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htmlプラグインエラー このプラグインを使うにはこのページの編集権限を「管理者のみ」に設定してください。 【放送状況】 【放送タイトル】 【放送URL】 【紹介文(共通)】 避難所に"新人DJの小さな国"という不思議なスレを立てるが みんなから総スカンを食らう。 しかしめげずに有益な情報を提供し続けようとした心優しい人。 【紹介文+@】 コメント欄 名前 コメント
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人気投票 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 長門有希 550 (21%) 2 須藤 289 (11%) 3 涼宮ハルヒ 218 (9%) 4 キョン 184 (7%) 5 古泉一樹 169 (7%) 6 ルソー 144 (6%) 7 朝比奈みくる 125 (5%) 8 朝比奈さん(大) 109 (4%) 9 佐々木 79 (3%) 10 喜緑江美里 62 (2%) 11 秋田 58 (2%) 12 高遠さん 57 (2%) 13 朝倉涼子 54 (2%) 14 鶴屋さん 52 (2%) 15 山土啓治 51 (2%) 16 ハンドボールバカ 50 (2%) 17 森園生 46 (2%) 18 亀くん 40 (2%) 19 新川執事 36 (1%) 20 国木田 35 (1%) 21 谷口 35 (1%) 22 シャミセン 25 (1%) 23 橘京子 24 (1%) 24 日向さん 16 (1%) 25 生徒会長 13 (1%) 26 周防九曜 12 (0%) 27 キョンの妹 7 (0%) 28 岡本 6 (0%) 29 神人 5 (0%) 30 阪中 5 (0%) 31 成崎 3 (0%) 32 多丸圭一 2 (0%) 33 多丸裕 2 (0%) その他 投票総数 2563 内輪ネタ自重ww -- 管理人 (2008-03-31 21 11 37) 秋田はいねがー? -- なまはげ (2008-03-31 13 41 37) 秋田はおれの嫁 -- かまくら (2008-03-31 16 20 02) ちょwww秋田自重www -- ネイガー (2008-04-11 10 26 40) ちょwwwネイガーって俺w -- 秋田? (2008-04-12 03 25 50) 名前 コメント wikiについて まずはこちら @wikiの基本操作 用途別のオススメ機能紹介 @wikiの設定/管理 分からないことは? @wiki ご利用ガイド よくある質問 無料で会員登録できるSNS内の@wiki助け合いコミュニティ @wiki更新情報 @wikiへお問い合わせ 等をご活用ください その他にもいろいろな機能満載!! @wikiプラグイン @wiki便利ツール @wiki構文 @wikiプラグイン一覧
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5979.html
□機械知性体シリーズ □『機械知性体たちの輪舞曲』 長門有希個別キャラスレッドまとめサイトさんにて掲載。 内容としては長門有希を中心として、朝倉涼子と喜緑江美理たちインターフェイスたちが、原作時系列順にその舞台裏を描写していく長編となっています。 長門有希による一人称。 長門誕生の三年前から、最終的には「消失」を独自解釈で記したもの。 「朝倉青鬼説」を元に、主に長門と朝倉の関係性に比重を置いています。 一部オリジナルキャラクターが登場するのでご注意ください。 綺麗にまとめていただいたサイトさんへのリンクです。 http //detourist.net/post/lond_of_tfeis □『機械知性体たちの協奏曲』 上記の『輪舞曲』の外伝扱いのもの。 朝倉視点による長門と朝倉が幸せに暮らしていた三年前のエピソードを短編で二つ書きました。 第一話 http //nagatoyuki.info/?SS%BD%B8%2F504 第二話 http //nagatoyuki.info/?SS%BD%B8%2F518 □『機械知性体たちの狂騒曲』 「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」に登場するあちゃくらりょうこが主役となるエピソード。 当初は単発のSSにするつもりでしたが、正式に『輪舞曲』の続編のような形を取ることとなりました。 特に読んでいなくても理解できるようにはするつもりなのですが。 こちらのサイトでは初めての掲載となりました。 メニューはこちら。 http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5951.html □『機械知性体たちの即興曲』 「涼宮ハルヒの憂鬱」と「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」の設定を適当に取り入れた気楽な台本形式のアドリブSS。 これもまたシリーズ化するつもりのない、保守代わりのながら投下SSではありました。 にゃがと、あちゃくら、ちみどりの三人が幼児化した体で、日々の暮らしを生き抜いていくという涙ぐましい感動のストーリー……ではないはず。 気楽に読んでいただけると幸いです。 メニューはこちら。 http //www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5972.html
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長門有希は文芸部員兼SOS団の団員である。そして、宇宙人の作ったヒューマノイドインターフェースでもある。 今日もいつものように放課後の文芸部部室で、人を撲殺出来そうな厚さの本を読んでいた。 部室には有希の他に、SOS団団長、涼宮ハルヒ。 超能力者で、機関の構成員の副団長の古泉一樹。 未来的萌えマスコットキャラ朝比奈みくるが居た。 3人は今日、ある共通の話題を話していた。 ハルヒは不機嫌そうに、一樹は笑顔の奥に不安を隠し、みくるは俯き一樹の様に不安を隠せずに。 「さて、彼が来なくなって一週間以上が経った訳ですが・・・」 「キョン君・・・本当にどうしちゃったんでしょうか・・・?」 先週から4人以外の団員、本名は不明の団員であるキョンという名の男子生徒が学校に来なくなっていた。 そのことについて3人は話していたのだ。有希は本を読みながら3人の話を聞いていた。 「電話をしても出ないし・・・風邪じゃ・・ないですよね・・・?」 「あの馬鹿が風邪なんか引くわけ無いでしょ!馬鹿は風邪を引かないって学会で証明されてるのよ・? きっと、そう、あれよ!キョンは暗いところがあったからヒッキーになっちゃったのよ 許せないわね、学校はともかくSOS団を無断欠席するなんてSOS団に有るまじき許されない行為だわ! これからキョンの家に行って引き摺りだして来るわよ!?いいわね?」 「そうですね、何かあったのなら家族の方にも事情が聞きたいですしね」 「有希も行くでしょ?」「……………」 コクリと、有希は無言で頷いて分厚い本を閉じた。 SOS団一行は学校から真っ直ぐにキョンの自宅に向かった。 「しかし・・・彼も全く困ったものですね 彼のお陰で涼宮さんの閉鎖空間の発生確率が通常の3倍です。 最近は落ち着いてきて安心しきっていたらこれですからね」 「涼宮さんもキョン君が居ないとなんだかイライラしてて落ちつかないようですからね・・・」 「えぇ、僕も彼の顔を見ないとムラムラして来ますよ」 「「………」」 「・・・・・・時に長門さん、彼について何かご存知な事はありませんか? 例えば長門さんとは別の派閥の者が動いていた事は無かったか、等です。 何かがあったにしても彼なら何かしらの連絡をくれるでしょうし 学校を休む、それも無断でです。今までの彼なら有り得ないことです。 何か異常事態が発生して、彼は連絡と取れない状況下にある。 また、あるいは彼自身に何かが起こっている・・・」 「わからない。……異常は検知出来ていない」 「・・・そうですか。 長門さんにもわからないとなれば本当に涼宮さんの言うとおり塞ぎ込んでいるだけかもしれません・・・、ね」 ハルヒはムスっとした顔のまま3人と話そうとはしなかった。 その後一行は無言のままキョンの自宅に着いた。 ハルヒは物凄い勢いでインターホンを押した。 少し待っているとキョンの妹が出て来た。 「あっ!ハルにゃん!それに有希ちゃんにみくるちゃんに阿部さん!」 「古泉です」 「こんにちは妹ちゃん、ねぇ、キョンいる?」 「・・・キョン君ね、ずっと前から部屋の中から出てこないの・・・ でね、声かけると『うるさい!』って怒鳴って怖いの・・・なんだかキョン君じゃないみたいなの・・・ ねぇ・・・ハルにゃん・・・キョン君どうしちゃったのか知ってる?」 「そう・・・ちょっと上がらせてもらうわよ。みんなも一緒に来て!」 一行はキョンの妹を加えてキョンの部屋前に来た。 最初ハルヒがドアを開けようとしたが内側から鍵がかかっていて開かなかった。 「ちょっとキョン!あけなさい!妹ちゃんまであんたの事心配してるのの? あんた何とも思わないの?聞いてるんでしょ?四の五の言わなくてもいいから開けろ!」 「キョンくーん、あけてー・・・」 「ほら、あんたの大好きなみくるちゃんも言ってるでしょ?開・け・な・さ・い!」 そう言うとドアの内側から鍵の外れる音がして、ドアが開いた。 ドアの向こうにはキョンと思われる人間が立っていた。 「・・・キョン・・・・・・?」 ドアが開いた先には痩せこけ、全身からは生気が一切感じられないキョンが居た。 ハルヒたちは最初、それがキョンでは無く橋の下でうろついているホームレスが キョンの代わりに部屋に居座っていたと思ってしまったぐらいだった。 恐らく一週間以上部屋から出ていなったのだろう。 臭いの元を想像したくないほどの臭いが漂ってきていた。 「・・・なんだよ、うるさいだろハルヒ わざわざ大声出さなくてもちゃんと聞えてるぞ」 「あんた・・・キョンよね?・・・大丈夫なの?」 ハルヒはキョンを見て、文句を言うよりも先に今の姿を心配してしまった。 流石のハルヒも今のキョンの状態が異常である事に気付いてのだ。 「何言ってんだ?大丈夫なわけないだろ? もうな、疲れたんだよ。お前に振り回されるのも。 後ろの3人のくだらない相手をするのもな・・・ってこれは禁則だったか? ま、どうでも良い事だがな。いい加減迷惑だ、俺は一般人なんだ、お前らと居るのにはうんざりなんだよ・・・」 「…」「そんな、キョン君・・・うそ・・・」 「わかったらさっさと帰ってパトロールでも何でも勝手にやってくれ 俺を巻き込むのはもうやめてくれ、ほら、帰れよ」 キョンは涙の後のある血走った目で、4人を睨んだ。 「お前ら・・・そう、お前らのせいだよな。 お前らのせいで俺は何度も殺されそうになった。 わがままに付き合わされて、奴隷の様にも使われた。 俺が何かしたか?お前らに迷惑の1つでもかけたか? 俺が悪いのか?そうなのか?お前らにそういう扱いをされなきゃいけような事、してたか? ・・・疲れた。もうどうでもにでもなりやがれ。世界が終わろうが俺には関係無いね」 「そ、そんな事無いです・・・キョン君は・・・その・・ごめん・・なさい・・・ 私のせいですよね。あなたを巻き込んで・・・うぅ・・・っ・・・」 「朝比奈さん、謝らなくていいんですよ。ただ俺の前から消えてくれればいいだけなんです」 「ちょっとキョン、あんた何よ!言いすぎじゃないの? だいたい何よ、世界が終わるって、変な小説の読みすぎで頭おかしくなったんじゃないの?」 「お前が言うなよ。何度も言わせるな、帰ってくれ」 「・・・あなたらしくはありませんね。 あなたは何だかんだと言いながら今までの状況を楽しんでいたはずです。 それが急にこの心変わり、何かあったのでしたらお話をききますが?」 「気付いただけだよ」 「…………失望した」 「あぁ、そうしてくれた方が俺も楽だ、さぁ、帰ってくれ!」 その後キョンはドアを閉め鍵をかけ、また部屋にとじこもってしまった。 キョンの妹は兄の突然の変化に驚き、困惑し、訳もわからず泣いた。 4人は同じように泣いているみくるを連れてひとまずキョンの妹も一緒に喫茶店に行った。 「ねぇ、有希、古泉君・・・。 あいつをあそこまで追い詰めたのって・・・あたし・・・?」 「………違う。私のせい」 「涼宮さんのせいなどではありませんよ。 ・・・いささか僕も彼に無理をさせていたかもしれません。 ですが納得がいかない部分が大きすぎませんか? 突然です、ある日突然彼がああなってしまうとは普通考えられませんよ」 「わたしが・・・キョン君を・・・『禁則事項』なのに・・ もう・・・ごめんなさい・・・ごめ・・・」 「朝比奈さんも気に病む必要はありませんよ 何故、彼がああなってしまったのか調べるのと 彼を正気に戻す方法を考えるしかありません 今はそれを優先すべきではないでしょうか?」 「・・・キョン君・・ごめんなさ・・ごめ・・・ごめんなさい・・・」 「・・・長門さん、朝比奈さんと涼宮さんと、あと妹さんもですね。 お願いできますか?急用が入りました」 「……解った」 有希はまず、3人を鶴屋さんの家に連れて行った。 鶴屋さんの所ならば色んな意味で安全だと判断したからだ。 みくるとキョンの妹は泣くだけでまともに歩く事もままなら無い状態。 それにキョンの妹をこの状態のままであの家に1人置いておく事は出来ないからだ。 幸い、鶴屋さんは快く受け容れ。とりあえずは、2人を床で寝かせてくれた。 「深くは聞かないけど何があったのかは教えてくれないかなぁ。 流石のあたしもみくると妹ちゃんがあの状態になってるの理由を聞かないわけにはいかないよっ」 「あたしが・・・キョンを壊しちゃったの・・・だから・・・」 「あのキョン君が壊れた・・・?うーん、あのキョン君がねぇ・・・?」 「あなたに責任は無い。全てはわたしが彼を守りきれなかったせい。 だから彼は重度のストレスにより精神を異常を来たした。 全てわたしの責任……」 「まぁまぁ、有希っこも自分も追い詰めちゃいけないよ。 何が原因なのかあたしはわからないけど・・・なんていうのかな。 キョン君が何かを抱えて、壊れてしまっててもその彼を支えて力になってあげるのが 友達の役目だと思うにょろよ。今は責任とか難しいことを考えるよりも。 キョン君をそっと包んであげるのが一番だと思うにょろよ」 「・・・そうよね、キョンを元に戻してあげないと、そうよね!うん!」 「……」 コクリと、長門は頷いた。 落ち着きを取り戻したハルヒはひとまず自宅に戻った。 その後有希はみくるを鶴屋さんに頼み、キョンの妹を聞いた親の勤め先に送った。 有希はそのままマンションに戻った。 有希は鶴屋さんの家ではああは言ったが、後悔していた。 キョンに言った一言を。自分の今までの行動を。 『…………失望した』 失望され、叱責されるべきは自分だ。 彼を追い詰めた。 彼の悩みに気付けなかった。 彼は私を気遣い、いつも見てくれていたのに・・・。 『…………失望した』 「…そう」 『…………失望した』 「私に」 『…………失望した』 「…………」 有希の携帯に、古泉から電話が来た。 【長門さん、もしもし、僕です。 閉鎖空間が全世界に展開されてもうダメかと思いましたよ。 数は半端じゃなく規模も今までの物とは桁違いでした。 ですが、先ほど突然自己収縮をし全て消えてしまいました。 これは涼宮さんが・・・なるほど、流石鶴屋さんですね。 ですが問題はこれからです、彼をこれからどうするか・・・。 具体的な方法は僕には思いつきません。何か名案はありませんか? そうだ、彼は愛情に飢えてるんですよ!!そう考えるなら納得がいきます。 恐らく彼の心は枯れた川のようになっていると考えられます。 その渇きのストレスを他人に意味も無くあてているのでしょう。 そうとわかれば僕がここで一度彼に最大級の】 プツ 「………」 男は、笑っていた。 計画通りに事が進んでいる。 前々から種を蒔いていた甲斐があった。 これで満足の行ける結果になるだろう。 次の日、キョンを除く4人は放課後SOS団部室に集まっていた。 ハルヒは団長席座りどこかウキウキしたようで。 古泉は合いも変わらず。 みくるはメイド服は着ないでイスに座り俯き。 有希はページもめくらずただ本の一点を見つめて。 「今日はここで解散、みんな帰って良いわよ! あたしはこれから1人でキョンのうちに行くから! 3人は着いて来なくても良いからね」 そう言い残しハルヒは団員を残してダッシュで部室から出て行った。 ハルヒは考えた、キョンに謝ろう、そして抱き締めよう。 きっとそうしたら正気に戻ってくれる、何故かそんな確信があった。 謝って、謝って、心から謝れば、絶対キョンは許してくれる。 許してくれないはずは無い。許してくれるに決まってる。 「だって・・・キョンだもん・・・」 ハルヒはキョンの家につくとキョンの妹に挨拶もせずキョンの部屋に向かった。 ドアを開けようとするがやはり鍵がかかってあかない。 「キョン、昨日はごめんね、あたしが悪かったわ。 ねぇ、だから開けて、謝りたいのよ」 「・・・帰れ、帰ってくれ」 「もうあんたを扱き使ったりなんかしないわ。 今までやった事全部謝る・・・だから・・・」 「あ・・・・・俺は・・・っ!?なんだこれ、逃げろハルヒ、来るな!」 「・・・キョン?」 「ハル・・・に・・・・・・帰ってくれ」 「どうしたのよ?・・・キョン・・・?」 「帰れ」 「開けて、謝らせてよ・・・」 「帰らないと」 「・・・?」 「殺す」 その声は、ハルヒの知っているキョンの声には聞えなかった。 その声は、本気で自分を殺すつもりの声だった。 あぁ、もうキョンはダメなんだ。手遅れなんだ。 もうキョンは今までのキョンじゃないんだ、もうキョンは死んじゃったんだ。 自分が殺しちゃったんだ。キョンを殺したんだ。 ハルヒは、そう悟った。 ハルヒはそのままキョンの家から出て行った。もう二度と来ないと心に誓って。 そもそもどうしてこんな事になってしまったんだろう。 どうしてキョンが壊れてしまわなきゃいけなかったんだろう。 どうしてキョンにもっと優しくしてあげられなかったんだろう。 どうして、どうして。どうして? 「でも・・・全部あたしが悪いわけじゃない・・・」 ハルヒは誰かのせいにしてしまわないと、心が押しつぶされそうに思った。 そう考える自分を、さらに嫌に感じていた。 …そうよ、あたし1人が悪いわけじゃない・・・。 みくるちゃんも、一樹君も・・・そう、有希だって・・・。 有希・・・。有希? そういえばキョンはいつも有希の事を見ていた。 そうよ・・・。有希が悪いのよ・・・・・・・・・。 感情の矛先は有希に向いた。ハルヒは、こう考えた。 キョンはいつも有希の事を見ていた。 それはきっと有希の事を好きだったからだ そして、一週間前有希にその気持ちを伝えたんだ。 でも、有希はキョンを振った。そして、キョンはショックで死んだ。 そうに違いない。そうとしかハルヒは考える事が出来なくなってしまっていた。 「キョン、キョンの苦しみをあたしが晴らしてあげるわ。 そして、あたしもキョンの所に行くわ。 でもその前に有希を・・・有希には・・・」 ハルヒも、壊れた。 だがハルヒは笑っていた。 いつかのように。 ハルヒは学校には普通どおりに登校していた。 前の席は詰められ、ハルヒはキョンの座っていたイスに座る事になった。 クラスメイトは、ハルヒにとって唯一の親しい友達と言えるキョンが学校を辞めてしまって またハルヒが以前のようにイライラして、そのとばっちりが自分にかからないかと戦々恐々だったが、意外にもハルヒはそんな事にはならなかった。 むしろ以前よりもよく笑い、活動的になっていた。 「あたし部活に行くから、またね!」 「じゃあね涼宮さん!」 「それにしても涼宮さん、前からは考えられないくらい変わったよね」 「うんうん、ky・・・誰だっけ?いつも彼女と一緒にいた紐が退学してどうなるかと思ったもん」 「彼がやめてこうなったのなら彼に感謝しなきゃね(笑)」 「名前なんか忘れたけど(笑)」 文芸部室には有希と一樹が居た。 有希は相変わらず分厚い本を読み、一樹は普段とは打って変わり真面目な顔していた。 「思っていたよりも事態は深刻のようですね」 「……彼の存在が北高生徒において異常なまでに希薄化している。 これは学校外でも同様かと推測される」 「これは、涼宮さんが無意識に彼の存在を独占しようとしているから、そうですね? 今までは微量にその兆候がありましたが涼宮さんは踏みとどまっていました。 それは彼女が内面では一般的、常識的理性を持っていたからです。 ですがここで急にその理性のたがが外れた・・・。 これは言ってしまえば巨大ダムが崩れたくらいに危険です。 彼女の理性がもはや意味を成さないとされば。 世界の法則が文字通り変わってしまいかねません」 「……今はその兆候は見られないがその可能性は大」 「ではその危険を回避する方法はないのでしょうか? 例えば長門さんの力で涼宮さんの力に一時的なロックをかけるとか・・・?」 「無理。涼宮ハルヒの能力は私たちの能力とは別次元。 その力の元に干渉し改変することは不可能。 出来たとしても情報統合思念体は許可しない」 「そうですか・・・」 「………それに、私の廃棄も検討されている」 「それはどういうことです? 長門さんまで居なくなってしまってはまた涼宮さんが不安定になって不利なのd」 「私はあれから、何度も涼宮ハルヒに消されかけた」 「消されかけた・・・?涼宮さんが・・・?」 「おそらく涼宮ハルヒは私を邪魔と考えている。 私への興味を無くしている、だから」 「あの涼宮さんが・・・何かの間違いという事は無いんですか?」 「私の存在を消す事を出来るのは情報統合思念体と私と同じインターフェースと涼宮ハルヒのみ」 「ではやはり、情報統合思念体があなたを消そうとしたのでは?または別の派閥が・・・」 「……この話はおしまい。涼宮ハルヒが来る いつものように、そう、いつものように大きな音を立てて部室のドアをハルヒは開けた。 「遅くなってごめーん!あら、今日もみくるちゃんはまだなの? もう、しょうがないわね・・・」 「涼宮さん、今日も元気そうでなによりです」 「一樹君も良い男で結構なことだわ、それと比べて・・・」 ハルヒはこれ以上無いというくらいの憎しみを込めて有希を睨んだ。 一樹はそのハルヒの目を見て、一瞬笑顔を崩してしまったほどだ。 有希はただ黙々と本を読んでいた。 「……」 「有希はあいさつも無しなの?無愛想にも程があるわ。 キョンでも・・・キョンでも一言は言葉をくれてたわよ?」 「………」 「・・・・ねぇ有希」 ハルヒは、自分でもぞっとするくらい冷たい声で言った。 「どうしてあんたがここに居るの?」 一樹はもう有希とハルヒを一緒の場所に居させてはいけないと考えた。 このままだと双方にとって良い方向になど向かわないだろう。 何より、今この空間に居る事で一樹の胃はキリキリと悲鳴を上げていた。 「ねぇ、なんでいるのよ? キョンが死んじゃったのはあんたのせいなのに・・・どうして平然としてるの? 罪悪感の欠片も無いの?・・・もともと感情の少ない子だと思ってたけど・・・。 あんた・・・人間じゃないんじゃない?」 「ちょっと、待ってください、涼宮さん。 長門さんは彼には何も・・・」 「古泉君は黙ってなさい」 「ですg」 「 黙 っ て ろ っ て 言 っ て る で し ょ ! ! 」 「・・・・・・」 「……そう、全て私の責任」 「ならどうしてここにいるの?キョンが居ないSOS団なんていらないわ!! 有希もいらない、どうして消えてくれないの!?」 「……」 有希は本を閉じて部室から音も無く出て行った。その背中にはハルヒの刺すような視線が突き刺さっていた。 有希は部室から出た後、そのまま自宅のマンションに向かった。 その帰路の途中、一樹から携帯に電話がかかった。 【長門さん、先ほどはすみません。 実は、お願いと言ったらいいのでしょうか。忠告とお願い半分です。 今度一切涼宮さんには近づかないで頂けますか? これはあなたのためでもあります。 これ以上長門さんと涼宮さんを接触させてはいけないと僕は判断しました。 上も同意してくれました。 お願いです、涼宮さんの視界に入らないでください。 それが今は一番なんです、えぇそう、彼が居ない以上、今は・・・。 冷たい事を言うようですが・・・そうですか、すいません】 「………そう」 その夜、長門はキョンの豹変の調査をするためキョンの部屋に忍び込んだ。 それは長門にとって最後の任務だった。 この任務が終われば有希は完全に消される予定だった。 自分の体にシールドを施し、キョンの部屋に潜入した。 キョンはベッドの上で体育ずわりをしてずっと虚空を見つめていた。 その表情は、見たことも無いような安らかな笑顔だった。 「………」 やはり、自分が彼をこんなにしてしまったのだ。 そして今日その責任を取って私は消える。 最後に彼の顔を見て、彼の側で消える事は、私には許されるのだろうか。 「…!」 一瞬、キョンの姿がぼやけた。 まるでカメラのピントあわせをする時のように。 瞬間、微量の情報改変を有希は確認した。 その改変パターンに有希は見覚えがあった。 有希はシールドを解き、姿をキョンの前に現した。 「長門・・・こんな所に来ても・・・」 「…………やはりあなたの詰めは甘い」 「・・・ふ、何のことだ?」 「あなたは彼の体を乗っとった、朝倉涼子。 恐らくあなたの目的は彼を乗っ取る事でSOS団の人間関係を破壊し涼宮ハルヒの情報フレアを観測すること」 「やっぱりあなたには」 その瞬間キョンが身体が崩れるように、朝倉涼子がキョンの中から現れた。 「敵わないわね」 「でも今回はあなたも頑張った、でもわかったからには彼を取り戻す」 「あ、それ無理♪」 「私だって無駄に時間かけてきた訳じゃないもの。 あの時一度あなたに消されたとき、私は私を構成する情報の一部をキョン君に仕込んだの。 それからじっくり、私の情報を培養して、彼を構成する情報と入れ替えてたの。 もう彼の痕跡は無いわ、家族もほぼ完全に手中に収めてあるし。 もちろんあなたにばれないようにずっと注意して、ね。 そうそう、この子可愛いかったのよ。あなたの事を・・・あ、これ禁則だったぁ♪」 「……」 「で、どうするの?何をするにももう手遅れよ? 私を消しても、私の勝ちには違い無いもの」 「……」 有希は絶望した。 自分の甘さが、あの時気付いていれば・・・。 キョンを殺さずにすんだ。 そのキョンも、もうこの世の存在していない。 有希は、初めて涙を流した。 いつも自分を見て、気遣い、優しくしてくれ彼は。 図書館に連れてってくれた彼は。図書カードを自分のために作ってくれた彼は。 もう居ない。 朝倉涼子に乗っ取られ、消されてしまった。 自分も知らないうちに、おそらく自覚も無いまま意識が入れ替わり そのまま彼は身体ごと、精神ごとこの世から消えてしまった。 「あら泣いてるの?長門さんが涙を流すとこなんて始めて見ちゃったぁ ねぇ、悲しい?ねぇねぇ、自分の好きな人が死んじゃって悔しい? うふふ、そんな事無いわよね。長門さんにそんな感情なんて元々無いもんね」 「……ち……ぅ……ちが………」 「何が?気のせいでしょう? きっといつかみたいにエラーがたまってバグっちゃってるのよ。 あの時は流石私も焦っちゃった。でも面白い物が見れて楽しかったわ」 もう有希の顔は涙で濡れ、目は真っ赤になっていた。 心は、もう崩れていた。 有希は涙を拭いて、朝倉涼子を睨んだ。 せめて、この女だけは消さないと、気がすまない。 「私は、あなたを消して、私も消える」 「なぁに、敵討ち?そんなの今時流行らないわよ? 大人しく引き下がって学校で本でも読んでたほうがあなたも・・・」 朝倉涼子の足が砂のように輝き、さらさらと崩れていく。 有希が朝倉涼子の情報連結を強制解除したのだ。 「………」 だが、突然朝倉涼子は笑い出した。 まさに上手く行き過ぎてこれほどおかしい事は無いと言うように。 「気付かないの?もしかして私が言ってた事本気で真に受けてた? キョン君の身体を乗っ取っているのは本当だけど。 実際は彼の情報の表面を変質化させてるだけ。 まだ、私の中で生きてるのよ?たまに正気に戻って困ってたんだから。 でもどっちにしろ彼は死ぬ、私と一緒に。 ・・・この情報結合解除はもう手遅れでしょ? せめて最後くらいは彼と話させてあげる・・・うふふ」 腰のあたりまで消えていた朝倉涼子の上半身が、キョンの姿に変わる。 「………!!」 「長門・・・悪かった・・・」 そこには彼が戻ってきた。 間違い無い、本物の彼がここにいる。 でも、またすぎに消えてしまう。 私が消す。 キョンは有希をじっと見つめていた。 その眼差しはまるで娘を見るような優しいものだった。 「長門、お前が気に病む必要は無いぞ。 俺が油断してただけだからな。 ・・・お前には辛い思いをさせて本当にすまない。 これだけは言わせてくれ。 俺はお前たちと居て迷惑だなんて思ったことは一度も無いぞ。 確かに色々と面倒ごとには巻き込まれ方かもしれん。 だがそれは俺だって自分から首を突っ込んでいったからだ。 ・・・本当にごめんな長門。 お前にはやっぱり最後まで世話をかけてばっかりだな・・・」 「嫌………駄目…」 「どうにもこうにもならないようだしな、まぁ、元々ここまでだったんだろう。 後悔は無い事も無いが・・・あ、お前を責めてるわけじゃないからな!」 有希はもう胸までしか無いキョンを抱き締め、耳元で何度も何度も謝った。 「だからお前が気に病むな・・・頼む」 キョンも有希を抱き締め返そうとするが腕も砂ようにさらさらと崩れた。 有希はそうしてるうちも色々な手を打っていたがどれもキョンが崩れるのを止める事は出来なかった。 恐らく朝倉涼子自身がこの情報結合解除をキャンセルできないようにロックしてあるのだろう。 有希は、いっその事自分も消えてしまおうと考えた。 それくらいの事は簡単に出来た。 有希の身体はザラザラとキョンが崩れるよりも早いスピードで崩れていった。 「・・・!?長門、馬鹿よせ!」 「大丈夫……」 そう言い、有希はもう首だけのキョンの唇に自分の唇を合わせた。 「・・・・・・」 キョンは有希の意図を理解し。 思っていたよりもずっとやわらかいな、という感触を感じた。 そして白く輝く、まるで白雪姫のような有希を見て、消えた。 有希はキョンだった砂を抱き締め。 どこか笑顔に見える表情のまま崩れて消えた。 最後に、最後だからこそ有希は笑えたのかもしれない。 鍵は消えた。まさに消失した。 もう二度と扉は開く事はないだろう。 鍵は消え、そして扉も開く事無く壊れてしまった。 いつか新しい鍵が表れようとも、その扉は開く事は無い、永遠に。 そう、ハルヒが、望んだからだ。 ----おわり----
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彼女の想いで――(MAGNETIC ROSE) 後編 ◆EchanS1zhg (彼女の想いで――(MAGNETIC ROSE) 前編へ) 【Accelerator――(光速戦闘) 中編】 「どうしても思い通りにはいかないものね……全く」 半ば、廃墟のような有様と成り果てた警察署の中で、朝倉は天井に開いた大穴を見上げ大きく肩をすくめた。 天井に空いた穴は屋上まで貫通しており、室内に直接空の光景を見せることで建物というものの存在意義を破壊している。 その淵から飛び出している鉄骨はその先端がどろりと溶けており、高温の弾丸がここを通ったと想像するのは容易だった。 勿論、それは朝倉涼子が跳ね返した御坂美琴が放ったあの超電磁砲《レールガン》である。 「ふぅ……少し暑く感じるわ」 言いながら、朝倉は額に浮かんだ汗を制服の袖で拭った。 電磁砲が発射されたせいで室温があがったということもあるが、朝倉自身もオーバーヒート寸前であったりする。 《ベクトル操作》――それが朝倉が最後に計算した情報改変である。 別段、彼女にとってそれは特別難解だというものではない。 今回は跳ね返す規模が大きかったから大計算となったが式そのものは単純であり、後は負荷と効率の問題でしかない。 今回ギリギリだったのは、これは一度限りの手段で、また美琴が電磁砲を使っていなければ勝利はなかったということだ。 大前提として、電流を操作する以上、通常の電撃の槍では跳ね返したところで美琴自身には通用しない。 故に、跳ね返すとするならば警察署の壁をぶちぬいた電磁誘導による超高熱攻撃である電磁砲しか対象はなかった。 また、一度でも反射できることを覚られたら美琴は自滅の可能性のある電磁砲を使いはしなかっただろう。 「結果オーライという言葉はあるけれども、気休めにもならないわね……こんな言葉」 最後の大勝負に美琴が上手く乗ってくれて、電磁砲を使い、それを反射できる可能性は数字にするとどれくらいだったか。 会話を交わしながら算出した数字を思い出して朝倉は目を瞑り、頭をぶるぶると振った。 なにより問題だったのは電磁砲の威力だ。 美琴がこちらを思って手加減していれば、例え反射していても美琴を倒すことはできなかったろう。 逆に美琴が体力を残しており、室内であることも無視して本気の電磁砲を撃ってたら、今頃自分は蒸発していたはずである。 「――倒し損ねちゃうし」 そして、反射はしたものの、朝倉は美琴を仕留めることができなかった。 床を見下ろせばそこに夥しい量の真っ赤な血と、彼女が落としていった左腕が残されてはいるが、しかし彼女自身はいない。 そもそもとして電磁砲を反射されたのだとしたら美琴は熱と衝撃で跡形もなく吹っ飛んでいたはずなのだが、 それに加えて真横に反射された電磁砲がどうして美琴のいた場所から真上に進んでいるのか――? 「…………ごめんなさい。私のせいで、……こ、殺せなくて」 朝倉が振り返ると、そこに今回の決着を文字通り”捻じ曲げて”しまった原因が俯いて塞ぎこんでいた。 歪曲を使う、浅上藤乃である。 決着のつく瞬間。ちょうど目を覚ました彼女は視界の中にいた美琴を反射的に凶(まげ)ようとして、この結果を齎したのだ。 確かに美琴は歪曲の餌食になった。彼女としても避ける余裕はなかったらしく、一部ではあるが身体を捻じ切った。 しかし彼女に止めを刺すはずだった電磁砲もまた衝撃波諸共に曲げられてしまい、天へと打ち上げられてしまった。 結果として、美琴は左腕だけを捻られた後、衝撃波だけをくらって自分が空けた穴から警察署の外へと放り出されたらしい。 そしてその後はまんまと逃げおおせてしまった模様である。 過負荷でダウンしていた朝倉が確認しに行った時には、そこに残されていたのは僅かな血痕のみでしかなかったのだ。 「とりあえず、色々と問題が浮き彫りになったわね。私達」 朝倉はようやく回復してきた力で一気に汗を振り払うと、たった一言でその問題を的確に言い表した。 「――コンビネーションが最悪よ」 【生き残った話――(遺棄の凝った話) 前編】 お昼過ぎののどかな街の風景の中。四角い窓の向こう側に、降参という風に両手を挙げている女性の姿があった。 どうしてか粉々に割れている窓からは風が入り込み、その女性の美しい黒髪をそよそよと揺らしている。 女性の名前はわからない。彼女は必要な時には自分のことを師匠と呼ぶように言い、実際に師匠とだけ呼ばれている。 そんな不思議な彼女は今、表情を浮かべることなくあることを思案していた。 自分の後ろから拳銃を突きつけている少年をどう処分してしまおうかと、そんな物騒なことを。 少年が背後に近づく気配を感じ取れなかったのは何故か。 師匠は窓の外へと向けていた身体を振り返り、簡素な会議室の中にも意外と死角が存在したのだと知った。 それにしても不思議な所はある。もしかしたら仲間の張った結界のせいもあるのかもしれないと彼女はちらりと考えた。 「ここであんたを止めないと、リリアにも危険が及ぶと思うから」 自分に銃を突きつけていた人物は声色どおりの少年であった。 年の頃は先程、弾丸をいくらか見舞った少年と同じくらいかも知れない。 しかしその若さの割りには銃を構える姿も堂に入っており、こちらは素人ではないようだと一目で解る。 銃を突きつけているという状態の優位性を過信してもいない。少年の顔に浮かんだ強い緊張の色が証拠だ。 師匠はその少年を冷静に見つめ、無言で相手が何者かを計る。 「両手を頭の後ろで組んで、床に膝をつくんだ」 少年の要求に対し、師匠は無言と無反応をもってそれを回答とした。 このような場合において何よりも大切な基本は、殺せる相手は殺せる時に殺してしまうことである。 例え今のような状況でなくとしてもそれは人生のほとんどの場面に当てはまる。それを知る師匠は今までそうして生きてきた。 だがしかし、目の前の少年は違う。 殺せる時に殺していない。後ろを取ったのならばそのまま撃ち殺せばよかったのに、しかし彼女はまだ生きている。 別に足を撃つだけでもよかっただろう。何か聞きたいことがあるのならば口だけ残せばよいのだから。 なのに、そうはなっていない。それが何を意味するのか師匠は知っている。おそらくは少年の方も知っているはずだ。 「……言うとおりにするんだ」 でなければ撃つぞ。とまでは言わなかったことに師匠は目の前の少年に10点の評価を与えた。 しかし、その10点という評価は1秒ごとに1点ずつ減じてゆく。そして、0点になれば師匠は動く。 目の前の敵を相手に少年がそれでも撃てないというのなら、その時拳銃は存在しないも同然だと判断できるからだ。 そして、沈黙のままに10秒が過ぎた。銃声は鳴っていない。師匠は五体満足のままで、そして――動き出した。 互いの間に置かれた距離は3メートルほどで、室内としては十分な距離を確保していたと評価できるだろう。 少年が動き出した師匠を見てから反応するまでにコンマ3秒。それから撃つかどうかを決めるのにもうコンマ6秒。 合わせて1秒にも足りない時間だったが、師匠が肉薄するには十分な時間だった。 「くっ……!」 ちょうど1秒後。師匠は左の掌底をフェイントに伸ばした右腕で少年の持っていた自動拳銃を握ることに成功していた。 さてこの次の刹那には、握られてしまった拳銃を手放してしまうかどうかの判断が少年に求められる。 自動拳銃の場合、しっかりとスライドごと握りこまれていてはトリガーをいくら引こうとも弾丸は発射されない。 ならば手放して格闘戦に移るのが常套手段ではあるが、しかしその判断を行う余裕を師匠は少年に与えなかった。 「……――げぅっ!」 少年の口から蛙を踏み潰したような気味の悪い悲鳴が零れ、透明なよだれが床にまき散らかされる。 師匠に拳銃を引っ張られ、反射的に身体が踏ん張ったところに思いっきり体重の乗った前蹴りを腹に叩き込まれたのだ。 身体が裏返るような衝撃に拳銃も手から離れてしまい、結果として少年は最悪の状態で床の上へと無様に転がることとなった。 「――――――――」 唾を飲み込んで咽てしまわないよう、あえて息を殺したまま少年は床の上を転がり体勢を整えようとする。 蹴られた勢いをそのままに受身を合わせて三回転。幸いなことに師匠からの追撃はなかった。 しかし顔を上げたところで少年の身体が絶望に強張る。 彼女は壁際まで転がっていった自分を追うでもなく、ましてや奪い取った拳銃で撃ってくるでもなく、 少年に脅されて手放した機関銃を拾いに元の位置まで戻り、もうすでにそれを手に取りこちらへと向けようとしていたのだ。 例え手痛い一撃を貰っていたとしても格闘戦にもつれこめば十分勝機はあると、少年は計算していた。 相手は自分より体躯の小さな女性であるし、拳銃を奪われたとしても罠を警戒して使わない可能性は十分にあると踏んでいた。 そして実際に、彼女は敵の手にしていた銃はすぐに放ってしまった。ここまでは頭の中にあった可能性の内だ。 後はこういう流れができればそのまま飛び掛ってくるものだと考えていた。 自分が転がって遠ざかるようにすれば、反射的に追おうとするのが自然なのに……しかし彼女はあっさりと銃を拾いに戻った。 少年に与えられた猶予はおよそ2秒ほどはあった。しかし少年はその2秒を空白で埋め尽くしてしまった。 機関銃の銃口はその間にこちらへと向いてしまっている。 今更ながらに、目だけを動かし出口の位置を確認する。たった数メートルの距離だったが、今は何十メートルにも感じられた。 機関銃を構える女性は、ことここに至っても感情を表に現すことはなく無言を貫いている。 まるで人を殺す為の機械のようだと少年は思った。感情もなく、手本のままに人を殺す、優秀な殺人者。 助かるとはもう思ってなかった。最後に残されたほんの一瞬はリリアのことで埋め尽くされる。 今更ながらに後悔。どうしてリリアの名前を口に出してしまったのか。リリアがこの女性に殺されるのだけは嫌だと思った。 どうして”必要”な時に相手を撃つことができなかったのか。命を取り置いておくことなんてできるわけないのに。 もう遅い。ずっと遅かった。遅れた分は取り返そうと走りだしてみたものの、まだどこかに余裕を残していたと―― ――最後の最後の瞬間になって、ようやくそれに気づいた。 決着の瞬間。師匠の顔に怪訝な表情が浮かび――そして幾重にも重なった乾いた破裂音が部屋の中に響き渡った。 「…………………………あれ?」 10秒ほどか、それとも一分はそうしていただろうか、少年は恐る恐ると目を開き、呆けたような表情で辺りを窺った。 そしてもう10秒ほど時間を使って、どうやら自分は殺されなかったのだということをようやく理解する。 まだ耳の中に機関銃の残響音が残っているような気もしたが、部屋はがらんという静寂だけの空間に戻っていた。 「どうして殺されなかったんだ……?」 少年にはその理由が全く思い当たらなかった。 最後の最後に手心を加えられたのだろうか? そんなはずはない。少年は古泉が彼女に撃たれたところを目撃している。 もしかすれば、財宝の隠し場所を知る為に自分を泳がすのだろうか? いや、普通に痛めつけて聞き出せばいいだろう。 「とりあえず、ここを一刻も早く離れないと……」 脱力していた下半身に力を入れて少年は床の上に立ち上がる。 その時、ブーツの底と床とに挟まれたガラス片が砕けてパキリと軽い音を立てた。 振り返れば、背後にあった資料棚のガラス戸が砕けて、あたりにガラス片が散乱してしまっている。 中に入っていたファイルの束にしても被害は免れておらず、撃ちこまれた銃弾に食い千切られバラバラとなっていた。 しかし、こんな被害には何の意味もないだろう。 ただ自分がそうならなかった幸運をかみ締めるだけだと少年はまた振り返る。そして、彼は幸運の正体に気づいた。 「そうか、”君”が助けてくれたのか」 床に転がったままの拳銃を拾い、壊れていないことを確認すると、少年は壊れた窓枠から外へと飛び降りた――。 【彼女の想いで――(MAGNETIC ROSE)】 「師匠ったらどこに行っちゃったのかしら……?」 一応の決着を見た美琴との一戦を終えた朝倉と浅上の二人は、いつまで経っても師匠が戻ってこないということで 階段を使って2階へと上り、片っ端から部屋を覗き込んで、行方知れず(?)となった彼女を捜していた。 「まさか……あの、さっきので師匠さんは……」 「師匠が電磁砲の”流れ弾”で? そんなこと、考えられないわよ」 口ではそう言ってみたものの、もしかしたらそういうこともありうるんじゃないかと朝倉は少し心配になる。 いくら師匠と言えども、所詮は普通に人間でしかない。 あんな、偶然に電磁砲が建物を縦に貫通するだなんてそんなアクシデントを予想できる者などいないだろう。 回避できなかったとしても不思議でないと言えばそうで、むしろだからこそ師匠はこんなことで死んでしまうのではと思える。 仮に2階にいたのが自分だったとしても、あの電磁砲は避けられなかったろうし、当たれば死んでいたに違いない。 「でも、貫通した穴の周辺にはそれらしき痕跡もなかったし……やっぱり師匠がそんなことで死ぬとは思えないわ」 「そうですよね。……そんな事故が起こるわけがないですよね」 別に宝物を探しているという訳ではないので朝倉と浅上の2人は次々と部屋を移動してゆく。 そして、扉を潜る回数が二桁に繰り上がりそうだという頃、彼女らはその部屋に師匠がいた痕跡を発見した。 「ここで戦闘があったみたい。どうやら、古泉くんが言っていた仲間という人がまだ残っていたみたいね」 「じゃあ、師匠さんは、その古泉さんの仲間と……?」 それはどうかしら? と朝倉は部屋を見渡した。 押し倒された事務机に、バラバラに転がっているパイプ椅子。割られた窓に、銃弾を打ち込まれた書類棚。 ここで戦闘があったとありありと分かる散らかぶりではあったが、しかしここには血の一滴も流れてはいなかった。 「師匠が相手を撃って外したとなると、その仲間というのも超能力者だったのかしら……?」 朝倉は銃弾を目一杯叩き込まれた書類棚に近づき、ファイルの中にめり込んだ弾丸をひとつ摘み出す。 それは間違いなく、あくまで他に同じ物を持っている人がいないという前提ではあるが、師匠の銃から出たものだった。 師匠がここで誰かに向かって引鉄を引いたということだけは紛れもない事実らしいとわかる。 さりとて、それだけでは決め手に欠けるとそこを振り向いた時、朝倉は思わぬ人物がそこにいたことに驚いた。 「……どうして、あなたが……――”長門さん”がこんなところにいるの?」 正確に言えば、そこにあったのは長門有希ではなく彼女の”生首”であった。 一見ではわからぬような形で、破壊された書類棚の向かい側にある賞状棚の中に紛れるような形で置かれていたのだ。 図書館でこれを回収してきた古泉がどういう意図でこれをここに隠していたのか、それはもう誰にもわからないし そもそも今ここにいる朝倉と浅上はどうしてこんな所に首があるのかすらわからないが、師匠失踪の答えだけは解った。 「あー……、師匠ったら棚のガラス戸に映った長門さんの生首を見て……」 「そうか、師匠さんって……むぐっ?」 「(言ってはいけないわ。師匠がどこで聞いてるとも知れないし)」 「むぐむぐ……」 やれやれと首を振ると朝倉は窓へと近づき、ぐいと身を乗り出して駐車場の端の方へと視線を伸ばした。 そこには3人が乗ってきたパトカーがまだ止まったままで、よく見れば後部座席にカチカチに表情を固めた師匠の姿がある。 もう一度やれやれと首を振ると朝倉は浅上に師匠を見つけたと伝え、肩をすくめて大きな溜息をついた。 ■ 「さてと……、持っていったら師匠が怒りそうだし、これはここで”処理”してしまわないと」 朝倉は浅上に傍で待っているように言うと、安物のトロフィーが立ち並ぶ賞状棚から長門の首を丁寧に取り出した。 死んでから少なくとも四半日は経っているはずだが、その顔は生前とあまり変わらぬ美しさを保持している。 これは剥製だよと誰かに言われれば信じてしまいそうなくらいに、それは死体であり死体ではなかった。 「あの……それをどうするんですか?」 浅上が様子を窺いながら恐る恐るという風に尋ねてくる。 それはそうだろう。普通、死体などというものに人は興味を抱かない。嫌悪し遠ざけるのが通常の反応だ。 殺人鬼にしても、生きている者を殺すという過程や瞬間にならともかく、死体と成り果てたモノなんかに興味はもたない。 「言わなかったっけ? 私と長門さんは宇宙人なのよ。人間の”フリ”はしているのだけどね」 死体に嫌悪感を抱かないのか、それともそれを死体だと思っていないのか、朝倉は長門の首を机の上に置くと、 彼女の薄い色の髪の毛を掻き分けるように指を挿し入れ、普通であれば脳があるであろう場所を押さえながら目を瞑った。 ほどなくして、朝倉の長門の生首に触れている指先から淡い光が漏れ出してくる。 「”情報”を色々と回収しておきたいのよ。長門さんなら私よりも色々知っているはずだから――」 朝倉は自分の上司に当たるエージェントの記憶情報にアクセスしてそれを読み取ろうとする。 だがしかし、あまりそれは上手くいきそうにもなかった。 彼女が機能を停止していることは問題ではないが、やはり上位の相手である以上、こちらの権限(パスコード)が全く通じない。 しかし、どこかに――せめてここに来てからの記憶でも読めればと朝倉は情報の海の中に手を潜らせ―― 「…………ぅあぐ!」 ――逆に捕らわれ、その身体を振るわせた。 「(トラップ? 誰に向けて? 違う、これはコマンドワード……どうして? 私に? 長門さんは予測していた?)」 【エージェント・PN:[長門有希] はマスターとしてスレイブである エージェント・PN:[朝倉涼子]に行動指針を与える】 【■1_長門有希の存在をあらゆる外敵から防衛する】 【■2_長門有希の計画を妨げる要因に警戒し、これを発見すれば直ちに排除する】 【以上の行動指針はPN:[朝倉涼子]の中にあるなによりも優先され、それはPN:[朝倉涼子]の自己保全も例外ではない】 「(長門さんはもう死んでいるのに? 計画? この命令はいつ作られて――何がどうなって? これは、どうして?)」 「――………………ぅ」 捕らわれていた時間はどれくらいなのか。朝倉は壁に掛かった時計を見て、時間が進んでないことに安堵の息をついた。 そしてそれを確認すると、何事もなかったようにゆっくりと長門の頭から指を引き抜き、もう一度息をついた。 「……なにかわかったんですか?」 「ううん。長門さんったらガードが固くて全然」 浅上の問いかけに朝倉はそう明るく答えた――が、しかし実際はそれとは真逆で、朝倉はこれまでで一番の混乱に陥っていた。 長門が残した情報の中に自分への命令が残っていたことも随分と不可解だが、それよりも解らないことがいくつもある。 「(この長門さんは一体――誰なの?)」 彼女が、”長門有希”であることは確かだろう。しかし、朝倉が知っている長門有希ではない。 自分が消滅している間に何かがあって長門自身が変質させたと見るのが自然ではあるが、それにしても不可解だ。 まずエージェントとしての能力のほぼ全てに長門自身のロックが掛かっていた。能力だけでなく記憶の大部分に関しても同様に。 それはまるで……”長門有希自身が普通の人間として振舞おうとしているかのように”。 恐らく、自分宛への命令はここに関係すると朝倉は考える。 そしてそこからあるひとつの謎に答えが出たことを知った。つまり――”朝倉涼子を再生したのは長門有希”である。 これはもう間違いない、この舞台で行動できる分の情報を新しく付加して新しく作り出したのは彼女に違いない。 「(長門さんの”計画”……、人類最悪の”計画”……、一体、何がどうなって……)」 長門有希の情報の中で断片的に読みこめたシーンの中に、あの人類最悪と名乗る男の姿があった。 ただ彼女とあの男とが対面しているというだけであって、時間も場所も全くの不明であるが、 しかしまさかここに来てからではないと思われる。恐らくは、”これ”が始まる前に”長門有希と人類最悪は出会っている”。 「(”計画”ってなんなのよ。それがわからないと私、動けないじゃない)」 ここが明らかにおかしかった。命令はあるのに、その命令の意味が受ける朝倉にはわからないのだ。 ”計画”だなんて言われても、それに該当するような情報は自身の中には見当たりやしない。 「(……何かが破綻している。けど、何が破綻しているのかすら私には解らない)」 どうやらすぐに解ける謎ではないらしいとし、朝倉は静かに息を吐いて自身を落ち着かせた。 そもそもとしてこの命令自体が、有効であるとは言え間違いの可能性もある。長門有希自身の存在にも疑問点が多い。 「(長門さん不具合を起こしちゃったのかもしれない……)」 朝倉はそれを最もありえる可能性として、第一に置き、その他の可能性を暫定的に過少評価することに決めた。 なぜならば、”それ”はどう考えてもありえないことなのだ。”そんなこと”が情報統合思念体の端末に許されるわけがない。 その存在意義を根底から覆すような”そんなこと”。それは、つまり―― ――長門有希が、涼宮ハルヒの持つ”願望を実現させる能力”を奪い取っただなんてことは。 ■ それから15分ほど後、正午の放送からすればちょうど2時間ほど経った頃。 師匠、朝倉、浅上の3人は警察署の駐車場に止めてあったパトカーの中で合流を果たしていた。 「それでね。私は一度、3人でじっくりと話し合うべきだと思うのよ」 止めてあったパトカーは未だに止まったままで、3人が次にどう行動するかを、主に朝倉の提案により決めようとしていた。 「長くても3日。短ければ次の瞬間には死別する身です。特に親睦を深める意義は感じられませんが」 「何言ってるのよ師匠。今回、私達は警察署にいた得物を仕留めようとして結局一人も殺すことができなかったのよ」 「それはあなた達の不手際でしょう。私が撃ったあの少年はもう今頃は死んでいます」 「警察署の外に出たらノーカンよ。だったら私も殺しているかもしれないし。それに師匠はひとり逃がしたじゃない」 「………………」 「怒らないで聞いてよ」 「ええまぁ、我々の協力体制に有益であり、後に私個人の利益にも繋がると判断できるならば話は聞きましょう」 「うん、それじゃあ……そうね、浅上さんは何か言いたいことないかしら? あなたにも意見する権利はあるわ」 「そうですか? ……じゃあ、私はお昼ご飯が食べたいです」 「補給と休憩をとるついでに話し合いもするというのならやぶさかではありませんね」 「私も賛成。それじゃあ次はご飯食べながら作戦会議よ」 止めてあったパトカーは、5分ほどの短い会話の後、ブロロ……とエンジン音を立てて駐車場から車道へと出て行った。 ■ 「(キョンくん。今だけは少しの間見逃してあげる)」 朝倉はハンドルを握りながら、瀕死の古泉を抱いて走り去った彼のことを少しだけ考えていた。 彼はあの電撃使いの少女から神社へと行くよう指示を受けていた。口ぶりからすれば仲間が待っているのだろう。 傷を負って逃げ出した電撃使いの少女にしても今頃は神社へと向かっているかもしれない。 だが、朝倉はそのことを師匠には伝えないし、自ら赴くつもりもなかった。 「(とりあえず、”計画”ってのが判明しないことにはね。彼や涼宮さんには手は出せないわ)」 長門有希が主導しているならキョンという少年がキーパーソンに充てられている可能性があるし、 涼宮ハルヒについては今現在どういう状態なのか把握する必要がある。 ハルヒに関してはすでに師匠と契約を交わしているからまだいいが、キョンはそうではない。故に今は追わない。 「(まずは私自身の問題を解決しないと……)」 そう思い、朝倉は少しだけ自身の内側へとその意識を向けた。 そこには先程、警察署で”食った”長門の首が情報として存在しており、現在ゆっくりと消化を進めているところだった。 どれくらいかかるか見当はつかないが、もしかすれば有益な情報を得られるかもしれない。 あいにくと長門は自身の力を封じていたので攻性情報の補給にはならず、ならばそこは有機体の作法に倣うしかない。 「あー……、なんだかすごくお腹が空いたわ。ねぇ、師匠は何が食べたい?」 【D-3/警察署付近・路上/一日目・午後】 【師匠@キノの旅】 [状態]:健康 [装備]:FN P90(35/50発)@現実、FN P90の予備弾倉(50/50x17)@現実、両儀式のナイフ@空の境界、ガソリン入りペットボトルx3 [道具]:デイパック、基本支給品、医療品、パトカーx4(-燃料x1)@現実 金の延棒x5本@現実、千両箱x5@現地調達、掛け軸@現地調達 [思考・状況] 基本:金目の物をありったけ集め、他の人間達を皆殺しにして生還する。 0:食事と休息をとる。 1:朝倉涼子を利用する。 2:浅上藤乃を同行させることを一応承認。ただし、必要なら処分も考える。よりよい武器が手に入ったら殺す? 【朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態]:疲労(大)、空腹、長門有希の情報を消化中 [装備]:なし [道具]:デイパック×4、基本支給品×4(-水×1)、軍用サイドカー@現実、人別帖@甲賀忍法帖 シズの刀@キノの旅、蓑念鬼の棒@甲賀忍法帖、フライパン@現実、ウエディングドレス アキちゃんの隠し撮り写真@バカとテストと召喚獣、金の延棒x5本@現実 [思考・状況] 基本:涼宮ハルヒを生還させるべく行動する(?)。 0:食事と休息をとり、3人で作戦会議をする。 1:長門有希の中にあった謎を解明する。 2:電話を使って湊啓太に連絡を取ってみる。 3:師匠を利用する。 4:SOS料に見合った何かを探す。 5:浅上藤乃を利用する。表向きは湊啓太の捜索に協力するが、利用価値がある内は見つからないほうが好ましい。 [備考] 登場時期は「涼宮ハルヒの憂鬱」内で長門有希により消滅させられた後。 銃器の知識や乗り物の運転スキル。施設の名前など消滅させられる以前に持っていなかった知識をもっているようです。 長門有希(消失)の情報に触れたため混乱しています。また、その情報の中に人類最悪の姿があったのを確認しています。 【浅上藤乃@空の境界】 [状態]:無痛症状態、腹部の痛み消失 [装備]:なし [道具]:なし [思考・状況] 基本:湊啓太への復讐を。 0:食事と休息をとる。 1:電話があればまた電話したい。 2:朝倉涼子と師匠の二人に協力し、湊啓太への復讐を果たす。 3:他の参加者から湊啓太の行方を聞き出す。 4:後のことは復讐を終えたそのときに。 [備考] 腹部の痛みは刺されたものによるのではなく病気(盲腸炎)のせいです。朝倉涼子の見立てでは、3日間は持ちません。 「歪曲」の力は痛みのある間しか使えず、不定期に無痛症の状態に戻ってしまいます。 「痛覚残留」の途中、喫茶店で鮮花と別れたあたりからの参戦です。(最後の対決のほぼ2日前) 湊啓太がこの会場内にいると確信しました。 そもそも参加者名簿を見ていないために他の参加者が誰なのか知りません。 警察署内で会場の地図を確認しました。ある程度の施設の配置を知りました。 ※ 「キャプテン・アミーゴの財宝@フルメタル・パニック!」は警察署のどこかに隠されたままになっています。 【Accelerator――(光速戦闘) 後編】 街は交流と集合の象徴と現実であり、そこには決して同じ形同士ではない人間達が集まり寄り添う。 近づけば触れ合えるが、しかし同じ形でないが故に、そのもの同士の間には埋めることのできない隙間が存在し続け、 集まれば集まるほど、その集合体の中にまるで罅割れのようにその隙間は広がってゆく。 石ころでそうしても同じだ。街の場合もそれは変わらない。そして街の場合、そういう隙間を裏路地などと呼称する。 警察署から這う這うの体で逃げ出してきた美琴は、学園都市にだって存在する裏路地の中をひとり彷徨っていた。 目の前が真っ暗だった。多分、裏路地の中に入ってきたからだと美琴は思ったが、そのせいではないかしれなかった。 足ががくがくといって覚束ない。それは裏路地がグネグネと曲がっているせいかもしれないが、そうでないかもしれない。 頭がガンガンと痛む。裏路地に溜まった生ゴミの腐った匂いのせかもしれいけど、そうでない気もする。 身体がガタガタと震えていた。きっと裏路地には陽が入ってこないからだろう。そうでないのかもしれないが……。 吐き気も止まらないし、嫌なことばかり思いつくし、涙がボロボロ零れるし、口からはちゃんとした言葉が出てこない。 裏路地のせいかもしれない。でも多分、全部そうじゃない。全部自分のせいだった――。 捻り切られた左腕を右手で押さえ、血をばたばたと零しながら裏路地を行く美琴は、フェンスを見つけるとそこに倒れこんだ。 すぐに美琴の額の辺りでバチリと弾ける音がして、金網のフェンスがメキメキと解され、左腕へ茨のように絡みついてゆく。 ほどなくして、絡みつく針金らは左肘の上で環を作るとぎゅうと窄まりとめどなく零れ落ちていた血をせき止めた。 そのままズルズルと地面に腰を下ろすと、美琴はようやく血塗れになった右手を傷口から離した。 血塗れなのは右手だけじゃない。捻りきられた時に噴出した血は全身を紅く染めて、流れ出ていた血に太腿は真っ赤だった。 唯一血に染まっていない顔にしても今は蒼白で、明らかに流した血が多すぎたことを表している。 美琴は緩慢な動作で背負っていたデイパックを下ろすと、また緩慢な動作で中から救急箱を取り出した。 片手だけで美琴はそれを開こうとするが、ずるりと血で滑った箱は手から零れて地面へと落ちてしまう。 落ちた箱はそうしようとしてたように開きはしたが、中身はヘドロに塗れた裏路地の上へと広がってしまっていた。 それでも、美琴はそれだけは取ろうと、震える指先を地面に転がった包帯へと伸ばし―― 「…………ぁ」 ようやく伸ばした指先で触れた包帯はタイヤのようにコロコロ転がると汚水の水溜りに転がり込んで灰色になってしまった。 自分は死んだと美琴はあの時思った。 まるで、あの”最強”みたいに自分の電磁砲を反射されて、コンマ1秒もないそれまでの間に色々なことを思い出した。 しかし、ギリギリのところで死は回避された。別に何をしたわけでもなく、それはただの偶然だと理解している。 だからこそ、心が死んだような気がする。 いつでも、どこでも、誰からも、何度でも、まるで都合のよいヒーローのように駆けつけてくれる”アイツ”。 その期待が叶えられなかったことが悲しいのか、それともそんなものを期待している自分に悲しくなったのか、 心身ともに混濁した今の美琴には答えがわからない。ただグルグルと気持ち悪く、悲しみが沸き続けるだけだった。 ただひとつはっきりしているのは、ここに来てそれを突きつけられ、なんども思い知らされているということ。 「(私……弱い、なぁ………………強く、なり……た………………)」 灰色の混濁に紫電は飲み込まれ、御坂美琴の意識は奈落へと落ちてゆく――。 【D-2/市街地・裏路地/一日目・午後】 【御坂美琴@とある魔術の禁書目録】 [状態]:気絶、左腕断裂(止血)、貧血(重)、肋骨数本骨折(手当済み)、全身に擦り傷、全身打撲、全身血塗れ、靴紛失 [装備]:さらし状に巻かれた包帯(治癒力亢進の自在法つき)、ポケットにゲームセンターのコイン数枚 [道具]:デイパック、支給品一式×2、金属タンク入りの航空機燃料(100%)、ブラジャー [思考・状況] 基本:この事態を解決すべく動く。 0:……………………。 1:強くなりたい。 2:神社へと帰る。 3:上条当麻に会いたい(?)。 ※ 周囲に応急手当キットの中身が散乱しています。 投下順に読む 前:提督の決断 次:死線の寝室――(Access point) 時系列順に読む 前:零崎人識の人間関係 次:とおきひ――(forgot me not) 前:「つまらない話ですよ」と僕は言う トレイズ 次:キノとトレイズ〈そして二人は探しに行った〉 前:「つまらない話ですよ」と僕は言う 師匠 次:「作戦会議」― IN Bennys ― 前:「つまらない話ですよ」と僕は言う 朝倉涼子 次:「作戦会議」― IN Bennys ― 前:「つまらない話ですよ」と僕は言う 浅上藤乃 次:「作戦会議」― IN Bennys ― 前:「つまらない話ですよ」と僕は言う 御坂美琴 次:人違いメランコリー
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□機械知性体シリーズ □『機械知性体たちの輪舞曲』 長門有希個別キャラスレッドまとめサイトさんにて掲載。 内容としては長門有希を中心として、朝倉涼子と喜緑江美理たちインターフェイスたちが、原作時系列順にその舞台裏を描写していく長編となっています。 長門有希による一人称。 長門誕生の三年前から、最終的には「消失」を独自解釈で記したもの。 「朝倉青鬼説」を元に、主に長門と朝倉の関係性に比重を置いています。 一部オリジナルキャラクターが登場するのでご注意ください。 綺麗にまとめていただいたサイトさんへのリンクです。 http //detourist.net/post/lond_of_tfeis □『機械知性体たちの協奏曲』 上記の『輪舞曲』の外伝扱いのもの。 朝倉視点による長門と朝倉が幸せに暮らしていた三年前のエピソードを短編で二つ書きました。 第一話 http //nagatoyuki.info/?SS%BD%B8%2F504 第二話 http //nagatoyuki.info/?SS%BD%B8%2F518 □『機械知性体たちの狂騒曲』 「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」に登場するあちゃくらりょうこが主役となるエピソード。 当初は単発のSSにするつもりでしたが、正式に『輪舞曲』の続編のような形を取ることとなりました。 特に読んでいなくても理解できるようにはするつもりなのですが。 こちらのサイトでは初めての掲載となりました。 メニューはこちら。 http //w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/5536.html □『機械知性体たちの即興曲』 「涼宮ハルヒの憂鬱」と「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」の設定を適当に取り入れた気楽な台本形式のアドリブSS。 これもまたシリーズ化するつもりのない、保守代わりのながら投下SSではありました。 にゃがと、あちゃくら、ちみどりの三人が幼児化した体で、日々の暮らしを生き抜いていくという涙ぐましい感動のストーリー……ではないはず。 気楽に読んでいただけると幸いです。 メニューはこちら。 http //w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/5551.html
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ksgokの愛すべきKY先っぽについたティッシュ ■選手DATA 項目 回答 年齢 16 性別 男 身長 163cm 体重 58kg 血液型 A型 地域 大阪 職業 学生 野球暦 近所の○○公園での野球しようぜ!程度 守備位置 一塁手 投打 左投左打 特徴 ksgokシャツ 嫁 朝倉涼子 座右の銘 三日に一度の休いん日 ■選手解説 野球経験はなくスポーツも特にできるわけではない高校生 また野球知識はパワプロ程度。落ち着いてみるとなぜここにいるのかわからなかったりする。 初オフから名前入りの学校ジャージ。 そのせいか2回目に参加した長居オフ終了後、早速コテの変更を迫られこのコテになる。→現在五代目のコテを獲得。ただし全員コテでは呼んでくれない。 守備位置はファースト。守備は好きだが①肩がないから②左利きのためセカンドに向いてない、という理由でこの守備位置になる。 嫁ノック発案者でもある。 声出し要員。投げ方がオサレ。四十路。 また経験者ではないため守備での立ち回りが良くわかっておらず、内野からの送球を受けることしか知らない。 そのため牽制球や捕球・後逸後のゲーム状況を見ていない。いつか後頭部がいやな音を立てるに違いない。 ヒジリーふじおか はVBS関西に所属する内野手。左投げ左打ち。 元のコテはひ~。貫禄のセカンドゴロ量産機を思わせる名前であるが左利きである。 初参加でいきなり本名と高校が割れてしまうという悲しい過去を持つが本人は楽しんでいる 節すらある。つまりはドMである。当てに行ってんだか振り回してんだかよく分からない 打撃をする。左利き故に守備位置が限定されがちであるがセカンドにも挑戦。意欲は十分。 見た目とは裏腹になかなか地肩も強いのだが力をコントロールできず、セカンド定位置から 一塁への送球時によくARAKAKIしてしまう。いい加減治せ。 ~古木著 VBS関西選手年鑑より~
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動画リスト キョンの憂鬱な物語 ツクール VX 作者 ツミキ 概要 涼宮ハルヒの憂鬱のキョンが主人公の物語。 出だしでキョンは本来と同じく宇宙人、未来人、超能力者、そんなものを夢見ることなどまったくないくらいには自分が大人になっていると述懐する。しかしその後で本来とは大きく違う展開が始まる。高校生になった彼がクラスで自己紹介を終えた後、その後ろの席で挨拶を始めたのが相良宗介だったということだ。 舞台はニコニコで有名な作品をミックスしたファンタジーワールド。その世界には住む者の多くが知らされていない事件と異変があった。キョン達はそれらを取り巻く騒動に巻き込まれていく。 備考 動画ではテキストに合わせてアニメ等のボイスが重ねられることも。 第一話にて流れたOPで様々な学生キャラが登場する予定であることが示唆されていた。 2話アップ後は長きに渡って続きがアップされず放棄されたかとも思われたが、一時短期集中復活を遂げている。 登場人物 (涼宮ハルヒの憂鬱) ●キョン 主人公。宗介とのやり取りはフルメタ本編でのかなめポジションに近い。 (フルメタル・パニック) ●相良宗介 ミスリルのエージェント。かなめの護衛であることを明言しているのだが、序盤ではキョンとも積極的に関わろうとしていた。 ●千鳥かなめ 宗介が護衛対象としている人物。秘密を持つせいでさらわれる。 (バンブーブレード) ●珠姫 正義感の強い小柄な少女。剣道場の一人娘。3話でみんなから「タマちゃん」と呼ばれており、「タマちゃんはやめてほしいな」と何度も返した。 (らき☆すた) ●泉こなた キョン達の先輩。メタ発言が多い。 (涼宮ハルヒの憂鬱) ●朝倉涼子 ただのクラスメートのはずがいきなりキョンを襲った。戦いの後に消滅しキョンと宗介の記憶を除いて彼女が存在していた痕跡は残っていない。
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私は造られた存在。 涼宮ハルヒの観察を目的として情報統合思念体は私を生み出し地球に送りこんだ。 涼宮ハルヒの精神に影響しないよう私には朝倉涼子と違い喜怒哀楽と言うパラメーターが存在しない。 ゆえに私には感情という概念が欠落している。 部室で本を読んでいると扉が開き、今日も彼は私の前に現れた。 「長門・・・お前一人か?」 私が合図を送ると彼は私の前に腰掛けた。 彼は涼宮ハルヒの鍵になる特別な存在。 情報統合思念体も彼を重要視している。 そして私にとっても特別な存在。 部室で本を読んでいると扉が開き、今日も彼は私の前に現れた。 「長門・・・お前一人か?」 私が合図を送ると彼は私の前に腰掛けた。 彼は涼宮ハルヒの鍵になる特別な存在。 情報統合思念体も彼を重要視している。 そして私にとっても特別な存在。 彼はいつも私のことを気にかけてくれる。 私という個体も彼のことが気になる。 だが私には独断選考は許されていない。 私が彼と仲良くすれば涼宮ハルヒの力が暴走する恐れがある。 だから私は彼に何もできない。 下校のとき私の下駄箱に一枚の手紙があった。 差出人は不明。 『放課後校門で待ってます』 そう一言だけメッセージがあった。 私は校門に向かう。 校門には見知らぬ男子生徒が立っていた。 その生徒は私を見つけると私の目の前までやってきた。 「な、長門さん!」 男子生徒は真剣な表情で私を見る。 「・・・・・なに?」 「お、俺長門さんが好きなんだ!付き合ってくれ!」 予想はできていた。 「・・・あなたの気持ちに応えることはできない」 私がそう答えると男子生徒は涙を流して走り去っていった。 私は恋をしてはならない。 そう。私の役目は涼宮ハルヒを観察すること。 …それでいい。 恋ってなに?に戻る
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解説 24チーム96名が送るチームリーグバトル。 4つのリーグに分かれて戦い、決勝トーナメントを行う。 出演者はわりとオーソドックスなメンバーだが、珍しいキャラもそれなりの実力があるので、いい戦いが期待できる。 出場選手 + ... 青髪美人 朝倉涼子 クーラ・ダイアモンド 水瀬名雪 廿楽冴姫 悪魔 ジェダ スラッシュ エトナ バージル 宇宙人 ルーミ プレデター シュマゴラス パイロン 狼 テリー・ボガード 斬真狼牙 ガロン ましろ オリジナル? 七夜志貴 エレクトロゾルダート クリザリッド オメガ 俺の嫁 妖夢 ELLA アンヘル A.B.A きゅう Q チルノ 悪Q ナインボール・セラフ 軍人 マルコ・ロッシ ハイデルン 石馬戒厳 アカツキ 血液型: 麟 エイリアン 豆乳 NEO-DIO ザ・ワールド!! ゼノン・ゼシフィード 長森瑞佳 十六夜咲夜 DIO 主人公() アレックス アッシュ アサギ シオン・エルトナム・アトラシア 体操服 まりん 堀田大悟 このは 花小路クララ 憑いてる 橙 アリス・キャロル ザッパ 空条承太郎 天使 スーパーノービス カサンドラ 比那名居天子 アンジェリア・アヴァロン ドラゴン ハウザー グリゼラ 恋するドラゴン 堕瓏 トランプ使い ジョーカー オズワルド 煉 ガンビット 忍者 いぶき 破鳥才蔵 如月影二 カズマ NINJA 不破刃 星影 汚い忍者 チップ・ザナフ ネクロマ アリス のぶ子 ジル KJ晴香 猫 フェリシア レオ つー レン パイルバンカー ブロディア ゼニア・ヴァロフ リーズバイフェ・ストリンドヴァリ スレイヤー 病人 右京 スマイル トキ 栞 メイド ゆきな フィオナ・メイフィールド ティセ・ロンブローゾ 琥珀 弓 リンディス 中西姉妹 真鏡名ミナ 神奈備命 コメント 最近では珍しい「普通」の大会。動画の作りも丁寧だし、バランスも概ね良好だからうp主には色々と期待したい! -- 名無しさん (2010-05-23 18 07 41) ページ作成してくれていたんですね。ありがとうございます。(気付かずお礼が遅れてしまいすいませんでした) -- アリオナ (2010-08-14 08 32 00) 名前 コメント マイリスト