約 30,346 件
https://w.atwiki.jp/animerowa/pages/328.html
白雪姫 ◆S8pgx99zVs エリアの南端、海沿いに広がる遊園地の中。 太陽に照らされた明るいオレンジ色のレンガの上に北を目指す二人の影があった。 HOLYの隊員でありアルター能力者でもある劉鳳と、記憶を失い彷徨っていた所を彼に保護された長門有希を名乗る少女である。 「どうしてなのかな?」 「何がだ?」 少女の疑問に男は足を止めることはなく、そのまま聞き返す。 「遊園地。どうしてみんな動いているのかな?って。誰もいないのに」 「知らないな」 劉鳳の返事はにべもない。 それも当然。このような状況においてそのような疑問を一々考えている余裕はない。 それよりも重要なのは誤解を抱いたままの真紅を探すこと。そして悪を排除することだ。 「……乗ってもいいのかな?」 「なんだと?」 あまりに場違いで能天気な疑問に劉鳳の足が止まる。振り返った彼の顔には明らかな苛立ちの感情が浮かんでいた。 「状況を考えて発言してくれ。さっきも説明したはずだ。 そんなのんきなことを言っていられる状況ではないことを。 君もさっきその犠牲者を見ただろう?」 犠牲者。その言葉に彼女は血に塗れた老人の姿を思い出す。 だが、それには不思議と感慨を覚えることは無かった。それよりは目の前にいる劉鳳の方が恐ろしいと感じる。 「……ごめんなさい。まだ実感が湧かないみたいで。 でも、じゃあ劉鳳はどうして私を殺さないのかな?」 その言葉に劉鳳の顔が険しさを増す。 「だって、そうでしょう?そういうルールなんだし…… それに、さっきの……絶影?あれがあれば誰でも殺せるんじゃない?」 「ふざけるなっ!!」 突如現れた絶影が触鞭を地面に走らせ、それに伴い砕けたレンガが空に舞い上がる。 「俺を悪と同じものだと思っているのか……」 表情を持たない破壊者である絶影とは対称に劉鳳の顔には明らかな怒りが表れていた。 それには彼女も身を竦めたが、それでも言葉を紡ぐのを止めはしない。 「理解出来ないの。この閉塞した状況下においてあなたの行動理念は不利を生じさせるだけ。 それだけの情報投影能力。情報統合思念体の端末である私達にだって与えられていないわ。 それなのにそれを最大限に発揮しようとしないなんて非効率的でしかない」 突如として饒舌に語りだした少女に対して、劉鳳の顔が怪訝なものに変わる。 「人間はよく、『急がば回れ』って言うよね。確実な成果を望むなら慎重に、用意周到に事を起こせと。 だけど、それは場合によると思うわ。今の状況はそうではない場合。 椅子取りゲームのように手をこまねいているだけでは得られる物がどんどん手から零れ落ちていくだけだと思うの」 「……何が言いたい?」 「つまりね。私は成果を得るのを逃したくないの。 あなたのその高次元存在とアクセスする能力。それはこの宇宙の中でも特に稀有な物よ。 私はそれを解析して情報統合思念体に情報を送りたい。 あなたはお人よし過ぎるわ。このゲームを生き残ることはできない。 だったら……、誰かに横取りされたり取り返しがつかなくなる前に…… ――私に殺されて」 瞬間。先程絶影が撒き散らしたレンガの破片が槍と形を変えて劉鳳を襲う。 無数に殺到したそれらは彼を串刺しにするはずだったがそうはならなかった。 絶影の二本の触鞭に叩かれ、粉々に砕け散乱する。 「本性を表したな下種な悪党が……死んで後悔しろっ!!」 槍を叩き落した二本の触鞭が今度は少女を襲う。 遊園地を舞台に再び、正義の破壊が吹き荒れた。 少女は襲い掛かる触鞭を身をよじり、跳躍して、時には小さな障壁を発生させて避ける。 暴風のように襲い掛かる絶影の触鞭は、地面を、壁を、遊具を破壊し遊園地に傷跡を増やしていく。 ――すごいパワーとスピードだわ。まさかあの距離からの不意打ちが全て避けられるなんて。 あーあ。せっかく時間を掛けて構成したのに全部無駄になっちゃった。 それにしてもすごい出力。あの絶影という具現化された存在がその要点ね。 私達と違い一々体内で演算を行うのではなく、単純な機能を持たせたデバイスを最初に具現化させることで、本体に掛かる負荷を最小限に抑えている。 元々、脳の処理能力に限界がある人間には最適の方法だわ。 逃げる少女を追って絶影と劉鳳も走る。軽妙に攻撃を凌ぎ続ける少女にさらなる攻撃の手を加える。 ――攻撃の軌道が単純だからそれを計算するのは容易いけど、 スピードが速すぎて処理を構成情報の構築に回すことができない。それに―― 少女の心臓が一つ大きく波打つ。 ――フィジカルサポートへの処理にも影響が出始めた。 このままでは彼に討ち取られるのも時間の問題。一旦、離れないと…… 触鞭の一撃を柱を盾にやりすごし、離れるように跳躍。壁を蹴って次の一撃を避け地面を転がる。 その後を追うように地面が弾け、さらに少女を触鞭が追い詰める。 色鮮やかに電飾で飾られた遊具らを犠牲に少女は逃げる――逃げる――逃げる。 それを追う正義の狩人、劉鳳。 彼らが通った後は、地面が捲り上がり、街灯は折れ、草花は散り、遊具は壊れると、散々な有様だった。 逃げる少女が一つの施設に駆け込む――ミラーハウス。鏡の迷路。 追う劉鳳はその浅はかさに心の中で侮蔑する。そして決着をつけるべく絶影の真の力を解放した。 「絶影ッ!!」 劉鳳の叫びとともに絶影を抑える拘束具が四散し、新たな身体を再構成する。 封じられた両腕を広げ下半身を長い尻尾と変えたその姿は、華奢な第一形態とは全く異なり力強い竜を思わせるものに近い。 広げた両腕、その脇から見える副腕のその片方――剛なる右拳”伏龍” ドリルのように回転し唸るそれが身体を離れロケットのように撃ち込まれると、 少女を飲み込んだ鏡の迷路は文字通り爆散し――そこに光が溢れた。 一瞬、ストロボのような強い閃光が劉鳳の目を貫く。 目眩し――!?予想外の出来事に相手からの反撃に備え絶影を構えるがそれは無く、 ただ雨のように砕けた玻璃の破片がさらさらと降り散るのみであった。 ――逃げられた。そう結論付けざるを得ない。 あれから周囲を探索したが、結局あの少女――長門有希の姿を見つけることはできなかった。 少女を逃し、毒づく劉鳳であったが今回はそれに破壊は伴われなかった。 もうこの場所で無駄な破壊を起こす必要がなかったというのもあるが、なにより若干の消耗があったからだ。 第一形態まではそうでもなかったが、やはり第二形態ともなると無視できない程度の消耗がある。 今回は短い時間だったので問題はないが、長時間の戦闘は難しい。 それを実感したので、出来うる限りアルター能力は温存しておいた方がよいと判断したのだ。 少女を逃したのは痛恨のミスだが何時までも同じ場所に留まっておくわけにもいかない。 逃した少女は一人ではないのだ。どちらも速やかに発見する必要がある。 劉鳳は最初とは別方向になる西のゲートへと足を向けた。 先程の追走劇の結果そちらの方が近くなったからだ。 油断なく歩く劉鳳。彼の心の中には長門と名乗った少女の言葉が小さな棘となって残っていた。 ――自分はこの戦いを生き残れないと。殺す相手を選ぶような余裕は死を近づけるだけだと。 フ、と鼻で笑う。弱くて狡猾な悪党の言いそうなことだ。 だが!自身の正義は絶対!これに殉じ、これに生きる。戯言に貸す耳はない。 確かに油断はあったのかも知れない。事なきを得たがすでに二回も不意打ちを許している。 だが、血迷いこの悪趣味な殺戮遊戯――ギガゾンビの野望に手を貸す程自分は愚かではない。 絶対正義の信念。ギガゾンビ――『悪』の打倒を改めて心に起こすとそこにあった小さな棘を振り払った。 劉鳳の正義は何者にも曲げることはできない。 一方、辛くも窮地を脱した少女――朝倉涼子は森の中にいた。 森といっても本物ではなく人口のそれもファンシーな作り物めいた森の中だ。 伏龍によって破壊されたミラーハウス。それよりいくらか離れた場所にある童話をテーマにしたコースター。その途中にあるトンネルの中である。 ――激しい動悸が治まらない。 あの鏡の迷路。あの内のいくつかの鏡の構成情報に手を加え反射の位相を揃えて目眩しにしたまではよかったが、そこが限界だった。 あわよくばあの隙に反撃をと考えていたが、思いのほか身体が悲鳴を上げるのが早かった。 運よく彼に発見されることは免れたが暫くの間は動くことすらままならないだろう。 動悸が激しいだけではない。頭痛に眩暈に嘔吐感。それと発熱。 なんとか肉体を正常化したいが、そもそもその処理を行うためのコンディションが整っていない。 ――失敗したなあ。 きっかけはやはりあの防波堤の上で出会った少年の一撃か。あれで何か歯車が狂ったと思う。 もう荒くなった息を殺すこともできない。ただ横になって有機体の自然回復を待つしかない。 もしかしたらこのまま死ぬかもしれない。 ――死か。キョンくんや涼宮さんは今頃どうしてるのかしら。それに長門有希。彼女も…… そこで彼女の意識は途切れた。 牧歌的な森の中、プラスチックの小人に囲まれさながら白雪姫のように深い眠りへとついた。 【F-3/遊園地-西ゲート/午前】 【劉鳳@スクライド】 [状態]:やや疲労/正義に燃えている [装備]:なし [道具]:支給品一式/斬鉄剣@ルパン三世 真紅似のビスクドール(目撃証言調達のため、遊園地内のファンシーショップで入手) [思考・状況] 1:長門有希(朝倉涼子)を見つけ出し、断罪する 2:老人(ウォルター)を殺した犯人を見つけ出し、断罪する 3:真紅を捜し、誤解を解く 4:主催者、マーダーなどといった『悪』をこの手で断罪する 5:相手がゲームに乗っていないようなら保護する 6:カズマと決着をつける 7:必ず自分の正義を貫く [備考] ※朝倉涼子のことを『長門有希』、朝倉の荷物を奪った少年を『野原ひろし』と誤認しています。 ※例え相手が無害そうに見える相手でも、多少手荒くなっても油断無く応対します。 【F-4/コースターのトンネル内-白雪姫ゾーン/午前】 【朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態]:側頭部に傷/高負荷による激しい消耗/昏倒 [装備]:SOS団腕章『団長』@涼宮ハルヒの憂鬱 [道具]:支給品一式(食料無し)/鎖鎌/ターザンロープの切れ端/輸血用血液(×3p) [思考・状況]:気を失っている。 時系列順で読む Back 行くんだよ Next 正義の味方 投下順で読む Back 行くんだよ Next 正義の味方 109 リスキィ・ガール 劉鳳 146 彼は信頼を築けるか 109 リスキィ・ガール 朝倉涼子 141 二人の少女 恐怖のノイズ/二人旅
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/4623.html
必要なもの、必要の無いもの。 本。 必要なもの。 絆。 必要なもの。 時間。 必要なもの。 仲間。 必要なもの。 ――朝倉涼子、彼女はどうして消えてしまったの? わたしが消したから。 ――どうして? 暴走した、もうバックアップは無理。必要が無くなったから。 ――必要が無くなったから、消したの? そう。 ――どうして? 必要が、無くなったから。 ――本当に? そう。 涼宮ハルヒ。SOS団団長。自律進化の可能性、黄色いカチューシャ。 彼。SOS団団員その一。鍵、たいせつなひと。 古泉一樹。SOS団副団長。超能力者、笑顔。 朝比奈みくる。SOS団団員その三。未来人、胸。 わたし。 ――わたしは、なに? 「やっほー! みくる居るー? ってあれ? 長門っちだけ?」 鶴屋さん。SOS団名誉顧問。いつも元気の良い一つ上の先輩、八重歯。 「明日の掃除当番代わって欲しくってさー。それを頼みに来たんだけど、みくるは?」 指を刺す、むこう。 「そっちの方にいんのかい? あんがと!」 鶴屋さん、元気。 記憶媒体に刻みこむ。 「あれ、長門。お前だけか?」 両手でダンボールを抱えた彼、疲労の色が浮かんでいる。 「よっと」 髪も少し濡れている。 「ハルヒ達は?」 わたしは首を傾ける。 「はぁー……」 彼はハロゲンヒーターに両手をかざす。赤い光が彼の手を暖めた。 「疲れた」 机に突っ伏して、彼の意識は夢の中へと誘われた。 スースーと、規則的な呼吸が聞こえる。 ヒーターによる室内気温の微弱な上昇を確認。 しかし、冷えた体では風邪を引いてしまうのではないだろうか? 浮かんだ疑問符を解消させるべく、彼を起こさぬよう、音を立てないように細心の注意を払ってヒーターを近づける。 これで、少しは暖かくなる。 「お疲れ様」 耳元で呟いて、わたしは彼にの背中にカーディガンをかけてあげた。 「風邪、ひくから」 蹴りたい背中。 読みかけの本を部室に残して、わたしは外へ出た。 彼に何か買ってこよう。わたしからせめてもの感謝の気持ちをこめて。 冬の風が冷たい。随分と暗くなってしまった空を眺めた。 購買部、もう既に閉まっている。一番近いのは、坂の下にあるコンビニエンスストア。 急ごう、できれば彼が起きてしまう前に。 小走りで坂を下りる。この雨量ならば、少し濡れるが傘は不要。 コンビニエンスストアまで、あと八百三十二メートル。 わたし。 ――わたしという存在。 彼。 ――彼という存在。 彼はだれ? キョンと呼ばれるひと。 わたし。 わたしはだれ? 長門有希。 名称、呼称。 他人が呼ぶ為に必要だから、アイデンティティ、拠り所。 ――この星で生きるために必要だから? 違う。 名前なんか要らない。 ――名前が無ければ消えてしまう? そうじゃない。 わたしは、ここにいる。 彼が認めてくれるから。 ――本当に? 雨粒が大きくなる、降水量の増加を確認。涼宮ハルヒによる干渉が認められる。 局地的な環境情報の変更は惑星の生態系に影響を及ぼす、以前彼に説明した台詞がわたしの頭の中を通り過ぎた。 そんな事は関係なく、全て彼女のやる事は正しいのだと、以前古泉一樹が説明していた。 条件付で、わたしはそれに賛成。わたしは、観察者。 必要以上の干渉は避けるべき、それは理解している。 では、わたしの今の行為は? わたしは観測者であるという事と、矛盾しているのだけれど。 有機生命体の言葉に御節介という言葉がある。そう、おせっかい。 でも。彼が喜ぶのなら、それで良い。 わたしは、それで良い。 彼は、わたしという存在を肯定してくれる。 彼は、わたしの名前を呼んでくれる。 理由は、それで充分。 観測者としては、不要な理由なのかもしれない。 エラーを確認。 「もっとこっちに寄せなさいよ、あたしが濡れるじゃないの」 「充分寄せてるだろ?」 彼の音声を確認、同時にわたしの体温の上昇を確認。 ビニール袋の中の缶コーヒーを取り出す。 少し冷えてしまっているが、無視できるレベル。 以前よく彼が飲んでいた銘柄を選んでみた、記録に間違いが無ければ。 彼の喜ぶ顔が浮かぶ。 「あ? この傘お前のじゃねえな? 職員用って書いてあるぞ」 涼宮ハルヒと同じ傘に入る彼を目視で確認。 エラーを確認。 缶コーヒーをビニール袋の中へ再度入れなおす。 脇道に逸れて、電柱の陰に身を潜めた。 「学校の備品だもん、生徒が使って悪い事なんかないでしょう? それとも何? 濡れて帰りたいってんなら、入れてあげないわよ」 「おわっ」 どうしてわたしは隠れて彼等を見ているのだろう。 どうしてわたしは。 どうして? エラーを確認。 「待てよ」 待って。 まって。 待って、そっちに行かないで。 お願い。 お願いだから。 そっちに、いかないで。 伸ばした手は、虚しく空を切った。 二人は仲睦まじく、一つ傘の下。 坂道を降りる。 雨量の増加を確認。 傘の構成を試みる、失敗。 涼宮ハルヒ。SOS団団長。自律進化の可能性、黄色いカチューシャ。 彼。SOS団団員その一。鍵、たいせつなひと。 わたし。 ――わたしは、なに? 空っぽ。 そう、空白。 ただの観測者。 彼への憧れ。 わたしが持つべきではないもの。 好意。 わたしが持つべきではないもの。 感情。 わたしが持つべきではないもの。 そう、必要の無いもの。 彼にとって、わたしはなに? ――必要の無いもの。 わたしは……。 ――わたしは。 ……ひつようの、ないもの。 ――朝倉涼子と同じ。 違う。 ――同じ。 ちがう。 チガウ、チガウ。 ――朝倉涼子、彼女はどうして消えてしまったの? わたしが消したから。 ――どうして? 暴走した、もうバックアップは無理。必要が無くなったから。 ――必要が無くなったから、消したの? そう。 ――どうして? 必要が、無くなったから。 ――本当に? そう。 涼宮ハルヒ。SOS団団長。自律進化の可能性、黄色いカチューシャ。 彼。SOS団団員その一。鍵、たいせつなひと。 古泉一樹。SOS団副団長。超能力者、笑顔。 朝比奈みくる。SOS団団員その三。未来人、胸。 わたし。 ――わたしは、なに?
https://w.atwiki.jp/kskani/pages/168.html
【新世紀エヴァンゲリオン】の参加者の支給品の経過と消費 ○碇シンジ メイド服@涼宮ハルヒの憂鬱 →【雨蜘蛛@砂ぼうず】→【朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱】→【ヴィヴィオ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 スタングレネード@現実 →【雨蜘蛛@砂ぼうず】 ○加持リョウジ アメリアのマント@スレイヤーズREVOLUTION →【冬月コウゾウ@新世紀エヴァンゲリオン】 →【草壁サツキ@となりのトトロ 】→焼失 グロッグ26(残弾11/11)と予備マガジン2つ@現実 →【タママ二等兵@ケロロ軍曹】→【加持リョウジ@新世紀エヴァンゲリオン】→(11発使用)→【タママ二等兵@ケロロ軍曹】 ○惣流・アスカ・ラングレー アーミーナイフ@現実→紛失 バルディッシュ・アサルト(6/6)@魔法少女リリカルなのはStrikerS →【ヴィヴィオ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 予備カートリッジx12→B-6に放置→【キン肉スグル@キン肉マン】 ○冬月コウゾウ ソンナ・バナナ@モンスターファーム →全て消費 IMIミニウージー(9mm口径短機関銃)@現実 →【小泉太湖(小砂)@砂ぼうず】→【ラドック=ランザード@スレイヤーズREVOLUTION】→消滅 夢成長促進銃@ケロロ軍曹
https://w.atwiki.jp/kskani/pages/11.html
よろしいならば参加者だ ※作品名は外部サイト「wikipedia」の該当部分へリンクしています。 6/6【涼宮ハルヒの憂鬱】 ○キョン/○涼宮ハルヒ/○朝倉涼子/○キョンの妹/○古泉一樹/○朝比奈みくる 6/6【キン肉マンシリーズ】 ○キン肉スグル/○キン肉万太郎/○悪魔将軍/○ウォーズマン/○アシュラマン/○オメガマン 6/6【モンスターファーム~円盤石の秘密~】 ○佐倉ゲンキ/○モッチー/○スエゾー/○ホリィ/○ハム/○ナーガ 6/6【魔法少女リリカルなのはStrikerS】 ○高町なのは/○スバル・ナカジマ/○フェイト・T・ハラオウン/○セイン/○ノーヴェ/○ヴィヴィオ 5/5【ケロロ軍曹】 ○ケロロ軍曹/○日向冬樹/○タママ二等兵/○ドロロ兵長/○ガルル中尉 4/4【スレイヤーズREVOLUTION】 ○リナ=インバース/○ゼルガディス/○ゼロス/○ラドック=ランザード 4/4【新世紀エヴァンゲリオン】 ○碇シンジ/○加持リョウジ/○惣流・アスカ・ラングレー/○冬月コウゾウ 4/4【強殖装甲ガイバー】 ○深町晶/○アプトム/○ネオ・ゼクトール/○リヒャルト・ギュオー 4/4【砂ぼうず】 ○水野灌太(砂ぼうず)/○小泉太湖(小砂)/○川口夏子/○雨蜘蛛 3/3【となりのトトロ】 ○トトロ/○草壁サツキ/○草壁メイ 48/48
https://w.atwiki.jp/yaranaio/pages/29.html
長編 やる実 やる夫が自由惑星同盟に亡命したようです 元ネタ有り:銀河英雄伝説 完結済み やらない夫は巌窟王のようです 元ネタ有り:巌窟王(モンテ・クリスト伯)・学ぶ系(?) やらない子 やる夫のファイナルファンタジー3 元ネタ有り:ファイナルファンタジー3 やらない夫の月は綺麗なようです オリジナル ヒロイン:雪華綺晶・やらない子・ナギ・弱音ハク・チンク やらない夫とやらない子は科学捜査をするようです 元ネタ有り 完結済み(外伝製作中) ヒロイン:やらない子・高町なのは・涼宮ハルヒ やらない子は思春期 元ネタ有り:妹は思春期 やる夫は仮面の復讐者になるようです 元ネタ有り:ペルソナシリーズ 過去ログ直リンク できない子 やらない夫はブリーダーになる! 元ネタ有り:モンスターファーム4 ヒロイン:できない子・蒼星石 やる夫が武士になるようです 元ネタ有り:戦国立志伝5 やらない夫は運命に弄ばれているようです 元ネタ有り:ロマンシング・サガ ミストレルソング ヒロイン:朝倉涼子・できない子 やらない夫は経済帝国の影を生きるようです 元ネタ有り:シャドウラン2版 ヒロイン:やらない子、シオン・エルトナム・アトラシア やらない夫とできない子 オリジナル
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/5453.html
さすがのハルヒもめまぐるしい出来事に疲れを見せていたが 俺にはもう1つだけやる事があった 通りがかったタクシーを呼び止め、鶴屋さんの家に向かった 車の中で初めて知ったのだが、もう夜の11時を回っていた ハルヒがうとうとしかけた頃、タクシーは鶴屋邸の前に止まった 俺は代金を払ってハルヒを車から降ろし、悪代官の象徴のような玄関に立った チャイムを鳴らしてしばらく待つと、着物姿の鶴屋さんが出てくれた 「やっほーハルにゃんにキョンくん、ずいぶん遅かったにょろね」 はい、遅くなってしまいました これ何とか見つけましたのでお返しします 俺はハルヒが握っていたオーパーツを鶴屋さんに返した 「ほーっ、探してくれたんだーありがとうねキョンくんっ!」 いえあの、探してたって言うか偶然見つかったって言うか 「まあいいさっ!無事に見つかったんだし、これで一件落着だねっ」 あの鶴屋さん 「なんだい?」 このオーパーツですが、その・・・本当の持ち主が見つかったって言うか どう説明すりゃいいんだろ 鶴屋さんの理解力に賭けるしかないか 「いいさっ、こんなのうっとこに置いといても何の意味もないしね ちゃんと使い道の分かってる人が使ってくれた方がいいからさっ でもこのまま預かっててもいいのかな?」 はいもちろんです そのうち本当の持ち主が取りに来ると思いますから 「委細承知っ!さっ早く上がりなよ!」 いやもう遅いですから、ハルヒも眠そうだし 「おんやーハルにゃん?何だか世界を救ってきたみたいな顔してるねー いい顔だよっ!キョンくんも」 「え?あ、ああ・・・そうね」 「いいから気にせず泊まっていきなよ!部屋も布団もあるし」 本当にいいんですか? 「もっちろんだよっ、ただし部屋は別々なのさ!まだ高校生だからねっ!」 俺も疲れ果てて朦朧としていたので、考える暇もなく鶴屋さんに部屋に案内された 「キョンくんはこっちでハルにゃんはその隣、すぐに布団敷くから それからお風呂は男女別で後で夜食持ってくるからねっ でもその前にちゃんと家に電話しなさいっ あたしは自分の部屋にいるからさ、何かあったら内線の2番に電話するがいいにょろ」 部屋に通された俺はとりあえず家に電話をかけた 突然の俺の外泊に母は怒り狂い、妹は電話の向こうで誰と一緒なのかを必死で叫んでいる 俺は正直に鶴屋邸に泊まる事を申告した すると突然母の態度が変わり、丁寧な口調に変わった ちゃんと敬語で話しなさいとか鶴屋さんに迷惑かけないようにとか やはり鶴屋さん、さすがと言うか何と言うのか いったいどれほどの悪事を働けばこんな名士になれるのか 電話を切ってから風呂に入り、戻るともう布団が敷かれていた ボロ雑巾のようにぐったりと眠りこもうとすると、部屋の襖が開いた 「ちょっとキョン、こっちに夜食が届いてるわよ」 ハルヒの部屋に呼ばれて入り、おにぎりと漬物の軽食をいただいた 風呂上がりのハルヒは鶴屋家の浴衣に着替えており ほんのりピンクに上気したほっぺたが以外とかわいい 2人とも疲れきっているのでほとんど会話もなく、食い終わった俺はおやすみを言って立ち上がった するといきなり浴衣の帯を引っ張られた ハルヒの馬鹿力に引き倒され、俺は布団に崩れ落ちた 何するんだよハルヒ 「・・・・・・」 布団の上に転がされた俺をハルヒの目がじっと見下ろしている それは、俺が初めて見る優しい目だった 「キョン」 ハルヒ・・・・・・ 「・・・・・・しょに・・・て」 はい? 「いっしょに・・・て」 はぁ? 「もう!バカキョン!」 ハルヒは俺の頭に腕を巻きつけ、ヘッドロックで締め上げてくる これだけ疲れてるのにまだ暴れたいのかこのアホゥは 素早くハルヒを振りほどいて抜け出す 身構えているとハルヒがまた優しい目に変わった 小さい頃の母を思い出すような優しい目を俺は見つめ ハルヒが言いたい事をすぐに理解した ハルヒ・・・ 「キョン・・・」 結局用意された俺の布団は使われずしまいだった 翌朝になって飛び込んできた鶴屋さんはすぐに状況を察知して 「うんうん・・・・それでいい、それでいいのさ。世界平和が一番だよっ」 と悟りを開いた僧侶のようにありもしない顎鬚をなで ニコニコしながら朝食を用意してくれた 白いご飯に豆腐の味噌汁、アジの干物にだし巻き、海苔と梅干という 素晴らしきかな和風の朝食を平らげた俺とハルヒは、鶴屋家差し回しの車でそれぞれの自宅に送ってもらった ハルヒは朝からほとんど口を利かかなった ありがたい事に昨日は金曜日、つまり今日と明日は休みだ 俺はこの2日間は全力で眠ることにした さっそくのように妹が昨夜の俺の行動について詳細な報告を求めてくるが 悪いが妹よ、お前が大人になるまでは倫理上話す事はできない すでに妹と変わらないぐらいに大きく成長したシャミセンを抱かせ、俺は部屋のドアを閉めた 階下では母親が大騒ぎしながら鶴屋家に出すお礼状の書体について頭を悩ませている まだ朝の時間帯だし、体は疲れているのに眠気は訪れない 俺は昨日の事をぼんやりと考えていた あの誘拐未遂事件から始まって、空から降ってきたハルヒを助け あの異世界で古泉と朝比奈さんのすさまじい戦いをこの目で見た 復活した長門の超高速攻撃を目の当たりにし、最後に長門の涙も見た そして鶴屋家でのハルヒとの一夜 目を閉じたハルヒの美しい顔 無防備な姿で俺の全てを受け入れてくれたハルヒ 俺の背中にしがみついて爪を立てたハルヒ くそっ なぜここで長門の涙が浮かんでくるんだ あの時長門は二度、涙を見せた 初めはハルヒに頬を叩かれた時 そして二度目は長門の部屋でだ 長門・・・・・・ お前の涙は この俺に向けたものなのか? 肉体再生にエラーが頻発すると言ったのは、俺がハルヒとこうなってしまったからなのか? だとすると長門・・・ もしかしたらお前はやっぱり 俺の事を? ・・・・・・・・・・・・ 「キョンくーん!ごはんだよー!ごっはん!ごっはん!」 うるさい妹に飛び乗られて目が覚めた まさしく世界で一番悪い目覚めだ もし長門ならどんな起こし方をしてくれるだろうか ハルヒだったら・・・・・・いややめておこう 結局土日をずっと眠ったままで過ごした 飯を食う時とトイレ以外、俺はほとんど布団を離れなかった そして日曜の深夜になり、突然携帯が鳴りだした 「やあどうも古泉です ちょっと今から出られませんか?」 俺は深夜の街を自転車で飛ばしていた 古泉からの電話はそう複雑な用件ではなかった 「いろいろ整理するためにお話ししましょう」 ずっと寝ていたので眠気もほとんどなく、あいつらから話も聞きたかったし、朝比奈さんにも会いたかった そしてもちろん、長門の様子も気になっていた いつもの公園、SOS団御用達の変人の集合場所についた すでに古泉と長門が待っていた 長門の傷はもう回復したのか、いつもの水色のセーラー服がなぜか哀愁を感じる 「どうも、お呼び立ていたしまして」 相変わらずニヒルな古泉のスマイルだが、あの時のすさまじい戦闘を目の当たりにしているだけにやけに頼もしく感じてしまうのはなぜだろう? 「お疲れは取れましたか?」 ああおかげさんでな。ずっと寝てたから目が冴えてきたんでちょうど良かった 「実は僕もなんですよ。涼宮さんに帰れと言われてから、ずっと気にはなっていたのですが さすがにもう起き上がる体力はありませんでした ベッドにひっくり返って、さっきまで眠っていました」 お前もすごい活躍だったな。かなり見直したぞ 「それはどうも。まさかあなたからお褒めの言葉をいただけるとはね、恐縮です」 ふん 長門はもういいのか?傷の具合は 「……」 長門はいつものようにゆるゆると首を持ち上げ、またゆるゆると元の状態に戻った この当たり前の反応がとても嬉しくもあり、そして悲しくもある ん?朝比奈さんは? 「朝比奈さんも無事です。さっき電話で確認しました ただちょっと混乱しておられるようなので、この場はご遠慮いただきました」 そうか、無事なら何も言うことはない 「前半戦でもっとも活躍したのは朝比奈さんですからね 彼女には本当に助けられました」 本当か古泉? 「ええ 序盤は防戦一方でしたからね。朝比奈さんの力がなければ僕一人で防ぎきれたかどうか」 どんな風だったんだ? 「まあ初めからゆっくりおさらいしましょう 今回は初めて、SOS団が分断された状態で始まった出来事でしたから あなたと涼宮さんが2人の時の状況と、残された我々の様子を確認していきたいんですよ」 長門がピクリと体を震わせた 相変わらず理論派だなお前は まあいいか俺も知りたい事がたくさんあるしな それから長いお互いの話をした 俺は鶴屋邸に行ってからの話をし、古泉からは長門のマンションから始まる長い話を聞いた 時折り長門に話が振られ、その都度長門は首だけを動かして有音無音の返答をした 「まさか戦う前から分断工作が始まっていたとは思いませんでしたね あなたが単独行動した時点で気付くべきでした 森さんたちがよく反応してくれたものだと思います」 そうだ 森さんの具合はどうなんだ? 「大丈夫ですよ。少々の打撲と転んだ時の擦り傷、そして着弾のショックで肋骨にヒビが入った程度です。彼女は一応独身女性ですから、お嫁に行けなくなるような最悪の事態は免れたと思います」 お前、自分の上司にそんな言い方してもいいのか? 「まあいいでしょう。今回僕はかなり株を上げましたからね 僕がもたらせた情報は今後の大いに参考になると思います」 そう言って古泉は俺の耳元に口を寄せてきた 「実はあの夜、森さんも鶴屋邸に泊まっていました。ひと晩安静にするために。これは秘密にしておきますが」 うへっ って事は 俺とハルヒの一夜が機関には筒抜けになっているのか? 「機関はこれをいい傾向だと考えています と言うよりも機関の全員がとても喜んでいるのですよ」 古泉はそこでチラリと長門を見た 「一部の人たちを除いて、ね」 それ以上言うな古泉 お前を殺さなくてはいけなくなる 「分かりました」 それはいいから、今回の総括をしてくれ 古泉はおもむろに前髪をさらりとかき上げ 「では最初から行きましょう 事件の発端はあの転校生とオーパーツです オーパーツには不思議な力があるようです 何かのエネルギーを貯め込む機能のようなものです 電気エネルギーとか核エネルギーなどというものではなく 目に見えない何かのエネルギーです」 「生体エネルギー…に近いもの。でも少し異なる」 「生体エネルギーですか?」 「そう。言語では概念を説明できない また統合情報思念体にも説明できない不可思議なもの」 「例えて言うと、怒りとかそんなものですか?」 「可能性はある」 なんて物騒なエネルギーだよそれは ハルヒの所にに来なくて本当に良かったな 「なるほどね とにかくそれが鶴屋山に埋まっていました はたして本当に3百年前のものなのか、それは分かりませんが それにあの新入生が引き寄せられてきたのです」 「あの女子は、新入生ではない」 「新入生ではない?」 「そう。彼女は私たちだけにしか見えない存在」 「私たちと言うと?」 「涼宮ハルヒ以下、SOS団のメンバー、及び佐々木率いるチームSOS」 おい長門、その名前はやめようぜ あいつらにSOSの名前はふさわしくない 「……そう」 「まあとにかく、あの新入生がオーパーツを使って、自分の世界の再生に利用しようとしたようです ところがなぜか彼女はSOS団ではなく、佐々木さんの方に話を持ちかけたようです 向こうでどんな話になったのかは分かりませんが、乗り気になったのは周防さんのようですね」 周防ね あの壊れた小さいダンプカーか 「ええ。考えてみればその時からすでに彼女の暴走は始まっていたのかもしれませんね。自ら進んで戦いのエネルギーを放出しようだなんて。これがSOS団に来ていたら、涼宮さんが絶対に阻止していたことでしょうけど」 古泉、お前本気でそう思うのか? 「当然ですよ。まさかあなたからそんな質問が来るとは思えません あなたは涼宮さんがオーパーツを手にしたら、ここぞとばかりに大激怒エネルギーを異世界中にまき散らすとでもお思いですか?」 …… 「とてもあなたとは思えない発言ですね。悲しい事です 涼宮さんを一番よく知るあなたが、冗談でもそんな事を仰るとはね」 分かった分かった そんなに本気で怒るなよ古泉 訂正いたします 「失礼しました。別に本気で怒るつもりもありません オーパーツが先に向こうの手に渡ってしまったことが大きかったですね それと結果論ですが、あなたが鶴屋邸に行く事もなかったのではないかと」 ああ あれは軽率でした 「橘京子の組織はそこまで予想していたのでしょうね オーパーツが紛失すれば鶴屋さんはまずあなたに連絡をとる 責任感の強いあなたは絶対に鶴屋邸に来る 長門さんが動けない状況であなたも閉じ込めてしまえば、戦わずしてもう負けが決まっているようなものです ここはただひたすら、森さんの機転に感謝すべきです」 確かにそれは言えるな まさか銃まで出てくるとは 「銃はあくまで脅しのつもりだったのでしょう あの住宅街で発砲すればそれこそ大騒ぎです 鶴屋家まで巻き込むことになってしまいますから それは重大な規則違反ですからね」 おい古泉 鶴屋さんは橘京子の組織にも絡んでるのか? 「そこは限りなくグレーゾーンです。我々にもはっきりしたことは分からないのです。ただ、鶴屋さんの様子を見る限りはその可能性は高いですね」 俺はひそかに鶴屋さんとの会話を思い出していた 鶴屋さんは面白ければそれでいいと言っていた どっちの味方をするわけでもなく、ただ面白い事をしている人間に金を出して傍観する、そんなのが楽しいんだよとか言ってたっけ 罪な事をしますね、鶴屋さんも 「結局鶴屋家も巻き込む騒動になってしまったのですけどね 怪我の功名というか、事件の後始末は極めてスムーズでした 鶴屋家からも相当な圧力がかかったのでしょう 暴力団同士の小規模な縄張り争いということで、マスコミにもほとんど漏れていません そうしてあなたが脱出していた頃、長門さんのマンションに佐々木さんたちが乗り込んで来ました 藤原氏の時間操作なのか、周防さんの能力か、世界一セキュリティの高い長門さん宅に無断侵入してくるとはね まだその時点では僕もそう焦ってはいませんでした 長門さんが寝ていても、そしてあなたがいなくても こちらにはまだ涼宮さんがいます 涼宮さんがいる限り、本当のピンチにはならないと確信していましたから ですから涼宮さんがどこかに飛ばされたのには心底驚きましたよ しかも我々も異世界に移動している 眠っている長門さんと、慌てる朝比奈さんをどうしようか、かなり焦りましたね」 まさに分断工作だな 実にややこしい事をしてくれたもんだ 「ええ あなたから話を聞くまでは、どうしてこうも複雑な過程なのかと頭を悩ませました 序盤は全く厳しい戦いでした 朝比奈さんは泣きそうになっているし、長門さんは起きないし 正直僕一人でどこまで防げるのか、全く自信がありませんでした」 「……ひたすら申し訳ない」 「長門さんを責めるつもりはありませんよ 予想しても防げるものではありませんから まさかこれほど複雑な作戦になっているとは 誰も予想できませんでしたからね」 おいちょっと待て古泉 だからと言って何で戦闘になったんだ? ハルヒも言ってただろう? クールなお前が率先して戦い出すなんて 俺にも信じられないぞ 「これは言い訳にまってしまいますが、どうしようもありませんでした 問答無用で周防九曜が攻撃を仕掛けてきたからです 朝比奈さんの裏技がなかったら、朝倉涼子の登場まで持ちこたえられたかどうか」 その朝比奈さんの裏技も解説してくれ 「あの異世界に呼び寄せられてから、僕の能力が発揮できるようになりました つまりあそこも閉鎖空間に近いものがあったのでしょう 朝比奈さんも同様です TPDDの使用制限が解除され、彼女は自由に行動できるようになりました あなたはきっと喜ぶと思いますが、朝比奈さんの活躍は素晴らしいものでした 周防九曜の攻撃が当たる寸前に時間移動を発動して、光線が通過した後にまた元に戻します。それを1秒間に何度も繰り返すのですから、もう奇跡としか思えませんね。藤原氏が漏らしていたのですが、TPDDをあのような戦闘に使用したのはおそらく朝比奈さんが世界で初めてではないかと かくいう僕も何度も時間移動しました 160回目ぐらいまでは数えていたのですが、それからはもう」 お前も余裕があるというのか暇だというのか、ご丁寧なヤツだ 「それを朝比奈さんは長門さんにも自分自身にも発動していたのですから おそらくあの時間だけで千回以上は繰り返していたのではないかと」 俺は朝比奈さんが活躍するシーンを思い浮かべてニヤついていた 「ふぇっ!」とか「わたたっ!」とか叫びながら、必死でこいつらを守っていたのか SOS団専属、いや俺専用の癒しマスコットがそんな活躍をしていたとは 「顔が蒸しすぎた蒸しパンみたいになってますよ」 古泉に言われて慌てて顔を引き締める 何だかこいつもハルヒ流の比喩が使えるようになってきたな 気のせいか、長門の視線までもが冷たく感じるのはなぜだ ん?ちょっと待てよ古泉 朝比奈さんは最後に7億年前に遡ってきたと言わなかったか? 確か4年前より昔には行けないって言ってなかったか? 「僕はそんなものは初めから信用いてはいませんよ 誰が朝比奈みくるの仮説を証明できますか?」 そうか、お前らは一応敵同士でもあるんだな 「別に敵というわけではありませんよ。ただその件に関しては意見を異にしているというだけで 彼女は最初からもっと過去に遡行できたのかもしれませんし、涼宮さんの力が働いたのかもしれません それに出発したのがあの異世界ですから、もしかしたら次元断層を通らずに遡行できたのかもしれません」 ふん、どうとでも都合よく解釈できるってわけか。まさにハルヒさまさまだな 「その件に関しては同行した藤原氏も認めているのですから 間違いなく7億年前に行ったのだと解釈してよろしいんじゃないでしょうか」 まあいいけど、ちゃんと戻って来れたんだからな 「では話を元に戻しましょう その頃あなたは涼宮さんと合流した これが敵の最初の大誤算でしたね」 ああびっくりしたよ全く ハルヒが空から降ってきたんだからな 「あなたを戦闘圏外に拉致し、涼宮さんをあの場から放り出せば向こうは一気に有利になります。まさに森さんに感謝すべきですね」 はいはい くれぐれも森さんや新川さん、多丸兄弟によろしく 「そこでついにジョン・スミス発動ですね」 いや本当はもう少し先延ばしにしたかったんだけどな 佐々木まで出てきたんで仕方がなかった ハルヒにはできないとか脳なしだとか言われて さすがのハルヒが凹んじまったからな 元気を出させるために仕方なくそうした 「すんなり言えたのですか?涼宮さんはすぐに納得したのですか?」 そこはちょっと禁則にしてくれ古泉 いろいろあったからな 突然物が言えなくなったりした 「したんですか?あの時のあれを?」 古泉、頼む 今は言いたくない 「長門さんの前では、でしょう?」 ……禁則だ 「分かりました。それは置いておきましょう 朝倉涼子を呼び出したのは涼宮さんですね?」 それは間違いないと思う 朝倉が自分でそう言ったんだろう? 「ええ、確かに彼女がそう言いました あの時まだ長門さんは封印されていました そして涼宮さんは、朝倉さんとあなたの間にあった事は知らないはずです かくいう僕や朝比奈さんも、朝倉涼子の事はほとんど知りませんからね 涼宮さんはなぜ朝倉さんを呼び出せたのでしょうか?」 おい古泉 お前の誘導尋問にはほとほと飽きた いいからさっさと続けろ 「つまり涼宮さんはあなたの思考を読み取ったのだと思いますよ 手の届かない異世界で、情報統合御思念体すら存在しない世界で 長門さんが動けない状態で周防九曜と互角に戦える存在 あなたの潜在意識のどこかに朝倉涼子の存在を感じたのでしょう 涼宮さんは絶体絶命のピンチの時にあなたを頼っていたのです まさに僕の分析通りでしょう?」」 俺は無意識に古泉の胸ぐらを掴んでいた やめろ古泉 ここでその話をするな 少なくとも、長門の前ではやめろ 「本当にそれでいいのですか?」 古泉が俺の手首を掴んでいた 振りほどこうとしたが無理だった 古泉は盤石の力で、俺を押さえていた 「あなたは少し、自分中心に物事を考え過ぎです それでは悪い状態の時の涼宮さんと同じではないのですか? 全ての人間が、全ての女性が自分を中心に行動しているとでも?」 初めて見る古泉の剣幕に、俺はちょっとひるんでしまった 古泉の目は本気だった ケンカならいつでも受けて立ちますよ そう訴えかける古泉に無謀にも戦いを挑むほど、俺の戦闘経験値は高くはない いや、人生円満が信条だった俺にケンカの経験などあるはずがない 俺が手を放すと、古泉はニヤリと微笑して胸元を整えた 「まあいいでしょう。話を続けます 朝倉涼子の出現で再び戦局が変わりました 実はこの時もかなりのピンチでした 朝比奈さんの裏技を藤原氏が察知してからはね 彼は先を読んで時間移動し、朝比奈さんを混乱させました 藤原氏と周防九曜の間にコミュニケーションがとれていれば、かなりの難敵だったでしょう。つまり、あらかじめ攻撃する相手を決めてから藤原氏が時間移動させる。そして元に戻った直後、朝比奈さんが反応する前に攻撃をかけたら、こっちはお手上げです。守ろうにも相手がいないのですから 僕の能力もあの世界ではかなりパワーアップしていました 周防さんの矢が何本か刺さりましたが、不思議とダメージはありませんでした 朝比奈さんにも何度か命中したように見えたのですが、不思議ですね。彼女が傷ついていたようには思えませんでしかたら」 それはあれだよ古泉くん 朝比奈さんのあの癒しオーラはどんな攻撃も受け付けないって事だ 「ほらまた 長門さんに言いつけますよ」 ぐっ すまん古泉 長門がむっくりと首をもたげ、宙の一点を見つめていた 「朝倉涼子は長門さんを守りながら攻撃もしていました 1年前のあなたの気持が少し分かったような気がしますね 同じTFEI端末でも長門さんとはまるで違っていました やはり彼女は戦う事を楽しんでいるようにも見えましたから 今回の敵でなくて良かったと思いますよ しかし敵もさるものです 周防九曜は第2形態に移行しました それまでは指先から小さな光線を放つだけだったのですが ここに来て髪の毛で槍を作るという攻撃に切り替えてきました その槍が何本も同時に飛んでくるのですから 朝倉涼子の登場で数の上では同等になりましたが、それでも攻勢に転じることはできませんでした 僕は橘京子の相手に精一杯で、朝比奈さんは相変わらず朝比奈さんでした その時あなたは何をしていたのですか?」 ああその頃はたぶん パズルを解いてた 「パズル?」 パズルっていうかクイズだな 算数クイズ そうそう長門さん 俺に問題出す時はこれからは文系問題でお願いしたいのだが おかげで俺はハルヒに説教される始末だったんだぞ 相変わらず宙の一点を見つめていた長門は、UFOキャッチャーのクレーンのようにゆっくりと首を回転させ、ゆっくりと視線を上げた 「……検討する」 「それはもしかして、長門さんが作った鍵だったのですか?」 そうだろ長門? お前が残してくれた抜け道なんだよな 「そう。あなたの知能に合わせてレベルを考慮したつもり」 やれやれ それはどうも痛み入ります ハルヒはすぐに分かって嬉しそうにしてたけどな 俺がなかなか分からないからイライラしてた 何度も頭ペチペチ叩かれて、まだ分からないのかこのバカってな 「こちらが大変な時に、仲むつまじくて結構ですね」 すまん古泉 言い訳のしようがない 「問題を教えてもらえませんか?」 額縁の枠に数字がずらずら書いてあった その数字を読んで、額縁を正しい向きに直すって問題だ 俺は一応あの問題は自力で解けたので、胸を張って古泉に報告した 「それだけですか?」 ああそうだよ古泉くん 「そんな簡単な問題ですか?」 えっ? 「それは小学校低学年レベルでしょう 誰だって3141529の数字を見ればすぐに理解しますよ」 そっそうか? 俺は長門の顔を見た 思いついた時ぐらいしか瞬きをしない長門の目が、俺を蔑んでるような気がした 「………」 まあいいや古泉 話を続けよう 「はいはい 我々は防戦一方でした あなたと涼宮さんが時空の壁を越えてきた事にも気付きませんでした いつあの世界にきたのですか?」 たぶんそれぐらいの時だと思うぞ 俺たちが行った時はもう朝倉がいた お前は赤い光になっていて、朝比奈さんはチカチカ点滅していた 「それは、激しすぎるタイムトラベルのせいでそう見えたのでしょう」 長門はまだ寝ていた 「……」 ハルヒが突入しようとしてバリヤーに体当たりして鼻を思いっきり打った それで手でこじ開けようとしてる時にまた佐々木が現れた 「手で開けたんですか?」 ああハルヒのバカ力だ 封印されてた長門のマンションのバリヤーもハルヒが手でこじ開けた 「実に涼宮さんらしい問題の解決方法ですね」 だけどあっちのバリヤーはそうはいかなかった 佐々木はハルヒに変な霧みたいなのを吹きかけて、ハルヒを無力にさせた 「佐々木さんにそんな能力があったのですか?」 それを俺に聞くな古泉 こっちが聞きたいぐらいなんだからな 「最初に飛び込んできたのはあなた1人でしたね どうやって入ってきたのですか?」 えっと…確か…… 閉じ込められたハルヒがふにゃふにゃ言い出してどうしようもなかったから とりあえず俺が突入した 「全然説明になってませんね。また何かあったのでしょう?」 やれやれ全く 霧みたいなのに包まれて動けなくなったハルヒは、自分の力の無さに悲しんでいた。今まで何も気付かずにごめんとか、助けに行けなくてごめんねとか ぶつぶつ言ってたから俺が突っ込んだ 「もう少し詳しくお願いします」 うるさいな古泉 「僕の詮索好きはとうにご存じのはずです 話せる範囲で構いませんから、お願いします」 ハルヒがそう言って泣き出したんだよ 長門の事も、朝比奈さんの事も、そして古泉、お前たちを助けに行けなくてごめんって、そう言って涙を流していた 「涼宮さんがですか?僕たちのためにそこまで?」 ああそうだよ 鶴屋さんにも森さんにも言われた ハルヒはああ見えてもそんな女なんだ 自分で全ての責任引っかぶってメソメソ泣いてる あんなハルヒは正直見たくなかったね 「そうだったんですか…涼宮さんが…」 古泉はそうつぶやいてそっと目頭を押さえた 塑像のように動かなかった長門すら、前髪を直すふりをして目元に手を当てた 「それであなたは逆上してしまったんですね」 逆上とか言うな古泉 「その先は十分すぎるほど想像できますね めったに見れない涼宮さんの涙を見たあなたは逆上して、佐々木さんに襲いかかった。しかしあっさりとかわされて勢い余ってこちらに突入した」 くっ 言いたくないけどその通りだ 「それだけで通り抜けられるほど弱いバリアーだったとも思えませんけどね 涼宮さんにはできなくてあなたにはできた それももしかすると涼宮さんの力かもしれませんね 自分はできないけど、あなたにならできる。そんな涼宮さんの思いがあなたにバリヤーを通過させた」 ふん 何でも適当に言ってくれ 「後は僕たちも見た世界ですから、飛ばして行きましょう 突入してきたあなたにすぐに周防九曜が反応した 襲いかかる槍にあなたは対処できない」 ああ 悪い事をしちまったぜ まさかあそこで朝倉に助けられるとは思わなかったよ 「朝倉涼子と何か話はしましたか?」 えっと、ごめんねとか、自分の事を悪い思い出にしないでほしいとか言ってた 「あなたはそれを許したのですか?」 許すも許さないも、もう1年も前の話だ それに俺の命を救ってくれたのだから、もうそれでいいだろう 「長門さん?」 「…?」 「朝倉さんとは今も連絡は取れるのですか?」 「……取れていない。あれ以来」 「あれ以来と言うのは1年前からと言うことですか?」 「違う。金曜日の夜以来」 「ほう…これは非常に興味深い」 何が興味深いんだよ古泉 また何かたくらんでるのか? 「いえ、そんな事はありませんよ」 その時突然、ぼんやりした目を宙にさまよわせていた長門が バネ仕掛けのおもちゃのように急に俺に視線を向けた 「……忘れないで」 ああもちろんだとも長門 あいつに助けてもらった恩はずっと忘れない そして・・・お前に助けてもらった事も 「違う。そういう意味ではない」 え? じゃあどういう意味だ長門? 「それは……禁則事項です」 長門が実に珍しく、ボディアクションまでした まさに朝比奈さんの真似をするような動きで、軽く自分の唇に触れ、そして不器用に片目をつぶった 長門?それはいったい? 「いずれ分かる」 古泉がコホンと空咳をした 「さ、さて、話を続けましょうか。そろそろ終盤です 朝倉涼子は消滅しましたが、あなたは無事です オーパーツを持ったあなたに再び周防さんの槍が襲いかかります そして…」 「……」 そこで長門が背筋をピンと伸ばした 胸を張るように、その薄い胸板を突き出している 「……お待たせして申し訳なかった」 「不謹慎ですが、団長がいないので思い切って告白します 長門さんが眠りから覚めた時点で、我々は勝ったと思いましたね。僕らしくない事ですが まだあの時は涼宮さんは登場していませんでしたが、明らかに涼宮さんの力の影響は感じていました。すぐ近くまで来ているのだと確信しました ここからは攻勢だと思ったら、長門さんはバリヤーを強引に突き破って涼宮さんをこちらに引きずり込みました。まさに涼宮さん流です 長門さん?」 「…?」 「眠っていた時の記憶はありますか?」 「ほとんどない」 「少しは?」 「ある」 「目覚めた時に何かを感じましたか?」 「いろいろ」 「それはもしかして、怒りという感情だったのではないですか? 長い時間眠らされていた相手に対する怒りとか?」 「……」 おい古泉 もうやめてやれ 長門の感情を操作しようとするな とにかく目覚めてくれて、助けてくれたんだからそれでいいじゃないか 「もちろんですよ 長門さん、失礼な発言をしてしまいました。お詫びします ただあの強引な涼宮さんの引っ張り方がちょっと不思議だったもので」 「…別にいい」 「これでついにSOS団全員が登場したというわけです それまでは実に厳しい戦いでした モンスターからの先制攻撃でいきなりマホトーンとバシルーラを同時にかけられたようなものですからね」 その例えは実にナイスだぜ古泉 ついでに甘い息と馬車の扉閉めと しかもパーティーに残ったのは盗賊と遊び人だけだ。いやせめて踊り子にしておこうか 「まあいいじゃないですか それにしても最後の涼宮さんの行動には意表を突かれましたね まさか叩かれるとは思いませんでした あなたは涼宮さんが力を自覚して、最初に何をすると思いましたか?」 そうだよそれそれ まさかハルヒが全員を叩くとはな 俺なんか2回もグーで殴られたぞ ハルヒが登場した時、あいつは間違いなく怒りのオーラに満ち溢れていた 俺が今まで見たことないぐらい、怒髪天を衝くってやつだったからな それがいきなり『やめなさい』だったからな 「ええ 僕も一番それを恐れていました その時はもうあなたがジョン・スミスをもう発動していると思っていましたので 開口一番世界を作り直すのではないかと、まさかそこまではしないとも思いましたが あんな結末になるとはね」 ああ あの時は確かに思った さすがは俺たちのSOS団団長だってな 「全くその通りですね 団長の面目躍如です 結局周防九曜と朝倉涼子は除いて、誰1人欠けることなく全員が戻って来れたのですから」 あの新入生もな 「…あの子は帰ってくる」 そうか、そう言ってたな長門 「……」 その時の長門の沈黙の理由は、後で知ることになるのだが それはまた別の話 「長門さん?」 「…?」 「周防九曜の事についてもう少し説明していただけませんか?」 「周防九曜は限りなく異質な存在。我々にも理解できない 天蓋領域がなぜあのようなインターフェイスを送ってきたのかさえ不明 ただし、周防九曜には致命的なエラーがあった」 「エラーですか?」 「そう。周防九曜と天蓋領域の間には永続的な接触手段が存在していない 私や朝倉涼子は常に情報統合思念体と接続している 何らかのアクシデントで仮に接続が断たれた場合のみ 私たちは自分の判断で行動する。でもこれは極めて例外 可及的速やかに情報統合思念体との再コンタクトが要求される でも周防九曜は別 初めに存在条件だけを入力された周防九曜は 全て自分の判断で行動していたものと思われる その間に蓄積された知的経験値やエラーの概要などは天蓋領域には全く伝わっておらず 分析もできなければ修正を施す事もできない 周防九曜はそうして暴走を始めたものと思われる」 すまん長門 覚悟はしていたんだけどやっぱり理解できん 「つまり言いかえるとこういうことですね 現代のGPSと昔の慣性航法の違いのようなものですね?」 おい古泉 お前分かって言ってんのか? 「あなた用に分かりやすく言い換えてるんですよ こういう事です 現在の航空機や船舶その他の交通機関はほとんど全てGPSを使用しています この地球上で自分の位置を知るために衛星からの信号を受信します その位置情報は常に更新されており、誰でも最新の現在位置を知ることができます それが発明されるまではどのような仕組みだったかご存知ですか?」 ああそれは 確か星を見て角度を測って 「それは天測航法ですよ いつの時代の話をしているのですか? それまではジャイロ原理を利用した慣性航法を使用していました 出発前に現在位置を掌握してその情報を入力し、後は移動するたびにジャイロが加速度を検出して現在位置を予想していきます しかしこれはあくまで予想ですから、実際の現在位置とはある程度のずれが出ます 陸上を移動する交通手段とは違って船や航空機ではそれは大きな問題になりました 目的地と実際に到着する場所が数百kmも離れていたなんて、初期の頃にはしょっちゅうあった出来事です つまり周防九曜にインプットされた情報は最初に入力されていたもののみで、長門さんや朝倉さんのように常時アップデートができない環境に置かれていた彼女は、実際のデータと照合してくれる対象がなく、その結果エラーを誘発してしまい、当初の目的の行動にたどり着けなくなってしまったと、こんな感じですか?」 「…かなり近い…補足説明に感謝する」 このあたりで気付くべきだったのかもしれない 俺に対する長門の反応と古泉に対するものが 若干の変化の兆しを見せ始めている事に 「となると天蓋領域もそのままで終わるとは思えませんね長門さん 今回の失敗で学習して、次からはアップデート可能なインターフェイスを用意してくるとか」 「可能性はある」 「対処はできますか?」 「できる。必ずする」 長門 もうちょっと教えてくれ 周防九曜とあの新入生はどうなったんだ? ついでに朝倉涼子も それからあの世界はいったい何だったんだ? 「あの異世界はこちらからは観測不能。実際に存在するものなのかも確認できない 情報統合思念体も困惑している わたしからの誤情報ではないかと懸念している」 だけど朝倉も実際あそこにいたんだし 「あの異世界にいた朝倉涼子と情報統合思念体にいた朝倉涼子は別物 混同はできない」 でも俺を襲った記憶はちゃんと持っていたぞ 「それに関しては涼宮ハルヒの行動を解析するしか方法はない つまり不可能 朝倉涼子がどうなったのかは現在でも不明 この時間平面にも存在していない」 ということはハルヒに呼び出されるまでは存在していたのか? 情報統合思念体の中で? 「そう」 つまり故郷に帰ってたってことだな? 「そう……でもあなたの気分を害すると思ったので報告しなかった」 俺に気を使ってくれたのか 小さな頭がコクリとうなずく 「朝倉涼子は消滅してはいない。私はそう信じる」 またひょっこり情報統合思念体に帰ってくると 「…………」 長門の沈黙はいつもより長く続いた 俺は話題を変えた方がいいと思った じゃ、じゃああの新入生と周防九曜は? 「新入生はまだあの世界にいる。しかし彼女は困惑している 涼宮ハルヒはオーパーツを彼女に渡すべきだった しかし涼宮ハルヒがそれを持って帰ってきてしまったので 彼女は自分の世界を再生する事ができず また自力ではこの世界に来ることができない あの時の涼宮ハルヒの行動は全く意味不明 分かりやすく言うと、ただの新入生いじめ」 長門にしては分かりやすい比喩表現だが ということは向こうで周防と一緒に暮らしている可能性もあるっていう事か? 「その可能性はない。周防九曜は消滅した」 消滅? 「そう。暴走した周防九曜は非常に危険な存在。だから私が殺した」 長門さん、良い子も見てる可能性がありますから あまり暴力的な表現は自粛しましょうね 「私が息の根を止めた」 おい長門 「首をへし折って殺した」 …… 「いかなる高度な生命体でも、たとえ人工生命体であっても、情報の処理器官である脳との伝達器官を遮断されると生命維持機能は停止する。それはわたしも同じ。 周防九曜を生かしたまま、あの場所に放置するわけにはいかなかった だから首をへし折って息の根を止めた あの場所では天蓋領域が情報を回収することもできない よって、周防九曜は完全に消滅した」 俺はその時、長門がとてもダークな存在に見えた 古泉までもが口をパクパクさせている 長門・・・ お前もしかして…やっぱり怒ってたのか? 「……私にも……少しぐらいのプライドはある」 分かったぞ長門 何か言われたんだなあいつに 「………そう」 それは…やっぱり禁則なんだろうな 「その通り」 分かりました 長門が怒ったシーンは今までに何度か見たことはある しかし、普段面倒がって言葉にする事の少ない長門がこれほどまでに口汚く罵るとは、周防九曜はいったい何を言って長門をここまで怒らせたのだろうか いつか長門さんのご機嫌が最高にいい時があれば、後学のためにぜひご教授願いたいものだ かなり長い間話しているうちにもう空がうっすら明るくなっていた やばいなこれは せっかくたっぷり眠ったのにこれじゃまた寝不足だ 少しでも寝ておかないと 話も終わりが見えてきたので俺は立ち上がった じゃあな古泉 「ご苦労様でした 長々とお引き止めして申し訳ないです」 いいってことよ いろいろ聞けてよかった 「こちらこそ。涼宮さんがどれだけ僕たちの事を真剣に考えていて下さっていたのかが分かりましたから。ちょっと涙ぐんでしまいました」 それはよかった 長門・・・いろいろありがとう また命を助けてもらったな 「こちらこそ面倒をかけた」 えっと、その…… 済まなかった 「……さようなら」 長門… 「…わたしは大丈夫」 そうか じゃあまた明日、っていうか今日か また部室でな 俺は古泉と長門に別れを告げ、自転車にまたがった ひんやりした夜の空気が顔の前を流れて過ぎていく 自分の取った行動に後悔なんかはしていないけど 長門の寂しそうな表情をこれ以上見ていられなかった でももう一言だけ、言いたい言葉があった さようならの意味が知りたかった [[リンク名 涼宮ハルヒの共学 5]] その5に続く
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/3576.html
一日目のマエノヒ 「じゃあね、長門さん。また明日。夜遅くまで、本読んでちゃだめよ。」 そういって、朝倉涼子は手を振りながら、エレベーターを降りていった。 さて、今日の晩御飯は何にしよう。最近、カレーばかり食べているからたまには、違うものを食べないと。 などと、考えているうちにエレベーターは7階に止まった。エレベーターから降りて、708号室へと向かう。鍵穴に鍵をさしこみ、ドアを開ける。中は、暗闇につつまれていた。 私は、壁についたスイッチで電気をつけ、本の他には何もない、閑散とした部屋に座り込んだ。 一人暮らしはつい最近始めたわけではないので、一人でこの部屋にいることも、もう慣れた。だけど、たまに一人でいることがたまらなく寂しく感じることがある。 今日はそんな日だ。 朝倉涼子でも呼ぼうか。いや、彼女は今日は塾があるとかいってたっけ・・・。 私は、他に呼べるような人を考えた。よく考えたら、この部屋にあがったことのある人は数人しかいない。 朝倉涼子は、ほぼ毎日のように来ている。他は、去年の12月、ここでクリスマスパーティをやったときに来た、涼宮ハルヒ、朝比奈みくる、古泉一樹、そして・・・。 一昨年の12月の出来事が、脳裏をかけめぐる。朝倉涼子の話に生返事を返しながら、黙々とおでんを食べていた『彼』。あの次の日、彼は消えてしまった。私の目の前で。 あの時、部屋にいた他の3人は驚いていたが、私はなぜかそれほど驚かなかった。なぜだろう。よく分からないが、あの時の私は、彼がどこかへ行ってしまうのではないかと思っていた。 あの、おでんを食べた日もそうだ。おでんを食べる前に帰ろうとした、彼を引き止めたのも、彼がそのままいなくなってしまいそうだったから。 だから、彼が帰るとき、彼に明日も部室に行っていいかと言われたときは嬉しかった。ひょっとしたら、彼がいなくなるというのは、私のただの思い過ごしじゃないだろうか、そう考えもした。 しかし、次の日、あの3人をつれてきた彼は、白紙の入部届けを私に渡してそのまま・・・。 今、何時だろう。 7時過ぎぐらいだろうか。 なぜか、何もする気がしない。早く眠りたい。 エレベーターの中で考えていたことなど、すっかり忘れ、私はレトルトのカレーを食べた後お風呂に入り、この後普段は読書をしているのだが今日はそんな気分にもなれずにそのまま布団にもぐりこんだ。 ・・・・・・忘れよう。 ・・・・・・『彼』はもういないんだ・・・・・・。 一日目[ニチヨウビ] 昨日、早く眠りすぎたせいか、午前6時に目が覚めてしまった。二度寝する気にもならなかったので、簡単な朝食を済ませた後、読書に耽ることにした。 今読んでいるのは、恋愛小説。学校では、いつもSFなどを読んでいるがたまにはこういうのを読むのも悪くはないだろう。 こうして、私は文章の世界へと入り込んでいった・・・。 私が文章の世界から帰ってきたのは、7時40分くらいだったろうか。 ふいに隣の部屋から物音が聞こえてきた。 泥棒?でもここは7階、窓から入るのも不可能に近いだろう。では、何?危険なものだろうか。とりあえず包丁でも取りにいったほうがいいのだろうか。 包丁を取りに台所へ向かおうとした私は、次の瞬間信じられないものを目にする。 「・・・・・・・・・・・・」 襖が急に開き中から一人の少女が出てきた。 え?一瞬、頭がおかしくなったのではないのかと思い、目を閉じてから、もう一度おそるおそる開けてみる。 「・・・・・・・・・・・・」 間違いない。そこには私そっくりな、いや、紛れもなく私そのものが立っていた。 「・・・・・・心配しなくていい。私はあなたに危害を加えたりはしない。」 私はよっぽど動揺していたのだろう。 目の前のもう一人の私は、無表情ながら、すこし心配したような顔で私にそういった。 「私が急に現れたから驚いているかもしれない。けど、今は時間がない。とりあえず話を聞いてほしい。私は・・・」 と、目の前の少女は話し始めた。 その話によると、このもう一人の私は、こことは違う別の世界から来たらしく、この世界の涼宮ハルヒに用があって来たらしい。 とはいえ、目の前の自分から、こんな話をされてもすぐに信じるわけにはいかず、私はただぽかりと口を開けて、彼女の話を聞いていたが、彼女の次の言葉には耳を疑った。 「私の世界では、一般的に『キョン』と呼ばれている有機生命体が存在する。彼は、一時的にこちらの世界に存在していたことがある。」 え・・・?『彼』が存在する世界?このもう一人の私は、彼がいる世界から来たっていうの? 「今、この世界に存在しない『彼』。もう一度会いたい?」 目の前に立っている少女は私に向かって、そう言った。 しかし、私は正直何が何だかまったく分からなかった。 本音を言うと、会いたい。会いたくて、会いたくて、仕方がない。 この一年間と少しの間、私の前で消えていった『彼』のことをずっと思い続けていた。 しかし、本当にそんなことができるのだろうか。 「この世界に長門有希と呼ばれる生命体が二人も存在することはあってはならないこと。あなたには、私がこちらにいる間、向こうの世界に行って欲しい。」 ・・・分からない。今、目の前で何が起こっているのかさっぱり理解できなかった。 だけど・・・『彼』に会える? ずっと、思い続けていたことが叶うの? そう思ったとき私の頭の中で何かのスイッチが入った。 「・・・・・・行きたい。彼がいるその世界に。あなたの世界に・・・・・・。」 よく考えたら、こんな小説の中のような出来事、起こるはずがない。 しかし、この時の私はそんなことは思いつきもしなかった。 彼に会いたい。 ただ、それだけだった。 「・・・・・・そう。」 といって彼女は少し何かを考えるような目をしてから私の手をとってこう言った。 「目を閉じて。」 私は言われたとおりに目を閉じた。そうすると彼女はなにやら早口でつぶやき始めた。 何をいっているのだろう。 「・・・・・・もういい。目を開けて。」 目を開けた私の周りには何だかよく分からないカラフルなものが漂っている空間が広がっていた。 そして、目の前には、周りの風景にはあまりにも似合わない木製のドアがあった。 私は、これまで驚きの連続だったからか、それほど驚いていなかった。 「ここは、2つの世界をつなぐ空間。このドアは、私の世界の駅前の喫茶店のトイレにつながっている。」 ・・・・・・なんで、そんなところにつながっているのだろう。 「現在、午前8時。彼は、今、喫茶店にいる。まもなく、このドアをノックするだろう。」 こんな朝早くから喫茶店でなにをしているのだろう、などと考えていると、彼女は私の顔に手をのばし眼鏡を外して、自分の顔にかけた。 「こちらの世界で私は眼鏡をかけていない。それにあなたも合わせるべき。あと、この本を彼に渡して欲しい。」 そういって、彼女は分厚いSFものの本を私に渡した。 先にいっておくが私は眼が悪い。眼鏡がないと、本も読めない。 眼鏡を外したままで、どのように過ごせばいいのかとか、この本はいったいなんなのかとか、いろいろ聞こうとした。 しかし、その時、ドアをノックする音が聞こえた。 「彼が来た。わたしは向こうの世界へ戻る。あなたは、そのドアを開ければいい。」 そういって、もう一人の私は、カラフルな空間にどこからともなく現れた穴の中に入り、その穴はすぐに閉じてしまった。 頭がクラクラする。すごい急展開。もう、何がなんだか分からない。 何?これは、よく出来た夢だろうか? でも・・・・・・。 私は、目の前のドアに目を向けた。 行こう。行くしかない。 私は、高まる気持ちを落ち着かせてから、ゆっくりと異世界へのドアを開けた。 「長門・・・・・・?」 私が異世界で最初に見たのは、きょとんとした『彼』の顔だった。 ~Different World s Inhabitants YUKI~ニチヨウビ(その三)~へ続く~
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/1350.html
時間 名前 加害者 死亡場所 死亡作品 死因 [1]0 10 マーラ様 南春香 イギリス 1175 南春香伝説 絶頂 [1]不明 ガスト (自滅) 宇宙空間 1176 宇宙行けてもいいじゃん、時差とかメンドクね? 自爆 [1]不明 ホノカ (自滅) 宇宙空間 1176 宇宙行けてもいいじゃん、時差とかメンドクね? 自爆 [1]不明 ジュピトリアン (自滅) 宇宙空間 1176 宇宙行けてもいいじゃん、時差とかメンドクね? 自爆 [1]不明 ブリタイ・クリダニク (自滅) 宇宙空間 1176 宇宙行けてもいいじゃん、時差とかメンドクね? 自爆 [1]不明 プリンス・ハイネル (自滅) 宇宙空間 1176 宇宙行けてもいいじゃん、時差とかメンドクね? 自爆 [1]不明 リヒテル (自滅) 宇宙空間 1176 宇宙行けてもいいじゃん、時差とかメンドクね? 自爆 [1]不明 ガルーダ (自滅) 宇宙空間 1176 宇宙行けてもいいじゃん、時差とかメンドクね? 自爆 [1]不明 宇宙怪獣 (自滅) 宇宙空間 1176 宇宙行けてもいいじゃん、時差とかメンドクね? 自爆 [1]不明 幸運の星 (自滅) 宇宙空間 1176 宇宙行けてもいいじゃん、時差とかメンドクね? 自爆 [1]不明 ゆうこりん (自滅) 宇宙空間 1176 宇宙行けてもいいじゃん、時差とかメンドクね? 自爆 [1]不明 うさぎ (自滅) 宇宙空間 1176 宇宙行けてもいいじゃん、時差とかメンドクね? 自爆 [1]0時10分 柊つかさ アーカード イタリア 1177 化物たちの宴 銃殺 [1]0時10分 竜宮レナ アーカード イタリア 1177 化物たちの宴 手刀で刺殺 [1]0時10分 ホクト 不明 アルジェリア 1179 ギャルゲロワからも参戦 不明 [1]0時10分 松永沙羅 不明 アルジェリア 1179 ギャルゲロワからも参戦 不明 [1]0時15分 黒井ななこ レオーネ・アバッキオ 日本 1180 ティーブレイク アバ茶 [1]0時15分 カズマ レオーネ・アバッキオ 日本 1180 ティーブレイク アバ茶 [1]0時15分 ディアボロ レオーネ・アバッキオ 日本 1180 ティーブレイク アバ茶 [1]0時30分 マコト 阿部さん アメリカ 1181 他姓同名 絶頂 [1]0時15分 ◆6/WWxs9O1s キョン カナダ 1182 たまには早く死んでもいいよね 不明 [1]0時35分 古泉一樹 フーキョン カナダ 1184 自分との戦い IN CANADA 光線直撃 [1]0時35分 涼宮ハルヒ(オールロワ) 涼宮ハルヒ カナダ 1184 自分との戦い IN CANADA 斬殺 [1]0時35分 キョン 赤木しげる カナダ 1184 自分との戦い IN CANADA 銃殺 [1]0時35分 朝倉涼子(アニロワ) 朝倉涼子 カナダ 1184 自分との戦い IN CANADA 刺殺 [1]不明 他ロワ参加者72名 不明 不明 1185 一人だけ助かると思ってないよな、長門 不明 [1]0時20分 レオーネ・アバッキオ スケルトンT 日本 1186 お茶の悲劇 圧死 [1]0時40分 ダレ・コチャック ベジータ アフリカ 1188 1188 瞬殺 [1]0時 枢木スザク 大量の猫 日本 1189 1189 大量出血 [1]1時 柊かがみ 泉こなた 日本、こなたの家 1194 続きも最悪 爆殺 [1]1時 日下部みさお らき☆すたのデコ カナダ北西部 1196 背景コンビ結成 あとデコ誕生日記念+α 焼殺 [1]1時 和泉ななこ らき☆すたのデコ カナダ北西部 1196 背景コンビ結成 あとデコ誕生日記念+α 焼殺 [1]1時 ぼのぼのの父 らき☆すたのデコ カナダ北西部 1196 背景コンビ結成 あとデコ誕生日記念+α 焼殺 [1]1時 コボちゃんのおじいちゃん らき☆すたのデコ カナダ北西部 1196 背景コンビ結成 あとデコ誕生日記念+α 焼殺 [1]1時 木村先生 らき☆すたのデコ カナダ北西部 1196 背景コンビ結成 あとデコ誕生日記念+α 焼殺 [1]1時 いささか先生 らき☆すたのデコ カナダ北西部 1196 背景コンビ結成 あとデコ誕生日記念+α 焼殺 [1]1時 日下部みさおの兄 らき☆すたのデコ カナダ北西部 1196 背景コンビ結成 あとデコ誕生日記念+α 焼殺 [1]12時50分 ◆6/WWxs9O1s(女) (自滅) エチオピア 1198 世代交代の予感 (自滅) [1]12時50分 ◆6/WWxs9O1s(男) ◆6/WWxs9O1s(女) 日本 1198 世代交代の予感 デスノート [1]12時40分 七原秋也 飛鳥泪 アメリカ 1199 主人公フラグを取られた雉も鳴かずば…… 撲殺 [1]1時 50 ウラジーミル・プーチン ロシア 1202 名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ 暗殺 [1]1時 ◆6/WWxs9O1s(男 ウラジーミル・プーチン ロシア 1202 名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ 暗殺 [1]1時 俺 ウラジーミル・プーチン ロシア 1202 名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ 暗殺 [1]1時 DR シックス 主催組本部 1203 6だけに… 不明 [1]不明 59 ウラジーミル・プーチン 多分ロシア 1204 間違えるのはお約束 暗殺 [1]1時 ロック ケフカ 主催組本部 1205 やはり6だけに 不明 [1]1時 ケフカ テラカス ドイツ・ロマンチック街道 1206 めんどいからこうしちゃ駄目? ドラゴンボール直撃 [1]1時 ビスケットオリバ テラカス ドイツ・ロマンチック街道 1206 めんどいからこうしちゃ駄目? ドラゴンボール直撃 [1]1時 しんのゆうしゃ テラカス ドイツ・ロマンチック街道 1206 めんどいからこうしちゃ駄目? ドラゴンボール直撃 [1]1時 ミケロチャリオット テラカス ドイツ・ロマンチック街道 1206 めんどいからこうしちゃ駄目? ドラゴンボール直撃 [1]1時20分 鶴屋さん 喜緑何とかさん メキシコ 1207 TEAM THE AIR 不明 [1]1時20分 谷口 喜緑何とかさん メキシコ 1207 TEAM THE AIR 不明 [1]1時20分 国木田 喜緑何とかさん メキシコ 1207 TEAM THE AIR 不明 [1]1時20分 コンピ部部長 喜緑何とかさん メキシコ 1207 TEAM THE AIR 不明 [1]1時20分 丸藤翔 三沢空気 メキシコ 1207 TEAM THE AIR 不明 [1]1時20分 マゾカイザー亮 三沢空気 メキシコ 1207 TEAM THE AIR 不明 [1]1時20分 エド・フェニックス 三沢空気 メキシコ 1207 TEAM THE AIR 不明 [1]1時20分 凡骨 三沢空気 メキシコ 1207 TEAM THE AIR 不明 [1]1時40分 いーさん 明智光秀 日本 1209 果てしなく最悪 チェンソー [1]不明 シックス テラカス 色々 1210 ドラゴンボールによる災難 ドラゴンボール [1]不明 カワリーノ テラカス 色々 1210 ドラゴンボールによる災難 ドラゴンボール [1]不明 テラカス (自滅) 色々 1210 ドラゴンボールによる災難 ドラゴンボール [1]不明 南光太郎 高嶺響 色々 1211 最悪中の最悪 七色光線 [1]不明 南明菜 高嶺響 色々 1211 最悪中の最悪 七色光線 [1]不明 南千秋 高嶺響 色々 1211 最悪中の最悪 七色光線 [1]不明 南菜月 高嶺響 色々 1211 最悪中の最悪 七色光線 [1]不明 喜緑さん 高嶺響 色々 1211 最悪中の最悪 七色光線 [1]不明 三沢 高嶺響 色々 1211 最悪中の最悪 七色光線 [1]不明 笑点のピンク 高嶺響 色々 1211 最悪中の最悪 七色光線 [1]不明 朝倉涼子 高嶺響 色々 1211 最悪中の最悪 七色光線 [1]不明 ◆nkOrxPVn9c 小早川ゆたか 色々 1211 最悪中の最悪 不明 [1]不明 高嶺響 シャドームーン 色々 1212 だったら前期キャラでズガンすんなと 両断 [1]不明 磯野波平 シャドームーン 色々 1212 だったら前期キャラでズガンすんなと 両断 [1]不明 アナゴ シャドームーン 色々 1212 だったら前期キャラでズガンすんなと 両断 [1]不明 小早川ゆたか シャドームーン 色々 1212 だったら前期キャラでズガンすんなと 両断 [1]不明 名護さん シャドームーン 色々 1212 だったら前期キャラでズガンすんなと 両断 [1]不明 シャドームーン 飛鳥泪 不明 1214 台詞通り泪ちゃん 撲殺 [1]不明 国文学者 飛鳥泪 不明 1214 台詞通り泪ちゃん 撲殺 [1]2時 ムーンフェイス×27 ウラジーミル・プーチン ロシア 1216 暗殺でしょでしょ!? 暗殺 [1]2時1分 ムーンフェイス×3 ウラジーミル・プーチン ロシア 1217 まだまだ続く暗殺でしょでしょ!? 暗殺 [1]2時1分 90(実は◆nkOrxPVn9c) ウラジーミル・プーチン ロシア 1217 まだまだ続く暗殺でしょでしょ!? 暗殺 [1]2時2分 俺 ウラジーミル・プーチン ロシア 1218 適当だと? 暗殺 [1]2時5分 老賢者 ウラジーミル・プーチン 不明 1219 ミサイルの危機+α 核ミサイルと相打ち [1]2時5分 核ミサイル ウラジーミル・プーチン 不明 1219 ミサイルの危機+α 老賢者と相打ち 計183名(重殺含む) 【殺害数ランキング】 順位 該当者 殺害数 1位 ウラジーミル・プーチン 38人 2位 高嶺響 8人 3位 らき☆すたのデコ、テラカス 7人 5位 シャドームーン 5人 6位 喜緑何とかさん、三沢空気 4人 8位 レオーネ・アバッキオ、飛鳥泪 3人 10位 アーカード、◆6/WWxs9O1s(女) 2人 12位 南春香、阿部さん、キョン、フーキョン、涼宮ハルヒ、赤木しげる、朝倉涼子、スケルトンT、ベジータ、泉こなた、シックス、ケフカ、明智光秀、小早川ゆたか 1人
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/3093.html
プロロ-グ 思い返せば俺の日常がおかしくなり始めたのは、何を思ったかあの時の俺がアイツに興味本位で話しかけてしまってからであった。 まったく、あの時の俺は何を考えていたんだろうね。朝比奈さんに頼んで時間遡行してあの時の俺を締め上げてハルヒとは関わるなと厳重注意してやりたい。 うん、いい考えだ。今日朝比奈さんに頼んでみよう。まあ朝比奈さんの上司である朝比奈さん(大)から許可が下りるとは思えないが。 まあこの一年間はアイツに振り回されっぱなしで本当に色々あったな。まあ今思えばいい思い出・・・じゃないやつもあるな。 それはそうと神の悪戯か何かか知らんが(そういえば古泉はハルヒのことを神と定義してやがったな)晴れて高校二年となった俺の所属しているクラスは悪玉菌の塊よりもたちの悪いものになっていた。 俺の心情を言うとハルヒと違うクラスになればちょっとは今までの行為がましになるだろうと期待していたのだがハルヒのことだしどうせ簡単にはクラスが離れることはないだろうという意味の分からん安心感も俺の真相意識の中では米粒ほどだがあったことは隠しきれない。 教師側はさぞこのクラスの担任を決めるのに労力を使ったことだろう。俺が教師側なら断固拒否するだろうからな。 ここいらでこの2年5組の所属メンバー説明をしておくと俺、ハルヒ、長門、古泉、谷口、国木田と昨年何らかの問題に関わっていたメンバー勢ぞろいである。 無駄知識に過ぎないが朝比奈さんと鶴屋さんも同じクラスになっているらしいことも付属しておこう。 我らが2年5組の担任は激しい議論の末(だと思う)今年新任という肩書きを意味もなく持っている神坂というやつだ。神坂さん・・・同情するぜ。 HR中自分の自己紹介だけをそそくさと終えると何を思ったのか神坂は「他のクラスは一列に机を並べているだろうが僕のクラスは男女二列で並べる。」等と言い出した。新任なら他のクラスにそろえるよう心がけないか?普通。郷に入っては郷に従えということわざを知らんのか。勘弁してくれ新学期早々。 「えー。で、だ。初日だが席替えをするここにくじがあるから一人づつ引いてくれ。」とか何とか言って箱を取り出した。教室入ってくるときそんなもん持ってたか? まあ愚痴を心の中でほざいてもむなしさが増大するだけでありここはくじを引くのが正道であるといえるだろう。 くじ引きの結果窓側の一番後ろになった。これで少なくとも一年のように後ろからハルヒのオーラを感じ続けるということにはならんだろう。 俺の前に座ろうと歩み寄ってきたのはスマイル君である。おいおいちょっと待て。この展開はヤバイとこの一年で得た俺の勘が騒いでいるぞ。 ・・・予想的中。なぜ悪い予感は颯爽と現れては100%の未来を告げて去っていくんだろう。 アリストテレスでも誰でもとにかく偉人なら誰でもいいからこの謎を解明してくれ。 古泉がこちらを見て肩をすくめながら苦笑して見せている。気色悪いからやめろ。 アイツがアヒルみたいに口を尖らせて近づいてくる。そんなに俺の隣が嫌ならお前の力で何とかすればいい。閉鎖空間を作るのだけは勘弁して欲しいところだ。おっと、わかっているとは思うが「アイツ」というのは他の誰でもない、そう、涼宮ハルヒだ。 ん?ハルヒは俺の隣じゃなく古泉の隣に座った。予想不的中。これで解明の必要は無くなったわけだ。とすると俺の隣は長門だろうか。 ・・・少ししてわかったことだが俺の隣は誰も座らんらしい。 長門はというと教室極東に位置する一番後ろに座っている。長門は自分の引いたくじを眺め俺をガラス細工のような眼でじっと見つめている。 その顔には長門にしては超大盛りの嫉妬と悔しさが浮かんでいるように見えた。まあデジャブだろう。 やれやれ。 今年もこの言葉の封印は俺にとってのSSランク任務になりそうだ。 「一年間よろしくお願いします。」と古泉。 「またあんたの近く?まああんたの後ろじゃないことだけが救いね。」とハルヒは呟いたがその顔は笑顔で輝いていた。 クラスのざわざわを見事に打ち消す咳払いをし神坂は「これも初日だが転校生を紹介する。入れ。」と、そこには俺の記憶にある人物とそっくりな人物が立っていた。 腰までたらした青い髪、スタイルのいい体、俺がそいつを見たとき脳内にそいつがナイフを振りかざして俺を殺そうとしている光景がフラッシュバックした。 美少女は「朝倉涼子といいます。一年間よろしくお願いします。」とか何とか自己紹介をしていたがそんなことはどうでもいい。 朝倉涼子? 一年の時急にカナダに引っ越した。というのは建前で真実を語ると長門に負けて砂のようなものになって消えたはずだ。 「空いている席はあそこだな。」朝倉は俺のほうに向かって歩いてきている。周りの連中(谷口、国木田などなど)が俺を冷やかす中、朝倉は俺の隣に座った。 「よろしくね。名前は・・・キョン君だよね。」一人くらい俺のことを本名で呼んでくれという欲求はこの際どうでもいい。なんでお前がここにいる。 「その話はまた後で、ね?」朝倉はパチリとウインクをした。「よろしく、朝倉さんだっけ?」話を途切れさせるのはいつもハルヒである。 おいハルヒ。何で朝倉を知らんのだ。一年の時に委員長だった朝倉涼子がいただろうが。 「誰よ、それ。一年の時は由良さんが委員長してたじゃない。」由良?そんなはずは、まで言いかけて思い出した。 そういえば朝倉を消した後長門が全員の記憶を朝倉が転校したものに修正したんだったな。とりあえず「そうだったか?」とか適当に言っておくことにする。 詳しいことは後で朝倉に聞くことにしよう。 もちろん今俺の前で頬ずえをついているハルヒに見つからないように、だ。 さて放課後のことである。 その日も俺は六限終了のチャイムとともに部室への階段を上っている。 なぜ俺がこんなに急いで部室に行こうとしているのかというと一言で言えば朝比奈さんが入れてくれたお茶を飲むためである。 今日の授業でも朝倉は俺の知っている朝倉となんら変わらない振舞いっぷりを見せており違うとこといえば「転校生」という肩書きを持っているせいでさらにちやほやされていることぐらいである。 だが俺の記憶の中の朝倉が重なってしまい俺の頭の中に大量のクエスチョンが発生している始末である。 それら大量の情報を処理できるのは長門くらいであり一応一般人である俺は錯乱状態のような心情に陥っている。 それを治すことができるのは万能薬である朝比奈印のお茶しかないというわけだ。 部室のドアをノックすると朝比奈さんの天使のような声が返ってくる、と思いきや淡々とした聞きなれた声の主が「入って。」と告げた。 確か俺が教室を出たときは長門はまだ教室にいたはずだが。長門は瞬間移動もできるのか?ますます万能選手だな。 ドアを開けると俺の予想していた光景とは900°ぐらいかけ離れた光景があった。ここで俺が予想していた光景を言うといつもの定位置でこの部室の置物と化している制服姿の長門が分厚いハードカバーを広げているというものだ。 しかし現実は違う光景を俺の網膜に映し出していた。自分の網膜の心配をしちまったほどだ。 そこには妖精のような朝比奈さんならぬ長門がメイド服もとい美しい堕天使のような格好でお茶を湯飲みに注いでいた。 何が起こっているんだ?そうか。また去年みたくエラーが蓄積したとかいうやつだな。 「違う。」俺の必死の解釈はわずか一秒足らずで崩れ去った。ん?でも今長門が「違う。」と答えた時の声が違ったような・・・じゃあこいつは誰だ? 「飲んで。」長門がお茶を差し出している。今の声は長門のそれだな。 「有機生命体よ。驚嘆の表情を浮かべているな。今から貴様にもわかる言語を選出し、話してやる。」明らかに動いているのは長門の口だが長門の声とは違う典型的なお偉方の声が俺の耳に届いた。 「今端末ヒューマノイドインターフェースに修正プログラムを入力している。じきに終了する。」とさっきの声の主。 十分くらい経っただろうか、不意に長門が「飲んで。」と再度お茶を差し出した。そういえば長門印のお茶を飲んでいなかったな。 長門のお茶は朝比奈さんのとは違うもののどこか心落ち着く優しい味わいがあった。 「おいしい?」 ああ。精神の劣化がおさまった感じだ。 俺はお茶をすすりつつ頭の中のクエスチョンを最新順に問にとしてみることにした。 「さっきまでの声は誰だ?」「情報統合思念体。」なぜかはっきりと感情が表れている声での長門の返答。 「端末ヒューマノイドインターフェースってのは・・・」「私。」 「修正プログラムってのはどういう代物だ?」「じきにわかる。」 「なぜそんな格好なんだ?」「・・・・・・」最後の質問意外は律儀に答えをくれた。 最後のにはどうして答えてくれないんだ?長門。長門は答えの代わりなのか顔を少し赤らめている。 どうかしたのか?さっきの答え方といい、今の反応といい、感情がむき出しじゃねーか。 この場を解決する救世主を待っていた俺の期待通りと言うべきか朝倉のご登場である。 が、朝倉の第一声は「キョン君に見てもらいたかったからよね?」である。 どうやら朝倉も俺の思っている救世主にはなってくれないようだ。 そんなはずはない。ないはずだがなぜか俺は賛否を問うため長門に視線をうつすと長門は小さくうなずいた。 おいおいマジなのか? 長門に対する疑問も多々残るところだがここは質問対象を朝倉に移すことにしよう。 「HRでの話の続きをしてもらおうか。何でお前がここにいるんだよ。朝倉。」「私もSOS団に入ったからよ。」 ふざけるな!といいたいところだが今ほじくるべきはそこではない。 「この世界にってこと?」そういうことだ。 「そうね~。簡単に言うと私はこの世界で長門さんに消されたわよね?」ああ。確かに俺のこの目で見た初めての電波話だったからよく覚えている。 「でも今の私はその私が再構築した姿ではないわ。一度消された人はもう戻らないもの。」フフフッと含み笑いしながらの朝倉である。 「私はこの世界とは別の世界から来た朝倉涼子よ。」「そんなはずは無い。世界が同時に多数存在することはどんな理論を使っても証明不可能。」 答えたのは長門である。 「じゃあ証明してあげるわ。キョン君あなた彼女いる?」は?いるわけねえだろうが。SOS団なんていう意味不明組織の活動につき合わされている状態で彼女を作る余裕がどこにある? どうせフリー状態でもいないだろうがな。 「長門さん。今のキョン君は嘘をついていた?」意味不明な問いである。 「真実を述べていた。」「これが証明よ。だって私が前いた世界ではキョン君は私と付き合ってたもの。」 「そのことに対する証明が無い。今あなたが嘘をついている可能性もありうる。」「疑り深いわねえ。いいわ。これを見て。」 朝倉がポケットから出したのは財布である。 そこには一枚の写真が入っていた。おかしいぞ。朝倉と男が並んでむかつくほど幸せそうに写っている。 その男は毎朝俺が鏡の中で見ている顔と酷似している。っていうかまんま俺じゃねえか。 「キョン君はこの写真取った覚えなんか無いわよね。」あるはずが無い。 そんなものがあったら俺は精神障害者か本当に心が錯乱状態に陥っている変態だ。 「証明はこんなぐらいで十分でしょ。」ちょっと待て。仮にお前が異世界から来たってのも信じるとしよう。じゃあどうやって来たんだ? 「涼宮さんの力を増幅して使わせてもらったわ。上からの命令でこっちに来て長門さんの修正プログラムの様子を見なくちゃいけないの。」 俺の脳裏に朝倉に刺された瞬間が再びフラッシュバックした。 「そんなに怖がんないでよキョン君。心配しなくても情報操作能力は世界移動の時に消えてるわ。今の私は異世界人っていう肩書きを持ったただの女子高生。」 それを本当だと仮説して最後の質問だ。修正プログラムってのは何だ? 「修正プログラムっていうのは私にはあって長門さんには無い心のプログラムのことよ。」 朝倉に刺された記憶を忘れることは出来ないがここには長門がいるし今の顔を赤らめている長門を見るとどうも嘘をついているとは思えんので信じるとしよう。 その会話を境にしばらくの沈黙が続いた。が、いつもと違い全く退屈しなかった。 普段と服装も仕草も違う外見同一少女を観察していたからだ。 そういえばいつぞや似たようなことがあったな。 「いやー。遅れた遅れた。」遠足前日の小学生のようなハイテンションを伴い団長ハルヒのご登場である。 「あれ?みくるちゃんと古泉くんまだなのね。」 ひとしきり部室観察を終えたハルヒは「涼子も来たのね。よしよし。」自分の仕掛けた罠に猪がかかった狩人のような表情である。 と、ついにハルヒの目が俺に観察されてすっかり赤くなったアンティーク少女を捕らえた。 「ちょっと有希!どうしたのよその格好!」これにはハルヒも驚いたご様子、ではないようだ。 「いやー。みくるちゃんもいいけど有希がそんな格好するのもいいわー。」ハルヒ曰く普段目立たない長門がこんな格好をすると相当な萌えらしい。 オヤジ的感覚なハルヒだが今回ばかりは全面的に同意させてもらいたい。 今度から有希もコスプレさせようかしらなどと言いながら長門観察に夢中のハルヒである。 当の長門はというとハルヒ用にお茶お注いでいた。とうとう俺達の部活にもメイドさんが二人になったというわけだ。 二十分ほど遅れをとり古泉と我が部活専属メイド第一号が入ってきた。 「遅れてすみません。先生に呼び出されてしまいましてね。」言い訳+謝罪の古泉とは打って変わり「ごめんなさい。」と謝罪オンリーの朝比奈さんである。 朝比奈さんは誤らなくていいんですよ。こんな団に遅れたくらいで謝る必要性はこれっぽっちもありません。 「全員揃ったところでSOS団ミーティング始めるわよ!」ミーティングというよりはハルヒ独断で決めるのだから団長命令の方がしっくりくるのではないか? ハルヒは朝比奈さんにホワイトボードになにやら書くよう命じたようだ。 「今度の日曜に市内パトロールをするわ。」またか。去年の経験を生かして今年は一度もして欲しくなかったんだが。 「黙りなさい。ようは継続よ。継続は力なりって言うじゃない。ということで駅前九時集合ね。今日はこれで解散。」 この世にマイペースを取り締まる法律があればハルヒは一生牢の中だ。 長門が本を閉じると「帰る。」の合図なので全員は帰りじたく(といっても鞄を持つだけだが)をして部室から出ようと動き出した。 前に進もうとしたはずだが不意にストップの抗力が体中に働いた。 「帰ろう。」 振り向くと長門が俺の袖をそっと掴んで立っている。わかってるって。 今帰ろうとしてる・・・そこまで言いかけて長門の二言目に打ち消された。 「一緒に。」 ははあ。そういうことか。この辺が修正プログラムの効力ってやつだな。これでパンクしそうな頭の中のクエスチョンがさらに一つ減った。 結局は長門と朝倉の三人で下校した。 どうやら朝倉の住宅は前と同じらしい。下校中長門は朝倉の方を向いては何で付いて来るのといった表情で不機嫌そうに朝倉を睨んでは俺に微笑んでいた。 しみじみ思うことが一つ。 実に便利な世の中になったものだ。 なぜかって?決まってるじゃないか。こんなに長門の表情を読むのが簡単になったんだからな。 朝倉とその他の陰謀 第一章 へ
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/4732.html
-接触編-前編 エンドレスエイト103回目 しん・せかいに君と 涼宮ハルヒのユカイなハンバーガー 涼宮ハルヒの死体 涼宮ハルヒの運命(Fate×ハルヒ) 長門有希の我侭 実は8.365秒 サマー・デイズ(微鬱注意) 大きくてちいさな日々 1 2 3 その技の名は 多分SOS団設立時 【『CLOVER』】 ボディーガード (古泉×キョン妹) 涼宮ハルヒのOCG(ハルヒ×遊戯王5D`S OCG) 絶体絶命でんぢゃらすじーさん vs SOS団 みんなSS大好きだよ保守 朝倉涼子迷走記 みくるの反抗(仮) (※グロ・BAD END注意) SOSvsSOS (性転換「系」) 名も無き詩(ハルヒ×サイレントヒル) ハルヒ「ひぐらしつかまえた!」 日常的なSOS団。非日常もほんのりと。 涼宮ハルヒの激流 涼宮ハルヒの静寂 畏怖・涼宮ハルヒの静寂 (クロス) 君誰大会 とある古い森で 鶴の国 三千世界にいた 涼宮ハルヒと魔術 ハルヒ「キョン、ちゃんと私を殺してよね」 (純愛・グロ) 涼宮ハルヒと邪神 (クロス) 戦士は笑う最期まで 準星迄(TS) 涼宮ハルヒのビックリ 彼女になった彼の願望 ~おいしいご飯~ 涼宮ハルヒの驚愕γ(ガンマ) 涼宮ハルヒの遭遇 桃から生まれた―― 竹取物語 水晶の夜