約 1,561,091 件
https://w.atwiki.jp/parapedia/pages/15.html
w(ダブリュー)とはローマ字の一つ、前から23番目後ろから4番目にある。 ネットでは主に「笑い」という意味で広く使われている。 概要wwww wとは先述したように「笑い」という意味であri,これが多ければ多いほどすごく笑ったことになる。 いわば笑いの度合いのようなものなんだなこれ。また、wはそのまま読まないのが一般的。
https://w.atwiki.jp/thrones/pages/26.html
2:二重存在 あれからどれくらい歩いただろうか? 東の空が白み始めた頃、カイは森を抜けた。 一時の気の緩みも許されない、緊張の連続に、ぐっしょりと掻いた額の汗を拭う。 明るくなり始めた事と、森を抜け視界が開けた事により、カイはようやく張り詰めた緊張の糸を解いた。 (とりあえず、本部に連絡を入れて、迎えを寄越してもらおう―) いくら長官と言う立場にあったとしても、私用で飛空艇を動かすとなれば、報告の義務が生じる。 どう説明していいものか? 当事者たる本人が、現状を理解し切れていない以上、内容もあやふやなものになるだろうし、第一、そんな報告に意味があるとも思えない。 できた執事は何も言わないだろうが…借りを作る事になりそうだ。 疲労困憊。カイは深い溜息と共に頭を抱えた。 ピピッ、ピピッ。 小さな電子音が、呼び出しを告げる。 「おや?」 こんな時間に通信とは珍しい― 執事―ベルナルドは通信機の前に腰を下ろした。 「こんな時間に通信とは…、どうされましたかな?」 通信機の端末の周波数によって、相手が誰であるか、すでに熟知しているベルナルドは、たっぷり嫌味を織り交ぜて問いかけた。 「すいませんが、N189S24ポイントまで、迎えを寄越してください。」 いつもの調子のベルナルドに苦笑を浮かべながらも、さらりと嫌味をかわして用件を述べる。 「は?N189S24ですか? またえらく遠いですな。 …旅行でも?」 「…そんな事ある訳ないでしょう?」 渋い表情で、心底うんざりと呟く。 疲れている時に、この手の冗談に付き合える程、暇でもなければ余裕がある訳でもない。 「とにかく。帰ったら私の説明できる範囲で話しますから。」 「分かりました。すぐに迎えを行かせましょう。」 プツリと通信が切れて、カイはほっと一息付くと通信機を納める。 数時間後― 現れた飛空艇に乗り込み、カイはようやく巴里への帰途についた。 「おはようございます」 巴里の街が朝日に照らし出され、人々が活動を始めた頃、 カイはいつものように、国際警察機構へと現れた。 「おや?もう、お戻りになられたんですか?」 「はい?」 不思議そうに首を傾げるベルナルドに、カイもこの優秀な執事が一体何を言っているのか分からず、困惑の表情を浮かべる。 「人が悪いですな。昨晩遅く、N189S24まで迎えを寄越してくれと言ったのは、カイ様ではありませんか」 「は? 私は昨日、一度も通信を入れてはいませんよ?」 「御冗談を。このベルナルド、確かにカイ様から通信を賜っております」 「ですから! 私は通信などしていません!」 多少のいら立ちを含んだ言葉が、語尾を粗くする。 この様子から、カイがからかっているのではない事が伺い知れた。 「………」 「……」 二人して黙り込む。 沈黙が続いて― 「本当に…カイ様ではないのですか?」 ベルナルドが、信じられないといった様子で口を開く。 「ええ。 一体どう言う事でしょう?通信は、間違いなく『私』からだったんですね?」 「はい。間違えるはずがありません。『カイ様』からの通信でした。」 カイは暫し考え込んでいたが、ややあって― 「…こうして考えてみても仕方ありません。その人物は国際警察機構(ココ)に向かっているんでしょう?」 「そう思われます。」 「ならば、その人物が来れば、すべてハッキリするでしょう。とりあえず、現状でできる事は警戒を怠らない事です。」 「承知しました」 一礼し、静かに退室するベルナルドの背を見送りながら、カイは不思議な事もあるものだと感心していた。 どこの誰かは知らないが― 乗り込んでくるとはいい度胸だ。 その化けの皮剥がしてやろう。 カイは不適な笑みを浮かべると、片付かない仕事に取りかかった。 あとがきです… なぜか書かないと次から大変なことに…; ここからですが、同時間、空間軸に2人の同じ人物が存在します。 そのため、混同することがないように変化をつけなくてはならなくなりました。 そのままカイと記載されているのが、本来この世界に存在するカイで、 <カイ>となっているのが、この世界に飛ばされてやってきた<カイ>です。 頭の中での思考は()で括ってるのがこの世界のカイで、〔〕で括ってるのがこの世界に飛ばされた<カイ>です。 台詞も「」がこの世界のカイ、『』が飛ばされてきた<カイ>です。 分けていきますんでお願いします。 NEXT 戻る
https://w.atwiki.jp/sinraf/pages/1181.html
2304_水嶺剣シズクカード設定の変更 能力 限界突破 必殺技:真・水嶺撃 神羅万象チョコでは 2304_水嶺剣シズク/コメント 2304_水嶺剣シズク 鎧羅 2304_水嶺剣シズク (すいれいけんしずく) 勢力・陣形 タイプ コスト 基本技 鎧羅五霊陣 無 6 正面の敵になぎ払い攻撃 TYPE 無の相手にクリティカル【威力246】 カード設定の変更 2013年9月24日のメンテナンスで基本技の効果が変更されました 変更前:正面の敵になぎ払い攻撃 変更後:正面の敵になぎ払い攻撃 TYPE 無の相手にクリティカル 能力 初期ステ Lv 0 HP 775 攻 500 防 730 速 105 5 852 525 766 106 10 930 550 803 107 15 1007 575 839 108 20 1085 600 876 1091段階突破 20 1145 640 936 109 25 1222 665 972 110 30 1300 690 1009 111 35 1377 715 1045 112 40 1455 740 1082 1132段階突破 40 1515 780 1142 113 45 1592 805 1178 114 50 1670 830 1215 115 55 1747 855 1251 116 60 1825 880 1288 1173段階突破 60 1885 920 1348 117 65 1962 945 1384 118 70 2040 970 1421 119 75 2117 995 1457 120 80 2195 1020 1494 1214段階突破 80 2255 1060 1554 121 85 2332 1085 1590 122 90 2410 1110 1627 123 95 2487 1135 1663 124 100 2565 1160 1700 126 このページの先頭へ 限界突破 限界突破 Lv上限 コスト HP 攻 防 1段階 40 7 +60 +40 +602段階 60 8 +60 +40 +603段階 80 9 +60 +40 +604段階 100 10 +60 +40 +60 必殺技:真・水嶺撃 効 果 技Lv 威力 正面の敵になぎ払い攻撃 TYPE 無の相手にクリティカル 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 372 390 408 426 450 468 486 504 522 558 技ランク 補 足 H・SP・極(コスト6) 画像1 画像2 編集 この技の説明 / この技の威力一覧 / この技を持つカードの一覧 このページの先頭へ 神羅万象チョコでは 第二章 第3弾のHカード(Ⅱ063)として登場。 カイエンと聖獣合身して魔人覚醒したシズク。 荒波をも凍り付かせる玄武の力を手に入れ仲間達の盾となる! フロンティア 実装日:2012年9月25日 フロンティア+ 実装日:2013年4月4日 このページの先頭へ 2304_水嶺剣シズク/コメント 流行ってる無クリはせいぜい思い出くらいなのでメタられる危険は少なめ。逆に流行の無タイガPTメタれる余地もある - 名無しさん 2012-11-21 06 27 54 今からでも通常無クリの修正欲しいな。他の無クリ持ちの仕様考えたらバグに近いレベルだろ。貫通でも無クリにできるんだから - 名無しさん 2012-11-25 10 13 17 逆に通常に無クリがあったのがおかしいんだよ、SPならともかくHに通常無クリなんてつけるべきじゃない - 名無しさん 2012-11-25 10 31 08 烈火のカリン「えーと、あの、その」 - 名無しさん 2012-11-25 15 32 56 足は遅いがオウキさんが通常無クリ - 名無しさん 2012-12-07 13 47 21 早速その「おかしい」Hオウキさんが追加されましたが・・・エロシズクも通常無クリで全く問題なかったよね - 名無しさん 2012-12-09 06 38 34 涼白銀と2弾カリンは実験だったんだろうな 結果的にSP以外で通常と技両方に無クリを付けるべきではないと判断されてこのシズクはこうなったわけだ - 名無しさん 2012-11-25 22 07 19 その2枚まったく猛威を奮ったことがないからそれは間違いだと思う - 名無しさん 2012-11-26 07 19 35 猛威ではなくユーザーの反応だろ 猛威云々いったらHゼノンや5コス大器晩成なんか即修正ものじゃないか - 名無しさん 2012-11-26 08 00 22 通常も無クリ!ぶっ壊れ修正しろ!なんて言ってた奴誰もいねえってw 涼白銀なんてむしろ無全然流行ってねえから残念!って扱いされたのに - 名無しさん 2012-11-26 19 38 42 流行ったら修正じゃないだろう その理屈でいくと環境トップは常に修正されることになるぞ - 名無しさん 2012-11-27 00 17 48 石灰と芝は修正されないとあきらかに不味いレベルになってるだろ。運営がやる気ないせいで全くされないが - 名無しさん 2012-11-27 06 14 07 無課金カードでぶっ壊れなら修正ありえただろうけどね。どれだけ直訴しようが運営が金ヅルを手放すわけがない - 名無しさん 2012-11-27 11 09 20 石灰はほぼ無課金カードと言って差し支えない。芝は課金だけど1、2枚引けば育成関係無しに無双できる時点で石灰どころじゃなくヤバい - 名無しさん 2012-11-28 02 47 48 石灰は追加時に比べると力の正面アタッカーが増えた現在では技キチ以外は脅威ではない 今の脅威は芝というより芝を使った無タイガだろう 三弾シズクがSPでもないのに無クリ薙ぎを期待されたのはそのせいだし - 名無しさん 2012-11-28 20 51 47 お前が知らないだけだろうが涼白銀は現在でもそこそこ使われてるしPRとはいえ配布率の高い思い出がかなり多いが・・・ - 名無しさん 2012-11-27 00 23 07 どこのランクか知らんが涼白銀なんて大戦で一度も見たことねえよ - 名無しさん 2013-04-11 07 20 34 正直、涼白銀と思い出のせいで「無属性はデメリット」とまで言われてる始末 - 名無しさん 2012-11-27 00 51 34 いあ、無クリガーってより以前と比べてインフレ進んだ現環境だと無属性は壁は務まり難いし、火力面でもバランス悪くなるから使いづらいってののが大きい(思い出は陣形効果と石灰の存在で息してるだけ) - 名無しさん 2012-11-29 11 12 28 俺はこの太ももと股間の為に使い続けるよ - 名無しさん 2012-12-08 22 41 25 実装当初から厳しい環境にあったカードだが近頃の無クリ乱発でもう瀕死。レオタシズクは3章のほう使えということか - 名無しさん 2013-06-30 06 19 39 マヒロみたいにステと露出をアップさせたバージョンを出せばかなり稼げますよ運営 - 名無しさん 2013-06-30 10 06 07 属性持ちの無クリ薙ぎが登場……2-3シズクの明日はどっちだ - 名無しさん 2013-07-26 23 44 00 属性以前に通常無クリ薙ぎが普通にいる時点でもう無理。実装当初からとことん環境が大逆風だなこの娘は - 名無しさん 2013-07-27 07 16 21 今更通常に無クリ追加・・・なんで追加すぐに対応しなかったw - 名無しさん 2013-09-23 18 21 07 他の無薙、特に3-2シズク涙目。アコちゃんくらいしか他に無薙思いついてないけど - 名無しさん 2013-09-23 21 44 17 追加されるカードに通常無クリのやつが入ってるんだろうな、多分 - 名無しさん 2013-09-24 10 06 57 名前 ステータス/技威力等の追加掲載依頼は以下↓↓にご記入ください コメントの最初に、カード名として【 [[2304_水嶺剣シズク]] 】を入力(【 】内をコピペ)してください (ステータス掲載用コメントは全カードで共有します。カード名を入れないと、どのカードのステータスか判りません)。 Lv20 HP952 功624 防528 速124 - 10214_武神将ヘルマティオ 2015-02-02 18 11 01 名前 このページの先頭へ
https://w.atwiki.jp/letsrebirth/pages/206.html
「ウチの妹がすみません!」 そんな声がコンビニに響いた。ちょうど6時を回った頃の、早朝の出来事だった。 通勤前に立ち寄ったコンビニ、その店内。気になって見遣れば中学生くらいの女の子が棚から商品を落としたようで、高校生くらいの少年―――言葉からすると少女の兄か―――が店員に謝っているようだった。 そんなことで大袈裟だなと思うもそれは店員も同じようで、バイトで入っているらしき若い店員の顔に浮かんでいるのは怒りではなく困惑の苦笑いだ。 「あの……失礼しました!」 「いや、別に構いませんよ。次からは気を付けてくださいね」 これまた大袈裟に頭を下げる少女に、同じく謝り倒す兄の姿。そんなことをすれば【不必要に目立つ】だろうに、不器用というか世渡りが下手というか、そんな感想を男は抱いた。 客は自分と彼ら二人を除いて四人ほどか、程度の差はあれ全員が二人のことを注目していた。自分のことではないにも関わらず、どうにも居心地の悪さを感じてしまう。 「……まあいいか」 ひとまずの興味を失くし、男は雑誌コーナーに並べられた週刊誌を手に取る。誌名は見ていない、どの雑誌を取ろうがどうせ内容は似たようななのだから。 パラパラと適当にページを捲っていると、目の前を件の兄妹が通り過ぎて行った。鞄と制服から察するにもう登校するのだろうか。学生も大変だなと他人事に思いながら、再び視線を雑誌へと移す。 開かれたページには、ここ数日の連続失踪事件が大きく報道されていた。 「どうにも物騒だね、最近は」 思わず声に出てしまうのも仕方がないだろう。ここ数日だけで既に数十人以上の人間が原因不明の失踪を遂げている。性別、年齢、職業、一切関連性なし。あまりにもバラバラすぎて警察でも捜査が行き詰っているとか。 他にも首をナイフで刺された男の死体が挙がってみたり、何かが爆発したような破壊痕が見つかったり、平和な冬木とは思えないほどに物騒な事件が連続している。 「世も末ってことなのかね」 似合わない厭世を気取りながら、なおも男は気だるげにページを捲るのだった。 ◇ ◇ ◇ 「さっきはごめんな、あやめ」 「いえ……」 コンビニから歩いて少し、音無とあやめはそんな会話を交わしていた。 言葉尻から感じる謝意は本物であるが、その原因となった出来事に対してはどこまでも無機質な感情しか抱いてないような印象を受ける。少なくとも、彼らには先ほどまでの動転した様子など微塵も感じられない。 「だけど、これでいくらか【紹介】することはできた。暫くは安心だな」 【紹介】―――それはすなわち、音無がこの世界に留まるための最低限の工程だ。だがその最低限でさえ、いざやってみれば中々に苦労するものだった。 あやめを紹介するにあたって最も適した人材(生贄)は音無自身の知り合いだ。コンタクトを取るのは容易く、あやめを妹なり従妹なりと紹介するにしても不自然にはならない。だが知り合いにばかり【紹介】し続けてはすぐに人材は枯渇するし、疑いの目はすぐさま音無自身へと向けられてしまう。 だからこそ音無が選んだのは不特定多数の見知らぬNPCへの紹介だった。幸いなことに面と向かって自己紹介しなくともあやめの存在を周囲に示すだけで紹介は成立するらしく、先ほどのような失態なりを演じて注目を集めれば周囲にあやめを紹介したことになるのだ。 無論、これが他のマスターに捕捉される危険性に富んだ行為であることは自覚しているが、しかし。 (まさか生徒会の面子にいきなり【紹介】するわけにもいかないしな。当面は騙し騙しで行くしかないか) そういった理由もあって、まだ学校関係者には一切手を出していない。序盤は少しでも音無に嫌疑の目が向くようなことは避けて、最低限のラインを綱渡りのように歩いていくのが最善策だと理解している。 ……タイムリミットである七日目が近づけばその限りではないのだが。 通行人の少ない通りを音無は歩く。徐々に日が昇り、しかし多くの人々は未だ眠っているような、そんな時間。生徒会長としての責務を果たすため、普通の学生ならば起きてもいないような現在、音無は学校を目指していた。 面倒な役職であるが、しかし音無は聖杯戦争におけるメリットを度外視しても、この生徒会長という立場を好いていた。SSSの訓練のおかげで体力だけは有り余っているし、何より周りには偽物とはいえ死後の世界を共に過ごした友人たちがいる。少々情けなくはあるかもしれないが、この日常も悪くはないと、音無はそう思っていた。 (と、もうすぐ学校だな) 思考に没頭していた頭に、遠目から見える学校の姿が飛び込んでくる。 音無にとって学校とは特別な場所だ。友人たちがいて、こなすべき仕事があって、当然思い入れもある。しかしそれ以上に、学校は音無にとって最大の戦場でもあった。 刃も銃弾も飛び交わない、体を張って誰かと戦うこともない。けれど、人を使い、人を探り、他者を殺すための砦。それが音無にとっての学校だ。 戦場に向かうと思えば自然と身が引き締まる。背後にあやめがいることを気配だけで確認し、歩みの速度を上げようとした、その時。 「―――音無さん、おはようございます!」 自分を呼ぶ声が、背後から聞こえてきた。 ◇ ◇ ◇ そこには何もなかった。 暗く空虚な部屋、まず第一に物がなかった。家具も、食器も、小物の類もそこにはない。精々が部屋の中心にぽつんと置かれた小さな机と、その上に乗っている学校関係の書類程度だ。 生活感というものがごっそりと削げ落ちていた。彼にとってその部屋はただ眠るだけの場所であり、そこで人間らしい生活を行う気など更々ないとでも言うかのように。 ―――自分のあるべき場所はここではない。 冗談ではなく本気の思いだ。故に、そこには墓場のような静寂だけが満ちていた。 ベッドの上で何かが動く。布団もシーツも敷かれていないベッドに横たわっていたのは、小さな少年だった。 10歳程度の利発そうな少年。その印象を裏切らず彼は弱冠10歳にして中学校の教師を任せられるほどの秀才だ。そしてそれだけでなく、彼は魔術師でもあった。 少年が動く。ぱっちりと目を開け、緩慢な動きで洗面台へと向かう。まるで幽鬼の如き様相で、その顔からは一切の表情が抜け落ちていた。 顔を洗う。視界にかかる靄が晴れ、ぼやけていた景色が鮮明に瞳に飛び込んでくる。映るのは、相変わらずの暗い部屋だけだったが。 少年―――ネギ・スプリングフィールドの心は、正しくこの場所にはなかった。 あるのはただの憧憬。既に過ぎ去った過去と、今ここにある幻のみ。かつて掴めなかったものを幻視して、叶うはずだった光景を夢想するのみ。 端的に言うならば―――ネギは学校生活というものに完全に依存していた。 彼の願いは死者の復活だ。彼の受け持つクラスの生徒であり、最も頼れるパートナーであり、そして恐らくは、最も大事だった人との再会。 彼女のいない景色は色褪せ、元の日常は決して戻らない。だからこそ彼は奇跡を求め、聖杯に縋るまでに追い詰められて、この偽りが支配する虚構の街にまでやってきた。 そこで目の当りにしたのは、かつてと同じ日常であった。 誰も死なず、誰も失わず、誰も彼もが笑い合う情景。それは、ネギが心底に願い焦がれたもので――― 「……行ってきます」 買い置きのパンを乱雑に口に押し込み、最低限の身支度を整え、スーツに袖を通せばあとは用済みとでも言うように外へ出る。 事実、もうここに用はない。自分のいるべきはかつての3-Aだけ。あとのことは、知ったことではない。 "おはようマスター。昨日はちゃんと眠れたかな" ランサーから念話が入る。彼には周辺の警護を任せてあったのだが、穏やかな口調から察するにどうやら杞憂だったようだ。 "大丈夫ですよランサーさん。倒れてしまわないくらいに休むことはできましたから" "それは良かった……けど、食事はきちんと摂ったほうがいい。また雑に終わらせたでしょ" ここ数日繰り返されてきた問答。食事の重要性など言われるまでもなく承知しているが、仕方ないだろうと思う。なにせ、どれほど頑張っても少量しか喉を通らないのだから。 "それも倒れないくらいには摂ってますよ。それよりランサーさん、引き続き索敵をお願いします" "……分かったよ。何かあったら連絡するから、道中は気を付けてね" "ええ。ランサーさんもお気を付けて" それだけで念話は終わった。何もランサーのことを疎んじているわけではない。ここ数日の間に様々なことを話し合い、それなりに信頼関係は築き上げたと自負している。しかしそれだけだ。あくまで関係はビジネスライクに、余計な情を挟まないようにしている。 ……情を抱けば、ランサーのことまで抱え込んでしまいそうだから。 「……あ、そうでした」 そこでネギは、はたと止まった。そういえば気持ちを入れ替えていなかった。陰鬱な表情は2-Aには似合わない。ネギは無理やりに顔をこね回し、固まっていた表情筋を解きほぐす。 離された掌から現れたのは、先ほどまでの濁りきった表情ではなく、快活な笑顔を浮かべる少年だった。別に無理をしているわけではない。学校生活のことを思えばいくらでも笑顔は湧いてくる。 それが例え、偽りのものだったとしても。 「……あれ?」 取りとめのない思考に浸っていると、前方に人影が見えた。ネギの勤務する学校の制服を着こんだそれは、ネギはおろか彼のクラスの生徒よりもなお大きい。 背丈からして高等部の生徒だ。そして、ネギはその人物に見覚えがあった。 「―――音無さん、おはようございます!」 だから、その背中に向かって大声であいさつをした。あいさつは朝の基本だ。教師として、ネギは朝のあいさつを決して怠らない。 驚いたように振り返る彼は、しかし一瞬の後に破顔する。そして歩き来るネギを待つと、彼もまたあいさつを返した。 「おはようございますネギ先生。俺のことをご存じなんですね」 「はい、高等部とはいえ生徒会長さんですから。そういう音無さんも僕のことを知ってるんですね」 彼の名前は音無結弦。ネギの通う学校の高等部で生徒会長の役職に着いている生徒だ。ネギは中等部の教師だが、流石に顔と名前は知っている。 そういうわけで自分は彼のことを知っているが、彼のほうも自分のことを知っているとは思わなかった。ネギの質問を受けた音無は、少しだけ困ったような笑みを見せると控えめに答えを返す。 「いえ、子供先生の噂は有名ですからね。嫌でも知ってるというか……」 「あー! 子供扱いしないでくださいよ、これでも僕は先生なんですから」 ぶんぶんと大袈裟なくらいに腕を振り回しながら抗議するネギに、すいませんと笑う音無。朗らかな、他愛もない雑談。二人はこの時が初対面であったが、どうにも馬が合うようで話は大いに弾んだ。 ネギはクラスの、音無は生徒会の苦労をぼやき合い、二人揃って笑いあう。それはどこにでもあるような、ありふれた朝の風景だった。 「そういえばネギ先生、身近で困ったことや変わったことってありませんか?」 ふと、そんな質問が飛んできた。 ネギはそれについて特に疑問を持たず、うーんと首を捻り答える。 「僕の周りだと特にないですね。でもなんでそんなことを?」 「あー、えっと、これでも生徒会長ですからね、俺は。一応みんなの悩みとかは聞かなくちゃいけない立場ですし。 それに、最近嫌な事件が多いですから」 その答えに、ネギは真面目な人なんだなーという感想を抱いた。いいんちょさんのように勤勉で、それでいてアスナさんのような親しみやすさも感じる。生徒会長という役職を任されるだけのことはあると、ネギは思って。 「確かに最近は危ないことがよく起きますね。なんだか心配です」 「俺も同感です。なので生徒会でも注意を呼びかけたほうがいいって、風紀委員長に提案されまして」 暫く会話を続けていると、遠目に見えていた学校にも大分近づいていた。 到着ですね、という音無の声を聴いた、その時。 "―――マスター、敵襲を受けた!" 念話から、切羽詰ったようなランサーの声が届けられた。 ◇ ◇ ◇ ―――下手な道化は朝靄に踊り狂う。 しろがね―――加藤鳴海はサーヴァントを求め彷徨う。 戦争の開始を告げる声が響くよりも前から、彼は偽りの街を駆けていた。 願いに泣く少女のために彼は己の拳を振るう。マスターは傷つけず、死人であるサーヴァントのみを打ち倒し、少女の手に失われた願いを握らせるために。 だからこそ、休んでいる暇など彼にありはしない。敵を探し、見つけ、殺す。七日という限られた時間の中で行うには酷く過酷な道程であるが故に。安息を望むことは決して許されない。 しかし。 「……」 しかし、彼は今、何をするでもなく一か所を見つめていた。朝の静けさに満ちたその場所は、学校。 小中高一貫のマンモス高、そこは彼のマスターたる本田未央が本来通うべき場所だ。 倒すべきサーヴァントを探していた最中、ふと目についたのがここだ。きっかけとしては本当にそれだけで、すぐに探索を再開するつもりだったのだが。それでも思うところがあってここにいる。 「どうすりゃいいんだろうな、俺は」 本田未央がここに来ることはない。 彼女はモラトリアムを含め、既に何日も無断欠席を繰り返している。殻に閉じこもり、笑顔は曇り、心は荒み、友人の来訪さえ遮って。現実を、聖杯戦争を無視するかのように。 そんな彼女にしてやれたことが、果たして鳴海にはあっただろうか。道化のように笑い、心配ないと励まし、全ての泥は自分が被ると胸を叩いて。 そんなものが、一体何になるというのか。 嫌なことにワケなど必要ない。クソッタレで悪趣味な殺し合いになぞ、血も見たことのない彼女が進んで関わるほうがおかしい。けれど、それでも彼女には笑顔でいてほしいと切に願っている。 しかし、自分にできたことは、何もない。 『こんにちは。ナルミ』 ……視界の端で道化師が踊っている。 普段は努めて無視するようにしている。この幻は、無様な道化(お前)には何もできないと囁いてくるから。 「……黙れ」 意味のない返答を口にする。道化師の幻は嘲笑を浮かべたままだ。 うるさい黙れ。今度は口には出さず心の中で吐き捨てる。嘲笑うだけで何もしてこない幻など、構うだけ無駄だと理解している。 「……日が出てきたな。もう戻らねえといけねえか」 強さを増す日の光を浴び、呟く。既に日は昇り、朝の静けさは起き出した人々の喧騒にかき消される頃合いだ。NPCたちの姿もちらほらと見え始め、本格的に一日が始まろうとしている。 闘争の時間ではない。仮に今ここで戦うとなれば、少なからぬ人々を巻き込むことになるだろう。 鳴海は霊体化したまま民家の屋根に飛び移り、一直線にマスターの住む家へと向かう。一晩かけた索敵が無駄になったのは痛いが、ここからはマスターの警護を目的に変えるべきだろう。 まだ聖杯戦争は始まったばかりだ。焦っても結果は出ないことを、鳴海はよく知っている。 『こんにちは。ナルミ』 今日二度目の呼びかけ。それを聞くのと同時、鳴海の足が止まる。 道化師の幻にではない。鳴海の感覚が、近くにサーヴァントがいると告げている。 気配探知。サーヴァントは、互いの気配を感じ取ることができる故に。 (どこだ、どこにいる……!?) 一瞬だけ霊体化を解き、勢いよく地面を蹴り上げる。 徐々に強まる気配を頼りに、屋根から屋根へと飛び移りながら周囲を血眼になり探す。民家から民家へ、群衆から群衆へ。次々と視線を移し、気配の出所を探る。 『こんにちは。ナルミ』 『繁みの中をよく見てご覧』 ―――自然と、その囁きに従って視線を動かしていた。 視線の先、そこは住宅地から離れた雑木林。 そこに、超常の気配を放つ誰かが、いた。 「―――見つけた!」 急速に近づいていく視界の中央、そこに白髪のサーヴァントの姿を収める。獲物を狙う肉食獣さながらの動きで鳴海は身を屈め、地を這うように走り抜ける。 向こうも接近するサーヴァントの気配に気づいたようだが、遅い。既にこちらの攻撃準備は終わっている。 振り上げた拳は白髪のサーヴァントの身を捉え、その体を遥か後方へと吹き飛ばした。 ◇ ◇ ◇ 走り去っていくネギを、音無は何もできずただ見つめるしかなかった。 突然のことだった。もうすぐ校門に着こうかという頃、ネギが「すいませんが先に登校しててください!」と大慌てで言い放ち、そのまま子供とは思えない猛スピードで路地を駆けて行ったのだ。 声をかける暇もないとはこのことで、ある意味不意打ちを食らったようなものだ。音無は半ば呆然と見送るも、いつまでもこうしちゃいられないなと校門を潜ろうとして。 "……あの、ちょっといいですか?" その声に足を止める。しかし焦ることなく歩みを再開し、あやめの言葉の続きを待つ。 "魔力の反応がありました。多分、サーヴァント同士で戦ってるんだと思います" "分かった、ありがとうな。それで、場所は分かるか?" その問いに、あやめは指さすことで応えた。その指が示す先は、先ほどネギが走り去っていった方向と一致する。 そうか、とだけ呟き、音無は少しだけ考え込んだ。数秒かその程度の時間が過ぎ音無が口を開く。 "……あやめ、今から俺の言うことをよく聞いてくれないか" あやめの指さす方向を見つめながら、音無は戦争に勝つための一手を打ち出した。 ◇ ◇ ◇ 「ぐっ……!」 突如として出現した銀髪のサーヴァントの殴打により、ランサーの体は重力を振り切り雑木林の奥へと飛ばされる。 その尋常ではない威力に、ランサーは生前に戦った鯱の名を冠する喰種を想起する。しかしこの一撃はかつてのそれとは比較にならないほどに強大だ。ガードした両手が軋むように悲鳴を上げている。 無数の枝をへし折りつつも何とか空中で体勢を整え、危なげなく着地する。首を擡げた視線の先、距離にして20m向こうにその姿はあった。銀と黒の長髪をたなびかせ、筋肉で膨れ上がった威容を誇るサーヴァント。 「……随分と、手荒な挨拶ですね」 返答はない。偉丈夫は黙して構えるのみ、清廉な構えとは裏腹にその口元は凄絶に歪んでいる。 背中を刺すようなどす黒い殺気がはっきりと感じられる。悪鬼羅刹が如き形相は、この場が交渉や妥協で終わるものではないことを如実に示していた。 戦いは避けられない。誰ともなしにそう確信すると、ランサーは主の少年に念話を送る。 雑事を行いながらも意識は決して相手から離しはしない。こちらもまた戦闘の構えを取り、告げる。 「邪魔をするなら容赦はしない。いずれ通るべき道だ、貴方には今ここで」 倒れて貰う。その言葉が放たれるより先に、ランサーとしろがねは同時に踏み込んだ。 地を蹴る脚に力を込め、20mの相対距離が急激に削り取られていく。 徒手空拳を得手とするしろがねに、しかしランサーは迷うことなく正面から突っ込む。相手の能力は不明だが、動きを見るに速度はこちらのほうが上であるのは確かだ。それなら、このまま相手の懐へ潜り込んで先手を取るのがベストの選択。上手くすれば、向こうが行動を起こすより早く勝負がつく。 二歩の跳躍でしろがねへ近接。踏み込んだ左足を軸に身を捻り、握りこんだ右拳を真っ直ぐに突き出す。 果たしてランサーの狙い通りしろがねの鳩尾に拳がめり込む。カハッ、と空気が漏れる声にもならない音が聞こえた。 いかなサーヴァントとて人の形をとる以上、肉体的な弱点も人と似通ってくるのは必然だ。これが致命の一撃になるとは思わないが、それでも動きを鈍らせることはできるだろう。 「……それがどうした」 ―――そんなことを、一瞬でも思ってしまった。 「軽すぎるぜ英雄様よ、てめえの力はそんなもんか?」 「―――!?」 右腕に激痛が走る。上から落とされたしろがねの左肘が殴り抜いたままの右腕をへし折り、渇いた木切れが砕けるような音を反響させた。 (折れたか、これだから僕の体はッ……!) 常人ならばそれだけで戦闘不能になる負傷、しかしランサーにとってはかすり傷にも等しい。傷口から肉の線のようなものが走り、負傷箇所を即座に修復する。 だが修復にかかる一瞬、それがしろがねに行動する猶予を与えていた。懐に潜り込んでいたはずのランサーの体は引き離され、両者の間には50センチほどの間合いが開く。 言うまでもなく、徒手空拳を扱うしろがねが最も得意とする距離である。 「ヒュッ―――!」 裂帛の気合と共に大砲もかくやという威力の拳が唸りを上げる。 大気を裂きながら迫りくるそれは、逸らされたランサーの頭部のすぐ脇を通り抜けた。文字通りの間一髪。ランサーの髪が一房千切れ飛び、視界の後ろへと消えていった。 空しく宙を穿つ拳はしかし瞬時に戻され次の一撃へと繋がれる。二撃、三撃、四撃。流れるように繰り出される連撃は一分の隙も無駄もなく、ランサーはただ紙一重の回避を繰り返すのみ。 そう、紙一重。それは圧倒的力量差による余裕などでは断じてない。全神経と気力をフルに動員して、やっとのことで避けているに過ぎない。 (駄目だ、打ち込める隙がない……!) これが生半可な威力であれば多少の負傷など度外視した攻めも可能だっただろう。けれどしろがねの打撃は全てが必殺。牽制・様子見など存在せず、あるのは敵皆滅ぶべしという漆黒の殺意だけ。 破壊に塗りつぶされた精神とは裏腹に、握る拳は殺意に曇ることなく機械じみた精密さでランサーを追い詰める。速度で上回るはずのランサーは、しかし着実に逃げ道を封じられ回避に徹することを強いられていた。 こと近接格闘においてしろがねはランサーを圧倒していた。膂力、技術、場数、経験、そのどれもが届かない。しろがねの生涯をかけて練り上げられた功夫はランサーに反撃の余地を与えることは決してない。 「集中すんのはいいけどよ―――足元がお留守だぜ?」 「げあ、ァが……ッ!?」 しろがねの右膝がランサーの鳩尾にめり込んでいた。辛うじて衝撃を後ろに逃がし、ランサーは転がるように後ろへ飛ばされる。 ここに至り、ランサーはいつの間にかしろがねの『拳の動き』のみを追っていたことに気付く。無造作に放たれた膝蹴りは、しかし下への注意を疎かにしていたランサーの死角より放たれ明確な膂力の差を以て打ち据えた。 体はくの字に捻じれ、穿たれた鳩尾は目に見えて分かるほどに陥没している。口からは血反吐をまき散らし、四肢は激痛に打ち震えまともに立つことさえ覚束ない。 「百戦錬磨とは世辞にも言えねえな。本当にこれが【英雄】なのかよ」 挑発の言葉に応えるだけの余裕はない。倒れそうになる体をなんとか足で支える。急速に再生を果たしつつある脇腹を抑えつつ、歩くように近づいてくるしろがねをランサーは睨め上げた。 両者の力量差は明白であった。力で劣り、硬さで劣り、技量でさえ劣るランサーには決して埋められない差がそこにはある。 勝ち目はない。そう、仮にランサーが一人きりであったなら。この状況を打破することは不可能に近かっただろう。 しかし。 「―――魔法の射手(サギタ・マギカ)・戒めの風矢(アエール・カプトゥーラエ)!」 中空から割り込む声は突然に、暴風を伴う十一の魔弾が殺到する。 放たれる魔力を察知してかしろがねは後ろに跳躍し、風切音と共に襲来する風矢を回避した。 声はランサーたちの真上から聞こえてきた。見上げずともそれが誰なのか、ランサーには分かった。 「遅くなってすみません、ランサーさん!」 「……ごめん、助かった」 自身の身長すら超える長杖に跨り掌を翳す少年の姿がそこにはあった。 ネギ・スプリングフィールド。ランサーの主たる小さな魔術師だ。 狙いが逸れた風矢は、しかし地面に当たる直前に軌道を変え尚もしろがねの動きに追随する。 しろがねへと迫る十一の風矢、それは一つ一つが大岩すら粉砕する威力を以て縦横無尽に襲い掛かる。 「ハアッ!」 けれど届かない。振り上げられたしろがねの蹴りが弧を描き、風の魔弾を迎撃する。それは軌道上にあった一矢を蹴り砕くのみならず、振り抜いた衝撃で残る十の矢すらも諸共に粉砕した。 これこそがサーヴァントか、余人の操る魔術など意にも介さずと言わんばかりの所業は矢の繰り手たるネギを少なからず驚嘆させた。ネギの放つ魔弾の全て、それらはしろがねに掠り傷一つ与えることも許されないまま霧散する。 だが。 「なっ、にぃ……!」 しろがねの脚と直接衝突した一矢、それは蹴り砕かれると同時に糸がばらけるように拡散し、しろがねの体を縛るように拘束した。 魔法の射手はごく基本的な攻撃魔術であるが、そのシンプルさ故に乗せる魔力の属性により多様な追加効果が発生する。 ネギが最も得意とする属性は風。その属性に付随する効果は、捕縛。 しろがねの驚愕の声にネギの口元がニヤリと歪む。戒めの風矢はその名の通り破壊ではなく拘束を目的とした魔術だ。対象の無力化と言えば比較的人道的な攻撃魔術であるが、この場においてネギは博愛精神に基づいて風矢を放ったわけでは断じてない。 「その隙、逃がしはしない」 ネギの目的、それはすなわち共闘者への支援。怒涛の攻め手から解放されたランサーが、その背から赤黒い触手を生やししろがねへと迫る。再生は既に完了している。掛ける言葉は静謐なれど、向けられる殺意は暴風のように行き場を求めて渦巻いていた。 跳ね上がったランサーから振り下ろされる長大な触手、それはランサーの腰部から生やされた彼の象徴たる宝具の具現だ。何ら特異な力を持たない代わり、純粋に強大な筋力を誇る破壊の赫子。今や四条にも分裂したそれは死の風となってしろがねへと落とされた。 「ぐっ……お、らぁッ―――!!」 しかししろがねとて負けてはいない。修羅場に身を置く戦いの英霊なれば、瞬時に気を滾らせ迎撃する。放たれた崩拳は風矢の縛鎖さえも引き千切って、微塵と砕けよとばかりに赫子の中心部を打ち貫く。 ―――大気そのものが爆発したかのような轟音が辺りに鳴り響く。 衝撃で木々が揺れ、無数の葉が渦巻いて宙へと舞う。数瞬の無音と拮抗の後、両者の体は大きく動き、ひときわ巨大な轟音を響かせた。 果たして、正面衝突に競り勝ったのはランサーの側だった。 頭上の有利に加えて風矢の妨害による動作の遅れ、それが両者の勝敗を分けた。 赫子はしろがねを容赦なく地に叩き伏せ、彼の姿が見えなくなるほどの粉塵を巻き上げる。音もなく降り立ったランサーは、しかし決して無傷ではなく半数の赫子を半ばから砕かれていた。 「終わった……のでしょうか」 「ううん、まだ終わっちゃいない」 言うが早いかランサーは着弾地点へと残りの赫子を伸ばす。音速すら超過して砂煙の中心へと伸ばされる赫子は、しかし粉塵ごと両断する一閃により斬り飛ばされた。 「やってくれるじゃねえかよ、ランサーッ!」 吹き散らされた粉塵の中から血気に吼えるしろがねが現れる。左腕に処刑刀の如き巨大な刃を携えて、血に塗れた形相は些かの戦意の減衰も見られない。 聖・ジョージの剣。ランサーの赫子と同じく、しろがねたる彼が英霊として在る象徴。それは数多の自動人形を破壊してきた逸話を昇華し撃滅の宝具としてしろがねの手に降り立つ。 「……さあ、今度は僕らの番だ」 打ち砕かれた二本も、斬り崩された二本と同じく既に再生を終えている。ランサーの合図と共に四本の赫子はしろがねへと向き直り、次の瞬間に怒涛の勢いで突撃を開始した。 四条の黒錐が曲線的な幾何学模様を描き、避ける隙間を埋めるようにしろがねへと迫る。逃げ場を失ったしろがねは震脚の踏み込みと共に四のうち二本の赫子を弾き飛ばし、辛うじて胴体への直撃を避けた。 だがそれだけだ。残る二本の赫子はしろがねの脚と肩を裂き、弾かれた二本も瞬時に再生を終えて槍の如くしろがねを襲う。続けざまに二度の震脚の音が響き、再度赫子が弾かれるもその隙間から別の赫子が襲いくる。 先ほどと同じ一方的な展開。しかし、今度は攻守が反対に入れ替わっていた。当初ランサーを圧倒していたはずのしろがねが、しかし今はランサーの攻撃に対処できず防戦一方を強いられている。 そこにあるのは必死に追いすがるしろがねと付かず離れずの距離を保つランサーという構図。それはすなわち、リーチで勝る赫子による射程距離外からの攻撃。速度で劣り、手数で劣り、手の届く距離でさえも劣るしろがねには決して埋められない差がそこにはある。 嵐のような乱撃がしろがねを襲う。時に殴り飛ばし、時に蹴り砕き、時に剣で斬り飛ばしながらも、四条の赫子全てを捉えることは叶わない。砕かれようが切断されようが一瞬の間もなく再生する赫子とのイタチゴッコ、二本の腕と一つの脚でカバーできる範囲外からの攻撃に、徐々にしろがねの体が削られていく。 そして。 「がッ!?」 赫子による包囲網。その間隙を縫うように繰り出された一撃が遂にしろがねの足を捉え、その身を地面に縫い付ける。 右太腿、その中心を赫子の穂先が貫通している。常人ならば十分致命傷となるそれは、しかしそれでもしろがねを止めるには至らない。己が体を縛る赫子を砕かんと、しろがねは拳を打ちつけようとして――― 「―――闇夜切り裂く一条の光(ウーヌス・フルゴル・コンキデンス・ノクテム)、我が手に宿りて敵を食らえ(イン・メア・マヌー・エンス・イニミークム・エダット)」 近接するしろがねとランサーの遥か後方、そこから呪を唱えるネギの声が響く。 しまった、しろがねは咄嗟に思考するも、しかし回避は間に合わない。 意識が外に向いた一瞬の隙をついてランサーの赫子が駄目押しとばかりにしろがねの四肢を貫く。左の太腿と両の肩を貫かれ、大の字を描くように磔とされたしろがねに、雷の鉄槌が振り下ろされた。 「―――白き雷(フルグラティオー・アルビカンス)!」 ―――白い極光が迸り。 ―――直線状の全てを焼き払う。 握られた右手から導き出された白雷は高熱をも伴ってしろがねの全身を包み込んだ。瞬時に破壊する。 ランサーですら目を細めるほどの光を放って、凄まじいまでの電流を爆砕するように残して。 木々で囲まれた辺り一帯を揺らして。 光が消えた後、残されたのは残響のみ。 ◇ ◇ ◇ 「今度こそ……」 「うん。今度こそお終いだ」 空気の焼ける音を聞きながら、ネギとランサーはようやく戦闘の構えを解いた。 光が晴れた後には何もなかった。あのサーヴァントを倒し消滅させたのかと一瞬思ったが、首を振るランサーに否定される。 「マスターの魔術が当たった瞬間、撤退していく彼の姿が見えたよ。 ……ごめん、今回は取り逃がしたみたいだ」 「いえ、それよりランサーさんが無事で―――」 良かった。そう言おうとした瞬間、かくん、と糸が切れたように倒れこむ。べったりと尻餅をついて、しかし右手に握る杖は放さない。 震えていた、びくびくと。石にでもなったかのように体が固まり、時折痙攣するように震える。 無理もない、未だ幼い少年にとっては初めてにも等しい本気の殺し合いだったのだから。 「ほら、立てるかい?」 「あ、ありがとうございますランサーさん……」 ランサーが少年の手を掴み引き上げる。強張ってはいるものの、その表情に陰りはなかった。 「それでなんだけど。マスター、これからどうするつもりかな?」 「え?」 言われて、数瞬考えた後はっと気付く。辺りを見渡してみればそこにあるのは凄惨な破壊の痕だ。言うまでもなく、かなり目立っている。 「日が昇っている内からこんなに暴れたんだ。どこかの陣営に見られた可能性もある……というか、見られたって前提で考えたほうがいいだろうね。 正直このまま学校に行くのは悪手だ。けど、欠勤して誰かに目をつけられる可能性もなくはない。 だから、君が選ぶといい。学校に行くか、行かないか」 ランサーの言葉はどこまでも従僕のそれだ。自らの意見を口に出せど、決定権の全てをマスターに一任している。 「……分かりました。僕は―――」 それを受けて、ネギが出した方針は――― 【C-2/学園北の雑木林/一日目 午前】 【ネギ・スプリングフィールド@魔法先生ネギま!(アニメ)】 [状態]戦闘による肉体・精神の疲労。戦闘・再生・魔術使用による魔力消費。若干膝が笑ってる。 [令呪]残り三画 [装備]杖(布でぐるぐる巻き)、スーツ姿(葉っぱや枝でちょっと汚れている) [道具]鞄(授業用道具一式にその他諸々) [金銭状況]中学教師相応の給料は貰っている。 [思考・状況] 基本行動方針:聖杯を手に入れ神楽坂明日菜を蘇らせる。 1.このまま学校に向かうか、それとも…… 2.明日菜さん…… [備考] 敵サーヴァント(加藤鳴海)を確認しました。 住居の位置等の設定は後続の書き手に任せます。 学校に行くか行かないかの選択は後続の書き手に任せます。 【ランサー(金木研)@東京喰種】 [状態]右腕と腹部に強いダメージ(ほぼ回復済み) [装備]黒い服 [道具]なし。 [思考・状況] 基本行動方針:聖杯を手に入れる。 1.マスターと共に戦う。 [備考] 敵サーヴァント(加藤鳴海)を確認しました。 ◇ ◇ ◇ 「……チィッ」 戦いの場から少し離れて。学園北の田んぼ道に鳴海の姿はあった。 体中の至るところに大小多くの傷を穿ち、雷撃により全身を焼かれ、それでも彼は倒れない。 完敗だ、光に紛れて撤退しなければ確実にやられていた。戦いの内容において白髪のサーヴァントに負けていたとは思わないが、それでもこの一戦において自分が負けたのは事実であると自戒する。 心が曇る。敗北というのはいつになっても苦いものだ。だがそれ以上に、幼い子供を戦いに巻き込んでしまった負い目のほうが大きいと鳴海は自覚していた。 「……慣れるわけねえよな、やっぱりよ」 ぽつりと、そんな呟きが漏れた。 先の戦いにおいて、魔術を行使し勇敢に戦った少年のことを思い出す。年のほどは10歳くらいか、まだ小さいというのに立派なものだと素直に思う。 けれど、あんな子供まで戦いに駆り立てられることは、どう言い訳したって悲しいことで。 (だからこそ俺はサーヴァントだけを倒す。子供たちの未来を潰すことは誰だろうと許さねえ) 言葉もなく鳴海は霊体化し、その歩みを己がマスターの家へと向ける。完全に日が昇った今、サーヴァントと交戦するのは愚策でしかない。 昼は子供たちが健やかに育まれる時間だ。真っ当な人々が生を謳歌する時間だ。 自分のような悪魔が殺し合うのは、夜だけでいい。 鳴海は一人歩く。抱く決意に迷いはなく、その拳はただ少女のために。 ―――ふと、枯草に少し鉄錆が混ざったような香りがした。 【B-2/田んぼ道/一日目 午前】 【しろがね(加藤鳴海)@からくりサーカス】 [状態]全身に強いダメージ(再生中)、霊体化 [装備]拳法着 [道具]なし。 [思考・状況] 基本行動方針:本田未央の笑顔を取り戻す。 1.全てのサーヴァントを打倒する。しかしマスターは決して殺さない。 2.一旦未央のいる家へと戻る。日が沈んだら再び索敵を開始する。 [備考] ネギ・スプリングフィールド及びそのサーヴァント(金木研)を確認しました。ネギのことを初等部の生徒だと思っています。 ◇ ◇ ◇ 全身をボロボロにした大男が田んぼ道の真ん中に降り立ち、そのまま音もなく姿が掻き消えた。そんな一連の光景を目にした者は誰もいない。 ただ一人、臙脂色の服を纏った少女以外は、誰も。 少女―――あやめはくすんだ緋色の衣を纏い、濡れ羽のような黒髪を流し、静かにそこに立っていた。 その姿はあまりにも自然で完全に景色へと溶け込み、余りにも目を引く姿でありながら、それでもなお注視しなければ見逃してしまいそうになる。 いいや、実際に見えないのだ。少女はどこまでもこの景色の一部であり、普通の人間とは存在を異とする者なのだから。 誰にも見られない。認識されることを許されない。永遠の孤独を宿命づけられた少女。 彼女はそうして、逃げ帰る偉丈夫のサーヴァントを追跡してここまで来ていた。 「……行きます!」 よし、と気合をひとつ。サーヴァントの姿を確かに収め、目元と口元を引き締めると小走りで田んぼ道を駆ける。 校門前で音無がネギと別れた直後、あやめは3つの命令を音無から下された。 それは要約すれば、敵サーヴァントの戦闘を偵察し、できるならば拠点やマスターを把握し、遅くとも正午には戻ってこいというもの。 規格外の気配遮断を持つとはいえ、常人並みの戦力しか持たない彼女にとっては非常に危険な仕事なのは明白だ。明らかに乗り気ではなかった様子の音無に、しかし彼女は大丈夫ですと大手を振って応えた。 そして。 そして、今に至る。二騎のサーヴァントの戦闘を遠目で観察し、余波を食らわないよう立ち回り、離脱した単独のサーヴァントを追って彼女は今ここにいる。 気配を辿り静かに歩く。昔懐かしい静かな畦道、田畑には多くの緑が茂り、都会の喧騒とは無縁な空気がそこにはあった。現代の便利な暮らしをあやめは好いていたが、それでもこの空気が一番肌に合うと感じる。 ふと、一陣の風が吹いた。それはあやめの後ろから吹き付け、幾枚かの葉を巻き込みながら前方へと流れていった。 その風は、まだ夏場も過ぎてないというのに、どこか枯れた草の匂いがした。 【B-2/田んぼ道/一日目 午前】 【アサシン(あやめ)@missing】 [状態]霊体化 [装備]臙脂色の服 [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:ますたー(音無)に従う。 1.ますたーに全てを捧げる。 2.音無の命令に従いサーヴァント(加藤鳴海)を尾行、拠点とマスターを特定する。しかし危険そうな場合は撤退も視野に入れる。 3.尾行の結果に関わらず、正午までには学園まで戻り音無に知り得たことを報告する。 [備考] 音無に絵本を買ってもらいました。今は家に置いています。 サーヴァント(加藤鳴海)を尾行中です。気配を辿りつつちょっと離れながらついて行ってます。 ネギ・スプリングフィールド及びそのサーヴァント(金木研)を確認しました。ネギがマスターであると確信しています。 サーヴァント(加藤鳴海)を確認しました。 彼女が音無から受けた命令の詳細は以下の通りです。 1:サーヴァント同士の戦闘を偵察、ただし目視できる程度以上は近づかない。 2:戦闘が終わってもマスターを捕捉できなかった場合、敵サーヴァントを追跡し拠点やマスターを特定する。ただし少しでも危険そうであれば即座に撤退する。 3:結果に関わらず、正午までには帰還すること。 ◇ ◇ ◇ 「子供先生はマスターの可能性あり、か」 朝の生徒会室には冷たく無機質な空気が充満している。その中央で、音無は独りごちた。 あの一瞬、子供先生が取った行動は怪しさに満ちていた。普通ならばちょっとおかしいと思う程度だろうが、それが同じマスターとなれば話は違う。サーヴァント同士の戦闘が勃発し、それと同時に突如として戦闘が行われている方向へと駆け出した彼。白か黒かで聞かれたら限りなく黒に近い。 だが。 (……ここはあやめの報告待ちだな。早合点は死に繋がる) それでも現状は黒に近いグレーでしかない。殺害という手段を用いるには、まだ証拠不足と言えるだろう。魔術師でもない自分には遠距離の念話ができない以上、今できることはあやめが帰ってくるのを待つ他にない。 そもそもあやめの宝具なしでは自分は碌に戦えないのだ。ひとまず落ち着こうと、安っぽいパイプ椅子にどっかりと座る。 緊張に固まった体に朝の冷気が染み渡る。夜中はあれほど暑かったのに、今は涼しいを通り越して少し寒いくらいだ。 (マスター探しも一苦労だな。情報だけは入ってくるだけマシかも知れないけど……子供先生といい、【これ】といい) 鞄からメモ帳を取り出し、紐の付箋をなぞり目当てのページを開く。そこには、教師からの相談内容がそのまま書き写してあった。 「本田未央、一年生。生徒会長として気にかけておいてほしい、ねえ」 申し訳なさそうな顔で頼み込んできた年若い新任教師を思い出す。頼みごとと言えば気にかけておいてほしいの一言だけで、具体的に何をしろということもなかったが。 それでも、生徒会長とはいえ一生徒に頼むかと思えるような事情が、彼女にはあった。 元々、この生徒のことは既に音無も知っていた。何せ候補生とはいえ現役の高校生アイドルだ。その噂は嫌でも耳に入ってくる。 曰く、元気溌剌で親しみやすい好人物。当然友人はたくさんいて、誰にでも分け隔てなく接する人格者。 曰く、多忙なアイドル活動と学業をしっかりと両立させる努力の人。それでいて成績は悪くなく、クラスでも中心的な存在である。 曰く、曰く、曰く。音無から働きかけなくても彼女についての情報はいくらでも入ってくる。それは大半が彼女に好意的なものであったが、しかし中には悪意の混じったものも含まれていた。 「何日も続けて無断欠席。おまけに理由は病気や怪我じゃない、か」 確かに彼女はここ数日欠席しているが、公には風邪が欠席理由とされている。しかし人の口に戸は立てられないというべきか、既に学校中に上記の噂が蔓延していた。 理由は失恋だとか、アイドル業の不振だとか、引きこもりだとか、果ては自殺未遂や精神病という説まで流布している。実態はどうであれ、少なくとも彼女と同じクラスのクラス委員は躍起になって本田未央を通学させようとしていると、一年生の役員は語っていた。 様々な噂が流れているが、しかし的を射ていると感じるものは少ない。当然ながら尾鰭がついているのだろうし、誰も直接確かめた者はいないのだから。 常ならば、音無はそんな噂に興味を示すことはあまりない。精々が世間話の端っこに出てくる程度で、真実を確かめようとか、そんな風に入れ込むことはない。 しかし、今回は話が違う。あからさまに怪しいこれを見逃すほど、音無は鈍感なつもりはない。 (モラトリアムと聖杯戦争の開始に前後するタイミングで突然の無断欠席。真相がどうあれ確かめる必要はあるな) NPCは固有のパーソナリティを持ち十人十色の個性を有するが、それでも本質は聖杯戦争のために用意されたものだ。それが突如として、仮初とはいえ己の本分である学校生活を放り出すとは考えにくい。 子供先生同様まだ確証は持てないが、マスターの可能性は十分以上に存在すると言える。 幸いこちらには教師のお墨付きがある。自宅を訪れるにも不自然にはならない理由もある。あやめを連れて本田未央の家へ赴き、そこにサーヴァントの気配があったならば――― (殺す、殺すさ。俺にはそうするだけの覚悟がある) 机に置かれたメモ帳がぱさりと捲れ、次のページが露わになる。 そこには、本田未央と同様に【仲村ゆり】についての記載があった。 本田未央と同じく、彼女もまたここ数日学校に来ていない。 本田未央と同じく怪しさの極みとも言える情報。しかしゆりがマスターであると、音無はどうしても信じられなかった。 何故なら彼女は奇跡を望まない。神を憎み、奇跡を厭い、全ての未練を断って【卒業】したのが彼女である故に。 我欲のために犠牲を強いる催しに加担するなど。 奇跡の産物たる聖杯に彼女が何かを託すなど、どうして考えることができようか。 【C-2/学園・高等部の生徒会室/一日目 午前】 【音無結弦@Angel Beats!】 [状態]健康 [令呪]残り三画 [装備]学生服 [道具]鞄(勉強道具一式及び生徒会用資料)、メモ帳(本田未央及び仲村ゆりについて記載) [金銭状況]一人暮らしができる程度。自由な金はあまりない。 [思考・状況] 基本行動方針:あやめと二人で聖杯を手に入れる。 1.生徒会長としての役目を全うしつつ、学校内や周辺にマスターがいないか探る。平行してあやめを『紹介』する人間も探す。 2.あやめの報告を待ち、戦闘を行っていたサーヴァントのマスターを特定できたならば暗殺を検討する。 3.放課後になったら本田未央の自宅に赴く。 4.子供先生はマスター……なのか? 5.ゆり……まさかな 6.あやめと親交を深めたい。 [備考] 高校では生徒会長の役職に就いています。 B-4にあるアパートに一人暮らし。 コンビニ店員等複数人にあやめを『紹介』しました。これで当座は凌げますが、具体的にどの程度保つかは後続の書き手に任せます。 ネギ・スプリングフィールド及び本田未央の行動から彼らがマスターなのではないかと疑っています。しかし確証はありません。 BACK NEXT 012 過去と未来の邂逅 投下順 014 再会:re 011 漆黒のジャジメント-what a noble dream- 時系列順 014 再会:re BACK 登場キャラ NEXT 003 死者の二人はかく語る 音無結弦 029 願い潰しの銀幕 アサシン(あやめ) 017 伸ばされた夢-シンデレラは右手を伸ばす- 000 黄金のホーリーグレイル-what a beautiful phantasm- ネギ・スプリングフィールド 014 再会:re ランサー(金木研) 000 黄金のホーリーグレイル-what a beautiful phantasm- しろがね(加藤鳴海) 017 伸ばされた夢-シンデレラは右手を伸ばす-
https://w.atwiki.jp/gava92/pages/542.html
kureの24名人戦奮闘記 予選その5 予選その5 先日までに2勝2敗の五分。勝ち越しするためにも本日は勝利が欲しい処。今日の相手はShell Premium氏(現R719、最高R956)。最高Rはリーグ2位の実績である。棋譜を調べると、先手でも後手でも自分から角交換する角換わり棒銀が多いようだ。まれにゴキゲン中飛車もさしている。 【名人戦6級リーグb 予選05局目(2010/01/09)】 先手▲ kure90 後手△ Shell Premium 初手からの指し手 ▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △8八角成 ▲同 銀 △2二銀 ▲7八金 △3三銀 ▲7七銀 △8四歩 ▲4八銀 △8五歩 ▲4六歩 △3二金 ▲5八金 △7二銀 ▲4七銀 △5二金 ▲3六歩 △1四歩 ▲1六歩 △4二玉 ▲3七桂 △8三銀 ▲2九飛(第1図) 今回もkureが先手。何このチート。もし後手が角交換してくるならさらに一手得=一手損角換わりとなり先手さしやすそう。予想どおり4手目に後手から一手損角換わり。後手一手損角換わりはプロでも有力な手だが、相手はそこから普通に棒銀としてくるみたいなので先手は用意していた作戦がある。やはり後手は△7二銀~△8三銀と棒銀模様。対して先手は腰掛け銀模様。ともに角換わりの戦型だ。が、先手は▲2九飛!と腰掛け銀の定跡外し。 そう、先手の狙いはまたもや右玉なのである。 第1図以下の指し手 △8四銀 ▲9六歩 △9四歩 ▲4八玉 △7四歩 ▲6六銀 △9五歩 ▲同 歩 △同 銀 ▲同 香 △同 香 ▲9四歩 △9八香成(第2図) △8四銀には▲9六歩と受ける。簡単に△9五銀を許して銀交換させては不満。後手は△7四歩と7筋から銀を繰り出す狙いを見せてきた。△7五歩とつかれるとちょっとうるさそうだ。何かないかと考えて▲6六銀と上がってみた。角換わり棒銀で▲7五銀と出て相手飛車をおさえる手筋なのだが、ここでは▲7五銀とは出れない。しかし後手からの△7五歩もつけない。後手の棒銀を完全に立ち往生させる狙いだ。△7二飛とよれば角打ちのスキができる。 仕方なく後手は△9五歩と9筋からの棒銀。以下、▲同歩△同銀と自然な流れのようだが実際はこれは無理筋だった。しゃくだが△7三銀と立て直しをはかるのがよかったか。銀香交換から▲9六歩が対棒銀の部分的な定跡。対して後手は△9八香成と攻め合い! 第2図以下の指し手 ▲9三歩成 △同 桂 ▲7一角 △9二飛 ▲8三銀 △9一飛 ▲ 8二角成 △4一飛 ▲7四銀不成 △8六歩 ▲9三馬 △8七歩成 ▲同 金 △8八歩 ▲7七桂 △8九歩成 ▲6五桂(第3図) 定跡では△9二歩と打つ処。がここでは△7四歩がついてあるのでいきなり▲9一角~▲5五角成が成立してしまう。故の後手の工夫か。しかし続く▲9三歩成~▲7一角がまた厳しい狙い。馬をつくりながら飛車をおいまわして4一の僻地においやった。後手の棒銀は完全に失敗に終わった形である。これというのも右玉に組んだおかげで9筋を徹底的に手抜いても全く差し障りがないためで右玉の作戦勝ちである。 次に△8一香があるので▲7四銀不成から▲9三馬と手駒を補充しながら駒をさばいていく。後手も△8八歩からと金をつくってくるが手順に桂をさばき先手好調。8九のと金もこちらの玉までははるか遠いのだ。▲6五桂と左辺の駒を全てさばいていく。 第3図以下の指し手 △8八成香 ▲同 金 △同 と ▲4五桂 △4四銀 ▲5六桂 △4五銀 ▲同 歩 △7八と ▲7五馬(第4図) △8八成香にはあっさり精算。金一枚わたしてもたいしたことがない、香車で相手玉頭から攻めるのが早いとふんだ。▲4五桂と右桂も跳ねだして左右の桂がバッチリ働いてきた。右玉の理想的な展開である。この形で負けるわけにはいかない。さらに▲5六桂と3枚目の桂を放つ。さらに▲7五馬と敵玉をにらむ急所に馬をすえて一気に寄せる準備へ。 第4図以下の指し手 △5四桂 ▲5五銀 △6四香 ▲4四歩 △6八金 ▲4三歩成 △同金右 ▲4四歩 △3三金寄 ▲6三銀成 △5八金 ▲同 銀 △6八と ▲6四馬(第5図) 後手も△5四桂~△6四桂と攻防にききそうな駒をつかってくるがあまり受けにならない。△6五香と走ると馬筋が玉に直通するので大変なのだ。さらに▲4四歩が厳しい攻め。△4三歩成は▲同金左のがよかったか? 玉の右辺が完全に無防備になってしまった。が△3三金とよって△2二玉に逃げ込むつもりだろうか。 後手も△6八とと食らいついてくるが▲6四馬が先の△5三同金右をとがめる詰めろ。 第5図以下の指し手 △3一玉 ▲5三成銀 △4二歩 ▲5四銀 △5八と▲同 玉 △3八角 ▲3九飛 △4七銀 ▲6八玉 △8一飛(第6図) 後手は受けがないので△3一玉と早逃げするよりない。3筋の二枚金でなんとか持ちこたえる腹だ。そこへ▲5三成銀とあえて王手をかけないのがいい。次に何でも開き王手が厳しいのだ。△4二歩もあまり受けになっていない。後手もと金を精算して△3八角となんとか玉飛接近の悪型をとがめたいが、先手は左辺が広すぎるまずつかまらない。 がその広さをとがめる△8一飛が後手の狙いの一手! 攻められる飛車を先に逃げながら△8八飛成から一気の寄せをみた勝負手だ! 第6図以下の指し手 ▲8二銀 △同 飛 ▲同 馬 △8六銀 ▲6四馬 △7七金 ▲5九玉 △8七銀成 ▲3八飛(第7図) 先手は当然この飛車を走らせるわけにはいかない。▲8二歩とおさえたいが、△9一飛で困る。もったいないが▲8二銀とがっちり抑えるしかない。△同飛▲同馬が相手玉からそっぽにいって不満。このスキに△8六銀と挟み撃ちの狙いだ。雲行きが怪しくなってきた。 先手玉はまだ詰めろではないので後手玉に詰めろをかけて一気に寄せきるしかない。そのため▲6四馬と戻ったが危険な一手だった。なんとこれで先手勝勢模様から後手有利に逆転してしまっていたのだ。先手がまだ良いと思っていたのだが・・・。正着は▲5五馬△5八金▲7九玉△2二玉▲2五桂△5七金▲4三歩成と一旦受けてから攻めるべき。△7七金でいよいよ先手玉も危険になってきた。一段玉になると3九飛が全く受けにきいてこない。しかし△8七銀成が後手緩手。△5八歩と形を決めて置くのがよかった。 第7図以下の指し手 △同銀成 ▲4二成銀 △2二玉 ▲3二成銀 △同 金 ▲3一角 △同 金 ▲同 馬 △同 玉 ▲4二金 △2二玉 ▲3二飛 △1三玉 ▲2五桂 △2四玉 ▲3五金(結果図) まで115手で先手の勝ち とはいえ、先手玉には△5八歩▲6九玉△7八成銀の詰めろがかかっている! どうする先手! 先によった▲6四馬が詰めろになっているのかどうか・・・詰めろなら先手勝ちだが。・・・正解は詰めろじゃない! ということで先手終了。 ではないのだ。詰めろではないことも想定の内。ここで▲3八飛!が詰めろ逃れの詰めろの好手になっているのだ。わりと簡単な並べ詰めだが20手近くかかる手順だ。kureは読みきっていたが、さすがに手数が長いので後手は秒読みではそこまで読みきるのは大変だろう。詰めろかどうかわからないなら▲3八銀成と取って詰めろを続けるしかないところ。しかし先手から▲4二成銀から一気の即詰めでフィニッシュ。終盤あやしくなったが、およそ優勢を保ったまま勝ちきることができた。 開始日時:2010/01/09 21 44 00 棋戦:名人戦6級リーグb 予選05 戦型:右玉・角換わり棒銀 先手:kure90 後手:Shell Premium ▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △8八角成 ▲同 銀 △2二銀 ▲7八金 △3三銀 ▲7七銀 △8四歩 ▲4八銀 △8五歩 ▲4六歩 △3二金 ▲5八金 △7二銀 ▲4七銀 △5二金 ▲3六歩 △1四歩 ▲1六歩 △4二玉 ▲3七桂 △8三銀 ▲2九飛 △8四銀 ▲9六歩 △9四歩 ▲4八玉 △7四歩 ▲6六銀 △9五歩 ▲同 歩 △同 銀 ▲同 香 △同 香 ▲9四歩 △9八香成 ▲9三歩成 △同 桂 ▲7一角 △9二飛 ▲8三銀 △9一飛 ▲8二角成 △4一飛 ▲7四銀不成△8六歩 ▲9三馬 △8七歩成 ▲同 金 △8八歩 ▲7七桂 △8九歩成 ▲6五桂 △8八成香 ▲同 金 △同 と ▲4五桂 △4四銀 ▲5六桂 △4五銀 ▲同 歩 △7八と ▲7五馬 △5四桂 ▲5五銀 △6四香 ▲4四歩 △6八金 ▲4三歩成 △同金右 ▲4四歩 △3三金寄 ▲6三銀成 △5八金 ▲同 銀 △6八と ▲6四馬 △3一玉 ▲5三成銀 △4二歩 ▲5四銀 △5八と ▲同 玉 △3八角 ▲3九飛 △4七銀 ▲6八玉 △8一飛 ▲8二銀 △同 飛 ▲同 馬 △8六銀 ▲6四馬 △7七金 ▲5九玉 △8七銀成 ▲3八飛 △同銀成 ▲4二成銀 △2二玉 ▲3二成銀 △同 金 ▲3一角 △同 金 ▲同 馬 △同 玉 ▲4二金 △2二玉 ▲3二飛 △1三玉 ▲2五桂 △2四玉 ▲3五金 まで115手で先手の勝ち kureの24名人戦奮闘記
https://w.atwiki.jp/shironeko000/pages/457.html
獲得ルーン ルーン images.php?file=5344207035.jpg images.php?file=1633120597.jpg images.php?file=7381657223.jpg images.php?file=8980853844.jpg images.php?file=4253392827.jpg images.php?file=4859965112.jpg 個数 ハイルーン images.php?file=0643168497.jpg images.php?file=4435421307.jpg images.php?file=9530511914.jpg images.php?file=5920615938.jpg images.php?file=2089895918.jpg images.php?file=9304724953.jpg 個数 スタールーン images.php?file=6800477849.jpg images.php?file=1482160508.jpg images.php?file=1299529086.jpg images.php?file=0614012135.jpg images.php?file=5361648401.jpg images.php?file=8293814641.jpg 個数 宝箱
https://w.atwiki.jp/thrones/pages/14.html
ジャスティスが葬られ、ほとんどの『ギア』が活動を停止した今、人々は『ギア』の驚異を忘れつつあった。 完全に『ギア』の驚異が去った訳ではなかったが、平和な日々が過ぎていた。 人々が行き交い、活気ある街の中を不穏な風が通り過ぎたのは、新緑が鮮やかな初夏が近い頃。 事の始まりは『とある街の人間が一夜にして消えてしまった。』という、根もはもない噂話だった。 実際に、『そんな街自体が存在しない』とも言われていて、どちらにしても噂話の域をでなかった。 巴里 元聖騎士団本部。 現在は、警察機構本部となっている建物の一室。 書類の束を眼で追いながら大きな溜息を漏らし、カイはしばらく考え込んでいた。 (とりあえず、調べてみる必要がありそうですね。) しかし、そう決めたはいいがカイはどうしてもここを離れることができない理由があった。 噂の内容が内容なだけにゆっくりしてもいられない。 なんでもなければそれでいいが、もし噂が本当であれば重大事件である。 自分が赴く事が出来ない以上、誰か代わりの者を派遣するしかない。 すべての書類に眼を通すとカイは部屋を出た。 少しきつくなった日射しを浴びて、柔らかな金髪が光を弾く。 建物内を探したが目当ての人物を見つける事が出来ずに、カイは中庭まで出てきていた。 探しているのは、聖騎士団の頃から知っている信頼できる人物。 視線を巡らし、中庭の少し外れの木の下で眼を止めた。 「少し、構いませんか?」 ふわりとした微笑みで訪ねられて、メイスは思わず見とれてしまう。 顔を覗き込まれ、メイスはふと、我に帰り慌てて返答を返す。 「はい。どうかされましたか?」 カイは、ゆっくりと頷くと話を切り出した。 「ええ。あなたはこのところ、街を賑わしているうわさ話をご存知ですか?」 「ああ、はい。」 確か、何の根拠もないうわさ話だ。 「それがどうかしましたか?」 「何もなければそれでいいのですが、気になったので調べてほしいのです。」 メイスはカイを見た。 本来なら、こういった事は彼自ら赴く。 なぜ、自分にお鉢が回ってきたのだろう?と、不思議に思った。 「すいません。本来なら私が赴くところですが、都合でどうしても行く事ができないのです。」 メイスが疑問に思った事を、沈痛な面持ちでカイが答えた。 どうやら、疑問に思った事が顔に出てしまったらしい。 (しまったな。) 悪いクセだと自分を叱咤してにっこり微笑んだ。 「そういう事でしたら、お任せ下さい。」 メイスは何もなかったかのようにそう告げた。 カイも少し、表情を和ませる。 「そう言っていただけると助かります。どうか気を付けて。」 「分かりました。明日にでも出発します。」 「よろしく、お願いします。」 そう言うと、カイは優しく微笑んだ。 「はい。」 返事をしながら、 (天使の微笑みとはこういうのを言うんだろうな。) と、メイスはそんな事を考えながら立ち去るカイの後ろ姿を見送った。 NEXT 戻る
https://w.atwiki.jp/jfsdf/pages/334.html
10 名前: 名無し三等兵 02/12/02 17 18 ID ??? レンジャー隊員である山川は一人で雪の降りしきる迷いの森を彷徨っていた。 仲間とはぐれてから既に五時間は経つ。もはや日は暮れて、辺りには積もり上がった白銀と夜の闇が広がっていた。 「畜生、何処なんだココは」 手にしたコンパスに目をやるも、針はあらぬ方向へ回転を続けている。磁場が狂っているのだ。 「もうだめか…」 雪の降り積もりが浅い松の根元に座り込んでため息のように呟く。腕の時計を見ると既に夜中の三時を回っていた。 (どうせもう死ぬ。日本には帰れずに、この訳の分からない場所で凍え死ぬくらいなら・・・) 言いえぬ衝動に駆られて腰のホルスターから拳銃を抜き、自分の頭に銃口を突き立てたその時。 「キャァァァァァ!!・・・」 夜の静寂を破り女の悲鳴が木々に木霊する。はっと我に返った山川は拳銃を手にしたまま、反射的にその方向へ走り出した。 雪を掻き分け夜の闇を百メートルほど進んだ所に悲鳴の発生源がいた。いったい何事だ?目を凝らしてみる。 ゴブリンにローブを纏った女性が掴み上げられているようだ。まだ此方の存在には気づいていない。 ここから撃ち殺すのは簡単だ。しかし音を立てて他の敵に見つかる可能性がある。 山川はナイフを手に構え、ゴブリンの後ろにゆっくりと、静かに回り込んだ。 13 名前: 10の続き 02/12/02 18 47 ID ??? 「グヘヘ…観念しろ」 両手で相手の胸座を掴み上げたゴブリンが得意げに声を上げた。 しかしローブを纏った女性は相変わらず抵抗を続けている。両者の身長差は歴然で、女性のほうは既に足が地に付いていない。 それでも足をバタ付かせるなりして精一杯の抵抗をしていた。 「くそうっ!!離せこの化け物め!!」 バタつかせた足でゴブリンの腹をけり続けるものの、効果は皆無に等しかった。 しかも暴れればそれだけ敵の締め付ける力が強くなっていき、呼吸も難しくなっていく。 「クッ…!!」 だんだん意識が遠のいて足を動かす力も無くなって来た。もうだめかと思って薄れ行く意識の中で最後の一睨みを利かせようと前を見る。 そして気づいた。ゴブリンの後ろに誰かいる。 「ウガあッ!?」 その誰かは目にも留まらぬ速さでゴブリンの口を塞ぎ、手にした短剣の様な物をその咽喉に走らせた。 ほんの数秒の内にゴブリンの口から血が溢れ出し、咽喉がザクロの様にパックリ開いていく。 ゴブリンは声を出す事さえ出来ずに周りの雪を真っ赤に染めその場に突っ伏した。 「いっ…!」 突然宙吊り状態から開放された女性は着地に失敗しその場に尻餅を突いてしまった。言葉にならない声を上げる。 「大丈夫か?」 ゴブリンを殺した張本人、山川が少しなだめる様に問いかけた。 だが女性の方はその場に座り込んだまま警戒する様に山川を睨み付ける。 相手の状況を察した山川は取り敢えずナイフをしまい自分に攻撃の意志が無い事を伝えようとしたが、その必要は無かったようだ。 女性は無言のままローブを上げて、今まで隠れていた顔を露にした。
https://w.atwiki.jp/biogokko2/pages/45.html
ルート 本名ルート・ローライト 武器 アイボリー&サムライエッジ・ムグナムフォーク 白銀のナイフ・リベリオン 持ち物 フックショット 十字架の、レッドダイヤでできたネックレス 身長 155cm 体重 40kg 髪の色 黒・たまに銀とかに染めたりする 瞳の色 たまに変わる PTWトップの実力 優しく、温和で敬語を絶やさない。冷静沈着。 銃器、剣術、他の3人より、突出して優れている ロクサス 本名ロクサス 武器 サムライエッジ二丁・ムグナムキラーセブン 白銀のナイフ・リベリオン 持ち物 フックショット 十字架の、レッドダイヤでできたネックレス 身長 165cm 体重 49.4kg 瞳の色 紫 髪の色 銀 PTW三番目の実力。温和かつ敬語を使うが、たまにひどいこと言う どちらも突出してうまいというわけではないが、銃器、剣術、バランスが良く得意 コード 本名コード・ロー 武器 エボニー サムライエッジ・コルトパイソン 白銀のナイフ・リベリオン 持ち物 フックショット 十字架の、レッドダイヤでできたネックレス 身長 166cm 体重 51kg 髪の色 栗色 瞳の色 水色 PTW4番目の実力。敬語を使うが、荒くなることも少々。 剣術が得意で、銃器は好まない PTW(バイオハザード特殊部隊) Peace to The World 世界に平和を 場所 アメリカ ニューヨーク 7階建ての、横に広い空間の部屋が特徴 英才教育を受けてない普通の隊員がほぼをしめる 建物は白色。さまざまな武器、乗り物などがある、超設備施設 服装は全隊員、黒色のフード付コート。(色は変わることはあるが、デザインは変わらない
https://w.atwiki.jp/tina373/pages/27.html
ノイシュを使って連邦vsジオンをやる際のレギュをまとめたページです。 現在作成中w