約 30,345 件
https://w.atwiki.jp/pugya13/pages/27.html
さ し す せ そ 涼宮ハルヒの憂鬱 角川文庫から出ているスニーカー文庫の人気作。 ちなみに「憂鬱」は代表名で原作はハルヒの○○といろいろある. (激動や消失など)「ただの人間には興味ありません」というハルヒに 振り回されるキョンの日々を描いた非日常系ストーリー。人気に支えられアニメ, 漫画,ゲームなど様々なメディアへと展開している。 漫画作品でも最近ではギャグ作品「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」も出ている。 主なキャラクターは「涼宮ハルヒ」「キョン」「長門有希」 「朝比奈みくる」「小泉一樹」「朝倉涼子」「鶴屋さん」。
https://w.atwiki.jp/otogeparo/pages/39.html
大手デパートでの書道展が初日を迎え、六は出展者としての挨拶に現地に赴いていた。 元々自分が趣味としていることがたまたま人気を博しただけのことであって、六当人としてはわざわざ人前に出るなど気が進まなかったのだが、主催者のどうしてもという頼みを無下に断ることもできなかった。 結局さっさと切り上げて、来た時と同じように電車で帰ることにしたのだった。 混雑した車内の中で、六は自動ドア付近の握り棒につかまり、次々に流れ去っていく町並みを見下ろしていた。ガタンゴトンと単調にリズムを刻むレールの音と、それに合わさった緩やかな振動が心地よい。 ここ数日個展の準備で忙しかったせいか、六は立ったままとろとろと瞼を上下させ始めていた。 ところが次の駅から発車してから、尻に何やら当たっているような感触があり、六は不機嫌そうに目を覚ました。 周りの乗客の荷物でも当たっているのだろうと、ドアの上に貼られた路線図を見ていたのだが、それは明らかに意思を持って六の尻を撫で回し始めたのだ。 六は痴漢を確信し、同時に屈辱からふつふつと怒りが湧き起こるのを感じた。 しかしここで大の男が痴漢をされていたのかと思われるのは恥だ、次の駅で一緒に降ろして徹底的に痛めつけてやると決意した瞬間、反対側のドアが開いた。 今だと犯人の手首を掴んで出口に向かおうとしたが、相手もそれを予測していたのか、逆に閉ざされたままのドアに六は押しつけられる。 「…っ」 先ほどに増してしつこく尻を撫でられ、六はその場に動けなくなったまま、いよいよ感じ始めてしまう。 乗客の入れ替わりが終わり、空気の抜ける音と共にドアが閉まると、発車しますというアナウンスと共に電車はゆっくり動き始めた。 「ぁ…っ」 割り開くように尻たぶを鷲掴まれ、思わず声が漏れる。慌てて口を閉じたが、幸い周りの乗客は気づいていないようだった。ほっと安堵するもつかの間、追い打ちをかけるように、そのまま強弱をつけて揉みしだかれる。 六は自分の頬の辺りが熱くなるのを感じながら、それでも犯人が下車するまで、必死に耐え抜こうとしていた。しかし犯人は筋肉質ながらも、むちむちと盛り上がった六の尻の感触を楽しんでいるのか、もう片方の尻たぶにまで手を伸ばしたのだ。 「あっ…うっ…」 両手で尻を揉まれ、挟まれこねくり回され、わずかな痛みから来る快楽に六は嫌というほど感じていた。 周りに人がいるという緊張感が余計にそうさせるのだろう、性器までもが褌の中で窮屈そうに膨れ始めている。握り棒を力が入る限り握り締め、目を伏せて俯きながら、六はじっと耐えていた。 「ひっ…」 犯人が耳元に顔を近づけてきて、生温かな吐息を吹きかけられ、六はふるりと身震いする。やにっこさのする口臭が漂い、一瞬えずく。 不意に尻を揉みしだいていた両手が離れ、六が解放されたことに気を取られている隙に、犯人は着流しの上前から右手を股間に差し入れる。六が気づいた時には、犯人はすでに褌の上から完全に勃起した性器をさわさわと撫で回していた。 「もう勃起してんのか」 嘲笑を含んだかすれた低い声が耳元でささやき、六はそれまで募らせていた羞恥心を一気に昂ぶらせ、さらに感じて先走りを漏らしてしまう。 「へえ、言葉でも感じるのか。意外とマゾなんだな、お前」 薄い布地に液体がじんわりと広がっていく感触に、犯人が嬉しそうな声を上げる。六は歯を食い縛りながらも、屈辱に目に涙を溜めていた。 「お前、**デパートで個展やってる六だろ。周りの客に気づかれたくなかったら、おとなしくしてな」 「あっ」 褌の脇からずるりと陰茎を引っ張り出され、六はとっさに腰を引いて左手で隠そうとしたが、犯人は空いていた手で六の手首を掴み妨げる。亀頭まで包皮を被った陰茎がぴくぴくとかすかに跳ねる様に、犯人が鼻で笑った。 「包茎なんだ。かーわい」 「む、剥くな…んんぅ…」 六の精一杯の抵抗を無視し、犯人は節くれだった細い指で包皮輪を摘むと、焦らすようにゆっくりと包皮を引き下ろし始めた。六は必死に声を抑えるも、犯人の股間に尻を押しつけるかたちで腰をくねらせ、じわじわと下腹から湧き上がる快楽と共に先走りをあふれ出させている。 犯人は包皮輪を亀頭のくびれに引っかけると、剥けたてで敏感になっている亀頭を、上から摘み上げるように刺激し始めた。 「はぁ…んっ、んんんっ」 生ぬるい愛撫にも六は膝をガクガク震わせながら腰をくねらせ、物ほしそうに鈴口をひくつかせて先走りを垂らす。着流しの、陰茎に接している部分から染みが広がっている。六の尻に微妙に擦られ、犯人の性器も勃起して、スラックスのファスナー部分を押し上げていた。 「も、イクッ…」 六が絶頂寸前であることを訴え出すと、犯人は手を止め、後ろ髪をまとめていたヘアゴムで六の陰茎の根元をきつく縛ってしまった。それから勃起したままの性器を褌に収め、身なりを正させて、下車する準備を整えた。呆気にとられている六に、犯人は再び耳元でささやく。 「次の駅で降りて、俺の指示する通りに歩け。着いたところで続きをしてやるよ」 続きと言われ、おとなしく犯される気はないと反抗しようとした途端、かすかな音と共に背中に硬いものをあてがわれ六は口をつぐむ。 「お前みたいな上物、みすみす逃すわけにはいかねえよ。安心しろ、すぐにイイって言わせてやるからよ」 犯人は端正な顔に残忍な笑みを浮かべながら、より力を入れて小型銃の銃口を六の背中に押しつけた。
https://w.atwiki.jp/haruhi-suzumiya/pages/3.html
更新履歴 09.11/20 デザインを冬っぽく。 09.10/01 デザインを秋っぽくへんこー 09.08/19 サイトのデザインを夏らしく変更 09.08/20 歌の、SOSならだいじょーぶを更新 09.07/24 サイト開設。 09.07/25 サイトについてとか色々製作。 09.08/03 歌(キャラソン)の恋のミクル伝説、ハレ晴レユカイ(キョン、古泉ver)を更新 09.08/06 キャラを更新 09.08/08 歌の、時のパズル、倦怠ライフ・リターンズ!、妹わすれちゃおしおきよ 、ハレ晴レユカイ(キョンの妹、鶴屋さん、喜緑江美里、朝倉涼子ver)を更新
https://w.atwiki.jp/haruhi_dictionary/pages/13.html
SOS団 北高関係者 その他 その他(キョンの関係者) その他(対極関係者) サブキャラクター ゲームオリジナルキャラクター SOS団 涼宮ハルヒ キョン 長門有希 朝比奈みくる 古泉一樹 北高関係者 朝倉涼子 鶴屋さん 谷口 国木田 喜緑江美里 生徒会長 コンピュータ研究部部長 阪中 佐伯 鈴木 瀬能 岡部 その他 新川 森園生 多丸圭一 多丸裕 その他(キョンの関係者) キョンの妹 シャミセン 中河 ハカセくん 吉村美代子 佐々木 その他(対極関係者) 橘京子 藤原 周防九曜 サブキャラクター 管理人 大森栄二郎 鈴木雄輔 山土啓治 鶴屋房右衛門 樋口さん 森村清純 シャミツー 阪中の母 ルソー マイク ゲームオリジナルキャラクター 三栖丸ミコト 伊集院泰一郎
https://w.atwiki.jp/ln_alter2/pages/247.html
「謀反が起きた国」― BATTLE ROYAL IXA ― ◆LxH6hCs9JU 両脇に土塀がある道を、一台のパトカー(注・四輪車。白黒のものだけを指す)が走っていた。 パトカーの助手席には、セーラー服を着た十代中頃の少女が座っていた。 運転席には、艶やかな長い黒髪の妙齢の女性が座っていた。 後部座席には、修道服を着た少女が横になっていた。 「見えてきたわよ。師匠の目的地」 助手席の少女、朝倉涼子が言った。 「何度か寄り道を挟みましたが、ようやくですね」 運転席の女性、師匠が言った。 「…………」 後部座席の少女、浅上藤乃はなにも言わなかった。 塀を越えた先の景色に、空高く伸びる楼閣の姿が見える。 日本という国の古き時代、王様が居城としていた建造物。 豪勢な家屋か、防衛拠点か、ただの物置か、ここでの用途はまだ定かではない。 ただ、金目のものは幾らか置いてあるはず。それだけは間違いないだろう。 朝倉涼子と師匠は、火事場泥棒という目的を持って天守閣に向かう。 朝倉涼子に拾われた浅上藤乃も、意識がない間にそれに同行する。 今も尚、世界のいたるところで殺し合いが行われていた。 彼女たちの横暴を取り締まる人間は、誰一人としていなかった。 ◇ ◇ ◇ 石と木で造られた城は見た目にも堅牢で、中に入ってみてもその印象は損なわれなかった。 侵入者用の罠を警戒してもいたが、そういったものはなく、城内潜入は滞りなく完了した。 廊下は木の板で作られており、扉は当然のように襖や障子が並ぶ。 朝倉涼子と師匠は物珍しそうに城内を進み、時折、感想を言い合う。 「まるで、戦国時代か江戸時代にでもタイムスリップしたような気分だわ」 「できるんですか、タイムスリップ?」 「ううん、できない。有機生命体の感性ならそんな感じかな、って口にしてみただけ」 そうですか、と興味もなさそうに師匠は返す。 朝倉の言動よりも、城内の景観に意識が向いている様子だった。 「で、どうする? 師匠はここを拠点にしたいって言っていたけれど」 「その前にまず、家捜しです。なにが隠されているとも限りません。手分けしましょう」 「わかったわ。もし誰か潜んでいたら?」 「見敵必殺で」 「ん、了解」 朝倉と師匠はそう言葉を交わし、それぞれ別の道を行った。 木造の廊下は歩くたびにぎちぎちと音が鳴り、侵入者の存在を知らせた。 だからといって、誰かが出てくるわけでもない。 城の中は、まったくの無人だった。 ◇ ◇ ◇ 城の外には、一台のパトカーが停められていた。 その後部座席に、修道服を着た少女が一人横たわっていた。 少女の名前は浅上藤乃。 長いこと意識を失っていた彼女は、不意に目を覚ました。 体をゆっくりと起こし、周りの状況を確認する。 まず自分の身が車中にあるということを知り、続いて窓の外の景色を見る。 すぐ傍に、大きな城があった。天守閣を備えた、日本の城だ。 おぼろげに残っていた気絶する前の記憶を呼び起こし、藤乃は行動を決める。 パトカーのドアを開け、自らの足で外に出る。 日差しが眩しかった。何時間ほど気絶していたのだろう。時刻はもう昼らしい。 あの二人はどこだろうか――導かれるように、藤乃は城の中へと足を踏み入れていった。 ◇ ◇ ◇ 天守閣といえば、戦における防衛拠点や住まいはもちろん、物置としても使用される建物である。 その造りは、侵入経路に乏しく、飛び道具による外からの攻撃にも強い上、耐火性にも優れている。 建造された時代の情勢を鑑みれば、これほど防御性に特化した建物もないだろう。 周囲を見渡せる櫓もあるため、篭城するにはもってこいの施設ではあるのだが、 「守りに徹するっていうのは、私の望むところじゃないのよね」 廊下を歩く朝倉涼子の表情は、物憂げだった。 彼女の最終目的は、涼宮ハルヒの生還。それを成し遂げるためにはまず、涼宮ハルヒの身の安全を確保しなければならない。 ここは安全だからと一箇所に留まっていて、その間に涼宮ハルヒが他者に殺害でもされようものなら大惨事だ。 効率的に動くなら、涼宮ハルヒの捜索を続けつつ、危険因子はパパッと排除してしまうに限る。 「まあ、師匠も拠点にするとは言っていたけれど、篭城するとまでは言ってなかったし……あの性格だものね」 連れ添う相方は、女傑と称しても失礼がないほどの行動派だ。 生き残るために最善の手を打つが、臆病風に吹かれて時間を無為に消化したりするタイプではない。 長門有希が殺された、という事実を踏まえても、基本的なスタンスが揺らぐようなことはないだろう。 無論、それは朝倉自身にも言える。 「有機生命体の恐怖っていう感情、私にはよくわからないんだけど」 襖を開けて、誰にでもなく朝倉は言った。 踏み入った畳の大広間には、夥しい量の鮮血が広がっていた。 「こういうのを見ても、なんの感慨も湧かないしね」 けろっとした顔で、朝倉は血溜まりの畳を踏み渡っていった。 ◇ ◇ ◇ 師匠の家捜しは実に手馴れたものだった。 金品に対しての嗅覚とでも言うべきか、ただの直感と言ってしまって済む能力なのか。 師匠はまるで見えないなにかに導かれるようにして、そのこじんまりとした畳部屋に辿り着いた。 そして、高価そうな掛け軸の傍に詰まれた千両箱にも辿り着いた。 「夢は大きいほうがいい……至言でしたね」 千両箱の中には、大判小判がざっくざっく――誰の目から見ても価値のわかる、お宝だった。 眩しいほどの金の輝きに、しかし師匠は表情の一つも崩さない。 五つ積まれていた千両箱の中身を全て確認すると、まとめてデイパックに仕舞いこんだ。 小判が収まっていた箱も見事なもので、丁寧な細工が施されており、売ればそれなりの額にはなるだろう。 傍にかけられていた高価そうな掛け軸も、当然と言わんばかりに頂戴した。 貰えるものは貰っておく。それが彼女のポリシーだった。 (しかし……) 貰えるものは貰っておく。それはあたりまえ。が、なにかが引っかかる。 これだけのお宝が、なぜ金庫にも仕舞われず、罠もなく、無造作に部屋に置かれていたのだろうか。 城主がずぼらだっただけ、と断じればそれまでの話だが、こういう状況下だ。嫌でも勘繰ってしまう。 (車の鍵を入手するのとは訳が違う……とはいえ、見張りがいなければこの程度でしょうか) この城に欠けているものは、金庫や罠よりもまず住人だ。 如何な難攻不落の要塞といえども、守衛が不在なら泥棒は容易い。 それは警察署やフィアットが置いてあった家にも言えたことで、略奪者にとっては絶好の環境でもあるのだが、 (家の中はそのまま、では家主はいったいどこへ――?) どうにも釈然としない。あまりにも上手くいきすぎているが故に、釈然としない。 釈然としないからといってこれをいただかない理由にはならないが、とにかく釈然としない。 考えたところで釈然とするわけではないこの問題、考えすぎて自縄自縛に陥っては間抜けなので、 (――きっと旅行にでも出かけたのでしょう。ええ) 師匠はすっぱりと、考えないことに決めた。 ◇ ◇ ◇ 浅上藤乃は思い出す――あれはアイアンクローだった、と。 プロレス観戦なんて趣味ではないし、興味すらないが、不思議とその名前が頭に残っていた。 あの不良たちにも、あんな風に顔面を鷲掴みにされた記憶がある。もしかしたら、そのときに覚えたのかもしれない。 数時間ほど前に藤乃の顔面を掌握してみせた、セーラー服の少女と、銃を持っていた傍らの女性。 朝倉涼子と師匠。ただ一言、『協力し合えるかもしれない』という言が印象的だった、二人組。 おそらくはあのパトカーを運転し、藤乃を連れ、この天守閣までやって来たのだろう。 きっと中にいる。そう思い立った藤乃は、一人薄暗い城内へと足を踏み入れた。 軋む廊下を拙い足取りで進みながら、あのときのことを考えていた。 (あの二人は私を――殺そうとした) 否定できない事実を胸に、セーラー服の少女が口にした誘いの言葉を反芻する。 いったいなにを協力してくれるというのか。いったいなにを協力すればいいというのか。 藤乃の目的は、この会場のどこかにいる湊啓太を見つけることだ。彼女らは湊啓太の所在に心当たりでもあるというのだろうか。 仮にそうなのだとしても、彼女たちに情報を教えるメリットはない……ように思える。 協力し合うという言葉の意味を探るなら、藤乃もなにかしら彼女たちに協力しなければならないということなのだろうが、 (……なにを?) 彼女たちに協力できることなど、なにひとつとして思い浮かばなかった。 あの二人はたぶん、殺人鬼だ。二人で組んで、出会った人間を殺して回っているに違いない。 そんな危険な二人に、単なる復讐鬼にすぎない藤乃が、なにを協力できるというのだろうか。 一緒に人を殺せ、というのなら無理な話である。彼女の本心は、決して人殺しを肯定してなどいないのだから。 ただ。 ――それが湊啓太に行き当たるために必要な代償だというなら、惜しげなく払うのだろうが。 予感だけを頼りに、藤乃は廊下を歩き続けた。 途中、閉ざされた襖を何度か開け閉めして、ようやく人の気配を感じ取った。 見つけたのは、いつぞや藤乃に銃を向けた女性だった。 二度目の邂逅も、同じく。 女性は、藤乃に対し無表情に銃を構えていた。 ◇ ◇ ◇ 「痛みますか? 痛みませんか?」 廊下の端と端で、二人の女性が対峙していた。 師匠と呼ばれている妙齢の女性は、銃を構えながら修道服の少女に訊いた。 「……?」 少女は質問の意図が飲み込めていないのか、すぐには答えを返すことができなかった。 「これは質問であると同時に、警告でもあります。痛みますか、痛みませんか」 「……質問、警告」 「復唱しろとは言っていません。痛むか痛まないか、それを訊いているんです」 「……あなたはどうして、わたしを」 「そちらからの質問は受け付けません。痛みますか、痛みませんか」 「…………」 「最後通告です。痛みますか? 痛みませんか?」 五回に渡る問いの末、修道服を着た少女はコクリと頷き、 「――痛みます」 と正直に告げた。 少女、浅上藤乃はおなかの辺りを手で押さえていた。 顔は青ざめていて、立っているのもやっとという様子だった。 「そうですか」 師匠は言って、引き金にかける指に力を込めた。 力を込めつつ、言う。 「なら――」 藤乃の口の端が、小さく歪んだ。 なにかを言おうとして、唇が変形する。 呼気の流れが、呪文を生み出さんとして、 「――選択して。曲げて死ぬか、曲げずに私たちとお話するか」 言霊は外に出ることなく、内に留められた。 いつの間にか藤乃の背後に忍び寄っていた、セーラー服の少女の脅しによって。 藤乃の首筋には、冷たい刃の感触があった。 視界の奥では、銃を構えたままの女性が依然、君臨していた。 前門の虎、後門の狼。 藤乃は、どちらの門を突き破ることもしなかった。 師匠と、朝倉涼子と、浅上藤乃。 三人の再会は、とりあえずはなにも凶(まが)らずに済んだ。 ◇ ◇ ◇ がらんとした大部屋に、座布団が三枚、女性が三人。お茶はない。 朝倉涼子と師匠が正座して並び、その向かいには浅上藤乃が同じく正座していた。 「あなたとこういう風にお話できて、本当に嬉しく思うわ」 「無意味な社交辞令はやめておきなさい。交渉は手短に」 「あら、社交辞令なんかじゃないわ。本心よ」 「そうですか。とにかく手短に」 「はいはい」 シビアなんだから、と朝倉は微笑みながら言った。 藤乃のほうを向き、続けて言う。 「こういう席についてくれたっていうことは、私の誘いに乗ってくれたと解釈してもいいのよね?」 「……わたしたちは協力し合える、という話ですか?」 「そう、それ。ちゃんと覚えていてくれたのね。嬉しいわ」 「具体的に、わたしはなにをすればいいんでしょう。あなたたちは、わたしになにをしてくれるんですか?」 おずおずと、藤乃は伏せ目がちに朝倉を見やる。 「そんなに警戒しなくても大丈夫よ。なにも取って食べようってわけじゃないんだから。 私たちはただ、あなたと一緒に活動できればなぁ、って考えているだけ。ほら、こんな状況でしょう? 味方は多いに越したことはないし、これはあなたにとってもいい話だと思うんだけど」 「えぇと、つまり……?」 「う~ん……こういうとき、どういう言葉を用いれば一番適切と言えるのかしら」 朝倉は数秒間、腕組みをして熟考した。 たっぷり十三秒ほどかけて、 「単刀直入に言うとね――私は、あなたが欲しいのよ」 と言った。 藤乃は狼狽した顔つきで、言葉を失った。 「それのどこが単刀直入なんですか。誤解を招きかねませんよ」 「え、そうかしら? 我ながら上手く言語化できたと思うのだけれど」 「仕方がありませんね。私から説明しましょう」 師匠は嘆息し、朝倉に代わって告げた。 「私たちはあなたを、武器として所有したいと言っているんです」 藤乃はより狼狽した。 今すぐにでもこの場から逃げ出そうと、正座を崩し始めている。 立ち上がろうとした寸前で、師匠が銃を構えた。 師匠が引き金を絞るよりも先に、朝倉が藤乃の腕を掴んでまた強引に座らせた。 「逃げないでよ。もう少しお話しましょ?」 「逃げても構いませんよ。逃亡した場合、即座に射殺しますが」 「師匠ってば、脅かすなんて趣味が悪いわよ。彼女、怖がりみたいだし」 「知ったことではありません」 「もう」 今度は朝倉が嘆息し、藤乃の腕を掴んだまま質問する。 「確認するけど、あなた、自分の能力に関してはちゃんと自覚しているわよね?」 「……はい」 「私のほうでも一応解析させてもらったんだけれど、あなたの口から説明してもらっていい?」 「曲げる力のこと、ですよね。この眼で視たものを、歪曲させて……」 「そうそう。それ、なにか制約みたいなものはあるのかしら?」 「……ない、と思います。けど、時々使えなくなってしまうんです」 「へぇ、そうなんだ。なるほど、やっぱりそういうことなのね」 「……?」 「ああ、大丈夫。こっちの話だから」 藤乃は不可解そうに首を傾げた。 「で、その力のことなんだけれどね。私たちが欲しいのは、要はそれなのよ」 「わたしの、曲げる力……を?」 「さすがにもう感づいているんじゃないかしら。ねぇ、浅上さん」 朝倉は親しげに藤乃の名前を呼び、 「私たちと組みましょう。この殺し合いを生き抜くために」 と持ちかけた。 藤乃はぽかんと口を開けたまま、なにも言えず固まってしまった。 「残念だけど、考える時間はあげられないの。これでも譲歩してもらったほうだから」 「家捜しの途中、時間を割いてこういう機会を設けているわけです。さすがにこれ以上は――」 「わかっているわ師匠。私だって、そのへんは弁えてる。ただ、長門さんのこともあるし……ね?」 「……決断を下すのは彼女です」 朝倉と師匠は互いに目配せした後、揃って藤乃のほうを見た。 ぶれのない、睨むような視線に、藤乃は萎縮しきっていた。 同じように視線を合わせることは、できなかった。 藤乃の側から視線を合わせにいけば、即座に殺されてしまうと、理解していたのかもしれない。 「……わたしは」 一呼吸置いて、藤乃は発言する。 「わたしは、あなたたちなんかとは違う」 眼は伏せたまま、語気だけを強くし、朝倉と師匠の存在を否定した。 「わたしは人を殺したくなんてない。この力も、本当は使いたくなんてないのに……!」 「でも事実、あなたは私たちを殺そうとした。矛盾しているわよね?」 「違う……! わたしは、彼を……彼に復讐したいがために」 「彼?」 藤乃の鬼気迫る表情が、畳に向けられていた。 膝に添えていた手が、わなわなと震えている。 そんな様子を観察しながら、朝倉は訊く。 「もしかして、生き残る以外になにか目的があるのかしら。よかったら聞かせてくれない?」 藤乃はゆっくりと頷き、語り始めた。 自身が町の不良少年たちから暴行を受けていたこと、数日前に彼らを惨殺したこと、 湊啓太という少年を一人取り逃がしたこと、この椅子取りゲームに湊啓太が参加していること、 浅上藤乃は湊啓太に復讐を果たすためにこの地で生きるのだ――と、たっぷりの憎悪を込めながら。 一部始終を聞き終えた朝倉は、 「ふーん、大変だったのね。心中お察しするわ」 と平坦な声で感想を言った。師匠は、 「はた迷惑な。その復讐に巻き込まれた人間の身にもなってほしいものです」 と自分のことを棚に上げて言った。 ギリッ、という歯軋りの音が鳴り、藤乃は顔を上げた。 キッとした左目が朝倉を、右目が師匠を、余すことなく視界に納める。 ほぼ同じタイミングで、朝倉は藤乃の首筋に刀を当てた。師匠はまた銃を構えていた。 「ところで、また訊きたいんだけれど」 「今は痛みますか? 痛みませんか?」 「…………今は、痛みません」 そう、と言って、朝倉は刀を下ろした。 そうですか、と言って、師匠は銃を下ろさなかった。 「断っておきますが、私はどちらでもいいんですよ。あなたがどんな選択肢を選ぼうともね」 「……仲間になるか、仲間にならないかという話ですか?」 「断るって言うんなら、残念だけどあなたはここで処分させてもらうわね」 「これは脅しではありません。重ねて言いますが、私はどちらでもいいわけですから」 「私は仲良くしたいなぁ、と思うのだけれど。どうかしら?」 銃口は依然、藤乃のほうに向けられたままだった。 視ただけで相手を曲げる歪曲の力は、今は使えなかった。 朝倉涼子はにこやかに、藤乃の回答を待つ。 師匠は無表情に、藤乃の回答後の処理に備える。 浅上藤乃は、回答を迫られる。 ◇ ◇ ◇ いくら相手を凝視しようとも、その身が凶(まが)ることはなかった。 以前の自分に戻ってしまった。また、なにも感じない。 代わりに、罪の意識ばかりが押し寄せてきた。 殺人は忌むべき行為だ。 湊啓太を見つけ出すための代償行為――と割り切っても、罪悪は身を縛る。 だがその罪悪は、腹部の痛みを我慢するだけの原動力にはならなかった。 復讐するのは痛みのため、湊啓太を捜し殺そうとするのは痛みの解消のため。 無痛症は不定期的なものだ。またいずれ、痛みは再発するのだろう。 なら、殺し続けるしかないのではないか――と、浅上藤乃は答えを出す。 ごめんなさいと謝って、ごめんなさいと断って、ごめんなさいと頭を下げて。 たとえそれで許してもらえずとも、湊啓太に行き当たるまでは殺すしかない。 この場を切り抜けるためにも、殺人を肯定し選択するしか、道はない。 ――――殺したくなんてないのに。 藤乃は、今にも泣き出しそうなほど悲痛な顔を浮かべた。 これからは彼女たちの武器として、罪のない人たちを殺さなければいけないのだろうか。 そう思うと、総身が震えた。この震えこそが、彼女の殺人に対する罪悪感の証明。 体は無自覚に、本能を代弁してくれるのだ。 ただ、自分の唇の端が小さく笑んでいることには気づかずに――。 ◇ ◇ ◇ 「湊啓太という名前は名簿には載っていませんでしたが、彼がここにいるという確証は?」 「彼の携帯電話に連絡を取りました。声で確認したから、間違いありません」 「追われているって自覚してないのかしら。彼とはどんな会話をしたの?」 「……あなたの友人を殺した、って」 「殺したの?」 「ここに連れて来られる前のことです」 「そうですか。ちなみにその電話はどちらからかけましたか?」 「あれはたぶん……警察署からです」 「警察署かぁ。じゃあ、そこまで戻りましょうか。その湊啓太っていう人に、もう一度電話してみましょ」 朝倉涼子、師匠の二人と行動を共にすることを受諾した浅上藤乃は、湊啓太についてより詳しく説明した。 約束どおり、二人も湊啓太を捜すことに協力するようだった 相手が『捨てられない携帯電話』を持っているなら好都合、と朝倉は電話での連絡を提案。 しかしこの界隈に電話が置いてあるような施設は見当たらず、別所に移動する必要があった。 「私は反対です」 言ったのは師匠だった。 「警察署は既に調査済みです。有益なものは全て頂きましたし、戻るだけのメリットがありません」 「でも、そこなら確実に電話があるでしょ? 私も見たし。下手に探し回るよりもいいと思うんだけど」 「電話くらい、他の家にも置いてあるでしょう。この国は電線が張られている場所も多いようですし」 「いいじゃない、別に。お宝はここでたんまり調達できたんでしょう?」 「収穫はなかなかでしたが、まだ足りませんね」 「……師匠って、どれだけ略奪すれば気が済むの?」 「無論、全部です」 朝倉と師匠の口論が続く。優位は師匠のほうに向いているようだった。 藤乃は自分から口を挟もうとはしなかった。正確には、挟めなかった。 「そもそも、この城だってまだ調べつくしてはいません。出発前にもう一度探索しますよ」 「あ、そうだ。浅上さんのことで棚に置いていたけど、師匠に見てもらいたいものがあったんだわ」 「なにか見つけましたか?」 「見つけた……というより、見つけてしまった、かな」 朝倉の言に、師匠は首を傾げる。 言葉で説明するよりも見てもらったほうが早い、と朝倉は移動を促した。 師匠はそれに従い、藤乃も最後尾を行く。 ◇ ◇ ◇ 辿り着いた先は、三人が話し合いをした場所と大差ない広さの畳部屋だった。 ただ一点だけ変わっていたのは、壁や床に彩られた、見るからに異質な赤の模様。 思わず目を背けたくなるほどの、鮮血の跡だった。 師匠は血溜まりの部屋を眺めながら言う。 「これは……既にここで殺し合った者がいる、ということですか?」 「いいえ、それは違うわ師匠。この血、見たところ十二時間以上前のものよ。始まってから付いたものじゃない」 「不可解な話ですね。では、この血はいったい誰のものだというんです」 「人間のものには違いないだろうけど、さすがに誰のものかまではわからないわよ。ただ」 「名簿に名を連ねる“参加者”のものではない。そう言いたいと?」 「ええ」 「……それでは、この血は殺し合いが始まる以前より、ここにこうしてあったと。そういうわけですか」 「でしょうね。なんの意味があるのかはよくわからないけれど」 朝倉はたいして困ってもいない風に言い、続ける。 「これは車で移動している最中、ずっと不思議に思っていたことなんだけれどね。 椅子取りゲームの舞台として用意されたこの会場は、いろいろと歪なのよ。 なんて言ったらいいのかしら。人が生活するのに適していないっていうのかな。 盤上にミニチュアの建物を並べて用意しました、みたいな。そんなちぐはぐさなのよ」 「なにを言いたいのかよくわかりませんが、それも有機生命体の言語機能の限界というやつですか?」 「そうね。そう受け取ってくれて構わないわ。私もね、精進はしているのよ?」 「聞いていません。それに、悩むような問題ではないのでしょう?」 「うーん、まあ、そう言われればそうよね。考えたところで答えは出ないだろうし」 血まみれの畳を土足で踏み、師匠はあっけらかんと言う。 「なら、考えるだけ無駄です。かつて、ここで誰かが鮮血を撒き散らし派手に死んだ。それだけじゃないですか」 「師匠、少しは怖いとか思わないの? 現場を発見した側としても、張り合いがないのだけれど」 「血はなにも語りませんし、襲ってもきません。怖がる必要なんてないでしょう」 女は度胸があってこそですよ、と師匠は諭すように言った。 鮮血の跡など気にも留めず、そのまま室内を物色し始めた。 押入れを開き、畳の下を除き、貴金属や骨董品がないか探す。 そんな師匠の様子を眺めながら、藤乃は呆然。 朝倉はやれやれ、と首を横に振り、 「そんな風に足蹴にして、その血の持ち主に化けて出られても知らないんだからね」 と外見年齢相応な人間の少女として、冗談を口にする。 すると、師匠は猛然とした勢いで血の上から飛び退いた。 「えっ」 師匠のふとした行動に、朝倉は意識せず声を漏らしてしまう。 血まみれの畳の上を、わざわざ血が付着していない部分を縫うようにして歩き、師匠は部屋の出入り口付近まで後退した。 「あなたも、見えるんですか?」 というのは師匠からの質問。 矛先は朝倉に向いていたが、本人はなんのことだかわかっていない風だった。 「早急に答えなさい。見えているんですか? そしているんですか?」 師匠は朝倉に肉薄して、詰問する。 普段の彼女からは想像もできないような、焦りが感じられた。 「ちょっと、落ち着いて。質問の意図が読み取れないんだけど……」 「ですから、あの血の持ち主が――ここで死んだ人間の霊が見えるのかと、訊いているんです」 「なに言っているの、師匠? そんなもの――」 朝倉が言いかけたところで、ゴトッ、と物音がした。 三人が一斉に、そちらのほうに視線をやる。 音は血まみれの部屋の奥から聞こえた。 しかし奥には押入れがあるだけで、外から見た限りでは特に変わった様子はない。 「……出発です」 しばしの沈黙を破って、師匠が言った。 「出発って……家捜しはもういいの?」 「金品は十分なほどに調達できました」 「さっきは足りないって言ってたじゃない」 「あれは言葉のあやです」 「言葉のあやって……」 「仕方ありませんね。一度しか言いませんからよく聞きなさい」 師匠は朝倉と藤乃の顔をキッと見て、 「この血の跡、おそらくは私たちが来る以前に強盗が押し入ったに違いありません。 城主は惨殺され、このように凄惨な血の跡が残った。 そういった曰く付きの城が、今回の椅子取りゲームの舞台に置かれてしまった。 死体はこの催しの企画者が回収したのでしょう。 強盗が押し入った後ですから、お宝もそう多くは残っていません。 私が見つけた小判は、強盗の見逃しでしょうね。なにせ広い城ですから。無理もありません」 捲くし立てるように言い、無理やり納得させた。 話を聞いた二人は唖然。その反応を鑑みず、師匠は廊下に出て、すたすたと部屋を離れていく。 「なにをしているんですか。さっさとしなさい」 「あー……師匠、次の目的地は結局どうするの?」 「警察署で構いません。さっさとしなさい」 「待って。私はともかく、浅上さんはそんなに速くは歩けないわ」 「あなたが担いで歩けば済む話でしょう。さっさとしなさい」 「実は、こことは別の部屋でお宝を見つけたのだけれど」 「お宝はもう十分と言いました。さっさとしなさい」 「ここを拠点にするっていう話は?」 「やめです。さっさとしなさい」 言葉を交わす間も、師匠は歩を止めなかった。 追いかけないと置いていかれちゃうわね、と朝倉は駆け出した。 傍らにいた藤乃は朝倉に両腕で抱きかかえられ、お姫様抱っこの要領で運ばれる。 火事場泥棒たちがいなくなって、血まみれの部屋だけが残った。 押入れの奥では、誰に知られることもなくねずみが鳴いていた。 ◇ ◇ ◇ 城の門前に停めてあったパトカーに、三人が乗り込む。 師匠は運転席に、朝倉涼子は助手席に、浅上藤乃は後部座席に。 「では、行きましょう」 「師匠、シートベルトが締まってないわよ?」 「ここでは必要ないでしょう。いざというとき、咄嗟に動けないと困りますしね」 「そう」 運転手の師匠はキーを回し、車を急発進させた。 南への道を爆走しながら、エンジン音が土塀だらけの区画に響き渡る。 荘厳な天守閣はどんどんと遠ざかっていき、幾らか離れたところで師匠が、ふう、と息をついた。 「あの」 後部座席に座っていた藤乃が、おずおずと訊く。 「師匠さんは、ひょっとして……」 「なんですか? 言いたいことがあるならどうぞ」 師匠は振り向き様、P90の銃口を藤乃に向けながら言った。 「師匠、言葉と行動が矛盾しているわ。それと運転中。危ないわよ」 朝倉が指摘すると、そうですね、と言って師匠は銃を下ろした。 「それで、私がひょっとして……なんですか?」 「……いえ、なんでもありません」 それ以降、藤乃は貝のように口を閉ざしてしまった。 【C-3/天守閣付近/一日目・昼】 【師匠@キノの旅】 [状態]:健康。パトカー運転中。 [装備]:FN P90(50/50発)@現実、FN P90の予備弾倉(50/50x18)@現実、両儀式のナイフ@空の境界、パトカー(1/4)@現実 [道具]:デイパック、基本支給品、金の延棒x5本@現実、医療品、パトカー(3/4)@現実、千両箱x5@現地調達、掛け軸@現地調達 [思考・状況] 基本:金目の物をありったけ集め、他の人間達を皆殺しにして生還する。 1:天守閣から離れる。警察署まで移動する。 2:朝倉涼子を利用する。 3:浅上藤乃を同行させることを一応承認。ただし、必要なら処分も考える。よりよい武器が手に入ったら殺す? 【朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態]:健康。パトカー助手席に乗車中。 [装備]:シズの刀@キノの旅 [道具]:デイパック×4、基本支給品×4、金の延棒x5本@現実、軍用サイドカー@現実、蓑念鬼の棒@甲賀忍法帖、 フライパン@現実、人別帖@甲賀忍法帖、ウエディングドレス、アキちゃんの隠し撮り写真@バカとテストと召喚獣 [思考・状況] 基本:涼宮ハルヒを生還させるべく行動する。 1:警察署に向かい、電話を使って湊啓太に連絡を取ってみる。 2:師匠を利用する。 3:SOS料に見合った何かを探す。 4:浅上藤乃を利用する。表向きは湊啓太の捜索に協力するが、利用価値がある内は見つからないほうが好ましい。 [備考] 登場時期は「涼宮ハルヒの憂鬱」内で長門有希により消滅させられた後。 銃器の知識や乗り物の運転スキル。施設の名前など消滅させられる以前に持っていなかった知識をもっているようです。 【浅上藤乃@空の境界】 [状態]:無痛症状態。腹部の痛み消失。パトカー後部座席に乗車中。 [装備]:なし [道具]:なし [思考・状況] 基本:湊啓太への復讐を。 1:朝倉涼子と師匠の二人に協力し、湊啓太への復讐を果たす。 2:他の参加者から湊啓太の行方を聞き出す。 3:後のことは復讐を終えたそのときに。 [備考] 腹部の痛みは刺されたものによるのではなく病気(盲腸炎)のせいです。朝倉涼子の見立てでは、3日間は持ちません。 「歪曲」の力は痛みのある間しか使えず、不定期に無痛症の状態に戻ってしまいます。 「痛覚残留」の途中、喫茶店で鮮花と別れたあたりからの参戦です。(最後の対決のほぼ2日前) 湊啓太がこの会場内にいると確信しました。 そもそも参加者名簿を見ていないために他の参加者が誰なのか知りません。 警察署内で会場の地図を確認しました。ある程度の施設の配置を知りました。 【千両箱@現地調達】 師匠が天守閣にて確保した。 彫り細工が見事な千両箱の中に、小判が40枚ほど収められている。 【掛け軸@現地調達】 師匠が天守閣にて確保した。 高価そうな掛け軸。売ればそれなりのお金になるでしょう、との鑑定。 投下順に読む 前:CROSS†CHANNEL 次:そんなことだから。 時系列順に読む 前:人殺しの話――(ひとごろし野放し) 次:そんなことだから。 前:喧嘩番長 師匠 次:CROSS†POINT――(交錯点) 前:喧嘩番長 朝倉涼子 次:CROSS†POINT――(交錯点) 前:喧嘩番長 浅上藤乃 次:CROSS†POINT――(交錯点)
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/4513.html
公園に居た。 目の前に両手でダンボールを持つ女の子 しかし彼女は石に躓いてバランスを崩してしまう 私はダンボールの中から散らばった荷物を手に取る そこで私は言うのだ 「私も手伝おう」 と しかし女の子は私の手を退けながら言う 「うるさい人殺し」 と 私を冷たい目で見上げる 憎悪 直感がそう教えた 彼女の目に篭る感情を しかし私にはそれを理解することができなかった 散らばった荷物を集める 最後の荷物を集めると、女の子はそこには居なかった。 変わりに現れたのは男 見覚えが無かった。 男は私に尋ねる あなたが長門有希かと 私がそうだと告げると ニヤリと笑った。 私が首を傾げると彼はなんでもないと言い しかし、その瞬間。男はみるみるその容姿を変化させ 人間が畏怖すべき対象として見るものへと姿を変えた 「朝倉涼子は消えるべきではなかった」 「消えるのは、長門有希。おまえだ」 * 目が覚める、目が覚めた事で先程の事は夢なのだと認識した。 午前5時45分23秒--まだ登校には早かった。 有機生命体が夢と呼ぶもの、先程の映像と音声の残骸がフラッシュバックする。 朝倉涼子、急進派のインターフェイス、私のバックアップだった。 暴走により連結解除した事は仕方ない事だった---仕方ない事、だった。 キッチンへ行くと、私は作り置いておいたカレーを温め。 少し早いが学校へ向かうことにした。 「おう、長門。どうしたんだこんな時間に?」 坂道の途中意外にも、彼が居た。 「目が覚めたから」 私はそう言うと彼も同じ返事を返してきた。 「なんか最近同じ夢を見るんだよ、不思議とよく覚えてないんだけどな。こう…なんていうか居心地の悪いというか、ムナクソの悪い夢でな」 「そう」 こういう事を人間の言葉で夢見が悪いというらしい。 彼に教えてもらった。 また一つ、データが刻まれる。 嬉しい事。 「にしてもこんな早くに登校した事ないからさ、まさか長門も毎日この時間に来てるのか?」 「今日はたまたま」 「そっか、まさか長門も変な夢みたのか?」 変な夢---何が変な夢で、何が変では無い夢なのかという事を考えたが。 夢というのはそもそも深層心理の表れとも言われている、だから自分の欲望や願望といった類の事が夢の中だけ現実のものとなる。 といった解説をしている本の事を思い出した。 それを踏まえた上で 「変な夢は見ていない」 という返事をした。 それには彼に心配をかけたくなかったという考慮もある。 彼は守るべき対象---いや、それ以上の存在。 もはや有機生命体が持つ言葉では表現ができない程の。 それから10分ほどで学校へと辿り付いた。 彼はまだ眠いらしく、欠伸をしながら教室へと入って行った。 もうすぐ期末考査がある、彼の普段の授業を受ける態度では恐らく今回も赤点を取るだろう しかしそんな事はさせない、情報操作は得意。 しかしそれでも、私が進言すると彼はこう言うのだろう 「それは反則だから、やめておこう」と。 私はそんな彼が好きだった。 コンピュータ研とのゲーム勝負でズルは無しだと言われた時、私は考えた。 どうすれば彼の役に立てるのだろうかと、その当時の記録では私は24時間のうち85%をその考察に当てている。 そうして導き出した答えがあれだった。 彼は喜んでくれた。 彼が喜ぶことには、私も喜ぶ。 彼が悲しむ事には、私も悲しむ。 彼が嫌だといえば、私も嫌だと言う。 だから、やはりこの情報操作は行うべきではないのだろう。 * 放課後 いつもの様に文芸部室の鍵を開けて入室する 驚いた事に、既に室内には彼が居た。 私はつい---その容姿を見て 警戒を緩めた 目の前の彼はニヤリと口の端を上げ--次の瞬間、情報封鎖が行われた。 極彩色の情報の羅列が空間を覆う 「こんにちわ、長門有希。はじめましてでいいのかな?」 疑問系で投げられた言葉が耳に届く前に私は戦闘態勢を取った。 目の前の彼の表情は変わらない 「あなたは、誰」 「俺だ、長門有希、キョンだよ」 「彼は私の事をフルネームで呼ばない」 容姿だけ似せた、偽者。 その判断は間違ってはいなかった。 「そうなのか、では次からはそうする事にしよう」 「もう一度訊く。あなたは、誰」 「不思議な質問をされる人だ」 目の前の彼は不敵な笑みを浮かべ 瞬間、胸を鋭い痛みが襲った 私は距離を取ろうとした 情報封鎖が行われている空間の戦いはこれが初めてではなかった。 思い出されるのは、朝倉涼子。 私は瞼の裏で笑う彼女の姿を忘れようと頭を振った。 部室にある本や机が変容して槍になり私に襲い掛かる 私は片腕でそれを防ぎながら、しかし、彼と一定の距離を取っていた。 もう片方の腕で槍を構成し、放つ。 しかしそれも、目の前の男は片腕で防いでいた。 決定的にこの状況を打開するには情報が不足していた。 「ふむ、能力は同等という事か」 目の前の彼が言った。 「あなたは、誰」 私は同じ質問をぶつける。 解析能力を限界まで上げた 「さぁ、誰なのでしょうね。そんな事より、そろそろ時間切れの様です。目的は顔見世ですし、今日はこれくらいにしておきますよ」 目の前の彼は、そういうとフワリと浮き、空間の切れ目へ姿を消した。 追うことも考えたが、深追いすべきではないという考えが私を支配した。 * 扉が開かれる 現れたのは涼宮ハルヒと朝比奈みくる、古泉一樹、そして彼だった。 情報は再構成した。 問題は無い。 私は普段通りに小説を開いた。 いつもなら文字の世界へと旅立てる時間だったが 今日ばかりはそうもいかない様子だった。 考えを巡らせるのは先程のこと 統合思念体からは何も情報が寄せられない、おそらく、混乱しているのだ。 不備の事態に。 ならば私が今すべき事は、静観であろう。 不用意に彼に不安を与えるべきではない、それは古泉一樹にも朝比奈みくるにも言える事だ。 通常通り涼宮ハルヒの観察に徹する。 私の判断は、間違っていたのだろうか。 下校時 「長門」 彼に呼び止められた、瞬間、全ての思考が停止した。 「長門、おい。聞いているのか?」 わたしは首を縦に振った。 「どうしたんだ?今日のお前、少し変だぞ」 私は--驚いた 彼が私を見ていた事に。 いや、見てくれていた事に。 「変、とは」 しかし、あえてぼかした返答をしよう。 「う~ん・・・上手くいえないんだが。朝から少しおかしかったんだよなぁ・・・、こう、いつもと違うというか、考え込んでいるというか」 打ち明けるべきなのだろうか 既にそこまで知られているとしたら、黙っている方がおかしいのではないか いや--しかし 5秒ほど沈黙した私 前を歩く涼宮ハルヒ、その隣で朝比奈みくるは何やらしたり顔でこちらを見ていた。 目線を動かせばこちらを見てニコリと笑う古泉一樹 何から何までお見通しというわけだ。 私は口を開いた 「話がある」 * 「つまり、正体不明の敵に襲われた。という事ですね」 「簡潔に言えば」 「そ・・・それ以外の情報はないってことですかあ?」 「現時点では」 彼は畜生と呟いて腕を組んでいた。 古泉一樹は携帯電話を取り出すと、すぐ戻りますといって席を外した。 上部へと報告をするのだろう。 「何か心当たりは無いのか、長門?」 彼が訊ねる。 私は首を横に振り---しかし、思い出した事があった。 「夢」 「夢?」 二人は声を揃えて復唱した 私は、続けて口を開く 「ここ10日、同じ夢ばかり見る様になった」 すると、みるみる彼の表情が曇る。 何か、思い当たる節があるのだろうか。 「ちょっと、待ってくれ・・・、それって」 「わ・・・、わたしもそうなんです」 「俺もここんとこずっと、そう。同じ夢を見てるんだ」 「女の子と、男の人がでてくる夢・・・」 驚いた 彼だけでなく、朝比奈みくるも、というのだ。 という事は古泉一樹も、という事なのだろうか。 「統合思念体も、今回のことに混乱している。敵の意図すらつかめていない」 彼は悔しがり、そして続けた。 「長門、何か俺にできる事はないか。お前の役に立ちたいんだ」 私はその気持ちだけで嬉しかった、しかし 「敵の意図が掴めない以上、こちらから動くのは得策と言えない」 私は、彼を諭すように話しかけた。 彼を危険な目に合わすわけにはいかない。 「そうか…、何かあったらいつでも言ってくれ。何もできないが…相談くらいは乗るからさ」 彼の言葉がありがたかった。 古泉一樹が戻った。 彼が夢の事について訊ねる。 やはり、というべきだろう。 結果は同じだった。 「これは、偶然の一致というわけではなさそうですね」 古泉一樹の言葉で場の空気が重くなる。 「これは何かのメッセージなのかもしれません」 「何かって、何のだ?」 「おかしな事に、僕達は同じ夢を見ています。しかしその夢について何か覚えている事はありませんか?僕は残念ながら思い出せないで居ます」 「・・・」 朝比奈みくるがおずおずと口を開いた。 「そういえば・・・、そうですね。わたしも、同じ夢は見るんですが、それが何だったのか、よく覚えていないんです、男の人と、女の子が出てくるという事以外は」 「俺も、ぼんやりと」 私は-- 「私は、覚えている」 「そうなのか?長門」 彼の問いに首肯で応える 「お聞かせ願いませんか?」 「いい」 そして今朝も見た夢の内容を、3人の前で話した。 * その日、黒塗りのタクシーにてそれぞれの家まで送られた。 それだけでなく、もしもの時にそなえて機関で各々の家を見張るというのだ。 願わくば、何事も無く朝を迎えられる様に。 家に着くと、何も無い部屋が私を迎える。 無機質な空間で、わたしは一人。 しかし、と。 お茶を煎れようとした手を止めた。 あれは何だったのか、本日1523回繰り返した問いを、今一度繰り返す。 そして、なぜ私だけ夢の内容を覚えているのか 答えは出なかった 統合思念体からは、何も返答が得られない。 そんな情勢に少し苛立つ 何かしたいが、何もできない 思い出すのは、暴走行為をした朝倉涼子 彼女も、こうだったのだろうか 何も変化が無い日々を、ただ待機し、バックアップのみを命令された彼女の気持ちは。 今の私と同じだったのだろうか。 エラーを探知、隔離。 そんな気持ちを無理矢理抑え 瞼を閉じる 何か解るのではと 淡い期待を胸に * 瞼の裏の世界 昼間の男が言う 「消えるのは、長門有希。おまえだ」 キエルノハ、ナガトユキ、オマエダ。 キエルノハ、ナガトユキ、オマエダ。 キエルノハ、ナガトユキ、オマエダ。 キエルノハ、ナガトユキ、オマエダ。 キエルノハ、ナガトユキ、オマエダ。 キエルノハ、ナガトユキ、オマエダ。 キエルノハ、ナガトユキ、オマエダ。 キエルノハ、ナガトユキ、オマエダ。 頭の中でリフレインがとまらない うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい 何回も繰り返す 終わることの無い一方的なやり取り 吐き気が私を襲う 朝倉涼子の映像が頭の中で繰り返される 笑顔の彼女 クラスメイトと談笑する彼女 クラスでは委員長を務めていた彼女 私に、おでんを作ってくれる彼女 私に、 私に。 私に、だ。 わたしに。そう 私はそんな彼女を消した デリートした 仕方ない事だった ソレシカホウホウハナカッタノダカラ 本当に? 本当に? 本当に? 本当は、彼女が恐かっただけではないのか 彼に近づいた彼女が 私より彼の近くにいた彼女が 頭を振る 彼女は私の頭から離れない しかも、私の頭の中の彼女は笑っているのだ とても幸せそうに 私に消されるなどという事は毛頭知らないというふうに とても、自然に笑う その笑顔は彼に、クラスメイトに、先生に、近所の人に、そして 私にも向いていた。 彼女がこちらを見ていう 「私、殺されちゃうんですよね。長門さん、あなたに」 ニコリと笑う彼女 私は、私は頭を抑えた。 そして走り出す 逃げる 何から? 逃げる 逃げる 何から? どこへ? どこから どこへ? イキガクルシイ アシガアガラナイ ウデガイタイ 胸が熱くなって 私は声を上げて泣いた ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい 人殺し? そう わたしは、人殺しだ 公園に居た。 目の前に両手でダンボールを持つ女の子 しかし彼女は石に躓いてバランスを崩してしまう 私はダンボールの中から散らばった荷物を手に取る そこで私は言うのだ 「私も手伝おう」 と しかし女の子は私の手を退けながら言う 「うるさい人殺し」 と 私を冷たい目で見上げる 憎悪 直感がそう教えた 彼女の目に篭る感情を しかし私にはそれを理解することができなかった 散らばった荷物を集める 最後の荷物を集めると、女の子はそこには居なかった。 変わりに現れたのは男 見覚えが無かった。 男は私に尋ねる あなたが長門有希かと 私がそうだと告げると ニヤリと笑った。 私が首を傾げると彼はなんでもないと言い しかし、その瞬間。男はみるみるその容姿を変化させ 人間が畏怖すべき対象として見るものへと姿を変えた 「朝倉涼子は消えるべきではなかった」 「消えるのは、長門有希。おまえだ」 しかし 現れたのは少女だった 少女は「待って」と言うと、呼吸を吸い込んで私を見据た。 「早く、キョン君の元へ」 「・・・」 「いいから、早くいってあげて」 「あなたは、誰」 昼間と同じ質問を繰り返した。 「私は、あなた自身。昼間の彼もあなた自身です」 返答が返ってきた、そして 「お願いです、彼を止めてください。このままではキョン君が危ない」 そう懇願した。 そういい残すと少女は空間の切れ間へと消えた 私はすぐさま彼の元へと駆け出した。 * 情報の切れ間から進入すると 男はいままさに彼に襲い掛かろうとする瞬間だった 私は呪文を唱えると、左手で彼を隠すようにして男の攻撃を防いだ。 彼は気を失っているのだろうか、ぐったりとしていた。 しかし、命に別状は無い様子で、それだけが安心材料だった。 「おや、随分早く感づかれましたね。情報がリークしましたか」 「あなたは、私自身」 少女から聞いた台詞を復唱した。 男は少しだけ驚いて見せた 「…、今更気がついたんですか。そうです、僕はあなた自身ですよ」 男は続けた 「彼を殺せば涼宮ハルヒは間違いなく何らかの行動にでる。おそらく大きな情報爆発が観測できるはず」 「させない」 「なぜです?これ以上の情報を得るにはそれしかないのですよ?」 「あなたは、私自身。身内の不始末は自分で決着を着ける」 「不始末・・・ですか。やれやれ、これはあなたが望んだ事なのですよ」 「これ以上好き勝手は許さない」 私がそういうと彼は攻撃を再開した 彼を庇いつつ、それを全て回避する 一撃でもくらってしまったなら、相当の負荷がかかるのは前回の交戦で理解していた。 していたはずだったが 「く・・・」 足に一撃くらってしまった。 「おや、この程度ですか」 まだ大丈夫だと強がってみせた。 しかし、もう動き回る事は叶わないだろう。 襲い掛かる槍 全てを防ぐには、多すぎた。 目の前の男は不敵に笑う 私は動けない。 男は、槍を振り上げた。 目を瞑る 彼を守ると約束、したのに。 「じゃあ、死んでください」 「うん、それ無理」 男の動きが止まった。 私の目の前に現れたのは、朝倉涼子だった。 「ごめんね、長門さん。ちょっと遅れちゃった」 彼女は、以前と変わらぬ笑顔で言う。 「なっ・・・、あさくら・・・りょうこ、だと・・・」 男は不意を突かれ動揺している、背中に彼女が刺したらしいサバイバルナイフが突き刺さっていた。 「私の長門さんをよくもこうしてくれたわね、死になさい」 情報連結解除開始。 彼女がそう言うと、男の体は光る結晶となり、やがて消えていった。 くるりとこちらを向き、朝倉涼子はニコリと笑う。 「どうして」 「どうして?私はあなたのバックアップだもの、ピンチの時は馳せ参じるものでしょう?」 「私は--あなたを」 「もういいの、長門さんは悪くないもの。悪いのは暴走したわたし、長門さんは、当然の事をしただけよ」 「でも」 「いいのよ、もう。だから何も言わないで、ね?」 「・・・」 「うん、その方が長門さんらしいわよ」 彼女はニコリと笑う、私はそんな朝倉涼子が好きだった。 だから、彼女を消した事を、ずっと悔やんでいた。 それを全て 許すと言う 私は その一言に どれだけ救われただろうか 「ほら、泣かないで?」 「ひっく・・・えっぐ・・・」 「よしよし、いい子いい子、いい子だから、ね?」 諭すように彼女は私の頭を優しく撫でた 本当は彼女が居なくなってからというもの 心のどこかで不安が蓄積していたのかもしれない それが、いくつもの私を造ったのかもしれない でも、そんな事はもう どうでもよかった * 登校途中。 相変わらず長い坂道を 今日は、彼と一緒に登っていた 「おはよう、キョン君」 「はよ、朝倉。日直か?」 「うん、朝の当番だからね。長門さんも、おはようっ」 彼女は日常へと溶け込んでいった。 彼は最初かなりの抵抗があったみたいだが、私が説得すると納得してくれた。 もう二度と暴走はしない、そして、させないと誓った。 彼はそんな私をみてやれやれと呟き、信じると言ってくれた。 情報操作により、カナダから舞い戻った委員長は、クラスにも問題なく馴染んだ。 もともと人気があるのだ、不思議ではあるまい。 私はそのことに胸を撫で下ろし、彼女がいる生活を楽しいものだと認識していた。 しかし、懸案事項が発生した。 「キョン君、今日お昼一緒に食べない?」 「あぁ、別に俺はかまわんが」 朝倉涼子が彼に急接近したのだ どうして 彼女は私のバックアップのはず…っ!
https://w.atwiki.jp/chaosrowa/pages/32.html
第5期テラカオスロワエンディング Tルート NO. タイトル 登場人物 1171 Tルート最終話 『カオスの行き着く場所』 オールスター Xルート NO. タイトル 登場人物 1158 TCBR5thエンディングXルート フグ田マスオ、武藤遊戯、真・長門、荒木飛呂彦、アナゴ、南千秋、赤木しげる、朝倉涼子、磯野カツオ、6/、テラカオス、柊かがみ Yルート NO. タイトル 登場人物 1172 エンド ルートY「ゼロのカオスロワ」 衛宮士郎、渚カヲル、チルノ、ドナルド、ヴェル爺さん、ユーゼス Zルート NO. タイトル 登場人物 1145 Zルートエンディング なし しまっちゃうルート NO. タイトル 登場人物 1173 TCBR5th しまっちゃうエンド しまっちゃうおじさん、テラカオスバトルロワイアル5th
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/2285.html
百物語というものをご存知だろうか。 一人ずつ怪談を話し蝋燭を消していき、100話目が終わった後に何かが…!!というあれである。 俺は今まさになぜか部室でハルヒと愉快な仲間たちとともにそれをしているわけだが、何故そのような状態 に至ったのかを説明するには今から数時間ほど遡らなければならない。 ______ 夏休み真っ盛りのその日、俺はそろそろ沈もうかという太陽の暑さを呪いながらニュースを見ていた。 東北の某都市ではいまごろ七夕祭りをするのだなあ、などといつかのことを思い出しながら今まさに瞼の 重量MAXに至らんとしたその時、携帯が盛大にダースベーダーの曲を奏でた。 ハルヒだ。 市販されているどのカフェイン飲料よりも効く恐怖の音色によって冴えた頭で出ようか出まいか一瞬迷った後、 恐る恐る携帯を手にした。 「あ、もしもし?キョン今暇?」 恐ろしく不躾な第一声、間違いなくハルヒである。 いーや、今まさに夏休みの課題に取り組もうと今年一番のやる気を出していたところだぜ。 マシンガンに対し襖の盾を構える様に、ささやかな抵抗を試みる。 「ちょうどいいわ、そんなのやめて駅前に集合!」 何が調度いいのだろう、などと問うのは風呂上りに鏡の前でポーズをとるよりも時間の無駄というもんだ。 相手はハルヒなのだから。 駅前に着くと、時をかける美少女こと朝比奈さんが小さく手を振って俺を迎えてくれた。 「あ、キョン君、こんばんは…!」 純白のワンピースに可愛らしいポーチ、なんという麗しのお姿、もしかしてあなた未来人じゃなくて 天使か何かなんじゃないですか? 「私突然呼ばれて…キョン君は何するか聞いていますか?」 あいつが突然じゃないことなんてないんですよ、朝比奈さん。 ついでに言うとあいつの頭の中に何か計画があるのかも怪しいもんだ。 「ヤッホー!」 話題の主が何故か胡散臭い笑顔と鉄仮面を引き連れてやってきた。 「いやあ、涼宮さんと長門さんと電車で一緒になったもので。」 お前には聞いてないけどな。夏休みの、しかもこんな暗くなるような時間から何しようってんだ、ハルヒ。 「うんうん、みんな行動が迅速でとても良いことだわ。SOS団の未来も明るいってものよ!」 聴いてないな。 「失礼ね、ちゃんと聴いてるわよ。これからみんなで百物語をやります!」 帰っていいか。 「夏といえば怖い話。怖い話といえば百物語。百物語といえば学校よ。そういうわけで今から部室に行って 納涼百物語大会を行います。」 朝比奈さんは既に怯える準備万端、古泉はいつもどおりのインチキ笑顔、長門は幽霊のように冷たい無表情でハルヒを見つめていた。 意外と長門は読書で得たネタがあるかもしれないなと考えそうになったが、つっこみ担当の脳内俺がそれを遮った。 ちょっと待て、こんな時間に学校に忍び込んだのが見付かれば、バニーガールの時よろしくまた何を言われるか… 「大丈夫、ちゃんと昼間のうちに部室の窓の鍵は開けておいたわ。窓から縄梯子を垂らして、蝋燭も用意しておいたから完璧よ。」 どこからそんなもんを調達…じゃない、つっこむべきはそこじゃない。 何が大丈夫なんだ、ハルヒ。こいつの思考がわかる奴がいたら「機関」とか言う変態組織から表彰されるかもな。 俺だったら、たとえ古泉に土下座されてもいらないが。 「いいんじゃないですか。怪談、僕は嫌いじゃありませんよ。幽霊というものにも少し興味があります。」 少しは躊躇しろ、このニヤケヅラ。 「ふぇ…幽霊…出るんですか、百物語ってなんなんですか…。」 今にも泣きそうな朝比奈さん。大丈夫です、あなたのことは俺が命に代えても守ります。 いつかのクラスメイトによる俺殺害未遂に比べれば幽霊なぞ。 「……」 メンバー中最も幽霊に近い存在のような気がする宇宙人製有機ヒューマノイドインターフェースは、 なにやら不気味な表紙の本を読むのに忙しいようだ。何読んでるんだ? 「……これ」 えーと、いながわじゅん…… !? やる気か、長門。 はあ、何も起きないでくれよ。もしものときは頼むぜ、長門。 ハルヒの場合、幽霊どころかヤマタノオロチを召喚するなんてことは十分あり得るからな…。 というわけで、俺たちは夜の学校に忍び込み、百物語に挑戦しているわけだ。 しかし、5人で100話、一人20話の割り当てだ。正直、俺はそんなに話すネタを持っていない。 どこかで聞いたような、しょうもないネタを披露するといった具合だ。 ある種のオカルトマニアのハルヒと、今まで読んだ本を積み上げると富士山すら凌駕するであろう長門は、 順番が来ると躊躇なく話し始める。長門の話はどちらかというと、都市伝説のような気がするのは、この際目を瞑ろう。 古泉は少し考えた後に無難な怪談を語っている。こいつのことだ、即興で考えた嘘話だろう。 朝比奈さんはというと、専ら悲鳴あげ係である。話せるネタもないようで、ハルヒか長門が代わりに話している。 何なんだこの2人は。 さて、そろそろ納涼百物語大会(命名:ハルヒ)も佳境である。 最後の100話目を俺が話そうとしたところ、ハルヒに権利を奪われた。 曰く、イベントのおいしい所は団長の物なんだそうだ。 俺にとってはおいしいかどころか、不味い役回りだったので有難い。蓼食う虫もびっくりだぜ。 「それじゃあ、最後の怪談、いくわよ。 皆、この1年5組の教室に実しやかに囁かれる噂を知ってるかしら。あの教室はね、いわくつきの教室なの。 あたし達が入学するよりもずっと前、一人の男子生徒の遺体が発見されたの、胸にコンバットナイフを突き刺されて。 特に恨みを買うようにも見えない、ごく普通の男子生徒だったらしいわ。その子が殺される前日、 ラブレターを貰ったと言って浮かれてたという証言もあって、事件との関連性を疑われたけど、遺留品からそんな手紙は見付からず、 結局犯人は分からずじまい。以来、あの教室に一人でいると何か悪いことが起こるらしいわ…。」 ……結末以外はなにやらどこかで聞いたことのあるような話である。こいつ実は全部知ってるんじゃないだろうな。 長門、あまりこっちを見るな。こういう状況でのお前の眼差しはナイフなんかよりよっぽど怖い。 朝比奈さんはもう完全にギブアップ、古泉は相変わらずニコニコしている。 俺と朝比奈さんの青ざめる様子に気付いたのか、ハルヒは満足げな顔で言った。 「あははは、うっそ。今のは完全なあたしの作り話。こうも良い反応をしてくれるとは思わなかったわ。 持つべきものはキョンとみくるちゃんよねえ。」 こいつ実は読心術もマスターしてるんじゃないだろうか。 「じゃあ、消すわよ。」 そういって最後の蝋燭を吹き消した。 …暗闇 朝比奈さんの「ふえぇぇ」という舌足らずな悲鳴が聞こえたかと思った次の瞬間、蛍光灯が瞬き始めた。 誰が点けたんだ。そう思って部室の入り口に目を向ける。俺にとって、ハルヒとは別の意味で生涯忘れないであろう顔がそこにあった。 ……朝倉涼子? 何なんだ?訳がわからない。なんで復活してるんだ?一人を除いて目を丸くして入り口を凝視している。 驚く朝比奈さんも実に愛らしい、写真に撮って起きたい気分だが、今はそれどころではない。 どうでもいいが少しは驚けよ、長門。 「あんた…カナダは?」 ハルヒが訳のわからない質問をしている。 「何のこと?あなた達こんな時間に学校で何してるの?」 それはこっちの台詞だ。何しに出てきた。学校の警備員のバイトでも始めたのか、働き者だな。 瞬間、長門が何か呟いた。よく聞こえなかったが、例の「呪文」って奴だ。同時に明かりが消え、再び点いたときには入り口には誰もいなくなっていた。 なんだ?何をしたんだ、長門? 「何…今の?」 ハルヒが驚き半分、興味半分の器用な顔で声をあげる。あれはいったい何なのか、それは俺が知りたい。 朝比奈さんはもはや放心状態、古泉は胡散臭い笑顔に戻っている。 長門は勿論表情を変えていないが、一言 「……幻覚」 とだけ言った。いくらハルヒをごまかすためとはいえ、それはないだろ長門。 「幻覚…?みんなも見たでしょ?」 「…見ていない」 長門が無茶な否定を始めたが、他にどうしようもないので俺も続いて首を横に振った。 「ん~、おっかしいなあ。確かにそこに朝倉涼子が……まあいいわ。考えてもわかんないし。今日はそれなりに面白かったし。 終わりにしましょ。」 こんなフェルマーの最終定理の証明よりも意味のわからない説明で納得してくれるんですか、ハルヒさん。 お前が、大雑把な奴で良かったよ。 帰りの道中、俺は長門へ説明を求めた。さすがの俺もあれでは納得がいかない。古泉も興味があるようで、 話に勝手にまざってきた。あっちでハルヒの話し相手でもしてろよ。 「残念ながら、涼宮さんは朝比奈さんと話すのに忙しいようですのでね。」 見ると、ハルヒが朝比奈さんへまだ怪談を語っている。もう、いつでも失神する準備万端な朝比奈さんは 半分ハルヒに引っ張られて歩いている。すみません…朝比奈さん。 「…ノイズ」 長門がいきなり蚊の鳴くような声で説明を始めた。 例によってさっぱり意味がわからなかったが、古泉によるとこういうことらしい。 長門は朝倉涼子の情報連結を解除したが、それは朝倉涼子のデフォルトの状態を消去したのであって、 朝倉涼子が長門のあずかり知らない所で得た経験値までは対象となっていなかったらしい。 つまり、1年5組委員長としての朝倉涼子の情報はいまだ学校を彷徨っていて、ハルヒの願いに呼応して現れ、 今さっき長門が、消去したというわけだ。 なあ、それって所謂幽霊じゃないか? 「…そう、通俗的な用語を使用するならば、そういうことになる。」 …笑えない、何故か笑っている古泉の顔をひっぱたきたい気分だぜ。 「遠慮しておきましょう。僕にそういう趣味はありませんから。あ、そうそう、もう電車もないでしょうから帰りのタクシー代は 僕が出しますよ。面白いものを見せてもらったお礼です。」 なにやら、どこかで見たことのあるタクシーを呼び止めて古泉は言った。 「さすが副団長ね。キョンにも見習って欲しいわ。」 真夜中なのにこいつの元気は底なしだな…。朝比奈さんはハルヒを自分の家に招待しようと必至に懇願している。 一人で寝るのが怖いんだろう。俺を誘ってくれれば、インチキパワーを発揮した長門の如きすばやい動きで挙手をして、 二つ返事で引き受けるというのに。 さて、俺も今日はもう眠い。少しばかり癪だが、古泉の好意に甘えてとっとと家に帰って寝よう…電気を点けて。 END
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/2392.html
第2話 Selfish Desire HRが終わった後、俺は真っ先に長門の席に向かった。幸い、ハルヒを含めたクラスのほぼ全員の注意は朝倉に向いているので何を話しても大丈夫だろう。 俺が向かってくるのを確認すると、長門は向こうから口を開いた。 「大丈夫」 そうは言っても。 「朝倉涼子は派閥を抜けた。今は私と同じ派に属している。それに」 何か秘策でもあるのか? 「禁則プログラム」 何だそりゃ。アレか、朝比奈さんの言動を縛ってるのと同じやつか。 「全くの別物。禁則プログラムは朝倉涼子の一切の殺傷行為、破壊行為、また情報操作行為の一部を制限している。プログラムを解除する 鍵は私が管理している」 …よくは分からんが、とりあえず害はないんだな? 「そう」 放課後、掃除当番に当たっているハルヒを置いて部室に向かうと、朝比奈さんはいなかった。3年生は配布物やら何やらが多くてHRが長引いているらしい。 とりあえず、読書人形と化している小柄な文芸部員に朝の続きを聞いてみる。 「なあ長門、やっぱり今回も、朝倉はお前のバックアップなのか?」 「そう。今回の復活は情報統合思念体の命令」 やっぱりか。 「お前は不満じゃないのか?前に戦った相手をまたバックアップにするなんて」 俺のその問いに、長門はほんの少しだけ俯き、呟いた。 「…私は、ただの端末だから」 その悔しそうな様子に俺がいささか面食らっていると、 「あ、キョン君。少し…いいかしら?」 話題の人、朝倉涼子が部室に顔を見せたのだった。 「長門さんから話は聞いた?」 いきなりそう切り出した朝倉に、俺は緊張しつつも頷いた。 「ああ。だが、禁則プログラムが云々のあたりは正直、理解できなかった」 朝倉は苦笑してみせる。 「そうでしょうね。長門さん、説明するの下手だもん。つまりね、分かりやすく言うとこういうことよ、キョン君。 …あ、実際に見せたほうが早いか」 まさか。 「そ。そのまさかよ」 言うなり、朝倉は微笑んで、いつかのように右手の爪を禍々しいほど長く伸ばした。 そしてそのまま―――。 「ッ!?」 一閃。 俺と、ついでに後ろのパソコンを机ごとたたき斬るはずだったその斬撃はしかし、何も傷つけることなく全てを透過した。 「…え?」 「別に、ナイフでも同じよ。ほら」 今度は同じく俺を殺そうとした際に使ったナイフを取り出し…いや、作り出し、机に突き立て―――られなかった。 またしてもナイフの刃は机をすり抜ける。当然、引っこ抜いた後の机には傷一つない。 「どうなって…」 「まあ詳しい理屈は省くけど、要は私が行う全ての殺傷・破壊行為は『なかったこと』にされるわけ。だから、もう警戒しなくても大丈夫 よ?」 ただただ唖然とするのみの俺に、朝倉は小さく付け加えた。 「…もっとも、今となっては殺そうなんて欠片も思ってないんだけどね」 それからいつものようにSOS団の活動をし、下校時間になると団員は解散。 とっとと帰ってしまったハルヒ以下団員たちを見送り、さて俺も帰るかと校門のところまで行くと、 「いっしょに帰ろうか、キョン君」 朝倉が俺を待っていた。 朝倉とは他愛もない話をしながら下校した。俺の態度がぎこちなくなるのは仕方がないことだと思って勘弁してほしい。 何せ、相手は俺をトンデモ能力を駆使して殺そうとした宇宙人なんだ。いくら殺傷能力がなくなったとはいえ、警戒しちまうのは仕方ないことだと思うね。 そんなことを考えていると、ふいに朝倉がこんな話をしてきやがった。 「ところでさ、『吊り橋効果』って、知ってる?」 「知ってるが、それがどうかしたか?」 「だからさ…あぁもう、ホントにニブチンなんだから」 「この際だからはっきり言っておくが」 俺は溜息混じりに言ってやることにした。 「お前、俺の中では印象最悪だぞ? それにあれは『2人にとっての極限状態』じゃないだろう。せいぜい『俺にとっての極限状態』だ」 「だからごめんなさいって。それに、意外と殺しにかかる方も普通の精神状態じゃいられないものなのよ?」 そんなリアルすぎる感想はやめてくれ。冗談に聞こえない。 「んー、涼宮さんも変わったと思ったけど、あなたもだいぶ変わったわね。ツッコミが上達したような気がする」 仕方ないだろう。俺がツッコまなかったら誰があの団長様の暴走を止めるんだ。 「ふふ、そうね。羨ましいな…楽しそうで」 「それはそうと、なんでいきなり『吊り橋効果』なんだ? お前、俺のこと好きなわけでもないだろうが」 俺がそう言うと、朝倉は本気で驚いたような顔をした。やはり美人、驚いた顔もかわい…うぉっとぉ! ナシ! 今のナシ!! 「…まさか、キョン君。本気で言ってんの?」 何がだ。 「…はぁ。予想外だったわ。まさかここまで天然だなんて」 失礼な。誰が天然だ。 「言わないと分かんないかな、普通…。まぁいいわ」 そう言うと、朝倉はわずかに顔を赤らめ、告げた。 「好きよ、キョン君」 NEXT?
https://w.atwiki.jp/animerowa/pages/654.html
ゲーム終了までの死者 時間 名前 殺害者 死亡作品 死因 夜中 ゲイン・ビジョウ ツチダマ 298 GAMEOVER(1)298 GAMEOVER(2)298 GAMEOVER(3)298 GAMEOVER(4)298 GAMEOVER(5) 焼殺(熱線銃によって焼かれる) 夜中 レヴィ ツチダマ 298 GAMEOVER(1)298 GAMEOVER(2)298 GAMEOVER(3)298 GAMEOVER(4)298 GAMEOVER(5) 銃殺(眉間を弾丸に貫かれる) 以上2名 おまけ 名前 最期の言葉 ゲイン・ビジョウ 「今のも点数に入るのか?」 レヴィ ――向こうに着いたら、テメェのスコアを聞いてやるからな。絶対、誤魔化したりするんじゃ……。 殺害数 順位 該当者 人数 このキャラに殺された人 生存状況 スタンス 1位T シグナム 8人 野原ひろし、井尻又兵衛由俊、骨川スネ夫、ルパン三世真紅、クーガー、ぶりぶりざえもん、次元大介 死亡 無差別 1位T セイバー 8人 君島邦彦、ヴィータ、佐々木小次郎、野比のび太セラス・ヴィクトリア、トウカ、キョン、カズマ 死亡 無差別 3位 アーカード 5人 タバサ、アーチャー、獅堂光、鳳凰寺風、長門有希 死亡 無差別 4位T ロベルタ 4人 石川五ェ門、八神はやて、アンデルセン、バトー 死亡 無差別 4位T 朝倉涼子 4人 平賀才人、ハクオロ、桜田ジュン、朝倉涼子 死亡 無差別 4位T ルイズ 4人 草薙素子、高町なのは、タチコマ、野原みさえ 死亡 無差別 4位T 水銀燈 4人 龍咲海、アルルゥ、剛田武、劉鳳 死亡 ステルス 4位T 峰不二子 4人 八神太一、石田ヤマト、北条沙都子、園崎魅音 死亡 無差別 9位 ソロモン 3人 竜宮レナ、蒼星石、前原圭一 死亡 無差別 10位T アンデルセン 2人 平賀=キートン・太一、銭形警部 死亡 無差別 10位T キャスカ 2人 朝比奈みくる、音無小夜 死亡 奉仕(グリフィス) 10位T グリフィス 2人 ウォルター、ガッツ 送還 無差別 10位T ガッツ 2人 翠星石、キャスカ 死亡 対主催 10位T 園崎魅音 2人 エルルゥ、峰不二子 死亡 対主催 15位T 鶴屋さん 1人 由詑かなみ 死亡 ステルス 15位T 野原ひろし 1人 先生 死亡 奉仕(しんのすけ) 15位T 石田ヤマト 1人 グレーテル 死亡 対主催 15位T 古手梨花 1人 カルラ 死亡 ステルス 15位T 八神太一 1人 衛宮士郎 死亡 対主催 15位T 音無小夜 1人 鶴屋さん 死亡 対主催 15位T バトー 1人 ロベルタ 死亡 対主催 15位T ロック 1人 ヘンゼル 生還 対主催 15位T 佐々木小次郎 1人 ソロモン 死亡 強者限定 15位T 翠星石 1人 古手梨花 死亡 復讐 15位T フェイト 1人 ルイズ 生還 対主催 15位T トグサ 1人 アーカード 生還 対主催 15位T 次元大介 1人 シグナム 死亡 対主催 15位T 劉鳳 1人 水銀燈 死亡 対主催 15位T カズマ 1人 セイバー 死亡 対主催