約 2,740,146 件
https://w.atwiki.jp/animerowa/pages/548.html
ひめられたもの(3) ◆WwHdPG9VGI 病院の裏口から出た所に劉鳳とセラスの二人はいた。 「――というわけなんだけど、どう思う? 劉鳳君」 二集団の衝突の顛末を語り、劉鳳に意見を求めるセラスに、 「どう……。と言われてもな」 空ろな瞳のまま、劉鳳は答えた 「だからっ! 水銀燈の言うことをどう思うかって聞いてるんだけど!?」 「分からない……。俺には、何も……」 ――また、間違うに決まっている。失敗するに決まっている その思いが劉鳳から、彼を彼としていた全てを失わせていた。 今の劉鳳の心からは、信念も、正義への思いも、どこかへ消えてしまっていた。 「っの腑抜け野郎!!」 怒声と共に劉鳳の体は壁まで吹き飛ばされた。 「腑抜けか……。まったくもってその通りだ……。腑抜けで、間抜けで、無力な男だ。俺は……」 自虐的な笑いを浮かべる劉鳳の胸倉をセラスは掴み上げ、万力の如き力で壁に押し付けた。 「この期におよんで、ふざけたこと言うんじゃねーっての」 怒気を圧縮した低い声でセラスは言った。 「リヤカーの上で、武に言ったのは嘘だったの? 武の友達を、闘えない人たちを守ってやるって言葉は嘘だったの? 武が命を張って助けたのは、こんな腑抜け野郎だっていうわけ?」 ――武 自分を庇って死んでいった少年の名を聞いて、劉鳳の顔色が変わった。 だが、唇をふるわせながら劉鳳は力なく言った。 「……俺には誰かを守ることなんて、救うことなんて、できはしない……」 「そうじゃねーわよ!!」 セラスの両腕が力を増した。 「できる、できないかじゃなくて、守りたいのか、守りたくないのかどっちだって聞いてんの!!」 怒りの炎を双眸に滾らせ、セラスは怒鳴った。 セラスの言葉が耳の奥に届いた瞬間、劉鳳の中で何かが切れた。 いつも心の奥底にあったものが強烈に叫んだ。 「守りたいに決まっている!! ずっと……。ずっとそう思ってきた!!」 ネイティブアルターの攻撃で壊滅した町。 体がねじくれて死んでいた母。吹き飛ばされた絶影。泣くことしか出来なかった自分。 あまりも突然に、あまりにも理不尽に、奪われた。 あんな奪われ方をしていいものではなかったのに。 「全ての人が理不尽な暴力に曝されることなく、正しく生きられる場所が欲しかった!!」 だから力を求めた、力が欲しかった。 「今も……。そうだ」 「だったら!!」 「だが、俺には……。その場所をつくるだけの力がない。信念を貫く、力がない……」 一度燃え上がった炎が急速に弱まっていく。 そう、結局自分はあの頃のままだったのだ。 瓦礫の上で泣いているしかなかった、あの頃のままで……。 無力感と徒労感が湧き上がり、諦めが再び劉鳳の心を支配していく。 「力ならあるでしょ! 少なくとも、私達は五体満足でしょ!?」 劉鳳の顔に困惑の色が浮かぶ。 真っ直ぐな意思の光を瞳に宿し、セラスは続ける。 「地に立てる足がある! 怒りをぶつける拳がある! それで十分でしょ!? あの子は、武は、足が折れてた……。それでもあんたを守ったじゃないの! 力があるとかないとかじゃなく、守りたいと思って行動するかどうか……。それだけよ!!」 劉鳳の体が震えた。 「だが……。だがまた……。失敗……したら……」 「そりゃ失敗したら悔しいわよ!! すっげー悔しい……わよ……」 セラスの声に嗚咽が混じり始めた。 「ごめん……。武……ふう……みくるちゃん……」 セラスの体から力が抜けた。 劉鳳の足元に崩れ落ち、吸血姫は顔を覆って涙を流していた。 ――ごめん 何故かその言葉が劉鳳の耳に残った。 「すまない……」 劉鳳の唇は無意識にその言葉を紡いでいた。 「すまない……武。俺……守るって……言ったのに……。すまない……」 劉鳳の目から涙がこぼれた。 泣きながら、劉鳳は今まで守れなかった者達に詫び続けた。 ■ 激情の熱が去り、座り込んだまま並んで壁にもたれかかりながら 「つくづくみっともねーわ……。いい歳こいてさぁ」 セラスはため息をついた。 「仕方ないだろう……。俺達はこの程度の人間だ。体裁を取り繕っても仕方ない」 自嘲するように劉鳳は言った。 「そうだね……」 セラスは苦笑した。 この世界に飛ばされてからどれだけ失敗したことか。 思い出すだけでも馬鹿馬鹿しい。 「っとにどーしようもないわねー」 「この体たらくでは、誰かを守ろうとすることなど、土台無理なのかもしれん」 誰かを守ろうなどと、おこがましいのかもしれない。 また失敗するかもしれない。 失敗した時に襲う、絶望や苦しみを考えると逃げ出したくなる。二度と味わいたくないと思う。 「でも私は……」 「それでも俺は……」 自分の手で守れる人は、絶対に守り抜きたい。 『守りたい』という思いだけはどうしても捨てられない。 ――ならばどうする? 二人は同時に立ち上がった。 「……行くぞ、セラス」 「うん、行こう。劉鳳君」 「君はやめろ。呼び捨ててでいい」 「おっけー」 立ち上がり、前に進む。それだけだ。 歩を進めながら、劉鳳が口を開く。 「セラス、あの女は『絆とかいう下らないユメに縋るのはやめたほうがいい』とぬかした」 抑えきれぬ怒気を滲ませ、劉鳳は低い声で言った。 「あれは、すさまじくムカついたわ……」 嘲るような女の声が耳の奥に蘇り、セラスの犬歯が怒りに反応してすっと伸びた。 「俺達だけならばまだいい。だが奴は、俺達につながった者全てを否定した! 侮辱した! この借りは……。返させてもらう!!」 「ええ。兆倍にして返してやりましょ!!」 ――許せない奴がいる。 だから闘う。立って闘う。 「ねえ……。さっきの話だけど……」 「くだらん。クーガーがあれだけ肩入れしていた子と、あの胡散臭い人形。どっちを信じるかなど、考えるまでも無い」 考えるだけ時間の無駄と言いたげな劉鳳の口調に、 「だよねー」 セラスは同意しつつ小さく笑った。やっと元の劉鳳が出てきたな、と思う。 「だが、凛は別だ。彼女はきっと……」 「そうね。多分、水銀燈に騙されてると思う。けど、どうやらゲームの開始ぐらいからずっと一緒らしいし……。 なかなか難しいわね。こっちがやいのやいの言ったら、意固地になりそうだしさぁ」 嘆息しつつ、セラスは頭をかいた。 「とりあえず……。何しよっか?」 「君には悪いが、とりあえず俺は、眠らせてもらう」 「……へっ?」 思わずセラスは間の抜けた声を上げた。 「何をするにしても、今の俺は疲れすぎている。少しでも体調を戻さなくては、あの女のような敵に対抗できん」 体力が回復しないことは、話にならない。 それは劉鳳の実感だった。 「確かに劉鳳には休息が必要かもねー」 「俺が寝ている間、すまないが見張りを頼みたい。俺もそうだが、のび太も、ドラえもんも頼む。武の友達は守りたい、武の分もな」 「……確かに胡散臭いけど、あの人形、大して強くないし……。いきなり仕掛けてくるってことはないんじゃないかなぁ?」 セラスは首を捻った。 「だが、どうにも引っかかる。あの女と人形の仕草やしゃべり方が似ているのは、君も気づいているだろう?」 「劉鳳もそう思ったんだ?」 似ていると感じたのが自分だけではないとすると、話は変わってくる。 セラスは表情を引き締めた。 「当然だ。気づかないほうがどうかしている。それに、俺達の取り越し苦労だとしても寝首をかく方法はいくらでもある」 「そうよね……。気をつけるわ」 セラスは大きく頷いた。 「よし……。征くぞ、セラス」 「あいよっ!!」 扉を開け、二人は病院の中へと歩を進めた。 【D-3 病院(裏口) 2日目・黎明】 【劉鳳@スクライド】 [状態]:全身に大程度のダメージ、かなり疲労 [装備]:なし [道具]:支給品一式(-2食)、SOS団腕章『団長』@涼宮ハルヒの憂鬱、真紅似のビスクドール [思考] 基本:自分の正義を貫く。 仲間、闘う力のない者を守ることを最優先。 悪の断罪は、守るべき者を守るための手段と認識。 0:眠って体力回復に努める 1:のび太とドラえもんを守る(対水銀燈を含む) 2:病院で凛の手当てを受ける。 3:ゲームに乗っていない人達を保護し、ここから解放する。 [備考] ※ジュンを殺害し、E-4で爆発を起こした犯人を朝倉涼子と思っています。 ※朝倉涼子については名前(偽名でなく本名)を知りません。 ※凛は信用している ※水銀燈は全く信用していない。自分達を襲った犯人もひょっとしたら? と思っている ジャイアンの死の原因となった戦闘は自分の行為が原因ではないかと思っています。 【セラス・ヴィクトリア@HELLSING】 [状態]:全身打撲、裂傷及び複数の銃創(※50%回復、現在も回復中)、疲労 [装備]:対化物戦闘用13mm拳銃ジャッカル(残弾:6/6発)@HELLSING、アーカードの首輪 13mm炸裂徹鋼弾×36発@HELLSING、スペツナズナイフ×1、ナイフとフォーク×各10本、中華包丁 銃火器の予備弾セット(各40発ずつ、※Ak-47、.454カスール S W M19を消費。デバイスカートリッジはなし) [道具]:支給品一式(×2)(メモ半分消費)、糸無し糸電話@ドラえもん [思考] 基本:トグサに従って脱出を目指す。守るべき人を守る。 0:劉鳳、のび太、ドラえもんの護衛(対水銀燈と他の優勝狙いの参加者) 1:劉鳳のフォロー。 2:食べて休んで回復する。 3:病院を死守し、トグサ達を待つ。 [備考] ※セラスの吸血について 通常の吸血 その瞬間のみ再生能力が大幅に向上し、少しの間戦闘能力も向上します。 命を自分のものとする吸血 少しの間、再生能力と戦闘能力が向上し、その間のみ吸った相手の力が一部使用できます。 吸った相手の記憶や感情を少しだけ取り込むことができます。 ※現在セラスは使役される吸血鬼から、一人前の吸血鬼にランクアップしたので 初期状態に比べると若干能力が底上げされています。 ※凛を全面的に信用しています。偽凛は敵だと判断。水銀燈は敵だと判断し、要警戒だと思っている ■ 暗い部屋の中でキョンはため息をついた。 目の前にいるのは、昼間に会って別れたロックだけ。 魅音は、北条沙都子という子の顔を見に行き、ハルヒは玄関の所で膝を抱えている。 (あいつのあんな姿を見ることになるなんてな……) 信じられない光景だった。一番見たくない光景だった。 もう一度キョンはため息をついた。 (……トウカさん、大丈夫かな……) ロックの判断で、アルルゥのことを告げる役目はトウカに決まり、再会の挨拶も自己紹介もそこそこに、 トウカはエルルゥをつれて外に出ている。 (トウカさんも、辛いだろうに……) あの時。 映画館と電話がつながった時に、映画館へ向かっておけばよかったと悔やんでいるに違いない。 トウカの泣いている姿を思い出すと、心が重くなる。 あれほど傷ついているのに、もっと傷つくであろう人に告げなくてはならない。 顔をしかめ、キョンは下を向いた。 ――疲れた 心底疲れた。 このまま横になって何もかも忘れて眠ってしまいたい、そう思う。 ふと顔を上げると、闇の中、ロックが何かを取り出し弄っているのが目に飛び込んできた。 「……なんですか? それ」 「さっき言った、顔写真付参加者名簿さ……。それに、どうもそれだけじゃなさそうなんで調べてるんだが……。どうにも糸口が掴めなくてね」 前向きな行為だと思う。おそらくロックのやっていることの方が正しい。 だが、何故かキョンはロックに猛烈に反発したくなった。 「すごいですね……。こんな時にそういうことができるなんて、尊敬しますよ」 気がつけばそう口にしていた。 そして当然の如く返事は返ってこなかった。 「……すいません。今のは……その……」 「気にしなくていい。子供は大人の余裕を期待してつっかかっても、許されるさ」 気まずい沈黙が満ちた。 ロックが頭をかきむしっている気配があって、 「すまない……。今のは……」 「気にしてませんよ。誰だってこんな状況で大らかに構えてられるわけ、ないじゃないですか。 考えれば考えるほど……。腹立ってきますから」 「……心の底から同意するよ」 ロックの声を聞いて、闇の中でキョンはロックと今の自分は同じような表情をしているだろうと思った。 怒りの表情を。 ギガゾンビに対する、優勝狙いの参加者に対する、そして無力な自分に対する怒りで歪んだ表情をしているに違いない。 (だってそうだろ? 何で、死ぬべきじゃない子が死んで、悲しまなくていいはずの人が悲しまなくちゃならないんだ? そりゃ元の世界にも理不尽なことぐらいあることは知ってる。 だけど幾らなんでも起こりすぎだろ。 不幸と悲哀のバーゲンセールなんぞ誰も喜ばん。そんなものをやってる所があるんなら、即刻閉店を求めたいね) そう、即刻、だ。 怒りを燃料にしてキョンは立ち上がり、ロックに近づいた。 「それ……見せてもらっていいですか?」 ロックは黙ってそれを渡してきた。 それを手に取ったキョンの瞳が一気に拡大した。 Ipod。それは、音楽を聴ける、画像を見ることが出来る機械。そして。 PCの外付けHDとして利用できる機械 (これが長門が残した脱出のための『鍵』と関係ないと思うほうが、どうかしてるな……) ノートPCを起動し、手早くキョンはロックに事態を説明した。 魅音に説明した時にまとめた文書を残しておいたので、非常にスピーディーに物事が進んだ。 しばらく黙っていたロックだったが、 『なるほどな。これは文字通り、『天』から授かった金の鎖ってわけか……。 引っ張ってみない手は無いな。 上った先がどんな世界でも、ここより悪い世界は思いつかないからな』 ロックからipodを受け取り、PCに接続して―― キョンはふと思いつく。 「ロックさん。少しだけでいいんで、時間をくれませんか? 助っ人を呼んできたいんですけど」 「……今は、一人にしてあげた方がいいじゃないのか?」 「さあ……。だけど、その時に比較的余裕のある奴が、余裕の無い仲間を支えてやらなきゃならないって、 さっき改めて学んだんですよ。そりゃ相手が『いらん』というなら別ですけど、俺はまだ『いらん』って言葉を聞いてないですから」 ■ 玄関のところで膝を抱えてうずくまっているハルヒの姿はとても小さく見えた。 かける言葉を一応乏しい経験からピックアップしようとしてみるが、思いつかない。 黙ってキョンはハルヒの隣に腰を下ろした。 夜の闇より深い沈黙の後、 「……何か用?」 聞いたことも無いような弱弱しい声が響いた。 「聞きたいことがあってな」 「……他の人に聞いた方がいいわ」 これもまた信じがたい言葉であった。 何よりまず自分に相談しろと言って聞かないハルヒの言葉ではない。 打ちひしがれた小さな体を見ていると、キョンの胸にある衝動が湧き上がってくる。 だが、キョンはその衝動をねじ伏せた (ラブコメをやってる時じゃないないだろう) そして、そんなものに乗ってくる涼宮ハルヒなど見たくもない。 小さく息を吐き、 「……長門と『射手座の日』、この2つはつながると思うか?」 冴えないというか意味不明な質問だなと、キョンは少し呆れた。 だがしかし。 「……『射手座の日』って、コンピ研と勝負した時に使ったソフトの名前じゃない。 有希……あの時は大活躍だったわよね……。楽しそうだったし」 「……そんな名前だったか? 確か英語だったと……」 あまりの即答に驚愕しつつもキョンは念のために聞いてみる。 ハルヒが顔を上げた。 「何なのよ、あんた……。一体どういうつもりで――」 その声にははっきりと怒りが滲んでいた。 だが、かまわずにキョンは続けた。 「教えてくれんか? すごく大事なことなんだ」 キョンの口調に何かを感じたのか、 「英語で『THE DAY OF SAGITTARIUS III"』だから、和訳すると『射手座の日』になるでしょ! だから……何でこんなこと聞くのよ? 答えなさい!」 ――それだ 名前を聞いて、完全に思い出した。 ――間違いない。 何か言おうとして、キョンは何度も大きく息を吐いた。 感情が荒れ狂って言葉にならない。ノートPCを開き、手早く説明を始める。 そして、少し迷ったが、 『これは全部長門がお膳立てしたことだ』 最後にそう打ち込んだ。 「……有希が? でも、どうやってそんなこと?」 驚きの色を瞳に浮き上がらせながら、ハルヒが尋ねてくる。 『俺には分からん。何をどうやったのかさっぱり分からんし、どうして出来たのかもわからん。だが、長門は確かにそう言った』 「じゃあそうなのよ」 間髪を入れずにハルヒは言ってのけた。 「あんたならともかく、有希はそんなハッタリだの嘘だの言う子じゃないもの。 そっか……。有希ったら、こんなにすごいことやってたんだ……。 ああもうっ。知ってたならちゃんと、ドラえもんに……」 ハルヒの瞳に光が蘇ったのをキョンは確かに見た。 「……随分とあっさり信じるんだな。これだけ突拍子もないことを」 「はあ? あんた有希の言うことが信じられないの?」 疑う様子など微塵もみせないハルヒに、思わずキョンは笑みを浮かべた。 「……信じたさ。だからこうやってお前に聞いている」 「じゃあ言わなきゃいいでしょ」 言い捨てて、ハルヒは立ち上がる。 続いて立ち上がりながら、こんな時だというのにやたらと心が高揚するのをキョンは感じた。 (『有希の言うことがしんじられないの』ときたか。らしい台詞だぜ) まったく嬉しいことを言ってくれるではないか、うちの団長様は! ロックがいる居間への短い廊下の途中で、急にハルヒが立ち止まった。 「有希は……。苦しんだ?」 その声は、小さく震えていた。 「一瞬のことだったからな……。多分……苦しまなかったと、思う」 「そう……」 すぐにバレるかもしれないし、気づいているかもしれないが、これぐらいの嘘は許されるだろうとキョンは思う。 「アル……ちゃん……は……。苦しんだ……かなぁ?」 本当に苦しげな声だった。 「……分からん」 気の利いた言葉一つ思いつかない自分を嘆きつつ、キョンはそう口にするしかなかった。 「……今のは忘れなさい。馬鹿なこと聞いたわ。あんたに聞いてもしょうがないのにね……」 拳で目元を拭い、ハルヒは歩き出す。 「ほらっ!! さっさと来なさい! やることは山ほどあるんだからね! ロックさんの機械を使ってアルちゃんの仇を捜して……。有希の……」 そこまで言って、ハルヒは辺りを見回す仕草をした後、 「有希の命は絶対に無駄にしないわ! 有希の遺志はあたしが継ぐ!! 団長であるこのあたしがねっ!!」 見えない誰かに宣戦布告するかのように、堂々と宣言した。 眩いばかりの意志を双眸に宿し、ハルヒはロックの待つ部屋へと足を踏み入れていく。 無論悲しみが消えたわけでも、心の整理がついたわけでもないだろう。 今は、死んでいった長門有希の残したものを無駄にしたくない、という思いが強いだけだ。 大事な人を失うことは、そんな軽いものじゃない。 ふとした瞬間に襲い掛かり、心を噛み砕こうとする魔物だ。だから。 (もし、余裕があったら肩ぐらいかしてやるさ。その時に余裕があるかどうか分からんから断言はしてやれんが、 努力すると誓うくらいで勘弁してくれよな) 心の中でそう呟きながら、キョンはハルヒの後を追った。 そして居間へと続くドアに手をかけ、 (長門……。お前の残してくれたメッセージ、確かに受け取ったぞ!!) 一気に引き開けると中へと体を滑り込ませた。 時系列順で読む Back ひめられたもの(2) Next ひめられたもの(4) 投下順で読む Back ひめられたもの(2) Next ひめられたもの(4) 253 ひめられたもの(2) 遠坂凛 253 ひめられたもの(4) 253 ひめられたもの(2) 水銀燈 253 ひめられたもの(4) 253 ひめられたもの(2) ドラえもん 253 ひめられたもの(4) 253 ひめられたもの(2) 野比のび太 253 ひめられたもの(4) 253 ひめられたもの(2) 劉鳳 253 ひめられたもの(4) 253 ひめられたもの(2) セラス・ヴィクトリア 253 ひめられたもの(4) 253 ひめられたもの(2) ロック 253 ひめられたもの(4) 253 ひめられたもの(2) キョン 253 ひめられたもの(4) 253 ひめられたもの(2) 園崎魅音 253 ひめられたもの(4) 253 ひめられたもの(2) 涼宮ハルヒ 253 ひめられたもの(4) 253 ひめられたもの(2) 野原しんのすけ 253 ひめられたもの(4) 253 ひめられたもの(2) 北条沙都子 253 ひめられたもの(4) 253 ひめられたもの(2) トウカ 253 ひめられたもの(4) 253 ひめられたもの(2) エルルゥ 253 ひめられたもの(4)
https://w.atwiki.jp/fukushima_iwaki/pages/16.html
西丸武進 さいまるぶしん 年齢:67 性別:男 党派:無所属 新旧:現 住所:いわき市常磐上湯長谷町扇田47-8 連絡先:0246-43-6851 HP:見つからない 主な肩書き:福島県議会議員 メモ:今回当選すれば5期連続の常連。 その他:全く再生されていない動画があったので貼っておく。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/wiki7_rakuen/pages/384.html
#blognavi さて本日のお相手は「ATLAS」さんです! 戦場はだだっ広い「ソゴム山脈の戦闘」です! 思いっきり暴れまくりましょう! 今回集まった面々は15名! 8人7人の2PTを組んだら準備完了です! むむ!? 今日はWizさんがおりませんよ・・・! 仕方ありません・・・今日はお犬様のブラウゼさんにがんばってもらいましょう;; さあ開始です! いつものように補助をかけたらドドドドッと出撃です! そしてとりあえずマップ中央辺りに到着! 敵さんは・・・おりませんね!? ではそそくさっと補助をかけ直して再侵攻開始です! 敵陣深くドスドスと侵入していきます! う~ん・・・敵さんのお姿は影も形も見当たりませんよ・・・; 仕方ありません! ここは二手に分かれて敵さんを探して発見いたしましょう! 私は池(沼?)を一周するコースへとレッツゴー!です! ・・・そして見事に一週していハァハァ息を切らしているところへ別働隊から敵さん発見の報告が!! くぅっ! 体にこたえますが急いでそちらの方へ向かいましょう・・・!;; そして到着! と同時に戦闘開始です!! まったく休むヒマがありません! これは体によくありませんよっ! て・・・おや? 体が動きませんよ・・・?;; というか、周りのみんなも動いておりません・・・みんな疲労困憊でしょうか・・・?? あああああああああっっっ!! 落ちました!! ちょうど戦いが始まったところで敵さんもいっぱいいるところで!! これはさすがにヤバイです! と・・・とにかく急いで再INしましょう!! おおっ! 生きてますアイムアライブであります! 神様ありがとうの念をこめて賛美しながら自分に補助をかけてついでにPTメンバーにも補助をかけ直し・・・ あああああっ!!! グリ姐様がいきなりご逝去あそばされました・・・!! うわわわっ! 今度はもう一人のPTビショさんのワイズマンさんまでお亡くなりに・・・!! ゲッ! よく見たら更にもう一人のPTビショの悲シミさんが私が落ちている間に逝ってしまわれていたようです・・・! ぬぬぬ・・・これでPTビショは私だけ、しかもグリ姐様が他界されていると・・・ ・・・良くない状況です・・・非常に良くない状況ですよ・・・! というか敵さんの攻撃がとても強烈であります・・・! PTメンバーのHPゲージはもうガックンガックンであります・・・!! 私は青汁をガブガブ飲んでお腹タプタプになりながらPTヒール連発! そしてなんとかヒマをみてグリ姐様のリサイクルに成功です! この時点で点数はほぼ互角! まだまだこれからですよ・・・!! て・・・はぅあっ!! グ・・・グリ姐様がまたも撃沈・・・!! ぬぬぬぬ・・・! 今日の姐様からはいつもの覇気が感じられませんよ・・・! 一体どうされたのでしょうか・・・? とにかくここはいったんコールして他の他界なさったPTメンバーと一緒に合祀・・・じゃなくて再生差し上げましょう! この時点で点差は300点ほどのビハインド・・・! 大丈夫です! このくらいならすぐ取り返せます! みんなイケイケ~~~~!!! お!おおお!! 鬼の麗しゃんとスノクロさんが一気に敵さんを撃破! あっという間に逆転です!! 敵さんの攻撃もとっても痛くて数名の戦死者は出ているものの私の必死の癒しパゥアーによって敵さんに大きい点数を与えません! その隙に我ら楽園の強面軍団が敵さんをどんどん倒していきます! そしてそのまま時間切れ終了! 非常に激しい戦いでしたがみんなの力を一つに合わせて見事勝利をもぎ取ったのでございます^^ すみません・・・結果のSS取り忘れました; 確か3600対2500くらいだったと思います^^; (ペモ) カテゴリ [ギル戦] - trackback() - 2006年07月06日 00 36 30 #blognavi
https://w.atwiki.jp/i-dress_zaimu/pages/315.html
被害にあわれた吏族方へのお知らせ この度の戦闘への救援作業にて亡くなられた方々のご遺体を、ご家族の元にお送りすることが出来ました。 改めて被害にあわれた方々に哀悼の意を表します。 皆様方の魂がどうか安らかでありますように。 作業に当たって下さった方々に感謝致します。 本当にありがとうございました。 ご遺族の皆さま方と、怪我などをされた方々へお見舞金を送らせて頂きます。 心ばかりではありますが、どうぞお受け取り下さいませ。 00:-20億 #公費からお支払い頂けるとの質疑:http //cwtg.jp/qabbs/bbs2.cgi?action=article id=9858 #20億の質疑:http //cwtg.jp/qabbs/bbs2.cgi?action=article id=10437
https://w.atwiki.jp/ebisu-syokucyuudoku/
焼肉酒屋えびすの一部店舗で発生した、集団食中毒事件をまとめています。 ウィキはページを自由に編集できます。(画面右上「ウィキに参加」をクリックしてWikiに参加するのをおすすめ致します。) 食中毒事件で亡くなられた方々に心からお見舞い申し上げます。(東日本大震災で亡くなられた方々にも合わせてお見舞い申し上げます。) ※上の画像 × 焼肉酒屋 ○ 焼肉酒家 誤りがあったことをお詫びいたします。また、誤りがない新しいトップページ画像を募集しています。ご協力お願いいたします。 被害状況 現在進行中の情報を扱っている為、最新の情報を反映していない可能性があります。 最新の情報を反映していないことを気づいた方は、編集をお願い致します。 死者 負症者 →うちの重症者 4人 74人 23人 (6日現在) 詳しくは、死者の情報 • 負症者の情報をご覧ください。 まずはこちらをご覧ください。 @wikiの基本操作 用途別のオススメ機能紹介 @wikiの設定/管理 分からないことは? @wiki ご利用ガイド よくある質問 無料で会員登録できるSNS内の@wiki助け合いコミュニティ @wiki更新情報 @wikiへのお問合せフォーム 等をご活用ください @wiki助け合いコミュニティの掲示板スレッド一覧 #atfb_bbs_list その他お勧めサービスについて 大容量1G、PHP/CGI、MySQL、FTPが使える無料ホームページは@PAGES 無料ブログ作成は@WORDをご利用ください 2ch型の無料掲示板は@chsをご利用ください フォーラム型の無料掲示板は@bbをご利用ください お絵かき掲示板は@paintをご利用ください その他の無料掲示板は@bbsをご利用ください 無料ソーシャルプロフィールサービス @flabo(アットフラボ) おすすめ機能 気になるニュースをチェック 関連するブログ一覧を表示 その他にもいろいろな機能満載!! @wikiプラグイン @wiki便利ツール @wiki構文 @wikiプラグイン一覧 まとめサイト作成支援ツール バグ・不具合を見つけたら? 要望がある場合は? お手数ですが、メールでお問い合わせください。
https://w.atwiki.jp/izimematome/pages/28.html
いじめがなくならない理由 嫌悪感は常駐心理である ・生理的に受け付けない等、他者に対して嫌悪感を抱く心理は誰でも持っているものである。 ・その感情からでも"無視"や"シカト"は容易に発生する状況であるが、一般倫理的には無視やシカトもいじめ行為に該当する。 ・倫理的には誰もが仲良く協力し合う事が望まれるが、現実的に"誰とでも"は困難であり、不利益な存在から身を守る為にも、他者を嫌悪する感情は処世術として必要といえる。 ・「人を嫌いになるな」→無理 「嫌いな人と仲良くしろ」→超無理 遊びの延長がエスカレートしていじめ状況になる場合もある ・遊んでいたつもり、笑い話をしていたつもりが、いつの間にか相手に対する嘲笑や侮辱に発展し、いじめになる場合がある。 ・本人達は遊びの延長のつもりなので、誰かがやりすぎ、いいすぎと指摘しても『考えすぎだ』と思う場合が多い。 ・元々は遊びだった為、いじめ行為に遭っている側も、現状がいじめなのかどうかを判断し難い状態にある。 ・「冗談のつもりでやった人」や「冗談が通じない人」といった存在が絡み合っている場合が多く、根本的な原因を突き止めるのは困難である。 ・「いじめになるかもしれないから人と遊ぶな」→無理 性格の悪い人や不良の悪事 ・嫌われている人は自覚無しに他者に対して不利益を及ぼすが、不良や性格の悪い人はそれを自覚をもった上で行う。 ・「そういう人達が悪事を働く前に対処を」→無理に決まってんだろ まとめ 犯罪もそうだが、いじめ問題も、元を辿れば誰もが持っている感情や心理(嫌悪感や楽しい気持ち)がトリガーとなっている事がポイントである。感情のコントロール能力を高める事が望まれるが、精神の発達模様は、個々の能力や生活環境に左右される性質のものであり、不特定多数の精神年齢を均一に調整する事は不可能といえる。よっていじめの発生を根絶する事は不可能といえる。 名前 コメント すべてのコメントを見る いじめをしている人へ そいつの事が気に入らないなら関わるな。 いじめをしている暇あんなら自分の好きな事をしろ。 自分の好きな芸能人の事考えてろ。 その方が100倍楽しいから。 趣味ないんだったら作れ。 いじめばっかしていると自分の好きな芸能人が悲しむぞ。 自分の好きな芸能人に「いじめをしている人に応援してほしくない」って言われちゃうぞ。 自分だってひどい事されたら嫌だろ? 自分がされて嫌な事は人に絶対するな。 あと、最後に言うけどいじめをしたら後で100%自分にかえってくるんだからな! かえってほしくなければいじめするな。 いいな! -- (みのり) 2014-02-27 20 29 58
https://w.atwiki.jp/cultsim_note/pages/37.html
忘れられた川岸 発見方法 「オカルトの断片」(伝承:秘史2)を用いて「探索」を行った際、この伝承から出現する固有の探索先がすべて出現している場合に、代わりに入手できる。 障害一覧 障害 種別 対応属性 備考 危険な地面 危機 鍛造・灯り 監視者 守護者 刃・聖杯・蛾 入手アイテム一覧 以下のものからランダムで3つ。加えて資金1を入手出来る。 秘史2の他の探索先のユニークアイテム(本・道具)が残っている場合、そちらが入手できる場合もある。 名前 種別 属性・入手伝承等 備考 キューナーとガース 本 学者:ギリシャ語 マルヴィの偶像 道具 心臓4 汚れた手袋 道具 聖杯4 ひび割れた正午の石 素材(特殊) 灯り1 灯り4の道具に修復出来る ビザンティンの塗料 素材 鍵4 リフルジン 素材 灯り4 苦黒の塩 素材 鍛造4 マルテンサイトのペースト 素材 刃4 灰色夜明けの油 素材 冬4 ローズパールの粉 素材 心臓4 生命の塗料 素材 聖杯4 白黒まだらの塗料 素材 蛾4 筆者雑感 + 展開する 正直あまり寄る意味がない遠征先の一つ。 障害は2個もあるくせにそこまで報酬が美味しいわけでもなく、とりあえず出たから寄ってみる、くらいの意味合いしか無いと思われる。 攻略するならば、煙霧・暗示あたりの召喚獣を向かわせるのが手頃で良いだろう。2体いれば盤石。 もちろん適当な弟子を2人程度向かわせても良い。 絵画用の塗料が欲しい場合には有力な探索先。「ビザンティンの塗料」あたりは恐らくここで入手するのが一番楽。 参考:英語版Wiki https //cultistsimulator.fandom.com/wiki/The_Forsaken_Reach タグ: 秘史2 遠征先 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/romance-comics/pages/128.html
忘れられた花嫁 忘れられた花嫁 (ハーレクインコミックス・キララ) オススメ度: #ref error :指定ページの閲覧権限がありません。ログインするか、別のページの画像ファイルを指定してください。3 おおにし真 著 ミシェル・リード 原作 ジャンル ロマンス 原題 Marchese s Forgotten Bride 2012年5月11日発行 ハーレクインコミックス・キララ CMK- ISBN 4 備考 カテゴリ:ハーレクインコミックス・キララ/201-300 タグ: おおにし真 ミシェル・リード 評価3
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/13116.html
KI/S44-062 カード名:ふられた気持ち 千鳥 カテゴリ:キャラ 色:赤 レベル:2 コスト:2 トリガー:1 パワー:9500 ソウル:2 特徴:《キズナ》?・《家事》? 【自】 このカードが手札から舞台に置かれた時、他のあなたの《キズナ》?のキャラが4枚以上なら、あなたは自分の山札の上から1枚を、ストック置場に置いてよい。 【自】 バトル中のこのカードがリバースした時、相手は2枚引いてよい。そうしたら、相手は自分の手札を2枚選び、控え室に置く。 勝平「千鳥……」 レアリティ:U ・関連カード カード名 レベル/コスト スペック 色 備考 かわいい一面 千鳥 0/0 1000/1/0 赤 疑似チェンジ元
https://w.atwiki.jp/naianakikaku/pages/1704.html
「……ごほっ」 この独房に入れられて、今日で何日目だろうか。まだ日が浅いようにも、ずいぶん長く入っていたようにも思える。 ここでは時間の感覚が麻痺してしまう。 …いや、囚人が時間を気にする必要はない、ということなのだろう。 まだ体の中が治りきっていないのか、激痛が治まらない。 …あの時に、何か異物を入れられたままだったのだろうか。 まさかとは思ったけど、あの人なら、きっとやりかねない。…何を入れられたのかは、あまり考えたくない。 「……ご、ほっ…」 ここに入れられてから、何度目かも分からない血を吐く。 四肢を拘束され身動きの取れないこの状況では、拭うこともままならず、ぼたぼたと床に落ちて血の染みを作った。 「………」 口の中に、血の味が広がる。 ふと、ここに入れられたときのことを、少しだけ思い出した。 …確かに、僕のしたことは看守としてあるまじき行為だったかもしれない。 でも、傷みに苦しんでいる様子を見て、放ってはおけなかった。 彼らだって人間だ。痛いものは痛いし、痛いのは嫌だろうに… 「………………はぁ」 …どうやら、僕は自分で思っている以上に疲弊しているようだ。 痛みを紛らわせるために何かを考えることが、億劫になってしまった。 まぶたが重い。このまま眠ってしまいたい。 けれど、微かに聞こえる足音が、このまま眠らせてはもらえないだろうということを示していた。 …誰だろう。シギさんか、それともヨスガさんか… どちらにしろ、落ち着くことは、到底できなさそうだ。 (今回はもう、これ以上何かを深く考えることは、無理かもしれないな…) 激痛で霞がかかったような意識の中で、だんだんと近づいてくる足音を聞いていた。 翼を折られた千羽鶴