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不死鳥は失敗を恐れない 第二話『引力』 妹紅が目を覚ましたのは、男二人の笑い声だった。 「チッ……野郎二人の笑い声で目ェ覚ますなんざ最悪の朝だな」 毒づきながら、自分の朝の快眠を邪魔した奴をぶちのめそうとテントから出ると、 「マジかよ……」 思わず顔をしかめた。 さわやかな朝には似つかわしくない光景が広げられていた。 横転した車椅子。 柵の中で暴れる馬。 馬に引きずられる青年――ジョニィ。 それを傍観する小男と、つり目の男。 柵の一部は派手に壊れ、ジョニィの足を木片が貫いている。 「おい、何があった! 言ってみろ!」 妹紅は慌てて、事を傍観している小男の肩をつかむ。 「あいつ、昨日の晩からああやっているんだ。昔凄腕のジョッキーだったらしいが、足が動かなくなってジョッキーを辞めざるを得なかったらしい……」 小男は妹紅の持つ『凄み』に気圧され、説明を始める。 「さっき来た奴の話によれば、あれに乗れたら人間を超えるとか言ってたけど、無理な話だ!」 「じゃあ何故止めさせないッ! 命にかかわるぞ!」 「馬に乗るのを止めさせようとすると、火をつけて自殺するとか言ってやがんだ! あいつマジでブチギレてんだよ!」 小男の理由にならない理由を聞いた妹紅は、舌打ちすると、柵を飛び越えてジョニィへと駆け寄る。 「おい、何やってる! 怪我してんじゃねぇか!」 「俺に近づくな! これ以上近づいてみろ! 火ィつけて死んでやるウゥゥー!」 ジョニィの訴えを聞いた妹紅は―― 「ああわかったよ。じゃあ死ぬか?」 自分の手のひらから炎を灯す。 ジョニィの顔が、青ざめる。 目の前の少女は、自分を本気で殺そうとしていることが、ひしひしと伝わってくるのを感じた。 「何も馬に乗り込んだりしようとするのを止めろと言ってるんじゃねぇよ。ただ、怪我しているから少し落ち着いたらどうだって言ってるだけじゃないか」 妹紅は手のひらの炎を消し、すっかりおとなしくなったジョニィに歩み寄る。 「どれ、木が突き刺さっている足だけでも何とかしてやるかね」 そう言って、妹紅はジョニィの足に触れる。 木片をしっかりと掴み、それを引き抜くと、血が勢いよく噴き出す。 足の感覚が無いジョニィにとっては、痛みなんて毛ほども感じなかったが、それでも自分の足から血が噴き出す光景には顔をしかめる。 「次に殺菌と血止めだ。本当なら薬があればいいんだが、生憎無いんでな」 妹紅は再び手に炎を灯すと、 「手荒にやるぞ」 それを思いっきり傷口に押し付ける。 「……ぁ……ああ……ぁ!!」 目の前で繰り広げられる無茶苦茶な光景に、ジョニィも、傍観している男二人もあんぐりと口をあける。 無理もない。人肉が焼ける光景なんて一生で見ない人の方が多いのだから。 「よし、こんなもんか」 これでよし、と思った妹紅は立ち上がる。 さっきまで血をダクダクと流していたジョニィの足には、布が巻かれている。 「あと、一つ忠告。無理やり馬にしがみ付くんじゃなくて、馬の方から乗らせるように仕向けること。私の国では足が不自由な奴がそうやって馬に乗っていた」 妹紅は壊れた柵を蹴飛ばし、 「私の名前は藤原妹紅。もしアンタが馬に乗って、ファーストステージをクリアしたら、最初のチェックポイントでまた会おう」 ものすごい速さで走り去った。 「藤原……妹紅……」 ジョニィはその名を強く胸に刻むと、 「オレは、あきらめねぇぞ……」 荒ぶる馬へと這いずっていった。 歓声鳴り止まぬサンディエゴビーチに、 “全参加者のみなさん” 拡声器で大きくなった声が響いた。 “各自の番号はスターティング・グリッドの番号でもあります。公正をきすため、10時のスタート2分前までに各自の番号のスターティング・グリッド内にお並びください” 「私の番号は……っと、ここだな」 アナウンスの声に従い、妹紅は器用に馬を動かしてスターティング・グリッドに着く。 「それにしても凄い人数だな。端っこが見えない」 突然、歓声を切り裂いてファンファーレが鳴る。 「何だ?」 妹紅は思わずファンファーレの鳴ってきた方向を向くと、 「あっ、かわいい……」 お立ち台の上に立つ主催者スティール氏の足元を、四頭の手乗り馬が行進していた。 手乗り馬が立ち去ると、スティール氏は静かに右手を上げて、振り下ろした。 それと同時に彼の後ろに大きな氷が現れる。 透明で、美しく、そして巨大な氷の中心には、トロフィーが埋め込まれている。 「この氷は……」 スティール氏が口を開いた。 「どこの国にも属しない南極という場所から運ばれてきました」 歓声が、止まった。 「学者によると3億年前に凍ったものだそうであります。この氷の中に穴を開け、優勝者が手にするトロフィーを埋め込みました」 スティール氏の声が、青空に吸い込まれていく。 「これを『スティール・ボール・ラン』の『聖氷』とし……!! そしてこの氷を溶かすのは我々の熱き思いだッ!」 場の空気が、まるで『聖氷』の持つ冷気に当てられたかのように静まる。 「あなた方がゴールに到着する時を計測して溶けるように列車でニューヨークに運ばれますッ! 健闘と前進のシンボルッ! そして無事を祈るッ」 スティール氏は一息ついてから、 「開会の挨拶はこんなもんで――あぁ~イイッすかねェ~~と」 とびっきり寒いギャグをかました。 場の空気が、凍りついた。 スティール氏の後ろに立つルーシーがぱちぱちと手を叩くと、 「「「ウオオオオオ――z___ッ」」」 空気は一気に沸騰、拍手と、歓声と、叫びが舞い上がり、 「サンディエゴ・ニューヨーク!」 「サンディエゴ・ニューヨーク!」 「サンディエゴ・ニューヨーク!」 いよいよ始まるのだと妹紅は実感する。 “優勝候補たちが入って来たァーッ!” アナウンスが歓声に負けじと響き、 “カウボーイのマウンテン・ティムがいるッ!” テンガロンハットを被ったイケメンが入場し、 “イギリス競馬界の貴公子、ディエゴ・ブランドーの姿も見えますッ!” 気品漂う金髪の青年が入場、 “サハラ流浪民のウルムド・アブドゥルもラクダで入って来た!” 褐色の肌のブ男(『ヴ男』では無い。これ重要)もやってきて、 “モンゴルから来たドット・ハーンもいるッ!” オリエンタルな顔つきの男が前を見据える。 場のテンションは最高峰。 今にも爆発しそうだ。 びりびりとした緊張を感じながら、妹紅は手綱を握り締めた。 胸が、高鳴る。 「おい、見ろよ。やっぱりイッちゃってたよ」 「みっともねー」 隣から、さっきの小男とつり目の声が聞こえてきた。 妹紅は二人の指差す先を見る。 そこには…… 「…………ちくしょぉ」 ぼろ雑巾のような姿で、馬に舌でなめられているジョニィの姿があった。 彼が睨むのは、隣で馬に乗っている鉄球男。 「お前の『鉄球』の正体……あきらめねーぞ」 ジョニィと、 「絶対に、絶対に突き止めてやる……」 彼の視線が、 「そう、『回転』なんだ……今はついていけなくても……レースが終わってからでも……絶対に……いつか……」 合う。 「その馬の選択は、正しい」 鉄球男が、そっと口を開いた。 妹紅は口を出すのも忘れて、それを見ていた。 「老いた馬には経験がある……このレースような場合、足を挫いたりするような危険な土地に、勢いだけで突っ込んで行ったりしない。体力だけの若い馬のようには……」 その言葉が、ジョニィではなく妹紅に突き刺さった。 「いっけね……私の馬ってバリバリ若いじゃん……」 そう、妹紅の愛馬イワカサは2歳だった。 「おたくに興味が沸いたから、ヒントを喋ってやろう」 鉄球男の瞳が、ジョニィの姿を映す。 その瞳の色に、ジョニィは吸い込まれ、落ちていきそうな感覚を覚えた。 「おたくはすでに答えを掴んでいる」 鉄球男の手が、腰元にある鉄球をさする。 「馬に乗ろうとする意思を持ちながら、何故それを使わない?」 「…………え?」 ジョニィは、呆然とした。 「答え……? 答えって、何だ?」 誰にも聞こえないような小声で、ジョニィは自らだけに言い聞かせるように呟く。 「ニョホ」 ジョニィの目の前で笑う鉄球男。 “いよいよスタート2分前! 参加者総数3654名! 各馬列のグリッド内に入っていきますッ! 列の向こう側が見えません!!」 鉄球男の総金歯が太陽の光を反射し、まぶしく輝く。 その瞬間、ジョニィは悟った。 “ビーチ沿いに全員が並びますッ! なんという圧倒的な光景でしょう!” 大きなアナウンスに、妹紅の薄い胸から心臓が飛び出しそうになった。 “まるで一つの都市ですッ! これが動き出すのですッ! 大地の彼方に……” 無性に叫びたくなってくる。 “それに続く偏西風の彼方に…………!” ぐい、と歯を食いしばり、 “世紀の事件がいよいよスタートしますッ!” 「もう一度……もう一度オレの顔を……なめてくれ、オレの馬」 ジョニィは老馬に手を伸ばす。 馬の頭が、降りてくる。 馬の首に手をかけて、ジョニィは確信した。『回転』だ。 全ての希望は『回転』の動きにある! 「もっと……もっと知りたい……もっと『鉄球』を……」 無意識的に、彼は呟いていた。 自然に、体が持ち上がり、馬の鞍に収まる。 「また……走れる……」 手綱を握り締め、前を見据えた。 次の瞬間、 「ウォオオオォォォォ!」 獣じみた咆哮が、妹紅とジョニィを襲った。 騎手たちのときの声だ。 “『スティール・ボール・ラン』スタート時刻です!” アナウンスと共に、馬を走らせた。 一斉に、馬の列が崩れ、轟音を上げて砂煙を上げる。 花火の音なんて聞こえない。 アナウンスの声なんざ耳に入らない。 もう馬の足音しか聞こえない。 全てを走ることに傾かせている妹紅の前に、一頭の馬が躍り出た。 さっきのアウトローだ。 「あの鉄球男か……良いだろう。潰してやる」 妹紅は飛びっきり凶悪な笑みを浮かべると、イワカサを加速させた。 加速する妹紅の姿を見て、ジョニィは目を見開いた。 まだ温存するつもりのジョニィはアナウンスもしっかりと聞いていた。 目の前を走るアウトローの名前はジャイロ・ツェペリ。 自分の足を再び動かすための『何か』を持っっている男。 しばらくは事を静観していようと思った矢先、 「おおっと!」 隣の馬がよれた。 「二人が飛び出したせいで他の馬たちも興奮し始めている!」 ジョニィは、天性の馬術でよれてきた馬をかわす。どうやら彼の腕は鈍っていないようだ。 彼の背後で、馬が二頭、転倒した。 更に三頭、四頭と連鎖的に馬が転倒していく。 「このままだとマズイな……馬の転倒に巻き込まれる」 そう思って前に出ようとした矢先、彼の横を白い毛並みの馬が通り越した。 「彼は……!」 白い毛並みの馬、風にたなびく金色の髪、そして自信に満ち溢れた顔つき。 「ディエゴ・ブランドー!」 その姿はまさしくイギリス競馬界の貴公子ことディエゴ・ブランドーだった。 更に、ディエゴを追うものがもう一人。 ジャイロと妹紅の左後方から迫ってくる巨体。 ラクダに乗った優勝候補、ウルムド・アブドゥルだ。 妹紅はその巨体に気圧され、ジャイロから離れる。 ラクダが、ジャイロの馬に体当たりを仕掛けた。 体当たり。たったそれだけの行為でジャイロは大きく姿勢を崩して減速する。 妹紅が離れていなかったら今頃ジャイロともつれ合ってリタイアだっただろう。 ラクダの走り。 スローモーションに見えるが、足の長さは馬の約2倍。 更に独特の走り方と広い歩幅で馬と張り合うスピードは十分にある。 しかも体重は馬の約1.5倍の800キロクラス。 「コイツ、近づく者を全て押しつぶしてゴールを狙うつもりだッ!」 驚きの表情を隠せないジョニィの眼前で、アブドゥルがもう一度ジャイロに体当たりを仕掛けた。 体制を崩したジャイロを、妹紅とディエゴの二人は見逃さない。 減速したジャイロを差すべく猛加速。ジャイロを抜きにかかる。 そんな二人を横目にジャイロは、鉄球を取り出した。 鉄球は、ジャイロの手元で回転を始める。 ひとりでに飛び出した鉄球は、木立の方向へと飛んでいく。 何をするつもりだろうか。ジョニィは疑問符を頭上に浮かべたが、ジョニィが考えてくれるのを待つほどレースは遅くなかった。 アブドゥル、ジャイロ、妹紅、ディエゴの四人は木立へと向かう。 「まずいーッ」 ジョニィは自分の事を忘れて目の前の烈戦に見入る。 「あのままじゃ木の間に挟みこまれるぞ!」 思わず叫んでしまう。 三度目の体当たりが、ジャイロに降りかかる。 ジャイロは木とラクダに挟まれ、つんのめり、致命的なまでバランスを崩してしまう。 「誰かが『タイム・ボーナス』を手にするというのなら、それはこのアブドゥルだ。気の毒だが――最後の一撃だ」 アブドゥルがジャイロにとどめを刺すべくジャイロに再び迫る。 「あ――」 ジョニィが口をあんぐりと空けた瞬間、 “サボテンですッ! アブドゥルが群生サボテンに突っ込んでいるうーッ!” 耳にアナウンスの声が突き刺さった。 木立の陰にあったサボテンにアブドゥルは勢い良く突っ込み、彼のラクダに針が何百本といわんばかりに刺さる。 ついにラクダは転倒し、アブドゥルは白目をむいて倒れた。 ジャイロは体勢を立て直し、走り抜ける。 「なんてこった……優勝候補がこんなにもあっけなく……」 横で一部始終を見ていた妹紅は、戦慄を覚えた。 「…………」 妹紅にぴったりとマークをしているディエゴは涼しい表情で馬を走らせ、 「今のは……『鉄球』だ……」 後ろから見ていたジョニィは、真実を知った。 鉄球の回転で岩を削り、砂埃を出してサボテンの像を浮き出させ、そこにアブドゥルを誘い込んだことを。 そしてそのサボテンの位置はスイカの中身を叩いて知るように、岩の陰に送り込んだ鉄球の振動で位置を探したに違いない。 ジョニィの頭から流れている血は、乾き始めてぱりぱりとはがれ始める。 ジョニィの前を走るジャイロの口が、動いた。 「もらえる物なら、病気以外なら何でも頂くぜ」 誰にも聞こえない筈なのに、彼は呟き、 「……タイムボーナスは特にな~」 歯を見せてにやける。 にやけて見えた金歯が、きらりと輝いた。 次回予告 魔理沙「魔理沙だぜ☆」 除倫「除倫よ。それにしても馬で大陸横断って、無茶苦茶ね。やれやれだわ」 魔理沙「まったくだぜ。そういえば、このレースって、優勝した奴誰なんだ?」 除倫「アタシに聞いてどうするのよ。知るわけ無いじゃない。120年も昔のことなんだから」 魔理沙「アンタの国だろ? それくらい知っていると思ったんだけどな」 除倫「生憎だけどアタシ現代っ子なの。他をあたってちょうだい」 魔理沙「なるほど。誰がいいかな?」 除倫「スピードワゴンさん辺りじゃない? あの大会のスポンサーやってたってアンタの持ってきた新聞に書かれていることだし」 次回ッ! 不死鳥は失敗を恐れない第三話『勝利への試練その1【馬のクセ】』お楽しみにッ! 魔理沙「次回も見てくれないと……」 除倫「悪の力をもって正義を行います!」 魔理沙「……それ何かおかしくね?」 .
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絶対防御! ゲルズゲーガンダム迎撃作戦(後編) 439 :絶対防御! ゲルズゲーガンダム迎撃作戦 [sage] :2006/01/18(水) 00 58 09 ID ??? メイリン『何であなたまでイントネーションがシスの暗黒卿っぽいの?! ……あれ? コートニーさん?』 コートニー『台詞取られた………orz』 ロウ「更に! レッドフレームがパワードレッドになる事で!」(着地した後一旦ゲートの奥に戻る) メイリン『えっ? 何ですか、あれ?!』 コートニー『巨大な……日本刀?!』 ロウ「ガーベラ・ストレートvol.2、通称150ガーベラを使う事が出来るッ!!」(150ガーベラを構える) メイリン『全長150mくらいの非常識な大きさの日本刀出てきた――――――?!』 エド「おいおい、こいつぁ……ヤバいな、流石に」 コートニー『ASTRAY……『王道じゃない』作品の面目躍如とも言うべき、メチャクチャな装備だな』 ロウ「という訳で早速……150ガーベラ・ストラァ―――――――シュ!!!」(150ガーベラを振り上げる) エド「クッ、あんなもんに直撃を喰らったら、いくらソードカラミティでも!」(咄嗟に身構える) ガキッ エド「………ん?」 メイリン『えっ? ……っと、ロウ選手のパワードレッドの振り上げた150ガーベラ、一向に振り下ろされません! 一体どうしたんでしょうか? マシントラブルとか?!』 コートニー『ああ、それなら天井を見てみろ』 メイリン『天井……?』 (天井の骨組みに150ガーベラの先端が引っかかってる) メイリン『おっとぉ?! 150ガーベラが天井の骨組みに引っかかって取れなくなっている様です! これはもうダメです! 第一試合のアスラン選手と同じくらいダメです!!』 ロウ「ちくしょ~~~! 天井が低すぎた!」 エド「……何だか知らんけど、とにかく今がチャンスみたいだな!」(シュベルトゲベールで斬りかかる) ロウ「だが、150ガーベラが使えなくったって!」(150ガーベラから手を離し、シュベルトゲベールを掴む) メイリン『パワードレッドのアームが、シュベルトゲベールのフレーム部をガッチリ掴みました! 凄い早業です!』 コートニー『パワーだけではなく、レスポンスも格段に向上している。単純な打撃攻撃だけでもかなり強いぞ』 ロウ「ってぇい!!」(シュベルトゲベールのフレームを力任せに捻じ曲げる) エド「クッ! なら、これはどうだ?!」(パンツァーアイゼンを飛ばし、パワードレッドの腕を掴む) ロウ「何の!」(パワーでワイヤーを引きちぎる) エド「引きちぎった?! ……全く、MSのパワーじゃないぜ、そりゃあ!」 メイリン『強化パーツの登場で、レッドフレームは格段にパワーアップ! 形勢逆転です!』 ロウ「150ガーベラが使えないのは予想外だったが、このまま一気にキメさせてもらうぜ!」 エド「このままやられるかよッ!」 440 :絶対防御! ゲルズゲーガンダム迎撃作戦 [sage] :2006/01/18(水) 00 59 13 ID ??? ロウ「おりゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」(パワードレッドの超パワーパンチ) エド「……ッ! そこだ!」(マイダスメッサーを抜く) ザギィッ!! メイリン『エド選手、レッドフレームのパンチを避け、マイダスメッサーをナイフの様に用いて 装甲の継ぎ目に突き立てました!』 ロウ「うおぉっ?! 右手が!」(右手首が脱落する) エド「一発が怖い相手なら、避けちまえば問題はねえのさ!」 ロウ「やるな……流石、プロのパイロットは違うぜ!」 エド「さあて! そろそろ決着と行くぜ!」(一旦距離を置き、マイダスメッサーを2本とも投擲) メイリン『エド選手、マイダスメッサーを投擲し、シュベルトゲベールを持ちレッドフレームに迫ります!』 コートニー『今まで幾人ものコーディネイターを屠った“切り裂きエド”だ。間合いに入ればまず負けはないな』 ロウ「おっとぉ! 成る程、そっちがその気なら、俺だって受けて立つぜ!」(マイダスメッサーを避け、構える) メイリン『エド選手に対しロウ選手! あくまでも徹底抗戦、反逆の意思を見せます!』 ロウ「見せてやる! これが俺の……赤い一撃(レッドフレイム)だぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――ッ!!!」 メイリン『ロウ選手、威勢はいいけどその実体は物凄いパンチ! どうなる――――――?!』 エド「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ――――――ッ!!!」 (機体の姿勢を低くし、シュベルトゲベールを突き出す) ロウ「喰らえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――――――ッ!!!」 ドォォォォォォォォォォォォ――――――…… メイリン『二人の全力の一撃が交差! レッドフレームの赤い一撃がソードカラミティの頭部を捉え、 そしてソードカラミティのシュベルトゲベールがレッドフレームのボディを切り裂きました!』 コートニー『ここで倒れた方の負けだ……一体どちらが?』 エド「…………」(シュベルトゲベールを構えたまま立っている) ロウ「…………」(拳を突き出した状態のまま立っている) メイリン『…………』 コートニー『…………』 コニール「……………」 ジェス「…………」 ロウ「ぐぅっ………」 441 :絶対防御! ゲルズゲーガンダム迎撃作戦 [sage] :2006/01/18(水) 01 01 14 ID ??? メイリン『ああっ!』 コートニー『レッドフレームが倒れたな……!』 エド「……ッはぁ……ヤバかったが……何とか勝ったって事だな」 メイリン『ご覧下さい! レッドフレームの背中に、先程避けたと思われたマイダスメッサーが突き刺さっています!』 コートニー『わざと直撃を外したマイダスメッサーの軌道も計算に入れていたのか』 エド「へへっ……要は頭の使い様ってこった」 メイリン『レッドフレームは頭部を破壊されてはいませんが……戦闘は続行可能なのでしょうか?』 コートニー『駆動系にかなりのダメージを受けている様だ。ファイトは不可能ではないか?』 メイリン『あっ、レッドフレームのコクピットハッチが開きました!』 エド「ロウ? どうした」 ロウ「いや~、負けた負けた! 流石は切り裂きエドだぜ!」 エド「おう? 降参するってか?」 ロウ「ここまでやられちゃそれも仕方ないだろ? 俺はメカの専門家、ジャンク屋だぜ? こいつが戦えるかどうかなんて、この俺が一番よく分かってんだからさ」 エド「そうか……いや、お前もナイスファイトだったぜ! 俺もマイダスメッサーの作戦を思いつかなきゃ負けてたな」 ロウ「へへへ……プロのパイロットとここまで張り合えたんだから、俺も大したもんだろ?」 エド「レッドフレーム、立てるか? 手を貸すぜ」 メイリン『倒れているレッドフレームに、ソードカラミティが手を差し伸べます! 赤いMS同士、ファイトで芽生えた友情という事でしょうか! 素晴らしいワンシーンです!』 コートニー『ああ。ファイター同士、拳で語り合った後は何もかも丸く収まる。 これがガンダムファイトの醍醐味だ』 メイリン『それでは、ロウ選手のギブアップ宣言により、地球代表は2回戦進出を――』 ガキィッ!!(ソードカラミティの足元に何かが突き刺さる) エド「なっ?」 ロウ「何だ?!」 メイリン『えっ?! ソ、ソードカラミティの足元に、三つ又の銛の様なものが突き刺さりました!』 ロウ「誰だ? 誰の攻撃だ?! エド!」 エド「……ヤバいな……あいつ、もう嗅ぎ付けて来やがった!」 コートニー『青龍のゲートの方向だ! 何かがいる!』 メイリン『あれって……?!』 ロウ「青いMS……? 水中用か?」 エド「やはり来たか……ジェーン」 442 :絶対防御! ゲルズゲーガンダム迎撃作戦 [sage] :2006/01/18(水) 01 02 19 ID ??? ジェーン「エド! やっと見つけたよ!」 エド「一番マズいタイミングに一番マズい奴が来ちまったぜ……」 メイリン『あの青い機体は……? エド選手を知っている様ですが』 コートニー『連合の水中用MS、フォビドゥンブルーだ。あの鯨のマークを見ると、どうやら パイロットは“白鯨”ジェーン・ヒューストンの様だな……』 メイリン『ジェーン・ヒューストン?! 連合のエースパイロットが、何でここに……?』 ジェーン「さあ、説明してもらおうか?! 何故私を差し置いて、そんなロリを取った!」 コニール「え、私の事?」 ジェーン「二人で南米で暮らそうって……軍人を辞めて故郷で一緒になろうって言ったのに! エド、あんたがロリコンだったなんてさ!」 エド「話せば長い! 分かってくれ!」 ジェーン「分からないね! 何故私を裏切った! この浮気者ぉぉぉぉぉぉ!!」(エドに襲い掛かる) エド「うわっ! だからこれには深い訳がだな……」 ジェーン「言い訳なんて聞きたくない! あんたは誰にも討たせはしない……私があんたを討つ!」 エド「クソッ、何でこうなっちまう! ええい、コニール、後は任せた!」 コニール「ええっ?! エドはどうするんだよ!」 エド「俺は逃げる! あいつ、俺の惚れた女だけあって怒らせると怖いからな!」 ジェーン「逃げられやしないよ!」(魚雷発射) エド「どわぁっ!! は、早く会場から脱出を……」 ???「そうはいかんさ、エド」(突如四方八方からビーム攻撃) エド「うわぁっ! ……ガンバレル? 狂犬のおっさんか!」 モーガン「流石にジェーンに頼まれてはNOとも言えなくてな。大人しく捕まった方が身の為だぞ」 エド「クソッ、狂犬のおっさんまで抱きこんでやがったのか……ってうおぉっ!」(脇からもビーム攻撃) レナ「あの子を泣かせたからには承知しないわ。観念なさい、エド」 エド「バスターダガー! レナ教官かよ!」 ジェーン「さあエド! 年貢の納め時だよ!」 エド「クッ……ククク、なら仕方ねえか……こうなりゃ、反逆だぁッ!!」 メイリン『エド選手、激しく自業自得ながらもフォビドゥンブルーと105ダガーとバスターダガーに 果敢に向かって行きましたぁ――――――ッ!!!』 ――その後、地球代表エドワード・ハレルソンは3人がかりでボコボコにされ、医務室送りになりました………。 地球代表、二回戦進出! 次回、第四試合 ミネルバ代表vsプラント代表に波乱が?! http //anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1134955306/435-442 <中編 >第三試合 物言い
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…痛い 背中の火傷の痕が痛む まるで、何かを訴えるように その痛みを無視して、辰也はハンニバルを睨みつけた 最後に残った、復讐相手 この世でもっとも憎い相手 この男を、殺せば 自分達の復讐は、終わるのだ 「こちらに戻ってくる気になったかね。H-No.96」 「…黙れ」 短く答え…ナイフを持ち、身体能力を限界ギリギリまで引き出す 次の瞬間、辰也はハンニバルの背後に回りこんでいた 飛び散る血飛沫 辰也のナイフがハンニバルの喉元を引き裂き、真新しい血の池を作っていく 「それは…俺の名前じゃねぇ!」 通常ならば、致命傷となる一撃 しかし 「ふむ……動きのきれが悪いな。体力を消耗しているせいか」 「-----っ!」 ぱっくりと切り裂かれた喉で、しかし、平然とそういうハンニバル その傷も、見る見るうちに再生していってしまう お返しとばかりに振られた剣の一撃を、辰也はギリギリのところで避けた ぱさり、髪が数本、切っ先をかすって宙を舞う やはり、簡単には死んでくれない相手だ …だが 死なないのならば、死ぬまで殺すまで ハンニバルの剣閃をぎりぎりのところで避け、ナイフで受け流しながら、辰也はハンニバルに接近していく そして、二度、三度 何度も何度も、切り付ける 辰也を研究材料として確保する為だろう、ハンニバルの攻撃は、あくまでも辰也の動きを止めるための、足や腕を狙った攻撃 それに対し、辰也の攻撃は…全てが、急所狙い、一撃必殺 通常の人間ならば、その一撃で命を落とすような攻撃 それを、ためらい無く、何度も何度も、ハンニバルに放つ そして、ハンニバルは…その攻撃を、避けようともしない まるで、「無駄な足掻きをするな」とでも言うように…自分の不死性を、アピールするかのように 何度も切り付けられ、血を流しながら、それを即座に再生していく 「…やはり、スピードが遅い。動きのキレが悪い。そんな状態で、私を殺せるとでも思っているのかね?」 「……あぁ、殺してやるよっ!!」 呆れているようなハンニバルの言葉 だが、辰也は引かない 引く訳にはいかない ……こいつは、ここで、俺が殺す!!! 「ふむ。頭に血が上りやすい事がお前の欠点だな。H-No.96」 「それは、俺の名前じゃねぇっ!!」 眼帯に護られていない目に、ナイフを突き刺す 脳にまで達しようというそのダメージすら、ハンニバルはものともしない 即座に振るわれた剣が、辰也の鼻先をかする 「名前、か……広瀬 辰也、だったか?H-No.360が、お前に与えた名前だったな」 …ハンニバルの、攻撃が どんどん、スピードを増していく 辰也の体力が削られていっている点を考えても…それでも、早すぎる だが、そうだとしても、辰也もそのスピードに反応する 反応できるだけの動体視力が、身体能力が……かつて投与された薬の影響で、辰也には身についているのだ 「お前は、その名前があの男の…H-No.360が、人間であった頃の名前だと、知っているのか?」 まるで、暴風のように振るわれる剣閃 床が、壁が、天井が 剣だけではなく、振るわれる衝撃波によって削られていく 「それくらい……わかってるよ!!」 暴風のような刃の嵐を、紙一重で避け続ける しかし…辰也の体には、少しずつ、小さな傷が増え始める ハンニバルの攻撃を避ける為、動き続けている辰也 それに対し…辰也の攻撃を避けようともしないハンニバルは、その場から一歩も動いていない ただでさえ、H-No.2との戦いで消耗していた体力が、さらに削り取られていって それが、辰也の動きをどんどんと鈍らせていく それでも、ハンニバルを鋭く睨みつけ、辰也はこの戦いを、一歩も退こうとはしない なんとしてでも、ハンニバルをここで殺す その考えに……ハンニバルへの憎悪と殺意に、とらわれてしまっている 「だが……今の俺には、その名前しか、ねぇ。てめぇらに名前を奪われた俺には……この名前しかないんだよっ!!」 辰也のナイフが、ハンニバルの心臓に突き刺さった 深く突き刺さったそれは、簡単には引き抜く事ができず…辰也は新たなナイフを取り出し、ハンニバルから距離をとった …そうだ、いっそ、突き刺したままでいいのかもしれない 相手がそのままでいるとは思えないが、少なくとも、ナイフを抜こうとする動きの分、隙ができる 今度は、また目を狙おう 今度は、眼帯の下の目を あの、ハンニバルが言うところの「最強の目」を封じれば、こちらも有利になる 「…名前を?我らは、お前から名前を奪ったつもりなどないのだがね」 「……俺だって……人間から、生まれたんだ。両親がいたんだ……そいつらが、俺につけた名前が、あるはずなんだよっ!!」 恐らくは、死んでいるであろう自分の両親 だが、それが生きていたならば そうすれば、「組織」などに回収される事もなく……普通の生活を、送れていたはずだった 両親が…恐らくは、都市伝説絡みの事件で、命を落とした それが原因で、自分は「組織」に引き取られたのだろう だが、それさえなければ、普通に名前をもって、普通に、ごく普通の生活を送れていたはず……!! そんな想いを抱えながら、辰也はハンニバルに接近していく ハンニバルの眼帯を、その「最強の目」にくくりつけようと… 「…いいや、お前の名前は、H-No.96だ」 ----まだ、言うかっ!! 怒りが、辰也に力を与える 疲労によって落ちていたスピードが、戻ってくる 限界の、ギリギリのスピード それによって、ハンニバルの目の前まで、一瞬で接近した 握られたナイフが、突き出され……… 「何故なら、その名前は、父親である私が、お前につけた名前なのだから」 「-------え?」 思考が その言葉の意味を理解する事を…………拒んだ 理解を放棄した思考が…辰也に、致命的な隙を作り出してしまって ----っざく、と ハンニバルの剣が……辰也の体を、貫いた to be … ? 前ページ次ページ連載 - 狂科学者と復讐者
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ドン、と。ティファが出て行った直後に何かが叩きつけられるような音が鳴った。 導師の顔が青ざめる。誰かがいる。ティファ以外の誰か。 デッシュだろうか。ハーゴンは動ける身じゃない。ジタンかもしれない。 でも一番可能性が高いのはエリアを害したあの男で、その次は、 ドン!! ドアが弾けた。のっぺりとした機械の塊がこちらをのぞいている。 「あ、あ…」 そんな、導師はうめいた。こんな最悪の状況で来なくてもいいのに。利用するどころか、エリアのことで動転して逆に追い込まれてしまった。 どうする、ちらりと背後のエリアを見る。答えは、決まっていた。 「くそ、くるならこいっ!」 天罰の杖を構える。お世辞にも戦闘力があるとは言えない自分だが、エリアを見捨てるわけにはいかなかった。 あの時、あの洞窟で。自分たちをかばってこうして冷たくなっていく彼女を、ただ見ていることしかできなかった。 それをまた繰り返すのは、ごめんだった。 天罰の杖を翳し、エアロを唱える。杖から生まれた旋風がキラーマシンに吹き付ける。 やはり、キラーマシンに効いた様子はない。ボウガンが内蔵された腕を上げると、導師に照準をあわせようとする。 「この、このぉっ!」 導師は杖を魔力を送り込んだ。正直、度重なる魔法の連発で魔力は底をつきかけている。杖を握った手が果てしなく重い。 だが、諦めるわけにはいかなかった。 風を巻き起こす一方で、導師は自分の切り札の準備をする。 ゴォォォォ!! 風が更に威力を増す。 生まれた余波が、ただでさえ荒れていた室内を更に滅茶苦茶にしていく。 キラーマシンもさすがにその勢いに飲まれ、身動きが取れなくなっていた。 そして――――魔法は完成した。 「ホーリーーーッ!!!」 天罰の杖が一際強く輝き、光の奔流がキラーマシンを飲み込んだ。 「はあ、はあ…」 導師は天罰の杖から手を離すと、膝を付いた。 完璧に魔力を使い果たしてしまったようだ、思考が遠くなり、まぶたが重くなる。 だが、まだ気を失うわけにはいかなかった。キラーマシンを倒した事を確認するまでは―――― 〔各部損傷チェック。70%超過。任務の続行は可能〕 そんな。どうしようもない絶望の中で、導師は意識を手放した。 キラーマシンはボロボロになった腕を振るい、床に倒れた導師に振り下ろそうとする。 …だが、導師の命運はまだ尽きていなかった。 ガキン!と甲高い音が鳴り、劣化した金属の腕が落ちる。 振り向いたところに、顔面に剣が突き刺さった。 「邪悪に操られた機械人形。悪いが、壊れてもらおう」 各部から火花が飛び散る。 スライムナイトのピエールが珊瑚の剣を引き抜くと、キラーマシンは崩れて壊れたのだった。 ピエールは珊瑚の剣を収めると床に横たわる導師を見た。 エビルマージを一蹴した後。 ピエールはフライヤの遺体を丁重に葬り(ちなみにフライヤのエストックは形見代わりに回収した)、神殿の中に入っていた。 すぐにでもとんぬら、クーパー、アニーを探しに行きたかったが、日を暮れてから、外の気温はみるみるうちに下がっている。 ただ出歩くだけでも命の危険があった。 それで、一晩休める場所を探していたのである。 「命に別状はないようだが。あちらのお嬢さんは…」 傍目からでも良くわかる。すでに生気がまったくなかった。 ただでさえ魔法の効きは悪くなっている。もう、手の施しようはないだろう。 「聞こえるか。最後に言いたいことがあるのなら、私が聞こう」 ピエールはエリアに近寄ると、口元に顔を寄せる。 エリアはゆっくりと瞼を開けた。 その瞳は、もう焦点があっていない。 「私は…違う…」 「違う?何が」 「そんなつもり…なかった…そう…伝えなくちゃ…でも…逃げちゃ…って」 つぅ、と涙が伝う。 「死ぬこと…怖れていない…はずなのに…恐くなって…生き、たい…と…願って」 はぁ、エリアはと息を漏らす。最後の時はもう近い。 「それを、誰に伝えればいい?」 「風の戦士に……あの子に、クーパーに、ごめんな、さい…と――――」 「!!…クーパー様だと!?どこにおられる、ごめんなさいとはどういう意味だ!?」 ピエールはエリアの肩を揺さぶる。 だが答えが返ることはなく、彼女の表情は悲しみに満たされたまま、変わることはなくなった。 永久に…… 【ピエール 所持品:珊瑚の剣 エストック 第一行動方針:とんぬら・クーパー・アニーを探し、守り抜く 最終行動方針:ゲームを脱出し、諸悪の根源を断つ】 【現在位置:神殿一階医務室】 【導師(MP0、気絶) 所持品:天罰の杖 首輪 第一行動方針:ハーゴンの補佐、看病 最終行動方針:不明】 【現在位置:神殿一階医務室】 【エリア 死亡】 【残り 45人】 ←PREV INDEX NEXT→ ←PREV エリア NEXT→死亡 ←PREV 導師 NEXT→ ←PREV ピエール NEXT→
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じょうきとうのないとめありぃ【登録タグ TaKU.K し 曲 鏡音リン】 作詞:TaKU.K 作曲:TaKU.K 編曲:TaKU.K 唄:鏡音リン 曲紹介 一幕蒸気の音に夢を視て、彼女は結末を繰り返すそれは、メアリー・トレスの物語 「蒸気都市物語」二作目。 絵:薬屋 歌詞 朝の靄(もや)が蒸気の世界に立ち込め、 都市(まち)の隅まで溶けて、染めて 窓の隙間、気怠き朝日が不躾(ぶしつけ)に滑り込む 歯車、軋む音が響く 贅(ぜい)を凝らした鐘の音に揺れる 閉じた一室 乱るシーツ 長い髪から汗、滴(したた)る 深い眠り、夢の底で澱(よど)む景色 暗い帳(とばり)、開く先の世界 燃えて、堕ちていく飛行船 崩れ、果てていく時計の塔 毀(こぼ)れていく猛毒の城 眼が消えた人 その頂(いただき)で狂気と笑う女が一人で佇む 顔が暈(ぼ)やけ、曖昧(あいまい)になり、そこで目覚める 「怖くてひどい夢を見たのに、わたしは安心したの」 長躯(ちょうく)の鉄塔は際限なく跋扈(ばっこ)して、 臓腑(ぞうふ)の配管は悍(おぞま)しく絡まって、 小区の童(わっぱ)ら、詰め込まれて売買売 通例の儀礼さ 都市(まち)を見下ろす彼女 その眼(まなこ)、細めど夥多(かた)しき民は見えない 帳下ろして、寝巻きを着て、微睡(まどろみ)と見えていた 繰り返し何度も同じ悪夢の中、立ち尽くす 彼女が住む塔も鎔けていく 川に雪崩(なだ)れていく 相も変わらず女は笑う その声が脳裏に深く 突き刺さって、炭化していく 「貴女(あなた)はどなた?」 舞い踊る火の粉達 鉄塔の一太刀(ひとたち) 壊れていく人の価値 蒸気機関の虐殺 暴落の経緯(いきさつ) 紙切れへと変わる札 全てが色を失くす 全てが灰と化す 呪われたように 女は見知ったあの市長(ひと)で 彼女はそれに戸惑った その事実に、そして何より寂しそうな表情(かお)に 「ねぇ、貴女はどうして笑うの?貴女は何故泣いてるの?」 手を差し伸べ、光に呑まれて、 そこで目覚める 扉を開け、駆け出す彼女 流れる汗も気にしないで その刹那に火は放たれた いつもの夢のようだった コメント 名前 コメント
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このページはこちらに移転しました アイザックは消えていく 作詞/COOL METABOLIC どうかしてるよ その細い指先で 何を思って そそのかす どうかしてるよ その甘い口づけで 何を思って 脅かす 見渡す限りの雪原だったね 寒い季節だったから 人肌以上にぬくもりがあるものならば 何だって良かった アイザックは振り返らずに 冬の終わりとともに 雪解けの道を歩き出す アイザックは乾いた声で 「楽しかったよ」と 心にもない事を言って 消えていく どうかしてたよ あの蒼い双眸に 何を求めて 近付いた どうかしてたね 白く甘い吐息は 跡形も無く 消え去った 知らないどこかの風の香りの 染み付いたコートの中 その中に包み込まれる為なら 何だって良かった アイザックは振り返らずに 冬の終わりとともに 雪解けの道を歩き出す アイザックはふと立ち止まり 何も言わずに 違う風を待って 消えていく
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屋根板に埋もれながら、コルベールは回想していた。 何故、今自分がこうなっているのかを。 「ばいく」の解析の途中だったかな…… 確か「がそりん」という油の入っている樽を覗いて、 次に「えんじん」と呼ばれた動力部を見てみようと決めた直前までは覚えている。 ……それからは、……そうだそうだ。 突然、あの「ばいく」が『ばとるもーど』と声をあげたかと思うと人の姿に形を変え、 馬小屋の天井を突き破っていって飛んでいったのだった。 ああ、私はその時落ちてきた破片によって身動きのとれないこの状態になったのだったな。 しかし有意義な時間だった。 私の研究は決して間違っていないという事がわかったのだ。 あの「がそりん」は「竜の血」と同じように気化させて用いる物だろう。 彼……タクミくんの住む所ではそれと魔法とは違った動力を使い、 恐らく誰もがあの乗り物で道を行き来することができるのだ。 ああ、私の進もうとするその先はすでに「実用化」という道が拓かれているのだ! タクミくん……例え君が何者であろうと私は君の味方だ。 君は私の研究に大きな道しるべを与えてくれたのだか……ンガッ! 遅れて落ちてきた屋根板が脳天を直撃し、コルベールの意識は途切れた。 使い魔の夢 「空を飛ぶゴーレムだって!?」 「しかも何だ、あの鉄砲は!? 滅茶苦茶だ!? 」 「ギーシュのワルキューレに攻撃したということは、あの平民の味方なのか!? 」 空を飛び、銃を連発して放つゴーレム。観客達はそれに釘付けだった。 ルイズは呆気に取られていた。 ギーシュは大きく口をパクパク開けるだけだった。 そんな面々の中で一人、巧は毒づいた。 遅いんだよ、バカ。もう少しでやられるところだったぞ。 多くの人間達が注目しているのも気にもせず、 オートバジンはフォンブラスターの放られた所に降り立ち、これを回収した。 よく見ると右手に併せて何かを持っている。 そのままある程度こちらの方に寄って来たかと思うと、 フォンブラスターとその何かを巧に向かって投げ渡した。 「うぉっと」 巧は危うげに受け取った。 そして、渡されたものを見て絶句した。 ファイズドライバー。 形式番号SB-555B。ファイズスーツを形成するベルト型変身ツール。 ファイズフォンと、ファイズドライバー。 この二つが揃った時のみ、ファイズへの変身は可能となる。 ……何渡してんだよ、お前は。 しかし、マニュアルを熟読した巧には分かっていた。 ファイズスーツはスマートブレインの人工衛星、イーグルサットから転送される事を。 異世界であるハルケギニアには当然そんなものがある筈がない。 ここではもうファイズに変身する事は出来ない。 お前がやれ、お前が。 オートバジンを睨みつける。 それでもオートバジンはただ動こうとせず巧を見つめるだけだった。 視線を交え、根負けした巧は溜息をついた。 チッ、わかったよ、自分の尻は自分で拭けってか。 『Vehlcle Mode』 胸のボタンを押し、オートバジンを元のバイクに戻す。 「バカ、なんてことしてるのよ! 」 ルイズが叫んだ。 「そいつに代わってもらえば良かったじゃない! あんたじゃ、あんたじゃ勝ち目なんて……! 」 もう周りの目なんて気に止めず、涙を流し続けていているだけだった。 「ルイズの言う通りさ、そちらのゴーレム君が相手でも良かったんだよ。僕は」 未だ健在の六体のワルキューレを従えて余裕を取り戻したギーシュが言った。 相変わらずのヤな気障っぷりだ、俺だけなら十分勝てるときたか。ま、実際そうだったけどな。 手の中のファイズギア一式を見つめる。 こうありえない事が続けざまに来てるんだ、もう一つ位何か起こってもいい筈だ。 ファイズドライバーを腰に装着する。 ギーシュに誤解のないよう言っておく。 「違うな。こいつはただ、忘れ物を届けに来てくれただけだ」 スタートアップコード、555をファイズフォンに入力、 聞き慣れた電子音声のアナウンス。 『Standing By』 そうだな、舐められっぱなし、やられっぱなしってのはやっぱ気に食わない。 右手に持ったファイズフォンを天高く揚げ、 「変身!」 声を張り上げて叫ぶ。ファイズフォンをファイズドライバーにセット、 そして、人工衛星のないこの異世界では聞くことの出来ない筈の電子音声が響いた! 『Complete 』 ファイズドライバーが赤いフォトンストリームを形成し、ヴェストリ広場は赤い光で覆われた。 その中から現われたのは…… 「タクミ……」 その体を成型するのはダイヤモンドに限りなく近い硬度を持つソル・メタニウム。 その体を流れる赤いラインは人間の数十倍の力を引き出すフォトンブラッド。 異世界ハルケギニアはトリステインの地に、 闇を切り裂く赤い閃光、ファイズが降臨した。 「き、貴様……、行け、ワルキューレ! 」 ギーシュが驚きながらも薔薇を振り、ワルキューレを突撃させる。 「そういやお前等には散々いじめられたっけなぁ、今度はこっちの番だ! 」 ファイズは手首を振り、ワルキューレを迎え撃つ。 一体の剣を持ったワルキューレが襲い掛かる。 難なく斬撃をよけこちらの左を当てることで、粉々に打ち砕いた。 「ワルキューレが一撃で!? 」 慌てふためくギーシュは一体を護衛に残し、 続けて四体の剣、長槍を持ったワルキューレをファイズに向かわせる。 四体がかりでの攻撃をファイズは跳躍してかわし、バイク形態のオートバジンの所に降り立つ。 『Ready』 左ハンドルにミッションメモリーをセットし、 エナジーハンドルブレード、ファイズエッジを取り出した。 何故か頭にこういった考えが浮かんでいた。 得物を持った方が楽に片をつけられる。当たっていたのかもしれない。 実際、ハンドルを掴んだ途端に、 あのワルキューレ達の動きがスローのように鈍く見えるのだ。 もうこいつ等は俺の敵じゃない。 頭の中の考えが体の運動神経にも伝わったのか、 迫ってくる四体のワルキューレを一瞬の内に寸断することができた。 「な、な、何だ、何がどうなっているんだ!? 」 泣き顔で残された一体のワルキューレにしがみ付くギーシュ。 最早、決闘開始の時の余裕は微塵もない。 まだ一体残ってたのか、面倒くせぇ。 さっさと終わらせるか。 ファイズはファイズエッジを放り投げ、 右足にトーチライト型ポインティングマーカーデバイス ファイズポインターをセットする。 腕時計型コントロールデバイス、ファイズアクセルから アクセルメモリーをファイズドライバーにセット。 『Complete』 胸のフルメタルラングが展開し、 黄色の目が赤色に、赤のフォトンストリ―ムが危険領域の銀色に変わる。 再び周りから驚きの声が揚がるか否やの瞬間、 ファイズはファイズアクセルのスタータースイッチを押した。 『Start Up』 時が止められたかのごとく、ファイズ以外の全ての者が静止する。 ファイズ・アクセルフォーム。 十秒間の間だけ、通常の千倍の速さで動く事ができる超加速形態。 ギーシュの元に駆け出し、軽くワルキューレを蹴って引き離すと 天高く飛び上がり――――――、 ワルキューレを花弁の様に囲むのは、六つある赤色の円錐状の光。 一瞬の時間差から、次々とワルキューレに突き刺さっていく。 『3、2、1、……』 ファイズ・アクセルフォーム必殺のクリムゾンスマッシュ。 その全てがワルキューレに抵抗する間も与えずに炸裂する。 『Time out』 十秒の時が流れ、通常の時間が流れ出す。 その場にいた全ての者が最初に目にしたものは 幾重もの赤い円錐の光が突き刺さって崩れ落ちるワルキューレの姿だった。 勝敗は決した。 『Reformation』 通常のファイズの姿に戻った後、ギーシュに目を向ける。 「ひ、ひぃぃぃぃ! 」 何時の間にか最後のワルキューレが自分の手から離れ、気がつけばやられていた。 この恐怖はどれだけ堪えたのだろうか。 無様に尻餅を付き、股間から尿が漏れていた。 そんな様のギーシュに、ファイズが近づき確認の言葉をかける。 「続けるか? 」 ギーシュは首を振り鼻水交じりの涙声で返した。 「ま、参った」 一瞬ギーシュを睨んだ後、ファイズフォンのリセットボタンをプッシュし、 巧はファイズの変身を解除した。 ホッと一息をつく。 あー、メッチャ疲れた。 けど、これでもうこいつはシエスタに突っかかったりとかしないだろう。 そうだ、シエスタと言えば……、食堂に戻るべく足を向けた。 冷ましたスープ飲むの忘れてた。 さっぱり訳がわからないわ。 とにかくギーシュが敗北し、平民が勝利したいう事だけは飲み込めた 他の観客たちが騒ぎ立てている最中、ルイズだけは未だパニックの中にあった。 あの「ばいく」がゴーレムになってタクミを助けて、 ゴーレムが拾った銃と持っていたベルトをタクミに渡して、 タクミはそのベルトと銃を使って「へんしん」って全身に鎧を纏って、 その鎧を付けたらワルキューレなんてみんなやっつけちゃって、 ギーシュに「参った」って言わせたらどっかに行っちゃって…… その当のギーシュがルイズの元にやってきて、 泣きベソをかいているまま、ルイズに問い掛けた。 「ル、ルイズ、か、彼は一体何者なんだ!? 僕のワルキューレがあ、あんなにあっさり……」 「そんなの、こっちが聞きたいわよ! 」 あ。 そうだ、聞かないといけないじゃない。あいつ、何者なのよ!? あの「ばいく」は何、「へんしん」って何? あの鎧は何? 最後のあれは何? 何が自分は只の洗濯屋でアルバイトをやっていただけ、よ! ご、ご主人様に嘘をついて騙す使い魔なんて! 泣いたり怒ったりとにかく忙しいルイズは巧の後を追いかけた。 ルイズが一人巧を追った後も、ヴェストリ広場は覚めない興奮で湧き上がっていた。 (ふぅん、『ヘンシン』ね……) その場にいたミス・ロングビルが普段することのない 歪んだ笑みを浮かべていることに気付くこともない位に。
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じょうほう なまえ でっていう ねんれい 十代(人間でいう) せいかく ロクデナシ(通常時) せいそくち 機械班一人ぼっち部隊(部隊だが一人) そうび うぉーくまん(8GB) 効果 スルー+20,カンセン+60 せつめい 種族「ヒト」の一種(人間とは少し違うらしい)。 『安定』を知らない。一言で済ますならばこの程度である。 不真面目なことならいろんな事ができ、特に睡眠は本人曰く絶対的な自信があるという。 ありとあらゆる面で不安定(特に性格と日常生活)。 さいのう 弾幕避け (ただし自慢できるほどではない) 弾幕制作 (ただし自m(ry ) 睡眠 (椅子があればとりあえず眠る、机があればなおよし) カンセン スルー ナントカナルサー アキラメター うぉーくまん でっていうが行列に並んでも眠らないように作られた最終兵器。 しかしでっていう自身が曲を入れたためマニアックになっている(マリオとか東方とか東方とか)。 一応事態を重く見た者が鋼の錬金術師の曲などを入れたのだが、でっていうはほとんど聞いていない。 さらに状況は悪化するばかりである。 7/16 うぉーくまんを装備していてもでっていうが眠る不具合を修正中。 でっていうのつぶやき 用事があるときは起こしてください。 きんきょう まぁ、ないな。 さいしんのこうしん 2011年7月30日 ちゅうい せつめいは(でっていうの性格的に)開発中の為実際の人物と異なる場合があります。 その都度更新していきますが…どうでしょう(^_^; ブログの更新頑張ってください -- 黒KI NG (2011-05-09 17 40 20) 名前 コメント
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戻る 「本当に少ないな」 琴菜が不審気に首をかしげた。 神殿の前にいる見張りの魔物兵は僅かに六体のみ。 その後ろには力任せに破ったのであろうたくさんの瓦礫と、神殿の中へと続く破られた入り口がぽっかりと黒い穴をあけていた。神殿の中の様子はさすがに伺えない。 「中に数がいるかもしれない。注意だけは怠るな」 ルギネスの言葉に全員が頷いた。 息を潜め、気付かれずに近付けるギリギリの岩の陰からそっと様子を伺う。 「中と連絡をとってる様子は今のところないな……」 ルギネスの言うとおり油断しているのか魔物兵達は雑談に興じているようだ。 「なんか聞き取れる?」 岩の裏側で琴菜と共に剣を抜いたカサンドラがルギネスに問い掛ける。 しばらく聞き耳をたてた後、ルギネスが首を振った。 「さすがに遠すぎる。人間と発音も違うし明確には無理だ」 「そっか。どうせ口の動きでもわかんないだろうしなぁ……情報はしゃーないか。で、レイは狙えそう?」 カサンドラが視線を岩の陰ぎりぎりへとむける。 そこには長弓を携え魔物兵達を無表情に見据える澪の姿があった。 目を細めて的との距離を測ると、事も無げに頷いた。 「ここから撃つとなると体勢に無理がでそうだが距離は問題ない……的が動かなければ」 目を細め、少し首を傾げる。 口の中で小さく言霊を紡ぎながら矢を番える。 キリキリと弓がたわんでいく。 清々しい弓弦の音と共に不可視の力を纏った矢が放たれた。 鳴弦に気付いた兵士達が醜悪な顔をこちらに向ける。 その屈強な胸を覆う胸当ての隙間を縫うように放たれた矢が突き刺さった。 次の瞬間、無敗を誇っていたはずの魔物兵が悲鳴をあげて燃え上がる。 鎧と擦れて勢いの弱まった矢は、その分厚い皮膚を貫けなかった。 それでも浅く突き刺さった矢尻から躍り出る火蛇が身の内を焼く。 思いもよらない攻撃に見張りの兵士達が色めき立つ。 その混乱を見て取ったルギネスとカサンドラが岩影から飛び出していく。 剣を抜き後を追うように走りだす琴菜の視界の端で、奇襲の口火を切ったはずの澪が再び矢を番えるのを見えた。 浮足立っていた魔物兵に二人は確実に致命傷を与えていく。 首筋や目、腹部の鎧で覆われていない箇所を狙う。 薙ぎ払ったルギネスの細剣が頑丈な鎧に阻まれて折れる。 咄嗟に有利を感じ取り哄笑する魔物兵の口に折れて半分ほどになった剣をそのまま突き立てて飛びのく。 「お前っまたやったなっ」 背後でカサンドラが悲鳴をあげたが軽く無視して予備に差していた短めの細剣を抜く。 琴菜が魔物兵が手にした警笛をたたき落とし、間髪いれずカサンドラが腹部に剣撃を加える。 澪の奇襲のおかげで有利に思えた戦況は魔物兵が態勢を整えたためか徐々に悪くなっていく。 カサンドラがなかなか倒れない魔物兵達に焦りと苛立ちを覚え始めた時、風を切る鋭い音が側を掠めていった。 足元に突き立てられた矢。 何事かと目を瞠るうちに、突き刺さった地面からわずかずつ水が溢れていく。 さらに風を切る音が二回。 驚愕に固まっているカサンドラの側に琴菜が駆け寄る。 「早くっ」 春日を引きずるようにして駆け抜ける澪を追って神殿へ走る。 なぜか硬直しているカサンドラの腕を掴んで琴菜もあとを追った。 一番神殿の側にいたルギネスを抜いて澪は階段を駆け登る。 いつの間にか姿を表していたジルコンが魔物兵達の足を地面に縫いとめた。 次の瞬間、派手な音とともに突き立てられた矢の先端から大量の水が吹き上がる。 驚愕の唸りをあげる兵士達を尻目に五人は神殿の入口へと階段を駆け上がった。 「レイ、前触れ無しにあぁいうの、やめない?」 「…………」 静かに怒りを発しているカサンドラの足元で澪は、乱れた呼吸を何とか戻そうとしていた。 「澪、大丈夫か?」 「れいちゃん、お水飲む?」 けろりとした琴菜と先程まで肩で息をしていた春日が俯いた顔を覗き込む。 「……だめだねー、反応無し」 「こんな側にいるのに?」 「存在自体気付いてないかも。さっき外で色々やったけど反応なかったし」 神殿を入ってすぐに広い空間があった。 外観は灰色がかった白だったその建物の中は、壁や床、等間隔に並ぶ柱や高い天井までくすんだ青の石造りだった。 壁際にそって浅い溝が掘られ、柱と同じ間隔で目線の高さに流れる水のような曲線を描く彫刻の飾りがついている。 柱の根本や中程、天井との境目も同じような彫刻で飾られているが、すべてが色あせて綺麗な形は残っているのに廃墟のような雰囲気を漂わせていた。 広間の一番奥、祭壇と思われる大きな岩が動かされ、隠されていたのだろう地下への階段が口を開けていた。 ジルコンとルギネスがその階段へ歩み寄る。 聞き耳をたてていたルギネスが眉をひそめた。 「奥にも、いるな」 「サフったらモテモテだねー」 おどけた調子でジルコンが苦笑した。 音をたてないように静かに階段を降りる。 階段の傾斜は急でもちろん手すりなど無い。 仕方なく壁に手をつき、一段降りるだけでもかなり神経が磨り減っていった。 視界がくすんだ青で埋め尽くされる。底は未だ見えず、青い闇が広がり、静寂がたゆたう。確かに階段を下りているはずなのに、水の中を湖底へと潜っていくような錯覚を感じた。 「この神殿、地下にこんな場所があったとはなぁ」 カサンドラが小声でぼやくと、ルギネスも頷いた。底へと近づくにつれ、壁の色がくすんだまま濃度を増していく。 小さく炊いた光が揺らめく幻想的な光景に、そんな場合では無いと解りながらも琴菜と澪は思わず溜息をついた。春日に至っては目を奪われ、たまに段から落ちそうになっている。 そんな三人を見て、何時の間にか姿を消したジルコンが気配だけで微笑んだ。 「あ」 ようやく階段の終わりが見えた。直ぐに小さな部屋へと空間は続いている。 部屋には幾重にも飾り彫りされた重厚な石の扉がついており、半開きになっているそれから続く空間からたいまつかなにかの光が漏れている。 細心の注意を払って扉に近づくが、あまり中の様子は伺えず、音もあまり聞こえない。 念のため扉を開けたところから死角になる位置に固まり、どうすべきか相談を始めようとしたその時。 「クソッ!」 扉の中から忌々しげな男の怒鳴り声が聞こえた。 続いてキィンと何かを弾く様な音が響く。 「何故解除できん!この役立たず共が!」 周りに当り散らしている男を宥めるような声も微かに聞こえる。 「すみません、私達とは、格が違いすぎて……」 「黙れ!」 「……かなーり、苛立ってるねぇ。どれだけ振られ続けてるやら」 ジルコンがやれやれと首を振った。 「今なら奇襲かけちゃえそうな気もするな……なんか数あんまりいなさそうだし」 琴菜が呆れ顔で呟き、各々が苦笑したり神妙な顔をしながら頷いた。 「しかしもっと数がいると思ったんだが……ここも少数なのは少しおかしい」 ルギネスが顔を顰める。 「俺ら囮に引っかかってましたーだったらやだなぁ」 うげ、とカサンドラも嫌そうな顔をした。 「やだなぁじゃすまないんじゃ」 「あ」 澪がつっこむ声に被さるように、ジルコンが目を見開いた。 「どうした?」 「いや……サフの気配が強すぎて気づかなかったよ。そっかそっかなんでこんなに少数なのかわかった」 納得したようにうんうん頷く。 「どういうことだ?」 「力の弱い精霊の気配がする。しかも複数だ。あのヒステリー起こしてる人、精霊使いじゃないかなぁ?」 「精霊……使い?」 怪訝そうに眉をひそめて琴菜が聞き返す。 「う~ん……水か……地の属性かな?今残ってるの。小さすぎてわかりにくいけど」 眉間にしわをよせてジルコンが言う。 「魔法使うのかーめんどいなそれ」 「だが、魔法さえしのげば……どの属性がいるのか、正確にわからないか?」 「ん~、サフの気配が強すぎてわかりにくいんだよね。でも人数が少ないのも精霊使いだからだろうね」 「だから、精霊使いってなんだ?」 わけもわからないまま進んでいく話に琴菜が無理矢理割り込む。 「……?レイもそうだろう?」 カサンドラはなにがわからないのかといった表情で澪と琴菜を交互に見る。 「……今はそれどころじゃないだろう、どうしのぐ気でいるんだ?」 澪はカサンドラと琴菜の視線を避けてルギネスに尋ねる。 「……使役されてる精霊の属性がわかればレイに対立属性の魔法を援護として頼むんだが……」 「正確にわからないんじゃぁねぇ」 困ったね、と言わんばかりにジルコンが苦笑する。 その背後にあった扉の隙間から淡く光るものが音もなく飛び出した。 「御主人様っ侵入者ですっ」 澄んだ声が石室で響き渡る。慌てたカサンドラがとっさに飛び出してきた小さな光を捕まえるが、既に扉の向こうから数人が駆け寄ってくる足音がした。 「あ~こうなったらしょうがないんじゃねぇ?」 パシッという音を響かせて手から逃げ出した精霊を目で追いながらカサンドラが呟く。 「だったらさっさと入れ。こんな狭い所じゃ剣は振れないだろ」 溜め息をつきながらルギネスが答えた。 じゃぁ、と開けられる寸前だった扉をカサンドラが力一杯引いた。 力を込めて内部から扉を押そうとしていた兵士が二人、つんのめるようにして飛び出してくる。 狙っていたかのようにルギネスの剣が一閃する。 落とされた魔物兵の腕が床につく頃にはカサンドラが室内に飛び込み二人の魔物兵を相手に立ち回り始めていた。 扉から転がり出た兵士らにとどめをさしたルギネスの後について琴菜も室内に飛び込む。 後に続こうとした澪と春日をジルコンが引き留める。 「二人は、奥の祭壇まで走って」 いつになく潜められた声に澪が訝しげな視線を向けるが、春日は大きく頷いた。 奥の祭壇にはこの場にただ一人、人間の姿をした兵士が周りに淡い光をいくつか浮かべて立っている。 「あの光が精霊。地の属性しかいないし、弱いから強力な魔法は無理。でも一応妨害してくると思うから気をつけてね」 それだけ言うとジルコンはまだ疑うような目をしている澪の手を取って走り始めた。 剣戟の間をくぐり抜け、ジルコンと澪、春日の順に石組みの部屋を駆け抜ける。 苦戦しながらも魔物兵を戦闘不能にしたカサンドラとルギネスも後を追う。 駆け寄ってくるジルコンに祭壇の側に立った男が何か言おうとした瞬間、周囲に浮いていた光が唐突に消えた。 「……俺やサフにかき消されるような精霊使うくらいで、いい気になるなよ」 ボソリと呟いたジルコンの言葉を、澪が聞き返す前に祭壇まで辿り着く。 あがった息を整える暇もなく、男が手にした剣を澪が蹴り落とす。 遅れて辿り着いた春日がとっさに手をついたのは、祭壇に飾られていた手の平ほどの大きさの青い石の上だった。 繊細な硝子細工が崩れたような音がした。 呆然と立ちすくむ男や澪達を尻目に、ステンドグラスのような羽根を広げたジルコンは薄く笑みを浮かべた。 「久しぶり。おはよう、サファイア」 祭壇に安置されていた大粒のサファイアを覆うように人影が浮かび始める。 幾重にも細い金細工で飾られた細い足首。 細くしなやかな腰と足首まで覆う幾重もの薄布は、一枚一枚に濃淡の差がある青。 大きく肩の開いたゆったりした青い布地の間からのぞく、白く細い腕にも細い金細工が飾られている。 細い首筋の先に見える耳は先が少し尖っている。耳たぶを飾る金と青い石の耳飾りや、手足の飾りが巻き上がる風で涼やかに鳴る。 舞い上がる髪は、絹糸のように細く艶やかな青。真ん中で分けた前髪の付け根には一際美しく輝くスター・サファイア。 すっきりと通った鼻筋。薄い笑みを浮かべた小さい唇は淡い桜色。 ゆっくりと開かれた長い睫毛の下から見えるのは、宝石よりも強い光を帯びた深淵の蒼。 背中に畳まれていた純白の翼がゆっくりと開かれる。羽毛のような柔らかい質感の翼がその細身の身体を包む。 覚醒を表すように再び翼が勢いよく開かれると神殿のくすんだ青い壁や柱、床、天井にいたるまで元の艶やかさを取り戻す。 隙間無く組み合わされていた石の間から、涸れていた水が流れ出ていた。 ドーム状になった天井を伝って、壁の石積みの隙間から、石畳の間から、柱の飾りから、大地を潤す恵みの水が静かに穏やかにあふれ出す。 壁際に沿って作られた細い水路に小さな流れが出来る。久方ぶりに聞いた水の流れる音の間から、どこか金属質な小さく響き渡る音がする。 涼やかに流れる音と雫が紡ぐ音を遮らないように、小声で澪が呟く。 「……水琴窟だ」 水音のように涼やかな女性の声がした。 進む
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くちゅ…くちゅ…くちゅ… 自分の体から発せられる淫らな水音が静かな部屋に響く。 目を閉じるとその音は余計に耳に響き神経がまた高ぶる。 裸の二人。 甘い吐息が私の頬を撫で、ラブの顔が迫ってくるのがわかる。 「あっラブ!もうイッちゃう!早くキスして!」 いつもの様にラブの指で絶頂に達しようとした寸前、 スッとラブが私の中から指を抜いた。 吐息も去り、キスもお預け…。 んっ…もう意地悪…。 潤んだ目を開けてラブの顔を覗く。 「せつな…今日はいいものがあるんだ。 使ってみてもいい?」 私の視線を避けた気まずそうなラブの表情に嫌な予感。 「えっ…なに…?」 「これ…」 ラブがベッドの下に置いてあった紙袋からゴソゴソ何か取り出した。 これって… 「もっとせつなのエッチな姿が見てみたいんだ…嫌?」 心臓が止まりそうだった。 ど、ど、ど、何処でこんなもの?! 双方に同じものを型どった…本物の肉体の様な… シリコンの……? 作りものだけど…これって… 男の子の…でしょ…? 「…いいわよ」 頭はパニック状態なのに何故か自然と了承の言葉が出た。 …いいわ。ラブが望むのなら何でもしてあげる。 でも―― 体の快感より、ラブの指、ラブの一部が自分の体と繋がる事が何より幸せで心が満たされる。 たかが作り物でも男の子の“ソレ”が私の中に入るのはラブは嫌じゃないの? 単に興味本位なだけ? ……こんなもの入るの……? 「いれるよ…」 ラブ、何だか目が冷たいわ。 頭は更にパニック。怖い。 そんな私にためらう間もなく、 もう入り口にソレはあてがわれズリズリと入ってくる。 「ーーーッッ!!」 涙が出た。 引き裂かれる様な鋭い痛みが奥からズンと突き上がってくる。 恥ずかしいほどこんなに濡らして、 さっきまでラブの指を吸い付く様に欲し貪欲に快楽を生み出していた場所と同じとは思えない。 ーー痛い。 「痛い?大丈夫? 辞める?」 私を気遣う不安そうな声。 怖くて目は開けられないけど、真っ暗闇の中にいつもの優しいラブの声が響き安心して体の力が抜けた。 「んっ…大丈夫よ…続けて…」 「凄く綺麗だよせつな…」 優しく髪を撫でられ、ラブの舌が私の唇を這いながらその中を割って押し込まれてくる。 入ってきたラブの舌を歓迎するように優しく吸う。 ラブ…愛してるわ。 下腹部がまた熱くなり密がじわりと垂れていくのがわかる。 痛みは次第に鈍く変化し奥からじわじわと快感が生まれてきた。 人間の体は不思議。 …本来男性器を受け入れる様に出来てるもの当然か。 そう思うと心に少し虚しさが広がった。 「あぁーっ!!」 その思いを打ち砕くように突然激しい快感の波が襲ってきた。 初めて味わう感覚。 腟の中を次々と熱い快感の波が風船の様に膨みながら突き上がってくる。 ――凄い。 もっと、もっと奥まで欲しい。 「せつな…慣れてきたみたいだね、奥まで挿れるよ」 ラブは右手でソレを膣の深くにネジこんできた。 ちょうど半分の長さまで入ると、中で上下させソレを握り締めた手が私の突起にわざと擦れる様に動かしてくる。 舌で乳首を押し付けながら円を描くように舐められ、 もうひとつの乳首は左手でくりくりと摘まれる。 強烈な全身の快感に腟の奥がまた熱を上げ疼き、密は止めどなく体外へと溢れ、理性が遠退き我を忘れて泣き叫ぶ様に喘ぐ。 「あああーっ!すごいっいいっ!ダメぇ!ダメょ!あぁ!ラブ!ラブっ!!!」 「ねぇ…せつな… せつなの中に入ってるの、男の子のだよ?」 ラブの冷たい声が耳の奥に響き殴られた様に理性が戻された。 「男の子とするのってこんな感じなんだよきっと。 多分もっと気持ちいいのかな…。 もうあたしの指なんかじゃ物足りなくなるんじゃない?」 そう言ってわざと音がよく響く様にドロドロに密の滴った穴に深く出し入れし掻き回す。 「馬鹿…そんなこと!あぁんっ!」 「ホントにエッチな体だね。こんなに濡らして、すっごい締め付けてるのもわかるよ。…ねぇ男の子とエッチしてるとこ想像してみてよ。 誰でもいいよ? ウエスターでもサウラーでも。 あ、大輔とかは? ふふっ。 意外と興奮したりし」 「何でそんな…! 何でそんな酷いこと言うの!?私はラブしか嫌なのに!もう嫌っ!」 体の快感も痛みもスーッと氷の様に冷たく退き、変わりに恥ずかしさと虚しさで胸が締め付けられ勝手に涙が溢れた。 突然ラブの体が私へ崩れ落ちる様に降ってきて激しく抱きしめられた。 首筋にラブの涙が当たる。 「ごめんねっせつなっ!せつな凄くモテるからいつも不安と嫉妬だらけでもう頭がおかしくなりそうなんだ! いつか男の子に抱かれたらやっぱり男の子のほうがいいって、そしたらあたし捨てられるのかなって …ぅ、うぇ~ん」 「馬鹿ねラブ…そんな事!絶対しないわ!」 本当に馬鹿な子。 ホッとして私もまた涙が溢れた。 ラブの体をひき離し涙でグシャグシャになったラブの顔に頬擦りする。 「あたしがしたいのは一生ラブ一人だけよ。もう泣かないで」 「うわ~ん!せつなぁぁ~!」 ぐずり泣きした子供の様な顔に、いつものラブの愛くるしい笑顔がふわっと戻る。 ホントに素直で単純ね。ふふっ大好きよラブ。 「ねぇ…さっきせつなが男の子とエッチしてるの想像して狂いそうなほど嫉妬してるのに物凄く興奮してたんだ。 あたし変かな…?」 質問には答えずラブの下腹部に手を伸ばす。 ぐぢょりといやらしく音を立てた。 「んっ!!」 驚いたラブは真っ赤になって顔を背けた。 「……ねぇラブ、 その…これ、両端の先端が同じ形になってるって事は私に入れたままラブの中にも入るわよね? 最初からそのつもりだったんでしょ?」 「えっ!いやっ!そんなこと…」 モジモジするラブを今度は私がベッドに押し倒し、 私と半分繋がったままのソレを手で支え、反対側の先端をラブの入り口にあてがう。 ぬちゅっと音を立ててラブの中に抵抗なく吸い込まれていく。 「あああん!凄いよせつなっ!!」 残り半分のソレはすっぽりとラブの中に収まり、ラブの秘肉と私の秘肉が真ん中でぶつかった。 ぐぢょり。 指でラブの突起と自分の突起をプクッと剥き出して、 小さな突起同士がピタリと擦り合わさる様に腰を落とし前後させると突起と膣が同時に刺激されビリビリと今まで以上の物凄い快感が体中を走った。 「いやぁぁ!!せつなぁ!これやばいよぉ!」 「ラブ…ねぇ、一人でコレ挿れて遊んでたんでしょ? こんな…っ すぐに気持ち良さそうにして…ん?」 「あんっ ちがぁっ違うよぉっ ああああっ!ダメだよせつな!動かないでぇっ!」 甘い声を出し、顔を手で覆い初々しく恥じらうラブ。 滅多に見せてくれない快感に耐える可愛い姿…。 もっと魅せて。 興奮して余計に腰が止まらない。 「ラブこそ本当は男の子とエッチしてみたかったんじゃない? 厭らしい子ね。 ねぇ…もっと突いて欲しかったら腰を上げなさいよ!」 自分の顔を覆ってたラブの両手が急に上に伸び、私の腰をガッチリ掴んだ。 「もぉ~!せつなのばかぁ!お仕置き!」 ズチュッ!ズチュッ!ズチュッ! ラブは突き上げた腰を激しく上下に振る。 下から深く突き上げられる度に熔けた熱を帯びた快感が突き刺さる。 「やああああぁ!!」 思わず腰を浮かそうとするが、凄い力で腰を掴まれているからこの快感からの逃げ場はない。 うぅ…私が上でも結局ラブに主導権はとられるのね。 グチュグチュと部屋に響く淫らな水音は勢いを増し、媚薬の様に益々心を狂わせる。 もう爆発寸前。 ――ラブ!お願い! 早く!早くちょうだい! 「ラ、ラブ!もうっ!ダメ!ダメ! イッちゃうーっ!お願いキスして!!」 ラブにのし掛かる様に激しく抱き付き、全身の肌が擦れあい舌と舌が絡まった瞬間、 膣の中で膨れ上がっていた熱いものが爆発し、 寸前で焦らされ続けた快感の渦が一気に解放され洪水の様に蜜が体外に吹き出した。 はぁ…はぁ…はぁ… 凄いことしちゃったわ…… もはや意味を為さない程ズブ濡れたシーツの上に向かいあって転がった。 「ねぇ…ラブ、どうやって、あれ…手にいれたの? どして?」 ラブは少しうつ向いてまたモジモジしてから満面の笑みで顔を上げた。 「言っわな~い!」 ムッとして私は無言でラブに背を向けた。 「わわっ!ごめんごめん!じょ、冗談だって!それはまた詳しく説明するけど、もうこれは今捨てる。やっぱさ、お互いの体だけでせつなと愛しあって幸せゲットしたいもん!」 そう言ってラブは後ろから抱き締めてくれた。 「え?私はまた使いたいわよ。ハマっちゃったわ」 「えぇ!そんなぁ~!」 もう、本当に騙されやすいんだから。 ラブに気付かれない様に笑いを必死に堪えた。 こんなに愛しい貴女以外、私が他に何を欲しがるっていうの? ―ラブ愛してるわ。 終