約 1,416,961 件
https://w.atwiki.jp/croquette/pages/76.html
恙虫病、Scrub Typhus(草原熱) "***"に入る言葉は、写真の"刺し口"です。 頭痛、発熱、リンパ節腫脹、皮疹、刺し口の症状が揃っており、地域性、季節性も考えて診断は、恙虫病です。確定診断のため、鹿児島県環境保険センター(鹿児島市城山町)にてつつが虫抗体検査を行ってもらいました。SRLやKMLなどの商業ベースではでは、現在の所 Kato, Karp, Gilliamの標準株の抗体検査しか行ってもらえませんが、Kawasaki, Kuroki の新型株の抗体検査も可能です。1回目(11/27)の検査では、判定が困難であったため、2回目(12/11)の検査を行い、血清学的につつが虫病陽性と診断しました。Multiple Reactiveであり、血清型の特定には、初期のリケッチア血症の時期の血清でPCR診断することが必要です。 恙虫病、Scrub Typhus(草原熱) 日本の恙虫病、東南アジアのscrub typhus は、Orientia ( formerly Rickettsia ) tsutsugamushi を病原体とする急性熱性疾患である。この病原体は、リケッチアの一種であり、偏性寄生性で人への感染は媒介動物(ベクター)である恙虫に刺されることによる。(Orientia 属と Rickettsia属の類似点と相違点は表1を参照 ) 表1 (疫学)恙虫病は古くから新潟県の信濃川、阿賀野川、山形県の最上川、秋田県の雄物川流域に、夏期(7-9月)に発生する、致命率の高い、急性の熱性・発疹性疾患の一地方病として知られていた。媒介動物は、アカツツガムシLeptotrombidium akamushi であり、"古典的恙虫病"と言われる。 その後、恙虫病は東南アジアをはじめとして西はパキスタン地方、北はロシア極東から朝鮮半島、中国など広く東半球に分布する広域感染症であることが明らかにされた。東南アジアでは、草原熱 scrub typhus と呼ばれ、L. delienseが媒介動物であり、第二次世界大戦、ベトナム戦争に際して、両軍兵士に数万人の患者と多数の死者を出した。 恙虫病は、減少の一途をたどっていたが、1986年に急激に増加し、群馬、富山、宮崎、鹿児島の各県に多数の患者が秋から冬(9-12月)に発生している。古典的恙虫病に比べ一般に軽症であり、タテツツガムシL. scutellare, フトゲツツガムシ L. pallidum によって媒介されるなど"古典的恙虫病"とは異なり、"新型恙虫病"と呼ばれる。(図1) ツツガムシは、Orientia tsutsugamushi のリザーバー及びベクターであり、経卵垂直伝播によって次の世代へ伝えられるが、卵→幼虫→若虫→成虫という変態のサイクルを通して保有される。この変態の過程で、ツツガムシは卵からかえった幼虫の時期に一度だけ、宿主を刺してその組織液を吸い、その後は地表や土中で生活する。ツツガムシは、野ネズミやヒトの呼気中のCO2で興奮状態になりそれらに付着する。 免疫血清学的には標準型とされるGilliam, Karp, Katoの3型は、古典的、新型とも共通して認められるが、新型には特異的なKawasaki型とKuroki型の2型があり、これらは、マウスに対して弱毒性である。マウスに対する強毒及び弱毒性は、必ずしも臨床像とは一致しない。 Kato型の株は過去に多数分離されたが、現在は殆ど分離されなくなっており、Kato型の株を媒介すると考えられているアカツツガムシが現在殆ど見出されなくなったことに関連していると考えられている。Shimokoshi 株は、1984年に新潟県下の患者さんから分離された1例のみで、その後は、血清学的な疫学調査で、秋田、福島、新潟地方で散発的に数例認められている。 血清型(serotype)と国内での地理的分布をおおざっぱに見ると新潟から東北地方の本州北部は、Gilliam型と Karp型が殆どで、南九州や東海地方の温暖な地域では、Kawasaki型とKuroki型が多く見られる。Gilliam型と Karp型は、フトゲツツガムシの分布する地域に見られ、Kawasaki型とKuroki型は、タテツツガムシが棲息する地域に見られる。地理的分布は厳密ではなく、分布する媒介ツツガムシの種の差異による相関が強いと思われている。混合して見られる地域もあるが、鹿児島・宮崎では、Kawasaki型とKuroki型が多い。(表2) 表2 (病態) 有毒ツツガムシの刺咬によって皮膚に浸入したOrientia tsutsugamushi は、局所で小血管内皮細胞やマクロファージに侵入あるいは貪食され、細胞内で増殖し、周囲に細胞浸潤を伴って局所の炎症病変を形成する。刺咬部の中心は、次第に壊死となって水疱を形成し、ついで潰瘍となり、約7-10日後には黒褐色の痂皮で覆われる。これが、刺し口である。 この間にリケッチアは局所のリンパ節に達し、さらに血行性に全身に広がり、微少血管炎ないし血管周囲炎により全身諸臓器の障害を起こす。この血管病変が高度な場合には播種性血管内凝固症候群(DIC)を起こす。急性期におけるリケッチア血症とこれに伴う単球、白血球、血管内皮細胞などからのサイトカイン産生が病態を形成すると考えられる。 剖検例で見られる臓器障害は、肝臓ではグリソン鞘への細胞浸潤。肺では、浮腫・充血など間質性肺炎。心臓では、心筋の膨化、間質の細胞浸潤。脳では、脳幹部を中心にミクログリア性小結節形成が見られる。 (臨床) ツツガムシの刺咬後、6-18日(多くは10-12日)で臨床症状は見られる。発熱、頭痛などで急激に発症する。頭痛、悪寒、全身倦怠感、食欲不振、筋肉痛、関節痛などの消化器症状も比較的多い。咽頭発赤、粘膜充血も約半数で認められる。 発熱は急激に38-39℃に達し、自然経過で1−2週間弛張した後、徐々に解熱する。発疹は経5mm前後の紅斑状、丘疹性で2-5病日に出現する。部位は胸・背部、腹部に初発し、顔面・四肢に広がる。5日程度で褪色し消退する。重症例では出血性となる。 刺し口は、ツツガムシの刺咬部にできる径5-10mm、黒色痂皮で覆われ、周囲に発赤、軽度の腫脹・膨隆を認める潰瘍であり、臨床診断の決め手となる重要な所見である。四肢以外にも通常の診察では発見しがたい腋窩、鼡径部、陰部などにできることも多いので慎重な診察が必要である。 刺し口の局所リンパ節腫脹はしばしば見られる。ときに軽度の圧痛を伴うが化膿はしない。全身のリンパ節腫脹も見られる。肝脾腫の多くは軽度である。中枢神経症状としては、頭痛の他、項部硬直など髄膜刺激症状が見られる。重症例では脳炎の症状として失見当識、混迷、昏睡などの意識障害やけいれんを認める。 循環器症状では、重症例では末梢血管抵抗の減弱や心筋障害によって血圧低下を起こす。 呼吸器症状では稀に咳嗽があるが、重症例では間質性肺炎や胸膜炎を合併する。 ちなみに、ベトナム南部でscrub typhusに罹患した87名の兵士の報告(Ann. Internal Med.1973;79.26-30) によれば、発熱と頭痛は全員に認められ、刺し口を認めたのは、36/74(49%)。皮疹を認めたのは、たったの30/87(34%)。リンパ節腫張は、74/84(85%)と高頻度であった。誤診の多くは、伝染性単核球症であった。 未治療患者の致死率は、0-30%の幅で報告されており、死因の多くは、心不全、循環虚脱、肺炎と報告されている。 (診断) Weil-Felix反応は、sennsitivityが低く、現在は、用いられなくなっている。間接免疫蛍光抗体法( indirect immunofluorescence test:IF法)と間接免疫酵素抗体法( indirect immunoperoxidase test:IP法)が特異的血清診断として最も確実である。IP法の標本は、光学顕微鏡にて観察することができるため、発展途上国でも利用されている。判定は、単一血清の場合は80倍以上、ペア血清の場合には4倍以上の上昇の時、陽性とする。また、IgG, IgM の両抗体価の高い場合は初感染、IgGのみが高い場合には再感染の可能性がある。 PCR (polmerase chain reaction )は、特異性、感度ともに高く、少量の急性期患者の血液からOrientia tsutsugamushi のDNAを検出でき、検査に要する期間も短いので病原診断として優れている。特にリケッチア血症があり、抗体上昇以前の急性期に陽性となるので、早期診断の目的で利用価値が高い。(Labo. DATA) CRP陽性、GOT,GPTの軽度から中等度の上昇。LDHの中等度上昇。アルブミン尿は、しばしば認められる。血清アルブミン低下、γグロブリンの上昇、BUNの上昇は重症例に認められる。DICが合併例すると、FDPの上昇などが認められるようになる。 (治療) The Cochrane Library-2000 Issue 2 によれば、doxycycline(200mg 分2 for 7-15days)とtetracycline(25mg/kg/day 分4)は、同等に効果有りとされている。 MandellやHarrisonなどの教科書も参考にすると次にchloramphenicol (50mg/kg/day 分4) を勧めている。タイ北部には、自然にdoxycyclineやchloramphenicolに抵抗性を持つ株も発見されており、それに対してciprofloxacin や azithromycin が有効であったとする報告もなされている。 日本では、ミノマイシンを100mg を2回、経口もしくは点滴静注する治療が用いられる。治療開始後24-48時間ですみやかに解熱が得られることは多く、症状が比較的はやく軽減したとしても、リケッチアは直ちに殺菌されるのではないので、薬剤投与は、7-14日間継続する方がよい。 ペニシリン系、セフェム系、アミノグリコシド系の抗生剤は全く無効である。 2001/01/19 能勢裕久 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kouteieki2010joho/pages/215.html
西日本新聞社の記事へ飛ぶ (魚拓) 2010年4月29日 00 57 宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題は28日、鹿児島県でも移動制限区域が10年ぶりに設定された。豚が全国1位、牛が同2位の飼育数を誇るだけに、関係者の間には「このままでは県の基幹産業が崩壊する」と不安が高まった。 「先手先手で対策を打たないと、食っていけなくなる」 同日午後、県庁であった県口蹄疫緊急防疫対策会議。北野良夫畜産課長は「県内1万5千の農家や牧場のうち既に73%で異常がないことを確認した」と冷静な対応を求めたが、約70人の畜産業者や食肉業者、運輸関係者は「消毒薬が足りない」「制限区域からこっそり家畜を移動させ、売り抜けようとする農家がいる」「県はもっと強い態度で移動禁止を求めるべきだ」と口々に不安を訴えた。ある業者の男性は「問題のえびの市は感染が確認された都農町から70キロも離れている。鹿児島が巻き込まれるのも時間の問題」と危機感を隠さなかった。 一方、移動制限区域の設定へと警戒レベルが上がる中、現場の動きも慌ただしさを増した。 鹿児島県曽於市末吉町のJA選果場では同日、家畜の生産者向けに消毒薬を無料で配ったが、感染力が強い口蹄疫は衣服も感染拡大の原因になりかねない。市やJAの担当者は万一に備え、生産者の車のタイヤに消毒液を吹き掛けたり、車内に乗ってもらったまま消毒薬を手渡したり、万全の策を取った。 家畜市場の競りが中止になるなど、農家は打撃を受けている。同市で子牛を生産する男性(53)は「2頭を市場に出す予定だったが、いつ出荷できるか見えない。今は蓄えでしのぐほかない」と困惑していた。 =2010/04/29付 西日本新聞朝刊= 4月 出荷制限 対応 支援関係 防疫関係
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3976.html
京太郎「家を出たぞ!」 京太郎「さてと、道中誰と話そうか」 小蒔「……」ウズウズ 京太郎「……?」 小蒔「……」ソワソワ 小蒔「……」チラチラ 京太郎「えっと」 小蒔「ひゃい!!」 京太郎「どうしたんですか、そんなにそわそわして」 小蒔「えっと、ですね……その」 京太郎「なにか、俺に至らないことでもありましたか?」 小蒔「そうじゃないんです! ただ、ちょっと緊張しちゃって」 小蒔「いつもと違う雰囲気の京太郎さんを見てたら……近寄りがたくて」 京太郎「はは、そんなことですか」 京太郎「どんな服装でも俺は俺ですよ?」 京太郎「ね?」 小蒔「本当ですか……」 京太郎「ま、保証はできませんけど」 京太郎「少なくとも、今の俺は俺です」 小蒔「……はい」 京太郎「だから、そんな悲しそうな顔しないでくださいよ」 小蒔「そ、それじゃあ……」 京太郎「俺にできることならまあ、何でも。ははっ、これは言いすぎですね」 小蒔「約束してください。いつまでも、ずっと。忘れないでください」 小蒔「私達と過ごした日々を。今の京太郎さんが浮かべてる笑顔を」 京太郎「……はい」 小蒔「ごめんなさい、こんな雰囲気嫌ですよね?」 京太郎「そんなことないっすよ。今、この瞬間。俺はすっげー楽しいんですから」 京太郎「だから、小蒔さん」 京太郎「今を楽しみましょう」 小蒔「はい!」 【永水女子高校】 京太郎「到着しましたね」 霞「ええ。用事はこの先よ」 京太郎「俺、大丈夫なんですかねぇ……」 春「私の服の中に隠れながら」ボカッ 初美「あほなこといってるんじゃないですよー!」 春「それなりに本気だったんだけど」 巴「大丈夫なのかしら、こんな調子で……」 小蒔「大丈夫ですよ!」 モブ女子1「ちょっとちょっと」 モブ女子2「暴れんなよ……暴れんな……」 モブ女子3「あら^~いいですわね~」 モブ女子4「私自身、あのお方に求婚する喜びはあった」 ザワザワ 京太郎「……すいません」 霞「……なにかしら」 京太郎「もっと、男なんて穢らわしいわ! 的な反応を予想してたんですけど」 初美「……女子高ですからねー。出会いなんて無いですからねー」 春「そんな所に颯爽と現れた執事の青年。いける」 京太郎「わけがわからないよ」 ザワザワザワ モブ女子5「ちょ、押さないでよっ! きゃっ」トテッ 京太郎「おっと」シュタッ モブ女子5「い、痛くない……」 京太郎「大丈夫ですか、お嬢様」 モブ女子5「は、はい!」 京太郎「それはよかった」ニコッ モブ女子5「」キューン 京太郎「それでは、用事があるので。行きましょうか、皆さん」 霞「…………タラシだわ」 春「やっぱり連れてこないほうがよかった」 初美「余計なことをしちゃったのですよー」 巴「……はぁ」 小蒔「???」 【部室】 霞「部室よ!」ババーン 京太郎「…………汚いですね」 巴「まあ、家で掃除をしているのに学校でも掃除なんてイヤだーって皆が……」 春「めんどくさい」 初美「かったるい」 霞「小蒔ちゃんにやらせたらものを壊しちゃうかもしれないのよねー」 巴「私だけがやるのも疲れますし」 小蒔「え、えっと……」オロオロ 京太郎「思ったよりしんどそうだなあ……」 京太郎「……無理に決まってるでしょう、こんなの!」 霞「だと思ったわ……」 春「それでも頑張った方。前よりは格段に綺麗になった」 初美「これでまた汚せますよー!」 京太郎「」ギロッ 初美「はうっ」 巴「ともかく。ご飯を食べてたら終わりません。引き続き、掃除と片づけを行えば終わるでしょう」 小蒔「頑張りますっ」フンス 京太郎「俺は頑張りたくないんですけどねぇ」 京太郎「お、終わったー!」 霞「……もうへとへとね」 初美「普段から掃除をしていればこんなことにはならなかったんですよー!」 巴「全く……もう」 春「黒糖美味しい」ボリボリ 京太郎「うーん、このゴーイングマイウェイっぷり」 小蒔「お疲れ様です、京太郎さん」 京太郎「明日は筋肉痛になるんじゃないんでしょうか……」 霞「そうねぇ。明日の仕事はなしにしたいくらい」 春「それができたら苦労はしない」 京太郎「とりあえず、帰りましょう。お腹が空いて……」 春「早く帰って寝たい」 霞「お疲れ様、京君」 京太郎「本当に、ですよ。すっごく大変だったんですから」 霞「……」プイッ 京太郎「目をそらさないでください」 霞「うふふ」 京太郎「笑ってごまかしても駄目ですよ?」 霞「ごめんなさいね。仕事とはいえ、京君には負担でしょう?」 京太郎「もう、そんなこと言われたら……」 霞「あら、この言い方は卑怯だったかしら?」 京太郎「はい」キッパリ 霞「……今度埋め合わせをするから、ね?」 京太郎「約束ですよ?」 霞「ええ。今度、美味しい茶屋にでも行きましょう。ごちそうするわ」 霞(自然な感じでデートに誘う! 鉄則ね!) 京太郎「それは楽しみっすねぇ! 霞さんおすすめのところなら期待できそうです!」 霞(やったわ!) 京太郎「ははっ……楽しいなぁ」 京太郎「こんな風に、笑い合って。時々、ばかみたいなことやって」 京太郎「俺、鹿児島に来てよかった。理由はどうであれ、ここに来なければ知り合えなかった」 霞「それは何よりだわ。私達としても、京君と知りあえてよかったって思ってるし」 京太郎「……ええ」 霞「ね、京君」 京太郎「はい」 霞「今、君は幸せ?」 京太郎「……わかんないです」 京太郎「前なら、そう言ってたと思います」 京太郎「でも、今ならハッキリ言えます」 京太郎「俺は――幸せです!」 ――――ハッピーエンドは訪れない。 「しあわせって、なんだっけ」 「まーじゃんって、なんだっけ」 「いきるって、なんだっけ」 「あのとき、かわしたやくそくはなんだっけ」 「くらい、さむい、いたい、しにそうだ」 「ともだちも、かぞくも、」 「なにも、ない」 最終章――――籠の島で光子さん。 「だぁれも、いきのこれない」 「たすけて、たすけて」 「かすみさんはしんだ。ともえさんはばらばらになった。はっちゃんはつぶされた。はるるはえぐられた」 「こまきさんは、にえになった」 「あ、あぁ」 「おれは、きっと、まちがえた」 「もう、もどれないくらいに」 【朝・自室】 京太郎「……うーん、だるい」 京太郎「まあ、身体は動くし大丈夫だと思うけど」 京太郎(それにしても、早く起きすぎたな……) 京太郎(携帯は……迷惑だろうしやめとこう) 京太郎(きばらしに外にでも出るか) 京太郎「……高台に行ってみるか」 【高台】 京太郎(ここからだと街の景色が一望できるなー。今まで夜しか来なかったから新鮮新鮮) 京太郎「……ふぅ。何だか眠くなってくる暖かさだぜ」 京太郎「お前もそう思わないか?」 ???「…………」 京太郎「なぁ、咲」 咲「……京ちゃん」 京太郎「こうして二人きりなのは久しぶりか? ははっ、鹿児島で二人きりだなんてもんになるとは思ってなかったけど」 京太郎「それで、せっかく出会えたんだ。色々と話そうじゃねぇか」 京太郎「何でか、前よりも頭がすっきりしていてな。今なら落ち着いて話せる気がするんだよ」 咲「……わかった」 咲「あのね、京ちゃん」 咲「京ちゃん!デートだよデート! 」 京太郎「……は?」 咲「…………」 京太郎「………………」 咲「…………えっと」 京太郎「そんな満面の笑みでデートって言われても困るんだけどなぁ」 京太郎「それ以前に、俺とお前はデートする間柄じゃねーから!」 咲「……その、ね。デートをするのと並行して誤解をとこうと」 京太郎「じゃあ、何でそれを先に言わねーんだよ」 咲「ひ、久しぶりにあったから?」 京太郎「質問に質問で返すなよ……まぁ、いいよ。とりあえずそこ座れ」 咲「う、うん」 京太郎「それで、誤解を解くって何のだよ? あんだけのことやっといてよ」 咲「ち、違うんだよ、京ちゃん!」 ~少女、説明中~ 京太郎「つまりだ、あの手加減は俺を気遣った為にやったこと? その後のボコられについては関与してねーってか?」 咲「そ、そうだよ……?」 京太郎「あのなぁ……」 京太郎「ざけてんじゃねぇぞ、咲」 京太郎「俺がいつそんな事頼んだんだよ> つーか言ったよな、本気でやってほしいって」 京太郎「正直言ってすっげーむかつくってレベルじゃねーよ。 つまりさ、手加減して喜ばせておけばいいやーって思われてたってことじゃん?」 京太郎「そら、ブチ切れるだろうが。今までの練習全否定じゃねーかよ」 京太郎「もう一度、言うぞ。咲」 京太郎「ざけてんじゃねぇぞ、マジで」 京太郎「お前等才能がある奴等の掌くるくる~って遊んでおいて」 咲「遊んでなんていないよ!」 京太郎「だから言ったじゃねーか、本気でやってくれって。遠慮無くぶちのめしてくれって。 ぶちのめされる本人様がいいって言ってるんだ、何をためらう必要があるんだよ」 京太郎「……で、優希をたらしこんで八百長やって。 最終的には悪かったです、仲直りしましょうなんてさ。虫が良すぎるだろ」 京太郎「……まあ、根本的な問題は、俺が弱いから悪いんだろうけど」 咲「ち、ちが」 京太郎「違わねぇよ。確かに、ボコられにお前等が関与してるって疑ったのは悪かった。 それについては謝る」 京太郎「だが、手加減については別問題だ。そうだろ?」 咲「……うん」 京太郎「…………はー、強くなりてぇわ。こんな思いをしなくてもいいぐらいに」 京太郎「どいつもこいつも才能持ちやがってよ……」 京太郎「うぜー嫉妬みてーなもんだけどさ、腹立つわ」 咲「……」 京太郎「おいおい、何黙ってんだよ。ふんぞり返っていろよ、魔王様。それが強者の義務ってもんじゃね?」 京太郎「天江衣を倒した時みたいに楽しめよ、麻雀。全員蹴散らしてよ」 京太郎「俺のことなんざ振り返ってんじゃねぇ。前だけ向いてやがれ、バーカ」 咲「嫌、だよ……だって京ちゃんは」 京太郎「大切な仲間ってか? 仲間なら手加減オッケーってか?」 京太郎「今から言うのは雑魚の戯言だ。適当に聞いとけよ」 京太郎「人間っつーか……うーんしっくりこねーな……えっとさ」 京太郎「お前等才能が有る奴は見えてねーんだよ。負け続ける辛さっつ-のが」 京太郎「だから、俺は願った。誰よりも強くなりたいって。負けるのが嫌だからな」 京太郎「……それでも、勝てなかった」 京太郎「雑魚は雑魚だ。本物には勝てねーだな、これが」 京太郎「あっはっは、ウケるだろ? 努力なんざ意味をなさねえ。必要なのは一握りの才能、ってな」 京太郎「……住んでる次元がちがうんだよ。俺も、咲も」 京太郎「それを言ってしまうと、この前の巫女さん達もそうだな」 京太郎「本当に強い奴は、何もしなくたって強いんだよ。俺は当然、強くない側な。 京太郎「最初から強い奴には、ちまちました練習なんて必要ない。 ちょいちょいーって頑張ったらあっという間にトップさ」 咲「……違うよ、京ちゃんだってやれば」 京太郎「それは強者の理論だ、弱者には届かねーよ。ほ武道がいい例だ。 礼に始まり礼に終われって言葉があるよな? 礼を重視することで精神的な強さに逃げんだよ」 京太郎「ようはさ、強くないと心の底から笑えねーってことだ」 京太郎「それに、意地ってもんがあるの。野郎には」 咲「そんな、意地だなんて……」 京太郎「まあ、わかんねーよな。きっと、お前だけじゃねえ。巫女さん達も咲達も衣さん達も」 京太郎(恥ずかしくて言えねーけどな。青臭いったらありゃしねーよ) 京太郎(女の影でコソコソと雑用やって頑張ってる咲達の解説しとけってか? はっ、そんなもん願い下げだ。んな、野郎は死んでいいだろうが) 京太郎(……勝手なもんだ、俺も) 京太郎(だけど、これが……俺なんだ) 京太郎(みみっちくても、笑われても、屑野郎って言われても) 京太郎)(俺は…………俺だ。弱いままなんて、嫌なんだ。男として、お前達よりも前に出て……は言いすぎか) 京太郎(せめて、横に並び立つぐらいまで距離縮めねーと、みっともなくて歩けやしねぇ それも、もう無理かもしれねーけど……) 京太郎(いつまでも、俺のことを気にしてんじゃねぇよ。だから――) 京太郎「ハッキリ言っておくぜ、咲」 京太郎「俺は――」 京太郎「お前とは仲良く出来ない」 京太郎(今の俺に――そんな資格はないんだ、咲) 咲「…………」 咲「いや、だよ」 京太郎「俺のことなんて忘れちまえ。どっかの馬鹿野郎が一人消えるだけなんだからさ」 咲「……やだ」ギュッ 咲「やだ。離れたくない、京ちゃんは」 京太郎「それ以上言うなっ!!!」 京太郎「言わないでくれ……頼むから」 咲「あっ……」 京太郎「しょぼくれた顔してんじゃねーよ……バーカ」 京太郎「最後くらい、笑って別れようぜ?」 咲「そんなのできるわけないじゃん! 京ちゃんのバカっ!」 咲「私、嫌だからね。そんなの!」ダダダッ 京太郎「おい、咲……っ!」 京太郎(……そんなのいや、か) 京太郎(どこでこじれちまったんだろうな、俺達) 京太郎「……」 京太郎「はぁ」 京太郎「性急過ぎたかなあ」 京太郎「逆に意地になってるし……失敗したのか、俺」 京太郎「ぐぬぬ……」 京太郎「……」 小蒔「ぐぅ」 京太郎「どうして、玄関で寝てるんですかねぇ」 京太郎「あーもう、服もはだけてるし……」 京太郎(……ちょっと待てよ、俺) 京太郎(小蒔さんはいつもの服の上だけを着ている状態……! 凄くはだけてはっちゃん状態!) 京太郎(見える……見えるぞ! 下も、上も!) 京太郎(このことから導き出されるのは一つ!) 京太郎(小蒔さんは寝る時、下着を付けない!)パンパカパーン 京太郎「……っ」 京太郎「いやーこのままにしておくのはいけないなー」ボウ 京太郎「どこか落ち着いて寝れる場所に移動させないとー」ボウ 京太郎「そうだ、ここからだと俺の部屋が近いなー」ボウ 京太郎「よーし連れてくぞ~」ボウ 京太郎「…………連れてきたけどどうしよう」アセタラーリ 小蒔「にゅぅ……」 京太郎(落ち着け、落ち着くんだ須賀京太郎。お父様の了解は得ているんだ、やっちまえ!) 京太郎(駄目だ、須賀京太郎! そんな不義理なことは出来ないよ!) 京太郎「ぐおおおおおおおおっ」ゴロンゴロン 小蒔「うるさいです~」ギュッ 京太郎「」 京太郎(だ、だだだだだだだー!) 京太郎(足絡ませてきたーーー! 腕を回してきたーー! 胸が俺の腕にダーーーイブ!) 京太郎(超幸せ、ありがとう! ありがとう! 本当に有難うございます!) 小蒔「きょーたろーさん……ずーっと、いっしょですー」ギュギュウ 京太郎「」チーン 京太郎(幸せすぎて死ぬわ、これ) 京太郎(もうこのまま、小蒔さんと――) カーナーシミーノー 京太郎「うわああ!!!!!!」 小蒔「ひゃわわわっ!」 京太郎「……って、メールかよ!」バンッ 小蒔「メールだったんですか?」 京太郎「ええ、メールだったんです」 小蒔「そうなんですかー」 京太郎「そうなんですよ~」 小蒔「って、どうして私、京太郎さんの部屋にいるんですか-!」 京太郎「突っ込む所そこなの!? もっと、ありますよね、他にも!」 小蒔「へ? 京太郎さんが近いですね……ちょっと恥ずかしいです」ポヤポヤ 京太郎「え、えー……」 京太郎(抱きついてるとか下着つけてないとかはいいの?) 京太郎「……疲れた」 小蒔「どうかしましたか?」 京太郎「いえ、何でもないです」 小蒔「そうですか。疲れてたらいつでも言ってくださいね」ニッコー 京太郎(いやあ、癒されるなあ……おもちもあってすばらだし) 京太郎(無防備すぎるから目の毒だけど。というか、勢いで押し倒したくなっちゃうんだよ!) 京太郎(このままだったら持たねえぞ、俺!) 小蒔「それでは、京太郎さん。私はここで」 京太郎「ああ、小蒔さんの部屋はそこでしたね」 小蒔「はい。ちょっと寄っていきますか?」 小蒔「……私としては寄っていって欲しいんですけど」ボソッボソボソッ 京太郎(丸聞こえなんだけどなあ) 京太郎(どうしよう、俺の忍耐力持つかなあ?) 【小蒔の部屋】 京太郎「それじゃあ、おじゃましま~す」 小蒔「どうぞ、ごゆるりとお過ごしください」ニコッ 京太郎「しかし、不思議な気分ですね。一回も入ったことなかったんで」 小蒔「そういえば……そうでしたね」 京太郎「ですです。あ、それは……」 小蒔「わー、わーーー!」 京太郎「俺が一番最初にあった時、貸した服じゃないですか」 小蒔「ううっ……バレバレでしたか?」 京太郎「そりゃあまあ。もしかして……まだ使ってたりとか?」 小蒔「……はい」 京太郎「前にも確か言ってましたけど、安物ですよ?」 小蒔「違うんです! そういうのは重要ではありません!」 小蒔「京太郎さんとの初めての思い出なんです、これは」 小蒔「だから、その……大切にしておきたいといいますか」 小蒔「コレを着ていると、暖かくていいなーって」 京太郎「ぷっ、くく」 小蒔「笑わないでくださいよ!」 京太郎「そんなにも大事にしてもらえるなんて思ってもいなかったんで」 小蒔「う~」 京太郎「そんな恨めしそうな目で見ないでくださいよ……。 というかそんなに強く握りしめなくても取りbませんって」 小蒔「本当ですか?」パアアッ 京太郎「う・そ♪」 小蒔「嘘なんですか!?」 京太郎「冗談ですよ、冗談。というか、そこまで気に入ってるなら上げますよ」 京太郎「俺はここで働いてる金がありますし。小蒔さんにはお世話になってるのも含めて」 小蒔「嬉しいです、ありがとうございます!!」ダキツキー 京太郎「ちょ、いきなり抱きつかうわあっ!」ドテン 小蒔「わっ、大丈夫ですか!」 京太郎「だ、大丈夫ですけど……」 京太郎(おいおい、この構図、俺が小蒔さんに押し倒されてるじゃねーかよ!) 京太郎(押し倒す側じゃないの、俺!?) 京太郎「あわわ……」 小蒔「……その、京太郎さん」 京太郎(ど、どうするの! 俺いっちゃう、行っちゃうの!) 小蒔「……あ、あれー」グニュッ 京太郎「ファ!?」 小蒔「力が抜けて京太郎さんの胸に飛び込んじゃいました、えへへ」 京太郎「あ、ああのですねねね」 小蒔「し、仕方ないですよね。たまたま、下に京太郎さんがいたんですから」フンモッフッ 京太郎「いや、俺どきますんで!」 小蒔「京太郎さんは、私にのしかかられるの……嫌ですか?」 京太郎「嫌じゃないです!」 小蒔「それじゃあ、このままでいいですねっ」 京太郎(よくなーーーーい! 俺の息子が立っちゃうだろおおおおお!) 京太郎(落ち着け、クールになれ……ここで息子を立てたらろくな事にならない!) 京太郎(こういう時こそ、小蒔父さんの裸を思い出す!) 京太郎(ふふふ、こんなに硬くして……僕にしゃぶってほしいのかい?) 京太郎(ああ、止めてください……! そんな乱暴な……!) 京太郎(そうは言ってもここは、正直だぞ?) 京太郎(…………ああっ!) 小蒔「京太郎さん? どうかしましたか? 顔色がちょっと悪いようですが……」 京太郎「な、何でもないですよ。アハハ……」 京太郎(……それで幸せならちょっといいかもって思ってしまった俺がいるぞ! うああああああああああっっ!?) 京太郎(俺は幸せに飢え過ぎなのではないか……うぐぐぐ) フニョン 小蒔「京太郎さんの身体はあったかいですね……気持ちのいい体温です」 京太郎「だから、くっつきすぎですって!」 小蒔「駄目でしたか……?」 京太郎「いや、駄目じゃないですけど! ほら、一応体裁がありますし!」 小蒔「京太郎さんは私にとっては大切な人ですよ?」 京太郎「そういう事さらっと言わないでくださいよ……勘違いしちゃったらどうするんです?」 小蒔「???」 京太郎「いや、そんなきょとんとされても」 小蒔「大切な人なら大丈夫ですよね。だから、京太郎さんもぎゅーってしてもいいんですよ」ニコッ 京太郎「……え、遠慮しておきます!」 小蒔「そうですか……」シュン 京太郎(ほんと、純粋だなあ。煩悩にまみれた俺とは大違いだ) 小蒔(京太郎さんの方から抱きしめてほしいのになぁ……) 京太郎「全く。そういうことは年頃の野郎に言ったら駄目なんですよ」メッ 小蒔「……京太郎さんは鈍感すぎます」 京太郎「そんなまさか!」 小蒔「知らないなら知らないでいいです」ツーン 小蒔(京太郎さんを見ていると胸の奥がポカポカするんです) 小蒔(彼が私に差し伸べてくれた手の暖かさが、私には何よりも嬉しくて) 小蒔(……これが、恋なのでしょうか?) 小蒔(もっと。もっと、貴方と触れ合っていたい) 小蒔(私は……京太郎さんのことが、好きなのかもしれません) 【廊下】 京太郎「……ふぅ、朝から大変な目にあったぜ」 霞「あら、何のことかしら?」ヒョイッ 京太郎「うわああっ!?」 霞「どうしたの、そんなに驚いて?」 京太郎「後ろから声をかけられたら驚きもしますって……」 霞「そんなものかしらね……あ、それよりも京君」 京太郎「はい、何でしょう?」 霞「弘世菫さんを口説きにいって来なさい」 京太郎「は? え、えっ、は?」 霞「言葉の通りよ、白糸台の弘世菫さんを口説くのが今日の仕事よ」 京太郎「そんな仕事があるんですかねぇ……」 霞「知らないわよ! 私だって納得してないわ! 突然、私もそう伝えるようにって言われただけだから!」 霞「これ以上、京君を狙う人が増えたらどうするのよ……」ブツブツ 京太郎「え、えーっと……」 霞「いい、京君! 必要以上に口説くのはやめるのよ!」 霞「適当で! できる限り適当でお願いね!」 京太郎「それは逆に失礼な気が……」 霞「……」プルプル 京太郎「だ、大丈夫ですって! きっと見向きもされませんって!」 京太郎「弘世さんが俺に好意を抱くなんてそりゃあり得ませんよ!」 京太郎「だから、安心して待っていてください」ニコッ 霞「わ、わかったわ……」 京太郎「何なら賭けてもいいですよ。もし、弘世さんがちょっとでも靡いたら高台まで全裸で走ります!」 霞「期待してるわよ?」 京太郎「任せてください!」 京太郎(というわけで口説くことになったんだけど) 京太郎(照さんに見られるのはまずい。何だか知らないけどまずい) 京太郎(まあ、やるからにはそれなりにやらないとなぁ……) 京太郎(適当にナンパってのは失礼だし) 京太郎(弘世さん綺麗だったしこういうのには慣れてるだろ!) 京太郎(余裕余裕、断られることがわかってる勝負だし気軽に行くかー) 京太郎(高台まで全裸で走るのは嫌だしな!) 京太郎「……チャンスは照さん達と離れた時」 京太郎(バレたら、死……! コークスクリューブローで俺は死ぬ!) 菫「……全く、照達には困ったものだ」 菫「真面目に練習をしないでお菓子ばかり食べて……」ブツブツ 京太郎(チャンス……! 今こそ、俺は! ナンパの鬼になる!) 京太郎「うわったああ!」ドテッ 菫「ん? 確か、君は……」 京太郎「ああ、これはお見苦しい所をお見せしました」 菫「いや、別にそこまでは思っていない……」 京太郎「そうそう。この前は自己紹介も出来ずに申し訳ありません。 私、須賀京太郎と申します。弘世菫さんでしたか?」 菫「そ、そうだが……」 京太郎「それはよかった。女性の名前を間違えるなど紳士の風上にも置けませんので。 加えて、貴方のような麗しき方の名を間違えるなど言語道断」 京太郎(よし、この胡散臭い口説き方……! さすがに怪しむだろう!) 京太郎「貴方を一目見た瞬間、私の心はシャープにシュートされました。 ははは、言い過ぎとは思わないでくださいね? 弘世さんほど素敵な人にあったことありません故にこのような言葉を使ってしまうのです」 京太郎(これは嫌われる! こんな軽い言葉、ナンパ慣れの弘世さんなら華麗にスルー! 高台まで全裸は回避いいいいいい!) 京太郎「その艶やかな黒髪、キリッとした目が素敵です。 麗しきお姫様。願うことならば、貴方を私の色に染め上げたいくらいに」 京太郎(どうだ、これで! 完璧過ぎて笑いが止まらないぜ!) 菫「……そ、そのだな。と、突然そんなことを言われても困る」カアアッ 菫「私が綺麗とか、お姫様とか……だな。そこまで言われる程、じゃないんだ」プルプル 菫「……こんな言葉、今までかけられたことなかったから……う、嬉しいことは嬉しいんだ」 菫「周りの者は皆、私のことを怖がってるから……」カアアアアッ 京太郎(あるぇー? 何だか、おかしな展開だぞ?) 京太郎(や、ヤバい……凄くヤバいぞ……! この人、ナンパ慣れ全然してねえ!) 京太郎(このままだと、高台まで全裸で疾走するはめに!) 京太郎(起死回生の一手を!) 京太郎(……ど、どうにかして嫌われないと!) 京太郎(本当は、使いたくなかったけど……やるしかない) 京太郎(まさか、俺の初めてがこんな形で消えるなんて) 京太郎(グッバイファーストキス。フォーエバーマイ・ピュア・ハーーーーートッ!) 京太郎「お姫様、少々の失礼を」クイッ 菫「あ……ん……」 京太郎「……っ」 京太郎(弘世さんの唇やわらけー……あ、これはヤバいね) 菫「…ぁ……ぅ……っ」 京太郎「…………ふぅ」 菫「え、えっと……」 京太郎「誓いましょう」 菫「あっ……」 京太郎「お姫様に、永久の愛を。願わくば、この身を愛に焦がさせてください」 菫「」ボンッボンッボンッ 京太郎(弘世さんの顔がすげー真っ赤だ……か、可愛いなあ) 京太郎(でも! これだけやれば! 嫌うはず!) 京太郎(グッバイ全裸!) 菫「は、はい……こ、こちらこそ」コクン 京太郎(あ、あるぇーーーーーーーーーーー!!!!) 菫「その、私みたいな無愛想な女でよければ……」 京太郎(アウトアウトオオオオオオオ!!) 京太郎(おかしい……まさかこんなことになるなんて!) 京太郎(う、初すぎるぞ……!) 菫「こ、こ。これから、よろしく。きょ、京太郎っ」 京太郎「あ、はい……」 京太郎(ひええええええええええ!!!!) 京太郎(だ、誰か助けてくれええええええええ!) 咲「……京ちゃん?」 咲「なに、やってるの?」 京太郎「咲か……」 菫「えっと、何だ。京太郎の知り合いか?」 京太郎「ええ。ちょっとした腐れ縁というやつです」 菫「そうか……よかった」 京太郎「何がです?」 菫「その、だな……ほ、他にも……」 菫「彼女がいるんじゃないかって心配で……」ゴニョゴニョ 京太郎「???」 菫「……~~~~~~っ! そ、そんな目で見るな!」ポコポコ 京太郎「いたっ! 痛いです、菫さん!」 咲「……」イライラ 京太郎「えっと、だな。この人は――」 京太郎「俺の彼女だ!!!!」 咲「……嘘、じゃないよね」 京太郎「本気だ。マジのマジだ」ギュッ 菫「ちょ、や……」 京太郎「お姫様の為の王子様ってやつかな。会った時間? 関係ないね、俺は――!」 京太郎「弘世菫を愛している!」 京太郎(可愛いし、綺麗だし。面倒見が良くて甘えられるというか) 京太郎(ともかく! 男京太郎! 自分のやったことに責任は持つ!) 咲「そうなんだ……」 咲(京ちゃんの横に立つのは、私じゃないんだね) 京太郎「咲。信じてくれるか?」 咲「……そこまでいわれたら、信じるしかないよ」 菫「えっと、だな……」 咲「変に気を使わないでください……! 大丈夫ですから!」 咲「京ちゃん……」 京太郎「……なんだ」 咲「幸せに、なってね」ダッ 菫「……いいのか」 京太郎「いいんです。今、一番見るべき人は菫さんなんで」ギュッ 菫「ぁっ」 京太郎「ありふれた言葉かもしれないっすけど。俺、菫さんのことを幸せにしますから」 京太郎「一目惚れみたいなもんで申し訳ないんですけどね」タハハ 菫「そんなことないぞ! わ、私も……嬉しかったし」カアア 京太郎「……菫さん」 菫「何だ?」 京太郎「もう一度、キスしていいですか」 菫「……そういうことを聞くな。馬鹿」 京太郎「……っ」 菫「…………」 京太郎「少しでも、貴方の本当をわかってやれる男でいられるよう、俺頑張りますから」 菫「ああ。だったら、私も京太郎のことこれから、理解していくようにするよ」 京太郎「会って数分だっていうのに、なんつーか……」 菫「そ、それを言うなっ! 全く……私がこうも惚れっぽいとは……照になんて言われるやら」 京太郎「あはは……まあ、照さんなら大丈夫でしょう」 菫「だといいんだが……」 京太郎「しかし、長野と東京か……頑張って東京の大学にいけるようにしないとな」 菫「……勉学には自信がないのか?」ジトー 京太郎「恥ずかしながら……」 菫「なら。私が教えてやる。長期休暇の時はそっちに行けばいい。 どのみち、私は今年で引退だ。冬はお前の所にいけるさ」 京太郎「大丈夫なんですか? 菫さんも」 菫「いいんだ。少しでも、京太郎と一緒にいたい……それに、もっとお前のことを知りたい」 京太郎「……はい」 菫「こんな惚れっぽい女だけど……お前はいいの……んっ」 京太郎「……そういうことを言う口は塞がないと、ですよね?」 菫「~~~~~~~!」 京太郎「愛しています、お姫様……なんてね」 【HAPPY END !】 その後、婆ちゃんの体調が良くなって。俺も長野に戻ることになった。 だけど、清澄にはもう戻れる気がしない。あんなことがあったらなぁ……。 親にも相談した結果、俺は――。 「お久しぶりです……菫さん」 「ああ、よくきたな」 なぜか、東京に転校することになっていた。 男京太郎、単身の上京だ。 家は適当な安い所、学校はその……白糸台である。 菫さんの熱心な教育と、俺自身の努力の結果、編入試験に何とか合格したのだ。 「しかし、お前は本当に出来が悪かった。教える側としては大変だったんだぞ?」 「はは……勉強は苦手でして」 いやマジで。勉強はしばらくやりたくない。 そういえば、小蒔さん達から手紙が来たな。 「京太郎さん、げんきでいますか? 母のお仕事を手つだったりしていると、 やけに時間がたつのが早く思えます。 くるしいこともあるけど、 たいせつな思い出をかてに、なんとか すごしています。 ケガや病気に気をつけて、幸せ になれるよう、がんばってください。 きっと、いつの日か、またあなたと であえる日をしんじて。 たくさんのことをありがとうございます、 菫さんとお幸せに。 けど、少しでいいので私達のことを思い出して欲しいなって……。 て、京太郎さんは忘れてたりしませんよね? では、また手紙を出します。」 うーん、小蒔さん達も頑張ってるんだな。 やっぱり……サボってばかりじゃいられないなあ。 「それじゃあ、行くか。お前の家に」 「ええ。エスコートさせて頂きます。お姫様」 「……この、馬鹿」 俺は今――すっごく幸せだ。 【HAPPYEND!(ただし、鹿児島の巫女さん除く)】
https://w.atwiki.jp/kouteieki2010joho/pages/450.html
南日本新聞社の記事へ飛ぶ (元記事控) 宮崎県で広がる家畜のウイルス性感染症口蹄(こうてい)疫は、県畜産試験場川南支場(川南町)や県家畜改良事業団(高鍋町)、県立農業大学校(同)など県関連施設にも次々飛び火した。鹿児島県の家畜関連施設では、警戒感を強め、入り口を限定・封鎖するなど水際の防疫対策に懸命だ。 牛約150頭、豚約170頭を飼育する鹿児島県立農業大学校(日置市吹上)は、畜舎に通じる道路を週末、一般車両が入らないようロープで封鎖する。 同大学校は全寮制。えびの市での疑似患畜発生で、移動・搬出制限区域に入った鹿児島県内2市2町に実家がある学生には、帰省自粛を指導している。やむを得ない場合も、着替え衣類は袋に入れて自宅に帰らせ、制限区域外の公衆浴場などで入浴・着替えてから学校に戻らせる。 (詳細は18日付南日本新聞紙面で) 5月 防疫関係
https://w.atwiki.jp/gogolf/pages/265.html
加治木カントリークラブ 日木山コースをお気に入りに追加 くちこみリンク #blogsearch #technorati キャッシュ 使い方 サイト名 URL 掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る 楽天GORAで予約する 加治木カントリークラブ 日木山コース 楽天GORAでゴルフ場を探す 北海道・東北 関東 北陸 中部 近畿 中国 四国 九州・沖縄 海外 プレー曜日 平日 土日祝 プレー料金 指定なし 5,000 7,000 9,000 10,000 12,000 14,000 16,000 18,000 20,000 円~ 指定なし 5,000 6,000 8,000 10,000 11,000 13,000 15,000 17,000 19,000 21,000 23,000 25,000 円 エリア 全地域 北海道・東北 北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 関東 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 山梨県 長野県 静岡県 北陸 新潟県 富山県 石川県 福井県 中部 岐阜県 愛知県 三重県 近畿 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 中国 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 四国 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 九州・沖縄 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県 海外 報道 gnewプラグインエラー「加治木カントリークラブ 日木山コース」は見つからないか、接続エラーです。 コース解説 加治木カントリークラブ 日木山コースの91%は時間で出来ています。加治木カントリークラブ 日木山コースの5%は情報で出来ています。加治木カントリークラブ 日木山コースの2%は勢いで出来ています。加治木カントリークラブ 日木山コースの2%は乙女心で出来ています。 ウィキペディア 加治木カントリークラブ 日木山コース JAWS_260.jpg burner_res.jpg ページ先頭へ 加治木カントリークラブ 日木山コース このページについて このページは加治木カントリークラブ 日木山コースのインターネット上の情報を集めたリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新される加治木カントリークラブ 日木山コースに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
https://w.atwiki.jp/divingshop/pages/1362.html
屋久島ダイビングセンター南部事務所 〒891-4403 鹿児島県熊毛郡屋久島町原747 http //www.aa.alpha-net.ne.jp/yakudc/
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3961.html
【第一章五人の巫女と一緒に暮らそう!Start】 最初は、皆と一緒に強くなりたいだけだった。 京太郎「ういーっす」 咲「おはよう京ちゃん!」 和「おはようございます、須賀君」 優希「おう、犬!私が頼んでおいたタコスは作ってきたか!」 京太郎「ったくよ、お前は本当に花より団子だな……。そんなんだと先が思いやられるぞ」 優希「犬のくせに何をーーー!どーーーーん!」 京太郎「ぐほっ!?いきなり、腹にタックルしてくるのはどうかと思うぞ……!」 和「騒がしいですよ、もう……」 咲「あはは……優希ちゃんも悪気があってやっている訳ではないんだし。まあ、京ちゃんですし」 京太郎「腹部に実害を受けた俺は無視ですか、そうですか」 咲「まあまあ。京ちゃんも抑えて抑えて……というか優希ちゃんはいつまで抱きついてるのかなっ!」ガタッ 優希「あれれー、咲ちゃんヤキモチかー!京太郎のことなんてどうとも思っていないんだろー」 咲「それとこれとは話が別だよっ!」 京太郎「わかったわかった、とりあえず優希は俺から離れろ。暑苦しいっての」 優希「むぅ……この天才美少女優希ちゃんの抱擁をどうとも思わないとは……お前本当に人間かー!」 和「優希もいつまでも捻くれてないで卓に座ってください。須賀君も来ましたしこれで四麻ができますし」 京太郎「和の言う通りだぞ。ほら、さっさと座れ。……俺の上に座るんじゃねえ!」 咲「む~~~~~~~~~~!」 京太郎「咲も膨れてないで座れって。部長達が来るまでのんびりやってよーぜ」 無邪気に信じていた。強くなれるって。 京太郎「はぁ……俺のトビか」 優希「京太郎よわよわだじぇー!」 京太郎「うっせー!俺は大器晩成型なんだよ!」 優希「ふふん、ニワカは相手にならんじぇ!」 和「まあ、麻雀は運で左右される競技ですし……」 咲「次は一位取れるかもだよ、京ちゃん!」 京太郎「そうだといいんだけどなぁ……」 久「遅くなってごめんね……ってあら、もう始めちゃってたのね」バターン まこ「ドアは静かに開けんかい。すまんなぁ、騒がしい登場で」 京太郎「いえ、別にいいですよ。あ、部長達来たんで俺は変わりますね」 まこ「いや、そのまま打ちんさい」 京太郎「いえ、団体戦に出る部長達はもっと練習が必要ですよ。俺のことはいいですから卓に入ってください」 久「そう?じゃあお言葉に甘えて……」 まこ「…………それでいいんか、京太郎」ボソッ 京太郎「いいっすよ。染谷先輩こそ大丈夫なんですか、打たなくて」ボソボソッ まこ「わしはいい。それよりも、お前さんの方が心配じゃ。今のお前は眼が淀んでおるぞ」ボソッ 京太郎「ハハッ、そんなことないですよ。気のせいじゃないんですか」ボソボソッ まこ「そうだといいんじゃがな……京太郎、無理はするなよ」ボソッ 京太郎「はい、わざわざ心配してくださってありがとうございます」ボソボソッ 優希「おーい、京太郎!こっちに来るじぇ!私の華麗な麻雀を見せてやるじぇ!」 咲「京ちゃん早く!」 京太郎「はぁ……まったく、うちのお姫様達は元気なことで。じゃあ、染谷先輩。俺は咲達の所にいるんで」トコトコトコ まこ「はぁ……それでも、わしはお前さんが心配じゃよ。わしにはお前さんが無理をしているようにしか見えん」 まこ「このままだと――――壊れてしまうぞ……京太郎」 どれだけ、強くなれば取り戻せますか? 京太郎「見知らぬ天井だ……っていうネタなんて今時はやらねーか」 京太郎(……嫌な夢を見たな。もう振り返らないって俺は決めたのに。まだ、未練があるっていうのかよ) 京太郎(さてと、どうすっか……気分的にも二度寝できないし。ああ、そういえば携帯の電源がずっと切りっぱなしだったな)ポチポチ 京太郎「和からメール……?珍しいこともあるもんだ」 『須賀君、連絡が取れなくなって皆心配しています。特に、宮永さんと優希は……。一応、家にも連絡してみたのですが教えてくれなくて……。 このメールを見ているのなら連絡をしてくれると嬉しいです。私個人としても須賀君のことを心配していますので。 お願いします……返事をください』 京太郎「ははっ……和にこんなに心配されるなんて。前の俺なら手拍子を叩いて喜んでいたかもしれないな」 京太郎「だけど。だけどだ。俺はもう諦めたんだよ。麻雀も。それに――――お前への恋も。 全部だ、全部捨てたんだ」 京太郎「だから……これで、最後だ」 京太郎「お前の気持ちは嬉しい。何もかもが壊れちまっても。終わっても。俺には響いたよ。和――――」 『二度と俺に構うな。ムカツクんだよ、お前らのこと』 京太郎「俺は、お前達にはいらないようなもんだからな。勝手に逃げたケジメだ、区切り良く終わらせるさ」チャクシンキョヒッ 京太郎「もう、消えてくれ。和……多分、初恋だった」 京太郎(さてと!後腐れなく関係も消したことだし朝食でも食べるか。腹も減ったことだしなー)ドタドタ 京祖母「おう、京太郎。おはようさん」 京太郎「はよー、婆ちゃん。朝食ってできてる?」 京祖母「ちょうどいいタイミングだ、できとるよ。飲み物は何がいい?」 京太郎「麦茶がいいな」 京祖母「はいはい。テーブルに置いとくから冷めない内に先に食べてな」 京太郎「わーったよ。じゃあお先に、いっただきま~す」モグモグ 京祖母「どうだい、まずくはないかい?」 京太郎「全然。あいかわらず、婆ちゃんは料理がうまいな。俺もこれぐらい上手く作れればなあ」 京祖母「何言ってるんだい、京太郎はもう十分に上手いよ。いっそのこと料理人でも目指せばいいのさ」 京太郎「婆ちゃんはいつも褒めすぎだっての。俺の友達はもっとすごいぜ?目に見えない速さで極上の料理を作るからね」 京祖母「ふふっ、謙遜するんでないよ。料理だけじゃなく家事もできる男の子なんてそうはいないよ。 これで、いつでもお婿さんに行けるねぇ」 京太郎「ちょ、婆ちゃん!そんなこっ恥ずかしいこと言わないでくれって!」 京太郎(婆ちゃんが変なことを言うから想像しちまったじゃねえかよ……その、俺が結婚する光景が) 京太郎(……ああ。いつまで脳裏にいるんだよ、お前達は。妄想にまで出てくるんじゃねぇよ! 何なんだよ!忘れようと、無くそうと!消そうとしてんのに!) 京太郎(ホントさ――――もう消えろよ) 京太郎(嶺上開花、デジタル打ちの申し子、悪待ち、東場のみの最強。アイツらは俺とは違って恵まれている。それが、どれだけ羨ましいか) 京太郎(はっ……もう考えるだけで苛々する。アイツらは全然悪くない。それでもだ。俺は才能があって笑っていられるアイツらが――) 京太郎(――――憎いのかもしれない) 京祖母「さてと、京太郎。わざわざ鹿児島まで来てもらったのには理由があるのよ」 京太郎「改めてなんだよ。何か、手伝うことでもあるのか?」 京祖母「立直に言えばね……京太郎にはとある家で住み込みで家事をして欲しいのよ」 京太郎「え、俺が?確かその仕事って婆ちゃんのだったような……」 京祖母「そうなんだけどね……儂も歳なんだろうね、腰を悪くしてしまったのよ」 京太郎「じゃあ……」 京祖母「それで、最低限の家事しかできなくなってねえ……だけどその仕事は休むってことが厳しくてね。 私の代役を捜さないとって思ったわけよ」 京太郎「それが俺なんだね」 京祖母「そうよ。京太郎だったらその仕事をこなせると思うからね。無論、お金は京太郎に入るよ。 京太郎が働いて儂がもらってちゃあ悪いからさ」 京太郎「でもその間婆ちゃんはどうやって生活するんだよ」 京祖母「なあに、心配はいらんさ。コツコツとパチンコと競馬と競艇で稼いだ金がある。 これでも、儂はギャンブルに強いのさ。その貯金を切り崩して生活するよ」 京太郎(それはコツコツとは言わない。ったく、そんな嘘までついて。婆ちゃん、ギャンブルしないだろ……!) 京太郎(いつも、あくせく働いて少しづつ貯金して!そんな婆ちゃん放置して自分の懐に入れられるかよっ 少しでも、婆ちゃんの為にも。きちんと働かないとな) 京太郎「……まあ仕事をするのはいいけどさ。俺なんかで本当にいいの?もし、仕事でミスなんてしたら婆ちゃんの仕事が……」 京祖母「ハッ!そんな小さなこと気にしてんじゃないよ。一度のミスでクビになるくらいなら儂はもう数えきれないぐらいクビになってるよ。 自信を持ちな、京太郎。アンタは儂が認めた孫なんだ。それを否定なんてさせないよ」 京太郎「婆ちゃん……うん。俺やってみるよ!自分が出来る限り、頑張ってみる!」 京祖母「その意気だよ。さてと、仕事先の家なんだがね、神代家という。これまた格式が高くてね、普通では入れない所なんだよ」 京太郎(神代家……?どっかで聞いたことあるような……) 京祖母「さっきも話した通り、そこの家事やら何やら色々な雑用をやってもらう。最初は同じ立場の使用人がついていてくれるだろうか」 京太郎「その仕事ってのはいつから?」 京祖母「今日からじゃ。急ですまんな、色々と都合があってな……」 京太郎(その色々な都合っていうのは突っ込まない方がいいんだろうな) 京祖母「さてと、朝食も終わったことだし早速向かってもらう。頼むぞ、京太郎」 京太郎「任せておけって婆ちゃん。まァ、らくしょーってことで」 京祖母「その意気だよ、京太郎。頑張ってきな。もしかすると運命の人と出会えるかもね」クヒヒッ 京太郎「何を言ってるんだよ。もしいたら、全裸で踊ってやるよ!」 京祖母「言ったな、その言葉……忘れるんじゃないよ!」 【神代家前】 京太郎(とりあえず、急いで来たのはいいけど、家デカすぎィ!こんなん考慮しとらんよォ!)ズーン 京太郎「インターホンも押すのためらうなあ……」 京太郎(このまま帰ってもいいかな、俺?これは場違い感半端ねえよ!) 京太郎(でも、そうしたら婆ちゃんの顔に泥を塗ることになるしなぁ) 京太郎(よし、深呼吸してからのヨッシャ!!行くぞ、オラアアアアア!)ピンポーン 小蒔「ふぁー。だれですかーこんなあさはやくー」ドターン 京太郎「あ、はい!自分、今日からここで働くことになっ……た…………」 小蒔「はー。はたらくんですかーすごいですねー」 京太郎「」 京太郎(何で……何で……!何で半裸なんですかああああああああああああああああ!そんな格好で外出るとかマジありえないですって! というか、この人神代さんじゃないですか、やだもー!!!!!) 小蒔「?」 京太郎(ああもう!というか上の服しか着てないってどういうことですか、というか……) 京太郎(この人、下着をつけてない……!) 小蒔「えへへー」 京太郎(これは、ヤバい。息子の弾道が上がるのは置いとくとして……こんな光景を見られたら! 俺、死んでしまう。わかんねー、全てがわかんねー!) 小蒔「おー、こんなところにだきまくらー。おやすみなさーい」 京太郎(って迷ってる内に抱きつかれたーーーー!?胸が!胸が当たってるよ! 助けて、誰かああああ!助けてええええええええ!) 小蒔「…………すぅ」 京太郎「こうなったら無理矢理引き剥がして……っ!よし、後は俺の服を着せて他の人を呼ぼう!」ピンポーン 霞「ふんふむ……随分と面白いことになっているようね」 京太郎「……どこがですか!このお姫様にどういう教育をしているんですか!外に半裸で出てくるなんて危機感なさすぎですよ!」 霞「小蒔ちゃんは天然だから仕方ないのよ……いくら教えても何故か半裸にね」 京太郎「理由になってませんよ!」 霞「まあまあ。落ち着いて。焦るとろくな事にならないわよ」 京太郎「こんな状況になれば焦りもしますって……」 霞「ふふっ、見た目とは違って初心な男の子なのね」 霞「うん、気に入っちゃったわ」ジーッ 京太郎「へ?な、何がですか?」 霞「おねーさんね、あなたに興味が湧いてきたっていうことよ。須賀京太郎君」 京太郎「俺の名前をどうして……」 霞「そりゃあ今日から一緒に働く仲間の名前を覚えておくのは当然のことでしょう? まあそれはいいとして……もしこの先ね、期会があったら私の部屋にいらっしゃい」 霞「あなたとはじっくりと語らいたいものね、京くんっ♪」 京太郎「って、何ですかそのあだ名はー!」 霞「可愛いでしょう?まあ、これも親愛の証ってことね」 小蒔父「君が須賀さんの代わりに入ってきた使用人だね?」 京太郎「はい」 小蒔父「私が神代家当主を務めている小蒔父だ。君が娘と須賀さんが言っていた……」 京太郎「須賀京太郎です。これから少しの間ですが、よろしくお願いしますっ!」 小蒔父「うむ。若いながらも礼儀正しい若者だ。君には期待しているよ。京太郎君」 小蒔父「さてと……君は初日で仕事もわからないだろう。 だから、お付きの巫女をつけよう。その者から仕事内容について詳しく聞くといい」 京太郎「そのお付きの巫女さんって誰ですか?」 小蒔父「それはだな……」 小蒔父「君には霞君をつけよう」 京太郎「えっ。その人って……」 霞「ふふっ。まさかこんなに早く機会が来るなんてね、京くんっ」 京太郎「うわあっ!いきなり後ろから抱きつかないでくださいよぉっ!」 霞「あらあら……また顔を真赤にして。本当に初心なんだから」 京太郎「余計なお世話です……まったく、石戸さんには振り回されっぱなしですよ……」 霞「ふーん、そういう事言っちゃうんだー京くんはー。いいのかなー、これからの仕事を教えるのは私なのよー」 京太郎「うぐぐ……すいませんでした、石戸さん……」 霞「霞」 京太郎「へ?」 霞「霞って呼んでくれなきゃ仕事教えない」 京太郎「……霞さん」ボソッ 霞「もっと大きな声でお願いねっ」 京太郎「わかりましたよ、霞さん!」 霞「よろしい、じゃあ行こうか、京くん。おねーさんが色々と手取り足取り教えてあげる」 京太郎(なんだろう……なぜだか素直に喜べない) 霞「~♪」 京太郎「鼻歌をするぐらいに嬉しかったんですか……」 霞「そりゃあね~。京くんとはこうやってゆっくり話したかったし。まあこの家の案内をする間、付き合ってもらうわよ」 京太郎「霞さんは俺のどこに興味を持ったんですか……。 自分で言うのもどうかと思いますけど俺なんかつまらない男だと思いますよ」 霞「あら、少なくとも私はそうは思わないわよ」 京太郎「ははっ。何を言うんですか。そういうことを言うと本気にしちゃいますよ?」 霞「なら、ここで本気になってみる?」ダキッ 京太郎「ちょ、か、霞さん!?」 霞「ふふっ、冗談よ。さすがに廊下ではねぇ」 京太郎「……意地悪なんですね、霞さんは」 霞「それは京くんも同じだと思うけど。小蒔ちゃんの時もそうだったじゃない」 京太郎「えっ!何でそのことを……!」 霞「小蒔ちゃんが言ってたのよ。服を貸してくれた恩人さんは優しいけれど意地悪さんだったって」 京太郎「あはは……仕方ないですよ。神代さん可愛かったですし」 霞「……女の子の前で他の子を可愛いっていうのは良くないわよ」 京太郎(女の子……?いや、そういうツッコミはいいとしてあっれー。俺、もしかして失言しちゃった?) 京太郎(どうしよう、ここはフォローしないと……!) 京太郎「いやいや、霞さんも可愛いと俺は思いますよ?」 霞「またまた……どうせ口だけでしょう?」ツンッ 京太郎「そんなことないですって。俺にとっては霞さんは可愛い女の子なんですから」テヲニギッ 霞「ちょ……っ!京くんってば……!」 京太郎「何度でも言いますよ、俺にとって霞さんは可愛い女の子です」 霞「か、顔が近いわ……!」 京太郎「どうですか、このまま……俺と――――」 京太郎「なーんて、冗談っすよ」 霞「…………えっ?」 京太郎「いや、霞さんに同じようにからかわれたんで仕返しの意味を込めてやってみたんですけど……」 霞「もうっ!京くんってば!」ツンツンツンッ 京太郎「はははっ。でも、霞さんが可愛い女の子だって言うのは本当ですよ?少なくとも、俺はそう思っているんで」 霞「……本当にもう。京くんは女たらしねっ」 霞(ちょっとよ。本当にちょっとよ?ちょっとだけドキドキしちゃったなんて言えない……) 京太郎「それにしても、口では霞さんに敵いませんね、全く」 霞「おねーさんに勝つなんて百年早いわよ、京くん」 京太郎「百年ですか、俺生きてるからなぁ……」 霞「案外生きてるかもしれないわよ。この世の中には超常の力が溢れているんだから」 京太郎「超常の、力ですか……じゃあ俺は対象外ですよ。凡人オブ凡人なんで」 霞「本当に、そう思ってる?」 京太郎「……ええ」 霞「ふんふむ……じゃあ私の思い違いかしら」 京太郎「ええ。霞さんは考えすぎですよ……」 霞「京くんが言うならそうなのかもしれないわね。ごめんなさいね、変なことを言って」 霞(考え過ぎかしらね……京くんから強い力への渇望――闇の匂いがしたなんて) 霞「変な空気になっちゃったからお詫びのおねーさんだきつきーっ!」 京太郎「わわっ!な、何するんですかーーーーー!!!」 霞「あらあら。こんなのスキンシップよ。普通よ、普通」 京太郎「む、胸が!胸があたってますっ!」 霞「当たってるんじゃないわ、当ててるのよ」ドヤッ 京太郎(とんでもない人が付き人になったものだな……でも、こうして仲良くなれたのは嬉しいかな) ――力――が――欲――か? 京太郎(…………この声は、何だ?) ――力――が――欲――か? 京太郎(――――気のせいなのかな) 霞「どうかしたの、京くん?おねーさんの魅力にやられちゃったりした?」 京太郎「…………」 霞「もう、京くんってばっ!」 京太郎「“なんでもないですよ、ちょっとボーっとしちゃってて”」 京太郎(嘘だ。声は少しだけど、聞こえた) 霞「ホントに~。どこか熱でもあるんじゃないのかしら?」 京太郎「“心配ご無用です。健康体ですよ、俺は”」 京太郎(何か、声が聞こえた。ハッキリと。俺に対してだけに) 京太郎(全部は聞き取れなかったけど……。“力”ってのだけは確かに聞こえた) 京太郎(その声を辿ると、現状を変える一歩に繋がるかもしれない) 京太郎(だから、俺は嘘をつく。嘘をつくことで。力を得る手がかりをここで探ることで……取り戻す。こんなはずじゃなかった現実を) 京太郎(ああ、そうだ。諦める必要なんてないんだ。俺は、麻雀で一位になれる。力があれば、倒せる) 京太郎(引き返す道はいらない。このまま力を得られない人生なんて、ただ生きている人生なんて……緩やかな死と同じだ) 京太郎(才能が俺を選ばないなら。奇跡が起こらないなら――――無理矢理にでも奪い取りにいくしかない) 京太郎(強くなったら、部長も、和も、優希も…………咲も) 京太郎(麻雀で壊せるよなぁ?ああ、それはさいっっっっっこうに……気持ちいいんだろうなぁ) 京太郎(…………まだだ。俺は、俺は……!その快感を味わうことを躊躇っている。 あのひだまりが大切で、失いたくなくて……そこに俺がいることに気持ちよさを感じる心が残っている) 京太郎(割り切れないなら……力を求めて完全に狂うしかない。この声の源を探すことで俺は強くなる) 京太郎(ごめんなさい。霞さん……俺は貴方を騙すことになる) 京太郎(それでも、貴方や神代さんと仲良くしたいという気持ちだけは……嘘じゃない) 京太郎(どれだけ、強くなれば…………あの頃の俺を取り戻せるんだろう?) 京太郎「っと家の案内もここで最後ですね」 霞「台所ね。もう十二時も過ぎたしお昼にしましょうか」 京太郎「そうですね。ご飯はどうしますか?」 霞「うーん……どうしようかしら?」 初美「むむっ。なんとなくですがラブ臭が!そんなイベントここではさせませんよー」 霞「あら、はっちゃん」 京太郎「うわっ、相変わらずの痴女巫女だぁ!」 初美「痴女とは失礼なっ!これが私の正装ですよー」 京太郎(いや、それが正装なのはおかしいだろ……) 霞「それよりもはっちゃん、どうしてここに?」 初美「姫様を助けた人がどんな人なのかしっかりと見たくて見に来たのですよー」 初美「ふむふむ、なかなかの好青年なのですよー」ジーッ 京太郎「いやいや、数秒見ただけで判断っておかしいでしょ」 初美「こうみえても私は人を見る目はあるんですよー」 京太郎「…………体つきは育たないのに」ボソッ 初美「むむっ……何か私を傷つける言葉を言いましたね!」 京太郎「気のせいですよ、気のせいです。わーはっちゃんラブリー!」 初美「えへへ、それほどでもないですよー。でも褒められると悪い気はしませんねー」 京太郎(この人チョロいなぁ……)アセダラーリ 霞「……私よりも京くんははっちゃんを選ぶのね!」 京太郎「えっ」 霞「いいもん、いいもん。私には小蒔ちゃんがいるもん」 初美「あちゃー……」 京太郎「お、落ち着きましょう。はっちゃんも可愛いですけど霞さんも可愛いですよ?」 霞「嘘よ!最後にクエスチョンマークを入れたでしょう!やっぱり……やっぱりっ!」 霞「京くんは小さい女の子が好きなのよー!」ダダダダダダダッ 京太郎「」 初美「」 京初(何なんだろう、この展開は) 京太郎「と、とりあえず、えーっと」 初美「初美です。薄墨初美、十七歳ですっ」キラッ 京太郎「おいおい」 初美「むーっ!信じていませんね、これは教育が必要ですよー」 京太郎「だって、ねぇ……」 初美「そこまで言うなら証明してみせましょう!勝負です、勝負ですよー!」 京太郎「勝負ですか……どんなジャンルで戦うんですか?」 初美「ちょうどいいタイミングで今はお昼!ここは料理対決なのですよー」 京太郎「突然ですね……まあいいですけどお題はどうします?」 初美「お題はですねー……」 初美「チキン南蛮タルタルソースがけですよー!」 京太郎「まあ、作ったことはありますし打倒じゃないんですかね……審査員的な人はだれを選ぶんですか?」 初美「それはですねー……」 初美「審査員はこの人達ですよー!」 衣「きょーたろー!会いたかったぞーー!!」 ハギヨシ「お久しぶりです、須賀君。元気でしたか」 春「…………何で私が」ポリポリ 京太郎「うわっ!またどうして、衣さん達がここにいるんですか?」 ハギヨシ「それはですね、言ってしまえばちょっとした神頼みをしにこの神代家にお邪魔していたんですよ。 この土地は神聖な空気で包まれていますから、これから先の行く末が光ある様にということです」 京太郎「そうなんですか。いや、こんな辺境で友人に会えるなんて嬉しいですよ」 ハギヨシ「私もです。須賀君は私の初めての友人なので感慨深いです」 衣「むーっ!衣を無視するなーっ!」 京太郎「はいはい、衣さん、おとなしくしていたらあめ玉あげるんで黙っていてくださいねー」 衣「うむ、分かった!きょーたろーは優しいな!」 京太郎(天江衣……咲と同じくらい才能がある奴……ハギヨシさんが言うにはガキの頃から幽閉されて自由もなかったって聞かされた。 才能が、人生を変えたんだ) 衣「む?どうした?ふふん、衣の偉大さに怖気づいたか?」 京太郎(まだ、俺は咲達以外にも憎しみを放つくらい強く意志が凝り固まっていない。 というよりも、ハギヨシさんが世話を焼いているっていうのもあると思うけど) 衣「その、何というかだな……そんなに見つめられると照れるというか……」 京太郎(俺がこの先、更なる力を得たとしよう。さっきの声を取り込んだら……きっと衣さんのことも憎むかもしれない) 衣「そうか、きょーたろーはそんなにも衣のことが好きだというのか?でもだぞ!そういうのはちゃんとした過程を踏んでからなんだぞ!」 京太郎(うーん、というか衣さんを見ているとどうも憎いとか泣かすとかいう気分がなくなっていくんだよなぁ……。 衣さん、俺にすごく懐いているし) 衣「で、でも!きょーたろーがどうしてもって言うなら……ほんっっっっっっとうにどうしてもだぞ! それだったら、衣は……」 京太郎(そもそも、どうして俺に懐いたんだろう?ハギヨシさんと友達になって色々と料理を教えてもらう過程で衣さんとも話したからかな? 手料理も振舞ったしナデナデもしたし) 衣「衣は……きょーたろーだったら、いいぞ?」 京太郎「はいはい、衣さんはいい子ですねー」 衣「ふぇっ!?もう、衣を子供扱いするなーーーーーっ!」 京太郎「まあまあ。衣さんの頭は撫でてて気持ちいいですから」ニッコリ 衣「むぅ……それだったら仕方ない。特別に衣の頭をなでることを許可してやるっ!」ドドーン 京太郎(うん、グチグチ考えるのはやめよう。というか衣さんとハギヨシさんはいいとして、もう一人は……) 春「……」ポリポリ 京太郎(我関せずだよ、この人っ!) 春「……何?」 京太郎「い、いや。美味しそうなもの食べてるなーって」 春「美味しそう?」ガバッ 京太郎「いや、あんまり見たこと無いものだから珍しくて……」 春「そう……なら、食べてみて」ヒョイッ 京太郎「うわっ!」 春「どう?美味しい?」 京太郎「……美味しい。食べやすいのに風味があっていいな、これ」 春「それが自慢……」ニコッ 初美「はるるが笑ってる……この男、まさか審査員をたらしこむことで私に勝とうというのですかー!」 春「黒糖好きに悪い人はいない」 京太郎「そこまで断言されるとこっちも困るんだけどな……」 春「大丈夫、私が保証する。黒糖は悪い人を見極めるから」 京太郎(ちょっとこの子は頭がオカシイな) 春「そういえばまだ自己紹介をしていなかった。私、滝見春。貴方と同じ、高校1年生。」 京太郎「あ、これはご丁寧に。須賀京太郎です、俺も高校1年生です。今日から使用人としてお世話になります」 春「うん、わかった。困ったことがあったら聞くといい}ドヤッ 京太郎(無駄にドヤ顔をする必要はあったのだろうか)アセダラーリ 春「む。何か変なことを考えてない?」 京太郎「いやいや。滝見はかわいいなーって考えただけだから」 春「本当のことを言っても私の目はごまかせない」ズズイッ 京太郎(案外図々しいな、この子っ!) 春「まあいい。須賀、期待しているぞ。私の舌を満足させる料理をしっかり作るんだぞ」 京太郎「言われなくてもそのつもりです。まあ、やれるだけやってみますよ」 初美「むむむっ。はるるまで手懐けるとは……須賀京太郎っ!恐ろしい子!」 衣「むーーーーーーっ!だから衣を無視するなーっ!きょーたろーっ!」 京太郎「ああ、ごめんなさい。はい、特別に飴玉二つあげますからもう少し待っていてくださいね」 衣「うむっ、大義なり!早く済ませて衣のタルタルを作るんだぞっ!」 京太郎「はいはい。もう少ししたら作り始めるんで」グルリッ 京太郎「さてと、薄墨さんでしたよね?料理対決、始めましょうか」ニッコリ 初美「やっと、私の方に目が向きましたかー!いいでしょう、その余裕……粉々に打ち砕いてくれましょう!」 京太郎「で、料理対決についてなんですがどのように進めるんですか」 初美「そんなの簡単です。審査員に十点満点で点数をつけてもらって総合点数が多い方が勝ちなのですよー」 京太郎「わかりました。では、始めましょうか!」 初美「ふふん、私の料理スピリッツに跪くがいいですよー!」 衣「どうでもいいから早く食べさせろー!」 ハギヨシ「衣様。もう少しお待ちいただければ出来上がるのでどうか大人しくお座りください」 春(正直、どうでもいい……)ポリポリ 京太郎「さて、作るとしますか!」 初美「負けないですよー!」 京太郎「できたっ!」 初美「完璧ですよー!」 初美「ふふーん!思い知ったですかー!」 京太郎「なん…だと…」 京太郎陣営。 衣 1点 ハギヨシ 3点 はるる 10点 初美陣営 衣 9点 ハギヨシ 9点 はるる 8点 京太郎総合点数――14点 初美総合点数――26点 京太郎「……っ!なぜだ……俺は今回はパーフェクトに作ったはず……!」 衣「きょーたろーっ!料理ができるのを待っている間にこいつから聞いたぞっ! お前はまた性懲りもなく女の子を言葉巧みに自分の領域へと落としたそうだなっ!」 京太郎「……えっ?そんなことをした覚えはないんですけど」 衣「見知らぬ女に自分の服を貸してアイスまで食べさせあったらしいじゃないか! 衣だってまだやってもらってないのにっ!衣は怒ったそっ!」 京太郎「いや、別に衣さんには関係ないと思いますが……というか何喋ってるんですか、滝見さんっ!」 春「ちょっとした情報の共有。この世界じゃよくあること」 京太郎「ありませんよ!衣さんが変な誤解をしているじゃないですか! というか神代さんも何おかしなことを喋ってたんですかぁ!」」 衣「衣が誤解しているだとーっ!それは認めんぞ!」 京太郎(うわああああああああああああ!また、ややこしいパターンに入ってしまった……!) 衣「というかだな。飽きたらず、半裸の巫女と抱き合ったり、お姉さん系の巫女と手を繋いでイチャイチャしたり……! 衣というものがありながらそのふらふらした態度は何だ!」 春「見ていておもしろかった。黒糖の肴になった」 京太郎「もうやめてください、滝見さーーーーーーんっっっ!」 ハギヨシ「……すいません、須賀君。料理自体は大変美味しかったのですが衣様が低い点数をつけろと申しまして…… 私としても逆らえませんでした」 春「ちなみに、私は満点。とても美味しかった」 京太郎「……満点は嬉しいですけど勝てなきゃ意味がないですよ」 春「そんなことない。少なくとも、私の好感度はグーンと上がった。おめでとう」 京太郎「それは嬉しいですけど今の状況では焼け石に水ですよ!」 春「私の好感度は焼け石をも冷やす」 京太郎「自分で言うのもどうかと思いますよ……」 春「これでも、私の好感度は上げるのには大変。それはもう、鹿児島から北海道まで自転車で旅をするくらいに」 京太郎「どんだけ上がりにくいんですか、滝見さんの好感度っ!」 春「まあ落ち着いて。これからは私のご飯を作ればこの先の未来は安泰」 京太郎「滝見さんの未来がですけどねぇ!」 春「こんな可愛い女の子の面倒をずっと見れるってとても幸せ」 京太郎「どこまでが冗談でどこからが本気かがわからない……!」 春「須賀、現実をきちんと見る。そして、これからは私のご飯を作る」 京太郎「なんでさっ!」 春「そこの金髪ロリよりは私の方が胸もあるし成長もする。これはお得」 京太郎「そもそも、俺はロリコンじゃないですよ!?」 春「ぱんぱかぱーん。須賀京太郎は滝見京太郎に進化した」 京太郎「いつの間にかに結婚!?」 春「これは冗談。というか須賀と結婚したら闇討ちされそう」 京太郎「それはないっすよ。俺を本気で好きな人なんている訳ないですって」 春「……ニブチン。これは姫様と霞が報われない」ボソッ 京太郎「何か言いました?」 春「いいや。とりあえず、一つだけ言わせて。須賀の認識は間違っている。少なくとも、私は須賀を好意的に見ているよ」 京太郎「またまたー、それも冗談なんですよね」 春「だったら、確かめてみる?」 京太郎「えっ?」 春「というのは少し冗談。だけど、須賀は自分を低く見過ぎ。須賀をきちんと見てくれている人はいるよ。 例えば、そこの金髪ロリとか」 衣「さっきから黙って聞いていれば!きょーたろーは衣のだぞ!」 春「ほらこの通り」 京太郎「この通りの意味がよくわかりませんが……一応肝に銘じときます」 春「その方がいい。そう言えばすっかり忘れていたけれど」 初美「うがーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!私をむしするなーーーーですよーーーーーーーーーー!」 京太郎「……そういえばいましたね」 春「残念なことに。お邪魔ロリ虫が一匹」 初美「お邪魔ロリ虫とはなんですか!そこの子も同じようなものでしょう!」 衣「衣を一緒にするなっ!衣はまだ成長するぞ!」 京太郎(どっちもどっちだろってのは言ってはいけないんだろうなあ……) 初美「と・も・か・く!勝負は私の勝ちですよー!」 京太郎「まあ、それは仕方ないですね……負けは負けです」 春「実質負けていたようなものだけどね」ボソッ 初美「はるるは後で教育ですよー。ということで須賀君は午後は私がみっちり教育するのですよー!」 京太郎「別にいいですけど、霞さんとかほったらかしでいいんですか?」 初美「ほっときましょう。時間が経てばひょっこり現れますよー」 初美「ということで午後の行動を決めるのですよー!何か意見はありますかー」 京太郎「俺は……」 京太郎「ということでここでお別れですね、衣さん」 衣「仕方ないな……いつまでもこの家にとどまる訳にもいかんしな。 だけど、この近くにトーカの別荘があって衣はいつもそこにいるから会いたくなったらまた会えるぞ」 京太郎「へぇ……ちょっとした旅行みたいなものでこっちには来てるんですか?」 衣「そうだ!だから、きょーたろーっ!寂しくなったらいつでも来てもいいんだからな!」 京太郎「……その心配は無さそうですけどね」チラッ 初美「なんですかー!ハッ、まさか……私に惚れちゃったりしたのですかー!?」 京太郎「それはないです。地球が滅びてもありえません」 初美「そこまで、ひどく言うこと無いじゃないですかー!」プンスカ 京太郎(こんな騒がしいちびっ子が一人いるんだからなぁ……) 衣「ともかくだ、衣に会いたかったら遊びに来いってことだっ!」 ハギヨシ「須賀君、少しお時間はよろしいでしょうか」 京太郎「はい、大丈夫ですけど、何かありましたか?」 ハギヨシ「率直に申し上げますと、清澄の皆様がここを嗅ぎつける可能性があります」 京太郎「……!」 ハギヨシ「須賀君が鹿児島にいるという事実は今知っているのは貴方の両親と私、衣様以外はいません。 今日ここでお会いしたのも偶然でしたので」 京太郎「そう、ですか」 ハギヨシ「衣様には私から須賀君が鹿児島にいることを黙っておくようにとは伝えておきますが……」 京太郎「いつバレるか、わからない。そういうことですよね」 ハギヨシ「はい、衣様がつい口を滑らせて透華様方に喋る可能性もなきにしもあらずです」 京太郎「アイツらが来ることだけは……駄目です。染谷先輩ならまだ大丈夫です。 後の四人が来たら、俺は、俺を抑えきる自信がないんすよ……」 京太郎「壊して、犯して、潰して、最後には消して……悪くないのに、アイツらは悪くないのに」」 ハギヨシ「須賀君……」 京太郎「ごめんなさい、こういうことを吐けるのがハギヨシさんしかいないんです……。 情けないですよね、俺は。アイツらを憎みきれない、まだやり直せるかもしれないなんて思ってるんですから」 ハギヨシ「それが普通だと思いますよ。私とて貴方の立場に立てばどうなるかは予想がつきません。 ただ、これだけは覚えておいてください」 ハギヨシ「私は、他の誰が貴方を恨んでも、見捨てても。私は“絶対”に見捨てません」 ハギヨシ「初めてできた友達を見捨てる屑にはなりたくないのですよ、須賀君。だから、貴方はどんな時でも一人ではありません」 京太郎「……嬉しいな、やっぱ、ハギヨシさんが友達でいてくれてよかった。貴方の言葉で……俺は、まだ境界線を踏み越えないでいられる。」 ハギヨシ「私は正しく強くなろうとすることには意味があるって信じています。そうすることが強さだって昔、貴方は私にいいましたね」 京太郎「そうでしたね。だけど……」 京太郎「無理でした」 ハギヨシ「須賀君……?」 京太郎「正しく強くなろうとしている“俺”はもういないんです。 もうどこにもいないんですよ――ハギヨシさん」 ハギヨシ「いますよ、まだ貴方はここにいる」 京太郎「努力をしても、経験を積んでも……勝てないのなら――――」 京太郎「――――無理矢理“奇跡”を奪い取るしかないんですよ。どんな手を使ってでも」 ハギヨシ「それでも私は願い続けます。須賀君が本来持っていたはずの日常が戻ることを」 京太郎「俺の日常はもう粉々に壊れているのにですか?」 ハギヨシ「ええ、この体がある限りは私はそのように動きますよ」 京太郎「……」 ハギヨシ「なに、その過程で突然不幸な事故にあって“いなくなった”としてもすぐに代わりの執事がやってきますよ」 京太郎「ハギヨシさんこそ人のこと言えないじゃないですか。自分のことが勘定に入っていませんよ?」 ハギヨシ「時間が止まればいいとさえ思ったあのひだまりが私にはとても眩しくて大切だったものですから。 その大切なものを取り戻す為に、躊躇いなんてありません」 京太郎「そうは言いますけどね、俺はこうも思うんです。そんな簡単に戻ってくるものに価値なんてあるのかって」 京太郎「俺はアイツらとの関係を壊しました。修復するにはすごく時間がかかると思います。 その修復した結果が前と同じになるとは俺には思えません」 ハギヨシ「……そうですね。ですが、それでも抗ってみるのも一興ってことですよ」 京太郎「祈れば叶う、泣けば奇跡が舞い降りるなんて物語の中だけです」 ハギヨシ「いいじゃないですか、ご都合主義。誰だって、好きなように生きてみたいって思ってますよ?」 京太郎「だったら、何で……俺には力がなかったんですか……力さえあれば、アイツらを見返せたのにっ!」 京太郎「女の影でコソコソ雑用するのが嫌で、俺は前に出て……最終的には全部壊しちまった俺にはもう、祈る気も起きませんよ」 ハギヨシ「……だけど祈らずに入られませんよ、苦しんでいる貴方を見ている私からすると」
https://w.atwiki.jp/golfer/pages/2619.html
湯の浦カントリー倶楽部をお気に入りに追加 楽天課 <湯の浦カントリー倶楽部> 楽天GORAでコースガイドを見る、予約をする。 情報1課 <湯の浦カントリー倶楽部> #bf 外部リンク課 <湯の浦カントリー倶楽部> ウィキペディア(Wikipedia) - 湯の浦カントリー倶楽部 楽天GORAで探す プレー曜日 平日 土日祝 プレー料金 指定なし 5,000 7,000 9,000 10,000 12,000 14,000 16,000 18,000 20,000 円~ 指定なし 5,000 6,000 8,000 10,000 11,000 13,000 15,000 17,000 19,000 21,000 23,000 25,000 円 エリア 全地域 北海道・東北 北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 関東 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 山梨県 長野県 静岡県 北陸 新潟県 富山県 石川県 福井県 中部 岐阜県 愛知県 三重県 近畿 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 中国 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 四国 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 九州・沖縄 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県 海外 Amazon.co.jp ウィジェット 保存課 <湯の浦カントリー倶楽部> 使い方 サイト名 URL 0314_golf-ladies_165x100%5B1%5D.jpg ezaki-g165.jpg 20090902_golf_putter_165x100.jpg 1221_golf-comparison_165x100.jpg 情報2課 <湯の浦カントリー倶楽部> #blogsearch2 成分解析課 <湯の浦カントリー倶楽部> 湯の浦カントリー倶楽部の48%は赤い何かで出来ています。湯の浦カントリー倶楽部の29%は努力で出来ています。湯の浦カントリー倶楽部の21%は税金で出来ています。湯の浦カントリー倶楽部の1%はやましさで出来ています。湯の浦カントリー倶楽部の1%は不思議で出来ています。 報道課 <湯の浦カントリー倶楽部> gnewプラグインエラー「湯の浦カントリー倶楽部」は見つからないか、接続エラーです。 情報3課 <湯の浦カントリー倶楽部> #technorati JAWS_260.jpg CAJ3CYVY.jpg 楽天GORAゴルフ場索引 北海道・東北 関東 北陸 中部 近畿 中国 四国 九州・沖縄 海外 楽天売れ筋ランキング ゴルフ総合 クラブ(メンズ) クラブ(レディース) ボール グローブ シューズ メンズウエア レディースウエア バッグ ヘッドカバー トレーニング用具 パーツ 小物 コンペ用品 その他 楽天売れ筋ランキング レディースファッション・靴 メンズファッション・靴 バッグ・小物・ブランド雑貨 インナー・下着・ナイトウエア ジュエリー・腕時計 食品 スイーツ 水・ソフトドリンク ビール・洋酒 日本酒・焼酎 パソコン・周辺機器 家電・AV・カメラ インテリア・寝具・収納 キッチン・日用品雑貨・文具 ダイエット・健康 医薬品・コンタクト・介護 美容・コスメ・香水 スポーツ・アウトドア 花・ガーデン・DIY おもちゃ・ホビー・ゲーム CD・DVD・楽器 車用品・バイク用品 ペット・ペットグッズ キッズ・ベビー・マタニティ 本・雑誌・コミック ページ先頭へ 湯の浦カントリー倶楽部 このサイトについて 当サイトはキーワード毎にインターネット上の情報を時系列に網羅したリンク集のようなものです。ページをブックマークしておけば、ほぼ毎日そのキーワードに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、キーワードが同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
https://w.atwiki.jp/kagashimananpa/pages/10.html
▼関連した検索結果 #bf #bf #bf
https://w.atwiki.jp/megusan/pages/218.html
このページでは魂訳を入力する中で見つけた、 方言ならではの誤変換を集めています。 誤変換の追加方法 ①上の編集から”このページを編集”を選択する。 ②最後の誤変換が入力されている次の行に縦線を4本入力する。 (|||| 半角英数入力でシフトを押しながら¥ボタンを4回) ③線の間に項目にしたがって入力する。 変換しようとした文字 出てきて欲しかった変換 出てきた変換