約 1,063,118 件
https://w.atwiki.jp/vampir_hunt/pages/15.html
本名:ヴォロンテ=クルーティ=ロイモヴァイス 種族:空狐 年齢:3335歳 人でもなく、竜でもなく、どの種族でもない踏み入れてはならない領域に足を踏み入れた者。 名を連ねる魔王の中で、最も悪名高いとされる。 口から洩らす言の葉は魔法となり、万物を消し飛ばす。 手を動かせば人は操り人形の如く動き、戦争が起きる。 巨大な斧を振り回し、城を壊滅させた事もあると言う。 数百年前に起きた『魔王討伐』においては、激しい戦いを繰り広げた。 その激しさは他の魔王を凌駕し、天は裂き、地面は割れ、空間が歪み破壊されてしまう程だったという。 姿を晦まし、そこで戦いは終結したと言う。 尤も、それはかつていた魔王の話。 ヴォロンテ=クルーティ=ロイモヴァイスは、ただヴォロンテの名前が魔王と同一なだけの妖狐。 酒好き。祭り好き。
https://w.atwiki.jp/openj3/pages/160.html
警告・おんJ板へとは、定期スレの一つである。 基本形 概要 2015年のセンクウ活動記録 関連スレ コメント欄 基本形 1月5日・夜の22:22におんJ板を徹底的に荒らす。 一応、仲間は600人ほどだ。(正しくは626) 400人がVIPスレ乱立。 200人が煽りまくり。 残り26人が「あることを開始する」 なんJ板の空気に何かが起こるとでも言っておこうか・・・ 26人があることをし終わったら、徹底的な荒らしが可能になる。 もうなんJ板は復活できなくなるから、あと30分せいぜい楽しんでおけ! 一応、俺がNO3のセンクウだ。覚えときな!! ウプププ、ウククク・・・今から笑いがとまらねぇぜ 「な」んJ板に戻るのがミソ。 概要 元は本家なんJ板の定期スレ『警告・なんJ板へ』。 よく見ると1人ハブられているガバガバ声明文である。案の定、予告時間になっても何も起こらない。 センクウの元ネタは「魁!!男塾」に登場するキャラクターだと思われる。 2015年のセンクウ活動記録 + クリックして展開 日付 肩書 仲間 備考 スレ 1月5日 No.3 626人 警告始め。新年という事もありスタンダードな警告 ● 6月11日 ? ? 5ヶ月の間消息を断っていた。病気だったのだろうか、簡潔な警告 ● 6月15日 クビ 626人 トップのスターバが代わりに警告 ● 7月2日 No.4 626人 なんとか復帰に成功。ブランクを考慮してかNOが一つ下がる ● 7月21日 No.4 4人 夏休みが始まったのか、仲間が少ない ● 7月22日 第24中隊の中隊長付小間使い 50037人 今年初の二日連続警告。一日で組織に何があったのだろうか ● 7月22日 元EXIRE 100074人 メンバーがさらに増加、EXIREなる謎の組織に所属していたことが判明 ● 7月23日 ? 100334人 前日のやらかしのせいでホームレスに仕事を奪われる。もしくはセンクウがホームレスになる ● 7月24日 ? 0人 センキウなるパチモンが登場。センクウとは異なり一人で計画を実行しようとした ● 7月30日 No.9 8人 組織に復帰。しかし降格処分。一気にメンバーが減っている ● 8月11日 No.15 628人 さらに降格しながらも警告 ● 8月24日 No.490 542人 一気に降格。13日の間にどれだけやらかしたのだろう ● 8月31日 ? 542人 パンクウが初登場。センクウよりもNOが高い。警告内容からして組織はパン派なのだろうか ● 9月1日 No.4代理 296人 野球好きである事が判明する。あだ名はセンちゃんらしい。NO4代理なので実際のNOはもっと低いのだろう ● 9月17日 No.3 ? 再びNO3に舞い戻る。しかし、過労からか吐いてしまう ● 9月24日 No.54 626人 これだけ短期間で地位が上下しているのに警告だけはやらせてもらえる所から見ると、センクウは警告の才能があるらしい 不明 9月30日 ? 626人 再びパンクウが警告、NOも上がっている。仕事を奪われる日も近い ● 9月30日 No.0 626人 センクウ、遂にNOを超越する ● 9月30日 ? ? これから寒くなる事を警告しつつご挨拶。優しい一面が垣間見える ● 10月17日 ? 626人 パンクウ三度目の警告。NOは変わっていないので、センクウが異常なまでに昇格降格を繰り返していたことが分かる ● 10月18日 No.490 579人 NO0で調子に乗ったのかNO4に降格 ● 10月19日 No.4 626人 NO4に昇格。警告はこの頃は大抵がスタンダードなもので、夏に見られた変則的なものは見受けられない。余程降格が恐ろしかったのだろうか ● 10月26日 見習い代理補佐 334人 落ちるところまで落ちる ● 10月31日 No.19 594人 なんとかNO持ちに復帰し持ちこたえる。組織のセンクウに対する評価は適当にも程がある ● 11月1日 No.111 111人? 【悲報】センクウ、計算力がガバガバ。ついでにNOも急降下 ● 11月4日 パシリ ? 警告とスレタイにあるが、警告そっちのけで泣き出している ● 11月12日 No.16 626人 NO16まで昇格。それ以外はスタンダードな警告 ● 11月12日 ? 626人 NO37のテッセンが警告。仕事を奪われたのか ● 11月13日 クビ ? 5か月ぶり2度目のクビ。涙がとまらねぇぜ ● 11月13日 No.4 4人 復帰したは良いものの…センクウ、ドベw 組織はセンクウをどうしたいんだ ● 11月18日 No.1 ? 自分で組織を立ち上げたのだろうか、NO1になる。警告内容が真面目なので偽物の可能性も捨てきれない ● 11月19日 No.591 626人 センクウ、またしても降格。6日間の間に組織に変革があったのだろう、メンバーが大幅に増えている。パンクウが実権を握ったのか、警告内容がパン板仕様に ● 11月20日 No.3 ? どうやら元の組織に戻れたようだ。チャンスを何回も与えられているところからして鵜久森みたいな扱いである ● 11月22日 No.2 236人 NO2に昇格したものの、いつもよりメンバーが少ない。元NO2派が離脱したと考えるのが妥当だろう ● 11月23日 No.3 427人 センクウ、突然の死。しめやかに葬儀が執り行われる ● 二代目センクウ編 日付|肩書|仲間|備考|スレ| 11月25日 No.4 627人 対立相手の死により、分裂していたメンバーが帰ってくる。二代目センクウは警告に不慣れなのか、口調が丁寧 ● 11月26日 窓際 ? 襲名早々、窓際に飛ばされる。ショックで予告の日付を忘れる ● 11月27日 No.591 626人 何とかNO持ちに復帰。警告がパン一色に染まっている。復帰にはパンクウが一枚噛んでいるとみていいだろう ● 11月29日 No.758 626人 名古屋に転勤。それに伴いNOも過去最低に。名古屋暮らしには馴染んでいるようだ ● 11月29日 窓際 ? 名古屋でも戦果を残せなかったのか再び窓際送り。無能なのか有能なのかはっきりしてほしい ● 11月30日 ? 893匹 【悲報】センクウ、行方不明。元NO2卍氏が捜索している模様。おんJ民が誘拐したようだが真偽は不明 ● 11月1日 No.234 514人 失踪は思い違いだったようだ。二代目センクウの襲名披露公演が行われる。御祝儀としてNOを貰った模様 ● 11月1日 ? 542人 背番号7のジョーがサンテレビの宣伝。組織のスポンサーがサンテレビなのだろうか ● 11月3日 リーダー ? 独立したのかリーダーを名乗る。警告内容は優しい。この男は一体何がしたいのか ● 11月5日 No.938 931人 やらかして降格。渓谷とスレタイに入っているところから、モンハンが気になるのか ● 11月6日 No.3 626人 VVVウイルスに関する釈明。おんJを復活させようとしている。組織の目的がよく分からなくなってきた ● 11月8日 No.1 600人 二代目センクウ、NO1に上り詰める。しかし「仲間は600人(正しくは600)」とわざわざ書くところからしてアホの子っぽい ● 11月8日 No.1 9800人 ハ○カラに魂を売る ● 11月9日 No.13 626人? 案の定降格。やはりズルはいけない。よく見ると計算が先代に劣らずガバガバである ● 11月10日 駐車場整理 4人 失態続きでクビになる。J曜日恒例餅つき大会のお知らせだが、毎回中止になるのを分かってこの仕事を引き受けたのだろうか ● 11月10日 No.19194545 626人 またしても復帰。仲間が1億3000万もいると主張する ● 11月10日 ? 626人 再びサンテレビの番宣。背番号72のダンディーが登場。ジョーと同じ管轄なのだろう ● 11月10日 No.120873000 1億2708万3000人 日本国民全員よりも地位が低いセンクウ。野球は横浜ファンらしい ● 11月11日 ? 627人 盛りに盛った警告がまずかったらしく、メカセンクウMK-2に仕事を奪われる。センクウとは違い、最初からNO1である。これは有能そうだ ● 11月14日 No.3 ? 大幸薬品に転職。しかもNO3にまで上り詰めている。やろうと思えばできる男なのだろうか。流行りのラッパのエールで警告 ● 11月16日 No.1 0人 荒らしたという事後報告。なお荒らしてない模様 ● 11月17日 臨時職員(トイレ掃除兼お茶出し担当) 36人 正規で雇ってもらったわけではなかったのか、見損なったぞセンクウ。しかしこんな立場で36人もよく仲間を集めたな。カリスマだけはあるのかもしれない ● 11月17日 在宅警備員(ニート) 0人 1週間ぶり4度目のクビ。家はあるのでまだマシか ● 11月17日 No.1 1人 一人での荒らし計画 ● 11月17日 No.8.6 600人 まさかの計画成功。二代目は先代より無能だと思われていたが、少しは働いたようだ ● 11月17日 ? 2人 NO198のセンプウが登場。おんJ民と忘年会を開くらしいが主催者2人で大丈夫なのか?ID数的に3000人は確実にいるはずだが ● 11月17日 ? ? 忘年会で酔い潰れた模様 ● 11月18日 バイトリーダー 3人 バイトを始める。年齢は38歳だと判明 ● 11月18日 No.624 626人 センクウ、ドベ3。まあ今までのNOに比べるとましな方だが。やっぱりホモじゃないか壊れるなあ… ● 11月20日 時を刻む者(正しくは時報係) ? 時を刻む者として再雇用。カッコよく言ってるようだが結局ただの時計係である ● 11月20日 No.1 1人 再び一人に。短期間でよくこんな事できるとは思う ● 11月20日 ? 0 センクウ、アプリケーション化。一体彼は何者なのか、謎は深まるばかりだ ● 11月20日 代理人 32988人 ランサムの代理人になる。このメンバー数は西武ドームに集まっているのか ● 11月20日 ? 626人 マンバキュに手を出す ● 11月21日 新婦 18人 まさかの結婚。センクウは女だった…?二代目になって日も浅いが襲名以前から付き合っていたのだろうか ● 11月22日 ? 626人 岡山よりある男が組織に加わる。しかし彼を組織に入れていいのだろうか…文章力は高いので、警告文を作るのは上手そうだ ● 11月26日 副社長 ? メンバーの募集。この時点で組織に戻れた様子。副社長なので実質NO2くらいにはなったようだ。センクウネキおめでとう ● 11月31日 ? ? 大晦日という事もあり、センクウも休む ● 11月31日 No.1231 626人 家を荒らす。犯罪かと思いきや大掃除の模様。大晦日にちなんでか、NOが大幅に下がっている ● 11月31日 No.3 626人 除夜の鐘突きまくりは厄介そうだ ● 11月31日 副実行委員長 626人 実質NO2に復帰。警告はおんJ板を徹底的に祝うという内容。ますます組織が何をしているのか分からなくなってきた。来年判明するといいのだが… ● 関連スレ 【計測】センクウニキの2015年の活動を追うスレ おんJマイナーズ センクウの顔文字が載っている。(⊙ө⊙)「ウプププ、ウククク・・・」 警告、おんJ板へ パワプロ2016でセンクウと組織関係者で構成したチームが配布されている。 パワナンバーは「21600 60090 02246」 コメント欄 今年もセンクウニキっぽいのが定期立ててるで -- (名無しさん) 2017-04-29 15 14 08 さっさとこのゴミ掲示板潰してくれや -- (名無しさん) 2020-05-25 21 27 28 名前 コメント すべてのコメントを見る 過去ログ 適当に覗いたら思ったより濃い記事で草 -- (名無しさん) 2016-05-20 12 28 18 すっごい丁寧な記事で草 -- (名無しさん) 2016-07-17 00 50 04 ▽タグ一覧 ネタスレ 用語 輸入ネタ
https://w.atwiki.jp/mhbb2007/pages/32.html
打ち上げの模様 三十名強の出席を頂き大変盛況な打ち上げとなりました。 初代郡司氏の乾杯のもと久々の演奏に興奮冷めやらぬ面々。 みんな心は高校時代に戻り高橋先生の思いで話に花が咲きました。 残念ながら舞台の立役者、野崎氏と武田氏の都合が合わず不参加。いっぱいねぎらいをしたかったのですが代表で三澤氏の挨拶 そしてこの会の発起人志岐氏 熊谷氏です バンドの裏のまとめ役まさと氏 特に結束がかたいのかはたまたお祭り好きな人が多かったのか参加者の多い代を紹介。 初代の方々 10代の方々 12代の方々 元気なお子様方 最後まで楽器運搬お疲れ様でした。大森氏、かめ氏 しばし談笑 宴は盛況のままお開き 3次会に約20名流れつつも解散 またいつか会える日まで♪
https://w.atwiki.jp/catchandchange/pages/792.html
5時間程早いですが、2010年にKITANSYEL! -- 漣 (2009-12-31 21 05 50) 5時間ほどじゃなくて…3時間ほどだった!(←時計読めないとかマジどんだけw -- 名無しさん (2009-12-31 21 25 54) おけあめ!!!(ちげぇww 私は・・・おけあめの12分くらい前って所ですかね?ww よいお年でしたね!ww -- 檸檬 (2009-12-31 23 48 31) あけましておめでとうございます!!! 墨良いですね!!カービィが書いてるのが可愛いです!正月ってほんとイイね!!(お祭り好きなもんで…(( -- (^ω^) (2010-01-02 00 33 26) うおおおおお!!!!墨神絵!!!!カービィメガ素晴らしいです!!! -- (`・ω・) (2010-01-02 00 49 56) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/zayin/pages/396.html
23日のバンクエ大会で優勝しそうなチームに投票してみるところ 乙鯖バンクエ大会から抜粋 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 イノ 16 (21%) 2 ロリコンのファン 12 (15%) 3 主催者チーム 11 (14%) 4 びくとりーむ 9 (12%) 5 白猫UDON。 7 (9%) 6 とんデレ行為最高だな 5 (6%) 7 ショッカー 5 (6%) 8 (´・ω・) 5 (6%) 9 援護 3 (4%) 10 AT 2 (3%) 11 エドワード・ギボン隕鉄 1 (1%) 12 ニコ厨 1 (1%) 13 月下の旅人 1 (1%) 14 お祭り好きな人たち 0 (0%) 15 からくり 0 (0%) 16 ひぃと×ろぅし 0 (0%) 17 ゆっとりしていってね 0 (0%) 18 東方Project 0 (0%) 19 輝く闇 0 (0%) その他 投票総数 78 個人的にショッカーに頑張ってもらいたい -- 名無しさん (2008-03-22 21 56 28) どこも大して変わらんと思うんだ。スコア厨じゃ勝てない -- 名無しさん (2008-03-23 08 26 28) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/berryzhelloden2/pages/74.html
11 廊下を行く夏焼に声がかかる。 「悪いねー。何から何まで世話になって。」 そこには壁にもたれる熊井の姿があった。 「停学の期間はまだ―――。」 突然熊井が右足で前蹴りを繰り出した。 夏焼は咄嗟にその足首に右手を回し、脇へと受け流した。 ハッとして、熊井は流れに乗っかる形で肘鉄を仕掛けようとしたが、 これは夏焼の顔面に入る前に寸止めされた。ほんの刹那のやりとりである。 「いきなり何をするんだい。」 「気に食わねえ。」 「弱い者いじめはよしてくれ。」 夏焼の言葉に熊井は口を歪ませた。笑みだ。 「俺の蹴りを捌けるヤツなんざ、そう、ざらにゃいねーぜ。」 「本気じゃないよね、これは。」 熊井の足を手放した夏焼の目がぎらついた気がした。 「その眼だ。あの時もその眼で見ていた。」 「あの時?」 「駐輪場で雑魚片付けたあと、お前と会ったな。あの時も一瞬そんな目になった。」 夏焼はため息をついた。 「大方須藤くんあたりから何か吹き込まれたんだね。」 「須藤って誰だ?」 「……番長さ。他になんて呼んだらいいかよくわからない。 ああいうのを番長って言うんだろうね。……ともかく、僕はただの風紀委員だ。」 もう一度ため息をつくと夏焼は、 「全部言いがかりだよ……。」 「次は、本気でやんぞ。」 熊井は立ち去り際に告げた。 彼の後姿を見送りながら、夏焼は自らの内に込み上げるものを感じていた。 あのまま振り切られれば確実にこちらの頬骨に入っていただろう肘の衝撃を想った。 嗣永は校門の方へ歩いて行く熊井の背中を見つける。なにかしらの勇気を振り絞り、 「く、くまいくーん! くまいくうーん!」と嗣永は叫ぶと、熊井はピタリと留まった。 12 また夏焼を呼び止める声がした。 菅谷がこちらを睨みつけていた。ズボンに入れた手で股間を掻いている。 夏焼はもぞもぞ蠢くその部分に気を取られたが、 「君は確か須藤くんの……。」 「1年の菅谷だ!」 「悪いけど後にしてくれないか、校長先生に呼ばれているんだ。」 「須藤さんの停学を解け。」 夏焼は白々しく小首をかしげる。菅谷の表情は険しく、微動だにしなかった。 「僕に権限はないよ。菅谷君。」 こう夏焼が告げた途端、菅谷は彼の胸倉に掴みかかった。 「いつまでシラ切れると思ってんだ!? スカしやがって!」 菅谷に押され、夏焼は壁に叩きつけられた。 「須藤さん弄んで裏でコソコソ動き回りやがって。テメー何企んでやがんだよ!?」 「落ちついてくれ。」 血走る相手の眼を、夏焼は見つめ返しながら諌めた。 しかし、逆上させるばかりで埒が明かない。 夏焼は一つ溜息をついてから、 「ここじゃ先生が通るよ。」と言った。 「関係ねえよ。」 「君が須藤君のために暴力沙汰を起こしたら、彼は悲しむよ。」 菅谷が躊躇を見せた。 夏焼はすかさず近くのトイレを指す目配せをした。 誘導されるように、菅谷は夏焼を掴んだままトイレへ入った。 わずかに物音が聞こえる。 数十秒後。夏焼が一人でトイレを出て来た。 「大将は厄介だが。そろそろ揺さぶりから決戦に入ってもいい頃合いかも知れないね。」 呟いた夏焼は、何事もなかったかのように廊下を歩き始めた。 「……で? 俺に何の用?」 ベロアの赤いソファに腰掛け、テーブルに足を組むと、熊井は切り出した。 オドオドとした様子で対面の嗣永も腰掛ける。 「おい。ガキ、なに店のテーブルに足のせとんねん。しばくぞ。」 カウンター越しからサングラスをかけた男が叱りつけて来た。 「あ。マスター俺焼きそばね。」 「話きけや。お前ベリ高やろ。オレの後輩……。」 「んで、なんだよ。さっさと言えよ。」 「あ、うん。」 「おい。」 熊井と嗣永の間になかなか割って入れないもどかしさでマスターはイラついた。 13 熊井と嗣永は小テーブルを隔て、互いに向かい合っている。 ここは喫茶店だった。表の看板には『喫茶 BerryFields』と出ている。 二人は学校を途中で抜け出して来ていた。正確には嗣永が、 帰ろうとする熊井に引っ張られた形だ。 嗣永は、熊井に用を尋ねられてから、しばらく黙りこんでいた。 どうやら自分の口からは言いだしづらいことのようだった。 サングラスをかけたマスターが、細い腕で熊井の頭を叩いた。後ろから。 「痛えな。なんだよ、おっさん。」 「焼きそば食いたかったらその無駄に長い足どけろや。」 マスターは焼きそばの載った皿を掲げた。 「あるんだ。焼きそば。」と熊井が足を退かせながら言うと、 「アホ。ベリ高の荒ぶる鷲と呼ばれた俺をなめんなや。焼きそばくらいあるわ。」 「おっさんベリ高のOB?」 「せや。たいせい言うからよう覚えとけ。」 「で、話ってなんなんだよ。」 「なにさらっと聞き流しとんねん。」 横で吠えるマスターたいせいを嗣永が気にかける。 熊井は気にするなとばかりに視線で話の続きを催促した。 たいせいは諦め、悪態をつきつつカウンターへ帰った。 「これ、本当は、ぼくの口からは言いづらいんだけど、 実は、清水くんと夏焼くんのことで、熊井くんに話しておきたいことがあって……。」 「何か関係あんの?」 「清水くん、去年大怪我したんだ。ううん、させられたんだ。」 「ふーん。風紀委員に?」 嗣永は水を一口飲んでから頷く。 「正確には夏焼くんの子分にだけど。」 「……あー、お前に絡んでた三年生か。」 「あの人たちだけじゃないんだ。もっと沢山の人に囲まれて、……。」 話しているうちに清水の怪我が思い出され、嗣永は言葉に詰まる。 「どうしてボコられたんだ?」 「話せば、長くなるんだけど。」 「じゃいいや。」 熊井は箸に手をつけた。 「あっ待って! 簡単に話すと、清水くんと夏焼くんは中学時代からの友人なんだ。 それで、それで、えと、夏焼くんの横暴を止めようとしたんだ。清水くんは……。 カツアゲさせたお金を貢がせていたから。……けど、足を折られて、……清水くん、 ダンス部を立ち上げて頑張ってたのに、半年もマトモに活動できなくなっちゃって……。」 「よくわかんねえけど、そんなに暴れてたら誰かが止めんじゃねーの? なんだっけ、須藤とかいう番長がいるって話じゃん。」 「須藤くんは強いし頼りになるよ。ぼくらが絡まれていたら助けてくれるし。 夏焼くんの息のかかってない人とかは須藤くんをたのみにしてるんだ。 ……でも、夏焼くんは凄く上手くたち回るから。……ホラ、風紀委員でしょ、夏焼くん。 先生からも信頼が厚くて、いくら須藤くんでも学校の後ろ盾のある相手じゃ……。」 「カンタンに手は出せねーと。」 先回りした熊井の言葉に嗣永は頷いた。 「しかも今回、一方的に停学にされて、これまで須藤くんについて来た人たちの何人かも、 夏焼くんの方へ流れて行きそうなんだ。須藤くんも夏焼くんの掌の上で転がされてる―― って感じた人がけっこう多かったみたいで……。これは清水くんから聞いた話。」 「で、それが俺とどう関係してくるんだよ。」 「だから、……熊井くんもあんまり夏焼くんには……。」 「逆らうなって?」 「だって、怪我するかもしれないし、……退学にされちゃうかも知れないんだよ。」 熊井は白けたように、話を最後まで聞かず立ち上がった。 「待ってよ、熊井くん。」 「めんどくせー。3分でケリつけてやるよ。」 「熊井くん!」 「うっせーな、オメーはそこで震えてろ。」 「熊井くん、焼きそば!」 嗣永が叫んだ。 出て行こうとしていた熊井は慌てて翻し、焼きそばに食らいついた。 14 嗣永に絡んでいた三年生の一人が小便器で用を足していたところ、 背後から不意に自分よりも大きな影がかぶさったので、振り返ってみれば、 そこには熊井の姿があった。 「よう。先輩。」 微笑みかける熊井。 驚きの余り左右どちらに動くべきか迷い、三年生はびくびくと蟹股をステップさせた。 「そうだな、小便はゆっくりしたいよな。待っててやるよ。」 し終えると、三年生は個室に連れ込まれた。 相手の襟首を掴み上げながら熊井は「夏焼を呼び出せ。」と命じた。 三年生は最初しらをきろうとしたが、顔面を熊井のその長い指で掴まれると、 震え上がって頷き「なに、なにするつもりなんだよ。」と尋ねた。が、 「口の利き方気をつけろ。」と更にアイアンクローの手を強められたので、 「ど、どうされるおつもりなんですか!?」と声も裏返り気味に言い直した。 「いいから黙って言う通りにしろよ。」 「手で前が見えね―――ッ。」 「今言ったよな、口の利き方気をつけろって言ったよな? ん?」 「はい、はい、あの、でも前が……っ。」 「しょうがねぇな。」 熊井は空いた方の手で三年生の制服から携帯を取り出した。 「オラ、どれだ、……あー、これか? 説明書ねーと使い方分かんねーな。お前やれ。」 アイアンクローの手を離し、熊井は携帯を三年生に返した。 ついでに腕ひしぎを軽く極め、残る片手で夏焼に向けてメールを送らせた。 しかし、この場に熊井がいる事は伏せられた。 そのかわり須藤がいると、メールにはそう記された。 「よーし、よし、よし。んじゃ、来たら解放してやる。」 「で、でも来るかどうか分かりませんよ。夏焼さん気まぐれだか―――ッあがが。」 腕の締まりが強まったため、途中で言葉が呻き声に変わった。 「無駄口はいらんよ。」 「ァハ、ハヒ、……。」 三年生は涙声になっていた。 嗣永は教室に戻り、清水と徳永に挟まれている。 近くに夏焼が座っているので囁くような声で話していた。 「何で勝手に言うんだよ。」と清水が追及すると、 「ごめん、……。けど、一応忠告しておいた方がいいかなって……。」 「どこまで話したんだ?」 「えと、あの、清水くんが話してくれたところまでだよ。ホントにごめんよ。」 清水は嗣永の釈明を聞きながら夏焼の様子を見やった。 席に座ったまま、夏焼は携帯を手に眺めていた。 夏焼は逡巡するように目を泳がせると、おもむろに立ち上がる。 清水が目で追いながら、 「どっか行くぞ。」 「また校長室?」 徳永はあてずっぽうに言った。 夏焼はトイレへ赴き、 「やっぱり君か。熊井君。」 窓から差し込む陽光を背に、熊井が腕を組みながら佇んでいた。 15 熊井はこきこきと首を鳴らしながら、 「わりと早かったじゃねーか。意外と子分思いなんだな。」 個室から三年生が涙目で這い出て来るや「夏焼さん、赦して下さい。」と詫びた。 夏焼は冷たくそれを一瞥して、また熊井に目を移した。 「どういうつもりだい?」 「なに。こいつはテメーを呼ぶための餌だよ。」 熊井は三年生の尻を蹴り、蹴られた相手は地べたを這い這い夏焼にすがりつく。 「お前、この学校の裏番なんだってな。聞いたよ。」 「誰に?」 「善良な一市民からの通報だ。」 熊井の答えに、夏焼は小さく吹き出した。 「警察にでもなったつもりかい?」 「子分にダンス部の清水の足折らせたそうじゃねーか。」 「成程、彼から聞いたのか。」 「いや。」 熊井の即答が、一瞬、奇妙な沈黙を生んだ。 「清水君の敵討をするのかい?」 「それも違うな。別に親しくもねーし。義理もないからな。ただ、―――。」 と言うと溜息を一つつき、 「めんどくせーから。とりあえずお前蹴って終わりにしようと思ってんだ。」 熊井は手をポケットに入れ、気怠そうに足をぶらぶらとさせ、 「ま、その後は停学なり退学させるなり好きにしろ。」と告げた。 夏焼は、納得したように二三度頷くと、三年生を外へ逃がし、 「そう。じゃあ、やる前に一つ僕から訂正させてもらおう。 彼の足に、清水君に手を下したのは、彼らじゃない。 ……この僕自身だよ。熊井君。」と言いながら微笑んだ。 途端。目の色が変わる。 それは熊井も同様、否、彼が速かった。 夏焼が目視出来たのは熊井の爪先が自分の間近に迫り、空を薙いだ瞬間だった。 標的を失った熊井の足は個室のドアに穴をあけた。 激しく仰け反り、後ずさった夏焼は愕然として声も出ない。 予想外の迅さ――――ッ! だが、奇襲は躱した。次はこちらの番だ。 体勢を立て直し、……。 ここで夏焼は下半身を失くしたような感覚に襲われる。 膝は霧散し、腰は溶け落ちたようだ。 視界が揺らめいている。 これは一体? 夏焼は立ち上がることが出来なかった。 まさか。と思い、顎の感覚を確認する。感じない。 異様な浮揚感。 脳震盪。それだ。 僅かばかり顎をかすめたのか、……。 夏焼の思考はそこで途絶えた。 床でへたばっている夏焼を見下ろして、熊井は既についた勝負を止めなかった。 一撃で夏焼を葬った足を使って、容赦なく何度も彼を踏みつける。 夏焼は無意識に丸まり、熊井の猛攻を弱々しく防いでいた。 個室から突然、菅谷が躍り出た。さきほど熊井の足が刺さった箇所だ。 菅谷は目の前の光景に我が目を疑う。 「な、……んで、夏焼が? お、おい!」 あまりの凄惨な光景に、菅谷は我に返り、止めに入った。 そこへ、清水等も駆け付けた。 四人に取り押さえられ、それでも振り回した挙げ句、ようやく鎮まった熊井は、 「俺の名前には友って字が入っててな。それ大切にしねぇ奴は許せねーんだ。 覚えとけ。風紀委員。」と吐き捨てた。 しかし、当の夏焼は血まみれの顔で仰向けに寝たまま、完全に失神していた。 美貌の少年はタイル張りの床に砕け散った。 16 トイレは惨状を露わにしていた。 菅谷は未だ信じられなかった、目の前の夏焼がボロ雑巾の有様でいることに。 夏焼をそんなふうにした、当の熊井は、涼しげな表情を取り戻していた。 「ホントにあんたがやったのか?」 熊井は菅谷の問いかけには答えず、夏焼を担ぎあげた。 清水、徳永、嗣永は、かける言葉も見つからず、ただ熊井の後について行った。 だが清水だけ途中で立ち止まると、 「なぁ、さっきさ、熊井、友がどうのって言ってなかったか?」と尋ねた。 菅谷は小首を傾げながら返事をする。 「いや、……よく聞いてなかった。」 「そうか。」とだけ返すと、清水はまた熊井を追って歩き出した。 残された菅谷は、首をさすりながら違和感を和らげた。 熊井が夏焼を担いで来た場所は保健室。 大江は急な来訪に慌てて振り向くと、 「あら熊井、……くん。……な、なに担いでるのかしら?」 それには回答せず、熊井は荷卸しのように夏焼をベッドに横たえた。 純白のベッドに下ろされた夏焼は糸の切れた操り人形のようにバラバラと落ちた。 大江は小さな悲鳴を上げた。 「やだ。夏焼くんじゃない。どうしたの? この傷、……?」 「死んでなきゃ生きてる。怪我の訳はそいつから聞いてくれ。」 それだけ言うと、熊井は後に続いて来た徳永と嗣永の間をすり抜け出て行った。 嗣永は一寸、熊井を追おうとしたものの、近寄れない雰囲気を感じたのでやめた。 「とにかく救急車呼ばなきゃ。」 呆然と立ち尽くしていた大江がはっとして言うと、 「ご安心を。オレが呼んどいたカラ。気が利くでしょ。」 徳永は大江に向けて携帯を掲げ、得意げに振ってみせた。 一方嗣永は、気を失ったままベッドに横たわる夏焼の様子を窺っていた。 綺麗に通っていた鼻筋は赤く腫れ、血が黒く鼻孔に溜まりをつくっている。 顔の下半分は肩の陰にあってよく見えない。制服にはしっかりと足跡がある。 その足跡群に気が付いた時、嗣永は咄嗟に袖で拭いとった。 なんとなく、熊井の痕跡は消しておきたかったのだ。 その頃、清水は追いついて来た菅谷と廊下を行きながら話していた。 「じゃあ、夏焼に締め落とされたの?」 清水が訊くと、菅谷は悔しげな面持ちで頷いた。 「あっという間にね。胸倉つかんでたのこっちだったのにさ。くるっとひっくり返されて、 気がついたら便所の中で寝てた。いきなりでかい足がドアに突き刺さってんだぜ。」 事態を呑み込みきれていない、どこか浮ついた口調で菅谷は語った。 「倒された夏焼が踏まれてるトコからしか見てないけど、―――。」と清水が切り出すと、 「こっちもだ。」と菅谷が肩をすくめた。 清水は続ける。 「―――、あれはかなり早く決着付いたんじゃないかな。」 「ああ。」菅谷も首肯する。 「夏焼は相当強いはずだ。そいつを無傷で倒すなんて、……バケモンかよアイツは。」 うんざりした表情で菅谷が窓の外を眺めると、秋空で雲がのどかに流れている。 「熊井って、須藤よりも強いのかな。」 ふと清水が呟いた。 その刹那、いきなり菅谷が清水に喰ってかかった。 「バカヤロー! んなワケねーだろ。いくら先輩でも言っていいことと悪いことがあるぞ。 須藤さんは誰にも負けねーんだよ! 須藤さんはなぁ! 須藤さんは、……!」 菅谷は清水の胸倉を掴んで揺さぶる。 清水は焦るあまり、 「わかった。わかったから金玉掻いた手はヤメテーッ。」 「畜生。インキンだからってバカにしやがって! ……いや、それはまだいいよ。 けど須藤さんを侮辱しやがったら次は承知しないからな。わかったか。」 物凄い剣幕でまくし立てられたので、清水は縮みあがってしまう。 バツの悪くなった菅谷は再びズボンへ手を入れると、蟹股で歩み去って行った。 「あいつコワイなぁ。」 菅谷を見送る清水はひとりごちた。 17 仄暗い一室。 ガーゼで鼻を覆われた夏焼の頬を愛撫する男の手。 「病院から連絡があった時は驚いた。全身打撲、肋骨罅裂、右足首捻挫、 鼻梁骨折、門歯破損。……派手に壊されたようだね。雅。」 男の穏やかな口調が部屋に響いた。 夏焼の手首にベルトが巻かれる。 「戦闘のダメージは脳震盪だけさ。距離を見誤って、爪先が僕の顎をかすってしまった。」 男は話を聞きながら、夏焼の美しい流線型の下顎を親指で可愛がったかと思うと、 四本の指でぬらぬらと艶めく夏焼の素肌を柔らかく撫で下ろしてゆく。 肋骨に沁みるのか、単にくすぐったいのか、夏焼は逃れるように身を捩じらせた。 「見苦しい、言い訳かな。お前らしくもない。」 夏焼の足首にもベルトが巻かれた。 「まさか。ただ、敗けたとは思っていないだけさ。」 声こそ毅然としているが、男へ向ける夏焼の眼差しは愛を乞う娼婦に似ていた。 夏焼の唇は弓型につりあがり、それは痙攣と共に歪みを増した。 「彼はゴルディオスの結び目を断ち切るアレクサンドロスの如く僕を蹴りつけた。 だから、―――。」 鉄の磔台が立ち上がり、夏焼の裸体はX字を描いて曝された。 「―――、これは終わりじゃない。けして終わりじゃないよ。これが始まりなんだ。 アレクサンドロスは結局アジア征服を成し遂げられなかった。そして、彼も、……、 君も僕を屈伏させることなど出来ない。熊井君。まだ君は僕を斃せてはいないのさ。」 うわごとのように述べる夏焼の口をボールギャグが塞ぐ。 夏焼の瞳は輝きの度を増した。 「五日間も待たされた。まずは醜く伸びた体毛から掃除しなければならないね。」 男は穏やかなまま、しかし断定的な物言いで迫る。 夏焼は目元を潤ませながら、その目尻に艶笑を覗かせた。 「今夜はたくさん啼いておくれ。」 夏焼に目隠しが施され、顎を涎が伝った。 ベリーズ高校。三限目の休憩時間。 教室では清水を囲んで徳永と嗣永が集まっていた。 「あれから出てこないな。夏焼。」 徳永が言った。 「入院したわけじゃないみたいだから怪我で来られないってわけじゃなさそうだけど。」 清水はどこか不安げに漏らした。 いきなりドアが開き、熊井が入って来た。 「今頃登校かよー。あっ、そうだ。熊井は処分とかなかったの?」 「別に。」 徳永と熊井のやりとりはあっけなく終わった。 熊井は既に窓の外を眺め始めている。 「そういや明日は須藤が出て来るな。」 脈絡もなく、清水が言い出した。徳永はいやな顔をした。 「マジで? あ~、なんかスッゲ嫌な予感がする。」 「エッ、どうして?」 嗣永が尋ねたが、徳永は面倒なのか取り合わなかった。 「オレ気分悪くなってきたから保健室行ってくるわ。」 と告げながら徳永が立ち上がると、清水が小突くように、 「麻理子ちゃんに会いたいだけだろ。」と言い当てる。徳永は弾むように出て行った。 18 明くる日、須藤が登校して来た。 彼を慕う子分十四五人が校門で出迎える。以前はもっといた。 「お勤めごくろうさまです。」 「あのな、ムショぶち込まれてたわけじゃないんだからな。 ……。ところで梨沙夫のやつの姿が見えんが、どうした?」 「菅谷なら今日は来てないみたいです。」 「そうか。珍しいな。」 須藤はいつものように屋上で屯しながら停学中にあった出来事の報告を受ける。 なにしろ彼は学校のことは全て校内で済ませる主義というのだから、 当然、学校にいない間は校内の情報が一切耳に入らないわけだ。 熊井が夏焼をぶちのめしたという“噂”を聞かされた須藤は、思わず聞き返した。 「夏焼派はなんつってんだよ?」 「なんも言えないっすよ、熊井とやってるトコ見た奴いませんし、 当の本人たちもなんにも言いませんしね。菅谷は現場にいたみたいっすけど。」 「見てないのか?」 「言いたがらないんすよ。」 「他に現場にいた奴はいないのか。」 「清水たちも駆け付けたそうです。」 報を聞くや須藤は動き出す。 停学を食らう前と比べても、取り巻きへの影響力は少しも衰えを見せていなかった。 教室。 須藤の到来に、清水と徳永はたじろいだ。 「よう。熊井はどこだ?」 「い、今、桃とツレション、―――。」 「バカお前言うなよ。」 清水が徳永の発言を制したが、須藤は舎弟の一人を熊井を連れて来さすように遣った。 「だって、言わなきゃボコられそーじゃん。どうせ戻って来るしさァ。」 「それで。お前らも夏焼がやられたらしい現場にいたそうじゃないか?」 「いたって、言っても。オレらは、……。」 「あいつぶっ飛ばされたのがそんなに悔しいのか。」 おびえる徳永を救った熊井の声。彼は須藤が呼びに出した舎弟を逆に捕えていた。 熊井の脇には嗣永がひっそりとしている。 舎弟を引き取りながら須藤は熊井を睨み据え、 「余計なことをしてくれたな、新入りよ。」 熊井はそれには答えず、普段そうしてる通り、気怠そうに自分の席に着くと、 「ガキの喧嘩だろ。」と一言放った。 「無邪気なもんだな。」須藤が重々しげに言い返した。 「どうやら夏焼の狙いはこの学校の番格になるとか、そんな次元じゃねえ。」 「じゃあなんだよ?」 「……。昼、屋上に来い。」 「おれも行くよ。」と清水が口を挿む。 「焼きそばパン三個だ。」 熊井の口調は相手の足元を見るような言い方だった。 「何?」 「何? じゃねーよ。焼きそばパン三個で話聞いてやるって言ってんの。」 「テメー何様のつもりだコラ!」 須藤の舎弟が怒鳴りつけたものの、すぐさま熊井の眼光が威圧する。 予鈴が遮った。 「焼きそばパン。三個。」 指に三を作り、熊井が一方的に切り上げてしまったので、須藤は憮然とする他なかった。 19 熊井は屋上にて須藤の舎弟から焼きそばパンを受け取ると、 約束の品をよこした者の案内を受け、出入口から離れた一番奥までやって来た。 須藤は何をするでもなく風景を眺めながらぼんやり佇んでいたが、待人に気づくと、 「まあ、楽にしてくれや。」 熊井は取り巻いている須藤の子分たちを脇へ追っ払いつつ腰を下ろした。 「実はな、熊井。」 「なんだよ。」 「先に礼を言いてぇ。」 予想外の言葉に、熊井はぎょっとした。 須藤は熊井の前へ座し、頭を下げた。衆人がどよめく。 「清水から聞いた。舎弟のカタキ取ってくれたんだってな。」 「何のことか知んないけど、話ってのはそれかよ。」 「いや。本題はここからだ。」 「待ってくれ。」と、ここで清水が現れた。 「おれから説明させてくれ。あいつについては。」 「悪いがお前らはちょっと出て行ってくれ。あと屋上には誰も入れるな。」 須藤が人払いをした。屋上には熊井、須藤、清水の三人だけが残った。 「もったいぶらなくていいから、さっさと話せよ。めんどくせーな。」 急かされ、清水が口を開いた。 「まず、夏焼一派の現状を教える、―――。」 「ヤクザ紛いの組織作ってんだろ。番長もお手上げだってな。嗣永から聞いたよ。 自分はいい子ぶって、舎弟にカツアゲさせた金を貢がせてるとかなんとか、……。」 熊井が言う事に一々頷いた後、言い倦んだ様子で清水は少し沈黙してから、 「あいつの、夏焼のバックには、どうやらかなりの勢力を持った暴力団がついてる。 内々で忠誠を誓わせた一部の子分を最終的には組の構成員にするつもりらしいんだ。」 「ああ、紛いどころか本職なのね。」 「ただあいつは表向き優等生を装っているし、絶対に不良生徒とはつるまないから、 実際のところ何人の手勢がいるのかわからない。今聞かせた話の出所の人間も、 酔った勢いで広めたのが夏焼にばれたらしくて、とっくに追放されてしまってる。 しかも、それだけのことをしても、学校側は誰も夏焼に口を出さない。いや、そもそも、 追放の件だって、言ったそいつはいきなり暴力事件の冤罪を吹っかけられて一発退学。 文句言う間もなくどこかよその街に移って行ったって話だ、―――。」 熊井は一つ目の焼きそばパンの包みを開きつつ、 「清水。お前夏焼に大怪我させられたんだってな。取り巻きじゃなく、夏焼自身に。 けど嗣永なんかには周りの人間にボコられたって話になってるみたいじゃねーか。」 清水は俯き気味になり、返事を先延ばそうとした。 「恐いから言いふらさなかったのか。……それとも、ダチだから庇ってるのか?」 「どっちも正解だよ。」 不意に迷いのない語気で飛ばした。その清水の視線は暗く熊井に向けられていた。 「あいつの悪評を流せばすぐに嗅ぎつけられて潰される。それに、おれもあいつの……、 雅のあんな姿認めたくなかった。本当はあいつ、こんなこと出来る奴じゃないんだ。」 「みやびって言うんだ。女みてーな名前だな。悪い悪い、それはともかくだ、―――……。 お前が認めたくないっつったって、やつがお前を踊れなくしたのは事実なんだろーが。」 「それでもおれは、今でも、……。」 清水の様子を見かねたのか、黙って話を聞いて来た須藤が割って入り、 「大分話が立て込んできたが、この先は俺に話させてくれ。いいな、清水も。」 「……、ああ。」 「熊井。お前は気が短そうだからコンパクトに話すぞ。ここまでに至る経緯をな。 俺らが入学した頃、この学校は今よりずっと荒れてたんだがな。それをまあ俺がまず、 一年から三年までの目ぼしい連中を締め上げていたわけなんだが、当時の夏焼はな、 本当に地味な生徒だった。まぁ最初の方だけ。だが俺が喧嘩でベリ高をまとめていると、 いつの間にか風紀委員になっていた夏焼に従う生徒が増えて行ったんだ。変だろ? あいつら普通マジメな生徒の言うことなんて聞きゃしないし、俺が命じたわけでもない。 でもしばらくはそれで何となく上手く行っているように見えた、―――――。」 「あのよ。ちょっとジュース買って来ていいか。喉かわいてきた。」 空気の読めない熊井の発言に、須藤と清水は憮然とする。 「お、おれ買ってくるよ。」 「そーか、悪いな。」 清水が走り出した。 20 熊井は屋上で須藤から夏焼についての話を聞かされていた。 「清水は三年が集団でカツアゲした金を夏焼に上納したと知ったんだ。」 「よくキャッチできたな、そんな情報。」と熊井は妙な感心を見せる。 「茶店で仕入れたんだろ。あいつベリーフィールズってトコで働いててな、―――。」 「あー、あのグラサンのおっさんがやってるとこか。」 「そこ夜までやってて、結構うちの生徒が出入りするから、まあ噂を耳にしたんだろうな。 んで、清水はウラもとってないのに夏焼を問い詰めたんだ。そしたら、……。」 「やられたのか。」 「ああ。更に何故かやられた清水が停学処分を受けた。先に手を出したことになってな。 清水の立ち上げたダンス部も廃部になりかけたが、これを夏焼が救った形だ。」 「いやらしい野郎だな。」 「さすがに俺も頭に来たからよ、もう前後の見境関係なしにやつをやろうと思ったよ。 だが、清水がそれを止めたんだ。まだ信じたいんだろうな、ヤローのことをよ。ったく。」 ここに当の清水が帰って来た。 「ごめん遅くなって。炭酸売りきれてたから、トマトジュースになるけど。」 熊井はいきなり立ちあがった。そして、清水からトマトジュースの缶を奪い取るや、 全力を以て彼方へ蹴り飛ばした。 「なっなんでっ!? せっかく買って来たのに……。」 清水は泣きたくなった。 「殺されたくなかったら俺の前で二度とその名を口にするんじゃねー。」 「嫌いなのか、トマト。」 「聞こえなかったか須藤。その名を口にするなって言っただろ。」 「……、まいいや話続けるぞ。どうやら清水がやられた頃からだろうな、 生徒の中でじわじわ夏焼の悪評が広まりつつあったんだが、うちの舎弟がよ、 噂を聞いて、居ても立ってもいられなくなってな、清水の仇討って大義名分で、 夏焼に喧嘩を仕掛けたんだ。そうしたら夏焼はアッサリと殴り倒されちまった。」 「殴ったやつの方は例の追放か。」 「まあ、追放というか一発退学だ。その後また夏焼を襲ったって聞くが、 もういなくなっちまったし、逃げるように街を出て行ったらしくてな、……。 俺も一度そいつを捜してみたんだが行方は結局わからず仕舞いだ。」 「それでお前も恐れをなして手を出せなくなったってか。番長さん。」 「色々言い訳はあるが、要はそういうことかも知れんな。まあ、お前が来るまでは、 いや、ついさっきまで俺は自分の実力でベリ高のバランス取ってたつもりでいたが、 この間の停学にしたって俺も夏焼の駒の一つでしかないってのを証明しちまったからな。」 腕を組みながら胡坐をかいていた須藤は、天を眺め、ため息をひとつついた。 「でもよ、あいつ、夏焼。どうして優等生ぶる必要があるんだ?」 「えっ?」熊井の切り出した疑問に、清水が食いついた。 「だって夏焼は実質この学校を支配っつうかコントロールできるらしいんだろ? じゃあわざわざ猫かぶってなくたっていいじゃねーか。意味が分かんねーよ。」 「それもそうだな。今まであんま考えなかったが。」 須藤が納得し、熊井の提示した難題が唐突に膨れ上がった。 「それに、なんで俺には処分が来ないんだ。今までの流れなら“一発退学”だろ。」 熊井が自らの疑問に追い打ちをかけて見せると、 清水は悪寒が走ったように身震いし「嫌な予感がする」と徳永のように呟いた。 その気分が伝わったのか、須藤も険しい表情になって、 「お前、熊井。ひょっとしたら蜂の巣をつついちまったかもしれねえ。」 熊井には言葉の意味が伝わらなかった様子で、きょとんとした表情を浮かべていた。 二日後。須藤らの不安をよそに夏焼が登校して来た。 既に昼時であった。鼻梁が癒えておらず、まだガーゼをしたままだ。 竹刀を持って見回りをしていた生活指導教諭の斉藤が夏焼をみとめると、 「おお、夏焼じゃないか。久しぶりだな、なんだ、怪我したのか。大丈夫か? 珍しいじゃないか、お前が欠席したり遅刻するなんて、……。ってお、おい?」 だが、夏焼は自分への呼び掛けを涼やかに躱すと斉藤を素通りした。 西風が銀杏の葉を揺らす。 21~30
https://w.atwiki.jp/testest-umigamedb/pages/63.html
2020年6月23日 出題者:タカフミ 【問題】 ウミガメ好きのワタナベさんは、 コシノさんに「成人していますか?」と聞かれたため「NO」と答えた。 「これだけあればもういけるか」 「まだ全て揃ってないですね」と二人の会話。 一体どんな状況? 【解説】 + ... 未成年のワタナベは婚姻届を出しに役所に来ていた。 窓口のコシノさんに提出すると、親の同意欄に記入がないことを指摘された。 コシノ「あのーワタナベさん、成人されてますか?」 ワタナベ「いや、まだ19です」 ワタナベ「この記入内容では結婚届出せないんですか?」 コシノ「未成年の場合は、親の同意が必要なんですよ。まだ必要事項が記入されてないので、 親御さんの同意をもらってきてください。」 ワタナベは結局この時の彼女とは結婚せずに別れてしまう… ひょんなことからコシノさんと結婚することになるのは数年後のお話… 《リア充》《知識》 配信日に戻る 前の問題 次の問題
https://w.atwiki.jp/sengoku-taisen/pages/3489.html
武将名 くまひめ R熊姫 松平信康と五徳姫の娘。徳川家康の命により、本多忠勝の嫡男・忠政に嫁ぐ。忠政との夫婦仲はきわめて良く、三人の息子、二人の娘に恵まれた。のちに桑名藩の二代目藩主となった夫を良く支えたといわれている。「誰じゃおぬしは?  忠政以外の男に、興味はないのう……」 出身地 三河国 コスト 1.5 兵種 槍足軽 能力 武力4 統率6 特技 防柵 魅力 計略 近寄るでない!? 【三煌:蒼/発動時点灯】(点灯している葵紋に応じて効果が変わり、蒼葵点灯時は蒼煌に変化させる)範囲内の最も統率力の高い敵を吹き飛ばす。蒼:範囲内の全ての敵が対象になる 必要士気2 Illustration ひと和? 母を受け継いでちょっと暗めな雰囲気の家康の孫。 名前からか熊のぬいぐるみを抱いて、自身も熊耳を生やしている。 コスト的に武力も統率もそれなり。特技2つ持ちを考えれば十分なスペックか。 計略の「近寄るでない!」は言わば蹴鞠シュートの徳川版。 範囲はカード前方円で回転可能。ただし範囲円は小さく、カード1枚分ほど。 蒼煌発動時に複数部隊を入れるとなると結構難儀する。 吹き飛ばす距離はおよそカード2枚分弱程度とあまり遠くまでは吹き飛ばせず、当然ダメージも全く無いので過信はできない。 とはいえ、士気2で蒼煌点灯もできるので、実戦では役に立つ場面は多いだろう。
https://w.atwiki.jp/yagee/pages/33.html
松原みどり(まつばら みどり)は『八木橋裕子の物語』に登場する人物。 プロフィール 生年月日:永康4年 星座:山羊座 血液型:A型 所属:イソジマ電工ケアサポート部→開発部 人物 ヤギーの二代目ケアサポさん。 理系な女の子で開発部志望だったが、本人の意に添わずケアサポーターとなった。 生真面目で一途な性格。悪く言えば融通が利かない。 義体患者に新しい命を与える存在であるとともに、義体患者から確実に利益を上げなければいけない存在でもある企業社会の現実にホトホト嫌気がさしつつも、辞めるほどの思い切りはないし、子供でもない。生真面目な性格ゆえに、ケアサポーターとはイソジマ電工の代表者なのだから会社側の立場をとるべきだと割り切ることもできず、汀のように、ヤギーを第一に考えて、なおかつ会社ともうまくやっていくほどの要領の良さもなく、ヤギーと会社の間に挟まれて、常にどっちつかずの立場を取らなくてはならない自分に悩む毎日を送る。 ヤギーからは初代ケアサポの汀と事あるごとに比較され当初は余り良い関係を築けていなかったが、多くの事件を重ねることで次第にヤギーとは打ち解けてゆく。 とはいえ基本的にヤギーから恐れられていることには変わりはない。 イソジマ電工編では念願かなって開発部へ異動となる。
https://w.atwiki.jp/910moe/pages/259.html
ナルシスト攻め苦労人受け ベタな設定というやつが自分は大好きです。 例えばなんですが、逃げた親が作った借金があって、 しかも弟たちを5人くらい抱えて、自分の収入は全部家につぎ込んで、 けなげに学校をやめて働いている青年がいるとします。 彼は若いのでちゃんとした会社に就職も出来ず、 掛け持ちでたくさんのバイトをしています。 その中の会社のひとつに、苦労知らずの勘違い二代目の男がいます。 自分大好き男なので、周りからは煙たがられているのですが、 誰もそれを指摘してくれる人はいません。 苦労青年は真面目で正直なので、ある日、クビになるのを覚悟で 彼をどなりつけます。はじめはびっくりする二代目でしたが、 そんなことを言ってくれた人はいなかったので、彼のことが気にいってしまいます。 最初はからかい半分で青年を口説いたりします。 真面目な青年はますます二代目が嫌いになります。 そうすると二代目は意地になって家に押しかけたりもするのですが、 ここでもベタに、青年は彼に塩をまいたりするわけです。 そのうち、そんな真面目な苦労青年に恋をしていく二代目は、 将を射んとせばまず馬を射よということで、弟たちの懐柔を考えます。 お金は持っていますので、家に来る度にお菓子などを持って行けば 小さい子供はイチコロです。 その弟たちが「お兄ちゃんお兄ちゃん」と慕うようになれば、 自分大好きな二代目もいい気持ちになりますから、 ますます苦労青年の家にいりびたるようになります。 ついにはいつでも連絡がとれるように、 携帯電話などを弟たちに持たせるようになりました。 携帯電話の待ち受けは、もちろん二代目の写真。 弟たちはテレビの勘違い芸人のようだと面白がっています。 苦労青年にも携帯電話を渡しますが、当然のごとくつっかえされます。 で、さらにここでベタなんですが、 二代目といつも一緒にいるものだから、苦労青年の弟のひとりが 金持ちの息子と勘違いされて誘拐されてしまったりなんかして、 苦労青年は慌てます。二代目はそんな彼を落ち着かせます。 結局、渡していた携帯電話があったから無事に保護。 安心する苦労青年は、普段まったく役に立たない二代目が、 実は頼りになる男だということに気がつくのでした。 警察からの帰り道、 「今まできつい態度で接していて悪かった。おまえのおかげだ」 なんて苦労青年は二代目に礼をいいます。 しかしそこでもベタな事に 「お礼ならキスのひとつでもくれれば充分なのに」とか言って、 抱き寄せて、二代目は苦労青年に殴られるといい。 年下純情攻め×年上淫乱受け