約 13,534 件
https://w.atwiki.jp/voicetwitter/pages/310.html
名 前 : 福田 恵美子 ( フクダ エミコ ) 誕生日 : 1985年12月7日( いて座 ) 血液型 : A型 出身地 : 福岡県 所 属 : アイアム エージェンシー 福田恵美子@femi_plus #twitter_widget_profile
https://w.atwiki.jp/slumdank/pages/228.html
PF 188cm 80kg バスケ力:18000~100000 仙道が認めた ディフェンスは初心者並みにザル 福田の方が魚住より使える 福田とかあんなのスピードもジャンプ力もない桜木だろ 福田のドライブは特別DF上手い選手じゃないと止めらんないでしょ 武藤さんでフルボッコ、三井ですらファウル重ねて抑えられるくらいだし シュートレンジは狭いしディフェンスも下手だけど、湘北戦で21得点(描写)、海南戦で30得点 粘りの強さで桜木の如き自らとーるを連発 翔陽戦、海南戦を戦い抜いてきた桜木に辛酸を舐めさせた初めての選手 福田はOFは海南から20点取れるが三井には止められるOFでDFはよくない リバウンドは菅平よりだいぶマシ。 攻撃力は菅平の相手にならない 福田には覚醒要素がある。 チームが危機に陥いり、自分が頼りにされてるのを知覚すると覚醒してディフェンスもまともになる。 福田は桜木より強いんだっけ?オフェンスだけだし全国桜木の敵じゃない 中学からバスケやってるにも関わらず高校からバスケ始めたような 桜木や森重に追い抜かれてるあたり大したことないのが分かる 力のない陵南にいるからいくらかはマシに見えるけど 山王や大栄ならスタメンどころかベンチ入りできるかも怪しい アニメでは福田のオフェンスは仙道並みと言われてる 福田なんてメガネ君以下 オフェンスしか取り柄がない割にはミドルが入らんとか致命的だし ゴール下 福田>>木暮 ミドル 福田<<<木暮 3P 福田<<木暮 ディフェンス 福田<<<木暮 よってメガネ君の勝ちwww
https://w.atwiki.jp/ivdd/pages/3525.html
福田朱子 出演 画像・動画検索 Google/Yahoo!/Bing/YouTube 福田朱子「AKANE、アグラはじめます!」 監督 関谷康正 メーカー ブレイン 発売日 2018/2/22 通販 Amazon.co.jp DMM
https://w.atwiki.jp/resonant/pages/240.html
福田明日香 この項目は『リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ』(以下、リゾスレ)に発表された小説の登場人物、福田明日香に関する事実を記述していきます。モーニング娘。メンバー福田明日香さんについての情報をお求めの方は、適切なサイトをお探しになることを推奨します。(但し、実在のアーティストの楽曲のPVから想像した作品を投稿していくリゾスレの性質上、実在する福田明日香さんに関する事実の記述が一部に存在する事を、ご了承ください) 1.リゾスレとの関り 2.人物像 3.他の登場人物との関係 4.実力 5.福田明日香が登場する作品例 1.リゾスレとの関り リゾスレにおいては、卒業メンバーの中でも登場回数は皆無に等しい。 所謂初期メンバーであり、またモーニング娘。に在籍していた期間が短いことから、彼女のパーソナリティを掴む事ができない作者が多いのが原因かと思われる。 それゆえに、彼女が主人公として登場する(59)264「声を奪われたカナリア」は異色中の異色作である。 2.人物像 上記項目にあるように、登場作品がほぼ皆無に等しいため、人物像を語るのは極めて困難。 少ない登場作においては、クールでどことなく醒めている、という娘。在籍時のイメージそのもので描かれている。 3.他の登場人物との関係 数少ない登場作品の中では、特に安倍なつみと親しい様子が伺える。 詳細は「5.福田明日香が登場する作品例」の項目を参照のこと。 4.実力 (59)264「声を奪われたカナリア」では、ダークネスを抜けた身でありながら、矢口や市井などの刺客たちを強力な念動力で葬っている描写が見られる。 (88)693『リゾナンターЯ(イア)』番外編 「朝靄・5つの影」では、敵対した相手を自殺に追い込む精神操作の使い手として登場している。 5.福田明日香が登場する作品例 (※登場する全作品ではありませんのでご了承ください) 作品のネタバレに注意(※左下の[+]をクリックすると本文が開きます) +... (08)668 『孤独者たちの信念』 あの日の出来事が、二人の信念を決定づけた。 「できないことは何もない」という心と、「できないことは何もしない」という心。 (59)264「声を奪われたカナリア」 ダークネスを脱退する代償として、「声」を奪われた明日香。仮初の母や弟とともに一般人として暮らす明日香だが、闇の足音は確実に彼女に近づいていて・・・ (88)693『リゾナンターЯ(イア)』番外編 「朝靄・5つの影」 全国から、能力者の明日を担うものとして集められた5人。とある任務のため、彼女たちは名もなき樹海を掻き分け目的地へと向かっていた。
https://w.atwiki.jp/3size/pages/2701.html
福田琴美 プロフィール(スリーサイズ、カップ情報) フクダ コトミ 生年月日:1994年08月01日(27歳) 身長:156 体重: B:88 W:56 H:82 カップ:F 備考: Wikipedia: 関連URL: http //gold-rush.co.jp/kotomi-fukuda/ https //news.mynavi.jp/article/20190924-898678/ 所属アイドルグループ コンテスト 出演ドラマ 関連タグ:福田琴美
https://w.atwiki.jp/sh_takasen/pages/36.html
♪嵐呼べよ福田(ヘイッ)風を切れよ福田(ヘイッ)あふれる情熱見せてくれ 福田秀平 背番号37 外野手 右投左打 愛称は「福ちゃん」。球団公式によると「新幹線」や「速水いまいち」とも呼ばれているらしい。ヒントは顔。 NHKのアナウンサーに「エキゾチックな顔立ち」と評されたことがある。 スレにて出現する顔文字は「(,,’」’)」。 神奈川多摩大聖ヶ丘高校出身で、同校初のプロ野球選手。2006年のドラフト会議にて、大嶺(鴎)の外れ1位として指名され、平成生まれの第1号選手としてホークスに入団。 「リターナー福ちゃん」とも言われるほど、走塁センスや得点率が抜きんでており、参考ながら32連続盗塁成功のプロ野球新記録の保持者でもある。解説者の西村龍次に「福田が塁にいる時はいつも、ホームに帰ってくるイメージがある」とリターナー福ちゃんぶりを認定されている。 2009年オフには、燕の田中浩康と米アリゾナで自主トレ敢行。しかも「宿泊代を浮かすため」二人して宿泊先は魔将ガイエル(元燕)の自宅。ガイエルいい人。 2010年5月22日の広島戦にて、数をこなしたことのない外野手として初スタメン。エンタイトルタイムリーツーベースを放ち、プロ初打点。試合がそのまま終了すればお立ち台あるで!…だったはずが、捕球しようとしてバランスを崩しずっこけ、味方ベンチの爆笑を受けながら2点献上。→即交代で、お立ち台はお預け。ワッチも呆れとったわ。 森本はこのずっこけ場面を「2010年印象に残ったプレー」として感謝祭の大スクリーンで流すというS行為を発揮。なお、福田本人はこの時、ウインターリーグに派遣されていた。 2010年オフに、監督のすすめもあって両打から左打固定に。 迎えた2011シーズンはベテラン勢の故障や不調もあり、スタメン機会を与えられることが増えると、アッキーラとのWスチールで、ホームスチール成功をしたり、9月6日のハム戦では、ラスボスダルビッシュを相手にたかせん住民が「無理ゲー」と思う中、大石ヘッドコーチのすすめもありスタメン出場。6回に値千金のタイムリーツーベースを放ち、更に次の打席ではスリーベースと、たかせんを「福ちゃん最高や!」「ダルキラーや!」と沸かせたりした。ちなみにこの試合(in札ド)でプロ初ヒロインを受けた。 9月30日の獅子戦で、エース西口からプロ入り初HR。10月1日の獅子戦では、打線沈黙の中、試合を大きく動かすタイムリーツーベースを放つ!9回にはローリングキャッチで最後の打者を抑えた。ものの、リーグ優勝 超えられない壁 美技だったため、ニュースでも取り上げられることはなかった。でも(上記の初スタメンエラーもあって)ワッチは褒めとったわ。 シーズン最終戦は、獅子と檻のCS進出(3位)をかけた試合であり、先に勝利した西武は檻の敗北でCS進出が決定するため、西武ドーム内でまさかの中継。のみならず、福田の打席では福田の応援歌を獅子ファンが熱唱という不思議現象が。9月30日、10月1日のようなことがあったため、福田が打つとねこせんでは「福田はねこが育てた」 「福田育てといて良かった 」「さすが俺たちが育てた福田や」などと大絶賛された。 CS第3戦では、10回裏に代走で登場。長谷川のタイムリーで生還すると、更に12回裏に今度は長谷川のサヨナラタイムリーで帰還しCS突破に貢献した。 2012年シーズンは外野手として登録され、シーズン当初は主に代走などで活躍し盗塁成功率100%の数字を残すも、膝痛により離脱。11月に左膝の軟骨損傷による内視鏡手術を行う。担当医から、「再びグラウンドに立てる確率は30%」だと告げられたそうだが、懸命なリハビリが実を結び2013年初夏に二軍に合流。7月3日に一軍に上がると6日には復帰後初スタメン。3塁打で自身の復帰を祝った。福ちゃん本当におかえり。 2014年シーズンからは背番号が「31」に変更となるも怪我に泣かされ、リハビリに費やすシーズンに。 2015年からは背番号が再び「37」になる。幾多の怪我に悩まされながらも、5月8日に一軍に復帰しその日にスタメン出場 適時打を放つ。「野球やってて良かった。野球ができて良かった。小さい頃にお父さんに言われた言葉思い出しました。”野球できる事に感謝”ケガして色々な人に支えられた。先輩後輩があんなに喜んでくれるとは思わなかった。感謝。明日も頑張ろ!」と自身のツイッターで喜んだ。そしてその「明日」こと翌日には、2011年から続いていた連続盗塁成功を「32」に伸ばし、64年南海・広瀬を抜くプロ野球新記録を達成した。 エピソード 2016年オフに結婚。 ハリーホークや某AV女優に似ていると言われたりするが、2012年交流戦ライバル宣言では「少し似ていると言われた」とカープの野村の名前を出している。 ホームで初ヒロインを受けた際は、緊張したのか「はい、ありがとうございます」連呼 打てども響かない返しでドーム たかせん民 和田を爆笑させる。ヒロイン後、お母さんから電話がかかってきてお説教されたらしい。本人曰く「あれはもう忘れてください」」とのこと。キャンプ恒例だった朝の声出しでも案の定カミカミ。 2009年のシーズン前には、「VIVA!スポ」で今シーズンの目標を尋ねられ、他二軍選手が「一軍に上がる」ことを目標とする中「ファームのレギュラー」と発言。謙虚すぎるとコンバット満に何度も突っ込まれた。 2011年のビールかけでは、「今日の主役」とプリントされたたすきを掛ける。 城所に懐いており、城所が新しい服を着ているのを見ると「それどこで買ったんですか?俺も真似していいですか!?」と同じ服を買って来ることも多いとのこと。また、トークショーにて、城所の部屋に勝手にマイルームをつくっていることが発覚。「半同棲ですね」と司会者に言われ、嬉しそうにうなずく。 ギータとも仲が良く、2016年シーズン中にチャンスで代打を出され悔しさから涙を流した際には(本人は泣いてないと否定)、ギータが「涙」が歌詞に入った歌を福ちゃんの登場曲にこっそり差し替えるという荒っぽい慰められ方をしている。 非常に均整のとれた体つきをしており、鳥越コーチ曰く「首から下は完璧」らしい。 契約金の一部を使って、悪性の腫瘍により足を切断した父に義足をプレゼントした孝行息子。19歳の時にその父が急逝し、ショックのあまり投げやりになったが、同時期に奥さんを亡くした鳥越コーチに「お前の気持ちは俺も分かるけど、野球のときは忘れよう。それがお父さんのためだ」と言われ、立ち直ったという。 2011年リーグ優勝のビールかけでは「この喜びを誰に伝えたいですか?」と質問したインタビュアーに対し、笑顔で「天国の父ちゃんに!」と答えた優しい子。 何故か松田をライバル視しているらしく、「Going」で食事会が特集された際には「(無安打の松田に)今日何本ヒット打ちました?俺、2本。ウィ〜(ドヤッ)」発言や、本多の「ホークスはこちらが質問できる雰囲気を先輩が出してくれるよね」という言葉を受けての「僕結構聞きますよ。内さん、ポンさん、タムさんにも結構聞いたりするし……宣さんには聞かないですけど」 発言で、たかせん民を爆笑させる。番組では終始いじられ役で、「秀平のせいだぞ、謝れよ!」と先輩一同にヒドスな無茶ぶりをされ、特に悪くないのに謝るはめに。 ハムの斎藤佑樹とは高校時代から親しく、一緒に初詣に行ったりした仲。元鴎の角晃多とも6歳ごろから弟のように仲良くしていたとのことで、角が支配下登録選手となった日にはツイッター上で喜んだ。 苦手な食材はトマトで、特にトマトジュースはダメとのこと。 Twitterを始めて、真っ先にフォローした相手はなぜかホークス関係者ではなくダルビッシュ。 川﨑のことを大変尊敬しており、Twitterのアイコンもツーショット。好きな言葉も「大切なのは前に出る姿勢」と、先輩のモットーを掲げている。プロ初打席で竜の吉見相手に三振してベンチに戻ったところ、川﨑が「秀平!俺が敵を打ってくる!見とけ!」と宣言。そして、ライトスタンドにホームランを打ち、戻ってきて「秀平!見たか!こっからだ、プロは!」と言ったことを思い出に挙げている。2015年シーズン中、怪我に悩まされている間、「心が割れたらだめだ」と川﨑から受けた激励と連続盗塁記録が福田を支えたのだそう。 2000本安打を記録した解説者の加藤英司に2011年9月19日の檻戦で 「タイミングの取り方が抜群。数年後、間違いなく主力になる選手」とベタ褒めされる。ウィ〜。 選手サロンではビーフカレーがお気に入りで、ファン向けにも販売されているレトルトを買い込んでいる。 ヒーローインタビュー ドーム初お立ち台
https://w.atwiki.jp/shibumakubungei/pages/92.html
福田 誠 タイトル:福田 誠 作者:南雲 逸人 掲載号:2013年文化祭特別誌「色硝子」 「笹沼君」 はい、なんですか編集長? 背後から浴びせられた野太い呼びかけに、私は顔を見ずに返事をした。 九月七日土曜日。編集長からその誘いが来たのは、いつもと変わらない日だった。 「最近良い記事は書けているかね?」 私は返答に詰まる。意地の悪い質問だ。 そんなこと、編集長であるあなたが誰よりもわかっているでしょう、と言えたらどんなに楽だろう。残念なことに、私の心に眠っていたらしい些細なプライドが、口を開くのを邪魔してくる。 ここのところ、私は自分でもわかるほど、まともな記事が書けていない。いや、書いてもほとんど採用されないのだ。スランプ……とはまたちょっと違う。一時期から急に、担当雑誌「月刊 囁き通信」の方向性が変わってしまったのだ。ゆえに、柔軟に方向性を変える事が出来なかった私の記事は、転換の波に呑まれ少しずつ息を潜めていってしまった。 「返答無し、か……まあそうくるだろうと思ったよ、君らしい」 ……これは新手のリストラだろうか。そんな疑念がふと私の頭をよぎる。 「いや違うんだ……いや、やはり違わないかもしれない」 もごもごと語尾を濁らせる編集長は、かぶっているハンチングをなぜか目深にかぶり直す。はっきりしない編集長なんて、らしくないな。なんなんだ一体。 いぶかしむ私に、編集長は手招きをしながらこう言った。 「ここじゃなんだ、少し場所を変えようか。来てくれ」 あれ、でも最近編集長忙しいんじゃありませんでした? なんでも、追ってる事件が解決しそうだからとか何とか。 「ああ、あれはもう良いんだ。だから、そんなことより早く来てくれ、記者にとって時間は何よりも大事だ! タイムイズマネーだ!」 時間と金が同等なら、それは何よりも大事という事にはならないんじゃないですかね? そうつっこむのは流石に野暮だろう。 こうして私は、編集長に急かされながら、喫茶「珈琲庵」へと行ったのだった。 ドアを開けると、カランカランというベルの音とともに、優しい顔をした白髪の店主、ゲンさんが迎えてくれた。 「いらっしゃい……なんだ、テラに笹沼君じゃないか。真昼間からどうしたんだい」 「やあゲンさん、ちょっと社内では相談しづらい事があってね。少し場所を貸してもらうよ」 かぶっていたハンチングを脱いで、オールバックを撫でつけながら言う。 「構わんよ。……それにしても、笹沼君に相談とは、テラ君もおちぶれたもんだ」 編集長は苦笑しながらテーブル席に座った。私もそれに倣うが、多少むっとしていたのは言うまでもあるまい。 店主の林田 源内さんは御歳七十歳、珈琲を淹れ続けて四十年以上にもなる大ベテランだ。編集長はゲンさんの大学時代の後輩で、この店に長い間通い詰めている、数少ないというか二人しかいない常連客のうちの一人らしい。……大変不名誉な事に、そのうちのもう一人は私なのだが。 珈琲庵は相変わらずの客の少なさだった。どうしてこんなに客が少ないのにこの店は東京の一等地で三十年も店を構え続ける事が出来ているのだろうか。甚だ疑問でしょうがない。 「……笹沼君、君今失礼なことを考えなかったかい?」 いえいえそんなことありませんよ。 「なら良いんだけどね……これでもお客さんは来るんだからね、刑事さんとか、新聞記者とか」 そう言ってゲンさんは私達の前にホットコーヒーを置いて、場を去った。 私はコーヒーをすする。うん、苦い。ほっとする苦味だ。私がカップを置くのを確認し編集長はゆっくりと口を開いた。 「さて、では本題に移らせてもらう」 今までにないほどの真剣な面持ちに、思わず身構えてしまう。 「おや、すまん、怖がらせるつもりは無かったんだ……少し、頼みごとをしたかっただけなんだ」 頼みごと、ですか。編集長が私に? 珍しいこともあるもんですね。 「確かに珍しいな、勤務中に焼きそばパンを買わせた三日前以来か……おっとそんな微妙な顔しないでくれよ、冗談だよ冗談」 編集長はゆっくりとコーヒーを一口すすった。その間、私は店内に流れる曲名も良さもわからなジャズに意味も無く耳を傾けてみる。もちろん歌詞は聞き取れない。 「で、今度こそ本題に移らせてもらう」 はぁ。 かちゃかちゃ、とゲンさんがカップを洗う音が店内に響く。そんなに洗っても来る客なんて僕ら位でしょうに。 ゲンさんがカップを洗い終わったことを確認すると、編集長はゆっくりと重い口を開いた。 「君には、いま東京で起きている連続殺人事件について調べてほしいんだ」 カップから出る湯気が、ゆらりと揺れた。 それって、もしかして。 「そう、『六本木 福田事件』だ。もしかして、って反応なら話は早いな。……とはいえ、記者たるもの、ニュースを毎日チェックするのは当然と言えば当然なんだがな」 編集長は、私から目を逸らしてまたコーヒーをすすった。 六本木 福田事件。 九月一日の朝、六本木ヒルズで三人が殺されたのを皮切りに、東京都内で相次いで起こっている殺人・失踪事件の総称だ。 細かく説明すると、二〇一三年九月一日、六本木ヒルズで三人の男性が死体となって発見された。三人の男性の首元には一枚ずつ「福田 誠」と書かれた名刺が置かれており、その事件が発生してからというもの、都内で殺人事件が起きる度に「福田 誠」の名刺が被害者の近くに置かれるようになった。また、福田事件が発生してから都内だけで十人以上の失踪者が出ており、これも何らかの関係があるとして福田事件の一部として見られている。 実際、福田 誠という男は名刺に書かれた企業に勤務しており、顔写真も全国放送で公開された。だが、当の福田本人は現在消息が途絶えている。このことから、警察は彼が仮に犯人でないとしても、必ず事件のカギを握っているとみて捜査を進めているようだ。 しかし一部では、かつて無いほどの規模の事件だからか、「これは神隠しだ」「うみわらしの祟りだ」などと騒ぎ立てる人も多いらしく、それゆえかこの業界では福田事件について調べるのはタブーとされてきた。どんな物事にもずかずかと土足で踏み込むこの雑誌業界では大変珍しいことと言えるだろう。 こんなもんでしょうか、編集長。 「うむ、合格だ。記者としてちゃんとやるべきことはやっているようだな。あとは記事のクオリティ、か。ハハハ」 どうやら編集長は心の底から笑っているようだ。私にとっては残念ながら笑い事じゃないのだが、言ったところで何の解決にもならないし、今言う事ではないだろう。そう思い、コーヒーをすする。さっきより苦い気がしないでもない。自然と眉間にしわが寄る。 私はカップを置いて問う。それにしても、どうしてあの事件についての記事をうちで書こうと思い立ったんですか? それに、どうして僕なんですか? 編集長は鷲鼻をさすりながら、反対の手で私を制した。 「まあ待て待て。順を追って話そう。まず、どうしてこの事件を追う事にしたかなんだが、それは簡単なことだ。俺はオカルトの類を全くと言って良いほど信じていない。だからこそ、そんなくだらない理由で調べていない他とうちとで差を付けたいんだよ。福田事件は今こそ最高に熱いネタだし、囁き通信の売り上げを伸ばすにはもってこいだろ?」 ああ、なるほど。編集長らしいと言えば編集長らしいのかもしれない。私にわけを説明する編集長の目は、「編集長」としての目ではなく、入社してから記者として最初に受け持った「月刊 囁き通信」の仕事を忠実にこなし、ときには攻めた記事を書いたり、お涙頂戴の記事を書いたりして、「月刊 囁き通信」をうちの会社の看板雑誌へと大成させた立役者、寺下 登の目だった。 確かに、編集長に抜擢されてもなおメイン記事は自分で書くと言う徹底ぶりなのにもかかわらず、最近電子書籍の普及に伴い、「月刊 囁き通信」の売り上げは少しずつ落ちてしまっている。ここで電子書籍に載ってないネタを使う事は、売り上げを増やすにはある意味不可欠と言っても良いのかもしれない。 ……問題はもう一つの方なんですよ。 「ん?」 編集長は何のことかわからない、と言いたげに首をかしげる。ゲンさんがコポコポとコーヒーを淹れる音が店内に響く。 いやいや、とぼけないで下さいよ。福田事件は、囁き通信売り上げ増加のためのメイン記事になる超重要事件じゃないですか。そんな重要事件、私が追うべきじゃないでしょう。編集長が直々に追うか、もしくは将来有望な新人に託してみるか……ほら、綿貫とかかなり良い記事書くじゃないですか。この間もアイドルの熱愛すっぱ抜きましたし。あのアイドル熱愛発覚の後丸刈りにしたんですよね、全く恋愛禁止を破るなんて不誠実だと思ったら責任の取り方だけは一丁前なんだから…… 「笹沼君。そろそろ現実から目を背けるのはやめたらどうだい」 編集長の声音が変わった。私は口をつぐむ。 「君ならおそらく分かっているだろう。囁き通信の売り上げが落ちているもう一つの理由に」 ……はい。私は顔を俯け頷いた。編集長の前で言っていいのかは分からないが、理由は分かっているつもりだ。それは、囁き通信の…… 私の言ったことを聞くと、編集長は満足そうに頷いた。胸元から煙草の箱を出すと、「一本、どうだい?」と誘ってくる。私が吸えないのは知っているでしょう。私が言うと、編集長はハッハ、と笑って自分で煙草を咥えて百円ライターで火を付ける。私達の、いつものやりとりだ。 ゲンさんはカウンターからそんな私達を見て、少しだけ眉をひそめる。しかし迷惑がるゲンさんの顔を一秒たりとも見ることなく、編集長は煙草をふかしながら二の句を継いだ。 「そう、囁き通信の中途半端なゴシップ誌化だ。若くしてうちの担当になる若い記者は皆胡散臭い眉唾物のゴシップを煽るだけ煽って記事だと言い張る。そんな記事は囁き通信では求めてないんだよ。俺達が勤めてる東栄出版にゴシップ誌なんて山ほどあるし、そんな眉唾ゴシップを記事にしたいならそっちでやってほしいんだ。でも、その理念を理解できているのは、今じゃ私の知る限り君だけなんだ。だからこそ、君に福田事件を、追ってほしいんだ」 編集長はゆっくりと煙を吐く。灰色の煙は口から天井へと上り、シーリングファンによってやんわりとかき消された。 でも、そうだとしても、私じゃなくて編集長が自分で記事書けば良いんじゃないですか? 「……分からないかい、笹沼君。これは救済措置なんだ」 またしても、編集長の声音が変わった。その一言に、気圧される。救済、措置? 「実は俺、社長に言われてるんだ。囁き通信担当から一人リストラしろ、ってな」 ……ああなるほど。 「ああ。社長は残念ながら囁き通信の理念を理解できてない。だからこそゴシップ化に対してなんにも疑問を抱いてないんだ。……つまり、リストラの対象に真っ先に浮かぶのは笹沼君、君なんだ」 ふぅっ。煙を、吐く。 「これは、君に与えられた最後のチャンスなんだよ。社長に囁き通信の方針をここでちゃんと見せつけてリストラを回避する、最後のチャンスなんだ。 でももちろん、危険もある。なんてったってあの地下鉄の悪夢を除けば東京史上最大規模の殺人事件なんだからな」 言うと、編集長は煙草を灰皿に押しつけた。煙草の先端は、ひときわ明るいオレンジの光を放ったかと思うと、ヂヂヂ……と燻って灰に帰した。細い煙はゆらりと昇ってすぐに霧消した。 「ゲンさん、ありがとう。代金ここ置いとくから」 「おうよ、またきてくれよ」 編集長は、テーブルに札を一枚置くと席を立った。よれたグレーのコートの裾が、立った勢いではためく。 「笹沼君、よく考えておいてくれよ」 カランカラン。編集長はそう言い残して、ベルの音と私達に見送られ、店内から姿を消した。店内の良く分からないジャズより、ゲンさんの「おいおい、あいつ一万円置いてったぞ……ついに目がイカレたか?」という言葉が、妙に印象に残っていた。 編集長と解散して三十分が経った。私は自分のデスクで一人物思いにふける。 新米記者でまだ右も左も分からなかった私に、編集長は記者のイロハを教えてくれた。だからこそ私は今こうしてこのデスクに座れているんだし、生活にも一応困ってはいないのだ。……残念なことにリストラの危機には瀕しているのだが。 でも恩師である事に変わりは無い編集長は、私に最後のチャンスをくれた。私に、期待をしてくれているのだ。 ならば、応えねばなるまい。 心に去来する編集長への恩を胸に、私は編集長のデスクに向かう。 背を向ける編集長に、私は呼びかけた。 すいません編集長、少しお話が。 「……やあ笹沼君、ついに決心してくれたのかい」 編集長は回転式チェアを半回転させ、口から大きく息を吐き出した。 ふぅっ。編集長の口から零れていく白い煙が、天井に溜まっていく。編集長は相変わらずいつものように煙草をふかしていた。……本当にいつも通りだ。 デスクに散乱した「月刊 囁き通信」のバックナンバーと煙草の空き箱、コーヒーの空き缶を横目に、私は話を切り出す。 例の件なんですけど、やっぱりやってみたいんです。編集長の思いに、応えたいんです。 編集長は私の出した答えに、笑みを一つ浮かべた。 「笹沼君なら、そう言ってくれると思ってたよ」 吸っていたまだ長い煙草を灰皿に押しつけると、デスクから大きめの分厚い茶封筒を引っ張り出した。机の上にどさりと置いて、私をちらりと見た。 ……これは、なんですか? 「今までの例の事件に関係していると思われる失踪者とか被害者の情報、リストにしといたから。使いたいように使ってくれよ?」 編集長は封筒を持ちあげる。のちに、ぼす、と茶封筒が勢いよく私の手に飛び込む。 中を見てみると、確かにリストが入っている。警察官、検察官、探偵、と被害者の職業までもがリストにまとまっている。 ……ここまでしてくれるなんて。絶対に、期待に応えてみせます。だから、見てて下さい。絶対に、私が福田事件の真相に、食らいついてみせます。 「……任せたぞ、笹沼君。囁き通信の方針は、君が担っているんだから」 のしかかるプレッシャー。私の胸中を察してくれたのか、編集長は私に煙草を差し出してくる。 「どうだい、一本」 いやいや、私は吸えませんから。 私達は、ハッハッハ、と気持ちよく笑った。 ――こんなこともあったなぁ。 私は珈琲庵でホットコーヒーをすすりながら、思い出す。 あれから実に三週間強もの時が経った。私は、依然として福田 誠を追っている。事件を追い始めた時からなぜか被害者は一向に増えず、代償として手がかりも増える事は無かった。このままではネタが鮮度を失ってしまう。早くしなくては……そう考えていた矢先。つい昨日のことだ。 やっと私は目撃者とのコンタクトを取ることに成功したのだ。しかもその目撃者が見たのは福田事件の中でも一番新しい事件の殺害現場だという。それならば聞いてみるほかあるまい。三週間以上にも及ぶ調査がようやく功を奏した。これで上手くいけば次号に記事を載せられるかもしれない。そうすれば首の皮一枚つながる。事件の調査も記者生命もつながるに違いない。 カランカラン。 「いらっしゃい」 ゲンさんの声で私は我に帰る。そうだ、私はその人とここで待ち合わせをしていたんだ。 こんにちは。貴女が大永 美月さん……ですか? 「はい……どうもこんにちは、大永です。ということは、あなたが記者さんですね?」 ええ、そうです。東栄出版で記者をやらせて頂いてます、笹沼といいます。ああ、とりあえずお掛けになって下さい。 私は椅子を手で指し示す。大永さんは申し訳なさそうに「失礼します」と言いながら座った。こういうところで椅子を引く、といった類の気遣いが出来ないのは流石私、といったところだ。 彼女はゲンさんに「カプチーノお願いします」と言うと私に向き直った。 「え、ええと……まずは何について話せばいいんですかね?」 では、その日あったことについて、ざっくりとお願いします。 「……はい、わかりました。あれは大体一ヶ月くらい前のことなんです……」 私、あの日は仕事から帰るのが遅くなっちゃって。……あ、仕事っていうのは花屋さんなんですけど。でもあの日は、いつもの仕入れ先の花農家さんが病気でダウンしちゃったらしくって休みだったから、他の花農家さんに連絡してたんです。そうしたら帰るのがすっかり遅くなっちゃって。帰りは日付が変わってしばらくしてからになっちゃいました。 それで、どうせなら夜の空気楽しむのも良いかなぁ、って少し遠回りして芝公園の方歩いてたら、男の人同士が揉めてる声が聞こえたんです。 声、ですか。 大永さんはカプチーノを飲むと、「あつっ」と小声で言ったのち続けた。 はい。すっごい揉めてるみたいでした。なんか「……だはあんただった……」「いや違う!」みたいなこと言いあってて。物凄い剣幕でしたよ、お互い野太い迫力のある声で。まあ意味がわからなかったんで、詳しく聞きとることはできなかったんですけど。 で、私酔っ払い同士の喧嘩かと思って、不謹慎だけど近くの物陰からその二人を観察することにしたんです……ごめんなさい。 いやいや、いいですよ、謝らないでください。 言いながら、私はメモ帳にペンを走らせる。 それで、ええと、どこまで話しましたっけ……あ、物陰に隠れたところまででしたね。 そのあと、さっきまで何かを否定してた人が、いきなり揉めてた相手に殴りかかろうとしたんです。そしたら相手が、近くにあった重そうな鞄でその男の人のことをガツン、って殴ったんです。全力で上から下に振り抜いたからだと思うんですけど、最初に殴りかかろうとした方は地面に叩きつけられちゃって、そのままピクリとも動かなくなったんです。 鞄で殴った方は凄く動転してたみたいで、動かなくなった男の人の胸元を漁って、革で出来た煙草の箱の大きさくらいのケースを取り出すと、そこから出したカードみたいな紙を倒れた男の人の首元に置いて、小走りでどっかに行っちゃったんです。その時取ったケースは持ったまま。 私、通報するべきか悩んだんですけど、さっきの人に見つかったら、って思うと怖くて怖くて……ごめんなさい。今日の今日まで、その勇気が出なくて……。 いえいえ、大変参考になりました。これでまた真実に近づけそうです。誰でもそんな現場を見たら怖くなってしまうに決まってます。むしろ、今回情報を提供して下さって、ありがとうございました。 私はペンとメモ帳を置いて大永さんと握手を交わす。感謝の意を示すには、これが一番だ。 ふむ……。 いくらこんな私でも、何も考えずにメモを取っていたわけじゃない。大永さんの話を聞きながら、それなりに推理はしてみた。 話を聞くに、おそらく今回の犯人は元々被害者を殺す予定ではなかったのだ。しかし、被害者が「福田 誠」だったとわかり、それについて質問したところ口論に発展し、喧嘩となってしまい結果として被害者を殺すことになってしまった、と考えるのが妥当だろう。 ……いや、でも待てよ? そうすると被害者は「福田 誠」でなくてはならない。私は茶封筒の中のリストを見る。リストには、前回の被害者は編集長の走り書きで「鮫島 雄平」と書かれている。二十七歳、職業は警察官。ふんふん、到底「福田 誠」とは遠い存在だ。いや、福田をけなしているわけではないのだが。 ……よくわからないな。 私はコーヒーをすすった。やっぱり苦い。 「あのう」 大永さんは怪訝そうな目でこちらを見る。ああ、そうだ。 ご協力ありがとうございました。貴重なお時間をすいません。 「いえ、お役に立てたなら光栄です。じゃあこれで」 大永さんがドアに手をかける。そこで私は重要なことを聞き忘れていたことに気づく。 すいません! 自分でも想定出来ていなかったほどの、大きな声だった。 「? どうかしましたか?」 すいません……一番重要なことを聞き忘れていました。逃げた男の特徴だけ、教えてもらって良いですかね? 考えてみればこれを聞かなくては意味がない。 彼女は、考え込むような素振りをしてから、自信なさげに言った。 「すいません、暗かったんで良く見えなかったんですけど……」 そう前置きして、大永さんはその日見た男の身体的特徴を――。 ――えっ? 「……こんな見た目の人でしたよ。少なくとも、私が見たぶんには、ですけど。……でも、肝心の顔は、あんまり分からないですよねこれじゃあ……」 ……いえ。ありがとうございました。 私の動揺なんてお構いなしに、大永さんはくるりと背を向けると、「じゃあ」と言い残してすたすたと行ってしまった。 では、ギャラはあとで郵送する形にさせて頂きます……。 カランカランという無機質な音と、大きな衝撃を残して、彼女は去って行った。 私達の話を聞いていたゲンさんは、酷く渋い顔をしていた。 「皮肉だなぁ」 ゲンさんは、どこまで知っていて、こう言ったのか。 それは私にも分からない。 珈琲庵から出てすぐに、私は電話をかけた。もちろん相手は……編集長だ。 プルルルルルル。プルルルルルル。 しばらくのコール音のあと、ガチャリ、と耳に悪そうな音がする。直後、私の耳に声が、ホワイトノイズとともに流れ込んでくる。 『もしもし、寺下です』 相変わらずの野太い声だ。……ああ、野太い声、か。 どうも、笹沼です。 『なんだ、笹沼君か……どうした、元気なさげじゃあないか。良い記事書けなさそうなのか?』 ……記事にして良いか分かりませんけど、なんとなく福田事件の内容がわかりました。正確には、鮫島に関する事件なんですけど。 しばしの沈黙。サーッ、と 『そうか! ……それはよかったじゃないか! それで連絡するということは、入稿の目処がたった、って連絡か?』 いえ、違います。少し編集長にお話ししたいことがあるんです。 『ほう? 俺でよければ聞くが……どうしようか、今聞くか?』 出来れば直接会って話したいですね。そうですね……今日の十時過ぎに、 『了解だ。場所は……珈琲庵もいいが、今日は別の場所にしてみるか?』 ……そうですね。そうしましょう。じゃあ私の家が近いので、高田馬場駅戸山口前に、十時半でどうでしょうか。 やはり私の推理は間違っていなかった……いや、出来れば間違っていてほしかったのだが。 『わかった。十時半に、高田馬場駅だな。遅れそうになったら連絡するぞ。じゃあ、またあとで』 はい。また、あとで。 そう言って私は通話を切る。切る間際の『やっぱそっちか……』という編集長のつぶやきは、私の耳には何の意味も成していなかった。 十時半。待ち合わせの時間ちょうどに、編集長はやってきた。 時間ぴったりですね、編集長。……すっぽかしてもよかったんですよ? 「何言ってるんだ笹沼君。可愛い部下の頼みを、断るわけ無いだろう?」 そう言いながら編集長は自販機の前に立つ。「何かいるかい?」と聞いてくるので、私はお言葉に甘えて缶コーヒーを頼んだ。編集長も同じ物を買う。 編集長がコーヒーを手渡してくれる。想定していなかった熱さに、掌が驚く。缶コーヒーが二センチくらい跳んだ。しかし少しずつ寒くなってきた秋の夜にはちょうどいいかもしれない。 缶のプルトップを勢いよくプシュリ、と開けると、コーヒーの匂いが鼻腔を刺激する。うん、やはりコーヒーは良い。 半分くらい飲んだところで、私はようやく話を切り出した。 それで、話というのはですね。 すると編集長は、半ば食い気味に返してきた。 「福田事件について、だろう?」 ……そうです、そのとおりです。 「ここじゃなんだ、ついてきてくれ」 言うが早いか編集長はすたすたと歩いて行ってしまう。 私もあとにつづいた。 着いた先は、戸山公園だった。……公園、か。鮫島の時と、同じだ。 「俺は割と色んなところに土地勘があってね。ここなら夜に人気は無い。とはいえもう深夜だ、お盛んなカップルはヤッてたりするかもな、ハッハッハ」 編集長は気持ちよく笑っている。らしくない、下衆なジョーク。……いや、そういえばちょいちょい下衆なジョークは言っているな。ただ、今の状況にはそぐわないから違和感を感じただけ、か。 「……それで、どこまでお前は分かったんだ?」 声音が、変わる。真剣な話をする時の、声音。 私は、深呼吸をして、言った。 前回の鮫島さん殺害は、福田 誠によるものではありません。 「ほう……続けてくれ」 そう言って編集長はコーヒーを一気に飲み下し、缶を地面に投げ捨てた。芝生と剥き出しの土の境界線上に、スチール缶はもすっ、と落ちた。 鮫島さんが殺害された現場を、見ていた人がいたんです。 編集長は、肩を小さくぴくりと震わせた。 「それはそれは、よかったじゃないか。それで、加害者はどんな外見だったんだ?」 ……それがですね。 私は、大永さんの言ってくれた事を、一言一句、再現してみせた。 『確か……凄い鷲鼻で』 鷲鼻で。 『くたっとしたグレーのコートを着てて』 くたっとしたグレーのコート。 『ああ、ハンチングもかぶってました』 ハンチング。 『あ、バッグを振り抜いた殴った勢いでハンチングがずれた時に、一瞬だけオールバック? みたいな髪型が見えた気がします』 「……すごいな、俺そっくりそのままじゃあないか。……つまりなんだい、君はこう言いたいのかい?」 煙草を取り出しながら、編集長は言った。 「俺が、鮫島を殺した犯人だって」 ……ええ、まあ。 編集長は、鼻で笑う。 「さすがにそれは早計だと思うがな。笹沼君らしくもない。その情報を提供してくれた女が犯人ってことだってありえるだろう」 いや、流石にそれは無いでしょう。だとしたら、さっき言った犯人身体的特徴は全て想像で言われてる事になります。……それでここまであなたに酷似するものですかね? 「……じゃあその女と俺がどこかで接点を持っていたら?」 そう言いながら、編集長は煙草を咥え、火を付けた。吐きだした煙が、ぷかぁ、と空中で輪になり消えうせる。 だったら、あなたはその人の名前を言えるはずじゃないですか? ここまで容姿をはっきりと言いあてられているんですから。 「いやいや、俺にだって女の知り合いなんて山ほどいるさ。流石に誰のことかなんて分からん。」 じゃあ、苗字を教えますから、下の名前を教えて下さい。大永、です。珍しい苗字ですし、わかりますよね? 「……」 編集長は何も言わない。「大永なんて知り合い山ほどいるさ」とかいえば逃げられたのに。……やはり編集長らしくない。 「他だ」 まだ吸い始めて間もない煙草を、地面に投げ捨て、踏みにじる。 「ほかに、理由は無いのか?」 何かを期待するような編集長の目を見据えながら、私は言った。 編集長が、忙しくなくなったの、今から四週間くらい前ですよね。……ちょうど、事件が起きた時と同じくらい。 「……」 口角を吊りあげる編集長。 私は、持っていた缶コーヒーを飲みほした。舌の奥の方に、苦味がへばりついてとれない。 「お前がここまで来てくれるとはな……だが、あと一歩、足りなかった」 また胸ポケットから煙草を取り出し、吸い始める編集長。……足りなかった? 何が足りなかったんだ……? 「確かに今回の『福田 誠』は俺だった。……だがしかし、前回以前はどうだ? 俺は記事にするため独自に福田事件の調査をしていた。それで調査の結果、鮫島が福田だという結果に至り、呼び出し、問い詰めた。で、口論に発展して……殺す羽目になってしまった。つまり、だ。今までの事件に関わっていた真犯人『福田 誠』は、結局わからずじまいなんだ」 ――福田は、あんただったんだな。 ――い、いや、違う! 俺は個人的に福田を追ってただけなんだ! それで、疑わしいやつを問い詰めたら、向こうが喧嘩吹っかけてきて! それで! ――そんなこと信じられるか! お前がポケットにしまってるその名刺入れはなんだ!! 見せてみろ! ――おい、やめろ!! ……くそおおおおぉぉぉぉぉぉ! ――うおっ、何をするんだ! こ、この野郎――。 そういう、ことだったんですか。 「ああ、それであいつを止めるために鮫島の持ってた鞄で、思いっきり殴ったんだ。……そしたら、鮫島は死んでしまったんだ。……でも、持ってた名刺入れの中を見て、俺の中の悪魔が囁いたんだ。『そうだ、福田のせいにすればいい』ってな」 ……なるほど。 「あとは、気づかれない様にして、笹沼君。君に本当の『福田 誠』を見つけてもらえればいい……そう思っていた。でも、現実はそんなに甘くなかった」 ……すいませんでした。 私は頭を下げる。編集長は明朗にハッハッハ、と笑った。こんな人が、人を殺したなんて。信じられない……いや、信じたくない。 「それで、君は俺をどうするんだ?」 えっ。 私は返答に詰まる。どうする、というと。 「俺のことを、通報するのか?」 ……ええ。それはけじめですから。 力強く頷き、視線を戻した次の瞬間だった。 バキィ!! 一瞬だった。激痛と、衝撃。口から零れ出る、二本の歯と血。私はたまらず地面に倒れ込む。芝生のしっとりとした感触が、私の手に気休め程度の癒しを与えてくれた。 どう……して? 「どうして? そりゃあ決まってるだろ。俺だって妻がいる。俺がいなくなったら、あいつは一人悲しい思いをするだろうよ。だから、捕まるわけにはいかねえんだ」 そう言って編集長は、懐から名刺入れとナイフを取り出した。 「この『福田 誠』の名刺さえあれば、警察だって俺のことを疑いはしない。いうなれば、『魔法のアイテム』なんだよこれは!!」 先ほどまで咥えていた煙草は、いつのまにか地面でぶすぶすと燻っていた。 今私の眼前にいるこの男は、果たして本当に私の知っている寺下 登なのだろうか。これじゃあまるで、福田 誠に仕立て上げられた哀れな記者なんかじゃなくて…… 本物の「福田 誠」だ。 「フンッ!!」 全力で殺そうとしてくる「福田」。私は間一髪ナイフによる攻撃をかわし、尻のあたりに渾身の蹴りを叩きこんだ。 しかし、興奮状態に陥った「福田」は血走った眼で私を捉え、襲いかかってくる。ええい、ままよ。 私は、勢いのまま突っ込んでくる「福田」の肩を押さえナイフの刃が届かないぎりぎりの位置までさがり、鳩尾に右足をめり込ませた。「福田」は「うぷっ……」と苦しそうな呻き声をあげ、涎を芝生に垂らした。たまらずナイフを落とす。私は、落したナイフを拾い上げようとする。 すると、「福田」はナイフを拾いかけた私の手を、異常なまでの力で握りしめた。 「あああああぁぁぁぁ」 私は拾ったナイフを握りしめたまま「福田」の手を振りほどこうとするが、「福田」は奇声を発しながらそれにしがみつく。 振りほどくために全身を使って動いていた時、その悪夢は訪れた。 グサリ。 「……ぁあ?」 血走った眼が、急速に熱を失っていくのが見てとれる。 ……「福田」の胸には、ナイフが深々と突き刺さっていた。 「福田」は、自分の胸を見て目を見開き、そのまま後ろに倒れ込んだ。 ……編集長は、そのまま二度と動くことは無かった。 どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。どうしよう。 私の心を焦りが支配する。人を、殺してしまった。いくら不可抗力と言っても、人を殺してしまったのだ。どうしよう。どうしよう。 そんな私の視界の端に、黒い革製の名刺入れが留まった。先ほどナイフと一緒に私に見せつけてきた時に、落としたのだろう。 「……そうか」 口の端から、私の物とは思えない、低い声が漏れ出た。私は名刺入れを拾い上げると、編集長がかぶっていたハンチングを脱がせ、自分の手に手袋のようにかぶせた。そして、指紋が付かないように「福田 誠」の名刺を一枚取り出し、編集長の首元に置いた。つづいて名刺入れをポケットにしまい、編集長と「福田」の命を奪ったナイフを胸から引き抜き、ハンチングにくるんだ。そのまま、自分のポケットへとしまう。 私は全てを終えて、呟いた。 「今日から私が、『福田 誠』だ」 その瞬間、今までの福田事件の全貌が、全てわかった気がした。 どうして名刺入れは福田の手を離れているんだ? 今までの被害者は警察官、検察官、探偵……そして記者。 ――まさか、これって。 タッタッタッ――。 立ちつくす私の耳に、人の走り去る足音が、入ってきた気がした。 福田事件は、まだ終わらない。 カランカラン。 「いらっしゃい、もう今日は閉めようと思ってたんだけどね……。まあ、一人くらいならいいか」 「ご注文は何にします? ……アメリカンね、はいよ」 「ああ、すまんね、雑誌は『月刊 囁き通信』しか置いてないんだ。それでよければ是非……まあ、もう囁き通信も俺が好きだった頃とは全然変わっちまったんだがな」 「それにしても最近物騒だね。福田事件、お客さんも名前くらい知ってるだろう?」 「しかも向かいの出版社に勤めてた、お客さんが読んでるその囁き通信の編集長。殺されちまったらしいよ。福田事件に巻き込まれて。しかも部下の一人も、殺されちまったときた。これは何かあるとしか思えないね……数少ない常連客だったんだがなぁ、あの二人は」 「いやあ俺はね、実のところその編集長が犯人だと思ってたんだよ……でも違ったみたいだ。んで、じゃあ部下が犯人なのか、と思ったら今度はその部下が死んじまって。……まったく、本物の福田 誠はどこにいるんだか」 「はいよ、アメリカン」 「そういやお客さん、お仕事の方は何を?」 「へえ、弁護士さんで。……え、ちょうど福田事件を調べてる? 犯人にはたどり着けそう? ……それはよかったじゃないですか。殺されちまわないように、気を付けて下さいよ?」 「お客さんも飲み終わったらさっさと帰るんですよ、東京の夜は物騒だ」 カランカラン。 「……本当に飲み終わってすぐ帰っちまうとは、薄情な客だ」 珈琲庵の店主林田 源内は、誰もいない店内で呟いた。 なあ、テラ、笹沼君。君達は福田事件を、どこまで分かっちまったんだい? カランカラン。
https://w.atwiki.jp/bzspirit/pages/1295.html
福田ゆみ(ふくだ ゆみ、1982年5月11日~)は、日本の女性タレント、女優。 2012年9月1日に行われた「pepsi NEX presents B z PREMIUM LIVE TOKYO」を観に行っている。なお、B zのライブを観るのは初めてであったという。(*1) 関連リンク 福田ゆみ 公式ブログ/B Zライブ 外部リンク YUMI FUKUDA Official Website 公式ブログ(GREE) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/jyumawiki/pages/4818.html
アニメ スタッフ-は行 名前:福田 順 よみ:ふくだ じゅん プロデューサー 2012 TV - Another アニメ スタッフ-は行
https://w.atwiki.jp/japan_dorama/pages/2298.html
楽天で 福田卓郎 を探す! amazonで 福田卓郎 を探す! wikipedia 60歳 tudou検索 youku検索 youtube検索 fc2 dailymotion検索 日付 年齢 タイトル 率 備考 新着 2001.01.13 47 愛犬ロシナンテの災難 土21日テレ 15.2% 脚本 fc2 2002.01.11 48 TRICK2 金23テレ朝 10.6% 脚本 fc2 2005.01.13 51 富豪刑事 木21テレ朝 12.4% 脚本 fc2 2006.04.21 52 富豪刑事デラックス 金21テレ朝 12.0% 脚本 fc2 2008.01.18 54 赤川次郎ミステリー 4姉妹探偵団 金21テレ朝 6.9% 脚本 fc2 2010.04.09 56 警部補矢部謙三 金23テレ朝 10.7% 脚本 fc2 2014.04.03 60 トクボウ 警察庁特殊防犯課 木23日テレ 脚本 fc2