約 131,575 件
https://w.atwiki.jp/5931/pages/371.html
【浦】系統に戻る. 浦50 起点 経由 終点 新設・変更 廃止・変更 担当営業所 備考 (1) 浦和駅西口 太田窪・本村・細野・東台・浦和競馬場 浦和駅西口 浦和営業所 浦和競馬場循環 (2-1) 浦和駅東口 太田窪・本村・細野・二十三夜・藤右ヱ門橋・上谷・南浦和橋・文蔵 南浦和駅西口 2000年10月16日変更 (2-2) 2000年10月16日変更 現在運行中 戸田営業所 戸田へ移管 浦50-2 起点 経由 終点 新設・変更 廃止・変更 担当営業所 備考 (1a) 浦和駅東口 太田窪→本村→細野→二十三夜 二十三夜坂下 2009年4月7日新設 現在運行中 戸田営業所 日曜・休日運休 (1b) 二十三夜坂下 二十三夜→細野→本村→太田窪 浦和駅東口 路線解説 当初は浦和駅西口から浦和競馬場への循環路線だったが、しばらく経ってから浦和駅東口発着へ変更と同時に、二十三夜経由南浦和駅方向へ経路変更された。南浦和駅は西口発着のため、二十三夜から上谷(うわや)経由の遠回りで運行される。2000年のさいたま東営業所開設による再編で戸田営業所に移管された。2009年4月7日の戸田営業所再編時に二十三夜坂下発着の枝番が新設され、現在では早朝の浦和駅方向、および夜間の二十三夜坂下方向のみの運行となっている。
https://w.atwiki.jp/booker/pages/60.html
90点 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 出演:窪塚洋介、ARATA、中村獅童、竹中直人 「I can fly!」 「この星で一等賞になりたいの卓球で俺は、そんだけっ!!」 卓球映画。原作は知りません。 自分の窪塚像はこの映画とGOで出来てます。あと映画が面白い、かっこいいっておもったのはこの映画が最初だったかも。 窪塚はじめ主役級から脇役荒川良々、竹中直人などなど演者が面白い。ペコのしゃべり方や話もいいし、映像も綺麗。卓球シーンが少し少ないかな。さらに音楽もピッタリと見て損なしの映画ですね。といっても有名作品なんで見てる人が多いですか。観てない方は是非是非。 ピンポン予告
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/1629.html
ここを編集 ■電脳都市OEDO808 キャラクターデザイン(2話) 作画監督 2 ■風の名はアムネジア 作画監督(中村悟、高橋久美子と共同) ■恐竜惑星 キャラクター(香西隆男、谷口明弘と共同) ■MEMORIES 最臭兵器 作画監督補(三原三千雄名義 藤田しげる、箕輪豊と共同) ■MASTERキートン 作画監督 34(古) 38(古) 作画監督補佐 35(本・井・栗・遠・清・古) ■茄子 アンダルシアの夏 作画監督補佐(三原三千雄名義) ■妄想代理人 絵コンテ・演出 HR 作画監督 4 12 作画 S ■劇場版 NARUTO -ナルト- 大活劇!雪姫忍法帖だってばよ!! 作画監督補佐(清水保行、桝田浩史、山川浩臣、伊藤秀次、杉野左秩子、金子秀一、君島繁と共同) ■ケモノヅメ 作画監督・原画 12 ■パプリカ 作画監督補佐(井上俊之、井上鋭と共同) ■カイバ 脚本 4(湯) 絵コンテ・演出・作画監督・原画・動画 4 ■四畳半神話大系 絵コンテ・演出・作画監督 7 ■ベルセルク 黄金時代篇III 降臨 絵コンテ(窪岡俊之、岩瀧智、堀元宣、金井次朗、大平晋也、平野浩太郎、秋本賢一郎、佐野雄太と共同) 演出(清水保行、金井次朗、菅野利之、初見浩一、窪岡俊之、内田信吾、塩月小鳥、芦野芳晴、松尾衡と共同) ■スペース☆ダンディ #1・4・5・7・12・19・23 いつもな宇宙人たちのデザイン #2・17・20・25 ゲスト宇宙人デザイン #26 ゲストキャラデザイン ストーリー原案・絵コンテ・演出・作画監督・原画・美術設定・宇宙人デザイン 6(原画は田中宏紀と共同) 作画監督・原画(第2原画あり) 25 ■残響のテロル 絵コンテ 10 ■牙狼〈GARO〉-炎の刻印- 絵コンテ 16 20 22 ■パンチライン 絵コンテ 8 9 12 ■映画 クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃 コンセプトデザイン 絵コンテ(高橋渉と共同) 演出(池端たかしと共同) ■クレヨンしんちゃん外伝 エイリアン vs. しんのすけ 監督 絵コンテ(全話) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 演出 13 ■クレヨンしんちゃん外伝 家族連れ狼 監督 絵コンテ(全話) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 演出・作画監督・作画 13 ■神撃のバハムート VIRGIN SOUL 絵コンテ 3(横) ■映画 クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ~拉麺大乱~ キャラクターデザイン(末吉裕一郎と共同) 絵コンテ(高橋渉、橋本昌和、久野遥子、美月輝と共同) 演出(鈴木大司、高橋渉と共同) ■ムタフカズ プリプロダクション(牧原亮太郎と共同) ■映画 クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン 失われたひろし キャラクターデザイン(末吉裕一郎と共同) 美術コンセプトデザイン 絵コンテ(橋本昌和、高橋渉、久野遥子、鈴木大司と共同) 演出(太田知章、鈴木大司と共同) ■BEASTARS (第2期) 絵コンテ 16 17 19 21 ■映画 クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園 キャラクターデザイン(末吉裕一郎と共同) コンセプトデザイン 絵コンテ(髙橋渉、三浦陽、鈴木大司と共同) 演出(三浦陽、鈴木大司と共同) ■映画 クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝 絵コンテ(橋本昌和、久野遥子、三浦陽と共同) ■ベルセルク 黄金時代篇 MEMORIAL EDITION 絵コンテ 9(窪・岩・堀・金・大) 10(窪・岩・堀・金・大) 11(窪・岩・堀・金・大) 12(窪・岩・堀・金・大・平・秋・佐) 13(窪・岩・堀・金・大) 演出 13(清・金・窪) ■関連タイトル Blu-ray 映画 クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園 Blu-ray 映画 クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン~失われたひろし Blu-ray 映画 クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃 四畳半神話大系 Blu-ray BOX DVD カイバ Vol.1 サウンドトラック付き rakuten_design= slide ;rakuten_affiliateId= 053df7e0.7c451bd1.0c852203.190c5695 ;rakuten_items= ctsmatch ;rakuten_genreId=0;rakuten_size= 468x160 ;rakuten_target= _blank ;rakuten_theme= gray ;rakuten_border= on ;rakuten_auto_mode= on ;rakuten_genre_title= off ;rakuten_recommend= on ; 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Switch ゼルダの伝説 Tears of the Kingdom Switch 世界樹の迷宮Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ HD REMASTER Switch ピクミン 4 大友克洋 Animation AKIRA Layouts Key Frames 2 小説 機動戦士ガンダム 水星の魔女 1 ONE PIECE FILM REDデラックス・リミテッド・エディション 4K ULTRA HD Blu-ray Blu-ray 劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ 完全生産限定版 Blu-ray 映画『ゆるキャン△』 Blu-ray 【コレクターズ版】 Blu-ray ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! Blu-ray 天地無用!GXP パラダイス始動編 Blu-ray第1巻 特装版 天地無用!魎皇鬼 第伍期 Blu-ray SET 「GS美神」全話いっき見ブルーレイ Blu-ray ソードアート・オンライン -フルダイブ- メーカー特典:「イベントビジュアル使用A3クリアポスター」付 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 5th Live! 虹が咲く場所 Blu-ray Memorial BOX 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち Blu-ray BOX 特装限定版 地球へ… Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 神風怪盗ジャンヌ Complete Blu-ray BOX HUNTER×HUNTER ハンター試験編・ゾルディック家編Blu-ray BOX BLEACH Blu-ray Disc BOX 破面篇セレクション1+過去篇 完全生産限定版 MAZINGER THE MOVIE 1973-1976 4Kリマスター版 アニメ・ゲームのロゴデザイン シン・仮面ライダー 音楽集 テレビマガジン特別編集 仮面ライダー 完全版 EPISODE No.1~No.98 MOVIE リスアニ!Vol.50.5 ぼっち・ざ・ろっく!号デラックスエディション ヤマノススメ Next Summit アニメガイド おもいでビヨリ アニメ「魔入りました!入間くん」オフィシャルファンブック 『超時空要塞マクロス』パッケージアート集 CLAMP PREMIUM COLLECTION X 1 トーマの心臓 プレミアムエディション パズル ドラゴンズ 10th Anniversary Art Works はんざわかおり こみっくがーるず画集 ~あばばーさりー!~ あすぱら画集 すいみゃ Art Works trim polka-トリムポルカ- つぐもも裏 超!限界突破イラスト&激!すじ供養漫画集 開田裕治ウルトラマンシリーズ画集 井澤詩織1st写真集 mascotte 鬼頭明里写真集 my pace 内田真礼 1st photobook 「まあやドキ」 進藤あまね1st写真集 翠~Midori~ 声優 宮村優子 対談集 アスカライソジ 三石琴乃 ことのは 亀田祥倫アートワークス 100% 庵野秀明責任編集 仮面ライダー 資料写真集 1971-1973 金子雄司アニメーション背景美術画集 タローマン・クロニクル ラブライブ!サンシャイン!! Find Our 沼津~Aqoursのいる風景~ 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 友の会[復刻版] 梅津泰臣 KISS AND CRY 資料集 安彦良和 マイ・バック・ページズ 『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』編 氷川竜介 日本アニメの革新 歴史の転換点となった変化の構造分析 Blu-ray THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th Anniversary Celebration Animation ETERNITY MEMORIES Blu-ray おいら宇宙の探鉱夫 ブルーレイ版 Blu-ray 映画 バクテン!! 完全生産限定版 アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~ Blu-ray BOX 初回生産限定版 はたらく細胞 Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 Blu-ray 長靴をはいた猫 3作品収録 Blu-ray わんぱく王子の大蛇退治 Blu-ray 魔道祖師 完結編 完全生産限定版 魔道祖師Q Blu-ray Disc BOX 完全生産限定盤 にじよん あにめーしょん Blu-ray BOX 【特装限定版】 Blu-ray 鋼の錬金術師 完結編 プレミアム・エディション Blu-ray付き やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。完 限定版【同梱物】オリジナルアニメ Blu-ray「だから、思春期は終わらずに、青春は続いていく。」
https://w.atwiki.jp/snsn_boys/pages/45.html
池次 裕香(いけつぐゆうか) すんすん学園1年。放送委員会。水泳部(クロール)所属。171cm。 他のすん♀からはひろかと呼ばれている。 身長もだが身体能力が高いため、球技大会はバスケにバレーにソフトにひっぱりだこ。 クールな性格からか、女子からの隠れたファンも多く、球技大会の裕香への応援は有名。
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/5158.html
日本プロ麻雀棋士会監修 プロになる麻雀DS 機種:NDS 作曲者:荒川憲一、WASi303(佐藤哲郎)、鶴窪和志 開発元:アフェクト 発売元:サクセス 発売年:2005年 概要 その名の通り、麻雀ゲーム。 ゲームタイトルの通り、様々なプロ棋士たちと麻雀が出来るのが特徴。 他にも麻雀辞典はもちろん、問題集や棋譜研究、通信対局(ワイヤレス、ダウンロードどちらでも可)といったモードも存在する。 BGMに関しては世界樹の迷宮の2年前にFM音源を取り入れており、恐らく本作がDSでの初採用だと思われる。 当時販売されていたサントラは配信終了となっていたが、2023年6月に改めて各種サブスク等で配信された。https //linkco.re/eYMf58sf なお旧サントラでは簡易的な命名であったが、新サントラでは改めて曲名がついた。全曲名にプロが入っているのが特徴。 収録曲 曲名 曲名(旧) 作・編曲者 補足 順位 さぁ、プロになろう! タイトル WASi303 プロ雀士への道~始~ 対局中 鶴窪和志 プロリーチ! リーチ 荒川憲一 プロの休日~昼~ 汎用01 WASi303 麻雀問題集モード シリアスプロ~子~ 汎用02 鶴窪和志 プロテストモード プロフェッショナルビート 汎用03 荒川憲一 プロテストモード(実戦) 第15回873位第2回掘り出し107位NDS74位2000年~2007年103位 シリアスプロ~親~ 汎用04 WASi303 棋譜研究モード プロの休日~夜~ 汎用05 鶴窪和志 通信対局モード プロ64000オール 対戦結果 荒川憲一 プロ雀士への道~続~ 対局結果 荒川憲一 サウンドトラック プロになる麻雀 DS オリジナル・サウンドトラックス EGG MUSICによるダウンロード配信。現在は配信を終了している。 プロになる麻雀DS ORIGINAL SOUNDTRACK 2023年配信版
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/1762.html
776 :Tomorrow Never Comes ◆j1vYueMMw6 :2010/07/31(土) 19 09 45 ID jsky2k92 13話「Nameless Song」 だからな、という上ずった声で、無理矢理に現実世界へと引き戻された。 「だからな、突き詰めちゃえば、長期戦に持ち込んじまった時点で負けだったんだよ。長期戦で地球側には勝てないんだよな、これが」 黒板の上の時計に目をやる。時刻は13時半過ぎ。丁度、5限目が折り返し地点に至ったところだった。 夏休みを目前に、季節はずれの席替えが行われた。結果、俺は窓際の一番後ろという最高のポジションを獲得し、佐藤は俺の前に陣取った。 ちなみに、遊佐は中央の列の一番前、教卓の真正面という、色々な意味で被害を被る位置に移動した。 今週から期末テストということもあり、授業の大半は自習だった。5,6限目の世界史に至っては、先生が不在で、自習というよりは休講に近い。 自習と言われたら自習しないのが高校生、とでも言いたいのか、9割強の生徒は勉強などしていなかった。言うまでもなく、俺らもそれに含まれている。佐藤は延々とアニメの話を続け、俺はそれを聞き流しつつ、舟を漕いでいた。 「やっぱりさ、国土に決定的な差があったわけだよ。しかも、後半の身内のゴタゴタもデカい」 「あのさ、そのナントカって国の宇宙人はさ」 「宇宙人じゃない。宇宙に移民させられた人達だ」 「その人達の話はさ、世界史か、日本史か、現代史のテストに出題されるのか?」 「出るわけないだろ」至極当然のように、言い放つ。アニメだし、とも言った。 「じゃあ何でお前は一日中その話をするんだ」 「布教に決まってんだろうが」 それからまた、佐藤はそのアニメの話を続けた。学徒動員だとか、地球寒冷化などの不穏な言葉も聞こえた気がするが、適当に相槌を打って受け流した。 テストを2日後に控えた火曜日。無気力化し、見失いかけた自分を再発見し、死体を隠した日曜日から、2日経った。 恐れていたような、つまりは警察が突然家に上がりこみ、くるみを引き摺っていくようなことは、まったくなかった。ある一点を除けば、恐ろしいほどに、変化がない。 「一応さ、ずっと後の方まで歴史は一本に繋がってるんだよ。だけどな、俺としては、劇場版でこの2人の決着が着いたところで、幕を閉じたと思ってるわけよ」 「なぁ佐藤」話を遮るため、強い語調で言った。 「なんだよ、こっから最新作に繋げて盛り上げようと思ったのに」 「なんかさ、ごめんな、巻き込んじゃって」 一瞬、目を見開いたかと思うと、佐藤は険しい表情をした。だが、すぐに諦めたかのようにため息をついて、苦笑を漏らした。 「お前ってバカだよなぁ、ホント」 「仮にも謝罪してる人に対してバカってどうなんだ」 佐藤は声を上げて笑うが、その表情にやせ我慢が混じっているのは誰でもわかる。 開かれた窓から、生ぬるい風が入り込み、頬を撫でた。 教室を見渡す。友人と集まって話をしている者や、携帯と黙々と睨めっこをしている者、イヤホンをつけたまま机に突っ伏している者など、様々だ。 女子が数名、机を合わせ、広げたノートを見ながら何かを話しており、そこに遊佐もいた。教室中に笑いが満ち、誰もが日常を満喫している。 息苦しくなる。比喩などではなく、本当に呼吸が難しくなる。吸って吐くという行為が、重労働に思える。 音を立てないよう、ゆっくりと椅子を引いて、立ち上がった。佐藤が不安そうに見上げてくる。 「外の空気吸ってくるわ」 「ん、了解」 佐藤は、教室の窓で充分だろう、とは言わなかった。やはり、佐藤はいい奴だ。 777 :Tomorrow Never Comes ◆j1vYueMMw6 :2010/07/31(土) 19 10 09 ID jsky2k92 ・・・ 屋上に出ると、校舎の中とは違った暑さに顔をしかめる。校舎は蒸篭で、屋上は中華鍋だな、なんてくだらないことを考える。 今はまだ授業中なので、誰もいないと踏んでいた。ましてや、知り合いがいる可能性など、微塵も考えなかった。 「叶」 3m近くあるフェンスの前に立っていたのは、叶だった。相変わらずワイシャツの裾をズボンから出しており、振り返ると、第3ボタンまで開けられていて、驚いた。 男に使うことになるとは思わなかったが、陶器の様な肌、とはこのことだと思ってしまった。 「会長様が授業フケていいのかよ」 「授業をフケてる生徒がいないか、見回りしてるんだよ」 「結局自分もサボってんじゃないかよ」本末転倒だよ、と笑う叶の顔はどこか力なく、ワックスで立てられた髪も、心なしか少し曲がっているように思える。 叶の横に立って、腰を思いっきり伸ばした。ずっと机に突っ伏していたせいか、普段よりもいい音がした。 仰け反って見た空は雲ひとつ無い晴天で、大きく息を吸い込むと、香ばしいとも、焦げ臭いとも言えないような匂いがした。 フェンスの向こうには、道路や線路、住宅地が広がっている。間々に緑が敷き詰められており、都会の中に自然がある、というよりは、自然の中に無理やり住んでいる、といった風に思えた。 住宅地のさらに奥には山が聳えており、今日の快晴のお陰で、輪郭をはっきりと捉えることが出来た。 「平和だねぇ」 「なんつー間の抜けた声だよ」叶が呆れる。「まぁ、確かに平和だよな。不自然なくらい」 「嵐の前の静けさ、ならぬ、嵐の後の静けさ、だ」 「それって、普通なんじゃねーの?」 くるみが人を殺し、それを隠したというのに、俺達はまだこうして日常の中にいる。 何故かといえば、簡単な話。俺達が無変化を演じているからだ。 しばらく無言で呆けていると、チャイムが鳴った。5限目が終わったようだ。 「んじゃ、俺はもう戻るよ」 「5限はサボったのに6限は出るんだ?」 「次の授業はリーチかかってるんだよ」 俺はあの、俺にとってはひどく異世界的な教室に戻る気にもなれず、もうしばらく鍋の上で焼かれ続けることにした。 叶の足音がしばらくして止まった。気になって振り向くと、叶もこちらを振り返っていた。 「あのな、一応。謝っとくよ」 「なにを?」 「中3の時のこと。何を今更、って思うかもしんねぇけどさ、悪かったよ、マジで」照れくさそうに、叶は視線を落とす。 「何を今更」 「おっまえなぁ」 「いや、冗談、冗談」 「ったく。まぁ、俺も色々あってイライラしてたんだけどさ、それよりもずっと前から嫉妬してたんだよな、お前に」 「嫉妬?」 「悔しかったんだよ、俺じゃなくてお前だったのが」 「なんのことだよ?」 「わざわざ言う必要もねぇっての、バーカ」 背を向けたまま手をヒラヒラとさせ、それを別れの合図に、叶は校舎の中へと入っていった。 二重の意味で置いてけぼりの俺は、仕方ないので、今朝と一昨日のことを思い出す。 778 :Tomorrow Never Comes ◆j1vYueMMw6 :2010/07/31(土) 19 10 38 ID jsky2k92 ・・・ 「取引ですよ」 あの日、“魔物の巣”で窪塚さんが言った言葉の意味を、最初は理解できなかった。彼女が何を言っているのかも、なぜここにいるのかも、わからなかった。 「さすが最新型、綺麗に撮れてますよ」右手を、ニッコリと笑った顔の高さまであげた。その手には、コマーシャルでもよく見かける、最新のデジカメがあった。 唐突に、あの光、あの音が何だったのかを理解した。同時に、冷たい汗が背中を伝い始める。 「てめぇっ」叶が踏み出す。力強い一歩だったが、残念ながら、その足はそこで止まる。 窪塚さんが突き出した左手には、拳銃があった。ドラマや映画で頻繁に目にする、直角定規みたいな形をした、黒くて無骨な銃だ。 「撃ちますよ?」さきほどの笑顔など微塵もなく、冷たく、蔑むような表情で、彼女は言い放つ。 「偽者だ」断定口調だが、叶の声は微かに震えている。 「撃てばわかりますよ」 「撃ってみろよ」 「動いたら撃ちます」 竹林が、再び静かになる。叶と窪塚さんは睨みあったまま立ち尽くしている。叶は表情こそ崩してはいないが、身体が強張っているのがわかる。 一方、窪塚さんは笑顔こそ消えたものの、緊張やその類のものは見受けられない。今にも欠伸でもしだすのではないか、という余裕さえ感じる。 やけに呼吸の音がうるさいと思ったら、自分だった。気付かないうちに心臓が暴れ、呼吸が乱れていた。 叶の身体が僅かに沈むのが、見えた。 「ダメだ!!」叫んでいた。膝を曲げたまま、叶がこちらを見る。「ダメだ、叶。あれは本物だよ」 一端の高校生である俺に、本物とモデルガンの区別など、つくはずがない。それでも、俺は言い切っていた。今思えば、単に逃げたかっただけのようにも思える。 「いい判断です、先輩」 笑顔を浮かべると、彼女は叶を数歩、後ろへと下がらせた。 「予め言いますが、私は先輩を警察に突き出そうなんて、そんなことは考えてません」 「『その代わり、くるみを渡せ』とかは無しだよ」 「先輩が気付かなかったらそうしようかとも考えたんですけどねぇ」察しの悪い俺だって、流石にそれは思いつく。 「くるみと叶に害が及ぶようなのは無しだ」 「先輩、立場おかしくないですか?」窪塚さんは、クスクスと、上品に笑った。銃口は、未だに下げられていない。 注文が出来るような立場ではないのは、重々承知していた。それでも、これだけは絶対に譲ってはいけないような気がしていた。くるみが狂行に走ったのも、ここに叶がいるのも、全ては俺の責任だ。 「お願いだ、俺はなんでもするから」 窪塚さんはもう一度笑ってから、「いいですよ」と答えた。あまりにもあっさりとしていたので、「いいの?」と聞き返すほどだった。 「先輩がそう言うのも予想済みです。むしろ、好都合ですから」 その言葉に思わず、後悔の念が走るが、なんとか押さえ込む。 「でも、写真はあげませんよ」彼女はニッコリと笑うと、カメラをポケットにしまった。 理解が出来なかった。写真を渡さないというならば何の取引だ? 彼女と目が合った。不思議なことに、その瞳には慈愛というか、情愛というか、とにかく、この状況とは似つかないような、温かなものが込められているように思えた。 「死体に関しては、任せてください」 779 :Tomorrow Never Comes ◆j1vYueMMw6 :2010/07/31(土) 19 11 00 ID jsky2k92 ・・・ その後、彼女が何をどうしたかは知らない。俺達はすぐさま竹林から追い出され、老婆とスコップを取り合っている佐藤らと合流し、窪塚さんの言いつけに従い、帰宅した。翌日、つまり昨日は、窪塚さんは学校に来なかった。 今日の朝になって、事態はほんの少しだけ進展を見せる。 俺の携帯に、窪塚さんからメールが届いた。内容は、至ってシンプル。『7 40までに生徒会室に来てください』、それだけだった。 普段よりも随分早く登校し、生徒会室を目指すと、生徒会室の中にはすでに叶と佐藤、ウメちゃんがおり、このメールが全員にほぼ同じ内容で送られていたことを知った。 僅かな違いは、みんなは集合時間が10分早かったことぐらいだ。 俺が生徒会室に入ってからすぐに、窪塚さんが入ってきた。入ってくるや否や、彼女は昨日の銃をこちらに向け、俺達を奥へと追いやり、自分はドアを背にして立った。 机を挟んで対峙した時、叶が小さく舌打ちをしていた。4人で襲い掛かろうとでも考えていたのだろうが、彼女がそんな初歩的なミスをするわけがない。 窪塚さんが銃を下ろすと、叶の身体が僅かに動く。だが、机を越えて飛び掛るような無謀な真似はしなかった。 ここから窪塚さんまでは10mほどあり、足の速い叶であろうと、彼女が腕を上げるよりも速く間合いを詰められるわけが無い。歯軋りが聞こえる。 「さて、まずは報告ですね」叶の悔しさを知ってか知らずか、彼女は悠々と話し始める。「死体に関しては、なんの問題もありません。ぱーふぇくしょん、です」 生徒会室が静かになる。心臓の音も、叶の歯軋りも、佐藤の貧乏揺すりも、止まった。ウメちゃんが「うぇ?」と変な声を上げるまで、生徒会室には一切の音が無かった。 「なんか言ってくれないと私がバカみたいじゃないですか」照れ隠しとしか思えない口調で、彼女は怒る。 「なにがぱーふぇくしょんだって?」 「死体は私が完璧に隠しました、って言ったんです」 「完璧に?」 「完璧です。大規模な地殻変動だとか、あそこらへんを丸ごと開発しなおすとかが無い限り、絶対にバレません」 「その証拠は?」と叶。 「証拠があったら完璧じゃないですよ。バカですか?」 すごく今更な気がするが、『こっち』が窪塚さんの本性なのだと認識する。誰にでも親切で、ニコニコ笑っているの姿は演技ということか。ただ、敬語を忘れないあたりが彼女らしく、また、不気味でもあった。 「あとは先輩達が隠し通せば問題ありません。いいですか? 私達は柴崎先輩の失踪について何も関与していないし、皆目見当も付かない。最近の彼に変わった様子は見られなかったし、何より、そんなに仲が良い方ではなかった。 いいですか?」まるで暗示でもかけるようにゆっくりと、はっきりとした口調で窪塚さんは言う。「何も無かった『フリ』をするんじゃありません。『何も無かった』んです。いいですね?」 4人が4人とも状況を呑み込めず、曖昧に頷くと、彼女は大きなため息を吐いた。 「僅かなミスでも、警察は見逃しません。彼らは他人の粗を捜すのが仕事です」 「そんなこと言われても、なぁ?」目を伏せた佐藤が言う。 「なら、もう1個選択肢を。先輩達が死ねばいいんですよ。『死人にくちなし』、です」彼女が銃を構えた途端、冷たい獣が全身を駆けずり回る。「あ、もちろん憲輔先輩は例外です」 その言葉に安心したわけではないが、俺は全身の空気を吐き出すようにして、体の力を抜いた。 それを見計らったかのように、窪塚さんは銃を下ろし、言う。 「さて、それでは、そちら側の交換条件ですが」 再び、全身が粟立つ。 窪塚さんは、今までで初めて見るほどの幸せな顔をしていた。 ・・・ 放課後、俺は校門で人を待っている。5分ほどすると、彼女が勢いよく走ってきた。 「ごめんなさい、遅れちゃいました」 「そんな慌てなくてもよかったのに」 「だって、先輩が待ってると思うと走らずに入られませんよ」 「照れることを堂と言うね」 「彼女ですからね」 窪塚さんが声を大にしたのが、わざとだというのは流石に俺でも気付く。川のように流れる生徒群の目が、一瞬俺達に集まるのがわかる。 汗でほんの少し顔を上気させ、窪塚さんは微笑んでいる。彼女の背は平均より低いため、必然的に俺を少しだけ見上げる形になる。不覚にも、素直に可愛いと思ってしまった。 興奮と鳥肌が同時に訪れ、言い表せない、奇妙な感覚に見舞われる。振り払うように、逃げるように歩き出す。 「イジワルですねぇ」言葉とは裏腹に、彼女は楽しくてしょうがない、という風だった。 780 :Tomorrow Never Comes ◆j1vYueMMw6 :2010/07/31(土) 19 11 37 ID jsky2k92 彼女の要求はたった1つ。『俺と窪塚さんが恋人になること』、たったそれだけだ。彼女がしてくれたことを考えれば、安いにも程がある。 なにより、取引とはいっても、彼女が現場の写真を抑えている以上、こちらに拒否権はない。 窪塚さんに先導され着いたのは、駅前の商店街だった。先々日、遊佐と来た場所だ。手前の方から手当たり次第、店に入っていくので、遅れないようについていく。 「夢みたいですよ」6軒目で、窪塚さんは顔をうっとりとさせながら呟いた。 「なにが?」 「先輩とこうして買い物を、それも放課後デートだなんて、もう嬉しくておかしくなっちゃいそうです」 「そりゃあよかった」 「先輩、いくらなんでも投げやりですよ」 「いや、でも、ねぇ?」窪塚さんとのデートが嫌というわけではない。場所が嫌なのだ。 商店街について以来、周りには俺達のように制服を着たカップルが溢れていた。同じ高校の制服もあれば、別の学校の制服も多くいる。そんな中に俺がいるのは、どうも不釣合いに思えてしまう。 「ふふっ、相変わらずですねぇ。もしかして、緊張してたりしますか?」 「緊張、ってのも違くてさ」 「わかってますよ」 笑いながら、彼女が店を出る。慌てて追いかけると、またすぐに別の店に入った。どうも女子というのは買い物が好きというよりは、店を冷やかすのが好きみたいだ。 「それより、“相変わらず”ってなに?」 窪塚さんが7着目の服を手にした時、何か別の疑問が浮かびかけたが、今は置いておくことにして、喉に引っかかった疑問を口にした。 「先輩って鈍チンなのに、そういうところには気付くんですよねぇ」持っていた黄色いTシャツをハンガーにかけなおして、ため息をつく。「そこも好きなんですけど」 「“相変わらず”っていうのは、前から知ってる物事に対して使うものだろ。でも残念ながら、俺は今まで女の子とデートをしたことはない」くるみと姉は例外ということにしておく。 「ええ、知ってますよ。私の言った言葉の意味と、先輩の捕らえてる意味は若干の差異があります」 「差異?」 「私が言いたかったのは、『相変わらず罪の意識があるんですね』っていうことです」 今にも倒れそうなほどの目眩に見舞われる。鈍器か何かで頭をフルスイングされたようではなく、脳を直接鷲づかみにされ、思いっきり振り回されたような感覚だ。 続いて、胃液がせりあがって来る。全身に悪寒の波動が走り、全ての汗腺から気味の悪い液体が滲み出る。黒く濁った、ドブのような液体。 「━ぱい、先輩!」 気付くと、窪塚さんに支えられ、辛うじて立っていた。窪塚さんは真っ赤になりながら俺を支え、何度も呼んでいたようだ。 「ごめっ、俺」 「いいから、店を出ましょう、ね?」 周りの視線を避けるようにして、窪塚さんは俺の手を握って走り出した。少しだけ店と距離を置くと、俺は崩れるようにして、アイス屋の壁にもたれて座った。 「理解が出来ませんよ」顔を抑えて呼吸を鎮めていると、窪塚さんが強い語調で言った。「理解できません。なんで、なんで先輩がそこまで責任を感じるんですか?先輩は無関係じゃないですか」 「無関係じゃないよ」 「無関係です。第一、記憶だってあやふやなぐらい幼い時の事でしょう?」 「あと3年早く生まれてれば、結果は変わったかもしれない」やたらと苦い唾を吐き出す。「もしくは遅く」 「それが罪だって言うんですか?それで責任感じてるんですか?悪いですけど、そんなのただのバカですよ」 「バカ、バカか。それ、前にも誰かに言われたなぁ」 これ以上は無意味だと判断したのか、窪塚さんは口を閉ざしてしまった。これ幸いと、俺は身体を休めることに専念する。 それにしても、窪塚さんはどこまで知っているのだろうか。彼女の口ぶりからして、どうも全部を見透かされてる気がしてならない。 だから、訊こうとは思わない。「私は先輩のことなら全部知ってますよ」と言われるのが見え見えだ。 781 :Tomorrow Never Comes ◆j1vYueMMw6 :2010/07/31(土) 19 12 12 ID jsky2k92 ・・・ それから2軒ほど回って、喫茶店に入った。そこは遊佐と行った『Kyoro』という店で、偶然にもあの時と同じ席に座った。俺はアイスコーヒーを、彼女はピーチティーを頼んだ。 30分ほどいて、窪塚さんが突然席を立った。俺が止めるヒマもないほどテキパキと会計を済ませると、店を出た。結局、喫茶店では一言も交わさなかった。 駅へ向かい、電車に乗る。3駅目で降りる。窪塚さんはこの隣の市なのだが、市の境目に家があるらしく、ここで降りた方が近いのだそうだ。 空はすっかり暮れていた。といっても、不思議とそれほど暗くは感じない。街灯のお陰もあるが、夏の夜空というのは、どこか明るい。 「公園に寄って行きませんか?」駅を出ると、窪塚さんが久しぶりに喋った。 時間的に、そろそろ帰りたいところだったが、彼女の顔つきに決意のようなものが見え隠れしている気がして、どうにも断れなかった。 駅から数分歩いた所にある、寂れた公園に着いた。ここは子供が遊ぶためというよりは、待ち合わせ向けで、遊具は滑り台しかないのに対し、ベンチは6脚もある。 だが時間帯のせいか、浮浪者と思われる人が新聞を被って横になっているの以外は、全て空いていた。窪塚さんが入り口の正面のベンチに座ったので、その横に少し距離を空けて座る。間を空けず、窪塚さんが詰めてきた。 やはり、窪塚さんは黙りっぱなしだった。それでも、俺は不快感や、妙な焦りを覚えたりは、不思議としなかった。 沈黙に疑問を持たない関係というのはいいものだ、と俺は常々考えているので、割と幸せに感じていたぐらいだ。 しかし、どうやら窪塚さんは違うようだ。先ほどからキョロキョロと目線を泳がせ、指先を忙しなく動かしている。 「大丈夫?」 「え?あ、いや、えっと、だい、大丈夫です、問題ありませんよ」いつものように笑おうとはしているのだろうが、目線が定まらず、口元も少し引きつっている。 とりあえず、落ち着かせるには放っておくべきだろうと判断し、再び前を見る。斜め前の方のベンチで、横になってる人が少しだけ動いた。 駅前から少し外れた場所のせいか、人通りはないに等しい。足早に家路を辿るサラリーマンも、疲れきった顔で大きな鞄を担ぐ坊主頭の高校生も、ここの近くは通らないようだ。 弱々しい街灯の向こうで、控えめに飲み屋の看板が発光している。目線を上に上げれば、いつもよりも星が多く光っていた。しばらく見惚れていると、一際強く光っていた星が、突然消えた。 見間違いかとも思ったが、さっきまではあったように思えて仕方ない。 「ねぇ、今さ」 「先輩っ」 遮るように放たれた言葉と同時に、膝上に置いた手に暖かいものが触れた。俺の右手の甲に、窪塚さんの左手が重なっていた。 「先輩・・・」窪塚さんの顔が目の前にあった。彼女は身を乗り出して、ゆっくりと近づいてくる。 彼女が何をしようとしているのか、当然、それぐらいはわかる。だが、俺の身体は固まり、動かなかった。 時間が、ひどく長く感じる。彼女の唇が俺の唇に重なるまであと数センチといったところか。誰かがリモコンをいじったのかと思うほどに、世界はスローだった。 ゆっくり、本当にゆっくりと、彼女の顔が近づく。俺の視界が、窪塚さんだけになる。 782 :Tomorrow Never Comes ◆j1vYueMMw6 :2010/07/31(土) 19 12 40 ID jsky2k92 突如、クラクションが夜に響き渡る。大きさと鈍さからして、大型のトラックだろうか。その音に弾かれるようにして、窪塚さんは俺から離れた。ただでさえ大きめの目を見開き、何度も瞬きをしている。 「ご、ごごごごめんなさい」 「いや、謝るようなことじゃないって」 「ちがっ、違くて、私、その、まだ・・・」ほとんど泣きそうな声で、彼女は謝っていた。俺にはそれが何故か、理解できない。 またもや沈黙が空間を支配する。 マンガやドラマの主人公なら、ここで男の方からキスをするべきなんだろうが、俺にはそんな勇気もないし、自分の置かれた状況を改めて考えると、そんなことが出来るほど俺の心の切り替えは早くない。 このときの俺には、彼女の戸惑いの理由など、知る由もなかった。 窪塚さんの行動は先程とはうってかわって、この沈黙を討ち破ろうと焦っている様だった。「あの」だとか、「その」、「えっと」と、どう切り出そうかを必死に模索しているようだった。 「・・・そうだ、そういえば1つ訊きたいんですけど、あい・・・あの人は、何で柴崎先輩を殺したんでしょう?」 「俺のほうが聞きたいね」まさかその話題を持ってくるとは。最悪といっていい切り替えしだ。 口先ではとぼけてみるも、柴崎恭平が殺されたのは俺の責任であり、本来殺される予定だったのは浅井叶だったということは、頭ではぼんやりと理解していた。 どのような過程によって捻じ曲がったのかは、俺にはわかりえない。それでも、あの帰り道の会話がくるみを狂行に駆り立てたのならば、おそらくそうであったはずだ。 偶然が運命を捻じ曲げた。柴崎恭平は、いや、くるみも含め、俺達全員はその歪に呑み込まれた。そうと思うしかない。 このことは、まだ誰にも話していないし、話すつもりも無い。確信はあるが、主観による確信など、何のアテにもならない。何より、このことを叶に話すことは、この上なく残酷な行為に違いない。 「訊かないんですか?」 「訊けるもんなら訊いてるよ。でも、そんな状態じゃない」 「優しいんですね、相変わらず」 「家族だからね」 「じゃあ彼女の好意、先輩は勿論受け取らないんですよね?」 投げっぱなしにしていた問題が、突然、襲い掛かってきた。 「俺は」勢い任せに切り出して、案の定、詰まる。「わからない」 「あのですね、恋人の目の前では答えを濁すなんて最低ですよ、先輩」 「恋人?・・・ああ、そっか」 「先輩、ドSですね」 「いや、冗談だよ、冗談」 「ねぇ、先輩」窪塚さんは意志を込めた視線で俺を射抜く。「私、本気で先輩のこと好きなんですよ?先輩が言うならどんなことだってするし、先輩ためにいろんなことをします。 邪魔な奴がいるならなんとかします。お金が欲しいって言うならいくらでも集めてみせます。私の性格を変えろというなら催眠術でもなんでも使って変えます。春を売れと言うなら、先輩が言うなら、従います」 「俺はそんなこと求めないよ」 「わかってます。例えです。でも、私自身にはそれだけの覚悟があるんです」 彼女の言葉に偽りがない、とは思えない。もし本当に覚悟とやらがあるなら、今のキス未遂はなんだ? 俺が求めたわけではないにしろ、あれはあからさまに、窪塚さん自身に拒絶の意志があったように思えて仕方ない。 「まぁいいです」言うと、窪塚さんは勢いよく立ち上がった。「でも、1つだけ、忘れないでくださいね。先輩の立場っていうのを」 彼女は遠まわしに、俺には拒否権がないと言っている。言われなくとも、そんなのは充分に承知しているつもりだ。 「じっくりと、時間をかけて堕としてあげますよ、先輩。ああ、あと、次からは名前で呼んでくれないと怒っちゃいますからね」 品のある笑顔を浮かべ、彼女は公園の出口に向かっていった。角を曲がって見えなくなっても、俺はまだ座っていた。少しして、ベンチで寝てた人が起きて、窪塚さんと同じ方向へと消えていった。 寝ていたのはなんと女性だった。しかも、服装は俺が知っている高校の制服だった。 もう一度夜空を見上げ、さっき消えた星を探す。しかし、今度はどこにあったのかさえわからなくなっていた。 結局、14軒回って、窪塚さんは何も買わなかった。 784 :Tomorrow Never Comes ◆j1vYueMMw6 :2010/07/31(土) 19 14 43 ID jsky2k92 ・・・ 家に着くと、窓という窓から光が漏れていた。風呂場も、トイレも、居間も、全ての部屋の電灯がついている。唯一、俺の部屋を例外に。 鍵を差し込み、回す。この鍵穴は旧式のせいか、やたらと金属の擦れる音がする。家中に響くほど、大きい。 2階から、慌しい足音が聞こえる。慌てて移動を始め、階段を転がるように下りてくるのがわかる。俺は鍵を開けてから扉を開けるまで、わざと間を空ける。 足音が落ち着いたのを見計らって、玄関の戸を開く。 「お、おかえりなさい」僅かに息を荒げ、紅潮したくるみが出迎えてくれる。 「ただいま」 階段を上り、一目散に自室へと足を向ける。後ろから、くるみが小さく、「あ」と呟いていたが、聞こえなかったことにする。 鞄をおろして、自分のベッドに手を乗せる。生暖かい。少し引け目を感じながらも枕の匂いを嗅ぐと、甘い匂いがした。おもわず、ため息が出た。 昨日今日、俺はくるみに家を出ないように言った。くるみの心のことを考えてということもあるが、俺を含め、あの場にいた全員がくるみを見て平常心を保てる気がしなかった。 学校にも両親にも、くるみは体調を崩した、ということにしている。 何故かはわからない。わからないが、日中、くるみはどうやら俺の部屋で時間を過ごしているらしい。俺のベッドで寝たり、俺の本を読んだりしている形跡が残っている。 学校のアルバムの俺が載っているページすべてがドッグイヤーしてあったのも、秘蔵のエロ本の最後のページに俺の趣味趣向がまとめてあったのも、恐らくくるみの仕業だろう。 そこにバツや丸が色々と書いてあったが、意味はよく分からなかった。 俺の部屋に入ることは何も問題は無い。ただ、ベッドで寝るのだけはやめて欲しい。匂いのせいで頭がやたらクリアに働き、昨日は悶々として眠れなかった。 ジャージに着替えてリビングに下りると、昨日と同じく、机の上いっぱいに皿が敷き詰められ、不恰好な料理が並んでいた。 不揃いなミートボールに、水っけの多い炒飯、マヨネーズの混ざりきっていないパスタサラダなどなど、様々な料理が何枚もの大皿に大盛りになっている。 昨日に続いて見栄えは悪いが、味は悪くない。やや薄口だが、俺は好きだ。 「今日も頑張ったなぁ」 「ちょっと失敗しちゃったけどね。お風呂も沸いてるし、洗濯もやったよ」 「悪いな、なんか」 「ううん、気にしないで」料理をレンジで暖めながら、くるみは照れくさそうに笑った。 それから2人で食卓に着き、食べ始める。くるみは量を作る割には小食なため、大半は俺が食べることになる。腹を壊すほどではないものの、多少限界は超える。 バラエティ番組を見て笑い、ニュースを見て、世界情勢やなんだを真剣に話したりもする。今日何をやっていたのかを訊くと、くるみは言葉を濁して笑う。 いままで通りの日常がある。くるみは必要以上に明るく振舞おうとはしないし、ふさぎ込んだりもしない。窪塚さんに強要されなくとも、ここには“いつも通り”がある。 彼女は何も語らない。罪の意識、動機、言い逃れ、殺害方法、今の心情、今後について・・・聞きたいこと、訊くべきことはいくらでもある気がする。 ただ、わざわざ口に出すまでもなく、くるみは人を殺した。恭平に刺さっていたのは全て父が所持していたナイフと同じで、それが全て、家からなくなっていることも確認した。 そして、くるみが浴びていた尋常じゃない量の血。どんなにいい方向に見たって、くるみが恭平を殺したのは明白だ。 だというのに、俺はそれを否定したがっている。否定しなければ、くるみを守ってやれないと思っている。だから、真実を拒み、彼女が何も語らないことに、ほっと胸を撫で下ろしている。 さらに言えば、おそらく俺に向けられているであろう、家族間以上の好意にも、気付かないフリをしたままだ。 俺は、最低だ。 785 :Tomorrow Never Comes ◆j1vYueMMw6 :2010/07/31(土) 19 15 04 ID jsky2k92 ・・・ 風呂から上がると、随分と懐かしい顔があった。「父さん」 「よぉ、憲輔。元気そうじゃないか」 「まぁね。何日ぶりだっけ?」 「さぁな。そもそも“日”だったかどうか」同じ家に住む親子としては随分と不適切に感じるが、事実なのだから仕方ない。 リビングの椅子に座り、ビールを飲む父は若干痩せているように見えた。斉藤の一家で唯一といっていいほどにまともな人間が痩せているというのは、少し不安感を煽る。 「くるみは?」 「さっき上に上がっていったよ。体調悪いみたいだけど、大丈夫か?」 「とりあえず安静にしてれば問題ないみたい」言いながら、父の向かいの席に着く。コップに牛乳を注ぎ、一気に飲み干す。 「おお、いい飲みっぷりだ。ほれもっと飲め」 「はいはい、どーも」 並々と牛乳の注がれたコップを見下ろす。ほんの少し波打っていた表面が落ち着いてくる。白濁色の牛乳を見ていると心が落ち着く変態など、俺だけで充分だ。 母も姉も、くるみもいない。ついでに言えば、ルイスとマエダも庭にいる。これは久しぶりのチャンスだ。 「なぁ父さん」 「教えないぞ」先ほどまでとは打って変わって、真剣な表情、声色で、はっきりと言い放たれた。 「そこまで頑なに断る理由がわからない」 「そこまで頑なに訊き出そうとする理由がわからんな。何度も言うが、お前には関係ないことなんだ。首を突っ込むな」 「あのさ、なんで俺に関係がないんだよ。どう考えてもあるだろう」 「ない。一切ない」 「あのなぁ」 「お前は姉ちゃんと同じで頭がいいんだ。だから、バカになる」 「またバカですか」1日に同じ話題で別の人にバカと言われるとは、思ってもみなかった。「もうバカでいいよ。教えてくれるまでは俺はバカを続けるよ」 「母さんよりも頑固だな」 「父さんほどじゃない」 「言うようになったじゃないか」心底楽しそうに笑うと、残ったビールを一気に飲み干した。「だが、ダメだ。お前はくるみちゃんのことと家計のことだけ考えとけ」 もうこれ以上は無駄だな、と判断する。これで何敗目だろうか。まったくもって勝てる目途が立たない。大きなため息が自然に漏れる。 「そんなに落ち込むな。・・・そうだな、じゃあ」そこで、金属の音が響く。鍵を開ける音だ。「お、母さんか」 父親が立ち上がったので、俺も同じように立って、玄関へ向かった。音が止むと、勢いよく扉が開く。 「たーだいまっ」 母にしては随分と幼げな声。それもそのはず、立っていたのは姉の憲美だった。 「なにやってんだ、憲美」 「なにしてんの、姉ちゃん」 姉が泣き出すまで、そう時間はかからなかった。
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/20918.html
【検索用 alpa 登録タグ CD CDA きゅんきゅんPCD じたばたPCD ぽわぽわPCD 削除CD】 + 目次 目次 CD紹介 曲目 リンク コメント 前作 本作 次作 AWARD STROBE HELLO alpa 夢のまにまに ぽわぽわP じたばたP きゅんきゅんP 削除 発売 2012年2月5日 価格 ¥1,000 流通 即売 サークル 岐阜県 CD紹介 CD名:『alpa』 ぽわぽわPの3rdアルバム。新曲2曲とRemix3曲を含む全8曲が収録。 イラストはmeisa、デザインは古川本舗。 THE VOC@LOiD M@STER 19(ボーマス19)で初頒布。委託予定。 曲目 ササメク(remodel for alpa) 窪園チヨコVSメカ窪園チヨコ New! Human feat.000 怪盗・窪園チヨコは絶対ミスらない(barabara mix) by 黒魔 ササメク(sasameku can’t be the word found in reayfla’s inner world mix) by 削除 Human(TONKATZ Remix) by とんかつ alpa New! アストロノーツ feat.抱きしめたトゥナイト リンク 窪園チヨコの入閣(作者サイト) コメント ページ出来てた!後二週間位で届くはず! -- 名無しさん (2012-04-05 20 58 42) これってもう手に入らないのかな...ショック 通販復活しないかな... -- 名無しさん (2012-11-04 00 08 03) 各種サブスクで配信中です -- 名無しさん (2020-03-14 10 18 31) サブスクで聴いてる 大好き -- 名無しさん (2023-12-08 12 55 10) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ekidash/pages/456.html
おぎくぼ 東日本旅客鉄道/東京地下鉄 東京都杉並区上荻一丁目 JR中央線(快速) 阿佐ヶ谷←→西荻窪 JR中央・総武線 西荻窪←→阿佐ヶ谷 東京メトロ丸ノ内線 南阿佐ケ谷←→終点
https://w.atwiki.jp/shuin/pages/528.html
上神明天祖神社 上神明天祖神社(弁財天) 上神明天祖神社(蛇窪大明神) 上神明天祖神社(蛇窪大明神・四月) 東京都品川区二葉4-4-12
https://w.atwiki.jp/5931/pages/372.html
【浦】系統に戻る. 浦51 起点 経由 終点 新設・変更 廃止・変更 担当営業所 備考 (1-1) 浦和駅東口 太田窪・原山・駒場運動公園入口・総合グランド 北浦和駅東口 2000年10月16日変更 浦和営業所 (1-2) 2000年10月16日変更 2011年9月1日変更 さいたま東営業所 さいたま東へ移管 (1-3) 2011年9月1日変更 2016年1月16日変更 西浦和営業所 西浦和へ移管 (2) 浦和駅西口 浦和駅東口(東口通り)・太田窪・原山・駒場運動公園入口・総合グランド 北浦和駅東口 2016年1月16日変更 現在運行中 浦和駅西口発着へ変更 浦51-2 起点 経由 終点 新設・変更 廃止・変更 担当営業所 備考 (1) 浦和駅東口 太田窪・原山・駒場運動公園入口・中尾陸橋・浦和東高校入口 さいたま東営業所 2008年3月30日新設 2011年9月1日廃止 さいたま東営業所 浦51-3 起点 経由 終点 新設・変更 廃止・変更 担当営業所 備考 (1-1) 浦和駅東口 太田窪・原山・駒場運動公園入口・総合グランド 北浦和駅ターミナルビル 2002年11月16日新設 2011年9月1日変更 さいたま東営業所 (1-2) 2011年9月1日変更 2016年1月16日変更 西浦和営業所 西浦和へ移管 (2) 浦和駅西口 浦和駅東口(東口通り)・太田窪・原山・駒場運動公園入口・総合グランド 北浦和駅ターミナルビル 2016年1月16日変更 現在運行中 浦和駅西口発着へ変更 路線解説 浦和駅東口からJR京浜東北線で一つ隣の北浦和駅を結ぶ短距離路線である。路線の歴史としては古く、長らく経路変更などは実施されていなかった。2002年11月16日のダイヤ改正で、北浦和駅東口発着においては、全日日中に限って従来から東武バスが使用している北浦和ターミナルビル(クイーンズ伊勢丹に併設)発着へ変更された。これによって日中の浦51は全て新設された浦51-3となった。北浦和駅到着の際には駅前交差点を浦和方から来て左折して到着するが、日中は右折し、先にある北浦和ターミナルビルに到着する。 2011年9月1日の浦和地区再編によって西浦和へ移管され、出入庫としていた浦51-2は、北浦和側の出入庫だった北浦90(北浦和駅東口-総合グランド-駒場運動公園入口-松ノ木東公園-さいたま東営業所)と共に必要性が無くなり廃止された。廃止後も浦51-3の枝番はそのままである。2016年1月16日のダイヤ改正で起点が浦和駅西口に変更されたため、東口ロータリーへの乗り入れが終了すると同時に途中経由地となり、発着も東口通り上となった。