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――清澄部室 京太郎は語る――その日ほど、清澄高校麻雀部に入部したことを後悔した日はなかった、と。 京太郎「ちわーっす」 咲「あ、京ちゃん、遅かったね」 京太郎「おー、ちょっと掃除が長引いてさ」 和「お疲れさまです、須賀君」 優希「ご苦労だじぇ!」 まこ「茶でも飲むかの?」 いつも通りの面々との会話。 ここまでは平常……何ら変わりなし。 京太郎「……と、ところで部長は?」 微かな気まずさを滲ませながら聞く。 咲「部長はまだ来てないよ?」 和「たぶん、生徒会のお仕事があるんだと思います」 京太郎「そ、そっかー、ハハッ……」 例の一件――秘蔵のえちぃ本を発見され、からかわれたのが土曜日。日曜を挟んで、今日が久と初めて顔を会わせる日となる。 京太郎(いや、確かに美味し……ヤバいシチュエーションにはなったけど、何もなかった。何もなかったらなかったんだから、こんなに緊張する必要なんてねえし!) 何を勘違いしたのか、きつく目を瞑ったまま待機してしまった久に対して出した言葉。 ――ぶ、部長、こーいうのは場の雰囲気に流されて、ってのはダメですよねやっぱ!? 妙にしおらしくなった久を見送り、その後丸二日、モンモンと過ごす羽目になったのは、京太郎の若さゆえか。 京太郎(帰る時の部長……めちゃくちゃ可愛かったです、はい) 真っ赤な顔を俯かせ、小さく―― 久『――――じゃ……また部活で。バイバイ……きょ、京太郎君』 そう言い残して去った久の後ろ姿を思い出し、ニヤけそうな口元を押さえる。 咲「さっきからどうしたの京ちゃん?顔赤くしたり、ニヤニヤしたり、キョロキョロしたり……」 じー、と疑わしげに、また同時に心配そうに咲が顔を覗き込んでくる。 京太郎「な、なんでもないって、いや、マジで!」 咲「うーん……ホントかなあ?」 まさか咲に、久といい雰囲気になったなど言えるはずもなく、必死に何もないことをアピールしておく。 優希「咲ちゃん、京太郎が変なのはいつものことだじぇー!」 和「優希ったら……ゴメンなさい、須賀君。優希、口下手だから」 優希「ちょっ、のどちゃん!?その生温かい目はなんだじょ!?」 和「フフッ、なんなんでしょうね?」 優希「じぇー!?」 まこ「にしても、いつもにまして遅いのう、部長の奴」 京太郎が加わって一気に賑やかになる中、まこが心配するように呟いたタイミングで、久が部室の扉を開けて現れた。 久「ご、ごめん、ちょーっと遅くなっちゃった……」 京咲和優ま「あ、部ちょ………………え?」 声をかけようとして、一同絶句。 一瞬、何に違和感を覚えたのか理解できず、思考が止まったのだ。 妙に久の声に元気がなかったのもそうだが、何より一同を口ごもらせたのは彼女の髪型。 久「……ぇ、えっと、ど、どうしたのーみんなー?」 目をそらして何でもない風を装う久の顔色は赤く、明らかに自分が場を混乱させている原因だと理解している。 それもそうだろう、彼女の今の髪型は、普段であれば対局で集中する時にしか見せない――――おさげになっていたのだから。 まこ「……とーしたんじゃ、そがー急に髪型変えて?」 久「ふえっ!?ちょ、ちょっとした気分転換よ、気分転換!」 困惑する一同を代表して質問したまこに、あからさまに狼狽した答えを返す久。 まこ(あやしいのう……) 和(怪しいですね……) 優希(ペロッ……この味、事件に違いないじぇ!) 咲「部長どうしたのかな、急におさげにして。ね、京ちゃん……」 京太郎「ハハッ、ソーダナナンデダローネ」 咲「きょ、京ちゃん?どうしたの、なんか顔色悪いよ!?」 京太郎「ナンデモナイノヨー」 咲に肩を揺すぶられながら、何でもないと主張するが、青ざめた顔色と不自然に震える体が全てを台無しにしていた。 久「さ、さあー、少し遅くなっちゃったけど部活、始めましょうか!」 咲「え?で、でも部長、京ちゃんが……」 まこ「調子悪いんなら、帰って休んだ方がええぞ?」 和「無理は禁物ですよ」 優希「風邪うつされたらたまらないから、犬はさっさとハウスだじぇ!」 京太郎「え?あー、あぁ、うん……」 何だかんだで心配はされているのだろう、素直ではないが優希にまで帰宅を促され、無意識に頷く。 京太郎「部長、ちょっと……気分がすぐれないし、今日は帰って――――」 久「ぇ……」 絶望。 そんな表情を久に浮かべられた。 反射的に前言を撤回。 京太郎「ィ、イヤー!?俺ってば全然元気だし、やっぱり練習していきてえなー、なんて!」 咲「京ちゃん……?」 京太郎「聞くなっ……今は何も聞かないでくれ……!俺のことを思うのならっ……!」 ざわ……ざわ……と人のどよめき声を発声させながらの懇願。 逃避……その場限りの責任逃れ……! 触れれば火傷する……分かっているからこそ、あえて見ぬフリ……!! 久「…………」(チラッ……チラッ……! 髪型を変えたことへの反応を求めるように時折、こちらを窺ってくる久を意識せぬよう、殊更対局に集中して―――― まこ「さて、オーラスじゃのう」 優希「うー、やっぱり南場は調子でないじぇー」 咲「頑張れ京ちゃん、逆転の手は残ってるよ!えと、リンシャンカイホウとか、四カンツとか?」 まこ「カンする以外の方法はないんかい」 和「……須賀君、なかなかやりますね」 まこ:33900 和:29500 京太郎:23500 優希:13100 京太郎「なん……だと……?」 ――時間が跳ばされました。時空操作系の能力と思われます、以上。 まこ「いやあ、久しぶりにガッツリ練習できたの!」 優希「ううぅー、最後親ッパネが決まってたら勝てたのにー!」 咲「え、と、惜しかったね京ちゃん。もうちょっとで二位だったのに」 和「そう簡単には負けてあげませんけど」 咲「やっぱりカンしなかったからだよー。三元牌二つも暗刻してたんだから!」 京太郎「咲……俺、お前と違ってカンすりゃツモ和了れるみてーな能力ないからな?」 咲「む、それってどーいう意味?」 和「分かってないみたいですね」 まこ「分かっとらんのー、百パーセント」 優希「咲ちゃん、ある意味鬼畜だじぇ」 咲「え?ええ?」(オロオロ 京太郎(凡人の苦労を分かれ、って言ったとこで無理だろうなー) 窓の外、暮れた夕空に寂しそうな笑みで浮かぶ末原恭子に、共にめげずに頑張ろうとエールを送る。 咲「きょ、京ちゃん、私なんか変なこと言ったのかな?も、もしかして、嫌な思いさせちゃってたのっ……?」(オロオド 京太郎「そんなに怯えるなって、ちょっとした感性の違いって奴だから」(ナデクリナデクリ 咲「ぁ、うん………………エヘヘヘ」(フニャリ まこ「溶けよった」 和「とろけてますね」 優希「タコスソースもビックリだじぇ」 ドラゴンなんかを手懐けた人って、こんな気分だったのかな、と思わなくもない。 京太郎「……じゃ、じゃあ区切りもいいし、みんなそろそろ帰りましょうか!」 咲「うんー」(フニャン まこ「ほうじゃの」 和「はい」 優希「おー!」 話を進める。 話柄を転じる。 話題をそらす。 京太郎(……ここまでは計画通り) 残る一人――久に声を掛ける。 京太郎「え、えっと、部長も一緒に帰ります……か?」 久「……………………」(じっ…… 京太郎「……ゴクリ」 焦燥に苛まれながら、久の答えを待つ。 気分は伸るか反るかの大博打。 はたして、久が固く結んでいた口を開く。 久「……え、ええ、いいわよっ!」 顔を赤くしながらの同意。 まこ「ほんまに今日の久はおかしいのう」 和「らしくなさすぎてオカルトですね」 優希「きっとタコス力が切れたんだじぇ」 咲「ゆ、優希ちゃんじゃないんだから……」 そうしてみんなが好き勝手に話す中、久の京太郎に対する爆弾が落とされた。 久「そ、そそ、それじゃあ途中まで一緒に帰りましょうか、京太郎君!」 京太郎「……ア」 咲和優ま「……………………京太郎君?」 なるほど、時が凍らせるというのはこういうことか。 今度、千里山の怜に会ったら自分も時を操れたと言おう。 そう思った。 まこ「なんか変じゃ変じゃ思っとったが……部長がおかしかった原因はお前か、京太郎?」 ガッシと肩を掴んでまこ。 和「そういえば、対局中にチラチラと須賀君の様子を窺ってましたね、部長」 顎に指を当てて、少し前の光景を思い出しながら和。 優希「髪の毛弄りながら犬を見てた部長、なーんか色っぽかったじぇ?」 笑顔に剣呑な影を這わせて優希。 そして―― 咲「きょ、京ちゃん……え、えっと、その……も、もしかして今日、様子が変だったの、部長と……何かあった、からなの?」 カタカタ壊れかけのブリキ人形のように震えながら咲。 和「ほら、宮永さん、こっちで少し休みましょうね」 優希「咲ちゃんにこっから先の話は酷そうだじぇ……」 一番重症な咲を和と優希で手を引いて、仮眠用のベッドへ連れていく。 まこ「ほんで……お前さんらに何があったんじゃ?」 正直、あまり聞きたくないと、頭痛を堪えながらまこが尋ねるのに、京太郎はどう答えればいいのやらと途方に暮れ、そして久はというと。 久「ちょ、ちょっと……人に聞かれるのは……は、恥ずかしいかも」 京太郎(ちょっと部ォォォォォ長ッ!?なに頬押さえて顔赤らめてんですかぁぁぁぁぁっ!?) 羞恥に頬を染めた艶やかな表情に、聞く者の背筋を震わせるような色っぽい囁きを漏らしていた。 内心、コレを自分の部屋にいる時にやられていたら危なかったとそら恐ろしく感じながら、誤解を解かなくてはとまこに弁解しようとして気付く。 まこ「……………………」 京太郎「そ、そんな……気を、失ってる?」 いつの間にか、京太郎の服の袖を軽く摘まむようにして持つ久の、目に見えざる脅威によってか、まこはただ呆然と立ち尽くしていた。 久「な、なによ……そんな反応することないじゃない……?」 京太郎「ぶ、部長……」 いつもよりも幼く感じるおさげ姿に、色っぽさと儚さを兼ね備えたか弱い態度。オプションにすがるような袖ちょん掴みときた。 変ではないが、反則ではある。 やけに熱くなった鼻を押さえつつ、呼吸を整える。 久「あの、さ……やっぱり今の私、変……かしら?」 自分でも、いささか調子が狂っていることを分かっているのだろう、少しばかり申し訳なさそうに久が目を伏せる。 久「ごめん……あの時、京太郎く――須賀君が調子に乗った私への仕返しでああいうこと言ったりしたっていうのは、分かってるつもりなんだけど……」 徐々に赤みを増していく顔。 耳まで赤くなったところで、これ以上の醜態を見られたくないと思ったのか、京太郎の肩に額を押しつけるようにして顔を隠して話す。 久「…………須賀君は、私に名前で呼ばれるの、やっぱり嫌かな?」 わざわざ、これまでの呼び方に戻してからの問い掛け。 京太郎(――――ああ) 望ましくない答えに怯えたか細い声に、天井を仰ぎ見てある種の諦念を抱く。 ――――これはもう、俺……ダメかもしんねえ。
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ガチャッ 京太郎「買い出ししてきましたー」 優希「お、ご苦労様だじぇ!」 京太郎「こら、飛びつくな! ちゃんとタコスはあるから」 優希「いぇーい!」 まこ「いつもご苦労様じゃな」 京太郎「いえ。あ、染谷先輩に頼まれていた奴ですけど……」 まこ「ん? ああ、それは後ででええ」スタスタ 京太郎「? そうですか? じゃあ和、これ」 和「ありがとございます須賀君」 咲「私にはー?」グイグイ 京太郎「はいはい。これな」 久「須賀くぅーん」ニコニコ 京太郎「ありますってば」 久「わーい、大好きよ」 京太郎「もう、みんなして!」 キャッキャウフフ まこ「調子がええのぅ……」フフ 京太郎「(いつも思うけど、どうして――染谷先輩はいつも)」チラッ まこ「……」クスッ 京太郎「(最後尾、なんだろう)」 __ __ / \_/ \ / トヽV/; | \ ,. ―' !゙゙`´"'ツ }ヽ f',ィ / ノ /ノ ヽ }. レ 、 ,ィ'―- レ'-\ ノ | イィ / |fフヾi 、 , ィァ=、 } ヽ {. ノイ i ハ、|゙、 ノノート_ ! ノレ1、 } \ f'-‐{ K i |"-" ' "-"イノ レ| );ヽ ノ 从 、 \_ ー ‐ _ノ ノ人 ( ツ \へ、 rー-‐' |ノノ ノ'" ヾ ___ノi ノー-、_ r'" . . . . ト---/ . . . . . . .>=、_ / ト、 . . . . | / . . . .;.イ r==i .} / V| \ . レ' .___/ / レ' | i. / 〈/ ̄Τ`Tー-―"| / | \_ /f三ヽ、 __|二L__. ヽレ / ├==' 人'へ-√´ \ ヽ\ / | { ' '´ / ー-≠- 、 } 、 _,..ィ_´ V `ーr--イ | | くー- 、_ ノ | 〈 | ! ヽ 、_二 ̄ ノ | | ヽ } 〉 / ヽ | ソ 〈 |ー―------- -―'" 〉 フー--r―----r―‐r―く / / / | | i ヽ/ / / ノ |! i! \ 第十章【いつだって最後尾 不思議なディスタンス!】 京太郎「お茶を淹れましたよー」 優希「いっちばーん!」ダッ 咲「ありがとう、京ちゃん」 京太郎「いいっていいって」コトッ 久「やっぱり須賀君がいると助かるわー」 京太郎「あっ、染谷先輩もどうぞ」 まこ「ん? あぁ、先に和にせぇ」 和「すみません」スッ 京太郎「……?」 まこ「なんじゃ?」 京太郎「いえ、なんでもないです」 まこ「……」 京太郎「(染谷先輩はいつも、自分の番を最後にする)」 お茶を飲むのも、何かを貰う時も 全部一番最後 京太郎「(こういうの、なんていうんだっけ?)」 奥ゆかしいって言うのか、なんていうのか 京太郎「(なんだか気になる) これが、俺と染谷先輩の奇妙な関係の始まりだった 翌日 京太郎「ふんふ~ん」フキフキ ガチャッ まこ「お、ご苦労様じゃな」 京太郎「あ、染谷先輩。お疲れ様です」 まこ「……一人か?」 京太郎「はい。ちょっと早く来すぎちゃって」 まこ「そうか……っと、わしは少しトイレに行ってくるけぇ」 京太郎「え? あ、はい」 まこ「すまんのぅ」 バタン 京太郎「……」 うーん なんだろう、俺……避けられてるのかな 京太郎「いやいや、そんなことは無いって」 ガチャッ 咲「もー! 一人で先に行くなんて酷いよー」 京太郎「ああ、咲。おつかれさん」 咲「ううん。大丈夫、京ちゃんこそご苦労様」 京太郎「慣れてるからな。それより、染谷先輩のことなんだけどさ」 咲「染谷先輩?」 京太郎「俺、なんだか避けられるみたいでさ」 咲「えー!? それは無いと思うけど」 京太郎「そうか?」 咲「うん。絶対そんなこと無いよ!」ブンブン 京太郎「そっか、ならいいんだけど」 ならどうして、俺と二人きりになってくれないんだろう 男の人が苦手なのか? いやいや、染谷先輩に限ってそれは無いだろう 京太郎「うーん」 咲「?」 部活終わり 京太郎「お疲れ様でーす」 久「んっしょ。はぁー、終わったわねぇー」 咲「ねぇねぇ京ちゃん! 駅前のファミレスに行こうよ!」 京太郎「あそこか。まだオープンしてないんじゃなかったか?」 咲「あれ? そうだったっけ?」 優希「なら、私とタコスの屋台に行くじょ!」 和「いえ、それよりは私と……」 久「あら、モテモテね須賀君」 京太郎「あはは、そうですね」 まこ「……」 京太郎「そうだ! 染谷先輩も一緒にどうですか?」 まこ「ん? わしか? わしは……そうじゃな」チラッ 咲「?」 優希「どうかしたじぇ?」 まこ「あ、いや。家の手伝いがあるけぇ……すまんな」 和「そうですか。それは残念です」 京太郎「……(まただ)」 また、染谷先輩は一歩引いてしまう なんでだ? 俺といるのがそんなに嫌なんだろうか 久「そんなに忙しいの?」 まこ「かきいれ時じゃけぇの」 京太郎「……なら!」 まこ「?」 京太郎「俺、染谷先輩の店を手伝いますよ!」 久「!?」 優希「じぇ!?」 和「じょ!?」 咲「和ちゃんっ!?」ビックリ 京太郎「どうですか?」 まこ「ど、どうですかも何も……急にそんな」 久「あら? いいじゃない。仲間のピンチに力にならないとね」 まこ「部長!」 久「まこ。最近、少しおかしいわよ? 須賀君の好意、無駄にする気?」 まこ「……それは」 咲「私も手伝います! みんなで力を合わせなきゃ」 和「ええ。咲さんの言う通りです」 優希「全国大会前に、染谷先輩に倒れられちゃ困るじょ」 まこ「……すまんのぅ」ペコリ 京太郎「じゃあ、決まりですね」 まこ「ただし、ちゃんとバイト代は出すけぇの」 久「ふふ、最初からそのつもりよ」 優希「タコス代の足しにしてやるじぇー!」 咲「楽しみだね」 和「はい。それより須賀君の衣装についてなんですがやはりゼロのコスチュームは不可欠だと思います。なぜなら須賀君の声、身長、それらを総合するとゼロが一番似合っているからです。それにコードギアスは若者を中心に人気なアニメですから知名度も高いですし、お店の売り上げアップにもつながると私は確信しています。なので須賀君にはゼロのコスチューム以外ありえません。むしろ推奨されるべきではないでしょうか? いえ、推奨などという甘い言葉ではダメですね。確定です。それオンリーです。須賀君にはゼロの格好が義務付けられるべきではないですか? ですよね? そして私がカレンの格好をすることによって全てうまくいきます。きっとお店のファンの方々も満足いただけるかと。そしてつきましては私と須賀君の挙式をあげましょう。須賀君の年齢がネックですが、ゼロで姿を隠すことにより年齢の問題など全てクリアされます。いえ、彼風に言うなれば条件は全てクリアされた、とでも言うべきですね。ふふふふふふっ、須賀君。さっそくゼロのコスチュームに着替えてください!!」ペラペラペラ 咲「?」 優希「?」 久「?」 まこ「……」 京太郎「うん! そうだな!」 Roof-top 京太郎「いらっしゃいませ」 女生徒H「あ、あの! 私、こういうお店初めてで!」 京太郎「お一人様ですか? ではどうぞ、こちらへ」ニッコリ 女生徒H「ひゃ、ひゃひっ//」 京太郎「どうかしましたか?」 女生徒H「わっほい! きゃぁっ!」ドンガラガッシャーン 和「結局ルルーシュのコスプレに落ち着きましたか……でもこれはこれで」ムフフ 優希「のどちゃんのツモ番だじぇー」 和「分かってますよゆーき」スチャッ ゆみ「随分気合の入った格好だな、原村」 桃子「知ってるっすよ。それ、コードギアスとかいうロボットアニメの……」 和「ギアスはロボットアニメじゃありません!」クワッ 桃子「ひぇっ」 和「あれはギアスという力を使ってのうんたらかんたらほにゃらら!!」 久「(スパロボに出ておいて何を言ってるのかしら)」ウーンコノ ゆみ「次はでこちゃんの番だぞ」 優希「でこちゃん言うな! このスーパーアイドルの優希ちゃんが!」ギャーギャー 咲「みんな楽しそうだなぁ」 京太郎「いいんじゃないか? お店も繁盛してるし」 咲「うん。(でも京ちゃん目当ての女性客はいらないなぁ)」 ガヤガヤ 京太郎「ふぅー」 まこ「お疲れさん。少し休憩にせぇ」 京太郎「え? でも、染谷先輩も休憩入ってませんよね?」 まこ「わしゃ入らんでも大丈夫じゃけぇ」 京太郎「だって、今日は一度も」 まこ「それなら、みんなが入った後に入る。じゃから心配せんでも……」フラッ 京太郎「! 染谷先輩!?」ガシッ まこ「くっ……ちょっと、ふらついただけじゃ」 京太郎「全然ちょっとじゃありませんよ」ギュッ まこ「いいから。みんなには何も言うな」 京太郎「ダメです。休んでください」フニフニ まこ「京太郎」 京太郎「……」ジッ まこ「……分かった。休むから腕を離すんじゃ、いつまでも、その」カァッ 京太郎「へ?」モニモニ まこ「胸を、揉まれると……んっ、変な、感じじゃ……//」カァァ 京太郎「ほわぁっ?! すすす、すみません!?」サッ まこ「……別にええ。これぐらい、気にせんからのぅ」プイッ 京太郎「……」 久「あら? 二人共なにしてるの?」 まこ「!」 久「今から休憩? 私達はまだ対局があるから、二人は先に入ってていいわよ」 まこ「じゃ、じゃが」 京太郎「染谷先輩」グイッ まこ「!? きょ、京太郎!」 京太郎「じゃあ、行きますね」 久「ええ。ゆっくりしてきなさい」 休憩室 まこ「……」 京太郎「お茶です。どうぞ」 まこ「あぁ、すまんのぅ」 京太郎「やっと、ですね」クスッ まこ「?」ゴクゴク 京太郎「やっと――染谷先輩に、最初にお茶を受け取って貰えた」 まこ「っ!」ゴフッ 京太郎「うわぁっ!? 大丈夫ですか!?」 まこ「な、なんでもないけぇ」ゲホゲホ 京太郎「無理しないでくださいよ」 まこ「だ、誰のせいじゃと思うとるんじゃ」ギュッ 京太郎「え?」 まこ「……無理やり、わしを休憩させおって」ガシッ 京太郎「それは、だって……」 まこ「わしは最後で……ええんじゃ。いつだって、最後で」クンクン 京太郎「あの、それ……一体、どういうことなんですか?」 まこ「……京太郎には関係の無いことじゃ」スリスリ 京太郎「本当にそうですか?」 まこ「……」ギュゥー 京太郎「俺には、染谷先輩が無理をしてるように見えます」 まこ「わしが? とんだ節穴じゃな」ハムハム 京太郎「なら、答えてください」 まこ「……」グリグリ 京太郎「どうして、どうしてですか?」 まこ「っ」プルプル 京太郎「一体どうして!!!」 まこ「ふぁっ……んぅ」スリスリ 京太郎「さっきから俺の体を堪能してるんですか!?!!?」 まこ「はっ!? しまった?!」 京太郎「へ? 自制していた?」 まこ「ああ。誤解させていたようじゃな。逆じゃ、逆」ケラケラ 染谷先輩は笑いながら俺の肩を叩く どうやら、いつもの様子に戻ったらしい まこ「すまんのぅ、悪気は無かったんじゃが」 京太郎「どういう、ことなんですか?」 まこ「つまり、じゃな。わしは……その、京太郎のことが気になっておってのぅ」 京太郎「え?」 まこ「じゃが、わしはほら。この見た目じゃろ?」 京太郎「どの見た目ですか?」 まこ「……あー、わしはきっと、そういうところが好きなんじゃろう」 京太郎「えっ」ドキッ まこ「ま、京太郎がどう思おうが、わしはほら、世間一般的に人気が出るような顔じゃない」 京太郎「ええ!? そんなオカルトありえませんよ!」 まこ「言動に気をつけるんじゃぞ京太郎。今のわしはいつ、京太郎に襲いかかるか分からんけぇのぅ」 京太郎「」 まこ「まぁ、とにかく。わしは咲や和、優希や部長のように可愛らしい部類には含まれんらしい」 京太郎「……反論したいですが、一応続きを聞きます」 まこ「これはあくまで仮定の……話じゃが」 京太郎「はい」 まこ「お前に好きな女がいたとするじゃろ?」 京太郎「え、ええ」 まこ「その女の周りには、自分より格好良い男が沢山おる。そして、その男達の全員が女のことを好きなんじゃ」 京太郎「……それは、辛いですね」 まこ「そして、その男達はお前の大切な仲間じゃ。京太郎なら、どうする?」 京太郎「どうするもなにも……きっと、諦めて……みんなを応援するに……あっ」ドクン そこで気づく まさか、染谷先輩が言いたいことって…… まこ「……分かったじゃろう。わしが、最後尾にいる理由が」 まこ「外見も釣り合わん。中身も対して可愛くないわしより」 京太郎「……」 まこ「仲がいい、可愛らしい、スタイルがいい、色気ある、あいつらの方がいいじゃろう?」 京太郎「なんですか、それ……」 まこ「事実じゃ。それに、わしがお前にアタックするより、他の子と時間を使った方がええ」 京太郎「……」 まこ「わしはあの中で一番理性があると思うちょる。わし一人が犠牲になって、みんなのやる気が維持できるなら」 京太郎「そのために、染谷先輩だけが諦めるんですか?」 まこ「そうじゃ。わしがお前を我慢するだけで、みんなが大会で実力を発揮できる」 京太郎「……そもそも、みんなが俺を好きかどうかもわからないのに」 まこ「いずれ分かる。あいつらの、お前の気持ちは本物じゃからのぅ」 そう言って、染谷先輩は立ち上がる 俺の顔を見る瞳は、恐ろしいほどに無機質だった まこ「京太郎。お前は無防備過ぎるけぇ。近くにいる女はみんな、京太郎のことを好きになる」 京太郎「ありえませんよ、そんなの」 まこ「……今はそう思っちょろうが、すぐに分かるじゃろ」 京太郎「待ってください」 まこ「……なんじゃ?」 出ていこうとする染谷先輩の腕を掴む その腕は震えていて、冷たかった 京太郎「確かに染谷先輩のいうことには一理あると思います」 まこ「……」 京太郎「誰だって可愛い子の方がいいに決まってるし、スタイルがよければ嬉しいでしょう」 まこ「そうじゃ」 京太郎「一人が犠牲になることで、みんながやる気を出せるなら、それが正しいんでしょう」 まこ「そうじゃと言うちょろうが」 京太郎「でも、そんなの俺……嫌です」 まこ「……」 京太郎「だって、約束したじゃないですか。みんなで全国で優勝しようって」 まこ「じゃから、わしは……そのために」 京太郎「染谷先輩がいない」 まこ「っ!」 京太郎「そりゃ団体戦に染谷先輩はいます。活躍もするかもしれない」 まこ「当たり前じゃ。わしを誰だと……」 京太郎「だけど! 染谷先輩一人が辛い想いをして、苦しんで、耐えて、手に入れた勝利なんて!」 まこ「!」 京太郎「そんなの、絶対おかしいですよ……」グスッ まこ「……京太郎」スッ 京太郎「そ、染谷先輩」 まこ「わしはな、最初……見つめるだけで満たされてたんじゃ」 京太郎「……」 まこ「ひと目、京太郎に逢いたくて、声が聴きたくて」 京太郎「染谷先輩……」 まこ「じゃが、傍におっても京太郎の傍には常に誰かがおる」 京太郎「でも、それは」 まこ「わしだけの場所なんてない。それでも、みつめるよりは幸せだと……自分に嘘を吐こうとした」ジワッ 染谷先輩の柔らかな感触が、俺の体を包む まこ「情けないほどに、愛しちょるのに……やり場のない想いだけが残った」ギュッ 京太郎「……俺は」 まこ「臆病な素顔を隠す為に、無理に笑う事ばかりが上手くなったんじゃ」 背中に回された両手が、わなわなと震えている まこ「時が経てば忘れられる。そう、自分を慰めて、虚しいほど本気だと気付けんかった」 京太郎「そうですよ。本心を隠したって、苦しい思い出ばかりが溢れるだけですから」 まこ「あぁ……そうじゃな。こうしているだけで――わしの決心なぞ、吹き飛びそうじゃ」ギュゥゥ 京太郎「染谷先輩。俺、思うんです」 まこ「?」 京太郎「誰がお似合いだからとか、あの人が相応しいとか、理論付けて自分を納得させることは出来ても」 所詮、そんなものでは―― 京太郎「心にだけは、嘘を吐けない」 まこ「!」 京太郎「頭でいくら理解しても、納得しても。心は好きな人を求めてしまう」 まこ「……」ブルブル 京太郎「だから、自分の心が納得するまで……戦うしかないんです」 まこ「たたか、う?」 京太郎「俺はここにいます。傍に誰がいても、俺という存在はここにいます」 まこ「……あぁ、わしの腕の中じゃ」 京太郎「染谷先輩はずっと待ってたんでしょう!?自分が我慢しなくても済む、みんなの敵にまわらなくても済む……そんな誰もが笑って、誰もが望む最高なハッピーエンドって奴を。今まで待ち焦がれてたんでしょう?そんな展開を……何のためにここまで歯を食いしばってきたんですか!?自分のその手で大切な仲間を助けて見せるって誓ったんじゃないんですか?染谷先輩だってヒロインの方がいいでしょ!? 脇役なんかで満足しないでください、命を懸けて自分の気持ちを守りたいのなら! だったらそれは全然終わってません、始まってすらいない……ちょっとくらい長いプロローグで絶望しないでください!手を伸ばせば届くんです! いい加減に始めましょうよ、先輩!!!!」 /⌒ー‐‐/ ヽ / ∧ ∨ ィ ∧ _〃 !ー'ー∨ー! ∧ / ナ- L __ \ V〈 ィ─ 、 _ヽ` ハ 〉 X 〈 f j ヽ__/ .f j 〉ヽ ノレ|`' / 代 └' ノ ! └' }-、 L V〈 ヽ!  ̄ ̄ ` ー─'7ノ ト 〉 V ∧\ , -‐-、 / 、 j ヾ〉 ` \ヾー....._.......<レ' ∨′′ .-,,┘ 〈二_ まこ「長い、三行で」 京太郎「先輩 諦めないで 真矢みき」 まこ「あぁ、そういうことか」ポンッ 京太郎「……泣いてもいいですか」 まこ「冗談じゃ」クスクス 京太郎「じょ、冗談ですか」ショボン まこ「まぁのぅ。じゃが、京太郎の気持ちは伝わったけぇのう」ギュゥ 京太郎「そ、染谷先輩っ//」カァッ まこ「……ありがとうな。京太郎のお陰で、心が楽になった」 染谷先輩は俺から手を離して、背を向けた まこ「ほら、早く仕事に戻るんじゃ。みんなが待ってるけぇ」 京太郎「は、はい!」 俯いたその表情は見えないけど、俺には分かる まこ「(部長達もまごついておるようじゃし、ここいらで最前列に出るのも悪くないかのぅ)」ニッ きっと先輩は、今までに見たことがないくらい―― ___ __r¬ブ--ヘ、_r¬-、 /_厂、/ 、 ∨ /ヽ / 〈 、/ ト\ `´ \ / 厶y′ ドミミv彡l l l / ,√´ ‐-、_/ `^^゙l ヽl | / レ´ , ,≦ニミヽ | 〉 _ノ 〈イ ,イ〈了⌒」゙ ヽ z_=ヽ、 V! / 从i トヘヾ 辷ソ ;-、/7,ハVハ lハ l / 八 `‐' `ー,,-'′ ヽヒ'ソイ丿 ル′ レ'〈 ` ー、 ,、_ ` ,,ーl´イ ___ 丿 ン / lヽ 丶二7 八 \ / ̄`,二ユ`ー<レ'八、ィ」 \ イ ,ハノ. / / └、‐-\-‐´ `¬-、`-r< 八_ン′ 〕ヽ/ \__ \ r===ミr个、ゝイ --;¬─‐-、. 厶 { / r┘ーヘ、{{ /ソ小K´ ̄l|__/ l / ヘ / `¬ニソヘヾ=≠″| lヾ\_リ _i} -y | ! __ ハ、/ __ ,、 〉」 | |│|`´lヽヘ∠-‐- 〈  ̄〕,〈 /,∠ニヽ\ ̄`-Lj-Ll __」 V__,、--¬、 \ゝ、 /// ,⊆ニユ、  ̄`ヽ二_ j 〉  ̄`辷ス´ / ヾニ二ヽ\_ __r-─ヘ、_厂 { \ /7⌒ ̄ ̄/ \ \}__ ヽ l\ l レ ' ヽ 〉 \\ l \ / 〉__/ ヽ ヽ.〉 , --─-- 、 ヽ /\ / _,、--´ ̄ l. 〈 \∨ ヽ--ニ ̄ \ _ | ヽ 〈 l ̄ ̄`ー---‐′ まこ「……コンタクトと、ストレートパーマ……試してみる価値はありそうじゃな」クスクス 晴れやかな表情で、笑ってくれているって 第十章【いつだって最後尾 不思議なディスタンス!】 カンッ
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十半荘目…… 和「ロン。2000」 京太郎「はい」 和「ツモ。2000オール」 京太郎「はい」 玄「は、はい」 宥「はい……」 和「ポン…………ツモ――――チー……ロン――――ロン――――ツモ!」 宥「の、和ちゃんの勢いが止まらないよぅ……」 玄「こ、この高速和了……憧ちゃんみたい……ううん、それ以上かも」 和(大きな打点での和了りを得意とする須賀君や玄さん、宥さんを同時に相手取って勝つには―――!) 京太郎「走ってるなー。でも、そんな風に細かく刻んだところで……役満一回和了られたらひっくり返るぜ?」 和「……この最後の対局、オーラスまで誰にも和了らせるつもりはありません」(ドン! 京太郎「フフ……それこそ、そんなオカルトあり得ません、だ」 和「…………いきますよ、須賀君」 京太郎「――――」(ざわ… 和(オーラス……ありえないことですが、須賀君はまた役満聴牌の気配。これで三度目……三度目の正直、ということですか) 京太郎「…………」 和(確かに役満が出れば私をまくれます。ですが、国士、大三元、緑一色、清老頭、そして九蓮に必要な牌は全て河に出ていて……) 玄「……カン!」 宥「わわ、ド、ドラ4がドラ8になっちゃった……」 玄「フフフ、王牌の声を聞いたからこそのカンだよっ!」 和(非常にオカルトなことを言っていますが、それはさておき、これで四槓子もなし。となると、残るは……四暗刻) 京太郎「リーチ」 打:北 和(ここで一枚切れの北……。恐らく単騎待ちを張り替えてのリーチ……!) 和「……!」 ツモ:7萬 和(これは……暗刻になっていた七萬の四枚目を引くなんて、偶然にしてはよく出来ていますね。とりあえず四巡、これで凌いで……) 打:7萬 京太郎「……うん、そいつだ」 和「――――え……?」 京太郎「ロン」 6666888萬222筒777索7萬 リーチ一発断ヤオ三暗刻…… 和「六萬をカンせずに七萬の穴待ち……!?で、でも、これでは満貫8000止まり……!役満でないと私をまくれないのに、どうして……」 京太郎「……まだ、まだわからないさ。この――――裏ドラを捲るまでは」 和「な……まさか裏を八枚乗せる気ですか!?そんなオカルトあり得ません……!」 京太郎「オカルトかどうかは……!」 玄「う、裏ドラ表示牌が五萬……裏ドラが4枚……!」 宥「く、玄ちゃんがいるのに……どうして」 京太郎「当然じゃないですか……裏ドラは、リーチをかけた人にしか微笑まないんだから……!」 和「も、もしもう一枚の裏ドラ表示牌が五萬だったら……!」 京太郎「文句なしの数え役満……トータルポイントで逆転だ……!」 和「…………!!」 穏乃「そ、それでそれで、結果はどーなったの!?」 玄「裏は乗るには乗ったけど、表示牌が六索で裏ドラ七枚止まりの三倍満。惜しくも和ちゃんのトータルポイントには届かずだったよー」 憧「まず裏ドラ七枚乗せてる時点で訳わっかんないんだけど……」 灼「もう二つ名は自重しない火力でいいんじゃ……」 穏乃「そっかー、惜しかったなー京太郎」 憧「んで?負けたら何でも言うこと聞くって話になったんでしょ。和、なにを命令したの?」 玄「うふふ、えっとねー」 和「そ、それじゃあ……い、いきますよ……!」 京太郎「おー……」 和「須賀く……じゃなかった、きょ、きょ……きょー…………くん」 京太郎「え、なに、聞こえないです原村さん」 和「ぅく……きょ、きょぅ…………くんっ」 京太郎「……なあ和ー、無理すんなって」 和「い、いいえ、イヤです。須賀か……きょ、きょ…………ぅくんもいいって言ったじゃないですか!」 京太郎「名前呼びにするだけでどーしてそんなに苦難するんだよ……」 和「わ、私にも心の準備というのが必要なんです。長野に帰って、みんなの前で名前を呼ぶための覚悟といいますか……」 京太郎「……ま、気長に待たせてもらうよ、和」 和「と、当然です。須が……きょ、京太郎、君……」 京太郎「ノンノン、もっと!愛を込めて!」(パピ★ヨン 和「ふぁっ!?」 穏乃「まだまだ当分、時間かかりそうだねー」 憧「京太郎の奴、何気にわかってて楽しんでるっぽいわね……。鬼畜なのは麻雀だけじゃなくなったのか、あのバカ」 灼「もっと力業でズドンしちゃえばいいのに……」 玄「灼ちゃん、それは和ちゃんであって和ちゃんじゃない人の特技だと思うよ……」
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透華「…………」(カチャカチャ 純「そんでさー、そいつ何て言ったと思う?」 京太郎「えー、わっかんないですね」 純「なんと、台所で負けたことはない……だってさ。お前は無敵のコックかよと」 京太郎「アッハッハッ!その人、マジでそんなこと言ったんですか!」 純「おう、マジマジ!」 京太郎「ブハッ、アッハッハッハッ……!じゅ、純さんその場にいて、よく笑わなかったですね……!」(痙攣 純「いやぁ、もうちょっとで吹き出すってとこまでいってたね。全力でその場を離れて…………んで、当然爆笑さ」(膝バンバン 京太郎「ですよねー」 透華「……ポン」(タンッ 純「あー、なんか小腹すいたな」 京太郎「さっきホットドッグ食べてませんでした?」 純「食ったけどさ。そうだ、部活終わったらラーメン食いにいかねえ?最近お気に入りの店があるんだよ」(和気 京太郎「あ、いいですね、行きます行きます!」(藹々 透華「…………リーチですわ」 智紀「透華、それ無理」 透華「ぇ――――――――アッ!?」(顔面蒼白 一「あちゃあ、透華にしては珍しいミスだね」 衣「注意散漫!情けないぞ、トーカ!」 透華「わ、悪かったですわ、少し集中を欠いて――」 純「あー、やっぱダメだ、無理ガマンできねー。悪いんだけどさ、なんか適当に買ってきてくんねえ?」 京太郎「仕方ないですねー、じゃあちょっと行ってきます」(執事服の上を羽織り 京太郎「みなさんは何か欲しいものありますか?」 衣「衣はアイスが欲しいぞ!」 一「いつも悪いね。僕は……軽くつまめるお菓子で」 智紀「……麩菓子?」 京太郎「えーっと、純さんはお腹にたまるもの、衣さんはアイス、一さんと智紀さんは駄菓子系……と。龍門渕さんはどうします?」 透華「……別に欲しくありませんわ」(プイッ! 京太郎「あ、そうですか。じゃあ、俺ちょっと出てきます」 純「んー?どしたよ透華、なんか機嫌悪くね?」(ダルーン 透華「べーつーにー、そんなことありませんわ!」 純「ふ~ん?」(首傾げ 一「純くん、須賀くんと気が合うみたいだねー」 智紀「遠慮がない、お互いに」 衣「男女の垣根を越えた友情という奴だな!」 透華「……………………ぐぬぬ」 京太郎「――――ただいま戻りましたー」 純「おー、ご苦労」 京太郎「いやぁ、この時期でも晴れてると予想以上に暑いですねー」 純「そりゃ、そんな暑苦しい服で歩き回りゃあなー」 純「ほれ、これでも飲んどけ。まだ冷たいぜ」(ペットボトルぽーい 透華「ハ?」 京太郎「あ、どーもです」 透華「ちょっと純、アレってあなたの飲みかけ――!」(アタフタ! 京太郎「プハァ、生き返る~…………あれ、どうしたんですか龍門渕さん?」 透華「…………」 一「うわぁ……どっちもまるで躊躇いなくやっちゃったね」 智紀「間接キッス」(ポッ 透華「……卓に着きなさい、京太郎。そのデリカシーのなさ、直々に矯正して差し上げますわ――!」 京太郎「きゅ、急にどうして!?」 純「さあー?なんか知らねー間にやらかしたんじゃねーの、京太郎」 透華「あなたもですわよ、純!!」 純「えっ、俺も!?」 透華「二人して…………モ~ッ!モォ~~~~ッ!!」(地団駄 一「うわ、上手い文句が見つからなくて癇癪起こしちゃったよ」 智紀「トーカ涙目」 衣「子供だな!」 ハギヨシ「衣様、どうかその台詞だけは、その台詞だけは透華お嬢様の前では……」 〈ケース1・純〉友情って素晴らしい!END
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. 竜華「ご、ごめん、待った?」 京太郎「全然ですよ、今来たとこです」 竜華「そうなんか、良かったぁ。ほな行こか」 京太郎「おっとまずはその前に……」 竜華「?」 チュッ 京太郎「さ、行きましょうか」 竜華「///」 竜華「なあなあ、今日はどこ行くん?」 京太郎「えっと……まずは映画ですね」 竜華「ええやん、はよ行こ!」グイッ ギュッ 京太郎「うわっ、いきなり掴まないでくださいよ!」 竜華「こうせえへんと迷子になるやろ?」 京太郎「なりませんよ!子どもじゃないんだから」 京太郎「……あ」 竜華「?どうかしたん?」 京太郎「ちょっと……トイレに」 竜華「……」カァァ 竜華「ほなウチ、待ってるから」カァァ 京太郎(かわいい) 京太郎「未だに子どもが何人欲しいかーって聞いても顔真っ赤にするんだよな」 京太郎「清純なのか、むっつりなのか……」 京太郎「まあかわいいからいいけど」 「ギョギョギョギョギョ!」ササッ 京太郎「ん?」 「ギョギョ!」 「科学ノ進歩、発展ニ犠牲ハツキモノデース」 ビビビビビビビビビビッ! 「ギョギョギョギョ!」ササッ 京太郎(竜華)「あれ、今ウチ……」チラッ ポロン 京太郎(竜華)「……え」 竜華(京太郎)「ふぅ……」 竜華(京太郎)「ん?なんか全然出ないような……」チラッ ポヨン 竜華(京太郎)「……は?」 ドタドタドタ 京太郎「え!?」 竜華「なっ!?」 京太郎「ウチ!?」 竜華「俺!?」 京太郎「ウ、ウチがおる……」ワナワナ 竜華「えっと、目の前に俺がいて、竜華さんの関西弁を喋ってるってことは……」 竜華「俺と竜華さんが、入れ替わった?」 京太郎「い、いや、そんなんありえへんやろ」 竜華「でもこの状況はどう考えても……あ、トイレ行きたくなってきたんで行ってきます」 京太郎「やめてぇぇぇえぇぇえええ!」ガシッ 竜華「ぐえっ、力強っ!」 竜華「早くしないと漏れちゃいますよ!」 京太郎「そ、それは……嫌や」 竜華「じゃあ行ってきますね」 京太郎「いやぁあぁああああ!」 竜華「ぅぐっ!」 竜華「わかりました!わかりましたから!こうしましょう!」 【トイレ】 京太郎「は、早くしてーな」 竜華「わかってますよ」ヌギヌギ 京太郎「やっぱりウチが脱がす!」 竜華「えっ!?」 京太郎「京くんは目ぇ瞑っとって!」 竜華「は、はい」 竜華(なんだろうこの状況) 竜華(俺と竜華さんが入れ替わって、俺の身体の竜華さんが竜華さんを脱がそうとしてる、しかもトイレの中で……) 竜華(おかしいだろ) 京太郎「お、終わったで」 竜華「じゃあ出しますね」 竜華(ここは男と同じ感じでいいのかな?)シャァァァ 京太郎(何やろこれ……何か変な感じする……)モゾモゾ 竜華「よし、次は竜華さんですね」 京太郎「へっ?」 竜華「入れ替わったの出す前でしたからね、我慢してたんでしょう?」 京太郎「ぅ……せやけど」 竜華「自分が漏らすとこなんて見たくないんで、早くやっちゃってください」 京太郎「でもぉ……」ジワッ 竜華「」ゾクッ 竜華「失礼しますね」 竜華(つっても俺の身体なんだけど) 京太郎「京くん!?」 ポロン 京太郎「きゃあっ!」 竜華(なんで勃ってんだよ……) 竜華「竜華さん、なんか興奮してました?」 京太郎「興奮……?」 竜華「興奮するとここ大きくなるんですよ」 京太郎「そうなん?お父さんそんなことなっとらんかったけど……あっ、小っちゃい頃に一緒にお風呂入っとったときの話やで!」アセアセ 竜華「まあそれはこの際置いておきます」 京太郎「こ、これどうやって出せばええの?」 竜華「押し出す感じで、ちゃんと便器の中を狙ってくださいよ」 京太郎「う、うん……」ジョロロロ 竜華(映画見て今年用の水着とか買いに行くつもりだったんだけど、これじゃあ無理だな) 京太郎「さっ、はよ映画館行こっ!」 竜華「あーもう待ってくださいよ!」 怜「竜華、何しとるん?」 京太郎「と、怜!?」 セーラ「オレもおるで!」 竜華「セーラさんまで!」 怜「ああ、そういえば今日が初デートやったっけ」 竜華(これはめんどくさいことになる予感……!) 竜華「せ、せやで、ほな京くんはよ行こ!」グイッ 京太郎「またなー怜ーセーラー」フリフリ 竜華「はぁ……はぁ……なんでいるんだあの二人……」 京太郎「もっと話したかったなぁ」 竜華「バレたらどうするんですか!完全にオカシイ人になりますよ!」 京太郎「うっ、それは嫌やな……」 竜華「まあ多分もう誰にも会わないと思うんで、さっさと行きましょう」 咏「お、京太郎じゃーん」 照「竜華もいる」 京竜((言ったそばから!?)) 京太郎「はぁ……ぜぇ……」 竜華「はぁ……はぁ……」 竜華「なんでどこにでもいんだよあいつら……」 竜華「道にも映画館にも店にも、レストランにも……」 京太郎「なんか……疲れた」 竜華「じゃあ膝枕でもしましょうか」 京太郎「ふふっ、いつもとは逆なんやな」 竜華「はい、どうぞ」ポンポン 京太郎「おおきに」ポスン 竜華「気持ちいですよね、竜華さんの太もも」ナデナデ 京太郎「せやな、こんなん初めてや」 竜華「……俺たち、いつ元に戻るんでしょうね」 京太郎「……わからん」 竜華「……あ」 京太郎「どうしたん?」 竜華「竜華さん、俺にキズしてください」 京太郎「へっ?」 竜華「ほらあれですよ、おとぎ話の法則、王子様がキスすると魔法が解けるっていう」 京太郎「ほんまに……?」 竜華「ほら早くしてください王子様」 京太郎「ふふっ、自分のこと王子様って言うんやな」スクッ 竜華「竜華さんにとってはそうなんでしょう?」 京太郎「……せやで」 京太郎「ウチを、ウチが抱えとった重みをわかってくれて、救ってくれたんやから」 京太郎「京くんは、ウチの王子様や」 竜華「その言葉、竜華さんの口から聞きたかったです」 京太郎「何回も言うたるわ、いつでも、どこでも」 チュッ 竜華「ずっと、一緒やで」 京太郎「あ」 竜華「あ」 京太郎「戻り……ました、ね」 竜華「せ、せやな……」カァァ 竜華「……はずい、はずいわ……」 京太郎「そんなこと、ないですよ」 京太郎「ずっと、一緒です」ギュッ 竜華「……うん」カァァ 京太郎(かわいい) .
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<白糸台に聞いた「須賀京太郎は上手いですか?」> 誠子「センスは磨けばある、と思う」 尭深「見た目よりもうまいと思います」 菫「あまり悪くは言いたくはないんだが、上手くはない、だろうな」 照「とてもおいしい」 淡「すんごく上手いと思う!」 ――― 菫「待て。お前たち何について言ってる?」 誠子「釣り、ですけど」 尭深「お茶の淹れ方です」 照「京ちゃんの棒」 淡「え、夜のことじゃないの??」 菫「待て待て待て! 照、淡、お前らまさか須賀に手を!?」 照「京ちゃんのものは私のもの」 淡「えー、いーじゃん、菫そんなだと行き遅れるよ」 菫「」 淡「あ、気絶しちゃった」 カン
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第九章【思い込みメール 彼女気取りのネキ】 アフター 洋榎「でなー、その時に恭子ったら面食らってなー」クスクス 京太郎「姫松はいつも楽しそうですね」 洋榎「……んー?」 京太郎「? どうかしました?」 洋榎「なんか物足りへんのや」 京太郎「へ?」 洋榎「メールに慣れたせいやろなぁ。須賀の言動が優しくて、ムズムズするねん」 京太郎「そう言われましても」 洋榎「全然本音でええんやで? しんでくださいーっとか」 京太郎「メールだと言えるんですけどね」 洋榎「なんでやろか?」ウーン 京太郎「多分ですけど」 洋榎「?」 京太郎「ひろさんが可愛いから、顔をみながら死んで、なんて言えないんですよ」ニッ 洋榎「なぁっ!? か、きゃわっ!?」カァァァ \ . \ \ ; イ .i . ヾ\ つ /\/ .,' ハ .} .i// ハ;/ \//i / ! /i i′ / 气テテZ=, // -‐‐''" ! }{. l ;;; i テ=ェx_ / .} .;' 乂 ソ | ;;; 「./ ./i/ xxxx 乂ソ厶イ _;ィ′ 、 "" i ノ \\ \ r‐ ― ァ U 八i' //..r‐/≧ ..._  ̄ __, イ i /" \ /  ̄ ! ii /‐'iハ | .;'ハ__,/》《∧_}\. |/,/ /|| |ト、! \_/ .|| || i } /ハ! ,/ i { / .! 洋榎「そ、そないな――//」モジモジ 京太郎「というのは――ウ・ソでーす」ニッコリ 洋榎「」 京太郎「何期待してるんですか? しんでください」ニコニコ 洋榎「お、おぅっふ」キュン 京太郎「?」 洋榎「……あー、やっぱコレやわぁ」テレテレ 京太郎「(なんだかよくわからないが、これはこれで可愛いな)」ホクホク 洋榎「次はもうちょっと、強めの語気でやったくれへん?」 飾らない君が好きッッッッッ!!!!
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穏乃「今日は二月にしてはいー天気だねー!」 憧「そーね。私も、あんたのそのジャージ姿を見てなかったら、まだあったかいって思える程度にはね」 穏乃「ん~?このジャージは冬用だからあったかいよ?」 憧「見てるこっちが寒いのよ!なんでこの季節に生足出してんのよ、あんたは!それ見て宥姉が気を失ったの忘れたの!?」 穏乃「な、なんだよー、ジャージ差別すんなよー、ジャージはどこにでも着ていける万能服なんだからさー」 憧「んなわけないでしょ!ったく、そんなんだから京太郎にも相手にされないんじゃないの、しずは!?」 穏乃「なっ、こ、ここで京太郎は関係ないでしょ!?」(カァー! 憧「そーやってムキになってる時点でバレバレだっての」 穏乃「ぅ……」 憧「そういえば、もうすぐバレンタインデーだけどどうするの?長野まで行ってチョコ渡すの?」 穏乃「チョ、チョコ渡したいなーとは思ってるけど……長野までいくのはお小遣い足りないし、なんていうか、め、迷惑かもしれないし……」 憧「まー、本州の真ん中から北側までチョコ持ってこられたら、なんていうかイロイロと断りにくいわね」 穏乃「そーいうことして嫌われたらイヤだし……でも、宅配便で送るのもなんだかなーって感じだし……」(ションボリ 憧(しずはしずなりに悩んでるのねー) 憧「じゃあ、バレンタインにチョコ渡すのは諦めるって方向でいいのね」 穏乃「――――それは……」(ベソ… 憧「いや、そこで半泣きになられても困るんだけど」 穏乃「だ、だってしょーがないじゃん、男の子にチョコあげたいなんて思ったの初めてなんだし!」 憧「あの穏乃がね~」 穏乃「な、なんだよー、私だって女の子なんだぞー、バカにすんなよー!」 憧「ハイハイ、拗ねない拗ねない。ったく、しょうがないわね~……」 穏乃「憧、携帯なんて取り出してなにするの……?」 憧「奥手なしずに代わって、私が一肌脱いでやるっつってんのよ――――あ、もしもし京太郎?」 穏乃「」 そしてバレンタイン当日―――― 京太郎「阿知賀子供麻雀クラブの面子で集まって麻雀大会すると聞いて!」(バーン 憧「ああ、それ嘘だから」 京太郎「よくもだましたアアアア!!だましてくれたなアアアアア!!」 憧「ちょっ、なにもそこまでキレることないじゃん!?」 京太郎「憧ォ、テメエは俺を怒らせた……!この罪、どうやって償ってくれるんだ……!?」 憧「ぇ、あ、ゴメンなさい……まさか、ホントにそこまで楽しみにしてるなんて思わなくて……。な、なんでも言うこと聞くから許してよ……」(カタカタ 京太郎「……いや、なんでもとか言うのは止めようぜ。そーいうの言質に取られてなんかヒデーことされたらどうすんだよ」 憧「ひ、酷いことってなにするの……?け、毛虫ぶつけたりするのはナシだからね!?」 京太郎「…………そのままの憧でいればいいと思うぜ、ウン」(ナデナデ 憧「よ、ちょっと、頭撫でないでよ……!」(カーッ 京太郎「いやー、悪ぃ悪ぃ。奈良まで来て麻雀できないのかと思って、つい」 憧「うー、ちょっと見ないうちに麻雀バカに磨きがかかってるわね……」 京太郎「ハハハ!言うほど麻雀バカになっちゃいねーって!」 憧「どーだか」 穏乃「――――――――仲良いね、憧と京太郎って……」 憧「ハッ!?し、しず、これは別にあんたが考えてるようなものじゃないから!」 京太郎「考えてるようなものって、どんなの?」(ナデナデ 憧「あんたは口を挟まなくていいの!っていうか、いつまで頭撫でてんのよ!?」 京太郎「いやー、なんか触り心地良くてつい」 憧「あうぅぅぅー……!?」 穏乃「ヒドイよ……こんなのってないよ……!」 憧「ちょっ、拗ねないでよしず!もうっ、京太郎が悪いんだからね!?」 京太郎「俺ですか!?」 憧「そ、そーに決まってるでしょ!」 京太郎「なんでキレられてんのかわっかんねー……」 憧「ま、まあいいわ、今日あんたを読んだのには訳があるのよ」 京太郎「訳……?」 憧「そーよ。さあしずっ、準備はいーい!?」 穏乃「お、おー!」 京太郎「準備?」 憧「今日の日のための特別イベントよ!」 京太郎「――――で、なんで俺は阿知賀麻雀部の部室でチョコフォンデュを食べてるの?」 憧「今日はバレンタインでしょ。チョコ貰えそうにない京太郎のために、しずがわざわざ用意してあげたのよ!」 穏乃「え、えと、チョコ渡すだけよか、こーやってみんなで楽しめる形にした方が、きょ、京太郎も面倒臭くなくていいかなーて思って……!」 京太郎「面倒臭くなくて、ってどーいう意味だよ……」 穏乃「え?い、いや、だってほら、私みたいなのにチョコ貰っても、こ、困るじゃん、なんかさ……」 京太郎「なんでだよ。チョコ貰って喜ばねー男はいねーっての」 穏乃「ホ、ホント?」 京太郎「当たり前だろ。しかも、穏乃みたいな子が、わざわざチョコ用意してくれてるとか、男冥利に尽きるってもんだぜ?」 穏乃「そ…………そーなんだ、アハ、アハハハ」 憧(ホラ、なにやってんのよっ、京太郎も満更でもなさそーなんだし、ここで勢いに任せてチョコ渡しちゃいなさいよ!) 穏乃(チョ、チョコフォンデュ食べてる状況でチョコなんて渡せるわけないじゃん!チョコにチョコが重なっちゃうでしょ!?) 憧(そこはホラ、チョコの七対子とか対々みたいな感じでさ!) 穏乃(訳がわからないよ!) 京太郎(なんか穏乃と憧が揉めてるなー。にしても……バレンタインのチョコ代わりのチョコフォンデュか、なーんかちょびっとだけ悲しいなー。義理チョコでもいいから、穏乃とか憧から貰いたかったんだけど……) 憧「いいからさっさと渡しなさいよー!」 穏乃「そ、そんな大声で言わないでよ!?恥ずかしいじゃん!」 憧「恥ずかしい恥ずかしいって、あんたの恋路見守ってるこっちの方が恥ずかしいのよー!」 穏乃「こっ、恋路とかじゃないもん!も、もう少し仲良くなりたいなーってだけだし、と、友達として!」 憧「じゃあ、京太郎が誰かと付き合ってもいいんだ!?」 穏乃「そっ、そんなの絶対にヤダ!!」 憧「ホラッ、見たことか!」 穏乃「ちっ、違うもんっ、こ、これは友達が取られるの嫌って意味でのヤダだもん!」(バタバタ 憧「あ~~~っ、もうジレったいなー、この子は……!!」 京太郎「あ、マシュマロにチョコつけて食べるのウマイな……。こっちの苺もなかなか――――」 高鴨穏乃編……カン!
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h15-1 京照 h15-2 咲・淡・玄・白望・小蒔 h15-3 京照 h15-4 清澄 h15-5 京淡 h15-6 阿知賀 h15-7 風越 h15-8 プロ h15-9 京久 h15-10 京憧 h15-11 京まこ h15-12 宮守 h15-13 京えり h15-14 咏・良子 h15-15 京春 h15-16 京春 h15-17 春・良子 h15-18 京春 h15-19 京咲 h15-20 咏・衣 h15-21 京塞 h15-22 春・由暉子 h15-23 京由暉 h15-24 京洋 h15-25 京理 h15-26 京宥 h15-27 京えり h15-28 胡桃・豊音 h15-29 愛宕 h15-30 京洋(15-24続き) h15-31 京春 h15-32 京泉 h15-33 京塞 h15-34 京胡 h15-35 京良 h15-36 京咲 h15-37 霞・和・竜華・白望・宥 h15-38 京健 h15-39 寮長~清澄~ h15-40 京浩 h15-41 京咏 h15-42 穏乃・玄 h15-43 京はや h15-44 優希・豊音・菫・穏乃・初美・衣・モモ・洋榎・セーラ・胡桃 h15-45 京玄 h15-46 竜華・怜 h15-47 竜華・怜 h15-48 竜華・怜 h15-49 京洋 h15-50 誠子・穏乃 h15-51 寮長~鶴賀~ h15-52 京衣 h15-53 京咲 h15-54 セクハラされる~清澄~ h15-55 京久 h15-56 京健 h15-57 絹恵・霞・桃子・和・智紀・玄・宥 h15-58 京竜 h15-59 京理 h15-60 セクハラされる~風越~ h15-61 京怜 h15-62 寮長~龍門渕~ h15-63 優希・白望 h15-64 白糸台 h15-65 京はや h15-66 京咲 h15-67 京健 h15-68 寮長~永水~ h15-69 宮守 h15-70 京咏 h15-71 京和 h15-72 京憧 h15-73 京憩 h15-74 京怜 h15-75 京和 h15-76 京理 h15-77 寮長~白糸台~ h15-78 ぷちさき!~タコス~ h15-79 ぷちさき!~どらろー~ h15-80 京雅 h15-81 ぷちさき!~のどっち~ h15-82 ぷちさき!~まふらー~ h15-83 ぷちさき!~おっど~ h15-84 京煌 h15-85 ぷちさき!~はぎー~ h15-86 ぷちさき!~おさげ~ h15-87 ぷちさき!~わかめ~ h15-88 ぷちさき!~ぽんこつ~ h15-89 京誓
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奈良――松実旅館宥のこたつ部屋 玄「…………暇だねー、おねーちゃん」(ゴロー 宥「うんー、そうだね玄ちゃん……」(ゴローン 玄「暇だからお話しよーかー……」(ゴローニャ 宥「なんのお話するのー……?」(コロコロ 玄「えっとね、それはもう決めてあるんだけど、京太郎君のこと……」 knock…knock… ??『そこから先の話、私も混ぜていただけますか?』 玄「むむっ、凄まじいおもち力……!何奴!」 宥「わわ」 和「なんですか、おもち力って……。というか、須賀君のことで話をするから来てと言ったのは玄さんじゃないですか」(ガラッ 玄「アハハ、そーでしたー。それにしても、日々おもち力を向上させているようですなー。こりゃおねーちゃんもウカウカしてられないよー?」 宥「わ、私なの……?」 和「相変わらずのセクハラ発言ですね……」 玄「いやー、和がうちの旅館に泊まってくれてるのが嬉しくて、つい」 和「……まあ別に構いませんが。それで、須賀君の何についてお話するんですか?」 玄「それはもう当然――――京太郎君ってホントはどんな子が好みのタイプなんだろうね、だよ!参加条件は私以上のおもちを持ってることでー!」 宥「お、おもち……」(プヨプヨ 玄「心配しなくてもおねーちゃんのおもちは全国レベルだから、この話の参加条件は満たしてるよ!」 宥「あうぅ……」(カァ… 和「一部の人が聞いたら暴動を起こしかねない参加条件ですね」 玄「しょうがないよー。そうでもしなきゃ話に混ぜてー、って子がいっぱい来ちゃうもん」 和「いくらなんでもそれは…………否定しきれませんね」 宥「京太郎君、かわいいお友達いっぱいだからー……」 玄「そうそう、お友達がいっぱいなんだよねー」 和「文字通りのお友達ばかりな点については、この際目を瞑っておきましょう」 宥「しかたないよ……今の京太郎君は麻雀が一番大切だから……」 玄「ダメだよおねーちゃん。そんな、いつか自分のところに帰ってきてくれるって信じてます……的なこと言うのはズルだよ、抜け駆けだよー?」 宥「わわ、そ、そんなつもりじゃ……」 和「宥さんは独特の……なんといいますか、良妻賢母になる雰囲気を持っていますからね。男の人からすれば、趣味や仕事に理解あるタイプは好感度高いはずです」 宥「…………そ、そうかなぁ、え、えへへ」 玄和(か、かわいい……) 玄「さ、さて、おねーちゃんがかわいいのはひとまず置いといて。和を呼んだのは、京太郎君の最新情報を聞かせてもらうためです」 和「最新情報、ですか」 玄「そう!その情報と、いろんな女の子とのエピソードを照らし合わせることで、今の京太郎の好みのタイプを導きだすのです!」 和「まず、照らし合わせるだけのエピソードがあることがおかしいと指摘すべきなんでしょうか……」 玄「その辺は……ほら、もうあきらめて受け入れたら気が楽になるよ!」 和「なんて後ろ向きなポジティブさ」 玄「あー、あー、聞こえない聞こえない」 和「子供ですか……。とりあえず、ここ最近の須賀君の話をすればいいんですね?」 玄「いぐざくとりー、だよ!」 和「では……まずは私とのやり取り辺りからお話します――――」 ケース1:原村和の場合 昼休み 和「あ、須賀君、今日は学食ですか?」 京太郎「おお。今日のレディースランチ、ちょー美味しそうだったからな。図書室辺りにいるだろー咲の奴を引っ張って、な?」 和「また代わりに注文してもらうんですね」(ジト… 京太郎「Exactlyでございます」 和「クスクス……そういうところは変わらないんですね」 京太郎「そういうとこがどこなのかわっかんねーけど、まあな!美味しいものを食べたいっていうのは、ごくまっとーな欲求だからしかたないぜ!」 和「フフ…………あ、そうだ須賀君?もしよければですけど、レディースランチの注文、咲さんの代わりに私が――――」(モジ… 京太郎「いや、それは悪いからいいよ。学食で二人一緒に飯食ってて、変な噂立てられたら和が困るだろーし」 和「そんなの別に私は気にしませんけど……」 京太郎「ハハッ、そんな無理しなくても大丈夫だって。じゃ、俺、咲の奴連れ出しにいってくるな!」 和「あ、ちょっと……!?」 和「………………なんなんでしょうね、最初の頃はあんなにアプローチかけてくれてたのに、こちらが意識し始めたら、それに反比例するように、部活仲間としての扱いしかしてもらえなくなっていく虚しさ」 玄「むう……それはなかなかキツいものがあるねー」 宥「で、でも、部活で毎日会えるのはとっても羨ましいなぁ」 和「………………」 宥「ふえ?」 玄「そ、その沈黙……まさか、まだなにかあるのですか!?」 和「いぐざくとりー、というやつです」 おもち組に反撃の狼煙を上げさせないと…――――」(モク…モク… 和「お疲れ様です……あれ、まだ須賀君だけですか、部活に来てるの」 京太郎「――――」(モク…モク… 和「……あ、この間の大会のみんなの牌譜ですね。もしかして整理してくれてるんですか?ありがとうございます」(ニコッ 京太郎「――――」(モク…モク… 和「…………えっと、す、少し喉が渇いちゃいました。紅茶淹れようと思うのですが、よければ須賀君も飲みますか?」(グギ… 京太郎「――――あぁ……」(コク…コク… 和「ぁ……じゃ、じゃあ、今から淹れてきますね!」(パァ…! 京太郎「…………そっか、ここは七索ツモるのわかってたんだから、日和らずにこれ切ってだな――――」(ふんふむ 和「お、お待たせしました!あの、このクッキー、お茶請けに家で焼いてきたものなのですが……よかったら、ど、どうぞ――」 京太郎「――――っし、ひとまずこれで終わり…………あれ、和いつ部室に来たんだ?声かけてくれればよかったのに」(ニコッ 和「」 京太郎「和?おーい、和ー、どうしたー?」 和「なんでもなぃです。須賀君、お茶飲みますか……?」(プルプル 京太郎「え、いいの?貰う貰う!」 和「お茶請けにクッキーもありますから、どうぞ」 京太郎「おー、サンキュー。頭使ったんで糖分欲してたんだよー。さすが和はよく気が利くなー、いいお嫁さんになれるぜ」 和「ア、アハハ、あ、ありがとうございます……」(プルプル 玄「…………の、和ちゃん」(オロオロ 和「今の須賀君にとって、私なんて牌譜以下の存在なんですね?フフ、そうですか……」(グスン… 宥「ち、ちがうよー……きっと牌譜の見直しに集中してたからで……」 和「同じことされたとして、宥さんは集中してた、で納得できますか?」 宥「………(想像中)……………あうぅ」(グスン… 玄「わわ、お、おねーちゃん、痛いの痛いの飛んでけだよ!」ナデナデ 宥「ありがとー、玄ちゃん……」 和「泣きたいのは私の方ですよ……」 玄「の、和ちゃんもよしよーし」ナデナデ 和「グスン……」 京太郎「それにしても急な話ですねー。うちに泊まりにきませんか、なんて」 玄「うんゴメンね。どうしても京太郎に参加してもらいたかったんだ……」 京太郎「参加……?」 玄「うん――――」(ガラッ 宥「ぁ……京太郎君、い、いらっしゃい」 和「遠路はるばるお疲れ様です、須賀君」 京太郎「宥さん……に、和?」 玄「エヘン!今日、京太郎君に我が松実旅館に来てもらったのには理由があります!」 京太郎「はあ……」 玄「和ちゃんからいろいろ話を聞いた結果、京太郎は少しお休みが必要だとわかりました。ので、これから京太郎には私たち三人と麻雀を打ってもらいます!」 京太郎「ふんふむ」 玄「喰いタン赤ありの東南戦十半荘の合計ポイントの高さで勝負。それでもし京太郎君の収支が、私たちの誰かよりも低いポイントだった場合――――」 京太郎「ククッ……いいですよ、やりましょうか」 玄「最後まで聞かずに即決しちゃった!?」 京太郎「いいんです……話を聞こうが聞くまいが。どうせ、麻雀することに変わりはないでしょ?」 玄「な、なるほどなるほどー……これは確かにお休みが必要のようだよー」 宥「―――」(グッ 和「真剣勝負ですよ、須賀君。もし、これで私たち……いいえ、私が勝ったら――――」 京太郎「……?」 そして勝負の幕が上がり……決着する! 玄「これが……私の運命のツモ!」 京太郎「う……!」(ざわ… 玄「ありがとう……また、会えたね」 宥「前の局で切ったばかりなのに……玄ちゃんのところに……ドラが」 和「山にあるんだから、引けて当然なんじゃ……?」 玄「ツモ……8000・16000!……まくったよ、京太郎君……!」 京太郎「だー!わかった、参りました俺の負けです!」 宥「わわ、お、おめでとー、玄ちゃん」 和「と、当初の予定と違う流れですが……おめでとうございます」 玄「うん、ありがとう!」 京太郎「…………それで、負けた時の話、全然聞いてなかったんですけど。俺はなにをすればいいんでしょーか」 玄「エヘヘ。えっとね、実は京太郎君に一つお願がありまして――――」 次は……宥姉?ーっと、いらっしゃいませー。松実旅館へようこそー……」 憧「ブッ……ホ、ホントだ!ホントに京太郎ってば松実旅館で従業員やってる!」 穏乃「アッハッハッ!苦しゅうない、苦しゅうないぞー」 京太郎「メゲるぜ……」 灼「これから数日、お世話になります……」 晴絵「負けたらなんでも言うこと聞くって条件で麻雀対決して、最後の最後でまくられたんだって?災難だったねー」 憧「律儀に守って従業員やる必要なかったんじゃないの?」 京太郎「いいんだ……あれは、ただの点棒のやりとりなんかじゃない……。プライドを懸けた真剣勝負だったから……!」 晴絵「いちおー、ここまで至る経緯は聞いてるけどさ……あんまり変わってないよーな」 憧「そも、最初は和の現在の境遇を改善させるために発案したのよね、たしか」 穏乃「うん、そー聞いてるよ。あーぁ、私も参加したかったなー……」 京太郎「なんだよ、穏乃も俺になんかやらせたいことあるのかよ……」 穏乃「え、えっと、別に変なこと命令したりする気はないんだけど……。その、わ、私と一緒にさ、山の――――」 玄「やめるのですっ、しずちゃん!うちの従業員さんにツバつけるのは無しだよ!」 穏乃「ツ、ツバ!?そんなバッチいことしないよ!」 玄「むむー、私の目が黒い内は京太郎君にちょっかい出すのは禁止だからね!」(グイッ 京太郎「わっとと……あのー、玄さん、当たってます……腕におもちが当たってます……」 玄「…………当ててるんだよ♪」 京太郎「えぇー……」 晴絵「アハハ!うちの面子だと難しい台詞がさらっと出たねー」 穏乃「……」(ペタペタ 灼「気持ちは、わかる……」 憧「っていうかさー、この状況って……」 玄「一緒に旅館のお仕事がんばろーね、京太郎君!」(ニコッ 京太郎「……わかりました、玄さん」(ニコッ 和「鳶に油揚げをさらわれる、という奴ですよ、ええ……」 憧「和、いたんだ……」 和「はい……休みを利用した長期宿泊、まだ半分しか過ぎてないので」 灼「それは辛い……」 和「うぅー、納得いきません……再戦、再戦を要求します……!」 ifエンド(プロトタイプ)――松実旅館へようこそ1