れたんですの。きっとこれはお姉様とわたくしを仲違いさせようという何者かの陰謀で」「ふ~ん」「ですからわたくしは本当に何もしてないんですの。信じてくださいまし、お姉様!」「……まぁいいわ。アンタの言う事信じるわよ」「…………へ?」「あれ?」 白井と様子を伺っていた初春も何事かと首を傾げる。 ちなみに初春が美琴に送ったメールは『白井さんが御坂さんの短パン持ってます』という内容だ。 いくら無実だとは言え、状況証拠としては白井が疑われても仕方がないにも拘らず、美琴はすんなりと許した。「お、お姉様?」「何よ?」「あの、黒子は本当に無実なのですが、もっと何か聞いて来たり、とかは?」「私がいい、って言ってるんだからいいのよ。今日の私は機嫌がいいからね」「「???」」 ますます意味が分からないという感じで白井と初春は顔を合わせる。「そういえばお姉様は今ノーパン……」「んな訳あるかぁ!!」「ですよね~」 二人のやり取りを横目で見つつ、初春はキーボードを叩き、都市伝説を扱う某掲示板に投稿する。 題名は『突然消える下着の謎!』で、内容はもちろん今起きたことだ。 佐天さんが見て、話のネタとして持って来そうだなと初春は苦笑した。「あ、でも短パンは今穿いてないし、穿いとこうかしら?やっぱり落ち着かないのよね」「……お姉様、いつもと随分違った感じのものをお召しになられているのですね」「何見てんのよ」「是非とも今後もそういった年相応の下着を着用して頂けると黒子は嬉しいですの」「……ま、考えとくわ」 やはりおかしい。いつもならばどんな下着を付けようが勝手でしょ、と言われるのがオチなのに。 そして後日、この白井の疑問は激しい怒りと共に氷解することとなる。手を繋いで歩くとあるカップルを見た時に。
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/1726.html
+※商品数が10個以上あるので隠しています、情報を見る際は+をクリックして表示させて下さい。 ヴァイスシュヴァルツ 【 “超能力者”美琴 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 “超能力者”美琴 】 RGW10-057-R 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【常盤台中学の生徒 美琴】 ヴァイスシュヴァルツ 【常盤台中学の生徒 美琴】 RG/W10-102 TD 【サイン付】 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年10月27日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 勝気な女の子 美琴 R 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 勝気な女の子 美琴 R 】 RGW13-055-R 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 正義の体現 美琴 R 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 正義の体現 美琴 R 】 RGW13-054-R 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 学園都市の第三位 美琴 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 学園都市の第三位 美琴 】 RGW10-066-C 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 超電磁砲 CC 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 超電磁砲 CC 】 RGW13-074-CC 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 “最強無敵の電撃姫”美琴 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 “最強無敵の電撃姫”美琴 】 RGW10-062-U 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 常盤台のお嬢様 美琴 U 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 常盤台のお嬢様 美琴 U 】 RGW13-058-U 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 “超電磁砲”美琴 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 “超電磁砲”美琴 】 RGW10-051-RR 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 高速道路の戦い CR 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 高速道路の戦い CR 】 RGW13-073-CR 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 超電磁砲 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 超電磁砲 】 RGW10-074-CC 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 “電撃使い”美琴 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 “電撃使い”美琴 】 RGW10-065-C 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 プール掃除 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 プール掃除 】 RGW10-071-U 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 裏打ちされた自信 美琴 RR 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 裏打ちされた自信 美琴 RR 】 RGW13-051-RR 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 常盤台のエース 美琴 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 常盤台のエース 美琴 】 RGW10-063-C 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 勝気な女の子 美琴 箔押しサイン 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 勝気な女の子 美琴 箔押しサイン 】 RGW13-055-SP 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 学園生活 美琴 R 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 学園生活 美琴 R 】 RGW13-053-R 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 ちぇいさーっ 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 ちぇいさーっ 】 RGW10-072-U 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 浴衣の美琴 C 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 浴衣の美琴 C 】 RGW13-063-C 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【超電磁砲 美琴 箔押しサイン 】 ヴァイスシュヴァルツ 【超電磁砲 美琴 箔押しサイン 】 RG/W10-051SP 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2012年6月4日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 お姉さまへの憧れ 黒子 U 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 お姉さまへの憧れ 黒子 U 】 RGW13-059-U 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 “風紀委員”黒子 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 “風紀委員”黒子 】 RGW10-053-SR 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ【 空間移動能力者 黒子】(箔押しサイン)【SP】 ヴァイスシュヴァルツ【 空間移動能力者 黒子】(箔押しサイン)【SP】 発売日 :2010年5月14日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 アグレッシブな黒子 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 アグレッシブな黒子 】 RGW10-067-C 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 常盤台のお嬢様 黒子 RRR 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 常盤台のお嬢様 黒子 RRR 】 RGW13-056-RRR 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 美琴のパートナー 黒子 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 美琴のパートナー 黒子 】 RGW10-070-C 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 風紀委員のお仕事 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 風紀委員のお仕事 】 RGW10-075-CC 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 信じた正義 黒子 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 信じた正義 黒子 】 RGW10-058-U 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 白井 黒子 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 白井 黒子 】 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 第一七七支部所属 黒子 U 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 第一七七支部所属 黒子 U 】 RGW13-061-U 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 “大能力者”黒子 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 “大能力者”黒子 】 RGW10-060-U 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 “空間移動能力者”黒子 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 “空間移動能力者”黒子 】 RGW10-052-RR 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 モダンガール 黒子 R 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 モダンガール 黒子 R 】 RGW13-057-R 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 記録係 黒子 C 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 記録係 黒子 C 】 RGW13-065-C 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 水辺の黒子 C 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 水辺の黒子 C 】 RGW13-064-C 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 浴衣の黒子 C 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 浴衣の黒子 C 】 RGW13-070-C 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 浴衣の初春 U 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 浴衣の初春 U 】 RGW13-033-U 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 黒子のパートナー 初春 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 黒子のパートナー 初春 】 RGW10-035-U 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 “定温保存”初春 U 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 “定温保存”初春 U 】 RGW13-036-U 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 優秀なオペレーター 初春 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 優秀なオペレーター 初春 】 RGW10-026-RR 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 水辺の初春 R 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 水辺の初春 R 】 RGW13-030-R 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 初春 飾利 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 初春 飾利 】 RGW10-028-R 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 水辺の初春 SR 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 水辺の初春 SR 】 RGW13-030-SR 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 佐天のクラスメイト 初春 R 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 佐天のクラスメイト 初春 R 】 RGW13-028-R 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 衿衣との再会 CC 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 衿衣との再会 CC 】 RGW13-049-CC 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 花飾り 初春 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 花飾り 初春 】 RGW10-034-U 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 バックアップ担当 初春 C 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 バックアップ担当 初春 C 】 RGW13-043-C 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 佐天のクラスメイト 初春 箔押しサイン 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 佐天のクラスメイト 初春 箔押しサイン 】 RGW13-028-SP 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 風紀委員の覚悟 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 風紀委員の覚悟 】 RGW10-048-CR 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 初春の親友 佐天 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 初春の親友 佐天 】 RGW10-036-U 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 幻想御手使用者 佐天 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 幻想御手使用者 佐天 】 RGW10-045-C 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 “無能力者”佐天 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 “無能力者”佐天 】 RGW10-029-SR 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 普通の女の子 佐天 U 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 普通の女の子 佐天 U 】 RGW13-035-U 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 水辺の佐天 RR 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 水辺の佐天 RR 】 RGW13-027-RR 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 最高の友達 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 最高の友達 】 RGW10-049-CC 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 スカートめくり 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 スカートめくり 】 RGW10-046-U 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 意外とミーハー佐天 C 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 意外とミーハー佐天 C 】 RGW13-042-C 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 浴衣の佐天 C 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 浴衣の佐天 C 】 RGW13-038-C 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【細川中学の生徒 佐天】 サイン付き ヴァイスシュヴァルツ 【細川中学の生徒 佐天】 サイン付き RG/W10/103【TD】 ≪とある科学の超電磁砲≫ 発売日 :2011年9月1日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 私にできること CC 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 私にできること CC 】 RGW13-050-CC 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 水辺の佐天 箔押しサイン 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 水辺の佐天 箔押しサイン 】 RGW13-027-SP 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 一つ屋根の下 美琴&黒子 RR 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 一つ屋根の下 美琴&黒子 RR 】 RGW13-052-RR 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 スキンシップ 美琴&黒子 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 スキンシップ 美琴&黒子 】 RGW10-068-C 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 水着の美琴&黒子 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 水着の美琴&黒子 】 RGW10-061-U 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 初春&佐天 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 初春&佐天 】 RGW10-032-R 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 先輩と後輩 美琴&黒子 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 先輩と後輩 美琴&黒子 】 RGW10-055-R 《 とある科学の超電磁砲 》 発売日 :2010年4月23日 発売 ヴァイスシュヴァルツ 【 ようこそ! CR 】 ヴァイスシュヴァルツ 【 ようこそ! CR 】 RGW13-048-CR 《とある科学の超電磁砲》 発売日 :2011年2月24日 発売
https://w.atwiki.jp/bennrishi_matome/pages/487.html
(特許法の準用) 第一七条 特許法第四十七条第二項(審査官の資格)、第四十八条(審査官の除斥)、第五十二条(査定の方式)及び第五十四条(訴訟との関係)の規定は、商標登録出願の審査に準用する。この場合において、同法第五十四条第一項中「審決」とあるのは、「登録異義の申立てについての決定若しくは審決」と読み替えるものとする。 (改正、昭三七法律一六一、昭六二法律二七、平五法律二六、平六法律一一六、平八法律六八、平一五法律四七)
https://w.atwiki.jp/bennrishi_matome/pages/387.html
(拒絶の査定) 第一七条 審査官は、意匠登録出願が次の各号の一に該当するときは、その意匠登録出願について拒絶をすべき旨の査定をしなければならない。 一 その意匠登録出願に係る意匠が第三条、第三条の二[意匠登録の要件]、第五条[意匠登録を受けることができない意匠]、第八条[組物の意匠]、第九条第一項若しくは第二項[先願]、第十条第一項から第三項まで[関連意匠]、第十五条第一項において準用する特許法第三十八条[共同出願]又は第六十八条第三項において準用する特許法第二十五条[外国人の権利の享有]の規定により意匠登録をすることができないものであるとき。(改正、昭六二法律二七、平一〇法律五一、平一八法律五五) 二 その意匠登録出願に係る意匠が条約の規定により意匠登録をすることができないものであるとき。 三 その意匠登録出願が第七条[一意匠一出願]に規定する要件を満たしていないとき。(改正、平一〇法律五一) 四 その意匠登録出願人が意匠の創作をした者でない場合において、意匠について意匠登録を受ける権利を承継しないとき。
https://w.atwiki.jp/bennrishi_matome/pages/206.html
(費用の額の決定の執行力)実意商 第一七〇条 審判に関する費用の額についての確定した決定は、執行力のある債務名義と同一の効力を有する。 旧法との関係 一二〇条 趣旨 本条は、費用の額についての確定した決定の執行力に関して規定したものである。 前条の規定により費用を負担すべき者が費用の支払をしない場合に備えての規定である。例をあげて説明しよう。特許権者甲に対して乙が無効審判を請求し、特許を無効にすべき旨の審決があったときは、前条の原則にしたがえば、甲が費用を負担しなければならない。甲が乙に支払うべき額に関して両者の間に紛争を生じ前条五項の決定を得たが、甲はなお不満で支払いを遅延しているときに、乙が甲に支払を強制できることにしたのが本条である。すなわち、乙は費用の額についての確定した決定を債務名義として、甲の一般財源に対し民事執行法の規定により強制執行をすることができる。費用の額の決定に対しては行政不服審判法にもとづく異議申立をすることができ、さらに行政事件訴訟法にもとづいて訴訟を提起できるわけであるが、これらの方法による不服を申し立てず、又は不服申立方法が尽きて決定が確定したときにはじめて、執行力のある債務名義と同一の効力を有するのである。旧法には「保証金額ノ確定ノ決定」という表現があったが、この法律では「保証金」はすべて「裁定で定める対価」とし、しかも対価が支払われないときには裁定事態が失効する(八九条)という構成をとったので、本条の問題ではなくなった。 [字句の解釈] 1 <債務名義>国の強制力によって失効されるべき請求権の存在及び範囲を表示し、かつ、法律により執行力を付与された公正証書をいう。民事訴訟法上では、確定判決、仮執行の宣言を付した終局判決、和解調書等が債務名義とされている。 2 <執行力>民事訴訟法上、判決の主文に掲げられた給付義務を強制施行によって実現できる効力をいう。(青本第17版)