約 5,047,444 件
https://w.atwiki.jp/tiktokkakuukokka/pages/38.html
https //w.atwiki.jp/tiktokfc/ TikTokの架空国家界隈のWiki統一しましょう!!
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1136.html
成長、戦乙女を護る騎士(後半) ロッテが大群衆の三分の一を率い、フィールドの端へと駆け去っていく。 それは、撃ち漏らしによってアルマとクララの負担を増やさない配慮だ。 そのクララはと言えば、なんと“魔術”を封印して模擬戦に望んでいる。 彼女が念じれば何時でも“マビノギオン・ウィザード”を召喚出来るし、 コライセルが手にある以上、マニュアル実行でも十分“魔術”は使える。 「クララは、と……おお、それは例の光刃か!」 「そうだよマイスター。偶にはボクも、魔剣を示さないと……ふっ!」 『Gyaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!』 だが敢えて、ギリギリまで使わずに戦う。クララはそう約束したのだ。 コライセルの力は魔術のブーストだけではない。クララの意思する力は 三姉妹の中でも誰より強固であり、それを“魔剣”が巧く利用すれば、 大きな“力場”の剣・盾を産み出して、白兵戦闘もこなす事が可能だ。 「……せぇぃっ!ボクだって、コレ位は出来るんだよ」 『ギィィッ!?ギ、ギ……』 「なるほど。威力は確かに……だが、包囲されているぞ?」 実体のないそれは大きさの割に軽量である為、彼女でも容易に扱える。 それを利用し、周囲の敵を横薙ぎにしていく。物量差にもめげずにな。 元より『ハウリンらしくない』クララであるが、これを見て確信した。 彼女もまた、誰でもない“自分自身”を進化させつつあるのだ。有無。 「……流石に非力なボクだと、振り抜くスピードはイマイチだよ」 『Nein(いいえ、十分頑張っています)』 「ん……ならアルサス、そのまま掻き回してほしいもん」 『Ja(了解しました)』 『Gryyyyyyyyyyyyyyyyyyy!?』 己の弱点をしっかり把握してそれを補う戦法を的確に取る。クララは、 神姫の戦闘指揮に関しては、私を追い抜く程の力量を既に備えている。 それを活かした大局的な見地で、戦場を引っかき回す事が可能なのだ。 “アルファル”のアルサスを“スライダー・フィギュア”という一種の ホバー形態で突撃させたのも、その一環である。神姫よりも大幅に低い 身長のアルサスが両手に握っているのは、双振りのレーザーダガーだ。 『ギ、ギアッ!?』 「十分な働きだよアルサス……さ、止め……だよっ!!」 『ギアアアァァァー!!?!』 低い姿勢で振り抜かれる、光の刃。脚を斬られてグラついたネイキッド。 その隙をクララは見逃さず、コライセルの輝く刃を脳天に振り下ろした! この瞬間ネイキッドはポリゴンへと解体されて、虚空に消える。勝利だ。 だがまだ、復讐に萌える……もとい燃えるぷちが、クララを狙っている。 「アルマお姉ちゃんの方も、数が減ってるね……ボクらももう一息だよ」 『Ja(支援します)』 クララの言葉を受けて、モニターの視点をアルマの周囲に移動させる。 そこには、華麗な“舞い”があった。アルマとアルファル・モリアンの 剣舞だ。モリアンは人型形態“ジェスター・フィギュア”の姿を取って 大型の溶断剣“デストロイ・マチェット”を両手に双振り構えている。 アルマも“ヨルムンガルド”を双振りの大型ブレードに再構成させて、 全く同じ構えで周囲の敵を睨んでいる。そう、まさに双子の剣士だッ! 「あ。マイスターが見てますね……じゃ、やりますよモリアンッ!」 『No problem(いつでも行けますよ)』 「……アン、ドゥ、トロワ!せぁぁぁっ!!」 『Shagyaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!?』 凄まじい光景だ。艶めかしい舞を思わせる動きで、陽炎を纏った二人が 円運動をしながら群がるぷち共を斬り捨てていく……いや。実際の所、 本当に剣舞をしている所が存在しているのだ。最初は質の悪い冗談かと 思ったのだが、なるほど……タイミングを取るという意味では有効だ! それがバレエか何かの様に見えるのも、油断を誘う事に繋がるだろう。 「はい、もう少しっ!アン、ドゥ、トロワッ!」 『No problem(いい調子です)』 『Grrrrrrryaaaaaaaaaaaa!?』 白熱した四つの刃に、統制を失ったぷち共は悉く屠られていく。ロッテと クララが増援を許さなかった御陰もあり、ネイキッド一体だけになるのは そう時間を置かなかった。パワーだけではない、スピードとテクニック。 アルマも挫折を克服しながら、誰でもない己を磨いているのだな。有無。 「さ、止めを刺しましょうモリアン!……はぁッ!!」 『No problem(一気に仕留めます)』 『ギギギ……ギアアアアー!!!!!』 残ったのが己一人と知ったネイキッドは、相打ち覚悟で手中のライフルを 乱射する。だがアルマもモリアンも、一糸乱れぬ動きでそれらを避ける。 それどころかアルマは、腰からエルテリアを抜いて“ヨルムンガルド”の 分離・再合体を開始したのだ。これこそが、この魔剣の真髄と言えよう! 巨大なツインブレイドに仕上がった“ヨルムンガルド”を構え、突撃する アルマ。一方モリアンも、双振りの剣を合体させアウトレイジを作った。 「“シェルブレイク”!!!」 『No problem(加熱機構正常、行けます)』 『ギィィィーッ!!!?!』 二つのブレードが、瞬時に白熱して哀れなネイキッドに襲い掛かった! まずアルマの剣が袈裟斬り・逆袈裟と二連撃を叩き込み、ネイキッドを 宙に浮かせる。そこを狙ってモリアンが駆け抜けつつ、横薙ぎにする! ネイキッドはたちどころに炎上し、ポリゴンに還元された。ジャッジが アルマ達の勝利を告げる!それと同時に、ロッテとクララが合流した。 「如何ですの、マイスター?わたし達、“力”を引き出せてますの?」 「有無、基本機能は十分。だが、アルファルの可変機構は幾つあるか」 「え、えっと。確かトータルでは十五形態……もあるんでしたっけ?」 「ボクら一人当たりが使えるのは、九形態まで。でも三分の一位だよ」 「そうだ。実戦では機能に振り回されず、それらを使いこなしてくれ」 ──────大丈夫だよ、ここまで成長してる皆ならきっと……。 次に進む/メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/nicomad_srs_event/pages/16.html
編集ガイド wiki編集の仕方を解説したページはwiki編集のやり方を参照。 作品別ページの作り方は作品別ページの作り方を見てください。作品別レビュー用テンプレその1 作品別レビュー用テンプレその2 意見・要望はココ 編集 ファイルのアップロード 新規ページ編集モード ページ名イベント関係のページ 作品別ページ wiki関係 イベントスレ関係 その他 ページ名の変更・削除 間違ええて、重要な所消しちゃったら 編集 誰でもできます ファイルのアップロード 誰でもできます。(1Mまで) 新規ページ 編集モード @wikiモードで作成してください。 ページ名 英数字は半角 (作品別ページ除く) イベント関係のページ [[イベント]]/イベント名 例)イベント/第13回MAD晒しの宴 作品別ページ 作品名 ただし、作品名の中に 「半角/」が含まれる場合、「全角/」にする。 wiki関係 wiki/○○ イベントスレ関係 2ch/○○ その他 1行目に topicpath() を入れる。 パンくずリストです。 ページ名の変更・削除 ココ に報告してくれれば対応します。 間違ええて、重要な所消しちゃったら バックアップから復旧してください
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/744.html
白鳥の乙女──あるいは予選その二(後編) 相手は精密砲撃のプロ、空に舞い上がるなんて愚考は考えられない。 それでもロッテお姉ちゃんは私の指示で、迷う事なく空を目指した。 一重に“SSS”の最後の機能、“アーマメント”による行為の為。 マントを格納して、肩アーマーになっていた翼を展開、空中に静止。 背部には、さっきまで盾だった白鳥の翼をブースターとしてセット。 同時にマスクを開いて、アンテナを立てる。これが、武装形態だよ。 「……“正気”なの?」 「はい、これは“勝機”ですの!」 「……ッ。なら、撃ってあげる」 この時、プル軍曹は見落としていたけど……先程より僅かに相対距離を 詰めていたロッテお姉ちゃん。これが実は、お姉ちゃん用“SSS”の 必殺のレンジなんだもん。その理由こそ、前方に先端を向けた“盾”。 涙滴状のシールドが上下左右、四方に展開してその全容を現すんだよ。 まずは、展開基部から迫り出したミサイル……に見せかけた二挺の銃! 「……ミサイル……にしては、小型すぎる?」 「違いますの……チャフショットガン、フォイエルッ!!」 「……なっ!?銀の、板が……!」 『しまった!精密計測を中止、目視で撃つんだ!!』 「……イェス、サー!」 無数に舞うそれは、金属を蒸着させた六角形のプラスチック片なんだよ。 神姫用装備で使用するレーダー波を攪乱させ、精密砲撃やミサイル誘導を 妨害する。神姫にとっても、チャフは意外と重要なアイテムなんだもん。 でもロッテお姉ちゃんの“SSS”に仕込んだのは、それだけじゃない。 左右に伸びた“アーマメント・シールド・ブースター”のメイン部分が、 上下に開き、十基のレーザーガンポッドが弓なり状に展開するんだよッ! 「サブジェネレータ起動。多次元測距用レーダーアーム、光学観測!」 「……レーザー砲?一体、何をする気なの」 『これって、天りゅ……いけない、後退するんだプル軍曹!?』 「……え?」 「遅い、ですのッ!」 “サンドワーム”のオーナーは思惑に気付いたみたいだけど、それより レーザーガンポッドへのエネルギー充填が、僅かに速かったんだもん。 “鏡”の滞空角度は既に計測され尽くし、最適な発射軌道が見えるッ! 即ちそれは……“誰も予期しないランダム攻撃”体現の為、なんだよ! 「受けて下さい──────“光の舞い”ッ!!」 「……なっ!レーザーが乱反射……しまった、滑空砲が!?」 『やっぱりそういう事か!レーザーの乱数的反射で……!』 悔しそうな相手オーナーの声が聞こえるんだよ。そう、その通りだもん。 敢えて安い“アルミ箔”を使用していないのは、チャフを攻撃に使う為。 レーザーガンポッドから垂直に伸びている精密測距用レーダーアームを、 チャフの角度や位置計算に利用する事で、レーザー軌道を簡易的に計算。 これで不規則なレーザー攻撃を加える事が、即ち“光の舞い”なんだよ。 「……そんな、流石です。ですが、これで諦める事はない」 「そうでなくっちゃ困りますの、わたしも全力を尽くしますから」 「……では行きます……やぁーっ!!」 二挺の滑空砲はレーザーを浴び、バレルを切り落とされてしまう。故に プル軍曹は迷わず“多脚戦車”を棄て、脚部を“FB-RP3b ピボット”に 換装。そしてアサルトライフルを構えて、砂漠を突撃してきたんだよ。 流石にフォートブラッグの脚だけあって砂地でも走破性が高いけど…… 天空を飛んでいるロッテお姉ちゃんには、なかなかヒットしないもん。 「それでは、こちらも行きますの……“アインホルン”ッ!」 「……銃を換装して槍に……いえ、レーザーキャノン!?」 「“フライアークライス”ジャイロ同調、力場固定開始……!」 一気に勝負を決めるべく、ロッテお姉ちゃんは“ミョルニル”を左手に 持ち替えて、右手に背中へと搭載していた“アインホルン”をセット。 天使の環“フライアークライス”を針路上に滞空させ、構えるんだよ。 程なく穂先から3本の光刃が発射され、それがリングを経由して屈折。 結線された段階で回転攪拌され、レーザードリルを形作るんだよ……! 「さぁ、その身に刻め……神儀、ブリッツ・シュピッツェッ!!」 「……う、うぁぁ……!?きゃあぁぁぁっ!!!」 『おおっと、シメはドリル攻撃!Hブロック代表は、ロッテだーッ!』 『Woooooooooooooooooooo!!!!』 ドリルを構えて突撃してくるとは夢にも思わなかったのか、避けられず 煌槍にその躯を穿たれるプル軍曹。この瞬間、ボクらの勝ちなんだよ。 ギャラリーの歓声を受けてか、お姉ちゃんとプル軍曹は固く握手する。 そしてボクは、エントリーゲートを出てきたお姉ちゃんを抱き上げる。 それは労りの為でもあり、厳しい宣告の準備でもあるんだもんね……。 「ロッテちゃん、おめでとう。でも……これで今度から」 「うん。新しい手の内は、殆ど晒け出しちゃいましたの」 「……ここからはもう勝てないかもしれない。大丈夫?」 でも、ボクの懸念に対してお姉ちゃんの答えは驚く程クリアで……。 「もちろん大丈夫ですの。何時かは負ける時も来ます♪」 「流石、ボクらのお姉ちゃん……頼もしいよ、うんッ!」 ──────さあ、決戦の舞台へ立つんだよ……悔いはないもん。 メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1405.html
騎士姫と、覚醒せし鋼竜(後半) USBを経由し、三機の“竜”に0と1で出来た魂が刻み込まれていく。 既に充電を済ませてあるそれは、超AIのデータ焼き込みさえ完了すれば 私のキータッチ一つで起動するのだ……皆が動向を、固唾を呑み見守る。 「80……90……よし、完了だ。これから起動する、気を付けろよ?」 「え、え?気を付けるって……ちょっと不安です。でも、分かりました」 「どんな性格になるかは私も分からぬ。襲いかかる事はないだろうがな」 アルマが少々怯えているので、私は彼女の頭を撫でつつ……キーを押す。 それと同時に、乱雑に分解されていたフレームにエネルギーが満ち渡り、 程なく“己の形”を取り戻すべく変形を開始したッ!紅い塊は、爬虫類を 想像させる四肢を持った、二足歩行の獣……恐竜の様な形態へと変じる。 「まずは一体。これがアルマの“竜”だ……と、こら落ち着けッ!?」 『グルル……ギャオオンッ!!』 「きゃああっ!?痛、この娘……お、落ちついてくださいっ、ねッ?」 「……甘えてる、という事でいいのかな?これは。かなり乱暴だけど」 「アルマお姉ちゃんの“竜”は、結構腕白な性格になりましたの……」 傍目には、角を持ったT-REXに襲われる少女……としか見えぬな。 だがマスター登録された神姫には襲いかからぬ様、細工は施してある。 未だ完璧と言えぬ私の情報処理技能だが、そこは入念にチェックした! なので、アルマの“竜”は……少々手荒だがあれでも一応問題はない、 続いて私はサーバのキーを操作し、他の機体も次々と変形させていく。 「次はロッテの“竜”だ、起動完了……って、出てこんな。どうした?」 『キュイィィ……』 「あうう~……あれ、ちゃんと翼竜の格好にはなってますよ、その娘?」 「ああ、そう言う事ですの……おいで、皆怖くはないですの……ほら♪」 ロッテが躊躇無く自分用の箱に手を差し込む。するとだ、にゅるりと首が 這い出てきた。やがて、小さな前肢と大きな下肢……更に大きな羽を持つ 蒼き翼竜の姿が露わとなる……だが“竜”は、周囲を伺っているばかりで 全く活発な挙動を見せん。少々予想外な事だが、これは間違いなく……。 「……この娘は小心者、という事になるのかな?マイスター、想定外?」 「有無。ベースプログラムは同一だからな……獰猛な性質を秘める筈だ」 「躯が違えば、魂の形だって変わってきますの♪変な言葉ですけど、ね」 怯える“竜”を可愛がるロッテは、そう確信していた。確かに言葉通り、 彼女ら“竜”……分類名“プルマージュ”と言う装備の超AIは、ぷちの それでありCSCではない……だがこうして神姫の様な“個性”がある。 データ上の仕様やバグとするのは容易いが、ロッテの解釈も然りだった。 無論ショップブランドの商品とするならば、原因は掴まねばならんがな? 「残るはボクの“竜”だね、マイスター。そろそろお願い、なんだよ?」 「有無。データの焼き付けは完了した……起動するぞ、っとうおっ!?」 『クルルゥッ♪』 「う、うわぁ……くすぐったいんだよっ。これは甘えん坊、なのかな?」 最後の“竜”は、変形した途端その姿を現した。即ち、東洋の“龍”。 そう、あの胴がやたらと長い方のアレだ。翠と白に彩られたその竜は、 アルマの紅き竜より素早くクララに飛びつき、その頬を擦り合わせる。 それ以上の力強い事をするでもないのだが、甘え方だけは随一だった。 「……しかし、見事に三者三様となったな。これは正直予想しなかった」 「“アルファル”とは違って、これは……わわ、手懐けるのが大変です」 『グァァ、グルルッ!』 「でも、その方が色々楽しそうなんだよアルマお姉ちゃん……よしよし」 『……クルルン♪』 「あ、そう言えば。この娘達の名前、付けてあげなくて大丈夫ですの?」 『キュィィ……』 「有無、称号を与えてはいるが名前も必要だな。考えてやってくれんか」 てんでバラバラの形で“竜”達を手懐けようと必死の三姉妹だが、そんな 状況でも良き名前を与えてやろうと、スキンシップを図りつつ頭を捻る。 そして程なく、皆は良い名前を思い浮かべた様だ。たかが“ぷち”の名と 侮るなよ?重量級ランクでは、彼女らこそが“妹”達の生命線なのだッ! ……ちなみに先程からの呼称で分かる通り、“竜”の超AIは女性格だ。 「じゃあですね、貴女は“ファフナー”!神話に名を聞く竜の名ですよ」 『グルォオオンッ!!』 「わたしは、“ウィブリオ”と呼びますの。ワイバーンの捩りですの♪」 『キュィ……キュウン』 「ん~……なら君は“リンドルム”でどうかな?一応毒竜の名なんだよ」 『クル?クルルッ!』 三匹の“竜”……“プルマージュ”は、己の名を了承したらしい。有無。 ここからは、戦闘に出られる程の絆を深めていく事が当座の課題となる。 曲者揃い故に多少時間は掛かるだろうが、是非やらねばならぬ事なのだ! 「今日から暫く、“アルファル”も駆使して彼女らを手懐けていくぞ」 「はいですの♪頑張って、この娘に“勇気”を与えてきますの。ね?」 「あたしはファフナーに“慈愛”を、力を扱う理を教えていきますっ」 「ボクは“自制”を。己を強く持てる意識を……皆、頑張っていこう」 『はいっ!!』 『グルォォォォンッ!!!』 ──────暫しの共同生活、どうなっていくのかな? 次に進む/メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2068.html
{双子神姫'sVSシャドウ・アンジェラス} 真夜中。 人間では睡眠を取る時間帯。 空には満月と何光年も掛かる無数の星々。 そんな時間に救急車、警察車、消防車のサイレンがけたたましく鳴り響く。 目の前では燃え盛る会社。 普通、炎というものは燃やす対象に見合った炎しかでない。 ビルを燃やすにはビルを燃やす分だけ、都市を燃やすには都市を燃やす分だけ。 しかし俺の目には燃え盛る会社はそのように見えなかった。 炎上、火炎、そのような言葉が脳内で飛び交うはず…なのだが。 もう俺の目には会社や炎など、どうでもいい対象だった。 燃える会社より今、空中浮遊している武装神姫を見ているのだから。 シャドウ・アンジェラス。 もう一人のアンジェラス。 数えきりない程の残虐と殺戮をしてきた武装神姫。 いや、あれは果たして武装神姫と言えるのか危うい。 今の彼女は身長15cmの武装神姫のボディではない。 まるで平均女性の人間並みの身長はある。 そして見たこともない漆黒の武装を装備し、俺達にニコニコと微笑みかけている。 まるで邪気の無いその笑顔はまるで天使の微笑みのようだ。 だが、彼女のやっている事はあまりにも非常識過ぎる行為ばかり。 でも彼女はそれを正しいと判断し行っているに過ぎない。 例え、人間の命を奪おうとしても。 「シャドウ…アンジェラス……」 フォーマットナイフを右手で握り締めながら彼女を見据える。 俺の周りには愛する四人の武装神姫達。 後ろには気絶している姉貴。 前方の空中にはシャドウ。 周りではサイレンの音、炎の音、何かが壊れる音。 ただ優雅に空中浮遊している彼女を見ることしか出来ない。 「ダーリン…」 「お兄ちゃん…」 左にはルーナとパルカ。 「ご主人様…」 「アニキ…」 右にはアンジェラスとクリナーレ。 四人は俺のことを見てきた。 これからどうするのか…そんな感じに言いたかったのだろう。 瞳を見ればすぐに解ること。 でもそんな中でアンジェラスだけは違った。 たまにチラッとシャドウ・アンジェラスの方を見て敵意むき出しの目で見るのだ。 すでに戦闘態勢に入ってる。 いつでもしかける準備はできてる、というわけか。 「マスター、どうしたの?何でそんな怖い目でアタシを見るの??」 シャドウが俺に話し掛けてきた。 不思議そうに首を傾げ疑問するシャドウ。 まるでこの大惨事引き起こした張本人が誰だか分かってないらしい。 だが、それ程彼女は純情なのかもしれない。 多分だけど…問いただせば彼女は『アタシは悪くない。マスターに会うだけの行動しただけ』そんな風に言ってくるに違いない。 「マスター、アタシは自由に成れたわ♪それにアタシとマスターが愛し合う邪魔もいなくなった♪♪」 「……シャドウ…」 「さぁマスター行きましょ♪そして作りましょ♪♪マスターとアタシしかいない、二人っきりの世界を♪♪♪」 左手を差し伸べながら降下してくるシャドウ。 このままでは俺は彼女に連れ去られてしまう。 けど、俺が犠牲になれば俺の武装神姫達や他の人間達は救われるかもしれない。 ならばこのまま黙って連れさらわれるのもいいかもしれないな。 そう思った瞬間。 「…寄らないで……」 アンジェラスが俺の前に出てドスの効いた声でシャドウに言う。 シャドウも降下を途中で停止し笑顔のまま言ってきた。 「あら、もう一人の『私』はまだ生きていたのね。この場合は『流石』と言うべきかしら?」 「その台詞、そのままお返します」 「…フ~ン、強気じゃない。アタシに刃向かえば、例えもう一人の『私』だとしても容赦しないよ?」 「その台詞も、そのまま返すよ」 「………」 シャドウの顔から笑みが消え、アンジェラスを睨みつける。 その目は怨念を放つような目だ。 「さんざんマスターに愛されといて、まだこりないの?いい加減にして、次はアタシにマスターを譲るべきだとは思わない?」 「いいえ、ご主人様は私達のご主人様です。それに誰のモノではありません」 「嘘!…『私』は嘘ついてる。自分を騙している。偽っている。ネェ、そんな事してたら辛くなるだけの事を『私』には分からないの?」 「………」 「まぁ、沈黙も回答のうちね。だけど残念…『私』は間違っている。本当ならツヴァイ、ドライ、フィーアを殺して自分だけのマスターにしたいって思ってるはず!」 「そんなこと無い!」 「無くないわ!ネェ、素直になりさいよ『私』。そんなの只の偽善者なだけ。惨めになるだけ。分かっているはず…なんたって『私』はアタシなんだから!!」 「違う!」 悲痛の叫び声が辺りに響き渡る。 目頭に涙をため必死に否定する。 アンジェラスとシャドウ・アンジェラス。 元々はアインという武装神姫だったが俺に名前をつけられアンジェラスに成った。 そして今のアンジェラスは二人いる。 どっちも同じアンジェラス…しかし、俺と会えたアンジェラスと会えなかったアンジェラスが出来てしまった。 その傾向の所為とも言えるが、今のシャドウと言われてるいるアンジェラスも最初に俺と会えばこんな形の再開にはならなかったはず。 そしてその話しは今のアンジェラスも同等のこと。 どっちにしろ惨劇は回避できない。 「…ケジメだ」 俺はアンジェラスを左手で優しく包み込むように掴む。 そしてゆっくりと自分の口元の持っていき。 「んっ」 「ンムッ!?」 「マ、マスター!?」 俺はアンジェラスに口付けした。 皆が見ている目の前で。 唐突にキスされたアンジェラスは気が動転したのか、顔を真っ赤にしプルプルと震えていた。 「俺はアンジェラスを愛してる。だからシャドウ・アンジェラス!俺はお前を破壊する!!」 「ッ!?!?」 キッパリとシャドウの方のアンジェラスを拒絶し、そしてキスした方のアンジェラスに告白した。 いつになってもダラダラと関係を引き延ばしていてはダメだと思った行動でもあるし、こうすることによってシャドウの方は…。 「だめっ…離さない……マスターを絶対ハナサナイ……」 恨めしげな声が突風とともに俺に吹きつける…アンジェラスによく似た暗く悲しげな声……。 それでも俺はアンジェラスを選んだ。 もうあっちのアンジェラスはアンジェラスではない。 『愛』によって全てが狂い掛けている武装神姫。 …いや、あれは武装神姫じゃない、殺人機械人形兵器だ。 だから…出来る限り破壊し消去しなければばらない。 「みんな、一旦俺のネックレスを返してくれ。アンジェラス達を助けるために力が消耗してるに違いない。特にパルカのライフフォースはかなり消耗していると思う。完全に、と言わないが色々と補強しておきたい」 「けど…ご主人様を守れなくなってしまいます」 「ホンの少しだけ時間を稼いでくれればいい。今のままじゃ、シャドウの攻撃を防せいだ時に衝撃に耐えれなく破壊されちまう。なんでもいい。兎に角時間を稼いでくれ」 「分かりました」 アンジェラスが『GRADIUS』を俺に渡す。 それに続いてクリナーレ達も『ネメシス』と『沙羅曼蛇』と『ライフフォース』を渡してくる。 俺はすかさず上着の内ポケットに入っている機械を取り出す。 アンジェラス達用の武器を強化と補強の小型携帯機械。 大きさは携帯電話の二倍ぐらいの大きさ。 開き方は携帯電話に近い。 パカッと携帯電話みたく開けると、そこには各々武器の形をした窪みがある。 窪みは四つあり、その中に同じ形した武器を順々に入れていく。 入れ終わったり蓋を閉めると、自動電源が作動し携帯電話のバイブレーションみたく俺の手の中で震えだす。 強化と補強を行っているのだ。 今までの闘ってきたデータを武器から一度抜き取り、データを元にデバックみたいなことをしている。 この機械はデバッカーみたいなものだが、何度も使える代物ではない。 小型化されているので一気に四つの武器をいっぺんに強化と補強する事によって寿命を縮めてしまうのだ。 多分、使えるのはこれ一回限りだろう。 本当はシャドウと一度闘かい一旦退避し、物陰に隠れヤりたかったんだが…そんな事をやってる暇はなさそうだ。 そんな事をしているうちにシャドウに見つかり殺されてしまうのが目に見えてるからな。 「まだか…」 焦る思いが胸にヒシヒシと伝わってくる。 時間にして後一、ニ分あれば完了すると思うが…シャドウがそれまで行動しないとも思えない。 俺はチラリとシャドウの方を見た。 なにやらアンジェラス達を話しているようだ。 「マスターを返せ。アタシはマスターに必要とされている。それにお前等みたいな欠陥品と違うのよ」 「ヘェ~。ボク達が欠陥品だって?いったい何処が欠陥品だと言うんだい??」 ニヤリと笑み見せるクリナーレに対してシャドウは見据える。 「分からないの?馬鹿な子。なら教えてあげる、全てよ!」 「ハアァッ?」 「この身体、能力、思い出。どれに至ってもアタシはお前等とは違う!完璧なのよ、アタシは!!」 勝ち誇るようにシャドウは高らかに声を上げる。 優等と劣等の差に喜ぶかのように。 確かにクリナーレに限らず他の皆も欠陥品と言えば欠陥品だ。 けど俺にとっては彼女達は欠陥品ではない。 だから俺はシャドウが言ったことについて否定しようと声を出そうとした。 けれど。 「なーんだ、そんなことか。クダラナイね」 「…なに?」 クリナーレが両腕をヒラヒラと動かし呆れたポーズをしながら答えた。 「こちとら自分達が欠陥品だってハナッから分かっているんだよ。でもアニキはそこの所を全てひっくる含めてボク達を愛してくれる」 「………」 「なのにお前はど~な~ん~だ?『身体』『能力』『思い出』??どれに至ってもアタシはお前等と違う???そんなに自分がボク達より凄いというのなら、なんでアニキに愛されなんいだよ」 「ッ!?」 シャドウは引きつった表情し歯軋りする音が俺の耳まで聞こえる。 「シャドウ…アインお姉様。クリナーレお姉様の言う通りですわ」 「ツヴァイ…」 「完璧とか欠陥とかは『どうでもいい』の。ダーリンはあたし達を愛し、あたし達はダーリンを愛する。それだけで充分なのですわ」 「何故!?アタシはマスターを守り強くなり愛した!この身体でツヴァイよりもマスターを喜ばせる事ができる!!」 「そうかもしれない…。けれどそれは勘違いしてるわ」 「なにを!」 激怒するシャドウにルーナは微笑しながら答える。 「アインお姉様は実際に、その身体を手に入れ完璧になったと言ったわね。でもダーリンは喜んでくれた?」 「エッ?」 「施設を破壊してまでその身体を手に入れた結果…今、現在、この時、この瞬間、ダーリンはアインお姉様の行動に喜んでくれたの、と訊いているのですわ」 「クッ!?」 ルーナが突きつけた言葉が深く刺さったかのようにシャドウは悲しい表情になる。 まるで今まで自分がしてきた事が間違っていた事に気づくような、そんな表情だ。 「あの…シャドウさんはとても可哀想な人です」 「アタシを哀れむな!」 今度はパルカの言葉に激怒するシャドウ。 そんなシャドウに同情や哀れむような表情でパルカは口を開く。 「シャドウさんはお兄ちゃんに愛されたい一身で頑張ってたんだよね」 「そうよ!」 「でもね。一人よがりに頑張っても意味ないの。ちゃんとお兄ちゃんの気持も考えないといけない」 「なによそれ!?アタシはマスターの事ならなんでも分かる!だからマスターが喜びそうな事をなんでもアタシがしてあげるの!!」 とち狂ったように思っている事をさらけ出すシャドウはとても悲痛に思えた。 そんななか、愛されたい事に必死になるシャドウを悲しそうな表情でパルカは答える。 「…そんなの駄目だよ。それじゃお兄ちゃんの気持を全然考えてないです。只の押し付けに過ぎない」 「押し付け!?でもマスターは喜ぶはず!だってマスターにとっては嬉しい事をこれから沢山するんだから!!」 「まだ分からないんですか?それが押し付けというんです」 「ナッ!?」 驚愕しワナワナと震えだすシャドウ。 自分はこんなにも愛してるのだっと訴えても、けしてそれを受け入れてくれない事の重圧に耐えかねているかのように。 「シャドウ…」 「…『私』……」 誰よりも前に前進対立するアンジェラスとシャドウ。 「私は貴女を破壊します。ご主人様を貴女から守る為に」 「率直に言ってくれるね。でもその方がスッキリする♪」 「………」 「だって、破壊されちゃう方は貴女達だもんネ♪」 「………」 「どうしたの?もう何も言えないの??」 「………」 「どうやら本当に何も言えなさそうだね。ツヴァイ達はアタシに何かしら言ってきたけど『私』はたった一言だもんね♪」 「………」 アンジェラスはキッ、と無言のままシャドウを睨みつけ見上げるばかり。 その時アンジェラスから見て左隣にクリナーレが近づき。 「聞く耳持たない方がいいよ。ボク達が今からやること只一つ」 右隣はルーナが。 「そうですわ。ダーリンを守ること」 最後にパルカが。 「そして最後に笑ってハッピーエンドを迎えさせることです」 クリナーレ達がアンジェラス微笑み掛けながら言葉を掛け合う。 それに対してアンジェラスは皆を一瞥し微笑み―――。 「…みんな…いくよ!」 アンジェラス、クリナーレ、ルーナ、パルカが横一列に並び! そして各々がビシッとポーズを決め! 「「「「オープンコンバット!バトルスタート!!」」」」 「フッ♪ミーンナ、壊してアゲル♪♪」 「(c) 2006 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.当コンテンツの再利用(再転載、再配布など)は禁止しています。」
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/741.html
誠意の返礼──あるいは初日その二 “鳳凰カップ”初日も昼を迎え、長大な客足もやっと途切れた所だ。 小型のブースなのだが、それでも我がMMSショップ“ALChemist”には 多数の方々が噂を聞きつけて、一目展示物を見ようと訪れてくれた。 やはりアキバの地下ではなかなかこれだけの集客は出来ぬ……だが! 「ふぅぅ……なんなのだ、この大群衆は。PRは控えめの筈だぞ」 「そうですねぇ。マイスター、やっぱりあたしもHVIFの方が」 「否、それには及ばん。お前はその姿でしか為しえない事がある」 「は、はい……でも少し汗だくですよ?今が暖冬だからって……」 1ステージ終えたアルマが、心配そうに楽屋のコンテナから見上げる。 確かに私・槇野晶は、結構疲労していた。白衣を脱ぎ捨て、小さな躯を “フィオラ”のそれに包んで、たった一人で客を捌き続けているのだ。 だが、それだけ私の技術が評価された証左でもある。嫌な感覚は無い。 それに頑張っているのは、アルマは勿論……ロッテも梓も同様なのだ! 「しかし、数量制限して正解かもしれぬな……このペースでは少々」 「予備分も含め一杯作って、しかも高価なのに……結構売れてます」 「有無。この調子では三時を待たずに、今日の分は打ち切りとなる」 “フィオラ”は決して安くはない。技術を安売りする気など、私には 毛頭無いからだ。それでも、これまで何百人もの方が訪れてくれる。 量産型でも手抜きをしない姿勢が、受け入れられたのかもしれんな。 それが凄く嬉しくて、私は今日渡すべき物を忘れてしまう所だった。 「そろそろ昼食を取らねばならんな。喫茶店“LEN”に行くか?」 「あ、はいっ!……梓ちゃんとロッテちゃんも、お昼休憩ですっけ」 「有無、丁度二人からメールが来た所だ。そこで落ち合うとしよう」 梓の端末に返信メールを飛ばし、売上金等を手提げ金庫に詰め込んで、 隣のブース要員に留守を頼み、私とアルマはブースを一端飛び出した。 無論盗まれる様なヘマはしないが……それにしても活気に満ちている。 今日の分が終わったら、一度彼方此方を見て回るのもいいかもな……。 「晶お姉ちゃん、アルマお姉ちゃん。ブースの様子は、どうかな?」 「梓や、順調すぎる位でな。この様子では、じきに今日は終わりだ」 「マイスターの洋服が人気だと、わたしも戦う甲斐がありますの♪」 「ロッテちゃん、宣伝効果バッチリだよ。そういうお客さんいたし」 そして私達は梓・ロッテと、“LEN”の出張トレーラー前で合流だ。 話を聞く限り、ロッテは梓……クララの指示が的確な所為もあるのか、 予選Hブロックの準々決勝まで勝ち上がったらしい。つまり、後三回で 明日の決勝ブロックへと駒を進める事になる!これは結構凄い事だな。 「そうか……ファーストやセカンド組も、居たのではなかったか?」 「ここまではセカンド止まりだよ。実力でどうにかなったけど……」 「もうすぐファーストランカーとも戦わないといけませんの。はい」 「油断してくれれば良いが、そうとも限らない。全力を尽くせよ?」 「大丈夫!ロッテちゃんなら決勝まで勝ち上がってくれますよっ!」 皆の声援に、ロッテがはにかむ……可愛らしい。戦う乙女の姿とは、 いつ見ても心動かされる物だ。なんとも可憐に見えるではないかッ! という事で、私は密かに持ってきていた物を取り出す。3つの箱だ。 それを各自リボンの色に合わせ、手渡していく。梓の箱は大きめだ。 皆不思議そうな顔をしている、無理もない……だが間もなくなのだ。 「さ、さあ……開けてみるがいい、三人とも」 「えっ、これって神姫用のペンダント……?」 「わぁ……マイスター、金のペンダント!?」 「綺麗ですの、マイスターっ♪でもなんで?」 そこに入っていたのは、中世紋章風の彫金加工を施したペンダントだ。 中央にはそれぞれ各自の“W.I.N.G.S.”用ペンダントが、装填出来る。 梓の箱だけ大きいのは、無くしたりしない様にという配慮に他ならぬ。 この日の為に、私が手ずから作り上げた一品だ……何故なのか、だと? 「ほれ。間もなく三月十四日であろう?……だから、そのな……」 「……あ、ホワイトデー?そういえば、わたし達マイスターに!」 「うん……各々、プレゼントを作って手渡してあげたんだよ……」 「あっ!?そう言えば今日のマイスター、全部……身につけて!」 私の耳には宝玉のイヤリング。携帯機には毛糸加工のストラップ。 そして胸元から、三姉妹のそれと似た感じのペンダントを取り出す 私の右薬指には想いの詩が刻み込まれた、銀細工のリングがある。 「……それだけじゃないぞ!ほら、これと同じ物を作りたかったんだ!」 「マイスター、それってあの時の……ううん。照れちゃだめですの~♪」 「照れていないッ!?照れてなんか……い、いないよ!なんでもない!」 「……その割に、お姉ちゃんの顔が真っ赤っか。恥ずかしかったのかな」 「だ、だってしょうがないだろう。お前達の為に、って作ったんだ……」 「有り難うございます、マイスター……やだ、胸が切なくなりそうです」 慌ててペンダントを仕舞いつつ、私も皆を抱き寄せ労う。そうなのだ。 ホワイトデーにも乗る気はあまりしなかったのだが……どうあっても、 皆へお返しをしてあげたかった。故に、その日を言い訳としたのだな。 ……想いは伝わった様で何よりだ、有無。お、ウェイトレスが来たな? 「ご……ご注文はお決まりで、でしょうか……って、あーっ!?」 「うん?ああ、すまな……って、貴様は千空?何故ここに居る!」 「あ、晶さんこそなんで此処に!?……って、展示ブースッ!!」 「そうだ、貴様はアルバイトか?……ウェイトレス姿も似合うぞ」 「ふええ~!?や、やめて引っ張らないで注文してくださいッ!」 ──────ごめんね、でも……照れ隠しだってしたいじゃない? メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/natural21/pages/1.html
ウィキはみんなで気軽にホームページ編集できるツールです。 このページは自由に編集することができます。 メールで送られてきたパスワードを用いてログインすることで、各種変更(サイト名、トップページ、メンバー管理、サイドページ、デザイン、ページ管理、等)することができます ■ 新しいページを作りたい!! ページの下や上に「新規作成」というリンクがあるので、それをクリックしてください。 ■ 表示しているページを編集したい! ページ上の「このページを編集」というリンクや、ページ下の「編集」というリンクを押してください。 ■ ブログサイトの更新情報を自動的に載せたい!! お気に入りのブログのRSSを使っていつでも新しい情報を表示できます。詳しくはこちらをどうぞ。 ■ ニュースサイトの更新情報を自動的に載せたい!! RSSを使うと簡単に情報通になれます、詳しくはこちらをどうぞ。 ■ その他にもいろいろな機能満載!! 詳しくは、FAQ・初心者講座@wikiをみてね☆ 分からないことは? @wikiの詳しい使い方はヘルプ・FAQ・初心者講座@wikiをごらんください。メールでのお問い合わせも受け付けております。 ユーザ同士のコミュニケーションにはたすけあい掲示板をご利用ください
https://w.atwiki.jp/zegapain/pages/175.html
WIKIって? このサイトはWIKIと呼ばれるツールの一種である「PukiWiki」を利用して作られています。 WIKIは読むだけのサイトではありません。(もちろん読むだけでも全然かまいません(^^)) WIKIとは誰もがページを自由に書き換えられる便利なWebシステムです。 例えばあなたも、このページ上部にある「編集」から内容を編集でき、同様に「新規」からは新たなページを作ることが可能です。 ZEGAPAIN/ゼーガペインについてのページであれば特に内容は問いませんので、ぜひあなたもページを書いてみてください。(詳しくはページ作成ガイドやヘルプをご覧下さい。) 一覧の五十音順がおかしい場合の修正は config/PageReadingから行えます。 公式サイトやWikipediaなどからの引用のルールはこのあたりを参考にしてください。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1462.html
樹海の如く、業の深き竜(前編) アルマ・ロッテと勝ち上がり、残る挑戦者はクララ一人となった。私達は 持参の簡易クレイドルで充電を受ける二人を眺めつつ、思いを巡らせる。 私・槇野晶が最も憂慮しているのは、他でもないクララのバトルなのだ。 「むにゃ……マイスター、寒いからだきしめてくださいですの~……♪」 「ぅぅん、そッ!そんな所だめですマイスター……ふにゅ……んんぅっ」 「……なぁ、クララや。この二人は何を夢見ているのだ?私は不安だぞ」 「多分、マイスターにご褒美をもらってる夢なんだよ。そう解釈すべき」 淡々とクララは告げる。確かにこれは……深く考えない方がよいのかも しれん、というか考えてはならない。私の本能は、そう警鐘を鳴らす。 と……思考が脱線し掛かった所で、係員のアナウンスが聞こえてきた。 『槇野晶さん。クララの対戦相手が見つかりました、オーナー席へ~』 「出番か。クララや……リンドルムの調子はどうだ、相変わらずか?」 「前の一件で多少は自立心が芽生えたけど、まだ少し不安はあるもん」 「そうか、だが少々厳しい現実も見せてやらぬとな。頑張ってこい!」 盗難防止の為、私は三度目となる往復でもキャリアを引きずっていく。 そしてクララをゲートに降下させて、私はオーナー席に着いた。今度の フィールドは、絶海の孤島らしい。リンドルムの見せ場、なのだがな? 『クララvsシレイ、本日の重量級リーグ第10戦闘、開始します!』 「例の如く射出だね……所でマイスター、シレイってもしかして?」 「有無。“紫鈴”だ、数少ない自作派神姫の一人……気を付けろ!!」 「ご忠告痛み入るんだよ、マイスター……ボクも、勝ち上がるよ」 『3……2……1……GO!!』 『“W.I.N.G.S.”……Execution!』 ゲートが開き、クララが撃ち出されていく……その中、私は愛用の眼鏡に とあるファイルを映し出していた。それは、未だ少数派たる“自作派”の ライバルをリサーチした記録だ。中でも、シレイ……正式名称“紫鈴”は 季節柄、という訳でもないが目を引いた。理由?見れば分かるぞ、ほら。 『クルルルゥンッ!!』 「お待たせしたんだよ、リンドルム……でも、甘えてばかりじゃダメ」 『クル……!?』 「ヒャッハァー!悪い娘はいねがぁー!!極悪サンタのお通りだーッ!」 「……シレイさん、サンタ型なのになんでナマハゲなのかな?」 「趣味って奴さぁ、水や食糧じゃ締まらねぇだろ!神姫じゃよぉ!!」 リンドルムに脚を預けたクララが、サンタへと冷静なツッコミを入れる。 そう、対戦相手のシレイはツガルタイプなのだ。しかしその風体は異様。 まず彼女が乗っているレインディアバスターなのだが、機体の色が紫だ。 ……彼女は厳密には、限定版ツガルタイプの先行流出品である。武装類が 同一でも、性能は細かい所までチューンナップされているのだ……更に! 「でも“トナカイとプレゼント”まであるのに、ナマハゲは無いんだよ」 「るせぇ!口答えする悪い娘にゃお仕置きだぁッ!!リュウ、出せ!」 『クル、クルルッ!?』 「これは……リフレクター?!あの剣で撃つレーザーを、反射……!」 「ハァァァッピィィ・クリスマァァァスッ!!!」 クララの指摘通り……彼女のレインディアバスターには、前部に獣型の サポートメカ、後部には巨大な“花”型のコンテナが接続されていた。 更にオリジナルと思しき身の丈を上回る機甲剣を、彼女は抱えている。 彼女曰く、翼の生えた獣が“キリン”でコンテナが“リュウ”らしい。 そして“リュウ”に積まれているのは、六十四基の光学反射ビットだ。 シレイが手のブレードから撃つ高出力レーザーは、これで反射される! 「っ……!軌道が変化する、リンドルム。しっかり!」 『クル、クルッ!!』 「……大丈夫、君にはボクを護る力がある。お願いだよ……!」 『クルルル?……クルッ!』 ランダムな軌道を描いて降り注ぐレーザーを必死に回避しつつ、クララが リンドルムに懇願する。最初はクララに甘える事しかしなかった彼女が、 クララと自身の危機という現実に直面して、遂にその長き躯を動かした! リンドルムはクララを一度分離して、己の躯で包み込んだのだ。同時に、 竜の脚部に仕込んであった光学防御システム“ミラージュ”が起動する! 「アァン?!なんだありゃ、ビームがねじ曲がる……てめぇッ!!」 「来たよ……リンドルム、ボク諸共海に落ちて。アレをやるんだよ?」 『キュ、キュイッ!?』 「大丈夫、ボクはすぐ戻るよ……その為に、君の“尻尾”があるもん」 『キュウゥ……キュッ!!』 「なっ!?泳げもしねぇのに、血迷った……か?」 ビームを完全に防御され、猛るシレイが突撃を仕掛けてきた。だがこれは クララの思惑通りだったらしい。彼女はリンドルムに推進力をカットさせ 竜諸共海に飛び込んだのだ!一見するとそれは自殺行為に見えた、だが! 「ワイヤー装着。リンドルム……射出と同時に“フォールダウン”だよ」 『クルゥゥウ……クルァッ!!』 没したはずのクララが、その細い足で円錐状の弾丸を蹴る様にしながら、 勢いよく海上へ飛び出したのだ!無論、脚……そして弾の目標はシレイ! リンドルムの“吐息”である弾丸には、高圧コンデンサが詰まっている。 それは着弾した対象に強烈な電磁パルスを叩き込む、対電子機器用の弾。 「……な!?うあああぁぁっ!?か、躯が痺れ……畜生ッ!!?」 『電磁浮遊システムの応用か、やるなクララめ』 「ふぅ……ワイヤー巻き取っていいよ、リンドルム」 『クルゥ♪』 クララの非力さを、リンドルムの推進力兼バリアである電磁フィールドを 応用したリニア射出とこの特殊弾頭で補った、強烈無比なキック。それを 下から喰らったシレイは、躯のバランスを崩す。レインディアバスターや 支援メカにも相応のダメージを与える事が出来た……上出来な一撃だッ! “樹海龍”の尾から引き出したワイヤーブレードによって、クララの躯は 海上へ浮かび上がったリンドルムの元へ戻っていく。本番はここからだ。 「くそぉ……テメェ、よくも博士の前で!殺すッ!!」 「死なないよ?勝つのは、ボクと……大事な相棒だもん」 『クルルゥ……』 ──────冬の海でも、戦う姫の心はとっても熱いんだよ。 次に進む/メインメニューへ戻る