約 3,215,535 件
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/48690.html
【検索用 ゆるやかなかのう 登録タグ 2019年 VOCALOID いよわ ゆ アートトラック ニコニコ外公開曲 初音ミク 曲 曲や】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:いよわ 作曲:いよわ 編曲:いよわ 唄:初音ミク・flower 曲紹介 曲名:『ゆるやかな化膿』(ゆるやかなかのう) 1st Album『ねむるピンクノイズ』収録曲。 YouTubeにアートトラックとして投稿。 歌詞 生まれ落ちた二人は同じ顔だった 透明な眼差しに憧れを覚えて 沢山の習い事も 掠れるインクの量も すべてあなたを真似たんだ 時計の針が回るたび 姿が変わった 噛み慣れた爪から 感情は濁った ハリボテ造りのプライドを必死で守ってきたのは 全部自分の為だった 砕けた鏡の向こう側に手が触れた 「なんで」叫んだとこで きっと一瞥もくれやしない 零れる嫉妬(エンヴィー)も落涙(ティアドロップ)も 不純物だって言うんだ ゆるやかな地獄から抜け出すための鍵を探している 時計の針が回るたび 姿が変わった 噛み慣れた爪が どうしても削れたままだった ハリボテ造りのプライドを簡単に崩し得たのは 悪趣味すぎるサプライズだ 砕けた鏡の向こう側にキスをした 「なんで」叫んだとこで 叫び返されるだけでしかない 零れる失望も落涙(ティアドロップ)も 僕だけのものになってなお消えない この虚しさから抜け出すための鍵を探している 思い出が化膿を起こした あなたに会った あなたに勝った あなたは去った あなたに為ったんだ コメント この曲の題名も歌詞も全て天才すぎない? -- 名無しさん (2023-04-29 16 39 58) 階段を登ってるみたいなリズムがクセになるぅ -- にこにこだよね (2023-08-10 13 16 39) 滅っっっっっっっちゃ好き -- 名無しさん (2024-01-29 08 37 13) サビがいよわさんの曲の中でトップクラスに好き -- 名無しさん (2024-01-30 02 00 56) 不安を煽る曲調とかもうめっちゃ好き!!あと化膿ちゃん可愛い。 -- ゆるやかな可能 (2024-05-17 20 56 23) 大好きです -- 名無しさん (2024-06-21 13 40 16) 聞いた瞬間の鳥肌が過去最高だった。好き -- 名無しさん (2024-07-14 15 20 29) 双子の片方がもう片方を真似してた?「時計の針が回るたび姿が変わった」は成長したってことかな…? -- 名無しさん (2024-07-14 15 24 01) 雰囲気だいすき -- 名無しさん (2024-08-18 20 22 21) 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
https://w.atwiki.jp/psychichuntworld/pages/58.html
[名前]ブライグ・リンク (ブライグ・"サイネリア"・リンク) [性別]男性 [年齢]21歳 [所属]群青軍 [種族]ドラゴン (普段は人の姿) [容姿] ダークブラウンのツーブロック、 穏やかな光を宿した赤い瞳、 面長気味の素朴な顔立ち。身長は175cm程。 白い半袖のTシャツに、 黒のMA_1、 ロールアップジーンズ、白いスニーカー。 [性格] 朗らかで生き生きしているごく一般的な青年。 誰にでも分け隔てなく接し、人を笑わせたり気遣う事を重視している様で、その姿から人に好かれるタイプである事が良く分かるだろう。また、優し過ぎるが故に嫌われてしまう事もしばしば…。人を庇って逆恨みされてしまうタイプ。 [能力] 変化 (1ロル使用し、その体を黒く巨大なドラゴンへと変える。部分的に変える事は不可。大きさは25mプールに収まるくらい。飛行可能。周りの被害を考えてか、火を吐くことはしないらしい…。) [備考] デウス・エクス・マキナの社員。 ブライグという厳つい名前とは合わないような容姿と性格について、本人は自虐ネタとして扱っている様子。ドラゴン化した際は、攻撃力、守備力共に、人間と比べ物にならないものになるが、スピードがかなり遅いのが欠点。
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/2306.html
144 :トーゴー:2014/01/25(土) 23 40 17 ユフィルートしげちーSS 第四話:穏やかな午後 多忙なブリタニア皇族といえど、毎日仕事というわけではない。 普通の人間は適度に休養を取らないとかえって仕事の能率が下がってしまうし、 仕事量自体が各皇族の間でかなりの差がある。 共に有力皇族の出身とはいえ、学生であり次期当主というわけでもないカズシゲと、 同じく学生で彼に嫁ぐことが決まっているソフィーに多くの仕事が課せられるかと言えばそうではなく。 「何時聞いても良い音色だよね。ソフィーのピアノは」 「・・・ありがとうございます」 このように、二人で休日を過ごす日も珍しいものではない。 「次は、何の曲がよろしいでしょうか?」 「そうだね・・・ラヴェルの『水の戯れ』がいいな」 「分かりました。少しお待ちくださいね」 いそいそと目当ての楽譜を探し出し、カズシゲの希望した楽曲を奏でるソフィー。 カズシゲはアフタヌーンティーを楽しみながら、彼女の演奏に聴きいる。 帝都ペンドラゴン、ソフィーの私室。ソフィーの元を訪れたカズシゲは、ゆったりと午後のひと時を過ごしていた。 (やっぱり綺麗な音楽を聴きながらだと、紅茶もより美味しく感じるよね) ご機嫌なカズシゲ。 ちなみにカズシゲが飲んでいる紅茶はソフィーが淹れたもので、お茶請けのスコーンも彼女のお手製。 シュナイゼルの娘だけあってソフィーは多芸だ。楽器演奏、料理、作詩等々、様々な分野で才能を発揮する。 もっとも、その代わりなのか彼女の運動神経はかなり残念なことになっているのだが・・・ カズシゲは伴侶に時速80kmの拳やアームレスリングで600万円稼ぐ怪力などは求めていないので気にしていない。 まあ、カズシゲとしては少々尽くされ過ぎのような気がしないでもないが、 カズシゲの為に色々やっている時のソフィーはとても嬉しそうなので止める気にはならない。 むしろ、こういうのを一緒にやれば喜ぶのでは?とカズシゲが手伝ったりすることも度々あり、 今ではカズシゲのお菓子作りの腕もちょっとしたものになっていたりする。 その後はソフィーに代わってカズシゲがピアノを弾いてみたり(ソフィーに比べればはるかに難易度の低い曲だが)して、 二人はゆったりと紅茶を楽しんだ。 145 :トーゴー:2014/01/25(土) 23 41 20 「大きい・・・ですね」 「そう?」 「あ、動かないでください。やりにくい・・・ですから」 「そうだね。ごめん」 ソフィーに言われてカズシゲは身体を固める。 「・・・っと。取れました。・・・耳掃除はきちんとしないと駄目ですよ?」 「そうだね。気をつけるよ」 大きな耳垢を見せられ、苦笑いするカズシゲ。 ティータイムの後、カズシゲはソフィーの膝に頭をのせて耳掃除をしてもらっていた。 「はい。こんなところですね。もう起きあがっていいですよ」 「ありがとうね。・・・じゃあ、今度はソフィーが横になって」 「はい・・・」 恥ずかしそうにしながら、ソファーに座り直したカズシゲの膝に頭を埋めるソフィー。 元々はソフィーがカズシゲの耳掃除をするというだけだったのだが、 ある日カズシゲが『お返しにソフィーの耳掃除をしたい』と言い出し、 ソフィーが押し切られた結果互いに相手の耳掃除をするようになった。 「・・・じゃあ、左耳からいくね」 ――もっとも、ソフィーは耳掃除をマメにしているのか耳の中は綺麗なことが多い。 どちらかというと『膝枕をしてもらう理由づけ』としての意味が強いのではないかとカズシゲは思っている。 カズシゲとしては、膝枕くらいソフィーがして欲しいと言えば喜んでするつもりなのだが・・・ ソフィーの性格上それは難しいことだろう。 まあ、そういう恥ずかしがって素直に甘えることができないところもまたカズシゲは愛おしいと思っているのだが。 「・・・・・・」 黙って掃除されているソフィーは何となく嬉しそうな雰囲気を漂わせており、ついついカズシゲの頬も緩む。 とはいえ、このように無防備な姿を見せられると悪戯をしたくなるもので、 「・・・ふぅーっ」 「ひゃっ!?・・・もう!ふざけないでください!」 「はは、ごめんね」 このようにカズシゲが耳に息を吹きかけたりするのはよくあることである。 146 :トーゴー:2014/01/25(土) 23 42 41 耳掃除を終えたあと、二人はソファーに並んで座って談笑していたのだが・・・ こつん 「え?」 右腕に何かが当たった感触。カズシゲが右を見ると、ソフィーがカズシゲに寄りかかるようにして寝息をたてていた。 (疲れてるのかな?) 寝ているのならせめて掛けるものを、と思ったカズシゲだったが、ソフィーを起こしてしまいそうなので諦めることにした。 「まあ、暖房はきいてるし大丈夫だよね」 仮にも皇女殿下の私室なので、室温も湿度も完璧に整えられている。 「・・・ん?」 右腕が引っ張られるような感覚。ふと視線を落とすと、カズシゲの右の袖をソフィーが握りしめている。 「そんなことしなくても逃げないよ」 カズシゲは苦笑いしながら、左手で愛おしげにソフィーの頭をそっと撫でる。 カズシゲの周囲で髪の触り心地が良いと言われる人物といえば、いとこのシュゼット・ヴィ・ブリタニアがいるが、 ソフィーの髪もそう劣るものではないとカズシゲは思う。 まあ、カズシゲはシュゼットの髪を触ったことがないので比較はできないが。 147 :トーゴー:2014/01/25(土) 23 44 19 温かい。 なんだか安心できて、全てを委ねたくなるような―― 寝起きの頭では、上手く言葉をまとめられない。 表現なんてどうでもいいや、と思ったソフィーはその温かさに顔を寄せ、頬ずりする。 そのまま再び眠りに落ちようとして――ふと、この温かさは何なのだろう、と思った。 (確か・・・今日は休日で、カズシゲさんをお迎えして・・・) そこまで考えたところで、ソフィーの意識は一気に覚醒した。 (まさか・・・・・・) ソフィーが恐る恐る目を開けると、彼女を見つめるカズシゲと目が合った。 「――――っつ!?」 思いっきり身体を引くソフィー。 「目が覚めた?」 「え、あ、その、わたし・・・!」 「ああ、途中で眠っちゃって、その後腕に抱きついてきたんだよ。憶えてない?」 「そ、その、申し訳ありませんでした!」 真っ赤になりながら頭を下げるソフィー。 「謝る必要なんてないよ?ソフィーに抱きつかれるのは嬉しいし、動けなかったけどずっとソフィーの寝顔を見ていられたしね」 「し、しかし・・」 ソフィーとしてはそれで納得はできないらしい。 「じゃあ・・・お詫びにキスしてもらおうかな」 「あ・・・はい・・・」 カズシゲの提案に、恥ずかしそうに頬を赤らめながらキスを待つように目を閉じるソフィー。 「違う違う。ソフィーが僕にキスするんだよ」 「え・・・ええっ!?」 顔を真っ赤にして驚くソフィー。 「・・・嫌だって言うなら無理強いはしないよ?」 「嫌だなんてことは・・・ありません、けど・・・」 消え入りそうな声で呟いたソフィーは、カズシゲにそろそろと顔を近づけると、しばし躊躇した末に遠慮がちに唇を重ねる。 「んっ・・・」 自分からキスするのは慣れていないためか、ソフィーのキスは上手とは言い難い。 しかし、カズシゲにはその拙い様もまた愛おしく感じられる。 「・・・はぁ。・・・きゃあっ!?」 カズシゲは唇を離したソフィーを不意打ち気味に抱き寄せると、そのまま口づけする。 「・・・たまにはソフィーの方からしてもらうのもいいけど、やっぱり僕は自分からする方が好きかな」 「もう・・・」 照れたように言うカズシゲに、ソフィーも困ったような笑みを浮かべながら、幸せそうに目を細めた。 148 :トーゴー:2014/01/25(土) 23 45 05 以上です。 最後の方はオチが思いつかなかったのでかなり適当になっていますが・・・ 次回はまた閑話で嶋田さんの話を投稿しようと思っていますが、正直詰まっているので後回しにするかもしれません。
https://w.atwiki.jp/pgitem/pages/501.html
採取場所 取得中です。 艶やかな羽を副材料に使用するアイテム 取得中です。 艶やかな羽を使用する武器 取得中です。
https://w.atwiki.jp/azui2ch/pages/53.html
110314-2-552の梓視点のお話 いつもあなたは笑顔だった。 初めて声をかけてくれた時も、そうだったね。 私はすっごくぎこちなくて、無愛想だっただろうに。 だからずっと、印象に残ってたのかもしれない。 彼女は、笑ってる人なんだって。 それから、私たちは一緒にいるようになって。 いろんな事をして。いろんな話をして。いろんなことを知って。 ちょっと困った顔とか。少しむくれたような顔とか。 いろんな顔を見てきたけれど、でも全てに言えることは。 やっぱりどこかに笑顔というか、柔らかい優しさがあって。 彼女が悲しそうな顔をするときは、それは。 きっと、いつも、誰かのためのものだった。 どうしてそう思うのか。 ……それは多分。ずっと見てたからだと思う。 いつからなのかは分からないけれど。 きっかけも定かじゃないけど。 私の視線は、気がつけば彼女を追いかけている。 わたしの瞳に映る彼女は、いつもやわらかくて暖かくて。 そんな彼女を見るたびに、私の心は暖かくなって。 沈んだ顔をするときは、必ず誰かを思う時で。 そんな彼女を見るたびに、私の心も締め付けられるようで。 …でも、そこまで彼女に思われる誰かに、少しだけ。 変な気持ちを抱いたこともあって。 私は彼女に、特別な気持ちを持ってるって、すぐに気がついたんだ。 それはとってもシンプルで、だれでも持ってるもの。 二つの音で奏でられる、一番素敵な気持ち。 多分、私が彼女に抱くことは、許されない気持ち。 それでも、私を幸せにしてくれる、そんな気持ち。 そんな気持ちと一緒に、ずっと彼女を見つめていたから。 「え?今日は来れないの?」 「うん。両親が急な出張だって言うから。……ごめんね」 「ううん。仕方ないよ。いつも来てもらってるだけでありがたいし」 「ほんとにごめんね…」 「いいからいいから!そんな顔しないの!」 気づけたのかもしれなかった。 「…ありがとう。梓ちゃん」 「じゃあ、また明日ね」 いつもの笑顔みたいに見えた。 だけど。……なぜか、寂しそうにも見えて。 その寂しさは、いつも彼女が見せる、誰かのためのものじゃないような。 そんな気がしたけれど。でも…。 「……憂?」 その時はまだ、はっきりとした答えを出せなくて。 駆けていく彼女を見送るしか出来なかった。 ―――― 「ただいまー」 純も予定があるらしく、今日はまっすぐ帰ってきた。 最近は毎日のように三人で練習していたから、何だか変な感じだ。 ……それに。二人が居ない時に部室に行く気には、何故かなれなかった。 私一人であそこに行っても。 どこまでも自由で、だからこそ心から惹かれたあのギターも。 凛としていて優しい、包みこむようなベースの響きも。 いっつも走り気味な、みんなを引っ張っていってくれたドラムの音も。 どんな時も暖かかった、キーボードの柔らかい音色と紅茶の匂いも。 みんなみんな、今ここにはないんだって、思うばっかりで。 ずっとこんなんじゃ、いけないって分かってても。 心にあいた穴を埋めるには、もう少し時間がかかりそう。 「…あれ、お母さん居ないのかな?」 いつもならもう夕食の匂いが漂っていてもいい頃合なのに。 「おかあさーん?」 台所に顔を出しても、返事はない。 そこにあったのは、作りおきの夕食と、一枚の置き手紙。 「急なお仕事が入ったので、行ってきます。ご飯は温めて食べてね!…か」 たまにこんなことはあって。小さい頃からだから、もう慣れっこだった。 …はずなんだけど。 今日に限っては。なぜか、胸を締め付けられるような気がした。 「…なんだろ?……寂しい、のかな」 どうしてだろう。そんな風に思ったのは。 今日は久しぶりに一人だったからかな? 軽音部。 私の大好きな場所。大好きな人達。大好きな時間。 いつからか、それは当たり前のようにあって。 そして、当たり前のように終りを迎えて。 どうしようも無くなって、泣いてしまったりもしたけれど。 先輩たちは、ずっと一緒っていってくれて。 憂や純が、隣にいてくれて。私を支えてくれて。 両親は、何も言ってないのに、私のことはちゃんと分かってて。 みんなが優しく私を包んでくれて。 びっくりしたし、…すごく嬉しかった。 でも、今日はなんだか。 そんな私にとって大事なものが、なぜだかみんな無くて。 私はやっぱり一人なのかな、って。そんな風に思っちゃうことばっかりで。 だから、感傷的になっちゃったのかもしれない。 それも当然、あるんだろうけど。 でも。…それだけじゃ、ないような気がして。 私のことだけじゃなくて、ほかに何か。 別のことが、心に引っかかってるような、そんな感覚。 「…あはは。ひどい顔だ」 ふと、鏡に写った自分の顔が視界に入る。 まるで捨てられた子猫みたいだ。 誰が見ても寂しそうに見える、そんな顔してる。 そんな顔を見てたら、何だかいたたまれなくなって。 無理やりに、ちょっと大げさに、笑顔を作ってみる。 「……あ」 こんな不恰好な笑顔と、あのお日様のような笑顔は、似ても似つかないのに。 そのはずなのに、なぜか。 重なって見えたんだ。あのときの、彼女の笑顔と。 それで分かった。私の心の違和感。 ずっと見てた、なんて言っておきながらこの様だ。 …もっと早く、気づいてあげるべきだったのかも。 もっと早く、気づいてあげたかった。 寂しくないわけないんだ。 彼女は私よりも、ずっと一人でいて。 今は、彼女を支える一番大きなものまで、無くなってしまって。 それなのに、きっと、一人でいることに慣れすぎていて。 我慢するのが、当たり前になっていて。 いつからか、それが、普通になる。 でも、だからって……。 寂しくないわけ、ないじゃない。 そんな時でも、笑顔を見せようとするから。 だから、あの笑顔は、あんなに寂しそうだった。 「憂。……憂も、おんなじなのかな?」 ~~~~~ いつかの記憶。何気ない会話の中で。 その時に、たしか聞いたんだ。 一人でいることも結構あるって聞いて。 「……寂しい時とか、ないの? 憂は?」 「う~ん。どうなんだろう?」 「今はお姉ちゃんがいてくれるし、両親もずっと家を空けてるわけじゃないし」 「…もし、本当に一人になっちゃったら、どうするの?」 今にして思えば、なんでこんなことを聞いたんだろう。 あまりいい思いはさせなかっただろうなって、反省する。 それでも、いつものように笑って。こう答えてくれたから。 「梓ちゃんがいるよ?」 「…え?」 「もしそうなってもさ。梓ちゃんがいてくれるから。きっと寂しくないよ」 そう言われて、体中が熱くなったのを、よく覚えてる。 「……なんてね。そんなこと言われても迷惑だよね~」 「そんなことないよ!!」 「うわ!」 「あ…ごめん。いきなり大声だして」 「でも!全然迷惑じゃないよ!憂が寂しくなったら、いつでも側にいるから!」 「!!……」 「……あ、や。これは、その」 勢いに任せてとんでもないことを言ってしまった気がするけど。 でも、それは本心で。変に否定もできなくて。 「あ、えと、そのね…。あ、ありがとう」/// 「い、いえ。こちらこそ。どうも」/// ~~~~~ そうだ。そう言ったはずだ。 寂しい時には、側にいてあげるって。 私だったら、そうして欲しい。 寂しい時に、側にいて欲しい。 彼女は、私に側にいて欲しいって言った。 私が、彼女を支えられるなら、そうしてあげたい。 私は、どうして欲しいのか。どうであって欲しいのか。 今の私の寂しさを埋められるのは、きっと彼女だから。 だから私は、彼女の側にいてあげたい。 だから私は、彼女に側にいて欲しい。 「なんだ。じゃあ、どうすればいいかなんて、分かりきってるじゃん」 携帯を取り出して、ハ行を辿る。 すぐに行き着く彼女の名前。 メールにしようかな、とも思ったけど。何だかすぐに声が聞きたくなって。 短いコール音の後、あなたの声。 「は~い。なにかな、梓ちゃん」 どことなく、だけど。嬉しそうに聞こえた気がした。 私の電話一つで、彼女を少しでも嬉しい気持ちにできたなら。 そうなら私も、とても嬉しい。 「もしよかったら、さ。泊まりに行ってもいい?」 彼女は、さっきよりもまた少しだけ弾んだ声で、快諾してくれた。 おしまい。
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3945.html
『穏やかな日常、少し増えた賑やかさ 前編.TXT』 30KB 愛で いじめ 差別・格差 日常模様 引越し 飼いゆ 野良ゆ 姉妹 都会 現代 前後編ものです こんにちは、かすがあきと勝手に名乗っているものです。 一応、 前作、 anko3893 :穏やかな日常、或いは嵐の前の静けさ の続きですが、読まなくても問題がないと思います。 無駄に長くなりすぎたので、前後半にわけてあります。 前半は虐待成分がほとんどありません。許してください。 それでもいいという、優しい方は、目を汚していってください。 ============================================= 穏やかな日常、少し増えた賑やかさ 暑かった夏がようやく終り、涼しい秋がきた。 実りの秋といわれるだけあり、この時期は食べ物が美味しいものだ。 「むーしゃむーしゃ」 1匹の子まりさが、咀嚼している。 「ごっくん…」 口のなかのものを飲み込む。味の感想はいわない。 「どう、れいみゅのうんうんはおいしいでしょ?」 感想をいわない子まりさに、幼児語がぬけていない子れいむが聞く。 「…………」 言うまでもないだろと、思うが、何もいわない。 「ゆぷぷ…おいししゅぎてなにもいえないんだにぇ。もっちょたべていいよ…」 他の子れいむがそう言うと、子まりさに、尻をむける。 「はじまりゅよ。れいみゅのすーぱーうんうんたいむがはっじまりゅよ! れいみゅのうんうん みしぇてあげるにぇ!でりゅよっ!うんうん でりゅよっ!いっぱい でりゅよっ!……しゅ…しゅっっっきり~!」 糞饅頭から生み出された糞餡子。 人間からみればそれは饅頭と、饅頭からはみ出た餡子とかわらないが、見方によってはどっちも糞だが、ゆっくりにとっては不潔な排泄物だ。 この臭気では子まりさの食欲もなくなる。 しかし、子まりさは何も言わずにそれを食べる。 他に食べるものがないからだ。実りの秋だというのに。 やっとの思い出全ての排泄物を食べ終えた子まりさに、 「ふん!やっときれにしたね。まったく むのうな まりさだよ!」 成体れいむが辛酸な言葉を投げかける。 「なにをしての!?さっさとかりにいきな!くずはきらいだよ!」 「………ゆっくりいってくのぜ……」 子まりさは歩き出す。 「さぁ、でいぶににた かわいい おちびちゃん。くずで むのうな まりさにの、くずで むのうな まりさが もどってくるまで いっしょにゆっく りしようね。」 「ゆぅわぁ~い。れいみゅ、おきゃーしゃんと しゅーりしゅーり しゅるよ!」 「れいみゅは おうたを いっしょに うたいたいよ!」 「はいはい。でもその前に、ぺーろぺーろして きれいきれい しようね。」 子まりさに向けたものとは180度違う視線で子れいむに微笑む成体れいむ。 野良にしては綺麗で、でっぷりと肥えており、まさにでいぶと呼ぶにふさわしい姿形をしている。 リボンの端が少し破れているが、これはでいぶが、元飼いゆっくりであることを示している。 ゆっくりと狩場に向かう子まりさの背後に、汚いダンボールがある。 そのダンボールの中から楽しそうな歌声が聞こえる。母であるでいぶと、姉である二匹の子れいむである。 その歌声から、人間からしたらただの不快音から、子まりさは逃げるように跳ねて歩を進める。 その目には涙が滲んでいた。 ============================================= 「ゆ~~ん…いいにおいだよ。おにいさん。きょうは はやしさんだね!?」 鍋からの香りで今日の夕飯のメニューを当ててくるれいむ。 れいむのリボンには、飼いゆっくりの証であるバッチが、それも金色のバッチがついている。 鍋の中は肉・野菜が煮込まれている。 「ああ。そうだよ。まだルーはいれてないけどね。そうだ、れいむ。カレーにしないか?」 「ゆぅ……かれーさんはあんまりゆっくりできないよ。」 辛いものが苦手、というか毒なゆっくりだ。当然カレーなど、毒でしかない。 だが、甘口ならばなんとか食べられる。 そして、幼児用ならば好物になる。 「カ○ーの王子様でも?」 「か○ーのおうじさまさん?か○ーのおうじさまさんはゆっくりできるよ!」 自分でも食べられるものとわかりはしゃぐれいむに僕は尋ねる。 「じゃぁ、れいむ。カ○ーの王子様で作るカレーと、ハヤシライス。どっちがいい?」 「はやしさん!」 れいむは両方の揉み上げを持ち上げて言う。 分かりきった答えだったが、まぁ、こんな会話でも一人暮らしには楽しいものだ。 「はは。わかった。ハヤシだな。ところでれいむ。今日はスプーンを使う?」 「とうぜんだよ。すぷーんさんをつかうよ!」 3ヶ月程前、ちょうどこの部屋に引っ越してきたばかりの頃、ニュースの特集で、老人福祉についてやっていた。 (前のアパートは飼いゆっくりがOKだったが、防音性が低く、れいむの跳ねる音で苦情が来たため、 防音がしっかりしているこの部屋に引っ越した。でも1階だったのであんまり防音にこだわる必要は薄くなったが。) その中で、ユニバーサルデザインの食器を見ていたれいむが、 「おにいさん!このすぷーんさんや ふぉーくさんを れいむの もみあげさんに くっつければ、 れいむ、もっときれいに むーしゃむーしゃ できそうだよ!」 と僕に言ってきた。 なる程と思い、グー○ル先生に聞いてみると、同様のことを考える人はいるみたいで、 ゆっくり対応のユニバーサルデザインの食器が販売されていた。 結構な額だったが、れいむがめずらしくお願いをするので、購入した。 最初はなれていない為、うまく扱えずに逆にこぼしていたが、慣れれば便利なもので、 最近では食事のさい、必ず使用してる。 れいむの 「あつあつさんを、がまんせずにたべれて、すぷーんさんはゆっくりしているよ!」 という発言から、どうも頬にあたる熱い料理がつらいようだ。 その証拠に、冷たい飲み物は皿か給水ボトルで飲んでいる。 自分とれいむの分を更にもり、テーブルに置く。 れいむが専用のイス(というか、階段つきの台)に座る(?)。 僕はれいむの右の揉み上げにユニバーサルデザインのスプーンを専用バンドで止める。 僕もイスに座り、食事の準備は終わった。 「ゆっくりいただきます。おにいさん。」 「はい。召し上げれ。」 れいむはユニバーサルデザインのスプーンで、ハヤシライスを食べ始める。 「ふ~~ふ~~…むーしゃむーしゃ……・ごっくん……しあわせーー!!おにいさん、ゆっくり おいしいよ!」 熱いハヤシライスに息を吹きかけ、冷まし、よく咀嚼し、飲み込み、味の感想を言う。 金バッチの称号は伊達じゃなく、実によく躾られたゆっくりだ。 とはいえ、僕はほとんど躾をしていない。 ゆっくりを飼うのはこのれいむが初めてだったため、大量の参考書を買い、飼育を始めた。 予算の都合で銀バッチ(去勢済)のれいむを購入したが、あまりに素直で優秀なため、参考書はあまり必要なかった。 (それでも、一通り読んであるので、ゆっくりの生態(?)については詳しくなった。) ためしに、金バッチ対策試験問題集を購入し、少し一緒に勉強をしたら一発で試験に合格したので驚いたものだ。 僕は、ゆっくりについて少し考えながら、れいむの好物のハヤシライスを食べる。 『次のニュースで。本日、加工所の前で過激派ゆっくり愛護団体のゆっくりんピースのデモがありました。 私たちはデモから見えるゆっくり行政の光と闇に注目しました。』 カクテル効果だろうか、ただ付けてあったテレビのニュースから『ゆっくり』という言葉に僕は反応した。 ニュースを見る。れいむも僕の視線に気づいたのか、一緒にニュースを見る。 『本日、正午、加工所へと続く道に突如現れたゆっくりたち。全てバッチを付けた飼いゆっくりです。』 テレビ画面に、状況が映し出される。画面アップに映るまりさが叫ぶ。 『ゆっくりにも じんけんさんを!みんな いきてるんだよ!じんけんさんを もらって ゆっくりしたいよ!』 画面が切り替わり、デモの最中のゆっくりピース職員が話す。 『人間とゆっくり以外に言葉を話す動物はいないんですよ。賢いゆっくりはもっとだいじにするべきです! 虐待なんて酷いことはそくやめるべきです。 児童虐待が増えたのも、ゆっくりを虐待することでサディズムが麻痺暴走したせいなんです! ゆっくりを可愛がれば、きっと素敵な未来ができます。!』 再び画面が切り替わり、加工所を取り巻く状況を新人アナが説明している。 「なぁ、れいむ。やっぱりゆっくりも人権が欲しいのか?」 人権(いや、ゆ権かな?)なんて高等な概念を理解できているとは思えないが、聞いてみる。 「ごーくごーく……じんけんさん?」、 麦茶を飲んでいたれいむは、質問に対し、答え始めた。 「じんけんさんがあって、のらのゆっくりもゆっくりできることははいいことだよ。 でもゆっくりしすぎるとゆっくりできなくなるよから、むずかしいよ。」 「どういうことだい?ゆっくりしすぎると、ゆっくりできなくなの?」 「ゆん。はずかしいけど、ゆっくりは かんちがいさんを しやすいんだよ。 にんげんさんが ぜんぶの ゆっくりを いっぱいいっぱいゆっくりさせると、 にんげんさんを どれいと まちがえるゆっくりがたくさんになっちゃうよ。 そうしたら にんげんさんは ゆっくりを きらいになっちゃうよ。 そしたら れいむ、おにいさんにきらわれちゃうよ。 そしたら れいむ、おにいさんにすてらちゃうよ。 そんなの やだよ……のらはゆっくりできないよ……」 だんだん涙声になりながら答えるれいむに、僕は言葉を失った。 ゆっくりってこんなに賢かったっけ。 まぁ、れいむの話を要約すると、 ①全てゆっくりを人間が大切にする。 ②ゆっくりが人間を奴隷と勘違いをする。 ③人間がゆっくりを嫌いになる。 ④俺がれいむを嫌いになり、自分が捨てられる。 ⑤野良はゆっくりできない。 ということになる。凄いぞれいむ。ちゃんと論理的思考ができている。さすがは金バッチだ。 結局は自分が大事という見方もできて、①と⑤が矛盾しているが、まぁ、それはおいておこう。 「大丈夫だよ。僕はれいむを嫌いになんてならないよ。それよりも凄いね、れいむは。」 「ゆん?」 「とっても賢いってことさ。そんな賢いれいむにはご褒美として食後にアイスをあげよう。」 「ゆん!あいすさんは ゆっくりできるよ!ありがとう おにいさん!」 「ところで、アイスにスプーンは使うかい?」 「とうぜんだよ。あいすさんにも すぷーんさんをつかうよ!」 「そっか。そのスプーン、本当にお気に入りだな。」 「ゆん。このおうちさんに ひっこしてきてから おにいさんが さいしょに かってくれた ぷれぜんとさん だもん。たいせつだよ。」 可愛いことを言ってくれる。 僕は棚のほうを見る。中には、先日、同僚の鬼姫(おにひめ)さんにもらった虐待用のスプレーがある。 「愛川くん。あれ、つかった?」 などと、顔を見る度にスプレーを使ったかを聞いてくる鬼姫さんにちょっと困ってたりもするが、 鬼姫さんとの接点ができたことで、少し嬉しかったりもする。 でもやっぱり、こんなに賢くて、可愛いれいむはやっぱり虐待できないな~なんてことを考えながら、僕は食事を再開した。 ============================================= 翌日の午後3時、れいむはおやつを食べている。 「むーちゃむーちゃ……・ごっくん……・それなり~……ゆん。ひどいよ おにいさん。わすれるなんて」 飼い主がおやつの支度を忘れたため、今日は常備されているゆっくりフードを食べているれいむ。 人間の食事をしているため、舌が肥えており、ゆっくりフードはあまり美味しくない感じない。 (それでも、高級ゆっくりフードめちゃうまで、世間様のゆっくりよりはよいものを食べているのだが。) 「ゆん。いじわるな おにいさんが かえってきたら れいむ いっぱい しかえししちゃうよ。 れいむ おにいさんの むねに とびこんで いっぱい いっぱい い~っぱい あまえちゃんだから。」 その行為は仕返しになっていないがそんなことは気にしないれいむである。 飼い主に甘えることを想像しながら、日課となっている昼寝することにしたれいむの耳に何か音が入ってきた。 『ドン…ドン…ドン…』 「ゆぅ~?いったいなんなの?」 『ドン…ドン…ドン…』 れいむは、音のするほうに向かって歩く。 音はベランダのガラス戸から聞こえている。 れいむがいるこの部屋は1階で、ベランダからそのまま狭い庭に出ることができる。 そして、その庭を辿ればアパートの出入り口へと繋がっている。 カーテンをくぐると、ガラス戸から外が見えた。 「ゆ?っゆゆ!?」 驚くれいむ。れいむの視界には、石を加えた野良でいぶさがれいむに向かって突進してきていたのだ。 「やめてね!れいむを いじめないでね!」 『ドン!』 目を強く閉じて訴えるれいむ。痛みはなく、さっきより大きな音が聞こえただけだ。 れいむはゆっくり目を開ける。 石を口から離した野良でいぶが言う。 「ゆゆぅ…! どうして れいむが でいぶの ゆっくりぷれいす にいるの!? でてってね! そこは でいぶの ゆっくりぷれいす なんだよ!!」 「でいぶのゆっくりぷれいす?」 れいむが聞き返す。 「そうだよ。ここは でいぶの ゆっくりぷれいす だよ!さっさと でていってね。 あと、あまあまを おいていってね。すぐでいいよ。たくさんでいいよ。」 「しょーだしょーだ!ここは れいみゅたちの ゆっくりぷれいしゅ だじょ!」×2 でいぶの隣にいるまだ赤ちゃん言葉がぬけきれていない小れいむたちがいう。 「…………」 その小れいむから少し離れたところにいる小まりさは何も言わずに、目を閉じている。 でいぶと小れいむたちは野良のわりに綺麗だが、小まりさだけが酷く汚れている。 なお、この一家、冒頭でうんうんを食べていたまりさの一家である。 「でいぶ!きいて!」 ぎゃーぎゃー五月蝿いでいぶたちに、れいむが話しかける。 (ちなみに、れいむはガラス戸越しに話し掛けているが、会話は十分できる。 もちろん、ゆっくりの力では石を使ったところで壊すことは不可能な強度はもっているガラス戸である。) 「ここは でいぶの ゆっくりぷれいすじゃないよ。お兄さんのゆっくりぷれいすだよ!」 れいむは飼いゆっくりとして満点の答えを言う。 「だから ゆっくりかえってね。」 笑顔で続けるれいむ。愛で派がみたら鼻血をだすかもしれないぐらい可愛い顔だ。 「はぁ~~!!なにいっているの!?ここは でいぶの ゆっくりぷれいすだよ!!」 でいぶが醜い顔で言う。虐待派がみたら鼻血をだすかもしれないぐらい潰したい顔だ。 「でも、でいぶはこのおうちで、おうちせんげんを してないよ!」 そうだ、お家宣言だ。 これは人間には何の効力もないことをれいむは理解しているが、でいぶを黙らせるには有効なはずだ。 そう考えたれいむが自信をもって言う。 「うるさいよ!ここは もともと でいぶの ゆっくりぷれいす だったんだよ!げすな れいむは さっさと でていってね。ぷくー」 でいぶが威嚇行為である『ぷくー』をする。が、金バッチである、れいむはこの行為が何の危害もないことを知っている。 「でいぶ、れいむはそんなのこわくないよ。だから、おねがい、きいて。 ここはおにいさんの、にんげんさんのゆっくりぷれいすだよ。」 「うっるざぁぁああい!!ざっざどでてげぇぇぇええええ!!!!あまあまよごぜぇえぇええええ!!」 でいぶがれいむの意見を無視して続ける。 「ゆっくりこまったよ………」 部屋に侵入しようとしている野良ゆっくりの対処法をれいむはしっている。 しかし、それをすると、野良ゆっくりが死んでしまうため、できるだけ使いたくないのだ。 かといって、このままにしておけば、自分は昼寝ができない。 どうしようか悩んでいるれいむの目に涙が溜まってくる。 そんな涙目のれいむを見て気を大きくしたのか、でいぶと、小れいむたちが罵倒を続ける。 「でてけ!げすな れいむは さっさと でてけ!!くずは きらいだよ!」 「ここは きゃわいい れみゅの ゆっくりぷれいしゅ だじょ!くじゅは わかったらでてけ!すぐで いいよ!」 「しゃっしゃとでていかにゃいと、おかーしゃんがしぇいしゃいするよ!」 れいむを罵倒でき、楽しそうなでいぶ一家だが、叫びつづければ疲労が溜まる。 30分程経過した後、疲れたでいぶ一家は静かになる。 静かになったところで、れいむがゆっくりとでいぶに尋ねる。 「ねぇ、でいぶ、ゆっくりきいてね。」 「……ゆっくりきいてやるよ。だからあまあまをちょうだいね。たくさんでいいよ。」 偉そうな態度のでいぶだが、れいむはようやく話せる環境になったことに喜ぶ。 「ここはね、れいむの おにいさんの ゆっくりぷれいす だよ。でいぶのじゃないよ。」 「ちがうよ!ここは もともと でいぶの ゆっくりぷれいす だったんだよ!どろぼーの れいむは さっさとでてけ!」 「ゆぅぅ…」 再び会話にならないことに、れいむは困惑する。もっともゆっくりにまともな会話ができることじたいが珍しいのだが。 「おか~しゃん…おにゃかちゅいた…」×2 小れいむたちがでいぶに訴える。 「ゆ?ほんとうだね、おいくず!さっさと ごはんさんを とってこい!」 でいぶが、小まりさにむかっていう。 「なにをしているの!この くずで むのうな まりさにの くずで むのな まりさ!」 「…………ゆっくり かりに いくのぜ…」 身体が重いのか、小まりさは本当にゆっくりと歩き出す。 「さっさとね!あと あまあまを ちゃんととってくるん だよ!」 「くず まりちゃは あとで きゃわいい れみゅの うんうんを あげるよ!かんしゃしてね!」 親と姉妹から罵倒をうけても小まりさは何も言わない。 「ちょっとまって!」 が、れいむが小まりさを止める。 「でいぶ、なんで おちびちゃんを かりに いかせるの!?」 「はぁ~!?ばかなの!?あほなの!?でいぶは しんぐるまざ~ なんだよ!やさしくしなくちゃ だめでしょーが!」 醜い顔をより醜くしてでいぶが言う。 「でいぶが しんぐるまざーなのは ゆっくり りかいしたよ。でも まりさは でいぶの おちびちゃんでしょ?」 れいむは怯むことなくいう。 「あの くず まりさが えいえんに ゆっくりしちゃったんだから、くず まりさににた まりさが かわりに かりをするのは とうぜんでしょーが!」 でいぶのとんでも理論にただただ驚くれいむ。 「ゆっくり りかいできないよ。でも ひとつだけ わかったことが あるよ。でいぶは おちびちゃんを ゆっくりさせないんだね。」 「おちびちゃんは ゆっくり させている でしょーが!でいぶは こそだてが じょうずなんだよ!」 でいぶにとっての『おちびちゃん』とは『自分に似たおちびちゃん』つまりれいむ種だけなのだから、ある意味でいぶの抗議は正解である。 「しょーだ、しょーだ。おかーしゃんは こそだちぇが じょうじゅにゃんだよ。おうただって じょうずにゃんだよ。」 小れいむが援護する。 「ゆゆ、おちびちゃん。ありがとう、おかーさんうれしいよ。でいぶ ゆうしゅうで ごーめんね」 でいぶから愛情を受けている小れいむからしたら、でいぶは子育て上手なのだろう。 そんな抗議を無視してれいむは続ける。 「れいむが あまあまを あげるよ。だから おちびちゃんをかりに いかせるのはゆっくりやめてね。」 「ゆ!?あまあま!?はやくよこしてね!たくさんでいいよ!」 「よこちぇ!あまあまをよこちぇ!」×2 あまあまを貰えると聞いてでいぶたちがはしゃぐ。そんなでいぶたちを小まりさは黙って見ていた。 「あまあまを あげる まえに、ひとつだけ おねがいを きいて。」 「ゆ?おねがい?」 「そうおねがい。ゆうしゅうな でいぶなら かんたんなことだよ。」 「ゆん!いいよ。かんっだいなで ゆうしゅうな でいぶは れいむの おねがいを きいてあげるよ。」 「たくさん あまあまを あげるから、みんなで いただきますを いってから たべてね。」 「ゆっくり りかいしたよ!かんったんだね!」 「まりさにも あげてね。」 「ゆ!?………・ゆぅぅ……」 でいぶが渋い顔をする。当然だ。貴重なあまあまを1個とはいえ可愛がっていない子まりさに渡すのは躊躇する。 「もし いっこ わたしてくれたら、あとで もっともーっと あまあまを あげるよ。」 れいむがでいぶを誘惑する。 「ゆっくり りかいしたよ。でいぶは かんっだいだから とくべつに あまあまを くずまりさに いっこだけ あげるよ。かんしゃしてね。」 「ゆっくりありがとうだよ。でいぶ。ちょっとまっててね。」 さて、ここでこのガラス戸の説明を少ししよう。 このガラス戸はゆっくりの力では石をつかっても壊すことはできない。 また、中からゆっくりのちからで鍵を開けることもできない。 おかげでゆっくりの侵入被害は激減した。 しかし、ゆっくりすることだけに関してはあきらめが悪い生物(なまもの)であるゆっくりが、 侵入できないからといって諦めるかといえば答えは違う。 多くのゆっくりが、侵入ができるようになるまで、ガラス戸を怖そうと無駄な努力をしつづけるのだ。 部屋の中が無人ならば住人が帰ってくるまで無駄な努力を続け、そして潰されるので、それほど問題がない。 しかし、中に飼いゆっくりがいるとなると話は違う。 ゆっくりを独り占めしているゲスと勘違いをし、制裁すると叫びながらガラス戸に無駄な攻撃をする野良ゆっくり、 室内にいる飼いゆっくりからみれば恐怖の対象である。 絶対安全としりつつも、刃物をもった殺人鬼が殺意をむき出して、窓ガラスを叩かれては人間でも精神的にまいってしまう。 そこで、ガラス戸の下、サッシの部分に、ポケットがつけられている。 このポケットは室内から室外に、押し出せるようになっている。その逆はストッパーがついており、ゆっくりでは不可能になっている。 このポケットの中に、甘味でコーティングされた殺ゆ剤やラムネを入れておけば、外のゆっくりがこれらを食べ、静かになり、 後に、飼い主が回収し、ゴミにだすという寸法だ。 「ゆんしょ…ゆんしょ…」 れいむが中にラムネがはいたポケットを押し出す。 なお、このラムネは通常のものと違い粒が大きい。 大きめのラムネに、表面にオレンジの飴がコーティングされている。 これを食べることで、ゆっくりはオレンジの治療効果とラムネの睡眠効果があわさり、 通常のラムネよりもぐっすりねむれるのだ。 殺ゆ剤をいれていないのは、れいむの目の前でゆっくりが死ぬところを見せたくない飼い主の配慮。 催眠効果が高いラムネを使っているのは、このラムネ、ゆっくりショップでガラス戸を購入した際に、試供品としてもらったものがまだ残っているからだ。 ガラス戸のメーカーも飼い主と同じ理由でラムネを推奨している。また、途中で効果がきれないように、できるだけ催眠効果の高いものを推奨しているのだ。 試供品なので、3回分しかないが、れいむが出来る限りゆっくりを殺したくないと考えているため、可能な限り、言葉でゆっくりを追い返していたため、まだ2回しか使っていない。 「おきゃーしゃん、まどさんから、はこさんがはえてきたよ!中になにかはいってるよ!」 完全にポケットが外にでると、ストッパーがはずれ、箱の一部が折れ、ラムネが外にばら撒かれる。 こうすることで、ゆっくりがポケットの中を舐めて汚れることをふせぐのだ。 「ゆわぁ~い!あまあまだーー!!」 「おちびちゃん。どれいのれいむからのさしだしものだよ。ゆうしゅうなおかーさんにかんしゃしてね!」 「おかーしゃん、しゅっごーい!」 「ゆぷぷ、どれいのれいみゅっていがいとゆーしゅーなんだにぇ。」 あまあまを差し出す=奴隷という実に都合のいい解釈をするでいぶたち。 そんなでいぶたちを子まりさは何も言わずに見つめていた。 「でいぶ。わたしのおねがいおぼえている?」 「ゆん!ゆうしゅうなでいぶは、どれいのおねがいをおぼえているよ。ほら…」 そう言って、でいぶは1個のラムネを子まりさにむかって蹴って渡す。 「かんっだいで、ゆうしゅうなでいぶにかんしゃしてね。」 どこが寛大で優秀かは不明だが、でいぶは偉そうにいう。 「……ゆっくりありがとうなのだぜ…」 子まりさはでいぶではなく、れいむにむかって礼をいうが、その言葉を聞いたでいぶは自分にむかっての感謝だと勘違いをし、機嫌をよくした。 「さぁ、おちびちゃんたち、たべるよ!すーぱーむーしゃむーしゃたいむだよ!」 「「いっちゃだゃっきまぁぁあああっちゅう!!」」 「…いただくのぜ……」 4匹が同時にラムネを食べる。 「「「「し…し…っしっしっっしあわせ(ちぇ)ーーーーー!!!!」」」」 同時に『しあわせー』と叫ぶ4匹。 「うっめ!これめっちゃうっめ!」 「あまあま!れいみゅ!あまあま!!」 「ゆっぴゅぁぁぁあああ!!ぱねぇえええ!まじぱねぇぇえ!!」 歓喜をあげるれいむ種。 「………………」 対照的に子まりさは黙ってその甘味を楽しむ。 あまりの幸せに、目をとじ、涙を流している。 そんなまりさを見て、れいむは 「よかったね、まりさ」 と声をかける。 子まりさは、れいむのほうを見て、 「ゆん……ありがどう…でいむぅ……」 といい、深い眠りについた。 子まりさが眠りにつくころ、急いで食べていたでいぶに子れいむ2匹はすでに眠っていた。 安らかな寝顔を浮かべる一家を前にれいむはある決心をしていた。 ============================================= 夢。子まりさは夢を見ている。 自分で夢とわかる夢を明晰夢というが、子まりさはそんな言葉をしるはずもない。 ただ、これが夢であることを子まりさが自覚をしているのは事実だ。 この夢は、これまでの人生(ゆん生)なのだから。 子まりさは、父まりさと、母でいぶの間に生まれた5女である。 姉妹は上から、まりさ、まりさ、れいむ、れいむ、まりさ、れいむだった。 「ゆっきゅりしていっちぇにぇー!!」 生まれて始めての挨拶が完璧に決まった。 「ゆっくりしていってね。まりさににた おちびちゃん!」 「……ゆっくりしていってね……」 父であるまりさは満面の笑みで返事を返してくれた。 母であるでいぶは不機嫌そうな顔で返事を返してくれた。 この時感じた違和感を文句にしようとしたとき、妹のれいむが生れ落ちた。 「………ゆっく…………ぃってぇ……」 赤子であったまりさでもわかるぐらいに、妹のれいむは元気がない。 目は開いていないし、揉み上げも動かしていない。あきらかに足りない子だ。 「ゆぅ……さいごの おちびちゃんが たりないこ だったなんて…ざんねんだよ…」 父まりさは目に涙を溜めて続ける。 「ごべんね、おぢびぢゃん……ごべんね…」 そう言うと、父まりさは妹れいむを潰した。 厳しい野良生活の中で、足りない子を育てる余力はないのだ。 妹を殺した父ではあるが、涙を溜めて、妹のことを、そして家族のことを考えて行動である。 そんな父まりさを子まりさは『やさしいお父さん=ゆっくりしているお父さん』と感じた。 「ふん!ゆっくりしてないこが しんで せいっせいしたよ!」 でいぶの態度はそんな優しい父とは対照的であった。 でいぶから感じる違和感はつねにあった。 れいむ種である姉たちには過剰なまでに『すーりすーり』や『ぺーろぺーろ』をするが、自分たちまりさ種には少ししかしてくれない。 次女であるまりさが一度でいぶに不満をいったことがあるが、 「なにいっているの!?でいぶは いそがしいんだよ!いそがしいなかで いっしょうけんめい こそだてをしてるんだよ! おねえちゃん なんだがら、すこし ぐらい がまんしくちゃ だめでしょーが!」 としかられた。 それならば、末っ子の自分はどうなるのだろうか? 子まりさは疑問に思ったが、叱られるのがいやで何も言わず、でいぶを見つめていた。 「すーりすーり、でいぶに にたかわいいおちびちゃん。ぺーろぺーろしようね。おうたもうたってあげるよ。」 子まりさの視線のさきには、いつも楽しそうに過ごす母とれいむ種の姉がいた。 でいぶがする子育てなど、何もしていないに等しい。父まりさが狩りをし、巣の掃除をしているのだ。 「まりさ!ごはんさんがすくないよ。これじゃぁ、でいぶとでいぶににたおちびちゃんがゆっくりできないよ!」 あげく、食料が少ないと父まりさをののしる。 父まりさは中々優秀で、狩りの成功率はたかいのだが、そんなことは気にしないのがでいぶだ。 「まったく くずな まりさだよ。いい、おちびちゃん。 おちびちゃんは あんなくずで むのうな まりさと けっこんなんてしちゃだめだよ。」 「はーい。れいみゅは きゃわいいから あんなくずで むのうなま りさはぎょめんにゃんだよ! きゃわいっくってぎょーめんにぇー!」×2 父が狩りにいっている間、母はよく父の悪口をいっていた。 「くずで むのうな まりさににたおちびちゃんたち。あんな くずで むのうな ゆっくりに ならないようにするんだよ。 そしてでいぶをゆっくりさせてね!」 子供にまで寄生する気満々なでいぶである。 「おとーしゃん!まりちゃたちも かりの おてちゅだい、ちたいよ!」×3 虐げられる父の助けになりたいまりさたちは、ある日父にこうお願いした。 父まりさは最初、危険だからと断ったが、母でいぶは狩りにいかせるべきだと主張した。 結局、母でいぶに押し切られ、翌日から父まりさは狩りに子まりさたちをつれていくことになった。 「ゆぷぷ。じぶんから かりに いきたいなんて、でいぶったら こそだて じょうずだよ。ゆうっしゅうでごめんねー!」 子まりさたちの気持ちを勘違いし、母でいぶは機嫌よくさけんだ。 優秀な父まりさの餡子を受け継いだ子まりさ姉妹は優秀だった。 すぐに狩りの要領を覚え、父をよく助けた。 赤ゆっくりだった姉妹が全員子ゆっくりサイズになったころ、1つの事件があった。 父まりさが永遠にゆっくりしたのだ。 死因は交通事故。 食料事情に余裕があったため、珍しく家族そろって散歩にでかけたときに、 4女のれいむが道路の真中でつかれたと騒ぎ出し、歩くのをやめたのだ。 「あぶない!おちびちゃん!!」 迫るトラックから子れいむを守るため、父まりさは子れいむに体当たりをし、道路から押し出す。 子れいむをひき殺すはずだったトラックは、代わりに父まりさをひき殺した。 「っゆわぁーん!!いたいよーーー!!おとーしゃんがいじめりゅーーー!!」 命を助けてもらったのにかかわらず、子れいむは父を非難する。 「おぢびちゃーん!もうだいじょうぶだよ!げすな まりさは せいっさいされたよ!ぺーろぺーろ してあげるよー!」 母でいぶも父まりさが子れいむを虐めたと勘違いをしている。目の前でなにがおきたのかを見ていたのに。 「ふん!あのくずで むのうな まりさが しんでせいせい したよ! くずで むのうな まりさに にたおちびちゃんたち、さっさと かりにいきな!すぐで いいよ!」 父まりさを無くし、泣いている子まりさたちに母でいぶが最初にかけた言葉である。 ちなみに、れいむ種の3女は、母でいぶと一緒に4女れいむを慰めていた。 父まりさがいなくなったが、3匹で頑張って狩りをしたおかげで、この一家の食料事情はなんとか安定しいた。 しかし、ある日次女のまりさがいなくなった。 狩りの最中に、人間につかまったのだ。 捕まえた人間は 「ひゃっはー」 と叫んでいたことから、生還は絶望的であることを子まりさは察した。 次女まりさがいなくなったことで、食料が単純に2/3に減った。 そのため、母でいぶは自分と自分ににたれいむ種が先に食事をとり、 残り物と、うんうんをまりさたちに食べさせた。 そんな生活が1ヶ月ほど続いたとき、より正確に言えば二日前の朝。 「ゆっくり!ゆっくり!ゆっくり!」 長女まりさが非ゆっくり症を起こた。 残り物と排泄物の中で、少しでも妹である小まりさにちゃんとした食料を食べさせようと、うんうんだけを食べたことが原因だ。 「おねーちゃん。ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!!ゆっくりしてよ!」 小まりさは泣きながら懇願する。さすがにこれに関しては小れいむたちも姉まりさを心配した。 が、母でいぶは違った。 「ゆっくりできないこだね。そんなくずは ゆっくりしない ででていきな!」 そういって姉まりさを咥え、巣であるダンボール箱から投げる捨てる。 「っゆ!?おかざりのない、しらないこが いるよ!」 投げたさいに、帽子が姉まりさからおちたのだ。子まりさ以外はすでに姉まりさの存在を認識できないでいた。 「ゆっくり!ゆっくり!ゆっくり!」 飾りのない、非ゆっくり症を発症させたゆっくりできない姉まりさを母れいむと子れいむは制裁という名のもとに殺した。 「っゆぅぅ…つかれたらお腹がすいたよ。っゆ!?こんなところにあまあまがあるよ!」 「ほんとだ!おか~しゃんすっご~い!」 踏み潰したことで姉まりさの餡子が外にでたのだが、 それがなんなのかは制裁に夢中だった母れいむと子れいむたちにはきがつかない。 また、死臭にも気が付いていない。自分たちが制裁をしたため、鼻がばかになっているのだ。 「む~しゃむ~しゃ…しあわせ~!!!」×3 餡子を分けた者を殺し、その餡子を頬張る母と姉妹を子まりさは涙を流しながら見つめた。 それでも、『逃げる』という選択肢は子まりさにはなかった。 まりさの狩場は主に2つ。ゴミ捨て場と河川敷だ。 ゴミはとれない日も多いが、秋であることから、バッタやコオロギといった虫が沢山とれる。 捕まえた虫をその場で食べるということを子まりさはしない。 つまみ食いは母でいぶから禁止されているからだ。 もしばれたら、制裁されるという恐怖から、食べたいという欲求を我慢し、狩りする。 たくさん捕まえれば、自分も食べれると信じて。 「はぁ~、ったったのこれっぽっち!?ばかなの?しぬの?」 子まりさ一匹の成果にしては十分すぎる量だが、一家を養うには少なすぎる。 母でいぶは子まりさを罵り、食料を自分たちだけで食べる。 そして、子まりさに尻をむけ、 「くずで のろまな まりさは、うんうんをたべな!」 「ゆぷぷ…ごみくじゅな まりちゃは うんうんが おにあいだよ」 勝手なことを言いながら排泄をする家族。 「うんうんたべるよ…」 もはや子まりさの食事は家族と、自分がだしたうんうんだけなのだ。 結果当然、子まりさの元気はなくなる。 非ゆっくり症にかかるのも時間の問題だろう。 日に日に弱る子まりさ。 結果、日に日に少なくなる狩りの成果を見ながら、母でいぶはある決心をした。 「みんな、おひっこしを するよ!」 朝、家族のうんうんを食べているとき、でいぶが言う。 「おぴっこち?」 「そうだよ。おひっこしだよ。にんげんさんの ところにいくよ!」 『にんげんさん』という言葉に戦慄をおぼえる子まりさ。 父の教育と、ゴミ漁りで人間=ゆっくりをゆっくりさせない恐ろしいものという認識があるからだ。 「おかーさんはね、もとかいゆっくり だったんだよ。ぎんがを てらす ほしさんのような ひかり かがやく ぎんばっちさん だったんよ。 どれいの じじいと くらしていたんだけど、どれいのくせ におちびちゃんを つくるなって いってきたんだよ!」 「ゆー!そりはゆっくりできないよ!」 「そうだよ。でも でいぶは かんっだいだから がまん してたんだよ。 そしたら あるひ ありすが『そんなのは とかいは じゃないわ。いっしょにくらしましょ』って さそって くれたんだよ。 でいぶ うつくしすぎて ごっめんねー。」 アリスと駆け落ちをしたらしい。ここで子まりさは疑問に思う。自分の父であるまりさと駆け落ちをしたのではないのかと。 「でもね、ありすは でいぶの びーなすさんも うらやむ ぼでぃさんだけが もくてき だったんだよ! おちびちゃんが うまれたら こそだてもしないで どっかいっちゃったんだよ。 ありすがごはんさんを もってこないから おちびちゃんたちも みんなえいえんにゆっくりしちゃったんだよ。」 アリスは狩りの最中に虐待鬼意参に捕まり絶命。全滅した赤ゆっくりたちは飢えたでいぶが美味しく頂いただけの話だ。 「ふこーの どんぞこにいた でいぶが なきながらあるいていると、まりさがなぐさめてくれたんだよ。 そして、おちびちゃんたちが うまれたんだよ。でもまりさは やさしかったけど、くずでむのうだったんだよ。 でいぶは ふこーのほしさんの もとにうまれたんだよ。」 悲劇のヒロインとしての自分に酔うでいぶに、世間をしらない子れいむたちは同情した。 「おきゃーしゃん…かわいちょう……」 「でも だいっじょうぶだよ!どれいの じじいの ところにいってやれば、 でいぶが いなくなってこまっているじじいが またでいぶに ほうしするよ! かわいい でいぶにの おちびちゃんたちもいるから なんの もんっだいもないよ!」 「しょーだね。れいむ きゃわいいもんね!」 「どりぇーのじじいから あまあまを たっくさん けんじょうさせよーにぇ、おかーしゃん!」 バラ色の未来を描く母と姉を前を子まりさは冷めた目で見てた。 『ああ、今日自分は死ぬんだ。やっとゆっくりできる。』とぼんやりと考えているのだ。 だが、逃げようとは思わなかった。 『父まりさが命をかけて守った家族だ。最後までいっしょにいよう。そしてお空のゆっくりプレイスにいる父に褒めてもらおう』 そう思い、家族と最後の散歩として、でいぶたちには引越をする。 そして、かつて自分が過ごした、今は住人が変わっているアパートの一室、れいむの住む愛川宅まで来たのだ。 後編に続きます。
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/24665.html
せーふてぃねっと【登録タグ あめちゃn せ 初音ミク 曲】 作詞:あめちゃn 作曲:あめちゃn 編曲:あめちゃn 唄:初音ミクAppend 曲紹介 あめちゃn氏 の10作目。 ストレートな感じに仕上がったと思います。聴いていただけたら幸いです。(作者コメ転載) PVは ちりめん氏 が手掛ける。 歌詞 また やっちゃった 好かれたいエゴが裏目に出て 「あなたは敵だ」決め付けて 逃げる理由を作ってた 笑いながら すんでのところで踏ん張ってる バレてないかな見せ掛けの強さ ――誰が望んだ? ふんわりふわりまどろんで 「あなたの不安を無くします」と やさしげな BGM のなか美女が笑ってる 嫌われ者のセーフティネット どこかに用意してないかなあ 少しだけ繋がってた 糸も切り離したいな 嫌われ者のセーフティネット 何も考えず飛び込んでいたい 月々いくら? ああ しかめつら どこに隠れたら 知らずに済む? 大丈夫だ と 同じ仮面 そっか 他人事 だっけ ゆらりゆらり夢のなか 「あなたの安心守ります」と 穏やかな色に囲まれて美女が笑ってる 落ちこぼれたらセーフティネット どこかに用意してないかなあ 生きていれば十分だって 思って沈んでいようか 落ちこぼれたらセーフティネット そんな期待を小さなポケットに 押し込みながら つぐなうことも罪とか 謝ることも甘えだとか 責められる任務なんていつ 請けようと したっけ? もう いいや 嫌われ者のセーフティネット どこにも用意してないけど 少しだけ繋がってた 糸も頼りないけれど 落ちこぼれたらセーフティネット そんなの用意してないから かろうじて支えていた 地面の上 自分の足で せめて立ち続けていよう ちょっとだけ 跳びあがって ああ 今はそれだけ コメント よかった♪ -- 名無しさん (2013-05-07 15 02 10) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/iruna_ss/pages/172.html
トップ→アイテム→収集品→収集品/た行→収集品/つ→艶やかな翅 【DMM.com】DVD&CDレンタル【1ヶ月無料キャンペーン中】 艶やかな翅 ☆ホワイトアント Lv251・252(エリウム地区)
https://w.atwiki.jp/sakura8941/pages/43.html
朝まで5分 シュガーウィルス・レイン いつだって背景 僕の輪郭を越えて 雨のち雨 モラトリアム 橙色を背負って 夕闇に浮かぶ 満ち欠けを繰り返す おやすみなさい 鮮やかな空 10題
https://w.atwiki.jp/okieroparo/pages/95.html
5-547-548 イズチヨ 小ネタ幸せ篠岡 イズチヨ ◆VYxLrFLZyg 今日もいい天気すぎて、とっても熱い。この炎天下、みんな野球できるって元気だねえ。 おっと、熱中症にならないように、ドリンク用意しないと! そう思ってジャグをチェックするともうほとんどからだった。 慌ててジャグを自転車にくくりつけて、ひとっ走りする。 はぁ、ほんっと今日って暑い。 いつも平気なジャグが、今日はいやに重たく感じる。どうしてだろう? やっとの思いで、ジャグをベンチに置いて、ほっと一息ついたら、 景色がなぜか急に暗くなった。 あれ?急に天気悪くなったな。雨でも降るのかな? そう思って空を見上げると、雲ひとつないのに、どこか暗い。 どんどん暗くなってくる。 「篠岡!?」 誰かが私を呼ぶ声がするからそっちを振り向いたら、みんなこっちを見てて。 世界はどんどん暗くなって、その片隅に泉くんが走ってくるのが見えた。 そして、体がふわっと浮く感覚が私を包んで、真っ暗な世界になった。 額にひんやりした手が置かれている感触に気がついたら、目の前に泉くんがいた。 「あ、あれ?泉くん?」 私の額に手を置いたままで、不機嫌そうに泉くんが覗き込んでくる。 「篠岡。ちゃんとお前も水分取れよ。」 慌てて身を起こすと、泉くんが水を差し出してくれて思わず手にとって一口飲んだ。 「私・・・グラウンドで・・?」 周りを見渡すと、保健室で、私はベッドに寝かされていたみたい。 「急に倒れるからびっくりしたぜ。」 「え?私倒れたの!?」 「意外と重いな。篠岡って。」 ええ?っていうことはもしかして 「泉くんが運んでくれたの!?」 そう聞くと、泉くんはまさしくニヤっと笑って。 「おう。こう抱いて運んだぜ。」 手をお姫様抱っこの形にして私に見せてくる。 グラウンドからここまで泉くんが私をお姫様抱っこで運んだの!?は、恥ずかしい! 思わず両手で顔を覆ってほっぺが熱くなるのを抑えようとした。 「ホラ、もっと水飲め。」 泉くんがそういってコップを差し出すけど、 頬が赤いのを泉くんに見られたくなくて思わずぷいっとそっぽを向いたら。 腕と顎を掴まれて強引に泉くんの方を向かされ、いきなりキスをされた。 唇を割って入ってくる少し暖められた水が私の喉を通る。 思わずこくんと喉を鳴らして飲み込むと、泉くんはそのまま舌を絡めてきた。 「ん・・・。」 強引な泉くんの行動に翻弄される。さっきまでグランドで走り回ってし、 私自身すごく汗をかいていて、自分の匂いがすごく気になる。 なのに、泉くんからはなぜか石鹸の匂いがして。 男の子のなのに、どうしてちっとも汗臭くないんだろう?野球部員のクセに! 泉くんの手が急にシャツの中に入ってきて、慌ててその手を捕まえる 「ちょ、ちょっと!?泉くん!?」 「せっかく誰もいないし、多少遅くなったっていいだろ。」 泉くんは強引に私の服を脱がせにかかってきて、う、ウソ!こんな所で!? 「え、い、泉くん!」 思わず声を荒げたら、泉くんが私の両手をがしっと握り、至近距離で私の目を見つめてくる。 私の大好きな、あの黒目の大きい、吸い込まれそうな目で。 「いやか?ホントに嫌なら、やらねーよ?」 ずるい、そんな暖かい目で見つめられて反抗なんてできるわけないじゃない。 「ひ、人が来る前に・・その・・。」 目を逸らしてそのつぶやくように返事をすると、泉くんがニッコリ笑った気配がした。 背中のホックをはずされ、シャツの中に手が潜り込んで、 女性のように細い泉くんの指が私の胸をまさぐる。 それだけでゾクリとするのに、突起を指で弾かれ、捏ねられる。 声がもれそうなのを必死に手で口を塞いで。みんな部活中なのに、 保健室で泉くんとこんなことしている。 ベッドの上にうつ伏せに組み敷かれ、腰だけ高く突き出される。 するっと脱がされて泉くんの視界に私のが晒されている。 その羞恥心と、いつ人が来るかわからないスリルは、それだけで私を溢れさせる。 「すげ。篠岡。」 息を呑むようにつぶやいた泉くんの声が、私の中心をさらにゾクリをさせて。 泉くんが一気に侵入してきた。 「っ!!!んっ・・・・・!!」 必死で声を抑える。泉くんの与える振動は、私をさらに揺さぶって びりびりと体中に快感が走る。 「篠岡。好きだ!」 めったに言ってくれない、私の一番聞きたい言葉をこんな意地悪なタイミングで言う。 「わ、私も、好き・・・。」 必死で答えると、泉くんがぎゅっと抱きしめてきた。 女の子っぽい顔立ちなのに、かわいい顔してるのに、 こんなにかっこいいなんて、反則だよ。 終わり