約 1,955,253 件
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/1213.html
434 名前: NPCさん 2005/07/15(金) 04 05 35 ID ??? 名前ネタってことで俺も思い出したんで投稿。 たぶんさんざん既出な困ったちゃんだと思うけど。 他人のつけた名前にひたすら文句言う奴でさ。 曰く 「おいGM、そのNPCの名前は俺のオリジナル小説とかぶる。変えろ。 イメージが壊れるから。思いつかないなら俺が決めてやるから。 いいだろ?どうせ脇役なんだし。そうだな、“バンジョビー”で決まりな」 曰く 「本当にその名前にするの?はぁ、別にいいけど(つまらなそうな顔)。 でもそのPCにはかっこよすぎて不釣合いだと思うけどねぇ」 曰く 「ふざけんなよ?その名前○○○(ギャルゲだと思いねぇ)のパクリじゃないか。 その作品は俺にとっては神みたいなもんなんだ。だからその名前を使うことは許さん。 じゃあお前らキリスト教徒のPL相手にキリストって名前のゲスNPC出せるのか?」 ( # ゚Д゚)ハァ? 437 名前: 434 2005/07/15(金) 04 17 04 ID ??? しかも態度は大きいのに声は小さいしちょっと挙動不審だからムカつく。 もちろん毎回そいつの言うことは無視だ。PL専だからいなくなっても差し支えない。 てなワケでそいつは蚊帳の外です。 438 名前: 434 2005/07/15(金) 04 20 03 ID ??? 思い返せば、名前だけじゃなくて能力値とか技能とか設定とかの PLが選択できるデータの選び方にもいちいち文句言う奴だったな。 「そういう設定は世界観に相応しくないと思うが」とか。 「そんな賢そうなPCお前に御しきれるの?」とか。 ああ、俺マジでそいつのこと嫌いだったんだわ。 449 名前: NPCさん 2005/07/15(金) 12 44 54 ID ??? 別に名前に罪はないだろ?同姓同名の赤の他人がいてどこが悪いの? 明らかに同一人物を皮肉った展開や言動、パロディに立腹するならまだしも、 キャラの姓名が実在の人物や偉人と同じで何の問題があるんだ。 例えば君の友達と同姓同名の犯罪者がいたからって、君はその友人の評価を 変えるのか?友達の本質はその犯罪者と全く関係ないのだから、評価が変わる 理由はないよな。 そういう事象と一線を画すために『フィクション』って言葉があるわけだろ。 少なくとも名前が特定の実在人物と被ったくらいであーだこーだと言ってる 香具師は、リアルとゲームの区別がついていないと思うぞ。気をつけろ! 450 名前: NPCさん 2005/07/15(金) 13 01 08 ID ??? 449 それはそうけど、限度というものもあるので御注意。 余談だが、以前「食人大聖エドーゲイン」と名乗るオーガを出したら PLが昔読んだ『異常快楽殺人』の記述を思い出しちゃって 気分悪化→プレイ中断となってしまったことがある。超反省。 スレ76
https://w.atwiki.jp/basikku/pages/43.html
【紹介文】 皆さんこんにちは! 管理人は【楽しい雑談部屋】のミザと【皆の雑談部屋】の紫月です!暇な人は是非遊びに来てね! 【URL】 https //www1.x-feeder.info/84IlMEjs/
https://w.atwiki.jp/pkmnbw_m/pages/70.html
とくせい前半(あ~な行) とくせい前半(あ~な行)あ行 か行 さ行 た行 な行 あ行 名前 効果 アイスボディ あられのときHPを少しずつ回復 あくしゅう 臭くて相手がひるむことがある あついしぼう ほのお・こおりタイプの技の威力を半減する あとだし すばやさを無視して必ず後攻になる アナライズ 一番最後に技を出すと強くなる あまのじゃく 能力変化が逆になる あめうけざら 天気が雨のときHPが毎ターン1/8ずつ回復する あめふらし 戦闘に出ると雨にする他の天気変更技を使わない限り永続 ありじごく ひこうタイプ、特性ふゆうのポケモン以外を逃げられなくする いかく 戦闘に出すと相手全員の攻撃を1段階下げる先頭に置くとポケモンよりレベルの低い野生ポケモンが出にくくなる いかりのつぼ 急所に攻撃を受けると、攻撃ランクが最大まで上がる いしあたま 反動を受ける技の反動を受けない いたずらごころ 変化技を先制で(優先度を+1して)出すことができる いやしのこころ たまに味方の状態異常を治す イリュージョン 手持ちの一番後ろのポケモンに見た目だけ変化する、1度攻撃されると元に戻る。変化技・状態異常・天候・特性によるダメージでは戻らない。対戦の仕様は見せ合い3vs3やダブル戦で最後に選んだポケモン(それぞれ3,4体目)に化ける。変身とは違いタイプ・技・能力値全てゾロア/ゾロアークのまま。 いろめがね こうかがいまひとつの時、ダメージが2倍になる。(例)0.5倍→1倍、0.25倍→0.5倍 うるおいボディ 状態異常が雨のとき治る エアロック その場の天気の影響が無くなる おみとおし 相手の持っている道具が分かる か行 名前 効果 かいりきバサミ 相手に攻撃を下げられない かげふみ タイプ・特性関係なく相手を逃げられなくするかげふみ持ちのポケモン相手には無効 かそく 毎ターン素早さが上がる かたやぶり 自分の攻撃が、相手の特性の影響を受けないふゆう,がんじょう等を無視できる カブトアーマー 相手の攻撃が急所に当たらない かるわざ 戦闘開始時に道具を持っていて、なくなると素早さが上がる。最初から道具を持っていない場合は発動しない。 がんじょう HPが満タンの時、一撃で倒される攻撃を受けてもHPが必ず1残る。また、一撃必殺が効かない。 かんそうはだ 水技を受けるとHPが回復、雨のとき毎ターンHPが回復。炎技を受けたときのダメージが増える、日差しが強いとき毎ターンダメージを受ける。 きけんよち 相手が弱点をつく技や、一撃必殺を持っているかどうかが分かる きもったま ゴーストタイプにノーマルタイプの技を当てることができる きゅうばん 入れ替えさせる技や道具が効かない きょううん 相手の急所に攻撃が当たりやすい きんちょうかん 相手を緊張させ、木の実を使えなくする くいしんぼう きのみをHP1/2以下で使用(通常は1/4以下)。 クリアボディ 自分の能力を下げる技を受けない げきりゅう HPが1/3以下のときにみずタイプのわざの威力があがる こんじょう 状態異常で攻撃があがる さ行 名前 効果 さいせいりょく 引っ込めるとHPが最大HPの1/4だけ回復する さめはだ 直接攻撃してきた相手にダメージを与える サンパワー 天気が晴れの時、特攻が1.5倍になるが毎ターン1/8ずつHPが減る シェルアーマー 相手の攻撃が急所に当たらない じしんかじょう 相手を倒すと攻撃が1段階上がる しぜんかいふく 引っ込めると状態異常が治る しめりけ この特性を持つポケモンが場にいると、じばく・だいばくはつが使用できない。ゆうばくによるダメージも無効化する しゅうかく 使ったきのみを何回もつくりだす じゅうなん まひ状態にならない しょうりのほし 自分や味方の命中が約1割あがる じりょく はがねタイプのポケモンを逃げられなくする しろいけむり 相手に能力を下げられない シンクロ どく・まひ・やけどを相手に移す しんりょく HPが1/3以下のときにくさタイプのわざの威力があがる すいすい 雨のとき素早さがあがる スキルリンク 連続技が必ず5回当たる すてみ 反動ダメージのある技の威力が1.2倍になる スナイパー 攻撃が急所に当たった時、ダメージが2倍→4倍となる すなおこし 戦闘に出ると砂嵐を起こす すなかき 砂嵐の時、素早さが2倍になる すながくれ 砂嵐の時回避率が上がる砂嵐の吹き荒れる場所で野生のポケモンに出会いにくくなる。 すなのちから 砂嵐の時、地面・岩・鋼タイプの技の威力が上がる すりぬけ 相手のかべ(リフレクターなど)をすりぬけて攻撃かわらわりのように破壊はしない するどいめ 命中率をさげられない先頭に置くとポケモンよりレベルの低い野生ポケモンが出にくくなる スロースタート 戦闘に出てから5ターンの間素早さと攻撃が1/2になる せいしんりょく ひるまない せいでんき 触った相手をまひさせることがある そうしょく くさタイプの技を受けるとわざの効果を無効化して攻撃が上がる変化技(しびれごな,やどりぎのタネなど)も対象 た行 名前 効果 ターボブレイズ 特性に関係なく相手に技をだせるかたやぶりと同じ たいねつ ほのおタイプの技の威力と、やけどによるダメージを1/2にする ダウンロード 相手の防御と特防を比較し、防御 特防の場合は特攻を、特防 防御の場合は攻撃を1ランク上げる だっぴ 状態異常を治すことがある ダルマモード HP1/2で姿が変化する たんじゅん 自分の能力変化が2倍になる ちからずく 追加効果が発動しない代わりに威力が上がる自分に+効果(能力UP) 相手に状態変化(状態異常,能力ダウン)を与える効果がある技が対象ばかぢからなど自分に-の効果がある技では発動しない上昇倍率は1.3倍 ちからもち 攻撃力が実質2倍になる ちくでん でんきタイプの技を受けるとHPが1/4回復する ちどりあし 混乱状態のとき回避率が上がる ちょすい みずを受けると回復する てきおうりょく タイプ一致の技のいりょくが1.5倍→2倍になる テクニシャン 威力60以下の技の威力が1.5倍になる。 てつのこぶし パンチ系の技の威力が1.2倍になる てつのトゲ 触れた相手にHPの1/6~8分ダメージ テラボルテージ 特性に関係なく相手に技をだせるかたやぶりと同じ テレパシー 味方の攻撃を受けない でんきエンジン 電気タイプの技を受けると素早さが上がる てんきや 天気によって姿とタイプが変化する てんねん 相手の能力の変化を無視する てんのめぐみ 技の追加効果が出やすい とうそうしん 同じ性別の相手には技の威力が1.2倍になるが、性別が違うと0.75倍に下がる どくしゅ 攻撃した技が接触技だった場合、相手を毒にすることがある。 どくのトゲ 攻撃された技が接触技だった場合、相手を毒にすることがある。 どくぼうそう 毒状態の時、物理の威力が上がる トレース 相手と同じ特性になる どんかん メロメロ状態にならない な行 名前 効果 ナイトメア 眠っている相手のHPを1/4減らす なまけ 2ターンに一度しか行動できない にげあし 野生のポケモンから必ず逃げられる ねつぼうそう 火傷状態の時、特殊の威力が上がる ねんちゃく ねんちゃくして道具を守る ノーガード お互いの技が必ずあたるようになる一撃必殺の技も対象 ノーてんき 天気の影響がなくなる ノーマルスキン 自分がだした技のタイプがすべてノーマルタイプになる のろわれボディ ダメージを受けたわざをときどきかなしばり状態にする
https://w.atwiki.jp/animelonif/pages/355.html
170 もう一度名前を呼んで ◆BEQBTq4Ltk 【Phrase1 セリム・ブラッドレイ――froidement.1】 放送を聴き終えた段階で気になることと言えば、キンブリーが死んだことだ。 彼は決して弱くない。正面からの戦いでも対応可能な有力な人材でもあった。 特に殺し合いは全てが己の全力を賭けた戦いになるとは限らず、強い参加者が最期まで生き残る保障は無い。 闇討ちや奇襲。 頭の働くキンブリーからしてみれば、この環境は彼が喜ぶ状況を簡単に演出出来るのではないだろうか。 紅蓮の錬金術師と呼ばれたその男……意思だけは本物である。 良くも悪くも覚悟が出来ている人間だった。 殺し合いだろうと己を曲げず、悪に汚染されずに自我を保ち、状況を謳歌していたのだろう。 悪い笑みを浮かべている姿が容易に想像出来てしまう。 そんな彼が死んだ。 悲しみの感情は抱かない。哀れみも喜びの感情も湧いてくることは無かった。 「貴方が死にましたかキンブリー」 信じられない。と思うことも無い。 仮に自分とキンブリーが交戦したならば勝者は前者であるホムンクルスだ。 紅蓮の錬金術師が規格外の怪物と戦闘を行ったならば、負ける未来が見えてくる。 「まあ……今はゆっくり休みなさい。もう、起きることはありませんが」 もう会うこともない。 生物は死んでしまえば、それで終わりです。 貴方も例外ではない……別れの言葉も必要ありませんか。 目的地はもう目の前だ。 武器庫――此処に首輪を交換するシステムが備わっていると先の放送で広川が告げていた。 自分の持っている首輪。 蘇芳・パブリチェンコ。どれくらいの価値があるだろうか。 銃火器を操っていたことを考えれば、ただの一般人よりは戦闘に知識があったのだろう。 拳銃の類ではなく、破壊に重点を置かれ戦争の中に配置されそうな対物ライフルを操る少女が一般のカテゴリに入るとは考えられない。 あの時対峙した後藤の首輪があれば、確実に絶対数値の結果を得られそう気もしますが、仕方ない。 文句は試してみてから……首輪交換にどれほどの価値があるかを見定めましょう。 そんなことを考えながら歩いていると、時間の経過が早いのかそもそも近くにあったのか。 太陽が沈んでいる今なら灯りがよく見える――武器庫の傍にまで到着した。 奥を見ると人影が一つ、どうやら先客がいるようだ。 ホムンクルスの真実が何処まで広がっているかは不明だが、どうだろうか。 人影はそこまで大きくないはず。つまりセリムの個体と同一程度の人間だろう。 背は高くない。 一人で武器庫にいるとなれば仲間とはぐれたか、殺し合いに乗っているかのどちらかになる。 あまり大事にするつもりは無いが、何時までも時間を無駄にしている暇も無い。 プライドを知らない参加者ならば、セリムとして接すればいい。 プライドを知っている参加者ならば、プライドとして振る舞えばいい。 殺し合いの情報交換も含め、何にせよ武器庫へ入ることに変更は無い。 「あの……こんな所で何をしているんですか?」 扉を潜り歳相応の声を出す。 目の前には本当にセリムの個体と変わらないぐらいの少女……さて、どうしましょうか。 【Phrase2 エドワード・エルリック――vigouroux.1】 何時まで経っても、人が死ぬことに慣れねえ。いや、慣れたくもない。 三回目になった広川の放送を聞いた俺は、この時、柄にもなく立ち止まっていた。 御坂を追い掛けなきゃいけない。 大佐は自分で立ち直ってるだろうとある意味信頼していたから。 じゃなきゃ、イシュヴァールを乗り越えて此処まで生きていないだろうし。 広川から告げられる死者の名前。 ジョースターの孫である空条承太郎の名前が呼ばれた。 話を聞く限りじゃかなり強い印象を抱いていた。感じたのは驚きではなく後悔。 また人が死んじまった。 ジョースターさんの心情は俺には解らない。だけど、俺とアルは大切な存在を失った経験がある。 個人の情を抜きにして、今のジョースターさんに掛ける言葉が見つからねえ。 「アン……ジュ……っ」 今度は顔も知っている奴だった。 俺とあいつの過ごした時間なんてきっと一時間にも満たない。 少ない時間の中で解ったことは気が強くて、自己中心的な女だってこと。 俺のコート。持ち逃げしやがって……違う。 そんなことを考えているんじゃない。俺は自分の頬を叩いた。 棘みたいにいちいち言葉が尖っている女だった。 だけど、エンブリヲに拉致されたリンって子を救いたい気持ちは本物だった。 表には絶対に出さない。恥ずかしがって面を被っているタイプの女だった。 「……死んだのか」 「おい、エド」 エンブリヲを追って別れた。アンジュの名前は呼ばれたがエンブリヲの名前は呼ばれていない。 実際にどうなったかは不明だが、志半ばに倒れたのは事実だろう。 仇。そんなもんじゃないけどとってやる。だから、安心して眠ってな。 『ゾルフ・J・キンブリー』 「……そうか」 紅蓮の錬金術師が死んだ報せに対して抱いた感情は言葉に、簡単には表せない。 敵だった男だが、人間が死んで喜ぶほど腐ってはいない。 言えるとすれば。 一発この手でぶん殴りたかった。これだけだ。 あの男を殺せる参加者がこの会場にいることになる。 味方なら心強いが、敵だった場合は考えたくない。 「聞こえてるかエド」 「あぁ、悪い悪い」 「聞こえてるならいい。それだけだ」 マオが俺のことを気にして何度も声を掛けていた。 猫のくせに……と思うけど、今はそのお節介が有り難い。 一人だけだったら、変に塞ぎ込んじまうから。 【Phrase3 佐倉杏子――vigouroux.1】 夢でも見ている気分だった。いっそ夢ならどれだけ良かったことか。 殺し合いに巻き込まれたこと全てが夢で、誰も死んじゃいない世界ってのが一番の幸せだろう。 少なくとも、殺し合いの中で死んだ奴は救われる。 『佐倉様……』 サファイアがあたしの事を気に掛けている。 エドワードの行く先目掛けて走って。放送が流れても足を止めなかった。 死者の発表が始まった途端、結局その場に止まった。 急いでいるし焦ってもいる。時間が惜しいのは本当だから。 こうしている間にもジョセフはDIOの野郎と戦っている。 認めたくはないけど、あの野郎は強い。あたし一人が加わった所で勝てる見込みは薄い。 それをジョセフは解っていたんだと思う。だから一人で残った。 DIOのスタンド能力の正体は時を止める――馬鹿らしい能力だった。 小さい子供が考え付きそうな捻りの無い能力。 王道で、実際に存在すれば子供でも理解出来るぐらいの反則能力だ。 戦っている間は瞬間移動のように感じた動きも全部、時を止めていたならば。 不思議なぐらい全てが理解出来る。あの男は時を止めていたんだって。 広めなくちゃならない。ジョセフが暴いたDIOのスタンド能力を可能な限り会場に伝え回る。 「暁美ほむらにジョセフ……冗談キツイな本当に」 後頭部をハンマーか何かでぶん殴られた気分だ。それぐらい意識を手放したかった。 これで会場に居る知り合いは美樹さやかだけになった。 暁美ほむらは何だかよく解らない奴だった。でも根からの悪人には見えない。 そんなことを言ってしまえば自分の方がよっぽどの悪人である。 盗みや家屋への侵入など自慢にはならないが、結構なことをしてきたつもりだ。 「暁美ほむら、ね」 どんな顔をして死んでいったのか想像もつかない。 巴マミも鹿目まどかも暁美ほむらも。魔法少女は次々に死んでいく。 たった一つの奇跡を願ったばかりに、その終末は希望とは程遠い絶望であった。 そんな話は願い下げである。生きているならば夢ぐらい見させてくれとも思う。 それでも、死んでしまえばその夢すら望むことを許されない。 吹き抜ける風が普段よりも冷たく感じ、心も冷えてくる。 もし死体に出会えたなら。 縁起でもないけど、弔ってやる。 仲間に出会えたとか独りぼっちだったとか。彼女が殺し合いでどう動いたかは知らない。 「……仇、取ってやるからな」 誰に殺されたかは解らないけど、見つけたら倒してやるよ。 暁美ほむらが殺された。ってのが問題じゃない。人を殺す奴に容赦何て要らないから。 「それにしても」 空を見上げるともう太陽が落ちている。 夜はかっこいいと思う。自分もまだまだ子供だと実感する。 それよりも。不安が心を埋め尽くしてしまう。 夜は吸血鬼の時間だから。あの男が最も輝いてしまう時間だから。 「またあたしを置いて死んじまった……くそ」 ジョセフ・ジョースター。 解ってはいたけど、放送で名前を呼ばれてしまった。 心の何処かでは思っていた。 ジョセフはあのままDIOと戦って死んでしまう。 悔しいがあの男は強い。カラクリが時を止めること。それを暴いても対応のしようがない。 マミさんを殺したらしいサリアの名前が呼ばれても、上の空だ。 時計塔に残って戦闘していても、無駄死で終わっただろう。 最悪の結末を回避すべくジョセフは自分に逃げろと言った。言葉は違うが意味合いは一緒だ。 『佐倉様。お気持ちは解りますが此処は』 「……大丈夫だ。引き返してDIOをぶん殴るなんて言わないよ」 今すぐにでもDIOを始末したい。 でも、行った所で勝てる見込みは薄くて、それじゃあジョセフの死も無駄になってしまう。 あたしは生きてDIOを倒すための礎になるんだ。 「なぁサファイア。馬鹿なことは言わないけどさ。あたしとあんたで別行動にしないか?」 戦力の低下になるけど、あたしが死んでもいいように保険を掛けとく。 【Phrase4 セリム・ブラッドレイ――froidement.2】 武器庫の中に置かれている首輪交換のための機械は言ってしまえば四角い空間だった。 公衆電話のようなボックスがあり、その中に首輪を入れると思われる機械がある。それだけだ。 本当に面白みも無い。 広川の放送で仮に存在を告げられなければ気づかなかっただろう。 殺しの対価に得た首輪を新たな対価へ昇華させるシステムは少々活用されてないらしい。 積極的に殺し回る参加者からすれば、天の声に近い制度だと思われるが自分には関係無い。 「さて、何処まで聞き出せることやら」 求めるのは武器では無く情報。 私に武器など与えても不必要……と、までは行きませんが特段、急に必要になる確率は低い。 発光源を確保出来れば嬉しいのですが、必ずしも手に入るとは限らない。 ならば、情報を求める。 不可解なことが多いこの殺し合いの裏側を私は開示する。 謂わば真理。誰かの掌で踊り、真理に触れることすら無く死ぬのは誰も望みませんから。 空間に侵入しようと足を進めた所で、武器庫へは既に誰かが立ち寄った痕跡がある。 ある程度物色されており、もしかしたら首輪を持った参加者が居たのかもしれない。 建物内に生物の気配を感じないため、今は誰も居ないようですが若干の警戒は必要でしょう。 何処に誰が潜んでいるかは解らない。 現れた所で蘇芳のようにライフルを具現化させ、後藤のように怪物に変身する可能性もある。 私の知らない錬金術師だったり御坂美琴のように雷光を用いるかもしれない。 元々、人の目から注目されることのないホムンクルスではありますが、慢心はいけない。 下等生物と見下して足元を掬われるなど……全く、笑い話にもなりません。 その点から言えばキンブリーが死んだこととエンヴィーが生きていることは釣り合いませんが。 ――と。 このとおりに進めば順調だったのですが、建物内には既に先客が居るのは明らか。 「あの……こんな所で何をしているんですか? さて、どう動くか。 「……何をしていると思う」 建物内には誰も居ませんが、入り口に一人で立っている女性が此方を見ている。 歳はセリムの個体と変わらない少女と云った所でしょうか。 返しの言葉はあまり友好的には感じ取れず素っ気ない声色。 気になることと云えばその両手に抱えて持っている首輪でしょうか。 「えっと……首輪を交換しようとしているんですか?」 「そうだよ。よく解ったね……君、名前は?」 「………………知らない人に名前を教えちゃ駄目だってお父様が」 皮を被る。 相手の素性が不明なため、出来るだけ様子を伺う必要がある。 問答無用で処分しても問題は無いが、情報を得るためには会話を行うための土台を作らなければならない。 少々面倒ですが、目の前の少女と一時の会話を行いましょう。 「私とそんなに変わらない見た目なのに偉いね……セリム君?」 「――――――――――!」 『すっごい良い子ブッてますけど明らかに人間じゃない反応を感じますし、キンブリーが言っていたホムンクルスの可能性が高いですねイリヤ様』 驚いた。 セリムの情報を知っていることには問題無い。 マスタング大佐達を仕留めきれなかった時点で私の正体は露呈されたと同然ですから。 「キンブリーに会ったのですね」 このことの方が驚きだ。 目の前のイリヤと呼ばれた少女はキンブリーと知り合いらしい。 言語を話す棒状のモノにも驚きを示すが、私にとってはどうでもいい。 口振りからしてキンブリーに私の正体を教えて貰ったのでしょう。 意図には興味ない。気になることは。 「教えてくれますか、彼はどうやって死んだのでしょうか」 「キンブリーさんは私が殺した」 少女の顔は人間らしい感情を帯びていない、まるでホムンクルスのように冷たい印象を受ける。 普通の人生を歩んでいるならば生物を殺害して平然としていられる少女など居るはずも無い。 故に目の前に立っているイリヤと呼ばれた少女は、常人の枠をはみ出した存在だと仮定する。 「全く……どうして人間は不可解なことばかりやってのけるでしょうか」 近寄りながら不満を漏らしつつ、決してイリヤを視界から逃さない。 嘘か本当かの真実など言葉だけでは不透明だ。しかし例え冗談だとしてもキンブリーを殺したと発言した。 あの男を知っている人間からすれば、随分と大きく出ましたね。 仮に。彼女が本当にキンブリーを殺したならば、思ったよりも苦戦するでしょう。 紅蓮の錬金術師の強さは知っている。並の錬金術師は歯が立たないことも知っている。けれど。 「仇を取る訳ではありませんが、その首輪を渡してもらいましょうか」 それが、ホムンクルスのプライドが勝てない理由にはならない。 背後から影を鋭利な形状でイリヤを殺すために這い寄らせる。 この攻撃で死ぬようならキンブリーを殺すことなど不可能でしょう。 嘘なら――の話でしたが。 『イリヤ様、あの影から不気味な力を感じます。気を付けて』 「解ってる……当る前に、殺しちゃえば問題は無いよね」 光が彼女達を包み込んだかと思えば服装が衣装のような派手になっていた。 そのまま飛翔を行い、影を避けつつ――喋る棒を私に向けた。 「吹き飛べ……吹き飛べっ!!」 すると棒状の先端が輝き出し、その光は錬成を行う時に発するそれを連想させる。 つまり、高位のエネルギー密度が私に向かって発射された。 【Phrase5 佐倉杏子――vigouroux.2】 渋々だったけどサファイアはあたしの言葉を受け止めて、先にエドワードを追って行った。 『絶対に死なないでください』『貴方が死ねば悲しむ人が居るのを忘れないでください』『エドワード様と合流したら佐倉様を迎えに行きます』 マシンガンステッキだった。 言葉が口も無いくせにどんどん飛び出して来てこっちの言葉を無視していた。 わかってるわかってる……適当に言葉を並べて我慢してもらった。 悪いことをしたとは思っている。パシリみたいな形で行かせちゃったし。 「さてと……あたしはどうすっかな」 目的地。そんなものは無い。 ジョセフの仇を取るためにDIOの元へ向かうか。 残念だけど、あたし一人の力じゃあいつには勝てない。サファイアも居ないし。 近くにある武器庫に寄ってみるか。 やばそうな悪寒を感じる。首輪を交換するために碌でもない奴らがうじゃうじゃいそうだ。 エドワードを追い掛ける。 何でサファイアと別れたのか、意味が解らなくなる。 でも、これが今一番の目的で、取るべき行動だと思う。 あたしは少しだけでもいいから一人の時間が欲しかった。 勿論、DIOの野郎の秘密を知っているあたし達をバラす意味もある。 二人とも死んじまえば、ジョセフの死が無駄になっちまうから。 涙は流さない。 瞳から落ちた水滴はマミさんの時に全部流したつもり。だから今は流さない。 暁美ほむらが死んで、ジョセフも死んだ。 思い返せば最初に突っ掛かった空条承太郎も死んでいる。 あたしと関わった人間がどんどん死んでいく。 まるで死神だ。そのくせあたしは今も生きている。 「――――――――――――はぁ。嫌になるよ」 言葉が勝手に口から出ていた。 勿論、反応してくれる人は誰も居ない。 強いて言うなら、西から大きな音が聞こえて来たぐらいだ。 ……強いて言うならって何を強いられてんだか。 【Phrase6 セリム・ブラッドレイ――froidement.3】 「――ッ、外に」 イリヤの放ったエネルギー体に対して影を重ね、防いだ。 しかし勢いを失わず力の行き場は自分に変わりなく、衝撃と共に武器庫の外へ弾き飛ばされてしまった。 外だ。 太陽が落ちている中で、外での戦闘は好ましくない。 影が闇と同化する今の時間帯では、普段の力を発揮出来ない。 何とかして光源体を確保したい所ですが、私を追って当然のように彼女は現れた。 「今ので死んでいたら貴方も私も楽なのに……」 距離が離れているため聞き取れないが、口の動きや表情からして哀れみや悲しさを帯びているのだろう。 これから死ぬなんて可哀想に……などと思っているのかもしれない。 今まで見てきた人間の中で、あの瞳を持つ者は何かしら大切なモノを失っていると相場が決まっている。 人間特有の感情が。 『イリヤ様、もう一発いきますか?』 「うん――そうしよう」 まただ。 また、喋る棒きれの先端に高位度のエネルギーが収束していく。 「光……今なら戦えますか」 この灯りからならば影が生まれ、普段通りの戦闘を行うことが出来るが――回避に移る。 自分が数秒前に立っていた大地を削り、遠くの果てまで伸びる攻撃。 正面から喰らえば賢者の石の消費が無視出来ないものになるでしょう。 全く――どうしてこんなことをしているのでしょうね。 【Phrase7 トゥッティ】 天を飛翔する魔法少女――イリヤはルビーを携えてセリムに向かっている。 ルビーには魔力が収束しており、開放することによってビーム状の波動が敵を襲うことになるだろう。 キンブリーを殺したことによって、イリヤの中にあるスイッチが押されてしまった。 いや、スイッチなど最初から存在しないのかもしれない。 殺し合いが始まり彼女が体験した全ての出来事は良くも悪くも影響を及ぼした。 出会いと別れを繰り返し、様々な感情を抱いた上での殺しに対する覚悟と焦燥。 何にせよ紅蓮の錬金術師が残した爪痕は一人の少女の人生を狂わせた。 仮に元から狂っていたとすれば、自分色にイリヤを染め上げてしまった。 彼女を知る人間が今の殺人鬼を見れば。 受け入れられない現実が待っているのは避けようのない結末であろう。 「また影で自分を覆っている……目や口がたくさんあって気持ち悪い」 自分の標的であるセリムはホムンクルスとして持ち合わせている能力を使い防御態勢に移っていた。 己の影を自由自在に操る能力だがイリヤはそんなことを知るはずも無い。 客観的に彼の能力を見て口から感想が漏れていた。本心からの一言である。 「だから――消すッ!」 ルビーから放たれた高密度の魔力は空間を抉るように全てを巻き込みセリムに放たれた。 一呼吸程度の間あ置かれた後に、影に魔力が直撃した音が暗闇に響く。 木々ならば簡単に消え去る一撃だが――ホムンクルスは健在である。 「防ぐことは出来ても光が無き今、攻勢に出れませんね」 影の隙間から見える赤い瞳。 優しい少年であるセリム・ブラッドレイからホムンクルス・プライドに変化した瞬間だ。 排除の対象であるイリヤへ向ける瞳など、ゴミを見つめる視線と同程度である。 消せば全ては同じ結末を辿る。彼女がこれまでに歩んできたドラマなど他人には関係も無ければ興味も存在しない。 しかし、影を扱うプライドにとって夜間での戦闘は厳しい条件が付き纏う。 何せ発光源が無ければどうしようも出来ないのだ。 イリヤがルビーから魔力を放出する際に生まれる光を頼りに影を操っても、己のリズムが狂うだけである。 現に魔力を防ぐしか出来ることが無い。 それに無限に防げる訳でも無く、唯でさえ賢者の石の再生能力に制限を掛けられている現状。 このまま攻撃をもらい続けた所で、プライドにメリットは何一つ存在しない。 彼の立場からすれば何とかしたい所ではあるが――他人が乱入する。 「大きな音や光があったから来たけど……大丈夫かい?」 赤い髪に赤い衣服を纏った少女がプライドの隣に立ち、彼に声を掛けた。 幸いプライドは光が無くなったため影が発動せず、本性を知らない人間からすればセリムに見える状態であった。 「大丈夫と言いたい所ですが……一つ聞きたいことがあります」 「何だよ言ってみな」 「貴方は光や炎を生成することは可能ですか」 「いや、できな――炎なら出来るかも」 赤い魔法少女――佐倉杏子は開口一番に否定から入ろうとしたが、言葉を引っ込める。 炎ならば出来る可能性があると。 自爆の際に生まれる魔法の塊は大炎の結晶と云っても差し支えは無い。 大炎を応用し、極限にまで薄めれば日常生活での活用も可能かもしれない。 これでガスに頼らなくても生活が――などと思っている余裕は無い。 彼女が見据える先には大きな音や光の犯人が居る。 今は大人しくしているが、何時襲ってきても可怪しくない状況である。 「出来るならどうすればいい?」 「そうですね……近くの草を燃やしてください」 「お安いご用――来るぞ!」 佐倉杏子は槍先に炎を灯し、少年から言われた通りに草を燃やす。 セリム・ブラッドレイはイリヤが放った光を利用し影で己を――隣に立つ少女を含めて防衛する。 さて、光が晴れれば先程と同じ通りプライドは健在である。 問題があるとすればこの先に己からの攻撃手段が無いことだが、名も知らない魔法少女がそれを解決する。 燃えた草むらの周辺には当然のように灯りがある。 つまり――。 「礼を言いますよ。少々面倒に感じていた所ですから」 光が晴れても尚、影は生きている。 「……なぁ、お前はもしかしてセリム・ブラッドレイなのか?」 「貴方も私を知っていますか。この状況でセリムの名前を出すならば正体も知っているでしょう」 口元が緩み笑みが浮かぶが、底の知れない沼地のように引き込まれるような邪悪。 影を見てセリムの名前を出すならば、当然のようにプライドの姿を知っている人間から情報を得たのだろう。 「ホムンクルスのプライドか。知らなかったとは云え敵に協力したって言えばエドワードの野郎が面倒だ……ったく」 「鋼の錬金術師から私のことを聞いていましたか。 では此処で私を殺しますか? それでも構いませんが先約があるのでお待ち下さい」 鋼の錬金術師の名前を聞いたプライドは全てを悟る。 彼から情報を得ているのならば、今更セリムとして振る舞う必要も無い。 聞くことがあるとすれば敵になるか協力するかのどちらかである。 そしてこの状況を考えるに答えなど一つしか無いだろう。頭が柔軟な者ならば。 「…………お前はどうしようもないホムンクルスなんだろ? なら、あたしの敵になる……けど。あぁ、本当に何なんだよこの状況は……お前よりもヤバイ奴が目の前に居る」 槍を斜めに構えながら悪態をつくように佐倉杏子は現状の意味不明さを嘆いた。 セリム・ブラッドレイ――プライドは敵だ。 参加者の敵であり、人間の敵であるホムンクルス。 もしかしたら、殺し合いに置いて正義の心に目覚めて――冗談は必要無いだろう。 そのプライドが隣に居るが、残念なことに目の前に居る空を飛ぶ少女の方が危険であった。 此方に光輝くサファイアのようなステッキを向けており、見たことのある魔力が放たれていた。 まともに思考する時間も与えてくれないらしい。 大地を蹴り、右に跳んだ彼女は槍を握る腕に力を込め、標的を視界に捉える。 着地と同時に駆け出し、距離を詰める。 突き――では無く、槍を投擲した奇襲を試みるも、魔力の壁に阻まれ槍は消える。 (あのステッキはやっぱサファイアと同じかよ) 新たな槍を精製しつつ杏子は宙に滞在する少女を睨む。 彼女が持っている杖は先程別れたサファイアと同系統――ルビーだ。 その能力を知っているからこそ、目の前の敵が強大であることに汗を流す。 そして、戦力の面から考えるにサファイアと別行動を選んだことに後悔が走る。 (安易過ぎたよな……何処までやれるか。 サファイアから聞いた話だと杖がルビーで使っているのがイリヤか) 大地を槍で小突きながら杏子は目の前の敵がサファイアの仲間であることを再認識する。 再認識した所で、戦わなければ自分が殺されるだけであり、選択肢は無い。 おまけにホムンクルスと肩を並べることになる。杏子の顔は呆れ気味だった。 「イリヤを何とかするぞ。だからお前はその後だ」 「話が早くて助かります。私一人では中々……エドワード・エルリックから聞いているかも知れませんが」 「もういいよね……ごめんね」 黙っていたイリヤが塞がった口を開いた同時にルビーを振るう。 その軌跡を辿るように魔力が横一閃に放出され、標的を殺さんと輝いていた。 杏子は右に、プライドは左に跳ぶことによってこれを回避し、攻めに移る。 近接攻撃を主とする杏子は距離を詰め、プライドは影を使役し両サイドから攻撃を行う。 迫る影をイリヤは空を自在に飛び回ることで回避し続ける。 幾らでも追って来る影に苛立ちながらも決して捕まることは無い。 影同士の間を縫うようにプライドへ迫るも、割り込む形で杏子が上空から多節棍を振り下ろす。 「止まってな!」 「止まらない……私は止まれないの!」 初撃を回避。 二撃をルビーで防ぐ。 三撃を蹴りで弾き返す。 滞空の術を持つイリヤに対し、杏子は空を飛ぶ手段を持たない。 数刻前までならばサファイアが共に居たがタイミングが悪過ぎた。 「堕ちて楽になって……それが私からのお願い」 落ちるだけの杏子に対し追い打ちを掛けるべくルビーを鈍器の要領で振り下ろす。 多節棍を引き戻し、一本の線にはならないものの、分断されているそれぞれの節を集結させ衝撃を防ぐ。 『こんなお願いは許されませんが、イリヤさんを止めてください』 「はぁ!?」 しかし下から持ち上げる力と上から叩き下ろす力では後者が圧倒的に有利である。 故に杏子は大地に叩き付けられることとなり、落ちた彼女を中心に砂塵が舞う。 「ねえルビー、今何か言わなかった?」 『そんなことないですよ――イリヤさん』 そう。と、感情の無い相槌を行った所でイリヤは大地に降りる。 砂塵がまだ晴れてはいないが杏子へ止めを刺すべくその足を動かす。 冷たい瞳だった。 まるで生命を物として扱うような冷徹で、何処か寂しさを感じさせる瞳であった――が、豹変する。 「――ッ!」 イリヤの両肩に走る激痛。 徐々に熱を帯びていく痛みは背後からの奇襲。 両肩を固定されるように貫かれた――影によって彼女の表情に苦痛の色が浮かぶ。 「随分と余裕そうな表情をしていましたが……今の苦しんでいる表情の方がよっぽど人間らしい」 影の使役者であるプライドはゆっくりと歩きながらイリヤに接近。 杏子のみを視界に入れていたのが、イリヤの失態であった。 ルビーの補助に頼っていた線もあるが、生憎、今の彼女達に上手い連携が取れる訳では無い。 最もそのことを知るのはルビーだけである。知るというよりも戸惑っていると表現するのが正しい。 明らかに道を踏み外している主に対し、何かしらの感情を抱くのは当たり前のことである。 『い、イリヤさん!』 己の身体を振るい影を追い払うルビー。 影から開放されたイリヤは直ぐ様、ステッキを握ると怒りと共に魔力を放出。 それを予測していたのか、プライドは既に移動しており魔力の先には居ない。 「――――――――――ッ!!」 ルビーを限界にまで横に振り切ったその先には立ち上がった杏子が立っている。 イリヤを中心に円を描くように薙ぎ払われた魔力の刃が迫る。 「冗談じゃねえぞ……ッ!!」 防御魔法。 結界を貼ることや隔絶空間を発生させ攻撃を黄泉の彼方へ放り込む。 と、様々な手段が存在するが杏子が得意とするのは鎖の結界である。 物理的な攻撃にはめっぽう強いが、実体を持たないビーム状の攻撃とは相性が悪い。 つまり、彼女一人ではイリヤの攻撃を完全に防ぎきることは不可能である。 そして、空条承太郎から始まり直近ではDIOと戦闘を行った彼女の身体は限界に近い。 防いだ所で瀕死に変わりは無く、言ってしまえば絶体絶命の状況であった。 この場から脱するためには他者の手助けが必要となるだろう。 居合わせるのはホムンクルスのプライドであるが、彼が其処まで力を貸すとは思えない。 故に第三者の来訪を願うしか無いのだが、それは出来過ぎている台本だ。 謂わば正義の味方が駆け付ける愛と勇気が勝つ物語である。 「派手に暴れている奴らが居ると思えば……何なんだよあいつは」 魔力の刃が佐倉杏子を切断する前に。 見慣れた青い閃光が走り、彼女達が立っていた場所が隆起した。 鋼の錬金術師――エドワード・エルリック。 少々到着が遅れたが、この戦闘に参加する一人の男である。 【Phrase8 エドワード・エルリック――vigouroux.2】 あれだけ派手に戦闘していたら誰だって気になっちまうもんだ。 光が輝いたり大地を削る音が響いていた。その犯人を確かめるために足を動かしていたら懐かしい顔があった。 懐かしいって言っても数時間前だが、それでも懐かしさを覚えた。 「悪いエドワード……あいつはイリヤだってよ」 「イリヤ……おい、それって」 その名前は聞いたことがある。 サファイアの口からだった筈だ。 なら、俺達が敵対する必要が無い――いや、杏子を殺すつもりで攻撃していたよな、アレ。 理由は解らないが、敵なんだな。俺は目の前に浮かぶ少女を嫌だけど敵と認識した。 「……ったく。ならサファイアの出番だな」 「…………悪いなほんと。あいつとは別行動なんだ」 「あ!? 絶好のタイミングで居ないのかよ!」 「仕方ないさ……ジョセフが残した遺産を少しでも繋ぐためなんだ」 (それにお前を追い掛けた筈なんだけどな……) そうか。 寂しそうに声を出した杏子を見て俺は勝手に理解する。 そうだ、こいつはジョセフさんと一緒に行動していた。そしてあの人の名前が呼ばれた。 別れを乗り切って、佐倉杏子は此処に居る。 何が起きたかは聞かないと解らない。 けど、俺は御坂の野郎を止めるためにも無駄に時間を消費するつもりは無い。 なら――やることは結局、何一つ変わらない。 「わかったよ――さっさと目の前の女を止めて次へ進むぞ」 「へっ、次って何さ」 「こんな所で立ち止まる訳にもいかな――――――――――ハァ!?」 自分で云うのは恥ずかしいが、きっと物語じゃかっこ良く決めていた場面だと思う。 だけど俺は馬鹿みたいな声を出して驚いちまった。 杏子の隣に立っていた奴を見て、な。 「セリム・ブラッドレイ……?」 【Phrase9 トゥッティ】 鋼の錬金術師が声を荒げたが無理も無いだろう。 己の視界に映る少年は殺し合いが始まる前からの敵である。 「あー、あれだ、あれ。えっと……昨日の敵は今日のシリーズだよ」 「利害の一致……私とこの女性、杏子と呼ばれている方は共通の敵を倒すために一時的に行動を共にしています」 「それだよそれ!」 「………………可笑しな行動をしたらお前から倒すからな」 「ええ、それで構いませんょ。私もそのつも――来ますッ」 言いたいことがまだまだある。 と、云わんばかりの表情を浮かべるエドワードであるがイリヤが黙っていない。 勝手に盛り上がっている三人に対し、ルビーを彼らに向けまたも魔力を射出する。 「――速射」 幾千もの弾に分裂した魔力が彼らを襲う。 逃げる場所など無い……訳では無い。しかし、今から動き出すことを考慮すると避け切れる距離では無い。 「頼みましたよ」 「誰がお前のためにやるかよ!」 クスリとセリムが微笑み、エドワードが吠える。 合わさった掌から走る青い閃光が大地を伝わり彼らを守る障壁となる。 大地に魔弾は防がれ、豪快な音を響かせながらもエドワード達は誰一人して傷を負っていない。 しかし。 「身体強化――10」 魔弾の音が止んだと思えば、間髪入れずに鋭利な切断音が三人の耳に残る。 音を認識した所で既にエドワードが錬成した壁は斬られていた。 (あたしがサファイアを薙刀にしたみたいにしてエドワードの錬成をぶった斬ったのか) ルビーの先端には魔力で構成された刃が誕生していた。 つまりステッキを剣と見立て壁を切断したのだろう。 即席とは云え錬成の壁は簡単に崩せる程の耐久では無い。 それを一撃で葬り去るのだ。人体がまともに喰らえばひとたまりも無い。 「敵は一人ではありませんよ」 イリヤの姿に驚くエドワードと杏子であったが、セリムは攻撃に移っている。 影を敵に忍ばせ、その腹を抉るべく先端が直撃し――血が出ない。 「ルビー、物理保護全開」 『この程度の攻撃なら防げますね』 貫いた筈の影はイリヤの身体に傷一つ付けることが出来ずに弾かれた。 その光景を見た三人は本能が赴くままに、彼女から距離を取る。 最早、相手を人間だと認識していれば負けるのは己だと察してしまう。 少女の見た目に騙されるな。目の前の悪魔は――強い。 【Phrase10 DIO――chanter】 「つまらん。所詮は面白みも無い機械仕掛の箱ではないか」 武器庫にあると聞いていた首輪を対価に情報や武器を得る箱。 わざわざ足を運んでみたものも、何も得られることは無くとんだ無駄足だった。 このDIOに対して、だ。 それだけで理由は充分だろう。『世界』の拳によって破壊――む。 「耐えるか……ますます気に食わん」 凹みすら見せていないではないか。 簡単に壊れる玩具を置く必要も無い……ならば。 「床ごと持ち上げればいい」 『世界』の拳を箱周辺の床に叩き付け、亀裂を走らせた所で床ごと持ち上げさせる。 外にある奈落へ落としてしまえば、誰も使うことはあるまい。 価値を見出して使う人間も居るだろう。だがしかし、既にこのDIOが奈落へ叩き落とす。 低能な種族故の遅さを嘆くがいい。このような玩具が無くても関係無いからな。 普段ならば恥ずかしながらもう少しは怒りに震えていることだろう。 だが、今は気分がいい。 何せ、ジョースターの腕と血はこの身体に良く馴染む。それに空条承太郎も勝手に死んでいた。 現世に置いてこのような気分が味わえるとはな……ククク。 「ハハハハハハハハ!!」 おっと。下品な嗤いが漏れてしまった。いかんいかん……さて。 「先程から外で暴れている猿共……そろそろ永眠の時間をこのDIOが授けよう」 【Phrase11 ウェイブ――conservant】 イェーガーズ本部で応急処置を済ませた俺に訪れたのは広川の放送だった。 余った包帯をバッグに押し込みながら、上着を着用し耳を傾ける。 本当なら少しの時間も無駄にしないためにとっとと動くべきだろうが、死んでしまえばそれで終わりだ。 俺はまだ生きている。生きていればやれることが必ずある。 何人もの参加者が死んだが俺は生きているんだ。この生命、粗末に扱うモンじゃない。 俺は救えなかった。サリアを。 もうこれ以上、俺の近くで消える生命なんて御免だからな。 ベッドに横たわるサリアの顔は少し笑っている。 あの世で少しでも楽しいことがあれば……いいんだろうか。 全てを終わらせた後に、弔ってやる。 だから少しの間だけ待っていてくれ。 放送を聞いた俺はイェーガーズ本部を飛び出した。 キンブリーが死んだことなんかどうでもよかった。 この手で決着をつけるつもりだったが、それは仕方が無い。 里中千枝。 会ったことはないが、天城雪子の友人だ。 俺は結局、彼女達に何も出来なかった。許せとは言わない。 ただ、殺し合いを企てた悪を俺が葬ってやる。それがせめてもの手向けになってくれ。 それよりも、だ。 セリューの名前を聞いた俺は身体が勝手に動いていた。 必要以上に正義に囚われていて、狂気的にまで正義を求めていたセリュー。 それでも俺にとって大切なイェーガーズの仲間だった。 エスデス隊長と決別した今でも――それが、あの頃の思い出を汚すことにはならない。 『あ』 走る俺の目の前に謎の物体が話しかける。 ……本当になんだこれ。喋る帝具の仲間だろうか。 空中に浮いている蒼い棒切れが言葉を紡いだ。 『お願いです……佐倉様達を救うために力を貸してください』 サクラってのは誰だか解らない。けど。 今の俺に救える生命があるなら、この手を傷付けたって最期まで伸ばしてみせる。 やり直し何て必要無い。その前に俺が止めてやるからな。そんな意気込みじゃないと――心が辛い。 【F-4/一日目/夜】 【ウェイブ@アカメが斬る!】 [状態]:ダメージ(中)、出血(止血済み)、疲労(大)、精神的疲労(大)、左肩に裂傷、左腕に裂傷、全身に切り傷(全て応急処置済) [装備]:修羅化身グランシャリオ@アカメが斬る!、エリュシデータ@ソードアート・オンライン [道具]:ディバック、基本支給品×2、グリーフシード×1@魔法少女まどか☆マギカ、不明支給品0~3(セリューが確認済み)、首輪×2、タツミの写真詰め合わせ@アカメが斬る!、雷神憤怒”アドラメレク@アカメが斬る!(左腕部のみ 罅割れあり) [思考・状況] 基本行動方針:ヒロカワの思惑通りには動かない。一度自分達の在り方について話し合い、考え直す。 0:杖の話を聞く。 1:エスデスが誰かを害するのなら倒す。出来れば説得したいが。 2:地図に書かれた施設を回って情報収集。脱出の手がかりになるものもチェックしておきたい。 3:工具は移動の過程で手に入れておく。 4:盗聴には注意。大事なことは筆談で情報を共有。 5:セリューと合流し、一緒に今までの行いの償いをする。 6:サリア……。 [備考] ※参戦時期はセリュー死亡前のどこかです。 ※クロメの状態に気付きました。 ※ホムンクルスの存在を知りました。 ※自分の甘さを受け入れつつあります。 【Phrase12 トゥッティ――終曲】 魔法少女の槍がルビーに切断され、その蹴りをモロに受けた杏子は大地を転がった。 その背後から拳を翳すエドワードに対し、イリヤは旋回し近距離で砲撃を行った。 砲撃はエドワードを飛ばしつつ後方に立っていたセリムをも巻き込み、大きな爆発を引き起こした。 幾分の時がながれ戦闘が加速するも健在なのはイリヤとセリムだろう。 杏子、エドワード、イリヤ、セリムの順に傷が浅い。 近距離でしか戦闘方法の無い杏子が一番、傷を負う機会が多くなってしまう。 エドワードもその性格と戦闘スタイル故、傷が多くなってしまうのも仕方が無い。 けれど一方的にやられている訳でも無く、イリヤに対して攻撃が通っているのも事実だ。 交戦を得て彼女の防御能力が大幅に上昇している時が確認されている。 その時点ではセリムの影すら弾き返すものの、反面的に攻撃は弱くなっている。 逆にエドワードの錬成した壁を簡単に斬り裂く程、力強い時もあるが、その時は防御能力が下がっている。 「貴方が囮になった隙に私の力で彼女を殺しましょうか」 「俺の前でそんなことしてみろ。お前から先にぶん殴るからな」 「やれやれ……こんな状況でもお人好しですか」 吹き飛ばされた先で体勢を立て直した二人は掛け合いを行いながら、イリヤを視界に定める。 セリムは目の前の敵を殺すつもりでいるが、エドワードは彼女を止めるつもりで戦っている。 そのため、行動や作戦を共有出来ない彼らであるが、地力が強いためそれでも戦闘が成り立っているのは流石と云うべきか。 エドワードが大地を錬成した土の棒をイリヤに飛ばす。 その攻撃をルビーの魔力砲撃で破壊する彼女だが、その隙にセリムの影が迫る。 空中に逃げるもエドワードの錬成した土は複数であり、空にいる鳥を落とすかのように狙いを定めて射出されている。 合間を縫うように影もイリヤを殺さんと迫っているため、例え防戦であろうと気を抜けば一瞬で形成は逆転するだろう。 『イリヤさん、これ以上戦闘しても無駄に疲れるだけです』 「じゃあ、どうするの」 『話し合って彼らと協力するのは――う』 「次にそれ言ったら壊すよ。優勝するのに仲間なんて、いらない」 『――イリヤさん』 「なに」 『もうこんなこと止めましょう。殺し合いに乗ったって何の意味もありません』 などと言葉を語らい合う彼女達ではあるが、エドワード達が空気を読んで攻撃を中断する訳では無い。 彼らに彼女達の声は聞こえていない。止まない嵐の中で主と従者は己の胸の内を語る。 『キンブリーが言ったことなんて忘れてください。 こんなことをしても誰も、誰も喜びませんよ。イリヤさんが今すべきことは他にもある』 「私が優勝すれば皆を生き返らせる。それがやることであって、みんな幸せだよ?」 心が壊れている主に向かい、従者は何度でも声を飛ばす。 こんなことはあってはならない。貴方に似合うのは人を殺すような黒い笑みじゃないから。 『本気で言っているんですか!? 馬鹿ですか、馬鹿ですよ!! 蘇生魔術を使えばいい? 時と場合を考えてください! それに全てをやり直す規模の魔術をあの広川が使えるとでも思っているんですか!?』 「セリム君は死んでいた……キンブリーさんが言っていたでしょ。 でも、目の前に居るのは間違いなくセリム・ブラッドレイとしての個体……それも本人だよ?』 『貴方はどうしてそこまで――ッ!』 躱す攻撃はあれど、交わす言葉はイリヤの心に届かない。 それ程までにキンブリーの言葉が彼女の中で響いているだろうか。 ルビーには理解出来ない。あの男が紡いだ言葉は全てが破綻していた。 狂気じみた意味不明な言葉と理解出来ない信念を勝手に並べた男。 挙げ句の果てに自らの生命を殺せと命じるイカれた男にルビーは何一つ共感出来なかった。 イリヤが仲間や友を失った極度の精神状態であったことを含んでも、この変わりようは可怪しい。 そう思いたいが、現実問題として今の彼女は昔のように笑ってくれない。 『解らずや!! 死んだ人達が!! ――や――様が喜ぶとでも思っているんですか!!』 「なに言っているの」 空気が凍る。 少女が呟いた言葉は短いけれど聞いた者の心を支配するような底深い闇を感じさせる。 近くに居たルビーはおろか、エドワード達も攻撃の手を緩め、少女を見つめていた。 そして、言葉が、紡がれる。 「私が生き残ればそれで――もう、言わなくても解るよね」 まるで太陽のような輝きを持つ笑顔で。 少女は言い切った。 多くを語らず、少しの言葉で察せ、と。 生き残ることは優勝を意味する。 優勝することは――願いを叶える権利を得ることと同意。 どれだけ、綺麗な言葉を並べ彼女を説得しようにも。 今の彼女には全く響かない。 『イリヤ……さん。もう貴方は戻るつもりが――戻ることを選ぶことすら出来ないのですね』 「取り込み中悪いけどさ、ちょっと床に足付けようか――あたし達と同じ土俵に立ってさ!」 空に位置するイリヤよりも更に高いソラから杏子が多節棍を振り回し降下する。 エドワードの錬成によって隆起した大地から飛び降り奇襲を仕掛けるも――成功だ。 本来ならば錬成に気付けるだろうが、生憎イリヤとルビーは取り込んでいた。 取り込みも取り込み、完全に集中していた状態だからこそ奇襲が光る絶好の機会となる。 「絡め――取った!!」 多節棍は弾かれることなく、空中のイリヤを捉えることに成功し、杏子が力強く自分側に引き寄せた。 鎖が重なる金属音が耳を傷めつける。風を斬る音が耳を傷めつける。 「離してッ!」 「離してって言われて離すような奴じゃないんだよ、あたしは」 暴れるイリヤを抑えつけている杏子ではあるが、戦闘の爪痕が響き思うように力が入らない。 実際に多節棍は僅かでは在るが、対象から離れており、完全に動きを封じれていない。 「――――――っあ!」 駄々をこねる子供のように暴れ続けたイリヤの右足が杏子の顎を蹴り上げる形となった。 口から溢れる鮮血、不意打ちを受けた魔法少女の力が弱まってしまう。 その隙を逃す程、もう一人の魔法少女は甘くない。 「貴方が――堕ちて」 飛翔の術を持つイリヤは杏子の真上へ移動すると、勢い良く両足を叩き込む。 それに対し杏子は多節棍を重ね防いではいるが、空を自由に動けない彼女にとっては致命的だった。 何せそのまま落ちるしか無い故に。 『……すいません』 「――――――――――――サファイアと別れなかったら、よかったかもな」 落ちる間際に聞こえた謝罪の声に、小さな声で応える。 誰も悪くない。悪いのは、悪いのは誰でも無い。 佐倉杏子の脳内に走る感情は弱き自分に対する情けなさ。 殺し合いに巻きこれてからは己の弱さを痛感するばかりである。 仲間を守れないどころか、洗脳され外道の尖兵にまで成り下がった。 己に何が出来たのか。 自分の周りから人が死んで行き、己だけが生き残る。 そんな状況がとても辛く、彼女の心は徐々に黒染みを帯びていくばかりである。 「……助けられてばっかだな本当に」 そして今も。 大地に叩き付けられる覚悟をしていた彼女だが、待っていたのは硬い土地では無い。 セリムから伸びる影が自分を包み込んでいた。 「……畜生」 口から零れた小さい弱音は誰にも届かない。 ただ、自分の胸を締め付けるように彼女の中で何度も反響する。 そして。 役者はもう一人。 杏子が影に包まれた姿を目撃したイリヤはルビーを掴み周囲を警戒する。 第一に警戒するのはホムンクルスのプライド――セリム・ブラッドレイだ。 しかし彼は杏子を救っているだけであり、攻撃する素振りを見せない。 イリヤの視線に気付いたのか、黒い笑みを浮かべ顔を向けるだけである。 ならば脅威になる存在はエドワード・エルリックだろう。 妙な力を扱う彼の出方はまるで想定の域を飛び越えるのだ。視界に収めていなければ厄介だ。 けれどどれだけ首を動かしても彼の姿が見当たらない。 大地を何度も往復するように見つめるものの、彼の姿は何処にも無い。 嘲笑うセリム・ブラッドレイしか発見出来ず、自然とイリヤに焦りが生まれる。 「何処にもいない……?」 「まさか! 俺は此処だ!!」 上だ。 空中に居る状態で更に上を見上げると、大地を錬成し塔を創り上げたその先に鋼の錬金術師。 大地を蹴り上げ、宙に跳ぶとその右腕を振り上げ――振り下ろす。 「目を……醒ましやがれええええええええええええええええええ!!」 奇襲に対応出来る筈もなく、下された正義の鉄拳は暴れる少女の顔に突き刺さる。 衝撃と共に加速するその身体は大地へ落ちるのに時間は必要無かったのだ。 響く音と巻き起こす砂塵。 エドワードが地上に降りた時には既にイリヤは大地に倒れていた。 「ならば死になさい」 「セ、セリムッ!? 止めろォ!!」 砂塵が腫れる前にセリム・ブラッドレイは影を使役し、イリヤの息の根を止めようと動く。 その行動に怒号を飛ばし制止するために走るエドワードだが、セリムは彼にも影を飛ばす。 「私達は利害の一致で共に行動しているのですよ……私は彼女を救うつもりなどありません」 「知るかよそんなの、俺の前でそんな舐めた真似さっせかよ」 機械鎧に錬成を施したエドワードは影を捌きながらセリムに詰め寄る。 相手は影であれど、響く音は剣の果たし合いと何ら変わりない。 距離を詰め切った所で、鋼の錬金術師はホムンクルスの胸ぐらを掴む。 「私を止めた所で彼女は――――――――――そうですか」 セリムの視線がイリヤの方角へ向いていることに気付いたエドワードの視線も移っていた。 砂塵が晴れた中で、影は彼女を貫くこと無く、一つの支給品によって守られていたのだ。 『何をするんですか、そんなことはさせません』 人間ならば己の身体を犠牲にし盾になっていたことだろう。 倒れる主の前に立った従者に対し、影は止まっていた。 止めたのは使役者であるセリム・ブラッドレイであるが、何か興味を抱いたのだろうか。 影は引かれて行き、戦闘は終わりを見せる。 立っていた者が勝者とするならば。立っているのは三者である。 佐倉杏子、エドワード・エルリック、セリム・ブラッドレイ。 明らかに傷を負っているのは彼女達である。 特に前者二人の損傷が多いが、彼らは今、立っている。 「美味しい所は全部持ってかれたしあたしは力になれた気がしないけど、止めてやったぜ?」 ルビーに近寄った佐倉杏子が言葉を飛ばす。 戦闘の際に言われたイリヤを止めること。それを成し遂げたと。 但し、彼女自身が言うとおり手柄はエドワードとセリムの割合が大きい。 無論、彼女が力になれなかった訳ではないが、自分の言葉に傷付けられる。 「『止める』――本当に貴様は『止めて』いるのか? 格の違いを見せてやろう」 【Phrase13 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン――expirant peu a peu】 たった一つ。 たった一つでいい。 もしも、私の願いが届くのなら。 欲張りは言わないから、一つだけ叶えて欲しい。 あの頃のように。 もう一度名前を呼んで。 そして、みんなで、また笑っていたい。 それが、私の刹那に思った願い。 【Phrase14 トゥッティ――アンコール】 「テメェ何してんだよ……テメェエエエエエエエエエエ!!」 怒号と共にエドワードが走りだし、一番来訪者に近い杏子が槍を振り廻す。 男は槍を片手で受け止めると、握り潰し砕けた破片を迫る錬金術師に投擲する。 錬成した刃で破片を叩き落とすと、杏子の隣に立ち、敵を睨む。 突如、戦場に現れた男は背後からの襲撃によりイリヤの額に何かを埋め込んでいた。 その行動を佐倉杏子は、エドワード・エルリックは知っているのだ。 あまりにも不気味で、邪悪で、気色悪いその光景に一種の恐怖感を覚えるエドワードと杏子。 何度か交戦しているため、男のことを知っているつもりだ。 だが、以前以上に――DIOの身体から発せられる邪悪の波動は深くなっていた。 「まずは佐倉杏子。お前を逃がしたジョセフはこのDIOの糧となった。証拠にこの腕はあの男のものだ」 「テメェ……絶対に許さねえ」 笑みを浮かべ、まるで裕福な子供が貧富たる下民の大人を嘲笑うかのように。 遥か高い目線から杏子へ腕を見せ付けるDIOに対し、彼女の怒りは爆発してしまう。 「そして奇妙な小僧か。まだ生きているのか。貴様では役者不足だ、勿論佐倉杏子もだが……消えろ」 「消えるのはどっちか教えてやる……俺もテメェを絶対に許さねえからな」 鼻で嗤い、まるで虫けらを見下すかのような冷たい視線で。 帝王の前に立つ人間は全て虫けら同然よ。などと謂わんばかりの態度である。 「そこの……貴様、人間では無いな。大方このDIOには到底及ばない不完全な生命体だろうが……邪魔だ」 「突然現れて何を言い出すかと思えば全く……貴方が消えれば全てが解決しますよ」 興味を示すもその視線はやはり冷たい。 ジョースター家の血を己の糧にした今、DIOからしてみれば他の生命体など興味の対象にもならないようだ。 「誰ですか」 「DIO、正真正銘のクソ野郎だ」 セリムの問に杏子が荒げた言葉を投げ捨てる。 間違ったことは言っていない。目の前の男は敵だ。どうしようもない悪だ。 ホムンクルスに言う台詞では無いのかもしれない。だが、参加者の敵であることは確かである。 「なら殺して構いませんね」 何に対しての「なら」かはいざ知らず、鋭く研ぎ澄まされた影がDIOに迫る。 すると彼の前に『世界」が発現し、拳を叩き込むことによって影を粉砕した。 「影を操るスタンド能力か……だがこのDIOの前では無意味だ。そうだろう、佐倉杏子」 「知るかよそんなの――誰も無意味なんかじゃ無えんだよ」 それを認めれば。死んだ人間の生命が無駄だと云うことと、変わりが無い。 そんなことは絶対に無い。認めるものか。誰も無駄死などしていない。 杏子が、エドワードが。彼らの仲間が無意味に死んでいったことなどあり得ない。 「吠えるな下等生物め……まあいい。 貴様らの相手をするのはこのDIOでは無いからな」 顎でとある方角を指すDIO。 その先には立ち上がる一人の少女の姿。そして哀しみの色を浮かべるルビー。 額に眠る悍ましき物体に佐倉杏子とエドワード・エルリックは見覚えがあった。 心をどす黒い邪悪に染め上げる禁断の種が、イリヤに芽生えていたのだ。 「私が彼らの相手をします……DIO様」 光の潤いを感じられない瞳で。 一人の少女が口を開き、主のために己の身を投げ打つ。 「DIO様のために貴方達を殺すね」 一度始まった悲しみは止まらない。 止まるとすれば、加速の果てに壁と激突し、消滅する時だけだろう。 【B-4/一日目/夜】 【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】 [状態]:疲労(極大)精神的疲労(大)流血(中)骨が数本折れている、顔面打撲 [装備]:自前の槍@魔法少女まどか☆マギカ [道具]:基本支給品一式、医療品@現実、大量のりんご@現実、グリーフシード×4@魔法少女まどか☆マギカ、クラスカード・ライダー&アサシン@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、不明支給品0~1 [思考・行動] 基本方針:殺し合いを壊す。 0:仲間を集める 1:イリヤを何とかしてDIOをぶっ潰す。 2:御坂美琴は――― 3:DIOのスタンドを広める。 4:ジョセフ……。 5:もしさやかが殺し合いに乗っていれば説得する。最悪、ケリはこの手でつける。 [備考] ※参戦時期は第7話終了直後からです。 ※DARKER THAN BLACKの世界ついてある程度知りました。 ※首輪に何かしらの仕掛けがあると睨んでいます。 ※封印状態だった幻惑魔法(ロッソ・ファンタズマ)等が再び使用可能になりましたが、本人は気付いていません。 ※狡噛慎也、タスクと軽く情報交換しました。 ※サファイアと契約を結びました。 ※DIOのスタンド能力を知りました。 「とんでもないことになったな……」 エドワードのバッグから顔を出したマオが呟く。 今回の戦闘に置いて唯一の観客と云っても過言では無いだろう。 彼の言うとおり、イリヤが暴れ、DIOが現れ戦場は混沌と化した。 終わりを告げる鐘がなっているかすらも解らない。 【エドワード・エルリック@鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、全身に打撲、右の額のいつもの傷、精神的疲労(中) [装備]:無し [道具]:デイパック×2、基本支給品×2、ゼラニウムの花×3(現地調達)@現実、不明支給品0~2、ガラスの靴@アイドルマスターシンデレラガールズ、パイプ爆弾×4(ディパック内)@魔法少女まどか☆マギカ [思考] 基本:主催の広川をぶっ飛ばす。 0:セリムは保留で、イリヤを止めて、DIOを倒して、御坂を止める――やることが多いなおい。 1:大佐を元の世界に連れ戻して中尉にブン殴らせる。 2:大佐やアンジュ、前川みくの知り合いを探したい。 3:エンブリヲ、DIO、御坂、エスデス、槙島聖護、ホムンクルスを警戒。ただし、ホムンクルスとは一度話し合ってみる。 4:一段落ついたらみくを埋葬する。 5:首輪交換制度は後回し。 [備考] ※登場時期はプライド戦後、セントラル突入前。 ※前川みくの知り合いについての知識を得ました。 ※ホムンクルス達がこの殺し合いに関与しているのではと疑っています。関与していない可能性も考えています。 ※仕組みさえわかれば首輪を外すこと自体は死に直結しないと考えています。 ※狡噛慎也、タスクと軽く情報交換しました。 ※エスデスに嫌悪感を抱いていますが、彼女の言葉は認めつつあります。 【セリム・ブラッドレイ@鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST】 [状態]:疲労(中)、精神不安定(ごく軽度)、迷い [装備]:なし [道具]:基本支給品一式、不明支給品0~2 、星空凛と蘇芳・パブリチェンコの首輪 [思考] 基本:今は乗らない。 1:この状況を終わらせる。それまで鋼の錬金術師とは共闘する。 2:無力なふりをする。 3:使えそうな人間は利用。 4:正体を知っている人間の排除。 5:ラースが…? [備考] ※参戦時期はキンブリーを取り込む以前。 ※会場がセントラルにあるのではないかと考えています。 ※賢者の石の残量に関わらず、首輪の爆発によって死亡します。 ※DARKER THAN BLACK、ラブライブ!、アイドルマスターシンデレラガールズ、とある科学の超電磁砲の世界観を知りました ※殺し合いにお父様が関係していないと考えています ※新一、タスク、アカメ達と情報交換しました。 ※マスタングが人体錬成を行っていることを知りました。 【イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】 [状態]:魔力消費(残り5割)、疲労(大)、両肩に風穴(修復済み)、額に肉の芽 [装備]:カレイドステッキ・マジカルルビー@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、クラスカード・アーチャー@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ [道具]:デイパック×3、基本支給品×3、DIOのエキスが染みこんだイリヤのハンカチ、DIOのサークレット、キンブリーの錬成した爆弾×2、死者行軍八房@アカメが斬る!、美少女聖騎士プリティ・サリアンセット@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 クロエの首輪、イギーの首輪、クロメの首輪、空条承太郎の首輪、花京院の首輪、キンブリーの首輪、セリューの首輪、不明支給品0~1 [思考] 基本:美遊とクロの味方として殺し合いに乗って二人を蘇らせる。 0:DIOの命令に従う 1:エドワード達を殺す。 [備考] ※参戦時期は2wei!の調理実習終了後。 ※『カレイドルビー』の制限は、自立行動禁止、引き出せる魔力の絶対量低下。 ※『カレイドルビー』には、誰でも使える改造が施されており、さらに吸血鬼の血を吸った事で何がしかの不具合が起きているようです。 ※アカメ達と参加者の情報を交換しました。 ※黒達と情報交換しました。 ※「心裡掌握」による洗脳は効果時間が終了したため解除されました。 ※クロエに分かれた魔力を回収したため、イリヤ本来の魔力が復活しました。 【DIO@ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダーズ】 [状態]:最高にハイ、ジョセフの右腕 [装備]:悪鬼纏身インクルシオ@アカメが斬る! [道具]:ディパック×1 基本支給品×1 ドミネーター@PSYCHO PASS-サイコパス-(電池切れ) 食蜂操祈の首輪ジョセフの首輪 [思考] 基本:生き残り勝利する。 最早この帝王に油断はない。 0:エスデスは必ず殺す。 1:エスデス、御坂美琴、寄生生物を探し殺す。 [備考] ※禁書世界の超能力、プリヤ世界の魔術、DTB世界の契約者についての知識を得ました。 ※参戦時期は花京院が敗北する以前。 ※『世界』の制限は、開始時は時止め不可、僅かにジョースターの血を吸った現状で1秒程度の時間停止が可能。 ※『肉の芽』の制限はDIOに対する憧れの感情の揺れ幅が大きくなり、植えつけられた者の性格や意志の強さによって忠実性が大幅に損なわれる。 ※『隠者の紫』は使用不可。 ※悪鬼纏身インクルシオは進化に至らなければノインテーターと奥の手(透明化)が使用できません。 ※暁美ほむらが時間停止の能力を持っていることを認識しました。また、承太郎他自分の知らない参加者も時間停止の能力を持っている可能性を考えています。 ※魔法少女についての基礎知識を得ました。 1.魔法少女とは奇跡と引き換えにキュゥべえと契約してなるものである。 2.ソウルジェムは魔法を使う度に濁り、濁りきると魔法が使えなくなる。穢れを浄化するにはグリーフシードが必要である。 ※エスデスが時間停止の能力を持っている、或いは世界の領域に侵入出来ることを知りました。 ※武器庫の首輪交換システムは世界によって奈落へ落とされました。 ※DIOはエドワード達と交戦する気は一切ありません。 時系列順で読む Back 僕たちの行方 Next 地獄の門は開かれた 投下順で読む Back 僕たちの行方 Next 地獄の門は開かれた 147 とんとん拍子 セリム・ブラッドレイ 174 絶望を斬る 160 その血の運命 佐倉杏子 155 誰が猫の首に鈴を付けるのか? エドワード・エルリック 145 かわいい破滅 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 160 その血の運命 DIO 153 堕ちた偶像 ウェイブ
https://w.atwiki.jp/kidscindy/pages/220.html
点には自動的に名前がつけられ、点の右側に表示されます。これを変更することができます。 点の名前や名前の表示の大きさを変えるとき ツールバーの「文字」をクリックして点をクリックします。(シンディモードなら左クリック) (KSEGモードなら右クリック) テキスト編集のためのダイアログが出ますので、ここで編集してください。 (注意)点の名前をクリックしてもだめです。点をクリックしてください。 点の名前の表示場所を変えるとき (シンディモード)ツールバーから「動かす」を選んで、点の名前をシフト左ドラッグする。 (KSEGモード)点の名前をシフト左ドラッグする。 (注意)点をドラッグすると点が動きます。点の名前をシフト左ドラッグしてください。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kemovmatome/pages/501.html
登録日: 更新日:2024/09/12 Thu 13 50 59NEW! ▽タグ一覧 Furry R-18 おっとり系 ケモVブーメラン部 ケモV センシティブ デカチン バナナ 下ネタ 下ネタトーク 変態 白虎 穿いてない族 虎 プロフィール 身長:176cm 体重:? 年齢:アラサー デビューした日:2023年1月15日 誕生日:7/25 好きなもの:サンドイッチ 苦手なもの:集団行動 ポジション:ここ5年くらいは太刀 長さ 18.8 (リニューアル前のファ◯マの明太子フランスパンよりひと回り小さいくらい) 太さ 親指と人差し指で輪っかを作ったら指先が届かず、普通サイズのコ◯ド◯ムの根元部分が破れる程度の太さ 硬さ ズッキーニを握ると何故か安心するらしい エピソード ノベルゲーム配信(ダンガンロンパ、ナイツカレッジ等)を主にしており 本人は学園伝奇ジュヴナイルを好んでいるようで今井秀芳監督の携わったゲームをよくプレイしている。 2023年5月4日にはじめての歌枠を行いその際に『推しの子』の星野アイのような瞳にモデルアップデートした。 畑荒らしママの事が大好きで本人以上に宣伝している。 2023年7月25日に誕生日を迎えその2日前の7月23日に夏用新衣装を発表。 デザインはディープカットのノースリーブパーカー(紐無し)に、下半身はパイピングショーツとスポーツサンダル。 更に水着のメンズビキニ(競パン、ブーメランパンツ)を実装。こちらは色が変更でき同配信ではブルー×イエローとホワイト×パープルを披露した。 最近(2023/08/03現在)では成人向けのコンテンツも行っており、EDGEの新作下着の紹介、お絵描き心理テスト、桃にむしゃぶりつくASMRなどの配信も幅広く行っている。 本人はトークが苦手と言っているがゆっくりとした話し方で出来るだけ全ての配信コメントを読むスタイルに安心感を感じるリスナーも少なくない。 誕生日配信にはサプライズでB小町の『サインはB』を歌いその後に自分を推してくれる人には必ず爆レスをあげたいと信条を語った。 2023年12/24 【保健体育】 リスナーさんと聖なる夜を過ごしたい 【禊枠】ではサンタ衣装実装時に行われた麻雀でリスナーに衣装を剥ぎ取られ敗北した際の罰ゲームを敢行。宣言通り搾精した + ... 上記の配信に関しては放送後賛否両論あり、露骨なエロ売りで同接やチャンネル登録を稼ぐ事に嫌悪感や嫉妬等を書き込む方々も多いが決してそんな事はない。 確かにタイトルとしてはデカい釣り針ではあったものの、普段のおっとりとした配信とのギャップ。プレゼント企画やグッズ販売等によるリスナーへのファンサや交流。 普段からのX(旧Twitter)でのこまめな投稿やプレゼント企画と絡めたRP(RT)による拡散広報。 直前に行われた新規流入を見込める流行りの縦型配信(バナナ測定企画)による本配信への動線。 クリスマスイブは大手ケモVグループの配信など配信激戦区でありながら本番でもOP中に大量の同接(300人↑最大414人)を記録しつつもしっかりとした待機&挨拶と名前の読み上げ。またすぐに罰ゲームに移らず前半部分は普段通りのゲーム配信を見せる事でいつもの感じを出しつつ獲得した同接数を長時間維持し、後半の罰ゲームタイムでも徐々にボルテージを上げつつYouTube君に怒られない音への配慮をしながらもリスナーが求めている期待にはしっかりと応え、ヤラセではない事を証明するサブ垢による写真投稿。そして配信後非公開というリスク回避を含めた限定感。 さらには朝活勢やゴールデンタイムの競合を避けた絶妙な時間設定などその他要因。 そしてなによりママである畑荒らし氏の作成したセクシーなモデルがあってこそ。 そんなウル君の努力と戦略が実を結んだ結果としての成功であると言え、心無い嫉妬の言葉を浴びせられるようなものでは無かろう。 決して安易に真似しても達成出来ない数値である事は間違いない。 メンズルーペに始まるエロを売りにした先人ケモV達による配信がそこまでの成果を得られていない事からも違いは明白なのではないだろうか。 現状あまりコラボをせずにチャンネル登録1000人達成させた稀有な例である。 そうして晴れて、ケモVwikiにてセンシティブタグを貰ったのである。 しかしこれは恥ではない。名誉。名誉である。 配信タイトル ダンガンロンパ ナイツカレッジ レインコード コーヒートーク Fate/Samurai Remnant 縦型配信 みんなのバナナ何センチ? 龍が如く8 崩壊 スターレイル バニーガーデン コラボ相手一覧 畑荒 らし 灰虎 遊 行李 ちる 三神 ハヤテ リンク X(Twitter) YouTube
https://w.atwiki.jp/espresso25/pages/43.html
シクラメンはサクラソウ科シクラメン属に属する多年草。学名 Cyclamen persicum Mill. 地中海地方原産で、花期は秋から春。冬の花として有名。和名は「豚の饅頭(ブタノマンジュウ)」と「篝火草(カガリビバナ)」の二種類がある。前者の『豚の饅頭』は、ある植物学者がシクラメンの英名:sow bread(雌豚のパン=シクラメンの球根が豚の餌になることから命名)を日本語に翻訳した名である。後者の『篝火花』のはシクラメンを見たある日本の貴婦人(九条武子だといわれている)が「これはかがり火の様な花ですね」と言ったのを聞いた牧野富太郎が名づけた。前者は球根を、後者は花を見て名づけている。尚、現代ではシクラメンに対しては滅多に和名を用いる事が無い。 また、シクラメン属の総称としてシクラメンということもある。 本記事におけるシクラメンは、特に明記しない限りC. persicumとその品種、変種の意味である。 シクラメンは双子葉植物として分類されているが、実際に土から芽を出す時は一枚しか出てこない。また、子葉から数えて7、8枚目の葉が出た頃から花芽の形成が始まる。また、葉芽と花芽は一対一で発生して行く。花を放って置くとすぐ結実するが、結実させたままにすると株が弱り、最悪枯れてしまうので、採種が目的でも数輪残すだけ、目的でなければ全て取り除くのが好ましい。球根は茎が肥大したもので、乾燥に弱く、分球しない。芽は球根の上部にかたまってつく。 シクラメンは元々地中海沿岸、トルコからイスラエルにかけて原種が自生している。名前は花茎がはじめ丸まった状態で発生することから「サイクル(Cycle)」から命名された。 古来は花ではなく、塊茎の澱粉を注目され、サポニン配糖体を含む有毒にもかかわらず「アルプスのスミレ」などの美称があり、食用とされていた。大航海時代以後ジャガイモがもたらされると、シクラメンを食用にする習慣はなくなった。 シクラメンの花に着目して品種改良が行われたのはドイツである。シクラメンの原種の中でもシクラメン・ペルシカムに注目して、品種改良が進められた。 花色もピンクほか白、赤、黄などバラエティに富んだものができた。 シクラメンに関する伝説で、草花好きだったソロモン王が王冠に何か花のデザインを取り入れようと思い様々な花と交渉するが断られ、唯一承諾してくれたシクラメンに感謝すると、シクラメンはそれまで上を向いていたのを、恥ずかしさと嬉しさのあまりにうつむいてしまった、と言うものがある。 アプレイウスは著書「本草書」の中で、シクラメンを鼻に詰めると脱毛に効果があると指摘している。 日本には明治時代に伝わった。日本での本格的な栽培は、岐阜県恵那市の故・伊藤孝重氏の手により始まった。シクラメンは高温多湿の日本の気候に合わず、様々な栽培方法が模索された。 戦後、急速に普及し、日本での品種改良も進められ、花色も黄色や二色、フリンジ咲き、八重咲きなどが登場。日本における鉢植え植物では生産量はトップクラスで、冬の鉢植えの代表格として定着している[要出典]。 「死」「苦」との語呂合わせで縁起が悪いとして,病院への見舞いにこの花を持っていくことは避けるべきであるとする人もいるが,もちろん科学的な根拠があるわけではない 従来、鉢で育てる室内観賞用のシクラメンが一般的であったが、原種との交雑により、1996年(平成8年)に埼玉県児玉郡児玉町(現本庄市)の田島嶽氏が屋外に植栽可能な耐寒性のあるミニシクラメンの系統を選抜し、「ガーデンシクラメン」として売り出したのがこの種類のシクラメンの始まりである。 この「ガーデンシクラメン」は、高度成長期頃によるガーデニングブームの波に乗り流行し、全国で生産が始まり、瞬く間に普及した。 通常、栽培種のシクラメンは全く香りがしないか、香りが薄いのが一般的である。前述のとおり栽培種のシクラメンはドイツにおいてC.persicumという種から花が大きくて綺麗なものを長年に渡り選抜していった結果、香りは注目されずに徐々に失われていったためである。これは、この種のシクラメンの香気は埃・乾燥した木材様のセキステルペンという成分が主体であり、一般に臭いと感じる事に要因する。 なお、日本では布施明の歌『シクラメンのかほり』(小椋佳作詞・作曲)が1975年(昭和50年)にヒットしたことによってシクラメンの香気に対する期待感や要望が表れるようになった。 このため、一般の栽培種のシクラメン生産者や育種家らの手によって香りのシクラメンの育成がされてきた。これは、C. persicum種の中に僅かに含まれる香気であるシトロネロールというバラ様の香気成分が突然変異などにより比較的に多く含まれるものを選抜したものであるが、親の遺伝によって香りが良くないとされるセキステルペンの香気成分も無くならない事が多いため、基本的な香り成分の種類には差が少ない。 このようななか、1996年(平成8年)に埼玉県農林総合研究センター園芸支所(現園芸研究所)がバイオテクノロジーを用いて、栽培種であるC.persicum種と芳香を有する野生種であるC.purpurascens種との種間交雑[(2n=2x=48)×(2n=2x=34)=(n=41)]を行い、種子で増殖可能な交雑種(2n=82)の2系統の育成に世界で初めて成功した。 C.purpurascensの原種は、花は小さく質素であるが、バラ様の香気成分であるシトロネロールやシナミルアルコールというヒアシンス様の香気成分、スズラン様の香気成分を発する種である。 この種間交雑により、花や株は一般の園芸種のように大きく、香りはこの野生種の芳香が大きな花から多く発せられる、いわゆる「芳香シクラメン」が誕生することとなり、従来の園芸種とは全く違うバラとヒアシンスを合わせたような香気を持つ栽培用シクラメンが一般に流通するに至った。 現在、埼玉県がこの芳香シクラメンについて花色の違う3品種の育成を行い、「孤高の香り」「麗しの香り」の2品種を種苗登録するとともに「香りの舞い」の1品種を出願している。 このことにより、これまで花の“色”と“形”しか品種の違いがなかったシクラメンに“香り”という新たなアイテムが加えられ、消費者の選択肢が広がった。 参照 wikipedia シクラメン http //ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%A1%E3%83%B3 花 販売 花ギフト プリザーブドフラワーギフト ファンシーギフト
https://w.atwiki.jp/jojotoho_row/pages/193.html
彼女が立つのは平原のど真ん中。 二つのレンズ越しに確認したのは大きな『穴』だ。 それは離れた位置に建つ施設の壁にぽっかりと開いている。 あまりにも不自然で、異様な光景であることは明白だ。 「んー…?」 双眼鏡を覗き、『刑務所』の穴を確認しているのは蒼を基調とした装いの女性。 霍青娥。堕ちた仙人―――邪仙と呼ばれる存在である。 光学迷彩スーツの『バッテリー』が切れており、今はその姿を晒している。当人は特に気にしている様子は見せていないが。 ともかく、彼女が気になっていたのは刑務所の壁に開かれた穴である。 力によって強引に破壊された痕跡は見当たらない。その穴は綺麗な丸い形、言わば真円の形状なのだ。 自分の能力でもあのような穴を開けることは不可能ではないが…。 それに僅かに覗ける穴の中を見る限り、テーブルや椅子などの幾つかの物資が不自然な形で損壊しているのも見受けられる。 一体どんな力によって為された技なのだろうか?…何となく気になってくる。 好奇心が再び彼女の胸の内に込み上げてきた。 「…とりあえず、寄ってみましょうかっ」 暢気な態度で鼻歌を歌いながら、彼女は双眼鏡を仕舞い込み刑務所へと向かっていく。 名簿を見る限りでも博麗の巫女を始めとした数多の猛者が集っている殺し合いだ。 まだまだ見ぬ面白い参加者が存在しているかもしれない。 折角なので興味深い物には首を突っ込むつもりだし、あの施設の状況は個人的に気になることでもあった。 「あの方」への手土産になるものも見つかるかもしれない。 とはいえ、最優先は保身。危険だと判断したら離れることも視野に入れている。 「~♪」 だが、それよりも興味が勝っているのも事実。 飽くなき好奇心に動かされるがまま、彼女は動き出す。 ◆◆◆◆◆◆ GDS刑務所、女子監1階。 ジョニィと蓮子は広い食堂の奥に存在するキッチンの中にいた。 まず食糧の確保だ。キッチンを見渡す限りでも調理道具などそれなりの物資が見受けられるのが解った。 どうやらあちこちの棚の中にも食糧がしっかりと保管されている。 見た限り、会場内である程度の食糧は現地調達可能らしい。他の物資も同様に施設内で見つけられるかもしれない。 ただ、一先ず今は目の前の物資からだ。二人はそのまま物色と回収の作業に移った。 「…ねえ、ジョニィ」 キッチン内の棚や冷蔵庫に存在する食糧を蓮子とジョニィは二人で漁っている。 食堂での見張りはヨーヨーマッに任せている。射程距離ギリギリの位置で留まらせ、周囲を監視させているのだ。 ヨーヨーマッが見張りとなる中で二人は黙々と食料庫の物資を漁っていたが、ふと蓮子が話しかけてきた。 何だ?と短く声を発しながらジョニィは蓮子の方へと軽く目を向ける。 「ジョニィって、『レース』で親友と出会ったって言ってたけど…」 「ああ」 「貴方ってレーサーか何かなの?」 食糧を眺めつつデイパックに仕舞い込みながら蓮子が聞いてきたのは、ふとした疑問だった。 何か会話をしたかっただけなのか、それとも本当に気になっただけなのか。 ジョニィは突然の質問に少しばかり呆気に取られるも、ほんの僅かに考え込むような素振りをした後に彼女の問いかけに対し答える。 「…そういえば、身の程を話してなかったな。何というか、僕はジョッキーをやっているんだ」 「ジョッキー?ってことは、騎手なのね」 「ああ、一時期は色々ともてはやされていたさ」 フッと口元に僅かながら笑みを浮かべながらジョニィは答える。 それにしても、急にレースのことについて触れられるとは思っていなかった。今は『殺し合い』という極限の状況下であるが故に尚更だ。 とはいえ、何気ない話題であろうと会話を交わせばは少しでも蓮子の緊張を解せるかもしれない。 闘いに身を置いたことのない蓮子にとって、肩の力を抜くことは必要だろう。そう思ってジョニィは彼女の会話に快く答えた。 「尤も、一度は僕自身の傲慢さのせいで…栄光も、誇りも、生きる意味も、何もかも失っていた。 そんな僕が、また歩き出せるようになったきっかけが『ジャイロ』との出会いだったんだ」 『ジャイロ』。その名前を聞いて、蓮子が少しばかり反応を見せる。 出会った直後の情報交換の際にジョニィの口から聞いた名前。ジョニィの捜す『親友』のことだと彼女はすぐに思い出す。 「彼と出会っていなかったら、今の僕はきっといなかったハズだ。また、彼と会いたい」 親友について静かに語るジョニィの表情は、どこか生き生きしているようにも思える。 大切な思い出を追憶するようであり、口元に微笑が浮かぶその姿は嬉しそうにも見えた。 そんな彼の表情を見て、蓮子もまた口元が自然と緩む。 「ジョニィは、本当にその親友のことが好きなんだね」 「ああ。ジャイロは、僕の掛け替えの無い親友だ…心からそう思っている」 そう語るジョニィを見て、蓮子は何となく羨ましく思う。 ジャイロという人は、親友であるジョニィからこれ程までに大切に想われているのだ。 信頼出来る本当の親友とは、まさにこうゆうものなのだろう。 …メリーは、私をどう思ってるんだろうか?私は…恥ずかしいから、面と向かってはっきりとは言わないけど。 メリーのことは親友だと思ってるし…掛け替えの無い相棒。少なくとも私はそう思ってる。 きっとメリーもそう思ってくれてるはずだ。私はそう信じたい…いや、信じよう。 あの娘は私の相棒なんだから。 確信にも近い信頼が蓮子の胸に込み上げ、自然と口元に微笑みが浮かぶ。 互いの親友のこと、経歴などの他愛のない会話が暫しの間続く。 親友について話す時のジョニィと同様、メリーのことについて話す蓮子はどこか楽しそうに見えた。 会話を交わしつつ、蓮子の親友であるメリーの話を聞きつつジョニィは内心思考する。 (メリー…蓮子の親友。彼女も、どうか無事でいてほしいが…) ジョニィが名簿を確認した限りでは90名もの参加者が会場内に存在しており、その中にはジョニィの知っている危険人物の名も複数名見受けられた。 ディエゴ・ブランドー。レース内で遺体と優勝を巡り、何度も争った天才ジョッキー。 ファニー・ヴァレンタイン。遺体を手に入れるべく暗躍を繰り返していた合衆国大統領。 リンゴォ・ロードアゲイン。大統領の部下にして、生粋の決闘者。 いずれもジャイロと同じく『死んだはずの人間』であるのが気になったが…そのことに関してはいずれ考えるとしよう。 大切なのは『警戒すべき人間が少なくともこの会場内に数名いる』ということだ。 それ以外にも参加者の大半が『見知らぬ者達』である以上、信用の出来ない者だって沢山いるだろう。 開始早々に殺し合いに乗っている参加者も何人いるか解らない。 もしかしたら、自分が予想している以上に乗っている参加者が多い可能性もある。 (そうなった際に危険なのは、蓮子と同様に戦いの経験を持たないメリーだ) 蓮子の場合は支給品によるスタンドの発現(DISCという円盤によって発現したとジョニィは聞いている)、そして開始早々に殺し合いに乗っていないジョニィに遭遇するという幸運を手繰り寄せている。 しかし、まだ安否を確認出来ていないメリーはどうだろうか?もしかしたら、今もたった一人で怯えているのかもしれない。 信頼出来るような頼れる人物とも遭えず、恐怖に震えているのかもしれない。 ジャイロはまだいい。彼には力がある。だけどメリーにはそれがない。 故に物資の回収後、メリーの捜索及び安否の確認は可能な限り早い内に行いたいとジョニィは考えていた。 とりあえず、今はまずはこの食糧を積め終えることが先ではあるが。 ◆◆◆◆◆◆ 『………………。』 キッチンの出入り口に暢気な表情で突っ立っているのは一体のスタンド。 現在の『本体』である蓮子によって見張りを命じられたヨーヨーマッだ。 そのぼけっとした姿は、一見まともに見張っているのかさえ疑いたくなる。 しかしその視線は食堂へと隈無く向けられており、決して警戒は解かない。 主から命じられた『命令』は淡々と、着実にこなす。ヨーヨーマッは僕としては優秀な存在なのである。 見張りの最中、彼は脳内で思考を行う。彼が思い返していたのは、自らの主人のこと。そしてこの『殺し合い』のこと。 (…やれやれ、今回の『ご主人様』は大丈夫でしょうか) 優勝と言う生還の道ではなく、親友との友情を選択した宇佐見蓮子。 怪奇に真っ向から立ち向かうと彼女は言っていた。主催に抗い、ゲームから脱出する方法を模索しようと言うのだ。 その後に出会ったジョニィ・ジョースター、彼も親友を捜しているとのこと。恐らく蓮子と同様の方針だろう。 (私は少なくとも『荒木飛呂彦』の力は理解している) 直後にヨーヨーマッが脳裏に浮かべたのは『スタンドDISC』を支給品として導入した張本人である主催者の一人・荒木飛呂彦。 自身をDISCへと変えたエンリコ・プッチ神父よりも遥かに強大であり、畏怖すべき存在。 まさしく神と称するに相応しい男。自分はあの男の『圧倒的な力』を知っている、逆らえるなどとは到底思えない。 ―――あの男の力を、直に見ているのだから。 だからこそヨーヨーマッは、蓮子やジョニィの『殺し合いに乗らない』というゲームそのものに抗う姿勢に対し消極的な姿勢を示している。 ただし、主催者への対抗手段があるとなれば話は別だ。 自分の理解の範疇では荒木と太田に逆らえる等とは思えない。しかし、彼らの力さえ出し抜ける程の『手段』があるとすれば。 『勝算』が見込めるとすれば、全面的に従おう。今のヨーヨーマッは本体に追従し、サポートすることが役目。ゲームにおいて本体の命を守るのも一つの役目である。 故に死に急がせるようなことはさせてはならない。命を投げ打つような真似をさせてはならない。 だが、勝てる道筋さえ見つかれば文句は無い。勝算のある闘いに異議を唱えるつもりは無いし、そうなったならば自分はそれに黙って従うだけ。 (…とはいえ、もし主催者への反抗が『無謀な行為』に過ぎないと判断した時は) その時はご主人様を説得するつもりだ。 先程も述べたように、主をまざまざと死にに行かせるつもり等毛頭無い。 勝ち目の無い勝負に挑ませるわけにはいかない。ご主人様を護ることが役割なのだから、死へ向かわせるという事態は避けなければならないのだ。 そもそもこの場において『対主催』という方針を選んでいること自体が無謀に近いといえば近い行為ではある。 しかしそれもまたあくまで本体の意向だ。非合理的な方針に苦言を呈することはあれど、それに直接背くようなことはしない。 形はどうあれ、ヨーヨーマッは基本的には本体の『味方』なのだから。 とはいえ、現状まだまだゲームの序盤。他の参加者とも殆ど遭遇出来ていない以上、今の所は様子見と行きたい。 ご主人様―――宇佐見蓮子様の合理性を判断するのも、暫しの観察を終えてからでいい。 「――ヨーヨーマッ。終わったよ」 後方から『本体』の呼びかけが聞こえてきたのは、思考を重ねていた時から直ぐ後のこと。 どうやらご主人様達が作業を終えたようだ。 『お疲れ様です、ご主人様』 軽い会釈と共にヨーヨーマッがキッチンから出てきた蓮子達に労いの言葉をかけた。 見張りの仕事ありがとね、と蓮子は短く礼を言う。 ご主人様からの礼に畏まった態度を見せつつ、ヨーヨーマッは周囲を見渡す。 『見張っておりましたが、特に来訪者はいらっしゃりませんでしたァ。異常事態も特にありません。…ご主人様、次はどちらへ?』 「とりあえず、廊下に出て適当な部屋を捜してみるわよ。出来れば医務室辺り」 蓮子がそう言いつつ、ジョニィと共にヨーヨーマッの傍を通り過ぎる。 「さ、行くよ」と蓮子が軽く目配せをしつつ。それを承諾したヨーヨーマッはのそのそと蓮子、ジョニィに追従するように歩いて行く。 食糧を回収した以上、この食堂にはもう用は無い。可能ならば、次に回収したいのは包帯などの医療道具。 応急処置の為の道具は出来る限り手に入れておきたい、とジョニィと蓮子は考えていた。 殺し合いは恐らく長期戦。90人の参加者によるサバイバルゲーム、いつ怪我をして致命傷を負うかも解らない状況下だ。 その際の為の保険と成り得る道具は、出来るだけ回収しておきたい。 蓮子とジョニィは横並びに歩き、食堂の出入り口の扉へと向かう。ヨーヨーマッも少しばかりの距離を開けて彼らに追従する。 そして蓮子が、扉にゆっくりと手をかけ――――― ガ オ ン ッ ! ! ! 「…え?」 扉を開けようとした蓮子が、ぽかんと声を上げる。 顔を左側へと向ける。奇妙な破壊音と共に、食堂の少し離れた場所の壁に何の脈絡も無く『大きな球状の穴』が開いたのだ。 突如発生した唐突な現象に唖然とする蓮子とジョニィ。 そして、『異変』は再び起こる。 ――― ガ オ ン ッ ! ! 『――――――。』 蓮子達の後方に立っていたヨーヨーマッの左半身が、瞬時に『消し飛んだ』。 実体を持った斬撃や衝撃によって吹き飛ばされたワケではない。 まるで『半円状に身体の半分を綺麗に削り取られた』かのようだった。 全く未知の攻撃を喰らったヨーヨーマッに、普段のような苦痛に喘ぐ恍惚の声を上げるような余裕も無い。 ただ唖然としたように、その場で突っ立っていた。 あまりにも突然の事象を前にして蓮子の頭が上手く働かない。 身体の半分を消し飛ばされたヨーヨーマッの姿が視界に映る。 蓮子はヨーヨーマッに向けて、声を上げようとした。 ―――しかし、『異変』は間髪を入れず立て続けに発生する。 ガ オ ン ッ ! ! ! ! ガ オ ン ッ ! ! ! ! ガ オ ン ッ ! ! ! ! 「な、…!?」 咄嗟に爪を構えていたジョニィは目を見開き、驚愕の声を上げる。 あちこちの床に、天井に、複数の『穴』が開く。 それとほぼ同時に、食堂に存在するテーブルや椅子などが次々と『消滅』を遂げていた。 あるものは跡形も無く消し飛び、あるものは一部の残骸を遺して消滅。 食堂に存在する物体が幾つも消し飛んだ直後に、中央に『何か』が姿を現す。 それはまるで髑髏の怪物のような。あるいは、禍々しい鬼のような。 兎に角、その『何か』は口から自らの胴体を吐き出しつつ――――少しずつ、その正体を露にしていく。 「こいつは…!」 瞬間、ジョニィは確信した。さっきの奇怪な現象を起こしたのは、こいつだということを。 こいつの正体が『スタンド』であるということを。 そして、このスタンドは明確な『殺意』と共に先程の『攻撃』を行ったということを―――! 「―――蓮子、逃げろッ!!『スタンド攻撃』だァァァーーーーーーーーーーーーッ!!!」 鬼気迫る表情で、ジョニィは叫ぶ。 直後に直ぐさま右手を構え、『敵』のスタンドへと向けた―――! 少しばかり驚いた様子を見せた蓮子は、身構えるジョニィに対し声をかけようとする。 一人で食い止めるつもりなのか。危険だ、一緒に逃げよう。そう口に出したかった。 だが、ジョニィは決して蓮子の方へと振り向かない。無言で、『敵』に対し右手を構えている。 その時に蓮子は理解する。ジョニィは本気で『現れた敵』を倒すつもりなのだ、と。 恐らく、自分という存在が此処にいては…足手纏いになってしまうのだろう。 ならば―――ジョニィの意図を汲むべきだと、蓮子はその場で判断する。 直後に蓮子は扉を開き、廊下へと走り出した。ヨーヨーマッも主人に追従し、失われた半身を少しずつ再生させながらぎこちなく彼女を追いかけていく… 逃げ往く蓮子達を背に、ジョニィは『爪』を構える。 上半身のみを吐き出した髑髏のスタンドの口から、一人の男が顔を覗かせる。 ハートの飾りを付け、長髪を持った鋭い眼光の男。髑髏のスタンド―――『クリーム』の本体。 目の前に立ちはだかるジョニィ、そして逃げ往く蓮子とヨーヨーマッの姿を確認。 「『スタンド使い』が、二人か…」 酷く冷たい瞳で、男―――『ヴァニラ・アイス』はジョニィを見下し、静かに呟く。 「貴様ら全員、我が『クリーム』の暗黒空間にバラまいてやる」 そして、発せられたのは死刑宣告。 ジョニィ、そして蓮子を仕留めんとする殺意を剥き出しにした。 禍々しい殺意を前にしながらも、ジョニィは動じぬまま爪を構える。 「…あんたは、此処で止めさせて貰う」 鋭い視線を向けるジョニィの爪が纏うモノは黄金に輝くスタンドエネルギー。 その力に呼応するかの如く、ジョニィの傍に『スタンド』が出現する。 それは小さな妖精にも似た薄い桃色のビジョン。 来るか―――ヴァニラ・アイスは、目の前の男が仕掛けてくることを察知する。 ジョニィもまた、ヴァニラを説得の余地のない殺人者であると理解していた。 故に彼は情けも容赦も無く、冷徹に目の前の男を仕留めるべく『爪』を構える。 そして、二人は自身の精神のエネルギーを己がスタンドに収束させる。 睨み合うように二人は相対する。 ―――『漆黒の殺意』が、衝突する。 「―――『タスク』ッ!!」 「―――『クリーム』ッ!!」 闘いの火蓋を切ったのはジョニィ。彼の指先から真っ先に爪弾が放たれる。 放たれた爪弾を目にしたヴァニラは『クリーム』の右腕を一振りさせ、爪弾を弾く。 「…爪を弾丸にして放つ能力、か。フン、他愛も無い」 ヴァニラの言葉に耳を向けることも無く、ジョニィは一定の距離を保ちつつ左手からも爪弾を発射。 狙うは僅かに顔を出しているヴァニラの顔面目掛けて。 だが、ヴァニラは冷静にクリームの口の中へと顔を隠し―――クリームもまた、自らの上半身を勢いよく飲み込む! そして、『身体の全て』を飲み込み…その姿が完全に消滅。 同時に爪弾もまるで一瞬で消し飛ばされたかの様に『消え失せた』。 ガ オ ン ッ ! ! ! ! 直後にクリームが先程まで浮遊していた地点の床が円形に『削り取られる』! ジョニィは瞬時に危険を感じ取った。さっきも確認したが、アレは確実に『ヤバい』。 直ぐさま距離を取るべく、彼は開かれた扉から廊下へと逃げるように走って行く――― 廊下を突き進み、突き当たりの壁にて彼は動きを止める。 「来い…ッ!」 10m前後の長い廊下の奥、突き当たりの壁を背にしたジョニィは右手を構える。 廊下の壁際に追い詰められたが、ジョニィから見て右側へと向かって通路は続いている。 彼の人指し指の上で『爪』がキュルキュルと回転し、傍には妖精のような小さなビジョンが変わらずに浮遊している。 ジョニィ・ジョースターのスタンド能力『タスク ACT1』。 爪を回転させ、弾丸のように放つ能力。本来ならば黄金回転の力を借りることで能力の進化系であるACT2以降を任意で発動することが出来る。 しかし黄金の回転とは、自然界の中に存在する「黄金長方形」を見つけ出すことで発動出来る技術。 そう、あくまで黄金長方形が形作られるのは『自然界の中』なのだ。 此処は囚人を収監する刑務所。人間の手で造り出された、言わば人為的な施設。 そんな場に『黄金長方形』など何処にも存在しない。 自然界の中に在るスケールなど見つけられるワケがない。 『黄金の回転』を使うことが出来ない今、発動出来るのはACT1のみ。 爪を構えてから静寂の時が暫し流れ続ける。 敵の攻撃らしき物が、一向に見受けられない。 奴はその姿を透明にすることが出来る以上、視認することは困難だ。 沈黙が逆に不気味にさえ感じる。奴は、一体何処から――― (―――『何処』だ?奴は、何処から来る――――) 警戒と緊張を高めながら、ジョニィはその爪を構え続ける。 敵の能力は未知数。たった一人とはいえ、脅威であることは明白。 決して油断をしてはいけない。気を抜けば、狩り殺されるだけだ―――! ―――ガオンッ! ジョニィから見て10m先、通路の右側の壁に『球状の穴』。 ―――ガオンッ!! 9m先、通路の左側の壁に『球状の穴』。 ―――ガオンッ!!! 8m先、通路の左側の壁に『球状の穴』。 ―――ガオンッ!!!! 7m先、通路の右側の壁に『球状の穴』―――! (来たか…ッ!) 距離を縮めてくるかのように次々と通路の壁に開く『穴』をジョニィは目の当たりにする。 まるで障害物をも無視してジグザグに移動しているようにも見える。 姿は確認出来ない。だが、敵は着実にこちらに迫り来る。 それは確かに理解出来た。敵の能力の全貌は未だに解らない。 解ることは二つ。『敵は不可視の状態になって攻撃を行う』こと。 そして『触れたものを一瞬で消滅させる』ということだ! 「うおおおおおおおおおおォォォォォォォォ―――――――――――――――ッ!!」 ジョニィは雄叫びを挙げ、右手の指先から次々と爪弾を前方へと向けて放つ。 回転と共に飛んでいく弾丸は―――ジョニィからの距離にして5mの地点で消滅。 その直後。間髪を容れず左側の通路の壁に、削り取られたような『球状の穴』が生まれる。 壁に開く『穴』が次第にこちらへと近付いてくる。少しずつ距離を詰めてきている―――! (再び試したが、やはり『爪弾』も通用しないか―――!) 爪弾を発射した直後、再生した爪を回転させいつでも爪弾を放てる状態のまま『敵』から逃げるように突き当たりの右側の通路を走る。 一定の距離は保たなければいけない。至近距離で戦闘を挑めば、奴の『能力』の餌食になる。 だが、ある程度の時間稼ぎは行わなければない。 蓮子。彼女はスタンドを保有しているとはいえ、闘いの世界に身を置いている訳ではない。 そう、ごく普通の女の子に過ぎないのだ。あの男を、逃がした蓮子に追い付かせるわけにはいかない。 奴に追い付かれれば、蓮子は間違いなく容易く殺される…! 故に限界まで自分が時間を稼がなくてはならない。あの男を、止めなければならない! 「ちょこまかと…よく逃げるものだ」 ジョニィが走る中、先程までジョニィが立っていた廊下の突き当たりの地点に『それ』は姿を現す。 髑髏のような顔を持つスタンド。その口から少しずつ飲み込んでいた上半身が吐き出されていく。 そしてスタンドの口から『男の顔』が現れ、外を覗き見るように周囲を見渡していた。 (あのスタンドは攻防一体…はっきり言って、無敵の能力) 後方へと目を向けながら、ジョニィは思考する。 奴のスタンド(確か『クリーム』と言っていた)の能力。全貌は不明だが、触れたものを瞬時に消滅させる。 「最強の矛」と「最強の盾」を兼ね備えた強力無比な能力。 (ヤツの口の中に入り込んでる間は、あらゆる攻撃が通用しなくなる) そう、爪弾すらも一瞬で消し飛ばされたのだ。 それどころか軌道上に存在する物をいとも容易く消滅させてみせた。 本体あの中にいる限り、こちらからの攻撃は一切届かないだろう。 『身を隠している』だけで、彼は無敵なのだから (―――なら、何故あいつはわざわざ口の中から顔を出す?) ふと、脳裏に疑問が浮かぶ。 隠れているだけで無敵になれる能力ならば、わざわざあの口の中から顔を出す意味が無い。 自らの隙を晒しているようなものだ。周囲の様子を確認し、こちらへと顔を向けてきたヴァニラを見る。 ジョニィは思い出す。奴が現れた時のことを。 奴は蓮子や自分に攻撃を与えず、ヨーヨーマッや周囲の物体を破壊しただけだった。 それもかなりデタラメな破壊の仕方。無造作にあちこちのテーブルや椅子等を消し飛ばしていたのだ。 (まさか、あいつ―――『見えていない』のか?) ジョニィの思考は結論に到達する。 奴はあの口の中から顔を出さない限り外の様子が『見えない』のでは? そうでもない限り奴がわざわざ顔を出す意味が分からない。 …これは恐らく『アタリ』だろう。無駄の多い攻撃の軌道、無敵の能力で隠れているというのにわざわざ隙を晒す所… 奴が顔を出すことには意味がある。そう、『敵』の位置を確認している。 無敵と思っていた能力だが―――どうやら、弱点もあるらしい。 「逃がさんぞ、小僧」 鬼のような憤怒の表情で睨み、再びジョニィを見据えるヴァニラ。 ジョニィの位置を確認した直後に彼は再びクリームの口の中へと身を隠す。 後方へと向き、後退をしながらジョニィは爪を再び構える。 奴の攻撃が、再び来る。 少しの間だけ顔を出してくる奴の隙を突くこと。 奴を蓮子に近付かせずに極力時間稼ぎを行うこと。 可能ならば―――奴を仕留めること。 目の前の強敵を前に、ジョニィは思考を整理させる。 圧倒的な力だ。だが、明確な弱点が存在する以上勝ち目が無い訳ではない。 (これも、使うべきだろうな) 『支給品』。 蓮子と遭遇した後に確認し、懐に忍ばせていた『それ』を確認する。 かつて一人の鉄球使いが使用していた『武器』。 その破壊力、そして厄介な能力は重々承知している。 かつてのジョニィが直接戦った相手なのだから、当然だ。 ―――『壊れゆく鉄球“レッキングボール”』。 ネアポリスの鉄球使いが生み出した、『戦闘技術』。 こんなものまで支給されているとは思わなかったが、武器としては大いに使えるだろう。 奴の視界を狂わせることだって出来るかもしれない。 存分に活用させてもらう。 姿を消滅させたヴァニラのいる方向を見据え、ジョニィは静かに呟く。 「―――僕も、お前を『逃がすつもり』なんてない」 瞳に宿らせるのは漆黒の意思。 目の前の敵を仕留めんとする殺意。 闘いはこれからだ。あの男は――――この手で倒す。 【C-2 GDS刑務所・女子監 一階(廊下)/黎明】 【ジョニィ・ジョースター@第7部 スティール・ボール・ラン】 [状態]:疲労(小)、体力消耗(小) [装備]:壊れゆく鉄球(レッキングボール)@ジョジョ第7部 [道具]:不明支給品(0~1)、基本支給品、食糧複数 [思考・状況] 基本行動方針:ジャイロに会いに行く 1:目の前の男(ヴァニラ・アイス)を倒す。 2:蓮子と共に、メリーとジャイロを探す。 3:殺し合いに乗ってない人に会いたい。 [備考] 参戦時期はSBR24巻、ヨーロッパ行の船に乗り込んだ直後です。 蓮子とは、メリーの名前の情報を共有しました。 タスクACT4は制限により使用不可です。 【ヴァニラ・アイス@第3部 スターダストクルセイダース】 [状態]:疲労(微小)、体力消耗(小) [装備]:なし [道具]:不明支給品(本人確認済み)、基本支給品 [思考・状況] 基本行動方針:DIO様のために皆殺しにする 1:DIO様、貴方のために全てを葬りさりましょう 2:ジョースター一行は最優先で抹殺する [備考] 参戦時期はジョジョ26巻、DIOに報告する直前です。なので肉体はまだ人間です。 ランダム支給品は本人確認済みです。 『壊れゆく鉄球(レッキングボール)@ジョジョ第7部』 ジョニィ・ジョースターに支給。 ネアポリス出身の元王族護衛官であり鉄球使いのウェカピポが使用していた鉄球。 鉄球には複数の衛星が取り付けられており、鉄球の投擲と共に衛星が放たれる。 衛星の攻撃及び衝撃波を喰らうと『左半身失調』が発生し、短時間だが『左半分』を一切認識できなくなる。 ◆◆◆◆◆◆ 「はぁっ…はぁっ…」 荒い息を何度もをしながら、彼女は両膝に両手を付けて立ち止まる。 ヨーヨーマッの姿はまだ見受けられない。恐らく、遅れて走ってくるとは思うけれど… あれから必死に走って、刑務所の屋外まで出てきた。集会でも行えそうな広場だ。 女子監の一階だったが故に、外への出入り口を見つけることにさほど時間はかからなかった。 周囲一体は鉄格子のようなフェンスに包まれており、夜空はまだまだ暗い。無数の星が空に浮かんでいるのが見える。 ふと、夜空を見上げる。 ―――星に、月が見える。その時彼女は気付いた。時刻が解る。 少なくとも「星を見ただけで時刻がわかる能力」は正常に機能している。 この会場に置いても蓮子の能力は少なからず健在であることには気付いた。 だが、今はそんなことを気にしている場合ではない。 ジョニィ。彼が、私を逃がして戦ってくれている。 彼を助けたい。此処まで逃げてきたが、どうにかして彼の援護をしたい。 最悪、他の参加者に助けを求めることも視野に入れるつもりだ。 だけど―――焦ってはどうしようもない。冷静に、冷静になれ蓮子。 せめて、何か手段を―――― 「 見ぃつけた♪ 」 唐突に背後から聞こえてくる声。 蓮子は咄嗟に振り返ろうとする。 さっきまで気配なんて無かったはずだったのに。 だが、そう思った矢先に彼女は身動きが取れなくなった。 「――――っ!?」 蓮子は背後から裸締めにされ、声を上げる事も出来ずに動きを封じられる。 何度も抵抗しようとするが、相手の力が予想以上に強く腕は全く離れない。 背後から聞こえてくるのはうふふ、と嘲笑うような声だけだ。 「あらあら、そう抵抗為さらずに。私は暴力は好みませんのよ?」 背後から拘束してくる相手の声色はあくまで穏やかだ。 だが、蓮子は背筋がざわめくような感覚を覚えていた。 こいつは何か、危険な存在だ。さっきの奴とはまた、別の意味で―――― 『―――ご主人様ッ!!』 ヨーヨーマッが遅れて広場へと駆け付け、声を上げる。 その身の傷は完全に再生し終えており、五体満足の状態だ。 恐らく再生に時間を有し、暫く姿を現すことが出来なかったのかもしれない。 蓮子の方へと近付こうとするも、彼女を拘束する人物はヨーヨーマッを睨むように見る。 「…そちらの貴方も下手な真似はしないように。 この御方の首を掠めること等、私にとっては赤子の手を捻るようなものですから」 先程とは違い、威圧するかのような低い声で言い放つ。 その態度からして、この言葉が単なる脅しではないということは見て取れた。 ヨーヨーマッは動きを止め、『相手』を見据える。 (面倒なことになってしまいましたね。まさかご主人様が新手に捕まってしまうとは) 見た限りでは相当の手練のようだ。迂闊に手出しは出来ないが、かといって何もしないわけにはいかない。 どうにかしてご主人様を彼女から助け出さなければならない。交渉、戦闘…頭を回転させ、脳内で選択肢を並べていく。 当然の如く、『殺害』も視野に入れている。 「にしても、この会場…貴女達のような『人形使い』が何人もいるのね?」 『彼女』はヨーヨーマッを見て、先程までのことを思い返す。 天候を操る能力を持つ殿方も、このヨーヨーマッのような人形を操っていた。 恐らく私が惚れ込んだあの方が使っていた能力もそれと本質的に同じ力なのだろう、と。 どうやらこの会場には、『人形使い』が複数人存在する。 「『あちら』はお取り込み中だったから近寄れなかったけど、貴女みたいな『素人』も紛れ込んでいるなんてねぇ…」 あれらの能力のことは気になっていたし、興味の対象に含まれていた。 あの人形については詳しく知りたかっただけに、この娘のような戦闘の素人に巡り会えたことは幸運だった。 さっきの殿方のような方々はともかく、彼女はこうやって簡単に拘束することが出来るのだから。 それ以外にも、洗いざらい情報を聞いてみたい。―――折角なので、この娘の『面白い使い方』も考えてみたい。 場合によっては、この娘を利用して『刑務所内で争う二人』を出し抜けるかもしれない。 「まっ、でも悪いようにはしないわ…ねえ、お嬢ちゃん?」 ともかく、まずはこのお嬢ちゃんの『面白味』を確かめてみることにしましょうか? 「―――私と、お話しましょう?」 蓮子の耳元で囁かれるのは透き通るような甘美な声。 吐き出される吐息が蓮子の首筋にかかる。 邪仙『霍青娥』は―――不敵に微笑んでいた。 【C-2 GDS刑務所・女子監 広場/黎明】 【宇佐見蓮子@秘封倶楽部】 [状態]:疲労(小)、青娥に拘束されている [装備]:スタンドDISC「ヨーヨーマッ」@ジョジョ第6部 [道具]:基本支給品、食糧複数 [思考・状況] 基本行動方針:メリーと一緒に此処から脱出する。 1:??? 2:ジョニィを助けたい。 3:ジョニィと共に、メリーとジャイロを探す。 4:殺し合いに乗ってない人に会いたい。 [備考] 参戦時期は少なくとも『卯酉東海道』の後です。 ジョニィとは、ジャイロの名前(本名にあらず)の情報を共有しました。 「星を見ただけで今の時間が分かり、月を見ただけで今居る場所が分かる程度の能力」は会場内でも効果を発揮します。 【霍青娥@東方神霊廟】 [状態]:健康 [装備]:河童の光学迷彩スーツ(一定時間使用不可)@東方風神録 [道具]:双眼鏡@現実、基本支給品 [思考・状況] 基本行動方針:気の赴くままに行動する。 1:蓮子を『利用』してみたい。 2:面白そうなことには首を突っ込み、気になった相手には接触してみる。 先程の殿方(ウェス)が使っていたような「まだ見ぬ力(スタンド)」にも興味。 3:王者のような少年(ジョルノ)に「一目惚れ」。機会があれば後で会ってみたい。 4:時間があれば芳香も探してみる。 [備考] ※参戦時期は神霊廟以降です。 ※制限の度合いは後の書き手さんにお任せします。 ※光学迷彩スーツのバッテリーは30分前後で切れてしまいます。 充電切れになった際は1時間後に再び使用可能になるようです。 046:柱の女 投下順 048:お宇佐さまの素い足 045:Strong World 時系列順 048:お宇佐さまの素い足 018:愛し君へ 宇佐見蓮子 058:Stand up~『立ち上がる者』~ 018:愛し君へ ジョニィ・ジョースター 058:Stand up~『立ち上がる者』~ 018:愛し君へ ヴァニラ・アイス 058:Stand up~『立ち上がる者』~ 028:Golden Weather Rhapsody 霍青娥 058:Stand up~『立ち上がる者』~
https://w.atwiki.jp/puyopuyokaku/pages/462.html
←名前募集中 まとめ ←名前募集中 52スレ目 →名前募集中 62スレ目 154 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 [sage] 投稿日: 2008/06/11(水) 00 25 07.43 ID sCnFlZOuO 帰宅うp一枚目 00779.jpg 下乳が描きたかったんですがはみ出るほどアルルに乳はありませんでしt 163 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 [sage] 投稿日: 2008/06/11(水) 00 52 26.37 ID sCnFlZOuO 二枚目 00782.jpg アルルをユニットバスに入れてみました 157 アルルが萌えすぎる…! 色塗り終わったら色々はみでそうな巨乳アルル描こうかな 170 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 [sage] 投稿日: 2008/06/11(水) 01 16 48.30 ID sCnFlZOuO 三枚目 00784.jpg シェゾ初描き 明日か明後日で色塗る予定 毎度毎度コメありがとうございます!これからもぷよぷよを愛して描いていこうと思います
https://w.atwiki.jp/puyopuyokaku/pages/489.html
←名前募集中 まとめ ←名前募集中 70スレ目 →名前募集中 73スレ目 52 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 投稿日: 2008/07/11(金) 03 01 17.66 ID 6WVfd2aX0 36 はだけビキニのルルー様を 00967.jpg はだけのビキニってもう見えてるよね… 105 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 投稿日: 2008/07/11(金) 21 50 50.26 ID HxVabDHT0 00973.jpg ホストクラブ「H(変態的な意味で)」スタッフのシェゾ 98 これはかわいいです!そういう服好きだなー 102 ちょww下はいらないですww 114 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [sage] 投稿日: 2008/07/11(金) 23 21 57.69 ID HxVabDHT0 00974.jpg もらー