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作品データ タグ: 2010年代 ガス固め ツインテール ドラゴンズドグマ モブ固め 声が途切れる 女戦士 弓を構える 戦闘で敗北 書籍 歯を食いしばる 漫画 瞳なし 石化 ジャンル 漫画 種類 石化 性別 男女 ドラゴンズドグマシリーズ ドラゴンズドグマ ドラゴンズドグマ リヴァイブス 2巻 ドラゴンズドグマ2 内容 石像の群れに気をとられていた弓使いのテニアが不意に現れたコカトリスのブレスによって石にされます。 とっさに武器を構えるも必死の形相のままあえなく固まってしまう。 その後拉致され敵に洗脳?された姿で登場する。 画像・動画 タグ: 2010年代 ガス固め ツインテール ドラゴンズドグマ モブ固め 声が途切れる 女戦士 弓を構える 戦闘で敗北 書籍 歯を食いしばる 漫画 瞳なし 石化 リンク ドラゴンズドグマシリーズ ドラゴンズドグマ ドラゴンズドグマ リヴァイブス 2巻 ドラゴンズドグマ2 批評・コメント 名前 コメント
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格闘技経験のある私からコメントすると、あの蹴りは足刀または横蹴りというもので身体を半身に構えて かかとを押し出すように蹴るんです。その際にお知りを返す(上に向ける)方がかかとが返りやすいのでビリーはお尻を返すと言うような表現をしていたと思います。 前蹴りも横蹴りもいったん足を身体の方に引き付けて素早く蹴り、また身体に引き付けるのが正しい蹴り方です。 ビリーもシェリーも本格的な蹴りをしていますのであれを真似することが良いと思います。 しかし私は最初ブートキャンプをやったとき、大学の体育会時代を思い出しました。 あれはボクササイズ+空手のトレーニングと言っても過言ではないと思いますよ。
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1日で1億キンカ稼げる対戦チートのやり方を公開96144
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1日で1億キンカ稼げる対戦チートのやり方を公開96144
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図鑑のトップページへ戻る No. 通常入手系 レアガチャ限定系 コラボ系 期間限定D系 レーダー その他 タグ検索 覚醒 スキル No.001-No.051-No.101-No.151-No.201-No.251-No.301-No.351-No.401-No.451- No.501-No.551-No.601-No.651-No.701-No.751-No.801-No.851-No.901-No.951- No.1001-No.1051-No.1101-No.1151-No.1201-No.1251-No.1301-No.1351-No.1401-No.1451- No.1501-No.1551-No.1601-No.1651-No.1701-No.1751-No.1801-No.1851-No.1901-No.1951- No.2001-No.2051-No.2101-No.2151-No.2201-No.2251-No.2301-No.2351-No.2401-No.2451- No.2501-No.2551-No.2601-No.2651-No.2701-No.2751-No.2801-No.2851-No.2901-No.2951- No.3001-No.3051-No.3101-No.3151-No.3201-No.3251-No.3301-No.3351-No.3401-No.3451- No.3501-No.3551-No.3601-No.3651-No.3701-No.3751-No.3801-No.3851-No.3901-No.3951- No.4001-No.4051-No.4101-No.4151-No.4201-No.4251-No.4301-No.4351-No.4401-No.4451- No.4501-No.4551-No.4601-No.4651-No.4701-No.4751-No.4801-No.4851-No.4901-No.4951- No.5001-No.5051-No.5101-No.5151-No.5201-No.5251-No.5301-No.5351-No.5401-No.5451- No.5501-No.5551-No.5601-No.5651-No.5701-No.5751-No.5801-No.5851-No.5901-No.5951- 御三家カラードラゴン○○りんカーバンクルゴブリンオーガ・修験鬼ファイター・ナイトデビルキメラ忍び精霊ゴーレム魔剣士女の子(回復娘)玩具龍攻撃態勢(英雄)スキルLvアップ用モンスター幻獣枠メタドラペンドラムギドラノエルドラゴン進化用たまドラ潜在たまドラ○○ピィぷれドラ○○タン元スペダン龍魔石龍ナンバードラゴン常設Dボス降臨ボス晩成型ドラゴン精霊族フルーツドラゴン童話龍剣士旧特典モンスター分類不能希石レア希石:火レア希石:水レア希石:木レア希石:光レア希石:闇 ゴッドフェス限定・元ゴッドフェス限定 一覧 オーディンメタトロンソニアカーリー時女神龍契士獣魔和龍喚士鋼星神フェンリル龍神魔爵アテン日本由来クトゥルフ系ネイコットン争女神大魔女フェス限化降臨モンスター龍刀士クロノマギアメノア シリーズ神 西洋神新西洋神西洋神第3弾和神新和神インド神新インド神北欧神話エジプト神話新エジプト神天使新天使悪魔四獣の神英雄神三国の神新三国の神戦国の神新戦国の神戦国の神第3弾星機の神新星機神明王の神ケルトの神メソポタミアの神 その他 ドラゴンライダー忍者色違いヴァルキリーパズドラZマジシャン鎧騎士魔導書勇士新勇士幻獣ライダー機導龍機導獣パズバトコラボ大賢龍宝石姫伝説の英雄元フェス限定 コラボガチャあり CDコラボ神羅万象チョココラボエヴァコラボアイルーコラボバットマンコラボHUNTER×HUNTERコラボハローキティコラボパズバトコラボドラゴンボールコラボ聖闘士星矢コラボビックリマンコラボDCコミックスコラボぷぎゅコレコラボ北斗の拳コラボB-side Labelコラボファイナルファンタジーコラボデュエル・マスターズコラボ進撃の巨人コラボサンデーオールスターズコラボクローズコラボBLEACHコラボるろうに剣心コラボキン肉マンコラボマガジンオールスターズコラボモンスターハンターコラボ鋼の錬金術師コラボKOFコラボ幽☆遊☆白書コラボペルソナコラボマジック:ザ・ギャザリングコラボパワプロコラボガンホーコラボガチャ銀魂コラボソードアート・オンラインコラボ仮面ライダーコラボ妖怪ウォッチWコラボFate/stay night[HF]コラボストリートファイターV AEコラボシャーマンキングコラボサンリオキャラクターズコラボチャンピオンオールスターズコラボサムライスピリッツコラボ コラボガチャなし ROコラボ太鼓の達人コラボECOコラボぐんまコラボケリ姫コラボガンホーコラボカピバラさんコラボCoCコラボグルーヴコースターコラボラグオデAコラボドラゴンズドグマコラボ高岡市コラボサーティワンコラボアングリーバードコラボパズドラZコラボ三国テンカトリガーコラボパズドラクロスコラボ逆転裁判6コラボPepperコラボマクドナルドコラボ 季節もの+α お正月バレンタインパズドラ学園ジューンブライド夏休みハロウィンクリスマスフェス限ヒロイン龍契士 龍喚士龍楽士神器龍物語 降臨イベント 一覧 15MP級20MP級25MP級50MP級99MP級 スペダン龍 元スペダン龍 華龍蟲龍丼龍猫龍機甲龍犬龍古代龍鉄星龍契約龍転界龍護神龍宝珠龍戦武龍伴神龍 その他 プレゼント モンスターメダル ヌエ・双角トロール古老色違いガチャキャラ色違い降臨キャラその他 トレジャー レーダードラゴンレーダー龍喚士精霊王オルファリオンパーツその他 ステッカーコレクション書籍特典イラストコンテストモンスター購入専用パズドラレーダー連動モンスター交換所専用 リーダースキル:【7×6マス】リーダースキル:【追い打ち】リーダースキル:【コンボ加算】リーダースキル:【覚醒無効状態】 モンスター名で検索 して、 「図鑑/×××」の部分をクリック すると個別ページに飛べます。 タグ検索 ※リンク先は【覚醒スキル】を持つモンスターの一覧です HP強化攻撃強化回復強化火ダメージ軽減水ダメージ軽減木ダメージ軽減光ダメージ軽減闇ダメージ軽減自動回復バインド耐性暗闇耐性お邪魔耐性毒耐性火ドロップ強化水ドロップ強化木ドロップ強化光ドロップ強化闇ドロップ強化回復ドロップ強化操作時間延長バインド回復スキルブースト火属性強化水属性強化木属性強化光属性強化闇属性強化2体攻撃スキル封印耐性マルチブースト神キラーマシンキラー悪魔キラードラゴンキラー回復キラー攻撃キラー体力キラーコンボ強化ガードブレイク追加攻撃チームHP強化チーム回復強化ダメージ無効貫通覚醒アシスト超追加攻撃スキルチャージバインド耐性+操作時間延長+雲耐性操作不可耐性スキルブースト+HP80%以上強化HP50%以下強化L字消し軽減L字消し攻撃超コンボ強化コンボドロップスキルボイスダンジョンボーナス ■攻撃系 ダメージダメージ+吸収ダメージ+自傷割合ダメージ固定ダメージ ■回復系 体力回復バインド回復覚醒無効状態回復 ■デバフ系 ターン遅延防御減少毒属性変化 ■盤面変化系 目覚めドロップロックドロップロック解除 ■強化系 ドロップ強化全体攻撃コンボ加算 ■ギミック無効化系 ダメージ吸収無効化属性吸収無効化ダメージ無効貫通消せないドロップ回復 ■パラメータ強化系 属性エンハンスタイプエンハンス回復力エンハンス覚醒数エンハンス ■防御系 ダメージ軽減 ■操作補助系 操作時間延長時間停止 ■ドロップ変化系 シングル変換ダブル変換列変換ランダム変換全ドロップ変換ドロップリフレッシュ特定型ドロップ生成 ■変換先ドロップ 火ドロップ水ドロップ木ドロップ光ドロップ闇ドロップ回復ドロップお邪魔ドロップ毒ドロップ ■その他 4ターン以下のスキル反撃ランダム効果ヘイストリーダーチェンジ落ちコン無効ルート表示 ↑カテゴリを選んでください モンスター図鑑 No.504 アザラシくん アザラシくん No.504 レア度 3 レベル 1 最大Lv25 スキル ブリザードブレス 進化素材 サファリット コスト 5 HP 183 586 ターン(最短) 26(4) 蒼色の鬼神面 タイプ バランス 攻撃力 111 355 Lスキル なし 水の番人 主属性 水 回復力 125 263 進化元 なし 編集 副属性 なし EXP 150万 44,520 進化先 セイウチさん 生息地・入手方法 スペシャルダンジョンケリ姫コラボ(中級・上級・超級・地獄級):道中ドロップ 進化・合成情報 進化:アザラシくん セイウチさん 同スキルモンスター【編集】プレシオス・氷塊龍プレシオス・氷塊龍・デプスプレシオス・幻氷龍・ミラージュプレシオス・ドット・氷塊龍プレシオス・氷塊龍・キングプレシオス シーサーペント・リヴァイアサン・紅氷星・リヴァイアサン・碧氷星・リヴァイアサン・輝氷星・リヴァイアサン・黒氷星・リヴァイアサン・水天双極星・リヴァイアサン 氷龍・ニブルヘイム ディープキマイラ 超・下仁田こんにゃく アザラシくん スキル・Lスキル スキル:ブリザードブレス2ターンの間、水属性の攻撃力が1.5倍。敵全体に攻撃力×20倍の水属性攻撃。 Lスキル:なし 備考 来歴 2013年12月18日、スキルに新たな効果追加。( 公式告知 ) 2014年9月5日、スキルMAXターン数が10→ 8 に短縮。( 公式告知 ) 2016年4月14日、スキル初期ターン数 30 から 29 、スキルMAXターン数 8 から 7 に変更。スキル効果を 攻撃力を少し上げ(1.3倍) から 攻撃力が1.5倍 に変更 ( 公式告知 ) 2017年5月25日、スキルLv1:29ターン→ 26ターン 、スキルLv最大:7ターン→ 4ターン に修正。( 公式告知 ) コメント 可愛いかもw -- 2013-02-15 23 11 44 何故進化たし -- 2013-02-19 11 42 36 プレシオスのために乱獲だな -- 2013-05-17 13 54 15 ターゲットすると上を通り抜けていきそう -- 2013-05-17 20 04 51 全然出ない。 -- 2013-05-18 08 48 23 結構強い -- 2013-05-20 01 40 48 青いナメクジに見える -- 2014-04-11 01 04 01 コメント すべてのコメントを見る
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【作品名】進撃の巨人 【ジャンル】漫画 【名前】リヴァイ・アッカーマン 【属性】調査兵団員 『人類最強の兵士』 【殺人数】94人 【長所】圧倒的戦闘能力 【短所】身長160cm 【備考】(巨人も元人間なので殺人数としてカウント) イルゼを捕食した巨人1体討伐 第56回壁外調査で巨人最低3体討伐 トロスト区奪還作戦にて巨人2体討伐 第57回壁外調査で巨人最低3体討伐 中央第一憲兵団対人立体機動部隊15人殺害 ウォールマリア最終奪還作戦で巨人(小)最低2体、 巨人(大)36体討伐 ジークの叫びで巨人化した部下29体討伐 天と地の戦いでジークを殺害 第23回壁外調査で巨人2体討伐(スピンオフ作品)
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公園のベンチで一息つき、俺は周りを見回した。 「まるで吸血鬼だな」 ここには何度か立ち寄ったことがあった。 街のゆっくりを取材している時に、休憩を取りたくてよく来た。 数週間前、同じベンチに座っていた時のことを思い出す。 以前は、日なたのあちこちにゆっくりの家族が楽しそうにゆっくりしている様子が見られたものだ。 親子で、番で、姉妹で、ゆっくりたちはたいてい複数でかたまっている。 ゆっくりたちは血色がよく、人間にすがらなくても十分幸せに暮らしているのがよく分かった。 親子で声を揃えて歌うもの。子どもたちの追いかけっこを幸福そうに見守っているもの。 カップルですりすりしながらいちゃついているもの。せっせと雑草を抜いて餌を集めているもの。 そんなゆっくりの姿はどこにもない。 公園の隅や灌木の下にできた日陰に、浮かない顔のゆっくりたちが縮こまっている。 皆、恨めしそうな表情で日なたをじっと見ていた。 吸血鬼のように、ゆっくりは陽光に対して過敏に反応するようになってしまった。 「おきゃあしゃん…まりちゃ…おみずしゃん……ごーきゅごーきゅ…しちゃいよぉ……」 少し遠くに親れいむと赤まりさがいた。 赤まりさは直射日光を長時間浴びたらしく、やや潰れたような感じで地面に横たわっている。 少し前までは、あんな弱った赤ゆっくりの姿はなかった。 あのまりさは、餌不足と日光によって二重に苦しめられているのだろう。 「あちゅいよぉ…いちゃいよぉ……おにゃかしゅいたよぉ……まりちゃ……ゆっくち…できにゃい…………」 「ゆっくりりかいしたよ……。まっててね………」 疲れた顔のれいむはかすかに震える赤まりさに言うと、一度ぶるりと震えてから日なたに一歩踏み出した。 「ずーり…ずーり……ゆぅううううう!あづい!いだいよぉ!あづっ!いっ!いだいいいいっ!」 容赦なく日光は体を焼き、れいむはたちまち体をうねらせて苦しんだ。 全身が光で火傷していく感覚は、どれほど痛いのだろうか。 俺には想像もつかない。 「でも…でも…おぢびぢゃんのだめだよおおおおお!れいぶがんばるよおおおおおおおおおお!」 しかし、れいむは屈しなかった。 驚異的な精神力で日陰に戻りたい気持ちを振り切り、なおも直射日光の中を這っていく。 「ずーり…ずーり……ずーり……ずーりぃぃぃいいいいいいい!」 苦しそうな声がれいむの食いしばった歯の間から漏れた。 のろのろとれいむは池に近づくと、身を屈めて水を飲む。 「ごーくごーく……ごーくごーく………」 ひとしきり飲み終え、顔を上げたれいむの頬の辺りが膨らんでいる。 ゆっくりには猿のような頬袋があり、そこに餌や水を溜めることができる。 「おみずさんとってきたよ。おちびちゃん、おくちをあけてね」 「…ありが…ちょう……おきゃあしゃん…………」 苦行を終えて日陰に戻ってきたれいむは、真っ先に動かない赤まりさの元に向かう。 れいむの言葉に、ぐったりとしていた赤まりさが口を開ける。 舌がだらんとしているのがここからでも分かった。 「……ごーきゅ…ごーきゅ……おみずしゃん…おいちい……もっちょ…………」 赤まりさはれいむの口に自分の口を近づけ、貴重な水を貪るようにして飲んでいく。 一口では終わらず、喉をごくごくと動かして水を飲む。 よほど喉が渇いていたようだ。 「ゆぅううう……どぼじで……どぼじでたいようさんゆっくりしてないのお?」 しばらくしてから赤まりさが口を離し、れいむは太陽を見上げた。 なぜ自分たちだけがこんなひどい目に遭うんだろう?と言いたげな目をしている。 しかし、れいむの不幸はまだ終わっていなかった。 「ゆっ……ゆっ……まり…ちゃ…くりゅちい……よ……ぉ……。ゆっくち……でき……にゃい……」 大量に水を飲んだせいで、餡子が薄まってしまったに違いない。 赤まりさは呻きながら体を不規則に痙攣させ始めた。 体力が消耗している時に、さらにエネルギーを無駄にする痙攣が重なった。 「ゆげぇ………ゆぶぇ……まり…ちゃの……あんこしゃん……くりゅ…ちいよぉ……たしゅけ…ちぇ……おきゃあ…しゃん…………」 「どぼじでええええ!?おぢびぢゃん!ゆっぐりだよ!ゆっぐりだよ!ゆっぐりだよねえ!?ゆっぐりじでえ!ゆっぐりじでえええ!!」 赤まりさの口元から、水っぽい餡子がドロドロと流れ始めた。 水を飲ませてあげたのにかえって苦しみだす我が子の様子に、れいむは目を剥いて叫ぶしかできない。 赤まりさは遠からず死ぬことだろう。それもじわじわと苦しみながらの死だ。 あそこまで弱っていると、オレンジジュースを飲ませても意味がない。 「どうしてこうなった?」 俺は首を傾げた。 何か、ゆっくりたちの間で人間のあずかり知らぬことが起こっている。 雑草を食べず、人間にたかる。 日光を恐れ、日陰から出ようとしない。 唐突すぎる変化だ。ある日突然、ゆっくりたちがおかしくなってしまったとしか言いようがない。 公園にいるゆっくりの数は多い。 以前は、ここに座っていると楽しそうなゆっくりたちの声が聞こえてきた。 下手だが愛情のこもった歌、赤ゆっくりたちのはしゃぐ声、仲のよいお喋り。 今、こうしてベンチに座っていても、聞こえてくるのは悲しそうな声しかない。 弱った子どもを前にしたすすり泣き。日光を浴びて体が焼ける悲鳴。 お腹が空いたと念仏のように繰り返されるつぶやき。ゆっくりできない!と我慢の限界らしいわめき。 ガサガサと近くの茂みが動き、一匹の成体のまりさが姿を現した。 偶然、俺とまりさの目が合う。 「ゆっ!にんげんさん………」 一瞬まりさは俺の視線にたじろいだが、すぐに居住まいを正してまりさは大声を上げた。 「あのっ!にんげんさんっ!おねがいですっ!きいてくださいっ!まりさはっ!まりさはあああああ!」 人間が恐いらしく、まりさの体は小刻みに震えている。 それを打ち消すように、まりさの声はやたらとでかい。 至近距離から叫ばれると、梅雨時のじめじめした感じと相まって少し不快になる。 俺はちょっときつい口調でまりさの言葉を先んじて封じた。 「お腹をすかせた子どもたちにご飯を取ってこなくちゃいけない、とかそう言いたいんだろ?」 「はい!はいいいい!そうなんです!おうちでおちびちゃんたちがないてるんです!かわいいおちびちゃんがおなかをすかせてるんです!」 まりさは両目に涙を溜めて俺に叫ぶ。 こんなゆっくりなど、この間から腐るほど見てきた。 どいつもこいつも、クローンのように同じような反応、同じような口調、同じようなことしか言わない。 ゆっくりの個性は見た目では分からない。 ゆっくりにとって自分の訴えは唯一無二だろうが、人間にとっては全部一緒だ。 けれども、俺はゆっくりで食っているジャーナリストである。 とりあえずは、だが。 無個性なゆっくりに個性を見出し、そこから大衆の興味を引くような記事を見つけるのが仕事だ。 俺自身が、ゆっくりに興味を持つ必要がある。 リュックから俺は買っておいたビスケットを取り出す。 値段は安いが量は多い。ゆっくりに上げる情報料として最適の菓子だ。 「一つ条件がある。それができるなら、お前たちに餌をあげてもいい」 とやかく言うまでもなく、まりさは俺の提案に飛びついた。 文字通りぴょんぴょんとジャンプして俺に感謝する。 「ありがとうございます!ほんとうにありがとうございます!なんでもします!どんなことでもします!だからごはんをわけてくださあい!」 「そうか。じゃあ、教えてほしいんだ。いったいお前たちゆっくりはどうなったんだ?」 俺は袋の封を切りながら、まりさの答えを待った。 とりあえず、俺は気前のいいことをアピールする目的で、情報料を前払いすることにした。 地面にビスケットをばらまくと、まりさはものすごい勢いでそれに突進する。 飢えた犬のように、まりさはビスケットをいくつかいっぺんに頬張り、音を立てて咀嚼する。 「ぽーりぽーり!ぽーりぽーり!し、し、し、しあわせえええええええええっっっ!!」 余程空腹で、しかも人間の菓子を食べる機会はめったになかったと見える。 まりさはビスケットをかみ砕きながら幸せそうに叫んだ。 エクスタシーでぐにゃりととろけた顔で、口元からよだれまで垂らしている。 安いビスケットでこれだけ喜んでもらえれば、こちらとしても楽だ。 「そうかそうか。そりゃよかった」 「ありがとうございます!にんげんさんはとってもゆっくりしてます!まりさたちはこれでゆっくりできます!うれしいです!」 「もっと食べてもいいぞ。あと、敬語は使わなくていいから」 あまりぺこぺこされてもかえって気分がよくない。 たかがゆっくり程度にちやほやされても、俺が人間である以上喜べない。 ゆっくりのボキャブラリーはお粗末で、言っていることはたいてい繰り返しだ。 「ありがとうござい…じゃなくてありがとう、にんげんさん。でも、これはれいむとおちびちゃんたちにもっていくよ」 まりさは俺に頭を下げると、大部分のビスケットを口を使って帽子の中にしまい込んだ。 俺のまいた量は、その気になればゆっくり一匹が食べきれる量だ。 飢えたゆっくりならば、家族のことなど忘れていっぺんに食べきってしまうことだろう。 しかし、このまりさは耐えた。 家族のために餌を探すという当初の目的を忘れなかったのだ。 「そうか、えらいな、まりさは」 「まりさはおとうさんだから、みんなをゆっくりさせてあげるのはとうぜんだよ……」 最近のDVのニュースを見ると人間でさえ忘れがちになったと思える、父親としての役目を口にするまりさ。 俺は少しだけこのまりさに好感を持てた。 「それはそれとして、いったいお前たちはどうしちゃったんだ。この前から急に人間にたかったり太陽の光を嫌がったり、何なんだ?」 目的を忘れていては意味がない。俺はゆっくりに餌付けがしたかったのではないのだ。 落ち着いてきたまりさに聞いてみると、まりさは困った顔で俺を見る。 自分の方が聞きたいくらいだ、という顔だ。 「まりさにもわからないよ………。いきなり、あさおきたらこうなってたんだよ………」 たちまちまりさの口調はどんよりと暗いものになった。 「まりさは、にんげんさんにめいわくかけないようにいきてきたんだよ。ごはんだって、れいむとおちびちゃんといっしょにくささんをたべてたんだよ。 ときどきむしさんがみつかるし、くささんだってなれるとけっこうおいしんだよ。でも……もうまりさたちはくささんもむしさんもたべられないよ」 「どうしてだ?まずくなったのか?」 「ちがうよ。くささんとかむしさんとか、むーしゃむーしゃするとおくちのなかがすごくいたくなって、あんこさんがきもちわるくなるんだよ。 どんなにがまんしてもむりだよ。くささんやむしさんは、ゆっくりにしかわからないどくがはいるようになったんだ。もう、たべられないよ」 舌が肥えて雑草を食べたくなくなったのではない。 草や虫を食べると食中毒を起こすのだ。 誰かが間違った善意から、野良ゆっくりに大量の菓子を振る舞ったわけではないようだ。 「だから、人間の食べるものを欲しがっているわけか」 「にんげんさんのたべものは、たべてもへいきだよ。だから、どんなものでもいいから……すこしでもいいから…にんげんさんにわけてほしいよ……」 どんなものでもいい、というのが不思議だ。 雑草が駄目で、食べ残しの生野菜が大丈夫とはどういうことだろう。 人間が見ても食欲がわかないイモムシやバッタは、ゆっくりにとってはごちそうだ。 人間が生の雑草を食べると場合によっては腹を壊すが、ゆっくりは美味しく食べることができている。 変な話だ。 何かがおかしい。 「ごはんじゃなくてもいいよ……。たべのこしでもいいよ……。でも…ごみすてばにいってもへんなどすのこえでからだがかってにうごくし……。 だけど、にんげんさんはまりさたちがいっしょうけんめいおねがいしてもきいてくれないよ。みんな…まりさのこときもちわるいって……きたないって……」 まりさはその時の屈辱を思い出したのか、悔しそうにぽたぽた涙をこぼしだした。 つくづくゆっくりは泣きやすい。 まりさにしても、こんなのは初めての体験だろう。 人間に土下座して頭を下げるまりさと番。それに子どもたち。顔をコンクリートに叩きつけ、言葉を尽くし、どこまでも下手に人間の慈悲を請い続ける。 その必死な様子をあざ笑う男性。犬の糞を見るような目で見る女性。石を投げてからかう少年。餌をあげようとして、親に手を引かれて立ち去る少女。 後に残されたのは、空腹のまま惨めさに涙を流す親子だけだ。 まりさの苦境が俺には簡単に想像できた。 最近の街のあちこちで見られる光景をコラージュすれば、すぐに脳内でできあがる。 「太陽の光は何だ?」 「……それもわからないよ。いままではずっとへいきだったんだよ。でも、にんげんさんもみたでしょ?ひなたにでると、あつくていたくてたえられないよ。 ちょっとたいようさんのひかりにさわっただけで、なつのいちばんあついときのどうろさんでこーろこーろしたみたいにあつくてたまらないよ。 ものすごくいたいよ。きずができてあんこさんがもれることはないけど、もうまりさはひかげにずっといたいよ……」 凄まじい虚弱体質としか言いようがない。 吸血鬼は日光に弱くても、夜になれば永遠に紅い幼き月に早変わりする。 ゆっくりは違う。 昼だろうと夜だろうと、地球最弱の動く饅頭の座は揺るぎない。 そのゆっくりが、さらにか弱くなった。 「ねえ、どうして?どうしてまりさたちこんなひどいめにあうの?」 まりさは俺にそう言った。 まりさの顔は、突如叩き落とされた地獄がいかに悲惨かを教えていた。 その顔は、ゆっくりとは程遠いものだった。 「まりさたち、なにもわるいことしてないよ。ゆっくりしたいだけだよ。すてきなれいむと、かわいいおちびちゃんたちとゆっくりしたいだけだよ。 なのにどうして?どうしてまりさたちゆっくりできないの?いままでずっと、ゆっくりはゆっくりしたくてもゆっくりできなかったよ。 まちのなかはすみにくいよ。もりなんかどこにもないよ。ねるところだってみつからないよ。みんなまいにちひっしでいきてるよ。でも! あめさんはからだがとけちゃうよ!にんげんさんはいじわるなひともいるよ!にんげんさんのすぃーはものすごくこわいよ! すぐにびょうきになるし、すぐにおおけがするし、すぐにしんじゃうし、ゆっくりはものすごくよわいいきものだよ! それなのに……それなのに……なんでもっともっとゆっくりがよわくなっちゃうのおおおおおお!?」 まりさは大声でわめいた。 その場で転げ回りたいらしく、体はあちこちびくんびくんと震えている。 「くささんもむしさんももうたべられないよ!にんげんさんのなまごみやたべのこししかたべられないんだよ! おひさまのしたでなかよくひなたぼっこもできないよ!おひさまのひかりにあたったらいたくてくるしくてたえられないんだよ! どうして!どうして!どうしてまりさたちのゆっくりがなくなっちゃうの!ゆっくりしたいよ!ゆっくりしたいよ!ゆっくりしたいよ! ゆっくりしたいよお!ゆっくりしたいいいいいい!ゆっくりしたいんだよおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 気が違ったようにまりさはわめき散らした後、はっと立ち直った。 自分が初対面の人間に、話を聞いてくれることをいいことに一方的に怒鳴ったことが分かったようだ。 俺の方を困った顔で見つめて、まりさは謝る。 「ご……ごめんなさい……おにいさん。まりさ……ちょっとおかしくなっちゃったみたい……ゆっくりしてないよね……」 普通なら「人間に喧嘩売ってるのか」と息巻くところだが、俺は違う。 ボイスレコーダーをチェックする。ちゃんと今のまりさの言葉は録音されていた。 こういうゆっくりの発言が欲しいのだ。 こういう、切実で身を切られるような言葉こそが、読者を動かしてくれる。 俺が読者なら、こういうゆっくりの声が読んでみたい。 だから、俺は逆にまりさにお礼を言いたいくらいだ。 「いや、いいんだよ。俺はジャーナリストだから、現場の生々しい本音は大歓迎さ。むしろありがとう」 「じゃーなりすとさん?」 「そう。ゆっくりのこととかを記事にして、出版社に持ち込んで、それで稼いでる」 「よくわからないよ……。でも、へんなこといってごめんなさい」 ゆっくりにジャーナリズムはない。 俺の仕事はまりさには分からなかったようだ。 そんなことはどうでもいい。今回はいいインタビューができた。 ついつい、気も大きくなる。 「だから気にするなよ。それじゃ、俺はもう行くから。ああ、これ、面倒臭いから全部やるよ」 「こんなにたくさんいいの!?」 「家族がいるんだろ。たまには腹一杯食わせてやれ」 俺が袋の中身を全部地面に空けると、まりさは涙を流して喜んだ。 何度も俺に頭を下げてから、夢中になってビスケットを帽子の中に入れている。 「ゆあ…ゆわああああん!ありがとうございます!ありがとうございます!うれしいです!まりさはしあわせーです!ありがとうございます!」 まりさの反応を最後まで見ずに、俺はベンチから立ち上がった。 「こりゃ……ちょっと本格的に調べてみる必要がありそうだな」 だとしたら、あの人に是非ともインタビューしたい。 俺みたいなしがないジャーナリストが面会できるかどうかは微妙だが、あの人の気さくで少々エキセントリックな人柄に賭けるしかない。 何としても説得力のある記事を書いて読者を喜ばせ、かつ俺の懐も暖めなくてはいけない。 そのためにはあの人の助力が不可欠だ。 国立ゆっくり研究所に所属するA主任。 あの人の頭脳を借りる必要がありそうだ。 *** ラウンジに続く通路を俺は歩いている。 隣を歩いているのは、ぼさぼさの髪の毛にちょっと獣のような恐い目つきをした男性だ。 よれよれの白衣の胸には、国立ゆっくり研究所の所員であることを示すバッジがある。 A主任。数々のゆっくり関連の発明品を世に送り出した、鬼才と言っても過言ではない人だ。 「ちょうど俺も昼飯だったんだよね。一人で食べるのも味気なくってさあ」 「ありがとうございます」 A主任はどたどたと大股で通路を歩きながら、俺に話しかけてくる。 国立ゆっくり研究所の主任という立場にもかかわらず、非常にフランクな雰囲気の人だ。 実際、俺みたいなそんじょそこらの馬の骨がこうやって研究所に入れて、しかも昼食を一緒にできるのだからありがたい。 最初は受付に行っても、当然のように「主任は只今忙しいのでまたの機会にお訪ね下さい」とあしらわれた。 しつこくしても逆効果なので、今日は引き下がろうとしたその時だ。 「おやぁ?C君?C君だろ?どうしたんだよ。取材なの?」 無遠慮な大声が聞こえた。 そこに大きな弁当箱を片手にA主任が立っていたというわけだ。 後はとんとん拍子にことは進む。 受付を説得し、A主任は俺を昼食に誘ってくれた。 あまりにもアポなしの面会がうまくいきすぎて恐いくらいだ。 「肩肘張らなくてもいいよ。こっちだってちょっと気分転換したくてね。このテーブルがいいかな」 ラウンジにはテーブルと椅子が置かれ、所員たちの憩いの場になっている。 A主任はほかの所員たちと挨拶しながら、適当に一つのテーブルを選んで座る。 日当たりがよくて快適な場所はほかにもあるのに、ランダムに選んだらしい。 この人らしいと言えばこの人らしい。 まだ三回ほどインタビューしていないが、この人は相当に変わっている。奇人と言ってもいい。 「あ、そうそう。C君、これ食べる?」 「プリンですか?」 A主任はローズヒップティーのペットボトルを空けてごくごく飲みながら、俺に小さなプリンを手渡した。 外見はただのプリンだ。蓋にも容器にも何の表記もない。加工場の試作だろうか。 「うちの加工場で処理したありすを使っているんだけど、初めて食べた人は味覚が麻痺するほど甘いらしい。 けれど、慣れてくるとこの焼け付くような甘味が癖になるんだよね。ほら、遠慮しないで食べてみてよ」 何やらずいぶんと物騒なプリンだ。 だが、差し出されたものをインタビューする側がむげに断ることはできない。 俺は覚悟を決めて蓋を剥がすと、一緒についてきたプラスチックのスプーンで中身をすくった。 綺麗なカスタードの色をしている。ありすの中身そのものの色だ。 「そ、それじゃあ、いただきます」 一口口に入れる。 「どう?甘いだろ?」 多分、A主任はそう言ったんだと思う。 俺は、彼の声が聞こえなかった。 口の中で、甘味が爆発した。 冗談抜きで、甘味が重量になって舌と下顎を押し潰した。 神経を通じて脳が揺さぶられ、首から上が「甘い」の一言で埋め尽くされる。 「げっ!げほぉっ!げほっ!な、なんですかこれっ!甘いっ!甘いなんてもんじゃありません!舌がしびれるくらい甘いですよ!」 あまりの味に咳き込む俺を、A主任は面白そうに、そして興味深そうに見ている。 きっと、俺の甘さに対する反応さえもこの人は研究しているんだろう。 「やっぱり?そりゃよかった。最初はみんなそう言うけど、そのうち熱烈なファンになる」 嬉しそうなA主任の反応に、恐いのを我慢して食べてよかったと俺は思う。 話し手をリラックスさせてかつ喜ばせるのは聞き手の務めだ。 これが自然にできなくては、まともなインタビューはできない。 「しかし……どんな処理をすればありすの中身がここまで甘くなるんでしょうか」 「聞きたい?」 俺の質問にA主任の目がぎらりと光る。 フランクでオープンな男性の顔から、マッドなサイエンティストの顔に変わろうとしていた。 「……いえ、今回は遠慮します」 「あっ、そう。じゃあ、俺は食事にするから」 さして残念がる様子もなく、A主任はさっさとプリンの話題を打ち切ると弁当箱の包みを解いた。 蓋を開けると、典型的な和食の中身が俺の目に映った。なかなか豪勢なレパートリーだ。 俺もコンビニで買っておいた自分のパンと缶コーヒーに口を付ける。 「いただきます」とちゃんと言ってから、A主任は健啖な様子で箸を上下させている。 「お弁当なんですね」 「家内が作ってくれたんだよ。俺の好みに合う味付けは、やはり市販の弁当にはないからねえ」 まんざらでもない口調で返答が返ってきた。 どうやらA主任は奥さんに愛されているらしい。 好みの味付け、好みの具材、そしてその量の多さと彼の食べっぷりを見ればよく分かる。 ……いかんいかん。そんなことはどうでもいい。 俺は別にこの人のお相伴にあずかるために研究所に来たんじゃなかった。 「……C君、結婚は?」 「いえ、彼女いない歴がそのまま年齢ですので」 「なるほど」 地味に痛いところを突いてくるが、A主任は特別興味を示さない。 しばらく黙々と箸が動く。 俺もプリンをさらに食べてみた。 最初の一、二回はコーヒーを飲まなければ吹くほどの甘さだったが、次第に慣れてきた。 むしろ、慣れてくるとこの狂った甘味がおいしく思えてくるから不思議だ。 アッパー系のドラッグを使うと、きっとこんな風に感情が高揚するのではないだろうか。 「それで、え~と、何だっけ。加工場の見学だったかな?」 弁当の中身が半分ほど減った辺りで、ようやくA主任は俺に話しかけてくれた。 「いえ、違います。最近急に野生のゆっくりが虚弱になったことについて、ご意見を伺えれば幸いなのですが」 俺がボイスレコーダーをテーブルの上に出しつつ言うと、A主任は怪訝な顔をして即答した。 「野生のゆっくりは虚弱になってなんかいないよ」 「え?」 「なっているのは町のゆっくり、それも人口の密集した大都会に生息する野良ゆっくりだけだよ。野生のゆっくりに変化はない」 これは俺の言い方がまずかった。 ゆっくりを専門に扱う研究者には、森で暮らす野生のゆっくりと、都会で暮らす野良ゆっくりとは別種らしい。 俺が今まで見てきたのは野良ゆっくりだけだった。街を出て山に足を伸ばすことはなかった。 A主任は何かを見つけたらしく手招きする。 「それと、こいつのような飼いゆっくりもそうだ。れいむ、こちらに来なさい」 ぽよんぽよんと音を立てて、一匹のれいむがこちらに跳ねてきた。 成体のゆっくりだ。見るからに賢そうな顔をしているし、外見も野良と比べること自体が間違っているほど綺麗だ。 ペットショップの金バッジのゆっくりでも、ここまで理知的な表情はしていないだろう。 れいむは俺の方をちゃんと見てから、にっこり笑って挨拶した。 「ゆっくりこんにちは、おにいさん。よくいらっしゃいました!」 以前A主任にインタビューした時に見せてもらったれいむに間違いないだろう。 この人の作った「製品」らしいが、詳しいことは知らない。 口調にも、ゆっくり独特の舌足らずで知能の低そうな感じが見受けられない。 「知能の高いゆっくりですね」 「うん、中身とか中枢餡とかたくさんいじくったからね。ゲスにならないゆっくりを作る実験で、一応完成に一番近い」 「すごいですね……」 ゆっくりのゲス化は、ゆっくりの遺伝餡に刻まれた情報との戦いらしい。 遺伝情報そのものにゲス化する因子があるため、どれだけ優良な血統を作り出しても、どれだけ教育を徹底しても突然発現する。 むしろガンに近い。ゆっくりにとっても、飼い主にとってもゲスはガンだ。 これを取り除くとなると、とてつもない苦労だろう。 それを完成に近いところにまでこぎ着けるこの人は、やはり鬼才と言っていい。 ただ、飼いゆっくりにそこまで完璧さを求める人は少ないと思うのだが。 「れいむ、そこに陰陽玉ボールがあるだろう?」 「これだね、おじさん!おじさんのプレゼントだよ。れいむのたからもののひとつだよ!」 れいむは観葉植物の鉢植えの近くから、ゆっくりが遊ぶのに使う陰陽玉ボールを取り出した。 犬のように口にくわえ、A主任の前にぽとりと落とす。 れいむの眼差しはA主任に向けられている。 彼に話しかけてもらえることが、嬉しくてしょうがないらしい。 「それを使って一発ギャグをしなさい」 A主任は真顔で言った。 れいむは硬直した。 「ゆっ………ゆゆゆ………」 れいむはしばらく唸っていたが、いきなりにこにこ笑いながらボールにすりすりし始めた。 「ゆぅーん!おちびちゃんとってもかわいいよお!すーりすーり!……ゆあっ!これおちびちゃんじゃなくてぼーるさんだね!れいむうっかりー!」 「…………………………」 「…………………………」 「ごめんなさい……おじさん、おにいさん。さむかったよね……」 「い、いや、そんなこと、なかったよ、ねえ?」 れいむの体を張った芸に俺は心にもないことを言ったが、A主任は厳しかった。 「寒いよ」 「すみません…………」 れいむは二回りほど小さくなって謝る。 「とりあえずれいむ、ちょっと日なたに出てみなさい」 「わかりました、おじさん」 れいむはすぐにA主任の命令に従い、ぴょんと跳ねて日なたに全身をさらした。 日光がれいむの体に降り注ぐ。 「これでいいですか?」 いつまでたっても、れいむが苦しむ様子は見られない。 れいむはなぜ自分がこんなことをしなければならないのか分からないらしく、不思議そうな顔でA主任を見ている。 「ね?何ともなってないだろ?」 「本当ですね。でも、俺が見たゆっくりたちは日光を浴びただけで苦しんでましたよ」 「ここ数日ひっきりなしに保健所から連絡があったから、俺も調べてみたんだよ。まるでアレルギーだね。 草や虫を食べると口が腫れ上がって体内の餡子が痙攣するし、日の光を浴びた箇所が火傷みたいな炎症を起こす」 れいむを下がらせ、A主任は漬け物をかじりつつ説明する。 ここまでは、俺の調査と同じだ。別段新しいネタはない。 逆に言えば、俺はこれ以上分からない。 ゆっくりを生物学的に見てどうこう言えるほど、俺は教養がない。 だからこそ、この人の意見が記事には必要だ。 「でも、どうして都会のゆっくりだけなんでしょうか。それに、どうして飼いゆっくりはならないんですか?」 俺が訪ねると、A主任はにやりと笑った。 「どうしてだと思う?」 「食べ物の違いでしょうか。それとも……やっぱりストレスによるものかもしれません」 無難な俺の答えに、A主任は首を横に振った。 「違うよ。そんな表面的なものじゃない。問題はもっと根深いものさ」 不意にA主任は箸を置くと、椅子に深く腰掛けた。 いきなり、俺は自分がテストの採点をしてもらう生徒になった気がした。 A主任がただのよく食べる中年男性から、一人の研究者に変わっていた。 「君は、退化という言葉を聞いたことがあるかな」 「ええ、学校の生物の時間に」 「生物は進化の際に、特定の器官を縮小させることがある。人間を見れば分かるよね。 直立歩行を行い骨盤と頭部を進化させた人類は、逆に猿人の段階から尾が退化してなくなっている。今町で見られる現象はゆっくりの退化だよ」 退化、という語は初めて聞く。 知ってはいたものの、俺はゆっくりの状況を退化に結びつけることはできなかった。 「退化ですか?」 「そうだよ。彼らは生物としてますます虚弱に、ますます脆弱に、ますますか弱くなった。これを退化と言わずして何と言う? これまで耐性があった植物の組織や昆虫の体液、さらに紫外線に対して退化したゆっくりはもはや耐えられない。 進化の裏返しだろうね。ゆっくりは人間の住む環境に適応して進化している。そもそも言葉を話したり原始的な社会を形成するのは、人間の真似事だと俺は思うよ。 町に住むゆっくりはゆっくりの最先端。進化のモルモットだ。彼らは人間に近くなるよう進化した代わりに、野生のような本来の状態とは異なっていく」 確かに、進化と退化という言葉でこの現象は説明できる。 ゆっくりは進化した。 人間により近くなろうと、人間の住む環境に適合しようと進化した。 だから都会の人間に関わるゆっくりが対象となり、人間と関わらない野生のゆっくりは対象外となる。 だから人間の食べるものは食べられるが、もう雑草や昆虫が食べられない。 元々ゆっくりは他の生物に比べて妙に人間くさい。 社会を形成するだけではない。 人間のような表情があるし、感情もあるし、何より日本語を話す。 見ようによっては不気味なくらい人間に近い。 さらに人間のようになりたい。さらに人間の住む環境で暮らしやすくなりたい。 そのベクトルで進化したから、ゆっくりたちは他の部分が退化した。 自然の中で生きていくのに必要な機能が退化してしまい、食性まで変わってしまった。 ……あれ?おかしいぞ。 「ですが、日光はどうしてでしょう。日光と人間を真似ることとは関係ないような気がしますが」 「やっぱりそこに気がついた?そうなんだよね。関係ないよね」 日光に弱くなったという点は、退化では説明しきれない。 日の光を浴びることと、人間をまねることとに因果関係はない。 俺はそこをA主任に聞いてみると、彼はしばらく考えてから話を続けた。 「ここから先は俺の仮説なんだけどさ。ゆっくりはどんな生物とも基本的な欲求が違うんだよ。 人間も動物も植物も、子孫を残して繁栄することを第一として生きている。そうだろ?そうでもなければ精液の中に精子が三億も必要ない。 どの生物も生きること、生き延びること、子孫を残すことに必死で、ゆっくりすることなんか二の次なんだよ。だが、ゆっくりはそうじゃない」 その通りだ。 ゆっくりがどうして、ここまでほかの生物と違うのか理由が分かった気がした。 どのゆっくりも「ゆっくりしたい」と言う。 「生きたい」ではない。「ゆっくりしたい」のだ。 ゆっくりすること。それ以外ゆっくりは必要としない。 「ゆっくりはゆっくりを求める。何よりもまずゆっくりすることが第一だ。それこそ、生きることさえもゆっくりすることには劣るくらいだ。 動物は自殺をしないが、ゆっくりはゆっくりできなくなれば自殺さえする。ゆっくりがいかにゆっくりすることに重きを置いているか分かるだろう? ゆっくりしたい。何はともあれゆっくりしたい。だから彼らは「ゆっくりしていってね!」と叫ぶわけだ。 ゆっくりできない環境であればあるほど、ゆっくりが手に入らない状況であればあるほど、ゆっくりたちはゆっくりを求めて止まない。結果、どうなると思う?」 ゆっくりすることだけを求め続けた結果。 生きること。生き延びること。生きて子孫を残すこと。 生物として当たり前のことさえもないがしろにして、ただ自分がゆっくりしたいと願った末路。 それは、俺たちがこのところ毎日見ているゆっくりの姿だ。 「………退化する、ということですか」 「そう。これは当然の結果さ。ゆっくりできない野良ゆっくりたちは、ゆっくりプレイスを求めて求めて求め続けたんだろう。 その結果、身体機能が退化してさらに虚弱になった。生きることを選択せず、生き延びることを選ばず、ゆっくりすることだけを求めたからこうなったのさ。 だから、ゆっくりが満たされている飼いゆっくりや、自然の中でたくましく生きている野生ゆっくりは退化していない。 この現象は、一重にゆっくりプレイスを求め続けたゆっくりが、その願いによって生物としての本分を忘れたからだろう。俺はそう思う」 今度こそ理解できた。 都会はゆっくりにとって住みよい場所ではない。 それなのに、だからこそ、ゆっくりたちは遺伝餡に刻まれた素敵なゆっくりプレイスを求め続ける。 あそこでゆっくりしたい。ゆっくりして幸せになりたい。 目先の問題を無視し、無意識の中でゆっくりプレイスに浸っていた。 だから、野良ゆっくりは生物としての機能が退化した。 ゆっくりを求める気持ちをさらに高めた代償として、ゆっくりは今日を生きる力を失った。 あまりにも馬鹿馬鹿しい選択だ。等価交換にすらなっていない。 A主任は話し終えると苦笑した。 「確固とした物的証拠がないから、あまり本気にしなくていいよ。さっきも言ったけど、これは俺の仮説だから」 「いえ、すごく論理的な説だと思います。ありがとうございました」 A主任は謙遜するけど、俺にとってこれは非常にありがたい対談だった。 国立ゆっくり研究所の人間の語る内容には箔がつくし、何よりもA主任の話は生物学に則っているため説得力がある。 A主任が本当に正しいかどうかは俺には分からないけど、読者を納得させるには最適だ。 俺は心から感謝してA主任に頭を下げた。 「悪意が人類を育ててきた」 俺が目を上げると、A主任は近くで陰陽玉ボールで遊んでいるれいむを見ていた。 高い知能を持つように改造されたれいむも、ああやって無心に遊んでいる様子は普通の飼いゆっくりと大差ない。 飼い主としての愛情がこもった目つきではない。 しかし、哀れみさげすんだ目つきでもない。 研究者としての、一つのサンプルを見ている目だった。 「あいつが憎い、あいつが嫌いだ、あいつには負けたくない、あいつを蹴落としてやる。人類はそうやって悪意を磨くことによって、ここまで文明を発達させてきた。 国家も、法律も、兵器も、スポーツも、カルチャーも、根底にあるのは悪意だ。でも、人間の真似ばかりしているゆっくりには、その悪意が足りないよ」 「え?そうなんですか?でも、あいつらは帽子やリボンがない同族を虐めたりしますけど。見てるこっちがドン引きするくらいに」 ゆっくりは飾りのない同族を執拗に虐め、制裁と言って殺すことさえ平気でする。 同族殺しはタブーだが、飾りのない同族はそもそもゆっくりですらないのか。 いや、違う。飾りのないゆっくりは「ゆっくりできない」「ゆっくりしていない」から制裁する。 自分たちがゆっくりできないから、ゆっくりしていない飾りのないゆっくりを殺す。 それも喜色満面で。自分たちが正義の味方のような顔で、命乞いをする同族を潰す。 この習性は、ゆっくり嫌いな人間が必ず口にする理由の一つだ。 「そういう習性だからね。他者を踏み台にしてでも生き延び、のし上がっていこうとするとする悪意がない。ゆっくりは他を押しのけてもそこでゆっくりするだけだ。 それはすなわち、どうしようもなく弱いということだ。悪意のある人間と、悪意のない人間がサシで勝負した場合、どちらが勝つと思う?」 「そりゃあ、悪意のある方ですよ。ルール無用、反則上等の相手と戦って勝つ気がしません」 自分が格闘技のリングに上がったときを想像してみた。 相手は反則の常習犯だ。 目潰し。股間狙い。噛みつき。武器さえ審判に見えなければ平気で使う。 こんな相手と戦うことを考えただけで身がすくむ。 最終的には判定で勝てるかもしれないけれど、その前に再起不能にされそうだ。 そもそも相手に対する恐怖で、まともに戦えないだろう。 「そうだよね。別にゆっくりに悪意がないって言っても、彼らが純真で無垢だという意味じゃない。彼らは幼稚で、悪意によって強くなることがないだけなんだ。 だから逆境にたやすく折れ、耐えることができない。嘆くだけだ。ゆっくりしたくてもゆっくりできないこの町は、彼らにとって地獄だろうね」 それは俺にも思い当たる話だった。 ゆっくりには計画性がなく、その日暮らしを体現したような生物だ。 野山では、毎年膨大な数のゆっくりが越冬を失敗して死ぬそうだ。 秋までに越冬用の食料を集めないでゆっくりしているという、あまりにも愚かな理由で死んでいく。 都会では越冬の習性がなく、そのせいで街のゆっくりの数は野生と比べものにならないくらい多い。 ゆっくりは、ゆっくりすることしか頭にない。 意地悪なことをしても、悪意を抱いて計画的にしているのではない。 ただゆっくりできるから、自分より弱い相手を虐めるだけだ。 逆境に耐えられないと言われてもうなずける。 悪意を糧にして、しぶとく生き延びようとする意思がない。 「どぼじでゆっぐりでぎないのおおお!?」 「れいみゅはゆっくちちたいだけだよ!」 「まりしゃ、ゆっくちしちゃいけにゃいの!?」 「ゆっくりしたいよお!おねがいだからゆっくりさせてね!」 残念ながら他力本願だ。 自分たちでゆっくりできるゆっくりプレイスを作ろうとせず、落ちてくる幸運を待っているだけ。 善意も悪意もなく、ゆっくりすることしか頭にないかわいそうな生物。 俺は、ゆっくりが退化した理由が分かるような気がした。
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『ゆっくり退化していってね!6』 29KB 観察 考証 番い 野良ゆ 赤ゆ 都会 現代 独自設定 退化 道路の端にゆっくりの親子がいる。 帽子の破れたまりさとその子どもたちだ。子どもはれいむとまりさが一匹ずつ。番の姿は見あたらない。 例の非ゆっくり症を発症した子どもを失ったまりさとは違うゆっくりだ。 子まりさに帽子はなく、子れいむのリボンも半分しか残っていない。 過酷な野良の生活で、どちらの飾りも失われてしまったのだ。 こうなってしまっては、どの群れでも子どもたちがまともに扱われることはない。 せいぜいストレス解消のサンドバッグになって、短いゆん生を終えることだろう。 「おちびちゃんたち、やりかたはちゃんとおぼえているよね」 「おぼえてりゅよ。だいじょうぶだにぇ」 「まりしゃもりかいちたよ、おとうしゃん」 「おちびちゃんたちはえらいね。おとうさんはうれしいよ」 まりさと子どもたちは愛情を込めてすりすりする。 一家の顔には苦労が刻み付けられ、肌はがさがさ、髪はぼさぼさだった。 それなのに、妙に三匹は静かだった。 「それじゃあ、いっしょにゆっくりしようね」 やがてまりさが顔を上げた。 ゆっくりする。 それは今となっては、野良から完全に失われたはずではなかっただろうか。 「おとうしゃん、いままでありがちょうにぇ!」 「えいえんにゆっくちちても、おとうしゃんはまりしゃのおとうしゃんだよ!」 子れいむと子まりさは、名残惜しそうになおもまりさのすり切れたお下げを甘噛みする。 それを見て、努めて無感情でいようとしていたまりさはどっと涙を流した。 我慢できなかった。 悲痛な決断を下した自分に、健気についてくる子どもたちが愛しかったのだ。 「ゆぐっ!……ゆえぇ……ゆぇぇええええん!ごめんね!ゆっくりするほうほうがこれしかなくてごめんねぇぇぇええええ!!」 子ゆっくりになってしまったかのように号泣するまりさの頬を、優しく子どもたちは舐めてあげた。 よく見ると、子れいむと子まりさの目にも涙がうっすらとにじんでいた。 子どもたちも、泣くのをこらえていたのだ。 「なかにゃいで!れいみゅたち、ちあわしぇーになりゅんだよにぇ!」 「もうおにゃかぺこぺこにならにゃいし、あちゅいあちゅいもいちゃいいちゃいもにゃいよにぇ!」 子れいむと子まりさは涙を見せず、わざと無邪気に振る舞おうとしていた。 ゆっくりできなくなった今でも、せめて気持ちだけでもゆっくりしたかった。 なにしろ、こんなことができるのは今日が最後なのだ。 「そうだよ!ゆっくりできるよ!おそらのうえのゆっくりぷれいすにいくんだよお!」 まりさはようやく泣き終えると、二匹の子どもを自分の側に並ばせた。 これで、家族の顔も見納めだ。 まりさたちは這って白線ぎりぎりの場所に移動する。 ちりちりと日光が体を焼くのが苦しい。 向こうからトラックが重々しい音と共に走ってきた。 「いまだよ!いくよ!」 それはまりさたちの待ち焦がれていた、この世からゆっくりプレイスに運んでくれるトラックだった。 迷うことなく、まりさと子ゆっくりは車道に飛び出してトラックの前に立ちはだかった。 「すぃーしゃん!れいみゅをゆっくちさせちぇにぇ!」 「すぃーしゃん!まりしゃはゆっくちちたいんだよ!」 「だからまりさたちをころしてえええええええええ!」 トラックはまったく減速せずにまりさたちの上を通り過ぎた。 一瞬「ぎびゅ!」「ぶぇっ!」「ゆぢぇ!」という悲鳴が聞こえただけだ。 汚い三つの餡子の染みが道路に流れている。 まりさたちの願いは叶えられ、家族は一瞬で轢かれて潰された。 苦痛しかなかったこの世から、まりさたちは自殺して逃げたのだ。 それが、街ゆっくりの大部分が選んだ道だった。 街に住む人々にとって、忘れられない一日になることだろう。 今日は全国初となる、野良ゆっくりの集団自殺が「公に」観察された日なのだ。 「C君、君は今どこにいる?もし君が街頭でゆっくりの調査をしているようなら、俺の所にさっきから入ってくるデータのリアルが見えるはずだ。 すごいだろう?まるで増えすぎたら自殺すると言われているレミングの伝説だ。無論レミングは自殺しない。ただ移動している途中で海に落ちただけだ。 しかし、今この街のゆっくりたちは一斉に自殺を始めている。飼いゆっくりを除く八割以上のゆっくりが自殺しようとしているだろう。 君はなぜだと疑問に思っていることだろう。なぜゆっくりが進化と退化を一代で唐突に行ったことが、自殺につながるのか。 そもそも、なぜゆっくりは退化したのか。君は一連のケースを見てその点にさえ疑問を抱いただろうね」 「まず、野良ゆっくりは進化と退化をほぼ一代で成し遂げた。解剖して分かったんだが、餡子の質や密度が野生と明らかに異なっている。 餡子の形は面白いことに野良ゆっくり、飼いゆっくり、野生ゆっくりでそれぞれ違っている。 野生ゆっくりとは地理的に遠く、飼いゆっくりとも交配する機会は少ないからね。野良ゆっくりと野生ゆっくりはそのうち別種になるだろう。 ゆっくりの餡子は内臓と同時に脳の役割を果たしている。察するに、彼女たちは想像力や空想する力が野生よりも急激に発達したんだろう。 以前も言った通り、ゆっくりの遺伝餡に刻まれた理想郷であるゆっくりプレイスを想像し、それを求める力を野良ゆっくりは強化した。 反動として、野良ゆっくりは今日を生きる力を失っている。想像力以外のすべてが退化したんだ。それが君の見てきた野良ゆっくりの姿だ。 それだけではない。ゆっくりたちはわざわざ日光に過敏になり、わざわざ動物に襲われやすくなっている」 「では、この生物学的に見て馬鹿らしく常識はずれな進化と退化がなぜ引き起こされたのか。 その答えこそ、君が今見ている光景にほかならないよ。ゆっくりは死ぬためだけにそうなったんだよ。 この街のゆっくりの数は非常に多い。他の街と違って、ここはゆっくりの一斉駆除を行わないからね。 興味深いことにこの街のゆっくりの個体群密度は、人里に降りてきて畑を荒らす野生ゆっくりの群れの個体群密度に極めて近い。 山から下りてきて『むれのみんなにごはんをちょうだいね!いっぱいでいいよ!』とわめく群れはどうなっている? 即加工場送りだ。全滅させることは難しく半年ほどでまた群れができてしまうが、とりあえずこれでゆっくりの数は減る。 個体群密度の上昇を抑え、周囲一帯の餌を食い尽くして全滅することを避けるため、ゆっくりはわざわざ人間に殺されているようにも思えないだろうか」 俺のケータイに、さっきから連続してA主任からのメールが届く。 画面をびっしりと埋め尽くす文字に、少々めまいを覚えながら懸命に字面を追う。 考察を終えたらしいA主任の文体は、重しが取れたかのように一人だけ軽やかだ。 「ゆっくりは思い描いたゆっくりプレイスを求めて、手に入らないからどうしようもなくなって最後には自殺する。 天国のゆっくりプレイスに逃げようとでも思っているんじゃないかな。こうすることによって全滅は免れ、数の調整ができる。 これと同じことが2001年のM市で起こっている。君も記事は調べたかな。あれは同じようなゆっくりの大量自殺だよ。 M市はゆっくりんピースによって野良ゆっくりが保護され、ドスが誕生したことも相まって個体群密度が高くなりすぎた。 だからゆっくりたちの大部分はドスと一緒に入水自殺したんだよ。違うのはドスがいたことだ。 恐らくドスはゆっくりオーラを使って野良ゆっくりたちを導き、安らかな気持ちで静かに自殺させたんだろう。そうでなかったら大騒ぎになる。 F市に流れ着いた大量のゆっくりの飾りは、数を減らすために自殺したゆっくりたちの成れの果てだよ。 この集団自殺は野良ゆっくりの意思じゃない。ゆっくりの遺伝餡が引き起こした、死ぬためだけの進化と退化の包囲網だ」 A主任の言っていることは、ゆっくりたちにとってはあまりにも残酷なことだった。 死ぬためだけに、ゆっくりたちは変化した。生きるためでもゆっくりするためでもない。ただ死ぬしかゆっくりには許されていない。 中枢餡からの一方的な命令は、ゆっくりの気持ちも願いも無視して数を減らすことのみを優先する。 あの生物学的にめちゃくちゃなゆっくりの退化は、すべてゆっくりを殺すことが目的だった。 この街にM市のようなドスはいない。ゆっくりオーラでゆっくりさせられ、そのまま安楽死を決め込むことは許されていないのだ。 ゆっくりは最後まで意識を保ちながら、自分で自分を殺さなくてはならない。 「ではまとめてみよう。まずゆっくりの数が増えすぎ、一定範囲に一定量のゆっくりが存在して個体群密度が飽和状態を迎える。 恐らく中枢餡経由の超音波による通信かフェロモンなどによって、ゆっくりは自分たちが増えすぎたことを知る。 これによりゆっくりの遺伝餡のトリガーが引かれる。およそ八割以上のゆっくりに急激な進化と退化が起こる。 最も個体群密度の高い街の中心から、バケツリレーのようにして周囲一帯の野良ゆっくりに放射状に影響が広がっていく。 ちなみに飼いゆっくりがこれに含まれないのは、飼いゆっくりの遺伝餡が野良のそれと長期にわたる交配の断絶によって異なっているからだ。 あらゆる方向からゆっくりは死にやすくなる。食性が変化し、日光に過敏になり、動物に襲われやすくなる。すべては、ゆっくりの数を減らすためだ」 「ゆっくりしたい欲求を高められ、同時に生物として生きる力を失ったゆっくりは、最終的に集団で自殺する。 集団自殺によって数が減ると変化は終息し、生き延びたゆっくりから生まれる子どもは元に戻ることだろう。 進化と退化は遺伝餡による強制的なもののため、数が減ったことを感知すれば次代に引き継がれることはない。 これは個体群密度が高まりすぎたゆっくりの数を調整するために起きた異変であり、一連の結果は今いるゆっくりを減らすことに帰結する」 「このような感じだろうか。俺は退化がどのように起こったのかは分かったが、なぜ起きたのかまでは突き止められなかった。 君がカラスに襲われたれいむを研究所に送ってくれたことから、事態が単なる退化だけじゃないと分かったんだよ。 多分この集団自殺が終われば、またゆっくりたちは普通に戻ることだろう。こんな仕方でしか、ゆっくりは数の調整ができないのだろうか。 もしかしたら、また別の形で数を適度に維持するゆっくりの群れが見つかるかもしれない。集団自殺は一つの回答でしかないのだろう。 いずれにせよ、手伝ってくれた君には感謝している。最後のゆっくりたちの騒動を、ぜひその目で見届けて記事にしてもらいたい」 一通りまとめた後、A主任からのメールは届かなくなった。 一方的に喋ってから一方的に打ち切られた感じだが、もともとこの人の喋り方はこんな感じだ。 A主任としては、しばらく自分を悩ませていた課題が解けたことで気分爽快なのだろう。 だが俺の仕事は、まだ終わっていない。 俺は周囲を見回した。 「ゆっくりプレイスがどこにもないからって、ここまでするかよ……」 俺のつぶやきは、きっと街中の人間が感じていることと同じに違いない。 この街は今、ゆっくりの悲鳴と怒号と哀願と絶叫に埋め尽くされている。 どこにいても、ゆっくりの叫び声から逃れることはできない。 どこにいても、ゆっくりの断末魔の姿を見ないで済むことはできない。 側溝から、建物の陰から、灌木の下から、ゆっくりは姿を現して自分の命を絶とうとする。 「うわああああああ!ゆっぐり!ゆっぐり!ゆっぐりずる!ゆっぐりずるんだあああああ!ゆっぐり!ゆっぐりいいい!」 叫びながら、頭をビルの側壁に叩きつけているまりさがいる。 帽子が脱げて風に飛ばされていても、まりさは一顧だにしようとしない。 ひたすら叫びながらばんばんと頭をぶつける。 額の饅頭皮がようやく破れ、壁に餡子が付着し始めた。 まだまだ、まりさが死ぬまで時間がかかるだろう。 「これをたべれば……ゆっくりぷれいすにいけるよ。いまいくからね……まりさ、あかちゃん…………」 あちらでは、さっきから山盛りの雑草を前にれいむが立ち尽くしていた。 やがて覚悟が決まったらしく、れいむはそれを一気に噛まずに丸呑みした。 「おごぉおおお!おごえぇ!おげおげごえおえごえろおおおおおお!」 たちまち餡子を吐いてのたうち回るれいむ。 即死できなかったようだ。 体を痙攣させつつ、れいむは餡子を吐き散らしてのたうち回る。 「まりざをゆっぐりざぜでええええええええええ!」 「もうやだああああ!でいぶはじぬ!じぬんだあああああああ!」 「あははははははは!ゆっくりできるわ!ごれでやっどゆっぐりでぎるわあああああ!」 「じにだい!じにだい!じにだいじにだいいいいいいい!はやぐじにだいいいいいいい!」 「じなぜでぐだざい!ばでぃざをじなぜでぐだざいいい!ぼういやなんでず!いぎるのがいやなんでずうううう!」 一番多いのは、車道に飛び出すゆっくりたちだ。 ゆっくりにとって、車道を走る自動車は巨大な怪物に見えるだろう。 高速で走るそれにぶつかれば、苦しむこともなく一瞬で死ぬことができる。 「うわっ!さっきからなんだよこいつら!タイヤが汚れるじゃねえか!」 飛び出してきた三匹のゆっくりをコンボで轢いた自動車が停車した。 中の運転手は餡子やらカスタードやらがこびりついたタイヤを一瞥し、舌打ちしてから走り去った。 その向こうでは、親ありすと赤ありす、それに赤まりさが話している。 「いい?おかあさんとおちびちゃんたちは、これからいっしょにおそらのうえのゆっくりぷれいすにいくのよ。 そこならおなかいっぱいあまあまをたべられるし、おひさまにあたってもぽかぽかできるし、からすさんやねずみさんにいじめられこともないわ」 「しゅごーい!ありしゅ、ときゃいはなゆっくちぷれいしゅにいきちゃいわ!」 「まりちゃも!まりちゃもゆっくちぷれいしゅにいきちゃいのじぇ!」 美化された自殺だが、赤ゆっくりたちは死を告げられてもかえって目を輝かせる。 ゆっくりプレイスに行ける、という言葉はゆっくりにとって麻薬となったのだろう。 餡子が変化してゆっくりプレイスを望む部分だけが強められた野良ゆっくりにとって、ゆっくりプレイスに行けるということは最高のゆっくりなのだ。 「ゆっくちぷれいしゅ~♪」「ゆっくち~ぷれいしゅ♪」と歌う赤ゆっくりたちを見て、ありすはほほえんだ。 「ゆふふ、そうね。おかあさんもいきたいわ。それじゃあ、いっしょにすぃーさんにぶつかって、ゆっくりぷれいすにいきましょうね」 「ゆっくちりかいしちゃわ!」 「まりちゃがんばるのじぇ!」 楽しそうに死ぬことを話し合う三匹は、正気の俺にとっては理解できないものだった。 ありすたちはのそのそと歩道から車道に出て行く。 あそこに立っていれば、すぐに車がぶつかってありすたちは死ぬことだろう。 しかし、ありすの目の前で一台の車が急停車した。 「危ないなあ!なにやってんだよ!」 路肩に止めてから出てきた男性は、苛立たしげに車道でのんびりしているありすたちに怒鳴った。 たとえゆっくりでも潰したくない人なのか、自分の車が汚れるのが嫌なのか。 怒る男性とは正反対に、ありすはゆっくりした顔で男に言う。 「きにしないで、にんげんさん。ありすたちはこれからゆっくりぷれいすにいくのよ。はやくありすたちをすぃーさんでひいてほしいわ」 「しょうよ!ゆっくちちてにゃいではやくすぃーしゃんをうごかちてにぇ!ありしゅもうまてにゃいわ!」 「まりちゃたちのおにぇがいきけにゃいの?にゃんで?ゆっくちちてにゃいにんげんしゃんなのじぇ!」 ありすたちの発言に、男性は非常に嫌な顔をした。 「はあ?おい、お前自殺するのか。しかも子どもと無理心中するのかよ。最悪だな」 「ありすたちはゆっくりしたいのよ。でももうどこにもゆっくりするばしょはないわ。だから、おそらのうえのゆっくりぷれいすでゆっくりするわ」 子を巻き添えにして自殺するというありすの姿勢は、やはり男性にとって非常に不快なものだったようだ。 しかもありすは悲壮な顔付きではなく、「さあ殺せ」と言わんばかりのふてぶてしい顔をしている。 「なんでぼーっとしてるの?はやくして。ありすとおちびちゃんたちはしにたいのよ」 まるで思い上がった飼いゆっくりが、奴隷の飼い主に餌を要求するかのような図太い態度だった。 早くしろ。さっさと車を動かして自分たちを死なせろ。 失うものがなくなったための無駄に堂々とした振る舞いに、男性は顔をしかめた。 「どけよ」 男性は足でありすを蹴飛ばした。 「ゆっぎゅううううう!」 顔面に見事にヒットしたありすは、悲鳴を上げて車道から歩道へところころ転がる。 「おきゃあしゃあああああん!」 「ゆっくちちてよおおおおお!」 赤ありすと赤まりさが親の後を追って歩道に向かって跳ねる。 一方ありすはがばっと起き上がると、顔中を口にしてわめいた。 「どうじでごんなごどずるのおおおおお!」 「死にたきゃ勝手に死んでろよ」 「がっでにじぬわよおおおお!だがらさっざどずぃーをうごがじなざいよおおおおお!」 男性の冷め切った口調とは正反対に、ありすは頭に血が上ったらしく激高する。 歯を剥き出しにしてありすは男性に詰め寄った。 「お前らゆっくりの分際で、人間の車を自殺の道具に使おうなんて気に入らないんだよ」 もっともな理屈にありすはたじろいだ。 しかしここで諦めるわけにはいかないと思ったらしく、さらにありすは顔をぶんぶんと左右に振って怒鳴った。 「ゆっぐりいいいいい!だっで!だっでずぃーざんはおおぎいもの!がだいもの!はやいもの!だがらありずもがんだんにじねるもの! ありずはじにだい!ぐるじいごどがいっぱい!がなじいごどがいっぱい!ごんなにぐるじがっだらもうじにだい!じにだいじにだいじにだいんだああああああ!」 確かに、どうせ死ぬなら苦しみたくないのはゆっくりも人間も同じだ。 頭を壁にぶつけて割るよりも、雑草を食べて中枢餡を吐くよりも、一瞬で潰してもらえば楽にあの世に行ける。 そう思うならば、ありすは低姿勢でお願いするべきだった。 ありすの取った行動は正反対だ。 「だがらざっざどありずをごろぜええええええ!ごろぜ!ごろぜ!いながものだっでいわれだぐながっだらありずをごろじでみろおおおおおおおおお!」 どうせ死ぬんだから、と捨て鉢になっているため、ありすは後先考えずに男性を口汚く挑発する。 そうすれば人間が怒って、自分たちを車で轢いてくれると考えたのだろうか。 男性はため息をついてから動いた。 「そうかよ。そこまでいうなら殺してやるよ」 男性はありすの頭をつかむと、動けないようにしてから猛烈な勢いでアスファルトに足を擦りつけた。 いくらゆっくりの体で一番分厚いあんよでも、あれだけの力で擦られて無事で済むはずがない。 「ぎゃえええええええええ!いだいいだいいだいいい!ありずのあんよ!あんぎょおおおおおお!」 たちまちありすのあんよの皮が破れ、歩道にカスタードの太い線ができる。 「おきゃあしゃんをいじめりゅにゃあああああ!」 「てをはなちぇえええ!ぷきゅうぅぅうううう!」 見ていた二匹の赤ゆっくりが男性に反撃する。 赤ありすは気合いを入れて男の手に体当たりし、赤まりさはその場でぷくーっと膨れる。 どちらも何の役にも立たない。 「お前らもだよ」 ありすの足を使えなくしてから、男性は続いて両手で一匹ずつ赤ありすと赤まりさを捕まえた。 同様に男性は二匹のあんよをアスファルトですり下ろす。 「やめちぇにぇ!いちゃいのやめちぇ!いぢゃいっ!いいぢゃいああああああああああ!」 「やじゃあ!ごめんなしゃい!ごめんなしゃい!ごめなぢゃあいぢゃぢぢゃあああああ!」 赤ありすと赤まりさは大きな口を開けて悲鳴を響き渡らせる。 歩道にさらにカスタードの線が一本と、餡子の線が一本できた。 仲良く三匹で歩けなくなった家族を、男性は直射日光の当たる場所に一列で並べて置いた。 もうこの街では、ゆっくりが日光に弱いことは周知の事実となっている。 「うがあああああ!あづぃ!あぢゅいいいいい!いだいっ!じぬ!じぶぬううううう!」 「ぴゃぎゃああああああ!おびぇびぇ!まりぢゃのおぶぇぶぇいぢゃいのじぇえええええ!」 「あびゃびいいいいいい!いぢゃい!あぢゅい!ぶぁぢゅびよおおおおお!」 直射日光は容赦なくありす一家の全身を焼いていく。 饅頭皮が焼け、中の餡子が熱せられていく凄まじい激痛にありすと赤ありすと赤まりさは絶叫した。 赤まりさに至っては、両目が光で駄目になったようだ。 しーしーを漏らしてその場でもがくが動けない。 「どぼじでええええ!どぼぢでごんなひどいごどずるのおおおおおお!」 叫ぶありすに、男性は意地悪そうに笑った。 「なに言ってんだよ。これで死ねるじゃないか。よかったな」 こうしていればその内、中枢餡が痛んで三匹は死ぬことだろう。 だが、それは車に轢かれて死ぬのとは比べものにならないほどの苦痛を伴う。 これから自分たちがどうなるのかを理解し、ありすは上半身をぐねぐねと動かして男性に叫んだ。 「ごんなの!あぢゅい!あぢゅいいいいいい!だずげでっ!だずげでえええ!だずげでだずげげげごげっぎゃあああああ!」 言うに事欠いて命乞いを始めたありすに、男性は背を向けた。 路肩に止めた車に戻り、ドアを開ける。 「さんざん死にたいとか言っていまさら助けてだって?何様のつもりだよ」 男性はそう吐き捨てると、自分の車に乗り込み去っていった。 残されたのは、終わらない全身の苦痛に泡を吹きながら叫ぶ三匹のゆっくりだけだ。 ありす親子は死ぬまで苦しみもがくだろう。 「うわああああぁぁぁぁぁぁ……………………!!」 突然上から声がした。 見上げるよりも早く、俺のすぐ隣に何かが落ちてきてべちゃりと潰れた。 見るとそれはれいむだった。 近くの三階建ての雑居ビルの屋上から、手摺りをすり抜けて飛び降りてきたのだろうか。 飛び降り自殺をするゆっくりも現れたらしい。 「いぢゃ……いぢゃいよぉおぉぉ…………でぼ……ごれでゆっぐぢ……でぎ……る……よぉ…………」 れいむの上顎から上は四散して周囲に飛び散っていた。 もみあげがぴくぴくと動いているのが気持ち悪い。昆虫の足が体から切り離されても動いているみたいだ。 かろうじて原形をとどめている口で、れいむは嬉しそうに呟いていた。 「れいぶうぅぅぅぅぅううううう………………!!」 続いて番とおぼしきまりさがれいむのすぐ近くに落下してきた。 だが、まりさは運悪く急所をはずしたようだ。 先に飛び降りたれいむは、中枢餡が傷ついたのか既に弱々しく痙攣するだけになっている。 一方まりさは、あんよと下半身が潰れただけで、上半身は無事だった。 「あがぁっ!いだいっ!あんよざんっ!いだいっ!ばりざのがらだっ!ずごくいだいぃいぃいいい!」 まりさは血の海ならぬ餡子の海にひっくり返り、転げ回りながら苦痛を訴える。 「じにだいっ!じにだいぃ!ばりざはじにだいよおおぉぉおおおおおお!ごろじでっ!はやぐごろじでえええええっ!」 中枢餡が壊れなければ、体内の餡子のほとんどが流れ出るまでまりさは死ねない。 口を金魚鉢の外に出された金魚のようにぱくぱくと動かし、まりさは延々と続く断末魔の苦痛から逃れようとしている。 「お゙っ……ごぉっ……ぶぉ…………ぐり゙ゅ………ぢぃ…………お゙っ………お゙っ…………」 電信柱の陰で一匹の赤れいむが弱々しく震えていた。 近くにはほんの少しだけ雑草がある。きっとどこかで抜いてきた雑草をここで食べたのだろう。 たった一匹で生きていくことよりも、赤れいむは自殺することを選んだ。 なおも「お゙っ……お゙っ……」とれいむは餡子を吐き、もみあげを歩道にぶつけている。 路地裏の暗がりからずりずりと這ってれいむが出てきた。 髪の毛がほとんど抜け、リボンともみあげの片方がない。 カビが生えていそうな饅頭皮を見れば、衰弱して死ぬ寸前なのが一目で分かる。 れいむはおもむろに日なたに出ると、太陽を見上げた。 「あ……ああぁ…………あがぁぁ…………あづいよぉ…………だいようざん………れいぶを……ごのまま……ごろじでねぇ…………」 体を日なたに出して焼け死ぬつもりらしい。 非常に苦しい自殺の方法だが、弱りきったれいむにとって死ぬ方法はこれしかないのだ。 れいむはすべてを諦めきった顔で、じっと日光を浴びている。 「じぬっ!れいぶはじんでゆっぐりぶれいずにいぐううううううう!いぐんだあああああ!」 「あおおおおお!おごおおおお!ごろじでっ!だれでもいいがられぃぶをごろじでねええええ!」 「にんげんざん!にんげんざああああん!ばりざをごろじでぐだざい!あじでふんでゆっぐりじないでずぐにごろじでぐだざい!」 「れいぶもでず!れいぶもいっじょにごろじでぐだざい!ゆっぐりできないんでず!ゆっぐりできないがらじにだいんでず!」 「ばでぃざがざきだよ!ざきにゆっぐりぶれいずにいぐんだよおおおおお!だがらごろじでええええええええ!」 あちこちでゆっくりたちが叫んでいる。 自分を殺してくれ、と誰であろうと頼み込む。 セールスマン。警官。子連れの主婦。ニート。オタク。 老若男女を問わずゆっくりは人間に近づき、殺してくれとお願いする。 「ばりざをごろじでよおおおおおおおおお!」 「ありずもいっじょにじなぜでえええええ!」 「ぱぢぇをえいえんにゆっぐりざぜでぐだざいいいい!」 「れいみゅも!れいみゅもちぬ!ちにゅよおおお!」 「まりちゃもちにたいのじぇ!ころちてほちいのじぇえええ!」 「ありちゅもちんでときゃいはになりゅわあああああああ!」 子ゆっくりや赤ゆっくりでさえも例外ではない。 親が頭を下げている前に飛び出し、先に自分を殺すよう頼む赤ゆっくりがいる。 子ゆっくりがお願いしているのを突き飛ばし、まずは自分を殺すよう要求する親ゆっくりがいる。 仲良くそろって土下座し、人間の関心を引こうと必死な親子ゆっくりがいる。 口々に人間に「死にたいから殺して」と頼んでくるゆっくりはおぞましい。 ほとんどの人間が不気味そうに見てから、なおもすがるゆっくりから逃げるように遠ざかる。 ゆっくりたちは道路に飛び出し、壁にぶつかり、人間に蹴られ、あらゆる方法で死のうとしていた。 「あかちゃん!じゅんばんにころしてあげるからねっ!」 「あかちゃんのためだよっ!すぐにおわるからね!ゆっくり!」 段ボールの巣のすぐ前で凶行が行われていた。 れいむとまりさの番が、四匹のまだ生まれたばかりと思われる赤ゆっくりを追い回していた。 まだろくに喋ることもできない赤れいむが、地面の小石につまづいてころんと転がった。 それにまりさが飛びかかる。 「ゆーっ!おあーあん!おおーあん!ゆびゅっ!」 両親に助けを求めつつ、赤れいむは両親の片方であるまりさの下敷きになってあっさりと息絶えた。 ピュッとまだとろとろの餡子が飛び散った。 「ゆっくりできたよね!おちびちゃん!つぎだよ!」 顔に点々と返り餡を浴びたまりさが、固まって震えていた他の赤ゆっくりたちに向き直る。 「ゆーっ!」 「ゆーうー!」 「ゆあー!ゆあーあ!」 赤ゆっくりたちはしーしーをちょろちょろと漏らして我先に逃げる。 ぴょんぴょんと、まだおぼつかない足取りで跳ねるしかない。 わけの分からない恐怖で怯えた顔は、優しかったお父さんとお母さんがどうしてこうなったのか分からないと訴えていた。 「にげちゃだめだよ!にげたらゆっくりできなくなるからね!ゆっぐりぃ!」 次はれいむの番だった。 一番体力がない恐らく末っ子の赤まりさにれいむは襲いかかる。 「ゆぴぃー…ゆぴぃー……ぴゅびゅっ!」 息切れを起こしてふらふらになっている赤まりさは、振り返る暇もなくれいむのボディプレスの餌食になった。 あまりにも小さな帽子が風に吹かれて飛んでいく。 「ゆーっ!ゆあー!ゆあー!ゆああー!」 ぐちゃぐちゃの末っ子まりさに、姉の赤まりさが泣きながらすり寄った。 扁平になった体にすりすりし、小さな舌で懸命に舐めている。 「ゆあー!ゆああー!ゆああー!」 まりさ、まりさ、と言っているのだろうか。 ぽろぽろ涙を流して動かない赤まりさは、れいむの格好の標的だった。 「ゆふっ!すぐにしんじゃってかわいいねっ!あかちゃん、だいじょうぶだよ!ゆっくぢっ!」 「ゆっ?ゆゆーっ!ゆうー!ゆうーっ!ゆびゃぁっ!」 赤まりさは迫り来るれいむに、赤ゆっくりとは思えない歪んだ顔で後ずさった。 その顔は、妹たちを殺す両親にはっきりを敵意を示している。 だが、そんな赤まりさの気持ちなどまったく無視して、れいむは赤まりさを妹たちと同様の餡子の染みに変えた。 「いいこだね!それじゃあさいごのあかちゃんもつぶしてあげるからねっ!」 残されたのは赤れいむ一匹だけだ。 左右かられいむとまりさに追い詰められ、赤れいむはパニックを起こして泣いていた。 しーしーだけでなくうんうんまで漏らして、赤れいむはなおも両親に訴えかける。 「ゆうー!ゆうー!ゆううぅ!おあーあん!おおーあん!おあーああん!おおーあぁん!」 おかあさん、おとうさんという呼びかけ。 ゆうー、ゆうー、という赤ゆっくりが親に助けを求める声。 そのどちらもが、これから赤れいむを殺そうというれいむとまりさに向けられていたのは皮肉だった。 わけが分からず、ただ死にたくない一心で赤れいむは命乞いをする。 運が悪いことに、この赤ゆっくりたちは自殺を望む八割の野良ゆっくりに含まれていなかったのだ。 「なかないでね!ゆっくり!」 「おあーあぶぇぼっ!」 しかし、れいむとまりさは八割のゆっくりだった。 家族と一緒に死んで、天国のゆっくりプレイスに行こうと遺伝餡によって操作されたゆっくりだったのだ。 懸命の呼びかけにもかかわらず、赤れいむは最愛の両親によって最高の恐怖を味わいつつ死んだ。 残されたのは、子殺しの大罪を犯したれいむとまりさだけだった。 「あ……ああ…しんじゃったよ……あかちゃん……みんなれいむたちがころしちゃったよ…………」 「あああ……ああああ……まりさたち……だいじなあかちゃんを……ころしたんだよぉ…………」 憑き物が落ちたかのように、二匹は呆然と自分たちの凶行の結果を見つめていた。 地面に散らばる赤ちゃんたちの帽子やリボン。 よく見れば、小さな白い歯や丸い目玉もそこかしこに転がっていた。 自分たちがやったのだ。かわいい我が子を、自分たちの手で殺したのだ。 「れいぶうううううううう!ゆっぐりざぜであげるよおおおおお!」 「ばりざああああああああ!ごべんねえええええええええええっ!」 二匹は再び般若のような形相になって、互いに体当たりを始めた。 自分たちの所業があまりにもおぞましくて、もはや直視に耐えなかったのだ。 こんな罪の意識に潰されながら生きているなんて嫌だ。一刻も早く死にたい。 きっとそう思っているだろう。 二匹はお互いをなるべく早く殺そうと、必死になって体当たりを繰り返す。 しばらくばんばんとぶつかっていたが、埒があかないと分かったのか二匹は口に木の枝をくわえた。 「あがああ!いだいっ!ごろじでっ!ごろぢでっ!ゆっぐぢじなびではやぐごぼぢぶぇ!」 「うがあああああ!じねっ!じねっ!じねっ!ゆっぐりじないでじんでねええええええ!」 必死になってれいむとまりさは自分の番を滅多刺しにする。 奇声を張り上げ、れいむはまりさの目を抉り、眼窩に枝を突き刺してかき回す。 一方まりさも、手当たり次第にれいむの顔に枝を刺しまくる。 「ぎゅげげげげげげげげっ!げげっ!ゆげがががっ!!」 方法としてはれいむの方が優れていた。 まりさの眼窩奥深くに差し込まれていた木の枝は、中枢餡を偶然貫いたようだ。 まりさは壊れた機械のように不気味に痙攣した後、がくんと地面に突っ伏した。 れいむは子どもだけでは飽き足りず、番まで殺したのだ。 「ばびぎゃああああああああああ!ばりざ!ばりざばりざばびじゃああああああ!でいぶもじぬよお!じぬ゙ゔゔゔゔゔゔ!」 れいむは今までで最高の悲鳴を上げると、まりさに突き刺した枝に自分も体当たりした。 右目を串刺しにして、れいむにも木の枝が突き刺さる。 「ゆ゙っっぎぃや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!いだいっ!いだいいいいいいい!じにだいっ!じねない!じねないい!ゆっぐりじねないいいいいいいいいい!」 木の枝が短かったことが不幸だった。 ぎりぎりで中枢餡を貫くことなく、しかし一部だけ壊したのだろう れいむはびくんびくんと出鱈目な方向に体を動かしているが、震えているだけで枝を抜くことができない。 恐らく体の自由が利かなくなったのだ。 れいむはあまりの苦痛に絶叫するが、もう一度さらに深く枝を差し込むこともできない。 待ち望んだ死が訪れるまで、あとどれだけれいむは苦しまなければならないのだろう。 「だず……げ…で……ぐだざい…………ありず……ゆっぐり……じだいんでず…………」 俺は後ろからゆっくりの声が聞こえてきたので振り返った。 弱り切ったありすが、汚い路地裏から這い出してきた。 二匹の赤ゆっくりを連れている。 俺はそのありすと赤ゆっくりに見覚えがあった。 忘れられるわけがない。 「ぶびょーぢぇ!……ぶりぶびぃいいい!」 「……ゆぎぇべべー!…………べぼぼゆっぶ!」 「ごんな……ぐぞゆっぐりが……いるがら…ありず……ゆっぐりできないんでず………だれでもいいがら……ごいづら……ごろじで……」 我が子への嫌悪で醜く歪んだ顔。 親の怨念などどこ吹く風で、意味不明の鳴き声をまき散らしながら跳ねる異常なゆっくり。 あの時のありす親子だった。 結局、子どもを人間に押しつけることはできなかったようだ。 「ありずは……ゆっぐりじだい……じにだぐない……もっど……もっどもっどもっどもっど……ゆっぐりじだがっだぁぁぁ…………!」 周りのゆっくりが死を願う中、ありすは「死にたくない」と言った。 ここまでやせ衰え、無様になってもなお、ありすは自殺する八割のゆっくりにはならなかったのだ。 「ゆっくりしたい」という共通の強い願いを通じて、遺伝餡はゆっくりに変化をもたらす。 でも、その変化の度合いはゆっくりによって違うのだろう。 街のゆっくりが太陽を恐れていたけれど、高級住宅地のゆっくりはまだ外に出られた。 このありすが生んだ赤ゆっくりは異常なゆっくりだったけれど、ほかのゆっくりの赤ゆっくりは正常だった。 退化したからといって、一律全部のゆっくりが自殺はしないのだ。 「べぢぇー!ぢゃばばゆっ!………………ゆっぼー!」 「ぶびびゆっ!……………………ゆぶぢっ!ゆぶぢっ!」 「おばえらなんが……じねぇ………ぐるじんで…ぐるじんで……じねええ…………ありずをゆっぐりざぜないぐぞゆっぐりは……じねぇ………」 なおも不気味に動く赤ゆっくりを、ありすは罵る。 その口調は、親ゆっくりとはとても思えないほど、我が子への恨みと憎しみで濁りきっていた。 だが、もはやありすは瀕死だ。 いくら死にたくないと口で訴えても、か弱いゆっくりにもはや生きる場所はない。 しぶとくゆっくりにしがみつくありすの側に、カラスが舞い降りた。 「だずげで……だずげで………おぢびぢゃん……ままが…ごまっでるのよ………どぼじで……だずげで……ぐれないのぉ………」 カタツムリと同レベルのスピードでしか逃げられないありすは、カラスにとって格好の標的だ。 ツルハシのような嘴によって、ありすの皮が破けてカスタードが流れ出す。 ありすの口から、先程までの悪罵など忘れた懇願が聞こえる。 「びぢぃ!びっぢゃ!ぶっぼ!ぼぼぼぇ!」 「あぴゃぴゅー!ゆげぴっ!ばぇーば!」 子ゆっくりにそれが届くはずがない。 親が生きたまま少しずつ殺されていくのをよそに、二匹の異常なゆっくりは奇声を上げてその場で転げ回る。 すべてに絶望したありすの目から、カスタード混じりの涙がこぼれた。 「ありず……なんのだめに……うばれだのぉ…ごんなふうに…じぬなら……どうじでゆっぐりなんがに……うばれだのよぉ………」 (続く)
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シヴァたんが書かれたレスをまとめたものです。 セリフや擬音など以外のものはカットしてあります。 ~~編?というのは、自分の整理用につけたものです。邪魔なら消してもらってかまいません。 225シヴァとの再開編? 男「雪…?いや、なんか違うな…ともかく折り畳み傘っと」 男「…ん?あんなところに女性が」 ?「…………」 男「あのー?」 ?「……何?」 男「これ、よろしかったらどうぞ」 ?「…ありがとう…男君」 男「え?なんで俺の名前…どこかでお会いしましたっけ?」 ?「……覚えてない?」 男「残念ながらここまで美人な方でしたら俺が忘れてるわけは」 ?「そう。……そう。…じゃあ…また機会があったら…」 男「あ、はい」 男「あれ、雪止んだな」 リ「マスターっ!」 男「おお、リヴァイアたん。傘届けにきてくれたのか?」 リ「それもありますけど、マスターと一緒にダイヤモンドダストを見たかったんです」 男「ダイヤモンドダスト?」 リ「はいー!空気中の水分が凍ってとても綺麗な現象です。都会じゃ普通見れない筈なんですけどね」 男「そーなのかー、あれ?ダイヤモンドダスト…?」 シヴァ「…男君…忘れちゃってたな…」 モブ「ふぅ、ようやくおいついた」 シヴァ「そうね」 モ「こんな良スレがあるなんてな。美味しんぼ見てる場合じゃなかったぜ……。どうしたシヴァたん?」 シ「思ったんだけど」 モ「あぁ」 シ「私の出番は?」 モ「出てたじゃないか。ほら、どこかにダイアモンドダストって」 シ「私全然活躍してないんだけど」 モ「そうだっけ?」 シ「あの暴れん坊のイフリートどころか主も定かじゃないタイたんでさえ活躍してるのに」 モ「書き手がいないんだから仕方ないだろ」 シ「……」 モ「スレの寿命も少ないし諦めるしか」 シ「うるさいっ。書き手がいないならアンタが書きなさいよ!」 モ「おいおい、俺には雄山たんとのデートが」 シ「いいからっ!」 モ「へいへい。んじゃネタが思いついたらな。全く……モブに期待するなよ」 シ「何か言った!?」 モ「いや何も。とりあえずは」 シ「何よ」 モ「保守だ」
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