約 969,226 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3469.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1377983742/ 陽光を遮る葉と梢の天蓋。木の根と緑の苔の絨毯。 緑葉の合間から差した日差しに一瞬だけ視界が眩み、俺は目を細めながらそれを手で遮る。 真夏の暑さを感じさせない木々の隙間を縫うように、僅かに湿った苔に脚を取られない様に気を配りながら緩く傾斜した地面を進む。 何故、俺がこんなところを1人で歩いているのかと問われれば単に高鴨穏乃のお目付け役を仰せつかったからである。 宿泊施設から少し行った場所にある森林の先にある小高い丘へ行きたいと言い出し穏乃が俺を誘い、 拒否しようとしたところをその友人と顧問に言い包められてこんな場所までわざわざ付き合ってここまで来たのだが、 現地に着いた穏乃は俺の存在など忘れてしまったかのように、 弾かれたように走り出し俺が声をかける間もなく木々の奥へと消えていった。 仕方なく穏乃の走り去っていった方向へとゆっくりと歩き出し林へ足を踏み入れて今に至る。 アウトドアやサバイバルの経験も知識も皆無な俺は、 森の中で他人を追跡する術など存在せず脚と目と耳を使って地道に少女を探すことにした。 京太郎「とは言え、見付からない」 もう少し先まで行ってみようか、そう思いさらに歩を進めようとしてふと違和感に気付く。 鼻先を掠める、濃い緑の匂い。 まるで深い森に迷い込んだかのような感覚。 一陣の風が吹き抜ける。耳朶を打つ音。 京太郎「…………っ」 俺はそれを声と認識した。誰かが呼んでいる。 何故そう思ったのか、そう感じたのかは俺にもわからない。 不思議と恐怖心はなかった。俺は向かおうとしていた方から踵を返し、 風が吹き抜けていった方、俺を呼ぶ声の方へと歩き出した。 歩き続けていると開けた場所に出た。 展望台、っというほど整備はされていないがハイキングコースかなにかのなのか歩くには さほど苦労はしない程度には均された高台といった感じか。 落下防止の欄干が左右に伸び、その向こう側には街並みが見える。 視線を巡らせると、見慣れたポニーテールと上半身をすっぽりと覆ったぶかぶかのジャージ姿の背中が目に入った。 俺はガシガシと後頭部を掻くと、そちらへゆっくりと近付いていく。 後数歩というところまで来て、俺は先にも感じた違和感を再び感じた。 目と鼻の先にいる少女から漂う、霞にも似た儚さ。 これは本当に俺の知る高鴨穏乃なのか? 普段の騒がしさをまるで感じない、なんて静かな気配。 俺は違和感を振り払い穏乃の背後に立つ。 京太郎「おい」 俺は緩く拳を握り、手の甲で穏乃の頭を後ろから小突く。 穏乃「お?」 そこまで来てようやくこちらに気付いたのか、打たれた頭を片手で押さえながらこちらに振り返る。 穏乃「お! おっす京太郎」 手を上げて気軽に挨拶してくる穏乃、同じように片手を挙げてそれに応じる。 京太郎「おっす。…………じゃねぇよ、勝手にどっか行くなよ。心配するだろ」 穏乃はそんなことを言われるとは思っていなかったのか目を丸くする。 穏乃「心配してくれたの?」 京太郎「まぁ多少はな、いくら穏乃がこういうとこに慣れてるっていっても目の届かないところに行かれるとな」 穏乃「そっか」 小さく微笑む。 穏乃「私はずっと京太郎の近くにいたけどなー」 京太郎「あん?」 穏乃の言葉に俺は怪訝な声を上げる。ずっとというのはここに着てから、っということだろうか? 京太郎「いやいや、お前ここに着いた途端俺のことなんて放って1人で突っ走っていったじゃん」 穏乃「ん~、そうだけどそうじゃないというか」 顎に人差し指を当て天を仰ぎながら考え込むように言葉を選ぶ。 穏乃「京太郎、途中で道に迷ってたよね。あのまままっすぐ進んでたら急な坂になってたよ?」 穏乃「もしかしたら、足を滑らせて転んで怪我してたかも知れなかったよ」 京太郎「は?」 穏乃の言葉が理解できなかった。俺とこいつはつい今再会したばかりで、森を抜ける間は別々に行動していたのだから、 こいつが俺がどの道をどう歩いてきたのかなど知っているはずがないのに。 穏乃「だから呼んであげたんだ。そっちじゃないこっちだよって」 京太郎「……」 あの音……俺が感じていた風の中にあった声は俺を呼ぶ穏乃の声だったというのか? そんなバカな。和ではないが、そんなオカルトありえない。 普段ならそう考えるはずなのに、何故か穏乃の言葉がゆっくりと身体に浸透していきすんなりと受け入れることができた。 京太郎「穏乃は、ずっと俺と一緒にいたのか?」 穏乃「うん!」 元気よく朗らかに頷く。よく知る穏乃らしい笑み。 穏乃「私はいつでも、何処にでもいるよ。京太郎の見るもの感じるもの」 自由を知る鳥が両翼を広げるように、穏乃はその両腕を左右に目一杯広げる。 穏乃「風の先にも大地の上にも」 そしてその右の人差し指の先がゆっくりと俺の胸に触れる。 穏乃「京太郎の中にもね」 そういって笑う穏乃の笑顔にはどこまでも透き通るような純真さがたゆたっていた。 京太郎「俺は……」 胸に触れる穏乃の指。 京太郎「俺はそういう観念的な話はよくわからないけど」 そこから繋がる右手をそっと握る。 京太郎「そのどれでもない今、目の前にいて手に触れられる『この』穏乃がいいな」 ハッと息を呑むのが聞こえた。 穏乃「あは、そうだね」 頬を掻きながら照れたように笑う。 穏乃「私もそう思う」 そういって穏乃は俺の手を握り返してきた。 京太郎「なにをしてたんだ?」 穏乃「風と話してた」 京太郎「そっか」 抽象的でいまいち要領を得ないが、俺ははっきりと頷く。 俺達は肩を並べて眼下に木々の群れとその先に見える街並みを眺めている。 穏乃「中学生の頃……」 急な切り出しに、俺は疑問に思うでも戸惑うでもなく静かに耳を傾ける。 穏乃「流れでみんなバラバラになっちゃって、だから山に1人でいることが多かった」 穏乃「だから自分ってものがハッキリと感じ取れたし、いろいろ考える時間もあった」 穏乃「いつしか意識は自然の中に溶け込んで、深い山のすべてと一体化してるようなそんな感覚」 京太郎「風……いや、大地と語るって感じだな」 穏乃「! そっか。うん、そうだね」 穏乃「ほっ!」 掛け声ひとつ。穏乃は勢いよく地面を蹴ると、その勢いで欄干の上に立つ。 京太郎「おい、あぶな、」 穏乃「とう!!」 そこまで言いかけて俺は言葉は霧散して消えた。細い手摺りの上で器用にターンを決めると、俺のほうに向かって跳びかかってきた。 穏乃は身長も相まって身体が非常に軽い。けれど勢いがあればそれなりの運動エネルギーが生まれ、当然衝撃もある。 それでも俺はなんとか踏ん張り、背中と膝裏に腕を回して横抱き、所謂お姫様抱っこの状態で受け止める。 ここで倒れ込んでは男の沽券にかかわる! 京太郎「バッカ野郎! 危ねぇだろ!」 穏乃「京太郎なら受け止めてくれるった信じてた」 一点も曇りもなく本当にそう思っているかのように言われ、俺は僅かに言葉に詰まる。 京太郎「それでもダメなもんはダメ。次はないからな」 穏乃「はーい!」 わかってないなこいつ。 俺は穏乃を落としてしまわないように、しっかりと抱き上げる。 肌に感じる体温と、微かに聞こえる吐息の音。 穏乃は俺の中にも自分はいるといっていた。けれど当の本人は今、俺の腕の中にいる。 それは俺の内なる世界と外なる世界。 俺の見ている世界と、穏乃の見ている世界は別々でそれは互いに不可知の領域のははずだが。 京太郎「なにを見てるんだ?」 穏乃「空、かな」 視線をたどり同じように空へと目を向ける。 晴れ渡った何処までも続くような青空。 俺の見ている青空と穏乃の見ている青空は果たして同じものなのか。 感覚所与、感覚与件、センス・データそう呼ばれる外界からの情報を内面で構築して世界を感じている。 だから人は内なる世界と外なる世界の二重構造を持っている事になる。 ならその世界はどうやって線引きされるのか。 人は外なる世界の共通部分で間接的にしか交われないのか。 自分、青空、木の根、虫、土、梢のざわめき、穏乃。 そよ風が吹き抜ける。 京太郎「!」 一瞬、自分が何処にいるのかわからかった。 ただ俺が感じるすべての中に俺自身も含まれているんだと、上手く言葉にできないがそんな気がした。 京太郎「穏乃」 穏乃「ん?」 下から穏乃の大きな瞳が俺を見上げてくる。 京太郎「少しだけわかった気がする」 これが穏乃の感じている世界。 穏乃「~♪」 それを感じ取ったのか穏乃はなにもいわず俺の首筋に鼻先を近づけてくるだけ。 穏乃「もっと、いろんな世界を感じたい」 穏乃「もっとずっとずっと遠くへ行きたいね。京太郎と一緒に」 京太郎「たとえば?」 穏乃「そうだな~」 再び青空を、その先にあるずっと向こうも見据える穏乃。 穏乃「この深く蒼い瞳のような空の終わりまで……かな」 幕間- __ ´ ` 、 / / \ / / 、 ヽヘ / / / | ヘ ヽ ィ ,. -――-j / /l / / | l _ λヽ . { ( /" ̄ ̄ ̄ ̄/ / / | !__/;イ /l 斗!| { | | l 「!i } \.、 /´ / / /彡| ´| ///ノ/ ムリ.lλ|| |j |リ ` `ー――- __ , イ/ / / ,. 、 l l伝丁` ム '乏灯ハn /.ハ `二ニ=‐- / / {⌒゚l 代ツ ゞ' ハ 〈イ ヾ { , -‐ 二_____ __// 人___l |"" ` ". l ヽ_ У`ー-. __ \、 // ̄ , ィ´ ア //__ イ l | ( ̄ア イ | |入 ̄ `ヽ_ヽ\マ、 `ー//===テ´ ,、 >-‐´ ̄ ̄ 八 l ト` x _´ .イ .l | ⅰ `ト \.\` ` ==イ`ー┴' ̄`´ ̄`ー….  ̄ - _ \ | ヽlλ|/Yヽ_レ、 人/イ ハ ` 、 } .r- ` /ミ ` ー _ - _ \ .| ヾ「 ̄`r{ . . . .{ { 彡イ ヽ_ ヘ __ノ . `  ̄└- _ ― ` / 入 . . 水\__ト |  ̄ ヽ ヾ、  ̄ ̄ ̄ ̄¨¨ ̄ アァ―ァ‐‐ァ‐-‐ァ…'ー―‐-- ____/ ー、 .` ./ λ . / . } |ヽ. // { /_ イ / / `ヽ、. ヽ∧/ ´ | l j | リ `ー=ニ二二__ イ /_r‐く ` o 丿 ノイ ノ `ー―一' /| ̄`>‐  ̄ ヽ、 ィ __ ´ ー‐ ' ` ー―一「 ̄ ̄ . / くヽ ー一o / マ . . . . ./ \\ o r´ あいむしんかーとぅーとぅーとぅーとぅとぅートゥットゥルー } . . . ハ ー` -―一 ´ r'ーf クロチャー☆なのですのだ! rー ´ . . .ヽ \ o __ィ /__ . | ヽ . . . . . . /\__ ` 大o / . . . `ヽ \ . / ./ . . . . . `ヽ /{ . |ヽ/ . .ヽ . . ./ `У . . . . . . . ハ`´ . . . ヾ、 . . . . . . . 〉´| ィ'`ー、 . . . . { . . | . . . . . . . . \_/ λ {三三三天 ̄ ̄| . . . . . ._イト----一 /| ` ̄` <_入  ̄ ̄_ハ|////////| `マ ̄ ̄///ハ.////////| V//////∧/////// ∨/////.∧//////’ ヽ//////ハ/////.j /! ______,イ//∟_____________イi , _, r '' " " _,._,._,._,._,._,_,._, ~`''ー-.、 // _,r''""◎ ヽ _,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._~`''ー-.、 / / ゙ヾ,, | _,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,.. ~`''=´ | ∠´___ ノ_,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,._,. _..-‐'''" \ ヽ ~`''ー-.、_______________________________,,...-‐'''" \ ヽ \ | \| / 、 \ r三ミY_ソヽ _/ / / / / ヽ ヽ / iソ \ /// /< ハi Vハレ ! ハ / / \ / ハ ! ハ! V\ イ´Vハ ハ / / <魚ぉぉぉぉぉぉぉマグロォォォォォォォッ!!! \ / i V ハ { r≠ミ r≠ミ } ノ リ ,.´ / \ V i ゝ 、、 丶 、、イ レ´ / /、 \⌒{ { /⌒ ┐ ! } / / \ \{ .{ i ′ ィ レ / \ { .ト\ ー ´ / ,.} } / / \ V{ Y  ̄ Ti ´} _/ } .j /. / \ V ゙三 ニ 〉〉彡 レ / i {\ / ヽ《 / Vi ハ { ヽ }} ヽ ; ´ ハ ハ{ V }} V / V { \ { }} V V\ 、 ! }} ', ` ゝ } }} ; l }} i. } }} ' ! }} } __,.ィ ̄ ̄`ヽ/ヽ__ > ´ ̄ / ` `、 、 、 - ´ / ' } ヽ ヽ\ \ `  ̄ >' / , | ∧/! | } ヽ ヽ /,ィ / ' / /| _/,.ム斗}-/ ハ . {/.' ,| ,.|-}/-{ | / ,ィチ斧ミ }/ } | . <それカツオだけど… / イ/{ ! ィ斧从}/ Vzソ ノ /イ , <__ ´// 从{ Vソ / / イ- 、 | {'{ { , ' /' ⌒ } | 从Ⅵ u /. ノ | 叭 v_ ̄ヽ ,rー' 从 、 イj / / . < |' /}/ 、__ ´ } イ从/ | |/ 「 ̄| 「 ̄ ̄ ̄ ̄} |//l| |//////// 、 ,. <// ∧ |//////////> 、 / \ ,.' \ / \ / . . . . . . . . ', . ` .、. / ヽ ヽ 、 Χ 、 . !¨ヽ 、 ヽ 牌 / \、 . /`ΧV ', 「 } . . . . \\. . / ヽ/ヽ代J}ヽN !) / . . . . . ヽ の / ; イ ハ \__ `' V ! 「 ! ! ヽ ヽ }ヽ} // |/ .V 〉 ` リ .| /! ハ } ハ } \! ヽ 悪. / | V ト、 ,_ァ / ´ ̄¨| √} 厂 }!、 j V / `i r- 、 j . . !/`、| / >、 魔. V j! } 「! l / /\ `>、 j ハ l l ヽ ... ≧x を 叩 /y ! 〉、 > 7/ /=l ,_... / } /´ V / い 〃 { /=≦ム //' ∨ _ ,小 `ー―.v´ >'"¨∨/ て x ´ / ハ Lヘ´ 'i / / / , , ,. 砕 / ;イ / く ` , , l / | / }` } ! く | / l / / . . l l l / l / / . , ! N / ,7 ..... . j | 〃 ,’ { _.. -‐……‐- .._ ´ `丶、 / 、 \\ \ `、 ヽ /, i i、 `、 `、 // i | 「\ \ ゙, ゙, ; .. . '/ , i |j `、-‐…‐-ミ.゙. Wハ / ,′,′ i 圦 、 ゙; 、 iハ 【_Vハ. ´ ; /\ \ }iハハj止_ハ; Г)、} / ; ; i ij jⅩ ` ‐-- ,㌢゙⌒¨ ,′ Г \ {{ ; iiⅱ jⅣ __ ″ / ; \. \ !iⅱi{ {い. \ ,㌢⌒ / ,゙ ; .. `、 ‘リ从W辷} } } # .゙ / ;゙; . ゙, 》'´ ノ人__ _,ノ ; / ,! }ii ; }} } ,´ , 厂}込、 . ; . / ,;゙| ,ハj / ,゙ / . /. √ ` ._;ァ=‐‐ ´! ;゙_jWル1 },゙ / / ; .゙i; . /{ {い ''7「 Vv , . { }トミ」|__/イ} {ノ ;; ii ; ;゙{_V゛ ;; | Vv/^゙ 、 ゙、]  ̄ミメ、 i ‘i八{ i{'ヤ ;、 ii | ,氷 \` ハ U ! \〈 ゙, ⅱ| /⌒^\ ` ‐- } ハ __ /` ‐- }i 从|__/_____\/ ノ/ ,ハ xzx_ i毯i二二二二二二二二二|亠亠亠亠亠亠|二二二二二二二二二爬i |[|「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄] 「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||]| | || | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ===========  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| || | | || | . +∽o, | || | | || | o∽*o。 .+° ゚% | || | | || | +゜ %。...。゚ $ | || |. _」乢j」__ ゜ ゚$゚ ∮ _」ユL| , '´_.. ..__,ノ ; ∮ ´_.. .._\. / '´ _.. `` $.温泉 × グレネード = 日本 _.. .._ `、. { '´ .._ ゚ ° ど __ }. ! ´ __,ノ 有澤重工日本の誇り . ゜ と___ } イ]「「| ゚。 . |`Tハ /. \__| || | ゚+ 大艦巨砲主義 . | || l/ | || | ゚+. _ . o'゚ | || | | || | ゜+.、__ (♂° | || | | || | ゜' +心 | || | | || |________________________」| || | | ||_________________________|| | Lこ二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二ごノ / ∧ \ \ / ハ / /` .._ ,゙ ハ _.. ∧ / ⌒ ‐--┘ └---‐ ⌒ ∧ / ∧ ___ ___ ... . . . . . . . . . . /. . . \ / ./ . / ヽ . ′ / / ∧ .. | .. | | . / | . | /| | | |V ∧ | | i / ー|―|斗f‐┼ | | |─-l、| _l,ノ|. // i | |八ハ { | .. ./リ |/ }人 l ヽ! 厶イ |. . ∨ |灯j芯ヽ1ソ ィjア苅Υ / | │ .. {い.乂(ソ ′ 乂(ソ/ }ィ | │ .. | ' ' ' , ' ' ' | | │ .. |‐ヘ r‐| | │ .. | . 八 ∨ ̄ノ ノ . i | │ .. | . . . . .> .. ___ .. < . . . .| ′ │!│| . . . . . . . .| __ | . . . . . . .| . ./リ I'm thinker ♪ 乂人|八 . ィTノ {爻} {ア> .ノイ トゥートゥートゥートゥトゥー ♪ / < |___ Ⅵ/__/ >. r<丶 ∧__ }へ‐ァ >‐┐ / \ 、 ∧/ニニ}′ // `ヽ | 丶\ | ー‐} // | | \ ー===| r=ァ′=‐'ィ .// | | { ヾ≧=/ .}={=≦ . ./ .′ | ′ 〉 ゞ=/ /}{ .、 . イ==ノ / __,,/斗-〈 / / }{ . . \ { 、 ノ } ゝ /.-====ハ . ′ /. . .}{ . . . . .ヽ Υ¨¨¨¨¨ ヽ / \{/ 斗―∨ . . . ./}{\ . . . .| }=======/ ∨ハ / / . ./.〃 } . . .| ‘ァ…‐‐;、/ /ヽ、 ,, /////ィ, ィノイイイイィィィ,,,,,, _,,,、./--------ィィ,,/_/_/_/_////イィ,,,,, __,,、-ァ ,,、-.ァ<二、ヘ; ; ; ; ; " " " -,-,'、、、>_,,、-'´三 / ≪´ ゚ ◎ィ/ } \ >''"ヲ ‥‥‥  ̄ ) 三 〈 .マミ_ _ノ | /)_三 / __,,、─--、_ 三 ヘ ```ヽ==ィイ__ _ ̄ ___,,,,,,,、、---─''´´\\`ゝ ``ヽ-┘  ̄ ̄∨ミミ ̄ ̄ ̄ `ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ィ''´´ ∨ミ ``````´´ ヘ V ヘ __r‐ァ V ヽ . .― ―< ヘ ..-< ヽ \ V \ / / ヽ \ / i/⌒'┘ V ヽイ 7 ヽ / ノ \ ..― ´ /. \ ハ V i,_{_ ` ノフヽ ノ } / / V V i,,, _` ' ⌒゙ !ィ/ / ヽ { 八 (  ̄i ''' / / / \ <魚ぉぉぉぉぉぉぉ京太郎ぉぉぉぉぉぉっ!!! ヽ zト .二 イ.レ' ィ ヽ \ <キスゥゥゥゥゥキスだぁぁぁぁぁぁぁっ!!! V / 〃 ̄ i / ヽ ヽヽ ) V 〃 // Vハ ハ / 〃 / ノハ ハ / 〃 / ∨ / 》 ′ / 〃 { / 〃 l /〃 〃 ヾ ヽ 〈〃 《 》 〉 /三三三〃三三三ミY └┬―‐ Tニl ̄  ̄! ' { / l }´ { l l l | l 、 l { ,′ ! ,′ r 、 ! ,′ ', ├  ̄ \ } l ! -<\_ミ} | | └ '´ ,. ´ ̄ ̄ ` 、__ / , / /⌒Y / / , | ̄\ . ' ' /__/ , | \__ / / ///\/ / .' ' {` ̄ /イ ,.. 、イ /}/⌒ヽ、/´ // / 、 、 { { Ⅵ / Vオ {从 /-}/-、 } 、 \ | | {/ ∨ィ=、}/ , |、 }  ̄ / 乂 u Vソ' ,l ∧l | /イ , 八 ,...、 ' /ムイ,'∧ | /\ / 、 〈- 、\__ ム/ / \>----イ///\ . ` ー ' イ/从////////\/// 、 . ´ <叫ぶな!連呼すんな!!黙って戻って来い!!!//////////\{ /`¨¨ 、////////////>、 {、 〉/////////////(_)} ∨、_,イ/\///////////////`¨¨¨|/\////\//////_,. --- 、//| |///\////>--、/> ´ --、 ∨ム //////////////} ´¨¨ヽ\〉 ∧///,イ/////////// | - \///{/イ//r- 、///////∧ / 、\. / / / ヽ ', _ / ′/ / ヽ ヽ . // rf_f_l ,/| , /| ′l| | | | | | _人_ // | | , |i l\ | | l| | / | | | `V´ // |_|. l| ハ | | ト l|\イ ハ /| |// ´ _/|{/ // /芹ミ八{ ィf笊ハヽi 〈/ | f_l_| /l j 〈/ィ ト弋ツ 弋)ツノィ l|l| /// /{|ハ ,, , ,, /} | ; レ / | l| 人 、 , /, ///{ | |ト { > _ _ イ、/ // ___ fヽr─ 、八 八_>ー/┏━━━━━[____]━━━┷//⌒ヽ人 `丶}} /_ ┃| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ (/⌒ ヽ ⌒ヽ\ f⌒ヽ (_/┃ ノ / f⌒ヽノ 冬 の 日 本 海 |┃ { f⌒ヽノ |┃ はるると京太郎- ハ ヽ / / l l l ', ∨ l , ヽ ! / ,' l! l ', ∨ ! ' ! l / / l ! l! l l !l } '; 丶、! !/ / / ,' l ,' l l ! }l ; ', Y 从 _ / // // / 〃l /,' ,' /.}/ ∧ γ! | .斗均弍ミ、-' ' /_ _ / ./ /// / / 〃 ヽ { ! |,《 ) 汽 戔芝ミt-'-- ' ' / ヽ, l ! ..{ リ ) 灼 ! くヽ l |. ゝ ==' { // l \ , ! ¨ ,' l \ /. , ! ' / l / < .', |ヽ __ ィ ! / /, ! >..., ィ ´| ,' / ´ / ', l /` ー ´ .! /(喜んでるはるる) ハ ヽ / / l l l ', ∨ l , ヽ ! / ,' l! l ', ∨ ! ' ! l / / l ! l! l l !l } '; 丶、! !/ / / ,' l ,' l l ! }l ; ', Y 从 _ / // // / 〃l /,' ,' /.}/ ∧ γ! | .斗均弍ミ、-' ' /_ _ / ./ /// / / 〃 ヽ { ! |,《 ) 汽 戔芝ミt-'-- ' ' / ヽ, l ! ..{ リ ) 灼 ! くヽ l |. ゝ ==' { // l \ , ! ¨ ,' l \ /. , ! ' / l / < .', |ヽ __ ィ ! / /, ! >..., ィ ´| ,' / ´ / ', l /` ー ´ .! /(怒ってるはるる) ハ ヽ / / l l l ', ∨ l , ヽ ! / ,' l! l ', ∨ ! ' ! l / / l ! l! l l !l } '; 丶、! !/ / / ,' l ,' l l ! }l ; ', Y 从 _ / // // / 〃l /,' ,' /.}/ ∧ γ! | .斗均弍ミ、-' ' /_ _ / ./ /// / / 〃 ヽ { ! |,《 ) 汽 戔芝ミt-'-- ' ' / ヽ, l ! ..{ リ ) 灼 ! くヽ l |. ゝ ==' { // l \ , ! ¨ ,' l \ /. , ! ' / l / < .', |ヽ __ ィ ! / /, ! >..., ィ ´| ,' / ´ / ', l /` ー ´ .! /(哀しんでるはるる) ハ ヽ / / l l l ', ∨ l , ヽ ! / ,' l! l ', ∨ ! ' ! l / / l ! l! l l !l } '; 丶、! !/ / / ,' l ,' l l ! }l ; ', Y 从 _ / // // / 〃l /,' ,' /.}/ ∧ γ! | .斗均弍ミ、-' ' /_ _ / ./ /// / / 〃 ヽ { ! |,《 ) 汽 戔芝ミt-'-- ' ' / ヽ, l ! ..{ リ ) 灼 ! くヽ l |. ゝ ==' { // l \ , ! ¨ ,' l \ /. , ! ' / l / < .', |ヽ __ ィ ! / /, ! >..., ィ ´| ,' / ´ / ', l /` ー ´ .! /(楽しんでるはるる) ハ ヽ / / l l l ', ∨ l , ヽ ! / ,' l! l ', ∨ ! ' ! l / / l ! l! l l !l } '; 丶、! !/ / / ,' l ,' l l ! }l ; ', Y 从 _ / // // / 〃l /,' ,' /.}/ ∧ γ! | .斗均弍ミ、-' ' /_ _ / ./ /// / / 〃 ヽ { ! |,《 ) 汽 戔芝ミt-'-- ' ' / ヽ, l ! ..{ リ ) 灼 ! くヽ l |. ゝ ==' { // l \ , ! ¨ ,' l \ /. , ! ' / l / < .', |ヽ __ ィ ! / /, ! >..., ィ ´| ,' / ´ / ', l /` ー ´ .! /(麻雀を打ってるはるる) ハ ヽ / / l l l ', ∨ l , ヽ ! / ,' l! l ', ∨ ! ' ! l / / l ! l! l l !l } '; 丶、! !/ / / ,' l ,' l l ! }l ; ', Y 从 _ / // // / 〃l /,' ,' /.}/ ∧ γ! | .斗均弍ミ、-' ' /_ _ / ./ /// / / 〃 ヽ { ! |,《 ) 汽 戔芝ミt-'-- ' ' / ヽ, l ! ..{ リ ) 灼 ! くヽ l |. ゝ ==' { // l \ , ! ¨ ,' l \ /. , ! ' / l / < .', |ヽ __ ィ ! / /, ! >..., ィ ´| ,' / ´ / ', l /` ー ´ .! /(自販機で飲み物を選んでるはるる) ハ ヽ / / l l l ', ∨ l , ヽ ! / ,' l! l ', ∨ ! ' ! l / / l ! l! l l !l } '; 丶、! !/ / / ,' l ,' l l ! }l ; ', Y 从 _ / // // / 〃l /,' ,' /.}/ ∧ γ! | .斗均弍ミ、-' ' /_ _ / ./ /// / / 〃 ヽ { ! |,《 ) 汽 戔芝ミt-'-- ' ' / ヽ, l ! ..{ リ ) 灼 ! くヽ l |. ゝ ==' { // l \ , ! ¨ ,' l \ /. , ! ' / l / < .', |ヽ __ ィ ! / /, ! >..., ィ ´| ,' / ´ / ', l /` ー ´ .! /(今日の晩御飯は筑前煮がいいなと思ってるはるる) ハ ヽ / / l l l ', ∨ l , ヽ ! / ,' l! l ', ∨ ! ' ! l / / l ! l! l l !l } '; 丶、! !/ / / ,' l ,' l l ! }l ; ', Y 从 _ / // // / 〃l /,' ,' /.}/ ∧ γ! | .斗均弍ミ、-' ' /_ _ / ./ /// / / 〃 ヽ { ! |,《 ) 汽 戔芝ミt-'-- ' ' / ヽ, l ! ..{ リ ) 灼 ! くヽ l |. ゝ ==' { // l \ , ! //// ///,' l \ /. , ! ' / l / < .', |ヽ ー ィ ! / /, ! >..., ィ ´| ,' / ´ / ', l /` ー ´ .! /(黒糖を食べてるはるる) ハ ヽ / / l l l ', ∨ l , ヽ ! / ,' l! l ', ∨ ! ' ! l / / l ! l! l l !l } '; 丶、! !/ / / ,' l ,' l l ! }l ; ', Y 从 _ / // // / 〃l /,' ,' /.}/ ∧ γ! | .斗均弍ミ、-' ' /_ _ / ./ /// / / 〃 ヽ { ! |,《 ) 汽 戔芝ミt-'-- ' ' / ヽ, l ! ..{ リ ) 灼 ! くヽ l |. ゝ ==' { // l \ , ! ¨ ,' l \ /. , ! ' / l / < .', |ヽ __ ィ ! / /, ! >..., ィ ´| ,' / ´ / ', l /` ー ´ .! /(スクエア三大ゲーは武蔵伝とアインハンダーと後1つなんだろうと考えてるはるる) ハ ヽ / / l l l ', ∨ l , ヽ ! / ,' l! l ', ∨ ! ' ! l / / l ! l! l l !l } '; 丶、! !/ / / ,' l ,' l l ! }l ; ', Y 从 _ / // // / 〃l /,' ,' /.}/ ∧ γ! | .斗均弍ミ、-' ' /_ _ / ./ /// / / 〃 ヽ { ! |,《 ) 汽 戔芝ミt-'-- ' ' / ヽ, l ! ..{ リ ) 灼 ! くヽ l |. ゝ ==' { // l \ , ! ¨ ,' l \ /. , ! ' / l / < .', |ヽ __ ィ ! / /, ! >..., ィ ´| ,' / ´ / ', l /` ー ´ .! /(純刃マラソンに飽きてきたはるる) ハ ヽ / / l l l ', ∨ l , ヽ ! / ,' l! l ', ∨ ! ' ! l / / l ! l! l l !l } '; 丶、! !/ / / ,' l ,' l l ! }l ; ', Y 从 _ / // // / 〃l /,' ,' /.}/ ∧ γ! | .斗均弍ミ、-' ' /_ _ / ./ /// / / 〃 ヽ { ! |,《 ) 汽 戔芝ミt-'-- ' ' / ヽ, l ! ..{ リ ) 灼 ! くヽ l |. ゝ ==' { // l \ , ! ¨ ,' l \ /. , ! ' / l / < .', |ヽ __ ィ ! / /, ! >..., ィ ´| ,' / ´ / ', l /` ー ´ .! /(京太郎に会いたいなーと思ってるはるる) ハ ヽ / / l l l ', ∨ l , ヽ ! / ,' l! l ', ∨ ! ' ! l / / l ! l! l l !l } '; 丶、! !/ / / ,' l ,' l l ! }l ; ', Y 从 _ / // // / 〃l /,' ,' /.}/ ∧ γ! | .斗均弍ミ、-' ' /_ _ / ./ /// / / 〃 ヽ { ! |,《 ) 汽 戔芝ミt-'-- ' ' / ヽ, l ! ..{ リ ) 灼 ! くヽ l |. ゝ ==' { // l \ , ! ¨ ,' l \ /. , ! ' / l / < .', |ヽ __ ィ ! / /, ! >..., ィ ´| ,' / ´ / ', l /` ー ´ .! /(京太郎に会えて嬉しいはるる) ハ ヽ / / l l l ', ∨ l , ヽ ! / ,' l! l ', ∨ ! ' ! l / / l ! l! l l !l } '; 丶、! !/ / / ,' l ,' l l ! }l ; ', Y 从 _ / // // / 〃l /,' ,' /.}/ ∧ γ! | .斗均弍ミ、-' ' /_ _ / ./ /// / / 〃 ヽ { ! |,《 ) 汽 戔芝ミt-'-- ' ' / ヽ, l ! ..{ リ ) 灼 ! くヽ l |. ゝ ==' { // l \ , ! //// ///,' l \ /. , ! ' / l / < .', |ヽ ー ィ ! / /, ! >..., ィ ´| ,' / ´ / ', l /` ー ´ .! /(京太郎が黒糖を持って来てくれて嬉しいはるる) ハ ヽ / / l l l ', ∨ l , ヽ ! / ,' l! l ', ∨ ! ' ! l / / l ! l! l l !l } '; 丶、! !/ / / ,' l ,' l l ! }l ; ', Y 从 _ / // // / 〃l /,' ,' /.}/ ∧ γ! | .斗均弍ミ、-' ' /_ _ / ./ /// / / 〃 ヽ { ! |,《 ) 汽 戔芝ミt-'-- ' ' / ヽ, l ! ..{ リ ) 灼 ! くヽ l |. ゝ ==' { // l \ , ! ┘└ ¨ ,' l \ /. , ! ┐┌ ' / l / < .', |ヽ __ ィ ! / /, ! >..., ィ ´| ,' / ´ / ', l /` ー ´ .! /(京太郎が黒糖を持って来なくて怒ってるはるる) / | |.. . ゙、 . ゙、゙、. \ |. i | i |. ∧ 、.i. .i . ` 、. ! | |、 | | i | ! | | | 、 > | | i 「! ヽート!、 リ ! |ハ ト | ̄ ̄. ,..-、| i | !゙、 _、!二゙、-| イ リ ! |ヽ | / へ.゙、 丶ヾヽ ´{ i` ヽ! 1!| /| !ノ゙、リ ヽ \ !丶  ̄ Vイ ハ |\ i. 丶 \゙、 ` リ ` 「ちょっと待てなんかおかしくないか?」ヽ `┬ 、 ヾ / i ;ィノ U ,....-ィ /,, ‐レリ _  ̄ /゛=!_ \ `ー-、_ _/ ゛== 、 \ / ̄ヽ、 ゛===-、 ハ ヽ / / l l l ', ∨ l , ヽ ! / ,' l! l ', ∨ ! ' ! l / / l ! l! l l !l } '; 丶、! !/ / / ,' l ,' l l ! }l ; ', Y 从 _ / // // / 〃l /,' ,' /.}/ ∧ γ! | .斗均弍ミ、-' ' /_ _ / ./ /// / / 〃 ヽ { ! |,《 ) 汽 戔芝ミt-'-- ' ' / ヽ, l ! ..{ リ ) 灼 ! くヽ l |. ゝ ==' { // l 「?」 \ , ! ¨ ,' l \ /. , ! ' / l / < .', |ヽ __ ィ ! / /, ! >..., ィ ´| ,' / ´ / ', l /` ー ´ .! / / | |.. . ゙、 . ゙、゙、. \ |. i | i |. ∧ 、.i. .i . ` 、. ! | |、 | | i | ! | | | 、 > | | i 「! ヽート!、 リ ! |ハ ト | ̄ ̄. ,..-、| i | !゙、 _、!二゙、-| イ リ ! |ヽ | / へ.゙、 丶ヾヽ ´{ i` ヽ! 1!| /| !ノ゙、リ ヽ \ !丶  ̄ Vイ ハ |\ i. 丶 \゙、 ` リ ` 「なんで俺に会えた時より、俺が黒糖持って来た時の方が嬉しそうなんだよ」ヽ `┬ 、 ヾ / i ;ィノ U ,....-ィ / 「そんでなんで俺が黒糖持って来なかったらそんな怒ってんだよ」,, ‐レリ _  ̄ /゛=!_ \ `ー-、_ _/ 「その感情を式で表すと、俺+黒糖=正の値で、俺-黒糖=負の値」 ゛== 、 \ / ̄ヽ、 ゛===-、 「この不等式を解くと黒糖>俺という事になるが?」 / / / | ∨ |∨ | l | |./ l | ||V ∨ 斗-l l | /  ̄ \i/ | |i| | l ∨ l\ | l | l | /||! | |l| ⊥ヽ ∨ \\l └‐' || l 自 そ||l l ぃイ l \\>‐'´ x-‐==气 | 慢 れ.l |l l ぃヽ ´ ‐'´勹 |」 l : が{ l ヽ斗 x_=气 ∨二ノ| 〉 |i 〈'´ ) | /// | //\ _ / |i ∧ 乂ン | l | .(つ li ∧ /// ′ | | l lニ⊇|i ∧ . ‐ ァ / | | |/ ̄└ュ | |i ヽ ` | | |l /└‐┘|i ||  ̄ ¨ ―-< /| | 八 さ す が は る る ! 最初に耳にしたのは水音。 勢いよく噴出した水が地面を叩く音に、徐々に意識が覚醒してくる。 小さく震えた目蓋の隙間から夏の日差しが差し込み、視界が白く染まる。 右手で目元を擦りながら現状確認すると、どうやら場所は屋外。 いまだにぼんやりとする頭でようやく状況を把握する。 夏の昼下がり、旅館の中庭の木陰にベンチを見付けた俺は食後の昼休みとばかりにそこで優雅に昼寝を決め込んでいたのか。 ?「ごめんね。起こしちゃったかな?」 この頭がふにゃふにゃしてきそうな癒し系ボイスは……。 京太郎「宥さん?」 声の方に視線を向けると、中庭の隅に設置された花壇に水遣りをやっている宥さんの姿が目に入る。 8月の太陽光の下、相変わらずのコートにマフラーの重武装形態。マスクとメガネはしていないのでフル武装形態ではない。 俺が投げ出したいた両脚を地面に下ろし、ホースで水遣りをやる宥さんをしばらく観察する。 宥「~♪」カタカタカタカタ 表情だけなら機嫌が良さそうなんだが、その実は全身を駆使して凄まじいビートを刻んでいる。 夏場と言えど冷水は宥さんには堪えるようだ。大丈夫かなこの人? 京太郎「あの」 宥「ん~?」 故につい声をかけてしまった。 京太郎「よかったら代わりましょうか? 水遣り」 宥「ありがとう。でも大丈夫だよ? 私、慣れてるから」ニコ 笑顔でやんわりと断られてしまった。 食い下がってもいいのだがあんまりしつこいのも鬱陶しいかなと思うので、ここは静観することにする。 宥「~♪」カタカタカタカタ 可愛い。 高く上げたられた水流の放物線が太陽の光を反射、屈折させ円弧状の大気光学現象。所謂、虹を作り出す。 花壇に植えられた花々と、水滴と光の乱反射。その中に立つ宥さん。それは間違いなく現世に光臨せし女神そのものだった。 ああ゛~ゆうキチになる~。 宥「ごめんね。待たせちゃって」 京太郎「いえ、俺が勝手に待ってただけですから」 さすがに後片付けは手伝わせてもらう。 水を抜いたホースを巻いて、蛇口の脇に寄せておく。 宥「うう……ちめたい……」 両手と両目をギュッと瞑り寒さに震える宥さん。 俺は無言で両の手の平を前に差し出す。 意図を察した宥さんが俺の両手を握る。 宥「あったか~い」ポヤァー あら咲いてる。 京太郎「喜んでもらえてよかったです」 宥さんは手があったかくて幸せ。俺は宥さんと手を繋げて幸せ。 誰も損をしない完璧な構図。これこそ世界平和の第一歩である。 京太郎「他のメンツには俺の手は冷たいとあまり評判はよくないんですけどね」 宥「そうなんだ」ムム なにやら考え込む宥さん。 宥「手が冷たい人は、心も冷たいっていうよね?」 京太郎「……」 本当は逆で手が冷たい人は心が温かいというのが通説だが。とは言えそれを自分で訂正するのはなんかイヤだ。 俺が渋い顔をしていると、俺を観察していた宥さんと視線が衝突する。 宥「~♪」ニコ 微笑む宥さん。脳裏に雷光。 からかわれたんだ、からかわれたんだ! ちくしょうなんか恥ずい! 京太郎「まったく、人が悪いですよ宥さんも」 宥「ごめんね? なんだか京太郎君が可愛くって」 可愛い……か。 まぁ宥さんがそれで笑ってくれるんなら俺は甘んじて弄られキャラに徹しようか。 京太郎「そういえば宥さん手袋も持ち歩いてましたよね? そっちを使ってもよかったんじゃ」 宥「あ……そ、そうだね」ゴソゴソ 普段、腰の辺りに紐で吊られている宥さんの手袋。 宥「あ、あれ……」 京太郎「どうしました?」 宥「あの、手袋なくなっちゃって……」 京太郎「え? 落としちゃったとかですか?」 宥「う、うん……たぶん……」 宥「どうしよう……」 心なしかいつもより振るえが大きい気がする。目元もフルフルしている。 京太郎「あれって大事なものなんですか?」 宥「うん……玄ちゃんがプレゼントしてくれた大切な……」グス あちゃ……そういうことか。 京太郎「じゃあ、探しにいきますか」 なんでもないことのように言う。 宥「え、でも……」 京太郎「いいからいいから。どうせ俺、昼寝くらいしかやることないですし」 そういって俺は宥さんの手を取って歩き出す。 京太郎「狭い旅館ですし、2人ならすぐ見付かりますよ」 いまだオロオロしている宥さんに笑いかける。 宥「うん」コクン 俺の言葉に少しだけ笑ってくれた。 宥「それで、どこを探せば」 京太郎「まぁ中庭周辺にはなかったですし、あるとすれば館内ですね」 ?「あれ?」 俺と宥さんがこれからの捜索方針を話し合っていると横合いから声がかかる。 玄「おねーちゃんに京太郎くんではないですか」 それは宥さんの妹さんの玄さんだった。 京太郎「こんちは、玄さん」 宥「く、玄ちゃん……」 罪悪感か、少したじろぐ宥さん。 玄「御二人はなにをしてたですのだ?」 京太郎「ああ、花壇で少し」 玄「ボードゲーム?」 京太郎「玄さん、そのボケめっちゃ突っ込み辛い。流しで」 玄「う、はい……」 俺はこっそり宥さんに耳打ちする。 京太郎「この際だから玄さんにも協力してもらいます?」 宥「でも……」 京太郎「大丈夫、玄さんはそんなことで怒ったりしませんよ」 京太郎「逆の立場なら。宥さんは玄さんを怒りますか?」 宥「ううん」フルフル 京太郎「なら大丈夫ですよ」 宥「うん」 玄さん「2人ともどうしたの?」 京太郎「ああ。玄さん、実は……」 玄「ふ~む、なるほどなるほどなるほど~」 宥「ごめんね玄ちゃん。玄ちゃんがせっかくプレゼントしてくれたのに」 玄「おねーちゃん!」ダキ 宥さんに力一杯抱き付く玄さん。 玄「そんなに大事にしてくれてたなんて感激だよ!」 宥「玄ちゃん……///」 玄「おねーちゃん……///」 見詰め合う2人。 京太郎「あの」 宥玄「わわわっ!?」 俺が声をかけると慌てて離れる宥さんと玄さん。前々から思ってたけどなんかこの2人怪しくない? 京太郎「それで、玄さん。なにか心あたりとかないですか? どこかで見掛けたとか。もしくわ宥さんがうっかり仕舞い込みそうな場所とか」 玄「おねーちゃんがうっかり置いてきそうな場所…………………………………………こたつ?」 宥(妹にダメな子って思われてる!?) それからあーでもないこーでもないと議論し玄さんは別れて別の場所を探すことになった。 じゃあ三手に別れようと俺も別の場所に向かおうとしたところ、玄さんに宥さんに着いててほしいと頼まれた。 理由を聞いても教えてくれず、玄さんは「真実はいつもじっちゃんの名に懸けてたった一つのQ.E.D.!」 とか言いながらさっさと行ってしまった。大丈夫かなあの人? 少し心配だ。 京太郎「ね? 言ったとおりでしょう」 宥「うん」 京太郎「いい妹さんですね」 宥「私には勿体無いくらいの、自慢の妹だから」 京太郎「それ、玄さんに直接言ってあげるといいですよ。まったく同じ返ししてきますから」 その光景を想像すると、つい口元がニヤけてしまう。 松実姉妹恐るべし。 阿知賀女子の泊まる部屋。 初日に俺が炬燵を運んだあの部屋にやってきた。 宥「う~ん」 着くや否や。宥さんは炬燵布団を捲るとそのまま炬燵の中に頭を突っ込んで探し出す。 京太郎「ま、宥さん! ちょっと」 四つん這いで頭を突っ込んでいる姿勢はまぁなんというか臀部を突き出すような姿勢でもあるわけで、 なんというか……物凄く目のやり場に困る。 宥「ない~」 ないなら早く出てきて下さい! 俺の切なる願いなど露知らず宥さんはさらに腹ばいになってどんどん奥へと潜っていく。 ああっ! そんなズルからスカートの裾が捲くれ上がって……いいぞ、もっとやれ! いや違う! 目を覚ませ俺! 京太郎「宥さん! ちょっと待って」 自分の欲望に決して屈したりしないという内なる絶対律。感情を理性で屈服させ、制止に入る。 宥「京太郎く~ん……」 布団越しに聞こえる篭った声。 宥「引っ張り出して~」 ええ~、もうなんなのこの人ぉ~? 京太郎「もしかして、もしかすると俺を誘惑してるんではなかろうか」 宥「なに~?」 京太郎「なんでもないです」 俺はいわれたとおり宥さんを引っ張り出そうとし、……て、硬直する。 京太郎「」 どこを持てというんだこの人は。 京太郎「あの、どこを持って引っ張れば……」 宥「脚でいいよ~」 そういって自らの脚をパタパタと漕ぐ。 これに触れろというのか。 京太郎「わ、かりました……」 搾り出すような声で承諾。俺はゆっくりと宥さんの脚に触れる。 フニッ 柔っこい! 温かい! 俺の理性は脳髄をぶち抜き成層圏まで達しそうだった。 落ち着け俺。ここで不埒な事をして宥さんからの信頼を損なっては俺の築いてきた人物像とかなにか大事なものが失われる、永久に。 そうだ。俺はただ宥さんの脚を持って後ろに引き宥さんを炬燵から引っ張り出すだけの機械。 心を無にしろ。心象風景は深山の清流。 ガラッ 憧「は~暑、い……」 京太郎「」 穏乃「憧~どうしたんだよ、早く入れよー」 憧「……」 ピシャリ 1mmの弁解を挟む余地もなく、戸は無常にも閉められた。 憧のあの目が忘れられない。 男子高校生が巨乳物のエロ本をこっそり購入しているのを目撃した時のような、 そいつをゴミとしか思っていような氷結地獄の冷血な視線だった。 いや、その状況に実際に出くわした事があるのでかなり正確な表現だと思う。 宥「京太郎君。大丈夫?」 気遣わしげに声をかけてくれる宥さん。 京太郎「はい、まぁなんとか……」 乾いた笑いを浮かべつつ、なんとか返事を返す。 女性の前では弱さを見せない。 女性の目の届く範囲で格好をつけたがるのは男の悪い癖だが、一方で見栄を張らなくなった男は最低の生き物だと思う。 そんなことは今はどうでもいい。 京太郎「ここにもなかったですね」 俺はフラつく膝でどうにか立ち上がる。 京太郎「ありませんでしたね」 宥「うん……」 意気消沈の宥さん。 京太郎「宥さんは本当に玄さん、大切なんですね」 宥「うん……うちおかーさんいなくて」 そういえば少し聞きかじっただけだが宥さん達のお母さんは2人が小さかった頃に他界しているらしい。 詳しくは知らされていないががないが、その辺りのことも伺っていいのだろうか。 宥「私、こんなだから玄ちゃんいつも私のこと助けてくれて」 宥さんの独白が続く。 宥「それで、ある時に玄ちゃんがあの手袋をプレゼントしてくれて『これでもいつでも寒くないね!』って……」 思い出は記憶。想いは無形。けれど形に残しておきたい大切なものも確かに存在する。 京太郎「元気出してください。絶対見付けますから!」 それにないより俺はこの人に笑っていてほしいから。 ?「あ、いた」 俺が宥さんを励ましていると、背後から声がかかる。 この平坦な声の主は、 灼「やっと見付けた」 鷺森灼先輩がゆっくりとこちらに歩いてくるところだった。 京太郎「チューッス!(舎弟風)」 灼「ん」 俺の挨拶に目礼で返してくる鷺森先輩。いやん、もっと構って! 灼「宥さん、これ」 そういって差し出したのは件の、 宥「これ、私の手袋」 灼「落ちてるのを見付けて、汚れてたから洗ってから返そうと思って」 灼「それで乾くのを待ってたら玄が探してたって」 灼「だから持って来、」 宥「」フルフル 灼「宥さん?」 宥「灼ちゃん!」ダキッ 灼「わぷ!?」 宥「ありがとう。本当にありがとう」 感極まったのか鷺森先輩に抱き付く宥さん。身長差の所為で先輩の顔の下半分くらいが胸元に埋もれている。けしからんもっとやれ! 俺も宥さんに抱き付かれたい。そして、俺も先輩に抱き付きたい。 2人ともそこ代わってくんないかなぁ。 ………………それ俺が俺と抱き合ってるだけじゃねぇか。恐ろしく最悪な絵面だ。 一瞬でも想像してしまった自分の妄想力を呪い殺してやりたい。 灼「宥さん、胸……苦し」 宥「わわ、ごめんね。灼ちゃん!?」 鷺森先輩の言葉に慌てて拘束を解き、解放された先輩に紅潮した顔で謝る宥さん。 なんか和んだ。 かくして今回のちょっとした騒動は解決した。 小説の物語のように劇的な顛末など存在せず、終わってみれば俺達が無駄に騒いだだけになってしまったようだ。 鷺森先輩と別れて中庭。 俺と宥さんはさっきまで俺が昼寝をしていたベンチに肩を並べて腰を下ろしていた。 宥「ありがとう。京太郎君。おかげで無事に見付かって」ニコニコ 両手に手袋を嵌めた宥さんが嬉しそうに笑いながらお礼を言ってくれる。 京太郎「いやいや、俺はなんにもしてないですから」 謙遜でも過小評価でもなく事実そのものでもある。 もうちょっと俺の活躍する場面があっても良かったんじゃないかなぁ~とも思う。 宥「そんなことないよ。京太郎君が励ましてくれたときとっても嬉しかったから。だから」 俺の手を取る宥さん。布越しに伝わる宥さんの手の温もりが心地良い。 宥「ありがとう。これからもよろしくね」 そういって微笑む宥さんの手を俺は優しく握り返した。 それを俺の答えとして。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2125.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1356835065/ 京太郎「優希の奴、今日もまた人の事犬って呼びやがって!」 京太郎「あいつにはちょっとお灸を据える必要があるな、あんな調子で後2年はさすがにキツい……」 京太郎「だけどどうするか……暴力は俺も嫌だし、タコス抜きは部自体に悪影響だからな」 京太郎「あいつだけに有効になりそうなのは……」 京太郎「そうだ、いい事思いついた! 優希の奴もこれなら大人しくなるだろ!」 京太郎「明日が楽しみだぜ……覚悟しろよ優希ー」 --翌日-- 京太郎「……」ソワソワ 咲「あの、京ちゃん?」 京太郎「んおっ、なんだよ咲! 急に声かけられたら驚くじゃねぇか!」 咲「いや、さっきから妙にソワソワしてどうしたのかなーって。 正直見ててこっちも落ち着かないんだけど……」 京太郎「……俺そんなにソワソワしてるか?」 咲「うん」 京太郎「そうか……いや、なんつうか、ちょっと決意した事があってな」 咲「決意?」 京太郎「そう。 だけどいざ本番が近付くと落ち着かなくてさ」 咲「ふうん……それでなにを決意したの?」 京太郎「あー……ちょっとそれは聞かないでくれると助かる」 咲「えー、本番近いなら話せるはずじゃないの?」 京太郎「まあ、そうなんだけどな。 でもやっぱりその時までは言いたくないっつうか」 咲(なんか京ちゃん様子が変だなあ。 人には話せない決意ってなんなんだろう) 京太郎(さすがに話せないだろこれは……うん) 咲(決意、出来るだけ話したくない、もしかして……) 咲(京ちゃん、麻雀部辞めるつもりなんじゃ!?)ガーン 京太郎「大丈夫、ちゃんとやれるはずだ……やるって決めたからにはやってやるさ」 咲「き、京ちゃん!!」 京太郎「おわっ!? だから急に声かけんなって!」 咲「そんなことどうでもいいよ! ねぇ、考え直そう!?」 京太郎「へっ?」 咲「私、わかっちゃったよ。 京ちゃんが何を考えてるのか……だけど、そんなの嫌だよ!」 京太郎(なっ、バレただと!? く、さすがは咲……伊達に3年近い付き合いはしてないわけか) 京太郎「そうか……バレちまったんならしょうがないな」 咲「京ちゃん……じゃあ考え直して……」 京太郎「だけど止めてくれるな咲。 男にはやらなきゃいけない時があるんだ」 咲「っ、でも!」 京太郎「ありがとな、咲。 だけど俺はもう止まる気はないんだ……」 咲「そんな……なんで、どうして……」 京太郎「どうしてもあのタコス娘に一泡吹かせなきゃ気がすまねぇんだよ!!」 咲「京ちゃんが退部しなきゃいけないの!?」 京太郎「…………は?」 咲「…………え?」 京太郎「退部? えっ、誰が?」 咲「えっ、優希ちゃん? なんでそこで優希ちゃんの名前?」 京太郎「……なあ、咲」 咲「うん……」 京太郎「なんかさ……根本的に話がすれ違ってないか、俺達」 咲「たぶん……」 ---- 京太郎「このポンコツ少女が~」グリグリ 咲「あうう……」 京太郎「なんで俺が退部なんかしなきゃいけないんだよ、ったく」 咲「だってだって! あんな話し方じゃ誤解するに決まってるってば!」 京太郎「あのなあ、俺がやめるわけないだろ。 ついさっきだってネト麻してたじゃねぇか」 咲「それはそうだけど……」 京太郎「全く咲はおっちょこちょいだな、本当に」 咲「もう! だから京ちゃんの話し方だって悪かったんだからー! しかも優希ちゃんに対する仕返しはくだらないし!」 京太郎「くだ……昨日考えに考え抜いた俺の作戦をよくもそんなあっさり切り捨てやがったな!」 咲「実際くだらないじゃん! ……たぶん仕返しにならないし」ボソッ 京太郎「なんか言ったか今?」 咲「なんでもありませんよーだ! 私はどうなっても知らないからね!」 京太郎「はっ、蹴りの一、二発は覚悟してる!」 咲「はあ、なんにもわかってないよ京ちゃん……優希ちゃんもかわいそうに」 ---- 優希「清澄のエース、片岡優希! 掃除を終えてただ今見参!」 咲「あはは……お疲れ様、優希ちゃん」 優希「ありがとうだじぇ、咲ちゃん! そして犬! ご主人様がやって来たぞ! さっそくタコスを貢げい!」 京太郎「誰が犬だ、誰が!」 優希「反応してる時点で自分でも犬って理解してるって事だじぇ!」 京太郎「このやろ……!」 優希「おっ、なんだ、ご主人様に逆らうのか?」 咲「あのー、優希ちゃん……今日はあんまり京ちゃんを刺激しない方がいいと思うよ」 優希「心配ご無用! ヘタレ犬の京太郎にはどうせ何も出来やしないじぇ!」 京太郎「優希てめえ……! 今度人の事犬なんて言ったらその口塞ぐぞ」 優希「ふん、やれるものならやってみろ! この犬!」 京太郎「早速言いやがった……覚悟しろよ優希」ポキポキ 優希「えっ…うっ…ぼ、暴力なんて見下げ果てた奴だ!」 京太郎「は? 勘違いすんな、いくらなんでも殴るような真似はしねーよ」 優希「じ、じゃあどうするって言うんだじぇ、このい……」 京太郎「言わせるか!」 優希「ん……!?」 咲「あーあ……本当にやっちゃったよ京ちゃん」 咲「……そのまんまの意味で唇塞ぐっておかしいと思うんだけどなあ」 優希(えっ、えっ、えっ!? わ、私京太郎にキスされ……) 京太郎「んっ、ふっ……」 優希「んー!?んっ、んんっ!」 咲「……あれ、なんで私ここにいるのかな?」 京太郎「……はぁ」 優希「あ……ふえっ……」ペタン 京太郎「いいか、今度から犬って言う度にこうして口を塞いでやるからな?」 京太郎「それこそ人の目なんか関係ねぇ、どんなに恥ずかしかろうが言ったらやってやる」 優希「……」ポー 京太郎「だからそれが嫌なら二度と人を犬呼ばわりするんじゃねぇぞ?」 優希「……」ポー 京太郎「……おい、聞いてんのか優希?」 優希「……はっ! な、なにするんだこの犬!」 京太郎「どうやら聞いてなかったみたいだな……」 優希「や……んんうっ!?」 咲「わあ……小説でしか見た事ないけどすごいなあ。 あっ、そういえば今読んでる小説にこんな場面があったっけ……えーっと」 京太郎「んうっ……」 優希「ん……はぁ……」 咲「ちゃん付けだと雰囲気出ないから……こほん」 咲「--木漏れ日の差し込む部室内で、優希と京太郎の影は唇を通じて1つになっていた」 咲「重なった唇から漏れる切なげな吐息、震える身体、袖を掴む手が優希の緊張がどれほどのものかを如実に示している」 咲「しかし優希の身体を逃げられないように拘束する京太郎は、そんな優希の心境など意にも介さない」 咲「ただひたすら優希の唇を貪る事に集中している彼は」 咲「きっと優希の目がもっと深いものを望むように潤んでいる事にも気付いていないのだ……」 京太郎「……ふう」 咲「--そしてとうとう優希の身体を拘束していた京太郎の手が」 咲「欲望を抑えきれないのを表すかのように優希の慎ましやかな胸に……」 京太郎「……あの、咲さん? さっきから何をしてらっしゃるのでしょうか……?」 咲「え……あー……京ちゃんったらエッチなんだから、もう」 京太郎「いや、なにがだよ!?」 優希「ぁ……きょうたろ……」 京太郎(ま、まあ咲はほっとくとして……優希はだいぶ大人しくなったか……) 京太郎(さすがに犬呼ばわりしてる奴にキスされたショックは大きかったみたいだな) 咲(あ、あの顔は京ちゃんやっぱり何もわかってない) 京太郎「優希、もう一度言うぞ。 これに懲りたらもう俺を犬だなんて呼ぶなよ、いいな?」 優希「……」コクリ 京太郎「わかればいいんだよ。 じゃあタコス買ってきてやるからな」ナデナデ 優希「んっ……」 京太郎「じゃあ咲、後は頼むなー」パタンッ 咲「いや、頼むなって言われても……」 優希「きょうたろー……」ポケー 咲「どうしろって言うの……とりあえず今の優希ちゃんを元に戻せばいいのかな」 優希「きょうたろーのキス……すごく気持ちよくて……身体がふわふわする……」 咲「おーい、優希ちゃーん」 優希「あ、咲ちゃん……」 咲「大丈夫?」 優希「ははは……実は、その、腰が抜けて立てなかったり……」 咲「京ちゃん、手加減なしだったもんねー」 優希「ううっ、咲ちゃんが見てたのに京太郎の奴……」 咲「しょうがないよ、京ちゃんって時々こういうわけのわからない事しちゃう人だから」 優希「でも、キスしてくれたのは素直に嬉しかったじぇ……」 咲「京ちゃんがキスした理由があれなのに?」 優希「うん……それにああ言ったって事は」 咲「事は?」 優希「犬って言えば京太郎はキスしてくれるんだじぇ……」 咲「あ、やっぱりそう考えちゃうんだー……残念ながら逆効果だったみたいだよ、京ちゃん」 優希「えへへへへ……///」 ---- 京太郎「通らばリーチ!」 優希「通らないじぇ、ロン! 八連荘だ!」 京太郎「うげぇ! ト、トバされた……しかも南場の優希にかよー!」 和「ゆーき、今日は調子がいいみたいですね」 優希「おーう! 今日は最高に調子がいいじぇ! 南場どころか北場まで出来そうなくらい!」 咲「……」 咲(今日の優希ちゃん、確かにすごい……私も原村さんも優希ちゃんの勢いについて行くのが精一杯だし) 咲「もしかしてあれのせいなのかな……?」 和「あれ? あれってなんですか?」 咲「あっ、いや、なんでもないよ原村さん」 咲(優希ちゃんと原村さんは親友だから、もし京ちゃんと優希ちゃんがキスしてたなんて知ったらマズいよね……) 優希「いやー、今日は本当に気分がいいじぇ!」 京太郎「ちくしょー、ここまでボロボロにやられるなんて今日はツイてねぇな……」 優希「なーに言ってるんだ。 運とか以前にお前には実力が足りないだけだじぇ!」 京太郎「うっ、そりゃそうなのかもしれないけどよ……」 優希「全く情けない犬だじぇ!」 咲「あ」 京太郎「……」 優希「……」 和「?」 京太郎「また、か」 咲「き、京ちゃん!? ちょっと待って、私だけならともかく今は原村さんが……」 和「私がどうかしたんですか?」 京太郎「覚悟、出来てんだよな?」 優希「……」コクッ 咲「~~~~っ……原村さん、ちょっと来て!」 和「宮永さん? いったい何を……」 咲「いいから!」 和「あっ……!」 バタンッ 京太郎「……咲に感謝だな」 優希「……」ギュッ 京太郎「さてと……優希」クイッ 優希「あ……」 京太郎「おしおきの時間だ」 優希「京、太郎……んっ」 和「宮永さん……まさかトイレに行くのに迷子になりそうだから、一緒に来てなんて言われるとは思いませんでした」 咲「ご、ごめんね原村さん……」 咲(京ちゃん、この貸しは高いんだからね……) ---- 咲(京ちゃんと優希ちゃんがキスをしてから数日が経ちました) 咲(私が最初の時みたいに目撃したのはそんなに多いわけじゃない) 咲(だから詳しい事はわからないけど、どうやら京ちゃんの仕返しは結構な頻度で続いているみたいです) 咲(クラスメイトがいる中で、体育の授業中に、他にも色々……2人がキスしていたという噂を耳にします) 咲(あっ、そういえば私の予想は当たっていたみたいで) 咲(優希ちゃんは京ちゃんとキスした後の対局で決まってすごい活躍をしています) 咲(まさか私がトバされるなんて思わなかったなあ……) 咲「……さてとそろそろ現実逃避はやめようかな」 京太郎「また犬呼ばわり……後何回おしおきしたらわかるんだよ、お前は……んっ」 優希「ふぁ……あんっ……」 咲「お昼に京ちゃんと優希ちゃんが校舎裏に行くからついて来たらこれだよ……私以外の人が見てたらどうするつもりなんだろ」 優希「ぁむ……きょうたろ……」 京太郎「……」 咲「うーん、やっぱり優希ちゃん嬉しそう……それもそうか、好きな人とのキスだもんね」 優希「きょうたろ……きょうたろー……んちゅ……」 京太郎「っ……」 咲「うわあ……舌、入れてるよ……」 京太郎「……んっ」 優希「はあ……はあ……」 京太郎「……っ!」 優希「んうっ!」 咲「あれ? 今京ちゃん……」 京太郎「……はあ」 優希「っ……っ……」 京太郎「……優希、俺」 キーンコーン、カーンコーン…… 優希「授業に遅れちゃうから、教室に戻るじぇ……」 京太郎「……ああ」 優希「じゃあまた後でだじぇ……」 咲「優希ちゃん行っちゃったけど……なんでだろ、京ちゃん苦しそう……」 京太郎「……なんてこった。 仕返しだけのはずなのに俺は--」 咲「!?」 京太郎「俺も、戻ろう……」 咲「京ちゃん……」 和「……」 和「ゆーきの様子が最近変なのはあの噂だけのせいだと思ってましたけどそういうことでしたか……」 和「……」ギリッ --- 咲「そして今日も部活が始まりますっと」 優希「咲ちゃん、さっきから何をブツブツ言ってるのだ?」 咲「ううん、なんでもないよ。 ところで優希ちゃんは最近京ちゃんとどうなの?」 優希「うえっ!? そ、それはその……」 咲「優希ちゃんが最近よく京ちゃんと一緒にいるって、ちょっとした噂になってるよ」 優希「うう~……」 咲「この間の日曜日にも2人でいたらしいけど、もしかしてデート?」 優希「デー……!? ち、違うじょ! 」 優希「たまたま私がタコス食べに来ていた所に京太郎が来て、お互い暇だから映画でもって事に……」 咲「優希ちゃん……世間一般ではそれをデートって言うんだと思うよ?」 優希「そ、そうなのか?」 咲「たぶん……あれ、なんか部室から話し声が……」 ---- 京太郎「……」 和「須賀君、黙っていたらわかりません。 早く私の質問に答えてください」 京太郎「……」 和「ここ最近、須賀君とゆーきの間に変な噂があるのは知ってました」 和「だけど部室内では2人はあまり変わってませんでしたし、そもそもいつもゆーきをあしらっていた須賀君が」 和「本当にゆーきにそんなことをしているのか疑問だったので何も聞かずにいたんです」 京太郎「……」 和「ですけど、お昼のあの光景を見聞きしたら信じざるを得ません」 京太郎「見てた、のか」 和「悪趣味と言いたげですね……だけどもしあの話が本当なら須賀君よりは遥かにマシだと思いますが?」 京太郎「……」 和「いいから答えてください須賀君。 あなたは本当にゆーきに仕返しする」 和「ただそれだけのためにあの子の唇を奪ったんですか?」 京太郎「それは……」 和「もしそうなら……私はあなたを許しません。 ゆーきの気持ちも考えないその行動を絶対に……!」 京太郎「……」 咲「……とうとう原村さんにばれちゃったみたいだね」 優希「あわわ、どうしよう咲ちゃん」 咲「どうしようもないんじゃないかなあ。 だって京ちゃんが仕返しのためだけに優希ちゃんにキスしてたのは事実だし……」 優希「それはそうだけど……」 咲「もし可能性があるとするなら……」 京太郎「……その通りだ。 俺は、仕返しのためだけに……優希にキスした」 和「っ!」 パァン! 京太郎「っ……」 和「自分が、何を言ってるか、わかってるんですか!?」 京太郎「ああ……今は最低な行動だってわかってるつもりだ」 和「よくもぬけぬけと言えますね……! ゆーきの気持ちに気付いてなかったなんて言わせませんよ!?」 京太郎「……!」 和「あんな態度をとってしまうゆーきに非がないとは言いません、それを止めなかった私も同罪です」 京太郎「……」 和「それでも、それでも……ゆーきは須賀君が好きなんです! 1人の女の子として私が知る限り初めてのあの子の恋なんです!」 京太郎「っ」 和「そんなゆーきの気持ちを知りながら、なんであんな残酷な事が出来るんですか……? 」 和「最終的に待っているのは、あの子が泣く結末だけじゃないですか!」 優希「のどちゃん……」 咲「原村さん、そこまで優希ちゃんの事を……」 京太郎「ごめん……」 和「私に謝られても困ります……!」 京太郎「いいわけだけど……最初は本当にわからなかったんだ。 優希は俺をからかってるだけってそう思ってたんだよ」 和「あれだけ露骨なアピールに気付かないとか鈍感なんてレベルじゃありませんね……」 京太郎「ああ、本当馬鹿だよな……」 和「……それで?」 京太郎「……?」 和「言ったはずですよ、見聞きしたと……それは当然ゆーきが戻った後の須賀君の独り言も含まれてます」 京太郎「!」 和「今度こそはっきり答えてください……」 和「須賀君、あなたはゆーきの事をどう思ってるんですか?」 優希「!?」 咲「……」 咲(原村さんも聞いたんだね……京ちゃんの本心を) 京太郎「……最初はさ、本当にただ腹立たしかっただけだった」 京太郎「毎日犬呼ばわりされてこき使われて、あいつが俺を1人の人間としてすら認めてない気がして……」 和「……」 京太郎「だから、あんなことをした」 京太郎「犬呼ばわりしてる奴にキスなんてされたらショックで少しは大人しくなるだろう、なんて今から思えば呆れちまうよ」 和「本当ですね」 京太郎「結果は上手くいった、少なくとも俺は最初そう思った。 優希はいつもよりおとなしくなったし、わがままも間違いなく減った」 京太郎「だけどあいつ、俺を犬って呼ぶのだけはいつまで経ってもやめないんだ」 京太郎「なんでだって思った」 京太郎「言われる度にあいつとキスして、黙らせて、何回も何回もあいつを抱き締めて、今までない以上に距離を近付けて……」 京太郎「ふとさ、俺は何もないのにあいつにキスしたくなってる自分に気付いちまった」 優希「え……」 咲「やっぱり……」 咲(私、最初から変だとは思ってたんだよ) 咲(京ちゃんは確かに時々突拍子もない事をするけど、少なくとも無闇に女の子を傷つけかねない事はしない) 咲(京ちゃん……たぶん京ちゃんは自分で自覚するより前から優希ちゃんを……) 京太郎「それはもう戸惑ったさ」 京太郎「俺はいつしかあいつの態度なんてどうでもよくて、ただあいつとキスしたいだけになってたんだから」 和「ならゆーきにそう言えばよかったのでは?」 京太郎「言えるわけ、ないだろ……散々あんなことしといて今さらお前が好きですなんて言えるかよ……」 京太郎「きっと優希だってもう俺なんか……」 和「……!」 京太郎「俺、何してたんだろうな……こんな馬鹿な事しなけりゃ、もう少しマシな結末があったのかもしれないのに、あはは……」 和「そうやって、逃げるんですか」 京太郎「えっ……」 和「じゃあ須賀君はどうします? このままゆーきとキスするだけの関係を続けますか? 」 和「それともゆーきと距離をおいてあの子と自分の気持ちから逃げ出しますか?」 京太郎「それは……」 和「----いい加減にしなさい、須賀京太郎っ!!」 京太郎「!!」ビクッ 和「あなたは、この期に及んであの子と向き合うのを恐れてる! 」 和「あの子は、私の親友の片岡優希という子は、嫌いな相手にいつまでも唇を許す軽い女じゃありませんっ!!」 京太郎「っ!」 和「あなたは怖いんです、須賀君」 和「ゆーきが自分をまだ好きでいてくれているのがわかっているのに、万が一あの子に拒絶されたらどうしようって怯えてるんです」 和「だけどそんなもの……あなたとの繋がりを失いたくないが為に」 和「嫌われるかもしれない恐怖に震えながら犬と呼び続けるゆーきの、足下にも及びませんっ!!」 京太郎「……」 和「……今からゆーきをここに呼びます」 京太郎「なっ!?」 和「既に噂が広まっている今、これ以上の逃げはどちらにもいいとは思えませんから」 和「お願いです、これ以上私の友達を無駄に傷つけるような真似、しないでください……」 京太郎「和、俺は……」 咲「その必要はないよ、原村さん」 和「宮永さん? それに……」 優希「……」 京太郎「優、希……」 咲「優希ちゃん、ほら……」 優希「……」スタスタ 京太郎「優希……まさか、お前今の全…んぐっ!?」 優希「んっ……はぁ」 京太郎「……」 優希「お前の鈍感さとか、人の乙女心を弄んだ事とか、今までの諸々……全部これでチャラだじぇ」 京太郎「優希……」 優希「……私、今でも京太郎が好き」 京太郎「!」 優希「嫌いになんか、なれるわけない……だから、もう……やめにしようじぇ」 京太郎「……」 優希「----これからは、仕返しとかそういうのじゃなくて、好きって言ってキスしてほしいから」 京太郎「優希、俺は……!」 優希「京太郎、言って? 私に対する気持ち……」 京太郎「好き、だ……ああ、好きだ優希、俺お前が好きなんだ……!」 優希「嬉しいじぇ……本当に、嬉しい……!」 京太郎「優希っ……!」 優希「京太郎っ……!」 咲「完全に2人の世界だね……原村さん、外に出てようか」 和「そうですね……今は2人共お互いしか見えてないようですし」 咲「はぁ……鈍感な友達がいると苦労しちゃうよね」 和「素直になれない友達も、ですね」 咲「本当だよ……ふふっ」 和「ええ、本当に……うふふ」 咲・和「どうぞ、お幸せに」 パタンッ ---- 京太郎「通らばリーチ!」 咲「京ちゃん、それは通らないよ!」 京太郎「ぐへぇ!」 優希「また京太郎のラスだじぇー」 和「須賀君、リーチしない方がいいんじゃないですか?」 京太郎「最近そんな気もしてきた……」 優希「よしよし、愛しの優希ちゃんが慰めてやるから泣くんじゃないぞー」ナデナデ 京太郎「元々泣かねーからな? はあ……いつになったらラスから抜け出せるのやら」 咲「当分は無理なんじゃないかな……優希ちゃんは相変わらず絶好調だし」 和「そういえばゆーきは最近急激に強くなりましたよね。 なにか特訓でもしてたんですか?」 優希「うーん……そうじゃないんだけど」 京太郎「んー? そうじゃないならなんなんだよ?」 優希「強いて言うなら……」 咲・和・京太郎「言うなら?」 優希「愛の力、だじぇ!」ニコッ カン! 咲「京ちゃんはあんまり恩恵受けてないけどね」 京太郎「言うなよ……泣きたくなるから」 もいっこカン! --おまけ-- 久「また校内での不純異性交遊についての投書……ああ、もう書類処理ばっかで部活にも顔出せやしない!!」 久「もし犯人を見つけたらとっちめてやるわ……絶対に」 副会長「会長、また例の不純異性交遊についての投書が!」 久「だけど、その前に誰か助けて……書類処理はもういやー!」 もひとつカン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6466.html
94日目・朝- 京太郎「ふぁ~、さて今日は……」 京太郎「よし、清澄に行こう……原村さんとの約束だしな」 京太郎(誰か呼んでみるかなぁ、淡で良いか、同じ歳だしな!) 昼前- 京太郎「おう、淡」 淡「待たせてごめんね、どうしたの、デート!?」 京太郎「いや、麻雀しに行くぞ」 淡「えーいつもと同じー」 京太郎「ついでに言うとタッグだからな」 淡「そうなんだ、まぁ良いけど」 京太郎「まぁその前に、昼でも食べに行くか」 淡「うん!」ニコッ 京太郎「昼は喫茶店で良いか」 淡「デートっぽい!」 京太郎「だから違うって」 カランカラン 京太郎「ふぅ、美味いなぁ」 淡「そうだね、この後に咲のとこに行くんでしょ?」 京太郎「そうそう、久しぶりに顔出すって言うかなぁ、原村さんとやりあうことになるなんてな」 淡「インターミドルだっけ?」 京太郎「おう、チャンプが相手だからな、覚悟しとけよ」 淡「……私を誰だと思ってんの~?」 京太郎「はいはい、高校百年生」ズズッ 淡「うん、よろしい!」パァッ 昼過ぎ- 京太郎「さて、清澄だけど誰かに連絡って咲しかいねー」ポチポチ 淡「なに言ってんの?」 京太郎「いやなんでもない」 咲「お待たせ京ちゃん!」 まこ「すまんの」 京太郎「いえいえ、なんで染谷さんが?」 まこ「咲だけじゃ心配じゃからな」 咲「う~」 淡「さて、行こうか!」 まこ「誰じゃ?」 京太郎「俺の相棒です」 清澄高校・麻雀部部室- 京太郎「どうもっす」 久「あら、いらっしゃい」 和「さぁ……打ちましょう」 京太郎「さっそくだな」 優希「悪いな、京太郎」 京太郎「ん、別に構わねぇけど」 淡「白糸台高校一年の大星淡です、よろしく!」 和「よろしくお願いします」ペコッ 優希「歯ごたえありそうだじぇ」ゴッ 京太郎(ッ、咲とやりあってたからか、妙に強いプレッシャー) 淡「へぇ、おもしろそうじゃん!」フッ 京太郎「さて、打つかな」ゴッ 京太郎(さて、やるか!) P能力『暴食(愛)』発動 能力『魔物喰い』が失敗しない 淡(行くよ!) P能力『傲慢:ドゥーベ』発動 最も高い麻雀力を持った相手と同じ麻雀力になる 和(さて、行きます!) 優希(へっ、のどちゃんの最後の頼みなんだから……負けない!) P能力『東方不敗』東場により発動 効果:和了判定を70上げ、点数を30上げる 京太郎(行くぜぇッ!) 京太郎(さすがにやるな!) 淡(嘘、抜かれた!?) 和(ゆーき、強くなりましたね) 優希(これが、あたしの麻雀だじぇ!) 京太郎「通らばリーチ!」タンッ 淡(ん、どうしたんだろう?) 和(なにをしようと……?) 京太郎(描く!) 能力『アートリック』発動 優希(させんじぇ!)ゴッ 能力『最高火力』チェーン発動 京太郎(塞ぐかッ!)ギンッ 能力『心鎮壺のレプリカ(喰)』発動 優希(なにをっ!?) 淡(まぁ良っか) ◇効果処理開始 京太郎(塞がせてもらう!)ギンッ 能力『心鎮壺のレプリカ(喰)』 効果:相手の能力を無効にする 優希(ちっ、やられた!) 能力『最高火力』無効 京太郎(さぁ、これが俺の理想!) 能力『アートリック』 効果:和了判定を最上位にする 和(やはり、オカルトなんて……) ◇効果処理終了 京太郎「ふぅ、テンパイ」 優希「テンパイだじぇ」 淡「あちゃー」 和(手が悪い……けど、冷静に……) 京太郎(なんだこの感覚……手のぬくもりは、衣?) P能力『マギウス・スタイル』発動 効果:天江衣の“魔を断つ力”を使用できる 効果2:専用能力しか使用できなくなる 咲(京ちゃんの髪の色が、ちょっと薄い金髪になった!) まこ(なんじゃあのオカルト) 久(へぇ、おもしろいじゃない)ゾクッ 淡(よし、二回目!)ゴゴゴゴ P能力『傲慢:ドゥーベ』発動 最も高い麻雀力を持った相手と同じ麻雀力になる 和(……) EX能力『機械天使降臨』発動 効果:和了判定を無条件に最上位にする 優希(おはようだじぇのどっち……さて、あたしもあたしでやんなきゃな!)ゴゥッ P能力『東西南北中央不敗』発動 効果:和了判定を80上げ、点数を40上げる 京太郎(なんだ、この感覚!) 淡(あっちの二人、結構やるね) 和(冷静に、この時を楽しむ) 優希(負けないじょ!) 京太郎(行くぞ衣!) ころも(あぁ!) 京太郎(あれ、衣?) ころも(まぁ、この衣は衣であって衣でない……早い話が別の私と考えてくれ) 京太郎(だいぶデフォルメされてるもんなぁ) ころも(うむ、ではやるぞ!) 京太郎(おう、クトゥグア!イクタァ!)ゴッ 能力『クトゥグア&イクタァ』発動 京太郎(悪いな、狙わせてもらうぜ!) 淡(あたしぃ!?もぉ!) 能力『傲慢:ドゥーベ』チェーン発動 優希(きたじぇっ!) 能力『十二王方牌』チェーン発動 和(……完璧なデジタル) ◇効果処理開始 優希(ここは最高火力ですべて消しとばす!) 能力『十二王方牌』 効果:全員の点数を-20する 淡(私を敵に回したこと、後悔するんだから!) 能力『傲慢:ドゥーベ』 効果:自分は能力効果を受けない 京太郎(行くぞ、撃つ!) 能力『クトゥグア&イクタァ』 効果:対象二人の点数を-30する ◇効果処理終了 優希「ツモ……七対子、平和、ドラ2、4000オールだじぇ」 京太郎(……負けたか)スッ 淡(本気でやればよかったかなぁ?) 和「ありがとう、ございました」ペコッ 順位 トップ 優希 71+90=171 二着 京太郎 74+78=152 三着 和 09+79=88 ラス 淡 17+40=57 京太郎「ふぅ、ありがとうございました」 淡「お疲れー!」 優希「まさか勝てるとは思わなかったじぇ」 和「ありがとうございました、楽しかったです」 京太郎「こちらこそだ」 久「せっかく来たんだしゆっくりしていってよ、そっちの大星さんも」ニコッ 淡「ありがとー!」 京太郎(どうしたんだろう、原村さん……?) 京太郎「あれ、原村さん」 和「ちょっとベランダに行きません?」 京太郎「おう」 京太郎(はやりさんの方が大きいか、だがまだこれってことは……なにを邪なことを!) 和「あの須賀君?」 京太郎「ん?」 和「今日はありがとうございました、約束通り来てくれて」 京太郎「いや、別に良かったんだけどさ……」 京太郎(なにがあったか、聞くか?) 京太郎「あの、どうしたんだ?」 和「その、転校することになってしまって……麻雀も禁止って言われてしまって」 京太郎「なっ、麻雀禁止なんて、なんてことをっ!」 和「でも約束だったんです、だから仕方ないんです……最後に須賀君に勝っておきたくて」 京太郎「そう、か……」 和「えぇ、ありがとう……最後の麻雀は、楽しかったです」ニコッ 京太郎「あぁ、ありがとう」 夕方- 京太郎「さて、どうするかな」 久「あら須賀君、暇なの?」 京太郎「いえ、ちょっと思うところがありまして……」 優希「のどちゃんから聞いたのか?」 京太郎「まぁな……あんまり交流は無かったけど残念だよ」 優希「あのおもちのせいか!」 京太郎「ちげぇよ!」 優希「むむっ、でけど正直さみしいじぇ」 京太郎「だろうなぁ、なんとかしてあげたいけど……せめて麻雀だけでも」 優希「お前じゃ無理だ」 京太郎「わかってるよ、でもさぁ」 優希「あたしの出番だな!」 京太郎「おう」 優希「無理だじぇ」 京太郎「知ってた」 夕方2- 京太郎「さて、どうするかなー」 京太郎「そう言えば来年は部長でしたっけ?」 まこ「まぁもう引退じゃから引き継ぎしとるがの……こんなんで麻雀部大丈夫かどうか」ハァ 京太郎「実家で働きながらですもんねぇ」 まこ「それもそうじゃが、めんどくさい」 京太郎「まぁしょうがないですよ、俺はあと二年で部長になりますねー」 まこ「うあ~嫌じゃ」 京太郎「まぁ元気だしてください、応援してます、それに咲や優希だってやるときは……」 まこ「黙るなや!」 京太郎「んっと……」 京太郎「淡、そろそろ帰るぞー」 淡「あ、うん! またね!」 咲「また遊びに来てね」 淡「うん!」 京太郎(大将同士仲良くなったんか……まぁ良いとして) 淡「まっすぐ帰る?」 咲「真っ直ぐ帰った方が良いんじゃないかな?」ニコッ 京太郎「お、おう」 京太郎「さて、ホテルまで送っていくよ」 淡「えー、なんかデートっぽいことは?」 京太郎「はぁ?」 淡「ひどっ!」 京太郎「実際どうするか……みんなで食事に行くってのもあるよなぁ」 京太郎「あんまり高いのは無理だぞー」 淡「良いじゃん、学生カップルっぽくて」ニコッ 京太郎「……別にカップルじゃねぇし」 淡「あれ、照れてる?」 京太郎「うっせぇ」カァッ 京太郎「ん、まぁ注文完了っと」 淡「ねぇねぇ、もっとそっち!」 京太郎「なんで隣に座るんですかねぇ」 淡「だって近くに居たいじゃん?」 京太郎「……お前って素直だよなぁ」 淡「褒められてる!?」 京太郎「若干な」 京太郎「咲、どうだった?」 淡「え、打ってないよ?」 京太郎「客観的に見て、だよ……前もだったけどお前の眼からみてあいつは?」 淡「まぁこの高校100年生にはかなわないだろうけど、相当強いよね、照以上だよ」 京太郎「お前から見てもそうってことは、とんでもないな」ハァ 淡「なんで、やりあうの?」 京太郎「そりゃ……あれ、なんでだ?」 淡「不思議だね」 京太郎「だな、だけどなんか……危険なにおいがするっていうかさ」 淡「へぇ~、でもデート中に他の女の話しないでも~」ムッ 京太郎「だから別にデートじゃないって」 夜- 京太郎「さて、腹一杯だなぁー」 淡「沢山食べたもんね」 京太郎「送っていくよ」 淡「ん、もう近いしここまでで良いけど……」 京太郎「好きな奴を送ってくぐらいするさ」 淡「ふぇ?」 京太郎「な?」ナデナデ 淡「……うん!」ニコッ 京太郎「さて、戻るか」ギュッ 淡「そうだね♪」ギュッ 数年後- 京太郎「だから、引っ張るなって!」 淡「だって京太郎ったら仕事で遠征ばっかだし!」 京太郎「そりゃ日本代表だから」 淡「たまには構えー!」 京太郎「ぐおっ」 淡「結婚して三年だよ!?」 京太郎「わかったわかった、ていうかお前たまについてくるだろ!」 淡「だって、他の女と一緒にしておけないし!」 京太郎「別に同じ部屋ってわけでもないしなぁ」 淡「もぉ、とりあえずダメ!」 京太郎「はいはい、ほら誕生日だろ、好きなの買ってやるから……家とか土地はダメだぞ!?」 淡「そんなこと言わないし!」 京太郎「お前も落ちついたなぁ」 淡「ほら、もう高校106年生だから!」 京太郎「前言撤回」 淡「ほら、それに……そろそろ、子供とか?」ウワメヅカイ 京太郎「ッ……」 淡「お義父さんとお義母さんも孫が見たいってよ?」 京太郎「わかったよ、まぁそれとは別に……誕生日なにか買うぞ!」カァッ 淡「やった、絶対だよ!」 京太郎「はいはい、もうこの話はおしまい!」 淡「えーなんで?」 京太郎「なんでもだよ!行くぞ!」 淡い「うん!」ニコッ 大星淡ED2 夜- 京太郎「さて、腹一杯だなぁー」 淡「沢山食べたもんね」 京太郎「送っていくよ」 淡「ん、もう近いしここまでで良いけど……」 京太郎「送ってくよ」 淡「え、ほんと!? ありがとー♪」 京太郎「おう」ナデナデ 淡「えへへ」ニコッ ホテル前- 京太郎「さて、じゃあここらで」 淡「え、上がっていかないの?」 京太郎「……へ?」 淡「だって、せっかく来たんだし、明日帰るし」 京太郎「うむ……」 京太郎「じゃあお邪魔するかな……帰るからな!絶対帰るからな!」 淡「え、フリ?」 京太郎「違うって!」 ガチャッ 淡「ただいまー!」 京太郎「どうも」 恭子「京太郎君!?」 白望「どうしたの?」グデー 京太郎「いえいえ、淡に上がっていかないかって言われて」 はやり「デートでもしてた?」 京太郎「んなわけ」 淡「そうだよ!」グッ 京太郎「……」 はやり「へぇ~」ニコニコ 京太郎「ところで池田って」 華菜「うお須賀っ!?」 京太郎「ビックリしたぁっ!」 華菜「な、なんでいるし!」 京太郎「こっちのセリフだよ!」 華菜「今日は泊まるつもりだし」 京太郎「なるほどな!」 京太郎「なんだか、鶴賀って変わったよな?」 華菜「なんだし今更、そりゃ変わりもするって……まぁなんかわかるけど」 京太郎「なんかわかることはあるか?」 華菜「わかんないけど、禍々しい感じはするし……今度行ってみるか?」 京太郎「え?」 華菜「行くときはあたしに連絡入れろし」 京太郎「まぁ、おう!」 華菜「おう、素直な奴だな……でも敬語使えし!」 京太郎「さて、次は……」 京太郎「末原さんは、最近どうですか?」 恭子「はやりさんに鍛えてもらってるから、だいぶ強くなったつもりやよ……今度打つ?」 京太郎「お、良いですね~」 京太郎「やっぱ洋榎さんって強いんですか?」 恭子「うん、まぁ大罪の力前回にすれば勝てるやろうけどな……自力であれは羨ましいわぁ~」 京太郎「ですねぇ、俺もオカルトあってここまでこれましたからね」 恭子「私も頑張らな、今度からは漫たちにも色々教えなならんし」 京太郎「三年生ですもんね」 恭子「うん……京太郎君が姫松来てくれれば安心なんやけど、女装でもして」 京太郎「ぞっとします」 京太郎「もうこんな時間かぁ」 華菜「あたしは泊まってくし?」 京太郎「へぇ……」 はやり「泊まってくんだね☆」 京太郎「いや、さすがに」 恭子「別にええんちゃう?」 白望「うん」 淡「泊まってきなよ!」 京太郎「いや、今日は帰るよ」 はやり「え~」 淡「え~」 恭子「じゃあ、またなぁ」 白望「またね」グデッ 華菜「また明日な!」 京太郎「おう」 自宅・自室- 京太郎「ふぅ……ん、メールだな」 京太郎「誰からだろ」 京太郎「ん、咲からだ」 差出人:咲 本文『お姉ちゃん、私のこと言ってないんだってね』 京太郎「ん~」 本文『らしいな、さすがにキツイか?』 差出人:咲 本文『うぅん、お姉ちゃんとは個人戦であたるから、打ってわかりあうよ』 京太郎「なんだそりゃ」ハハッ 本文『頑張れよ、応援してるから』 差出人:咲 本文『うん、京ちゃんもまた一緒に打とうね』 京太郎「おう」 本文『そうだな』 差出人:咲 本文『それじゃ、おやすみ』 京太郎「おやすみなっと」 宮永家・咲部屋- 咲「なんだろう、淡ちゃんとか京ちゃんとかのこと……なんか敵だと思っちゃった……」 咲「淡ちゃんはある意味敵だけど、なんだかおかしい……?」 自宅・自室- 京太郎「さて、寝るかなー」 カピー「カピ」マタセタナ! 京太郎「なんで昨日はいなかったんだー?」 カピー「カピ」ヒマジャナイ! 京太郎「まぁ良いか」 京太郎「さて、寝るかー」 カピー「カピ!」ソウダナ 京太郎「おやすみー」パチンッ 94日目終了- ?- 京太郎「あれ、いつもと違う……」 はやり「やぁ京ちゃん♪」 京太郎「あれ、俺……」 はやり「二人きりだよ、ここは京ちゃん部屋だね」 京太郎「ですけど、どうすれば?」 はやり「まぁどうするもなにもないかな、好きなようにしようよ、私とシちゃうとか☆」 京太郎「いや、それはちょっと」 はやり「えー!」 京太郎「これ、どうすれば良いんです?」 はやり「京ちゃんは、迷ってるんじゃないかな……暴食というもののありように」 京太郎「はい?」 はやり「喰べてみる?」ニコッ 京太郎「……じゃぁ、失礼して」 はやり「へ?」 京太郎「……」ニッ はやり「はやっ!?」ビクッ 京太郎「ふぅ、ごちそうさまでした」ケプッ はやり「ほ、骨の髄までむしゃぶられちゃったゾ☆」ハァッハァッ 京太郎「オカルトというか、なにを喰ったんでしょう、今のは?」 はやり「んっ、と、とりあえず……強欲の欠片、ふぅっ、じゃ……ないかな?」ゼェハァッ 京太郎「ん、それって……」 はやり「とりあえず持っておいて、ね☆」 京太郎「了解です、ってことで良いんですかね?」 はやり「良いんだよ、……ふぅ、またね」フリフリ 95日目・朝- 京太郎「さて、どうするかな」 京太郎「よし、出かけるかな……偵察なら昼以降にするか」 京太郎「さて、どうすっか!」 まこ「いらっしゃい、て須賀かぁ」 京太郎(今日はどうするかな……) 京太郎「麻雀卓空いてます?」 まこ「あっちじゃ」スッ 京太郎「どうも」 京太郎「ん、久しぶり」 数絵「うん、久しぶり」 優希「まったくだじぇ」 京太郎「ほう、東南揃ったなぁ」 数絵「勝たせてもらうから」フフッ 優希「こちらこそだじぇ!」グッ 美穂子「あらあら京太郎君、こちらの子も知り合い?」ゴッ 京太郎「あ、美穂子さん、そうなんですよ」 数絵「」ゾクッ 美穂子「よろしくね」ニコッ 優希(なんかお姉さんこわいじぇ) 京太郎(さて、やるか!) P能力『暴食(愛)』発動 効果:『魔物喰い』が失敗しない 美穂子(さて、京太郎くんたら女の子一杯つれてるんだから)ニコニコ P能力『真眼』発動 効果:和了判定最上位の点数の半分を奪う(一の位は切り上げる) 数絵(なんだか、妙なプレッシャーを……) 優希(へっ、のどちゃんの最後の頼みなんだから……負けない!) P能力『東方不敗』東場により発動 効果:和了判定を70上げ、点数を30上げる 京太郎(行くぞッ!) 京太郎(いや、ここは良い!) 美穂子(あら、動かないのかしら?) 数絵(東風戦は、合わないわ) 優希(行くじぇ!)ゴッ 能力『全火力』チェーン発動 京太郎(いや、動かない!) 優希(マジで動かないんだじぇ!?) 美穂子(じゃあ、私は動こうかしら) 能力『青眼の聖女』発動 京太郎(美穂子さんか!) 京太郎(今回は普通の麻雀といくか!) 美穂子(あら?) ◇効果処理開始 美穂子(さて、お手並み拝見ね) 能力『青眼の聖女』 効果:点数が+20され、その後一度の和了安価の数値が+20 優希(さて、ここで全火力を出し切るじぇ!) 能力『全火力』 効果:点数を+30する、だが発動した能力の数だけ-10される 数絵(くっ、南場なら!) ◇効果処理終了 京太郎「なん……だと……」 美穂子「ありがとうございました」ニコッ 数絵(なんとか漁夫の利を得れた) 優希「最後にやられたじぇ」ガックリ 順位 トップ 美穂子 二着 数絵 三着 優希 ラス 京太郎 京太郎「やられたなぁ」 優希「優希ちゃん大勝利、とはいかなかったじぇ」 数絵「ありがとうございました」 美穂子「あらあら、私の勝ちね」ニコニコ 京太郎(強いなぁ) 京太郎(残るか……お茶するか麻雀するか) 京太郎「お茶でものんでゆっくりするか」 京太郎「美穂子さん、お茶でもどうですか」 美穂子「あら嬉しい」ニコッ 京太郎「それは良かった」ニコッ スッ まこ「お、デートか?」 美穂子「あら、やだ」ニコニコ 京太郎「じゃあコーヒーと」エット? 美穂子「アイスティーで」 京太郎「美穂子さん、最近はどうですか?」 美穂子「華菜に心配かけられてばかりよ、京太郎君からも少し言ってあげてもらえる?」 京太郎「言ってるつもりなんですけど、ってまだふらついたりするんですか?」 美穂子「うん、たまになんだけどまだ心配なの」 京太郎「……美穂子さんって優しいですよね」 美穂子「あ、えっとっ、そ、そんなことっ」カァッ 京太郎「あはは、でも本当に優しいですよ」 美穂子「……ありがとう」ニコッ 昼前- 美穂子「それじゃ帰るわね」フリフリ 京太郎「はい、また」フリフリ 京太郎「さて、昼はどうするかなぁ」 京太郎「さて、食いに行くかな」バッ 京太郎「さて、誰か誘ってみるかな!」 京太郎「はやりさんでも誘うかなー」スッ まこ「ありがとうございましたー」 カランカラン 京太郎「さて」 プルルッ はやり『はやりんだよー☆』 京太郎「あの、お昼でも一緒にどうかなって」 はやり『えー嬉しいな♪』 京太郎「そりゃ良かったです、場所は……」 京太郎「はやりさんは行きたいところとかありますか?」 はやり『うん、じゃあ合流してから行こうか、ホテル近くの駅まで来てね☆』 京太郎「はいはい」 京太郎「で、なんで俺たちは昼間から居酒屋に?」 はやり「やっぱりこういうところが一番かなって、お酒飲むには☆」 京太郎「今日帰るんですから控えてくださいよッ!?」 はやり「うん、わかってるよー」 京太郎(よりかかれると、おもちがっ!?) はやり「まだまだ飲むよ♪」 京太郎(まぁ最後だし飲ませてあげるかー) はやり「うぅん京ちゃん~」ギュッ 京太郎「うおっ」 はやり「えへへ、興奮しちゃってる~?」 京太郎「ちょ、はやりさん! 京太郎「……飲みすぎじゃありません?」 はやり「え~☆」 客A「あれ、はやりんじゃない?」 客B「牌のお姉さん?」 客C「あれって須賀京太郎か?」 京太郎(……大丈夫、か?) はやり「もっと飲む~☆」 京太郎「出ますかはやりさん」 はやり「え~京ちゃん~」 京太郎「だぁもう、外出たらおぶりますから!」 はやり「わ~い♪」 客A「やっぱりはやりんと須賀京太郎だ」 客B「これはフライデーだな!」 京太郎「飲みすぎですよ、絶対」 はやり「えぇ~☆」ヒック 京太郎「さて、どうするかなぁ」 京太郎(やはりここはあっちまで戻ろう……!) はやり「うぅん、京ちゃんー」ヒック 通行人A「あれ、牌のお姉さん」 京太郎(くっそ、また注目を浴びてるぞっ!) はやり「えへへ、京ちゃんっ」ギュッ 通行人B「こりゃフライデーだな!」 京太郎(うるせぇ!) ホテル- ガチャッ 京太郎「つ、ついた!」ゼェハァッ 白望「……どうしたの?」 淡「わ~できあがってる」 恭子「もう帰る準備しとんのに」 華菜「なにしてるかと思ったらなにしてるし!」 京太郎「えっ、はやりさん起きてくださいよぉ」 はやり「むぅ、もうちょっと泊まる~大丈夫だから~」ギュゥッ 京太郎「ちょっとはやりさん!」 京太郎「すみませんみなさん、とりあえずはやりさんの酔いが覚めるまで面倒見ておきます」 恭子「そうか、寂しいなぁ」 淡「えぇ、京太郎来ないの?」 京太郎「ごめんな、とりあえずまた会いに行きますっていうか……会えますしね」ニッ 白望「うん」 華菜「それじゃ、代わりに私がみおくってくるし」 淡「えー池田ぁ?」 華菜「華菜ちゃんの方が先輩だしッ!?」 京太郎「……さて、はやりさんの部屋に寝かすか」 はやり「ん~」 はやり部屋- 京太郎「さて、どうするか……」 はやり「んぅ~」zzz 京太郎「暇だな」 京太郎(麻雀の本、持ってたよなぁ……あちのソファに座っておくか) 京太郎「……勉強にならないでもないな」 夕方- 京太郎「ん、そろそろ起き」 はやり「京ちゃん!」ガバッ 京太郎「ぬぉ、驚かせないでくださいよー」 はやり「なんかそうしてる京ちゃんに後ろから抱きつくのって恋人っぽい!? キャッ☆」 京太郎「ともかく、酔いは醒めましたか?」 はやり「うん、バッチリだよ♪」 京太郎「そりゃ良かった、とりあえずどうしますか」 はやり「泊まっていかないのー?」 京太郎「なに言ってるんですか」 はやり「もうちょっと寝かせてー」 京太郎「……まぁちょっとだけなら」 はやり「……襲ってもいいよ☆」 京太郎「なにを血迷えばそうなるんですか」ハハッ 京太郎(はやりさん背負って走ってきたせいで汗かいたな、シャワーでも浴びるかなー) 京太郎「はやりさん、シャワー浴びてきますね」 はやり「はややっ!?」ガバッ 京太郎「ってことで」 ガチャッ バタンッ はやり「え、ほんと?」 京太郎「ふぇ~さっぱりしたぁ」 はやり「準備完了だよ☆」 京太郎「……なんで裸でシーツにくるまってるんですか」 はやり「え、シャワー浴びてくるって言ってたし」 京太郎「汗流してただけですし」 はやり「……え☆」 京太郎「ほら、服を着てください、そろそろ帰りますから」 はやり「えー! 残ってってよぉ!」 京太郎「でも」 はやり「良いでしょ良いでしょ良いでしょ~!」 京太郎「ん~」 京太郎「わかりましたよ、もうちょっとだけですよ」 はやり「やったー☆」ワーイ 京太郎「でももう寝なくて良いんですか?」 はやり「すっかりだよ! だからぁ~」スススッ 京太郎「ダメですって!」 はやり「良いじゃん! もう女知ってるって顔してるじゃん!」 京太郎「なんでそれを!」 はやり「え?」 京太郎「え?」 京太郎「そう言えばはやりさん、フライデーとか言われてましたけど良いんですか?」 はやり「えぇっ!? ど、どうしよう! 事務所がなんとかしてくれるかな!?」アセッ 京太郎(ふぃ~) 京太郎「まぁともかく、晩御飯どうしますか」 はやり「食べに行く?」 京太郎(どうするかなー) 京太郎「また騒がれても困りますからやめときましょう」 はやり「はやっ、そうだった! じゃあルームサービス頼もっか☆」 京太郎「そうですね、なんか頼みましょう!」 はやり「うん、ポッキーは頼まないとね!」 京太郎「……やりませんよ?」 はやり「えー」 はやり「京ちゃん、んー」 京太郎「ポッキー加えて迫らないでください」 はやり「んー!」 京太郎「……いや、夢の中で思いっきりされたんでね」 はやり「えー、ひどいよー」 京太郎「ガッツリ舌入れられましたけどね」 はやり「良いじゃん、ってことでもう一回!」 京太郎「……」 京太郎「一回だけですよ」 はやり「うん☆」 ポリポリポリポリ 京太郎(どこらへんで折る、そもそもポッキーゲームってどうすれば勝ちで負けなんだ? まるでわからん) ポリポリポリ 京太郎(こう見るとはやりさんって綺麗だよなぁ、肌とか、おもち当たってるし……) 京太郎(ふんっ!)パキッ はやり「はやっ!?」 京太郎「はやりさんすることはわかっている!」 はやり「どうかな?」ズァッ ガシッ 京太郎「んんぅっ!?」 はやり「んむっ、んんっ……んはっ……んくっ」 京太郎「ん~~っ!?」 ……数分後 京太郎「んぅっ……はぁっ、はぁっ……」 はやり「えへへ、さてさて、脱がすよ~」 京太郎「いや、まずいですって!」 はやり「骨抜きなのかと思ったけどねぇー」 京太郎「んなわけないでしょっ」ゼェハァッ はやり「ほらぁ、良いんだよ~?」 京太郎「は、はやりさんっ……」 はやり「ほら、京ちゃんの大好きなぁ」ムニュッ 京太郎「」プツン はやり(えへへ、健夜ちゃんたちには悪いけど、京ちゃんはもらうよ~) 深夜- 京太郎「あーやらかした、俺ってほんと屑……」 はやり「え~良かったよ!」ギュゥッ 京太郎「申し訳ございません」 はやり「えぇー謝んないでよー」ムスッ 京太郎「そりゃそうですよねぇ、うん」ナデナデ はやり「うぅんっ♪ そう言えば、帰る?」 京太郎「いや、するだけして帰るなんてできませんよ」 はやり「優しいね京ちゃん、私はこれだけで良かったんだけどー☆」ヒョイッ 京太郎「あれ……それはやりさんが持ってた」 はやり「穴、開いてたんだね、どうなっちゃうのかな☆」 京太郎(……ちょ、直撃してませんように!) はやり「もう一回する?」 京太郎「しませんよもう!」 95日目終了- ?- 「三人目だな」 京太郎「うるせぇよ」 「先代はそんなことしてなかったぞ?」 京太郎「終わったビングだ俺ぇ」 「そのようだ、な」パチンッ 京太郎「淡にでも会いにいくかなー」 「お前は女が尽きないな」 京太郎「嫌な言い方すんな!」ギィッ 「あと、ちなみに今日は七月十二日だぞ」 バタンッ 京太郎「おう淡」 淡「京太郎だー!」ダッ 京太郎「はいはい、ともかくここもすっかり綺麗な部室だなぁ」 淡「ふふん、綺麗でしょー!」 京太郎「いや、掃除とか必要ねぇし、ていうか今日帰ったばっかで大丈夫か、疲れてないか?」 淡「うん余裕だよ!」グッ 京太郎「お前麻雀部とは思えないぐらいタフだな」 淡「高校100年生だからね!」グッ 京太郎「そう言えばお前、清澄で手ぇ抜いただろ?」 淡「だって本気だしたら場が荒れるし」 京太郎「やだしっかり考えてるなんて淡じゃねぇ」 淡「私をなんだと思ってるのさぁ! あの和だって京太郎と戦いたいんだなってわかったし、私がでしゃばってもなーって」 京太郎「感動した」ナデナデ 淡「まぁ、タコスが勝ったけど」 京太郎「そうだなぁ」 京太郎(でも美穂子さんがそんなタコスより強いんだよなぁ)シミジミ 96日目・早朝- 京太郎「ふぁ~……あ、そうだった昨日は」 はやり「ん~京ちゃん☆」ギュゥッ 京太郎(性欲凄かった) はやり「おはよ」 京太郎「おう、おはようございます」 はやり「じゃぁ、朝からしちゃう?」 京太郎「今日学校なんですからぁ」 はやり「えー、今日は私の誕生日だゾ☆」 京太郎「おめでとうございます、いくつですか?」ニコッ はやり「婚姻届になら記入するよ☆」 京太郎「えぇ~」 はやり「ねぇ~今日は休もうよ~」 京太郎(それでいいのか大人よ) 京太郎「わかりました、誕生日って言ってますしね」 はやり「じゃぁ~、京ちゃんのこだ」 京太郎「言わせねぇよ!?」 はやり「え~」 京太郎「外に出ましょう! 変装してから!」 はやり「一日中ベッドの上でがっ」 京太郎「言わせねぇって!」 朝- はやり「よし!」ポニテッ! 京太郎「これで!」オールバック! はや京「偽装完了!」 はやり「デートどうようか♪」 京太郎「さぁ、とりあえず朝御飯食べに行きますかー」 はやり「どこに行こうか!」 京太郎「ん、喫茶店とかにしときますか……朝ご飯には丁度良いでしょうしね」 はやり「そうだね、じゃあ行こうー☆」 京太郎(平日の昼間に誰かと出会うわけもないかぁ) はやり「早く行こうよ京ちゃん☆」 京太郎「了解です」 喫茶店- 京太郎「ふぅ、落ち着きますねー」ズズッ はやり「そうやってコーヒー飲んでるとダンディだね☆」 京太郎「……そうでしょう」フッ はやり「ごめんね☆」 京太郎「謝らないで!」 はやり「そう言えばこれからどこに行こうか」 京太郎「逸らしますか、どうするかな……」 京太郎「買い物とかにしときますか」 はやり「うん、京ちゃんに色々見てもらおっと☆」 京太郎「さて、行きますか!」 はやり「そうだね♪」 はやり「さて、どこに行こうか~」 京太郎「ん、そうですね……せっかくの買い物ですしね」 京太郎「あ、腕時計欲しいんですよ」 はやり「え、その歳で時計なんて、壊れるなぁ」 京太郎「あのですね、茶化さないでくださいよ」ハァッ はやり「ごめんね、とりあえず行こうか!」 ~京ちゃん、時計を買う~ はやり「君って~君って~♪」 京太郎「それ歌うのやめてください、なんか高いの買う流れなんで」ゲッソリ はやり「え~」 京太郎「っていうか、思ったより高いですね」ウワァ はやり「あれ、わかってたんじゃないの?」 京太郎「いや、ファッション感覚でつけようと思ったんですよ」 はやり「麻酔銃内臓型腕時計とかは?」テレッテー 京太郎「いつ使うんですか?」 はやり「眠りの……」 京太郎「言わせん!」 京太郎「これにしますか」 はやり「そのナリでそんなのつけてたら危ない人みたいだね」 京太郎「……カッコいいなー!」キラキラ はやり「まぁいっか☆」 京太郎「さて、次はどうしますかー」 京太郎「さて、服でも買いますか」 はやり「京ちゃんの服選ぶの楽しみだなー☆」 京太郎「え、はやりさんのじゃないんですか?」 はやり「どっちでもいいけど?」 京太郎「やっぱりはやりさんの誕生日ですし、俺がプレゼントしますよ」 はやり「私は子だn」 京太郎「言わせねぇってば!」 京太郎「はやりさんの服って見てるとどれにしようか迷いますね」 はやり「やだっ、何着せるのっ」 京太郎「うん、普通のにしましょう」 はやり「えー、選ぶから決めて☆」 京太郎「まぁ、良いですよいくらでも付き合います」 はやり「今幾らでもって言ったよね?」 京太郎「嘘です」 はやり「えー!」 京太郎「さて、どれにしますかー」 はやり「待ってよ京ちゃん!」 店員「なにかお探しですか?」 はやり「彼氏を悩殺できる服!」プンスコ 京太郎「いや、悩殺って」 店員「少々お待ちください~」 京太郎「あるんかよ!」 京太郎「あれでよかったんですか?」 はやり「外じゃ着ないから、京ちゃんの前だけだよ?」ニコッ 京太郎(かわいいです) はやり「さて、まだお昼にはあるねー」 京太郎「どこも近場ですからね、あと一件ぐらい見てから昼御飯にしましょうか」ウン 京太郎「眼鏡でも買いに行きますかー」 はやり「眼鏡必要なの?」 京太郎「ファッションと、変装用に……意外と名前が知られてたので」 はやり「あぁ、確かにねー」ウンウン 京太郎「伊達眼鏡ですか」 はやり「どうかな?」ソウチャク 京太郎「可愛いですね、なんか知的な感じで」 はやり「もぉー恥ずかしいぞ☆」 はやり「サングラスつけてみようよー!」 京太郎「良いですよ」スチャッ はやり「……やめとこっか」 京太郎「そんなにあってませんでしたか?」 はやり「いや、うぅん……あと眼鏡かけたらオールバックもやめよう?」 京太郎「へ、まぁ大丈夫でしょうけど」 はやり「代わりにバックでオールしても良いから」 京太郎「自重しろ!」クワッ 昼前- 京太郎「さて、どうしますかー」 はやり「お昼だね☆」 京太郎「はやりさんに任せますよ」 はやり「えっ本当!? じゃあ、二人っきりになれる場所にしようか♪」 京太郎「ん?」 はやり「そりゃぁ、居酒屋!」 京太郎「ちょっと、また騒がれますよ、変装してますけど」 はやり「個室があるばしょみつけたあるから!」 京太郎「じゃあ安心ですね」ウンウン 居酒屋- 京太郎「さて、飲み物も来ましたし……乾杯!」 はやり「かんぱーい☆」カランッ 京太郎「ふぅ、結構歩きましたねー」 はやり「んっ……!」ゴクッ 京太郎「一気飲みですかぁ」 はやり「ぷはぁっ……うん、おいしぃ!」ニコッ 京太郎(……程々で止めておこう、もう遅い気もするけど) はやり「うぅん、やっぱりお酒だね!」グッ 京太郎「酒では痛い目にあった……気がするんですよね、気のせいでしょうけど」 はやり「どういうこと?」 京太郎「なんでしょうね、まぁともかく、程々にしてくださいよ?」 はやり「わかってるわかってる、おかわりしよ!」ピピッ 京太郎「ん~」 京太郎「スタァァップ!」 はやり「えぇ~」 京太郎「とりあえず、ストップです」 はやり「いやだ~」ウワー 京太郎「なにがなんでもだめです」 はやり「お願い、なんでもするから!」 京太郎「な、なんでもってなら」ニヘラッ はやり「すけべな顔してるー」ゴクゴクッ 京太郎「そんな顔してませんって」キリッ はやり「まぁ飲んじゃうよー」 京太郎(なにお願いするかな……) 京太郎(あれから、一時間も経ってない) はやり「あのねぇー、それでねー、良子ちゃんがすっごいいじわるするんだよー!」 京太郎「別にいじわるじゃありませんよね」 はやり「晴絵ちゃんだって未婚で彼氏いない歴イコール年齢なのにねー」 京太郎「はいはい、はやりさんもでしょ」 はやり「私は彼氏いない歴0年だもーん」 京太郎「そうなんですか?」 はやり「京ちゃんがいるじゃーんっ」ギュゥッ 京太郎「マズイですって!」ググッ はやり「良いでしょー誰も見に来ないよー」 京太郎「そういう問題じゃありません!」 はやり「先っぽだけだから!」 京太郎(チィッ!) 京太郎「ふっ!」シュッ はやり「へ?」プスッ はやり「……あぅ」ガクッ 京太郎「ふぅ、買っておいて良かった!」グッ 京太郎「さて、寝かしておくか……俺はゆっくり色々つまんでよう」スッ はやり「うぅ~ん」zzz 京太郎「……むらっとするぜ」 はやり「うぅん~」 京太郎「起きましたか」 はやり「うん、いつの間にか寝ちゃってた……あれ京ちゃんの上着?」 京太郎「さすがに風邪ひくでしょうし」 はやり「優しいねー」 京太郎「これでも男なんで、さて出ますか……」スクッ はやり「……惚れ直しちゃったぞ♪」 京太郎「なにがですか」ハァッ はやり「何時間ぐらい寝てた?」 京太郎「一時間ぐらいですよ」 はやり「せっかくのデートだもんね、良かったぁ~」 昼過ぎ- 京太郎「さて、どうしますかー」 はやり「うん、どうしよっか☆」 京太郎「今からでも水族館に行きますか!」 はやり「うん☆」 京太郎「さて、行きますかー」 水族館- 京太郎「おぉ、サメですねー」 はやり「ジョーズっぽいのが見たいなぁ」 京太郎「あれは水族館はいませんね、ホオジロザメでしたっけ」 はやり「そうだねぇ……あ、こっちは淡水魚だ、ピラルクだよ! 大きい! 京ちゃんぐらい!?」 京太郎「ここらへんに人いませんけど、そういうこと言わないでください」 はやり「えー京ちゃんって背高いし」 京太郎(そっちかぁ) はやり「え~どんな想像したの?」 京太郎「……行きましょうか」ニコッ はやり「話逸らしたー!」 京太郎「あぁ、魚の生態ですって」 はやり「魚って体外受精なんだてってね」 京太郎「はい、そうですね……まぁイルカとかは哺乳類ですけど」 はやり「私の顔は体外受精しな」 京太郎「うわぁぁぁぁっ!」 はやり「いきなり叫ばないでよー」 京太郎「絶対まだ酔ってるでしょ!」 はやり「京ちゃんったら可愛いからぁ」ニコッ 京太郎「死にたくなってきました」ズーン はやり「そんなこと言わないで☆」 京太郎「考えさせないでください、マジでっ」 京太郎(このままじゃマズイ、ちょっとぐらい仕返しを!) 京太郎(いたずらしよう、仕返しにな!) はやり「ほら、いわしだよーおいしそー」ニコニコ 京太郎(さて、どうしてくれようか!) 京太郎(はやりさんは今、水槽を見ている、ならば背後から!) 京太郎「ふん!」ガシッ はやり「はやっ!?」ギュムッ 京太郎(昨日、生で揉んだのに……まるで飽きない)モミモミ はやり「はやややっ!?」カァァッ 京太郎「ははっ、ザマァないぜ!」モミュモミュ はやり「んっ、あぅっ……」ビクッ 京太郎「ふぅ……仕返しです!」グッ はやり「も、もう……そういうことなら良いのにぃ~」モジモジ 京太郎「へ?」 はやり「ホテル、行く?」 京太郎「落ち着いてください、ね?」 はやり「えぇ、だって京ちゃんから胸を揉んだってことはありかと思ったよ!」 京太郎「えっとですね……」 はやり「はぁ~京ちゃんったらもう……勘違いしちゃうゾ☆」 京太郎「あのですね、勘違いじゃないです」 はやり「……はや?」 京太郎「だから、勘違いじゃあないんですって……」 はやり「……どうかな?」ズァッ 京太郎「ふざけないでくださいよ」 はやり「信じちゃうよ?」 京太郎「はい」 はやり「愛しちゃうよ?」 京太郎「もうそうだと思ってるんですけど、違います?」 はやり「うぅん、違わないけど……こんな干支が一回り上の私を、選んでくれるの?」 京太郎「だから、そうですってば」 はやり「……」 京太郎「あれ、どうしたんです?」 はやり「えへへ、嬉しいんだよっ」ポロポロッ 京太郎「……そりゃ、良かったです」ニコッ 数ヶ月後- 京太郎「みんなー!」 はやり「今日はありがとー!」 えり「ブーケ! ブーケ!」 恒子「あれ、私取っちゃった」キョトン 理沙「ずるい!」プンスコ 健夜「鬱だ、死のう」ガクッ 晴絵「生きる方が、戦いだァ!」 はやり「にゃはは、はやりんは牌のお姉さんからめでたく牌の奥さんになったのでしたぁ!」 咏「初めては私、初めては私」ブツブツ はやり「咏ちゃんのおかげで気持ち良くできたよ☆」グッ 咏「ぐはぁっ!?」ワカンネー 靖子「咏たんが死んだ!」 みさき「この人でなし!」 咲「死んでませんよ!」 京太郎「っていうかそんなこと披露宴で言うなよ! ほら、視線が痛い! 痛い!」 はやり「でももう私一筋なのは知ってるゾ☆」 京太郎「もぉ、なんでこうなる!」 透華「酒ですわ、酒をもちなさい!」 一「まったくだよ!」 智紀「飲まなきゃ(使命感)」 純「お前ら未成年だろうが!」 衣「ハギヨシ!」 ハギヨシ「すでに中身はすりかえてあります」 はやり「大騒ぎだね、京ちゃん関連が多いけど?」 京太郎「あはは、でももうはやり一筋だからな」ニッ はやり「もぉ、こういう時だけ口が回るんだから」 京太郎「ははは、まぁ……プロとして頑張るんだからインタビューとかでも口が回るようにしないと、はやりを食べさせていかないといけないから」 はやり「あのね京ちゃん、私だけじゃないんだよ?」 京太郎「へ?」 はやり「にゃはは」ニコッ 京太郎「お、おぉぉぉぉ!! 任せとけぇ!!」 はやり「京ちゃん、大好きだよ!」ギュッ 京太郎「俺も世界一はやりが大好きだぁ!」ギュゥー 全員(まさに、馬鹿夫婦!) 瑞原はやりEXED
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/9103.html
<IH会場・某所A> 京太郎「ちわっす照さん、これ長野土産」 照「うん、京ちゃんは良く分かってる、偉い」 淡「あ、私も欲しい!」 京太郎「そう思って3つ用意しておいた。残り1箱は白糸台の皆で分けろよ」 <IH会場・某所B> 憧「あんたまた来たの?」 京太郎「いいじゃねーか別に。和の話聞きたいって言ってたのはそっちだろ」 玄「ささ、京太郎くん、椅子なのです」 京太郎「ありがとうございますっ」 <IH会場・某所C> 京太郎「明太子ラーメン……予想と違っていけるぜ」 ダヴァン「日本のラーメンはムゲン。可能性を感じマス」 明華「プチプチしてて楽しいですね」 <IH会場・清澄控室> 咲「私は京ちゃんと違って(女)遊びに来たわけじゃない」(怒 京太郎「なんでほっぺ膨らんでるんだ? おーい、咲ー」 咲「知らない!」 カン
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/941.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1354801516/ 京太郎「……ハギヨシさん」 ハギヨシ「……何ですか?京太郎君」 京太郎「俺達の評判知ってますか?」 ハギヨシ「……少々」 京太郎「インターハイが終わって少しは落ち着くと思ったんですが……ダメでしたよ」 ハギヨシ「女性の皆様には申し訳ありませんが私共はそんな関係ではないのですがね。純粋な師弟関係なのですが」 京太郎「風評被害もいいところですよ。どうして一緒に行動するだけで恋人とおもわれるんだ!それで、何か対策はありませんかね」 ハギヨシ「異性の恋人でも作れば何とかなりそうなのですが……アテはありますか?」 京太郎「アテ……まぁ、同じ部活の女の子で2人ほどは脈ありかもしれませんね」 京太郎「でも、片方は俺を犬呼ばわり、片方とは幼馴染なのに最近、レズに目覚めかけてます」 ハギヨシ「……それは難儀な。それから選ぶと言うのも酷な話ですね」 京太郎「ですよねぇ。あっ、ハギヨシさんの方はどうなんですか?屋敷に務めているならお嬢様との禁断の恋とかは……」 ハギヨシ「京太郎君。現実とフィクションは違うのですよ。お嬢様はあくまでも雇用主、決して恋愛になど発展しません」 京太郎「そうですか。じゃあ、メイドさんとの職場恋愛なんかは」 ハギヨシ「もちろん有りません。そもそもメイドの平均年齢が低過ぎます。正直、私1人で屋敷を回すのは大変辛いです」 京太郎「それはお気の毒に……同年代のメイドさんはいないということですか?」 ハギヨシ「その通りです。まったく!高校生をメイドとして雇うなんてお嬢様もワガママが過ぎる!」 京太郎「龍門渕さんの家族は何も言わないんですね」 ハギヨシ「はい。衣様の一件から屋敷の事については一切の口出しをしなくなりました」 ハギヨシ「これがもう……いけない。少々愚痴っぽくなりました」 京太郎「お疲れ様です。それじゃあ風評被害対策について改めて考えますか」 ハギヨシ「そうしましょう。やはり、恋人を作るのが1番なのですが……」 ハギヨシ「自分好みの女性が周りにいない以上はどうしようもありませんね」 京太郎「うーん……。あ!周りにいないのなら遠出すればいいじゃないですか!」 ハギヨシ「遠出ですか?私共は執事の技能を使えば簡単に全国を回れますが……」 ハギヨシ「流石に見ず知らずの女性をナンパするというのには抵抗がありますね」 京太郎「そうですか?俺はそこまで抵抗無いんですけど」 ハギヨシ「いけませんね。自分を想う女性を置いてナンパに走るなど男の風上に置ません」 京太郎「……犬呼ばわりのタコス財布役と好きだった同級生からの殺意を受け続けるの何方が好みですか?」 ハギヨシ「…………私の配慮が足りませんでした。すいません」 京太郎「ハギヨシさんだってホモ疑惑は嫌でしょう?」 京太郎「それに、噂が本格的に広まれば龍門渕さんも風評を考えて貴方を解雇するかもしれない」 ハギヨシ「やはり、恋人を見つけるしかないようですね」 京太郎「その通りです!では先ず何処に行きましょうか」 ハギヨシ「そうですね。なるべくなら顔を知っている方がいる場所イイでしょう」 ハギヨシ「ただでさえ人なりを知らないのに顔まで知らないとなったら……」 京太郎「成る程。まぁ、何方にしろハギヨシさんの顔と執事スキルがあればどんな女性でもころっと落ちますよ」 ハギヨシ「有難うございます。京太郎君も私の教えられる全てを修得したのですから心配はいりません」 ハギヨシ「顔だって同級生が惚れるほどなのですから」 京太郎「そこまで言われると照れますね。顔を知っている女性というと全国大会に出ていた人、でいいですか?」 ハギヨシ「まぁ、噂の広まりからして全国大会に出ていた女性で私達を知らないという方はいないでしょう。それでいいです」 京太郎「では岩手に行きましょう!宮守は全体的なレベルが他とはダンチです!」 ハギヨシ「ほう、姉帯選手はあの身長ながら小動物のような仕草に心惹かれますね」 京太郎「臼沢さんはエロい。エロい」 ハギヨシ「…………はい。鹿倉選手は小さい愛くるしさの中に生真面目さのスパイスがイイ」 京太郎「ウィッシュアートさんは外人ならではの美しさに溢れています。大天使ですね」 ハギヨシ「小瀬川選手はダルいと言いながらも均整の取れた身体と養いと思わせるオーラが素晴らしい」 京太郎「異議なしですね。それでは宮守に行きましょう!」 ハギヨシ「素敵滅法!」 宮守にて 京太郎「宮守に着いたぞ!」 ハギヨシ「あまり言いたくはありませんが …………何もないですね」 京太郎「はい。女子校が有るとは思えない立地ですよ。合併した方がイイと想うんですが……話題が逸れました」 ハギヨシ「それでは宮守女子に行きましょうか。……あ、彼女達は既に麻雀部を辞めているかもしれませんね」 京太郎「あぁ!それを忘れてた……どうしましょうか」 ハギヨシ「こういう時は……」 豊音「あの~……道に迷われたっちゃったの?」 豊音「近くなら案内するよ?」 京太郎(来ましたよハギヨシさん。メインターゲットが!) ハギヨシ(はい。素晴らしい運命力です。落としにかかるのもイイかもしれません) 京太郎(どっちが行きますか?) ハギヨシ(ここは京太郎君に任せます。同年代と喋る方が親しみやすいでしょう) 京太郎(了解)「え、えっと!宮守女子に用があるのですか!」 豊音「アハハ!私に聞いてどうするのー?宮守女子に行きたいんだね?任せてー」 京太郎「有難うございます!いやぁ、こんな美人さんに助けてもらえるなんてついてるなぁ」 豊音「う、嬉しいよー!こんな身長だからみんな怖がって……そんな事言ってもらえたの初めてだよー!」グスン ハギヨシ(ナイスです京太郎君。慣れてますね) 京太郎(こ、こんな簡単に喜んでもらえる文句じゃあないんですが……普通何回も重ねがけしてやっとですよ!?) ハギヨシ(それだけ異性に飢えていたのか、単純に感情が表に出やすいのか判断に困りますねぇ) 京太郎「泣かないでください。可愛い顔が勿体ないですよ?これ、どうぞ」ハンカチ 豊音「ありがとうー!褒められて嬉しいよ!」ズビーズビー 京太郎(……) ハギヨシ(……後者ですね) 豊音「そういえば自己紹介がまだだったね!私は姉帯豊音です!宮守女子の3年生です!」ハンカチカエシ 京太郎「俺は須賀京太郎です。長野から旅行で来ました。こちらは友人の萩原さんです」 ハギヨシ「どうもよろしくお願いします」 豊音「よろしくお願いします!私のことは豊音でいいよー。姉帯じゃ呼びにくいからね」 京太郎「分かりました豊音さん。あのぉ……実は宮守女子まで案内してもらわなくても大丈夫そうです」 豊音「え……なんで……やっぱり私といるの嫌だった……?」ウルウル 京太郎「いえ!違いますよ!実は俺、豊音さんのファンなんです!インターハイでの打ち筋を見て好きになったんです!」 ハギヨシ(呼吸のように嘘をつきますね) 豊音「え……えぇ!?わ、私のファン?そ、それに好きって……///」 京太郎「勿論ファンとしての好き、ですが。さすがに初対面の人に告白するほど軟派じゃあないですよ」 ハギヨシ(やはり、落とすのですか?ここで決めてしまっていいのですか?) 京太郎(いいです。あの仕草を見て恋に落ちない人なんていませんよ) 京太郎(守ってあげたくなります。正直、既に彼氏がいると思っていたのですが……ここが田舎で良かった) ハギヨシ(一目惚れですか?遠距離恋愛は苦労しますよ?) 京太郎(その為の素敵滅法です) ハギヨシ(成る程。では私は背景になっていますので後はお若い2人で……)スゥ… 豊音「そ、そうだよね!告白なんてされたことないから勘違いしちゃった…」シュン 京太郎「いえいえ、豊音さんほど素敵な女性だったら即プロポーズしてもイイぐらいですよ」 京太郎「むしろ今まで告白されたことないのが驚きです!」 豊音「…………私、山奥の村から来たから……友達が出来たのも最近なんだー……」 京太郎「それなら!もっと攻めて行きましょう!豊音さんならきっと出来ますって!」 豊音「そ、そんなこと分かってるよー!でも、こんな身長じゃ誰も近づいてくれないし……」 豊音「京太郎君達にだって話しかけるのに凄い緊張したんだよ?逃げられるんじゃないかーって」 京太郎「でも俺達は逃げませんでしたよ 京太郎「豊音さんは身長に似合わず可愛いんですからもっとアピールすればきっと皆から近づいてくれるようになりますよ!」 豊音「ほんとー?」 京太郎「はい!」 豊音「友達になってくださいって言ったら必ず友達できる?」 京太郎「はい!絶対できます」 豊音「身長怖がられない?」 京太郎「は、はい!」 豊音「サイン下さいって言ったら貰える?」 京太郎「はい!断る人はいないと思います!」 豊音「麻雀で勝てるようになる?」 京太郎「はい!少なくとも俺よりは強いです!」 豊音「好きって言ったらオッケーしてもらえる?」 京太郎「はい!絶対断る人はいないと思います!」 豊音「そこまで自信を持って言われると何だか勇気が湧いてくるよー!」 京太郎「それは何よりです。可愛いんですから自信を持って!誰も怖がりませんから!……多分」 豊音「今更それはないよー……」グスン 京太郎「じ、冗談ですから!泣かないで!ハンカチ!」 豊音「ありがとー。やっぱり怖がられるのは嫌だよー」ズビーズビーチーン 京太郎「俺だって地毛なのに金髪に染めてるって怖がられますよ?堂々としていればいいんです!」 豊音「私が堂々としてたら誰も近づかないよー…」グスンズビーチーン 京太郎「だ、大丈夫ですよ。少なくとも宮守の友達の皆さんは近づいてくれますよ。あと、俺も」 豊音「そう言ってくれると嬉しいよー!宮守の人以外だと皆余所余所しくて仲間外れにされてるみたいで…」 京太郎「自分で予防線張ってたら相手が仲良くしようとしても仲良くなれませんよ?」 豊音「そ、そうなの?だから永水の人達と海水浴行った時に……」ブツブツ 京太郎「だから安心して俺と仲良くしてくれてもいいんですよ!」 豊音「そ、そうだね!折角知り合ったんだから末長くお付き合いしたいな!」 京太郎(言葉が思わせぶり過ぎる……やっぱ脈有りか?) 京太郎(いやしかし、ただの友達感覚……かもしれない。プロポーズ成功するか?いやまて、初対面だぞ。普通無理だ) 豊音「じっとしてどうしたのー?もしかして具合悪いの!?」ガシッ 京太郎「いえ!違いますよ!だから離してください!」 豊音「あっ……ごめんね…私みたいなのに触られるの嫌だよね……」 京太郎「だから!そう!卑屈に!ならないで!ください!」 豊音「ひっ!……ご、ごめんなさい……うぅ…ぅ…………グスッ………うえーん!!!」オンナノコスワリ 京太郎「あぁ!ごめんなさい!ごめんなさい!泣かせるつもりはなかったんです!」 京太郎「土下座でも何でもしますから!!泣き止んでください!!」 豊音「ぅ………グス…え、えっとね。これからも……こうやって…話したりしてくれたら……うぅ………嬉しいかなー……って」 京太郎「勿論です!呼ばれればいつでも何処でもこの須賀京太郎駆けつけますよ!」 京太郎「実は長野から岩手まで1秒かかってないんです!」 豊音「あはは、嘘はいけないよー?でも嬉しいな。今日は嬉しいって何回も言ってるね。こんな日は初めてかもー!」 京太郎「豊音さんと会えて俺も嬉しいですよ。あ、メルアド交換しませんか?これならいつでも話せますし」 豊音「ほんとー?やったー!これで6人目だよー!初めての男の子だよー!」 京太郎「…………お、おめでとうございます」 豊音「話してる間に夕方になっちゃったねー」 京太郎「楽しい時間はあっという間ですね。今日は本当に楽しかったです」 豊音「うんうん!私はいっぱい勇気を貰ったよ!有難うね京太郎君。これは……お礼だよっ」ダキッ 京太郎「!?!?な、ナニシテルンデスカ」 豊音「テレビでね、男の子にお礼をする時はこうすると喜ぶってやってんだよー?ね?嬉しい?」 京太郎(胸がちょうど顔に……イイッ) 京太郎「えっと……嬉しいのは確かなんですが……俺以外の男にはこれやらないでください。気があるって思われますよ」 豊音「……知ってるよ。テレビでも好きな男の人にやると喜ばれるって話だったんだから」 京太郎「え?それって……」 豊音「私が告白したら絶対断る人いないって言ったよねー?」 京太郎「は、はい!」 豊音「好きです!付き合ってください!!」 京太郎「はい!!末長くよろしくお願いします!!」 豊音「う……うぅ……嬉しいよー!でも……私重いよ?身長大きいよ?怖いよ?病んじゃうよ?それでもいいの?」 京太郎「もちろんばっちこいですよ!」 京太郎「豊音さんみたいな可愛いくて美人な人と付き合えるなら手錠でも監禁でもなんでもオッケーです!」 豊音「そこまではしないよー……でも、ありがとね」 京太郎「どういたしまして」 豊音「じゃあ私の家行こっか!歓迎してあげるっ!」 京太郎「喜んで!」 完
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2245.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1363548712/ 京太郎「いや、お前何を言ってんの?」 優希「照れるな照れるな! この美少女たる優希ちゃんに求婚されて本当は嬉しいくせに!」 京太郎「何この子すごいムカつく」 優希「それに片岡京太郎っていい名前だと思うだろ?」 京太郎「それが俺にさえ関係してなかったらな。 つーかマジで婿扱いなのか」 優希「結婚したら私がプロになって稼ぎまくるから、京太郎は家でタコスを作って待っていてくれ!」 京太郎「しかも俺が主夫かよ! あのな優希、俺は結婚するなら家庭的で胸の大きい女の子がいいんだ」 京太郎「悪いけどお前ではその条件にまるで当てはまらない」 優希「それでそれで、子供はだな……」 京太郎「おい、だから人を使って変な事考えるな、なんだそのにやけ面は!」 優希「のどちゃんで変な事考えてる京太郎っていつもこんな感じだじょ」 京太郎「……マジか」 【片岡優希はタコス娘】 京太郎「ほら、タコス買ってきたぞ」 優希「おお、ご苦労! タコスタコス~♪」 京太郎「……」 優希「タコスウマー♪」モグモグ 京太郎「お前って本当タコス好きだよな」 優希「好き? ふう、これだから素人は嫌になるじぇ」 京太郎「なんだよ、違うのか?」 優希「京太郎、お前は酸素が好きか?」 京太郎「は? いや、そんなの考えた事もねえよ」 優希「そういう事だじょ」 京太郎「意味がわからないんだが」 優希「察しが悪いな…タコスはな私にとっていわば酸素、好き嫌いを超えて私の血と肉とDNAを形成するなくてはならないものなのだ!」 京太郎「お前は何者なんだよ!?」 優希「タコス好きの呪われし血族って前に言わなかったか?」 京太郎「メキシコに謝れ! つーか好きって自分で言ってんじゃねぇか!」 【須賀京太郎はマネージャーじゃありません、部員なんです】 久「須賀君、買い出しお願いできるかしら」 京太郎「はい、わかりました!」 咲「えーっと、この前の牌譜どれだっけ……?」 京太郎「あー、それは確かこっちのファイルに……」 和「あ、あら? 卓の調子が……」 京太郎「どれどれ、ちょっと見せてみ……ああこれくらいなら俺でもなんとかなるかも。 工具、工具っと……」 まこ「おっ、京太郎が一番乗りか」 京太郎「おはようございます染谷先輩。 ちょっと待ってて下さい、もうすぐ掃除終わるんで」 京太郎「あっ、もうすぐお茶なくなるな……今の内に買ってくるか」 優希「京太郎」 京太郎「なんだ優希? ああ、タコスならそこの袋に入ってるから」 優希「いや、そうじゃなくて……京太郎は麻雀部のなんなんだじょ」 京太郎「なんだ今更、俺は麻雀部唯一の男子部員だろ。 悪い、これから買い出し行くから話の続きがあるなら後で聞く!」ガチャッ 優希「あ」 優希「……それなら牌磨き以外に牌触ってないのってどうなんだじょ」 【ステルス京の独壇場!】 京太郎「うーん」 優希「どうした京太郎、悩みがあるなら私が聞いてやってもいいじょ」 京太郎「いや、部長に言われて全国出場校の牌譜を集めてたんだけどよ」 優希「牌譜って各校の部室にあるんじゃないのか?」 京太郎「そうなんだよ、だから俺も素直にもらえるか半信半疑だったんだけど」 優希「女子校もあるのによく入れたもんだじぇ」 京太郎「校門に警備とかいたけど意外にすんなり通してくれたぜ?なぜか普通に扉開けて入った時中の人達にビックリされたけど」 優希「……ん?」 京太郎「誰も何にも言わないから問題ないのかって思いつつもある牌譜全部写してきたんだけどさ」 京太郎「挨拶もなかったのはちょっとショックだったな」 優希「……」 京太郎「あー、でも宮守と永水だけは入れなかったな」 京太郎「永水はお札貼られたし、宮守はなんかお婆さんにすっげえ見られて入りにくくてよ」 優希「京太郎……」 京太郎「ん?」 優希「今日は帰りに私がタコスおごってやるじょ」 京太郎「えっ、いいのか? それじゃありがたくいただくぜ」 優希「……私はちゃんと見てるからな」 京太郎「んん? なんかよくわからないけど、サンキューな」 【ごく自然に受け入れられた風潮被害】 優希「京太郎、タコスを買ってくるんだじょ!」 優希「京太郎、放課後タコス屋につきあえ!」 優希「京太郎、今度の休みにタコス巡りをするじぇ!」 優希「京太郎ー、タコスはまだかー!」 京太郎「ええい、今作ってるから少し落ち着け!」 咲「あれ?」 和「どうしました咲さん?」 咲「いや、ちょっと……優希ちゃん?」 優希「なんだじぇ、咲ちゃん?」 咲「最近京ちゃんの事、犬って言わないんだね?」 優希「えっ」 和「あっ、言われてみれば最近聞きませんね」 和「人を犬呼ばわりなんて注意しなきゃいけないとは思ってましたけど、ちゃんと直したんですねゆーき」 優希「いや、あの」 咲「どうしたの?」 優希「私、京太郎を犬扱いした事なんか一、二回くらいしかないじぇ……」 咲「あれ、そうだったっけ?」 和「おかしいですね、ゆーきは頻繁に須賀君を犬扱いしてた気がしたんですが」 優希「ひどい風潮被害だじぇ……」 【東風の神片岡優希】 優希『ここからは私の連荘で終わらせる。 この試合に東2局はこない!』キリッ 優希『ここに山を築く。 誰にも賽は振らせない……!!』キリッ 優希「」 京太郎「いやー、さすがに全国優勝校の先鋒は言う事が違うな」 優希「お、お前、なんで、これ!」 京太郎「姫松の監督代行って人から麻雀部宛てに送られてきたんだよ」 優希「あのデコのところか! えっ、麻雀部宛て……?」 京太郎「ああ、だからみんなももう聞いてるぞ」 京太郎「部長とか染谷先輩は『これも若さゆえのなんとやら』って言ってたし、咲は苦笑いくらいで何も言わなかったし……」 京太郎「だからまあ、そんなに悪くは思ってないだろ」 優希「な、な、な……」 京太郎「問題は和なんだよなあ。 あいつ『なんですかこのトラッシュトークは!』ってすっげえ怒ってたぞ」 優希「あ、あわわわ、麻雀関係で怒ったのどちゃんには会いたくないじぇ。 今すぐ逃げ」 ユーキ、ドコニイルンデスカユーキ!! 優希「ひぃっ!?」 京太郎「あー……ご愁傷様」ポンッ 優希「いやあああああ……!」 ちなみにこの世界での決勝はこんな感じになっております 優希(咲ちゃんのお姉さんでチャンピオン、相手にとって不足なしだじぇ!)ゴッ 照(準決勝は10万点で二位、だったらここで20万点奪い取る……)ギギギ 玄(もう準決勝みたいにはさせない。復活のドラゴンロード、松実玄に今度こそおまかせあれ!)ゴッ 漫(なにこの卓こわい) 番外『この世界での決勝大将戦』 咲(なにこれ、カンが出来ない……!?) 淡(またやられた……せっかくテルが稼いでみんなが繋いでくれたのに!) 穏乃(いける、今なら私達阿知賀が……!)タンッ 末原「ロン」 穏乃「えっ……」 末原「国士無双、48000。 Wありなら十三面待ちやったから阿知賀のトビ終了やったな……これで姫松がトップや」 穏乃「そんなっ……」 末原「さっきから黙って見てれば人をほったらかしにしてお互いの顔色を窺ってばかり」 末原「そりゃあんたらには色々見えて私には見えんかもしれんけど」 咲「す、末原さん……?」カタカタ 末原「だけどなあ、あんまり私ら凡人を舐めるなよ魔物共」 淡(なにこいつ、能力とかないはずなのに、怖い……!)ビクッ 末原「私は麻雀をしに来たんや、やれ支配だのやれ能力だのこれ以上――」 穏乃「っ……!」ゾクッ 末原「――お前らにつきあってられるか」 末原さん……というより姫松高校にはおそらく唯一残ってる無能力者のみの高校らしく麻雀をして戦っていただきたい所存 【のどっちからは逃げられない】 優希「どうしようどうしようどうしよう、このままじゃのどちゃんのスパルタ麻雀教室がああ……!」 京太郎「そんなに怯えるほど怖いのか?」 優希「……卓に座らされて配牌から和了るまで常に最善手を打たなきゃいけないんだじぇ」 京太郎「うわ、それはキツいな……でも1局分ならいつかはなんとかなるだろ」 優希「大会と同じ半荘二回分、上級者編は一回でも間違えたら東1局からやり直しでもか?」 京太郎「」 ユーキ、ココニイルンデスカ!? 優希「ひいっ、来たじぇー!」バッ 京太郎「お前何してんだ……」 優希「シー! 私はベッドの中に隠れてるからのどちゃんが来たらまだ私は来てないって言ってくれ!」 京太郎「はあ、わかったよ」 京太郎(ベッドが盛り上がって不自然なんだよなあ) 和「ゆーき!」 京太郎「よ、よぉ、和」 和「須賀君……ゆーきはどこですか?」 京太郎「いや、まだ来てないぞ?」 和「そうですか……」チラッ 京太郎(あっ、ベッド見た) 和「……」ジー 京太郎(すっげえ見てる……優希、俺は何も出来なかったよ) 和「……」カツカツ 和「何をしてるんですか、ゆーき?」バサッ 優希「あっ」 和「ゆーき……」 優希「の、のどちゃん……」カタカタ 和「今日は上級者編です」ニッコリ 優希「いやあああああ! 」ズルズル 京太郎「優希、すまん……へ?」ガシッ 和「須賀君もゆーきと共犯だったみたいですし、ちょうどいいですから一緒に勉強しましょう?」ニッコリ 京太郎「」 和「さあ、2人共行きましょうか」ズルズル 京太郎「う、うわあああああ!!」 優希「誰か助けてえええええ……!!」 バタンッ、ズルズル…… 【誰しも休息は必要です】 優希「一番乗りだじぇ! おっ?」 京太郎「むにゃむにゃ」 優希「京太郎、探してもいないと思ったらこんなところで寝てたのか」 京太郎「すー……」 優希「マヌケな寝顔だじょ。 これはイタズラをしなさいというタコスの神様の導きだな!」 優希「それじゃあまずこのペンで落書きするじぇ!」 優希「えーっとまずは額にっと。 うーん、インパクトが足りないじぇ。 なら頬に……あとはー……」カキカキ 京太郎「んっ……ふぁぁ、よく寝た」 優希「タコスタコスー」 京太郎「なんだ優希来てたのか?」 優希「お目覚めか京太郎! なら早速タコスを買ってくるのだ!」 京太郎「今まさに食おうと持ってんじゃねえか、まだ必要ないだろ……」 優希「ちいっ、失敗か」 京太郎「失敗?」 優希「あっ! な、なんでもないじょ!」 京太郎「怪しいな……」 咲「こんにちはー」 京太郎「よっ、咲」 咲「こんにちは、京ちゃ……」 京太郎「んっ、どうした?」 咲「え、えっとその顔」 京太郎「顔?」 咲「て、手鏡貸すから見てみればわかるよ……」 京太郎「どれどれ……」 『片岡優希専用』 『発情期なので近づかないでください』 『大きなおっぱいが大好きなので気をつけてください』 京太郎「」 咲「き、京ちゃん?」 京太郎「ゆ・う・き……」 咲「あっ、優希ちゃんなら今走って出て……」 京太郎「逃げやがったなあの野郎!」ダッ 咲「あっ、京ちゃん待って、落書き落とした方が……」 ユウキドコダー! ス、スガクンナンデスカソノカオハ! ゲッ、ノドカコレハ…… アラアラ、タノシソウナコトシテルジャナイスガクン? ブ、ブチョウ!?ヤメテ、シャメハヤメテクダサイ!イヤアアアアア…… 咲「き、京ちゃん……」 【京太郎の癒やし】 京太郎「買い出しは別にいいけどこんな頻繁にする必要ってあるのか……?」 優希「気にしたら負けだじぇ」 京太郎「つーかお前なんでついてきてんの?」 優希「食堂のタコスが売り切れてたからだじょ!」 京太郎「言っとくけど奢んねえぞ」 優希「えー」 京太郎「えー、じゃないからな……あっ」 優希「んっ?」 子猫「ニャー」 京太郎「子猫だ、よしよし」ヒョイ 子猫「ニャー」ペロペロ 京太郎「おいおい、くすぐったいって! はは、人懐っこいなあ」 優希「首輪ついてるから飼い猫じゃないか?」 京太郎「おっ、本当だ」 優希「京太郎って動物好きなのか?」 京太郎「好きというか動物と戯れてると癒されるというか……家のカピなんか手もかからないしなあ」 優希「まるで他に手のかかる動物を相手してるみたいな言い方だじょ」 京太郎「……」 咲『き、京ちゃん、迷っちゃった……なんかここ変な音してるし、助けてぇ……』 優希『さあさあさあ、早くタコスを渡すんだじぇ、タコスタコスタコスー!』 京太郎「ああ、すっげえ手のかかるのが2人いるわ」 優希「そうか、大変なんだな京太郎……」 京太郎「……」 【魔境清澄高校】 優希「うむむ」 京太郎「どうした?」タンッ 優希「この前咲ちゃん達と染谷先輩の雀荘に遊びに行ったら麻雀だけはするなと言われたんだじぇ」タンッ 咲「私はいいけど優希ちゃんと和ちゃんはダメなんだって」タンッ 和「はい……」タンッ 京太郎「雀荘で麻雀するなってのも変な話だな……」タンッ 優希「京太郎、それロンだじぇ!」 京太郎「うおっ、狙い打ちかよ! これでラス転落かあ」ジャラッ 和「須賀君はもう少し捨てる牌に気を使った方がいいですね」タンッ 京太郎「あはは、教えてもらってるのに面目ない」タンッ 優希「話を続けるじぇ。 それで理由を聞いたんだけど」タンッ 京太郎「聞いたんだけど?」タンッ 咲「知らない方がいいって教えてもらえなかったんだ。 私達何かしちゃったのかなあ」タンッ 和「見当もつきませんね……ツモ、4000オールで連荘です」 京太郎「ひええ、やっぱり強いなあお前ら」ジャラッ 優希「京太郎には負ける気はしないじぇ!」 京太郎「言ってくれたな!」 和「2人共落ち着いてください」タンッ 京太郎「ふっ、ダブルリーチだ!」タンッ 優希「なぬっ!?」タンッ 咲「うわあ、京ちゃんすごいすごい!」タンッ 和「まだ和了ったわけじゃないんですから……」タンッ 京太郎「へっへっへ、一位は俺がいただくぜ!」タンッ 咲「あっ……ごめん京ちゃん、カン」 京太郎「うげっ!?」 咲「も、もういっこカン、もういっこカン」 優希「うわあ……」 咲「もういっこカン……」 和「これは……」 咲「り、嶺上開花……責任払いで京ちゃんのトビ終了、だよ」 京太郎「オーマイガー……せっかくの役満が夢と消えたぜ……」ガクッ 久「まこ、店で優希と和の麻雀を禁止したんですって?」 まこ「あいつらと打ったらせっかくの客がトラウマ抱えて逃げてしまうんじゃ。 手加減が出来る咲ですらあんまり入れたくないわ」 久「でも須賀君はあれだけやられて普通よ?」 まこ「あれはあいつがおかしいんじゃよ」 【自販機の謎飲料】 京太郎「カフェオレカフェオレと……」ピッ 京太郎「あ、売り切れたな。 最後の一個買えてよかっ……ん?」 『新発売、濃厚タコスジュース!!』 京太郎「これはまたピンポイントで誰かを狙ってるというか何というか……」 優希「京太郎ー!」 京太郎「噂をすればだな」 優希「何の話だ?」 京太郎「いや、これお前が好きそうだなーって思ってさ」 優希「これ? うおおおっ!?」 京太郎「うわっ、すごい食いつきだな」 優希「タ、タコスジュース……まさかこんな夢のようなアイテムが実在していたとは」 京太郎「んな大げさな」 優希「何を言う、これさえあれば私の長年の夢『タコスを飲んでタコスを食べる』が実現するんだじょ!」 京太郎「なんだそのよくわからん夢は」 優希「早速買うじぇ! えっと二百円と……」 京太郎「自販機のものにしては高いな」 優希「こ、これがタコスジュース……すごい重量感だじぇ」ズシッ 京太郎(なになに、『具材80%』……まさかこれタコスがそのまま入ってんのか?) 優希「いただきまーす」ジュルジュル 京太郎「どうだ?」 優希「……」 京太郎「優希?」 優希「うええ……」 京太郎「お、おい!」 優希「マズい、話にならないくらいマズいじょ……昔食べた京太郎のタコスミタコスよりマズいじぇ」 京太郎「マジか……いやな予感はしてたけど」 優希「京太郎にやるじょ」スッ 京太郎「タコスの名前があってもお前が拒否するような代物を飲めってか!?」 優希「いいから飲んでみろ!」 京太郎「むごっ!?」 優希「えいっ!」ギュッ 京太郎「むぐっ、むぐっ、むぐっ……」ゴクッ 優希「ふう、処分完了だじょ」 京太郎「……意外に美味いぞ、これ」 優希「えっ」 【結果オーライ?】 京太郎「さーて、今日の部活も終了っと」 優希「京太郎!」 京太郎「んー? なんだよ優希」 優希「これからタコスを買いに行くから付き合え!」 京太郎「おいおい、まさか俺に奢らせる気か?」 優希「ふふん、まだまだだな京太郎! 今日の私はいつもとは一味違うじぇ……」 優希「今日はこの優希ちゃんがお前にタコスを奢ってやろう!!」 京太郎「……よし、あるな」 優希「なんで急に鞄を見てるんだじょ?」 京太郎「いや、今日は夕立か嵐になりそうだから折り畳み傘を確認してたんだよ」 優希「……どういう意味だコラー!」 ――…… 優希「……」ズーン 京太郎「あー……優希?」 優希「こ、こんなのおかしいじぇ……なんで今日に限って売り切れとか臨時休業とか……」 京太郎「慣れないことはするなって事じゃね?」 優希「こんなはずじゃなかったのに……うー」 京太郎「……なあ」 優希「なんだじょ……私は今落ち込んでるんだじぇ」 京太郎「なんなら、家来るか?」 優希「……え?」 ――…… 京太郎「ただいまー……って靴ないからいないみたいだな」 優希「お、お邪魔します!」 京太郎「なにお前、緊張してんのか?」 優希「き、緊張なんかしてないじぇ!! 私がどうして緊張しなきゃ……ゴニョゴニョ」 京太郎「まっ、いいけどな。 飲み物持ってくるからリビングで待っててくれよ」 優希「お、おう!」 優希「……」 優希「まさか、京太郎の家に来れるなんて思わなかったじょ」 優希「な、なんか落ち着かない……」 京太郎「お待たせ、ってお前なんで正座してんの」 優希「そ、そういう気分なんだじぇ」 京太郎「ふーん。 じゃあ早速作るとしますか」 優希「本当にタコス作ってもらっていいのか?」 京太郎「よくなきゃ誘わねーよ。 やっぱりお前の感想聞きたいしな」 優希「そ、そうか」 京太郎「じゃあちょっと待ってろなー」スタスタ 優希「……放課後デートは出来なかったけど、結果オーライだじぇ」 優希「えへへ……」 【片岡優希の日記1】 ○月×日 今日は咲ちゃん、のどちゃん、京太郎と一緒にお昼を食べた。 京太郎がのどちゃんで不埒な妄想をしてたから、罰として肉まんを奪ったら勢いで押し倒された。 思わず今はダメって言っちゃった……後ならいいのかってつっこまれなくて本当に良かったじぇ。 だって、そう言われたら私は、京太郎を…… 優希「……ううう」 優希「あああ! もうこんなのこれ以上書けるわけないじぇ!」 優希「だいたい言われたらなんなんだ! べ、別に私は京太郎の事なんて……」 優希「……どう、思ってるんだ?」 優希「のどちゃんを見てデレデレしてるのは腹が立つけど、それ以外はいいやつだし……」 優希「私のわがままも口では色々言うけどちゃんと聞いてくれる」 優希「京太郎を見てると胸がキュンキュンしちゃうし……やっぱり、私は……」 優希「――京太郎が好きなのかな……」 【ごく自然に受け入れられた風潮被害・京太郎の場合】 教師「須賀! またお前はそんな金髪に染めてきたのか!」 京太郎「これは地毛ですよ!」 京太郎「あっ、ハンカチ落としましたよ?」 モブ女子「えっ、ありが……ひっ、き、金髪……もしかして不良?」 京太郎「あのー?」 モブ女子「あ、ありがとうございます!」タタッ 京太郎「えっ、ちょっと……なんで逃げるんだ」 京太郎「おっ、それ新巻か。 読み終わったら貸してくれよ」 モブ男子「ひいっ!」 京太郎「えっ」 モブ男子「べ、別に今貸してもいいよ! か、返すのはいつでもいいから!」タタッ 京太郎「お、おい! また逃げられた……」 京太郎「ええっとタコスタコスっと……」キョロキョロ 不良「おいこら、そこの金髪!」 京太郎「へっ?」 不良「お前今ガンつけたよな、ええ?」 京太郎「ご、誤解だ!」 不良「とぼけてんじゃねえ、その金髪見る限りどこかの所属なんだろ……ちょっとこっち来いや!」 京太郎「じ、冗談じゃねえー!」ダダダッ! 不良「あっ、待てやこらあ!」 京太郎「はあ、はあ……なんで俺がこんな目にあわなきゃいけないんだよ!」 優希「帰ってきたか京太郎! さあタコスを補給させるんだじぇ!」 京太郎「悪い、絡まれて逃げてきたからまだ買ってねえ……」 優希「なにぃ!?」 風潮『須賀京太郎の金髪だけなぜか不良扱いされる』 【ステルスは1人じゃない】 優希「今日も京太郎のタコス作りの技術を極めるためにタコス屋巡りをするじぇ!」 優希「京太郎には頑張ってタコス界の頂点にたってほしいからな!」 優希「えっ……そ、そうか?」 優希「わ、わかった、今度作ってきてやるじぇ」 優希「私のタコスを食べて自信をなくしても知らないからな!」 ゆみ「全く蒲原の奴にも困ったものだ……やっぱりモモもそう思うか?」 ゆみ「……確かになんだかんだ言ってもあいつには部長としての器はあるしそれを認めてないわけじゃない」 ゆみ「いや、私は未熟さ……なんだ、否定してくれないのか?」 ゆみ「待て、確かにあれは今振り返ればとんでもない事をしたと思う」 ゆみ「だがあれくらいしなきゃモモは麻雀部に入ってくれなかっただろう?」 ゆみ「な、何を言ってるんだ!」 優希「ん?」 ゆみ「おや?」 優希「誰かと思えば鶴賀の部長じゃないか!」 ゆみ「私は部長じゃないんだが……そういう君は清澄の先鋒か、合宿についての話を清澄でした時にもいたな」 優希「おお、覚えてたか! えっ、なんだ京太郎……うん、あの時はお菓子も食べられると思ってたからな!」 ゆみ「ん? いや違うんだモモ、その時は久や龍門渕、風越のキャプテンも一緒だったんだ、決して2人きりというわけじゃ……」 優希「……」 ゆみ「……」 優希「と、とりあえず私達はこれからタコス屋に行くんで失礼するじぇ! 次の全国大会でまた会おう! 行くぞ京太郎!」 ゆみ「私は卒業だし鶴賀は部員集めからしなければいけないがな……ああ、頼んだぞモモ」 京太郎「なあなあ、優希」 優希「なんだ?」 京太郎「さっきの鶴賀の人、時々何もない所見て話してなかったか?」 優希「言うな! きっとあの鶴賀の部長には見えてはいけないものが見えてるに違いないじぇ……!」 京太郎「マジかよ」 モモ「先輩」 ゆみ「どうしたモモ」 モモ「あのタコスさん、時々何もない所見て話してたっすけど……」 ゆみ「あの子はもしかしたら見えてはいけないものが見えるのかもしれないな……」 モモ「ひえっ、本当っすか」 京太郎「それは怖いな……」 モモ「それは怖い話っすね……」 【変わる顔】 京太郎「ふんふんふん」 優希「ジー」 京太郎「ん、なんだよ優希? 人の顔じっと見て」 優希「いや、京太郎の顔が変わったような気がしたんだじぇ」 京太郎「はあ? おいおい、俺は産まれてから今に至るまでこの顔だぞ」 優希「いや、それはわかってるんだけど」 京太郎「じゃあどういう意味だよ」 優希「初めて会った時は普通に男だったのに、今は女と言っても不思議じゃない気がするじょ」 京太郎「ええっ、俺そんな女顔じゃねえだろ?」 優希「昔はそうだったけど……」 優希「でも考えてみれば京太郎は咲ちゃんがいなきゃ女装して出場させられてたはずだし、今の女顔が正しい姿なのかもな」 優希「今の京太郎は下手したら龍門渕のノッポより女の子っぽいじょ」 京太郎「嬉しくないぞ、それ」 優希「まあ安心しろ、たとえ京太郎が女だったという衝撃の事実が発覚しても私は一緒にいてやるからな!」 京太郎「不吉な事を言うんじゃねえ!」 『変わる顔・優希の場合』 京太郎「だいたい人にはそんな事言うけどお前はどうなんだよ!」 優希「何の話だ? 私はずっと美少女のまんまだじょ」 京太郎「ふん、確かに黙ってれば可愛い部類だろうけどな。 だけどお前が変わってないとは言わせねえぞ!」 優希「えっ、かわ……」 京太郎「まあ、これを見てみろ」 優希『ここに山を築く。 誰にも賽は振らせない……!!』キリッ 優希「これはこの前私をのどちゃん地獄教室に引き込んだアレじゃないか」 京太郎「この時のお前は可愛いというよりかっこいい部類だ。 お前も人の事言えないくらいに変わってるってこった!」 優希「ふむ、つまり女顔になってる京太郎とかっこよくなってる私、バランスがよくなってるわけだ!」 京太郎「お前のそのポジティブさはどこからくるんだよ……あっ、そういえばお前咲が初めて来た時何を思ったか敬語使って……」 優希「それは言うな!」 京太郎「なんだよ、そんな怒るなよ」 久「やっほー、まだ2人しか来てないの?」 京太郎・優希「……」 久「な、なに? 2人してそんな見ないでよ、恥ずかしいじゃない」 京太郎「いや、俺達はなんて不毛な会話をしてたんだろうなって」 久「へっ?」 優希「変わったといえば一番変わった人を忘れてたじぇ……昔の部長はまるでムー……」 久「喧嘩なら買うわよ」 京太郎・優希「ごめんなさい」ドゲザー 【もしも優希が敬語キャラだったら】 優希「学食でタコス買ってきましたー」 優希「確実に勝つなんてありえません」 優希「天才なんですけどねっ! 集中力が持続しないんです」 優希「私の得意な東場が――またやってきました!!」 優希「よくやりました! あなたは使える犬です!」 優希「えっ、あなたもタコス好きの呪われた血族なんですか!?」 優希「なんだか、みんなを馬鹿にされたみたいです……」 優希「うちの県が弱いかどうか――今見せてあげます!」 優希「その程度で消える勢いなら――最初から願い下げです!」 優希「ここからは私の連荘で終わらせます。 この試合に東2局はきません!」 優希「ここに山を築きましょう。 誰にも賽は振らせません……!!」 優希「い、今はダメです……いやぁ」 優希「ほら、パンチラです」 京太郎「……」 優希「ど、どうだった?」 京太郎「若干和と被らんでもないな……というかいつものお前と過ごしてると誰だこれ感が否めない」 優希「そうか……」 京太郎「まっ、お前はいつも通りでいいんじゃね?」 優希「じょ?」 京太郎「正直こんなキャラだったら俺も調子狂うしなー。 今みたいに気安く話せる気がしないわ」 優希「そ、そうか……なら、よかったじぇ」 【須賀京太郎タコス布教作戦】 京太郎「新作ランチ、ウマー」モグモグ モブ男子「俺はそのために咲ちゃんや原村、片岡との飯の誘いを蹴ったお前が理解できない」 京太郎「だって今の内に食べとかないとなくなるかもしれないだろ? 三人との飯はまだ二年はできるんだし」ズズー モブ男子「はあ、こういうところが理解できないんだよ……普通気になる女子と飯が食えるならそっちを優先するだろうに」 京太郎「まあ、な」 京太郎(正直和はもう目がないのわかりきってて積極的にいく気になれないんだよなあ……) 京太郎(俺、もしかしたら逃げてるだけなのか?)ヴーヴー モブ男子「須賀、携帯鳴ってるぞ」 京太郎「ん、本当だ……優希か、もしもし?」 京太郎「は? タコスの危機? ああ、なるほどなるほど……そういう事か」 京太郎「ああいいぜ、わざわざコンビニまで行かされるのもめんどいしな」ピッ モブ男子「どうした?」 京太郎「優希の奴がこのままだとタコスがなくなるかもしれんから広めてほしいんだと」 京太郎「まああいつくらいしか食ってる奴いないしなあ」ガタッ モブ男子「広めるってどうやって?」 京太郎「そりゃまあ……実際に食ってもらうしかないだろ」スタスタ モブ男子「は?」 オバチャーン、タコスコレデカエルダケクレー ハイヨー、マタカノジョサンノタメカイ? アイツハソンナンジャネーッテ! 京太郎「ほら」ドサッ モブ男子「えっ」 京太郎「ここにいるお前の知り合いに配ってくれよ。 ついでにお前も食べて気に入ったなら今後も買ってくれると嬉しい」 モブ男子「それはいいけどお前……わざわざそのためにこんなに買ったのか?」 京太郎「コンビニで買わされるよりは安いから問題ないだろ。 じゃあ俺も行ってくるから頼むなー」 モブ男子「……」 ナアナア、チョットコレタベテクレヨ。オレノオゴリダカラサ……ウマイカ、ジャアコンゴモココノタコスヲゴヒイキニー モブ男子「やっぱりあいつは時々理解できない……」 【片岡優希の日記2】 ○月□日 今日は咲ちゃん、のどちゃんの三人で屋上でお昼ご飯 京太郎は私達を見捨てて学食の新作ランチを食べに行ったらしくていなかった 全く美少女三人とのご飯を蹴るなんてあいつはおかしい! でもちょうどいいから最近私以外買ってくれないと食堂のおばちゃんがぼやいていたタコスを広めるように言っておいた やってくれないのも覚悟はしてたけどどうやら本当に頑張ってくれたらしい、タコスは好評だったって言ってた! やっぱり京太郎はいいやつだな! 優希「おばちゃんも喜んでたし、タコスは続いていくしいい事尽くめだじぇ!」 優希「本当に京太郎はいいやつだじょ!」 優希「だから私は京太郎が……」 優希「な、なんか顔が熱いじぇ……早く寝よう、うん」 優希「今日は本当にありがとうな、京太郎……おやすみなさいだじぇ」 【京優捕物帖】※咲日和ネタ 京太郎「さてと今日は買い出しもないし少しは打てるかな……」 猫「ニャー」タタタッ 京太郎「猫? なんでこんなとこに」 優希「待てー!」 京太郎「優希、どうしたんだよ?」 優希「京太郎、こっちに猫が来なかったか!?」 京太郎「ああ、今通り過ぎてったぞ。 なんだ、あの猫お前が連れてきたのか?」 優希「そんな事はどうでもいいんだじょ! 早くあの猫を捕まえないと……麻雀が出来なくなってしまう!」 京太郎「はいぃ!?」 ――…… 京太郎「なるほど、つまり染谷先輩の雀荘を繁盛させるために猫雀荘をしようとしてお試しに猫を部室に連れてきたのか」 優希「そういう事だじぇ。 だけど思った以上に猫がやんちゃ揃いでな!」 京太郎「牌やら点棒やらくわえて逃げ出したと……つーかさ、一応麻雀部員なのに俺には何の話もなかったんだけど」 優希「来たら話す予定だったんだじょ。 昼は京太郎いなかったし」 京太郎「連絡してくれてもバチは当たらないと思うんだが……まあいい、とりあえず今は猫だ」 優希「中をくわえた奴さえ捕らえれば全ての牌は揃う! 協力を求む京太郎!」 京太郎「しかたねえな、いっちょ張り切っていきますか!」 ――…… 京太郎「おい優希、そっち行ったぞ!」 優希「任せろ! てりゃああ!」スカッ 京太郎「ダメじゃねえか!」 ――…… 優希「捕まえたー!」 京太郎「本当か!?」 優希「ほれ!」 池田「いったいなんなんだし!」 京太郎「すいませんすいません! 優希、猫違いだバカたれ!」 ――…… 優希「ふう、一休み一休み。 タコス補給っと」 京太郎「サボるなあ!!」ゴチンッ 優希「あいたあ!」 ――…… 京太郎「と、言うわけで……」 優希「見事捕まえて牌を取り返してきたじぇ! ミッションコンプリートだじょ!」 久「あ、ありがとうね、2人共」 京太郎「いてて、ひっかかれたせいで傷だらけだぜ」 優希「私もだじょ……玉のお肌がボロボロ、タコスを食べなきゃ治りそうにないじぇ」 京太郎「それで治るのか!?」 久(予備の牌があった事は言わない方がよさそうね……うん) 【タコの付くものパワー】 京太郎「たこ焼き、タコさんウインナー、タコライス……」カキカキ 咲「何してるの京ちゃん」 京太郎「いやほら、県予選決勝で優希がタコス食べられちまった時があっただろ?」 咲「うん、龍門渕の井上さんに食べられちゃって優希ちゃん泣いちゃったんだよね」 京太郎「あの時は風越の福路さんがお弁当のタコさんウインナーを分けてくれたから助かったけど」 京太郎「いつもそんな助けがくるとは限らないって部長が言ってな」 咲「確かに……」 京太郎「だから今の内にタコの付くもののレシピを覚えておいて、優希がタコス切れになった時に備えようって話になったわけなんだ」 咲「京ちゃん、料理できたの?」 京太郎「簡単なのならともかく凝ったのは出来ねえけど、でもこういう事で少しでも役に立てるなら俺も嬉しいし」 咲「京ちゃん……」 京太郎「それにちゃんと用意してやらないと優希の奴うるさいしなー。 まっ、頑張ってみるさ」 咲「そっか……じゃあもし私に手伝える事があったら言って。 家庭料理なら一応一通り出来るから」 京太郎「おっ、サンキュー。 じゃあさっそくで悪いんだけどタコのつく料理出来る限り教えてくれよ」 咲「うん、いいよ」 京太郎「いっそ自分でタコス作れるようになったら楽なんだけどな」 咲「あはは、それを言ったら元も子もないよ」 京太郎「違いない」 優希「……」ジー 優希「京太郎と咲ちゃん、何楽しそうに話してるんだ?」 優希「……なんか胸がモヤモヤするじぇ」モグモグ 【いつの間にか自然に受けいられた風潮・京太郎の場合その2】 京太郎「全国大会も終わって最近部の空気が緩くなってきたな」 京太郎「よし、ここは1つドッキリでも仕掛けて皆をシャキッとさせるか!」 京太郎「そうと決まれば早速ロッカーに隠れてっと……おっと携帯の電源は切っておかないとな」 京太郎「さあて最初は誰が来るかなー」 ――30分後―― 京太郎「遅いな……」 京太郎「部長は学生議会、染谷先輩は家の用事ってところか?」 京太郎「だけど咲達はもう来てもいいはずなんだけど……もう少し待ってみるか」 ――1時間後―― 京太郎「あれ、もしかして今日って休みだったか?」 京太郎「いや、でもそんなの聞いた覚えないし……」 京太郎「きっとなんか用事で遅れてるだけだろ……うん」 ――4時間後―― 京太郎「結局誰も来ず……何やってんだ俺、馬鹿みたいだな……」 京太郎「もう帰ろう……ああ、一応電源入れとかないと」ピッ ヴーヴー! 京太郎「あれ、メールと着信が……もしもし?」 優希『京太郎!!』 京太郎「うわっ!? な、なんだよ優希……」 優希『お前今どこにいるんだじぇ!』 京太郎「いや、部室だけど」 優希『はあああ!? 今日は染谷先輩の雀荘に集まって麻雀部員みんなで慰労会をやろうって話だっただろ!』 京太郎「そ、そんなの聞いてないぞ!?」 優希『いーや言った! この前京太郎がタコスを作ってる時にちゃんと私は伝えたじょ!』 京太郎「タコス作ってる時……あ」 ――…… 優希「京太郎、今度みんなで慰労会をやろうって話になったんだけど京太郎も来るよな?」 京太郎「んー」 優希「それは肯定なのか?」 京太郎「んー」 優希「わかったじぇ、じゃあ参加って事で○日の○時に染谷先輩の雀荘に集合だからな!」 京太郎「んー」 ――…… 京太郎「わ、悪い……」 優希『謝ってる暇があるならさっさと来い! みんな京太郎を待ってるんだからな! 』 優希『咲ちゃんなんか何かあったんじゃないかって、な、泣きそうに、なって……』 京太郎「本当にすまん! 今すぐ行くから!」 優希『早く来い、バカァ……』 風潮【須賀京太郎は清澄麻雀部で集まる時連絡すらされずハブられて気にもされない】 【ごく自然に受け入れられた風潮被害・優希の場合その2】 京太郎「優希、ちょっと話があるんだ」 優希「どうしたんだ? そんな真面目な顔、京太郎らしくないじぇ」 京太郎「実際真面目な話だからな……」 優希「そうなのかー。 で、話って?」 京太郎「ああ実はな、俺……」 優希「うんうん」 優希(あれ、待てよ……夕日の射し込む教室で向かい合って真面目な話……) 優希(これって咲ちゃんから借りた本にもあった告白のシチュエーションに似てるじょ) 優希(……告白!?) 京太郎「な、なんだか改めて言うとなると緊張するな……」 優希「ま、待つから落ち着くまで深呼吸でもすればいいんじゃないか?」 京太郎「そうだな……すう、はあ……」 優希(京太郎が私に告白……ゆ、夢みたいだじぇ! ど、どうしよう、答えは決まってるけどなんて返せば……) 京太郎「よし、もう大丈夫だ。 優希」 優希「は、はい!」 京太郎「俺な……」 京太郎「――咲と付き合う事になったんだ」 優希「――えっ」 京太郎「だからな、今までみたいに放課後つき合えないし、誘うのも自重してほしいんだ」 優希「うっ、えっ」 京太郎「言いたい事はそれだけだ……じゃあな」 優希「京太郎、ま、待って! 私、私は……!」 ガラガラッ、ピシャンッ 優希「あっ……」 優希「こ、こんなのってないじぇ……うっ、ううっ……うわああああん!!」 ――…… 優希「あ……ゆ、め?」 優希「よかった、じぇ……」 ――…… 京太郎「……」スタスタ 優希「……」トテトテ 京太郎「なあ、なんでさっきからついてきてんだ?」 優希「別になんでもないじょ」 京太郎「いや、なんでもないって事はないだろ」 優希「なんでもないんだ!」 京太郎「なんなんだよ……」スタスタ 優希「……」トテトテ 風潮【片岡優希は須賀京太郎との恋愛において高確率で噛ませ犬になる】 【キングエトペンの王冠と翼は誰が受け継ぐか?】※咲日和ネタ 優希「むう、何がいけなかったんだじょ」 京太郎「……お前、王冠と翼なんかつけて何してんだ」 優希「のどちゃんのエトペンを全国に備えてこれをつけたキングエトペンに強化したんだけど、なぜか返されてしまったんだじぇ」 京太郎「そりゃそうだろう……その王冠とかそれなりの大きさあるし刺さってもろ痛そうじゃないか」 優希「おお、そう言われればこの王冠ではのどちゃんのキングおっぱいには耐えられそうにないな!」 京太郎「キングおっぱい……なんだ、このアホなような響きなのになぜか心ときめく単語は……!」 ――奈良県―― 玄「むむっ、キングおっぱいよりおもちキングの方がロマンを追求してる気がするのです!」クワッ 宥「ひいっ! く、玄ちゃんが壊れちゃった……」 ――…… 京太郎「それにしてもお前がつけてると妙に似合うな、それ」 優希「そうか? まっ、この優希ちゃんの高貴なオーラにかかれば……」 京太郎「すっげえ子供っぽい」 優希「んなあっ!?」 京太郎「今のお前なら小学校の劇に混じってても違和感ないぞ……ぷふっ!」 優希「ええい、笑うな笑うな! そんな奴にはこうだじぇ!」 京太郎「うおっ!」 優希「キング京太郎だ! ぷっ、似合わないにも程があるじぇ!」パシャッ 京太郎「今写真撮りやがったか!?」 優希「同時にメールでみんなに一斉送信だじょ! よし、今度は翼をつけた姿も撮ってやろう!」 京太郎「やめい! お前、よくもやってくれたな!」 優希「あはは、悔しかったら私を捕まえてみろ!」トテテッ 京太郎「逃がすか! 王冠と翼つけたお前の写真撮って小学生ですって周りに送ってやる!」スタタッ 優希「きゃー!」 和「楽しそうですね2人共」 咲「本人たちは本気なのかもしれないけど、端から見たらじゃれあってるようにしか見えないよね」 【京太郎はお金持ち?】 優希「ううう……」 京太郎「どうした、財布見てうなり声なんかあげて」 優希「タコスを買う軍資金が底をついたんだじぇ……お小遣いまでまだ3日はあるのに」 京太郎「後先考えずに調子に乗って買いまくるからだろ」 優希「そんな事言ったってタコスを食べなきゃ私人の形を保てないし……」シュン 京太郎「……ったく、しょうがねえな」ゴソゴソ 優希「京太郎?」 京太郎「ほら、五千円貸してやるからこれで3日間なんとかしろ」 優希「うえっ!? さ、さすがにこんな大金受け取れないじょ!」 京太郎「別にいいんだよ、どうせ今小遣い余ってるし」 優希「……ちなみに、月いくらくらいもらってるんだ?」 京太郎「うーん、昼飯代合わせて月4万くらいか?」 ※ちなみに高校生のお小遣いの平均は5600円 優希「」 京太郎「俺ほとんど学食とか購買だし肉体労働が多いから、それなりにもらっとかないとやってけないんだよ」 優希(わ、私でさえタコス代込みで月2万円なのに……上には上がいたのか) 京太郎「今月は意外に使わなかったからちゃんと返してくれるなら貸すぞ?」 優希「……じゃあ、お言葉に甘えるじぇ」 京太郎「了解、返すのはいつでもいいからな」 優希「京太郎に貸しを作るのはアレだから早めに返すじょ」 京太郎「まっ、そこは好きにしてくれ」 優希(京太郎って意外にお金持ちなんだな……新しい発見だじぇ) 【優希は幼児体型?】 優希「タコスウマー♪」モグモグ 京太郎「毎日毎日そんなに食べてよく飽きないな……」 優希「ん、なんか言ったか京太郎?」 京太郎「なんでもない、強いて言うならよくもそんなに食べて太らないなって思っただけだ」 優希「むぐっ……」 京太郎「優希?」 優希「わ、私は太らない体質だからな……」 京太郎「……なんかすまん」 優希「な、何を謝ってるんだ? 意味がわからないじょ」 京太郎「いや、気にしてるなら謝るべきだろうなと」 優希「……ええい、もうこの話は終わりだ終わり!」 優希「だいたい女の子に向かって体重関係の話をするなんてデリカシーがなさすぎる!」 京太郎「だ、だから謝ってるだろ。 そんな怒るなよ……」 優希「ううー……」 優希(最近確かにおなか周りがプニプニしてきたけど、まだ取り返しがつかないわけじゃないじぇ……うん、大丈夫) 京太郎(こいつの体型ってモロに幼児のそれなんだよなあ……その手の人が見たら結構たまらないんじゃないか?) 優希「……」モグモグ ※ちなみにタコスのカロリーは164kcal 優希は普段タコスを3つは食べるため合計は492kcal、高1女子の1日に必要な平均カロリーは2250kcal 意外に普段の優希のタコス消費量には問題がないのかもしれません 【須賀京太郎の日記】 ○月△日 いよいよ全国大会本番 優希に必要なタコス屋を探して動いていたら長野で会った執事服の人にまた会って店を教えてもらった 店は会場から結構遠くてどうしたもんかと悩んでたら、 さっきの執事さんがタコスを自作できるらしくて明日から作り方を教えてもらえる事になった! これでわざわざ買いに行かなくてもよくなるかもしれない! 待ってろよ優希、お前が驚くくらい美味いタコスを作ってやるぜ! それにしてもあの執事さん、龍門渕の人だったんだな……だったら県予選の時は塩送られたって事か、なんか悔しい 京太郎「ふう」 京太郎「本当によかった……ついてきたはいいけど全く役に立たないなんてごめんだからな」 京太郎「これで、俺も少しはみんなの役に立てればいいんだけどな……」 京太郎「よし、明日から頑張って修行開始だ!」 【掃除も雑用の内】 久「今日はみんなで大掃除と荷物整理をしましょう」 まこ「ここは色々あるからのう……やるとしたら1日がかりになりそうじゃ」 和「そもそも関係ない物が多すぎる気がします……」 咲「そういえば最近ここの本読めてないなあ」 優希「よし、私は外のビーチチェアーが壊れてないか実際に寝てチェックを……」 京太郎「露骨にサボるフラグを立てるなよ!」 久「はいはい、それぞれ何をするかは任せるけど出来るだけサボらないようにね? じゃあ始めましょう!」 咲「あっ、この本、日に焼けちゃってる……背表紙も擦れてるし古い本なのかな」 咲「……ちょっと中身を確認するだけなら、いいよね?」 咲「……」ペラッ、ペラッ…… 京太郎「ええっとこの箱はこっちに……」 和「あら、ベッドの下に何か……これ、エトペンのキーホルダー……」 優希「おお、それ前に私が持ってきてなくしたやつだじぇ。 そんなところにあったのかー」 和「……」キラキラ 優希「のどちゃん、欲しいならあげるよ?」 和「えっ、いいんですか!?」 優希「のどちゃんなら大切に扱ってくれそうだしな! 私が持ってるよりはそいつも幸せだじぇ!」 和「あ、ありがとうございますゆーき!」 京太郎「窓ガラスもだいぶ汚れてんな……雑巾、雑巾っと」 まこ「おんや、これは……」 久「まこ?」 まこ「ああ、見てくれ部長。 随分と懐かしい写真が出てきたんじゃ」 久「それまこが入部してきた時に撮った……」 まこ「この頃はまさか全国出場どころか優勝するなんて思いもせんかったわ」 まこ「正直お前さんが築いたここを引き継ぐというのは相当なプレッシャーじゃが……」 久「まこならできるわよ、私が保証する。 私が卒業した後の麻雀部をお願いね?」 まこ「うむ、精々努力はさせてもらう」 京太郎「自動卓も汚れてんな、ほとんどタコスのソースのせいっぽいけど」 ――…… 京太郎「なんで俺しか分担終わってないんですか!?」 久「ご、ごめんなさい……つい思い出話に花が咲いちゃったわ」 まこ「すまん、やってしもうた……」 和「エトペンのキーホルダーに夢中になってしまいました……ごめんなさい」 優希「そ、掃除は何か見つけちゃうとはかどらないものなんだじぇ……」 咲「結局本一冊読みきっちゃった……ごめんね、京ちゃん」 京太郎「ダメだこりゃ……」ガクッ 【猫蛇セアミィの謎】 優希「るんたった、るんたった♪」 京太郎「随分とご機嫌なこって……そんなにタコス食えるのが嬉しいのか?」 優希「まーなー♪」 優希(休みに2人で出かけるなんてまさしくデートに違いない! これが楽しくないわけないじょ!) 京太郎「ふーん……そういえばさ」 優希「なんだー?」 京太郎「お前私服でもその猫?蛇?だかのアクセサリーつけてんのな」 優希「おお、これか。 これはのどちゃんが私のために選んでくれたお気に入りだからな! 出来る限りつけるようにしてるんだじぇ」 京太郎「へえ、確かにあのペンギンといい和の趣味っぽいな」 優希「ふふふ、美少女たるこの優希ちゃんにのどちゃんの見立てたこの猫蛇セアミィが加わればまさに最強! 」 優希「向かうところ敵なしだじぇー!」 京太郎「自信過剰な気もするが……まあ、確かに似合ってはいるんじゃね?」 優希「あはは、京太郎が素直に褒めるなんて珍しい事もあるな。 なんだか照れちゃうじょ」モジモジ 京太郎「何言ってんだか……ん?」 セアミィ「///」 京太郎「」 京太郎(えっ、なにあれ。 さっきまで普通のぬいぐるみだったセアミィ?」 京太郎(だったかなんだかが今見たら優希みたいに照れてるんだけど) 優希「京太郎?」 セアミィ「?」 京太郎(また優希に合わせたみたいに顔変えた!? なんなんだよ、まさかアレ生きてるのか!?) 優希「おーい、無視するんじゃない!」 セアミィ「」プンプン! 京太郎「あ、ああ悪い……」 京太郎(聞くべきか、いや、でもそんなバカな話があるわけ……) 優希「よろしい! じゃあ早くタコス屋に行くじぇ!」トテテッ 京太郎「あっ、待てよ!」タタタッ 京太郎(気のせい、だよな。 うん、そうに決まってる……和じゃないけどそんなオカルトありえないって) セアミィ「」ニコニコ 【本にあるからといってそれが正しいとは限らない】 優希「うぐぐ、京太郎め。 いつになったら私の魅力にメロメロになるのだ。 色々試してるのにな……」ペラッ ・男女に友情なし、ぐいぐい行けば必ず落とせる! 優希「京太郎!」 京太郎「どうした優希」 優希「新しいタコス屋が出来たらしいから明日の休み、私につきあえ!」 京太郎「なんで休みにまでつきあわされなきゃ……わかったわかった、行くからそんな目で俺を見るな」 優希「よし、約束だからな!」 優希(休日デート、これで京太郎も少しは私を意識するはず!) 京太郎(仲のいい妹とかいたらこんな感じなのかね……おごらされる未来しか見えないから財布に補充しとこ) ・意識させるような発言を繰り返してみよう! 京太郎「今日は俺達以外まだ誰も来てないのか」 優希「2人っきりだじぇ、あなた♪」 京太郎「はいはい、俺はネトマしてるからタコスでも食べておとなしくしてなさい」 優希「京太郎が食べさせてくれないのか?」 京太郎「お前なあ……」 優希(焦ってる焦ってる♪) 京太郎(まるで子供だな……なんで今の内に父親体験をしなきゃならんのだ) ・男は狼、セクシーに迫ればいける! 優希「き、京太郎……」 京太郎「どうした? おい、なんでお前スカートの裾なんか握って……」 優希「わ、私京太郎になら見せてもいいんだじょ……」チラッ 京太郎「は、はあ!? ちょっと待て、いくらなんでもそれは……」 優希「京太郎……」 京太郎(マズい、この前のメイド服と違って恥じらってるからなんかくるものが…いやいや、そんなわけない! 俺がこいつにそんな……) 和「こんにちは」ガチャッ 京太郎「」 優希「あ」 和「……」 スガクン、ユーキニナニヲヤラセテルンデスカ! ゴカイダ、キイテクレノドカ!コレハユウキノヤツガ、マッテケイサツハヤメテ! 優希(後少しだったのに……) 京太郎(なるほどね……優希の奴、和が来るのわかっててやりがったのか……) 京太郎(ちくしょう、気の迷いとはいえあの時ちょっとドキッとした俺がバカだった!) 優希「今日も失敗……なんでうまくいかないんだろ」 ・男の子を落としてアラサーにならない方法 著者 小鍛治健夜 健夜「えっ、なにこれ、書いた覚えないよ」 恒子「私がやりました、テヘペロ♪」 健夜「こーこちゃん!?」 【もし京太郎が京子だったら】 京子「やっほー、咲」 咲「あっ、京ちゃん」 京子「ねぇねぇ、食堂一緒に行かない?」 咲「えっ、私今本読んでるんだけど……」 京子「本は食堂でも読めますよー。 1人一個限定のデザートがどうしても食べたいの、お願い!」 咲「ええ、普通そのためだけに食堂に誘う?」 ――…… 咲「中学で同じクラスなだけですから! 嫁さん違います!」 京子「まっこう否定ですか」 咲「えっ」 ――…… 京子「和って家庭的だよねー」 咲「そうだね」 京子「……」 和『おかえりなさい、京子さん』 京子「ふふ、うふふ……」 咲「き、京ちゃん……」 ――…… 京子「メイド服着た和、見たかったなあ……」 優希「そう言うと思って着てきたじぇ!」 京子「……」 優希「ほれ、パンチラ」 京子「いらない」 ――…… 久「先鋒優希、次鋒まこ、中堅私、副将和、大将咲!」 京子「部長、私は!」 久「京子は応援、以上!」 京子「ですよねー」 ――…… 京太郎「」 優希「うわあ」 咲「京ちゃん、女の子だったら色々すごいね」 京太郎「なにこれ、ひどい」 優希「これはのどちゃん以上のわかりやすいガチガチのアレだじぇ」 和「あはは……ゆーき、後でお説教です」 優希「ひいっ」 咲「しかも京ちゃんったら私の嫁さん違いますって言葉にあんな事言ったくせに」 咲「麻雀部に入ったのが和ちゃん目当てだったり妄想したりって節操ないよね」 京太郎「なんということだ……なんということだ……」 結論【須賀京太郎が実は女の子な場合、当初の描写のガチレズ度が指なめをした和と同等かそれ以上になる】 『よく考えると京子ちゃんだった場合』 京子「私も麻雀部に入ります!」 久「やった、これで団体戦に出られる!」 京子「すいません、私初心者なんですけど……」 久「安心しなさい、私達でちゃんと教えてあげるから!」 京子「あっ、はい!」 ――咲ちゃん加入後…… 久「京子、あの……今度の団体戦のオーダーなんだけど」 京子「私はレギュラー落ち、ですよね」 久「ごめんなさい……入ってくれた時にはあれだけ持ち上げておいて」 京子「あはは、いいですよ……私みたいな初心者より咲が入った方がいいに決まってますから」 京子「私は、みんなの分も雑用とか頑張ります!」 久「本当にごめんなさい……」 こんな事が起きるわけですね まあレギュラー落ちはしても合同合宿には参加させてもらえるでしょうから…… 京子「はあ……合宿に参加させてもらえはしたけど周りのレベルが高すぎてついていけないよ」 京子「私なんかとやって他の人は何か得るものあるのかなあ……」 京子「ダメだ、変な事ばかり考えちゃう。 早く戻ろう……あれ?」 咲「……」 和「……」 京子「咲と和だ……なんでこんなところに」 咲「じゃあ戻ろっか和ちゃん」 和「そうですね、咲さん」 京子「――えっ」 京子「咲と和が下の名前で呼び合ってる……なんで」 京子「――私はまだ、【須賀さん】なのに」 京子「なんで私より後に会って関わった時間も短い咲が、なんで、なんでなんで!?」 京子「咲……私は弱い、咲より麻雀やってきた時間も短いからレギュラーは妥当だと思うしまだいいよ」 京子「でもあんたは、私が麻雀部に入る前から好きな人も、奪うっていうの……」 京子「そんなの、あんまりだよ」 優希「京子……」 結論【京太郎が女の子なだけで清澄1年組が大変な事になります】 「須賀京子の憂鬱」 清澄高校に入学後、同級生の原村和に一目惚れして麻雀部に入部した京子。 ちょうど京子が五番目の部員で団体戦に出場できるようになると部長の久に歓待された京子は、 自分の入部動機がまさか和への恋情であるとは言えず大して興味もなかった麻雀に従事する事に。 しかし全国大会への熱意から久を筆頭に麻雀部員達に熱心に教えてもらったり、対局を繰り返して 麻雀の楽しさを知っていった京子は皆のためにもインターハイで頑張ろうと心に決める。 そして入部してから数週間後、京子は中学からのクラスメート宮永咲が麻雀の経験者であると知る。 家族麻雀でお年玉を巻き上げられていたと語る咲に彼女が初心者だと思った京子。 周りがベテランだらけであり、初心者の自分への教育に時間をとられて練習も出来ない。 それだけ時間を使わせても大会で自分が足を引っ張るのが確実な状況なのも手伝って、 初心者仲間欲しさに咲を勧誘した京子は彼女を麻雀部の部室へと連れていく。 それが自分のレギュラー転落と失恋を呼び込む行動とも知らずに…… 安価なしでスレ立てするとしてあらすじはこんな感じですかね 京太郎が京子ちゃんになるだけで不憫、寝取られ、戦犯にもなれないレギュラー落ちなどの属性がつくという…… 【京太郎のたこ修行】 京太郎「ほっ、ほっ……」 優希「到着ー! 京太郎、何してるんだ?」 京太郎「見てわからないか、たこ焼き焼いてんだよ」クルックルッ 優希「たこ焼き! ほほう、私の好物だじぇ!」 和「部室でたこ焼きを焼く意味がわかりません」 京太郎「しょうがないだろ、たこ焼き器しか持ってこれなかったんだよ」 和「答えになってません!」 優希「ジー」 京太郎「あんま近いと跳ねて火傷するぞ?」 優希「なら早く食べさせるのだ!」 京太郎「もうちょっと待てって」 咲「うわ、どうしたのこれ?」 和「須賀君がなぜだかたこ焼きを焼いてるんです、部室で卓の上にたこ焼き器を乗せて……理解できません」 京太郎「ここ電源少ないんだよ……だからといってパソコンの方だとちょっと遠いし」クルックルッ 優希「早く早く! 今日はタコスが売り切れてたからタコのつくものを食べなくては私は人の形を保てない!」 京太郎「わーってるって! ほら、一丁あがりっと」 優希「ヒャッハー!! タコだ、タコのつく食べ物だじぇー!」 和「あっ、ゆーき! そんなに慌てて食べたら火傷しますよ!」 優希「おっと……ふう、危うく美味しく食べられなくなるところだったじぇ」 京太郎「逃げやしねーからゆっくり食べろよな。 あっ、咲と和もどうだ?」 咲「これ、タコスがなくなった時のために作ったんだよね?」 京太郎「おう、今日は昼の時点でタコスがなくなってたからな。 」 京太郎「まさに前に話したタコスがなくなるシチュだったから他の物を作る事にしたんだよ」 咲「じゃあもらおうかな……京ちゃんがちゃんと美味しく作れてるか確認しないと」 京太郎「そういう言い方するなら俺は優希に食べてもらうだけでいいんだぞー?」 咲「……美味しそうだから私も食べたいです」 京太郎「素直でよろしい」 和「……」ゴクリ 京太郎「和はどうする?」 和「……わ、私は」チラッ 優希「むぐむぐ……京太郎が作ったにしてはなかなか……」 咲「あっ、美味しい……」 和「……私にもください」 京太郎「了解」 優希「京太郎、おかわりだ!」 咲「京ちゃん私も私も!」 和「わ、私もお願いします……」 京太郎「あいよー!」 久「えっ、なにこれ」 まこ「ここはいつから料理部になったんじゃ……」 【優希も本くらい読むんです】 優希「暇だじぇー。 みんないつになったら来るんだー」モグモグ 優希「うーむ……ここは1つ本でも読んでみよう!」 優希「面白い本はあるかなーっと……これにするか。 タイトルは【隣の家の少女】?」 優希「きっと隣の家の女の子を好きになっちゃうみたいな話だな!」 優希「ふふふ、これで優希ちゃんも文学少女だじぇ。 もう子供っぽいとは誰にも言わせん!」 優希「……」ペラッ 優希「……」ペラッ 優希「……」 優希「うーん、字ばっかりで飽きたじょ……もっと面白いのはないのかー?」 優希「【狂鬼降臨】、【問題外科】、【暗い森の少女】、【骨餓身峠死人葛】……」 優希「なんだかタイトルだけで頭が痛くなりそうだじぇ。 最後のなんかタイトル読めないし……」 優希「おっ、漫画みっけ! これなら私も退屈せずに読めそうだじぇ! えーっとタイトルは【ミスミソウ】? 」 優希「タイトルはよくわからないけど漫画なら面白いのは確実だじょ!」 ――…… 京太郎「ちわーっす」 優希「……」 京太郎「おっ、まだ優希だけか?」 優希「……」 京太郎「優希?」 優希「すいませんすいません、なんか生きててすいません」ガタガタ 京太郎「何があった!?」 【そういうところが好きなんです】 優希「うう、昼間は酷い目にあったじぇ……なんで部室にあんな本があるんだ。 まさか咲ちゃんの趣味じゃないだろうな……」 優希「今日は親も帰ってこないし、眠れなくなりそうだじょ……」 ガタッ! 優希「ひっ!?」 優希「か、風……?」 ガタガタッ! 優希「やあっ!?」 優希「やだやだ……誰かに電話して朝までつきあってもらいたいじょ……」 優希「でも、そんなののどちゃんには怒られるだろうし、咲ちゃんは途中で寝ちゃう気がするし……」 ガタガタガタンッ!! 優希「いやあっ!? ううう……京太郎ぉ……」 ピンポーン 優希「えっ……」 ピンポーン 優希「だ、誰だじょ……? まさか誰かが火をつけに来たとか……ひいっ」 京太郎「おい、優希ー?」 優希「――京太郎?」 京太郎「ふーむ、今日は様子が変だったから見にきたけどもう寝たのか……?」 ドタドタドタッ、ガチャッ! 優希「京太郎!」ガバッ! 京太郎「うおっ!?」 優希「京太郎京太郎……!」ブルブル 京太郎「ど、どうした? なんか怖い夢でも見たのか?」ナデナデ 優希「ううう……」 ――…… 京太郎「うん、うん……ああ、わかってるって。 じゃあ口裏合わせは頼むな」ピッ 優希「……」 京太郎「家には他のやつの家に泊まるって連絡して、そいつに口裏合わせも頼んどいた」 京太郎「で、部室でも変だったけど何かあったのか?」 優希「……部室で怖い本を読んだんだじょ。 夢にも出てきそうなくらい怖くて、今日は親もいないから……」 京太郎「心細かった、と……そういえば咲の奴がお前と全く同じ状態になった事があったわ」 京太郎「あそこヤバい本が色々あるらしくてさ、全部読んじゃったらしいあいつはもっと酷かった」 優希「そうなのか……」 京太郎「まっ、泊まるまでになったのはお前くらいだけどな」ナデナデ 優希「んっ……」 京太郎「今日は朝まで一緒にいてやるよ、お前が暗いと調子狂うしな」 優希「京太郎……」 京太郎「よし、今日は俺が夕飯作ってやるよ! ちょっとキッチン借りるな」 優希「京太郎は優しいじぇ……」 優希「――そういうところが私は好きなんだ……」 京太郎「なんか言ったか?」 優希「なんでもない!」 【それはとてもシンプルな理由】 京太郎「さて、そろそろ寝るか?」 優希「そうだな……京太郎のおかげで今日は眠れそうだじぇ」 京太郎「それは一安心だ。 じゃあ悪いけどソファー借りるな」 優希「えっ、なんで」 京太郎「なんでって……ソファーにも寝かせてくれないのかよ?」 優希「一緒に寝てくれないのか?」 京太郎「はあ?」 優希「朝まで一緒って言うからてっきり一緒のベッドで寝てくれると思ったのに……」 京太郎「……あのなあ優希。 お前自分がとんでもない事言ってる自覚あるか?」 優希「そう、か?」 京太郎「そうだよ。 いいか、もしそんな台詞を誰彼構わず言おうものなら間違いなくお前襲われるぞ? 」 京太郎「俺はそんな気にならないからまだいいけどな、世の中には色んな趣味のやつがいるんだから……」 優希「……京太郎以外に、こんな事言わないじぇ」ボソッ 京太郎「えっ? お前今なんて……」 優希「いいじゃないか。 京太郎は私を襲わないんだろ? それとも一緒にいてくれるって嘘だったの……?」 京太郎「うっ、そうきたか……はあ、わかったよ」 優希「やった!」 ――…… 京太郎「……」 優希「……」ドキドキ 優希(京太郎と一緒に寝るなんて夢みたいだじょ。 心臓の音、聞こえてないかな……) 京太郎「なあ、優希」 優希「な、なんだ!?」 京太郎「お前さ、どうして俺と一緒に寝ようなんて思ったんだ?」 優希「えっ……」 京太郎「自分で襲わないとか言いはしたけどさ……」 京太郎「普段の俺って和の事結構そういう目で見てたりするような奴だし、はっきり言ってそういう信用ある気がしないんだよ」 優希「……」 京太郎「お前が俺を信頼してくれてるなら嬉しいけど、どうしてそこまで俺を信用できるのか、ちょっと気になった」 優希「それは……」 京太郎「……悪い、なんか変な事聞いた。 もう寝ようぜ、明日は休みだけど早めに起きた方がいいしな」 優希「うん……」 ――…… 優希「京太郎、もう寝た?」 京太郎「zzz……」 優希「……さっきの質問の答えだけど、私は別に京太郎なら襲わないとか信頼してるわけじゃないんだじょ」 優希「いや、信用してないわけでもないけど」 優希「ただ、そうただ――」 優希「京太郎なら襲われてもいいって思ってるだけ」 優希「それだけだから……おやすみなさい」 京太郎「……ばかやろ」 【小さな変化、大きな前進】 優希「んっ、朝……?」 優希「あれ、京太郎……?」 京太郎「……」トントントン 優希「京太郎?」 京太郎「あっ……よ、よぉ、おはよう優希」 優希「おはようだじぇ」 京太郎「今朝飯作ってるから顔洗ってこいよ。 あっ、腹減ってると思ってまたキッチン借りたけどいいよな?」 優希「うん、お腹ペコペコだじょ……顔洗ってくる」 京太郎「おう」 京太郎「まっずいなあ……昨日のあいつの言葉聞いたせいか、まともに顔が見られないぞ」 京太郎「はあ、さすがにアレは反則だろ……」 優希「反則って何がだ?」 京太郎「なっ!? は、早いんだな?」 優希「えっ、さっきから数分は経ってるしそんなに早くないだろ?」 京太郎「あっ、そうなのか……そりゃ確かに早くないわ」 優希「京太郎、なんか挙動不審だじぇ」 京太郎「いや、そんな事はないぞ!?」 優希「そうかー?」 京太郎「そうなんだって! いいから向こう行って待ってろ、今朝飯持ってくから!」 優希「はーい」トテテ 京太郎「……くそっ、人の気も知らないで」 ――…… 京太郎「……ってな事があったわけなんだが、俺はどうしちまったんだと思うよ?」 咲『……』 京太郎「咲ー? 黙ってないでなんか言ってくれよー」 咲『京ちゃんってさ』 京太郎「おっ、なんかわかったのか?」 咲『バカでしょ』 京太郎「はああ!? お前言うに事欠いてそれはないだろ! おいこら待て、まだ話は終わってない、切るなって、おい咲!」 京太郎「切れた……なんなんだよ、もう」 【片岡優希の日記その3】 ○月◇、☆日 昨日は京太郎が泊まりに来たから書けなかった分も書く 昨日部室で怖い本を読んだ。 読み終わった後もすごく気分が暗くなってのどちゃん達にも心配をかけちゃった……当分火とボウガンは見たくない。 昨日は親が遠出してて帰ってこないから1人きりで留守番してたけど、すごく心細くて泣きそうになって。 だけど上に書いた通り、京太郎が心配して泊まりに来てくれた。 それからはドキドキしっぱなしで怖いとかほとんど関係なくなってた…… 渋られたけどなんとか押し通して一緒に寝られたしいい事づくめだった! だけど今日の朝、京太郎はちょっと様子が変だった……何かあったのかな? 優希「ふう……京太郎、どうしたんだろ? 心配だじぇ」 【端から見たらわかりやすい】 京太郎「はあ……」 咲「京ちゃん、ため息なんてついてたら幸せが逃げちゃうよ?」 京太郎「ああ……」 咲「聞いてないし」 京太郎「なあ咲……」 咲「どうしたの? この前の事( 214)でまだ悩んでるの?」 京太郎「最近優希の事が頭から離れない……俺はどうしちまったんだ……」 咲「まだこんな事言ってるよ……あのね京ちゃん、それは京ちゃんが優希ちゃんを好きって事……」 京太郎「それはない」 咲「そこ、はっきりと即答しちゃうんだ……根拠は?」 京太郎「だってあいつは俺の好みとはまるで正反対だし、和みたいに感じる事もないんだぞ?」 咲「うん」 京太郎「そりゃあ、優希だって女の子なんだなー」 京太郎「とは思うようにはなったけど、だからといってそれがイコール好きに繋がるかといったらそれは違うだろ」 咲「……」 京太郎「ああ、もう、なんかモヤモヤすんな……誰かこの気持ちをうまく説明してくれよ……」 咲(それ、和ちゃんへのは憧れで優希ちゃんへの気持ちが恋なんじゃないの?って言ったらすごい事になりそう……) 京太郎「ちくしょう、それもこれも優希があんな事言いやがったのが原因だ……どうしてくれようか、あのタコス娘……」 咲(端から見たら優希ちゃんに恋してるようにしか見えないんだけどなあ。 優希ちゃんは苦労しそうだね、今までもこれからも) 京太郎「はあ……」 咲(ため息つきたいのはこっちだよ、もう……) 【されど互いは気付かない】 優希「はあ……」 和「ゆーき? ため息なんてついて何か悩み事でもあるんですか?」 優希「のどちゃん……私、もうどうしたらいいかわからないじぇ」 和「ゆーきがそこまで言うなんてよっぽどの事があったみたいですね……よかったら聞かせてくれませんか?」 優希「実は……」 ――…… 和「須賀君に避けられてる、ですか」 優希「今までだって相手にされない事はあったけど避けられるのは初めてで……」 和「確かに、らしくはない気もしますね。 何か避けられる心当たりは?」 優希「うーん、様子が変になったのは京太郎が私の家に泊まった日からだったような……」 和「その時に何かありましたか?」 優希「一緒に寝た以外はいつも通りだったじょ」 和「一緒に寝た!? ゆーき、あなた須賀君とそんな事をしたんですか!?」 優希「えっ、ダメだったかな? 一緒の布団で眠っただけなんだけど……」 和「……それなら、いいんです」 優希「のどちゃん、何を想像したんだ?」 和「何でもありません! とにかく、須賀君がそこを分岐点に変わったとするなら一番可能性が高いのはゆーきを意識しているとか……」 優希「それはないじぇ」 和「根拠はあるんですか?」 優希「だって京太郎の好みと私は噛み合ってないし、それに……」 優希(京太郎が好きなのはのどちゃんだし……) 和「それに?」 優希「なんでもないじぇ……とにかく京太郎が私を意識してるって事はないと思う」 和「そうですか……」 優希「のどちゃん、私何かしちゃったのかな……ぐすっ」 和「そ、そんな事ありません! きっと何か行き違いがあるんだと思います。 だから泣かないでゆーき……」 優希「のどちゃあん……」 和(悔しいですがこれ以上は1人でどうにかできそうにありません……咲さんに相談してみましょう) 【ごく自然に受け入れられた風潮・京太郎の場合その3】 ハギヨシ「須賀君はなかなか筋がよろしいですね」 京太郎「そうですか?」 ハギヨシ「ええ、タコス作りを教えるようになってからまだ時間はたっていないのに随分成長しました」 京太郎「それはたぶん先生がいいからですよ」 ハギヨシ「ふふっ、そう言っていただけるとこちらとしてもお教えしたかいがありますね」 京太郎「これからもご指導よろしくお願いします」 ハギヨシ「もちろん」 京太郎「さて、時間も時間だし帰るとするか」 ハギヨシ「家までお送りしましょう。 車を出しますので少しお待ちください」 京太郎「あ、ありがとうございます! やっぱりハギヨシさんはいい人だなあ」 「あら、そこにいるのは……」 京太郎「あっ、あなたは確か和の対戦相手だった……」 透華「龍門渕透華ですわ」 京太郎「あっ、俺は……」 透華「清澄高校の須賀京太郎、でしょう? ハギヨシの交友関係くらい把握しておりますわ」 京太郎「あっ、そうなんですか……いつもハギヨシさんにはお世話になってます」 透華「別に構いませんわ、最近のハギヨシはいつにもまして楽しそうに過ごしていますもの」 京太郎「楽しそう? ハギヨシさんがですか?」 透華「ええ、正確に言えばあなたに色々指導するようになってから、ですわね」 透華「ここにいるのは女性ばかり、ハギヨシとしても同性の知り合いが出来た事が嬉しいんでしょう」 京太郎「いえ、そんな……」 透華「だからこそはっきりさせておきたい事があります」 京太郎「なんですか?」 透華「あなたはハギヨシと、懇ろな仲なんですの?」 京太郎「」ピシッ 透華「わ、私が気にしているわけではありませんわよ!? 」 透華「ただ屋敷のメイドが噂していましたから、衣の教育によろしくない関係か確かめる義務が私には……!」 京太郎「ないですないです! 俺はちゃんと女の子が好きです!」 透華「それならいいんですわ。 これからもハギヨシと仲良くしてやってくださいな」 京太郎「は、はい」 透華「それでは、ごきげんよう」 京太郎「……すごい事聞かれたぜ」 ハギヨシ「お待たせしました須賀君、行きましょう」 京太郎「あっ、はい」 京太郎(だけど、なんで俺は龍門渕さんの言葉を否定した時……) 『京太郎!』 京太郎(あいつの顔、浮かんだんだよ?) 風潮【須賀京太郎はホモである】 【傍観者達は何を思う】 和「……というわけ、なんですが須賀君はいったいどうしてしまったんでしょうか?」 咲「優希ちゃんはそんな事になってるんだ……そういう意味ではお似合いなのかな」 和「それはどういう……まさか」 咲「うん、間違いないよ。 京ちゃんと優希ちゃんは両思いなのに変なところですれ違ってるの」 和「須賀君は散々邪険にしてきた負い目から今さら自分の気持ちを認められず」 和「ゆーきは須賀君の好みとは違う自分が好かれている自信がない、といったところですか」 咲「たぶんね」 和「なんという……少し話せばあっさり解ける誤解なのに」 咲「それはしょうがないよ、京ちゃんはフレンドリーなのに肝心なところで臆病だから」 和「ゆーきも、これが須賀君でなければ当たって砕ける覚悟も出来るんでしょうね」 咲「苦労するね、お互いに」 和「全くです……ところで、いいんですか?」 咲「なにがかな?」 和「いえ、私の勝手な想像ですけれど、咲さんはそれなりに須賀君を好いていると思ってましたから」 咲「私が、京ちゃんを?」 和「気分を害されたのなら謝ります」 咲「いいよ、気にしないで……そもそもそんな事ありえないし」 和「そうですか?」 咲「うん。 確かに私にとって京ちゃんはお友達だし、一番仲のいい男の子だよ」 和「だけどそれがイコール好きに繋がるかと言ったらそうじゃないと思う」 和「……」 咲「まあ、京ちゃんは単純だし、エッチだし、馴れ馴れしいところもあるし」 咲「髪の毛のせいで軽く見られちゃうし、子供っぽいし、すぐに人をからかってくるし」 咲「わざわざレディースランチのためだけに人を連れ回すし、胸の大きな子にはデレデレしちゃうし」 咲「1つの事に集中しちゃうと周りが見えなくなるし、こういう時へたれちゃうような人だしね」 和「あの咲さん、さすがに言いすぎ……」 咲「――だけど」 咲「悪いところも確かにあるけどそんなの気にならないくらい、いい人でもあるんだよ」ニコッ 和「……!」 咲「だから早く付き合っちゃえばいいのにね、2人共」 和「そう、ですね」 和(あなたは、本当にそれでいいんですか咲さん……) 咲(……) 【まだ賽はふられてない】 優希「京太郎、今日の放課後……」 京太郎「き、今日は俺用事あるから!」 優希「あ……」 京太郎「くそっ、なんでこんな事になったんだ……」 「そうねぇ、天罰ってやつじゃないかしら?」 京太郎「それじゃあ俺が何かしたみたいじゃないですか」 「自覚ないの? 優希もかわいそうね」 京太郎「そんなの――」 京太郎(ん? ちょっと待て、俺さっきから誰と話して……)バッ 久「お疲れ様、須賀君。 なんか大変な事になってるみたいね」 京太郎「竹井先輩……別にそんな事は」 久「須賀君は嘘が下手ねぇ。 その顔見て何もないなんて信じられるわけないじゃない」 京太郎「……そんなに酷いですか?」 久「今にも死にそうね……ここは1つ元部長に相談してみない?」 京太郎「……実は」 久「へえ、優希がそんな事を言うなんてねえ」 京太郎「あんな事言われたらこれからどう接していいのか……」 久「あら、話を聞く限り簡単だと思うけど」 京太郎「えっ」 久「だって優希は須賀君が好きで、須賀君も優希が好きなんでしょう?」 京太郎「あの、俺の話聞いてました? あいつを好きとかそういうのじゃないって……」 久「須賀君、私にはあなたがそう言い聞かせるふりをして、優希と自分の気持ちを見ないようにしてるようにしか見えないわよ」 京太郎「なっ……」 久「和の時とは違う、だから自分は優希を好きじゃありませんって自分で言ってる事おかしいと思わない?」 京太郎「っ……」 久「好みが正反対なんてそれこそ根拠にもなってない愚論よ」 久「世の中の人が全員自分の好みと完璧に一致する人しか好きにならないなんて、和じゃないけどそんなオカルトありえません」 京太郎「う、ぐっ」 久「まあ須賀君は優希のアピール散々無下にしてきてるし、気まずいのかもしれないけど……」 久「いつまでも優希の好意に甘えるのはよしたら?」 京太郎「俺は!」 久「いいから黙って聞きなさい。 須賀君、ヒントをあげる……自分以外の誰かと優希が付き合ってるところ想像してみて」 京太郎「えっ」ズキッ 久「デートして、あの子が笑顔で好きって言って、言われて照れて、手を繋いで……」 京太郎「あ、つう……!」ズキッ、ズキッ 久「腕を組んで、キスして、最後にはその身体をあなた以外に襲われてもいいって……」 京太郎「やめてくださいっ!!」 【持つものにないもの、持たないものにあるもの】 優希「京太郎、今日の放課後……」 京太郎「き、今日は俺用事あるから!」 優希「あ……」 優希「どうしてこんな事になっちゃったんだじぇ……」 まこ「元気ないのう、優希」 優希「あっ、染谷先輩……」 まこ「何があったかはわからんが、いつも元気なお前さんがそこまで落ち込んどるいう事は今逃げていった奴が関係しとると見ていいか?」 優希「……」コク まこ「もしよければ悩みを詳しく聞かせてもらえんか?」 優希「……わかったじょ」 まこ「なるほどのう。 それは確かに不安にも感じるじゃろうな」 優希「私どうしたらいいかもうわからないじぇ……」 まこ「しかし優希、なぜ京太郎のやつがおんしを好きだという可能性を最初から否定するんじゃ?」 優希「だって京太郎はのどちゃんが……」 まこ「確かに京太郎が麻雀部に入った目的は和じゃし、そう思う気持ちはわからんでもないが……じゃが本当に可能性はないのかの?」 優希「えっ……」 まこ「わしはな優希、お前さんが次にツモれる聴牌をわざわざ崩しにいってるように見えるんじゃよ」 優希「聴牌をわざわざ……?」 まこ「そうじゃ。 色々な客を見てきた身から言わせてもらうなら京太郎はお前さんを好いとると思う」 優希「京太郎が、私を……」 まこ「優希、確かにお前さんになくて和が持っているものはたくさんあるじゃろう」 まこ「じゃがそれは逆もしかり、優希にあって和にないものだって同じくらいたくさんあるんじゃ」 優希「のどちゃんになくて、私にあるもの」 まこ「そうじゃ、優希はそれで勝負すればいい」 まこ「たとえどんなに削られても、心を支える点棒が尽きなければお前さんは戦えるはずなんじゃ」 優希「……」ギュッ まこ「優希、わしの言葉をどう捉えるかはお前さん次第じゃ。 それを踏まえた上でどうしたいか決めんしゃい」 優希「私、私は……京太郎と一緒にいたい。 今みたいなのは、もう嫌だ!」 まこ「ならどうすればいいか、わかっとるな?」 優希「……ありがとう、染谷先輩! 私、いってくるじょ!」タタタッ まこ「……頑張れよ、優希」 優希「はあ、はあ……」 優希「京太郎、私は決めたじぇ……私は、今日お前に告白す――」 咲「それは通らないよ、優希ちゃん」ゴッ 【もう自分に嘘はつかない】 久「やめてください、ねぇ……どうしてかしら?」 京太郎「それはっ……」 久「あなたは優希を好きじゃないんでしょう? だったらあの子が誰と付き合う事になろうと文句は言えないはずよ」 京太郎「それとも、何か心境に変化でもあったのかしら?」 京太郎「お、俺は……」 優希『私は片岡優希! よろしくな京太郎!』 優希『初心者が私に勝とうなんてまだまだ甘いじぇ!』 京太郎(あいつは、出会った時から偉そうで、その癖ちょっと気に入らない事があるとだだをこねて) 優希『京太郎! 私はタコスを所望する!』 優希『そこにいる全員にタコスを食べさせるのだ』 優希『よくやった! お前は使える犬だ!』 京太郎(人を使いっぱしりにして散々振り回す、まるで子供みたいなやつ) 優希『京太郎京太郎……!』 優希『……京太郎以外に、こんな事言わないじぇ』 優希『京太郎なら襲われてもいいって思ってるだけ』 京太郎(だけど間違いなく優希は女の子で、そんなあいつを俺は、俺は――) 京太郎「いや、です」 久「何が?」 京太郎「俺は、優希を誰にも渡したくないです。 あいつの笑顔も照れた顔も独占してしまいたい」 久「どうして?」 京太郎「俺は、優希が好きだから」 久「……手間がかかるんだから」 京太郎「すいません」 久「謝るくらいならさっさと告白でもしてきちゃいなさい! あなたのお姫様が待ってるわよ?」 京太郎「そうですね……俺、学校に戻ります!」 久「行ってらっしゃーい……本当に、ややこしいくらい素直になれないんだから、【3人共】」 京太郎「戻ったはいいけどあいつどこにいるんだ? しらみつぶしに捜すしか……」 和「何をしてるんです」 京太郎「和! ちょうど良かった、優希を見なかったか?」 和「……教えるのは構いませんがその前にいいですか?」 京太郎「お、おう」 和「――今度ゆーきをこんな形で傷つけたら私はどんな手を使ってでもあなたとゆーきの仲を引き裂きます」 京太郎「……!」ゾクッ 和「私が言いたいのはそれだけです……ゆーきは屋上に行きましたよ」 京太郎「和」 和「なんですか?」 京太郎「優希を大切に思ってくれてありがとうな。 お前のそういうところも好き【だった】よ!」タタタッ 和「……」 和「ゆーきを、お願いします須賀君」 【たとえ今は勝てなくても】 優希「咲、ちゃん」 咲「優希ちゃん……今のあなたを京ちゃんの所に行かせるつもりはないよ……」 優希「な、なんでそんな!」 咲「優希ちゃん、私ね京ちゃんの事をとっても大切な友達だと思ってるの」 優希「……」 咲「だからね、京ちゃんがもし不幸になるのなら私はそうさせる人を認めない」 優希「私がそうだって言いたいのか?」 咲「どうかな……優希ちゃん、あなたは京ちゃんをどれだけ知ってる、理解してる?」 優希「……」 咲「私は京ちゃんの悪いところを10はあげられる、だけどいいところならその倍以上あげられる自信があるよ」 咲「優希ちゃんはなんで京ちゃんが好きなのかな? 」 咲「もし京ちゃんがわがままを聞いてくれる便利な存在だから、なんて欠片でも思ってるのなら……」ゴッ 優希「っ!」 咲「――私は全力で優希ちゃんを排除するよ」 優希(咲ちゃん、もしかして……) 咲「それで? 優希ちゃんはどれだけ京ちゃんを理解してるかな?」 優希「……咲ちゃんには勝てないじょ」 優希「私は京太郎と出会ってまだ半年くらい、どうしても咲ちゃん以上に京太郎を理解なんて出来てない」 咲「そう……」 優希「だけど!」 京太郎『須賀京太郎、よろしくな優希』 京太郎『うおおっ、初心者相手に容赦ねえ!?』 優希(初めて出会った時からわかってた。 目の前の男子はのどちゃんがお気に入りなんだって) 京太郎『またかよ、お前タコスで身体が出来てんのか?』 京太郎『しょうがねえな……タコスを食わせればいいんだな?』 京太郎『犬って……』 優希(どうしようもなく鈍感でスケベで馴れ馴れしい奴) 京太郎『ど、どうした? なんか怖い夢でも見たのか?』 京太郎『今日は朝まで一緒にいてやるよ、お前が暗いと調子狂うしな』 京太郎『よ、よぉ、おはよう優希』 優希(それでも私は京太郎が好きなんだ) 優希「今は咲ちゃんに勝てなくてもいい、私はいつか必ず京太郎の理解者になる!」 咲「!」 優希「咲ちゃんが京太郎のいいところを20出すなら私は30あげられるようになってみせるじょ! だから咲ちゃん……私を行かせて!」 咲「――良かった」 優希「えっ?」 咲「優希ちゃんは本当に京ちゃんを想ってくれてるってわかったから。 行って、京ちゃんは屋上にいるはずだよ」 優希「咲ちゃん……ありがとう」タタタッ 【その嶺に花は咲かない】 咲「……あーあ、本当に世話の焼けるカップルだなあ」 咲「これは今度しっかりお礼してもらわないとね」 咲「……」 京太郎『えっと俺、須賀京太郎って言うんだ。 よろしく宮永さん』 京太郎『うーん、なんか友達にしてはよそよそしいよな俺達……』 京太郎『よし、これから宮永さんの事は咲って呼ぶからそっちも京太郎って呼んでくれよ!』 咲(……そう、これで良かった) 京太郎『まだ須賀呼びかよー……じゃあなんなら呼べるんだ?』 京太郎『き、京ちゃん? それはちょっとハードルが高いんじゃないかなー……ああ、わかったわかったから泣きそうな顔するなって!』 咲(じゃあなんで、私は今こんなに胸が痛いんだろ、泣きたいんだろ……) 京太郎『咲は高校どこにするんだ? 清澄か……じゃあ俺もそこにするわ』 京太郎『咲を1人で行かせたら大変な事になりそうだからな!』 京太郎『怒るなって、ジョークジョーク!』 咲(あ) 京太郎『咲、ノートありがとうな』 京太郎『咲、レディースランチを恵んでくれ!』 京太郎『咲、これからもよろしくな』 咲(そう、だったんだ) 和「咲さん、こんな所にいたんですか?」 咲「……」 和「咲、さん?」 咲「和ちゃん、私……」 咲「――京ちゃんの事、好きっ、だった……みたい」ポロポロ 和「咲さん……」 咲「あは、ははは……京ちゃんを散々鈍感とか言ってたくせに、私も気づいてなかったんだ、自分の気持ち……!」ポロポロ 和「……」 咲「よく考えてみたら私、京ちゃんと同じような言い訳してたよ……なに、やってるんだろうね?」ポロポロ 和「咲さん……」ギュッ 咲「今さらわかってもさあ! もう私はスタートラインにすら立てないんだよ! 」 咲「やましい心がないのかって優希ちゃんを邪魔したくせに、誰よりも私がやましい心を持っちゃってる!」ポロポロ 和「もういいです、もういいですから……!」 咲「なんで今頃わからせるの!? なんで何もかも手遅れになった後で、こんな気持ちに気付かせたの……」 和「咲さん、いいんです。 苦しまなくていいですから……思いっきり気持ちを吐き出してください」 咲「やだ、やだやだやだあ! 京ちゃんを渡したくない、私だって京ちゃんに見てほしいよぉ……!」 和「……」ナデナデ 咲「うわああああああんっ!!」 【花が散った日、風が吹いた日】 優希「はあはあ……あれ、京太郎いない……」 ガチャッ 京太郎「あっ」 優希「あっ」 京太郎「……よぉ」 優希「……なにしてたんだ、バカ」 京太郎「バカな自分に喝を入れてた。 悪かったな、待たせちまって」 優希「別に、待ってないじぇ」 京太郎「今って意味じゃなくて、もっと前からって意味だよ」 優希「……」 京太郎「俺さ、やっとわかったんだ……」 優希「なに、を」 京太郎「俺、お前に惚れてる」 優希「あ……」 京太郎「好きなんだよ優希、お前の事が」 優希「……」ポロ 京太郎「えっ」 優希「ふっ、ひっく、っ……」ポロポロ 京太郎「えっ、えっ!? な、なんで泣くんだよおい!」 優希「だって、京太郎は私の事、見てくれなかったし、何しても相手にしてくれないし……!」 京太郎「……ああ、そうだったな」 優希「みんなに言われても、私不安でっ、怖くてっ……」 京太郎「ごめんな、不安にさせて……」 優希「わ、私も京太郎が好き、好き、好きだじぇ……!」 京太郎「そうか……」 京太郎「だったら俺と――」 優希「だから私と――」 京太郎・優希「――付き合ってください」 久「あっ、まこ? これから空いてないかしら? うん、うん……ええ、私達でもう1人のお姫様を慰めてあげたいのよ」 まこ「了解じゃ、じゃあ迎えに行くか……わしらで頑張ったなって言ってやらんとな」 和「あっ、先輩方。 はい、ありがとうございます……ええ、泣き疲れて眠っちゃってますから移動はタクシーにしましょう」 咲「京、ちゃん……すう、すう……」 京太郎「……帰るか、行こうぜ優希」スッ 優希「うん!」ギュッ 京太郎「さて、これからどうするかね……」 優希「京太郎」 京太郎「なんだ?」 優希「だーい好きだじぇ!」ニコッ 【須賀京太郎と片岡優希の日記】 ○月◎日 今日は俺にとって色々激動の1日だった。 なんせ初めての彼女が出来た日だからな! 竹井先輩には感謝してもしきれないぜ……今度お礼しないと それにしても俺が優希と、か……今でも少し信じられない気もするけど夢じゃないんだよな…… 頑張ろう、あいつの彼氏だって恥じる事なく胸を張れるようにな 京太郎「今日は本当に色々あったなあ……」 京太郎「彼女、か……く、くくっ、やべえ、にやけが止まらねえ!」 京太郎「ふう……優希、何してんのかな」 ○月◎日 き、き~~~~(波線部分は文字が滲んでよく読めない) 今日京太郎と付き~~事になったた ま、まだま手を~~~らいだどいずれは~~~ 相談にのってくれたのどちゃん、背中を押してくれた染谷先輩、そして咲ちゃん、ありがとう 優希「うわああ、前半部分が酷い事になってるじぇー!」 優希「ううう……今でも心臓がドキドキ言ってるじょ」 優希「京太郎もドキドキしてくれてるのかな……」 番外【ごく自然に受け入れられた風潮被害・和の場合】 咲「――京ちゃんの事、好きっ、だった……みたい」ポロポロ 和「咲さん……」 和(ああああ!! 咲さん咲さん咲さん、泣き顔も素敵です、美しいです!) 咲「あは、ははは……京ちゃんを散々鈍感とか言ってたくせに、私も気づいてなかったんだ、自分の気持ち……!」ポロポロ 和「……」 和(だけど咲さんを泣かせた罪は許しませんよ、2人共……!) 咲「よく考えてみたら私、京ちゃんと同じような言い訳してたよ……なに、やってるんだろうね?」ポロポロ 和「咲さん……」ギュッ 和(よっしゃあああ!! 自然に咲さんに抱きつけたあああ! 咲さんの髪の匂いクンカクンカ! 涙もペロペロしたいですう!) 咲「今さらわかってもさあ! もう私はスタートラインにすら立てないんだよ! やましい心がないのかって優希ちゃんを邪魔したくせに、誰よりも私がやましい心を持っちゃってる!」ポロポロ 和「もういいです、もういいですから……!」 和(今はあんな男より私の感触を感じてくださいよ! ああ、忌々しい男、早くこの手で八つ裂きにしてやりたい!) 咲「なんで今頃わからせるの!? なんで何もかも手遅れになった後で、こんな気持ちに気付かせたの……」 和「咲さん、いいんです。 苦しまなくていいですから……思いっきり気持ちを吐き出してください」 和(一番吐き出してほしいのは私への愛なんですけどね!) 咲「やだ、やだやだやだあ! 京ちゃんを渡したくない、私だって京ちゃんに見てほしいよぉ……!」 和「……」ナデナデ 和(だけどこれで邪魔者は消えました、後は私がじっくり咲さんを……2人への天誅はその後にしましょう……) 咲「うわああああああんっ!!」 和(ふふふ!) ――…… 久「……なんて考えてたりしてね、あはは」 和「今すぐ卓に座りなさい部長! 麻雀で泣かせて差し上げます!!」 まこ「お、落ち着くんじゃ、和!」 和「私がそんな事を考えるわけがないでしょう! だいたい須賀君はゆーきの大切な……あ」 咲「……」 和「あ、あの咲さん、その……」 咲「大丈夫だよ、和ちゃん。 あの時泣かせてもらって少しスッキリしたから……」 和「咲さん……」 風潮【原村和は咲狂いで結ばれるためには平気で周りや親友の優希すらも踏みにじる】 番外【ごく自然に受け入れられた風潮被害・咲の場合】 咲「やだ、やだやだやだあ! 京ちゃんを渡したくない、私だって京ちゃんに見てほしいよぉ……!」 和「……」ナデナデ 咲「――あっ、そうだあ」 和「えっ」 咲「そうだよ……なんで気づかなかったんだろう……ふふふふふ」 和「さ、咲さん……?」 咲「京ちゃんと結ばれないなら優希ちゃんを排除すればよかったんだあ……」 和「さ、咲さん!? 何を……」 咲「カン」ドグシャア!! 和「あうっ!?」 咲「ごめんねぇ、和ちゃん……私これから京ちゃん、優希ちゃんと麻雀をしてこなきゃいけないから」 咲「待っててね京ちゃん……優希ちゃんを消したら、その心を壊して家で大事に大事に飼ってあげるからね!」 和「ゲホッ、ゲホッ、咲、さん……」ガクッ 咲「あっはははははははは!!」 ――…… 久「咲はこれくらいアグレッシブでも……」 咲「それもうアグレッシブじゃないですよ!」 和「ただの頭おかしい人じゃないですか!」 まこ「あんたは何がしたいんじゃ……?」 久「んー、さすがにやりすぎたか。 まあ、でもこれで少しは気が紛れたんじゃない?」 咲「えっ……」 久「すぐに吹っ切れなんて言わない、でも少しずつこの失恋を乗り越えていきましょう……」 久「咲は泣き顔もかわいいけど笑顔の方がもっとかわいいんだから」ナデナデ 咲「部長……」 久「ふふっ、私はもう部長じゃないわよ?」 まこ「ええじゃないか、わしを含めた麻雀部員達にとって部長はやっぱりあんたなんじゃよ」 久「しょうがないわねぇ……これじゃいつまでも卒業ができないじゃない」 咲「ごめんなさい……」 久「謝らなくていいわ。 じゃあ卒業までは頑張って先輩やらせてもらおうかしら?」 まこ「今だって入り浸ったとるじゃろうが……」 久「まあね!」 和「……いい話にしようとしてますが、私はさっきの妄想を許す気はありませんよ?」 久「あはは、別に打つのは構わないわよ? 泣かされるのは和かもだけどね」 和「言いましたね!」 久「まこと咲も入りなさい! 今日は徹夜で打ちまくるわよー!」 まこ「しょうがないのう、じゃあちょっくら揉んでやるか!」 咲「……」 咲(みんな、私を元気づけようとしてくれるのがわかる……嬉しいなあ) 和「咲さん?」 咲「あっ、今行くよ!」 風潮【宮永咲はヤンデレ魔王】 【新しい1日の始まり】 優希「……んふぁ……よく寝たじぇ」 優希「……」パカッ 『須賀京太郎 グループ……恋人』 優希「……夢じゃない」 優希「えへ……へへへへ///」コロン 優希「私、もう京太郎の彼女なんだ……」コロコロ 優希「にやけが止まらないじぇー!」コロコロコロコロ ドサッ! 優希「あいたっ!?」 優希「えっと……あっ、いた! 京太郎! お、おはよう!」 京太郎「ああ、おはよう優希」 優希「待っててくれたのか?」 京太郎「まあな。 一緒の登下校とかいかにも恋人っぽいだろ」 優希「こ……」 京太郎「な、なんだよ」 優希「は、恥ずかしい事言うな、バカ!」 京太郎「べ、別に恥ずかしくないだろ! 本当の事、なんだからよ」 優希「そういうのが恥ずかしいって言ってるんだじょ!」 京太郎「……んだよ、じゃあお前には俺達の関係は恥ずかしい事なのか?」 優希「えっ、そ、そんなんじゃ……」 京太郎「ふーん、いいよいいよ。 俺は恥ずかしいなんて別に思ってなかったんだけどお前がそう思うなら、俺達合わないのかも……」 優希「そ、そんな……ちょっと待って! 私はそんなつもりは……あれ?」 京太郎「くっ、くく……」 優希「……おい」 京太郎「お、お前がまさかそんな……ちくしょう、かわいいじゃねえか!」 優希「このやろ! よくも人を笑い物にしたなあ!」 京太郎「ははは! せっかくつき合えたのに俺が合わないのかもなんて考えるかよ!」 優希「むうう……!」 京太郎「ほら、さっさと行こうぜ。 学校遅刻しちまうからな」 優希「……おりゃ!」ギュッ 京太郎「のわっ! 優希、お前何を……」 優希「さっきのはどうしても許せん! 罰として私を背負って学校に行くのだ!」 京太郎「は、離れろよ!」 優希「いーやーだー! おやおや、京太郎……顔がなんだか赤い気がするじょ」 京太郎「なあっ!?」 優希「ふふん、私の魅力的なボディにメロメロになってきたんだな! よしよし、たっぷり堪能させてやろう!」ギュウッ 京太郎「うおおお、やめろぉ!」スタタッ! 優希「あはははは、早い早い! そらそら超特急で行くのだー!」 京太郎「ちくしょうううう!!」 【須賀京太郎の女子力】 優希「お昼だじぇ!」 京太郎「屋上は風が気持ちいいもんだなー……そういえば他に誰か誘ったか?」 優希「のどちゃんや咲ちゃんは部長達とどこか行ったらしいじょ」 京太郎「ふうん、じゃあ今日は2人きりってわけか」 優希「そういう事だな! さあ、存分にいちゃつこうじゃないか!」 京太郎「じゃあ食べさせあいでもするか?」 優希「」 京太郎「あれ? おーい優希?」 優希「……はっ!」 京太郎「おっ、戻ってきたか」 優希「ま、また変な事を……」 京太郎「いちゃつこうって言いだしたのはお前じゃん」 優希「そ、そうだけど……」 京太郎「まあ、それは後でにするとして弁当食うか」 優希「弁当? なんだ京太郎、お弁当を作れたのか?」 京太郎「お前のために料理勉強したんだからな……少し食うか?」 優希「もちろんいただくじぇ!」 京太郎「おう、食え食え」 優希「おっ、タコさんウインナー! タコめしにタコのやわらか煮、タコの和え物もあるじぇ!」 京太郎「須賀京太郎特製タコ尽くし弁当だ! とくとご賞味あれ!」 優希「いただきまーす! モグモグ……」 京太郎「どうだ?」 優希「うまい! よくやるじゃないか京太郎!」 京太郎「そうかそうか! まだまだあるからたくさん食べていいからな」 優希「言われずとも!」 京太郎「さて俺も食うか。 うん、我ながらよくできた!」 優希「タコスにタコ料理に幸せなご飯だじぇー♪」 京太郎「これはまだまだ改善出来るか……メモっとこ」 優希「……」 京太郎「ん、どうした?」 優希「なんでもないじぇ」 優希(なんだろう……美味しいんだけどなんか女子力的な意味で負けた気がするじぇ。 私も作れた方がいいのか……?) 京太郎「今度はタコライスでも作るかー」 優希(……でもとりあえずは今目の前にあるお弁当に集中するじぇ!) 優希「タコさんウインナーいただき!」 京太郎「おおい!? 人のまで取るなよ!」 優希「早い者勝ちだじょ! お弁当うまー!」 京太郎「ええい、やめんか! このタコ好き娘がー!」 【最後のわがまま】 京太郎「部活、行くかあ」 優希「相談したんだし、みんなに報告した方がいいのか?」 京太郎「どうだろうなあ……聞かれたら答えるって感じでいい気もするけど」 優希「じゃあ私はのどちゃんと染谷先輩には言っておくじょ」 京太郎「だったら俺は部長と咲に……」 優希「京太郎、その事なんだけど……」 ――…… 京太郎「ちーっす」 優希「来たじぇ!」 咲「あ」 優希「あ」 京太郎「なんだ、咲だけか?」 咲「う、うん……」 京太郎「そうか、じゃあ俺は出とくわ」 咲「えっ、京ちゃん?」 京太郎「優希、とりあえずみんな来たら止めとくから」 優希「……頼んだ」 京太郎「任された」ガチャッ、バタンッ 咲「あ、あの優希ちゃん?」 優希「咲ちゃん……私、京太郎と付き合う事になったじょ」 咲「あっ……そ、そうなんだ、よかったね!」 優希「……1つ聞きたいんだけど、もしかして咲ちゃんもだった?」 咲「えっ、あっ…………うん」 優希「やっぱり、そうだったんだ」 咲「気付いたのは……優希ちゃんを行かせた後、だったけどね」 優希「はは、まるで京太郎みたいだじぇ」 咲「自分でも、そう思うよ」 優希「咲ちゃん」 咲「なに、かな?」 優希「ごめんとは、言わないじょ。 京太郎が好きな気持ちに関しては咲ちゃんに負けてるつもりはないから」 咲「うん……私も謝ってほしくはないかな」 優希「だから、その、言いたいのは1つだけ……ありがとうだじぇ、咲ちゃん」 咲「うん……ねえ優希ちゃん、私友達としてだけど優希ちゃんが好き」 咲「だから甘い考えかもしれないけどこんな顔色窺うみたいにギクシャクしたくない」 優希「私も、咲ちゃんは大好きな友達だから……ギクシャクなんてイヤだじぇ」 咲「だから優希ちゃん、もしよかったら1つだけ私のわがまま、聞いてくれる?」 優希「わがまま?」 咲「――今度、京ちゃんの家に一緒に泊まってくれないかな?」 優希「えっ……えええええっ!?」 【須賀京太郎と片岡優希と???の日記】 ◆月○日 俺の知らない間に何が起こったか、優希と咲が今度泊まりに来る事になった。 しかもいつの間にか家にも許可を取ってたらしいし…… いったいどういうつもりなんだ、2人して? 京太郎「……なんなんだろうな、本当に」 京太郎「わからねー、女の子の考える事なんて全くもってわからねー」 京太郎「……寝よ」 ◆月○日 今日、咲ちゃんと話して1つの計画を立てた。 最初に一緒に京太郎の家に泊まろうと言われた時はビックリしたけど、咲ちゃんを見たら断るなんて選択肢にもなかった。 今度の休みは忙しくなりそう…… 後お昼に食べた京太郎のお弁当になんだか女の子として自信がなくなったのはここだけの秘密 優希「咲ちゃん……」 優希「……寝るじぇ」 ◆月○日 今日優希ちゃんに最後のわがままだってお願いをした。 それは優希ちゃんと一緒に京ちゃんの家にお泊まりする事……優希ちゃんは驚いてたけどすぐにいいって返事をくれた。 ありがとう優希ちゃん……私、頑張るからね。 咲「……これで、きっと私は吹っ切れるよ」 咲「京ちゃん……」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/1867.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1361979886/ 【衣と衣①】 衣「なぁきょーたろう」 京太郎「ん、なんです?」 衣「衣は衣だろ?」 京太郎「?まぁそりゃそうですね」 衣「うん、なら!」ピョンッギュッ 京太郎「わ、ちょ、なんですか」 衣「衣は身に纏うものだぞ!」 京太郎「もう。なんですかそれ」ナデナデ 衣「お気に入りの衣になれー」スリスリ 京太郎「はいはい」クスッ ------- 【衣と衣②】 京太郎「ただいまー、あーつかれた」 衣「おかえり!」 京太郎「ん?」 京太郎「お?」 京太郎「……もしもしハギヨシさん今うち「やめろ!」あいたっ!?」 衣「勝手に入ったのは悪かったが、いきなり強制送還しようとするな!」プンスカ 京太郎「いや、だって驚いたんですもん。して、なぜ俺のアパートに?」 衣「今日はお菓子のお礼に衣がきょうたろーにご飯を作ってあげるぞ!」 京太郎「いやいや、そんなんいいですって」 衣「遠慮はするな!」 京太郎「遠慮してないですよー」 衣「……衣の料理は、いやか?」 京太郎「あーちょうおなかへったし!もうきょーちゃんうごけないし!」 衣「そ、そうか!いま衣が作ってくるぞ!」パタパタ 京太郎(チョロい) 衣「またせたな!」パタパタ 京太郎「おお、これは……パチパチ音がしてたから何となくわかったけど、天ぷら?」 衣「熱々だぞ!さぁたべるのだ!」 京太郎「はーい、いただきます」サクッ 京太郎「……」サクサク 京太郎「衣さん」 衣「ん?どうした?」 京太郎「衣さんが今回作ったのは純粋なものですが、世間では中にエビや大葉、サツマイモをいれて揚げるものもあるそうです」 衣「そうなのか!今度作ってみるぞ!で、こんかいのはどうだ?」 京太郎「サクサクで、もう、食感最高です」 衣「ほんとうか?」 京太郎「ええ、食感サイコーですぅ、もう全部食べちゃっていいですか」 衣「いいぞ!」 京太郎「じゃあガツガツげふっサクサク」 衣「あ、あんまり急ぐからむせるんだ!」 京太郎「すいまゴホッせんケホッあんまりにケフッおいしいから」 衣「おかわりあるぞ!」 京太郎「……」 衣「お粗末さま、だ。食いしん坊だなきょうたろーは」 京太郎「コヒューッコヒューッ」 衣「また作ってあげるからな!」 京太郎「?ぁい……」 ------ 【HAGISING】 衣「ー♪」パタパタ ヤン1「やべぇ、あの子超可愛い」 ヤン2「あれだな、頭なでてあげたくなるな」 ヤン3「あの小ささなら抵抗できないだろ。ヤっちゃうかw」 ヤン1「えっ」 ヤン2「YESロリータNOタッチ」 ヤン3「キモッなにいってんのおまえ。穴ありゃ何でも一緒だろw」 ヤン2「いやいやそれはさすがに……」 「私の主に近寄るな」 ヤン1「!!」 「私の主に近寄るな」 ハギヨシ「私の主からはなれろ」 ヤン3「うぜっ」バキッ ドカッバキッゴキャッボキッ ドサッ ヤン3「うぜーこと言ってるからだよ執事さんw」 ヤン1「おまっ天下の往来で」 ヤン2「なにやってんだよ!そりゃこの人も怒るよロリコンの風上にもおけねー発言してたもんお前」 ヤン3「いやおれロリコンじゃねーし。よーしお前らあのガキを「走狗め」!!」 ハギヨシ「イヌでは私は倒せない」グチャグチャグチャグチャ ヤン3「お、折った腕が戻って……!!」 ハギヨシ「執事を倒すのは、いつだって主だ」 ● ● ヤン「「「ひ、ひいぃぃぃい!!」」」 ヤン3「な、なんだよあれ!なんだよあれ!!」 ヤン1「腕がグロい治り方してた」 ヤン2「ロ、ロリコンの怒りに触れたことで正義の心が怒りに目覚めてスーパーロリコン人に!」 ヤン3「おめーは黙ってろよ!!言ってる場合じゃねーよあれマジのバケモンだぞ!」 ハギヨシ「よく言われる」 ヤン「」 ハギヨシ「その化け物に手を出した気様らはなんだ。イヌか、人か、それとも人間か」ガシッ ヤン3「ひぐぁっ!?」ミシィッ ミシミシミシミシミシ ブチィッ ヤン1「」 ヤン2「神よ我をお許しくださいロリコンの教義に背いた私をどうかごじひを」 ハギヨシ「髪引っこ抜いただけで気絶か。これからはカッパとして生きろ。良かったな、化け物の仲間入りだ」ポイッ ハギヨシ「担いでうせろ。二度と我が主に近寄るな」 ヤン1.2「は、はいぃぃい!!」 ハギヨシ「しまったな、ノリで衣様を主と言ってしまった。透華様にどう言い訳しよう」 -------- 【天然カイザー】 ケース1「KY」 一「……」ショボン 透華「元気だしなさいな、一」 純「あんなに落ち込んでるの久しぶりだなぁ」ヒソヒソ 智樹「あんな風に言われたら、誰でも落ちこむ」ヒソヒソ 衣「むぅ」 京太郎「お邪魔します、呼ばれてきました……ん?」 衣「お、おお、よくきたな」 京太郎「は、はい。(何かあったんですか?)」あいこんたくと 衣(仕事のミスで叱られたらしい。そっとしてやってくれ)あいこんたくと 京太郎(わかりました) 衣「ん、じゃあさっそく、麻雀しよう」 京太郎「はい」 衣「ん?あ」 京太郎「すべてを犠牲にしてでもおれは、かぁつ!!!」ゴッ!!!! 純智樹「」 一(すべてを犠牲に…そんな覚悟がないから私は)しおしおしお 透華「あぁ、一!おちこまないでくださいまし!」 衣「京太郎」 京太郎「どうしたぁ!」 衣「きょうは、しずかにやろう、な?」ナデナデ 京太郎「わかったぁ」ボソボソ ケース2「たまーに致命的なミス」 京太郎「どうでしょう」 ハギヨシ「……」ドキドキ 衣「…京太郎」 透華「ハギヨシ」 純「ハギヨシだな」 一「京太郎くん」 智樹「須賀くん、かな」 ハギヨシ「また、負けた」ガクッ 京太郎「んー、今回のクッキー勝負は普通に負けてると思ったんだけどなぁ」 衣「でもこんなにおいしいぞ!」サクサク 透華「一度どんな風に作ってるかみてみたいですわね」 京太郎「おれはいいですけど」 ハギヨシ「もっと、試行錯誤を」ブツブツ 純「ハギヨシー、おーい……だめだ、また自分のからに閉じこもった」 智樹「かわいそうなハギヨシ」 一「京太郎に票入れた私たちがいうことかなぁ?」 衣「というわけで、今日は衣が見学するぞ!」 京太郎「はい、面白いかはわかりませんが。では開始します。」 京太郎「……」くわっ 京太郎「生地にバター10!20!30!40!50グラムダァ!!」ドカドカ 京太郎「小麦粉200!砂糖大さじ三杯塩ひとつまみ!!」 衣「はげしいな」 京太郎「」ピタッ 衣「ど、どうした?」 京太郎「塩と砂糖、逆だぁ……ぐぁああああ!!」ライフ0 衣「作り直そう、な」 京太郎「うぐぅ……」メソメソ -------- 【ハギヨシと京太郎、休日にてぶらぶら】 京太郎「あ、どうも」 ハギヨシ「おや京太郎くん」 京太郎「街中で会うなんて偶然ですねぇ」 ハギヨシ「そうですね。なにやらお嬢様に休暇をいただきまして、なにをすればいいのかもわからずぶらぶらと」 京太郎「んー、俺は本を買いに行く途中ですけど、もし時間があるなら一緒にきますか?」 ハギヨシ「本ですか、最近読む本がないと思っていたところです。ご一緒させていただきましょう」 京太郎「最近、俺龍門渕に入り浸りですよねー」 ハギヨシ「おや、ご不満でしたか?」 京太郎「いえ、そういうことではなくて、もう龍門渕生徒みたいだなーって、なーんて、あはは、あそこ女子高ですしねー」 ハギヨシ「おや、転校しますか?」 京太郎「へ?」 ハギヨシ「いえ、転校しますか?と」 京太郎「いや、俺は男ですよ?」 ハギヨシ「そうですね?」 京太郎「あそこはお嬢様校で、俺はいわゆる一般庶民です」 ハギヨシ「そのようです」 京太郎「無理です」 ハギヨシ「できますよ?」 京太郎「え」 ハギヨシ「え?」 京太郎「さ、本屋に行きましょう」 ハギヨシ「おや?京太郎くんどうしたのですか?おーい」 ----------- 【宥ねえのように胸が大きくならないかハギヨシに相談する衣】 衣「なぁ、ハギヨシー」 ハギヨシ「どうなさいました?衣様」 衣「胸を大きくするにはどうしたらいいのだ?」 透華「ブーーーーーーーッ」 衣「……どうしたのだ透華、紅茶を吹き出して」 ハギヨシ「お口に合いませんでしたか?」 透華「なんでもゴホッないですわゴホッ」 衣「そうか。でだ、ハギヨシ。このまえの旅行で阿知賀のあったかいの。アレにくっつかれた京太郎は嫌に嬉しそうだった」 ハギヨシ「そうでしたか?」 衣「うむ。で、なんかわかんないけどもやもやしてくやしい」 ハギヨシ「おやおや」ほっこり 衣「だから衣も大きくなって京太郎をでれでれさせてやるのだ!」 透華「」ズルッビターン 衣「透華どうした!?椅子か、転げ落ちるなど!?」 透華「いたたた……だ、大丈夫ですわ」 衣「そ、そうか?うむ、でだ、ハギヨシ、いい案はないか?」 ハギヨシ「一つございます、お耳を拝借」ゴニョゴニョ 衣「なぁ、きょうたろー」 京太郎「はい?」 衣「衣の胸を吸ってくれ」 京太郎「ブーーーーーッ」 ハギヨシ「」ほっこり 透華「ハギヨシーーーーーーーーー!!!」 --------- 【もし咲-saki-が格ゲー主流の作品だったら】 司会「白糸台VS清澄!試合はクライマックスを迎えております!」 淡「」ガチャガチャガチャガチャ 咲「」タンタンタンタンタンタン 和「互いに、相手の次の行動を感で読んで行動をしている!」 誠子「凄まじい戦いだ、もはやコマンドが目で追えない」 久「勝てる、勝てるわ!白糸台に!」 尭深「がんばれ、淡……!」 まこ「相手も強いわ、攻撃を的確にガード、反撃をしとる」 菫「相手の方、カウンター主体か。淡、先責めするな」 優希「いっけーーーー!!」 照「咲……」 京太郎「あー、また負けちゃった」 衣「ふふーん、衣はつよいだろー!」 京太郎「うぁーだめだー、気分転換に麻雀しましょう」 衣「えー、麻雀難しいからやだー!」 京太郎「うー、でも身近に麻雀できる人ハギヨシさんとアカギさんしかいないから、あと一人いないと四人うちできないんですよー」 衣「その二人なら今頃外でリアルファイトしてるぞー」 京太郎「なんでアカギさんまで!?はぁ、しゃーない、もうちょい格ゲーしますか」 衣「わーい!」ジョインジョイントキィ 京太郎「咲たち、勝ってるかなぁ」ジョインジョインジョインジャギィ ------- 【もしお城デートの時ヘルカイザーコートだったら】 松本城デート 衣「あ、いたー!きょうた、ろ?」 京太郎「」コォォォォ… 衣「か、変わったコートだな。おーいきょうたろー」 京太郎「む、あぁ、衣さんか」 衣「む、なんだその言い草は」 京太郎「済まない、寝不足、でな」 衣「むー、しゃべり方が変だぞー」 京太郎「普段通りさ」 衣「そんなわけないけどなー。それより、変わったコートだな。異様に似合ってるけど」 京太郎「外行き用はこれしかなくてな」コォォォ 衣(しかしあのコート、なぜ支えもなく広がっているのだ?) 衣「まぁいいや、さ、いくぞ京太郎」 京太郎「あぁ」こぉぉぉぉ… ------- 【ドジカイザー】 京太郎「ふはははは!ロオォン!」 一「うわっ、シャボは読めないやぁ」 京太郎「ふはははは!これで一位を200点まくってトップだぁ!」 透華「いえ、それだと400足りなくて二位ですわよ?」 京太郎「」 衣「また符計算間違いかきょうたろー」 京太郎「」ショボン 一「いじけちゃったね」 純「同じミスで七回トップのがしてるからなー。しかしあいかわらずあいつの作る菓子はうまい」 智紀「今日は、どーなつ」 一「あー僕ドーナツ大好きなんだよねー!」 純「……あれ?一人二個のはずなのに一つ多いな」 京太郎「」ビクン 智紀「間違えちゃったんだね、数」 京太郎「」めそめそ 衣「あー!衣が三つ食べるー!」 一「まぁ、結果オーライだね」 京太郎「俺は……俺は!ドジりたくないぃぃぃぃ!!!」 純「いや、そう言われてもなー、この前だって……」 -ちょっと前のこと- 京太郎「うぅぐぅぅ」ふらふら 透華「どうしたのですか?目の下にお化粧して呻くなんて」 京太郎「ねぶーそくーなのーだー」よろよろ 一「先週きた時もちょっと調子悪そうだったよねー」 京太郎「今日はー、ねれるー、おかしー、つくるー」くるくる 一「あ、そういえば衣が飴細工の城を食べたいとか言ってたよねー、もしかしてそれ?」 京太郎「そーなのだー」狂狂 透華「飴細工の城って、もしかしてそれを調べてて寝不足?なんとまぁ、バカとはいいませんが、自分のこと考えなさいな」 京太郎「きっちんー、いかなきゃー」おろろろ 透華「って、聞いてないし」 一「こんなになるまでやるなんて、全くとんでもない衣バカだねー」 京太郎「じゃー、いくぞー」ガシッ 透華「えっちょっま!?」 一「な、なんで担がれたの!?」 京太郎「あめをー、ねるぞー」ズカズカ 透華「は、はなしてぇ……!」 純「ってことがあったな」 一「なんでかついでったんだろ。あれ」 智紀「…まな、いや、なんでもない」 --------- 【清澄でヘルカイザー】 京太郎「お、きた!ツモ!三 倍 満 !」 優希「じぇー!?」 咲「うわっ、親かぶりだよー!」 まこ「うっげぇ、この終盤に」 和「須賀くん、最初の配牌からよくここまでこれましたね」 京太郎「へへ、運が良かったな。このメンバーから始めて一位が取れるかも!」ワクワク 優希「ぬうぅ!やらせはせん!やらせはせんじょー!」 咲「そう簡単には勝たせないよー?」 まこ「うむ、超えるべき壁は高くなきゃなぁ!」 京太郎「っちー、勝てる気がしない。む」 まこ「ん?これは…」 和(おお、須賀くん、配牌時点でタンヤオ気味の二向聴。サクッと流して勝てますよ) 京太郎「よーし」タンッ まこ「ロン」 咲和優京「は?」 まこ「す、すまん、人和じゃ。いや、なんか、本当にすまん」 京太郎「」 和(ひ、ひどい……トップから一気にラスに) 優希「さ、さすがに同情するじょー」 咲「あ、あー、と……」 和(最後の親は咲さん、トップの染谷先輩とは50000近い差、これは……) 京太郎「……たくない」 京太郎「俺は!負けたくなぃぃぃぃ!!!」 「!?」 ドバァッ 咲(な、な、な、なに!?変な黒いのがまとわりついてっ!) 優希「あ、あわわわわわ」 まこ「く、空気が重くなりよった」 和「す、須賀くん。納得できない心情はよく理解できますが、叫ばなくても」 京太郎「」ゴッ!! 和(……今、黒い何かが見えたような) 京太郎「コォォォォ」タンッ! 優希(ひっ!?ば、バカみたいに重い配牌だじぇ!)タンッ まこ(んー、染手で大きくなりそうじゃが、そうなると遅いしのう。よくはない) 咲(は、牌が震えてる) 京太郎「一瞬を、永遠に」タンッ 優希(うぐ、は、牌が鉛みたいに重いじぇ) まこ(ッチ、嫌なところじゃな)タン 咲(な、なんか変だよこれ!はやくあがらないと!) 京太郎「クク、クハハハハハ!!!一カン!二槓!三連槓!!」 優希(なぬ!?この時点で三暗刻三槓子かくていだじぇ!?しかもドラが三つ!) まこ「何やら恐ろしいことになってきたのう(でも、まだアガりは遠い……)」 和(な、なんですか、これ。須賀くん、引きがおかしいです!有効牌しかツモってこない!) 京太郎「エヴォリューションリザルトカン!」 和(す、四暗刻四槓子!!あとはツモさえしてしまえば!) 咲「あ、ご、ごめんね京ちゃん」 京太郎「なに?」 咲「ロ、ロン。槍槓国士」バラバラバラ 京太郎「」 和「す、須賀くん、動きませんね」 まこ「そっとしといて、やりんしゃい」 --------- 【暑がりユウチャー】 玄「ただいまー」 玄「って、えっ?」 宥「暑いー」したぎー 玄「ちょちょちょちょちょ!?!?なんて格好してるのおねーちゃん!」 宥「あ、あついよー、体が火照るよー」 玄「あ、あつい!?何を血迷ったことを!おねーちゃんは何があっても防寒着を脱がない寒がり天使じゃないかー!」 宥「あっついよー、くろちゃあん……あいすー……」ポテン 玄「な、何が起きたのでしょう。と、とりあえずいわれたとおりにアイスを」テテテー 宥「ん……はぁ」ぬちゃ 宥「お腹の中が、熱いよぉ」 宥「人肌が恋しいよぉ……」 説明しよう!人を求める闇を蓄えたユウチャーは人肌恋しくなってしまったのだ! 玄「アイス持ってきたよー」がちゃり 宥「くろちゃーーーーん!!」ガバァッ 玄「えっちょっまっ」 アッーーーーーーー!!!! -------- 【ともきーハッピーバースデー】 衣「えー、こほん。ハッピバースデイトューユー!」 一「ハッピーバスディトゥーユー!」 純「ハッピバァスデェイディイア」 透華「智紀ぃぃぃぃぃぁぁぁああああ!!!!」 智紀「」ポカーン 「ハッピーバースデートゥーユーーーー」 パンパンパンッ! ハギヨシ「おめでとうございます、智紀様」 京太郎「(普通に俺混じってるけどいいのかな?)おめでとーございまーす」 智紀「ぇ、あ……ありがとう///」 透華「ぜーいん、貴女にプレゼントがありましてよ!」┣¨┣¨┣¨┣¨ 智紀「な、なにぃぃぃぃいッッ!?」┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ 京太郎(あぁ、またキャラがぶれてる智紀さん。透華さんは割と普段からあんなんだからいいや) 一「じゃーまずは僕から!よいしょーっと!」 智紀「これ、は?大きい」 一「開けてみてー」 智紀「ん…」ゴソゴソ 智紀「い、椅子?」 一「智紀、よくパソコンするでしょ?その椅子、ほんっとーに座り心地いいビシネスチェアーなんだよー!」 智紀「あ、ありがとう」 純「じゃーつぎ俺から!ほら!」 智紀「…キーボード?」 純「おう。最新式のやつだぜ!」 透華「わたくしは!なーんと大型ディスプレイ+スパコンを!ご用意させていただきました!」デーーーン!! 智紀「お、おぅ……すごい」 智紀(いやほんとうに、素直に嬉しいけど) 智紀(パソコングッズだけ、かぁ。そんなにパソコンばっかりいじってるイメージが強いのかなぁ) 衣「衣もあるぞ!」ごそごそ 衣「衣はなー、京太郎と選んだんだぞ!智紀、おめでとー!」キラーン! 智紀「こ、これは、めがね?」 衣「智紀に似合うのを選んだぞ。予備にしてくれ」 智紀(ブルーライトカットレンズだ) 智紀「ありがとう、衣」なでなで 衣「こ、子供扱いするなー」 透華(満更でもない表情)ほっこり 京太郎「さ、さいごは俺とハギヨシさんから」 ハギヨシ「見劣りするかもしれませんが、どうぞ」 京太郎「あんまり自信ないんですけど、はい」 智紀(袋…) 智紀「あけていい?」 京太郎「もちろん」 智紀「じゃあ……これは、カーディガン?」 透華「あら、かわいい。どこのブランドの品ですの?」 京太郎「いやじつは、手編みです」 純「なん…だと…?」 一「嘘!?これが!?」 ハギヨシ「彼のデザインセンスは素晴らしいものでしたよ」 智紀「き、着てもいい?」 京太郎「もちろん」 智紀「よいしょ……わぁ、ピッタリ」 京太郎「フリーサイズですけど、丈は適当に合わせておきました」 智紀「…ありがとう、京太郎くん、ハギヨシ」ニコッ 京太郎「いえいえ、お誕生日おめでとうございます、智紀さん」 衣「むー……ずっこい」 -------- 【一家に一人ヘルカイザー 宮永家編】 みょんみょん…←スズメの鳴き声 咲「う、うーん……あと五分ー」もそもそ 照「きゅー…きゅー…」 「ほら、起きろ、二人とも」 照「うにゃ、京ちゃん、おはよ」ぽけー 京太郎「はいおはよう。咲、起きろ、さーきー」 咲「一心不乱の大対局をむにゃむにゃ」 京太郎「ったく」 京太郎「エヴォリョーション目覚ましバーストグォレンダァ!」バチンッ! 咲「みゃう!?」 照「うわ、デコピン、痛そう」 京太郎「たとえあとで怒られるとしても!俺は!咲を起こしたいぃ!!」 咲「う、うゅー!痛いよ京ちゃん!」 京太郎「朝のあと五分は永遠になる」 咲「う、うー」 照「さ、朝ごはん食べよ、咲」 咲「うん……」 京太郎「今日は、両親さん、仕事で不在だったな、朝は俺が作った」 照「ありがとう。うん、美味しい」 咲(なんで私より美味しいんだろ)ブツブツ 京太郎「さて…今日こそ!俺は!かぁつ!!」ゴッ! 咲「む、まだまだ京ちゃんにはまけないよ!」 照「今日の罰ゲームは、だきまくらー」 京太郎「まだ始まってすらいないわ!今日こそかぁつ!」 咲「嶺上四槓子!」 照「八連荘!」 京太郎「ぐぁぁぁぁぁぁ!!!」25000→0 照「さぁ、おとなしくだかれろー」わきわき 咲「えへへ、お邪魔しまーす」わきわき 京太郎「やめろぉぉぉぉぉおおお!!」 あの子を雇ってから姉妹仲が良くなって助かりました!(Mさん) ヘルカイザー京太郎!好評貸し出し中! (効果には個人差があります) ------- 【一家に一人ヘルカイザー 愛宕家編】 絹恵「は、は……クチュンッうぅ」ぐしゅん 洋榎「ふぁっくしょん!!うっぐぅ、喉痛くなってきたわ」くしゅくしゅ 京太郎「あー、花粉症の薬きれてるー」 洋榎「な、なんやて!?ホンマや!」 絹恵「えぇー、質より量いうてお姉ちゃんが使いすぎたんとちゃう?」 洋榎「んなわけないやろ!うぐー、今日は花粉多いしなー、外出るのは億劫や」 京太郎「あー、じゃあ俺買ってきます」 絹恵「え?カイザーも花粉症じゃん、大丈夫なの?」 京太郎「まぁ多分。いってきますね」 ガチャ バタン グォレンダァ!! グゥオレンダァ!! 洋榎「あれ、くしゃみか?」 絹恵「多分」 洋榎「絹、うちも行ってくるわ」 絹恵「うちも行く」 洋榎「うーん」ぐしゅ 絹恵「うにゅぅ……」くたー 雅枝「で、ついてったはええけど、花粉にやられて発熱て寝込んだと」 京太郎「そのようです。は、は……バーストォ!!」くしゅん 雅枝「お前それくしゃみかい。おちゃらけとるんとちがうか?」 京太郎「そんな悪趣味な真似はしません」 雅枝「まあまええわ。お前も養生しときな。まだまだうちの雇用は終わらんで」 京太郎「わかっていますよ」 こんな愛宕家 ----------- 【京太郎ガッチャになった日】 ガッチャ!楽しく麻雀しようぜ! 京太郎「清澄高校麻雀部一年、須賀京太郎!」 咏「ふふん、初日から遅刻するドロップアウトボーイには厳しい現実を突きつけてやるぜぃ、知らんけど」 麻雀王GX!(嘘 京太郎「んー、リーチ」タンッ 衣(ふむ、今日は、衣と打っているのに変な風にならないな、ちょっと寂しい) 京太郎「ツモってこないっと…うわ、いやなところだな」タン 衣「む、それだ、ロン」 京太郎「だぁっ!?」 透華「なんといいますか、ごく普通の麻雀してますわね」 一「だねー、にしても京太郎今日はついてないね、ダントツでラスだよ」 京太郎「うぐー、悔しいなぁ。でもまだ勝負はわかりませんよ」 衣「うむ!麻雀は最後まで何が起こるかわからない!」 京太郎「そう!さぁ続けよう!」 透華(とはいっても、トップの衣と点差は40000近い点数、一人沈みの状況下) 京太郎「っ」 透華(配牌もよろしくないようですね、ならば私は私で一位を目指すだけ) 京太郎(くぅ!配牌が悪い、チャンタ手か、ここから目指すとしたら、国士無双?いや、だめだ、おそらく)チラッ 衣「ふむ」タン 京太郎(この状況下、衣さんならほぼ間違いなく早上がりの綾牌を持っている、おそらくは自風の南) 京太郎(逆転は厳しい、でも!俺はこの配牌を、牌を、信じるぜ!)ズバッ! 京太郎(!これは)タンッ 一(!……なんとなく、だけど。何かしかけてくるかも)タンッ 京太郎「ポン!」 衣(九ソウ?なぜこのタイミングでこの鳴きを?) 京太郎(いくぜ!あとは自力だ!) 京太郎「ん、カン!」 透華(加槓ですか、一体何を狙って) 京太郎「」タン 一(いったい何を狙ってるのかな?あの目は一位を獲りにきてる目だ) 衣(この状況ならば、三倍満以上おそらくは、役満) 京太郎「!…」タン 衣(来たか!しかしならば逃げるわけにもいかない!セオリーなど知るか!真っ向から受けて立ってやる!) 衣「リーチ!」チャリン 京太郎(関係ない、まっすぐ上がりを目指すだけ!きた!) 一(ふ、雰囲気が変わった。いま、何か光ったような) 衣(勝負だ!京太郎!) タンッッ 京太郎「ロン、清老頭」 衣「!!」 透華「……危なかった、ですわね。申し訳ありません須賀くん。混一ドラ2、頭ハネ、ですわ」 京太郎「ダメだったかー」 衣「ほ、本当にきもが冷えたぞ」 透華「うぅー、この私が二位確しかできないなんて」ショボン 一「いや、ー、蚊帳の外だったなー」 京太郎「あー、でも、楽しかった」 カンッ!なお実際にあった話の模様 ------- 【とある龍門渕麻雀部の金髪親子】 透華「須賀くん、少しよろしくて?」 京太郎「はい?」 衣「む、とーか、いま京太郎は衣とへるしんぐごっこしてるんだぞ」 透華「ごめんなさい、衣。でも、ハギヨシはいま出払っているし、男手が必要で」 京太郎「俺は構いませんよ。ごめんなさい衣さん、すぐ済ませてきます」 衣「むー、わかったっ」ムスッ 透華「ではついてきてくださいな」 京太郎「はいー」 チクタクチクタク 衣「」 チクタクチクタク 衣「」イライラ チクタクチクタク 衣「」ゴッゴッゴッゴッ 透華「ええ、ハルコンネンをこのケースに」 京太郎「はーい。うわ、ジャッカルだ、すげぇ」 透華「それはハギヨシの獲物ですわ」 京太郎「えっ」 透華「しかし、須賀くん見かけより力あるんですのね」 京太郎「あー、ヒョロくみえますか?」 透華「いえ、そういうわけではないんですの。ただ、片手でヒョイヒョイ重い荷物を持っているので」 京太郎「あー、まぁ体動かすのが好きですからね」 透華「力こぶ、触ってもよろしくて?」 京太郎「いいですよー、んっ」ムキッ 透華「ぁ、すごく硬い」ツンツン 京太郎「へへーん、そうでしょう」 衣「何をしているのだ」ジトーッ 透華「」ビクン 京太郎「あ、衣さん、どうしてここに?」 衣「20ぷんもまったのに!きょうたろーこないんだもん!」プンプン 京太郎「あー、思ったより量があって」 衣「トーカと戯れてたくせにッ!」ムスーッ 透華「こ、衣、落ち着いて」あせあせ 衣「ふんっだ!」プイッ 京太郎「」ほっこり 透華(ほっこりしてないで助けてくださいな) 京太郎(え?俺ですか?じゃあー……) 京太郎「」ギュッ 衣「!?」 京太郎「じゃあ、一緒に仕事しましょう」ヒョイッ 衣「お、おー、たかい!」 透華(か、肩車) 京太郎「そこの上の箱、高くてとってください」 衣「ん!任せろ!」ヒョイッ 透華「」ほっこり 透華(はっ!?何時の間にほっこりと、これが、ほっこりパワー!) 京太郎「ありがとうございます。じゃあ、次は隣の小物入れを」 衣「うん!」ヒョイ 透華(あ、これは親子ですわ)ほっこり また別の日 京太郎「お邪魔しまーす」 衣「お、きょうたろーよくきたな!」BBAーーーーン!! 京太郎「」 透華「だめです!衣!上着を着なさい!」 一(む、僕の時はそんなこと言わないのに)むすっ 京太郎「こ、衣さん、なぜ一さんの私服を?」 衣「ぇっと……私服のこうかんだ!」ビシッ 衣(言えない、きょうたろーにみてもらいたいから、とか言えない!) 京太郎「そ、そうですか、よくお似合いですよ」 京太郎(やべぇ!めちゃくちゃ肌綺麗!そ、そして腰の微妙なくびれががががが) 京太郎(だが、おもちは、ない) 京太郎「あはは、ごめんなさい。ちょっと見慣れない光景だったからびっくりしちゃって。さぁ麻雀しましょう。今日は負けませんよー」 衣「あ、うん」しょんぼり 透華(こ、この格好の衣に対して淡白な!!認めませんわ!ここは切り札、ヘルカイザースタイルです!) 透華「衣、これを」 衣「え?うん」バサァッ 透華「そう、これこそが!裸コート!……とは少々異なりますが、半ばそんな感じですわ!」 一「ちゃんと下に僕の服きてるじゃないかー」 透華「同じようなもんでしょう」 一「」 透華「で!!いかがですか!」 京太郎「いや、なにがですか?」 透華「えっ」 京太郎「えっ」 衣「むー、ごわごわするぞ。とうかー脱いでもいいかー?」 透華「えっ」 衣「えっ」 透華「…グスッ」じわぁ 京衣「!?」 透華「わ、わたくしは、グスッ衣のことを思って、グスッ」 京太郎「え、えと、と、とうかさん?」 衣「ど、どうしてないて」オロオロ ツカッ 京衣「!!」 ハギヨシ「京太郎くん、君は私の主を泣かせた。生きてここから帰れると思うなよ?ブチころがすぞ人間」 京太郎「」 ハギヨシ「衣様は、お仕置きです」ニッコリ 衣「」 ------ 【プール日和】 龍門渕家別館 温水プール 衣「うにゅぅぅぅ」ぷかぷか 京太郎「温水プール、か。実家で入って以来だなー」チャプチャプ 透華「あら、家にプールがあるんですの?」 京太郎「こんなに大きくはないですけどね。カピバラ買うのに必要だって、 親父が増設したんですが、品種改良カピバラだから必要なくて、俺がよく遊んでたんですよ」 衣「はにゅぅうぅぅぅ」ぷかぷか 透華「まぁ、カピバラ。ぜひ一度みてみたいですわねー」 京太郎「写真ならありますよ、今度持ってきます」 衣「くぎゅぅぅぅぅぅ」ぷかぷか 京太郎「……衣さん、さっきから奇声をあげながらぷかぷかしてますね」 透華「ま、まぁ別に溺れてるわけでもないし」 ザブン! 京透「」 透華「み、みみみ、水に飲み込まれた!?ここここころもぉーーー!!」 京太郎「ッ!」ザプンッ! ロ…コロ… コロモッ! 衣「……ん?」パチッ 透華「あぁ!目を覚ましましたのね!衣!」ギュッ 衣「え、ぁ、すまん透華、寝てた」 透華「違うんですの!貴女は溺れて気を失っていたんですのよ?覚えていません?」 衣「えっと、覚えてるぞ?だから言ってるだろう。寝てしまった」 透華「……えっ」 衣「浮いてたら気持ち良くて、寝ちゃった」テヘッ 衣「」ピクピク 透華「さ、さすがにげんこつくらいは許されますわよね?」 京太郎「いーんじゃないすかねー」 透華「あ、須賀くん。言いそびれていましたが、衣を助けていただいて、ありがとうございました」ぺっこりん 京太郎「いや、いいですよー別に。」ぽけーっ 透華(……?何やらぼーっとしてますわ。非日常な体験をしたからでしょうか?) 京太郎(人口、呼吸)ぽけーっ ------ 【ともきーへん】 京太郎「んー、今年ももうすぐ終わりですねー」 ハギヨシ「ですねぇ。街はクリスマスムード一直線ですよ」 京太郎「しかし、いいんですかねえ?」 ハギヨシ「なにがですか?」 京太郎「まだ半分もスレ進んでないのにもうすぐクリスマスネタなんて。前回は800くらいだったのに」 ハギヨシ「は?」 京太郎「こちらの話です」 ハギヨシ「そ、そうですか」 京太郎「しかし、八月後半からやたらと龍門渕と縁があるなぁ。何回遊びに行っただろう」 ハギヨシ「14回ほどでございます」 京太郎「あれ?意外と少ないなー」 ハギヨシ「週末以外はなかなかこれませんからね。さ、つきました」 京太郎「あ、ありがとうございます」 京太郎「失礼しまーす」ガチャ 「お、待っていたぞきょうたろー」ピョーンギュッ 京太郎「おわ!衣さんずいぶんと背丈、が……」 智紀「えへへー」スリスリ 京太郎「」 ハギヨシ「な、なんだこれは」 京太郎「な、なにしてはるんですか智紀さん」 智紀?「んー?いつもしてるだろ?頭スリスリーって!」スリスリ 京太郎「いや、それは衣さんでしょう?」あせあせ 智紀?「んー、だからだ!」 京太郎「いや、なにが?」 智紀?「衣は今、智樹と入れ替わってるぞ!」 京太郎「!?」 「あ!きょうたろー!」ギュッ 京太郎「な、なんだ!?」 透華「よくきたな!」スリスリ 京太郎「」 ハギヨシ「」 とーかへんも同時上映! 京太郎「な、な、な、な、な!?」わたわた 透華「ん?いつもは頭撫でてくれるのにどーしたんだ?」 京太郎「ままままさかあなたも!?」 ハギヨシ「オカシイ、コンナコトハユルサレナイ」 透華「きょうたろー、どうしたんだ?///」キュウッ 京太郎(あれ、しがみつく力が弱い) 智紀「いつもとようすがちがうぞー?」グリグリ 京太郎「こっちは積極的ぃぃぃぃぃ!!」 ハギヨシ「なぜ、どうして、こんなことに」ブツブツ 京太郎「助けてと言うのはおかしいから言わない!誰か状況を説明してぇぇぇぇ!!」 ガチャ 衣「むー、うるさいぞ」 ハギヨシ「ん?」 京太郎「あれ?」 透・智「あ」 衣「あーーーー!!きょうたろーになにをしてるんだふたりともー!」 透華「あ、あの、これはその」 智紀「え、えと」 京太郎「こ、衣さんといれかわってるんじゃ?」 衣「いれかわる?なにをいってるのだきょうたろー、そんな怪奇はありえない」 京太郎「」 ハギヨシ(つまりお二人は衣様の真似をして、須賀くんに抱きついたんですね?) ハギヨシ(事態が悪化したじゃねーか!!)ガンッ!! 衣「衣もギュッてするー!」むぎゅう 京太郎「えっちょっまっ!?」 透華「こ、こうなったらやけですわ!うぁぁぁ!!」クンクンペロペロ 智紀「ま、いっか」ぐりぐりむにむに 京太郎「にゃあああああ!!!!!」 ------- 【ヘルカイザーコロタン】 透華「さぁーはじまるざます!」バァーン! 衣「とーか、扉は静かに開けないか」 透華「あら、ごめんあそ、ば……し」 衣「……?何をじっと見つめている、牌が透けて見えるのか?」カイザァーー 透華「うわぁぁぁぁあああ!!」 ヘルカイザー衣! 大騒ぎ編 透華「なんなんですのもー!?須賀くんに文句いってやる!」prrrr 透華「もしもし須賀くん!?どういうことですの今日の衣の格好!?」 須賀『え?格好って、寝巻きとかだったんですか?』 透華「違いますわ!コートですのコート!あなたと同じコート着てましてよ!?」 須賀『え?俺のせい?』 透華「とにかく一度見にきてくださいまし!」 須賀『え、おれ今日学校』 透華「公欠にしてあげますから!至急今すぐ早くハリーハリーハリー!」ガチャン 透華「ハギヨォーーーーシ!!」 ハギヨシ「いってまいります、透華お嬢様」 透華「あとは須賀くんがくるまで衣を愛でるだけ」スリスリ 衣「にゃー!スリスリするなー!」パタパタ 京太郎「で?」 衣「」正座 透華「」正座 京太郎「なんで衣さんが俺のコート持ってるんですか?そしてなぜ透華さんは盲目的に俺を疑ったんですか?」プンスカ 京太郎「まず透華さん」 透華「だって、あんな変なコートを衣が着るわけないと思って…だとしたら須賀くんにしか心当たりなくて……」しょんぼり 京太郎「しばらく俺の作ったお菓子は抜きです」 透華「そ、そんなぁ!?やめてくださいまし!なんでもしますからぁ!」 京太郎「つぎにー、ころもさぁーん」 衣「うっ」ビクッ 京太郎「なぜ、俺の、コートを、持っていたんですか?あのコートは特注品で、世界に二つとないはずです」 衣「う、うぅ」 衣「き、きょうたろーのこーと、かっこよかったから」ブルブル 京太郎「許します」 衣「ぇ?」 透華「!?!?」 京太郎「ころもさんいいこー!もうそのコートあげちゃう!俺もう一着作るからいいですよあげちゃう!」ナデナデ 衣「や、やったぁ!ありがとうきょうたろー!」キャッキャッ 透華「あの……なぜ、衣をお許しに?」 京太郎「コートです。俺のコートを褒めてくれました」 透華(そ、それだけぇーーーー!?) 京太郎「これで、俺と衣さんだけの、コートですね」 衣「うん!」 透華「そ、そんなぁーーーー!!」 純「あのコート、かっこいいよな、俺も作ろうかな」 一「正気?」 智紀「腕に、大きなアクセサリーつけなきゃ、ね」 カンッ!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3895.html
京太郎「お疲れ様です、って尭深さんだけですか?」 尭深「うん。みんな少し遅れるって」 京太郎「で、その机の上のいくつもの茶筒はなんですか?」 尭深「ちょっと部室に置いてたお茶を整理してて」 京太郎「いくつ持ってきてたんですか……あ、これこないだ見たやつですね」 尭深「うん、これはみんながいいって言ってくれたの。で、こっちが最近買ったの」 京太郎「へぇ。開けてみていいですか?」 尭深「どうぞ」 京太郎「アレ?これだけ小さくないですか?中身は……」 尭深「あ、それ……」 カポッ、バサッ 京太郎「う、うわ!抹茶?」 尭深「気を付けて開けないと結構こぼれやすい、って言おうとしたのに」 京太郎「す、すいません。こぼしちゃって」 尭深「大丈夫。机にはちょっとだけだし」 京太郎「でも、結構俺の手に」 尭深「…………」 京太郎「ちょっと手洗って…」 尭深「貸して」 京太郎「え?」 尭深「手、貸して」京太郎の手掴む 京太郎「尭深さん?」 尭深「……はむっ」 京太郎「!?な、なにやってるんですか!?」 尭深「んっ……ちょっひょなめひぇるらけ……」 京太郎「口の含んだまま喋らないでください!そんなに口に入れて……」 尭深「んちゅ……ん……裏側も……んむ……」 京太郎「……全部舐めとる気ですか?」 尭深「んん……おいしい……」 京太郎「……はぁ。もう好きにしてくださいよ」 尭深「ちゅ……京太郎くんの……味……」 京太郎「変なこと言わないでください!」 尭深「ん……真ん中が一番……ねぇ……もっと」 バタン!! 菫「お前ら何やってる!!」 淡「たかみーずるい!!」 照「……ちょっと話そうか」ギュルルルルルル 誠子「あー……私は止めた……って部長が思ってたようなことじゃないみたいですよ?」 菫「えっ?」 淡「あ、ホントだ。京太郎下穿いてる」 照「でも……何やってたのかな?」 京太郎「えっと……俺が抹茶こぼして」 尭深「京太郎くんを舐めたり吸ったりしてただけです」 4人「!?」 京太郎「手!手のことですから!!」 尭深「今はまだ……でもどんどん……」 京太郎「ちょっと黙っててくださいマジで」 菫「……まぁ、今後は誤解されるようなことはしないようにな」 尭深「……じゃあ誤解を事実にしますね」 京太郎「尭深さん!?」 カンッ!!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2119.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1348755954/ 京太郎「今日は、咲無双の発売日だったっけか。清澄優勝記念に確か作られた無双シリーズの新作」 京太郎「予約してるし、コンビニに取りに行ってから部室行こうっと」 ・ ・ ・ 店員「あざーっした」 京太郎「さてさて、早速部室でプレイしてみますか」 京太郎「ちわーっす」ガラガラ 京太郎「って誰も居ないね。まぁ、みんな来るまでゆっくりゲームでもして待つか…」ウィーン 京太郎「早速、起動っと。ストーリーモードはやっぱり清澄ベースか。あれ?咲が居ない?選べないな」 優希「おーい、犬。おはようだじぇー。咲ちゃんは、隠しキャラだじぇ。強キャラだからな」 京太郎「おおっ、優希。居たのか!」 優希「ふふふ、この天才美少女高校生優希ちゃんはフライングゲットして、もうかなり進めたじぇ。どれ、私が一つ手伝ってやろう」 京太郎「おおっ、はえーな。まぁ、二人居ればサクサク進むしな。よし、頼む」 優希「うむ、おまかせあれだじぇ。犬、優希は私の使用キャラだから使うな!」 京太郎「はいはい、わかりましたよー。じゃあ、和、部長、まこ先輩のどれかだな」 優希「簡単にキャラ性能説明してやるじぇ」 優希「まずは部長だじぇ。部長は「投げキャラ」「荒らしキャラ」と呼ばれてるじぇ」 京太郎「へぇー、まぁそんな感じだよなぁ」 優希「アイアンクロー、ジャーマンスープレックス、ジャイアントスイングとか使うじぇ。 無双ゲージが貯まれば戦慄のお仕置きタイムだじぇ」 優希「初心者にはちょっと使いにくいキャラだと私は思う。 ワンチャンスに無限の可能性を秘める、使い込みがいのあるキャラクターと言えるじぇ」 京太郎「うーん、投げキャラはあんまり好きじゃないんだよなー」 優希「まぁ気持ちはわかるじぇ。次はまこ先輩だじぇ」 優希「まこ先輩は、メガネから放つビーム攻撃が強いじぇ。接近戦はイマイチだが、中距離遠距離ではかなり使いやすいじぇ」 優希「まこ先輩のメガネから放つ、オプティックブラスト、オプティックスィープ。 無双ゲージが貯まれば、スーパーオプティックブラストで敵を一掃出来るじぇ」 優希「ちなみにメガネ外した時の技もあるらしい」 京太郎「へぇー、使いやすそう。保留だな。次の和を聞いてから決める」 優希「最後はのどちゃんだじぇ。のどちゃんは、咲ちゃんが同じフィールドに居るとかなりパワーアップするんだじぇ」 優希「接近戦に優れた性能だじぇ、なんでも輻射波動おもち機構を搭載だと何とか」 優希「初心者向けのキャラだと思うじぇ。とにかく暴れてれば、いいキャラだじぇ。 無双ゲージが貯まれば、スーパーのどっち聖天八極式となって空も飛べるじぇ」 京太郎「ふーん、じゃあ和にしようかな。お手軽キャラっぽいし」ポチッ 和『咲さんは私が守る!!』 優希「よし、キャラが決まったな!では、早速ゲームスタートだじぇ」 京太郎「ちなみにお前のキャラはどんなのだよ?」 優希「私か?灼眼の優希ちゃんだじぇ。刀振り回して戦うじぇ。タコスを食べれば、色々と技が使えるんだじぇ」 京太郎「二人とも接近戦タイプかー。まぁ、無双だから何でもいいんだけど」 ・ ・ ・ 優希「よし、雑魚キャラの池田を倒して無双ゲージを貯めるじぇ」 池田『にゃーにゃー』ワラワラ 和『弾けろ!』バキバキ、ドカドカ 京太郎(おぉ…、ゲームでも走った時の和のおもち揺れも再現されてる…。流石、コーエー龍門渕の無双シリーズだぜ) 優希「・・・」ジトー 優希「犬、鼻の下が伸びてるんだしぇ。池田は、反撃もあんまりして来ないけど当たったら大ダメージだじぇ」ポチポチ 優希「こっちの末原軍は私が引き受けるじぇ」ポチポチ 京太郎「なるほどなるほど、おっと深堀の大群だ」 優希「気をつけるじぇ。防御力も高い上に三体揃うと、ジェットストリームアタック仕掛けて来たりするじぇ。突っ込まない方がいい」 京太郎「でも、突っ込んじゃうんだなーこれが」ポチポチ 和『てい、てい、てりゃー!』 京太郎「おいおい、体力半分も減っちまったぞ…」 優希「あーあー。だから言ったんだじぇ。もうボスが現れたじぇ」 ~warning~、敵大将を見事討ち取れ! 穏乃『ウキー、ウキー、ウキャーー!!』 優希「出たな、お猿の大将。コイツはとにかく素早いじぇ。攻撃当てるのが大変なんだじぇ」 優希「しかも逆転スキルまで持ってるから、体力が減ると野生化して攻撃力アップだじぇ」 京太郎「お、おぅ。気をつける」 優希「私がタコス食べる時間をちょっと稼いでくれ!」ポチポチ 京太郎「って俺も、体力半分だしなー。スーパーのどっち聖天八極式で逃げ回ってようっと」ポチポチ 和『咲さん!咲さん!ねだるな、勝ち取れ!さすれば与えられん!はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』ゴゴゴ キンクリ 穏乃『次は絶対勝つからーーーーー!!覚えてろよー!!』 京太郎「ふー、あぶねー。死にかけだった」 優希「犬は下手っぴだじぇ。まだ一面だじぇー。この先は、もっともっと強いボスがいっぱい出てくるじぇ」 京太郎「意外に難しいなーこのゲーム」 優希「私のセーブデータだから、ハードモードだからな!」 京太郎「まじかよ!」 優希「とゆーわけで、最終ステージまで到着だじぇ」 京太郎「あぁ、ワハハさんの暴走車に轢かれたり、透華さんが和しか狙わなかったり、天江さんが超強かったり」 京太郎「神代が起きてる間に倒せだとか、石戸さんの睾丸潰し攻撃で一撃死しかけたり」 京太郎「なんか色々あった気がするけど、最終ステージだ」 優希「うむ、最終のステージのボスはやっぱり咲ちゃんのお姉ちゃんだじぇ!まぁ、私もここまで進んだ事は無かったんだが」 照『よくぞここまで来た!あはははははははは!すごい、すごいよ、これは麻雀じゃないんだよ? 君達は殺されちゃうよ、怒った私にきっと殺されちゃう!!』 照『ひゃあああああああああッ!!!一撃で叩き割ってあげるよおおおおおおおッツ!!!!!』 菫『・・・目標を狙い撃つ!』 優希「ひぇー、ボスが二体も居るじぇ。近接戦タイプと遠距離タイプだじぇー」 京太郎「先にあのシャープシューターから倒そうぜ!」 菫『・・・よぅ、おまえら、満足か・・・こんな世界で・・・私は嫌だね』バシュー 京太郎「ふぅ、何とか倒せた」 優希「タコスを使うじぇ!犬、任せた!」 京太郎「おぅよ!」 和『お義姉さん!咲さんは私が守ります!安心して死んで下さい!』ドガッ、バキッ、バシーン 照『…触るな、汚らわしい。淫乱ピンク!』ガード 照『乳袋の死体を砕いて細かくして、この地上から抹消しなくてはな!!』バシ、バシ、バキッ 京太郎「うおおおおおおお!姉ちゃんつえー!もうライフポイントがあぶねー!優希、まだか!」 優希「おぅ!犬、またせたな!天破壌砕(てんぱじょうさい)いくじぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」 照『私が負けるなんて、嘘だッ!嘘だッ!嘘だッ!うわああああああああ!!』バシュー 優希「ふぅ、正義は勝つ!危なかったじぇー」 京太郎「クリアー出来たか。まぁ一日でクリアー出来るのが無双のいい所だよなー」 ???「目標を駆逐する」 優希「げぇ!?咲ちゃんのお姉ちゃん、中ボスだったんだ!」 京太郎「あれだけ、手こずったのに中ボスだと!とりあえず回復だ!」 優希「まぁ、さっきみたいに二体じゃ無ければ、倒せそうな気がするじぇ。防御固めながら戦うじぇ」 ・ ・ ・ 誠子『私は戦うことしかできない破壊者・・・だから戦う、争いを生む者を倒すために!この歪みを破壊する!』 優希、京太郎コンビが、ラスボス亦野誠子を倒すのに、一か月もかかったとさ 終わり
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6267.html
夜1. 京太郎「ネリーがカピーと真面目に話し合いをしてた。俺の手を握って。離したら離せなくなるとか嘘だと思いたい」 京太郎「……宮守の誰かと会おう。」 京太郎「……シロの世話をしにいくか」 ーーーーーー 白望「……」ベッドに倒れていて 京太郎「インタビューで疲れたのか?」 白望「うん…多すぎる」 京太郎「団体戦であんだけあばれたんだから仕方がないだろ」 白望「京太郎は…何してたの?」 京太郎「俺か?俺は友人と会ってたりしてたぞ」 白望「女?」 京太郎「そうだが…」 白望「ずるい…京太郎、こっちきて」 京太郎「ずるいって言われてもな…どうしたんだ?」 白望「はやく」ゴロゴロしたまま 京太郎「仕方ないな」 スタスタ… 白望「…ご褒美」 京太郎「いやまて、おんぶしただろ」 白望「足りない…それに疲れた」 京太郎「しかたないな…何をして欲しいんだ?」 白望「ひざまくら」 京太郎「男のひざまくらなんかに価値はないぞ?」 白望「価値はある」 京太郎「わかった…ほらこい」ベッドにすわりポンポンと膝を叩いて 白望「うん…」もぞもぞ 京太郎「…こんなんでいいのか?」 白望「うん…」 仰向けになって京太郎を見ていて 白望「京太郎…」 京太郎「なんだ?」 白望「私もついていくから」 京太郎「何にだ?」 白望「京太郎が決めてること。」 京太郎「……たまに思うんだが宮守の皆が長年連れ添ったお嫁さんみたいなのはなんでだ?」 白望「それだけ京太郎が想われてるって事…私も好きだよ」 京太郎「……」 白望「照れてる」 京太郎「て、照れてなんかないぞ!!」 夜2 京太郎「………ついて来るか」ボソ カピー「パカパカ(急にどうした」 京太郎「いや、ネリーのお礼を言ってなかったからな」 カピー「パカパカ(その事か…主が初めて常識人を連れて来たのには驚いたがな」 京太郎「な、何を言ってるんだ?」 カピー「パカパカ(ふん…まあいいがな」 カピー「パカパカ(種を蒔いたのに収穫をしないのは鬼畜の所業だな」 京太郎「種ってなんだ?」 カピー「パカパカ(乙女、予知者、龍、複製者、影、逆転者、魔王、人妻、道化、烈火、爆発王…他にあげてはキリがない。とりあえず問題は無いがイチャイチャする相手は山ほどいる事を忘れるなよ」 京太郎「……それってダメなんじゃないのか?特に人妻とか」 カピー「パカパカ(酒にベロンベロンに酔わせてあわよくば勢いで4Pを始めようとしていたのにそんな事を言うのか」 京太郎「そんな事するわけ無いだろ!」 カピー「パカパカ(どうだか…まあ、安心しろ。この世界ではお互いの合意の元に離婚調停が終わり娘達も納得している。最初は未亡人にして隠しルート筆頭候補だったんだがな」 京太郎「…またカピーがわけのわからない事を言ってる」 就寝前 From 獅子原爽 今日は部活の仲間と買い物に行きました。明後日からの個人戦の為に休息中です!! その時の写メも送っておきますね。 添付画像 京太郎「個人戦か…シロ、豊音、エイスリン…咲と衣もいるし壮絶なんだろうな。応援してます。服も似合ってますよと」 From 獅子原爽 ありがとうございます! 今度こそ活躍しますから! 今日はもう遅いのでこれくらいにしておきます。 おやすみなさい メール一番下 愛してます、京太郎君 京太郎「期待してます、おやすみなさいっと…」 ーーーーーーーー 爽「き、期待されてる…わ、私、頑張ります!絶対勝ちますから!」ゴゴゴ 早朝 京太郎「……眠い」 「それ、ロン…3900」 また和了された。四巡先見てるのにそれはないで。 「やっと私達くらいにはなったかな良子ちゃん」 「そうですね…まあ、私達と豊音を相手に飛ばなかっただけマシでしょうか」 相変わらず辛口やな二人とも…まあ、現実での二人のイメージとは全く違うから“ここ"だけなんかな? 「怜ちゃん、今日の夜に最後の調整をして明日の個人戦には絶対勝ってもらうからね」 健夜さんがそう言ってくるが正直、あまり負ける気がしない。確かに小瀬川選手や一部の選手は化け物かもしれんけど毎日怪物と戦ってるんやで? 「それは慢心だよ。間違いなく、白望ちゃんと智葉ちゃんは強くなってる」 そうなんやろか…いつも打ってる二人なら8:2で勝つ自信があるんやけど。 「バッドですよ、怜。あの二人は今の私達くらいの実力はあります。もっと言ったら、私達が槍も弓も使わなければ負けかねません」 ちょい待って、あの槍と弓使っても勝てんの?なんでそんなに強くなったんや? 「多分、京太郎が関係してます。私達がこうして怜の中にいるのも京太郎のせいですから」 それもそうやけど…京太郎はなんでこう他の女を強くするんや。もっと強くする相手がおるやろ! 「おっと…そろそろタイムリミットのようですね。それではまたナイトに会いましょう」 せやな。そろそろ起きなあかんわ。今日もありがとうございました。 そう言うと視界がゆがんでいく。やっぱりこの感覚は慣れへん。 「今日、一日また頑張ろうか」 私はそう言って夢から目が覚めた。 隣を見てみると竜華はまだ寝ていた…まあ仕方ない。ベッドから出て私服に着替える まだ早朝やしな。昔はウチもそうやったんやけど夢のせいで早寝早起き、家事洗濯とかができるようになった。十数人の人妻に教え込まれたらそうなる。 「ちょっと散歩に行こかな」 髪型と服装を正しながら私はそう思った。暑くなる前に少しだけ身体を動かす…霞さんと初美さんが教えてくれた健康法。巫女の秘技とからしいけど直接は教わらなかったらいいらしい…えらい都合の良い考えや。 「ちょっと出かけてくるで、竜華」 寝てる竜華にそう呟いて私は外に向かった。 ーーーーーーーー 「トキさん?」 振り返ると京君がそこにいた。彼も歩いていたのかな? 「おはよう、京君。散歩でもしてたん?」 脳内シュミレーターと何十年分の惚気話を聞いてきたウチはこの事態に慌てる事はない。だから右手で髪を弄るのは仕方がない事だ。 「そうですよ。トキさんも散歩ですか?」 「そうやで。病弱やから健康に気を使ってるねん」 な、なんでこんなしょうもない事しかいわれへんのや、もっと色々と考えたのに。 「なら俺と一緒に朝食でもどうですか?そこに結構、好きな喫茶店があるんですよ」 「アポロの事?」 ここら辺で京君の行きつけの店は確か、アポロやったはずや…智葉さんと良く行ったらしい。 「あれ知ってんですか?あそこの…」 「スープが好きなんやろ?」 京君が豆鉄砲を食らったみたいな顔を浮かべてる。これは貴重なモノみたな。 「トキさんってエスパーか何かですか?」 真剣に聞いてくる。本当に聞いてた行動しかせえへん…恐るべしや嫁さんs。 「そうやで。京君の事やったらなんでもわかるんやから」 「なんですかそれ」 京君はおかしいのか笑っている。なんや、本当の事やのに…まあ知識だけやけど。 「美味しいですね」 スープを飲みながら京君はウチにそう話しかけてくる。ウチよりもスープのレシピが気になるのか目線がスープにチラチラ云ってる。 「そうやね、玉ねぎを煮込んでるんかな?」 レシピは知ってるんやけどそれはマナー違反やからあくまで今のウチが解る程度の事を話す。レディーの嗜みやね。 「そうですね…赤身の牛肉を丁寧に煮こんで、そこから香辛料と玉ねぎ、ジャガイモとかを煮込んでますね。それより怜さんは料理できたんですね」 「あっ、傷付いたで京君。今の言葉で言ったらあかんわ」 まあ実際の所、ここ一ヶ月の間に叩き込まれた事…竜華ですら信じてくれへん。 「す、すいません!この前会った時はそんな感じがしなかったからつい…」 目線が下に下がってるのは本当にしょぼくれた時の合図…ある意味、病的なまでに京君の事が解る。なんもかんも嫁さん’sが悪い。 「いいよ、別に。そんなに気にしてないから。それよりもな…」 話題を変えて彼と話していく。こんな機会は滅多に無いから。 「それなら俺も知ってますよ。実は…」 夢の世界の人達は私に実体験を教えてくれる。 京君が結婚して死ぬそれまでの過程を。 最初は皆嬉しそうに懐かしむように話してくれたけど最後になると皆泣いていた。 『私は救えなかった。愛していたのに彼を救えることができなかった』 だから皆がウチに協力してくれる。京君を救う為に京君が彼処に行ける為に。 「トキさん?」 何時の間にか彼が不思議そうな顔でこっちを見ていた。 「ごめん、京君に見惚れては」 私はそんな冗談を言いながら決意を固める。 この人を幸せにしようと。大きな借りがあるし、何よりウチはこの人が嫌いではない。 あと二週間もない。彼処に行かなければ彼は永遠に後悔し、悩む事になる。 彼はまだ鏡であり、無敗。待っててや京君…ウチが全部うまいことやるから。 ウチが京君を壊す(救う)。 朝 京太郎「あのスープ…再現してみたいよな」 京太郎「誰かと遊びに行くか」 京太郎「豊音を誘ってみるか」 ♪ー着信豊音 京太郎「噂をすればだな。もしもし」 豊音「おはよう、京太郎。まだ朝だけど大丈夫?」 京太郎「大丈夫だぞ。起きたのは二時間くらい前だし」 豊音「よかったよー。今日は予定はあるかな?買い物に一緒に行きたいんだけど」 京太郎「別にいいが皆はどうするんだ?」 豊音「エイスリンさんと塞は美術館、シロと胡桃は部屋でダラダラ」 京太郎「…美術館についていかないのか?」 豊音「そうしようと思ったけど京太郎と東京に来てから一緒に居ないから…迷惑だっかな?」 京太郎「いや…豊音は優しいな」 豊音「そ、そんな事は無いよ!」わたふた 京太郎「あるよ。それで何処で待ち合わせするんだ?」 豊音「も、もう…一時間後にこっちのホテル前でいいかな?」 京太郎「わかった。しっかりエスコートさせてもらうよ」 豊音「うん、期待してる」 ブチん… 京太郎「とりあえずもう一回シャワー浴びて準備だ」 カピー「パカパカ(……まさかな」寝転がっていて ーーーーーーー 豊音「この時のために買っておいたワンピース…褒めてくれるかな?」服を選んでいて 白望「あれ…何処かに行くの?」 豊音「うん、ちょっと買い物に行くだけだよー」 白望「…」ワンピースを見ていて 豊音「ど、どうかしたのかな?」 白望「…貸し一つね」 豊音「あぅ…わ、わかったよ」 白望「あと雨に気をつけて」 豊音「雨が降るの?」 白望「……たぶん」 ホテルA前 京太郎「おーい」 豊音「あっ、こっちだよー」ワンピース 京太郎「ごめん、待たせた」 豊音「全然待ってないから大丈夫だよ」 京太郎「それならいいんだが…それで何処に買い物に行くんだ?」 豊音「アクセサリーとかかな…服は個人が終わってから皆で買うから」 京太郎「わかった。早速行くか」 ギュ…手を握られて 豊音「うん」 ーーーーーーー 豊音(ぷ、プロになってからしか買い物に来なかったから高い事を忘れてたよー)冷や汗をかいていて 京太郎「……」見ていて 豊音(真剣に見てるよ…あれ、絶対に買うとか言い出すからどうにかしないと) 京太郎(…………高い)心の中で焦っていて 豊音「……」 京太郎「……」無言で二人で妥協できる何かを探していて 豊音「あっ!」 京太郎(これだ)安価で造りがいいブローチを見つける 豊音「これいいよね」同じブローチを指差して 京太郎「そうだな、似合うと思う」 豊音「だ、だよね!」 京太郎「……」 豊音「……」 京太郎「同じ事を考えてたみたいだな」 豊音「ぷっ…そうみたいだね」 京太郎「なら俺がこれを買うから」 豊音「ダメだよー、私の買い物なんだから」 京太郎「……そう言われたら何も言えない。でもこれってデートだろ?」 豊音「ダメ。デートだけどそこはカッコつけなくていいんだよ」ニコニコ 京太郎「…わかりました」 豊音「それでいいんだよ」 豊音「それじゃあ、そろそろ帰ろう」 京太郎「あれ、まだ時間はあるぞ?」 豊音「今日は午後から雨らしいからしかたないよ」 京太郎「そうなのか…天気予報晴れだったのに」 豊音「シロが言ってたから多分あってる」 京太郎「…何故か納得できるな」 豊音「だね」 京太郎「言うのが遅れたけどさ…そのワンピース似合ってるぞ」 豊音「ありがとう。京太郎にそう言われると嬉しいよ」 京太郎「そ、そうか…でもあれだな、本当にドストライクで驚いた」 豊音「好きな人に合わせるのは当たり前だよ」 京太郎「うっ…は、恥ずかしいからやめてくれ」 豊音「照れてる京太郎が可愛いよ」ニコニコ 昼2. 京太郎「降りそうにないよな、雨」 ホテル探索 桃子「京太郎」 京太郎「おう、モモ」 桃子「何をしてるんすか?」 京太郎「いや、午後から雨が降るらしいからホテル探索でもしようかなって」 桃子「何言ってるっすか。昼からは晴れっすよ」 京太郎「いや、雨が降るんだよ」 桃子「…へんな京太郎っす」 京太郎「それよりモモはなにをしてたんだ?」 桃子「私は…」黙ってしまい 京太郎「どうかしたのか?」 桃子「…いや、なんでもないっす」 京太郎「…嘘だな」 桃子「どうしてそう思うっす?」 京太郎「……さびしそうだから」 桃子「寂しい…京太郎が居るじゃないっすか。だから寂しくないっす」 京太郎「そんな事をいってるんじゃなくて」 桃子「…京太郎は私が見えるんっすよね」 京太郎「ああ」 桃子「佳織先輩も見えるっす。天江さん、おっぱいさん、嶺上さん、コピーちゃん、悪待ちさん…たくさんの人が私を見えるっす。話せるっす。寂しくなんてないっすよ」 京太郎「……」 桃子「それに寂しいって言ったら京太郎は長野に帰ってきてくれるっすか?」 桃子「私が寂しい様に見えるのは京太郎が悪いっす。私はこんなに京太郎の事を想ってるのに。京太郎は私の事を想ってない。それが寂しいっす。それに他の女の子には優しくて、私には優しくないっす。どの人も私の後に知り合った筈なのに…京太郎は私の事が嫌いなんっすよね」 京太郎「それは違う」 桃子「違わないっすよ。ならなんで私を振ったすか。聞いたっすよ、悪待ちさんや奇術師の告白には応えたらしいじゃないっすか。コピーちゃんには将来の約束をしたって聞いたっす」 桃子「私には何もしてくれなかったのに!」涙目 京太郎「………」 桃子「ほら言えないじゃないっすか…あの人達を愛してるのにわたしを愛してはくれない。それは私が影が薄いから?」 京太郎「……」 桃子「…応えてよ、京太郎」 グッ…バッ…桃子を壁際に追いやって 桃子「えっ?」 京太郎「……30人だ」 桃子「なにがっすか?」 京太郎「おれが結婚しようとしてる人の数だ。その中にモモも入ってる」 桃子「……」 京太郎「冷静に考えればクズだ。数がおかしい。重婚が認められていても、30人と結婚しようとして全員を愛そうとしてる。世間は敵になる。マスコミのネタにされる。きっとろくなことにならないだろ。そのビジョンが視えてても俺は結婚するつもりだ」 桃子「…だからどうするっすか」 京太郎「俺はモモに一つしか聞かない。俺の側に居てくれるか居てくれないかだ」 桃子「…ずるいっすよ、それ。私は最初から選んでるじゃないっすか」 京太郎「そうだな。俺はクズだからな」 桃子「京太郎は馬鹿っす。知らないっすからね。私は逃がさない」 京太郎「それは俺の言葉だ」 桃子「私の言葉っすよ」 夕方 京太郎「雨か」 京太郎「……呼ばれた気がする」 カピー「パカパカ(はっ?」 京太郎「いや、なんかこう何かに呼ばれた気がしたんだ」 カピー「パカパカ(なんだそれ…何に呼ばれたんだ」 京太郎「……ドラゴン?」 カピー「パカパカ(……そうか」 京太郎「お、おい!突っ込みが無いと辛いぞ」 カピー「パカパカ(傘を二本持って行っておけ。折りたたみと普通のやつあるだろ」 京太郎「スルーされた?」 カピー「パカパカ(はやくいけ」 京太郎「ああもう、わかったよ」 スタスタ…ガチャ…バタン… カピー「パカパカ(三匹目か…悪堕ちしてるが元々は善性。終わりの龍は目覚めてすらいない。主よ、モテるのはいいが大変な事になるぞ」 ーーーーーーーーーー 京太郎「てか雨凄いな」ホテルの外に出るもゲリラ豪雨並 京太郎「も、戻っても怒られるしな…仕方ないからぶらつくか」 竜華「最悪やで…」雨宿りしていて 京太郎「…どう考えても、歩くべきじゃ無かったよな」膝からしたが横殴りの雨ですびしょ濡れになるも歩いていて 竜華「…あれ、京太郎?おーい、京太郎!」 京太郎「えっ?あっ、竜華さん」近づいて行き 竜華「こんな所でなにしてんの?」 京太郎「いや、誰かに呼ばれた気がしたから傘を二本持って外に出たんです」 竜華「呼ばれたって誰に呼ばれたん?」 京太郎「ドラゴン?」 竜華「…もしかして白いの?」 京太郎「わかりませんが…あれ、信じてくれるんですか?」 竜華「最近、夢にドラゴンがでてくるねん。最初は私と同じくらいの大きさやったのに三日目くらいでもう8m位になってな…麻雀の打ち方もそのせいかちょっと変わってきてて…怜達に言おうと思ってもバカにされそうやから」 京太郎「ドラゴンに呼ばれたって言った俺に言ったと」 竜華「うん」 京太郎「なら俺を呼んだのは竜華さんですね」 竜華「えっ?」 京太郎「だって竜華さんは夢で白いドラゴンを見たんでしょ?俺を呼んだのもきっとそいつですよ」 竜華「…なんやのそれ」少しだけ笑い 京太郎「夢見の類は俺はわからないんですが…たぶん、心配しなくていいですよ。白龍は基本的にゲームとかでは良い奴ですから」 竜華「ゲームって…まあ、京太郎がそう言うなら少しだけ信じるわ」 京太郎「はい。あと、あんまり意味ないかもしれませんけどこの傘をよかったら使ってください。俺は折りたたみがあるんで」 竜華「折りたたみでいい。そっちの傘は大きいから京太郎が使いや」 京太郎「ダメです。風邪ひきますよ、ほら」傘を無理矢理渡して 竜華「ちょっ、京太郎!」 京太郎「それじゃあ俺は戻りますんで」折りたたみをさしても無駄と判断して全力で走って行く 竜華「もう、今度あったら説教や…でもありがとうな、京太郎」 夜1. 京太郎「風邪ひかないようにシャワーと温泉に入ってきた」 京太郎「雨も止んだから少しだけぶらつくか」 ーーーーーーー 理沙「京太郎!」 京太郎「うん?あっ、こんばんわ」 理沙「こんばんわ!」 京太郎「仕事の帰りですか?」 理沙「うん!」 京太郎「おつかれさまです」 理沙「京太郎、優勝おめでとう!」 京太郎「ありがとうございます。でも俺なんてまだまだですよ」 理沙「そんな事無い!京太郎強い!」 京太郎「そう言われると嬉しいですね」 理沙「ご褒美!」ぷんすか 京太郎「えっ?そんな別にいいですよ」 理沙「ダメ!」 京太郎「あぅ…それなら」 京太郎「なら今度、ご飯に連れてってくださいよ」 理沙「わかった!」 京太郎「はい、期待してます」 理沙「うん!今度迎えに行く!」ぷんすか コンコン 京太郎「はい、ちょっと待ってください」 ガチャ… 良子「……」 京太郎「あれ、良子義姉さんどうしたんだ?」 良子「…健夜義姉さんと約束したそうですね」 京太郎「…何を?」 良子「誤魔化すんですか?」 京太郎「……」 良子「…ずるいですよ、義姉さんばかり」 京太郎「えっ?」 良子「いつも京太郎が頼ったのは健夜義姉さんだった…だから私は二年間留学してリセットしたかった」 京太郎「な、何を…」 良子「二年間でたまにしか会わなかったら京太郎も私に対する考えが変わると思った。だから努力したし、その為に英語の勉強もした。でも京太郎は変わらなかった」 良子「京太郎に必要だったのは私じゃなくて健夜義姉さん…」 バチン…京太郎が良子の頬をはたく 京太郎「それ以上言ったら怒るからな…」 良子「だって事実じゃないですか!」涙目 京太郎「それは義姉さんの勘違いだ」 良子「嘘です!」 京太郎「……俺は義姉さんが留学した時に見捨てられたと思った。だってそうだろ、約束を破ったのは良子義姉さんだ」 良子「わ、わたしは…」 京太郎「護ってくれるって言ったのに義姉さんはなんの相談も無しに海外に留学した。それは裏切りじゃないのか?」 良子「…っ!」 京太郎「最初に裏切ったのは良子義姉さんだ」 良子「そ、そんなつもりは…」 京太郎「でも俺はそう思った。義姉さんが俺が健夜義姉さんを贔屓してると勘違いしてるように」 良子「……」 京太郎「落ち着いてくれ、良子義姉さん。すれ違ってるだけなんだ。俺は義姉さん達を贔屓した覚えはない。寧ろ胸があるから良子義姉さんの方を評価してる」 良子「…ふふふ、なんですかそれ」涙目だが笑っていて 京太郎「なんですかって言われてもな…胸には浪漫が詰まってるからな」 良子「健夜義姉さんに言ったらキルされますよ」 京太郎「あっ…」冷や汗をながし 良子「黙っておいてあげますよ…すいませんでした、京太郎。私は貴方を裏切ったつもりはありませんでした。ですがあなたが欠片でもそう思ったなら私の責任です」頭を下げて 京太郎「……顔をあげて義姉さん」 良子「……」ゆっくりと顔をあげて ギュ…京太郎が良子を抱きしめる 京太郎「一回しか言わないから…よく聞いておいてくれ」 良子「はい…」 京太郎「義姉さんを空港に見送った時、初めて行かないでと言おうと思った。健夜義姉さんが手を握ってくれてなかったらボロ泣きだった。俺は良子義姉さんが好きだ。家族として好きだし、男としても好きだ」 京太郎「…ケジメつけたら迎えに行く。だから待っていてください」 良子「…そんなに待てませんよ」 京太郎「できるだけはやく迎えに行く」 良子「約束ですよ」 京太郎「ああ…」 良子「…なら手付けだけもらっていきます」 チュ… 就寝前 From 獅子原爽 電話していいですか? 京太郎「…珍しいな」 ♪ー 爽「も、もしもし!」 京太郎「もしもし、須賀ですがどうかしたんですか?」 爽「えっとあの…声が聞きたくて…すいません」 京太郎「明日の事ですか?」 爽「う、うん…」 京太郎「……爽さんがどの程度できるのか俺はしりません」 爽「うっ…」 京太郎「でも応援はしてます。勝ってください。全力で挑んでください。次はあるかはわかりません…だから試合を全力で挑んでください」 爽「……」 京太郎「ちょっとくさすぎましたかね…すいません」 爽「うんうん…ありがとう。頑張るから…勝つよ、優勝するから」 京太郎「…期待してます」 爽「おやすみなさい、旦那様」 ブチン… 京太郎「えっ?」 ーーーーーー 爽「…勝つから、絶対に勝つよ」泣いていて 早朝 京太郎「……女子個人か」 和「須賀君?」 京太郎「おう和、おはよう」 和「なにしてたんですか?」 京太郎「いや、目を覚ます為に下で珈琲を飲もうかなって」 和「…高校生の言葉に聞こえませんね」 京太郎「同期に言う言葉じゃないな」 和「そうですね……今日の個人戦どうなると思いますか?」 京太郎「男子より見応えはあるだろうな」 和「酷い皮肉に聞こえますね」 京太郎「皮肉だからな」 和「満足しませんでしたか?」 京太郎「……勝ったからいいんだよ」 和「…そうですか」 京太郎「それにだ…俺は孤独じゃないからな」 和「馬鹿ですね」 京太郎「ああ馬鹿だ」 和「笑えません」 京太郎「ごめんな…」 和「別にいいですよ、その代わり期待してますから」 京太郎「……強くなったな」 和「須賀君のおかげです」 朝 Aブロック 宮永照 ハオ慧宇 荒川憩 宮永咲 龍門渕透華 神代小蒔 エイスリン 江口セーラ 小瀬川白望 佐々野いちご 薄墨初美 園城寺怜 Bブロック 妹尾香織 愛宕洋榎 天江衣 清水谷竜華 獅子原爽 辻垣内智葉 東横桃子 愛宕絹江 雀明華 石戸霞 姉帯豊音 モブA 治す事は善い事 祖母は私にいつもそう言って聞かしてくれた それと同時にもう一つ聞かされていた。 荒川の血は自覚してはいけない その言葉の意味を私は解らないでいた 両親に聞いても知らないとしか答えてくれない。 そして祖母は最後まで言葉の意味も教えてくれず死んでしまう 祖母が私に遺した遺品はチョーカーと小さな十字架。 十字架には祖母と祖父が刻まれていて、チョーカーには祖母のイニシャルと祖父ではないイニシャルが刻まれていた 私はその意味に気がついていた。だがその恐ろしい事実を誰かに伝える勇気は無かった。 優しかった祖母に限って、祖父が死んだあの日に一人泣いていた祖母が浮気なんかしているわけないと。 「でもなおばあちゃん…今の私になら解る」 気怠い身体を起こして天井を見つめる。 「愛したのはおじいちゃんで愛されたかったのは…傷つけられたかったのは知らない誰かやったんやね」 私の言葉に誰も答えてはくれない。首につけたチョーカーだけはその答えを知っているような気がした。 全国大会なんて正直、今はどうでもいい。それよりも彼を探して一秒でも長く側にて一ミリでも深く傷をつけて欲しい。 「でもこんな事言ったら嫌われるんやろな」 あの日、初めてあった時の夜に私はこの感情の存在を知った。全てを奪われて征服されたとベッドの上で感じ時に私の中で何かが壊れた…いや、壊された事を再認識する。 だと自覚した瞬間でもあった。 祖母が自覚したら駄目と言った存在を自覚した事によりソレは私を支配していく 「ああ…ずるいわ…本当にずるいわ」 須賀京太郎は知らない。私が肉欲に狂い、***になった事を… 「今日は頑張ろう…女子最強になったらいやでも相手してくれるやろうし」 服を着ながら私はそう呟いた。 首のチョーカーを確認して外に出ようとする。 「あれ十字架はどこいったんやろ…」 何か大事な何かを私はおいてきた感覚があった。 「まあ、見つかるやろ」 ドアを開けて外に出る。 「今の私にあれは邪魔やからな」 私はただの***なのだから。 誰かを愛する資格なんて私には無い 祖母は半端者だった 私はそうならない 私はこの感覚に全てを託す だから待ってて、須賀京太郎 私は貴方を迎えに行きますから 「荒川さん?」 振り向くと須賀京太郎が居た 「おはよう須賀君。個人の応援?」 身体が疼き始める…迎えに行くつもりやったのになんで会うんやろ 「そうです。宮守の仲間と友人が出てるんで」 そこは嘘でも私の応援って言って欲しかったけどまあしかたない。 「その友人に私も入ってるんかな?」 意地悪な質問だ 「もちろん荒川さんも応援してますよ」 「それって私に勝って欲しいの?」 「…黙秘権を使います」 優しいな…もっとこう強く当たってくれてもいいんやけどな。そんなんじゃ、満足できひん。 「お、怒らないでくださいよ」 私が怒ってると勘違いしたのか少しだけ困った顔を浮かべていた。 「ならちょっとだけ屈んでもらえる?」 「えっ、あっはい」 彼は少しだけ屈んでくれる。もう無用心やで。 「少し疲れてるんと違う?」 彼の両頬を両手で触り、触診の振りをしてそういう。 「そうですかね?」 「そうやで」 嫌ではないみたい…なんで男なのに私より肌が手入れされてるんや 「おかしい」 つい口にしてしまう 「…何がですか?」 「なんもない」 答えたら女としてのプライドが折れる…あれ、でも私には関係ないか。両手を離す。 「なあ須賀君」 「はい?」 屈んだまま彼は私と目を合わせてくれる。 「私な、今日頑張るから少しだけでもいいから応援してくれる?」 「…ああ」 聞いた。応援してくれる…なら、これはそのお礼の前払い。 「……てるよ」 両手で彼の頬をはさみ、顔を近づける。唇に触れるその感触と暖かさに全身が震える。須賀京太郎から何かが私には流れ込んできた。 「っ…」 このまま押し倒したいけどそれはできない。逆レイプはあかん。 「あ、荒川さん!」 顔を離して彼をみると驚いた顔をしていた。 「お礼や、須賀君。私は勝ってくるよ」 足が軽い…背中に羽が生えてる感覚。右手と左手に物騒なモノを握ってるけど…これは須賀君の力や。 「私は君の***になりたいんやで?」 子宮の辺りに暖かさも感じる。 たったキス一つでここまで満たされるんか… 「それじゃあ、先に行くから」 抱かれたらどうなってまうんやろうか? 昼1 京太郎「今日で本戦出場者が出揃うんだな」 竜華「風邪はひかなかったんやな」 京太郎「えっ?あっ……怒ってます?」 竜華「別に…カッコつけて雨の中を走っていった事なんて怒ってないよ」 京太郎(……絶対に怒ってる) 竜華「それに…京太郎に会えて良かった」 京太郎「なんでですか?」 竜華「もうすぐ予選やろ。見ときや。うちも成長したんやで」 京太郎「はは…期待しておきます」 竜華「京太郎を追い越して行くで」 京太郎「言うだけならタダですからね」 竜華「そんな口聞けるのも今のうちや…うちは京太郎を護るぐらいに強くなるんやから」 京太郎「…」 竜華「顔が紅いで京太郎」 京太郎「あ、赤くないです!」 竜華「ふふふ、それじゃあそろそろ行くわ」 京太郎「はい…頑張ってきてください」 竜華「うん!」 昼2 京太郎「知り合いしか勝ってない気がする…」 廊下 智葉「……」自動販売機の前に立っていて 京太郎「どうかしたのか?」 智葉「うん?京太郎か…何か飲もうと思ったんだが財布を忘れてな」 京太郎「ははは」 智葉「わ、笑うな!」 京太郎「すいません…智葉さんもドジするんだなって」 智葉「私も人だからな」 京太郎「そうですね…何が飲みたいんですか?」 智葉「お茶…まあ、戻って誰かに借りる」 ポチ…ゴトン 京太郎「はい、どうぞ」 智葉「……人の話を聞いてたか?」 京太郎「借りに行くなら俺が驕りますよ」 智葉「…はぁ、変わらないな」 京太郎「何が?」 智葉「なんでも無い…それより試合を見ておけ。私が勝つからな」 京太郎「…シロ達も強いですよ?」 智葉「団体の借りはかえす」 京太郎「……」 智葉「それに京太郎が父との約束を果たしたんだ。私もそれに応えるつもりだ」 智葉「待っていろ、京太郎。私が今回も隣に居てやる」 夜 京太郎「7割りが知り合いだった…楽しそうだな女子本戦」 慧宇「ご主…京太郎、こんな所でなにしてるんですか?」 京太郎「ハオか…いや、無性にアイスがたべたくなってな」 慧宇「食べ過ぎてはダメですよ。お腹を壊しますから」 京太郎「わかってるさ」 慧宇「ならいいです」 京太郎「…そういえば本戦出場おめでとう」 慧宇「えっ、あ、ありがとうございます」 京太郎「まあハオの実力だったら当たり前か」 慧宇「はい!私は負けません」 京太郎「そうだな…俺もハオが負ける姿があまり想像できない」 慧宇(き、期待されてる!!) 京太郎「明日も頑張って」 慧宇「はい!」 夜2 京太郎「…」うとうとしていて 京太郎「…寝よう」 「須賀の血を手に入れればそれでいいではないか!」 「ですがそれではあの子供は…」 「かまわん。ワシの命を聞かずに死んだ者たち…しかもあのおぞましい血を受け継ぐ存在なの子供だと思う必要は無い!」 「…それが当主としての決定ならば私達は従います」 「ふん、最初から…」 「ただしお忘れにならないように。須賀の血が濃い故に今はどうにでもなりましょう。所詮は神代の血には勝てません。ですが…あの子供の二分の一の血は…」 「黙らんか!ある訳がない!そのような事はあってはならんのだ!袂を別った二つの血が一つになるなど絶対に認めん!」 「……」 「この話は終わりだ。あれから目を離すな。奴が現れたら報告しろ」 「わかりました」 スタスタ… 「老いぼれが…京一郎様が生きておればこの様な事態にはならなかったものを」 トテトテ… 「霞か?」 「はい、おとうさま」 「あの子はどうしている?」 「となりのおへやでねています」 「そうか…」 「きょう…すがさまがどうかしたのですか?」 「心配する事はない」 「ですが…」 「霞」 「は、はい!」 「京太郎君の事は好きか」 「……」頷く 「そうか…」 「石戸は…いや、全ての分家は選択を迫られてるのかもしれんな」 ーーーーーーー 京太郎「… はっ…」起き上がって カピー「パカパカ(どうかしたのか?」 京太郎「…いや、変な夢を見たんだが思い出せないんだ」 カピー「パカパカ(そうか。ならもう朝だから準備でもしておけ」 京太郎「えっ?…六時だと」 カピー「パカパカ(シャワーからだな」 京太郎「…そうだな」 スタスタ… カピー「パカパカ(今頃になって思い出すとはな…」 カピー「パカパカ(…まあ、今となっては全てが遅いがな」 朝 京太郎「会場に向かうか」 道中 アレクサンドラ「須賀京太郎」 京太郎「なんですか?」 アレクサンドラ「ネリーに幾ら渡した」 京太郎「なんの事だかわからないんですが」 アレクサンドラ「あの子が臨海関連の株を買い占めた」 京太郎「そうですか、良かったですね」 アレクサンドラ「…留学生があれ程の金額を持っている訳がない。何をしたんだ」 京太郎「俺は知りませんよ」 アレクサンドラ「俺は…か」 京太郎「はい、俺はです」 アレクサンドラ「君が転校するとつかんだ時に全力で臨海に抱え込むべきだった」 京太郎「…」 アレクサンドラ「須賀京太郎…私は君が化物に見える」 京太郎「昔、よく言われましたよ。人の皮を被った化物だと」 アレクサンドラ「そうか」 京太郎「それじゃあ俺はこれで」 アレクサンドラ「ああ」 スタスタ… アレクサンドラ「人の皮を被った化物か…違うだろ。人の形をした化物が」 ーーーーーー 京太郎「カピーと話してたのは今の事だったんだな」 憩「よろしくなー」 照「よろしく」 咲「よろしくお願いします」 慧宇「よろしくお願いします」 慧宇(宮永照は様子見か) 照(…) 照魔境発動! 憩(この感覚…宮永照は様子見なんやね) 咲(お姉ちゃんは様子見…それ以前に衣ちゃんよりも強力な支配…) 慧宇(聴牌…) 憩(……調子に乗られると困る) 黒曜の大双翼発動! 照、慧宇「聴牌」 憩、咲「ノーテン」 照(どす黒い…ハオ慧宇と荒川憩の中身は混沌としてる。咲は京ちゃんのおかげで成長できたんだね…でも) 照「勝つのは私」小声 慧宇(荒川憩がおかしい。宮永照の鏡で半減させられた可能性がもある…) 憩(親の連荘はさせられへん) ブラックジャック発動! 照(…京ちゃんのタラし) 憩「ツモ!2100.4000!」 憩(…聴牌できひん) 咲(カンできないよ…) 照(…やっかい) コトン… 慧宇「ロン、7700」 照「チー」 憩「ポンやで」 コトン… 慧宇「ロン、3900」 憩「はい」 憩(…やっと真面に動けるな) 等価交換発動! 憩「ポン」 照(…聴牌できない。荒川憩の能力か) 咲(……) 慧宇(…勝つのは私です) 玉藻前発動! 憩「えっ?」 憩(ずれた…誰の能力?) 憩「聴牌!」 憩以外「ノーテン」 慧宇(…聴牌) 咲(…させない) 覇王覚醒 咲「カン!」 慧宇(小賢しい…)ゴゴゴ… 妲己 発動! 憩(それ以上はみとめられへんな…) 黒曜の大双翼発動! 憩以外「聴牌」 憩「ノーテン」 慧宇「立直」 咲「…カン」 覇王覚醒発動! 慧宇「……」 コトン… 憩「それ、チー」 ブラックジャック発動! 憩(あれ…これってあの槍?) 天沼鉾起動! 照(京ちゃんの槍!なんで?) 慧宇(今回は荒川憩を選ばれたんですか…) コトン…ザシュ 憩「ロン、32300」 憩(……勝つ) ロンギヌス起動 ??「神は言っている。ここで死ぬ運命だと」 慧宇「っ!」 照「っ…」 咲「…?」 憩「ツモ、16000オール」 憩 108100 照 700 咲 5400 慧宇 -34200 荒川憩が勝ちました。 ロンギヌスは消滅しました。 廊下 京太郎「…」うとうとしていて 咲「京ちゃん?」 京太郎「…zzz」 咲「…寝てるの?」隣に座って 京太郎「…zzz」 咲「寝てるんだね…ごめん、京ちゃん。負けちゃったよ」 咲「皆強いね…荒川さんなんて最後、役満を二回もあがったんだよ」 京太郎「…zzz」 咲「くやしいなぁ…負けたくなかった」 京太郎「……」 咲「昨日ね、お姉ちゃんに言われたんだ…いつまでも京ちゃんに頼ってたらダメだって」 咲「…頼ってたのかな?ずっと京ちゃんと一緒に居てお母さん達の喧嘩も止めてくれて…でも京ちゃんの事は何も知らなくて」泣いていて 京太郎「俺がそう咲に望んだからだ」 咲「えっ?起きて…」 京太郎「俺は咲と普通で居たかった。過去の事や俺の事を知らない咲と普通の友達として付き合いたかった」 咲「…なんで?」 京太郎「一種の安全地帯みたいなものかな…誰の目も気にしなくていい人が“欲しかった”」 咲「なら今の私は京ちゃんにとっていらないの?」 京太郎「必要だ。俺と咲は友達だからな」 咲「でも京ちゃんと私は本当の友達になれないよ?」 京太郎「…全て知らないと友人になれないのか?」 咲「違うよ…私ね、京ちゃん。10歳の時におぼれた私を助けてくれた時から京ちゃんの事が好きなんだよ」 京太郎「はっ?」 咲「だから私が求める関係と京ちゃんが私に求める関係は違うの。私、宮永咲は須賀京太郎が好きです」 京太郎「……咲」 咲「っ…!なに」 京太郎「俺はお前の望んだ事をしてやる事はできない」 咲「私には望んだの事をさせたのに?」 京太郎「ああ…」 咲「…最低だね」 京太郎「そうだな」 咲「………京ちゃん」 京太郎「なんだ?」 咲「嘘をつくときに右頬が少し引き攣る癖は直さないといけないよ」 京太郎「えっ?」 咲「それに悪い事をしたって思ってるときに右足が少し動くのも直さないとね」 京太郎「お、おう…」 咲「それにね…京ちゃんが振る事なんて知ってた」 京太郎「……」 咲「私の予想だと和ちゃん、部長、東横さん、龍門渕さん、国広さん、天江さん、福路さん、妹尾さん…それにお姉ちゃんも京ちゃんの事が好き。多分、その事には京ちゃんは気づいてるよね?」 京太郎「…」一瞬だけ目が左を向いて 咲「はぁ…やっぱり知ってたんだ」 京太郎「…ああ」 咲「どうせ重婚しようとか思ってるんだよね?」 京太郎「…そうです」 咲「…私はその中にはいれないの?」 京太郎「いやだって…咲はいいのか?」 咲「京ちゃんが側にいてくれたらそれでいいよ」 京太郎「…だけど」 咲「だけどじゃない。私が決めた事だからいいんだよ」 京太郎「…」 咲「それにね…好きになった方が負けだから」 チュ… 咲「私は京ちゃんに今も昔もべた惚れだからね」ニコ 憩「よろしくですー」 白望「よろしく」 エイスリン「よろしくお願いします」 明華「よろしくお願いします」 憩(聴牌) 明華(はやいですね…) 風神に愛された少女発動! 白望(面倒だな…) 白望「ちょいタンマ…」 革新者発動! 明華(…遅かった) 白望(槍…エイスリンかな?) 開闢槍発動! エイスリン(…それは許容できない) 時を超えた絆発動! 憩(…人の和了はとったらあかんよ) 黒曜の大双翼発動! 白望(…邪魔) 開闢の槍、コンマ判定成功 干渉能力を全て封印します 憩(…止めらない) コトン…ザシュ 白望「ロン、16000」 白望(……勝つ) 最善を引き当てる者発動! 白望(こい…) 開闢槍発動! エイスリン(これは無理かな…) 明華(なんで奪えないんですか!?) 憩(…負けたい、負けたないのに) コトン…ザシュ 白望「ロン、国士無双32000」 憩 -23000 白望 73000 エイスリン 25000 親明華 25000 小瀬川白望が勝ちました。 決勝には起家のエイスリンが進出します。 B ブロック準決勝 一位石戸霞 2位獅子原爽 天江衣と豊音の支配系の能力により混沌とするも爽が親番東二局で逆鱗を発動。衣に倍満を当てる。連荘の時に霞が天照降臨を発動。豊音に役満をぶち当てる。結果、霞が一位になる。 昼2. 京太郎「長野勢は全滅か…」 廊下 京太郎「…」 慧宇「…あっ」京太郎を見つけて 京太郎「うん?あっ、ハオか」 慧宇「…すみませんでした」泣きながら謝って 京太郎「な、何がだ?」 慧宇「期待されてたのに…最下位になってしまって」 京太郎「その事か…別に泣く事ではないだろ」 慧宇「でも…負けは負けです…期待を裏切ったのも事実です」 京太郎「……」 慧宇「わ、私は…貴方の為に頑張ったのに…本当にすいません」 ギュ…抱きしめて 京太郎「なんかごめんな…俺のせいで泣かしたみたいで」 慧宇「そんな事はないです…私が結果をだせなかったから」 京太郎「冗談抜きでな…あの卓のメンバーならハオが勝つと俺は思った」 慧宇「っ!」 京太郎「荒川さんや照、雀さんも確かに強い。でもハオはもっと強い。荒川さんが何故か俺の槍を持っていた…いや、俺が多分何かをしたんだ。ごめんな、応援するって言ったのに」 慧宇「……私は京太郎に負けたんですか?」 京太郎「…」 慧宇「答えてください」 京太郎「…違う。勝ったのは荒川さんだ」 慧宇「…酷いですね」 京太郎「すまん」 慧宇「…いいですよ。私が知ってる京太郎はそう言う人ですから」 京太郎「……」 慧宇「ただもう少しだけこうさせてください…私を抱きしめてください」 ギュ… 京太郎「わかった…」 慧宇「ありがとう京太郎…私は…とても幸せです」 夜1. 京太郎「明日は決勝か」 京太郎の部屋 コンコン… 京太郎「はい、ちょっと待ってください」 ガチャ… 久「きちゃった」 バタン… 久「ちょっと、閉める事ないでしょ!」 京太郎「いやだって次会ったら孕ませてくれって言われた相手がきちゃったとか言ったら閉めるしかないだろ!」 久「ああ、その事…それは京太郎が私を迎えに来てくれる時の話でしょ」 京太郎「いやでも…」 久「叫ぶわよ?」 京太郎「はぁ…わかりました」 ガチャ… 久「それでいいのよ」 スタスタ 京太郎「それでなんのようですか?」 久「えっと京太郎に用はないの。ただカピーに用があるのよ」 京太郎「カピーに?」 久「ええ…少し確かめたい事がね」 京太郎「そうなのか…カピー」 カピー「パカパカ(なんだ主?ちっ…逆転者か…私に何か用か?」 京太郎「これでいいのか?」 久「ちょっとごめんね京太郎、これつけといて」耳栓を渡して 京太郎「……またか」耳栓装着 ギュ…手を握られて 久「信じられないけど…とりあえずやってみようかしら。カピー、貴女は喋れるのよね?」 カピー「パカパカ」 久「誤魔化すのね…そこまでは想定内よ。良い事を教えてあげる。カピバラはパカパカなんて鳴かないのよ」 カピー「パカパカ(う、嘘をつけ!そんな事はない!」 久「あちゃあ…夢の通りか」 カピー「パカパカ(計ったな!」 久「悪待ちは得意なのよ」 カピー「パカパカ(ふん…何が聞きたいんだ?」 久「…京太郎は助かるのかしら?」 カピー「パカパカ(なんの事だ?」 久「恍けても無駄よ。わたしは夢でみた」 カピー「……」 久「京太郎はもうすぐ…」 カピー「パカパカ(…そこまでだ」 久「…」 カピー「パカパカ(選択をするのは主だ。お前達は…ただ待っていればいい。終わりはもうそこまで来ている」 カピー「パカパカ(選ばなかった人間が選ぶ事を選択した主に近づくな」 京太郎「…なあカピー」 カピー「パカパカ(なんだ主?」 京太郎「久を虐めるなよ」 カピー「パカパカ(ふん…私は私の意見を言っただけだ」 京太郎「ツンデレだな、カピー」 カピー「パカパカ(馬鹿者」 ーーーーーーーーー 夜2 京太郎「何があったんだろう」 コンビニ 爽「京太郎君!」 京太郎「爽さんか。決勝戦進出おめでとうございます」 爽「ありがとう。明日も頑張るから」 京太郎「激戦になりますよ」 爽「大丈夫…勝つのは私だから」 京太郎「シロ達も強いですよ」 爽「……それでもだよ。私が勝つ」 京太郎「…そうですか。全員が知り合いですから特別に応援なんてできませんがベストを尽くしてください」 爽「うん、ありがとう京太郎君」 ーーーーーーー 就寝前 カピー「……」布団のど真ん中で丸まっていて 京太郎「あ、あのカピー?」 カピー「パカパカ(なんだ?」 京太郎「なんだじゃなくて…寝れないんだが」 カピー「パカパカ(そうか」動かず 京太郎「…なんで拗ねてるんだ」 カピー「パカパカ(…ふと思った。主にとって私はなんだ?」 京太郎「家族だろ」 カピー「パカパカ(いや、待てそこはカピーといって私の長々とした心境を聞くところじゃないのか?」 京太郎「それは無いわ。俺にとってカピーは家族だ。それ以下でもそれ以上でもない」 カピー「パカパカ(ははは…そうだな主はこんな人だったな」 京太郎「おうよ」 カピー「パカパカ(なあ主、私との約束は覚えているか?」 京太郎「散歩に行く約束だろ?」 カピー「パカパカ(それもある。最初に交わした約束のことだ」 京太郎「最初に?ああ…覚えてるぞ」 カピー「パカパカ(まもれそうか?」 京太郎「どうだろうな…そもそもカピーがいるから約束は果たされてるんだけどな」 カピー「パカパカ(ふん…馬鹿者が。そんな事を言っている場合ではないんだぞ」 京太郎「…そうなのか?」 カピー「パカパカ(そうだ。明後日に行くつもりなんだろ?」 京太郎「ばれてるか…ああ一人でなのかは解らないが墓参りに行ってくるつもりだ」 カピー「パカパカ(怖いか?」 京太郎「…怖いさ」 カピー「パカパカ(それでも行く事にしたんだろ?」 京太郎「ああ」 カピー「パカパカ(……なら餞別をやろう」 京太郎「餞別?」 カピー「パカパカ(餞別だ…目を瞑れ」 京太郎「お、おう」目を瞑り ギュ…なにかに抱きしめられて ??「幸せになれよ、主…」耳元で 京太郎「えっ?」目を開けるがカピーが居なくなっていて 京太郎「おい、タチの悪い冗談はやめようぜ…カピー居るんだろ?」 シーン 京太郎「どうなってるんだ?」