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【初出】 禁書SS自作スレ>>958-959 1 銀河のスパーク 流星のスピード ミサカが愛した 無敵のヒーロー ミサカが闇に脅えてる ミサカが夢を失くしてる 明日をつかむこの胸に ほんとの勇気をくれないか ★TAKE A CHANCE 力のかぎり 生きること TAKE A DREAM どんなときでも 忘れない アクセレーター アクセレーター アクセレーターパワード 2 緑の大地と 果てしない青空 ミサカの平和を 悪魔が狙う 苦しい時をのり越えて 険しい壁を飛び越えて すべてに挑むこの胸に 負けない情熱くれないか TAKE A CHANCE ミサカのために突き進む TAKE A DREAM 輝く瞳 信じてる アクセレーター アクセレーター アクセレーターパワード (没案) ギリギリまで 頑張って ギリギリまで 踏ん張って ピンチの ピンチの ピンチの連続 そんな時 上条当麻がほしい! 自分のパワーを信じて 飛び込めば きっとつかめるさ 勇気の光 うぬぼれるなよ 邪悪な願い 最後の力が 枯れるまで ここから 一歩も さがらない ギリギリまで 頑張って ギリギリまで 踏ん張って どうにも こうにも どうにもならない そんな時 上条当麻が ほしい! 愛さえ知らずに 育ったモンスター 叫びはおまえの 涙なのか 力まかせの 邪悪な願い 大切なミサカを 守るため ここから一歩も 通さない ギリギリまで 頑張って ギリギリまで 踏ん張って どうにも こうにも どうにもならない そんな時 上条当麻が ほしい!
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獲得銀貨増加 LV7→LV8 効果 21%→24% 各資源 12806 -- (マナ足らない) 2013-10-23 13 30 09 獲得銀貨増加 LV8→LV9 効果 24%→27% 各資源 17669 -- (マナ足らない) 2013-10-25 06 28 30 獲得銀貨、情報更新しました。情報あり -- (名無しさん) 2013-11-18 17 28 29 クリスタル・エーテル・マナ増産の資源・増加が一緒なので、仮でまとめてみました。別々が見やすい用なら編集しなおします。どうでしょうか? -- (名無しさん) 2013-11-18 17 29 48
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【種別】 魔術・霊装 【元ネタ】 直訳すると「連合の旗」。 詰まる所、連合国であるイギリス王国の国旗を示す。 Wikipedia「イギリスの国旗」 【初出】 十八巻 【解説】 英国王室のみに許された国家クラスの魔術の一つ。 発動にはイングランド・アイルランド・スコットランド・ウェールズの四地域を束ねた、 国旗の霊装(大英博物館所蔵)を用意した上で、相応の実力者がこれを手にしなければならない。 本来カーテナの使用者が扱うべき『天使の力』を英国民全てに等しく分け与える大規模魔術。 元来魔術を知らない大多数の国民達には大いに持て余してしまう『天使の力』であるが、エリザードは演説用に使った通信用術式を応用して、全ての『天使の力』そのものに手を加え、 使用者の思念に応じて性質を変え、なおかつ使用者を暴走に巻き込まない安定性を付加された『都合の良い形』に調整された『天使の力』を受け渡す事で、『自分が手に入れた力を使って自分の考えた通りのアクションを起こす』事が可能となった。 与えられた力は、放棄することも信頼できる他人に委託することも自由。 言葉にすれば簡単だが、しかし分与される側が実にイギリス全国民の9000万とあまりに多く存在するため、尋常な術者では発動後も『天使の力』を制御し続けることは困難を極める。 かの禁書目録ですら、9000万人もの人間を同時に誘導し、なおかつたった一人も暴走に巻き込ませない安定性を維持し続ける事など10万3000冊を最大限に利用しても不可能とされている。 しかし、最も恐るべきはそれではない。エリザードはこれに加えて『魔術』の匂いを徹底的に隠すことで情報の漏洩を防いでいる上、魔術知識による一般人への脳の汚染リスクさえも完璧に排除しているのである。 様々な魔術に溢れ、イギリス清教の総本山たる国家を収める本物の女王エリザードは、その手腕を存分に見せつける事となった。 インデックス自身は「自分が作られたもう一つの理由はこれをサポートする為なのかも」 と疑念を抱いていた。 掌握が完璧である限りあくまでカーテナの方が優先されるようだが、 一度カーテナ側が制御を手放せば『天使の力』は全て国民側へと流出するらしい。 エリザードはこれを発動することでキャーリサ操るカーテナの使用を制限しつつ、 同時に国民に力を与えることで状勢の巻き返しに成功した。 この事象は後にブリテン・ザ・ハロウィンと呼ばれる事になる。 「命じる」 「カーテナに宿り、四文化から構築される『全英大陸』を利用して集められる莫大な力よ!」 「その全てを解放し、今一度イギリス国民の全員へ平等に再分配せよ!!」 「さあ、群雄割拠たる国民総選挙の始まりだ!!」
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19時01分 その後、さんざんな目に遭った。 コスプレ衣装は没収された。描写不可能な形相をした白井に追い掛け回され助けを求めた他の常盤台中学生は敵に周り、上条当麻は『学舎の園』の中を走り回った。休む暇も無く、針や二〇〇〇℃を超す灼熱やカマイタチが襲ってくる。周囲はそんな光景を目のあたりにしながらもいたって驚くそぶりも見せない。つまりこれは上条当麻が起こす『普通の光景』なのだろう。常盤台中学の能力開発の優秀さ感心しつつも敵に回すとこれほど恐ろしいものはないということを上条は実感していた。 もっとも、上条当麻の敵ではないのだけれども。 命からがら逃げ出し、通学路の途中にある人気の無い公園のベンチで少年は項垂れていた。 三時間ほど走り続け、彼女たちを撒いてたどり着いた先がこの公園である。いくら体力のある年頃と言えど足に疲労を感じていた。空はすでに夜。下校時間を過ぎているので人通りは極端に少ない。携帯で時刻を確認すると十九時を過ぎている。 この状況を端的に表すとこの一言に尽きるだろう。 「…不幸だー」 不幸な少年は真っ暗な空を見上げて呟いた。夜空に輝く流れ星(実際は廃棄処分された人工衛星のデブリ)に心奪われながら、先ほど自販機で購入した缶ジュースに口をつけた。 「ぶわっ!?不味っ!」 口に広がる不快な味覚に上条は思わず吐き出した。口元を袖で拭いながら缶シュースの銘柄を見る。 「ゴホッゴホッ…んー、何々…抹茶味のサイダー!?て何だこりゃあ!?しかもホットだし!缶コーヒーを買ったはずなのに、また入れ間違いかよ!」 さらには缶の種類、サイズ、デザインの色合いも似ており、薄暗い公園で確認できなかったのも無理は無い。 ようやく訪れた静かなひと時を堪能したかった上条だが、ジュース一本でその雰囲気はものの見事に崩れ去ってしまった。カクテルバーで粗茶を飲むようなものである。 「うう、不幸すぎますー」 「不幸不幸と言っておるとまた味あわせてやるぞ?上条」 後ろからふいに声をかけられた。 振り返ろうとすると頬に暖かいものが押し付けられた。缶ジュースである。 「おしるこは嫌いか貴様?私は気に入っているのだがな」 見覚えがある。『今』の上条当麻にとってはつい最近会ったばかりだ。 「バードウェイ!?何でここに!?」 「……ふむ。私がここにいることがそんなに不思議か?」 先日帰ったばかりだろ!とは言えなかった。ここは一年後の未来。あの時から会っていないとすれば、一年ぶりの再会といえる。 しかし、上条は妙な親近感を覚えた。 高級感ある紺色のコートに白のプリーツブラウス。デザインの良い薔薇の刺繍が入った黒のストレッチベロアパンツを履いていて大人びた印象を受ける。 だが、その容姿はまるで変わっていなかった。可愛らしい容姿にひそむ鋭い目つきが。 「ひ、久しぶりだなー。突然の再開に少し驚いているだけだよ」 「ああ、それだ。それだよ。その『ヒサシブリ』という日本語を忘れてしまってな。貴様にどう話しかけようか思考を巡らせていたところだ」 「…また何かあったのか?」 外見は十二歳前後の少女とはいえ、『明け色の陽射し』のボスとして君臨する魔術師である。 この学園都市に観光目的で来日していないのは明白だ。さらに彼女ほどの実力と地位を持つ者が入ってくる事自体、ただ事ではない。 バードウェイは上条の変化を察したらしく、ニヤァ、と口を大きく引きつらせながら言った。 「なあに、大それた用事ではない。確かにここに来た目的は仕事の為だが、貴様に頼らずとも安易に完遂できるモノだ。私が貴様を訪ねたのはkotatsuをもう一度堪能しくなっただけだ。ウチにもあれを取り寄せたのだがな。アンティークが並ぶリビングでは案外つまらなくて、鬱憤晴らしに部屋ごと吹き飛ばしてしまった」 そう言って軽く舌を出すバードウェイのイタズラ心満点の笑顔に、上条当麻はギョッとした。片目を閉じながら、いつの間にか右手に持っている杖をクルクルまわしている。何かの拍子で術式が発動するかもしれない。 「そ、そうですか。今はまだコタツは出していないんでー、サヨナッ!?」 ガシイッ!襟首をつかまれた。かなり強い力で。 「貴様、どこに行く気だ?」 悪意たっぷりの笑顔を浮かべながらバードウェイは言う。 「い、いやー、カミジョーさんはただ家に帰ろうとしただけですよ?インデックスが腹を空かせてるかもしれないから、早く家に帰って夕飯の準備をしなくちゃならないのでェッ!?!」 足のつま先を踏まれた。かなり強い力で。 「それは奇遇だな。私もまだ夕食が済んでいないんだよ」 「…つまり」 「そこまで言ってもまだ分からぬか。やはり貴様は私の下僕にしてやったほうがいいな」 「…つまりつまり」 「喰わせろ」 ハイ、ワカリマシタ。 「お帰りなさいとうま(当麻)」 そこに二人のエプロン姿の美少女がいた。 上条当麻がとった行動は一つ。カバンをズリ落とした。それはもうドコかの漫画みたいに。 19時23分 バードウェイと共に見慣れない自分のアパートに戻ってきた。第七学区にある高級住宅地で十四階建の高級マンション。セキュリティの優秀性は知らないが、仄かに彩られる和風庭園を一望できる玄関があるだけでもその高級感は理解できるだろう。管理人のお姉さんも気立てがいい人で上条とバードウェイを見るなり「あららー?当麻ちゃんったらー『また』?」などと話しかけてきた。その直後にバードウェイが上条の足を踏みつけた。学生寮であれば男女揃って部屋に入ろうとしようものなら即刻先生たちに捕まり両親に知らせがいく。 しかし、上条は気にすることは無いだろうと思った。 管理人はアルコールの匂いをプンプンと発し、目の焦点が合っていないほど泥酔していた。 監視カメラを見過ごすあたりが上条らしいが、少年はそんなことを考えながらエレベーターに乗り最上階へと昇った。財布にあった二枚の黒色のカードキーを見る。一枚は玄関口を開けるカードキー。二枚目は「一四〇二号」と書かれたカードキー。上条の家である。 そして彼は見た。 エプロン姿の銀髪碧眼少女と茶髪茶眼少女が笑顔で上条を出迎えるのを。 上条の後ろに立っていたバードウェイを見るなり二人の笑顔が凍り付いたのは言うまでもないだろう。 そして今に至る。 四人用にしては比較的大きいテーブルに男一人と女三人が座り夕食を取っていた。 ハヤシライスがメインディッシュでサラダにチーズフォンデュ。加えてインデックスには蒲焼の缶詰が二パックある。 「ちょっとアンタ、食べすぎ」 「これくらい普通だよ。ね?とうま」 「あ、ああ、今日は少ない方じゃないかな」 「え!?」 「禁書目録よ。それは太るぞ」 「太らないもん!」 そんなやり取りをしながら夕食は進んでいた。上条の箸もすすんでいた。ハヤシライスもチーズフォンデュも舌をうならせる絶品だからだ。上条は三杯目に突入し、インデックスに至ってはルーを5回もつぎ足している。ハヤシライスはインデックス。チーズフォンデュとサラダは美琴が作ったらしい。しかもこのチーズ。一口食べただけでも分かるが、そこらのスーパーで売っているようなチーズは使っていない。おそらくそれに加えて美琴の腕もあるのだろう。とても美味しい。 「どうどう?とうま。美味しいでしょ、私が作ったハヤシライス!」 「ああ、美味え。インデックスが作ったとは思えないくらい…」 「ふっふ~ん。そうでしょそうでしょ。とうま、おかわりいる?」 「ああ、頼む」 得意げに話すインデックスは上機嫌で上条の食器を手に取った。 ご飯をつぎにキッチンに向かうインデックスを薄目で見ていると御坂美琴から脇腹を横から肘で小突かれた。 割と強い力で。 「いてっ、どうした?」 「…何か言うことはないの?」 インデックスとは反対に不機嫌そうな御坂美琴。 流石の上条も察することが出来た。自分の料理の評価が聞きたいのだ。 「ああ、美味いぜ。これ、チーズと牛乳の割合と加熱加減が難しいんだよな。いや、これはワインか。チーズも良いもん使ってるし、今度レクチャーしてくれよ。俺も作りてぇ。こんな美味いやつは初めてだからな」 上条の絶賛の言葉を聞いて面食らう美琴。それから少し間をおいてワザとらしく、コホンと咳をはいて、 「…フ、フン。いくら褒めたってもうお替わりは無いわよ」 「そうか。そりゃ残念だ」 なっ、と口を噤んだ美琴は顔を赤めると腕を組んでプイッと顔を背けた。 何だコイツ?と上条は美琴の挙動不審に首をかしげた。まあ、美琴がおかしいのいつものことだと考えてその疑問を放棄する。 「このチーズ、グリュイエール・アルバージュとみた」 「っ!!貴女、結構通ね…」 「もしかして一〇〇グラム八〇〇円もするあの!?」 「ああ、スイス産の安物だ」 美琴の予想以上の料理に対する入れ込みとバードウェイとの金銭感覚の違いに唖然とする上条はギギギ、と首を回して美琴の顔を見た。 赤い顔をしたまま美琴は上条の方をチラチラ見て、何かに気づいたような表情をした。 「あ、口についてるわよ」 美琴はナプキンで優しく上条の口を拭った。彼女の思わぬ行動にドキッとする上条だったが、そういう彼女の顔にも人に言えないものがある。 「…お前もついてるじゃねーか」 上条は仕返しのつもりで美琴の口元に付いている米粒を取った。 ごく自然に、それを口に含んだ。 そして気づく。 「「あ」」 事実を確認するや否や二人はみるみる顔が赤くなり、すごい勢いで顔をそらした。 恥ずかしすぎる!二人は心情まで一致した。 しかし、そんなやりとりは向かい側からは丸見えだ。 「何だそのツンデレ娘は?貴様の下僕か?」 ガチャン!とテーブルに頭をぶつける美琴。食器に直撃しなかったのは幸いだ。 そう言うバードウェイは退屈そうな顔をしていた。 「ななななな何言ってるのよアンタは!」 「図星か」 「ンなワケないでしょ!私は当麻のこ、恋人なの!」 「なら愛人の間違いだ。上条の正妻は禁書目録だろう?」 「「はぁ!?」」 ハモる上条と美琴。 「同棲しているではないか」 「ど、同棲!?」 『居候』の間違いだと上条は言いたかったが、若い男女が一緒に暮らしていること自体そのように受け取られていても不思議では無い。むしろ居候という方が異常だ。だがそんな事はお構いなしに口論はますますヒートアップしていく。 「インデックスはそっち側にとって危険なものなんでしょ?当麻はお人よしだから匿ってるだけよ!」 「何を言っている。禁書目録はイギリス清教の人間だ。上条は『枷』としての役割はあるが、安全性としては教会にいるほうがずっと高い。実際は禁書目録の意思が反映されているだけで、ここにいなければならないという適切な理由はない。そうだろう?」 少し驚いたようにインデックスは肩を震わせた。手元にあったハヤシライスを落としそうになる。上条はそれをキャッチした。 「…そうなの?アンタ」 「う、うん。それはそうだけど…で、でも私はここにいたいもん!」 「なっ!前にアンタの居候の理由を聞いた時は半信半疑で仕方無いことだと思ったけど、ここにいる理由はそれだけ!?」 「短髪には関係ないじゃん!」 「大アリよ!私は当麻の恋人なのよ!他所の女が恋人の家に住んでるなんてそんなの認められるかぁ!」 「心は私のものだ、などという勘違いは愛人にはよくあることだ」 ピタリ、と美琴の動きが止まる。 「…バードウェイ、だったけ?よっぽど死にたいらしいわね。アンタ」 「貴様こそ誰に向かって口を聞いてるつもりだ」 頭からピリピリと静電気を放つ美琴に平然と答えるバードウェイ。何故か口ごもるインデックス。 非常にまずい。 今、ここにいる御恩方を紹介しよう。 一〇万三〇〇〇冊の魔道書を保有する禁書目録―Index-Librorum-Prohibitorum。 魔術結社『明け色の陽射し』の首領であり他の魔術師を圧倒する強大な魔術師、バードウェイ。 学園都市「超能力者(レベル5)」の第一位。『超電磁砲(レールガン)』の異名を持つ御坂美琴。 学園都市最強の「絶対能力者(レベル6)」第一位。世界の英雄。上条当麻。 一見、女性関係のもつれによる口喧嘩だが、実際は国際問題に発展しかねない火ぶたがお茶の間のテーブルの上で切って落とされようとしている。原因は上条の女性関係という些細なものだが、古代文明の戦争なども案外似たようなものが発端なのかもしれない―――――――― などと現実逃避している上条当麻だった。 「インデックス。アンタ、覚悟しなさい」 「それはこっちのセリフだ、愛人。貴様こそ立場をわきまえてモノを言ったらどうだ」 「アンタは関係無いでしょ。部外者は黙ってなさい」 「禁書目録には借りがあるのでな。貴様が彼女に危害を加えようとするなら容赦はせんぞ。愛人」 「っ!愛人愛人って違うっつってんでしょ!」 ビリビリバチィ!と御坂美琴の頭から高電圧が放たれた。同時に電子レンジと液晶テレビから黒い煙が出る。 上条当麻以外は席を立ってお互いにらみ合っている。明るいムードから一転、いつの間にか一発触発の緊急事態に陥っていた。 どうしよう、と上条は考えていた。 事の発端はバードウェイの下僕発言でありそこからインデックスの居候の理由に矛先が向き美琴が上条の彼女であってインデックスの居候を快く思わないからでありバードウェイの愛人発言が美琴の神経を逆なでして今にも食ってかかりそうな勢いになってインデックスをかばうようにバードウェイが立ちはだかっており何でこんなことになったかというと上条当麻が御坂美琴という彼女がいながら年頃の美少女ことインデックスを家に置いているからであり、 結局、事の発端は「上条当麻」に帰結するのだ。 しかし、ここで上条が謝ったとしてもインデックスか御坂美琴の意見を聞くかで大きく事態が変わってしまう。しかし、上条はこの食事を楽しみたかった。だから何気なく呟いたのだ。 「お前ら、いいかげんにしろよ」 「っ!!!」 上条の言葉に三人の表情が凍り付いた。 あれ? と首をかしげる上条。 三人は渋々と席に着きながら、 「…そうね、ちょっとどうかしてたわ私」 「…フン、まあこれはお主の問題だ。客人の私が口を出すのはおこがましいな」 「…私はここにいたいもん」 皆、恐縮している。 一番恐縮しているのは上条当麻本人だ。 (あれー!?何で皆さんそんなにビビってんのー!?『うるさい!っていうかそもそもアンタが悪いんでしょうがあああ!』的展開を予想していたんですが!?) 「ごめんさない。インデックスがここにいる理由、前にも話し合ったもんね」 「気にしてないよ、美琴ちゃん。とうまの彼女なんだから、私のこと気にしないほうがどうかしてるもん」 「…中々、複雑な恋愛事情だな」 「……………………………………………………………この空気は一体何なんでせうか?」 「そ、そういえば、当麻。当麻は何で私の作った料理が分かったの?」 いきなりの話題転換。この暗い雰囲気を打破するために美琴があわてて上条に話題を振った。バードウェイもインデックスも苦笑している。 しかし、この期待を見事に裏切ってくれるのも他ならぬ上条当麻だ。 「んー…美琴の味がしたから、かな」 皆、絶句した。 硬直から五秒後。最初に口を開いたのはインデックスだ。 「とうま、それは一体どういう意味かな?」 「えっ!!!?い、いやそのっ!別に深いイミなんて無くってですね!?言葉のアヤというかなんというか!」 「そんなに挙動不審なのはどうしてなの!?ちゃんと説明してほしいかも!!」 怖い。向かい側の席でインデックスがとても怒ってらっしゃる。整った顔立ちをしているので余計に迫力があった。美琴は、というと上条の隣で耳まで赤くしてうつむいている。 バードウェイに目を見やると、これまた退屈そうに頬づえをついていた。 「禁書目録よ。言わずもながら分かるだろう?」 「!!!な、何を!?」 「…つまり、そういうことだ。なあ?御坂美琴嬢?」 「う、うん」 小さな声で、顔を真っ赤にした美琴はコクリと頷いた。 …短い人生だったな。 「とうまあああああ!いつ、どこで短髪に手を出したのおおおおおおっ!今日という今日はとうま殺す!カミコロス!私の腹の中で溶けちゃえええええええ!」 「では私がチョコ味にしてやろう」 「そんな魔術があんの!?っていうか皆で食事の続きをしましょうよ!結局こういうオチになるわけ!?やっぱ不幸ぎゃあああああああああああああああああああああ!!!」 「ちょっとー!!私の当麻に何すんのよー!!!」
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「悪りィが…こっから先は一方通行だ。侵入は禁止ってなァ!!」 とある魔術の禁書目録8巻 「俺が弱くなった所で、別にオマエが強くなった訳じゃねぇだろォがよ。あァ!?」 とある魔術の禁書目録8巻 「……、分かってンだよ。こンな人間のクズが、今更誰かを助けようなンて思うのは馬鹿馬鹿しいってコトぐらいよォ。まったく甘すぎだよな、自分でも虫唾が走る」 大体をもって、この世界の住人はどいつもこいつも救いようがない、甘いだけで優しくない芳川桔梗、誰かを守ろうとした男に一瞬のためらいもなく鉛弾をぶち込んだ天井亜雄、そして一万人もの人間を殺しておきながら今更人の命は大切なんですとか言い出す一方通行。 こんな腐った世界の人間が、今更人に救いを求めるなんて、間違っている。人に救いを与えようと思うなんて、馬鹿馬鹿しいにもほどがある。 そんなことぐらい分かっている。 こんな世界の住人だからこそ、痛いほどによく分かっている。 「けどよォ」 「このガキは、関係ねェだろ」 「たとえ、俺達がどンなに腐っていてもよォ。誰かを助けようと言い出すことすら馬鹿馬鹿しく思われるほどの、どうしよォもねェ人間のクズだったとしてもさァ」 「このガキが、見殺しにされて良いって理由にはなンねェだろうが。俺達がクズだって事が、このガキが抱えてるモンを踏みにじっても良い理由になるはずがねェだろうが!」 何となく分かった。『実験』を止める為に操車場にやってきた、あの無能力者レベル0の気持ちを。一笑に帰すほどの甘ったれな考えで命を賭けるにしてはあまりにもくだらない、妹達を助けると言う理由だけで立ち上がってきたあの男。 生まれたときから住んでいる世界が違うヒーローのように見えたが、違った この世界に主人公なんていない。都合の良いヒーローなんて現れない。黙っていたって助けは来ないし、叫んだ所で救いが来るとも限らない。 それでも大切のものを失いたくなければ。散々待っていたのに助けがやってこなかったからと、くだらない理由で失いたくなければ、なるしかないのだ。 無駄でも無理でも、分不相応でも。 自分のこの手で、大切なものを守り抜くような存在に。 主人公のような、行いを 「確かに俺は一万人もの妹達をぶっ殺した。だからってな、残り一万人を見殺しにして良いはずがねェンだ。ああ奇麗事だってのは分かってる、今更どの口がそンな事言うンだってのは自分でも分かってる!でも違うンだよたとえ俺達がどれほどのクズでも、どンな理由を並べても、それでこのガキが殺されて良い事になンかならねェだろォがよ!!」 とある魔術の禁書目録5巻
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~~♪~~♪~~~ 初めて知った、真実の重さ。 時を超え刻まれた、悲しみの記憶。 過去の痛みは、心の中に静かに溶かれ――、 あの日、胸に灯った炎を消さなねェように――、 深い闇に、消えないように――、 無限の絆を守るために――、 今、未来へ向かう扉を開く――。 魔砲少女リリカル・カナミンA‘s 始まりまるぞォ。 ~~♪~~♪~~~ 学園都市一〇区。 学園都市内で唯一墓場や実験動物などの廃棄場が存在する学区。 その人気の無い街中は、今や空爆にでもあったかのようにめちゃくちゃになっていた。 立ち並ぶビルは軒並み崩れ、辛うじて建っている建物にも無数の亀裂が見え、もはや使用には耐えられないのは明らかである。 そのビル群が損壊している地区の中心点、爆心地のようなところはアスファルトが捲られ、その下の向き出しの地面も大きく抉れ、 クレーターのようになっていた。 暴走した禁書目録の防衛プログラムを止めるべく空中で死闘を繰り広げた一方通行の渾身の一撃、風のベクトルを操ってのプラズ マ弾の直撃を受け、上空から叩き落されたヒューズ・カザキリの墜落地点である。 その傍らにはその恐るべき所業を成し遂げた一方通行が佇み、更に離れた所には禁書目録の内部空間に閉じ込められていた御坂美 琴がやや疲弊しながらも立っている。 その後方、やや離れた所には一方通行と同じグループのメンバーである結標淡希と、御坂美琴のパートナーである白井黒子が幾分 緊張しながら身構えている。 その時、近くに取り付けられている広報用のスピーカーから音声が出てくる。 『禁書目録の主、防衛プログラムと完全に分離しました!』 『皆さん! 前方の白い澱みが、暴走が始まる場所になります。ステイルさんが到着するまで、むやみに近づかないでください!』 上空に待機していた学園都市の飛行船『アースラ』内からの初春飾利からの通信であった。 「オッケー!」 「チッ、しょうがねえなァ」 その声にそれぞれ答えるレベル5の二人。 二人共、未だ緊張感は解かず、目の前を厳しく見続けている。 その視線の先には、上空からの落下の後に光る繭のようなものに包まれたままの球体がある。 直径はおよそ四〇メートル。直径が七〇メーター程のクレーターの中心に不気味な存在感を漂わせながら浮かんでいる。 その光は白くはあるが、まるで太陽からの自然光の中で見る蛍光灯の輝きのようにどこまでも人工的、異質なものであった。 そして――――。 #12 夜の終わり、旅の終わり そして、白い、不気味な光の球体があるクレーター、その斜面に落ちていくギリギリ縁のところに、それとは別の光があった。 目の前にある白い光とは真逆の、しかし、磨き抜かれた黒曜石のような、新月の夜の星の光さえ届かない闇のような、どこか見る 者の目を引き付ける輝きの、その内部で――――。 「管理者権限を発動するんだよ――――」 黒い闇の中、ゆったりと浮かんでいるインデックスが囁く。 それに答えるように、 「ぼ、防衛プログラムの進行に、割り込みを掛けれたよ。数分ぐらいだけど、暴走の開始を遅らせると思う、よ」 禁書目録の管理プログラムであり、インデックスから『かざきりひょーか』の名前を与えられた友人がたどたどしくもそれに答える。 「うん。それだけあったら、十分なんだよ。 ――リンカーマナ、送還。水属性(ウンディーネ)の守護天使による治癒魔術を開始――――」 そう呟くと同時に、インデックスが今まで入院していた病院の屋上に倒れ伏したままの四人の魔術師たちの上に光が灯り、その体 に吸い込まれていく。 ダメージから回復し、一人、また一人と立ち上がる魔術師たち。 「――来て、私の保護者たち――」 そうインデックスが語った直後、クレーターの縁から天に向かって凄まじい勢いで黒い光の柱が立ち昇る。 クレーターの周囲にいた一方通行ら四人が一瞬目を庇い、慌ててクレーターの方を見直すと、そこには――――。 「「!!」」 目を見張る一方通行と御坂美琴。 その視線の先には――――。 「我ら、禁書目録の主の側(そば)に集いし保護者たち――」 神裂火織が――――、 「主ある限り、私たちの魂は尽きることは無いのでございますよ――」 オルソラ=アクィナスが――――、 「この身に命がある限り、私らはあんたの側にいるんだよ――」 シェリー=クロムウェルが――――、 「ウチらが保護する者、禁書の王、インデックスの名の下に――」 アニェーゼ=サンクティスが――――、 輝きを強める黒い光の周り、四人の魔術師が背中合わせにそれぞれの方角を向いて静かに宣言する。 そして、その黒い光の中で、 「ひょーか、私の杖と甲冑を――」 「う、うん!」 インデックスの声に風斬氷華が応じ、その身に新しい装束を出現させる。 白い修道女の服に身を包んだインデックスが目の前に現れた蓮の花の飾りが付いた杖を握る。 次の瞬間、黒い輝きが粉々に砕け、インデックスがその姿を現す。 「白ィの!!」 そう叫ぶ一方通行に向かってインデックスは笑顔を浮かべると、手に持つ杖を高々と掲げ、大きく叫ぶ。 「禁書の知識、私に集まって! 氷の華、かざきりひょーか、セーーット・アーーーップ!!」 杖の先から黒い輝きが迸り、見る間にインデックスの衣装に安全ピンが付け加えられる。 「インデックス……」 そのインデックスを見てアニェーゼが上目遣いに名前を呼ぶ。 「うん……」 頷くインデックス。 「すみません……」 「あの……インデックスさん、私たち……」 神裂が、オルソラが謝ろうとするのを制して、 「いいんだよ。みんな分かってる。ひょーかが教えてくれたんだもん。……けど、細かいことは後で――――。 今は―――お帰りなさい、みんな」 そう笑顔で言うインデックスに対し、堪え切れなくなったアニェーゼが泣きながら飛びつく。 「あ、ああ、うわぁぁぁぁぁぁ!! インデックス! インデックス! インデックスーーー!!」 インデックスにしがみ付いて泣き続けるアニェーゼと、その背中をやさしく撫でるインデックス。 その背後から、一方通行と御坂美琴の二人が近づいてくる。 「白い人も短髪もごめんね。私の保護者たちが、いろいろと迷惑を掛けちゃって……」 「けっ、アンなもン、どオってこたァねェよ」 「べ、別に気になんかしてないわよ。っていうかその呼び名はやめなさい!!」 三人が話していると、そこに別の人間が加わる。 「すまないね」 「アァ?」 長髪長身で全身を赤く染めた神父が口を挟む。 「水を差してしまうんだが……。イギリス清教『必要悪の教会(ネセサリウス)』ステイル=マグヌスだ。時間が無いので簡潔に説明させて もらうよ? あそこにある白い澱み、禁書目録の防衛プログラムが、後数分で暴走を開始する。僕らはそれを、何らかの方法で止め ないといけない。 停止のプランは現在二つある。一つ、きわめて強力な獄炎魔術で灰にする。二つ、上空三千メートルで待機している飛行船『アース ラ』にいる『幻想殺し(イマジンブレイカー)』で消滅させる。 これ以外に、何かいい手は無いかい? 禁書目録の主とその保護者たちに聞きたい」 懐からルーンが刻まれたカードを見せながら説明をするステイル。 それに対して、 「ええーっと、最初のは多分、難しいと思います。主の無い防衛プログラムは、魔力の、塊みたいなものですから……」 「灰にしても、コアがある限り、再生機能は止まりません……」 オルソラと神裂の二人が答える。 さらに、 「『幻想殺し(イマジンブレイカー)』もぜったいダメ!! そんな上空から『幻想殺し(イマジンブレイカー)』撃ち下ろしたらインデックスの家の 家主が死んじまうじゃないですか!!」 大きく両手を交差させて反対するアニェーゼ。 「よォ、ここへ撃ち込むのってそンなにやべェのか?」 その様子に何気なしに尋ねる一方通行。 「半径百数○センチの範囲内なら右手で触れるだけでいかなる異能も完全に消滅させるんだけど、それ以外は生身の人間と変わらな いから……」 「チッ! オイ、俺も反対だぞ。アイツにはまだ借りがアるからなァ!」 「ちょ、ちょっと、私だって反対よ! 何考えてんのよ!!」 一方通行と美琴の両方から詰め寄られるステイル。 「僕も小萌先生も出来れば使いたくは無いよ……。でも、あれの暴走が本格的に始まったら被害はそれより、遥かに大きくなるんだ」 「暴走が始まると、周囲にあるものを無差別に破壊して、無限に稼動していくみたいですのよ」 「…………」 ステイルの説明に補足する黒子の言葉に、一同が押し黙る。 『皆さん!! 暴走臨界点まで、後十五分切りました! 代理プランはお早めに決めて下さい!』 初春からの通信に焦る様にステイルが尋ねる。 「何か無いのかい!?」 「すみません、あまり役に立てそうには無いです……」 「暴走に立ち会った経験は、私らにも殆ど無いからねえ……」 「でも、何とか、止めないといけませんねぇ……。インデックスさんの居候先のお家が無くなっちゃうの、困りますしねぇ……」 「いや、そういうレベルの話じゃ、無いんだけどね……」 神裂、シェリー、オルソラの口からも芳しい意見は出てこない。 「発射地点をもっと降下させてからは出来ませんの?」 「今から飛行船を降下させても暴走開始には間に合わないでしょう。ビル群を無視した射角を取ろうとした事が裏目に出てしまいま したね……」 黒子の発案も神裂によって棄却される。 「「「…………」」」 重苦しい雰囲気がその場を包み出す。 「あーもう! なんかごちゃごちゃうっとぉしいわね! 皆でズバッとぶっ飛ばしちゃえばいいじゃないのよ!」 イライラした様子で喋る結標。 「あのね、これはそんなに単純な話じゃ無いんだよ……」 「ふん!」 場を混乱させるだけのように思える発言にステイルも苛立ちを見せれば、意見をあしらわれた結標もそっぽを向く。 「ズバッと、ぶっ飛ばす……、か――――」 「ここへ撃ったら、『幻想殺し(イマジンブレイカー)』の被害が大きいから撃て無いんだよね――――」 「じゃあ、ここじゃなければ――――」 結標の発言に対して呟く一方通行、インデックス、美琴の三人。 「「「あ――――、!!」」」 次の瞬間、三人は顔を見合わせて何かを思い付く。 「オイ! そこの赤イの! 『幻想殺し(イマジンブレイカー)』ってのはどこへ向けても撃ち出せンのかよ?」 「どこでもって……、例えば?」 ステイルの疑問に、美琴とインデックスは勢い込んで答える。 「今、『アースラ』のいる場所」 「上空三千メートル、同じ高度上に向けて!」 『学園都市の科学力、舐めてもらっちゃ困りますよー。撃てますよー。同一高度上だろうが、宇宙にだって!!』 上空に待機中の初春からの通信が響き渡る。 「おい! ちょっと待ちたまえ君たち! ま、まさか!!」 その意図に気付き、慌て出すステイルに対して三人は得意そうに笑顔を見せるのだった。 □ □ その頃、第七学区の上条たちの高校の屋上から第一〇学区の方を眺めながら話す二人の少女たちの姿があった。 「光、収まった?」 「うん。小さくはなったけど。まだ。黒いのがあるみたい……」 「一体何なの? まさかこんなのが、このままずっと続いたりはしないわよね?」 「何となくなんだけど。大丈夫な気がする」 「え……?」 「きっと。戦ってくれてるから……」 「レベル5の二人が?」 「うん」 「姫神さんに真顔で言われると、なんかそんな気がするから、怖いわ……」 上条当麻のクラスメイト、吹寄制理と姫神秋沙の二人である。 「まぁ、それにしても、よ……。 あーー、もう!! 訳が分からないわよ!! 楽しいクリスマスイブに、一体どういう事態なの!? 何を摂ればいいの? カルシウム? イソフラボンなの!?」 「吹寄さん。あの。落ち着いて……」 若干テンパリ気味の吹寄とそれを宥める姫神の視線の先には、未だ収集の付かない事態の中心がある。 □ □ 上空三千メートル、待機中の飛行船の指揮所の中で、 「何とも、まぁ……、相変わらず物凄いと言うか、ですねー」 どことなく頭を抱える様子の小萌先生に対して、初春が話しかける。 「計算上では、実現可能ってのがまた、怖いですよねー」 更にパネルを操作した後、地上に向かって通信を繋ぐ初春――――。 『ステイルさん! こっちの準備はオッケイです! 暴走臨界点まで、あと十分です!!』 初春からの通信を聞いたステイルが全員を見渡しながら語りかける。 「実に個人の能力頼りで、ギャンブル性の高いプランだけど、まぁ、やってみる価値はあるだろうね」 それを受けて説明するインデックス。 「防衛プログラムのバリアは、魔力と物理の複合四層式で出来てるんだよ。まずは、それを破らないとだね!」 それを美琴が引き継ぐ。 「バリアを抜いたら、本体に向けてわたしたちの一斉攻撃でコアを露出させるのよね!」 続いて一方通行が、 「そしたら結標たちの座標移動で、『アースラ』の前に、転送させるんだな」 最後に、上空の小萌先生が結ぶ。 「あとは、『幻想殺し(イマジンブレイカー)』で消滅させるんですねー」 「上手くいけば、これがベストですね!」 いいプランが見つかったためか、初春の声も弾んでいた。 それまでのムードから一転、対処の方法が見つかったことによって明るくなった一同から少し離れた位置からクレーターの中心、 光の繭を見つめるステイル。 咥えたままの煙草を燻らせながらポケットから携帯電話を取り出すと、おもむろにある番号に向けて掛けはじめる。 「アウレオルス、見えているかい?」 ステイルからの電話に応じている人物は、そこから十数キロ離れたとある進学塾の一室にいた。 「当然。すこぶる鮮明に映っている」 はるか上空、飛行船『アースラ』から送られてくる監視映像のモニターを見ながら、アウレオルス=イザードは答える。 その背後に控えているのは、この学園都市にいる学生たち。 性別も、年齢もバラバラなはずの少年少女たちはだがしかし、何故か皆一様に同じような表情をしていた。 「禁書目録は、呪われた、魔道書だった……。その呪いは、いくつもの人生を喰らい、それにかかわった多くの人の人生をも、狂わ せてきた。あれのおかげで、僕も小萌先生も……他の多くの人間も、本来関わる筈も無かった人生を進まなきゃならなくなった……。 それはきっと、君も、三沢塾の生徒たちも……」 携帯で会話をしながらおもむろにポケットからルーンのカードを取り出すステイル 「失われてしまった記憶は、取り戻すことは出来ない。――――だから、今を戦って、僕らは未来を変えるんだよ」 そう言い切った次の瞬間、ルーンのカードが光を帯び、次の瞬間『魔女狩りの王(イノケンテイウス)』が姿を現す!! それをモニターを通して眺めているアウレオルスは、深く息を吐きながら瞠目するのだった――――。 「『幻想殺し(イマジンブレイカー)』、出撃準備を始めてくださいなのですよー」 「「「はい!!」」」 飛行船『アースラ』内の全スタッフが返答をする。 作戦開始まで、あと、少し――――。 C M _ _ _ ゝ ,´ノ从 ヽ , ´ `ヽ / ビリビリ! ノノリ从从〉 リソリノ"゙从 ∠ / ソ(lリ゚ ー゚ノリ ノjid゚ ヮ゚ノ / /i,ミ彡i く) Y iつ ┣ l. T l! く/_|j〉 ┃ |__l_j し ノ C M クレーターの中心で不気味に震動を始める白い繭。 『暴走開始まで、あと二分です!!』 上空の初春からの通信に、改めて気を引き締める一同。 そんな中、インデックスがふと気が付いたように一方通行と美琴を見て、後ろにいるオルソラを呼ぶ。 「オルソラ」 「はい、お二人の疲労回復ですね」 インデックスの呼びかけに、オルソラが返事をしながら近づいてくる。 そして、どこからとも無く取り出した水筒から中身をコップに空けて二人に手渡し、更にタッパーを取り出して蓋を開く。 「ハーブティーとレモンの蜂蜜漬けでございます」 唐突な流れに軽く驚く二人に向かって、オルソラは言う。 「イギリス清教預かり、オルソラ=アクィナス。魔道書の解析と料理が本領でございますよ」 受け取って口に運ぶ二人は素直に口に運んで感想を述べる。 「あ、この香り、ブレンド? なかなかいい組み合わせね」 「ふん。まァまァだな」 そんな美琴と一方通行の反応にもにこやかに微笑むオルソラ。 そうした光景をよそに、結標淡希は傍らにいる白井黒子とシェリーに向かって呼びかける。 「あたしたちはサポート班よ、あのウザいバリケードを上手く止めるからね」 「はいですわ」 「わかってるよ」 各々が準備を済ませていると、目の前のクレーターにある光の球体から、一本、また一本と光が解れ、まるで触手のように天に向 かって伸びていく。 「始まる!!」 それを見た一同は更に緊張を高める。 「禁書目録を、呪われた闇の書と呼ばせたプログラム……。禁書目録の、闇……」 そして、光の繭を覆う輝きが一層濃くなった次の瞬間、ついに繭が全て解け、触手の光が一斉に蠢き出す。 そこに現れたのは一方通行と戦っていた時の女子高生の姿をした『ヒューズ=カザキリ』ではない。 頭上には発行する輪のような物があり、そこから周囲に向かってジャカジャカと音を立てながら細かい棒が伸縮を繰り返している。 触手のような翼を背中から無数に生やし、虚ろな目をどこへ向けるとでもなく開いている。 それが本格的に動き出す前に、結標淡希と白井黒子が同時に動く。 「座標移動(ムーブポイント)!!」 「空間移動(テレポート)!!」 結標が手に持つ軍用ライトを素早く動かして周囲にある瓦礫の塊を転送させる。 その周囲では黒子が小刻みに空間転移で跳んでは手に触れた瓦礫を転送させる。 それらの目的地は防衛プログラムの周りでのたうっている翼。 その羽の密集部分に転移させられた瓦礫の塊は、座標を重ねる部分の羽を食い込みながら出現する。 「ははっ、崩れな!!」 ビュバン!! その直後、シェリーが手に持つオイルパステルを抜刀術のように振るって周囲に魔法陣を描くと、それらの瓦礫が一斉に泥のよう に崩れ落ちる。 その身に食い込ませた羽が消失し、断ち切られていく。 「ちゃんと合わせてくださいよ! 一方通行(アクセラレータ)さん!!」 「はっ、おめェの方こそなァ!!」 防衛プログラムの周囲を覆う光の羽に穴が開くと、待ち構えていたアニェーゼと一方通行がそれぞれの攻撃を繰り出す。 「イギリス凄教預かり、アニェーゼ=サンクティス! ――――万物照応。五大の素の第五。平和と秩序の象徴『司教杖』を展開!!」 彼女の呼び声に応じて手に持つ杖、その先端にある天使の六枚の羽が開いていく。 「偶像の一。神の子と十字架の法則に従い、異なる物と異なる者を接続せよ!!」 完全に展開した杖を大きく振りかぶりながら詠唱を続けるアニェーゼ。次いで、それを渾身の力を込めて振り下ろす。 「『蓮の杖(ロータスワンド)!!』」 何も無い眼前に振り下ろされた杖。 しかし、遥か離れた防衛プログラムからは、とてつもない重量の物がぶつかった時のような破砕音が響き渡り、その周囲に展開さ れていた不可視のバリア、その一層目が粉微塵に砕け落ちる! 「学園都市、レベル5、一方通行(アクセラレータ)。いくぞォ!!」 高々と宣言する一方通行。その両手は頭上に掲げられ、周囲から膨大な空気が圧縮されて突風が渦を巻いていく。 立て続けに攻撃を加えられた防衛プログラムが周囲に展開する者達を漸く敵と認識したのか、断ち切られずに残った羽の何枚かを 一方通行に向かって振り下ろそうとする。 「はっ、遅っせェンだよォォ!!」 それに対し一方通行はベクトルを操作、圧縮させた空気の一部を叩きつける。 その暴風を受けて動きが止まった防衛プログラムに対し、一方通行が頭上に圧縮した空気の中心点にあるプラズマをぶち当てた。 閃光が辺りを焼き、大音響が響き渡る。だが、それに伴う熱波や衝撃波すらベクトル操作されて攻撃と化し、ついにバリアの二層 目が消し飛ばされた! 「Aaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!」 防衛プログラムが金切り声を上げる。 それを見たオルソラが声を張り上げる。 「次、神裂さんと御坂美琴さん!!」 その声を受けるのはいつの間に回り込んだのか、クレーターを挟んで一方通行たちとは真逆の位置にいる神裂達である。 「イギリス清教『必要悪の教会(ネセサリウス)』、神裂火織。魂に刻み込んだ名を、七天七刀と共に」 語りながら腰に差した大太刀の柄に右手を添え、左手は鯉口を切る。 「フェイクである『七閃』の奥に隠された、真の一刀を」 その彼女に対して未だ残る羽の残骸が襲い掛かる。周囲にある瓦礫を崩して神裂に当てようとする。 しかし、彼女が繰り出す鋼糸の『七閃』により悉く弾き飛ばされ、次いで裂帛の気合と共に彼女の魔法名が唱えられる。 「『救われぬ者に救いの手を(Salvere000)』!!」 宣誓と同時に膨れ上がった魔力と共に彼女の持つ真の奥義『唯閃』が戦場を奔り、防衛プログラムにぶち当たる。 一拍を置いた後に激しい震動と共にバリアの三層目が砕け散る! 「学園都市、レベル5、御坂美琴。いくわよ!!」 次に攻撃に出たのは美琴。その体からは周囲に紫電の火花が溢れている。 その音色が、重く鋭く変化していき、音階がどんどん上がっていき、それと共に上空には黒く重たい雷雲が立ち込める。 「貫け、雷刃!!」 音の変化が最高潮に達したとき、遂に美琴から雷撃の槍が発射される。 それが着弾したと同時に、天から今度は本物の雷が降り、防衛プログラムに直撃する。 ドォォン!! という腹の底を揺さぶる音が響き渡り、最後のバリアが破られる! 「Kyaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!」 度重なる猛攻の直撃、バリアの無効化という事態に、防衛プログラムが絶叫を上げながら背中に残る羽、その一際太い二本を大き く振り上げる。 と、その二本の羽の間に青白い光が瞬き始め、見る間に光球が発生する。 「イギリス清教『必要悪の教会(ネセサリウス)』、シェリー=クロムウェル。砲撃なんか撃たせるもんかい!!」 それを見たシェリーが再び手に持つオイルパステルを再び振るう。 「『我が身の全ては亡き友のために(Intimus115)』――――。エリス!!」 先の多重召喚による作為的な崩壊とは違い、今度作り出すゴーレムは一体のみ。 その十メートルの巨体はたちどころに全身を形作ると両手を防衛プログラムに向かって突き出し、放電に似た現象を起こし始めた 羽を鷲掴みにする。 見る間にゴーレムの両手が崩れていくが、一時的に攻撃手段を封じられた防衛プログラムに対して更なる攻撃がなされる。 「インデックスさん!!」 オルソラの声に対してインデックスはその小さな口から言葉を紡いでいく。 「――――囁く声、噂の風よ、彼の者の心を暴き立て、その矛盾を糾弾せよ。――――『魔滅の声(シェオールフィア)』」 呪文が唱えられ、魔術が発動すると、ビクン!! と身じろぎする防衛プログラム。瘧にかかったかのように体を震わせていたが、 その体と翼のあちこちからスパークが起こり、いたる所で体が爆ぜる。 「Cuoooooooooooooooooo!!」 絶叫を上げながら体を崩壊させていく防衛プログラム。 しかし、ひとしきり爆発が収まった後に姿を現したのは今までよりも更に姿を変えたものだった。 頭はグラリと垂れ、半開きの唇からは半端に舌が飛び出している。見開かれた眼球は不規則に揺れ続け、涙と涎が混ざり合ってそ の胸元をベットリと濡らしていた。 「うわーーーー」 「な、何だか、もの凄いことになっているのでございますよー」 顔を顰める結標とオルソラ。 上空で監視している『アースラ』からも初春の通信が入る。 『やっぱり、並みの攻撃じゃ通じません! ダメージを入れた側から、再生されちゃいます!!』 しかし、地上で戦っている人間たちはそれでも逃げない。 「だが、攻撃は通っている。プラン変更は無しだよ」 咥えた煙草を揺らしながら言うと、ステイルは手に持つルーンのカードを目の前にかざす。 「いくぞ、『魔女狩りの王(イノケンテイウス)』。――――焼き尽くせ!!」 その命令に従ってヒトガタの炎が防衛プログラムに組み付き、燃え盛る我が身を使ってその体を拘束する。 「――――神裂がいて助かったよ。限られた時間と枚数でここまで火力が上げられたんだからね」 その言葉どおり、『魔女狩りの王(イノケンテイウス)』の姿は常のそれとは違い、炎の密度が違い、威圧感が違う。全身から放たれる熱波 は周囲の空気を歪め、その背中から巨大な翼が生えていると錯覚させるほどだ。 だが、それほどの熱量を持った攻撃を受け続けても、防衛プログラムは尚も稼動し続ける。 攻撃と再生を続ける『魔女狩りの王(イノケンテイウス)』なればこそ、その体を抑える付けることが出来ているが、それでは決定的では無い。 その身に『魔女狩りの王(イノケンテイウス)』を組み付かせたまま暴れようとする防衛プログラムを前にして、最後の三人が動く。 「いくぞォ、第三位ィ、白イのォ!」 「うん!」 「了解なんだよ!」 一方通行の呼びかけに応じる御坂美琴とインデックス。 一方通行はその場にしゃがむと無造作に右手を地面に突き入れ、アスファルトの塊を掴み取りながらその演算能力を行使する。 地球の自転エネルギーをベクトル変換しながら大きく振りかぶる――――、 「全開でいくぞォ! ――――『天体制御(アストロハインド)ォォォ――――」 御坂美琴は右手をポケットに突っ込むとそこからゲームセンターのコインを取り出す。 ただし、その数は通常の一枚限りではない。ポケットに残るコイン、その数七枚を右手に握り締めたまま叫ぶー―――、 「――――雷光一閃、――――『超電磁砲(レールガン)――――」 インデックスは暴れようともがく防衛プログラムを見ながら涙を滲ませて呟く。 「ごめんね……。お休み、なんだよ……」 その目に去来するのは如何なる思いか。 しかし、数瞬目を閉じ、迷いを振り切るように開くその瞳に映るのは決意の色。 「特定魔術『聖ジョージの聖域』の発動。――――現れよ、絶対なる守護者――――」 彼女の唱える呪文に呼応して目の前に二つの魔方陣が出現、そして、その二つの中心から空間を引き裂いて暗黒の闇が顔を覗かせる。 「――――『竜王の殺息(ドラゴン・ブレス)――――」 その亀裂の奥から『何か』が覗き込んで――――、 「――――ブレイカーーーーーー』!!」 「――――ブレイカーーーーーー』!!」 「――――ブレイカーーーーーー』!!」 三者の声が同時に響く。 そして、それぞれから自身が持つ最大の攻撃が放たれる。 一方通行からは天体運行のエネルギーを変換したベクトル攻撃が、 御坂美琴からは弾核を束ねたレールガンによる収束攻撃が、 インデックスからは蓄えられた魔道の書十万三千冊の知識全てを駆使した魔術攻撃が、 三方から防衛プログラムに向かい、直撃する。 瞬間、音が消えた。 別系統による同時多重一斉攻撃を受けた防衛プログラムが、今度こそ押し潰される! その外殻を構成していたプログラムが弾け飛び、中にあるコアが露出されるのを見た瞬間、オルソラが手に持つロープを勢い良く 投げつける。 如何なる魔術の働きによるものか、真っ直ぐにコアに向かって飛んでいくロープ。そして、 「本体コア、――――捕まえました、ですよ!」 ロープがコアを絡め取ると、すぐさま次の行動に入る結標淡希と白井黒子。 「長距離転送!」 「目標、上空三千メートル!」 共に大能力者である二人による一一次元計算式は直ぐに終了し、直ちに次なる手が打たれる。 「座標移動(ムーブポイント)!!」 「空間移動(テレポート)!!」 結標は手の軍用ライトを大きく振り上げ、白井はオルソラが飛ばしたロープの端を握り締めて同時に叫ぶ。 三人がかりによる強制転送により、防衛プログラムの本体コアが天高く飛ばされていく。 「コアの転送、来ます!」 上空で待機していた飛行船『アースラ』ブリッジ内に緊張が走る。 「転送されながら、外殻データを修復中。すごい速さです!」 次々と寄せられる報告を処理しながら、初春が指示を出す。 「『幻想殺し(イマジンブレイカー)』、射出バレル展開!」 飛行船の前面、その先端に突き出ていたパーツが真ん中から分離し、二つに離れていく。さらに、それぞれのパーツが伸張して 十メートルほどの滑走用レールが現れる。 「ファイヤリング・ロック・システム、オープンなのですよー」 命令する小萌先生の前に卓上のパネルが展開、無骨なスイッチがせり上がってくる。 「命中確認後、『幻想殺し(イマジンブレイカー)』を安全圏にて回収します。準備をよろしくですー」 「「了解」」 全ての準備を整えた『アースラ』の前に、地上から転送された防衛プログラムの本体コアが現れる。 外殻データから剥き出しにされたコアが、その三角柱の身を回転させながら処理を行ない、元に戻ろうとしている。 「『幻想殺し(イマジンブレイカー)』、出撃!」 復元処理の為に動きが止まったそれに対して、遂に『幻想殺し(イマジンブレイカー)』が出撃する。 それは、滑空用レールから勢い良く飛び出すと、空中で機動翼を展開、メインエンジンを吹かしてあっという間に距離を詰める。 その身に纏っているのは頭の上から足の先まで覆うスマートな黒の装束だが、唯一、右手だけが違っていた。 正確にはその肘より先、腕の中頃から先は一回り大きな機械に覆われている。 そうして飛来する『幻想殺し(イマジンブレイカー)』が迫る時には何とか最低限の外殻データが修復し終わる本体コアは、己の手足だけ を武器にして迎え撃とうとする。 と、近づいてくる『幻想殺し(イマジンブレイカー)』の右手を覆う機械が勢い良く開き、そこから剥き出しの拳が姿を見せる。 「Aaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!」 落下しながらも腕を振り上げ、叩きつけようとする。 対する『幻想殺し(イマジンブレイカー)』も右手を後ろに引いて構えながらその懐に飛び込んでいく。 突き出される拳と拳。互いの攻撃が相手に届いた瞬間、しかし、結果はあっけないものだった。 その右手が触れた瞬間防衛プログラムの腕は瞬時に消し飛び、それに驚いて目を見開いた顔面にそのままの勢いで拳が突き刺さる! そのまま外殻データをまとめて吹き飛ばした右手が本体コアに叩きつけられると、コアを形作っていた三角柱は霧散した。 「「「――――!!」」」 地上では、上空を見つめる実働メンバー。 「――――」 三沢塾では、『アースラ』からの映像を見つめるアウレオルス。 それぞれが、それぞれの胸の内に思いを抱きながら見つめている。 そして、観測班からの報告が寄せられる。 「効果空間内の物体、完全消滅! 再生反応、ありません!!」 「はいなのですー。準警戒態勢を維持、もうしばらく反応空域を観察しますよー。それと、『幻想殺し(イマジンブレイカー)』ちゃんの回 収、よろしくなのですよー」 「了解! …………ふぅ」 まだ警戒中とはいえ、殆ど終わったようなものなので緊張を解いて大きく息を吐き出す初春。 地上に向けて通信を入れる。 『というわけで、現場の皆さん、お疲れ様でしたー。状況、無事に終了しました!』 その報告を聞いて安堵する一同。 「――――ふふっ」 「――――へへっ」 顔を見合わせて笑顔を浮かべ合う結標、白井、オルソラ。 ルーンのカードを操作し、『魔女狩りの王(イノケンテイウス)』が正常に終了されたことを確認するとそのまま懐から新しい煙草の箱を取 り出して早速一服し始める。 『この後、残骸の回収とか、市街地の修復とか色々ありますけど、皆さんは『アースラ』に戻って一休みして下さい』 大きく息を吐いてへたり込みそうになるアニェーゼ。 まだ警戒は解いていないが、それでも緊張を和らげる神裂とシェリー。 そして、美琴とインデックスは手を打ち合い、一方通行は差し出された手を見て鼻で笑ってインデックスに飛び掛られ、それを見 る美琴は呆れ返っていた。 「――――アァ、そオいやァ市街地にイた一般人はどオなったんだァ?」 ふと気付いた様子の一方通行からの質問に、情報を検索した初春からの返答がすぐさま返ってくる。 『被害が酷い場所以外の封鎖は解除されていますので、元いた場所に戻れると思いますよ』 「ふン、そォかイ」 首をぐるぐると回しながら気の無い相槌を打つ一方通行。既にその関心は別の事へと向いているようである。 「――――えっと、ステイル、さん? お、お疲れ様……」 「――――ああ、とっさの申し出にも良く応えてくれたね。ありがとう、御坂美琴、さん」 異なる世界に属する者同士の間でも事態の終息、といった空気が流れる中、 「インデックス!?」 「インデックスさん!?」 突然響き渡る悲鳴。 皆の視線が集まるそこには、突然倒れたインデックスを抱きかかえる神裂火織とそこに心配そうに詰め寄るアニェーゼとオルソラ の姿だった。 「インデックス! インデックス! インデックス!! インデックスゥゥゥゥ!!!」 突然の出来事に皆が呆然とする中、アニェーゼの悲痛な叫び声だけが無残にも響き渡っていた……。 「…………白イ、の?」 ~to be continued~ ~~♪~~♪~~~ そして、禁書目録事件が終わりを迎えます。 出会ったヤツ、触れ合ったヤツ等皆に、笑顔と感謝を。 それから、旅立ちと、別れと。 新しい道を進むとき――。 次回、魔砲少女リリカル・カナミンA‘s 最終話 「スタンバイ・レディ」 ――終わりじゃなくて、きっと、始まりなんだよォ――。
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【種別】 人名 【初出】 十五巻 とある科学の超電磁砲 第八十二話扉絵で本名・能力が判明 【CV】 広瀬裕也 【解説】 暗部組織『スクール』所属の能力者。 能力は大能力(レベル4)の念動能力(サイコキネシス)だが、 本人は超能力(レベル5)相当だと考えており、格付けに不満を抱いている。 360度にプラグが挿してあり無数のケーブルを腰の機械に繋げている、 土星の輪のように頭全体を覆う特殊ゴーグル(ヘッドギア)が特徴。 このゴーグルは情報の分析・抜き取り・転写が可能な上、 能力のスイッチの役目も果たしている、地味に高機能なもの。 彼は通常の念動力の他、このゴーグルを精神的スイッチにすることで、 念動力を応用して発火・透明化・無音化・電子操作などの多彩な力を包括的に扱う事ができる。 作中では、護送中の人材派遣(マネジメント)を襲撃し殺害。 その後、第一八学区の素粒子工学研究所における『アイテム』との戦闘において、 おそらく麦野沈利によって殺害された。 麦野が持っていた、彼が身に着けていたと思われる特殊ゴーグルから伸びるケーブルは途中で千切れ、 ゴーグルには血がべっとりと付着していた。 「超電磁砲」第八十二話扉絵では彼が『スクール』に所属するまでの経緯が明かされている。 それによると、かつて超能力者(レベル5)を目指そうと、 「汎用性でキャラがかぶる(原文ママ)」垣根帝督に下克上を挑むも返り討ちに遭い、その際懐柔されて『スクール』入りした。 その際、垣根から何らかのトラウマを植え付けられたようで、 私怨に駆られる弓箭猟虎を黙らせた垣根の威圧を目の当たりにして、トイレに駆け込み嘔吐していた。 「未元物質」でも吐いていることから余程のしっぺ返しをもらったようである 【口調】 心理定規や垣根帝督に対しては「~っス」と話す。下部組織の人間に対してや、心理描写では冷静な口調。 「それは確かな筋の情報なんスか?」「・・・悪い癖が出てないといいっスけど」 「・・・仕方ない あの女を向かわせるか」 【備考】 初登場から実に八年もの間本名不明だったため、ファンからは「ゴーグルの少年」と通称されていた。 アニメ『禁書目録Ⅲ』には声なしで登場。 原作十五巻中では一言しか話していないことから、台詞がカットされた。 そのためCV付きで登場したのはアニメ『超電磁砲T』第1話が最初となった。 また、原作ではヘッドギアは「腰の機械にケーブルで繋がっている」と描写されていたが、 アニメでは腰の機械が一切描かれず、ケーブルが足元の高さまで垂れ下がっているのみとなっている。
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小ネタ よくあるソレなショートストーリー 2 なんやかんやで上条当麻の家(寮)に辿り着いた美琴と上条「ここまでで良いぜ、サンキュな御坂」と買い物袋を受け取る上条「折角だからお茶の一杯くらい出しなさいよ!」「それって家にお上がりになるってことでせうか?」「ダメだっていうの?どうせ暇なんだから良いじゃない」(それに私も暇だし…)と最後に小さくつぶやいたが上条の耳には届いてないだろう「で、ですが常盤台のお嬢様とあろうものが!こんな貧乏学生の部屋に踏み込むというのは…」上条が問題としているのはもちろんこれだけではない、あの大食い銀髪シスターが居るからだこんなのがバレたらビリビリどころじゃ済むはずがない。と上条は心の中で決め込む「ふ~ん、人を部屋に上げれない理由があるんだ?へぇ…」「…(ここで変に突き放して怪しまれるより…)わかったよ!でも少しここで待っててくれ」とエレベーターの前に美琴を待たせて上条は自室へ向かう「(アイツの家ここなんだ…)」肝心の美琴はこれから先の事で頭が一杯になって今にもショートしそうであるその頃上条はインデックスを必死に説得「とうま・・・?」「インデックス…悪い!スフィンクスと散歩に行ってきてくれ!」「私はお腹が減ってるんだよ!散歩はご飯食べてからいきたいかも…」「ご飯というものはお腹が減ってれば減ってるほど美味しく感じるものでありまして、お散歩に行ってから食べるご飯は最高に美味しいと思います」「とうまは何を言ってるのかな…?私にはよくわからないかも」「つまり少しの間出掛けてて欲しいんです、ハイ…」「そうならそうと最初から言えばいいんだよ!なんの為かは…聞かない方が良い?」「インデックスさんの心の広さには感謝致します…」この後禁書に噛み付かれたのは言うまでもない。上条は禁書を美琴と会わないように階段から送り出し、同時に美琴を迎えに行く「遅くなっちまってスマン」「べ、別に良いわよ、さっさと案内してよね」色んな事を考え頭が一杯だった美琴はホンの一瞬しか待っていないような感覚だった「へぇ…ここがアンタの部屋」美琴はドキドキしつつもいつもの調子で上条と話をする「飲み物は何がいい?といっても麦茶と水しかないんですが…」「じゃ麦茶でお願いするわ」上条は飲み物を来客に提供するということでお盆を使い美琴の元まで運ぶ「ほれ」と上条が美琴に麦茶が入ったコップを手渡すだが受け取ろうとした際美琴が上条の手を触ってしまい焦ってこぼしてしまったのだ「わっ! だ、大丈夫か御坂?」「わ、私は大丈夫、だけど服が…」これはマズイことになったと上条は心のなかで頭を抱える「御坂さん申し訳ございません!」「そ、そんなことより拭くもの!」上条は急いでタオルを美琴に手渡す黒子のような表現をするならヌレヌレの美琴が目の前にいるのだから美琴は中学生だ、しかし上条は罪悪感がありながらも美琴を見てしまう肝心の美琴は「な、何見てるのよ!」「申し訳ございません!あのそのなんと言いますか…」謝りっぱなしの上条である「何よ…」「あのー可愛いな~と思いまして…」その後に自制の意味を含めた自分に対するフォローを入れてるのはご想像がつくだろう。しかし美琴は黙る、ひたすら沈黙である、可愛いな~の後の言葉は一切耳に入っていない。だがこれは嬉しさから来る沈黙…いうならば言葉が出ない状態だ「あの…?御坂さん…?顔が赤いのですが、お風邪でも引かれちゃいましたか…?」「この馬鹿!」と電撃が飛んでくるが、すかさず右手で阻止する上条「部屋の中でビリビリは困りますって!」「アンタが全部悪いのよ…」美琴は弱々しい声で放つこの時上条にも美琴の気持ちが少し理解出来た、そこで右手を差し出す、もちろん電撃が出てきたからではない。美琴の頭を撫で、同時に自分の胸へ引き寄せる。そして「ごめんな…」と耳元で一言…。この二人の関係、そしてインデックスはどうなるのか…?
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【種別】 区分 【初出】 三巻(名称のみ) 概要はとある魔術の禁書目録ノ全テ 実際に本編に登場したのは十六巻。 【位置】 上条達が居住している第七学区のすぐ隣。 レジャー施設などがメインであり、学区の中でも一般市民になじみの深い学区と思われる。 【解説】 およそ2キロ四方の広さを持つ、学園都市最小面積の学区。 地表面積こそ狭いが地下数百メートルまで開発が行われており、 その内部では地下施設が発展しているという、学園都市でも際立って『未来未来した場所』である。 地上には一般的な家屋やビルは存在しないが、 太陽光発電や風力発電に頼れない地下街で用いる大量の電力を補うために設置された、 ビル30階分程度の高さを持つ『巨大なジャングルジム』のように立体的に組み合わさった風力発電のプロペラが並んでいる。 円筒型の地下階層は全部で10の区画に分かれており、下層部は丸ごと核シェルターになっている。 地下へ至る道路は直径2キロの外周を這うように螺旋状になっており、 上り・下りの車線を合わせると理髪店のポールのような配置をしているらしい。 ちなみに道路はオレンジ色の照明で照らされている。 地下90メートルに第三階層への入り口ゲートがある。 地下市街の屋根は体育館のように鉄骨を張り巡らせて重量を分散することで自重を支えているが、 いざという時の為に複数の方式で天井を支える設計になっており、 地上から天井まで貫く形で立ち並ぶビル群も『柱』としての機能を持たせられている。 各階層の天井部は、地上のカメラが撮影した『星空』をリアルタイムで映し出すプラネタリウムのスクリーンになっており、 街の照明も同じ色で統一されているため、階層へ入ると星の海のど真ん中へ飛び込んだような印象を受ける。 内部には『水栽培技術の応用で作られた森』、『水力発電を兼用する川』などの自然も広がっている。 地下都市技術の最先端ともいえるモデルだが、風力発電や水力発電で生み出した莫大な電力の四割は 酸素取り込み・二酸化炭素排出・生活廃水の除去などに用いる巨大ポンプに喰われており、 基本的に化石燃料に頼る学園都市以外の場所や各国での実用化の妨げになっている。 十六巻では上条当麻を襲撃したアックアと、彼を護衛する天草式十字凄教が激突する戦場となった。 なお、静菜高校がこの学区のどこかに、スパリゾート安泰泉が第三階層に存在する。 【備考】 「螺旋状の道路は巨大なバネになっていて、地震が起きたときには衝撃を緩和する」というローカル都市伝説がある。
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学園都市。 別名実験都市とも呼ばれるその街は、能力者達が集まっている都市だ。 無能力者(レベル0)から、超能力者(レベル5)まで、様々な人達が集まる場所。 故に、非現実など存在するはずのなかった都市。 しかし、禁書目録(インデックス)の来訪によって、そんな基盤もゆがみ始めた。 そして、新たなる噂が流れ出す。 「ねぇ知ってる?」 「魔術と能力を両方使える人がいるらしいよ」 そんなはずはない。 魔術と能力とでは、頭の回路が違うはずだから。 曰く、魔術師ながら能力者としての回路も持ち合わせているらしい。 曰く、能力としては水を操る力で魔術は何を使用するのかは不明らしい。 曰く、そいつに勝てる相手は誰一人としていないらしい。 いるはずのない存在で、二つの回路を持ち合わせていることから、 「プライラルサーキット」 という異名をもつらしい。 実力で言えば、一方通行(アクセラレータ)よりも上とのことだ。 将来、絶対能力(レベル6)になるのも夢ではないとのことだ。 そして、そいつを使ってある人物を殺させようとしているとのことだ。 再び始まる惨劇。 何も知らない街の人々。 開幕するは、殺人事件。 それらを食い止めるべく、上条当麻は再び戦いの渦の中へと入りこんでいくのであった。 そして、当麻を取り巻く様々な人達も、この戦いの中に巻き込まれることになるのだった・・・。