約 969,178 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6566.html
朝一発目 精液麻雀 知らなかったのか? 宮永からは逃れられない 私がモテないのはどう考えても京ちゃんが悪い ジェットストリームぽんこつ クレイジーサイコレズ・京咲の理解者 お義姉ちゃんとの関係・理想と現実の狭間揺らいで 仕事場にお弁当を持っていく咲ちゃん・飲み会で酒が回った京ちゃん 一緒にスーパーで買い物 お姉ちゃん 休日にまったり耳かき・久しぶりに姉も誰もいない二人っきりの京咲 照にあすなろ抱きされて耳元で囁かれる京太郎・照の誕生日京太郎独占権プレゼント 内弁慶 鍋料理 紅葉狩りに行く・川の字で寝る・旅館で家族風呂 子供に「伯母さん」と呼ばれる照・お父さんと叔母さん 父親の気持ち 膝の上に座って充電 優希と和が訪ねてくる・高校時代の麻雀部員との会話 告白 子供の名前を考える夫婦とDQNネームをつけたがる照 突然の大雨に濡れてしまったので三人でお風呂・宮永家全員とヤる 看病 酔っ払って前後不覚に陥りながらなんとか家に帰って玄関に倒れ込み、むくれながらスーツを脱がそうとしたらすごい勢いで手を振り払って「止めてくれ、家に妻がいるんだ」と喚いて気を失う京咲 いい嫁さん 子供の授業参観などの学校行事 夫婦喧嘩してから仲直りまで・子供達が京ちゃんを独占していることに嫉妬して、パパは10年も前からママのなのーって嫉妬する咲ちゃん 押入れを整理してたら高校時代のセーラー服出てきて、ついつい着ちゃう咲ちゃん 界さんが京ちゃん呼びする理由・両親視点での生活風景 出産前後の京咲 恋人になってからの初デート お産間際のみやながけ 咲ちゃんは友達が少ない・京咲家デートの割合 京太郎と照の浮気疑惑・照と京ちゃん夫婦に間違われて咲ちゃん嫉妬 京咲最大のプレゼントは感謝の言葉 女子会にて少女漫画などに良くある壁ドン顎クイetc.の話で盛り上がるもよく考えたら全て京ちゃんにされていた咲ちゃん プロポーズ 結婚前、界さんに嫁さんにくださいな挨拶をする京ちゃん咲ちゃん 京咲が結婚後に宮永家に住んでなかったら・結婚初期の話 妊娠発覚時の様子 照視点で何か 照とロッカーに入ってしまって嫉妬する咲ちゃん バレンタイン 会社の飲み会 家族みんなでトランプ遊び・みんな幸せな風景 何かと頼りにされる咲ちゃん(の夫) 照の試合中継をおうちでテレビ観戦京咲 京咲照で海水浴 子供が風邪を引いたら自分が代わりになってあげたいと思う京咲 ハロウィン・いつもの調子じゃなくてガチ本気で京太郎に迫る照・ほのぼの定期って、次あたりでまた盛るんだろ! 清澄麻雀部全員での同窓会で盛大にのろける京咲とかさ 友情破壊ゲームをプレイしたのに、さらに絆が深まった京咲 京太郎たちが3年の卒業式 本スレ 【咲-Saki-】京太郎「みやながけ?」咲「京咲だよっ!」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1443023066/ 【咲-Saki-】京太郎「みやながけ」咲「京咲!」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1444022970/ 【咲-Saki-】京太郎「一家団欒」咲「宮永家!」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1444232227/ 【咲-Saki-】京太郎「みやながけ」照「京咲照」咲「京咲でしょ!」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1445021542/
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6174.html
10月×日 今日は文化祭だった 麻雀部は去年と同じらしいお祓いやおみくじ、お守りの販売だった みんな巫女服着てやっていた。俺は事前の準備、主に力仕事等を中心にやり、当日は片付け以外特にやることなしだった やはり本職の巫女がいるからか、予想以上に客は多かった 小蒔さんや霞さんのお祓いを見せてもらったが、簡単なものとはいえ、かなり雰囲気が出ていた お守りやおみくじは主に小蒔さんの家のものらしい ある意味本物が揃っている状態だった。いいのか神職 ちなみに俺もお祓いしてもらったが、なんか小蒔さんが困惑したような顔をして、霞さん達を呼んでいた 何なのか分からなかったが、今度神社の方に来てくれと言われた なんか憑いてるのか? クラスの方ではメイド喫茶になった メイド服はどこから借りてきたのか、かなり可愛らしいものだった 元々永水自体レベルの高い女子が多いのでかなり眼福だ 春もメイド服を着ていた。巫女服の方が慣れていると少しめんどくさそうだったが、かなり似合っていた また見たいもんだ ここでも男は力仕事中心。だが俺はメニュー作りや調理等に回された いくつか提案したものがほぼ全て通ったのが驚きだった 俺が担当した時間に限って何故か客が増えたり、料理の注文が多かったりしたのが不思議だった ハギヨシさんに教わった通りにやってるだけなんだけどな 俺の交代の時間ギリギリ、料理を出した後、何故か春に席まで呼ばれた 何かと思い行ってみると、良子さんがいた 「シェフを呼べって言ってみたくてやりました。サティスファクションです」ドヤ顔で言う良子さん、何やってんだよ 丁度交代すると聞いたから、春と俺と回ろうと思い呼んでくれたらしい 俺は制服だが春はメイド服、そして有名なプロ。めっちゃ目立ったわー ただ、春と良子さんの2人と一緒に文化祭を回るのはかなり楽しかった 麻雀部に行って、巴さんがなんとも言えない顔で良子さんのお祓いをしたり、 おそらくわざと初美さんを挟むように春と良子さんが写真を取ったり、 良子さんも相当文化祭を楽しんでいるようだった その後、交代の時間になったので良子さんと別れ、俺は文化祭が終わるまでずっと料理していた 売上が相当よかったらしく、何故か俺がやたらと感謝された 感謝するのはメイドの方じゃないのか? とにかくいい文化祭だった 巴「確か、1年生のメイド喫茶の料理が文化祭レベルじゃないって話題になってましたね」 初美「薄々察してましたけどやっぱり京太郎でしたかー」 春「さらっと書いてるけど、前日に下ごしらえとか京太郎がやって、誰でもできるようなメニューにしてた」 春「他の人も上手かったけど、京太郎だけ段違いだった」 霞「休憩時間に少し行ったけど、行列ができてたわね」 小蒔「私もこのハギヨシさんという方に教われば……」 霞「……諦めなさい」 小蒔「はーい……」 巴「良子さんもわざわざ来なくていいのに……お祓いとか自分でなんとかできる人でしょう」 初美「こう、胸を見せつけるように隣に立ったのは許せませんよー」 小蒔「あはは……そういえばこの時の京太郎くんに憑いてたのって……」 霞「えぇ……とてもじゃないけど、祓いきれないわ」 春「……祓いきれないほどの……女性との縁」 霞「普通祓うものじゃないけど、少しくらい減らせばライバルも減ったかもしれないのにねぇ……」 小蒔「ちょっと多すぎでしたし、どうしようもなかったです」 10月○日 今日、というか昨日の分の日記になる 九州の鹿児島に来て、初めて大きい台風がきた いつか来るとは思っていたが、相当のものだった 台風に備えようと思っていたが、霞さんの家が親戚の家への用とかで霞さん以外誰もいないらしく、俺が手伝いに行くことになった まずは買い物、それなりに風も強くなっていて、風で激しく揺れるおもちもまたすばらだった いくつか日持ちする食材や、切れていた蝋燭や乾電池等、そして台風ということでコロッケを買いたかったが、既に売り切れだった 仕方ないので材料買って作った。ちゃんとキャベツも付けて ひとつ味見で霞さんと食べた。我ながら美味くできたと思う。霞さんも美味しいと言ってくれた それからは雨戸を閉めたり、外の物が風で飛ばないようにしたりと、力仕事が多かった ある程度片付いて、そろそろ帰ろうかと思った時、台風が予想以上に早く、そして強かったらしく、外はとんでもない状況じゃなくなっていた 台風の中気合いで帰るのも面白いし、昔やってみたかったよな、とか考えているろ 「あらあら、これは仕方ないわね。泊まっていってね」そう霞さんに言われた その時は非常に驚いたしビビった マジで?霞さんと?このおもちと一晩二人きりで過ごせと?しかも台風の晩に?我慢できる? 様々な考えが頭をよぎったが、外で傘が空高く舞い上がるのを見て、泊まることを決めた まぁ、必然的に意識するよね?うん ぶっちゃけこのままエロゲ的展開に入ってもおかしくないシチュエーションだったし そんなことを考えながら夕飯で作ったコロッケを食べて、洗い物まで終わった時、台風がさらに激しくなった 外からの風の音もかなり大きく、大丈夫かと思っていると、いきなり背中に柔らかい感触が触れた 一瞬、何が何だかわからなくなったが、霞さんに後ろから抱き着かれている状態だった 混乱状態に陥りかけたが、霞さんが震えているのに気付いた 霞さん、と呼んで後ろを見ると、いつもの余裕のある笑顔の霞さんだったが、少し怖がっているような感じだった 霞さんはなんでもないと言っていたが、どうしてか離れなかった しばらくお互いが無言でいると、「……少し、怖いの」霞さんがポツリと漏らした 普段から落ち着いていたり、みんなの姉のような感じではあるが、やはり霞さんも同じ高校生 正直、台風が来る夜に1人になるのが怖くて、今俺がいても、予想以上に強い台風はやはり怖いらしい 「駄目ね。いつものようにするのは、とてもじゃないけど無理みたい」俺の背中に顔をうずめながら言う霞さん それを聞いて、俺は一旦霞さんに離れてもらい、霞さんを正面から抱きしめた 驚いて固まっている霞さん、そのまま俺は言った 無理しなくてもいい、落ち着いているように見えるけど、霞さんだって18歳の女の子なんだから 怖かったりするときは、無理にいつもみたいにしなくていい、そう言った 怖かったり、不安だったりするのに無理するのをやめて、楽になって欲しかっただけだが、恥ずかしいこと言ってんな俺 抱き締めた時から当たり続ける柔らかい感触を無視するのが、一番苦労したと思う 霞さんもそのまま手を背中に回し、「……ありがとう、少し楽になったわ」そう言ってくれた そのまましばらくすると、もう大丈夫と霞さんは離れ、笑顔を見せてくれた それからは風呂に入り、寝るだけだったが……煩悩を抑えるのが大変だった あんなこと言った手前、下手なことをやる訳にもいかない ある意味一番辛かった 翌日、つまり今日 すでに台風は夜の内に過ぎてしまっていたので、俺は家に帰った 帰り際に霞さんが、今度今日のお礼で出かけようと誘ってくれた 色々大変だったが、霞さんと出かける予定もできたり、悪くなかった 霞「あらあら……あの時怖いって言って添い寝頼めば良かったかしら?」 巴「全く動じない!?」 初美「むしろ当然の如く認めて更に攻めようというのですかー」 小蒔「霞ちゃん大胆……私も負けてられません!」 春「……でも台風の夜ってことは吊り橋効果かも」 霞「あら、それは無いわよ?」 初美「ばっさり言い切りますねー」 霞「もともと意識自体はしていたし……そうね、明確に男性としての頼もしさを意識したのはこの時かしら」 霞「後はまぁ……京太郎くんになら、胸どころか全部を好きにされてもいいかなって思ったくらいよ?」 巴「それ相当じゃないですか」 春「恐るべし……」 小蒔「む、全部を好きに……わ、私だって!」 初美「胸どころか全部……私もそう言うしか……」 霞「ふふ、今回ばっかりは小蒔ちゃんにもみんなにも譲る気はないからね?」 10月△日 今日はなんか妙な夢をいくつも見た 夢の中で小蒔さんと神前式挙げてたり、霞さんに「あなた」って呼ばれたり、初美さんと新婚旅行に行ったり、 巴さんの左手薬指に指輪をはめたり、春が「ご飯にする?お風呂にする?黒糖にする?それとも……私?」とか言ってきたり、 挙句の果てに小蒔さんが正妻で霞さん、初美さん、巴さん、春4人が愛人だったりというとんでもない状況だったりした なんて夢だ、特に最後 本家と分家って関係だから少し笑えねー いやでも男の理想のハーレム…… やめだ、妙なこと考えるのはよそう 今日はカピーと遊んで癒されよう 小蒔「そ、そんなまだ早いですよ!でも……京太郎くんが望むなら……」 霞「あなた……あなた、ねぇ……悪くないわね」 初美「新婚旅行……国内でもいいですから泳げるとこがいいですねー」 巴「指輪か……憧れだね」 春「……なんで私がいつか言おうと思ってたことが分かったんだろ」 霞「でも最後の夢……そうね……ある意味一番幸せになれるかもね」 春「現実にする?」 初美「一番手っ取り早くいけそうですけど、どうですかねー」 小蒔「わ、私が正妻でいいんですか!?」 霞「大丈夫、その時はみんなで平等に、ね?」 春「……各自それぞれ週1と週2は全員で、っていう感じで」 初美「アリですねー」 巴「いや、無しだからね?さすがに日本で一夫多妻は駄目だから。あの、姫様に霞さんも聞いてます?」 10月□日 今日は学校の都合で部活が休みだった なので放課後、男友達と遊ぶことになった 男の人数が少ないのでみんな仲良くなった みんなで適当に駄弁っていたら、話は女子の話になっていった 最近部活でどうか、彼女はできたか、いい写真は撮れたか、素晴らしい景色が見えるポイントはどこか みんなそれなりに部活で頑張ってはいるが、彼女ができた奴は居なかった むしろ振られた奴はいたが 俺もいないと言うと、みんなから嘘だろと言われた 同じクラスの奴からは春と付き合ってると言われ、また別の奴からは小蒔さんとだと言われた ある奴は巴さんとだと言われ、あるロリコンは初美さんとイチャイチャしているとこを見たと血涙を流しながら言われ、 おもち好きの同志からは霞さんじゃないのかくたばれと言われた 確かにみんなとは仲が良いとは思うが、そんな関係じゃない そう言うと、全員口をそろえて「爆発しろ!!」と言ってきた その後の会話でもちょいちょい「死ねばいいのに」「この無駄にハイスペックが……」「そのポジション変わりやがれ」等などいろいろ言われた そんな付き合ったりとかそういう感じでもないんだがなー 全員勘違いとは、疲れているんだろうな 春「…………この鈍感」 霞「多少ならいいんだけど、鈍すぎるのもねぇ……」 初美「なんで気付かないですかー?」 巴「自分が好意を寄せられているって発想自体が無いんじゃないのかな?」 小蒔「こんなに慕っているのに……」 10月●日 今日は春と部活の買い出しに出ている時、珍しく咲から電話があった 最近必死で携帯の使い方を覚えているとか竹井さんから聞いていたが、驚いた ただ電話してきた内容が迷子だから助けてって……俺鹿児島だぞオイ 結構時間はかかったが、咲の必死の状況説明と俺の記憶を頼りになんとか咲は知っている場所にたどり着けたようだ 家に着いたらまた電話すると言って咲は電話を切った。あいつ、成長しねーな。つーかしてくれ すっかり待たせた春は……かなり機嫌が悪くなっていた 必死の謝罪もあって、次の休日に1日付き合うことと、新しい黒糖スイーツを作ることでなんとか許してもらった そーいや春って咲に関わると機嫌悪くなるような……気のせいか、ほとんど会ったことないはずだし 春「…………超鈍感」 小蒔「どうして春ちゃんはそこまで機嫌が悪くなるんでしょう?」 巴「嫉妬ですかね?」 初美「それならよくしてると思いますよー」 霞「アレじゃない?ポジション争い」 咲「……また黒糖の人の話」 久「あら咲、大事な京ちゃんからのメール?」 咲「わわっ、勝手に見ないでくださいよ!」 久「いやー、面白そうだったからつい」 咲「酷い!?」 久「咲とあの娘、結構共通点あるみたいだから、面白いわよ?」 10月◇日 今日の部活、霞さんから相談を受けた 最近視線を感じたり、振り返ったら誰かが去っていくようなことがあったりと、ストーカーがいるかもしれない、と相談された 確かにインハイで有名になり、美人で巫女でおもちとなればストーカーくらい出るだろう なので他のみんなにも協力してもらい、ストーカーを捕まえることになった まずは俺と霞さんだけで歩き、そこから小蒔さん、初美さん、巴さん、春の4人に怪しい人がついてきていないか見てもらう、もし居たら俺の携帯を2回鳴らしてもらう かなりざっくりとした作戦だが、とりあえずストーカーがいるかの確認ができればいいくらいでやってみた そして帰り道、あくまで自然に、やけに霞さんが腕に抱き着いたりおもちが当たったりしたりするけど自然に帰ってるように歩いていると、携帯がなった 振り返ると、確かに誰かが居た。他には誰も居ない。俺は迷わずその誰かに走っていった その誰かは驚いたのか逃げたりする様子もなく、俺はすぐにその誰かの前まで着いた 顔を見て驚いた。女の子だった。しかもうちの学校の、少し前に麻雀部に入部した女の子だった 向こうもいきなり走り寄って来た俺に驚いた様子だったので、少し話を聞いてみた なんでも最近霞さんの家の近所に引っ越して、少し方向音痴なので霞さんについていくことで新しい帰り道を覚えようとしていたらしい つまり、ストーカー騒動は勘違いだった それからは誤解も解け、たまには一緒に帰ろうということになった 霞さんにストーカーが居なくて本当に良かった 初美「いやー、ストーカーがいるって勘違いするなんて自意識過剰じゃないんですかー?」 巴「いや、霞さんならあり得ない話じゃないし」 春「……ちっちゃい方にも居そう」 初美「はるるー?どういう意味ですかー?」 霞「小さい娘が好きな人もいるしね?」 初美「はっきり言いますか!?」 小蒔「も、もう……あら?」 霞「小蒔ちゃん、どうしたの?」 小蒔「これ、次のページに日記の続きが…」 そういえばこの女の子、何か見覚えがあると思ったら、最近よく見る娘だった 学校に行く時、よく見かけたような気がする それと昼休みに学食に行った時、混んでいたからか隣にいたな 最近麻雀部でもよく一緒に打つし、この前の休日に1人で出かけた時も、たまたま本屋で同じコーナーの本を立ち読みしてたっけ 珍しいこともあるもんだなー 春「…………」 巴「…………」 初美「…………」 小蒔「…………」 霞「…………」 春「……偶然、のはず」 初美「で、ですよねー!!この話も2ヶ月以上前の話ですしねー!!」 巴「だ、だよね!考えすぎだし気にしすぎだよね!!」 小蒔「そ、そうですね!あまり人を疑ってはいけませんよね!!」 霞「そ、そうよね!まさか京太郎くんにストーカーなんて……」 5人(……居そうだけど、とか言えない) 女の子「ふふふっ、京太郎くん……いつでも、ずっと、ずーっと見てるからね?」 10月▽日 今日は少し面倒な宿題が出たので、春と一緒にやることになった 春の家でやっていたが……これがまた眠くなるような内容で、つい寝てしまった しばらくすると、なんか両腕が全く動かせず、重く、しかし柔らかい何かに固定されているような感触があり、目が覚めた 目が覚めてすぐに起き上ろうとしたが、全く腕が動かせずに起き上がれなかった なんだと思って右を向くと、春がしっかりとそのおもちで俺の右腕を挟むように抱き枕にしていた なにこれ右腕動かせないけど超すばら まさかと思い左を向くと、何故かいる明星ちゃんが中学生と思えない将来有望なそのお持ちで俺の左手を挟み、抱き枕にしていた 本当に中学生?しかし左腕が超すばら というかだ、その状況で確かにおもちの柔らかな感触は感じていた しかし、しかし!!腕が動かせない!! そして挟まれているという体勢ゆえに、俺は自身の手でそのおもちに手が届かない!! なんということだ!!触れているのに!当たっているのに!その感触を手にすることはできないというのか!! なんて状況だ!すばらだけどなんて状況だ!!ありがとうござます!! あえてしばらくそのまま2人の感触と寝顔を堪能した後、腕が痺れるまえに起こした 俺が寝てしまった後、明星ちゃんがたまたま来て、つい丁度よさそうな抱き枕だったということで寝てしまったらしい それはいいしむしろ役得だ。でも次は手で揉めるような体勢で寝てほしい 流石に言えなかったけどな!! ちなみに宿題は終わらなかった。仕方ない、おもちがあったんだし 霞「春ちゃんだけでなく明星ちゃんまで何をしているのかしら?」 春「そこに京太郎がいたから」 初美「中学生にまで何やらせているんですかー?」 巴「これ以上競争率が上がるのは……ゴホン、あんまりそういうの教えちゃだめだよ?」 春「……実はこの発案者は明星」 霞「!?」 小蒔「ちゅ、中学生なのに……」 春「負けてられない」 10月18日 今日、帰りに偶然明星ちゃんと湧ちゃんに会った 何故か知らないが湧ちゃんに明星ちゃんだけずるいと言われた どうもこの前春の家で寝てしまったことを自慢げに話したらしい ずるいとか、そういう内容だろうか? まぁ年上への憧れとか、そういうのだろう 明星ちゃんが湧ちゃんが今日誕生日だから何かプレゼントしてあげて、というので、一度家まで来てもらった 流石に道端でいきなりでは何も渡せないので、少し待ってもらい、クッキーと紅茶を出した ハギヨシさん直伝の紅茶の入れ方と手作りクッキーだ。2人とも美味しいと言ってくれた その間に、ちょっとしたマスコットを作った インハイで見た、清澄の原村和の胸に押しつぶされていたペンギン(後で調べたらエトペンというらしい) それの少し小さい奴を作って、簡単だが湧ちゃんの誕生日プレゼントとして渡した 湧ちゃんは思っていた以上に喜んでくれた が、今度は明星ちゃんがずるいと言った。そーいや4月に渡したの、魚だもんなー また今度作ると約束し、2人を送っていった 2人も来年は永水に来ると言っていた 可愛い後輩が増えるのか。少し楽しみだ 霞「この前明星ちゃんが大事そうにぬいぐるみ持ってたけど、あれって京太郎くんが作ったのね」 春「しれっと誕生日を一緒に過ごしてる……」 初美「おのれ中等部ー」 巴「……普通に書いてますけど、短時間でマスコットとか作れるものでしょうか?」 小蒔「?京太郎くんも、そのお友達もできるみたいですし、作れるものじゃないんですか?」 初美(絶対にこの2人がチートなだけですよー) 春(多分作るのに10分もかかってない) 霞(相変わらずそういうところがすごいわねー) 10月■日 もうすぐ大会、前回みたく負けないよう練習はしてきた しかし、大会でどうなるか分からないので、普段と違う人に教わってみることにした なので、やはり麻雀のすごい人、小鍛治さんに頼んだ たまたま時間があったらしく、ネト麻とチャットで結構しっかり教えてくれた もっともネト麻なのにいきなり天和だったり、3人同時に飛ばしたりと大概アレだったが 強い人は電子機器も狂わせるのか? 初めて会った時よりかなり上達している、とは言われたが、比較対象がこれじゃ分からん 小鍛治さんは大会を見に行くことはできないが、応援していると言ってくれた 後、良子さんがその辺りのスケジュールをかなり調整していたとも教えてくれた 見に来る気だろうか? 初美「大会前はやっぱり気合い入りますよねー。姫様も頑張ってましたよね?」 小蒔「はい!私も頑張りました!!」フンス 巴「でもあっさり小鍛治プロに教わることができるって……」 春「京太郎だし」 霞「その辺りは諦めた方がいいわ。あぁ、でもなんか慣れるのも嫌よね」 春「……慣れたくなかった」 10月◎日 今日から秋の大会の個人戦 今回こそ、と思っていたら試合の解説の人見て驚いた 何やってんだよ良子さん。去年大沼プロだったじゃん スケジュールの調整ってそっちかよ 驚いたが、ちょうど緊張が抜けて良かった 試合を待っていると小蒔さんが応援に来てくれた 今回はわざわざ必勝祈願のお守りまで俺に渡してくれた 「頑張って、勝ちましょう!私も頑張ります!」と小蒔さんは言ってくれた その言葉でさらに気合いが入った そして試合、小鍛治プロとの練習では分からなかったが、明らかに自分が上達していると感じられた 夏の大会で負けた相手に勝つことができた これで少しは自信もつく 明日も頑張ろう、そして今度こそ目指せ優勝!! 霞「あら、やっぱりまた行ってたのね」 小蒔「ば、ばれちゃってました?」 初美「わざわざお守り持っていけばバレバレですよー」 春「ん、私も必勝祈願の黒糖を」 巴「結局いつもの黒糖だよね?」 10月☆日 大会2日目、前回よりいいところまで行った 試合前に明星ちゃんと湧ちゃんも来てくれた 中学生2人の前でかっこ悪いとこは見せられねー、とか思っていた が、決勝進出を決める試合で 「……御無礼」 その一言と共に、俺は一気にまくられた 土壇場で逆転される、という形で試合は終わり、俺は決勝戦前で敗退してしまった 終わってから、明星ちゃんと湧ちゃんの2人がすぐに来た かっこ悪いところ見せたな、と言ったが、2人はそれを否定してくれた 前々かっこよかった、最後まで頑張ってた、とありがたい言葉をかけてくれた 正直悔しい 相手が強かったが、やっぱり負けるのは悔しい 来年だ、来年リベンジしてやる!! それからは中学生2人、そして永水のみんな、さらには良子さんも加わって飯に行った 良子さんの奢りということで、みんなで盛り上がった 巴「試合、ほんと土壇場での逆転でしたね」 霞「まさかあんな場面であそこまで大きな和了とはね」 春「でも、京太郎も頑張ってた」 小蒔「そうですよ!前よりもずっと、ずっと勝ち進んでましたし!」 初美「ですね。京太郎はもっと上手くなりますよー」 10月★日 今日は良子さんにマンツーマンで指導してもらうことになった 試合後、少し空いているらしいのでせっかくだからと頼むと、快く引き受けてくれた もしかしてこのためのスケジュール調整か?いやまさかなー 学校だと少し面倒なことになりそうだったので、ウチでネト麻やりながらの指導だった が、ひとつのPCでやりながらだからか、良子さんは後ろからのぞき込むような体勢で指導してきた 指導が進むとさらに身を乗り出すような形になり、背中にすばらな感触が!! 「これぞ『あててんのよ?』です。平常心で打つ練習でもありますよ?」分かっててやっている!? そんな、いつぞやの霞さんほどの大きさではないが、年上、大人な感じのすばらな大きさのおもちを当てながら平常心!? できるわけがない!! 俺はほとんど画面を見ずに打っているようなものだった 良子さんも悪ノリしてか、さらに胸を押し付けてくる その状態がしばらく続いた後、良子さんの動きが止まった ふと、しっかりと画面を見ると、俺が役満で和了っていた 「そんな……今のは……いやでもそんな簡単に降ろすなんて……」そんな感じで呟いていた まぁ、勝ちは勝ちだし、指導もちゃんとしてもらって、いいものにも触れられたし、いいか 霞「…………また?」 春「……今度私もあててみよう」 小蒔「そ、それで京太郎くんが喜ぶなら……」 初美「もういいですよね?そろそろ京太郎に本気で怒ってもいいですよね?」 巴「ハッちゃん、多分京太郎くんはそれでもどうしようもないから諦めよう?」 初美「胸がなんだってんですかー!?あんな脂肪の塊ー!!」 霞(本当に胸で神様降ろしてないわよね?いやでも流石にそんな話もそんな神様も聞いたことないし……ほんと、なんのかしらね) 10月27日 今日は咲の誕生日だった 一応毎年祝ってプレゼントは送っていたので、今年はとりあえず電話で欲しいものとか聞いてみた 電話には普通に出て、驚いてはいたが、しばらく適当に話した 8月の旅行以来、割と久しぶりだったので、結構な長話になってしまった そういえば咲がいないのにも慣れたもんだ そう思って咲にも言ったが、「……私は、まだ慣れないかな」と咲は言った 迷子になるからか?と聞き返したら無言になりやがった。方向音痴ってどうやったら治るんだか とりあえずプレゼントとして栞と鹿児島の名物詰め合わせを送ることになった 咲はお礼に俺の誕生日にはそっちに長野の懐かしいものを持っていく、と言っていた 迷子になるから送れと言ったが、大丈夫じゃなさそうだ まぁ来ること自体はいいか。その時は迎えにでも言ってやろう 春「離れていても誕生日を忘れないなんて……」 巴「思った以上の強敵かもね」 初美「やっぱり、幼馴染は強いってことですかねー」 小蒔「ま、負けません!」 霞「そうね。胸では圧勝だし、頑張りましょう」 初美「アレ、私宮永さんの味方になりたくなってきましたよー」 久「あら?珍しい栞ね」 咲「あ、これですか?誕生日プレゼント京ちゃんからにもらって」 久「へぇ、センスいいじゃない。しかし、離れていても誕生日プレゼントを贈るなんてねぇ。」 咲「えぇ……でも、プレゼントより本人の方が……」 久「あら……思ったより大胆なこと言うわねー」 咲「え?……あ、違っ……い、今のはそのつい、というかああ、なんていうか……その……」 久(慌ててるし、アレ無意識?結構本気なのねー) 10月▲日 今日はハロウィン、でも永水でやるのか? そう思っていたが、麻雀部のみんなから期待してるとか言われたので、いくつかお菓子を作って学校へ行った 朝、いきなり春が「トリックオア黒糖」とか言ってきたからミニサイズの黒糖ケーキを口に突っ込んでやった もはや予想はできてたけど、せめてトリートって言え 春は満足気な表情だった。そして、仮装は放課後にと言っていた 余談だが、春とのやり取りを見ていたクラスの女子達から、「トリックオアトリート!」と言われまくってお菓子が結構減った 多めに作ってきといてよかった 放課後、部室に行くとみんなが何かの仮装をしていた 最低でもネコミミくらいは付けるようになっていたらしい まず最初に出迎えてくれたのは、狼の仮装の霞さんだった 露出度は少ないが、狼の耳と尻尾は可愛らしかった 正直意外なチョイスだと思ったが、どうも衣装のサイズが合わなかったらしい 主に胸が。残念だが、恐るべし霞さんのおもち 次に、包帯でグルグル巻きにされた小さいのが床に転がっていた 初美さんのミイラの仮装らしいが、包帯に埋もれている状態だった 予定では、露出度高めだったらしいが、包帯が余りまくったため、巻きすぎてしまったらしい でもなんか似合ってた そして、かなり露出度の高いサキュバスの仮装をした巴さんがいた なんでも、くじ引きで仮装を決めたので、たまたま当たってしまったらしい かなり恥ずかしそうに、少し涙目で顔を真っ赤にしているところがまた素晴らしかった おもちはそこまである訳ではないが……これもいいな! その次には吸血鬼の仮装の春 それらしい恰好なんだが、春だと血より黒糖吸ってそうな感じがするから色々と何とも言えない 吸黒糖鬼?呼びにくいな ほぼ露出がないから、まぁ普通な仮装だった 最後に魔女っ娘の小蒔さん ミニスカートの衣装に黒いマント、普段見えない足が見えているのがすばらしい 「と、とりっくおあとりーとっ!」って言うのがもう可愛い 他の人より多めにお菓子をあげそうになった こうしてハロウィンも楽しく過ごした 俺のお菓子も好評で、みんなが後日何かお礼をすると言ってくれた 別にお礼が欲しくてやった訳ではないが、なんか認められたようで嬉しい 喜んでもらえるなら、作った甲斐があったというものだ 春「黒糖ケーキ美味しかった……」 霞「以外とあの恰好も気に入ってたのね……また着ようかしら」 小蒔「いいですね!楽しかったですし、またやりましょう!」 巴「もうやりませんよ!あ、あんな恥ずかしい恰好……」 初美「私なんてただのグルグル巻きですよー!?どこが仮装なんですかー!!」 11月×日 今日、宿題をやるために春の家に行くと、良子さんがいた なんかもうなんでいるんだ、とか気にしなくなったのは慣れた証拠なんだろうか ただ、英語の宿題だったので手伝ってもらえたのはありがたかった 手伝ったから、ということでいくつか質問された なんでも、今度出るテレビの企画とかのためらしい よく分からないが、まぁ宿題手伝ってもらったので、答えた 好きな食べ物や最近はまっていること、などから始まって、どこにでもありそうな質問ばかりだった が、途中から、どんな女性が好みか、年上と年下、年齢差はどこまでいけるか、甘えるのと甘えられるのどっちがいいか、 などよく分からない方向になってきた 最後に「麻雀のプロで恋人にするなら誰?」という質問でさすがに春が止めてくれた 良子さんは少し残念そうにしていたが、参考になったと言って帰っていった なんだったんだろう? 帰り際に、春に最後の質問にどう答えていたか聞かれたが、今は分からないと返した プロか……知ってるプロは何人かいるけど……やっぱり分からん 巴「良子さん……まさかこんな形で京太郎くんについて調べるなんて……」 初美「策士ですねー……あまり会えないからこういう手をとるなんてー」 霞「これ、春ちゃんも協力したでしょ?」 春「……その時のデータがここに」 小蒔「み、見せてください!」 春「……ふふっ……京太郎って、意外と……」 霞「初美ちゃん、巴ちゃん、実力行使で」 初美「了解ですよー!」 巴「ごめんね?大人しくしてね?」 春「あ、ちょ……み、見せるから引っ張らないで……」 良子「フフフ、それにしてもこのデータは役に立ちましたね」 咏「いやー、良子ちゃんも悪いねぃ。そーいう手使って純真な男子高校生の情報を引き出すんだから」 良子「みんな欲しがってたものですからね。ま、私は負ける気ないですけど」 咏「すこやんとかはやりんが超必死そうにしてたけど、余裕だねぃ」ケラケラ 良子「これでも余裕ってわけじゃないんですよ?私、割と本気でラブしちゃってるんで」 11月○日 今日は急に部活が休みになった 暇なので適当に街を歩いていたら、良子さんに会った 良子さんも試合で来ていたが、急な日程の変更で暇になったらしい どうせなら一緒に遊ばないかと誘われ、一緒に過ごすことになった 適当な店を見て回ったり、ファーストフード店で昼食を食べたり、 ゲーセンで色々遊んだり、良子さんが頼まれたというお土産の買い物に付き合ったり なんか普通のデートか何かみたいな感じだったが、相手はトッププロ、俺なんてそんな対象にすらならないだろうな でも楽しかったし、良子さんも楽しんでくれたみたいで良かった 最後、別れ際に、良子さんが今日の記念、と言ってシンプルなデザインのキーホルダーを買ってきて俺にくれた 俺も出そうと思ったが、良子さんは「年上の好意は素直に受け取るものですよ?どうしてもというなら、将来またデートにでも誘ってくださいね?」 そう悪戯っぽく笑いながら言って受け取ってくれなかった 将来、良子さんにこの分を返せるくらいの男になろう そう決めた1日だった 春「良子さん……いつの間に……」 小蒔「良子さんも本気なんでしょうか……」 霞「これは本気ね……とんでもない強敵ね」 初美「ぐぬぬ……年上の魅力全開ですかー?」 巴「同じ年上だけど……ここまで違うかー」 良子「さて、次は」 健夜「あ、良子ちゃん。何か落としたよ」 良子「ん?あぁ、これは……サンキューです小鍛治プロ。大切なものを落とすところでした」 健夜「それ、キーホルダー?」 良子「えぇ……実は、ある大切な人とお揃いで」 健夜「お、お揃い!?」 良子「えぇ……いつか、彼から誘ってデートすることになってます。今から楽しみです」 11月△日 今日は親父の頼みで少し遠くまで出かけたけど……迷った やべー、迷子とか咲じゃねーんだから しかし土地勘の無い場所、携帯を見ながらでも結構道を間違う そうやっていっそ通りすがりの人に聞こうと決意した時 「あら?ひょっとして、永水高校の方ですか?」と、和服を来た女の人に話しかけられた どこかで見たことあるなー、としばらく考えていて、思い出した 小蒔さんと団体と個人の両方で対戦していた、九州赤山高校の藤原利仙さんだ どうやら永水の麻雀部で唯一の男子、ということで覚えていたらしい これ幸いと事情を話すと、藤原さんは快く案内してくれた 藤原さんは道中、名所や珍しいものがあると色々教えてくれて、観光しているような感じになった それ以外も結構話が弾んだ 麻雀の話、お互いの話、そして小蒔さんの話 結局小蒔さんに勝てなかったのが悔しい、と藤原さんは言った だが、同時にいつか必ずどこかでリベンジしたい、と強く言っていた こういう強さもあるから、個人で全国出場ができたのだろう 藤原さんのおかげで用事も済ませ、帰り道も分かるところまで案内してもらった 最後にお互いに連絡先を交換し、今度は俺が永水付近を案内すると約束して別れた いい人だったなー 巴「また新しい人引っかけてる……」 初美「しかも藤原利仙ですかー?」 小蒔「藤原さん……麻雀でも強敵でしたがここでも……」 春「どこかへ行くたびに女の人の連絡先が増える……」 霞「11月12月で何人増えるかしら?」 初美「そんな、こんな時期に増える訳が……ないですよねー?」 巴「……京太郎くんだからなー」 11月□日 休日、たまたま予定が合ったので、福岡で花田さんと会うことになった 最後に会ったのはインハイだったか、花田さんは元気そうだった 会って早速、雀荘で打つことに 結果は……うん、アレだよ 花田さんって照さんにボッコボコにされたり、インハイの団体戦でも結構負けてたりが多かったけど、決して弱い訳じゃないんだよね 麻雀の経験自体は俺よりはるかにある訳で、俺がボッコボコでした 「今日はすばらな調子です!」とのこと。ええ、すばらでした しばらく打った後、少し色々見て回ろう、という訳になり、キャナルシティ博多に行った 初めて来たが、ちょっと迷いそうになった いい時間だったのでどこかで何か食べよう、となった時、花田さんの勧めでラーメンスタジアムに行くことになった 同じフロアにいくつもの有名なラーメン屋があるのは圧巻だった どこもおいしそうだったが、ここは花田さんのおすすめという店に入った 正直女の人といるのにラーメン屋ってどうかと思ったりもしたが、意外と女の人もいるんだなラーメンスタジアム ラーメンも中々美味しかった 正直ここのフロアを制覇してみたいが、流石に無理か。いつかやってみたい それからしばらくキャナルシティ内を見て回ったが、外が暗くなってきた辺り、外を見るとイルミネーションが付いていた その光景は男の俺でも結構ロマンチックに感じるものだった なんかデートしてるカップルみたいですね、と花田さんに言うと 「そ、そんな冗談はすばらくないです!」と怒られてしまった まぁあんまりからかうようなことを言うもんじゃないか でも、こういうのも悪くない そう思える、いい1日だった 初美「2人でイルミネーションとか充分ロマンチックじゃないですかー!!」 巴「ラーメンってとこで安心してたらこれだからね」 春「私が行きたいのに……」 霞「今度こっちのイルミネーションでも見に来ましょうか?」 小蒔「わ、私は京太郎くんが一緒なら……」 春「京太郎が一緒ならどこでもいい……でも、ロマンチックな場所ならもっといい」 初美「ですねー」 11月●日 昨日の夜、男友達と、たき火で焼き芋食ってみたくね?という話になった なので、校庭の掃除を条件に許可を得て、学校で焼き芋をした 各自、サツマイモ以外に一緒に焼いたらおいしそうなものを持ち寄ってやった 落ち葉でやると、結構時間がかかるらしいので、昼休みから準備を始めた 男子全員、そして用務員の人にも協力してもらい、落ち葉を集め、昼休みから放課後にかけて、じっくりと焼いた 途中、料理部や校長先生など色々な人まで参加することになったから、思っていた以上に大規模なことになってしまった 放課後、各自の部活の仲間やクラスメイト、最初は10人もいないくらいだったのに、人数は数倍に膨れ上がっていた 芋が足りなくなるかと思ったが、それを見越してか、先生たちや料理部がサツマイモ等、いくつかの食材を追加してくれていた そして、焼き上がり。何故か俺が最初の試食者に 食べるのはもちろんサツマイモ アルミホイルに包んだサツマイモを開けて一口 甘く、しっとりとした味がたまりません。これぞ秋 集まった全員からも大好評だった 他にもジャガイモやとうもろこし、さらにはりんごを焼いたり、それもとても美味しかった とある馬鹿な男子が漫画で見るような骨付き肉を焼こうとして、生焼けになっていたのは笑った わざわざ肉をそういう形に成形した努力は認めるし、気持ちは分かるが、焼き芋と一緒にやるのは無理だと思う 後から気づいたが、麻雀部のみんなも一緒になって食べていた 小蒔さんは目を輝かせて食べていたり、霞さんと巴さんはそれを微笑ましそうに見守っていた 初美さんはサツマイモ以外の食材にチャレンジしていた。さすがに生焼けの肉は手を付けなかったみたいだ 春は黒糖を焼けるかを真剣に俺に聞いてきた。悪いこと言わないからやめとけと、それは止めた 人数が増えたせいで片付けも大変だったが、かなり楽しかった 校長が学校での行事にしてもいいかと言っていたが、それも頷ける もう一回やってみたい。今度はたき火で魚の串焼きでもやってみるか 小蒔「アレは楽しかったですね。気付いたら校庭に人だかりができていて」 巴「京太郎くんも部活に遅れる、しか言わなかったから何かと思ったけど、男子全員でたき火で焼き芋には驚いたね」 初美「面白いことやると思いましたよー。焼きりんごとか美味しかったですよー」 霞「ああいうのって、男の子だからできることよね。あの行動力も、ちょっと真似できないわ」 春「でも、またやってみたい。今度こそ焼き黒糖を」 巴「それは止めとこうね」 初美「次は私達も最初から誘って欲しいですよー」 11月◇日 休日を利用してか、愛宕さん姉妹(貧)(巨)が遊びに来た いつも(貧)の方には夜中に写メを送ったりしているので、今回は普通にした 普通に案内して、普通におすすめの店や料理を紹介して、普通に遊んだりして、後は麻雀で飛ばされたりした (貧)さんが初めは警戒心丸出しだったのが、普通に美味しいものを出したりしていくにつれ、 挙動不審になっていき、何がなんだか分からないといった表情になるのが面白かった あえてゲテモノ料理がある場所で、一切それに触れなかった時とか、頼まないのかと聞いてくるほどで笑いを堪えるのが大変だった ちゃんと楽しんでもらえたみたいで良かった良かった 流石にそのままにしておくのもアレだったんで、別れてから、夜にまたおいしそうなから揚げの画像を送った 返事がありがとう、だったのに堪えられなくて吹き出してしまった これはもう、今後も定期的に画像を送らないとな 初美「あー、なんですっけ、これ」 春「……どこかで聞いたことがあるような」 霞「須賀くん=美味しいものを見せるだけ、みたいな条件反射ね」 小蒔「確か……授業で聞いたような……」 巴「思い出した、パブロフの犬だ!」 洋榎「京太郎からメールや!今度は一体どっちや……また飯の画像か普通のか……」 絹恵「お姉ちゃーん、そんなにご飯の画像がええの?」 洋榎「ええわけないやろ!こんな夜中やで!?」 絹恵「じゃあなんで普通のやったら残念そうなん?なんか普通のメールやったら挙動不審やったりするでー?」 洋榎「ホンマ?……なんでやろ……はっ!これが……恋!?」 絹恵「…………多分ちゃうでー」 11月▽日 今日はみんな用があるとかで帰り道は小蒔さんと俺の2人だけだった ちょうど欲しい本の発売日だったので、本屋に寄ることになった 適当に探したりしていると、小蒔さんは何か落ち着かない様子だった 普段帰り道に寄り道とかしないからだろうか。その姿が少し新鮮で、面白かったので、色々寄り道して帰ろうということになった 色々な店を軽く見て回ったり、ファーストフード店に寄ったり、俺が普通にやっていることでも、普段やらない小蒔さんは珍しそうに、楽しそうにしていた 最後にゲームセンターに寄った時、クレーンゲームのぬいぐるみが気になったようなので、取ってプレゼントした クレーンゲームのコツ、昔ハギヨシさんに聞いといてよかった。でも、なんであの人はこんなこともできるのかは今も分からない とにかく小蒔さんは喜んでくれた。嬉しそうにぬいぐるみを抱きしめたまま帰った あれくらいのことで喜んでくれるなら、また今度も誘いたくなる 霞「デートね」 巴「放課後にデートですね」 初美「クレーンゲームとか定番中の定番ですねー」 小蒔「で、デートとかそういうのではなく……そう!ただの寄り道です!」 春「それをデートと言う」 小蒔「あぅ……」 霞「今度はみんなで行きましょう」 初美「賛成ですー」 11月■日 今日は休日、中学生の大会でいい成績を残したという明星ちゃんがお祝いをしたい、ということで1日付き合った わざわざ待ち合わせ場所まで指定されて、行ってみると精一杯お洒落をした明星ちゃんがいた 少し背伸びしたような感じが可愛らしかった。素直に可愛いと伝えると少し照れていた そのまま、明星ちゃんの希望通り、お祝いとして1日遊び倒すことになった 中学生とは言え女の子、あっちの店にいきたい、こっちの店にいきたいと、午前中は散々連れまわされた 流石に色々買って荷物持ち、ということはなかったが そして昼、わざわざ早起きお弁当を作ってきてくれたらしい 公園のベンチで食べることになった そういうマネをしたいのか、アーンしてきた。まぁ、1日付き合うと言ったので大人しく食べた 味も結構美味しかった。お返しに今度はこっちからアーンするとかなり顔を赤くして慌てていたが、最後は大人しく食べていた やっぱり恥ずかしいんだろう 午後はゲームセンターで遊んだ レーシングゲームに音ゲー、色々なものをやった 中でもエアホッケーが気に入ったのか、しばらく続けて対戦することになった エアホッケーで揺れるおもちがすばら!!……今も思う、本当に中学生か? それから引っ張られるままにプリクラを撮ることに プリクラの機械の中が狭いから、ということで明星ちゃんはほとんど俺に抱き着くような体勢になっていた おもちが!中学生なのにすばらなおもちが!!すごく……押し付けられました そのままでシャッターが押される瞬間 バランスを崩したのか、明星ちゃんがそのまま俺に近付いてきた そして、俺の唇ギリギリ、その近いところに明星ちゃんの唇が触れた これにはさすがに驚いた プリクラも、まるでキスをするギリギリのような写真になってしまった 撮り直そうかと言ったが、明星ちゃんは顔を真っ赤にしながら、これがいいとそのプリクラをプリントすることになった 俺もそれを半分受け取った 一応どこかに貼るか?でも下手したら中学生に手出した証拠写真だよな……まぁ、とりあえず取っておこう 明星ちゃんは顔を真っ赤にしたままで、今日はもう充分楽しんだと言って、帰ることに 無論ちゃんと家まで送った 家に入る前、明星ちゃんは何かを言いかけたが、それを止めたのか、「また、一緒に出掛けてくれますか?」と聞いてきた 勿論いい、そういうと嬉しそうに笑い、また今度、と言って家に入っていった やっぱアレか。大人とか、恋とかへの憧れで今日は色々やったのかな 可愛い妹みたいなものだ、またこういうことに付き合うのも悪くないだろう 霞「ちょっと明星ちゃんのところに行ってくるわ」 初美「ストップ!ストップですよー!!」 巴「そ、そうですよ!」 春「羨ましいけど、落ち着いて」 小蒔「そ、そうですよ霞ちゃん!相手はまだ中学生ですよ?」 霞「中学生……そう、まだ中学生……」 初美「大人げないですよー」 霞「初美ちゃん、明星ちゃんの姿を思い出してみて?」 初美「?はい、いいですよー」 霞「そして自分と比べてみて?どう?」 初美「……いや相手は年下、中学生……でも、アレで中学生?…………」 初美「ちょっと私も行くですよー」 巴「ハッちゃん!?」 春「落ち着いて、京太郎の中では妹。そう妹は対象外」 小蒔「そ、そうですよ!妹みたいって言ってますし、大丈夫です!」 霞「……それもそうね」 初美「……ですねー」 巴「ホッ」 霞「でも……後で話し合いね」 初美「私も行きますよー」 春「そこは全員協力で」 小蒔「お、お話を聞くだけですよ?」 巴「あ、多分駄目っぽい…………まぁ、私も同じだからいいけど」 明星「!?」ゾクッ 明星「な、何今の……寒気?」 11月◎日 今日、家の掃除をしていたら、古いアルバムを見つけた どうやら親父がしまい込んでいたものらしい 中を見ると、なんと親父と小蒔さんところのおっちゃんが映っていた 他の写真を見たところ、どうやら昔鹿児島で撮ったものらしい 日付は10年以上前、なんと俺も映っていた 全然覚えてねー 適当に見ていると、少し気になる写真がいくつかあった 俺とおさげの小さい女の子が写った写真、今とほぼ変わらない初美さんと俺が一緒に海で泳いでいる写真、 俺が同年代くらいの女の子と一緒に黒糖を食べている写真、俺がポニテの年上の女の子に手を引かれている写真、 明らかに永水のみんなだった ただいくら探しても霞さんらしき女の子が映った写真は無かった なんでだろうか? 明日にでもみんなに覚えているか聞くついでに聞いてみよう 霞「あぁ、私がまだ来てない頃の写真だったやつね」 小蒔「私もほとんど覚えていませんでしたけど、昔会っていたらしいんですよね」 春「一緒に黒糖を食べた仲……」 巴「言われてみて、うっすらそんな思い出があるような、って感じでしたねー」 初美「……私ってそんなに変化ないですか?」 霞「……昔は私より大きかったのにねー」 初美「嫌味ですかっ!」 11月☆日 今日、学校で進路希望の紙を渡された 進路って、何も考えてねーわ 永水は神学系だがそっち方面以外に普通に進学もいけるらしい みんなに聞いてみると、とりあえず進学か家を継ぐらしい 春がいっそ婿入りしたら?とか言ってきたから、もしもの時は頼む、 と軽く言ったら他のみんなが是非自分のところに!と強く言ってきたのは驚いた まぁ、春の冗談に乗っかっただけだろう 家に帰ってから、何人かにメールで聞いてみた 由暉子は普通に進学するつもりらしい ただ、先輩達が打倒はやりんを目論んでいるので、もしかしたら……と意味深なメールを返してきた エイスリンさんは、宮守のみんなと一緒に居たいと言っていた 今は割と本気でこちらの大学を目指しているらしい 照さんは分かってはいたがプロに行くらしい 既に色んなチームから声が掛かっていて、どこにするかを考えているとか まぁ、どこでも大丈夫だろう 藤原さんは大学に進学らしい インハイ、個人戦での活躍からか、いくつかの大学から声が掛かっていて、もう決まっているとか 花田さんはとりあえず進学らしい 進学先でまた麻雀が打てればすばら、と言っていた 俺も何か考えないとなー 春「卒業と同時に嫁入り、婿入りバッチコイ」 霞「あらあら、そんな待たなくてもすぐにでもいいのに」 小蒔「む、婿なんて……おばさま達が言ってきますけど……ま、まだ早すぎます!」 巴「本家が本気出したらちょっと勝ち目ないですよ」 初美「ぐぬぬ……私も一応18なんですよー!嫁も婿もいいんですよー!!止めらそうなのは分かってますけどねー!!」 11月★日 今日は171年ぶりの名月、ということでまた小蒔さんの家に呼ばれた 前もやったのに、また月見、という名の宴会。おっちゃんも好きだな。親父もノリノリだったけど 俺もまた色々手伝ったり、おばちゃん達に娘はどうだ?などとからかわれたりして、ある程度落ち着いたところで、改めて縁側に座って月を見た そこへ、団子や飲み物を持った巴さんが来てくれた 俺が色々やっているのを見て、持ってきてくれたらしい ありがたくいただきながら、しばらく2人でゆったりと月見をした 171年ぶりの名月、というのは言いすぎでなく、本当に綺麗な月だった それに感動してか、自然と巴さんに「月が綺麗ですね」と言った 巴さんは一瞬ポカンとした後、顔を真っ赤にしてしまった 何か変なことを言ったか少し考えたが、全然分からなかった 巴さんはしばらく顔を真っ赤にしていたが、俺の顔を見て、少し呆れたような表情になって「そうですね」と言ってくれた 今思い出しても、変なことは言ってないはずだけどなー 霞「あらあら……これは確かに巴ちゃんもそうなるわね」 巴「ほんっと驚きましたよ。でも、京太郎くんですからね」 初美「ですねー。でも、私も言われたかったですよー」 巴「ふふ、これは私だけですよ?」 小蒔「『月が綺麗ですね』……確か、国語の授業で聞いたような……」 春「……夏目漱石」 ※意味が分からない方は『夏目漱石 月が綺麗ですね』でググってください 11月▲日 初美さんが成長していた 身長もまだまだ低めではあるが、低すぎるということはなくなっていた 雰囲気も多少落ち着いたものになっていた 何より……巨乳になっていた 以前は合法ロリ、絶壁、大平原、止まるのが早すぎた成長、などなど言われていたが、もはや小柄な巨乳となっていた 胸は霞さん程ではないが、小蒔さんや春といった、まさに巨乳だった そして……服装は以前と同じという暴挙 これは暴挙と言わずしてなんと言うのだろうかありがとうございます だが見えない!見えそうで見えないというジレンマを抱えたその姿!! 何が起きたなんてどうでもいい! いざ!!ルパンダーイブ!! そこで目が覚めた 分かっていたんだ……夢だって でも、夢見たっていいじゃない……男なんだもの…… 念のために、学校ですぐに初美さんの教室に行った いつもの合法ロリがそこに居て、安心2割、がっかり8割 なんて残酷な夢を見たんだろうか…… 春「なんて……なんて夢を……」 霞「酷い……これは酷過ぎるわ」 巴「えぇ……夢だから仕方ないとはいえ、ちょっと……」 小蒔「初美ちゃん、元気だしてください!」 初美「今元気がなくなりましたよー。これ、怒っていいですよねー?」 12月×日 もう12月、相当寒くなった 九州だから長野よりマシだろうと思っていたけど、寒いもんは寒い 手袋とマフラー……去年古くて捨てたっけ よし、編もう 去年ハギヨシさんに教わってから、確か咲にマフラー編んでやったっきりだし、軽く練習してからやるかな そうと決まれば、今日の日記はこれくらいにして、早速やるか 小蒔「編み物……そんなすぐにできるものでしょうか」 巴「人によると思いますけど……さすがに一晩でマフラーと手袋は無理じゃないんですか?」 霞「いくらなんでも、日記を書くのだって夜だろうし……」 初美「なんか、こう、フラグっぽいような……というか地味に宮永さんにプレゼントしてますねー」 春「あ、翌日の日記……」 12月○日 昨日の夜にできたマフラーと手袋を早速使った やっぱりあるのとないのじゃ大違いだ 昨日作る時、最初は少し手間取ったが、やり方やコツさえ思い出せば問題なかった でも、ハギヨシさんよりかなり遅いな どっちも結構いい出来だった 道中、どこで買ったか聞かれたりもした 自作だと言うとみんな驚いていたが、手編みのマフラーや手袋ぐらいよくあるものだろう 春がなんか羨ましそうに見てたので、今度作ろうかと言うと、えらく喜んで抱き着いてきた いいおもちがすばらっ! しかしそんなにマフラーと手袋欲しかったのか? 初美「一晩でほいほいできませんよ!?」 霞「さらにそれをかなり上回る速さで作る人がいるって……」 小蒔「すごい方なんですねぇ」 春「すごいすごい……」 巴「ところで……さらっと手作りを約束してもらった上に何を抱き着いているんです?」 春「…………」ポリポリ 初美「これみよがしに黒糖食べて誤魔化すなですよー!!」 霞「12月に入ってマフラーと手袋が新しくなったと思ったら……」 12月△日 今日は色々びっくりした1日だった 朝、起きたら小さくて暖かい何かが布団の中にあった 寝ぼけていた俺はそのままそれを引き寄せて、2度寝した 次に目が覚めた時、俺は初美さんを布団の中で抱き枕にしていた えらく驚いたね。空の○跡FCのラストぐらい驚いた 初美さんはなんか大人しくなってるし、とりあえず寒いが布団から出て話を聞くと、ドッキリのつもりだったらしい なんでも、こっそり布団の中に入ればすぐに起こすことができる、というのを実行したらしい さすがにやめてほしい、色々な意味で。傍から見たら俺がアウトだ そのまま何故か初美さんはうちで朝飯を食べて、そのままその日は初美さんと適当に遊んですごした 今度、また入ってこられないよう抱き枕でも買うかな…… 霞「あらあら、何をやっているのかしら?」 小蒔「暖かそうですね」 春「私だってまだ寝込みは襲ってないのに……」 巴「それも駄目だから。ハッちゃんも駄目だけどね?」 初美「ちょっと京太郎の家に行ったら、寒かったんで布団に入っただけですよー?他意はないですよー?」 春「じゃ、次は私で」 霞「あら、ここは私よ?」 小蒔「わ、私も……ちょっとやってみたいです」 巴「3人の誰かがやるのは割と本気で京太郎くんが大変なことになりそうだから」 巴「ハッちゃんでギリギリセーフ……いや、でもある意味アウト?」 初美「ある意味ってなんですかー?」 12月□日 今日は藤原さんがこっちに来た 以前のお礼ということで、今度は俺が色々案内して見て回った もっとも、こっちに来てまだ1年も経ってない俺の案内だから色々と足りないところがあったかもしれない でも、藤原さんは楽しそうにしていたようで良かった 途中で小蒔さんに会った 俺と藤原さんが一緒にいることに驚いていた 一応説明しようとすると、いきなり藤原さんが俺の腕に抱き着いてきた さらに、『須賀君』って呼んでたのにいきなり『京太郎君』って呼ばれて俺も驚いた 藤原さんに急かされるまま、小蒔さんに説明もできずにその場を離れることになった 藤原さんは悪戯が上手くいった子供のように笑っていた 小蒔さんに対して、これくらいはいいでしょう、と言っていたが、俺が後でどうなるかは考えていないんですね そのまま時間が来たので藤原さんと別れた そういや、小蒔さんと会ってからそのまま呼び方が『京太郎君』になってたけど……ま、いっか 小蒔「いきなり京太郎くんの腕にこう、抱き着いたんですよ!」プンスコ 初美「明らかに見せつけるような感じですねー」 霞「こういう形でやり返されるなんてね」 巴「案外向こうも本気で京太郎くん狙ってたり?」 春「ちょっと笑えない」 12月●日 今日はちょっと小蒔さんの家、本家とやらに呼ばれた なんか俺の意見が欲しいとかなんとか よく分からないが行ってみると誰もいなかった しかし鍵は開いていたので、そのまま入り、よく人が集まる奥の部屋に行くと、みんなが着替えていた 小蒔さん、霞さん、初美さん、巴さん、春、明星ちゃん、湧ちゃん、全員が下着だったり、半分以上脱いだような恰好だったり、 そのまますぐに出ようとしたが、足を滑らせ、そのまま転んでしまった 転ぶ瞬間、反射的に何かを掴んだ。どうやらそれは明星ちゃんの手だったらしく、そのまま明星ちゃんも、 さらにそれに巻き込まれ、結果的に全員が俺の上に重なるような形で転んだ 今思い出してもみんなごめんなさい、そしてありがとうございました その後外に追い出され、騒ぎを聞きつけたおっちゃん、そして俺の親父に軽くボコられた おっちゃんは「わしだって見てないのに!」親父は「このやろうラキスケとか俺だってもうやってねぇのに!」とか言いながら 不可抗力だったのに。いうなればTo Loveっただけだ しばらくして、みんな出てきた。その恰好は、いわゆるミニスカサンタだった 細かいデザインはそれぞれ違っていて、すごく似合っていた つーか神社でサンタってなんだよ。いいけど 話を聞くと、これで少しはクリスマス等のキリストな行事でも神社に人を呼べないか、という建前 本音はミニスカサンタが見たかった、というものだった。ちなみに話したのは建前だけ、本音の方は話さないでも理解できた 気持ちは分からくもないけど、神社の巫女にさせる格好じゃないだろう。いいけど 似合うけど、流石に神社でやることじゃない、そう言うとおっちゃんはあっさり諦めた 仕方ないからクリスマスパーティーで、とか言ってたけど神社でクリパとかいいのかよ。アバウトすぎるだろ。ミニスカサンタが見たいからいいけど! そんなことのために呼ばれたのかと呆れていたら、みんなが「誰が一番?」って聞いてきた さっきのこともあり、少し顔を赤らめて聞いてくるとかマジ可愛い。でもみんな似合っていたので、「みんな1番だ」って言うと何故か呆れられた 解せぬ ちなみにおっちゃんが家に居なかったのは、小蒔さん達の着替えのため、そしてカメラを取りに行っていたためらしい 結局写真は撮れなかったらしいが。残念だ 巴「みんなで着ましたよね、サンタ服」 小蒔「ちょっと寒かったですけど、可愛い恰好でしたよね」 霞「いきなり京太郎くんに下着姿見られて、みんなでもみくちゃにしちゃったけどね」 小蒔「うぅ……恥ずかしかったです」 初美「中等部の2人まで巻き込んじゃいましたしねー」 春「あそこで京太郎と2人きりだったら……既成事実を……」ボソッ 巴「ちょ、今なんて言った!?」 12月◇日 良子さんにプールに誘われた 少し離れた場所にある温水プールの施設らしく、知り合いから無料券をもらったとか 3人分だったので、春も一緒に行った プロがそういうところに行くと目立つんじゃないかと思ったが、良子さん曰く 「女性はほんの少し髪型を変えるだけでも印象が変わりますから、意外とバレないんですよ」とのこと まぁ、2人とも美人でおもちだから目立つだろうとは思う。そして目立っていた 水着はレンタルでき、そのレンタルで選んだ水着も結構露出度が高いものだった 良子さんは髪型を普段と違うものにしていて、プロの戒能良子と気付く人はいなかったが、スゲー美人が来たと言う人は居た 春も元々美人でおもち、そして露出度の高い水着、すばらでした それからは3人で泳いだり、いくつもあるプールを制覇してみたりした 流れるプールや波のプールでは水で揺れる2人のおもちを存分に見ることができた ただ、ウォータースライダーでは、2人のポロリを期待したが、むしろレンタルでサイズが少し大きい水着の俺がポロリしそうになった うっかり水着がずれた時は必死で水着を抑えた。その時良子さんと春の2人が舌打ちしたように聞こえたのは空耳だと思いたい 最後に良子さんの提案で3人一緒にウォータースライダーに行った 2人とも無意識なのか、俺に胸を押し付けるような体勢で滑るから大変だった 良子さんが「これぞビーチラブコメの定番、ポロリ」とか言いながら水着をずらし、春も対抗するから色々と大変だった 結局はポロリしなかったが 「はっはっは。ポロリは2人きりの時に決まっているでしょう」としてやったりな顔の2人、してやられましたよコノヤロー それでも楽しかった 冬にプールもいいものだ 初美「まーたー良子さんですかー?」 巴「春ちゃんばっかりなんか出かけてない?」 春「…………」ポリポリ 霞「黒糖没収。隠してる分もね?」 春「!?」 巴「ショックみたいな顔してる振りして隠し場所変えない!ああもう、胸の間とかにまで入れてるし!」 小蒔「わ、春ちゃんそんなに入るんですね。すごいです!」 初美「全部出すですよ。ええ、全部出すです」 霞「初美ちゃん、少し私怨入ってるわね」 12月▽日 霞さんに勉強を教えてもらうことになり、霞さんの家に行った 部屋に上がると、霞さんは炬燵で寝ていた。うつ伏せで潰れたおもちがすばら!! しかしそのままにしておけない 風邪引くし、今ならおもちに触れてもばれないかもしれないし、という訳でとりあえず肩をゆすってみようとした そしたら、そのまま腕を掴まれ、あっという間に炬燵に引き込まれ、抱き枕にされてしまった すばらなおもちに触れるどころか顔に押し付けられていよっしゃああああああ!! そのままの体勢で5分ほど過ごした後、流石にこのままでおばさんとか来たらシャレにならんと思い、名残惜しいが脱出しようとした しかし、思ったよりがっしりホールドされており、抜け出せなかった ちょっとこのままやばくね?誰か来たりしたらアウト?そう考えていると、誰か部屋に入ってきた 「お姉ちゃん来たよ……きょ、京太郎さん!?」明星ちゃんだった やっべ、中学生になんて状況見せてんだ。かなり焦って、どういうか悩んでいると 「ずるい!」明星ちゃんがそう言い、なんと俺の後ろから抱き着いてきた おいおいおいおいなんだよこの夢のサンドイッチ。生きてて良かった。 そう思った15の冬 俺、今日の出来事で後5年は戦えるよ ちなみにそれから5分して霞さんは起きた 起きて、意識もしっかり覚醒していたが「あら……ふふ、悪くないわね」そういってそれからしばらく、起きた霞さんと明星ちゃんに挟まれ続けた 宿題?できるかバカヤロー!! 初美「…………」 春「…………」ポリポリ 巴「明星ちゃんまで巻き込んで」 霞「巻き込むというか……抱き込む?」 小蒔「あ、それいいですね!」 初美「誰がうまいこと言えっていいましたかっ!?結局は胸ですかー!?」 巴「お、落ち着いてハッちゃん!春ちゃんも止めて!」 春「…………ふぅ、肩が凝る」 初美「はーるーるー!!」 巴「煽るな!!」 霞「ふふ、今度は小蒔ちゃんと一緒にやりましょうか?」 小蒔「は、はい!頑張ります!」 12月■日 今日、恒子さんが訪ねてきた またこっちでロケがあったらしく、終わったから遊びに来たらしい ホイホイ高校生と遊ぶアナって……なんか書いてみるとえらく危ない感じだな 前回案内したとこと同じじゃなんなので、小蒔さんの家の神社を案内した たまたまおっちゃんも居て、なんか意気投合していた そのうち神社に取材とか来ないよな? おっちゃんのすすめで俺までおみくじを引くことに 結果は……なんと大凶 恒子さんもおっちゃんもすごいとか言ってた。おっちゃん、あんたは言うな まぁ運は無いかもしれないが、珍しいので写メは撮っておいた 大体ロクなこと書いてないが、恒子さんが笑いながらある一点を指差していた 恋愛:女難。頑張れ 神様からも励まされるレベル?何が待ってるんだ? 恒子さんはお土産にいくつかお守りを買って帰った でも、小鍛治プロと瑞原プロに縁結びのお守りを買っていくのは酷いと思う 初美「大凶ってまだありましたっけー?」 小蒔「確か、極稀にひとつだけ入れてるらしいです」 巴「それを引くって……」 春「……女難……うん」 霞「仕方ないわね、えぇ」 12月◎日 今日は小蒔さんの家に手伝いに行った 今から年末年始の準備が必要らしい 確かに忙しくなりそうだ。また夏の時みたいに色々やるんだろうし おっちゃんも忙しそうに色々やってたし、小蒔さんまで挨拶や衣装合わせで忙しそうだった 俺の手伝いは、大体が料理や掃除、片づけ等だった こういう書き方は嫌だが、今日やってたことは家政夫だった あわただしく1日が過ぎ、夕飯、俺が作った食事を俺やおっちゃん、小蒔さんに他の人達と食べた 食べながら、おっちゃんが今日は助かったと言ってくれた いっそ本格的にうちに来ないか?とまで言われた 笑いながらだったし、冗談だろう おっちゃんも、笑いながら小蒔さんに、そう思わないか?と言った すると小蒔さんはしばらく考え込み、俺をまっすぐ見て 「うちに婿入りしませんか?」と言った 一瞬静かになった後、小蒔さん以外のその場の全員が驚いた 俺はおっちゃんに胸倉掴まれて「どういうことだぁ!?」とか言われるし、小蒔さんも何か違うとか間違えたとか言いながら慌ててるし、 結局、小蒔さんの婿入り発言は有耶無耶になった 何かと勘違いしての発言だったのか? 霞「ちょっとこれはどういうことかしら?」 初美「姫様といえ、不意打ちプロポーズは有耶無耶にできませんよー?」 春「先にやられたことは置いといて、話して」 巴「これは、まぁ皆さんの前でちょっとシャレになりませんし……」 小蒔「ぷ、プロポーズなんて……そそそんなつもりじゃなかったんですよ!?」 小蒔「その……あの日は京太郎くんが居て助かりましたし、実際に一緒になったらな、って考えてて」 小蒔「で……『ありがとうございます』って言うつもりが……つい……」 春「本音が出たと」 霞「小蒔ちゃんがここまでするなんて……」 初美「さすが姫様……ですがこのままだと危ないですねー」 巴「本家と争う辺りはいいの?」 小蒔「あ。べ、別に京太郎くんが嫌だって言う訳じゃないんですよ!?」 霞「それはみんな分かってるからね?」 12月24日 今日はみんなでクリスマスパーティー 小蒔さんの家でやったけど、神社の家でやっていいのか? 「神様アバウトだから」っておっちゃん言ってたけど、あんたミニスカサンタ見たいだけだろ 以前の時の7人、そして飛び入り参加の良子さんまでもミニスカサンタだった。ありがとうございます あんまり慣れてないのか、小蒔さんは少し恥ずかしそうにしていたが、恥じらいがまた可愛い 料理はみんなが、ケーキは俺が作った 人数が多いということで2つホールケーキを焼いてきたが、好評だった むしろ店できるんじゃね?とまで言われたが、ハギヨシさんに比べるとまだまだだ それからはプレゼント交換、俺はちょっとしたアクセサリーを出した。 ケーキのお礼とかでいくつももらえたけど、なんでお守りとかお札ばっかり? 神社だってのは分かるけど、ここまでしてお守りって……しかも誰だ俺に安産祈願のお守り渡した奴 どうしろってんだ。誰か女の子に渡してもえらいことになるわ 他にも線香に海外産っぽい怪しい置物に、藁人形とか。誰だ、特に最後。シャレになってねーぞ まともっぽいのが春がくれたラッピングされたいつもの黒糖ぐらいだった。なんだろう、この気持ち でも、楽しかったからいいか 来年も楽しく過ごしたいけど、彼女が欲しい 巴「あ、あのアクセサリー京太郎くんだったんだ」 霞「あら、巴ちゃんが当てたのね」 小蒔「あ……必勝祈願のお守りのつもりだったんですが……」 初美「間違えたの姫様だったんですねー」 小蒔「こうなったら責任を取って私が受け取って……その……お守りが役に立つ状況に……」 春「それは駄目。まず私が来年京太郎と…」 初美「それは譲れませんよー」 霞「そうね、来年に婿にでも……あ、再来年かしら?」 巴「気早すぎますって。せめて卒業してからですよ」 春「……結構具体的な計画立ててる?」 12月☆日 今日は家の大掃除をした 今までよりなんか早い日だったから聞くと、明日小蒔さんの家、というか神社全体の大掃除の手伝いに行くらしい まぁ引っ越して1年経ってないし、こっちの大掃除はすぐに終わる あそこの大掃除は大変そうだし、そりゃ手伝いもいるよな 親父曰く、本家のおばさんからおっちゃん、みんながせめて俺だけでも手伝いによこせとうるさいらしい なんかお袋からはいっそ嫁に行けとか言われたけど、せめて婿って言え 春「これ、昨日の日付」 霞「あら、結局全部読んじゃったわね」 巴「見事に京太郎くん帰ってきませんでしたね」 初美「神様のおかげですねー。ありがとうございますー」 小蒔「…………」 巴「じゃあ早く日記しまって……え?姫様?」 小蒔「zzz...zzz...」 春「また寝てる?」 霞「いえ、降ろしてるわ」 小蒔「はっ!?また声が……」 初美「今度はなんでしたー?」 小蒔「えと、『悪くなかった。じゃ、最後に小僧に良い思いをさせてやる』って」 巴「小僧って、京太郎くん?」 春「良い思い……黒糖1年分以上……黒糖3年分!?」 初美「それははるるだけですよー」 霞「とりあえず、日記はしまったわよね?」 小蒔「うーん、少し罪悪感が……何か京太郎くんにしてあげたいです」 霞「そうね、それじゃ…」ビリッ 霞「え?あら?巫女服の帯が……」 巴「そんな、特に古いって訳でも…」ブツッ 巴「って私も!?」 春「これはまさか……」ストン 春「あ、黒糖の重みで落ちた」 初美「どれだけ黒糖隠し持ってるんですかー?」ストン 初美「…………大き目だったから普通に落ちたですよー」 小蒔「え?えぇ?」 小蒔「……アレ?何も起きないですよ?」 ガラッ 5人「!?」 京太郎「うーっす、須賀京太郎ただいま帰りましたー。いやー、お土産が多くなっちゃって…」 小蒔「京太郎くん!?い、今は駄目です!!」ツルッ 小蒔「あ」ビリッ 京太郎「へ?」 小蒔「……あうっ!?」バターン 霞「小蒔ちゃ」ツルッ 巴「姫さ」ツルッ 春「ちょ」ツルッ 初美「あ、掴まれたら」ツルッ バターン!! 京太郎「…………」 小蒔「あたたぁ……」 霞「だ、大丈夫?」 巴「いたぁ……」 春「……黒糖砕けた」 初美「そんな心配じゃ…」 5人「あ……」巫女服が盛大に脱げている 京太郎「……年末にいいものが見れまがはっ!?」 小蒔「み、見ちゃダメです!!」 霞「こ、これは駄目よ!!」 巴「ま、まだ早いー!!」 春「い、いきなりは無理!!」 初美「胸ばっか見てんじゃねーですよー!!!」ゲシッ 12月Я日 今日は小蒔さんの家の大掃除を手伝いに行った 途中買い物に行ったら黒糖1年分は当たるわ屋久島セットとかいう詰め合わせは当たるわで戻るのに時間がかかった ただ、戻ったらいきなりみんなが転んで、巫女服が脱げてすばらなものが見れた 初美さんに飛び蹴りくらったけどな その後は掃除を終わらせ、泊まりだったのでみんなで夕飯の鍋を食べた 大掃除ではあったが、最後はまた宴会みたいになった でも、楽しかったからいいか 来年もまた、楽しく過ごせるといい そして、来年は彼女が欲しい!! 霞さんほどとは言わない、それなりに胸が大きい娘でいいから神様お願いします!! カンッ!!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6146.html
シロとゴロゴロしよう 京太郎「今日こそはシロさんとゴロゴロするぞ」 シロ「・・・・・・・おー」ゴロゴロ 京太郎「早速ゴロゴロしてますね・・・・」 京太郎「じゃあ俺も・・・」ヨイショ シロ「ジー」 京太郎「あの・・・・シロさん?」 シロ「?」 京太郎「小首傾げるのやめましょうそれ反則級に可愛いんで」 京太郎「いやそういうことを言いたいんじゃなくてですね・・・」 京太郎「・・・・・近くないですか?」 シロ「・・・・ダメ?」 京太郎「ダメじゃないんですけど・・・ほら部屋いっぱい使ってゴロゴロするんじゃ・・・」 シロ「私は京太郎の傍が一番落ち着く」 シロ「それに・・・」 シロ「京太郎の隣は私のものだから」ニコッ 京太郎「うっ・・・・///」 京太郎「恥ずかしくないんですか?///」 シロ「・・・・んー」 シロ「京太郎がいればそれでいい」 シロ「それ以外いらない」 京太郎「・・・・・・・・・シロさん」 シロ「京太郎」 シロ「だっこして」 京太郎「はい喜んでッ!!!!!」 髪の毛って大事だよね(意味深 京太郎「何度触っても飽きないっす」サワサワ シロ「ん」 京太郎「シロさんって髪の手入れしてるんですか?」ナデナデ シロ「京太郎がしてる」 京太郎「それにしてもいい触り心地ですねぇ」ナデナデ シロ「ん」 京太郎「あ、肩とか凝ってないですか?」 京太郎「昨日試合だったから良かったらもみますよ」 シロ「んー」 京太郎「肩柔らかいっすね・・・」モミモミ シロ「でも肩凝るよ」 シロ「これ重たくて・・・」タクシアゲ 京太郎「うぉぅ」 京太郎(シロさんのおもちがたくし上げられて上から見ると谷間が強調され思わずそこに飛び込みたくなる衝動に・・・!!) シロ「・・・・・」ジー 京太郎「あ、えっと・・・なんです?」アタフタ シロ「・・・・・京太郎のえっち///」ポッ 京太郎「ほんとすいません、見ようと思ってたわけじゃなくて・・・・」アタフタ シロ「・・・・・・・・・」 京太郎「シロさん?」 シロ「こっちも触る?」ニコッ ※この後滅茶苦茶胸揉みした 初夜~シロ編~ 「・・・・シロさん」 「・・・・はず」 シロはそう言って少しだけ頬を染めた。 シロの肩に触れる。 ビクンとシロの身体が跳ねる。 きっと緊張しているのだろう。 触れた肩からシロが震えているのが分かった。 「せ、精一杯優しくするんで・・・」 シロを安心させようと発した言葉も震えてしまった。 恥ずかしくて俯く。 「ふっ・・・・」 シロのほうから笑い声が聞こえた。 顔を上げシロを見るとさっきまでの表情は消え、そこにはいつものシロがいた。 「ほら、京太郎」 シロがベッドまで誘導する。 「初めて同士なんだからゆっくりしよう」 そっと頬に触れたシロの手。 なんだろうと思ってるとふらりとシロの匂いが強くなった。 「ちゅっ・・・ちゅる」 気付いたらシロに唇を奪われていた。 「ほら・・・こっちも元気になってきたね」 そう言ってにっこりと微笑むシロは色っぽかった。 「早く京太郎と一つになりたい」 シロの指がそっと男の陰茎に触れた―――――。 まこ「キング・クリムゾンじゃけっ!」 ピロートーク~シロ編~ 京太郎「・・・・ん」 京太郎(あれ? 裸?) シロ「・・・・おはよ」 京太郎「・・・・おはようございますシロさん」 京太郎(あぁ・・・昨日シロさんとやっと結ばれたんだ) 京太郎(うぅ・・・・思い出したら元気になってきた・・・・) シロ「・・・・・・・・ふふ」 シロ「昨日のこと思い出した?」 京太郎「ま、まぁ・・・」 シロ「まだちょっと痛いから出来ないけど・・・・」 シロ「手ならしてあげる」 キャプは妄想癖? 『美穂子さん・・・』 「ダメ・・・京太郎さん」 『もう我慢出来ないんです』 「で、でも、京太郎さんには桃子ちゃんが・・・」 『俺、やっと気付けたんです』 『モモよりも美穂子さんのことが好きだって』 『自分でも最低だと思います』 『でもこの心に嘘なんてつきたくない』 『本気で美穂子さんを愛してるんだ・・・』ダキッ 「きょ、京太郎さん・・・」ギュ 「もう・・・絶対離しちゃダメですからね・・・」 『死んでも離しませんよ』 『美穂子さん・・・』 「京太郎くん・・・」 美穂子「はぁ・・・・またこんなこと考えて・・・私ったら・・・///」 美穂子「京太郎くん、はしたない子でごめんなさい////」 キャプと耳掻き 美穂子「京太郎さん」 京太郎「はい?」 美穂子「今日は何月何日ですか?」 京太郎「んーと、三月三日ですね」 美穂子「なんと三月三日は耳かきの日らしいですよ」 京太郎「へーそうだったんですか」 美穂子「というわけで耳かきしましょう」 京太郎「・・・・はい?」 美穂子「というわけで耳かきしましょう」ニコニコ 京太郎(あ、これ断れないパターンだ) 美穂子「ほら、ここに頭どうぞ」ポンポン 京太郎(そりゃ耳かきするんだから膝枕ですよね大好きです) 京太郎(ええい、どうとでもなれっ)ゴロン 美穂子「えへへ・・・なんか照れますね///」 京太郎(結婚しよ) 美穂子「では、いきますね。痛かったら言ってくださいね?」 京太郎「ういっす」 美穂子「んーっと・・・沢山ありますね・・・」 京太郎(恥ずかしい殺してっ!!) 美穂子「じゃあ、取りますね」ホリホリ 京太郎「んっ・・・くっ・・・・」プルプル 京太郎(気持ち良いけどそれ以上にくすぐったい・・・!) 美穂子「大きいのがとれましたよー」エヘヘ 京太郎(我慢しよ) 美穂子「じゃあ次は反対側ですね」 京太郎「はーい」ゴロン 美穂子「!!!!??/////」ビクン 京太郎(あ、こっちは美穂子さんのお腹だ・・・) 美穂子「きょきょきょ、京太郎ひゃん///」 京太郎「はいっ!」 美穂子「とても見苦しいものですいません///」アタフタ 京太郎「いえ、とっても素晴らしいウエストだと思います」キリッ 美穂子「すばっ、すばらっ///」クラクラ 美穂子「きゅぅ~~////」バタン 京太郎「美穂子さーーーーん!!?」 美穂子(えへへ・・・褒められちゃった・・・/////) 京太郎が桃子に告白したその後のヒロインズ 咲「はぁ・・・完敗だなぁ・・・」グスグス 照「よしよし」ナデナデ 咲「お姉ちゃんは辛くないの?」グスグス 照「私はお姉ちゃんだからいいの」ナデナデ シロ「・・・・・だる」ダルーン 咏「いつも以上にだらけてるねぃ、知らんけど」グビグビ シロ「いつも以上にだるい」ダルルーン 美穂子「・・・・・」チビチビ 美穂子(はぁ・・・・京太郎くん) 咲「モモちゃんよりも付き合いは短いけどそれなりに京ちゃんとは一緒に居たんだけどなぁ・・・」 照「それ私もだから」 咲「いーえ、私の方が京ちゃんと一緒にいた時間は長いもん。学校にいるときはずっと一緒だったもん」 照「それは咲が頼りないから」 咲「そういうお姉ちゃんだってあんなに京ちゃんにべったりしてたのに全く相手にされてなかったくせに」 照「・・・・ぐぬぬ」 咲「・・・・ぐぬぬ」 美穂子「あの・・・止めなくていいのですか?」 シロ「だるい」 咏「いいんじゃね? わっかんねーけど」 美穂子「そうですか・・・」 咲「お姉ちゃんだって!」 照「咲のほうこそ!」 咏「平和だねぇ~・・・知らんけどー」アッハッハ 授業参観 桃子「ほら、手を上げるっす!」 「はいっ!」 京太郎「よし、さすが我が娘だっ!」グッ 桃子「えへへ、私と京さんの子供っすからね」テレテレ 京太郎「でも・・・一人じゃ寂しいだろうからな」 京太郎「二人目、作ろうか///」ギュッ 桃子「私の準備はいつでも万端っすよ?///」 京太郎「じゃあ今夜な」 桃子「今から楽しみっす///」 (・・・・・・このバカ父とバカ母) (なんでイチャイチャするときだけステルス発動してんの・・・) (私には丸聞こえなんだけど・・・) (はぁ・・・今日も早く寝よう、っと) 原作から30年後の京モモ 咲「京ちゃん!」 京太郎「おぉ咲か」 咲「うわぁ・・・10年前からプロ引退したぶりだから今何歳だっけ?」 京太郎「んー・・・45歳だぞ」 咲「えー全然そんな風に見えないんだけど・・・」 京太郎「そうか?」 桃子「あ、咲ちゃんっすか」 咲「わぁー、モモちゃんだー。おひさしぶりー」 桃子「本当に久しぶりっす!」 咲「京ちゃんと同じですっごく若いねー」 桃子「咲ちゃんも全然若いっすよー」 咲「いやー最近顔にちょっと小皺とか増えてきちゃって・・・」アハハ 桃子「全然そんなの見えないっすよ?」 咲「そりゃ必死に隠してきてるからだよ~」 桃子「私はあんまり化粧とかしないのでよくわかんないっすよー」 咲「うそっ、まさかナチュラル?」 桃子「お恥ずかしいながら・・・っす//」 咲「う~~羨ましいよぉ~」 咲「なんでそんなに若さを保てるのさ!」 京太郎「そういや何年か前に鹿児島の巫女さんたちに一回視てもらったことがあるんだけど」 京太郎「そのとき、すごい守護霊?みたいのがついてるってさ」 京太郎「多分そのせいだと思うぜ」 咲「うぅ・・・・ずるいよ・・・・京ちゃん・・・」 京太郎「まーまー、今のままでも咲なら30台でも通じるから大丈夫だよ」 咲(見た目20台前半に見える人に言われても全然嬉しくないんだけど!!) 【運命―出会い―は変わらない】 桃子「はぁ・・・・」 いつもの日常。 誰からも見向きもされず、誰からも相手にされず。 桃子(・・・・一人でかくれんぼやってるみたいっす) 桃子は公園のベンチにずっと座っていた。 桃子(私もあんな風にみんなと遊びたいっす) 視線の先には友達とブランコしていたり、砂場でお城を作っていたり。 誰しもが友達と一緒にいた。 ただ一人、桃子を除いて。 桃子は何度もこの体質を恨んだ。 苛められているわけではない。 そこにいることに気付いてもらえない。 桃子「・・・・・・・・」グスグス ポツリ。 一つ、また一つ。 桃子の頬を伝う雫が落ちた。 桃子(こんな人生嫌っす) 誰でもいいから気付いて欲しかった。 桃子(こんなの耐えられないっす) 桃子はゆっくり立ち上がる。 フラフラとした足取りで公園を立ち去る。 歩道をおぼつかないで歩く。 何度も人にぶつかったりもした。 でも、誰も桃子に気付くことはなかった。 桃子(もう・・・・死にたいっすよ・・・) 桃子は横断歩道を歩く。 その目の前の信号が赤になっていることにも気付かずに。 「危ないっっ!!!!!」 突然、腕を引っ張られる。 その瞬間、さっきまで自分がいた場所にトラックが通り過ぎる。 まるで何もなかった、誰もいなかったかのように。 「ったく・・・・危ない奴だな・・・」 また声が聞こえた。 腕が引っ張られる方に向くとそこには金色の髪の少年のがいた。 鼻の頭に絆創膏を貼り付けていてわんぱく少年っぽかった。 「それにしてもさっきの車、気付いてなかったのかな・・・・」 ポリポリと頬をかきながらチラチラとこちらを見る少年。 桃子「私のこと・・・・視えるっすか・・・・?」 恐る恐る聞いた。 少年はきょとんとした顔をして 「見えるに決まってんだろ」 当たり前のようにそう答えた。 ぽた・・・・ぽた・・・・。 頬を伝い雫が落ちた。 「お、おい。どうかしたか? どっか痛いのか?!」 少年があたふたしてる。 桃子「ふふ」 どこかその仕草が面白くて笑ってしまった。 「痛くないのか・・・? 大丈夫か?」 少年が見上げてくる。 どうやらまだ私の方が高いみたいだ。 そんなこともちょっと嬉しく思ってしまう。 桃子「大丈夫っすよ」 「そ、そうか。ならいいけど」 少年は掴んでた腕を離した。 ちょっとだけ寂しい気がした。 桃子「助けてくれてありがとうっす」 「ま、まぁな! 男は女を守るのがシメイだからって父ちゃんによく言われてんだ」 「だから俺は当然のことをしただけだぜ」 少年が笑う。 太陽のように眩しかった。 桃子「あの、名前教えてほしいっす」 意を決して私は聞いた。 「京太郎だ」 京太郎、と心の中で刻み込むように小さく呟く。 「お前は?」 桃子「私は桃子っす」 「じゃあ、モモだな」 桃子「!?」 「だって顔がモモみたいに真っ赤になってるぜ」 慌てて顔を触ると信じられないくらいに熱くなっていた。 気付いて更に熱くなる気がした。 きっと私はこの時からこの少年―京太郎―に恋をしていたんだろう。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2506.html
2年生集合+α 大人っぽく見られたい玄、灼、漫、衣の話 衣Side 京太郎「よく一人で来れましたね・・・」 衣「む、京太郎まで子ども扱いか」 京太郎「いえ、天江さんじゃなくても長野から東京の一人旅は難易度高いですよ」 衣「確かに。長い道のりではあったが、様々な手助けもあって辿り着いた」 京太郎「手助け・・・ですか」 衣「都会の者は冷たいという勝手なイメージを正す良いきっかけになったぞ。ははは」 京太郎(傍からは「はじめてのおつかい」風に見えたのかもなぁ…) 衣「さて、良い手本に出会えるといいのだが・・・」 京太郎「お、さっそく話し声が聞こえますよ」 豊音「それでねー、岩手の美味しいお菓子は・・・」 照「興味深い」 菫「東京(ここ)で探せば見つかるかもな」 京太郎「白糸台の2人と、姉帯さんですね」 衣「ほうほう・・・」コソッ 京太郎「どうですか?」 衣「背、だな」 京太郎「そーっすねー。姉帯さんはもちろん、照さんも弘世さんも女子の間では高い方ですし」 衣「残念だが衣は女子の間では低い方だから、彼女たちの身長は羨ましいな」 京太郎「(低い方というか・・・)でも、急に身長を伸ばすのははっきり言って無理ですよ?」 衣「何、実際高くなる必要はない。高く見えればいいのだ」 京太郎「はあ・・・シークレットブーツとか?」 衣「よいしょ」 京太郎「!?」 衣「・・・よし。おっと、京太郎、ちゃんと足を持ってくれないと落ちてしまうぞ」 京太郎「え、いや、なんすかこれ」 衣「?京太郎は肩車を知らないのか?」 京太郎「知ってますけど…これが高くなる方法ですか?」 衣「む、何か間違ってるだろうか?」 京太郎「色々言いたいことはありますけど、この方法はダメだと思いますよ」 衣「問題ない。現に衣の頭が天井に届かんばかりに高い」 京太郎「そりゃあ二人分だからな!これじゃなおさら傍から見ればお子様ですよ!」 照「何してるの、京ちゃん?」 京太郎「おおう!?」 衣「しまった。見つかってしまったか」 菫「見つかるも何も、声が聞こえたから見に来ただけだが・・・」 照(やっぱり京ちゃんだった。声だけで当てた!) 菫(嬉しそうだな・・・) 豊音「うわぁ、高ーい!」 衣「ふふん、そうだろう」 京太郎「高いのは間違いないんでしょうが・・・」 照「・・・京ちゃんはなぜその子を肩車してるの?」 京太郎「成り行きで・・・」 衣「よし、そろそろいいぞ京太郎」 京太郎「あれ、降りるんですか?」 衣「私とてバカじゃない。この方法でどうにかなるとは思ってないからな。ただ京太郎に肩車して欲しかっただけだ」 京太郎「?は、はあ」 菫「なぜ龍門渕の生徒がここに・・・?」 衣「その制服は白糸台か。まあ、清澄高校の激励と言ったところかな」 豊音「長野から来たの?大変だったね~」 京太郎「(そうか、龍門渕は去年IH出たんだっけ)・・・ん?照さん?」 照「肩車」 京太郎「・・・はい?」 照「私にも、肩車して」 京太郎「えっと、腕力的には全く問題ないですが、スカートはまずいんじゃ・・・」 照「白糸台のスカートは長いから問題ない。・・・も、もしかして美味しい思いが出来ないという意味でまずい・・・?」 京太郎「そ、そうではないです!」 照「私を子どもと思えば、大丈夫」 京太郎「とんだ超理論ですが、まあいいです。じゃ、乗ってください」 照「ん」 菫「・・・そこ、何してる」 照「肩車(の準備)だけど」 衣「おお、確かに京太郎の肩車は良いものだが・・・気を付けないと」 京太郎「よっと」 ゴンッッ 照「―――!!???」悶絶 京太郎「げっ!?ご、ごめんなさい照さん!!」 豊音「す、すごい音したよ・・・」 照「へ、平気・・・(涙目)」プルプル 衣「ここでは些か低すぎるな。場所を変えよう」 京太郎「はぁ・・・(大人だどうとかの話はどこ行ったんだ・・・?)」 移動。 豊音「ここ広いよー」 菫「まあ、このコンコースなら高さは問題ないか・・・」 照「じゃあ改めて」 京太郎「やっぱりやるんですか」 照「当然」キリッ 京太郎(何が照さんをここまで駆り立てるんだ・・・) 京太郎「じゃあ立ちます。よっ」 照「わっ」 京太郎(・・・スカートに防がれて太ももの感触etc・・・が味わえないが、この際不満は言うまい) 照「高い・・・」 京太郎「照さん軽いですねー。ちゃんと栄養取ってます?」 照「京ちゃんが怪力なだけ」 菫「あれだけお菓子食べてるのによく太らないな」 衣「・・・」 豊音「どーしたの?」 衣「コンプレックスだったらすまないが、背が高いな・・・」 豊音「大丈夫だよー。うん、190越えてるからねー」 衣「うむ、その身長+京太郎の力・・・この方程式により、衣は恐ろしい答えを導いてしまった」 豊音「え!それは一体!」 『京太郎 の上に 豊音 の上に 衣』 衣「これならばその体躯は軽く3mを超える!」 京太郎「出来るかー!」 衣「それはそうと、そろそろ衣も京太郎の頭が恋しくなってきた。代わってくれ!」 京太郎「俺は乗り物か!」 照「・・・」 豊音「?宮永さーん?」 衣「ん?聞こえなかっただろうか、交代を望むと―」 照「・・・」 菫(聞こえないフリしてる!大人げないぞ照!) 京太郎「(照さん降りたくないのかな・・・)そ、そうだ。天江さん、大人は肩車をしてもらわないらしいですよ」 衣「うむ、だろうな。だが、京太郎に肩車してもらえるなら衣は喜んで子供になろう」 京太郎「序盤のやり取りは何だったんだ!?」 豊音「天江さん、積極的だよー。見習わなきゃ」 菫「そ、そうだな・・・」 照「あ、あと5分」 衣「大人げないぞ白糸台!」 京太郎「て、照さん、あんまり動かないで!スカートがまくれてきてます!」 照「!え、きょ、京ちゃんのエッチ///!」 京太郎「そのレッテルはあんまりだ!」 誠子「何してんですか、宮永先輩」 照「」 尭深「・・・肩車?」 菫(・・・私は知らん、知らんぞ) 衣「む、流石に騒ぎすぎたか?」 まこ「ここにおったんか京太郎、と天江さん。で、この状況はつっこむべきかのう」 絹恵「関西人でもツッコミに困る図やね・・・」 京太郎「て、照さんが童心に帰りたいと仰ったので!幼少期の思い出と言えば肩車ですよね!つまりはそういうことです!」 照「」←羞恥心オーバーロード 降りました。 衣「結局大人になるための秘訣は分からずか・・・」 京太郎「あ、その話まだ続いてたんですか・・・」 京太郎「!そうだ、天江さんと大人な皆さんの共通点を見つけましたよ!」 衣「!なに!」 京太郎「ズバリ、ロングスカートです!姉帯さんや白糸台の二人も長いスカートをはいている」 「大人はみだりに肌を見せるものではない!」(※個人の感想です) 「だからロングスカートで脚を見せない天江さんはもうすでに大人だったんですよ!」ババーン 衣「!!!な、そうだったのか・・・もう答えは自分の中にあったと」 まこ(なんじゃその無駄にカッコいい言い方) 衣「・・・灯台下暗しとはこのことか。ありがとう京太郎、衣は真実に辿り着いたぞ」キリッ 京太郎「いえ、天江さんのお役に立てて光栄ですよ」キリッ 菫(なんだこれ) 衣「うむ。答えを見つけられ、良い時間を過ごせた」 京太郎「良かったですね」 衣「そうだ、京太郎。衣の高さまで屈んでくれ」 京太郎「ん?どうしました?」 チュッ 照・他『!!!???』ピシッ 衣「これはお礼だ。それではな!」 京太郎「・・・へ?」ボー 照「・・・」ゴゴゴゴゴゴ 菫(自然な流れで須賀君の頬に口づけを・・・!天江衣、恐ろしい子!!)ギギギ 誠子(先輩たちがなんか怖い・・・) 京太郎「さ、さすが大人・・・」 衣Side カン! 2年生+3年生一部集合 ホントのホントにカン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6220.html
特別編 side阿知賀 ※日記発見から中身拝見までの流れは省略します 現在の阿知賀編とはまた別の世界とかそういうのです ×月○日 今日は、他校と合同合宿 俺も打てるし、しっかりやるぜ! と、思っていたが、サイコロを振った直後、使っていた自動卓が故障した 元々不調だったらしいので、少し開けて中を見た ちょっとしたメンテナンスが必要だった程度なので、軽く見た後、中の掃除や手入れなどをするとすぐに動くようになった 他校の人がこんなすぐに……と驚いていたので、他もあれば見る、というと……まさか全部やることになるとはね 言われた訳じゃないが、ついついやってしまった。一度始めると色々気になり、徹底的にやったのもあるだろうな すごく感謝はされたが、結局今日は打たずに終わってしまった 合宿所に戻ってからも、ラーメンが食べたいと言い出した穏乃のためにラーメンを作ったり、 玄さんが持ってきたドライヤーが故障したので修理したり、 1日疲れたという赤土先生のマッサージをしたりと、気付けば1日コキ使われて終わってしまった…… 俺、なんのために合宿に来たんだっけ…… 穏乃「うぅ……じゃあ作るぞ?なんて言われたからつい……」 玄「すぐ直るって言われちゃったし……」 晴絵「あー……悪いことしたわねー」 憧「悪いことそれどころか酷いことよね」 灼「ついついやっちゃう京太郎も京太郎だとおも……」 宥「それが京太郎くんの長所でもあるんだけどね~」 灼「……今度、お礼に色々してあげよう」 憧「お、いいわねー。何?合宿の時何もさせない?」 宥「そうだね~……うちに止めて一晩ご奉仕、とかかな?」 玄「お、お姉ちゃん!?」 穏乃「ちょっ!?」 宥「冗談だよ~?」 灼(今のは冗談じゃなかった……) 憧(宥姉も攻める時は攻めるし……一番の強敵?) 晴絵「おーい、一応教師いるからな?」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/606.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1343982484/ 京太郎「あぁ、あっついな~」 京太郎「風が全くないわけじゃないんだけどな~」 咏「仮に風がなかったとしても流石にこれは暑すぎなんじゃね?」 京太郎「どっか涼しいところにいきたいな~」 咏「そだねぇ……」 咏「どっかに涼しい所とかないかね」 京太郎(そいえば隣町に結構大きいプールが出来たって聞いたような……) 京太郎「あの三尋木プロ……」 咏「どしたい?」 京太郎「プール行きませんか?」 咏「えぇっ!プール!」 咏(プールってことは水着だよね……) 京太郎「いやでした?」 咏「ううん!全然嫌じゃないよ!」 咏「嫌じゃないんだけど……」 咏(私お世辞にもグラマラスって体型じゃないしなぁ……) 咏(まぁどうせいつか行きたいって思ってたし) 咏(結局遅いか早いかの問題だし、まいっか) 咏「まぁいいかな」 京太郎「ほんとですか!」ガタッ 咏(そんなに喜ばれたら悪い気しないしね!) 咏「うん!」 ~~~~~~~~ 京太郎「着いたみたいですけど、結構並んでますね……」 咏「やっぱオープンしたばっかだからじゃね?知らんけど」 京太郎「みたいですね、まぁとりあえずあっち並びますか」 咏「そだね」 ~~~~~~~~~~~ 係員「何名様ですか?」 京太郎「一般二枚d」 咏「中学生一枚と一般一枚!」 係員「分かりました」 係員「入場料は1800円になります」 京太郎「どうも…」 係員「ごゆっくりおたのしみください」 京太郎(三尋木プロのおかげで安付いたな) 咏「安くなってよかったね!」ニコッ 京太郎「そうですけど」 京太郎「てっきりおれは気にしてるんだと思ってましたよ」 咏「なにが?」 京太郎「三尋木プロがその、なんていうか、ちっちゃいのを……」 咏(ウッ…)グサッ 咏「いやぁ~、せっかく小さいんだから利用しないっと勿体無い気がするじゃん?知らんけど」 京太郎「ははっ、そうですよね~」 咏(うぅ……結構気にしてるのに……) 京太郎「やっと中に入れたことですし早速着替えてきますか!」 咏「う、うん、そだね…」 咏(いよいよか……)ゴクリ ~~~~~更衣室~~~~~~ 咏(はぁ……) 咏(ちっちゃいって言われちゃったな……)ガクリ 咏(私だってできるなら瑞原プロみたいないい感じにエロチックな体つきがよかったのに……) 咏(しかも今から水着見せなきゃだし……) 咏(ほんとどうしよ……) ~~~~男子更衣室~~~~ 京太郎(三尋木プロの水着かぁ) 京太郎(どんなんなんだろ?) 京太郎(いつも浴衣姿しか見てない分ワクワクがおしよせてくるぜ!) 京太郎(あぁ~気になって仕方がない) 京太郎(さっさと着替え済ましていくか!) ~~~~~~~~ 京太郎(はやく来すぎたか) 京太郎(待たせるよりはましだし良しとするか……) 咏「お、おまたせ……」オズオズ 京太郎「そんなに待ってないですよ」 京太郎(あれ?) 京太郎「なんでタオル巻いて出てきてるんですか?」 咏(うぅ、人の気も知らないで……) 咏「だって、京太郎くんがその……」 咏「ちっちゃいとかうからっ」/// 京太郎「えっ」 京太郎(やっぱり気にしてたんだ……) 京太郎(さっきはデリカシーのないこと言っちゃったな……) 京太郎「その、すいません」 京太郎「で、でもおれとしてはただでかいだけっていうのよりは」 京太郎「三尋木プロみたいにその……」 咏「??」 京太郎「ちっちゃくてもしまっていてスレンダーな人の方が好きですよ?」 咏「ほんとに?」ウルッ 京太郎(おぉ、これは……) 京太郎(いかんいかん、俺のせいでこんなになってるのに……) 京太郎「もちろんです!」 咏「ちっちゃくてもいいん?」 京太郎「全然大丈夫です!」 咏(ちっちゃくてもいいんた……すっげー安心したわ~)ホッ 咏(でもこのまま許しちゃうのはちょっとなぁ) 咏(こっちとしてはすんごい悩んだわけだし) 咏(なにかやってやらないと気がすまないんだよねぇ……) 咏(むぅ……) 京太郎「急に黙ってどうしたんです?三尋木プロ?」 咏(そうだ!) 京太郎(やっぱりまだ怒ってるかな……) 咏「……だら許してあげる……」 京太郎「えっ?」 咏「だ、だから、私の事名前で呼んでくれたら許してあげるっ!!」/// 咏「前から疑問に思ってたんだよね~」 咏「付き合ってんのに『三尋木プロ』ってのはどうなん?てな具合にさ」 咏「だから、京太郎くんは今日から『三尋木プロ』は禁止ね?」 京太郎「わ、分かりました」 咏「うんうん、じゃあさっそく『咏ちゃん』って呼んでみ?」 京太郎「え? ちゃん、ですか?」 咏「そうそう」 京太郎「年上に流石に年上に『ちゃん』は……『咏さん』なら大丈夫ですけど……」 咏(むぅ、まぁ名前で呼んでもらえればなんでもいっか……) 咏「じゃあそれでもいいよ!」 京太郎「分かりました」 京太郎(『咏さん』かぁ……間違えて『三尋木プロ』って呼んじゃいそうだな……) 咏「」ジー 京太郎「??」 京太郎(あ、そうか) 京太郎「咏さん」 咏「うん!どしたの?」ニコッ 咏(やた、なんか知らんけどやっと名前で呼んでもらえたー!) 京太郎「せっかく遊びに来てるんで早速いきますか?」 咏「そだねっ!」 咏「じゃあ行こうか?」タオルトル 京太郎(おぉ……) 京太郎(みひろ……じゃなくて咏さんはああ言ってたけど) 京太郎(腰とかキュって締まってるし、脚なんかスラッとしてるし) 京太郎(鎖骨も結構くっきり浮き出てたりして) 京太郎(すごい……エロいな……) 咏(京太郎くんなんか知らんけどめっちゃ見てるし) 咏「あの、京太郎くん?」 京太郎「へ?」 咏「そんなにまじまじ見られるとその、恥ずかしい……」/// 京太郎「あっ、すいません!」 京太郎(つい見入ってしまった) 京太郎「綺麗だったんでつい……」 咏「えっ」/// 咏「そんなこと言ってもなにも出ないよ?」/// 京太郎(なんか前もこのやりとりあったな) 咏「」チラッ 京太郎「??」 咏「京太郎くんおなかすいてたりする?」 京太郎(やっぱり何か出た……) 咏「遠慮しなくてもいいよ?なんか知らんけど私いますんごく機嫌いいから!」ニコッ 京太郎(さっきあんなことあっただけにおごってもらうのはな……) 京太郎(そうだ) 京太郎「三尋木プロ」 咏「」ジトッ 京太郎「…じゃなくて、咏さん!」 咏「うん、なに?」 京太郎「流石にご馳走になるのはあれなんで…」 京太郎「あのスライダーでどちらが早くゴールできるかを競って」 京太郎「負けた方が向こうの売店でソフトクリームを二人分買ってくるっていうのはどうですか?」 咏「おっ、それおもしろそうだね♪」 ~~~~~~~~~~ 咏「準備はいい?」 京太郎「オッケーです」 咏「じゃあいくよ?よ~い……」 咏「ドンっ!」 咏「よっ」 京太郎「せいっ!」 ツルっ 京太郎(あいたっ) 京太郎(スタートでミスちまった……) ザバァーン 咏「あはははっ、京太郎くんすんごく遅くね?」 京太郎「くぅ、今日はちょっと調子が悪かっただけですよ……」 京太郎「でもまぁ、勝負は勝負なんでソフトクリーム買ってきますよ……」 咏「まって、私も行くっ!」 京太郎「え?ここで待っててもいいですよ?」 咏「でもほら、せっかく二人で来てるんだし二人で買いに行くほうがよくね?」 京太郎「まぁそうですね、じゃあ二人で行きますか」 咏「うん!」 ~~~~~~~~~~~ 京太郎「咏さんはどれ食べるんですか?」 咏「ん~、私は抹茶かな」 京太郎「じゃあ抹茶と普通のやつひとつずつ」 店員「かしこまりましたただ今お持ちいたします」 ~~~~~~~~~~~ 京太郎「おいしいですか?」 咏「すんごく美味しいよ」 京太郎「それは良かったです」 咏「そっちはどうなん?おいしい?」 京太郎「まぁおいしいですけど……」 咏「そ、そうなんだ……」チラッ 京太郎(食べたそうだな……) 京太郎「ひとくち食べます?」 咏「いいの?」 京太郎「いいですよ」 咏「じゃあお言葉に甘えて」 ペロッ 咏「おぉ、こっちはこっちで美味しいね!」 咏「じゃあお礼ということでこっちのも、ほい」 京太郎「え?」 咏「だからお礼だって、ほれほれ」 京太郎(かわいいな……) 京太郎「じゃあ一口だけ」 ペロッ 京太郎(ふむ、甘さのなかに引き立つ抹茶の芳醇な香りがなんとも……) 京太郎(それに咏さんの食べかけというのもあって……) 咏「どうかな?」 京太郎「すごくおいしいです!」 咏「そっか良かった……」 咏「じゃあささっとソフトクリーム食べちゃって次のところ行こっか」 京太郎「ですね!」 ~~~~~~~~~~~ 京太郎「つぎどこ行きます?」 咏「うんとね、次はあの流れるプールかな」 京太郎「分かりました」 ~~~~~~~~~~ 京太郎「じゃぁ入りますか」 咏「そだね」 咏「京太郎くん先に入っていいよ!」 京太郎「??」 京太郎(プールに先とか後とかあるのか?) 京太郎「じゃあお先に……」 ちゃぽん 咏(ニヤリ……) 咏「とぉっ!」ピョン ダキッ 京太郎「ニャバッち!!」ビクッ 咏「京太郎くん捕まえた!」 咏(にしてもおどろきかたすごいな……) 咏「えへへ、驚いた?」 京太郎「すごく驚きましたよ……」 京太郎(思わず変な声を出してしまった……) 咏「ごめんごめん、でも京太郎くんのこと驚かせたかったし」 京太郎「いや咏さん軽いしいいんですけど……」 京太郎(ってあれ?なんかここ急に流れが……) 京太郎(まずい、バランスがっ!!) 咏「うわっ、あぶなっ」 ザプーーーン ゴポゴポ 京太郎「ぷはぁ」 京太郎「危なかった……ん?、咏さんはどこだ?」 咏「」プカーン 京太郎「あっ、咏さん!」 京太郎(マズイ、とりあえずプールから上げないと……) 咏(おお、このまま浮いてれば京太郎くんが助けてくれて) 咏(そのままじ、人工呼吸とかしてくれるんじゃね?) ~~~~~~~~~~~ 京太郎「咏さん大丈夫ですか!?」 咏「」 京太郎(返事がない、これって結構まずいんじゃ……) 咏(むぅ、人工呼吸まだかな?)チラッ 京太郎(ん?……いま目開かなかったか?) 京太郎「咏さん?」 咏「」チラッ 京太郎(これ、もしかして……) 京太郎「咏さん、おきてますよね?」 咏「え?」 京太郎「起きてるならなんで返事してくれなかったんですか!」 京太郎「本気で心配したんですから……」 咏(あぅ……悪い事しちゃったな) 咏「ご、ごめん……」シュン 京太郎(ぐはっ!、くそぅそんな顔されると怒れなくなる……) 京太郎「まぁ、無事だったからいいんですけど」 京太郎「でも今度からはこういうの止してくださいよ?」 咏「うん……」 咏(でも京太郎くんに人工呼吸して欲しかった……) 京太郎(少し落ち込んじゃったかな?) 京太郎「じゃあ気を取り直して次のとこ行きますか?」 咏「そだね……」シュン ~~~数時間後~~~ 京太郎「ふぅ、結構遊びましたね~」 咏「そだね、久しぶりに遊んだ、って感じだわ」 咏(人工呼吸できなかったのは残念だったけど……) 咏「そろそろ疲れてきたしもう行こっか?」 京太郎「そですね」 ~~~帰り道~~~ 京太郎「今日は楽しかったですね~」 咏(人工呼吸、人工呼吸……) 京太郎「??」 京太郎「咏さん?」 咏「えっ?」 京太郎「今日は楽しかったですね」 咏「あ、うんでもやっぱり人工呼吸が……あっ」 京太郎「え?」 咏(人工呼吸で頭いっぱいだったからつい……) 京太郎(人工呼吸って……) 京太郎(だからあの時……) 京太郎「えっと、なんかすいません……」 咏「京太郎くんは悪くないけどさ……」 咏「でもこっちとしては結構待ってたんだよね?」 京太郎「うぅ、申し訳ない……」 咏(あれ?京太郎くんまで落ち込んでね?知らんけど) 咏(あ、そだ) 咏「じゃあ京太郎くんがひとついうこと聞いてくれたら許してあげよう!」 京太郎「ひとつですか?」 咏「そそ、ひとつだけひとつだけ」 京太郎「で何をすれば?」 咏「うんとね、とりあえず目閉じて」 京太郎「分かりました」メヲトジル 咏「ちゃんととじてる?見えてない?」 京太郎「大丈夫です」 咏「そっかじゃあいくよ?」 京太郎「はい……」 京太郎(一体何されるんだ?) チュウっ 京太郎「っ!」 咏「ん……ふっ」 咏「ぷはっ」 咏「フフフ、これで許してあげる!」/// 京太郎「……」ポカーン 咏「あ、そうそう」 京太郎「??」 咏「私からのキスは京太郎くんからキスしてくれるまでお預けだからね?」 京太郎「え?」 咏「じゃ、そういうことで、がんばってね♪」 京太郎(また不意打ちをくらってしまった……) 京太郎(……) 京太郎(こういうのなら……まいっか……) おしまい!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6232.html
特別編 てるてる日記 ※本編とは完全に別のものです。別の世界線とかそういうのです ×月○日 咲がないてかえってきた またまいごになったみたいだ こまった妹だ、わたしは2回に1回しかまいごにならない なんかしらないおとこのこが咲の手をひっぱってきた そのおとこのこが咲をつれてきてくれたみたいで、お母さんとお父さんが「ありがとう」っていってた わたしはしゅくだいがあったからいえなかったけど、あえたらお姉ちゃんとしていわなきゃ! △月□日 きょうがっこうからかえったら、咲がおとこのことあそんでてびっくりした このまえ咲をつれてきたおとこのこだった なまえはきょうちゃん、わたしの2こ下で、咲とおないどしだった きょうちゃんに咲のことで「ありがとう」っていって、咲ときょうちゃんとわたしでいっしょにあそんだ たのしかったし、またあそべたらいいなー ●月◇日 咲が小学校に入学した それはおめでたい。だけど、入学式から帰ってきた咲はちょっと悲しそうだった どうしたの、って聞くと「京ちゃんがいなかった」って言った 京ちゃんは、別の小学校に入学したみたいだった わたしも悲しいけど、京ちゃんと会えないんじゃないし、大丈夫だよ、って言ってあげた その後は咲とお菓子を食べた でも、京ちゃんとも食べたかったなー ▽月■日 咲が京ちゃんを家に連れてきた 久しぶりに会ったけど、京ちゃんは元気そうだった お菓子を持ってってあげると、私のこともおぼえててくれたみたいだった そこからは私も一緒に遊んだ ちょっとだけ麻雀を教えてあげたけど、むずかしかったみたいだった 咲やお父さん、お母さんとはよく打つし、京ちゃんとも打てたら楽しいだろうなー ◎月☆日 図書館に行くと、久しぶりに京ちゃんにあった 外で遊んでそうなのに、なんで図書館にいるのか聞くと、読書感想文のためだった でも、あんまり本読まないからどうしよう、って言ってたから、いっしょに読みやすい本を探してあげた 選んであげた本をがんばって読もうとしてたけど、やっぱり私が読んでる本はちょっとむずかしかったかな? 外の公園に出て、いっしょにお菓子を食べながら読んだり、内容を教えたりしてあげた 京ちゃんはこれで書ける!って喜んでた 良かった ★月▲日 今日、本当に久しぶりに京ちゃんに会った 最後に会ったのが小6で、私が中学に入ってからは初めてかな? しばらく懐かしく思い出話をした後、今度私とお母さんだけ引っ越すことを話した 京ちゃんは残念そうにしてたけど、私だってもう京ちゃんに会えないのは残念だ 東京にいるから、東京に来たら会おうね、ということと、咲とはこれからも仲良くしてね、って約束した 京ちゃんが居てくれるなら、内気な咲も大丈夫だろう さよなら、って言ったけど、京ちゃんが大きな声で「またね!!」って言ってくれて、ちょっと嬉しかった もしまた会えたら、きっとかっこいい男の子になってる?なんて、本の読みすぎかな でも、また会えたらいいな 4月×日 今日は入学式 今年から、白糸台が共学になった 私はもう3年だからいいかもしれないけど、今年からの生徒たちは色々大変かな 部員の勧誘で、私は本を読んでいたかったけど、菫がうるさいから一応顔を出した 案の定、たくさんの1年生がいた 淡の他に面白い子はいないかな、って思ってたらビックリした 長野にいるはずの京ちゃんが居た 最後に会った時から4,5年は経ったかな。京ちゃんは私が思っていた以上にかっこいい男の子に、いや男の人になっていた すぐに京ちゃん、って呼びたかったけど、他の1年生も多かったから今日は止めておいた 京ちゃん、麻雀部に来てくれるのかな 明日からがいつもより楽しみになった カンッ!!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/1293.html
京太郎「あー……熱い。なんでこんなに暑いんだ。これが東京……なんか違うな」 京太郎「とにかく、早く買い出しを」フラッ 京太郎「あ……」ドサッ 京太郎(ミスったな……部長も無理しなくていいって言ってくれたのに……) 「君!大丈夫!?」 京太郎(……誰だ?意識が……) 「これは……ちょっとアカンな……ちょお手貸してや」 京太郎(……ナース?) 京太郎「……ん?ここは……」 憩「あ、目覚ました?はい、寝ながらでええからこれ飲んで」 京太郎「ん……スポーツドリンク?」 憩「君、軽い熱中症やったんよ?やからこうして冷房聞いとる屋内で休んで、水分とか補給」 京太郎「ありがとうございます……ところで、なんか顔が近い気がするんですけど」 憩「そりゃ膝枕やもん」 京太郎「ああ、なるほど……ええ!?」 憩「まだ体休めんといかんよ?一回倒れたんやから」 京太郎「そうかもしれませんけど膝枕って……すぐ立ってどいて、あれ?」フラッ 京太郎(やば……これは倒れて) 憩「キャーッチ」ガシッ 京太郎「へ?やわらかくて、白い?」 憩「もう、そんなに女の子の胸に飛び込んできたらアカンよーぉ?」 京太郎「……つまり、俺は」 憩「うちの胸に顔うずめてるね。あ、深呼吸とかはさすがに恥ずかしいからやらんでね?」 京太郎「もっと駄目じゃないですか!すぐに立って…」 憩「アカンよ」ギュッ 京太郎「も、もっと押しつけるって…」 憩「……君、何があるか知らんけど頑張りすぎや」 京太郎「……え?」 憩「倒れた後も『はやく』とか『行かないと』とか言って、もっと自分の体大事にせなアカン」 憩「無理して、取り返しつかんようになったらどうするんよ」 京太郎「……すいません」 憩「ん、よろしい。今はゆっくり休んでなーぁ」ニコッ 京太郎「……白衣の天使って、いるんですね」 憩「あはは、そうでもないって」 京太郎「ところで、いつまでこのままなんですか?」 憩「んー、もっと続ける?……うちは続けたいんやけどね?」 京太郎「……え?」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/10067.html
前話 次話 京太郎インタビューその10 惜しくも2位となったが、ついに決勝戦までやってきた清澄高校。 麻雀女子高生の頂点の学校を決める戦いで、果たして清澄は栄光を手にする事が出来るのか。それとも夢破れるのか。 団体戦中最後となるSK君へのインタビュー。思い残しのないように、本日も充実した内容になることを祈る。 なお、西田記者に代わり、今回インタビューを担当させていただくのは私、久美子です。 本日はよろしくお願いします。 京太郎「よろしくお願いします。西田さん、大丈夫なんですか? 今回も西田さんからインタビューされるものかと思ってたんですが」 お気になさらず。なんでも、調べることがあるとかで突然県外に出てしまっただけなので。 京太郎「……全国大会決勝前の今ですか?」 ええ。我々に断りなく行ってしまってたので、止める間もありませんでした。 京太郎「良くあるんですか? こういうの」 それが聞いてくださいよ。S君へのインタビューの時には戻ってきてたんですが、終わったらすーぐまたどっか行っちゃって、今回に至っては…… 京太郎「あ、すいません。それはまた今度に」 あ、ごめんなさい。インタビュー中に。 京太郎「いえ、それはまぁいいんですが」 では改めて、まずは清澄高校の決勝戦進出、おめでとうございます。 京太郎「ありがとうございます。まぁ今回は2位でしたが、進出は進出なので良かったですね。肝は冷えましたけど」 最後の和了りで、危うく清澄が敗退するところでしたからね。 京太郎「決勝では咲が主人公体質を発揮して、一度負けた相手には負けないと良いですね」 主人公体質、ですか? 京太郎「長野の決勝でもそうでしたけど、あいつ最後の最後に大逆転とかもやるんで。なんか主人公っぽいな、と」 成程。ところで、例のごとく前回から今回までになにかありましたか? 私としては臨海女子の方々となにかあったと予測しているのですが。 京太郎「何故予測が? ……まぁ、ありましたけど」 どのような事があったのでしょうか? 京太郎「決勝戦ってことなので、前日に色々下拵えしとこうと思い、会場の厨房を借りてたんですけど、その時にですね」 臨海女子のどなたかがやってきたと。 京太郎「どなたかというか、選手の人全員ですね」 全員? どのような御用向きで? 京太郎「向こうも決勝戦前日に願掛けというか、それぞれの郷土料理を作って食べて気合を入れ直そうとかなんとか」 あー。臨海女子はほとんどが外国籍の方ですからね。 京太郎「メガンさんは「ワタシのソウルフードはラーメンですカラ!」とか言ってカップラーメン持ち込んでたんですがね」 日本食にどっぷり浸かってる……。 京太郎「ちなみに「ゼヒこのラーメンに美味しいトッピングを作ってくだサイ! ドゲザ!」と言って、アイ○ールド21のパンサーが登場当時に勘違いしてたドゲザやってましたね」 というと……あの縦の鉄棒を掴んで逆さになるあれですか? 京太郎「そのあれですね」 とんでもない筋力と身軽さですね……。 しかし何故臨海の方々は、わざわざ会場の厨房を使ったのでしょうか? 京太郎「それについては聞いてないですけど、泊まってるホテルの厨房を借りようとしたけど向こうが忙しくて借りられなかったとかじゃないですかね?」 そうですかね……。 京太郎「そんでまぁ、これもなにかの縁だからと、下拵えしつつ一緒に料理しようってことになりまして」 また距離が近いですね。 京太郎「やっぱ日本人より距離を詰めやすい傾向にあるんですかね」 彼女等も料理出来るんですか? 京太郎「えーと。辻垣内さんとハオは一人でも料理出来て、明華さんはよくお母さんのお手伝いをしているからとサポートなら。メガンさんはからっきしとのことで、ネリーは「皮剥きならネリーにおまかせ!」って言ってたんでピーラー渡しました」 その状況でどうしてみんなの郷土料理を作ろうという話に……。 京太郎「料理出来る組がレシピ調べれば出来そうだと言ったらしく……。まぁ実際にやってみたら難しかったので、俺も手伝ったんですけどね」 同年代の子はもう当たり前に呼び捨てなんですね。 京太郎「この前の動画でタメにはタメ口なの知れ渡っちゃいましたしね。ハオは遠慮しなくていいと言ってましたし、ネリーはそもそもそんな気も起きないタイプだったんで」 出来上がった料理はどうでしたか? 京太郎「美味しい云々というより、新しいって感じでした。今までに味わった事のないタイプの味だったので、美味しく出来たのかさえ分からないです」 臨海のみなさんの反応は? 京太郎「それは概ね上々でした。明華さんなんかは「あらぁ、これはこれは。懐かしい味に出来ましたね。非常にちょっとだけ惜しい感じですけれど」とかなんとか」 非常になのかちょっとなのか、どっちなのでしょう……。 京太郎「まぁー多分、すごく惜しい所まで来てるって意味合いでしょう」 他の方々は? 京太郎「辻垣内さんは俺と似たような反応で、ハオは上手く出来たのかホクホク顔。メガンさんはラーメンを主食に摘む感じでパクパクと、ネリーはバクバクムシャムシャとその身体のどこにそれだけ入るんだと思わせる程にがっついて食ってましたね」 満足行く食事が出来たようですね。 臨海の方々とはどのような会話をなさいましたか? 京太郎「料理中はあんま雑談とか無かったですね。なにせ初めて挑戦する料理だったので、レシピと料理とをにらめっこして、それに関する意見交換だったり指示出しだったりで」 食事中はどうだったのですか? 京太郎「みんな料理に舌鼓を打つのに夢中で、落ち着いた時には皿は空になってましたね」 成程……。特にこれといった会話もなく食事会を終えたと。 京太郎「まぁ終わって後片付けしながら、雑談みたいなのはしたんですけど」 どのような内容ですか? 京太郎「結婚相手に求めるものはなにか」 いきなり話ぶっ飛びましたね。 何故結婚相手云々の話に? 京太郎「確かハオだったかに「S君は家庭的な女の子が好みだと聞きましたが、その割には主夫っぽいこともしてますよね」って言われたのが始まりだったかな、と」 ああ、言われてみればそうですね。 京太郎「まぁ俺としては主夫の道を志して始めた事じゃないんですがね、あくまで清澄のみんなのサポートとしてなわけですし。けど言われて考えてみれば、将来的にそれはそれでアリかもなと思った訳ですよ」 S君は将来どういう職に就きたいとかはないんですか? 京太郎「今の所具体的にどうこうはないですねー。麻雀プロになれたらそら嬉しいですけど、高校から始めた身で特に秀でてるものも無いですし、職にするにはちょっと厳しいかなーと思いますから」 どうしても就きたい職があるわけではないと。 京太郎「男としては一家の大黒柱になるべきという考えも無いわけじゃないんですが、それもまぁ考え方の一つに過ぎませんからね」 それで、家庭的な女の子でなくてもいいと? 京太郎「俺の好みが変わるわけじゃありませんが、結婚の条件とかにはならなくなったかなーって」 S君の結婚の条件って、何なんでしょう? 京太郎「うちって親戚付き合いも多いですし、その辺りが煩わしい人だと厳しいかなーとは思いますね。小さい子供もいるんで、子供好きだったり面倒見がいいと助かります」 ふむふむ。 京太郎「カピーもいるんで、嫌いだかアレルギーだかで動物ダメな人もうちではやっていけないですね」 婿入りは基本NGですか? 京太郎「あんまりそういう想定はしてないですし、したとしてもうちと縁が切れる訳じゃないですから。でもまぁ、NGってわけではないです」 巨乳じゃないとダメとかは? 京太郎「だからそういうのやめてくださいって西田さんの時に毎度毎度言ってるでしょーが!! 自分の性癖を結婚相手の条件に組み込むって、どんだけ器量の狭い男だと思ってるんですか!?」 ですが、性癖と合致しない相手と結婚しても辛くないですか? 夜の生活とかで。 京太郎「性癖と合致しない相手を好きになる事だってあるでしょーが!!」 それで、その条件をお話されて臨海の方々はどういった反応でしたか? 京太郎「え? いえ特に。みんなへーって感じで頷いてただけですけど」 では、臨海の方々はどのように答えていましたか? 京太郎「みんな当たり障りない感じでしたね。インタビューされて答えたのとそう変わらないですよ」 成程。お話はそれくらいで? 京太郎「あー、そういやネリーと一つ賭けをしてましたかね」 賭け、ですか? 京太郎「まぁ一応敵チームなんでね。宣戦布告みたいな感じで「残念だけど優勝はネリー達が貰ってくから、清澄はまた来年頑張りなよ」とか言われたんで、流石にまームッとしましてね」 喧嘩になったんですか? 京太郎「そこまでじゃないですけど、売り言葉に買い言葉で諸々言い合ってる内に、ネリーが「じゃ、賭けでもしよっか? 負けた方が勝った方の言うことを何でも一つだけ聞くの」って感じで」 まんまと口車に乗せられてしまったと。 京太郎「ですね。でも大丈夫ですよ。清澄は絶対勝って優勝するって信じてるんで」 ちなみにS君が賭けに勝った場合は、ネリー選手にどのような事をさせる予定ですか? 京太郎「俺と清澄のみんなに、調子に乗って煽り散らかしてた事を直接謝らせようかと思います」 では、最後に何か一言。 京太郎「ファイト清澄! 絶対優勝してくれ!」 前話 次話
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3326.html
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「まさか、こんな日が来るとはなぁ…」 ハギヨシ「………」 京太郎「やっぱ重てぇな、男だもんなぁ」 京太郎「にしても…ハギヨシさんが熱中症で倒れるとはな………」 ハギヨシ「………」 京太郎「しかし、夜だからあまり目立たないとはいえ………」 京太郎「少々、いやかなりキツいもんがあるな、これ………」 -約1時間前、インハイ会場付近- 純「悪りぃな、須賀。こんな忙しい時に」 京太郎「全然大丈夫っす!それよりハギヨシさんは?」 純「日陰で寝かせてる」 ハギヨシ「」 京太郎「マジかよ…」 純「ああ、俺も信じられねぇよ…」 京太郎「というか他の方々は?救急車とか…」 純「ああ、それはだなぁ………」 ハナシナサイ、ハジメ トーカキモチハワカルケド ビェエエエンハギヨシー フタリトモオチツイテ 純「あの調子でな、レスキュー隊どころか自衛隊呼びそうな勢いでさ。」 京太郎「ああ…」 純「という訳でさ、ヨッシーおぶってホテルまで頼むわ」 京太郎「はいぃ?!」 京太郎「いや、普通に救急車呼びましょうよ?」 純「大袈裟にしたく無ぇんだよ、ウチも色々あってさ…それにヨッシーの為にもさ」 京太郎「え、いや、それなら純さんが…」 純「すまん無理、そろそろあの二人じゃ透華達押さえ切れなくなる頃だから」 純「という訳で後は頼んだぞー!」 ハナシナサイハナシテハギヨシー アアモウダメ… ビエーン マタセタナフタリトモ! イケメンキタコレデカツル オトコジャネェー! 京太郎「」 京太郎「と、いう訳なんだけど………って誰に説明してんだか」 ハギヨシ「本当にご迷惑をお掛けしてしまいましたね」 京太郎「ハ、ハギヨシさん、起きてたんですか?!」 ハギヨシ「ええ、今しがたですが」 京太郎「ああ~良かったぁ、本当びっくりしたんすから」 ハギヨシ「実に申し訳ない、このハギヨシ一生の不覚です…というか降ろしていただいてm「それは駄目です!」 京太郎「ついさっきまでぶッ倒れてた人が何言ってんですか!それに純さんにも頼まれてますから」 ハギヨシ「そうですか………」 京太郎「そうです、ハギヨシさんは俺とは違うんっすから…色んなモンしょって立ってる人なんすから!」 ハギヨシ「須賀くん?」 京太郎「と、兎に角早く良くなって貰わないと。俺も、龍紋淵の皆さんも心配したんっすから」 ハギヨシ「須賀くん、何か悩みでも?」 京太郎「何言ってるんですか、今はハギヨシさんの話で……」 ハギヨシ「そうですか、ならば少し眠らせてください。そしてこれからするのは只の寝言」 京太郎「え、えぇ~?」 ハギヨシ「確かに今の君に背負える物は無いのかもしれません」 京太郎「しかし共に歩む仲間はいるではありませんか、まずそれを自覚なさい。」 京太郎「は、はい!」 ハギヨシ「そして現状を憂うならまずより努力をなさい、いささか君は移り気が多すぎます…色々と」 京太郎「うぐっ、ぞ、存じております……」 ハギヨシ「ですが、物事を広く受け止める姿勢は大変よろしい、もしかしたら私よりも多くの物を背負えるかもしれませんね」 京太郎「も~どっちなんすか~」 ハギヨシ「んっふ」 ハギヨシ「よろしければ、個人的に教授して差し上げたいところですが…」 京太郎「え?!」 ハギヨシ「いささか人目に付き過ぎたようですね。」 ナニアレーウワーナイワーイヤアリダヨーダル… 京太郎「あ…」 ハギヨシ「また日を改めてということで…」シュバ 京太郎「き、消えた………やっぱ執事ってすごい、改めてそう思った」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ HGYS(危ない、実に危ない…) HGYS(あのような若い情熱を見せられてはまた悪い虫が起きてしまう) HGYS(久しぶりの東京…二丁目でハッスルしすぎて倒れたばかりだというのに、いけないいけない) HGYS(しかし…) HGYS「おんぶというものもいいものですね」 HGYS「次は私が須賀くんを…んっふ」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 花子「あっぢぃぃぃぃ」 京太郎「じゃあ降りましょうよ…」 花子「やーだよ歩くのめんどいんだよ」 京太郎「ノーヘルなんかで原付乗るから」 花子「このクソ暑いのにヘルメットなんか被ったら死ぬ死ぬ」 京太郎「どう見てもそのニット帽の方が暑そうです」 花子「こーれはオシャレなの!お前もカワイー女の子を堪能できてまんざらでもないんだろー?」 京太郎「確かに、それは言えますねー」ハハハ 花子「正直者め、ごほーびにこうもうちょっと密着して」ギュッ 京太郎「あ、やわらけぇ」 ミーンミンミンミン 花京「…」 花子「やっぱ密着すると暑いわ…」 京太郎「そですね…」 ミーンミンミン ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「また咲が迷子になったので皆で手分けして探していたら、会場外のベンチで寝ている咲を見つけた」 京太郎「こんなとこに居たのか……おい、咲ッ!」 咲「…zzz」 京太郎「起きろよ咲!風邪引くぞ!」ユサユサ 咲「……zzz」 京太郎「全く起きねぇ…しょうがない、おぶって連れてくか」ヨッコイセッ 咲「…zz…ウ~ン、固い」ムムム 京太郎「文句言うな!我慢しろ!」 咲「…スー…スー…スー」 京太郎(寝息がくすぐったい…///) 咲「…スー…スー…スー」 京太郎(こいつこんなに軽かったのか。最近たくましい姿しか見てなかったから忘れてたけど…) 咲「…スー…スー…スー」 京太郎(こういうとこは変わって無くてちょっと安心) 咲「…スー…ンン…スー」 京太郎(でも、胸はもう少し大きくなって欲し……あっ、尻は見た目よりあるかも!) ゴッ! 京太郎「痛っ!!……頭突きされたし。」 咲「…フンッ」 なんだかんだで控え室近く 京太郎「お姫様ー。もうすぐ部屋着きますよー。」 咲「ウーン」 京太郎「恥ずかしいから、そろそろ起きろー。」 咲「ウウッ」 京太郎「おーい、咲さーん?」 咲「………お姉ちゃん」グスッ 京太郎「咲?」 咲「……お姉ちゃん…私強くなるから……また一緒に…麻雀……」 京太郎「咲……」 京太郎(そういや照さんもこの会場にいるんだよな…清澄の最大の敵として) 京太郎(咲…お前が努力してるのは俺達みんなが知ってる。きっとお姉さんもお前の活躍を見てる。) 京太郎(麻雀を楽しむお前を見てると俺も楽しいから。お前達の見る世界を俺も見たいから。) 京太郎「だから……頑張れ、咲。」 咲(ありがとう京ちゃん)ギュッ カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 昨日姉帯さんとケンカをしてしまった。 理由はほんの些細な事だったが、滅多に怒らない姉帯さんと本気の口論をしてしまい 未だに口を利くことはおろか顔も合わせてもくれない。 それからだ。 肩にずしりと、何かの重みを感じるようになったのは…… 豊音「」ムスー 京太郎「……あの、姉帯さん。重いんでそろそろ降りてくれませんか」 豊音「」ギュウゥゥゥゥ 京太郎「いでででで!すいませんすいません!!重くないから絞めないで!」 豊音「京太郎君のばかー…」グスッ 京太郎「ですからオレが悪かったですって!!だからもうそろそろ……」 豊音「ヤー」ギュゥゥゥゥ 京太郎「ぎゃああああああああ」 胡桃「……なにやってんの、あれ」 白望「……じゃれてるんじゃない?ダル……」 カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| ――目眩がする。 ――欠けた夢を見ているようだ。 幼い頃、母が死んだ。 とても悲しいことで、泣いて泣いて、ただ泣いて。 そうして、私は妹より先に泣き止んだ。 いや、止まざるを得なかった。だって、妹はまだ泣いている。 甘えたかっただろうに、もう母はいなかった。 だからだろう、父は人一倍妹に気を配った。 父に背負われるのは、いつでも泣いている妹だった。 私は大丈夫、泣き止んでいる。だから、えこひいきだったとか、 そんなことはちっとも思わない。 ただ――ふと気付いてしまった。 私は、お父さんに、一度も背負われたことがない。 もちろん、それが原因で仲違いする訳はない。 父はいつでも優しく、厳しく、私たちのことを愛してくれていたし。 妹だってそうだ。私のことを心から慕ってくれている。 それは本当に嬉しいことだけど――。 それでも、たまに思うのだ。 ほんの少し、ほんの少し――姉であることを忘れて、泣き続けていれば。 あの人は私を背負ってくれたのだろうか、と。 ああ、何て我が侭。 何もかもが充足しているくせに、私は未だそんな他愛もないことを 引き摺っている――。 ――瞼を開く。 ――薄い橙色の日差しが、目に眩しい。 景色が動く。 私は無意識に足を動かそうとして、それがろくに動かないことに気付いた。 「ん……」 「ああ、起きた起きた。おはようございます、宥さん」 目を開いて、私は大層驚いた。 私は、須賀京太郎君に背負われていた。 「あれ、私――どうして?」 「温室で眠っていたので、玄さんに頼まれて家まで送っているところです」 「そっかぁ。………………ご、ご、ごめん! あの、今」 今すぐ離れる、と言い掛けて私の言葉は止まってしまう。 長年仄かに思い続けていた夢が、違った形で叶えられていることに気付く。 「…………あぅ」 「どうしました?」 「あの……もう、もう少しだけ、このままでいい?」 私の体はすっかり成長してしまって。 背負われるなど、夢のまた夢だったけれど。 そうか、こういう形もあるのか。 「いいっすよ」 「ごめんね、重いよね?」 「いやいや、軽いものです。女の子っていうのは、そういうものでしょう」 離れよう、と思ったけど思い直して顔を首筋に近付ける。 男の人の匂いだ、と私は思った。 この匂いをかいだだけで、私はひどく落ち着いてしまう。 回した両腕が、ごつごつとした体の固さを伝えてくる。私がその身を 預けても、平気で突き進む――力強い体だ。 「ねえ、京太郎くん」 「はい」 「私ね、たまに凄く泣きたいときがあるの」 「……そうですか」 「でね。もしそうなったときに、お願いしたいことがあるの」 「何ですか?」 ――あなたの背中を、貸して下さい。 「……はあ。俺なんかの背中でよければ」 「うん、ありがとう」 瞼を閉じる。 彼に背負われているだけで、私はこんなにも幸福で――。 「……しあわせ」 そう呟いて、首に回した腕の力を少しだけ強くした。 カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| ハギヨシ「んっふ」 京太郎「おんぶ!ハギ!おんぶ!」 ハギヨシ「仕方ないですねぇ、京太郎君の甘えんぼさん♪」 京太郎「にぃに!にぃに!」 ハギヨシ「ほら、私につかまりなさい」 京太郎「んんー!ハギ!おおきー!」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| マホ「うーんうーん……」 京太郎「うーむ……」 マホ「ダ、ダメです、もう頭がパンクしちゃいそうです……」 京太郎「全くだな……」 優希「咲ちゃん、マホと京太郎は何をしてるんだ?」 咲「和ちゃんから麻雀の問題集を貰ったんだって。1日五ページをノルマにしてるらしいんだけど……」 優希「要するに勉強に苦しんでるわけか、気持ちはよくわかるじぇ……」 和「あら、問題集ならゆーきにも用意してますよ?こちらは数学ですが」 優希「じょ!?」 和「今度こそ赤点を取らないようにしてあげますからね……さあ、行きましょうか」 優希「いやああああ!さ、咲ちゃん助けてー!」 咲「が、頑張ってね優希ちゃん!」 優希「そんなああああ……!」 ―― 京太郎「お、終わったー!」 咲「お疲れ様京ちゃん。はい、お茶」 京太郎「おう、ありがとうな咲……ん?」 優希「」チーン 京太郎「どうしたんだ、優希は……」 咲「和ちゃんとテスト勉強してたから……」 京太郎「ああ、なるほどね……」 マホ「すう、すう……」 咲「あっ、マホちゃん、寝ちゃったんだ?」 京太郎「休ませないとオーバーヒートしちゃいそうだったからな。本人はまだ出来ますとか言ってたけど無理やり休ませた」ナデナデ マホ「ふにゅ……」 咲「なんか京ちゃん、マホちゃんと仲いいよね……」 京太郎「いやあ、初心者仲間がいるってこんなに素晴らしい事だったんだな!」 咲「京ちゃん……」 京太郎「さてと、そろそろ帰るか……よいしょっと」 咲「えっ」 京太郎「ほら、優希起きろ。そろそろ帰るぞ」 優希「お、おう……ってんなっ!?」 京太郎「なんだよ、マホが起きちまうから大声出すなよ」 和「あれ須賀君、なんでマホをおんぶしてるんですか?」 京太郎「ほら、せっかく寝てるから起こすのも可哀想だろ?それにいつもの事だしな」 咲「いつもの……」 優希「事ぉ?」 京太郎「あれ、言わなかったっけ?最近俺達麻雀の勉強のために休みとか一緒なんだぜ?」 京太郎「マホは時々寝ちゃうからそういう時はこうしておんぶして送るんだよ」 咲「」 優希「」 和「そうだったんですか。勉強熱心なのはいい事です」 京太郎「期待には応えたいからな。じゃあ帰ろうぜ」 咲「……ま、まさかこんな」 優希「予想外のライバルがいたとは……」 マホ「むにゃ……京太郎先輩大好きです……」 カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| ハギヨシ「んふふ、大きいのは背中だけじゃないんですよ?」 京太郎「ハギ?」 ハギヨシ「ほら、御覧なさい。ここもおっきなんですよ」ボロンッ 京太郎「うわー!ハギおっきしてる!ちゅっゆっ?」ペロッ ハギヨシ「おうふ!そこは舐めちゃいけませんよ、京太郎君!」 京太郎「んー!ハギのあそこ美味しい!ちゅっちゅー!」 ハギヨシ「あふぅ///」 京太郎「のど輪締めするー!」 ジュッポズゴゴゴゴゴジュポポポ ハギヨシ「ん"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"っ?」 ハギヨシ「おうふっ!!」ビュルルルルル! 京太郎「ふえっ!?」ゴクゴクゴク ハギヨシ「ハァハァ……」 ハギヨシ「い、一体どこでそんな技を覚えてきたんですか!」 京太郎「ハギのために頑張った!んちゅっ!」 ハギヨシ「まったく、京太郎君ときたら……んちゅっ!」 京太郎「あたし、ハギのことだーいちゅきっ!」 カン ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 哩「んあっ!…ふぁぁ…っっ!」クチュ 哩(外で…人気のない公園でこげなこと…これ興奮してやめれんけん…) 哩「やぁあっ…気持ちよかっ…」ヌチャ 男「よぉ…一人でお盛んだな?」 哩「なっ!」 男「俺もちょっと溜まっててな…ちょっと相手してくれよ…」 哩「いっ…いやっ!」 男「そんなこと言わないでさ…期待してたんだろ?」ズルッ 哩「~~ッッ!」 男「へへっ…大きさには自信あるんだぜ?」 哩「来んで!」 男「ほら…まず口で…「哩さん!」がっ!」ドゴッ 京太郎「ほら!今のうちに逃げますよ!」 哩「きょっ…京太郎…けんど腰ば抜けて…」 京太郎「なら背中に捕まって!急いで!」 哩「わっ…わかった!」ギュッ 男「てっ…てめぇ…」 京太郎「逃げるが勝ちってな!」ダッ 男「待ちやがれ!」 京太郎「誰が待つかよっ!」 京太郎「はぁ…どうやら逃げ切ったみたいですね…」 哩「京太郎…怖かったけん…」ギュ 京太郎「もう!ああいう人通りのないところに女の子一人は危ないんですから!」 哩「ごめんなさい…」 京太郎「今回はたまたま俺が通りかかったから良いですけど…哩さんみたいなかわいい人は注意しないと!」 哩「かっ…かわいい…//」 京太郎「今日はこのまま家まで送っていきますから…」 哩「助かるちゃ…まだ歩けそーになかね…」 京太郎「哩さんみたいなかわいい人をおんぶできるならお安い御用ですよ」ハハッ 哩「うちも京太郎をこげん近くに感じられてうれしか…」 京太郎「何言ってるんですか?」 哩「京太郎の背中ば…大きくて…そいであたたかくて…」 京太郎「…哩さん?」 哩「普段は頼りなしゃそうで…ばってん、いざっち時は頼りになっち…」 京太郎「……」 哩「さっきもヒーローみたく助けてくれて…やけんうちは…京太郎ばすいとーよ」 京太郎「…そんなこといってると本気にしちゃいますよ?」 哩「うそじゃなか…本気ばい…」ギュッ 京太郎「……」 哩「京太郎ん返事聞かせて欲しかな…」 京太郎「哩さんはいつも凛々しくてかっこよくて…だけどかわいらしくて…」 哩「……」 京太郎「でもちょっと…いや、かなり変態で姫子さんと一緒にいつも回りに迷惑かけてたり…」 哩「大きなお世話たい…」プイ 京太郎「他にも色々ありますけど…そういうところもひっくるめて…哩さんのこと好きですよ…」 哩「京太郎…」 京太郎「なんかちょっとくさかったですね?」 哩「そげなことなかよ?」 京太郎「哩さんすごいドキドキしてますね…くっついているからよくわかります…」 哩「京太郎も同じやろ…」 京太郎「背中からでもわかるくらいドキドキしてます?」 哩「なんっちなくばい…」 京太郎「……」 哩「……」 京太郎「…それじゃあ今から恋人同士ってことでいいんですかね?」 哩「もちろんたい…京太郎以外は考えられんけん…」 京太郎「なんか顔がにやけちゃいますね…」 哩「おんぶだと顔見えんのが残念やけん…」 京太郎「こんなだらしなく緩んだ顔見られなくて助かりました…」 哩「うちもこげな顔見られなくてよかった…」 京太郎「あらら…残念…見たかったのに」 京太郎「もうそろそろ着きますね…」 哩「京太郎…今日ば両親帰っち来んのやけど…」 京太郎「いきなり誘ってるんですか?」 哩「ばってん…うちは変態やし…」プン 京太郎「開き直りましたね…なら遠慮せず泊めてもらいますよ?」 哩「期待しちょるよ?」 京太郎「がんばります…」 哩「なあ京太郎…」 京太郎「んっ?」 哩「大好きったい!」 カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| ヤ1「大変です!花山組のやつらが攻めて来やした!」 智葉「なんだと!状況はどうなってる!」 ヤ1「いま入り口で…がっっっ!」 花山組の若いの「死ねえぇ! 辻垣内智葉ああぁっ!」パン 智葉「ぐうぅっ!」 京太郎「おじょー!こいつめ!」パン 花山組の若いの「がああぁぁあぁっっ!」ドタ 智葉「くそっ…へましちまった…」 京太郎「まずいな…足打たれてやがるぞ…」 ヤ2「しかもこの出血量…太い血管が傷ついてやがる…早く病院に行かないとまずいな…」 ヤ3「だが…おそらく囲まれて逃げ場はないぞ…」 ヤ4「どうやら腹くくるしかないようだな…須賀…よく聞け…」 ヤ4「この通りおじょーは足を打たれ動けない…俺たちが特攻して何とか逃げ道を作る…だからおじょーを担いで逃げろ…」 京太郎「なっ!」 ヤ3「お前とおじょーには指一本触れさせやしねぇさ…だから頼んだぜ?」 京太郎「なんでですか!こういうことは新入りの俺が…」 ヤ2「うるせぇ!」ガッ 京太郎「ぐっ!」 ヤ2「新入りなんだから上の言うことは黙って聞いてろ!」 ヤ3「それによ…やつら前にして逃げ出したとあっちゃ…先代や頭に顔向けできねぇんだよ…」 京太郎「兄貴いっっ!」 智葉「おまえら…わかった…背中は任せたぞ…」 ヤ4「いくぞおめぇら!最後に花山組に俺たちの男気見せてやるぞおおぉぉおぉっっ!!」 『うおおぉぉぉおぉぉおぉ!!』 智葉「須賀っ!走れっ!」 京太郎「くっ…うおぉおぉぉっ!」ダッ 京太郎「はぁ…はぁ…何とか逃げてこれたか…おじょー…すぐに病院に…」 智葉「ああ…須賀の背中は…広くて…暖かいな…」 京太郎「おじょー…何言ってるんですか?」 智葉「お前の…背で…死ねるな…ら…しあわ…せ…だ…」 京太郎「弱音はいてどうしたんですか!いつものおじょーらしくないですよ!」 智葉「なあ…最後に…名前…を…」 京太郎「もうすぐ病院です!あきらめないであと少し…」 智葉「須賀…私は…お前のこ…と…」 京太郎「さと…は…?」 智葉「……」 京太郎「智葉ああぁああぁぁぁあぁっっっ!!」 ------------------------------------------------------------------ ダヴァン「今年のブンカサイの演劇はこれで行きましょう!」 智葉「おい…ぶっ殺されたいのか?」 京太郎「俺も手伝います…」 カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| もこ「……」ジトーッ 京太郎「あん?」 京太郎(なんだこいつ。もしかして俺の方見てる?) もこ「……」ジトーッ 京太郎(なんか気味悪いな。はやくここから逃げよう……ん?) もこ「……」サッサッサ 京太郎(今のはサイン?) もこ「……」サッサッサ 京太郎(えーと……お・ん・ぶ……何!?俺におんぶしてほしいのか!?) 京太郎(そういえばあいつ腕に包帯巻いてるし、怪我でもしてるのか!) 京太郎(こうしちゃいられねえ!男京太郎、怪我人を無視するほど人間腐っていねーぜ!) 京太郎「おい!頭にへんてこなリボンつけた女!」 もこ「……」 京太郎「歩けないんだろ?ほら、おんぶしてやるから俺につかまれ!」 もこ「……」 京太郎「はやくしろ!俺だって暇じゃねえんだ!」 もこ「……」コクリ ガシッ 京太郎「よし、つかまったな!行くぞ、うおおおおおおおおお!」ドドド もこ「……」 京太郎「とりあえず病院いけばいいのか!?」 もこ「……」 京太郎(くそっ、喋れないほどの激痛なんだな!) 京太郎「しっかりしろ!俺が絶対にお前を助けてやるからな!!」 もこ「……」 病院 京太郎「はぁはぁ……やっと着いた」 京太郎「おいナース!急患だ急患!こいつの手当てをしてやってくれ!」 憩「はーい、ちょっと待ってなー」 憩「ってあれ、もこちゃん。どこか怪我でもしたん?」 もこ「……」フルフル 京太郎「は!?」 もこ「……」ボソボソ 憩「え、なんかいきなりおんぶしたいって変な男に連れまわされたって?」 京太郎「なにいいいいいいいいいいいいいいいいいい!?」 憩「……あの、警察に一応通報しておくから」 もこ「……」コクリ 京太郎「ちょ、待てよ!誤解だ誤解!」 憩「あ、もしもし。なんか痴漢みたいな事件があったんですけど――」 京太郎(くそっ!こうなったらとことん逃げるしかねえ!!) 京太郎「うおおおおおおおおお!スタコラサッサだあああああああああああ!!」ダッ ガシッ!! 京太郎「!?」 もこ「……」 京太郎(な、何だこいつの握力!まったく身動きがとれねえ……!) もこ「……」 ピーポーパーポー 池田「おい!痴漢はどこだし!」 憩「あ、警察さん。こっちですぅー」 池田「お、こいつが噂の金髪痴漢やろうか!見るからに女の尻を追っかけまわしてる顔してるしwwwww」 一「さあ、署まできてもうらうよ!パトカーに乗りな」 京太郎「そ、そんな!違うんです、話を聞いてください!」 一「はいはい、署で話を聞くから大人しくしててね」 京太郎「うわあああああああああああああああああ」 京太郎「はっ!」 京太郎「……夢か」 おわり ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 郁乃「は~いド~ン!」ガシッ 京太郎「のおっ!?」 郁乃「須賀くんの背中、ええなぁ~」ニコニコ 京太郎「何すかいきなり!」 郁乃「そら街で偶然背中を持て余してる須賀くんがおったら抱き着きたくなるやろ~?」 京太郎「全く理解できねえ……」 郁乃「それで~須賀くんは何してるん~?」 京太郎「見ればわかるでしょう、部活の買い出しですよ……ってぇ!」 京太郎「なんで監督のアンタがここにいるんですか!」 郁乃「え~?なんでやろな~」 京太郎「アリさんマークですか、ったく」キュッ 郁乃「え」 京太郎「落ちないでくださいよ、っと」 郁乃「す、須賀く~ん?」 京太郎「何、っすか、両手買い物袋で後ろにあなたでキツいんですけど」 郁乃「そないにエグいんやったら降ろせばええやろ~?」 京太郎「ダメです、絶対に部室まで連れて行くんですからね!」 郁乃「ほ、ほら、私って重いやろ?」 京太郎「ちょー軽いんで大丈夫です!」 京太郎「代行(を部室へ連れて行く使命)のためならこんなんへっちゃらですもんね!」 郁乃(私のためなら……)カァァ 郁乃「……」ウツムキ 京太郎「はぁ、代行も黙ってれば可愛いのに、ってか黙っててくださいずっと」 郁乃(かわいい、須賀くんが可愛いって言ってくれた……) 郁乃(い、今まで言われたことなかったのに……)ポシュー 京太郎(心臓バクバクしてるし、動揺してるのバレバレなんだよなぁ) 京太郎(ま、大人しけりゃ問題ナッシングだからいいんだけど) 京太郎(顔をうずめてるせいか背中が熱い……) 郁乃「///」ポシュー 京太郎(顔が見たいなぁ……) 京太郎(それはそうと、洋榎が見たら癇癪起こすよな、これ) 京太郎(部室に着く前に降ろして一緒に行けばいいか) 浩子(……あれは確か姫松の新監督と、洋姉の……) 浩子「フッ」ニヤリ 京太郎「ただいま戻りましたー!」 恭子「主将、帰ってきましたよ」 洋榎「もうええ……どうせウチは捨てられたんや……」 絹恵「……須賀くん、ちょっとええか?」 京太郎「洋榎、どうしたんですか?」 絹恵「この写真を見てもしらばっくれる気なん?」スッ |手ぶらの京太郎が郁乃をおぶっている写真| 京太郎「……は?」 絹恵「なんで須賀くんは買い出しもせんと、代行とイチャイチャしとるんや?」ニコニコ 京太郎「いや待ってくださいって、俺こうやって買い物袋持ってるじゃないっすか。代行と会ったのも買い物の後ですし」 洋榎「どーせっ、代行と会う約束してデートしてたんやろ、ぐすっ」シクシク 京太郎「だから誤解だってば!」 絹恵「でも見てみぃ須賀くん、代行の顔」 京太郎「代行の顔がどうしたんすか」 郁乃「ほへぇ~///」ニマニマ 絹恵「表情めっちゃほころんどる」 京太郎「いつもの顔じゃないっすか!」クワッ 京太郎(何だよこの写真、誰が撮ったんだよ、加工したんだよ!) 洋榎「京太郎、ぐすっ、えぐっぅ、はぁ、もうウチのこと、げほっ、どうでもええんやろ?ぐすっ」 京太郎「泣き止めよいい加減!」 京太郎「俺はいつでも洋榎一筋なんだから、信用しろよ!」 洋榎「いつっ、も、オカンとっ、絹の胸、ぐすっ、見てへんやつなん、ぅっ、って信じられ、へん」 京太郎「そ、そんなことは…………」チラッ 洋榎「……」ジーッ 京太郎「バレてたか……」 絹恵「バレバレや」 京太郎「なあ、許してくれよ」 洋榎「うっさいわ、あほ!」 恭子「何しとるんや、あのアホップルは」 漫「須賀くんが代行とイチャイチャしとったらしいですよ」 由子「洋榎も須賀くんも大変なのよー」 絹恵「須賀くんの自業自得ですから、私らはあっちで打ちましょう」 恭子「せやな、半荘後には終わってるやろ」 ―――半荘終了後 京太郎「洋榎、俺の背中はどうだ?」 洋榎「あったかくて、デカくて、筋肉質で、京太郎の臭いもして……最高やで」 京太郎「ん、そっか」 洋榎「京太郎?」 京太郎「どうした?」 洋榎「あんな……ウチ、やっぱり……」 京太郎「やっぱり?」 洋榎「めっちゃ、めっちゃ、めぇーちゃっ!好きやで!京太郎!」ギュッ 京太郎「おう、俺だって滅茶苦茶好きだぜ、愛してるぜ!洋榎!」 アハハ アハハ アハハハハ 一同(リア充爆発しろ) 郁乃(須賀くんの背中、気持ち良かったなぁ~)ポケー カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 初美「京太郎~もっと早く走るですよー」ケラケラ 京太郎「これが限界でぇぇすっ!!」 初美「言い訳なら聞きたくないですー」 京太郎「ちょっとは聞いて!お願いだからはっちゃんさん!!」 初美「軽く境内を3周するですよー」ゲシッゲシッ 京太郎「いでっ!ちょっ馬じゃないんだから蹴らないでってば」 霞(いやね、何も私もおんぶしろとは言わないわよ?) 霞(でもね、少しばかり目に付くと言うか意識しちゃうと言うか……) 春「楽」ポリポリ 京太郎「あの春さん?髪の毛に食べ零しが乗るんだけど」 春「女子みたいなこと言わないの」ポリポリ 京太郎「いや待てって。春が食べるの止めたら良いんだよ。明白にそう言ってんじゃん」 春「私に……死ねと?」ジワッ 京太郎「うん。なんか……ごめん。もうそのままで良いや」 春「やた」ニコッ 霞(これはみんなの為、そうみんなの為に思ってのことなのよ) 霞(最近雰囲気が明るくなったのは良いことだけれど、それに比例して腑抜けちゃってるもの) 霞(ここで律することが出来るのは家系から考えても私くらいだし) 霞(嫌われ役……やってみせるわ)グッ 小蒔「これはすごく良いものですね」 京太郎「そうですか?まあ小蒔さんからしてみれば楽して動ける訳ですけど」 小蒔「それもあるとは思いますけど………うーん。なんと言えば良いのでしょう」ムムムッ 京太郎「ハハ…そんな深く考えなくても…」 小蒔「………お父様」ポソッ 京太郎「はい?」 小蒔「そうですお父様です!京太郎さんにこうされていると昔お父様にして頂いた時のことを思い出しました!」 京太郎「……俺、小蒔さんより年下ですけど……」 小蒔「………あれ?ではどう言えば良いのでしょう」ハテ? 霞(そうと決まれば心を鬼にして挑まなくちゃね) 霞(私はここの規律の為みんなの為、鬼になります) 巴「ちょっと!私は良いってば!」 初美「良いから黙っておんぶされてろですー」 春「快適だからオススメ」ポリポリ 小蒔「とても不思議な心持ちになれますよ巴ちゃん!」 京太郎「だそうなのでやってみました」 巴「君のそのノリの良さがたまに怖くなるよ」 京太郎「だって……断れる空気じゃないんですもん」 初美「いやー。これで永水制覇ですよー」 春「この達成感はなかなか」ポリポリ 小蒔「次、また私でも良いですか?」ウズウズ 霞「……………」 霞「……………くすん」シュン ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「ん、と……この場合は」カチカチ 淡「ねぇ~」ドシーン 京太郎「のわぁっ!?」 淡「キョータローあーそーんでー。ひまひまー!」 京太郎「ちょなぁ今、牌譜整理しながら勉強してるんだからさぁ。1人で遊んでてくれよ」 淡「やーだー、1人やだー。ちょっとでいいからー」 京太郎「ったくもう。少しは落ち着けよせわしねーな」 淡「むー」 京太郎「なんスか?」 淡「ねぇキョータロー。私って邪魔? 本当にウザくて真剣に嫌い?」ウルウル 京太郎「そんなこと一言も言ってないだろ。ちょっとやかましいけどお前といると面白いし楽しいよ」 淡「…………プ、ククク……あはははっ! 引っかかったー!」 京太郎「な!? おま、この野郎!」 淡「お前といると楽しいよキリッ!」 京太郎「もういい。お前キライ」ノソノソ 淡「やーだーもう、キョータローってば冗談通じないんだもん!」ガバッ 京太郎「あ、コラ! 背中に乗っかるな!」 淡「わーいおんぶおんぶ! 行けキョータロー全速前進!」 京太郎「なにが全速前進だ! ってか降りなさい、そろそろ……」 ガチャ 咲「京ちゃーん、玄関の開いてたから勝手に上がっちゃった、よ……」 淡「あ! サキー! いらっしゃーい」ヨッス 京太郎「oh……」 咲「で、どうして淡ちゃんが京ちゃんにおんぶさってるのかな」ピクピク 京太郎「いや、あの……淡が勝手に……」←なぜか正座気味 淡「ふふーん。私とキョータローは恋人同士なんだからこれくらいのスキンシップ普通だもん!」フフン 咲「こ、恋び、……~~本当なの京ちゃん!」バンバン 京太郎「いえ、一切身に覚えがないんですが……」 京太郎(後、机をバンバン叩かないでください) 咲「……!」キッ 淡「将来的にそうなるんだから今から明言しても一緒だもん!」 咲「というか、淡ちゃんはいつまで京ちゃんにおぶさってるの!」バンバン 淡「むふー、キョータローの背中って大きくて温かくてなんだか落ち着くんだー」フニャー 咲「むー! 京ちゃん脚崩して!」 京太郎「え?」 咲「早く!」 京太郎「は、はい!」 咲「じゃ、じゃあ私はこっちでいいよね?///」ノソ 咲「///」ギュゥゥ 淡「~♪」ギュゥゥ 京太郎(ちょっと待て。まず状況を整理しよう。え~、背中に淡がおぶさってて、膝の上で咲を抱っこしている。――以上) 京太郎「え、なにこの状況っ!?」ガタッ 淡「あ、もう……キョータローあんまり動かないでよ。落ちちゃう」 京太郎「あっと、わりぃ」 京太郎「…………じゃねぇよ! 降りろよ! 咲もそこ退きなさい」 淡「やーだ」ギュッ 咲「ん///」ギュッ 京太郎「ってか君らアレですよ。言っときますがそこは恋人専用の場所ですよぉー」 淡「乙女か」 咲「夢見がちか」 京太郎「なんでしょうね、この扱い。えー、お前らさっきと言ってること違くない?」 淡「サキー後で場所交代して!」 咲「いいけど、じゃあ私にも背中譲ってね」 淡「うん!」 咲「じゃあいいよ♪」 京太郎「もう少し僕の意見も大事にしよう」 咲「京ちゃんは黙って座ってればいいの!」 淡「そーだそーだ! キョータローのクセに生意気だ!」 京太郎「あーもう、……へいへいわかりましたよお姫様方」 カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「おんぶっていいよなぁ」 京太郎「女の子の重さとか柔らかさとか全部同時に味わえるし」 京太郎「スタイルのいい子なら胸とか尻とかを十二分に堪能出来る」 京太郎「逆にちっちゃい子だとしたら保護欲を刺激されてこれまた素晴らしい」 和「…………」 京太郎「はぁ……おんぶしてえなぁ……おんぶ……」 和「そう言いながら近づくの止めてください」 京太郎「べ、別に俺は和をおんぶしたいだなんて一言も」 和「白々しい……というか隠す気もありませんね」 京太郎「おんぶさせてください!!」 和「正直なのは良いですけど、嫌です」 京太郎「じゃあどうすりゃいいんだよ!!」 和「知りませんよ何キレてんですか」 京太郎「どうすりゃいいんだよぉ……俺はぁ……ウッ……」 和「そんな、泣かれても……」 京太郎「よぉーっしわかった。和、俺におんぶさせてくれたら俺のことおんぶさせてやるよ」 和「デメリットしか無いじゃないですかお断りします」 京太郎「んなら俺のことおんぶしてくれたらおんぶしてやんなくもないぜ?」 和「なんで上から目線なんですか嫌ですよ勿論」 京太郎「んじゃあ俺と麻雀をして、勝ったほうが相手をおぶる。負けたほうは相手をおぶる。これでどうだ!?」 和「勝っても負けてもどっちも変わらないじゃないですか」 京太郎「そう。だからこの際勝ち負けなんて関係ないんだよ」 和「何がしたいんですかアナタ」 京太郎「和をおんぶしたいの!!」 和「嫌です」 京太郎「おーんーぶ!おーんーぶー!!」 和「駄々こねても嫌です」 京太郎「おっんーぶっ! おっんーぶっ!!」パンッ パンッ 和「アンコールみたいに言われても嫌です」 京太郎「なぁ和……。どうしてこの世から紛争が無くならないんだろうな」 和「え、なんですか急に」 京太郎「地球は広大……それでいて宇宙は膨大、未だに広がり続けている……」 和「はぁ」 京太郎「そう考えたらさ、和が俺のおんぶを拒否するのってとても小さなことに思えてくるだろ?」 和「まぁ」 京太郎「よし、こい!」バッ 和「しませんよ」 京太郎「我思う故に我あり。これはデカルトの言葉だ」 和「そうですね」 京太郎「おんぶする故に我あり。これは俺の言葉だ」 和「聞いたことないです」 京太郎「ところでいい加減俺におんぶされる気になってきた?」 和「須賀くんこそいい加減諦める気になってきませんか?」 京太郎「和ってさ、俺以外におんぶされたことある?」 和「息を吐くように嘘つかないでくださいよ、ビックリしましたよ一瞬」 京太郎「あ、親とか女性とかは無しだぜ! そういうのはおんぶとは言わない言わない」 和「アナタおんぶというものを勘違いしてません?」 京太郎「で、どーなのよ!」 和「…………。 親を含めないんでしたらまぁ……」 和「ありませんけど?」 京太郎「…………」 和「なんでそんなんで泣くんですか……」 京太郎「良かった……まだ和のおんヴァージンは残ってたんだ……」 和「おんヴァージン……」 京太郎「ところで和。調度良く俺の背中が一人分空いてるんだけど……」 和「そんなこと言われて乗る人いませんよ」 京太郎「今ならお安くしとくぜ?」 和「金取るんですか。 おんぶで」 京太郎「おはよう和! 今日もいいおんびゅよりだな!」 和「え?」 京太郎「……」 和「今、なんていいました?」 京太郎「今日もいいおんぶ日和だな」 和「かみましたよね?」 京太郎「おんぶ日和だなー!」 和「今ゼッタイかみ」 京太郎「おんぶ日和だなーー!!」 和「ごまかさ」 京太郎「おんぶ日和!!!」 和「……」 和「……クスッ」 京太郎「!!!」 京太郎「和ぁ! 怪我したんだって!!?」 和「なんでそんな嬉しそうな顔なんですか……腹立つ……」 京太郎「準備できてるぜ」スッ 和「あの、怪我したの指なんですけど」 京太郎「遠慮するな。 さぁこい」ススッ 和「おんぶする必要皆無なんですけど」 京太郎「照れてるのか? 大丈夫、周りに誰もいないよ」 和「帰れ」 和「昨日、B組の○○くんにおんぶしてもらいました」 京太郎「 」 和「……須賀くん?」 京太郎「 」 和「……い、息をしてない!!」 京太郎「 」 和「冗談ですから!! おんぶしてもらってないですから!! こんな下らない理由で死なないで須賀くん!!!」 7 和「須賀くーーん!!!」 京太郎「 」 ―カンッ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 煌「皆さんお揃いのようで…すばらですっ!」ガラッ 哩「どうや姫子ー」 姫子「高いとですぶちょー!」 哩「そらよかばい」 美子「あんたらほんと仲えーね」 仁美「ばってん姫子ケツ丸出しやと」 煌「なーにやってんですかね」 仁美「おお花田、物理的リザベーションをすることで二人の絆がどーとか」 煌「ああ…それは…まあすばらですね」 美子「無理せんでよか、誰が見てもアホばい」 哩「何を」 姫子「バカにしてー」ドドド 美子「合体したままこっちくんな」スタタタ 煌「と、言うことがありまして」 京太郎「はぁ」 煌「それでですね!私も!」ピョンピョン 京太郎「成程、やりたいわけですね」スッ 煌「では失礼して」ガシッ 京太郎「軽っ!普段何食ってんすか」 煌「それはすばらくない質問ですねぇ、乙女の秘密って奴ですよ京太郎さん」 京太郎「乙女は謎だらけだ…それで乗り心地はどうです?」 煌「そぉれはもう!すばら!超すばらですよ!高いです」キャッキャ 京太郎「それはよかった」 煌「では早速このまま部室に行きましょー」 京太郎「マジっすか!?」 煌「さあ走るのです!」 京太郎「誰もいませんね」オンブ 煌「はて」オンブ 哩「おー花田…」ガラッ 姫子「すばらやっと…」 京太郎「…」 煌「…」 姫子「…」 哩「…」 姫子「…ふっふっふ花田、とうとうどっちのおんぶが最強か決める時が来たようやね」 煌「今日の日は負けないよ姫子ぉ」シャドーボクシング 京太郎「白水さん、今日は手加減できませんよ」 哩「誰に口ば聞いとるんね須賀ぁ。姫子乗るんや」スッ 姫子「合点!」 仁美「今年の代表の自由が丘は強いんやろうか」 美子「まー一昨年選抜に出て2回戦まで行っとったし」 仁美「言うても夏は初めてやけん」 美子「相手は宮崎の代表や言うとったよ」 ワーワー 仁美「何か部室が騒がしか」 美子「まーた部長らが騒いどるんやろ…」ガラッ 京太郎「うおー」ドタドタ 哩「やるな須賀ー」ドタドタ 煌「すばらー!」 姫子「まてー花田ー」 美子「今日は帰ろか」 仁美「賛成、ラーメンば食いにいくばい」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 胡桃「ぐ、ぐぎぎぎ…」プルプル… 京太郎「あの、先輩…俺一応男子ですしそんな無理しない方が…」 豊音「そうだよー、いくらなんでも無茶だってー」 胡桃「う、うるさい!京太郎をおんぶするぐらい私だってできるよ!!」グググ… 塞「胡桃…さっきからかった事は謝るからさ、もうやめなって」 白望「傍から見ても無理してるのが分かる…」 エイスリン「クルミ、カオマッカ!」 胡桃「そ、そんなことない…うおりゃぁぁぁぁ!!!」グォォォォ!! 京太郎「うおっ!」 豊音「すごい、本当におんぶできたよー!!」 胡桃「どう、私だってこのぐらい…あっ」グラッ 塞「あっ」 白望「あっ」 豊音「あっ」 エイスリン「oh!」 京太郎「えっ、ってうわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 ドシーーーーン!!! 塞「胡桃―!!!」 エイスリン「クルミ、ツブレマンジュウ!!」 白望「エイスリン、何気に酷い…」 豊音「そんな事言ってないで2人を助けようよー!」 胡桃「うっ…京太郎のデブ、豚。もっと痩せろぉ…」グスッ 京太郎「はいはい、何とでも言っていいので大人しくしててくださいね」ヨイショット 豊音「けど、大事にならなくて良かったよー」 塞「といっても胡桃が少し足を捻挫しちゃったんだけどね」 白望「それで京太郎におんぶしてもらってるっていう…」 エイスリン「マサニ、ミイラトリガミイラ!!」 胡桃「う、うるさいそこぉ!」 京太郎「先輩、今の体勢で怒っても説得力がないです」 胡桃「うぅ…」 豊音「やっぱり胡桃はおんぶするよりされる方が似合ってるよー」 エイスリン「クルミ、マルデコアラ!!」 塞「はいはい2人ともこれ以上胡桃をいじらない。一応怪我人なんだしね」 白望「ダルっ…」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎(道で足を挫いてた巫女さんを送ってきたのはいいんだけど) 憧「どうしてお姉ちゃんが京太郎におんぶされてるのよ!」 望「道で困ってたらおんぶでここまで送ってもらったの」 憧「彼女のあたしですらしてもらったことはないのに!」 望「ちょっと落ち着きなさい、憧」 望「でも気持ちよかったからこのまま京太郎君もらっちゃおうかな~?」 望「京太郎君は年上に興味ない?」 憧「もう、お姉ちゃん!」 京太郎(なに、この修羅場) 霞「巫女なら私を忘れてもらっては困るわね」 京太郎(なんか増えたよ) 霞「京太郎君は私みたいなおもちの大きなこの方がいいもんね」ギュッ 京太郎(おぶさったときのおもちの感触がすばら!)デレー 望・憧「ぐぬぬ」 霞「永水に来たら毎日こうしてあげるわよ?」 京太郎「それはすばら!」 憧「京太郎の浮気者~!」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「まったく熱中症で倒れるぐらいならアイドル活動休んでくださいよ」 いちご「ちゃちゃのんはアイドルじゃけぇファンは裏切れんのじゃ」 京太郎「アイドルとして背負いすぎでしょう。たまにはこんな風に俺も背負いますから」 いちご「あ、ありがとう」 いちご(京ちゃんの背中がこんなに気持ちいいなんて考慮しとらんよ///) ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「シロ先輩もたまには自分で歩いてくださいよ」 シロ「ダルいからやだ」 シロ(京太郎を取られるのはもっとダルい) 京太郎「先輩聞いてます?」 シロ(京太郎を取られないようにするには)チュ 京太郎「先輩何してるんですか!?」 シロ(これで京太郎は私のもの) 後日 豊音「あれー。京太郎君首筋虫に食われたのー?」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 霞「私が行き遅れるという風潮があるらしい」 京太郎「そうなんですか?」 霞「ほかにも加齢臭がするとかかすみさんじゅうよんさいだとか」イジイジ 京太郎「俺はそんなこと思わないんですがね」ギュッ 京太郎「俺がこうして背中から抱きしめてる限りは大丈夫でしょう?」 霞「あらあら大きな赤ちゃんね」クスッ 霞「でも本当の赤ちゃんも早くおんぶしたいわね」 霞「頑張ってね、あ・な・た」 京太郎「が、頑張ります…」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「うっ…」 智美「どうしたんだー?」 京太郎「いえ…急に体が重く…」 智美「おー?少し雑用を任せすぎたかなー」ワッハッハ 京太郎「いやいやいやいや、これは結構マジで洒落にならない感じなんですけど」 智美(まーこの匂いはモモの奴だなー) 京太郎「な、なんか柔らかい…」 智美「ワハハ…不思議なこともあるもんだなー」 京太郎「そ、そうですね…具体的にはなんか黒髪の影の薄い巨乳娘に背後から覆いかぶさられてるような感触ですね…」 桃子「気付いてたッスか!?」ガーン 京太郎「ワハハ」 智美「ワハハ」 京太郎「うあー気持ち悪い」 智美「水も飲まずに無茶するから熱中症なんかになるんだぞー」 京太郎「面目ない…」 智美「しっかし須賀君は重いなー」ワハハ 京太郎「大丈夫ですか?」 智美「何、おねーさんに任せときなさい」ワッハッハ 智美「そんかわり調子良くなったら今度はおぶってもらうぞー」 京太郎「あ、歩きでいいんじゃ…」 智美「バカだなー須賀君は」 京太郎「…先輩」 智美「なんだー?」 京太郎「シャンプー何使ってんすか?」 智美「な、なんか変か?」ワタワタ 京太郎「ちょーいい香りっす」 智美「いいだろー、秘密だけどなーワッハッハ」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 玉子「まさか自分が大戦犯になるなんて…」グスッ 京太郎「先輩、そろそろ泣き止んでくださいよ」 玉子「でも…」 京太郎「先輩の悲しみは俺が引き受けます、だから先輩は笑っていってください」 玉子「うむ…」zzz 京太郎「おんぶしたら寝ちゃったか、先輩頑張ってたし」 玉子「京太郎、よきにはからえ」ムニャ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「野依プロどうですか?」 理沙「快適!」プンスコ 京太郎「このままホテルまでお送りしますね」 理沙「了解!」プンスコ 理沙(でもこのままお別れはやだ)ギュッ 京太郎「の、野依プロ、首絞まってますって」 理沙「名前!」プンスコ 京太郎「分かりましたから理沙さん、首絞めないで!」 理沙「このまま///」ギュッ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 玉子「NOである~……」 京太郎「あん?」 玉子「私はこのかた生まれておんぶをしてもらったことがないのだ」 京太郎「……」 玉子「お、いいところに私をおんぶしてくれそうな青年がいたのである!」 玉子「おいそこのお前」 京太郎(うっわ、なんか関わっちゃいけないやつに声かけられたぞ……) 玉子「私をおんぶしてくれ!」 京太郎「い、いや~、俺はちょっと……」 玉子「YESである!」 京太郎「は?」 玉子「そこはYESであるとこたえてほしかった!」 京太郎「……あの、頭だいじょうぶですか?暑さでやられましたか?」 玉子「NOである!私はいたって真面目で落ち着いておる!」 京太郎「めんどくせぇ」 優希「おい京太郎!」 京太郎「お、優希。丁度よかった。変なのにからまれたんだ、助けてくれ」 優希「うるさい!そんなことはどうでもいい!」 優希「それより私はお腹が空いて歩けないのだ!」 優希「私をおぶってタコス屋までつれていけ!このバカ犬!」 京太郎「へいへい。まったくホントお前は口を開けばタコスタコスタコスだな」 優希「ふん!ほら、私をはやくおぶるのだ。えいっ!」ピョン 京太郎「うわわ、いきなり背中に乗るな!」 優希「いけー!バカ犬号!私をはやくタコス屋まで連れて行くのだ!」 京太郎「まったく、お前にはかなわんよ」 イチャイチャラブラブ 玉子「こんな展開NOである~……」 おわり ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「弘瀬先輩て重そうですよね」 淡「あーそうかも」 照「特に一部が脅威」 京太郎(なんて会話を聞かれてたらしい) 菫「そんなに言うなら試してみればいいじゃないか!」 京太郎「ちょっと先輩、落ち着いてくださいよ」 菫「私は落ち着いている!」 京太郎「少なくとも落ち着いてる人は叫ばないと思いますよ」 菫「うるさい、お前なんかこうしてやる!」ギュ 京太郎「ちょ、いきなり来たら危ないですって」 菫「うるさい、お前なんか私に潰されてしまえばいいんだ!」 京太郎「先輩は重くないですよ?」 菫「じゃあ、あの会話はなんだったんだ?」 京太郎「あれは弘瀬先輩がアタックまでの尻が重いっていう話ですよ」 菫「え?」 京太郎「先輩、なかなか俺のアプローチに応じてくれないじゃないですか」 菫「あうあう」 京太郎「でもこれは俺に脈ありってことでいいんですよね?」 菫「わ、私と付き合うからにはちゃんと結婚のことまで考えて何歳でお互いの両親に挨拶にいくとか」 菫「子供は何人欲しいとか私は3人は欲しいなとか庭付きの一戸建ての白い家で犬を飼いたいなとか色々決めることがあるだろう!」 京太郎「はいはい」 淡・照「やっぱり菫の(愛は)重い」 おわり ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 成香「うぅ、控室まで帰りたくないです……」カタカタ 成香「皆さんにどうお詫びすればいいのでしょうか……」ガクッ 成香「もう足がすくんで動けないです、ぐすっ」 京太郎「大丈夫?手、貸そうか?」スッ 成香「えっ、す、すみません……っ」プルプル 成香「あぅっ」コケッ 京太郎「おっと」ガシッ 成香「すみません……」プルプル 京太郎「歩けるか?」 成香「えっと……無理、です、すみません」プルプル 京太郎「ん……そうか」 京太郎(部長に頼まれた用事があるんだけど、このまま見放すわけにはいかないよな) 京太郎(結局先鋒戦見れなかったし、早く控室に戻んないと優希にどやされるだろうし……よし) 京太郎「じゃあ俺が運んでいくよ、乗って」 成香「乗る、って……そ、そんなの悪いですよ!」 京太郎「いーからいーから、早く乗れって」 成香「私、重いですから、大丈夫ですよ」プルプル 京太郎「脚をプルプル言わせてるやつが何言ってんだ、さっさと乗れって」 成香「す、すみません!」ギュッ 京太郎「んっ、道案内頼めるか?」 成香「はい……自信ないですけど」 京太郎「オッケー、出発だ!」 成香(おんぶ、なんてお父さんにしてもらって以来です) 京太郎「ここはどっちに行けばいいんだ?」 成香(でも、どうしてこの人のおんぶは……) 成香(どうして、こんなに落ち着くんでしょうか) 成香(ずっとこうしていたいです) 京太郎「おーい」 成香「は、はい!」 京太郎「どっちに曲がればいいんだー?」 成香「え、えっと、ここは左です!」 京太郎「あいよ」 京太郎「君、あんなとこで泣いてたけど、なんかあったの?」 成香「……仲間のみんなに迷惑をかけてしまったんです」 京太郎「迷惑?」 成香「はい……私のせいで半分以上削られてしまって、ぐすっ」 成香「私のせいで、みんなが……っ」 京太郎「……俺もさ、部活の中で弱くって、大会じゃ一回戦負けでさ」 京太郎「他の仲間はここまで進んで来れたのに、俺はあいつらの顔に泥塗るだけで、嫌だったんだ」 成香「そう、だったんですか」 京太郎「ああ、悔しくて悔しくてたまらなかったけど、こんな俺でも役に立ちたい、って思った」 京太郎「みんなのために働いて、誰にも見られなくて、誰にもほめられないけど、俺はそれで良かった」 京太郎「あいつらが麻雀に専念できるように、俺があいつらのためになれている、って思うとこんな裏方の仕事でも十分だった」 京太郎「そりゃ表に出たら戦犯だ何だって叩かれたりするかもしれないけど、よく頑張ったって褒めてくれる人もいる」 京太郎「俺とは違って、理解してくれる人がいるんだよ」 京太郎「君は、表に出て、負け続けて、それでも最後まで頑張ったんだろ?」 成香「……はい」 京太郎「なら、君は胸を張って居場所に戻るべきだ」 京太郎「それは恥ずかしいことじゃないんだよ、むしろ勲章さ」 京太郎「だからそんなとこで泣かないでくれ」 成香「……すみません」 京太郎「で、次はどっちだ?」 成香「右、だったと思います」 京太郎「うい、りょーかい」 成香「あ、ここまででいいです」 京太郎「もう歩けるのか?」 成香「はい、元気をもらえましたから」 京太郎「にしし、じゃあ大丈夫だな!」 成香「あ、あの、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」 京太郎「須賀京太郎だ、横須賀の須賀と京都の太郎だ、君は?」 成香「私は本内成香です、本の内と成り上がりの香りで、本内成香です」 京太郎「じゃあまた、どっかで会えるといいな」 成香「はい、ご迷惑をおかけしました」 京太郎「んー……本内さん、そういうときは謝るんじゃなくて「ありがとう」って言ってほしいな」 成香「すみま……はっ」 成香「ありがとうございました」ペコッ 京太郎「おう、どういたしまして」ニカッ 京太郎「俺は……あっちか」 成香「あ、あ、あ……」 成香(須賀さんに励ましてもらったのに、私は何もしてないじゃないですか!) 成香(何か、言わないと―――!) 成香「す、須賀さん!」 京太郎「ん?」 成香「これからも、須賀さんも!」 成香「頑張ってくだしゃぁっ!」 京太郎「…………」 成香「…………」 成香「うぅ、噛んでしまいましたぁ」ウルッ 京太郎(結婚しよ) 京太郎(本内成香ちゃんかぁ、lineのIDだけでも交換するべきだったかな) 京太郎(小っちゃくって可愛くって、あれが母性本能をくすぐるっていうのか?いや俺男じゃん) 京太郎(おっぱいは無いけどああいう子もいいなぁ)ダラー 京太郎(さーてと、控室に帰らないとな) #aa(){{{ /´〉,、 | ̄|rヘ l、 ̄ ̄了〈_ノ _/(^ーヵ L__」L/ ∧ /~7 /) 二コ ,| r三 _」 r--、 (/ /二~|/_/∠/ /__」 _,,,ニコ〈 〈〉 / ̄ 」 /^ヽ、 /〉 ´ (__,,,-ー ~~ ̄ ャー-、フ /´く// `ー-、__,| }}} 誓子「ねえ、君、なるかと一緒にいたよね?」 京太郎「え?」 誓子「肉塊とミンチ、どっちがいいー?」ニマァ 京太郎「」 カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 紘「出かけたら転んでしまうなんて…」 京太郎「どうかしましたか?」 紘「ちょっと転んでしまいまして」 紘「でも大丈夫です」 京太郎「うわ、足腫れてるじゃないですか」 京太郎「病院に送りますから俺の背中に乗ってください」 紘「いえ、ご迷惑ですし…」 京太郎「俺のことは気にしないでください」 紘「あ、ありがとうございます」ニコッ 京太郎「やっぱりお姉さんは笑ってる方が可愛いですよ」イケメンスマイル 紘「は、はい///」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| ~中学生設定~ 京太郎「帰り道にじゃんけんして負けた奴が勝った奴の荷物を背負っていくゲーム」 京太郎「ましてや今日は終業式。絶対に負けられない幾多の荷物を持ち帰らねばならない日……!」 京太郎「だと、いうのに!」 咲「あ、また勝った」 京太郎「咲さん強すぎじゃないですかね!」 咲「きっと『カン』が良いんだね、私。ふふふ」 京太郎(だがもう咲の荷物はない! 負けても俺が文字通り背負うリスクはない!) 京太郎(必勝の背水の陣、この勝負、ここか――) 咲「あ、次負けたら私を背負って帰ってね?」 京太郎「え゛」 宮永父「……うちの娘が、いつの間にかSM女王の才能を開花させてた件」 咲「ち、違うよ!?」 京太郎「ぜひゅー……ぜひゅー……な、何が違、ガ、ゴハッ、ゴッ、ハッ」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 憩「あー東京は暑いなぁ…温暖化最悪やわー」 もこ「……」コクン 憩「こう暑いと熱中症の人が…あら?」クラッ もこ「…?」 憩(まずったなぁ…これあかんやつや…)ドタッ もこ「……!!」ビクッ 憩「もこ…ちゃ…」 もこ「……」オロオロ 京太郎「~~~♪」 もこ「……!」ピカーン 憩(…んっ?) 京太郎「気が付きましたか?」 憩「…君は?」 京太郎「あの子に連れてこられました…あなたが倒れてたので…」 もこ「……」コクン 憩「あー迷惑かけてごめんなぁ?」 もこ「……」フルフル 憩「もうこんな時間やないか…阿知賀の試合始まってるやないか…」 もこ「……」コクリ 憩「うちのことはええからもこちゃんだけでも見に行ってええよ?」 もこ「……」オロオロ 京太郎「憩さんは俺が連れて行きますから先に行ってください」 もこ「……」コクリ 憩「あぁ…うちも見たかったなぁ…」 京太郎「今から見に行きますよ?」 憩「でも…まだうち歩けそうにないんよ…」 京太郎「ならこうします!」グイッ 憩「わわっ!」 京太郎「おんぶされるのは恥ずかしいと思うけど我慢してくださいね?」 憩「ちょっとこれは恥ずかしすぎる…//」 京太郎「試合見れなくてもいいんですか?」 憩「うっ…背に腹は変えられんか…」 京太郎「今から行けば次峰戦が終わる前には着きますから」 憩「ほんま迷惑かけてごめんなぁ…」シュン ~移動中~ 京太郎「実家は病院なんですか!」 憩「うん…でもナースが熱中症で倒れるなんてダメダメやなぁ…」 京太郎「医者の不養生ってやつですか?」 憩「まったく持って反論できん…ところで聞きたいことあったんやけど?」 京太郎「なんですか?」 憩「さっき倒れたとき応急処置で…脇の下や股のところにも冷やしたタオルあったけど…まさか君が…?」 京太郎「医療行為ですから…」 憩「…えいっ!」グイ 京太郎「ちょっ…し…絞まって…」 憩「乙女の恥ずかしい部分を見た罰や…//」ググッ 京太郎「りっ…理不尽だ…」 憩「あんなとこ見られたらもうお嫁に行けへんやん…」 京太郎「仕方ない状況でしたしそんな気にしなくても…」 憩「女の子ってのはそういうもんなんですぅ!」 京太郎「ならお詫びに俺の秘密の部分を…」カチャ 憩「もしもし!警察ですか!」ケイタイトリダシポパピプペ 京太郎「すいません!調子に乗りました!」デートシテクレマスカ? 憩「まったく…セクハラは犯罪やでー」 京太郎「暴力も犯罪やでー」 憩「んっ?なんか言ったぁ…」グググッ 京太郎「ぐへぇ…」 憩「京太郎くんおもしろいなぁ…」クスクス 京太郎「面白いで首絞められたらたまったもんじゃないです…」 憩「まあ冗談やから…これでも感謝しとるんやで?」 京太郎「なら態度で示してくださいよ…」 憩「さっきからうちの太股撫で回してるやん…ご褒美やろ?」 京太郎「おんぶしてるから仕方ないじゃないですか!」 憩「これじゃあ不満か…ならば…えいっ!」ギューッ 京太郎「…何してるんですか?」 憩「こうやっておもいっきり抱きつけば背中で私の胸の感触が味わえるやろ?」 京太郎「…何言ってるんですか?」 憩「……」グググ 京太郎「ちょ…ごめんな…さ…絞まっ…て…」 憩「女の子を傷つけること言ったらあかんでぇ…気にしてるんやから…」 京太郎「すいません…でも胸がなくても憩さんはかわいいですって…」 憩「お世辞でもうれしいでー」 京太郎「お世辞じゃないですよ?憩さんみたいなかわいい彼女できたら良いのになぁ…」 憩「でも京太郎くんは面白いしそれなりの顔やし彼女くらいすぐできるやろ?」 京太郎「現実ってのはそう甘くないんですよ…」 憩「私ならあいとるでー」 京太郎「ぜひ俺の彼女に!」 憩「お断りやでー」 京太郎「ですよねー」ガクッ 京太郎「…着きましたね」 憩「ありがとなぁ…もう歩けそうやから大丈夫よ?」 京太郎「じゃあ降ろしますよ…よっと…」 憩「ご丁寧にどうも…わざわざほんとにありがとうな…」 京太郎「いえいえ…俺もこっちの方に用事あったので」 憩「お礼の1つでもせなあかんなぁ…ちょっとしゃがんでくれへん?」 京太郎「こうですか?」 憩「ええで…んっ…」チュッ! 京太郎「」 憩「あー固まってもうたか…ならうちの連絡先ポケットに入れとくでー」 京太郎「」 憩「いきなり彼女は無理やけど…お互いのこともう少しわかってから…それなら喜んで彼女さんになったるで?」 カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 怜「ごめんな、京太郎。わざわざ迎えに来て、その上おんぶまで……」 京太郎「いいてすよ別に。それより、帰ったらちゃんと皆にごめんなさいして下さいね」 京太郎「試合に勝つためとはいえ、あんな無茶して、心配かけたんだから」 怜「そうやな、ちゃんと謝らなな……」 怜「それにしても京太郎の背中、気持ちええなぁ」 京太郎「そうですか?」 怜「そうやで。竜華の膝もええけど、こっちもクセになりそうや」 京太郎「俺の背中でいいなら、いつでもどうぞ」 怜「ホンマに?」 京太郎「本当です」 怜「ホンマのホンマ?」 京太郎「ホンマのホンマですよ」 怜「……なんで?」 京太郎「どうしました?」 怜「なんでそんなに京太郎は、ウチに優しくしてくれるん?」 京太郎「それは……」 怜「そない優しくしたら、勘違いしてまうやろ」 京太郎「……勘違い、じゃないですよ、多分」 京太郎「オレは、園城寺先輩のことが好きだから、だから……」 怜「待って、京太郎」 京太郎「はい?」 怜「その続き、インターハイが終わってから、聞かせてくれへん?」 京太郎「……はい、わかりました」 怜「それと……」 京太郎「なんです?」 怜「これからは、名前で呼んでくれると、その、うれしいなって……」 京太郎「……はい! 怜先輩!」 カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 某年某日某所 タッタッタッ ドンッ 男の子「うわぁ!?」 女の子「きゃあ!」ドサ 男の子「てて、うわごめん! 大丈夫?」 女の子「ふぇ……」ジワッ 男の子「え?」 女の子「ふええええええ」ビエーン 男の子「わわわ!? ちょっそんな泣くほど痛かったのか!?」 男の子「えーと、つまりお姉ちゃんと喧嘩して出て来ちゃったって事?」 女の子「うん……」グス 男の子「うーんっと……」 女の子「グス……ヒック……」 男の子「ほら、連れて行ってあげるから一緒に帰ろう」 女の子「……」 男の子「はぁ、よし! おんぶしてやる! 乗れ!」 女の子「ふえ?」 男の子「ほら! 早く」 女の子「で、でもお父さんが知らない人に着いていっちゃダメって……」 男の子「俺! 須賀京太郎! よろしく!」 女の子「え?」 京太郎「これでもう知らない人じゃないだろ! さぁ乗れ!」 女の子「えっと、あの……わた」 京太郎「ほら早く!」 女の子「う、うん……」ヨジ 京太郎「よーし! しっかり掴まってろよ!」 タッタッタッ 女の子「わわわ」アセアセ テクテク 京太郎「ちょっとは気、晴れた?」 女の子「……」 京太郎「君はさ、どうしたいの?」 女の子「どう……って」 京太郎「お姉ちゃんと仲直りしたい?」 女の子「うん……」 京太郎「じゃあ、さ。君のほうから行かないと」 京太郎「大丈夫! 君は悪い子じゃないし、君のお姉ちゃんだってきっと仲直りしたいって思ってるよ?」 女の子「でも! ……でも、また喧嘩になっちゃったら、もし嫌いって言われたら」 女の子「怖い……」 京太郎「そうだね……誰だって嫌われるのはイヤだね」 京太郎「でも努力しないと」 京太郎「がんばらないと」 女の子「でも、がんばってダメだったら……」 京太郎「また挑戦する!」 女の子「それでダメだったら!?」 京太郎「また、がんばればいいよ」 女の子「それでも……ダメ、だったら……?」 京太郎「そしたら、俺のとこに来なよ」 女の子「ふぇ?」 京太郎「それでもダメだったら、俺がまたこうやっておんぶしながら家まで送ってあげるよ」 京太郎「それなら、またがんばれるだろ?」 女の子「…………うん」 京太郎「うん!」 京太郎「そういえば、まだ名前聞いてなかったね」 女の子(さっき言おうと思ったら遮ったのそっちなのに) 女の子「私、宮永咲。です……」 京太郎「サキ、か。どんな字書くの?」 咲「えっと、花が咲くの咲」 京太郎「花が咲く……咲」 京太郎「綺麗な名前だね!」ニカッ 咲「っ!?///」トクン 京太郎「よろしくな! 咲!」 ~数年後 京太郎「ったぁ~っくよう。補習なんてついてねぇ」 京太郎「小テストの点数くらいおまけしてくれればいいのに」ブツブツ 京太郎「今から部活行っても大した時間……あ、部長からメール着てる」 『今日の部活は終わったわよん♪ そのまま直帰で構わないから』 京太郎「oh……」 京太郎「まぁ連絡入れてもらえただけよしとするか」 京太郎「しゃーない帰るか」 咲「京ちゃん」 京太郎「ん? 咲?」 京太郎「どうしたんだ? こんな時間まで。あ、さてはまた図書館で本の虫だったんだろ」 咲「あはは、そんなとこ。一緒に帰ろうと思って待ってたんだけど、大丈夫かな」 京太郎「おう! もちろんいいぜ」 テクテク 京太郎「……」 咲「……」 京太郎(さぁーてこの状況) 京太郎(示し合わせて一緒に帰るなんて高校始まって以来だな。なんかあったか) 咲「ねぇ、京ちゃん」 京太郎「うん?」 咲「おんぶ、してよ」 京太郎「は?」 咲「ダメ……?」 京太郎「いや、ダメって言うか。どうした突然」 咲「……」 京太郎「はぁー仕方ねーな。ほれ!」スッ 咲「ありがと、京ちゃん」ヨジ 京太郎「掴まったか? 立つぞ」 咲「うん。大丈夫」 京太郎「よっと、お前昔とぜんぜん変わらないな」 咲「どう言う意味?」 京太郎「こういうシチュエーションなら嬉し恥ずかしなイベントがいたたたたたた」 咲「ど、う、言、う、意、味、か、な、!?」ギギギギ 京太郎「痛い痛い痛い!? 首の皮を抓らないで! 本気で痛いから!」 咲「まったく、京ちゃんはホントにエッチなんだから」プンプン 京太郎「ちょっとした冗談なのに……」グスン 咲「京ちゃんは大きくなったね」 京太郎「そうか?」 咲「うん、背中すごく大きくなった。けどこの温かさと匂いは昔のままだね」ギュッ 京太郎「汗臭いだけだ」 咲「そんなことないよ。私の好きな匂いだよ」 京太郎「お前さ、マジでなんかあった?」 咲「私ね。麻雀部、…………入ったよ」 京太郎「そっか……」 咲「それだけ?」 京太郎「お前が自分で考えて決めたんだろ? ならそれでいいじゃん」 京太郎「つい最近までお前が麻雀出来る事すら知らんかった俺にどうこう言う資格無いって」 咲「……」 京太郎「お前のそれってのはさ、照さん関連の話なわけ?」 咲「それって……?」 京太郎「麻雀が嫌いとかどーとかって」 京太郎(って言うか、咲がそんな落ち込んだりするのってたいてい照さん絡みだし……) 咲「……」 京太郎「話聞いてくださいって状況作っといて黙り込むなよ」ハァ 咲「あ!? っ、ごめん……」 京太郎「あーいや、悪い。俺もいじわるな言い方だった。話したくないなら別に」 咲「わからないの……」 京太郎「わからない?」 咲「うん。なんでお姉ちゃん、私を置いて行っちゃったのか。なんで疎遠になっちゃったのか……」 京太郎「…………」 咲「だから、麻雀部で全国に行ければ……この道を辿って行けば、その先にお姉ちゃんに会えるなら」 咲「京ちゃん」 京太郎「ん?」 咲「私、がんばるから」 京太郎「うん」 咲「もっとがんばるから」ギュゥゥ 京太郎「うん」 咲「もう少しだけ、こうしてて良い……?」グス 京太郎「おう」 咲「えへへ、ありがと。京ちゃん」 京太郎「咲、俺さ。お前のこと……」 咲「うん?」 京太郎「いや、俺がんばってるお前を見てるのが好きなんだ。だから」 京太郎「がんばれよ! 咲」 京太郎「ずっと応援してる。そんでもしまたしんどくなったら、そん時は」 京太郎「また、俺の背中くらい貸してやるから」 咲「うん! ありがとう、京ちゃん」 咲「大好き!」 カン ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 清澄高校 部室 ガチャッ 京太郎「あれ、部長まだいたんですか? 外とっくに暗くなってますよ」 久「そういう須賀くんこそ。部活終わってからまだ学校にいたの?」 京太郎「俺は友達に返さなきゃいけないものがあったので、そいつを待ってたんです。…部長は?」 久「ヤボ用があってね。その用事が終わったんだけど、ちょっと疲れたからゆっくりしているところよ」 京太郎「そうですか。じゃあ俺と一緒に帰りましょうよ」 久「んー?」 京太郎「えっ?」 久「なに? それは須賀くんからのお誘い?」 京太郎「えっ、いや、外は暗いですし。部長一人で帰すのも駄目かなって思って…」 久「ふーん、気遣いは一人前じゃない」 京太郎「どうも。いや、普通じゃないですか」 久「でもいいわ。私もう少し部室でゆっくりしていきたいから。須賀くん先に帰ってていいわよ」 京太郎「え、でも……」 久「気にしないの。先輩が帰っていいって言ってるんだから素直に従っておきなさい」 京太郎「部長」 久「ほらほら、帰った帰った」 京太郎「……じゃあお先に失礼します」 バタンッ 久「……」 久「……」 久「痛っ…」 久「それにしても足のこの痛み、なかなか引いてくれないわね…」 久「……」ソーッ ピトッ 久「痛っ! や、やっぱ無理。立てないわ」 久「あーもう! どうにかならないかしら……」 ガチャッ 久「!」 久「……」 京太郎「怪我してたなら早く言ってくださいよ。本当に帰ろうかと思いましたよ」 久「言えるわけないでしょ! 部室で逆立ちしてたら雀卓に足ぶつけたなんて!」 久「こんな情けない姿、後輩には見せられないわよ……」 京太郎「別に俺ならかまいませんよ。しっかり者の部長にもこういう一面があるんだってわかって、おもしろいです」 久「……!」ブンッ 京太郎「痛っ! 物投げないでくださいよ」 京太郎「ほら、乗ってください」 久「お、おんぶ……」 京太郎「だっこの方がいいんですか?」 久「わかったわよ……」 久「あぁもう! こんなところ、ほんとに咲たちには見せられないわ……」 京太郎「じゃ、行きますよ」スクッ 京太郎「落ちないようにちゃんと掴まってくださいよ。落ちたらまた足痛くしますからね」 久「うん……」ギュッ 久「いい、須賀くん? このことは他の皆には言っちゃ駄目よ」 京太郎「やっぱり駄目ですか」 久「当然よ。皆から何言われるかわからないじゃない」 京太郎「染谷先輩や優希には、からかわれ続けますね」 久「私は部長として威厳を保たなきゃならないの。それくらいわかりなさいよ」ギュッ 京太郎「グッ…首絞めないでくださいよ…」 久「ふん」 京太郎「わかりました。俺と部長だけの秘密ってことで…」 久「わかればよろしい」 久「…でも、ありがとう」 久「須賀くんに運んでもらえなかったら、それこそもっと恥ずかしいことになってたかもしれないわ」 京太郎「どうってことないですよ、それに……」 久「?」 京太郎「部長みたいな美人をおんぶするってのもけっこう嬉しいんですよ」 久「……」 京太郎「背徳感があるっていうのか、すげえドキドキして……」 久「やっぱり下ろして」 京太郎「無理です」ガシッ 久「下ろしてー!」ジタバタッ 京太郎「ちょっと、暴れないでくださいよ!」 チョットマッテー ハヤクカエリタインダケドー 久「!」 久「す、須賀くん、脇の教室に入って!」 京太郎「どうしたんですか、いきなり?」 久「前から人が来るでしょ! 早く隠れて!」 京太郎「別に見られたっていいじゃないですか。外を出たら人目につかないわけないんですし」 久「こ、校舎で見られるのはなし! 知りあいかもしれないじゃない!」 京太郎「他のクラスの教室に入っちゃっていいんですか?」ニヤニヤ 久「いいから早く入りなさい!」パシッ 京太郎「痛っ、わかりましたよ…」 ガラッ 京太郎「電気つけなくていいですよね?」 久「当たり前よ。とりあえずさっきの人たちが通り過ぎるまで……」 久「!」 久「やばっ……この声は……!」 京太郎「どうかしたんですか?」 久「今近づいてくる子たち、私の知りあいだわ……」 久「このクラスの子なのよ…!」 京太郎「じゃあこの教室に入ってくるってことですか?」 久「たぶん……でも今からじゃ出られないし……」 京太郎「ひょっとしてまずい状況だったりします?」 久「決まってるじゃない! こんな暗い教室で何してたかって…!」 アレ? イマナンカキコエナカッタ? 久「!!」ギクッ 久「やばいわ、この教室に向かって…!」 京太郎「部長、こっちです!」ダッ 久「えっ?」 京太郎「逃げられないなら隠れるしかないです!」 久「でも隠れるところなんて…」 京太郎「何を言ってるんですか!」 京太郎「ロッカーがあるでしょう!」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 和「もう!ゆーきなんて知りませんからね!」 優希「のどちゃん!」ズルッ ドシャァッ 優希「痛いじぇ……」 京太郎「おい、大丈夫かよ」 優希「誰だ?」 京太郎「足腫れてるな、立てるか?」 優希「どこの馬の骨とも知らないやつにィッ!」グキッ 京太郎「無理してんじゃねえよ、俺におぶされ」 優希「うるさい!うるさい!」 京太郎「なんだよ、人が親切してやってんのに」 優希「だからお前の手助けなんかいらないじぇ!」 京太郎「いいからとっとと乗れ、脚悪くなっても知らねえぞ」 優希「……そこまで言うなら、背負わせてやるじぇ」 京太郎「素直じゃねえやつだな」 前を向くアイツの顔は見えなかった アイツの身長とかからすると、私と同じ学年だろうか そうやって観察をしたあと、のどちゃんとの喧嘩が頭に浮かんできた このままのどちゃんと喧嘩したまんまなんて嫌だ そう思って俯くと、アイツの首元におでこが当たった 京太郎「あんまし上手いこと言えないけどさ、喧嘩ができるような友達がいるってのはいいことなんだぜ」 京太郎「……まあ、頑張れよ」 そう呟いたアイツの髪は夕日に照らされて金色に輝いていた、暗い気持だった私を照らしてくれるような、眩しい金色だった 京太郎「おんぶっていいよな」 京太郎「なんか懐かしくて、なんかあったかくて……」 京太郎「相手の顔なんて見えねえのにそいつの思ってることが伝わってくるような気がするんだ」 アイツの口調は楽しそうで、そんなアイツの言葉は今でも覚えている 京太郎「おい、優希ー、着くぞー」 優希「わかってるじぇ、ちょっと黙ってろ!」 京太郎「痛っ!お前後で覚えてろよー!」 今の私は夕日の中で京太郎の頭を見ていた かんしょーを邪魔されたので腹いせに頭を叩くと、笑半分怒り半分の声が返ってくる 今日の体育でけがをした私は京太郎におんぶをされて、いつかの道を通っていた 降りる場所は、京太郎と私の家までの道を分かつ交差点、そこはもう目の前だったけど、 京太郎の背中から離れるのは名残惜しかった 京太郎が麻雀部に見学に来たとき、私は一目でアイツだと気付いた。 でも京太郎は私を見るとすぐにのどちゃんのおっぱいへ目線を移した 感想を言うと、久しぶりの京太郎の背中はあったかくて、懐かしかった だからだろうか、おんぶをされて、励まされたことを私は覚えているのに、京太郎は気づかない。 その寂しさともどかしさが私にはたまらなかった だけど――― 京太郎「なあ、優希」 京太郎「おんぶっていいよな」 カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| あの夢のようだったインターハイは瞬く間に過ぎ去り、 早まった日の暮れが夏の終わりを告げている。 落ちかけた夕焼けに染められた部室は、いつもと変わらない光景のはずだったけれど 私には他の何所よりも眩しい。 そんな感傷に浸りながら思い出に馳せていた私は不意に現実に引き戻される。 「部長」 ベッドに腰かけていた私の顔を覗き込むように須賀君が声をかけてきていた。 彼の方へ向きなおす。 「あら、私はもう部長じゃないわ」 私は今日この麻雀部を引退したのだから。 そう言わんばかりの返事に竹井先輩、と口ごもりながらも律義に呼びなおしてくる彼が可愛い。 「そろそろ時間です」 時計を見れば下校時間までもうわずかにせまっていた。 帰らなければ。 とはいえ、須賀君の手伝いもあり後はまとめた荷物を持って立ち去るだけなのだけど。 でも今の私はそれができずにいた。 「……もう少しだけここにいたいの」 ここには私の青春が詰まっているから。 だからここが私の居場所ではなくなってしまうということを受け入れたくない。 今ここを出て行けば全てを失くしてしまうようで怖い。 ただのわがままだ。 私は弱い。 せめて最後くらい、今日くらい、格好つかないものか。 俯いてしまった彼に、取り繕うようにたずねる。 「ねえ須賀君?」 「はい」 「あなたには用を押しつけてばかりになっちゃったけど、須賀君は……楽しかった?」 「はい。俺、麻雀部に入って本当によかったです」 「そっか……」 嬉しいけれど、それはなぜかとても淋しい。 まっすぐな彼の言葉が引き金となったかのように抑えられない感情が込み上げてくる。 鼻の奥がツンとする。きっと今私の顔はひどく歪んでいることだろう。 参ったな。こんなはずじゃなかったのに。 誤魔化すように言葉を繋ぐ。 「じゃあ、最後にもうひとつお願いしていいかしら?」 いつも通りにと思うほど耐えられない。 自分でもわかるくらいに声が震えてしまっている。 「なんですか?」 「ちょっとあっち向いててくれる?」 「え……?」 「い、い、か、ら」 上手くは言えていなかったと思うがもうかまわない。 私は静かに後ろを向いた彼の背中におぶさるように飛び乗った。 これでもう彼に私の顔は見えないのだ。 あとは驚いてバランスを崩しかけた須賀君を傍目に囁くだけだ。 いつもからかうように。なるべくいたずらっぽく。 「今夜は帰りたくないの。だから、あなたがここから連れ出して?」 最後の一言は声が掠れてひどいものだった。 須賀君は冗談らしいため息ひとつで返して、背中で泣きじゃくる私を運んでくれた。 結局私の涙が枯れたのは夜闇につつまれた田舎道の中だった。 秋を感じさせる夜風は涼しく、泣きはらして熱をもった頬に涼しい。 でも、街灯に照らされた道路を歩く須賀君の背中はあたたかで私の気持ちを落ち着かせた。 「ねえ、須賀君」 返事はなかったけれど。 「……ありがと」 不甲斐ない私の言葉を背中で受け止めてくれた彼が、 私の初恋の人だったかもしれないと気付いたのはそれから随分先のことだった。 カン ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 晴絵「ごめんね須賀くん、他校の生徒にこんなことさせちゃって。まさかあんなところに小鍛冶健夜が……」 京太郎「会って挨拶しただけで腰抜かすって、赤土さんって本当に小鍛冶プロが好きなんですね」 晴絵「違う! あいつのせいで私は、私は、う、ゥオェエェ!」 京太郎「ち、ちょっと吐かないで下さいよ!」 晴絵「だ、だいじょーぶ、だよ……?」 京太郎「しっかりして下さいよ」 晴絵「うぅ、面目ない。あ、そこの角曲がってすぐの部屋が……」 灼「……」 晴絵「あ、灼、ただいま」 京太郎「あ、阿知賀の方ですか。俺、清澄のすが……って、ちょっと!」 晴絵「ま、まって灼! あなたは大きな誤解を……」 ガチャ、バタン!! 晴絵「してるぅ……」 ガチャリ 京太郎「あ、戻ってきた。よかった。実は赤土さんが腰を……」 バンッ!! 京太郎「抜かして、しま、しま……」 灼「……ハルちゃんをおろせ」 京太郎「そ、そのボーリングの球はいったい……」 灼「いいからおろせ!」 京太郎「は、はい! あ、赤土さん、立てます?」 晴絵「か、壁に手をつけばなんとか」 京太郎「よかった。それならもう……」 バンッ!! 京太郎「ハイナンデショウ!」 灼「そのまま回れ右、そして三つ数える内に私達の視界から、消えろ……」 晴絵「あ、あのね灼、これはそういうんじゃなくてって須賀くんもういないし!」 ~その頃 京太郎「あの娘恐かったなあ。また寒気がしてきた」ガクブル 京太郎「あれ? 寒気が止まんない?」((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル 咲「京ちゃん」ゴゴゴゴ… 京太郎「咲? ど、どうしたお前、なんか雰囲気が……」((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル 咲「さっきおんぶしてた女の人、誰?」ゴゴゴゴゴゴ… 京太郎「いや、あの……」((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル 咲「誰なの? ねえ、誰なのって聞いてるんだよ?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ… 京太郎「((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」 咲「誰なのよッ!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…… 京太郎「(((((((( ;゚Д゚))))))))ガクガクブルブルガタガタブルブル」ショワァ… ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「今日も一人で頑張ってたのか?」 数絵「だって私一人なんだから仕方ないじゃない」 京太郎「だからってこんなに疲れるまで打つことはないだろうに」 京太郎「立てなくなるくらいまで雀荘にこもる必要はないだろう?」 数絵「私はおじいさまの期待を裏切りたくないの」 数絵「そのためならどんなに厳しい東場にだって耐えれるようになってみせる」 京太郎「努力は立派だけどそれで潰れちゃ意味ないだろう?」 京太郎「それにお前は可愛いんだからへんな奴がよって来るかもしれない」 京太郎「その辺もっと自覚持てよ」 数絵「う、うん///」 数絵(京太郎が助けてくれるならどんな逆境でもまくってみせる!)ギュッ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 哩「んひぃぃいぃっ!」ビクッ 姫子「ああぁぁああぁぁっっ!」ビビクン 京太郎「どうしたんですか!!」 哩「あぁ…これ…気持ちよすぎて…」 姫子「ぶ…ちょ…26藩は…しゅご…すぎ…」 京太郎「…」 煌「…」チラッ 京太郎「配牌で純正九蓮宝燈だと…これを縛ったのか…」 煌「とりあえずこの2人をどうにかしないと…もう下校時間です…京太郎くんは姫子をお願い」ハァ 京太郎「煌先輩は一人で平気ですか?」 煌「安河内先輩でも呼んでに2人で運びますよ…」 京太郎「それじゃあそっちはお願いします…よっと!」 煌「おお…おんぶとは大胆な…すばらっ!」 姫子「京太郎…ごめ…ん…」 京太郎「いえいえ…これぐらいならなんでもないですから…」 姫子「はぁ…んんっ!」 京太郎(てかさっきから背中で姫子先輩が息を荒くしていて…それが首筋に当たってやばい…しかもいいにおいするし…) 姫子「あっ!ああっ!」ビビクン 京太郎(たまに小刻みに震えたりして…なんかエロい…あとYシャツの下のほうが濡れてるんだが姫子先輩の汗だろうか?) 姫子「んっ…」モゾモゾ 京太郎(やめて!体こすり付けないで!やわらかい感触がまずいの!) 姫子「えへへ…」ギューッ 京太郎(そんな強く抱きつかれたら…背中に小さいけど確かなおもちの感触が!) 姫子「きょーたろー…」 京太郎(…もうお持ち帰りして良いんじゃないだろうか?) 姫子(こげんアピールしても手ば出さんとは…もっと過激なことせんといかんね…) カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 絹恵「痛たたたた……ホンマにすまんなぁ、京太郎くん」 京太郎「このくらいへっちゃらですから」 絹恵「せやったらもーっと体重かけるなー」ムギュゥ 京太郎「はうっ!?」 京太郎(絹恵さんのおっぱいと太ももが俺の上半身に寄せられているゥ!?) 京太郎「ブフォッ」ドバァ 京太郎(なんつー破壊力、流石は絹恵さんだぜ!) 京太郎(って、いやいや、そうじゃなくて、ここは姫松高校のマネージャーとして注意しなきゃだよな)フンス 京太郎「まったく、絹恵さんの丸いものを見たら蹴る癖、いいかげん治してくださいよ」 絹恵「いやーそれは体に染みついてもうたーというか……その……京太郎くんも中学おったから知っとるやろ」 京太郎「知ってますけど、今回だってなんで超合金カーネルの頭なんか蹴ってんですか」 京太郎「……ってか超合金カーネル・サンダースって何だよ」 京太郎「とにかく、心配したんですからね?」 絹恵「うん……ごめんな」 京太郎「ったく、なんで洋榎さんといい絹恵さんといい愛宕家は……」ブツクサ 絹恵(京太郎くんに怒られてもうた、あはは) 絹恵(おんぶも気持ちええし、ほんまお父さんみたいやな) 絹恵(年齢的に言えば弟やけど) 絹恵(……お父さんにおんぶしてもろたことないやん) 絹恵(そんなんしてもらう前に死んでもうたからなぁ) 絹恵(やっぱり今は京太郎くんの時代やな、一家に一台京太郎くん!なんつって) 絹恵「京太郎くーん」 京太郎「何ですかー?」 絹恵「私のお父さんにならへん?」 京太郎「嫌です」 絹恵「即答した!?」 絹恵「もっと迷うと思ったんやけど」 京太郎「絹恵さんの父親なんて距離、嫌ですから」 京太郎「俺は、もっと……」カァァ 京太郎「もっと絹恵さんの傍にいたいですから」ボソボソ 絹恵「そ、そっか……」 京太郎「……」カァァ 絹恵「……」カァァ 絹恵「すっ、進むスピード遅いで!はよ歩きぃ!」バシバシ 京太郎「のんびりゆっくりまったり行きましょうよー」 絹恵(今のって、告白ってことでええんやろか?) 京太郎(何やってんださっきの俺!絹恵さんが何も聞いてなくて返事に困ってたみたいだから良かったものの) 京太郎(二人でインターハイに行けたときに告白するって決めたんじゃないか!ホント何してんだ!) 京太郎(まあ告白したとしても 「弟とか、そんなんみたいやと思ってたさかい、ごめんな」 とか言われてフられるんだろうな) 絹恵(私は、京太郎くんのことをどう思っとんやろ) 絹恵(頼りになるお兄ちゃん?偶に甘えてくる弟?) 絹恵(あと、一緒におると胸がドキドキして、これは何なんやろ、動悸?息切れ、気つけ……救心?) 絹恵(それは置いといて) 絹恵(自分の気持ちがようわかれへんわ) 絹恵(京太郎くんは私のことが好きなんやろか、私は京太郎くんのことが好きなんやろか) 絹恵(……やっぱりようわかれへん) 絹恵「……はぁ」 京太郎「ため息吐くと、幸せが逃げますよ」 絹恵「私は、京太郎くんとおれるだけで幸せやから」 絹恵「むしろ古い幸せを捨てて新しい幸せを吸ってるんや」 京太郎「さっぱりわっかんねー」 絹恵「……京太郎くんは、私とおれて幸せ?」 京太郎「俺は……毎日が幸せですよ」 絹恵「大袈裟やなぁ」 京太郎「こんなこと言うの、絹恵さんだけですよ」 絹恵「……お互い、どうして面と向かって言えないんやろか」 京太郎「おんぶしてるからじゃないっすか」 絹恵「そらそうやけど……なんかもうアホらしなってきよったわ、家でカルピス飲みたい」 京太郎「あ、俺も飲みたいです!」 絹恵「ほなこのまま家までよろしくなー」 京太郎「了解です!」 京太郎(そうか……そうだったんだ!) 京太郎(走れば走るほど、絹恵さんのおっぱいは弾み、弾んだおっぱいは俺の背中に当たる!) 京太郎(つまり速く走ればその分絹恵さんのおっぱいを楽しめる!) 京太郎(クッソ、なんでこんな簡単なことに気づかなかったんだバーロー!)ダダダダ 絹恵(今なら、抱き着いてもばれへんやろか……)ドキドキ 絹恵(ほんの少し大胆になるくらいやったら……ええやろ)ギュッ 京太郎(は、弾まなくなった……だと……?) 京太郎(弾まなくなった割には背中には柔らかい感触がある、これは……まさか……) おっぱい「残像だ」 京太郎(なんだよ残像って) 絹恵「今日は迷惑かけてもうたね」 京太郎「いえ、呼んでくれればどこでも行きますし、なんでもしますよ」 絹恵「ふふっ、頼もしいヒーローさんやな」 京太郎「そうでしょうそうでしょう、もっと褒めてください」 絹恵「じゃあ、そんなヒーローさんにお礼するから、目閉じてくれる?」 京太郎「はい……」 絹恵「……京太郎くんの気持ち、全部届いとったで」 絹恵「今度は、もっとちゃんとした言葉で聞かせてな」 絹恵「私もその頃には自分の気持ち、京太郎くんに伝えるから」 絹恵「今はまだ待ってな」 絹恵「……あと」 絹恵「いっつもおおきに」 チュッ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎(それで俺たちの関係が遠くなるっていうのは嫌だから告白したくない俺もいるわけで……) 咲「京ちゃん!」 京太郎「ん?どうした、咲」 咲「最後にお願いがあるんだけど……いいかな?」 京太郎「最後?どういう意味だ」 咲「あのね……もう一度私をおんぶしてほしいの」 京太郎「お、おんぶ?いや、もう十分おんぶしただろ!」 京太郎「だってほら、8月6日からずーっとおんぶし続けてるんだぜ?」 京太郎「流石に俺も体力尽きたわ……」 咲「そんな……ぐすっ、京ちゃんなら私のいうこと聞いてくれると思ったのに……」ウルウル 京太郎「いや、泣かれても困るんですけど……」 咲「ひっく……」 京太郎「……」 咲「ふえぇ……」 京太郎「…………」 京太郎「……仕方ない。ほら、背中空いてるからつかまれよ」 咲「京ちゃん!」 京太郎「ほら、あと10レスしか残ってねえぞ。急げバカ」 咲「う、うん!ありがと、京ちゃん」 京太郎「咲はまだまだ甘えんぼさんだな」 咲「えへへ」 ウオオオオオオオオオオオオオ 京太郎「あん?」 優希「おいバカ犬、私もおんぶするんだ!」 京太郎「は?お前どこから現われて……」 優希「うるさうるさいうるさーい!いいから私に従えバカ犬!」 京太郎「いや、もう無理――」 久「あら、須賀君。私もおんぶしてくれないかしら?」 京太郎「部長まで……」 まこ「そんならわしもおぶってもらおうかのう」 京太郎「この流れは……まさか!」クルッ 和「……」 京太郎「……」 和「え?嫌です」 京太郎「ですよねー」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 池田「おい、須賀!」 京太郎「うわ、どうしたんですかいきなり」 池田「昨日キャプテンをおんぶしてたってのは本当か!?」 京太郎「えっと、なりゆきで…」 池田「華菜ちゃんが休んでる隙に……くぅ~羨ましいし!」ガシッ 京太郎「のしかからないでくださいよ…」 池田「で! どんな感じだったんだし?」 京太郎「何がですか?」 池田「キャプテンを背負ってみての感想だよ。お前、キャプテンが憧れだって言ってたじゃないか」 京太郎「……」 京太郎「敢えて言うのであれば、そう。至福でした」 京太郎「後ろから香る美穂子さんの匂い、耳元をくすぐる静やかかつ甘い吐息」 京太郎「背中にあたるこの世のものとは思えないほどの柔らかさを誇る母性の塊、手に触れたエロティックな太腿」 京太郎「それを自らの五感を持っておんぶしている間のわずか4分29秒。存分に堪能しつくしました」 美穂子「……」/// 京太郎「!」 池田「それじゃあ邪魔ものの華菜ちゃんは帰るし!」 京太郎「この野郎!」