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ホドモエシティの街の一角に、タブンネ親子が飼われている家がありました。 そのタブンネは大層可愛がられているようで、あったかそうな手編みのセーターを着させられています。服の中央には、ご主人様が付けてくれた大きな花のアップリケが咲いています。 タブンネの子供は10匹程いて、どの子も可愛い盛りでママが大好きな甘えん坊です。 タブンネは自分に抱きついている子タブンネの内の一匹を愛おしそうに抱き上げると、子タブンネのポヨポヨの柔らかいお腹に頬ずりします。子タブンネもとっても嬉しそうにミィミィと喜びます。 その下では、わたしも抱いてほしいよう、といった甘えた目でタブンネを見上げてミィミィと鳴いています。 とても幸せそうな親子です。その横では、ご主人様が仕事に行くための身支度をしています。 「じゃあタブンネ、良い子にしてるんだぞ。」 そう言うとタブンネは少し寂しそうながらもミィ!と鳴いて返事をします。 ご主人様が家を出ると、タブンネはちっちゃな椅子を出してきて窓際に置き、それに乗って窓から外を見ています。タブンネはご主人様が大好きで、いつもご主人様が見えなくなるまでご主人様を見送っているようです。 しかし今日は何故だか家の前で誰かと話しているようです。 ご主人様は二人の男と話していて、二人のうち一人の男から厚い封筒を受け取ると「毎度あり。」と言っていつものように出掛けていきました。 タブンネは不思議に思いましたが、子タブンネ達がまだ甘えたりないのかミィミィと母親を呼んでいます。タブンネはとことこと子タブンネ達に歩いていき、ストンと腰を下ろすといつものように子供達に愛情を注ぎ始めました。 タブンネが子タブンネを抱き上げると、子タブンネはとってもうれしそうに笑っています。そしてタブンネがチュッと子タブンネにキスをすると、子タブンネはミィミィ鳴いて喜びます。 その下ではまたもや子タブンネ達が「自分にもシテシテコール」をしています。 しばらくするとなにやら子タブンネ達がタブンネのお腹に顔をうずめて何かをチウチウ吸っています。 どうやら母乳を吸っている様子。タブンネも子タブンネも、とっても幸せそう。 しかしそんな幸せも、乱暴に開けられたドアの音にかき消されてしまいました。タブンネ達が一斉にドアを見ると、見慣れない男二人が立っています。 さっきの二人だ!タブンネは思いました。子タブンネ達は男が怖いのかタブンネの後ろに隠れて怯えながら様子を伺っています。 すると男がずんずんと部屋に入ってきて、タブンネに抱きついている子タブンネを引き剥がすと持っていた大きな布袋にポイと入れてしまいました。子タブンネ達は危険を感じたのか男から逃げ出しました。 タブンネはいきなりのことにビックリしています。しかしそうこうするうちにどんどん子タブンネ達は袋に入れられていきます。 タブンネはハッとすると、次々に子タブンネを袋に入れていく男達に「やめて!子供を返して!お願い!」といったようなミィミィ声をかけています。 しかしそんな願いは通じず、子タブンネ達は全員袋に入れられてしまいました。中では子タブンネ達がミィミィと母親を探してもがいています。 家を出ようとする男達の足にタブンネはしがみつき、子供を返してと必死に鳴いています。 「ミィ!ミィミィ!ミギィッ!?」 するとタブンネの顔に強烈な後ろ蹴りが炸裂。タブンネは無様にも後頭部を床に打ち付けてしまいます。 男達は乱暴にドアを開き、カギをかけるとミィミィうるさい袋を背負って冷凍コンテナの方向へと行ってしまいました。 突如として現れた男二人に子供達を奪われてしまったタブンネ。まだ状況が飲み込めないのか、座り込んでポカーンとしています。 あんなに響いていた子タブンネ達の声はキレイさっぱりと止み、常に感じていた子タブンネ達の温もりは暴力とともに消え去ってしまいました。 タブンネはやっと状況を飲み込めたようで、オロオロとパニック状態に陥っています。 「ミッミッミッ………!」 タブンネは不安のあまり部屋中をグルグルと走り回っています。 「ミッ……ミィーーーーッ!!」 するとタブンネは何かを悔やむような、子供達においすがるような叫び声を上げると、自分が何をすべきかわかったようでドアノブへと一直線に向かっていきました。 「ミィ!ミイッ!ミイー!」ガチャガチャ しかしドアノブは開く訳ありません。またもやタブンネは部屋中をグルグル回っています。 するとタブンネはさっきご主人様を見送った窓を思い出しました。一目散に窓に向かい、椅子に上がり窓を乱暴に開けるとタブンネは窓によじ登り始めました。 そしてタブンネは、久しぶりに外の世界の土を踏みました。しかしそんなことはどうでもいい。子供達を助けなきゃ!!タブンネは短い足を必死に動かして冷凍コンテナの方向へと走ります。 しばらくすると、子タブンネ達のママを呼ぶ声が聞こえてきました。タブンネはそれを頼りに必死に走る、走る。子供達をもう一度抱きしめたい。それだけがタブンネの原動力でした。 道中、何度も街行く人にぶつかったりゴミに足をとられて転びましたが、タブンネは力を振り絞って走り続けました。 そしてタブンネは、やっと愛する子供達の姿を見る事が出来ました。 子タブンネ達は何やら台車の上の大きな檻に入れられ、涙を目に浮かべミィミィと必死に母親を呼び続けていました。その檻はゆっくり、ゆっくりと冷凍コンテナへと入って行きます。 タブンネはひとまず子タブンネに会えた事が嬉しくて、思わず涙ぐんでしまいます。 子タブンネ達がタブンネに気付きました。みんなママに会えた事がうれしくて、ミィミィと喜びの声を上げています。 早く子供達の所に行ってあげなきゃ!タブンネは檻に向かって走り始めました。 すると急にタブンネの視界は真っ暗になり、何かに体をぶつけてしまいました。 どうやら作業員が荷物を運んでいたようで、詰まれた荷物はバラバラと音を立てて崩れてしまいました。 「ふざけんな!邪魔なんだよ豚!」 タブンネは子タブンネ達の目の前でサッカーボールのように蹴飛ばされ、ゴミ袋の山に派手に突っ込んでしまいました。 子タブンネ達は蹴飛ばされてしまったタブンネを心配するような声で鳴いています。 そして子タブンネ達の入った檻が、冷凍コンテナの中に完全に入ってしまったのを捉えました。 タブンネは痛む体にムチを打ち、ゴミ袋の山からのそのそと脱出し、汚くなってしまた手編みのセーターをポンポンとはたくと痛む体をひきずって冷凍コンテナへと歩み始めました。 子供を救うため、痛む体を引きずりフラフラと冷凍コンテナへと向かうタブンネ。 途中、何度も荷物を運んでいる作業員にぶつかったり、ぶつかりそうになってしまい、その度に虫のように蹴散らされてしまいます。 タブンネがやっと冷凍コンテナについた頃にはもう子タブンネ達はかなり奥深くに行ってしまったようで、ミィミィとママを呼ぶ声がしんしんと響いていました。 タブンネはその声を聞き、早足でコンテナの中へと入っていきました。 すると、いきなり強烈な寒さがタブンネを襲いました。タブンネは余りの寒さに一瞬ビクッとしましたが、立ち止まる事無く子タブンネ達の鳴き声を頼りに走っていきます。 幸いなことに、このセーターとタブンネ特有の厚い脂肪があったおかげで、死に至るような寒さではないようです。 タブンネは向かっている途中、ご主人様に何度も感謝しました。 しかし子タブンネ達の鳴き声を聞いているうちに、タブンネはあることに気づきました。 子タブンネの声はどんどん奥に行く度に弱っているのです。そしてブルブルと震えながらも必死に絞り出しているような声だと感じとったのです。 タブンネはより一層急ぎます。早くしないと、手遅れになっちゃう!白い息を吐きながらタブンネは走ります。 そして、やっとの事でタブンネは子タブンネ達の檻に辿り着きました。 どうやら肉を冷凍させるためのエリアのようで、子タブンネ達はカチコチの肉に囲まれ一箇所に集まりブルブルと震えていました。 「ミィ!ミィミィ!」「フィ、フィィ…」「ミィ…」 タブンネがお母さんはここにいるよ、大丈夫だよ、と言うと子タブンネ達は弱々しくも喜びの声を上げます。しかし、今にも消えそうな声です。 ここにきてタブンネは、ある重要な事に気づきました。それは、この檻を開ける事が出来ないということです。 考えもしなかったことに焦るタブンネ。しかし現実は残酷で、そうこうするうちに子タブンネ達はどんどん弱っていく。 タブンネは、檻の前を通る作業員達になにやら呼びかけています。 「お願い!子供達を助けて!」 そう言っているようです。しかし、作業員達はそんなタブンネに目もくれず、自分の持ち場に行ってしまいます。 しばらくすると、タブンネ達がいる所を担当する人がやってきました。 「ミッミッ!ミィ~ミィミィミィ!」 タブンネは必死にお願いしています。 「う~ん、ごめんなあ。おっちゃんにはその檻、開けられんのだわ。」 タブンネは落胆しますが、どうしても諦めることはできません。作業を続けるおじさんに、タブンネは必死にすがりつきミィミィと目に涙を浮かべお願いします。 始めは申し訳なさそうにしていたおじさんでしたが、さすがのしつこさにイライラしている様子。そしておじさんの怒りが爆発。 「しつこいぞ!何度も言った通り、俺にはこれを開けられん!あとお前、ゴミ臭いんだよ!」 しかしタブンネは諦めません。これしか子供達を救う方法が無いからです。 流石の優しいおじさんも、自分の仕事を邪魔する者には容赦はしません。 とうとう怒りは暴力に変わりました。 タブンネは、子供達の目の前で二度目の暴力を味わされるハメになりました。 耳を引っ張られ、顔を殴られ腹を蹴られ…やがてボロ雑巾のようになってしまったタブンネは自分の非力を憎みながら凍てつく地面にひれ伏しています。 フンと鼻をならし仕事を片付けていくおじさん。その横では、子タブンネ立ち上げたが鉄格子の間から必死に母親に呼びかけています。 しばらくするとおじさんは行ってしまいました。タブンネは寒さと痛みに耐えながら立ち上がり、愛する子供達の目の前まで来て、バタリと倒れてしまいました。 ぼやけた視界の中に、なにやら見慣れた顔の人間が、こちらに歩いてきます。 その正体がわかった時、タブンネの心はパアッと太陽が頭を出したかのように急に暖かくなりました。 その人間は、ご主人様でした。タブンネは全てが救われるような気がして、ご主人様にミィミィとお礼を言うように呼びかけています。 しかし次の瞬間、タブンネの心はまたもや凍てつく風に覆われた。 ご主人様の隣に、あの男二人がいるのだ。 自分の子供達をこんな所に置き去りにして、タブンネの心をたくさん痛めつけた張本人だ。 それでも、それでもタブンネはご主人様の足に力無くしがみつき、ひたすら助けと情けを求め鳴き続けます。 するとご主人様が防寒着のポケットから取り出した封筒から札束を広げ、男達とビジネスの話をしています。 タブンネは、自分の声が届いていないんだと思って、さっきより強めに鳴きます。でも、いくら鳴いてもご主人様は自分を見てくれない。 チラリと横を見ると、目を閉じブルブルと震え続ける愛しい子タブンネ達が見えます。タブンネは必死になって鳴きます。喉が潰れるまで鳴きました。 すると、男のうち一人が口を開いた。 「こいつさっきからうるさいんだが、どうするよご主人。」 すると、ご主人様がタブンネを見下ろして言いました。タブンネは、やっと自分に気付いてもらえたと思って安堵の表情を見せます。 しかし、次の瞬間タブンネの心は深い闇の底へと落ちていった。 「こいつはもう使い物にならなそうだ。お前らで処分しておけ。」 「ミィッ!?ミィ!ミィミィミィ!ミッミィ!」 タブンネは、そんなの嘘だよ、有り得ないといった顔で声を張り上げます。 すると、タブンネの視界はご主人様の靴で覆われた。鼻血を吹き出し、じたばたともがくタブンネ。 ご主人様だった人は、何度も何度もタブンネの顔を蹴りつけます。 「ふん!この媚びたような顔を見る度ヘドが出そうだったんだよ!今日まで生き延びられて幸運だったな豚ァ!」 言葉ひとつひとつが、タブンネに突き刺さっていった。そう、全ては罠だったのだ。一人の人間が至福を肥やすための罠だったのだ。 タブンネはそれに、まんまと引っかかっただけ。タブンネはご主人様に拾われた日の事を思い出した。 群れからはぐれ、ひとりぼっちで泣いていたタブンネに、差し伸べられた手…それが全ての始まり。 顔を血まみれにしたタブンネは、男の手によって冷凍コンテナからつまみ出され、近くの草むらへと乱暴に投げられた。 もう日は沈みつつあり、オレンジ色がタブンネを包み込む。 タブンネの記憶はここで途切れた… ご主人様に顔を踏みつけられ、顔を血まみれにされたタブンネ。その表情は絶望と悲しみだけで構成されています。 しかし、なおもタブンネはご主人にすがりつきます。一方ご主人は汚い顔を近づけるタブンネをゴミを見るような目で見ています。するとご主人が口を開きました。 「おい、檻の中にいる子タブンネ共が泣いて喜んでいるぞ。お前ら、もっと楽しいショーを見せてやれ。」 男二人がニヤリと微笑み「了解。」と言うとご主人の足にすがりつくタブンネを思いっきり蹴り飛ばしました。 「ミギャァァッ!!」 タブンネはコンテナに背中から激突。子タブンネ逹はミィッ!と悲鳴を上げました。 そして男がぐったりとしているタブンネを掴むと、檻の前の地面にビターンと叩きつけました。 「ミガッ!ミィギィィィィ!!」 タブンネは痛みのあまりのたうち回ります。そして男二人による容赦ないリンチが始まりました。 「ミギッ!ミグィィイ!ンミィッ!ンギィィイ!!」「ミィ!ミィミィン!ミッミィ!!」 タブンネの短い絶叫と子タブンネ達の悲鳴が見事な合唱を奏でています。 どれくらい時間がたったでしょうか、もはやタブンネは芋虫のように丸くなりピクピクと痙攣するのみになってしまいました。 体も足跡だらけ、タブンネがあんなに大事にしていたセーターは完全にボロボロです。 「なんだ?お前タブンネのくせにお洋服なんて着ちゃってるのかぁ?」 男がボロボロの薄汚れたセーターに手をかけると、タブンネはさっきまでの弱りようからは想像も出来ない程に暴れ始めました。 「オラッ!」 男が力を入れるとセーターはビリビリと音を立てて破け、タブンネから離れていきました。 「ミィイイイイイイイイ!!」 タブンネがやかましく喚き散らしながらじたばたと暴れています。 すると男はハッとしてご主人に申し訳なさそうに尋ねます。 「あー、すまん。これいくらだ?」 ご主人が答えました。 「いい。それは安物だ。それにタブンネの毛皮で出来ている。値段などたかが知れているさ。」 「そりゃ大安心だ!」 そして男はセーターをめちゃくちゃに踏みつけます。タブンネがそれをかばおうとしますが、一緒に蹴られてしまいます。 セーターは完全にボロ切れになってしまいました。 追々と泣くタブンネ。子タブンネも、タブンネの泣く姿には耐えられないのでしょう。 子タブンネ達はタブンネにおいすがるあまり、鉄格子に手を付き立った姿勢のままでミィミィとかすれた声で鳴いています。涙は滝のように流れています。 しかしそんなことをしていては体温を逃すばかりで、鉄格子も冷気でカチカチです。 「おい見ろよ!あいつらの手、凍っちまってるぜ!」 タブンネが視線を移すと、子タブンネの手がカチカチと音を立てて凍っていきます。しかしそんなことには気付かず子タブンネ達は鳴き続けます。 そしてその時はやってきてしまいました。子タブンネ達は足から徐々にカチカチと凍っていき、ついには凍った手と合流してしまいました。 それでもタブンネ達は涙を流して鳴いています。首が完全に凍ってしまった時、子タブンネ達は絶望と悲しみに歪んだ顔で凍ってしまいました。 最後まで母親を求め続けた子タブンネ達は、最期の時まで母親の温もりに溺れることなく死んでいきました。 「ミッ…?ミィ…?ミィ…ミィ…?」 どうしちゃったの…?といったような声で凍ってしまった子タブンネ達に呼びかけているタブンネ。 男達は笑いをこらえながら檻の中で絶望の表情のまま凍っている子タブンネを取り出しタブンネに投げました。 子タブンネの小さな胸に、タブンネは今にも千切れそうな触覚を当てます。 しばらくの静寂の後、タブンネの顔はみるみるうちに青白くなっていきました。 「ミィィァァァアアアアアアアア!!!!」 タブンネの絶望に染まった叫びが、冷凍コンテナの冷たい空気に響き渡る。 男達はもういいだろう、といった顔をしてタブンネの首の後ろを掴むと、発狂し暴れまわるタブンネを担いで出口へと向かっていきました。 タブンネはその間、子タブンネ達の檻から目を離す事はありませんでした。 そしてタブンネを近くの草むらにゴミのように投げ捨てると、暴れ続けるタブンネに強烈なストンプを食らわせ冷凍コンテナへと戻っていきました。 タブンネはどこまでも青い空と、自分の無力さを憎みながら気絶しました。 タブンネは夢の中にいました。 暖かい部屋の中、タブンネとその子供達はご主人が寝ていた布団の上に寝転がり幸せな気分に浸っていました。 外には雪が降っていて、子タブンネ達は初めて見る雪に目を輝かせ、窓から手と顔をムニュッとつけたまま離れようとしません。 タブンネは幸せに身を任せ寝転がっている子タブンネ達を抱き寄せ一匹一匹丁寧にペロペロと舐めています。 子タブンネはちょっとくすぐったそうですが、すぐに可愛らしい笑顔が咲き、両手をバンザイして喜びを体で精一杯表現します。 窓に張り付いていた子タブンネ達も、それを見るとちいさな椅子から降りてママの所に向かっていきます。 部屋中にミィミィという喜びや愛情を催促する声が響きます。タブンネはその声を聞く度に幸せでした。 しばらくするとご主人が美味しそうな木の実と甘い甘いホットミルクを持ってきました。 タブンネ達は木の実を受け取ると大きく口を開けてかぶりつき、しゃくしゃくと幸せそうに木の実を頬張っています。 タブンネ達は木の実を食べ終わるとホットミルクをぺちゃぺちゃと飲み始めました。みんな口の周りを白くして、ミッミッ♪と幸せの声を上げ飲んでいます。 そして食べ物は無くなり、お腹いっぱいの子タブンネ達はタブンネに抱きつきミィミィと甘え始めました。 タブンネ達は布団の上でいつまでもいつまでも寝転がったり、抱き上げたり抱きしめたり…いつの間にか子タブンネ達は甘え疲れて眠ってしまいました。 タブンネはそれを見ると幸せそうに目を閉じて、子タブンネ達と夕方になるまで眠っていました。 でも、目を覚ましても子供達はいませんでした。それどころか体中が痛くて、心がズキズキとしています。 タブンネはさっきの物が夢だとわかると、涙を流してえぐえぐと泣き始めました。 夢の中のタブンネは、今のタブンネに無いものを全て持っていました。 タブンネが空を見上げると月と星がキラキラと輝いていました。そしてタブンネは昨日のうちに起こった事を全て思い出しました。 タブンネは長い間気絶していたようで、既に街からは光が消え、人は一人も歩いていませんでした。 タブンネはのそのそと草むらから立ち上がると、寝静まった街にトボトボと歩いていきました。 タブンネのお腹はペコペコで、お昼に食べた木の実以外何も口にしていませんでした。 タブンネは子タブンネ達が死んだ瞬間をこの目で、この触覚と肌で、イヤというほど感じてしまいました。今もあの不気味な冷たさが手に残っています。 柔らかくて暖かいポヨポヨのお腹はすっかり凍って固く冷たくなっていて、まんまるでくりくりの大きな目は白く濁っていて、そこからは涙がつららのように垂れていました。 タブンネはもう、全てを諦めた様子でした。肩はガックリと下がり目は虚ろで、あんなに良かった毛並みもボサボサです。 そして何よりタブンネは身も心もズタズタでした。タブンネは1日で全ての幸せを奪われ、ただの汚い豚へと成り下がってしまいました。 タブンネはいつのまにかご主人の家の前にいました。無意識に家へと帰っていたのでしょう。 ここがタブンネの唯一の居場所です。もうここ以外帰る場所は無いのです。 タブンネは固く閉じられたドアを力無く叩いたり、引っ掻いたりしていました。いつまでも、いつまでも… 気が付くと太陽が頭を出していました。タブンネはそれを虚ろな目で見つめ続けていました。 すると、街の家から次々と人が出てきました。作業服を着ています。タブンネはそれを見ると、思わず着いていってしまいました。 もしかしたら…そう思いタブンネは冷凍コンテナへと歩みを進めます。 タブンネは冷凍コンテナが開くのを一人でずっと待っていました。作業員達がタブンネを指差して何かを喋っています。 「あいつ、昨日のタブンネだよ…」 「まだわかってないのか…もうとっくに凍っちまってるのに」 タブンネはそんな言葉を生気の無い顔で聞いています。そして無表情なのに、涙が流れてきました。 もうタブンネの精神はボロボロです。子供を奪われ主人に捨てられ、帰る場所すら無いのです。タブンネはわずかな希望にすがりつくしかありませんでした。 でも、タブンネはわかっていました。目の前で死んでいった子供達は、鮮明に記憶に残っています。 それでもタブンネは諦めきれませんでした。ただひたすら、またあの幸せを求めているのです。 タブンネはずっと待っていましたが、いつのまにか眠ってしまいました。 しばらくすると、冷凍コンテナの周りが賑やかになっていました。 タブンネを耳をピクッと動かして、目を開きました。 何やら漁師のような人達がコンテナで冷やしたマグロや肉を広げ、スーツ姿の人達に売っているのです。 タブンネはそれを見て、自分の子供達がどこにいるのか、必死になって探し回りました。 そしてタブンネは、冷やされて冷気を発している檻を見つけました。 その横には、あの男が椅子に座って料理人と話しをしていました。タブンネは料理人の後ろで、怒りに震えていました。 やがてその料理人は紙に何かを書き、それをあの男に渡して子タブンネを受け取りどこかに行ってしまいました。 男がタブンネに気付きました。男は憎しみと恨みのこもった顔で睨み続けるタブンネを見て、ニヤリと微笑みました。 「よお、昨日のママさんじゃねぇかwwこんなに美味しいお肉を提供してくれてありがとなwww」 タブンネはますます顔を怒りで歪めます。 「まあ、今のお前はママでもなんでも無いただの汚い豚だけどなww」 男がそう続けると、タブンネはもう我慢出来ない!といった顔で息を荒くして怒りに身を震わせていました。 「ミフーッ!ミフーッ!」 「おぉっと、そんなに怒ってもダメだぜ。何しろコレは超高級の…」 男がそう言って檻の中の子タブンネ達に手をかけました。タブンネはその瞬間、子供達を守らなきゃ!という気持ちが心の奥から吹き出ました。 「ミィーーーーーーッ!!!」 タブンネは男に、見よう見まねの全力の捨て身タックルを食らわせようとしました。 しかし男はそれをひょいと避け、タブンネに足を引っ掛けました。 ものすごい勢いで顔から転倒し、地面を滑るタブンネ。顔から傷口が開き、血がにじみ出ます。男は大爆笑しています。 どこまでも惨めな気分のタブンネは、地面にひれ伏したまま歯をギリギリと鳴らし地面を殴り続けるしかありませんでした。 男はそんなタブンネを無視して商売を続けていました。 「ミギギギギギ……ミフーッ!ミフーッ!ミィィィイ………!」 ぶつけることの出来ない怒りと憎しみ体を悶えさせ、わなわなと震え続けるタブンネ。 しかしそうこうするうちに子タブンネ達は飛ぶように売れていき、タブンネの目の前でまた一匹、また一匹とどこかに運ばれていきます。 タブンネはこのままではいけないと思い、男の前まで来て顔と手を地面に付き、ペコペコともう勘弁して下さいといったふうに頭を下げています。 怒りをこらえ、今にもどうにかなりそうなのに、その諸悪の根元にペコペコと頭を下げるのはとても耐えきれませんでした。 「ダメダメ、そんなことしても返してあげないよ。」 男はそう言いますが、タブンネはそれをやめません。よく見れば、地面が涙で濡れています。 「そうだ!タブンネちゃんがサンドバッグになってくれれば、子供達を返してあげるよ!」 タブンネはサンドバッグという言葉がわかりませんでしたが、顔をバッと上げ「何でもします、やらせて下さい!」といったふうにペコペコと頭を下げミィミィ鳴きました。 「ようし決まりだ!タブンネちゃんはこれからタブンネじゃなくてサンドバッグだ!」 男はそう言うと、檻の中でエビのように丸くなり凍っていた、売れ残りの一番小さな子タブンネを取り出すと、タブンネの口に詰め込みました。 「ンムィッ!?ムゥー!ムグゥーッ!」 男はそんなタブンネを押さえつけ、口に強力なガムテープを貼りつけました。 男はそれを喉のほうへと送り込もうとしています。 タブンネは必死になって飲み込まないようにしていますが、息が出来なくなり喉の力を緩めた瞬間にブチブチと喉がなり、子タブンネを飲んでしまいました。 お腹の中で、冷たくて大きな物がゴロゴロとしている感覚はとても気持ち悪く、それが子タブンネだと思うと今にも吐き出したくて仕方ありませんでした。 この子タブンネは、兄弟の中で一番小さくて、一番甘えんぼうで、まだ乳しか飲めない可愛い子タブンネでした。 「ムムム、サンドバッグにはこんな媚びた尻尾はついていないぞ!」 男がわざとらしく言って、尻尾を握り力を入れ始めました。 ブチィッ!フサフサの尻尾は血にまみれながら千切れました。 「ンンンンムゥィィイギィィィイイイイ!!」 声にならない悲鳴を上げ、痛みに苦しみ暴れ回るタブンネ。 男はひきちぎった尻尾をタブンネの肛門に詰めると、またもやあのガムテープで肛門を完全に塞ぎました。 そして耳と耳を縄で縛りつけ、冷凍コンテナのすぐ横にあるフェンスにくくりつけられてしまいました。 タブンネは尻尾をちぎられた激痛に耐えきれず、涙をポロポロ流して泣いています。 「ようし、これでタブンネちゃんはめでたくサンドバッグになれたね!じゃあまず手始めに…オラッ!」 男は無防備なタブンネの腹に右ストレートをくらわせました。 ボコォッという鈍い音のあと、タブンネの声無き悲鳴が上がり、お腹の中で何かが潰れた音がしました。 「じゃあタブンネちゃ…いやサンドバッグちゃん、死ぬまで頑張ってねー!」 男は高笑いと共に去っていきました。 タブンネはというと、鼻でプゴプゴ赤い泡を立てて必死に呼吸をしています。 そして冷凍子タブンネによりキンキンに冷やされてしまったお腹は、何やらギュルギュルと鳴っています。 通りかかる作業員達が、不思議そうな、興味津々な目をして通り過ぎていきます。 タブンネは惨めで惨めで、恥ずかしくて恥ずかしくて… そして助けを求め鳴いていると突然凄まじい腹痛に襲われました。 タブンネはお尻をクイッと上げ排泄を試みますが、肛門が完全に塞がれているので排泄が出来ません。 お腹の激痛に体をよじらせ悶えるタブンネ。するとタブンネの前に人が立っています。 タブンネはこの人が助けてくれるのだと思って、鼻でプゴプゴ必死に呼吸して、フガフガと鳴いて自分の可哀想な姿をアピールしています。 するとまたもやタブンネは内臓が破裂するような激痛を感じました。タブンネはなにが起きたのかわかりませんでした。 タブンネは鼻から血をブシュッと吹き出し白目になって手足をじたばたさせています。 すると周囲からどっと笑い声が聞こえてきました。 タブンネがまばたきして目を開けると、拳を構えた作業員がいました。そしてそれを見た直後… 「ムグィギィィッ!プッ!プゴッ!プゴゴッ!プヒュー!プヒュー!」 タブンネの腹に拳がズバンとめり込み、タブンネの内臓は破裂してしまいました。 タブンネは必死に呼吸をしていますが、血と鼻水が邪魔をして、赤い鼻ちょうちんが出来ています。 間髪入れずに次の拳が襲いかかりました。 それはタブンネの腹を上から突き上げるようなパンチで、タブンネは胸の辺りに溜まっていた内臓の破片や血ヘドが一気に逆流してしまいました。 しかし口から吹き出す事は許されず、鼻から勢い良く飛び出しています。さながらギャグマンガのようです。 タブンネは口に溜まっている血ヘドが気持ち悪くて、何度も吐きそうになりました。 「あースッキリした。また今度頼むわサンドバッグちゃんww」 作業員はせいせいした様子で去っていきました。 気が付くとタブンネは大勢の作業員達に囲まれていました。皆ニヤニヤと不気味な笑みを浮かべています。 タブンネは今から自分がされる事がなんなのか、一瞬で理解出来ました。 「ムィッ……ムー!ムィムィムムーッ!ングーッ!!」 タブンネは必死になって命乞いしていますが、そんな態度は逆効果です。 ドゴン!ズバァン!そこら中に音が響き、男達は次々とタブンネの腹に強烈なパンチをくらわせています。 タブンネは目をギョロギョロさせ、ただ体の中身が潰れていく感覚に耐えていました。 腸や大腸、さらには膀胱までが潰れ、タブンネの体内に糞尿が染み出します。 「こいつでとどめだ!」 最後と思われる作業員が、タブンネの背中が突き破れそうなほどのパンチを食らわせました。 「ングギミィィイイイイイイイ!!」 タブンネは絶望と苦痛に染まった叫びを上げました。 「ミブボォッッッ!!」 するとタブンネの口を固く閉じていたガムテープが謎の赤黒い液体とともにタブンネから放出されました。 「うわ!汚ねぇ!おい逃げるぞ!」 タブンネは赤黒い液体を放出した後、茶色い液体をドボドボと吐き出しました。 「ミボォオエエエエエエエエエエ!!」ビチャビチャ タブンネの吐き出した茶色の液体はタブンネの体内に溜まっていた糞尿でした。 するとタブンネの喉がいきなりベコンと盛り上がり、何か大きくてピンクの汚れた毛玉を吐き出しました。 それは、子タブンネでした。汚物の中から、白く濁った2つの目がタブンネを見つめていました。 「ミギィィィィァァァァアアアアアア!!!」 タブンネが絶叫を上げると、縛られていた耳がちぎれ、タブンネは汚物の中にどしゃりと落ちてしまいました。 汚物の中に、汚い小さな毛玉の上にアザだらけのタブンネが乗っかっています。 タブンネは、やっと子供を抱きしめる事が出来ました。 そしてタブンネは呼吸も出来ぬまま、醜く汚れたまま死んでいきました。 その死に顔は絶望に歪みきっていて、この世の物とは思えないほどでした。 そしてもう、ホドモエシティからは子タブンネ達の甘える声は聞こえなくなってしまいました。 終わり
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×セーファ:…本気だったのか。 ○シュニフィア:冗談のつもりだったのですがねー…。まぁ、いいじゃないですか。始まってますよ、ご主人様。今回はプレゼミ、という感じでがんばってきましょー。 ×セーファ:…まぁ、だな。うし。まずは説明するぞなもし、シュニ? ○シュニフィア:はいはい、っと。この作品は、今は無きご主人様のHPにあったコーナー、「清く貧しく美しくっ」に掲載されていたシリーズ、「メイド議談」の再録となっていますよー。ですが、前のものを一新すべく企画されているので、前のものを知っている必要はありませんー。一応、このコーナーは「メイド浪漫」としてスタートしていますが、仮名です。いい名前が浮かびましたら、一報くださいませね。 ×セーファ:まぁ…。比較的、どうでもいい注意だよな。前書きはそんなもんだろ。本作品についての注意、続けていくじょ。 ○シュニフィア:ですねー。司会・進行は私、シュニフィアと…。…都合により「ご主人様」となっているセーファでお送りします。 ×セーファ:何て目で俺を見るんだ、シュニ。殺人しそうな目つきでよぉ。…ま、いいか。形式としては今のように会話文でいく。それとだな、コレはリアルで対話しているのを“なっちゃん”に速記させているわけだ。んで、それをベースに、編集したものを載せていく予定だな。あと、メイドについての理解が深まるように、インタビューをしていくかたちになる。インタビューのほうは間違いなく本職の人にしますので心配なく。 ○シュニフィア:それからそれからっ。インタビューは相手の都合もあり、掲載というか連載は不定期になりますよー。ご了承くださいましー。…注意はそんなものですかねー…。あ、自己紹介もしておきましょう。私はシュニフィアで、職業としてはレディスメイド、ガヴァネスを兼ねています。基本はレディスなので、そこはよろしくー。 ×セーファ:俺は…こっちじゃ「ご主人様」か。名前が“セーファ”と“ご主人様”と変わることが多くなると思うんで、そこらへんは勘弁してくれ。別にシュニとは主従関係じゃないな。罰ゲームの仕様で、ご主人様と呼ばせてるだけだ。シュニの、本物のマスターと俺は友達で、そこでシュニと知り合ってる。趣味はナンパ、特技もナンパ、何は無くともとりあえずナンパ。 ○シュニフィア:ダメ人間ですよねー。 ×ご主人様:…何とでも言うがいい。 ○シュニフィア:そうそう、筆記をしてくれている“なっちゃん”はご主人様のイトコで、メイドですよ。職種は…あぁ、そうだ、パーラーですね。パーラー・メイドは、女性にとっては価値がある職なのですが、まぁ、そこは本編で語りましょう。 ×ご主人様:でも、パーラーのときのゲストは“なっちゃん”ではないデース。なっちゃん、お前はそこでメモだけしべっ(シュニフィアに頬をつねられる) ○シュニフィア:さて、進行を続けます。今後の予定ですが、ご主人様? ×セーファ:ひゃいっ?(まだつねられている) ○シュニフィア:どういう流れで2回目以降は進めましょう? ×セーファ:と、とりあえず…メイドの職種ごと、系統ごとに、でいいかと…思いますが?(ようやく解放される ○シュニフィア:やっぱりそうなりますかねー。 ×セーファ:では…。全体の流れの計画について、お願いするじぇい。 ○シュニフィア:んーん。この形式では初めてなこともありますし、どうでしょう…。最大で全16回程度、ということで。 ×セーファ:じゃ、それで。 ○シュニフィア:ですねー。さて…。次回の予定ですが、次回は世間一般でいう「メイド」に最も近いメイド・オブ・オール・ワークス、からいきましょうか。 ×セーファ:了解。 ○シュニフィア:ではではっ。宣言どおり、本職の方をお呼びして次回はお送りしまーす。ゲストはぁ…。リオさん、を予定しておりまーす。 ×セーファ:くっ…。またヤツなのか! 頼むから別人にしてくれ、アイツはヤダ! イヤスグル!! 今すぐに撤回を要求すグっ?!(飛んできたフリスビーが顔面直撃 ○シュニフィア:前回といい、反省してないですねー…? ×セーファ:うぅ、俺はメイドの中で一番、オール・ワークスの連中が嫌いだ…。(机に突っ伏して ○シュニフィア:「政治家は嫌いだ」みたいなものでしょうから無視しますけど…。次回以降はマズいですよ? ハウス・キーパーの日にそれを言うとー…。 ×セーファ:…む。それはおっかないな。まぁ…実際は16回もしないだろうし、それなら会うこともないだろ。 ○シュニフィア:そうですね…。今度は、すべての回で失言しないようにしましょう。削除する作業も面倒ですしね。 ×セーファ:そのたうり。失言も程度が大事だ。 ○シュニフィア:日本語がおかしくないですか…? ×セーファ:ただいまの発言に不当な言葉遣いがありました。NGO、兄ちゃん、ごっつい、おばかさんの名で謝罪します。…これでいいのか? ○シュニフィア:…まぁ、いいですけど。それ、訴えられても知りませんよ…。 ×セーファ:一般的名称は著作権にはならん。というか、政治やらの言葉は基本的に著作権ないから大丈夫だ。あぁ、そうだった。コイツ、シュニのマスターはメイドじゃないが、とりあえず今回は出てもらう予定なんで。…男は嫌なんだが、メイドへの理解のためにはしょうがない。…野郎と話すなんて、今から考えても胃が痛いぞ…。 ○シュニフィア:私はご主人様と毎回やるほうが嫌ですけどねー。何で、相方がマスターじゃないんですか!? ×セーファ:いや、まったく。俺もシュニの姉さんのほうがよかったぞなもしぃ! …お互い、2回目だからなぁ…。 ○シュニフィア:うぅ、人事異動を要請しちゃいますよー…。 ×セーファ:してどうすんだ…。まぁ、テケトーにやってこうじゃないか。 ○シュニフィア:はいなー。そうですね、自助努力ということでいきましょうかー。それに、コレ、終わっても5分後には、オール・ワークスさんを呼んでまた収録しますよ? ×セーファ:くっ…。メイドのくせヌァッ?!(シュニフィアにビンタをもらう ○シュニフィア:…うるさいですよ。 ×セーファ:………。 ○シュニフィア:…加減間違っちゃったかなー。まぁ、今回はここまで、ってことでー。ではでは、みなさん、また次回に~っ。…と言っても、こっちの収録はすぐに入ってるんですけどね。 メイド浪漫(仮)プレゼミ~終了~ 質問などがあれば、どうぞ。 第6回以降で回答していきたいと思います。 名前 コメント
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647 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/11/19(日) 21 29 25 ID hTSm7o2r 637 幼児化したサイトを見てシエスタとアンリエッタが 「「はい、どうぞ」」 ってミルクの沢山でそうなおっぱいが並べあって、 サイトはそれを尻目に部屋の隅で縮こまってるルイズの胸っぽいところを掴んで 「出して」 とか目をうるうるさせながらお願いして。 「わ、私のがいいの?」 「うん。ご主人様、頂戴?」 「…ちいちゃいわよ?」 「いい。俺のご主人様だもん」 「…おいで」 とか照れながらサイトを抱きかかえて胸にあてがって、サイトの舌に悶えながら自分を選んでくれた事を喜んでしまうルイズ …を妄想してしまった自分はゼロを汚した大悪人orz 653 名前:647[sage] 投稿日:2006/11/19(日) 22 51 07 ID hTSm7o2r 「ひゃあ…」 「どうしたの?ご主人様?」 サイトが飲んでる…おっぱいちいちゃいのに飲んでるよぉ… 「苦しいの?」 「あ、アンタは気にしないで飲みなさい」 「苦しいなら…やめる。ご主人様のそんな顔、見たくないもん」 なんでこういうトコは変わってないのよ!変な気遣いはちゃんとして! でも…私を選んでくれたんだから… 「だ、大丈夫よ」 「ホント?」 「ええ」 「じゃあ」 んくっんくっ…って。 可愛いじゃない。 …でも変な気分になっちゃう… 「はあ…」 「どうしたの?指なんかくわえて?」 「え、その」 「また苦しいの?」 「違うの…実は」 いけない。こういうのは子供の教育には良くないはずよ。 言い訳、言い訳… 「私おっぱいちいちゃいから、おっぱいが溢れちゃいそうなの」 「そうなの?」 「ええ。だから…」 「?」 「たくさん飲んで楽にしてくれるかしら?」 何言ってるのよ私。 「はぁい!」 「え?」 「ご主人様、楽にしてあげる」 きゃあ!ちょっと…乱暴に… 可愛い過ぎて殴れないじゃないの! …段々あっちも熱くなって来ちゃったし、でもサイトはこんなだし、 もう!早く戻ってしてくれないと、許さないんだから! …サイトぉ… ノリで書いた。そろそろ生死が危ない。 残留思念かこのスレの地縛霊だな…俺は。
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機甲盤古 第十五章 http //www.comibook.com/cb237 <翻訳者コメント> 1ページ 守芬「ここは万里の長城よ」 魯泉「これ、数千年前からあったんだよね?」 守芬「ええ…」 「けど、今見えてる部分は明の時代に造られたもので…」 「2000年も前のものは…」 「ほとんど無くなってしまっているの」 2・3ページ タイトル:萬里長城〔前編〕 4ページ 魯泉「………」 「盤古、あのさ……」 「龍神さまが言ってたこと、あれって本当なの? きみが仙界製の兵器だっていうのは…」 盤古「…本当です」 魯泉「じゃあ…」 「初めて会ったとき、どうして言わなかったの?」 5ページ 魯泉「あの時きみは、兵器じゃなくて汎用型のメカ亀だっていってたよね?」 守芬「………」 魯泉「盤古には触れられたくないことなのかもしれない」 「だから無理にとは言わないよ」 「でも、話せる範囲でいいんだ…」 「きみのこと、もっとぼくに教えてくれないかな?」 盤古「わかりました」 6ページ 魯泉「え?」 盤古「すみません。隠しているつもりはなかったのです」 「それがしは機械ですし……」 「聞かれなければ、特別お話ししておくことでもないと思いまして…」 守芬「じゃあ聞くわ…」 「まず機甲兵とはどういうものなのか…2000年前に一体何があったのか……」 「そして、魯泉の前、つまり2000年前のあなたのご主人様は誰なのか…」 魯泉「そ、それも聞くの?」 7ページ 盤古「ええ、了解いたしました」 「お答えしましょう…」 「あれは…それがしがまだ工場にいた時のことです……」 8ページ 研究員「検査の進捗はどうだ?」 男「ええ、全て順調です」 研究員「…しかし、未だに信じられんな…」 「神明が我らに力を貸すとは…挙げ句に機甲兵まで造らせ、使用させているのだぞ?」 「神明らが人間の戦争に関与するなど…一体どういうつもりなのだ」 「陸文、お前はどう思う?」 陸文「はい?」 「口出しするようなことではないでしょう」 9ページ 陸文「我々研究員は与えられた仕事をこなすまで…」 「そのような思考は一切不要です!」 研究員「それもそうだな…」 「じゃ、あとの調整と記録は任せたぞ…」 陸文「わかりました…」 研究員2「相変わらずしっかりしてんなあ…」 研究員「あいつはそういう奴さ…」 10ページ 陸文「………」 「盤古」 盤古「はい、ご主人様」 11ページ 陸文「うるさいのはいなくなったぞ! さあ、一局付き合ってくれ!」 盤古「オーケーです! ご主人様!」 「演技とはいえ、感情のない機械というのはままならないものですね」 陸文「すまないな、毎回そんなことをさせてしまって…」 12ページ 陸文「こうやってお前といることが、何よりの息抜きだ…」 「研究員の仕事をしていると、自分が嫌になってくる…」 「お前がいてくれて本当によかったよ!」 盤古「我々研究員は与えられた仕事をこなすまで」 「そのような思考は一切不要です」 「嫌になる自分とはこういうことですか?」 陸文「…今の私かね?」 〔それがしの前のご主人様は、密かに機甲兵の中でそれがしだけに感情回路の改造を施していたのです〕 13ページ 〔来る日も来る日も、あの方はそれがしに多くの話を聞かせてくださいました〕 陸文「盤古、聞いてくれ。笑えるんだこれが!」 盤古「はい!」 陸文「…笑わないな? 感情回路は問題ないはずなのだが…」 盤古「はあ、それは面白くなかったからでは…」 陸文「そんなわけあるか! 故障か? 故障なんだな!? 修理しちゃる!」 盤古「わははは! おっかしー! ご主人様は天才でーす!」 〔感情とは何なのか、それがしに教えてくださったのです〕 14ページ 兵「陸文!」 陸文「はい!」 15ページ 兵「この壊れた機甲兵をすぐ修理に回してくれ!」 「修理がきかないものは処分してかまわん!」 陸文「……わかりました」 盤古「ご主人様、そのケガ…」 陸文「い…いやなに…それより手伝ってくれ…」 16ページ 盤古「これは!?」 陸文「戦場で破壊された機甲兵だ…」 「すべて私が直してみせる」 盤古「……!」 「機甲兵がここまで壊れ、ご主人様までケガをして……外は一体どうなっているのですか?」 陸文「恐いか? 安心しなさい。お前を戦場に出したりはしない!」 17ページ 盤古「だ、だとしても、ご主人様がケガを負っていてはそれがしだって…」 陸文「仕方がない。戦争が早く終わることを祈ろう…」 「本当はな…私だって恐いのだ……」 盤古「どうして…どうしてこんな、悲しみや苦しみの感情があるのでしょうか?」 「快楽や幸福、それだけではいけないのですか?」 陸文「…感情とはそういうものだ…」 「決してすべての動物が痛みや恐怖を感じるわけではない」 「だが、それを感じる動物は、危機回避能力に長けている」 18ページ 陸文「だからこそ、機甲兵には感情がない…ただひたすら動かなくなるまで壊し合うために…」 「お前はこうなりたいか?」 盤古「い、いえ……!」 陸文「悲しみや痛みには価値がある。意味がある!」 「私は考えてほしい。感情を持つお前に…」 「感情を持つという意味を……」 19ページ 〔数日後〕 陸文「お呼びですか?」 「修理がまだですので、手短にお願いします」 研究員「陸文、お前一度ケガを診てもらえ」 「この前の傷を回復しないわけにはいかんだろう……」 陸文「……この程度、大したことはありません!」 研究員「そんなに強がるな…入院が必要な程のケガだということくらい、私にもわかる…」 陸文「………」 20ページ 陸文「ですが、機甲兵の修理を投げ出すわけには…!」 研究員「その点は大丈夫だ! 一ついい報せが入った……」 「戦争が終わったそうだ!」 「上からの命令でな…機甲兵はすべて処分するように、とのことだ!」 「だからもう修理はいい! 治療に専念してくれ!」 陸文「……はい」 21ページ 盤古「ご主人様、何を話されていたのですか? 戦争が終わった、などと聞こえましたが、本当ですか?」 陸文「ああ!」 盤古「では、それがし達はもう戦場に出る必要はなくなったのですね?」 陸文「………」 「盤古、何も言わず…私に付いてきてくれ…」 盤古「え?」 陸文「私は…お前を連れてここを離れる!」 「遠くへ…できるだけ遠くへ…」 22ページ 盤古「ご主人様、掘りましたが…こんな山奥で何をなさるのですか?」 陸文「盤古…落ち着いて聞いてくれ…」 23ページ 盤古「それがしを地下に埋める!?」 陸文「ああ、大丈夫だ。お前の機体はこれくらいじゃ壊れん」 盤古「どうしてそのようなことを?」 陸文「なんと説明すればいいかな…」 「戦争はもう終わった…」 「お前ももう兵器ではない…」 「お前はこれから何だってできる…」 「文字幻術の力だって、もっと別のことに…」 24ページ 陸文「そう、例えば…」 「誰かに字を教えたり、他人を助けたり…」 「文字幻術を破壊の為ではなく、何かを作り出すことに使ってくれ」 盤古「? あ、了解です…」 「ですが、それがしを埋めることと何の関係が…?」 陸文「……私は兵器の研究員だ…」 「私の役目は、もう終わってしまった…だから……」 「お前とはもう離れなくてはならない……」 25ページ 陸文「これからお前の未来は…お前が決めるんだ!」 「いつの日か、お前に再び電源が入るとき…その時はお前が新しいご主人様を決めてくれ!」 盤古「し、しかし……それではご主人様はそれがしと離ればなれに…」 「そんなの寂しすぎます!」 26ページ 陸文「…そうか?」 「私はお前の新しいご主人様に期待しているんだぞ?」 盤古「え?」 「期待…これは、期待することなのですか?」 陸文「そう、だから私の心配はいらない…」 「じゃあ…電源を落とすぞ…」 盤古「…ご主人様……」 陸文「眠くなってきたろう…ゆっくり休んでくれ…」 盤古「…は……い…」 27ページ 陸文「………」 「それじゃあな…盤古…」 28ページ 盤古「その後目を覚まし…」 「それがしはご主人様と出会ったのです…」 魯泉「そ…それで…」 「陸文さんはどうなったの?」 盤古「わかりません…」 「機甲兵が廃棄されたことさえ、龍神様から話を聞くまで知りませんでした」 守芬「2000年も経ってたんじゃ…」 「どのみち、もう会うことは叶わないわね…」 29ページ 守芬「盤古に危険が及ばないよう、その前に別れたんだわ…」 「わざわざ嘘までついて…」 盤古「はい…」 「それがしは気付けませんでした…」 「あの方がそれがしに向けた最後の笑顔が、何を意味していたのかを…」 魯泉「盤古……」 守芬「話題を変えましょう!」 「ふと思ったんだけど…」 30ページ 守芬「盤古は2000年もの間埋められてて彼の消息が全くわからない。だからこそ工場に行って整備を受けなきゃいけない!」 「けど問題は…」 「2000年が過ぎて、機甲兵が廃棄されてしまっている今、」 「工場はもう無くなってるんじゃないかしら?」 魯泉「あ…!!」 守芬「それでもあなた達は敦煌に向かうの?」 「そしてもう一つ…」 31ページ 守芬「この旅が終わったら…あなたはどうするつもりなの?」 盤古「う……」 「そ…それは…」 「それは、ご主人様に…」 32ページ 魯泉「盤古が故郷に行くなら、ぼくも付き合うよ。でも…」 「ぼくが行かないって言ったら、きみは…ぼくと家に帰るの?」 盤古「? もちろんです」 「それがしは多機能汎用型メカ亀…」 「ご主人様の家にご迷惑をお掛けするようなことは…」 魯泉「…それじゃあダメだ…」 「もしここで引き返すなら、盤古には守芬姉さんの家に行ってもらう!」 盤古「え…!!」 33ページ 魯泉「ぼくは…」 「ぼくはきみを連れては帰れない」 盤古の過去が分かるとても重要な回。見るからに難しそうな言い回しが多く、翻訳も大変だったでしょうが、本当に素晴らしい翻訳でした。お疲れ様です! -- てすと (2014-06-29 16 54 31) 名前 コメント
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強気メイド×弱気ご主人 「邪魔ですよ!ご主人様!」 仕事に没頭していた私の耳に響くひときわ大きな声。 驚いて振り返るとメイドさんが不機嫌な顔で腕組して立っていた。 「掃除の邪魔です、ご主人様。仕事も結構ですが僕の仕事を邪魔しないで下さい。」 「……あの…雇い主は一応私なんですから…」 弱々しく反論を試みるもじろりと一瞥されて黙り込んでしまう。 いつもこの調子だ。 「いーからさっさと退く!それともなんですか?足腰立たなくされたいんですか?」 高飛車に言い放ちながらひょい、と顔を覗き込まれた。 昨夜のことを思い出して知らず知らず顔が火照る。 「あ、赤くなった。昨日激しかったもんね。」 更に動揺する私の腕を引いて立たせるとそのまま背中を押して部屋の外に放り出す。 掃除終わったらまたエッチしよーね、と無邪気に笑ってそのままドアを閉める。 1日中主導権を握られっぱなしの私に「ご主人様」とはなんと皮肉な響きか。 胸責め
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696 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/08/07(月) 12 05 38 ID gEb3WfrU サイトが惚れ薬を飲んでしまった 「ルイズ、一緒にお風呂入ろうよ」 「な、ななななんで一緒に入んなきゃいけないのよ!」 「好きだから、ルイズが大好きだから」 「そ、そんなのに騙されないもん!どうせ私の体を見たいだけでしょ!」 「好きな人の体を見たいと思っちゃだめなの?」 「ぅ・・うう・・・」 「シエスタは一緒に入ってくれたのにルイズは一緒に入ってくれないんだ やっぱりルイズは俺が嫌いなんだ、ぐすん」 「わわわ、わかったわよ!一緒に入ってあげるわよ!!」 「わーい、ルイズ大好きー」 完 716 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/08/08(火) 00 29 34 ID 0Xx/rJ9j サイトが惚れ薬を飲んでしまった 「ルイズ」 「あによ」 「俺のこと好き?」 「そ、そんな事言ってる暇あったらご主人様に紅茶でも持ってきなさい!」 「俺のこと好きっていってくれなきゃ」 「・・・なによ」 「シエスタの部屋に住む」 「そ、それはだめ!使い魔なんだからご主人様の言うこと聞きなさい! あんたは私のそばから離れちゃだめなの!わかった!?」 「好きって言ってくれないんだ・・・・じゃあね、シエスタのとこいってくる」 「あ!ちょ、うー・・・う・・す、すすすす好き!」 「何が?」 「さ、さささ、ささサイトがああぁぁ!」 完 722 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/08/08(火) 10 38 43 ID SqyYHaRg サイトが惚れ薬を飲んでしまった 「やっぱ胸は小さいほうがいいよな」 「なにいってんの急に」 「いや、俺はルイズみたいなかわいい胸のほうが好きだなって」 「あ、あんたもわかるようになったみたいね!」 「ルイズ、胸見せて」 「け、結局それが目的なのね・・・!」 「俺はただルイズのかわいい胸が純粋に見たくて・・・ 怒ったんなら謝るから、どこにもいかないで」 「うーぅー・・・」 「だけど・・・怒った顔もかわいいねルイズ。 君の色々な表情を俺だけに見せてほしい」 「・・?、何いってるのサイト?」 「ルイズ、結婚してくれ」 「な、なななな何いってるの急に!そ、そんなこと急に言われたって困るわよ!」 「俺はルイズと一生一緒にいたいんだ、結婚しよう」 「・・・ぐすん」 「え、ルイズなんか悪いこといった?ごめん、泣かないでルイズ」 「・・・・嬉し泣きよ」 完
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//a4pZdI0 184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/22(火) 00 58 30.24 ID //a4pZdI0 メイド「ご主人様、おはようございます」 男「主人より遅く起きていい身分なもんだな」 メイド「低血圧なのです、朝は弱いです」 男「嘘付け、きのう夜更かししてたからだろ? ネトゲなんぞにハマりおって‥」 メイド「違います、ネトゲはBANされました、ほんとはお薬が切れたんです、ごめんなさい」 男「そうかそうか、素直に言ったから今回は許してやろう、しかし、なんでネトゲBANされたんだ?」 メイド「いろんな人に粘着してたら運営から…」 男「うん‥その事もちゃんとお医者さんに言おうな…」 206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/22(火) 02 21 30.48 ID //a4pZdI0 メイド「ご主人様、起きて下さい」 男「あと五分待って…」 メイド「…」 男「な!? 布団に入ってくるな!」 メイド「ご主人様だけ五分寝るのはずるいです…私も眠いのに‥」 男「あー、分かったよ、起きるってば」 メイド「zzz…」 男「お前が本格的に寝るなよ!」 メイド「あと二時間待ってください‥」 303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/22(火) 17 40 22.60 ID //a4pZdI0 男「何でお前は気分がもやもやしてると体育座りになるんだろうな」 メイド「なんだかしんどいんでこの体勢がすごく楽なんですよ‥」 男「だからといって廊下の真ん中に座り込むのはやめろ‥邪魔だから」 メイド「でも、暗さが丁度良いし‥静かで‥廊下の一番奥のほうを眺めてると何だか楽なんで‥」 男「あー、わかったから隅っこでやってくれよ、ちょっと買い物行ってくるから客が来たら‥」 メイド「私もご一緒します‥」 男「急に元気に立ち上がるなよ…外食はしないぞ」 メイド「寿司、寿司、寿司…」 男「どういう鬱なんだよお前はよ…」 307 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/22(火) 18 10 52.61 ID //a4pZdI0 メイド「ご主人様、じゃんけんしましょう」 男「なんだ? 急に、幼児退行か? 本格的に狂ったか?」 メイド「どっちでもかまいません、じゃんけんをしましょう」 男「まあ、いいけど‥最初はグー、ジャンケンポン」 メイド「私の勝ちです、ご主人様のばーか! ばーか!」 男「で? 何がしたかったんだお前は」 メイド「ご主人様に怒って欲しかったです‥失望しました」 男「なんにせよ物凄い腹が立ったよ」 メイド「ビンタしてほしい気分なんですが、してくれないのですか?」 男「ややこしい奴だなほんとに…」 メイド「遠まわしな愛情表現ですよう…フヒヒ‥」 男「直にそう言われるとどうにも疑わしいものだな」 メイド「フヒ…」
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日本語名 是儀 英語名 CV. 飯沼南実 初期ランク ★3 陣営 属性 配置 台詞 「あなたの縁は私の手の中よ~」 特徴 キャラ紹介 スキル ボイス一覧 挨拶 「ご主人様、あなたの手についている赤い糸、私に結んでおくね!もう一生、私から離れられないからね~」 会話1 「縁があれば、どれだけ離れていても、繋がることができるの。あなたと私が出会ったのは、運命だったのよ!」 会話2 「赤い糸が繋げるのは2人だけ。他の人なんて見てどうするのよ!」 会話3 「この私の毬。これに当たった人は、すぐに運命の相手に出会うことができるのよ!」 会話4 「ねえ…一人って、寂しいものよ。縁結び、手伝ってあげるわ!」 会話5 「人々を孤独から救い出してあげるの。それが、私の使命なのよ」 出撃 「ちょっとだけ、あなたの赤い糸を切っちゃいたい気分」 スキル 「縁、結んであげる!」 やられ 「赤い糸が、切れちゃった…」 旧ボイス一覧 挨拶 「」 会話1 「」 会話2 「!」 会話3 「」 会話4 「」 会話5 「」 出撃 「」 スキル 「」 やられ 「」
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53 名前:Phantom 投稿日:2008/11/20(木) 17 51 22 [ EqqgE.Lw0 ] 凍える手・後編 ――お前はこれから、一生恋もしないのか。 問われて、即座に「しない」と答えた。瞬間、意思に反して勝手に頭に浮かんできた年若いメイドの顔を、酒と一緒に胃の腑へ流した。 やはり、拾わなければよかったか。 あの娘は愚かで哀れな雛だ。何も知らないうちに、悪い男に刷り込みをされてしまった。籠の中だけを世界の全てとして生きているから、懐くべき相手を間違えた。 「お前のせいではないから、考えるな」 籠の扉はいつでも開いている。考えている暇があったら、さっさと逃げてしまえ。 ここではない場所を知れば、すぐに目が覚めるだろう。 そうだ、あっけないくらいに。 54 名前:Phantom 投稿日:2008/11/20(木) 17 52 27 [ EqqgE.Lw0 ] 映雪は桜を抱きかかえ、火鉢の置かれた部屋の中へ入れた。 「あ、ご主人様、あぁっ……」 即座に大きく脚を開かれた桜は、卑猥な舌が秘所を蠢く快感に喉をのけぞらせた。唾液を塗り籠められた中心から、冷たかった体が徐々に熱くなってゆく。 「そんなに、あっ、吸っちゃ……やん、いやぁっ」 ぢゅる、と襞を吸い上げられて、桜は爪先をぴんと伸ばした。熱く貪欲な舌は、さらに深くまでもぐりこんでくる。 映雪はほとんど何もしゃべらずに桜を愛撫し続けていた。行為だけでなく、言葉でも激しく責められるのが常なのに、一体どうしたのだろう――桜はふと不安を感じた。あからさまに誘ったことで、映雪の気分を害してしまったのか。 「ご、しゅじんさまっ……あの……」 桜の柔肉を堪能していた映雪が、目線だけをちらりと上げる。 「あ、の……」 どうして意地悪を言わないんですか、なんて尋ねたら叱られるかもしれない。桜が迷っているうちに、映雪の指が肉の奥をヌプッと貫いた。 「――あ! あ、ぁっ……だ、めぇ……」 中指か、人指し指か。節くれ立ったそれはゆるやかに、桜の膣内をこすりあげる。舌では届かなかった部分を刺激され、仔猫のように鼻にかかった悲鳴を上げる桜。 それでも映雪は何も語らない。 「いや、あっ、あっ、ごしゅじんさま……いっちゃう、いっちゃいます……ゆび、だけで……」 桜は下肢に力を込めて耐えた。勝手に達してしまうのは、メイドとしてとてもいけないことだという意識がある――先に映雪を満足させたことなど、実は一度もないのだけれど。 「だめ……ほんとに、だめです……ご主人様、つ、次は私が……」 息も絶え絶えに、桜は肉棒への奉仕を申し出た。まだ舌づかいもままならず、咳き込んでしまうこともたびたびだが、早く慣れて映雪に悦んでもらいたかった。 精液をたくさん口の中に出してもらったら、残さず飲んで、そのあともぺろぺろ舐めて綺麗にして差し上げたい――そんなことをぼんやりと考えながら、繁みに手を伸ばす。 体を使って、なりふりかまわず恋しい男を繋ぎ止める。 以前の桜なら持ち得なかった選択肢だ。こんな自分の姿を弟が知ったなら、さぞ傷つくに違いない。嫌悪の視線を注がれて、二度と会ってもらえなくなるかもしれない。 しかし、今さら引き返すことはできなかった。映雪に不要だと突き放されることが、何よりも怖い。 「待ちなさい」 根元を握り、ぱくりと咥え込もうとしたその時、映雪は桜の手と頭を自らの股間から退けさせた。 「あ……ん、お口で、させてくださ……」 「今はいい。まずはお前だ」 映雪は桜を畳に転がして腰を引き寄せ、手のひらを使って襞をグッと押し広げた。 「ん、あっ、待っ……ひ、ひろげたら……見えちゃいます、ああっ、なかが……だめ、だめぇっ」 だめ、と言いながらも、桜は映雪に二つの穴が見えやすくなるよう、自らも脚を開いた。観察されるだけでは飽きたらず、腰をくねらせて溢れた蜜を主人の手になすりつける。 「やん……出て、きちゃ……う、ぐちょぐちょ……ですぅ……」 むき出しの肩や背中が畳をこすったが、その程度の痛みでは動きを止める気になれなかった。 「ふむ」 映雪がふいに手のひらを離した。そこと桜の股の間に、粘った白っぽい糸が繋がる。手首まで垂れた多量の愛液を舌で舐め取りながら、映雪は庭に面した小さな出窓の障子を開いた。 「さあ、ここに乗れ」 「えっ……」 「腰掛けられるだろう? そのままでは、背中が擦り剥けるぞ」 「あ……ご、ごめんなさ……申し訳ありませんっ」 桜は体を労わられたのだと気づかず、見当違いの返答をした。そのままふらふらと立ち上がり、言われた通り出窓に腰掛ける。 「脚を……」 「は、はいっ」 指示される前に、桜は両のかかとを出窓に乗せて秘所をむき出しにした。 55 名前:Phantom 投稿日:2008/11/20(木) 17 52 49 [ EqqgE.Lw0 ] 「どうして欲しい? 舌か、指か……」 映雪はしゃがみこみ、濡れた股間に息を吹きかけつつ穏やかに言う。 「あ、あの……舐め……」 「ん?」 「あっ、やっぱりだめ、です……舌でなんて、私……」 吐息がかかるだけでも震えが止まらないのに、舌が挿し込まれたらどうなってしまうかわからない。 窓の向こうは庭。塀を隔ててすぐの道は、人通りが多い。 嬌声を聞きつけた誰かに覗かれたらどうしよう――主人の問いに答えかねて、桜は涙交じりにくふんと鼻を鳴らした。 「……では、最初は指にするか。ここを可愛がられたら、お前はすぐだろう?」 「あっ、ご主人様っ……待って、待ってくださ……」 映雪が両の親指で、濡れた花びらをかきわけてゆく。入り口近くに桜の感じる場所があることを知っているのだ。ぐりっ、と擦って桜の反応を確かめた後、そこに尖らせた舌を挿し入れて突つく。 「んあっ! 舐めるの、だめぇっ、あ、あ、んっ」 映雪のやり方はいつもより丁寧だった。意地悪く、突起や腿の肉をつねることもない。さらに、飲み下しが追いつかないほど濡らしている桜へ、罵倒の言葉ひとつ投げようとしない。 「はあ、あ、あ……すご、い、のっ……いい、いいのっ……」 おかしいと思いつつも、桜の甘い悲鳴は止まらなかった。映雪がほんの戯れに触れてきただけで、すぐに準備を整えてしまう厄介な体である。ここまで高められてしまったら、もうおさまりはつかない。 「……後ろを向け」 「……は、い……」 ずり落ちるように畳の上にへたり込んだ桜は、今度は庭の方に顔を向け、出窓の縁に手をついて映雪に尻を突き出した。 「ほら、ここはどうだ……?」 突然、後ろの窄まりを軽く押された。 「あ……っ! あんっ! そこ、は……ああ、だめ、ああっ……!」 逃れる間はなかった。愛液と唾液の混じったものが塗りつけられ、柔らかく揉まれ、指が侵入してきそうになる。 「ごしゅじんさま、やめ……、あっ、堪忍して……っ! おしり、お尻のあな、はずかし……っ!」 そんな台詞は、映雪には逆効果だ。嫌です、やめて、許して、恥ずかしい――桜がこの種の言葉を漏らしたが最後、必ず桜の希望とは逆のことをする天邪鬼な主人。 「はう、んっ……」 桜は目を閉じ、蕾をこじあけられる覚悟を決めた。ここまできたら映雪の望むすべての行為を受け入れるしかない。 従順でないメイドなど、誰が必要とするだろうか。 映雪はせっかく、『何でも言うことを聞く馬鹿な娘』の役割を自分に与えてくれているのだ。ならばそれを全うしたい。誰かに取って代わられるのは嫌だ。 「あ、ああっ……ごしゅじんさまぁ……」 くにゅ、と未通の部分が開かれた。指だけではなく、もっと太くて硬いものも挿れられてしまうはず。ああ、お尻が壊れちゃうかも――羞恥を上回る恐怖を感じ、桜は思わず涙を落とした。 「……まだ、お前には早いか」 映雪のため息とともに、蕾の入り口を探られる感覚が消えた。 「……え……?」 「そんなに怯えた目で見なくていい、無理にはしないから」 「ごしゅじん、さま……?」 「さあ、こっちで悦くなりなさい。我慢しなくていい」 主人のものとは思えない言葉の数々に戸惑っているうち、桜は再び体をひっくり返された。とろとろにとろけた膣の中へ、太い指が柔らかく沈められてゆく。 「あ、やぁっ……! だ、め、出したり入れたり、しちゃ……あっあっ、さくら、ほんとに……いってしまいます……!」 「――可愛いな」 笑いを含んだ声で言った映雪が、充血してふくらんだ肉芽を軽く齧った。その痺れるような刺激に耐えられるはずもなく、桜は長い悲鳴を発し、畳をひっかきながら果ててしまった。 「はぁっ……あ、あっ……」 くた、と畳にだらしなくくずおれても、映雪は非難をしなかった。さっさと立て、とも尻を上げろ、とも言わない。到達の余韻に甘く浸りながらも、桜の頭には疑問符が乱舞していた。 「こ、んなの……」 「――何だ?」 「……いつもと、違います……どうして……?」 整わない呼吸のまま桜が尋ねると、映雪は静かに言った。 「気に入らないか」 「そ、そんなんじゃありません……! でも、だって……」 「お前のよがり方は、普段と同じに見えるぞ。――ここも……ほら見せてみろ、ひくひくしている。足りない、足りないと言って鳴いているじゃないか……」 「あ、見ないでくださ……」 「――さ、力を抜くんだ」 桜の太腿を裏からつかみ、ぐいっと開く。そのまま映雪は勃ちあがったものを媚肉に押しつけ、挿入した。 「あーっ……! いや、おっきいの……ああっ……!」 悶える桜の指先が、ほんのりと桃色に染まる。 外の寒さが嘘のように、繋がっている箇所、掴まれている腰――そして、こぼれる吐息や涙さえも爛れて熱かった。 56 名前:Phantom 投稿日:2008/11/20(木) 17 53 48 [ EqqgE.Lw0 ] 事が済み、桜は畳の上にしどけなく体を投げ出していた。出されたばかりの生温かい精液が、下腹から股の間へ伝う。 始末をしなくちゃ、と思うものの、なかなか起き上がることができない。そのうちに、着物を肩にひっかけた格好の映雪が、無言のまま桜のそこへ懐紙をあてがった。 「あ……っ……そんな、私、自分で……」 睦んだ後は大抵、さっさと身支度を済ませて部屋を出て行ってしまう映雪である。何かの気まぐれで桜の体を清めてくれたこともあるにはあったが、当然のように辱めの言葉がついてきたものだ。 「――これでいいか」 「は、い……あの、ありがとうございます、ご主人様」 どう反応したらよいのかわからなくて、声が小さくなる。 「ほう? 礼を言う割には、不満そうじゃないか」 桜ははっとした。主人の声に毒が戻っているのに気がついたのだ。 「……ふ、不満なんて……ただ、いつもよりご主人様が……」 「いつもより?」 くい、と顎をつかまれる。 「……すごく、優しくしてくださったから……ふ、不思議で……」 「失礼な言い草だな」 映雪はそう言って、乱暴に桜の顎を離した。 「も、申し訳ありません、そういうつもりじゃ……でも、どうして今日に限って、あんな風に……?」 何か理由があったのならば聞きたい。そう思って桜がおずおずと尋ねると、映雪は即座にこう答えた。 「お前が健気で可愛くて、いじらしかったから」 「えっ、そ、そんなっ……」 「――とでも言えば満足するのか?」 桜は言葉を詰まらせ、主人の顔を見上げた。冷たい瞳に浮かんでいたのは、嘲りと哀れみが交じり合った色。 「ただ単に、趣向を変えてみただけだ。他の意図などあるわけがない。当然だろう?」 「あ……」 桜は唇を噛んだ。ときめく希望を見せられた後、すぐさま奈落に落とされてしまった――そんな桜に追い討ちをかけるように、さらに映雪は続ける。 「何だ、その顔は。ねだり方を覚えたくらいで、俺が情をうつしたとでも思ったか?」 桜から数歩離れた場所にあぐらをかき、煙草に火をつける映雪。桜はじっと黙ったまま、吐き出される白煙に視線を留めていた。主人の顔を見るのが辛かったのだ。 「まったく他愛がない娘だ、呆れるな。いつも同じように責めていては芸がないから、特別に優しく抱いてやったんだよ。まあ、期待していたほどの効果もなくて拍子抜けしたが……」 「ご主人様……っ」 「やはり飽きるものだな。お前の体は大方知り尽くした、つまらんことこの上ない。尻を開発してやる気も失せる」 あまりの言われように桜の目の奥はじわりと熱くなり、逆に指の先からは血の気が引いていった。ついさっき、優しく温めてもらったばかりなのに、映雪の発する言葉のひとつひとつが氷の欠片となって胸に刺さる。特に、『飽きる』という単語が桜を思い切り打ちのめした。 『俺が飽きるまでは逃げるなよ』。 57 名前:Phantom 投稿日:2008/11/20(木) 17 54 41 [ EqqgE.Lw0 ] 初めて抱かれた夜が明けた時、映雪はそう言った。今ここで、期限が訪れてしまったのだろうか。もはや一刻の猶予もないのだろうか。 「ふん、また泣くのか。外でも泣いて、ここでも泣いて。忙しいことだな」 桜は目を閉じ、無言でかぶりを振った。涙声で「泣いていません」と答えるほど滑稽なことはない。 「そこまでしてこの家に居座る意味なんてないだろう。違うか?」 「えっ……?」 「それとも、男なしでは夜も眠れなくなったか。ちょっと前までは生娘だったくせに、たいした成長ぶりだ、驚くよ」 ――交わりの最中でもないのに、映雪は雄弁だった。 しかし桜には、そのことに気づく余裕などあるはずもない。 「私は……もう、この家にいてはいけないんですか……?」 そうだ、と頷かれる恐怖と戦いつつ、桜は問うた。 しかし映雪は答えない。答えさせてはならないと、続けざまにまくしたてる桜。 「私、何でもします。どんな言いつけにも従います! 痛いことだって平気だし、絶対に、ご主人様には逆らいません。だから、だから……」 裸のまま、映雪の足元にすがりつく。蹴り飛ばされてもかまわない、少しでも映雪の気が変わってくれるなら。 かつて桜は、映雪に暇を出されるその日が訪れたなら、取り乱さずにその事実を受け入れたいと思っていた。感謝の気持ちを胸に、恋慕を断ち切ってこの家を去ろうと。 「ご主人様、お願いです、お願いします……!」 ――ところが、実際はどうだ。なりふりかまわず泣き崩れ、畳に這いつくばって、切れそうな糸を繋ぎ止めようとしている。 こんな自分を映雪が求めてくれるはずがない。頭の隅ではそう理解しながらも、桜はただ主人の脚にしがみつき続けることしかできなかった。 「……それが、余計だと言うんだ」 「……え……?」 映雪は煙草をぎゅっと灰皿に押しつけ、吐き捨てるように言った。 「お前のような馬鹿は見たことがない。――ああ、もう面倒だ、早いところ他の男を知って来い。そうすれば、すぐに俺でなくても良くなるさ。何なら知り合いの若いのを一人二人連れてきてやってもいいぞ、気が済むまで可愛がってもらえ」 桜は言葉を失った。 「いろいろ教え込んでやったからな、さぞ喜ばれるだろうよ。うまく行けば次の働き口も見つかるんじゃないのか? 夜の奉仕つきのメイドは重宝されるぞ」 「……ご、主人様……そんな、そんなの、あんまりです……」 58 名前:Phantom 投稿日:2008/11/20(木) 17 55 04 [ EqqgE.Lw0 ] 桜は呆然と映雪を見つめた。 目の前の男は、苛々と煙草をふかし続けている。いよいよ駄目なんだ、と絶望的な気持ちになった。 飽きたと言われた。面倒だと言われた。ご主人様にとって、いらない子になってしまった。 今朝まで普通に過ごしていたのに。 さっきまで抱いてくれていたのに、何故こんなに急に? ――ああ、そうか。 すぐさま答えに思い当たり、涙に侵されていた桜の視界はさらに歪んだ。 「百合さんが……」 桜はその名前を、とうとう唇に乗せてしまった。言わずにはいられなかったのだ。 「何?」 途端に、映雪の顔色が変わった。 「百合さんがいるから、私はもう必要なくなったんですね……?」 「桜、お前……!」 映雪は声を震わせ、立ち上がって手元の灰皿を掴んだ。殴られる、と目を閉じた桜だったが、いつまで経っても衝撃は訪れない。おそるおそる目を開けると、映雪は灰皿を手にしたまま、苛烈に光る瞳で桜を睨んでいた。その額にはうっすらと汗が浮かんでいる。 「ご主人さ、ま……?」 「誰に聞いた。その名前を、誰に聞いたんだ? 須賀か? あいつだな、あいつ以外にいない。一体どういうつもりで――!」 ぐい、と髪を引っ張られ、小さく悲鳴をあげる桜。 「ちが……違います、須賀様じゃありません……!」 「嘘をつけ、他に誰がいると言うんだ! お前が庇ったところで……」 「ご主人様です!」 桜がそう叫ぶと、映雪は虚を突かれたように目を見開いた。 「な、にを……?」 「ご主人様が……ご主人様から、お聞きしたんです。うたた寝から目覚められた時に……私を見て、百合、って……」 その時の光景を思い出し、桜の胸は痛んだ。それと同時に、取り返しのつかないことをしてしまったのだと改めて悟る。 口調こそ辛辣だが、声を荒げることは少ない主人。 そんな映雪がこれほどまでに取り乱すとは――白い花の名の主はきっと、とてもとても大事な女性に違いない。 こんな生臭い修羅場で、使用人ふぜいが口にして良い名前ではなかったのだ。 「あ、あのっ」 申し訳ありませんでした、と桜が畳に額を擦りつけようとしたその時、映雪の手からごとりと灰皿が落ちた。 「……俺が?」 飛び散った灰が足の先にかかっても、主人は立ち尽くしたまま動かない。 「そうか、俺か……」 映雪はゆるゆるとつぶやいた。桜の方を向いてはいるが、その目には誰も、何も映ってはいなかった。 呼びかけることさえはばかられ、桜もまた動けない。部屋の中には、振り子時計の音だけが響く。 やがて映雪は深いため息をつき、主語を省いてこう言った。 「どういう女か、知りたいか」 「……あ……」 桜はすぐにうなずくことができなかった。知りたいけれど、知ってしまえば苦しまずにはいられないだろう。 ところが映雪は、桜の返事を待ってはくれなかった。 「――妻だ」 「えっ……?」 「百合は俺の妻だった」 まるで、紙に書かれた文章を棒読みするような口調。混乱して言葉もない桜を見やり、自嘲気味に唇の端を上げる。 「死んだんだ。……もう、何年になるかな」 桜は、主人の語る言葉をうまく受け止めることができなかった。通りで笑いさざめく子供たちの声ばかりが、いやに耳につく。 「俺が殺したようなものだ」 映雪は着物の前をざっと直し、桜に背を向けた。 主人の姿が部屋から消え、襖がぴたりと閉められても、桜は後を追えない。肌を露わにしたまま、主人の立っていた場所をただただうつろに見つめるのみ。 外では、いつのまにか雪が降り出していた。 凍える手 完
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「これが南蛮の女中服。メイド服、というものよ」 信長は厳めしい顔をして、我が妻に言った。 黒い服に白い前掛けをし、頭には襞飾りのついた白い布。機能的な印象の南蛮の装束を 身に纏い、濃姫は戸惑ったような顔をして立っている。 「冥土服、にございますか」 濃姫はなにか恐ろしいものを見るような目をして、そっと呟いた。 「あの、上総介様。これを着せて……わたしに何を?」 その言葉を待っていたのである。 信長は高らかに笑った。 「フ、フフフフ、ハハハハ、ハハハハハハッ!!」 バッと外套をはためかせ、信長は濃姫の前まで跳躍した。彼女の腰を掴む。 傲慢に、乱暴に、非情に……犯す! いつものことである。 「黙れ、女中風情が過ぎた口を利くな!」 叫んで、白い前掛けとともに腰帯を解き始める。 「きゃっ!」 濃姫は悲鳴を上げた。 そのまま、腰帯が解かれる動きに合わせて体をくるくると回転させながら、 「あーれーっ。お止めください、お代官さまぁーっ」 「……なんでやねんッ!」 ――バシッ。 信長の浪速必携が鋭く唸った。 「か、上総介様……っ?」 よほど痛かったか、濃姫は涙目になって信長の顔を仰ぎ見る。 信長は怒鳴った。 「『ご主人様』と呼ばぬか、たわけが!」 「も、申し訳ございません、ご主人様。では、もう一度」 「興も醒めたわ……消えよ」 おわり