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|消費アイテム|CD|貴重品|タロットカード|マテリアルカード|スキルカード|インセンスカード| 夢崎区のギガ・マッチョでCDを購入できる。 名称 買値 解説 入手方法 CD1蝸牛山 1,000 ジャンル【Erst】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある 初期 CD2森本病院 1,200 ジャンル【Erst】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある CD3回想(懐かしい) 1,500 ジャンル【Erst】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある CD4舞耶(テーマⅡ) 1,800 ジャンル【Erst】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある 隠しCD1ペルソナロック 10,000 ジャンル【Erst】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある 噂の珠閒瑠・準備号を読んで噂を広める CD5ゾディアック 3,000 ジャンル【Zweit】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある 珠閒瑠テレビ後 CD6理学研究所 3,500 ジャンル【Zweit】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある CD7珠閒瑠テレビ 3,800 ジャンル【Zweit】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある CD8裏珠閒瑠テレビ 4,000 ジャンル【Zweit】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある 隠しCD2ペルソナマンボ 30,000 ジャンル【Zweit】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある 噂の珠閒瑠・創刊号を読んで噂を広める CD9廃工場 4,500 ジャンル【Dritt】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある 海底遺跡後 CD10日輪丸 5,000 ジャンル【Dritt】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある CD11海底遺跡 6,400 ジャンル【Dritt】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある CD12地下鉄工事現場 8,000 ジャンル【Dritt】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある CD13日常 4,800 ジャンル【Dritt】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある CD14アメノトリフネ 8,500 ジャンル【Viert】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある 珠閒瑠城後 CD15珠閒瑠城 9,000 ジャンル【Viert】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある CD16モナドマンダラ 9,500 ジャンル【Viert】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある CD17BGMⅢ 5,500 ジャンル【Viert】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある CD18BGMⅡ 6,300 ジャンル【Viert】の音楽CD音楽を聴くには、どこかのコンポで再生する必要がある 上へ
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BigFairy combination CD
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前ページゼロの白猫 「ご苦労じゃった。よく全員無事に『破壊の杖』を取り戻してきてくれた。しかし、ミス・ロングビルがフーケじゃったとはのう……」 ルイズ達は学院長室にて、今回の件の結果を報告していた。ルイズの足下にはレンも同伴している。 学院に着いた時には、フーケは魘される事はなくなっていた。しかし、それまでの間に全ての力を吸い取られたかのように、人形のようにぐったりとしていた。 フーケの連行は、男性教師共がこぞって申し出たが、結果は女性教師のみで行った。『レビテーション』を使うので、体格や力の有無は関係ない。 なのに何故男性の申し出が多かったのかは、ルイズは考えないことにした。決して、女性に猿轡をかませた上束縛している姿に欲情したからの筈はない。断じてない。 「いったいどのように採用されたのです?」 何故か学院長室にいるコルベールが訪ねる。彼は昨日から学院を離れており、先程戻ってきたところらしい。 院長室へ出向いてみると、彼がオスマンと話している最中だった、と言うわけである 一旦出直そうとしたのだが、何故かコルベールまで報告を聞くことになったのであった。単純にコルベールの事件への関心にオスマンが折れただけかも知れない。 「うむ、彼女と会ったのはとある酒場じゃった。彼女がわしの横を横切ったとき、この手が彼女の尻に悪さをしての」 ぺしっと自分の右手を叩きながら言うオスマン。部屋の中に居る人物の視線が冷たくなった。 「しかし全く怒らんもんじゃから、思わず鷲掴みにしてしまったのじゃ。それでもニコニコしとるんじゃもの。こいつ、わしに惚れとる! とティンと来たのじゃ」 オスマンはうんうんと頷いている。他の面子はじっと冷たい視線を向けるのみだった。 「おまけに魔法まで使えるというんじゃ。こりゃゲッチュせねば、と思うじゃろ?」 「同意を求められても困ります」 コルベールの答えはとてもすげなかった。 「クケーーーッ!!」 オスマンが吼えた。迫力はあったが威厳はなかった。 「思えばあれがフーケの手口じゃったのじゃろう。色仕掛けで相手に近づき、秘宝に近づく。じつにけしからん方法じゃが、まんまと乗せられたという訳じゃ」 もし、視線だけで人を殺せたなら、オスマンは三人と一匹の目力で串刺しにされていたことだろう。 そして、残りの一人はと言うと。 「ま、まあ、そうですな、美しさは罪とはよく言ったものです!」 「じゃろう!?」 あはははは、と乾いた笑いをオスマンへ返していた。その言葉で、こいつも同類か、と三人と一匹は断定したのだった。 ひとしきり笑った後、オスマンがオホンと咳払いをして、ルイズらへ向き直った。 「今回の働きを称えて、諸君らにはシュヴァリエの爵位申請をしておく。ミス・タバサは既にシュヴァリエを授与されておるから、精霊勲章の授与申請をしておこう」 ルイズたちの顔が輝いた。が、その後でルイズの顔が曇る。今回、自分はフーケの捕縛にほとんど役に立っていないのだ。一番働いたのは、彼女の使い魔のレンである。 使い魔の功績は主の功績。それが当然なのであるが、何だかルイズはすっきりしなかった。何かこの猫にあげられるものはないのか、と考えてレンをちらっと見てみると、レンも自分を見上げている。 その目を見て思い出した。あの破壊の杖のことをオスマンに聞かねばならないという事を。訪ねるならば今が絶好のチャンスだ。意を決してルイズはオスマンへ問いかけた。 「オールド・オスマン。お聴きしたい事がございます」 「なんじゃね?」 「その『破壊の杖』とは何なのですか? どう見ても杖には見えないのですが」 質問するルイズを、オスマンの鋭くなった瞳が見つめてくる。萎縮しそうになるルイズだが、彼女も此処で退くわけには行かないのだ。 ほんの数秒、オスマンとルイズは見つめ合っていたが、やがてオスマンの目尻が下がり、髭を撫でながら言った。 「そうじゃのう、これの為に骨を追ってくれた君たちになら話しても良いか。少々長い話になるが良いかね?」 異論などあろうはずもない。その場に居る全員が頷いた。それを確認してオスマンが語りだす。 「今から30年は前の話じゃ。わしは森の中を散策しておった。そこを運悪くワイバーンに襲われてのう」 ワイバーンとは、大きな翼を持ち、高い機動力で空を自在に飛び回り、鉤爪で相手を引き裂く、でかいトカゲのようなモンスターだ。ドラゴンのようにブレスは吐かないものの、凶暴で危険な相手である。 「最早ここまでか、と覚悟したところで、変わった御仁と出会ったんじゃ。その人が『破壊の杖』を向けると、ワイバーンが爆発したのじゃ。それでわしは九死に一生を得ることができた」 一同の顔に驚愕の念が浮かぶ。先程述べたように、ワイバーンはかなりの難敵だ。倒す、と言うだけならともかく、魔法の一撃だけで倒すとなると、相当上位のメイジでなければ不可能だ。 「ワイバーンを倒すと同時に、その人は倒れた。よく見るとその人はひどい怪我を負っておった。恩人を死なせてはならぬとわしも手を尽くしたのじゃが……」 「亡くなられたのですか」 ルイズの質問に、オスマンは目を伏せて頷いた。 「彼はずっと『元の世界に帰りたい』と言っておった。世界、と言う言葉の意味は分からなかったが、故郷へ戻りたがっていた事は理解できた。しかし情けないことに、彼の所属は全く持って掴めずじゃった。結局、亡骸はこのトリステインに葬ることにしたのじゃよ」 もしも、レンの話どおりに『月が一つしかない世界』が実在したとして、そんな異世界からやってきたのだとしたら、手がかりがつかめないというのは当然だろう。 「その人は2本の『破壊の杖』を持っておった。ワイバーンに使用した一本はその人と一緒の墓に入れ、もう一本は恩人の形見の品として宝物庫に保管したのじゃ。『破壊の杖』と名付けて、な」 学院に保管していたのは、『破壊の杖』の危険性を考えただけでなく、恩人の形見を自分の手元に置いておきたい、という意図もあったらしい。 「じゃが、あの杖はどんなにわしが振っても同じ魔法が出せなんだ。もしかすると、あの人だけが使える魔法だったのかもしれん。もう確かめようもないがの」 レンは『破壊の杖』の事を銃と言っていた。それが本当なら、あれはワイバーンをも一撃で倒す銃と言うことになる。その事実にルイズは戦慄した。 「さて、湿っぽい話は終わりじゃ。フーケは捕らえ、破壊の杖も戻ってきた。今宵の『フリッグの舞踏会』は予定通りとりおこなおう。今日の主役は諸君らじゃ。楽しんできてくれたまえ」 「そうでした! フーケの騒ぎですっかり忘れるところでした!」 キュルケが応える。年頃の貴族において、舞踏会というものに憧れない者はほとんど居まい。キュルケは微熱を燃え上がらせるチャンスだ、と張り切っている。 三人は一礼すると、今宵の舞踏会に向けて部屋から退室した。 「結局手がかりは無し、か。がっかりね、学院長まであの調子じゃ帰れるのは何時になるのやら」 ルイズの部屋で、人型になったレンがため息を付きながらが言う。 人の姿になったのはルイズがそう命じたためだ。ルイズが命じると、レンは嫌そうな顔――猫の時でも表情は有るものだ――また一瞬で猫から幼女になった。そして開口一番に出た言葉がこれである。 「それで、何の用? 私はご飯食べに行きたいんだけど」 「レン、あんた帰りの馬車で何してたの?」 「あら、何の話ですかマスター?」 不適に微笑んで返してくるレン。ルイズは声を荒げて追求する。 「眠ってるフーケに何かしたでしょ!? すっごく……う、魘されてたじゃない!」 喘いでいた、とはとてもいえない乙女なルイズ。もにょもにょと言葉を濁すルイズに、レンは妖しげな流し目を送る。 「……聞きたいですか?」 「だから言いなさいって言ってるじゃない!」 追求の手を緩めないルイズ。そんなルイズの姿にレンは一層笑みを深くする。だが、その笑いは、 「もう一度お聞きします、マスター。ホ ン ト ウ ニ オ シ リ ニ ナ リ タ イ デ ス カ ?」 にっこりと微笑んでいるレンの顔はとても綺麗なはずのに、ケタケタ笑うその口は、まるで悪魔のようにも感じられた。 「わ、分かったわよ、そんなに言いたくないなら聞かないで上げるわよ」 「お気遣い痛み入ります」 暖かい気温なのに、いつの間にか背筋を濡らす汗。それを極力意識しないようにして会話を切り上げる。 レンは相変わらず笑っているが、先ほどの禍々しい雰囲気は雲散霧消していた。 胸を撫で下ろすルイズだが、もちろんすっきりしない。これでは主人の威厳とか尊厳とかいうものが無いではないか。 そんなルイズを置いてけぼりに、レンが話を振ってくる。 「それじゃ、舞踏会楽しんでらっしゃい」 「あんたはどうするの?」 「ご飯食べて寝るわ。今日は疲れたし」 ぐーっと伸びをしながらレンは言った。 「疲れたのは私もよ……」 「舞踏会は御褒美に近いでしょ。せいぜい素敵なジェントルマンを射止めてきなさいな」 ひらひらとルイズへ手を振るレン。使い魔に見送られながら、ルイズは着替える為に会場へと向かった。 「ヴァリエール公爵が息女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール嬢の、おなーーーりーーー!!」 衛士がルイズの到着をホールに居る貴族たちへ告げる。 今回の主役であるルイズは、主役に相応しい格好に着替えていた。真っ白いパーティドレスに、ドレスとおそろいの色の長手袋。自慢のピンクブロンドの髪はバレッタでまとめてある。 肩と胸元が露出しており、そこが寂しくないように、赤いガーネットがあしらわれた首飾りを身に着けた。香水はフローラルのカーネーションを選んだ。 ガーネットは真実・忠実といった事を象徴する宝石。カーネーションの花言葉は『あらゆる試練に耐えた誠実』。どちらも、今回盗賊の事件を解決したルイズにはぴったりだろう。 何処に出ても恥ずかしくない万全の状態で、ルイズはホールへと入場した。 場内がどよめく。普段『ゼロ』と蔑んできたルイズが、見事なレディの姿になっていることに皆驚いたらしい。 男子生徒はこぞってルイズへとダンスの誘いをかけてきた。 キュルケとタバサはも既にホールにやってきていた。 キュルケの方は、黒い派手なパーティードレスに身を包んでいる。しかし、これまた際どい。胸元はおろか、浅黒い色の腹と臍まで見えているではないか。コルセットはどうした。 しかして、男どもの多くはそんなキュルケの野生的な色気に惹かれているらしい。ルイズと同じように多くの男性のダンスの誘いを受けている。 それはまあいい。良くないのは、どの男子もキュルケの顔ではなく剥き出しの谷間を見ている事だ。視線が下を向いていることに気付かない女など居ないぞ、自重しろ。 タバサも同じく黒のパーティードレス。しかしキュルケとは違って、殆ど素のままの簡易なドレスだ。飾りと言えば、胸にアクアマリンが少々付いている程度。 そして振る舞いもキュルケとは対照的で、ダンスの誘いなど全く受けず、テーブルにおかれた料理を食べることに専念している。 タバサが居るテーブルだけ、空の皿が積み上げられていた。恐ろしく苦いはしばみ草のサラダを食べ始めたとき、ルイズは自分の目を疑った。 いつまでも二人の様子を観察している暇はない。目の前の貴族達がこぞってダンスに誘ってきているのだ。 その中の一人の手を取り、ルイズは頭の中で練習していた言の葉を告いだ。 「私と踊っていただけますか、ジェントルマン」 手を取られた一人の男性は微笑み、ルイズをホールの中心へとエスコートする。そして、ルイズにとって初めての『フリッグの舞踏会』が始まったのだった。 数人の男子達と踊り終えた後、一休みするためにバルコニーへ出る。外の空気はホールの熱気に比べると冷えていて、胸に染み渡る。 何故だろう。 貴族の男連中からこぞってダンスの申し込みを受けているのに。オスマンは自分たちにシュヴァリエの爵位を与えると言ってくれたというのに。この場にいる者たち全員が自分を認めている、それなのに。たいして嬉しくない。 自分がゼロと蔑まれず、持て囃されているこの空間において、ルイズが一番大きく感じるのは、虚しさだった。 (……どうして) 男連中が自分の眼鏡にかなわないから? いや、確かに自分が知っている男性に比べれば、学院の生徒連中などお子様だが、それが原因ではない、気がする。 舞台が自分に物足りないから? それも違う。舞踏会のホールは申し分なく煌びやかで、楽士たちが流すメロディーはダンスの動きをより流麗に導いてくれる。 それでは、一体何が足りないというのか。 「……馬鹿みたい」 まるで無いものねだりをしている駄々っ子だ。自分の思考にルイズ自身が呆れる。 舞踏会のために照明がたくさん使われているためか、今日はいつもよりも星が見える量が少ない。それでも星は満天に輝き、天空から地上へと降り注いでいた。 空を眺めて星の光を追って地上へ目を向けると、星明りと学院の照明に照らされて、白い物が動いているのが見えた。 「レン……?」 ちらりとしか見えなかったが、間違いなく彼女の使い魔のレンだった。 時間からしてもう食事は終えたはずだ。なのに何故とことこと外を出歩いているのか。食事をしたらすぐ寝るといっていたのに? 「……」 気が付くと、自分でも何がしたいのか分からぬまま、ルイズはバルコニーから階下へと続く階段を下りていた。 外に出た時には、もうレンの姿は見当たらなかった。確か、中庭の方へ向かっていたはずだ。そちらへ向かって一人で歩いていく。 一体何をしているのだろう、とルイズは自問する。せっかくの舞踏会だというのに、途中で抜け出して自分の使い魔を追いかけるなんて。 中庭の入り口までたどり着いた時、ルイズは息を呑んだ。 「―――」 そこは、舞踏会場だった。 照らすのはきらきらと輝かしい照明ではなく、優しく穏やかな星明り。 音楽は風にそよぐ草の音、虫の声、そしてかすかに聞こえるホールからの旋律。 中庭の中心では、静かな調べにのって、レンが両腕を広げて、何かを祝福するようにくるくると回っていた。 お伽噺の中から抜け出た妖精のように優雅なステップを刻む。その様はまるで周りの自然が祝福しているようだった。 ようやく気が付いた。あのホールに足りなかったのは、たった一つ、しかし絶対に欠いてはならないもの。 主役だ。フーケ討伐において誰よりも活躍した立役者である、レンが居なかったのだ。 今この場には、彼女を照らす明かりがあり、彼女を導く音楽があり、彼女を見つめる観客がある。舞台は完全に整い、そこで主役が踊っている。ならばこの場が本当の舞踏会場ではないか―――。 ルイズが益体もない考えにふけっていると、曲が終わり、レンのステップも止まった。 「何してるのルイズ」 その声に、心臓が飛び出るほど驚いた。いつの間にかレンがルイズの方へ向き直っているのだ。まあ中庭入り口に隠れもせずに突っ立っているのだから見つかるのは当たり前だ。 「あ、あんたが食事の後はすぐ寝るとか言ってたのにうろうろしてるから見に来たんじゃない」 「舞踏会はどうしたのよ? 音楽が聞こえるし、まだ終わってないんでしょ?」 当然の疑問にルイズの受け答えが詰まる。素直に『あんたを見かけたから追いかけてきた』等とは言えない。 「禄な男性が居ないんだもの。抜けてきたわ」 「ふーん。中世と言えど本当の紳士というのは少ないのかしらね?」 あまり興味がなさそうに呟くレン。ルイズはそんなレンを見て、なんだか分からないけどちょっと腹が立ってきた。 「あんたこそこんなところで何してんのよ。誰かに見られたらどうする気?」 「ちょっと踊ってただけじゃない。誰かに見られるような失敗はしないわよ」 「私には見つかったじゃない」 「あら、使い魔の私がマスターの接近に気づかないとでも?」 減らず口の減らない使い魔である。だからこそ減らず口と言うのだろうが。 「……レン、あんた踊れるのね」 「淑女の嗜みというものですわ」 得意げに言うレン。ルイズは、顔が紅くならないように注意しながら、レンへ命令した。 「じゃあ、わ、私と踊りなさい」 ちょっとだけどもってしまったが、割と自然に言えたとルイズは思った。しかしレンは怪訝な顔。 「ルイズ、男性パートなんて踊れるの?」 「そんなわけないでしょ。男役はあんたよ」 「……自分より小さい同性の相手に男役を勤めろと?」 「ごちゃごちゃ言わないの! 私の使い魔ならそれくらいやって見せなさいよ!!」 理屈の合わない、我侭な命令だということはルイズ自身も理解している。だが、今ルイズはここを離れたくなかった。レンと離れたくなかった。ここで開かれている舞踏会に、どうしても参加してみたくなったのだ。 主の無茶苦茶な命令に、レンは髪を書き上げてため息をひとつ。 「全く、我侭っぷりはあいつといい勝負ね……」 そう言うと、レンはルイズの手をとって、お辞儀をしてきた。 「では、私と踊っていただけますか、マドモアゼル」 表情は相変わらず、格好に不相応な不適な笑顔。しかし礼節に則った、完璧なお誘いだった。 自分の使い魔のお誘いに、ルイズもにやりと微笑んだ。 「ええ、喜んで」 そして、二人だけの舞踏会が幕を開けた。 「あんた、男性役もうまいじゃない……」 ルイズは素直に驚いていた。レンのステップは軽やかで優雅だ。全くルイズの足を踏むようなこともなく、むしろこちらの動きを読んでいるように体全体をリードしてきて、すごく踊りやすい。社交会に慣れていない学生貴族とは雲泥の差だ。 微かに聞こえる旋律に乗って二人は踊る。次第に熱は高まっていき、ルイズの視界にはレンしか映らなくなる。 「人生経験の賜物というものですわ」 自分よりも見た目で5つ以上は離れていそうな幼女に人生を語られるのは、非常に複雑な気分だった。 「そういえば、あんた何歳なの? 見た目どおりの年齢じゃないんでしょ?」 「マスター、女性に年齢を聞くなど野暮ですわよ?」 そうレンが言うと、ルイズは行き成り落下した。 「ひゃ――!?」 瞬きの内に落下感は収まる。ぐるんと回った視界に写るのは、一面の星空と、レンの妖しい笑顔だった。 なんてことはない、要するに思いっきりレンがルイズの背中を仰け反らせたらしい。レンがしっかり支えていたので倒れることはなかったが。 「な、んてことすんのよこのバカ!?」 「ダンスの終焉ですのよ? 締めは派手な方が喜ばれますわ、ねえ?」 そういってレンは広場の入り口へ視線を転じた。どうじに、ぱちぱちぱちと拍手が帰ってくる。 ぎょっとしてルイズもレンの視線を追う。そこには、ドレス姿のままのキュルケとタバサがいた。 「まさか使い魔と二人だけの舞踏会をしてるなんて思わなかったわー」 拍手しながらキュルケが言ってきた。 「あんたたち!? どうしてこんな所にいるのよ!?」 「いや、いい加減男連中の相手も飽きてきてさー、気がついたらあなたがいないじゃない。気分転換に探しに来てあげたのよ」 「タバサは付き添い? 貴女も割りと付き合いが良いのね」 タバサはキュルケが引っ張ってきたのである。料理が乗せられたテーブルから彼女を引き剥がすのはなかなかの重労働だった。結局今は手に持った大皿いっぱいに盛られたはしばみ草のサラダをもくもくと食べている。 キュルケは体制を立て直している二人へ近寄ると、ルイズを強引に抱き寄せた。 「ちょ、ちょっと何よキュルケ!?」 「せっかくの舞踏会、今度は私と踊ってくださらない、ミス?」 「はぁ!? なんで私がツェルプストーの女と踊らなきゃ、ってあんた話し聞きなさいよー!?」 ルイズの言葉を聞き流してステップを踏む。先ほどのレンの踊りよりも激しく、より情熱的に。 キュルケは、レンに言われた『自分は何もできなかった』ということが、あれからずっと引っかかっていたのだ。 おかげでダンスの最中も上の空。あろうことかダンスパートナーの足を踏んづけてしまった。キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーにあるまじき失態である。 調子が狂っている、と自覚して休憩していると、いつの間にかルイズが消えていた。 その時、思い浮かんだのはあの白い幼女と、護送中にあられもない声をあげていたフーケ。 (まさか……ルイズまで!?) 男性経験が豊富なキュルケ嬢。脳裏に生々しいイメージが浮かんだ。 両手は拘束具で固定され、衣服は無惨に引き裂かれている。体中に鬱血の痕があり、乳房の辺りは特に多く、なだらかだった胸は先端に引っ張られるように全体が膨れ上がっていた。 だらしなく開いた口から涎を垂らし、鳶色の瞳は人形のように光がない。両足が投げ出されている所為で隠すところは丸見えで、くぱぁと開いた桜色の火所からごぽりと溢れ、水溜まりになり、鼻を覆いたくなるほど強い臭気を発する白濁――。 激烈に嫌な予感に襲われたキュルケが学院を探した結果、すぐにルイズは見つかった。なんと使い魔と仲良く踊っていたというオチである。予感は大外れだった。 しかし、その光景を見て、キュルケの中で何かが燃え上がった。恋の微熱とは違う、しかし負けぬほどに熱い何か。それは単純に言うと、この使い魔への対抗心。複雑に言えば、嫉妬のようなものも混じっていたかも知れない。 そんなわけで、使い魔からルイズのダンスパートナーを奪っていたわけである。ルイズも渋々ながら、キュルケと共に踊っていた。 「なかなかダンスがお上手ね、ルイズ?」 「ヴァリエール家の娘としてこれ位当たり前よ。あんたはさっき、パートナーを踏んでたけどね。私の足は踏まないでよ」 気付かれていたのか。キュルケの笑みが少し引き攣る。 だが、言葉くらいで今のキュルケは止まらない。より一層ダンスの動きを激しく、熱くさせていく。飛び散る珠のような汗は、明かりを反射して宝石のように輝いていた。 (どうよ) ちらりとレンの様子を横目で伺ってみる。 その時、キュルケは自分が信じがたい物を眼にしたのだった。 「キュルケは何やってるのかしらね」 隣に来たルイズの使い魔が呟いているが、タバサにとってはどうでも良いことだ。舞踏会の事も、中庭に連れてこられたことにも興味はない。 今考えていることと言えば、会場に戻って料理を追加したいことくらいだ。そろそろ持ってきたはしばみ草が尽きそうなのである。 もしゃもしゃとはしばみ草を租借していると、レンがタバサへ話しかけてきた。 「せっかくだし、私と踊っていただけませんか、ミス・タバサ」 レンの誘いを無視するタバサ。どうでも良い。この使い魔の事にはもう興味はないし、踊ってやる義理も義務も無いのだから。 だが、続いたレンの言葉にはしばみ草を噛む口の動きが止まった。 「それとも、貴女も自分の使い魔と踊るの?」 思わずレンの顔を見てしまう。それがこの使い魔の思うつぼだったと気付くが、もう遅い。レンはニマニマと嫌らしい笑いを浮かべている。 「こう言うときは踊るものよ、さあ」 手を差し伸べてくるレンの意図は全く掴めない。一体自分を踊らせて何をしたいというのか。 しかし、もし自分の使い魔の秘密に気付いているのなら、放置しておくのはまずいかも知れない。仕方なく、タバサはレンの手を取るのだった。 「貴女は女性役で良いわ」 そう言うと、先程ルイズと踊ったときのように、優雅に踊り出すレン。 タバサはちょっと不思議な気分だった。自分は同年代の女性と比べると小柄だ。そんな自分よりも背が低く小柄な幼女がしっかりと自分を導き、リードしてくる。今まで味わったことがない感覚である。 「……何が望み」 ともあれ、この白い幼女が自分の使い魔の正体に気付いているなら、何らかの形で口を封じねばならない。 慎重に相手の動向を探ろうとするタバサに対して、レンは一言。 「別に何も。貴女一人だけ突っ立ってられても目障りだっただけよ」 そう言いながら、くるりとタバサをターンさせる。 「……シルフィードのことは」 「何のことか分からないわね。けど、私は相手の秘密を徒に広めるようなことはしないし、また広められるような立場でもないわよ」 そう言うと今度はレンがターン。男性役がターンするのは珍しいがこの場では咎める物は居ない。;y=ーでターンしようとしていたら止めるかも知れないが。 ふと、タバサは自分に向けられている視線を感じた。しかも複数。 一つはキュルケだ。レンと踊っている自分を見て、なにやら激しい視線を送ってきている。 もう一つは、この場からかなり離れた木の上から。どうしてそんなことが分かるのかと言えば、視線の主が彼女の使い魔だからだ。タバサと、タバサと踊っているレンをじーっとうらやましそうに見ているのが分かる。 これは後で二人ともあやさなねばならないだろう。タバサはため息を吐いた。 そして、曲が止まる。ダンスが終わると、すぐにキュルケはルイズから離れ、レンと踊っていたタバサを抱き寄せた。 「全く、ダンスパートナーにため息を吐かせるなんて駄目ねえ。タバサ、今度は私が踊ったげるわ」 キュルケはそういって、タバサの返事も待たずに踊りだす。その踊りの激しさは、何度も踊ってきたにもかかわらず、今日一番のものだった。 呆然としているルイズにレンが傍にやってくる。 「ご満足いただけましたか、マスター?」 そういって微笑むレン。頷きそうになるルイズだが、キュルケとタバサの踊りをみて気が変わった。何より、まだ音楽は続いている。舞踏会は終わっていない。 「なに言ってるのよ。私と踊りなさいって最初に言ったでしょ。あんた主人を壁の花にする気?」 「そうですか。私でよければ勤めさせていただきますわ」 慇懃無礼に一礼すると、レンは再度ルイズの手をとった。レンは3度目のダンスも男性役。優雅に踊る幼女がルイズのステップをより華麗にする。 「レン。私、しっかりあんたの世話もしてあげる。それから、もっともっと立派なメイジになるから」 じっとレンの紅い瞳を見て、告げる。 「だから、あんたもちゃんと私の使い魔の仕事を果たしなさいよ」 そう言われたレンは、にっこりと微笑んでルイズへ返した。 「向こうへの行き方の捜索も忘れないでね?」 くすくすと笑うレンにつられて、ルイズにも微笑みが漏れた。 笑いながら踊りは続く。この一晩はルイズのみならず、4人にとって大切な思い出となったのだった。 前ページゼロの白猫
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てすと
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「結城友奈は勇者である -大満開の章-」関連CDオープニングテーマ「アシタノハナタチ」 エンディングテーマ「地平線の向こうへ」 「結城友奈は勇者である -大満開の章-」オリジナルサウンドトラック 「結城友奈は勇者である -勇者の章-」関連CDベストアルバム「勇気の歌」 ベストアルバム特典ソロバージョンCD オープニング/エンディングテーマ「ハナコトバ/勇者たちのララバイ」 -勇者の章- Blu-rayBOX特典「結城友奈は勇者である2」サウンドトラックCD 「結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-」関連CDオープニングテーマ「エガオノキミへ」 劇場版オープニングテーマ「サキワフハナ」 第1章エンディングテーマ「ともだち」 第2章エンディングテーマ「たましい」 第3章エンディングテーマ「やくそく」 「結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-」オリジナルサウンドトラック アニメ第一期(結城友奈の章)関連CDオープニングテーマ「ホシトハナ」 エンディングテーマ「Aurora Days」 サウンドトラックCDオリジナルサウンドトラック Blu-ray・DVD4巻初回特典 「結城友奈は勇者である」アレンジトラックス Blu-ray・DVD5巻初回特典 「結城友奈は勇者である」オリジナルサウンドトラック2 キャラクターソングCDBlu-ray・DVD2巻初回特典 スペシャルキャラクターソングCD キャラクターソング 「勇気のバトン」法人別オリジナル特典(アニメイト、とらのあなは特別盤にのみ) ドラマCD勇者部のはみ出し日常音盤♪ ドラマCD「乃木若葉は勇者である」Vol.1 ドラマCD「乃木若葉は勇者である」Vol.2 ドラマCD「楠芽吹は勇者である」Vol.1 ドラマCD「楠芽吹は勇者である」Vol.2 ラジオラジオCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告」Vol.1法人別オリジナル特典(Vol.1~Vol.3連動購入特典) ラジオCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告」Vol.2 ラジオCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告」Vol.3法人別オリジナル特典 DJCD ラジオ「結城友奈は勇者である」勇者部活動報告 春夏秋冬 出張版 After Days ラジオCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告」春夏秋冬 DJCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告~ラジオの章~」 ラジオCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告~ラジオの章~」Vol.1 ラジオCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告~ラジオの章~」Vol.2 ラジオCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告~ラジオの章~」Vol.3 DJCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告~ラジオの章~」 Vol.2 ラジオCD「結城友奈は勇者である 花結いのきらめき」勇者部活動報告 ラジオCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告~大ラジオの章~」 ラジオCD「結城友奈は勇者である 花結いのきらめき」勇者部活動報告~きらめきの章~ <音泉>スペシャルCD 「結城友奈は勇者である -大満開の章-」関連CD オープニングテーマ「アシタノハナタチ」 2021年10月27日発売(DL販売は2021年10月2日から) 価格:1,400円 歌:讃州中学勇者部(照井春佳、三森すずこ、内山夕実、黒沢ともよ、長妻樹里) 収録曲アシタノハナタチ U・D・N / 歌:YUSYABU BAND(照井春佳、三森すずこ、内山夕実、黒沢ともよ、長妻樹里) アシタノハナタチ TV edit アシタノハナタチ<Instrumental> U・D・N<Instrumental> エンディングテーマ「地平線の向こうへ」 2021年10月27日発売(「地平線の向こうへ」は2021年10月9日より、それ以外のDL販売は2021年10月2日から) 価格:1,400円 歌:讃州中学勇者部(照井春佳、三森すずこ、内山夕実、黒沢ともよ、長妻樹里) 収録曲地平線の向こうへ Darling☆Darling / 歌:結城友奈(CV:照井春佳)&犬吠埼 樹(CV:黒沢ともよ) 真紅の刃 / 歌:三好夏凜(CV:長妻樹里) 地平線の向こうへ TV edit 地平線の向こうへ<Instrumental> Darling☆Darling<Instrumental> 真紅の刃<Instrumental> 「結城友奈は勇者である -大満開の章-」オリジナルサウンドトラック 2021年12月1日発売 価格:3,600円 アーティスト:岡部啓一・MONACA CD2枚組 「結城友奈は勇者である -勇者の章-」関連CD ベストアルバム「勇気の歌」 2019年11月6日発売 価格:4,000円 + 税 封入特典 「結城友奈は勇者である 感謝祭」チケット優先申込券 収録曲(全36曲) DISC 1 ホシトハナ soda pops ○△□ 古今無双 祈りの歌 acoustic guitar ver. ユウガオ ウスユキソウ Aurora Days Hello Girls 時計仕掛けの記憶 EXODUS ありったけlove for you カラフルワールド ! ERROR ! FOLLOW TOMORROW ME 花火 ユメ見ノクニ Yellow Ocean 憧憬 KIZUNA 勇気のバトン DISC 2 サキワフハナ エガオノキミヘ ともだち 国防体操 ゼラニウム たましい 少女の願い やくそく タネトハナ 祈りの歌 ハナコトバ 花冠 勇者たちのララバイ キボウノツボミ 勇気のバトン のわゆver. 全曲e-onkyo、moraでハイレゾ版(96kHz/24bit)も配信中。(11/06~) ベストアルバム特典ソロバージョンCD 収録曲キボウノツボミ乃木若葉ソロver. キボウノツボミ上里ひなたソロver. キボウノツボミ高嶋友奈ソロver. キボウノツボミ郡 千景ソロver. キボウノツボミ土居球子ソロver. キボウノツボミ伊予島 杏ソロver. 勇気のバトン乃木若葉ソロver. 勇気のバトン上里ひなたソロver. 勇気のバトン高嶋友奈ソロver. 勇気のバトン郡 千景ソロver. 勇気のバトン土居球子ソロver. 勇気のバトン伊予島 杏ソロver. オープニング/エンディングテーマ「ハナコトバ/勇者たちのララバイ」 2017年12月6日発売 価格:1,250円 + 税 歌:讃州中学勇者部(照井春佳、三森すずこ、内山夕実、黒沢ともよ、長妻樹里、花澤香菜) 収録曲ハナコトバ 勇者たちのララバイ ハナコトバ[Instrumental] 勇者たちのララバイ[Instrumental] e-onkyo、moraでハイレゾ版(96kHz/24bit)も配信中。 ※ハナコトバ TV size、勇者たちのララバイ TV sizeも配信中。 -勇者の章- Blu-rayBOX特典「結城友奈は勇者である2」サウンドトラックCD 2018年5月30日発売 価格:Blu-ray:¥21,000+税 サウンドトラックCDのDL販売は2021年11月5日から 「結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-」関連CD オープニングテーマ「エガオノキミへ」 2017年10月11日発売 価格:初回限定盤(CD+DVD) 1,750円 + 税 / 通常盤(CD):1,250円 + 税 歌:三森すずこ 収録曲エガオノキミへ Colorful Girl エガオノキミヘ[Instrumental] Colorful Girl[Instrumental] 通常盤のみ裏ジャケットのみBUNBUN氏描下ろし。「結城友奈は勇者である 花結いのきらめき」用SR 鷲尾須美配布コード付属。 e-onkyo、moraでハイレゾ版(96kHz/24bit)も配信中。 ※TV版OPテーマとしてエガオノキミヘ TV sizeも配信中。「PINK♡BABY♡KISS♡」きゃにめ限定盤にはエガオノキミヘ with Pianoが収録。 劇場版オープニングテーマ「サキワフハナ」 2017年4月12日発売 価格:初回限定盤(CD+DVD) 1,750円 + 税 / 通常盤(CD):1,250円 + 税 歌:三森すずこ 収録曲サキワフハナ 恋はイリュージョン サキワフハナ<Instrumental> 恋はイリュージョン<Instrumental> 通常盤の裏ジャケットのみアニメイラスト描下ろし鷲尾須美仕様。 e-onkyo、moraでハイレゾ版(96kHz/24bit)も配信中。(3/18~) ※鷲尾須美の章オープニングテーマとしてサキワフハナ(movie ver.)も配信中。 第1章エンディングテーマ「ともだち」 2017年3月15日発売 価格:926円 + 税 歌:鷲尾須美(CV 三森すずこ)、乃木園子(CV 花澤香菜)、三ノ輪銀(CV 花守ゆみり) 収録曲ともだち ともだち 鷲尾須美ソロver. / 歌:鷲尾須美(CV:三森すずこ) ともだち<Instrumental> e-onkyo、moraでハイレゾ版(96kHz/24bit)も配信中。 ※第1章「ともだち」エンディングテーマとしてともだち(movie ver.)も配信中。 第2章エンディングテーマ「たましい」 2017年4月12日発売 価格:926円 + 税 歌:三ノ輪銀(CV 花守ゆみり) 収録曲たましい ともだち 三ノ輪銀ソロver. たましい<Instrumental> e-onkyo、moraでハイレゾ版(96kHz/24bit)も配信中。 ※第2章「たましい」エンディングテーマとしてたましい(movie ver.)も配信中。 第3章エンディングテーマ「やくそく」 2017年7月5日発売 価格:926円 + 税 歌:鷲尾須美(CV 三森すずこ)、乃木園子(CV 花澤香菜) 収録曲やくそく ともだち 乃木園子ソロver. / 歌:乃木園子(CV 花澤香菜) やくそく<Instrumental> 「結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-」オリジナルサウンドトラック 2017年7月5日発売 価格:2,778円 + 税 アーティスト:岡部啓一・MONACA アニメ第一期(結城友奈の章)関連CD オープニングテーマ「ホシトハナ」 2014年11月5日発売 価格:1,250円 + 税 歌:讃州中学勇者部(照井春佳、三森すずこ、内山夕実、黒沢ともよ、長妻樹里) 収録曲ホシトハナ 祈りの歌 acoustic guitar ver. / 歌:犬吠埼 樹(CV:黒沢ともよ) ホシトハナ<Instrumental> 祈りの歌 acoustic guitar ver.<Instrumental> e-onkyo、moraでハイレゾ版(96kHz/24bit)も配信中。 エンディングテーマ「Aurora Days」 2014年11月19日発売 価格:1,250円 + 税 歌:讃州中学勇者部(照井春佳、三森すずこ、内山夕実、黒沢ともよ、長妻樹里) 収録曲Aurora Days soda pops / 歌:犬吠埼 風(CV:内山夕実) Aurora Days<Instrumental> soda pops<Instrumental> e-onkyo、moraでハイレゾ版(96kHz/24bit)も配信中。(1/28~) ※Aurora Daysのみ サウンドトラックCD オリジナルサウンドトラック 2014年12月10日発売 価格:3,000円 + 税 アーティスト:岡部啓一・MONACA 収録曲はBGM集を参照 e-onkyo、moraでハイレゾ版(96kHz/24bit)も配信中。 Blu-ray・DVD4巻初回特典 「結城友奈は勇者である」アレンジトラックス Blu-ray:PCXG-50451 / 7,500円 + 税 DVD:PCBG-52591 / 6,500円 + 税 発売元:ポニーキャニオン 収録曲はBGM集を参照 サウンドトラックCDのDL販売は2021年11月19日から Blu-ray・DVD5巻初回特典 「結城友奈は勇者である」オリジナルサウンドトラック2 Blu-ray:PCXG-50451 / 7,500円 + 税 DVD:PCBG-52591 / 6,500円 + 税 発売元:ポニーキャニオン 収録曲はBGM集を参照 サウンドトラックCDのDL販売は2021年11月12日から キャラクターソングCD Blu-ray・DVD2巻初回特典 スペシャルキャラクターソングCD Blu-ray:PCXG-50451 / 7,500円 + 税 DVD:PCBG-52591 / 6,500円 + 税 発売元:ポニーキャニオン 収録曲はBGM集を参照 キャラクターソングCDのDL販売は2021年11月26日から キャラクターソング 「勇気のバトン」 2016年3月2日(水)発売 価格:特別盤(CD+DVD) 4,200円 + 税 / 通常盤(CD):2800円 + 税 歌:讃州中学勇者部(照井春佳、三森すずこ、内山夕実、黒沢ともよ、長妻樹里) 収録曲勇気のバトン short ver. Hello Girls. / 歌:結城友奈(CV:照井春佳) 時計仕掛けの記憶. / 歌:東郷美森(CV:三森すずこ) EXODUS. / 歌:乃木園子(CV:花澤香菜) ありったけlove for you. / 歌:犬吠埼風(CV:内山夕実) カラフルワールド. / 歌:犬吠埼 樹(CV:黒沢ともよ) ! ERROR !. / 歌:三好夏凜(CV:長妻樹里) 勇気のバトン 特別盤限定DVD収録内容「勇気のバトン」アニメーション Music Video(2分6秒) 満開祭り 2015.3.15@豊洲PIT(90分44秒) 法人別オリジナル特典(アニメイト、とらのあなは特別盤にのみ) 店舗名 店舗特典 きゃにめ.jp ソロバージョン5曲入りCD Amazon.co.jp A3ポスター ソフマップ音楽CD取扱全店(※オンラインショップ含む) B5サイズミニ下敷き ゲーマーズ全店(※オンラインショップ含む) L版ブロマイド アニメイト全店 キャスト複製サイン入りメモ帳 とらのあな全店(秋葉原店A,C、新宿西口店除く)通信販売 A4クリアファイル ドラマCD 勇者部のはみ出し日常音盤♪ 結城友奈は勇者である 樹海の記憶 限定版特典 収録トラック1. モフって骨抜きにぼっしー 2. 阿鼻叫喚!うどん大会 3. 芸術を愛する心 4. お芋掘りで危機一髪 ドラマCD「乃木若葉は勇者である」Vol.1 2016年8月12日発売 価格:3,500円 収録トラック第1話 開花 第2話 勇者の昼休み 第3話 タマ散歩 第4話 教えて!若葉さん 第5話 やすらかな日常 ドラマCD「乃木若葉は勇者である」Vol.2 2016年12月29日発売 価格:3,500円 収録トラック第1話 光華 第2話 読書のすゝめ 第3話 勇者の大冒険 第4話 大社からの試練 番外編 白鳥歌野と藤森水都の日常 ドラマCD「楠芽吹は勇者である」Vol.1 2018年2月9日発売 価格:3,500円 収録トラック第1話 連木で腹を切る 第2話 防人グループワーク 第3話 防人達の日常 第4話 国土亜耶かく語りき 番外編 安芸先生 対 防人 ドラマCD「楠芽吹は勇者である」Vol.2 2018年6月29日発売 価格:3,500円 初回封入特典「結城友奈は勇者である 花結いのきらめき」で使用できる「最高級技うどん」シリアルコード 収録トラック第1話 疾風に勁草を知る 第2話 防人外出録、シズク 第3話 名探偵弥勒さんの事件簿 第4話 巫女の本懐 第5話 雀、危機一髪 第6話 防人と勇者 ラジオ ラジオCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告」Vol.1 2015年2月25日発売 価格:3,000円 + 税 CD2枚組(12cmアルバム)DISC1:「パーソナリティ3人がうどん作りに挑戦!?」している模様を収録した新規録りおろしラジオ 約50分(オーディオCD) DISC2:ラジオアーカイブ第1回~第12回 400分以上をMP3にて収録(データCD-ROM) 音泉通販特典 / <音泉>サポーターズショップ特典:勇者部・部歌斉唱 完全版CD 上巻 法人別オリジナル特典(Vol.1~Vol.3連動購入特典) 店舗名 店舗特典 アニメイト全店 スリーブケース ゲーマーズ全店(※オンラインショップ含む) ブロマイド3種 とらのあな全店(秋葉原店A,C、新宿西口店除く)通信販売 缶バッチ3種 ラジオCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告」Vol.2 2015年5月20日発売 価格:3,000円 + 税 CD2枚組(12cmアルバム)DISC1:新規録りおろしラジオ(オーディオCD) DISC2:ラジオアーカイブ第13回~第22回をMP3にて収録(データCD-ROM) 音泉通販特典 / <音泉>サポーターズショップ特典:勇者部・部歌斉唱 完全版CD 下巻 ラジオCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告」Vol.3 2015年7月22日発売 価格:3,000円 + 税 CD2枚組(12cmアルバム)DISC1:香川ロケの模様を収録した新規録りおろしラジオ(オーディオCD) DISC2:ラジオアーカイブ第23回~第32回をMP3にて収録(データCD-ROM) 音泉通販特典 / <音泉>サポーターズショップ特典:オリジナルDVD みんなで部歌斉唱!in 香川 法人別オリジナル特典 店舗名 店舗特典 きゃにめ.jp 特典DVD 実録!?勇者部活動報告! DJCD ラジオ「結城友奈は勇者である」勇者部活動報告 春夏秋冬 出張版 After Days 2015年12月29日発売 価格:2,000円 + 税 CD1枚組(12cmアルバム)DISC1:50分収録(オーディオCD) ラジオCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告」春夏秋冬 2017年12月20日発売 価格:3,000円 + 税 CD2枚組(12cmアルバム) DISC1:新規録りおろしラジオ 収録(オーディオCD) DISC2:ラジオアーカイブ第1回~第10回 MP3にて収録(データCD-ROM) きゃにめ通販特典 / 音泉通販特典 / <音泉>サポーターズショップ特典:「勇者部活動報告・春夏秋冬」スペシャルラジオCD DJCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告~ラジオの章~」 2017年12月28日発売 価格:2,000円 + 税 CD1枚組(12cmアルバム)DISC1:収録(オーディオCD) ラジオCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告~ラジオの章~」Vol.1 2018年3月2日発売 価格:3,000円 + 税 CD2枚組(12cmアルバム) DISC1:新規録りおろしラジオ 収録 DISC2:ラジオアーカイブ第1回~第10回 MP3にて収録 ラジオCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告~ラジオの章~」Vol.2 2018年5月23日発売 価格:3,000円 + 税 CD2枚組(12cmアルバム) DISC1:新規録りおろしラジオ 収録 DISC2:ラジオアーカイブ第11回~第21回 MP3にて収録 きゃにめ通販特典 / 音泉通販特典 / <音泉>サポーターズショップ特典:ラジオの章 勇者部・部歌斉唱 CD ラジオCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告~ラジオの章~」Vol.3 2018年8月8日発売 価格:3,000円 + 税 CD2枚組(12cmアルバム) DISC1:新規録りおろしラジオ 収録 DISC2:ラジオアーカイブ第22回~第33回 MP3にて収録 きゃにめ通販特典 / 音泉通販特典 / <音泉>サポーターズショップ特典:ラジオ「結城友奈は勇者である」勇者部活動報告~ラジオの章~公開録音第2部収録 CD DJCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告~ラジオの章~」 Vol.2 2019年1月26日発売 価格:2,000円 + 税 CD2枚組(12cmアルバム) ラジオCD「結城友奈は勇者である 花結いのきらめき」勇者部活動報告 2022年1月15日発売 価格:6,600円 CD1枚、DVD1枚の2枚組 DISC1:[オーディオCD] 新規録りおろしラジオを収録 DISC2:[データDVD]第1~第34回配信分までのアーカイブをMP3にて収録 ラジオCD「結城友奈は勇者である 勇者部活動報告~大ラジオの章~」 2022年3月26日(AnimeJapan 2022音泉ブースで先行販売一般発売日は4月27日) 価格:4,400円 CD2枚組 DISC1:[オーディオCD] 新規録りおろし特別ラジオ収録 DISC2:[データCD]アーカイブ第1回~14回をMP3にて収録) ラジオCD「結城友奈は勇者である 花結いのきらめき」勇者部活動報告~きらめきの章~ 2022年11月19日(『結城友奈は勇者である 花結いのきらめき』特別展示 ~ありがとうの花束を~で先行販売一般発売日は12月28日) 価格:4,400円 新規録りおろし特別ラジオ収録とアーカイブ第1回~15回を収録 <音泉>スペシャルCD <音泉>スペシャルCD2014冬2014年12月28日配布 <音泉>サプリCD2015春2015年4月29日配布 <音泉>スペシャルCD2015夏2015年8月14日配布 <音泉>スペシャルCD2015冬2015年12月29日配布 <音泉>スペシャルCD2017夏2017年8月11日配布 <音泉>スペシャルCD2017冬2017年12月28日配布 <音泉>スペシャルCD2018夏2018年8月10日配布
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/すぃー ディー/ [名] CD ゅめみ「徹子、CDはもう古いメディアになってしもうたのう。」 徹子「CD...」 ゅめみ「CD屋がなくなってしもうたら、ちょっと悲しいぞよ。いまや、ミュージックCDはコレクターズ・アイテムになってしまったのかもしれぬのう。わらわも、ここんとこ全然買っておらぬ。」 徹子「sad...」 ゅめみ「宇多田ヒカルのファーストCD『First Love』が700万枚とか売れたのが、1999年ぢゃからのう。もう一昔前ぢゃ。ぢゃが、あのころすでに、音質の悪いmp3が出回っておった。あの頃、わらわも若かった」 徹子「young...」 ゅめみ「ひとも技術も、どんどん古くなる。わらわは、時代に取り残され、『昔はよかった』と愚痴るだけのつまらぬ年寄りにはならぬぞよ。」 a game CD(ゲームCD) a music CD(ミュージックCD) a Windows operating system CD(ウィンドウズのOSのCD) The CD will boot up. (そのCDは起動するでしょう) ◆ CDのインストール・プログラムなどが、動き出したことを意味します。 □[~を] insert a CD (CDを挿入する) play a CD (CDをプレイする [=CDの音楽をかける]) read a CD (CDを読みこむ) burn a CD (CDにデータを焼きつける) copy a CD (CDを複製する) She released her CD. (彼女は、自分のCDをリリースしました) □[~に] write a CD (CDに[データを]書き込む) write data into a CD (データをCDに書き込む)
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前ページ次ページゼロの白猫 憤懣やるかたなかったが、一人でなんとか慣れない掃除を終わらせたルイズ。 しかしかなり時間がかかってしまい、現在昼食を食べられるかどうかが危うい時間帯である。 この昼食を逃すことは、今日のルイズにとって非常にまずい。掃除によって疲弊した体は、貧欲に補給を訴えていた。要するに、とてもお腹がすいているのだ。 だが貴族たる者、廊下で走ることはまかりならぬ。つまり彼女に今できることは、長い歩幅でできる限り速く足を前後に動かすことだ。 そんな理由から、ずかずかずかと大股でルイズは大急ぎで歩いていた。 (ほんっとにレンの馬鹿! 主人が困ってるのに放って行くなんてどういうつもりなのよ!) 急ぎの道中で考えるのはしかし昼食の事ではなく、レンの事。猫が掃除を手伝うことはできないことくらい承知しているルイズ。でもそんなの関係ねぇ、と自分だけ先に出て行った使い魔に怒りを滾らせていた。 レンは他の使い魔と違い、人間並みの知性があるはずである。それなのに主人を見捨てていくなどひどいではないか。 心の中で悪態を付きながら、食堂へ到着する。早くご飯にありつこうと食堂に入ろうとしたところで、白い毛玉が入り口付近にいることに気が付いた。レンである。 「レン! 何処行ってたのよあんた! 主人をほっぽって行くなんて使い魔失格よ!」 ルイズは空腹のことも忘れてレンに詰め寄る。レンはルイズの怒鳴り声に動じる様子もなく、ついっと自分の口に咥えた物をルイズに差し出した。 「なによコレ? ……くれるの?」 レンが咥えていた物を手に取ってみる。それは細工が施されたガラスの小壜だった。中には何か液体が入っている。 蓋を開けると、ふわりと香りが漂ってきた。どうやらこれは香水のようだ。そして、香水と言って思い出す人物が一人。 「多分、モンモランシーの作ったものね、これ」 モンモランシー。水のメイジであり、二つ名は『香水』。様々な水の薬品を作ることを得意とし、彼女の作る香水は女学生たちの間で流行っている。 恐らく誰かが落とした物をこの猫は拾ってきたのだろう。主人へのお詫びのつもりだろうか。そう言えば猫は狩ってきた獲物を主人に見せる習性があったっけ、とルイズは思い出した。 「レン。コレは落とし物でしょ? なら元の持ち主に帰さないと」 こん、とレンの小さな額に握った拳を当てる。無論優しく当てるだけ。 「ま、使い魔として主人のために動いたのは認めたげるわ、これからもがんばんなさい」 ひとまず機嫌が直ったルイズ。さすさす、とレンの小さな頭を撫でてやった。猫の耳が彼女の手で折られるたびにピンと立ち上がる。うむ、愛い。 入り口の前で佇むレンに見送られながら食堂へ入るルイズ。食卓に付く前にモンモランシーを探す。彼女の作ったものなら彼女に渡せばいいだろう。彼女から別の誰かに売られたものだとしても、制作者の手に戻るならそう問題はあるまい。 すぐに食事中のモンモランシーを見つける。彼女の金髪縦ロールはよく目立ち、非常に発見しやすかった。 「モンモランシー。これ、あんたのじゃない?」 「え?」 ルイズから差し出された香水壜を見て、モンモランシーの顔色が変わった。乱暴にルイズの手から壜を受け取ると、なにやら険しい顔で壜の底を確認する。 「……間違いないわ、印が付けてある! ルイズ、コレどうしたの!?」 「私の使い魔が拾ってきたのよ。何処かに落ちてたんじゃない?」 「あの馬鹿! 私がせっかく作って上げた物を……!」 ガタンと音を立てて席を立つと、先程のルイズのようにずかずかと食堂内を歩いていく。 「一体何よ、あれ?」 「あ、ひょっとしてあれ、ギーシュにあげた香水壜だったんじゃない?」 モンモランシーと相席していた女生徒がルイズの疑問に答える。 「今、いつになったらギーシュとくっつくのよって聞いてたんだけどね、どうやらモンモランシー、ギーシュにお手製の香水をあげたらしいのよ」 「何、あの二人って恋仲だったの?」 「まあ正式にお付き合いしてるんじゃないらしいけど、モンモランシーがギーシュに気があるのはバレバレだったじゃない。あの二人、幼なじみで付き合いも長いって言うし」 ギーシュ・ド・グラモン。『青銅』のギーシュと呼ばれている。土のドットメイジで、青銅のゴーレムを操ることができる。しかも同時に7体。 ドットメイジでは中々の実力を持つと言えるだろう。 「けど、ギーシュの方がアレだからねえ。モンモランシーとしてはちょっと自分からは言いにくいんじゃない?」 「アレって……ああ、女癖?」 ギーシュはかなりの気障男なのである。制服を胸元まで開いたデザインに改造したり、杖を薔薇の造花にしたり。自分を薔薇のように美しくしたい、ということらしい。 そんな彼はかなりの軟派少年。今も複数の男性クラスメートに、 「ギーシュ、お前は今誰と付き合ってるんだよ!?」 と面白がって聞かれているところである。 ルイズからも確認できた様子にモンモランシーが気づかぬ訳はなく、ずしずしとギーシュに近づいていく。だがしかし、ギーシュはモンモランシーの接近に気づかず、こんな発言をしてしまったのた。 「いやいや君たち、薔薇は全ての女性のために美しく咲くものなのだよ。よって今僕が付き合っている女性はいないよ」 ぴたり。 止まった。先程まで騒いでいた男性陣が。いや、食堂内のざわめきが。 原因は、恐らくギーシュの後ろで止まっているモンモランシーだろう。 モンモランシーが今どんな顔をしているのかは、ルイズの角度からは分からない。だがしかし、彼女は鬼のような形相をしているのではないかと思った。 だってほら、あんなに男たちがガタガタ震えているんだもの―― 「ん? どうしたんだね君たち? そんなに『僕が』『誰とも』『付き合っていない』のが意外かい?」 嗚呼、ギーシュ・ド・グラモン。君が空気を読めない奴だというのはよく分かった。けど、わざわざ地雷原を簀巻きになってゴロゴロ転がるようなマネをしなくてもいいじゃないか。 ぱちゃぱちゃぱちゃ。 「うっ!?」 自身の金髪に降ってきた水に驚き、ギーシュは辺りを見回す。 そしてようやく気付くのだ。自分に香水を頭からかけているモンモランシーに。 「そう、ギーシュ、貴方今、『誰とも付き合っていない』のね?」 「も、モンモランシー……!?」 ぱちゃぱちゃぴちゃ。 「薔薇には私が作ってあげた香水なんて必要ないのよね。むしろ他の花を愛でるにはこの香りは邪魔よね? だからルイズの使い魔にあげちゃったんでしょ?」 「待ってくれ、モンモランシー」 「ええ聞くわ。この香水を貴方にかけ終わるまでね」 ぴちゃり、ぴちょ。 ポケットに入るようなガラスの小壜には少ししか入れる容積が無い。もう既に香水は殆ど流しきられ、ぽたぽたと数滴垂れるのみになった。 「さっきのは言葉の綾なんだ! 僕が愛しているのは君だけだよ!」 「ギーシュさま!」 ぴちょん、ぽたり。 空気を読めない人はギーシュの他にも居たらしい。二人だけの修羅場に入っていったのは、一年生と思しき女性だった。 「ケティ!? す、すまないが今は取り込み中なんだ……」 「ギーシュさま、以前私を馬に乗せていただいた時、『僕の瞳に映るのは君だけだよ』と言って下さったのは、嘘だったのですか!?」 訂正。空気を読めなかったのではなく、彼女も当事者だったらしい。 ざわ、とクラスメート達が騒ぎ出す。おいおいギーシュの奴二股かよ。え、モンモランシーが本命だったんじゃ? いやキツイ性格のモンモランシーから乗り換えたんじゃないのか? と、憶測を述べる貴族が一杯だ。 そして騒ぎの中心たるギーシュの顔はひきつった笑顔を浮かべていた。 ぽた、っ。 そうして、香水の最後の一滴が、壜から零れ落ちた。 「そう、その子が貴方が愛でる花なのね? 一年生の女子に手を出してるっていう噂は本当だったんだ」 「だから違うんだ! 彼女とはただ馬で遠乗りにいっただけで」 「さよなら」 ギーシュに弁解の時間など与えず、きびすを返して食堂から走り去るモンモランシー。その時見えた表情は、鬼の如く怒っていたが、同時に目尻が光っていたようにも見えた。 「待ってくれ、話を聞いてくれモンモランシー!」 「ギーシュさま……」 モンモランシーを追おうとしたギーシュだが、全ての女性を愛でるという自負から、女性に悲しげな声で自分の名を呼ばれては止まらざるを得なかった。 「やはり、モンモランシーさまとお付き合いをされていたのですね?」 「いや、違うんだよ僕と彼女は付き合っている訳じゃ」 「付き合っていなくても『僕が愛しているのは君だけ』と言うのですか!?」 ギーシュの言い訳を遮って叫ぶと同時に、ケティの渾身の平手打ちが入った。ぱあん、と乾いた音が静まり返った食堂中に響き渡る。 「最低です!!」 モンモランシーと同様、ケティも食堂から去っていった。そして、彼女の瞳からははっきりと涙が流れて頬を濡らしていた。 ギーシュはぽたぽた頭から香水を垂らしたまま、真っ赤な紅葉の咲いた自分の左頬を押さえている。 しばらくそのまま固まっていたギーシュだったがやがて立ち直ったのか、誰に向けて言うでもなく一言。 「彼女たちは薔薇の意味を理解していないようだ」 おいおいそりゃあないだろう。 食堂の皆の心が一人を除いて一つになった。とても素晴らしいことの筈なのに、虚しさしか感じないのは何故だろう。 ルイズは気を取り直して食事をすることにする。自分はただ落し物を製作者に返しただけ。悪いことは何もしていない。それより腹の虫が鳴く前にご飯を食べることのほうが今は重要である。 周囲の人間も気まずさを感じながら食事に戻る。できる限りギーシュに触れないような空気が形成されながらも、皆ちらちらとギーシュを伺わずにはおれないようだった。 とにかくいつも通り始祖ブリミルへの感謝を感謝をささげ、いざ昼食にありつこうとしたところで、ふと気づく。 食堂の入り口にまだレンがいたのだ。そして、ギーシュがなにやら険しい瞳でレンのことを睨んでいる。 ギーシュが歯噛みして顔が醜く歪む。怒りに満ちた顔だ。モンモランシーやケティのように大股で食堂の入り口へと向かっていく。ルイズは慌ててギーシュを止めた。 「ちょっとギーシュ! あんた私の使い魔に何する気!?」 「別に何も! ただ僕を侮辱してくれた礼はせねばならないと思ってね!」 ルイズには彼が何を言っているのか理解できない。要するにギーシュが落とした香水壜をレンが拾ってきたことに難癖をつけて八つ当たりをしようとしているだけではないか。 「あんたがモンモランシーから貰った香水を落とすのが悪いんでしょ! レンはただ拾ってきただけじゃない!」 「違う! それだけじゃない! あの猫は今僕のことを嘲笑ったんだ!」 「はあ?」 二人に振られたショックで頭心が壊れたのか、それともモンモランシーの香水が目に入って幻覚でも見たのか、はたまたケティの平手打ちで頭がシェイクされすぎたのか? と疑いたくなる言動である。 確かに昨日夢の中で見たレンなら、今のギーシュを見て冷笑の一つでもこぼすかもしれない。しかし今のレンは猫の姿。猫などの獣が笑うなんて事はない……筈だ。 とにかく、今回の件はギーシュの二股が全ての原因。ルイズやレンが責められる謂れ等全く無い。 「元を正せばあんたが原因でしょ! モンモランシーがせっかくあんたに香水を作ってあげてるのに、あの一年生にまで手を出すってどういうことよ!」 「だから! 彼女とは街へ馬で遠乗りに出かけただけなんだ! それだけなのにどうしてこんな仕打ちを僕が受けなければいけない!?」 「それがモンモランシー達を傷つけたからでしょ!」 「第一何故君は僕じゃなくモンモランシーに香水を渡したんだね!? 壜の底には僕の為の印がついてあったんだから、それくらい察してくれても良いじゃないか!」 「あんたたちの取り決めなんて何で私が知ってなくちゃならないのよ!? いいかげん黙りなさいよ、あんた今すっごくかっこ悪いわよ! ほんと、モンモランシーもケティとか言う娘もあんたを捨てて正解ね!」 「格好悪い!? 僕が!? 言うに事欠いて、このゼロがあ!」 衝動的にギーシュが手を振り上げる。ルイズは反射的に顔をかばって目を閉じた。 ごん、とやたら大きい音が食堂内に響く。それ以降は何も聞こえず、ルイズが予想していたような衝撃もやってこない。 「……?」 ルイズが恐る恐る目を開けてみると、そこにはぐったりと倒れたギーシュがいた。 「は?」 食堂内、本日二度目の時間停止である。はらはらと二人のやり取りを見ていた野次馬も静まり返ってしまっていた。 ルイズは何もしていない。そりゃ口論中はひっぱたいてやりたいとも思っていたが、今は反射的に自分の身を守ろうとしただけだ。彼に触れてさえいない。ましてや魔法を使ったわけも無い。 「ちょ、ちょっとギーシュ?」 ゆさゆさと揺さぶってみるが反応は無い。傍目にはただ眠っているようにしか見えなかった。 暫く時間が経って、ようやく生徒が騒ぎ出す。誰一人として何が起こったのか正確に把握している者は居ないようだった。 「だれか、水のメイジは居る? 一応診てみて」 ルイズの呼びかけに何人かの生徒が寄ってきてギーシュを診断する。 結果、どこにも体の異常は見られない。コブどころか擦り傷一つ確認することはできなかった。 ただ、どうしていきなり倒れたのかが分からない。まるで誰かが『スリープ・クラウド』でも唱えたかのような突然の昏倒だったが、誰もそんなことをした様子は無い。それに『スリープ・クラウド』なら現れるべき眠りの雲も現れなかった。 とにかく医務室へと運ぶことになった。コモン・マジックの『レビテーション』で彼を浮かべて何人かが食堂を出て行く。 「何だったのよ……あのばかギーシュ」 本当についていない。教室の後片付けといい、今の理不尽な八つ当たりといい、今日はブリミル滅だろうか。 そういえばいつの間にかレンの奴どっかいっちゃったな、と思いながら、ようやくルイズはチーズのたっぷりかかったハンバーグをほおばった。 「……はっ!?」 意識が覚醒し、目が開く。呼吸は荒く、全身汗だくだ。熱い。体が熱い。肺には濁った空気が溜まって満足な呼吸もさせてくれない。 「がっは……うああ」 「ギーシュ? 目が覚めた?」 「うわあああああああああああああああああ!?」 隣から聞こえた声に悲鳴を上げるギーシュ。その声は今まで優しく自分を責め立てていた彼女の声だったからだ。 「モモモンモモンモンランシー!?」 「何よ大声出して、人の名前くらいちゃんと言いなさいよ」 ベッドの傍に置かれた椅子に座ったままジト目でモンモランシーは言う。 「わ、悪かった! 僕が悪かった! 謝るからもう踏むのは! せめて靴は勘弁してくれ……!!」 「まだ寝ぼけてるの? それともまだ調子が悪いの?」 呆れたような声で答えるモンモランシーにギーシュは違和感を覚える。これはさっきの彼女ではない、普段のツンケンさが愛おしい元のモンモランシーだ。 その事実に気づいたギーシュは気分を沈めて周りを見回す。見覚えのある部屋だが自分の部屋ではない。確か学院の医務室だ。様子のおかしかったモンモランシーと居た自分の部屋ではない。 「じゃあ、さっきのは夢、だったのか」 「一体どんな夢だったの? いえ、やっぱり言わなくて良いわ」 そういってモンモランシーは何故かギーシュから目を逸らす。その様子にギーシュの背中に冷や汗が流れた。 「あ、あのだねモンモランシー、僕は寝言で何か言っていたかい?」 できる限り笑みを取り繕って問うギーシュ。その質問に何故かモンモランシーの頬が朱に染まる。反対にギーシュは嫌な予感に顔を青くした。流石青銅だ、青くなってもなんとも無いぜ! 「えーっと、何か私の名前とごめんなさいって言葉を何度も……。それ以外にも色々……」 その色々、という部分はごにょごにょと言葉を濁してしまうモンモランシー。もはや冷や汗が止まらないギーシュ。 まずい、この空気は非常にまずい! と、何とか話題を変えるべく思考をめぐらせる。 そして、自分がモンモランシーとケティに振られた後、ルイズを衝動的に叩こうとした後の記憶が無いことに気がついた。 「モンモランシー、僕はどうしてここに居るんだい?」 「分からないの? 私も聞いた話だけど、ルイズを殴ろうとして何故かあなたが倒れたみたいよ。だから医務室に運ばれたの。血圧を上げすぎたせいじゃないかとか言われてるけど」 「そうだったのかい? あの時行き成り目の前が暗くなって、その後は何も覚えてないんだ」 「浮気した上に無関係のルイズまで殴ろうとしたから、始祖ブリミルから天罰でも下ったんじゃない?」 「だから違うんだ! モンモランシー、彼女とは馬に遠乗りに行っただけだって! 僕の心に住んでいるのは君だけなんだ!」 「ギーシュ、あなたもし私とステファンが一緒に食事をしてたらどうする?」 「ステファンに決闘を申し込む!」 「そういうことよ」 即答してからはっとなるギーシュ。自分の行動でモンモランシーが怒り、傷ついていたことがようやくほんの少しだけ理解できた。 だがモンモランシーはもはやギーシュを意に介さずに、冷たい瞳で彼を一瞥しただけで立ち上がる。 「待ってくれモンモランシー! 待って……!」 「その様子ならもう大丈夫よね、それじゃさよなら」 ベッドの上で必死に手を伸ばすも届かない。美しい縦ロールを翻してモンモランシーは医務室から退室してしまった。 「モンモランシー……」 ギーシュは悔やむ。何故自分は出て行く彼女を引き止められなかったのか。 だが、今彼はベッドから出ることはできなかった。自分にかけられているシーツをめくることはできなかったのだ。 だって、そんな事をすれば、夢の影響での、下着が、ズボンが。 「ちくしょう……」 シーツの隙間から、中に充満した栗の花のような青臭い臭いが漂ってくる。せめて、この惨状をモンモランシーが気づかなかったことをブリミルに祈る精童のギーシュであった。 「昼間は災難でしたわね、マスター」 夜、ベッドに入り、気がつくと昨夜の雪原にルイズは居た。眼前では耳の長い人間の姿になったレンが微笑んでいる。 ルイズとレンはテーブルを挟んで向かい合わせに座っている。広大な雪原にぽつんと存在する椅子に座る様は中々シュールだ。 いきなり始まった会話に目を白黒させるルイズ。二回目とはいえ、まだこの変な空間には慣れない。 「何よ、あんたが壜を拾ってきたのも原因のひとつじゃない」 「まあひどい。私はマスターを元気付けようとしてやっただけですのに」 「拾ってきた他人の香水を喜ぶ貴族なんて居ないわよ」 口調こそ悲しんでいるそぶりのレンだが、顔は相変わらず皮肉げに微笑んでいる。本気で言っているわけでは全くないようだ。 ルイズもこんな事を言っているが、本当はレンを責めたりする気持ちは全く無い。だがこの生意気で口元に酷薄な笑みを貼り付けている幼女をみると、何か素直になるのが悔しくなるのだ。 「マスターに危険が及びそうになった時は助けたではありませんか」 「何よソレ? あんたが何時私を助けたっての?」 「あの優男に殴られそうになった時、眠らせたのは私ですのよ?」 「……それ、ホント!?」 明かされる驚愕の真実に、ルイズは思わず机に身を乗り出してレンに詰め寄る。そんなルイズを手で制すると、自身の真紅の瞳を指差した。 「私の目。どうやら眠りの魔眼になっているようなの。魔眼としての格は高くないけど、夢魔の私にはうってつけね。眠らせてしまえば、後は夢の中で好きに料理できるわ」 「まがんって何?」 「え? 知らないの……って、そっか、こっちと向こうじゃ魔術とか超能力の常識が違うのよね。簡単に言うと、見ることで魔術的な効果を発揮する眼のことよ。相手を魅了したりする魔眼が有名ね」 「魅了って……本当なら凄いわね。魅惑の薬は禁制の品に指定されてるのに、見るだけでいいなんて」 「けど、目を合わせないと効果は無いわ。だから大人数の相手には向かないわね」 「でも、詠唱も杖も要らないってことでしょ? それって先住魔法!?」 自分の使い魔のポテンシャルに興奮してルイズの鼻息が荒くなる。ぐぐぐと近寄ってくるルイズをぐぬぬとレンは押し戻していた。顔が近いし。 「何、その先住魔法って?」 「知らないの? って、さっきと逆ね。先住魔法って言うのは、エルフとかが使う、メイジの4系統魔法とは違った魔法のことよ。あんた、見た目エルフみたいだし使えてもおかしくないわよね?」 「聞くだけじゃ私の使う魔術と一緒かは判断できないわね。たぶん違うと思うけど。でも、この魔眼はそっちが私に与えたものでしょ? ならルイズの方が詳しいんじゃないの?」 「へ? 何の話よ?」 「私、魔眼なんて持ってなかったもの。使えるようになったのはこっちに来てから。貴方が私に刻んだルーンが関係してるみたいなんだけど」 「ふーん? そういえば、只の猫が使い魔になると喋れるようになるとかいう例もあったらしいわね」 「……随分ランダムな効果ね、召喚も契約も」 「良いじゃない。私の使い魔になって危険が去って、新しい力まで手に入れられたんだから」 顔をしかめてレンは言うが、なにやらレンが役立ちそうなことに上機嫌になっているルイズにはあまり通じていない。 「ところでレン。あんた夢魔なのよね?」 「何を今更言ってるの? 夢の中でこうして話してるじゃない」 「さっき、『眠らせてしまえば好きに料理できる』って言ってたけど、あんたギーシュの夢に何かした?」 「ああ、その話?」 医務室に運ばれたギーシュは、結局そのまま午後の授業に出てくることは無かった。ついでにモンモランシーもいなかった。どうやらギーシュに付き添っていたらしい。 お別れしながら何故傍に居てやるのかは分からない。恋する乙女心は難解である。 ギーシュの話題を上らせると、レンの笑みが深いものになった。あの、ルイズを『吸い尽くす』と脅してきた時に浮かべたものと同じだ。思わず椅子ごと後ずさルイズ。 「マスターに手を出そうとした罰として、踏んであげただけよ。優しく、ね」 くすくすと実に楽しそうにレンは嗤う。この笑いを見るたび、ああ、こいつ性格悪いなー、とルイズは再確認するのだった。 踏まれたというギーシュは、まあ自業自得だろう。女の子二人を泣かせた上にルイズにまで手を出そうとしたのだ。こんな小さな幼女に踏まれるくらいご愛嬌で済ませられるだろう、とルイズは判断した。 もっとも。ルイズの解釈している『踏む』と、レンの実行した『踏む』が一致しているとは限らないのだが。 「役に立ったでしょう?」 「そうね。使い魔の仕事としてはまあまあの評価を上げてもいいわ」 しっかり主人の身を護った使い魔に対してこの言葉。とことん素直でないルイズである。だが気にする様子も無くレンは主人に微笑を向け、こんなことを言い出した。 「ならご褒美をくださいな、ご主人様」 「ご褒美ぃ? 思ったより厚かましいヤツね、あんた」 「いい労働にはいい報酬が必要なのですわ」 レンの言い分はもっともと言える。ルイズは年の近い姉が飼っている動物をよく褒めてやっていたのを思い出した。指示されたことを聞いたときは特に。 何か喜ぶ物を与えれば、この生意気な使い魔ももっと主人を敬うようになるかもしれない。そんな打算も浮かぶ。 「まあいいわ。最初だけ特別よ? 優しいご主人様に感謝なさい。で、何が欲しいのよ?」 「そうねぇ。ここはやっぱり甘ぁ~~い物が欲しいかしら!」 組んだ両手を頬に持っていって、屈託の無い満面の笑みを浮かべるレン。ぶりっ娘ポーズである。 ルイズは驚いた。その仕草で初めてレンが年相応の幼女に見えたからだ。甘い物を欲しがるレン、それをちょっとだけ可愛いと思ってしまった。だがそんな思いはできるだけ顔に出さずに質問を続ける。 「甘いものって、あんた猫でしょ?」 「猫である前に乙女ですわ。あんな肉ではお腹は膨れても心が潤いませんの」 「贅沢な猫ねえ、あんた」 しかしレンの言い分は理解できるルイズだった。しっかりご飯を食べても甘いものは別腹。これは全ての女性の総意と言っても良いだろう。 甘い物、と聞いてルイズの脳裏に自分の好物が思い浮かんだ。そういえば最近あれを食べていない。この使い魔にやるのはちょっと勿体無い気もするが、この使い魔にあげるという名目で王都まで食べに行くのも悪くない。 そこまで考えてルイズは大声で期待のこもった瞳でこちらを見ているレンに言う。 「レン! クックベリーパイを食べに行くわよ!!」 前ページ次ページゼロの白猫
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リターナー タイプ 斬 図鑑No 986 名称 赤頭巾の白猫ミルティ 性別 女 レアリティ ☆5 カテゴリ ミルティ CV 五十嵐由佳 イラスト MAX攻撃力 HP 回復力 運 攻撃 3561 HP 3102 回復 1137 運 30 リーダースキル 赤頭巾の純真全てのタイプHP75%アップ・攻撃力150%アップ、4リンク以上攻撃力50%アップ被ダメージ15%ダウン スキル 籠の中のご馳走(22→16)♥マーカーを●マーカーにチェンジ、1ターン●マーカー攻撃力250%アップ全ての状態異常回復 SP攻撃 狼狩りです敵単体1000%ダメージ、10%吸収 特殊能力 大事なお使いリンク先頭時攻撃力100%アップ アビリティ覚醒 覚醒 効果 1 攻撃力10%アップ 2 自身●マーカー時攻撃力10%アップ 3 自身●マーカー時攻撃力10%アップ 4 スキル発動ターン3ダウン 5 自身●マーカー時攻撃力10%アップ 6 スキル発動ターン3ダウン 7 全ての状態異常無効 8 自身●マーカー時攻撃力20%アップ リターナー設定 解説 童話の世界で、無垢な少女として、赤ずきんになったミルティ。かわいらしい赤ずきんは彼女のお気に入り。おばあちゃんへのお届け物として沢山の果物や飲み物などを詰め込んだ籠を持ちながら、今日も彼女はおかしな童話の世界を駆け巡る。 入手方法 千メモ童話フェス(現在入手不可) おすすめ武具 贄羊剣アルゲディ サイラスのキーホルダー 提灯ジャックの鎌 オデュアスの剣 運用方法 リーダーで運用する場合、4リンク以上は3.75倍と高水準の火力を出すことができる。被ダメージ15%もあるので割合攻撃以外ならダメージを抑えることができる。序盤の火力が高いので自身の一番槍も活躍できる。 スキルはやや重い変換のため、周回には少し不向き。3.5倍と高ブーストなので使いどころはそれなりにあるが、クリスマスサラがいると軍配はそちらに上がる。 リターナー特殊能力が一番槍で、尚且つ高倍率の単発アタッカーなので武具は一番槍を生かせるものがいい。LFの倍率によるが、SPが発動すればルリオベールに並ぶほどの火力を出せる。吸収はおまけと考えた方が妥当。吸収目的で編成に入れることはおすすめしない。 小話 ハロウィンの時もそうだが、よく物を上に投げては綺麗にキャッチする。そのバスケット、大事なものじゃないの? リターナー設定にエラッタが入ったことがある珍しいリターナー。
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IRIAM 自己紹介 猫の国出身の “白猫” ですニャ まだこの国に来たばかりで よく分からない事が多いですが よろしくお願いしますニャ 僕のこと 可愛がってね♡ 猫の名前…“シナモン” 配信時間 午 前 午 後 平 日 21 00~ 休 日 (10 00~) 21 00~ (ゲリラ配信アリ) 合計配信時間 バッジ特典 ★1 > アイコンリング+ファン鯖 (ファン鯖は自己申告制) ★2 > ヘッダー ★3~★5 > 要相談 枠内のルール ①悪口(チクチク言葉)禁止 ②R18用語注意 ③誰にでも優しく! ④みんな仲良く! 白猫の痕跡 2023年 06/25 IRIAM配信デビュー 07/13 配信時間50h突破 08/17 配信時間100h突破 08/25 100回目の配信 09/03 LINE公式開設 09/30 配信時間200h突破 10/28 ランクC3到達 11/30 配信時間300h突破 12/25 ハーフアニバーサリー 12/31 配信時間400h突破 2024年 01/31 配信時間500h突破 02/29 配信時間600h突破 03/35 Happy Birthday 03/31 配信時間700h突破 04/13 初オフコラ 04/27 初いちご狩り 04/30 wiki開設 05/31 配信時間800h突破