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咏「京太郎の過去が聞きたいねか…覚悟はあるんだねぇ」 久「はい」 咏「なら私の知ってる事を話そう。私と京太郎が出会ったのはあいつが6歳の時だった」 咏「出会った理由は京太郎が私の義理の弟になるかの見定めだった。その頃にはもうあいつには小鍛冶プロが居たんだけどね。須賀宗家の直系だった京太郎が東京の名家だった私の家に養子に来るような話が出て当たり前だった。」 久「須賀宗家の直系ってなんなんですか?」 咏「そこからか…須賀宗家って言うのは東京にある名家の一つさ。今は鹿児島の分家に乗っ取られた哀れな家だかさけどねぇ」 久「乗っ取られた?」 咏「京太郎は本当になにも話してないんだねぇ…。今から一から説明してあげるから、一切の質問は禁止。わかんねぇは無しだ」 久「はい」 咏「京太郎は四歳の時に目の前に通り魔って名前の刺客に親を殺されたのさ。包丁で滅多刺しだったらしいね。京太郎はただ一人床の収納スペースでそれを見ていた。ここで気になるのがどこの刺客だったかだ…三尋木家がつかんだ情報では鹿児島の分家に脅された人物による凶行だったらしい…犯人は須賀夫妻を殺害してから自害したから真実は闇のなかだけどねぇ」 咏「そして一人残された京太郎は須賀夫妻の親友である小鍛冶家に預けられた。最初は鹿児島の分家が確保しようとしたらしいけど、両親が遺した遺言書によって小鍛冶家に。それから二年後、私は京太郎と出会った 。当時の京太郎に私が持った印象は嫉妬と恐怖だった」 咏「当時の私はまだ13歳のガキだった。三尋木の名前に応えようとして必死に努力して、麻雀も常に勝ち続けた。そんな時に京太郎は私の前に現れた。義理の弟になるとお父様に言われた時は素直に嬉しかった。昔から弟が欲しかったからねぇ…」 咏「でも私のその考えは間違っていた」 咏「お試しで一ヶ月間京太郎が私の家に住む事になった。そして私は本当の京太郎を知ったんだ。当時の京太郎は鏡みたいな存在だった。京太郎を見るんじゃなくて京太郎を通して理想の人物像をみていたんだ。私がそれに気が付いたのはあいつが泣きながら小鍛冶プロに電話してる時だったねぇ。誰も僕を見ていないって言葉は今でも覚えている。私もお姉ちゃんと呼ばれて浮かれてたかもしれないけど私はその時、京太郎に裏切られたと感じたんだ。それから私は京太郎を観察した。観察すればするほど私は京太郎の異常さに気がついた。あいつは一回も自分から動いてなかったんだ。誰かに望まれたから、誰かがそう思ったから…京太郎はそれを実行してただけに過ぎなかった」 咏「その事実に私以外誰も気が付かない。解るかい?自分の両親が化け物と私を見比べて化け物を褒める気持ちが。わからなくてもいいさ、私は今では京太郎の立場の人間だからねぇ。凡人に魔物は理解できないって事だ。だから私は京太郎を拒絶した。持てる全ての悪口や皮肉を言い、全てを否定したのさ。あいつはただ両手を拡げて待っていただけなのにねぇ…あいつが私の家を出る最終日に私は過ちに気がつかされた」 咏「京太郎がねえ、私の事を咏お姉ちゃんじゃなくて咏さんって呼んだんだよ」 咏「泣いたね…心から泣いた。私は尻尾を振ってやってきた京太郎に勝手に期待して勝手に失望して、勝手に捨てたんだ。ただのゴミ屑さ。さあ、つまらない昔話はこれで終わりだ。明日も打つんだろ?早く寝ないとダメだろ、しらんけど」 久「最後に一つだけいいですか?」 咏「なんだい?」 久「貴方は今の京太郎をどう思ってるんですか?」 咏「……欲しい存在かな」 久「欲しい存在?」 咏「そう欲しい存在。私達クラスの麻雀プロになると京太郎の存在は貴重なんだねぇ」 久「どういう意味ですか?」 咏「それはあんたがかんがえるんだねぇ…私はそろそろ寝るよ」 久「………」 咏「誰だってひとりぼっちは寂しいのさ」 朝 京太郎「……」 白望「…zzz」 京太郎「とりあえずどうしようか」 京太郎「……もう一回寝てから考えよう…zzz」 ぎゅう…シロを胸元まで抱き寄せて眠る 白望(……見えない、だるいな。でも暖かい…もう一回寝よう) カピー「パカパカ(起きろ、主!」 京太郎「あと十分…」 カピー「パカパカ(遅刻するぞ?」 京太郎「えっ…まじで?……八時だと!シロ、起きろ遅刻するぞ!」 白望「五月蝿い……制服がない…」 京太郎「そうだった!待ってろ、三分でアイロンを掛けるからな」 ガチャ、ダッダッダ… カピー「パカパカ(騒がしいやつだな」 白望「あれカピバラの声がわからない…だるいから別にいいか」 校門前 京太郎「ハァハァ、間に合った…」 ギュウ…ストン 白望「早かった…ありがとう」 京太郎「待てシロ、これお昼ご飯」 白望「えっ?」 京太郎「昨日の晩に仕込みをしてたんだ。サンドイッチだけど食べてくれ」 白望「ありがとう…京太郎」 京太郎「嫌だ。一人で教室に行けよ」 白望「ダルい…また後で」 京太郎「ああ、また後でな」 ーーーーーー 昼 京太郎「とりあえず何処に行こう」 豊音「あれ、京太郎君もここで食べるの?」 京太郎「ああ、はい。豊音さんもですか?」 豊音「うん、私も基本的に此処で食べるかな。京太郎君が来てくれて嬉しいよー」 京太郎「そう言ってくれると嬉しいです」 ーーーーーーー 京太郎「…味が少し薄いかな?」 パク…もぐもぐ 豊音「そのサンドイッチって京太郎君が作ったの?」 京太郎「そうですよ。良かったら一つどうですか?」 豊音「それなら一つ貰うよ」 パク…もぐもぐ 豊音「お、美味しいよ!京太郎君、料理できたんだね、尊敬するよ!」 京太郎「俺なんてまだまだですよ」ワハハ 豊音「凄いと思うんだけどな…あっ、お返しに唐揚げをあげる。あーん」 京太郎「えっ…あーん」 パク…もぐもぐ 豊音「どう、美味しいかな?」モジモジ 京太郎「はい、美味しいですよ!」 豊音「よかった」カァァ 放課後 京太郎「部活に行くぞ」 ーーーーーーー 塞「京太郎、実はお願いがあるんだ」 京太郎「なんですか?俺でよければなんでもしますが」お茶を煎れながら 塞「私達に麻雀を教えて欲しいんだ」 京太郎「なんだそんなことか…えっ?」 塞「正直、今の私達じゃあ京太郎に勝てない…全国も目指したいしお願いしていいかな?」 京太郎「は、はぁ…俺なんかでよければ」 エイスリン【怒っている絵】 京太郎「すいません、昨日あんまり喋れなくて」 エイスリン「英(シロが京太郎の家に泊まった事やお弁当の事も怒ってる…シロだけずるいよ」 京太郎「シロが喋ったのか…。英(な、なんでもするんで許してください!」 エイスリン「英(……なら、明日京太郎のお弁当が食べたい」 京太郎「えっ?」 エイスリン「英(お弁当が食べたいな」 京太郎「英(構わないけど…ご要望とかは?」 エイスリン【サンドイッチの絵】 京太郎「英(了解しました。場所はどうする?」 エイスリン「英(屋上かな。見晴らしがいいし」 京太郎「英(なら明日、屋上でエイスリンとデートだな」 エイスリン「英(楽しみにしてるよ、京太郎)」 京太郎(ど、動揺しないだと…) エイスリン(赤くなるな、赤くなるな) 胡桃「なに言ってるの二人とも?」 京太郎「ああ、エイスリンとでー」 ギュウ…口を塞がれて エイスリン「ヒミツダヨ!」カァァ 胡桃「ふーん…変な二人」 帰り道 豊音「京太郎君、良かったら一緒に帰らないかな?」シロを背負っている 白望「ダルい…」 京太郎「いいですけど…シロ、豊音さんもしんどいから俺が背負ってやるから降りなさい」 シロ「うー…」 ストン…ギュ… 豊音「別に構わなかったのに…」 京太郎「豊音さんも女性ですから、こういうのは男の役目ですよ」ワハハ 白望「私はだるくないからどっちでもいいかな…。そういえば京太郎」 京太郎「どうした?」 白望「お弁当ありがとう…」 京太郎「味が薄くなかったか?」 白望「大丈夫だった…」 豊音「えっ、京太郎君にお弁当作ってもらったの?」 白望「うん…美味しかった」 豊音「ずるいよー!」 京太郎「また今度でよければ作りますよ?」 豊音「ほ、本当?」 京太郎「はい」 豊音「やったー!」ニコニコ 白望「私も…」 京太郎「分かってるよ、要望は?」 白望「……卵焼き」 京太郎「腕が試されてる気がする…期待しとくんだな」 白望「うん…」 ぎゅうぅぅ…抱きしめが少し強くなる 京太郎(どこに行ってもする事は変わらない気がする) 夜 京太郎「さて…なにをしようかな」 京太郎「和を誘ってみるか…」 和「京太郎君からのお誘い…寝るつもりでしたけどやりましょう」 京太郎「あっ…最後の最後に親被りで捲られた。あれ、ひろえさんからウィスが着てる」 ひろえ「おしかったなー。じぶん、中々強いやん」 京「ひろえさんも強かったですよ。最初の倍満は焦りましたし」 ひろえ「あれはいい倍満やったやろ?京も手堅く三連ちゃんもよかったで。また良かったら売ってくれへんか?」 京「ええ、俺でよければ」 ひろえ「ならこれがうちのメルアドとスカイのIDな。また誘ってや」 京「ぜひ」 京太郎「まだまだ強い人はいるんだな…」 メール 一 ♪~ 京太郎「メールか?」 From 国広一 急にメールしてごめんね。岩手の方はどうかな?こっちは透華と衣がそっちに行こうとして大変だよ 京太郎「ハジメからか…あっちも大変だな。こっちはまだ来たばかりだけど良い土地だとは思うよっと…」 From 国広一 それなら良かった。近い内に会うかもしれないけど、またメールしてね。 京太郎「はいっと…。あれ変なフラグが建ったか?」 朝 木曜日 京太郎「今日はエイスリンにお弁当を作らないとな…」 京太郎「よしできた…多めに作ったけど大丈夫だよな。早いけど学校に行くか」 塞「京太郎!」 京太郎「おはよう、塞」 塞「おはよう。朝早いんだね」 京太郎「そうか?いつもこんなもんなんだけどな」 塞「昨日はシロと遅刻ギリギリだったけどね」 京太郎「うっ…知ってたのか」 塞「窓をみたら京太郎が走ってたからね…少し笑ったよ」 京太郎「まじか」 塞「それよりも日曜日どうする?」 京太郎「そうだな…塞に任せるよ。俺がエスコートをすべきなんだけどな」 塞「だ、大丈夫。私に任せてよ!」カァァ 京太郎「ああ、期待してるよ」 昼 京太郎「さて…屋上に行くか」 エイスリン「……」? ブンブン←腕を振っている シロ「ダルい…」 京太郎「シロも来てたのか」 エイスリン【捕獲された絵】 シロ「……お腹空いた」 京太郎「とりあえず食べるか。エイスリンがニュージーランド出身て聞いてたから赤身多めの牛肉のサンドイッチと匂いを抑えたミートパイ…あと、デザートに砂糖の菓子パン…作りすぎたからな。沢山たべてくれ」 エイスリン「………」呆然としている シロ「京太郎、あーん…」 京太郎「はいはい…とりあえずミートパイでいいか?自信作だぞ。ブレスケアの対策にミントのガムがあるから大丈夫だぞ」 もぐもぐ… シロ「…美味しい」 京太郎「エイスリンも食べないのか?」 エイスリン「タ、タベルヨ!」 パク…もぐもぐ… 京太郎「ど、どうだ?」 エイスリン「……」 ツー… シロ「京太郎がエイスリンを泣かせた……」 京太郎「えっ、泣くほどまずかった?ごめん、なんかそこそこできたから褒めてくれるとか思って本当にごめん!」 エイスリン「ち、チガウヨ…トッテモオイシイヨ。タダナツカシクテ…ナミダガトマラナインダヨ」 シロ「…ふん…」顎で指示する 京太郎「…こんな俺でよければまた作るからどんどんたべてくれ」 スッ…エイスリンの涙をハンカチでふき エイスリン「アリガトウキョウタロウ…」 放課後 部活 京太郎「どうしようかな」 京太郎「それを切るとロンされるので、北のベタ降りでいいですよ」 胡桃「えっ?どうみてもこれが安牌に見えるんだけど」 カチ……ロン! 胡桃「筋引っ掛け…!」 京太郎「対子落としでベタ降りをしてるのに長考してましたからね。多分待ちを変えたんだと考えたんですよ」 胡桃「うぅ…実際に打ってないから感覚が狂う」 京太郎「俺の幼馴染も昔そんな事を言って鹿倉さんみたいになってましたよ」 胡桃「…その子はどうしたの?」 京太郎「えっと…確かあの時は…手を借りていいですか?」 胡桃「手?別にいいけど…」 ギュッ… 胡桃「えっ?」 京太郎(力を別けてやるとか願ったんだよな……こんな感じか…) ドクン… 胡桃「ひゃっ!」カァァ 胡桃(京太郎から何かこう温かいのが流れてきた…お腹がポカポカする!) 京太郎「す、すいません!大丈夫ですか?」 バッ! 胡桃「だ、大丈夫…び、びっくりしただけだから…ハァハァ…ちょっとトイレに行ってくる…ハァハァ」カァァ 京太郎「わ、わかりました…何かあったら呼んで下さい。すぐ行きますんで」 胡桃「う、うん…」 ーーーーーー 胡桃「うぅ…なんだったんだろう」 パリン…… エイスリン「キョータロー、イッショニカエロウ」 京太郎「別にいいぞ…あれか。英(こっちの方がいいのかな?」 エイスリン「英(うん。そっちの方が助かるかな」 ーーーーー エイスリン「英(今日は本当にありがとうね」 京太郎「英(俺はただランチを作っただけだよ」ワハハ エイスリン「英(京太郎は優しいね。私ね、ちょっとだけ不安だったんだ」 京太郎「英(不安?」 エイスリン「英(うん。シロ達は優しいし私に気を使ってくれる。でも私は……少しさびしかった」 京太郎「英(話せる相手や今まで通り食べてきたモノの味覚の違いか?」 エイスリン「英(それもある。日本の食べ物は確かに美味しいし意思疎通はできる。でもたまにね、祖国が懐かしくなるんだよ」 京太郎「英(留学生の宿命だな」 エイスリン「英(そうだね。宿命かもしれないね…でもそれももう大丈夫かな」 京太郎「英(そうなのか?」 エイスリン「英(うん。だって京太郎がきてくれたから」 京太郎「英(……俺はそこまで万能じゃないぞ?」 エイスリン「英(ニュージーランド英語が使えて、祖国の味が作れる。それに気遣いもね。シロも私も気がついてたよ?私用に作られたサンドイッチがあった事」 京太郎「英(ばれてたのか…ばれないようにしてたのに」 エイスリン「英(女の子はよく見てるってことだよ。それじゃあね、私こっちだから」 京太郎「英(ああ、気をつけてな」 エイスリン「英(京太郎!」 京太郎「うん」振り返り チュ… エイスリン「英(今日のお礼…じゃあね」カァァ ダッダッダ… 京太郎「…俺のモテ期はもしかして今年か?」 夜 京太郎「さて…なにをしようかな」 京太郎「身内を誘ってみるか…」 透華「あら…珍しいこともあるのですね」 桃子「京太郎からの誘いっすか…これは挑むしかないっすね」 ??「おう…京からの誘いか…次はウチが勝つで!」 京太郎「また最後に捲られた!…慢心してるかな最近。ウィスが着てるな」 京太郎「ひろえさんから着てるな」 ひろえ「スカイで少し話さんか?」 京太郎「了解ですっと…なんだろう嫌な予感がする」 ーーーーー ??「もしもし、これで通じとるか?」 京太郎「ええ、聞こえてますよ」 ??「なんや、男やったんか…まあいい。単刀直入に言うで。あんたはなにもんなん?」 京太郎「なにものって……リアル話はちょっと」 ??「うちもそんな事は分かってる。ただ納得できんのや。最初の麻雀は接戦やった…でも今回の麻雀は明らかにウチのレベルが低い事を実感する麻雀やった。だから教えて欲しいんや…あんたはなにものなんや?」 京太郎「……俺は多分、ひろえさんが望んでる回答は言えませんよ?」 ??「かまへん…」 京太郎「俺はただの高校生です。麻雀部所属のね」 ??「……っ。そうか。男にも強いのがおるねんな。京とはそれなら会えそうや。来るんやろインターハイ」 京太郎「ええまあ…行くつもりです」 ??「そうか…なら全国でオフ会やな」 京太郎「えっ?」 ??「あんたの知り合い全員呼んで麻雀を打と。きっと楽しいやろ」 京太郎「ふふふ…そうですね。全員で会いましょう」 ??「ああ約束やで。それじゃあ」 京太郎「ええまた」 ーーーーーーー ??「お姉ちゃんどうかしたん?」 ??「いや、世界は広いと思ってな…ああ悔しいな」 ツー… ??「だ、大丈夫なん?」 ??「大丈夫やで…次はウチが勝つからな」 From 臼沢塞 夜遅くごめんね。京太郎の好きな食べ物とか聞いていいかな?べ、別に日曜日にお弁当の参考とかじゃないからね! 京太郎「お弁当か……手料理ならなんでもいいんだけどな。肉じゃとかかなっと」 ーーーーー 塞「肉じゃが……お母さんとトシさんに相談しないと。とりあえず…話を合わせて…いや、これってわたしも好きな物を書かないといけないのかな…」あたふた ーーーーー 十分後 From臼沢塞 私も肉じゃが好きだよ。美味しいよね。もう夜も遅いし、寝不足にならないようね。おやすみなさい 京太郎「おやすみなさいっと…さて寝るか」 ーーーーー 塞「うぅ…へんだったかな…」 朝 金曜日 京太郎「さてどうしようか」 カピー「パカパカ(久しぶりだな」 京太郎「どこに行ってたんだよ」 カピー「パカパカ(鹿児島の巫女が私を呼び出してな。久しぶりにハッスルしたぞ」 京太郎「み、巫女さんとやったのか!?」 バシ… カピー「パカパカ(私は女だ。全く…少しばかり主にも因縁がある輩をわからせてきただけだ」 京太郎「……カピーってカピバラだよな?」 カピー「パカパカ(ついに呆けたか?私はカピバラだ」 京太郎「まじか…」 カピー「パカパカ(大樹か…果実も一つ芽吹いているし刺されるぞ?」 京太郎「やっぱり俺ってモテ期なのか?」 カピー「パカパカ(モテ期ですめばいいがな。まあいい木の世界はだな。強制力もかかっているし、私の秘技を使おう」 京太郎「秘技?」 カピー「パカパカ(そうだ…全ての根源とも言うがまあいい、さっさと終わらせるぞ」 京太郎「おう」 昼 京太郎「どこに行こうかな…」 屋上 胡桃「あれ、京太郎もきてたの?」 京太郎「えっ、鹿倉さんもですか?」 胡桃「うん…この季節だけだからね。屋上で食べれるのは」 京太郎「そうなんですか?」 胡桃「うん。秋になったらもう寒いからね。夏は暑いし」 京太郎「そういうことか。なら俺は運がよかった」 胡桃「なんで?」 京太郎「だって鹿倉さんと屋上で昼食を食べれるじゃないですか。来年ではできない事ですし」 胡桃「あっ…そうだったね。私達が卒業したら京太郎は…」 京太郎「心配しなくて大丈夫ですよ。今はインターハイを考えていきましょう。来年の事は来年になってからでいいですよ」 胡桃「…うん、ごめん」 京太郎「謝る事なんて何もないですよ」 放課後 部活 京太郎「……どうしようかな」 白望「…京太郎」 京太郎「どうかしたのか?」 白望「手、貸して」 京太郎「手をか?別にいいけど…」 スッ…ギュ 白望「……なにも起きない」 京太郎「あれか、鹿倉さんにしてた事か?」 白望「そう…」 京太郎「なら…」 京太郎(シロに力を…) バリン… 白望「うっ……っ!」 バタ…蹲る 京太郎「だ、大丈夫か!?」 白望「だ、大丈夫…ハァハァ…ただ…予想外…だった…だけ…ハァハァ」 京太郎「そ、そうなのか…」 白望「…でもこれは悪くない」お腹を摩り 京太郎「…保健室に行くか?」 ギュ… 白望「このままで大丈夫…」 京太郎「それならいいんだが…」 帰り道 エイスリン「イッショニカエロウ」 京太郎「別にいいぞ」 ーーーーーー エイスリン「英(京太郎、何処かによっていかない?」 京太郎「英(ああ、何処にいく?)」 エイスリン「……」 エイスリン「英(クレープ屋さんに行こう」 ーーーーー 京太郎「英(エイスリンは何をたべるんだ?」 エイスリン「英(私はイチゴのやつかな」 京太郎「英(なら俺はチョコレートかな」 店員(ま、まさかの外人カップルかよ…英語なんて解らねえよ!) 京太郎「えっと、イチゴのやつとチョコレートを一つずつください」 店員「は、はい!920円になります!」 店員(彼氏は日本人…爆発しろ!) エイスリン「……」カキカキ 京太郎「英(何を描いてるんだ?」 エイスリン「英(これだよ」 【京太郎の後ろ姿】 京太郎「英(まさかの俺か」 エイスリン「英(うん。京太郎と居ると絵を描かないから…京太郎を描こうかなって」 京太郎「英(イケメンに描いてくれよ。あっ、これクレープ」 エイスリン「英(京太郎は普通で大丈夫だよ。クレープありがとう」 京太郎「英(ありがとう。とりあえずベンチにすわるか」 エイスリン「英(そうだね」 エイスリン「英(クレープ美味しいね」 京太郎「英(そうだな。クレープ屋でクレープを久しぶりに買ったな」 エイスリン「英(えっ?クレープ屋さんはクレープしか売ってないよ」 京太郎「英(長野のクレープ屋にはタコスが売ってるんだ」 エイスリン「英(タコス?」 京太郎「英(そうタコス。トウモロコシとかの薄い生地にチーズとかを載せた料理だな」 エイスリン「英(…そうなんだ」 京太郎「英(食べたことないのか?」 エイスリン「英(うん…」 京太郎「英(なら今度また昼ご飯に作って行くよ」 エイスリン「英(いいの!」 京太郎「英(男に二言はないさ」 パク…もぐもぐ エイスリン「英(で、でも私は京太郎に何もできないよ…」 京太郎「英(……ならそのクレープを一口くれればそれでいいよ」 エイスリン「英(そんなんじゃあ釣りあわ…)」 カプ… エイスリン「英(あっ!」 もぐもぐ 京太郎「美味いな。可愛い女の子に料理を頼まれたら作りたくなる…それが男ってもんなんだよ」 エイスリン「……シカエシ」 パク… 京太郎「あっ、最後の二口が…」 もぐもぐ… エイスリン「オイシイヨ」 京太郎「おお…俺のチョコがー」 エイスリン「英(私のクレープ食べたでしょ」 京太郎「英(あまりにも痛い対価だったぜ…」 エイスリン「英(タコス期待してるね」 京太郎「英(大丈夫だ。俺のタコスは優希ですら唸った一品だからな」 夜 京太郎「…はやりさんの気配がする。なんてな」 京太郎「透華さんでも誘うか」 透華「こちらがこいしいのでしょうか?」 京太郎「よし勝った!負け続けだったからな…三連敗は凹むからな。あっ、ウィスが着てる」 京太郎「トキさんから着てる」 トキ「今回は負けたけど次は負けへんで」 京「望むところです。トキさんは未来が視えてるみたいな打ち方なんで打ってて楽しいですし」 トキ「な、何を言うてるんや。一巡先なんて視えへんで!」 京「誰も一巡先なんていってないんですが…まあ一巡先が視えるならそれは強力な武器ですね」 トキ「…嘘と思わんの?」 京「俺も槍をつくれるから思いませんよ」 トキ「槍ってえらいぶっそうやね」 京「そうですか?作れたら相手を確実に射抜いてくれる便利な槍ですよ」 トキ「なんやねんそれw。まあいいや、これうちのメルアドとスカイのIDやからまたネト麻する時にでも呼んで。京となら楽しく打てそうやし」 京「わかりました。またやる時に誘いますね」 ーーーーーー From臼沢塞 日曜日駅前に昼前に集合でいいかな? 京太郎「塞からメールが着てる。大丈夫ですよって」 From臼沢塞 展望台に登るから覚悟しといてね」 京太郎「展望台…ああ、学校から見えるあそこかな。ならお弁当がいるのかな?一応聞いとくか」 From臼沢塞 だ、大丈夫だよ。お弁当なんて重いだけだし、楽な格好できてね。それじゃあ、おやすみなさい 京太郎「了解です、おやすみなさいっと…」 ーーーーー ♪~ 京太郎「もしもし?」 豊音「わ、私だよ京太郎君。豊音だよ」 京太郎「豊音さん、どうかしたんですか?」 豊音「あ、あの…明日良かったら出かけないかなって」 京太郎「ええいいですよ、何処に行きますか?」 豊音「ら、ラウンドワンに行きたいよ」 京太郎「ラウンドワンですか…ならボーリングとかですね」 豊音「う、うん…村からあまり出たことないから行ってみたかったんだ」 京太郎「明日の正午に駅前でいいですか?」 豊音「わかった。遅れずに行くね」 京太郎「俺も遅れないで行きますよ。それじゃあおやすみなさい」 豊音「おやすみだよー」 ーーーーーー ??「やっと見つけた☆!でもまあ、今日は別にいいかな…再開は完璧でないとね☆」 ザッ カピー「パカパカ(なんだ今の気配は…今の義姉よりは低いが圧倒的麻雀力を感じたぞ。でもまあ主には負けるがな」 朝 京太郎「……嫌な予感がする」 カピー「パカパカ(主、今日は出かけない方がいい」 京太郎「無理だな。豊音さんとラウンドワンで遊ぶんだ」 カピー「パカパカ(そうか…気をつけろよ」 京太郎「豊音さんと仲良くするにはどうしたらいいんだ?」 カピー「パカパカ(唐突だな」 京太郎「いやまあ、今日出かけるからさ」 カピー「パカパカ(遠野の後継者か…典型的な他者を思いやるタイプの人間だ。ある意味で主に似てるな。だが遠野と主には決定的に違う所があるんだがな。仲良くしたいなら今日のデートに行けばいい。ハプニングをこなしたらその時は来る。服は私が用意しといてやろう…だが気をつけろ。支えると依存は違う…まあ、主には関係のない事か」 京太郎「相変わらず難しい事を言うな。もっとわかりやすく頼む」 カピー「パカパカ(……ひとりぼっちは寂しい。いつか終わりがくると知っているとな。だから一つ約束をしてやればいい。要約すればいつも通りでいいんだよ、このスケコマシ」 昼1 京太郎「……待ち合わせはここだよな」 京太郎「…あっ、豊音さん!すいません、待たせたようで」 豊音「うんうん、全然待ってないから大丈夫だよ!」 京太郎「それでもですよ。お昼も近いですし、お詫びにお昼奢りますよ」 豊音「うぅ…そんなことしなくてもいいのに」 京太郎「させてください。男が美人待たせたら駄目だって教えられてきましたから」 豊音「…」カァァ 京太郎「食べたい物とかありますか?」 豊音「……」 豊音「彼処でいいよ…」下を向いてホルモン焼きの店を指差す 京太郎(隣の喫茶店だよな…多分。昼からホルモン焼きは 無いだろ」 豊音「だ、駄目かな?」 京太郎「大丈夫ですよ。俺もナポリタンとか食べたかったし」 豊音「良かった。私はカルボナーラを食べようかな」 ーーーーーー 京太郎「ナポリタンとカルボナーラ…あとウーロン茶二つお願いします」 豊音「……」そわそわ 京太郎(何を話そうか) 京太郎「そういえば豊音さんって何処に住んでるんですか?」 豊音「えっと…少し遠い村かな。最近になってやっとネットができるようになったんだよー」 京太郎「それは良かったですね」 豊音「うん。京太郎君が居た長野はどんな所だったの?」 京太郎「俺がいた所は少し田舎だったから自然豊でしたよ。家の裏は山でしたし…義姉さん達が良く星の観察やBQとかしてました」 豊音「京太郎君、お姉さんいたんだ…だから礼儀正しいんだね」 京太郎「礼儀は叩き込まれましたよ…義姉二人とも麻雀プロだから厳しくて」 豊音「えっ?京太郎君のお姉さんプロなの?」 京太郎「あっ…秘密ですよ。小鍛冶プロと戒能プロは俺の義理の姉なんです」 豊音「す、凄いよ!世界チャンピオンと最強新人プロ筆頭がお姉さんなんて羨ましいよ!サイン欲しいよ!!」 京太郎「良かったらもらっときますよ、サイン?」 豊音「や、約束だよ!やったよ、超幸せだよー!」 京太郎(ここまで喜んでくれるのか…義姉さん達に頼まないとな) 店員「失礼します。ナポリタンとカルボナーラ、ウーロン茶二つです」 京太郎「ありがとうございます。いただきましょうか」 豊音「うん!いただきます」手を合わせて 京太郎「いただきます」 京太郎「美味しかったですね」 豊音「うん、とても美味しかったんだよ」 京太郎「それじゃあ、ラウンドワンに行きましょうか」 豊音「うん!」 ーーーーー 京太郎「つきましたけど、何で遊びますか?」 豊音「……」 豊音「ダーツで勝負だよ!」 京太郎「望むところです!」 ーーーーーー 豊音「まず私からいくよ」 得点 104 豊音「うぅ…難しいよ…」 京太郎「最初は皆そうですよ…俺も頑張らないと…」 得点 38 京太郎「な、なんだと…」 バタ…崩れ落ちる トントン… 豊音「だ、誰にだって不慣れな事はあるよー」 京太郎「うぅ…」 豊音(むしろ私は京太郎君でもできない事があるんだってホッとしたよ) 京太郎「き、気を取り直して別の所に行きましょうか」 豊音「う、うん」 豊音「ボーリングならきっと大丈夫だよ!」 京太郎「そうですね…次は俺が最初にやりますね」 豊音「頑張って!」 得点 127 京太郎「…さ、さっきよりはできたよな」プルプル 豊音(京太郎君が産まれた子鹿みたいになってるよー…頑張るよ私!) 豊音「わ、私の番だね!」 得点 144 豊音「やったよー!」 京太郎「凄いですね、豊音さん!尊敬しますよ!」 豊音「う、うん、初めてやったけどどうにかなったよ!」 京太郎「っ…そ、そうですか、才能ありますよ」 豊音「ありがとう。これも京太郎君が連れてきてくれたおかげだよー」 京太郎「どういたしまして。他の所も見て見ましょう」 豊音「そうだね!」 キングクリムゾン ーーーーーー 豊音「今日は楽しかった…本当にありがとうだよ」 京太郎「ええ、俺も楽しかったです」 豊音「それじゃ…」 藤田「見つけたよ、須賀京太郎!」 はやり「ギュルビーン☆久しぶりだね、京太郎君!お姉ちゃんがむかえにきたよ!」 京太郎「えっ…なんで…貴方」 はやり「酷いな☆京太郎君!次は逃がさないって言ったよね?」 京太郎「は、はやりさん…」 豊音「え、え、えー!プロが二人も居るよー!」 雀荘 藤田「これはリベンジだ…私は負けない。勝ってカツ丼さんの汚名を晴らす!」 はやり「勝ったら連れて帰るからね☆」 豊音「き、京太郎君、これってどういう事なのかな」ソワソワ 京太郎「すいません、豊音さん。こんな事に巻き込んでしまって」 豊音「それは別にいいんだよー。サイン貰ったし…でも負けたら大変な事になるんじゃ…」 京太郎「大丈夫です。俺は勝ちます。でも少しだけ怖いのでいてくれませんか?」 豊音「う、うん…私、頑張るよ!」 京太郎(……八つ当たりだ。ラウンドワンでの失態をここで取り返す) はやり「はやりが親だね☆」 京太郎(…あれ…姫様達の力を感じる。全力で勝つ)ゴゴゴゴ! 豊音「っ!」 藤田「さらに成長してる…」 京太郎(できた……当てたらやばい事になりそうなくらい輝いてるけど…どうにかなるよね?) はやり(……うぅ…お姉さんパワーであれは消せない☆。強くなりすぎだよ、京太郎君☆!) 豊音(て、聴牌がやっとだよ!) 藤田「負けられない…」 コトン…ドス ギュルル…←影が藤田を押さえ込む 藤田「な…!」 京太郎「ロン…三倍満…24000です」 京太郎(これも厳つくなってる…刺したらこうなんか…染まるみたいな。でも、これをはやりさんに当てたら俺の勝ちだ!) はやり(…また違う槍☆!対象は誰なのかな☆?) コトン…ドジュ… はやり「えっ?」 京太郎「ロン…三倍満だから、32000。俺の勝ちだ、はやりさん」 はやり「は、はい…」カァァ。ジュワ… 京太郎81000 はやり-7000 豊音25000 藤田1000 はやり「強くなったんだね☆!でもまだ満たされてないんだね☆」 京太郎「……今はですよ。ようやく周りを見る余裕ができましたから」 はやり「ギュルビーン☆!今回は見逃してあげる☆!でもね…私はいつだって京太郎君の味方だからね☆」 藤田「また…負けた…うぅ…」グス… はやり「……今回は負けたからね☆藤田さんをちょうき…☆☆、京太郎君の良さを教えといてあげるよ☆」 ズルズル… 京太郎「…ふぅ…行ったか」冷や汗をかいている 豊音「す、凄いね…京太郎君…私は何もできなかったよ」 京太郎「いや、豊音さんがいてくれて助かりました。一人ではやりさんと会うのは怖いんですよ」 豊音「……何かあったの?」 京太郎「昔の話ですよ…本当に昔のね」 豊音(なんで、そんなに寂しそうなのかな…) ギュウ… 京太郎「えっ?」 豊音「ぼっちじゃないよ…」 豊音「あっ…た、大変だよ、京太郎君!」 京太郎「どうしたんですか?」 豊音「帰りのバスが無いから家に帰れないよ…どうしよう」グス… 京太郎「俺のせいですよ…すいません」 豊音「うんうん、京太郎君はわるくないよ。時間を忘れた私が悪いんだよ。でもどうしよう…何処かに泊まれる所は」 コンマ判定 神託により未来は決定される。須賀家に呼ぶ。 京太郎「あ、あの…もしよかったらうちに来ませんか?」 豊音「えっ?」 京太郎「け、決して疚しい気持ちなんかないですよ!ただ、俺のせいでこうなったので…。豊音さんみたいな美人をカプホやネカフェで一夜明けさせるのも心配なので…」 豊音「でもそんな、迷惑かけられないよ」 京太郎「迷惑なんかじゃないですよ!俺は豊音さんに助けられたからお礼がしたいんです。いやらしい事なんか絶対しません。豊音さんは俺の大切な仲間ですから」 豊音「うぅ…それならお邪魔しようかな」カァァ 京太郎「是非!」 須賀家 豊音「き、京太郎君ってお金持ちなの?」 京太郎「えっ?いや、そうでもないですよ」 豊音(は、初めて地下に小さいけど温水プールがある家にきたよ) 京太郎「晩御飯作るんでソファで休みながらTVでも見ててください」 豊音「わ、わかったよ!」 パカパカ… 豊音「わっ…カピバラがいるよ!」キラキラ カピー「パカパカ(ほら、これは貴様のパジャマだ。カシミアか何かは知らんがサイコロを振って念じたらでてきた。受け取れ」 豊音「えっ…この袋を私にくれるのかな。ありがとう!…わっ、大きな服が入ってたよー…あれ、私この服着れる気がする。これって私がきていいのかな?」 カピー「パカパカ(当たり前だ」首を縦にふる。 豊音「いいみたい…それにしてもカシミアってかいてるけど流石に嘘だよね?」 京太郎「ご飯できましたよー」 豊音「は、はい!今そっちに行くよ!」 夜 京太郎「俺が使ってるベッドが一番大きいんでここで寝てください。俺は下のソファーで寝ますんで」 豊音「そ、そんなの悪いよ」 京太郎「お客さんの豊音さんが優遇されて当たり前ですよ」ワハハ 豊音「……」 コンマ判定 神託により確定。一緒に寝る事を提案する。 豊音「それなら家主の京太郎君も優遇されないとダメだよ。だから」 ギュッ… 豊音「お、お互い離れて練れば大丈夫だよ!」 京太郎「えっ、待ってください、俺がもし豊音さんを襲ったらどうするんですか?」 豊音「大丈夫だよ。京太郎君の事を信じてるから」 京太郎「わかりました…俺は左の壁側、豊音さんは右側でいいですね?これならもし俺が寝返りをうっても豊音さんを追い詰める事はないでしょうし」 豊音「私もそれでいいよ」 豊音「京太郎君、今日は本当にありがとうだよ」 京太郎「急にどうしたんですか?」 豊音「お礼を言ってなかったと思って…本当に今日は楽しかったよ」 京太郎「そうですね…最後にトラブルが無ければ良かったんですが」 豊音「それでもだよ。サインを貰っちゃったし何より、京太郎君がとてもかっこよかった」 京太郎「そう言ってくれるとありがたいですね」 豊音「本当の事だよー。京太郎君、私ね…すこし怖かったんだ」 京太郎「怖かった?」 豊音「うん。半年前までは村から出る事のなかった私が京太郎君と遊んでも大丈夫なのかなって」 京太郎「そんな事は…」 豊音「確かになかったよ。京太郎は全力で私と遊んでくれたよ…まさかダーツとボーリングで勝つとは思わなかったよ」 京太郎「うぅ…次は勝ちます」 豊音「楽しみにしてるよ。でもね麻雀が終わった時に思ったんだよ」 京太郎「なにをですか?」 豊音「私よりも京太郎君の一人ぼっちなんだって」 京太郎「えっ?俺は一人ぼっちなんかじゃ…」 豊音「一人ぼっちだよ。京太郎君は私と真逆の一人ぼっち。誰も居ない一人ぼっちじゃなくて、誰にも居て欲しくない一人ぼっちなんだよ」 京太郎「……」 豊音「瑞原プロがそれを指摘してたよ」 京太郎「あれは別の事です」 豊音「それは嘘だよ」 京太郎「っ!」 豊音「よく考えたら色々とおかしかったんだよ」 京太郎「何がですか?」 豊音「シロが京太郎君に懐いた事や京太郎君が関わってる事がだよ」 京太郎「…やめろ…」 豊音「シロが京太郎君に懐いたのは京太郎君を見たからじゃない」 京太郎「やめてくれ…」 豊音「京太郎君を通してシロにとって一番理想的な存在をシロは投影したんだ」 京太郎「やめろよ!」 バッ!起き上がる 豊音「映し鏡のようにね」 京太郎「…あんたに何が解る」 豊音「私には何も解らないよ」 京太郎「ならなんで踏み込んてくるんだよ!三人目だ、美穂子は外から、久は不意打ち。豊音さん…貴方は正面。最近の年上は容赦がなさすぎですよ」 豊音「…年上だからしかたないよ」 京太郎「そうですか…あぁ…年上はこれがだから嫌なんだ」 豊音「それが年上なんだよー」 京太郎「昔の話ですが聞いてくれますか?」 豊音「うん…私でよければなんでも聞くよ」 京太郎「人に話すのは照以来だからうまく話せるが分かりませんが…あれは父が俺にケーキを買ってきてくれた日です」 豊音「そんなの…悲しすぎるよー」ポロポロ 京太郎「待って、待って、豊音さん泣きすぎですよ!」 豊音「だって京太郎君が可哀想すぎて…うわぁぁぁん!」 京太郎「過去の事だから今は義姉さん達が居るし俺は幸せですよ」オロオロ 豊音「それは…ぐす…嘘だよ…だって京太郎君、話してる時の声がとても寂しそうだったよ…」 京太郎「おう…厳しい所を。でも今は本当に大丈夫ですよ」 豊音「えっ?」 京太郎「ええ。高校に入ってから殆ど感じませんから。それにほら今は豊音さんが居ますし」 豊音「そ、それって…」カァァ 京太郎「今更誰かに人肌恋しいなんて誰にも言えませんよ」ワハハ 豊音「……」 もぞもぞ 京太郎「と、豊音さん?」 豊音「わ、私思うんだよ…人肌恋しいなら温めてあげるよー」 京太郎「えっ…ちょっと、何を…」 もぞもぞ、ギュッ 豊音「…大丈夫だよ。私も初めてだから…や、優しくしてくれると嬉しいよ」 京太郎「ま、待ってください!ど、同情でこんな事をしたらダメですよ!」 豊音「ち、違うよ、同情なんかじゃないよ!私は京太郎君が欲しいんだよ!」 京太郎「えっ?」 豊音「真逆だから…真逆にいるからこそ二人で一人前になれると思んだよ…」 スッ… 豊音「私は本気だよ?」 チュ…クチュ…クチュ…ぷはぁ 京太郎「…豊音…」 豊音「京太郎…私を抱いてくれないかな?」 京太郎「…責任はとるからな」 豊音「うん…二人で幸せになるよ」 ーーーーーーー 娘7「そ、それがお父さんとお母さんの初めてだったの?」 息子1「そうらしいぜ…全く40過ぎてもラブラブな夫婦なんてそういないぞ」 息子2「それにしてもあれだね…父さんと母さんって本当に年をとらないよね」 娘5「母さんは血がそうらしいけど父さんは確実に母さんとやってるからでしょ」 息子4「…お父さんって実はもてたんじゃないのか?」 娘1「本人は知らなかったらしいけど…父さんを巡って世界タイトルの大半が日本人とかつて日本で留学してたプロの壮絶な戦いなったのよ。父さんが18の時にね」 息子1「それなら俺も知ってるぞ…勝ったのは父さんの義姉さんだったらしいんだけど、その後に父さんと母さんがタッグを組んでかったんだよな」 娘4「今でも無敵と最強の夫婦って呼ばれてるもんねパパ達」 息子3「そして二年に一度か毎年兄弟ができるのはどうにかならないのか?」 息子9「無理だろ。父さんと母さんの健康診断の結果見たけど両方とも肉体年齢24だったぞ」 娘2「…まあ、いいんじゃない?二人とも 平等に私たちを愛してくれるは…結婚記念日以外ね」 一同「それもそうだけど」 京太郎「ただいま、帰ったぞ子供達」 豊音「日本一になったから今日はホルモン焼きだよ!!」 一同(なんであんなにラブラブなんだ) カン! 豊音「こうすれば温かいよ…」 ギュッ… 京太郎「と、豊音さん!」 豊音「私は京太郎君を一人ぼっちしないよ……zzz」 京太郎「……本当に年上はずるいですよ」 朝 豊音「それじゃあ、私は帰るよ」 京太郎「本当に送らなくていいんですか?」 豊音「大丈夫だよ。帰るだけだし。ご飯美味しかったよ」 京太郎「それなら良かった…それじゃあ、また学校で」 豊音「うん、またね、京太郎」 ーーーーーー 京太郎「さて…塞との時間までまだあるしどうしたものか」 カピー「パカパカ(どうした草食動物の皮を被った狼。次は私が標的か?」 京太郎「いや、なんでそんなに怒ってるんだ?」 カピー「パカパカ(別に。神託を打ち破られたから月読に馬鹿にされたからとかじゃないからな」 京太郎「……なんかごめんな」 カピー「パカパカ(謝るな!私が惨めだろうが!」 カピー「パカパカ(鑑定か。3つもするのか面倒だな」 カピー「パカパカ(…赤い糸か。今更誰に使うんだ」 京太郎「そこなのか?御守りや霊剣の刀身とかの方が大事だろ」 カピー「パカパカ(いや、八咫鏡なんて持ってるのに今更十握剣や草薙の剣になる可能性を持つ霊剣や二個目の御守りなどどうでもいいだろ」 京太郎「さらっと恐ろしい事を言うな」 カピー「パカパカ(それよりもだその赤い糸を使う時はわざわざ小指に結ばなくていいぞ。だってそれは主が顔を知らない相手等のいわば他人にしか効果がないからな」 京太郎「えっ…それって意味なくないか?」 カピー「パカパカ(……使えばわかる。人の縁を合わせて、結ぶとどうなるか…主は知らないから言えるのだ」 京太郎「どうなるんだ?」 カピー「パカパカ(一目惚れは怖いって事だ。」 京太郎「はっ?」 カピー「パカパカ(使い道を間違えるなよ!」 昼 京太郎「さてついたぞ」 京太郎「あれまだきてないのか」 ダッダッダ… 塞「ご、ごめん!待った?」 京太郎「俺もいま来た所ですよ」 塞「それなら良かった…」 京太郎「それで今日は展望台に行くんですよね」 塞「うん」 京太郎「それじゃあ行きましょうか」 塞「京太郎って山に登りなれてるの?」 京太郎「ええまあ、長野の家の裏が山でしたから」 塞「そ、そうなんだ…」 塞「あっ…」 バタン… 京太郎「だ、大丈夫ですか!」 塞「大丈夫…っ…!」 京太郎「…失礼」 スッ…脚を確認し 京太郎「痛めてますね…」 塞「これ位大丈夫…」 ツン… 塞「ッ!」 京太郎「おんぶしますよ」身体を屈めて 塞「そんなの悪いよ…」 京太郎「気にしないでください…ほら」 ギュ… 塞「ありがとう…」 道中 塞「お、重くないかな?」 京太郎「大丈夫ですよ。塞が重いなら俺は羽毛布団も持てませんよ」 塞「うぅ…それって褒め言葉なのかな?」 京太郎「当たり前の事を言ってるだけですよ」 塞「かわされた気がする」 京太郎「気のせいですよ」ワハハ 展望台 京太郎「着きましたね」 塞「そろそろ降り…」 京太郎「俺、そろそろお腹が空いたんで何所かで食べませんか?」 塞「えっ、あの…」 ギュウウウ… 京太郎「楽しみだな、塞のお弁当」 塞「あれ、なんで知ってるの?」オドオド 京太郎「…塞の事ならなんでもわかるからな」 京太郎(手に絆創膏の後やカバンの中から微かにだしの香りがするからとは言えないよな」 塞「な、何言ってるのかな!」カァァ 京太郎「あれ、もしかして違いました?それならあそこのお弁当屋さんで…」 塞「そ、そうじゃないけど…」 京太郎「なら期待するしかないじゃないか」 塞「京太郎のバカ…」カァァ ギュ… 京太郎、塞「いただきます」」 京太郎「どれから食べようかな」 京太郎「とりあえず定番の卵焼きをいただきますか…」 塞「え、あっ…」 パク… 京太郎「家庭の味がする」 塞「えっ、何言ってるの?」 京太郎「いや…まあ、美味しいよ」 塞「へんな京太郎」 京太郎「次は…」 京太郎「次はタコさんウインナーだな」 塞「……」 京太郎「うん、タコさんウインナーの味がする」 塞「ね、ねえ京太郎、肉じゃがはたべないの?」 京太郎「……」 京太郎「頼んだ品だったからさ、最後に味わって食べようかなって」 塞「そ、そうなんだ。で、でも食べて欲しいかな」カァァ 京太郎「そう言うなら…」 京太郎「……」 もぐもぐ 塞「ど、どうかな?」 スッ…パク 京太郎「……」ポロ… 塞「京太郎?」 パク…パク… 京太郎「…っ…」ポロポロ… 塞「えっ?な、何で泣いてるの京太郎?泣くほどダメだった?」 ブンブン… 京太郎「違う」 塞「じゃあ…なんで…」 京太郎「懐かしい味だったんだ…」ポロポロ 塞「懐かしい味?」 京太郎「ああ…母さんの肉じゃがの味がした」ポロポロ 塞「それってもしかして…」 京太郎「……俺の母さんと父さんは昔に死んだんだ」 塞「そうなんだ…ごめん、思い出させちゃって」 京太郎「いや、塞には感謝してるよ。俺は忘れてなかったんだって実感できたから…本当にありがとう」 塞「……」 塞(何でだろう…いま、初めて京太郎に触れた気がする) 塞「き、京太郎…足がまだ痛いから負ぶってもらっていいかな?」 京太郎「えっ?あ、はい、大丈夫ですよ」かがみ ギュ… 塞(…何でだろう、こうしとかないといけない気がす) 京太郎「どうしたんですか?」 塞「うんうん…ただ少し眠くなっただけだよ」ウトウト 京太郎「まあ、帰り道も俺が安全快適に送りますんで寝てても大丈夫ですよ」ワハハ 塞「それも…そうだね……zzz」 塞「……っ…あれ、ここどこだろう」真っ白な空間に居て 女性「ここは夢の世界です」 塞「えっ?」 塞(うわ…ものすごい綺麗な人。あれこの人何所かで見た覚えが) 女性「時間があまり残されていないので詳しい事は言えません…ただ、あの子の事をお願いします。一緒には居られなかったけれど…あの子は私と夫の大切な子供」 塞「えっ、誰の事を…」 女性「死してなお私達はあの子を愛してる。あの子と一緒に居てやって…」 ブチ…… 下り道 塞「はっ!」 京太郎「どうかしたんですか?凄い汗ですけど」 塞「…変な夢をみただけだから大丈夫」 京太郎「ならいいんですけど…もう少しで下に着きますんで少しだけ我慢しててください」 塞「うん…」 塞(あっ…あの人、須賀君に似てたんだ) 駅 塞「結局、駅まで送ってくれてありがとう」 京太郎「いえ、男として当然ですから」 塞「あ、あの…」 京太郎「あ、あの…」 京太郎「さ、塞からどうぞ」 塞「う、うん…また、肉じゃが作るから食べてくれるかな?」 京太郎「う、うん。食べる!絶対に食べるよ!」 塞「良かった…また頑張るからね」カァァ 京太郎「あ、ああ…期待してるよ」カァァ 夜 京太郎「この二日間の密度が濃すぎて疲れた」 京太郎「他人と縁を結ぶんだよな。まあそうだな…面白くて、麻雀に対して真剣で…あとできれば俺を一人にしない人!なんてな」 ??「結べない想いなんてないんだよ?」 京太郎「えっ?…気のせいか」 ーーーーーーーー 洋榎「……zzzz」 ビクン… From宮永照 生きてる? 京太郎「……こいつは素直に最近どうと打てないのだろうか。生きてるぞ。そっちはどうだ?っと」 From宮永照 大丈夫。お菓子がなくなりそうな事以外、全てが順調。 京太郎「お菓子がなくなりそうか…それは実は一大事だろっと」 From宮永照 京ちゃんとメールする方が大事。 京太郎「……岩手の名産のお菓子とその他諸々を送っとくか。そうか、ありがとうっと」 From宮永照 お菓子はポッキーよりトッポの方が良い。 京太郎「こいつ…エスパーか!」 ーーーーーーー 照「京ちゃんは相変わらずやさしい」
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――教室―― 京太郎「ハーレムだぁ?」 モブ男1「だってそうだろ?女子5人に男子一人とか、これをハーレムと呼ばず何と呼ぶんだ?」 モブ男2「しかもあの巨乳美人原村さんに、陰で評判の学生議会会長。ほかの部員もかわいいじゃんか」 モブ男1「うらやましすぎだろお前」 京太郎「ハァ……」 モブ男2「なんだよ」 京太郎「いや、お前たちは何も分かってないんだなぁと思っただけだよ……」 モブ男1「何がだよ。どっから見ても勝ち組だろお前」 京太郎「……そろそろ部活の時間だから行くわ。じゃあな」 モブ男2「尻に敷かれたりしてんのかな、アイツ」 モブ男1「あぁ、そう言えば部の中じゃ一番麻雀弱いらしいな。雑用係でもやらされてるんかな」 モブ男2「それにしたって恵まれてるだろ」 モブ男1「全くだ」 京太郎(あいつらは全く何も分かっちゃいない) 京太郎(確かに俺が麻雀部にいるのは女の子が目的ではある) 京太郎(しかし、しかしだ、麻雀部は俺にとってのハーレムなどでは断じてない) 京太郎(そもそも俺があの中の誰かとくっつくということすら万死に値するタブー) 京太郎(俺は唯の観察者でなくてはならない) 京太郎(そう、百合の花を愛でる1人の百合男子として!) 京太郎「すいません、遅れました」ガチャ 優希「遅い! 犬としての自覚が足りてないじぇ!」 京太郎「自覚も何も、俺は犬じゃないからな」 優希「何を寝ぼけたことを。お前は私専属のタコス犬だじぇ!」 京太郎「タコス犬って、お前……」 和(バター犬の仲間のように聞こえます……) まこ「まだ部長も来とらんけぇ、大丈夫じゃ」 咲「今から麻雀やるつもりだったんだけど、京ちゃんもやる?」 京太郎「いや、俺はネット麻雀してるからいいよ。それに全国に出るやつが優先的に打った方が良いだろ」 優希「調教の効果が出てきたみたいだな。自分の立場を良くわきまえてるじぇ」 和「ゆーき、須賀君の気遣いにそんな事を言ってはいけません」 咲「じゃあお言葉に甘えて、さっそく4人で始めようか」 京太郎(そう、俺が麻雀部に入った理由……それは女子たちが育む百合の花を愛でるため) 京太郎(始めは和に目をひかれていた。あんな可憐な少女こそ女の子とくっつけば良いのにと。が、和と絡む優希を見て確信した) 京太郎(俺の青春の全てはあそこにある、と) 京太郎(人数が少ないために出来上がるカプの種類は多く無い) 京太郎(しかしそれでも不純物(男)無しで美少女達が集まっている空間が何ものにも代えがたい楽園であることに変わりは無い) 京太郎(それに何より、麻雀部に入ってからは数々の嬉しい誤算があった) 京太郎(その一つが……) 和「しかし、やるべきことはきちんとやっているはずなのに、全国が近付いてくるにつれてやっぱり不安になってきますね……」 咲「大丈夫だよ!原村さんが頑張ってるのは確かだし、それに原村さんの強さは私たちが一番よく知ってる」 咲「だから自信を持って!一緒に優勝目指そうよ!」 和「宮永さん……」ポッ 京太郎(こ れ だ !) 京太郎(始めはカプの組み合わせが増えれば重畳、くらいに思って咲を無理やり誘ったわけだが) 京太郎(それによって和が覚醒することになろうとは!) 京太郎(まさかの原村和ガチ百合ルート!) 京太郎(俺はこのときほど咲と幼馴染で良かったと思ったことは無い!!) 京太郎(ありがとう咲!俺の人生の中で、お前は今が一番輝いて見える!) 京太郎(ちなみに、のど咲よりも咲のどの方が萌え度は高い) 京太郎(確かに百合における積極性もといガチ百合度は一見すると和の方が高いように見える) 京太郎(しかし和はお嬢様育ち。そして恐らく恋愛自体今まで経験がなかったに違いない) 京太郎(そんな彼女はある少女と衝撃的な出会いをした) 京太郎(始めは強い拒否感を示しながらも、徐々に打ち解け、今では同じ部で共に全国大会優勝を目指す仲間に) 京太郎(しかし彼女の中には友情だけでは説明できない感情が生まれてはじめていた) 京太郎(しかし恋愛経験のない和にはそれが何を意味するのかが分からない) 京太郎(そもそも箱入りに近い環境で育った彼女には同性間に恋愛感情が発生するということが分からない) 京太郎(悶々としながら日々を過ごす和。しかし咲は気づいていた。和が自分に惹かれていることに! 京太郎(自分の気持ちに名前を付けることが出来ないでいる和を煽るように、彼女に対してさりげなく) 京太郎(しかし確かなアプローチを続ける咲) 京太郎(やがて和は原因不明の感情を抑えることが出来ず、先に対して溢れる涙と共に感情を爆発させる) 京太郎(自分で何を言っているのか分からない和を咲はそっと抱き締め、愛の言葉を囁く) 京太郎(その時初めて、自らの感情が本来同性間に存在してはいけないものだと知る和。狼狽する和を咲はやさしくなだめる) 京太郎(自らに強い執着心を抱きながら、それを制御できずにいる和への愛しさが溢れ、咲は和をゆっくりと押し倒した……) 京太郎(和に対して友情以上の感情を持ち合わせていなさそうな咲が) 京太郎(実のところ心の中では舌なめずりをしている状況だというのがこのカプの醍醐味) 京太郎(相手の好意を知りながらその気持ちを持てあそぶ) 京太郎(すばらしい!) 京太郎(普段の行動から素直に和咲というのも確かに良いが、やはりこちらの方が刺激的だ) 京太郎(咲の温厚な性格からは考えられない黒い一面――小悪魔要素というスパイスを加えることで味わいが増す) 京太郎(ここまで実りあるカプはめったにお目にかかれなかった) 京太郎(そう、長野の地区予選までは……) 久「ごめんね、遅れちゃった」 まこ「おう、お疲れ様」 久「さて、みんなに話があるんだけど、ちょっと良いかしら?」 咲「なんですか?」 久「実は今度、県予選決勝に出た四校で合同合宿を開こうと思ってるの」 まこ「ほぉ……」 和「それはまた、大きな催しですね」 久「龍門渕と風越は文句なしの全国クラスだし、それと渡り合った鶴賀もかなりの実力がある」 久「私たちにとって練習になるというのもあるけど、個人戦で全国に出場する風越」 久「それと来年も大会に出る他の1、2年生にとっても悪い話ではないはずよ」 久「今はまだ参加の意思を確認している段階だけど、もしみんなが参加してくれるようなら、全国前のこれ以上ない訓練になるわ」 久「ということで、それに備えていろいろと準備があるから、しばらく私は部活にちょっと顔を出すだけになると思うの」 久「みんなの方でも練習メニューなんかに関して何か思いついたことがあったら、何でもいいから言ってちょうだい」 優希「龍門渕も参加するということは、あのタコス泥棒も参加するってこと……」 優希「ふっふっふ……早くも復讐の機会が訪れたようだじぇ!」 咲「あはは、復讐っていうのはともかく、またあの人たちと打てるって言うのは嬉しいな」 和「ええ、私も楽しみです。皆さん手強い相手になりそうですから」 京太郎(き…………) 京太郎(きたああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!) 京太郎(4校揃って合同合宿!!) 京太郎(県予選決勝戦で熱い戦いが繰り広げられたことは記憶に新しい) 京太郎(しかし、俺にとっては麻雀以外の面でも非常に熱い大会だった) 京太郎(まずは風越!) 京太郎(キャプテンの福路さんが部長に向けていた眼差し……) 京太郎(あれは間違いなく恋する乙女のそれだった!) 京太郎(しかしそのキャプテン自身が、名門風越の中でのアイドル的存在だった!) 京太郎(少し垣間見ただけでもわかる、あの包み込むような慈愛のオーラ) 京太郎(レギュラーメンバーに対する気遣いから普段の彼女の行動は容易に想像できる) 京太郎(そしてその優しさによって、部員たちは皆キャプテンに対して圧倒的な信頼と好意を抱くことになる) 京太郎(しかしそのキャプテンが想いを寄せていたのは、よりにも寄ってライバル校である清澄を率いる竹井久だった) 京太郎(熱い!熱すぎるぜ!) 京太郎(許されざる禁断の恋、まさにロミオとジュリエット!) 京太郎(風越は百合の園としても名門だったな) 京太郎(そして清澄と同様に無名の状態で決勝に進出した鶴賀) 京太郎(ここも見逃すことのできない勢力だった) 京太郎(百合を求めて彷徨っていたら、偶然見かけたあの光景) 京太郎(決勝戦敗退後の鶴賀の大将と副将の会話) 京太郎(「消えてもいい」と言われた時の大将のあの表情……) 京太郎(そこですかさず「先輩を探し回ってみせる」と言ってのける!) 京太郎(まさに落として上げる、のコンボ!) 京太郎(しかし、このあとがさらに問題だった) 京太郎(まさか「なんとしてもその口を閉じさせる」と来るとは!) 京太郎(これは! つまり!!) 京太郎(自らの口で塞ぐということにほかならないっ!!!!!) 京太郎(あれはやばかった……) 京太郎(間違いなくあの二人はガチ) 京太郎(今まで生きてきた中で間違いなくトップクラスの名シーンだった) 京太郎(ウロウロしていたせいで、咲と和の決勝後再会シーンからハブられる結果となってしまったが) 京太郎(それはともかく、あの関係に至るまでのプロセスに強大な萌え要素が含まれているはずだが) 京太郎(いかんせんその情報を仕入れる手段がない) 京太郎(そこに来て今回の合宿!) 京太郎(親交を深め情報網を新設するまたとない機会だ!) 京太郎(龍門渕も見過ごすことのできない勢力だし、是非とも情報を手に入れたい) 京太郎(中堅のタトゥーシールの娘) 京太郎(あの手錠は一体何のためにしているんだ?) 京太郎(もしかしたらあれは、SMプレイの一貫なのかもしれない!) 京太郎(となると、あの中の誰がかご主人様になるわけだが) 京太郎(小学生にしか見えない大将との絡みで、ロリ百合展開も捨てがたいが、やはり和と戦った副将のお嬢様が妥当だろう) 京太郎(名前も龍門渕っていってたし、理事長の家系の人間であることは間違いない) 京太郎(身分違いの恋は、所有という歪んだ形での関係を二人に強いる……) 京太郎(うむ、すばらだ) 京太郎(こういった妄想の燃料に事欠かない環境) 京太郎(これこそ麻雀部に入って良かったと思える最大の理由だ!) 京太郎(なぜか麻雀部の人間は、どこの高校もレベルが非常に高い!) 京太郎(間違いなく俺は今人生の絶頂期にいる!) 久「じゃあ私はまだ準備があるから、あなたたちはとりあえず練習しててちょうだい」 久「段取りが決まったら、また連絡するからね」 まこ「おう、手伝えることがあったらいつでも言ってくれて構わんからな」 優希「いょし!早速妥当ノッポを掲げて特訓するじぇ!」 優希「京太郎!すぐにタコスの補充をして来い!」 京太郎「自分で行けよ、俺は今対戦中だ」 和「ゆーき、わがまま言ってはいけませんよ」 和「もうすぐこっちが終わりますし、そのあとで一旦買い行きましょう」 優希「のどちゃん、ついてきてくれるのか!さすがだじぇ、どっかの駄犬とは違うな!」 京太郎「結構結構、タコスのパシリよか駄犬の方がましだからな」 優希「自分の立場を理解していると思ったらこれだじょ」 優希「まったく、調教が足りなかったのか?」 和「ゆーき、早く終わらせて買いに行くのでしょう?」 優希「そうだったな、じゃあ行ってくるじぇ!」 京太郎(……すっかり忘れていた) 京太郎(最近の咲和に押されて目立たないが、この二人のカプもアリだよな) 京太郎(むしろ咲が来るまでは主力だったし、いまでも垣間見えるその輝きは失われていない) 京太郎(しかも聞くところによると、和が清澄に入ったのは優希と離れたくなかったからだそうだ) 京太郎(これはまごうことなきとびっきりの百合!) 京太郎(百合場面名鑑収録『あなたがいないなんて考えられない』だ!!) 京太郎(そして無事に同じ学校に入学する二人だったが、優希と共にいるために入ってきたはずの和は新しい出会いを果たしす) 京太郎(そしてそちらの方に夢中になってしまう。一方、和が自分のことを追って清澄に入ってきたことに気づいていた優希だが) 京太郎(今までの友情が変化してしまうことを恐れ、それにあえて気づかないふりをしていた) 京太郎(しかし和の目が一旦咲に向き始めると、優希の心には原因のわからない重苦しい気持ちが募ってくる) 京太郎(日に日に仲が良くなっていく和と咲。和の気持ちに答えるつもりはなかったはずなのに) 京太郎(彼女の気持ちが自分から離れたとたん彼女のことを意識してしまう自分に嫌気がさす優希) 京太郎(そしてある日、彼女は目撃してしまう。和が咲にキスをしようとしている瞬間を!) 京太郎(……ふぅ、ここから先は純愛失恋ルートか逆転優和ルート、はたまたタコスヤンデレ化ルートと選り取りみどりだ) 京太郎「ほんと麻雀部は天国だぜ」 まこ「ん?天国?」 京太郎「あっいや、ほんとに麻雀って楽しいなーって思いまして……」 まこ「なんじゃ、京太郎の今の状況を考えると、こっちが申し訳なくなるの……」 咲「京ちゃん……ごめんね雑用ばっかりやらせちゃって……」 京太郎「いや、そんな、悪いよ。それに皆は全国があるだろ?その手伝いが出来るだけで俺は満足だよ」 咲「京ちゃん……」 京太郎「だからさ、先はその分頑張ってくれよ」 京太郎(主に和との絡みをな) 咲「うん!私頑張るよ! 京ちゃんのためにも頑張って優勝するから!」 京太郎「よし、その意気だ! 絶対優勝杯をもって帰れよ!」 久「じゃあ、優勝杯を持って帰るために、卓の空きを須賀くんに埋めてもらおうかしら」 まこ「もうネトマも終わっとるみたいだしのう」 久「もっとも須賀くんが搾取されるだけで終わるだろうから、あまり効果的な練習にはならないでしょうけど」 京太郎「ひどっ! それはあんまりじゃないですか部長!」 咲「部長の言うとおりかも……」 京太郎「咲……お前は俺を見捨てるのか……」 京太郎「わかったよ、俺はもう何も期待しないさ……」 咲「わわっ、じょ、冗談だよ京ちゃん!」 ***************** 京太郎「流石にもうトバされ慣れてきましたよ」 京太郎「メンタルだけは鍛えられましたね!」 まこ「単に向上心が無くなっただけと違うんか……」 久「負け犬根性が染み付いてきたみたいね」 咲「京ちゃん! 諦めちゃダメだよ!」 京太郎「俺から点をがっぽりとっていったのはどこの誰だっけなぁ?」 咲「そ、それは……手加減ずるのは失礼だと思ったからで……」 京太郎「わかってるよ、俺が雑魚すぎるだけだってな」 久「須賀くん、あんまり自虐ネタに走るとみっともないわよ」 久「ところで明日は土曜日だけど、須賀くんはいつもどおり欠席?」 京太郎「あ、はい。 龍門渕に行くので」 まこ「雑用のレベルを超えて、最近は本当の執事に近づきつつあるのう」 久「足繁く通っているわよね。本当に執事になるつもりなの?」 久「それとも龍門渕に気になる子でもいるのかしら」 京太郎「ちょっ、部長!」 京太郎(気になる子……間違ってはいないな) 京太郎(あのお嬢様とタトゥー意外にも、可能性はまだまだ秘めているしな) 咲「え……京ちゃん龍門渕に好きな子がいるの!?」 咲「いったい誰が……や、やっぱり胸の大きさを考えると、あのメガネの……」 咲「はぅ! まさか衣ちゃんとか!?」 咲「それともツンデレ系狙いで龍門渕さんだったり……」 京太郎「おい、俺が割り込んでどうする!」 咲・久・まこ「?」 京太郎「い、いや、そうじゃなくてだな」 京太郎「合宿の時は人数も揃うだろうし、ハギヨシさんに徹底的に立ち回りを仕込んでもらおうと思ってさ」 久「え? 須賀くんはお留守番よ?」 京太郎「…………は?」 京太郎「いやいやまさかそんなおれだけのけものなんてそんなことをやさしいぶちょうがするなんてじょうだんですよねそうですよね」 久「まさか参加できると思ってたの? 身内だけならまだしも、ほかの生徒が居るところに一人だけ狼を放つ訳にはいかないでしょう」 京太郎「」 まこ「完全に魂が抜けおったぞ」 咲「京ちゃん、そんなに他の娘たちに会えないのがショックなの……?」 久「無駄よ咲、完全に意識を失っているわ」 まこ「もう部活も終わりなんじゃが、どうするコレ」 久「とりあえずこの部屋の外に出して置くだけで良いんじゃない? この部屋に鍵さえかかれば問題ないでしょ」 咲「京ちゃん……」 優希「ただいま帰ったじぇ!」 和「すみません、私が途中でタコスを落としてしまって」 優希「まったくだじぇ! そのデカパイでタコスを叩き落とすなんて」 和「で、ですから何度も謝ったじゃないですか!」 優希「そのおっぱいを半分分けてくれるなら、もう何も言わないじぇ」 和「無理です!」 優希「って、おっぱいの話をしたのに京太郎の反応がないじぇ?」 和「そういえばさっきから微動だにしてませんね」 まこ「気にせんほうがええ、夢やぶれた男の残骸じゃ」 久「みんな、コレを外に出すの手伝って頂戴。まったく、余計な手間をかけるさせるなんて雑用失格ね」 まこ「いや、京太郎はそもそも雑用じゃないじゃろ……」 咲「部長、持ち帰っても良いですか?」 和「!?」 久「良いけど、私は手伝わないわよ? 自分だけで持って帰りなさい」 咲「うーん、それじゃあ無理か……また今度の機会に」ブツブツ 和(京咲なんてSOA) 和(宮永さんに野蛮な男なんて論外です!) 久「じゃあとりあえず、コレを外に出して帰りましょうか」 久「下校時刻も過ぎてることだしね。 あとは用務員さんが何とかしてくれるでしょ」 ***************** 用務員「君、大丈夫かい! ほら、起きなさい!」 京太郎「はっ!」 用務員「やっと起きたか。一体どうしたんだい、こんなところで」 京太郎(俺は一体ここで何を……) 京太郎(咲と和がカナダで結婚式を挙げて……) 京太郎(そして咲と和、二人にそっくりな双子の女の子が生まれたんだったよな……) 京太郎(世界初のiPS細胞による同性間の出産だからって、世間から色眼鏡で見られて) 京太郎(それでも二人の絆が解けることはなく) 京太郎(やがて女性同士の婚姻が世界的に一般的になっていった……) 京太郎(…………) 京太郎「って、ちがああああう!!」 用務員「」ビクッ 京太郎(俺が合宿に行けないだと!? そんな馬鹿なことがあってたまるか!!) 京太郎(なにか、なにか現状を打開する方法はないのか!?) 京太郎(どんな方法でもいい! 手段は選んでいられないんだ!!) 京太郎「………………はっ!」 京太郎(そうだ、この手があった!!)ダッ 用務員「あっ、おい君!」 ――龍門渕家―― 京太郎「ハギヨシさん!」 ハギヨシ「来ましたか。いきなりの連絡、驚きましたよ」 ハギヨシ「しかし、そんなに慌てている貴方を見るのは初めてですね。一体なにがあったのですか?」 京太郎「ハギヨシさん……いえ、萩原さん、どうしても聞いていただきたいお願いがあります」 ハギヨシ「お願い…ですか」 京太郎「萩原さんのその技術……誰からも気配を悟られずにいるその術を、俺に伝授してください!!」 ハギヨシ「……!」 京太郎「今日まで何の見返りも差し出せずに、ただただ様々な技術を教えて頂いてきた上で」 京太郎「このようなお願いをするのが失礼にあたることは重々承知しています」 京太郎「だけど、それでも……どうしても成さなければいけないことがあるんです!」 ハギヨシ「京太郎君……」 京太郎「…………」 ハギヨシ「……わかりました。その目、その気迫、よほどの事情があっての事なのでしょう」 ハギヨシ「京太郎君、私は貴方の才能に惚れ込んで、私の持てる全てを授けようと考えていました」 京太郎「……え?」 ハギヨシ「それが少し早まっただけのこと」 ハギヨシ「分かりました、我が萩原家に伝わる奥義の一、『孤塁立』を伝授いたしましょう」 京太郎「あ、ありがとうございます!!」 ハギヨシ「修行は今までのものが児戯に思えるほど厳しいものになります」 ハギヨシ「覚悟はよろしいですか?」 京太郎「たとえこの身が灰になろうと、必ず成し遂げてみせます!」 ハギヨシ「分かりました。では今日から泊まり込みで修行をしていただきます」 ハギヨシ「ご両親の許可は取っておいて下さい」 京太郎「はい! よろしくお願いします!」 ~1週間後~ ――合宿所―― 華菜「4000・8000! 裏はめくらないでおいてやる!」 久「あなたのとこのキャプテンはいいわねえ」 カツ丼「あと一人」 京太郎(…………) 京太郎(完璧だ……!) 京太郎(ここまで気づかれる気配が微塵もないとは) 京太郎(ハギヨシさん……いや、師匠! ありがとうございます!) ~京太郎が龍門渕を訪れた翌日~ ――善光寺―― 京太郎(あれから一晩龍門渕で過ごし、学校をサボって今ここにいる) 京太郎(一体何が始まるんだ?) ハギヨシ「では京太郎君、これから修行を始めます」 京太郎「はい……でもこんなとこで一体何をするんです?」 ハギヨシ「ふふ、山奥の秘境のようなところで修行をすると思っていましたか?」 ハギヨシ「確かに、萩原流の中にはそういった場所での修行の方が適している技も多くあります」 ハギヨシ「しかし、今回あなたに伝授するのは、大雑把に言えば「人の目に留まらないための技」です」 ハギヨシ「よって、人がいなければ修行にならないのですよ」 京太郎「……そうですね! 失念していました!」 ハギヨシ「では改めて」 ハギヨシ「京太郎君、今からあなたには、この善光寺前の通りを往復してもらいます」 京太郎「…………は?」 ハギヨシ「それも、ただ歩いて往復するわけではありません」 ハギヨシ「この時間帯、観光客の数がピークに達しているため、非常に混雑しています」 ハギヨシ「この人ごみの中を、全力疾走で往復してください」 京太郎「は、はぁ……」 ハギヨシ「では行きます」 ハギヨシ「3,2,1、スタート!」 京太郎「え、あ、はい!」ダダッ 京太郎(一体なんなんだこれ……って、やば!) ドンッ! 京太郎「す、すみません!」 おばさん「ちょ、気をつけてよ!」 京太郎(ヤバイヤバイ……って) ドンッ おじさん「おい、君!」 京太郎「ひっ、も、申し訳ありません……」 京太郎(こ、これは……) 京太郎(全力疾走とか無理だろ!!) ハギヨシ「お疲れ様です。どうでしたか?」 京太郎「見ての通りです……怒りの視線を両手では足りないくらい浴びせられました」ハァハァ ハギヨシ「でしょうね。かなりの難易度だったと思います」 ハギヨシ「ですが、このくらいできなくてはあなたの望む力は到底手に入りませんよ」 京太郎「ハギヨシさん、いったいこれは……」 ハギヨシ「では今度は私がやってみせます」 ハギヨシ「よく見ていてください」ダッ 京太郎(いったいこれは何を……) 京太郎(!!??) 京太郎(す、すごい) 京太郎(オリンピックの短距離走レベルの速さで走っているのに) 京太郎(周囲の人が誰も目を向けていない!) 京太郎(いや、そもそも存在に気づかれていないのか!?) 京太郎(しかも、もう戻ってきた) ハギヨシ「ふぅ、良いですか京太郎君、これが我が萩原流奥義の一つ」 ハギヨシ「『孤塁立』です」 京太郎「弧塁……立」 ~冷やしトーカ無双~ ――合宿所―― 一「透華……」 純「すげぇ……」 京太郎(くぅ、あのタトゥーの娘の心配そうな表情がたまらん!) 京太郎(自らのそばにいた最愛の人が、急に離れていってしまった不安) 京太郎(それはより一層の独占欲という、ひどく歪んだものへと変わりかねないものだ) 京太郎(果たして彼女は、変わってしまった愛しい人に対してどのようなアクションをとるのか) 京太郎(このカプは要注目だな) 京太郎(しかし、こんなおいしい思いができるとは) 京太郎(これも全て師匠のおかげだ!) ~善光寺前での全力疾走後~ ――そば処「参タテ」―― ハギヨシ「人の知覚の中にありながら意識下より外れ孤立しているところ」 ハギヨシ「それを弧塁と呼びます」ズズッ 京太郎「弧塁、ですか」ズルズル ハギヨシ「先ほどの善光寺前では、その意識の空白地帯を見抜き、駆け抜けることで、誰の目にも留まることなく往復ができたのです」 ハギヨシ「日頃、衣様の周囲に控えている時も、みなさんの孤塁に立つことで自らの存在を悟られずにいるのです」ズズッ 京太郎「そんな神業、俺に習得することができるんでしょうか……」ズルズル ハギヨシ「私の見立てでは、あなたは萩原流を習得するに十分な才能を持ち合わせています」 ハギヨシ「あとはあなたの覚悟次第です」 ハギヨシ「どうしても成さなくてはならないことがあるのでしょう?」 京太郎「……そうでした、俺には譲れないものがあるんです」 ハギヨシ「それともう一つ、相手の孤塁を見抜く力以外にも、身につけてもらいたいものがあります」 ハギヨシ「広く捉えれば、これも気配を遮断するための方法であると言えます」ズズッ 京太郎「なんですか?」 ハギヨシ「孤塁立は、いうなれば相手に合わせて自らを消す方法」 ハギヨシ「それとは別に、自らが発している気配……気とでも言いましょうか」 ハギヨシ「それを包み隠す術を身につけてもらいます」ズッ 京太郎「気?」ズルズルッ ハギヨシ「人の体をめぐるエネルギーのようなものと言いましょうか」 ハギヨシ「科学的には名状し難いのですが……まあいずれ分かるようになるでしょう」 京太郎「その気ってやつを抑える術を身につけろってことですか」 ハギヨシ「包み隠す、というのには語弊がありましたね」 ハギヨシ「気を制御して、己の存在を空間に溶け込ませる」 ハギヨシ「天地と一つになる、と萩原の奥義書には記されていますが、まさしくその通りです」 京太郎「天地と……」 ハギヨシ「これらの奥義は、極めることによってあらゆる場面で驚異的な効果をうみます」 ハギヨシ「そして、萩原流の中でも会得できた者が最も少ない術でもあります」コチラソバユニナリマス ゴトッ 京太郎「」ゴクリ ハギヨシ「大丈夫ですよ、あなたならできます」トポトポ ハギヨシ「己を信じ、力を尽くせば必ずモノにすることができますよ」ズッ ~そして現在へ~ ――合宿所―― 京太郎(そして俺は手に入れた……) 京太郎(この身を死角に置き、天地と……空間と一つになる力を!) 京太郎(今の俺はかつての『須賀京太郎』ではない) 京太郎(百合のために生き、百合のために死ぬ、森羅万象と一体になった百合男子の戦士) 京太郎(ここからは『アトモスフィア京』の独壇場だぜ!!) 透華「こんなの…こんなの私じゃありませんわッ!! きゃっかですわ!」 一「透華…」 透華「これでは原村和とスタイルが違いすぎますわ」 一「う…」 京太郎(ふむ、冷やしトーカさんは元に戻ってきたみたいだな) 京太郎(しかし、和に対してみせる執着は、タトゥーっ娘の嫉妬を掻き立てているようだ) 京太郎(百合場面名鑑収録『誰にもあなたを渡さない』!!) 京太郎(ずっとそばに仕えていたはずなのに、想い人の心は会ったこともない女に釘付けのまま) 京太郎(彼女の心を手に入れようと努力を重ねる日々が続くが、どんなに手を尽くしてもその心が和から離れることはなかった) 京太郎(そしてついに恐れていたことが起こってしまう) 京太郎(和の所属する清澄が県予選の決勝で、透華が和と当たってしまうことになったのだ) 京太郎(そして実際に和と戦った透華は、和に対する執着をますます強めていってしまう) 京太郎(坂道を転がり落ちるように止められなくなった最悪の状況) 京太郎(そして一の思いは、いつしか純粋な恋慕から憎しみを伴うものになっていった) 京太郎(自分に手枷を課して心を縛っておきながら、そのことを気に止める素振りもなく他の女にうつつを抜かすなんて……) 京太郎(そして彼女の抑圧された欲望は、ある日ついに臨界点を超えてしまう……) 京太郎(もう少し嫉妬が高まれば、もしかすると下克上レ○プルートが実現するかもしれん……) 京太郎(帰ったら和をたきつけてみるのもアリだな) 京太郎(っと、もうこんな時間か) 京太郎(もう少しこのカプに注目したいところだが) 京太郎(そろそろ敦賀や風越の方にも行かないとな)スタスタ 京太郎(やはり風越のキャプテンと部長の関係、敦賀の果樹園カプも気になるしな)スタスタ 京太郎(それに、昨日の様子を見ていると他にも魅力的な組み合わせが存在するようだしな) 京太郎(最も気になったのが、次鋒戦メンバーの絡みだ) 京太郎(名門風越でレギュラーを勝ち取った吉留未春) 京太郎(昨年1年生のみのメンバーでレギュラーを奪い、全国へ進出した龍門渕の沢村智紀) 京太郎(そして幼い頃から雀荘で麻雀に親しみ、麻雀が生活の一部になっていた染谷まこ) 京太郎(立場は違えど、己の技量に揺るぎない自信とプライドを持っているメンバーだ) 京太郎(しかし彼女たちのプライドはある日突然打ち砕かれてしまう。全国へ進むための関門、県予選の決勝で) 京太郎(そしてあろうことか彼女たちの道を阻んだのは、役も満足に覚えていないド素人の妹尾佳織だった) 京太郎(大舞台で辛酸を舐めさせられた彼女たちであったが、その後4校合同合宿にて再び妹尾と合い見える機会に恵まれる) 京太郎(麻雀は確かに運の要素が少なくない。だから初心者でも上級者を打ち負かすことが十分に起こり得る) 京太郎(しかしそれはあくまで「ありえないことはない」という程度の可能性のものであって、やはり実力の差というものは大きい) 京太郎(今回こそはと、自らの中で名誉を挽回するためにリベンジマッチを挑む次鋒戦メンバーであった) 京太郎(しかし、ここでも妹尾が1位になるという、悪夢のような結果が待ち受けていた。完全に意気消沈する彼女たち) 京太郎(そしてその心の傷は、次第に妹尾への執着へと姿を変えてゆく) 京太郎(そして合宿最終日、彼女たちは最後の戦いを挑もうと妹尾を探していた) 京太郎(しかしそこで見つけた妹尾は、他に誰もいない個室でその肢体を無防備にさらけ出しながら眠っていた) 京太郎(それを見た3人の心の中に、ある濁った欲望が沸き起こる。3人は部屋に入ると、そっと鍵を占めた……) 京太郎(ちょっと飛ばしすぎだが、こんな感じの輪○ルートもアリだよな) 京太郎(問題はこれだけのメンバーが一堂に会することがこれから先にあるのかどうかということだ) 京太郎(しかし、次鋒戦メンバーは全員2年生なわけだから、来年もあるんだよな) 京太郎(「卒業するまで結局一度も勝てなかった」っていうくらいの火薬があれば) 京太郎(大爆発するという流れもより自然になりそうだし、これから先の展開にも期待が持てる) 京太郎(なんにせよ、ここにはまだまだたくさんのお宝が眠っているぜ!) ?「やはり、こういうことでしたか……」 京太郎「!?」 ハギヨシ「京太郎君……」 京太郎「し……師匠!? なぜここに!?」 ハギヨシ「あなたがうまくやれているかどうか気になったのですが、まさかこんなことに力を使っているとは」 京太郎「こ、これは、その」 ハギヨシ「京太郎君……今すぐに帰りましょう」 京太郎「……師匠、俺は、俺には譲れないものがあります」 京太郎「それが今の、この生き方です!」 京太郎「どうしても連れ帰るというなら、俺は……」 京太郎「あなたを倒してでも、己の道を貫きます!」ズアァァ! ハギヨシ「……これ以上、今のあなたを見過ごすことはできません」 ハギヨシ「龍門渕家のCB(コンバットバトラー)としても」 ハギヨシ「同じ志を持つ……百合男子としても」 京太郎「!?」 京太郎「し、師匠が……百合男子?」 京太郎(馬鹿な……そんなはずはない) 京太郎(百合男子は多かれ少なかれ、その瞳のうちに冥い“欲望”の光を灯している) 京太郎(今まで出会った奴らはみんなそうだった) 京太郎(そして……鏡越しに覗きみた、俺の瞳の中にも……) ハギヨシ「私もかつてはあなたと同じでした」 ハギヨシ「仲睦まじい女性達を眺めては、己の世界の中で百合の絵画を描く」 ハギヨシ「今のあなたと同じ行動に出たことも、1度や2度ではありません」 ハギヨシ「しかし、執事として龍門渕にお使えするようになってから、私は苦しむことになりました」 ハギヨシ「主君に忠誠を誓っているように見せかけ、裏ではとても好ましいとは言えない妄想を繰り広げている」 ハギヨシ「そして苦しみぬいた末、私はひとつの決断をしました」 ハギヨシ「それは、見方によっては“逃げ”と捉えられるかもしれません」 ハギヨシ「……いえ、実際は逃げたのです」 ハギヨシ「百合“男子”として生きることの、重圧から」 京太郎「!?」 京太郎「師匠……まさか、あなたは……」 ハギヨシ「百合男子の欲望の根源は、通常の男性の欲望と変わりません」 ハギヨシ「だから私は……自らその根源を絶つことを選択したのです」 ハギヨシ「執事として、生きるために」 京太郎(……去…………勢……したのか!?) 京太郎「師匠……あなたは……」 ハギヨシ「私は、自らが下した決断に対して微塵も後悔をしておりません」 ハギヨシ「ただ……何かを残すということができなくなってしまったことだけは、残念でした」 ハギヨシ「そんな私の前に、京太郎君、あなたが現れたのです」 京太郎「俺が……」 ハギヨシ「これは私の勝手な理想の押し付けです」 ハギヨシ「しかし、あなたには一流の執事としての道を、そして一流の百合男子としての道を歩んで欲しいのです」 京太郎「ま、待ってください! 執事はともかくとして、ここで退くことが百合男子としての行動だとは到底思えません!」 京太郎「手の届く範囲の百合の花を観察し尽くすことこそが、百合男子のあるべき姿じゃないんですか!?」 ハギヨシ「……百合男子とは、そもそもが歪な存在です」 ハギヨシ「男の身でありながら、女性同士の恋愛に惹かれてしまう」 ハギヨシ「その性質上、対象となる女性感の関係に影響を及ぼすような行動は避けるべきだと、私は考えます」 ハギヨシ「百合男子の手が加わってしまっては、それは真の百合の花と呼べなくなってしまうと思うゆえに」 京太郎「それは、分かりますが、しかし観察するということはっ」 ハギヨシ「周囲の流れに抗ってまで観察を行うということは」 ハギヨシ「たとえそれがどんなに完璧な隠匿のもとに行われていたとしても、影響を及ぼしてしまう危険性があります」 ハギヨシ「真の百合男子とは、周囲の流れに逆らわず、ただ身を任せてそこに在る者を指すのではないでしょうか」 ハギヨシ「その流れの中にある限りは、百合男子は周囲を構成する空間の一部になっていることができます」 ハギヨシ「そしてそれは自然な百合の花の背景となり得る」 ハギヨシ「しかし、今あなたがしていることは、その流れに逆らって、百合の花に力ずくでにじり寄ろうとする在り方のように見えます」 京太郎「!!」 ハギヨシ「京太郎君、あなたが求める“百合”とは一体なんなのですか?」 京太郎「俺は……俺には……」ガクッ ハギヨシ「ここから先はあなたが決めることですが……」 京太郎「師匠の言うことは、これ以上ないほどの正論です」 京太郎「それはいま、心の底から理解することができました」 京太郎「今日まで定まらなかった、自らの立つべき場所も分かりました」 京太郎「けれどっ……!」グッ 京太郎「この体がっ! 求めてしまうんですっ!」 京太郎「俺には男を捨てる勇気がない……」 京太郎「だから、師匠と同じ道を歩むことが……できない……」 ハギヨシ「京太郎君、今のはあくまで私の道です。私の生き方です」 ハギヨシ「私の言った言葉が理解できたのなら、あとは自分で、自らの生き方を選べる」 ハギヨシ「いや、“創り”だせるはずです」 京太郎「師匠……」 ハギヨシ「百合男子としてあなたに伝えなくてはならないことは、全て伝えたつもりです」 ハギヨシ「あとはあなたの選択に任せます」 ハギヨシ「こんなこと、本当はあってはならないのですが」 ハギヨシ「あなたに伝えたいことを伝えて、私も何か肩の荷が下りてしまったようです」 ハギヨシ「……なんだか、力が抜けてしまった気分です」 ハギヨシ「……今日だけは、執事としての役割を忘れることにします」 ハギヨシ「また会いましょう、須賀京太郎」スゥー… ********** 京太郎(俺は、どうしたら……)フラフラ 京太郎(咲……和……)フラフラ ?「龍門渕の執事さんは帰ったみたいっすね」 京太郎「!?」ガバッ ?「おお、さすがっすね。今の状態の私を認識できるなんて」 京太郎「あ、あんたは!」 桃子「鶴賀の副将、東横桃子っす」 京太郎(ど、どういうことだ!? いくら気が散っていたとは言え、まだ俺はアトモスフィア状態のはず……) 桃子「最近身につけたばかりの技が、完全にモノになっているとでも思ってたんすか?」 桃子「気配に関する分野では、私の方が経験も技術も圧倒的に上っすよ?」 桃子「それはもちろん、察することに関しても」 桃子「にわかは相手になんないっす」 京太郎「だけど……和は大会の時あんたのことが……」 京太郎「俺はその和にも察知されなかったはず……」 桃子「あれは本気で消しにかかっていなかったからっすよ」 桃子「先輩が見ているところで本気を出して、万が一先輩が耐性をつけてしまったら」 桃子「先輩に色々とできなくなってしまうじゃないっすか」ニコッ 京太郎(……っ、コイツ!) 京太郎(『百合っ娘(ホンモノ)』だ!) 京太郎(しかし、目的がわからない以上、素直に喜ぶことができない)ゴクリ 京太郎(今の今までアクションを起こさずにいて、ここで俺に接触する意味はどこにある?) 桃子「最初から、あなたがいることには気づいてたんすよ?」 桃子「どうせならお風呂を覗いているところをみんなの前に引きずり出して」 桃子「薄汚い野郎が二度と麻雀部に立ち入れないようにしてやろうと思ってたっす」 桃子「でも、あなたはお風呂を覗くような真似はしなかった」 桃子「それどころか、普通の野郎なら垂涎もののシチュに反応すらしなかった」 桃子「だけど、誰か二人以上が一緒にいる状態の時は、鷹の目のような鋭い視線を向けてくる」 桃子「そこで私は気づいたんっす」 桃子「コイツは『百合男子』だって、ね」 京太郎(完全に……バレているっ!) 京太郎(どうする……) 京太郎(今のこの状況、完全に向こうの掌の上だ) 京太郎(ヘタをしたら……消される) 桃子「そんなに警戒しないでくださいよ」 桃子「こっちは取引を持ちかけに来ただけっすから」 京太郎「……何?」 桃子「御宅の部長、竹井久とかいったっすね?」 桃子「あの女がうちの加治木先輩に近づかないようにして欲しいっす」 京太郎「……?」 桃子「訳がわからないって顔っすね」 桃子「詳しい説明は省くっすけど、あの女はうちの先輩にちょっかいを出しているっす」 桃子「だから、本格的に手を出される前に、何とかして欲しいんすよ」 京太郎「俺は……」 京太郎(師匠……俺は) 京太郎「そういったことに、加担することは……」 京太郎(やっぱり、師匠の教え……俺は守りたいです!) 桃子「これ、なんだと思いますか?」 京太郎(カメラ……はっ、まさか!!) 桃子「あんたが皆のことを観察してる、決定的証拠っすよ」ニヤッ 京太郎「」グッ 桃子「おっと、変な真似はしないほうが身のためっすよ」 桃子「すぐそこは清澄の部屋っす」 桃子「私が大声を出せばすぐに見つかりますし、たとえコレを奪って逃げたとしても、証拠は他にもあるっすから」 京太郎「くっ!」 桃子「それに、これはあんたにとっても悪くない話だと思うんすけどね」 京太郎「どういうことだ?」 桃子「私は先輩が無事なら他には何もいらないっす」 桃子「例えば、あの女を風越のキャプテンとくっつけようとするなら全力でサポートするっす」 桃子「そうすればあんたは目の前で百合ップルが誕生するところを見られるし、そこから先の観察も自由自在」 桃子「どうっすか?」 桃子「もっとも」 桃子「断れば……待っているのは迫害と追放っすけどね」ニコッ 京太郎「お……れは……」 ゴソゴソ 京太郎「ちょっと…!東横さんなにしてるんですか…!」 モモ「暴れないでくださいっす 変に暴れたらバラすっすよ」トントントン 京太郎「そ、そんな…う、羽毛…」 京太郎「うっ…」ガクン モモ「落ちたっすね…(確信)」 モモ「………京太郎さん…あなたの事が好きだったんすよ…」
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特別編 アラフォー道場 ※上の特別編の続きです あらすじ デッドエンドな京ちゃんに救いの手を差し伸べよう! 京太郎「……ん?なんだここ……道場?」 「ここは迷えるものが訪れる場所……」 京太郎「だ、誰だ!?」 はやり「その名も……牌のお姉さん道場!!」道着&竹刀装備 健夜「……どーも」ネコミミ&スク水装備 京太郎「…………夢か」 はやり「ちょっと!!いきなり何言ってるの!?」 京太郎「夢だ。だってアラフォー道場って看板が上にあってそんなこと言える訳ないし」 はやり「え?あぁ!?何この看板!?ちょっと!!どういうこと!?」 健夜「もうどうでもいいじゃん……私なんか、『ブルマ?いやいやこっちでしょ!』とか言われていい年してネコミミとスク水だし……」ズーン はやり「すこやん暗くならない!!私達まだアラフォーじゃないから!!その恰好もまだいけるって!!」 健夜「いいよ……大体なんなのブルマ枠って……そんなの咏ちゃんとか良子ちゃんがやればいいのに……」ブツブツ はやり「あー……とりあえず落ち込み始めたすこやんはほっといて、ようこそ我が道場へ☆」 京太郎「ど、どうも」 京太郎(うわ、きっつ) はやり「ここはデッドエンドった君を救うための場所です!!」 京太郎「あー……やっぱデッドだったんですね俺」 はやり「そうそう、君の今回の死因は……まぁいいとして☆」 京太郎「それよくないでしょ!?そこをどうこうするアドバイスとかする場所じゃないんですか!?」 はやり「それが……うん、ぶっちゃけ君じゃどのルートも入れないね☆」 京太郎「そんな馬鹿な!!和ルートも長野おもち制覇ルートも全国おもちハーレムルートも無理だって言うんですか!?」 はやり「あ、ロリコン副会長との友情ルートならいけるっぽいよ?」 京太郎「社会的デッドエンドじゃないですか!!」 はやり「まぁ落ち着いて☆そんな君を救うための道場だからね☆」 京太郎「アラフォー道場が?」 はやり「次そう呼んだら潰すぞ」 京太郎「さーせん。で、その……この道場はそんな役割が」 はやり「そうそう、という訳で、解決策を発表しまーす☆」 京太郎「おお、アドバイスとかじゃなく具体的な解決策ですか!是非教えてください!!」 はやり「はやりんルートに入ろう☆」 京太郎「……はい?」 はやり「だから、女子高生はスパっと諦めて、はやりんルート☆」 はやり「今ならなんと、これにサインするだけでルート確定だよ☆」婚姻届、はやり記入済み☆ 京太郎「……そんなの人生の墓場ルートじゃないですかー!?助けて!!そこのネコミミスク水の人!!」 健夜「……仕方ないなぁ……はい、これで少なくともそっちのルートからは逃げられるよ」婚姻届、健夜記入済み 京太郎「こっちも駄目だー!!」 理沙「……こっち!!」婚姻届、理沙記入済み 京太郎「増えた!?」 はやり「さぁ」ズイッ 健夜「さぁ」ズイッ 理沙「……早く!!」ズイッ 京太郎「う、うわあああああああああああああ!!!」 京太郎「……っはぁ!!死んでられるかー!!」ガバッ 照「あ、おかえりー」 京太郎「照さん!?」 照「とりあえずギュルって引き戻しといた」 京太郎「よ、良かった……あのままえらいことになるとこだった」 照「そう……とりあえず」 京太郎「はい?」 照「お菓子が切れた。作って?」 京太郎は、照専属シェフルートに確定した!! カンッ!!
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特別編 京太郎、夢を見る 京太郎『じゃ、行ってくる』 咲『いってらっしゃい!』 京太郎『そうそう、今日は早めに帰ってこれるかもしれないわ』 咲『本当?それじゃあ京ちゃんの夕飯は好きなものにするね!』 京太郎『おう、楽しみだ。いい嫁だな、お前』 咲『京ちゃんのお嫁さんですから!!』 京太郎「……なんて夢だ……明日嫁田殴ろう」 京太郎「……それにしても……マジで嫁か……まぁ、悪くないかな」 京太郎「…………2度寝しよ」 京太郎『……綺麗だ』 和『ふふ……ありがとうございます』 京太郎『やっべ、今マジで幸せだ俺』 和『もう、気が早いですよ』 和『幸せになるのはこれからですよ?』 京太郎『……だな。これからも、よろしくな』 和『……はい。あなた』 京太郎「……ウェディングドレスの和か」 京太郎「嫁さんになったのは妄想したけどこっちは考えもしてねーよ」 京太郎「……もっかい寝よ」 優希『ほら、京太郎こっちこっち!』 京太郎『引っ張んなって……これか?お前が見たかった映画』 優希『おう!今カップルに大人気のやつだじぇ!!』 京太郎『ほー、結構混んでるだけはあるな。手ぇ離すなよ?』ギュッ 優希『うんっ!絶対離さないからな!!』 京太郎『こっちだって、せっかく捕まえた可愛い彼女を離す気はさらさらねーよ』 京太郎「……優希が恋人かよ」 京太郎「……いや、楽しそうではあるけど……砂糖吐くようなこと言ってんな夢の俺」 京太郎「…………寝た気がしねぇ、3度寝、いや4度寝だ4度寝」 『おーい、兄ちゃんこっちこっち』 京太郎『はーい、注文の品です』 まこ『ほい、お疲れさん』 京太郎『これくらい大したことないって』 『しっかしいい男捕まえたな!』 『ここも安泰だな!!』 まこ『全く、うるさい常連じゃ』 京太郎『でも、言ってることはもっともだがな』 京太郎『これからも、一緒にやっていこうな』 まこ『あぁ、この店を一緒に続けていこう』 京太郎「……染谷先輩もかぁ」 京太郎「……アレか?婿入りして店継いだのか?」 京太郎「…………なんとなく寝たらどうなるか分かるけど、寝てやる」 『決まったー!!ペア麻雀の優勝は須賀夫妻です!!』 『夫婦ならではの抜群のコンビネーションでした!!』 久『やったわね須賀くん!!』 京太郎『おいおい、もう久も”須賀”だろ?』 久『いいじゃない、今は優勝を喜びましょ』 京太郎『仕方ねーなー』 『いやー、まさか小鍛冶プロと瑞原プロのコンビに勝つとは正直驚きましたね』 『ま、愛の力って奴じゃね?知らんけど』 久『これからも2人で勝つわよ!!』 京太郎『ああ、どこまでも付いてってやるよ』 京太郎「……竹井先輩、色々すっ飛ばしてプロで活躍かよ」 京太郎「しかもコンビ打ちで優勝って……」 京太郎「…………昼寝、これくらいにして出かけるか」
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特別編 執事と着物 ※本編との関係も一切ない特別編です。普段と違う形で書いてます ※大体色んなとこを参考にしたりイメージだったりなので、理解できるかどうかは個人差があります ※深夜テンション。ちょっと変態度高めでマニアックな内容なので、苦手な方はスルーでお願いします 1月1日 龍門渕邸 京太郎「さて、みんなはどれくらいかかるかな」 ハギヨシ「あけましておめでとうございます、京太郎君。今年もよろしくお願いします」 京太郎「ハギヨシさん、あけましておめでとうございます。こちらこそよろしくお願いします」 ハギヨシ「他の皆様は着替え中で?」 京太郎「えぇ。まさか清澄の5人の分の振袖を用意してくれてるとは思いませんでしたよ」 ハギヨシ「皆様との初詣、衣様たっての希望ですからね。誘ったからにはそちらの用意も当然です」 ハギヨシ「お嬢様や衣様、国広さん、井上さん、沢村さんも振袖ですからね。もっとも、井上さんはかなり抵抗していたようですが、お嬢様と衣様には敵わなかったようで」 京太郎「はは、それは勝てませんね」 ハギヨシ「まぁ慣れないのでしょう。着物というのは慣れないと難しいものですから」 京太郎「1人で着るのは現代人には難易度高いでしょう」 ハギヨシ「着付けも中々に難しいもので。一応私もできますが、流石に清澄の方々もいる前でやるわけにもいきません」 京太郎「悪戦苦闘してそうですよね。こっちまで声が聞こえてきますし」 ハギヨシ「えぇ。でもまぁ、着物も良いものです」 京太郎「ですよねぇ」 ハギヨシ「特に下に何も付けないという点。まずこの情報だけでも素晴らしい」 京太郎「全くですな。俺はこの情報を知って、一時期は三尋木プロの試合を追っていましたよ」 ハギヨシ「あの方は着こなしを見る限りその辺りは熟知しているでしょう。実際どうなのか、私でも分かりません」 ハギヨシ「たまに着る程度の方でしたら見破れるのですが」 京太郎「下着のラインが出るってことですよね」 京太郎「そういえば、今回ウチのみんなの分の振袖を用意してもらいましたが、まさか下は…」 ハギヨシ「残念ながら、今回私は振袖の用意をしただけで、その辺りは関わっていません」 ハギヨシ「おそらく、着物用の下着も用意されているでしょう」 京太郎「そう……ですか……」 ハギヨシ「まぁ、ポジティブに考えれば脱がす楽しみが増えるというものです」 ハギヨシ「何より、着物の楽しみはそれだけではない」 京太郎「ですねぇ……いつもと違うという非日常感。はっきり見える体のライン。日本人で良かったと思うことのひとつでもありますよ」 ハギヨシ「えぇ。さらに、髪を上げる方も多いですからね。普段見えないうなじが綺麗に見えるのもまた良いものです」 京太郎「うなじ、いいですよねぇ」 京太郎「そういえば……俺、着物ならぜひ一度やってみたいことがあるんです」 ハギヨシ「あぁ、アレですね」 京太郎・ハギヨシ「「着物の帯クルクル」」 ハギヨシ「正式名称は帯回しとか。あのわざとらしさ、いいですよねぇ。実際には着物の構造的に女性側の協力も必須ですが」 京太郎「でも、やっぱりロマンですよね」 ハギヨシ「えぇ。和の心ですね……誰もが一度は憧れますよ」 京太郎「こう、帯を緩めて着物をはだけさせての半脱ぎも捨てがたいんですけどね」 ハギヨシ「『和服というのは、脱がせたくなるような物が一番』、和服を作り続けている人間国宝の言葉だそうです」 京太郎「全く、素晴らしい言葉ですね」 ハギヨシ「さて、京太郎くん。今日は何月何日ですか?」 京太郎「何って……1月1日の正月ですよね」 ハギヨシ「そう、お正月です。お正月、着物……ここから連想されることと言えば?」 京太郎「……そうか……姫初めですか」 ハギヨシ「正解です」 ハギヨシ「着なれない着物を着ての初詣、しかし緩む帯。直そうとするも徐々に徐々に着物は肌蹴ていき……」 京太郎「最後は着物のまま……いいですね」 ハギヨシ「綺麗な着物を汚す背徳感、ふふふ、素晴らしいものです」 京太郎「着物って、素晴らしいですよねぇ」 ハギヨシ「全くですね。さて、そろそろ皆様の着付けも済んだようですよ」 京太郎「それじゃあ俺達も行きますか。みんなの着物も楽しみですし」 ハギヨシ「えぇ、私もです」 決して忘れてはいけない和の心 形がどうであれ、2人はそれを持ち続けているということだろう 要するに、着物って素晴らしい カンッ!!
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合宿三日目 朝 京太郎「…今日からがやばい気がする」 京太郎「とりあえず飯を食べにいこう」 京太郎「隣のホテルのバイキングに行くのも面倒だし、ここのホテルでいいや」 ーーーーーーー 理沙「京太郎!」 京太郎「あっ、おはようございます」 理沙「おはよう!」 京太郎「今から朝食ですか?」 理沙「そう!」 京太郎「良かったら一緒にどうですか?」 理沙「行く!」 京太郎「良かった、一緒に食べた方が美味しいですよね」 理沙「うん!」 ギュウ… 理沙「はやく!」プンスカ 京太郎「はいはい、慌てなくても時間はまだまだありますよ」 理沙「ない!」 京太郎「えっ、だって…」 理沙「一緒!」プンスカ 京太郎「なんでそんなに真っ正面から言うんですか、流石に照れますよ」 理沙「事実!」 京太郎「なら少し早く行きますか」 理沙「うん!」 理沙「アーン」 パク、もぐもぐ… 京太郎「これ、お返しです」 パク…もぐもぐ… 理沙「美味しい!」プンスカ 京太郎「それは良かった」 理沙「京太郎!」 京太郎「はい?」 理沙「全国!」 京太郎「ああ、出ますよ」 理沙「頑張って!」 京太郎「ありがとうございます」 理沙「終わったら!福岡!」 京太郎「……そういえば最近いってませんでしたね」 理沙「待ってる!」プンスカ 京太郎「でもそっちの両親が…」 理沙「大丈夫!大人!」 京太郎「大人が大人なんていいませんよ」 理沙「いじわる…」シュン… 京太郎「わかりました、また全国が終わったらそっちに行きますね」 理沙「約束!」 京太郎「ええ、約束です」 朝2 京太郎「……そうか、福岡に行ってもいいのか」 京太郎「そろそろ義姉さん達が弛むころだから様子を見に行こう」 ーーーーーーーー コンコン 京太郎「義姉さん達、起きてるか?」 シーン… 京太郎「バイキングにいってるのか?いや、それは絶対にないな」 コンコン 京太郎「義姉さん、起きろー」 京太郎「しぶといな…どうするか」 京太郎「良子義姉さんにかけてみるか…」 ♪ 良子「もしもし…」 京太郎「もしもし、良子義姉さん?」 良子「……」 良子「貴方…こんな朝にどうかしたんですか?」 京太郎(あなた?まあ、いいや) 京太郎「いや、とりあえずドアの前にいるから開けてくれ」 良子「そ、そうなんですか!ちょっと待ってくださいね」 ガチャ… 京太郎「やっとあいた…、義姉さん達はやく…」 クチュ……っ…! 約一分 良子「朝はやっぱりディープに限りますね…」寝ぼけ眼 京太郎「な、な、な…朝から何を色ボケてるんだよ!正座だ正座!健夜義姉さんも早く起きる!!」 健夜「ふぇ…なんで京君がいるの?」 京太郎「そんな事はどうでもいいからはやく正座!」 健夜「は、はい!」 昼1. 京太郎「朝からデンジャラスすぎるだろ…全く」 京太郎「トイレに行こう…色々ありすぎて賢者にならないといけない気がする」 はやり「ギュルビーン☆」 京太郎「は、はやりさん…どうかしたんですか?」 はやり「京太郎君が何処かに行きそうだから着いてきちゃった☆」 京太郎「いやはやりさん、俺は今からトイレに…」 はやり「うん、知ってるよ☆」 京太郎「なら通してくれませんか?」 はやり「いやだって京太郎君、賢者になりにトイレに行くんだよね☆」 京太郎「そ、そんな事はないですよ」オドオド はやり「それは嘘だよ☆だって京太郎君、合宿にきてから肌のノリがいいもん☆」 京太郎「そ、そんな事でなんでそうなるんですか?」 はやり「直感かな☆それよりもね…」 スッ…ギュ… はやり「はやりが抜いてあげようか☆」 京太郎「な、何を言ってるんですか!仮にもプロなんですから体を大事に…っん!」 くちゅ…くちゅ…ジュル… はやり「冗談なんかじゃないよ☆はやりは常に京太郎の事は本気なんだから☆」 京太郎「……」 京太郎「なら余計ダメです…」 はやり「理由を聞いてもいいかな☆」 京太郎「俺は貴方が怖いです…あの時の感覚がまだ残ってます」 はやり「それは私が悪いけど…今は関係ないよね☆」 京太郎「関係大有りです」 はやり「えっ?」 京太郎「なんの覚悟も無く、貴方に恐怖心しか抱いてないのに貴方を抱いたらあの時と同じですから」 はやり「…別にいいんじゃないかな☆」 パチン… 京太郎「あんたが良くても、俺はよくないんだよ。今でも俺が怖くて少し震えてるのにそんな事を言わないでくれ。拒絶したっていいんだ。親の責任ははやりん姉ちゃんの責任じゃないんだよ」 はやり「な、なんで…なんでその事を京太郎が知ってるの?」 京太郎「少し調べたら解る事だろ…義姉さん達がはやり姉ちゃんを近づけたくない理由も多分それが原因なんだろ」 はやり「ならおかしいよ…なんで京太郎は私の事を責めないの?おかしいよ…私のお父さんは京太郎の両親を…」 京太郎「……」 京太郎「それははやり姉ちゃんに関係ある事なのか?」 はやり「えっ?」 京太郎「今、はやり姉ちゃんがしようとしてる事とそれは関係があるかって聞いてるんだよ」 はやり「そ、それは…」 京太郎「もう良いんだよはやり姉ちゃん」 はやり「だ、駄目だよ…」 京太郎「俺もはやり姉ちゃんも充分に苦しんだんだ」 はやり「それ以上言ったら私…」 京太郎「もう過去に振り回されなくていいんだよ」 ギュ… 京太郎「…今まで苦しい思いをさしてきてごめん。俺なんかの為に尽くしてくれてありがとう。俺はあんたを赦す」 はやり「……で、でも…はやりの血の半分は!」 京太郎「全て赦す。はやり姉ちゃんははやり姉ちゃんだから」 はやり「あっ…ありがとう…京太郎……ごめんね、少しだけ胸借りるね…」 京太郎「ああ…周りには誰もいないから大丈夫だ」 ぎゅぅう…胸元にはやりの顔をやり抱きしめる はやり「うわぁぁあああん…ごめんね…本当にごめんね…怖かった…本当は全部怖かった!…いつ京太郎が気づくのか……愛も無く抱かれるかもしれないことや……いつ蔑まれるのか…全部全部怖かったんだよ…うわぁぁあああん」 京太郎「……」ただ抱きしめて はやり「うわぁぁあああん…」 はやり「ありがとうね☆京太郎☆」目が真っ赤 京太郎「どういたしまして…話し方は変わらないんですね」 はやり「慣れてしまったからしかたないよ☆」 京太郎「そうなんですか」 はやり「あと京太郎」 京太郎「はい?」 スッ…ギュ、クチュ…ぷはぁ はやり「次からは真剣に京太郎の事を狙うから、夜道には気をつけてね☆」 京太郎「えっ…」 はやり「それじゃあね☆はやり、今日はもう部屋で休むから☆」 京太郎「……なんも変わってねえじゃねえか!!!」 昼2. 京太郎「とりあえず着替えてきたけど…どうしようかな」 恭子「それ、ロンです」 ダヴァン「この待ちでシタカ」 明華「さすがに数をこなして行くとお互いの手の内がばれてしまいますね」 絹恵「まあ仕方ない事ですよ」 京太郎「……」盤面を見て試合の流れを追っている 明華「須賀君、また試合を見にきたんですか?」 京太郎「ええまあ…参考になる事が多いので」 明華「参考?」 京太郎「切り方や牌効率とかいろいろですよ」 ダヴァン「京程のプレイヤーでもそんな事を考えるんデスカ?」 京太郎「義姉の教えなんですよ。常に学び、上を目指せって」 絹恵「えっ須賀君、お姉ちゃんおったん?」 京太郎「居ますよ。自慢の義姉達です」 恭子「その義姉達も麻雀強いんですか?」 京太郎「俺より遥かに強いですよ。家族の中で俺は最弱でしたから」ワハハ 明華「なら両親も強いんですね」 京太郎「ああ……そうですね、親もきっと強かったと思います」 恭子、絹恵(強かった?) 京太郎「まあ、俺はこれで。お昼がまだなんですよ。それじゃあ」 明華「なにか地雷を踏んだみたいですね…」 ダヴァン「明華はそういうのに疎いデスカラ」 京太郎「…お昼ご飯を食べに行こう」 京太郎「何処に食べようかな…」 慧宇「ごしゅ…京太郎!」 京太郎「はい?」 慧宇「よ、よかったら私とランチに行かないか?」 京太郎「別に構いませんが…何処に行きます?」 慧宇「ホテルのバイキングでいいだろ?時間もあまり掛からないし」 京太郎「それもそうですね」 慧宇(…計画通り) 京太郎(なんでだろう…嫌な予感しかしない) 慧宇「私が適当に見繕ろってくるから京太郎は飲み物と席の確保をお願いしていいか?」 京太郎「別にかまいませんよ。飲み物は何が良いですか?」 慧宇「烏龍茶で頼む」 京太郎「わかりました」 ーーーーーー 慧宇(とりあえずここまでは計画通りだ…後は眠らしてそれで終わりだ) 慧宇(野菜と肉…魚より肉を好むはずだから見繕って…後は白米とスープか。こんなものかな。後はこれをスープに盛ってっと) サラサラ… スタスタ… 慧宇「待たせた」 京太郎「いや別に待ってませんよ。それじゃあ頂きましょうか」 慧宇「いただきます」 京太郎「いただきます」 京太郎「流石三ツ星ですよね、食材は偽っても手法は一流ですね」 パク…もぐもぐ 慧宇(なぜスープを飲まない!) 京太郎「どうかしましたか、ハオさん?」 慧宇「な、なんでもない。京太郎は、スープを飲まないのか?」 京太郎「あっ、すいません。気をつかわせましたね。ただハオさんが飲んでから頂こうかなって」 慧宇「わ、私は別に構わないぞ!そ、そうだ、のましてやろう」 スッ…ポチャ… 慧宇「あ、アーン」カァァ 京太郎「あ、ありがとうございます」 パク… 京太郎(睡眠薬?いや、複数混じってるな…ハオさんが盛ったのかな?でも理由が解らないし…どうしたものか) ゴクン… 京太郎(とりあえずハオさんにも飲んでもらうか) 京太郎「美味しいですね、お返しですよ。アーン」 慧宇「わ、私は別に!」 京太郎「そうですか…俺みたいな男に飲ましてもらのは嫌ですか…」 慧宇「そ、そんな事はないです!あっ…」カァァ 京太郎「ならアーン」 慧宇(……ご主人様からのアーン)ジュワ パク…ゴクン 京太郎「どうですか?」 慧宇「お、美味しいです」カァァ 京太郎「なら良かった」ワハハ 京太郎(飲んだって事は知らなかったのか?) 数分後 慧宇「ご主人……zzz」 京太郎「爆睡してしまった…どうしたものか」 智葉「須賀、何をしてるんだ?」 洋榎「き、京太郎!」カァァ 京太郎「いや、ハオさんがスープを飲んだら寝てしまって」 智葉「何を言ってるんだ?そんな事あるわけないだろ」 スッ…ゴクン 智葉「何も起きないだろ。愛宕、お前も飲んでみろ」 洋榎「えっ、あっ、うん」 スッ…ゴクン… 智葉「ほら何もないだろ。それよりも須賀、慧宇を部屋まで運ぶのを手伝え」 京太郎「え、俺ですか?」 智葉「お前は私達に慧宇をおぶわせるのか?」 京太郎「わかりました…」 京太郎「あれ、智葉さん個室なんですか?」 智葉「あまりじろじろと見るな。監督がきてないから私は一人なんだ」 京太郎「そうなんですか。ハオさんはベッドに寝かしますね」 智葉「ああ、頼む…」 智葉(なんだ、この眠気は…) 京太郎「よいっしょと…」 京太郎「では俺はこれで…」 バタ、バタ… 智葉「……zzz」 洋榎「……zzz」 京太郎「おい…まじかよ」 京太郎「ダブルサイズに三人を並べたのはいいが…このまま放置するのもまずいしな」 ーーーーーー 20分後 京太郎「とりあえずトシさんに連絡はいれといたが…どうしたものか」 ??「……っ」 「……っ」 身体が重い。朦朧とする意識の中で私の中に一つの感覚だけが支配していた。 あの人に抱かれたい。あの人にひれ伏したい。 「目が醒めましたか?」 綺麗な金髪に二枚目と言っていい顔立ち…ご主人様が此方を覗き込んでいた。 襲うか…待てまだだ、ご主人様もあの薬を飲んだはずだ。だから私からお情けを求めなくてもいいはず… 「良かった…智葉さんも洋榎も倒れて困ってたんですよ。水でもいれてきますね」 智葉?洋榎?なんで他の女の名前が出る。ああ、ここに他の女がいるからか… 「ご主人様…部屋に送ってもらっていいですか?」 悟られないように…部屋に着いてベッドに近づいた時に… 「降ろしますね…」 ゆっくりとご主人様が降ろしてくれる。 まだだ… まだ… 今だ! グッ… ご主人様の首を後ろに引いて体制を崩して、そのままマウントをとる。 「これはどういう訳ですか?」 冷めた目でご主人様が私だけを見てくれてる。 「抱いてください」 たった一言、全てが詰まった言葉が口から零れ落ちる。 「……薬を盛ったのもそれが理由か?」 「そうです。貴方に抱かれたい、貴方に求めて欲しい…」 言葉が止まらない。思考よりも感情が、言葉が紡がれていく。 私は貴方に… 「俺の気持ちは考えないんですか?」 えっ?ご主人様の気持ち? 「ハオは俺に無関心のまま抱いて欲しいのか?」 ご主人様の無表情な顔が僅かに強張る。優しい人…私如きを気にかけて心配してくれている。 そっとご主人様の顔に手を添え、唇を奪う。ご主人様は拒否する事も自ら動く事もなされない。舌をいれ、ご主人様を味わっていく。拙い舌使いだとは自分でもよくわかる…だがそれ以上にご主人様と繋がっている事が私を興奮させた。 ぷはぁ… 唇を離してご主人様を見る。一本の細い糸が私とご主人様を繋いでいた。 「私は…無関心でも…愛されなくても…側に居れればそれでいい」 ポタポタ… ご主人様の顔に頬を伝う液体が落ちた。私はその液体がなにかが解らない。 「泣きながらそんな事を言われても信じられないな」 スッ… ご主人様の手が私の髪を撫でる。 「俺は子供だからハオが嫌がっても離さない」 ご主人様の口から紡がれる言葉の一つ一つが私の中に溶け、私のお腹を温めてくれる。 「引くなら今だ。そうしたら俺は何も…っ!」 クチュ… そんな建前などどうでもいい…私は貴方にただ一言言われればこの身を全て貴方に捧げる覚悟がある。ご主人様が躊躇うなら私が背中を押そう。 「私は貴方を愛します」 「っ!」 ご主人様が今にも泣きそうな顔をする。逃がさない…私はもう紡いだのだ。 「私は応えました…だから私は貴方に抱いてもらいます。動かなくていいです。私は私の為だけに貴方を犯す」 マウントをやめ、立ち上がる。 パサ… 制服を脱いでいく。ああ、私は今からご主人様を犯すのだ…私の秘部はもう洪水のように濡れていた。 「…なら俺はハオを二度と離さない」 ギュ…バタン… そう聞こえた時、私とご主人様の立場は逆転していた。 「孕んでもらう。俺から絶対に逃がさない…だから覚悟しろ」 身体が震えた。私は聞きたかった言葉が聞けたのだ。 「は、はい…私は貴方の為だけに生きる覚悟がもうできてます」 私はこの日、純潔を散らし、大切な子供を授かった 後日談 「母様、なぜ父様をたまにご主人様と呼ぶのですか?」 切っ掛けはいつも通り家族で朝食をとっていた時の娘の一言だった。 ハオを抱いて10年。俺とハオには三人の娘達がいた。 「それはね、お母さんが父様の…」 「待て、母さん!何を言うつもりだ!」 冷や汗が止まらない。まさかまだ十歳になった娘に対してあんな事を言うつもりなのか? 「何ってそんなのは簡単な事ですよ、ご主人様」 ハオはそういいながら意地悪そうな笑みを浮かべた。こいつまだ俺がエイスリン達と浮気したと思ってるな… 「私とご主人様がどうやって結ばれたのか…私には娘に教える義務がありますから」 「そんな義務があるか!俺の父としての威厳がなくなるじゃないか!」 「そんなものがまだあったと思ってるのですか?」 「うっ…無いような気がする」 よく考えると家での俺の地位は最下層だったりする。 「大丈夫ですよご主人様。私はいつまでも貴方の側にいますから」 そう言った母さんの顔は俺には何よりも輝いて見えた。 END 京太郎「女子三人に対して男が俺一人…このまま俺がここにいたら不味い気がするからトシさんに代わってもらうか」 ーーーーー 夕方 京太郎「…さっき、ハオさんを鬼の形相で智葉さんと洋榎が追いかけて行ったけどなにかあったんだろうか?」 理沙「京太郎!」 京太郎「どうかしたんですか?」 理沙「晩御飯!」プンスカ 京太郎「何処かに食べに行きますか?」 理沙「うん!」 理沙「ホテル!」 京太郎「ホテルで食べるんですか?別にかまいませんけど」 理沙「フレンチ!」プンスカ 京太郎「あれ、フレンチって別料金なんじゃ…」 理沙「大丈夫!」 京太郎「だったらいいんだが…」 理沙「行く!」 ギュ… 京太郎「そんなに急がなくても大丈夫ですよ!」 理沙「美味しい!」 京太郎(流石に誰もいないな) 理沙「食べないの?」 京太郎「いや、食べるよ」 理沙「ならいい!」 京太郎「そういえば義姉さん達とはご飯は食べないんですか?」 理沙「お昼!」 京太郎「余計な心配だったみたいですね」 理沙「そっちは?」 京太郎「俺ですか?俺は義姉さん達と会わなくて一度は一緒に食べたいんですけどね」 理沙「喜ぶ!」 京太郎「そうですかね?合宿のコーチをしてて義弟とご飯をあまり食べたがらないイメージがあって」 理沙「大丈夫!」 京太郎「明日にでも誘って見る事にしますよ」 理沙「それがいい!」 夜1. 京太郎「少し今日は疲れたな」 京太郎「散歩に行こうか」 明華「また散歩ですか?」 京太郎「ええ、雀さんもですか?」 明華「そうです。夜風に当たるのも良いと思いまして」 京太郎「中々、風流なんですね」 明華「それ程でもないですよ。そう言えば貴方は大丈夫だったんですか?」 京太郎「何がですか?」 明華「ハオに薬を盛られたんじゃないですか?」 京太郎「ああ、あれはやっぱり薬だったんですか」 明華「気付いてたんですか?」 京太郎「ええまあ、ああいうのには耐性があるので大丈夫ですよ」 明華「た、耐性ですか…壮絶な人生だったんですね」 京太郎「まあ、そこまで壮絶でもないんですけどね」ワハハ 夜2. 京太郎「明華さんの顔が若干引きつってけど気のせいだよな?」 京太郎「寝よう…なんだか、起きてらロクな事にならない気がするし」 ーーーーーー 消灯時間手前 ピンポーン… 京太郎「……っ…誰か来たのかな」 健夜「京君…あれ寝てたの?」 京太郎「ああ、健夜義姉さんか…うんちょっと眠くて」 健夜「そうなんだ…ごめんね、起こしちゃって」 京太郎「別に構わないよ…部屋で話して行く?」 健夜「うん、私も京君とお話がしたいし」 ーーーーーー 京太郎「それでこんな夜中にどうしたんだ?」 健夜「…京君はエイスリンちゃんの事をどう思ってるの?」 京太郎「エイスリンの事?…そうだな、優しい人だと思ってる」 健夜「優しい人?」 京太郎「ああ…一定の踏み越えて欲しくないラインをギリギリ超えないで居てくれる。だけどこっちの事をずっと思ってくれれる。カピーも言ってたけど三歩下がって着いてくるってイメージがあるかな」 健夜「…ならもしエイスリンちゃんに告白されたらこいびとになるの?」 京太郎「解らない。多分、断ると思う」 健夜「理由を聞いていいかな?」 京太郎「エイスリンの好きと俺の好きが違うから。もしエイスリンに告白されるなら多分それは愛情からくる好きなんだろうけど、俺のエイスリンに対しての好きは親愛からくる好きだから…そこの差がいつか亀裂を産みそうで俺は怖い」 健夜「…過去の事を持ち出さなくなったんだね」 京太郎「それもぶっちゃけるとある。でもそれをずっと引きずってると前に進めない気がしてきたんだ…健夜義姉さんや良子義姉さんが居て、宮守の皆が居て…今までに無いくらいに俺は今、幸せなんだ」 健夜「そうなんだ…ちょっとほっとしたかな」 京太郎「ほっとした?」 健夜「うん、京君が過去を引きずって告白を断るって言われたらどうしようと思ったよ」 京太郎「まあ、三人からされれば嫌でも考えさせられるよ」 健夜「えっ、三人?」 京太郎「ああ……長野に居た頃に二人とこの合宿の間に一人にされた」 健夜「誰?だれにされたの?吐きなさい!」ゴゴゴゴゴゴ… 京太郎「近い、顔が近いから義姉さん!」 健夜「東横さんに竹井さん…愛宕洋榎…」 京太郎「義姉さん?」 健夜「ごめんね京君。本当はもっとお話したかったんだけど、良子ちゃんと話す事ができたからもう帰るね」 京太郎「お、おう…おやすみなさい」 健夜「うん、おやすみなさい。あと、これを枕元に置いといてね」 京太郎「これなに?」 健夜「疲れがとれるお香だよ。今日はもういいから明日にでも焚いて寝るといいよ」 京太郎「わ、解った…」 京太郎(焚いたらいけないと直感が告げてるんだが…) 健夜「それじゃあ、また明日ね」 ーーーーーーー 健夜「これで明日、京君の部屋に行けば私が勝つ!」 スタスタ… はやり「ギュルビーン☆面白い事になってきた…ねえ、ハオちゃん、洋榎ちゃん、智葉ちゃん☆」 慧宇「そ、そうですね」 洋榎(…明日か) 智葉(悪い予感がする…) 早朝 京太郎「…早く寝ると早く起きてしまうな」 京太郎「散歩に行こう」 恭子「須賀君、こんな早くになにしとるん?」 京太郎「おはようございます、末原さん。俺は散歩ですよ、散歩」 恭子「散歩ね…逢引でもしてたんとちゃうの?」 京太郎「そんな相手いませんよ」ワハハ 恭子「でも主将に告白されたんやろ?」 京太郎「…何の事だかわかりませんね」 恭子「顔が引き攣ってるで…」 京太郎「えっ、まじか」あたふた 恭子「嘘や」 京太郎「……」 恭子「そんな睨んでも謝りませんよ?それでどう答えるんですか?」 京太郎「断ります」 恭子「理由は?」 京太郎「第一に大阪と岩手だと遠い事、第二に俺と洋榎があまり知らない事。最後にこれが一番大事な事です。第三に俺が洋榎に対して恋人に成りたいと思うほどの恋愛感情がない事」 恭子「身勝手なんやね…」 京太郎「温い優しさは人を傷付けるだけだと思ってますから」 恭子「ほんまにウチには須賀君が解らん」 京太郎「何がですか?」 恭子「いや、何でもない。それじゃあ、ウチはこれで」 京太郎「はぁ…お疲れ様でした」 恭子「なんもしとらんやろ、私達。ほんまに変な人やね」 朝1. 京太郎「…時間はまだあるな」 京太郎「何処で食べよう…」 京太郎「合宿にきて初めて一人でご飯を食べるな」 ーーーーーーー 朝2 京太郎「どうしたものか」 塞「あれ、京太郎どうしたの?」 京太郎「いや、皆と話そうと思ったんだけど…朝ご飯か?」 豊音「そうだよー!」 京太郎「豊音も居たのかおはよう」 豊音「おはよう!」 塞「京太郎はご飯を食べたの?」 京太郎「ああさっき、一人で食べたぞ」 塞「そうなんだ…残念」 豊音「私達は今からなんだよー」 京太郎「そうなのか。誘いに来れば良かったな」 塞「そうだよ」 京太郎「…どうだ合宿の相手は?」 豊音「皆、色んな打ち方をしててたのしいよ!」 塞「塞ぐ相手の基準や塞いだ時の欠陥がわかるから物凄く為になってるよ」 京太郎「そうか…それは良かった」 塞「京太郎はどうなの?」 京太郎「俺か…俺も楽しいぞ」 豊音「それなら良かったよー。でも他校の女の子とあんまりイチャイチャしないだ欲しいな」 塞「そうだよ。他校の子に構うならもうちょっとだけ私達にかまって欲しいな」 京太郎「ぜ、善処します!」ダラダラ 塞「それじゃあ、また後でね」 豊音「また後でだよー」 昼1 京太郎「三日目にもなると皆、課題が見えてきたんだな」 豊音「追っかけどー、通らば立直!」 明華「またですか…」 白望「…ちょいタンマ……こっちかな」 絹恵(うぅ…) コトン… 豊音、白望「ロン」 豊音「立直一発ドラ3.…満貫」 白望「ダブ東…裏ドラ3で跳満」 絹恵「は、はい…」 京太郎「諦めたら駄目ですよ」 絹恵「えっ?」 京太郎「跳ぶかオーラスが終わるまで麻雀は諦めたら駄目です」 絹恵「は、はい!」 白望「京太郎…どっちの味方?」 豊音「そうだよー」 明華「モテモテですわね」 京太郎「俺は諦めない人の味方ですよ」ワハハ 白望「逃げた…」 豊音「…少し本気出すよ」 明華(…ようやく本気がみれそうですね) 絹恵(諦めない事が麻雀…) 絹恵(立直をかけたら追われて撃ち落とされる…ならウチが狙うのはダマで上がる) 豊音(…五月雨…いや月光で勝ちに行くよー) 白望(……ダルいけど…京太郎を見返す) 明華(私も少しだけ本気を出しましょうか) 京太郎(…ああ、豊音が本気で能力を使い始めたな) ーーーーーーー 東四局 絹恵(やっと聴牌…でもどれを切れば…) 絹恵(こっちや!) コトン 豊音「ロン、5200」 絹恵「は、はい…」 白望(交わされた……)清一聴牌 明華(残念です)跳満聴牌 ーーーーーー 南二局 絹恵(……できた、逆転手) 絹恵(諦めたら…諦めたら駄目なんや!) コトン… 白望「ロン、12000」 絹恵「っ!…は、はい」 ーーーーーーーー オーラス 絹恵(焼き鳥で残り1000点…うちなんかが勝てる訳…)フラッ… 京太郎「………」 絹恵(あれなんで須賀君、ウチの後ろにずっとおるん…見ててもしゃあないのに) 京太郎「……逃げるな」口パク 絹恵(っ!せや…諦めへん事が大事なんや!) 絹恵(……まだこのままやと…1000点…) 豊音(なんでだろう…トイメンの流れが操作できてない?) コトン… 絹恵「ポン!」 明華(一萬…?) コトン… 絹恵「ポン!」 白望(9索…チャンタ?) コトン… 絹恵「ロン!」 白望「2000点?」 絹恵「…ただのチャンタと違います」 バタバタ… 白望「えっ…」 絹恵「清老頭….48000です!」 白望「捲られた…」 京太郎「諦めなければ大丈夫だっただろ?」 絹恵「す、須賀君…」 バッ…ギュ…抱きしめて 絹恵「か、勝ったで!…諦めへんかったら大丈夫やったで!」 京太郎「良かったな」 絹恵「う、うん!」顔が近い事に気がつき真っ赤になる ガシ… 豊音「…まだまだ麻雀やるよー」 ガシ… 白望「次から本気だす…」 絹恵「えっ、えっ?」 豊音「京太郎は後でお話だよー」 京太郎「えっ?」 白望「塞連れてくる…」 京太郎「詰んでるだと…!」 昼2 京太郎「……胃が痛くなってきた」 健夜「そこで7索を切るのは甘いかな。それならまだ白の対子落としの方が攻めれるよね」 理沙「甘い!」 胡桃(なんでこのプロは一言か二言しか喋らないの?) 白望「うん…」 健夜「筋は良いし、能力も使いこなせてる。京君の相手にもなるんじゃないかな?」 白望「京太郎にはまだ勝てない…」 健夜「えっ?」 京太郎「健夜義姉さん達が教えてるのか」 理沙「そう!」プンスカ 胡桃(うわ、急に怒りだした) 京太郎「そうなのか…皆強いだろ、義姉さん」 健夜「そうだね…下手したら京君より強いかもしれないよ」 京太郎「俺はまだ義姉さんと比べたら未熟だからな仕方ない」 白望(…京太郎は強い) 胡桃(私達なんて京太郎にまだ勝ててないんだけど…) 健夜「京君も久しぶりに打つ?」 京太郎「いや、俺はいいかな。昼飯を食べに行く予定だし」 健夜「そうなんだ…あ、あれだよ、夜はきちんとあれを使って寝るんだよ」 京太郎「解ってるよ、それじゃあ」 胡桃(あれって何?) 白望(怪しい…) 理沙(……心配) 京太郎「何処で食べようかな…」 明華「あら、タラしさんも今からランチなんですか?」 京太郎「言葉の節々に悪意を感じるんだが…」 明華「いえ別にあの後、能力をフルに使ってきたあの二人を相手に三戦もさせられた事について怒ってません」 京太郎(つまり怒ってるってことなんだろ…) 京太郎「あー、その悪かった。昼飯を奢るから許してくれ」 明華「…期待してますね」 京太郎「何処にいくか…」 京太郎「ファミレスなんてどうですか?」 明華「私は何処でもいいですよ」 京太郎(どうみても不満ありますって顔だな…美味しいだけどな最近のファミレス) ーーーーーー 京太郎「ここでいいですか?」 明華「名前にロイヤルがついてるんですね」 京太郎「まあ、そこそこ美味しいですよ」 明華「私の価値はそこそこなんですね」 京太郎「急に高級フレンチでも困りませんか?」 明華「そ、それは…」 京太郎「また次に行く時は想像してる所に近い場所に連れて行きますよ」 明華「…それなら仕方ないですね」 明華「…意外に美味しいんですね」 京太郎「名前にロイヤルがついてますから」 明華「む…意地悪です」 京太郎「気のせいですよ」 明華「…流石、タラしさんですね」 京太郎「うっ…それやめてくれませんか?」 明華「嫌です」 京太郎「…俺が悪かったから許してください」 明華「嫌です。期待して案内されたのがファミレスでしたから」 京太郎「ならどうしたらいいんですか?」 明華「それは貴方が考える事じゃないんですか?」 京太郎「………」 京太郎「仕方ありませんね…最終手段に出る事にします」 明華「な、なにをしてくれるんですか?」 京太郎「俺と…」 明華「…」ごくん… 京太郎「お口なおしにスイーツを食べに行きませんか?」 明華「えっ?」 京太郎「だから俺と…」 明華「ま、待ってください。貴方は私を口説いてるんですか?」 京太郎「いや、気に入ってもない女を相手にこんな事言わないでしょ」 明華「なっ、なっ、な!」カァァ… 京太郎「どうしたんですか、顔が紅いですけど?」 明華「も、もう帰ります!貴方は本当に真性のタラしですね」カァァ 京太郎「そんなつもりは…」 明華「いいえ、貴方の言葉なんて聞いてません!それじゃあ」 京太郎「ああ…帰ってしまった」 ーーーーー 明華「ま、全く…この胸のドキドキが収まるまで帰れないじゃないですが…京太郎のバカ」カァァ 夕方 京太郎「…雀さんの姿が見えないな」 京太郎「なにやってるんですか?」 胡桃「小鍛冶プロの扱きがきつかったから休憩中」 京太郎「飲み物でも買ってきましょうか?」 胡桃「うんうん、そんな事しなくていいからそこの椅子に座って」 京太郎「はぁ、それでいいなら」 スッ…ギュウ… 胡桃「よいしょ…充電だよー」 京太郎「あ、あの…恥ずかしいんだが…」 胡桃「私は恥ずかしくないからいいの」カァァ 京太郎(顔が真っ赤だなんて言ったら怒られるんだろうな) 京太郎「なら仕方ないですね」 ギュウ…膝に座ってる胡桃を抱きしめて 胡桃「そ、そうだよ」カァァ 夜1. 京太郎「……何故だ、何故か危機が迫ってる気がする」 京太郎「あっ、智葉さん、こんばんわ」 智葉「ああ、こんばんわ。須賀、お前も今から夕飯か?」 京太郎「ええ、そうですよ」 智葉「なら私と一緒か何処にいくつもりなんだ?」 京太郎「…」 京太郎「蕎麦でも食べに行こうかなと」 智葉「蕎麦か…なら私のお気に入りの蕎麦屋が近くにあるが一緒にどうだ?」 京太郎「是非、お供さしてもらいます」 ーーーーーーーー 智葉「主人、二人だが席はあいてるか?」 主人「これは珍しい…お嬢が男を連れて来るとは。奥の何時もの所があいてる」 智葉「そうか、助かる。あと須賀とはそういうのじゃ…」 主人「誰もそんな事聞いてない」 智葉「ちっ…、須賀こっちだ」 智葉「どうだ?」 ズルズル… 京太郎「香り、喉越し、どれをとっても一流ですね」 智葉「そうか」 京太郎「…嬉しそうですね」 智葉「気のせいだ」 京太郎「……そういえば昨日はハオさんを追ってましたが何かあったんですか?」 智葉「っ!そ、それは須賀には関係ないだろ?」カァァ 京太郎「すいません…」 京太郎(地雷を踏み抜いたか?) 智葉「だいたい須賀があのスープを飲むのを止めていれば…」 京太郎「やっぱりあの薬、媚薬かなんかだったんですか?」 智葉「何故知っている?」 京太郎「いやまあ、飲みましたから」 智葉「はっ?なら何故、瑞原プロに解毒薬をもらっていない」 京太郎「いや、あれくらいの媚薬や毒が効いてたら俺は生きてませんよ」ワハハ 智葉「……すまん、不謹慎だった」 京太郎「ああ、別に気にしなくていいですよ。その三分の一の原因は瑞原プロですから」 京太郎「今日はありがとうございました」 智葉「…須賀、お前は何を背負って生きようとしてる」 京太郎「…俺は何も背負ってないですよ。背負ってないから生きてるんですよ」 智葉「どういう意味…」 京太郎「他人の貴方には関係ない事ですよ」 絹恵「それで須賀君がな…」 洋榎「ちょい待ち。絹、もしかして京太郎に惚れたん?」 絹恵「えっ?」 洋榎「さっきから京太郎の話しかしてないの気がついとるか?」 絹恵「そ、そんな事ないよ」 洋榎「…普通の恋愛ならお姉ちゃんとして妹に譲るけど京太郎だけは譲るつもりはない」 絹恵「だから、うちはそんなつもり…」 洋榎「ならウチが良いって言うまで京太郎の事を考えてみ」 絹恵「なんでそんな事を…」 洋榎「はやく!」 絹恵「わ、わかった…」 数分後 洋榎「もういい、それで体の中で一番熱い所はどこや?」 絹恵「……」 洋榎「沈黙か…それは肯定してるみたいなもんやで?」 絹恵「う、ウチは…」 洋榎「絹、大事な事や。怒るつもりも絹を嫌いになる事もせえへん。ただお姉ちゃんとして言わなあかん。遠慮するならウチは今日、京太郎に抱かれてくる」 絹恵「えっ?」 洋榎「ウチは本気や。オカンも知っとる」 絹恵「そ、そんなん駄目に決まってる!!」 洋榎「何が駄目なんや?」 絹恵「ウチだって須賀君に…っ!」カァァ 洋榎「ふふ…それが答えやろ。それじゃあ、ウチはもういくで」 絹恵「うぅ…お姉ちゃんの馬鹿!!」 夜、強制イベント 京太郎「明日で合宿が終わりで、俺は夕方には長野か…ハードだからもう寝るか。義姉さんから貰ったこのお香どうしようかな?」 京太郎「…甘い香りなんだな。アロマとかの知識はあるけど実際してみるとこんな感じなのか」 ピンポーン… 京太郎「誰かきたのか?はーい、ちょっと待ってください!」 バタバタ…ガチャ… 京太郎「塞か、どうかしたのか?」 塞「う、うん…ちょっとね。中に入って大丈夫かな?」 京太郎「ああ、別に構わないけど。義姉さんから貰った香を焚いてるから甘い香りがするけど気にするな」 塞「わかった」 スッ…ガチャ… 塞(えっ、何この匂い意識が……) 京太郎「何か飲むか?冷蔵庫の中身は高いから外の自動販売機で幾つか買ってきてるんだが…塞?」 塞「……」 京太郎「なんだその小瓶?」 塞「………ができる粉」 京太郎「えっ?」 スッ…サラサラ…ボッ… 京太郎「なんだ、塞もお香を持ってきてたのか」 塞「ウン…チョットトイレを借りるね、京太郎」 京太郎「ああ、別に構わないぞ」 ピンポーン… 京太郎「また誰か来たのか?はーい!」 ガチャ… 豊音「塞がこっちにきてないかな?」 エイスリン【塞の絵】 胡桃「ついでに京太郎と話そうかなって」 白望「ダルい」豊音におんぶされてる 京太郎「塞なら中に居るぞ…こんなに居るならちょっと下でお菓子でも見積もってくるわ」 豊音「着いてくよ?」 京太郎「いやいや、ここは男の俺に任せて中で待っててよ。鍵よし、財布よし…それじゃあ」 スタスタ… 豊音「行っちゃった…」 白望「中で待つ」 胡桃「そうだね…あれ、エイちゃんは?」 白望「先に部屋に入って行った」 胡桃「本当に最近、アグレッシブになったよね」 ガチャ…ウィーン オートロック ーーーーーーーーーー 京太郎「とりあえずスナック系統と飲み物、トランプもいるな。後は…」 良子「まさかあの薬を京太郎に渡すと思ってませんでした」 健夜「ご、ごめん。でも良子ちゃんも誘うつもりだったんだよ?」 良子「ダウト…全く油断も隙もないんですから」 健夜「うぅ…ごめんなさい」 良子「まあ、とりあえずは京太郎が焚いてるか焚いてないかで決めましょう」 健夜「良子ちゃん、もしかして…」 良子「そのつもりじゃないんですか?」 健夜「う、うん、そのつもりだよ!」 良子「なら京太郎の部屋に早く行かないと…」 ーーーーーーー 京太郎「あれって義姉さん達じゃないのか?…つまみも買っていかないといけないのか」 絹恵「お、お姉ちゃん、本当に行くん?」 洋榎「なら来んでいいで」 絹恵「う、うちはお姉ちゃんが心配で…」 洋榎「はいはい、はよいくで」 絹恵「お、お姉ちゃん!」 ーーーーーーー 京太郎「………ネタ用にポッキーと割り箸の追加か」 店員「まだかうんですか?」 京太郎「ええまあ…知り合いがきすぎてるんで」 店員「差し支えなければ何処の階に泊まってるから聞いていいですか?」 京太郎「ああ、最上階です。トシさん…先生のコネでそうなんですよ」 店員(あのスィートルームに一人で居るのかよ!) 京太郎「それじゃあ、俺は来れで」 店員(大半のスナック系統と女性受けのいいおつまみ、ドリンクを買って行った…乱交でもするのか?まさかな) 京太郎「樋口さんがとんだがまあ、仕方がないか」 ーーーーーー 京太郎「さて、予想が正しかったから9人居るんだよな…地獄絵図だな」 ガチャ… 京太郎「ただいまー」 智葉「逃げろ…須賀…」 バタ…ピクピク… 京太郎「えっ、智葉さん?」 健夜「あー、京君がやっと帰ってきたよー」 良子「遅いですよ、京太郎ー」 豊音「そうだよー、遅いよー」 塞「私達の秘部はもうぐちゅぐちゅなんだよ?」 エイスリン「英(早く、京太郎」 白望「ダルいけど…赤ちゃん欲しい」 胡桃「そうだよ、京太郎!早く!」 絹恵「うー、うー」猿轡をかまされている 洋榎「覚悟決めてや」 慧宇「ご、ご主人様…お、お情けをください」 はやり「これで独身アラサーから脱却だよ☆」 京太郎「待て、なんで皆裸なんだ!獲物を狙う眼で俺に近づかないでくれ!」 ドン…バタ…首筋に衝撃が走る 京太郎「えっ…?」 智葉「油断大敵だな、須賀…いや、京太郎。さっきまで逃げようと考えていたが気分が変わった。大丈夫だ、起きたら全てが終わってる」 京太郎「さ、智葉さん…も…かよ…」 コロコロ…小瓶が転がってきて 【臼沢家秘伝媚薬】 【エイスリン母特製子供ができる薬ver女の子用{成分、媚薬、興奮剤、特別製排卵誘発剤等】 【お姉さん特製ハッスルするお薬☆】 【ハオ家秘伝快楽薬】 京太郎(あっ…これ俺、腹上死するかも…しれ…な…い…) 健夜「大丈夫、あと十ヶ月したら」 良子「家族が30人くらいに」 豊音「なるだけだよー」 塞「京太郎は」 胡桃「何もしなくて」 エイスリン「ダイジョウブ」 洋榎「面倒は」 絹恵「私達がみるから」 智葉「安心して」 慧宇「寝ててくださいね」 はやり「ギュルビーン☆」 後日談 最強嫁集団の伝説。 1.12人で稼いだ麻雀の大会金額十数億。 2.世界大会はこの嫁達の産休やイベントで決まる。 3.本気を出すとカメラや窓ガラスが粉々になる。 4.年をとらない 5.二年に一度は子供を産んでいる。 6.なのに全員がファザコン 7.表にはでないが夫が最強らしい。 8.少し迷っただけで全てを解決できる。 9.百鬼夜行を率いている 10.睨めば全てを封印できる 11.常識人となのるも麻雀は非常識 12.絵を描けば国宝指定 13.牌のお姉さんから牌の先生にクラスチェンジして作家になる。 14.アラフォーと呼ばれるも結婚し勝ち組になる。 15.史上最強の中華嫁 16.全国のヤのつく人のトップ 17.日本を一人でワールドカップ優勝にみちびいた 18.ソロモンの悪魔を操る 19.応援に行けば阪神が勝つ 20.夫婦喧嘩で国が動く 21.結婚記念日は世界から戦争が消える ~~ 99.夫を気絶させて子供を授かる。 100.25才から見た目が変わらない。 末っ子「ねえ、お父さん」 京太郎「どうしたんだ?」 末っ子「これって本当なの?」 京太郎「本当だぞ」 末っ子「お母さん達って凄かったんだね」 京太郎「まあ、俺の嫁さん達だからな」 末っ子「お父さんはお母さん達に襲われたの?」 京太郎「ノーコメントだ」 末っ子「襲われたんだね」 京太郎「起きたのが二日後で絞りとられてたぞ」 末っ子「…大変だったね」 京太郎「まあな…でもまあ幸せだからいいだろ」 末っ子「そうだね。私もお兄ちゃんやお姉ちゃんがいっぱいいるから寂しくないし…でも…」 京太郎「おい待て、それ以上は言ったら」 末っ子「弟か妹が欲しいな」 京太郎「まずい!逃げないと!」 ガシ… 京太郎「……」冷や汗をかいている 嫁s「今晩、がんばらないとね」 京太郎「は、はい」 END
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京太郎「そんなすばらなモノがあったのか…」 京太郎「そうだ!これを咲達とやれば…ゲヘヘ…」 京太郎「でも俺麻雀弱いんだよな…どうするか…」 京太郎「ん?これは…?」カチカチ 脱衣麻雀も、初期の麻雀ゲームと同じくインカムを稼ぐための「イカサマ」をしているものが非常に多く、 作品によってはコンピューター側が頻繁に役満を上がるものも存在する。 京太郎「なるほどイカサマか…ん?待てよ…?これを利用すれば…」 京太郎「明日が楽しみだぜ…」ニヤニヤ 翌日 京太郎「皆ちょっといいか?」 咲「何?京ちゃん?」 タコス「なんだじぇ?」 和「どうかしましたか?」 京太郎「実は短時間で麻雀が上手になる練習法を見つけたんだ。」 全員「えええ!?」 ワカメ「それでどんな練習法なんじゃ?」 久「私も気になるわね。」 ハギヨシ「私も気になります。」 京太郎「ふふ…その練習法とはな…脱衣麻雀だよ!!」 全員「脱衣麻雀!?」 咲「って何それ??」 タコス「対局して負けた人が服を脱ぐ麻雀の事だじぇ咲ちゃん!」 咲「ええっ!?」 京太郎「その通りだ。」 咲「え、えっちなのはよくないよう…」 京太郎「そこだ!」 咲「ふええ!?」 京太郎「負けたら恥ずかしい思いをする。だから皆負けないよういつも以上に本気で打ち合う。そこにこの練習の意味があるんだ。」 咲「で、でも…」 和「私も須賀くんに賛成です。」 咲「原村さん…」 和「極限まで追い詰められて打っている方が効率良く練習できると思います。色々と。」 タコス「そうだじぇ!」 久「まあ一理あるかもね。」 ワカメ「じゃな。」 ハギヨシ「ですよね。」 咲「皆がそういうなら…うん、私もやってみる!」 京太郎(計画通り…!) 京太郎「それじゃあ俺と咲、ハギヨシさんとワカメ…じゃなくて染谷先輩の四人で始めるぞ」 京太郎「半荘を一回行って四位の人が罰ゲームとして服を脱ぐ。いいな?」 咲「準備OKだよ!」 ハギヨシ「私も大丈夫です。」 ワカメ「誰がワカメじゃ!まあええ準備OKじゃ。」 京太郎「よし!始めるぞ!」 東一局 京太郎(狙いは咲一択…他は眼中に無いぜ!) 京太郎(とりあえず高めを狙ってこうか…) ハギヨシ(狙いは京太郎様一択です。悪いですが狙い撃ちさせて頂きましょう。) 咲「カン!」 全員「!!」 咲「嶺上ツモ!250・500!」 京太郎「いきなりかよ!」 タコス「さすが咲ちゃんもう嶺上で上がったじぇ!」 久「やっぱやるわねー。」 和「ちっ…」 咲「あはは…」 京太郎(やっぱ咲は強いな…だが俺には秘策があるんだ…負ける訳が無い…) ワカメ(脱ぐ準備をしとこうかのう…) 和「わ、私が入ります!ハギヨシさん代わってください!」 ハギヨシ「え?あ、はいどうぞ」 タコス「お?のどちゃんやるきだじぇ?」 和(ここはなんとしても宮永さんを・・・!) 東2局 親:和 京太郎 30000 咲 30000 ワカメ 20700 和 39300 和「(うぎぎ、ワカメェ…やむなし) 染谷先輩、それロンです」 ワカメ「アウチ」 和「次こそは宮永さんから・・・!」 京太郎(和の脱衣・・・アリですね) 東3局 親:京太郎 京太郎 38900 咲 30000 ワカメ 11800 和 39300 京太郎「よしきた!ロン!(ってワカメ先輩・・・)」 ワカメ「京太郎・・・そんなにワシの裸みたいんか?」点棒ポイ 京太郎(・・・ナシですね) 南3局 親:京太郎 京太郎 45500 咲 32400 ワカメ 10600 和 39900 ワカメ「久…ワシと代わってくれんかの?」 久「は?いやよ」 ワカメ「(あとでワカメ酒させちゃるけん)」 久「仕方ないわね///」 京太郎(部長か・・・ワカメじゃないならだれでもいいや) 和(くっ・・・ここはなんとしても咲さんを狙うしかないですね) 咲(・・・) 南4局 親:ワカメ 京太郎 45500 咲 33400 ワカメ 11200 和 39900 京太郎「あ、それロン」 和(´・ω・`)ショボーン 半荘終了 京太郎 52600 咲 33400 久 11200 和 32800 タコス「京太郎・・・エロスの神が舞い降りてるじぇ・・・」 京太郎「さてさて部長、約束通り脱いでもらいましょうかグヘヘ」 (以下略) カン
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特別編 本編とは完全に別の世界での下ネタ、というかエロ日記 誰にとは言いませんけど、ヤられたらヤリ返すのが礼儀です ※京太郎以外みんな下ネタエロボケ連発します。パロとかパクなんとか、その辺りです ※キャラ崩壊ってレベルじゃねーぞ、な内容なのでそういうのがNGな人は数レスほどスルーでお願いします ※この特別編に限っては、苦情、文句等は『一切受け付けません』。ヨソはヨソ、ウチはウチ理論コレ最強ってどっかで言ってましたし ※ここまですべて許容できる人のみ、続きをどうぞ 6月9日 部室に行くと部長が寝ていた そろそろ部活が始まるので起こすとまだ寝ぼけているのかすこしぼんやりとした感じだった ちょっとグッときた。押し倒したかったがまだ我慢だ いきなり押し倒すのも悪くないがシチュエーションが大事だ 普段キリッとしているが、だからこそ抜けている時がねらい目だ 寝起きで下着の青色が見えたりしたが、まだ我慢しておこう。誰も居ない時、不意打ちでいこう 07月21日 部活中、染谷先輩がメイド服だった どうやら制服を汚してしまったらしく、とりあえず持っていたメイド服に着替えたらしい オーソドックスなロングスカートのメイド服だったが、超ミニスカートのきわどい奴もあるらしい 是非今度着てもらおう 無論主従プレイで プレイ中は半脱ぎで眼鏡はピロートークで取ってもらおう 08月1日 今日も部活、だが今日は一段と暑かった 暑さで和は服が透けていた。綺麗なピンク色だった。やっぱ暑いと付けないのか 和も流石に暑かったのか少しダレていた 具体的に言えばベッドに横になってスカートが捲れていた。いい形だったな でも夏休みとはいえ、上も下も付けないのはどうかと思う 今度念入りに調教してやろう。最初は優しく、徐々にならしていこう 8月2日 部活の帰り道、優希が転んでタコスを思いっきり落とした。白だった 流石の優希もこれには涙目だった 泣いてる優希に興奮した こいつ、ベッドの上でもこんな風に泣いてしおらしくなったりなるのか? それ以上考えるとそのまま襲いたくなってしますのでとりあえず俺も買っていたタコスをあげた タコスを頬張る優希が別のモノを頬張っているようで良かった 9月2日 2学期が始まったばかり、今日は部活は休みだ 俺と咲以外、用事があるらしい どうしようかと考えていると、木陰で本を読んでいる咲を見つけた 少し咲と話そうと思い、近くまで行くと呼んでいる本のタイトルが見えた。官能小説だった 咲に内容を聞くと、幼馴染の2人の話らしい 引っ込み思案な女の子と明るい男の子、2人はそれなりに仲良い友達だったが、ある日不意に女の子が見せた色気に男の子の理性が…… 京太郎「……なんだこれ」 久「え?日記じゃない。須賀くんの」 京太郎「俺は日記といえここまで欲望に素直に解放してませんよ。つーかこんな色情狂じゃねーよ」 まこ「いやな?昨日お前が帰った後、机にお前の日記が置きっぱなしだったんじゃよ」 優希「で、読むだろ?」 和「こう、この時はひょっとして、もっとこんなことを考えていたんじゃないのか、という話になりまして」 咲「みんなで京ちゃんの欲望を正しく書いた日記を書いてあげたんだよ?」 京太郎「それ既に俺の日記じゃない別の何かだよ!!」 京太郎「わざわざそれっぽいノート新しく買って書いて!!」 京太郎「ご丁寧に微妙に日記の内容とリンクしてるし!」 久「え?こう、寝起きってグッとくるでしょ?」 京太郎「あの時竹井先輩狸寝入りだったじゃないですか!」 京太郎「下着なんて見えてないし!」 久「えー、須賀くんの隠されたもの見ちゃったから、こう、私の隠されたものを……」ススス 京太郎「スカート徐々に持ち上げない!」 京太郎「染谷先輩はこの日メイド服だっただけじゃないですか!」 まこ「ホントに持って来とったぞ?超ミニスカートのきわどい奴」 まこ「そういえばあの時の奴は無いが、ここに堕天使エロメイドっちゅうのが…」ゴソゴソ 京太郎「それはちょっと止めといてください。他のとこで危ない気がします」 京太郎「和のはもうあの日の出来事の原型ないよね。暑かっただけしか残ってないじゃん」 和「あの日付けてなくて透けさせようとしたのは本当ですよ?」 京太郎「うん、全力で阻止したよね」 和「むぅ……今だって穿かずに…」ススス 京太郎「お前までスカート持ち上げるな!」 和「そうですか、じゃあ」ゴソゴソ 京太郎「脱ぐな!!」 京太郎「優希……普通にタコスやっただけなのになんでこうなるんだよ……」 優希「そうだな……ここにタコスがある」 優希「これを……ほうひははほうひへはいは?(こうしたらそうみえないか?)」 京太郎「タコス咥えて喋らない!」 咲「…………」ワクワクドキドキ 京太郎「……じゃ、解散」 咲「え!?ちょっと京ちゃん!!なんで私には何も無いの!?」 京太郎「お前のこれなんだよ。日記ですらない、小説じゃねーか。つーか途中で終わってるじゃねーか」 咲「書ききれてないだろ!的なツッコミを期待して用意したのに」ドサッ 京太郎「原稿用紙!?それも何枚あんの!?」 咲「つい、書いちゃった☆」テヘ 和「ほうほう……いいですね」ペラッ 京太郎「なんか読んでるし!」 和「なかなか……あ、すいません。濡れてきて原稿を汚しそうなんで、手洗って来ていいですか?」 京太郎「消去!」ビリッ 咲「あぁっ!?なんてことするの!!それコピーとか取ってないのに!!」 和「いいところでしたのに……ちょうど48手を3分の2ほど試した辺りが」 京太郎「どんな内容!?」 咲「和ちゃん読むの早いね。そこから野外で女の子に首輪つける辺りがちょっと自信あって……」 京太郎「もう日記関係ねーじゃねーか!!」 結局エロボケに翻弄され続ける京太郎 そうして日記を読まれたことが有耶無耶にされたことに、京太郎はまだ気付かない カンッ!!
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特別編、永水ver とある執事との出会い 京太郎「ったく親父め。中2の息子にエロ本買いに行かせるとか何考えてんだありがとうございます」 京太郎「しかも『お前も好みの買ってこい、そして後で貸せ』とか全く最高だよ」 京太郎「さてと、ばれる前にさっさと決めないとな……」 京太郎「親父に頼まれたのはいいとして……これは、駄目か」 京太郎「これも……なんか違うな」 京太郎「……よし、これに」 ハギヨシ「おや?」 京太郎「あ」 同じ本を取り合っている状態 ハギヨシ「これはまた……」 京太郎「あはは……」 京太郎(やべっ、ばれるか?) ハギヨシ「安心してください。無粋な真似はしませんよ」 京太郎「あ、ありがとうございます」 ハギヨシ「それにしても、これを選ぶとはあなたも中々お目が高い」 京太郎「いやいや、俺なんかまだまだですよ」 ハギヨシ「どうです?これも何かの縁。この後お互いの戦利品を見せるというのは?」 京太郎「いいんですか?」 ハギヨシ「ええ。あ、こちらはお譲りしましょう。さて、ではまた別のを…」 京太郎「でしたら、これなんてどうですか?」 ハギヨシ「ほほう、これはこれは……どうやらいい出会いに恵まれたようです」 京太郎「それはこっちもですよ。あ、俺は須賀京太郎っていいます」 ハギヨシ「私のことはハギヨシとでも。さて、2冊目にこちらはいかがですか?」 京太郎「おぉ……でもこっちも……」 ハギヨシ「ふむ、中々……では…」 後に親友となり、長野と鹿児島という遠い距離であってもその友情は決して途切れなかった2人の出会いである カンッ!!
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前話 次話 インタビューの続きでーす 塞「あの時はほんっと焦ったわー……」 胡桃「下手したら全国大会を遅刻で終わらせる所だった! 私含めみんな反省!」 白望「ダル……」 豊音「でも、須賀君が来てくれたお陰で滑り込みセーフだったよー」 エイスリン「ヒーロー!」パッ(頭だけ京太郎のオールマ○トの絵) 塞「んぶっ!」←ツボに入った 白望「おんぶはしてくれなかった……もうちょい早く着けたろうに……」 胡桃「探してもらっておいて厚かましいよシロ!」 白望「胡桃は肩車されてた癖に……」 胡桃「あれは緊急事態だったからいいの!」 塞「けほっ、けほっ……。それにしても、まさかあんな場面で、ネットで噂のS君に出会すとはね」 豊音「急いでたから、サイン貰うのすっかり忘れちゃってたよー」 塞「どうだろ。あの子、サインとか書いたことあるのかな?」 豊音「えへへー。それならそれで、初サインだからちょー嬉しいよー」 塞「可愛い奴めーうりうりー」 胡桃「でも豊音。あの時は仕方無かったかもだけど、肩車してる相手に飛びついたり、男の子に抱き着いたり、マナー悪かったからね。気をつけなよ」 豊音「あうぅー……」 塞「そうねー。豊音はおっぱい大きいんだから、須賀君みたいなおっぱい星人にぐいぐい押し付けたりしたら、狼になって食べられちゃうかもよー?」 エイスリン「ハニートラップ!」パッ(京太郎(だらしない顔バージョン)ヘッドのミツバチが飛んでる絵) 胡桃「んっふ……!」←ツボに入った 豊音「お、おぱっ……! 須賀くんはそんな子じゃないよー! きっと! そ、それに、私より原村さんみたいなちっちゃくておっきい女の子の方がいいだろうし……」 白望「でもあの少年、動画で豊音の事べた褒めしてたし……」 塞「私達にも可愛いーってさ。たらしって噂されるのも納得だわ」 豊音「そ、そういえば! 須賀君ってすっごい力持ちだよね! 胡桃を肩車しながら飛び掛かられても、びくともしなかったんだよー!」 塞「あーわかる。あの荷物だって、ちょっと持ったけどえらいずっしりしてて正直キツかったし」 胡桃「そもそも私を肩車して何分か歩いてても、ちっともバランス崩れなかったしね!」 エイスリン「アシニネガハエテル!」パッ(京太郎フェイスのウッ○マン) 白望「あー懐かしいねそれ……」←ツボに入らなかった 塞「エイちゃん、須賀君の顔の再現度高いけど、そんなに印象に残ってる?」 エイスリン「ウン! プリンスミタイ!」 胡桃「えー、王子様って感じとはまた違わない? イケてる方だとは思うけどね」 塞「まーイケてるにせよないにせよ、あの子には東京にいる間に恩返ししないといけないね」 白望「話のまとめ方強引だなぁ……」 胡桃「もちろん清澄に手加減とかしないけどね! そういうの求めてないだろうし!」 豊音「でも恩返しとはまた別で、須賀君とは一緒に遊んでみたいよー」 塞「じゃーそれも兼ねて何か考えとこっか。一応私は連絡先交換しといたし」 エイスリン「ズルイ!」パッ(ぷんぷん丸の顔文字) 塞「急いでたからしょーがないじゃーん」 ちなみに、動画のコメントにはSに対して迷子のプロファイリングを求む声が殺到したという。 カン 前話 次話