約 648,974 件
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/4504.html
今日 - 合計 - 真・三國無双2の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 15時29分05秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/11865.html
登録日:2012/06/14 (木) 11 00 54 更新日:2024/06/18 Tue 22 57 13NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 ( ̄ー ̄)ニヤリッ PS ゲーム コーエー コーエーテクモゲームス プレイステーション 三國無双 他 初代 呉 格闘ゲーム 無双シリーズ 知る人ぞ知る項目 蜀 音楽が神曲ばかり 魏 英傑たちが、牙を研ぐ。 息をもつかせぬ、格闘三國志。 並みいる強豪をなぎ倒せ! 1997年2月28日に光栄(現コーエーテクモゲームス)から発売されたプレイステーション用3D対戦格闘ゲーム。 2001年7月5日に廉価版「コーエー定番シリーズ」が発売されている。 タイトルから察した方もいると思うが本作は「真・三國無双」シリーズの原点であり、知る人ぞ知る格ゲーである。 通称、初代三國無双。 無双乱舞など、現在の「真・三國無双」シリーズのモーションもこのゲームが発祥。 海外でナンバリングが1つずれているのは本作の存在があるためである。 ■モード一覧 ●1P バトルモード いわゆる無双モード。 次々と敵武将を倒し、ラスボスの呂布を倒せばエンディングを迎える。 ●対戦モード 2人で遊ぶモード。 普通に対戦をするモード。 ●チームバトルモード NPCまたは2Pと遊ぶモード。 各チーム3人ずつ武将を選び対戦する。同じチーム内で同じ武将を選ぶことはできない。 3人チームの編制はある意味「無双OROCHI」の原点か? ●トーナメントモード 8人の武将でトーナメント戦を行うモード。全員NPCにすることも可能。 ●タイムトライアルモード 1P バトルモードのゲームクリアまでの時間を競うモード。 2ラウンド先取固定で難易度の変更はできない。 ●エンデュランスモード いわゆるサバイバルモード。 1人の武将で何人のNPCを続けて倒せるか競うモード。各ステージ1ラウンドで争われる。 ●プラクティスモード 操作の練習をするモード。 ●オプション 難易度やコントローラの設定を行う。 セーブやロードもオプションで行う。 ちなみにイメージソングである『BLUE SKY BLUE'SO BLUE』もオプションで聞ける。 ■無双武将一覧 ●蜀 趙雲 (・ρ・)ノ━★ 「常山の趙子龍、参る!」 武器 槍「竜胆」 声優 小野坂昌也 最初から使用可能。 三國無双の体現者。当時は趙雲子竜と竜の字が間違って書かれていた。 無双乱舞や勝利ポーズなど現在まで残るモーションも多い。 関羽 ( ̄m ̄*) 「拙者がお相手いたす」 武器 青竜偃月刀 声優 増谷康紀 最初から使用可能。 「竜尾掃撃」や「闘竜雷撃覇」、「青竜円陣」など竜の名が付いた技が多い。 張飛 ∠( ̄皿 ̄)ゝ 「この張飛さまが相手だ」 武器 蛇矛 声優 掛川裕彦 最初から使用可能。 蜀所属だが、赤い衣装を着ている。 「虎燕迅撃」や「猛虎咆」など虎の名を持つ技が多い。「一喝」など怒鳴る攻撃もある。 諸葛亮 (゚し_゚`) 「なぜ、命を粗末にする」 武器 白羽扇 声優 小野坂昌也 隠しキャラクター。 蜀の武将3人クリアで出現。 軍師はこの頃から光線を放っていた。 戦う前からわかっていたこと… ●魏 夏侯惇 (-ω◆) 「お前の相手はこの俺だ」 武器 曲刀「麒麟牙」 声優 中井和哉 最初から使用可能。 「楝獄斬」や「紅蓮斬」など炎を連想させる技が多い。 元祖黄色い衣装の夏侯惇。 典韋 (゚m゚;) 「この悪来典韋が相手だ」 武器:板斧「牛頭」 手甲「馬頭」 声優:中井和哉 最初から使用可能。 「吠割」や「悪来一撃」など剛力を活かした攻撃が多い。 許チョ (;`皿´) 「お前なんかひとひねりだぁ」 武器 鉄槌「蚩尤砕」 声優 吉水孝宏 最初から使用可能。 現在の「真・三國無双」シリーズに比べ野太い声をしており、あちらでのまったりとしたトーンになれていると違和感を感じるかもしれない。 「轟連砲」や「鼎砕き」など怪力を活かした技が多い。 曹操 ( `ー´) 「刃向かう者は、消す」 武器 倚天の剣 声優 岸野幸正 中ボス。 隠しキャラクター。 魏の武将3人のクリアで出現。 この初代のみ黒い衣装を着ている。 ●呉 周瑜 ( ´_ゝ`) 「私に戦いを挑むとは、笑止」 武器 古錠刀 声優 吉水孝宏 最初から使用可能。 「侵火翼刃」や「火焔刃」など炎を連想させる技が多い。 陸遜 \(゚Д゚)/ 「覚悟はできているようですね」 武器 双剣「飛燕」 声優 野島健児 最初から使用可能。 こちらも許チョと同様、現在の「真・三國無双」と比べて声が野太い。 この初代のみ青い衣装を着ている。 技の「飛閃」は後の「真・三國無双」シリーズの陸遜の武器「閃飛燕」の原型となる。 太史慈 (*゚□゚*) 「威勢のいいのが現れたな」 武器 双鞭「虎撲」「殴狼」 声優 掛川裕彦 最初から使用可能。 「岩砕連鋒」や「三咆襲」など連続技が充実している。 全身を鎧で覆いロボットに見えなくもない。 孫尚香 ι('ー' )ノ 「手加減なら無用よ」 武器 剣 声優 宇和川恵美 隠しキャラクター。 隠しコマンドを入力すると出現する。 ●他 貂蝉 (ノ∇≦*)=3=3 p(´⌒`q) 「やむを得ません、お相手致ましょう」 武器 双錘「麗玉錘」 声優 小松里歌 最初から使用可能。 「蓮車風輪」や「桃白泉」など連続技に長ける。 「芙蓉脚」は後の「真・三國無双」シリーズの貂蝉の武器「芙蓉錘」の原型となった。 呂布 (`^´) 「虫けらどもに何ができる」 武器 方天画戟 声優 稲田徹 隠しキャラクター。 ラスボス。 初代の時点で最強の名をほしいままにしている。 野太い許チョや陸遜に対し、こちらは現在の「真・三國無双」シリーズに比べ声が若い。 ●戦国 織田信長 (*` x ´*) 「蘭丸、槍を持て!」 武器:槍 声優:岸野幸正 隠しキャラクター。 信長の野望シリーズよりゲスト参戦。呂布のコンパチモーション。 呂布でクリアしてからコマンド入力をすると使用可能。 後に容姿と声優を一新して戦国無双に参戦することになる。 とーきち (゚-゚;) 「心配御無用!」 武器:刀 声優:不明 声優は現在も不明のまま、明らかとなっていない。 とーきちとは木下藤吉郎(後の豊臣秀吉)のこと。 隠しキャラクター。 織田信長のストーリーをクリアしてからコマンド入力すると出現する。 太閤立志伝シリーズよりゲスト参戦。 曹操のコンパチモーション。2頭身の大雑把なポリゴンモデルなので明らかに他のキャラクターに比べて浮いている。 「心配御無用」は、1996年のNHK大河ドラマ『秀吉』の竹中直人演じる秀吉が元ネタ。 後に容姿と声優を一新して戦国無双に参戦することになる。 ■余談 ●イメージソング『BLUE SKY BLUE'SO BLUE』は聖麗美少女隊セレスが歌っている。 ●『真・三國無双5 Empires』には、各武将の戦闘曲が収録されており、戦闘中に流すことができる。 ●『真・三國無双6』では、ダウンロードコンテンツとして、 夏侯惇、趙雲、太史慈、貂蝉、呂布に初代「三國無双」衣装が用意されている。 追記・修正 心配御無用! (゚-゚;) △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] このメンバーの中で陸遜だけ活躍時期的にやけに浮いてるような…… -- 名無しさん (2014-01-31 09 20 40) 引き継がれていく趙雲の勝利ポーズに -- 名無しさん (2015-07-31 02 02 13) 感動した! -- 名無しさん (2015-07-31 02 02 36) デフォキャラで一番強いというか使いやすいのは太史慈だと思う -- 名無しさん (2017-04-04 23 25 03) とーきちの声、山口勝平氏に聞こえるが自信は無い -- 名無しさん (2020-12-19 01 59 26) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/mekameka/pages/1332.html
真・三國無双 Online コーエー 22007年11月 Windows.PS3 一騎当千の爽快感でお馴染みの無双シリーズのMMOアクションゲーム 『真・三國無双BB』であったかが、『真・三國無双 Online』に名前を改名してリニューアル 真・三國無双 Online ~神将乱舞~ 拡張パック第1弾 真・三國無双 Online ~蒼天乱舞~ PS3で発売された、拡張パック第2弾 真・三國無双 Online ~蒼天乱舞~ 4周年記念パック 2011年11月2日 PS3 拡張パック「蒼天乱舞」が、すぐに楽しめる記念パック さ行 パソコン プレイステーション3
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/4506.html
今日 - 合計 - 真・三國無双3の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 15時29分05秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
https://w.atwiki.jp/daikyotan/pages/10.html
4Empires ψ 。*** ./  ̄`ヽ y ノリソ リリヾ) | (y.d*゚ー゚ノゝ < . | ()∪芸iつ扇 ~ /;;〃リ,ヽ . じ ∪ アクションボイス 攻撃1 たっ 攻撃2 やっ チャージ攻撃 えぇーい ダメージ1 きゃっ ダメージ2 いたっ ダメージ3 ああぁんっ K.O. いやぁーーっ 無双乱舞攻撃 負けませんっ! 真・無双乱舞発動 本気ですからね! 真・無双乱舞止め それっ!! エボリューション攻撃 いきますよっ! 弾き返し 駄目です! 実機ムービー 君主Ver. 状況 セリフ 家臣「」大喬「力を合わせれば、この国はもっと大きくなる……そう思うんです」家臣「」 家臣「」大喬「このままでは平和は訪れない…… 戦いましょう!」家臣「」 三國無双 大喬「すばらしいご活躍でした 真の三國無双とはあなたのことです」家臣「」 最終決戦前 家臣「」大喬「皆で新しい世を迎えられるよう、頑張りましょう!」 五虎将軍 大喬「私と国を支えてくださる方々に、喬五将の名を差し上げます!」家臣「」 皇帝即位 大喬「私に皇帝なんて…… いえ、泣き言はやめましょう」 天下統一後 大喬「素晴らしい未来が待っている……みんなでそれを確かめましょう」家臣1「」家臣2「」 家臣Ver. 状況 セリフ 大喬「私たちの国、とても大きくなりましたね」君主「」大喬「はいっ」 大喬「天下は大勢力にまとまりつつあります」君主「」 三國無双 君主「」大喬「私、これからも頑張りますね!」 最終決戦前 大喬「天下統一まであと一歩ですね……」君主「」 他 私の軍だって、すごいんです! みなさん、いきますよ! こんな私を信じてくれる人もいる……もう、逃げません!精一杯、頑張ります! 強そうな敵ですね……でも、負けられません! 私と一緒に頑張りましょう! 会話イベント 1 大喬「孫策様!△△私、遅れないようについていきます」孫策「無理すんな……△△お前を置いていくわけないだろ」 2 小喬「もう、お姉ちゃんったらおそいんだから大喬はやく、はやくー」大喬「小喬、待って!たんだってほら、あなたの髪飾りはずれそう」小喬「え? あれ? んー、やっぱりあたしカワイイお姉ちゃんと一緒じゃないとダメみたい」 3 孫策「これからもずっと一緒にいような、大喬策にこの広い海や大地、みんなお前にやるぜ」大喬「私……そんなたくさんの物はいりません嫉妬孫策さまが幸せをくださいましたから」 会話イベント発生条件 必要武将 条件 1 孫策 自勢力の主軍武将として共に戦闘に参加 2 小喬 自勢力の主軍武将として共に戦闘に参加 3 孫策周瑜小喬 君主が孫堅か孫策周瑜と小喬、孫策と大喬がそれぞれ自勢力で同じ地域に存在ゲーム開始後10ターン以上経過 その他 死亡時 力になれず…すみません…
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/4507.html
今日 - 合計 - 真・三國無双4の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 15時29分06秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
https://w.atwiki.jp/odenfan/pages/834.html
真・三國無双2の例のバグ 【URL】http //www.nicovideo.jp/watch/sm219144 【登録タグ】 無双 ゲーム グロ注意 カオス おでんの人part1リンク 戦国無双でもありました 真・三國無双2 腹筋崩壊 グロ無双
https://w.atwiki.jp/zensensyu/pages/413.html
真・三國無双 529 名前:水先案名無い人 :04/11/20 15 53 57 ID FZzW92Tu 全無双入場!! 美髭公は生きていた!更なる無双ゲージを積み人間風車が甦った! 武神!関羽だァ――――! 虎戦車はすでに私が完成している! 月英だァ――――! 点火しだい(爆弾を)投げまくってやる! 孫呉古参代表 黄蓋だァッ! 長江での殴り合いなら我々の水軍がものを言う! ガラスの大都督 美周郎 周瑜! 真の美学を知らしめたい! いざ、美しく! 張コウだァ! 官位は三公制覇だが野心なら全階級オレのものだ! 河北の名族 袁紹だ! 打撃対策は完璧だ! スーパーアーマー 曹仁! 全戦場のベスト・ディフェンスは私の中にある! 合肥の戦神様が来たッ(遼来々) 張遼! アタマなら絶対に敗けん! 東南の風吹かせたる 鬼神丞相 諸葛亮だ! 長坂橋仁王立ちならこいつが怖い! 五虎将のピュア・ファイター 燕人・張飛だ! 江東から炎の虎が上陸だ! ゴッドファーザー 孫堅! ルールの無い献策がしたいから曹魏の軍師になったのだ! プロの政略を見せてやる!司馬懿! めい土の土産に呂蒙の首とはよく言ったもの! 達人の奥義が今 夷陵でバクハツする! 五虎将長老 黄忠先生だ―――! 悪来こそが中国最強護衛兵の代名詞だ! まさかこの男がきてくれるとはッッ 典韋! 闘いたいからここまできたッ 小細工一切不用! 孤高の純一戦士 りょ、りょ、呂布だぁーーー! オレは馬上チャージ最強ではない全武将で最強なのだ!! 御存知正義の味方 馬超! 居合の本場は今や孫呉にある! オレを喋らせる奴はいないのか! 周泰だ! 太トォォォォォいッ説明不要! 2m40! 310kg! 許チョだ! 計略は実戦で使えてナンボのモン! 超実戦軍師! 本家荊州からホウ統の登場だ! 江東はオレのもの 邪魔するやつは思いきり殴り思いきり蹴るだけ! 呉郡統一小覇王 孫策! 武を極めに曹魏へきたッ! 無念無念無念無念無念! 徐晃! 空耳に更なる磨きをかけ 鈴の甘寧が帰ってきたァ! 栄養師さーーーん!茅ヶ崎行って来たぜえーーー! 無双2のコスに袖はないッッ! おどきなさい! シン姫! ベトナム四千年の拳技が今ベールを脱ぐ! 南蛮から 孟獲だ! 阿斗を抱えてならオレはいつでも単騎駆けだ! 一身これ胆 常山の趙子龍 字名で登場だ! 歌妓の仕事はどーしたッ 工作員の炎 未だ消えずッ! 悩殺暗殺思いのまま! 貂蝉だ! 特に理由はないッ 大賢良師が強いのは当たりまえ! 黄巾の子らにはないしょだ!蒼天己死! 張角がきてくれた―――! 南蛮で磨いた実戦カラテとブーメランを組み合わせたまったく新し以下略! 火の神の裔 祝融だ! 仮面だったらこの人は外さない! 超A級反骨 魏延だ! 超一流武将の超一流の戦だ! 片目で拝んでオドロキやがれッ 隻眼の鬼将軍! 夏侯惇! 三国鼎立はこの男が完成させた! 孫呉の三代目! 孫権だ! 若き王者が帰ってきたッ どこへ行っていたンだッ 太祖武帝ッッ 俺達は殿を待っていたッッッ曹操の登場だ――――――――ッ 関連レス コメント 名前
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/4210.html
真・三國無双6 概要 評価点 ストーリーモード クロニクルモード その他 問題点 ストーリーモード クロニクルモード その他 賛否両論点 総評 真・三國無双6 Special 概要(Special) 評価点・追加要素(Special) 問題点(Special) 総評(Special) その後の展開 ゲーム外での動き 真・三國無双6 【しん・さんごくむそうしっくす】 ジャンル タクティカルアクション 対応機種 プレイステーション3 メディア BD-ROM 1枚 発売元 コーエーテクモゲームス 開発元 コーエーテクモゲームス(オメガフォース) 発売日 2011年3月10日 定価 通常版 7,560円TREASURE BOX(限定版) 16,590円 プレイ人数 1~2人 通信機能 Playstation Network対応※ダウンロードコンテンツ配信、オンライン協力プレイ セーブデータ HDD必要空き容量 600KB以上(トロフィーは50MB以上) レーティング CERO B(12才以上対象) コンテンツアイコン 暴力・セクシャル 廉価版 PlayStation3 the Best 2013年1月17日/3,990円 配信 2014年2月13日/3,600円 備考 3D立体視対応 判定 良作 ポイント 2つの武器を切り替えて戦う新武器システム三国時代を締めくくる新勢力「晋」が登場 無双シリーズ 概要 『真・三國無双』シリーズ6作目。本シリーズの10周年を記念する作品でもある。 「進化に終わりはない」というキャッチコピーの元、新勢力である晋の登場や2つの武器を切り替えて戦う新武器システムが発表され、発表当時から大きな注目を集めていた。 また、イメージソングをKinKi Kidsが担当。KinKi Kidsの堂本剛氏は「関羽使い」と自称するほどの無双ファンである。 評価点 ストーリーモード ストーリーモードは武将ごとではなく勢力ごとになり、内容もこれまでの作品に比べ遥かに史実(*1)に近くなった。 特にこれまでのシリーズと違うのが、武将たちの登場・退場時期が原典にほぼ忠実であるところ。 武将の死の演出についても、プロデューサーの「人物の死もしっかり描く」との発言に違わず、好評である。特に典韋・夏侯淵・周瑜らの最期のシーンはよく挙がる。その一方で呉伝の太史慈などは過去作同様あっさりと死亡するため、物足りないとの声も…。 時代が細かく描写されていくため、戦闘間の国勢の変化に強引なものが減った。 さらに、前半・中盤である群雄割拠時代においても、今まで描かれなかった戦いが登場するなど以前より充実している。 勢力ごとのストーリーになったため、過去作の個人ストーリー形式で多かったステージ被りによるマンネリは完全に回避されている。 一部のものには否定的な意見も強いが、要所要所で挟まれるムービーはおおむね演出面も含めて好意的に受け止められている。 また新勢力である「晋」の登場により、諸葛亮の死から三国時代の終焉までが描かれるようになった。 これに伴い、三国鼎立(諸葛亮死後)に活躍した武将が大幅に追加された。前作でリストラされた武将もほぼ全員が復活し、武将数についても従来作を遥かに凌いでいる。 音楽面では勢力ごとにメインテーマとなるフレーズが用意されているという特徴がある。また全体的にこれまで以上にオーケストラなどの生演奏が重視される曲調が多く、テクノ系のサウンドはなくなっている。この2点は次作『7』も同様。 クロニクルモード ステージが非常に豊富。救出戦・追撃戦・同盟戦・防衛戦などバリエーションにも長ける。 自由度が高く、武将・BGM・衣装・支援獣・戦友のようにプレイヤーが設定できる要素が多い。 また、マップの進み方も「クリア済みのステージに隣接するマス」という条件があるだけで、広大なマップを好きに進める。 マップの随所に特定の武将でしかプレイできない「列伝」ステージがあるが、好きな武将の列伝に向けて突き進むこともできる。 ステージそのものは短いが、各ステージに最低1つは固有台詞が用意されている。 後半の高難易度ステージでは宝具と呼ばれる強力な武器や能力の高い支援獣がクリア報酬として用意されており、やりこみ要素としての価値も十分。 その他 『マルチレイド』シリーズで初出した「武将が2つの武器を装備でき、自由に切り替えが可能」というシステムを導入。戦場では常に2つの武器を持ち換えながら戦える。また、メニュー画面からはその2つ以外を装備させ直すこともできる。 武器ごとの特殊攻撃「ヴァリアブル攻撃」を使うことで、使用武器を切り替える。このヴァリアブル攻撃は他の地上攻撃をキャンセルすることが可能で、コンボを組む爽快感を与えてくれる。 「集団戦には強いが武将戦には弱いモーション」やその逆のモーションは以前から存在したが、本作ではその両方を併用することで爽快感をさらに増すことができる。また、キャラクター自体は好きだがモーションが使いにくかった武将でも、プレイヤーの扱いやすい武器を装備させることでためらうことなく使えるようになった。 大剣は男性限定、多節鞭は女性限定という不可解な制限はあるものの、それを除けば組み合わせは自由。 ただし、すべての武将がすべての武器を完璧に扱えるわけではなく、武将のステータスによってそれぞれの武器に対する「適性」が決定される。適性が低いとモーションが遅くなるデメリットがあり(*2)適性が高いと天稟(てんぴん)という武器毎の特殊効果を発揮させる事が出来る。 適性が低い武器を装備させても『4』の重い武器ほどはモーションが鈍重にならない。ある程度動きを工夫出来れば問題なく使わせることも出来る。 武器ごとに特定数セットできるスキル「印」が存在し、そしてDLCで追加された物を除く武器種には、対応する武器の適性を上げて特殊効果を発動可能にする印「○○(武器系統名)天稟」が存在する。武器の印スロットを一つ潰すが、効果としてはそのデメリット以上になり得る。 適性ステータスの他に「固有技である「EX攻撃」を出せる得意武器が1つだけ設定」「無双乱舞も完全に武将固有で、EX攻撃を持つ得意武器を使った必殺技」「武器の印を介さずに使用できるスキルは武将ごとにある程度異なる」といったように、武将の個性をつぶさないような配慮もされている。 攻撃をヒットさせた武将の名前または画面外にいる際にその方向を示すインジケーターが表示されるようになった。 敵兵から入手できる一時強化アイテムは、攻撃力アップなら武器が橙色に光り、防御力アップなら体全体が緑色に光り、移動速度アップならキャラクターが分身すると、過去作に比べ視覚的に分かりやすくなった。 アクション・モーション 武将固有ではなくなってしまったものの、数自体は30以上とかなり多い。 既存のモーションを、過去作を参考にしつつも一新。動作が『4』以前よりも総じて軽快・広範囲で高性能になっているほか、エフェクトが派手になったり動きが多彩になったりしており、「敵の数」という点だけではなく自キャラのモーションという観点でも爽快感は格段に上がっている。 動きが多彩になったことで、どのモーションもパターン毎の特性を抑えつつ特徴的なものに仕上がっている(*3)。 晋勢力の新キャラを主に、マシンガンとロケットランチャーを組み合わせたような「連弩砲」や、読んで字の如しドリルの「螺旋槍」など、開き直ったような新武器も多く登場。 元々「軍師が羽扇でビームを撃つゲーム」などと表現されていたシリーズであり、このような奇想天外な武器であっても新規のモーションが増えることは概ねファンに好意的に受け入れられている。しかし一方、アクションの幅が広がったこと自体は評価するものの、一部には「やりすぎ」との意見もあり、特に前述のドリルやマシンガンのような機械的な武器は三国志の世界観にそぐわないとして眉を顰めるファンも一定数いる。 無双乱舞は持続式ではなくなり、複数ストック制に変化。『無双OROCHI』シリーズのタイプアクションを大幅強化したような固有技になり、ただ連続攻撃を繰り出すだけだった過去作に比べてバリエーションも威力も飛躍的にアップ。それに伴い敵の無双乱舞は長い前兆時間を持つ代わりに喰らえば一瞬で瀕死ないし即死級の大ダメージ…という調整になった。 過去作で無双ゲージを10秒間満タンにし続けるアイテム「玉璽」は効果が変更され、無双ゲージのストックを全て最大にするようになった。また、○ボタン押しっぱなしで無双ゲージを溜める仕様は廃止された。 所謂掴み投げ技であった殺陣攻撃は、特定武器のチャージ攻撃や一部キャラのEX攻撃・無双乱舞に組み込まれた。特に鄧艾(*4)や黄蓋(*5)の無双乱舞は技の威力もさることながらネタ的な意味でも気に入っているファンが多い。 過去作では浮いている敵を投げ技(殺陣攻撃)で捉えることができなかったが、本作では一部投げ技は浮いている敵も掴めるようになった。これにより使いやすさ、コンボへの利用価値が大幅に高まった。本作ではまだ一部の技にしか導入されていないが、『猛将伝』では掴める技が増え、後のシリーズでは標準の仕様となる。 以上殆どの攻撃は武器種による差こそあれど、従来作よりも広い範囲に攻撃が及ぶ。そうでない武器も攻撃範囲を拡大する印・特技を重ねがけできること・攻撃をキャンセルできる天禀などを持つことも有り、そして無双乱舞の攻撃範囲も基本的には大幅に拡大されたため、『4』以前に比べると大胆にコンボを繋ぎやすく、必殺の快感を味わいやすくなった。 今作は『2』『4』と同様の能力上昇アイテム制を採っているが、この性能インフレによってさほど慣れなくともアイテムを格上げしやすくなっている。 シリーズコンセプトである「一騎当千の爽快感」の肝となる雑兵の湧き具合については、過去最大のワラワラ感を達成した。しかも処理落ちはほとんど問題になっていない。 敵が少なめであるクロニクルモード前半のステージですら、同機種の『戦国無双3Z』並のワラワラ感である。 ストーリーモードやクロニクルモードの後半では、当時無双ファンを驚かせた『無双OROCHI Z』のワラワラ感をも凌ぎうる。「1ステージで3000人撃破」のトロフィーがあるが、その達成すら可能としてしまうステージにも出会えるだろう。 DLCが充実している。 BGMや過去作の衣装は『真・三國無双2』の衣装を除いて無料なのを筆頭に、有料のものの値段もなかなかに良心的だと評価されている。 とは言え塵も積もればで現状、後述の追加武器・モーションや追加シナリオだけに絞ったとしても、それらをまともに全部買おうとしようものならばかなりの値段にはなってしまう。ただ、後述の問題点を是正する内容のものが多いので、買って損をすることはまず無い。 従来の「ステージ中で条件を満たすことで武器を獲得する」というシステムはDLC武器を獲得するステージに復活導入された。単なるクリア報酬としての最強武器獲得に面白味を感じなかったファンを喜ばせた。 『真・三國無双』のステージをリメイクしたステージでは、武将が落とす能力上昇アイテムの数値が大きくなっている。さらに武将の配置がランダムではなく原典での戦いに由来した固定(*6)であり、陣営についても『真・三國無双』の2勢力+オリジナルの1ステージで3通り選べるなど、フリーモード削除に対するフォローを意識した内容になっている。 雑兵の湧き具合やステージの広さなども十分なもので、やりこみプレイヤーの要望を実現したといえる内容となっている。 過去作のみ存在していた武器種も、DLCとして大胆に性能変更しつつ続々と復活している。次回作や『Empires』では正式に採用され、EX攻撃なども用意されることになった。 好評だった武器モーションの配信は、『無双OROCHI2』発売以降これまで以上にダイナミックなモーションが配信され、新作が発売されたにも拘らず本作にプレイヤーを留まらせる大きな要因となった。 問題点 ストーリーモード 魏・呉・蜀の物語は曹操・劉備・孫権が死没するまでしか描かれておらず、それぞれから見た三国時代の後期は描かれないため、その先の物語を期待していたファンからはガッカリされた。 晋の物語では呉・蜀と戦うが、呉・蜀の物語で晋との戦いは描かれず、従来と同じく晋発足前の時代でストーリーが終わってしまっている。 魏伝に至っては最終ステージが「樊城の戦い」になったことで以前のシリーズより15年も早く終わってしまうようになった。常連であった五丈原の戦いなど北伐関係のステージの大半が蜀シナリオ限定になったため、以前に比べてやや中途半端な感じがある。 対北伐時代で活躍した魏の武将は魏勢力ではなく(*7)司馬懿を含めて晋勢力として扱われるようになったためか。 晋勢力の扱いについて 魏・呉・蜀については「自勢力の正しさを主張し、他勢力を批判する」ということを三国が行うことで結果的にバランスがとれているのだが、晋についてはこれに批判しうる有力な勢力が皆無に等しいので、独善的な内容だと批判されやすい。 そのため「後期のシナリオなんかいらない(*8)(*9)」という意見も出ている。 晋(というか司馬懿)は、才あるものが世を治めるべしとの理念で、曹操と曹丕をそれに足る器だと称している。それを肯定するためか、献帝は曹操に対してあまり否定的ではない。 これで割を食ったのが蜀(劉備)で、演義と過去作で理念として掲げていた「漢室復興」を全く言わなくなってしまったのである。代わりに、「仁の世」「弱き者の味方」をやたら連呼する勢力になってしまい、蜀シナリオの正当性を感じ辛くなってしまっている。 そもそも本作では後期武将の登場や製作者によるシナリオへの注力などから以前以上にシナリオが注目され、それと各勢力のシナリオの一本化などによって今までにあまり出なかった類の不満が出ている側面が強い。 以前でも不満を持たれるシナリオや、オリジナル色の強いシナリオなどはあったものの、それが他のシナリオから本来の姿や別の面が描かれることなどによって解消されていた面があった(*10)(*11)。一本化によりそれ以外のルートがなくなってしまった影響が大きいと思われる。 本作で批判されるシナリオやキャラクターについても、個々の批判の大きさこそ違えど「描き方さえ違えば…」「別目線のシナリオがあれば…」と思わされることもまた多い。 他勢力の登場人物に至ってはストーリー自体が無い。 他勢力の物語はクロニクルモードに収録されているが、群雄の集まりなので4勢力ほど長いシナリオは無理にしても、濃厚なステージなどが欲しかったという意見もある。 董卓・袁紹・黄巾・南蛮の4勢力は『4』以来シナリオが描かれておらず、不遇と言われている。呂布勢力も『5』では無双モードが賛否のあるオリジナル展開であったが今作では同様に不遇。 袁紹については蜀伝の展開の都合で官渡の戦いステージがあるものの、それ以外の勢力にはそのようなフォローもない。 ストーリーモードはステージごとに決まった武将でしかプレイできない。 出番が多い武将と少ない武将が偏っている。 その戦で活躍した武将を主人公とするため、演出を優先する上で仕方がない措置ではあるのだが、いきなり操作の難しい武将をあてがわれたり、全く理解できない配役の人選も一部ある。 1つの戦いを前・後半に分けたステージや、大きく戦場が離れるステージでも連続して同じ操作武将がメインになるというケースがいくつかあり、これはほとんどの場合批判されている。 特に魏の「樊城の戦い」は史実で参戦した武将が多く(*12)発売前から「激戦区」と表現されたりもした。ところが蓋を開けてみれば、前・後半とも史実を無視してなぜか縁の薄い夏侯惇が操作武将に選ばれていた。 夏侯惇は魏の主役とも言える武将で人気も高いのだが、正史や演義にかなり忠実になったシナリオ構成の本作だからこそ、この場面では出張らないで欲しかったという意見が多い。 もっとも、無双シリーズの夏侯惇と関羽の関係性も考えると、ムービー・イベントの演出を他に譲ってでも夏侯惇が操作武将で良かったとする意見もない訳ではないため、これは個々がストーリーに求めるものにもよるだろう。 結果として、約半数の武将がストーリー中で一度も操作できないという扱いを受けることになった。 せっかく登場したのに後期シナリオが描かれなかった初登場の武将の多くがこの仕打ちにあっており、せっかくの新武将の魅力を表現しきれていない。 例えば晋シナリオでは、司馬昭が操作回数7回と全武将中一番の多さ。一方同じ晋でも夏侯覇には(事情があるとはいえ)操作する機会がなく、郭淮、諸葛誕、王元姫の操作回数が1回きりなど明らかにバランスが悪い。 先述のシナリオやキャラクター性に加えて、この操作回数の多さなどが司馬昭に対する批判や不満意見を加速させている面もある。 ストーリーモードでプレイアブルどころか、味方や敵としても全く出番のない武将がいる。具体的には二喬、南中夫婦、鮑三娘の5人。 二喬は史実でも記述が少なく出番を作り辛いという事情があり、史実重視になったストーリーモードとは相性が悪い故に出せなかったと思われる。 孟獲と祝融は、南中平定戦が本筋に関わらずストーリーモードにステージがないため(クロニクルモードの列伝ステージのみ)、必然的に影が非常に薄くなっている 問題は新キャラでありながら出番のない鮑三娘。史実に登場しない点や本作での性格付けを考慮すればストーリーで出番を作り辛いのは事実であり、これ自体は間違った判断ではなかったのだが…。なお、それを知ってか知らずかオープニングムービーではかなり目立っている。 一部シナリオ上の演出の影響(*13)によるものを除いて、軍馬は駄馬にしか乗れなくなってしまった。 クロニクルモードではやり込めば赤兎馬などにも乗れるのだが、ストーリーモードではプレイの進捗に関係なく駄馬しか呼べず、ステージ開始前に別の高性能な軍馬に乗せるということも出来ない。 駄馬なので移動速度はかなり遅く、突破力も低いため、敵兵が群がる場所では思うように駆け抜けられないことも少なくない。ストーリーモードでは「馬に頼る位なら武器に付けられる印で移動速度を強化してしまった方がマシ」とまで言われる(*14)有様。 『三国志演義』では呂布亡き後に赤兎馬に乗っていたとされる関羽まで駄馬にしか乗れないのは、いくら何でもあんまりだという意見もある(*15)。 クロニクルモード 武将がランダムで登場するため、そのステージ固有の会話イベントというものがない。どのステージをやっても同じ武将は同じことしか言わないので非常に淡白。 ステージの水増し感が強い。量だけで言えばそれなりのボリュームはあるが、質が伴っておらずストーリーモードの武将固定と合わさってボリューム不足、もしくは水増しによる単調さでうんざりすること請け合い。 支援獣の設定はキャラクターごとに独立しており、しかも都市に入らなければ変更はできない。そのため、クロニクルモードで列伝をクリアして初めて使用可能になるキャラクターは、列伝を駄馬でクリアする必要がある。 その他 フリーモードの削除。クロニクルモードでは武将はランダム配置かつ中小規模なので、史実通りの配置のステージを好きな武将で楽しめなくなった。 前述のようにDLCステージで一定のフォローが為されたが、収録されていない有名な戦はまだ多く、完全なフォローとはなっていない。 製作陣はクロニクルモードがフリーモードの代替と位置付けていたようだが、配役が不規則で完全に趣が異なっていること、そしてDLCを利用しない場合はクロニクルモードでは史実の戦いを好きな武将で楽しむという楽しみ方は出来ない(*16)ため、製作陣とプレイヤーの感覚のズレが余計に不満を募らせる結果に。 列伝シナリオも元々戦場に立たなかったような武将はまだしも、そうでない武将までも史実の再現ではなく、ネタで枠を埋められていたりする事が少なくない。 武将固有の要素 刀・槍など一部の武器に得意武将がやたら偏っている。 特に問題視されているのが「刀」の武器被り。弧刀・双剣・細剣といった一部以外の刀剣を使うキャラクターは大半がこれに統一されており、刀を使用する武将は魏伝の主役格である夏侯惇や使用回数最多の司馬昭を始めとして全員ストーリーで使用するキャラ。 特に曹操の倚天の剣はコンパチの影響をモロに受けており、武器の刀身が太くなって色彩もおかしくなっているため違和感が大きい。 刀を除いても、関羽・張飛・劉備・周瑜・そしてシリーズの看板ともいえる趙雲までもが実質コンパチなのは流石に擁護しかねる点であろう。隠しキャラにコンパチが集中していた『5』までとは逆に、ストーリーで重要かつよく使用対象となる武将に限ってコンパチなため、余計に悪印象を抱きやすい。またこの点は、『6』で追加された武器を得意とする武将に限ってストーリーで使えない、という不満にも繋がっている。 『5』のように「キャラの身長によるリーチの長短」「衝撃波の有無」といった地味な違いではなく、上記のようにEx攻撃と無双乱舞で個性を出そうとはしているが、大半のモーションが同じのためややマンネリな感覚になりやすい。 また武器適性が2種のパラメーターの大きさだけで決定されることの弊害として、全員が同じように武器を扱えないが、かと言って適性の傾向も似通っていることを不満として挙げられることがある。 これに伴い、『三国志演義』などでエピソードが残されている武器(呂布の弓など)やそれまでのシリーズで装備していた武器の適性値が(武器印に頼らずに)天稟の3にならないことがあるのを残念がる意見もある。 得意武器でプレイするプレイヤーからは「得意武器の個別化」「第二武器の自由化」が強く望まれていた。 孫尚香は「弓腰姫」の異名を広く知られていることや『5』では弓を装備していたこと、更に本作の無双乱舞2では「弓は大得意よ!」と言っているにもかかわらず、弓の適性値が☆2止まりであることに関しては盛大に突っ込まれている(*17)。 Ex攻撃の威力が総じて小さい。大半はヒット数が多めで無双ゲージがやや溜まりやすいという長所はあるが、共通して属性が付与されず火力不足に陥りやすいため、実際は得意武器にこだわらず強力なチャージ攻撃を使った方が良い場合がほとんど。 一方で、強化技は実用範囲の物が多い。一時的にだが被ダメージ量を異常なまでに少なくする徐晃のEX攻撃など、やり過ぎなほどに高性能なものもあり、調整の甘さを感じさせる。 アクション面の劣化 連舞システムそのものは賛否が分かれるとしても、『5』で登場した回避をはじめ、鍔迫り合い完勝・溜め強攻撃・殺陣や弾き返しなど『5』にあったアクションをことごとく廃した上、武器系統の数やヴァリアブル攻撃と言った上っ面だけを取り繕っていて、結局アクション面は退化しているという批判意見も根強い。 本作では特にジャンプチャージ廃止の悪影響が大きく、ジャンプ攻撃が従来ならばジャンプチャージで使われているであろう攻撃をあてがわれている武器系統も少なくない。このため、双剣・方天戟や槍などにジャンプ攻撃に関する格差を見て取れる。旋風天稟の武器ならまだしも、軽功天稟の武器ではジャンプ攻撃も必然的に使う事になるため尚更。 無双乱舞のカットイン中に時間経過が止まらない仕様になっている。これ自体はカットイン部分を敵が使用した時の予兆モーションとして流用するための仕様変更による。 プレイヤー使用時のみ周囲を硬直させる判定がつくことで問題を解消しようとしているのだが、『猛将伝』のチャレンジモードなど以降の作品で時間制限が要求される場面が増えるにつれ、この点を問題点として挙げられるようになった。 回避手段の格差 敵無双武将は無双乱舞をノータイムで、かつ被弾をキャンセルして発動するようになった。しかも、空中乱舞が実装されたことにより宙に浮かせてコンボすれば安全とはいかなくなった。その上、乱舞するかは確率であるらしく出させない、あるいは確実に出させる方法もない。さらに、乱舞を被弾すれば高難易度では即死もあり得る大ダメージ必至なので、必然的に対策を立てる必要がある。 とはいえ、過去作とは違い必ず予兆モーションを見せるため予備動作を見てから避けることが可能ではある。問題は、その手段についてキャラクターごとに格差があることである。 本作において敵の乱舞を見てから避ける手段は2つ。軽功で回避して攻撃範囲から逃げるか、無双乱舞かヴァリアブル攻撃をタイミング良く使い、無敵時間でやり過ごすこと。 まず、軽功が使えない旋風武器はそれだけで回避手段が1つ減ることになる。無双ゲージを温存しろと言われればそれまでだが、『5』で実装した回避が削除されたこともあり、過去作で問題だった無双乱舞以外で回避手段が無いという問題が再発することになった。 ヴァリアブル攻撃は無敵が乱舞よりも短めで、さらに一部の武器には無敵がなかったりする。この仕様には説明がないこともあり、信頼性がかなり低い。 こちらの無双乱舞も被弾をキャンセルして出せるため、ワッショイ対策にはなりうる。しかし、全てのキャラクターが空中乱舞を使えるわけではない。そのため、空中乱舞が使えないキャラクターはそれだけで被弾に対して回避手段を失うことになってしまう。 つまり、「速さが低く軽功が使える武器が少ないor皆無」「空中乱舞を持たない」の双方を満たしている武将は、おいそれと無双ゲージを使い切ってしまうわけには行かなくなってしまう。 無双乱舞が短いキャラクターは相手の乱舞中に終わってしまい、そのままダメージを受けてしまうといった問題もある。 武器性能格差 いつものことだがやはり今作でも激しい性能差はある。ただ、過去作と明確に違う点として2つの武器を切り替えるシステム上、長所と短所が明確に分かれた武器が多くなった。そのため、それらの相性を吟味して2つの武器を使い分ける必要性を促しているという点は考慮すべきである。 ただ、特定の武器が優遇されやすい仕様のおかげで使い分けの意義が失われている問題がある。 下記の通り属性ゲーすぎるので、割合ダメージ持ちで属性を多段ヒットさせられる武器が圧倒的有利であること 無双乱舞が両方の所持武器の合計攻撃力で威力が決まる仕様なので、下手に得意武器を2つもつよりも攻撃力が高い方天戟を持たせるだけでも差が出ること 雑魚戦も武将戦もこなせる汎用性の高い武器種があることで、使い分ける必要性が無くなってしまう場合があること。 そもそも長所が無い、あるいは感じ辛い武器があること。また、割合属性が無いので火力に後れを取る武器があること。 そして、それらの武器を制限があるとはいえ自由に持たせられるようになったことにより、上記の問題点が目立ってしまうようになったこと。 属性ゲーすぎる 過去作もその傾向にあったため本作でも踏襲していると言えるが、明らかに属性ごとの性能バランスが悪い。 割合ダメージのある雷・風・斬が非常に強力で、印と武器を整えれば高難易度の敵を簡単に溶かしていける。一方、追加ダメージの少なすぎる炎や、防御力低下が廃止され乱舞時に強制解凍される様になった氷があまりにも弱すぎる。このあたりは『無双OROCHI』に通じる。かといって属性に頼らないプレイも難しい。当然ながら高難易度だと敵は固く属性によるダメージソースが必須になる他、プレイヤーの武器性能向上により多段ヒットする属性技も増えたのも向かい風。また、「二刀属性(*18)」や「属性攻撃強化」といった印も強化幅が大きい。おまけに下記の通り育成が難しいうえに攻撃力の影響が少ない点も属性ゲーぶりに拍車をかけている。 武将固有アクションである無双乱舞やEx攻撃ですら最高難易度「修羅」では火力不足となるため、結果的に乱舞もExも使わない没個性した戦いが効率的ということになってしまっている。 困ったことにこれらの属性は武器系統ごとに固定されており(各武器系統に2種類存在する)変更不可。そのため、炎と氷しかない武器系統は、それだけで他武器系統に大きく後れを取るようになる。現在ではDLCの追加武器(有料)で武器の種類が増えたため、レパートリー不足は少し改善されたか。ただしその半数以上がネタ武器なので、抵抗があるかもしれない。 育成が作業かつ苦行。それだけならシリーズお約束だが、明らかに調整を間違えている(もしくは時間稼ぎのみを考えている)。 本作は育成の観点において、難易度を上げる意味が全く無い。過去作では難易度を上げることによりアイテムの質が上がり、結果的に効率が良くなるパターンがあったが、本作ではそれが無いため、育成は天国一択。 それだけなら高難易度の存在意義が薄いというだけで済むのだが、本作の場合は難易度以前に育成環境が劣悪であり、加えて難易度を上げる意義が無いのでより単調になりやすいという点で問題視されている。 本作では武将の成長という観点において、雑魚の撃破による意味が全くと言っていいほどない。せっかくワラワラ感が増えたのに致命的である。 つまり雑魚は無双ゲージ回収のためにあるようなもので、武将を成長させるにはひたすら敵将のみを撃破する必要があり、より作業感が増す。 クロニクルモードDLCを除いた全ステージで出る攻撃・防御力上昇アイテムが、例外なく一般武将から+1、無双武将でも+2しか出ず(*19)、体力アップも+10の点心しか出ない。 特に問題視されやすいのが武功の取得量の少なさ。取得量に対して使用量が見合っていない。 武将撃破時にしか取得できない上、取得量が一律10(*20)であるにもかかわらず、武将1人当たりの合計使用量は最低でも約1700。最も多い呂布に至っては約4300も必要になり、あまりにも多くの手間がかかる。厳島マラソンを想起させられたプレイヤーも出るのもやんぬるかな。 また、全武将の特技全取得はトロフィーの獲得条件の1つであり、トロフィーコンプリートの難易度が無意味に引き上げられている。 ストーリーモードでは武功が引き継がれるため、序盤で退場する武将以外は問題なく稼げる。また、救済として2Pプレイの場合は敵将撃破の度に両方のプレイヤーに同時に武功が入るようになっている。 この異様な育成環境の悪さは露骨なプレイ時間引き伸ばしだと批判され、武将の育成を楽しむプレイヤーにとっては高い壁となっていた。 DLCによる課金前提(*21)や『猛将伝』のためにあえて劣悪にしたと邪推されても仕方がないといえる。 戦況が分かりづらい。本作では戦場のシステムが大幅に簡略化されており、武将ごとの兵力や配下武将といった要素が存在しなくなり、士気は「戦意」という概念に置き換わったのだが、結果的に次のような問題点が出てきた。 本作では戦意の低い味方が戦意の高い敵に攻撃されると短時間で敗走してしまうのだが、戦意は過去作の士気と違って現在値を確認する手段が無く、変動したことも情報履歴に残らないため、味方に対して救援が必要かどうかの判断がしづらい。 戦意は前作から導入された概念(*22)だが、前作では戦況画面の軍団一覧で戦意に変動のある軍団が解るようになっていた(*23)が、本作ではその情報も表示されなくなっているため、現状が把握出来なくなってしまった、と言う訳である。 また、過去作と異なりプレイヤーが近付かないと一部を除いて救援要請をよこさなくなったことで、遠方にいる味方武将がいつの間にか敗走させられたと言うことも少なくなく、不満の声が出ている。 それまでの作品だとプレイヤーが遠方にいる時は救援要請を出し、むしろ近くにいる時は救援要請を出さなかった。 前線でプレイヤーの近くに居る武将はプレイヤーの100人斬りや敵将撃破に鼓舞されて戦意が上がるので元々敗走しづらく、プレイヤーから遠くに居る武将ほど戦意が上がりづらく敗走し易いため、チグハグな仕様になってしまっている。 味方武将の攻撃力が著しく弱い。本作は一騎当千の演出に特化しているためなのか、前述の通り戦略的な情報は簡略化され、味方武将の攻撃力もかなり低めに設定されている。戦意が高めでもなかなか敵武将を倒してくれず、共闘感が減ってしまい一部プレイヤーには不評。 ただし仲間として当てに出来ないと言っても、『戦国無双3』のように異常に敗走しやすくこちらの足を引っ張るという訳では無い。 これと合わせ、自分の無双乱舞で味方もノーダメージで吹っ飛ぶという仕様から、以前で多かった「味方に倒したい敵武将を倒されてしまう」「体力を減らした敵武将への止めを横取りされてしまう」といったことが減ったためこのことを評価する者もいる。 『4』の武将で何故か復活しなかった者がいる。具体的には龐徳と左慈。 左慈は特別扱いの武将で、登場は『4』やその派生作だけと明言されていたため動揺はほとんどなかった。 一方龐徳は『4』当時こそ特に人気の高い武将ではなかったものの、今作で復活できなかったことを残念がられた。 その理由として「ストーリーの都合で仕方なく削った」との発言があった。前述の通りストーリーでのプレイヤーとしての出番がない武将は多くいたが、彼の場合は敵として登場させる場面にも乏しかった可能性が考えられる(*24)。 後に龐徳は『ファミ通』の『真・三國無双』シリーズ登場希望武将アンケートで3位に輝き、それもあってか遅れて『猛将伝』で復活することになった。 本作では処理落ちがほぼ無いが、代償としてfpsが60固定ではなくなった。 30~60fpsの可変なのだが、変動具合がかなり激しく、人によってはかなり酔いやすい。そもそもPS3では60fps出している場面の方が少ないため、実質30fpsと考えた方がいいかも。 ちなみに2Pプレイだと30fps固定になる。こちらの方が場合によっては酔いにくいかもしれない。 今までの作品は処理落ち・ステルスが大なり小なりあれど60fpsが中心だったのでシリーズ経験者にとっては違和感を覚えやすい。 プレイ中に戦場情報を表示した際の武将名の読み仮名がなくなった。 これまでの作品では戦場情報を表示した際、武将一覧には無いものの、兵力などの情報と共に武将名に読み仮名がルビで振られていた(「 呂布 (リョフ)」等の案配)のだが、本作ではどの武将がどこにいるのかという情報以外が全て表示されなくなり、それに伴って武将の読み仮名表示もなくなった。 ストーリーで取り扱う範囲が増えたこともあって、ぱっと見では読めないような難解な文字表記の武将も増えており、プレイ後にどんな武将かを辞典モードで調べようにもそもそも読みがわからないために調べようがないということも少なくない。 もちろん、知らなくてもゲームをプレイする分にはなんら問題ないのだが…些か不親切であると言わざるを得ない。 賛否両論点 連舞システムを廃止して従来のチャージ攻撃のシステムに戻したことは、「無双シリーズといえばやはりチャージ攻撃」と評価されている。 一方、『5』の連舞システムも「アクションの使い分け」「立ち回り」といった要素が濃く、高く評価していたファンもいたため、チャージシステムに戻ってしまったことを残念に思う意見も出ている。 前作『5』に比べると立ち回りは簡単に(薄味に)なったが、今作でも敵のガードを崩すためにガード弾き効果・ガード不能効果のあるチャージ攻撃を使い分けたり、攻撃をキャンセルして使用できるヴァリアブル攻撃や軽功アクションなどもあるため従来のチャージ攻撃よりもアクション性は高まったと言える。 モーションが基本的に武器依存でEx攻撃や無双乱舞、一部武器は性別による違いがあるものの、基本的な所は変わらないため、「全武将がコンパチになってしまった」と本作に対して否定的に見る者からよく言われる。 武器系統の種類が豊富とは言え、同じ系統の武器を装備したら基本的な動きが全武将で同じではそう見えてしまうのも無理はない。ただここまで武将の数が増えてくると、逆に武将それぞれに武器系統ごとのモーションを用意するというのはかなり厳しいと見られていた。 …が、『7』ではキャラ1人ごとに完全差別化された固有モーションの得意武器を1つずつ用意するというシリーズ初の快挙を達成し、そういった懸念を見事に吹き飛ばして見せた。 また、Ex攻撃や無双乱舞は武将固有とはいえ、敵の防御力が非常に高くなる高難易度では斬・雷・風属性による割合ダメージ以外ではほとんどダメージを与えられないため、無双乱舞・EX攻撃を使う意義が激減してしまっている。 さらに当然ながら割合ダメージを与える斬・雷・風属性の武器と、割合ダメージのない炎・氷属性の武器では火力に極端な差があるので、各武将の得意武器に関わらず割合ダメージが多段ヒットする武器を選ぶ方が遥かに強いのが実情。 得意武器が属性的に恵まれない武将にとっては他の強い武器に持ち替えられるという救済措置にもなりうるが、その結果、どの武将でも同じ武器(強い武器)を選び、同じチャージ攻撃を繰り返すことになりがちなため、余計にコンパチ感が増すことになってしまっている。 プレイヤーの無双乱舞が味方を吹っ飛ばす仕様 別に味方を巻き込んでも味方にダメージが入る事もなければ、前述の掴み技・投げ技タイプの無双乱舞は味方を掴んで技をかける事はないので、そう言う意味ではデメリットも無く大技で敵味方関係なく吹っ飛ぶ様が爽快であるという意見もあるが、単純に鬱陶しいという意見もある。 といっても前述の味方には掴み技が入らないという仕様により、混戦状態になってしまうと、敵武将を狙ったつもりが割って入った味方兵士に当たって不発することもあるため、掴み技や投げ技タイプの無双乱舞の使い勝手が極端に悪くなってしまうという不満意見もある。 特に、黄蓋の場合は2つある無双乱舞のどちらも掴み技になっているため、この影響をモロに受ける形になってしまう。黄蓋に限らず、掴み技で掴み損ねたりした場合、一応のフォローはある(*25)が、威力でいえばやはり大きく見劣りするわけで…。 言うまでもないが味方の無双乱舞にプレイヤーが巻き込まれる事は無い。そんな事になったら批判意見で袋叩きに遭うのは火を見るより明らかだが。 しかしこうしてないければ、今回の無双乱舞はカットインが派手な代わりに攻撃開始までの間にかなりの時間があるので、カットイン時に味方もひるまないと味方が攻撃して敵を弾き飛ばしてしまうことになっていた。そのほうが掴み技タイプの無双乱舞はさらに当たり難くなっていただろう。 こういったプレイヤー無双乱舞の味方への影響は、次作『7』では撤廃された。 キャラクターの能力値にカンストとは別に、キャラ固有の上限がある。 キャラの個性を出すために肯定する層もいるが、わざわざPS2時代の育成システムに戻しておいてなぜ上限を設けるのかわからないといった声もあり、賛否ある。 宝具をどの難易度でも取れることはライトユーザーに好評である一方で、それも含めて高難易度に設定するメリットが皆無となってしまったため、高難易度に挑戦する意義、ひいては武将を育てる意義を失わせ、本作の飽きを早くしてしまったと批判されている。 また「普通」「難しい」そのものの難易度も、無双乱舞を喰らわない事が前提とはいえ目に見えて下がった節がある。これは上記の通り属性の影響も多分に大きいが。 本作は「シネマティック一騎当千」と銘打ってシームレスプレイを売りの1つにしていた。 黄巾の乱(魏)のムービーを始め演出力の強化に貢献した部分もあるが、大半の拠点から始まるステージではその恩恵があまり感じられないものとなっており、力の入れどころが違うのではないかという声もある。 伝統だったステージ開始時の俯瞰の演出廃止などはその弊害の一つである。もっとも後続の『無双OROCHI2』ではステージ中のイベントがゲームのテンポをかなり悪くしており、演出という点ではともかくゲームのテンポという点から再評価されつつある。 以前と比べデザインなどに違和感を示す人がいる。とはいえ、あんまりなデザインだらけだった『5』と比較すると、従来の路線に寄せた感はある。 特に晋勢力のキャラクターデザインなどが西洋風と言われ、以前の中華風からかけ離れてしまったという批判は根強い。 とある既存武将の新デザインも明らかにライダースーツであることなどを筆頭に「スタッフはこれが三国志を題材にしているのを忘れていないか?」などと言われることもある。 本作以降における無双乱舞の性質上、武将が技名を叫ぶものも登場している。 なお、後に他の無双シリーズやその流れをくむ同社製アクションゲームの必殺技もこのようなカットイン演出が入るようになっていくが、本作と『7』の無双乱舞についてはゲームテンポの阻害を指摘されることが比較的少ない。 全ての新規武将がそうだという訳ではないが、所謂イケメンと言われるような若い男性武将が目立ち、そのせいで逆に没個性を感じる者が多いのか、「イケメンばかりじゃなくてもっと個性が欲しい」といった意見がある。 特に『5』で髭がなくなったことで「拠点兵長」と揶揄されるようになってしまい、本作でもそれが引き摺られている劉備(*26)なども含めて、「髭のある武将をもっと出して欲しい」という意見はそこそこに見受けられる。 クロニクルモードでは様々な要因で他の武将と「絆」を高めていくことになり、それを高めることで戦友として共闘したりすることが出来る。 絆の値が最大まで行くと固有の会話イベントが見られるのだが、それがさながらギャルゲーの告白シーンか何かと思いたくなる位に小っ恥ずかしいものや、ある種狙いすぎて寒いと感じうるものもあって否定的な意見も上がっている。 ただ、戦友として協力してくれたりの部分はいいのだが、絆の上昇に会わせて会話の内容を弄くったり(*27)するのや、前述した会話イベントみたいなのは止めてくれと言うニュアンスでの意見が多く、システムそのものを全否定するという意見はそれ程多くはない。 また、武将それぞれで絆の値を管理されている訳では無く、プレイヤーがどの武将を使っていても共有されるため、ある程度絆の値が高まっている武将はプレイヤーがどの武将であっても同じように友好的な台詞を言ったり、遭遇時に躊躇いを見せたり(*28)といった点で疑問を投げかける者もいる。 過去作の流用がかなり露骨なこと。 DLCで配信されている過去作品のリメイクマップならばまだしも、そうではないシナリオでもマップやそれ以外の戦闘中の台詞(*29)など、使い回しがかなり露骨になっている。 モーションもチャージ攻撃タイプになったとはいえ、『5』に存在した武器は基本的に『5』の流用に近いものがある。 また、マップは同じ戦場でも今まではナンバリングごとに一新されていたため、台詞の使い回しといった要素とまとめて手抜きと受け取られている面もある。 気にしない者は気にしないが、前作までをやり込んでいたりするとどうしても引っかかってきてしまう要素である。 プレイ中において自由度の無さを指摘する意見も少なくない。 戦国無双シリーズのミッションのように、強制かつ失敗すると自軍が劣勢になると言った解りやすい形では無いために気付かれにくいが、本作では大抵のシナリオで開始から終了まであれしろ次はこれしろと指示され、結果としてそれから外れた行動が取れなくなっていることが多い。 ストーリー上で前後編になっているステージの場合、前編では一部のマップに不自然に入れなくなっていたり(その逆もある)、それ以外にもステージ中で言われた通りに動かないと門が開かないといった形で結局先に行けなかったりなどが頻発する。 ライトユーザー向けにしたと言えば聞こえはいいが、結局はゲームに行動を押しつけられているに過ぎないため、不満意見が出ている。 過去作の場合は最終的に総大将撃破などの勝利条件さえ満たせれば途中の過程はクリアそのものには直結せず、指示が出たとしても戦闘の大局に影響を及ぼすようなものや、『5』であれば攻城戦に絡んだアドバイス(*30)にとどまっており、逐一「誰を撃破しろ」「何処に行け」「何をしろ」と本作のように指示が出ることや勝利条件が進行の過程で変更される事は少なかった。 要するに本作は演出・シナリオ重視の「シネマティック一騎当千」という名の一本道路線に転換したことで、『タクティカルアクション』における戦略性=前作までの戦場の自由度はほとんど切り落とされたというわけである。 総評 「進化に終わりはない」「一騎当千の爽快感」の両コンセプトを見事に達成した、まさに真・三國無双シリーズ10周年に相応しい作品。 特に前者については、アクション面のみならずストーリーについても新たな挑戦を始め、「マンネリ」との批判を払拭しきれなかったこのシリーズにおいて「晋」という勢力を出したことの意義が非常に大きい。 「今まで諦めていたが後期武将にも参戦の可能性が出てきた」「次回作では他勢力を中心とした『後漢末期』に焦点があてられるのではないか」といったように、本作に留まらない次回作以降の「終わりのない進化」に期待するファンを増やした。 ただし、肝心の晋のストーリー内容や使用武器の自由化による没個性化など、粗削りな面があることも否定できない。これらについても存在自体を抹消するのではなく今後の進化に期待されていた。 DLCや『猛将伝』等で改善の動きが見られており、そしてこれらの動きは次回作『7』ではっきりとした形として結実することになった。 真・三國無双6 Special 【しん・さんごくむそうしっくす すぺしゃる】 ジャンル タクティカルアクション 対応機種 プレイステーション・ポータブル メディア UMDディスク 2枚 発売日 2011年8月25日 定価 5,800円 プレイ人数 1人(通信プレイ時2~4人) 通信機能 Playstation Network対応※DLC配信、アドボック通信での協力 対戦 備考 メディアインストールでフルボイス対応 判定 良作 無双シリーズ ※共通部分は省略 概要(Special) まさかの下位機種への移植再び。 PS3版のセーブデータをメモリースティックに入れておけば初めから全キャラクターをプレイすることが可能。 評価点・追加要素(Special) 『6猛将伝』における改善点を一部先行導入した形で、PS3版で不評だった点にテコ入れが行われている。 パフォーマンス面 PSP無双の中ではグラフィックの出来はよい。 ステルスも殆どなく、フレームレートも安定している。 下記の通り、敵兵の少なさに目をつぶれば、PSP無双の中でもストレスに悩まされることは少ない。 ちなみに水中は『5Empires』PSP版準拠の浅瀬になっている。 ストーリーモード プレイキャラクターを自由に選択できるようになった。 シームレスではなくなったが、大筋に変化はなく、PS3版をきちんと再現している。 クロニクルモード 新たに対戦が追加されている。 育成環境の改善 体力、攻撃力、防御力、武功が所持金を使用して強化できるようになったため、能力強化が格段に楽になった。 問題点(Special) 敵兵が少ない もともと敵兵が湧く場面が少ない『6』で、さらに敵兵が減らされているため撃破数を稼ぐのが難しい。三國無双戦でも1000人ちょっとが限度。 ただ、本作の育成は敵兵が一切関与しないことが幸い(?)し、育成面において劣化は見られない。 DLCの種類が乏しい SP版でのDLCはBGM追加のみ(全て無料)。評価の高いステージ追加や、武器種追加といった類は一切ない。 前述の通り『6』のクロニクルモードはDLC前提で問題点を解消している部分があり、それが無いというのは非常に痛い。 UMD2枚組み 入れ替える手間は結構面倒。ちなみにDisc1がストーリーモードの魏伝、晋伝、クロニクルモード Disc2はストーリーモード呉伝、蜀伝が収録されている。 この点はDL版だと改善されるが、それに伴って容量を圧迫する欠点もある。 ロード遅い 戦闘前のロードが遅く、NPCとの会話直前に、UMDから読み込みが1秒ほどあり、ボタンを押してから画像表示や音声でるまでにワンテンポ遅れる。 総評(Special) PSPの『5 Special』『5 Empires』の移植度が散々だった上、まさかの下位機種移植再びということで期待されていなかったが、ハードの性能を考えれば移植度、及び再現度は良好で、PS3版からの改善点もありシネマティック一騎当千を十分に味わえる出来となった。 PSPで手軽にプレイしたい、もしくはストーリーを追っかけたいだけなら本作はその希望を十分に満たしてくれる。 しかしやり込もうとすると、DLC前提気味の『6無印』において、DLCの無さはあまりにも痛い。 決して誰得移植ではないが、可能ならDLCや『猛将伝』での拡張度の高いPS3版をお勧めする。 その後の展開 『真・三國無双6 猛将伝』が2011年9月29日にPS3で発売されている。 『Special』のようにストーリーモードステージが全武将で遊べる、成長アイテムの購入要素が導入、チャレンジモードの復活、3人の新武将の追加、過去作のリメイクステージをプレイできるレジェンドモードなどの追加要素がある。 本作で不服であった「ストーリーモードに大半の武将が登場しない」問題が着手され、魏・呉・蜀の後日談シナリオと本作で不遇な立ち位置だったキャラクターが操作武将となるステージが多数追加された。 また、新武将とともに新武器も追加され、一部の既存武将の得意武器(EX攻撃可能武器)が変更、固有化されている。 2012年3月9日に『真・三國無双6 with 猛将伝』がWindowsPC向けに発売された。 2011年10月までに配信されたDLCが収録されているが、コスチューム関連は過去作のコスチューム以外は未収録となっている。またクロニクルモードのDLC追加シナリオはEXシナリオとして収録され、EXシナリオ以外の全てのマスをクリア(金色にする)するまで出現しない。 加えて、クロニクルモードの協力プレイなどのオンライン要素が削除されているほか、3D立体視もソフトレベルで非対応となっている。 2018年12月6日に『真・三國無双6 with 猛将伝 DX』がSteam向けに配信された。 現行環境への最適化に加え、上記のWin版でオミットされていたオンライン協力プレイの追加、今までに発売されたDLCが全て同梱されているなど完全版と呼ぶにふさわしい内容になっている。 ゲーム外での動き 『戦国無双』シリーズに続き、『真・三國無双』シリーズについてもキャラクターソングCDが発売された。 一部新武将の容姿・言動が現代的なものになっていることや特定層に媚びて見える要素もあり、それまでの『戦国無双』シリーズや『戦国BASARA』シリーズに比べれば比較的硬派な路線であった『真・三國無双』シリーズに対して好意的に見ていたファンの中からは、この方向性に不安を抱く声や「この路線で進むなら完全に無双シリーズそのものを見限る」という意見も出ていた。 これ以外にも本作では、企業でもシリーズでもスタッフでもなく作品単体のTwitterアカウントが用意されるなど、広報にも力が入れられていた。 本作についての質問や要望に最大限こたえようとする鈴木プロデューサーの姿勢は好意的に受け止められている(*31)。 特に有名なのが以下のやり取りであり、漠然としている上にゲーム性には直接関係ないにもかかわらず、攻略wikiを筆頭に広く紹介されている。 + 2010年12月22日と2011年1月7日のやり取り。若干の下ネタ?注意。 残念ながら、揺れません。残念ながら。 RT @??? お乳上はお揺れなさいますか? ↓ 一部の方々に朗報?です。揺れます。(一部の方々には、私も含まれます。)
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/3996.html
真・三國無双2 概要 基本的なゲーム性 今作からの要素 今作で強化された要素 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 真・三國無双2 猛将伝 概要(猛将伝) 特徴(猛将伝) 評価点(猛将伝) 問題点(猛将伝) 総評(猛将伝) 余談(猛将伝) 真・三國無双2 【しん・さんごくむそうつー】 ジャンル タクティカルアクション 対応機種 プレイステーション2 メディア DVD-ROM 1枚 発売元 コーエー 開発元 コーエー(オメガフォース) 発売日 2001年9月20日 定価 6,800円(税別) プレイ人数 1~2人 セーブデータ 200KB以上の空きが必要 レーティング CERO 12歳以上対象(*1) コンテンツアイコン セクシャル・暴力 廉価版 MEGA HITS! 2003年3月6日/3,980円コーエー定番シリーズ 2005年8月11日/1,980円 配信 PS2アーカイブス 2013年1月16日/1,429円 備考 独自追加要素があるアレンジ移植のXb版あり 判定 良作 無双シリーズ 概要 三国志を題材としたアクションゲーム『三國無双』シリーズの3作目(PSの対戦型格闘ゲーム『三國無双』を初代としている。海外でのタイトルは『Dynasty Warriors 3』となっている)。 今ではすっかりお馴染みとなった「無双(系)アクションゲーム」の普及の契機となった名作である。 前作『真・三國無双』は発売当初知名度は低かったが、口コミで徐々に人気が広まってコアゲーマー間における"マイナーな良作"の仲間入りを果たしていた。 今作は大まかな内容こそ前作と同じだが、大小様々な仕様において改善と拡張を行っており、大幅にボリュームを増した大作となった。 本格的にユーザーの注目が集まるようになり、前作以上の口コミ効果によって、約1年をかけ国内だけで販売本数100万本を達成。シリーズがコーエーの柱を担うことを決定づけた。 基本的なゲーム性 プレイヤーは一人の武将となり、数百人規模の軍同士の戦いが繰り広げられるステージにおいて、戦況を見極めながら自軍の勝利を目指して戦い、最終的に敵大将の撃破を目指す。 逆に自軍の総大将が倒されたり、制限時間を過ぎてしまったり、プレイヤー自身が戦死すると敗北となり、ゲームオーバーになる。また、特殊な勝利(敗北)条件が存在するステージもある。 戦闘に参加している武将はそれぞれの軍団に所属し、軍団同士の戦闘では主に士気によって優劣が決まる。 士気が低い軍団はやがて敗走して消滅し、撃破した軍団は士気が高まるので劣勢に陥るとそのまま敗北に繋がりやすいが プレイヤーが敵将を倒す、50人単位の兵を倒すなどの活躍により、近くの軍団の士気を高めることが出来る。 味方の士気が十分に高ければ敵の侵攻を阻んでくれたり、場合によってはやっかいな敵をそのまま撃破してくれるといった活躍を見せてくれるため、味方との共闘も大事となる。 戦場ではステージ(主に対応する三国志のエピソード)に応じたイベントが発生する事はあるものの、比較的自由に戦う事が出来るため、苦戦している味方軍団を救い士気を引き上げながら共闘する、苦戦を覚悟で一切を無視して総大将の首を狙うといった戦術をとることが出来る。 また、戦場にはマップ外への道に通じる進入拠点が点在し、近くの軍団が健在ならばそこから兵が補充されるため、拠点兵長を倒して出入り口を封鎖し、敵兵の補充を封じる事も出来る。 操作体系が全キャラ共通で簡単なものに統一されており、基本的な難易度もやや控えめといえる範疇にあるため、 リアルタイムシミュレーション・アクションを融合させたものでありながら双方が苦手なプレイヤーでもしっかりとゲームを進められる…そんなゲーム性の根幹は前作から変わらない。 注意点として、本作の時点では一般兵と敵武将の戦力差が現行作よりも小さく、初期状態の攻略では味方の軍勢と足並みを揃えて共闘することが重要になっている。 一般兵の実装が大きく変わった『5』以降を境にゲームバランスは大きく変化しており、「タクティカルアクション」というジャンルから本作などPS2版三國無双シリーズの方向性を評価する古参のプレイヤーもいる。 今後、無双シリーズは大量に発売されていくが、基本的なシステムはほぼ今作で完成されている。 もちろん今作に難がなかったわけではなく、それも含めシリーズを通して改善(時には改悪)を経ていくので、一概に今作が最高傑作とは言えない面もある。 今作が名作である理由は端的に言うとシステムやゲームの路線を確立したこと、実際に高い売上を残して息の長いシリーズに昇華させたこと、その2つの功績にあるだろう。 今作からの要素 2人同時プレイに対応 前作では出来なかった2人同時プレイに対応した。画面中央で上下2分割した表示で、1ステージを協力して進めていくことになる。 なお、2人プレイの場合はいずれかのプレイヤーの体力が0になってしまうと、もう一方のプレイヤーが健在でもそこでゲームオーバーとなる。 プレイヤー2人の無双ゲージがどちらも最大・かつ近くにいる状態では互いの腕が光り、片方が放つ無双乱舞に合わせてもう片方のプレイヤーが無双乱舞を放つと強力な「激・無双乱舞」を放つ事が可能。条件さえ整えば体力ゲージに関わらず何度でも放てるので、より協力してプレイする重みが出てくる。この要素は後のシリーズでも受け継がれた。 装備武器、装備アイテムの追加 前作では装備品という概念は全くなかったが、武将が装備する武器やアイテムがステージ中で手に入るようになった。それぞれ実用的な個性付けがなされており、戦略や収集の面でも大きな進化を遂げた。 武器は各武将につき4段階の武器が用意されており、各ランクにつき1つずつ所持できる。 武器の段階が上がるごとに攻撃力や基礎攻撃回数も増加する。第一武器では前作同様4回だが、ゲームが進んで第三武器を獲得すると6回まで連続攻撃ができるようになる。 本作では第一〜第二武器を一部の武将で共有するが、第三武器以降はその武将専用に集めることになる。第三武器は青龍偃月刀や方天画戟といった三国志演義でその武将が使っていた武器である事が多く、没入度が高まった。 ハクスラ要素の実装もここから。武器には各能力を増加させる効果がランダムでつくので気に入った武器を入手するまで取捨を繰り返す事になる。後期のステージほど難易度が高いのは前作と同様だが、今作からはその分良質な武器が得られやすいという見返りがある。 第四武器は「ユニーク武器」とも呼ばれ、固有の増加効果を持つ各武将専用の隠し武器となる。 難易度を「難しい」にした上で武将に応じた特定のステージで条件を満たす事で、ステージ中に貴重品の箱ないし敵の輸送部隊が出現し、入手できる。 ユニーク武器は第三武器と武器の見た目や基礎攻撃力は同じであるものの強力なパラメーター増加効果に加えて、一部のチャージ攻撃に属性効果が付くのも大きな特徴。 属性には浮かせて復帰するまでの間追加ダメージを与え続ける「炎」と、着地時に放電で大量の敵を巻き込む「雷」に加え、一撃で雑兵を即死&敵将にも現体力25%分のダメージを与える「斬」が存在。 ユニーク武器は性能が武将ごとに固定されているのだが、武将によってはユニーク武器にも属性が存在しないなど、決して小さくない性能格差を抱えている。(問題点に後述) 装備アイテムは武将ごとに一定数のスロットに装備していく形となる。 入手したアイテムは効果が高い物が自動的に残る。そのため一人の武将が同じアイテムを2つ装備する事は出来ないが、他の武将に同じアイテムを装備させる事はできる。 基本的には能力上昇アイテムを取捨選択するが、どんな攻撃にもガードを崩されなくなる「角鬼腕」や、体力に関わらず必ず真・無双乱舞になる「真乱舞書」に加え、赤兎馬に騎乗した状態でステージが開始される「赤兎鐙」等、パラメーター以外に影響する特殊効果を持つレアアイテムも登場。 レアアイテムは「ユニーク武器」と同様に効果は固定で、特定のステージで条件を満たすことによって入手する。武器ほど劇的な効果ではないが、こちらでは難易度は問われないため入手自体は簡単。 無双ゲージの独立化 前作では成長度を体力ゲージと共有していた無双ゲージが独立パラメータになった。 この変更に伴い、呂布をはじめとした猛将タイプのキャラクターであれば初期値の時点から体力ゲージは高いが無双ゲージは少ない、あるいは諸葛亮のような軍師タイプのキャラクターなら体力ゲージが少ないかわり無双ゲージが高めなど、武将毎の能力にさらなる個性付けがなされた。 それに伴い戦場のどこかに隠された新アイテムとして、体力ゲージを成長させる「点心」の無双ゲージ版にあたる「于吉仙酒」が追加された。 生存率に直結するため上限値までの成長が望ましい体力ゲージと異なり、無双ゲージ側は武将次第で「(甘寧など)強力な乱舞をできるだけ長時間使えるようにする」「少ないゲージ量を逆手に取って素早く無双乱舞を回転させる」とそれぞれ戦法を選択することが可能になった。 ちなみに無印の段階ではまだ「武将能力初期化」がなく、一度伸ばすと元には戻せずどうしても戻したい場合セーブデータを消してゲームそのものを初期化させるしかなかった。 中断機能の搭載 前作で要望の多かった中断機能に対応。クリアするか他のステージを開始するまでだが、プレイ中のデータを残す事が出来る。 後の修羅モードとは違い、本編の中断セーブは一度ロードしても失われない。難易度が高いステージをプレイする際の「保険」に使える。 チャレンジモードの搭載 特定の条件でスコアを競い合う「チャレンジモード」が追加された。 プレイヤー武将が力尽きるまでのKOカウントを競う「斬合」と決められた配置の兵士・武将達を100人KOするまでのタイムアタック「神速」の二種類が遊べる。 記録はパスワードに残るため、インターネットを使用してGAMECITY(コーエーの公式サイト)に送る事が可能だった。 VSモードの搭載 2人同時プレイの実装と同時に、2人対戦を行う「VSモード」も追加された。通常の戦場とは異なるルールで2人同士で戦うもので、プレイヤーのみで戦う一騎打ちタイプのステージもある。 攻撃回数は6で固定、パラメーターの成長や装備アイテムは存在しないため、純粋にプレイヤー同士のスキルが試される。 「玉璽」をとった方にCPUの呂布が援軍として現れる「呉郡攻略戦」(このステージには玉璽が2つ以上あるため、出現後に相手が玉璽を取ると呂布が裏切る)などユニークに富んだステージが用意されている。 余談だが、ここで出現する呂布は弱く、出した所であっという間に倒されて肉まんにされるだけ、とあまりボーナスになっていなかった。次回作では鬼のように強化されており本来意図したバランスになっている。 この対戦プレイも『3 Empires』を最後に三國無双シリーズには実装されておらず、今から見れば珍しいものに見えるかもしれない。 事典の搭載 ゲームモードとは別に、ゲーム内に登場しているキャラクター=三国志に登場する人物達の簡潔な経歴を読むことができるモードも追加。三国志を既に熟知しているプレイヤー、これから入門というプレイヤー、そのどちらにとっても嬉しい配慮といえる機能である(*2)。 プレイヤーとして使用できる武将のみならず、NPC専用の一般武将達まで完全網羅されており、ボリュームはなかなかなもの。 なお、これは以降のシリーズでも同様だが、あくまで史実上もしくは『三国志演義』における武将の情報をまとめているため(*3)、ゲーム中における描写(シリーズ独自解釈など)を載せているわけではないので注意。 今作で強化された要素 イベント演出の強化 ステージ中のセリフ文も含めてフルボイスになったり、ムービーが大量に増えたりなど、この面でも大幅に前作より進化している。 この内、戦場で起こるカットインイベントの一部は、プレイヤーキャラが代わりに起こせるというお遊び要素がある。例えば「長坂橋の仁王立ち」は史実では張飛が行うのだが、条件を満たすことでプレイヤー武将が代わりに行う事が出来る。 しかもボイスも含め全無双武将にしっかり対応しているので、『4』以降で固有ストーリーに置き換えられるまで、武将達の性格表現に一役買う要素となった。 「羽扇を片手に長坂橋で仁王立ちする諸葛亮」あたりだけでも十分あり得ないシチュエーションだがまだまだ序の口。対応武将は特に所属勢力を問わないので、「自分で烏巣の兵糧庫を発見してしまいヘタレながら曹操に報告する曹操軍所属の袁紹」、「味方の周魴の策略に一緒に騙されてしまう呂布」といったユニークな反応も楽しめる。 樊城の戦い(呉軍)を蜀将でプレイした場合、敵の関羽に対してやたら殺る気満々な劉備(*4)、「自分が相手とは難しい戦になるな」とぼやく関羽はよくネタにされる。 無双シリーズの司馬懿の代名詞であった「馬鹿めが!」というセリフも、本作の五丈原の戦いに存在する様々な武将にバカにされる挑発イベントで一躍有名となった。 ステージによってはモブ武将や兵卒などにも固有台詞がある。モブキャラはもともと別の無双武将と同じ声優の兼役なのだが、その汎用セリフとも声優が異なるためギャップは大きい。しかし、夏侯恩の台詞は彼を討ち取った趙雲と同じく小野坂氏が演じる(*5)等、それならではのネタが仕込まれている。 特に強烈な個性を放っていたのが黄巾党の張宝。曹操を担当する岸野氏の裏声という怪演は、同ステージの敵大将である頂角にも劣らぬインパクトと個性を放っており、セリフが少なく無双武将でもないのにクレジットや青二プロダクションにおける岸野氏の紹介ページにも載ってしまうという厚遇(?)を受けている。 登場武将の大幅増加 操作可能な武将の数が前作の28人から隠しキャラを含めて41人と大幅に増加した。 「徐晃」「魏延」「孫策」など、前作で要望の多かった武将が多数プレイアブルになったのでユーザーから歓迎された。 「大斧を振り回す徐晃」や、「鉄鞭を振るう黄蓋」など三国志演義のイメージ通りの武将もいれば「片言喋りな仮面の狂戦士魏延」「武器から性格までまんま某有名格闘ゲームのバルログな張郃」等濃いキャラ付けがされた武将もいる。 スタート直後に操作できる武将は前作『1』同様各勢力3人ずつの9人(*6)だが、操作できるようになった武将の増加に伴い、武将の開放条件も前作から全体的に緩和された。 基本的に武将のアンロックは無双モードでのみ行う一方、全員開放までに必要な完走回数も抑えめになったため、より好きな武将で遊びやすくなっている。 前作では開放条件として「その勢力の武将全員で無双モードをクリア」する必要があった君主武将は、今作では「それぞれ勢力の武将2人の無双モードのクリア」に緩和されて格段に使用しやすくなった。 三国に当てはまらない他勢力にも新キャラが追加された。 南中での戦いを描くシナリオの追加に伴い、孟獲と祝融が他勢力分類の無双武将として登場した。 「南蛮夷平定戦」には三国の勢力とは見た目も声も全く異なる「蛮兵」が登場したり、三国志演義の小説でもお馴染みの「毒泉」や「籐甲兵」、そして「象」が登場し通常のシナリオとは一味も二味も違う味付けがなされている。 固有要素だらけなこのステージは特殊イベントも豊富。シリーズが進む毎に端折られていくことになるが、孟獲を複数回倒して屈服させるという展開はこの時からあった。初回プレイ時や、めんどくさい時はそのまま殺してしまうが… アクションの増加 攻撃可能な回数が4回から6回へと増加した事に伴い、全武将にチャージ5:チャージドライブ(*7)とチャージ6(武将固有の攻撃)が追加された。 6連続まで出せる弱攻撃、それぞれの締めとして派生する6種類の強攻撃…という共通パターンは、今後まで続く無双シリーズ全体のスタンダードになっている。 瀕死時に無双乱舞を繰り出すと炎をまとった「真・無双乱舞」へと強化するようになった。乱舞攻撃が若干威力が減る代わりに炎属性になり、〆のアクションが変化する。 前作では瀕死時は自動で無双ゲージが溜まっていく要素はあったものの、乱舞自体は変わらなかったため、格闘ゲームだった初代『三國無双』以来の復活となる。 前作では無双武将のモーションに「剣(2種類)・槍・戟」の4モーションのコンパチキャラが多数いたが、本作では武将毎に何かしらオリジナルのモーションが1つ以上用意されたため、キャラごとに別物とはいえないまでも完全なコンパチではなくなった。 高齢なので無双乱舞の最後によろけてしまう黄忠や、巨体を叩きつけて爆風を巻き起こす董卓など、個性を感じられるモーションがちょくちょく追加されている。 張角、司馬懿は剣(将剣)からそれぞれ妖杖と羽扇へと変更。本作時点でも将剣を使用する武将が6人と多いが、それを多少なりとも抑えようという意図を感じられる。 すでに固有モーションを持っていた武将にもメスが入った。特に隙が大きかったり範囲が狭いなどの問題を持っていた呂布は、範囲の広い横振りを多用した豪快かつ強力なモーションに刷新され、「4」までのデフォルトとなった。 諸葛亮も前作では白羽扇を用いた普通のモーションだったが、本作では初代『三國無双』の軍師ビームがチャージ攻撃や無双乱舞としてまさかの復活を遂げた。 前作での「普通」の諸葛亮を残念がる声を受けて復活したともいえる。また司馬懿も負けじとビームを放つ。が、性能的には攻撃範囲が狭すぎて散々なものに。これらのビームはシリーズを経るに連れて太くなる等改良が施される事になる。 好評だったのか、以後のシリーズでは羽扇からビームが定着した他、他の武将も火球などを放ったりと奇抜なアクションが見られるようになった。(本作まではせいぜい衝撃破を飛ばすぐらいで現実寄りな動きをしている) 無双モード、シナリオの強化 前作では勢力ごとに無双モードのステージは固定されていたが、本作では三国(魏・呉・蜀)の武将それぞれに関わり深い戦いで構成されるようになり、個性がついた。 比較的小さめのマップ・短時間でクリアになる、小規模な戦いが多数追加された。前作では全てのステージが大規模だったため、一つの戦いをクリアするのに20分以上も時間がかかるという問題点を孕んでいた。 これに伴い、「宛城の戦い」「潼関の戦い」といった三国志上の有名な戦いも多数追加された。 各ステージには史実に沿ったイベントが多数追加。孫堅や龐統といった、史実においても戦いの中で倒れた武将には「戦死イベント」が存在している。これらの武将は多くの場合、士気が意図的に低く設定されていたり伏兵などで孤立した状態に追い込まれるなど、他の武将よりも敗走しやすい状況に陥りやすく、知らずにプレイすれば史実通りにやられてしまう。しかし、あらかじめ三国志の知識があったり、二度目以降のプレイなどで把握していれば、特定の武将が敗走する前にイベントの条件に対応する敵将を倒す事で戦死イベントの発生を阻止できる。 自分の活躍で「成都の戦い」で龐統を死なせないといった、歴史を変えるカタルシスが味わえる要素である。これを無双モードで達成すると、その武将はそのまま生存した扱いとして(*8)後続のステージにも登場し続ける場合がある。戦死イベントを阻止して生存クリアすることで、プレイヤーキャラとしてアンロックできる武将も存在する。 ちなみに、無双モードを1度でもクリアした武将は、戦死イベントが発生しても生存扱いとなり続け、以降のステージにも強制的に登場し続ける。その場合、「大岩に潰されたのに次の戦いでは元気に総大将をしている孫堅」や、「関羽が生きているのに夷陵の戦いでやたらブチ切れている劉備(*9)」といったシュールな現象も発生する。 フリーモード 前作に引き続き、無双モードで登場した全てのシナリオ+味方が全員モブだけの敵軍に味方する裏シナリオもプレイ可能。「呉郡攻略戦」で連合軍(王朗・厳白虎・劉繇)側について孫策軍を蹴散らすといったIF展開も用意されている。 いずれも通常のシナリオと遜色のないほどボイスが用意されており、純粋にボリュームが凄まじい。 敵軍サイド側のシナリオにも戦闘準備画面の「概要」が存在し、敵軍サイド側の視点から語られる戦況を聞くことも可能。その全てのナレーションが関羽や魏延を演じる増谷氏によるフルボイスであるという点も素晴らしい。 呂布や董卓などの他勢力の武将には無双モードが存在せず、以降のシリーズでも見られるフリーモード専用キャラとなっているが、そのフリーモード限定シナリオに事実上彼らが主人公となるものも存在するため(*10)、大きな批判は見られなかった。むしろ呂布を使って五丈原の戦いで大暴れするといった、三國志的にありえないシチュエーションを楽しめると言う事もあり、好意的に見られていた。 とはいえ流石に限界はあったようで、一部の武将の無双モードに存在する「集落救出戦」「山賊討伐戦」「海賊撃退戦」など選択できないステージが存在する他、無双モードで生存させた武将による登場武将の入れ替えはない。 後述するように無双モードをやり込むうちに生存武将による置き換えで出番がなくなる武将(孫権)が出てくるため、差別化の意味でも登場武将の入れ替えに対応していないことは問題点とは言い難い。 グラフィックが進化 同機種前作より倍近いボリュームがあるにもかかわらず、グラフィックはかなり向上している。 とは言え、発売時期もあるので同機種における後の『4』や『無双OROCHI』などと比べてしまうと苦しいのは否めない。あくまで当時としてはである。 敵や箱からのドロップアイテムが、光と煙を放出するようになり視認しやすくなった。前作では特に敵将を撃破した際の成長アイテムが目立たなかったために全く気付かずに消えてしまう事が非常に多かった故の改良点である。 ゲーム中は60fpsで動き、PS2の性能を見せつけている。 サウンド面の強化 前作では若干SEが篭っており、どれも鈍い打撃音に近い効果音だったが、本作では比較的鮮明に聞こえる音へと差し替わっており、爽快感の向上に一役買っている。このヒット音のセットはPS3版『5』以降で一部が差し替えられるまでの『真・三國無双4』~『無双OROCHI Z』やPS2/PSP版『真・三國無双5(Special/Empires)』まで長らく使われ続けることになる。 「大斧」や「方天戟」のような長物や大型の刃物は鋭い斬撃音が、「鉄鞭」などの鈍器では重い打撃音が鳴る。一方で「トンファー」などの武具は軽快な打撃音が鳴るので、ただ攻撃しているだけでも爽快感を味わえる。 本作に限り「真・無双乱舞」や「激・無双乱舞」の発動音も非常に派手で、上位の超必殺技という感じが十二分に出ている。もっともこれは後述の空耳問題に繋がるのだが… 武将の声も同様にハッキリと聞こえるようになり、後のシリーズに比べても攻撃時、ダメージ時、KO時などの声が(演技がかなり大げさになっているのも合わせて)非常に耳に残るようになっている。 護衛兵の自由度強化 前作ではシステム周りの不便さ故に変に難易度を上げたりストレスをためる要因になってしまうこともあった護衛兵のシステムも改善・強化された。 前作で頻発した、無謀にも敵に突っ込んでいって犬死にを繰り返したり、成長したら成長したで敵武将のトドメを横からかっ攫われたりといったことも、本作では防御か攻撃といった状況に応じた指示を出すことで抑えられるようになった。 さらに現在出せる最大数を上限にプレイヤー側で任意に人数を調整出来るようになった。つまり、成長させて8人出せるようになったからといって、8人全員を出す必要が無いのであれば人数を減らすことが出来るようになった。さらに人数0=出撃させない事もできる。 指示を出すのが面倒だという人は最初から護衛兵を出撃させないでおけば良いだろう。特に8人に増えると後述する戦闘中の処理落ちやステルス発生頻度およびその度合いに護衛兵が及ぼす影響は大きくなるので、そういった意味でも出撃させないプレイヤーも少なくなかった。 特に高難易度のステージとなると役に立たずにすぐに全滅してしまう事が多く、護衛兵が死ぬ事によって得られる武勲が下がってしまうため、結局は出さない方がいいという形に落ち着く。例外はパラメーターが自キャラ<護衛兵の場合で、最大まで成長すると無双武将の初期値よりも高くなるので高難易度のステージでも適度に肉まんを回収しておけば生き残る事が出来る。ほとんどの無双武将は勲功が0Ptなので意図的に剣や盾を拾わないでパラメーターを上げない様にしないと起こり得ないが、張角と董卓はアンロック時点で初期勲功が60000Ptなので、最初から護衛兵のパラメーターがMAXとなる。もっとも、初期パラメーターで高難易度のステージに挑むのはかなり無謀な行為ではあるが… 各種UIの改良 後のシリーズ作品にも継承されていくモード選択画面のリール演出や、戦場の情報画面など、無双シリーズにおけるUIの基礎も今作でほぼ確立されている。 各武将の名前にルビ表記が加えられるようになったのも今作から。 評価点 各要素の強化により前作からは比べ物にならないほど爽快感が向上し、完成度も高まった 上述の「追加された要素」および「強化されたポイント」はそのまま評価点であるといってもいい。 諏訪原寛幸氏によって前作より濃い個性付けがなされたキャラクター ゲーム的に見れば単純に進化である。剣で戦っていた司馬懿が、ライバルの諸葛亮と同じく羽扇で戦うようになったり、キャラごとにモーションに個性が出たりと、操作性を複雑にしないまま多様なアクションが楽しめるようになった。ほとんどのキャラが剣や槍で戦っていた前作は飽きやすい面が少なからずあった。 名曲揃いのBGM 関羽千里行などに使われる汎用BGM「ARENA」や呂布固有曲「THEME OF LU BU」、五丈原の戦い(蜀)の「SACRED GROUND Ver.2」、無名時代の一青窈氏が曲を提供したエンディングテーマである「生路-CIRCUIT-」など、名曲を挙げるときりがないほど。 中でも「ARENA」は今もなお多くのファンがお気に入りの曲としてあげる程である(*11)。 また、以降の作品ではステージ専用曲は『6』を除いて勢力問わず1つになっているが、本作までは「南蛮夷平定戦」など一部を除いてそれぞれの勢力毎に全く別の楽曲が用意されている(*12)。例えば上記の五丈原の戦いは、蜀軍でのプレイでは「SACRED GROUND Ver.2」だが、魏軍でプレイすると「GRAVITY Ver.2」がかかるようになっている(*13)。 ちなみに、一ステージ中に音楽が変化するようになったのも今作から。呂布のテーマも今作が初出(*14)で、虎牢関の戦いでのイベントを織り交ぜた曲の変化演出は、呂布の強大さを引き立たせる事にも一役買った(*15)。また、本作の呂布はストーカーのごとく追尾してくるため、逃げ切ったと思った初心者プレイヤーを後ろから無情にも屠る姿がより一層呂布のインパクトを強めたと思われる。 なお、前作『真・三國無双』の時点で使われていたBGMは基本的に流用されているが、新たにメロディーが加わったり、音質に調整が入っているため後ろに「Ver.2」と付記されている。 賛否両論点 一部の武将のキャラ付け 上述した通り個性付けが強まった結果、一部の武将が硬派な三国志ファンにとっては受け入れにくい要素である事が顕著になってきたのも今作からである。前作・前前作の時点で陸遜が意味不明に若いイケメンだったり許褚が明らかに蒼天航路リスペクトなコメディチックなキャラだったりといった事は少なからずあったのだが… 陸遜は夷陵の戦いの時点で39歳であり、先輩格の周瑜は赤壁の戦いの時点で33歳・死去が35歳、呂蒙は関羽討伐戦・死去が41歳。ただ陸遜については、同社の『三國志シリーズ』においても初代から一貫して若いイケメンである事からそのイメージを踏襲している可能性はある。 今作では先述した魏延や張郃のようなキワモノとも見えなくもない新武将は勿論のこと、ただでさえ出る幕が無さそうなところに加えて幼めの外見にされた大喬・小喬姉妹を筆頭に、武将としての逸話のない女性まで舞踊的な武器を持って新規参戦(貂蝉は初代『三國無双』にもいた)など、今後の無双の方向性を決定づける三国志崩壊祭りであった。 キャラクター設定および描写に関する不満意見も少なくはないが、特に女性キャラクターに関しては存在自体が以降の作品でも少なからず批判要因になっている。 初代『三國無双』の時は、女性は三国志演義での重要人物となる貂蝉と、武芸のエピソードがあり主人公格劉備の妻である孫尚香のみで厳選されており、共に三国志演義での描写から大きく外れないキャラクター描写で厳しい批判は少なめだった。だが本作やそれ以降の女性は、女傑の祝融などを除き武芸のエピソードはなく三国志演義での重要度も低めで、キャラの描写もオリジナル要素が強めである。 大喬・小喬姉妹については、『真・三國無双通信』にて、「小学生や女の子から三国志は知らないけど、二人は気に入っていると言う反応があって嬉しかったが、他の女性キャラとの差別化であの年齢層にしたのは、従来の三国志ファンに申し訳ない」とスタッフがインタビューに答えている。 結局この「オリジナルなキャラ付け濃い目」的方向性は支持を得られたため、今後も継続されていくことになる。 後の『戦国無双』シリーズや、他社の『BASARA』シリーズに比べるとこれでも「まとも」とは言われるものの、『三國志』シリーズのファンやその他の三国志ファンなどからはこれ以降、批判も少なからず出てくるようになってしまった。 尤もこの作品では(現在と比べてであるが)まだそこまで濃いキャラ付けはされておらず、大半の人物がまともな考えを持って合戦に臨んでいる。上記の通り一見アレな人物に見えて冷徹な面を見せる張郃、各合戦で指揮官として部下を指揮し愛する貂蝉に一途な呂布、懐の大きい王者である孟獲と言う様に、現在とは少なからず方向性に違いが見られるキャラもあるのでギャップを楽しむ事も出来なくもない。 声優の演技 前作までと違い、ボイス付きの台詞が大量に増えた事もあって「声が武将とあっていない」といった声が多く聞かれるようになった。 まだ声優が武将の特徴をつかみ切れていない部分が散見され、渋い顔の髭の武将が可愛い声や甲高い声を出して似合わないといった点や、一部の武将の棒読みが酷い、空耳ボイスの宝庫といった点などの不満点があげられる。 一方で本作はイベントやアクションボイス問わずに力のこもった演技がなされており、臨場感は高い。感情が高ぶると妙に声が裏返る袁紹も本作が初出となる。 一部の攻撃を当てるとKOボイスを叫ぶ仕様になっているため、武将によっては連続で絶叫されてうるさかったり、むねむねむねむねむね無念…とつぶやく徐晃等、声の使い方を誤ってシュールになっている部分も見受けられる。 次回作以降は本作と比べると武将の抑え気味になってしまったり、より声優の演技が洗練されたことによりこういった点は解消されていく。 チャージドライブ 本作から導入されたチャージドライブは自分も空中に浮いてしまう関係上、高難易度では自殺行為と思われているが実際には「当てれば敵は死ぬ」である。 というのも本作では空中受身高度の制限が高すぎるため、 チャージドライブ1段止めのみでどの武将も永久ループ可能 。三國3では受け身の高度制限が緩和・4からは技自体が変更になったため本作のみのテクニックであるが、あちらでもコレくらい容易にハメ殺したいという意見もかなりあった。 問題点 弓兵が強すぎる 爽快感を得られる程度のバランスは維持しているものの、ただひとつ敵の間接攻撃(弓兵と弩兵)も前作から据え置きである。こちらの視界外の遠方からいきなり攻撃され、しかも当たると怯んでしまうためにテンポが悪くなり、ストレスに直結しがち。特に馬に乗っている時に弓の一撃で叩き落とされるのはキツい。 落とされたり怯むだけならまだよいのだが、問題は高難易度のステージになると矢が一本刺さるだけで敵の無双武将の一撃よりもはるかに重いダメージが入ること。矢が乱れ飛ぶ音と共にいきなり戦死寸前の状態になっている事も多い。 なまじ 弓矢に対する防御力(弓防御)は通常の防御力とは別で、伸ばす方法もアイテムや武器のランダム要素のみである せいで、成長要素で確実に埋め合わせることすらできない。 あくまで雑兵なので基本的に5人単位で行動し、ステージによっては大量に群れて出現するため、その存在は大いに恐れられた。 ただでさえ被ダメージが純粋に高く緩和手段が少ない上、撃つまでがそこそこ速い上、ごく一部のステージでは当たると気絶のチャージ弓攻撃まで使う。プレイヤーを優先的に狙ううえに矢の精度がとても高く、人数も多いので矢を避けづらい。おまけに防御力も高く一連の攻撃を耐えたりもする。そして接近攻撃で仕留め損なうとバラバラに散開してより厄介に…などのストレスフルな仕様。 「本作最強の敵は呂布(虎牢関にて、難易度問わず突出したステータスで登場する)でも甘寧(乱舞による即死率が高い)でもなく弩兵長」というネタも。 櫓の上にいる弓兵も平然と狙撃して大ダメージを与えてくる。しかも本作は櫓に登る手段がまだないため、相手をするには有限の弓矢を使う必要がある上に5人の弓兵を弓一本で倒さなければならず、まともに撃ち合おうものならあっという間に瀕死にされる。 安全に倒すには弓を構えた状態での無双乱舞による乱射が有効だが、大量に矢を消費する上に一度では倒しきれない事が多い。 『3』以降では矢のダメージが抑えられ、櫓を壊せるようになったり、あるいは櫓の梯子を上る事で直接弓兵を攻撃できるようになると言った具合に当然のごとく弱体化され、大抵のプレイヤーからは大いに歓迎された。安直な突貫プレイを牽制する存在でもあったため、一部古参からは「弱体化されすぎ」の声もあるが…。 「難しい」モードと高難易度のステージについて 本作ではオプションで難易度設定を上昇させると敵のステータスだけでなく士気も上がり、さらに味方の士気が低くなる状態でスタートする。これらについては例外なくすべての武将・軍団に影響する。 画面外の部隊同士の戦闘は士気を元に行われ、士気が劣っている方が確実に敗走する。それに対し自分の移動速度や殲滅効率はたかが知れているため、ちまちま敵の士気・兵力を削ってる暇がない。挽回するにはすばやく敵将を倒して軍団を士気0扱いにしてしまうか、なりふり構わず総大将を倒してさっさと勝ち逃げするかの2択しかない。初動に出遅れると味方が次々と敗走するため、慣れないうちは味方総大将と付きっきりでの戦いになることも少なくない。 中でも「夷陵の戦い」は呉・蜀両シナリオとも激戦であり、味方の全員生存が極めて難しい極端な難易度だったため、すぐに士気を互角に持ち込まないと味方が数分のうちに壊滅することがほとんど。特に史実で一敗地に塗れる蜀軍シナリオは武将配置やイベントなど全体的に呉シナリオより容赦のない構成で、ハイパー化(能力やAIが強化されている)敵武将が増援も含め5人と非常に多い。さらに開始後に総大将の劉備に一切近づかずに行動すると、装備にもよるが3分で劉備が敗走しゲームオーバーになるなど、時間の猶予がまったくない。 これが何を意味するかというと、時間制限のある撃破ミッションを必死こいてこなす過程で前述の虎牢関の呂布に迫る強さの武将を最大5人も相手にしなければならないという事。このハイパー武将の中には同じく前述の甘寧も含まれていて即死事故が平気で起きるほか、後半ステージであるために難易度補正で敵自体のAIも賢くなっているなどあらゆる面で厳しく、伝説のステージとまで言われるほどの難易度になった。「呉の孫一門を根絶やしにするのだ!!」という劉備の物騒な台詞から始まって、逆にあっという間に蜀軍が根絶やしにされるといったネタ性の面でも強く印象に残るステージである。 また、マップの北西にいる呉の拠点兵長のみ、なぜか周辺の無双武将よりもはるかにタフになっており、倒すのに非常に時間がかかってしまう。その間も絶えず敵兵が補充されるので厄介な存在となる。 本来は火計により味方が壊滅する戦いなのに、『難しい』だと火計前から味方が壊滅するという本末転倒な事態に。しかも火計を阻止してしまうと総大将の劉備が味方本陣に後退しなくなり、『難しい』だとかえって敗走のリスクが高まってしまう始末。そしてこの難関ステージが蜀軍の武将全員の無双モードに入っている(*16)。 難易度「普通」ではプレイヤー・友軍・敵軍の強さのバランスはまだ良かったのだが、本作の難易度「難しい」以上では味方の弱体化が過剰であり、程良い共闘感を損なっているとする意見が多い。 成長要素に対する理不尽補正 上記の味方NPCの弱さの一因として、今作と『3Empires』までのシリーズには「自キャラ(1P)の攻撃力や防御力が成長すると、敵全軍の攻撃力や防御力が連動して少し上がってしまう」という謎仕様がある。 こちらの攻撃力の影響を抑えるための仕様だろうが、もともと「難しい」以上では敵の防御力が十分高まっているため相対的に影響はない。むしろ本作は味方NPCがその煽りを食っており、アイテムや武器の付加効果で防御を上げない方が味方NPCにとって有利という歪なゲームバランスになってしまっている。 そしてパラメーターの「防御」と「弓防御」が独立していることは上記したが、この内防御を上げると関係のない敵の弓攻撃力も同時に上がってしまうため、結局NPCだけの問題ではなく自分にとっても無縁ではないというオチが付く。 つまり、自軍がやられる速度も自キャラのパラメータが影響してしまう。顕著なのが護衛兵であり、装備アイテムのパラメーター強化ができない彼らが、難易度が上がるほどすぐに全滅してしまうのはコレが原因。 かといって今作の時点は防御手段もたかが知れているため、あえてステータスを低めに抑えて進めるといったランクシステム搭載ゲームにありがちな手も通用しない。ステージが長いうえにチェックポイントも任意で保存しなければならないため、死に戻りのリスクはとかく重いものになりがち。 この仕様は『戦国無双』で極端な形として露呈した後に『4』で廃止。さらに難易度が高いほど味方NPCのステータスが上昇するようになり、「プレイヤー武将が難易度設定で相対的に弱体化する」という形で改善された。 セリフパターンの少なさ 武将のセリフのパターンが少なく、誰に対しても同じ口調で喋る事に違和感を感じる事も モブ武将のセリフも尊大なものが多く、君主の曹操や劉備が配下からタメ口で褒められたり、危機に陥った時に「出すぎだぞ!自重せい!」と怒られてしまう。 イベントシーンのモブ武将のセリフは無双武将の声優が担当しており、例えば樊城の戦いの関平はイベントでは爽やかな声で謙虚に喋るが、戦闘になると獰猛な将軍声に変貌する他、プレイヤーの関羽が活躍すると「うむ、さすがだ!」と偉そうに喋るのでイベントシーンとのギャップがすさまじい。 次回作以降ではモブ武将にも専用の声優が当てられた他、目上・目下でセリフが変わったり、特定武将に対する特殊セリフが復活した事により、違和感は解消されている。 一部のレアアイテムの使い勝手 「鐙」系のアイテムはステージ開始時に馬に乗って開始できるのだが、馬の使い勝手が悪く装備に悩む。 のちのシリーズでは鐙用の装備スロットが設けられたり、馬を呼べたり、馬がいる場所がマーカーとして表示されたりするのだが、今作の時点ではそのいずれもないために最悪馬が行方不明になる事が非常に多かった。 『2』までは、武功ポイントによる階級が十分に高くなければと的蘆や赤兎馬といった上位種の馬に乗れない仕様があり、鐙アイテムはそれを無視することが可能であるものの、やはりメリットは少ない。無視するといっても鐙アイテムの馬のみ無視でき、戦場での馬に対しては適用されない。 最速の「赤兎馬」といえどそれほど速くなく、足の速い無双武将とほとんど移動速度に差がないため(*17)、尚更使用頻度が少なかった。この点も次回作以降は目に見える程の改善を受けている。 今作では陸遜など足の速い武将は徒歩(出来れば移動速度も強化)で移動し、許褚など足の遅い武将は現地調達で済ませるのが妥当か… 猛将伝では武将の移動速度の上限が落とされ、大将馬より速く走ることはできなくなった。 「剛柔法書」は鍔迫り合いに負けなくなるアイテムだが、引き分けにはなるため、結局怯んでしまって無双ゲージが無くなるのであまり意味がないものとなっている。そればかりか勝つための必要連打数が全く緩和されていない。半分になるならまだ恩恵に与かれたのだが… ステルス・処理落ちの増加 兵士の数が前作に比べ増えたためか、処理落ちやステルスの発生頻度が増えた。 ステルスとは互いに攻撃が当たらなくなる透明化状態のこと。本作ではステルスの対象が頻繁に切り替わるうえに敵武将も容赦なくステルスするため、敵を吹き飛ばした場合にステルス解除された敵武将から攻撃されたりする。敵味方の頭数が少ない場所では起こりづらいため、敵の頭数を減らすことや敵武将を集団から切り離すことが重要になってくる。 しかし慎重に立ち回ってもステルスが起こることがしばしばあるため、このことに関する批判は当時から少なくはなかった。 特に2人同時プレイではステルス・処理落ちがひどくなる。無双乱舞で敵を掃討したと思ったらステルス化した事で生き残った敵が大量に現れると言ったケースも頻発していた。 要するに状況打開のハズがステルスのせいで打開にならず結局新たな危機を迎えるだけになってしまう。(発動後のため再度使うには結局ゲージを溜めなければならない) また、画面外への敵には攻撃は当たらない。当時のアクションでも諸葛亮や司馬懿のビームでは実害を被りやすく、近接攻撃中心のキャラクターでもステルスと合わさって意識せざるを得ない場面が多い。 このステルスや処理落ちの問題はこれ以降もシリーズ通しての課題として残り続ける事になる。 ユニーク武器と属性の格差 ユニーク武器の『斬』属性がどんなに強いモブ兵(親衛隊長や拠点兵長も含む)でも100%即死させるという後のシリーズからは考えられないほどの高性能。 総大将の親衛隊や先述の一撃で倒しきれない弓兵など、他の武将では倒すのに手こずる厄介な集団でも「斬」の一撃で全滅する。 斬属性が付加されているユニーク武器「倚天の奸剣」を持つ曹操は、これさえ取ってしまえばあとはチャージ6連発でどうとでもなると言われるほどのバランス崩壊。 曹操のC6が前方の比較的広範囲を複数回攻撃する上、その全てに武器属性の効果が出る。にもかかわらず倚天の奸剣の入手難易度は他キャラのユニーク武器に比べて異様に簡単で、最初のステージにあるため条件を知ったうえで頑張れば初期能力でも取れるほど。 類例に張郃も挙げられる。こちらも無双モード1ステージ目が対象のためか、初期能力でアイテム無しでも、簡単に斬属性付きユニーク武器が獲得可能。 他にユニーク武器が「斬属性」である武将は陸遜・小喬・魏延などがいる。因みに「斬属性」は『3』以降は発動率の概念が導入されて弱体化したが、以降も割合ダメージ効果については無双シリーズ通して賛否両論の状況が続いてきた。 『炎』属性は絶対的な火力こそ「斬属性」には劣るが本作の時点では十分なスリップダメージが得られるため、C5(チャージドライブの打ち上げ)についている孫堅などはそれを延々と繰り返すだけで完封が可能な強力な属性となっている。 一方で、増加能力は強力だが属性が無い許褚や、増加能力が非実用的な馬超、その両方に当てはまって産廃化してしまっている劉備等、性能が固定ということで武将の格差が広がる結果も招いてしまっている。 そして、ユニーク武器があてにならない武将は強力な第三武器が手に入るまでひたすら『難しい』設定で高難易度ステージの周回を強いられてしまう。このようなユニーク武器の性能格差や第三武器厳選マラソンについては当初こそ否定的意見も少なくなかったものの、結局現在では各武将の個性付けややり込み要素の一環としてひとまずは受け入れられたようである。後に『7猛将伝』のアプデでユニーク武器の自由改造が可能になった際には「真の最強武器が作れることでキャラ格差の是正に繋がる」という歓迎の声だけでなく、「キャラの個性を潰す上、やり込み要素が失われてゲームの寿命が縮む」という否定的意見に評価が二分されることになってしまった。 残る『雷』属性は追加ダメージよりも集団戦での足止めや無双ゲージ回収が本命とされる。敵が多ければ多い程恩恵を受けられる反面、逆に一騎打ちではほぼ恩恵がない。 キャラ性能格差 一応対戦があるが基本的に対戦バランスで考慮されることはない。そのため本シリーズでは極端な強キャラについて物議を醸す例は少ないが、やはり高難易度でのプレイが困難な弱キャラはボロクソに叩かれる傾向にある。 その中でも、本作で弱キャラとして悪名高いのが諸葛亮と祝融。まとめて言えば敵に対して出して有利になる攻撃がほぼ無いため、常に苦戦と隣り合わせ。 また、無双シリーズは上述の補正がなかろうと基本的に高い攻撃力を数値だけでは生かし辛い仕様になっているせいで、対単体重視のキャラも弱キャラの傾向にある(*18)。しかもそういうキャラに限って歴史では猛将だったりするから救いようがない。 無双乱舞でも使いやすい武将と使い辛い武将が顕著。特に将剣等の浮かせない乱舞の場合は無双武将に当て続けると確実に反撃の無双乱舞を受けてつばぜり合いに持っていかれる。乱舞時に浮かす乱舞の場合は空中ダメージの仕様により、一撃の威力は落ちるがどんな武将にも最後まで当てる事が可能といった点。 将剣キャラの乱舞は一撃が重い上に重ね当ても出来るのでまだマシなのだが、一撃が軽い孫策や範囲の狭い太史慈の乱舞は弱い上に当て続けると反撃され、さらにはフィニッシュをガードされてしまうと反撃確定と、緊急回避以外の使い道がない。 逆に扱いづらいが突出して強力なのが甘寧。乱舞は剣を片手にダッシュしながら突進するものだが、複数ヒットさせづらい代わりに一撃の威力が他の武将の無双乱舞の比ではないぐらい高く(一撃で他の武将で全弾当てたぐらいのダメージが入る)、しかも密着して当てれば複数回ヒットさせて高難易度だろうがあっという間に敵将を仕留められる超威力。間違いなく乱舞一筋で最強クラスのキャラになっている。 しかも甘寧はユニーク武器で無双増加量が大幅にプラスされる(*19)ため、この凶悪乱舞を連発でき、斬キャラに匹敵するほどの敵殲滅能力を誇る。むしろ乱舞の仕様上、攻撃中は無敵なので斬キャラより安全かつ一方的に敵を倒す事が可能。 もちろん、この甘寧の乱舞は敵に回った時も凶悪そのものであり、むしろ敵の無双武将は乱舞を突然出してくるという仕様にあまりにも噛み合いすぎている。このことから高難易度の甘寧は浮かせて空中コンボで対処しないと常に即死の危険性がついて回る。 バグ 2人同時プレイは初めて故か、細かい物から致命的なものまでバグが散見される。 本作では2P側が「自分の攻撃でふっ飛ばしたキャラに当たってダメージを受ける」というバグを抱えているため、吹き飛ばし属性の多い無双武将を使いづらくなっている。 特に黄蓋などの体当たり系のダッシュ攻撃をもつ武将はタックルすると敵と一緒に自分が派手に転んでダメージを受けるというコントのような現象が発生する。呂布はタックル系ではないが、ダッシュ攻撃の踏み込みが長すぎるため、やはりダッシュ攻撃を当てると自分も一緒に錐揉みで飛ぶ。 敵の強さに関しては1Pのステータスが元になり、2Pのステータスは無視される ため、成長度合いが極端に異なる武将で2Pプレイをするとステージの難易度が異常になってしまう。 総大将が一発当てただけで倒せたり、逆に雑兵の一撃で即死するといったゲームにならないほどの極端なバランスになってしまう事も。 これを逆手に取って、1Pを成長前の武将に、2Pを育てきった武将にする事で高難易度のステージを簡単にクリアできる。入手の難しいユニーク武器や質のいい武器集めに重宝された。 カットインイベントにもバグがあり、一部のイベントで女性武将が喋るシーンで操作武将と入れ替わってしまい、オカマ化してしまうなどの珍事が発生した。 他にも、虎牢関で開門前に友軍が全滅した場合に発生するバグ(*20)のような、条件によって発生するものもある。 弓を構えた状態で、城門が開くイベントが発生すると閲覧注意レベルの表示が見えたり、マップの隙間から異次元に行けるなど、細かいバグが散見される。 前作ほどではないにしろ、CPU武将の回復が早く厳しい 体力が減ってきたら撤退するなど生易しいことはせず、たとえ戦場のど真ん中であろうといきなり溜めモーションに入ったかと思いきやピキーンという効果音とともに短時間で体力が大きく回復する。一発攻撃すれば阻止できるが、ドロップアイテムを拾っている・起き上がりまでのうちに回復された、などということも。 前作は起き上がるだけで回復されたのでだいぶん緩和された方ではある。敵の溜めモーションの間は無防備になるので攻撃のチャンスにも繋がる。 特に無双乱舞の予兆がまだ無いため、割り込まれて吹っ飛ばされたあとに溜め回復などはこちら側は完全になす術が無い上に、頻繁にこのコンボをやってくる。また、本作の無双武将は一定回数の連続攻撃を地上で受ける(ガードする)と乱舞で割り込んでくるため、嫌でも手を止めないといけない。 それでも今作は 回復の回数自体が有限 になったのがまだ救いではある。また、仕様自体は味方CPU武将も同じである。 第四武器(ユニーク武器)・レアアイテムについて 難易度を「難しい」にした上で、それぞれ武将ごとに対応した特定のステージで特殊な条件(*21)を満たせば入手できるのだが、全くゲーム内でのヒントがない。 多くの武将は三国志上で活躍した戦場で史実通りの行動を起こす(張飛の場合は長坂の戦いで仁王立ちイベントを起こす)か、戦死した武将の場合はその原因となった敵を倒して生存条件を満たす(孫堅ならば呂公を撃破する)といった条件が設定されているため、 三国志に詳しい人ならばある程度条件が推測できるように考慮されている。 しかし女性武将等、史実で戦場に出なかったキャラは困るし、そして無双モードで通らないステージが条件であるなどの例外もいた。よって自力で全てを見つけるのは尋常ではなく困難であり攻略本や当時のゲーム雑誌やネットに頼らざるをえない。 一応、後のシリーズ(2猛将伝も含む)と比較すれば極端に難しい/難解な条件は数が限られるものの、やはり自力取得は厳しい。 また、輸送部隊から入手する武器やアイテムの場合、輸送部隊出現の報告と位置は情報履歴に残るものの、輸送部隊自体は一般兵に分類されるため、部隊表などから現在位置の確認が出来ず、時間が経過すると移動する上に最終的に特定の拠点から退却するため、初見殺しとなっている。このため、輸送部隊を出すまでの条件の割り出し、輸送部隊の出現位置、退却位置までも把握しなければならないため、後作と比べても入手の難易度がかなり高い。 カメラワーク 特別悪いわけではないが、カメラ操作がガードによる視点切り替えしかなく、右スティックで自由に動かすことができない。 本作では画面に映っていない敵は攻撃が当たらない。そのため、真・無双乱舞でカメラが武将の真ん前に向くことがあり、満足にビーム攻撃が当たらない司馬懿や諸葛亮は非常につらい。 なお、カメラを自由に動かせるようになるのは『戦国無双2』、三國無双だと『5』まで待つことになる。 総評 前作のあらゆる要素を強化した正統続編。追加されたやりこみ要素に関するバランスの粗がかなり多いことだけが惜しまれるが、爽快感・完成度ともに飛躍的に上昇。 他のゲームにも少なからず影響を与えた一騎当千タクティカルアクション・無双系ゲームの普及の契機となった作品として、本作は十分にその名声を上げてくれたといえる。 余談 本作にまつわる空耳ネタ ネット上において同人や無双シリーズのファンサイト、時にはそれ以外の場(ネット外含め)などにおいて張遼のことを「山田」と称することがある。そうなってしまった原因を作ったのは実は本作であり、張遼の「真・無双乱舞」発動時の台詞「邪魔だぁぁぁっ!!」が「山田ぁぁぁっ!!」ととても空耳しやすかったため、そのあまりのインパクトからいつの間にかネットスラングとして広まったという経緯がある。 これはコーエーも積極的にネタにしている節があり、張遼は『3』以外、以降の作品でもどこかしらに「邪魔だ!」というボイスが仕込まれている。 『4』ではエヴォリューション攻撃の締めとして早くも「邪魔だぁ!」が復活した他、「邪魔立ていたすと容赦せぬ!」というセリフも存在する、 『5』では再び真・無双乱舞時に加え、乱舞の締めにまた別の新しい空耳をひっさげて復活した。 『6』以降は強攻撃2のボイスに当てられて、非常に頻繁に聞かされるようになる。「じやまだ」と発音しているため確信犯だろう。 なお、本作の真・無双乱舞は発動SEがうるさかった+演技に慣れていない声優がちらほら見受けられるため空耳の宝庫と化していて、甘寧は「茅ヶ崎行ってきたぜぇっ!」(「血が滾ってきたぜぇっ!」)に聞こえたり等様々である(*22)。 他にも曹操が「滅!」→「イェース!」、孫尚香が「覚悟ー!」→「テレポート!」と言った空耳も…(勿論山田の知名度には及ばないが) 張遼に話を戻すが、本作のユーザーでなければ意味が解らない呼び名であり、場所によってはこの呼び名を嫌悪している事もあるので、無闇に使うべきネタでないことには留意しておくべきだろう。特に張遼を演じた田中大文氏はこれの影響で一時期「山田」と散々言われて多大なショックを受けたという話もある。最近はもはやメーカーともども開き直っているようだが…。 効果音を下げてボイスだけ聞いてみると「じゃまだぁぁぁっ!!」と「じ」の部分ははっきり聞こえることが確認できる。そのため、後のシリーズと違い本作の「山田」は偶然の産物であることが分かる。 アグレッシブな一般兵達 現在でこそタダの殴られ役でしかない一般兵だがPS2版当時は違う。連続攻撃最大4段~5段で殴ってくる。 もちろん個々は大した事は無い。だが5人一組の編成を組み(武将と親衛隊は最大9人一組)、それらが何組も集まって数の暴力で襲い掛かってくる。 難易度が高ければ高いほど攻撃も活発になる。一度攻撃を受けたらそのままボコボコにされ、ガードしたらしたで剣戟の嵐から来るガード硬直に見舞われて反撃できなくなる。 しかもチャージ攻撃も揃っているため、気絶攻撃だの打ち上げだの攻撃方法も多彩。後半ステージともなれば部隊長クラスの兵士が無双乱舞を使う(*23)。 こちらが攻撃している最中(無双乱舞発動時は除く)でも後ろや攻撃判定の死角から横槍を入れたり、特に諸葛亮など通常攻撃のリーチが短い武将だと判定外から差し返されることも珍しくない。 弓兵、弩兵も連続攻撃こそないが、同様に物量と相まって攻撃頻度が絶妙に高い。そこから来る彼等の性質の悪さは上記の通り。 その中でも武将に侍るエリート兵の「親衛隊長」は武将に迫る高ステータスがあり、なめてかかると敗因になりうるほど苦戦する。代わりに撃破すると大きな肉まんを落とすので、上手く対処すればある程度余裕ができる。 勿論難易度が上がればモブ武将並みに固くなる。姿は鎧兵なので混戦になればお供の親衛隊や別の部隊の部隊長(伯長や卒伯など)に紛れて見失いやすい。 そうした状況下で「一騎当千」をやるのであれば、囲まれた状況にならないよう立ち回りに気を使う、各種チャージ攻撃やジャンプ攻撃を駆使して敵の行動を少しでも封じる、横や背後に敵が陣取ってしまった場合はく包囲から抜け出す、放っておくと面倒な弓兵は真っ先に潰す、と言った事を臨機応変にやらなければならない。 つまるところ、この当時の無双シリーズの一般兵士はステータスやアクションに制限がかかっているだけで、それら抜きの基礎仕様はプレイヤーキャラとあまり大差がない(これを活用したのが「4猛将伝」の立志モード)。 そして攻撃中断されないスーパーアーマーもほとんど稀だったので、何も考えずに兵士の包囲中に突っ込んで強引に暴れるということがやりづらくなっている。 だがアグレッシブなのは味方一般兵も一緒。 何かと集団リンチにあいやすい今作だが、敵味方が入り混じると敵兵のターゲットが移り変わりやすくなっている。要するに自分が狙われにくくなる。 手強い敵武将はまず味方の集団に誘い込んだうえで、回りの兵から掃討して(なるべく士気を削ってかつ管轄の拠点も潰す)、孤立させる状況(出来ればお供の親衛隊も倒す)を作り上げておけば敵武将と言えど自軍の一般兵に封殺されやすくなる。(代わりにステルスや手柄の横取りが厄介な上に味方の士気が低いと逆に蹴散らされてしまいかねないが) これは基本的にハイパー化していないNPC武将は敵味方問わず部隊長クラス以上のNPCの攻撃で必ず怯むため。 特に味方の弓兵・弩兵は敵のターゲットを奪いにくいかわりに敵武将の阻害としてはなかなかのもので、プレイヤーを苦しめる敵弓兵の問題点がダメージ以外ほぼそのまま敵武将に跳ね返ってくる形になる。護衛兵にも弓兵・弩兵が選べるが、それを好むプレイヤーも多い。 基本的に自分についてくる所属部隊は撃破数達成や敵将撃破の影響を受けやすく士気が上がりやすい。場合によっては直属の一般兵(言うなれば部下)が敵武将を撃破する事もあるし、今作では敵が起き上がり時に回復・強化しなくなったので味方兵士のふっ飛ばしも足を引っ張りにくくなった。 先述の櫓の上の厄介な弓兵達も自分で倒すのは非常に骨が折れるが、士気が上がった味方が画面外で交戦するとあっという間に殲滅してくれる。(敵の士気が上がりすぎていなければの話だが) また、前作同様に敵を倒していけばその軍団の士気が徐々に下がる。戦場全域に分布している総大将直属の兵を倒し続ければ表記以上に有利になる場合もある。それまでに味方が残っていない事も多いがひたすら敵兵のせん滅に専心して士気を奪っていく事も有効な攻略手段である。 本先までは1000人斬りを達成すると真の三國無双と称賛されて全部隊の士気が最大になっていたが、1000人斬りの士気増加量は『3』以降では通常と同程度に抑えられ、実質賞賛台詞のみとなった。 そのため、単なるアクションゲームとしての爽快感だけではなく、RTS的に変化していくマップを意識させることで「己の活躍が戦局を変える快感」といったキャッチフレーズが体感できるバランスとなっている。この戦略性は当時の制作側も多分に意識していたようで、取扱説明書にも「武将が成長するまでは、単独行動は避けよう。突っ込み過ぎて孤立してしまうと大量の敵に包囲されて袋叩きにあうのがオチだ」と記載されている。そして、そのようなゲーム性を現行の無双シリーズよりも好んでいるプレイヤーもまた居る。 また、一般兵同士で鍔迫り合いを行うこともしばしばあり、この点においても無双武将との仕様差が少ない(*24)。 ちなみに一般兵の通常攻撃回数が単発でない無双シリーズは三國が『4』(PS2シリーズ)まで、戦国が『初代』のみとなっている。それ以降の無双シリーズでは一般兵は実装レベルからさらに差別化されることになるが、これがゲームバランスの大幅変化につながっていったとも見れる。 自重(じちょう)とは [名](スル)1-自らを重んじること。自分の品性を保ち、卑下しないこと。自尊。「自尊―苟 (いやしく) も卑劣な事はできない」〈福沢・福翁自伝〉2-言動を慎んで、軽はずみなことをしないこと。「好漢自重せられたし」「隠忍自重」3-自分の健康に注意し、大切にすること。自愛。「なにとぞご自重ください」 今作(に限った話ではないが)では味方から一定距離以上離れた状態で体力ゲージが半分以下(黄色表示)になると、自軍の総大将から「出過ぎだぞ。自重せよ」とのお叱りを受ける事がある。 要するに「一人で無茶はするな」「身勝手な単独行動は慎め」という事である。 こちらも取扱説明書に「戦(いくさ)は一人でするものではない」と記載されており、通常の難易度かつ大抵のステージなら味方と一緒に戦えば安全にクリアできるようになっている。しかし「自重せよ」と注意を受けたプレイヤーは数知れずで、今作がこの言葉を知らしめたとか… なお自キャラが総大将であった場合は別の台詞になり、今度は部下から注意を促される。姜維「危険です。自重なされよ。」護衛兵「友軍と合流致しましょう。」 その他余談 今作では大喬・小喬姉妹のキャラ付けが固まっておらず、二人とも似たようなお転婆娘のようなキャラ付けをなされていた。次回作『3』以降では「御淑やかな大喬とお転婆な小喬」と差別化が進んでいくが、今作時点では大喬は「大喬でーす!」等軽口を叩くようなキャラだったため、今改めて見返すと物凄いギャップを感じるように。 前作から甘寧及び張遼の声優が変更され、以降のシリーズでも固定されたため、無双武将の声優が出揃った作品であると言える。以後は司馬懿役の滝下氏の死去による交替を除いては本作のキャストがそのまま演じ続けている。 今作で導入された、戦死イベントによって本来退場する武将が生存し以降のステージでも登場するシステムによって割りを食う形でやや不遇な扱いを受けてしまったのが孫権である。 本来、孫権は呉の君主として多くのステージで呉の総大将として登場するのだが、孫堅または孫策で無双モードをクリアすると、以後孫権の枠はその2人と置き換わる形となり、孫権自身は無双モードでは一切登場できなくなってしまう(*25)。 武将の置き換えによってステージでの出番が増減するのは他の武将にもいえることなのだが、孫権の場合登場するステージ全てで総大将を務めており、かつ置き換えられた際に再配置されるステージが一つもないためにこういった状況が起きてしまった(*26)。 PS2時代の無双作品では孫堅を君主として扱っていた向きがあり、特に次回作では完全に君主の座を奪われてしまった。孫権自身の待遇の改善にはしばらく時間を要することになる。 今作でゲストとして登場した中国神話に登場する人物の伏犠・女媧は、『真・三國無双3』以降はエディット専用モーションになる形で削除されたが、後に『無双OROCHI 魔王再臨』にて長い沈黙を破り再登場を果たした(*27)。 事典に武将のデータが記載されていながら、実際にはゲーム内に登場しない「 樊能 (はんのう)」という武将がいる。 「呉郡攻略戦」で登場する劉繇の配下であり、本来は同ステージで共に登場するものだったと考えられるが、登場しなかった理由は不明。 以降の無双シリーズ作品にはモブ武将として普通に登場している。 旧無双をプレイした人なら一度は遭遇した事があるであろう、苦戦している味方の救援に駆けつけてみると、肝心の味方は元気に戦闘を続けていた、という現象。これには画面外でのNPC同士の戦闘における仕様が関わっている PS2における無双シリーズにおいて、画面外のNPC同士は最初から武将にダメージを与え合うわけではなく、まず武将の取り巻きの兵士から削りあいが行われていく。言い換えると、兵士が武将のダメージの肩代わりをしてくれているのである。そのためこの段階ではまだ武将へのダメージが入ることがない。 そして苦戦報告を上げている武将は、すでに兵士がある程度倒れ、武将に少しでもダメージが入ってきている可能性が高い状態ということになる。武将の体力が全く減っていないように見える場面でも、よく観察すると取り巻きの兵士・護衛兵の数が明らかに少なくなっていたりと、実際にはやはり追い詰められているのである。 武将ごとの兵力ゲージはあてになるわけではないが、決して嘘はつかない要素である。これらの仕様は『6』以降は形骸化されてしまったが、本シリーズの戦略性の高さに貢献している要素の一つと言えた。 真・三國無双2 猛将伝 【しん・さんごくむそうつー もうしょうでん】 対応機種 プレイステーション2 メディア DVD-ROM 1枚 発売日 2002年8月29日 定価 通常版 3,980円プレミアムパック 9,800円 プレイ人数 1~2人 セーブデータ 262KB以上の空きが必要 レーティング CERO 12歳以上対象(*28) コンテンツアイコン セクシャル・暴力 廉価版 コーエーメガパック(*29)2003年2月6日/7,200円コーエー定番シリーズ2005年8月11日/1,480円 判定 良作 概要(猛将伝) 無印の好評を受けて、発売された追加ディスク。 新たなアイテム、第五武器、他勢力のシナリオなどの新要素をひっさげて帰ってきた。 特徴(猛将伝) 他勢力の無双モードの追加 無印に存在しなかった他勢力(張角・董卓・呂布・袁紹・貂蝉・孟獲・祝融)の無双モードが追加された。 貂蝉による「連環の計」によって天下を巡りやがて対立していく呂布と董卓や、曹操との戦いに主眼を置いた袁紹、一度反乱に失敗するも苦境に立たされた民を救うという信念を取り戻し苦境に立ち向かう張角、史実では敗れた諸葛亮を逆に負かしていく「逆七縱七禽」をテーマとした孟獲、各勢力の武将夫婦たち(*30)に夫の孟獲と共に挑んでいく祝融など、それぞれのシナリオが個性的。 いずれも南蛮勢力を除いて三国の成立までに滅ぼされた勢力である等の立場からして、オリジナル色が強いシナリオになっている。 シナリオはすべて無印と独立している。猛将伝の「虎牢関の戦い(董卓軍)」や「官渡の戦い(袁紹軍)」など、マップは使い回されているが展開はほぼ別物になっている。 チャレンジモードの差し替え 種目は無印と異なり、目標地点へのタイムアタック「速駆」・足場外へのふっ飛ばし人数を競う「流星」、敵兵にコンボを決めてスコアを稼ぐ「連撃」と、3種の通しプレイ「統一」の四種類が遊べる。 特にそれぞれのチャレンジモードで一定の記録を出すとレアアイテムが手に入るため、挑戦する必要性が増した。 難易度「最強」「初心者」の追加 難易度「難しい」をはるかに上回る「最強」難易度の追加。異様に敵兵が強くなり、少しの油断でNPCもパラメーターをMAXにまで育てた武将もあっけなく戦死するなどの激辛難易度。 一方でさらに難易度を緩和した「初心者」も追加され、アクションが苦手な人にもフォローが出来ている。代償として難易度「初心者」では各種レアアイテムは入手できなくなっている。 第五武器と新アイテムとコスチュームの追加 難易度「最強」にした状態で新たに特定のステージで条件を満たす事によって第五段階の武器が手に入るようになった。 第五段階専用の属性として「風」属性が追加された。敵を上空に吹っ飛ばす効果を持ち、コンボの起点になるものとして位置づけられている。 第五武器には属性の代わりに特定のレアアイテムの効果を持つものも存在する(*31)。 また、第三武器のデザインを流用していた第四武器とは異なり、第五武器は全て完全新規のデザインの新武器。これをキッカケとして、以後の作品における隠し武器には専用のデザインが用意されるようになっていった。 レアアイテムを含む新たな装備アイテムも追加。気絶しなくなる「戦神兜」や、起き上がり時に攻撃力が2倍になるが防御力が激減する「狂撃術書」等。 「レアアイテム」と「第五武器」の入手条件は様々であり、追加ステージや従来のステージに隠されている。 また、コンボポイントを上げてクリアする事でアイテムのレベルが限界突破をするようになり、収集の楽しみが増した。 上手くいけば確定で限界突破アイテムが出現するため、高レベルアイテムの収集は無印より格段に楽になった。 キャラクターごとに色違いのコスチュームが用意された。また、それとは別に同コーエーが発売した『三國志戦記』での衣装が呂布と孫尚香の2人に隠しコスチュームとして収録された。呂布の方は条件を満たすとスペシャルステージと題して敵としても戦記衣装で登場し、ステージのBGMも三國志戦記のものへと変化する。 護衛兵システムの変更 護衛兵を4部隊(*32)作成出来るようになり、さらに護衛兵それぞれに名前が設定出来る(*33)ようになり、風貌も南蛮兵や女性兵士などから選択出来るようになった。 護衛兵の方針に「鉄壁」と「援護」が追加され、階級アップ時に増える能力を自分で決められるようになった。 特に「防御」を重点的に上げて方針を「鉄壁」にする事で、難易度「最強」の後半のステージでも生き残る事が出来るため、囮に使うといった使い道が出来た。 選択出来る武将にいくらかの制限がかかるが、フリーモードの1人プレイ限定で無双武将(プレイアブルキャラクター)を護衛兵に出来る「無双護衛兵」が追加された。こちらでプレイした場合は通常の護衛兵は登場せず、選択した任意のキャラを護衛武将として共に戦うことが出来、本来はプレイヤーが2人いないと繰り出せない特殊な無双乱舞である「激・無双乱舞」が繰り出せるようになる(いつでも出せるわけではなく敵兵を50人撃破する度に使用が可能になる)。 しかし、無双護衛兵も高難易度かつ後半のステージになると力不足であっさりと戦死してしまう事が多いため、高難易度だと人数の多い通常の護衛兵の方が使いやすい。 護衛兵のシステム自体は『3』まで続いたが『4』では護衛武将に取って代わられ、いつしか無くなってしまうがあまり惜しむ声もない。 なお、無双護衛兵は1人プレイでの2Pプレイの疑似再現として激・無双乱舞を繰り出す要素の先駆けとなり、これが『4』の護衛武将の原型となった。 MIXJOY 『猛将伝』単品でもプレイは可能だが、無印の無双モードやフリーモードを猛将伝の仕様でプレイするにはゲーム中に無印のディスクを認識させる必要がある。 専用のモードから一度無印のディスクに入れ替えて認識に成功した後にもう一度本作のディスクに入れ替える事で完了。電源を切るまですべての要素を楽しめるようになる。 三国武将の第五武器やアイテム等は無印のステージに隠されているものも多いので、すべての隠しアイテムを手に入れるにはMIXJOYが必須となっている。以後のシリーズの猛将伝の多くにもこれは継承されている。 評価点(猛将伝) バグの修正 無印で問題となっていた、2Pプレイ時にチャージ攻撃で自分がダメージをうけるバグが修正されており、ようやくまともにプレイできるようになった。 呂布で第二武器を使用した際の通常5連目の隙が増大した(無印では不自然なほど隙が少なく強力だった)。 女性のイベントに男性武将が入ってしまいオカマ化するなどの細かいバグも修正されている。 第五武器の追加による選択肢の増加 第四武器が冷遇されていた武将も新たな属性や能力を試すことができるようになり、選択肢が増した。 夏侯淵のように『斬』持ち武器が追加されて一気に強キャラになった例もある。 また、全ての武将が第四か第五武器の最低でもどちらかになんらかの属性を持つようになった。 他勢力シナリオの作り込み 三国勢力の無双シナリオは共通のステージと若干の固有イベントであまり差別化されていなかったが本作の他勢力のシナリオはそれぞれのステージと武将専用のイベントで大いに差別化されており、三国勢力に比べて非常に個性が強い。 三國志戦記のスペシャルステージや、貂蝉が呂布の下を力づくで去る「貂蝉千里行」。妻(パートナー)を倒すと夫武将がブチ切れる「合肥新城包囲戦(祝融軍)」等中々濃いシナリオがそろっている、後のシリーズの猛将伝で見られるちょっとぶっとんだ追加シナリオのはしりかもしれない。 全てのプレイアブルキャラクターが最初から選択可能 無印では特定の条件を満たさないと使用できないキャラクターが、猛将伝では隠しコマンド等無しで最初から使用できる。 以降、戦国無双も含め、猛将伝では全てのキャラクターが強制アンロックされる仕様が定着することになった。 問題点(猛将伝) さらに難解になり、それに見合わないユニーク武器 無印でも問題になった点ではあるが、さらに条件が難解になり(*34)、ノーヒントでの入手はほぼ不可能。特に張遼の第五武器が難解だった(*35)隠し要素であり、この問題は長年の間、実に『真・三國無双4 猛将伝』まで付きまとうことになった。 しかも難易度「最強」が前提条件。そんな鬼のような条件を満たした末に取った武器が不相応な低性能という武将が多々存在しているのがたちが悪い。甘寧(*36)や曹操(*37)などは明らかに第四武器よりも弱い第五武器とされている。 つまるところ、第五武器は第四武器よりも入手が格段に難しいにもかかわらず、上位互換ではなく別タイプのユニーク武器というニュアンスになっているため、無駄にガッカリ感が助長されている。特に蜀の武将の第五武器は不遇なものが多く、とりわけ どちらのユニーク武器も悲惨な性能である劉備など は筆舌に尽くし難い… また、追加された『風』属性は敵が吹き飛ぶだけでほとんど意味がない文字通りの空気属性と化している。コンボを稼ぎやすいという利点もほとんど生かされない。 難易度「最強」の最凶バランス 敵兵が異様に強化され、士気のバランスも厳しくなった結果、よほど能力アイテムを稼いでいなければ『斬』ありきといっても過言ではないバランスになってしまった。 難易度に因る敵の強化もさることながら、そのためにプレイヤーキャラを鍛えた時の敵の補正も助長されて味方は相対的に弱体化しすぎている。こうなるとますます士気を奪う余地がなくなるので、敵軍団長や敵総大将の速攻撃破を要求されやすい尖ったバランスになっている。 もはやソロプレイでは厳しいバランスに片足をつっこんでおり、『斬』所有武将を2Pで操作して条件を満たすといった搦め手から攻めたり、そもそも第五武器をあきらめてしまうプレイヤーが続出した。 第一無印の「難しい」でも後半ステージとなれば十分凶悪な難易度(*38)となる。そこから更に凶悪になったのだから余計性質が悪い。 難易度を高くすると、味方の士気が低くあっという間に敗走するが、これには例外がない。特に呂布はシナリオ上では敵を見下し、勇ましいセリフで啖呵を切るシーンが多いのだが、高難易度ほどあっという間に敗走してしまうので様にならなくなっている。 一部のシナリオの難易度 猛将伝の「合肥の戦い(袁紹軍)」は袁紹でプレイするとただの少し難しい程度のステージだが、それ以外の武将で高難易度でプレイした場合、装備にもよるが総大将の袁紹が開始から2分も保たない(難易度最強、防御MAX、攻撃初期値という極端なステータスだと30秒以内でゲームオーバー)という恐怖のステージになってしまう。 その他のシナリオでは基本的にプレイヤーは総大将の所属武将として扱われるので活躍次第で総大将の士気が上がって強化されるため、総大将が敗走する事はあまりないのだがこのシナリオの場合は何故か 袁尚 (えんしょう)の所属武将にされるため、プレイヤーが活躍しようが 袁紹 (えんしょう)が敗走しやすい。おまけに袁尚が敗走すると(甘寧を撃破すれば敗走することはなくなる)以降士気があがることはまず無いためますます大変になる。 張郃でプレイした場合は配下将も居る軍団長なので多少楽ではあるのだが…。 また、ほぼ同じ内容で董卓軍や南蛮軍の合肥の戦いもあるのだが、こちらは総大将に所属されるため、プレイヤーの活躍次第で難なくクリアできる。まさか袁紹と袁尚を間違えたのでは… 合肥新城包囲戦(南蛮軍)等、総大将が突出してすぐに死ぬシナリオも多く、それらは原則徹底護衛か敵の総大将の速攻撃破の2択しか許容されない。 無印の時点で問題視された弓兵の凶悪さは調整されておらず、むしろ一部のシナリオでは火矢や氷矢を放ってくるようになり、パワーアップしている。当然、最強難易度では一般兵の一撃も馬鹿にならない威力になるので殊更厳しい。 猛将伝のシナリオ 無双モードが追加された他勢力の武将以外の声優は新録ボイスがかなり少ないため、シナリオに違和感を覚える部分がある。 孟獲の場合は諸葛亮との戦いがメインになるが、諸葛亮は一切しゃべらない。呂布の無双モードでも張遼が味方にいるムービーがあるが一切しゃべらない。袁紹の無双モードでは曹操が相手となるがry(*39) 孟獲と張郃といった他勢力の武将と担当声優が同じ武将に関しては追加セリフが存在する。「合肥の戦い(袁紹軍)」でムサ苦しい呂蒙に挑発されて「美しくない!」と激昂する張郃の姿は笑いを誘った。 本作の猛将伝に関しては以降に比べれば値段が若干抑えられており、大人の事情で値段を抑えて普及させるために声優を限定したと見るべきか。 蛇足気味な追加アイテム 追加されたアイテムは種類は豊富ながらも実用性に乏しかったり、使い所がほぼ皆無な死にアイテムも多い。 特に追加パラメーター項目「チャージ力」「肉まん回復」「開始時矢数」は効果の小ささやゲームの性質上、どれも死にパラメーター。項目ランダム付与の第一~第三武器の高性能武器掘りは無印の方がやりやすい。 「無双鎧」も弓兵から矢を受けた時に怯まなくなるのはよいのだが、ダメージはそのままなので気が付いたら瀕死になっている。脅威のダメージを抑えられたら名前に恥じないアイテムになるのだが… 新たに発生したバグ 同じく追加されたアイテムである「狂撃術書(*40)」の効果が発動している間にゲーム中断→再開を行うと、狂撃術書の効果による能力の変化が永続的に続くようになるという、新たなバグが発生している。 レアアイテムや第4武器入手に無印ディスクが必須 あくまで追加ディスクであるためこれに突っ込むのは野暮かもしれないが、無印版のみで入手できるアイテムは有用なものも多く、何かしらの救済が欲しかったところ。 特に猛将伝で無双モードが追加された武将達の第4武器入手手段が無印ステージしかないというのはあんまりである。 『3猛将伝』『4猛将伝』では猛将伝単体でも入手可能になった。戦国無双は忘れよう 全ての要素を遊びたければ起動の度に無印を認証しなければならないのも手間となっている。この問題は後のシリーズでも長らく問題視されていたが、『6』以降はディスクの入れ替えが不要な「With猛将伝」の発売や、認証に成功すれば一定期間は再認証が不要になるなどの改善が施されている。 総評(猛将伝) これまでは「パワーアップキット」と言う名前で知られていたコーエーおなじみの廉価拡張版であり、後のシリーズでは批判の声が挙がるようにもなる存在だが、 今作に限れば…登場直後「新風ゲー」的な扱いをされていたからか、はたまたそもそもコーエー的にも今作にはここまでの売り上げを見込んでおらず、基本的に「善意の所業」「やりこみプレイヤー向け」として発売されたからか、厳しい批判がなされることは余りなかった。 元々のタイトル(無印『2』)の完成度が高く、純粋にファンの望む要素を追加した形での発売となったのがユーザーに受け入れられた理由であろう。 余談(猛将伝) 呂布のテーマが早くもアレンジされている。シリーズ毎にアレンジが変わる事は多いのだが、無印と猛将伝で異なるのは本作のみとなっている。 イベントシーンが一部無印と変更されており、どういうわけか目を閉じるシーンでことごとく開きっぱなしになっているため、宛城の戦いでは目を開けたまま寝ている操作武将がどアップで映し出されるといったシュールな光景が見られるようになってしまった。