約 12,078 件
https://w.atwiki.jp/45kssos/pages/142.html
「おっさん、俺は必ずみんなと脱出してみせるから……」 ライダーの体が消失し、天へ召されたのを見送る少年、北川潤。 俺はおっさんの事を忘れない。 だからおっさんも俺の事を忘れないで王の生きた証として俺を刻んでくれ。 そして、安らかに死後の世界を征服を果たして俺がいずれそこの住人となるから。 拳を握り決意を固める。 相沢と水瀬を助け、かつ困った参加者を助ける。 ライダーと出会う前まではまだ呆然としかわからなかった自分。 既に参加者に手をかけた今なんて事もあったかもしれない。 だが、それはライダーとの邂逅により、その可能性は0になった。 「待ってろよ、俺が今困っている奴らを助けてやるから」 涙は見せない。 あの時流した涙は彼を弱くするどころが別人の強くなった。否、別人の様に強くなった。 ※※※ 「クソッ、参加者は誰か居ないのかよっ!」 現在、設置されていた赤いポストに殴りかかっていた中学生ぐらいの若すぎる少年が居た。 だがその必死に血走りながら、憎しみながらポストに当たる彼の目は中学生のものにしては恐ろしく、破壊心が大きく目立ち人間の目なのかすら危うい。 長沢勇治。 壊れた彼は街中の物を壊しまくった。 掲示板、自転車、ゴミ箱、店前の人形、植木鉢。 様々な物に全てを押し付けていた。 その破壊活動に貢献している彼のバットは未だ健在だった。 本来なら寿命を超えた働きをしたのだが、彼の為だけにその寿命を苦しみながらもまだ生きている様な不思議なバットであった。 「はぁ、はぁ、はぁ……」 ポストももはや原型がない。 それが四角い物だったのかと問いかけたくなるぐらいに。 「チクショー、みんな俺をバカにしやがって!」 長沢は参加者と遭遇しない理由を「自分は子供だから相手にする価値がない」とバカにされた気分であったからだ。 なら、バカにされないぐらい恐怖心を参加者に思い知らせるんだ! 長沢が気合いの一撃を放つ。 もうポストは砂になっていた。 ※※※ 「次はどいつだぁー!」 長沢が街をかける。 普段なら誰かが居てもおかしくない街中。 だがそんな光景はまるでドラマの撮影のセットと言わんばかり、人々以外は元々の場所に決まった何かがしか設置されていない街(セット)だった。 「ん……?」 長沢の目に遠くから人が見える。 金髪で自分よりいくつか大きく見える男性。 その目は優しそうで、長沢にとってつまらない人間に見えた。 バットを強く握る。 物を壊しながらの人を殺す練習は終わり。 長沢は決意する。 ※※※ 「待ってくれよそこの金髪の兄ちゃん」 自分が呼ばれているのかと前を向くと護衛用に持つバットを持った少年だった。 肩で息をしてたりしているので誰かに追われたのだろうか? それ以前に自分より年下だ。 ゲームなんか乗るはずがない。 これが北川の結論だった。 「僕――俺の名前は長沢勇治、ただの学生だよ」 まだ声変わりがまだなのか幼い声でそう名乗った。 先に僕と言いながら俺と訂正した辺りが大人びたいという表れが見え隠れする年頃であった。 「俺は北川潤。俺もただの学生だよ」 「うん、北川の兄ちゃんだね」 記憶したとOKのマークであろうか? 笑いながら指で丸を作る。 OKのOであろうか。 「俺はこのゲームに巻き込まれてからずっと隠れながら逃げていてやっと兄ちゃんに会えたところなんだ」 自分が今まで何をしていたかという問いにそう答えていた長沢。 「そっか、この島の広さだし誰にも会えない参加者なんてのもまだ居るんだな。俺はライダーと真アサシンに会った」 「あ、アサシン!?」 ゲームが趣味の長沢はアサシンという単語に驚きが隠せなかった。 暗殺者の意味を持つアサシンが出るRPGのキャラクターを思い浮かべていた。 「真アサシンは名前の通り暗殺者だ。それでライダーのおっさんはアサシンに殺された。だから真アサシンには気をつけろ長沢」 「わ、わかった」 端から見れば兄弟か先輩後輩に見える関係が築かれてきていた。 だが、それはあくまで……。 ――ガンッ! 長沢の演じていたキャラクターに過ぎなかった。 「な、何を……する、長さわ……」 堂々と振り下ろされたバット。 あまりにも自然な不自然に北川はバットをもろに頭に一撃くらわされた。 そして床に倒され、足で踏まれる。 「ぐぅ……」 「うわっ、兄ちゃん傷だらけだねぇ」 先ほどの真アサシンに投げられたナイフの傷が今更ポッカリと傷口から血が流れる。 足りなくなる血。 遠くなる意識はまるでカメラからピントがドンドンズレていく様な感覚に近かった。 そしてすべてが曖昧な色から白か黒だけのよくわからない色に染まるのだ。 今回こそ北川を助ける者は居なかった。 ※※※ 「へへっ、北川の兄ちゃんライダーとか言う奴のデイパックまであんじゃん。大丈夫だよ北川の兄ちゃん支給品に満足したら殺さないであげるからさ」 「本当は殺したいけどね」と付け足す長沢。 長沢は北川を人間を見る目ではなく、食物連鎖として家畜の命を刈る目をしていた。 いや、家畜の命を取るのは生活をしていくのに深く意味する慈悲深い行為であるのだが、今回の長沢の件は意味のないただの暴力に過ぎない。 「日本刀だ!すげぇ!」 修学旅行にて木刀を買ってくる学生の気持ちがほど良くわかる長沢だった。 「これは確かに欲しくなるかも」と。 「こっちはクロスボウかラッキー♪」 日本刀とクロスボウ。 これにより接近戦から遠距離戦まで自分はする事が出来る。 自分の意味のない2つの支給品よりはマシだと思った。 長沢のデイパックには金属バットと雲のマーレリング、蛇のお札が入っていたがほぼハズレの支給品だろう。 北川のデイパックには日本刀とアリクイのぬいぐるみと腕時計が入っており、ライダーのデイパックにはクロスボウとステゴサオルスのTシャツに謎の注射器が3本入っていた。 「おやおや、北川の兄ちゃんは死なないで済みそうですな」 ケラケラ笑いながら長沢は北川の首に向けてその注射器を注入する。 中に入った液体はわずか数秒で北川の体全体に流れていった。 「じゃあ北川の兄ちゃんに優しい俺から贈り物をしてあげよう」 ステゴサオルスのTシャツ、蛇のお札役経たずばかりを北川のデイパックに移し変えた。 「ありがとうね兄ちゃん。俺兄ちゃんのぶんまで戦うから」 誰の敵討ちでもない意味のない言葉を残し長沢は明るくなりはじめた道を歩き始めた。 【G-8 街/早朝】 【長沢勇治@シークレットゲーム-KILLER QUEEN-】 【装備:日本刀@現実、金属バット@ひぐらしのなく頃に】 【所持品:支給品一式 クロスボウ1/1@シークレットゲーム-KILLER QUEEN- クロスボウの矢10/10 雲のマーレリング@家庭教師ヒットマンREBORN! アリクイのぬいぐるみ@Kanon 阿良々木暦の腕時計@物語シリーズ H173の注射器2/3@ひぐらしのなく頃に Keyコーヒー×4@Angel Beats!】 【状態:疲労(小)、精神異常】 【思考・行動】 1:皆ブッ壊す。 2:バイバイ、北川の兄ちゃん。 【備考】 ※本編開始前からの参戦。 ※精神異常は、何かきっかけがあれば戻る可能性もあり。 ※真アサシンの情報を知りました。 ※※※ 「畜生、まさか長沢がゲームに乗った者なんて――あれ?」 気絶させられ、15分くらいしてすぐに目を覚ました北川だったが自分は死んだとばかり思っていたのだったが、何故か生きていた。 いや、あんな殺意を持った少年の目つきを見た今となるとほぼ何かされたのは確実にわかる。 「クソッ!デイパックの中身がすり替えられてやがるっ!」 中でも一番に目を引いたのは蛇のお札であった。 お札にしては変な派手なデザインをしていてこの反応は当たり前であった。 「長沢の野郎!いや、何故俺はまだ生きている……?良い事だが」 だが北川は知らない。 H173の注射器を体に打ち込まれている体になっている事など。 長沢は効果はわかっていなかっただろうが、これは雛見沢症候群という人々を疑心暗鬼にさせて、首を痒くさせて最終的には首を思いっきり掻いてしまい死んでしまう悪魔の病気であり、完全に治る方法などない。 しかも長沢は『不必要な物』とみなした蛇のお札があった。 これはいっぱいの喰わせ者で、参加者の1人である千石撫子の探し求める物であり、彼女を神様としてしまう言うならば死亡フラグの塊のお札である。 雛見沢症候群、蛇のお札。 2つの危険を伴っているこの男はすぐそこの危険に未だ気付く気配がない。 【北川潤@Kanon】 【装備:なし】 【所持品:支給品一式 ステゴサオルスのTシャツ@AIR 蛇のお札@物語シリーズ】 【状態:傷(多)、精神的大ダメージ、雛見沢症候群】 【思考・行動】 1:おっさんの意思を受け継ぎ生きる。 2:みんなと脱出する。 3:真アサシンと長沢は危険。 【備考】 ※共通ルートからの参戦。 ※聖杯戦争の事についてたくさんの説明を受けました。 【雲のマーレリング@家庭教師ヒットマンREBORN!】 白蘭の部下である真6弔花の桔梗のマーレリング。 【蛇のお札@物語シリーズ】 名称不明。クチナワさんという妄想が取り憑いた千石撫子が探し求めるお札。食べたら最後神になる。 【アリクイのぬいぐるみ@Kanon】 倉田佐祐理が川澄舞に一番大きなぬいぐるみをと選んだ誕生日プレゼント 【阿良々木暦の腕時計@物語シリーズ】 阿良々木暦の右利きなのに右腕に巻く腕時計。 【クロスボウ@シークレットゲーム-KILLER QUEEN-】 弓矢と銃が合体した様な武器。長沢勇治のクロスボウを構えている姿がシークレットゲームのOPにて確認出来る。 【ステゴサオルスのTシャツ@AIR】 神尾観鈴の愛用。ステゴサオルスのプリントにガオガオと描かれている。 【H173の注射器@ひぐらしのなく頃に】 雛見沢症候群を引き起こす注射器。 ああっ、侍さまっ 時系列 ひぐらし/CLANNAD night 終わりのクロニクル 投下順 Departure 散りゆく者への子守唄 北川潤 [[]] こわしや勇治 長沢勇治 白色 の 最強
https://w.atwiki.jp/sn10th/pages/35.html
こんにちわ。サモ10☆ものすごく楽しみです!それでわ(^^ -- もりのまさき (2009-10-05 13 47 43) お~♪ こちらこそ楽しみにさせて頂いております!! 良いシオンさんだーw -- きゅす (2009-10-07 03 17 26) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sn10th/pages/57.html
票数順位(第1~第5希望までの合計) アティ 1位 9票 モーリン 1位 9票 ユエル 1位 9票 ミニス 1位 9票 ハサハ 5位 8票 アヤ 6位 6票 コーラル 6位 6票 スカーレル 6位 6票 ポムニット 6位 6票 アカネ 10位 5票 アズリア 10位 5票 アリーゼ 10位 5票 エッジ 10位 5票 クノン 10位 5票 トリス 10位 5票 ナツミ 10位 5票 ファリエル 10位 5票 マルルゥ 10位 5票 ミルリーフ 10位 5票 モナティ 10位 5票 リシェル 10位 5票 得点順位(1位5点・2位4点・3位3点・4位2点・5位1点) アティ 1位 33点 モーリン 2位 29点 ユエル 3位 28点 ミニス 3位 28点 ハサハ 5位 22点 スカーレル 6位 20点 アズリア 6位 20点 ポムニット 8位 18点 ナツミ 8位 18点 コーラル 10位 17点 トリス 11位 16点 アヤ 12位 15点 アリーゼ 12位 15点 クノン 14位 14点 モナティ 14位 14点 アカネ 16位 13点 マルルゥ 16位 13点 ベルフラウ 16位 13点 ビーニャ 16位 13点 リプレ 16位 13点
https://w.atwiki.jp/sn10th/pages/14.html
現在、paint_bbsプラグインはご利用いただけません。
https://w.atwiki.jp/sn10th/pages/47.html
記念に。 -- 黒霧島 (2009-11-01 01 56 45) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sn10th/pages/42.html
色は気にしないでねっ -- 羅威 (2009-10-19 23 13 57) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/45kssos/pages/104.html
「メイド服について、どう思いますか?」 唐突に、そう聞いてしまった。 殺し合いの最中に、それも見ず知らずの少女の背中に。 思えば、ぼくは少し気が動転していたのかもしれない。 自分が三千院家の執事であることさえも、一瞬忘れていた。 まったく、常に主人の下で、沈着冷静であるべき執事として、何たる失態だ。 いや、そんなことよりも、まずは謝罪が先だろう。 目の前に居る少女に、不快な思いをさせたことを詫びるべきだ。 今ならまだ間に合う、少女はまだ振り返ってもいないのだから。 そう考えた僕は彼女が口を開こうとしたのを遮るようなつもりで、謝罪の言葉を―― 「す、すみ――」 「うむ、思考するまでもなく至高だな。しかし、私はそういった類の服装を真似て作られた物ならば見たことはあるが、本物と言われるとさすがに無いな。やはり、リアルでメイド服を着ている人など超豪邸お抱えの家政婦でもなければいないだろう。いやはや、それほどの豪邸ならば、恐らく箱入り娘などが居るのだろうな。大事に育てられた彼女は、なぜだか平凡な男性に恋をする。二人はお互いに思い合っていて、皆に祝福されて結婚―が、しかし。そううまくは行かないものだろう。おそらく彼女の両親が決めた許嫁が存在するはずだ。そして許嫁との結婚を強要されて駆け落ち――。そのまま二人は愛を確かめ合う――と思いきや、許嫁と自らが愛した平凡な男性は既に禁断の関係にあり、傷心した彼女は悲しみを癒すために、自らも同性愛の道へと走ってゆく――とまあ、昼ドラ的なストーリーとしてはこんな感じかな。どうだろう。どう思う?」 ―掛けられなかった。 というか、言葉を遮られたのは僕の方だった。 それでも、どうにか理解し、言葉を返すことはできた。 「斬新なように聞こえるけど最後以外はありきたりじゃないかっ!」 自分でも、なかなかのツッコミだったと思う。 ◆◇◆◇◆◇◆ さて、とにかく初めて会った参加者だし、話をしよう。 現在、二人は病院近くの茂みに隠れていた。 先程の奇妙な出会いを意識してか、二人は黙ったままだった。 しかし、黙ったままでは時間も惜しいから、とにかく話しかける。 「立ち話というのもなんですし、貴女はそこにお座りください」 少女が少し考えてから、「ふむ、君は私をずっと立たせる放置プレイをしたくはないか?」などと言ったがスルーした。 まあ、割と素直に従ってくれているから、どうやら不審に思われていることは無いようだ。 ひそかに胸を撫で下ろした。 「では、自己紹介でもするとしようか」座ってすぐに少女が言った。 「そうですね、では貴女からどうぞ」 そして少女は自己紹介を始めた。「私は神原駿河。私立直江津高校二年だ」ここまでは良かった。だけど、続きがあった。 「そうだな、私のことを説明するならば、自他ともに認めるBL好きで同性愛者でマゾヒストな上に露出狂だ」 再びの沈黙。語られても困る。 「……は、はは……すごいですね」 「ちなみに知り合いは二人いる。阿良々木暦先輩と、戦場ヶ原ひたぎ先輩。 二人とも私の敬愛する人物だ。殺し合いに乗るような人達じゃない」 「……そうですか」 その名前は確かに確認している。って、そうじゃなくて。 話の流れを全く考えないのか、神原さんは。 いや、本当に、キャラクターが濃すぎるでしょうが。 「えっと、じゃあ僕ですね。僕は綾崎ハヤテ、三千院家の執事です」 つい、いつもの癖で執事ということを言ってしまった。 別に困る事でもない筈だが、なぜだか嫌な予感がした。 「ほう!執事なのか……じゃあメイド及びメイド服も見慣れているのだろうな。 はっ、では最初のあの質問も、私の後姿を目にして、ああ、彼女にメイド服を着せたらさぞや美しいのだろう、と思ってのことか!?」 「違いますよ」 否定はしたものの、ほとんど予想通りの反応に辟易する。 どうやら神原さんは、そうとう素直におかしいようだ。 でも、ある意味この反応が「普通」なのかもしれない。僕だって、自分が執事になるなんて思ってもみなかったのだから。 おっと、話の途中だった。 「あとは知り合いの名前ですよね。三千院ナギお嬢様、マリアさん、桂ヒナギクさん、瀬川虎鉄さん。この……四人だけです。」 四人だけ、というよりは、四人も、という気持ちの方が強い。 なにより、ここにお嬢様が居ることが信じられない。 お嬢様は確かにアニメや漫画大好きな少女だけど、戦闘力は皆無だ。 こんな所に呼ばれて、殺人者の標的にならないはずも無い。 支給品の一つ、「黒鍵」という剣を強く握りしめた。 速く、お嬢様の下へ行かなければ――。 「ほう、それでは――」 神原さんが何かを言おうとした。 嘘みたいな爆発音が聞こえたのは、その時だった。 ◆◇◆◇◆◇◆ 「ふむふむ、この近くにいるのは、と……」 足立透は【C-2】に来ていた。 この殺し合いを、より白熱した、混沌としたものにするための『ジョーカー』として。 「B-1に神尾観鈴、倉田佐祐理。B-2に戦場ヶ原ひたぎと篠崎あゆみ。 ここC-2にグリムジョー、セイバー、それと綾崎ハヤテ、神原駿河か。あとD-2にランサー、と。」 手にしたPDAからは、多くの情報が入ってきていた。 そして足立は、得た情報から「より面白い展開」を作るために画策するのだ。 「まあ、この近くではもう二人死人が出てるし……」 篠崎あゆみが病院で爆発物を使用、マリアを殺害。 グリムジョー・ジャガージャックが虚閃(セロ)を使用、花村陽介を殺害。 そのような情報も入ってくるのだから、かなり有利である。 「グリムジョーとセイバーが臨戦態勢、ってコトは教会から動きそうにはないなあ」 自身が今居るところから、そう遠くない場所の教会。 あそこでは、今まさに「死神」と「サーヴァント」の戦いが起きようとしている。 多少興味も残るが、今はそれよりも――。 「おやおや、あそこに居るのは――綾崎くんと神原くんだね」 視界に捉えたのは、執事服の少年と左手に包帯を巻いた少女。 恐らくあちらもこっちに気付いたのだろう、手を振ってくる。 手を振りかえしながら、僕は獲物がかかった事への喜びを隠せなかった。 ◆◇◆◇◆◇◆ 病院の中から爆発音が聞こえた後、私は綾崎君と一緒に南下していた。 二人で歩いているなんて、阿良々木先輩に見られたら嫉妬してくれるだろうか。 そんなことを考えながら、早足で。 そして【C-2】に入ってもなお、南下を続けていると、一人の男性に出会った。 「君達、この殺し合いに乗るつもりはあるかい?」 第一声は物騒だったが、話すとこの足立という男性は刑事だそうだ。 しかし、出会った人が執事や刑事とは、全く運がいいのか悪いのか。 そもそも殺し合いに巻き込まれているのだから、それだけで運勢は最悪と言えるが。 とはいえ、実際刑事に会えたのは心強い。 頼り無げにも見えるが、この男性、割と正義を貫くタイプのようだ。 「この殺し合いを止めたい」と語るその顔にも声にも、嘘は感じられなかった。 疑ってかかっていた綾崎君も、この言葉に動かされたようだ。 そして、私たち二人は足立刑事と共に行動することにした。 どうやら足立刑事は、戦闘やそれに準ずることが起きている所へ積極的に近づくらしい。 どうしてそんなことを、と聞くと、 「戦闘に巻き込まれただけの、一般人もいるはずだからね。そういった人たちを守るのが警察官なんだよ」 と、まるで正義のヒーローのお手本のような回答が返ってくる。 この意見には綾崎君も賛同した。 よほどお嬢様が大事なのだろう。私もそれくらい思われたいものだ……。 確かに阿良々木先輩は後先考えずに突っ込むような人だから、戦闘が起きていたらその場所に行こうとするかもしれない。 戦場ヶ原先輩は……大丈夫だろう。 そして話し合った結果、足立刑事はこれからの行き先を私たちに委ねるそうだ。 私たちと足立刑事の情報を共有したところ、選択肢は2つとなった。 先程爆発が起きたために私たちが離れることにした病院か。 足立刑事が言うには今戦闘が起こっているらしい教会か。 どちらにも「巻き込まれた一般人」がいる可能性はある。 さあ、どちらへ行こうか――。 「それより、足立刑事は受けに見えて実はバリバリの攻めだと思うのだがどうだ?」 「「知らないよそんなの!」」 【C-2路上/未明】 【神原駿河@物語シリーズ】 【装備:なし】 【所持品:支給品一式、ランダム支給品×3】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:綾崎君と足立刑事と行動。 2:教会か病院に向かう。 3:阿良々木先輩、戦場ヶ原先輩、綾崎君の知り合いと合流。 【備考】 ※「するがモンキー」終了後からの参戦です。 ※足立をある程度信用しました。 【綾崎ハヤテ@ハヤテのごとく!】 【装備:黒鍵@Fate/Zero】 【所持品:支給品一式、ランダム支給品×2】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:神原さんと足立さんと行動。 2:教会か病院に向かう。 3:お嬢様や知り合いの人たちを探す。 【備考】 ※アテナ編終了後からの参戦です。 ※足立をある程度信用しました。 【足立透@ペルソナ4】 【装備:不明(武器は持っている)】 【所持品:支給品一式、AのPDA@シークレットゲーム-KILLER QUEEN- 、意図的支給品×1】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:ロワイアルをかき回す仕事をしつつ楽しむ。 2:この二人を戦いに巻き込む。 【備考】 ※直斗救出後からの参戦です。 【黒鍵@Fate/Zero】 綾崎ハヤテに支給。 神父・言峰綺礼が戦闘に使用する投擲剣。 038 クールになれ、刻命裕也! 時系列 029 Island Days 033 DEAD or ALIVE 投下順 035 おまもりらんさー START 神原駿河 067 ぼくらの START 綾崎ハヤテ 003 戦士は独り遥か戦地に埋もれてわたしを動かす 足立透
https://w.atwiki.jp/atelierpenguin/pages/13.html
【さかな】 料:- 大:オール→壁紙追加 大:へびつかいの笛→壁紙追加 大:さかなのモビール 大:くじらののりもの 大:メリーゴーランド→壁紙追加 芸:しょんぺんこぞう 芸:王様のぼうし 芸:くるまのおもちゃ 発:ペンギンロボ→壁紙追加 発:マジックハンド→壁紙追加 手:うきわ→壁紙追加 手:ペンギンポスト 手:ビールジョッキ 園:さかなの木 【小枝】 料:体重計→壁紙追加 大:でんでんだいこ→壁紙追加 大:郵便受け→壁紙追加 大:ベッド(デカい) 大:マラカス 大:つくえといす 大:キックボード 大:サキソフォン→壁紙追加 芸:かざぐるま 芸:おもちゃの木 発:ハンモック→壁紙追加 手:ティッシュ→壁紙追加 園:りんご 園:かんせつしょうめい 【ペットボトル】 料:- 大:空気入れ→壁紙追加 大:ホースリール→壁紙追加 大:アヒルのおもちゃ 大:フラフープ→壁紙追加 芸:紳士のぼうし 芸:魔法つかいのぼうし 芸:ゆうびんバック 芸:アリのカチューシャ 芸:ネズミのカチューシャ 芸:パラソル 発:めざまし時計 発:えいしゃき 発:バスタブ 手:巨大シャボンのどうぐ→壁紙追加 手:懐中電灯 園:巨大はなび→壁紙追加 【びん】 料:赤ワイン 料:たこつぼ→壁紙追加 料:ティーセット→壁紙追加 料:ラーメンどんぶり→壁紙追加 大:星のオーナメント→壁紙追加 芸:カクテルグラス 芸:ぶたの貯金箱 芸:フラスコ→発明家追加 発:望遠鏡→壁紙追加 発:でんわ 発:呼び鈴→壁紙追加 手:バトン→壁紙追加 園:かびん 園:てぶくろ→壁紙追加 園;ぞうか 【缶】 料:シェイカー→壁紙追加 料:イカ 料:ヤカン 料:カニ 料:タコ 料:缶詰 大:モップ→壁紙追加 大:噴水(デカい) 大:魔法のランプ 大:オノ→壁紙追加 芸:アシカののりもの 芸:じょうろ→園芸家追加 発:ばくだん 発:ラジオ 発:薄型テレビ→壁紙追加 発:エレキギター 手:ホルン 手:ギター弾きのぼうし→壁紙追加 園:シャベル→壁紙追加 【たまご】 料:パフェ→壁紙追加 料:ひよこ→壁紙追加 料:ぶどう 料:巨大バーガー→壁紙追加 大:- 芸:とり 芸:とさかのヘアバンド 芸:アフロのかつら 芸:大道芸人のぼうし 芸:うさみみカチューシャ 芸:サッカーボール 芸:ステッキ→手品師追加 発:- 手:ヤギ 手:気球→壁紙追加 園:ホタル→壁紙追加 園:かたつむり
https://w.atwiki.jp/tisnrail/pages/14.html
No タイトル マスター クラス サーヴァント 作者 001 ほしふるよるに 瀬崎愛吏 セイバー 綱彌代時灘 ◆sYailYm.NA 002 躍動 翠下弓那 キャスター アルトリア・キャスター ◆XJ8hgRuZuE 003 好きにすればいい勝手にすればいい 山野浩一(バビル2世) セイヴァー 佐藤和真 ◆7PJBZrstcc 004 「ここには誰もいない」「ああ、そうだな」 南雲ハジメ キャスター シキ ◆7PJBZrstcc 005 傾ぐ、傾く、酔い潰れる 羂索 バーサーカー キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード ◆sYailYm.NA 006 My true self 菓彩あまね アーチャー タルタリヤ、或いはアヤックス ◆k7RtnnRnf2 007 カナリア 飛騨しょうこ ランサー アダム ◆C0c4UtF0b6 008 Bloodlust 佐倉杏子 キャスター エリザベート・バートリー ◆/dxfYHmcSQ 009 希望より熱く 絶望より深いもの 美樹さやか アサシン 劉豪軍 ◆/sv130J1Ck 010 泡沫の夢 平松円 キャスター 加納クレタ ◆ZbV3TMNKJw 011 夢を目指した連星 ティアレ アルターエゴ オーリムAI ◆ZAuiRqejhM 012 ヒッチコック 眞鍋瑚太郎 キャスター ナヒーダ ◆sYailYm.NA 013 秤金次&キャスター 秤金次 キャスター ベルンカステル ◆Il3y9e1bmo 014 錬成(つく)り、蒐集(あつ)め。積み上げて、手を伸ばす 寶月夜宵 アーチャー 南雲ハジメ ◆kLJfcedqlU 015 一途に見つめます、理由なんて必要は無いの 乙骨憂太 アーチャー ちせ ◆XJ8hgRuZuE 016 冬の日、名無しの幕情 柊つかさ アーチャー トロワ・バートン ◆C0c4UtF0b6 017 中華従者コンビ 紅美鈴 アーチャー 劉貴 ◆/dxfYHmcSQ 018 I need more power ジャギ アーチャー ダークルギア ◆7PJBZrstcc 019 父性愛――(不誠愛) 有馬小次郎 アルターエゴ ナーサリー・ライム ◆sYailYm.NA 020 超人2023 不知火カヤ ライダー 足利尊氏 ◆sANA.wKSAw 021 光の剣:闇を祓って ケイ キャスター 五条悟 ◆sANA.wKSAw 022 熱き鼓動の果てに 天野メイ セイバー ミカヅチ ◆ZbV3TMNKJw 023 それがあなたの幸せとしても 間宮律子 バーサーカー 天野和馬(リングネーム:アイアンペガサス) ◆ZbV3TMNKJw 024 地獄の沙汰も イワノフ・ハシミコフ アーチャー 火防郷 ◆ZbV3TMNKJw 025 夢の詩 神尾観鈴 ライダー ケーン・ワカバ ◆C0c4UtF0b6 026 生生不変 燕結芽 バーサーカー 鬼舞辻無惨 ◆sYailYm.NA 027 衝撃の篝火 奴村露乃 ランサー 衝撃のアルベルト ◆C0c4UtF0b6 028 さよならごっこ 花邑ひなこ セイバー 痣城双也 ◆sYailYm.NA 029 篠月橙&アーチャー 篠月橙 アーチャー エミヤ ◆v/QO2jPPXE 030 呪胎載天 -Clockwork Phantom- 天童アリス プリテンダー 両面宿儺 ◆XJ8hgRuZuE 031 救済なき■■■ 繰田孔富 キャスター アスクレピオス ◆caLKXN4wRM 032 BLACK KICK BACK 岩崎みなみ アサシン ヴィンスモーク・サンジ ◆C0c4UtF0b6 033 戦争は少女(ヒーロー)の顔をしていない ソラ・ハレワタール バーサーカー 砂粒 ◆kLJfcedqlU 034 『強欲』なる者たち 広山衡子 ライダー レグルス・コルニアス ◆ZAuiRqejhM 035 バーサーカー&ライダー グルガ ライダー パラガス ◆ZbV3TMNKJw 036 Life is Auctionia 村雨礼二 アーチャー 空崎ヒナ ◆sANA.wKSAw 037 ろくでなし~死んぢゃってくれ~ 赤木しげる キャスター 千手柱間 ◆4Bl62HIpdE 038 包めば一つ 禪院真希 バーサーカー トゥワイス ◆Il3y9e1bmo 039 遥か遠くに浮かぶ星を 獅童真希 アーチャー ソーン ◆EPyDv9DKJs 040 問えよ、罪はどちらか 北条沙都子 ランサー アレクサンド・アンデルセン ◆C0c4UtF0b6 041 たった一人の冴えた逃げ道 エラン・ケレス アサシン アザゼル ◆VJq6ZENwx6 042 先生の力になりたい! わたしたちをつなぐ約束! 先生 セイバー 花寺のどか ◆k7RtnnRnf2 043 エンドロールには早すぎる 宮園一叶 アサシン 築城院真鍳 ◆XJ8hgRuZuE 044 テセウスの船 カワキ アーチャー シエン・グランツ ◆sYailYm.NA 045 バトルクライ 鹿紫雲一 アサシン 死条(四条)誠 ◆ZbV3TMNKJw 046 滅びの後の吸血鬼達 百夜ミカエラ キャスター 姫 ◆/dxfYHmcSQ 047 血の通う者たちの現在地 脹相 ランサー クラウス・フォン・ラインヘルツ ◆kLJfcedqlU 048 エガオノキミへ 神戸あさひ セイバー 三ノ輪銀 ◆C0c4UtF0b6 049 ホテルスタッフ① 黒嶺ユメ アサシン 1408号室 ◆6I0QtMh0ew 050 深淵を覗くもの ボンドルド アサシン ソリテール ◆p2UW/hG7xY 051 タイフーン★ろっけんろー フォルテ・シュトーレン アーチャー ヴァッシュ・ザ・スタンピード ◆C0c4UtF0b6 052 Unknown for The Future -電脳聖杯戦争- フリーレン ライダー ヴィヴィ ◆XJ8hgRuZuE 053 命も無いのに殺し合う ティベリウス バーサーカー クロメ ◆/dxfYHmcSQ 054 BRAVER×BRAVER 東郷美森 アヴェンジャー ラゼィル・ラファルガー ◆/dxfYHmcSQ 055 Welcome to HalfLife 獅子神敬一 セイバー ユーベン・ペンバートン ◆XJ8hgRuZuE 056 広がり行く魔の根 バッタモンダー キャスター キギロ ◆IOg1FjsOH2 057 勇者 郡千景 ライダー ザ・ヒーロー ◆sYailYm.NA 058 大激突!!セイバーVSライダー 重面春太 アサシン 呪腕のハサン ◆ylcjBnZZno 059 蒼銀の前奏曲 銀田栄角 アサシン 蒼星石 ◆C0c4UtF0b6 060 運命の毒は誰がために注がれたのか ブレン・ロイミュード アサシン 静謐のハサン ◆ruUfluZk5M 061 パーフェクト・プラン 古戸ヱリカ アサシン インポスター ◆Il3y9e1bmo 062 Assassins シベール・ロウ アーチャー メラルド・オールベルグ ◆/dxfYHmcSQ 063 悪を成すというコト 衛宮士郎 プリテンダー 柊真昼 ◆8eumUP9W6s 064 猛きこと天使のごとく 強きこと師の如く 聖園ミカ アヴェンジャー 理央 ◆kLJfcedqlU 065 ラビットホール:黒い羽の兎編 霞沢ミユ バーサーカー ドゥリーヨダナ ◆Rabb1to86A 066 ひぐらしのざわめくころに 北条悟史 バーサーカー ジャック・ハンマー ◆C0c4UtF0b6 067 スクラップアート 花邑ひなこ バーサーカー カオス ◆XJ8hgRuZuE 068 ウタワールドへようこそ オモリ バーサーカー ウタ ◆WutzLL0xx2 069 奈落の花々 園崎詩音 アルターエゴ 郡千景 ◆C0c4UtF0b6 070 FUJIYAMA HITOKIRI PARADISE 雷泥・ザ・ブレード キャスター ティトゥス ◆/dxfYHmcSQ 071 めざめよ、暁の風 キリシュタリア・ヴォーダイム キャスター デーリッチ ◆zzpohGTsas 072 守護 小早川ゆたか セイバー 本部以蔵 ◆C0c4UtF0b6 073 *The heroine appears. 一色くるる ランサー Undyne ◆sANA.wKSAw 074 甘冬 佐野万次郎 セイヴァー 無道刹那 ◆zzpohGTsas 075 Fate/SuicidePrototype Lucid バーサーカー **** ◆mAd.sCEKiM(※◆XJ8hgRuZuE氏による代理投下) 076 WILD FIRE ジオルド・スティアード ライダー 張五飛 ◆C0c4UtF0b6 077 ホワイトラビット 月雪ミヤコ アーチャー エミヤ・オルタ ◆sANA.wKSAw 078 或る原罪 久世しずか アルターエゴ 殺生院キアラ ◆2dNHP51a3Y 079 人類に未来は不要 ナポギストラー一世 ライダー T-X ◆IOg1FjsOH2 080 哀・少女・Believe 花山薫 キャスター 八神はやて ◆C0c4UtF0b6 081 超人α/陰と光は交わらない 万灯雪侍 アサシン アルファ ◆kLJfcedqlU 082 失くしたものを奪い取る。血と肉と骨と、あとひとつ ジョン・ウィック アヴェンジャー 東仙要 ◆yy7mpGr1KA 083 参ッ戦ッ!. 徳川光成 シールダー 範馬勇次郎 ◆/dxfYHmcSQ 084 二人はオルフェンズ アーリシア ライダー 三日月・オーガス ◆7PJBZrstcc 085 そんなに人間が好きになったのか、■■■■■■ プリム フォーリナー 神永新二/リピアー/ウルトラマン ◆5IjCIYVjCc 086 GO ON A FORAY 傷の男(スカ―) アーチャー ヨンム・カークス ◆C0c4UtF0b6 087 逆転のレジーナ 古関ウイ ライダー クイーン ◆k7RtnnRnf2 088 親鳥~Bard parent~ 神尾晴子 キャスター ヴァン・ホーエンハイム ◆C0c4UtF0b6 089 本条例の復活 ありす アルターエゴ 岩崎月光、或いはチルチル ◆zzpohGTsas 090 Fate/Bio Hazard ジゼル・ジュエル ライダー ペイルライダー(T-ウイルス) ◆yy7mpGr1KA 091 The Ash 折原臨也 ランサー ウルキオラ・シファー ◆rCn09xUgFM 092 天上天下★唯我独尊 ヴァニラ・H フォーリナー 釈迦 ◆C0c4UtF0b6 093 ヘミソフィア グエル・ジェダーク キャスター ルーデウス・グレイラッド ◆diFIzIPAxQ 094 Sweet little sistar ヴィヴィオ ライダー デビルガンダム ◆C0c4UtF0b6 095 この温もりを失わぬために セシリア ウォッチャー ヴィクトル ◆kLJfcedqlU 096 fate/I want someone to kill me ヘクター・ドイル アサシン レヴナント ◆C0c4UtF0b6 097 円頓裹 -u r mySPECIALZ- 雨生龍之介 キャスター 真人 ◆4Bl62HIpdE 098 Life is HaRMONY 黒埼ちとせ キャスター シェヘラザード ◆T9Gw6qZZpg 099 Myself 白雪千夜 セイバー ベディヴィエール ◆T9Gw6qZZpg 100 赤い帽子の無口主人公 コナミ ライダー レッド ◆7PJBZrstcc 101 太陽の翼 桐山和雄 ライダー 火鳥勇太郎(ファイバード) ◆C0c4UtF0b6 102 REMEMBER 虎杖悠仁 フォーリナー 絶望王 ◆XJ8hgRuZuE 103 その男、凶暴につき、悪魔 織田信長 バーサーカー 須永陽咲也 ◆C0c4UtF0b6 104 雷のオルガマリー‼ オルガマリー・アニムスフィア アーチャー ガッシュ・ベル ◆yy7mpGr1KA 105 正味もう一周 滑皮秀信 アサシン レイン・ポゥ ◆Rabb1to86A 106 名前を呼んで… 高町なのは セイバー フェイト・T・ハラオウン ◆C0c4UtF0b6 107 面影 プロスペラ・マーキュリー キャスター リリィ ◆VJq6ZENwx6 108 武人の見た深淵 愚地独歩 セイバー 佐々木小次郎 ◆C0c4UtF0b6 109 天童アリスはマスター勇者である 天童アリス フォーリナー 結城友奈 ◆ZBzxr8kFD6 110 二つの波が 交錯する 霧島 ライダー キリシマ ◆/dxfYHmcSQ 111 俺の証 汐見琴音 フォーリナー 天魔・夜刀 ◆zzpohGTsas 112 No brand girls 矢澤にこ ランサー アテナ ◆1qfrROV/6o 113 Why me? アルバート・ジェームズ・モリアーティ アサシン アンジェ・ル・カレ/シャーロット ◆XJ8hgRuZuE 114 蹂躙の獣/理不尽の怪物が望みし未来 崎村貴真 ランサー エニュオ ◆EPyDv9DKJs 115 青い海が、黒に染まる時 織塚桃子 アヴェンジャー ガイル・ハイダウト(アオギリ) ◆C0c4UtF0b6 116 DEAD・SCIENTIST ヴィンスモーク・ジャッジ キャスター Drヘル ◆C0c4UtF0b6 117 涙の数だけ 松下好美 アサシン 呪いのデーボ ◆4u4la75aI. 118 Maid & Strawberry 黒崎一護 アサシン 十六夜咲夜 ◆8eumUP9W6s 119 たった一つの想い貫く 夏油傑 ライダー ゼロ ◆rCn09xUgFM 120 二人が紡ぐ物語の名は ファルシータ・フォーセット キャスター 比良坂初音 ◆Mti19lYchg 121 剣鬼弐匹 土方護 アサシン 土鬼 ◆Mti19lYchg 122 主よ 憐れみたまえ 地右衛門 ライダー 関織子 ◆s5tC4j7VZY
https://w.atwiki.jp/galgerowa/pages/365.html
邂逅(前編) ◆/Vb0OgMDJY 太陽が落ちて、すっかり暗くなった町。 いつの間にか空の月は輝きを増し、その下にある全てのものに、美しく、やさしく、そして無慈悲な光をそそいでいた。 その光の中、南に向かって進む一団があった。 「……鳴海孝之が…………そう、……なの」 「ええ、鳴海さんはこの島の現実に耐えられず、夢の中に逃げ込む事しか出来なかったようです」 「………………」 「………………」 天才少女、二見瑛理子。 エルダーシスター、宮小路瑞穂。 ブルースピリット、アセリア。 そして、人形使い、国崎往人。 彼女ら四人は、共に行動することを決めた後、F-2地区を南下し、次の目的地である図書館へと向かっていた。 本来なら、往人の疲労を考え、休憩するべきだったのだが、 本人が、 「俺の事はいい、既に俺のせいで大分時間を使った。 ただでさえ俺達のルートが一番長いんだ、これ以上時間を掛けては予定に間に合わなくなる。 休憩は、図書館か港で人を探す間だけでいい」 と言ったので、――幾分ゆっくりとしたペースではあるが――そのまま図書館へと移動することにした。 そして、その道中に、色々と情報交換を行っていた…………のだが、 話をしているのは、専ら瑛理子と瑞穂の二人だけだった。 瑞穂は、やはりまだ往人の事は割り切れてはいないため、往人に対してはどうしても話のテンポが悪くなる。 往人も、そのことは理解しているので、自分からはほとんど話に参加していかなかった。 それに彼自身、消耗が激しい為、あまり話す元気もなかったという事もあった。 そしてアセリアは、元々口数の多いほうではないのだが、往人と全く話そうとしないばかりか、露骨にあさっての方角を向いている。 やっている事は丸っきり拗ねた子供のそれなのだが、こちらの話はちゃんと聞いているようなので、そのままにさせている。 それに、日が落ちたこの状況下では、戦いに慣れたアセリアの感覚だけが、周囲を警戒する手段でもあるので、二人とも無理に話に参加させようとはしなかった。 そうして、瑛理子と瑞穂は情報交換を行っていたのだが、瑞穂達がハクオロ達からほとんど話を聞かずに別れたと聞いて、瑛理子が “首輪は盗聴されている” と書いた紙を見せた為、 落ち着いて話の(筆談の)出来る図書館に着くまでは、瑞穂がほとんど一方的に話をし、時たま瑛理子が補足を求めるという状況だった。 そうして、温泉での約束や、アルルゥ、アセリアとの出会いの話を経て、茜を殺した狂人、鳴海孝之の話に差し掛かった時、僅かに瑛理子の様子が変わった。 最初は、あまり歓迎していない雰囲気だったが、瑞穂の話が進むにつれて、徐々に口数が減っていった。 そうして、瑞穂がその手で孝之の命を絶った事を話した頃、 漸く住宅街のはずれにある、周りよりも遥かに大きな建造物――図書館が一行の視界へと入ってきた。 ◇ ◇ ◇ ◇ 「思っていたよりも大きそうな図書館ですね」 瑞穂が口にした内容に、俺も内心で同意しておいた。 俺は図書館なんてそんなに知っている訳じゃあないが、それ専用の建物を持っているとなると、そこそこ大きい町にでも行かなければ無さそうな規模だ。 「あれなら、かなり詳しい専門書もあるかもしれないわね」 瑛理子は妙に大きな声でそう言うと、少しペースを上げて歩き出した。 彼女だって足を怪我している筈なのに、女ってのはたくましいもんだ、と苦笑しながらもそれに続く。 体は元々痛みっぱなしなので、そんなに負担は変わらなかったが、やはり根本的に動かし辛く感じ、瑛理子よりも若干遅いペースで進む。 そんな俺を見て、瑞穂が若干迷ったような表情をみせていた。 だが、俺はその視線を無視して、また少しペースを上げた。 ……瑛理子にしろ、瑞穂にしろ、優し過ぎる。 俺には、既にその優しさに甘える資格なんて無い。 ハクオロ、瑛理子、高嶺、瑞穂、…………観鈴。 今の俺は、皆の優しさと強さによって、ここにいる。 だから、これ以上、皆の優しさに甘えるわけにはいかない。 今のこの身は、ただ犯した罪を償い、背負い続ける為だけに存在している。 安息なんて望んでは、いけない。 そうして、瑛理子に続いて図書館の正面側に周った時、不自然なものが俺の視界に入った。 図書館の入り口の近くに、白いボディに赤いペイントがされた車――救急車が停まっていた。 それは、明らかに不自然。 病院ならともかく、こんな所に救急車がある理由……そんなもの、一つしか思いつかない。 「誰か、中にいる……そう考えるのが自然ね」 「ああ、だけど……」 そのことは疑いようがない、だが問題なのは『何故、こんな目立つ場所に救急車が置いてあるのか』ということだ。 言うまでもなく、あんな所に救急車があれば、誰だって図書館に人がいると思うだろう。 つまり、中にいる相手は、自分(達?)の存在を主張しているということになる。 問題は、その意図が何なのか、だ。 「中に居るって主張してるということは、こちらに入って来いと言っている訳よね」 「仲間を集めている、と考えるのは危険過ぎますね」 「ああ、むしろ罠がある、と考えるべきだろうな」 重要なことなので、俺が話かけても、瑞穂は何も言わなかった。 そうして三人で意見を出し合ったのだが、話し合ったところで答えが出るものでもない。 念の為、と救急車を調べてみたが、キーが抜いてあるだけで、ガソリンはまだ残っている。 つまり、乗り捨てて行ったのではなく、図書館に居るのは確実と見ていいだろう。 そうして、どうしたものかと考え込んでいたその時、 一人会話に参加していなかったアセリアが、堂々と図書館の入り口の方へと向かって行った。 慌てた瑞穂が、 「あ、あのアセリアさん、そんな堂々と入っては危険だと思いますが」 と声を掛けたが、 「ん、考えても分からない」 一蹴されてしまった。 だが、アセリアの言う通り、考えたところで答えは出ない。 なら普通に入って行くしか方法は無い。 そう考えた俺が後に続いたので、瑛理子と瑞穂もしぶしぶといった感じだが、ついて来た。 だが、入り口の近くまで来て、見える範囲に人がいなそうなのが確認出来たところで、俺はアセリアに声を掛けた。 「アセリア」 「…………」 見事に無視された。 だが、へこたれている場合ではないので、もう一度、今度は用件を伝える事にした。 「俺が先に図書館に入る。 アセリアは俺の少し後ろに続いてくれないか」 「……………………何故」 ひどく不機嫌そうな返事が来た、無視するわけにもいかないので、渋々答えたと言う感じだ。 「俺達の中で、一番の戦力はアセリアだ。 だから、罠があるかもしれない所に入られて、傷を負われては困る。 まずは俺が罠や待ち伏せが無いか調べるから、その後に続いてくれ」 アセリアに傷を負われては、戦うことも、逃げることも難しくなる。 図書館に近づくまでは、何時でも下がれる為、戦闘に慣れたアセリアに先行してもらったが、危険度と選択が増える屋内では、アセリアをフリーにしておいた方が選択の幅は広い。 そう思って発言したら、 「国崎往人、あんたさっきの話をもう忘れたとか言わないわよね」 瑛理子から怒りの篭った言葉を頂戴した。 だが、まあ来るだろうとは思っていたので、そんなに慌てずに済んだ。 「まさか、俺にはもう自分から死を選ぶ権利なんて無い。 俺は、これが最も安全だと思っている。 もし、中に危険があった場合、アセリアになにかあれば、それだけで俺達全員の危険度は増す。 だから、アセリアの次に戦いに慣れている俺が先行して、アセリアには状況に応じて動いてもらう。 これが『俺達全員にとって』最も安全な選択だ」 なので、今の正直な意見を告げた。 三人とも、少しポカンとしていたので、その隙に、 「だから俺が先頭、その少し後にアセリアで、瑞穂はその後ろでバックアップを頼む。 瑛理子は怪我しているから、一緒には入らないで、合図があったら続くようにしてくれ」 それだけ告げて、俺はさっさと図書館のドアを開けて、何もなさそうなことを確認すると、中に入った。 どうやら、見た目通り二階建てで、ロビーにはカウンターと事務室、そして大きめの階段がある。 上か、下か。 篭城するつもりなら、周辺の監視のしやすい上にいるだろう、と当たりをつけ、二階フロアが少し見える位置まで移動した時、 二階の奥の方から複数の人影がやってくるのが見えた。 それに対して銃を向けようとして、そのうちの一人の顔が見えた時、俺は思わず反応できなかった。 「待ってくれ!俺達は殺しあ「国崎さん!!」いに……」 何か言おうとした少年の声を遮って、聞き慣れた声が聞こえた。 「……美凪……か」 ◇ ◇ ◇ ◇ 倉成武と佐藤良美を退けた圭一達は、住人たちよりも30分ほど前に図書館に到着していた。 彼らの仲間である武を助ける手段を探す為、そして追ってくる武と良美を待ち伏せする為、彼らは、車を停めてすぐに、図書館の中に入った。 そうして、まずは武の症状と思われるH173、及び特効薬らしいC120について調べようとしたのだが、すぐに行き詰ってしまった。 なにしろ、何を調べていいのか解らないのだ。 詳しい情報を調べる為に、沙羅の持つフロッピーを調べようとも考えたのだが、後2枚しかない上に、図書館にある全てのパソコンが使えなくなってしまうとあっては、 簡単に使うわけにもいかず、だが他に手も無いので、パソコンを立ち上げたところで、入り口の方から人の声がすることに気付いた。 それで、慌てて入り口の方へと移動したのだが、圭一が目にしたのは、倉成武ではなく、見知らぬ男性の姿だった。 それで圭一はまず、自分達が殺し合いに乗っていないことを伝えようとして、 「待ってくれ!俺達は殺しあ「国崎さん!!」いに……」 美凪の声に遮られた。 ◇ ◇ ◇ ◇ 俺の呼びかけは、遠野さんの声に遮られた。 住人という名前は、遠野さんから聞いたことがある、と思った時に、 「……美凪……か」 と、目の前にいる男性――国崎さんで間違いないらしい、が遠野さんに声を掛けた。 「はい、国崎さん、……お久しぶりです」 住人さんの声に答えて、遠野さんが返事をする。 その声には、安堵、歓喜、困惑などなど様々な気持ちが込められていた。 遠野さんの知り合い、それは間違いない、だけど、 「……美凪と一緒にいる少年、俺は、……いや、俺達は殺し合いには乗っていない。 美凪と一緒にいるって事は、恐らく君達もそうなんだろ」 こちらの気持ちを見透かしたかのように、国崎さんが俺に声を掛けてきた。 「俺達ってことは、仲間がいるってことですか?」 遠野さんの知り合いというなら、それだけでほとんど信用してもいいと思ったが、一応気になることを聞いておいた。 仲間がいるとなれば、殺し合いに乗っている確立は、グンと低くなるからだ。 「ああ、俺達は4人。 それと別の場所で待ち合わせしている仲間が4人いる。 君達は2人だけか?」 「いや、あと一人、奥にいます。 ……とりあえず、奥の方で話しませんか」 8人とはまたえらい大所帯だ。 そして、それだけの人数で殺し合いに乗っているなんて、まず考えられない。 なので、住人さん達を奥へと誘った。 「ああ、すまない。 ……アセリア、それに瑞穂と瑛理子、ここは大丈夫みたいだ」 そう声をかけた少し後、三人の女の人が、図書館に入って来た。 そのまま、俺達は図書館の二階で待っていた沙羅さんのところまで行き、事情を説明した。 そして、閲覧スペースでお互いの自己紹介ということになった。 まず、唯一の男性が国崎往人さん、遠野さんの知り合い。そしてえらくボロボロな人だ。 その横の、傘を杖代わりに使っている人が二見瑛理子さん。 なかなかキツそうな人だ。 長い髪で、いかにもお嬢様といった雰囲気が漂っているのが宮小路瑞穂さん。 俺の周りにはいないタイプだ。 ……武さんの仲間の人だと思う。 そして、すこし離れている外人さんがアセリアさん。 どうでもいいが青い髪と目に、鎧って何処の国の人だ? とりあえず、レナが生きていたら間違いなくお持ち帰りされそうな面々と自己紹介をしたところで、住人さんが、 「エルルゥ、倉田佐祐理、エスペリア、アルルゥ、神尾観鈴、この中に知り合いが居たら、教えてくれないか」 という、妙な質問をしてきた。 どれも、放送で呼ばれた名前だ。 それに神尾観鈴って、そもそも遠野さんたちの知り合いだろ? 訳が分からないが、とりあえず答えを返した。 俺達の答えを聞いた後、往人さんは俺達に、主に遠野さんに向けて、『そのこと』を話し出した。 俺達は、その内容に声も無く、ただ呆然と聞いていた。 そうして、往人さんが遠野さんに 「……すまない」 と言って、話は終わった。 そうしてしばらく誰も何も言わなかったが、やがて遠野さんが往人さんのそばに近づき、 パチッ という音が響いた。 「…………は…反省しました、で賞は、あげません」 往人さんの頬を叩いて、遠野さんはそう言った。 その、大した力の篭っていない一撃は、おそらくどんな拳よりも響いただろう。 「……すまない」 そうして、放たれる真摯な言葉。 だが、そんなもので、犯した罪は消えるはずが無い。 「国崎さんは……ずるいです。 ……神尾さんが、そう言ったのなら、私は往人さんには…………何も、言えません」 泣きそうな声で、遠野さんが言った。 その言葉は、何よりも往人さんの心を抉るだろう。 そしてその間、俺も沙羅も、動けなかった。 当然だろう、誰が罪を犯した――人を殺した相手と共に居られるだろう。 だから、俺達は何も出来なかった。 けれど、 “圭一を、許しましょう” どこで聞いたのか思い出せない声が、俺の頭の中に響いた。 そうだ、犯した罪は消えない、でも、その罪を自覚し償おうとしている。 ならば、それ以上、その罪が責められるべきではない。 往人さんは、許される事は望んでいない。 そして、遠野さんも、責めるべきではないと分かっている。 だから、 「俺は、往人さんを信用する」 そう、告げた。 その言葉に皆が俺の方を向く 「往人さんは、ちゃんと自分の罪を自覚して、向き合っている。 許されたいと思っていないけど、ちゃんと償おうとしている。 俺には、往人さんの罪は許すことは出来ない。 でも、全てを話してくれた往人さんを、信じることは出来る」 かつて、どこかで言われた言葉を、俺の言葉で、告げた。 罪を犯した俺を、皆は仲間だと言ってくれた。 □□ちゃんは、許すと言ってくれた。 俺には、往人さんの罪を許す資格はない。 でも、遠野さんが信じている往人さんを、信じることは出来る。 ◇ ◇ ◇ ◇ 前原くんというらしい男の子には驚かされた。 彼がどういう人間なのか、大体のところは理解出来た。 恐らく彼は、決して人を見捨てたりはしない。 ……鳴海孝之の顛末は、私に衝撃を与えた。 彼が狂う事になった原因は、私にもあるのだろう。 それが私の罪であるかは兎も角としてだ。 私の理性は、私の行動が間違いでないと告げている。 けど、私の感情は、それで良かったのかと言っている。 どちらが正しいのかは、わからない。 ただ、前原圭一の言葉によって、私たちと彼らの距離が、随分狭くなった。 その後は、話はスムーズに進んだ。 まず、彼らの当面の目的は、仲間である倉成武(瑞穂の仲間でもある)を救う為らしい。 H173という薬は聞いた事も無い。 そもそも、具体的な病名がわからなければ、どうしようもない。 なので、そのC120とやらに頼るしかないのだけど、それについては瑞穂と圭一の話で当たりがついた。 瑞穂が温泉で倉成武と別れたとき、彼は平穏そのものだったらしい。 そして、その後病院で圭一達と会った後にはそのような薬品に心当たりはないそうだ。 (前原くん達の話だと、病院は随分なダメージを受けているらしい、実際に見てみなければ判断出来ないけど) ならば、恐らく、誰かの支給品。 もしくは、可能性は低いけど病院で投与された、そのどちらかと考えるのが自然だ。 ただ、懸念するべきは前者。 誰かの、といわれても特定なんて出来ないし、それが死者なら探すことも難しい。(そして他人に投与するとなると、可能性は圧倒的に前者の方が高い) ただ、その言葉を受けて、 「もしかしたら、誰かの支給品にまぎれているかもしれない」 ということで、皆の持ち物検査をすることになった。 そして机の上に、支給品が広げられたのだが、案の定そんな薬はなかった。 それはいい、でももう一つ、有るべきものが無かった。 「瑞穂……鳴海孝之の荷物の中に、ノートパソコンは無かった?」 「ノートパソコンですか? いえ、彼が持っていたのは武器と、このボイスレコーダーだけでしたよ」 どこかで落としたのかしら? まあ、考えても仕方の無いことなんだけど、沙羅の話を聞いてから、少し気になっていたことがある。 この図書館だけではなく、レジャービルにもパソコンはあったらしい。 そして、衛の話から考えると、この島の至る所で物が拾えるらしい。 なら、既に禁止エリアではあるけど百貨店、あるいはその辺りの民家に行けば、ノートパソコンがある可能性は高い。 なら、何故ノートパソコンが支給されたのか、特に意味がないという可能性もあるけど、何か重要な意味があるのかもしれない。 と、そこまで考えたところで、 ┏┓ ┏┓ ┏┓ ┏┓ ┏━━━┛┃┏┓ ┏━┛┗━┓ ┏┓ ┏┓ ┏┓┏━━┛┗┓┏┓┃┃ ┗━┓┏━╋┛┗━┳┳┳╋━┓┏━╋━┛┗┳━┛┗┳━┛┗╋━┓ ┏┻┛┗┫┃ ┃┃ ┗┓┏┓┃┃┃┣┓┃┃┏╋┓ ┏┻┓ ┏┻┓ ┏┛ ┃┃┃┏━┓┃┃ ┃┃ ┃┃┗╋┻┛┃┃┃┃┃┣┛┃┃┏┛┃┃┏┛┃┃┏━┛┃┣╋━┛┣┫ ┗┛ ┗┛ ┗━━┻┛┗┛┗┻━┻┛┗━┻┛┗━┻┛┗━━┻┛┗━━┻┛ ┏━━━━━━━━┓ ┏┓ ┏━━━━━━┓ ┏┓ ┏┳┓ ┃┏━━━━━━┓┃┏┓┏━┛┗━┓ ┃ ━━━━ ┃ ┏━━┛┗━━┓┃┃┃ ┃┃┏━━━━┓┃┃┃┃┗┓┏┓┏┛ ┃ ━━━━ ┃ ┗┳━━━━┳┛┃┃┃ ┃┃┗━┓┏━┛┃┣┫┣┳┛┃┃┗┓┏┻━━━━━━┻┓ ┃┏━━┓┃ ┃┃┃ ┃┃┏━┛┗━┓┃┃┃┃┣━┻┻━┻╋┳━━┳━━━┳┛ ┃┗━━┛┃ ┃┃┃ ┃┃┗━┓┏┳┫┃┃┃┃┣┳━━┓┏┛┃ ━ ┣┳ ┏┛┏━┻━━━━┻━┫┃┃ ┃┃┏━┛┗┛┃┃┃ ┃┃┏┓┃┃ ┃ ━ ┃┣ ┗┓┃┏┳━━━━┳┓┃┃┃ ┃┃┗━━━━┛┃┣━━┛┃┗┛┃┃┏┛ ━ ┣┛┏┓┃┃┃┃┏━━┓┃┃┣╋┫ ┃┗━━━━━━┛┃ ┗━┳┛┃┗━━┓┣━┛┃┗┫┃┃┗━━┛┃┃┃┃┃ ┗━━━━━━━━┛ ┗━┛ ┗┛ ┗━┻┛┗━━━━┛┗┻┻┛ という声によって私の思考は遮られた。 「…………」 「…………」 「…………」 「…………………………俺?」 「『国崎最高ボタン』……茜さんの支給品だそうです……」 瑞穂の説明が入ったけど、誰も反応が取れなかった。 何ソレ? どんな意味があるのよ。 なんでわざわざ往人を崇めなきゃいけないのか。 そんな皆の気持ちが一つになった所に。 “イヤッホォォォオゥ国崎最高!!” 再び、例の声が響いた。 何故だか、アセリアが押したらしい。 そのアセリアは“じ~~~~”という擬音を浮かべながら、 ポチッ “イヤッホォォォオゥ国崎最高!!” ポチッ “イヤッホォォォオゥ国崎最高!!” ポチッ “さあ、楽しい人形劇の始まりだ” ポチッ “イヤッホォォォオゥ国崎最高!!” 何故か知らないけど、ボタンを連打していた。 …………貴方、往人の事嫌いじゃなかったの? ◇ ◇ ◇ ◇ “イヤッホォォォオゥ国崎最高!!” “イヤッホォォォオゥ国崎最高!!” 私たちの中に、いい感じに倦怠感が流れていた。 アセリアさんはまだアレを連打している。 でも、そんな事をしていられないと思ったのか、瑛理子さんが“パンパン”と手を叩いて皆の注目を集めた。 「とりあえず今後の事を“イヤッホォォォオゥ国崎最高!!”うわよ……って、 後にしなさい!!」 机を叩きながら、瑛理子さんがアセリアさんに言った。 「じゃあ、気を取り直して話をするわよ」 今度は邪魔は入らなかった。 瑛理子さんは最初、没収しようとしていたけど、ここにいる人間では物理的に不可能なので、国崎最高ボタンは今もアセリアさんが持っている。 また押したりしないか心配だ……。 そんな心配をよそに、会話は進んだ。 瑛理子さんが、話の前に“首輪には盗聴器がしかけられている”という紙を見せた為、筆談も交えて進行していた。 その際、瑛理子さんは、筆談も警戒されている可能性を訴え、文字を書いていても問題のない状況、それぞれの情報を紙に纏める事を提案した。 幸い此処は図書館なので、コピー機があるから丁度いい機会だった。 「まず、私たちは3チームに分かれて、参加者を探しながら、次の放送までに病院を目指しているの、当面の拠点としてね」 “首輪の解体が可能かもしれないしね” そして、遠野さんの支給品だという、顔写真付名簿を捲りながら続けた。 「仲間の名前は、高嶺悠人、千影、ハクオロ、衛、この4人よ、それで」 「待ってくれ!!」 瑛理子さんの話を、前原さんが遮って、 「ハクオロ、だって? アイツは危険な人間なんだぞ!!」 そう、続けた。 「ハクオロが危険? そんなはずはないわ」 「ああ、ハクオロは信頼出来る仲間だ。 アイツが居なければ、俺は今此処にはいない」 瑛理子さんの言葉に、往人さんが続ける。 ……私は何も言わなかったけど、ほとんど同じ意見だった。 アルルゥちゃんがあんなに懐いていた人が、そんな人間とは思えない。 けど、前原さんは、 「いや、ハクオロは大石さん達を騙した人間なんだ!」 と否定した。 大石といえば、既に放送で名前が呼ばれている人物だ。 「とりあえず、詳しく話してもらえませんか」 その相手が、何を言ったのだろうか。 それで前原さんは、月宮あゆさんという方から聞いたという話をした。 ……恐らくだけど、そのあゆさんが嘘を吐いている可能性は低いと思う。 わざわざ自分が人を殺したという嘘を吐く人間がいるとは思えないから。 けれど、その話の途中で、 「ちょっと待って、……暴発?」 意外な人物がその会話を遮った。 「沙羅、それがどうかしたのか?」 「うん、ちょっと心当たりがあるの」 そう言って、沙羅さんは自分の支給品だという、フロッピーディスクの話をした。 それによると、支給品の中には暴発する銃が含まれているそうです。 「だから、ハクオロがその大石さんに対して、害意があったかは半々だと思うわ」 そう沙羅さんが言い、 「まあ、その話は私も初耳だから、本人にも直接聞いてみるべきね」 瑛理子さんが繋げた。 それを聞いて 「……解かった、本人に会うまでは確定はしない」 前原さんも矛を収めてくれた。 161 Don t be afraid./散りゆくものへの子守唄(後編) 投下順に読む 162 邂逅(後編) 160 予期せず出会うもの 時系列順に読む 162 邂逅(後編) 153 歯車二つ(後編) 前原圭一 162 邂逅(後編) 153 歯車二つ(後編) 遠野美凪 162 邂逅(後編) 153 歯車二つ(後編) 白鐘沙羅 162 邂逅(後編) 148 求め、誓い、空虚、因果(後編) 国崎往人 162 邂逅(後編) 148 求め、誓い、空虚、因果(後編) 二見瑛理子 162 邂逅(後編) 148 求め、誓い、空虚、因果(後編) 宮小路瑞穂 162 邂逅(後編) 148 求め、誓い、空虚、因果(後編) アセリア 162 邂逅(後編)