約 17,817 件
https://w.atwiki.jp/83452/pages/15962.html
・・・ 聡「~……~~……」 「~~~……~」 律「何話してるか、わっかんねぇ」 澪「でもこれ以上近づいたらバレるぞ」 律「うん……にしても男4人でどこ行く気だ?」 澪「普通に帰るとか、友達の家にとか?」 律「だろうなぁ」 聡「……~~!」ポッチ 「~~~~~~!」 澪「っ!!!」 澪「うわわぁぁ……!」 澪「律っ、今の見たか!?」 律「……あれは乳首当てゲームだな」 澪「ひぃー!」 律「『知ってるか~。耳たぶの位置からーこうやって指を下げていくと……』」 律「『ちょうどビーチクの位置なんだぜ? えいっ///』……的な?」 澪「うわぁ」 律「あれは誰が見ても乳首ポッチしてたよな、聡がさ」 澪「うん」 聡「~~~!」 「~~///」 律・澪「股間に手を伸ばしたァーーー!!」 律・澪「はいいいいいいいいい」ババーン 澪「友達も友達だ! 何でさっきからやられっぱなしなんだよ!」 律「……ネコってやつなんじゃないか?」 澪「ネコ?」 律「あ、知らない? じゃあいいよ」 澪「ちょ……ちょっと気になるだろ」 律「ほら、あいつらまたどっか行ったぞ!」グイッ 澪「え、ちょっとー!?」 ・・・ 律「定番だな、学生同士でマックか」 澪(お腹減ったなぁ)グゥ 律・澪「……」 律「なぁ、飲み物の回し飲みはセーフなのかな」 澪「セーフ……なんだろうけど、今はなんか、そういう目で見れない……」 律「うんー……」 澪「……気持ち悪い」 律「おい! さすがに失礼じゃないかっ」 澪「ごめんな。でも」 律「ん?」 律「他の二人が帰ったっぽいぞ」 聡「……」 「……」 律「なんか2人になった瞬間急に話が止んだな」 澪「友達の方は携帯いじり始めた」 律「あの沈黙なんか気持ち悪いな、雰囲気的に」 澪(あー、わかる) 律「……なんか飽きてきたかも」 澪「飽きたって……おい!」 澪「お前遊びのつもりで後つけてたのか!?」 律「まぁ、ちょっぴり……」 澪「姉失格だな」 律「なにをぅ!?」 律「はっ、お、おい! 聡たちがいないっ」 澪「え!?」 タタタタ… 澪「い、いた! はぁ、はぁ……あ、あそこっ」 律「はぁ、はぁ……えぇっ?」 澪「ほらっ、道の、真ん中っ」ビシィ 律「あ、ああ……!」 聡「~~~~~……~~……」 「……」 聡「~~~!」 「……~~? ~~~」スッ 律・澪「っ!?」 澪「い、今……」 律「ちゅーした……ちゅー」 律・澪「きゃああああーーー!!」 律「ポカーン」 澪「ポーカーーン」 律「ビックリした」 澪「うん、オドロイタネ」 律「しっかりしてくれ、澪」 澪「むしろ何で姉のお前はそんな平気そうなんだよ!?」 律「私だって十分驚いとるわっ」 律「あーんっ! 聡ぃ!」 澪「……こうなったらヤケだ。律」 律「澪?」 澪「至高の、最高のエロ本とやらを見つけよう」 澪「そして聡を正気に戻そうじゃないの!」 律「澪……」 聡誕生日当日である 律(ついにこの日が来たか) 律「聡、よろこんでくれるかな……いや」 律「私と澪で、一生懸命選んだんだ。きっと気にいるよな」 ~~ 澪「足かお尻、どっちが好きかわからないから」 澪「どっちもプレゼントするといいよ!」 律「おお!」 ~~ 律「……たぶんいけるだろ」 律「さーとしくん!」 聡「……」 律「ほらほらぁ、開けてみろよぅ!」 聡「姉ちゃん? ……マジ?」 聡「これ何かな……」 律「ん~? 見ての通りだけど」 律「それがどうかした?」 聡「どうかしてるよ!! 大問題だっての!!」 聡「弟のプレゼントに何渡してんだお前は!?」 律(あ、あれ) 律「気にいらない、と?」 聡「そうは言わないけどさぁ!」 聡「まったく、姉から貰うとか前代未聞だよ……」 律「ごめんな聡……でも姉ちゃん、心配でさ」 聡「え?」 律「かくかくしかじか」 聡「俺の部屋勝手に入った上に漁ったの!?」 聡「信じらんない……」 律「わ、悪かった!」 聡「その上俺がホモって……あんまりじゃないか」 律「違うの!?」 聡「ふざけてんのかなっ」 聡「俺は正真正銘ノンケ! 女が大好きだよっ」 律「でもお前、乳首当てゲームしたり、股間まさぐったり……」 聡「男ならふざけてそういう事もすんだよ!!」 律「じゃあアレはなんだ! ちゅ~は!」 聡「ちゅ~?」 律「姉ちゃんは見たんだぞ! お前と友達がそのっ……別れ際に、キスしてたの……」 律「~~」ジタバタ 聡「はあぁぁ!!? してねぇしっ!! ぜってぇしてねぇし!!」 律「見た!」 聡「してねぇっ!!」 律「殴るよ!?」 聡「意味わかんねぇし!?」 聡「……多分、姉ちゃんは見間違えたんだと思う」 律「は?」 聡「帰り際、あいつが俺の襟元にゴミがついてるのに気がついて、取ってくれたんだよ」 聡「確かに異様に距離詰められた感じあったけど……」 律「じゃあその友達がホ」 聡「やめろバカぁ!」 律「……じゃあ、聡はホモじゃないんだ」 聡「当たり前だろ。変な疑いかけんなよっ」 律「だって、聡いい歳してAVもエロ本の一冊も持ってないんだもん」 聡「~……」 聡「最近の子どもは!!」ス 聡「PSPとか携帯にエロ画像に動画も入れてんだよっ、ほら!」グイッ 律「きゃっ……」 聡「エロ本買って渡しておいて今さらそんな反応すんじゃねぇ!」 律「ぶー、だってー」 聡「……とりあえず、これで疑いも晴れたってことでいいんだよね?」 律「まぁ」 聡「ふぅ……」 律「じゃあこのプレゼントいらないかぁ」 聡「いやっ……それは……」 ―――― 律「ってことだったみたい」 澪「なんか、安心したというか」 澪「バカだったね、私たち」律「だな」 律「まぁ、これはこれでいい経験になったじゃない!」 澪「そういうことにしておこう」 澪「ところで、何で聡がホモだと嫌だったんだ?」マァ、ワタシモイヤダケド 律「そりゃあまぁ、子どもが残せなくなるからだろ」 澪「でも、それって律が頑張れば……」 律「私は澪と結婚するからな!」ニコッ 澪「は……?」 律「澪とアレしたって子どもは作れないだろー?」 澪「……律のえっち」 終 戻る
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/5203.html
和(テキストもあったし、ちょっとマンガのコーナーでものぞいていこうかな) 和(…と、ん?エロ漫画のコーナーになにやら不審な動きをしてる子がいる) 和(と思ったら、万引きしちゃった。けど、店員にバレてるわね) 和(平静を装ってるけど体がガクガクしてる。 あれじゃ、バレバレね。しかも、店員につけられてる) 和(ここは…ククク…) 和「あなた、万引きしたわね。店員にマークされてるわよ」ヒソヒソ 男子「え…、なななな…何の…こここことですか」ガクガク 和「体が震えてるわよ。このまま店員に突き出されてもいいの」 男子「ぼぼぼぼ…僕には、なななな…何のことやら…」 和「じゃあ遠慮なく店員を呼んで白黒はっきりつけましょう…店員さーん」 男子「すみません!すみません!店員を呼ばないでください」 和「ん?でも、もう店員にバレてるのよ… たぶん、私が離れたらすぐに店員に声かけられるでしょうね」 男子「どどど…どうしたら…」 和「何のために私が声かけたと思ってるの、万引きしたものを渡しなさい」 男子「え…?」 和「買ってきてあげる。これで大丈夫でしょ。助けてあげるから」 男子「そんな…」 和「エロ本万引き犯になって親と学校にバレていいの?人生めちゃくちゃになるわよ。 かわいそうだから助けてあげようと思ったのに」 男子「…助けて…ください…」 和「じゃあ、万引きしたものを、店員に見えるように私に渡しなさい」 男子「はい…」 和「レジに一緒に行きましょう、ついてきて」 和「すみません、袋は別々にして会計は一緒でお願いします」 和「はい、エロ本どうぞ」 男子「すみません…ほんとうに…ありがとうございます…助かりました。あ、本代は」 和「別にいいわ。ところで、あなた名前は?」 男子「田井中聡です」 和「田井中…さん?珍しい名字ね。あ、私の名前は真鍋和っていうの。 同級生に田井中さんているけど…身内かなにかかしら?」 聡「多分、僕のお姉ちゃんじゃないでしょうか。田井中律じゃないですか? そういえば真鍋さんって名前、お姉ちゃんから聞いたことあります」 和「そうなんだ、奇遇ね、律の弟さんが犯罪者になるのを防いだなんて」 聡「本当に…本当にありがとうございます」ポロポロ 和「泣かなくてもいいのよ。ところで、どうしてこんな本を万引きしたのかしら」 聡「それは…レジまで持っていくのが恥ずかしくて…売ってくれないかもしれないし」 和「でも万引きが見つかったときの方が恥ずかしいんじゃない?」 聡「う…そうですよね」 和「しょうがないよね、いやらしいことで頭がいっぱいの年頃だもんね」クスクス 聡「……は…はい」 和「後先考えられなくなるくらいに…」クスクス 聡「あ…あんまりからかわないでくださいよ」 和「ねえ…どう?わたしとそういうことしたくない」 聡「ええっ…あのあのあの…その…どういう意味です…か」 和「やらないか、って言ってるの。あなたの家には今誰かいる?」 聡「いいえ…だれも。今日は両親は帰ってきません」 和「じゃあ、決定。あなたの家にいきましょう」 聡(エロ本万引きしたら、こんな人とやれて脱童貞なんて) 聡(世の中ちょろくね?俺ってもしかしてモテる才能があるのかな。リア充は約束されたな) 聡(これで経験積んで、そして…そのうち…) 聡(友達にも自慢しまくってやろう。悔しがるだろうなー) 聡(それにしても、こんな真面目で堅そうな女が逆ナンなんて) 聡(堅物女ほど淫乱ってのは本当なんだな) 和「どうしたの、何か表情が緩んでるわよ」 聡「い…いや、ほっとして、つい。あ、ここが僕の家です」 和「よかったの?ホイホイ私の話に乗ってしまって、家にまで上げちゃって」 聡「いいんです、それに僕…和さんみたいな人好きですから」 和「うれしいこと言ってくれるじゃないの。それじゃ…とことんよろこばせてやるからな」 聡「!!!!」 和「どうしたの?そんなに驚いて」 聡「あうあうあうあう…ちん…ちん…ちんちんが」 和「なに?私にちんちんが生えてないなんていつ言ったの? …もっとも生えてるとも言ってはいないがな…ククク」 聡「あの…男…だったんですか?」 和「私が?男?だったらどうして女子校に入れるの?あんたバカ?」 聡「……」 和「とりあえず、ひん剥いてあげるからね」 聡「いやー!」 聡(全裸にされてしまった…恥ずかしいよ) 和「どう、これを見て。こいつを見てどう思う?」 聡「すごく…大きいです」 和「でかいのはいいからさ、このままだとおさまりがつかないんだよ」グッ 聡「アッー!」 和(さわ子のケツよりも締まりはいいな…) …省略… 律「たーだいまー」 律「あれ?女物の靴がある?澪かな?」 聡「アッー!アッー!」 律「聡のやつ、なに奇声あげてるんだ、おーい聡!うるさいぞー、変な声出すなー」 律「まさか…聡の奴…澪に変なことしてるんじゃないだろうな」 律「こら!聡!お前なにやって………やられてる」 和「あら、律、こんにちは。おじゃましてます」 律「和…聡に何してるの…」 和「見てのとおり。具体的に説明すると、私のちんちんを律の弟のケツの穴に突っ込んでるの」 聡「お姉ちゃん…見ないで…」 和「何言ってるの、見られてまた大きくしてるくせに」 和「律も、ほら、この子のちんちん見てやって、立派にむけてるでしょ」 和「ちょっと皮をかぶってたから、思いっきりむいてあげちゃった」 和「女の子が処女を無くす時みたいに、痛い痛いって言ってて可愛かったよ」 律「和…おまえ…何て事を…聡に」 和「律、怖い顔しないでよ。ちゃんと合意の上のことなんだから」 律「聡…本当に…」 聡「あの…それは…」 和「言うこと聞かなきゃ…どうなるかな」ボソッ 聡「…そうです…僕がしてほしいって……頼んだんです」 和「ということよ、律。なにか問題があるの? …あ、いきそう…聡、口の中に出すから跪きなさい」ドクドク 律「…というか、どうして和にそんなものが生えてるんだ」 和「知らないわよ、どうでもいいじゃないそんなこと。それより、律もやらない?」 律「な…ばかなことを言うなよ!聡にさんざんひどいことして」 和「ひどいことって…心外ねえ。聡君はよろこんでるのよ?ね、聡君」 聡「は…はい…和さんに…ケツの穴を掘られる歓びを教えてもらえて…うれしいです」 和「ほらね、聞いたでしょ、律」 律「聡…お前…」 和「いいじゃない、本人が喜んでるんだから」 和「で、どうなの…律」 律「何がだよ」 和「やるのやらないの、どっち?というか一応聞いてるだけだけど」 律「和、いい加減にしろよ!頭がどうかしたんじゃないのか」 和「…それって無理やりやられたいってことね」ガバッ 律「こら!和!離せー!聡も何ぼんやりしてんだよ、姉ちゃんを助けろよ」 和「無駄よ…だって聡君は律とやりたいんだから」 律「な…何を…こら!聡!何やってるんだよ!」 聡「………ごめん、ねえちゃん」ガバッ 和「クスッ…ね…わかりましたか?田井中律さん」 律「どうして…どうして…」 和「どうして聡君が助けてくれないか教えてあげるね」 和「この子ね…実のお姉さんが好きなんだって」 和「自分のお姉さんの着替えのぞいたり、脱ぎたての下着でオナニーしたり 使用済みのナプキンを口に含んでオナニーしてたりしたみたいよ。もっとも 律がしょっちゅう下着姿でうろうろしてたから、のぞきはそんなにしてないって」 律「……こ、この変態弟め!後でとっちめてやるからな!」 和「そんなこと言って…おまんこはヌルヌルよ。 さっき聡君がやられてるの見て興奮したんじゃないの?」グチャグチャ 律「…そんなことない…ぞ…こんなことされて…」 和「ほら、乳首も固くなってるし。いっぱい触ってあげるから」 律「…や…めろ…」 和「ほら、聡君も見てないで、お姉ちゃんを喜ばせてあげて」 律「…聡…あとで…ひどいからな…」 和「いいから、お姉ちゃんの股の間に顔を突っ込んで、オマンコ舐めてあげなさい」 聡「…はい」ピチャピチャ 和「ほら、ちゃんとクリトリスを舐めてあげるのよ」 聡「はい…はあ…はあ…」ピチャピチャ 和「ほら、律、いやらしい音がしてるわよ」 律「あ…もう…やめて…おねがい…あぁ…」 和「声が甘い声になってる…顔もエッチな表情になってるわよ…クスッ」 律「…おねがい…します…もう…やめて…そうでないと」 和「どうなるの…ってわかった、いっちゃうんでしょ。いいわよ、いきなさい」 律「…もう…ほんとうに…やめて…ああ…だめ…いく…いく…ああ!」 和「いっちゃったわね。弟にオマンコ舐められて。 じゃあ、聡君…お姉さんに入れてあげなさい」 律「ほんとうに…やめて…」 和「ほら、両足広げて入れやすくしてあげるから、聡君、入れなさい」 和「ほら…おねえちゃんのオマンコよく見えるでしょ」 聡「はい…それじゃあ…入れます」グイッ 律「いや!…痛い!」 和「ほら…入っちゃった…律のオマンコに弟のちんちんが入っちゃった」 律「うう…痛いよ…」 和「ほら、聡君、律のオマンコから血が出てるよ。律のはじめてをもらっちゃったのよ」 聡「はい…お姉ちゃんの…大好きなお姉ちゃんの初めての男になれてよかったです」 律「聡…」 聡「お姉ちゃん…ごめんなさい…でも…お姉ちゃんのことが大好きでたまらなかったんだ」 聡「お姉ちゃんを他の男になんてやりたくないんだ…グスッ」ポロポロ 律「…聡の…ばか…いくら好きだって、やりかたってもんがあるだろ…」 聡「…ごめんなさい…でも、どうやればいいかわからなくて…」 律「素直に言えばよかったんだよ…ほら、もっとぴったりくっつけよ」 聡「うん…お姉ちゃん…あったかくて気持ちいいよ」 律「弟よ…可愛いよ…キスだってまだだったろ…ほら、顔あげて」 聡「うん…」チュッ 律「ん…ん…」 和(何、この流れは…恋人同士みたいなキスして…) 聡「おねえちゃん…好きだよ…」ンンッ 律「聡…聡…」ンッ 和(この人たちはいつまでキスしてる気かしら…) 和「はいはい、恋人ごっこはそこまで、律ちょっとごめん」グイ 律「な…やめ…手を離せって…」 和「じたばたしない…ちょっと手を縛るだけだから」 6
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4847.html
聡「…」ゴソゴソ パクッ 聡「火は…っとと、いらねぇんだよな、これは…」 聡「はぁ…なんで俺がこんなもん…」フー 京太郎「なんだよ、しけてんなー」 聡「あぁ?…んだ、クソガキか」 京太郎「そうだよクソジジイ。久しぶりだな。…隣、座らせてもらうぜ」ストン 聡「勝手にしな…にしても、何年ぶりだ?お前がここに来んのは」 京太郎「俺が高校卒業してからだから…大体四年ぶりぐらいだな」 聡「あぁ、もうそんなになんのか」 京太郎「なんだよ、反応うっすいな。耄碌したんかよ?」 聡「はっ、寝言言ってんじゃねーよ。そういうのはまず俺に麻雀で勝ってから言えってんだ」 京太郎「ちっ、なんだよ…お元気そうなことで。ま、それでこそじーさんだよな。しおらしいじーさんなんて鳥肌ものだわ…」 聡「余計なお世話だっつの」 京太郎「へっへ」 聡「はんっ」 ……………… 京太郎「そういやさっきから気になってんだけどさ」 聡「あん?」 京太郎「何くわえてんだ?それ。煙草じゃねぇだろ?」 聡「あー…これな…」 京太郎「?」 聡「…ココアシガレット」 京太郎「…は?」 聡「ココアシガレット」 京太郎「ココアシガレット?」 聡「あぁ」 京太郎「…」 聡「…」 京太郎「…ぶふっ」 聡「…ちっ」 京太郎「ぶふっ…くくっ…いい年した…ジジイが…縁側で…お菓子くわえてるって…シュール…ぶはははは…」プルプル 聡「っせーな、自分でもわかってんだよ…」 京太郎「はー、腹いて…なんでそんなことになったんだよ?」 聡「…数絵がな」 京太郎「へ、あいつが?」 聡「『おじい様の楽しみを奪ってしまうのは心苦しいのですが、そろそろ禁煙をなさって欲しいのです』って言ってきてよ…」 京太郎「…数絵がじーさんに意見するのもそうだがじーさんがそれを素直に実行…珍しいこともあるもんだなぁ」 聡「なーにを他人事のように。これはてめぇのせいなんだぞ?」 京太郎「?そりゃどういうこったよ?」 聡「お前とのガキさっさとこさえたいから周りに悪影響与える煙草はやめてほしいんだとさ」 京太郎「」 聡「ったく、お前らは俺の知らん間にどんどん進展してやがってよぉ…」ハァ 京太郎「なっ…そん…あいつ一言も…」 聡「で、申し開きは?」 京太郎「…なんの?というかどっちの?」 聡「黙ってた方」 京太郎「あー…えっと」ポリポリ 聡「まぁ大体想像はつくがな。生真面目なお前のことだ、どうせ就職して暮らしが安定するまでは俺にゃ黙っとくつもりだったんだろ?」 京太郎「ぬ…」 聡「図星ってとこか。そんで数絵にもその旨を伝え、納得していたはずなのに…ってところか?」 京太郎「…麻雀プロってのは皆そんなに勘がいいのか?」 聡「バーカ。そもそも何年お前らを見てきたと思ってんだ。いい加減くっつかねぇのかと悶々してたくらいだわ」ケッ 京太郎「…それはつまり、俺と数絵の仲を認めてくれるってこと…」 聡「ま、それとこれとは話が別だァな。まずは一発ぶん殴らせろや」ニッコリ 京太郎「さすがにそれは理不じ危ねぇ!?」サッ 聡「避けんじゃねえクソガキィ!」ブンッ 京太郎「無茶いうなや!あんたの一発クッソいてえんだよ!」 聡「うるせぇ!大切に育てた孫娘を傷物にされた爺の心の痛みを知れァ!」ドゴォッ 京太郎「ごふぅっ!」 聡「ついでに全然顔見せなかった分だオラァ!」バキィッ 京太郎「うぼぁっ!」 ――――――― 数絵「あちゃあ…寂しかったからって素直に言えばいいのになんで手を出しちゃうかなー…」 ツイデニツイデニツイデニィ!! ナグリスギナンダヨクソジジィテメェェェェェ!!!! 数絵「あーあ、今度は殴り合ってやんの…両方とも素直じゃないわねぇ…」ハァ イッデ…テメェクソガキホンキデナグリヤガッタナ! アンタガサキダロガァ!! 数絵「…ふふっ」クスッ 数絵「湿布と氷嚢、用意しとこっかー…」トコトコ カンッ
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2854.html
スタスタスタ… スーッ 数絵「おじい様、京太郎。お茶が入っ…」 京太郎「くっ、そっ、このっ!」ピコピコピコ 聡「っと、あぶねぇあぶねぇ」ピコピコピコ 数絵(またゲーム…)ハァ 京太郎「くのっ!いい加減素直に負けろっての!」ピコピコピコ 聡「へっ、そんなんじゃまだまだ負けられねえな…っと!」カチャカチャ ドゴーン K.O. 京太郎「あっ!?…だーくそっ!!また負けたー!!」ガチャン 聡「へっへ」ニヤニヤ 京太郎「てか何で一ラウンド目は弱いくせにそれ以降はどんどん強くなんだよ!」 聡「だーから言ってんだろ?最初の俺は弱ぇんじゃなくて相手の出方を様子見してんだって。麻雀と同じだっての」 京太郎「そうは言うけどさー…」 聡「そしてお前が負ける理由も麻雀と同じ。読みやすいんだよこの単純馬鹿」 京太郎「ぐっ…!」 聡「そんなんじゃいつまでたっても俺どころか数絵にだって勝てねぇぞ?」 京太郎「わーってるっての!」 聡「それ言うの何回目なんだっつの、この単純馬鹿」 京太郎「ぐぬぬぬ…」 聡「バーカ、アーホ、ヘタレヤンキー」 京太郎「てめっ…!」プルプル 聡「お?なんだやんのかクソガキ?かかってこいよ」 京太郎「このクソジジイィ!」ブンッ 聡「脇が甘ぇんだよクソガキィ!」ブンッ 数絵「はいお茶ー」ヒュッ 「「アッツゥ!?」」 京太郎「数絵っ!?おまっ何すっ…あっつ!」ワタワタ 数絵「頭に血が上りすぎよ。自業自得」 京太郎「うぐっ…」 聡「あっちー…じゃあ何で俺にもやるんだよ…」 数絵「おじい様は煽りすぎです。少しはこれで懲りてください」 聡「ぬっ…」 数絵「で、二人とも?今日は確か麻雀教える日だったはずですけど?」 聡「いや、俺もそのつもりだったんだがな。このガキが…」 京太郎「はぁ!?アンタが数絵が席外した瞬間にゲームだしてきたんだろうが!」 聡「あっ、てめっ…」 数絵「…お・じ・い・さ・ま?」 聡「…ちっ」 京太郎「へっ、ざまーみさら「ノったあなたも同罪よ」…ぐぬぬ」 数絵「はぁ、もう…ほら、今からやるわよ。二人とも準備」 「「ウェーイ…」」 ……… …… … 数絵「…ふぅ、こんなものかしらね」 京太郎「はー…疲れたぁ…」ドサッ 聡「ま、俺も同じ意見だな…疲れた」カチッ シュボッ… 数絵「似たもの同士なんだから…」 「「似てねーっつの!」」 数絵「ほら、ぴったり」クスクス 「「ぬぅ…」」 数絵「それじゃ私はご飯の用意しないと…京太郎も食べてくわよね?」 京太郎「…どーなんだ?」チラッ 聡「好きにしろい」スパー… 京太郎「つーわけで、頼むわ」 数絵「はいはい」クスクス ……… …… … 数絵「フンフフーンフーン♪」トントントントン ーーー 聡「おい、クソガキ」スパー 京太郎「…なんだよ」 聡「お前、あいつのことは?」 京太郎「…良くわからん」 聡「…」 京太郎「でも、大切なやつだ。多分、一番」 聡「…そうかい」 京太郎「つーか、いい加減俺のこと名前で呼べよな。クソガキクソガキ言い過ぎなんだよ」 聡「あぁ?俺は普段は認めたやつの名前以外は呼ばねぇ主義なんだよ」 京太郎「なんだそりゃ。変な主義だな」 聡「ほっとけ。…うちの孫、泣かせんじゃねーぞ」 聡「京太郎」 京太郎「…!」 京太郎「わーったよジイさん、俺に任せろ」 聡「へっ」スパー 京太郎「…ツンデレジジイ」 聡「てめーも大概だろがクソガキ」 京太郎「…へへっ」 聡「…」スパー 数絵「あら、なんだか楽しそうね」 「「んなことねーよ」」 数絵「あらあら」クスクス
https://w.atwiki.jp/83452/pages/2444.html
澪「あ、ま、待って……!」 ダッ ドラム「…………」 ガチャン 澪「…………」 澪「……今、確か……ここに入っていったよね……?」 澪「あ、あのぉ……?」 澪「うぅ、さむっ!」 ガタガタ 澪「なに、ここ……?」 ガチャン ドラム「…………」 ドラム「氷の保管庫さ、施設内で使用する」 澪「…………」 澪「あなた、何……?」 澪「私に、何か用……?」 ドラム「…………」 ドラム「…………何だよ」 澪「…………」 ドラム「私のこと、覚えてないのかよ……!」 澪(……あれ、この声ってどこかで) ドラム「……ほら、こうすれば分かるだろ!」 バサッ 澪「カチューシャ……?」 澪「…………律…」 律「…………久々。」 澪「うそ…………」 律「…………」 澪「律……なんで……?」 澪「……梓のバンドのドラムは、律だったのか……?」 律「……そうだよ。」 律「……聡に聞いて、とっくに知ってるかと思ったけど」 澪「律………」 澪「あ、あの、私……お前に話さないといけない事が……」 律「……あのさぁ」 律「……ここ、どこか知ってる?」 澪「……え?」 澪「知ってるも何も……今お前が氷とかの保管庫だって言ったじゃないか……」 律「……そ。マイナス5℃の保管場所」 澪「……それがどうしたんだ?」 澪「……それより私は、お前に話さなくちゃいけない事が…………!」 律「……まあ待てよ」 律「じゃあ、これは何だと思う?」 ジャラ 澪「…………」 澪「………鍵?」 律「この時期にさ……」 律「ここに閉じ込められたら、多分死ぬかな」 澪「……お、おい……何を言って…………」 澪「……あ、どこ行くんだよ!!」 バタン ガチャ 澪「おい、律……!!」ダッ ガチャガチャ 澪「ど、どういうつもりだよ……!」 律「…………」 ガチャガチャ 澪「律ぅ………!」 澪「た、頼む、戻って来てくれ……!」 澪「私はまだ、お前に話したいことが…………」 ガチャガチャ 律「…………」 律「さよなら、澪」 ジェットコースター搭乗口前 ――ご搭乗のお客様は、貴重品を持ってから、 ――お荷物をゲート横のカゴの中にお入れ下さい 唯「聡君、携帯は?」 聡「えっと……念のため、ポケットに」 唯「じゃあ、私も持っていこ」 唯「おサイフも持ったし……よし、準備万端」 聡「それでは、乗りましょうか」 ――――――――――――――――――― ギター「あ、今飲み物置いたわね」 ギター「しめしめ……チャ~ンス!」 ギター「あの子の鞄は一体どれかなぁ~?」 ギター「ふふ……あった、あった」 ギター「飲み物のフタを開けて、と……」 カパッ サラサラ ギター「……10グラムで、天国行き~♪」 サラサラ ギター「……20グラムで、天国逝き~♪」 サラサラ ギター「……30グラムで、地獄逝き~♪」 サラサラ ギター「……40グラム」 ギター「……うぅ、可哀想に……これじゃあもう廃人か死人だね……」 ――――――――――――――――――― 唯「すごかったね~、ジェットコースター!」 聡「いや~俺、ああいう一回転する奴は苦手っす…………うぇ」 唯「あはは、聡君、顔真っ青~」 唯「あ……えっ~と、カバン、カバン」 キョロキョロ 唯「……あった、あった」 聡「じゃ、下に降りましょうか」 ――――――――――――――――――― PM 8:30 聡「だんだん暗くなってきましたね」 唯「うん……ライブ、何時に行けば間に合うかなぁ?」 聡「結構広いですからね……歩いて行こうと思ったら、40分くらいはかかるかと」 唯「じゃあもう少しあるか……」 唯「あ、私飲み物捨ててくるね」 聡「あれ……唯さん、それまだ残ってるんじゃないですか?」 唯「あ、うん。でも冷えちゃったから……」 聡「いらないんなら、俺がもらいますよ」 ぱしっ 唯「あ、ちょっと……!」 聡「いただきま~す」 唯「ダメーーーー!!」 聡「……へ?」 唯「あ、いやその……それって何ていうか、間接キスっていうか……///」 聡「あ、ああ、そうですね! すみません」 唯「ううん……」 唯「……それ、貸して」 聡「? はい……」 唯「…………」 唯「んぐ、んぐ、んぐ……………ぷはぁ」 ポイッ 唯「じゃ、行こうか?」 唯「次、どこ行く……?」 聡「そうっすね……」 聡「ちょっと話たい事があるんで……こっち来てもらっていいすか? 唯「……うん、いいよ」 ――――――――――――――――――― ギター「うふふ…………あははっ………クスクス」 ギター「あ~あ、飲んじゃった、飲んじゃったぁ~!」 ギター「可哀想に……あの子の将来、真っ暗だよぉ~!クスクス」 ――――――――――――――――――― PM 8:45 梓「遅い遅い遅い遅い遅い」 ベース「あ、梓、落ち着けって……」 梓「おっそぉーーーーい!!!」 梓「もうっ、ギターも律先輩も何やってるんですか!!」 キーボード「ま、まあまあ……そのうちきっと来るわよ」 梓「遅すぎです!!」 梓「ああ、もう……本番前にもう一度合わせたいのに……!」 ベース「まあ、その内来るって」 ――――――――――――――――――― 唯「さ、聡君、どこ行くの……?」 スタスタ 聡「……こっちです」 唯「ま、待って……」 はぁ、はぁ 唯(……やば、ここに来て頭がフラフラしてきた……) 聡「ほら、唯さんこっち……」 唯(……聡君の言ってることも、よく聞こえないし……) ここですよ、唯さん やっぱり熱が上がってきたのかな…… どうしたんですか、唯さん? 唯「……はぁ、はぁ」 聡「……ほら、あそこに観覧車が見えるでしょう?」 唯「……ご、ごめん、頭がボーっとして……」 聡「大丈夫ですか、唯さん?」 聡(頭がボーっと? 熱が上がったのかな……?) 聡(……どちらにせよ、これはチャンスかもしれない) 聡「ほら、唯さん、こっち……」 ぎゅう 唯「……うん」 聡「…………」 聡(……どうする? 直接アレの居場所を尋ねるか……?) 唯「…………」 聡(……いや、ダメだ。こいつはまだ俺のことを信用しきっていない……) 聡(あれだけ探してなかったんだ……きっと意図的にどこか見つからない場所へ隠しているんだろう) 聡(あれだけは、何としてでも手に入れなくては……) 聡(……あれは、金になる) 聡(恐らく、100万……いや、上手くいけば、200万……!) 唯「…………」 唯「…………聡君?」 唯「……どうしたの、聡君?」 聡「あ、いや……」 聡(どうする……?) 聡(どうする、俺……?) 聡「そうだ……」 聡(こいつを完全に落としてしまえば……!) 聡(……幸い、風邪で思考は働いていないはず) 聡「…………」 聡「………唯さん」 唯「………ほぇ?」 聡「観覧車、乗りましょうか」 唯「…………」 唯「ダメ、だよ……」 唯「……だって聡君、彼女……いるでしょ?」 聡「…………」 聡「いや……いませんよ、彼女なんて」 唯「うそ……私、見たんだもん……」 唯「……この前駅の近くで、聡君が女の子と歩いてるとこ……」 聡「……ああ、あれ?」 聡「あんな女、彼女じゃないですよ……」 唯「で、でも……」 唯「すっごく楽しそうに歩いていたし……」 聡「ほんとうですよ?」 唯「…………」 12
https://w.atwiki.jp/83452/pages/6813.html
田井中家 律「さて、ご飯も食べたし風呂にも入ったし…」 澪「寝るか」 夏奈「パジャマパーティーだ!」 律「おーっ!」 澪「うぅ…」 夏奈「語ろうぜ澪ちゃん」 澪「明日のために早く寝たほうがいいじゃないか…」 律「休みなんだしいいじゃん」 夏奈「だいたい澪ちゃんはさぁ、なんでそんな臆病なの」 澪「え…」 律「そうだそうだ!いい加減その性格を直せ!」 澪「そんな事言われても…」 夏奈「どうしますりっちゃんさん」 律「どうしましょうか梓さん」 澪「なんだよ…私のことなんてどうでもいいだろ」 夏奈「やっぱりここは男でも作って意識改革するしかないな」 澪「無理だよぉ…」 ガチャッ 聡「姉ちゃん、お茶もってきたよ」 夏奈「おっ」 夏奈(面白そうなのが来た) 律「おー悪いな聡、そこに置いておいてくれ」 聡「はいはい」 夏奈「おいお前、ちょっとこっちに来い」 聡「え?」 夏奈「名前は?」 聡「田井中聡…です」 夏奈「そうか聡。よし聡」 夏奈「お前は今から澪ちゃんの彼氏な」 聡「えぇっ!?」 澪「はぁっ!?」 夏奈「仮想だよ、仮想彼氏」 夏奈「こいつで男に慣れておくんだ」 律「あぁ、それならいいかもな」 澪「イヤだよ…」 聡(イヤって…) 夏奈「澪ちゃんは新しい自分になりたくないのか!?」 澪「でも聡じゃ無理だよ…」 聡(無理…) 律「まぁ聡じゃ無理だろうな」 夏奈「確かに、お前華がないよ」 聡(なにこの扱い…) 律「お前もうちょっと男前になれ。姉として恥ずかしいよ」 夏奈「これだから最近の男は」 聡「あの…泣いていいですか…」 澪「ちょっとトイレ行ってくる」 律「あぁ、行ってらっしゃーい」 夏奈「おいお前、コップにお茶入れるぐらい気を利かせなさいよ」 聡「は、はい」 律「まったくお恥ずかしいところを見せて申し訳ない」 夏奈「いえいえ、気にしないでくださいりっちゃんさん」 律「こいつじゃ澪の彼氏役なんて無理だな」 夏奈「まったくだ、身の程を知れ」 聡「……」 律「でもどうしようか、これじゃあ澪の性格なんて直せそうにないし…」 夏奈「よし、せっかくだから女の子にしてやろう」 聡「えっ…」 夏奈「お前も新しい自分に生まれ変われ、な?」 聡「あ、あの…ちょっと!?」 律「面白そうだな、私もちょうど妹が欲しかったところなんだよ」 聡「姉ちゃんまでなに言ってんだ!!」 夏奈「さてまずは髪型だが…」 律「ジュリエットのカツラがあるよー!」 夏奈「でかしたぞりっちゃん!」 聡「ま、待って!俺は…」 夏奈「服は…」 律「買って一度も着てないワンピースがあるぞー!」 夏奈「さすがだりっちゃん!」 完成 夏奈「おぉ…」 律「……ぷっ」 聡(お、俺お茶持ってきただけなのに…) 夏奈「なんか不自然だけどまぁいいか」 ガチャッ 澪「なに騒いでいるんだ?」 聡「あっ…」 澪「ん?」 聡「……」 澪「……」 聡「……」 澪「この子だれ?」 聡「えぇっ!?」 夏奈「あっ、えっと~…」 律「聡の彼女のサトちゃん」 澪「そうか」 聡(なんで気づかないんだよ…) 律「今日は聡の部屋で一晩過ごすんだよなー」ニヤニヤ 聡「は、はい…」 聡(くそ…姉ちゃんめ…) 澪「さ、最近の中学生は進んでるんだな…///」 夏奈「そうだ、澪ちゃんもサトちゃんを見習って進まなきゃいけない」 澪「え?」 夏奈「サトちゃん、この美人さんに説教してやりなさい。恋愛について説いてあげなさい」 聡「なんですかその無茶ぶり…」 律「いいからサトちゃん、澪にアドバイスしてあげてよ」ニヤニヤ 聡「えぇ~…」 澪「……」 聡「あの~…澪さんは美人ですし…」 聡「も、もっと積極的になればいいんじゃないでしょうか」 澪「積極的…」 聡「そうです、自分に自信を持ってください。澪さんなら大丈夫です」 律「そうだぞ澪。聡ですら彼女ができる世の中なんだから」 夏奈「澪ちゃんに恋愛ができないわけがないじゃないか!」 澪「あ、ありがとう…」 澪「…なんかよく分かんないけど良い歌詞は思い付いたよ」 聡「はぁ…」 澪「あれ…ハンカチどこかに落としちゃったかな」 澪「ちょっと見てくる」 ガチャッ、バタン 律「行ったか…」 聡「もう俺を解放してくださいよ!」 夏奈「まぁ待て、落ち着け」 夏奈「ほら、鏡で自分の姿を見てみろ」 聡「えっ…」 聡「……」 聡「……」ポッ 夏奈「目覚めちゃいましたねりっちゃんさん」 律「どうやら目覚めたみたいですね梓さん」 …… 澪「いい加減もう寝るぞ」 夏奈「はーい」 律「いやー、それにしても最近の梓は楽しいな」 澪「私は昔の梓がよかったよ…」 律「あっ、そういえば唯から聞いたんだけどさ。梓には姉妹がいるんだって?」 夏奈「うん、いるよ」 律「見てみたいから今度会わせてくれよ」 夏奈「オッケー、明日休みだしうちにでも…」 夏奈(はっ!) 澪「どうした?」 夏奈「いや…」 夏奈(そうだ…私は今梓って人なんだった…) 夏奈(どうする…梓じゃないのに姉妹がいるって言っていいのか…) 夏奈(もうこの際ハルカとチアキに中野姓になってもらって…) 夏奈(いや、その前に私の家どこだよ。ここどこなんだよ) 夏奈「……」 夏奈(なんか思い出したら家が恋しくなってきた…) 夏奈(…さ、寂しいわけじゃないぞ別に) 夏奈(それにこのまま梓でいればケーキ食べ放題だし…楽しいし…) 夏奈「……」 律「電気消すぞー」パチッ 朝 澪「律、起きろ。朝だ」 律「うぅ~ん…」 澪「休みだからってだらしないぞ」 夏奈「……」 澪「あぁ梓、起きたのか。おはよう」 夏奈「……」 澪「梓?」 夏奈「……」ダキッ 澪「っ!?」 夏奈「寂しいよー!」 澪「え?な、なにっ??」 律「なんだぁ…どうした?」 ピンポーン 唯「おーい、りっちゃんやーい!」 ガチャッ 律「おっ、いらっしゃい」 紬「おじゃましまーす」 律「悪いな急に呼んで。梓が話あるらしくてさ」 唯「話ってなんだろうね?」 紬「さぁ…?」 夏奈「やぁよく来たねみんな。とりあえず座りなさいよ」 夏奈「聡、お茶持ってきなさい」 聡「はーい」 夏奈「さて、今日みんなに集まってもらったのは重大な話があるからだ」 唯「重大な話?」 夏奈「聞いたら驚くかもしれないから、心して聞い欲しい」 紬「……」ゴクリ 夏奈「実は私…」 唯「未来に帰っちゃうの!?」 夏奈「お前はすぐ空気をおかしくするねぇ」 唯「えへへ。ごめんね、一度言ってみたくて」 夏奈「話を戻そう。実は私…中野梓じゃないんだ」 唯「…え?」 6
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/5153.html
律「いや~遊んだ遊んだ!」 紬「それじゃあ晩ご飯の準備でも始めましょ。」 憂「あ、それなら私たちが準備しておくんで皆さんは練習しててください。」 和「そうね。あなたたちが練習を始めたら私たちはやることもなくなるし。 そっちの方が効率的でしょ。」 唯「さすが和ちゃん!効率的だよ!」 さわ子「と、言うか初めからそのつもりで部外者の子も連れてきたんでしょ?」 律「あ、分かった?w おい!聡もしっかり手伝えよ!」 聡「言われなくてもそのつもりだよ!」 『食事準備組』 和「ま、食事の準備と言ってもバーベキューだから ご飯を炊いて材料を切るくらいなんだけどね。」 憂「でも、こうやって準備するのも楽しいですよね。」 和「そうね。えーっと、聡くんだっけ? あなたは炭をおこしてくれるかしら。」 聡「あ、はい! あのー…梓さんって、どこ行ったんですかね?」 和「??何言ってるの?」 憂「梓ちゃんは練習に参加してるから、食事の準備にはこれないけど、それがどうかしたの?」 聡「え゛!?梓さんって軽音部…というか、高校生だったんですか!?」 食事中 憂「…って、聡くんがーw」 梓「うぅ…ひどいです。私ってそんなに子供っぽいですか?」 澪「まぁ、私服だったし…」 聡「すみませんすみません!俺、誰か参加者の妹さんかと思ってました!」 梓「むー…」 唯「違うよ、それはあずにゃんがかわいすぎるから、仕方ないんだよ!(抱きっ!」 梓「むぅ…(///」 紬(あらあら) 食後 律「よーし!それじゃあ本日のメインイベントー! 桜高軽音楽部放課後ティータイムサマーライブの開幕だよー!!」 澪「律の奴テンション高いな。」 紬「聡くんも来てるからかしら?」 和憂さわ子聡(ぱちぱち) 聡「そういえばおれ、姉ちゃんたちが ちゃんとバンド組んで演奏するとこ見るの初めてかもしれないです。」 憂「そうなんだ? すごくかっこいいから、お姉ちゃんのこと大好きになっちゃうかも。」 えんそう! 聡「………………………」(ボー然 和憂さわ子(拍手 唯「以上、放課後ティータイムでした!」 聡「…………」 律「おい聡!何ぼーっとしてんだよ!なんか言えよ!」 聡「すげぇ…」 憂「ん?」 聡「すげぇ… すげぇよ姉ちゃん!! 皆さんも!凄いかっこよかったです!! くぅーっ!!なんつーか、ぐわぁ―っって来たって感じっす!!」 澪「喜んでくれたみたいだな。」 紬「聡くんも喜んでくれたみたいで、嬉しいわ。」 聡(その後、花火もやったんだけど、 ライブの興奮でもう、よく分からない状態っす) 聡(一人でこんな広い部屋にいてもなんか寝付けないな… なんか、それに、ライブからずっと体が火照って…眠れない… さっき行ったばっかりだけど、もう一回トイレ行くか…) 聡(えっと…どっちだったかな…? あ、明かりがついてるし…ここかな?) 聡(ん?窓?トイレじゃないのか…なんだろここ? あれ?…梓さん?一人で何やってるんだろ?) 梓(譜面を見ながら) 「ここからここに行ったとき、しっくりこなかったんだよなー」 (シャンシャン) 聡「あの…梓さん…」 梓「!?…聡くん?」 聡「あ…昼間はごめんなさい。 あの…同い年くらいと思ってタメ口聞いちゃって…」 梓「ん…怒ってないよ、そんなこと。」 聡「あの…それと…ライブ凄かったです… なんか、俺も…バンドしてみたくなっちゃったみたいで…」 梓「ほんと?そう思ってもらえたら、嬉しいかな。 やっぱり律先輩と同じように、ドラム?」 聡「いえ、…ギターが、やってみたいかな…って」 梓(そういえば、聡くんって澪先輩にあこがれてるって言ってたっけ? 律先輩がドラム、澪先輩がベースだから、聡くんがギターやればバンドが出来るか。) 聡「俺、音楽のこととか全然知らないんですけど、 梓さんのギターにグッと来たって言うか… あんな風に演奏したいな…って思って…」 梓「リードギターは唯先輩だったよ?」 聡「それでも…なんかよくわかんないんですけど…」 梓「じゃあ、今練習してたところだけど、聡くんにも少しギター教えちゃおうかな?」 聡「いいんですか!? よろしくお願いします!!」 梓「ふふ。聡くんはちゃんと練習しないとダメだよ。」 聡「俺、絶対超マジメに練習するっす!!」 律「う~キャベツキャベツ…じゃなくて、トイレトイレ… ってあれ?唯に澪、むぎまで。スタジオの前で何やってるんだ?」 唯「あ、りっちゃん、しー、静かにこっち来て。 ほら…見て見て。」 律「んー? あれ、なんだ聡の奴、梓と二人で。」 澪「私たちも練習しようかと思って起き出したらさ…」 紬「先客がいて、スタジオには入れなかったの。」 律「それにしては、なんて嬉しそうな顔してるんだよ」 唯「だって、あずにゃんと聡くん二人で練習してるのが可愛くって!」 紬「うふふ。なんだか、子猫がじゃれあってるみたいじゃない?」 澪「これじゃあ、邪魔はできないよなーって。」 紬「まぁ、いいじゃない。ここは若い子たちに任せて、 私たちは朝、早起きして練習しましょ。」 律「それだと唯が起きだせないんじゃないか?」 唯「もー!ひどいよりっちゃん!」 結局その後、桜高軽音部夏合宿は大過なく終了した。 ただ、俺は…この合宿を通じて、音楽が聞くだけのものではなく 演奏して… みんなで演奏して楽しむこともできるのだと知ってしまった… 3
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/5152.html
聡「へー、行ってらっしゃい。 お土産よろしく。」 律「何言ってんだ!お前も来るんだよ!!」 聡「は?なんで!?」 律「いやー…なんか私に弟がいるって話になったら、みんなが会ってみたいとか言い出して…」 聡「嫌だよ!合宿って軽音部だろ?俺バンドとか全然分かんないし!」 律「いやいや、でも、今回は私たちにとっては最後の合宿だから 部員だけじゃなくて関係者やその家族も来てるから! 部外者、お前だけじゃないし。」 聡「いや…でも…」 律「…それに、軽音部の合宿だから、澪も来るぞ~」 聡「……!?」 律「海だから、水着も見れるぞー」 聡「………」 律「澪の水着がすごいんだ、これがまた! いや、水着も大胆なビキニでそれも凄いんだが、 それ以上に、澪の、胸がすごいんだ…」 聡「…(ゴクッ」 律「まー!どうしても嫌だというなら無理に連れてはいけないけど~?www」 聡「べ…別に…急に言われたからちょっと嫌だっただけで、 行きたくないとは言ってないだろ… 姉ちゃんがどうしてもって言うなら行ってやらなくもないけど…」 律「じゃあ、行くってことで決定でいいんだな?」 聡「別に、断っても姉ちゃんに無理やり連れてかれるだけだから、 面倒だから行くってだけだけど!」 律「んふふ~」 合宿当日 澪「よーし、全員揃ったな。 じゃあ、むぎの別荘に向けて出発だ!」 聡(軽音部の部員って5人って言ってたっけ? 確かに8人くらいいるし、部外者もいるんだ) 唯「ねぇねぇ、君が聡くんだよね? あはっ♪りっちゃんそっくり~」 紬「はじめまして。 聡くんはお姉ちゃんみたいになにか楽器やってるの?」 聡「いえ…俺はバンドとか、よく分からないので…」 澪「聡の奴モテモテだなー」 さわ子「女子高生の集団と一緒に合宿旅行なんて、 ツアーで売り出せば10万は取れるくらいだからね!」 律「いや…あいつ男子中学生で有って、中年男子じゃないので…」 律「しかし、みんな物好きだよな~ いくら男に縁がないからって、あいつ、中学生だぞ?w」 澪「いやー、でも聡も見るたびに男っぽくなってるしすぐに大人っぽくなるんじゃないか?」 律「おやおや澪ちゅゎん、もしかして聡に興味ありありですか?」 澪「ばっ…馬鹿言うな!ただ、私は聡も大きくなったなと言うだけで…」 律「ははっwまぁ、今日は男手はあいつだけだから存分に働いてもらわないとな。」 合宿所最寄りの駅にて 聡(あ…あの子も誰かの妹かな? 重そうな荷物、ギターかな?持たされて…代わりに持ってやるか) 「それ重そうだね。お姉さんに持たされてるの? もしよかったら俺が持とうか?」 梓(!?…この子…確か律先輩の弟さん… さすが律先輩の弟だけあって、年上にもフランクだ!) 律「なんだ、聡、荷物持ってくれるのか? じゃあ、澪の分も持ってやってくれ! あ、唯も持ってもらったら?」 唯「え―悪いよー」 澪「大丈夫か?楽器は大切だから無理はするなよ?」 聡「!!全然平気だから! 俺って結構こう見えても力強いし! 澪姉のも唯さんも持ってやるよ! あと、そっちも!」 律「本当に大丈夫なのかよ…?」 聡(1個1個は思ったほどでもなかったけど… 楽器ってまとまると結構重いな…) 梓「あの…本当に大丈夫?少し、持とうか?」 聡「大丈夫!大丈夫! これぐらい!!(汗」 律「よーし!さっそく海で遊ぼうぜー!!」 唯「わーい!」 梓「あの、みなさん…」 澪「最後の合宿だし、今だけは勘弁してくれないかな?」 梓「澪先輩まで… じゃあ澪先輩が言うなら仕方ないです! けど、遊び終わったらちゃんと練習しますからね!」 澪「練習だけじゃなくて、今日はお客さんにも来てもらってる、 本番のライブをするんだから、みんな分かってるよ。」 梓「……」 律「どうしたんだよ、聡~ みんな、遊びに行っちゃったぞ~」 聡(体操座り) 「い…いいよ…俺、荷物番してるから…」 律「ここ、プライベートビーチだから荷物番なんて必要ないんだけどなー。 いいから、立てよ、せっかく海に来たんだし遊びに行こうぜ!」 聡(たってるから立てないんだよー!!) 律「なんだよ、つまらない奴だな! そんじゃあ、いいよ。 おーい澪―!聡の奴が遊びたくないって言ってるから相手してやってくれ―」 澪「なんで私が!? あ、いや、聡の相手をするのが嫌って言う訳じゃないよ!」 律「そんじゃあ、聡救出は澪隊員に任せた! 私は周囲の探索に行ってくる!」 澪「あ!おい!! 全く律の奴…w」 聡(ゴクリ 澪「どうした?女の子ばっかりだから面白くなかったか?」 聡「いや…そういう訳じゃないけど…」 澪「それなら、みんなと一緒に遊べばいいじゃないか。 唯なんか聡を連れてくるって言ったら 『どんな子なの?かっこいい?』ってずっと言ってたし。」 聡「いや…俺じゃあそんな期待には添えないと思うけど…」 澪「ふふ…そうだな。 聡はあと10センチくらい身長が伸びないと 一緒に歩いていても彼氏には見て貰えないだろうしw」 聡(う―…澪姉にとってはやっぱりそういう扱いなのかよ―……) 梓「何か飲むものあったかな~」 聡「あ、ジュースだったらこっちのクーラーボックスにあるよ。」 梓「ありがとう。 私中野梓。…あなたは田井中聡くんだったよね?」 聡「うん。よろしく。」 梓「一緒に遊ばないの?せっかく海に来たのに。」 聡「あ…うん…眺めてるだけで満足というか…」 梓「え…それは…誰を…?」 聡「え!?ちち違うよ!海!海を眺めてるの!」 梓「ふふふ、冗談だよ。」 聡「……」 梓「遊びたくなったら声掛けてね。 ジュースありがとう。」 聡(……(///) 2
https://w.atwiki.jp/83452/pages/2438.html
聡「あ、あっちでイルカショーやってますよ!」 唯「は、早いって聡君……」 聡「ほら、行ってみましょう!」 ガシッ 唯「あっ、ちょっと……///」 ―――――――――――――――――――― チラチラ 女「おいおい、何だよ、手なんか繋いじゃってさぁ…… お前はそういうキャラじゃないだろ!」 ―――――――――――――――――――― 唯「今私たちがいるのわぁ、ショッピング街の8階にあるぅ、超巨大映画館です!」 聡「毎回やるんですか、それ」 唯「何か面白い映画は~と……あ!」 聡「何かやってます?」 唯「澪ちゃんの映画、今日公開だって!」 聡「マジっすか? 唯さんもう原作読み終わったんでしたっけ……?」 唯「まだだけど……これはもう、見るしかないでしょう!」 唯「じゃあ、早速チケット買いに行こう」 聡「多分、人めちゃくちゃ多いですよ、これは……」 唯「ほんとだ、うわぁ……座れるかなぁ?」 ―――――――――――――――――――― 女「映画、か……」 女「あいつらが見に行ったのは……」 女「…………」 女「……外で、待っておくか」 唯「それにしても、すごい人気だねぇ……」 聡「あ、そろそろ始まりますよ」 唯「あ、待って。私トイレに行ってくる」 聡「荷物俺が見ておきますよ」 唯「ホント? じゃあ、宜しく」ダッ 聡「…………チャンス」 聡「鞄を探る機会は中々無かったからな……」 聡「早いとこ見つけて……」 ガサゴソ 聡「どこだ……無い」 ガサゴソ 聡「無い……無いぞ……ああもうクソッ、一体どこに隠したんだ……」 聡(これだけ探して無いってことは、どこか別の場所に隠してあるのか……?) 聡(ダメだ、どっちみち、まだこの女の元を離れる訳にはいかないな……) 唯「聡くぅ~ん、もう始まった~?」 聡(あ、ヤベッ)バッ 聡「いや、まだっすよ……あと5分くらいですね」 唯「私まだオチ見てないから、楽しみぃ~!」 聡「いやあぁ~、面白いっすよ。最後は超どんでん返しが……」 唯「あ、もう、だから喋らないでってば!」 ブーーー 聡「お、始まりましたね……」 唯「わくわく」 聡「CMなげぇ……」 ―――――――――――――――――――― 女「始まったかな……。映画が終わるまで、あと2時間かぁ……」 女「仕方ねぇ、買い物でもして時間潰すか」 ―――――――――――――――――――― 唯「いやぁ、しかし……面白かったぁ~!!」 聡「原作派の俺としても楽しめました」 唯「でもまさか最後、主人公が■■せずに■■するなんて……」 唯「何だか納得がいかないなぁ……」 聡「もしも唯さんが同じ立場だったなら、どうします?」 唯「私だったら■■するかも……」 聡「直接本人に言ってみたらどうです?w」 唯「え、だ、ダメだよそんなの~(笑)」 聡「……これから、どうします?」 唯「そうだなぁ……ちょっと公園を散歩しない?」 聡「分かりました。だったら、あそこへ行きましょう」 ―――――――――――――――――――― 聡「ここの公園、今日行く途中に気付いたんですけど、凄い綺麗だな~って」 唯「本当だ……」 テクテク 唯「……あのさぁ」 聡「…………」 唯「……私さ、あの時あずにゃんのライブで聡君と会う前はね、 ……毎日が本当に退屈で退屈で、うんざりしてたの……」 聡「……まあ俺も似たようなもんっすよ」 唯「聡君は、まだ大学生だし……」 唯「私の年齢なら、もう結婚してる人とかもたくさんいると思うんだ……」 聡「……唯さんは、まだ早いんじゃないっすか?」 唯「そうかな……でも、やっぱり皆を見てると、きちんと仕事してたり、家庭を持ってたり……」 聡「…………」 唯「私なんか、バイトもうまくいかず、親からの仕送りで過ごしてさ……友達にも頼りっぱなしで……」 聡「…………」 聡「それは……」 唯「でもね!!」 唯「今は、違うの」 聡「…………」 唯「聡君と会って、あずにゃんと会って……」 唯「ギー太が燃えちゃったりしたけど、それから、澪ちゃんとも会って……」 唯「私、思ったの」 唯「私にもできることがある、って」 唯「それに気付かせてくれたのは、聡君のおかげだから……」 唯「だから、ありがとう」 聡「……いや、俺は別に……何もして無いっすよ」 唯「ねぇ、手ぇ繋いでもいい……?」 聡「はい……」 ギュウ 唯「それと……」 唯「もう一つ」 唯「目、つぶって」 ―――――――――――――――――――― 女「はぁはぁ、どこ行ったんだ、あいつら……!」 女「くそ、こっちか……!?」 女「あ、いた!!」 女「なんかヤバいことになってるぞ……!!」ダッ 女「くそ、間に合え……!!」 唯「ん~……」 女(まず、左手で奴を押し退け、そのまま同時に川へ突き落とす! 一秒もかからないさ!) 女「今だッ!!!」 ドンッ 聡「え?」 バッシャア!! 唯「ちゅっ」 女「あれ?」 ―――――――――――――――――――― 聡「……ふぇーっくしょい!!」 唯「あの、聡君……大丈夫?」 聡「大丈夫じゃないです……ズビ」 唯「あ、はい、ティッシュ」 聡「しかし、何だったんすかね、あれ……?」 唯「さ、さぁ?」 聡「俺は、唯さんに突き落とされたのかと思いましたよ」 唯「わ、私なんか……」 唯(見ず知らずの他人にキスしてしまったとは言えない……) 唯「と、とにかく、風邪ひく前に帰ろう?」 聡「もうひきかけですけど……」 唯「ま、まあ……戻ったら澪ちゃんが、温かい飲み物を用意してくれるよ!」 聡「そうっすね……」 ―――――――――――――――――――― 女(な、何をやってるんだ、私は……) 女(まさか唯にキスされる事になるとは……) 女(でも、なんとか間に合って良かったぁ) ―――――――――――――――――――― ガチャ 唯「ただいまぁ……澪ちゃん?」 聡「う~さぶぃ……」 唯「澪ちゃん、帰ったよ~」 聡「まだ仕事中っすかね?」 唯「そうみたい……」 聡「もう少ししたら帰ってくるんじゃないすか?」 唯「うん……勝手にいじって悪いけど、タオル貸してもらおう」 唯「とりあえず、聡君はシャワーでも浴びてきたら?」 聡「……そうします」 唯「ええっと、着替えあるかなぁ……」 唯「とりあえず、濡れた物は洗濯機に入れて……」 唯「あ、このバスローブ使えそう♪」 ブーブー 唯「メール……誰からだろう?」 新着メール:一件 From 澪ちゃん 事件だ、唯! つい先程、ショッピングモールの楽器店でギターが1本盗まれたらしい 私はたまたま近くにいたんだが、 唯もこっちに向かってほしい タクシー代は後で私が払う 唯「よし、来たっ!」 ドン、ドン 唯「聡君、聡君」 聡「うぉ、どうしたんすか、唯さん!?」 唯「楽器ドロ出たって、今から向かうよ!」 聡「え、今から!? ふ、服が……」 唯「大丈夫、ここにバスローブがあるから!」 聡「え、それで外出ろって事ですか!?」 唯「うん、聡君なら多分似合うと思うよ」 聡「絶対嫌です!!」 唯「大丈夫だって~、ほら、ここに置いとくよ?」 聡「もっと他に着る物あるでしょう!」 唯「だって、ジーンズは履けないだろうし……スカートとか?」 聡「余計嫌です」 聡「仕方ないですね、さっきの濡れた服でいいんで……」 唯「洗濯機の中だよ?」 唯「あ、もうタクシー読んだから」 ―――――――――――――――――――― 聡「結局これか……」 唯「似合ってるよ、聡君」 聡「そういう問題じゃなくてですね」 唯「あ、すみません。こちらの住所までお願いします」 唯「まあ、ここまできたんだから諦めなさい」 聡「……下、何も履いてないんですけど」 唯「…………」 ―――――――――――――――――――― 聡「着きましたよ」 唯「……澪ちゃーん?」 ダッ 澪「唯、早かったな」 唯「うん!それで、犯人は見つかったの……?」 澪「いや、それが……」 ―――――――――――――――――――― 唯「えぇ、澪ちゃん犯人見たの!?」 澪「ああ、途中まで追いかけたんだが、見失って……」 聡「顔は見たんですか?」 澪「いや、後ろ姿だけ……でも、梓じゃなかったのは確かだ」 唯「違う人……グループの他の人かな?」 澪「……多分、ね」 唯「でも良かった、あずにゃんじゃなくて……」 澪「うん、そうだな。一旦戻ろうか」 聡「何だ、繰る意味なかったじゃん……やれやれ」 澪「聡……何だその格好?」 ―――――――――――――――――――― 澪「あはは、じゃあそのまま川に突っ込んだんだ」 聡「笑い事じゃないっすよ……」 唯「そうだよ!私もびっくりしたんだから」 澪「どこかの誰かが、二人がイチャついてるの見て、イライラしたんじゃないか?」 唯「べ、別にイチャついてた訳じゃなよ……」 聡「川に突き落とさなくてもいいかと」 澪「洗濯物が乾くまでの辛抱だ。 それと温かい物作ってやるから」 聡「はぁ……お願いします」 澪「それじゃ、車こっちに停めてあるから ―――――――――――――――――― 唯「じゃあ結局分かったことは、 今回楽器を盗んだのはあずにゃんじゃない、ってことだけかぁ~」 澪「うーん、それともう一つ気になる事があってな」 聡「気になること?」 澪「……あの店長、どうも被害届を出すのが嫌だったみたいなんだ」 唯「え、自分のところの楽器を盗まれたのに?」 澪「うん、どうも出すのを渋ってさ…… 別に一つ盗まれたくらい、いいですって」 唯「……変なの、ねぇ、聡君?」 聡「店長が面倒に絡まれたくなかっただけじゃないっすか?」 澪「確かにまあ、そうかもしれないな…… ほら、着いたぞ」 ―――――――――――――――――――― 一方その頃 梓「ああ、もう、遅い!!」 キーボード「まあまあ、その内帰ってくるわよ」 梓「だって、明後日までに新曲の練習しておかないと……」 ギター「大丈夫でしょ。この前合わせたときはバッチリだったじゃん」 梓「そうだけど、やっぱり不安……」 キーボード「梓ちゃん、心配性ねぇ……」 バンッ! ベース「ごめん、今帰ったよ」 ドラム「わりぃ、わりぃ、遅れて」 梓「もう、何やってたんですか、二人とも!」 ベース「わ、私じゃないよ、こいつが!」 ドラム「あ~わりぃ、ちょっとヤボ用が……」 梓「はぁ、またですか…… まあいいです、早く練習しましょう」 ドラム「え~、帰ったばっかりなのにー」 梓「うるさい、つべこべ言わずに練習するです!」 ―――――――――――――――――――― コンコン 女「どうぞ」 男「失礼します」 ガチャ 男「社長、今週発表されたシングルのオリコンチャートの集計結果が届きましたので」 ズズッ……カチャ 女「うん、それで?」 男「Nyan☆Nyansが初登場一位にランクインしております」 女「そう……」 女「まあ、当然よ」 女「なんたって……これからのJ-POP界を支える、期待の新人アーティストなんだから」 男「ところで社長、今度のライブには社長ご自身も参加されるそうで?」 女「ええ……なんたってビッグイベントですもの、私が行かなくてどうするの?」 女「それに、Nyan☆Nyansの名を世界に知らしめるいい機会だわ」 男「……何か、ご計画なさっているのですか?」 女「色々と……そうね、ちょっとしたハプニングとか、あるといいかも……」 男「……まあほどほどにして下さいよ、社長」 唯「はぁ、やっぱり我が家が一番だなぁ~」 ゴロゴロ 澪「唯、くつろぎすぎ」 聡「まだ昨日来たばっかりじゃないですか」 唯「ふかふかのソファー、大きなテレビ、美味しい料理……」 唯「まるで竜宮城だよぉ~」 聡「確かに居心地の良さはヤバいっすよね……」 澪「唯、先お風呂入ってきたら?」 唯「うん、聡君は~?」 聡「あ~俺はさっきシャワー浴びたんでいいっす」 唯「そっか、じゃあ私から入って来よ~っと」 ―――――――――――――――――――― 唯「ふぅぃ~いいお湯だった……」 唯「長風呂しすぎて、ちょっぴりのぼせちゃった……」 唯「えぇ~と、部屋はどっちだっけ……」 唯「それにしても、沢山部屋があるなぁ」 唯「え~っと、こっちは……」 唯「あれ、違ったかな……?」 唯「ここはなんだろう」 ガチャ 唯(暗くてよく見えない……) 唯「電気、電気……」 ピッ 唯「…………」 唯「す、すごい……」 6
https://w.atwiki.jp/83452/pages/11126.html
唯の慣熟訓練は、すぐに終わった。 訓練二日目には実機で飛び、梓と模擬戦もこなした。 梓「唯先輩、もう完璧ですね。」 唯「あずにゃんが付きっきりで教えてくれたおかげだよ。」 梓「えへへ…///」 唯「でもゲルググはスゴイね。これなら負ける気がしないよ。」 梓「今度は負けませんよ。ソロモン戦の雪辱を晴らすです!」 唯「じゃあ、帰ろっか。帰ってあずにゃん分補給しなきゃ。」 梓「唯先輩…//////」 MSデッキに戻ると、メンバー全員が待っていた。 律「ようお二人さん、モノになったようだな。」 澪「これでみんなで戦えるな。」 紬「唯ちゃん頑張ったものねえ。」 唯「みんなも、ありがとう。一緒にご飯食べに行こうよ。」 律「おう、まずい飯でも食いに行くか!」 艦が駐留している間は要塞内の食堂を使う。 要塞内にいくつもあるうちの一つだが、かなりの広さで、入っている人数もかなりものだ。 唯「広い食堂だね。体育館より広いんじゃない?」 澪「一体この要塞に何人居るんだろうな?」 律「ていうかさ、見てみろよ。」 唯「何?りっちゃん。」 律「子供みたいな兵士、日に日に多くなってないか?」 紬「そういえば若年兵の数が多いわね。」 律の顔色が、すぐれない。 澪「律、どうした?」 律「いや、聡が心配でな。あいつ私が志願したとき、付いて行くって言って聞かなかったからさ。」 澪「そういえば私たちの時より制限年齢も低くなってるみたいだな。訓練時間もずいぶん少なくなったって、和が言ってたぞ。」 律「来るなって言っといたんだけど、何か最近あいつを身近に感じるんだよなあ。」 紬「きっと気のせいよ。戦いが近いから、少し神経質になっているだけなんじゃない?」 律「そうならいいんだけど…」 律は、食堂を出たとき、何を食べたかすら覚えていなかった。 …… 聡は、嫌な予感がしていた。 いつもは一緒に食事をする姫子が、今日に限って訓練後に居なくなっていた。 姫子との一時がなければ、食堂に行く意味が無い。 それ位、飯は不味かった。 艦の中を、くまなく探してみる。特に、人気のないところを。 礼装など、普段は使わないものを収納しておく倉庫から、言い合うような声が聞こえてきた。 聡は、気付かれないように倉庫に入る。 姫子「やめて下さい、小隊長!」 曹長「いいじゃねえか、減るもんでもねえし。」 あの曹長と、姫子だった。 聡の全身の血が沸騰する。 曹長「お前が悪いんじゃねえか、こんなイイ体見せつけやがって。」 姫子「嫌、触らないで!誰か!」 聡が、二人の前に躍り出る。 聡「やめろよ!!嫌がってるじゃないか!!」 曹長「なんだよ、補充兵のガキか?お楽しみを邪魔するんじゃねえ!」 姫子「さ…聡君!」 聡「あんた、軍人として恥ずかしくないのかよ!部下の女の子に乱暴しようとするなんて、最低じゃないか!!」 曹長「軍人なんてのはな、最低な奴がなるもんなんだよ!オメーだって訓練生だったとき、週末息抜きに女抱きに行ったんじゃねーのか?」 聡「そんな時間あるかよ!!毎日訓練だったんだよ!!訓練だって一週間くらいで終わっちまったんだ!!週末ってなんだよ!?」 曹長「じゃあ俺の後にこいつとヤラせてやるから、ちょっと待ってろ。」 聡は、何も考えられなかった。 気がついたら、手が出ていた。 聡「ふざけんな、このやろおおおお!」 曹長「イテーな、このガキ!」 曹長の拳が、容赦なく聡に振りかかる。 聡「ぐはっ!うぐっ!」 姫子「小隊長、やめて下さい!」 曹長「うるせえな、このアマ!テメーが大人しくヤラせてくれりゃ、こいつがこんな目に合うことも無かったんだろうが!!」 曹長が姫子を蹴り飛ばした。 姫子「キャッ!!」 聡「女の子を…蹴ったな…この屑野郎!」 曹長「まだやんのかよ、ガキ!」 闘争は、部屋の戸を激しくノックする音に中断された。 士官「その部屋で何をしているのか?」 曹長「へへ…若年兵がいうことを聞かないもんで、ちょっと修正してたんでさあ。」 士官「そうか、曹長、艦長が呼んでいる。行くぞ。」 曹長「へえ…了解。」 薄暗い部屋の中に、聡と姫子が残された。 姫子「ごめんね、痛かったでしょ。」 聡「こんな事くらいで…大丈夫です。」 姫子「医務室に連れて行くから。」 聡「必要ありません!」 姫子「でも、手当しないと・・・」 聡「自分で出来ますから。俺はこれで…」 姫子「待って、聡君。お姉さんにも、お礼させて。助けてくれたお礼。」 姫子「医務室が嫌ならお姉さんの部屋に来て!手当てするから!!」 聡は、ドキリとした。 姫子の、部屋。その単語に、抗いきれなかった。 結局ふらふらと、付いて行ってしまった。 姫子「傷口、しみる?」 聡「い…いえ…///」 姫子「助けてくれて、ありがとう。」 聡「と…当然のことです。///」 聡は、目のやり場に困った。 手当てをしてくれているので、姫子が近い。 姫子の顔を見ると、クラクラと正気が保てなくなりそうだった。 たまらず下を向くと、ノーマルスーツであらわになった姫子のボディーラインが眼に入り、ドキリとする。 姫子をいやらしい目で見ている。 これでは、あの曹長と同じだ、と思った。 見るばかりか、気がつくとその躰に触れてみたくなっている自分が嫌になる。 聡は、欲望と必死に戦っていた。 姫子「あたし、怖かった。」 姫子が手を聡のそれに重ねた。 姫子「ね…震えてるでしょ?」 聡「え…ええ///」 姫子「聡君が居ると、なんだか安心出来る。」 聡「あ…ありがとうございます…///」 聡は嬉しかったが、次の言葉に、期待を裏切られた。 姫子「ホントに弟ができたみたい。律から、取っちゃおうかな。」 聡「い…いやです…」 姫子「ごめんごめん、冗談だって…」 聡は、消え入りそうな声で呟いた。 聡「弟なんかじゃ…嫌です。//////」 姫子「え?何か言った?」 聡「…手当て…ありがとうございましたって、言ったんです。//////」 姫子「うん、どういたしまして。」 聡「じゃあ、俺はこれで…」 部屋からでると、聡は俯きながら自室に向かった。 聡「くそっ…俺…駄目だ…。」 聡は、その気持を伝えることが出来なかった。 姫子に拒絶されて、距離が離れるのが怖かった。 気がついたら、姫子をいやらしい目で見ている。あいつと同じように。 自分は、あの曹長と同じ。 だから拒絶されるに決まっている。好きだと言える資格もない。 若い聡には、そう考えることしか、出来なかった。 聡は、自分の欲望を心から憎んだ。 第八話 弟! おわり 10