約 2,431 件
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/57.html
なか 3KB 人間の赤ん坊が生れ落ちたその瞬間に泣き叫ぶのは しあわせに満たされた母胎から排出された事を嘆いているのだという 悲観的なんだか変態チックなんだか良くわからない説がある。 「なぁれいむ、おなかの中の赤ちゃんってゆっくりしてるのか?」 「ゆゆっ!あたりまえだよ!!」 れいむに曰く、おなかの中の赤ちゃんは 母胎を務める母ゆっくりの幸せな記憶や知識を見ながら とてもとてもゆっくりしている、と言うことらしい。 「れいむ、お外とお前のお腹の中、どっちが赤ちゃんにとってゆっくり出来るんだ?」 「ゆゆっ!それはもちろん…」 …………… ………… ……… …… … ゆ~っくり~ゆっくりーー♪ 「今日も精が出るな、れいむ」 「おにいさんっ!おはよう!」 元気良く歌いながら、れいむは日課の運動を再開する。 番のまりさが急逝してから、れいむの心の拠り所になったのが れいむの下腹部を膨らませる赤ん坊の存在だった。 「ゆっゆっゆ!!」 溌剌とした表情で砂糖水の汗をかきながら何度も何度も熱心に繰り返す。 れいむがこの運動を始めてもう1年が過ぎようとしている。 正直れいむは利口なゆっくりではない。 生まれた時から根気や謙虚さはあまり持ち合わせない仔だったのだが 一年前から一日も休まず、眠るか何かを食べている時意外はもうずっと ?膨らんだ下腹部を庭の煉瓦に叩きつけ続けている" 「赤ちゃんまだ死なないかー」 「ゆん…れいむのなかでゆっくりしすぎだよ!」 ゆっくりしないでね!しんでね! ゆっくりらしからぬ事を口にしながら…いや、これが真実ゆっくりらしい姿なのかもしれないな。 ともあれ、れいむの運動は非常に原始的な堕胎行為だ。 発端は俺の質問に対するれいむの返答 「あかちゃんにきいてみないとわからないよ!」 その時れいむは幸せそうに目を閉じて、胎内の赤ちゃんに心で語りかけて 『赤ちゃんの声』とやらを聞いたらしい。 曰く、世界で一番ゆっくり出来るのはれいむのお腹の中であるらしく 回り全部があまあまで覆われ、本当に何もせずに居るだけで、とってもゆっくり出来るのだという。 最初俺はれいむが適当こいているのだと思ったのだが その会話の後、一月経っても二月経っても胎内の赤ちゃんは産まれて来ようとしなかった。 最初は『れいむのあかちゃんとってもゆっくりしてるよ~』などと余裕だったれいむも次第に苛立ち始め 終いには怒って壁に体当たりを始めたのだ。 『そんなにゆっくりできるところならひとりじめしないでおかあさんもゆっくりさせてね!!』 最初はその突拍子もない発言に驚いたが つまりは、まりさを失って均衡を喪いかけたれいむの精神が最後に縋った拠り所である 自分をゆっくりさせてくれる筈の赤ちゃんが、自分だけゆっくりしているという状況に 我慢が限界を迎えたらしい。 俺はれいむを諭したが、れいむは赤ちゃんを殺してお腹でゆっくりすると言って聞かず 面倒になった俺は、やるなら庭でやれとだけ命じて 快諾したれいむをここ一年放置しているという訳だ。 生活の殆んどを庭のゆっくり小屋でする様になったれいむは最早ペットではない。 ペットとしてのゆっくりなら、れいむが産んだとても賢いまりさを家で飼っているので事足りている。 「それじゃ散歩行ってくるから、がんばって赤ちゃん殺せよ。」 「わかったよ!いってらっしゃい!!」 「……」 その姿を暗く沈んだ目で見つめるまりさを、帽子に通したリードで曳いて散歩に出かける このまりさの良い所は、自己主張を一切しないところだ。 狂った母の産道から母が眠っている間に排泄するようにひりだされているのを俺が偶然見つけて 自分が既に生まれたことにも気づかず凶行を繰り返す母の姿を見続けたせいかも知れない 少しかわいそうで、それに倍する程愉快だ。 あぁ、一個だけコイツがわがままを言ったっけ。 『こどもをうめないようにしてください』と言ったんだ。 と言うわけでまりさの性器は既に去勢済み、元々そこに凸も凹も無かった様に蓋がされている。 近いうち、発注しているまむまむを移植してやろうと思う LLサイズの特注品だ、赤ちゃんプレイ用とかいう規格で 栓をしないと日常生活も送れないほど巨大な穴だが 成体ゆっくりくらいなら余裕で入る事ができるそうだ。 「お母さんとゆっくり出来るようになるといいな」 「………うん」 珍しく返事をするまりさ、かわいいなぁ まりさがこの世に排泄されてから、もうすぐ一年 誕生日プレゼントと言うわけではないが…喜んでくれるだろうか? by古本屋 杭なら直接的な虐待になるのですけど 栓というのは難しかったです。 またやっつけぎみ。 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る スカルファックかwww -- 2011-03-09 22 16 00 母親を入れてやるんですね。 分かります。 -- 2010-08-24 15 19 26 いいねぇ ぶっ飛んでるぜ -- 2010-07-31 16 09 29
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/1145.html
55話 THE END OF THE GAME 森の中に存在する、多くの使い込まれた処刑器具が設置された、 煉瓦作りの高い塀に囲まれた広場。 黒狼レックスは、森を抜け、どこからか死臭の漂うその広場に足を踏み入れた。 「……近くに死体があるな」 辺りを警戒しながら、レックスは漂ってくる死臭を辿る。 処刑器具に染み付いたそれよりも、嗅いでいる死臭は真新しい。 「……うお」 そしてレックスは発見する。顔面に斧が刺さった露出の高い装具の若い女性と、 胴体が直視しかねる程損壊された同じく若い女性の、二つの死体を。 「これは酷い……」 今まで何人もの女性参加者を性的暴行の末その牙で殺害した彼でさえ、 思わず凄惨さに言葉を失う。 「ねえ」 「?」 ふと、レックスに声を掛ける者が現れる。 レックスが声のした方向を振り向く。 ドォン!! 「ぐあ!!」 爆ぜるような音が響き、直後にレックスの身体が軽く後ろに吹き飛んだ。 「があああ……い、痛ぇ……これは……散弾か?」 身体中に走る激痛にレックスが自分の身体を見ると、所々に小さな穴が空き、 そこから血が噴き出しているのが分かった。 辺りを見回すと、銃口から煙を噴き出す散弾銃と思しき銃をこちらに向け構えた、 血塗れの二足歩行の雌狐の姿を見付けた。 ドォン!! 「ぎゃあああぁぁああああぁああ!!」 再び爆ぜる音。そしてレックスの腹部が弾け、鮮血と内臓の破片が飛び散った。 「がはっ……がああ」 「ごめんなさいね、狼君」 雌狐――費覧はレックスを見下ろしながら、銃口を今度は黒狼の頭部に向ける。 「う……」 自分は腹に大穴を開けられ動く事が出来ない。 いや、もしこの場を凌げたとしても、腸を滅茶苦茶にされ出血も酷い。 どちらにしてももう自分は助かりそうにない。 レックスは覚悟を決め、固く目を瞑った。 「それじゃ……さよなら」 費覧はニヤリと笑みを浮かべながら、持っていた半自動散弾銃レミントンM1100の引き金を、 ダンッ! 「がはっ……!?」 引けなかった。一発の乾いた銃声が響いた直後、費覧は背中に衝撃を感じた。 「ふふふふふふ、あはははははは。みんな、殺してやる」 明らかに正気とは思えない笑い声を上げながら、 費覧に向け自動拳銃ベレッタM92FSの銃口を向ける、色黒のダークエルフの男。 男――ダーエロに向け、レミントンM1100を発射しようと費覧は銃口を向ける。 だが、間髪入れず、ダーエロはベレッタM92FSを費覧に向け乱射した。 ダンッ! ダンッ! ダンッ! ダンッ! 「ぐっ、うあっ、あっ」 レミントンM1100の引き金を絞る間も無く、次々と費覧の身体に穴が開けられていく。 その度に雌狐の毛皮は新鮮な赤で染まり、口から血反吐が溢れる。 「ははははははははははははは!!」 狂った笑い声を上げながら、ダーエロは尚も費覧を撃ち続けた。 (狂ってやがる……) ダークエルフの男の様子を見て、心の中でレックスが呟く。 「がぁ……げほっ……な゛……なめ゛るなぁぁああ!!」 最早身体中に拳銃弾を食らい、立っている事もやっとになった雌狐だったが、 最期の力を振り絞り、レミントンM1100を構え、ダーエロに向けて発砲した。 ドォンッ!! 「ぎゃあぁあああぁぁあああああああああ!!!?」 ベレッタM92FSを構えていたダーエロの右腕の肘から先が吹き飛んだ。 肉の塊と化した右腕の肘から先が、ベレッタと共に地面に落ちる。 血が噴き出す傷口を半狂乱になりながら押さえようとするダーエロ。 ドォンッ!! そこへ、費覧がレミントンM1100の弾倉内に残った最後のバックショット弾を撃ち込んだ。 ダーエロの身体が後ろへ吹き飛ばされ、地面に仰向けに倒れる。 胴体と顔に細かい穴が数多く空き、見開かれたままの目はどこも見ていなかった。 思い人のために殺し合いに乗り、見ず知らずの人間や大切な同僚までも手に掛け、 挙句の果てに思い人の死によって狂ってしまった哀れな男の最期であった。 男が倒れ、動かなくなった事を見届けると、費覧はガクリと両膝を地面に突き、 仰向けに倒れ、血溜まりを作って、同じように動かなくなった。 「……」 それを見たレックスも、既に意識が朦朧としていた。 どこか寒気を感じる。痛みも無い。と言うより、身体中の感覚が消えていっている。 間も無く自分も物言わぬ屍となるだろう。 (……死ぬのは嫌だったはずだけど……いざ死ぬってなると、結構冷静でいられるもんだな) どうしようもなく眠くなってきた。いよいよだろう。 レックスはいつも寝床で眠りにつくように、ゆっくり目を閉じた。 (……色々可愛い子とヤれたし……もう、いいや……) 【ダーエロ@VIPRPG 死亡】 【費覧@オリキャラ・再登場組 死亡】 【レックス@オリキャラ・再登場組 死亡】 【残り 0人】 【ゲーム終了】 【優勝者無し――――ゲームオーバー】 救いなんて有りはしない、どこにも。 時系列順 [[]] 救いなんて有りはしない、どこにも。 投下順 [[]] 自重しない狼君 レックス 死亡 油断大敵を絵に描いたような 費覧 死亡 狂わば死鐘 ダーエロ 死亡
https://w.atwiki.jp/kanatac/pages/12.html
シグトリク グリーンフォレストの北西に位置し、付近に安定した水資源としてシグトル湖を持つ湖畔の街。 主要産業としては米作農業や漁業で、シグトル湖のふんだんな水を使い染物業等も行われている。 名産はシグトル染や米や新鮮な魚介類、名物料理はシグトルウナギの詰め物焼。 距離としては、グリーンフォレストからさほど離れていないがあまり交流は少ない。 その理由として中間位置に山岳地帯と血色の荒野が存在している。 どちらも山賊や魔物が出没し危険なため、街道沿いに進むのならば大の大人が歩き詰めでも 2~3日の距離を進むことになるようである。 ホブスウェイ シグトリクの周辺の森を東南に進むと、大体馬を使えば2週間ほどで見えてくる海岸。シグトル湖から派生した川をどこまでも下れば行き着く。 白い砂浜で、星の形の砂が時折混ざっている。水温がそれなりらしく、海の色はエメラルドグリーンに近い。 モールスン村 レアセント街道の半ば、ベクトル川近くにある大きな村。 ユニティヴィ、ホプスウェイ、グリーンフォレスト等へ向かう際の陸路での経由地点であり、ベクトル川を渡る船乗りたちの憩い場でもある。 この付近は北の森の盗賊や魔物などを始めとして、危険が多いために堅牢な木造防壁が村の外縁を囲っている。 また、レンジャーギルドがあり、森林パトロールや森のガイド役となるレンジャー達の拠点となっている。 ユニティヴィ リランダ地方西部の都市。森林と山岳に囲まれた平地に存在する。 人口は五万ほどの規模で、南のレアセント街道、西のフェルダリン街道を通じての商業が盛んである。 他の主だった産業としては、化粧品の製造が主流で、この地方で唯一の化粧品ギルドが存在する。 また、北のフォレストスペルスの魔術師が製造した魔法の道具がこの都市に卸されるため、都市内の商業施設や市場にはマジックアイテムが見られることが多い。 ベルの村 フェルダーベルム山脈の南にある平和な村。 地理的にはシグトリクより北に70km程離れた場所にあり、都市との直接の交流は少ないものの、付近一体に点在する村、集落などを通じて関わりを持つことがある。 最近、ユピ族の遺跡が見つかり、冒険者や考古学者が訪れるようになった。 ルクシュ・メイシュ 【概説】 険しい山間に腰を下ろすように存在する城塞都市、難攻不落の要塞のような強固な城壁に囲まれた外観と、内面の街の様子として、山から採れる土から作られるレンガと、魔法都市のプライドとも思えるような気品のある装飾が特徴的である。最奥にある尖塔の目に付く建物が政治と軍部の中枢。 グリーンフォレストなどでは「シュシュ」と略されたりするが、現地の人達は気に入っていないようで「LM(えるえむ)」と略す。 【魔法】 魔法体系はラト・マト体系と呼ばれ、別途記載。 他の都市との交流は薄く、また、ルクシュ・メイシュへの出入りは管理され、魔法の流出を防ぐ為の持ち物検査が行われる。(その為、グリーンフォレスト辺りで一般的な格好で無ければ門前払いの可能性がある。) 【態様】 都市内で見られる主な物。中央院 図書館(一般人は、魔法に関しては一般に公開されているものまで、有料) 魔法研究所 学校 外来者向けの施設はあまりないが、唯一として魔法道具屋。 都市内に小規模であるが軍隊があり、自警も担っている、その実力は確か。 自給率は100%と行かないようで、シグトリクやグリーンフォレストの農家に買い付けに来ている姿が見られる。 【場所と行き方】 グリーンフォレストやシグトリクから見て西の山沿いにある。 最寄のシグトリクからでも馬車で3日はかかるが、日に三度ある怪鳥の定期便を使えば1日で済む。 ルクシュ・メイシュが伝統的にてなづけたモンスターであり、通常はてなづけられることは無い。日に3度であるが、交流に乏しいために満席になるのは稀。 荷を運ばせると高いが、人なら安くつく。 シグトリクとグリーンフォレストに停まる。 →ラト・マト体系 メイルーシェ 通称「メイの街」と呼ばれる。 ルクシュ・メイシュから西南に2週間ほどいった小高い丘の上にある都市。そこそこ大きい。 特徴的なのはすり鉢状の街の形と、町の中心部にそびえ立つチェルシェの樹だろう。 メイの街では、家々が段々畑のように円を描く形で立ち並んでいる。街の周りは煉瓦の壁で覆われており、壁には眺望台が設けられている。毎年3月になると咲くチェルシェを観に、色々な人々が集まるようだ。 街に入る門は三つあり、それぞれの門に石像と名前が付いている。 一つは、フローディアの門。置かれている石像は長い髪をして花冠を差し出す姿の巫女。 一つは、トラスティの門。置かれている石像は剣を地面に突き立て、方膝を折って礼をしている青年の姿。 一つは、チャロアイトの門。幼い子供が胸の前で祈るように手を組み合わせた姿。 また、これと連なるかのように、チェルシェの樹にまつわる昔話が幾つか伝わっているとか。 →チェルシェ
https://w.atwiki.jp/premium3rd_story/pages/71.html
デートの選択肢 ※◎バッチリ好印象、○良い感じ、△まあまあ、★特別会話 ※特別会話は相手がときめいていないと発生しません ※特定の場所に特定のファッションで行くと追加台詞があります 選択肢でピンクの羽が出るもの(天)、紫の羽が出るもの(悪)をつけています。(間違っていたら訂正、また追加お願いします) (ファッション、「追加台詞」参照) | はばたき山 | 繁華街 | 森林公園 | 臨海地区 | その他 | *はばたき山(待ち合わせ:バス停) 【動物園(通常)】 1.○とりあえずカフェで休憩 2.○無理です。早く次行きましょう(天) 3.○シマのないシマウマは馬ですか? ★クマンダ! 【動物園(わんにゃんハウス)】 1.◎犬も猫も動物です! 2.○わぁ、本当に賢そうな猫ですね 3.○設楽先輩が怖いから……? ★ラブラブ光線ですね(悪) 【動物園(アルパカ牧場)】 ※三択後背景のアルパカタッチ可 1.◎シュールですね……/○カワイイ~(ハート)(天) 2.◎あ、赤ちゃんがこっちに来る! 3.○似てませんよ! ★あっちの子は設楽先輩に似てますね 【スキー】 1.○それなり……です 2.△わたしの席も取っておいてください 3.○うわぁ、すごく目立ってますね ★設楽先輩も負けてませんよ 【はばたき山(紅葉)】 1.◎山がすごくきれい……(天) 2.◎緑の葉っぱもきれい……(天) 3.◎でも、空が近い……(天) ★ここに人間カイロがありますよ(悪) 【遊園地(ジェットコースター)】 ※ミニスカートで追加台詞あり 1.○まあ、こんなもんですよ 2.○わぁ、ふらふらする~ 3.○変な顔で映っちゃった…… ★設楽先輩、笑ってる 【遊園地(観覧車)】 1.○退屈で眠りそうになっちゃいました(天) 2.◎今にも落っこちそうでしたね! 3.△飛行船なら見えましたね ★設楽先輩が一緒なら幸せ 【遊園地(ゴーカート)】 1.○危ないからもういいです…… 2.△遊園地に来た時点でそういうのはナシです 3.○運転って疲れますよね ★もう、お坊ちゃまなんだから 【遊園地(お化け屋敷)】 1.○恐いけど、面白かったです! 2.◎うう、もうダメ……(天) 3.○だって、すごく恐くて…… ★設楽先輩が心配してくれるかなって(悪) 【遊園地(メリーゴーランド)】 1.△ちょっと恥ずかしいですね? 2.○やっぱり一度は乗らないと…… 3.○別にありません ★設楽先輩との思い出の場所です 【遊園地(ナイトパレード)】 1.◎飛び込み参加OKみたいです! 2.○どこが違ってるんですか? 3.○今は違うんですか? ★ナマイキな子だったんですね 【はばたき城(展示コーナー)】 1.○お土産コーナーに行きましょう? 2. ○昔の人はたんこぶが目立つでしょうね 3.○農民の苦労が国を支えてたんです! ★ それよりお腹すきませんか? 【はばたき城(天守閣)】 1.◎でも、けっこう狭いですね? 2.○自分がちっぽけに思えますね 3.◎ヨーロッパの城も見てみたいな ★文化そのものがまったく違いますから 【牧場】 1.○牛乳アイス食べましょう! 2.○風が気持ちいいですね 3.○毛並みがキレイですね ★従順そうですね♪ | はばたき山 | 繁華街 | 森林公園 | 臨海地区 | その他 | *繁華街(待ち合わせ:駅前広場) 【ライブハウス】 1.○すっごく良かったです! 2.◎どんな演奏するのかな? 3.○大興奮ですね! ★設楽先輩、子供みたい(悪) 【ボウリング場(ボウリング)】 1.○設楽先輩、教えてください 2.△向こうで休みますか? 3.○やりましたね! ★ やっと出ましたね! 【ボウリング場(ダーツ)】 1.◎誰に聞いてるんですか?(悪) 2.○何か変わるんですか? 3.△ずるい、もう1ゲーム! ★あとちょっとだったのに~ 【ゲームセンター】 1.△メダルゲーム 2.△あぁ、負けちゃった! 3.△あれは格闘ゲームの達人ですね ★わたしがどかせてみせます! 【カラオケBOX】 1.△歌うぞ~っ! 2.△オペラや歌曲も 3.△すいません ★じゃあわたしも歌わない! 【映画館】 ※胸元が開いている服でデート後追加台詞あり [月並学園物語]○今日の映画、ハズレでしたね [USHIRO~丑牢~]◎今日の映画、最高でしたね! [大隕石]○今日の映画、最高でしたね! [とんがりボウシ]○今日の映画、ハズレでしたね [リーサルマジシャン2]○今日の映画、ハズレでしたね [HEAVY METAL COBRA]○今日の映画、最高でしたね! [ホワイト・タウン]○今日の映画、まあまあでしたね [抱擁の季節]○今日の映画、最高でしたね! [レッドトレーサー7000]△今日の映画、ハズレでしたね [チェルシーの悩み]○今日の映画、まあまあでしたね [流氷物語~迷子のアザラシ~]○今日の映画、最高でしたね! [グレート・ウィザード]○今日の映画、まあまあでしたね | はばたき山 | 繁華街 | 森林公園 | 臨海地区 | その他 | *森林公園(待ち合わせ:公園入り口) 【森林公園(春)】 1.◎眠くなりそうな(天) 2.◎静かで落ち着けますね(天) 3.◯後輩ですから ★設楽先輩、怖いから 【森林公園(花見)】 ※三択後背景タッチ可 1.◎きれいですね……(天) 2.○自然の芸術作品ですね(天)/×座りますか?(悪)※判定は最悪なのでLv.4推奨 3.◎花の散り際を見てたいな ★大丈夫!降りませんよ! 【森林公園(夏・噴水)】 1.○水浴びしたくなりません? 2.○飛び込みたい…… 3.◎あおいであげます ★設楽先輩が壊れちゃったー! 【森林公園(秋)】 1.◎読書の秋ですね 2.◎マジックパワーです!(悪) 3.◎温かい飲み物でもいかが?(天) ★寒いの苦手なんですよね? 【森林公園(冬)】 1.○どこかで温まりません? 2.△ヨーロッパも寒いですよね 3.○空気が澄んでて気分がいいです ★設楽先輩と二人きりになりたくて 【温水プール】 1.△水泳ならまかせてください!(要運動パラ) / ×えぇと……まあまあです 2.○そろそろ出ますか? 3.△気づきませんでした(悪) ★もうわたしの虜ですね(悪) 【スケート場】 ※ミニスカートで追加台詞あり 1.◎銀盤の妖精です!(要運動パラ40以上) / △転ぶのは上手なんですけど…… 2.○きっとそうですね。すごい…… 3.◎ありがとうございます…… ★こうするタイミング、狙ってました? 【植物園】 ※花柄のアイテム着用で追加台詞あり 1.◎熱帯雨林コーナーに行きましょう 2.◎わたしもこんなところに住みたいな(天) 3.○話しかけるとよく育つらしいですよ ★トゲが……いたっ! 【博物館(常設展示)】 1.◎古きをたずねて新しきを知る! 2.◎意外と地味な色ですね 3.○おまえも剥製にしてやろうか!? ★動いてるところを見たいですね 【博物館(ビンテージバイク展)】 1.◎どれが好きですか? 【博物館(印象派絵画展)】 1.◎色が鮮やかでキレイ…… 【博物館(宝石展)】 1.○ため息しか出てきません…… 【博物館(三原色展)】 1.◎ちょっと変わった人みたいですよ 【フリーマーケット】 1.◎見て回るだけでも楽しそう 2.◎花模様が(天) 3.◎やりたいと思ってました! ★え、設楽先輩が? | はばたき山 | 繁華街 | 森林公園 | 臨海地区 | その他 | *臨海地区(待ち合わせ:はばたき駅) 【ショッピングモール(フードコート)】 1.◎おにぎり屋さんなんてあるんですね 2.○B級グルメですか? 3.◎はい、美味しいです! ★ごちそうさまでした 【臨海公園(煉瓦道)】 1.◎煉瓦って素敵ですね(天) 2.○ヨットが浮かんでたらいい感じですね 3.○雰囲気ぶちこわしですね(悪) ★向こうに行きませんか? 【臨海公園 (遊覧船)】 1.◎潮の香りがしますね(天) 2.○時間がゆっくり流れますよね 3. ◎沈没しませんよね!? ★設楽先輩の気性みたい……(悪) 【臨海公園(波止場)鐘を鳴らす】 ※鐘(紐)タッチ可(キャラと一緒に鳴らせる) 「この音……」 1.◎キレイな音ですね…… 「……なんだこの音。」 1.○不吉な感じですね…… 【臨海公園(波止場)鐘を鳴らさない】 1.○ウミネコがいっぱい! 2.○これはいいものですね 3.△こういう浮ついたのは、ちょっと ★設楽先輩は? 【水族館】 1.◎すごく神秘的な感じがします(天) 2.○細かいことはいいんです!(悪) 3.◎わたしもやってみたいな♪(悪) ★設楽先輩もやってみたいんですか? 【水族館(イルカショー)】 1.◎イルカ、可愛かったですね?(天) 2.○イルカにベタ惚れですね 3.○みんな楽しそう ★いつも絶好調ならいいのに 【水族館(水中トンネル)】 1.◎海の中を散歩してるみたい/○人魚になった気分(悪) 2.◎ほんとだ、ノコギリがついてる 3.○下から眺めるのが、一番面白いですよね ★そうだ!床に寝転がれば! 【イベントホール】 [KCH交響楽団]△今日のイベント、ハズレでしたね [とんがりボーズ]○今日のイベント、ハズレでしたね [はばたきロックフェスタ]○今日のイベント、まあまあでしたね [お笑いジャイアント]○今日のイベント、ハズレでしたね [シルク・ド・リューン]◎今日のイベント、最高でしたね [TRAN-SPARK]○今日のイベント、まあまあでしたね 【プラネタリウム】 1.◎天の川が綺麗でした……(天) 2.◎昼休みに流れてたような…… 3.◎小さい頃に ★ムードたっぷり(悪) 【海 海水浴(夏)】 1.△海の家でなんか食べましょう!(天) 2.○海の家に行きましょう! 3.△この辺は遠浅なんですよ ★水をかけちゃえ! 【海 青の洞窟(夏)】 1.◎声が響きますよ? 2.○音が響きすぎませんか? 3.◎泳ぐよりこっちの方がいいですね ★寒くないですか? 【花火大会】 1.◎きれいですね……(天) 2.○髪が乱れちゃう!(天) 3.○賞にはこだわらなくてもいいんじゃないですか? ★そうでしたっけ? 【海辺の散歩(冬)】 1.○冬は海の色がきれいですね 2.△子供は海の子なんです 3.△ここにカイロがあります ★わたしを抱きしめて | はばたき山 | 繁華街 | 森林公園 | 臨海地区 | その他 | *その他 【商店街・ショッピングモール・公園通り】 ※商店街のみ三択後背景タッチ可 「いつまで迷ってるんだ。これでいいだろ。」 1.◎本当ですか?買っちゃおっかな? 「ああ、もう。それでいいだろ、それで。」 1.◎似合いません! 【彼の部屋(待ち合わせ:自宅前)】 ※薄着で追加会話あり ※三択後背景タッチ可 1.◎男の人らしい部屋ですね 2.◎ピアノを見てただけです(天)/アルバムはないかなあって…(悪) 3.◎リクエストはオーケーですか?(悪) ★ピアノよりわたしをかまってください(悪) | はばたき山 | 繁華街 | 森林公園 | 臨海地区 | その他 | ▲▲ページ top memo メモ の枠内に書き込み、投稿ボタンを押すとここに表示されます 。 デートのページを更新したい が、 wikiの編集がわからない、編集している時間がないとき、メモ代わりに使って下さい。 天守閣 火事になりそう以外、天使でもあくまでもない 火事になりそうは試してない (2012-03-18 11 04 46) 気のせいかもしれないけど 照れ顔でデート終了「次はいつにする~」の台詞が付くの、 特別台詞(本来なら×、××判定)のみのような・・・ ◎判定のバッチリ~でも赤くならないので、もしかしたら仕様変更されたのかも (2012-03-21 22 57 20) 森林公園2回目 「小さなつむじ風」で○判定。 (2012-03-23 08 41 49) 報告は基本的に、DSとの判定の違い以外は属性値がつくかつかないかだけでいいのでは?全選択肢の判定まで載せる必要ないですし。 (2012-03-24 15 06 20) 遊園地デートのジェットコースター3回目で「先輩笑ってる」選択で 小悪魔判定出ました。 (2012-05-08 22 00 51) 植物園 2回目会話「私もこんなところに住みたいな」で◎判定でした。 (2012-08-28 20 00 28) 【森林公園(夏・噴水)】 3.◎あおいであげます 悪魔判定来ました (2012-11-23 18 03 49) 設楽 紺野 (2015-01-12 18 27 21) メモ ▲▲ページ top
https://w.atwiki.jp/minasava/pages/120.html
この物語にはご都合主義と残酷な表現と少しばかりのエロスがトッピングされています。ご了承ください。 自分は、自分であり、自分とは、一人である。 そのようなことに、自分が気づいたのは、乳児期から幼少期の間だった。 自分は呪われし仔として、誰からも祝福されず産まれた。母親……いいや、そう呼ぶには抵抗がある。自分はあの人を母と呼びたくない。あの人もそうだろう。だから名前で呼ぶことにする――パシパエさんと。 パシパエさんが浮気をして生まれた子。そう周りの人に認識され、パシパエさんの夫である人にも憎悪され産まれてきた。 パシパエさんが行ったのが、ただの浮気なら、こう話は拗れなかっただろう。不貞の妻は夫の叱責を大人しく受け、子供はどこか遠くに捨てられる。そう言う、みんなが幸せになれる解決策をとれたのだから。 それはとれなかった、妻の浮気相手は牛で、自分は牛頭人身の化物として産まれたのだから。 自分の産声は、牛の吠え声のそれだった。らしい。これは城に住む従者のうわさ話として聞いた内容だ。 兎も角、それによってパシパエさんの浮気はばれ、産婆は逃げだし、夫は怒り狂い、城内は騒然となった。 ――父親が神の牛でも、その子供を敬い愛す理由にはならない 自分は、産んだ者から一度も抱かれず、ミノスは産湯を産まれたばかりの自分にぶっかけ、従者に命じて隠し部屋を急遽造らせた。 そこに、自分は閉じこめられた。 ――餌は容器に満たされた牛の乳を啜り、部屋と自分が臭えば、上からの大量の湯によって清められ、藁にくるまって眠った。 普通の赤子ならとっくに死んでいただろう。しかし、自分は仮にも神牛の子である。人間以上の生命力を持っていたのである。 さすがに自分でも産まれたばかりの記憶は曖昧であった。だから、これらの話は、自分が死に“座”と呼ばれる概念に、自分が住むことになったときに、記録として読んだモノである。 自分は生きていた。自分は牛の乳を啜り、湯によって体を打たれ、人の愛を受けずに。 自分は聞き耳を立てて人の会話を聞くことを習慣としていた。何故その様なことをしようと思ったかわからない。 自分の中の人間の部分がそれを欲していたのかもしれない。 それにより自分は人の言葉を覚え、言葉を出すことができるようになった。 ある日いつものように聞き耳を立てていると、懐かしい声が聞こえた。 パシパエさんとミノスである。どうやら、自分の父を殺す、殺さないで揉めているようだ。未だに、パシパエの恋は冷めていなく、ミノスの憎しみは熱いようであった。 自分は父が殺されるかもしれないと言うことを聞いても、何も思わなかった。言葉は覚えても、感情は憶えることができず、心が枯れてしまっているみたいであった。 声は段々大きくなり、荒々しくなっていった。そして 「愛しの君の方が具合が良いわよ! あなたとはモノがちがうからね! 凄く激しくせめてね! あなたと比べられることが恥ずかしいくらいにね! 優しくしてって懇願する私の声を無視してガンガン奥まで突いてくれてね! あなたは私が愛しの君に抱かれてから、一度も抱いてくれなかったじゃない! あなただってあの牛に惚れ込んだのだからわかる部分があるでしょう!? ああそうだ。名案を思いついたわ! 私が愛しの君に抱かれている間、あなたも後ろの方を使って愛しの君をだけばいいじゃない! きっと貴方も思い直してくれるわ。 あはっははっはははっは!」 何が何やら言っていることが、一つとしてわからなかった。 それっきり、会話は途絶えた。 そうして、暫く立ったある日ミノスに首を掴まれ、外に連れ出された。抵抗しようかと思ったが、幾ら自分の体が同年代の子より大きく、力が強くても相手は屈強な大人である。呻き声を上げるしか他なかった。 ミノスは言った。 「お前を迷宮(ラビュリントス)に幽閉する。もう城にはおけなくなった。自分を恨め、餌は届けてやるから勝手に食え」 それだけ言い、お抱えの従者の下へずるずると自分を引き摺って行った。 自分を従者の足下へ投げ捨て、ミノスは数歩後退った。そして、突然女性の金切り声が聞こえた。 自分はその声の方へ顔を向けた。 ――涙を浮かべた一人の女性だった。泣いている理由は、この恐ろしい自分の姿を見た所為だと思った。しかし、違った。 そのふくよかな体をした女性は、ミノスに食って掛かっていった。 「あんな小さな子供を迷宮に閉じこめるなんて酷い! 酷すぎるわ! 私に育てさせて! 牛の頭がどうしたというのです! 私は牛に乗って荒波を越えて、この国に来ました。 そして、貴方を産みました、牛は大好きな生き物です! それに可愛い仔牛じゃあありませんか! 私が育てるから離して!」 その女性は、“あの子を育てる。自分が育てる。”と叫び続け、近衛兵によって、自分の下から離れていった。 最後まで、自分に手を伸ばし、大粒の涙を浮かべ、暴れていた女性は視界から消えていった。 それが何だか、麻痺した心に深く響いていった。 気がついたら迷宮にいた。 目を開けたら、目の前には湧き水がわき出している小さな縦穴があった。 周りは煉瓦でできた壁に囲まれ、天井も煉瓦でできていた。少し壁伝いに歩いてみた。 ――――上下左右とも縦横無尽。そう表現する他ないくらい通路が滅茶苦茶に入り乱れていた。正直言って吐き気がした。 自分はまず喉を潤し、目に付いた通路を進んでみた。曲がり角があれば、曲ったり曲らなかったり、兎に角進んでみた。 不思議と突き当たりに出会わず、それどころか正面の壁が遙か彼方に見えるくらい離れている通路さえあった。 自分は歩き続けた。そして汗水漬くになり、息が上がり始めたときそれが見えた。 ――元の場所。湧き水の間であった。あれだけ歩いたのに戻ってきてしまったのだ。 自分は疲れ果て座り込んだ。そして頭を抱えてどうやって生きていくかを考えた。正直、餌を届けてやるというミノスの言葉は信じられなかった。 ふと、獣の臭いを嗅いだ。ここは窓もないのに空気が不思議と澄んでいた。それに微かに空気が流れているようにも感じられた。 自分は臭いを感じた方へ足を進めた。そこには鹿がいた。 ――立派な牡鹿であった。その鹿の胴体には野菜や果物が括り付けられていた。 ミノスは自分を生かすつもりらしい。神の牛の仔である自分を殺さないのは神威の怒りを恐れてか。 自分は自分の中の獣に従い、牡鹿に飛びかかった。牡鹿は、ひらりと身を躱し、通路の奥へ逃げていった。 自分の手には胴体に括り付けられていた餌が握られていた。牡鹿を殺して食うことはできなくても、野菜くらいは奪い取ることができた。 自分は元の場所に戻り、水と一緒にそれを食い、寝た。 目覚めは突然だった。自分は脇腹に鋭い痛みを感じて覚醒した。 目を開けて脇腹を確認すると、牡鹿の角が突き刺さっていた。 「ぐぶ、ごもおぉぉぉ!」 だらしなく開いた口から悲鳴とよだれが辺りに飛び散った。刺さった角を掴みこれ以上食い込むのを防ぎ、牡鹿に顔を向ける。 その時自分の体に電流のように流れていくモノがあった。それは生まれて初めて感じる感情だった。生まれて初めて感じる肉体の痛みだった。生まれて初めて感じる心の揺らぎだった。 「ぴぎきぃぃぃぃああああ!!!」 牡鹿は狂った悲鳴を上げて自分(獲物)に刺さった角を振り回し、勢いよく壁に叩きつけた。 「ぶぐあ……げぼはがぁ!」 背中に走った衝撃で息が詰まり、血反吐を吐いてのたうち回った。幸いにも角は抜けていたので体は自由になった。 「ぴゅぎぃぃぃあああ!!」 再度雄叫びを上げ自分に向かって突進してきた。それを自分は痛みに耐えながら、ごろりと転がり間一髪で避けることができた。 ズシン――! 牡鹿は勢い余って壁に激突し、その際角の片方が乾いた音を立てて折れた。 「ぴゅぎいえああああ!!」 九門の叫びを上げる牡鹿。しかしその目には狂気の紅が宿り、逞しい体は鬼気を宿し、吐息はこの迷宮を蒸し風呂にするかのような熱を持っていた。 「ひぎいっ!」 自分は逃げ出した。同年代の幼児よりも遙かに逞しい足を動かして、背を向け一目散に逃げ出した。 「ぴゅいえええあああ!!」 牡鹿は今までより遙かに大きく叫び、自分を追ってきた。何故自分を追うのかわからなかった。自分が憎いのか。自分を食うつもりなのか。それともこの迷宮が狂わせたのか。それは誰にもわからない。 ともかく、追いつかれれば殺される。殺されるのは『嫌だ』と自分の生存本能が騒いでいた。 自分は兎に角曲がり角があれば曲り、出来る限り牡鹿と直線に並ばないようにした。幾ら自分の足が同年代の者と比べて、少々速いといっても相手は牡鹿である。足の速さでは比べるのが間違っている。 「はっ。はっ。はっ。はっ……」 いったい何回角を曲ったのかわからない。牡鹿はまだ追ってきている。それにこれだけ走っているのに、一度も行き止まりに当たらないのも不可解だったが、さらに不可解なことがある。 ――一度たりとも同じ場所を走っていないのだ。 自分は脇腹から血を流しながら走っている。つまりは地面に血の跡が残ってしまうわけだ。しかし、走りながら地面を見てもそんな跡はまったくなく、それどころか空気すら汗臭くなく新鮮な空気であった。 異常。超常。そう言っても大袈裟ではない現象だった。 自分はこの事態を冷静とは言わないが、心の片隅のどこかで納得していた。『ミノスはこれくらいのことはやる。そのぐらい自分に出て来て欲しくないのだろう』そう思った。 今はそんなこと考えている場合ではない、と自分を叱咤し足を動かす。 そして右に曲ったとき、視界が暗黒に塗り潰された。 ――世界の果てに続くような真っ直ぐした通路だった――。 曲がり角は遙か先で走っていったら確実に追いつかれるほどの長さがあった。 自分は後戻りをし、別の道を行こうとしたがその選択肢も塗り潰された。 牡鹿がもうすぐ側まで来ていた。戻る時間もなければ、血を流しすぎた体はもう走れそうになかった。 追い詰められた。殺される。突き殺される。 牡鹿もさすがにふらふらだが、自分のような幼児を屠りさる力は残っているだろう。ただ一度の突進で自分を殺せると思うことだろう。 自分の思考を呼んだのか、牡鹿は片方の角しか残っていない頭を深く下げ後ろ足に力を溜め始めた。 当たる寸前によける――不可能だ。そんな体力は足に残っていない。そもそも一瞬で牡鹿の角は自分に突き刺さるだろう。足を動かしている暇はない。 そこで自分は――拳を握った。相手をぶち殺すために。生き残るために。 ここで一生を過ごすより、この場で死んだ方が楽なのではないか。そう思ったが、今死ぬのだけは駄目だと思った。せめてあのふくよかな女性の涙の理由を知ってから死ぬべきだと思った。 ろくに教育もふれあいもしたことのない自分が何故このようなことを思ったのかわからない。でもただ生きてみようと思った。 そこまで考えたとき牡鹿が閃光になった。そう思えるほどの速さだった。自分は兎に角がむしゃらに拳を相手の頭に当てることだけを考えて振り下ろした。 ――弾かれた。弾かれて無様に地面に転がった。 自分は負けたのかと思い、目を恐る恐る開けてみた。とても奇妙な物体があった。 それは牡鹿だった。顎が上を向き、額が陥没し、目と鼻と耳から粘着質の血を流し、肛門から据えた臭いの立つ血便を垂れ流している。 牡鹿は「ぴ……ぎ……」とだけ鳴くと崩れ落ちた。 自分は勝った。自分は初めて生き物を殺した。これで自分は獣になった。そんな多数の思いが頭を駆けめぐった。しかし今は眠ろうと思う。 牡鹿は後で食おう。それはとても自然なこと。そう思ったとき、目はもう閉じていた。 To be continued.
https://w.atwiki.jp/gs3_selif/pages/294.html
誘う普通以下 友好 好き以上 親友 誘われる友好 好き以上 自由行動1回目友好以下自由行動に誘った 自由行動に誘われた 好き以上 枕投げ移動後 一緒の場所に隠れる 自由行動2回目友好以下 好き以上 メモ欄 誘う 普通以下 〇〇(不二山くんは……いた!) 〇〇「不二山くん!」 不二山「ん? おまえか。」 〇〇「ねえ、今日の自由行動、一緒に見て回らない?」 OK 不二山「いいぞ。」 〇〇「やった!それじゃ、行こう。」 NG 不二山「一人で行きたいところがあるんだ。」 〇〇「そっか……それじゃ、仕方ないね。」 不二山「悪いな、じゃ。」 〇〇(一人で行こう……) 友好 〇〇(不二山くんは……いた!) 〇〇「不二山くん!」 不二山「よ。」 〇〇「ねえ、今日の自由行動、一緒に見て回らない?」 不二山「いいぞ、行くか。」 〇〇「ホント? よかった!それじゃ、行こう。」 好き以上 〇〇(不二山くんは……いた!) 〇〇「不二山くん!」 不二山「よ。朝から元気だな、おまえ。」 〇〇「ふふっ。ねえ、今日の自由行動、一緒に見て回らない?」 不二山「なんだ、誰とも約束してなかったんか。」 〇〇「え? うん。」 不二山「なら、俺が先に誘うべきだったな。」 〇〇「ふふっ。」 不二山「よし。じゃ行こ。」 親友 不二山「〇〇。なにしてんだ? 1人で。」 〇〇「不二山くん。えぇと……その……」 不二山「…………仕方ねぇか。あるんだろ?事情が。いろいろ。」 不二山「付き合ってやる。行きたかったとこの住所書いたメモもどっか行っちゃったし。」 不二山「今日はおまえと行動しろってことだろ、これ。ほら、行くぞ。」 誘われる 友好 不二山「よ、〇〇。」 〇〇「あ、不二山くん。」 不二山「一人か?だったら、一緒に見て回んねぇ?」 OK「うん、一緒に行こう!」 不二山「よし、じゃ行くか。」 NG「ごめん、わたしは……」 不二山「なんだ、約束してるのか? なら、いい。」 好き以上 「○○。」 「あ、不二山くん。」 「自由行動、約束がねぇなら一緒にどうだ?」 OK 「うん、一緒に行こう!」 「よし。じゃ、行こ。」 NG 「ごめん、わたしは……」 「そっ……か。ちょっと遅かったか。」 「じゃあな。気をつけて行ってこいよ?」 自由行動1回目 友好以下 不二山「あ、あの像。有名なオッサンだよな。」 〇〇「うん。クラーク博士ね。」 不二山「“少年よ大志を抱け” これって、続きがあって もっと深い言葉なんだ。」 〇〇「続きがあるんだ?」 不二山「うん。ザックリ言うと、人間として立派であれ、って感じ。」 〇〇「ふぅん……」 不二山「なあ。おまえ、羊ばっか見てるだろ?」 〇〇「えっ!?そんなことないよ。」 ︙ 〇〇「これが有名な札幌時計台……」 不二山「あれ?もっとでかいのかと思った。」 〇〇「うん、写真やTVでしか見たことないからね。」 不二山「でも、これくらいのほうがかえって品がいい。」 〇〇「ふふっ、立派だと思ってたけどちょっとカワイイ感じだね?」 不二山「そうだな。スゲーっていうよりかはそんな感じ。」 不二山「…………」 〇〇「ん? どうかした?」 不二山「美味そうなにおいがする。」 〇〇「あ、あそこのラーメン屋さんからかな?」 不二山「ちょっと覗いてみねぇ?」 ︙ 不二山「へー……なんか、ちょっと外国っぽい感じがする。」 〇〇「有名な小樽運河と煉瓦倉庫。写真で見るよりも、もっと素敵なところだね!」 不二山「うん。赤煉瓦は はば学にもあるけど、真っ青の屋根とか新鮮だな。」 〇〇「そうだね。夜はライトアップされて、夜景が素敵なんだって。」 不二山「ふーん。じゃ、暗くなるまで待ってみるか?」 〇〇「ええっ!?門限に間に合わなくなっちゃうよ……」 不二山「そっか。じゃ、夜景はまた別の機会ってことで。」 〇〇「ふふ、そうだね。」 〇〇(こうしてわたしは不二山くんと一緒に観光名所を見て回った) ︙ 自由行動に誘った 普通 〇〇「はぁ……楽しかった!」 不二山「そうだな。いろいろ見て回れたし。」 〇〇「今日は付き合ってくれてありがとう、不二山くん。」 不二山「べつに。明後日の自由行動も一緒に回ってみるか?」 〇〇「うん!」 不二山「じゃあ、明後日にまた、ここで待ち合わせで。」 友好 〇〇「はぁ……楽しかった!」 不二山「ああ。もっといろんなもの食っておきたかったな。」 〇〇「ふふっ。」 不二山「おまえ、明後日の予定は?まだならまた一緒に行かねぇ?自由行動」 〇〇「うん、もちろん!」 不二山「よし。じゃあ、明後日もここで。」 親友 〇〇「楽しかったね!景色もキレイで、ラーメンも美味しくて……」 〇〇「けど、ごめんね。付き合わせちゃって。」 不二山「いい。俺も楽しかったし。こういうのも悪くねぇよ。」 不二山「いろんなことひっくるめて思い出。それ、作れたんだからよしとしようぜ。」 〇〇「うん……そうだよね。ありがとう、不二山くん……」 自由行動に誘われた 友好 〇〇「はぁ……楽しかった!」 不二山「けっこう歩き回ったな。疲れたか?」 〇〇「ううん、大丈夫。今日は誘ってくれてありがとう。」 不二山「うん。ついでに明後日も一緒に回んねぇ?」 〇〇「うん、いいよ。」 不二山「じゃあ、明後日またここで。」 好き以上 不二山「なんか腹減ったな。」 〇〇「うん、そういえば……どこか、お店に入る?」 不二山「イクラ食いてぇ。それかウニ丼。海鮮丼。」 〇〇「ふふっ、全部?あっ、あそこはどう?」 不二山「ご飯みそ汁おかわり自由……いいな。決定。」 〇〇「あっ、待って!」 ︙ 〇〇「美味しいね!」 不二山「うん。」 〇〇「でも全部食べきれるかな……」 (スチルタッチ)不二山「余裕だろ。こんくらい。」 不二山「…………」 〇〇(ん? ……あ) 〇〇「ご飯、おかわり?」 不二山「うん。大盛り。」 〇〇「はいはい。」 不二山「返事は1回。」 〇〇「はーい。」 不二山「いただき。」 〇〇「どうぞ、召し上がれ。お茶も入れておくね。」 不二山「……なあ。」 〇〇「うん?」 不二山「こういうの、どっかで見たと思ったらウチの親だ。」 〇〇「不二山くんのご両親?」 不二山「うん。なんか俺ら、夫婦っぽい。」 〇〇「ええっ!!」 不二山「長く一緒にいるし、そうなるのは仕方ねぇか。これからもずっといたらもっとツーカーになるかもな。」 〇〇「ずっと?」 不二山「ん?おかしいこと言ったか?」 〇〇「えぇと……ううん。」 不二山「これ、食い終わったら移動するぞ。早く食え。」 〇〇「はいはい。」 不二山「返事は1回。」 〇〇「ふふっ、はーい。」 自由行動に誘った 〇〇「はぁ……楽しかった!」 不二山「うん、楽しかった。」 〇〇「いい思い出、いっぱい作れたね?」 不二山「そうだな。もっとあってもいいよ、おまえとなら。」 〇〇「不二山くん……」 不二山「続きは明後日だ。また一緒に行くだろ?自由行動。」 〇〇「うん、行こ!」 不二山「よし。じゃあ、当日またここで。」 自由行動に誘われた 〇〇「はぁ……楽しかった!」 不二山「俺も。おまえ、疲れてねぇ?」 〇〇「うん、大丈夫。」 不二山「そっか。あのさ、明後日の自由行動も一緒に回んねぇ?」 〇〇「うん、いいよ。」 不二山「じゃあ明後日もここで待ち合わせで。」 枕投げ 移動後 「○○。来たのか、戦場へ。」 「ねえ、みんなで何してるの?」 「これ見てもわかんねぇ?」 「……まくら?」 「そこに枕があるならば!すかさず敵陣へ投げ込むのが――」 「きゃ!」 「もう説明はいらねーだろ。行くぞ!」 一緒の場所に隠れる 「あっ、不二山くん。」 「!!」 「えっと、つまり。おまえがここにいたってことは……」 「?」 「石鹸のいいにおいとか、感触とか―― ………… 悪ぃ!事故だ、これは。」 (じゃあ、さっきの感触は不二山くん……?) 自由行動2回目 友好以下 〇〇(不二山くんは……あ、いた!) 〇〇「おはよう、不二山くん。」 不二山「おはよう。しっかり寝たか?」 〇〇「うん、バッチリ!」 不二山「そっか。今日もいろいろ見て回ろう。行こ。」 不二山「じゃあ、いったん解散。買い終わったらまたここで。」 〇〇「えっ?」 不二山「俺、みやげの量が多いんだ。一緒には見て回れねぇ。」 不二山「だからさ、おまえも自分の買い物をじっくりして来いよ。」 〇〇「そんなにたくさんあるの?」 不二山「親父、お袋、ご近所さん。それから道場の師範に、そこのガキんちょどもと……」 〇〇「たしかに多いね……」 不二山「普段、世話んなってる人が多いからな。」 〇〇「そっか。それなら買い物手伝うよ?」 不二山「いい。おまえは気にすんな。どうもな。」 不二山「じゃあ解散。ゆっくり買い物楽しんで来い。」 〇〇(よし、わたしもいろいろ見てみようかな) 不二山「お待たせ。いいもの見つかったか?」 〇〇「うん……あれ?不二山くん、おみやげは?」 不二山「全部宅配便で送った。あの量を持って帰るのは不可能だから。」 〇〇「すごいね……ね、なにを買ったの?」 不二山「ほとんど食い物。限定ラーメン、チョコ菓子、クマとシカの缶詰とか。」 〇〇「あれ、買ったんだ。美味しいのかな?」 不二山「うん。美味けりゃいいな。」 〇〇「そうだね。」 不二山「あと、これ。おまえのぶん。」 〇〇「ハンドタオル?あっ、キタキツネの絵がある……カワイイ!」 不二山「だろ? 俺のも買った。こっちは普通のタオルだけど。」 〇〇「ふふっ、お揃いだね?ありがとう!」 不二山「うん。記念に、な。」 〇〇「明日で修学旅行も終わり……あっという間だったね。」 不二山「楽しかったからかもな。」 〇〇「そうだね、楽しかった!」 不二山「うん。もうちょっとここにいてもいいかもって思った。」 不二山「あ、でも柔道着がねーとな……ちょっとシックリこねぇ。」 〇〇「ふふっ、不二山くんらしい。」 不二山「そりゃ、俺だからな?」 不二山「でも、おまえといろいろ見て回れてよかった。いい思い出になる、きっと。」 好き以上 (不二山くんは……あ、いた!) 「おはよう、不二山くん。」 「おはよう。」 「あれ……ちょっと顔が赤いよ?大丈夫?」 「今日が楽しみで、あんまり寝らんなかった。」 「ふふっ、不二山くん子どもみたいだよ?」 「しょうがねぇ、子どもだもん。おまえだってそうだ。」 「わたしも?」 「うん。……もういいだろ、行こ。」 「じゃあ、いったん解散。買い終わったらまたここで。」 「えっ?」 「俺、みやげの量が多いんだ。一緒には見て回れねぇ。 だからさ、おまえも自分の買い物をじっくりして来いよ。」 「そんなにたくさんあるの?」 「親父、お袋、ご近所さん。それから道場の師範に、そこのガキんちょどもと……」 「たしかに多いね……」 「普段、世話んなってる人が多いからな。」 「そっか。それなら買い物手伝うよ?」 「いい。おまえは気にすんな。どうもな。 じゃあ解散。ゆっくり買い物楽しんで来い。」 (よし、わたしもいろいろ見てみようかな) 「お待たせ。いいもの見つかったか?」 「うん……あれ?不二山くん、おみやげは?」 「全部宅配便で送った。あの量を持って帰るのは不可能だから。」 「すごいね……ね、なにを買ったの?」 「ほとんど食い物。限定ラーメン、チョコ菓子、クマとシカの缶詰とか。」 「あれ、買ったんだ。美味しいのかな?」 「うん。美味けりゃいいな。」 「そうだね。」 「あと、これ。おまえのぶん。」 「ハンドタオル?あっ、キタキツネの絵がある……カワイイ!」 「だろ?俺のも買った。こっちは普通のタオルだけど。」 「ふふっ、お揃いだね?ありがとう!」 「うん。記念に、な。」 「明日で修学旅行も終わり……あっという間だったね。」 「うん。足りねぇって感じる。」 「北海道をもっといろいろ見て回りたかった?」 「おまえと2人でいる時間。もっとほしかったなって。」 「えっ?」 「…………」 「あの、不二山くん?」 「そっか。普通の旅行で来ればいいんだ。今度は2人で。」 「!!」 「だったら時間なんか気にしなくていいし。だろ?○○。」 「えっ!?あ、うん。そうだけど……」 「この修学旅行もいい思い出になったけどな。おまえのおかげだ、きっと。」 (不二山くん……うん、いい思い出になったな) 更新日時:2023/12/27 16 16 10 wikiトップ|▲ページ TOP メモ欄 枠内に書き込み、投稿ボタンを押すとここに表示されます。 メモ wikiトップ|▲ページ TOP
https://w.atwiki.jp/jfsdf/pages/1047.html
※投稿者は作者とは別人です 228 :外伝:2008/10/26(日) 22 37 46 ID sjtC5X1.0 「この通行証は認められん」 「でもリプラック司令のサインがありますよ、ほらココに」 「そのような者、本官は知らん!」 横柄の国から横柄を広めに来たような口調の憲兵の台詞を聞いて、アーニスは溜息を吐いた。 三日前ツンデレラの第16竜騎兵連隊に12騎のワイバーンを送り届けたアーニスは、編隊を先導して 来たワイバーンでモエンタに飛んで帰る予定だったのだが、戦隊司令に帰還用のワイバーンを徴発され、 殴り書きの通行証一枚持たされて基地を追い出されてしまった。 そして負傷兵を後送する艀に便乗してドルプネズ運河を下り、ポルクイシキの街でモエンタ行きの馬車 を探していたところで絵に描いたような悪役顔の野戦憲兵に捕まってしまったのだ。 「お前は脱走兵であるな?本官の目はフシアナではないぞ」 いやフシアナだろといいかけたアーニスは、ジロリと睨まれ冷たい汗を流す。 マオンド人にあらずば人にあらずとまで言われるマオンドの差別主義は、マオンド人の中でも厳格な 階級制度として適応されている。 そして平民の軍属が非マオンド人に接する態度は二種類に分けられる。 一つは同じ貴族階級に虐げられる仲間として比較的穏健な態度で接するというもの。 残念ながらこれは少数派だ。 もう一つは貴族に虐げられた鬱憤をより弱い立場の者にぶつけるというもの。 アーニスが遭遇したのは後者の典型だった。 悪いことにプラチナブロンドの髪とエメラルドグリーンの瞳を持つアーニスは、メイヤー山脈に 住む少数民族ロワ族の特徴を余すところ無く示しており、更に悪いことにアーニスはどこのミスコン に出しても三位以内に入選すること間違いなしのとびきりの美少女だった。 「脱走兵は死刑である、吊るし首である」 二人の憲兵が両側からアーニスの腕を拘束する。 「本来なら即死刑執行であるが本官は情に厚い男であるからして、取り調べの態度如何で情状酌量の 余地もないこともないのである」 革の飛行服を押し上げる豊かな胸の膨らみに舐めるような視線を這わせ、好色な笑みを浮かべる憲兵達。 明らかにアーニスを“野戦用マットレス(戦地で非公式に徴用した慰安婦の隠語)”として使用する つもりである。 街外れにある煉瓦造りの倉庫を改装した憲兵詰所兼留置場、その地下室にそいやそいやと掛け声を 掛けながらアーニスを担ぎ込む三人の憲兵。 ワイバーンの手綱を握らせれば一騎当千のアーニスも、陸の上で屈強な男三人が相手では如何とも し難い。 「お、思い出した。実はワタクシすっごくタチの悪い性病患ってるんです!」 「フッ、下手な嘘は止すのである。本官の生娘センサーがホレ、このとおりビンビンにいきり立って いるのである」 「イヤーッ!なんかグレイトに脈打ってるー!?!」 229 :外伝:2008/10/26(日) 22 38 59 ID sjtC5X1.0 哀れアーニス、獣のような男達に純潔を奪われてしまうのかと思われたその時、轟音とともに建物が 震動した。 一瞬遅れて崩れた天井が図ったように憲兵達の頭上に降り注ぐ。 「これはひょっとしてチャンス?」 うつ伏せに倒れた憲兵を跨いで出口に向かおうとしたアーニスのブーツを、憲兵の腕が掴む。 「逃がさないのである」 「うわ、勤勉な人!」 だが再度の激震により一階から降ってきた石炭ストーブが憲兵を直撃する。 混乱に乗じて詰所から脱出したアーニスが見たものは、グロスシーブルーに塗られたずんぐりした 単発機とその胴体と主翼に描かれた白い星だった 「あれは…」 その日、第26護衛空母部隊第3護衛空母群“タフィ3”の三隻の護衛空母から発進したFM-2 ワイルドキャット18機は右の主翼に58gal容量のドロップタンクを懸架し、左の主翼に 500ポンド爆弾一発を懸架して往復600マイルを飛び、ポルクイシキの兵站施設に爆撃と機銃掃射 を加えた。 「あの子がいたぞ!」 任務を終え母艦に帰投する途中でベイソン少尉の無線に興奮したゼオラ少尉の声が飛び込んで来た。 「あの子って?」 「トムナン湾でワイバーンの編隊を先導してた銀髪のカワイコちゃんだよ!」 そう言われてベイソンも思い出した。 あの時は4機のワイルドキャットを相手に1騎で渡り合った見事な戦いぶりと、その正体が清楚な 美少女だったという意外性からパイロット仲間の間で大いに話題になったものだ。 「いや~相変わらずいい体してたな~」 「お前なあ…」 思わず呆れるベイソンだったが続くゼオラの台詞は思いのほかシリアスだった。 「なあ、今度空であの子に会ったらお前、撃てるか?」 「撃つべきなんだろうが…本音を言うと撃ちたくない」 「俺もだ…」 その後VC-10を代表するムードメーカー二人は、珍しく母艦に着くまで一言も発しなかった。
https://w.atwiki.jp/3rd_story/pages/75.html
設楽 聖司 アルバムイベント | 学校関連 | デート関連 | ED関連 | ツーショットなど | ADV | 【学校関連】 ※在学している2年目まで発生 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 (1) 初登場シーン(2年目2月まで・芸術パラ一定以上で平日に芸術コマンド実行) (2) 携帯メール(1年目5月末以降から発生・冬服期間・普通以上・平日勉強コマンド実行) (3) 黒板消し(通年平日・友好・自動発生) (4) 手の大きさ比べ(冬服期間・好き以上・喫茶店に寄る) (5) 保育園児(6月~7月・友好以上・平日に吹奏楽部コマンド実行) (6) 夕暮れの音楽室、ピアノ(2年目10月以降・友好以上・自動発生) (7) 学園演劇(2年目文化祭・友好以上・学園演劇を選択・好感度が設楽>紺野) (8) 卒業式(2年目3月1日・好き以上・好感度が設楽>紺野) (9) 喫茶店会話(冬) (10) 喫茶店会話(夏) 【デート関連】 1 2 3 4 5 6 7 (1) タンポポ(春・友好以上・花見シーズンを除く森林公園) (2) 通り雨(夏・普通以上・臨海公園の煉瓦道)※自室カスタマイズ写真 (3) ダンス(秋・好き以上・場所不問) ※下記注意 (4) たこ焼き食べ(冬・商店街・友好限定) (5) コンクール(3年目秋・好き以上・学校関連(6)発生済・設楽とデートの約束のない休日に電話orデートor外出以外のコマンドを実行) (6) 変装(3年目文化祭・友好以上・好感度が設楽>紺野・ツーショット(9)の条件を満たしていない) (7) クリスマス(3年目・誘いを受ける・好き以上・好感度が一番高い・紺野と△関係でない) ※指定の場所へは行かない事になるが、次回同じ場所でデートすると同じ場所判定を食らう 【ED関連】 1 2 3 4 5 (1) 告白表情1 (2) 告白表情2 (3) シルエット(教会)(告白ED) (4) シルエット(教室)(親友告白ED) (5) ED後 ※自室カスタマイズ写真 【ツーショットなど】 ※紺野と共通・紺野とPVP中は発生しない 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 ( 1 )水族館のイルカショー(夏・水族館で3人デート) ( 2 )ジェットコースター(春・遊園地で3人デート・両方友好以上) ( 3 )スキーで転倒(冬・はばたき山で3人デート・紺野好き以上&設楽友好以下) ( 4 )紅葉狩(秋・はばたき山で3人デート・設楽好き以上&紺野友好以下) ( 5 )卒業旅行の相談(夏服時・両方友好以上) ( 6 ) 図書室で勉強会(夏服時・期末試験前・紺野友好以上&設楽友好以下・コマンド不問) ( 7 )落書きチェス講座(冬服時2年目秋~冬・設楽好き以上&紺野友好以下) ( 8 )卒業式(2年目3月卒業式・紺野&設楽友好以上) ( 9 )3年目文化祭(両方友好限定) (10)クリスマス(3年目12月24日・紺野&設楽友好以上・紺野設楽で三角関係中でPVPでない) (11)三人ED2 【ADVイベント】 教師 (夕暮れの音楽室、ピアノスチル後) 学校でピアノを弾く理由 (自宅デート2回目) パーティ後日談 (ダンススチル後) ライバル? (4月か10月のKHS交響団コンサートにデート後) ※OKをもらうのが難しいが、はじめからスタートした際、(設楽以外も含め)3回目までのデートは無条件でOKされるため、 手っ取り早く見るのは1年目4月に登場させてすぐ誘うとよい クラス出展(文化祭前に一緒に下校して文化祭会話を聞く、吹奏楽部『以外』に所属/部活無所属でも可、学園演劇に出ない) 見せたい風景(植物園デート1回目) 1年生、春(設楽) (図書館での設楽と紺野校内会話を二人が在学中に3回目まで見る、完全ランダム、コマンド不問、好感度不問) ※図書館会話が出るまでひたすらリロード 不毛な会話 (△結成前でも確認済み/2人が友好関係になったら) 現状維持(PVP後) 彼女の存在(告白ED1後) ▲▲ページ top memo メモ の枠内に書き込み、投稿ボタンを押すとここに表示されます 。 編集がわからない、編集している時間がないとき、メモ代わりに使って下さい。 質問等は攻略スレへ ジェットコースター4月で発生しました。恐らく新名スノボのように遊園地3人で1回以上行っていることが条件ではないかと。両方好き以上で3月に行ったとき起こらず4月に再度続けて行ったら起こりました(春に2回行くことが条件かは不明)。 (2010-07-23 00 00 10) △(2)ジェットコースターは、このサイトのどこかでランダム性があるというのを読んだので、出なくても諦めず、リロ3回目で見られました。だからやはりランダム性がある気がしました・・・。 (2010-08-08 00 40 43) 「図書室で勉強」設楽好き・紺野友好でも出ました。2年目7月△関係中です。 (2010-09-06 19 33 06) 好感度が設楽好き以上/紺野友好で卒業式スチル出ず。△時だと二人スチルのみ発生。 (2011-09-08 12 40 03) チェスは紺野が普通以下でもいけました~!! (2011-12-31 01 34 24) 「図書室で勉強」2年目6月紺野好き・設楽普通で出ました。その後8月に△関係に。これってADVイベントに必要な図書室での会話に入るのかなぁ? (2012-01-27 07 31 05) イルカショー (2013-12-08 11 14 01) メモ ▲▲ページ top
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/1485.html
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 場面は現代の日本。 東京・渋谷の道玄坂にある、ガウディが設計したかのような奇怪なビル。 そこの20階に、高級マンションのような一室があった…。 煉瓦造りの壁をした薄暗い室内には観葉植物も置かれているが、 さまざまな骸骨や剥製や不気味な置物が飾られ、本棚には無数のオカルト書が並び、 重厚な木製のアンティーク家具の上には、髑髏に乗った蝋燭の火が輝いている。 そこに座っているのは、ローブに身を包み丸眼鏡をかけた、灰色の髪の壮年の男。 だが彼の肌は生臭くぬるぬるしており、顔はあばた面で口が異様に大きく、 腹はぽっこりと不健康に膨らみ、まるでヒキガエルを連想させた…。 彼は午後の居眠りをしているらしい。いや、今彼は異世界に『霊夢』を送り、 長年待ち続けていた人物を探し当てようとしているのだ……。 ……………………………………………………………… あれ? ここはどこ? …ああ、夢の中ね。こんな変な建物見たことないもの。 そうか、私は広場でおぞましい光景を見て精神が耐えられなくなり、失神したのね。 まったくマツシタの奴、あんな大騒動起こすなんて思わなかったわ! 強いのは分かったけど、後でちゃんとお仕置きしてやらなきゃ…。 『ああ、やっとつながった。はじめまして、きみはルイズだね?』 「っキャアア! なっ何よあんた、かかか、蛙みたいな顔して!!」 突然目の前に変な男が現れた。また蛙だ。 こんな悪夢を見るなんて、私のSAN値はどれぐらい残っているのかしら? 『そうだ、私は「蛙男」だからな。今は毛呂山(けろやま)と名乗っている。 魔法使いであり、オカルト作家のはしくれだ』 「こ、こないでよ見るからに変態! 化け物! キモオタ! ハルコンネンの精!」 『ああ…無知な者に説明するのは疲れる。せっかく通信がつながったというのに』 『ケロヤマ』と名乗る怪奇・蛙男は、ため息をつくと一方的にしゃべり出した…。 簡潔に説明しよう。ミス・ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 私はきみの召喚した子供、松下一郎こと『悪魔くん』の使徒、つまり高等な従僕だ。 体はもともと人間だが、魂は古代の魔法使い『蛙男』のものでね、 『悪魔くん』が朽ち果てた古い肉体の代わりに、新しい肉体を授けてくれたのだ。 彼は悪徳と不浄に満ちた現代の世界を粉砕し、偉大なる革命を起こすためこの世に生まれた。 差別も偏見も、貧乏も退屈も、戦争も国境もない幸福な世界、 『千年王国』を地上に築くべき『メシア(救世主)』なのだ。 そして私たち『使徒』は彼に仕え、共に戦うよう定められていた。 やがて彼は予言にあるとおり、信じていた味方に裏切られ、凶弾に斃れた。 『こちら側』の暦でいうと、前回のメシア『ナザレのイエス』が誕生してから およそ1964年目のことだった……。 だがメシアは死後『七年』経つと甦り、再び地上に降臨して権威を増し、 ついに『千年王国』を樹立するとも予言されていた…。 そこで私は七年待った。だが彼は来なかった。 『1+6』は『7』だから十六年後かと思い直したが、やはり来なかった。 二十五年、三十四年と待ったが復活の気配はなく、世界の混迷は深まるばかりだった。 生き残っていた『使徒』の残党も死んで行き、私一人になってしまった…。 『こちら側』での今年(2007年)は、彼が亡くなってからほぼ四十三年目に当たる。 そこで私は持てる魔力を振り絞り、築き上げた情報網を最大限に活用して、 遂にメシアが『ハルケギニア』という異世界にいるという情報を掴んだのだ!! そして、霊的にもっとも異次元とつながり易いように魔法の眠りにつき、 『霊夢』の中できみに語りかけているというわけだよ。 少しきみの記憶も覗かせてもらっているがね。 そういうわけで、きみがメシアをそちらに召喚してしまったため、 『こちら側』の世界――『地球』というのだが―――は、未だに悪魔の支配する、 不浄で、猥雑で、暴力的で、金銭至上主義で、貧富の差が大きく、 階層制度が厳しい軍事国家ばかりが乱立する『地上の地獄』のままだ。 世紀末から何年も経つというのにな……。 まあ、今年がだめなら五十二年目、六十一年目、七十年目、 一百六年目…といつまでも待つさ。 『ファウスト博士』などは、メシアの出現を四百年も待ち続けていたのだしな。 彼が『そちら』の世界で力を蓄えておられるようで、私も嬉しい。 ことによると、そちらで『千年王国』を建設されてから、こちらに戻ってこられるのかもな。 これから私は『悪魔くん』の夢の中にも行き、彼と再会することにしよう。 ああ、なんと懐かしいことだろうか……。 では、また会おう。ミス・ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 追伸:時代は今、ツンデレよりもヤンデレだ。 『ヤンデレ大全』近日発売! 「帰れキモオタ! アキバに帰れ!!」 (つづく) 前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ
https://w.atwiki.jp/kinoutun/pages/234.html
キギ@無名騎士藩国 作戦参謀。 アイドレスの作戦と名の付く作業のエキスパート。 作戦ライブラリ創設者。 最古にして最長の参謀。 彼の参謀としての歴史は参謀本部が発足されるよりも昔に遡る。 そして――猫の関わる戦争のほぼ全ての作戦立案に、彼は関わった。 参考資料:個人的な参謀仕事まとめ。byキギ /*/ E18はじめての戦争:対アウドムラ戦の作戦原案提案 E40キノウツンの誇り:たけきのこ救出戦の作戦原案のみ提案 E41第1次共通資格試験:参謀4級取得 E56同時多発爆発:無名騎士藩国の作戦案作成および作戦参謀 E59決戦FVB:ロジャー防衛の原案の提案 E65作戦立案:ゴロネコ藩国偵察作戦案の作成および偵察指揮 E65作戦立案:玄霧藩国偵察作戦案の作成 E65作戦立案:宇宙(FEGリンクゲート)偵察の原案の提案 E65作戦立案:小笠原偵察作戦案の作成(未使用) E69青森救出戦:青森救出作戦の原案の提案 E70亜細亜の曙:原案の提案および作戦参謀 E72ゴロネコ藩国防衛戦:原案の提案 E72玄霧藩国防衛戦:作戦案の作成 吏族ダンパ小笠原偵察:作戦案作成および作戦参謀 吏族ダンパ広島偵察:作戦案作成および作戦参謀 吏族ダンパ小笠原決戦:作戦案の作成および作戦参謀 吏族ダンパ後ほねっこ偵察:作戦案検討および作戦参謀補佐 後ほねっこ男爵領奪回戦:作戦案検討および作戦参謀補佐 E80広島侵攻:作戦班として作戦案検討および作戦参謀 E85故郷への長い旅:作戦班として作戦案検討およびオペレーター部隊運用の提案 E91ガンパレードブルー:作戦案検討および作戦参謀 E98九州会戦:作戦班として作戦案の腹案作成や検討 E101ラーカウ要塞攻略戦:作戦班として作戦案の検討 E102白いオーケストラ再び :作戦班として作戦案の検討 作戦ライブラリ:随時、戦闘イベントに提出された作戦概要や補正用作戦のまとめ /*/ ――その場所は設定にはない。 どこかのどこか。 赤煉瓦の壁に大きな窓を壁一面に張り巡らせた、どことなくヨーロッパの学校校舎を連想させる建築物である。 その3階建ての...みすぼらしいとは言わないが質素な建物こそが、『にゃんにゃん共和国参謀本部』 だった。 とはいえ、それは見かけだけのこと。 内部では現在建築学の粋を極めた構造物と設備によって、 「――と言うことではないのであしからず。」 見たまま町役場程度の建物に、全国から参謀たちが詰めかけている。 それが参謀本部の実態なのだ。 キギは誰にともなく呟いて苦笑した。 現在の参謀本部は休業中なので忙しくはない。 とは言え、何人かの事務員と参謀長だけは、残務処理に追われていた。 今はというと、事務室の誰もいない机で、乃亜1型が一人リザルト処理をしている。 仕事時間が足りない~とは本人の言だが、実のところオーバーワーク気味である。まことにお疲れ様です。 事務室は教室ほどの部屋にデスクが所狭しと並べられていた。 というより有り体に言えば狭い。 ターン中頃の参謀大増員に耐えきれていなかった。 人が増えた昨今では「参謀本部は狭すぎる、いやショボすぎる、増築すべきだ、いやいっそのこと新築するべきだ」 との意見が絶えない。 もっともな話だがそれを言われたときの、上層――とりわけ古参は苦笑して「そうだなあ」と言うだけである。具体案が出ることはなく暗黙に却下されるのが常だった。 キギにしてもこの狭苦しい人が机の間を横になって歩くような参謀本部に愛着を持っていた。 低い天井も、音を立てる木の床も、誰かの拳で穴の空いた板壁も。 それらを見るたびに今はいない人間の足跡、らくがき、面影が幻となって庁舎と重なる。 視線の向こうで乃亜1型が下敷きで顔をパタパタあおいでいた。 ちなみにこの参謀庁舎、空調がない。天井で居酒屋とかによくある巨大な扇風機がぐるぐる回っている程度である。クールビズどころではない。 冷房ぐらいは付けるべきだと思うが、断熱効果など期待できない造りの隙間部屋なのでクーラーなど無駄だという意見で終わるのが常だった。 断熱改装ぐらいはしてもバチは当たらないと思うんですけど。 「ところで、なぜ呼ばれたのでしょうか」 事務室とパーテーションで区切られただけの「参謀長室」で、両足を机にあげている参謀長――玄霧。 参謀服も着ず、開襟シャツの胸元をはだけ汗をだらだらと垂らしながら、ガリガリ君を食べている。 蹴っ飛ばしてやろうかと思いつつキギは訊ねたのだった。 「んにゃ、っと。よいしょ」 と言ってガリガリ君を口にくわえてのけぞった。 勢いを付けて座り直そうとしてそのままこける。 「んぎゃあ」 このひと万能執事目指してるんじゃなかったっけ、と思いつつキギはぐるりと室内を見回す。 『ノーダイス・ノーヒーロー』 と書かれた明朝体の張り紙。 キギは知っている。以前の参謀長が随分昔に貼ったものだった。 いい標語ですねと聞いたら、沈鬱そうな表情で「あはは」と笑ったのを思い出す。 まあ、いろいろやりきれないところがあるらしい。 「あー痛。いやいや、暑い中ご苦労様。休暇中なのにねえ」 「まったくです。これでしょうもない内容だったらぶっ飛ばしますよ」 「実は、オレが進言した結果、キギさんに勲章が出ることになりまして」 玄霧は話を無視してガリガリ君のバーをゴミ箱に捨ててから、抽斗を探った。 「どこだったかな」 「勲章? 参謀勲章でなくて?」 「うむ、参謀勲章でなくて。オレがキギさんって参謀の鏡だよねーって進言した結果、特別に貰えるのよん」 そう言いつつも玄霧は参謀長デスクの抽斗を探り続ける。 ごそごそ動く腕の肩口には腕章で『オレってちょーえらい ビクトリー・グミ最強』 と筆書きされていた。 まあ、こういう人だなあと思いつつキギは半目で事務所――パーテーションの向こうを覗く。乃亜1型は時間が空いたのかお弁当を食べていた。 「あった、これだ。はい、あげる。受勲おめ」 「はあ」 と、両手の平に収まるぐらいの箱を投げ渡される。紺色のつるっとした生地で覆われた指輪とかを入れるあれだ。 ちなみに玄霧が掴んでいた部分が汗でにじんで濃いシミになっていた。 いろいろとため息をつきながら、ゆっくりとケースを開くと、中には柏葉の付いた勲章。 勲章部分も豪華で剣と槍と翼、銀色に黒と赤が混じった拵えになっている。 「柏葉付勲章というらしーよ」 「そのままですね」 「ちなみに賞状の方は、郵送してるから」 「なら、これも郵送してくれれば良かったんじゃあ」 「ん~む。やっぱりこういうのはてづからじゃないと雰囲気出ないじゃなーい」 これで雰囲気が出ていると思っている玄霧の脳に驚異を覚えつつ、キギは勲章を手にとって眺めて目を閉じる。 「ありがたいですけど――僕なんかが貰って良いのでしょうか」 「あー、まー言うと思ったけど。作戦ライブラリ、アレのお陰でかなり助かりましたし」 「ライブラリですか」 「うむ、作戦ライブラリの登場で各国の作戦も立てやすくなったし、一つの場所に纏められてるので検索性もいいし、管理は大変だっただろうね、と」 「そりゃあまあ大変でしたけど、」 どちらかと言えば楽しかった。趣味でやっていた部分もある。 「それにあれは、自分の不甲斐なさを痛感して、それで作ったものです...」 思えば、猫の戦術面での不得手を指摘されてからの発足である。 自分の心が一度折れて、真の作戦参謀として進むきっかけになった出来事。 イラスト、応援が限界を突破して効力を上げていく中での作戦補正の頭打ち。個人の限界、あるいは無知を痛感した。 そして考え抜いた末、難しいと言われていた作戦の広域募集を行い、そして、 「――痛感して、そして広島戦で作戦補正は限界突破をした」 玄霧はにやりと、いやらしく笑った。 「むろん個人として戦術、戦略の勉強もしたけれど、でもな。それよりも、作戦をすべての藩国に募集して、それを班長としてまとめ上げて提出した。 オレはそんな自分を奢らずに人々の協力を無限に発揮させる――そんなキギさんの後押しこそが実を結んだんだって思うのよ」 「そんな、大げさですよ。あのときだって反省しなきゃいけないことがいっぱいありましたし...」 「いやいや。んでもって、キギさんはそこから募集した作戦やその結果を、保存、データソース化してライブラリを作成した。それが作戦ライブラリ。 ライブラリ。あれはいいよ。過去の戦闘イベントから戦術を学ぶこともできるし、各国のエキスパートの意見を蓄積できる。戦闘単位が藩国ごとになっても生き抜けたのは、あれのおかげだと思うよ」 「でも、マジックアイテム探しでは流用できませんでしたし」 「参考にはできたさ」 「しかし、あれは持ち込み品として維持費もいただいておりますし――」 なおも食い下がるキギに、玄霧は「う~ん」と唸る。 立ち上がって、どう言おうかなあという表情だった。 視線を彷徨わせながら、あちこちを見る。 ふと、その視線が何かを見つけた、 「ん~まあ、これは言うつもり無かったんだけど。でも言った方が良いのかなあ。」 そんな前置きをしてから、玄霧は。 「別に、ライブラリだけじゃないよ」 と言った。 彼が見つけたのは天井近くの額縁だった。 それは、ターンごとに映された集合写真で、玄霧とキギはもちろんすべての写真に写っていた。玄霧は写真の中心――つまり中期の写真を見ている。時期的にはゴロネコ・玄霧防衛戦の頃だ。この頃の参謀本部は物凄く数が少ない。4・5人動いていればいい方だった。 玄霧とキギは共に指揮官として両国の防衛に参加した。 「あのころ、キギさんが全ての作戦を担っていた。どんな逆境でも青森防衛イベントが起ころうとも、全部やってくれた。オレたちも、キギさんならやってくれると信じてキギさんに頼った。今思えばむちゃぶり以外の何者でもないんだけどなぁ」 と、玄霧は苦い思い出を噛みしめてデスクに肘を置いた。 そして、ここだけは真剣な表情で、 「作戦補正が頭打ってよーがなんだろーが、そんなの関係ねぇよ。あんとき、そんなコトをやってくれる――くれた人はキギさん。あんたしかいなかった」 苦笑。真剣な顔が続かなくなって、もとの玄霧らしい顔に戻る。 「もちろん、ライブラリのキギさんも作戦班長としてのキギさんも感謝している。 ...でもなぁ、オレはあのころのキギさんに一番ありがとうって言いたいのよ。そんでもって、そのあと心が折れても...くじけても...それでもずっと、最初から最後までいっしょに戦ってくれた、陰でみんなを支えてくれたキギさんにお疲れ様って言いたいのよ」 くしゃくしゃと笑ってからキギの持つ勲章を拳でこん、と叩いた。「内緒だからな」と、前置きをして、 「てーなわけで、猫参謀にして参謀長である玄霧は、その柏葉の勲章を無名騎士藩国のキギに授ける。受け取ってくれるな?」 玄霧の一方的な演説に、キギはしばらくぼんやりしていた。 参謀長室(兼事務室)の熱さのせいでおでこからはだらだらと汗が流れている。せめて冷房は必要だなとまた思った。外ではまだ夏と勘違いしているのか、蝉が盛大に大合唱をしている。 パーテーションの向こうでは、乃亜1型がリザルト提出の遅れている藩国に催促の電話を掛けていた。 煉瓦にはめ込まれた大きめの窓の外には、建物を覆うように生えた木々の風景。 ――微かに笑ったのだろうか。 少し開いた口でキギは、玄霧に応えた。 「背景の木の役」 「?」 「いえ、背景の木の役みたいに目立たなくて...それこそ、どこかにでもある木々のように存在して舞台の一員としてこっそり頑張っている。 ――そんな風になれたらなって、昔思ってたんですよ」 「ふうん」 玄霧も窓の外を見た。 「まー、ずいぶんとでっかい木になっちゃったねぇ」 それには応えなかったが、かわりにキギはもう何も言わなかった。 玄霧はそんな彼の顔を眺めてから口の端を曲げて笑みをつくった。 「柏葉勲章、受勲おめでとう」 「はい」 (終わり)