約 969,192 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/874.html
京太郎「麻雀が好きだから」 京太郎「そんな軽いノリで入った麻雀部…」 京太郎「だがそこは想像を絶する地獄だった」 京太郎「俺は入ったことを後悔し始めていた」 ギスギス編 優希「リーチ!」 優希「一発ツモ!」 優希「8000,4000」 和「……」チャラ 久「……」チャラ 京太郎「……」チャラ 優希「あ~あ」 優希「超偶然だじぇ~」 優希「まさか一局目で倍満なんてね~」 優希「ふぅぅぅ~」 優希「誰も鳴かなくてよかった~」 優希「いや~ほんとに嬉しいじぇ~」 優希「超運がいいじぇ~~」 優希「まあ~」 優希「まだ始まったばかりだし~」 優希「みんな追いつくよね~」 優希「がんばってね~」 和「……」 久「……」 和「それロンです」 和「8000です」 優希「……」チャラ 和「わざわざありがとう」 和「これで私のトップですね」 和「優希はやさしいですね」 優希「チッ」 和「あんれ~?」 和「なんか誰かが舌打ちした気がしますけど…」 和「気のせいですよね!!」 和「優しい優しい優希がそんな事するはず無いですもの!!」 和「いつもいつも私を勝たせてくれる優希がそんな事するはず無いですもの!」 和「ですよね!優希!」 優希「……」 久「はい~それロンンンン~」 和「はい…」チャラ 久「いや~助かった~」 久「さすが和」 久「私の悪待ちに見事ひかかってくれたね~」 久「さすがデジタル(笑)」 和「チッ」 京太郎「あ、あの~ツモです」 京太郎「2000,1000です」 久和優「はあ~」 和「ビギナーズラックって怖いですね~」チャラ 久「てかこの差でその和了りとか何考えてるのか全然わからないわ~」チャラ 優希「さすが初心者だじぇ~」チャラ 久「だからいつまでも初心者なのよ」 優希「ちょっとは勝ちを目指せばいいのに」 和「まあ、京太郎さんには酷な話ですね」 長野県予選決勝先鋒戦終了後 優希「た、ただいまだじぇ~」ガラ 久「ま~予想できたことだし~」 久「あなたを攻めるつもりなんてこれっぽっちもないわ」 久「こうなると思ったから先鋒にしたわけだしね」 まこ「だっる」 まこ「誰かのせいで仕事増えるな」 まこ「まあ、邪魔だからタコスでも食っとけ」 まこ「とりたくないが仇はとっちゃるけぇ」 和「まあ、期待通りですね」 和「優希らしいです」 咲「あ~あ」 咲「私が先鋒になればよかったよ~」 次鋒戦終了後 まこ「……」ガラ 久「あ~あ」 久「期待してたのにな~」 久「まさかの大外れだったなんて」 久「まあ、味噌汁でも飲んでれば?」 久「仕方ない」 久「ワカメの大失敗は埋めておくか」 優希「仇はとっちゃるけぇ(キリ)」 優希「まさか初心者に負けるとは~」 優希「こりゃびっくりだじぇ~」 和「ほんとに大丈夫ですか?」 和「まさかあなたも初心者だったとは…」 和「そんなオカルトあったんですね」 咲「まさかまさかの2連続」 咲「ふたりとも今日は帰ったら?」 咲「頭、じゃなかった」 咲「調子悪いんでしょ?」 中堅戦終了後 久「試合はこれで振り出し」 久「もうちょっと稼いでいてくれてたら余裕のトップだったのにね~」 久「チームメイトが弱いと大変だわ~」 久「あ~しんどかった」 まこ「チッ」 和「チッ」 優希「チッ」 咲「チッ」 副将戦終了後 和「まあこんなものでしょう」 和「パーフェクトにならなかったのは悔しかったですけどね」 久「チッ」 まこ「チッ」 優希「チッ」 咲「チッ」 大将戦終了後 咲「ギリギリだけど勝ち」 咲「だけど驚くことに唯一役満決めたのが私だけなんて」 咲「清澄のレベルを疑うよ」 咲「ほんとにこのチームで全国大丈夫かな?」 咲「私の足は引っ張らないでほしいな」 久「チッ」 まこ「チッ」 優希「チッ」 和「チッ」 京太郎「……」 京太郎(もう嫌だ…) 京太郎(ほんとにやめようかな…) ギスギス編カン シモネタ編 咲「んでさあwwwwww」 和「wwwwww」 久「wwwwww」 まこ「wwwwww」 優希「wwwwwww」 京太郎「……」 咲「それでさぁwwwwww」ボヒッ 咲「てか屁が出たしwwwwwww」 和「くっせwwwww」 久「wwwwwwww」 咲「臭くねーしwwwwww」 咲「てか、ほんとに臭っさwwwwww」 咲「マジで臭いしwwwwww」 咲「わかったwwwwww」 咲「最近便秘気味だからwwwwww」 咲「腹にンコたまってるからだwww」 和「やめれwwww」 久「おなかいたいwwww」 まこ「わしも溜まりまくっとるしwwwwww」 優希「そんな情報要らないしwwwwww」 まこ「前屁こいたら実も出てきたしwwwww」 咲「やめてwwwww」 咲「私も出そうwwwww」 まこ「下着にちょっとついてたしwwwww」 和「あるあるwwww」 久「やめてーwwwwwww」 まこ「てか、いま下着ゴムやばいしwwwwww」 まこ「ずれ落ちそうwwwwwww」 久「誰得wwwwww」 咲「いらねwwwwwwww」 和「須賀君に見せてやればwwwwww」 まこ「お?みるか?wwwwww」 まこ「特別大出血サービスwwwwww」 咲「wwwwwww」 和「wwwwwww」 久「wwwwwww」 優希「wwwwwww」 京太郎「……」 京太郎(マジで勘弁して下さい…) 京太郎(もう嫌だ…) 京太郎(ほんとにやめようかな…) シモネタ編カン
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6464.html
86日目・朝- トシ「そういえば京ちゃん、まだこっちにいるかい?」 京太郎「あぁ、そういえば……」 京太郎「そろそろ帰りますよ」 トシ「そうかい、寂しくなるねぇ」 京太郎「あはは」 トシ「いつごろ帰るんだい?」 京太郎「夕方、みんなと会ってからですかねー」 トシ「そうかい、じゃあ夕方にこっちにおいで」 京太郎「了解っす!」 京太郎「さて、どうするかぁ……」 京太郎「外に行くかぁ」 12次元の鏡の間の祠のある蔵前- 京太郎「さて、入るか?」 京太郎「よし、行くかな!」 12次元の鏡 京太郎「さて、最後に行っとくかな」 鏡「12次元のお前の記憶、その記憶を呼び覚ます鏡だ」 京太郎「おーけーおーけー」 鏡「さぁ、今お前が選べる三つの異なる次元から、お前の記憶を呼び覚ます」 京太郎「さて、どうするか……」 鏡「決闘者の記憶、そして破壊者の記憶、新たな蘇生者の記憶、どれにする?」 鏡「またお前か……」ハァ 京太郎「ん?」 鏡「楽しそうだな」 京太郎「お、おう……」 鏡「……NEVERの戦いはここから始まる!」 京太郎「なに?」 ギィッ 京太郎「よし、新しい力は手に入ったみたいだな」グッ 昼前- 京太郎(さて、昼はどうするか~) 京太郎「晴絵、出るかな?」 晴絵『もしもし?』 京太郎「あぁ、晴絵、一緒にお昼だうだろうと思ってさ」 晴絵『全然OKだよ!』 京太郎「じゃあえっと」 ファミレス- 京太郎「お、晴絵~」 晴絵「あっ、京太郎」 京太郎「ん、スカートなんて珍しいな」 晴絵「ほら、プライベートだし!」アセッ 京太郎「そっか」 晴絵「似合ってる?」ウワメヅカイ 京太郎「お、おう!」 晴絵「良かったぁ」ホッ 京太郎(かわいい) 晴絵「そういえば、あれ?」 ??「ッ!?」 京太郎「あれ」 晴絵「あれあんた、なんでこんなとこに」 モブ「えっと……」 モブ「ッ!」ダッ 晴絵「あ、なんで逃げた?」 京太郎「知り合いですか?」 晴絵「まぁ、友達だよ」ズズッ 昼過ぎ- 熊倉トシ宅- 京太郎「さて、晴絵とも別れて……どうするか」 京太郎「やっぱ外に出ないとな!」 旅館- 晴絵「いやぁ、まさか京太郎から来てくれるなんて思わなかったよ~」 京太郎「暇だったからさ、何かしてたか?」 晴絵「ほら、月末も近いから色々と情報を整理してて……個人情報は渡せないぞ?」 京太郎「おい、俺をなんだと思ってんだよ」 晴絵「あはは、どう二麻でもする?」 京太郎「ん、良いぞ今日で帰る予定だし」 晴絵「え?」 京太郎「だから、今日で帰るからさ?」 晴絵「え~」 京太郎「どうした?」 晴絵「なんでもない、二麻やめよ」ハァ 京太郎「なんで!?」 夕方- 京太郎「さて、電話しなきゃな……今日で帰るんだし!」 京太郎「どうもですトシさん」 トシ「なんであたしに連絡したんだか、せっかく帰るんだから……シロとか悲しそうにしてたよ?」 京太郎「シロが、ですか?」 トシ「無表情そうに見えてもね」フフッ 麻雀部部室- 京太郎「お邪魔!」 豊音「今日で帰るなんてさみしーよー」 エイスリン「サミシイ!」 京太郎「おぉう、すみません、これでも長野に家があるもんで」 胡桃「確かにしょうがないよね」 塞「うん、でもやっぱり寂しくなるよねー」 京太郎「あはは……」チラッ 白望「……」 京太郎「ん、いきなりでごめんな?」 白望「別に良い」フイッ 京太郎(こんなシロ珍しいな?) 白望「……少し、出よ?」キュッ 京太郎(袖、掴んで……?) 京太郎「おう」 白望「飲み物、買ってくる」 塞「うん、行ってらっしゃい」 豊音「気を付けてねー」 京太郎「はい」 白望「せっかくだから、言ってくれれば良かったのに」 京太郎「いやぁ、思い立ったが吉日って言いますし?」 白望「まぁ、デートできたから良いけど」 京太郎「あ、あはは……」 京太郎(昨日のことを思い出してしまう……) 白望「おんぶ……」 京太郎「えぇ~」 京太郎「今日から俺が居ないんだからしっかり歩け」 白望「……ダル」 京太郎「んなこと言ってもしょうがないだろ、ほら歩く!」ビシッ 白望「胡桃に似てる」 京太郎「そりゃどうも」 白望「どうしても、ダメ?」ギュッ 京太郎(胸を抱き寄せるな馬鹿) 京太郎「はぁ、しょうがないなぁ」スッ 京太郎「ほら、乗れよ……」 白望「ねぇ京?」 京太郎「ん?」 白望「ゴメンね」ボソッ 京太郎「んあ?」 バチッ 京太郎「ッ!?」バタッ 白望「……」 京太郎「ん……ッ!?」 白望「……」 京太郎「えっと、ここは……部室?」 トシ「そうだよ、京太郎が倒れたってシロから聞いてね」 白望「うん、突然」 京太郎「そ、そうですね、あはは」 トシ「それにしてももう電車も無くなっちゃったからねぇ、とりあえずシロがあたしと一緒に京太郎を起きるのを待つって言ったから部室で待ってたのさ……先に帰ってるね、シロと一緒に帰っておいで」スクッ 京太郎「はい……?」 白望「明日、土曜日だから」 トシ「じゃ、気を付けてね」ガチャッ バタンッ 京太郎「えっと……シロ、俺は……?」 白望「京太郎、疲れて倒れちゃったんだよ」 京太郎「嘘、だよな?」 白望「……」 京太郎「なんで、あんなことんだよ」 白望「帰って……欲しくなかった……」 京太郎「えっと、そうかぁ、帰ってほしくなかったかぁ……」 京太郎「お前なぁ、だからってあんなことして良いと思ってんのかよッ!」 白望「……ごめん」 京太郎「正直に言えば別に予定を変えるぐらい構わないから、今度からあんなことするなよ?」 白望「……うん」 京太郎「……じゃあ、トシさんの家に行くぞ」ナデナデ 白望「うん」コクリ 夜- トシ「いや、ほんと悪いねシロ」 白望「大丈夫」 京太郎「ん、まぁまぁ」 白望「どうするの、明日は帰る?」 京太郎(今日帰り損ねたしなぁ) 京太郎「まぁ、折角ですしもうちょっと居ても良いですか?」 トシ「構わないよ、明日には知り合いとも会わなきゃならないし」 京太郎「晴絵さんですか?」 トシ「まぁ、もう一人いるんだけどそれはそれで良いね、とりあえずそっちの部屋で二人で寝ておくれ、私は一人で寝るから」 京太郎「いや、色々とまずいと」 トシ「まずいかね?」 白望「京が何もしなきゃ平気」 京太郎「うむ、まぁ、はい」 トシ「それじゃ、私は他の部屋でもう寝るよー」 白望「……」 京太郎「風呂でも入るかな」 京太郎「じゃ、先に入っていいか?」 白望「うん、行ってらっしゃい」フリフリ 京太郎「おう」 906 名前: ◆kWjiTwUN.I[saga] 投稿日:2014/05/25(日) 23 37 01.29 ID ty/36vjs0 [39/42] 風呂場- 京太郎「落ち着くなぁ……シャワー気持ちいいし」 ガラッ 白望「入るね」 京太郎「バカかお前はっ!?」バッ 白望「隠さなくても良いのに」 京太郎「いやっ、お前なぁっ……」 白望「……ダメ?」 京太郎「お前なぁ、女の子なんだからっ!?」 白望「静かにしないと先生来るよ?」 京太郎「ぐっ……」 白望「それに、女の子だから……好きな人とお風呂に入りたいわけだよ?」 京太郎「言い方が、汚いなっ」 白望「……まぁ、やる気出さないとダメみたいだし」ギュッ 京太郎「なぁっ!?」 白望「京……」ペロッ 京太郎(首をっ!?) 京太郎「ッ……し、シロっ!」グイッ 白望「……ッ」 京太郎「ふぅー」 白望「我慢、できるの?」 京太郎「お、まえ、はっ……」 白望「良いんだよ、私は……何番目でも良い……」スッ 京太郎「ッぁ……」 京太郎「だからっ、やめろっ!」バッ 白望「っ……」 京太郎「はぁっ、はぁっ……」 白望「……わかった」 京太郎「え?」ハァハァッ ガラッ 京太郎「や、やばかった……」 京太郎「ふぅ、シロ風呂入っていいぞー」 白望「……」ガシッ 京太郎「え?」バタンッ 白望「……ねぇ京太郎、お願い……しよ?」 京太郎「なっ、なにを馬鹿なことをっ!」 白望「良いから、私は京の特別になりたい……」ギュッ 京太郎「だからっ、さっきから何もしないって……!」 白望「お願い、京……」ギュゥッ 京太郎(いや、頑張ったのにっ!) 京太郎「シロ、やめろっ」 白望「ッ!」バッ 京太郎「ちょっ、シロ!?」 ダッダッダッ 京太郎「シロっ!」 京太郎「……いや、俺が行ってもしょうがないよな……」 京太郎(シロのこと、傷つけたよなぁ) 翌日- 京太郎「さて、今日は外で……」 少し離れたところに見えるシロ、俺は昨日のことを思いながらも声をかけた あいつは、俺に駆けてくる いや、その時点でおかしいだろ 京太郎「おう、シロ……ッ!?」 シロが俺の胸に飛び込んできたときにはじんわりと熱い感覚が胸のあたりに広がる 白望「……」 京太郎「し、ロ?」 徐々に痛みは強くなっていき、俺が刺されたと実感するまでの時間はそうはかからなかった 白望「大丈夫、一緒に逝ってあげるから……京が居ないなんて、それダルいことはないから」 いつも通りに聞こえるけど、どこかいつもと違う話方をするシロに俺はどうすればいいかわからない いや、声なんて今更出るわけもない 白望「大好きだよ、京……」ギュッ 血まみれの俺を抱きしめるシロ 真っ赤に染まるのはその白い綺麗な髪と、俺の腹 最後に見たシロの表情は、どこか嬉しそうだった 小瀬川白望BADED ※その前にBADED(ゲームオーバー)のため『カピーの部屋』に送られます ハギヨシ「はい、今スレ二度目、須賀京太郎君です」 パチパチパチ カピー「えっとね、この前の選択肢から、二個前に戻るから」 ハギヨシ「そうですね、一個前の選択肢ではどちらにしろバッドエンドですからね」 カピー「そういうこと、だから居間で押し倒されたところからね」 ハギヨシ「さてさて、この状況何かを思い出しませんか?そうです、前の三尋木咏さんの時と同じですね……」 カピー「つまりバスルームで出会った時点でEDしかないんだよ、EDに行かないと死ぬ」 ハギヨシ「EDにさえ行けば他に選択肢が出ますからね」 カピー「じゃあ、頑張れ」 ハギヨシ「では、またお会いしましょう」 ルールル、ルルル、ルールル、ルルル、ルールールールールー 京太郎「ふぅ、シロ風呂入っていいぞー」 白望「……」ガシッ 京太郎「え?」バタンッ 白望「……ねぇ京太郎、お願い……しよ?」 京太郎「なっ、なにを馬鹿なことをっ!」 白望「良いから、私は京の特別になりたい……」ギュッ 京太郎「だからっ、さっきから何もしないって……!」 白望「お願い、京……」ギュゥッ 京太郎(いや、頑張ったのにっ!) 京太郎「し、シロっ!」ガバッ 白望「京太郎……」 京太郎「お、れはっ……」 白望「大丈夫、おいで?」スッ 数ヶ月後- 熊倉トシ宅- 京太郎「いやぁ、アハハハ」 トシ「なに笑ってんだい」コツッ 京太郎「あ痛」 塞「当然、プロになって稼ぐって言っても京太郎は16で子供作った不良ってあまり良い目で見られてないんだから!」 胡桃「まぁ、全員京太郎のロンで黙らされたけど」 豊音「わーシロ、お腹大きくなってきたね!」 エイスリン「」バッ (赤ちゃんの絵) 白望「動くの、ダル……」 京太郎「あぁもう、動かなくて良いからお前は!」 白望「……誰か動いてくれるから楽」 胡桃「めっ……とは言えない」 白望「これなら、すぐ二人目作っても良いよ?」 京太郎「え?」 塞「なななっ、シロー!」 胡桃「むっ!」 白望「ね、京?」 京太郎「ん?」 白望「私、幸せだよ」ニコッ 京太郎「お、おう」テレッ 胡桃「そこ、イチャつかない!」ビシッ 小瀬川白望ED1 京太郎「ふぅ、シロ風呂入っていいぞー」 白望「……」ガシッ 京太郎「え?」バタンッ 白望「……ねぇ京太郎、お願い……しよ?」 京太郎「なっ、なにを馬鹿なことをっ!」 白望「良いから、私は京の特別になりたい……」ギュッ 京太郎「だからっ、さっきから何もしないって……!」 白望「お願い、京……」ギュゥッ 京太郎(いや、頑張ったのにっ!) 京太郎「あのさ、シロ……」 白望「……どうしたの?」 京太郎「ほら、俺って優柔不断だろ?」 白望「うん」 京太郎「う、傷つく」 白望「ホントのこと」 京太郎「おう、だよなぁ……だからさ、ごめん、お前に中途半端なことはその、できない」フイッ 白望「色欲なのに、せっかくだし身を任せればいいのに」 京太郎「うん、ほんとごめん」ナデナデ 白望「……別に、今日は諦める」 京太郎「悪いな」 白望「その代わり、一緒に寝てくれる?」 京太郎「おう、任せとけ!」グッ 京太郎(結局、一つの布団で背中にシロがくっついている状態……大丈夫だ、咏さんと向かい合って寝ていた時とくらべれば……) 白望「京……」ギュッ ムニュッ 京太郎(ぎゃー!ダメだ、咏さんと違っておもちがある!あぁ、ごめん咏さん!) 白望「京が良ければ、いつでも良いんだからね?」 京太郎「お、おう」 白望「おやすみ」 京太郎「おやすみ」 86日目終了- ?- 京太郎「ん、ここは……」 「さて、約束通り憤怒はご招待したぞ」 京太郎「約束ぅ?」 華菜「来たし!」 京太郎「うわ」 華菜「うわってなんだし、ていうかここ……ひどいな」 京太郎「なんだよ、そんな訝しげな顔しやがって」 華菜「いや、こんなとこ初めて見たし、誰かしら何かしらあるはずなのに……お前の、暴食の場所は酷いなぁ」 京太郎「なにが?」 華菜「お前さ、自分のまわりを良く見てみろよ」 京太郎「だから、何もないだろここは」 華菜「何もないのがおかしいんだし」オエッ 京太郎「そんな顔するなよ」 華菜「あぁ、とりあえず自分と向き合ってみろよ」 京太郎「向き合う?」 華菜「あぁ、そしたらもう一回来るから……まずはそこからだな」ハァッ 京太郎「むかつくなこいつ」 華菜「ってことで、華菜ちゃんはクールに去るし」スッ 京太郎「池田ァ!」 華菜「なんだ須賀ァ!」 京太郎「ありがとな!池田!」 華菜「借りがあるもんで、仕方ないし!」ケッ 京太郎「素直じゃねぇなぁ池田」 華菜「だからぁっ!敬語を使えって言ってんだ須賀ァ!」 バタンッ 「次にやることは決まったか?」 京太郎「あぁ」 京太郎「とりあえず、次は自分と向き合ってみるかな……池田が言ってたことも気になるし」フッ 「そうか、まぁ後悔しないようにな」 京太郎「ん、わかった」 87日目・朝- 京太郎「ん……あぁ、シロと一緒に寝たんだったか」 白望「んぅ……」ギュッ 京太郎「さて、まだトシさんも起きてないのか?」 京太郎「ほらシロ、起きろー抱きつかれてると離れられん」 白望「ん……京、んっ」 京太郎「……なんだその顔」 白望「ん……」スッ 京太郎「ほら、起きろ」 白望「ね、キスして?」 京太郎「おいおい落着け」 白望「落ち着いてるから、ね?」 京太郎「お前そんなキャラじゃないだろっ」 白望「……?」 京太郎「……一瞬だけだぞ、一回だけだぞ」 白望「うん」 京太郎「……」 京太郎「ん」 白望「……ほっぺ?」 京太郎「不満そうに言うな、とりあえず朝ご飯だな」 白望「……うん」 京太郎「ふふ~んっと」 ガラッ パタンッ トシ「ごちそうさま」 白望「ごちそうさま」 京太郎「お粗末様でしたっと」スクッ トシ「今日はどうするんだい?」 京太郎「ん~」 京太郎(そもそも長野に帰るかどうかだなぁ) 京太郎「今日、長野に帰ります……そろそろ心配させてるでしょうし」 トシ「そうだね、そうしな」 白望「いつごろ帰るの?」 京太郎「昼過ぎぐらいに帰ろうかと」 白望「そっか」 トシ「じゃあ、お昼は食べていくんだね」 京太郎「そうですねー、俺が作りますよ」 トシ「それは嬉しいね、みんなも呼ぼうか」 京太郎「そうですね」 京太郎「さて、全員に誘いのメールいれたけど、誰か迎えに行ったりしてみるかな?」 京太郎「エイスリンさんを迎えに行こう!」ダッ 京太郎「メールしとくか」 京太郎「エイスリンさん~」 エイスリン「キョウちゃん!」 京太郎「おう、突然ですね」 エイスリン「ウン!ダメ?」 京太郎「いえいえ全然、シロも昨日呼び方変えましたしねー」 エイスリン「ウン、キョウちゃん!」 京太郎「さて、行きましょうか」 エイスリン「ウン!」 エイスリン「ンン~♪」 京太郎(なんな、こうも綺麗な金髪ってやっぱり向こうの人だからこそ、だよなぁ~) 京太郎「そういえばエイスリンさんは、頭の中に理想の牌図をスケッチするんですよね?」 エイスリン「ウン!」 京太郎「でも、それが失敗すると焦ると」 エイスリン「ウン……」シュン 京太郎「そうなるよ、やっぱシロとか豊音さんとかとやるしかないですよねぇ……いざ止められたときのためにもなにかしら二本目の槍を用意しないといけませんし」 エイスリン「ヤリ?」 京太郎「えっと、次の作戦ですかね」 エイスリン「ワカッタ!」 京太郎「能力、もう一個ぐらい欲しいですねぇ」 エイスリン「シロ、トヨネ、ズルイ!」 京太郎「まぁあれは……」 エイスリン「キョウも!」 京太郎「ま、まぁ……」アハハ 昼前- 熊倉トシ宅- 京太郎「ただいま帰りましたー」 エイスリン「オジャマシマス」 豊音「お帰りー!」ダッダッ 白望「あれ、まだみんな揃ってないよ?」 京太郎(豊音さんにおんぶしてもらってるのか……) 京太郎「ん、そうか……なら買い物でも行ってくるかなぁ」 白望「じゃあ行ってらっしゃい」 エイスリン「ワタシモ!」 京太郎「待ってて良いですよ、行ってくるんで」 白望「よろしく」 京太郎「さて、色々買えたし帰るかなー」 塞「あれ、京太郎」 胡桃「京ちゃん!」 京太郎「あれ、二人とも?」 塞「今からトシさんのとこ行くんだけど」 胡桃「まぁ京ちゃんも一緒だもんね」 京太郎「そうですね、じゃあ行きましょうかー」 昼- 京太郎「はい、お待たせしましたー」 塞「やっぱ真夏の昼から鍋なんて最高だね!」 白望「クーラーの涼しさが……」 胡桃「よし、食べよ!」 エイスリン「ジャ、ジャパニーズ、ガマンタイカイ!」 豊音「わーこんなこと初めてだよー」 京太郎(作ってる時点で汗ダラダラだったけど、まぁ俺が材料とか買ったしなぁ) トシ「暑いねぇ」 京太郎「じゃ失礼しますね」スッ 京太郎「どうぞ」 胡桃「ありがとう!」 エイスリン「アリガト!」ニコッ 京太郎「いえいえ」 京太郎(癒される) 京太郎「エイスリンさんは鍋、したことあります?」 エイスリン「ウン、マエニ、ミンナデ!」 京太郎「へぇ、やっぱり冬ですよね?」 エイスリン「ウン!」ニコッ 京太郎「夏ってどうです?」 エイスリン「……アツイ」ヌギッ 京太郎(ちょっシャツ一枚はダメ!透けるから!) 白望「私も」 塞「あー暑いなー」 胡桃「暑い!」 豊音「ん、そうかなー?」 トシ「そうみたいだねー」 昼過ぎ- 京太郎「それじゃ、帰りますね」 豊音「寂しいなー」 京太郎「あはは、ありがとうございます」 トシ「いつでもおいで」 塞「またね!」 胡桃「帰るまで気を抜かないように!」ビシッ 京太郎「はい」 エイスリン「マタ、キテネ!」ニコッ 京太郎「了解です、また来ます」ニッ エイスリン「ウンッ」パァッ 夕方2- 京太郎「帰ってきたなぁ」 京太郎「散歩するかなぁ」 白望「そうだね」 京太郎「!?」 白望「?」 京太郎「どどど、どうしてここに?」 白望「……付いてきた」 京太郎「おぉう?」 白望「まぁ、良いんじゃない?」 京太郎「絶対良くないだろ!」 白望「……?」 京太郎「……しょうがないか」 白望「うん」 京太郎(後でトシさんに電話してみよう)ウン 美穂子「あら、京太郎君?」 京太郎「あれ、美穂子さん?」 白望「……」 美穂子「あら、その背中にくっついてるのはお友達?」 白望「うん」ギュッ 京太郎(おもちが) 美穂子「ふふっ」ゴッ 白望「……」 京太郎「岩手から帰ってきまして」 白望「私が京に着いてきた、岩手から」 美穂子「あら、そうなの」フフフッ 白望「……今日は泊まるとこないから泊めてね京?」 京太郎「まぁそりゃしょうがないだろうけど……」 美穂子「くれぐれも間違いの無いようにね京太郎君、貴方はまだ先があるんだから」 京太郎「了解です」ビシッ 美穂子「じゃあこれで、あぁ私は福治美穂子」 白望「小瀬川白望」 美穂子「そう、それじゃあね小瀬川さん」ニコッ 京太郎(なんか美穂子さんを見ると癒されるなー) 夜- 京太郎「ただいまー」 須賀母「おかえり……あら?」 京太郎「俺の友達なんだけど、泊まる場所がないらしくて、良いか?」 須賀母「まぁ、良いけど……」 白望「お世話に、なります」ペコッ 須賀母「いいえ~ゆっくりしていってね~」ニコニコ 京太郎「おい、なんか勘違いしてんだろ、おい!」 自室- 京太郎「ふぅ、食べた~」 白望「うん、お風呂もありがとう」 京太郎「気にするな……さて、ってメールか?」 京太郎「んっと?」 京太郎「さて、トシさんからメールだ、丁度良かったな」 差出人:トシ 本文『シロがついて行ったけど大丈夫かね?』 京太郎「もっと早く言ってくれよー」 本文『とりあえず大丈夫ですけど、シロの出席日数は?』 差出人:トシ 本文『そこに関しては問題ないよ、くれぐれも間違いはないようにね』 京太郎「トシさんまで」 本文『ご安心ください、しっかり帰しますので!』 差出人:トシ 本文『それは安心だね、おやすみ』 京太郎「おやすみなさいっと、お、シロからだ!」 差出人:白望 本文『間違いの一つや二つは仕方ないと思うよ?』 京太郎「なるほど……っておい」フリカエリ 白望「……ダル」 京太郎「もっと詰めろよーっていうかなんでひとつのベッドで」 白望「今更だよ」 京太郎「まぁ、そうなんだけどさ……おやすみ」 白望「うん、おやすみ」ギュッ 87日目終了- ?- 京太郎「ん、ここは……」 「暴食について、どう思ってるんだ?」 京太郎「どう思ってるか……?」 京太郎「うん、力かな」 「力というのは当然だろう、どういう意味でだ?」 京太郎「なんだろう、これのおかげで俺はみんなと出会えたんだから、愛してるって言ってもいいのかもしれない」 「大罪が、愛すべき?」 京太郎「あぁ、じゃなきゃ、おかしいだろ?」 「なんで?」 京太郎「これを否定するっていうのは、みんなとの出会いを否定することだ……だったらこれを愛する他ないだろ、どういう結果になるかはまだわからないけどさ」 「そうか、ならそうなんだろう、けどお前は本当にこれからこの暴食を愛していけるのか?」 京太郎「は?」 「いや、そう思ってるなら今俺が余計なことを言うのもな……とりあえず、わかった」 京太郎「おう、それじゃぁ」 「もう起きろ」 京太郎「は、はぁ!?向き合うって」 「良いから、フェイズ1が終わったんだよ」 京太郎「は、はぁ……」 88日目- 京太郎「ん、あぁそういえばシロがついてきたんだったなぁ……いっそのこと一緒に行動するのもありか」 白望「んぅ……」 京太郎「ほらシロー、起きろ」ユサユサ 白望「ん……」 京太郎「起きたかー?」 白望「ん、今日も……」スッ 京太郎「アホか」 白望「体だけの関係だから」 京太郎「や め ろ」 京太郎「……またか」 白望「うん」 京太郎「……一回だけな」 京太郎(ちょっとからかってやろう!)スッ 白望「え?」 京太郎「ん」 白望「んっ……」ピクッ 京太郎(さて、離れ) 白望「京……」ギュッ 京太郎(なにっ、頭を押さえられた、いや、抱かれた!?) 白望「京、良いよ?」 京太郎「し、シロっ」グィッ 白望「んっ、ほら……おいで?」 京太郎(うわぁっ、どうする、どうするんだ!?) 白望「ほら、京……好きでしょ?」ムギュッ 京太郎(こ、これはやばい……ッ!?) 京太郎「し、シロっ!」ガバッ 白望「京太郎……んっ」 京太郎「っ……」 白望「良いよ?」スッ 小瀬川白望ED1 京太郎「し、シロっ」グィッ 白望「んっ、ほら……おいで?」 京太郎(うわぁっ、どうする、どうするんだ!?) 白望「ほら、京……好きでしょ?」ムギュッ 京太郎(こ、これはやばい……ッ!?) 京太郎「シロっ……」ギュッ 白望「うん、ダルくないよ……」 京太郎「ッ……」 白望(体だけでも良いよ、京の中に入れるなら……) 昼- 京太郎「あーやらかした」 白望「そう?」 京太郎「おう……良かった、母さんと父さんがいなくて」ホッ 白望「……いても良かったけど」 京太郎「色々と不味いから」 白望(……いればなぁ) 京太郎「よし、昼だな!」 京太郎「なんか買ってウチで食べるか」 白望「うん……」 京太郎「行かないのか?」 白望「……ダル」 京太郎「え~」 テクテクテク 京太郎(シロは置いてきた、正直この戦いに着いてこれるとは思えない……) 京太郎「んぁ、池田?」 華菜「ん、須賀」 京太郎「こんなところでどうした?」 華菜「まぁ今日は暇だからな、妹たちも親が面倒見ててくれるし」 京太郎「ふぅん、そうなのか……」ポン 京太郎「うちで飯食べてかないか?」 華菜「やだっ、華菜ちゃん狙われてるし!」 京太郎「はぁ?」 華菜「なんだしその反応!?」 京太郎「まぁ来いよ、二人きりってわけじゃねぇから」 華菜「ふん、しかたないから着いて行ってやるし!」フフンッ 京太郎「その前に買い物だけどなー」 華菜「おし、任せとけ!」グッ 京太郎「さて、帰るか」 華菜「よし、荷物持ってやるし!」 京太郎「良いよ、お前非力そうだし」 華菜「なめんなし!」 京太郎「そういうことじゃないから、とりあえず帰るぞー」 京太郎「さて、帰るかー」 華菜「そうだな!」 ??「あれ、こっちじゃない……かぁ」 自宅- 京太郎「ただいまー」 白望「おかえりー」 華菜「ッ!?な、なんで怠惰!?」 京太郎「あ、わかるもんだな」 華菜「そりゃわかるし、近づいてるときになんか感覚がしたけど……いやぁ、連れ込んでるなんて恐れ入ったし須賀ァ」 白望「……憤怒だ」 京太郎「まぁ部屋に戻ろうぜ、テーブル出しといてくれ」 白望「ダル……」 華菜「憤怒にふさわしいだらけっぷりだし」ハァッ 京太郎(なんか、新鮮だなぁ) 京太郎「さて、みんなでつつけるもんが良いし沢山つくれるものが良いよなぁ」 ピンポーン 京太郎「ん、なんだ?」 ガチャッ 京太郎「はい……ぃ?」 はやり「こんにちは、京ちゃん♪」 京太郎「え、えぇっと?」 はやり「あとね、こっちを東京から連れてきて、こっちは今さっき捕まえたの」 淡「わー京太郎だー!」 恭子「メゲるわ……」 京太郎「……」 はやり「二人、先にいるみたいだね?」ニコッ 京太郎「……ど、どうぞ、今昼ごはん作ってるんで」ハ、ハハ… 自室- 京太郎「えぇっと……そんな広くなくてすみません」 淡「クーラついてるから平気-」フゥ はやり「まぁ気にしないで♪」 京太郎「ところで、なんで末原さんは?」 恭子「いやな、せっかくやし会いに行こうかなー思うて代行に住所教えてもらって行こうと思ったんやけど、強欲に捕まってん」メゲルワ… 京太郎「もうこのさい郁乃さんが俺の住所を知ってることは気にしないでおきますけど」 白望「まさか、京の家で勢揃いなんてね」 はやり「二人きりなんて許せないヨ☆」 淡「うん!ずっこい!」 恭子「そやな、羨ましいわぁ」 京太郎「んぁ?」 華菜「大変そうだなー、超おもしろいし」ククッ 京太郎「なんかむかつく」 華菜「とりあえず昼ごはん食べるし」 はやり「そうだね!」 恭子「京太郎君の御飯なんてはじめてやわー」 はやり「何度も食べてるけどネ☆」 白望「私も」 恭子「」ゴッ 淡「」ゴッ 京太郎「ん、寒気が」 華菜「はぁ~」 京太郎「ところで、こう集まりましたけど、なんかあるんですか?」 はやり「ん~特になんでもないんだよね、私は怠惰のシロちゃん?と京ちゃんが一緒に居るのを感じて押しかけてみただけだし☆」 白望「ベテランは違うね」 恭子「年の功やね」 淡「年の功って?」 恭子「ああ!」 はやり「ん~どういうことかナ☆」 華菜「ま、まぁとりあえず、自己紹介も昼食も終わったところで親交を深める必要があるし!な!」 京太郎「ん、そうなのか?」 華菜「な!」 京太郎「お、おう、そうだな」 京太郎「それにしても久しぶりですね末原さん」 恭子「いや、恭子でええって前に言わんかった?」 京太郎「あれ、そうでしたっけ?」 恭子「うん、私だけ苗字呼びなんてなんか寂しいやろ」 京太郎「あはは、それもそうですねー」 京太郎「そういえば、大罪の方はどうですか?」 恭子「うん、京太郎君に助けてもらってからずっと調子ええよ、私も主将とまともにやりあえるようになってるしな」 京太郎「そうなんですかぁ、それにしても今日の恭子さんってちょっと違いますね」 恭子「え、わかる!?」 京太郎「そりゃ……なんか、女の子らしいっていうか、いえいつもがらしくないわけじゃないですけど!」 恭子「わかっとるよ、代行に色々教えてもらってんけど、こっちのが麻雀の調子なんかええんよー」 京太郎「リボンとかすごい似合ってますよ、可愛いです!」 恭子「喰べたくなるぐらい?」 京太郎「え゛っ!?」ドキッ 恭子「あはは、冗談やって」カァッ 京太郎「で、ですよねー」 恭子「あははー」 夕方- 京太郎「さて、ポテト作ってきましたー」 はやり「さっすが京ちゃんだね☆」 華菜(キツい) 淡「わーい、お腹丁度空いてたんだー」パァッ 京太郎(誰と話するかなー) 京太郎「はやりさん、これからどうします?」 はやり「ん、泊まっていくよ?」 京太郎「……?」 はやり「だってぇ、今日はもう泊まる場所取れないじゃん☆」 京太郎(んな馬鹿な……) 京太郎「それにしても遠距離からでも大罪を感じ取れるってはやりさん凄いですよねー」 はやり「まぁ集中すればって感じかな、基本的には感じる必要もないんだけどね☆」 京太郎「へぇ、そのうち俺でもできるようになりますかね?」 はやり「……うん、なるはずだよ、ならないはずないよ♪」 京太郎「え……まぁ、はい」コクッ 京太郎(なんだか今、いや気のせいか?) はやり「とりあえず期待してるぞ、私のこと守ってくれるって言ったもんね☆」ニコッ 京太郎「もちろんですよ」グッ 夕方2- ピンポーン 京太郎「ん?」 華菜「お客か?」 京太郎「ちょっと出てくる」 京太郎「はい~」 京太郎「あれ、咲?」 咲「来ちゃった♪」 京太郎「おう、友達が来たーっても池田は知り合いだけどさ」 咲「なんでこんなに女の子がたくさんいるのかな?」ニコッ 京太郎「えっとだな、同類というかなんというか」 淡「強い絆で結ばれてるんだよ!」グッ 咲「へぇ~」 はやり「ふぅん、この子が咏ちゃんの二番弟子かぁ~」 咲「あれ、咏さんの知り合い?」 京太郎「おう、一応プロの方」 咲「えっ!凄い!」 はやり「へぇ、貴女が、かぁ」 京太郎「ん?」 咲「どういうことですか?」 はやり「うぅん、なんでもないゾ☆」 華菜(キツい……) 咲「で、結局どういう知り合いなの?」 京太郎「ん……えっとだな」 京太郎「ということだ」 咲「へぇ、京ちゃんは旅行でなにをしてるのかな?」 京太郎「いや、そのだな」 咲「いつもそうだよね」フイッ 京太郎「そんなことないだろー」 華菜(いや、そんなことあるからこんなことになってるんだろ) はやり「はやー、まさかねぇ」 華菜(てか瑞原プロはさっきからどうしたし、なんかあんのか?) 恭子「それ違うって、そこやなくてこっちやろ!」 淡「えーこっちだと思うけど」 白望「ダル……」 華菜(仲良くなってるし!?) 京太郎「さっきからどうしました?」 はやり「ん、なんかこういうのも懐かしいなーって」 京太郎「……?」 はやり「なんでもないゾ☆」 京太郎(んん?) 京太郎「大罪って、はやりさんは何年前から?」 はやり「何年前からだと思う?」 京太郎「え、えぇ?」 はやり「まぁ牌のお姉さんをやるずっと前……人生の半分以上はこの力と一緒にいるかナ☆」 京太郎「へぇ」 京太郎「こうして大罪が揃いましたけど、これからどうしていけば良いんですかね?」 はやり「……」 京太郎「はやりさん?」 はやり「はやっ!?あ、あぁ、ごめんね☆」 京太郎「いえ、これからのことを聞こうかと」 はやり「そうだね、色々と気を付けた方が良いよ……特に異質な力を持ってる相手にはね♪」 京太郎「異質な力を持ってる相手、ですか」 はやり「うん、まぁ私たちは私たちで色々と考えてみるよ」 京太郎「ん、はい」コクッ はやり「あとね京ちゃん」 京太郎「はい?」 はやり「誰かが何かを隠してても、それが大事な人なら信じてあげなきゃだめだゾ☆」 京太郎「は、はぁ……」 夜- 京太郎「さて、じゃあみんな泊まるという方針で」 咲「私も!私も泊まる!」 京太郎「まぁ今更変わらないだろうしなぁ、親も帰ってこないみたいだし」 咲(こんな時にみんなが居なかったら!) 恭子(メゲるわ) 淡「えー、残念!」 白望(ダル……) はやり(二人きりだったら良かったんだけどな☆) 華菜(ほんとみんなが居て良かったし……ん?) 華菜「私は帰るし」ガシッ はやり「そんなこと言わないで、こうなれば一人増えても変わらないってー」ニコニコ 京太郎「池田も泊まるのか、構わないけど」 華菜「お、お世話になるし」 京太郎(晩御飯はどうするかなー)ムムッ 京太郎「外食しますか」 はやり「そうだね!牌のお姉さんがごちそうしちゃうゾ☆」 恭子「さすが牌のお姉さん!」 淡「若い、ピッチピチ!」 はやり「どこにする?」 京太郎「焼肉でも行きますか、わいわいできますし」 はやり「おっけー、飲みすぎないようにしないと」 京太郎「……今日ぐらい控えてください、ね?」 はやり「えー」 咲「なんか、仲良いね?」ジトッ 京太郎「そうか?」 はやり「そうだよ☆」ギュッ 咲「」イラッ 焼肉屋- 華菜「ほら、焼いてるから早く食べるし!」 恭子「好きにさせぇや!」 華菜「遅いし!」 淡「ありがと池田ー!」 華菜「呼び捨てにすんなし!?」 白望「助かる池田」 華菜「ま、まぁ目上だから良いけど……」 咲「ありがとうございます池田さん」 華菜「宮永は本当に良い奴だし」ウンウン はやり「私もー!」 華菜「飲んでるのかよ!?」 京太郎(誰と話すかな……) 京太郎「淡はなんで来たんだ?」 淡「ん、んぐっ……なんでって、はやりんに誘われたのと京太郎に会いたかったし?」ニコッ 京太郎「おう、お前はそういうこと平然と言うなぁ」 淡「ん、なんで?」 京太郎「いや、特になんでもないけど」 淡「照も会いたいって言ってたよ?」 京太郎「ってかお前、学校は?」 淡「大丈夫、高校100年生だから」グッ 京太郎「あっ…(察し)」 京太郎「白糸台の方はどうだ?」 淡「テルは京太郎に会いたがってて、菫先輩は今度こそ狙い撃つって」モグモグ 京太郎「いつの間にか狙い付けられてたのか、撃たれんぞ」 淡「それで尭深先輩が京太郎とお茶飲みたいなーって言ってて」 京太郎(それは嬉しいなぁ) 淡「で、亦野先輩は釣りに行きたいって」 京太郎「あぁ、それも良いかもなぁ~」 淡「えーそしたら一緒に行く!」 京太郎「おう、行こうな」ニッ 淡「うん!」 華菜(兄妹みたいだな) 自宅- 京太郎「ふぅ、帰ってきたー」 華菜「疲れたし、なんか!」 淡「ありがとうね池田!」 白望「助かったよ、池田」 華菜「ま、任せろし!」グッ はやり「うぅん、眠い~」 咲「ほら瑞原さん、着替えないと……」 恭子「あれ、お風呂借りて平気なん?」 京太郎「はい、どうぞ、俺最後に入るんで」 京太郎「池田、悪いなー明日はどうするんだ?」 華菜「さっさと帰って学校に行くし、ったく……なんで日曜に全員集合なんでし」 京太郎「だから悪かったって」 華菜「須賀が謝る必要無いのは華菜ちゃんだってわかってるしー」 京太郎「ん~」 京太郎「それにしても、妹たちとかの面倒大変そうだなー」 華菜「まぁまだまだやんちゃな時期だからな」 京太郎「俺には兄妹とか居ないからわかんねぇなー」 華菜「あたしも弟は居ないしなー」 京太郎「……」 華菜「……き、京太郎?」 京太郎「お姉ちゃん」 華菜「……」 京太郎「……寒気がするな」 華菜「うん」 風呂場- 京太郎「ふぅ、落ち着くなー」 京太郎「ふぅ、さっぱりしたぁ~」ホッコリ 自室- 恭子「メゲるわ」 淡「へへん、私の勝ちだね!」 華菜「くそっ、邪魔さえなきゃぁ!」 咲「うぅ、ゲームって苦手だよー」 白望「ダル……」 京太郎(ゲーム中かぁ、はやりさんは眠気眼で見てるし……こうみるとはやりさんも大人だなぁ) 京太郎「恭子さん、やめたんですか?」 恭子「シロに変わってきたわ」 京太郎「もうシロ呼びなんですね」 恭子「まぁな、みんなシロ呼びやよ?」 京太郎「さすがシロ、なじむのが早い」 恭子「それにしても、大罪揃えばもっとなにかあると思ってたけどなぁ」 京太郎「そうですねぇ」 京太郎「そういえば姫松のみんなはどうですか?」 恭子「ん、結構ええ感じやよ、みんな気も引き締まってるし……監督のためにも優勝せなあかんしな」グッ 京太郎「異能持ちって姫松じゃ……」 恭子「私と漫の二人だけやからな、まぁ異能持ちとまともにやりあえる主将はあきからに異能持ちと変わらんけどな」 京太郎「あぁ、洋榎さん……強いですよね、異能持ちじゃないとは思えないぐらいに」 恭子「うん、まぁ私にもああいう風な道もあってんやろうけど、私はここで良いって思ってるからなぁ」 京太郎「姫松との戦いも楽しみですね」 恭子「できれば優勝かけて戦いたいなぁ」 京太郎「そうですね」ニッ 京太郎「さて、寝るんですが……」 恭子「ベッドと布団が三つかぁ」 はやり「一緒に寝ようか京ちゃん♪」 白望「ここは私だと思う、ダルいけど……」 咲「いえ、ここは幼馴染の私が」ゴッ 恭子「う、うちとかどうやろか?」 淡「ずっこい、私も!」バッ 華菜「あたしはベッドをもらうし」 はやり「くじびきでもしようか」 咲「望むところです」ゴゴゴッ はやり「寝ようか京ちゃん~♪」ギュゥッ 京太郎(おもちがっ、おもちが俺を襲う!)カンキ 咲「くっ」ペターン 淡「ん?」ペターン 恭子「メゲるわ」ビミョウ 白望(まぁこの中じゃ一番進んでるからね)タユン はやり「寝ようか京ちゃん!」ギュッ 京太郎(煩悩退散煩悩退散!) 深夜- 京太郎「んぅ……」 京太郎(目が覚めちゃったな……) 京太郎(いや、寝るかなぁ……)スゥ はやり「おやすみ……」ギュッ ニコッ 88日目終了- ?- 京太郎「またここか」 「まぁお前の無意識の中だからな、ただし色々なものが交差するが」 京太郎「感情のスクランブル交差点ってか!?」 「……」 京太郎「おい」 「まぁともかくだ、大罪のことを聞くなら基本的には瑞原はやりが良いぞ、それ以外なら熊倉トシやハギヨシの方が良いがな」 京太郎「やっぱ長年やってるから?」 「そういうことだ、さて……今日はどこの扉に入る?」 京太郎「あぁ、いつも通りって感じだなぁー」 京太郎「じゃあ、話に出てたしはやりさんで」 「好きにしろ」 京太郎「さて、行くかぁ」ギィッ 「新事実ってとこだな」 バタンッ 京太郎「ここは……学校?」 はやり「そうだよ」 京太郎「はやりさん……」 はやり「ここに来ちゃうかー」 京太郎「まずかったですかねー?」 はやり「うぅん、そんなことないけど……」 京太郎「あの」 はやり「ちょっと歩きながら話そうか♪」 京太郎「ん、はい」 京太郎「ここってなんなんですか?」 はやり「大きな範囲で聞いてるなら、私の心の奥かな……京ちゃんは暴食として喰うためにここまで来てるんだよ」 京太郎「他人の心の奥を、喰い荒らせと?」 はやり「暴食っていうのはそういう力だからねー、っと♪」ニコッ 京太郎「え?」 はやり「それと、ここの話をしてるなら、ここは私が通ってた高校かな」 京太郎「へぇ、ここが……」 はやり「うん、私の思い出の場所♪」 京太郎「……高校時代のはやりさんって気になりますねー」 はやり「はや~、京ちゃん惚れちゃってたかもだぞ☆」 京太郎「はははっ」 京太郎「あの、喰っても使えない異能があるんですけど」 はやり「はやや?他の大罪の能力は喰べても使えないよ、基本的には」 京太郎「いえ、その違うんですよ」 はやり「じゃあ一つの能力の欠片を喰べただけかな、しっかりと喰べないとね♪」 京太郎「なるほど」 はやり「それじゃ、また来てね、みんなの知らないこと……教えてあげるから♪」 京太郎「はい!」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3388.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1393065864/ 姫子(部長とのリザベーションが繋がらんくなった……) 姫子(そんかわりに……)チラッ 京太郎「ツモ! 1000・2000!」 姫子「……んんっ!」ビビクン 姫子(な、なんでよりにもよってあいつと……///) ─── ── ─ 花田「すばら!」 仁美「や、やるな」ジュー 京太郎「よーし、次は俺の親ですね」 姫子「……」 美子「……」コトッ 花田「どうでしょう」コトッ 京太郎「リーチ!」 仁美「はやっ」 姫子(い、いやな予感……) 姫子(どんな手ばはっとーと……?) 京太郎「~♪」 姫子「!」 姫子(安めでもマンガン……!?) 姫子「す、須賀! ちょっときてんさい!」グイッ 京太郎「な、なんすか鶴田先輩」 姫子「いいから!」 廊下 京太郎「どうしたんですか?」 姫子「はぁ、はぁ……須賀、あんたわざとやっとーと?」 京太郎「え、なんて?」 姫子「わざとやっとると!? あげん高い手はって……」 京太郎「ああ、昨日言ってたリザべってやつですか?」 姫子「……」コクッ 京太郎「でも俺なにも感じないっすよ。ほんとに俺と先輩が繋がっちゃってるんですか?」 姫子「間違いなかと。須賀があがりよるときだけ、その……ビクッとなるけん」 京太郎「うーん、でも一昨日までは哩先輩と繋がってたんですよね? それがなんで突然俺と……」 姫子「……そげんこと私に聞かれてもわからんばい」 京太郎「じゃ俺はあがらなければいいんですか? それじゃ練習になりませんよ」 姫子「や、安い手なら別によかばい。なんとか耐えられるけん」 京太郎「じゃ細かい手を刻んでいけばいいんですか?」 姫子「……」コクッ 京太郎「……なんとかしてみます」 姫子「よろしゅう頼む」 美子「おかえり」 京太郎「すみません、お待たせして」 仁美「姫子となに話しとーと?」 京太郎「いや、他愛ないことですよ」 仁美「ほほーう」ニヤ 花田「では再開といきましょう」 姫子「……」 京太郎(この局はどうやっても高くなるから降りか……鶴田先輩との約束だし、仕方ないな) 京太郎「……」コトッ 仁美「ポン」 美子「……」コトッ 花田「とおらば!」コトッ 京太郎(……あ、ツモってきちまった) 京太郎「……」チラッ 姫子「……」ジトッ 京太郎(鶴田先輩こっち睨んでるな……降りとくか) 京太郎(……いや、本当にそれでいいのか?) 京太郎(思えば俺、リザベーションってのがどういうもんか聞かされてないんだよなぁ) 京太郎(先輩はさっき『ビクッとなる』としか言ってなかったけど……どういうことだ?) 京太郎「……」ゴクッ 京太郎(すげえ気になる……) 姫子(須賀、なに迷っとる……? はよ捨てない!) 仁美「須賀、どうしたと?」 京太郎「……あ、すみません」パラッ 姫子「!?」 京太郎「ツモで。マンガンです」ニコッ 仁美「おおー、やりおるなぁ」 姫子「……んっ……っ、あぁ!」ビビクン 京太郎「!?」 美子「姫子、どうしたと?」 姫子「っ!///」 姫子「な、なんでもなかと……です」 花田「体調悪いのではないですか? もしかして白水先輩の風邪がうつったとか」 姫子「へ、平気たい……気にせんで」 京太郎「……」 姫子(す、須賀のやつ……!) 姫子「ち、ちょっと来んしゃい!」グイッ 京太郎「お、おおっ!?」 美子「またなんか話があっとーと?」 姫子「すみません、私たち用事あるけん、早引きします」 京太郎「え、」 姫子「失礼します」 ピシャリ 花田「どうしたんでしょう?」 仁美「今日は二人とも様子がおかしか」ジュー 京太郎「ちょ、痛いですって鶴田先輩」 姫子「今のは絶対わざとやりおったとね!?」 京太郎「あ、いやその……」 姫子「約束したばってん!」 京太郎「す、すみません」 姫子「もうしらん!」 京太郎「……」 姫子「……」 京太郎「あの、さっき大丈夫でした?」 姫子「……っ///」 姫子「み、み……見よったと?」 京太郎「えっと……まぁ」 姫子「っ!///」 姫子「ばか! ばかちん!」バンバンッ 京太郎「い、たっ! 痛いですって!」 姫子「っ……ぅう///」 京太郎「あ、あんなになるんすね……」 姫子「う、うるさか!」 京太郎「ほんと悪かったですって」 姫子「反省の色が見えん」 京太郎「じゃあ俺どうしたらいいですか?」 姫子「……須賀は1週間麻雀打つの禁止」 京太郎「えええええっ!」 姫子「えーやない!」 京太郎「ひどいっすよそりゃ……」 姫子「自業自得ばい」 京太郎「わかりましたよ……」 姫子「……」 京太郎「はぁ……」 姫子(い、1週間は長すぎたかいな……?) 姫子「ち、ちゃんと反省しよったらその分だけ早く解除してやらんこともなか」 京太郎「ほ、ほんとですか?」 姫子「……うん」 京太郎「あ、ありがとうございます!」 姫子「べ、別によかばい。ただちゃんと反省しーよ」 姫子「じゃ私はぶちょーのお見舞いいくけん」 京太郎「わかりました。じゃあこの辺で」 姫子「うん」 京太郎「お疲れ様です」 姫子「おつかれ」 スタスタ 姫子「……」 姫子「はぁ……今日はひどい目にあったばい」 姫子「とりあえず部長の顔ば見て安心したい……」 哩ママ「あら、姫子ちゃん。よーきたね」 姫子「こんにちは。哩さんの具合はどげん感じですか?」 哩ママ「だいぶ落ち着いてきとるよ。さ、あがってきんしゃい」 姫子「はい、お邪魔します」 コンコン 哩ママ「哩、姫子ちゃんきよったよ」 哩「姫子が?」 ガチャ 姫子「ぶちょー、大丈夫ですか?」 哩「わざわざすまんな。部活もあったやろうに」 姫子「いいんです。具合どうですか?」 哩「もう熱も下がってきよった。明日か明後日には学校にも行けるやろ」 姫子「ほんとですか? よかったとです……」 哩「……なんかあったと?」 姫子「え、いや……」 哩「私との間に隠し事はなし……そう約束したやろ」 姫子「……」 姫子(でも、さすがに須賀と繋がったことば話すのは……) 姫子「……ぶちょー、なにか昨日から違和感ありませんか?」 哩「違和感? 風邪ひいとるからそりゃあ……」 姫子「そういうんじゃなかとです。例えば私との繋がり……とか」 哩「もしかすっとリザベのことを言っとーと?」 姫子「……」コクッ 哩「そういえば……」 姫子「……部長、私の手ば握ってください」 哩「ああ……」ギュッ 哩「……っ、なして!? 姫子が感じられん!」 姫子「……私もです」 哩「私が肉体的に弱っとるから、繋がりも薄れかかっとるんか……?」 姫子「わかりません……」 哩「くっ……こんなことが起こるなんて」 姫子「ぶちょー……」 哩「姫子……」ダキッ 姫子「……きっと元に戻りますよね」 哩「私が早く身体治せばたぶんな……だからもう少し待てるか?」 姫子「……はい、待ってます」 翌日 姫子(今日も部長は休み……か) 京太郎「おはようございます」 姫子「あ、須賀……」 京太郎「部長どうでした?」 姫子「あ、ああ……まだ治らんって」 京太郎「そうすか……早く元気になるといいっすね」 姫子「うん……」 京太郎「あ、そうだ。俺、昨日のお詫びに作ってきたんすよ」 姫子「え?」 京太郎「特製ゼリーです」 姫子「わぁ……これ須賀が自分で?」 京太郎「はい。これ哩先輩と一緒に食べてください」 姫子「あ、ありがと……」 京太郎「いいえ、昨日は俺もひどいことしましたし」 姫子「……須賀」 京太郎「なんすか?」 姫子「あんた、良いやつやね。私、誤解しちょった」 京太郎「そんな、照れますよ」 姫子「じゃこれもらっとくばい。部長にも須賀からだって伝えとく」 京太郎「はい、じゃあ放課後部室で」 放課後 ガチャ 姫子「どうも」 京太郎「あ、こんにちは」 仁美「お、きよったね。昨日はどうしよったと?」ジュー 姫子「すみません、急に部長のお見舞いに行きたくなりまして……」 仁美「ほーう、まぁよか」 美子「それよりメンツ足りなくて困ってたとこなんよ。姫子も入ってくれる?」 姫子「あれ、でも4人いるんじゃ」 花田「それが須賀くんはしばらく麻雀禁止だとかで」 姫子「あ……」 姫子(昨日の約束律儀に守って……) 仁美「理由聞いても答えてくれん」ジュー 京太郎「はは、いいじゃないっすか。鶴田先輩もきたことですし」 姫子「す、須賀。ちょっと……」 京太郎「はい?」 スタスタ 姫子「……き、昨日のはもうよか。禁止令は解除」 京太郎「けど、俺……」 姫子「今朝ゼリー作ってくれよったろ? あれでもう須賀の誠意は感じとーばい」 京太郎「……ほんとにいいんですか?」 姫子「う、うん」 京太郎「いや、やっぱりいいですよ」 姫子「え?」 京太郎「俺があがるとそのたびに鶴田先輩に負担欠けるわけですし」 姫子「そ、それはそうやけど……」 京太郎「もしかしたら哩先輩が回復したらリザベも元に戻るかもしれません」 姫子「……」 京太郎「それまで我慢しときます。だからゼリーたくさん食べてもらって哩先輩には早く元気になってもらいましょう」 姫子「須賀……」 それから毎朝、須賀は部長のためにゼリーを作ってきてくれた。 放課後にはそれを持って私が部長のお見舞いに行くのが通例と化した。 だが、部長の風邪は一向に治る気配を見せなかった。 そして……。 姫子「……」モゾモゾ 姫子(最近部長と繋がってないせいで……なんというかその……) 姫子「……///」 姫子(よ、欲求不満なんかいな……) 京太郎「……」ペラッ 姫子(須賀はあいからわず部活動の時間は本読んで過ごしとる……) 仁美「ほれ、姫子の番たい」 姫子「あ、す、すみません……」 仁美「?」ジュー 姫子「……」チラッ 京太郎「……」ペラッ 姫子(……須賀に課した禁止令はあと2日……それまで私耐えられるやろか) 京太郎「……ん?」 姫子「うっ……///」 京太郎「どうしたんですか?」 姫子「え、……な、なんでもなか」 京太郎「……」 京太郎(……そろそろか?) ブブッ 姫子「!」ビクッ 姫子(め、メール……? 須賀から??) 姫子「……」 『先輩、大丈夫ですか? 俺も打ちましょうか? 須賀』 姫子「え、なんで……?」チラッ 京太郎「……」ニッコリ 姫子「っ!」 姫子(須賀はなしてこげんこと……) 姫子(! わ、私の心読まれとる!? い、いや、そげんわけなか!) ブブッ 『いいんですか? あと2日、耐えられますか? 須賀』 姫子「……っ///」 姫子(こ、こいじゃまるで……私が禁止令だされとるみたいばい……) ガタッ 姫子「須賀」 京太郎「なんですか?」 姫子「ちょっと」 京太郎「……わかりました」 仁美「どこ行くとー?」 姫子「す、すぐ戻ります」 バタンッ 廊下 姫子「な、なんのつもりと?」 京太郎「? どうしたんですかそんな怖い顔して」 姫子「さっきのメールのことばい!」 京太郎「……」 姫子「まるで私を誘導しよるみたいに……」 京太郎「心外ですね。俺はただ、先輩を心配しただけですよ」 姫子「……っ」 京太郎「どうですか、先輩? 俺に麻雀打って“ほしい”ですか?」 姫子「ぐっ……///」 姫子「最初に優しいフリしたのも嘘やったんか……」 京太郎「嘘だなんてとんでもない。俺はかわいい女の子には平等に優しいですよ」ニコッ 姫子(こげん鬼畜なやつやったなんて……) 姫子「り、リザベーションの特性はどっから聞いたと……?」 京太郎「特性ってなんですか?」 姫子「知っとるくせに……」 京太郎「口で言わないとわからないですよ」 姫子「そ、それは……///」 京太郎「繋がると性的快感を得られるってことですか?」 姫子「っ!///」 京太郎「先日の鶴田先輩の様子を見て、もしやと思いました。そして江崎先輩たちとの会話でなんとなしに探ってみて確信しましたよ」 姫子「……さ、最低な男ばい!」 京太郎「ふふ、本当にそんな口きいていていいんですか?」 姫子「……っ///」 京太郎「もう我慢できないんでしょ?」 姫子「くっ……///」 京太郎「あのメンツ相手なら俺でも倍満くらいは出せますよ」 姫子「……」 京太郎「どうです? 倍満クラスのリザベ……感じてみたくはありませんか?」 姫子「……」 姫子(こ、こんな最低なやつに……ぶちょー、私……) 京太郎「ほら……」サワッ 姫子「っ、ひゃっ!///」 京太郎「はは、敏感すぎですよ。太もも触ったくらいで」 姫子「くっ……!!」 パシンッ 京太郎「……いってぇ……」 姫子「はぁ、はぁ……ゲス野郎!」 京太郎「そんな大声あげたら部室のみなさんにも聞こえますよ」 姫子「全部暴露してやるたい! 今のことも、さっきのことも全部!」 京太郎「はぁ……自分の立場ってもんをわかってないですね」 京太郎「俺との繋がりを断ったら……鶴田先輩、あなたはもう2度とリザベを味わえなくなるんですよ」 姫子「な、なにをデタラメを……! ぶちょーさえ、ぶちょーさえ元気になれば……!」 京太郎「まだ気づかないんですか?」 姫子「……?」 京太郎「彼女も俺と繋がってるんですよ」 姫子「!!」 京太郎「繋がったのはあなたより少し遅かったですけどね」 姫子「まさかもう部長と……っ!」 京太郎「病床の女ってあんなにも落ちやすいんですね、ちょっとびっくりしました(笑)」 姫子「……っ!」 京太郎「まぁ簡単に図解すれば」 姫子―――――――――哩 京太郎「こうだったのが」 姫子―――京太郎―――哩 京太郎「このように俺があなたたちの絆に割り込んだ形で繋がったわけですね。何の因果かは知りませんけど」 姫子「そ、そんな……」ガクッ 京太郎「そもそも風邪がこんなに長引くわけないじゃないですか。あんな安いカモフラージュに騙されるなんて」 姫子「……」 京太郎「もうぶちょーはあなたのことなんか忘れて、俺のリザベでアンアン喘ぐ雌豚になってますよ」 姫子「……っ」ポロポロ 姫子(ぶちょー……毎日手を握り合いましたよね……) 姫子(リザベーションはなくなっても、心の奥底では繋がってるんだって……確かめ合いましたよね……) 姫子「うぅ……ぅ……」ポロポロ 京太郎「さて、鶴田先輩には邪険にされちゃいましたし、俺はそろそろ帰ろっかなぁ……」 姫子「……っ! ま、待って……」 京太郎「……なんですか?」 姫子「ま、待って……ください……」 京太郎「……」 姫子「麻雀……してください……っ」 京太郎「いや、でもさっきはいいって……」 姫子「ご、ごめんなさい……嘘でした……」 京太郎「……」 姫子「……お願い……麻雀して……」 姫子「も、もう……我慢できない……っ」 京太郎「……」ニヤッ 京太郎「わかりました。けど、お願いするならちゃんと言いましょうか」 姫子「えっ……」 京太郎「京太郎君の倍満クラスのリザベーションでビビクンしたいです……って」 姫子「……っ」 京太郎「ほら、早くしましょうよ。先輩たち待たせてますよ」 姫子「……き、京太郎君の……」 京太郎「はい、俺の……なんですか?」 姫子「き、京太郎君の倍満クラスのリザベーションで……」 京太郎「……」ニヤニヤ 姫子「び、び……っ」 姫子「私ばビビクンさせてください……お願いします……」 京太郎「くっくっ……ははははっ!! よく言えました」 姫子「……」 京太郎「じゃあそこのトイレの個室にでも入っててください。このヘッドマイクつけて」 姫子「ま、マイク……?」 京太郎「そこで拾った音声は、この俺がつけてる片耳イヤホンにすべて入ってきます」 京太郎「先輩、聞かせてくださいね? 最高の喘ぎ声を……くく」 姫子「っ」ヒクッ ガチャ 京太郎「お待たせしました」 美子「ずいぶん長かっとーね」 仁美「姫子はどした?」 京太郎「ぶちょーのお見舞いだかなんだかで帰りましたよ」ニコッ 花田「それはすばら。けどカバンを置いていってしまったのはすばらくないですね」 京太郎「俺があとで送り届けときますよ」 花田「京太郎君は優しいですね、すばら!」 京太郎「いやいや、そんなことないですって」 京太郎「それじゃ俺が鶴田先輩の代わりに入りますね」 京太郎(さて……)ゴッ トイレ 姫子「……っ」 姫子(せ、性欲に負けて……あげんことを……) 姫子(一番最低なのは……私ばい……) 姫子「!」 姫子(く、くる……っ!) ――――――――『ロン、3900!』 姫子「あ、ん……っ!!」ビビクン ――――――――『ロン、5200!』 姫子「ひぅっ……! ん……あぁ……///」ビビクンッ ――――――――『ツモ、マンガン!』 姫子「んぁあっ……!! ん……っ……///」 姫子(ダメとぉ……イキすぎて、頭しびれ……っ) 『んぁあっ……!! ん……っ……』 京太郎「……っ」ゾクゾク 仁美「京太郎、今日も調子よかね」 京太郎「ええ……今日は役満でもあがれる気がしますよ、なんて」 花田「それはすばら!」 京太郎「……お、ツモです」パラッ 京太郎「ツモメンタンピン三色ドラ3……」 京太郎「倍満です」ニコッ 姫子「あっ……!! んアっ、……っ、んんっ!!!」ビビクンッ 姫子「はぁ、……あ、ぁ……」ジョワワ 姫子「……っ」 姫子(き、っ……きもちよか……)ビクッ 京太郎「―――お疲れ様でした」 仁美「ぐぬぬ、京太郎の独壇場やったばい」 美子「須賀君、次の秋季大会では個人戦突破できそうたいね」 京太郎「はは、俺には無理ですよ」 京太郎(もとよりそんなものに興味はないんでね……)フフッ 京太郎「じゃ、俺ちょっとトイレ行ってくるんで」 花田「はい、いってらいっしゃい」 ガチャ 京太郎「さて……と」キィイ 姫子「……ぁ……っ」ビビクッ 京太郎「はは……こりゃすごいな」 京太郎「よし、じゃあ今度は俺も気持ちよくしてもらうとするか……」 カン 姫子「ぁ……」 姫子(私……おしっこ漏らして……) 京太郎「ほら、舐めてくださいよ」グイッ 姫子「ごぼっ! がぁ……んっ……」 京太郎「ほらもっと……」 姫子「じゅるっ……れろ……」 京太郎「お、なかなかうまいじゃないですか……もしかして経験あるんですか?」 姫子「んちゅ……っ、あむっ……」 京太郎「ってあるわけないですよね。クソレズだったんですもんねぇ」グイグイッ 姫子「あが……がっ……ご!」 姫子(く、くるしか……!) 京太郎「いたっ……今歯が当たりましたよ」 姫子「ごぼ……っ、ぁ……ご、ごめんなさ……」 京太郎「無駄口叩くヒマあったらもっと気持ちよくしろよこのメス豚!」 姫子「う……っ!」 姫子「じゅるっ……はむ……んっ」 京太郎「あぁ……あ、っ……いきそ」 姫子(えっ……) 京太郎「出しますよ……っ!」ビュルル 姫子「ごほっ……がはぁっ……!」 京太郎「はぁ、はぁ……」 姫子「がはっ……はぁ、っ……はぁ……」 京太郎「あれ、なに吐き出してるんですか?」 姫子「……」 京太郎「今床に吐き出したもの、舐めてください」 姫子「えっ……そ、そいは」 京太郎「いいから早くしろよ!」 姫子「……っ、れろ……ちゅ……うぉえ……」 京太郎「くくく……お、そうだった。先輩たちにメールしとかないと」 京太郎「『下痢ピーなんで先に帰っててください』……っと」 京太郎「さてと……」 姫子「……っ、ぐす……」 京太郎「今度はお返ししてあげますよ」 姫子「……え」 京太郎「胸、出してください」 姫子「う、うん……///」 京太郎「ちいさいっすねぇ……女として恥ずかしくないんすか?」 姫子「ん……ごめんなさい……っ」 京太郎「ま、いいですよ……ほら、どうですか?」コリコリ 姫子「んぁ……あ……よか……すごくよかぁ……///」 京太郎「乳首いじめられて興奮してるんですか?」 姫子「う、うん……私……乳首ばいじられて……興奮しとる……///」 京太郎「変態マゾですね……ほんと」 姫子「へ、へんたい……?///」 京太郎「そうですよ、あなたは年下の男子生徒に乳首もてあそばれて感じる変態なんです」 姫子「んぁ……///」 京太郎「恥ずかしいですよね?」コリコリ 姫子「は、恥ずかしか……んっ……///」 京太郎「恥ずかしいのに感じちゃうんですか?」 姫子「はぁ、ん……か、感じるっちゃ……///」 京太郎「マゾはマゾでも……ドマゾですね」ボソッ 姫子「あぁ……っ///」ゾクゾク 京太郎「……ほら、舐めますよ?」 姫子「んんっ……///」 京太郎「んちゅ……っ、どうですか? 気持ちいいですか?」コリコリ 姫子「あ、あっ……! やばか、やばか……っ///」 京太郎「どうやばいんですか?」 姫子「あ、ああっ……ああああああぁっ!」プシャッ 京太郎「ちょ、……なにひっかけてんだよてめえ!」 姫子「うぁ……ご、ごめんなさぃ! すみません……」ビクッ 京太郎「はぁ……制服濡れちゃいましたよ……」 京太郎「乳首舐められて漏らすとかどんだけですか……ほんと変態マゾですね」 姫子「ひぅ……///」 京太郎「ちょっと見せてくださいよ、先輩のゆるゆるのレズまんこ」 姫子「ぁ……や、ぁ……///」 京太郎「うわ、すごいニオイ……」 姫子「……っ、か、嗅がんといてぇ……っ……///」 京太郎「グショグショじゃないですか」 姫子「あぁ……っ、あ……んん……///」 京太郎「ちょっと指入れてみましょうか」ズボッ 姫子「がぁ……っ、ん……///」 京太郎「ほら、ほら……どうですか?」グチュグチュ 姫子「あっ、あっ……イク……イクっ!」 京太郎「はい、すと~~~~っぷ」 姫子「んぁ……な、なしてぇ……?///」 京太郎「そんなに簡単にイカせるわけないじゃないでしょうが」 姫子「……っ」 京太郎「だって先輩マゾなんでしょ? マゾだったら焦らされた方が興奮するんじゃないですか?」 姫子「……っ、ぐす……」 京太郎「ほら、まんこの筋をなぞってすぅーっと……」 姫子「あぁん……っ……あ、……///」 京太郎「入れてほしいですか?」 姫子「入れてぇ……早く入れてぇ……っ///」 京太郎「ったく、ほんと性欲しか頭にないメス豚の鑑ですね。部長以上ですよ」ズルッ 京太郎「ほら、お望みどおり突っ込んでやるよっ!」ズボボッ 姫子「ひぐぁ!! ああぁ……んぁ……ああんっ!!」 京太郎「ほらぁ、指なんかよりこれが欲しかったんだろ? ああ!?」ギチュギチュ 姫子「は、はぃ……お、おちんぽ欲しかったですぅ……っ!!」 京太郎「ほら、レズまんこ犯される気分はどんなだ!?」ギチギチ 姫子「あぁ、っ、あああっ!!///」 京太郎「ほらぁ、答えろよ!!」 姫子「き、きもちよかぁぁ……あぁん……っ!///」 京太郎「はぁ、ぐっ……」ズボズボ 京太郎(締りがいいな……さすが新品だぜ) 姫子「ぁあ……っ……もっと……もっとズボズボしてぇ!///」 京太郎「っ、こうか?!」 姫子「んっ、んっ……あああぁんっ!!///」 京太郎「くっ……出すぞ!」 姫子「き、キス……キスしてぇ……///」 京太郎「ったく、ワガママビッチだな……んっ」 姫子「んんっ……んぁ……ぅ……!///」 姫子(も、もう何も考えられん……っ) 京太郎「んちゅ……っ、ぁあ……イグっ……!」 姫子「わ、わたしもぉ……!!」 京太郎「ぁ……っ!」ビュルル 姫子「ンぁああぁっ……!!!」ビビクンッ 姫子(す、須賀……のが……私の、中に……) 京太郎「はぁ、はぁ……っ」 姫子「は、ぁ……っ……」 京太郎「どう、でしたか……? はぁ、っ……」 姫子「さ、最高ばい……っ///」 京太郎「……」 姫子「あの……」 京太郎「なんすか?」 姫子「須賀んこと……こいからなんて呼べば……」 京太郎「今まで通りでいいですよ。それともご主人様とでも呼ばせましょうか?」フフッ 姫子「そ、そう頼まれれば……///」 京太郎「どこまでマゾ根性なんですか……いいですよ、別に」 姫子「そ、そいから……」 京太郎「はい?」 姫子「私んこと……姫子って……///」 京太郎「……メス豚」 姫子「ぅ……///」ゾクッ 京太郎「冗談ですよ。姫子」 姫子「う、うれしか……///」 京太郎「単純ですねほんと……」 京太郎「姫子」 姫子「な、なん……?」 京太郎「これから俺が正真正銘の変態マゾ犬にしつけてやるからな」 姫子「う、うん……///」 京太郎「ふふ……」ナデナデ 姫子「す、須賀……キスしてぇ……///」 京太郎「はいはい……んちゅ」 姫子「んぁ……し、しあわせばい……ぁん……っ///」 京太郎(バカな女だ……お前なんて俺のおもちゃの一つでしかないのに……) 京太郎(だけどおもちゃはおもちゃだ。ぶっ壊れるまで愛して遊んでやるからな……)ニヤッ もいっこカン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/1825.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1358177535/ 京太郎「買ってくるけど何がいい?」 淡「んーと……キョータローのセンスで」 京太郎「はいよ」ガタ 菫「須賀、あまり淡を甘やかすなよ。すぐに調子に乗るからな」 淡「ヒドーイ!!」 京太郎「いえ丁度買い出しに行こうと思ってたところなんで。先輩達も何か必要なものとかありますか?」 照「お菓子買ってきて。チョコ系」 淡「ダッシュでな!!」 バタン 京太郎「んーと、とりあえず近くの業務スーパーでいいか」 スタスタ... ――――――――――――――――――― ウィーン 「いらっしゃいませー!」 京太郎「必要なものはっと……」ガサゴソ 京太郎「えー、茶葉に月餅にティッシュ箱……それに32ワットの蛍光灯一本にミノーがひとつ……ってなんじゃこりゃ」 京太郎「ミノーってのがよくわからんから、先輩にメールで確認するとして……」ポチポチ 京太郎「よし……他は何とかありそうだな」 京太郎「さて、探しますか」 京太郎「……よし、何とか揃ったな」 京太郎「あとは宮永先輩のお菓子に、淡に頼まれてたジュースか」 京太郎「先輩はいつも棒系のチョコばっか食べてるからな。今回もそれでいいか」キョロキョロ 京太郎「うーんと、ポッ○ーの苺チョコ味か……これだな」ポイッ 京太郎「あとは俺用にマ○ブルチョコも買ってと……」ポイッ 京太郎「淡は……そうだな」 京太郎「お、これなんかいいじゃん! ホットケーキの飲み物だって!」 京太郎「お子様のあいつにはぴったりだな……よし」ポイッ 京太郎「さーて、精算精算っと」 ――――――――――――――――――― 京太郎「あっ、そうだメール」カチャ 京太郎「ふむふむ……わからないから買ってこなくていい、と」 京太郎「了解でっす。すぐに帰ります……っと」ポチポチ 京太郎「よし、んじゃちゃちゃっと戻るか」 スタスタ... ガチャ 京太郎「戻りましたー」 淡「きょうたろーおかえりー! 私の飲み物はっ!?」 京太郎「まぁそう急くな。どうどう」 京太郎「まずは頼まれてたものを先輩方に確認してもらってからな?」 淡「ぶー」 京太郎「先輩、これメモに書いてあったやつひと通り買ってきました」 京太郎「あ、でもミノーってやつが分からなかったんでそれは入ってません」 菫「ああ、照から聞いたよ。たぶんそれは亦野が書いたんだろうな」 京太郎「亦野先輩が……?」 菫「ミノーってのは釣りに使うルアーの名前だそうだ。さっき調べた」 京太郎「そんなのがなんで買い出しのメモに……?」 菫「きっとあいつ自身が買い出しに行く予定で、自分の欲しいものも一緒に買ってこようと思っていたんだろう」 京太郎「あぁ、それでメモに……亦野先輩も案外うっかりですね」 照「……そんなのはいいから早くお菓子」 京太郎「あ、あぁ! すみません……」ガサゴソ 京太郎「茶葉に月餅……これは渋谷先輩ですね」 尭深「あ、ありがとう……」 京太郎「いえいえ……って、うわぁ! いたんですか!?」 尭深「うん……驚かせちゃった……?」 京太郎「い、いえ……大丈夫ですよ」アハハ 京太郎(物静かすぎて、たまに存在を見失うことがあるんだよなー……渋谷先輩って) 京太郎(顔はすげーかわいいけど)ムヘァ 淡「きょうたろー、なに変な顔してんの?」 京太郎「え、あ、いや! してないしてない!」フルフルッ 淡「してたよー! こんな感じでむへぁ……って」 京太郎「こら、マネしない」コツン 淡「痛ったー! ……こんにゃろう、やったなー!」ポカポカ 京太郎「おい、こらやめろって……!」 菫「……ごほんっ!」 京太郎「あっ……」 淡「……き、きょうたろーが悪いんだからねっ!」 京太郎「お前なぁ……」 菫「いいから、淡はそこで黙って座っていろ」 淡「はーい……」ブスッ 菫「須賀は残りを手短に報告しろ」 京太郎「あ、はい! えーっとですね……」 淡「……さっききょうたろー変な顔してたよね? ね、テルー?」 照「お菓子……お菓子早く……」ギュルル 淡「もう、聞いてないしっ」 菫「よし、報告ありがとう。代金はあとで部費から出す」 京太郎「わかりました」 照「終わった……? 京ちゃん、早くお菓子を」 京太郎「あ、ええ! ちょっと待っててください……」ガサゴソ 京太郎「宮永先輩にはこの、苺チョコポッ○ーを買ってきました」スッ 照「うわ、これ新発売の……ありがと、京ちゃん」ビリリ 京太郎「いえいえ」 京太郎(ってさっそく破ってるし) 照「んぐんぐ……」ニコニコ 京太郎(宮永先輩、いつもはあまり感情を表に出さないけど、お菓子食べてる時だけは無防備なんだよなぁ……) 淡「いいなぁ……きょうたろー、私のは!?」 京太郎「え、いやお前はお菓子頼んでねーだろ」 淡「えー! なにそれー! 気が利かないやつぅ!」 京太郎「気が利かねーって……お前にはちゃんと飲み物買ってきてやったよ! ほら!」スッ」 淡「うわぁ、なにこれ! ホットケーキだって! 見て、テルー!」 京太郎(ふぅ……まったく、単純なやつ) 照「おいしそう……私もほしかった」ジー 京太郎「ん……って、えっ!? なんすかその目は?」 照「……私もほしかった」ジー 京太郎「ぅう……い、いやでも、あるのは一つだけですし……」 淡「こらー、きょうたろー! テルーがほしいって言ってるんだから買ってこーい!」 京太郎「なんでお前に命令されるんだよ! ってか、お前がちょっと分けてやればいいじゃん!」 淡「いやだよー! これは私のものっ!」 照「ホットケーキ……」ショボーン 京太郎「ぅぐ……」 京太郎「ああ、いいですよ買ってきますぅ!」 照「ほんと、京ちゃん……?」 淡「さすがきょうたろー! よっ、男前!」 京太郎「ったく、宮永先輩も人使い荒いですよね……」ブツブツ 淡「んじゃー、私も行くー!」 京太郎「って、お前も行くのかよ! なんで!?」 淡「だって、テルーはお菓子ばっか食べてるし、スミレはちょーぼ書いてて相手してくれないし、ヒマなんだもーん!」 京太郎「んじゃお前行ってきて。お金やるから」 淡「なっ、そんなのダメー! なんでそうなるわけー!」 京太郎「だってお前ヒマなんだろ? それに本来は一年であるお前だって買い出し要因なんだからなー?」 淡「なにいってんのっ!? 私レギュラー! きょうたろーはレギュラーじゃないじゃん!」 淡「それにこういうのは男子が率先してやることでしょー!?」 京太郎「っだよその暴論は……ちょっと麻雀がうまいからってよぉ」 淡「ちょっとじゃないし! きょうたろーの百倍だし!」 京太郎「ああ、もうわかったよ! 勝手についてこい!」 淡「やたー! 勝手についてくー♪」ダキッ 京太郎「ちょ、こら離れろって!」 バタン 菫「……はぁ、やっとうるさいのがいなくなったよ」 照「……私は好きだけど。あの二人が騒いでるの」ポリポリ 菫「ふーん、お前は物好きだな」 照「物好き……? そうかも」 照「でも、菫だって今うれしそうにしてる」 菫「なっ……嬉しそうにしてるって、私が?」 照「……」コクッ 菫「そ、そんなことないぞ! ただ……」 照「……ただ?」 菫「いや、須賀もちゃんと馴染んでくれたようで何よりだったな……と」 照「……」 菫「ほら、あいつがうちの高校に転入してきて麻雀部に入ることになったとき」 菫「正直不安だったんだ……あまり実力もない上に、数少ない男子部員だったからな」 菫「けど心配無用だったみたいだ。お前も、それに淡や渋谷も、あいつに気兼ねなく接してくれた」 菫「まぁ淡についてはあまり気にしていなかったというか、予想通りというか……」 照「……ふふ、たしかに」 菫「いずれにせよ、お礼を言いたい。感謝してるよ、二人……あぁ、それに亦野もだな」 照「……ぷっくく」プルプル 菫「お、おい! なんだその笑いは! 人がせっかく……!」 照「……っ、ご、ごめん……でも、どうして菫が感謝してるの……?」プルプル 菫「そ、それは……! その……わ、我が麻雀部の部長としてだな!」 照「……菫も、京ちゃんのこと心配してくれてたんだね」 菫「そ、そりゃあな……?」 照「……っぷ……お、お母さんみたい……」プクク 菫「お、お母さん!? 私が!? あいつの!?」ガタッ 菫「さっきも言ったが私は部長として……って、ちょっとこら待て逃げるな照!」 尭深「……」ズズー 尭深(先輩たちも、十分騒がしいです……) ――――――――――――――――――― 淡「それで、どこにいくのー?」 京太郎「ん? 業務スーパーだけど」 淡「ぎょーむすーぱー? そんなんあったっけ?」 京太郎「ったく、お前ここ地元だろ? 転校してきた俺の方が詳しいってどういうことだよ」 淡「だってここらへん、通学路しか通んないんだもん!」 京太郎「へいへい、そうですか」 京太郎「業務スーパーはなぁ、ここを真っ直ぐ行って信号を左に曲がったすぐのとこにあるんだ」 京太郎「よく叩き込んどけよ? そのちんちくりんな脳みそにな」ヘヘン 淡「なんか一言余計なんですけどっ!」ゲシッ 京太郎「いてっ!」 淡「まったくもう……ふんっ!」プイッ 京太郎「たた……な、なんも蹴るこたぁないだろ」 淡「きょうたろーはデリカシーなさすぎ! もっと女の子にやさしくできないのっ?」 京太郎「優しくしてるよ……お前以外にはな」 淡「なっ! 私にも優しくしろー!」ポカポカ 京太郎「いてっ、痛いってこら……!」 淡「んもうっ!」グイッ 京太郎「お、おわっ! な、なにすんだよ!」 淡「男子ならこうやって女の子をリードするくらいしなきゃダメでしょー?」 京太郎「そ、そりゃ付き合ってる男女の場合だろうが! 腕組みなんて普通やらねーよ!」 淡「なにそれー! じゃ、きょうたろーは私のこと好きじゃないわけ?」 京太郎「なんでそうなる! 俺は、お前の彼氏でもなければ恋人でもないって言ってんの!」 淡「ひっどーい! 京太郎は私のことなんか眼中にないんだー! うえーん!」 京太郎「ウソ泣きすんなウソ泣き」 淡「むっ……と・に・か・く!」 淡「今日は、私とデートってことでエスコートしてもらうから!」 京太郎「買い出しがデートかよ!」 淡「いいからいいから、ほら行くよっ!」 京太郎「おい、こら引っ張んなって!」 京太郎(はぁ、俺の初デートが……ってなに俺も乗り気になってんだよ! こんなのデートのうちに入んないだろ!) 淡「ふんふん♪」 京太郎「……」 京太郎(……入んないよな?) ――――――――――――――――――― 京太郎「よし、早めに戻るか」 淡「ええー! ちょっと寄り道してこーよ!」 京太郎「いやマズいだろ。宮永先輩だって待たせてるんだし」 淡「むぅ……じゃあいいよ」ブスッ 京太郎「……」 京太郎(こいつ……ほんと子供みたいにワガママだよなぁ) 京太郎「はぁ……じゃあ少しだけな?」 淡「えっ……?」 京太郎「少しだけなら、寄り道……してやってもいいぞ」 淡「……!」 淡「きょうたろー、大好き!」ダキッ 京太郎「ちょ、こら引っ付くなって!」 ガランゴロン! 淡「……ん? 何の音?」キョロキョロ 京太郎「さぁ?」 ??「……っ」ダダッ 京太郎「ん、あれは……」 京太郎(……咲? ……いやまさかな。あいつがこんなところにいるわけ……) 淡「? どうしたの、きょうたろー?」 京太郎「いや、なんでもない」 京太郎「んじゃささっと回って帰るぞ」 淡「なっ! ささっとじゃダメー!」 ――――――――――――――――――― 京太郎「それじゃ、お疲れ様です!」 菫「ああ、お疲れ」 照「お疲れ様……京ちゃん、ミルクセーキありがとうね」 京太郎「ああ、どういたしまして」 淡「んじゃ帰ろー! テルー、スミレ!」 京太郎「淡、あんまし先輩方に迷惑かけんなよ?」 淡「なっ、人をなんだと思ってるのー!?」 京太郎「幼稚園児」 淡「なにおーっ! このこの!」ポカポカ 菫「ほら淡、さっさと帰るぞ」グイッ 淡「わわっ! ちょ、待ってよスミレ!」 ズルズル... 淡「明日覚えてなさいよー! きょうたろー!」 照「じゃあね、京ちゃん」 京太郎「はい、また明日です」 「わー! わー!」 京太郎「はは、退屈しない奴だぜ。まったく……」 京太郎「俺もそろそろ帰るとするか」 ガチャ 京太郎「よし、戸締りオッケー」 京太郎「あとは鍵を戻して……と」 京太郎「さーて、帰宅帰宅ゥ」 ――――――――――――――――――― スタスタ... 京太郎「夕暮れ時か……なんか郷愁にふけりたくなるな」 京太郎「って俺らしくないか」ハハッ ??「……ほんとそうだね」 京太郎「だよなぁ……って、へ?」 京太郎(い、今の声……どっかで!?) 京太郎「っ!」クルッ 咲「お久しぶりだね……京ちゃん」 京太郎「さ、さ……」 京太郎「咲じゃねえか! どうしてここに?」 咲「ちょっと、ね……お姉ちゃんに会いに」 咲(ウソだけど……) 京太郎「ああ、宮永先輩か。でも先輩ならもう帰ったぞ?」 咲「うん、知ってる……だからあとで家に行こうかと思ってる」 京太郎「ああ、そうだよな。咲なら宮永先輩の家、知ってるもんな」 咲「うん」 京太郎「……俺にも、わざわざ会いに来てくれたのか?」 咲「っ! う、ううん! た、たまたま見つけたから声をかけただけだよ……」 京太郎「ふーん……」 咲「……っ」アセアセ 京太郎「……ほんとかぁ? ほんとは俺に会いたくて仕方なかったんじゃないのかぁ?」ニヤッ 咲「ち、違うよ! そ、そんなわけないでしょ!」 京太郎「へへー、さいですか」ニヤニヤ 咲「さいですよ! 京ちゃんはすぐうぬぼれるんだから……もう」 京太郎「へーへー、ごめんなさいねぇ。モテる男はつらくてよぉ」 咲「……」 京太郎「……なんだぁ、咲。ツッコミはなしかよ」 咲「えっ……ああ! ごめん、なんだっけ……?」 京太郎「おいおい、咲さんにしてはキレがわりぃなぁ……さては長旅で疲れたか?」 咲「う、うん……そうなの、かな……」 京太郎「……」 京太郎「……なら、俺んち寄ってくか?」 咲「えっ、き、京ちゃん家に!?」 京太郎「いや、すぐに宮永先輩んちに行くっていうならあれだけどよ」 咲「い、行く行く! 行かせて、京ちゃんの家!」 京太郎「お、おう……じゃ、ついてきてくれ」 咲「うんっ!」 京太郎「……」 京太郎(なんかやけに食いつきいいな……咲のやつ) スタスタ... 咲「……京ちゃん家は、ここから歩いて行ける距離なの?」 京太郎「ああ、こっから10分くらいかな。一軒家を借りてる」 咲「へえ……」 京太郎「あ、でも帰りちょっとスーパー寄っていっていいか?」 咲「うん、なにか買い物?」 京太郎「いや、今日は両親とも帰るのが遅くなるって連絡があってさ」 京太郎「久々に自炊でもしようかなーと」 京太郎「あ、そうだ! なんなら咲も食ってくか?」 咲「い、いいの?」 京太郎「もちろん!」 咲「あ、ありがとう!」 咲(うれしい……うれしい、けど) 咲(こういうときは、『私が作ってあげるよ!』くらい言いたかったな……) 咲(京ちゃん、こう見えてけっこうなんでもそつなくこなすから……ずるいよ) 京太郎「……どうした?」 咲「え、いやなんでもない!」 京太郎「んー、さては俺の作る夕飯が待ち遠しくて、食卓の妄想にでもふけってたか?」 咲「ち、違うよ!」バンッ 京太郎「いてっ! なにすんだよ!」 咲「京ちゃんが変なこと言うから……!」 京太郎「……っく、はは」 咲「ど、どうしたの? いきなり笑い出して……」 京太郎「い、いやさ……お前とこんなやり取りするのも久々だなぁと思って」 咲「そ、そうだね……」 京太郎「へへ……」 京太郎「……ま、ちゃちゃっと食材買いに行きますか」 咲「……うん」 ――――――――――――――――――― 京太郎「うーん……なににすっかな」 咲「京ちゃん、何が作れるの?」 京太郎「なにがって言われてもな……ある程度なら作り方さえ知ってればいけるし」 咲「すごい……ほんとに料理できるんだね」 京太郎「なんだよ、疑ってたのか?」 咲「う、ううん! 違うけど、人は見かけによらないなぁって」 京太郎「ぐさっ! ……へいへい、そうですよ。俺はどうせずぼら人間ですよ」 咲「そ、そんなつもりで言ったんじゃ……!」 京太郎「……咲はなんかリクエストあるか?」 咲「え……なんでもいいの?」 京太郎「俺の作れるものなら」 咲「じゃあ……し、質素なやつで」 京太郎「す、ずいぶんアバウト!?」 咲「ご、ごめん……でもぱっと思い浮かばなくて」 京太郎「うーん質素か……」 京太郎(……今日はブリが安いみたいだし、煮つけにしてみるか) 京太郎(んで家にある野菜……たしか人参と大根はまだあまってたはず……で味噌汁、いや豚汁作って」 京太郎(ついでに切り干し大根も……それだと買い足さなきゃいけないか。ま、いいけど) 京太郎(あとはほうれん草買って行っておひたしにでもするか) 咲(すごい考えてる……) 京太郎「……よし、決まったぜ」 咲「ほんと?」 京太郎「ああ、さっそく必要なもん買ってこうぜ」 咲「うん!」 ――――――――――――――――――― 京太郎「いやいいって」 咲「大丈夫! 私は手伝ってもあまり役に立たないだろうから、これくらいさせて!」 京太郎「いや、お前の細腕にその荷物はちときついだろ」 咲「平気だよ……それに、京ちゃんだって細いじゃん」 京太郎「俺のは細マッチョっていうの。いいから貸せって」ヒョイ 咲「あっ……」 京太郎「うご……けっこう重いな。明日の分も一応買ってきたせいか」 咲「でしょ? だから……」 京太郎「あーはいはい。んじゃ半分こな?」 咲「うん」 京太郎「よいしょと……じゃ、咲はこっちの重い方」 咲「お、重い方なんだ!?」 京太郎「だって持ちたがってたじゃねえか」スッ 咲「そ、それはそうだけど」グッ 咲(あれ……別に重くない) 京太郎「……ほら行こうぜ」 咲「え、あ……」 咲「……う、うん……っ///」 ――――――――――――――――――― 京太郎「よし、着いたぞ」 咲「うわぁ、なんか別荘みたい」 京太郎「へんな屋根の形だろ? まぁ中はそれなりだからさ、あがってけよ」 ガチャ 咲「お、お邪魔しまーっす」 京太郎「誰もいねーけどな」 咲「あっ……」 咲(そっか……今は京ちゃんと私の、二人っきりなんだ) 咲「……っ///」 京太郎「そっち、洗面所だから行って手洗ってこいよ」 京太郎「俺はちょっと自分の部屋に鞄おいてくる」ダッダッ 咲「う、うん!」 咲「……へえ、お風呂場はここか」 咲「って、うわわ……///」 咲(京ちゃんの下着……だよね、これ?) 咲(あ、でもお父さんのかも……) 咲「ぅう……///」 咲(こ、こういうところはテキトーなんだよね……)ジャー 京太郎「ほいほい、っと」ドンッ 咲「うわっ!」 京太郎「俺も手洗おっと~♪」 咲「京ちゃん、階段くらいゆっくり降りてよ!」 咲「あ、あとこの下着、京ちゃんの!?」 京太郎「あ、そうだわ。悪ぃ悪ぃ」ポポイッ 咲「もうっ!」 京太郎「だってさ、仕方ねえじゃん。今日お前を家にあげる予定なんてなかったんだぜ?」 咲「そ、それはそうだけど、こういうのは普段からしっかり……きゃっ!」 京太郎「ふふんふ~ん♪」ジャー 咲「っちちち、ちょっと京ちゃん!!?」 咲(う、後ろから私のこと抱きかかえるように手を伸ばして……!!) 京太郎「いやこれならいっしょに洗えるじゃん?」 咲「そ、そうだけど……っ!///」 咲(わ、私はどうすればいいのーーーっ!?) 京太郎「ガラガラ、っぺ……っ!」 京太郎「コップはその棚の中に紙コップあるからそれ使って」 咲「ぅ……」 京太郎「んじゃ俺は準備してんぞ」ダダッ 咲「は、はぁ……っ」フニャ 咲(き、緊張した……) ――――――――――――――――――― 咲「えっと……お台所は……」 咲「あっ、京ちゃん!」 京太郎「おう」ガサゴソ 咲「わ、私は何をすればいいかな……?」 京太郎「……んー」ガサゴソ 京太郎「とりあえずこの野菜洗ってくれるか?」 咲「あ、うん!」 京太郎「んじゃ俺は切り干し大根を水につけてっと……」 京太郎「最初にブリ捌いちまうか」チャキン 京太郎「あ、咲。お前血とか苦手?」 咲「え、いや好きじゃないけど……」 京太郎「んじゃこっちの台でやるから見ないで」 咲「う、うん……」 (面倒なので、料理シーン大幅カット) 京太郎「そろそろいいか……ふぅ」フキフキ 咲(京ちゃんすごいなぁ……ほとんど一人でやっちゃったよ) 咲(私なんか全然役に立たなくて……さっきもみりん入れすぎちゃったし) 咲(なんか自分が恥ずかしいよ……うぅ) 京太郎「じゃ、咲は皿用意してくれ。そっちの棚にあるから」 京太郎「必要なのはお茶碗と味噌汁用のお椀に、そっちの平たい小皿ふたつずつ……あと大皿な」 咲「あ、うん!」 ――――――――――――――――――― 京太郎「よーっし、では」 京太郎「いただきます!」 咲「い、いただきます」ペッコリン 京太郎「ふぃ~、腹減ったぁ」 京太郎「あ、そうだテレビつけようぜ」ピッ ワーワー 咲「き、京ちゃんごめんね……足手まといになっちゃって」 京太郎「ん、なにが?」モグモグ 咲「いや、さっきの料理……この煮つけだって……」 京太郎「いやうまいぜ? ほら……」ヒョイパクッ 京太郎「んぐんぐ……な、うまいだろ?」 咲「んん……」モグモグ 咲「う、うん……」 咲(きっと京ちゃんがよくわかんないけど味の調整してくれたんだ……) 咲(それなのに私……) 京太郎「なーにしょぼくれた顔してんだよ。咲だってこれから料理覚えてけばいいじゃん」 咲「わ、私にはムリだよ……」 京太郎「まぁ、たしかにどんくさいしな」 咲「むっ……でも言い返せないよ」 京太郎「だけどよ、下手は下手なりに努力すればいいだろ。俺だってハギヨシさんみたいにできるわけじゃねえし」 京太郎「なにかやろうって思うことが大事なんだよ」パクッ 咲「……うん、そうだね」 京太郎「そっちなら、和あたりが料理に詳しそうじゃねえか? 教えてもらえよ」 咲「あ、うん……」 咲(でもわたしは……京ちゃんに教えてもらいたかった、な) 咲(そんなの無理ってわかってるけど……) ワーワー 京太郎「ははっ、なんだこいつ!」 咲「……」 咲(京ちゃんは……私にやさしくしてくれる) 咲(たまに意地悪なことも言うけど、そういうやり取りをすること自体が、私にとっては楽しい……) 咲(でも、京ちゃんにとって私は……数いる女の子のうちの、一人でしかないんだよね) 咲(でも、じゃあ……昨日の子はどうなんだろう……?) 咲「……」チラッ 京太郎「あ、今の問題わかるぞ! ……ええっと、なんだっけ」 咲(き、聞いてみたい……京ちゃんと、昨日の子の関係……) 咲「……っ」 咲「き、京ちゃんはさ……」 京太郎「ん? なんだよ、咲?」 咲「こ、こっちで……その……」 咲「す、好きなことかできたりしたの……っ?///」 咲(な、なに聞いてんだろ私……っ!) 京太郎「と、突然なんだよ……?」 咲「ご、ごめん! 今の忘れて!」 咲(は、恥ずかしい……! なんでこんなに顔が熱く……っ) 京太郎「好きな子かぁ……考えたこともねえな」 咲「えっ……」 京太郎「こっちにもかわいい子はそれなりにいるけどよ」 京太郎「なーんか今一つもの足らないというか……」 咲(そ、それって……) 咲「も、もしかして……胸?」 京太郎「おお、そうだ! それだ!」 京太郎「白糸台の人らには胸が足りないっ! ……あ、今の宮永先輩には絶対言うなよ」 咲「わ、わかってるけど……それを私に言う? 普通……」ペッタン 京太郎「ん、なんだ? 咲は気にしてんのか? 胸ないの」 咲「そ、そうグサッといわないでよ!」 咲(気にするに決まってるじゃん! だって京ちゃんが……) 咲「……っ」 京太郎「まぁ世の中にはいろんな趣味趣向のやつらがいるしよ」 京太郎「きっと咲にもチャンスはきっと巡ってくるって! だからそうしょげんなよ、な?」ポンポン 咲「……」 咲(……なんだ……京ちゃんには、私なんか眼中に入ってないってことか) 咲(薄々わかってたことだけど……こうも容赦なく切り返されると……) 咲(やっぱり傷つくな……)ズキッ 京太郎「お、おいおいどうしたよ? そう重く受け止めんなって、咲さん」 咲「……」 咲(はぁ……なんかここまでくると、失うものなんか何一つないって思えてくるよ) 京太郎「お前にだっていいところはたくさんあるじゃねえか。たとえば麻雀とか、麻雀とか……」 もういいや…… 京太郎「あとは……ま、まぁとりあえず! そういう自分の強みで戦ってけばいいんだよ!」 ……自暴自棄になっちゃえ 咲「……京ちゃん、昼間一緒にいた子……名前はなんていうの?」 京太郎「えっ……一緒にいた子……?」 咲「実は見かけちゃったんだ……神社の近くで」 咲「金髪の子と京ちゃんが……その、抱き合ってるとこ」 京太郎「え……あっ!」 京太郎(もしかして……淡のことか?) 京太郎「あ、あいつはただのチームメイトっていうか……そ、そう! 友達だよ、友達」 咲「へえ……」 咲(少し焦ってる……おもしろい) ……もっと畳み掛けちゃえ 咲「……京ちゃんは“友達の”女の子と、外で抱き合ったりするんだ?」 京太郎「い、いやそれは……! あいつの方が勝手にさあ……!」 咲「ふーん……じゃあその子はきっと京ちゃんのことが好きなんだね?」 京太郎「なっ……」 咲「京ちゃんはどうなの? その子のこと、どう思ってるの?」 京太郎「お、俺は別に……ていうか、なんだよこれ。尋問かよ」 京太郎「もういいだろこの話は……さっさとメシ食っちまおうぜ」 咲「……質問に答えてよ、京ちゃん」 京太郎「はぁ……もう答えたろ。俺は淡のことなんかどうとも……」 ...ギリッ 咲「……じゃあ、私のことは?」 京太郎「……は?」 咲「私のことは、どう思ってるの?」 京太郎「お、お前のこと……?」 咲「うん……」 京太郎「いやそれは……」 咲「……それは、なに?」 京太郎「……っ」 京太郎(咲のやつ、どうしたんだよ……そんな怖い顔して……) 京太郎(ていうかこれって……もしかして、もしかすると……) 京太郎(……咲は、俺のことが好きなのか……?) 京太郎(いやいや待て! 今までそんなそぶり……) 京太郎(……) 京太郎(……あったか……あったかも) 京太郎(で、でも……だからってどう答えりゃいいんだ?) 京太郎(俺は咲のこと、そんな目で見たことなんかないし……) 咲「……京ちゃん、なんで答えてくれないの?」 京太郎「うっ……いや、あの」 咲「……」 咲(いつもは態度大きいくせに……こういうときばっかりヘタレて……) ……いくじなし 京太郎「なっ……さ、咲!?」 ...ギシッ 京太郎「お、お前どこ座って……!」 咲「京ちゃんの膝の上だよ……?」 京太郎「は、早く降りろ……!」 咲「……じゃあ、質問に答えてよ」 京太郎「ぐ……」 京太郎(ほ、本音を言えば……こいつを傷つけちまうかもしれない) 京太郎(だからって、ウソついてまで『好きだ』なんて言葉、言えるわけない……) 京太郎(どうすれば……) 京太郎(くっ、咲の言うとおりだぜ……俺はこういう時、優柔不断すぎる……!) 咲「……京ちゃん、答えてくれないと膝からどいてあげないよ?」 咲(……京ちゃんが嘘をついてるとは思えない) 咲(だから、京ちゃんにはまだ“特定の”女の子はいないはず……) 咲(京ちゃんの性格からして、いま頭の中では、私をどう傷つけずにこの場を乗り切れるか……それだけを考えてるはず) 咲(だけど、ウソも付きたくない……そう思ってる) 咲(そこが京ちゃんの甘いところだよ……) 咲(迷いのある人間の心なんて、ちょっと後ろからつついてやればすぐ脆く崩れちゃう……) 咲(さっき言ったよね……私には私にしかない“得意分野”で攻めていけって) 咲(これは私が、麻雀から学んだことだよ……やっと役に立った、ふふ……) 咲(私には胸はないけど……それでも体は、女の子なんだから……) 咲「……」ギュ 京太郎「っ!」ドキッ 京太郎「さ、咲!?」 咲「私は、京ちゃんのことが好き……」 京太郎「え、いや……その……それは嬉しいんだが」 咲「嬉しいんなら、なんで私のことも好きって言ってくれないの……?」 京太郎「そ、それは……」 咲「……それは、なに?」 京太郎「えっと、その……」 咲「……はぁ」 咲「ふふ……ここだよね、たしか……」サワサワ 京太郎「っ!」ビビクン 咲「あ、なんか固い……どうしちゃったの、これ?」クス 京太郎「さ、咲……! や、やめろって!」 咲「ふふ……そう思うなら、なんで力ずくで止めさせないの?」 京太郎「ぐっ……」 咲「ほんとはしてほしいくせに……」スリスリ 京太郎「ぅぁ……!」 ふふ……男の子なんて、やっぱり単純だ 咲「ふふ……これがいいの?」スリスリ 京太郎「うぐ……っ!」 京太郎(ダメだ……こんなことしちゃ……!) 京太郎(自分の意思も通さず、なりゆきにまかせてこんなことさせて……) 京太郎(一番最悪な……なさけねえパターンじゃねえか!) 京太郎「さ、咲!」グイッ 咲「きゃっ!」ドタンッ 京太郎「す、すまん!」 咲「……っ」 京太郎「だ、大丈夫か……?」スッ 咲「……ふふ、っ……はは……」 京太郎「さ、咲……?」 咲「……そっか、そうだよね……」 ...スクッ 咲「……ごめん、どうかしてたよ……私」 咲「……」パッパッ ←スカート直し 咲「……じゃあね、京ちゃん」 スタスタ... 京太郎「お、おい! 咲、どこに……!」 咲「ん……お姉ちゃんの家」 京太郎「いや、でもメシ……」 咲「もう食欲失せちゃったよ……それに京ちゃんだって、いつまでもこんな私にいてほしくないでしょ?」 京太郎「そ、そんなことは……!」 咲「……ねえ、京ちゃん」 京太郎「な、なんだよ……?」 咲「中途半端な優しさは……逆に相手に辛い思いをさせるだけだよ……?」 京太郎「……そ、それは……っ」 咲「いっそ、嫌いって言ってくれた方が……まだ救いがあったよ」 京太郎「ごめん……でも、俺は咲のこと嫌いじゃない。それは確かだ」 咲「……」 咲「そういうのが、相手を傷つけるっていうんだよ……」ボソッ 京太郎「え……」 バタンッ 京太郎「……っ」 京太郎「咲……」 京太郎「くそっ……最低だ、俺!」 京太郎「咲を傷つけちまった……それだけじゃない」 京太郎「答えを言い淀んだせいで、あんなことまでさせて……」 京太郎「ほんっと……最低だよ……」グッ 京太郎「咲を追いかけたい……でも、今そうしたって許してくれるわけないし……」 京太郎「なにより、今以上に咲を傷つけるだけだ……」 京太郎「でもこのままにはしておけない……どうしたら……」 京太郎「明日……誰かに相談してみるか……」 京太郎「っく……こんなときまで、人頼みとは……」 京太郎「つくづく情けない男だぜ……俺はよ」 ――――――――――――――――――― 翌朝 スタスタ... 京太郎(昨日はあんまり寝つけなかった……咲を傷つけた、罪悪感で……) 京太郎(宮永先輩……照さんには、ちゃんと咲が家に着いてるかどうか確認しておいた) 京太郎(事情は聴いてるだろうから、正直電話越しにコークスクリューかまされるかと思ったが……照さんはいつものように淡々と受け答えしてくれた) 京太郎(照さんに相談でもしてみるかな……いや、でも……) 京太郎(ここは関係ない、第三者に相談するのが筋だろ) 京太郎(亦野さんや渋谷先輩はどうだろう……なんかあまり頼りにならなさそうだ) 京太郎(やっぱりここは弘世先輩かな……) 京太郎(淡は……なんだろ、役に立たないっていうのは百も承知だけど……) 京太郎(それ以前に、今回のことに淡を絡めて考えると……なんかモヤモヤする。なぜかはわからんけど) 京太郎(とりあえず、今日の放課後……先輩をどっかに呼びだすか)ポチポチ ――――――――――――――――――― 放課後 京太郎「終わった……さてと」 京太郎(弘世先輩は、教室に直接きてくれって言ってたな) 京太郎(あ、でもそれだと、同じクラスの照さんにも聞かれるかもしれないんじゃ……) 京太郎(……まぁ、その時はその時か) スタスタ... 京太郎(先輩方の教室は二階だよな……) 3-C 京太郎(……ここか) ...コンコン 京太郎「失礼します、一年の須賀です」 菫「ああ、入っていいぞ」 ...ガララ 京太郎「すみません……呼び出したりして」 菫「かまわないよ。何か相談があるんだろう?」 京太郎「はい……だけど」キョロキョロ 京太郎「あれ……弘世先輩だけですか?」 菫「なんだ、照も一緒の方が良かったのか?」 京太郎「い、いえ……逆にそうじゃない方がありがたいなぁと」 菫「そうなのか……まぁいい、とりあえずその相談ってのはなんだ?」 京太郎「実は……(カクカクシカジカ」 ――――――――――――――――――― 菫「なるほど……それが昨日のことか」 京太郎「……はい」 菫「それで須賀……お前はどうしたいんだ?」 京太郎「え……っと、それは……」 菫「まさか、なんとなく私にどうにかしてもらおう……なんて甘い考えでここに来たんじゃないだろうな?」 京太郎「ぐっ……」 京太郎(た、たしかに先輩の言うとおりだ……) 京太郎(俺は、先輩に相談すればどうにかしてくれるんじゃないかって、そう思って……) 京太郎(くそっ……! なんだよ、全然ダメじゃねえか、俺!) 京太郎「……っ」 菫「図星か……?」 京太郎「……はい、すみません」 菫「はぁ……やっぱりな」 菫「私は、お前はもう少し賢いやつだと思っていたんだが」 京太郎「……返す言葉もないです」 菫「まぁ、別に私はいいよ。お前がどうしたいか、それを決めるまで一緒に付き合ってやる」 京太郎「せ、先輩……」 京太郎(弘世先輩……やっぱり頼りになる人だ) 京太郎「すみません、ありがとうございます……!」 菫「礼は相談が無事終わってからにしてくれ」 京太郎「……はい」 菫「それじゃあカウンセリングを始めるが……」 菫「いきなりどうしたいか考えろと言っても無理だろう。お前も昨夜はいろんなことがあって、気持ちの整理もついてないんだろうしな」 菫「だから質問形式でいく」 京太郎「質問形式……?」 菫「ああ、私がお前の立場であればどう考えるか……それをシュミレートし、考えうる限りの決着点を模索してやる」 京太郎「は、はい! お願いします!」 菫「では、まず……お前はその子、照の妹さんをどう思っているんだ?」 京太郎「それは……さっき言った通りです。友達以上としては見れません……」 咲『ふふ……これがいいの?』スリスリ 京太郎「……っ」 京太郎(違う……! 俺は咲に、そういうのを求めていたんじゃない……!) 菫「昨晩……なにか、あったのか?」 京太郎「いえ……」 菫「ふむ……それでは」 菫「お前は妹さんと、よりを戻したいか?」 京太郎「よ、より!?」ガタッ 菫「友達として、だ」 京太郎「あ、ああ……」ストン 京太郎「そりゃもちろんそうですよ……あいつとの付き合いも長かったわけですし」 京太郎(何より一緒にいて気が楽だった……そう、昨日までは……) 菫「だが、彼女は長野に住んでいるんだろう? なら今後、接する機会もそう滅多にないはずだ」 菫「それなら今の関係のまま、彼女に長野へ帰ってもらえば済む話ではないのか?」 京太郎「そ、それは……! それは、あんまりですよ……」 菫「なにがあんまりなんだ?」 京太郎「さっきも言いましたけど、あいつとは中学からの付き合いなんです……」 京太郎「咲の方はわからないけど……少なくとも俺は、あいつのこと大切な友達だと思ってます……」 京太郎「だから、できるなら元の関係に戻りたい……戻って、また一緒に話せたら、それだけで俺……」 菫「そうか……でも、彼女はそうは思わないだろうな」 京太郎「……っ」 菫「君を好きになってしまったのだから。そして、その君に拒絶されてしまったのだから」 京太郎「……わかってます」 菫「彼女との関係を戻したいというのは、結局はお前の独りよがりなんだよ」 京太郎「……」 菫「おそらく彼女の中では、君に拒絶された時点で君との関係は終わってしまったんだ」 京太郎「……そ、そう……ですか」 菫「だから、彼女のことはそっとしておいてやるのが一番なんだ」 菫「今さら君に謝られたって、それはなにも生み出さないし」 菫「好きだといってみても、彼女にとってそれは嘘に塗り固められた言葉の刃でしかない」 菫「もっとも、君が本気で彼女のことを好きになったのなら話は別だが……違うのだろう?」 京太郎「……はい」 菫「……なら、残念ながら君にはもう彼女に対して何もすることはできないよ」 京太郎「……っ」 菫「……それでも、何かせずにはいられないか?」 京太郎「っ! な、なにかできることが、あるんですか!?」 菫「……あるにはある……だが、これは結局、自分自身のためのものでしかない」 京太郎「俺自身のため……?」 菫「自分の気持ちにケリをつけるってことだ」 菫「彼女にも言われたんだろう? 中途半端な心が他人を傷つけるんだと」 菫「彼女にしてやれることはもうない……しかし、彼女の前で誠実であろうとするならば、絶対にしなければならないことだ」 京太郎(そうだ……今回の原因は、つまるところ俺の優柔不断さにあったんだ……) 京太郎(咲を完全に拒否しきれなかった自分……それがあいつの傷口を大きくしてしまった) 京太郎(なら俺は……そんな自分を、断ち切らなきゃいけない!) 京太郎「……お願いします」 菫「ああ、では最後の質問だ」 京太郎「……」ゴクリ 菫「お前には……好きなやつがいるか?」 京太郎「……」 京太郎(だよな……そうなるよな……) 京太郎(でも俺には……特定の好きなやつなんて……) 菫「私にはな……お前は、自分の恋に気付いてないように思えるんだ」 京太郎「気づいてない……? 俺が、ですか?」 菫「ああ、私の直感でしかないんだがな……」 菫「ズバリ言うぞ。お前……淡のことが好きだろう?」 京太郎「ええっ!? お、俺があいつをですか!?」 菫「ああ」 京太郎「ないです、絶対ないっ!!」ブンブン 菫「そうか? 妹さんの話にも、淡のことが出てきたじゃないか」 京太郎「いや、だからあれはですね……!」 ...ガララッ ??「あー! ここにいたー!」 京太郎「えっ?」 ??「もう、きょうたろーにスミレ! 探したんだからねっ!」 スタスタ...ギュム 京太郎「ちょ、淡……!」 淡「二人でなんの話してたのー? 私にも聞かせなさーい!」グイングイン 京太郎「おい、ゆするなって!」 菫「ふむ……」 菫「実はな淡。須賀がお前に相談したいことがあるそうなんだが」 京太郎「ちょ、先輩!?」 淡「ええーっ! きょうたろーが私に相談!?」 淡「なにそれちょー気になる!」 京太郎「ね、ねえよ! 相談なんて!」 淡「いいからいいからー! 私に何でも相談してみなさいっ!」エッヘン 菫「じゃ、頼んだぞ。淡」 淡「らじゃーっ!」ピシッ スタスタ...ガラッ 京太郎「ひ、弘世先輩……!」 淡「こーらぁ! 患者は逃げないの!」グイッ 京太郎「ぐおぇ! ちょ、ネクタイ引っ張るんじゃねえ!」 ガタン 淡「それで、相談って?」キラキラ 京太郎「……うっ」 京太郎(ったく、なにが目的で先輩は……) 京太郎(つーか俺がこいつのこと好きなわけ……) 淡「んっ?」 京太郎「っ!」ドキッ 淡「なに~? ねえってば~」グイグイ 京太郎「ちょ、こらやめろって!」 京太郎(い、今のは不意打ちすぎた……いや、いくら不意打ちでも淡なんかにドキッとするか? 普通……) 京太郎(実は……本当に俺は、知らない間にこいつのことが……) 京太郎(いや、ないない! たまにかわいいとは思っても、それは小動物的な可愛さというか、いじると面白いっていうか……) 淡「ねーねー!」 京太郎(そう、妹みたいな感じなんだよ! 妹には恋愛感情なんて抱かねーだろ?) 淡「ねーってばっ!」ボコッ 京太郎「んぎゃ!」 京太郎「痛ってー! 鼻が……! 鼻がつぶれた!」 淡「もう、大げさだなぁ!」 京太郎「てめえ、淡! なにしやがる!」 淡「きょうたろーがいくら呼んでも返事しないからだよっ!」 淡「相談事っていったい何なのさーっ!?」 京太郎「相談事? あぁ……」 京太郎「実は、俺がお前のこと好きなんじゃねーかって言われてよ」 淡「えっ……」 京太郎「ありえねーよなぁ……お前みたいなチンチクリンを好きになるだなんて」 京太郎「まったく笑っちまうぜ、ははっ」 京太郎「……お前もそう思うだろ、なぁあわ「……好きだよ」 京太郎「……は?」 淡「私、きょうたろーのこと好きだけど。てゆーか何度も言ったよ?」 京太郎「えっ……いやいや、ウソだろ?」 淡「嘘じゃないし。真だし」 京太郎「……」 京太郎(淡が……俺のことを好き?) 淡「でも京太郎は私のこと好きじゃないんだ……ざーんねんっ」 淡「きっと両想いだと思ったのにー」ムゥ 京太郎「……」 淡「でもいーんだっ! きっときょうたろーは私に振り向いてくれるんだって、そう思ってるからっ!」 淡「だって、こんなに近くにいて私のナイスバヂーな魅力に気づかないわけないしさ!」 淡「だからきょうたろーが振り向いてくれるまで、私は常に自分のかわいさに磨きをかけて日夜精進、頑張るのだ!」ニコッ 京太郎「……っ」ドキッ 淡「うわー! なんか恥ずかしいこと言っちゃったっ! 忘れて忘れて!」 京太郎「……」 京太郎(そうか……俺は、“こんな”淡に、いつの間にかずっと惹かれ続けていたのか……) 京太郎(なんで……俺はこんなことにすら気づかなかったんだろうな……) 京太郎(こんなんだから、他の誰を傷つけたりしちまうんだ……それに今、淡のことだって……) 京太郎(弘世先輩、今やっとわかりました……俺の本当の気持ちが……) 京太郎「あ、淡……」 淡「んっ? なーに?」 京太郎「……っ」ダキッ 淡「うわっ!」 京太郎「淡……ありがとう」 淡「な、なにいきなり? どうしちゃったのきょうたろー?」 京太郎「こんな俺を好きでいてくれて……ありがとう」ギュ 淡「な、なんか京太郎に感謝されちゃった……でも嬉しいかもっ」 淡「だって、京太郎の方から私のこと抱きしめてくれたの、初めてだもんねっ?」 京太郎「はは……そういやそうだな」 京太郎(淡の体……あったかくてやわらかい……) 淡「きょうたろーは私のこと好き?」 京太郎(もう、迷いはない……) 京太郎「……あぁ、好きだ」ギュ 淡「よしっ! きょうたろーのハートげっちゅ!」グッ 京太郎「ふっ……なんだよそれ」 淡「勝利のガッツポーズっ! 私がきょうたろーとの賭けに勝ったから!」 京太郎「賭けしてたのかよ……」 淡「うん! 誰も知らない、私だけが知ってる大きなギャンブルっ!」 京太郎「ったく……そんなちんけなギャンブルで、いったいなにを賭けたんだよお前は」 淡「ふふー聞きたいー?」 京太郎「聞かなくてもどうせいうんだろ?」 淡「あったりーっ! んじゃ教えちゃいまーっす!」 京太郎「おう」 淡「賭けたものは~……」スゥ 京太郎「……っ」 淡「んっ……」チュ 京太郎「ん……っ……」 淡「んん……ちゅ……」 京太郎「……っ、ぷは……っ……か、賭けたものはこれか?」 淡「へへ……うんっ! 私の愛、全部!」ニコッ 京太郎「はは、そりゃまたでけえな」 淡「あったりまえよー! 私の愛の大きさは計り知れないんだからっ!」 京太郎「んじゃ、ギャンブルに勝ったお前には、それ相応の見返りが必要になるわけだな?」 淡「んー、そっか! そうなるよねっ!」 京太郎「……じゃ、それは俺が払うしかないか。えっとこういう場合なにで払えばいいんだ?」 淡「私は私のラブ全賭けしたんだから、それの百倍くらい大きいのじゃなきゃイヤだよっ?」 京太郎「んー、わかった。それじゃあ……」 京太郎「俺はこれから、お前が今まで俺のことを好きでいてくれた分以上に、お前を大好きでいてやる……それでいいか?」 淡「……うんっ! それでよし!」 淡「絶対に約束やぶっちゃだめだよっ! わかった?」 京太郎「わぁってるよ。お姫様」 ギュ カン ----------- 菫「ズバリいうぞ。お前……私のことが好きだろう?」 京太郎「……へ?」 菫「……///」カァア 菫「な、なんでもないっ! 忘れてくれ!」←少し上ずった声 京太郎「いや、あの……」 菫「わ、私は用事を思い出した! 先に失礼させてもらうぞ!」ダダッ 京太郎「ちょ、先輩!?」 ビューン! 京太郎「はええ……まるでアーチェリーの矢のようだ」 京太郎「っていうか、相談は……」 京太郎「ん、まぁあとは自分で考えろってことなんだろうな……うん」 京太郎「誰が好きなのか、か……」 ...スタスタッ 菫「……っ///」 菫(わ、私としたことが……思わず心にもないことを口走ってしまった……!) 『私のことが好きなんだろう……?』ドヤァ 菫「ああ、恥ずかしいっ! 忘れたい忘れたい!」グシャグシャ 菫「……あっ!」 ズテンッ! 菫「いてて……」 菫「……っ!」キョロキョロ 菫(ふぅ……誰にも見られてはいない、か) ...ストン 菫(はぁ……なにやってるんだろうな、私は) 菫(須賀があんな相談を持ちかけてきたとき、正直私は断ろうかと思っていた) 菫(だって私もあいつを……) 菫「……っ///」 菫「ば、ばかだよほんと……! なんでよりにもよってあいつなんかを!」 菫「……っ」 菫(……でも、仕方ないよな。自分の気持ちに嘘はつけない……) 菫(私が須賀京太郎を好きになってしまったという事実は……少なくとも私にはもう、どうしようもないんだ……) ??「あれ、弘世先輩じゃないですか!」 菫「……っ!」ドキッ 菫(こ、この声は……!?) 京太郎「どうしたんすか、こんなところで?」 菫「す、須賀……」 菫「お、お前こそどうしたんだ?」 京太郎「俺は買い出しですよ。また照さんにお菓子頼まれちゃって」 菫「そうか……あのあと部室に戻ったんだな」 京太郎「ええ、そうです」 菫「……っ、すまなかった。勝手にお前をほっぽり出して……」 京太郎「いいですって。弘世先輩からは十分アドバイスがもらえましたし、とても助かりました」 菫「そ、そうか……?」 京太郎「そうですよ。俺、自分の本当の気持ちってやつ、ちゃんと見定めます」 京太郎「それで、好きな人ができたときには、その人のことが好きだってちゃんと胸を張って言える男になるつもりっす!」 菫「そうか……」 菫(少しでも役に立てたんなら……よかったよ) 京太郎「先輩の方は、もう用事済んだんですか?」 菫「用事? あぁ……」 菫(そういえばそんなこと言って出てきたんだっけか……) 菫「まぁな。すぐに済むようなものだったし」 京太郎「じゃあ一緒に買い出し行きませんか?」 菫「……私とか?」 京太郎「ええ、もしよければですけど。弘世先輩と二人で話す機会って滅多にありませんし」 菫「……」 菫(そうだな、ここは素直に誘いに乗ろうか……) 菫「わかった。一緒に行こう」 京太郎「はい!」 ...スタスタ 菫(須賀と二人きりか……) 菫「……っ///」 京太郎「……あっ、先輩」 菫「わわっ、なななんだ!?」 京太郎「膝のところ、少し破れかかってますよ。どうしたんですか?」 菫「あぁ、これか……」 菫(たぶん、さっき転んだときだな……) 菫(でも、転んだなんて言うのは情けないし……ここは……) 菫「さ、さっき木の幹に引っかけてな……うかつだったよ、はは」 京太郎「木の幹ですか……林の中にでも入ったんですか?」 菫「ん、まぁそんなところだ」 京太郎「しかしけっこうひどいですね……直しましょうか?」 菫「直すって……お前がか?」 京太郎「ええ、道具さえあればすぐに直せると思いますよ」 菫「そ、そうか。それなら……」 菫(……いや待て。これじゃまるで、私ができないから須賀に頼んでいるみたいじゃないか! いやたしかにできないが……) 菫(いずれにしろ、そんなのは私のプライドが許さん……!) 菫「こ、これくらい自分でできる! 私をバカにするな」 京太郎「そうですか? じゃあ、いいですけど」 菫「……う、うむ」 菫(……はぁ、なんで私はいつもこう強がってしまうのだろう) 菫(素直に頼めばいいのに、そうできない……) 菫(こういうとき、照や淡が羨ましく思うよ……) ――――――――――――――――――― ウィーン 「いらっしゃいませー!」 京太郎「んじゃ、ちゃちゃっと買いましょうか」 菫「そうだな」 スタスタ... 京太郎「照さんはこれっと」ポイッ 菫(お、このチョコレートおいしそうだな) 京太郎「淡のやつも、なんか買ってかないとうるさいだろうしな。これでいいか」ポイッ 菫(カントリー○ーム味か……すごく甘ったるそうだが、これはこれで興味あるな……) 京太郎「弘世先輩はなにか食べたいものあります?」 菫「え、あっ、いや……」 京太郎「あぁ、それですか? おいしいですよね!」 京太郎「んじゃそれも買いましょう」スッ 菫「いや待て。要らんといってるだろう!」 京太郎「でも、さっきすごく欲しそうにじーっと……」 菫「み、見てない!」 京太郎「うーん……ほんとですか?」 菫「ほ、ほんとだほんと……!」 京太郎「じゃあいいですけど……」スッ 菫「……っ」 菫(まただ……素直に欲しいといえばいいのに……) 京太郎「……いや、やっぱり買いましょう」ポイッ 菫「え……おい、待て。どうしてだ須賀!」 京太郎「いや、これは俺がほしいから買うんですよ」 菫「そ、そうなのか?」 京太郎「ええ、そうです。それなら問題ないでしょう?」 菫「う、うむ……たしかにな」 京太郎「それじゃ精算してきますね」 菫「あ、ああ」 ――――――――――――――――――― ウィーン 京太郎「よし、これであとは戻るだけですね」 菫「そうだな」 京太郎「あっ……そういえば、これどうぞ」スッ 菫「ん? ……って、これはお前が欲しいといって買ったものじゃないか」 京太郎「……先輩、いらないなんて嘘だったんでしょ?」 菫「い、いや本当だ! 何を言い出すかと思えば……」 菫「そもそもどうして私に嘘をつく必要があるんだ?」 京太郎「そんなの知らないです。けど……」グイ 菫「なっ……///」 京太郎「先輩が欲しがってたのは間違いないと思ってますよ。俺の目はごまかせません」 菫「ず、ずいぶん横暴な言い分じゃないか……何の根拠もなしに」 京太郎「横暴でけっこうですよ。それで先輩が喜んでくれるんなら」 菫「なっ……この、生意気なやつめ」 京太郎「ついでに、途中で俺んち寄って、その膝のとこ直していきましょうよ」 菫「それもいいといっただろう!」 京太郎「じゃあ道具だけ貸しますよ。それならいいでしょう?」 菫「ど、道具……いや、そんなのは自分の家で直すからいい!」 京太郎「……先輩、ほんとに直せるんですか?」 菫「なっ……! なんだその疑いのまなざしは! 直せるとも!」 京太郎「じゃあ見せてください」 菫「うぐっ……それは……」 京太郎「はぁ……」 菫「な、なんだそのあからさまな溜息は……」 京太郎「先輩……疲れませんか?」 菫「えっ…?」 京太郎「そんなになんでも完璧であろうとしなくていいんですよ」 京太郎「先輩はたいていのことなら何でもこなしますし、それはすごいことだと思います。けど……」 京太郎「人間誰しも完璧なわけない。誰にだって得手や不得手があって……それに」 京太郎「人の知らない、思いもしないような一面だってあります」 菫「な、なにが言いたい……?」 京太郎「先輩にもそういう一面があるんじゃないかって、俺は思うんです」 京太郎「たとえば、いつもは気丈にふるまっていても、実は甘い物好きだとか」 菫「なっ……!」 菫(見透かされてる……なぜ!?) 京太郎「先輩、俺が先輩のこと全然見てなかったって思ってます?」 京太郎「先輩が俺ら部員をしっかり見ててくれたように、俺だって先輩のことずっと見てきたつもりですよ?」 菫「な、ななな何を言ってるんだお前は……っ!///」 京太郎「……先輩はドライに見えて、実はけっこう気にしいなところがある」 菫「なっ……!」 京太郎「先輩は何でもそつなくこなすと思われてるけど、実は陰で人一倍努力している」 菫「や、やめろ……っ!///」 菫(は、恥ずかしい……!) 京太郎「そして……先輩は厳しそうに見えて、実際はやさしい」 菫「はっ……!」ズキュン(ロン) 京太郎「全部……俺が先輩をずっと見てきた中で感じたことです」 菫「ぅう……お前、こんなことしてただで済むとは……」 京太郎「思ってませんよ。だからお礼させてください」 京太郎「先輩の制服、俺が直してあげるってのでどうですか?」 菫「……っ///」 菫「わ、わかったよ……それでいい」 京太郎「はは、やっと素直になりましたね」ニコッ 菫「……っ」プイッ 菫(こ、こいつの顔をまともに見れん……!) 菫「そ、それじゃ早く家へ案内しろ……///」 京太郎「はい……!」 ...スタスタ 京太郎「……」 菫「……」チラッ 菫(まさか、こいつにあれほど見られていたなんて……) 菫(気にしいなところも、陰で努力をしていることも……すべて図星だ。情けないことに) 菫(だが、やさしいってのはなんだ……!? 私にはそんな心当たりは……) 菫(それとも、私が気付いてないというだけで、須賀の目にはそう映ってくれたんだろうか……) 菫「……っ///」 菫(な、なにを嬉しそうに顔をゆがませてるんだ私は……!) 京太郎「あ、着きましたよ」 菫「は、はい!」 京太郎「……どうしたんですか?」 菫「ごほんっ……な、なんでもない。さあ、とっととあがらせてくれ」 京太郎「さあ、どうぞ。レディーファーストです」ニコッ 菫「……なんか今日のお前はいちいちムカツクな」 京太郎「ええっ、なんですかそれ!」 菫「な、なんでもないよ」 ガチャ 菫「ほう……一軒家とは聞いていたが、けっこう立派なもんじゃないか」 京太郎「ええ、借り家にしてはけっこういいところに住まわせてもらってると思ってますよ」 菫「そうだな……そういえばお母様は? ひとつ挨拶をさせてもらいたいのだが」 京太郎「母ですか? いませんけど」 菫「え、じ、じゃあお父様は……?」 京太郎「俺の両親、共働きですよ?」 菫「で、ではこの家には……」 京太郎「俺……と先輩だけっすね」 菫「……」 京太郎「……?」 菫「……帰るっ!」 京太郎「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!」 菫「お前、もしかしてそういうのが目的で呼び出したのか!」 京太郎「そ、そういうのってなんですか!?」 菫「お前には失望した! 大いに失望した!」グググ 京太郎「お、落ち着いてくださいって! とりあえずそのドアにかけた手を放して!」 菫「わ、私をたぶらかそうとおもっているんだろう! 照の妹に引き続いて、まったくお前というやつは……!」 京太郎「ご、誤解ですってー!」 (5分間の押し問答の末) 菫「……」プイッ 京太郎「い、いい加減、機嫌直してくださいよー」 菫(まったくこいつは……自覚がないのかっ) 菫(自分が周りの女子からどういう風に見られているのか……) 菫(ほんと最悪のたらしだよ……お前は) 京太郎「と、とりあえずお茶入れてきますね」 菫「……」スクッ 京太郎「逃げないでください」 菫「……ふんっ」ストン ――――――――――――――――――― 京太郎「はい、どうぞ」 菫「い、いただきま……じゃなくて」 菫「いただいてやる……」ズズ 京太郎「あはは……どうですか?」 菫「ん……」 菫(こいつはどこで覚えたんだか……お茶の入れ方が異常にうまい) 菫「ま、まぁまぁだな……」ズズ 京太郎「そうですか。よかったです」 京太郎「それじゃ、さっそく直してあげますね」 菫「ん……あぁ、頼むぞ」 京太郎「……んじゃちょっと失礼して」スッ ボカッ 京太郎「いたっ!」 菫「な、なななななな……!///」 菫「何をしようとしてるんだお前はっ!///」 京太郎「いやだから膝の部分を縫い直そうと……!」 菫「お前、だからと言っていきなりスカートの中に手を突っ込むやつがあるかぁ!」ボカッ 京太郎「ご、誤解ですって!」 菫「はぁ、はぁ……」 京太郎「そ、そんじゃ、少したくし上げてくださいよ!」 菫「……今度は何をたくらんでる」 京太郎「何も企んでません」 菫「……」 菫「こ、これでいいか……?///」スッ 京太郎「ええ、オッケーです」 ...スチャスチャ 菫(まったく……デリカシーのないやつめ) 菫「……しかし、ムダに器用だよな。お前」 京太郎「ムダ、は余計ですよ」 菫「いーや、ムダだよ。その才能が、どうして麻雀の方に向かなかったんだろうな、ほんと……」 京太郎「み、耳が痛い……」 京太郎「……でも、俺はムダだなんて思ってませんよ」 京太郎「これのおかげでこうして今も、先輩の役に立ててるわけですし」 菫「ま、またそうやってすぐ……」 京太郎「ほんとのことですよ」 菫「……っ///」プイッ ...スチャスチャ ――――――――――――――――――― 京太郎「……はい、できました」 菫「あ、あぁ……」 京太郎「どうですか?」 菫「ま、まぁまぁじゃないのか……? お前にしては」 京太郎「はは、最大限の褒め言葉として受け取っておきます」 京太郎「それじゃ、そろそろ帰りましょうか。照さんも待たせてることですし」 菫「ん……あぁ、そうだな」 菫「……」 京太郎「……どうしかしたんですか?」 菫「いや……」 菫(も、もっと……二人で話していたい、なんて) 菫「……っ」 菫(言えるわけない、よな……) 菫「なんでもないよ。帰ろう」 京太郎「はいっ」 ――――――――――――――――――― ガチャ 京太郎「ただいま戻りましたー」 菫「……」 淡「おっそーい!」バンッ 京太郎「いてえっ! てめえなにしやがる!」 淡「きょうたろーが遅いのが悪いんだよっ!」 淡「ほら見てよ! テルーがもう人の姿を保てなくなってるっ!」 照「……ぉか、し……」 京太郎「うわ、大丈夫っすか!? 照さん!」 京太郎「今お菓子あげますからねっ」ガゾゴソ 照「き、京……ちゃ……」 淡「早く、早く!」 京太郎「よ、よし……はいこれ!」グッ 照「もがもがっ……」 淡「テルー……生きかえってっ!」 照「……っ!!」ピキーン 照「……復活」 京太郎「よ、よかった……」 淡「やったー! テルー!」ダキッ 照「……あ、ありがと……京ちゃん」ボリボリ 京太郎「いや、いいってことですよ……遅れたのは俺が悪いんですし」 菫「……」ボー 淡「そういえば、きょうたろー。なんでスミレと一緒に帰ってきたのっ?」 菫「っ!」 京太郎「いや、買い出し行くときに偶然会ってな。それで一緒に」 淡「へえー、じゃあなんで遅れたのー?」ニヤニヤ 京太郎「は……?」 淡「買い出しにしてはみょーに長かったからさっ」 淡「なーんか二人でよろしくやってるのかなーっと」プクク 菫「ば、ばか! そんなのあるわけないだろ!」 京太郎「そ、そうだよ! 何言ってんだよお前!」 淡「ふーん、ならいいけどさーっ!」 京太郎「はぁ、ったく……」 京太郎「淡のやつなに考えてんすかねえ……?」クルッ 菫「……っ!///」プイッ 京太郎「……?」 ――――――――――――――――――― 照「……それじゃ、先に帰ってるから」 淡「まったねー!」ブンブン 尭深「……お疲れ様です」 京太郎「はい、また明日」 京太郎(てか、渋谷先輩いたのか) ワーワー 京太郎「先輩は仕事が残ってるんですよね?」 菫「ん……まぁな。だからお前も先に帰って……」 京太郎「俺も手伝いましょうか? もしできることがあるなら」 菫「なっ……いいよ! そんなの!」 京太郎「でも、先輩に全部まかせっきりで変えるのも忍びないですし」 京太郎「何かあるなら手伝わせてください」 菫「……っ」 菫「そ、それじゃ……頼めるか?」 京太郎「もちろんですよ!」ニコッ 菫「……っ」 菫「じ、じゃあそこの牌譜の整理を頼む」 京太郎「了解です!」 菫「あぁ」 京太郎「……」サッサッ 菫「……」 菫(またこいつと二人きりになってしまった……) 菫(いや、今回のは完全に私が仕向けたことだ。こんな雑用、今でなくても全然いいわけだし……) 菫(私は……こいつと一緒にいたいと思ってる。それはもう、ごまかしきれるものじゃない) 菫(私は好きなんだから……こいつのことが……) 菫「……っ///」 菫(……なんだろう……今この瞬間を逃したら、この気持ちは一生伝えられそうにない気がする) 菫(……でも、この気持ちを伝えて……私はどうしたいんだ?) 菫(須賀が私を好きだなんてことは、万に一つもあり得ない……) 菫(それに、こいつは昨日同じようなことを経験してるんじゃないか) 菫(せっかく気持ちの整理をつけようとしているのに、そこへ私がちゃちゃを入れたら、ますますこんがらがってしまうだけだ……) 菫(それでは、私がしたアドバイスもすべて無駄になる……) 京太郎「……」サッサッ 菫「……」 菫(だが、本当にそれでいいのか……?) 菫(本当に私はそれで、納得できるのか……?) 京太郎『先輩……疲れませんか?』 京太郎『はは、やっと素直になりましたね』ニコッ 菫(そうだな……私はいままで自分を律しすぎていたのかもしれない) 菫(完璧な理想を追い求めて、嘘をつき、偽り続けていたんだ) 菫(一番の親友である照にさえ、本音をさらしたことはあまりない) 菫(けど、こいつと話してみて思ったこと、それは……) 菫(もっと素直になってみたい、もっと本音を吐き出したい……! そういったことだった) 菫(たとえその結果、私が須賀のことを困らせるようなことになっても……) 菫「……っ」 菫(はぁ、結局人ってのは自己中な生き物なんだな……) 菫「……須賀、少しいいか?」 京太郎「はい、なんです?」 菫「……さっき教室で、私はお前に『好きなやつはいるか』と聞いたよな?」 京太郎「え、ええ」 菫「……あれの答えを、もう一度聞かせてほしい」 京太郎「……そ、それは」 菫「……っ、須賀……私は」 菫「……っ///」 菫(いけ……私っ) 菫「お前のことが、その……好きかもしれない」 京太郎「え……」 菫「……だ、だから……っ///」 菫「お、お前の方はどうなのか……それだけ聞かせてほしい」 菫(返答は……わかってる……) 菫(けど、それでも……お前の口からききたいんだ……) 菫(今ならわかる……照の妹さんの気持ちが) 京太郎「俺は……その、俺も……っ」 菫「っ!」 京太郎「先輩のこと……好きかもしれない、です」 菫「なっ……でも、お前好きな人はいないって!」 京太郎「その、さっきまではそうでした……いやそうだと思ってました、けど……」 京太郎「今日一日……短い間ですけど、先輩とたくさん話をして……思ったんです」 京太郎「俺は、この人のことが好きなんじゃないかって」 菫「な、なんだそれ……そんなの……」 京太郎「嘘の気持ちだっていうんですか……?」 菫「……っ」 京太郎「……でも違いますよ、少なくとも今は」スッ 菫「……ひっ!///」 菫(す、須賀の……手が……) 京太郎「もう一度言います……俺、先輩のことが好きです」 菫「……っ///」 菫(ほんと……卑怯だよ、お前は) 菫(そうやって言われたら、信じるしかなくなるじゃないか……) 菫「こ、こんな……こんな私でも……好きでいてくれるのか?」 菫「わ、私は……全然素直じゃないぞ? い、意地っ張りだぞ? 神経質だぞ? それでも……」 須賀「それでも、好きですよ。ていうか、そんな先輩だからこそ、好きでいられます」 菫「……っ///」 菫「お、お前……ほんと生意気だなっ」 京太郎「はは、すみません……」 菫「だけど……私も、そんなお前だからこそ、好きでいられるのかもしれない」 京太郎「……うれしいっすよ」 菫「……うん」 京太郎「あの……先輩」 菫「……なんだ?」 京太郎「これからは、先輩じゃなくって……菫さん、って呼んでもいいですか?」 菫「す、すすすスミレさん!?」 京太郎「ええ、なんというかその……弘世先輩だとなんか距離感あって」 菫「……っ、私は別にかまわないが……いいやかまうが!」 菫「というかそれは……照たちの前でもか?」 京太郎「? ええ、もちろんです」 菫「な、なんか恥ずかしいな……///」 京太郎「す、すぐなれますよ! ていうか俺だっていうの恥ずかしいですよ!」 菫「じ、じゃあ! わ、私も付き合ってやる……」 京太郎「えっ?」 菫「お、お前のこと……これからは京太郎って呼んでやる……っ///」 京太郎「……はい! お願いします!」 菫「う、うん……///」 京太郎「じゃあ、これからよろしくお願いしますね。菫さん」 菫「あ、あぁ……よろしくすg……き、京太郎っ///」 京太郎「えへへ……」 菫「……っ///」 京太郎「じ、じゃあ仕事終わらせちゃいましょうか!」 菫「あ、うん……」 京太郎「……よしっと」サッサッ 菫「あ、あの……! き、京太郎……」 京太郎「っ! な、なんですか?」 菫「えと……その、だな……」 菫「……っ///」 菫「と、隣……座ってもいいか……?///」 京太郎「えっ……」 京太郎「ええ! もちろんっすよ」ニコッ 菫「……う、うんっ」スタスタ 京太郎「ほら、ここどうぞ」 菫「ち、近すぎないか……!? これじゃ仕事に集中できんぞ……っ」 京太郎「せ、先輩が言い出したんじゃないですか!」 菫「それはそうだが……っ」 京太郎「ていうか、先輩やっと素直になったんすね。自分から『隣に座りたい』とか言い出すなんて」 菫「な……っ! だ、黙れっ! この、この!」 京太郎「い、痛いですって! 先輩!」 ワーワー 菫「……ふふ」ニコッ 菫(……京太郎となら、少しは自分に素直になって生きていけるかもしれない) カン ----------- 京太郎(くそっ……あいつを傷つけちまった) 京太郎(それだけじゃない……答えを言いよどんだせいで、あんなことまでさせて) 京太郎(最低だ……俺) 京太郎「……」 京太郎(どうする……このままでいいのか) 京太郎(よくない……けど、咲を追いかけたところで、余計にあいつを……) 京太郎(いや、ここであいつを追いかけなかったら、俺はきっと後悔する……!) 京太郎(あれこれ考えるのなんて、俺には似合わねえ……行動あるのみだ!) ダダッ 京太郎「待ってろ……咲!」 ――――――――――――――――――― ...トボトボ 咲「……っ、ぇ……」ポロポロ 咲(最低だよ……私) 咲(いくら振り向いてもらえないからって……あんな汚いマネするなんて) 咲(そりゃあ、京ちゃんにも好きになってもらえないわけだよ……っ) 咲(それに……最後の最後に交わしたのが、あんな私の独りよがりな言葉だなんて……) 咲(なんなんだろう……私。なにがしたいんだろう……) 咲(みっともないよ……ほんとに) 咲「……っ、ひっく……」 「おーい! 咲ーーーっ!」 咲「えっ……」 「はぁ、はぁ……やっと追いついたぜ……っ」 咲「き、京ちゃん……」 京太郎「あんまり遠くに行ってなくてよかったよ」 咲「な、なんできたの……」 京太郎「そ、そりゃお前……」 京太郎「あんな状態で、お前をほっとけるやつがいるかよ……」 咲「……っ、なにそれ」 京太郎「えっ」 咲「私をこんなにしたのは、京ちゃんでしょっ!」 咲「……っ、えっく……」ボロボロ 京太郎「ご、ごめん……咲」スッ 咲「触らないでよっ!」パシンッ 京太郎「……」 咲「……っ、ぅう……」 京太郎(くっ……どうすれば) 京太郎(俺には何もしてやれないのか……) 咲「……っ、帰ってよ」 京太郎「……」 京太郎(でも、ここで帰ったら、こうして咲を追いかけてきた意味がねえ……) 京太郎(なんとか……なんとか咲に話を……) 京太郎「咲……さっきはほんとに悪かった。お前の気持ちも考えず……」 咲「……」 京太郎「俺は……まだよくわからねえ、咲のことどう考えたらいいのか……」 京太郎「でも、今泣いてるお前を放っておけない……それだけは確かだ!」 咲「……っ」 京太郎「だから……ひとまず俺んちに戻ろうぜ。ここじゃ風邪ひくだろ」 咲「……」 ――――――――――――――――――― 京太郎「ただいま」 咲「……」 京太郎「咲、お前風呂入るか?」 咲「な、なに言いだすの急に……」 京太郎「いや、お前もいろいろあって心落ち着けたいだろうしさ」 京太郎「風呂でも入ればすっきりするかなって」 咲「……エッチなこととか、考えてないよね?」 京太郎「か、考えてねえよ!」 京太郎「俺は俺で、食事の後片付けでもしながら頭冷やしとくからよ」 咲「……わかった。入ってくる」 京太郎「ああ」 スタスタ...バタン 京太郎(俺もちゃんと、どうしたいのか考えねえと……) ――――――――――――――――――― ジャー 京太郎「……」フキフキ 京太郎(俺は、咲のこと……女として見てなかった) 京太郎(でも、さっきのこともあって……咲が本気で、その……俺のことが好きなんだってことが分かった) 京太郎(咲の中ではもうとっくに、俺は“ただの友達”じゃなくなってたんだ) 京太郎「……っ」 京太郎(じゃあ、俺の方は……どうだ?) 京太郎(今でもあいつを……ただの友達でしかないと言い切れるか?) 京太郎(俺はいったいどうしたいんだろう……?) 京太郎(……) 京太郎(俺は、あいつを悲しませたくない……あいつの泣いてる顔なんて見たくない) 京太郎(……それは、友達だからか? それとも、それ以上の気持ちがあるからか……?) 京太郎(わからねえ……俺には……) ――――――――――――――――――― バタン 咲「……あがったよ」 京太郎「あぁ、おかえり」 咲「……」 京太郎「まあ、ここに座れよ」 咲「……うん」ストン 京太郎「……」 咲「……」 京太郎「……あのさ、咲。俺、考えたんだ」 咲「……なにを?」 京太郎「俺はどうしたいのか」 咲「……京ちゃん」 京太郎「なんだ?」 咲「京ちゃんはやさしいから……たぶん、私のことを傷つけたくないって思ってると思う」 咲「でも、傷つけたくないからって理由で好きになってほしいなんて、私は思わない……思えないよ」 京太郎「咲……」 咲「私も考えた……自分がどうしたいのか」 咲「私はもう、京ちゃんのこと忘れたい……」 京太郎「なっ……」 咲「だって、京ちゃんのこと考えるの……苦しいから……っ」 咲「好きになってもらえないんなら……一緒にいるだけで……それだけで辛いから……っ」 京太郎「……っ」 咲「私はたぶんすっごく意地が悪くて、ワガママなんだと思う……」 咲「普通なら、好きな人と一緒にいられるだけで幸せだと思うはずなのに……私にはそれができない……っ」 咲「私は独占したいんだよ、京ちゃんを! 京ちゃんを私一人だけのものにしたい! 他の子と一緒にいるのなんて嫌なの!」 京太郎「咲……」 咲「……でもそれはできないってわかった……もうわかったんだ」 咲「だから、これ以上私が“嫌な奴”になる前に……っ」 咲「……っ、京ちゃんのこと……もう忘れさせて」 京太郎「……っ」ガタン 咲「えっ……」 ダキッ 咲「ひぅ……き、京ちゃん……?」 京太郎「俺は……っ! 俺は咲のこと、忘れたくなんかねえよ!」 咲「……っ」 京太郎「俺の……俺の方こそワガママだ……っ」 京太郎「咲のことを傷つけたくないといいつつ、答えをはぐらかして、傷つけて……」 京太郎「俺……咲のこと好きなのかそうじゃないのか……それだけを考えてた」 京太郎「でも思ったんだ……答えはそれだけなのかって」 京太郎「俺の中で不変なのは……お前と一緒にいたいっていうこの気持ちだ」 京太郎「それが世間でどういう言われ方をしているのかわからない……」 京太郎「もしかしたら、それも単なる“友達としての好き”の範疇なのかもしれない」 京太郎「だけど、俺が自信を持って言えるのってそれだけなんだ」 京太郎「俺はお前といたい……ずっと一緒に」 京太郎「……咲の方は、どうだ?」 咲「……っ」 咲「わ、私だって……っ」 ギュッ 咲「私だって、京ちゃんとずっと一緒にいたいよっ!!」 京太郎「そっか……ありがとう」 咲「ぅ……ひっく……」 京太郎「ごめん、こんな卑怯な言い方しかできなくて……」 咲「いい……いいの……っ」 咲「私には……私にはそれだけで、すごい宝物だよ……?」 京太郎「……ありがとう」ギュ 咲「……っ」 京太郎「いつか、ちゃんとお前に『好きだ』って、自信を持って言いたい」 京太郎「それまで、一緒にいてほしい……頼めるか?」 咲「うん……」ゴシゴシ 咲「よ、喜んで……っ!」ニコッ カン
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3488.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388925097/ 京太郎『……つうわけだから』 京太郎『和は恩返しとか考えなくてよかったんだよ』 京太郎『ずっと俺が恩返しする側なんだ』 和『納得できません』 和『私が忘れてしまったことの恩返しなんて要りません』 和『私が恩返しをするべきなんです』 和『京太郎くんがいたから、私は今こうしてここにいるんですよ』 京太郎『そんなの俺だってそうだ、和がいなかったら今の俺は無いんだよ』 京太郎『和が答えてくれたから、俺はまた和に会えたんだ』 京太郎『和がいてくれたから、俺は和を救えた』 京太郎『俺は、何もやってないんだよ』 和『……納得できません』 京太郎『それにさ、恩返しするっつっても俺は和には十分恩返ししてもらってるよ』 京太郎『俺のこと応援してくれて、麻雀も勉強も教えてくれただろ』 和『そんなことは京太郎くんも同じですよ』 和『京太郎くんも私を応援して、放課後は家まで送ってくれて』 和『休日でも、今日みたいに遊びに誘ってくれるじゃないですか』 京太郎『いや、それは、俺が……』 和『俺が?』 京太郎『俺、が……』 京太郎『…………』 京太郎『今は……言えない』 和『そう……ですか』 京太郎『……あ、もう着いちまったな』 和『……もう、ですか』 和『今日はありがとうございました』 京太郎『おう、また明日、学校でな』 和『……京太郎くんといる時間は、楽しくて、好きです』 和『京太郎くんが楽しい時間をくれるので、しっかり恩返しはされてますよ』 和『私にまだ恩返しがしたいと言うのでしたら、また今度、楽しませてください』 和『納得は、していませんけれど』 京太郎『……なら、また誘うわ』 和『楽しみにしてます』 インターハイが終わり、俺が和を誘ってプールへ遊びに行った日の帰り道で、俺は和に昔のことを打ち明けた 高校生の俺の最後の夏が終わって一区切りがついたから、和に話す決心がついたんだ やはり和は俺との出会いを憶えていなかったようで、故に俺はこんな感じで和と揉めてしまった ……遊びへ誘うのが恩返しなんて思ってはなかった ――――今は……言えない いつかは言ってやる、そう決めた そう決めてから、もう半年が経った ダメじゃん 長野の雪の脅威はようやく撤退を始めたようだ 高校生活最後の日に相応しく空は蒼い顔をのぞかせている 春とはとても言えないような寒さが道を行く高校生たちの背中を丸めさせる 茶色やら紺色やらのコートとひらめく青いスカートの下には黒に包まれた脚が目立つ 黒ストに締められた脚って至高だよね まあ、去年のプールに和が着けて来たビキニと溢れんばかりのおっぱいの方が究極だったけど ……なんで二人だけで行ったのに何も言えてないんだよ、俺 竹井部長がいなくなってから、染谷先輩がいなくなるまでの時間は早く経った 和が部長になってから、今までの時間はもっと早く経った ちなみに俺は元副部長、この三年間で男子部員の入部は0 笑えてくる、実績無いから仕方ないけど0って言う数字は笑えてくる 女子はあれから六人入ったって言うのにさ……はぁ 俺の大会の戦績はあまりぱっとしない、精々去年のインターハイで4位だったことぐらいしか目立ったことが無い 4位なので決勝卓で目立った1位、2位の人とは違って俺にはインタビューとか全然来なくて俺は空気同然だった、泣いた だけどおかげで和のおっぱいで疑似ぱふぱふができたから結果オーライだった ありがとう、なんか顎の尖った人 二年弱をかけて、俺と和の関係は名字呼びから名前呼び 前はごくまれに部活の帰りに家まで送ってたけど今は勉強のためにお互いの家を訪れるように…… そんな感じの進展を果たした……だけ お、これいけるんじゃね?と思うような雰囲気になったことは結構あったけど怖気づいて何もできないばかりだった 咲にヘタレヘタレ言われるようになったのが癪に障る今日この頃である 俺だって何もしなかったわけじゃないんだけどなぁ ……こぼれるあくびを塞いだ拍子に細めた目がなじみのピンク色を捉えた 和「ほろほろははひへふへはへんは?」 京太郎「和のほっぺが柔らかかったから仕方ない」 和「変な責任転嫁しないでください」 京太郎「ホント柔らかいんだよ和のほっぺ、魔性のほっぺだなこりゃ」 和「何ですかそれ」 京太郎「吸い付いたら離れられない、もっちもちのほっぺ」 和「そこまでですか?」 京太郎「なんなら俺と比べてみろよ」 和「……はぁ」フニッ 京太郎「……和の指もやわらかいな」プニッ 和「勝手に感じないでください」フニーッ 和「こんなとこ、知り合いに見られたらどうするんですか」 京太郎「ダイジョーブダイジョーブ、先っちょだけだから」 裕子「ちょっ、二人とも!邪魔するなって!」 京太郎「ん?」プニッ 和「今の声は……」フニッ マホ「おはよーございます!」 裕子「すいません、こいつら黙らせます」 ミカ「柔らかい……吸い付く……感じる……勝手に……先っちょ……」カァァ 京太郎「何か発想がおかしい子がいる!?」 裕子「私たちは先に講堂行くので、さよなら」 マホ「また放課後に会いましょー!」 ミカ「失礼します」 京太郎「……仲良いな、あいつら」 和「私たちの学年も似たようなものですよ」 京太郎「あー、そうかもな」 優希「よっ、京太郎!」バシィッ 京太郎「なんで鞄の角で叩きやがったこんにゃろー!」クワァッ 咲「優希ちゃん!京ちゃんも……」 和「まあ放っておきましょう」 和「あの二人は本当に変わらないですよね」 咲「あはは――だね」 咲「――和ちゃんは、変わりたいと思う?」 和「どういう意味ですか?」 咲「そのまんまかな」 和「変わる……ですか」 京太郎「ぎゃーっ!モモカン入ったぁーっ!」ゴロゴロ 優希「ざまあみろだじぇ!」 和「……はい、今日こそは」 咲「そっか、頑張ってね、応援してるよ」 和「はい……絶対」 高校三年生になって、京太郎くんと私は同じクラスになりました 一度目の席替え以来、私と京太郎くんは隣の席になり続けていました 部活の書類関係などの雑務は部長の私と副部長の京太郎くんとでこなすことが多くなり、 同じクラスなので昼食は大抵一緒に食べていました 誕生日を祝ってもらって、祝ってあげて 遊びに連れて行ってもらって、お宅にお邪魔して勉強を教えてあげて 私と京太郎くんの距離は一年生の時よりもずっと近づいたと思います ―でも、もっと近づきたい いつからか、ゆーきと仲良く騒ぐ京太郎くんを見ていると胸がふつふつとざわついて 京太郎くんに頭を撫でられる咲さんが羨ましくなって クラスのあちこちで会話を繰り広げる京太郎くんを目で追うようになって 京太郎くんに家まで送ってもらった日の夜は胸が押し潰されるような、でもどうすることもできない変な感触を覚えていました これが、京太郎くんへの恋心であることを実感したのは、いつでしたっけ 卒業式はあっという間に終わり、裕子たちが開いてくれた送別会もとても楽しいものでした このあとのことは任せてください!と胸を張る裕子、鼻水を垂らして涙を流すマホと、 マホを慰めているはずがもらい泣きをしてしまったミカ 他の子たちも、私たちのことを惜しんでくれました 「原村部長、御達者で!」 「優希先輩!私、優希先輩みたいに強くなります!」 「宮永先輩はずっと憧れてました!大学リーグでも頑張ってください!」 「……俺は!?」 泣いて、笑って、みんなと別れたときにはもう家屋から漏れる明かりと街灯ばかりが目立っていました 一日経っても、何も変われなかったなぁ…… 大きく白い息を吐いていると、後ろから声がかけられました 聞き慣れた、優しくて、時々格好よさを見せる声 声の主は京太郎くん、私のため息の原因でした ここ暗いから送ってくよ、と手を握った京太郎くんに頷きました まばらな街灯が照らす道 何度も二人で歩き慣れた道 私と京太郎くんとの二人っきり 思い出話に花を咲かせながら、二人で歩く 二人で星空を見上げて、これは何座だとか適当な話をして過ごす帰り道 いつもとあまり変わらない帰り道 気が付くと話は途切れていて、二人して俯いていました いつもありがとうな、と徐に顔を上げた京太郎くんが笑いました こちらこそ、と返して私たちはまた黙りこみました 「和ちゃんは、変わりたいと思う?」 ……そうだ、これは最後の機会 これを逃せば、同じ大学とは言え、京太郎くんが他の子に奪い取られてしまうかもしれない たった一言、しっかりと口に出せばいい 「一回勇気を出すだけ、もう少しだけ精一杯」 頭の中で決心がつきました 京太郎「あー、あのさ、俺、和に言いたいことがあるんだ」 和「え?」 京太郎「言いたい、ってか言わなきゃいけないこと」 和「……奇遇ですね」 和「私も、京太郎くんに言いたいことがあります」 京太郎「……そっか」 京太郎「じゃあ、同時に言ってみるか」 和「……ええ、そうしましょう」 京太郎「おっけ、んじゃ――――せーの!」 言葉が、重なる 二つの音が、重なる 沈黙が、重なる 笑い声が、重なった ,.ー-‐.、 ヽ、 ヽ __ /,..-ニ‐- '"_,..) / ̄\ _,.‐-、 ' ´/ , _ 、´ / ヽ ' 、 .ノ _ _ ,. ''" ,. -‐/ _  ̄\ / _| r ヽ i'´ ` ! , ',. -一' ./..'/ .} / <_ ,..-、 ! l i ヾ、_ / ,. '′ ,..,. ,/ ./ `ー-イ \ / ヽ ! ! し , iヽ、i / / { \ヽ i' _,/ ,.イ ̄`'´ /! ゙、 l ! / ヾ | ー'´ `´\ ヽヽ ! / ̄ // / / | └! .i! .!┘ ヽ r'´ ,.'⌒ `,. l ! 〈 \| | | | l !l .! ヽ ! ! ゝ-‐'´ /l .! ヽ r/ ヽ/ | l .l ! l i ゙、 \ / } .}ー"ヽ ヽ ヽ__// _ r、__, ,、 __,ノ l .! l .! | ト、゙、 `ヽヽ j ノ`ー-、 } ./ / | | ≧、__|  ̄ ____r' 」 l、゙、_ノ」__ン____________゙、`' /__ ヽ/_/ ./ | |________  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ } ./ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄"'´ ̄ ̄ ゙、. | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽノ ヽ、ノ . エピローグ 重なる心
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6801.html
夏 咲「ねぇねぇ京ちゃん」 京太郎「ん? どした?」 咲「京ちゃん、山登りってしたことある?」 京太郎「山? ……そりゃまぁ、山くらいなら何度か登ったことあるけど……低い山だけどね」 咲「どうだった? しんどかった?」 京太郎「…ん~……どうだったかなぁ。当時は筋肉痛になったりもしたけど……しんどかったイメージはないなぁ」 咲「なるほどね…………じゃあさ? じゃあさ?」 京太郎「ん?」 咲「私にも登山、出来るかな?」 京太郎「……咲が…登山……?」 京太郎「咲が登山って……言っちゃ悪いけど、和が降霊術するくらいイメージできない」 咲「そのレベルかぁ……。ほら、インターハイで会った高鴨さんっていたでしょ? 和ちゃんの友達の」 京太郎「あぁ、いたなぁ。俺は直接は会ってないけど」 咲「その高鴨さんがね。登山が趣味で、子どものころからおじいさんと一緒に色んな山に登ってたんだって」 京太郎「へぇ~。まぁ、子どもが元気なのはいいことだ」 咲「それでね。長野の山にも何回か来たことがあるって言ってたの」 京太郎「山多いからね、長野。日本アルプスあるし」 咲「私も、小さいころに一度だけ山に登った記憶があるんだけどね? 山登りのことはあんまり覚えてないの」 京太郎「なるほどね」 咲「だから、山に登ってみたいなぁ~…って」 京太郎「つっても、山なんてピンキリだぞ? 上は富士山、下は日和山まで色々あるし」 咲日和「山?」 京太郎「括弧の位置がずれてる」 咲「日和山?」 京太郎「直った」 京太郎「しょうもない話は置いといて。咲はどんな山に登りたいんだ?」 咲「森林限界の上!」 京太郎「……………」 咲「森林限界の上!」 京太郎「二回言わなくても聞こえてるよ……」 咲「京ちゃんが返事しないからでしょ?」 京太郎「えっ~と…ちなみに、森林限界って何か知ってる?」 咲「山の高いところでしょ? 普通の花が咲かなくなるような…木が変わるんだっけ? 日本アルプスだと標高2,500メートルよりも上って聞いたけど…」 京太郎「知ってて言ってるのか……」 咲「無理かなぁ?」 京太郎「無理とは言わないけど……まぁ、無茶ではあるよなぁ」 咲「…登り切るまでに何日くらいかかる?」 京太郎「…いや、まぁ咲でも頑張れば一日で登れるとは思うけど……山までの移動とかも考えると、一日で行って帰ってくるってのは難しいかも」 咲「…どうしよう……私、テントなんて作れないかも……」 京太郎「まぁそれは山小屋に泊まるなり、前日に山の近くのホテルに泊まるなりすればいいとは思うけど……」 咲「………山登るの…私にはやっぱり無理なのかなぁ…」 京太郎「………………」 京太郎「それ、俺も一緒に行っちゃダメか?」 咲「えっ? …京ちゃんも?」 京太郎「……何? 嫌なの? それとももう他に行く人決まってる?」 咲「いや…嫌じゃないけど……京ちゃんも山登りたいの?」 京太郎「…まぁ、そうゆうことでいいや。他に誰か誘うなら別にいいけどさ」 咲「ううん。京ちゃんが一緒に来てくれるなら、京ちゃんがいいな! ………それじゃあ、お願いします」 京太郎「あいよ」 咲「一人じゃ心細かったし…京ちゃんなら力もあるし安心だよ!」 京太郎「そっか…そりゃよかった……」 咲「♪~。それじゃあいつ山に登ろ……」 京太郎「ちょっと待て。その前に一つだけ確認したいことがあるんだけど…」 咲「?」 京太郎「…まさか、いきなり…その、森林限界の上? に挑戦しようとか考えてないよな?」 咲「……………」 京太郎「……………」 咲「…そ、……そんなわけないじゃ~ん。ほ、ほら。アレでしょ? 段階を踏むてきなアレでしょ? 分かってるよ?」 京太郎「その目は分かってなかった目だ。俺には分かる」 咲「えっと……どうすればいいの?」 京太郎「まずは『山を登る感覚』と『登山の服装』そのものに慣れないと。600メートルとかの山でも、いきなり登ると辛いんだぞ?」 咲「ふむふむ……私が昔登った山はどれくらいの高さだったんだろ…」 京太郎「服装だって、買ったばかりのやつでいきなり2,000メートル以上は無謀だ。足に合わなかったりしたらすっげぇ痛いんだから」 咲「さ、さすが山登り経験者…」 京太郎「そんな本格的な経験でもないけどな」 京太郎「…てか、そもそも登山の準備はできてるのか? 靴は?」 咲「…スニーカー…」 京太郎「…服は?」 咲「……パーカー……」 京太郎「……リュックは?」 咲「………スーパーの…レジ袋……」 京太郎「前二つは100歩譲ってもいいとして、さすがに最後のはダメだって気付け」 京太郎「…山登りには適した装備があるんだから、それを買わないと」 咲「…でも、何買えばいいか分からないよ?」 京太郎「店員さんに聞くしかないな。あとは、例の高鴨さんにもアドバイスをもらおう」 咲「…なるほど」 穏乃「おっ!? 和じゃん!! インハイぶりっ! 電話なんて珍しいね、何の用?」 穏乃「…ほうほう、宮永さんから質問ね。どーんと任せてよっ!」 穏乃「……え? 山に登る服装? ジャージだけど? え? 下は履いてない」 穏乃「リュック? お弁当とかなら手で持ってってるよ?」 穏乃「くつ? 靴はそりゃ登山によって使い分けてるよ。いっつも履いてるのはランニング用のスニーカー、○○って会社のやつ。女性用も充実してるけど、私はメンズ用の方が足に合うんだよね。山に登るときも基本的にはそれかな。あ、でも整備されてない道がコースに入ってる時はやっぱりトレッキングシューズだね。××ってブランドのをよく買ってるんだけど、去年のモデルはちょっと微妙だったよ。まぁ靴の好みは人それぞれだしね。宮永さんは登山初心者でしょ? 初心者なら、靴の高さは少し高めの方が捻挫はしにくいと思う。足首が固定されるからね。ただ、普段使う靴とは全然感覚が違うから歩く練習をしとかないとだめ。ちょうど△◇ってところが今年の春に出した靴は、登山入門をコンセプトにしてるらしいから試してみるといいかも。その会社のはデザインもいろいろあるけど、あんまし明るい色だと土の汚れが目立つから、そういうの気にする人はずんぐりした色の靴の方がいいんじゃないかな。低い山とかだと山頂までアクファルトだったりもするけど。そういう道を行く予定ならスニーカーでもいいかもね。え? 2,000メートル以上? そりゃもう本格的な登山靴のほうがいいよ。山道だと石ころなんかもゴロゴロ落ちてるから、底が厚いやつじゃないと食い込んで痛いし、というかそうならないための登山靴なんだけどね。あ、靴を買いに行く前につま先の指の形と踵の形だけ一応知っておいた方がいいかもって宮永さんに教えてあげて。人差し指と親指、どっちが長いか。親指が長いなら靴の先は丸い方が履きやすいと思う。逆に人差し指の方が長いなら靴も尖ってる方がいいかな。靴の先が丸いタイプはあんまりないんだけど、さっきも言った××って会社はそっちのタイブが充実してるよ。あと踵の形が……」 和「ということだそうです」 咲「……何その靴のみに対する以上なこだわりは……」 京太郎「いや、靴の前にズボン履けよ」 咲「というわけで、登山グッズを買いに来たわけだけど……高いね」 京太郎「高いなぁ。……靴に五桁出す人って伝説だと思ってた」 咲「京ちゃんが今履いてる靴は何円くらい?」 京太郎「1,880円。咲のは」 咲「1,290円」 京太郎「…………」 咲「…………」 京太郎「ふむふむ……服は重ね着が基本…特に高い山の上の方だと、風がもろに当たるから夏でも寒い……なるほどな」 咲「逆に森林限界の上だと、日差しを遮る木もないから帽子も…なるほどね」 京太郎「傘は差しにくいからレインウェアもあるといい……へぇ~」 咲「……たくさんお金が飛びそうな気配がする」 京太郎「……こんだけ金使ったんだ。もう後戻りはできないぞ」 咲「……モチベーションを高めるって意味では、お金を使ったのは正解だって……前向きに考えるようにしよう」 12 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします saga 2015年10月27日 (火) 17 14 14 ID w63fpAw70 京太郎「さて。登山グッズも買ったことだし、んじゃさっそく登山の練習を始めよう」 咲「おーうっ!!」 京太郎「というわけで、やってきました。木がいっぱいある公園」 咲「登山の練習をするって言ってたけど……山ですらない公園で何するのさ」 京太郎「舗装されてない道を歩く練習。山登りの練習の練習だな」 咲「…さすがにこれはする意味無いんじゃない? 平坦な道だよ?」 京太郎「そういうことは歩いてから言うんだな」 咲「……ぜぇ……ぜぇ……休憩、もっかい休憩……」 京太郎「ほら見ろ」 咲「こ…この調子だと、ぜぇ…山はい…つ頃登れそう……?」 京太郎「う~ん…10月くらいになるんじゃねえか? さすがにそれ以降になると寒いしなぁ」 咲「ひぇ~…」 京太郎「もう一回くらい平地で練習して、まずは300メートルくらいの山に挑戦。そっから毎週山の高さを上げていって、なんとか10月頭には900メートル以上の山に登れるようにはなりたいね」 咲「…なるほど……しばらくは毎週、筋肉痛になりそうだよ…変な筋肉付いたりしないよね?」 京太郎「女の子は筋肉太くなりにくいし大丈夫」 咲「へぇ~…そういうものなんだ」 京太郎「高鴨さんだって足細かったろ?」 咲「……なんか、やらしい言い方……」 京太郎「」 咲「♪~♪♪~。明日はいよいよ平地じゃない、普通の山に挑戦する日っ! わくわくするなぁ…」 咲「サンドイッチの材料は…京ちゃんはカツサンドとか好きそうだよねっ! あとはレタスとハムと…あ、パン買うの忘れるところだった」 咲「……ふふっ。楽しみだなぁ~。あ、レジャーシートってどこに置いてたっけ?」 京太郎「…咲のことだから、きっと飯用の飲み物だけ持ってきて、登山中の飲み物は忘れてくるんだろな。スポーツドリンクと水を少し多めに買っておこう」 京太郎「…あと、咲が怪我した時のための絆創膏にテーピングに…冷やすための氷もなんとかして持ってかねえとなぁ…」 京太郎「…………麻雀じゃいいとこなしだし、こういうところでいいとこ見せないと…」 咲「というわけで、いざ山へ!!」 京太郎「今日はこの山に登ろう。名前は知らない」 咲「…うわぁ…高いねぇ……これで何メートルくらい?」 京太郎「300メートルくらい」 咲「………これで?」 京太郎「これで」 咲「…結構高いよ?」 京太郎「森林限界さんはこの8倍だぞ」 咲「……ひぇ~…。京ちゃん隊長、早くも心が折れそうです」 京太郎「大丈夫大丈夫。これくらいの山ならなんだかんだですぐ登れるよ」 咲「本当に?」 京太郎「荒地を歩く練習をした自分を信じろ」 京太郎「案内板見っけ」 咲「何か書いてある?」 京太郎「大まかな道と、山の中にある目印になるもの……これはありがたいね。咲は特に迷子になりやすいんだから、絶対俺から離れんなよ?」 咲「置いて行っちゃやだよ?」 京太郎「置いてかないよ。だから、歩くのがキツくなってきたら我慢せずに言うんだぞ?」 咲「はーい」 咲「はぁ……はぁ……ま、まだ~?」 京太郎「もう少しだ。ほら。そこの道を登り切ったらもう山頂」 咲「ホント!?」 京太郎「あぁ。だからあと少し…頑張れ」 咲「……うぅう~……動けぇ~、私の足ぃ~……」 咲「……………着いたぁ……」 京太郎「おめでとう。ほら、まずは息を整えて」 咲「ひぃ、ひぃ、ふぅ~…ひぃ、ひぃ、ふぅ~…」 京太郎「ほら、こっちの方からいろいろ見えるぞ。ちょっと来てみ」 咲「………おぉ~……高いねぇ…」 京太郎「なんだかんだで超高層ビルくらいの高さだからなぁ。300メートルって」 咲「……よし、じゃあここでお昼ご飯食べよう!!」 京太郎「よしきたっ!」 咲「今日はサンドイッチを作ってきました。それでは召し上がりましょう……あ、シート敷くからそっち持って」 京太郎「……このレジャーシート…ちっちゃくない?」 咲「…気にしない気にしない」 咲「もぐもぐ……我ながらいい出来だね」 京太郎(……咲が近い) 咲「……なんだか気持ちいいなぁ……登山って楽しいねっ!」 京太郎「ん…そうだな。300メートルでこれなんだから、2,500メートルはもっと気持ちいいと思うぞっ!」 咲「だねっ!! 楽しみだなぁ~」 京太郎「昨日は楽しかったな、咲」 咲「筋肉が……筋肉の筋肉痛が痛い……京ちゃんは?」 京太郎「ん? 俺はなんともないな」 咲「えぇ……筋肉痛にならないコツとかないの?」 京太郎「こればかりは慣れるしかない」 咲「そんなぁ…」 咲「ねぇねぇ、見てみて京ちゃん!!」 京太郎「ん? どした?」 咲「これ見て! 風越山だって!! しかも結構高いよ!」 京太郎「標高1,500メートル…ほんとだ。この前登った山の5倍だもんな」 咲「池田さんのいるところだよっ! ……清澄山とか、龍門渕山とか、鶴賀山とかはないのかな?」 京太郎「どうだろ…聞いたことないけど…」 久「清澄山ならあるわよ? 標高は400メートルもなかったと思うけど」 咲「!? ホントですか!? 次はそこ登ろうよ、京ちゃん!!」 京太郎「どの辺にあるんですか? 清澄山は」 久「千葉県」 九月末 咲「ふぅ……ようやく筋肉痛にもならなくなってきたよ…」 京太郎「よかったよかった。この調子でいけば、10月末ぐらいに2,500メートル級に挑戦できそうだな」 咲「大丈夫かなぁ……遭難とかしないかなぁ…」 京太郎「それに関してはツアーに申し込んどいたから大丈夫だろ。俺なんか比べものにならない、プロの人たちがついてる」 咲「い、いつの間に……」 京太郎「都合よく長野の2,500メートル以上の山に登ろうツアーがあって、それが都合よく来月末で、都合よく高校生以上対象だったからな」 咲「おぉ、それは都合のいい」 京太郎「登山日は10月27日。その前の日に家をでて、近くのホテルに泊まってって感じだ」 咲「なるほど……あれ? 27日って平日だよ?」 京太郎「おいおい、その日は都合よく創立記念日だっただろ?」 咲「あ、そうだったね。都合よく創立記念日なんだった」 咲(………27日かぁ……さすがに覚えてないよね? 一度しか言った記憶ないし……) 京太郎「……………」 10/27 京太郎「…ふぅ……いよいよ森林限界に挑戦だな」 咲「………だね」 京太郎「とはいっても、途中まではバスだからな。実際に2,500メートル登るわけじゃないのは楽でいいね」 咲「……だね」 京太郎「……ちょっと緊張してる?」 咲「かなり。……そういう京ちゃんも、心なしか緊張してない?」 京太郎「……してる」 咲「ふふっ、珍しいね」 京太郎「……かな?」 27 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします saga 2015年10月27日 (火) 17 39 09 ID w63fpAw70 咲「ふぅ……ふぅ……やっぱキツい…………でも、天気は良くてよかったね」 京太郎「だな。風は冷たいけど、体もだいぶ温まってきたし」 咲「ふぅ……おじいちゃんおばあちゃんもいるし……ふぅ……そんなに早いペースじゃなくて……ふぅ……助かったよ……」 京太郎「……咲はその呼吸法を身に付けてから、あんまバテなくなったよな」 咲「呼吸のリズムは一定に保つのが……ふぅ……コツだって高鴨……ふぅ……さんが教えてくれたんだ……ふぅ……」 京太郎「足幅は小さく、若干外股で、呼吸は一定。今まで練習してきたものがいかんなく発揮されてるな」 咲「ふぅ~……ここで一旦休憩だって…」 京太郎「大体、50分くらい歩いたら休憩が入るみたいだね。記念撮影なんかもそのタイミングでだそうだ」 咲「…今、どのくらいの高さなんだろうね?」 京太郎「さぁ……今までの経験だと、大体50分で300メートルくらい登ってたと思うけど……ちょっと分からん」 咲「……登り切れるか、不安になってきた」 京太郎「最悪、途中でリタイアして帰りに混ぜてもらおう。山頂までは無理でも、森林限界さえ超えればいいわけだしな」 咲「…そだね。山頂は無理でも、せめて森林限界は超えて見せるよっ!」 咲「…っはぁ……はぁ……」 京太郎「…大丈夫? 無理なら休ませてもらった方が……」 咲「ま…まだ……もうちょっとだけ…頑張る……」 京太郎「……そっか。でも、帰りもあるんだからあんま無茶はすんなよ?」 咲「…うん。……頑張るよ~……」 咲「…ぜぇ……ぜぇ……っは……ぜぇ…」 京太郎「……だいぶ緑が減ってきたな…花も見覚えないようなやつばっかだ」 咲「そ……そうだね……」 京太郎「……多分、もうすぐ森林限界だ。……もう無茶すんなとも言わないから……あと少し、頑張ろう」 咲「……うん!」 「ワハハー、森林限界に着いたぞー」 「か……片腹大激痛……」 京太郎「……森林限界、今超えたってさ」 咲「……も、目標達成……」 京太郎「……20分休憩したらまた登るらしいけど……どうする?」 咲「…帰りのことも考えて、ギブアップで」 京太郎「……そっか」 咲「…京ちゃんだけでも、登ってきたら? まだ余裕あるんでしょ?」 京太郎「……いや、いいや。俺もここで帰りを待つことにするよ」 咲「……いいの?」 京太郎「いいの」 咲「……ふぅ……でも、森林限界まではこれたね」 京太郎「よく頑張ったな。偉いぞ」 咲「あ、ちょっと…頭撫でないでよ…汗で髪ぺっちゃりしてるんだから……」 京太郎「あ、悪い悪い…」 咲「………昔、山に登ったことがあるって言ったじゃん?」 京太郎「ん…夏頃に言ってたな、そんなこと」 咲「山登りのこと自体は覚えてなかったんだけどさ………山であったことは覚えてるんだ」 京太郎「?」 『森林限界を超えた高い山の上』 『そこに花が咲くこともある』 『お前もその花のように――強く――』 34 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします saga 2015年10月27日 (火) 17 53 39 ID w63fpAw70 咲「嶺上開花を知ったのもその時。登山で唯一覚えてるのは、その記憶だけ……まぁ、実際はほとんど車で行ったんだと思うけどね」 京太郎「………」 咲「それを思い出して……それで、森林限界の上に行ってみたいなって……」 京太郎「………」 咲「……こんなキツイとは思わなかったけど……そりゃ花も咲かなくなるよね……」 京太郎「……そんな咲に、渡したいものがあります」 咲「え? 何? 水ならさっき飲ん……」 京太郎「誕生日おめでとう、咲」 咲「……これ…アイビー……だっけ?」 京太郎「そ。10月27日の誕生花。他にもいろいろあるらしいんだけどね…咲にはこの花かなって…」 咲「……私に?」 京太郎「咲に」 咲「覚えててくれたんだ…」 京太郎「サプライズってやつだ……いつ気付かれるかとヒヤヒヤしたけどな」 咲「…………ふふっ……あははっ!」 京太郎「ど、どした? いきなり笑いだして」 咲「ん? ううん……お姉ちゃんが言ったこと…本当だったなって」 「森林限界の上に……花が、咲いちゃった!」 そういって笑う彼女の表情は…まるで花のように。 綺麗で。 可愛くて。 可憐だった。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6462.html
旅館・自室- 京太郎「さて、そろそろ寝るかなー」パチンッ 京太郎(あぁ、なんだかんだで疲れてきたのか……眠く) ??「」スッ ボフッ 京太郎「ん、誰だ!?」 京太郎「み、美穂子さん!?」 美穂子「京太郎君、好きよ?」 京太郎「あ、はい、それは……えっと、ですね?」 美穂子「良いの答えなんて求めてないけど、私ね、京太郎君のことになるとおかしいの」グッ 京太郎(う、馬乗りに!?) 美穂子「ごめんね……?」 ガチャッ! 美穂子「ッ!?」 京太郎「!?」 美穂子「なっ、貴女はっ!?」 咏「ロン!」 美穂子「うっ」バタリ 京太郎「う、咏さん!」 咏「モテモテだね、京ちゃん」ニコッ 京太郎「え、あ……は、はい?」 美穂子「うぅ……」 京太郎「美穂子さんを運ばないと!」 咏「おっと、京ちゃん、せっかく助けたのに何もなし?」 京太郎(ど、どうする?) 京太郎「一応聞きますけど」 咏「じゃあちょっと頭下げて?」 京太郎「ん?」カガミ 咏「んっ」ガシッ 京太郎「んむぅっ!?」 京太郎(き、キス!?しかも舌がっ!?) 咏「ぷはぁっ……」カァッ 京太郎「な、なななっ、なにをっ」カァァッ 咏「お礼はもらったぜぃ、さてその子は布団もう一度出して寝かせれば良いじゃん」 京太郎「それはちょっと」 咏「私も一緒に寝れば良いんじゃね?」 京太郎「……」 京太郎「まぁ確かに、そうすれば変なことはしてないってわかるわけですし」ウム 咏「じゃあ決定じゃね、知らんけどぉー」ドサッ 京太郎「早いですね、じゃあ布団しいて、美穂子さんを寝かせて……じゃあ俺はこっちで」スッ 咏「おやすみ♪」 京太郎「いや、同じ布団って意味が」 咏「良いじゃん、わかんねーけどさぁ?」 京太郎「わかんねぇって、まぁ良いかぁ~」 咏「んふふっ」ギュッ 京太郎(前のこと思い出す) 咏「おやすみ京ちゃん♪」 京太郎「お、おやすみなさい」 京太郎(明日はさっさと起きないと) 77日目終了- 78日目・朝- 京太郎「ふぁ……」キョロキョロ 咏「んぅ」zzz 京太郎(で、隣の布団には) 美穂子「んぅ……」 京太郎「さて、どうすっかなぁ……?」 京太郎「咏さん~」ユサユサ 咏「ん、京ちゃん……あ、そっか」 京太郎「そろそろ部屋に戻ってください、ね?」 咏「ん、了解ー」スクッ ガラッ スッ 京太郎(よしっ!これで良い!) 京太郎「美穂子さん?」ユサッ 美穂子「うぅん、あら京太郎君、おはよう」ニコッ 京太郎「あぁどうもおはようございます」 美穂子「あら、昨日は?」 京太郎「突然寝ちゃったんですね」 美穂子「あら、そうだったかしら?」 京太郎「はい、なので隣の布団にと思って」 美穂子「あらあら、ありがとう」 京太郎「いえいえ」 美穂子「じゃあ風越の部屋に戻らないいけないわね」スクッ 京太郎「はい、ではまたあとで」 美穂子「えぇ、またあとでね」フリフリ 京太郎「穏便にことが済んだな!」 朝- 京太郎(次は朝御飯だな、そうだな!) 京太郎「さて、どうすっかなぁー」 京太郎「よし風越と」 美穂子「あら?」 華菜「ん?」 京太郎「どうも、一緒に行きませんって思って」アハハ 星夏「そうですね、行きましょうか」 純代「うん」 未春「あまり話さないから新鮮だなぁ、華菜ちゃんやキャプテンとは仲が良いみたいだけど」 美穂子「もお~」フフッ 華菜「おし、行くぞ須賀ァ!」 京太郎「うるせぇぞ池田ァ!」クワッ 宴会場- 京太郎「まだ誰も来てないですね」 美穂子「そうね」 華菜「適当に座るし!」 京太郎「じゃあそうするかな」ウン 衣「京太郎の隣をもらうぞ!」 京太郎「おう、いらっしゃい」ニコッ ゆみ「私もいいか?」 京太郎「はい」 京太郎(一瞬、両側から恐ろしいプレッシャー感じたぞ) 衣「京太郎、これおいしいぞぉ!」 京太郎「そうだな、んこれもいける」 ゆみ「産地がここらなんだろう、この野菜もいける」 衣「や、野菜か……」 京太郎「食え食え、子供じゃあるまいし」 衣「衣は子供じゃない!食べるぞ!」 京太郎「良い子だな」ナデナデ 衣「えへへ」 ゆみ「そう見ていると兄妹のようにも見えるな」 衣「お姉ちゃんと呼んでも良いんだぞ!」 ゆみ(いや、天江は妹という意味で言ったんだが?) 京太郎「はいはい、衣お姉ちゃん」 衣「今のもう一回頼む」 京太郎「お断りだ」モグモグ 衣「頼む!」 京太郎「衣お姉ちゃん」 衣「えへへ」ニヘラ ゆみ(見事に顔が緩んでるな)ウン 昼前- 久「それでは、これから麻雀の練習をするわけですが鶴賀と龍門渕と、個人戦選手同士はやりあわないように!」 咏「色々見て回っから、なんか気になることとかあったら言えば良いんじゃね?オカルトとかで」 京太郎(さて、はじまったわけだがどうするか) 京太郎(あの人にはやめておけって言われたけど、まぁ良いか!)ポン 咏「ん、打つのかい?」 京太郎「はい」 京太郎「さて」 咲「はじめようか」 咏「負けないぜぃ」 智美「ワハハ、とんでもないところにまぎれこんでしまったか」 睦月(南無三) ゆみ(死んだな) モモ(成仏してくださいっす) 佳織(智美ちゃん、今までありがとう) 京太郎(さて、あまり本気を出してもな……)スッ 咲(咏さんとやるのも久しぶりだなー、楽しもう!)ゴッ 咏(どうすっかねー)ゴゥッ 蒲原(……さて、どこから撃つか)スッ P能力『コキュートス』発動 効果:和了判定を強制的に2位にする 京太郎(さて、火力で押しつぶす!) 能力『迫りくる怒涛の火力(喰)』発動 咲(京ちゃん、悪いけど) 咏(もらうぜ!) 能力『火力の極致』をチェーン発動 京太郎(咏さんか!) 京太郎(さて、一には悪いが使わせてもらうぞ!)ゴッ 咏(ん~?知らんけどなんかしてんなぁ) 京太郎(行くぞ!) 能力『死のマジックボックス(喰)』発動 判定:安価にてゾロ目 京太郎(俺のマジックショーの始まりだ!) 能力『死のマジックボックス』成功 咲(じゃあ、私もかな)スッ 能力『魔神の一撃』をチェーン発動 京太郎(次は咲かよ!) 京太郎(喰うか!)ギンッ 咲(来るの、京ちゃん!?) 智美(ならば!)ゴッ 能力『カイーナ』発動 京太郎(塞ぐ!) 『心鎮壺のレプリカ(喰)』を発動 智美(やるなーワハハ、俗物め) ◇効果処理開始 京太郎(さて、塞がせてもらう!)ギンッ 能力『心鎮壺のレプリカ(喰)』を発動 効果:相手の能力を無効 智美(防いできたかー)ワハハ 能力『カイーナ』無効 京太郎(さて、喰わせてもらうぞ咲ィ!)グォッ 能力『魔物喰い』発動 咲(来たッ!?)ゴッ 咏(暴食だね……ッ、周囲が!?) ゆみ(この感覚は……!)ゴッ 智美(強いなッ!)ゴッ 睦月(ん?) モモ(なんっすかこの感覚っ!?) 佳織(え、みんなおかしい?) 衣(魔断剣が疼いている!?)ゴッ 京太郎「~~ッ!?」ドクンッ 京太郎「がっ……」バタッ 咲咏「京ちゃん!?」 智美「え!?」ワハハ ?- ?「だからするなと言ったのに」 京太郎「でもさぁ」 ?「でももなにもない、こっちだって心配するんだから」 京太郎「おう、すまん」 ?「まぁともかく、あの魑魅魍魎渦巻くなかでのお前の麻雀は危険すぎる」 京太郎「そうなのか?」 ?「オカルトに対する感応能力が元々高いお前が暴食でさらに強化され色欲でまた強化され、そんな状況であれだけの魔物の中で暴食なんて発動すればそりゃ……まぁ発動しなくてもあのワハハにやられてただろうけれどな」 京太郎「智美さんに?」 ?「まぁそのうち色々わかるさ、とりあえず今のところ危険な女もいないからしばらく絡まなくても問題ないぞ」 京太郎「そりゃどうも」 ?「ってことで、次からは気をつけて」 京太郎「了解~」 ?「ってことで、今日は構ってくれても……」チラッ ?「また居ない!?」カマエ! 夕方- 京太郎「ん、あぁ?」 京太郎「んぇ?」 京太郎「あれ、原村さん?」 和「あぁ、起きたんですね須賀君」 京太郎「ここは?」 和「須賀君のお部屋です、麻雀の最中に突然倒れてしまって、私が看病をしようと」 京太郎「あぁ悪い、せっかくの練習なのに」 和「いえ、私はもう麻雀は……できませんから」ボソッ 京太郎「ん?」 和「なんでもありません」ニコッ 京太郎「それにしても情けない、みんなの異能にあてられて倒れるなんて」 和「ありえません」ニッコリ 京太郎「え、えぇ?」 和「そんなオカルトありえません」SOA 京太郎「……は、はい」 和「わかってくれてなによりです」ニコッ 京太郎「みんなを心配させちゃったかな?」 ガラッ 京太郎「おう!」 透華「京太郎、原村和に起きたとは聞きましたけど、本当に大丈夫なんですの?」 京太郎「まぁ全然余裕だよ、ちょっと当てられただけだ」 純「京太郎が倒れたのになんでオレたちが倒れてないんだ?」 京太郎「敏感なんだろ、俺は」 智紀(京太郎……敏感……)モンモン 一「まぁ無事だったし良かったよ」 京太郎「おう」 衣「京太郎、大丈夫か?」 京太郎「ん、もちろんだ!」 京太郎(衣も、たぶん相当な存在になってきたよな)ウン 衣「どうした?」 京太郎「ん、なんでもないさ」 京太郎「ん、そういえば一はこれからどういう方針で練習するんだ?」 一「ん、オカルト強化といきたいけど、やっぱり麻雀の力を強化しないといけないよねぇ」 京太郎「全国行ったら化け物だらけだけどな」 一「でも本物の化け物の相手は衣がしてくれるはずだから」 京太郎「それだ、衣だけってのもなぁ」 一「衣だけじゃ勝てないっていうのはわかってるんだけどね」 京太郎「難しいところだな」 一「だねぇ」ウンウン 京太郎(ダメだ) 一(昨日のこと思い出す) 京太郎「ふぅ、さて次はどこに行くかなぁ」 京太郎「咏さーん」コンコン ガラッ 咏「ん、起きたって聞いてたけど良かったぁ~」フゥ 京太郎「ご心配おかけしました」 咏「お茶淹れるよ」 京太郎「ん、ありがとうございます」 咏(はやりんならここで盛るぐらいすんだろうなー、知らんけど) 京太郎「鶴賀の話なんですけど」 咏「あぁ、部長だよね、あの子が中心に広がってるんだと負うけど」 京太郎「いや加治木さんは部長じゃないっす、ワハハって言ってる蒲原智美さんが元部長です」 咏「ん、わかんなくなってきた、わっかんねー、とりあえずあの加治木ゆみってのが中心だね」 京太郎「中心って?」 咏「魔、のだよ……あぁもう、こういうのははやりんとかすこやんとかの方が詳しいんだけどなぁ、もっと言うと大沼のじいさん」 京太郎「大沼プロか小鍛冶さんかはやりさんですか、今度それとなく聞いてみます」 咏「うん、それよりも京ちゃんもだいぶダメージ入ってるみたいだから気を付けて」 京太郎「了解です!」 夕方2- 京太郎どこ行くかぁ」 京太郎「また来ちゃった」 透華「一緒の部屋にすれば良かったかしら?」 純「それはダメだろ」 一「だ、ダメ!」バッ 智紀「なんで必死?」 衣「一緒の部屋でも良かったなぁ」 京太郎「どうだった?」 智紀「リベンジできなかったけど、また役満してたみたい」 京太郎「ゾッとするな」 智紀「うん、でも今度は負けない」 京太郎「長野二校で決勝行ければ良いんだけどなぁ」 智紀「うん、そうだね」 京太郎「頑張れよ?」 智紀「うん、京太郎も偵察ありがとう」 京太郎「おう、お前(たち)のためならなんのその」ニッ 智紀「そ、そう……」カァッ 夜- 京太郎「さて晩御飯だなー」ウム 京太郎「行くかな」 京太郎「おーい」 純代「ん、須賀君」 京太郎「どうも」 美穂子「あら、じゃあ一緒に行きましょうか」 京太郎「了解っす!」 華菜「よし、沢山食うし!」 京太郎「太るぞ」 華菜「須賀ァ、テメェ!」 星夏「そういえば須賀さんもプロ麻雀せんべいのカード集めてるんですよね!」 京太郎「あぁ、って文堂さんも?」 星夏「はい!」 華菜「無視すんな須賀ァ!」 未春(池田さんと須賀君、仲良いなぁ) 宴会場- 京太郎「やっぱ一番乗りですね」 美穂子「またね」 華菜「座るし!」 京太郎「おし」ウン 和「隣失礼しますね」 京太郎「ん、おう」 モモ「逆はもらうっすよ」 京太郎(わぁい、オモチだぁ) 咏咲「」チッ 美穂子「」ニコニコ 京太郎「」ゾクッ 京太郎「ん、これ美味いな」 和「私のいりますか?」 京太郎「え、いいの?」 和「はい、どうぞ」アーン 京太郎「ありがと、あむっ」ムニ 京太郎(当たった) モモ(やるっすねおっぱいさん!しかし私はいつでも抱きつけるんっすよ!)ギュッ 京太郎「ぬおっ!?」 モモ「そういえば、埋め合わせしてくれるんじゃないんっすか?」 京太郎「あぁ……また後でな!」 和「仲がよろしいんですね」ニコッ 京太郎「まぁま」 モモ「凄く良いっすよ!」 京太郎「ごちそうさまでしたっと、どうするかな~」 京太郎「よし行くか!誰とも遭遇しませんようにっと」 京太郎「ん、まさか遭遇しちまうか?」 京太郎「純か!」 純「おうどうしたって、風呂か……」 京太郎「お前もか」 純「おう……」 京太郎「よ、よし俺は入るぞ!」 純「お、俺も入るぞ?」 京太郎「そ、そうか!向こうで会おうぜ!」サクラン 純(あ、あいつ何言ってんだよ)カァッ 温泉- 京太郎「……」 純「……」 京太郎(なんでこうなったかなぁ) 純「そういや、京太郎も大きくなったなぁ」 京太郎「お前と会ってからじゃそんないうほどでもないだろー」 純「そうでもねぇよ、いつか抜かされるなこれじゃ」 京太郎「そうだなぁ」 純(落ち着かねぇ)カァッ 京太郎「ん~、でも本当に気持ちいいなぁ」 純「そうだなぁ、こうしてお前といると落ち着くな……さっきまで落着けなかったけどさ」 京太郎(なんか話を振るかなぁ) 京太郎「東京行ってインハイかぁ」 純「ん、どうした?」 京太郎「いや、俺も一緒に行けるなんてなぁ」 純「個人で負けてもお前は連れてくる予定だったけどなぁ」 京太郎「いや、個人で勝ち抜けたのも意外だよな」 純「なんでだよ、あれで負けると思ってたのか?」 京太郎「いや、基本的に咏さんとか咲ととだったからな」 純「うわ、納得……」 京太郎「はは」 純「ファミレスも行かなきゃな」 京太郎「ん、なんで?」 純「……まぁ良いから、一緒に行けば衣が喜ぶ」 京太郎「ん、そうか……これからも頑張ろうな」グッ 純「おう」コツッ 脱衣所- 京太郎「ふぅ……スッキリしたなぁ」 京太郎「さて、どうするか!」 京太郎「ん~眠くなる」 衣「京太郎ー!」 京太郎「おう、衣かどうした?」 衣「遊びに来た!」 京太郎「遊びに来たってもなぁ、やることなんざないぞ」 衣「ん、なんだか京太郎が私を見る目が前までと違ったように見える」 京太郎「そんなことないぞ?」 衣「本当か?」 京太郎「本当だよ」ナデナデ 衣「えへへ」 京太郎(いや、嘘だよなぁ、でもなんかゆみさんたちや咲とはまた違う感覚なんだよなぁ……なんだ?) 自室- 京太郎「さて、どうすっかなー」 ガラッ 京太郎「咏さん~」 咏「ん、京ちゃんやけに会いに来るじゃん」 京太郎「そりゃまぁ……ねぇ?」 咏(やっぱり私が勝ち組ってわかだ!知らんけど!) 咏「まぁ良いんだけど、どう……する?」スルッ 京太郎(さ、誘われてる!?) 京太郎「だ、だだだ、ダメですって!」 咏「あはは、冗談に決まってんだろー、知らんけど」 京太郎(いかんいかん、旅館でした暁にはどうなることやら……きっと変態として祭り上げられるに違いない) 咏(まぁ、してるのがばれたら京ちゃんとあたしが血祭にされかねねーしなー) 京太郎「まぁともかく、なんか話でもしときましょうよ」 京太郎(えぇい、おさまれ我が半身!) 咏「ん、そうだねー」 咏(残念かも、わかんねーけど) 自室- 京太郎「さて、そろそろ寝ないとな」 京太郎「あれ、電話がかかってきた?」 京太郎「あれ、はやりさん?」 ピッ はやり『もしもし京ちゃん、出るの遅いゾ☆』 京太郎「おぉう、すみませんどうしたんですか?」 はやり『今はどこに誰といるのかなって♪』 京太郎「ん、一人で部屋にいます」 はやり『そっか、なら良いんだけどぉ、そういえば出たWEEKLY麻雀TODEY見たよ!』 京太郎「あぁ、俺が取材受けたやつっすか」 はやり『恋人って言って私のこと出しても良かったんだよ☆』 京太郎「いえいえ、それはちょっと」 はやり『えー京ちゃんのことこんなに好きなのにー!』 京太郎「や、やめてください」カァァッ はやり『にゃはは、それじゃあまたね♪』 京太郎「もう、はい、それじゃまた、おやすみなさい」 プツッ 京太郎「あの人からかうためだけにかけてきたのか?」 旅館・自室- 京太郎「さて、そろそろ寝るか」パチンッ 京太郎(ん、案外眠れそうだなぁ) 京太郎「んぅ……」zzz 78日目終了- 79日目・朝- 京太郎「ふぁ~」 京太郎「どうするかなぁ」 京太郎「もう一回寝よう」zzz ドサッ 京太郎「っ!?」 智紀「お、起きた……」カァァッ 京太郎「な、なんで馬乗りに?」 智紀「お、起きなかったからや、やってみた」カァッ 京太郎「そ、そうか」カァッ 智紀「わ、私も透華に、負けたくない……からっ」 京太郎「へ?」 智紀「な、なんでもない」フイッ 京太郎「そんなことより、早くどいてくれ」 智紀「重かった?」スッ 京太郎「いんや」 京太郎(お前の尻にギュッってされてるんだよ、当分動けん) 京太郎「ふぅ、おうおはようさん」 透華「遅いですわよ」 京太郎「ん、帰るのか?」 智紀「帰る」コクリ 一「起きるの遅いよ京太郎、鶴賀も風越も帰っちゃったし」 京太郎「ん、そうだったのか」 純「風越のキャプテンが弁当くれたぞ」 京太郎「それは期待できるな」 ハギヨシ「みなさま、お迎えにあがりました」 透華「ご苦労ハギヨシ、さて行きますわよ!」 咲「京ちゃん」 京太郎「ん、咲に咏さんも」 咏「よっ」 咲「それじゃ、またね!」ニコッ 咏「あたしは清澄と一緒に帰るから」 京太郎「おう、咲も咏さんもまたな」バッ 車内- 京太郎「え、昨日の晩は透華ずっと冷やしだった?」 一「うん、やっぱ凄かったよ、衣と宮永さんとたまたま藤田プロがいた卓に同席して」 純「藤田プロボコボコにしてたけどな」 智紀「あの中じゃ一番弱いから」 京太郎「いやプロだぞ」 衣「藤田に負ける衣ではない」エヘン 京太郎「だからプロだって」 透華「相手ではありませんわね!」 京太郎「お前覚えてないだろ」 智紀「あ、これおいしい」 京太郎「美穂子さんがせっかくくれた弁当なんだし味あわないとな!」 透華「……」ムッ 龍門渕家前- 京太郎「それじゃあな」 衣「またな!」 ハギヨシ「自宅まで送っていくぐらいはしますが?」 京太郎「いえ、ありがたいですけど今日は自分で帰ります」 透華「では気を付けるように!」 京太郎「了解!」 昼過ぎ- 京太郎「さて、どうするかなー」 京太郎「さて、どうすっかなー」 バイト「いらっしゃいませー」 京太郎(今日はどうするかな……) バイト「こちらのお席へどうぞ」 京太郎「どうもとりあえずアイスティーを」 バイト「はい」 京太郎(あぁ~なんか落ち着くなぁ) 京太郎(落ち着くな……) 夕方- 京太郎「さて、どうするかな」 京太郎(よし、偵察に行こう!) 京太郎「あれ?」 京太郎(偵察に行くって……どこに?さすがにどこも解散して家に帰ってるだろ……) 京太郎「うん、無いな」 夕方2- 京太郎「結局またドリンクを飲んでしまった、次こそ動くぞ!」 京太郎(さて、残ってどうするか……) 京太郎「麻雀卓空いてます?」 バイト「はい、あちらに」スッ 京太郎「どうも」 京太郎「お」 優希「あ」 和「え」 睦月「む?」 京太郎「まさかこんな風に出会うことになろうとは」ハハッ 睦月「まったくだな、昨日ぶり」 優希「よし、打つじぇ!」 和「そうですね」ニコッ 京太郎(さて、どうすっか……ぁ?)ドクンッ 和「さて、お願いします」 優希「ぶっとばしてやるじぇ!」ゴッ P能力『東場のタコ』東場により発動 効果:和了判定を30上げ、点数を10上げる 京太郎(な、んだ……?)ドクンッドクンッ 睦月「まずは場を整える……」スッ P能力『ルルイエ』発動 効果:全員の和了判定を0として扱い、自分の和了判定を+20 京太郎(……な、あばれっ、頭がっ!?)ガクッ 和「須賀君!?」 椅子から転げ落ちた俺は、あまりの頭痛に声もだせなくなる なにかが頭の中で暴れまわっている、俺の神経がやられるのがわかる 和「須賀君!?」 睦月「どうした京太郎君!?」 俺を呼ぶ声も、すぐに聞こえなくなる なにが暴れまわってて、俺のなにを食らってるかなんて考える必要も今更無いだろう…… だって、俺は死んでいなくても、二度と起きることはないだろうから 暴食暴走BADED ※その前にBADED(ゲームオーバー)のため『カピーの部屋』に送られます ルールル、ルルル、ルールル、ルルル、ルールールールールー ハギヨシ「えー今回は二回目の登場です、須賀京太郎君」 パチパチパチ カピー「夢の綺麗で美人なお姉さんに言われたじゃん、合宿に行く前に一回、行って倒れた後に一回」 ハギヨシ「まぁまぁ、忘れてしまったのかもしれません、どうでも良くて」 カピー「どうでも良いって!?」 ハギヨシ「まぁまぁ、とりあえず夢の中で出会う『?』のいうことは聞いておきましょう、ね?」 カピー「本当に、聞かないと大変なことになるぞからね!」 ハギヨシ「だ、そうです、残り二日の我慢ですからね?」 カピー「それじゃ夕方2の時間からだよ」 ハギヨシ「では、またお会いしましょう」 ルールル、ルルル、ルールル、ルルル、ルールールールールー 夕方2- 京太郎「結局またドリンクを飲んでしまった、次こそ動くぞ!」 京太郎(さて、適当に歩くか!)スクッ まこ「ありがとうございました」 京太郎「うおっ、染谷さん!?」 まこ「さすがに帰ってきたわ」 京太郎(ん、この時期になるとこの時間帯も結構暑いなぁ) 京太郎「あれ、文堂さん?」 星夏「あ、須賀君」 京太郎「まさかこんなところで会うなんて、色々買ったみたいですね……あれ、それ全部」 星夏「はい、プロ麻雀せんべえです!」パァッ 京太郎(こいつぁ度胆抜かれたなぁ) 星夏「あ、せんべいだけなら山ほどありますよ、いります?」 京太郎「い、いえ」 星夏「そうですか、欲しくなったら行ってくださいね」グッ 京太郎「りょ、了解っす」グッ 夜- 自宅・自室- 京太郎「ふぅ、どうするか」 京太郎(涼しいなぁ~) 京太郎「さて、どうすっかなー」 京太郎「あれ、池田」 華菜「だから、呼び捨てにすんなって言ってんだろ須賀ァ!」 京太郎「おう、とりあえずどうした?」 華菜「妹も寝て両親も帰ってきたから散歩だし」 京太郎「お前も大変なんだな」 華菜「なんか気持ち悪いし」 京太郎「うるせぇよ……大丈夫か?」 華菜「は?」 京太郎「いや、なんでもないけど」 華菜「なんか今日のお前おかしいし、気を付けて帰れよ~」 京太郎「お前もな」 華菜「おう」 自宅・自室- 京太郎「ん、メール」 京太郎「ん?」 京太郎「あれ、灼さんから」 差出人:灼 本文『長野にいる間ぐらい遊びに来てくれたりすれば良かったのに』 京太郎「んぅ」 本文『すみません、まぁ全国に行ったらお詫びしますので』 差出人:灼 本文『わかった、期待してるから』 京太郎「はは」 本文『おまかせあれ!』 差出人:灼 本文『ハルちゃんも一緒によろしく』 京太郎「さすが灼さん」 本文『了解です!』 差出人:灼 本文『安心した、おやすみ』 京太郎「はい、おやすみなさいっと」 鷺森家・灼部屋- 灼「ハルちゃん、私も一緒で喜んでくれるかな?」フフッ 灼「でも、ハルちゃん泣かしたら許さないからね」ゴゴゴッ 自宅・自室- 京太郎「さて、そろそろ寝るかなー」 カピー「カピ」ドウスル!? 京太郎「ん?」 カピー「カピ!」カマエ! 京太郎「明日土曜日だし良い気もするんだが、うぅむ……」 京太郎「じゃあ、たっぷり遊ぼうぜカピー!」グワッ カピー「カピッ!?」ホント!? 京太郎「もちろんだぜぇ!」ガバァッ カピー「カピ」ヤッ、ハゲシッ! 79日目終了- ?- 京太郎「んぁ?」 ?「……」カァァッ 京太郎「おわっ、な、なんで抱き枕みたいにしてんだ俺!?」バッ ?「オホン、とりあえずまた来たみたいだから一応なんかの相談には乗る、ハギヨシでも知らないことでも答えるよ」 京太郎「あれ、ハギヨシさんのこと知ってるの?」 ?「ま、まぁそれなりに」アセッ ?「とりあえず、何か聞きたいことある?してほしいこととか……」 京太郎「大罪についてなんだけど」 ?「大罪か、あまり深く考える必要はないと思うぞ……今後のことを考えると大事な仲間と考えると良い、場合によっては全員が敵になったかもしれないが今回は、アレが来るから」 京太郎「あれ?」 ?「お前の敵は仲間の敵、ならそれはまさしく最強と言っても良い」 京太郎「まるで意味が」 ?「だから、今は暴食の能力を最大まで高めろ、じゃないとこれからも大変だぞ、あれは強化の値じゃなく制御の値なんだからな」 京太郎「ん~?」 ?「大罪と接触して仲良くはなっておけよ、じゃないと色々大変だからね」 京太郎「わかった」 ?「それじゃ、おはよう」 京太郎「ん、おはよう……?」 80日目- 朝- 京太郎「ん、ふぁ~……おはようカピー」 カピー「カピ!」 京太郎「さて、どうするかな」 京太郎「久々にネトマでもするかなー」 一人目 シロ 二人目 きょーこ 三人目 あわ 京太郎「おう……」 シロ:全員だね きょーこ:そやな、全員やな あわ:え、なにが? キョータロ:ごめん、こいつ新入りなんだわ あわ:どーゆこと!? 京太郎「まぁやるだけやるか!」 トップ 京太郎 二着 あわ 三着 きょーこ ラス シロ あわ:またキョータロに負けた、なんかずっこい! キョータロ:鍛えてるからな! きょーこ:メゲるわ シロ:ダルい あわ:キョータロには絶対勝つから! キョータロ:おう、楽しみにしてるよ 京太郎「ん、ウィスだ」 あわ:絶対勝つからね! キョータロ:楽しみにしてるって あわ:なんか適当! キョータロ:んなわけねぇだろ あわ:むー、今度東京来たらまた白糸台来てね、次は倒すから! キョータロ:おう、俺もお前を倒すのは楽しみだ あわ:高校100年生が負けるわけないんだから! 京太郎「ログアウトした……高校100年生ってなんだっての」ハァッ シロ:最近、どう? キョータロ:ん、どうって? シロ:今度、暇があったら岩手来てく欲しい キョータロ:ん、わかった シロ:じゃあ約束だからね キョータロ:おう 京太郎「ダルくないのか、あんな文字打って」 昼前- 京太郎「ん、どうすっかなー」 京太郎「誰かに電話してみるか!」 京太郎「よし、胡桃さんに電話してみよう」 プルルルル 胡桃『もしもし、どうしたの?』 京太郎「いやぁ、なんとなく何してるのかなーって思いまして」 胡桃『これからシロたちと遊びに行くところ』 京太郎「今さっきまでネトマやってたんですよ、シロと」 胡桃『えっ、なんかずるい!』 京太郎「そうですか?」 胡桃『そうだよ!』 京太郎「じゃあ今度ネトマしましょうよ、俺のID教えますから」 胡桃『うん!』 昼- 京太郎「さて、昼かぁ」 京太郎「昼食べに行ってくるわ」バッ ガチャッ バタンッ 京太郎「さて、どうすっかなー」 京太郎「さて、誰か誘ってみるかな!」 京太郎「衣誘ってみるか……ん、大丈夫か?」 プルル 衣『衣だ!』 京太郎「京太郎だ!」 衣『どうした?』 京太郎「ファミレス行こうぜー」 衣『ファミレス!?わかった!ハギヨシに送って行ってもらう!』 京太郎「おう了解っと」プツッ 京太郎「場所言ってないけど、ハギヨシさんなら大丈夫だろ」ウン ファミレス- 京太郎「おう衣」 衣「来たぞ!」 ハギヨシ「私もよろしいですか?」 京太郎「ぜひって感じです」 衣「うむ、ハギヨシと一緒に食事などそうは無いからな!」 ハギヨシ(私は飲み物だけで結構ですよ) 衣「エビフライが食べたいぞ!」 京太郎「おう、じゃあ頼むか、ハギヨシさんは?」 ハギヨシ「決まっております」 衣「うむ、実に美味!」ニコニコ ハギヨシ「それはなによりです」ニコッ 京太郎(どっちかと話すか) 京太郎「意外だな、衣ってもっと舌が肥えてると思ってたけど」 衣「ん、うちで食べるのとはまた違った味がするからな」ウン 京太郎「あ~わかる気がする」 京太郎「そういや衣の異能のことなんだけどさ」 衣「魔断剣か?」 京太郎「そうそう、あれっていつものとは違う感じか?」 衣「うん、あれは少し違う……異能が近くにいたりすると右手にあるような感覚がするから」スッ 京太郎「ん?」ギュッ 衣「こうして京太郎の手を握ってると、少し安心する」ニコッ 京太郎「ん、いつでも握ってやるから安心しろ」フッ 衣「……うん!」 昼過ぎ- 京太郎「ふぅ、食べたな」 衣「うむ、やはり感慨深い気分になるな」 ハギヨシ「よろしかったのですか、払っていただいて?」 京太郎「色々世話になってますから」ハハッ 衣「この後は家に来るか?」 京太郎「ん~」 京太郎「じゃあ行くかな!」 衣「うむ!」 ハギヨシ「では車を回しますので」 龍門渕家- 京太郎「うぃーす」 衣「帰ったぞ!」 透華「な、なんで衣と一緒なんですの!?」 京太郎「あれ、行ってこなかったのか?」 衣「ああ!」 透華「な、なぜっ!?」 純「まぁ良いだろ」 一「とりあえず麻雀しよー」 智紀「同意」 京太郎「お前ら変わんねぇなー」 京太郎「おう透華、調子はどうだ?」 透華「誰に聞いていますの?上々ですわ、これなら全国の猛者を一網打尽にすることも容易、前回はあの臨海女子にまんまとやられてしまいましたが、次は負けません!」グッ 京太郎「なら期待してるかな」 透華「ええ、抽選会が楽しみですわ!」 京太郎(確か八月四日だったよな)ウン 京太郎「そういやこの前さ」 透華「そういえば見ましたわよ!WEEKLY麻雀TODEYの表紙じゃありませんのぉぉぉ!」 京太郎「うげっ、表紙!?」 透華「そうですわよ!」 京太郎(いつの間に撮られた?まさか、インタビューを受けてるときか!?) 透華「きぃぃぃ!私より目立つことは許されませんわよぉ!」 京太郎「ほら、抽選会で目立つから、目立つから!」 透華「そういう問題じゃありません!」グワッ 夕方- 京太郎(さて、どうするかなー) 京太郎「ハギヨシさん~」 ハギヨシ「おや、なにか聞きたいことがあるのですか?」 京太郎「まぁ、山ほど?」 ハギヨシ「あれについては、衣様と話をしたときなどに集まります、計5個、つまりあと4つ集めれば完成です」コクリ 力の欠片1/5 ハギヨシ「五つあつめると特殊イベントのフラグが建ちますのでそれを選択すれば新たな力を衣様の力で手に入れることが可能でしょう、中々どうして強力な力でありますので、取っておくのが手かと」ニコッ ハギヨシ「まぁ、ここから先は力を手に入れたあとですね」フッ 夕方2- 京太郎(ん、どうしようかなー) 京太郎「衣、麻雀の調子はどうだ?」 衣「ふっ、魔断剣の切れ味は業物と言っても差し支えない」ニッ 京太郎「そりゃ良かったよ」 京太郎「衣から見て今の龍門渕はどうなんだ?」 衣「みんな去年より全然強い、だが問題はあの鶴賀とまともにやりあえるかだ」 京太郎「鶴賀と、か?」 衣「うん、鶴賀は全員危険だ……正直、麻雀を見ていなくても遠くで何かが発動するたびに魔断剣は疼いた」グッ 京太郎「なるほどな、別ブロックになることを願うしかないか」チッ 衣「だが、勝つのは衣たちだ!」 京太郎「そうだな!」 一「いや、なんで京太郎は衣を膝に乗せてるの?」 京衣「は?」ジュウデンチュウ 夜- ハギヨシ「時間は平気ですか?」 京太郎「ん、あぁもう夜ですか」 京太郎「一~」 一「ん、あ、表紙の京太郎さんじゃないですか」 京太郎「なんだそりゃ」 一「いやなんとなくなんだけど」 京太郎「やめろドキッとする」 一「え、ときめいた?」 京太郎「そういう意味じゃない!」 京太郎「そういや表紙と言えば俺の乗ってたやつ見たのか?」 一「うん、インタビューもしっかりと」 京太郎「……」カァァッ 一「あれ、恥ずかしい?」ニヤニヤ 京太郎「そ、そりゃな……」 一「ふふっ、へぇ~そうなんだ~」チラッ 京太郎「うわぁっ、どっから出したその雑誌!?」 一「読んであげようか?」 京太郎「頼むっ、やめてくれぇぇ!」 一「あはははっ!」 ハギヨシ「すっかり暗くなってしまいましたね」 京太郎「あぁ~そうですね~」 純「泊まってけばどうだ?」 透華「とと、泊まりますの!?べ、別に構いませんがっ」カァッ 一「どうするの?」 京太郎「ん~」 京太郎「泊まってって、良いのか?」 衣「大歓迎だぞ!」 ハギヨシ「ではそのように」シュバッ 透華「ふふっ、では寝室は」 一「あー晩御飯食べないと!」 京太郎「ん、そうだな」 京太郎(いや、今回はおとなしくしておくか) 食堂- ハギヨシ「お食事がご用意できました」 透華「ええ」 京太郎「相変わらず緊張するなー」 一「そう?」 純「まぁ俺たちは慣れてるからな」 智紀「うん、最初のころは結構緊張したけど」 衣「私もだな、ふつうの家だったから」 京太郎「そうなのか」 京太郎「よし、ここに座るか」スッ ハギヨシ「どうぞ」 京太郎「ありがとうございます、ハギヨシさんの食事もだいぶ久しぶりな気がしますよー」アハハ ハギヨシ「では、たっぷり味わってくださいね」フッ 京太郎「了解です!」ビシッ 衣「よし、食べよう!」 一「そうだね、京太郎マナーはしっかりね?」 京太郎「ぜ、善処する」 透華「では、いただきます!」 京太郎「やっぱハギヨシさんの料理は最高っす!」 ハギヨシ「いえいえ毎日作っていますから、私は京太郎君の料理もおいしいと思いますよ」ニコッ 京太郎「ハギヨシさんに褒められると自信つきますよ!」 京太郎(なんか話すかな!) 京太郎「ん、美味い」 衣「ハギヨシは一流だからな」 京太郎「俺もそう思う、ほんとすげぇよ」 衣「京太郎もハギヨシみたいになって衣に料理を毎日作ってくれると良いんだ!」 透一智純「!?」 京太郎「ハハハ、毎日は無理だけど言ってくれたら作りにくるさ」 透一智「」ホッ 純「」ニガワライ 京太郎「だから頑張って大きくなれよー」ナデナデ 衣「子供じゃないぞ!?」 京太郎「いや、言ってねーし」 客間- 京太郎「ふぅ、食べた食べた」マンプク ガチャッ 歩「京太郎、お風呂どうするの?」 京太郎「ん、俺は後で入るよ」 歩「わかった、そう言っておくね」 京太郎「ありがとなー」 京太郎「今のうちに何かするかなー」 京太郎「京太郎さてさて、誰の部屋に行くかな」 京太郎「おいじゅ~ん」 純「古いよ!」 京太郎「そうか?」 純「そうだろ、ていうか何の用だよ、今から着替えようと思ってんだけど」 京太郎「おっとそれは失礼……」 純「別になんとも思わないかもしんないけどな」 京太郎「なんでなんも思わないと思ったんだよ、馬鹿か」 純「うっせ」 京太郎「お前から見て今の龍門渕ってどうだ?」 純「……いや、たった一人にやられてる」 京太郎「な、なにがあった!?」 純「さぁな~……てかなんでお前なんだ?」 京太郎「なんかわからないけどひどい!?」 純「まぁ、悪くはないとは思うけどなぁ?」 京太郎「裸の付き合いまでしたのに!?」 純「なっ、うるせぇ!」カァッ ゲシッ 京太郎「うおっ、お前のローキックは洒落にならん!?」 客間- 京太郎「さて、どうするか」 京太郎「ん、メール来てる」 京太郎「誰からだ?」 京太郎「ん、シロからだ」 差出人:シロ 本文『胡桃と電話したって聞いて、メールしてみた』 京太郎「ん?」 本文『まぁ良いけど、お前がそんなことで動くなんて珍しいな』 差出人:シロ 本文『好きな人相手なんだから嫉妬ぐらいする』 京太郎「こいつはまた、ストレートにっ」カァッ 本文『納得したよ、お前もいつでも電話してこいよ出るから』 差出人:シロ 本文『うん、わかった、今度する』 京太郎「おい」 本文『そこは面倒がるのかよ!』 差出人:シロ 本文『うん それじゃまたね おやすみ』 京太郎「おやすみっと」 『健夜』 京太郎「ん、小鍛冶さんからもか」 差出人:健夜 本文『京太郎君!東京来たなら泊まっても良かったのに、少なからずはやりちゃんよりは良いよ!』 京太郎「突然!?」 本文『いや、実家暮らしって聞いたんで遠慮したんですが』 差出人:健夜 本文『え、じゃあ一人暮らしするよ!』 京太郎「俺のせい!?」 本文『落ち着いてください!今度行きますから!』 差出人:健夜 本文『え、ほんと?じゃあ期待して待ってるね!』 京太郎「てかなんで俺を誘う?」 本文『了解です、じゃあまた今度』 差出人:健夜 本文『うん、またこんどね おやすみ!』 京太郎「おやすみなさいっと」 智紀「京太郎、私最後だから入って大丈夫だよ」 京太郎「ん、了解」 京太郎(さて、風呂行くか、まぁ場所も覚えてるけど) 脱衣所- 京太郎「さて、入るか」 ガラガラ 京太郎「ん?」 京太郎「へ?」 歩「ふぇ?」 …… 京太郎「ぬわっ!?」 歩「ひぇっ!?」ダッ ザブンッ 京太郎「すすす、すまん!」 歩「べべべ、別に!!?」 京太郎「……お、俺出るわ」 歩「別に良いよ、入りなよ……こっち見ないなら」 京太郎「え、お……おう」キュッ ザー 京太郎(ど、どうするよ?) ザブンッ 歩「……」 京太郎「……」 歩「あ、あのさ……京太郎って透華様たち相手に緊張しないの?」 京太郎「しねぇしねぇ、絶対しねぇよ、透華なんてガキの頃から知ってるんだぞ?」 歩「そうだよねぇ、私ってどうにも緊張しちゃって」 京太郎「あまり一緒に居ないのもそれが理由か?」 歩「まぁね、あえて言うと京太郎と一緒にいる時が一番楽」フゥ 京太郎「喜んでいいのかなんなのかなぁ」 京太郎「歩が緊張するのもわかるけどさ、俺も慣れたんだしお前もそのうち慣れるだろ」 歩「でも私って京太郎みたいにばかじゃないし」 京太郎「お前失礼な奴だな」 歩「いや、事実だし」 京太郎「まぁ、馬鹿だからってのもあるのかもなぁ」 歩「そうなの?」 京太郎「そうなんだよ……敬語とか人称を変えろとは言わないけどさ、緊張なんて慣れてないだけだろ」 歩「……そうかなぁ」チャプッ 京太郎「そうだって」ナデナデ 歩「ななな、撫でないでよ!?」ザバッ 京太郎「立つな馬鹿!」 歩「ひゃっ!?」ザブンッ 京太郎「……出るならあっち向いてるから出ろよ」ザブッ 歩「うん」ザバンッ 京太郎(ふぅ、歩でも反応するのか、見境ねぇなぁ)トオイメ 京太郎「少ししたら出るか」ウン 脱衣所- 京太郎「ふぅ……スッキリしたなぁ」 京太郎「どうするかなー」 京太郎「衣ー」 衣「京太郎!」 京太郎「こっちなんだな」 衣「最近別館の方からは離れているな、叔父様も何も言わないし」 京太郎「そっか、入るぞー」 衣「うん、膝乗っていい?」 京太郎「おう」 衣「やったー」ワーイ 京太郎「インハイのことなんだけどさ?」 衣「全国か……また?」 京太郎「またって、全国行くんだから」 衣「女子団体戦なのに、京太郎の方が楽しみにしてるな」フッ 京太郎「そりゃな、知り合いがたくさんいるし」 衣「……しっかり衣たちのことを応援するんだぞ?」 京太郎「もちろんだよ」 客間- 京太郎「さて、寝るかなー」 京太郎「んぅ……」zzz 70日目終了-
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3079.html
帰り道 照「今日は私の誕生日……菫や淡とかにいっぱいお菓子をもらった……♪」 照「でも何でだろう……お菓子はいっぱいあって嬉しいのに……心にぽっかり穴が空いちゃってる気がする……」 照「…………京ちゃんが居ないから……かな……?」 照「咲と喧嘩して白糸台に進学して…………」 照「今頃、京ちゃんは私のことを忘れて咲や先鋒の子とかと遊んでるんだな……」ズキッ! 照「くっ……(胸が痛い……締め付けられる…………)」 照「もしかしたら彼女さんも作ってるのかもしれない……」ズキンッズキンッ!! 照「痛い……痛いよぉ……京ちゃん……助けて…………」ズキンッズキンッズキンッ!!! 照「あ……雪が降ってきた……どおりで冷えると思った……」 照「寒い……痛い……いた…いよ…」ガタガタ 照「会いたいよぉ……!京ちゃん……!」ポロポロ ?「こんなところで傘もささず震えてるお嬢さん。お探しの人はこんな奴ですか?」 照「……き、きょ……きょう……ちゃん……?」 京太郎「はい!貴女のお探しの騎士の須賀京太郎ですよ!」ニカッ 照「…………うわあぁぁぁぁぁあぁん!!会いたかった……会いたかったよぉ……!京ちゃん……!」ウワーン 京太郎「一度、白糸台に行ったんですが菫先輩にもう帰ってしまったと聞いて急いで追いかけてきたんですよ?」 照「……………ひっく…全部…ひっく…京ちゃんが悪い……」 京太郎「……なかなか会いに来れなくてすいませんでした……京太郎「ええい!ままよ!男、京太郎!ここで決めなきゃ男が廃る!!」 京太郎「麻雀部が忙しくて……って違う!あークソッ!こんなはずじゃなかったんだけどな……」 京太郎「ええい!ままよ!男、京太郎!ここで決めなきゃ男が廃るぜ!」 京太郎「照さん!聞いてください!」 照「な、なに?」ヒック… 京太郎「照さんが長野を出ていって二年……1日たりとも照さんのことを忘れたことはありませんでした」 京太郎「それどころか何をするにも照さんの影を追って何事にも全力を打ち込めませんでした……」 京太郎「だけどそんな事は今日で終わりです!」 京太郎「照さん!好きです!大好きです!愛してます!こんな馬鹿でどうしようもないやつですが……付き合ってください!」 照「…………ずるいよ……京ちゃん……折角泣き止んだのに……」ヒック…… 京太郎「ええ、俺はズルいです。こんな時にしか言えない臆病者なんです 京太郎「でも好きです!照さん!」 照「……こちらこそ……ひっく……よろしく……お願い……うえぇぇぇえん!」 京太郎「じゃあ帰りましょうか……」 照「……うん!」 カン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3459.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379321075/ 5・ 牌の世界 京太郎「今日、本藤先輩との再戦だ」 牌「……へえ」 京太郎「俺、強くなったかな」 牌「さあ、なってないんじゃないの」 牌「もうこれ以上強くなりようがないもん」 牌「考えうるパラメーターはもう限界まで伸びてるんだよ?」 京太郎「あとは配牌と、ツモ運」 牌「なに? 上げて欲しいの、ツモ運」 京太郎「その言い方だと……やっぱりダメか」 牌「やだね、やだやだ。めんどくさい」 京太郎「そこをなんとかさー、俺が頑張ってるとこ見ただろ?」 牌「……うん、見てたよ、全部」 京太郎「ちょっとは感化されたんじゃないか」 牌「ないない、全くもって。男には感化しないよー」 京太郎「そっか……なら、しょうがないな」 牌「……どうするつもり」 京太郎「このまま打つしかないだろ」 牌「認められんの?」 京太郎「しばらく麻雀にブランクがあったうえで、このまえ本藤先輩と打ったんだ」 京太郎「この一週間でだいぶ勘は取り戻した。それを成長ということにしてもらおうと思ってる」 牌「………………」 京太郎「じゃ、また明日」 牌「………………見とく」 部室に意識が戻る。 八坂「よう」 京太郎「やっさん! どうしてここに」 八坂「本藤先輩と打つんだろ? それの観戦に来た」 まこ「入るか?」 八坂「ありがとうございます、遠慮なく」 京太郎「麻雀部に入ってくれるのか」 八坂「京ちゃんが本藤先輩に認められればな」 京太郎「そりゃまた難しい条件」 八坂「それぐらいできないと、あいつは倒せない」 京太郎「あいつって……?」 八坂「来たみたいだぜ」 扉がゆっくりと開く。 巨体が京太郎の前に立ちふさがった。 本藤「見せてもらうぞ、お前の変化を」 対面に座る。 八坂「京ちゃん、本藤先輩の強さの秘密はもうわかったのか」 京太郎「前に気づいたよ。防ぎようねーけど」 本藤先輩の使う技術は「神逆」という手法だ。 理論はさほど難しくない。 筋力で雀卓を変形させるだけだ。 上手く変形させれば数枚ほどの牌なら任意の場所に持ってこれる。 プロならば笹塚プロ、掛橋プロあたりが使い手として有名だ。 大沼プロも若いときは使っていたらしいけど。 京太郎(操れるのは多くても4枚ほど……この前打ったときは赤ドラを2枚と両隣の牌を集めてた……) 京太郎(和了り形を見たら毎回入ってたしそれは一目瞭然。高火力なのもうなずけるってものだ) 配牌を見る。 8シャンテンの形。 119 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/09/24(火) 18 36 28.82 ID uOEv440Bo 本藤「会話はできたか」 京太郎「…………?」 本藤「わからないか、牌とのだよ」 京太郎「なっ……」 本藤「その様子だと出来たみたいだな」 京太郎「まさか本藤先輩……あなたも」 本藤「んなわけないだろ、俺にはできないよそんなこと」 京太郎「じゃあなんで」 本藤「お前はそれができるやつだと思ったからだ」 京太郎「………………」 本藤「出来るやつなんてほとんどいねーよ。というか、それが出来るやつはあと一人しか知らない」 八坂「本藤先輩、それってもしかして、上崎って人ですか」 本藤「なんだ、知ってるのか?」 八坂「俺が麻雀から離れた原因ですから」 六巡目。 京太郎「……ツモ。七対子ドラ1。1600」 河がまだ一列のときに和了れたのは何年ぶりだろうか。 本藤「ムダヅモなしか? 牌に愛されてるな」 京太郎「いや……さっき協力しないって言われたんですけど」 協力してくれる気になったのか、牌。 しかし東ニ局。 本藤「ツモ。3900オール」 京太郎「うわ、マジか……協力するのはさっきの一回だけってことかよ」 捨て牌に並ぶ裏目った牌たち。 八坂「つーかツモ運悪くなってね?」 京太郎「さっき運よくした分、代価を払えって感じなのか? もっと純粋に協力してくれてもいいのに……」 その後も捨てた牌を次にツモるということが続き、オーラス。 跳満直撃で本藤先輩をまくれるところまできた。 本藤「次、チャンスをやる。それで俺に勝ってみろ」 本藤先輩は「神逆」を、京太郎の配牌に発動させる。 京太郎の配牌が4シャンテンになった。 京太郎「本藤先輩、これって……」 本藤「神が決めたことに逆らうから、『神逆』と言うんだ。一度くらいならこれぐらいは出来る」 本藤「さあ、打ってみろ。その配牌ならばお前の力を発揮できるだろ」 京太郎「……はいっ!」 その日、京太郎は八年ぶりの三倍満を達成し、本藤先輩に勝利を収めたのだった。 次の日。牌の世界。 京太郎「勝ったぜ」 牌「ふーん、興味はないけど、おめでとう」 京太郎「東一局目、ありがとな」 牌「なんのことやらさっぱり」 知らんぷりをする牌。せっかくお礼を言っているのに。 まあ、いいけど。 京太郎「今日は、聞きたいことがあってさ」 牌「……なに?」 京太郎「俺とお前、昔、会ったことがないか?」 牌「……さあ、よくわかんないけど、いつの話?」 京太郎「9年前」 記憶のほとんどない9年前。 蓋をした9年前。 そこから漏れだした記憶の断面に、確かに牌はいた。 牌「どうだろう」 上を見上げて退屈そうに、牌は言った。 牌「私、付喪神なんだけど」 京太郎「付喪神……」 長く使った道具に宿る神、だったか。 牌「私が神になったのは8,9年前くらいなのだ。だけど、神になってから誰か人間に会ったことはないよ」 京太郎「って、ことは」 牌「勘違いじゃない?」 京太郎「勘違い……?」 本当にそうなのか? だってこんなにも記憶の中の少女と牌はそっくりなのに。 なのに別人? 他人の空似? 京太郎「わかった、変なこと聞いて悪かったな」 疑問は残るがこれ以上追求しても埒があかない。 それに、このことはこれ以上追求しないほうがいいような気もするし。 牌「ま、待って!」 京太郎「ん?」 牌「あ、あの」 京太郎「なんか思い出したか!?」 牌「そうじゃなくて、あの……あ……がとう」 京太郎「えと……」 牌「ぁ……ありがとう、これ」 そう言って牌が指をさしたのは、PCとコミスタ(パッケージ版)。 京太郎「あ、ああ……素直にお礼を言うとは……大人になったな」 牌「大人も何も神だ!」 京太郎「はいはい、わかってるよ」 頭を撫でる。 牌「く……気持ち悪い……屈辱……! でも、今はお礼のため、我慢……」 京太郎「別に俺、髪フェチじゃないから」 牌「じゃあ無駄に触るな!」 京太郎「はいはい……」 せっかくセットした髪型が崩れるので、気安く他人の髪を触るのはやめましょう。 5・終
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6268.html
早朝 京太郎「………カピーが居なくなった。なんでだよカピー」 道中 霞「……死にそうな顔をしてるわよ、京君」 京太郎「えっ…霞さんか。そんなに酷い顔をしてますか?」 霞「ええ」 京太郎「カピーが何処かに行ったんです」 霞「カピーってペットの?」 京太郎「はい…」 霞「なら大丈夫よ」 京太郎「えっ?」 霞「あの方が京君を裏切ったりは絶対にしないわ」 京太郎「で、でも…」. 霞「シャキッとしなさい、須賀京太郎!私達と結納する男がそれ位で狼狽えてはダメ」 京太郎「…はい」 ギュ…霞に抱きしめられて 霞「良い子ね……大丈夫、大丈夫だから」 京太郎「すいません…」 霞「いいのよ。夫を支えるのも妻の役目だから」 女子決勝結果 一位 小瀬川白望 二位 エイスリン 三位 獅子原爽 四位 石戸霞 小瀬川白望と須賀京太郎はプロとのエキシビションマッチをします。 相手は小鍛冶健夜と戒能良子です。 女子個人優勝インタビュー アナウンサー「優勝おめでとうございます、小瀬川選手」 白望「ありがとうございます」 アナウンサー「ぶっちぎりの優勝でしたがどうでしたか?」 白望「…一歩間違ったら私が負けてた」 アナウンサー「えっ?」 白望「ぶっちぎりなんかじゃない…今回は運が良かっただけ」 アナウンサー「そうなんですか…辻垣内選手を破ってここまできた獅子原爽さんはどうでしたか?」 白望「強いと思う」 アナウンサー「プロとのエキシビションマッチについての意気込みをお願いします」 白望「私達が勝つ」 アナウンサー「私達?それはまさか…」 白望「そろそろダルいから…それじゃあ」 スタスタ アナウンサー「あっ!こ、小瀬川選手待ってください!」 京太郎「…シロに会いに行きたいが無理そうだな」 トントン… 「はい?」 後ろを向くと池田さんが居た。あれなんでこの人がここにいるんだろ? 「ちょっとだけ手伝って欲しい事があるんだし」 顔を下に向けたまま身体を震わしている…何か大変なコトが起きてるのか? 「俺で良かったら手伝うけど…」 「こっち」 池田さんが俺の手を握って急ぎ足で歩き出した。一体何が起こってるんだ? ーーーーー 「あの、こんな所に来てどうするんですか?」 倉庫室と書かれた部屋の前に池田さんは来ていた。 「中に用があるから」 池田さんはそう言ってドアを開けて電気のついていない部屋に入っていった 「待ってくださいよ」 俺も続いて中にはいる。部屋の中は暗くてなにもみえない。 バタン… 「えっ?」 ドアが閉まる。後ろを振り向くが真っ黒でなにも見えない。 ドン… 「っ…」 頭に強烈な痛みが走る…意識が徐々に薄れていく。 「大丈夫だし…」 池田さんがそう言って後ろから俺を抱きしめてくれたような気がした。 ーーーーーー 「あっ…気持ち良い」 嬌声に近い池田さんの声で目が覚めた…あれ目が見えない。それに足と手が縛られてる。下腹部に違和感がある。一定感覚で何かを打ち付けられている。 「池田さん?」 「な、なんだ…」 上擦った声で答えてくれる。 「一体何をしてるんですか?」 俺がそう言うと下腹部の違和感がキツくなった。キツく?あれてかこれってもしかして… 「華菜ちゃんの華菜ちゃんによる華菜ちゃんのための孕ませセックス」 セックス…まて、待ってくれ可笑しいだろ! 「な、何を…」 「な、何って…危険日ど真ん中の華菜ちゃんの中にもう五発も出してるのにそ…それは酷いにゃ…ほら…またこうやってビクビクしてるし…」 パンパンと音を大きく立てて池田さん…いや、池田がペースをあげている。やめてくれ、やめろよ! 「やめろよ、池田ァ!」 「嫌だし!華菜ちゃんをこんなにした責任を須賀は京太郎はとるべきだ!!それにもう華菜ちゃんは妊娠確定だし…ほら見てよ京太郎…こんなにも溢れてるんだよ?京太郎の精液で」 そう言って池田は腰を降り続ける。やばい、何かが込み上げてきている。 「ほら、またビューって出しなよ…華菜ちゃんのまんこに種付けしたいんだろ?」 「そんな事は…」 「あるよ…だってフェラで二回、淹れて五発も出したのにこんなにカチカチ…もう華菜ちゃんの中はこのチンポの形になっちゃってる」 「ならやめろよ!」 「嫌…言ったでしょ華菜ちゃんは我慢してきたんだ…だから今日は気が済むまで京太郎のチンポで気持ち良くなる」 「赤ん坊ができたらどうするんだ」 俺の言葉に池田さんの動きが止まる 「その時は私が育てる。京太郎にはかけない…そんな事よりも子宮が疼くんだ。もっともっと…ザーメンを寄越せって。三ヶ月だ…三ヶ月も待った。もうね…今の華菜ちゃんには京太郎のチンポさえ何もいらないんだ」 池田が身体を倒して俺の上に持たれかかってくる。 「だからさ京太郎…いや、ご主人…華菜ちゃんを抱いて欲しい…いや、抱いてください」 後日談 タレントA「今日の特集はあの伝説の麻雀選手須賀京太郎の素顔に迫りたいと思います」 タレントB「えっと…これって放送できる内容なのかな?」 タレントA「大丈夫です。飛ぶのはディレクターの首だけですから」 タレントB「は、はぁ…それにしても本人が亡くなって数年でこんな事を放送しなくても…」 タレントA「いや、私の祖母が言ってたんですよ。須賀京太郎に会った事があるけど別に世間で言われてるような人じゃなかったと」 タレントB「そうなんですか…まあ、彼が死んだ時に泣いた人の数からして悪い人では無いと思いますが」 タレントA「お嫁さん合計で30数人…一人は戸籍を絶対にいれないと言っていざ蓋を開けてみたら最初から戸籍を居れてたってツンデレ爺だから仕方ないですよ」 タレントB「ちょ、香ちゃんそれ以上言うと消されちゃうよ!」 タレントA「大丈夫、大丈夫…そうなったら須賀京太郎の孫の二代目すこやん事、須賀健夜プロに養ってもらうから」 タレントB「もう…私は香ちゃんを養える程のお金を稼いで無いよ」 タレントA「またまた…世界ランキング一位にしてグランドマスターの称号を持ってるすこやんがそんなわけないでしょ」 タレントB「私が一位になったのは偶々だよ。それより話がずれちゃってる」 タレントA「そうだった。もうすぐアラサーの須賀プロに話を変えられる所でした」 タレントB「まだ私は25だよ!」 タレントA「はいはい…とりあえず話を進めるとしましょう」 タレントB「流された!?」 タレントA「須賀京太郎の話の逸話は沢山ありますが…今日は唯一須賀の性を名乗る事のなかった池田華菜との話についてやっていきたいと思います」 タレントB「……ノーコメント」 タレントA「えー…って何時もならいう所ですが今日は内容が内容なのでそれは想定済みです。世間一般の認識では須賀京太郎と池田華菜との間に何があったかは発表されていません。ですが我々は一つの真相にたどり着きました」 タレントB「真相?」ゴゴゴゴ タレントA「…今回だけは圧力には屈しないよ、すこやん。須賀京太郎の最初の子供を産んだのは池田華菜です。彼女は17の時に当時は名門として有名だった風越女子を中退し、それからあの衝撃の会見までの十数年間消息をたっていました」 タレントA「その間に彼女はどうしていたかは知りません。ただ彼女の子供である池田京はこう語っています」 「母が犯した罪は父に葛藤と罪悪感しか残さなかった…それでも父は私を確かに愛してくれた」 タレントB「……」 タレントA「池田華菜が犯した罪についてはもう故人の過去を蒸し返すつもりはありません。私たちが今日、明らかにするのは須賀京太郎が池田華菜をどう想っていたかです」 タレントB「どう想ってたの?」 タレントA「結論から言うと彼は池田華菜を愛していました」 タレントB「…」 タレントA「年に一度、須賀京太郎は妻達や子供達に合わずに長野で一人で過ごすのが習慣でした」 タレントB「その時に会ってた?」 タレントA「その通り。これは信頼できる筋からの話だから間違いない」 タレントB「でもそれって池田華菜はずっと長野に居たの?」 タレントA「そうみたいね。須賀京太郎が住んでいた家に細々と暮らしていたらしいわ」 タレントB「…知らなかった」 タレントA「すこやんが知ってたらびっくりだよ。この事は須賀京太郎のお嫁さんと一部の人しか知らなかった事だから」 タレントB「…売女の事なんてどうでもいいよ」 タレントA「それがいけないんだよ、すこやん。須賀家の人間と世間は池田華菜の事を悪としか見ていない。須賀京太郎を強姦し、子供を勝手に生み、妹を見捨て、何も語らずに死んでいった。でもねそれはあくまで他人の視点なんだよすこやん」 タレントB「……」 タレントA「すこやんは何も知らないよね?」 タレントB「わ、私は…」 タレントA「一番苦しんだのはすこやん達じゃないんだよ。本人達が苦しんだ。一年しか会えない事に池田華菜は泣いていた。須賀京太郎は自分達のせいで不幸になった娘に最後まで後悔の念をもっていた。すこやんにその気持ちはわからないよね?」 タレントB「それはあの人が…」 タレントA「だからそれがエゴなんだよ。これがあの須賀京太郎の関わった事じゃなかったらこんな事態にはならなかった。その証拠にすこやん達は真相を聞かされなかった…誰が悪いじゃないんだ。間が悪かっただけだよ」 タレントB「…」 タレントA「紐解いていくよ。今日はその為にきてもらったんだから。すこやん達が知らない人生を」 プツン… 華菜「これなんだし…」 京太郎「俺と華菜の関係を世間にバラした時の反響の結果」 華菜「……………お世話になります」 健夜「うん、これからは華菜ちゃんには色々な事を覚えてもらうからね」ゴゴゴゴ 良子「イエス。京太郎を襲ったんです…覚悟してください。デスッた方がましだと思わせますんで」ゴゴゴゴ 華菜「…華菜ちゃん…死ぬかもしれない」 京太郎「大丈夫ですよ、人は死にませんから」 カン!! 夕方 京太郎「……気がついたら寝てた。何があったんだ?」 会場内 小蒔「京太郎様」 京太郎「あっ、姫様こんにちわ」 小蒔「あ、明後日は頑張ってください」 京太郎「はい…まあ、義姉さん達が相手なんで全力でいきます」ゴゴゴゴ… 小蒔「京太郎様なら大丈夫です」 京太郎「姫様達が応援してくれるなら百人力ですからね」 小蒔「そ、そうです!」 京太郎(姫様と会話してると和む) 小蒔「そ、それに霞ちゃんが言ってましたから」小声 京太郎「何を言ってたんですか?」 小蒔「えっ、あの…迎えにきてくれるって言ってました」 京太郎「あぅ…あの、ひ、姫様はいいんですか?」 小蒔「私は…その構いません。また皆で暮らせたらそれでいいんです」 京太郎「…」 小蒔「時間はやり直せません…関係も元には戻りません」 小蒔「ですが、私達は前に進めますから」 京太郎「…あと少しだけ待っていってください」 小蒔「はい。9年待ちましたから…また迎えにきてください」 京太郎「わかりました。あの場所で待っていてください」 小蒔「あそこですね…」 京太郎「ええ」 小蒔.京太郎「秘密の場所で」 夜 コンコン 京太郎「はい、開いてますよ」 ガチャ… 白望「疲れた…」 京太郎「シロか?なんで部屋の番号が解った?」 白望「これが部屋に届いた…」カードを見せて 京太郎「…なんだそれ?」 白望「招待状」 京太郎「招待状?誰からの」 白望「カピーから」 京太郎「えっ?」 白望「明日の墓参りについていって良いって」 京太郎「……」 白望「…墓参りって何?」 京太郎「はぁ…姿を消してもお節介なんだなカピー。墓参りは墓参りだ。知ってるだろ、シロ…須賀大社には俺の両親の墓があるんだ」 白望「知らなかった…」 京太郎「言ってなかったからな」 白望「そこに行くの?」 京太郎「ああ…ケジメが必要だからな」 白望「怖いの?」 京太郎「…怖い。正直、あそこには行きたくない」 白望「それなら…」 京太郎「ダメだ。前に進むって決めたから」 白望「……」 スタスタ…ギュ… 京太郎「シロ?」 白望「やっと辿り着いた…」 京太郎「なにがだ?」 白望「なんでもない…明日、ついて行くから」 京太郎「それは構わないが…」 白望「ならいい。私は京太郎と居るって決めたから」 京太郎「…そうか」 白望「うん」 白望(これが…足りなかったピース) 就寝前 京太郎「なあ…シロなんで帰らないんだ?」 白望「ダルい…」ベッドでゴロゴロしていて 京太郎「まてまて、あれだぞ北海道の時とは違うんだぞ?」 白望「大丈夫…着替えはあるから」 京太郎「えっ?」 白望「胡桃も買収済み…」 京太郎「…まさか泊まるつもりじゃないよな?」 白望「その通り」 京太郎「………襲うぞ」 白望「できるなら…寧ろ歓迎する」 京太郎「…畜生、シロが肉食系女子だった」 白望「シャワー浴びてくるから…覗いてもいいよ」 京太郎「普通そこは逆だろ!」 白望「真っ赤…京太郎は初心だね」 京太郎「…もう寝るからな」 白望「おやすみ」 京太郎「ああ、おやすみ…全くシロは」ぶつぶつ 早朝 夜 コンコン 京太郎「はい、開いてますよ」 ガチャ… 白望「疲れた…」 京太郎「シロか?なんで部屋の番号が解った?」 白望「これが部屋に届いた…」カードを見せて 京太郎「…なんだそれ?」 白望「招待状」 京太郎「招待状?誰からの」 白望「カピーから」 京太郎「えっ?」 白望「明日の墓参りについていって良いって」 京太郎「……」 白望「…墓参りって何?」 京太郎「はぁ…姿を消してもお節介なんだなカピー。墓参りは墓参りだ。須賀大社には俺の両親の墓があるんだ」 白望「知らなかった…」 京太郎「言ってなかったからな」 白望「そこに行くの?」 京太郎「ああ…ケジメが必要だからな」 白望「怖いの?」 京太郎「…怖い。正直、あそこには行きたくない」 白望「それなら…」 京太郎「ダメだ。前に進むって決めたから」 白望「……」 スタスタ…ギュ… 京太郎「シロ?」 白望「やっと辿り着いた…」 京太郎「なにがだ?」 白望「なんでもない…明日、ついて行くから」 京太郎「それは構わないが…」 白望「ならいい。私は京太郎と居るって決めたから」 京太郎「…そうか」 白望「うん」 京太郎「……起きたくねぇ」 白望「おはよう」 京太郎「ああ、おはよう…えっ、起きてたのか?」 白望「うん…さっき起きた」 京太郎「なら二度寝を…」 白望「ダメだよ。決めたんでしょ」 京太郎「…はい、そうです」 白望「シャワー浴びてくるから…起きとくんだよ」 京太郎「はい」 スタスタ… 京太郎「はぁ…いつからシロとの立場が逆転したんだろ」ノソノソとベッドから出て 京太郎「……よし、準備するか」 10分後 白望「シャワー空いたよ」下着姿 京太郎「し、シロ!その姿はダメだろ!」 白望「…裸の方が良かった?」 京太郎「そういうことじゃなくて…ああもう、シロの馬鹿野郎」 スタスタ 白望「京太郎の前だけだよ」ボソ 白望「お墓参りか…記憶の中に無いって事は何かがあるのかな?」 白望「ダルいけど…少し嬉しいな」 昼1. 須賀大社 「……」 いざ着いてみると怖いよりも懐かしさが込み上げてきた。昔の思い出などほとんど覚えていないのに。 「ここ裏口だよ?」 白のワンピースを着たシロが俺にそう聞いてきた。正面から入らない事に疑問を抱いたのかな。 「ここでいいんだ…」 そう言ってシロの左手を少し強く握りながら目を瞑り鳥居をくぐる。右手にもつ花の重さに逃げ出したくなる。 「……」 ゆっくりと目を開けると目の前には鳥居は無く、後ろに存在していた。 「帰ってきたのか」 口から零れる。一歩踏み出せばもう進むしかない。 「京太郎?」 「ついて来てくれてありがとうな、シロ」 手を引きながら記憶を辿って歩いて行く。一歩踏み込む度に、涙がでるのをぐっと堪えた。 母と手を繋いで歩いた道 父の背中を追い走った道 その道をシロと二人で歩く。 「ここだ」 母屋があったその場所に小さなお墓があった。握る手が強くなる。ああ… 本当に両親は死んでしまっていたのか。 「……ここに母屋があったんだ」 気がついたらそう言っていた。 誰に向けられた言葉なのかは解らない…隣にいる白望に言っているのか自分に言い聞かしているのか…ただ言葉がでていく。 「俺とお母さんとお父さんと三人で暮らしてた…本当に幸せだった」 自分の中で止まっていた時がゆっくりと動き出す。頬を伝う涙が潤滑油になり時計の針は時を刻む。 「此処に来たくなかった。そうしたらいつの日か父さん達が迎えに来てくれる気がしたから。心の何処かで望んでいたんだ…父さん達が生きているって」 「……」 ありえない夢物語を信じていた。義姉さん達がどれだけ言っても俺は此処に来なかった。義姉さん達はトラウマのせいだと思っていたがそんな理由では無い。 事実を認めたく無かっただけ 来たら認めしかない 両親は自分のせいで死んで逝った事実を 「そんな事はありえないのにな。目の前で死んだのにそれを認めなかったんだ…親不孝だろ」 墓の前に歩いて行く。 墓石に刻まれた文字を見る。 俺はやっと帰ってきたようだ。 「ただいま」 その言葉と共に俺は泣き崩れた 「……」 彼が泣いていた。恥も外見も捨て、私が居る事も忘れて泣いていた。 私はこの彼を知らない。 彼がこんな事をしていたなんて知らなかった…いや、解っていたつもりで私は彼の事を何も知らなかった 娘に両親の事を聞かれても彼は笑っていた 娘が事実を知っても彼は笑って娘を許してた 私はそれで彼が納得したんだと思っていた。 だって彼は笑っていたんだから。 なのに目の前の彼は泣いている。 いつもの笑顔じゃなくて いつもの強い姿ではなくて 私の知っていた京太郎はそこには居なかった 目の前に居たのは一人で泣く事もできない本当の彼 「ごめん…」 手を彼に伸ばしても彼はその手をとってくれない。とれるはずもない…彼は泣いているんだから。 「ごめん、京太郎」 彼の姿が歪んで見える。辛かったはずなのに私は私の事だけを考えていた。 「本当にごめんなさい」 鉛みたいな足を動かして彼に近づく。近くに居た筈の彼が何よりも遠い。 「京太郎…!」 彼を背中から抱きしめる。護ってくれていた背中はこんなに小さかった…支える。支えないといけない 「京太郎」 私が京太郎を支るんだ 京太郎「みっともない所を見せたな…ごめん」 白望「いいよ…私もごめんね」 京太郎「なんでシロが謝るんだよ」 白望「白望」 京太郎「えっ?」 白望「シロじゃなくて白望って呼んで」 京太郎「どうしたんだ急に」 白望「…秘密」 京太郎「…白望」 白望「うん…京太郎」 京太郎「…恥ずかしいぞ」 白望「気のせい…それよりはやくお花を供えないと」 京太郎「…そうだな」 スッ… 京太郎「……」手を合わせて 白望「……」手を合わせて 一分後 京太郎「…ふぅ」 白望「……」 京太郎「行こうか」 白望「うん」 ギュ…手を握り 京太郎「なあ白望…」 白望「駄目…皆に言わないといけない」 京太郎「やっぱりそう思うか」 白望「うん」 京太郎「……義姉さんに勝った後だな」 白望「京太郎がそれでいいなら私は何も言わない」 スタスタ…鳥居まで来ていて 京太郎「…」振り返って 白望「…」京太郎を見ている 京太郎「………」何かを呟く スタスタ…鳥居をくぐって ??「強く生きなさい」 京太郎「えっ?」 白望「どうかしたの?」 京太郎「…いや、なんでもない。それより昼ご飯だ」 白望「……そうだね」 京太郎(ありがとう母さん) 夜1. 京太郎「……明日か」 最終決戦 義姉との決戦 京太郎「……よろしくお願いします」 白望「よろしくお願いします」 健夜「こっちこそよろしく」 良子「よろしくです」 健夜「……」京太郎をみていて 京太郎「どうかしたんですか?」 健夜「…なんか一皮剥けたね」 京太郎「なんで今、そんな事を言うんだよ」 健夜「良子ちゃんもそう思わない?」 良子「イエス…少し気に入りませんね」 健夜「そうだね…本気でいこうか」ゴゴゴゴゴ 京太郎「理不尽だな…」ゴゴゴゴゴ 京太郎ロン 良子「私が親ですね…最初から全力でいきますよ」 逢魔が時発動! 京太郎(義姉さん達は本気だ…でも勝つのは俺達だ) 複製者と添い遂げた者発動! 白望「私達に負けはない」 京太郎「そうだな、白望」 良子(能力を見極めさせてもらいます、京太郎!) ソロモンの渇望発動! 良子(ファック…私達が知らない内にどれだけの女と寝たんですか京太郎)ゴゴゴゴゴゴ 京太郎「っ!はやく和了しよう…命が危ない」 最善を引き当てる者発動! 氷神と添い遂げた者発動! 白望(……私をコピーしたのかな?) 健夜(ああ、あれは不味いかも) 京太郎(槍も弓も良子義姉さんか健夜義姉さんの能力で使えない…それでも、俺が勝つ!) 良子「立直」 コトン… 京太郎「ロン!」 良子「えっ?」 京太郎「国士無双、32000だ」 京太郎 57000 白望 25000 健夜 25000 良子 -7000 須賀京太郎が勝ちました。 卒業式 宮守校長「33 須賀京太郎!」 京太郎「はい!」 スタスタ… 宮守校長「卒業証書…」 保護者席 健夜「…京君があんな立派になるなんてね」ボロ泣き 良子「だ、駄目ですよ…ま、まだ、終わってないんですから」ボロ泣き 胡桃「うわぁ…お姉さん達ボロ泣きしてる」 豊音「し、仕方ないよ…私だって嬉しいもん」ボロ泣き 塞「はいはい、迷惑になるからって私達だけ出席したんだから落ち着いて」ハンカチを渡して エイスリン「それにしても京太郎…かっこ良くなったね」 白望「元からかっこいい」 エイスリン「それもそうだね」 トシ「あんた達全員トッププロや大学生なんだから静かになさい」ゴゴゴゴゴゴ 一同「は、はい」 ーーーーーーーーー 麻雀部部室 京太郎「ふぅ…」 コンコン… 京太郎「開いてますよ」 ガチャ… 白望「卒業おめでとう」 京太郎「ありがとう…なんかこの三年間がすごくはやかった」 白望「男子個人三連覇+エキシビションマッチ三連覇したらそうなる」 京太郎「今年のマッチ相手が白望だった時は焦ったがな」 白望「こっちもマホが宮守に行くと思ってなかったから…」 京太郎「そうだな…マホのコピー能力はやばいからな」 白望「うん…数が増え続けてる」 京太郎「マホ自身もプロ並に打てるからな…敵にはしたくないしな」 白望「うん…京太郎、カピーは?」 京太郎「…まだ帰ってきてない。そのうち帰ってくる気がするんだがな」 白望「……」 京太郎「これから大変な事になるからカピーの事で止まってはいられない」 白望「37人との結婚式…」 京太郎「あ、改めて数を言われると罪悪感が湧くな」 白望「ならやめればいい」 京太郎「それは無い」 白望「ヒモになるの?」 京太郎「うっ…ひ、ヒモじゃないぞ家事洗濯をだな」 白望「一部を除いて全員できる」 京太郎「正直に話すと麻雀プロでタイトルとかとりたい…でもな、生まれてくる子供達の事を考えたら俺は家にいるべきなんだと思う」 白望「…」 京太郎「お母さんがたくさん居てお父さんが一人…絶対に問題も起こる。その時に知らないままで子供が背負う事だけは避けたいんだ」 白望「京太郎らしいね」 京太郎「そうか?親として当たり前だろ…たぶん」 白望「…京太郎らしいよ。皆が待ってるからはやく来てね」 京太郎「ああ、すぐ行くよ」 バタン… 京太郎「ふぅ…明日から大変だな」 ??「パカパカ(自分で選んだ道なのだろ」 京太郎「そうだな…再来年には10人のお父さんだからな」 ??「パカパカ(ペースを考えろ。そのペースだと10年経つ頃には100人にはなるぞ」 京太郎「そ、そうだな…」 ??「パカパカ(私はまだ主には必要か?」 京太郎「当たり前だろ、カピー」 カピー「パカパカ(そうか」 京太郎「約束、まだ果たしてないだろ」 カピー「パカパカ(……そうだな」 京太郎「なら側にいてくれ」 カピー「パカパカ(……幸せか京太郎?」 京太郎「幸せだよ、**」 カピー「パカパカ(……その名で呼ぶな馬鹿息子が」 京太郎「……久しぶりにそう言われたな」 カピー「パカパカ(馬鹿は馬鹿だからな」 京太郎「それじゃあ行こうか」 カピー「パカパカ(抱っこしろ、抱っこ」 京太郎「はいはい…」 ギュ… カピー「パカパカ(朱に交われば赤くなるか…義姉達に似てきたな。」 京太郎「義姉さん達がどうしたんだ?」 カピー「パカパカ(なんでもない、はやくいくぞ」 京太郎「ちょっ、カピー!!」 T R U E E N D 後日談 小瀬川白望 高校卒業後、プロ入り。新人王等のタイトルをとる。二つ名は岩手の大魔王 鹿倉胡桃 高校卒業後、プロ入り。当初は期待されていなかったが小瀬川と渡り合う打ち手と判明するや否や世間に注文を浴びる。 辻垣内智葉 高校卒業後、大学に進学。当初はプロ入りが囁かれていたが本人が希望した為に東京大学に入学。インカレでその実力を発揮した。 ハオ慧宇 二年の時に女子個人優勝。三年も確実と言われていたが夢乃マホに敗れる。京太郎が大学進学を希望した事によりプロ入りを取り消し、京太郎と同じ大学に進学する。 獅子原爽 高校卒業後、大学に進学。プロ入りをすると思われていたが子供達の為にも学歴がいると判断して辻垣内と同じく東京大学に進学。インカレでは覇龍の二つ名で呼ばれていた。現在は法律の勉強をしている 松実宥 高校卒業後、松実旅館を継ぐ為に女将修行を始める。大学進学を周りに勧められるが妹の玄の事も考えて上記の事になった。 月に一度岩手に出現しているのを確認されているが真偽は確かめられていない。 小鍛冶健夜 須賀京太郎が高校一年の夏に告白するとそれを糧に世界タイトルを連覇していく。現在の目標は京太郎の赤ちゃんを身ごもり、育休をとること。 戒能良子 義姉の小鍛冶健夜と同じく世界タイトルに挑戦する。日本人の麻雀は狂っていると言われたのはこの義姉妹のせい。 姉帯豊音 高校卒業後、大学に進学。麻雀プロになろうかと考えたが保母さんになる事を決意。大学の勉強をしながらちゃっかり京太郎に家事洗濯を習っていたりする。インカレで暴れている。 エイスリン 高校卒業後、大学に芸術大学に進学。絵の才能とその筆から描かれる絵はダヴィンチの再来と言われた。 臼沢塞 高校卒業後、大学に進学。豊音と同じ教育学部に進学し、小学生の先生を目指している。 佐々野いちご トップアイドルを目指して世界に進出中。須賀京太郎が高校一年の時の冬に家に突撃し、別名血のクリスマスの切っ掛けを作る。 夢乃マホ 長野に帰るも宮守高校に入学する。宮永照、小瀬川白望の再来と言われる程に圧倒的な麻雀でインハイに旋風を起こす。腹黒キャラになりつつある。 末原恭子 高校卒業後、大学に進学。凡人の一手と呼ばれる書籍を発表し、ベストセラーになる。須賀京太郎の事を公私問わずにご主人様と呼ぶ為、後に大スキャンダルになる。 荒川憩 高校卒業後、大学に進学。医学部に進学し、医者の道を目指す。本人は須賀京太郎の計画を知っている為に目指している。後のドクターKは彼女のこと。 松実玄 高校卒業後、大学に進学。 経営学を学び、姉の助けになる為に努力している。インカレの三龍の一角。 瑞原はやり 28で芸能界を引退し、麻雀プロも引退して臨海のコーチになる。その理由は語られていないが裏取り引きがあったと言われている。 竹井久 高校卒業後、大学に進学。高校での功績から特待生で某有名私大に推薦入学。インカレでの打ち方とその容姿から悪女の二つ名が付けられる。 園城寺怜 高校卒業後、大学に進学。須賀京太郎との蟠りを無くし、将来の事を考えた時に自身の能力を活かした仕事をする為に経済学を学んでいる。ネリーとは悪友。 石戸霞 高校卒業後、鹿児島総本山神代の補佐になる。神代小蒔の補佐としてその手腕を活かす。仏の姫と鬼の霞と言われている。 天江衣 高校卒業後、大学に進学。須賀京太郎のアプローチに一番真剣に応えた人物。両親の後を継ぐ為に古典文学の研究者を目指している。 雀明華 高校卒業後、フランスに帰国。フランスのタイトルを全てとり須賀京太郎が20になると同時に日本で挙式をあげる。 江口セーラ 高校卒業後、麻雀プロになる。関西の期待のホープと呼ばれている。 ネリー 高校卒業後、大学に進学。臨海系列の株を買い占め、大学卒業後に理事長に就任。数年後に白糸台を蹴落として関東最強は臨海と呼ばれるまでにする。 東横桃子 高校卒業後、大学に進学。心理学を学び、カウンセラーの道を歩んでいる。 原村和 高校卒業後、大学に進学。父の仕事を継ぐ為に弁護士になる為に法学部に入学する。須賀京太郎が父親と一番揉めたのは和の父親であった。 国広一 高校卒業後、大学に進学。龍門渕透華の付き人をしながら国際学部に入学する。須賀京太郎が龍門渕家に天江衣をくださいと言いに来た時の龍門渕透華の行動にボロ泣きした。 福路美穂子 高校卒業後、大学に進学。岩手の大学に進学し、姉帯豊音と 親友になる。ただし二人揃って電子機器が苦手な為にいつも須賀京太郎に教えてもらっていた。 愛宕洋榎 高校卒業後、大学に進学。母の背中に憧れて居た事もあり高校の教員免許を取る為に勉強する。 愛宕絹恵 高校卒業後、大学に進学。姉の背中を追う事をやめ、自分の道を探し始める。園城寺怜と出逢い、活路を見い出す。 神代小蒔 高校卒業後、鹿児島総本山神代のトップにたつ。色々な人に支えられながら迎えの時を待っている。 狩宿巴 高校卒業後、大学に進学。東京大学に進学し、経済学を学んでいる。大学を卒業したら鹿児島に戻り地域発展に貢献するつもりでいる。 薄墨初美 高校卒業後、神代小蒔の補佐になる。神社の巫女をしながら色々な事を画策している。 滝見春 高校卒業後、神代小蒔の補佐になる。戒能良子からはプロになる事を勧められたがそれよりも地に足のついた生き方を選んだ。 宮永咲 高校卒業後、大学に進学。文学部に進学し、インカレでは長野の魔王と呼ばれている。須賀京太郎の幼馴染にして、須賀京太郎と一番距離があった存在。 妹尾佳織 高校卒業後、大学に進学。センターを剛運で満点をとり、姉帯豊音達がいる大学に進学。将来の夢は保母さん 三尋木咏 須賀京太郎に勝ったら結婚する賭け麻雀をして36連敗中。義姉二人にも同じ数だけ負けている。 清水谷竜華 高校卒業後、大学に進学。親友の園城寺怜の世話をしながら教員免許の勉強をしている。インカレでは巨龍と呼ばれている 後日談 最年少と最年長 マホ「す、凄いですはやりさん!」 はやり「これ位できて当たり前だよ☆」 マホ「マホまだこんなにもお料理できませんから凄いです!」 はやり「もうマホちゃんたら…でもあれだよ、いつかはマホちゃんもお料理できるようにならないとね☆」 マホ「はい!京お兄ちゃんの為に料理を作りたいです!」 はやり「そうだね☆マホちゃんは料理の才能があるから大丈夫だよ☆」 マホ「ほ、本当ですか!」 はやり「本当だよ☆」 マホ「マホ頑張ります!!」 はやり「その調子だよ☆!」 ーーーー 白望「親子みたい…」 京太郎「いいか白望、絶対にそれをはやりさんの前で言うなよ…殺されるぞ」 白望「解ってる」 はやり(後で二人ともお仕置きかな☆?) 後日談 智葉「今日は勝たしてもらうからなシロ」 白望「智葉でもそれは無理…勝って私が今日の晩御飯を決める」 爽「シロ、それはおかしいよ。一応、今からタイトル戦をするんだから」 慧宇「そうです。勝って今日の晩御飯を作ってもらおうなんて図々しいですよ」 白望「ハオは勝ったら抱いてもらうつもりだよね?」 智葉「ほぅ…」 爽「へぇ…」 慧宇「な、何言ってるんですか!そんな事あるわけないでしょ!」 白望「…顔真っ赤だよ」 慧宇「今日こそはその顔を顰めてさしあげます」ピキピキ 爽「私はハオの方が気になる」ゴゴゴゴゴ 智葉「同じく。少し盛った奴にはお灸を据えてやろう」ゴゴゴゴゴ 慧宇「計りましたね、シロ!」 白望「ダルい…今日の晩御飯はおでんがいいな」ボソ… 慧宇「シロー!」 爽「抜け駆けは駄目だと思う」ガシ 智葉「久しぶりに先輩として指導してやらないとな」ガシ 爽、智葉「覚悟してね(しろ)、ハオ」 慧宇「…ぜ、全部倒して私がご主人様とイチャイチャするんだ!」 カン! 後日談 ネリー「久しぶり、京太郎」 京太郎「そうだな。調子はどうなんだ?」 ネリー「少し疲れた。はやりさんが手伝ってくれるから大分とマシになったけど学校の経営って大変なんだよ?」 京太郎「それは仕方ない事だ。俺だって家で子供の世話をしてるけど毎日が嵐みたいだからな」 ネリー「そうだね…でも、可愛いから頑張れる」 京太郎「だな。俺の子供なんだなと思うと幸せだからな…」 ネリー「顔が緩んでる。そうなるのが京太郎のいいところだけど。それよりも今日は久しぶりのデートなんだから期待してる」 京太郎「任せろ。初デートに行ったグルジア料理の店を予約してあるからそこでディナーだな」 ネリー「もう、またあそこにしたの?」 京太郎「当たり前だろ。あそこは俺とネリーの思い出の場所なんだから。記念日のデートはあそこだ」 ネリー「もうすぐお互い30になるのに?」 京太郎「肉体が衰えても記憶は鮮明だからな」 ネリー「……もう、反則だよ京太郎」 京太郎「何がだ?」 ネリー「なんでもない。それよりも早く行こう」 ギュ…手を握り 京太郎「おう」 スタスタ… ネリー「ねぇ、京太郎」 京太郎「なんだ?」 ネリー「私さ…今日が一番危険な日なんだ」 京太郎「…」 ネリー「二人目が欲しいかなって…」 京太郎「……ホテルの予約もしてある」 ネリー「えっ?」 京太郎「帝都ホテルの最上階だ」 ネリー「……考える事は一緒みたいだね」 京太郎「そうみたいだな」 ネリー「愛してるよ、京太郎」 京太郎「俺の方こそ、愛してるぞネリー」 カン! 後日談 カピー「パカパカ(気がついたら大阪だと…」 洋榎「あれは……面白そうやな」 スタスタ…近づいていき カピー「パカパカ(なんだ?」 ガシ… 洋榎「うわ、ふさふさやな…とりあえず恭子にでも見せたろ」 カピー「パカパカ(離せ、小娘何をするつもりだ!」 洋榎「暴れたあかんて、たこ焼き食べさしたるから」 カピー「パカパカ(…本当か?」 洋榎「大人しくなった…あんた言葉が解るんか?」 カピー「パカパカ(当たり前だ」 洋榎「解るみたいやな…可愛いしはやく皆に見せたろ!」 スタスタ… ーーーーーーー 恭子「それでカピバラを拾ってきたんですか?」 洋榎「そうです」正座 恭子「飼い主が探してたらどうするんですか」 洋榎「そ、それは…」 絹恵「うわぁ…めっちゃ可愛い…」 漫「そうやね…甘いもの好きなんかな?」 カピー「パカパカ(菓子をくれるのはいいが私に触るな」ポリポリ 由子「カピバラは雑食なのよー」 恭子「適当な事を言わない!」 洋榎(足が痺れてきた…) 恭子「だいたい主将は」 洋榎(あかん、これ説教パターンや!) 絹恵「それにしても可愛いな」なでなで カピー「パカパカ(当たり前だ!」ポリポリ 漫「ポッキーもあるで」 カピー「パカパカ(痛い、ポッキーで突つくな」 由子「カピーはかわいいよー」 カピー「パカパカ(えっ?なぜお前が私の名前を知っている?」 由子「私は忘れなかっただけよー」 絹恵「何言うてるん?」 由子「秘密や」 漫「ああ、可愛いなホンマに」なでなで カン! 後日談 大沼「ぬるいな」 世界プロA「なにをいってるんだい、Mr大沼」 大沼「ぬるいと言っておるんじゃ…当たり前の麻雀、当たり前の捨て牌…世界とはこれ程つまらないものだったんじゃな」 世界プロB「不謹慎だな。最下位のお前が言っていい言葉じゃない」 世界プロC「そうです、貴方は残り3000しかないじゃないですか」 大沼「…だからぬるいと言ったんじゃよ」ゴッ… ざわ…ざわ… 大沼「わしがこれまでアガらなかったのは布石。最後の最期に和了する為のな」 世界プロA「な、何を言っている」 大沼「チリ一つすら残さない…ツモ」 バタバタ…牌が倒れていく 世界プロB「ありえない!」 大沼「四暗刻単騎、大四喜、字一色…五倍役満は八万オールじゃ」 世界プロC「……」あぜんとしていて 大沼「つまらん…実につまらない」 大沼「須賀…はやくプロにこい」 後日談 「なあ…結局儂だけが生き残った」 住み慣れた部屋で老人は隣に座る少女に尋ねた。 「…100歳まで生きた。寧ろ生きすぎだ」 見た目とは似つかない口調で少女は老人の問いに応える。 「100歳か…随分と長く生きたな」 「…そうだな」 何気ない会話をしながら二人の間にはゆっくりと時間がせまってきていた。 「色々な事があった…子供が産まれて…気がついたら孫が居て…一人、また一人と儂をおいて逝った」 老人は懐かしみながら昔を振り返る。 18歳の時に結婚して 19で子供が産まれて そこから先の人生は幸福だった。 風当たりは確かに強かった。 だが年が過ぎる度に家族が増えた。 いざこざや喧嘩もあった。だが最期には皆が笑っていた。 そして別れの時がやってくる。 「ごめんね、京君」 義姉達は最期まで泣いていた。 「……先に逝って待ってます」 初恋の人はそう言って笑ってくれた。 「…天国があるならまた暮らせますね」 最期までオカルトを信じなかった天使は最期にそう呟いた。 「先に逝く。一番遅れてこい」 最期まで気高い彼女が流した涙を俺は見た。 36人。 愛した家族が天国に旅立っていく。子供達もその後をおっていく。 一人なら辛かった。 一人なら泣いた。 一人なら死んだかもしれない。 でも側には彼女が居た。 「大丈夫…私が居る」 それが彼女の口癖。 誰かが逝く度に手を握り彼女はそう呟いた。 それでも…その彼女が逝く時がくる。 「……また逢おう」 彼女はそう言って永遠の眠りについた。その目が覚める事は無い。 「…逝くのか?」 少女が手を握ってくれる。出会って95年…一番長い付き合いだ。 「ああ…ありがとうな」 名前が出ない。この少女の名前が。 「馬鹿者…また会えるだろう」 手に水滴が落ちてくる。 「そうだな…またな…**」 ゆっくりと瞳を閉じる。静かな闇が訪れる。 そこには最愛の人達が居るのだろうか?居ないのなら…それでもいい。探すだけだけなのだから。 後日談 久「ここが京太郎の新しい家ね」 優希「相変わらずデカイ家だじぇ」 咲「ここが新しい京ちゃんの家」 まこ「のぉ…なんでわしらここにおるんじゃ?」 和「私にもわかりません」 久「さぁ、行くわよ」 ピンポーン… 優希「あの馬鹿犬、絶対驚くじぇ」 咲「…おかしくないよね」服装チェック まこ「茶菓子は…」 和「ここにありますよ、染谷先輩」 ガチャ… 久「遊びにきたわよ、須賀君!」 優希「久しぶりだな京太郎!」 咲「……」緊張し過ぎで固まり まこ「すまんの、京太郎」 和「お久しぶりです、須賀君」 ばーーーーん…扉が開き 白望「…誰?」 清澄一同「えっ、誰?」 カン! 後日談 良子「……塞は意外に腰にエロスを感じますね」 塞「ち、ちょっとやめてください、お義姉さん!」 健夜「待って塞ちゃん。まだ私を倒してないからそれは認められないよ」 塞「えっ、言いって言ったのは健夜お義姉さんですよ!」 健夜「…忘れてた」 胡桃(…もう少し私にもあれば)胸をペタペタと触り エイスリン「……」胡桃の肩を黙っておいて 白望「…だるい」勝ち誇っていて 豊音「みんな一緒で楽しいよー」 カピー「パカパカ(…私は主と入りたかったんだが」 トシ「…諦めな。見張っとかないとどうなるか解らない」 カピー「パカパカ(…それもそうか」 男湯 京太郎「……なんか寂しい」 カン! 後日談 胡桃「そこ野菜も食べる!」 エイスリン「チキングッド!」 塞「…あっ、それは狙ってた椎茸」 豊音「早い者勝ちだよー」 京太郎「はいはい、まだあるからそんな事で争わないでください」 塞「…ぶー」 京太郎「こっちの白菜も美味しいですよ?」 塞「…ならそっちにしとく」 京太郎「はい」 トントン…京太郎の肩が叩かれて 京太郎「…待ってくださいね、シロさん」 白望「……あーーん」 京太郎「解ってますよ、アーン」 パク…もぐもぐ 白望「美味しい…」 京太郎「ならよかったです」 胡桃「…ずるい」 京太郎「えっ?」 エイスリン「ワタシモ!」 豊音「わ、私も…」 塞「…あーん」 京太郎「…はぁ、仕方ないか」 カン!