約 5,047,897 件
https://w.atwiki.jp/shinki_ss/pages/65.html
※このページは、各投稿者様の神姫紹介【五十音・カ行】ページです。 五十音順で配置。読み仮名違いなど、ソートにご意見あればまとめwiki管理人のメールアカウントに直接投げてください。 素体略称は、以下の略号で表記します。 ヘッドと素体が異なる場合(例「頭・犬/素体・兎」)は「ヘッドの素体名を記入」して 紹介本文にて素体構成を書いていただくようお願いします。 【略号一覧】 天使:アーンヴァル 悪魔:ストラーフ 忍:フブキ 猫:マオチャオ 犬:ハウリン 兎:ヴァッフェバニー 騎士:サイフォス 侍:紅緒 津軽:ツガル 花:ジルダリア 種:ジュビジー 砲:フォートブラッグ 鳥:エウクランテ 魚:イーアネイラ 海豚:ヴァッフェドルフィン 黒天:アーンヴァルbk 白悪:ストラーフwh 寅:ティグリース 丑:ウィトゥルース 建機:グラップラップ 水猫:マオチャオ(リペ) 水犬:ハウリン(リペ) HST:アーク HMT:イーダ 蝶:シュメッターリング 戦車:ムルメルティア 戦闘機:飛鳥 火器:ゼルノグラード 黒鳥:エウクランテbk 黒魚:イーアネイラbk 白HST:アーク 白HMT:イーダ カブト:ランサメント クワガタ:エスパディア サソリ:グラフィオス コウモリ:ウェスペリオー 天コマ:ウェルクストラ 夢魔:ヴァローナ ナース:ブライトフェザー シスター:ハーモニーグレイス フェレット:パーティオ リス:ポモック 【投稿フォーマット(追記用)】 ●神姫名(アンカーを挿入)/素体型:(ヘッドの略号)/投稿者:(「武装紳士録」投稿者アンカーへリンク) オーナー:(設定上のオーナー名です) / 所属:(組織所属であれば記入をお願いします) 投稿者紹介: オーナー様のコメントです。 コメント: 投稿者様以外の方で、この神姫嬢に対するコメントをお願いします。 コメントの最後に、お名前を付記してください。【CainEdge】 【カ行】ガーベラ(犬) 我闘怪盗フォックス(犬) シン=アカツキ 伽倶土 焔乃華(侍) 万年睡眠不足 カチューシャ(津軽) Ex-Mavis かなで(津軽) あると カノーネンフォーゲル(砲) 白羽 カマエル(天使) シン=アカツキ カルミア(種) 蓮吻(レンウェイ) 神無月(悪魔) 蓮吻(レンウェイ) キララ(悪魔) ゆーげん クオン(津軽) ゆーげん 薫・茜嵐(犬) 蓮吻(レンウェイ) 神代 緋月(黒天) 万年睡眠不足 神代 雪月(天使) 万年睡眠不足 グレイス(兎) Ex-Mavis 紅(侍) 蓮吻(レンウェイ) クロエ(忍) みずねこ(ねこ隊長) ケイ(犬) ゆーげん ケイト(花) Ex-Mavisコテツ(寅) 我闘 こるり(犬) あると コレー=アカツキ(悪魔) シン=アカツキ ●ガーベラ / 素体型:犬 / 投稿者:我闘 オーナー:闇代悪怒 / 所属:元ラボ・コロニー所属 投稿者紹介: 普段はおとなしい少女だが、零狼に変身するとワイルドになる神姫。 その正体は消滅した筈の“統べるもの” その能力はその名にふさわしく、自分に向けられたすべての武器を無効化する。 また、両目は自分の意思でウエポンアイズに変えられる。 この視界に入ったものは鉱物属性のものを武器に変換させられる。 ゆえに人間にも効果がある。能力は悪怒によって封印されている。 零狼装備はコロニー時代のもらい物。 コメント: ===== ●怪盗フォックス / 素体型:犬 / 投稿者:シン=アカツキ オーナー:不明 / 所属:不明 投稿者紹介: えぇ~、彼女についてはこちらで管理しているわけではないので(ぇ) 登録するなら任せますよw(ぉぃ なにせ、彼女の正体は基本的に謎と いうことなのでw (以上、コメントレスより)【管理人】 コメント: ハウリンの中の人・キタエリ嬢のラジオロンドでの発言&鼻歌より インスパイアされて生まれた怪盗さん。その正体は… 【CainEdge】 ===== ●伽倶土 焔乃華(カグヅチ ホノカ) / 素体型:侍※ / 投稿者:万年睡眠不足 オーナー:万年睡眠不足 / 所属: 投稿者紹介: (頭・侍/素体・黒天) 一人称 私 オーナーの呼び方 主殿 性格 真面目ではあるがそこそこ融通も利く。 自分の想いと義務感(理性)に揺れ動く コメント: ===== ●カチューシャ / 素体型:津軽 / 投稿者:Ex-Mavis オーナー:(軍属のため無し) / 所属:某国空軍所属 投稿者紹介: 大尉。28歳相当。 名前の由来は旧ソ連軍多連装ロケット自走砲より。 かつての戦争でメイヴィスと劇的な空中戦を繰り広げた某国のエース。 故に彼女とその遺志を注ぐものたるエミリーをライバル視している。 コメント: ===== ●かなで / 素体型:津軽 / 投稿者:あると オーナー:あると / 所属:チーム・ウィンド 投稿者紹介: 刀剣マニア、切り裂き魔。 コメント: =====●カノーネンフォーゲル / 素体型:砲 / 投稿者:白羽 オーナー:白羽 / 所属:中央神姫協会 投稿者紹介: ロスヴァイセのパートナー。得意な事は精密砲撃。 急降下精密砲撃用OS『Ju-87G』搭載。性格は実直。 コメント: ===== ●カマエル / 素体型:天使 / 投稿者:シン=アカツキ オーナー:シン=アカツキ(本編では現在無し) / 所属: 投稿者紹介: サマエルをリセットする前の人格で、偶然にもリセットした後も心の奥底に人格が 残っていた。一度はサマエルにとって変わろうとしたが、サマエルの優しさに触れ 心を救われそれ以来、双子姉妹のような関係になっている。 カマエルの精神体は今もどこかをさまよっている… コメント: ===== ●カルミア / 素体型:種 / 投稿者:蓮吻(レンウェイ) オーナー:? / 所属: 特殊航空機動課 投稿者紹介: 特殊航空機動課の一番隊狙撃班の班長。主に後方支援を得意としている。 スノーフレークの右腕的存在。彼女の苦労を誰よりも心配している。 コメント: ===== ●神無月 / 素体型:悪魔 / 投稿者:蓮吻(レンウェイ) オーナー:紀藤 誠 / 所属:特殊神姫課 投稿者紹介: 特殊神姫課のエース。正義感が強く神姫とオーナーたちの笑顔溢れる世界を 夢見ている。時々茜嵐をからかうのを楽しみとしている。 コメント: ===== ●キララ / 素体型:悪魔 / 投稿者:ゆーげん オーナー:ゆーげん / 所属:ゆーげんズ・ガレージ 投稿者紹介: 八女。悪魔型のイメージと程遠い、気弱で優しく、争いを好まない素直な性格。 ガレージの常駐メンバーとして店内を仕切っている。 コメント: ===== ●クオン / 素体型:津軽 / 投稿者:ゆーげん オーナー:??? / 所属:ゆーげんズ・ガレージ(アルバイト) 投稿者紹介: ゆーげんズ・ガレージのアルバイト店員。自称“ガレージ一の看板神姫”らしい。 故意か無意識か、棘と猛毒を含んだ一言を発する事もしばしば。 コメント: ===== ●薫・茜嵐(クォン・スェンラム) / 素体型:犬 / 投稿者:蓮吻(レンウェイ) オーナー:過去・和馬 → 現在・海斗 / 所属:特殊神姫課 投稿者紹介: 元はブレイカーと言う犯罪者だった。それは和馬の想いを告げるためにした 彼女の間違った道だった。しかし、ハルたちと戦い心を改め今は神姫達のために 戦っている。性格はいたって冷静だが、神無月にいじられ最近では可愛げが 出てきている。歌なども歌い、歌姫としての知名度も高い。 コメント: 歌姫として名高いのは存じてますが、名前が読めませんでした。ごめんなさい orz 【CainEdge】 ===== ●神代 緋月(クマシロ ヒヅキ) / 素体型:黒天 / 投稿者:万年睡眠不足 オーナー:万年睡眠不足 / 所属: 投稿者紹介: 一人称 ワタシ オーナーの呼び方 マスター、お前 性格 残虐、冷酷、目的の為に手段を選ぶ気が無い、血が好き…の予定 コメント: ===== ●神代 雪月(クマシロ ユヅキ) / 素体型:天使 / 投稿者:万年睡眠不足 オーナー:万年睡眠不足 / 所属: 投稿者紹介: 一人称 私 オーナーの呼び方 マスター 性格 天然暴走(妄想)爆裂娘、基本は優しく感受性が高く、ほんわかっ娘 コメント: ===== ●グレイス / 素体型:兎 / 投稿者:Ex-Mavis オーナー:(軍属のため無し) / 所属:防空軍第601試験飛行隊長 投稿者紹介: 大佐。33歳相当。 名前の由来は旧日本海軍艦上攻撃機「流星改」の米軍コードネーム。 後天的な視力の衰えで飛行する事はできないが、601を引っ張る沈着冷静で 模範的な隊長。怒らせると怖い。 コメント: ===== ●紅 / 素体型:侍 / 投稿者:蓮吻(レンウェイ) オーナー:? / 所属: 投稿者紹介: リンの剣術の師匠で、よくサイと一緒に居る。 冷静に対局などを見極め、織り成す二刀の剣は美を纏っている。 コメント: ===== ●クロエ / 素体型:忍 / 投稿者:みずねこ(ねこ隊長) オーナー:みずねこ(ねこ隊長) / 所属: 投稿者紹介: みずねこ家長女。まっとうで落ち着いてるように見えるが、 やはりどこかおかしい。取り立てて目立たない子(爆 コメント: ===== ●ケイ / 素体型:犬 / 投稿者:ゆーげん オーナー:ゆーげん / 所属:ゆーげんズ・ガレージ 投稿者紹介: 四女。基本的に真面目で責任感があるのだが、一つの事に拘るあまり、 周りが見えなくなることがある。その為に損をしたり、報われない事もしばしば。 ケーキ番担当。 コメント: ===== ●ケイト / 素体型:花 / 投稿者:Ex-Mavis オーナー:(軍属のため無し) / 所属:防空軍第601試験飛行隊所属 投稿者紹介: 軍曹。18歳相当。 名前の由来は旧日本海軍九七式艦上攻撃機の米軍コードネーム。 新米隊員。現在のところ航空祭OPで登場した程度。 コメント: ===== ●コテツ/ 素体型:寅 / 投稿者:我闘 オーナー:闇代悪怒 /所属:元“ブラッド・レイ” 投稿者紹介: エウクランテと同じく傭兵団“ブラッド・レイ”に所属していた。緋い藤(あかいはな)にて、 これまたエウクランテと同じく緋藤の元へ出向、悪怒がオーナーとなっている。 コメント: ===== ●こるり / 素体型:犬 / 投稿者:あると オーナー:ソプラノ 所属:チームライトニング 投稿者紹介: クロー使い。妖精の力で魔法神姫マジカルハウりんへと華麗に変身する。 みあんと違いノリノリである。 コメント: ===== ●コレー=アカツキ / 素体型:悪魔 / 投稿者:シン=アカツキ オーナー:シン=アカツキ 所属:無し? 投稿者紹介: シンが一番最初にセットアップした神姫。黒いCSCがはめ込まれている。 何気にシンとはいい感じの仲になっている。しかし、 サマエルに負けないほどに嫉妬深い コメント: =====
https://w.atwiki.jp/shinki_ss/pages/66.html
※このページは、各投稿者様の神姫紹介【五十音・サ行】ページです。 五十音順で配置。読み仮名違いなど、ソートにご意見あれば まとめwiki管理人のメールアカウントに直接投げてください。 素体略称は、以下の略号で表記します。 ヘッドと素体が異なる場合(例「頭・犬/素体・兎」)は「ヘッドの素体名を記入」して 紹介本文にて素体構成を書いていただくようお願いします。 【略号一覧】 天使:アーンヴァル 悪魔:ストラーフ 忍:フブキ 猫:マオチャオ 犬:ハウリン 兎:ヴァッフェバニー 騎士:サイフォス 侍:紅緒 津軽:ツガル 花:ジルダリア 種:ジュビジー 砲:フォートブラッグ 鳥:エウクランテ 魚:イーアネイラ 海豚:ヴァッフェドルフィン 黒天:アーンヴァルbk 白悪:ストラーフwh 寅:ティグリース 丑:ウィトゥルース 建機:グラップラップ 水猫:マオチャオ(リペ) 水犬:ハウリン(リペ) HST:アーク HMT:イーダ 蝶:シュメッターリング 戦車:ムルメルティア 戦闘機:飛鳥 火器:ゼルノグラード 黒鳥:エウクランテbk 黒魚:イーアネイラbk 白HST:アーク 白HMT:イーダ カブト:ランサメント クワガタ:エスパディア サソリ:グラフィオス コウモリ:ウェスペリオー 天コマ:ウェルクストラ 夢魔:ヴァローナ ナース:ブライトフェザー シスター:ハーモニーグレイス フェレット:パーティオ リス:ポモック 【投稿フォーマット(追記用)】 ●神姫名(アンカーを挿入)/素体型:(ヘッドの略号)/投稿者:(「武装紳士録」投稿者アンカーへリンク) オーナー:(設定上のオーナー名です) / 所属:(組織所属であれば記入をお願いします) 投稿者紹介: オーナー様のコメントです。 コメント: 投稿者様以外の方で、この神姫嬢に対するコメントをお願いします。 コメントの最後に、お名前を付記してください。【CainEdge】 【サ行】 サーニャ(忍) セイロン さーりゃん(騎士) ぱぴこん サイ(騎士) 蓮吻(レンウェイ) 彩雲(侍) Ex-Mavis サイフォス(騎士) ツインガンナー サウシア(黒天) 雪冠(ゆきかんむり) サツキ(犬) Yukari サマエル(天使) シン=アカツキ サルビア(花) 蓮吻(レンウェイ) シーヴァ(津軽) 雪冠(ゆきかんむり) 忍子(忍) ぱぴこん シャーリー(花) セイロン シャオ(犬) みずねこ(ねこ隊長) シャドウ(悪魔) 我闘 シュネー(白悪) ゆーげん ジル(騎士) Ex-Mavis スズネ(猫) ゆーげん ステンノ(鳥) 白羽 ストラーフ(悪魔) ツインガンナー ストラーフ・リーフィ(悪魔) ツインガンナー スノーフレーク(鳥) 蓮吻(レンウェイ) 切ちゃん(騎士) 我闘 ゼファー(鳥) 雪冠(ゆきかんむり) セリナ(種) ゆーげん ソーン(天使) 比呂雪 ●サーニャ / 素体型:忍 / 投稿者:セイロン オーナー:セイロン / 所属:旧大陸戦試験体義勇独立小隊暗部 投稿者紹介: バルクホルンとは昔からの知り合い、神姫達の中では一番普通の子、 出番は少なめだが、やるときにはやる。お茶汲みが主な仕事、 リビングでセイロンとよく和んでいる。セイロンの心のよりどころ コメント: ===== ●さーりゃん / 素体型:騎士 / 投稿者:ぱぴこん オーナー:虹浦としあき / 所属: 投稿者紹介: 「さーりゃん」というネーミングは、 まお によるもの。 日ごろのオーナーの行動から、神姫破産一直線なのを直感。 借金のカタに全員売り飛ばされるという最悪のシナリオを回避する為、 アイドル神姫を扱う芸能プロダクションで働いている。 オーナーの元にやって来た際に、ビアンカ(天使型)にひと目惚れ。 普段はクールな彼女も、時には我を忘れて暴走しまうことがある。 ビアンカをなんとか自分に振り向かせることにご執心。 コメント: ===== ●サイ / 素体型:騎士 / 投稿者:蓮吻(レンウェイ) オーナー:蓮吻 / 所属: 投稿者紹介: リンとアレクの姉。面倒見がいいのだが、怒ると小一時間以上説教してしまう。 ユキの剣術の師匠を勤めている。 コメント: ===== ●彩雲 / 素体型:侍 / 投稿者:Ex-Mavis オーナー:(軍属のため無し) / 所属:某国空軍所属 投稿者紹介: 中尉。27歳相当。 名前の由来は旧日本海軍艦上偵察機「彩雲」より。 亡命者。カチューシャに命を救われて以来、彼女のウイングマンを勤める。 武家出身の為か、言葉使いが古風。 コメント: ===== ●サイフォス / 素体型:騎士 / 投稿者:ツインガンナー オーナー:ストーリー設定上無し / 所属:対イリーアン組織「I.M.B(IMmigration Bureau)」 投稿者紹介: 愛称サイ。ストラに剣術の基礎を教えたストラの事実上の師匠。 ストラのことを弟子というよりも妹のように思っており、謎の能力のことで 悩んでいるストラを心配していたが、トライスピナー達が信用に足ることが分かり 安心している。たびたびストラ達の助っ人に駆けつけている。 ★必殺技: 『インパルス・ウェイブ』 跳躍した後、地面に勢いよく剣を突き刺すことで広範囲に広がる衝撃波を 生み出し敵を倒す技。 コメント: ===== ●サウシア / 素体型:黒天 / 投稿者:雪冠(ゆきかんむり) オーナー:雪冠 / 所属:神姫TV所属雪冠プロダクション 投稿者紹介: 主に関西弁。 陽気な性格であまり物事を考えない節がある。巫女さん未対応。 コメント: ===== ●サツキ / 素体型:犬 / 投稿者:Yukari オーナー:Yukari / 所属: 投稿者紹介: Yukari家の三女。 Yukari家一番の努力家…なのになかなか報われない可哀相な娘。 普段は恥ずかしがりやだが、戦闘時にスイッチが入ると… コメント: ===== ●サマエル / 素体型:天使 / 投稿者:シン=アカツキ オーナー:シン=アカツキ / 所属: 投稿者紹介: 基本的に優しく誰にも分け隔てないが、嫉妬深く、シンが他の神姫に色目を 使ってると速攻でレーザーライフルまたは月光姫によるツッコミが来る。 コメント: ツッコミの速さは掲示板トップクラスでしょうね… 【CainEdge】 ===== ●サルビア / 素体型:花 / 投稿者:蓮吻(レンウェイ) オーナー:? / 所属:特殊航空機動課 投稿者紹介: 特殊航空機動課一番隊で活躍する刑事、接近戦が得意で主にカルミアと組み、 彼女のサポートをする。性格は活発で、ムードメーカー的存在 コメント: ===== ●シーヴァ / 素体型:津軽 / 投稿者:雪冠(ゆきかんむり) オーナー:雪冠 / 所属:神姫TV所属雪冠プロダクション 投稿者紹介: やんわりとした話し方をする。良くも悪くもふんわり系らしい。 神主すらいじめ倒す巫女さんだったりする。 コメント: ===== ●忍子 / 素体型:忍 / 投稿者:ぱぴこん オーナー:虹浦としあき / 所属: 投稿者紹介: いつもクレイドルの端で三角座りをしている。 出来事に対して無関心の様に見えるが、他の神姫達を暖かく見守っている。 オーナーが他所様の神姫に鼻を伸ばしていると、苦無を持ってオシオキに飛んでくる。 コメント: ===== ●シャーリー / 素体型:花 / 投稿者:セイロン オーナー:セイロン / 所属: 投稿者紹介: あまり話には登場しないが、暇があればイェーガーと百合っている、 本人は百合ではなく神聖な愛の営みと主張している。 通信やハッキングが得意分野でもある。 コメント: ===== ●シャオ / 素体型:犬 / 投稿者:みずねこ(ねこ隊長) オーナー:みずねこ(ねこ隊長) / 所属: 投稿者紹介: みずねこ家三女。唯一の常識人で、苦労人。よくへこたれるw コメント: ===== ●シャドウ / 素体型:悪魔 / 投稿者:我闘 オーナー:闇代悪怒 / 所属:元黒兎マスター所属 投稿者紹介: レナイヤ編にて登場。元黒兎が作った神姫。生まれたばかりなので物事の善悪 がつきにくい。敵であったレナイヤの優しさに触れ、悪怒の元へ。その能力は 技を無効化するものと、受けた攻撃を覚える能力であった。 現在は悪怒によって封印されている。マイに負けたのが悔しいのか毎回マイに 戦いを挑む。(そして負けている) コメント: ===== ●シュネー / 素体型:白悪 / 投稿者:ゆーげん オーナー:ゆーげん / 所属:ゆーげんズ・ガレージ 投稿者紹介: 末っ子。甘やかされて育った末っ子そのものの性格で、 我が侭かつ感情の起伏が激しい(よく怒り、よく泣く)。 コメント ===== ●ジル / 素体型:騎士 / 投稿者:Ex-Mavis オーナー:(軍属のため無し) / 所属:防空軍第601試験飛行隊所属 投稿者紹介: 技術中尉。27歳相当。 名前の由来は旧日本海軍艦上攻撃機「天山」の米軍コードネーム。 学生時代はメイヴィスと同期で悪友。運動はからっきしだが博学で、 技術書を執筆した経験もある。説明好きで内容も論理的なのだが、何せクドい。 コメント: ===== ●スズネ / 素体型:猫 / 投稿者:ゆーげん オーナー:ゆーげん 所属:ゆーげんズ・ガレージ 投稿者紹介: 長女。時々姉らしい行いをするものの、大半は食べる事と遊ぶ事に 時間を費やしている。ボケ担当。特殊神姫課の薫・茜嵐の大ファンである。 コメント: ===== ●ステンノ / 素体型:鳥 / 投稿者:白羽 オーナー:白羽 / 所属:中央神姫協会 投稿者紹介: フブキの換装後の姿どうやら換装して性格も大胆になった様子。 起動システムはそのまま『ファントム』 コメント: ===== ●ストラーフ / 素体型:悪魔 / 投稿者:ツインガンナー オーナー:ストーリー設定上無し / 所属:対イリーアン組織「I.M.B(IMmigration Bureau)」 投稿者紹介: 愛称ストラ。 サポートメカ『トライスピナー』や仲間達と共に、破壊活動を行うイリーアンと 戦っている。性格は若干ヤキモチ焼きであるが皆に優しい、 またトライスピナーの事になると感情的になりやすい。10歳以前の記憶が無い、 無機物と融合できる、心臓に謎の鉱石があるなど過去に大きな秘密がある。 ★必殺技: 『双牙円月斬』 二つの剣で円を描くように身体を回転させて複数の敵を同時に倒す技。 『双牙・流水剣舞』 流れる水のような不規則な動きをすることで敵に動きを捉えさせずに斬る技。 『双牙・撃流乱斬』 特訓の末、ストラが編み出した奥義。ガルガンチュア・ノワールを高速で回転させ そのまま相手を連続で叩き斬る技。 コメント: ===== ●ストラーフ・リーフィ / 素体型:悪魔 / 投稿者:ツインガンナー オーナー:ストーリー設定上無し / 所属:無所属→対イリーアン組織「I.M.B(IMmigration Bureau)」 投稿者紹介: 愛称:リーフィ。 平行世界からやって来たもう一人のストラーフ。イリーアンによって自分の世界 を滅ぼされ、イリーアンをずっと追っていた。この世界のストラをイリーアンの「マザー」 と思い攻撃してきたが誤解が解けた後、ストラ達と共にこの世界を守るためイリーアン と戦うことを決意する。 なお「イリーアン」によって一度命を絶たれたが、背中にアームドユニット『RA-1』を 生命維持装置代わりに移植され蘇っている。『RA-1』の動力源を使用したことにより 副次効果で身体能力が上昇している。 コメント: ===== ●スノーフレーク / 素体型:鳥 / 投稿者:蓮吻(レンウェイ) オーナー:三嶋 香奈 / 所属:特殊航空機動課 投稿者紹介: 特殊航空機動課第一部隊隊長を務めている。 空の危険性をよく知る彼女は部下達にその危険性を徹底的に教える。 だが不器用な所もアリ、部下の身を案じて休暇を与えるときなどは かなり強引な所もあるが。皆それを理解しているため文句をいうものは居ない。 コメント: ===== ●切ちゃん / 素体型:騎士 / 投稿者:我闘 オーナー:闇代悪怒 所属:元ラボ所属 投稿者紹介: 元騎士・現マスコット、元ラボ所属。“切り裂くもの”と呼ばれる存在。 すべてのものを切り裂く能力を持つ。 ラボ脱出時ではある事情により神姫ではなくなり、別のものになっている。 レナイヤとの戦いにおいて肉体を失う。現在はレナイヤの中に存在しており、 彼女の協力をもって外に出ることが可能。5年前の切り裂き魔事件は 切ちゃんが犯人であるが、そのことを知る者は少ない。 コメント: その能力は「縁」すらも断ち切ることができる。背中の六翼は伊達じゃない!【CainEdge】 ===== ●ゼファー / 素体型:鳥 / 投稿者:雪冠(ゆきかんむり) オーナー:雪冠 / 所属:神姫TV所属雪冠プロダクション 投稿者紹介: 表向きは控えめながら、実のところ人を見下げる癖がある。 第4回SSコンテスト優秀賞受賞のメインモデル。 因みに非公式な巫女さんになったことがある…。 コメント: ===== ●セリナ / 素体型:種 / 投稿者:ゆーげん オーナー:ゆーげん / 所属:ゆーげんズ・ガレージ 投稿者紹介: 七女。恐らく姉妹の中でもっとも精神年齢が幼いと目される。 のんびりとした明るい性格で、いつもライラと一緒にいることが多い。救急班担当。 コメント: =====●ソーン / 天使 / 投稿者:比呂雪 オーナー:比呂雪 / 所属:(ストーリー「防衛隊のお仕事」では:連邦宇宙軍・第4防衛艦隊・大尉) 投稿者紹介: 生真面目な正確ではあるが、うっかり者+少しお茶目さん コメント: =====
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/956.html
次女の生い立ち、遠くて近き過去 暑苦しい夜が訪れる。地下は常に快適な物、と思いきや気を抜くとすぐに 湿っぽくなるので、この時期は空調をしっかりしないと寝苦しいのだな。 とは言え過度に湿気を取り去ると、今度は肌や髪によろしくない。神姫の 人工毛髪も、その影響を受けてしまう。私・槇野晶は勿論、“妹達”にも 気を遣い設定は厳密にしてある……だが、日々のコンディションもある。 「今晩は、こうか……よし、エアコンの設定終わりッ!寝るか……」 「──────なら、ロッテお姉ちゃんが神姫として産まれたのは」 「ええ、その暫く後なんですの。リーグ登録は昨年末ですけどね?」 「意外と昔から、なんですね……あたし達の中にある“コレ”って」 ……部屋に入ろうとした所で、何やらロッテ達の会話が聞こえてくる。 否、それは寝物語という感覚の物であり……ロッテがアルマとクララに 語り聞かせている所の様だ。にしても“あの事”を人に語るとは……。 ロッテも心の底からアルマとクララを信頼するに至った、という事か。 「はい。プロトタイプCSCは“その人”から、マイスターの手へ」 「そしてその一つが、ボクの場合は納品時在庫不足の代替品として」 「あたしには二つ……“手術”を受けた時に、修理用部品として?」 「そうですの。そしてわたしは、マイスターの意志で残りの三つが」 「これも奇跡、かもしれませんね……マイスターの願い通りですし」 そう。彼女らの一部または全部のCSCは、バージョンが僅かに古い。 六つの宝石名を冠する現在の普及型CSC……それの最終期試作品だ。 それを得た理由か……すまんな、まだ話したくはない。だが、使用した 理由は先程彼女ら自身が復唱した通り。特に彼女らを強化しようとか、 邪な企みが有る訳ではない。CSCの性能だけなら、むしろ弱い位だ。 唯一部品としての目立つ特徴を上げれば、無色透明である事ぐらいか? 「うん。人の良き友、マイスターの良き妹……ボクらの本懐だもん」 「マイスターは照れ屋ですから、まだ人に話せないと思いますの♪」 「でも、何時か知らなきゃいけない事ですしねぇ……良かったです」 「……ふふ。すまんなアルマ、まだ事の全てを語り尽せぬ弱い姉で」 皆が『マイスター!?』と驚く。私が聞いていると、思わなかった様だ。 声を掛けた事で堂々と出られる様になった私は、皆の側……私のベッドに 腰掛けて、ロッテに続きを促す。柔らかく微笑んで、彼女は一つ肯いた。 「そのCSCを得たマイスターは、神姫と人の共存を願っていたですの」 「そう。それを立証せんが為、体現せんが為に……ロッテに用いたのだ」 「じゃああの……マイスター?もしも、ロッテちゃんの姉妹が別の……」 「ボクらじゃない別の新しい神姫でも、残りのCSCは使ったのかな?」 「そうだな。だからこそ、お前達に継承できた事は幸運だったと思うぞ」 そう。仮に居たとしたならば……だが、当初その予定は無かった。この CSCを以て人との友好が体現できれば、それで十分だと思っていた。 だからこそ残り三つがアルマとクララに継承された事は、幸運なのだ。 ある種の“運命”であり……結ばれるべき“紅い糸”だったのだろう。 既にアルマとクララの二人以外に、ロッテと私の姉妹は考えられない。 「時はまださして流れていないが、それでもお前達は立派な“妹”だ」 「……あ、有り難うございますマイスター……あれ、目がぼやけてる」 「アルマお姉ちゃん、泣いてるのかな。でも、本当に嬉しいもんね?」 「もう、二人ってばしょうがないですの~♪……それなら、えいっ♪」 ロッテに抱きしめられ、慌てる二人を見つつ思う。何時か、全ての過去を 話せる時が来たら、すぐに話そう……とな。私自身も彼女らにも、若干の 痛みを伴う事件なのだがな……だが、知らぬ方がいい事実とは思えない。 真に“姉妹”ならば、時間は掛かってもお互いの全てを晒け出すべきだ。 今すぐ言えぬ己の弱さを痛感しつつ、私は服を脱ぎ……こら、見るな!? 「あ、マイスター……もう寝ちゃうんですか?いつもより、早いですよ」 「有無。今日の作業は終了したし、明日はアルマのバトル予定だろう?」 「あっ、そうでした!?……あたしの“魔剣”を成長させるんでしたね」 「にしても、アルマお姉ちゃんの剣は……どんな能力持ってるのかな?」 そう言い、クララがアルマの“和室”を見る。床の間モドキの台座には、 未だ一度も鞘から抜けぬ魔剣・エルテリアが静かに佇んでいた。意外にも 自分だけ使えぬ事実に、アルマは凹んでいない。曰く『魔剣の主張』故。 どうやらロッテのライナスト・クララのコライセル以上に、エルテリアは 明確な“自意識”を備えているらしいのだ。琥珀め、なかなかやる物だ。 そう言えば、コネを頼り解析に出した“四本目”……アレは何だろうな。 「それは……まだ言えません。認めるまで使わせない、って話ですし」 「なら、一刻も早く認めてもらえる様に頑張ってみるといいですの♪」 「もちろんそのつもりですッ。明日は勝ちますよ、CSCに誓って!」 「誇らしき水晶の魂、“プロト・クリスタル”に誓って……なんだよ」 「その意気だぞ皆!さぁ、寝ようか。明日は朝から気合を入れようぞ」 ……会話の隙に、お気に入りのパジャマへ着替えた私がブランケットを 羽織る。それと並行し、お揃いの寝間着を着た三人も、東杜田技研製の “ふたごのおひめさま”と特製の増設クレイドルに入り、眠りに就く。 和室で寝る時も有れば、こちらで寝る時もある。要はその日の気分だ。 「こうして、何時までも一緒に寝られるといいな……じゃあ、おやすみ」 「はい……♪おやすみなさいですの。アルマお姉ちゃん、クララちゃん」 「そうだよね、可能な限りずっと一緒に……おやすみなさい、なんだよ」 「おやすみなさいっ……ずっとずっと、行ける所まで生きたいですね♪」 ──────もう二度と失いたくないから、だから一緒だよ。 次に進む/メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/562.html
戦うことを忘れた武装神姫 その19 ・・・その18の続き・・・ 名無しとリゼの「勝負」は、開始早々から大変な迫力になった。 リゼがポイントへ近づくや否や、トラップが作動。巨大な落とし穴と、左右 の建物の崩壊。加えて何の為なのか疑いたくなるほどの大量の爆発物。 しかし、リゼはパワーユニットを過負荷使用させ、さらには強化されている ボディを駆使し、回避に回避を重ね、砂埃が収まったときには、名無しの前 に無傷のリゼが立っていた。 「・・・流石ですね。 ならば・・・っ!」 トラップがダメと解ると、今度は3次元の移動 -すなわち立体的な移動- を 伴った スタイルで、ランチャーを打ち出す。しかしこれらも優々と回避され てしまう。 次々に隠し武器を掘り出しては撃ち、砲撃し、斬りかかる名無し。 対して、パワーユニットを背負った鈍重なスタイルで、たった一丁の銃しか 持たないリゼ。 だが、優位に立つのは・・・リゼだった。 ギャラリーも店員も取材陣も、その勝負に釘付けとなった。 このセンター 始まって以来の、最も熱い試合。 まさに武装神姫たる、カッコイイ戦いが 繰り広げられていた。 その光景に、サイトウは言葉を失った。 自分のストラーフは、決して手抜きをしているわけではない。むしろ今まで に見たこともないレベルの動きを見せている。 『そうだ、やつの背中のパワーユニットを狙え!』 サイトウが叫んだ、その時だった。 サイトウの声が耳に届いたかどうかは わからないが、リゼはパワーユニットを・・・捨てた。 『な・・・何だと?』 パワーユニットを捨てた後でも、互角の戦いを見せるリゼ。 かつて自分が 「名無し」であったころの経験に、戦いを忘れていた間に積んだ「日常」が プラスされたリゼは、技のキレも、迫力も、全てが勝っていた。 名無しの武器は次々に撃破・破壊されてしまった。隠し武器もつ尽き、丸腰 になった名無しは、サイトウに声をかけた。 「Mr.サイトウ、これで解りましたか?」 『・・・。』 サイトウは何も答えない。 -いや、答えられない。 「負けを・・・認めなさい。 あなたの下で、私はこれ以上の勝利を収める こと勝つことは出来ません。」 『・・・。』 歯ぎしりをしたまま、押し黙るサイトウ。 その姿を確認した名無しは、 「もう結構です。 -ジャッジシステムへ。当方、戦闘継続不可能。よって 本試合の終了を。」 自ら負けを申告した。 「勝者、リゼ・ストラーフ!! よって、久遠チーム、勝利!!!」 ジャッジマシンが試合終了を告げた。沸き立つ店内。 久遠の元へは、ドッ と取材陣が押し寄せる。 フィールドでは、リゼと名無しが抱き合い、涙を流していた。 「リーダー・・・おかえりなさい・・・。」 「貴女こそ、あの時の言葉の通り、先頭に立てる神姫に・・・。」 その様相に、つられて涙するギャラリーもあり。 そしてサイトウは・・・ 押し黙ったままであった。 「くそっ、ちくしょう!」 サイトウは立ち上がると、足元に置かれた神姫たちの入ったボックスを右足 で蹴り飛ばそうとし・・・誰かにアシを引っかけられてそのまま前に倒れ、 顔面強打。 「話は聞いていたけど、想像以上にアレなヤツだねぇ、あんたは。」 そこに立つのは、いつの間にか移動してきていたCTaだった。 「おまえ、いったい何者だっ!」 「名乗るほどのものではないが・・・一人の神姫愛好者として、今の行動は 許せないなぁ。」 「お前なんかに、勝たなけりゃならない俺の気持ちがわかるものかっ!!」 サイトウが拳を振り上げた、その時だった。 「ぐふっ!」 人垣を器用に抜け出した久遠がサイトウの前に立ち、手首を使い鳩尾に一撃 をすばやく与えていた。 「・・・さすがの俺も、怒るぞ。」 久遠の滅多に見せることのない怒りに、彼の神姫たちも、CTaも驚いていた。 もだえるサイトウ、見た目に依らずヨワゾウだった模様。。。 と、にわかに店の入り口がざわめいた。 やってきたのは、なんと警察官。 わらわらと数人が入ってくると、ずかずかとサイトウを取り囲み- 「ハロルド=サイトウ。窃盗、器物破損容疑、および恐喝容疑で逮捕する。」 「な、何をするんすかっ! 何の権利があって俺を逮捕す・・・」 抵抗するサイトウだったが、CTaが取りだしたものを見るや否や、固まった。 「証拠もなにも、この娘が全部喋ったよ。 データとしても残っているし。」 CTaが取りだしたのは、騎士子のディサだった。サイトウはがっくりとうな だれ、2人の警察官に引きずられるように店の外へと出ていった。 突然のことに何が何やらさっぱりの久遠たち、ギャラリー、そして店員。 「・・・俺はどうしたらいいんだ?」 事情が解らない久遠がCTaに聞くと、CTaは大きな声で言った。 「神姫とそのオーナーが、犯罪摘発に一役買ったよっ!!」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 昼休みを延長し、久遠の様子を見に来たCTaは、入り口付近で偶然、逃げ出 してきたディサを拾い上げた。最初はオーナーとはぐれた神姫かと思い話を 切り出したが、なんとサイトウの神姫・・・。久遠達の話をすると、ディサ はサイトウに関することをほぼ全て話し、CTaは観戦前に警察へ一旦向かい、 手配をした後に久遠たちの元へ出向いた・・・と言う流れだったようだ。 その後、ディサを始めとした神姫たちの証言と残されたデータから、様々な サイトウの悪事が噴出した。彼は恐喝ともとれる賭け試合で、他人の神姫を 没収したり、あるいは自分より強い相手の神姫を盗みだし、自ら作ったプロ グラムでコアに強制プロテクトをかけ、あたかも自分の神姫のように使い、 勝利を収めていったらしい。 ・・・その結果として、機械としてしか見て いなかった神姫に足を掬われる形となったわけだが。。。 サイトウは全ての罪状を認め、有罪判決を受けることになる。 彼の神姫は没収され、ディサ、ベルタを始めとした盗難あるいは恐喝でとら れた神姫は、元のオーナーへと無事に帰っていった。また、元から彼のもの であったアスタとコリンは、過去を償いたいとのことで、リセットの上M町 のセンター店長が引き取ることに。 いずれの神姫も、CTaとMk-Zの手により、プロテクトの解除だの補修がなさ れて帰っていったことは言うまでもない。。。 その中で、元のオーナーの元へ帰らない選択を自ら選んだ神姫がいた。 元の、リーダーであったストラーフである。 CTaが警察関係者にも働きかけ、なんとか元のオーナーを見つけだすも、彼 はすでに別の神姫と共に新たな生活をしていた。 戦うための神姫ではなく、 子供の遊び相手の神姫を持つ、穏やかな男となって。。。 プロテクトの解除・消去と、修復を終え、CTaと共に元のオーナーに面会に 来たリーダーだったが、彼のその姿に、自らのコアをリセットせざるを得な かったと伝えるよう頼み、自分は会わないと告げた。 CTaは黙って頷き、 付き添いの警官と共に彼の元へ。十数分後、戻ってきたCTaは、リーダーに 一言だけ告げた。 「お前の幸せを祈っているって。 まるで、一人娘が嫁いでいくときの父親 みたいに泣いてたぞ。」 リーダーは、その言葉だけで充分だった。 さようなら、私の心のマスター。 そしてありがとう・・・。 かくしてリーダーは、名目上はコアをリセットされた神姫となり、新たな オーナーの元へ。。。 で、久遠はといえば・・・。 この一件で「神姫と共に犯罪を暴いた男」として一躍時の人に。ワイドショー に出演したり、雑誌の取材を受けたり。彼の神姫たちも、それぞれの雑誌や ウェブTVなどにも出演したらしい。。。 が、それもわずか数週で熱も冷め、徐々に他の話題、情報に埋もれていった。 また目立つことを良しとしない久遠は、熱が冷めるとすぐに、マスコミの前 から姿を消して、いつも通りの生活に戻っていった。もちろん彼の神姫たち も同様に、久遠と何ら変わらない生活に。 戦うことを忘れ、まったり、のんびり・・・。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ あの勝負から1ヶ月が過ぎた。 「みんな用意したかー?」 久遠がバイクスタイルで玄関に立つ。 「はいよー。」 「お待たせしました。」 リゼとシンメイも、バイク対応スタイルで現れた。リゼは、久遠に買っても らった新しいゴーグルを装着。羨ましそうに観察するシンメイ。 「・・・あー、わかったわかった。 帰りにシンメイにも買ってやるから。」 「べ、別に無理に買って頂かなくても・・・」 「いや、しっぽが反応してるし。」 「あ・・・。」 縦に振るしっぽを指す久遠に、あわててしっぽを押さえるシンメイ。 「ずるーい! にゃーにも買って〜!」 「あらぁ・・・マスター、リゼにだけ買ってあげたんですか?」 遅れてやってきたエルガとイオも、嫉ましそうにリゼのゴーグルを指した。 「あー、もう・・・ わかったよ! どうせ早く出るんだ、先に買ってって やるよ、みんなの分!」 「ありがとーございます!」 口を揃えて言う3人の横では、困り果てた久遠の顔にリゼが笑い転げていた。 久遠と神姫たちは、ゴーグルを買い求める為にいったんT市に新しくできた 神姫グッズショップへ立ち寄り、改めて向かうは- -M町のセンター・・・。 M町のセンターには、イベントがあるのだろうか、ずいぶんと人が集まって おり、雑誌社やウェブTVの腕章を着けたプレス関係もちらほら。 久遠たちが着くと、そこで待っていたのは、かえでとティナ、そして・・・ 「お待ちしておりました。」 かえでの肩の上で手を振るのは、頬にマーキングを持つストラーフ・・・、 そう、元の「リーダー」であった。 ・・・>続くっ!>・・・ <その18 へ戻る< >その20 へ進む> <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/951.html
戦うことを忘れた武装神姫 その30 とある街の片隅。 集合住宅の一階テナントにちょこんと入っている、ごく ごく小さなバイク屋。。。 店内には1990年代のロックが響く。 整備台 には、ハイブリッドバイクの先駆けとも言われる大型のアメリカンバイクが。 ツナギを着た、この店唯一の「ニンゲン」がセルスイッチを押す。 キュキュキュ・・・ キュキュキュ・・・ どぅん! どどどどど・・・ ・・・ぼすっ 「あ。」 マフラーから黒煙を軽く吐き出し、エンジン停止。 「ほら、止まった。 言ったとおりだろ?」 かのメカニックが呟くように言った。 すると、シートを外したあたりで何 やら部品がモゾモゾ動いた。 そこから出てきたのは・・・ 「やはりセンサーの不調でしたねー。あたしもまだまだ・・・ ドクターの 目立てには敵わないっすよ。」 武装神姫・フォートブラッグ、通称「砲子」。 ずるずると吸気センサーを 引っぱり出し、目前で待つメカニックに手渡した。 「そりゃそうだ。 こうでなけりゃ、この仕事は勤まらないって。」 メカニックは砲子に新しいセンサーを渡し取付作業を命じた。 砲子は傍ら に置かれた自らのバックパックに接続されたFB256・・・改め自在電動小型 汎用工具を片手に、再びバイクの中へと潜り込んでいった。 ・ ・ ・ ・ ・ 彼- この店を一人で切り盛りする、メカニックの浅川 -が、武装神姫と出会 ったのは半年程度前のこと。 店を開けた当初からのお客さんの一人が、武装神姫を胸に入れて尋ねてきた 事がきっかけだった。 その神姫は、やたらと機械が好きだった。 いつしか、そのお客さんが来る 時にはかならずその神姫も付いてきて、お客さん以上にあれこれとバイクの 事を質問された。。。 それからしばらく経った日のこと。急ぎの修理が入った。出たばかりの最新 ハイブリッド・V4フルカウルツアラー。 経験と検電・目視により故障の 個所はすぐに判明。 だが、問題はその場所。 センサーに繋がるカプラー の不具合。 すなわちカプラーを新品に取り替えればいいだけ。 だけなのだが・・・バイクの形状のため、すんなりと手が入らない。 カウルを外し、タンクを外し・・・とても時間が足りない。。。 そこへ偶然にもやってきた、神姫付きのそのお客。 彼に頼み、神姫に修理 をさせてみることにしたのである。 神姫は、メカニックが用意した新しい カプラーを手に指示された箇所を目指しごそごそ潜り込んでいった。 数分後。 神姫は振動で配線が一部切れかけている古いカプラーを手にして 無事に帰還。 そしてバイクは・・・、何事もなかったかのように、力強い エンジン音が戻った。 一人では時間が足りない。 とはいっても、人を雇う余裕もない。 そこで。 メカニックは武装神姫をひとり、そのお客さんを通し手元に置く 事にし・・・かくして、看板娘・砲子のDrusilla(ドゥルシラ)がやって きたのであった。 ・ ・ ・ ・ ・ 「そうだ、スロットルセンサーも交換して。 大丈夫だとは思うけど、念の ために換えておくわ。」 浅川は奥から持ってきた新品のセンサーを袋から出し、ドゥルシラが居る傍 へと置いた。 すっと手が伸びてパーツは引き込まれていった。 ドゥルシラが内部で作業をしている間に、浅川はブレーキフルードの交換に かかった。 浅川が好きな、ロックのかかる店内。 当たり前の作業を、当たり前に手際 よくこなしてゆく、一人とひとり- 。 やがてCDが終わる頃、独特のエンジン音が店内に響き渡った。 「ふぅ・・・治ったっすねー。」 「ドゥルシラ、次はお前が一人で故障箇所も洗い出せるようにがんばろうな。」 「はーい。」 手を洗い、コーヒー片手に戻ってきた浅川はCDを入れ替えた。 イグニッションを切り、再び店内には90年代のロックのみが空気を支配する- 。 傍らのイスに腰掛け、同じく身体を洗ってきたドゥルシラを膝に乗せた浅川 は、ざっと店内を見回した。 独り必死に店を守っていたときとは比べもの にならないほど、小綺麗になっている。 それはもちろん・・・ 「こいつが生み出したゆとり、だよな・・・。」 砲子のドゥルシラを視界の隅に置きながら、誰に言うわけでもなくぼそりと 言った。 ロックに聴き入っていたドゥルシラは一瞬振り返って浅川を見た が、浅川の幸せそうな顔付きに、ひとり何も言わずに小さく頷き再びロック に聴き入るのであった。 ココロに、ゆとりとシアワセを運ぶ神姫がいる。 ここに居るのは、戦うことを忘れた武装神姫。。。 <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/434.html
新製品レポート──あるいは惚気話 初戦も終わり、直後の祝勝会もささやかながら楽しく終了したその夜。 MMSショップ“ALChemist”に帰った私・槇野晶は、包みを開いていた。 “神姫”専用のデラックスタイプクレイドル「ふたごのおひめさま」。 これが、出てきた外箱に大きく書かれていた。東杜田技研の最新作だ。 「わぁぁ~……マイスター、これって、クレイドルなんですの?」 「有無。いくら飾っても純正クレイドルでは味気ないと思ってな」 「早く開けて、セットしてくださいの~!見てみたいですの~♪」 神姫・ロッテに急かされるままに、箱を開けてやる……お、重いッ!? 読めば“天然素材をふんだんに使用”とあるが、この木も石もそうか? 定位置にはどうにか置けそうだが、これは設置に一苦労するぞッ……。 「ふぅ、どっこらしょ……っと。よしっ、ちゃんと収まったか」 「綺麗~……マイスター!今日からここがお家なんですの?!」 「そうだ。今すぐサーバとリンクさせてやる、少し待っていろ」 「家具が全部ホンモノですの♪……えと、DDC・犬塚家具?」 「欧州のデザインに強い、人間用の家具販売店だな……流石だ」 定位置とは私の寝台脇に掘られた、大きな作りつけの棚の事である。 店自体が地下にある為に、この様なスペースを置く事が可能なのだ。 そして枕を挟んで反対側には、店舗専用サーバのあるデスクトップ。 この構造の妙により、私はロッテと“枕を並べて”寝られるわけだ。 しかも今回は更に気が利く。別売りとはいえ無線LAN端末を有する 専用の棚まである。これを一部使用し、既存の棚に嵌め込めば完璧! 「じゃあマイスター、このベッドみたいなクレイドルもですの?」 「うむ。というか完全にベッドだな。しかもダブル……二人用か」 「ふたり……?でも、マイスターの神姫は、今わたしだけですの」 「だな。いずれロッテに“妹”が出来た時の為、と考えようか!」 「はいですの♪これは、“TODA-Design・プリンセスドレス”?」 ドレスと聞いては黙っていられない。さっそくロッテと共に検分だ。 ホビーショップ・エルゴ……奴めの店か、あそこのブランドらしい。 なるほど“お姫様”と言うに相応しい、華やかなドレスが2つある。 どうやら私が購入したのは、初回限定版だったらしい。運がいいな。 「マイスターのお洋服とはまた違って、少しウキウキしますの♪」 「デザインコンセプトが違う様だし、ロッテにも初めてだろう?」 「はいですの!……うぅ、たまには着てみようかなぁ、これ……」 “Electro Lolita”を展開している私としても、油断大敵という事か。 これを上回るロッテの為のドレスを、いずれ作ってやろうかね。有無。 さて、買ってきた他のオプションや既存の家具も一通り配置して……。 「よし、模様替え完了。今日からここがロッテのマイルームだぞ!」 「ありがとうございますの~♪広くて、綺麗で、可愛いですの……」 「気に入ったなら何よりッ!クレイドルのセットアップも、完了だ」 「それじゃあ……おふろ入ったらマイスターと一緒に寝ますの~♪」 というわけでロッテを伴い、シャワールームに……付属のバスタブか? アレは私が外出中の時に、ロッテが自分で入る為に使わせようと思う。 その、な。普段からこうして、一緒におふろに入っているから……な? 「ふぅ……よし、じゃあ寝るか。お休みロッテ」 「はい。マイスター、おやすみなさいですの♪」 ──────今宵、神の姫はどんな夢を見るのだろうな。 メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1175.html
現(いまどき)の神姫──あるいは祭 世間では、物の見事にお盆である。一般の人々は行楽の時だろうが、 接客業となれば暇か忙殺か、どちらかしかない。さて、私・槇野晶が MMSショップ“ALChemist”を置く秋葉原はと言うと、表通りを中心に 何処から集まったのか……とボヤきたくなる程の混雑を見せている。 「と言っても分かってるんだよ、マイスターもさっき行ってきたもん」 「これクララや、人の思考を勝手に継ぎ足すでない……とはいえ、な」 「ぁ、あぅぅう……鳳凰杯の比になりませんよぉ~……有明と幕張~」 「アルマお姉ちゃん、すっかり熱がこもっちゃってますの~……もう」 「やむを得まい。日中“行軍”して、これから店を開けるのだしな?」 そう。今年は久しぶりに、皆を連れて“祭典”へと行く事にしたのだ。 察しのいい諸兄なら分かるだろう、欲望渦巻く夏冬二回の“アレ”だ。 ……相変わらず殺人的な熱さと臭気だった。エアコンは有ると言うが、 あの大群衆だ。熱気を醒ますには、とても出力が足りんな。物見遊山が 主目的だったので、敢えて人混みは避けたのだが……それでもキツイ。 オマケにコスプレ等と勘違いされて写真を強請られたのも、頂けんな。 「事前事後の風呂、クリーニングに給水……毎回行く者の気が知れん」 「カメラさんを蹴り倒さなかったのは、良心が働いた為でしょうか?」 「……単純に、全力で薙ぎ倒す為のスペースが無かっただけなんだよ」 「でもマイスター、今回はわたし達が居る事で大分違ってましたの♪」 「有無。神姫があの界隈でどう扱われているか、妙に気になってな?」 ロッテのみならずアルマとクララをも擁して、敏感になってきたのだ。 今回“祭典”に私がわざわざ出向いた理由の一つは、それなのだが…… お約束の自作書籍類も、いかがわしい系統の本はそう多くなかったな。 と言っても、その手の本が集中する三日目は完全にスルーしたのだが。 妙に人気があったのは、マオチャオを題材にした小説本だったか……? 「今年は幕張で、玩具展示会もあったもんね。神姫も新作一杯だよ」 「うむ……第七弾・第八弾の試作型が、コンパニオンをするとはな」 「でも、そっちもハシゴするのはハードでしたよマイスター~……」 「そう言うなアルマや、なかなか可愛らしい連中だったじゃないか」 「わたしは、あの限定マオチャオさんが一番気に入りましたの~♪」 人気だったとは言え本は買わなかった……荷物を増やしたくないのでな。 だが気にはなるので、通販を実施するならばそちらを利用しようと思う。 それより、早々と抜け出して赴いた幕張もなかなかの物だった。神姫達を 扱う“EDEN”主催の共同ブースでは、様々な趣向が凝らされていた。 その最たる物こそ、新作の神姫達数名による“自己紹介”だったのだな。 『こんにちわなのにゃー!暑い中、有明から来た人もいるにゃー!?』 『こら、マオ。飛ばしすぎッ……オーナーの皆様初めまして、凛です』 『にゃー達は、今日ここで先行発売してるリミテッドタイプなのだ!』 『ってマオ!あの娘は神姫でしょ!すみませんでした、オーナーさん』 『気にしないで下さいですの~♪マイスターはこういうの好きですし』 リペイントとマイナーチェンジを施された第二弾の神姫二人は、私達を 出汁にして見事ギャラリーを沸かせた。その後、まるでモデル達の様に 最新作の神姫が己の一芸を披露しながら、特設ブースに出てきたのだ。 無論神姫の体格を考慮して、ブース上部には拡大用モニターも完備だ。 『俺様、お前、マルカジリーッ!なんて事はしないぞ、幾ら寅でも』 『い、いたいぃぃ~……こほん、でもウチらは合体もこなしますえ』 『第六弾が合体なら、私達は変形を主軸に勧めます。私、アークと』 『私、イーダです。地上戦ではこのスピードと機動性が武器ですよ』 『ちょーっと待った!ボクらも忘れてもらっちゃ困るね、飛鳥に!』 『小官はムルメルティア!軍事的要素を最大限活かして戦います!』 『ほう、今後も新機種が続々登場するのか……勉強は怠れぬな……』 とまあ、漫才なのか模擬戦なのか分からぬ掛け合いに始まり、己の躯と 武装を十分に見せつける為のファッションショー的イベントもあった。 掛け合いには居なかったEX版の面々も、ここでは存分に輝いていた。 圧巻は、ツガル二人による激しいダンスだ。限定版の青い娘もいたぞ。 そしてその横で、常設展示として新機種の紹介をしていた二人が……! 『あ、マイスター!こっちのエウクランテとイーアネイラは凄いです!』 『……如何ですか、レーシングカーや高級外車を彷彿とさせるこの躯は』 『ふふふ。黒と紅の妖しい魅力、このクールなボディペイント。そして』 『え!?あ、あぁぁ……イーアネイラさん、胸が増量されてますの!?』 『お~っほっほっほっ!そう、限定版らしく更に美しく更に華麗にッ!』 『……ボクらにはマイスターが付いてるから、悔しくなんかないんだよ』 『ぷ、プレッシャーを掛けるな三人とも!しかし、これは誰の企画だ?』 あの黒い限定版の姿は、今でも忘れられぬ。嫉妬の炎が神姫センターで 更に巻き上がるのも、そう遠い未来の物語では無さそうだな……有無。 そう言う訳で、半日使って“現(いまどき)の神姫”を探ってきたのだ。 決して入念に見たという訳ではないのだが、アンテナ感度は実にいい。 今後の創作活動にも、意欲が益々かき立てられるという物だ!まずは、 秋冬モデルの“Electro Lolita”を作り上げる所から始めるか、有無! 「実にいい収穫だった。お前達も、存分に見聞きして感じただろう?」 「はいですの♪マイスターの創作意欲がある内に、お手伝いしますの」 「まあ待て。風呂あがりでバッテリーが切れかけているだろう、皆?」 「あ……そう言えば。でもマイスター、お店は手伝わなくても……?」 「何、疲れていても半日位なら一人でこなせる。デザインもするしな」 「……そう言う事なら、ボクらは十分“お昼寝”させてもらうんだよ」 ──────現(いまどき)の神姫は、未来に向けて何処へ行くのかな? メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/421.html
前へ 先頭ページへ 次へ 参加手続および第一次作戦会議 2036年*月*日1144時 ホビーショップエルゴ二階 入り口をくぐったときから妙な熱気が漂っているとマスター達は感じていたが、二階への階段を上がりきらないうちにその熱気の発生源を見つけて、思わず気圧されそうになった。 エルゴの二階はもともと武装神姫バトルスペース専門で、仕切りなどなく全体がひとつの空間である。イベント当日の今日は本来の筺体は脇にどけられ、一方の壁には二十台の特設コンソールルームが並び、さらにその上の壁にはギャラリーのための巨大なペーパーディスプレイが張られている。ゆうべほとんど徹夜でマスターたちが設営したものだから、コンソールルームの手前は広い空間があるはずだった。 その空間を、人が占めていた。数百人のギャラリーが、ほとんどすし詰めになっているのである。もちろんちゃんと椅子も用意してはいたのだが、まったく足らず、半分以上が立ち見であった。 純粋に史上初の大規模バーチャルバトルを楽しみに来た者、他企業の偵察としてきているようなピチッとしたスーツを着込んだ者、抽選にもれたため参加者に託して応援しに来た者、様々であるが、たぶん神姫のことをまったく知らない人々もいるだろう。これほどまでに話題性のあるイベントなのだとあらためて知って、マスターとケンは心が躍った。 「これは、凄いな」 「で、オレたちゃどこ行きゃアいいんだ?」 ケンがきょろきょろと見回す。なにしろすし詰めであるから道が無いのである。 と、彼らから見て一番奥、つまりもっとも窓側に近いところで声が上がった。 『大会参加者は窓側の集合場所に集まってください』 エルゴ店長、夏彦の声であった。 二人はそれぞれ所定の場所(コートの胸ポケットとニット帽の中)にいる自分の神姫を振り落とされたり押しつぶされたりされないよう気をつけつつ群集をかき分けかき分け、そちらへ向かった。階段が店舗の一番奥にあることを少し呪った。ケンの風体におののいて自ら道をあける人が多かったことに、マスターは少し複雑な気持ちになる。 集合場所はギャラリー席とは分割されていて余裕があった。もう参加者全員が集まっていた。マスターとケンを入れてちょうど二十人である。 「やあ、すまない。大変なギャラリーだな」 「こんなに集まるなんて思ってもみませんでしたよ。兎羽子さんと澟奈さんが列整理に行ってくれたんですけど、行ったっきり戻ってきません」 「大丈夫なのか」 「ご心配なく。ああ見えて頑丈ですから」 「頑丈?」 妙な形容をするなとマスターは思った。 「あ、いや、何でもないです。さて、時間も押してますし、最終登録してルームに行きましょう」 最終登録は本人確認と神姫の装備確認である。装備確認はあらかじめ郵送されてあるエントリーシートに構成を書き込んでおき、ショップのイベント管理担当(多くはそのショップの店長が行う)に渡すのである。その後、コンソールにて最終審査に入る。ここで弾かれればもちろん参加不可能であるが、イベント主催側にも事前に予定装備を電信し許可されてあるから弾かれることはまず無い。 イベントの癖にずいぶん参加手続きが面倒だなと思う読者もいるだろうが、しかし実際にランクポイントや褒賞パーツが授与されるのであればその扱いは通常のオフィシャルバトルと同等なのである。 マスターはこの時になっても、参加資格にあった「一部自由」がどこまで自由なのか気になっていた。そもそもほとんどオフィシャルバトルに参加していないどころか裏バトルの常連であるケンが参加できたというのが、マスターをいっそう混乱させた。 「ケン」 「あ?」 「お前、シエンにどんな装備をさせたんだ?」 「そいつぁ・・・・・・」 少し考えるふりをして、ケンはにやりと笑った。口元のピアスがきらりと反射した。 「見てのお楽しみだ」 そう言い残して最終登録に向かって行ってしまった。 「あなたが公式武装主義者(ノーマリズマー)ね」 年季の入った声をかけられ、マスターは振り返った。 小柄でスレンダーな老婦人が立っていた。 銀色の長い髪を後ろで結んだその顔は、「苦労して勝ち取った」であろう皺が刻まれている。パリッとしたワイシャツの上に黒いベストを着ている。下はスカートではなく、フォーマルパンツである。豪奢さをひけらかさず、きつく内に秘めたまさしく老練な人物が感ぜられた。どこか大きなカジノの名ディーラーといった雰囲気だった。 適度に化粧の施された顔の、瞳の色は青い。日本人ではない。 「あなたは?」 めったに言われることの無いほど知名度の低いその名前を呼ばれて、マスターはややうろたえた。 「ごめんなさい。私はバセット・スキルト。ファーストランカーをやらせてもらってるわ。こっちは・・・・・・」 と言って胸元から神姫を取り出した。優雅さのにじみ出る仕草だった。 「はじめまして、忍者型MMSフブキの『シヅ』です」 バセットの手のひらで、シヅと名乗ったその神姫は深々とお辞儀をした。マスターは慌ててポケットからマイティを引っ張り出して挨拶させた。首根っこを掴まれたマイティは金色のボブヘアーを振って不機嫌そうにしながらも、三つ指ぞろえでこうべをたれるシヅを前にして慇懃に応じた。普段そんな礼儀正しいことことなどやっていないから、マイティの動きはぎこちなかった。後で礼儀を教えてやらねばいけない。 「この子があのマイティちゃんね。可愛い子だわ」 微笑を浮かべるバセットの後ろで、他の参加者達がなにやらざわざわと沸いていた。どうやらこの老婦人のことを話しているらしかった。それほど有名な人物なのだろうか。一人を除いてファーストランカーのことなどまったく知らないマスターは、少し申し訳ない気持ちになった。 「ファーストランカーの方が、どうして私たちを知ってるんですか?」 マスターが質問しにくくなっているところへ、率直な疑問をマイティはぶつけた。 バセットはいやな顔ひとつせず答えてくれた。 「私たちも、あなた達と同じように公式装備しか使っていないからよ」 これにはマスターが驚嘆した。 ファーストリーグで公式装備を使っている。当たり前のように響くその言葉だが、ファーストリーグを少しでも知っているオーナーならばその意味がどんなに過酷な限定条件であるかすぐに分かる。 あの鶴畑、は極端な例だが、そうでなくても勝つために手段を選ばないのは至極当然としてまかり通っている所である。違法すれすれのあらゆる装備を万全に使いこなすのが実力、もちろん運も実力のうちで、その運を思い通りに操作するのも実力。裏で八百長をやっているのはさすがに鶴畑の次男坊と長女くらいなものだが、それを抜きにしたところで、ただのオーナーが飛び込んでいってまともに戦える世界ではない。 そこで公式装備のみを用いて戦ってゆくというのは、正直「自虐」といっても良いくらいであった。 マスターは質問しにくい空気を無理に切り裂いて、一番訊きたいことを訊いた。 「ミズ・バセット。失礼ですが、ランクは?」 「72位よ」 自慢する風はまったく無かった。ただ事実のみを告げるように言って、事実、そうだった。 ファーストでトップ100位以内に入っていることが告げるのは、彼女のノーマリズムは自虐ではなく、れっきとした実力であるという証であった。 このときマスターの中には、あの片輪の悪魔へのリベンジとは別に、ファーストへ向かう動機がもう一つ生まれた。だが今の彼はまだそれに気が付いていない。 「ほら、あなたの番よ」 バセットに言われて、マスターははっと我に返った。気がどこかに飛んでいた。背中の方で店長が呼んでいた。 「失礼」 あわただしく手続きに向かおうとして、マスターは一度振り返って、 「あなたと共に戦えて光栄です。ミズ・バセット。たとえ敵でも味方でも」 この先仲間になるかどうかは分からない。チーム分けは完全にコンピュータ任せのランダムなのだ。 「ミセス、よ。夫はもう天に召されてしまったけれど」 何の屈託も見せずにバセットは言った。マスターは一瞬どう返してよいか迷ったが、 「頑張りましょうね」 その言葉に深々と礼をした。 手続きを済ませ、割り当てられたコンソールルームへ向かおうとすると、 「あーっ、マイティちゃんなのーっ」 丸っこい声が斜め後ろからぶつかった。 びっくりして振り向くと、そこには見覚えのあるマオチャオと、長いポニーテールの少女。 「ねここちゃん!?」 マイティも目を見張った。が、飛びかかられるところまでは回避できなかったようである。気が付けばすでにマスターの腕の上でマイティはねここに抱きつかれていた。 「また会えたの、感激~っ」 「ちょっと待って落ち着いて。あっ、だめ、そんなとこさすらないで、あっ、揉んじゃだめえぅっ」 本物のネコばりにじゃれ付くものだから、もうマスターの腕の上は喧々である。時折妙につややかな叫びが上がるのは気のせいにしておく。 「風見美砂さんか。君もこの大会に?」 腕の上は完全に放っておいて、マスターはこの猫の飼い主に挨拶した。 「ええ、ねここが『どうしても飛びたい』って言って聞かないものですから。まさか受かっちゃうなんて」 「空対空戦闘の経験は」 「正直、まだちょっと不安なんです。マイティちゃんがいてくれれば心強いんですけれど」 「同じチームになれることを祈っているよ」 「はいっ」 まだごろごろと懐いているねここを引き剥がさせて、マスターは別れた。美砂の肩でハウリンがものすごい形相でこちらを睨みつけていたのはわざと無視した。シエンでもあんな顔はしないな。 彼らが割り当てられたルームは十一番。一番真ん中、ディスプレイの真下である。 ルームは移動式の個室であった。ドアを閉めるとギャラリーのざわざわした喧騒がふっと消えた。耳を澄ませばかすかに聞こえる程度だが、気にはならない。かなりの防音機能である。床は絨毯で、一角に見慣れたバーチャルバトルコンソール一式が置かれ、一時間腰を据えて挑めるようリクライニングシートが設けられている。設営のときから感じていたが、かなり金のかかった設備である。意外に閉塞感が無いと思ったら、天井が透明なアクリル張り。見上げれば巨大なペーパーディスプレイが一面に広がっている。店長の計らいで小型の冷蔵庫まで設置され、その中には清涼飲料水が何本かストックされていた。 ここで七時間半戦うのである。ラウンド中にやられても、次のラウンドには参加できるルールである。もし撃墜されたとしてもその間はただ待っているつもりは無かった。そういう時間こそ有効に使うべきだとマスターは考えた。 だが、肝心のルールの詳細がまだ分からない。負けた後に戦いを観戦できるのかどうかも。まあここで見られなくなっても、見上げればドでかいディスプレイである。情報収集に困ることは無いだろう。 十二時までまだ数分あった。コンソールを起動し、コネクティングポッドにマイティを座らせ、メインボード、サイドボードのそれぞれにあらかじめ申請していた武装を設置してゆく。サイドボードにはさらにオフィシャルのマークが入った紙箱を入れた。中には何かがぎっしり詰め込まれているようだった。ボードの窓を閉める。 これで時間が来たら即座にアクセスできる。他にやることもなくなったので冷蔵庫を開けようとすると、コンソールのテーブルの上に一枚の白いビニールパックが置いてあるのを見つけた。 手にとって見ると、中にカードが入っているようだった。パックの表面には赤文字で大きく「許可されるまで開封しないでください」との注意書きがある。コンソールの脇には増設されたカードスロットもあった。何か特別なことをするのだろう。考えるのは開けてからで良い。 パックを傍らに置いて、時間を待った。冷蔵庫の中身は全部スポーツドリンクだった。いま季節は冬だが、空調が利いているとはいえルーム内は余計に熱を持つだろう。この選択は賢い。 一口飲んでいるところで時間が来た。マイティを寝かせ、激励の言葉をかけ、ハッチクローズ。 アクセス開始。 ◆ ◆ ◆ BGM Operation(エースコンバット04・オリジナルサウンドトラックより) 1200時 114サーバー・ブリーフィングルーム(VR空間) ブリーフィングルームはまるで宴会場だった。マイティはその騒がしさに圧倒されて、まるでどこか知らない土地に放り出されたような気持ちになった。 神姫スケールに縮小された大部屋だった。くぐもった轟音がひっきりなしに響いてくるので、ここはどこかの航空機の中なのかもしれないとマイティは叫びだしたくなる衝動を抑えて冷静に分析した。ずいぶん凝ったVR構築である。 全ての神姫が素体状態で騒ぎ合っている。カスタムタイプの神姫はひどく目立っていた。が、マイティを含むほとんどの神姫たちは姿かたちだけでは誰が誰だか判別できないから、オンラインゲームよろしく頭の上に名前が浮かんでいる。マイティは不安に耐え切れずに頭上の名前たちを見渡した。まるで自分が人間になったような雰囲気だった。自分のを含むオーナー達の姿が見えないのも不思議な感覚を覚えさせた。 見覚えのある名前は見つけられなかった。いよいよわめき出しそうになるところへ、まさにタイミングよく真後ろから抱きつかれた。 「ぃひゃああーっ!?」 素っ頓狂な叫び声を上げてしまった。水を打ったように喧騒が静まって、周囲の神姫たち全員の視線がマイティに注がれる。二百体以上はいる。マイティという名前のアーンヴァルは一躍みんなの知るところとなった。 「ごろごろ」 後ろから抱きついてきたのはもちろん、ねここである。 「マイティ!?」 集団から抜き出て近づいてきたハウリンは、シエンである。その後ろからはフブキ。シヅであった。 さらに次々と何体かの神姫が集まってくる。なんと同じエルゴ接続の神姫たちであった。彼女らはマイティとシヅそして彼女達のマスターの会話を見てすでに二体を見知っていた。他の二百体弱の神姫がほぼばらばらの場所から集まっている中、奇跡的な確立で、あの場にいた二十体全員が同じチームに割り振られたのである。 マイティを中心にして、彼女らに奇妙な連帯感が湧いた。自然と一つの飛行隊が出来上がった。 エルゴ飛行隊(ERGO Spuadron)の結成である。 間もなくアナウンスが聞こえ、第一次ブリーフィングが開始された。 前へ 先頭ページへ 次へ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2724.html
負けた。これはもう、成す術無しだ。理由も全てわかってる。改善の余地はある。だから、やることも分かってるはずなんだけど、何故だか私は椅子から立ち上がることはおろか、ヘッドギアを外すことすら出来なかった。負けたと言う事実は思いの外私の中に深く突き刺さっているらしい。 その時、ヘッドギアが外された。華凛だ。 「華凛、負けた」 「そうね……」 「…………」 どうやら私は気持ちの切り替えがうまくないらしい。どうしても気分がすぐれない。 「……こんなこともあるよね」 「ま、そうね。神姫バトルなんてのは勝って負けての繰り返しだもの。まさか、一回の敗けで嫌になった?」 「そんなことないよ」 そう、課題も見付かった。だから、この敗けをバネにするだけ。問題は……。 「……ごめん、樹羽」 目の前ですっかり小さくなってしまっているシリアだ。 「気にしないで。こういうのはよくある」 「でも! 私、また樹羽の役に立てなかった! 私がバリアをしっかり張れていれば、まだ戦えたのに!」 軽い嗚咽混じりの吐露。華凛が何か言おうとするが、私はそれを手で止めた。 「シリア、じゃんけんして。出さなかったら負け」 「え……?」 了承を得る間もなく、私は握り拳を振る。 「最初はグー、じゃんけん、ぽん」 慌てて出したシリアはグー。対するこちらは指が二本のチョキ。私の負け。 「これが、どうしたの?」 シリアが怪訝そうに訪ねる。 「さっきのも、これと同じ。相手がパーを出すのか、グーを出すのか、チョキを出すのかわからない。出さなかったら負けだから、こっちは何かを出す。あの時、私たちはパーを出していた、相手がチョキだったから負けた。それだけ」 つまり、勝負は時の運と言うわけだ。元々あの状態にまで持っていかれたら負けも同然なのだが。 「それに、私の動きに合わせてアイオロスを動かしてくれた。十分役立ってる」 「そっか、そうだよね。ごめん、一番基本的なこと見失ってた」 シリアの顔が明るくなる。すっかり吹っ切れたようだ。 「華凛」 「ん、何?」 私は立ち上がった。もう体の重みは取れている。 「これから柏木さんの所に行くけど、一緒に行く?」 「そうねぇ、特に他にやること無いから行くわ」 「うん」 私はシリアをポーチに入れ、ゲームセンターを後にした。 目指すは柏木さんのホビーショップだ。 相変わらず客足のない扉を開ける。この扉は一日に何回開けられているのだろうか。 「いらっしゃいませ! あ、樹羽さん。こんにちは!」 カウンターの所で出迎えてくれたのは、いつもの眼鏡姿ではなくその神姫、エリーゼだった。 「あんれ、仁さんは?」 「店長はお得意様の所に行ってますよ。唯一の稼ぎ口ですからねぇ、時間もかかるってもんですよ」 その間、エリーゼが店番をしていると言うわけらしい。彼女は携帯をペタペタと操作している。入荷状況云々は大体彼女が管理しているんだとか。 「稼ぎ口は一つじゃない」 「ほえ? もしかしてお買い物ですか!?」 「ん」 私が頷くと、エリーゼは両手をあげてくるくると踊り始めた。 「うおぉぉっ、マジですか!? 本気と書いてマジですか!? ここで『もちろん嘘☆』なんて言われたら何にも信じられなくなりますよ!?」 「大丈夫、購入」 うおっしゃぁぁぁっ! やりました店長! 顔見知りのお客様とは言えついに商品が売れますよぉぉっ!! というエリーゼの魂の叫びを聞きながら、私は武装の棚を眺めた。この商品棚は大剣や小剣、槍など大まかにカテゴライズされている。だからどんな物が欲しいのかハッキリしていればピンポイントに探せるのだ。 私がまず向かったのは、ライトガンの中の短機関銃の棚だ。今回の敗因の一つである“実弾武装の未装備”。これをまずどうにかする。 たくさん並べられた商品の中で、取り回し易く段数が多い物。やっぱり沢山ありすぎてよくわからない。神姫カードを確認してみる。sptは軽く貯まっていて武装を買うには十分だった。 (出来るだけ使いやすいやつがいいんだけど……) どれもこれも似たような物ばかりでどれを選んでいいのかさっぱりわからない。 「短機関銃のオススメはこれ」 その時、華凛が一つの武装を手にとる。それはどの神姫の純正装備でもない無名の銃だった。一応メーカーはエウクランテやイーアネイラと同じマジックマーケット。 「弾数もお手頃、ちょっと大きいけど、そんなブレなくて結構使いやすいよ」 「使いやすい?」 華凛はハッとして慌てて手をぶんぶんと振った。 「そ、そう! 使いやすいって聞いたの! 使ってる人少ないけど割りとわかる人にはわかる武器ってわけ!」 「ふーん……」 手に取ってみる。確かに神姫には少し大きいかもしれない。だがそれも、この間楓さんが使っていたアサルトライフルより僅かに大きいぐらいだ。これで短機関銃というのだから安定制は抜群だろう。 色は白とメタリックバイオレットと黄色、ワンポイントで赤が入っている。 短機関銃はこれでいいだろう。あともう一つの課題である“圧倒的パワー不足”を解消出来る近接武器を探さなければならない。 エウロスは確かに強い。長さも小剣並にあるし、その形状から突いた時の威力は最高クラスだと思う。 だがしかし片手で一本しか装備できないと言う欠点がある。よって鍔競り合いに発展したり、切り合いになった際にパワー負けしてしまう。両手に装備出来るとは言え、どうあっても攻めがパターン化しやすいと言うのがある。 「シリアはどんなのがいいと思う?」 「そうだなぁ、槍……とか?」 私は円錐型の馬上槍を思い浮かべた。やることがエウロスより単調になる気がする。パワーがあるのは事実だけど。 だがヒントはもらった。槍は不味いが、これならいけるかもしれない。 私は一つの武装を手にとった。 「薙刀?」 これまた無名の薙刀。長さは13、4cmぐらいで刃が3cm程あり、さらに1.5cmほどプレート状になっている。後の部分は全て柄だが、最後の部分だけ刃と同じ向きに小さなピックのようなものが付いている。これのメーカーはよくわからない所だった。華凛曰くすごくマイナーだそうだ。 「シリア、どう?」 「いいんじゃないかな? 薙刀っていろんな使い方が出来るし」 と言うわけで購入確定。私はその二つを持ってカウンターへ行った。 そこでは既にエリーゼが準備万端と言った面持ちで待っていた。 「この二つ」 「はいはい、えっと番号はっと……」 携帯をペチペチと叩き、整理番号のような数字を入力していく。 「じゃあ、神姫カードをここに入れて下さい!」 指差す先にあったのは、カードリーダーのような装置だった。そこに神姫カードを通す。ピピッ、と言う短い音が鳴った。 「これで購入完了です! ついでに装備しておきましたから! またの御利用お待ちしておりますね!」 頼んでもいないのに装備までしてくれたらしい。願ってもないことだ。 神姫の武装はデータ管理である。だからフィギュアはあくまでオマケみたいな物らしい。 私はその足で練習用の筐体に向かった。筐体に神姫カードを入れてスタートボタンを押す。さすがに新しい武装をぶっつけ本番と言うわけにはいかない。 「華凛、私は練習してるけど華凛はどうする?」 「んー、練習の様子見たり武装見たり、まぁ適当に時間潰しておくわ」 その答えを聞いて安心した。これで心おきなく練習出来る。 「シリア、行くよ」 「うん。ちゃんと使いこなせるようになっておかなきゃね!」 シリアが筐体の中に入り込み、私も筐体の中にライドした。 樹羽がライドした事を確認して、あたしは一息ついた。よかった、ちゃんと良い方向に向かっている。 あたしは無意識の内にカレンダーを見ていた。今日は28日。もうすぐ7月が終わる。これなら完璧とは言わないものの、上出来クラスではあるだろう。 筐体の中の様子はパソコンの画面に映し出されている。画面内の樹羽は、短機関銃の反動が予想以上で慌てていたり、薙刀がリアパーツに当たったりしたりしていた。樹羽は割りと、と言うか結構器用な子だ。たぶん明日ぐらいにはマスターしているだろう。 時間に待ったは効かない。けれど速まりもしない。だから一定の速度で進むこの世界であがくしか、私たちには出来ないのかもしれないな、と思いながら、私は画面を見続けた。 第八話の2へ 第九話の1へ トップへ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2649.html
「右から敵の攻撃が来てる。その場から上昇して!」 『了解です!』 今はバトルの最中。ステージは森林。 始まった直前、素早い動きでハウリン型の相手はどこかに行った。移動し木に隠れながらの戦法。 多分であろうハウリン型武装の「蓬莱壱式」をバンバン撃ってきている。 それでも間を縫ってきて、こちらを狙ってきても結局木に当たる。隠れるための木が壊れることなどあまり気にしていないみたいだ。 これ以上地上にいたら、いつか爆発に巻き込まれる。そのため、シオンを一旦空中に飛ばせてグライディング。 浮遊させておいて戦局を変えられるか考えてみる。 「どこかにいるんだ。シオンはわかるか?」 『センサーに反応はあるんですけど、移動もしていますし、こう木が多くては……』 「うーん、どこに……待って、後方右斜め下からも砲弾! 回避して!」 『え? きゃっ!』 僕が声を発してなかったら危なかった。 空中のまま瞬時に身を屈めたシオン。 危機一髪、砲弾は後方に加速をつけながら飛んでいった。 『危なかったです。でも、このままでは……』 「いや……移動しているみたいだけど、今撃った場所から次の移動場所は大体予測がつくよ」 『え? どこに?』 シオンは僕の言ったことに驚愕して周りを確認しようとするが、 「しっ。……そのまま、動かないで聞いて」 『は、はい……』 シオンは今空中に飛んでいる。 それなら、こちらよりも上に飛ばない限り、円すい状の頂点にいるシオンに対して相手は地上面360度のどこかの位置からしか砲弾は撃てない。 なのに“後ろ”右斜めからだった。 相手は姿が見えないのにも関わらず後ろから撃ってきた。 (おそらく、シオンの前にいることを相手は用心しているんだ) 思えば地上にいた時も相手は前からは砲弾を撃ってきてない。 左か右、そして後ろだった。 素早い移動で木々に隠れて、視界外から攻撃。 それが相手の戦法なんだ。隠れているのになお視界に入らせない戦い方。 だけど今回の森林ステージ、それが仇になっている。 位置を考えるなら視界に入らない後方180度のどこか。すでに真下の方はもう何本も木が倒れているから、 「それだと……次に隠れるなら木々の多い左方面だ! バリスティックブレイズのまま、そこを重点的に掃射!」 『え、はい! では、いきます!』 すっかりバトルに慣れているようにシオンは流れる動きで身構えて反転。 そこから、左下に向けてリアのバレルに装填されている弾をすべて使って弾幕を張る。 弾の雨が木を次々となぎ倒していると、 『――うわぁっ!』 はたして――敵はそこにいた。 ハウリン型の相手は木の崩れていた場所にたまらず飛び出してきた。 それをシオンは待っていた。 『これでトドメです!! たぁー!』 シオンは敵が見えた瞬間、その場そこから電光石火。 勢いをつけて相手の眼前にたどり着くとぺネトレートクロー・烈を相手の鳩尾におもいっきり叩きこんだ。 『ク……ハッ……!』 顔を苦悶に満ちらせ空気を口から出して、相手は姿をデータ状にして消えていった。 完全に消えた後、筐体の機械音声から試合のジャッジが聞こえてきた。 『WINNER シオン』 ―――― 「やりました! 螢斗さん」 「うん、いいバトルだったよ」 初めて勝てた日から数日。といっても3日ぐらい。 学校が終わってから、ゲームセンターに通うことが習慣になりつつある。 バイトがない日は学校にシオンを連れてくることも当然になり、その足でゲームセンターで神姫バトルをすることが多くなった。淳平とミスズも来れる時は一緒に来るけど、今日はあっちがバイトなのでいない。 勝てたあの日から、シオンはちゃんとした武装神姫同様、バトルができるようになっていった。 自信がついたのもあるけど、あれから人間でいう憑き物が落ちたみたいに勝負で勝てるようになってきていた。 武装神姫にとって普通のことが出来なかったシオンがまともに勝てるようになった。それが嬉しい。 相手によっては負けることもあるけど何戦もしていれば勝つこともある。なにもできず負ける時のあの頃より大きな進歩だ。 「相手の戦術に気づいて、即座に対応できるように指揮してくれる。さすがです、螢斗さん」 「いや、たまたまだよ。……シオンは戦うのに集中してるんだから、僕が冷静に戦局を見ないとね」 そういう風に真っ直ぐに称賛してくれると、こっちはものすごく照れるのだけど。 「いえ、こういうのは実際に見ていると、どうすればいいかわからないことが多いって凛奈さんが――……あ、いえ何でも……ないです」 シオンは喜び勇んでた姿をしゅんとさせた。 またそうやって、前の逃げ出してしまった記憶から、宮本さんのことを思い出して委縮する。 戦えるようになってきたんだ。どうして前いた時に出来るようにならなかったんだろう、とか思っているのかな。 僕も大概真面目だと思うが、シオンは僕より考え込んじゃう質だから気にしちゃうみたい。 ちょっと嫉妬しちゃうな。 今はもう僕がマスターなんだから……。 でも、僕はそういうのはおくびにも出さず、シオンの頭を指で撫でる。 「別にいいよ。宮本さんの所にいた時は名前は違うけど、前も今もここにいるのも本当のシオンなんだから。……思い出すのも仕方ないって」 「螢斗さん……」 「ほら、そんな顔しない」 「……はい。そうですね」 花が咲いたような笑顔。 うん、いい顔に戻ったみたいだ。 よかった。これが見られるなら、感情を押し隠す価値があるよね。 「あ、そういえばさ……」 場の空気が戻ったのを機に、シオンがバトルしてる時に疑問に思うことがあったのを思い出した。 「? なんでしょうか?」 「それって、なんでぺネトレートクロー・“烈”なんだろうね。普通のと大差ない気がするんだけどな」 MMSショップ『ブラックスミス』の店長さんから貰ったぺネトレート・烈が気になった。 バトルの時シオンは普通に使っているみたいだけど、公式のぺネトレートとの違いがわからないんだよな。オリジナルの武装なら市販とは違うような特筆すべき点があると思うのだけど。 「えっと……初めて勝ったあの時、以前ムルメルティアの方と戦った時もなにかを感じた気がするんです。これにはなにかがありそうなんですけど、今のところ掴めそうで掴めない。そんな感じに曖昧なんです」 「うーん、そうか。まあ、あの店長さんだからなあ」 ゲームのシナリオの展開っぽく、危ない状況とか一発逆転する瞬間とかに新たな力が覚醒するとか、そんな展開にさせたいのだろうか? 僕は極力そんな状況に陥ってほしくはないんだけど。 「満足に使えていないのなら、私がまだ力不足なのでしょうか」 シオンはぺネトレート・烈の持ち手を握り、眺めながらそう言う。 「勝てるようになってきたんだからさ、神姫バトルをしていけばいつか、いや、近いうちに使いこなせるかもしれないよ。そういうオリジナルの武装とかは元のデータがないから。使うのに慣れていけば、本当のぺネトレートクロー・烈が見れる……かも知れないね」 僕は武装神姫の知識を総動員して考察し説明してみた。 武装神姫とかは射撃方法や戦闘技術、その他もろもろの技術とかは基本データで埋めているらしい。だから、武装神姫はバトルでもそういう武器・銃器がスムーズに使いこなせるみたい。 公式の武装なら基本データがあるだろうけど、こういうオリジナル武装ならデータが一切ないからまだ使いこなせていない。 そんな感じなのかな……。 そういうのに専門してないから僕も曖昧だ。 とりあえず僕もシオンの持つぺネトレートクロー・烈を眺めてみる。 やはり市販のと少し違う。 公式のぺネトレートクローはナックル系の武器に分類するのだが、殴る部分が少し鋭角ではある。そこは同じ。 だが、コレはそこに少し違う点があった。 (見づらいけど、ちょっと隙間が空いているな) 神姫サイズだったら、一ミリ以下程度のちょっとした隙間。 深くじっと見ないと気がつかないぐらいの空間。 そこに秘密があるのかもしれない。 だが悲しいかな。これ以上はわからない。 店長さんに聞きに行けばいいのだろうけど、聞いても使い方を教えてくれない気がする。 『その時が来たらわかるぜ!!』 とか多分そんな風に大きな声で言う気がする。 初めて会ってから間もないけど、あの店長さんゲームが好きらしいから、新たな力が目覚めるとかそういうカッコイイ展開が好きそうだ。 と僕が勝手に考えた。 結局このあと三戦ぐらいしても、ぺネトレートクロー・烈の正しい使い方はよくわからなかった。 でも、戦績は二勝一敗と前と比べて重畳だった。 「今日はもう帰ろうかな」 「そうですね」 対戦相手の人と挨拶を交わしてから、もう家に帰ろうと思ってゲームセンターを出た時、 「こんばんわ、長倉君……と、シオン」 ――前の通りに例のあの人がいた。 宮本凛奈さん。 フード付きの長袖パーカーにジーパン姿。 そして、前のシオンのオーナー。 「こんばんわ、宮本さん」 「え、凛奈さん…………ですか」 僕の胸ポケットにいるシオンがひどく驚き戸惑っている。 それはそうだ。目の前に逃げ出してしまった、前の持ち主がいるんだから。 「シオンよね。初めまして」 「は、はい。初めまして……」 「……初めてじゃないですよね? 元々のオーナーなんですから」 「シオンとしては……ね。今はもう“初対面”よ」 随分と他人行儀だ。 もう少し前オーナーとしての気位があってもいいのだと思うけど。 自分のじゃなかったら関係ないのか。 「どうしてここにいるんですか?」 何となく、シオンの肩に指を置いた。 「伊野坂君がシオンがバトルで勝てるようになった、てメールが来てね。それでキミたちがいると思って。ゲーセンから出てきて、シオンが落ち込んでいないという事は本当に勝てるようになったのね。……おめでとう」 こういう時だけそんな行動力を発揮するなよ。まだ後少し実力をつけてから話そうと思ったのに、淳平め~。 宮本さんはそう言って拍手してくれる。笑顔で心から祝福してるとは思う。 宮本さんは。 「…………」 宮本さんの肩には神姫がいる。悪魔型の神姫。目を隠しているストラーフがバイザー越しに黙ってこちらをじっと見ている。 「お姉ちゃん……」 シオンが絞り出すように名を呼ぶ。 宮本さんよりイスカが問題なんだよな。シオンにとっては。 「……キサマ、いなくなったと思ったら、そこの少年の物になったのか」 宮本さんが話していた通り、声は小さいがそれでもよく通ってくる。 不機嫌そうなオーラが出て、それでいて言葉にもトゲがあるみたいだ。お姉さんだったんだから会えた嬉しさとかはないのだろうか。 「……買われた恩も忘れて、別の人間のところにいくとは武装神姫の風上にもおけないな」 「イスカ、ちょっと言い過ぎよ。こちらも悪かったのだし」 嘲るように言う自分の神姫を宮本さんは止めようとするが、イスカは止まらない。 「……その上バトルできなかったと思えば、できるようになっている。……なんだ、私たちといた時は偽っていたのか? そんなに私たちといるのが辛かったのか?」 「ち、違います。できなかったのは本当で――」 お姉さんに散々言われ、シオンは弁明しようとする。 だが、シオンは押し止まった。イスカから出てきた言葉を聞いて。 「……そこの少年に思考プログラム自体をいじられでもしたか?」 イスカがそれを言った瞬間場の空気が止まった。 止まった原因の発生源はシオンの周りから。 「お姉ちゃんでも螢斗さんを悪く言うのは許しません」 また僕の事でシオンのスイッチが入った。 激怒しているぞという空気が間に充満してきている。 「……ほう」 それを聞いて、イスカはなぜか嬉しそうに声を若干弾ませた。 「ま、まあまあ、ここはいったんどちらも引いて! ね!」 「は、はい」 「……ふん」 ダメだ。 僕がこの空気に耐えきれなくなった。 目の前で一触即発なんて身体にも精神的に僕には厳しすぎる。 咄嗟にオーバーリアクションで二人の神姫の間に入ってしまった。 ……シオンは手で隠しただけだけど。 「宮本さん」 「あ、うん。何かしら?」 場の空気がきつくて息がしづらかったのか、宮本さんも少しホッとしている。 「まだ、日本は離れませんよね?」 「そうね。日にちはまだあるわね」 「そうですか。今度、バトルしませんか? イスカとシオンで」 「え!? 螢斗さん!」 シオンの焦るような声が聞こえたが、もう遅い。 「そうね、いいわよ。今度の休みの日にここでやってみましょうか」 「じゃあ、今度で。詳しい日時はメールとかで……それじゃさよなら!」 「え? ちょっと待っ……」 宮本さんの制止の発言も気にせず、僕はその場から急いで立ち去るように後ろに全力で走った。 実力不足な気がするけど約束はもう決まった。決めたんだ。 後には引き返せなくなった。 ……だけどこれでいい。 「きゃっ! ああの、螢斗さん?」 「ほほ本気ですか!」 「本気!」 突然走りだしたからシオンの声が震えて聞こえる。 走ってる振動から、ただ単にシオンが入ってるポケットが揺れてるだけだ。 ああいうのは勢いで決めないと、後々ぐずっちゃうから強引なのがちょうど良いのだ。 「螢斗さん……」 不安そうな声が聞こえるが心配しないでくれ。勝てるようになってきたんだ。大丈夫。 これで、シオンが起動してから今までの事を清算する準備ができた。 後はイスカとのバトルで勝つことができれば、これで晴れてシオンは僕の武装神姫なんだ。 ――でも、突っ走りすぎなのかな僕は。 前へ 次へ