約 13,137 件
https://w.atwiki.jp/trinanoss/pages/46.html
その"ゆりかご"と言えば、動力炉が破壊されたことで出力不足を起こし、ハリネズミだった対空砲火も陰りを見せていた。 F-22を駆るメビウス1は、対空砲火が弱まったことでさらに突入することになった空戦魔導師の援護を行っていた。 「綺麗に並んでやがるな……」 機体を上昇させ、メビウス1は眼下の"ゆりかご"上面に設置された速射砲と対空機関砲の群れに眼をやった。機能を停止しているものも多いが、 それでもまだ半分はメビウス1のF-22に反応し、矛先を向けてきた。 エンジン・スロットルレバーを叩き込み、アフターバーナー点火。F119エンジンが咆哮を上げ、F-22は一気に加速し、"ゆりかご"に接近する。 速射砲の放つ砲弾が近くで爆発し、機関砲から撃ち出される弾丸の雨はしかし、F-22を捉えることが出来ない。出力不足のため、搭載する火器 管制システムも機能不全に陥っているのだろう。 メビウス1はそれらに向かって迷わず、機関砲を叩き込む。固定目標ゆえ、外すことは絶対にあり得ない。 二〇ミリの弾丸は速射砲の砲身を叩き割り、対空機関砲の砲塔を粉砕していく。これで、後続の空戦魔導師も突入しやすくなるはずだ。 ――とは言え、長居は無用か。 精度が悪いとは言え、ずっと狙われっぱなしと言うのも気分が悪い。メビウス1は残った対空砲火に掴まらないよう、ラダーペダルを交互に踏 んで機体にランダムな機動を繰り返させながら上昇、射程内より離脱する。 「ゴーストアイ、"ゆりかご"内部の状況は?」 先に突入したなのはとヴィータ、さらに続けて突入したはやてのことが気になり、メビウス1はゴーストアイに問う。戦場の情報の一斉統括も 行っているゴーストアイなら、内部の状況も詳しく知らされているだろう。 「こちらゴーストアイ。スターズ2が動力炉の破壊に成功したが、戦闘続行は不能だ。ロングアーチ、八神二佐が救出済み……スターズ1は現 在、"玉座の間"にて交戦中」 「交戦中……了解、新しい情報があったら教えてくれ。通信終わり」 メビウス1は高度を落とし、"ゆりかご"と並ぶように飛び、ディスプレイを操作してデータを呼び出し、"玉座の間"の位置を確認する。後付け された戦闘機のカタパルトからそう離れていない位置にあるが、何せ艦内だ。今のメビウス1には、せいぜいなのはが無事、ヴィヴィオを取り 戻してくれるのを祈るほか無い。 「なのは……くれぐれも、無理はするんじゃないぞ」 「助けるよ……」 その"玉座の間"にて、長年の相棒、レイジングハートを構えて、なのははしかし、優しさと力強さに満たされた笑顔を浮かべていた。 目の前の聖王化したヴィヴィオはバインドで拘束している。狙いは絶対に、外すことはない。 「ヴィヴィオ、ちょっとだけ……痛いの、我慢できる?」 我が子同然のヴィヴィオを救うためとは言え、これは荒治療。確認の意味を込めて、なのはは正気は取り戻したが、身体は依然として抵抗しよう とするヴィヴィオに問う。 「うん……」 はっきりと、ヴィヴィオは頷いてくれた。強くなったね、となのはは感慨深げにそれを見つめ――文字通り最後にして最強の切り札、ブラスター モードのレベルⅢを起動。足元に大きな、桜色の魔力陣が展開される。 さらに周囲に浮かび上がるのは、四つのブラスタービット。これらが加われば、もはや撃ち抜けないものは何もない。 おそらくは、ヴィヴィオの魂に纏わりつくこの邪悪な鎧さえも。 照準をヴィヴィオに合わせ、全ての準備は整った。防御を抜いて魔力ダメージのみで、体内にあるレリックの破壊を狙う。 「全力全開――スターライト……」 桜色の魔力が、レイジングハートとブラスタービットに集まっていく。 撃ち砕け、邪悪な鎧を。解き放て、愛しき子を。そして帰ろう、みんなの元に。あの何でもない、しかし楽しかった日常に。 きっと、彼も待ってくれているから。 「ブレイカァァァー!!」 ごう、と空気が唸りを上げる。桜色の閃光は星の光のごとく瞬き、ヴィヴィオを飲み込んだ。 完全に、全ての力を使い果たした。もう立ち上がることさえ、困難だった。 しかし、閃光が終わったその時、なのはは目を見開いた。えぐられたクレーターの中央に、鎧を砕かれ、元に戻ったヴィヴィオが、そこにいた。 「ヴィヴィオ……」 レイジングハートを杖代わりにしてよたよたと歩き、彼女はヴィヴィオに向かおうとする。だが、その行動はヴィヴィオ自身の言葉によって遮ら れる。 「来ないで……!」 「!?」 歩みを止めて、ようやく気付く。ヴィヴィオは、一生懸命、自分の足で立とうとしていた。 転んだ時、自分一人で立てなかったこの子が、自分の足で――。 「強くなるって、約束したから……」 ヴィヴィオが続けて放った言葉を聞いて、なのははいてもたってもいられない気分になった。立ち上がることさえ困難のはずの身体は走り出し、 クレーターを駆け下りて、ヴィヴィオをぎゅっと抱きしめた。 これで、全てが終わった。 まるでその時を待ち構えていたかのように、同じく艦内に突入してきたはやてが、リインフォースとユニゾンした状態で、崩れた瓦礫の隙間を 通ってやって来た。 「なのはちゃん!」 「はやてちゃん……」 二人は顔を見合わせて、頷く。もうやることは決まっている、さっさとこんなところからおさらばだ。 だと言うのに――どうやら、そうもいかないことを彼女たちは思い知らされる。 「う、ふふふふ……」 「!」 不意に声がして、なのはは振り返る。先ほど最大出力のディバインバスターで叩きのめしたはずの、クアットロがそこにいた。すでにその表情か らは極限にまで追い詰められ、足取りもおぼつかないことから、意識を保っているだけでも奇跡的な状態なのは目に見えている。 そのはずなのに、クアットロは妖しい笑みを浮かべて、壊れた人形のようにふらふらと歩き、近付いて来る。 「……っ動かないで」 咄嗟にレイジングハートを構えるなのはだが、クアットロからは攻撃の意思が見当たらない。だが、何かたくらんでいることは確かなようだ。 警戒しながら彼女の動向を伺っていると、クアットロは突然、自身の手にあった何かの遠隔操作用スイッチを押した。 直後、艦内に響き渡る警告メッセージ。 「これは……!?」 「ふふふ……まったくもって、あなたたちは素晴らしいわ。"ゆりかご"も聖王も倒しちゃうなんて……だから、これはあたしからのご褒美……」 「――なのはちゃん、上!」 クアットロの言葉に理解しかねていると、はやてが叫ぶ。はっと視線を上げれば、"玉座の間"の天井を突き破り、四脚歩行のガジェット、通称Ⅳ 型が多数降下してきていた。その数は延々と増え続け、無機質だが凶暴な牙をこちらに向けてくる。 「この艦の最後の攻撃手段……残存していたガジェットを全て放出して、自分自身も三〇分後には自爆するシステム。フィナーレには打ってつけ の手段ね」 自爆、と言う言葉になのはとはやて、リインフォースははっとなる。生存本能がひっきりなしに警告を送ってくる、すぐに逃げろと。 だが、逃げるには目の前のⅣ型を駆逐せねばならない。依然として高いAMF濃度のこの環境下で、それは恐ろしく時間を食う羽目になる。 要するに、Ⅳ型の相手をしていたらどの道"ゆりかご"は自爆してしまうのだ。 「――はやてちゃん、ヴィヴィオと彼女をお願い。私が時間を稼ぐ」 僅かな逡巡の後、なのはが口を開く。だが、当然その言葉の意味を、はやては知っていた。 「な!? なのはちゃん、それはあかん!」 「はやてちゃん、接近戦苦手でしょ? 大丈夫、まだ戦えるから……」 半ば強引に押し付ける形で、なのはは腕に抱えていたヴィヴィオをはやてに任せる。はやては戸惑い、迷った末――ヴィヴィオを腕に、クアット ロを背中に乗せる。 「ママ……」 「大丈夫だよ、ヴィヴィオ――ママなら、すぐ戻ってくるから」 彼女なりに、状況を察知したのだろう。不安げな声を上げるヴィヴィオに向かって気丈にもなのはは笑って見せた。 「一撃撃って、進路を切り開く。はやてちゃんは全速力で、脱出して」 「了解……なのはちゃん、必ず戻るんやで」 「分かってるって」 不敵な笑みをはやてに見せ付けて、なのははレイジングハートを目の前のガジェットⅣ型の大群に向ける。 残り少ないカートリッジをロード。フラつく足元を気力でどうにか踏ん張ってみせ、なのはは叫ぶ。 「ディバイン――バスタァァァ!!」 レイジングハートから、巨大な桜色の閃光を放つ。進路上にあったⅣ型は回避しようと各々飛び上がるが、何機かは閃光に飲み込まれ、そうでな くても脱出路を開けてしまう。 「行って、はやてちゃん!」 「……!」 なのはに言われ、はやては一瞬歩みを止めたが、思いを振り払って脱出路へと進む。そんな彼女に襲い掛かろうとしたガジェットⅣ型に向かって なのははアクセルシューターを放ち、行動を止めさせた。 Ⅳ型の群れは悩んだ素振りを一切見せず、全てがなのはに振り向く。その数は視界いっぱいに映るほど。対照的に、彼女に残された力はあとわず かしかない。 「――それでも、諦める訳には行かない」 レイジングハートを構え、なのははガジェットⅣ型の前に立ち塞がる。 絶望的な状況――だが、それがどうしたと言うのだ。この程度で屈していては、同じエースの彼に笑われてしまう。 「エースオブエースの名は、伊達じゃないんだから……!」 足元に魔力陣を展開。突っ込んできたⅣ型の群れに、彼女は正面から戦いを挑んだ。 「なのはが内部に残ってる!?」 ゴーストアイから新たにもたらされた情報は、メビウス1を驚愕させるのに十分なものだった。 ただちに救出部隊を編成して彼女を助けようと言う動きが出たが、それに待ったをかけたのはゴーストアイだった。 「駄目だ、突入は危険だ! サーモスキャンデータを確認したところ、"ゆりかご"内部ですでに崩落が始まっている! 各員、突入は禁止!」 「くそ……」 メビウス1は呪詛の言葉を吐き捨てる。地上の皆も同じ思いだったが、やむを得ない。 だが――だからと言って、諦めてしまっていいのだろうか。 メビウス1は計器に手を伸ばし、ゴーストアイから送られた"ゆりかご"内部のデータを呼び出し、サブディスプレイに表示させる。 現在、艦内との交信は高濃度のAMFにより行えない。最後に先に脱出したはやてがなのはを見たのは"玉座の間"。 そもそも彼女たちは、戦闘機のカタパルトから侵入した。敵機が補給のために着艦する機構を利用させてもらったのである。 ――待てよ、敵機は確かSu-35だったな? 記憶を掘り起こし、Su-35の特徴をメビウス1は思い出す。大型で空気抵抗の少ない機体に、パワフルなエンジン。だが重要なのは、この機体が 艦載機ではないということだ。本来なら陸上の長大な滑走路でもないと降り立つことは無理なこの機体を、"ゆりかご"は艦載機として運用可能 なほど巨大なのだ。それならば、メビウス1の愛機であるF-22も降りれても、何ら不思議ではない。 「……カタパルトの位置がここ。"玉座の間"がここ……決して、遠くはないな」 データの確認を終えたメビウス1は、操縦桿とエンジン・スロットルレバーを握りなおし、機体を翻させる。 目的地は"ゆりかご"、戦闘機用の離発着カタパルト。 「……待て、何をするつもりだ、メビウス1?」 彼の行動に気付いたゴーストアイが、声をかけてきたが、もう構う余地はない。 「こちらメビウス1、これより本機はスターズ1の救出に向かう」 「――なんだと!?」 驚くゴーストアイを無視して、メビウス1は"ゆりかご"の戦闘機用カタパルトを目視確認すると、一気に機体を急降下させた。 「待て、メビウス1! 突入は危険だと言った!」 「この戦争では、死人が出すぎた。もう誰も死なせたくはない」 「命令違反だ、分かっているのか!?」 通信機を通じて怒鳴り散らし、必死にメビウス1を止めようとするゴーストアイだったが、無駄だった。 「承知の上さ――」 メビウス1は僅かな逡巡の後、答える。 「天使と、ダンスだぜ!」 予想通り、"ゆりかご"のカタパルト内部は広く、そして長大だった。大型爆撃機は無理でも、これなら戦闘機程度の離発着は難しくない。 とは言え、敵地も同然の艦内である。F-22を艦内に強行突入させ着艦したメビウス1はコクピットのシートの下に置いていた、シャリオから頂い た魔力弾を撃つアサルトライフルを引っ張り出し、コクピットから降りて周囲を警戒する。 ――ひとまず、この辺に敵はいないようだな。 念のためAMF下でも撃てるかどうかアサルトライフルの引き金を引く。軽く反動があって、銃声とともに放たれた魔力弾は床に穴を開けた。威力 は多少落ちるが、使えなくはなさそうだ。 不安がないと言えば嘘になるが――行くしかあるまい。 愛機F-22の脚のロックが完全であることを確認し、メビウス1は駆け出した。目的地は"玉座の間"、決してここから遠くはないが、急がねばなる まい。 不思議と、ガジェットとは出会わなかった。ただし、ゴーストアイの言った通り艦内の各部では崩落が始まっており、途中狭い瓦礫の間を潜り抜 けたり、邪魔な瓦礫を無理やり動かして進まねばならないところがあった。 「この……っ」 行く手を遮る瓦礫を強引に引きずって動かすと、どうにか人間一人が通れそうなスペースが出来た。メビウス1はその中を潜り、アサルトライフ ルで周囲を警戒しながら、しかし迅速に進んでいく。 崩落で瓦礫が落ちてこないか上にも注意しつつ進んでいくと、再び巨大な瓦礫の山と遭遇した。その向こうで響くのは、爆発音と閃光。なのはが もう近くにいるのだ。 手近にあった瓦礫に手をかけて動かそうとしてみるが、びくともしない。見れば、鉄骨が突き刺さって瓦礫をしっかり固定してしまっていた。 ――登るしかないか。 やむを得ず、メビウス1は瓦礫に足をかけ、乗り越えることにした。いかにも崩れそうな瓦礫にはなるべく触らず、比較的頑丈そうな瓦礫に捕ま り、彼は瓦礫の山を登っていく。 どうにか頂点に達した時、はるか眼下に無数のガジェットのものと思しき残骸が多数、転がっているのが見えた。その中心に、助けるべき人物は いた。 「なのは……!」 ――これで、ラスト。 ほとんど気力だけで戦っているような状態。なのははレイジングハートから何の効果も付属されていない、単純な魔力弾を撃つ。 正面からもろに魔力弾を食らったガジェットⅣ型だったが、その装甲には傷ひとつ付かない。僅かに動きを止め、Ⅳ型は怒ったように突っ込み、 なのはに体当たりを仕掛ける。 「あう……っ!」 避けることすら叶わず、なのははⅣ型の体当たりを受けて地面を無様に転がる。バリアジャケットもすでにボロボロで、ダメージ緩和の機能もほ とんど停止していた。 何とか立ち上がろうとするが、途中で膝が笑い、彼女は力なく地面に屈服してしまった。 もう、魔力弾の一発も撃てない。にも関わらず、Ⅳ型はなのはに迫り、装備する鎌を振りかざそうとしていた。 駄目だった。やはり、消耗しすぎていた。いくらエースオブエースと言えど、もうどうにもならない。 「ごめんね、ヴィヴィオ、みんな……帰れそうにない」 目を瞑ると、脳裏に浮かんでくるのは愛しい人たちに大切な仲間たち。 Ⅳ型が鎌を振り下ろそうとする――その瞬間、彼女の耳に入ったのは、いるはずのない、彼の叫び声。 きっと幻聴だろう、となのはは考えた。メビウス1がこんなところにいるはずがない。心の中のどこかにあった、彼に助けてほしいと言う願望が 現れたに過ぎないのだ、と。 だが――その後に響き渡る銃声が、彼女の考えは間違いであることを教えてくれた。 虚ろな目で視線を上げると、Ⅳ型がこちらに鎌を振り下ろさず、どこか別の方向にその無機質な機械の眼を向けていた。 「え……」 思わず、言葉が漏れた。Ⅳ型の視線の先には、アサルトライフルを構えたメビウス1の姿があった。 Ⅳ型はその矛先をメビウス1に向け、前進。それに向かってメビウス1はアサルトライフルを撃ち込み、弾が切れると懐の拳銃に切り替えてⅣ型 を迎撃する。 ありったけの弾丸の雨を浴びたⅣ型は途中まで前進を続けたが、断末魔のような機械音を上げて、その場に倒れた。 「……なのは、無事か? いや、無事だな。そうでなきゃ困る」 Ⅳ型を撃破したメビウス1は、なのはの元に駆け寄ってきた。 「どうして……」 「?」 「どうして、こんなところに……」 疑問の言葉を投げかけると、メビウス1は笑って答える。それがさも、当然であるかのように。 「見て分からないか? お前を助けに来た――さぁ、ここは危ない。立てるか? 行くぞ」 メビウス1は倒れているなのはの身体を起こし、肩を貸して歩き出そうとする。だが、なのははその手を振り解こうとした。 「駄目です、私なんか連れて行ったらメビウスさんまで間に合わない……構わないから、置いていってください」 「馬鹿野郎、ヴィヴィオの世話をハラオウンに押し付ける気か」 抵抗する彼女の手を引っ張り、強引にメビウス1はなのはを連れて行く。 「エースはな、生き残ってこそエースなんだ。それを忘れるんじゃない」 「…………」 なのはは、答えなかった。ただ不思議と、今この瞬間まで生きることを諦めていた自分が恥ずかしかった。 生きろ、生きろ。こんなところで死ぬんじゃない、天寿を全うしろ。 胸に手を当てると、心臓の鼓動さえもがそう言っているような気がした。同時に、自分の肩を担ぐメビウス1のほのかな温もりが、自分はまだ生 きていることを教えてくれた。 瓦礫の山を潜り抜け、二人はもう少しで戦闘機のカタパルトがあるところにまで進んでいた。 その時、なのはは後ろから不意に殺気を感じ、振り返る。迷子になっていたのか、一機のガジェットⅠ型がこちらを見つけ、接近しつつあった。 「メビウスさん、後ろ……!」 「!」 彼らが反応する直前、Ⅰ型がレーザーを放つ。直撃はしなかったが、その一撃はメビウス1の左足をかすめ、彼は膝を落とす。 「っく……!」 空いている左手でメビウス1は拳銃を持ち、Ⅰ型に向かって残り全弾を叩き込む。偶然にも一発がセンサーの集中するカメラに当たり、Ⅰ型は盲 目のままレーザーを撃ち散らすが、当てずっぽうなので脅威にはならなかった。 メビウス1は弾切れの拳銃を投げ捨て、再びなのはの肩を担いで歩き出す。 「メビウスさん、足は――」 「どうってことねぇよ、この程度」 痛む足を引きずりながら、彼は歩みを進めた。 ようやくカタパルトに辿り着くと、メビウス1は駐機していたF-22のコクピットに飛び乗った。梯子などないため、そうせざるを得ない。 「早く!」 「けど、これって一人乗りじゃあ――」 「女の子一人くらい、詰めればどうにかなる」 躊躇するなのはを一喝し、メビウス1は手を伸ばす。なのはは残った体力全てを振り絞り、彼の手を借りてF-22のコクピットに乗り込んだ。 だが、突如響き渡る轟音。振り返ると、F-22の後方にまで崩落が迫っていた。早くここを脱出せねば、機体もろ共ぺしゃんこだ。 F-22のキャノピーが閉じられ、F119エンジンは再スタートを開始する。 その瞬間、"ゆりかご"全体が大きく揺れる衝撃が巻き起こった。 ゴーストアイは空中管制機E-767の機上から、"ゆりかご"の状況を目視で伺っていた。 「む……!」 彼が眼を凝らしていると、"ゆりかご"に異変が起きていることに気付いた。艦体そのものに大きなひび割れが入り、剥げ落ちた外板が地面に向か ってパラパラと落ちていく。 「こちらゴーストアイ、"ゆりかご"の崩落が本格的に始まった。全部隊、退避は完了しているか?」 「こちらB部隊、すでに安全区域に退避済みだ」 「陸士三〇八部隊、三〇九部隊、同じく退避完了」 「三〇二部隊、撤退済みだ……この世の終わりみたいな光景だな」 地上の友軍にはあらかじめ退避勧告を出しているが、念のため通信で確認を取ると、クラナガン市街地に展開していた部隊はその全てが撤退済み だった。だが、それとは別に入ってきた通信がひとつ。 「こちら機動六課、八神! なのはちゃんは……スターズ1の、脱出は!?」 「――確認できていない」 「……了解」 通信の向こうのはやては、何かやり切れない表情をしていた。だが、ゴーストアイには何も出来ない。入手した情報を、淡々と報告するほか無か った。 全ての敵戦闘機を撃墜した戦闘機隊も、万が一"ゆりかご"が上空で自爆した時に備えて、高度を高めにとって退避していた。 「おい、信じられるかよ? あんなデカい代物が空を飛んで――崩れようとしてる」 アヴァランチが呟く。"ゆりかご"のような巨体が宙に浮かんでいるだけで驚くべきことなのに、それが崩れようとしているのだ。驚愕するほかあ るまい。同僚のスカイキッドも、その光景に目を奪われていた。 「古代ベルカは、ずいぶん恐ろしいものを作っていたんだな」 「――そんなことより、メビウス1はどうなった? おい、ゴーストアイ!」 ウィンドホバーは内部に突入したメビウス1の存在を思い出し、ゴーストアイに問いかける。だが、返ってきた通信は非情なものだった。 「こちらゴーストアイ、メビウス1との交信は先ほどから途絶えている……」 それでも、パイロットたちは決して諦める様子は見せなかった。メビウス1が、伝説のエースがここでくたばるはずがない、と。 きっと、映画のようなハッピーエンドで締めくくってくれる、そう信じていた。 一方地上では、ウイングロードを展開して"ゆりかご"に突入しようとするスバルを、ティアナが必死に抑えていた。 「ティア、放してよ! なのはさんが、まだあの中に……」 「落ち着きなさい! 無茶よ、どの道あの高度じゃ行けない」 「そんな……」 がっくりと膝を突き、スバルは安全区域で"ゆりかご"を見上げるしかなかった。 ――助けに行きたいのは、あたしだって同じよ。 ぎゅっと唇を噛み締めて、ティアナはスバルと同じく"ゆりかご"を見上げる。だが、それと同時に彼女はかすかな希望を抱いていた。 数十分前、リボンのマークをつけたF-22が"ゆりかご"艦内に強行突撃したとの情報を得ていたティアナは、彼ならなのはさんを助け出してくれる かもしれない、と考えていた。 それがかすかな希望であり、そして複雑な心境の元だった。 ゴーストアイが引き続き、"ゆりかご"の様子を伺っているその時だった。艦体に入っていたひび割れが大きくなり、ついに"ゆりかご"の艦体は真 っ二つに折れてしまった。金属の軋む轟音はさながら断末魔のようで、見る者全てを圧倒した。 しかし、ここに至ってもレーダーにメビウス1の反応が無い。 ――やはり、ダメだったか。 静かにため息を吐き、彼はヘッドセットを外そうとする。だが、そんな彼に待ったをかける反応が、レーダーに浮かび上がっていた。 慌ててヘッドセットを付け直し、ゴーストアイは表示されるコードを確認する。 レーダー上に表示される、新たな機影。併せて表示されるコールサインは――「Mobius1」だった。 「――いたぞ、レーダーにメビウス1を確認!」 「うわっ」 通信機を通じて耳を襲った歓声の渦に、メビウス1はたまらず悲鳴を上げた。慌てて通信機のボリュームを落とすが、それにしたってうるさい ことこの上なかった。 歓声の渦に混ざって聞こえてくる、いつもの渋い声はゴーストアイのものだ。もっとも、彼もいつに無く興奮した様子だった。 「こちらゴーストアイ、聞こえるか!? スターズ1は、どうだ!?」 「……こちらメビウス1、スターズ1は救出。命に別状は無い……とりあえず落ち着け」 「了解、了解! よくやった!」 言うことを聞く様子の無いゴーストアイに、メビウス1は思わず苦笑いを浮かべた。 「……みんな、凄い喜びようですね」 同じく苦笑いを浮かべるのは、狭いF-22のコクピットで彼の身体の上に乗らざるをえないなのは。 なんというか、今この場を誰かに見られたらこう言われるだろう、「羨ましい!」と。実際、メビウス1も美人を乗せて飛ぶのは悪くない気分だ。 例えそこが狭いF-22のコクピットだろうと。 「あぁ……みんな、お前に生きていて欲しかったんだ。だから命は粗末にするもんじゃない」 「――ごめんなさい」 素直に、なのはは謝った。メビウス1は「分かればいいんだ」と頷き、とりあえずF-22の機首を母艦である"アースラ"に向けていた。 「…………」 「…………」 しばらく、二人は無言だった。メビウス1は操縦に集中しているだけなのだが、なのはの方は、何故だか気恥ずかしくなって、彼に声をかけられ ずにいた。 ――あったかいなぁ。 生まれてこの方、これほど長く異性の身体と密着している時間は無かった。飛行服とボロボロのバリアジャケット越しに伝わってくるメビウス1 の温もりは、度重なる戦闘で疲れた今のなのはには心地よかった。 「――あの、重く、ないですか」 口を開いてみて、なのはは激しく後悔した。いきなり自分は何を言い出しているのだ。確かに彼の身体の上に乗っかっている形だけども、今話す ことではない。 もっともメビウス1は「んー?」と大して気分を害した様子は無い。 「……そうだな、ちょっと体重増えたんじゃないか? まぁー、美人なら多少の体重変化くらいどうって……痛い痛い」 ぽかぽかと迫力の無い打撃音が、F-22のコクピット内に響く。なのはが顔を真っ赤にして、メビウス1の頭をヘルメット越しに叩いていた。 「――失礼ですよ、メビウスさん」 「悪かった、機嫌直せ」 "アースラ"まではまだ距離がある。二人を乗せたF-22はのんびりと、蒼空を駆け抜けていく。 「この歓声が聞こえるか!? 聞こえんとは言わさんぞ!」 通信機の向こうでは、地上の陸士や空戦魔導師たちが力の限りの歓声を上げていた。 "ゆりかご"、内部崩壊を起こして自沈。ナンバーズも全員が確保された。 管理局は、クラナガンの奪回に成功する。 だが――確保された人物のリストの中に、ジェイル・スカリエッティの名はどこにも見当たらなかった。 そして、そこから先こそが、"恐ろしい御稜威の王"が蘇る瞬間でもあった。 戻る 目次 次へ
https://w.atwiki.jp/edf_2p/pages/206.html
出現する敵 名称 出現数 備考 第一波 飛行甲殻虫 10体 - 赤色甲殻虫 20体 - 凶虫バゥ 10体 - 第二波 飛行甲殻虫 20体 - 赤色甲殻虫 10体 - 凶虫バゥ 10体 - 第三波 飛行甲殻虫 10体 - 赤色甲殻虫 10体 - 凶虫バゥ 20体 - ミッション47大群進撃のパワーアップバージョン。敵の基本構成、増援の発生位置などほぼ同様。 殲滅ごとに、各セットが第三波までくる(増援2回発生) 全国のEDF隊員によるアドバイス陸戦兵高難易度では外周の活用や爆風兵器での殲滅力の上昇がポイント。増援の発生位置を覚えてうまく位置取りをしたい。 特にINFでは徒歩攻略は辛い。羽蟻さえ仕留めてしまえば赤蟻と蜘蛛は戦車外周で対処できる。推奨武器は羽蟻殲滅力重視でUM-XAとSG。 開始から戦車に乗り込み後方の外周に移動。戦車を逃げる方向に向け、少し離れた位置で羽蟻を瓦礫へのUM-XAで落とす。敵が外周に突っ込んできた直後がかたまっているのでチャンス。 赤蟻と蜘蛛が追いついてくるまでに全滅させたい。最低でも羽蟻を3~4匹程度に減らしておかないと戦車で逃げるのが苦しくなる(移動中はさほど食らわないが乗り降り時が危険になる)。 赤蟻と蜘蛛をある程度引き離したら戦車から降りて羽蟻を始末。 第2波は開始位置から見て左後方、第3波は同じく右後方の画面端で待機して迎え撃つ。羽蟻を十分に引き付けて画面隅の瓦礫にUM-XAを撃ち込めば一気に削れる。戦車は一つ離れた交差点あたりに置いておく。 戦車は2台あるので、耐久度に不安があるなら増援の前に乗り換えておく。特に羽蟻が多い第2波に余裕が欲しい。 戦車で外周を走る時は、余裕があるならバックで走行して戦車砲も使うと良い。 ただし蜘蛛の体力が1601以上になっているので戦車砲の一撃では死なない。 PS2版と違ってミッション数が増えた影響で敵の耐久力が減り、INFでも羽蟻と蜘蛛が戦車砲でギリギリ倒せるよう(1600弱)になった。 片手にリバーサー(M3でも充分。M2は未検証)を持っていき戦車に乗車して外周に出る。 外周を回りつつ、砲塔を旋回させて羽蟻を攻撃。魔軍の戦車攻略の練習と思おう。 羽蟻が3~4匹程度まで減ったら赤蟻および蜘蛛と距離が取れていることを確認して降車し、もう片手の羽蟻用の武器(ショットガン・スナイパーライフル等)で残った羽蟻を始末。 もし羽蟻を始末しきる前に赤蟻たちに接近されてしまったらリバーサーを噴霧しながら戦車に戻って距離を取り、再度降車して羽蟻を全滅させる。 残った赤蟻と蜘蛛は戦車砲で始末。残り1匹にしたら、開幕左後方の交差点(戦車を開幕正面側、砲塔を動かし真後ろに向ける)に移動。 リバーサーで戦車を全快させたらもう片手の武器で残しておいた敵を倒す。すると開幕右後方から第2波が出現。 出現する羽蟻の数は多いがこちらも最初は長め(戦車砲を3~4発ほど撃って砲塔を戻してもカーブに間に合う)に攻撃できるので羽蟻を減らしつつ第1波と同じ要領で羽蟻を殲滅。 再び1匹だけ残して今度は開幕左前方の交差点(戦車を開幕右側、砲塔は左側)へ移動。リバーサーで戦車を治し、残した敵を倒すと開幕左後方から第3波が出現する。 第3波は羽蟻が少ないので楽勝。カーブを曲がる前に羽蟻を全滅させることも出来るはず。 羽蟻を殲滅したら赤蟻・蜘蛛を掃討。1匹残して戦車で逃げつつ回収を済ませてクリア。アイテムは外周に集中するので回収も楽に済む。 ペイルウイングバックジャンプしながらのレイピアで羽蟻と赤蟻は対処可。外周についたら参謀で蜘蛛を退治。 緊急チャージ活用術も必須。特に第3波。位置取りは陸戦と同様で。 IMPではルオンノタルと、参謀XDかSIG-LAZRが有力。 ほぼINFまでとやることは変わらないが、第三波は開始位置左前方のマップ角で迎え撃つのも良い。 一番の難敵は羽蟻で、これをいかにルオンで素早く処理できるかが肝。対羽蟻の外周引き撃ちでは、外周ぎりぎりでなく、外周側歩道から車道に下りた辺りを移動した方が被弾を減らせる。 参謀XDを使う場合、状況に応じて押しっぱなしだけでなく、発射間隔を長くして継続火力を考えた方が良い場合もある。 SIG-LAZRはEN消費が少なく、移動に十分にENを使えるのが魅力。 ルオンノタルとEOEも案外良い。羽蟻をルオンで殲滅後、EOEを投げる。 可能なら広い道に面する場所で、瓦礫に光線を遮られない方が良い。 大抵赤蟻が何匹か回り込んでくるので、一匹残しておき、回復を回収したり次に備えての位置取りをしてから倒す。 第三波の蜘蛛は糸の射程が長いので、EOEから多少距離を取って、抜けてきたら確実にルオンで処理する。 極限の緊張感を楽しみたいなら、ルオンノタルとフレイドマルがオススメ。位置取りは変わらないが、旋回速度は対羽蟻では0.90~1.00くらいで素早く処理し、対蜘蛛(赤蟻)の時は0.50~0.70くらいで、微妙な照準の調整をして射程ギリギリの敵を確実に貫いていくのがクリアへの鍵となる。 オン 陸戦兵サカDコロコロ。合間に礼賛乙で蜘蛛を落とす。UM-XAでは一撃で倒せない分、辛い。 オン ペイルウイング通常通りの攻略。ただし固い分、エネルギー管理は慎重に。 推奨兵器 陸戦兵 ペイル コメント
https://w.atwiki.jp/wizardryonlineinfo/pages/78.html
カオカ・バラージ遺跡 実装 年月日 推奨レベル (敵レベル~) 最大PT人数 4人 ch総数 入場条件 カリグラーゼ下水道第2決戦場をクリアし、カオカ・バラージ遺跡の入場許可証を手に入れる。 マップ 決戦場 モンスター 設置宝箱 NPC コメント投稿欄 マップ ボル・ナ・ヤーへの道 画像 決戦場(カオカ・バラージ遺跡)-決闘者の間 画像 決戦場 第1決戦場(食虫植物地帯手前-闇天使の像) 入場方法 食虫植物群生地帯にいる食べ盛りの食虫植物に蠅の足を救数個与えることで、入場のための水晶玉馬手に入る。 蠅の足はブラックフライのドロップ。 入場後攻略 羽虫型のインピュリティー2体とドラゴンフライ1体がボス。 まとめて相手する場合、広間右安置から単体釣りする場合どちらでも一定以上の防御力にしてごり押してしまうのが楽。 第2決戦場(食虫植物地帯西側先-闇天使の像) 入場方法 第1決戦先のNPCに、付近の瓦礫の中にある重要品の中から正しい物を渡す。 入場後攻略 プラント型のセグメント4?体とビジタープラント2体がボス。 全員攻撃速度が非常に遅いのでリーチ外からの攻撃が効果的。 接近して攻撃を誘発してた場合は攻撃の当たり判定が前後に広いので左右へ逃げること。 最終決戦場(食虫植物地帯北側先-闇天使の像) 入場方法 第2決戦の先にの突き当りの瓦礫から貴重品***が、コボルドから火打ち石が手に入る。 二つを持って決戦場の像を調べる。 入場後攻略 コボルド型のコボルドウォーリア2体とコボルドチーフ1体がボス。 火打ち石を手に入れる際に戦ったコボルドと同じ要領で倒せばよい。 モンスター ?が付いてる物はPoor呪い品からの推定や直接と箱のドロップ方法が違っている可能性のある物、??はそれ以外の状況からの推定、???は確証無しの参考情報。 Goldは確認できたドロップ金額と範囲を適当に記録してます。 色見本 Poor品 Good品他ドローボックスに入るGood相当品 Mastar品 Artifact品 Legend品 (モンスター一覧を編集する場合はこのリンク先へ) ボル・ナ・ヤーへの道 モンスター名 POP場所 経験値 直接ドロップ 宝箱 直接か箱かが不明な入手品or巨大宝箱 備考 ヒドラプラント ビートル(遺跡) ブラックフライ コボルド(遺跡) ピーチスパイダー ピーチスパイダーの脚 レアmob 荒くれ探検家-アルゴス 紫mob 決戦場(カオカ・バラージ遺跡)-決闘者の間 モンスター名 POP場所 経験値 直接ドロップ 宝箱 直接か箱かが不明な入手品or巨大宝箱 備考 インピュリティー 第1 2体 ドラゴンフライ 第1 1体 セグメント 第2 4?体 ビジタープラント 第2 2体 コボルドウォーリア 最終 2体 コボルドチーフ 最終 1体 ジェム 風攻撃属性+3 設置宝箱 POP場所 開錠方法 中身 備考 NPC エリア名 NPC名 コメント投稿欄 以下のフォームからコメントの投稿ができます。ページの編集方法がわからない方はコメントで情報提供や意見が可能です。 コメントは可能な限り関連した情報を扱う適切なページで行うようお願いします。 過去のコメントの閲覧も可能なコメントページへ直接リンクはコメント/カオカ・バラージ遺跡 名前
https://w.atwiki.jp/loli-syota-rowa/pages/533.html
遥かなるワイミーズハウス(中編) ◆sUD0pkyYlo 前編より 「――おい、メロ! おいメロ、お前も手伝ってくれって!」 「……あ、ああ。すまないな。ちょっとボーッとしてた」 「ダイジョウブカ? 疲レテンノカ? 夢デモ見テタンジャネーカ? ケケケッ!」 沈み行く夕陽に照らされたプールサイドで、強く呼びかけられたメロは軽く頭を振って顔を上げた。 少しの間、空想に耽ってしまっていたようだった。 時計を見れば、ボーッとしていた時間は数分足らず。 しかしその短い間に、この12時間ぼんやりとまとまらなかった思考が一気に集束した、そんな感触がある。 Lの幻に感謝だ。それに、悔しいけれどもニアの幻にも。 そういえば現実のニアは大丈夫だろうか。まあ、そう簡単に死ぬとは思えないのだが。 「ちょっと……聞いてるの? はやく……イヴも、助けてあげて……! あの子は、私の、大事な……大事な、仲間なんだから……!」 「分かってる。だがな、俺の身体のことも考えてくれ。 左腕なんて、怪我のせいでロクに動かないんだ。まともに力仕事のできるコンディションじゃない」 ブルーの非難の声に、メロは軽く吐き捨てる。 実のところ、左肩の傷は既に手当てがしてある。無理をすれば多少の力仕事くらいできるだろう。 だがその「無理」をしてやる義理がない。 怪我の具合を少々誇張してみせたメロは、改めて目の前の瓦礫の山に溜息をつく。 助け起こされたブルーが、やや混乱のしながらメロとニケに語った話によると―― 恐怖と混乱の中、それでも互いに支えあう仲になったブルーとイヴは、森で高町なのはに遭遇。 その時の『ちょっとした誤解から』激しい戦闘になってしまったという。 そして『なのはを傷つけたくないと思った』ブルーたちは、使い捨ての支給品の力を使ってその場を離脱。 『ランダムに移動した』その先が、このプール傍の更衣室の建物だった。 しかし到着して早々に『危険人物に襲われて』、咄嗟にイヴが応戦。 戦う2人が奥の方に飛び込んで見えなくなった所で、この爆発が起こった、という。 その『危険人物』が何者なのか、ブルーは『知らない』という。 どんな人物だったのか尋ねても、『混乱してよく覚えていない』と。 ただブルーによれば、イヴにはこんな爆発を起こす能力はない。 だからこの爆発は、その敵の手によるものと推理するのが自然。 そして自分で起こした爆発なら、更衣室の倒壊に巻き込まれるような愚は犯さないだろう。 きっとその『危険人物』は、イヴとブルーを仕留めたと勘違いして、既に遠くに逃げ去っているに違いない。 実のところ、メロは既に諦めている。 こんな瓦礫に押し潰されて、そのイヴという少女が無事なはずがない。 いや、よほどの幸運に恵まれれば、瓦礫と瓦礫の隙間にはまり込んでいるかもしれないが……。 仮にそうだとしても、爆発の中心に近い所にいたのだ。そのダメージだけでも、普通に命に関わる。 これで五体満足の状態で埋まっていたなら、そいつは神だか仏かだかによっぽど愛されているに違いない。 「ま、俺自身もあの爆発から生き延びたわけだから、ありえないことでも無いんだがな……」 絶望的だろう、という見通しは、既にニケにもブルーにも伝えてある。にも拘らず、2人とも諦める様子はない。 ニケは「女の子を見捨てたくないから」。ブルーは「イヴという大事な仲間を見捨てたくないから」。 3人の仲で唯一元気なニケが、片っ端からコンクリートの塊を持ち上げ、撤去していく。 しかし山はなかなか小さくならない。女の子が出てくる気配もない。 これは死体が出てくるまで時間がかかるな、と踏んだメロは、密かに策を検討する。 「……いつまでもここでこうしていても仕方がない。おい、ブルー。立てるか?」 「え……?」 「もうすぐ日も落ちる。いつ敵に襲われるか分からない暗い屋外に、怪我人を放り出しておくわけにもいくまい。 ニケ、埋まっているイヴのことは、任せたぞ。俺たちはあっちに見える体育館に、先に行っている。 あそこなら救急箱くらいあるかもしれない。なにせ運動のための施設だ。もしあれば手当てもできる」 「ケケケッ。ソリャ、『イイ考エ』ダナ! ケケケッ!」 メロの頭上で、彼の提案を『深読み』したらしいチャチャゼロが楽しそうに笑う。メロはそれを黙殺する。 確かにこの場所では落ち着かない。このあたりで屋根があって灯りもつくのは体育館くらいのものだ。 校舎では未だに火が燻りっているが、既に火勢は落ちてきている。体育館の方に延焼することもなさそうである。 片手の利かないメロがここに居ても、瓦礫撤去の役には立たないわけだし……。 もっともな言葉に、ニケは不承不承ながらも頷いた。 「俺だけ肉体労働かよ……ま、じゃあ、ブルーの手当ては頼んでいいのか?」 「ああ。イヴとかいう子が掘り出せたら、連れてきてくれ」 「お願い……イヴを……本当に、お願いよ……!」 メロはブルーに右肩を貸し、半ば無理やりに立ち上がらせる。 怪我の具合はまだ詳しく見ていないが、こうして支えてやれば歩くことはできるようだった。 そのままメロは、半ば強引に歩き出す。 煙を吐く校舎を横目に、後ろ髪引かれるブルーを引き摺るようにして、広い校庭を歩きだした。 * * * 2人の後姿を眺めていたニケは、そして再び瓦礫の撤去作業に戻る。 抱えるほどの大きなコンクリート塊を渾身の力で持ち上げて、横に落とす。 1つどけては、また1つ。地味で疲ればかりが溜まってくる仕事。 それでも全ては女の子のため、と頑張っていたニケは、ふと、あることを思い出す。 「……いけね、イヴって子の特徴、聞いておくの忘れてた。ま、いっか」 どうせこの瓦礫に埋まっているのはイヴという子だけのはず。爆発を起こした敵は既に残っていないはず。 瓦礫をどけて、出てきた女の子がきっとイヴだ。そうに決まってる。 余計なこと考えてるヒマがあったら、さっさと掘り出してやるべきだ。きっとブルーも不安がっている。 誤解からとはいえ、あの高町なのはと戦いになり、『悪魔』と呼んで恐怖に怯えるような目に会ったのだ。 なのはと会えたらニケが誤解を解いてやるのは当然として、まずはイヴを救出して安心させてやらなくては。 ニケはそして、作業の手を早める。一刻も早くイヴを助け出して、一刻も早くブルーの笑顔を見るために。 * * * ニケは、もちろん知らない。 ブルーの吐いた嘘を知らない。高町なのはと戦闘になった本当の経緯を知らない。 瓦礫の下にはイヴはなく、代わりに一休が埋まっていることを知らない。 一休が女児用の水着を身につけ、そこにいることを知らない。 いかなる御仏の加護なのか、この惨事の中で手足の1本も欠けずにいることを知らない。 労ばかり多い作業の果てに何が待っているのかも知らず、彼は瓦礫をどかし続ける――。 【D-4/学校プール傍・更衣室小屋の残骸跡/1日目/夕方(放送直前)】 【ニケ@魔法陣グルグル】 [状態]:すけべ大魔神LV.7、魔力大消費、中程度の疲労、左肩に切り傷あり [装備]:スペクタルズ×8@テイルズオブシンフォニア [道具]:基本支給品、クロウカード『光』、 コエカタマリン(残3回分)@ドラえもん、 メタルイーターMX(弾切れ)@とある魔術の禁書目録 [思考]:待ってろよ、イヴとかいう子! 第一行動方針:瓦礫の山を片付け、中にいると思われるイヴを助ける 第二行動方針:イヴを助けたら体育館でメロと合流し、怪我の手当てをしてあげる 第三行動方針: 神社に戻ってインデックスらと再会し、学校についての情報等を伝える 第四行動方針:自分の仲間となのは&エヴァの友人(八神はやてを優先)を探すため、情報を集める 第五行動方針:もし、なのはに会ったらなのはにちゃんと謝る 基本行動方針:とりあえずラスボスを倒す。その過程で女の子の仲間が増えればいいッスねぐへへ 【一休さん@一休さん】 [状態]:全身に相当数の負傷。(ただし、少なくとも手足の欠損はなし) (具体的なダメージの程は後の書き手さんにお任せします) [装備]:女児用スクール水着、ピンクのバスタオル [道具]:エルルゥの薬箱の中身(カプマゥの煎薬(残数3)、 ネコンの香煙(残数1)、紅皇バチの蜜蝋(残数2)) @うたわれるもの シャインセイバー(サモナイト石・無)@サモンナイト3 モンスターボール@ポケットモンスターSPECIAL クロウカード「剣」@CCさくら(カード状態)、 体操着袋、教科書数冊、チョーク数本、100円ライター 、濡れた着物と体操服 [思考]: ………………。 第一行動方針:???(気絶中)。 第二行動方針:ブルー達から逃れる? 第三行動方針:これまでに遭遇した人々の誤解を、どうにかして解きたい。 第四行動方針:どこかで食料を確保したい。 第五行動方針:余裕があれば、森にでも骨格標本を埋葬し供養したい。 基本行動方針:ゲームをうまく脱出する。 [備考]: 体操着袋に細かい荷物を入れています。 ブルーを不思議な力(スタンガン)を持った神仙または学術者の類と思っています。 [備考]:ニケと一休は、まだ放送直前の段階です。 * * * ――唐突に放送が始まり、そして終わった。 体育館の冷たい板張りの床の上、不気味な人形を抱えて座り込むブルーは、1人その内容を反芻する。 (レッド……死んじゃったんだ……) ずいぶんあっけないものだな、と思う。そして、涙も出ない自分の薄情さに半ば呆れる。 ライバルであり、対立したこともあり、そして共にいくつかの修羅場を潜ったこともある仲間。 半ば覚悟していたこととはいえ、もう少し感情も乱れるのではないか、と思っていたのだが。 「ケケケッ。ドウシタ? 知人デモ死ンダカ? ケケケッ!」 「……そういうあんたはどうなのよ」 「1人、居タナ。アノボーヤガ殺サレテ、サテ御主人ハドウ動クカナ。俺ニモ全然読メネェ」 ブルーに抱えられた人形が、それしか感情表現を知らないとでも言うように、小さく笑う。 メロの初期支給品の1つにして、参加者の1人・エヴァンジェリンの従者であるという、生きた人形――。 最初は『あく』ポケモンの一種かとも思ったが、どうやら違うらしい。 不気味な存在だが、しかしこんなものまで「支給品」として配られているとは驚きである。 なら、もしかして、彼女が手塩にかけて育て上げたポケモンたちも誰かに支給されているのかも……?! カメックスの『カメちゃん』がどこかに居るなら、合流できれば立派な戦力になる。 プリンの『ぷりり』や、メタモンの『メタちゃん』が居るなら、戻ってくれば様々な奇策が可能になる。 いや、自分が育てたポケモンでなくてもいい。何か使えるポケモンがあれば、きっと…… (……って、なに私は「イヴの次」のことなんて考えてるのよ! まだ死んでないっていうのに……!) ブルーは首を振る。 あの爆発と倒壊に巻き込まれてしまったら、いくらナノマシンを使えるイヴでもタダでは済むまい。 放送で名前が呼ばれなかった以上、まだ生きてはいるのだろうが……今までのような戦力として使えるかどうか。 残念ながら、かなり怪しいと見るしかない。 いずれイヴのことは使い捨てるつもりではあったが、それにしても早すぎる。 「……それにしても、遅いわね」 頭上のバスケットゴールを見上げながら、ブルーはボヤく。 ここまで彼女を連れてきたメロは、チャチャゼロを押し付けると、1人さっさと探し物に出かけてしまった。 体育館の建物の端の方。トイレや倉庫、教官準備室などがある一角。 きっと救急箱でも探しているのだろうが、にしては時間がかかるな、とブルーが思った、その矢先。 ようやく戻ってきた足音に振り返ったブルーは、思わず絶句する。 「な……なによ、それ」 「なんだ、バットも知らないのか? ま、この島には色んな奴がいるようだから、知らなくてもおかしくないか。 野球という球技で使う道具でな、本来は小さな球を打つための物だが、鈍器として使うこともできる。 そこの倉庫に転がってたんでな、ちょっと拝借してきた」 「そ、そういう意味じゃないわよ! なんでバットなんて持ってるのよ! 救急箱はどうしたの!?」 面白くもなさそうな表情を浮かべたまま、メロは淡々と答える。1人ではロクに動けないブルーに歩み寄る。 嫌な予感がする。ブルーの額に滲む汗は、骨折の痛みのせいばかりではあるまい。 そんな彼女に、メロはまるでなんでもないことのように言い放つ。 「なに、これはちょっとした用心だ」 「ど、どういうことよ!?」 「どうもこうも、お前、この殺し合いに『乗って』いるんだろう? ならこの程度、当然の用心さ」 * * * そう、メロはブルーの吐いた苦し紛れの嘘など、全て見通してしまっていたのだ。 ニケはすっかり信じてしまったようだが、メロにはそんな陳腐な手は通用しない。 最初の違和感は、高町なのはと「誤解から」戦闘になってしまった、という部分。 この説明からしてまずおかしい。 一番大事な、いったい何がどうなってどういう誤解が生まれたのか、という最重要部分が欠落している。 高町なのははニケの仲良しごっこの一員だった人物だ。基本は「善人」であるはずだ。 そんな彼女に敵だと見なされ襲われたなら、それに見合う「何か」があったはず。 それこそ、そう――他の参加者を殺した決定的な証拠があった、などの理由が。 そして次に、支給品による移動の件。 仮にこれが、転移した後たまたま近くに学校が見えて、近づいてみたら危険人物に襲われた、なら分かる。 炎上する学校は目立つし、それに惹かれて近づく者もいるだろう。 けれどもブルーの説明によれば、「転移した直後に息つく間もなく」誰かに襲われた、というのだ。 普通に考えて、完全にランダムな移動で、ちょうど他の人がいる場所に到着する確率がどれだけあるのか。 支給品の効能の説明に偽りがあった、と考えた方が遥かに自然だ。 またいかに殺人狂であっても、唐突に誰かが飛んでくれば、普通はその経緯に興味を持つ。 問答無用で襲い掛かるような奴はまずいない。 いるとしたら、相手が危険人物であると既に分かっている場合のみだ。 交戦までしておいて、その相手のことを「よく覚えていない」、というのはあまりに不自然だ。 それはつまり、ブルーの側に説明したくない理由があるということ。 つまり、真相は―― 「お前たちは、自分の撒いた種のせいで高町なのはに襲われた。 そして高町なのはを傷つけたくないからではなく、劣勢になって危険を感じたから、逃げ出した。 支給品の機能は『ランダムに移動』ではなく、『誰か他の参加者の所に移動』。 もちろん、この学校に飛んできて、襲い掛かったのはお前たちの方だ。 移動の標的にしたのは既に知っていた相手……それも、一度何かでトラブルを起こした相手。 最後の、戦闘が始まってから爆発で終わる所だけが本当だろう?」 「な……なんで、そんな……そんなことまで……!」 「図星か。やれやれ、分かりやすい奴だな」 メロは呆れたように溜息をつく。 実のところ、この推理は半分あてずっぽうだ。語りながら相手の反応を見て修正するつもりだった。 けれどもその必要すらなかったわけで。あまりに一方的な結果に終わった知恵比べに、チャチャゼロが笑う。 「ケケケッ。ソレヨリ、メロ。サッサト殺ッチマオウゼ? 最初ッカラ、ソノツモリナンダロ? コイツデ2人目、イヤ3人目カ? ドッチニシロ、『ご褒美』ハ近イゼ?!」 「殺るって……ご褒美って、まさかあんた……!」 ブルーは己の迂闊さを呪った。メロと2人きりになってしまった自分を呪った。 ニケとメロが一緒に行動していたから、すっかり油断してしまっていた。けれど、少し考えれば分かること。 自分だって廃病院や工場では集団の中に隠れていたのだ。 徒党を組んでいることは、殺し合いに乗っていないと判断する理由にはならない! 咄嗟に彼女は現状を再確認する。 手元にある武器は、マフラー状態の風の剣のみ。 身体中ボロボロで、手当ても受けていない状態でどうにかなるものだろうか。不意をつけばなんとか……!? 考えを巡らせるブルーの前で、しかしメロは意外なことを言い出した。 「いや、チャチャゼロ、殺すつもりならいつでも出来た。だが、話によっては生かしておいてもいいかと思ってる」 「え……?」 「ブルー、お前は何が出来る? イヴとは別に、お前自身にはいったい何が出来る?」 * * * 確かにブルーは怪我をしている。見たところ、武器らしい武器も持っていない。 今なら殺すことも容易い……はず。 けれどこれは、メロにとっては同時に好機でもあるのだ。 つまり、夢の中でのLたちと話で思いついた、「マットのような仲間」を獲得する絶好のチャンス。 既に殺し合いに乗っているなら、殺人や悪事に対する反発も少ないのだろう。 神社で会ったニケ一行のような、ヌルい連中とは一味違うということだ。 それでいて、今ならメロに襲い掛かる力も無い。精神的な意味でも、メロに散々に叩きのめされた後である。 こんなチャンス、めったにあるものではない。 先ほどの放送でも、37人もの人間が呼ばれていた。厄介に思っていた江戸川コナンの名も含まれている。 それはいいのだが、それにしても予想以上に進行が早い。 こちらの頭数が減ったことで、ジェダの側の監視も厳しくなる。簡単に殺せるような弱者も、残り少ないことだろう。 ならば多少迂遠になっても、当初の計画を変更する潮時なのかもしれない。 もしもブルーに、何らかの優れた能力があって、本人にもその意志があるなら、メロの片腕にしてやってもいい。 彼女の負った怪我は確かに軽くないが、それを言うならメロだって左手が自由にならないのだ。 しかし、もしもブルーに大した能力が無いのなら。もしもブルーにその気が無いのなら。 どうせここでブルーを殴り殺したところで、ニケやイヴはいくらでも言いくるめられるのだ。 上手くチャチャゼロが口裏を合わせてくれれば、直接その犯行を目撃されない限り、なんとでもなる。 余裕たっぷりなメロに、ブルーが噛み付くように問い掛ける。 「あなたは……何を考えてるの!? いったい何をするつもりなの?」 「メロ、俺モ聞キタイナ。イッタイ、何時ノ間ニ考エヲ変エタンダ?」 「さっきの放送で状況が変わった。ただでさえ部下に乏しいジェダが、リリスという手駒まで放出してしまった。 となれば……俺たちが『ご褒美』を届けに来たQBをブチ殺してしまえば、ジェダは相当『困る』はずだろう?」 ニヤリ。メロの顔に不敵な笑みが浮かぶ。 ジェダの弱みは『組織力』。貧弱極まりない部下たちの存在。 ならば、『ご褒美』を届けにノコノコと出てきたQBを締め上げ、情報を搾り取った上で殺してしまえばどうなるか。 ただでさえ少ない手下を減らされたジェダは、途端に困るだろう。大いに動揺するだろう。 そうなれば、その動揺につけこんで、さらなる攻勢に出ることが出来るかもしれない。 ジェダへの反抗を大きく進めることが出来るかもしれない……! 例えてみれば、キラを困らせるために、信奉者の高田清美アナを誘拐する計画と同じような発想。 とはいえ残念ながら、今のメロ1人ではQBを倒すことなど到底不可能。 その意味でも、手を血で汚す覚悟を持つ協力者が必要になってくる。 「……さぁ、俺からの説明はここまでだ。 俺の質問に答えろ。お前の価値を示してみろ。示せるモノが何も無ければ、お前はここで殺すことになる」 (さあブルー、お前はどう答える? この場で何も言えないようなら、どのみち使い物にはならないぞ?) メロはそして、ブルーの鼻先にバットを突きつけたまま、彼女の回答を待った。 【D-4/学校・体育館/1日目/夜】 【メロ@DEATH NOTE】 [状態]:軽い打ち身と掠り傷。顔に無数の殴打傷。左手の小指と薬指欠損。 左肩に刺傷(殆ど感覚がないが無茶をすれば何とか動く程度)(以上は全て応急処置済) [装備]:賢者のローブ@ドラクエⅤ(上半身裸)、バット [道具]:基本支給品*2(ランドセルは青・食料少し減)、ターボエンジン付きスケボー@名探偵コナン(やや不調) バカルディ@ブラックラグーン、銀の銃弾14発、シルフスコープ@ポケットモンスターSPECIAL、 蝶ネクタイ型変声機@名探偵コナン、リリスの食料と飲み掛けの飲料水 [思考]:さあ、どう答える? 第一行動方針:ブルーが役に立つ仲間になるかどうか見極める。ならないようなら殺害数の1つにしてしまう。 第ニ行動方針:『マットのような仲間』を得る。 第三行動方針:『ご褒美』の権利を獲得し、QBを呼び出し、情報を得た上で殺してジェダを困らせる。 第四行動方針:どうでもいいが板チョコが食べたい。どこかで手に入れたい。 基本行動方針:ニアよりも先にジェダを倒す。あるいはジェダを出し抜く。 [備考]:ターボエンジン付きスケボーは、どこか壊れたのか、たまに調子が悪くなることがあります。 バカルディと飲み掛けの飲料水は、リリスが口をつけたため弱い催淫効果を持っています。 【ブルー@ポケットモンスターSPECIAL】 [状態]:全身に骨折、打撲、擦過傷等多数。ワブアブの効果で筋力低下中 14歳モード、イヴを完全に支配したと思い込み慢心気味 [服装]:フェイトの普段着(微妙にサイズ合ってなくてヘソが見えてる&胸がキツキツ) [装備]:風の剣(マフラー状態)@魔法陣グルグル、チャチャゼロ@魔法先生ネギま! [道具]:支給品一式(食料少し減)、支給品一式×2[フェイト][光子郎]、 チョークぎっしりの薬箱、年齢詐称薬(赤×3、青×3)、G・Iカード(『聖水』)@H×H、 Lのお面@DEATH NOTE、マジックバタフライ@MOTHER2 [思考]:私の、価値……!? 第一行動方針:メロをなんとかする。自己アピールして取り入る? ニケに助けを求める? 風の剣で戦う? 第二行動方針:とにかく、怪我を手当てしたい 第三行動方針:一休の生死が気になる。生きているなら、出来れば殺しておきたい 第四行動方針:イヴが生きていてまだ利用価値があるようなら、今後も上手く利用 第五行動方針:フェイトの知り合いと遭遇してしまう前に、どこかで適当な服を手に入れておく。 第六行動方針:グリーン、イエローのことが(第四行動方針に矛盾しない程度に)心配 基本行動方針:生き残るためには手段を選ばない。元の世界へ生きて帰還する(手段は問わない) [備考]: イヴの心変わりに気付いていません。イヴが学校から離れてしまったことにも気付いていません。 今でもイヴは自分に心酔し、命を投げ出してでも守ってくれるものとばかり思っています。 [備考]: 現在、チャチャゼロはブルーが抱えています。 後編へ
https://w.atwiki.jp/roborowa/pages/380.html
バトルロワイアル終了までの死亡者 時間 名前 殺害者 死亡作品 死因 凶器 黎明 フランシーヌ人形 ゼロ 149 血塗れの指先1 失血死 カーネルのセイバー 黎明 ハカイダー ゼロ 149 血塗れの指先3 動力炉破壊 カーネルのセイバー 黎明 スバル・ナカジマ スバル・ナカジマ 150 呼びたかった名前 頭部破壊 振動拳 早朝 シグマ メガトロン 154 オール反BR派 対 大デストロン (0) ダメージ蓄積 蹴撃 早朝 ミー T-X 154 オール反BR派 対 大デストロン (2) 焼死 T-X内蔵の火炎放射器 朝 トーマス・ライト コロンビーヌ 154 オール反BR派 対 大デストロン (3) 失血死、あるいは圧死 開天珠の爆破、それにより降り注いだ瓦礫 朝 ドラス / 155 鏡(後編) コア破壊 降り注いだ瓦礫 朝 コロンビーヌ / 155 鏡(後編) 圧死 降り注いだ瓦礫 朝 広川武美 メガトロン 156 最終回(2) 脳死 メガトロンのウィルス 朝 ウフコック・ペンティーノ T-800 156 最終回(2) 刺殺 T-800の投擲した電磁ナイフ 朝 本郷猛 / 156 最終回(2) 爆殺 コロニーの爆発に巻き込まれる 朝 T-800 ソルティ・レヴァント 156 最終回(3) 撲殺&爆殺 ソルティの振動拳&機関部の爆発 朝 ソルティ・レヴァント / 156 最終回(3) 爆殺 機関部の爆発 朝 イーグリード メガトロン 156 最終回(4) 撲殺 メガトロンの爪や拳 朝 メガトロン / 156 最終回(4) 生死不明 ブラックホール 朝 ゼロ / 156 最終回(4) 機能停止 黒ゼロ化による代償 最後の言葉 名前 最後の言葉 フランシーヌ人形 「本郷……後を……お願い…………します……」 ハカイダー 「キカイ……イダー……。……カイダー」 スバル・ナカジマ 「ボブさん、今までありがとうございました…………ごめんなさい」 シグマ 「貴様らが、それに触れるなァァーーーッ!!」 ミー 「気にしないでよ、本郷さん。僕は……自分の為すべきことをしただけ、なんだからさ」 トーマス・ライト 「エック、ス……」 ドラス 「ちょっと、だけ…………」 コロンビーヌ 「もう、すぐ…………」 広川武美 「そうなんだ。ありがとう、クロちゃん」 ウフコック・ペンティーノ 「俺の有用性を託した相手がいる。だから大丈夫だ」 本郷猛 (一文字……後は任せた) T-800 「キサマが勝利者として君臨したいなら、俺を避けるなどと考えるな」 ソルティ・レヴァント 不明(本人すらも知らない) イーグリード 「分かっている……ただ……俺も…………皆が夢見た……懐かしい未来へ……」 メガトロン 「夢物語だ。だがお前は俺様を殺せず、俺様が生き残る可能性に怯えるしかない! お前は死ぬというのにな! ハッハッハッハ!聞いて震えろ! 俺様は大デストロンの破壊大帝メガトロン! お前さんたち正義の味方が手の届かない存在だ!」 ゼロ 「だけど、ありがとう。あの星の未来を守ってくれて」 殺害数 順位 該当者 人数 このキャラに殺された人 生存状況 スタンス 1位 エックス 5人 KOS-MOS、R・田中一郎、ルーン・バロット、クロ、チンク 死亡 対主催→ 戦っているもの限定→ 戦うもの全て 2位T ゼロ 4人 T-1000、エックス、フランシーヌ人形、ハカイダー 機能停止 対主催→ 暴走→ 対主催 2位T コロンビーヌ 4人 セリオ、009(島村ジョー)、絡繰茶々丸、トーマス・ライト 死亡 無差別→ 危険対主催 2位T メガトロン 4人 アルレッキーノ、シグマ、広川武美、イーグリード 生死不明 無差別→ 危険対主催 5位T 009(島村ジョー) 3人 R・ドロシー・ウェインライト、ドラ・ザ・キッド、パンタローネ 死亡 対主催 5位T スバル・ナカジマ 3人 マルチ、ギンガ・ナカジマ、スバル・ナカジマ 死亡 対主催→ 無差別→ マーダーキラー 7位T ギンガ・ナカジマ 2人 王ドラ、ゲジヒト 死亡 無差別→ 洗脳解除 7位T 神敬介 2人 メカ沢新一、城茂 死亡 無差別→ 対主催 7位T ディムズデイル・ボイルド 2人 タチコマ、灰原 死亡 無差別 7位T T-800 2人 獅子王凱、ウフコック・ペンティーノ 死亡 対主催→ ステルスマーダー 11位T ハカイダー 1人 村雨良 死亡 強者限定 11位T ルドル・フォン・シュトロハイム 1人 則巻アラレ 死亡 対主催 11位T 則巻アラレ 1人 ルドル・フォン・シュトロハイム 死亡 無差別 11位T R・田中一郎 1人 初音ミク 死亡 無差別→ 非マーダー 11位T ノーヴェ 1人 ノーヴェ 死亡 対主催 11位T ロボ 1人 ロボ 死亡 対主催 11位T 灰原 1人 ロックマン 死亡 危険対主催 11位T ルーン・バロット 1人 R・田中一郎 死亡 対主催 11位T グレイ・フォックス 1人 草薙素子 戦死 無差別 11位T 風見志郎 1人 ディムズデイル・ボイルド 死亡 対主催 11位T 本郷猛 1人 グレイ・フォックス 死亡 対主催 11位T ミー 1人 グレイ・フォックス 死亡 対主催 11位T ラミア・ラヴレス 1人 ラミア・ラヴレス 死亡 対主催 11位T チンク 1人 神敬介 死亡 対主催 11位T ドラス 1人 ナタク 死亡 ステルスマーダー→対主催 11位T ソルティ・レヴァント 1人 T-800 死亡 対主催
https://w.atwiki.jp/garekino/pages/53.html
「隔月で『出版』される、地域密着型の同人誌。一冊2000円。建築や都市の表現をテーマに唄っているが、紙面の半分は雑多なトピックスで構成されており、チェス講座や海外論文の翻訳、食文化の移り変わりから人気のスイーツ店ピックアップ、果てはCDレビューまで扱っている。編集者は三月運音。『雑誌についてご用の向きは黒土探偵事務所までメール、またはお電話ください(電話は高確率でコードが抜かれているので、メールの方が確実です)』」 「一冊350ページ前後に及ぶ本は一部にカルト的人気を誇っているが、どう考えても『元が取れていない』。最新号は33号(号数は『紙風船』から共通)。通常は市内の展覧会で販売される事が多いが、時折市内のDJイベントやライブハウスで別冊が配布される事があり、販売された部数と内容の全容を把握することはマニアでも至難である。過去に掲載されたものでは、『瓦礫の王』の他にも地域と地形を建築学の観点から分析した『都市構造という幻覚剤と投与分量を間違え続ける私達』『ブレイクダンサー、JR、ジャスコ』(著:三月運音)、風土文化を古神道の見地(と、伝統の形骸化への苛立ち)から読み解く『鬼神論-異界という頑迷な虚妄に関する一省察-』『宗像に見る習合という構造』『諏訪と原始信仰から紐解く郷土史』(著:哭澤滝那)、某映画国家に対する見解(と、タランティーノとゴッドファーザーとマフィア映画への愛)を述べる『HOLLYWOOD HATE』(著:T.N)、ハードコアパンクへの憎悪、愛着をニッチな視点で描いた『地方都市的音楽憎悪』、地元シーンのライブレポートを編纂した『学際ゲリラを磔にしろ!』(著:MiHaRu)、海外読者からの貴重な寄稿文である『ハニカムソサエティ』(著:ルーツィア・マクシミリアン、本人の日本語執筆)、『ロードクリーナー』(著:マリア・ランカスター、日本語執筆)、『DeLusion ControLLer』(著:Klara Kranz、訳:三月運音)、地方版の麺マニア・ミシュランと名高い『麺王』(著:J・ゾーン)、和菓子から洋菓子まで、身近なスイーツに勝手な評価を下した『スイーツデストロイヤー』(著:猫砲)なども人気のトピックスだった。『瓦礫の王』作者が記したチェス講座は現在も史料価値が高いと言われ、オークションで高値が付くこともしばしば。 レアなパターンでは27号別冊(特集:サン・ラの系譜と神秘主義とクラウス・ディンガー・コミュニティ)が冬寂(ウィンターミュート)・レコーズから発売された”QUIETISM/MUTEPHOBIA/RHAPSODOMANCY Split”(いずれもMiHaRuのプロジェクト。それぞれクラストコア、インダストリアルスラッシュ、ノイズコア)に、31号別冊(特集:エッセンシャル・ケイオス――ノイズなる意識の創出)が”RED SEA”『Corporate Void』(ノイズ/ヘヴィドローンユニット)の特典としてライブ会場売りされた(余談ではあるが、通常の客層とは違った層が混じるライブになったそうである)。 なお、前進である『紙風船』は現在全ての在庫が品切れで、県内一つの中学校と一つの高校にバックナンバーがストックされるのみ。誰がこんなもん寄贈した。」 原文そのまま。 タグと重なってしまう部分のみ編集しました。
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/10419.html
名も無く退場する敵幹部 R 水文明 (5) クリーチャー:グランド・デビル 5000 ■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手は自分自身のクリーチャーを1体選んで山札の一番上に置く。その後、自分は山札を見て、そのクリーチャーと同じコストを持つカードを1枚選ぶ。山札をシャッフルし、そのカードを山札の一番上に置く。 一人の幹部に時間を割きすぎると、いつの間にか他の幹部が消えていることがありますね。 作者:仙人掌 フレーバーテキスト 序盤で登場するイベント用幹部との死闘の末、彼は絶命する。しかし、ただでは終わらないのが彼の執念であり、最期の力を振り絞り、戦闘場所である己の居城を爆破する。命からがら逃げ出す主人公達であったが、彼らが見ていないところで、瓦礫に飲み込まれる幹部の姿があったことは知らない。 収録 DMMB-03「Bonus=Metafiction」 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/3594br/pages/185.html
127 名前:大地に恵みを。人に死を。 投稿日:2006/08/08(火) 02 12 21 何か不自然な大きな音が聞こえた。 ───黄河氾濫 この言葉が頭を掠めた時には、手遅れだった。 一瞬にして南皮城は水没し、周辺の木々は薙ぎ倒されていた。 他はどうか知らないが、この周辺は特に降水量が多いようだ。 これも、ミニ中華大陸の為せる技であろう。 「諸葛弩と手榴弾は・・・瓦礫と板切れで何とかすれば濡れないな。 でも俺は隠れる場所がないな・・・さて、どうするかな?」 事態は思ったより深刻だ。 絶え間なく降り続く雨の中にいれば、無事では済まない。 確実に、数日間は寝込むだろう。 @張燕[軽い風邪]【猛毒付き諸葛弩・手榴弾×3】 ※南皮城は水没しました。孤立無援状態です。城壁上のみ移動可能。
https://w.atwiki.jp/83452/pages/8174.html
キランッ ゴオオオオオオオオオオオオオオオオ!!! ビューーーーーーーーーーーーーーーーンッ!!!!!!!! 唯「あ、アレは!! でっかい ギー太!!!!!!!!!」 澪「エリザベスも!!?」 梓「むったんも大きいです!!!」 紬「キーボードもあるわ!!!」 律「私のドラムもなっ!!!」 律「そして!!合体!!!」 ガシィン!! ガガンッ!!!! ガッシャアアン!!! 唯「合体!!?」 律「ああ!!合体ロボだっ!!!!!!」 さわ子メモ【 ケイオンジャーそれぞれの楽器が1つになったその時 大旋士ケイオンガーが目覚めるわ!!!】 両足!! キーボード!!!! ガシャアアン!! 胴体!! ドラム!!!! ズドーン!!! 左手!! エリザベス!!!! ズシャアアン!! 右手!! むったん!!!! ギラァアン!!! 頭!! ギー太!!!! ドッシャアン!! 大旋士!!!! ケイオンガー!!!!!!! ババァアァアン!!! ケイオンガー「…」 バァアン! 律「…」 律「だ、ダセェ!!!!!」 ケイオンガー「!」 ガーン! さわ子メモ【 どうせ使う機会なんて無いと思ってたから ビジュアルなんて全然気にしていなかったわ!!! 】 澪「…さわ子先生……仕事が適当じゃないか…?」 梓「ま、まあ… 巨大ロボットを作れただけでも凄いと思いますよ……?」 紬「そ、そうよね… だ、だからりっちゃん! 元気出して!」 律「…」 ズーン 唯「か、カッコイイ!!!」 キラキラキラ… …… 近くのビルの屋上 ??「へー… 今は巨大ロボットなんてのもあるのね あまり…カッコよくはないけど…」 ??「…」 ??「それにしても感情を暴走させて巨大化か… 怪人の力… 底知れないわね……」 …… 紬「と、とにかく乗り込みましょう!」 律「あ、ああ…この際、見た目の問題は無視だ……無視しよう……うぅ…ちくしょー…」 梓「無視しきれてませんね…」 澪「それで、どうやって乗り込むんだ?」 律「…私に任せとけ!」 バッ 律「ケイオンジャー!! 搭乗!!!!」 澪紬梓唯「!」 パッ コクピット! 律澪紬梓唯「!」 パッ 唯「お、おおおおお!!ここがコクピット!?」 梓「ま、街が一望できます…」 紬「すごい!!すごい!!!」 澪「た、高いな……」 さわ子メモ【 乗り込む時は、『ケイオンジャー搭乗!』って叫べばすぐにコクピットまで移動できるわ! 】 巨大憂「おねえちゃああああああんっ!!!!!!!!!」 唯「憂……今助けるからね!!!」 律「よぉし!! ケイオンガー 発進だ!!!!」 紬「動かす時はどうするの?」 律「それは… さわ子メモ 【 動かす時は5人の思いを1つにすること、皆が『歩きたい』と思えば ケイオンガーは歩き出すわよ! 】 律「よし!ひとまず前進だ!!」 唯律澪梓紬「ケイオンガー! ゴー!」 ケイオンガー「…」 ギランッ! ケイオンガー「…」 ゴゴゴゴ… 梓「すごいっ! 動いてます! 動いてますよっ!!」 ケイオンガー「…」 ゴゴゴグラッ…ゴゴゴ… 澪「うわっ… で、でも何かバランス悪くないか?」 紬「キーボードの足だから……」 律「体重が支えきれてないって訳か……」 ガクッ 澪「仕事が適当じゃないか…?」 さわ子メモ 【 まず使う事なんてないだろうって思ってたから! 全体のバランスだとかは気にしてなかったわ!!! 】 唯「それで…次はどうするの?」 律「えっと… とりあえず憂ちゃんを止めるんじゃないか?」 梓「どうやってですか?」 律「…」 律「鉄拳制裁?」 唯「!! ダメだよ!!! 憂をぶつなんて可愛そうだよ!!!!」 律「って言われてもさぁ…巨大ロボットでできる事は戦うくらいだろ……」 律「と、とにかく右パンチだ!右パンチ!」 ケイオンガー「…」 ゴォオ! 梓「!! ダメです!!! 右手はむったんじゃないですか!!!壊れちゃいます!!!!」 ケイオンガー「…」 グググ… 律「え、えぇ… じゃ、じゃあ左パンチか?」 ケイオンガー「…」 ゴォオオ! 澪「!! おいダメだぞ!!!! 左手はエリザベスなんだから!!!! 壊れたらどうするんだ?!」 ケイオンガー「…」 グググ… ケイオンガー「…」 ゴォオオ! ケイオンガー「…」 グググ… ケイオンガー「…」 ゴォオ! ケイオンガー「…」 グググ… 巨大憂『?』 近くのビルの屋上 ??「……何してるのかしら……」 コクピット! 律「ああっ!!もう!!!!どうしろって言うんだ!!!!!」 唯「ダメだよ!!」 澪「ダメだ!」 梓「ダメです!」 紬「み、みんな落ち着いて!!! こ、このままだとバランス崩して… 倒れちゃ ケイオンガー「…」 グラッ 律唯澪梓紬「あ」 ガラガラガラガッシャアアアアアアアン!!!!!!!! 近くのビルの屋上 ??「へ? く、崩れた???」 さわ子メモ 【 もうぜっっったいに使う機会なんて無いと思ってたから、安全性なんて全く気にしてなかったわ!!!! 】 巨大憂『!!!!!』 巨大憂(さっきお姉ちゃん達があの中に乗り込んでたのを見てた…) 巨大憂(じゃ、じゃあ……お姉ちゃんは……あの中に巻き込まれて……) 巨大憂『おねえ……ちゃん?』 瓦礫の山 シーン… 巨大憂『う、うそ……』 巨大憂『わ、私のせいで……お姉ちゃんが………お姉ちゃんがっ…』 巨大憂『 お 姉 ち ゃ ん っ ! ! ! 」 シュウゥゥ… 近くのビルの屋上 ??「あら…? 収縮してる……???」 大憂「お姉ちゃんっ!!!! お姉ちゃんっ!!!!」 シュウゥゥ… 黒い玉 スポーン ??「!! 怪人の力が……抜け出た??」 ??「…」 ??「っと、呆けてる場合じゃなかった… 回収しないと」 ??「よっと」 タッ 黒い玉 ピュー ガシッ ??「よし、キャッチ!」 スタッ 憂「お姉ちゃんっ! 返事してよっ!!!ねえっ!!!お姉ちゃん!!!!」 瓦礫の山 シーン… 憂「…あ…あああ…」 ポロ ポロ 憂「嘘…嘘だよ、こんなの……」 ポロ ポロ 憂「わ、私のせいで…… お姉ちゃんがぁ…… 梓ちゃんがぁ……」 ポロ ポロ 憂「軽音部の皆さんが……」 ポロ ポロ 憂「そ そんな……」 ポロ ポロ 憂「私……どうしてこんな事……こんな……こんなつもりじゃあっ…!」 憂「ごべんなざいっ あずざちゃん… おねえぢゃん… ごめんなざいっ!!!!」 憂「わたし いっしょうけんめいあやまるからっ…! ゆるしてもえなくても…えっぐ… あやまるからぁっ!!」 ポロ ポロ 憂「うわぁあああああんっ!!!!」 憂「だから生き返ってよ!! お姉ちゃん!! あずさちゃん!!!!!」 ポロ ポロ 憂「うわぁあああああああああんっ!!」 なかないで うい 憂「えっ……」 ギュイイイイイン 瓦礫の山 ゴゴゴゴゴゴ… 紬「ふんぬ!」 ギュイイイイイン 憂「! ムギさん!?」 紬「よいせっと!」 ヒョイ 瓦礫 トスン 律「ぷはぁ! シャバの空気はうまい!!!」 ヒョコッ 憂「律さん!?」 澪「ふぅ……ムギが力持ちで助かったよ…」 ヒョコッ 憂「澪さん!?」 梓「まったく さわ子先生の仕事が適当だったせいで散々な目にあいました…」 ヒョコッ 憂「梓ちゃん!?!」 唯「うい!!!」 ヒョコッ 憂「お姉ちゃん!!!!!!!」 27
https://w.atwiki.jp/ondoluru/pages/59.html
瓦礫の街に響く ファンガイアの靴音 その心支配するのは 蠢くJ!王蛇!アマゾン、ギルス! 正義の意味を騙る 言葉など今いらぬ 輩らよ見えるかここに 捧げし一死!一生!そして祈り… 神武のライダーよ 我を立たせ賜え 牙無き人の 明日のために 無限の仮面よ 我を砕き賜え それが永久への オンドゥルなら 我が身は既に 覚 悟 完 了 ! ! ! 木の葉か風か命… けれどもだから余計…! 神武のライダーよ 我を立たせ賜え 牙無き人の 明日のために 無限の仮面よ 我を砕き賜え それが永久への 礎なら 我が身は既に 覚 悟 完 了 ! ! ! 君の涙が枯れ 声さえ尽きた時 共に泣く頬と 喉をやろう もしも血の一滴 残っていないなら この胸を裂き 全部やろう 生まれし日より 覚 悟 完 了 ! ! !