約 5,047,871 件
https://w.atwiki.jp/busousinki/pages/17.html
ここは、ゲーム内で入手可能な武装の神姫別一覧です。 アーンヴァル 武装名 攻撃力 防御力 コスト 種類 M4ライトセーバー[プロト] 160 20 5 近接 アルヴォPDW9[プロト] 160 20 5 射撃 アルヴォLP4[プロト] 160 20 6 射撃 LC3レーザーR[プロト] 160 20 6 砲撃 RG8レールガン[プロト] 200 20 7 砲撃 M4ライトセーバー 300 30 9 近接 LC3レーザーR[RP] 560 60 15 砲撃 ストラーフ 武装名 攻撃力 防御力 コスト 種類 アングルブレード[プロト] 130 10 5 近接 ヴズルイフ[プロト] 120 10 6 射撃 ヴズルイフ 240 30 13 射撃 シュラムRグレネード 160 20 13 砲撃 ヴズルイフ[SP] 850 90 27 射撃 サイフォス 武装名 攻撃力 防御力 コスト 種類 武装名 攻撃力 防御力 コスト 種類 ベッグ[プロト] 180 20 6 射撃 コルヌ 330 40 10 近接 ベッグ 330 40 10 射撃 ベック[RP] 730 80 20 射撃 紅緒 武装名 攻撃力 防御力 コスト 種類 為虎添翼[プロト] 140 20 7 近接 気炎万丈[プロト] 170 20 6 砲撃 為虎添翼 260 30 12 近接 気炎万丈 330 40 11 砲撃 イーアネイラ 武装名 攻撃力 防御力 コスト 種類 トリアイナ[プロト] 120 20 5 近接 NPトリトン[プロト] 150 20 5 射撃 NPプロテウス[プロト] 170 10 5 射撃 サーペント[プロト] 180 40 5 砲撃 トリアイナ 240 30 10 近接 NPトリトン 260 30 9 射撃 NPプロテウス 310 30 11 射撃 サーペント 400 50 12 砲撃 NPトリトン[RP] 620 70 20 射撃 エウクランテ 武装名 攻撃力 防御力 コスト 種類 エウロス[プロト] 150 20 5 近接 ボレアス[プロト] 180 20 5 射撃 テンペスト[プロト] 130 10 5 砲撃 エウロス 280 30 11 近接 ボレアス 370 40 11 射撃 テンペスト 260 30 12 射撃 ボレアス[RP] 680 70 15 射撃 テンペスト[RP] 520 60 18 砲撃 ハウリン 武装名 攻撃力 防御力 コスト 種類 十手[プロト] 120 10 5 近接 手甲・拳狼[プロト] 180 20 4 近接 棘輪[プロト] 120 10 5 射撃 吠莱壱式[プロト] 110 10 5 砲撃 十手 440 50 10 近接 棘輪 440 50 10 射撃 マオチャオ 武装名 攻撃力 防御力 コスト 種類 裂拳甲[プロト] 170 20 4 近接 研爪[プロト] 210 20 5 近接 裂拳甲 350 40 12 近接 アーンヴァルMk2 武装名 攻撃力 防御力 コスト 種類 LS9Lソード[FA] 310 80 14 近接 LC7レーザーC[FA] 440 120 14 砲撃 LS9Lソード[FA+] 460 120 20 近接 ストラーフMk2 武装名 攻撃力 防御力 コスト 種類 ジーラヴズルイフ[FA] 240 60 13 射撃 ジーラヴズルイフ[FA+] 350 90 18 射撃 フブキ 武装名 攻撃力 防御力 コスト 種類 白詰草 310 80 10 射撃 ミズキ 武装名 攻撃力 防御力 コスト 種類 金の白詰草 250 60 11 射撃
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/520.html
前へ 先頭ページへ 次へ ~三十分経過 ブルーチーム所属の二百数人のオーナーで、いわゆる「航空支援」に値するカードはなんと一枚しかなかった。その効果も次のようなものだった。 《効果発動時の戦況に合わせた航空機を一枚につき一機召喚。効果発動までにディレイ五分。航空機は自由行動し、撃墜されるか燃料が尽きて墜落するまで稼動し続ける》 初期段階にできるだけ制空ポイントを稼ぎ引き離しておこうと、レッドチームが豪勢に四十枚も使用した航空支援カード。それに比べてうちのカードはなんと貧相な効果か。コンソールのディスプレイに表示されたこの説明文を読んだブルーチームのオーナーたちは、一様に不満を抱いた。 が、そのただ一機の援軍が登場した途端、乱戦でぎりぎり拮抗していた戦況は、スイッチをパチリと切り替えるようにブルー側の優勢に激変した。 「効果発動時の戦況」にあわせた援軍がやってきたのだ。 現れた航空機はAWACS、早期警戒管制機といった。胴体上部にゆっくりと回転するレーダードームを装備した、E-3セントリー。コールサインは「スカイアイ」。 『どこからともなくワイルドカードが現れて、手札がありえねえファイブカードになりやがった』 この一連の流れを評して、シエンのオーナー、ケンは言った。 1245時 諸島上空(VR空間) 《こちらがフィルタリングしたコーヒーを全員にふるまう。戦闘管制システムの空きを二十だけ作ってくれ》 スカイアイの言葉に応じて、ブルーチームの全員がそうする。 瞬時にデータリンクが施される。 それは意識が鮮明になり、チームの全員とより密接に繋がりあう感覚だった。神姫の誰もが感じたことのあるご存知の感覚。そう、クレイドルからネットワークに直接接続したときのようなセンセーション。 マイティのHUDにも変化が現れた。というよりは、マイティの感覚に直にHUDが取り込まれたようだった。 いちいち目視で確認しなくても、どれが敵でどれが味方か分かるようになったのだ。 肩の荷がすうっと降ろされたような気がした。いちいち注意して撃つ必要がなくなったのだ。敵だと感じたらそのまま撃てばよい。 チームの他のみんなも同じように感じているのだろう。機動に迷いがなくなっている。 おっと、よそ見をしている場合じゃない。 マイティは飛ぶ。先ほどよりものびのびと。 ゆるやかにバレルロールしつつ高度をかせぐ。八千フィートでぴたりと真横にロールし、数秒前から目星をつけていた相手の後方にぴたりとつける。 以前のマイティのような、リアウイングAAU7にありったけの推進装備を取り付けたアーンヴァルだった。 その装備の長所も欠点も、良く知っていた。莫大な推進力を持つ反面、運動性能が犠牲になるのだ。レッドチームの援軍、MiG-31Dのように。 引き離される前に勝負をつける。 マグネティックランチャーを高電圧精密射撃モードに。 三秒弱のチャージの間に後方から被ロックオン警告。 後ろを見もせずミサイルの一本をガランと落とす。弾頭がちょうど後方を向いた瞬間に点火。スティレットミサイルはまっすぐ追跡者に飛来し、真正面から命中。頭部を吹き飛ばされ、爆発のエフェクトとともにポリゴンの塵となって消えた。 チャージ完了。このときすでに着弾誤差も計算済み。弾切れの心配はないからといって無駄弾は出さない。 ペレットパージ。一発だけ。青白いスパークを引いて高速の合金ペレットがアーンヴァルに吸い込まれる。 主翼の片方を撃ち抜き、そのままショックウェーヴで引きちぎる。 片翼で飛べる神姫は今のところいない。いまだに数え切れない改修を経て現役のF-15戦闘機を研究すべきだろうか。きりもみしながらあわれ墜落してゆく敵を尻目にマイティは思った。 《なかなかやるじゃない、ノーマリズマー》 そう通信してきたのはアームズフライトリーダー、セカンドの強豪、スノーボウだった。 彼女の翼の配置こそF-15に酷似していた。リアウイングAAU7をそのまま背負い、ツガルのホーリーブースターブーツを履いているが、つま先を排除して、水平尾翼、垂直尾翼を付けている。垂直尾翼がかかと側でなくつま先側に伸びていることを除けば、バランス的にはF-15そのものだった。きっと推進器関係も強化しているに違いない。スティレット短距離ミサイル四発、カッツバルゲル長距離ミサイル二発を懸架し、加えて強化ジェネレータを増設しているLC3レーザーライフルを持ちながら出力重量比が一を超えるように。出力重量比が一を超えると、翼の揚力に頼らず推進器の推力だけで飛べるのだ。 マイティでさえ出力重量比は一未満である。スノーボウがF-15ならば、マイティは欧州のユーロファイターかラファールのような、デルタ翼の戦闘機バランスだった。ランディングギアに直付けしたAAU7の主翼がもろにデルタ翼を形成している。デルタ翼はコンパクトにまとめられる反面、低速時の運動性や安定性に欠けるからおのずと高速戦闘機になる。 が、そのままでは今撃墜したアーンヴァル、以前のマイティの装備のダウングレードになってしまう。 あの装備の欠点は、推進器が多すぎてウィークポイントの塊となり、さらに構成としてもピーキーなことである。要するに、どれか一つでも損傷したり不調を起こしたりすればたちまちバランスを崩してしまうのだ。 復帰しようとして不調な推進器と対になる正常な推進器をどんどん脱落させていってしまうと、結果デフォルトなアーンヴァル装備と行き着くところはほとんど変わらない。 それでは意味が無い。ありったけの推進器を付けるというやり方は分かりやすく、確かに性能は向上するが、戦闘に際してアーンヴァルが元来持っている問題は少しも解決されていない。それどころか悪化しているともとれる。ただ追加するだけではだめなのだ。 飛行型武装神姫は戦闘機ではない。 空飛ぶ神姫が誰でもぶつかる壁は、戦闘機というまさに飛ぶために形作られた先輩機械に対する固定観念なのだ。 誰もが戦闘機を目指そうとするがゆえに、戦闘機ではない壁に阻まれ、伸び悩んでしまう。戦闘機ではないのだから当たり前である。武装神姫は空を飛べても戦闘機そのものには絶対になれない。 自分は武装神姫なのだという基本を踏まえつつ、戦闘機の長所を踏襲し、武装神姫ならではの飛行に昇華する。これができれば飛行型神姫の実力は一気に跳ね上がる。 余談だが、「戦闘機」の部分を「鳥」と読み替えてもよい。白き翼などを愛用する神姫は鳥を目指すがゆえに鳥では無い壁に阻まれ――あとは一緒である。 自分は戦闘機ではない。その意識こそ今のマイティはしっかり持っているが、目指すマニューバーと、それを生む装備構成に関してはほとんど五里霧中な模索の只中だった。 デルタ翼について回る低速時の問題点をカバーするために、マイティは様々な対抗策をこの装備に講じていた。 まず、主翼はリアウイング時と同じく一点付けのため三六〇度回転するようになっている。さらにレインディアアームドユニットの基部を利用し、推進器にもなるマグネティックランチャーと、AAU7のパーツであるバインダーで安定させている。この合計四つからなるスタビライザーの操作は、同じく基部にくっついているシロにゃんに任せている。つまり、安定性の悪い前進翼を持つ戦闘機が空力制御をコンピュータに頼るのと同じことをやっている。サブコンをぷちマスィーンズにさせるというのはいかにも武装神姫らしい。 結果、マイティは前装備の絶大な推進力を失う代わりに、通常の飛行装備ではなしえない運動性能と、ある程度の損傷にも耐えられる幅の広いダメージコントロールを手に入れた。デルタ翼の欠点は納得のいくレベルで解消されている。総合的な戦闘適応力が上がったのである。 「あ、ありがとうございますっ」 飛行タイプの上位に褒められて、マイティは悪い気はしなかった。実力を認められているということなのだから。 《あのシヅが目を付けるのも当然ね》 「あの人もノーマル装備主義だと聞きました」 《ええ。ただ、あなたのように飛行装備特化じゃないわ。彼女はあくまで忍者型が持つあらゆる装備への適応力を生かして戦う。今回の飛行装備もその一環。・・・・・・ねえ、マイティ》 「はい?」 《あなたをシュリークと呼ぶわ。わたしがTACネームを付けてあげる》 「あ、はい、ありがとう。・・・・・・それで、シュリークって」 《ブリーフィングルームでのあなたの悲鳴、面白かったわよ》 はっ、と、マイティは気がついた。 シュリークとは金切り声という意味なのだ。 「えっ、あのっ・・・・・・!」 《今後、どこにいてもあなたのことをシュリークと呼ぶわ。いい? 分かったわね》 そう言い残してスノーボウは離れていった。 これはいわゆる、後輩いびりというやつかしらん? でも悪気は無いように見えたけど・・・・・・。 ビーッ! 「ミサイルアラート! ぼーっとしていちゃだめですよっ」 背中でシロにゃんがわめいた。 「分かってるわよ!」 マイティ、アフターバーナーを焚いて垂直急降下。 切り込む大気が肌にしみる。 ずいぶん高性能なバーチャル構築だこと。 ◆ ◆ ◆ BGM アンテナの森(戦闘妖精雪風 オリジナルサウンドトラック1より) 1258時 十一番コンソールルーム 間もなく三十分が経とうとしていた。 画面の向こうでひっきりなしに展開される諸島上空における乱戦は続いていた。マイティは被弾することも無く、なんとか戦い続けている。AWACSのスカイアイはそこからはるかに離れた洋上を飛んでおり、エルゴ飛行隊のチェストフライト、レッグスフライトをはじめ何体かの支援装備の神姫が直衛についていた。 ブルーチームの優勢は揺らいでいなかった。圧倒的というわけではなかったが、順調に押してきていた。 が、マスターは先ほどから何かが引っかかっていた。嫌な予感がする、と言ったほうがよいのだろうか。 『なあ、これホントに一時間続けんのか?』 単調な展開で痺れを切らした、というよりは、やはり不安そうな声色でケンが言ってきた。 『何か終了条件みたいなモンはねぇのかよ』 「・・・・・・おそらく片方の神姫が全員やられるか何かで戦闘続行が不可能になれば、一時間を待たずに次に行く事はあるかもしれない。だが、このままでは一時間ぶっ通しで戦うことになる」 はっ、とマスターは思い当たって、マイティに通信を開いた。 「マイティ」 『・・・・・・あ、はい?』 「疲れていないか」 『えっ?』 「疲れは無いのか?」 『え、ええと。ちょっと眠いです。ずっと乱戦から変わらないからだと思いますけど』 「・・・・・・そうか」 マスターは額を押さえて考え込んだ。主催側が、一回の戦闘時間を一時間という長期に設定した理由。 通常行われるバトル、いわゆる一対一、多くても二対二のバトルは、どんなに長期になろうと十分ちょっとが限界である。実力が拮抗している、というのもあるが、たいていは時間制限が設定してあるか、お互いに隠れたままで動かない場合戦意喪失とジャッジが見なして警告を発し、それでも動かなければ自動的にノーコンテスト(ドローゲームではない)となるからである。後者は一般にネガティブペナルティと呼ばれている。ネガティブペナルティが適用された試合は、双方のポイントが引かれてしまう。だから隠れたままというのはできないわけだ。隠れながら攻撃するというのなら話は別だが。 一般の試合に比べて、今回のイベントは一戦闘一時間。どう考えても長い。このイベントには様々な実験的意味合いが含まれている、と、マスターは日暮店長から聞いた。参加規約にもそのような旨が記載されていた。 この一時間という長時間戦闘も実験なのだ。 マスターはコンソールを見渡す。マイティのコンディションモニターが目に留まった。 「これは・・・・・・」 いつもは気にならない数値が、今は重要な立場にあった。 まず、陽電子頭脳の熱量が上がっている。ずっと飛びながらひっきりなしに戦っているマイティは、演算を休める時間が取れないのだ。熱を持てば眠くなるのは当然である。つまり脳が疲れているということなのだ。 さらに、もっと分かりやすいものが、燃料だった。 アーンヴァルの推進器には、当たり前だがちゃんと推進剤というものがある。実際のパーツに置けるそれはジェット燃料のように高額なものではなく、水を神姫本体のエネルギー源である電力で分解・再反応させるいわゆる自己生成型水素エンジンである。つまり燃料は水なのである。 この燃料の数値はバーチャルバトルにおいてもきちんと設定されているが、通常のバトルではまったく気にならない。たとえ始めから終わりまで全力でアフターバーナーを吹かそうとも、十分やそこらで空っぽになるなどということはありえないのである。 マイティの推進剤残量は、いまや二十パーセントを切っていた。 さらに、あれだけ用意したはずのサイドボードのミサイルも心もとなくなっていた。 一時間の狙いはまさにこれなんだ。マスターはそう確信した。 「マイティ、空母に帰還しろ、RTBだ」 ◆ ◆ ◆ 1301時 諸島上空(VR空間) 「えっ、マスター?」 いきなり何を言い出すのかという風にマイティはぽかんとした。 『気がつかないのか。燃料が無いんだ。おまけに脳みそに疲労が蓄積している。ミサイルもそろそろやばい。このまま戦っていたら力尽きて戦闘不能になるぞ』 「あわわ、本当だ。マイティ様。戻りましょう。燃料がギリギリです」 確認したシロにゃんも警告する。 「・・・・・・やっと戦いのペースがつかめてきたのに!」 不満を抱きながら乱戦から抜け出し、マイティは南下する。 《シュリーク、ビーキューブの所へ来い》 B3のオーナーが通信をかけてきた。シュリークというあだ名はもう広まってしまっていた。 《修理はできんが、予備弾薬と燃料(水)を持たせてある。前線基地の役職は伊達じゃないぞ》 「ラジャー。向かいます!」 シュリークについては考えなかった。もうどうでもいいやと半分投げてもいた。 《私もビーキューブのところへ戻ります。ご主人様、いいですね?》 『ああ、今のうちに行っとけ』 シエンのクリムゾンヘッドも続いた。多少の被弾をものともしないアーマードトルーパーも、燃料となると話は別だった。重い分神姫よりも燃費が悪い。 他の神姫たちも、隙を見て基地へ戻り始めたり、エルゴ飛行隊ではないのにB3にお世話になろうとマイティについてきたりする者がちらほら見え始めた。 レッドチームの方も同様だった。まだ戦い続けられる神姫たちにその場を任せ、乱戦から離れてゆく。 まるでF1のピットインだ、とマイティは思った。できるだけ早く戦線に復帰する方が有利なのは間違いない。が、F1と違うのは休養が必要なところだ。燃料、弾薬補給をと修理を済ませても、陽電子頭脳の疲労回復には時間を置かねばならない。 マイティはB3に感謝した。 ◆ ◆ ◆ 1302時 諸島地上、森の中(VR空間) 「頃合いだ」 戦闘開始からずっとここで上空を見つめていたその神姫は言った。 彼女を含め五体の影が森の陰から現れた。ずっと休まされてエンジンが、やっと活躍のときを与えられて唸りを上げだした。 「飛行隊、出撃」 五機が飛び立つ。綺麗な傘型陣形を敷いて。 前へ 先頭ページへ 次へ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2711.html
――3時15分。 「待ち人、現れず」 相手は一向に現れなかった。待ち惚けにも程がある。 「確かに遅いですね。何か、あったんでしょうか?」 柏木さんも、とっくに筐体の調整を終わらせて、パソコンをいじっている。 「仁さん、その人、電車で来るの?」 「いえ、徒歩のハズです」 電車であれば、電車が遅れているということも有り得るのだが、徒歩ともなれば話が違う。 「心配」 「だね。一体どうしたんだろう」 シリアも同意見らしい。 「何か予定でもはいったんでしょうかね~」 「いえ、でしたら連絡の一つくらいあるハズです」 柏木さんもパソコンから顔を上げ、店のドアの方を見る。しかし、一向に誰かが来る気配はない。 「連絡したら? 仁さん、向こうの電話番号わかってるんでしょ?」 「そうですね、かけてみましょうか」 柏木さんが電話の方に向かった、その時だった。ゆっくりと扉が開く音がした。 「あ、あの遅れてすみません……」 まるで遅刻して気まずそうに教室に入る小学生だと思ったら、本当に小学生だった。私より背が小さく、すこし長い髪を左右でまとめている。 「絵美ちゃん! 久しぶりね~元気?」 「あ、華凛お姉ちゃん!」 絵美と呼ばれた少女は、華凛の元に走って行った。そのまま華凛の服に顔を埋める。 「華凛、妹?」 「違う違う。この子は南絵美(みなみ えみ)ちゃん。仁さんの姪っ子だよ」 「はじめまして。南絵美です。その、よろしく……です」 初対面の相手に緊張しているのか、絵美と名乗った少女は緊張気味に挨拶をする。 「私は、奏萩樹羽。よろしく」 私も挨拶をする。どうにも初対面の相手だと、たとえ年下でも素っ気なくなってしまう。わかってはいるのだが、こればっかりは直しても直りそうにない。 「シリアも、挨拶する?」 私は自分の肩に乗る相棒に聞いた。 「うん、そうだね。私は樹羽の神姫のシリア。樹羽は素っ気なく見えるけど、いい人だから、安心していいよ」 「は、はい……」 シリアのフォローも、あまり効果はないように見える。未だに華凛の影に隠れるようなポジションだ。 そんな彼女の態度を叱咤する声があった。 「絵美? 人と話す時はまず相手の顔を見る。相手に失礼でしょう?」 今のは華凛ではない。声は彼女のポーチから聞こえてきた。それは、ポーチから頭だけ覗かせていた。 確か、マーメイド型のイーアネイラタイプ。ポニーテールになっている水色の髪が目立つ。シリアと同じ、マジックマーケットの神姫だった筈だ。 「ご、ごめんアイラ……」 「わかればよろしい。さ、絵美。私も樹羽さんに挨拶するからあげて」 アイラと呼ばれた神姫は少女のポーチからその手に乗る。そして、丁寧にお辞儀をしてから自己紹介をした。 「はじめまして。私はアイラと申します。絵美は人見知りが激しくて……、気を悪くしないでくださいね?」 「気にしてない。大丈夫」 別に嘘でもなく事実なのだが、どうしても気にしているように聞こえるらしい。その証拠に、まだ少女は華凛の影隠れている。 どうしようかと思った矢先に、柏木さんが奥から戻ってきた。 「あ、絵美さん。いらっしゃい」 「お兄ちゃん!」 柏木さんの登場に、絵美ちゃんの表情が明るくなる。 「柏木さんにこんな可愛い娘がいたとは」 「娘じゃなくて、彼女は僕の姪ですよ」 「樹羽、さっきもそう説明されたよね?」 肩からツッコミが入る。 「健忘病」 「病院行く?」 「冗談」 その時、華凛の後ろからクスクスと笑い声が聞こえてきた。どうやら、うまいこと緊張をほぐせたらしい。 「お姉ちゃん、その、仲良くしてくれる?」 絵美ちゃんはまだビクビクしてはいたが、それでも近付いてこようとする姿勢は見せてきた。 「うん、友達」 絵美ちゃんの表情が明るくなる。小さい女の子の相手は慣れていないが、多分こんな感じでいいんだろう。 「あぁ、麗しき友情……いいですねぇ」 エリーゼも感慨深そうにうなずいている。 絵美ちゃんのポーチの中で。 「え、エリーゼさんっ!?」 「あらあら、いつの間に……」 「う~ん、やっぱり反応が返ってくるのは華凛さんと絵美さんだけですね。しかも店長ならわかりますが樹羽さんにいたっては初めから驚いてくれませんでしたし」 実際は驚いていたことは伏せておく。 「まぁ、両者揃ったところで、ぼちぼち神姫バトルといきましょうか」 柏木さんは半場強引に流れを変え、私達を筺体のある練習用のブースに案内した。まぁ今回の本来の目的はそれだから何の問題もないのだが。 「そういえば、絵美さんは神姫バトルを始めてどれくらいなんですか?」 バトル前にシリアが絵美ちゃんに尋ねる。相手の実力の確認、と言ったところだろうか? 「えっと、一年とちょっとです」 365日+αと考えていいかも知れない。毎日バトルしていたわけじゃないだろうが、少なくともそれだけ神姫と一緒にいるのだ。息は合っていると思う。 「でも、負けない」 「うん、私と樹羽だって負けないよ。たとえ出会ったのは数日前でも、大切なのは時間じゃない。如何に自分のバートナーを理解し、信頼しているかだよ!」 「でも、気持ちだけじゃ勝てない」 だから、と私は繋ぐ。 「全力で戦う」 シリアが筺体の中に滑り込む。ポッドが筺体の中に格納され、私もコード付きのヘッドギアを装着する。 『準備出来たよ、樹羽』 耳元のスピーカーからシリアの声が聞こえる。 「こっちも」 後は手元のボタンを押すだけ。それだけで、私の精神は神姫の世界へと飛ぶことができる。 「いくよ」 『OK、頑張ろうね』 ボタンが沈み込む。 『神姫ライドシステムを起動します。マスターは椅子に深く腰掛けてください』 機械のアナウンスが入り、私は無意識に緊張する。 何度やっても、これは慣れない。 『カウントダウンを開始します。10、9、8、7…』 カウントダウンとは何故こうもドキドキするのだろう。 0になった瞬間の感覚は、割りと好きだったりする。時限爆弾とかは勘弁して欲しいが。 『…3、2、1、0、RideOn―――』 そして、私の意識は闇に沈んだ――。 第四話の1へ 第四話の3へ トップへ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1258.html
晩夏の空に響くは、遙かなる凱歌 私・槇野晶と“三姉妹”たる神姫三人の戦いは、無事に終わった。無論、 ロッテ達がこれで引退と言う事ではない。むしろ今以上の激戦が行く手に 立ちはだかるだろう。だが、セカンドに昇格出来たという喜びに浸るのも 今だけならば悪くはない。そう想い、皆と連れ立ってセンター内を歩く。 ただ“アルファル”のギガノイド・フィギュア……合体形態を試す機会は 訪れなかった……当然の話だがな?……のでそれが今後の課題か、有無。 「大儀だ……本当に、本当によく頑張ったぞ皆ッ!凄い娘達だ、有無!」 「も、もうマイスターこれで何度目ですか~?はしゃいじゃってますよ」 「アルマお姉ちゃん……これはこれでこれでいいんだよ。喜んでるもん」 「そうですの♪マイスターに笑顔が灯せれば、それだけで誇りですの!」 「お、お前達ってば……本当にこのこのっ!私を狂喜させる気かッ!?」 そうして何度目だろう、私は己の細い腕で彼女らを抱きしめる。冷たき プラスチックの躯だが、それが却って“妹”達の存在感を認識させる。 誇りを貫いて勝利をもぎ取った彼女らが、今は何よりも誇らしいのだ! ふと気付くとカートを引いた私達は、センター受付の所まで来ていた。 「よし、ではセカンドへの昇格を行うか……もし、受付の人。昇格を」 「はい♪えーと……サードのアルマさんにロッテさんと、クララさん」 「そうだよ。先程、昇進試合で勝ったからセカンド行きの権利が有る」 「です、ね♪おめでとうございます、セカンドリーグに移籍完了です」 「有り難うございますの、お姉さん♪はいマイスター、カードですの」 カウンターに乗ってはしゃぐロッテから、戦績記録カードを受け取る。 その中でアルマが“何か”に気付いたのは、視線を受付へ戻した時だ。 「あれ?お、お姉さん……この飾ってある“階級章”って何です?」 「あ、これですか?ファーストとセカンドの神姫に用意した物です」 「だが、あまり付けている神姫は見かけぬな……有料品だからか?」 「そうなんです、義務ではないので買わないユーザーさんも多くて」 「でもこれ、作りは丁寧ですよ?ほら、電磁吸着式になってますし」 アルマが唯ならぬ興味を示し始めた事で、ロッテとクララも姉に釣られて 小さなショーケースに入れてある“勲章”を、しげしげと観察し始めた。 少々予定と代わったが、私はむしろ良いチャンスと悟った。ポシェットの 中身を確認……よし、“アレ”は確りとあるな。私はPHSを取り出す。 「では、セカンドの物を三人前頼めるか?色は紅・蒼・翠を一つずつだ」 「はぁ~い♪──────円になります、もう少し安ければ……ねぇ?」 「何、構わぬ。ただの飾りでもないしな、それに記念には丁度良かろう」 手早くPHSの機能にて電子決済を済ませ、簡素なプラケースに収まった それを三つ受け取る。少々“妹”達が狼狽している物の、私は意に介さず センター内のベンチに腰掛けた。外を見れば、太陽が西へと傾いている。 「い、いいんですかマイスター?!その、あたし達なんかの為に……?」 「それにボクらは“服を着る”神姫……少し、邪魔かもしれないんだよ」 「有無、そこはしっかりと考えておいた。まずはデータ転送だけ行うか」 「はいですの♪えっと、接触させるのは胸以外でも大丈夫なんですの?」 「その様だ。接触通信によって、それらは“お前達だけの勲章”になる」 そう。電磁吸着ユニットでもあるこの“階級章”には、極小電子部品が 凝縮されている。神姫が身につける事で、CSC等のIDを記録する。 それによって個人認証やGPS発信器等、様々な機能を発揮するのだ。 無論、私がその諸機能を熟知しているのはMMSショップ経営者故だが、 もう一つ理由があるのだな。その“理”を、私はポシェットから出す。 「ん……接触通信完了、IDは無事に登録出来たんだよマイスター?」 「仄かに光ってますねぇ……なんだか誇らしげです……ってそれは?」 「有無。通信が終わったのならば一度外して、“これ”を使ってくれ」 「あ、はいですの~。ちょっと大きな箱ですの……よい、しょっと!」 ロッテが疲れも見せずに……充電済みの神姫だから当然だが……開けた。 簡素な布張りの施された箱にあったのは、銀色の繊細なチェーンである。 銀製品では無い代わりに、私が彫金と加工を施した特殊強化ネックレス! そのペンダントヘッドは、斜めにスライスした“台座”を用意している。 「……マイスター、これはひょっとして“階級章”の為にあるのかな?」 「有無。本当はお前達に内緒でアレを買い、プレゼントしようとな……」 「な、なんでです?あたし達、ご褒美が欲しくて戦った訳じゃないのに」 「それは分かっている。だがな、お前達はあらゆる面で私を支えている」 「だから常日頃の感謝も込めてわたし達が勝ったら……って事ですの?」 ロッテの言葉に肯き、瞑目する……が次の瞬間、私は手先にくすぐったい 感触を覚えて目を開く。そこでは、騎士が貴婦人にする様に、指を取って 口付けをする“三姉妹”の姿があったのだッ!胸が高鳴り、顔が火照る。 「それなら、わたし達は見事マイスターの希望に答えてみせましたの♪」 「これからもずっと、頑張りますからね!……じゃ、マイスターこれを」 「……折角の証だもん、マイスター直々に付けさせてもらいたいんだよ」 「う、有無ッ!う、うぅむ何処でそんな作法を学んだのだお前達は……」 恐らく私の顔は、神姫センターに差し込む西日と区別が付かぬ程、紅い。 真摯に尽くしてくれる彼女らを思うと、避けられぬ生理現象とも言えた。 それを必死に堪えつつも、彼女らから預かった“階級章”をネックレスに 誂えた台座にセットする……そしてそれを、戴冠式の様に首へと掛ける。 「これからも、わたし達はマイスターと共に歩いていきますの……♪」 「全てはマイスターの笑顔の為に、全てはあたし達の“心”の為に!」 「信念はボクらの胸の中に……これからも宜しくだよ、マイスター?」 「有無、宜しく頼むぞ。アルマ・ロッテ・クララ……愛い娘らだッ!」 『わ、わわぁぁっ!?』 ──────これで終わりじゃない、もっと先へ行こうね。 次に進む/メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1880.html
第六回「私のこと、愛してますか?」 時報「どうも、時報です」 日暮「日暮です」 日暮「今回の質問は"MMSを取り巻く環境はどんな状態ですか?"」 時報「これは結構ややこしい問題ですねぇ…(MMS入門を開く)」 MMSを取り巻く環境は薄暗い。 欧米圏においてはフランシュタイン・コンプレックスが存在し、当初MMSの普及率は低かった。 しかし2031年に武装神姫が発売、翌年にバトルサービスを開始した事により爆発的にユーザーが増加した。 ただその裏では、リアルバトルの度合を超えた賭け対戦が日常的に行われており、大きな問題となっている(その年齢層は20~30代) また、違法品の中枢部取り外し用器具が流通しており、素体の"使い捨て"が頻繁に行われている。 それとは別に、近年増加するMMS犯罪に過敏に反応し排斥運動を行う過激派集団も増加傾向にある。 日本国内においてはそれほど表立った問題は発生していない。 しかし、家庭レベルでは大きな問題が多数発生している。 世代を完全無視した、「ある」層である。 人、それを主婦と呼ぶ。 かれこれ80年ぐらい前、かの「月光仮面」が打ち切りになったのは(色々要因があったものの)親からのブーイングが原因である。 「仮面ライダー(一作目)」も「ウルトラマン80」もその他数えきれない作品群に対し何かと難癖つけて文句を言うPTAも、この問題にかかわっている。 "無理解"、これほど怖いものはないだろう。 中高生の親の中には、MMSが「心を持つ小さなロボット」と言う事を知らず「人形」として捨ててしまう者もいる。 私事となってしまうが、著者の甥にも「親がわかってくれなくて、捨てられそうだ」と相談を受けそれを仲介した事がある。 一部の主婦層は「MMSが居る事で引きこもりが増える」と言う、根拠不明の理由で学校へ訴え出る者まで出ている。 各市町村役場の相談内容はこれらのものが多く、相談員を戸惑わせている。 ここ最近(2036年4月時点)増加傾向にあるリサイクル店舗による「里親探し」もMMS犯罪の温床となるケースがある。 またリセット(分解)なしで引き取るため、絶対的な"約束"である「登録をしたオーナーとMMSの関係は絶対」と言うMMSの根本的思考パターンにも反する。 日本ならではの問題として、「野良MMS」というものがある。 これはオーナーと死別したなどの理由で、一人身となってしまったMMSが野良化(正しくはストリートチルドレンと言った方が正しいか)してしまうものを指す。 普及率の都合で、武装神姫の割合が多い。 通常の生物と異なり電気でしか動く事のできないMMSは、そのまま放置されていればバッテリー切れで「眠りにつく」。 あとは、朽ち果てるかバラバラにされる(あるいは良心的な人間に拾われて第二の人生を歩むか) 場合によっては、武装を所持している事もあり、凶暴化していた場合は十分な脅威になりえる。 神姫NETはこれをイリーガルと同レベルの危険対象として、発見もしくは捕獲した場合は速やかに最寄りの神姫センターに届けるのを推奨している。 日暮「野良MMS…ですか。そのうち本編にでてくるかもしれませんね」 時報「たぶん、ね。それにしてはこの本の著者はホントにMMSを愛しているんだね」 日暮「ミリオンセラーになるのも分かります。今回はここまで、また次回お会いしましょう」 神姫無頼質問コーナーに戻る 流れ流れて神姫無頼に戻る トップページ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2769.html
マイナスから始める初めての武装神姫[20xx] 20xx年某所。神姫バトルプレイヤーになりたい貧乏学生、武井峡次。 だがそこにやってきた神姫は、ある欠陥を抱えていた。 書いた人:新井しーな(ドキドキハウリンの中の人) 登場人物一覧 引越編 八畳一間のアパート、巴荘。そこに、新しい住人が越してくる。 マイナス☆その1 20xx.4.4 マイナス☆その2 20xx.4.4 前編 20xx.4.5 後編 マイナス☆その3 20xx.4.5 前編 20xx.4.5 後編 >エロあり マイナス☆その4 20xx.4.6 マイナス☆その5 20xx.4.6 秋葉原編 鳥小の勧めで、秋葉原に向かう事にした峡次。だが、そこでは……? マイナス☆その6 20xx.4.6 前編 20xx.4.6 後編 >エロあり マイナス☆その7 20xx.4.6 前編 20xx.4.6 後編 マイナス☆その8 20xx.4.6 >エロあり バイト探し編 活動資金を稼ぐため、バイトを探す事にした峡次。果たしてノリコは無事戦えるようになるのか。 マイナス☆その9 20xx.4.中旬 前編 20xx.4.中旬 後編 マイナス☆その10 20xx.4.下旬 >エロあり >犬子さんの土下座ライフ。と設定的リンクあり マイナス☆その11 20xx.4.下旬 前編 20xx.4.下旬 後編 マイナス☆その12 20xx 一学期中間テスト >エロあり トイズ編 バイト先での研修を始めた峡次。けれど研修先の面々は、一筋縄ではいかない連中ばかりで。 13話時点での登場人物一覧 マイナス☆その13 20xx.5.下旬 >微エロあり マイナス☆その14 20xx.5.下旬 前編 20xx.5.下旬 後編 マイナス☆その15 20xx.6.初旬 マイナス☆その16 20xx.6.上旬 >エロあり マイナス☆その17(New!) 20xx.6.中旬 番外編 鋼月十貴のケース ケース☆その1 20xx.4.2 前編 20xx.4.2 後編 >微エロあり ケース☆その2 20xx.4.6 前編 20xx.4.6 後編 フラグメント フラグメント 01 >エロあり・ダーク系設定あり フラグメント 02 >エロあり・ダーク系設定あり フラグメント 03 >神姫破壊描写・エロあり・ダーク系設定あり フラグメント 04 >エロあり・ダーク系設定あり 今日 - 昨日 - 合計 - 名前 コメント すべてのコメントを見る フラグメントの続きが気になります。なんとなく空気が好きな作品です。 -- (通りすがり) 2012-12-10 13 59 02 ありがとうございます! ぼちぼちペースになるかと思いますが、よろしくお願いします -- (あらい) 2012-11-05 16 47 32 復活おめでとうございますヽ(^0^)ノ、続きが読めるとは嬉しいです -- (ナナシ) 2012-10-30 20 02 05
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2573.html
草薙蓮とおちゃらけ神姫たちの修業日誌 あらすじ 神姫初心者の女子高生とけして従順とはいえない神姫たちの奮闘日誌 蓮「こ、これを見られちゃうんですか…?」 著 神姫の父 めにゅう 設定資料 (日誌その 現在) 〔登場人物紹介〕 〔登場神姫紹介〕 世界観設定、登場キャラクターは「橘明人とかしまし神姫たちの日常日記」から多数登場します。 「橘明人とかしまし神姫たちの日常日記」の設定等 《登場人物紹介》 《登場神姫紹介》 《特別設定》 《特殊武装》 《人型神姫インターフェイス》 《八相》 本編 日誌その1 ? リンク大歓迎です。「使ってやろうじゃないの」というお方は是非とも使ってやって下さい。 なお、リンク時には上記の設定資料を参考にしていただけると幸いです。 作品中『ホビーショップエルゴ』、『MMSショップ“ALChemist”』、『喫茶店<日々平穏>』 には「かしまし日記」同様の世界観として大変お世話になっております。 『ホビーショップエルゴ』 HOBBY LIFE,HOBBY SHOP:Gの人氏 『MMSショップ“ALChemist”』 妄想神姫 妄想の人氏 『喫茶店<日々平穏>』 春夏秋冬 永眠者氏 ご意見やご感想、リンクの申請、ご要望等ありましたらこちらへ書き込みよろしくお願いします。 今日 - 昨日 - 総計 -
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/708.html
戦うことを忘れた武装神姫 その25 H市の中心駅から程近い路地裏のとあるショットバー。 久遠は猫子のエルガを傍らに座らせ、ちびちびと酒を呑んでいた。 カウンターと2組のテーブル席しかないこの店の今宵の客は・・・久遠たちだけ。マスターのCDコレクションのジャズが静かな店内を支配する。 エルガはこの店自慢の鳥のから揚げをおいしそうに食している。 「・・・今宵はエルガさんと二人きりですか。」 顔なじみとなっているマスターが聞いてきた。 今日はたまたま、3人ともそれぞれにメンテナンスや泊りの予定が入り、久遠のところにはエルガしかいなかった。 「そうなの! 今夜はにゃーさんと二人っきりなの!」 「おやおや、ずいぶんとうれしそうですね。」 「だってだって、にゃーさんの愛情を独り占めできるんだよ?!」 「やめれって、こっ恥ずかしい。」 「ははは、久遠さんも大変ですね、こんなにもかわいいお嬢さん方に囲まれては。」 グラスを磨きつつ、相変わらずのマスターの調子にうっかり流されてしまいそうになるも、久遠は本来の目的を済ませるべく、マスターに切り出した。 「ところでマスター。『ゼリス』という神姫の事件に関して教えてもらえませんか。」 「・・・。」 マスターのグラスを拭く手が止まった。 「どこでその話を知ったんだい?」 「・・・実はですね。ウチのリゼに、武装神姫用ではない声帯が搭載されていまして。」 先だっての一件の際に、通常の神姫では考えられないほどの声量を放った事、そして普段からのあまりに美しい歌声。気にしてはいたのだが、今回のCTaの全般メンテナンス時に調査をしてもらい、その事実が発覚した。 「リゼはストラーフでも初期のロットですから、部品混入による偶然のものだとはおもうんですが・・・。それで、その声帯のことを調べているうちに、クラリネットタイプに行き着き、『ゼリス』という名も挙がってきたんです。」 「にゃにゃ?」 そういいながら、久遠はエルガの頭をそっとなでた。 「にゃーさん、ゼリスさんのこと?」 「そう。神姫の歴史に詳しいマスターなら何か知っているかと思ってね。」 「マスターさん、にゃーからもお願いするの。 にゃーたちの・・・えっと、にゃーたちの、ママのこと・・・。」 「・・・そうか。」 ため息混じりに呟くように言ったマスターはグラスを棚に収めると、 「君は、あの話をどう思うかな。」 と久遠にたずねた。 「どこもかしこも『悲哀のヒロイン』という扱いですが、自分にはそうは思えないんです。 こうしてエルガたちを連れた日常を過ごしていると、他人事とは思えない気がしてきまして。。。」 その先の言葉が出ない久遠。 するとマスターは外の看板のスイッチを落とし、ドアにClosedのプレートを下げて戻ってきた。 「話せば長くなるからな。」 そういうと、棚の奥からシンプルなラベルしかないバーボンを持ち出し、久遠とエルガの前にグラスを並べた。 「まずは・・・昔話から話そうか。」 ・ ・ ・ 当時、大学院を卒業したての若手技術者だった彼 -今のバーのマスター- は、高倍率を見事(運良く?)勝ち抜き、ある研究所へ配属となった。 彼の受け持った仕事、それは神姫のMMS本体と装備のリンクに関する技術研究、すなわち武装神姫の最初期の研究だった。 ・・・神姫の開発。 未知ともいえる分野の開拓。 充実した日々の中、彼は一人の女性と出会った。彼女は、神姫の持つ「心」について、いずれ科学的に解明してみたい・・・と熱く語った。 彼もまた自らの研究を通し神姫の「心」については少なからず関心を抱いていたこともあり、以来時折情報のやりとりを行っていた。 しかし。しばらくの後、ぱったりと連絡はなくなった。さらに数年が経ったころ、あの事件が大きく報じられることになった。 「それが、君たちも知っている『ゼリス』の事件だったんだ。」 久遠の前に置かれたグラスで、氷が小さくカランと鳴った。 「実を言うと、ゼリスの一件については僕も詳しくは知らないんだ。というより、知る必要がなくなったというべきかな。」 そういうと、マスターは手にしたグラスをあおり、話を続けた。 「『心を解明したい』と言っていた人物こそが、今の峡国神姫研究所所長、その人なんだ。 そう、ゼリスのマスターだった方だ。 あの事件には僕も相当ショックを受けてね。げっそり沈んでいたら、ふらっと手紙が舞い込んできたんだ。たった便箋一枚の手紙だったけれど僕には大きな意味をもった手紙だったよ。」 - 神姫には、神姫としての、 ツクリモノではない、確かな「心」がある - そんな「彼女」たちに対して自らが行っている研究は、果たして意味を持つものなのであろうか・・・。 心がある以上、神姫と装備を100%リンクさせることは不可能・・・ いや、それ以前に神姫の心を踏みにじるような研究をしてきたのではないか? 「・・・そんなわけでね。僕も武装神姫の計画が軌道に乗るころには、あの研究所を辞して、今の職に就く道へと進んだんだ。 ま、この後の話は本当の昔話に過ぎないから割愛するけどね。 みんなにいろいろ言われるけど、神姫をいまだに持たない理由もそこなんだよ。」 自らの手元のグラスにバーボンを注ぎ一口あおり、マスターは久遠とエルガを見つめた。 かかっていたCDが終わり、しばしの静寂- 。 ・・・>続く・・・>・・・ <その24 へ戻る< >その26 へ進む> <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1138.html
星空に想うは、遙か遠けき人の影 夜。うだる様な陽炎も収まった……と思いきや、温暖化著しい東京では、 深夜になろうとも熱気は収まらぬ。冷房がなければとても寝ていられんが 私・槇野晶は何となく作業が終わっても眠る気になれなかった。そこで、 肩ひものない服を纏って、地上に赴く。胸元に、ロッテを入れてな……。 「どうしましたの、マイスター?“アルファル”完成して脱力ですの?」 「ん……それもあるのだが、ふいに思い出してな……“あの人”の事を」 「“歩さん”、ですの?そう言えばあの人が失われたのも、こんな……」 「夏の日だったと記憶している。地中海の沿岸だったからな、より暑い」 何を惚けている?そうか。以前“歩”について、私は語らなかったな。 私には姉が居てな、いや……居たんだ。その人こそ“槇野歩”だった。 技術者だった彼女の薫陶を、受けていないとは言えない。立派な人だ。 だが、海外で死亡した。その辺の事情は複雑なので、今回は伏せよう。 ロッテ達“妹”のCSCと、決して無関係ではないのだが……済まん。 「やっぱり夏になると、マイスターはちょっとクールダウンしますの」 「毎年一回は考えるのさ、歩姉さんは今の私をどう思っているのかと」 「……少々無茶はするけど、頑張ってるって認識すると思うんだよ?」 「そ、そうですよ……マイスターはうんと、神姫を愛してますしっ!」 「アル……茜、それにクララ!寝ていろと言っただろう、二人とも?」 万世橋無線会館の外壁に寄りかかり、都会の夜空を見上げていた私達。 そこに肩を置くのは、アルマのHVIF……茜。そしてクララだった。 彼女らも大分前に、ロッテから大まかな事情を聞いていた……筈だな。 故に私の感傷を悟ったのか、茜は寂しそうな顔で私の隣に寄りかかる。 クララは二人の肩を伝い私の素肌に腰掛け、ロッテはその隣へと登る。 「普段気丈なマイスターも、歩さんの時だけは……って聞きました」 「むむ……ロッテ、人の弱点まで教えてどうするか。この悪戯っ子」 「だって、わたし達はマイスターの“妹”ですの。だからこそね♪」 「理由も無く哀しまれても、ボクらが助ける術は見いだせないもん」 幼い外見ながらも腰まで伸びた黒髪が印象的な、歩姉さんの面影を思う。 その姿、今は悲しい記憶だ。故に側にいる“妹達”の存在が今は嬉しい。 神姫は、常にマスターの為にのみ動く。ただ一人のマスターだけを思う。 だからこそ、側にあるマスターの苦悩を知ったなら……それは己の痛み。 私にこの認識を教えてくれたのも、そう言えばロッテ達だったか。有無。 「案じてくれるのか、お前達……私は今も、ちゃんとしていられるか?」 「まだ大丈夫ですよマイスター!ずっとあたし達が、一生側にいますッ」 「永遠なんかないけど、可能な限りマイスターの力になりたいんだよ?」 「そう言う事ですの~♪掛け替えのない“妹”なのが、嬉しいですし♪」 熱気に火照った茜の体温と、冷たいロッテとクララの表面温度を感じる。 それは相反する躯なれど、私は心地よい“伴侶”の感覚として認識する。 そう言えば“彼女”もそうだ。常に皆の力としてすぐ側に存在している。 む?……“彼女”については、また何れ語る時が来るだろう。出来るなら 語らずに済んでほしいのだが、こればっかりは運命に任せるしかないな。 「しかし、いよいよ明日か。お前達のセカンド昇進を賭けた三連戦は」 「同時に“アルファル”の本格的なお披露目だよ。CSCが疼くもん」 「今までずっと特訓を繰り返してきましたけど、九形態は大変ですね」 「3on3でない限り、使えるのは八種類ですけど……“業物”ですの」 話題転換は奏功して、明日に控えた大事な試合へと皆の注目が移った。 果たして『戦乙女を越えていく三人の姫』が、どこまでやれるのかッ! 皆、それを知りたくて興奮が高じて浮き足立っているのだ。この娘らは これだから可愛くて仕方がない。まるで舞踏会に行くお姫様の様だな。 正確には、そう演出したのも私自身なのだが。そこは言いっこ無しだ。 「私に歩姉さんが居た様に、お前達には“私”が常にいる。案ずるな」 「……そう言えば、そうだよ。姉妹の絆は、何時どうなっても固い物」 「マイスターが見ててくれるのは、不安や緊張でもありますけど……」 「でもそれ以上に、とても安心したり戦意の増進に繋がりますのッ!」 「そう言ってくれるなら、私もお前達を信頼しよう!期待しているぞ」 茜の肩を揺らし、神姫二人に頬ずりをする。明日は戦場に立つ身の三人。 死ぬ訳ではないが、負ければ戦う者の誇りは傷つくし、辛い物ではある。 だが人がそうである様に、神姫も信じる“何か”の為戦う時が最も強い。 私を信じてくれるのならば、彼女らは機体に違わず勝ってくれるのだッ! 即物的な戦だけではない。日々の暮らしさえも、暖かい物になるだろう。 だから、私も神姫達も今を生きる活力が漲る。“絆”とはそう言う物だ! 「さて、汗が噴き出る前にベッドに戻るか。一緒に寄り添って、寝よう」 「……はい。マイスター、今日はずっと抱きしめていてくれませんか?」 「ずるいですのアルマお姉ちゃん~!わたしも次、抱いてもらいますの」 「ボクは神姫素体のままでいいから、ぎゅっと抱きしめてほしいんだよ」 ──────賑やかな姉妹の絆、何よりも眩しいよ。 次に進む/メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2704.html
英語で言うならアサイラント 「いや~すごかったねー。まさかあのときああするとは思わなかった! ああもうホント、ドキドキしっぱなしだったよ!」 日が暮れて、私と華凛は帰り道を歩いていた。 「どう? 神姫に興味わいた?」 「……わかない」 強がってみせた。ここで興味が出てきたと言ったら、ものすごい敗北感を味わうことになるだろう。 「ふ~ん、そっか~……」 華凛がニヤニヤしながらこっちを覗きこんでくる。なにが言いたいのだ。 「顔赤いよ?」 「っ……夕日のせい」 「ふ~ん、そう……」 そう言って、サッと引き下がる華凛。多分、華凛はこれ以上追求してこない。でもその代わり…… 「あ、そうそう。あたしの親戚にホビーショップ経営してる人がいるんだよ」 こういうことは言ってくるのだ。 「……初耳」 「そりゃそうよ。1週間くらい前にお店出したんだもん。いやぁ、中々客入りが悪いってぼやいてたよ」 「……そう」 行かない、決して、二人では。 「ねぇ、ちょっと公園寄ってかない?」 「……また唐突」 「いいじゃん、ちょっとだけ、ね?」 別にやぶさかではなかった。この時間帯なら、まだ両親は帰って来ない。家にいても暇だ。 「別にいいけど」 「オッケー、じゃ、寄り道寄り道~♪」 公園は、時間のせいで人はいなかった。夕日によって赤く染められた遊具が、すこし憂い帯て見えるのは気のせいだろうか? 「ブランコか~、懐かしいなぁ~」 華凛はブランコに乗りながら言う。確かに、小学生くらいの時は乗った気がする。 「樹羽は乗らないの?」 「私はいい」 短パンの華凛と違って、私はワンピースなのだ。その……落ち着かない。 「だれもいないって。それに、気を付けてこげば大丈夫でしょ?」 ブランコに乗るのに、いちいち気を付けなければならないのか。難儀だ、いろいろと。 華凛はブランコを止める。そして、少し真面目な顔になった。 「樹羽、ホントに神姫に興味わいてこなかったの? なにか感じなかった?」 私は答えに詰まった。さっきは強がったが、興味があるのは事実だ。どうする、本当のことを言うか? 「やっぱり興味あるんでしょ。わかりやすい子ね」 言う必要もなかった。 「……バレた」 「やっぱりね~、そうじゃないかと思ってたわ」 「……カマかけ?」 「決定打がなかったからね。最後の確認」 ブランコから降りて、華凛は私に近付く。そして、おもいっきり抱きついてきた。身長差的に、覆い被さられる形になる。 「もう、素直じゃないんだから~♪ あぁ、でもそういうところも可愛いっ! あとちっこくって可愛いっ!」 「……暑い」 それにちっこいは余計だ。 「だ~め、素直に言わなかった罰よ~♪ もう少しおとなしくしてなさい♪」 どうやら、おとなしくしている他ないようだ。こうなった華凛は、もう止められない。ただ黙って過ぎ去るのを待つしかないのだ。 「樹羽ってば可愛いな~♪」 「……舐めないで」 「ふぃ~、満足♪」 ベンチにどっかりと座りながら、華凛は言った。華凛が止まったのは、すっかり日も落ちて、街灯が路面を照らす時間になってからだ。 「華凛、そろそろ帰らないと、お母さんが心配するよ?」 私はハンカチで顔を拭きながら尋ねる。 「ん、そだね。帰ろっか!」 華凛がベンチから立ち上がる。 その時、華凛の後方の茂みの中で、何かが光った。 第6感が告げる。あれは、危険だと――。 「華凛っ!」 走りだし、押し倒す。瞬間、華凛がいた場所を何かが高速で通り抜けていった。その何かは、公園の遊具に当たってかん高い音を立てる。 「立って華凛!」 「な、なに今の!?」 「わからない。でも、今のは……」 あの音から当たったのは堅いものだとわかる。あの早さから石とは考えにくい。まさか、銃弾? そんな訳ない……しかし、あり得ない話じゃない。でも、なんだ、この言いようのない違和感は。 その時、空を切る音が僅かに聞こえた。 「痛っ」 肩に鋭い痛みが走る。当たったのだろう。触って確かめる。血は……でていない。 「樹羽っ!?」 「当たったみたい。大丈夫、外傷はない」 それよりも、探すものがある。それはすぐに見つかった。 「あ……」 手に取り、確認する。思った通りだ。 大きさ5mm程度の鉛玉だ。多分、もう少し勢いがあったら肉を貫いただろう。こんな鉛玉を高速で撃ち出すことが出来るのは……。 「あっ!」 華凛が驚きの声をあげる。茂みから現れたそれは、ゆっくりと銃口をこちらに向けた。 「神……姫?」 そう、彼女達しかいない。 「だよね、普通じゃなさそうだけど」 ゲームセンターでも見たが、あの鳥の羽に酷似したリアパーツは多分エウクランテ型のそれだろう。 神姫は人のようだと、喜怒哀楽を見せる神姫を見て思った。 しかし、こちらに銃口を向けているそれは、ただの人形と変わらない気がした。 「ど、どうするの?」 「とにかく、相手の出方を見るしかない」 神姫は、その虚ろな瞳でこちらを見据えている。銃口は下ろしていない。安心は出来ない。いつまでも続くかと思われた睨み合いは、神姫が破った。 突如、銃口は下ろされ、耳障りなエラー音が鳴る。その後、機械的な声が響いた。 『エネルギー不足、強制スリープモードへ移行します』 そのとき、気付いた。 あの子、泣いてる? 瞳から流れるそれは、涙に見えた。 そうして、神姫は仰向けに倒れて動かなくなった。 第二話の2へ トップへ戻る