約 969,169 件
https://w.atwiki.jp/miyanagake/pages/102.html
1/10 684 京太郎とシロの出会い 石戸霞です。 あれは高校を卒業して、京太郎さんのために修行を積んでいた時代になるわ。 平行世界を垣間見た私は、この世界の京太郎さんのために巫女修行をしていたの。 書物を読み漁り、ひたすらに自分を高めていたの。 修行のしすぎで、時には手首を痛めてしまうこともあったわ。 それでも京太郎さんのためを思い、私は日々鍛錬を続けていたの。 ...-―――-... / \ / / ト \ \ / / / l l |l l i‘ ヽ ト、 . l l l l l リ ハ リ-‘ | |l |i| | l l从/i // } /__ l | リ |i| | l |,斗≠ト 厶イ,斗=ミル |i| l 八 l〈 V炒 V炒 〉|l リ | | 个ト、 ,, 、 ,,, ,小 / ! 「京霞本を二回出した程度で手首が痛くなるなんて. ‘ i ∧ __ // / ノ ‘ i 分、 ` ' ... i/ /i 巫女修行が足りない証拠だわ」 ‘ ∨ i〕i=- -≦ / / | ‘ i l |∧ l ∨ / | /‘ l | ∧_// ∨ / | / /‘卅li ∨/ Ⅳ ト 、 ∠ i | i l|\ / |‘ | \. ∧ `ヽ l _| l リ_ヽ./ / ‘ |\ i‘. そう、その時の私は未熟だった。 時には滝に打たれ、時には瞑想し、時には一晩中書き続け、時には他のサークルの方と仲良くする。 他の巫女を含めて、平行世界を見ることが出来たのは私だけだった。 誰にも相談できない内容に、精神的にも体力的にも追い詰められていたわ。 そんな憂鬱な、同人即売会での出来事だった。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 2/10 _ \ー- 、 ∠二 _  ̄\ヽ ! -=_,,ニ二_ ヽ )} } / _,, -‐ ゝ ノ、 / / ヽ / / } .ノ / ヽ`ヽ、 /. / / l ! l ヽ / / / / / .} l .l }ヽl⌒ ) ./ / / /}∠!_ ./l__l__ l l l / ./ / { /7____| /´j_∠!_/! リ } (/{ { / \{/(。 厂`;ノ ´(。厂)トノ\人 乂 .八ハ / l ,,,`¨ ¨,,, ∧ ,ゝ ` )/从 l、 ` / } .l 「あなたは……」 _,,,../l \{ \ , 、 ./、ノヽ/)ノ ,, -<//////∧ \ >..._ ,,..イ∧ ヽ / \ ヽ/////∧ \ / .}///l } ./ .、.}/////∧ 〉∧ .|///l l / }.l//////∧ ,.ヘV∧ .l.//∧ .l / ////////∧/ } } Y////∧ノ.〈 , イ/////////∧ノ ハ ヽl.//////\./\ / }////////////∧イ Vl.////////ハ , ' . . . . . . . . . . . . . . . . . .ヽ ..ヽ /. . . . . . . . . . . . . . . .;、 . . . . . . ヽ .. .ヽ // . ./.. /. ; / ';. . . . . . . . . . '; ....; /,' . ;'. /. l! ;' .'; l l . . ..i /.i | lL -亠 l  ̄丁T! ‐! l l . . |. i ! 、 l l!、 _」L l l --+HL_ l .;リノ . . ...| ! .l トゝ !´__ _ヽ 川 ,,z=-zy/j;イ .| | .l . lv'筰 卞 ヽ. ´ b jヽ .!l .| l l! .辷.ノ ー.― ll .| l l. ,,, ' ''' 'l . .| 「あら、宮守の……、お久しぶりです」 l l /l .|. l .l. ャー‐ッ / l / .l l ... イ / l. l >.....___ < | l / .. ' l . / l / . /. l .. /{ | / . / l . . / ゝ´ll /,' ./> 、 l . /// ! / / イ./ ヽ. l . / ,' / / ;.' / | .i. l=;/ l / ,; ,' / ! l ,' l ./ i / / / l! .l / 丿, ' /! ;' / / !ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 3/10 ___/ / / \ \ ⌒フ / , / l 〈 \\ \ / / / / /| \ ∨ \ \ / / / /-~/-| { \~ー 、' \ ) 〈 / | |八Ν__八{ | _\ ∨ l|′ / l| l ァ┼ ┬ \N┬‐┬ | | リ 〃 / l|\_从 乂゚_ノ 乂゚ノノ}∧l/} 八/ / ,八 入 、 ,,, ,′ ト、ノ. { / }\__ ′ | 「とりあえず京霞本を三冊」. 从 八{ 込、 ∠ . イ^| }八 ∨ \从_}> . __ イ 八jノ ) / \__ Κj/ _/ //〉_∧ ‘, / .∨ ,/// ∨ } .. . . ´ ∨//\__//∨ `ト、 /∨ ∨\ i i i/ { . . | \ { ∨ \/ i∧\{ . . | ∧. ′ ′ ′ | / ' . \ | l | | ′ ' . | l | | /| ′ ' | | | | l | l l i-l l‐ | | ---| |l | | | l | l l |八 | l | |__, | |l | | | l |l |\从 l __}八{ l ノ 从 リ 八 j | l 八 | ,,xぅ斧笄ミ\ |斗ぅ斧x )/ / / ノ | l \ | 《 h __j刈 `ー┘ h__j_| 》厶イ イ | | 个゙ 乂廴ソ 乂_ソ ,′ | | | | , ,′ | | ┃ | `` `` ,′ | 「ありがとうございますー」 | ‘ |\ r‐ ┐ 人 | | ‘ | | ` ´ イ _ _ __ 八 | ‘ 「 | ` .... | l / / /^Yヽ | ‘ |八 T7^\ | / / / /Y^, | ‘ |\\ // `丶/ / / / | ! | -‐ ‘ | \\ .//. / / / / .八 | -‐'^´ ‘ | \\ // / / / / / ト、ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 4/10 そう、私とシロさんはそこで出会ったの。 その場では話もそこそこに、帰り道を一緒にしたわ。 「小瀬川さん、よろしければご飯でも食べに行きませんか?」 「わかった……」 「それにしても意外ね。小瀬川さんがここまで来るなんて」 「今回は特別……。私だってやりたいことにはやる気を出す」 それと、シロでいい」 「それじゃあ私も霞でいいですよ」 誰にも言えなかった趣味を共有出来る人ができたと思った私は興奮していたの。 「シロさんに本を買ってもらえるなんて光栄だわ」 「別に……京の本を売っている人なんて珍しいから」 「あら? シロさんも京太郎さんと知り合いなの?」 「うん」ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 5/10 \ー―――‐` } \ --- 、 __ノ_⌒ヽ /⌒ / / Y^ , ー=≠ / | ',. / / / / \_ / / / / / / Y´. / / / / _/_/イ_/, 、__/ ∧ | /./ / /´/|/´-l/ // /`^ヘ | | l| 八{ / j/ ll ∧ |芹苧豕 /l/苧豕, ∧| | l| / イ / Ν/-、| | 乂_ソ}/ ヒソノ∧八 リノ. { | \、_jノ 、 , ∨ 「私と京は前世で結ばれた関係だから」 \八 厂〕ト _ 人 i|\) )/(\ノ/}> ´ イi i ト、)ノ / (\\\ 爪 i i i i i |∧ ⊂ニ=---、__〉\ i i i | \ / i i⊂ニニヽ \{\ | i i i| } ̄ |. / i i i i i iノ { \_,| i i i \ | / ̄て二...__......_ `゙< i i\ ノ | ∨ i i i i i > .  ̄ ̄ `ヽ | ∨ i i i i i i i i i > . ',. /| ∨ i i i i i i i i i i i i i> .. } / / i i i i i i i i i i i i i i i i/i |  ̄ ̄ { } i i i i i i i i i i/ i i i i0└┐___. \ ∨ i i -=彡 i i i i i i i i i/ i | i i i i i . `ト――┬く i i i i i i i i i i i i i i i i /i i i | i i i i i . | | \ i i i i i i i i i i i i i i i i i/| i i i i i -―――- .... ´ ` ..、 / \ \ \ / / | ト、 \ \ \ \ / / l | | \ \ | \ . / / Ν | |´  ̄\八 | . | i l-\ l八 斧苧干 | | | | | \l __\{ 乂hソ | | | | |l l |斥汽 | | | | 八 l∧乂ソ , ″ | | | | Y . ″ | | | |. | l 从 __ _ | | 八 「ふんふむ」 八 \ l┌ヘ)` /| | / / \ Y 二二〉‐=≦ | | / / ∨ ┬_]┘ | 从 | / / / 八 /l_/⌒∨ | ∧ / / ノ/ // /∨ |⌒ 、. _ノ / // / ∨| \ _// / // / ゙ | \ \ / // /'"´ / / ゙ . } ,. / / , '" / / ゙o.j / / {/ / / ゙ \ / . / / / / | l \/ / / / / | |\ \ ト. { ./ / / . . . . . .. ノ´| ∧ | || { { / / . . . . l / | | || { 八 { { 八 | | || { l\ { { _ _ / /| | || { | \ \ -=ニ二ニ=- 、 / / | | || { | / ̄ ̄[二二フ二フ二二二二二二[ / .ノ ノ |人ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 6/10 …… … 私と京は、前世で従姉妹だった。 『シロ姉、疲れたよー』 『運動で疲れたのはわかるけれど、洗濯物は出して。 それに、ご飯も食べるでしょ?』 『やった! シロ姉の料理は美味しいからなァ」 なんやかんやあって身寄りのなくなった私たちは、二人で暮らしていた。 私は面倒くさがりで、京と二人で暮らすまでは自分で家事なんてしたことなかった。 けど、そんな面倒なことも京の嬉しそうな顔を見られるというだけで、頑張れるようになった。 『面倒くさがりのシロ姉がこんなに家事をするなんて思わなかったよ』 『京、そんなことを言うならご飯抜き……』 『わっ、シロ姉ごめんって!』 嘘。京にはいっぱいご飯を食べてもらって、元気に育って欲しい。 私は京の【[[お姉ちゃん]]】だから、京のために頑張るのは当然。 『シロ姉聞いてよ! 寺子屋でさー、女の子が弁当作ってきてくれたんだよ!』 ピクリ、と自分の体が反応したのがわかった。 『でも、俺にはシロ姉が作ってきてくれた弁当があるからさ』 『……恋人が出来て、お弁当がいらなくなったら言えばいい』 『えー! 俺はシロ姉の弁当が一番力が出るんだよね』 『京はお姉ちゃん離れしないとダメでしょ』 『俺、家族離れなんてしたくないよ』 自分が嘘をついているのがわかった。 京に恋人なんで出来て欲しくない。 京にお姉ちゃん離れして欲しくない。 京に他人なんていらない。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 7/10 / / `ヽー、 ー、 `ー /´ _ -‐ァ'/ ´⌒ヽ 、 ヽ、_ 彡 ´ /⌒ィ'´ / ', \ ヽ /´ア´ / / / ! ', ヽ ({ / ノ / / ! l \ 、 \ `Y ィ´ / / i l '. 、 ヽ. ',_ `ー- / / /イ/i{ j{ j 、 \ ヾ  ̄´ , ィア,' イ /`7~ヽ ハ 八 (ヽ ト、 } ー、 j/ / { { イzx、_エ、 j |~~、 ヽ Y`ヽ }! ソ \}⌒j ´ { ヽハ、{i 佞i「ヽ. ハ{\{zュ.jYハ } 〉ハ ヽ. ∨ ハ `  ̄ \{ ヽ `芒!リイ ノ /イ ハ ヽ { j! ! 、 } ヽ! 〈 /フ j! / リ 「京には私がいればいい」 `ヘハ ト j /´j} ハ ノ ` \ ゚ ` / / ノ j_ノ ´ _ -=ニ7⌒ヽ __ .. イ / `7=ュ。_ イ 「ニニニ7 人j ハ 〈 /ニニニ´⌒ヽ ´ i ニニニ{ /l] `Y ', V /ニニ/ '. l ニニニ、/! [! ( '. Vニニ7 } / ハ ニニニニニ| マ、 ィハ Vニ7 ′ / ', ニニニニニ| マ、ィ´ 。 V /ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 8/10 自分の考えが狂っていることは自覚していた。 どうしても京が欲しかった。 ……それでも、脳裏に浮かんだのは無邪気に笑う京の姿。 私が狂うことによって京が悲しむのなら、不幸になるのなら耐えよう。 家族として、京の幸せを祈れるのならばそれでいい。 物分かりのいい自分と、浅ましい自分が対立する。 気づけば、寝ている京をじっと見つめていた。 ーーーせめて、最後に一つ、思い出だけでも。 想いをを断ち切るつもりで、寝ている京にキスをした。 すると、布団の中に引きずり込まれて抱きしめられた。 何が起こったのかわからず、混乱する。 『シロ姉、俺も我慢できないよ』 『京……』 『弁当は、好きな人がいるって断ったんだ。 シロ姉のことが、ずっと好きだったから』 『いいよ。京の好きにして』 『シロ姉……っ!』 … ……ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 9/10 …… … ... ----- ... .. ´ ` .. / . \ / . / / / l | l . ′ / / / l l | |\ l . | l l | l__l l | | __} ト l | | l |八{__\从ノ __j ノ| l | | | 抖ぅ竿 ´竿冬、 l / | | l从乂ツ 乂ツ'仏イ ; ‘ ∧{ 、、 ' 、、 }∧ / 「まぁ! すごくロマンチックな話ですね!」 ∨ 八 ┌‐┐ 八 /. ∨ ... ` ´ . イ / ∨ | 〕iト -- i〔| | / _|=ミl/´ | ll | / / / / /| | /l | { ̄ ̄`丶 / /∠..._ | |\_,// | |\ }∧ {/´ `ヽnm/´| | ̄`丶{ ∧ / r|| l〈 | | \ |. / /l || | ∨八 \ ‘,|. ,′ / ノ|l | \ \ !. | / / ! ', \ \ |. 从 / _/ | ',__ \ \| {/∧ { .// .人 \\ \ }八 /} \__/ / /_\ } \__,/| \ / /´ ̄ / {/{三三三≧=ヘ \ | \ 「……信じてくれるの?」 「ええ! 実は私も、[[平行世界]]で京太郎さんと連れあった仲ですから! 同じ人を好きになったんですから、その気持ちが本物だってわかりますよ!」 柄にもなく興奮してしまったわ。 自分と同じような境遇の人に出会って、とても嬉しかったの。 「そう、あなたも雰囲気が普通ではないと思っていたけれども」 「うふふ、興奮してごめんなさいね」 「一つ聞かせて、あなたは何故、京と出会おうとしないの?」 「それはあなたも同じでしょう?」 / \ \ / . / \ . ′ . . . /. . . ./ /. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ト、. . . . . . . . . . .. i | | l / / | ‘ | |. | | | l /l / | | ‘ | | | | | l l´l l` | | /--、| 八 | l | |/\ |-\{- | /l/ -、 И/ | ! | | ,,xぅ气芹ミ,ノ / 斗ぅ冬,, ノ |. ! /! |〈 lh__,j刈  ̄ |h_j | 》/ | 「今の京太郎さんが誰のことを好きなのか、わかっていますから」. ! 八 ‘ | 乂辷ソ 乂_ソ ; ;. ‘ \} | 、、、 , 、、 , ; ‘ | | ′ ; ‘ | |\ 、 _, .イ / ‘ | | l` . . イ | /. ‘ | | r| ` ┬=≦l | | / \ 八 | ∧\ l| |\ノ | | | _\ |' ∧、\ l| | ⌒i| | | / \ ∧\\ l| | 八 | ト、 / \ ∧ \ソ' | \ | \ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 10/10 それから意気投合した私たちは、現在に至るまでずっと親友になったの。 シロさんは欲望を抑えるためのものとして私の本を買ってくれるし、私がネタに迷った時にはシロさんに進む方向を決めてもらえる。 時々、京白本を作って差し入れした時には、本当に喜んでくれたわ。うふふ。 //ア / / イ ト、 \ \ \ \. // / / / | | \ \ \ \ \. /′i / /i | │ \ `ヽ `ー- 、 Y⌒ヽ} { | , イ ハ`¨´`T´ | 、 \ト、 ヽ `ー- 、 \_ } | | | ト、ハ≫=zzz、 ! `¨´`¨´`¨´`¨´ | |\ ヽ`ヽノ\. 人 | | | 代 { __} \| ィ=- ..,,__\ト、 j │ \ } \ \! 〉、 ! . 乂_フ ´下¨¨“_卞ゝ jイ ノ ヽ ノ i / ヽ ハ 弋 `フ ノ j/`ヽ j/ | 「霞、笑ってないで次のページ渡して。. / / / . , `¨¨´ ノ ト、 ト、 i | i 从 / ト、 | ヽ. ; } / 早く校正しないと間に合わない」 l 人 ト、 ト、 _ rー-イ イ ! \ ! } / j/ ∨ \! ∨V .> ` イ {ス人jヽノ jノ jノ j/ , ´∠ニニ>、 _ ... イ / \ / /ニニニニニ7 λ / /入 / {ニニニニニ7/「八. / //二\ --- ... ´ ` ...、 / \. / / \ / / / / / | .. ′ / / /| / / / ∧ | | l . | | | l |-| l / / / / l | | |l | | | l | |八 !从{ / / /--.l | | |l | | 八从斧苧ミxl厶厶イ- 、从 | |l | | | |l^乂_ツ 斧ミv' 厶イ 八| | 人|l 、、 Vツ }/ / ノ 「はーい」 | 从 ' 、、 / / | l\ `ー ..イ /. 八 l ┬‐=≦ | / -\ |\ h\| | ′. ´ 〈 |∧ | \ ノl l゙` | { /l l | }=| \/ | | |\. / ll l | l |\ 〉 | .\! / l l Lノ l | \ ./ | .\ | さて、私たちは京白霞本の続きを執筆しなきゃいけないからね。 今回の話はここまでよ。カン!
https://w.atwiki.jp/sangamaki/pages/23.html
. 華菜「これが私の可愛い妹たちだし!」 緋菜「緋菜だしっ!」 沙菜「沙菜だしっ!」 城菜「城菜だしっ!」 三つ子「よろしくだしっ!」 華菜「よく言えたなーお前たちー」ナデナデ 華菜「それじゃあ私はちょっと出かけてくるし」 三つ子「行ってらっしゃーい」 緋菜「なーなー何して遊ぶんだ?」 京太郎「じゃあ……まずは福笑いでもやるか」 沙菜「福笑い?」 京太郎「簡単に言うとだな――――」 城菜「面白かったし!」 緋菜「やるじゃないか須賀!」 京太郎「そうか?ならよかった」 城菜「次は何するんだ?」 京太郎「次は……百人一首にするか」 緋菜「ひゃくにんいっしゅ知ってるし!」 城菜「しかがおくで鳴くやつ!」 京太郎「なら早速やってみようか」 沙菜「須賀つよすぎだし!」 城菜「ズルとかしてるんじゃないのかー?」 京太郎「してないしてない」 緋菜「次の遊び!」 京太郎「そうだなーじゃあ羽根つきでもするか」 京太郎「ぬわっ!負けた!」 緋菜「3対1で勝てるわけないし!」 城菜「勝った方が負けた方の顔に落書きだし!」 沙菜「なぁ、なんて書く?」ボソボソ 緋菜「そうだな……っていうのはどうだ?」ボソボソ 城菜「それでけっていだ!」ボソボソ 京太郎「額と頬に何か書かれた……」 京太郎「罰ゲームで家に帰るまで鏡を見ちゃダメ、洗っちゃダメって」 京太郎「すれ違う人には笑われるし」 京太郎「なんて書かれてるんだ?」 華菜「へぇーそれでなんて書いたんだ?」 緋菜「ヒナは大!」 城菜「シロナはす!」 沙菜「サナはき!」 華菜「大すき、か良いこと考えるなー!」 緋菜「だろだろー!」 城菜「また、須賀遊びにくるかな?」 沙菜「くるよ!きっと」 華菜(もうすぐお兄さんになるんだぞ!っとか言ったら頭がこんがらがるんだろうな……)
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6055.html
京太郎「さ、出来ました」 京太郎「の、飲んでみてください」 理沙「……」ゴク 理沙「美味しい!」 京太郎「」ホッ 理沙「店開ける!」 京太郎「お、大げさですよ!」テレテレ 理沙「そんなことない」 京太郎「あ、ありがとうございます」 京太郎「もう帰らなきゃですね」 京太郎「理沙さんと一緒に暮らせたらいいのになぁ」 理沙「……!!」 理沙「今日から!」 京太郎「冗談ですよ。それに厳しいと思います。ずっと一緒だとそれだけ周りにもわかっちゃいますし」 理沙「……」ショボン 京太郎「時々お泊りする程度ならいいんじゃないですか」ハハハ 理沙「!! 土日!」 京太郎「え?」 ───────── ────── ─── 京太郎「とうとう今日泊まるんだよな」ゴクリ 京太郎「今日まで気が気じゃなかったよ」 京太郎「バイトでも何回もミスっちゃったし、初めてコップも割っちゃったよ」 京太郎「理沙さんのとこには何回も行ってるのになんでこんな緊張してるんだ」ドキドキ 京太郎「もうピンポン鳴らすだけだぞ。部屋の前まで来て何躊躇してるんだ……さぁ鳴らせ!」 ガチャ 理沙「…………」 京太郎「…………」 理沙「…………?」 京太郎「」カァァ 京太郎(なんで入ってこないんだろう?みたいな顔してるよ。絶対そんな顔してるよ。5分も前からいたなんて知らないだろうけど) 理沙「入って」 京太郎「……は、はい」 京太郎「お、お邪魔しまーす……あれ?なんか部屋こないだより綺麗な気が……」 理沙「…………」 京太郎「まぁいいや。理沙さん、この着替え入ったかばんどこ置けばいいですか」 理沙「この辺!」 京太郎「了解であります!」ビシ 理沙「」プッ 京太郎「あー、なんですか。笑うことないじゃないですかー、であります」 理沙「ブフッ!ご、ごめ!」 京太郎(謎のつぼを押してしまったよ……) 京太郎「落ち着きました?」 理沙「」コクリ 京太郎「じゃぁこれどうぞ」コト 理沙「いつの間に?」 京太郎「理沙さんが必死に笑いをこらえてた時です。まぁ前と同じ銘柄ですけどね」 理沙「……ありがと」ニコ 京太郎「ど、どういたしまして」 理沙「ん、美味しい」 京太郎「よかったです」 理沙「京太郎が入れてくれるから」 京太郎(くそ、この人反則だろ!恥ずかしいわ!) 京太郎「そうだ、麻雀教えてください。最近出来てなかったですから」 理沙「わかった」 理沙「ここ座って」 京太郎(ネト麻か。これは後ろから指摘してくれるときにささやかな胸の感触を味わえる!) 京太郎「……なんで膝の上に乗ってるんですか?」 理沙「落ち着く!」 京太郎「いやいやいや!俺は落ち着きませんよ!?」 理沙「~♪」 京太郎(駄目だ聞いちゃいねぇ。しゅ、集中できねぇーーー!!!) 京太郎「ありがとう……ございました」 京太郎(ほとんど頭入ってこなかった上に何回もきり間違えちゃったよ)トホホ カチカチ 京太郎「? あぁ理沙さんもやるんですか」 理沙「ちょっと!」 京太郎(まぁ教えるだけじゃなくて自分もやりたいよな) 京太郎(でも……この体制のままやるのかな?) 京太郎(……良い匂いするなぁ)クンクン 理沙「ん、くすぐったい」 京太郎「す、すみません」 理沙「……いい」 京太郎(匂い嗅いでてもいいってことかな?それじゃ遠慮なく)クンクン 京太郎(なんだろう?なんかおちつくなぁ……) 京太郎(にしてもあれだな。流石プロだけあって上手いな) 京太郎(なんか見てるだけで勉強になるな) 京太郎(だが……なんか別のことしたい!なんかもっと理沙さんに構って欲しい!) 京太郎(駄目かな?駄目かな?)ソワソワ 理沙「…………」カチカチ 京太郎「理沙さん理沙さん」 理沙「…………」カチカチ 京太郎「理沙さーん」 理沙「…………」カチカチ 京太郎(集中しすぎて聞こえてないや……なんかいたずらしてみようかな) 京太郎(でもあんまり過激なのもな……そうだ!)ピコン 理沙「終わった」 理沙「……?京太郎?」クル 京太郎「?」 理沙「全部一位」ブイ 京太郎「」ナデナデ 理沙「」ナデラレナデラレ 理沙「!」ハッ 理沙「どうかした?」 京太郎「」ギュー 理沙「……」 理沙「」ウルッ 京太郎「!?!?」 京太郎「ええ!!なんで泣くんですか!?」 理沙「きょうたろう……京太郎!」ダキ 京太郎「あーうー、その、ジェスチャーだけでやってみようかなっていうお遊び感覚だったというか」ナデナデ 京太郎「サイレント京ちゃんモード、なんちゃって……すみません」 理沙「……いつもの」 京太郎「?」 理沙「いつもの京太郎、が、いい」 京太郎「ほらほら、もう元通りですから、ね?」 京太郎「お詫びになんでもしちゃいますよー」 理沙「…………」ギュー 京太郎「あー……えっと、ほらギュー」ギュー 理沙「あったかい」 京太郎(俺暑いんだけどなぁ……そんなこと言い出せねぇ) 理沙「……ちょっと汗かいてる」ペロ 京太郎「ひゃお!?」 理沙「しょっぱい」 京太郎「そらそうでしょ!!ていうかなんで舐めたんですか?」 理沙「クーラーつける?」 京太郎「いや、離れたらいいんじゃ……」 理沙「……なんでも」ボソ 京太郎「クーラーでいいです、はい」 理沙「大丈夫?」 京太郎「はい、だいぶ効いてきましたしね」 理沙「ん」スト 京太郎(理沙さんは熱くないのかな?) 理沙「結構筋肉ある」サワサワ 京太郎「まぁ中学の時はハンドボールやってましたから」 理沙「辞めた?」 京太郎「ええ、特に理由はないんですけどね。強いて言うなら続けるほど夢中になれなかったからだと思います」 京太郎「やってた時は夢中だったと思うんですけどね。最後の大会で県予選まで行って燃え尽きちゃったのかもしれません」 京太郎「東京に来たのもそれが原因かも。新しいスタートがきりたかったのかもしれません」 京太郎「自分のことなのにあやふやですみません。ていうかなんでこんなこと言ってるんでしょうか」アハハ 京太郎「でも後悔はしてません。理沙さんにも会えましたから」ニコッ 理沙「……麻雀は?」 京太郎「正直わかりません。でも、麻雀をしてる理沙さんはカッコイイです」 理沙「…………」チュ 京太郎「いきなりなんですか?あ、もしかしててr、んむ」 チュ チュル 理沙「ーーぷは」 京太郎「……おかえししちゃいますよ?」 理沙「……」プイ ───────── ────── ─── 理沙「……京太郎」ハァハァ 京太郎「なんですか?」ハァハァ 理沙「おっきくなってる」サワサワ 京太郎「……男ですから」 理沙「……辛い?」 京太郎「い、いえ、大丈夫です。そのうちおさまります」 京太郎(大分やばいけどな) 理沙「……いい」 京太郎「?」 理沙「エッチしてもいい」カァァ 京太郎「……そういうのはまずくないですか?」 理沙「誰も見てない」 京太郎「隣人とか……」 理沙「防音きいてる」 京太郎「……避妊具ないですし」 理沙「買ってある」 京太郎「なんで!?」 理沙「……念の為?」 京太郎「おかしいでしょ!だいたいいつ買ったんですか!?」 理沙「遊園地の帰り」 京太郎「付き合い始めた日かよ!!」 京太郎「いや、ほら避妊具もサイズが「何種類か買った!」……なんもいえねぇ」 京太郎「ていうかなんで買おうと思ったんですか?」 理沙「いつでも受け止められるよう」 京太郎「そんな溜まってるように見えますか!俺は!」 理沙「見える!」 京太郎「……まじすか」 理沙「」コクコク 京太郎「いやまぁ溜まってるけどさ、ほぼ毎日何回か抜いてるけどさ、でもさ」ボソボソ 理沙「……」サスサス 京太郎「いや何触ってるんですか」 理沙「ちっちゃくなってきたから?」サスサス 京太郎「手止めて。ビクンビクンしちゃうから」 理沙「気持ちいい?」 京太郎「……なかなか」ボソ 京太郎「いや、そうじゃなくて。いいんですか本当に?」 理沙「大丈夫。任せて」 京太郎「……え?」 理沙「」スク グイグイ 京太郎「ちょ、理沙さん!?」 理沙「任せて!」 トサ 京太郎(お、おおお、押し倒されちゃったよ!?) 京太郎(理沙さんの下着姿……あわわわわ、結構躊躇なく脱ぐんだ)ドキドキ 理沙「脱がす!」 京太郎「いゃ!自分で脱ぎますって!あっ」 ズリ ボロン 理沙「……!?」 理沙「」プルプル 京太郎「あ、あの、無理しなくても……」 理沙「だ、大丈夫!」 京太郎(ま、任せちゃっていいのか?でも俺も初めてだし……) 理沙「い、行く!」プンスコ 京太郎「いや、そうじゃなくて。いいんですか本当に?」 理沙「大丈夫。任せて」 京太郎「……え?」 そう言うと立ち上がり俺の手を引っ張る。 力はそんなに強くないはずなのに理沙さんに引っ張られるがまま立ち上がってしまった。 京太郎「ちょ、理沙さん!?」 理沙「任せて!」 肩を押され、ベッドへと倒れこむ。 普段理沙さんが使っているベッド。 柔らかく質の高いベッドだからなのか、ほんのり甘く感じる匂いのせいなのか、俺は立ち上がろうという気力を奪われていた。 そして、理沙さんも一緒に倒れこんできたことでようやく自覚した。押し倒されたのだと。 京太郎(お、おおお、押し倒されちゃったよ!?) 目と目が交差する。 その状況に少し気恥ずかしさを感じ他のところへと意識を移す。 じんわりと汗ばんだ手。少し自分の顔をくすぐる綺麗な髪。赤らみ、少し膨らんだ頬。 理沙さんもこの状況に気分が昂っているみたいだ。 数秒、そんな体制が続いたかと思うと理沙さんはおもむろに体を起こしていき、服を脱ぎ始めた。 もともと薄着の為にそう時間はかからない。 その僅かな時間、スレンダーな体つきが露わになっていく様や、耳に届く衣擦れに興奮を覚えた。 同時に、躊躇なく服を脱いだことに驚く。 完全に下着姿になった理沙さんの姿に高鳴っているのを感じた。 理沙「脱がす!」 自分の服を脱ぎ終わったかと思ったら不意に俺のズボンに手をかけそんなことを言い出した。 いつもその言動に驚かされることはあるが、今回はさらに輪をかけていた。 京太郎「いゃ!自分で脱ぎますって!あっ」 突然のことに反応出来ず、ベルトを抜き取られズボンをずらされた。 パンツも一緒にずらされたため、ギンギンに張り詰めたイチモツが勢いよく飛び出してきた。 理沙「……!?」 その勢いに理沙さんは動きを止める。 顔を真っ赤にし、小刻みに震えている。 もしかして無理してるんじゃないだろうか? 京太郎「あ、あの、無理しなくても……」 理沙「だ、大丈夫!」 少し震えながらもゆっくりと手を伸ばしてきた。 京太郎(ま、任せちゃっていいのか?でも俺も初めてだし……) 理沙「い、行く!」 そっと、触れてきた。 自分のイチモツが興奮により熱くなっているせいか、理沙さんの手はひんやりと感じる。 ゆっくりと、形を確かめるように撫でてくる。 それにむずむずとしたもどかしさを感じ、もっと触って欲しいという欲求がこみ上げてくる。 理沙さんはというとただひたすらにイチモツを凝視し、形を憶えようとせんばかりに夢中だ。 理沙「……」 ふと動きを止めたかと思うと、包むように握ってきた。 ただ力加減がわからないのかにぎにぎと力の入れ具合を変えてくる。 京太郎「もう少し力入れても大丈夫ですよ」 理沙「」コクリ 素直に頷くその姿に少し心が安らいだ。 言った通りにぎゅっと握ってきて、ぴりっとした快感を感じる。 自分でするのとは違った気持ちよさだ。 好きな人にしてもらっているという心情も快感を助長しているのかもしれない。 理沙「おっきい……」 そう呟きながら、恐る恐る上下に扱き始める。 いつも自分でしているスピードとは段違いだが、やはり気持ち良い。 そして一生懸命に奉仕をしてくれる理沙さんの姿により一層愛おしさを感じる。 眺めていると、ふと目があった。 情熱的に、潤んだ瞳から目を離せない。 まるで磁石のように、どちらからともなく引き寄せられ、口付けを交わす。 京太郎「理沙さん……」 理沙「……もっと」 自分が言い出す前にキスをしてくる。 理沙さんも欲望を俺にぶつけているだけなのに同じことを思っていたようだ。 まるで心が通じているかのようで、嬉しい。 何回も、ずっと触れ合っていたいと言わんばかりにキスを繰り返す。 そうしている間も理沙さんは手を止めないでいた。 徐々に快感が高まり、上ってきている。 理沙「気持ちいい?」 京太郎「はい…」 何か他のことを言えれば良かったのだが、痺れるような快感が言葉を阻害する。 そこに麻薬のようにキスが、理沙さんの唾液が染み込んでいく。 気持ちいい…… ふと目を降ろすと、理沙さんの下着に染みができていることに気付いた。 甘美に染まってきている空気に興奮しているみたいだ。 濡れ始めている秘部へと手を伸ばす。 理沙「っん」 少し触れただけなのに、もれた甘い吐息。 もっとその声を聞きたくて、下着の上から割れ目を何回もなぞる。 感度が良いのか、断続的に声をもらした。 理沙さんの扱く手もスピードをあげてきた。 気持ちが高まり、息は上がり、完全に二人の世界に没入する。 お互いの分泌した液で手がぐっちょりと濡れてきた。 キスを繰り返し、頭を麻痺させ、気付けばもう夢中。 精液がこみ上げてきたことによってようやく自分も理沙さんも出来上がってることに気が付いたのだ。 京太郎「理沙さん、俺もう……」 すっと俺のイチモツを触ってないほうの人差し指を伸ばしてきて俺の口元を押さえる。 ただ押さえられただけなのに、その動きがどれほど蠱惑的に見えたことか。 理沙「任せて」 そう言うとベッドの横に置いてある棚へとずりずりと移動していき、中からコンドームをとりだした。 とうとうしてしまうんだな――― そう実感しながら脱ぎ忘れていたシャツを脱ぎ捨てた。 戻ってきた理沙さんはコンドームの入っている袋を開ける。 コンドーム自体に潤滑油がついているのか妙なテカリかたをしていた。 そのゴムをイチモツにあてがうとクルクルと綺麗に装着してくれた。 あまりに早く、自分で着けると言えないまま着けられてしまったことに気恥ずかしさを感じる。 理沙「……い、いく」 京太郎「は、はい」 理沙さんの妙な気迫に押されされるがまま。 けれども自分も初めてなのでどうしたらいいかわからないのだ。 理沙さんは下着を脱ぎ、無造作に置いて俺に跨る。 反り返ったイチモツを自分の秘部にふれさせ、慎重に位置を調整する。 静寂が心臓の音を加速させる。 部屋に響くのは二人の息遣いだけで邪魔をするものは何も無い。 ずぶずぶと、俺のイチモツは理沙さんの中へと飲み込まれていく。 一瞬、理沙さんは顔をしかめて動きを止めた。 薄々気付いていたが、やっぱり初めてなんじゃ―― そう言う間もなく、理沙さんは一気に腰を沈めた。 理沙「っ!!~~~~~!!!!」 京太郎「んっ…理沙さん、へいき、ですか?」 そんなわけない。きっとかなり痛いであろう。 繋がった部分を見ると俺のイチモツは丸々飲み込まれていた。 そして、血が流れていることに気付いた。 それは初めての証だった。 苦悶の表情とその血が痛さを物語っている。 俺のお腹らへんに手をついて姿勢を保っていた理沙さんだが、耐えられなくなったのか胸元へと倒れこんできた。 それをそっと抱きしめる。 京太郎「……キス、しましょう」 理沙「はぁ…はぁ…わかった……」 自分に出来ることと言えばこのくらい。 頑張っている理沙さんに目一杯キスして目一杯抱きしめて痛みを和らげてあげよう。 少し溢れていた涙を拭ってあげ、優しくキスをする。 自分は下になっているため理沙さんの髪はあたってこそばゆいが、それすらも心地よく感じる。 今、この人の全てを味わってるんだ。 髪も、唇も、体も、そして心も。 この人の全てを全身で味わっている。 時間を忘れるほどキスを夢中でしていた。 理沙さんも余裕が出てきたのか、舌を食んだり吸ったりしてくるようになってきた。 時折「好きです」と耳に囁きかけると、おかえしといわんばかりに俺の耳元で「好き」を繰り返してきた。 そんなことを何回か繰り返した後、ふと数秒見詰め合って動きを止める。 そろそろ動く。 言わなくてもどうするか伝わってきた。いや、自分がそうしたくて相手にそれが伝わったのか。 どちらにせよ次にどうしようかお互いにわかっているのだ。問題は無い。 理沙「ん……ぁっ……」 自然とお互いに動き始め、相手を気持ち良くしようとする。 吐息が交じり合い、温度を高めあう。 密着した体を抱き寄せながら、腰を動かす。 乱れた髪を掻き分け、キス、キス、ただひたすらに繰り返す。 理沙「きょう、たろう!んっ…京太郎!」 京太郎「はぁ…はぁ…理沙さん!」 名前を呼び合いながら、乱暴に、情熱的にキスをする。 腰を動かすスピードも上がってきた。 上も下も、お世辞にも綺麗とは言えない水音が響く。 ベッドの軋む音。桃色の吐息。野生的な水音。その全てが脳を犯していく。 理沙さんとの性行為を彩り、満たしていく。 京太郎「はぁ…ん、理沙さん、そろそろ、イきそうです!」 理沙「ん…ぁん……わかった…っ…!」 息も絶え絶え、そういうのが正しいのだろう。 途切れ途切れに自分が射精欲にかられていることを伝えると、理沙さんはより激しく動き、きつく抱きしめてきた。 自分もそれに応じて激しく動く。 パンパンパンと、まるで手で何かを叩いてるような音が鳴り響く。 京太郎「理沙さん!理沙さん!」 理沙「きて」 優しく、先ほどまであんなに激しく動いていたとは思えないほど優しく頭を抱きかかえ、胸へと引き寄せられる。 その瞬間、俺は勢いよく射精をした。 普段のオナニーなんかとは比べ物にならないくらいの勢いで、長く、解き放つ。 びりびりと全身が麻痺したような感覚に襲われながらも、最後の一滴まで搾り出す。 その間、俺は理沙さんの胸に顔を埋めながら、抱きついていた。 射精が終わると、理沙さんは俺の頭を抱きかかえたままベッドに体を転がす。 自分もそのまま体を横へと向けた。 その勢いで理沙さんの膣内から俺のイチモツが抜け落ちる。 コンドームの中には白濁とした精液がたっぷりと注がれていたが、外す気力はなかった。 京太郎「はぁ……はぁ……」 理沙「……」ギュ 京太郎「……理沙さんも初めてだったんですね」 理沙「!!……」ギュウ 京太郎「俺は初めてどうしで嬉しかったです」 理沙「…………っ!」 理沙「……わ、私……も」 ふと顔を上げる。 理沙さんは顔を赤らめながらも満たされた顔をしていた。 恥ずかしかったのか顔をそらしながら、誤魔化すように俺の頭を撫でる。 もし自分が恥ずかしさを感じない人間であればずっとこの心地よさに浸っていたかもしれない。 だが自分は男で、年下とはいえ流石に胸に抱き寄せられながら撫でられるのは恥ずかしいのだ。 俺はずりずりと上にあがっていき、理沙さんと同じ位置にまで来た。 今度は逆に理沙さんを自分の胸元へと導く。 そしてこの体勢になってわかったのだが、より相手のことが愛おしく感じる。 ぎゅっと抱きしめやすいからなのだろうか? 理沙さんが俺のことをこうやって抱きしめる理由がわかった気がした。 京太郎「そういえばなんであんなリードしたがったんですか?理沙さんも初めてなのに……」 理沙「……」プイ 京太郎「理沙さん?」 理沙「……年上」ボソ 京太郎「」キュン 京太郎「あーもー!可愛いですねー!」ギュー 理沙「~~~!!!」 京太郎「あっ、と。すみません。つい力入れすぎちゃいました」パッ 理沙「はぁ……はぁ……」 理沙「お姉さん!」プンスコ 京太郎「わかってますよ」ナデナデ 理沙「…………」ツネリ 京太郎「いたたたたたた!!脇腹抓らないでください!!」 理沙「」プイ 京太郎「全く……血が出るんじゃないかと思いましたよ」イタタ 理沙「京太郎が悪い」 京太郎「そんなことないと思いますよ」 理沙「年下扱い!」 京太郎「そんなことないです。可愛いお姉さんだなって……抓る準備しないでください!」 理沙「そんなことない、です」 京太郎「俺の真似ですか。いい度胸ですね。くらえ!こちょこちょ攻撃!」コチョコチョコチョ 理沙「~~~~~~~!!!!!」 京太郎「ふははははは!まいりましたか?……あははははははははは!無言でこちょこちょしないでください!!あはははははは!!」 理沙「勝った」ブイ 京太郎「はぁはぁ。くそう。……さて何かお望みですか?」 理沙「」オイデオイデ 京太郎「しょうがないですね……」 理沙「可愛い」ナデナデ 京太郎「そういえば、お風呂に入りませんか?体もベトベトですし」 理沙「賛成」 京太郎「理沙さん先どうぞ」 理沙「……!」 理沙「一緒!」 京太郎「え?」 理沙「一緒に入る!」 京太郎「まじすか?」 理沙「今更」 京太郎「……ごもっともで」 理沙「沸かしてくる!」 京太郎「了解です」 カポン 京太郎「あ~気持ちいいですね~」 理沙「」コクリ 京太郎「晩御飯どうしますか?」 理沙「……」 京太郎「正直面倒ですよね」 理沙「外食?」 京太郎「それも手ですね。後はコンビニとか。ほら隣にありましたよね」 京太郎「なんかそんなに外にいたい気分でもないのでそっちのが俺は嬉しいです」 理沙「同意!」 京太郎「じゃぁコンビニにしましょう」 理沙「」コクリ 京太郎「そろそろでますか」 理沙「……もうちょっと」 京太郎「ふぁい……あ゛~~気持ちいい~」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6167.html
久「さぁ、もう年末。やっぱり新年を迎える前に部室は綺麗にしておかないとね」 久「という訳で、清澄高校麻雀部、大掃除をやるわよ!」 3分後 久「やることがないわ」 まこ「そりゃなぁ……」 咲「えと、棚を…」 京太郎「あ、昨日やったわ」 和「窓ふきを…」 京太郎「ああ、一昨日やっといた」 優希「いっちょ倉庫をやるじぇ!」 京太郎「そこ先週片づけて廃品回収に出したぞー」 久「……なんで終わってるのよ!というかいつの間にやったの!?」 京太郎「あ、部長」 久「何?」 京太郎「卓なんですけど、今朝メンテナンスついでに綺麗にしときました」 まこ「牌までピカピカなんじゃが……これ、ウチの店より綺麗じゃね?」 久「……もう!じゃあ後は床にワックスかけて…」 京太郎「すいません、この前の休みの日にやっときました」 久「…………大掃除、いらないじゃない」 まこ「ちゅーか普通の掃除じゃな。京太郎を中心とした」 咲「そういえば、竜門淵さんのとこで色々教わってるとか」 久「ああ……あそこに万能執事がいたわね……」 京太郎「部長、あらかた片付いたんでゴミ捨て行ってきます」 久「それくらい、誰かに…」 京太郎「こういう力仕事は俺の仕事ですよ。後は個人のロッカーの整理くらいですから」 バタン まこ「……紳士じゃのう」 和「ほとんど須賀くん一人でやったようなものですね」 優希「なんかどんどん進化していくじぇ」 咲「なんだろう。京ちゃんが主夫か執事に見える」 久「はぁ……しょうがないわ。後でみんなで須賀くんに何かしてあげましょ」 まこ「そうじゃな。昼飯くらいおごってやるかの」 和「それじゃ、今のうちロッカーの整理とかしてしまいましょう」 優希「うむ。タコスを買ってやろう。喜ぶじぇ」 咲「それ優希ちゃんだけじゃ……あ、でも今やったら京ちゃんだけ後になるんじゃ」 和「須賀くんならすぐに終わらせそうですけどね」 久「そうね……ん?須賀くんの個人ロッカー?……」 まこ「おい、なんか悪い顔しとるぞ?」 久「やーねー。ただ、ここまで須賀くんにやってもらってばかりで申し訳ないじゃない?」 まこ「まぁ、そうじゃな」 優希「そうだじぇ。私達は何かしてあげたいじょ」 久「それよ。須賀くんのロッカー……私達で綺麗にしてあげましょ?」 4人「……!?」 まこ「……いやいやいや」 和「それは……うん……」 優希「…………ちょっと」 咲「勝手に個人のロッカー開けるのは……」 久「ひょっとしたら持って帰ってもばれないような私物とかあるかもしれないわよ?」 まこ「さて、部長開けるか」 和「そうですね。あ、ちゃんと平等にお願いしますね」 優希「部長の言いつけは絶対だじぇ」 咲「あ、私はしおりにできそうなやつがいいです」 久「私はいい後輩を持ったわー。それじゃ、行くわよ?」 ガチャ 久「やっぱりというか、綺麗にしてるわね」 まこ「きっちり整理されとるの」 和「麻雀の教本にインターハイ関係の雑誌……」 優希「美味しいタコスの作り方……」 咲「ここまで綺麗にされてるとばれるような……アレ?」 久「どうしたの咲?」 咲「このノート……」 4月×日 麻雀部に入部した。 入学してすぐ有名だった美少女、原村和がいたから入部した 学生議会長がいて驚いたが、間近でみた原村の胸はやはり大きかった うん、これだけで入って良かったと思えるな その時に他の部員とも顔を合わせた 部長であり3年生、学生議会長である竹井久 なんというか、できる女、という感じだ。胸は小さくはない 2年生の染谷まこ先輩 優しそうな人だ。家が雀荘らしい。麻雀のルールを覚えたら行ってみよう そして同じ1年生の片岡優希と原村和 片岡はちっこくて胸もないが、元気がよくて話しやすい奴だ。仲良くなれそうだ 原村はやはり美少女だった。これで胸も大きいとか完璧か? だが結構固いというか、警戒されている気がする。まぁ、女子4人に男子1人じゃ仕方ない これからはこのノートに書いて行こうと思う 咲「これ……京ちゃんの日記?」 優希「あ、この日京太郎が初めて来た日だじぇ!」 まこ「ああ、丁度4人おったから自己紹介したな……」 和「こんな時から……」 久「咲、続き読みなさい」 咲「は、はい」 4月○日 レディースランチうめー!! 畜生なんでこんな美味いものが女子しか食えないんだ!! 男女平等はどこだ!! 咲に頼んでもらったから食えたからいいようなものだ 持つべきものは女子の幼馴染だ また咲に頼んでもらおう 咲「そういえばこの日からたまに誘われるようになったなぁ……」 4人(羨ましい……) 優希「次、次だじぇ!」 咲「こ、これ以上は京ちゃんにばれない?」 久「もしもし須賀くん?大至急鶴賀まで行ってもらえない?付いたらまた指示するから電話してね」ピッ 和「さすがです」 まこ「おんしら……まぁ続きが知りたいのはわしもじゃが」 久「さぁ咲、読みなさい」 咲「は、はい……えっと」 4月△日 麻雀のルールも大体分かってきたから原村と片岡と染谷先輩の3人相手に打ってみた ……うん……インターミドルチャンプってすごいね…… 終わってから慌てて謝る原村もかわいかったけど爆笑した片岡、てめーは駄目だ 後でタコスくれたから許した まこ「ああ……京太郎の初対局なのに東場で飛ばしたアレか」 久「初心者に何やってるのよ」 和「つ、つい……あまり知らない男性相手だと身構えてしまって」 優希「全くのどちゃんはー」 まこ「わしの記憶が正しかったらおんしも原因の一旦じゃろう」 咲「……京ちゃんよくやめなかったなぁ」 4月□日 高校にもそこそこ慣れてきたと思う 麻雀部に入部したことを友達に言ったら物好きだと言われた なんでも部長が無理矢理に近い形で続けていたもので、麻雀部は部長の私物かプライベートスペースだと思われているらしい まぁ、そう思われても仕方ないだろう。ベッドまであるし 麻雀やる女子はほとんど風越に行き、男子はもそういう名門校に行くらしい なんで部を続けてるんだろ 久「部を私物化って……私そういうことしないわよ?」 まこ「まぁ議会長がこういうことやってりゃそういう噂も立つじゃろ」 優希「そこに美少女なインターミドルチャンプも入部、これは噂になるじぇ」 和「私は別に気にしませんけど」 咲(お姉ちゃんもそんな感じだったのかな……) 4月●日 中学からの友達と可愛い子の情報の交換をした とくに各部活動の先輩の情報はありがたい さっそく揺れるおもちの観察に行こうとしたら迷子の咲を拾った 図書室まで行くのに迷子になるなよ…… 送っていって話し込んでる内に部活が終わっていた 運動部との掛け持ちが可能か検討しよう 久「揺れる胸……私は微妙ね」ジー まこ「……わしも無理じゃな」ジー 優希「……揺れる以前の問題だじぇ」ジー 咲「……迷子にもならないし、揺れないし」ジー 和「えっと……揺れても結構辛いですよ?」 4人「贅沢な悩み(よ)(じゃ)(だじぇ)(だよ)!!」 4月◇日 男友達との会話で麻雀部の4人も割といいよな、と言われた 部長は美人でなんでもできそう、と言っていた奴がいた。事実、大概のことはさらっとやりそうだ 染谷先輩は眼鏡最高だろ!!という奴がいた。馬鹿め、あの人は細かい気遣いとかができる人だ 優希もちっこくて元気よくて可愛いよな、といった奴がいた。ロリコンか貴様 でもやっぱり和のおもちが最高という結論だった。当然だろう おもち以外にも見た目もかわいいから紹介しろと言ってくる奴もいたが、無理だ 明らかにガードが堅い。というか警戒心半端ないわ 下心抜きでも、もうちょっと打ち解けられたらいいんだがな 紹介しろという奴に染谷先輩の店の番号と住所を教えておいた まこ「ああ、やけにテンションが高いウチの1年が来た日があったの」嬉しそう 久「須賀くんもやるじゃない。でも、私そこまでの女じゃないわよ?」嬉しそう 和「それにしてもまた胸ですか……もう」嬉しそう 優希「まぁ仕方ないじぇ。ところで誰がロリだ」複雑 咲「私なんて名前すらないよ?」 4月▽日 咲……お前が文学少女なのは昔からだからいい あったかいから外に出ていい感じの木陰で本を読むとかも絵になっていい だが、教室に戻ってくるまでで迷子になるなよ…… たまたま体育の授業だったから見つけたようなもんだぞ 後、戻るときも迷いそうだからって俺の服の裾掴むな 久「あー……」 まこ「苦労しとったんじゃのぅ……」 優希「咲ちゃん……」 咲「ち、違うよ!?まだ入学したばっかりで分からなかったからだよ!?今は迷子になってないよ!?」 和「咲さん、墓穴ですからそれ以上は止めた方がいいですよ?」 4月■日 今日聞いたのだが、女子が団体戦に出るには5人必要らしい だから最低でも後1人いる もし誰も入らなかった場合は須賀くんに女装してもらおうかしら、とか部長が言いだした それを聞いた染谷先輩がメイド服ならサイズあるかもしれんとか言いだした 女装自体勘弁してほしい 染谷先輩、本気で店に電話して確認するのもやめてください 久「あー、こういうことあったわねー」 咲「メイド服って……私達が着たようなのですか?」 優希「京太郎が着るのはなぁ……」 和「さすがにサイズも無いでしょう」 まこ「実はあったぞ?」 4人「!?」 4月◎日 今日も咲にレディースランチを頼んだ ハンバーグ、エビフライ、カキフライ、サラダ、スープ、デザート…… なんでこんなに充実してるんだよ レディースって付いてるからか一つ一つは量少なくても種類が多い なによりデザートが豪華だわ ……これも部長がなんかやったのか? 久「何もやってないわよ?そもそもレディースランチよりまこのお弁当もらう方が多いし」 まこ「それもやめてほしいがな」 咲「京ちゃん、週に1、2回は確実にレディースランチ頼むんだよね」 和「……つまりこの時からそれほど一緒に食べていたと」 優希「タコスの方がうまいじぇ」 4月☆日 昼休み、たまたま用事もあって外で食べようとしていたら染谷先輩に会った せっかくなので一緒に食べることになった 卵焼きを分けてもらったがなにあれ美味い 一体どういう風に作っているのか聞いたが教えてもらえなかった 俺も料理してれば分かるのか?少しやってみるか 和「……そういえばこの時は料理とかやってなかったんですね」 久「料理始めたのは、全国でタコス作った時くらいからじゃない?」 優希「うむ、京太郎のタコスも美味いじぇ」 まこ「にしては相当な速さで上達したようじゃが」 咲「龍門渕の人に教わってるからじゃないですか?」 久「なるほどね。それにしても、まこの卵焼き以上のものはできるのかしら」 まこ「今度わしも作ってくるから、作らせてみるか」 5月×日 部長が俺が女装に興味ない?とか言ってきた ……目がマジだった ちょっとマジでなんとかしよう 帰り際に京子ちゃんとか呟いてた まこ「おい久」 久「……今思えば一回女装させとくべきだったと後悔してるわ」 和「そっちじゃないですよね?」 優希「でも見てみたいな」 咲「だね。京子ちゃんって呼んでみようかな」 5月○日 たまたま咲が麻雀できるみたいだったんで連れてってやった 本読んでるだけじゃなかったんだな なんか咲の打ち方で驚いてたようだがそんなにすごいことなのかね まぁこれで京子ちゃん回避と思えばいいか 咲「懐かしいなぁ……」 和「あの時は驚きましたね」 久「そうね……あの時はまさかこんなとんでもない子を連れてくるなんて思わなかったわ」 まこ「プラマイゼロ子じゃな」 優希「今も咲ちゃんのプラマイゼロはやぶれる気はしないじぇ」 5月△日 色々あったようだがこれで団体戦のメンバーが5人揃った部長が喜んでいた その日の放課後、部長に呼び出された 自分は団体戦で全国優勝するのが夢だったと なので、今年が最初で最後のチャンスだから、絶対に叶えたい だから大会まで女子部員の練習を優先する 正直、俺まで手が回らなくなる はっきり言って、このまま部に居ても麻雀を打つ機会は減ってくる、と つまり、辞めろってことですか?、と聞くと本当に申し訳なさそうに、部長は頷いた 少し考えさせて欲しい、とだけ言ってその日は帰った ……どうすっかな まこ「…………」 和「…………」 優希「…………」 咲「…………」 久「……続き、お願い」 咲「で、でも……」 久「……お願い」 咲「…………はい」 5月□日 その日は部活に出なかった 代わりに、今度は俺が部長を呼び出した この前の返事を伝えるためだ 「俺は麻雀部を辞めません。本気で全国を目指すなら、むしろサポートが必要でしょう?」 そう言うと、部長は心底驚いたようだった そりゃ、いきなり雑用やります宣言したようなものだ、驚いて当然だろう 部長は何度もいいのか?と聞いてきたが、和の胸目当てで入部したような俺だ、半年くらい構わない、と言った それを聞いた部長は呆れたような顔をしたが、「ありがとう」と言って帰っていった 少し、泣いていたように見えたのは気のせいだろう 和の胸で誤魔化したが、本当の理由はそうじゃない 羨ましかったからだ 全国優勝という目標があり、それを本気で目指す部長が羨ましかった だから、少しでもその手伝いがしたかったんだ どこの青春漫画だ、って言われそうなのでここだけに書いておく まぁ、誰かを助けたり手伝ったりするのは嫌いじゃないし、咲のおかげで慣れている 色々言われそうだが、俺は俺なりに部長の夢を応援して、手伝っていきたい やばい、書いてて恥ずかしくなってきた 久「……もう……そんな素振り、少しも見せなかったくせに……」 まこ「ほんにええ奴じゃの」 和「ええ……私が誤魔化しに使われたのは少々アレですが」 優希「こりゃタコス1週間くらいおごってやらないとだじぇ」 咲「いい話なんだけど、最後の私で慣れてるってどういうこと?」 和「あ、翌日分がありますよ?」 咲「ねぇ?」 5月●日 ひゃっほーい!! 部長が大会終わったら知り合いの胸の大きい子を紹介するって約束してくれたぜー!! よっしゃ、これからは雑用だろうがパシリだろうが全力でこなしていくぜ! 部長、付いていきます!! 久「感動を返して」 まこ「つーか紹介するとか言ったからじゃろ」 久「や、その時はそんなに反応も無かったのよね」 和「一気に上がってた評価が地に落ちましたね」 優希「やはり胸か……」 咲「京ちゃんはこんなんだし……そういえば、結局紹介したんですか?」 久「大会終わってからしたわよ?風越の深堀さん」 まこ「……あいつ、どんな顔したんじゃろな」 5月◇日 咲と和が練習ということで染谷先輩の店の手伝いに行った メイド服の和……俺も見たかった……っ!! どこから持ってきたのか優希が部室で着ていた 馬子にも衣装かね、元は悪くないがな だがパンチラは不意に起きるからいいんだ、お前のそれは恥じらいが足りない 機会があればメイド服の和を見たいから染谷先輩に予定を聞いて行ってみよう しかし、帰りに咲がカツ丼がどうこう呟いてたのはなんだったんだか 奇遇にも晩飯はカツ丼だった まこ「藤田さんにへこませてもらった時か。いやぁ、あん時は常連に受けたわー」 和「メイド服……そんなに見たかったら言ってくれればいいのに……」 咲「カツ丼さん……あの時コテンパンにされたなぁ」 優希「むぅ、私のサービスが不満とは贅沢な奴だじぇ。そこそこいいこと書いてるからまた着てやろう!」 久「いいわね、私も着てみようかしら」 まこ「いっそ全員分持ってくるか?京太郎のも」 和「……アリですね」 5月▽日 昼休みにたまたま部室に寄ると、部長がベッドではなく机で寝ていた 良く見ると大会のルールやらなんやらの書類を広げたままだった。 寝落ちしたのだろう 念願叶った出場だからやっぱりうれしいのかな しばらくは上着かけてそのままにして、ネット麻雀やってたが昼休みが終わる前に起こした 驚いたり顔を赤くしたりする部長は新鮮でなかなか可愛かった それと、大会前に合宿をすることになった 最近は雑用が多くなっていたが、俺も少しは打つことになるらしい 合宿……女子5人に男子一人、これは期待せざるを得ないだろう 今から楽しみだ 久「こ、こんなことまで書かないでよ……もう」 まこ「おい、口元が緩んどるぞ」 咲「……なんかずるいです」 優希「だな」 和「えぇ」 5月■日 合宿中 麻雀卓運ばせるとかきついぜ部長…… そのあと浴衣の乱れた和見れたから問題ないけどな!! 咲が邪魔しなければ脳内保存まで完璧だったのに…… そして夜、分かっていたけど一人は寂しいぜ…… 優希「のどちゃんひん剥いた時かー」 まこ「やったなー。ぜひまたやりたいもんじゃ」 和「や、やめてください!恥ずかしいんですから……」 咲「京ちゃんったらのどちゃんばっかりで……」 久「そっか……一人にしてたか……夜這いという手もあったわね……」 4人「!?」 5月◎日 合宿中 今日は各自それぞれの特訓だった 咲はどうやらリアルじゃない麻雀ならそこまで強くないらしい 機会を見てネット麻雀で勝負を挑もう そして……失敗した…… 男たるもの、そこの女湯があったら覗く一択だろう? なんで咲しかいねーんだよ!!チンチクリンがあああああああ!!! おまけにばれて黙っとく代わりに言うこと聞けとか…… 「欲しい本があるんだー♪」とかまた大量に買わされるに決まってる!あの魔王め!! ああ……さらば諭吉 優希「さーきーちゃーん?」 和「私達何も知りませんでしたよー?」 咲「あ、あはは……覚えてないなー?」 久「ちょっと後で色々聞かなきゃね」 まこ「覚悟せぇよ?」 咲「うぅぅ……ちょっと買い物しただけですよ……」 和「デートじゃないですか!!」 優希「私も覗いてもらうべきだったじぇ!」 久「……むしろ覗きに行くとかどうかしら?」 まこ「おぬし、本当に悪知恵が働くのう……協力するからそん時言えよ?」 和「是非、私も」 優希「私も!」 咲「わ、私は?」 久「……全部喋ってからね?」 5月☆日 合宿が終わった 終わって荷物を置くとすぐ咲に本屋まで引っ張られた ……容赦ねぇよこの魔王が 帰りにファミレスで飯を食うことになった 咲も居ていい機会なので、ファミレスのレディースランチを頼んでもらった 咲は呆れていたが、なかなかいい味だった 食い終わった後、珍しく咲が長い話をした 昔引っ越していった照さんの話だった 昔、それなりに話したり遊んだりはしていたけど、照さん、チャンピオンだったのか……お菓子の取り合いで本気出す印象しかなかったわ 全国に行って照さんと仲直りしたい、か 第三者の俺がどうこう言ったりはできないが、昔仲良かったんだ また仲良くできる、そう思っている 頑張れよ、咲 咲「京ちゃん……」 優希「悔しいが、こればっかりはなー」 和「さすがに幼馴染というのは大きいですね」 まこ「じゃが、よかったな。京太郎が思っていたように仲直りできて」 久「あら?日記まだ続きあるわよ?」 そういえば、昔照さんと結婚するーとか約束したっけ 俺もうろ覚えだし、さすがに照さんも覚えてないよな 咲「……私もこんなこと言ってもらってことないのに」 まこ「おい、また姉妹喧嘩勃発するぞ?」 久「でも、羨ましくない?」 優希「確かにそうだじぇ」 和「まぁでもこの書き方を見る限り子供の時のことですよ。今更どうこういうとかそんなオカルトありえません」 照「……クシュン」 菫「風邪か?」 淡「フツー誰かが噂した、とかじゃないの?」 誠子「それでくしゃみするんなら宮永先輩は1日中くしゃみしてるだろ」 尭深「大丈夫ですか?お茶、淹れます?」 照「ありがと……お茶もいいけどお菓子と京ちゃんがいい」 菫「お前……また京ちゃんか」 照「うん……昔、約束したしね」 5月★日 もうすぐ大会が始まる 昼休みの時間があるときに1年生だけで打ってが、速攻で飛んだ やっぱりみんなは上達してるのかね それからの時間、部活では自分たちの練習を優先しているからか、ネット麻雀での俺の練習に付き合ってくれた 教わることは基本的なことばかりで申し訳ないが、みんなには部活の時間に練習できないことを謝られた 別に構わないんだがな、夏までの間くらい雑用に徹しても そう言うと、みんなが一瞬静かになって、大会が終わったら俺の練習を最優先にすると言ってくれた 特に咲なんかは麻雀を楽しませるとか言って意気込んでいたが、空回りするなよ そのあとは熱のこもった指導をしてくれて、授業に遅れるところだった 正直、指導より背中に当たる和の胸の感触の方が素晴らしかった 咲「日記でもこんなことばっかり言って」 久「ちょっと罪悪感感じてくるわ……」 まこ「あくまで自分は後回しにしようとしとるしの」 優希「だけど、もうそうはさせないじぇ」 和「最後の1文がなければいいんですけどね……というか当ててたの、気づきませんでしたよ」 まこ「なんじゃ、わざとじゃなかったんか」 和「いえ、これからはわざと当てます」 優希「お、恐ろしい宣言だじぇ……」 6月×日 団体戦が始まった みんな、やっぱすげーんだな…… 清澄は1回戦、2回戦勝ち抜いて決勝進出を決めた 和はエトペン持ってって恥ずかしそうだったが、圧倒的だった 正直恥ずかしがる和がかなり可愛かった 咲は1回戦最後に飛ばして終わらせてた でも……人ごみに慣れてないからって迷子になるなよ咲 探すのは慣れてるけどな そういや、探す時に妙な人いたな 話しかけたら「見えるんすか!?」って、幽霊かよあんた その後も驚いたままどっか行くし、なんだったんだろ。でも、おもちが大きい人だったな 久「1回戦かー……もう半年は前なのよね」 まこ「じゃな。しかしこの幽霊って、鶴賀の副将じゃないんか?」 優希「ああ……確か、『スケルトンもも』!!」 久「『ステルス』ね」 咲「そういえば個人戦で当たったっけ」 和「ステルスとかありえませんよ。見えてましたよ」 咲「……和ちゃん、可愛いって書かれてるから嬉しそうだね?」 久「合宿の時ゆみが見えるかどうか聞いてきたのはこれだったのかしら?」 6月○日 団体戦決勝 優勝したああああああああああ!!!!! すっげーよ!! 龍門渕って去年全国でもすごかったらしいのにそれに勝つとかすげーよ!! 最後とかよく分かんねーけどカンしまくって漫画みたいな逆転してすげーよ咲!! もう自分のことみてーに嬉しいぜ!! そりゃ大会に出たわけじゃねーし、むしろ今日やったのはタコス買いに行って昼飯買いに行って写真撮って……アレ? まぁいいやとにかく優勝おめでとう!!!! 咲「え、えへへ……京ちゃんったら……」 久「決勝か……この日のことは忘れられないわね」 まこ「……わしの部分だけ忘れてほしいの。全然じゃったし」 優希「私もだじぇ……来年こそ大活躍するじぇ!!」 和「その時はタコス余分に用意しときましょうね……咲さん、にやけすぎですよ?」 咲「もう……そんなにすごいならまた見せてあげるのに……」 まこ「おい、京太郎相手にやるなよ?咲?聞いとる?おい」 6月△日 最初に部長、ありがとうございます。 部活でプールに行った いやぁ和の水着は最高でした。胸って、水に浮くんだな 部長と染谷先輩は水着も気合い入っててありがとうございます本当に 咲と優希は、まぁ、似合っているよ。うん とにかく眼福眼福 それと、龍門渕高校の人達も来ていた というか龍門渕の副将の人の家の健康ランドらしい。スゲーわ 久「ああ、もうプールって単語が出てきた時点で予想できてたわ」ジー まこ「そうじゃな。ちゃんとわしらの水着も見よったのは嬉しいがのう」ジー 優希「私に水着が似合っているのは当然だじぇ」ジー 咲「うん……なんか引っかかる書き方してるけど……仕方ないよね」ジー 和「えと……見ないで欲しいんですけど……」 久「……分けて」 まこ「……わし、2割くらいで」 優希「……割と本気で同意だじぇ」 咲「……5人で分けても結構残りそう」 和「いや、無理ですよ?あの、なんでこっちに近寄って……部長?その手は……染谷先輩?優希?……咲さんまで!?いや、だから無理ですって揉めばとかそんなオカ…やめてーー!!」 6月□日 今日から個人戦が始まった 俺もやっと大会に出られる……と思っていた 個人戦1回戦の卓に座ったところは覚えているが 「狂気の沙汰ほど面白い……」 「さて……打(ぶ)つか」 「……御無礼」 この3人の一言を聞いて、気が付けば昼休みで、心配そうな顔をした清澄のみんなの前にいた どうやら俺は負けたようだったが記憶が全くない 何が起きたのか?どうやって負けたのか?何も分からない ただ、その1回戦では飛ばなかったらしいということ 1回戦の3人はその後、棄権して会場にはいなかったということしか分からなかった 一体、なんだったんだろう 5人「…………」 久「一応聞くけど、この時の牌譜見つけられた人いる?」 まこ「すまん、うちの常連の伝手でも無理じゃった」 和「何故かネットからも消されてました」 優希「そもそもアレ人間か?」 咲「京ちゃんが無事だったからいいんじゃないかな?」 久「むしろよく無事だったと言うべきね……これ以上の追及は無しで」 6月●日 個人戦2日目 1位は風越の福治さんだった そして2位が和、3位が咲となんと清澄から2人も出てしまった 優希も昨日は頑張っていたみたいだが、やはり東南戦になったからか 部長や染谷先輩もいいところまではいったみたいだが上位に入るのは難しかったようだ 来年は俺だってやってやるぜ! 優希「むむむ……東風戦だったら私が優勝だったのに……」 咲「優希ちゃん1日目すごかったもんね」 和「もう、ルールなんですから仕方ないですよ」 久「私はもう無理だけど、応援してるわね」 まこ「おう。来年こそ鶴賀のあいつにリベンジじゃ!」 6月◇日 今日の部活動は染谷先輩の家の雀荘でやることになった なんでも、大会で解説していた藤田プロが来るらしいので一度打ってもらうとか しかし打つ直前、優希がタコスが無いと言い出した 部長曰く、優希のタコスは和のエトペン、染谷先輩の眼鏡、部長の髪ゴム、咲のカン、などなどと同じかそれ以上に必要なものだから急ぎ買いに行くことになった でも染谷先輩、店として食べ物の持ち込みは良かったんですかね 近場の店に行ったが、何故か売り切れだった。というかタコス食ってる子が多い どうみてもうちのタコス娘の影響です 2軒目では丁度俺の前の人がラストだったらしい 「これを食べれば東場でも……」とか言ってたポニテさん、それは違う あまりにもがっくりしていた俺を見てすごく謝られた 3軒目でも駄目だったのでいっそ作るしかないかと思っていたが 「あら?確か、清澄の生徒さんですよね?」 風越の福治さんに会った どうやら団体戦でタコスを持って行ったとき、顔を覚えていたようだ 事情を説明すると、簡単なタコスのレシピを書いてくれた どうやら風越でも少しタコスが流行っているらしい。恐るべし、タコス 急いで戻ってそのレシピで染谷先輩に作ってもらって事なきを得た つーか、タコス流行りすぎだろ まこ「ああ、あのレシピから、うちの店のメニューにもタコスが加わったんじゃ」 久「どこからレシピ持ってきたと思ったら、美穂子だったのね」 和「タコスが流行ってたということの方が驚きです」 咲「そういえば私もタコス食べたっけ」 優希「タコス、偉大なり!だじぇ!」 6月▽日 部長に頼まれた買い出しで少し遠くの店まで行った こういうことに慣れてしまった自分が少し悲しい 途中で本屋で麻雀関係の初心者用の本を見ていると、鶴賀の次鋒だった妹尾さんに会った 決勝でおもちが大きかった人は全て記憶している 向こうも俺を知っていたらしく、同じ初心者ということで少し話しが盛り上がった あの時の槍槓がかっこよかったとか、責任払いとかそこで知ったとか、話しやすい人だった 妹尾さんも買い物の途中だったらしく、話しながら歩いた しばらくそうしていると、チラシ配りの人に「カップル割引やってます」とか言われてチラシを貰った そういうのじゃないと言って返そうとしたが、お似合いだとか言われて受け取ってもらえなかった 持ってても仕方ないので妹尾さんに渡したが、顔が少し赤かった。熱でもあったか? 最後は携帯の番号とアドレスを交換して別れた ネット麻雀をよくやっているらしく、近い内に打とうと約束した 楽しみだ まこ「い、いつの間に……」 久「ビギナーズラックで須賀くんまで持っていくつもりかしら」 和「そんなオカルト…」 優希「でも胸大きいじょ?」 和「…ありえませんよね?」 咲「やっぱり胸か……」 まこ「ちっと風越の吉留と龍門渕の沢村に連絡しとくか」 久「眼鏡っ子で同盟でも組んだの?」 6月■日 今日は1年生のクラスが同じ時間にホームルームが終わったので4人で部室に向かった だが、途中で優希がはしゃぎすぎたのか、階段で足を滑らせた たまたま下に居た俺が受け止めたので大怪我はしなかったが、足を捻ったみたいだった さすがにそのまま歩かせる訳にはいかないので、俺が抱えて保健室に連れて行った 保険医もそこまで大きな怪我じゃないと言っていたが、安静にしておくようにとのこと 部長の判断で、今日優希は先に帰って休むことになったのだが、捻った足のまま帰るわけにもいかないので俺が送ることになった 優希が自転車で来ていたから、それに二人乗りした 優希は怪我の時から大人しく、帰りも「……ごめん」と言っただけだった 別に気にしてないし、いつもの優希の方がいいと言ったら元気になって後ろから抱き着いてきた 当たるものもないんだからいいっての 別れ際に「ありがとう」と小さく言っていたのが聞こえた 優希「…………」 久「へー、こんな青春してたなんてねー」 和「そういえば、この時期くらいから、たまに須賀くんといて赤くなったりしてましたよね?」 優希「…………」 まこ「あんまり引っ付いたりもしなくなったのぅ」 咲「そういえば優希ちゃんがクラスに遊びにくることが増えてたような……」 優希「…………さて、つ、つ次のページ」 久「で?この時落ちたのね?」 優希「……うぅぅぅぅ……タコス買ってくるじぇ!」 まこ「和、右押さえとけ」ガシッ 和「はい。さぁ優希?」ガシッ 優希「は、はーなーせー!!」ジタバタ 久「どうやって落ちたのか、教えてね?」 咲「京ちゃんさらっとしか書いてないけど、この時に言われたことだよね?」 優希「べ、別に大したことじゃないじぇ!!」 和「ではその大したことじゃないことを話してもらいましょうか」 優希「お、鬼ー!!」 優希「うぅぅぅ……恥ずかしぬ……」カオマッカ 久「うんうん、いい話だったわー」 まこ「あいつもやるのー」 咲「京ちゃんは自覚ないんですよね」 和「それ、被害者まだ居そうじゃないですか」 優希「うん?……つまり……私以外の人のことも書いてあるのか?」 久、まこ、和「!?」 咲(あ、多分私は大丈夫だ。落ちたのもっと前だし) 久「……いや、私はもう結構恥ずかしいこととか、色々出ちゃったし?」 和「わ、私はもう節々で出てますよ?」 まこ「わしも悪いようには書いてないし?」 優希「咲ちゃん続きー」 咲「はーい」 6月◎日 告白された 放課後、移動教室に忘れ物を取りに行ったら教室にいた女子にいきなり「大好きです!」と言われて驚いた その女子はそのままどっかに行った ……どうしよう 5人「…………えっ?」 久「ちょ、ちょっと!どうなってるのよ!!」 和「こ、告白って……須賀くんが!?」 まこ「いや、まぁ確かに告白とかされてもおかしくはない見た目じゃしのう」 優希「さ、咲ちゃん!続きは?」 咲「こ、この日はこれしか書いてないよ!きょ、京ちゃんが告白されたって……」 和「よ、翌日はどうなってるんですか!」 咲「あ、あった!えっと…」 6月☆日 今日は疲れた…… 今日、昨日告白してきた女子に呼び出された その女子はクラスが違うがたまに同じ授業を受ける、隣のクラスの子だった 顔は悪くなく、胸は部長と同じくらいか だが、いくらなんでもそれくらいしか知らない子と付き合う気はない そう言ったら、少し悲しそうに、そうですね、と言った後、お友達からお願いしますと言われた それは断る理由もなかったので、とりあえず携帯の番号とメールアドレスを交換した そのあと、驚かせるようなことをしてすいません、と謝られた それはいいが、なんでいきなりの告白だったのか、俺のどこがいいのかを聞くと、「声です!!」と言われた なんでも、俺の声がその子にとって理想的な声だったらしく、そのことを考えている時にいきなり俺の声が聞こえたから反射的に好きだと言ったとか…… むしろ声だけ大好きですとすっげーいい笑顔で言われた……アレ?なんか悲しくなってきた その後、こういうセリフを言ってくれ、女声を出してみてくれ、などなどのリクエストに応えてやったよこんちくしょー 連絡は電話ならいつでもいいと言われたが、意地でもメールしか送ってやらねー 5人「…………」 まこ「……うん、まぁいい声しとるよな」 久「そうね。でも、告白されたときの須賀くんの気持ちを考えると……」 和「声だけって……いや、確かに聞いていたい声ですけど」 優希「声……それ以外もいいのにな」 咲「むしろ全部いいよね」 6月★日 今日の部活は俺と和の二人だけだった みんな色々と用事があったらしい 二人だけなので和にネット麻雀で教えてもらった しばらく教えてもらった後、どこまで理解しているか試すことになり、半荘1回、和のアドバイス無しで打つことになった そこそこ分かるようにはなってきたが、和にとってはまだまだらしく、口に出したいのを我慢しているのか画面をじーっと見つめていた 俺が1回打つ度、どんどん体全体を画面に近付け、俺の背中に胸を押し当てるようになった その理想的な状況を止めようとする男なんていないだろう、あえてそのまま黙っていた 正直、最高だった。そんな状況で麻雀に集中できる訳がない 集中できず、ミスをする。和が口に出したいのを我慢して、そこからまたどんどん押し付けてくる 天国はあの瞬間にあった 最後、俺はもうほとんど画面が頭に入っていなかった 全神経を背中に集中させていたと言っても過言ではない ほとんど無意識で打っていると、和が急に大声を上げた びっくりして画面を見ると、4位だった俺がトップに役満を直撃させて逆転していた 和はしばらく効率がどうの、オカルトがどうの呟いていた おそらく、おもちが起こした奇跡だったのだろう それ以降は普通にネット麻雀をするだけとなり、普通に帰った この日背中で感じた感触は、絶対に忘れない 和「あの日、どんなに見直したり理屈を考えたりしても分からなかったものがこんなことなんて……」 まこ「ちなみに役はなんじゃったん?」 和「……純正九蓮宝燈です」 久「……奇跡、というか一生分の運使ったんじゃない?」 咲「胸に役満……確かに天国だったんだね」 優希「京太郎、のどちゃんの胸のことしか覚えてないんじゃないか?」 6月▲日 そろそろテストが始まる さすがに部活は休んで勉強しろとのことだ 夏休みに補習にでもなったらシャレにならないからな 咲の提案で1年生4人で図書室に集まって勉強することになった が、優希の奴逃げやがった 仕方なく3人でやることになった お互いに分からないところを聞いたり、得意なところを教えたりして普段よりかなり効率よくできたと思う 今回のテスト、いつも以上にやれそうだ 優希「のどちゃんと咲ちゃんが二人して抜け駆けしていたなんて……」 和「勉強会って言った瞬間逃げたのは優希でしょう」 咲「うん。私も少し成績よくなったな」 まこ「わしは家の手伝いしとったかな。部長は?」 久「テストなんて余裕よ。合同合宿もあったし、いちいち構ってられないわ」 まこ「さすがじゃのう」 6月◆日 テストがかえってきた 思っていた以上にいい点取れていた 特に咲と和に聞いたところが出ていたのが大きかったな 優希の奴は……追試だったらしい 更に部長は団体戦決勝の4校の合同合宿を計画しているが、追試が駄目で補習だと参加が難しいらしい こんなことで不参加、なんて笑えない。 和が絶対に勉強させるとか言っていた、頑張れ優希 優希「日記でまで私の追試について書かなくても……それに、追試は大丈夫だったんだからいいんだじぇ!」 和「もう、そもそも普段からやってないから追試になったりするんですよ?」 久「追試で不参加、とかどうしようもないものね」 まこ「合宿に参加する他校からなんか言われても文句言えんだろうな」 咲「えっと……ドンマイ?」 優希「み、みんないじめる……」 7月×日 優希の追試はどうやらなんとかなったようだ 俺は合同合宿の買い出しに行っていたが、その間和と咲が勉強を見ていたらしい そして今日は夏祭り、麻雀部のみんなと行ってきた 咲が浴衣持っているからみんなもと期待したら期待通り、みんな浴衣姿だった いやぁ、これはこれで眼福 そういえば、浴衣の下に何も付けないのは本当なんだろうか …………やばいな 5人「付けてた(わ)(よ)(です)(じぇ)!!」 まこ「ほんっとこういうことばっかじゃのう」 久「あら、でも私達をそういう目で見てくれてるってことじゃない?」 和「程々にしてほしいです……」 咲「私達は」 優希「どうだろなー」 7月○日 今日から清澄、龍門渕、風越、鶴賀の4校合同合宿だ 今度の合宿は他校の人も……風越の福路さんもいいおもちだったよな…… だが俺は留守番だった。ですよねー、女子ばっかのなか野郎1人はさすがに無理だって分かってましたよー 1人寂しいがこんな時こそ麻雀だ。少しでもみんなに追い付くんだ しかしネト麻で知らない人とやるとはいえ、長くやってると割と仲良くなるもんだな 今日だけで3人とは仲良くなれた ハンドルネーム、ハギヨシさん 今日から3日ほど暇らしく、かなり長時間付き合ってもらった。 2人目はハンドルネーム、膝枕さん かなり上手い人だった。なぜこんなハンドルネームなのかと聞くと、一緒に始めた友達が勝手に決めたとか その友達であり、3人目がハンドルネーム、ソムリエさん 膝枕ソムリエとか名乗っていた。実は膝枕さんに膝枕してもらいながらネト麻やってるとか言ってたが、さすがに嘘だろう この人はそこそこの腕前だった 3人全員メールアドレスを教えてくれたので、この日記を書き終わったらメールしてみよう 今日はみんながいなくて正直寂しくもあったが、ネット上でも仲良くなれた人がいたからよかった みんなは今も頑張っているのだろう、俺も頑張ろう まこ「確か初日は温泉入ったり卓球やったり……」 優希「部長がまずは温泉って言うからだじぇー」 久「い、いいじゃない。温泉、嫌いじゃないでしょ?」 和「それにしても須賀くんすごいですね。1日で3人とアドレス交換するなんて」 咲「京ちゃん誰とでも仲良くなれるからね。でもこのハギヨシって名前、どこかで聞いたような……」 竜華「怜ー、膝枕しながらネト麻はやめへん?打ちにくいわ」 怜「いやー……1巡先見れん代わりに、一番ベストな体勢で打つ……効率的やん?」 竜華「だらけとるだけやろ。なー、やっぱ膝枕って名前変えてええ?」 怜「駄目や。やないとウチがただのソムリエになるやん」 7月△日 今日もネト麻ー しかし少し驚くことがあった 昨日ハギヨシさんとメールしていると、ハギヨシさんも長野にいることが分かった 住んでいるところもそこまで遠くなかったので、実際に会って昼を一緒に食べようということになった ハギヨシさん、龍門渕の人だった つーか予選でタコス屋教えてくれてありがとうございます ハギヨシさんも俺が清澄だって知ってかなり驚いていた お互いに驚いたが、なんだかんだで一緒に昼飯食べている内に仲良くなれた これからもハギヨシと呼んでいいとのことだ 友達が増えるっていいわー 帰ってからネト麻の続きをしたが、またかなり変わった人と仲良くなれた ハンドルネーム、姫様 麻雀の腕はそこそこだが、どうもパソコンに慣れていないのか返事が遅かったりタイプミスらしきものが目立った ただ、チャットであるが、なんとなく頑張り屋っぽかったので悪い感じはしなかった ハンドルネーム、TOYONE あんまりパソコンに慣れてないと本人は言っていたが、やたらと楽しそうだった ネト麻だけど色んな人と麻雀ができるのがちょーたのしいよー、とのこと 2人ともとメールアドレスは交換できた 今日の日記はここまでにして、メールを送ってみよう 久「ああ、龍門渕さんとこの執事さんね」 まこ「そういや、あそこの眼鏡が執事がおるってゆうとったの」 咲「多分私が名前聞いたのもその辺りです」 優希「タコスの恩人かー。超いい人だな!」 和「……私ももっとチャットするべきでしょうか」 小蒔「え、えっと……えい!アレ?なんでひらがなに?」 初美「姫様ー、そこじゃないですよ。こっちで変換してですねー」 小蒔「む、難しいです」 春「……私が返しとく?」 小蒔「ま、待ってください!自分でやります!」 霞「あらあら、大変ね」 巴「メール返すだけでちょっとした騒ぎになりますからね。姫様も一生懸命ですけど」 霞「なんとかネット麻雀覚えたと思ったら、メールしたいなんて言いだした時は驚いたけどね」 小蒔「か、霞ちゃーん!メールが送れませーん!!」 霞「小蒔ちゃんのためになるなら、いいことよね」 初美「姫様姫様、電波が届かないだけですよー」 豊音「♪」 塞「しっかし豊音も慣れたもんだね。今じゃ鼻歌歌いながらネト麻とチャットしてるし」 胡桃「初めは、『えー?遠くの人とー?ちょーすごいよー!!』だったのにね」 エイスリン「トヨネ、ガンバッタ!!」 白望「……でも、今は誰かとメールしてるみたいだよ?」 豊音「やったー返事きたよー!!」 7月□日 みんなが合宿から帰ってきた みんな充実した練習ができたみたいだ 合宿に連れていけなかったからと、お土産を2つもらった ひとつはなにかの動物のゆるキャラのようなストラップだった これは、カピバラか?なかなかいいな もうひとつは部長がくれたペットボトル……中身は温泉のお湯だとか 最初に温泉の湯、としか言わないから色々想像したけど、飲める温泉らしい 確かにそういうものもあると聞いていたけど、いきなり温泉のお湯とかしか言われなかったからてっきり残り湯……これ以上はやめておこう 飲んでみたが……あんまりおいしくはなかった 今度お茶に混ぜてやろうか みんなが帰ってきたのも遅かったので、今日もネト麻だった また2人仲良くなれた 1人目はハンドルネーム、お菓子大好きさん 以前試しで対局したのどっちほどではなかったが、かなり上手い人だった なんでもネト麻は最近始めたとか 所々でのミスは慣れてないからか? 2人目はハンドルネーム、百年生さん カンできないとか咲みたいなことを言っていて面白かった それでも俺よりは上手かった 百年生とは今もメールしているが、なんか話しやすいなこの人 お菓子大好きさんはまだメールが返ってこないが、そういうこともあるだろう まこ「久……」 久「な、何よ。普通に身体にいいものよ?……言い方は、わざとだけど」 咲「ところでこの2人が誰かなんとなく分かるのは気のせいかな」 和「いくら麻雀してる人が多いといっても、ネト麻で知り合いに会うことが連続するなんてありえませんよ」 優希「いやー……なんか京太郎ならやりそうだじょ?ところで京太郎にやったストラップでアレか?みんなで買ったストラップと同じシリーズの」 久「あら、ちょっとしたお揃いみたいじゃない」 まこ「部員全員お揃いのもんか……可愛いことするのぅ」 和「須賀くんだって、同じ部の仲間ですから」 咲「京ちゃん、お揃いって気づいてるのかな」 照「…………」ギュルルルルルッターン!! 菫「おい照!ネト麻しながら腕回すのはやめろ!!コード巻き込んでるから一回止めろ!!」 誠子「アレってネト麻でもできるんだ……それまではパソコンの扱いだった危なかったのに」 尭深「宮永先輩、麻雀って付くならなんでも大丈夫らしいよ?この前ゲームの麻雀でも圧勝してた」 淡「うあーー!!なんでカンできないのーー!!」 誠子「こっちは駄目っぽいのにな」 照「……パソコンや携帯の麻雀なら大丈夫なのに、なんでメールは上手くいかないんだろ」 菫「知るか。そういえば、お前ひらがなだけのメールから進歩したのか?」 照「最近やっとカタカナが使えるようになった」ドヤァ 菫「……そうか」 淡「テルー、ギギギーっていうのネト麻でどうやるのー?」 照「まずは牌を選ぶ時…」 菫「おいやめろ」 7月●日 部の買い出しと自分の買い物で市内まで出てみた そこで鶴賀の先鋒の人、津山睦月さんに会った 向こうも優希のタコスを持ってきた俺を覚えていたらしい、というかどんだけインパクトあったんだアレ 行先が同じだったので一緒に行っていると、プロ麻雀せんべいを見つけた 津山さんが買っていたので俺も久しぶりにいくつか買ってみた 津山さんはカードを集めているらしいので俺もカードだけその場で開けてみた なんか小鍛冶プロとか三尋木プロとか大沼プロとかのやたら光っているのが当たった 津山さんの信じられないものを見るような目が少し忘れられない 別に集めているわけでないし、アラフォーやおもち少な目や老人に興味は無いので津山さんにあげると、なんと抱きしめてくれた そこまで嬉しかったのか、何度も何度もお礼を言ったいた 最後は連絡先を交換して別れた 帰ってから調べたが、俺が当てたカードは超が付くほどのレアカードだったらしい まぁ、女の子を喜ばせたんだし、良しとしよう まこ「やたらと他校に知られとるの」 和「落ち着いて考えたら、女子の大会に男子がいるって時点で珍しいんじゃないですかね。その、目立つ容姿ですし」 久「それにしてもいきなり抱きしめられるほどのカードを当てるとはねぇ……その運が少しでも麻雀にも来ればいいのにね」 咲「京ちゃん、自分が興味ないクジとかならやたら当てるんですよ」 優希「それで連絡先ゲットとは……もっとたくさん女子の連絡先知ってたりしないよな?」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/5038.html
京太郎「なんだコレ?差出人とかも書いてないしなぁ」 京太郎「からあげクン……誰から送られてきたかもわかんねーしすっげー食いたくない」 京太郎「毒でも入ってたら嫌だし優希にあげるか」 京太郎「優希、これやるよ」 優希「タコスじゃいのか……まぁ、貰えるものは貰っとくじぇ!」ガツガツ 京太郎「味はどうだ?」 優希「別に普通のからあげクンだじぇ……うっ!」 京太郎「優希!?」 優希「体が疼いて……苦しいじぇ」ハァハァ 京太郎「た、大変だー!今保健室に連れてってやるからな!」 優希「京太郎……もう我慢できないじぇ!!」ビリビリ 京太郎「いやぁぁぁあああ!やめてー!!堪忍してー!!俺の初めては霞さんにあげるって決めてるんだーーー!」 優希「いいから黙ってヤられろ!」 京太郎(目がすわってる……このままでは本当に俺の純潔が!) 京太郎「このまま、黙ってヤられてたまるか!」ドンッ 優希「うげっ!」ドサッ 京太郎「今の内に……!」スタコラサッサ 部室 京太郎「なんとか逃げ切れた……」ハァハァ アケローアケロイヌーガンガンガンガン 京太郎「畜生……どうすれば」 シーン 京太郎「静かになった……?どこかに移動したのか?」 京太郎「耳を澄ましてみるか」 アレユウキチャンソンナトコロデナニシテルノ? 京太郎「この声は……咲が来たのか?」 エッ?チョットナニスル……キャアーーー! 京太郎「すまん、俺にはお前を助けることができない」シクシク シーン 京太郎「また静かになった」 コンコン 京太郎「」ビクッ キョウチャーンイルンデショー?ヘンナユウキチャンモドコカニイッチャッタカラアケテヨー 京太郎「……」ゴクリッ ガチャ 咲「あっ!京ちゃん!!」 京太郎「大丈夫だったのか咲?」 咲「なにが?」ニコニコ 京太郎(!?咲の目も座ってやがる!!早くドア……しめ……) ガッ 京太郎「ひぃ!?」 咲「なんで閉めようとするの?酷いよ京ちゃん」グググ 京太郎(力が強すぎる……まさか) 京太郎「まさか咲にまでうつっちまったのか!?」 京太郎(もう駄目だ……逃げられない)フッ キィィィイイイ 咲「優しいね京ちゃんは、そんな京ちゃんが大好きだよ」ニコニコ 京太郎「さ……咲」 咲「大好きな京ちゃん……たくさん可愛がってあげるね」ペロリ 京太郎「あ、あ……うわぁぁぁあああ!!」 咲「あっ!いいぃ!そこいいよ京ちゃん!!」パンパン 京太郎「ふごぉ!むごぉ!」 咲「出したいんだね!?出して!いつもみたいになかに!!」パンパン 京太郎「むごぉぉぉおおお!」 咲「んんーーーーーーーっ!」ビクン あれから俺は何処かに閉じ込められ椅子に縛り付けられ目隠しをされ咲に飼われている 地上がどうなっているかはわからない もしかしたらアレが皆にうつって文明は滅んでしまったのかもしれない 咲「ふふ……私だけの京ちゃん」ナデナデ だがそんなことはどうでもいい 咲「やっと手に入った……誰にもあげないんだから」ナデナデ もう逃げられないのだから 監禁エンド 京太郎「なんだこの荷物」 京太郎「あーこれって……和の好きなエトペンの着ぐるみか?なんでうちに?」 京太郎「部長コレあげます」 久「これって……エトペンの着ぐるみ」 京太郎「なんか家に届いたんですけど俺はいらないんで」 久「いや、私もいらないんだけど……まぁいいわ何かしらに使えないこともないでしょうし」 京太郎「すみません押し付けちゃって」 久「貰うだけじゃ悪いから須賀くんにはこれをあげるわ」 京太郎「からあげクンですか」 久「さっき買ってきたんだけどあげるわ」 京太郎「あざーーーっす」 京太郎はからあげクンを手にいれた 久「須賀くんあーーーん」 京太郎「……なんですか急に?」 久「いや、食べさせてあげようと思って」 京太郎「恥ずかしいから遠慮しときます」 久「そんなに恥ずかしがんなくてもいいから!ほらあーーーん」ニコニコ 京太郎「……あーん」パクッ 久「……ふふ」 京太郎「じゃあ、今度はこっちの番ですね!部長!あーーーーーん」 久「うぇ!?私はいいわよ折角あげたんだから須賀くんが食べなさいよ」 京太郎「貰ったからあげクンをどうしようが俺の勝手ですよね」 京太郎「はい、あーーーん」 久「あ、あーーーん///」パクッ 京太郎「上手ですよ部長」 久「食べ方に上手とかないと思うけ……うっ!!」 京太郎「どうしました!!……うぐっ!俺も」 京太郎「お、おさまってきた」 久「なんだったのかしら今の……」 京太郎(あれ?なんだが部長を見ると凄く胸がドキドキする) 久(なんでかしら……顔が熱くなって須賀くんのことを直視できない///) 京太郎「あの」 久「ひゃい!」 京太郎「よかったら……これからデート行きませんか?」 久「えぇっと……デートって……そのぉ」モジモジ 久「……はい///」 それから何だかんだあって俺達二人は付き合い出した 今のところまだまぐわいはしていない 部長の誘惑に負けそうにもなるが大事にしてあげたいので結婚までは我慢するつもりだ でも、ある日 京太郎「ふわぁぁぁ……眠い……明日はデートだし早めに寝よう」 京太郎「……」スースー パリーン 京太郎「うぉ!?なんだ!?」 ?「殺す、須賀殺す」 京太郎「だ、誰ですか貴方は?何で窓から?」 ?「死ねーーー!」 京太郎「……包丁!?」 京太郎「せいっ!」 ?「うがっ!」 京太郎「この軽さは女性か?」 ?「うぅ……」ガクッ 京太郎「マスクを外して正体を……」 パリーン パリーン 京太郎「!?」 ?「えぇっと、コレはどう使えばいいのかしら?」 ?「そこのスイッチを押すといい」 ?「あら、ありがとうございます」バチバチバチバチ 京太郎「まさか囲まれてるのか!?」 ?「その通り、君は既に包囲されている大人しく投降するんだな もっとも投降したら生きて帰れるというわけでもないがな」 京太郎「貴方達は誰なんですか!?なんでこんなことを!!」 ?「須賀くんが悪いんですよ上埜さんをたぶらかしちゃって」 京太郎「たぶらかすってそんな……」 ?「君は罪を犯してしまった罰をうけるのは当然だろう?」スチャッ ?「ふふ……うふふ」バチバチバチバチ 京太郎「くそ!ここはどうにか逃げる!!」 京太郎「こんなところで死んでたまるか!」バッ ?「窓から飛び降りただと!?」 ?「だ、大丈夫!?」オロオロ 京太郎「あーはっはっは!それではアデューーー!」スィー ?「空を……飛んでる?」 ハギヨシ「須賀くん……本当にいいのですか?ジェノバ細胞を使えば確かに戦闘力は飛躍的に上昇しますが精神汚染が……」 京太郎「敵の幹部に勝つにはこうするしかありません」 ハギヨシ「……そうですか、ではいきますよ」プスッ 京太郎「うぐぅう!」 ハギヨシ「とりあえずは成功ですね」 京太郎「力が溢れてくる……いまなら敵のアジトを潰すことだって……!」グッ 美穂子「須賀くん!上埜さんが!上埜さんが!!」ハァハァ 京太郎「ど、どうしたんですか!?」 美穂子「大変なことになってるの!今すぐ来て!!」 京太郎「はい!」 京太郎「この倉庫の中ですか?」 美穂子「えぇ……」 京太郎「真っ暗で何も」 ドスッ 京太郎「え?」 美穂子「須賀くんが悪いんですよ?上埜さんがにちょっかい出すから」ニコニコ 京太郎「うぅ……」ドサッ 美穂子「流石の私でも怒っちゃいますよ!」プンプン ドスッドスッドスッドスッドスッドスッドスッドス 久「……須賀くんまだかしら」 サクリエンド 京太郎「ん?なんだこの荷物は?」 京太郎「が、ガンダム1/1だとぉ!」 京太郎「家に入りきらないからとりあえず庭に置いとくとしよう」 ドスンドスンドスンドスン 霞「なにかしらこの音?」 ガンダム「霞さーーーん!」 霞「随分と大きいおもちゃですね」 ガンダム「霞さんにコイツ譲っちゃいますよ」 霞「あらあら本当ですか?んーでも置き場が……」 小薪「あれ!あれ!凄く欲しいです!」ピョンピョン ガンダム(Oh……おもちのビッグウェーブじゃ) 霞「しょうがないわねー小薪ちゃんは」 ガンダム「凄いです!今なら何でもできそうな気がします!!」 霞「あんまりはしゃぎすぎちゃ駄目よー」 ガンダム「はーい!」ゴォォォオオオ 霞「なら、早速貴方の家に行ってご奉仕させて貰います」 京太郎「ご、ご奉仕ですか!?」タラー 霞「はい」 京太郎「ぼかぁー!ぼかぁーもう!出逢う前から好きでしたー!!」 霞「あらあら」 須賀家 霞「洗濯物畳んでおきましたのでここに置いときますね」 京太郎「あ、ありがとうございます」 霞「お湯加減はどうですかー?」 京太郎「は、はい!凄くいいです!」 霞「そうですか」スタスタ 京母「いやー、お夕飯も手伝ってくれるし本当に助かっちゃう!」 霞「ありがとうございます」ニコニコ 京母「このまま、京太郎と結婚してくれたらおばさん嬉しいなー」 京太郎「やめろよ母さん恥ずかしい」 霞「うふふ」 京太郎「おかしい」 京太郎「洗濯物を畳んでて俺のパンツを発見してきゃーーー!なイベントも お風呂に入ってきてお背中お流ししますねイベントもベッドでの夜のご奉仕イベントもないだと!」 京太郎「こんなことが……こんなことが許されていいのか!!」 ガチャ 京太郎「霞さーん」 霞「まだ起きてたんですか?」 京太郎「はい、ちょっとお願いがありまして」ヘコヘコ 霞「どうしたのかしら?」 京太郎「膝枕してもらえたらなー……なんて」 霞「いいわよ」 京太郎「本当ですか!」 霞「えぇ」 京太郎「ひゃっほーーーい!」 霞「どうかしら」 京太郎(おもちで天井が見えねぇ……) 京太郎「凄くいいです」 霞「ふふ、それは良かった……」ウトウト 京太郎「いやーほんとわがまま聞いてくれてありがとうございます」 霞「……」スースー 京太郎「霞さん?」 霞「……」カクンッ 京太郎「むぐぉ!」 京太郎(おもちがおもちが降ってきて……息が!?) 京太郎「んぐぅ!もぉがが!」ジタバタ 京太郎(幸せだけど! 幸せたけど……!苦しい!!) 京太郎「んが……ぉ……」 京太郎(最期はおもちで窒息死か……俺らしい死に方だぜ) 霞「……!あら寝ちゃってた……ごめんなさい須賀くん」 京太郎「」ピクピク 霞「ふふ、須賀くんも寝ちゃったみたいね 風邪引かないようにタオルケットをかけておきましょう」 京太郎「いやー昨日は凄い目にあった」 京太郎「霞さん!」 霞「何かしら?」 京太郎「俺と子作りしてくださーい!!」 霞「え……えぇ!?」 京太郎「お願いします!」ドゲザ 霞「えぇっと……その」 霞「それはちょっと……」 京太郎「」ガーン 霞「知り合ったばかりですし」 京太郎「」フラフラ バタンッ 霞「そういうことはもっと仲良くなってからじゃないと///……ってあれ?須賀くん?」 京太郎の部屋 京太郎「くそぉーーー!くそったれーーー!」 コンコン 霞「どうぞ」 京太郎「……しつれいしまーす」 霞(死相が出てるわ) 京太郎「先ほどはすみませんでした」 霞「男の子ならしょうがないんだから気にしないで!」アタフタ 京太郎「お詫びと言うかなんと言うかですがデートのお誘いに来ました」 霞「デート?」 霞「ここは?」 京太郎「東京にある須賀神社です 名前が一緒だってのもあってたまに家族で来るんですよ とりあえずお参りしていきましょうか」 霞「そうね」 京太郎「おみくじ引いてみましょう!」 霞「負けないわよ」ウフフ 京太郎「うぉぉぉおおおおお!見てください!大吉ですよ!!」 霞「凄いわねー、私は中吉よ」 京太郎「これは良いことがありそうな気がする財布に入れておこう」 京太郎は大吉を手にいれた 京太郎「なら、余った時間は霞さんの服を見に行きましょうか」 霞「ふふ、楽しみね」 京太郎「鹿児島で着ることが出来たのはほとんど巫女服だけだったらしく霞さんは本当に楽しそうに洋服を買っていた」 京太郎「海ですよ!海!」 京太郎「くぅーっ!霞さんの水着姿を見れるなんて俺はなんて幸せなんだ!!」 霞「おまたせー……」 京太郎「!?」バッ 霞「似合ってるかしら///」モジモジ 京太郎「……」ダダダダダ 霞「……?」 京太郎「神様ありがとーーーう!」 トーーーウ トーーウ トーウ 京太郎「……」ダダダダダ 京太郎「凄く似合ってますよ」キリッ 霞「須賀くんがプレゼントしてくれたの着てみたけど少し大胆すぎないかしら///」 京太郎「霞さんスタイルいいですからとっても似合ってますよ」 霞「……ありがとう///」 京太郎「いやー、楽しかった 霞さんの水着姿も見れたし大満足! 咲があれを着たら悲惨なことになるんだろうなぁ」 咲「む!」カッチーン 優希「どうしたんだじぇ咲ちゃん?」 咲「いま、凄くムカつくことを言われた気がする」 京太郎「ん?水着の中に違和感が……?」ピラッ 京太郎「ひぃ!?ク、クラゲが!やばいどうしようどうする!!」 チクリ 京太郎「ぐぉっ!」ドサッ 京太郎「なんだ!なんだこの疼きは!!」 霞「須賀くん大丈夫ですか!?今救急車を呼びます!!」 京太郎「で、何か異常は」 医者「特に問題はありませんね……ただ」 京太郎「ただ?」 医者「陰茎がとてつもなく肥大しています 腫れてるとかではなく成長していますね」 京太郎「まじですか!?」 医者「はい、平常時でおよそ16cmはありますね」 京太郎「おぉ……主よ感謝します」スッスッ 医者「とりあえずそのクラゲはコチラで預かっておきましたし異常も無さそうなので お帰りいただいても大丈夫ですよ」 京太郎「霞さんも心配してるだろうしさっさと帰ろーっと」ルンルン 医者「……」ゴクリ チクリ 医者「うがぁ!」ドサッ 医者「」ピクピク 霞「須賀くんどうでしたか?」 京太郎「どうってことありませんよ この通り凄く元気です」 霞「本当かしら」ジトーッ 京太郎(うっ……霞さんのジト目)ムクムク 霞「!……凄く腫れてるじゃないの!ちょっと見せてみなさい!!」 京太郎「あっ!駄目です本当に駄目です!」 霞「いいから!」グイッ 京太郎「あーれー」 ベチン 霞(え?) 霞(今顔に……凄く大きくて固いものが……) 霞「こ、これって……」ゴクリ 京太郎「あわわわわ」 霞(話では聞いたことあったけどこんなに大きいかしら 30cmはある……) 霞「……」ウットリ 京太郎「……霞さん?」 霞「ご、ごめんなさい///」 京太郎「きき気にしないで下さささい」 霞の部屋 霞「……」 霞(須賀くんのとっても大きかった……あれって私を見て欲情してたってことよね?) 霞「はぁ……はぁ……」モゾモゾ 霞(あんなものを見せられたら……今度迫られたら……) 霞「んっ……ふん……」スリスリ 霞(絶対に断れない)ハァハァ 霞「はぁ……」 霞(寝れなくてリビングに来てしまったわ) 京太郎「あ……霞さんまだ起きてたんですか?」 霞「……」ビクッ 京太郎「うぉっ!どうしたんですか!?」 霞「なんでもなくて……あの……おやすみなさい!!」ダッ 京太郎「待ってください!」ダキッ 霞「!?」 京太郎「霞さん」ギュー 霞「須賀くん」ドキドキ 京太郎「好きです、霞さん俺と付き合ってください」 霞「駄目……駄目なのよ……」 京太郎「霞さん……絶対に幸せにしますから」 霞「うぅ……」ポロポロ 京太郎「霞さん」 霞「私も……私も須賀くんのことが好きよ」ポロポロ 京太郎「なら……!」 霞「それでも……駄目なの」 京太郎「そんな……」 霞「でも……今日だけは……今日だけなら……貴方の好きにして」パサッ 霞「ぁんっ……ふっ……んっ」 京太郎「霞さんキスが好きなんですね」 霞「あっ……んぅ」トローン 京太郎「わかります今からこれが霞さんの中に入るんですよ」 霞(お腹の上に凄く熱いものが……これが私のなかに)キュンッキュンッ 京太郎「いきますよ」 霞「……きて」 ズブブブブブ 霞「ーーーーーーーーっ!!?」 霞(痛い……凄く痛い) 京太郎「大丈夫ですか?」 霞「大丈夫だから……私と京太郎が結ばれた証を残して」ポロポロ 京太郎「はい」 朝起きると霞さんはいなくなっていた 机の上には永水の誰かの書き置きが残されていた 色々と書いてあったが要約すると霞さんには使命があるから返してもらうとのことだった どうやら俺と霞さんは絶対に結ばれない運命らしい だからこそ、霞さんは何度も俺を拒んでくれたのだろう これで、よかったのだろう あんなにいい女性で童貞も捨てれたんだからとても素晴らしいことだ 新しい恋を探せばいいそれだけだろう 霞エンド? 透華「あら、ハギヨシどこにいってましたの?」 ハギヨシ「そうですね、騎士を囚われのお姫様の所に送ってきたしたとでも言っておきましょうか」 透華「どういうことかさっぱりわかりませんわ?」 ハギヨシ(ふふ、須賀くん頑張って下さいね) 京太郎「……」ドンッ 京太郎「愛した女を幸せにできなくて何が男だ!」 京太郎「待ってろ霞!俺が必ず奪ってやる!!」 京太郎「と、きまれば殴り込みじゃぁーーー!!」 「なんだ、あいつは!?」 「者共であえであえーーー!」 京太郎「どかんかザコどもがぁーーー!」 「ぐぉぉぉおおお!」 「強すぎる……!」 「こっちは100人もいるだぞ!」 京太郎「俺を倒したかったら熊1000頭連れてこい!!」 京太郎「ふん、ウォーミングアップになんねーな」コキコキ 小蒔「あの……!」 京太郎「うぉ!ビックリしたぁ!」 小蒔「霞ちゃんのこと絶対に助けてあげてください」ペコリ 京太郎「え?俺のこと止めないんですか?」 小蒔「霞ちゃん帰ってきてからずっと泣いてました……きっと貴方と一緒にいたいんだと思います! 私にそんなことを決める権限はないので貴方がさらってしまってください!」フンス 京太郎「言われなくてもですよ!」 小蒔「あ、あとコチラはお返しします!この先の戦いで使ってください 操縦楽しかったです!!」キラキラ 京太郎「返ってきたなガンダム……!」 ガンダム「……」 小蒔「絶対に……絶対に霞ちゃんのことを幸せにしてあけでくださいね!!」 京太郎「おう!行くぜガンダム!!」 ガンダム「……」ブォン 本殿の中 ガンダム「ここが本殿か……霞は何処に?」 ゴゴゴゴゴゴゴ ガンダム「うぉ!?なんだ!?」 ゴッドガンダム「……」 ガンダム「あれは……ゴッドガンダム!?」 ゴッドガンダム「……」クイックイッ ガンダム「かかって来いってか上等だーーー!」 ガンダム「ぐっ……流石に性能が違いすぎる!」 ゴッドガンダム「……」ガガガガガ ガンダム「腕が……くそここまでか」ガクンッ ゴッドガンダム「……」チュイーン 京太郎(爆熱ゴッドフィンガーか……避けるエネルギーは残ってないな) 京太郎(ごめんな霞……) ピカー 京太郎「こ、これは!?あの時の大吉か!!」 京太郎「そうだ、こんなところで諦めてどうする!霞を幸せにすると約束したんだ!!」 京太郎「気合い入れていくぜーーー!」 ガンダム「!」ピカー ガンダム「……」ゴゴゴゴゴゴゴ 京太郎「これは!!機体が変化する!?」 ゴッドガンダム「……」シュッ 京太郎「くそ!避けることはできない!なら進むのみだ!!根性ーーー!」ピキーン 京太郎「!?トランザーーーム!!」 シュインッ 京太郎「……」 ゴッドガンダム「……」 ゴッドガンダム「……」ガクンッ スサノオ「……」 京太郎「か……勝ったのか?」 ゴッドガンダム「」ガシャン スサノオ「……」 京太郎「トランザムで相手のタイミングをずらせたから片腕だけですんだのか……ありがとう大吉」 『見事であった人の子よ』 京太郎「え?」 『先の戦い楽しませて貰ったぞ』 京太郎「もしかして神様ってやつですか?」 『いかにも』 京太郎「SOA」 『……』 京太郎「す、すみません……どうぞ話を続けてください」 『君は私に勝ったのだどんなものでもくれてやろう』 京太郎「どんなものでも……」 『富か?名誉か?それとも女か?全てを望むのなら全てを授けよう』 京太郎「ふ……俺が欲しいものは一つだけですよ……それは」 京太郎「ふーっ、今日もいい天気だな」 あの殴り込みから5年が経った 永水の方からは何の苦情も来ていないきっと神様というやつが対処してくれたのだろう 京太郎「久し振りに洗ガンダムしてやるか」 スサノオ「……」 俺はというと大学を出た後長野で仕事を見つけてのんびりとくらしている 流石にガンダムを持って都会に行くわけにはいかない 京太郎「こんなもんか」 スサノオ「……」ピカピカ この暮らしにはとても満足している なぜなら 霞「あなた、麦茶を置いておきますね」ニコニコ 愛する人がいるからだ 京太郎「お!ありがと霞」 霞「お菓子もあるから一緒に食べましょう」 京太郎「……それにしても平和だなぁ」ポケーッ 霞「そうね」ポケーッ 京太郎「霞は良かったのかこんな実りのない生活で?」 霞「確かに向こうの生活は辛いけど遣り甲斐はあった……けど、やっぱり愛した人と過ごすのが一番幸せよ」ギュッ 京太郎「そっか」ギュッ 霞「それに、もう嫌でも離れなれないわ」 京太郎「え?」 霞「///」サスサス 京太郎「もしかして……」 霞「……」コクリ 京太郎「ひゃっほーーーい!」 これからもこの幸せは何倍にもなって続いていくだろう 京太郎「愛してるよ霞」チュッ 霞「私もよ京太郎」チュッ 霞エンド 京太郎「うん?誰からだコレ?」 京太郎「こここここここ子作り許可証だと……!?」 京太郎「ふわぁぁぁぁぁあああああ!!うごぉぉぉおおおお!」 その日は眠れなかった 翌日 京太郎「よし、心は落ち着いた注意書きも呼んだ どうやらコレはいわゆるおもちもちの女性にしか使えないらしい」 京太郎「これさえあれば福路美穂子さんを……!ふひ、ふひひひひ!」 翌日 美穂子「あら、貴方は清澄高校のマネージャーの……杉君?」 京太郎「須賀です!それにマネージャーじゃありませんから!」 美穂子「そうなんですか!?ごめんなさい!」ペコリ 京太郎「まぁ、いいですけど」 美穂子「今日はどんなご用件で?」 京太郎「美穂子さん!コレをみろ!!」バッ 美穂子「えぇーっと……子作り……許可証ですか?」 京太郎「はい!」 美穂子「……え?」サーッ 京太郎「では、早速!いっただきまー」 ピピーッ 京太郎「え?」 玄「待つのです須賀くんまずは管理局の確認作業があるのです!」 京太郎「はい?」 玄「対象のおもちが大きいのか私が確かめるのです!」フンス 京太郎「いや、見りゃわかるでしょアレ」 玄「触らないとわからないこともあるんだよ」ワキワキ 美穂子「ふっ……やめてください……こんなこと間違ってます」ハァハァ 玄「フヒヒ……役得ですのだ」モミモミ 美穂子「ぁ……ん……」 玄「ふぅ、これは正真正銘のおもちです! 須賀くん思う存分犯していいよ!」ツヤツヤ 京太郎「あざーーーっす!」 京太郎「では、気を取り直して……いっただっきまーす!」ピョーン 美穂子「きゃあ!」 京太郎「おもちもちもち」モミモミ 美穂子「やめて……離して……!」ジタバタ 玄「抵抗するのはいいですけど逃げたりしたら一生豚箱だから気を付けてね!」 京太郎「ですって」モミモミ 美穂子「そんなぁ……」 京太郎「美穂子さんわかります?今から美穂子さんは犯されちゃうんですよ?」 美穂子「……」ポロポロ 京太郎「ほら、私は犯されますってしっかり言ってくださいよ」 美穂子「……わたしは、おかされます」ポロポロ 京太郎「よく言えました、なら次は俺の息子にこんにちはしましょうね」ボロンッ 美穂子「……うぅ」 京太郎「こんにちはって挨拶してからキスしてあげてくださいよ」 美穂子「そんなこと……できるわけが」 京太郎「……」ジッ 美穂子「ひっ……!」 京太郎「お願いしてる内にやってくれると助かるんですけどねー」 京太郎「じゃあ、練習した通りにやってみてぐさい!さん!はいっ!」 美穂子「こんにちは……今から私のことを激しく犯してくださいね……」チュッ 京太郎「ちゃんといえましたねー偉いですよ」ナデナデ 美穂子「なら、もう許して……」プルプル 京太郎「なに言ってるんですか貴方から犯して下さいって言ったんですから こんなとこで止めるなんてできませんよ」ニヤニヤ 美穂子「そ……そんなぁ……」 京太郎「じゃあお尻を犬みたいな姿勢でこっちに向けてください」 美穂子「……っ!」 京太郎「ほらしっかりとお尻をふってアピールしてくださいよ」 美穂子「……」フリフリ 京太郎「……何か言うことがあるんじゃないですかー?ここで俺が犯すのをやめたら 美穂子さんは刑務所行きなんですよー?」 美穂子「わ、私のために私のことを犯してください……お願いします……」フリフリ 京太郎「ふふ、美穂子さん気づいてます?さっきから俺が一切触ってないのにもう濡れてますよ?」 美穂子「そんなこと……あるはずが」フリフリ 京太郎「今からされることを想像して濡らしたんですか?それともHなことを言ったことで 濡らしちゃったんですか?」ニヤニヤ 美穂子「うぅ……」 京太郎「なにお尻をふるの勝手に止めてるんですか」パシーン 美穂子「……痛い!」 京太郎「はやくふってくださいよ」パシーン 美穂子「っいまからふりますから……」フリフリ 京太郎「……」ニヤニヤ 京太郎「じゃあ美穂子さんもお待ちかねのようですしそろそろメインディッシュを頂きますか」 美穂子「……」フリフリ 京太郎「あれ?もしかして犯して欲しくないですか!?」 美穂子「え……?そ、そんなことはありません!はやく!はやく!犯してください!!」フリフリフリフリ 京太郎「そうなんだよかったー、てっきり美穂子さん刑務所行きたいのかと思ったー」アハハ 美穂子「はやく!はやく!」フリフリフリフリ 京太郎「そんなに言われたらしょうがない……では、美穂子さんの大切な処女ゴチでーす」 ズブブブブブ 美穂子「……っ」 京太郎「……」パシーン 美穂子「す、すみませんふりますから叩かないで下さい」フリフリ 京太郎「あーきもちいー……美穂子さんのなか精子を出してほしくてギュウギュウに締め付けてきますよ」 美穂子「……ぁ……っ」フリフリ 京太郎「でも、ちゃんと腰をふってくれないとイケそうにないですよー」パシーン 美穂子「すみません!すみません!」フリフリフリフリ 京太郎「あーいい感じですよー」 美穂子「ふっ……ふっ……ん」ビクッ 京太郎「あれ?もしかしてイッちゃいました?」 美穂子「……はい」グデー 京太郎「えー、俺まだイッてないですよ」 美穂子「でも、私イッたばっかりで」 京太郎「しょうがない、駄目なメス犬の代わりに俺が動いてあげますよ」 美穂子「あ!あ!あ!あ!あ!駄目ぇ!もう駄目ぇ!」ガクガク 京太郎「なに言ってるんですか美穂子さんが何回もイッテるだけで俺まだ一回もイッてないですよ」パンパン 美穂子「許してくださいぃ!もう十回はイッテますから!!」ガクガク 京太郎「数えられる余裕があるならまだ大丈夫ですね ペースあげますよ」パンパンパンパン 美穂子「あっ……うぅーーーっ」ビクッ 京太郎「その呻き声犬っぽくていいですね……そうだ、今から犬の鳴き声だしつくださいよ」パンパンパンパン 美穂子「そんな……こと」ガクガク 京太郎「……」バシン 美穂子「きゃいん!……わん!わん!くぅーん……くぅーん」フリフリ 京太郎「ふふ、可愛いよ美穂子」ナデナデ 美穂子「わん!わん!わん!わん!」フリフリフリフリ 京太郎「お、そろそろ出しますよ」 美穂子「わん!わん!」フリフリフリフリ 京太郎「いきますよー」パンパンパンパン 美穂子「ふーっ……ふーっ……」フリフリ 京太郎「くっ!」ドビュルルル 美穂子「んっくぅぅぅーーーーん!!」ビビクンッ 京太郎「おースッゲー出た」 美穂子「はっ!はっ!」ガクガクガクガク 京太郎「気持ちよかったですよ美穂子さん」チュッ 美穂子「あはっ……くぅーん♪」フリフリ 京太郎「まだしたいんですかしょうがないメス犬ですね」 美穂子「はっ♪はっ♪」ペロペロ 美穂子「……くぅーん……くぅーん」ガクガクガクガク 京太郎「10回も出したからか美穂子さんはもうグロッキー状態だな」 玄「これ精力剤ですどうぞ」スッ 京太郎「あ、ありがとうございます」ペコッ 玄「いえいえ、あの犬、可愛がってあげてくださいね!では!」スタスタ 京太郎「いっちゃった」 京太郎「一匹だけじゃ寂しいだろうし次の犬を探すか」 京太郎「やっぱり佳織さんかなぁ前から目をつけてたんだよなぁ 同じ金髪だし」 京太郎「あ、すみませんちょっといいですか?」 佳織「えっと……なんでしょう?」 京太郎「この許可証が目に入らぬかぁ!」 佳織「え!?」 佳織「こ、子作り許可証ぉ!!」アタフタ 京太郎「ふはは、もう遅いわ!玄さん!!」パチン 玄「おもち検査入りまーす!」 佳織「うぅ……」シクシク 玄「これまたすばらなおもちだよ!須賀くんは見る目があるね!!」 京太郎「はっはっは、そう褒めんといてください!」 玄「うん!わかった!!」 京太郎「いやいやいやいやそうじゃないでしょう」 京太郎「大丈夫ですよ佳織さん」スッ 佳織「……あ」 京太郎「絶対に酷いことはしませんから」ナデナデ 玄(もうしてるんじゃ……) 佳織「ほ、本当に?」 京太郎「はい!」ニッコリ 佳織「ふ、ふつつかものですが……よろしくお願いします!」ペコッ 京太郎「……」ニヤニヤ 玄(鬼がいるのです) 京太郎「なら、まずは濡らしてあげますね」スリスリ 佳織「く、くすぐったいよ」アハハ 京太郎「こっちを向いてください佳織さん」 佳織「えっ……んっ……ちゅっ……あ」 京太郎「……」スリスリ 佳織「んふっ……ぷはぁ!んんっ!… …んぁ」 佳織(上手く息が出来なくて……頭がポワポワ……) 京太郎「……」スリスリ 佳織「んっ!」ビクッ 佳織(な、なに今の?) 京太郎「……ぷはっ!こんなもんですかね」 佳織「あっ……お股が濡れて」ハァハァ 京太郎「そりゃあそうですよ身体はすっかり女なんですから」 佳織「んぁ……ぁ……」トローン 佳織(気持ちいい……子作りってこんなに気持ちいいんだ) 京太郎「今度は俺のを触ってくださいよ」ボロンッ 佳織「ひっ!」 佳織(凄く大きいし変な形……) 京太郎「とりあえず握ってみてください」 佳織「こ、こう?」ニギッ 京太郎「うっ……そのまま上下に」 佳織「……うん」シュッシュッ 京太郎「よかったら舐めてみてください」 佳織「こうかな……?」ペロペロ 京太郎「亀頭だけじゃなくて裏筋の方も」 佳織「うん、わひゃった」ペロペロ 京太郎「ありがとうございますお陰ですっかり元気です」 佳織「ど……どういたしまして?」 京太郎「ぷっ……なんですかそれ?」 佳織「だって……///」 佳織「恥ずかしいよこの体勢///」 京太郎「これは正常位といって子作りでは最もオーソドックスな姿勢なんですよ」 佳織「でも、須賀くんの顔が近くて」 京太郎「入れちゃったらそんな恥ずかしさなんてどうでもよくなっちゃいますよ」ニコッ 京太郎「じゃあいれますね?」 佳織「……」コクン ズブブブブブ 佳織「い……いた……やめ」 京太郎「一気にいきますよ」 ズンッ 佳織「……かはっ!」 佳織「うぅ……痛いよぉ……」ポロポロ 京太郎「大丈夫ですか?痛みが引くまで動かないので安心してください」 佳織「……抱き締めて?」 京太郎「はい」ギュー 佳織「ナデナデして?」 京太郎「はい」ナデナデ 佳織「痛みは引いてきた……かな?もう動いてもいいよ」 京太郎「じゃあ少しずつ」パンパン 佳織「んっ……んっ……」 京太郎「どうですか?」 佳織「内蔵が……んっ……押し上げられるような……んっ!」 京太郎「気持ちいいですか」 佳織「うん、気持ちいいよ」ニコッ 京太郎「佳織さん俺もうそろそろ」 佳織「うん、わたしもそろそろ何か来そう」 京太郎「佳織さん」パンパン 佳織「んっ!んっ!京太郎君!!」 京太郎「佳織さん!」パンパン 佳織「京太郎君!!」ゾクゾク 京太郎「うっ!」ドビュルルル 佳織「あっ!あっーーー……」ビクンッ 京太郎「……ふぅ」 佳織「えへへ……お腹の中あったかい」サスサス 京太郎「気持ちよかったですよ佳織さん」チュッ 佳織「私もだよ京太郎君///」チュッ 京太郎「あのあと、二発ほどやって佳織さんとは連絡先を交換して別れた」 京太郎「竜華さんを落としてビデオレターを怜さんに送ろう ん?不思議な薬……NTR……子供の名前……うっ頭が!」 京太郎「竜華さんですか?」 竜華「だったらなんや?」 京太郎「許可証くらえぇ!」 竜華「は!?」 竜華「清澄高校1年須賀京太郎?なんやただのナンパかアホらし」 京太郎「えっ?……あっ間違えたこれ学生証じゃなねぇか!!本物は……」ゴソゴソ 竜華「ほなな須賀京太郎君、次うちの前にあらわれたら容赦せんで」ヒラヒラ 京太郎「行ってしまった……」 京太郎「一生の不覚……」 京太郎「うむむ……やはり竜華さんのことが諦められない」 竜華「なんやまたお前か言うたよな次おうたら容赦せんでって」パキパキ 京太郎「くっ!今度こそ」バッ 京太郎「っしゃおらぁ!どうじゃぁ!」 竜華「子作り許可証やと……!」 京太郎「今度こそ成功だな」フヒヒ 竜華「い、嫌や……お前みたいな男なんかと……うちには怜が」ダッ 玄「逃げちゃ駄目ですよ竜華さん」ガシッ 京太郎「ナイスです玄さん」 玄「これぐらいおまかせあれ!」 竜華「……」ガタガタ 京太郎「竜華さんごはん持ってきましたよー」 竜華「……」ノソノソ 京太郎「あっトッピングするんでちょっと待ってください」シコシコ 竜華「……」 京太郎「うっ」ドビュルルル 竜華「……はぁ」 京太郎「今日も妊娠するまでヤり倒すんでしっかりと食べて体力つけてくださいね」 竜華「……」ガツガツ 竜華「……ん」 京太郎「しっかりと食べきりましたね偉いですよ」ナデナデ 竜華「……」 京太郎「なら次は妊娠検査薬ですね」 竜華「……うちがおもらしするところを見てて下さい御主人様」 京太郎「前まであんなに反抗してたのにちゃんと言えるようになりましたね」ナデナデ 竜華「っふ……うぅ……」 京太郎「ほら、犬みたいにちゃんと片足あげて」 竜華「ん……」チョロチョロチョロ 京太郎「えっと、まだ陰性ですね」 竜華「そっか……」シュン 京太郎「これじゃあ当分は帰れそうにないですね」 竜華「御主人様のおちんぽではやくうちを孕ましてください」フリフリ 竜華(耐えなアカン、検査薬で陽性さえ出たら帰れるんや……その後子供をおろせば……こんなやつの子供なんて) 京太郎「可愛いよ竜華」ナデナデ 竜華「……あ///」 怜「竜華がおらんくなってからもう2ヶ月か……警察に行っても何故かまともに取り合ってくれんし どないすりゃええんよ?竜華……」 怜「ん、なんや?ポストの中に封筒が」 怜「中身はDVD……この色はBDか」 怜「題名も何もない……とりあえず再生してみらんとな」 ピッ 竜華『怜みとるかー?』 怜「竜華!?」 竜華『うちが突然おらんくなって怜は寂しいやろなー』 怜「何処や!?いま何処におんねん!?」 竜華『せやから……』 竜華『今からうちが御主人様のおちんぽにハメ倒されるの見て自分を慰めてな』ニッコリ 怜「……は?」 京太郎『じゃあ、もう腰をおろしていいですよ』 竜華『やっとかい……待ちわびとったでぇ……うぅーーー……は、入ったぁ♪』 怜「なんやねん……コレ」 竜華『はぁ……あはっ♪……あん!』フリフリ 京太郎『あんま腰ふらないでくださいよ竜華さんの気持ちよすぎて我慢できないんですから』 竜華『無理や……!あんっ!怜に見られてると思ったら興奮して……それに我慢なんかせんでも 何回でも中に出してや』フリフリ 京太郎『本当に俺達の体の相性バツグンですよね』 竜華『もう離れられへん……心も体も御主人様に惚れてもうたわ』フリフリフリフリ 京太郎『嬉しいこといってくれますね……っと』パンパン 竜華『うひぃ!キた!キた!!御主人様ぁ!!』フリフリフリフリ 怜「嘘や……こんなん嘘や……」 竜華『御主人様キスしてや~』ハァハァ 京太郎『竜華は甘えん坊だなー』 怜「竜華が知らん男に抱かれて……何回も達しとる……」ガクガク 竜華『あん!あぁん!御主人様ぁ!』ビクンッ 京太郎『今ので何回目ですか?』 竜華『じゅっかいです……じゅっかいもイッひゃいまひた~』 怜「あぁ……」 うちの竜華が汚されとる 竜華『御主人様~』フリフリフリフリ 何回も達してそれでも腰をふりつづけてる 怜「……はぁ……はぁ」クチュクチュ こんなの絶対に間違っとる 京太郎『そろそろ出しますよ』 怜「そ!そんなん絶対にアカン!子供ができてまうわ!」ガタッ 竜華『心配せんでも大丈夫やで怜~コレ見てみ ここに+って出てるのわかるやろ? これなもうウチと御主人様の子供が出来たってことや 何回でも生おま○こできるってことや』フリフリ 怜「……あぁぁ」 京太郎『怜さんの考えてることわかるもんですか?』パンパン 竜華『わかるでぇ……んっ!そりゃあ元恋人やもん……んぅ!』フリフリ 怜「りゅあかぁ……りゅうかぁ……」クチュクチュ 京太郎『じゃあいきますね……』パンパンパンパン 竜華『あ!あ!あ!キスしながら!キスしながらがええ!!んっ……ふっ……』ペロペロ 京太郎『うぐっ……』ドビュルルルルルル 竜華『んぐっ……おほぉぉぉおおお……』ビクンッビクンッ 京太郎『なんちゅうはしたない声あげてるんですか ほら、怜さんにしっかり最後の挨拶をしてください』 竜華『ときぃ……うちもう帰らんからなぁ……ごしゅじんさまとの子育てと子作りに はげむって決めたんやぁ……』サスサス 竜華『寂しくなったらいつでもその封筒に入ってる他のビデオみてや~ 今までの御主人様との交尾や検査薬な経過とか全部はいっとるからぁ♪ほななー』 京太郎『竜華』チュッ 竜華『んっ』チュッ プッ 怜「りゅうかぁ……りゅうかぁ……」シクシククチュクチュ 美穂子「わん♪わん♪」フリフリ 京太郎「っぐ……いいよ美穂子!」パンパン 美穂子「くぅーん♪くぅーん♪」 竜華「……」 佳織「京太郎くん!」 京太郎「佳織!中に出すよ!」 佳織「うん!」 竜華「……」 竜華「パパは浮気性でアカンなーどうしたらええかなー」サスサス 竜華「そうや、いいこと思い付いた」 京太郎「なんだよ竜華急に……」 竜華「ちょっと後ろ向いてもらえるか?」 京太郎「おう」クルッ ドスツ 京太郎「こ、ここは……地下室……?」 竜華「せやでウチと御主人様の愛の巣や」 京太郎「ぐっ背中が刺されて……」 竜華「ほら見てみウチと京太郎を繋いでる手錠、絶対に切れないぐらい太いやろ まるで二人の愛みたいや」クスクス 京太郎「何をいって」 竜華「ここになこの部屋の鍵と手錠の鍵があるんやけど……」 京太郎「それを……こっちに」 竜華「こんなんもういらんわな」ポイッ カランカラン 京太郎「あ……排水口の中に……あぁぁ……!」 竜華「これで死ぬまで家族一緒にいられるで」ニコッ 京太郎「俺が……間違ってたのか……?」 竜華「間違ってなんかない……ウチはこんなに幸せやもん」 竜華「愛してるで京太郎」ニコニコ 竜華エンド 京太郎「なんだこの荷物?」 京太郎「なになに?異性をドスケベ淫乱痴女に変えちゃうお薬?嘘くさっ!」 京太郎「折角だし狩宿巴さんに飲ませてみるか」 永水 京太郎「すみませーーーん」 小蒔「あっ貴方は!須賀さんですよね!?」 京太郎「そ、そうですが……」 小蒔「この前は約束を守って頂きありがとうございます!今日はガンダムは一緒じゃないんですね!」 京太郎「……約束?……ガンダム?なんのことだがさっぱり……」 霞「小蒔ちゃーんちょっとこっちに来てくれるかしら」ゴゴゴ 小蒔「あ、あわわ」 霞「ちょっと奥の部屋行きましょうか」ズルズル 小蒔「うあぁ……助けてくださーい」 京太郎「なんだったんだ今の……」 京太郎「巴さんいますかー?」 巴「はい、何か用ですか?」 京太郎「これ飲んでみてください」ドンッ 巴「え?」 京太郎「飲んでみてください」 巴「貴方は誰で、これはなんなんですか?」 京太郎「秘密です、とりあえず飲んでみてくださいグイッと」 巴「えぇ……」 巴「いや、流石にそれは……」 京太郎「大丈夫ですって……多分」 巴「すみませんが今日のところはお引き取り願います」 京太郎「そんなこと言わずに」 巴「お願いします」 京太郎「……はい」 京太郎「追い出されちゃった」 京太郎「こういう時は外堀から埋めていかないとな」 京太郎「まずは小蒔さんからかなー」 小蒔「あっ須賀さん!先程はすみませんでした!」ペコッ 京太郎「ははは、気にしないでください」 小蒔「お詫びに何かしてあげたいんですが……」 京太郎「小蒔さん!俺と付き合ってください!!」 小蒔「え……えぇーーー!」 京太郎「お願いします!」 小蒔「須賀さんには……霞ちゃんもいますし……その///」 小蒔「えっと……ごめんなさい」ペコッ 京太郎「あ……はい」 小蒔「やっぱり霞ちゃんのことは裏切れません……友達としてなら」 京太郎「そうですね……友達ですね コマキ……マイ……フレンド」 京太郎「今日はとことんついてないなぁ……」シンミリ 京太郎「えへへ、小蒔さんお願いがあるんですが」 小蒔「なんですか?」 京太郎「これを巴さんの料理に入れてくれないでしょうか」 小蒔「これは?」 京太郎「料理が美味しくなるスパイスですよ」 小蒔「そうですか……わかりました!」 小蒔「えぇっと巴ちゃんの料理は……どれだっけ?」 京太郎「ふへへ、皆寝静まってるな 今のうちに巴さんの部屋に忍び込んで」 ガシッ 婆「なにをしておるのかのう……」プルプル 京太郎「えぇっと……その……」 婆「まぁよい……それより……」 京太郎「……」ホッ 婆「身体が疼いて仕方ないんじゃよ///」 京太郎「!?」 婆「待たんかいこぞーーーう!」ダダダ 京太郎「ひぃっ!それだけはそれだけは堪忍してくださーーーい!」ダダダ 京太郎「し、死ぬかと思った……本当に人生で一番の危機だった気がする」ハァハァ 京太郎「永水には縁がなかったんだな……もう諦めよう」 京太郎「折角だし同じ九州繋がりで新道寺に行って煌さんに飲ませるとするか……」 新道寺 姫子「なんしおっとね!部外者が勝手に入るのは」 京太郎「姫子さん可愛い」 姫子「え」 京太郎「姫子さんのしたまつげが可愛い」 姫子「その……」 京太郎「姫子さんの萌袖可愛い全てが可愛い」 姫子「///」 京太郎「入っていいですか?」 姫子「よかよ///」 京太郎「どうも!」 煌「む!貴方は部外者では!?」 京太郎「姫子さんの許可をしっかりと貰ってるのでご心配なく」 煌「そうなんですか、それなら歓迎しますよ!新しき友人……すばら!」 京太郎「早速ですがこれ、グイッといってみましょう!」 煌「え?」 京太郎「お願いします」ウルウル 煌「友人のお願いは断れません!飲まさせて頂きます!!」 京太郎「おぉおおお」パチパチ 煌「……」ゴクゴク 京太郎「どうですか?」 煌「ただの美味しい水ですね」 京太郎「なんかこう……内側から沸き立つものとかは?」 煌「まぁまぁ!そんなことより鶴田さんがあそこで羨ましそうにコッチのことを見てますよ! 相手してあげてください!」グイッ 京太郎「うぉっと、なら姫子に校舎の案内してもらいます」 煌「親睦を深める……すばらです!」 京太郎「あの薬パチもんだったのか?」 煌「出ていきましたね……」 煌「っふ~~~……!」ガクガクガクガク 煌「もう立ってられません……」ペタリ 煌「身体が熱く……疼いて……」ハァハァ 煌「でも、出会ったばかりの友人に手を出すなんてきっと向こうも驚いてしまいます」ブンブン 煌「我慢です……!我慢……!」 京太郎「え!?福岡ってどんな料理にでも明太子ぶちこむんじゃないんですか!?」 姫子「どんな偏見ねそれ」 煌(精神を集中すれば……集中集中) バッーーーン 京太郎「煌さんも一緒に回りませんか!?」 煌「ひゃ、ひゃい!?」 京太郎「一緒にいきましょう!」ギュッ 煌「んんっ!」 煌(ダメ……男性の匂いがするだけで身体が)バクンバクン 煌「……」ハァハァ 京太郎「煌さん?」 姫子「なんばしおっとね二人とも!早くいかんと時間なかよ」 京太郎「あ、いまいきまーす」 姫子「ここが食堂、レディースランチが上手かよ」 京太郎「へーそうなんですか」 姫子「……」チラッ 煌「……」ハァハァ 姫子「どがんしたんやろいつもは凄く元気なのに」ボソボソ 京太郎「さぁ……?わかんないです」ボソボソ 煌「……」ピトッ 京太郎「!?」ビクッ 姫子「なんでそがんに距離が近かと?もうくっついてるたい!」ムムム 京太郎「……さぁ?」アハハ 煌「ふっ……ふっ……」スリスリ 京太郎(まさか本当にあの薬が効いているのか!?) 京太郎「なんか具合が悪そうなんで保健室に連れていきますね」 姫子「なら私が案内ば……!」 煌「大丈夫です!私がナビゲーションします!!」 姫子「お、おぅ……」 煌「さぁ、須賀くん早くいきましょう!時間は有限ですよ!!」グイッ 京太郎「あっ、ちょっとそんなにひっぱらなぁぁぁーーー……」 姫子「……グスン」ポツーン 保健室 京太郎「誰もいないみたいですね」 煌「……」ドンッ 京太郎「うぉ!?」ドサッ 煌「ふふふ、もう我慢できません頂いちゃいますね」シュルシュルパサッ 京太郎「えっと……煌さん?」 煌「はぅぅ……駄目です!こんなはしたないこと!」ジタバタ 京太郎「煌さん?」 煌「私の理性が勝っているうちに何処かに移動してください!うぅーーー……」 京太郎(煌さんが苦しんでる……俺のせいだ) 京太郎「煌さん!」ギュッ 煌「うぅ……そんなことされたら」ハァハァ 京太郎「もう我慢しなくていいんです!俺が全部責任をとります!!」ギュー 煌「須賀くん……!須賀くん……!」ギュー 京太郎「貴女を一生愛します!だから俺と!!」 プツン 煌「あああぁぁぁあああ!!」ビリビリ 京太郎「きゃーーー!」 煌「そうですねイケるところまでイッちゃいましょう!!」ハァハァ 京太郎「や、優しくしてください」ビクビク 煌「すばらぁぁぁあああ!」 京太郎「さっきまでの威勢はどうしたんですか?」 煌「うぅ……///」 京太郎「ほら、早くブラジャーを外して見せてくださいよ」 煌「……///」プチッパサッ 京太郎「おもちは小さいですけど綺麗な色をしてますね」モミモミ 煌「す、すばらぁ……」 京太郎「好きですよ煌さん」チュッ 煌「あっ……あっ!あっー!中に……中に出してください!!」 京太郎「うっ」ドビュルルル 煌「すばらぁぁぁあああ……!」ビクンッビクンッ とまぁ色々とあって 俺は煌さんと付き合うことになった 高校は違うので遠距離恋愛と言うことになるが同じ大学に入れるように勉強は頑張っている 薬のことについてはまだ黙っている……言ってもいいかもしれないがこの事を考えると嫌な思い出まで蘇ってしまう 煌「よーしよーし男の子は泣いちゃ駄目ですよ」ナデナデ 「……うん」ポロポロ 煌「いい子です!すばら!」 「すばら?」 煌「はい、すばらです!」 「すばら!」 煌「すばら!!」 付き合ってから気付いたことだが彼女はとても優しい 今だって道端で泣いていた知らない男の子を慰めている 煌「お待たせしました京太郎くん!」 京太郎「ん……で何だったんだ?」 煌「転んだだけらしいです!」 京太郎「そっか」 煌「はい!では、デートの続きといきましょう!」 彼女は優しくてとても明るい正直俺にはもったいなさすぎるぐらいの良くできた人だ 俺なんかが責任を取ると言う形で付き合って良かったんだろうかと考えることがあるが 煌「はやく行きましょう!京太郎くん!!」ニコニコ 彼女の笑顔を見ていたらどうでもよくなってしまう 京太郎「しっかりとエスコートさせて頂きますよお姫様」 煌「すばらです!」ニコニコ この幸せを噛み締めよう 煌エンド
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6177.html
8月24日 今日は宥さんの誕生日 なので部室でパーティーをやった 宥さんの好きそうな物ということで真夏に鍋を用意した 真夏の我慢大会みたいな状況になったが宥さんがすごく喜んでくれたので良しとしよう その後はみんなでプレゼントを渡した 穏乃はニット帽、憧は耳当て、灼さんは手袋、玄さんは手編みのセーター、赤土先生は着る毛布を渡していた 宥さんは喜んでその場で全て見に付けていた。すごく……モコモコだった…… 俺は新しい眼鏡ケースをプレゼントした 宥さんのプレゼント=あったかいものらしいので、みんな驚いていた 宥さんも少しびっくりしていたが、その場で笑顔で受け取ってくれた 夜に宥さんからメールがあり、早速眼鏡ケースを使っていると眼鏡をしまった写メを送ってくれた 同時に玄さんから宥さんが着る毛布から離れないとメールがあったのは、まぁ予想の範囲内だった そして着る毛布の中で眼鏡掛けている宥さんの写メありがとうございました 晴絵「やったなぁ、我慢大会……じゃなくて宥の誕生会」 憧「真夏に鍋って時点で我慢大会みたいなもんでしょ」 穏乃「でも美味しかったからいいじゃん」 灼「『せめて美味しい鍋を』って京太郎頑張ってたし」 玄「でも良かったねお姉ちゃん。あったかいもの以外のプレゼントがもらえて」 宥「うん……人からもらうものはあったかいものばっかりだから……嬉しかったなぁ」 玄「でも部屋でずっと着る毛布にくるまってるのはそろそろ減らさない?」 晴絵「宥へのプレゼントはアレしかないと思ったけど、ベストチョイスすぎたか」 8月●☆日 今日……というか昨日の話だ ちょっとした賭けに負けて穏乃に1日付き合うことになった 穏乃は迷わず『一緒に山に行こう!』というので一緒に山を駆けずり回った 俺も体を動かすのは嫌いじゃないし、穏乃も楽しそうだったのでそのまま夢中だった が、気付いたらかなり遠くまで来ていた 辛うじて電波が届いた携帯で確認すると和歌山の南の方の熊野とかいうところまで来ていたようだった 慌てて戻ったが流石に無理がある 山を下り、家に連絡を入れ、適当なところで1泊することになった 穏乃も流石に落ち込んでいたが、俺も同罪だし、何より楽しかったというと少し明るくなった 翌朝、ショートカットということで山を突っ切って行こうとすると、途中で穏乃が足をくじいてしまった 仕方ないので俺が穏乃を背負い、穏乃の案内で山を突っ切ることになった 初めは穏乃は背中で暴れていたが、『女の子なんだから無理するな』と言うと諦めたのか大人しくなった 結局朝帰りになってしまい、穏乃の家の人にはやたら笑顔で迎えられた 疲れたし、今日は早めに寝よう 晴絵「朝帰りとはやるねぇー」 憧「どっちかってーと山帰りって言う方が合うと思うわよ」 穏乃「うぅ……だって京太郎と一緒だと思ってついはしゃいじゃって……それに帰りも……」 玄「おや?顔が真っ赤で……シズちゃんまさか」 灼「女の子扱いとおんぶで堕ちた……と」 穏乃「そ、そんなじゃなくて!……その、京太郎の背中、おっきいなぁって……」 宥「自覚しちゃったんだね」 8月◇◎日 夏休み最終日……だと思っていたんだ だが気付いたら1週間ほど前に戻っている 俺は疑問を感じながらもその1週間を全力で遊んだ そして最終日……だと思ったらまた戻っている また遊び、また戻る。遊び戻る遊び戻るの繰り返し……終わらない夏休み…… そう、俺達の夏休みは終わらないんだ!! そして明日から始まる何度目かの1週間で、この鞄のそこに眠っていた問題集も終わらせるんだ…… 憧「あぁ……何事かと思ったらそういうこと……」 灼「一部の宿題の存在自体を忘れていたって……」 晴絵「『宿題の存在を忘れてました』とかふざけたこと言ってたのはこういうことか」 玄「京太郎くん……」 穏乃「気持ちはすっごく分かるけど……」 宥「分かっちゃだめだよ?これは」 9月×日 今日から2学期 なんとか宿題を片付けて登校すると、色々な人に話しかけられた やはりみんながインハイで頑張った影響は大きかったんだろう 穏乃に憧、玄さんや灼さんも色んな人に囲まれていた そして宥さんは揉みくちゃにされていた。混ざりたかった それからは体育館での始業式やら表彰やら、テンプレと言っていいような行事だった 何故か俺はすれ違う男子から『爆発しろ!』『もげろ!』と言われて叩かれたり蹴られたりした 解せぬ。そう言われるほどいい目に合ってないはずだ そして放課後、部室で今後のことを話した と言っても大きな変化は宥さんくらいだ 宥さんは引退という形にはなるが、受験勉強の息抜き程度で顔を出してくれるらしい 何より宥さん自身も来たがっていたし 赤土先生はプロになるために本格的に動いているらしく、来年にはどこかのチームに所属できるらしい とりあえず今年いっぱいは教師として勤めるとか あまり変わりそうには無い。でも、確実に変わっていくんだろうな そう思ったら少ししんみりしてしまったので、みんなで楽しく打って、ラーメンを食べに行った まぁ、変わっていってもこうやって楽しくやれそうだし、なんとかなるだろう 宥「……ちょっと寂しいな」 玄「お姉ちゃん……」 憧「そっか、宥姉は京太郎と会ったのも今年からみたいなもんだから……」 宥「うん……でも、京太郎くんの言う通り、これからも楽しくやれそうだから、大丈夫」 穏乃「ですね、それは変わりません」 灼「ん、変えるつもりもない」 晴絵「その気持ちがあるなら大丈夫よ、みんな」 穏乃「はい!赤土先生もプロで頑張ってください!」 晴絵「まかしとけ!あ、小鍛治プロと対戦する時以外ね」 憧「ハルエ……それはないわー」 9月○日 今日はずっと眠かった 昨日日記書いてから、ついつい和とのネト麻に熱中してしまった のどっちやべぇ、ありゃ運営の用意したCPUとか言われるわ ネト麻もだが、チャットでも結構長時間話してしまった 麻雀のこと、長野のこと、阿知賀のこと、話題は尽きない 和は色々あったらしいが、これからも長野の清澄にいるから、今度また会おうと約束した しかし話してても麻雀してても楽しいから時間を忘れてしまう おかげで赤土先生には授業中に叱られるわ、部活でもみんなに叱られた 今日は早く寝よう 晴絵「あぁ、いきなり堂々と寝てた日があったわね」 憧「全く、部活中も居眠りしようとするんだから」 穏乃「和と遊んでるから、っていうからなんか複雑」 玄「ネット越しのおもち……流石に……いやでも……」 灼「玄、ちょっと無理があるから」 宥「和ちゃんが独占してるみたいだしね」 晴絵(結局は和への嫉妬なのよねー) 9月△日 今日はちょっとしたドッキリを仕掛けられた ちょっと用事で部活に行くと、かなり険悪な雰囲気だった 赤土先生に聞くと、冗談で今日のトップに景品を出すと言ったかららしい その景品が俺とか言うと、こんなことになってたとか なんというか、えらいことだった 憧は舌打ちするわ穏乃はいつぞや山で熊に遭遇した時みたいな表情だわ 玄さんは目からハイライト消えてるわ灼さんは完全に見下すような視線だわ 何が起きてるんだと困惑してると、まさかの全員+-0という結果で終わった 最初は席順でとか言い出していたが、もう1局打って決める、と決まりかけた時、宥さんが来た 宥さんならこの状況をなんとかしてくれる!そう思っていたが 「じゃ、私がもらうね?」と普段のぽわぽわした雰囲気がどこかへ言ったようにさらっと言い切って俺の腕に抱き着いてきた 普段ならおもちの感触を全力で楽しむところだがその一言で憧が切れたからそんな余裕が無かった 「はぁ!?何言ってんの!?」という憧の言葉を皮切りに仲良いみんなでの修羅場 一体なんなんだ、どうなってるんだと困惑していたが、このままではヤバいと思い、思い切って大声で『やめろ!!』と叫んだ 一瞬、静かになったと思うと、『ドッキリ大成功!!』のプラカードを持った赤土先生がそこに居た 曰く、修羅場でこそ本性が出るとか、そういう番組を見てやってみたらしい 言いだしっぺは憧と憧の姉だとか 修羅場とか笑えんからマジで勘弁 なんか男らしかったとか褒められたけど、こんな状況じゃ嬉しくない とりあえず昼飯奢りで手を打った しかし俺を取り合っての修羅場とか、ありえない状況だったのになんで気付けなかった俺 晴絵「ありえなことじゃないからでしょうね」 憧「本人が無自覚だからよ」 灼「でも、この時に京太郎の好きな人が分かるかも、って期待もしてたけど」 玄「結局は京太郎くんがかっこよかっただけだったね」 宥「あの状況でああ言えるのはすごいよね」 穏乃「少し悪い気もしましたけど、京太郎はああいう奴ですし」 9月□日 休日、適当にふらついていたら憧に会った ちょうど姉と買い物に来ていたらしい 少し話していると憧の姉、望さんも来た 望さんが来ると、憧がすぐに戻るからと離れた 望さんとあんまりゆっくり話したことなかったとか思っていると、望さんが悪戯を思いついたような表情で笑いながら 「ちょっと、憧にドッキリやらない?」そう言ってきた ちょうどこの前のドッキリの話を聞いたらしく、仕返しをしようと言うことらしい 内容はただ憧を置いてどこかへ行くというシンプルなもの、ある程度したらネタバラシをするということで、俺はその話に乗った 俺と望さんは携帯の電源を切って、そのまま適当に移動した 移動しながらも、適当な店に入ったり、少し休憩したりとそのまま楽しんだ それなりに時間が経ち、もうそろそろ憧に連絡を、と言うと、望さんは最後に行きたい場所があると言った それで最後なら、と望さんに付いていったが、気のせいかだんだん人通りが減っていくような気がした と言っても全く人が居なかった訳じゃない なんというか、やけにカップルが多いような気がした どこへ向かってるのかと思っていると、後ろから憧の声が聞こえた 望さんが「あーあ、惜しかったな」と言いながらも憧の方に歩いていき、ドッキリは終了した 結局どこへ行こうとしたのか望さんは教えてくれなかった 後で憧に聞いても、ドッキリに腹を立てたのか顔を赤くして知らないと言うだけだった ドッキリは良かったが、どこへ行くつもりだったんだろう? 晴絵「望が残念そうにしてたのはこれかぁ」 玄「2人でデートできなかったからかな?」 灼「その気になればできると思うけど……」 宥「どこへ行こうとしてたんだろうね?」 穏乃「ねー憧ー。どこだったのー?」 憧「……さぁ、あたしも分かんないわ」 憧(ラブホに行こうとしてたとか、言えるわけないでしょ!!なんてとこへ連れ込もうとしてんのよ!!) 晴絵(ガチで狙おうとしたって言ってたしなぁ……) 9月●日 今日、晩成の岡崎初瀬さんと小走さんが部室に来た なんでも小走さんが玄さんにリベンジのため練習を重ねて、そのために来たとか 曰く、「私は、再び王者になるべく変わったのさ」ドヤ顔でそういう小走さん、いや変わったのだからネオ小走さんとでも呼ぼう そんな小走さんを前に、穏乃が悪意無く言った「え?あんまり変わってないように見えますよ?」 そりゃお前数ヶ月で見た目まで変わる訳ない、と言う前に玄さんが言った 「確かに……胸が2センチ成長してますね?」その言葉に驚く小走さん、てか数センチ単位まで見切れるの? 俺だってまだできないぞ?しかし玄さんは更に続ける 「それに以前はおもちがもっと自然な形だったのにその増量……寄せてあげるブラと見た!!」 「だが、しかし、まるで全然!この私を満足させるおもちには程遠いんですのだ!」 胸を張りドヤ顔で言い切る玄さん、そのまま色々暴露されたショックか落ち込む小走さん。ちょっと不憫だった 結局そのまま落ち込む小走さんを抱えて岡崎初瀬さんは帰って行った おい、麻雀しろよ 玄「ふっ」ドヤァ 憧「なんでドヤ顔してんのよ」 穏乃「そんな変わってなかったと思っただけなのに」 晴絵「悪意無しでも人は傷つくから、気を付けなさいね」 宥「でも、本当に練習してたみたいなのにね」 灼「うん……にしても高3でも成長するのか……まだ希望はある……」 9月◇日 部室に行くと、机の上に古い麻雀雑誌が置いてあった 赤土先生以外来ていたが、誰のものかよく分からなかったので中身を見てみた グラビア等も載っていたが、色々書き込みがあったり、古くなってて見れなくなったページもあった 途中、赤土先生そっくりのグラビアがあってみんな驚いていた 名前等のところが塗り潰されていて、本当に赤土先生か分からなかったが、赤土先生本人がすぐに来て、本人だと分かった グラビアを見せた瞬間、赤土先生は黒歴史を正面から見てしまったような、そんなリアクションだった どうも、昔撮ったもので、恥ずかしくて名前も塗りつぶしていたらしい どうやら憧のお姉さん、望さんから送られてきていたらしい 「望あいつめええええええええ!!!」と叫んで赤土先生はどこかに行ってしまったので、俺達はじっくりと雑誌を読ませてもらった 10年前の雑誌だが、今も活躍している人の若い頃など、それなりに面白い情報も多かった 結局そのまま赤土先生が戻ってこなかったので、机の上に赤土先生のグラビアのページを開いたまま帰った 晴絵「ああああああああ……できれば抹消したい……」 灼「ハルちゃん、かっこよかったよ?」 穏乃「そうですよ!良かったと思いますよ?」 憧「出来はともかく、そんな後悔するなら撮らなきゃよかったじゃない」 晴絵「若さ故の過ちってやつよ……」 玄「本気で凹んでるねー」 宥「そういえば、あの雑誌って処分したっけ?」 晴絵「…………え?」 9月▽日 今日、今度の連休に合宿に行くことになった なんでもインハイ以来、練習試合や合宿の申し込みが多かったらしい それで、赤土先生でいくつか候補を絞って、俺達で決めることになった 穏乃は清澄と合宿したいと言っていたが、向こうも似たような状況で日が合わないとか 適当に候補の高校を見ていると、永水の名前が目に入った そういえば、霞さん達は引退してるのか、と考えていると、玄さんが勢いよく手を挙げて 「永水!永水との合宿を希望するのです!!あのおもち強豪校との合宿は必ずや今後のためになると思うので是永水をお願いします!!」 ほぼ息継ぎ無しで言い切った玄さん。うん、みんなが玄さんの下心に気付いていた まぁ、実際強豪だし、面識がない訳でもないので、永水に決定した 今回は俺は留守番ではなく、ちゃんと参加できるらしい 帰って永水との合宿が決まったと春に電話すると、みんなに伝えておく、と言っていた みんな?永水のみんなだろうか? どちらにしろ、楽しみだ 玄「くっ……連絡先をゲットできなかったのをこれほど後悔したのは初めてでした」 憧「テンション上げすぎ」 穏乃「鹿児島は2回目だったけど、永水の人達もすごかったですねー」 灼「うん……ホント……私の方が年上なのに……」 宥「気、気にしない方がいいよ?」 晴絵「アレはまぁ、色々と規格外よ」 9月■日 今日から永水との2泊3日の合宿だ 奈良から鹿児島まで移動し、更に移動して永水高校へ 女子校に入っていいものか多少躊躇ったりしたが、共学の話も出ているらしいので問題なかった 永水の顧問と、新部長らしい2年生の人に案内され、部室へ 部室には、レベル高めの女子達がいた。阿知賀もレベル高いと思ってたが、永水もレベルたけー そう思っていると、いきなり誰かがぶつかってきた 慌てて踏ん張って転倒は避けたが、思いっきり誰かを抱き止めるような状態になった 誰だと思って腕の中を見ると、春だった 「京太郎、久しぶり」そう言う春。だけどいきなり抱き着いてくるのは何故だ、と思っていると 「私が教えました。海外の挨拶はこうだと」そう聞こえたと思ったら後ろからまた抱き着かれた 前後に柔らかい感触がすばら!!……まぁ、あまりみんなの前で長時間抱き着かれたままではいられないので、とりあえず2人に離れてもらった 抱き着いていたのは、春だけじゃなかった 「ふふっ、久しぶりですね、京太郎」そう言うのはプロであり有名人であり、様々な逸話を持つ、俺の親戚、戒能良子さんだった 「いい機会なので来ちゃった、をやってみました。ロマンでしょう」春も良子さんも無表情、ながらほんのりドヤ顔だった ロマンだけどやめて、みんなビックリしてるから。でもありがとうございました 結構な時間を取ってしまったが、それから互いの自己紹介をして、特別コーチとして良子さんが来ている、ということを聞き、練習が始まった 何故か阿知賀のみんなからの当たりがきつかった気がしたが……何かしたかな? 玄「ううう羨ましいのです……永水の1年生だけでなく戒能プロのおもちまで堪能して……!!」 灼「そういう問題じゃない……それに、羨ましいのは京太郎?それとも、あの2人?」 玄「な!?」 穏乃「滝見さん、親戚だからってずっとくっついてそうな感じだったよね」 憧「戒能プロもよ。親戚だって、絶対わざとよね」 宥「良い人達だったけど、みんな京太郎くんのこと気にしてたよね」 晴絵「ま、あの中でただ1人の男子だったしね。仕方ないわよ」 良子「春?その荷物はなんですか?」 春「黒糖と着替えと黒糖と京太郎との昔のアルバムと黒糖」 良子「バイクに乗せませんし乗りませんよ?後、アルバムは見せてくださいね?」 春「断固拒否、一緒に阿知賀まで行くなら話は別」 良子「HAHAHA、ナンノコトヤラ。ちょっと年末にツーリングで奈良方面に行くかもしれないだけですよ?」 春「…………」 良子「…………」 春「譲らない……」 良子「ノーウェイノーウェイ……」 小蒔「2人とも、何をしているんでしょう?」 霞「さあねぇ……」 初美「諦めて年末大掃除した方がいいですよー」 巴「2人ともー、京太郎くんから送ってもらったお菓子でお茶にしませんかー?」 9月◎日 合宿2日目、今日は1日みっちり練習した 周りのレベルは高く、普段と違う相手ということでかなりいい練習になった 練習終了後、永水の現部長に近くにいい温泉があると聞き、阿知賀のみんなと永水の一部の人達、 と言っても春や小蒔さん達とだが、一緒に行くことになった そこは知る人ぞ知る、という感じの温泉で、俺達の他に客はいないようだった 貸し切りかと思い、体を手早く洗って温泉に浸かっていると、誰か入って来た 何気なく振り返ると、憧が居た 一瞬、お互いに完全停止した というか状況が理解できなかった。男湯だろ!?間違えてないよな!?とか、色々なことが頭をよぎった が、すぐに憧に続いて春や穏乃達まで入ってきた 完全に訳が分からなかった。が、そこで憧が我に返ったのか、「なんで京太郎がいるの!?」と言ってきた 穏乃達は俺がいるということに驚いていたが、春が平然とした様子で「ここ、混浴」と言っていた 先に言えよそういう大事なこと!!そう言いたかったが、俺は憧が声を出した時点で後ろを向いていたので何も言えなかった 後で聞いたが、普段はほとんど女性しか来ない温泉らしい 無論すぐに上がろうとしたが、「ヘイヘイヘイステイステイ。オーケーオーケー、ノープロブレム」と良子さんに後ろから両肩を押さえられた 今思えば、当たってたな……柔らかいものが、布の感触も無く 「ほら、百数えるまでと言いますよね?」と言う良子さん。それ小学生とかそういうのだから 「ね、みなさんもすぐ出るのはちょっと駄目だと思いますよね?」そう良子さんが聞く 当然憧や灼さん辺りがすぐに駄目だと言うと思ったが、こんな時に限って誰も何も言わなかった 味方もツッコミもいない!?そう思っていると、春が隣に座って、腕を絡めてきた 「昔は一緒に入った……」そう言うけどそれほんと何年前だよ!?そう言いかけたが、春と逆側に憧が座ってきて、驚きで何も言えなかった 「……文句あんの?」と言われたけど、むしろ文句言われる側じゃねぇの俺 そんな状況に色々な意味で耐えきれず、両腕を振り払って立ち上がり、すぐに出ようと出入口の方を向いた が、そこにはとんでもない光景が広がっていた 何故か俺の後ろだった場所で待機していたであろう阿知賀のみんな それと、面白そうにそれを見守る永水のみんな……全員タオル1枚とか……今思い出しても最高でした が、本格的にやばかったのですぐに走って出て、そのまま宿泊施設の自室まで1人で逃げた 今冷静になって考えても、なんだったあの状況は 俺死ぬんじゃね?ってくらい良い状況だったし しかしおかげで今も顔合わせられねぇ 特に憧は……最初しっかり目合ってたし、タオル1枚あったとはいえ…… 今夜、寝れるかな…… 晴絵「アンタらあたしが色々打ち合わせとかやってる間に……」 穏乃「だ、大丈夫ですよ!?ほら、こう、アウトなことはやってないです!」 灼「やってたら京太郎が合うとだから」 憧「あぁぁ……思い出した……私、あの時半裸の京太郎に見惚れてたんだ……」 宥「うん……ちょっとドキッとしちゃったよね」 玄「流石に私でもそう思ったよ……私も憧ちゃんみたいに近くに行きたかったな……おもちも狙ってて、結局どっちも駄目だったし……」 灼「……二兎を追うものは一兎も得ず」 9月☆日 合宿最終日 最後は練習試合をした 俺や良子さん、赤土先生まで参加し、かなり盛り上がった 最後に宿泊施設で荷物をまとめ、みんなで集まって後は赤土先生が戻ってくるのを待ち、挨拶して帰るだけという状況だった が、玄さんが「まだ帰れないですのだ」と言った 一体なんなのか聞くと「まだ!あのおもちに触れてない!!このまま帰るなんてできないのですのだ!!」そう言う玄さん、冷たい周りの視線 誰のおもちかは分かるし、気持ちは分からなくもないけど、流石に他校の人達だ。無理だ みんなでそう言って玄さんを止めたが、逆効果だった「嫌だ……私は……おもちに触れたいぃぃぃ!!」そう言っていきなり宥さんの胸を揉みだした その宥さんの反応とか、柔らかな胸が揉まれるとことか個人的にはじっくり眺めたかったけど、流石にそうはいかないので脳内にしっかり保存して、止めに入った が、玄さんは素早く離れ、「おもち……狩りですのだぁぁぁ!!」そう言って憧の胸を揉みだした 普段強気な憧がいきなり胸を揉まれてちょっと恥ずかしがってたり、弱弱しく抵抗してたりかなりグッときたが、またそうはいかない、以下略 しかし暴走したような玄さんは止まらなかった そのまま外に出ようとしたが、穏乃がそこをブロックした。そのまま玄さんの両手は穏乃の胸に伸びたが 「おもち狩り……おもち……おもち?」玄さんの気持ちは分かる。が、それは駄目だ 後ろから勢いよく灼さんに叩かれ、穏乃と憧に両手両足を掴まれ、玄さんは止まった 「玄……そんなにおもちが好きなら……あんたのおもち揉んであげるわよ!!」その憧の声で、灼さんが勢いよく玄さんの胸を揉みだした 玄さんも抵抗していたが、その抵抗も虚しく、玄さんはされるがままの状態に。宥さんも助け船を出す気はないようだった ある意味珍しい状況だと思ってゆっくりと見ていると、赤土先生が部屋に戻ってきた 「準備終わってる?お、面白いことしてんじゃん。よし、京太郎も行ってみよー!なんてね」そう言って俺の背中を叩く赤土先生 それは、完全な不意打ちだった 背中を叩かれて驚いた俺はバランスを崩し、玄さんの方へと倒れた それに気づいたのか穏乃と憧、灼さんはすぐにどいたが玄さんは間に合わなかった 俺は玄さん慌てて手を出したが、それはどういうことか、がっつり玄さんのおもちを掴むような形になってしまった おもち狩り返し……そんな言葉が頭に浮かんだが、まさにその通りだった 慌ててどいたが、玄さんは真っ赤になり、すっかり大人しくなってしまった そのまま永水の人達とあいさつをして阿知賀へ帰ったが、玄さんはその日おもちおもち言うことは無かった まぁ、ある意味自業自得か?俺も憧と灼さんから叩かれたけど でも、柔らかかったな…… 玄「うああああああ……こ、これはそのあのえっと……」 憧「自業自得よ……ってか何私が揉まれてるとこまで書いてんのよ!」 宥「わ、私のも……うぅ……」 灼「同情の余地無し」 穏乃「です。無い訳じゃ、ない!」 晴絵「若いねー、ってか合宿最後に何やってんだか」 9月★日 部室に行くと、玄さんが1人で居た どこかぼーっとしているようなので、どうしたのか聞くと、おもちについて考えていたらしい 曰く、永水の人達のおもちは素晴らしいし、触れることすら叶わなかったのをマジで後悔しているらしい それに比べて、自分のおもちが全然だめだと考えていたらしい それは違う!! それだけは声を大にして言った 玄さんの胸は全然だめじゃないどころか素晴らしいものだ 確かに大きさでは永水の人達に劣るかもしれないが、それに負けない形の良さ、柔らかそうな感じがある 決して卑下するようなものじゃない それからしばらく、玄さんのおもちに対する熱い想いを玄さんにぶつけた あなたの胸は素晴らしい それを伝えたい一心だった 気付くと玄さんは真っ赤になっていて、「えと、あ、ありがとう」そう言って走って行ってしまった それと入れ違いに、憧と宥さんが入ってきた 「アンタ、玄を口説いてたの?」入って来るや否や、いきなり憧にそう言われた 玄さんのおもちがいかに素晴らしいかを語っていただけだと言うと、呆れたように溜息をつかれた 玄さん、自分のおもちにの素晴らしさを分かってくれただろうか また、おもちについて話したいものだ 宥「なんか、『あなたは素晴らしい』とか聞こえたから待ってた日だよね」 憧「そーね。情熱的に口説いてる以外に聞こえなかったわ」 玄「そそそんな……や、でも嬉しかったし……」 穏乃「京太郎、わざとやってるのかな?」 灼「アレはまた別の天然だとおも……」 晴絵「タチ悪いわねー。アレで高校生だし、将来どうなるやら」 10月×日 今日は文化祭、うちのクラスはメイド喫茶だった が、何故か俺を含む何人かの男子は執事の恰好をさせられた 裏方で良かったんが、女子の妙な結束には逆らえなかった 試しにハギヨシさんの真似をして憧に執事っぽく振る舞ってみたら、すごく周りに驚かれた 憧は恥ずかしいのか真っ赤だった。ま、いきなりお嬢様呼びはないか 思ったより様になってたのか、そのまま接客することになった 俺なんかハギヨシさんの足元にも及ばないのになー 開始してしばらく、別のクラスの知り合いが冗談半分で俺を指名してきた が、何故かそこから俺への指名が途切れなかった 途中、灼さんや玄さんに宥さん、晩成の小走さんや初瀬さんまで来たのは驚いた 休憩時間、宣伝のために執事服のままで、という訳で執事服のままふらついたが、 何と勘違いされたのか、色々な人に一緒に写真を撮ってくれ、と頼まれた 執事服、結構良くできてたからかな、写真を撮った人は後でクラスの方にも来てくれた 色々な人に呼び止められたりが多くて、結局はあんまり回れなかった まぁ、それなりに楽しめたし、みんな喜んでくれたからいいか ただ、終わり間際にどこから聞いたのか、良子さんと瑞原プロが来たのはマジで驚いた 驚きつつも、ちゃんと接客したが、2人ともオフで回りにばれないようにしているのか、普段とちょっと違う感じだった 違和感はあったが、周りに騒がれるよりはいいか そんな感じで、1日執事服のまま、俺の文化祭は終わった そういえば終わってから着替えの時、男友達に面白いからと着崩した執事服の写真を撮ったりしたな 適当に眼鏡借りたり、どっかの黒い執事っぽくしてみたりした写真も撮ったが、ちゃんと持ってくるかな? 晴絵「文化祭かー、京太郎の執事はすごかったよなー」 穏乃「いきなり憧をお嬢様って呼んだのはびっくりでしたけど、そこからもうまさに執事!って感じで」 憧「あーアレはやばかったわ。ちょっとああいうとこに通う人の気持ちが分かりかけたわ」 玄「最後は京太郎君だけ指名時間短かったよね」 灼「すっごく並んでたし、当然だと思う……」 宥「淹れてくれた紅茶、あったかかったなぁ……」 晴絵「でもさー、戒能プロや瑞原プロが来たのも驚きだけど、文化祭後に出回った写真もびっくりじゃない?」 玄「アレはこうやって撮ってたんですねー。誰がどうやって撮ったんだ、ってちょっとクラスで話題になってましたよ」 憧「てか晴絵も写真持ってんの?」 晴絵「いやいや流石に。生徒が授業中見てたからさ」 穏乃「すごいのありましたよね。なんか、着替え中のとか」 憧「え、眼鏡のとかは知ってるけどそれ知らないわよ?」 宥「私が見たのは口で手袋外してるとこだけど」 灼「私の壁ドンっぽいの」 玄「何種類あるんだろうねー」 穏乃憧玄灼宥(どれも欲しいけど!!) 10月○日 今日はみんな用があったらしく、部室に来たのは俺と宥さんだけだった なので、ネト麻で俺が宥さんに教わる形になった 受験勉強もあるのに、わざわざ来てくれるのは本当にありがたい ちょうど2人なので、勉強の邪魔にならないかと聞くと「ちゃんと勉強はしてるし、いい息抜きだよ」と宥さんは言ってくれた 帰り道、思ったより遅くなってしまったので、宥さんを送っていった が、途中、宥さんが足を滑らせ、捻ってしまった そのまま歩かせる訳にもいかないので、おぶって行くことに 背中におもちが!!厚着の下からでも主張を隠せないおもちが!! しかし状況が状況だったのでクールに。クールに背中の感触に集中した 宥さんは恥ずかしいからか、黙ってしまった そのままなんとなくお互い黙ったままでいると、宥さんがポツリと話し出した 本当は、もっとみんなと居たかった、 昔から一緒に麻雀をやりたかったが、1人年上だから参加できなくて、 阿知賀で麻雀部に参加したのは本当にうれしかった、らしい でも、引退して、今みたいに一緒に居られるのが減っていくのが、本当はすごく嫌、そう宥さんは言った 気持ちは、分からなくはない。別れは寂しいし、宥さんの場合自分1人だけ離れるような形だ でも、大丈夫。そう言って俺は片方の手で宥さんの手を握った 宥さんは卒業して、今まで以上に一緒にいる時間は減るかもしれないけど、一緒に居られなくなる訳じゃない むしろ、俺達の方が寂しくて宥さんの方に行くかもしれない 何より、俺達みんな宥さんのことが好きだから、一緒に居たい。そう思っているから、大丈夫 なんか自分で言っててイマイチな感じだったけど、宥さんにそう言った 宥さんは、小さく笑ってくれて、「ありがとう、京太郎くん……あったかいよ」そう言ってくれた そのまま宥さんを送り、俺も帰った 宥さん、結構寂しがり屋なんだな 今度から、ちょいちょいメールでもしよう 玄「お姉ちゃんが携帯弄るの増えたと思ったらこういうことだったんだ」 灼「言ってることは良いことだけど、なんか弱いというか……」 憧「ま、宥姉を安心させようと必死って感じで、京太郎らしいわ」 宥「うん……京太郎くんといると安心する……ずっと居たいって、思ったのもこの時からかな」 穏乃「それって宥さん……」 宥「ふふ、好きって言ってくれたのは、ドキッとしたけど、みんな、っていうのが少し残念……なんてね」クスッ 晴絵「宥が本気になったってことね。こりゃ一番の強敵じゃない?」 10月4日 今日は和の誕生日、とメールでこの前聞いていたので、みんなでこの日に着くように合わせてプレゼントを送った 俺は和が持っていたエトペンってぬいぐるみをモチーフにした手編みのマフラーにした ちょうど家に帰り着いた時、和もその時にプレゼントが届いたのか、わざわざ電話でお礼を言ってくれた 嬉しそうで何よりだ 電話越しだったが、誕生日を祝えてよかった そーいえば、みんなは何を送ったんだろう? 憧や穏乃はいいもの、としか言わなかったけど まぁ、あの2人に限って変なものは送ってないだろう 穏乃「その通り!良いものを送っただけだよね!」 憧「そうね。和も大喜びだったわよ」 玄「何を送ったの?」 穏乃「文化祭の時の京太郎の執事服の写真!!」 憧「焼き増しした甲斐があったわ」 宥「い、いいのかなぁ?」 灼「まぁ、本人が喜んだならいいと思うけど」 晴絵「あの写真、とんでもないとこまで広まってたりしないわよね?」 10月△日 今日は灼さんのところでボウリング大会があった 常連さんから飛び入り参加まで、最近お客さんが増えているのもあって、参加者は結構いた 俺達阿知賀麻雀部も参加することになっていた 残念ながら灼さんは大会運営で参加できなかった 大会は特にトラブルもなく、スムーズに終わった せめて片付けくらい手伝おう、ということでみんなで手分けして手伝った 俺は主に灼さんの指示での力仕事がメインに。まぁ当然だろうけど 片付けながら、ふと思ったことを灼さんに言ってみた 灼さん、今日も大会をしっかり仕切ったり人をまとめたり、何気にすごい 灼さんは驚いて、すぐにそんな大したことじゃない、と言っていたが、充分大したことだ インハイの時だって、部長としてしっかりみんなをまとめていたし、灼さんは灼さんが思っている以上にすごい人だ そう言うと、「……それを京太郎が言うの?」と何故か少し怒ったように言われた 訳が分からない。そう思っているのが伝わったのか、灼さんは俺の服の首元を掴み、俺の顔を自分に寄せて言った 自己評価が低いのは俺の方で、みんな俺に助けてもらっている。自分だってそう思っているし、もっとその辺りを自覚しろ そんな感じのことを言われた 後、無自覚で色々やらかすのはやめろだの、不意打ちみたいなスキンシップがどうのと色々言われた 後半は見に覚えがないので聞き流したが、今のこの体勢はどうなんだろうか そう言うと慌てて灼さんは離れた 「とにかく!私も、みんなも京太郎が好きだってこと!!」そう言った後、灼さんはハッとしたような顔をして、どこかへ走っていってしまった まぁ、言い方はアレだが、嫌われてないのはありがたいな これからも仲良くしていきたいし しかし、後半言われたことがマジで分からん なんかやったっけ? 灼「あー……これ京太郎につい言っちゃった時の……」 晴絵「ま、分からなくもないわ。妙なとこで自己評価低いし」 憧「それで大したことない、だもんねー」 玄「にしても顔を寄せる、なんて無理矢理キスするみたいな体制?」 灼「……あぁぁぁぁぁ……やけに顔近くてドキドキしたと思ったらそういう……」 宥「無自覚だったんだ……」 穏乃「京太郎も無自覚だし?平等ってことじゃないですか?」 灼「言い終わってから自覚した……あんな言い方で自覚するとか……」 憧「あー、落ち込んじゃって。まぁ言ってることは正しいと思うわよ?」 10月□日 今日、遂に阿知賀生徒用非公式掲示板『おもち同盟』のメンバーが100人を突破した 長かったぜ……ここまでくるのは…… 玄さんとこっそり企画し、玄さんと共におもちのすばらしさを語り続けた…… 男子はおそらく全員参加してくれただろうが、阿知賀は元女子校、つまり残りのメンバーは全て女子 こんなたくさんの女子達もおもちの素晴らしさを知ってくれるなんて…… おもち好きに男女関係ないな!! そう、必要なのはおもちへの愛だ!! 今夜はこれから徹夜でおもちへの愛を語り明かすぜ!! 玄「私も思い出すよ……あの苦労の日々……あの時の達成感……まさに、おもちへの愛だね!!」 憧「何やってんのよアンタら」 晴絵「てか100人って何気にすごいわね」 穏乃「えっと、阿知賀にあと90人近く玄さんみたいな人がいるってことですか?」 灼「や、流石にそれは無いとおも……」 宥「ど、どうだろうねー……そういえば揉みくちゃにされたとき、胸触られた気が……」 憧「宥姉、もっと警戒して。割とマジで」 10月●日 今日は休日、部活も休みだが玄さんと灼さんは修学旅行へ、他のみんなも用事とのこと なので、奈良に引っ越したけど行ってなかった場所、奈良公園に行ってみた うん、マジで鹿が公園内を闊歩してるのな 時期が時期なせいもあり、見知らぬ制服を着た学生たちが多かった 鹿せんべいでも買おうかと考えていると、目の前に涙目で鹿に囲まれている女の子と、それを爆笑しながら見ている女の子がいた ちょっと放置しておくのもアレだったので、近くで鹿せんべいを買って、鹿の注意を引きつけて鹿から女の子を助けた 「あ、ありがとうございます……怖かったです……」という囲まれていた小さめの子と 「あっはっはっはっは!!いやマジ面白かったわ。動画撮りたいからもっかいやってくんね?」まだ笑ってるもう1人の子 2人の制服に見覚えがあった。インハイに出ていた有珠山高校だった。由暉子のおもちは忘れない 「へ?ユキの知り合い?マジ?」「そんなご縁が……素敵です」まさかと思って由暉子のことを話すと、 2人とも由暉子の知り合い……というか同じ麻雀部らしい。世間って狭いなオイ もう少し話がしたかったが、残念ながら時間が無いとのことで、明日また会うことになった そのために2人と連絡先を交換してから分かれた しかし初対面と思ったら共通の知り合いがいるとはびっくりだ 憧「また女の子と知り合ったわよ……」 玄「有珠山……確かに1人だけずば抜けたおもちの持ち主はいましたが、それ以外は……」 灼「ブレないね」 有「玄ちゃんだし……でも奈良公園か。行ってないなぁ」 穏乃「また行きたくなりますね。鹿と競争したり」 晴絵「いや、やっちゃダメよ?」 10月◇日 今日は昨日の約束通り、有珠山の2人に会いに行った 2人は自由行動だったらしいが、1日くらい適当でいいという揺杏さん。それに引っ張られたらしき成香さんが少し可哀想な気もした まぁ、とりあえず適当な店でゆっくり話すことになったが、由暉子の服について予想以上に盛り上がった あの服は揺杏さんが作っているらしく、服について褒めると大いに喜んでくれた そりゃあんなおもちが強調されたすばらな服、褒めるしかない 男目線の意見も欲しい、ということで最近の由暉子の写真を見せてもらいながら、いかにして魅力を引き出すか熱く語り合った あの胸は活かすべき、この1点にお互い同意できたことが何より嬉しかった 揺杏さんは俺の意見がすごく新しい服のアイディアになりそうだと喜んでくれていた 成香さんともちょいちょい話し、楽しそうにしていたようだった そうやってすぐに時間は過ぎてしまった 由暉子の写真を必ず送るという約束の下、俺達は別れた 改めて思う。いい出会いだった、おもちってすばらしい 玄「おもちって…ムガモゴ」 憧「はいそこまで」 灼「何度も言わなくていいから」 晴絵「見事な連携プレーね」 憧「全然嬉しくないわ」 穏乃「でも写真かぁ……どんな写真だろ」 宥「北海道だし、あったかい恰好とか?」 爽「いいよいいよー、かわいいよー」パシャパシャ 揺杏「もっとギリギリまで攻めようか!こう、きわどいポーズとって!!」 由暉子「きわどいの……こうですか?」 成香「わ、わぁ……」 誓子「それアウトだよね?ねぇ、爽その写真どうする気?あ、コラ逃げるな!!」 10月▽日 今日は男子個人戦だった 今回も他のみんなは個人戦に出なかった 今回は全力で俺のサポートに回る、と言ってくれ、試合前もわざわざ全員で応援に来てくれた 嬉しかったし、負けたくなかった…… 午前中は勝ち抜き、午後の初戦の卓に座ったところは覚えているが 「狂気の沙汰ほど面白い……」 「さて……打(ぶ)つか」 「……御無礼」 この3人の一言を聞いて、気が付けば俺は横になっていたいて、心配そうな顔をしたみんなが見ていた どうやら俺は負けたようだったが記憶が全くない みんなが言うには、かなりギリギリの接戦だったらしいが、最後の最後にギリギリで負け、その直後に倒れたらしい 相手がとんでもない実力の持ち主だったんだろうけど、負けたか…… 悔しいな……今回はみんなが居てくれたのに、前よりも勝てなかったなんて…… 次は、次こそは勝ってやる!! 穏乃「試合、残念だったね」 憧「対戦相手の3人、その後もめちゃくちゃ勝ってたじゃない」 灼「むしろ1番苦戦してたのが京太郎の時っぽい…… 宥「京太郎くんも頑張ってたのにね」 玄「勝って欲しかったね……こんな時こそおもちで抱きしめてあげれば元気が」 晴絵「玄はそこまでね。ま、アレは相手が悪かったって私でも思うわ。でも、あいつはそれで諦めるような奴じゃないでしょ?」 穏乃「はい。京太郎、次はみんなで全国に行こうね!!」 10月■日 今日はちょっと大変な目にあった 体育の授業後、憧と体育倉庫に道具を片付けていると閉じ込められた 結構奥に居たせいでか、気付かれなかったようだった 内側から開ける手段も無く、そのうち運動部や異変に気付いた誰かが開けに来るだろう、と憧と話し、慌てずそのまま待つことに しかし季節は秋。動いて汗をかいた後、冷える それは憧も同じだったようで、寒そうにしていた。なので着ていたジャージの上を脱ぎ、憧に掛けてやった 女の子が体冷やすもんじゃないしな 憧は俺が脱ぐ時何か慌てていたが、上着を掛けた時、なんか安心したようなそうじゃないような、複雑そうな表情だった それからしばらく経ったが、誰も来なかった 少し俺も冷えてきたと思っていた時、「ねぇ、寒いんでしょ?……こっち、来なさいよ」と憧が言った 体を寄せ合えば少しはマシになる、ということでの提案らしかった 憧相手とはいえ、流石にどうかと思ったが、結局は押し切られて憧の隣に寄りそうように座ることに 憧、いい匂いしたな…… しかしそれからもただ時間が過ぎるだけだった このままどうするか、そう考えていた時、憧がいきなり俺に抱き着いてきた 当然驚いたが、憧はそのまま「……もし、誰も来なかったらどうしよっか」と上目づかいで言ってきた ちょっとやばかった。腕に当たる胸とか、いい匂いとか、潤んだ目とか、とにかく色々やばかった 自然と俺の手が憧の肩に触れようとした、その瞬間だった 「憧ー!!京太郎ー!!いるー!?」外から穏乃の声が聞こえてきた 俺と憧は慌てて離れ、穏乃に返事をして、無事外に出られた 戻ってくるのが遅い俺達をみんなで探していたらしい それにしても憧、どういうつもりだったんだ? あのまま穏乃が来なかったら……あぁもう寝よう 穏乃「あの時こんなことしてたの!?」 憧「ち、違うわよ!?寒かっただけよ!?」 晴絵「あっためあうとか、まさにそのまま……」 灼「ハルちゃん、教師の発言じゃないとおも……」 宥「で、でも2人とも大丈夫だったの?寒いとこにずっと居たなんて…」 玄「大丈夫だよ。2人ともしっかりしてるし」 憧「そ、そーよ」 憧(ちょっと脱ぎだした時とか超びっくりしたし、あのまま誰も来ないで初めてが……とか考えたりはしたけど……) 10月27日 今日は咲の誕生日だった なので今年はプレゼントにブックカバーを誕生日当日に着くよう送り、夜に電話した 咲は少し驚きながらも出た 俺が電話する前まで、照さんと電話で話していたらしい このポンコツ姉妹はちゃんと仲直りして、仲良くやってるみたいで何よりだ 楽しそうに照さんとのことを話す咲。良かったな咲 それからは俺のことになった こっちでも元気でやっていること、最近あったこと、大会で負けたこと、色々なことを話した 不意に咲が「……やっぱり、まだ慣れないな。京ちゃんがいないの」と呟いた まぁ、長い付き合いだしな 俺もやっぱ少し寂しいし、今度長野に帰るかな そう言うと咲は嬉しそうに、あそこに行こうここに行こうと言っていた お前迷子にならずにたどりつけるのかよ ま、その時は長野にいるだろうし、探してやるかな 玄「むむむ、遠く離れてもちゃんとお祝いを送るとは」 晴絵「青春だねぇ。遠距離恋愛みたいだねー」 憧「え、遠距離とかそんなんじゃないでしょ!?」 穏乃「そうですよ!ただの幼馴染って言ってましたよ!?」 灼「……よくよく考えたら穏乃と憧と玄もそういうものじゃないの?」 宥「一緒にいた時間の長さじゃないかな?」 咲「うーん……ここ、いや……」 まこ「珍しいな。雑誌なんぞ持ち込んで……ん?デートスポット特集?」 咲「はい。今度、京ちゃんが長野に来た時のために……いやでも麻雀は……」 まこ「青春しとるな。ま、無粋なことは言わん。他の奴らが来るまでは見とっていいぞ」 咲「は、はい」 まこ「しっかし咲に和に他の奴らもか……どんな奴なんじゃろうな、その須賀京太郎ってのは」 11月×日 今日は穏乃と玄さんと宥さんに今の時期美味しい山菜とキノコを聞き、山へ 比較的低く、人もいそうな山で穏乃と山菜&キノコ狩りに 慣れているのか穏乃はすごい速さで集めていった 俺も負けてられないと思い頑張ったが、中々上手く集まらない ふと気付くと、穏乃と離れ、見知らぬ場所に来ていた やべぇはぐれた。そう思いながらも冷静になり、穏乃を探した しばらく歩いていると、不意に目の前の草むらがガサガサと不自然に揺れだした まさか熊?と思い後ろにゆっくり下がりながら様子を見ていた そして、草むらから出てきたのは……おばあさんだった 「おや?珍しいとこで人に会うねぇ」山菜片手にのんびりというおばあさん。こっちは必至だったのに おばあさんに事情を話し、人が居そうなところまで送ってもらった そこで穏乃とも会えたし、何かの縁だとおばあさんに山菜まで分けてもらえた ありがとうおばあさん 別れ際に名前を聞いたが、熊倉トシというらしい 熊に出会ったといえば出会ったのか? 憧「アンタらは何危ないことしてんのよ」 穏乃「いいおばあさんだったよ!」 灼「そういう問題じゃないとおも……」 晴絵「熊倉さん、何やってんだか……」 宥「知り合いですか?」 晴絵「ま、ちょっとね。色々と動く人だしなぁ」 玄「?」 11月○日 今日、外を掃き掃除していて落ち葉がかなり多かったので、たき火をやることに いざ火をつけようという時、赤土先生の焼き芋やりたくない?の一言で焼き芋に しかし落ち葉で焼き芋は結構時間がかかる なので、まずは普通にサツマイモを入れた後、それぞれで短時間で火が通って、おいしそうな食材を調達して一緒に焼いた 主にこの前のきのこだったが、ジャガイモやソーセージ、そして何故かチーズまであって、 チーズは別で溶かしてジャガイモやキノコと食べた 外でみんなで食うとなんであんなに美味いんだろうな 最後は先生たちも集まってきて、かなり大事になったが楽しかった もちろん食べる前に写メを撮り、愛宕(貧)にしっかりと夜に送っておいた たき火で焼いて、取り出すところから芋を割るところまでしっかりと順番に たき火で焼き芋、やっぱ風情があっていいね 晴絵「アレは良かったわー。校長もノリノリだったしね」 憧「なんで先生たちまでノリ良かったのよ。一応お嬢様高校だったのに」 玄「まぁたき火で焼き芋って楽しいし?」 穏乃「テンション上がるじゃん!」 宥「あったかかったな……」 灼「今度またやる?」 洋榎「……たき火したい」 絹恵「いや無理やろ」 洋榎「いややー!ウチはたき火で焼き芋とかバーベキューがしたいんやー!!」 洋榎「それもこれも!たき火始めるとこから火消して芋取り出して中身割るとこまで丁寧に写メ送る京太郎が悪い!!」 絹恵「無駄にしっかりした写メやしなぁ……ちゅーか写メ見返してそういうやめへん?」 洋榎「わざわざ送ってくれたんやで?ちゃんと取っといてたまに見返さんと悪いやん」 絹恵「そういうとこあるから写メ送られるんやない?」 11月△日 今日は穏乃の家で栗きんとん作りを手伝った 最近お客さんが多いから人手が欲しかったらしい しかし栗きんとんは作ったことが無かったので、作り方を教わりながら作った とりあえず作って、ひとつ試食してもらった が、食べた直後「……婿に来ない?ホラ、これも磨けば光ると思うし」との言葉を穏乃母からいただいた 穏乃が隣にいる前で。穏乃は慌てて栗を落とそうとしてた いきなりすぎるし、隣に娘いるのに磨けば光るとかいいのか とりあえず今日は手伝いということで冗談として流したが、目がマジだったよやべぇ 最初は少し手間取ったが、徐々に慣れていき、最後の方では迷惑かけることなく作れていた 終わった後、穏乃母からお礼として好きな方をどうぞ、とお金が入ったであろう封筒と穏乃を差し出された 娘の扱い雑だな。丁寧に封筒の方を頂いた 玄「あぁ、京太郎くんが作ってたからこの頃栗きんとんの味が違ったんだ」 宥「だね。少し違うけど、そっちも美味しかったよね」 憧「へー、違いとか出るんだ。で、何気に穏乃んとこは親までプッシュしてるのね」 晴絵「まぁ好条件だし、親としても安心なんでしょうねー」 灼「それでもいきなり婿入りって……」 穏乃「もう、余計なこと言わなくていいのに……」 11月□日 今日はとんでもないニュースがあった ネットニュースだが、なんとすこやん熱愛報道が流れていた しかも相手まで映った写真付きだったが……相手というのが、ハギヨシさんだった…… なにかの間違いだな 部室に行ってもその話で持ち切りで、相手のハギヨシさんが俺の知り合いだと言うと赤土先生が確認してくれた 結果、たまたまそういう写真を撮られただけで誤解らしい ただ、赤土先生曰く、すごく、この上なく、心底残念そうにそう小鍛治プロは言ったらしい 帰ってから俺もハギヨシさんに連絡を取ると、既に対策済みらしい まぁ、龍門渕が本気で動けば大体なんとかなるし、あのハギヨシさんだ。問題ないだろう 憧「アレは驚いたわよねー」 宥「うん、いろんなところがその話で持ち切りだったね」 晴絵「お前ら、あの後小鍛治プロを慰めよう、ってどんだけ大変だったか……」 灼「ハルちゃんお疲れ様」 穏乃「でも、あれから誤解だったってニュースで言ったっきり、すぐに無かったことになっちゃったよね」 玄「だねー。あんなに早く話が消えるなんて、不思議だよねー」 11月●日 今日は穏乃と憧が先生に呼ばれたので俺だけ先に部室に行った 部室に行くと玄さんしかいなかった 玄さんの方も色々あって先に来たらしい しばらくは俺と玄さんだけみたいだったので、改めて阿知賀のおもち事情について話した 今あるおもちのことは当然で、憧の小学生の頃と今の成長率、宥さんのおもちの完成度と今後、 穏乃と灼さんの将来のおもち、時速何キロでおもちの感触を掴めるか、話題は尽きなかった 話している最中、ふと気になり玄さんのおもちを改めて見た 普段おもちおもちと言っているが、本人も相当のおもち さらに顔だって可愛いし、性格も悪くない、旅館の娘で家事等も完璧にこなせる、 おもちに対して真剣、他人のおもちを見ても怒らないどころかむしろ聞いてくる アレ?ある意味理想のタイプ? でも理想のタイプが目の前なのにいつもの対応?理想が目の前にいたらもっと違う反応じゃね? 理想もっと違う?俺の誤解?いやいや、そういうもんなのか? そんなことを色々考えていると、どうやら無言で玄さんを見つめていたみたいだった そのせいで玄さんも急に黙ってしまった俺に対して驚いているようだった。心なしか顔も赤かった どうしたのかと聞いてくる玄さん、それにほとんど無意識に「いや、理想のタイプが目の前にいるのになって」そう返してしまっていた 途端に玄さんは真っ赤になって、どこかへ走って行ってしまった 驚かせすぎたか、その日玄さんは戻ってこなかった 後でメールで色々誤解かもしれないと言っておこう 宥「玄ちゃんが真っ赤で走って帰って来た日はこんなだったんだ」 憧「色々途中にツッコミたい部分はあるけど…」 穏乃「成長率……将来……」ペタペタ 灼「……まだ成長する」ペタペタ 憧「で?理想のタイプ?」 玄「いやいやいや、あとでなんか誤解と勘違いとかメールきたし……うん、別にがっかりとかもしてないですのだ……」 晴絵「それ、めちゃくちゃ気にしてるって言ってるようなもんだから」 11月◇日 昼休み、なんとなく穏乃と憧と駄弁っていた時だった ふと穏乃に、制服以外の私服でもスカートを穿かないのかと聞いてみた 穏乃は即、動きにくいと却下した 憧は呆れ顔でずっとこれだとぼやいていた もったいない、スカート似合わない訳じゃないのに 穏乃はそれを聞いて照れたのか少し顔を赤くし、立ってわざわざ俺の前まで来て、「……そんなに、私に似合う?」と聞いてきた その時だった 誰かが窓を開けたんだろう、教室内に突風が吹いた ほとんどの生徒は座っていたり、そんなに風に当たらない位置に居たからか、特に影響はなかった が、ちょうど風がダイレクトに当る位置に居て、立っていた穏乃はその突風の影響をもろに受けた つまり、俺の目の前で盛大に穏乃のスカートが捲れ上がった 清潔感のある白で、ワンポイントに可愛らしいリボンがあり、はっきりくっきりと俺の目に焼き付いた 風はすぐに止み、スカートも元通りになった そして俺は、右手の親指を立てながら「超似合うぜ」そう、爽やかな笑顔で穏乃に言った 次の瞬間、腰が入って捻りの効いたビンタを貰ったが、後悔はない 晴絵「いやー、見事な手形と思ったら穏乃だったか」 宥「放課後に会った時もはっきり残ってましたよね」 灼「まぁ、不可抗力だろうけど、気持ちは分からなくもない」 玄「でも、実際のところ穏乃ちゃんにスカート似合うと思うけどなぁ」 憧「ねー、もったいないわよねー。ということで、今度買いに行かない?」 穏乃「絶対やだ!!」 11月▽日 部室に行くと、机に突っ伏して灼さんが眠っていた 部長としての仕事の途中で寝落ちしたみたいだった 少し寒そうだったので、俺の上着を掛けて、仕事の続きを俺がやった 結構面倒なものもあり、これを普段からやってると思うと少し申し訳なく思う なので、そのまま寝かせておいて、灼さん好みのお茶とお菓子を用意しておいた その後、目を覚ました灼さんは驚いていたが、そのままできる範囲でハギヨシさんから教わった奉仕をした みんな用事があったのか、誰も来なくて灼さん1人に奉仕した日になった 普段色々知らないところでやってもらってたんだろうし、たまにはこうしてもいいだろう 次は執事服でも用意するか? 灼「目を覚ましたら京太郎の服が掛けてあって、好きなお茶とお菓子が用意してて驚いた……」 晴絵「で、奉仕って何されたの?」 憧「そ、そそそんなご奉仕なんて……」 穏乃「どしたの憧。顔真っ赤にして」 灼「……別に、ふつーにお茶とお菓子のおかわりとか……後マッサージとか、執事っぽいこと……」 灼「……結構、良かった」 玄「な、なんか満足気だね灼ちゃん」 宥「いいな~」 11月■日 ふと、疑問ができて松実館に行った 目的は宥さん、具体的には宥さんの好みだが もはや顔パス状態で通され、宥さんの部屋に行くと予想通りこたつむりな宥さんがいた 布団から顔だけ出した宥さん、正直可愛い が、そのままではやりにくいので無理を言って上半身を炬燵から出してもらい、まともに話せる状態に で、俺は疑問を解消するため、途中で買ってきたブツを宥さんの前に出した それは……アイス そう、疑問とは実にシンプル、宥さんは炬燵にアイスはアリなのか、ということだ 夏場に冷たい飲み物は一応口にしていたが、アイスは見ていない ということで冬の贅沢、炬燵でアイスを宥さんがやってくれるかどうか きっと、実証に時間がかかるだろう、そう思っていた 俺がアイスを渡すと、宥さんは普通に食べていた 「あったかくないけど……あったかいよ?」アイス片手に笑顔で言う宥さん……疑問はあっさり解消できた この後2人でめちゃくちゃのんびり炬燵でアイス食った 今後、炬燵でアイスする時は宥さんとこ行くかな 憧「しょーもなっ」 灼「……どうでもい」 宥「ひ、酷くないかな?」 晴絵「まぁ普段のイメージもあるんだろうけど、男ってくだらないこと気にするもんよ」 穏乃「なんかアイス食べたくなってきた」 玄「アレ?でもお姉ちゃんがアイス食べるのなんて年に1回あるかないかで……」 宥「ん……京太郎くんがいたから……」 11月◎日 憧に土下座した 理由は試験前、偏差値70の力を借りるためだ 憧は中々首を縦にふらず、口説き落とすのもかなり手ごわかった 褒め倒しても土下座しても多少顔を赤くしたりするだけで効果がなかった なんでも……できる範囲でなんでもするから、とまで言ってやっと教えてくれることになった しかしその代償として、1日憧にくれてやることに 一体どんな高いものを奢らされるのか今から恐ろしくもあるが、背に腹は代えられぬ とりあえずありがとうアコチャー これで赤点は避けられる 愛してるぜ!! 憧「ふきゅっ!?」 晴絵「おぉー、大胆ねぇ」 玄「あ、あああ愛って!?」 灼「こんなの気にするほどじゃないとおも……」 宥「でも、ちょっと嫉妬しちゃうよね」 穏乃「土下座から愛してるって、すごいことやってるなぁ……だから憧、今回私に教えてくれなかったのか」 12月×日 今日は驚いた この前、いつものように愛宕(貧)に美味しそうなものの画像を送ると 『もう許さへん。ちょいそっち行ったるからな!!』とメールが来た お待ちしています、と柿の葉寿司の画像を送ってその日は終わったが 「京太郎!!来てやったでー!!」マジで来やがった(貧)。わざわざ奈良駅バックの写メ付きのメールで しかし絹恵さんも来ていたらしいので仕方なく迎えに行った 今までの飯テロの仕返しの殴り込み、という建前で遊びに来ただけだと絹恵さんが教えてくれた まぁせっかくだから、と公園に移動し、奈良の有名なせんべいを(貧)にだけご馳走した (貧)は勢いよく食べたが、味がイマイチだと言っていた そりゃそうだろう。鹿せんべいだし、そう言うと漫画みたいに噴出した 流石大阪人、いいリアクションだった その後も怒られたりしつつもいじり倒して、ちゃんと美味しいもののところ連れて行ったり、 お土産で穏乃のとこの和菓子を教えたりした しかし鹿せんべいをマジで食べたのは面白かった 別れた後で、面白かった、と鹿肉料理の写メ付きで送っておいた その後またメールが何通か来ていたようだがあえて無視した 憧「他校の人に鹿せんべい食わせるなっての」 穏乃「だねー。アレ、あんまり味ないんだよねー」 灼「なんで知って……あ、言わなくてい」 晴絵「落ちに鹿肉料理ってのがまたなぁ……」 宥「京太郎くん、愛宕さんのこと嫌いなのかな?」 玄「んー、そういうのじゃないと思うよ?」 洋榎「おのれ京太郎ー!!」 絹恵「今度はなんなん?」 洋榎「やっと鹿肉フルコースが終わったと思ったらジンギスカンの写メ送ってきよったんや!!」 絹恵「あ、おいしそーやなー」 洋榎「せやなー……やなくて!!いい加減こういうのやめろっちゅうんや!!また殴り込みいかなアカンか!?」 絹恵(お姉ちゃんフツーに京太郎くんの奈良案内楽しんどっただけやしなー。ほっとこ) 12月○日 学校からの帰り道、今日は玄さん宥さんの2人と帰っていた ちょうど本屋に行こうということになり、3人で行くことに しかし道中、寒い。流石に12月、もう少し厚着してくればよかったと後悔した 寒いな、と呟いた時、いきなり右腕に宥さんが抱き着いてきいた 「ん……あったかい?」そう上目づかいで聞いてくる宥さん、なにこの可愛い生き物 すると左腕には玄さんが抱き着いてきた 「こうすればもっとあったかいのですだ!」ニコッっと笑って言ってくる玄さん。可愛い 両手に美人姉妹、さらに腕におもちが!おもちが!! まさに両手に華状態で本屋に行き、その後も少し寄り道して帰ることに 思い返すとなんて幸せな状態だったんだろう 俺死ぬの?一生分の幸運使い切って死ぬんじゃねーの? まぁ死にたくないが、そう思えるほど素晴らしい状態だった 穏乃「ずるい!!」 灼「抜け駆け……」 晴絵「また大胆な……しかも2人一緒にって……」 玄「ふふふ、大胆に攻めることも必要なのですだ!」 宥「あったかかったなぁ……」 憧「わ、私もあれくらいやるべき?……いやでも……」 12月△日 今日、というか昨日のことになる 穏乃と山に行った。まぁ最近よく行くので慣れたもんだと思っていた が、山の天気は変わりやすいというからか、土砂降りの雨が降って来た 冬の雨は流石にシャレにならん、ということで近くの山小屋で止むまで待つことになった しかし雨が止む気配も無かったので、そこで一夜を明かすことになった 山小屋もよく出てくるボロ小屋じゃなく、少し古いがちゃんとしたものだったのでなんとかなった まずはお互いに雨に濡れた服を脱いで乾かすことにした ここで風邪でも引いたら本当に動けなくなる 流石の穏乃も恥ずかしそうにしていた。俺だって同級生の前で脱ぐのは少し抵抗ある 濡れた服を脱ぎ、山小屋にあった大き目のタオルをお互いに巻いて、小屋にあった囲炉裏に火をつけた しかし寒かった。火をつけたとはいえ、ほとんど脱いだ状態、冷えるだろう どうするかと思っていると、穏乃が隣に来た 「さ、寒いし……風邪引いたら大変じゃん!!」そういって寄り添うように隣に座る穏乃 相手が穏乃とはいえ、普段以上の薄着でくっついているんだ。そりゃドキドキする お互いなんとなく無言になった。ちょっと気まずくもなる 「……私が無理に誘ったからかな」ポツリといつになくしおらしく穏乃が呟いた 少し、気にしてるのかと思った だから俺は、穏乃の頭を思いっきり撫でて、そんなことはない、と言った それで穏乃は楽になったのか、そのまま体を俺の方に預けるように寄りかかった、眠ってしまった まぁ、俺は寝れなかった。いや、穏乃相手だけど、アレで寝るのは無理 翌朝、綺麗に晴れたので俺達は無事下山した 憧「また山で!?もうあんたはいい加減少しは控えなさいよ!!」 穏乃「山いいじゃん!!まぁ……この時は京太郎がいて良かったけど……」 晴絵「お、穏乃。乙女って感じの顔してるぞ」 灼「顔、赤いよ」 穏乃「あ、あぅ……」 玄「私もこんな感じなのかなぁ」 宥「みんなじゃないかな」 12月□日 今日はこの前のテストのお礼ということで、憧に付き合って買い物に行った しかし、どうしてこう女子の買い物ってのは長いんだ? アレコレ見て、どっちが似合う?とかどっちも似合うって言うと怒るのは理不尽だと思う 憧なら元がいいんだから両方似合うんだよ ただ、途中憧が寒そうにしてたから俺のマフラーを貸してやった 貸した後は妙に静かで、俺のマフラーを見てたけどそんな気に入ったのか? 結局そのまま返してもらえず別れたし、クリスマスにでも編んできてやるかな 晴絵「何気に私物テイクアウトとはやるわね」 憧「そ、そんなじゃないわよ!寒かっただけ!!」 穏乃「でも、この静かになったっていうのは?」 玄「京太郎くんのマフラーだから?」 宥「あったかかったから?」 憧「あー……京太郎の温もりとか、臭いが……」 灼「アウトだね、気持ちは分からなくもないけど」 12月●日 今日、宥さんのマフラーがいつもより長かった そんなグルグル巻くほど寒いのかと聞くと、違うと言われ、長めのマフラーを俺に巻いてきた よくある、2人でひとつのマフラーを、って状況だ 驚いていると、手慣れているのかあっという間にマフラーが巻かれた そして、いつもより近い宥さんが「ふふふっ……あったかいね」そう笑顔で言った なにあの天使。可愛すぎる 要は2人用マフラーだったらしい いつものが洗濯中で、本来は玄さんとやるとか まぁ色々と当たったり、役得だったぜ 玄「おねえちゃーん?」 宥「な、なにかな玄ちゃん?」 灼「なかなか強引な……」 憧「宥姉もやるわねー」 穏乃「今度私もやろっかな」 玄「じゃあ私がお姉ちゃんのマフラー借りるね!」 灼「次は私で」 憧「あ、私もやるわよ!」 宥「だ、駄目!こればっかりは貸さないよ!」 晴絵「青春してるわねー」 12月◇日 今日は珍しく雪が降った なのでか朝から穏乃が元気に「山に行こう!!」と誘ってきた だけどもうちょい着ようか 山は珍しく雪が少しだけ積もっていた 高校生にもなるが、やっぱり雪見るとテンション上がる そのまま2人で山を駆けずり回った 昼過ぎくらい、雪も溶けてきて、そろそろ戻るかという時、穏乃が足を滑らせた そのまま転びそうになったが、ギリギリで抱き留めた 思いっきり抱きしめるような形になってしまったが、まぁ仕方ないだろう それに驚いたのか、穏乃は真っ赤になって大人しくなってしまった まぁ怪我は無いみたいだったからいいか そのまま2人で転んだりしないように山を下りた たまには雪降った山も面白いかもしれないな 晴絵「穏乃は結構抱き締められてるわよね?」 穏乃「えぇっ!?そ、そんなことは……」 宥「抱き締めやすい、とか?」 玄「身長的に、かな?」 灼「それは関係ないとおも…」 憧「京太郎から見りゃ、私達全員低いわよ」 12月24日 今日はクリスマスなので、阿知賀のみんなと子供麻雀クラブの子供達も一緒にクリスマスパーティーをした 意外と俺のことを覚えてくれている子も多かった 子供たちには作ってきたお菓子をプレゼントとして渡すとえらく喜ばれた それからは子供達も交えての麻雀大会だった ちなみに俺は初戦で子供達から狙われまくって終わった。子供って容赦ない だが優勝は大人げなく赤土先生だった なので、優勝賞品として今話題の料理、ゲソのピーナッツバター和えを振る舞った 食べた瞬間の赤土先生の顔は忘れられない 大会が終わってからは、普通にプレゼント交換をしたり、ケーキを食べたりと楽しく過ごした でも俺に回ってきたプレゼント、透明な牌ってなんだ? おもちゃのプラスチックっぽいけど、誰だこんなの回したの? ま、楽しかったしいいか 晴絵「アレは不味かった……ゲソの風味が良くない方向に変貌を遂げて……」 憧「小学生相手でも大人げなかったのが悪いわよ」 灼「優勝賞品は最初からああいうのって決まってたし……」 穏乃「ちょっとだけ、食べてみたかったな……」 玄「だ、駄目だよ?にしてもプレゼント交換は楽しかったよね」 宥「うん。回って来たの、カイロだったけどあったかかったよ」 灼「そーいえば、京太郎の手編みのマフラーは誰が持ってったんだっけ?」 憧「……誰でしょうねー。ちょっと私も欲しかったなー」 穏乃「?そういえば憧は何もらったの?結局見せてくれなかったけど」 憧「え?べ、別に大したものじゃないわよ!?」 宥(分かりやすいなぁ……) 12月▽日 今日は少し早いが家の大掃除をした 最近は親父もお袋も俺にまかせっぱなしになってる気がするが……ま、いいか 今更だが、4月に引っ越してもう12月とは月日の流れが速く感じる 長いんだか短いんだか分からんが、色々あったな…… 少し早いけど、来年も楽しくやっていきたいもんだ 明日の部室の大掃除、気合い入れていくか! 穏乃「これは、昨日の日付……ってことは」 玄「全部読んじゃったね」 宥「京太郎くんの色んな一面が分かったね」 灼「大体は予想できるけど……」 憧「そーね……そーいえば、その京太郎本人ももうすぐ帰ってくるんじゃない?」 晴絵「あぁ、でも連絡が……あっ」 灼「ハルちゃん?」 晴絵「連絡来てたわ……しかも携帯マナーモードで気づいてなかっただけで」 穏乃「ちょっ!?」 玄「そ、それじゃあ京太郎くんは!?」 晴絵「待って、メールが……もうすぐ着くって」 宥「も、もう!?」 憧「早く日記戻さなきゃ」 穏乃「あっ、足音聞こえてきた!!」 晴絵「やばっ、京太郎の鞄鞄……私が戻すからみんなで足止めして!!」 灼「あ、足止めって何を…」 ガチャ 京太郎「ただいま戻りまし…」 玄「ま、まだダメー!!」ダッ 宥「え、玄ちゃん押して…」ツルッ 穏乃「わ、わー!?」ツルッ 憧「ちょ、待ちなさ…」ツルッ 灼「へ!?」ツルッ バターン!! 京太郎「むぐぐ……むぐ!?」 京太郎(なんだこれ体中に柔らかい感触が……って息できねぇ!?) 玄「い、いたた……あっ……そ、そんなとこに手入れないで……」 宥「あうう……ひっ!?だ、誰?胸触ってるの?」 穏乃「ひゃっ!?そ、それは私のお尻……」 憧「ふきゅっ!?……ど、どどどこ触ってるの!?」 灼「わ、私のなんか触っても……」 晴絵(日記をこっそり直して証拠隠滅が終わったら、教え子がToLoveるな状況になっていた) 晴絵(ここは教師として言わなきゃいけないこともあるだろうけど) 晴絵「……ねぇ、ちょっと写メっていい?」 憧「ハルエー!!そんなことより助け……ふきゃっ!?」 玄「も、もう!そんな動かさないで…んっ」 穏乃「さ、さっきからずっと触ってて……」 灼「んっ……そんな……動かな…」 宥「そ、そんな強くは……んんっ……」 京太郎(息が!!息が!!……あっ、でもこんな死に方なら……ほん……も……う…) 晴絵「あ、ちょっ京太郎?京太郎ーー!!しっかりしなさい!!こんな美味しい状況で死んだらもったいないわよー!!」 憧「もうちょっとまともな言い方あるでしょうが!!」 12月Я日 今日は部室の大掃除だった あらかた終わらせてから途中買い出しに行ったが…… 戻ってきたら、なんか滑って転んだからか、みんなが俺の上に倒れてきた そしたら……全身に柔らかな感触が!! 息できなくて、あの世半歩手前までは行ったが、あの死に方なら本望だ!! まぁ、なんとか蘇生した後はやたら謝られて、みんなで飯食った 来年もまた、楽しく過ごしたい そして来年は!来年こそは!! おもちがある彼女を作ってやるぜ!! カンッ!!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3487.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388925097/ 昔、俺は事故に遭った それで脚を酷く骨折してしまった俺はそのまま入院することになった 見舞いに来てくれる同級生もいて、入院生活に不満は感じなかった 退院してクラスに戻ったが、小学生の人間関係の発展は案外に早く 脚が痛むので外で遊ぶことのできない俺は、校庭でサッカーをして遊ぶ男子の同級生を眺めることしかできなくて 女子のグループに混ざることもあまり上手にできなかった 入院する前に仲良くしていた奴らは俺を外したグループで仲良くなっていて、俺は、孤独感と寂寥感を覚えた 母の再婚が決まり、新しい父の転勤と共に、俺は東京から長野へ引越すことになった クラスでお別れ会が開かれたが、居心地は悪く 別れの言葉も激励の言葉も彼らの笑顔もすべて全て取り繕ったもののように感じた 二か月も学校を離れていた俺に向けられたものは全て薄っぺらいものに感じてしまった 次第と俺は彼らの一言一句に虫唾が走るのを知った ―仲良くしていなかったくせに、こういう時に限って善人ぶるなよ ―仲間外れにしていたくせに、こういう時に限って友達だとか言うんじゃねえよ 人と接することを放棄していた俺は、他人に責任転嫁をして情緒を乱し そのまま暴れた 同級生と最悪の別れ方をしてしまった俺は、春休みに入って引っ越すまでの間、家に閉じこもっていた 外でクラスの奴らに会ったら気まずくなるからだ その間、俺への来客はただ一人としていなかった 優しい新しい父が構ってくれたが、俺は同級生たちに対するものと同じ感想を抱いた 小学二年生の俺には、変わってしまった環境や新しい環境への適応力が足りていなかったのだと今になって思う ようやく迎えた引越しの日、俺は引っ越すことへの不安を誰にも吐き出せずに抱えてしまっていた 引っ越して新しい生活をすることになるんだと実感したくなかった俺は、 業者さんが来るまでに荷造りを終え、しばらく出ていなかった外へ出た 同級生が来ないような、小さな公園で時間を潰していた 唯一の遊具のブランコでふらふらしていると、不意に声をかけられた 「お隣、よろしいですか?」 声の主は今まで見たことのない女の子だった 同い年くらいの、めちゃくちゃ可愛い女の子 二つのブランコが揺れて、金具の音が俺らの間に寂しく響いていた 俺はいつの間にか、彼女に話しかけていた どうせ見知らない、今日一日だけの関わりしかないからと俺は悩みを打ち明けた クラスのお別れ会でしてしまったこと 転校先での人間関係への不安 その他 一方的な俺の話を、彼女はしっかりと聞いてくれていて 大人びた彼女はその身の上を話してくれた 彼女の家は転勤族で今日ここに越してきたばかりだそうで、俺よりも別れを経験しているらしかった 悩みに共感してくれた彼女に親近感が湧いて、自然と話が弾んだ 他の人と話すのは楽しいな、と小学生なりの感想を抱いた 長野では、もっといろんな人と話してみよう いろんな人と仲良くしよう 彼女の回答を聞いて、彼女と話して、俺はそう思った 胸の中を灰色に染めていた不安は彼女に退けられ、新たな希望を抱いた 彼女との会話が、彼女の言葉が俺を救ってくれたような気がした 「もうすぐお昼の時間なので、お暇します」 ――――あ、俺も昼飯だ 「では、途中まで一緒に行きましょうか」 そう言って、微笑んで、 差し出してくれた右手に、恩返しがしたくなった 入試の日、彼女と再会したときは思わず目を疑った 試験が始まってから、数順の会話をした彼女があのときの女の子だと気付いた 横目から見ると、彼女は以前よりもずっと綺麗になっていて、特に一部分が著しい成長を見せていた 運命の巡り合わせ、そんなオカルトに照れて、その日は彼女と話すことを避けた あのとき、差し出した左手 教室のドアの前で立ち止まってる彼女に、踏み出した足 一瞬だけ目が合って、ときめいた胸 励ましてくれた彼女の、大声で押した背中 勢いのまま、撫でた頭 ―今までで、俺はどれだけ恩返しができたんだろう 涙を見せながら走り去っていく彼女を見て、ふと考えた 怒鳴られたあとで、彼女の事情に気づいた 涙を見たあとで、彼女の心情を察した 無神経なことを言ってしまった 和は、苦しんでいたのに ――――恩知らずでごめんな 一人残された廊下で、呟いた ,.ー-‐.、 ヽ、 ヽ __ /,..-ニ‐- '"_,..) / ̄\ _,.‐-、 ' ´/ , _ 、´ / ヽ ' 、 .ノ _ _ ,. ''" ,. -‐/ _  ̄\ / _| r ヽ i'´ ` ! , ',. -一' ./..'/ .} / <_ ,..-、 ! l i ヾ、_ / ,. '′ ,..,. ,/ ./ `ー-イ \ / ヽ ! ! し , iヽ、i / / { \ヽ i' _,/ ,.イ ̄`'´ /! ゙、 l ! / ヾ | ー'´ `´\ ヽヽ ! / ̄ // / / | └! .i! .!┘ ヽ r'´ ,.'⌒ `,. l ! 〈 \| | | | l !l .! ヽ ! ! ゝ-‐'´ /l .! ヽ r/ ヽ/ | l .l ! l i ゙、 \ / } .}ー"ヽ ヽ ヽ__// _ r、__, ,、 __,ノ l .! l .! | ト、゙、 `ヽヽ j ノ`ー-、 } ./ / | | ≧、__|  ̄ ____r' 」 l、゙、_ノ」__ン____________゙、`' /__ ヽ/_/ ./ | |________  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ } ./ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄"'´ ̄ ̄ ゙、. | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽノ ヽ、ノ 第六話 差し出してくれた右手 京太郎「和、か」 和「……はい」 和「応援してくれたのに八つ当たりしてしまって、ごめんなさい!」 和「私……どうかしていました」 京太郎「んなことねえよ」 京太郎「むしろ俺の方がごめん」 和「どうして須賀くんが謝るんですか」 京太郎「俺と和はこれでいいの」 和「訳が分かりません」 京太郎「まあわからなくていいよ」 和「なんですかそれ……」 京太郎「つか、そろそろ晩飯食べに行かないん?そっちはもう時間っしょ?」 和「夕食は各自自由で外で食べてきていいそうです、東京を満喫しなさい、と」 京太郎「えっ、俺聞かされてないんだけど……」 和「でしたら、一緒に食べに行きませんか?」 京太郎「おっけ、奢るぜ」 和「お、奢られるなんてとんでもありません!私が奢りますよ」 和「私は須賀くんに恩があるんですから」 京太郎「恩……か」 和「はい!ですから今夜は私が持ちます」 京太郎「それなら尚更俺が奢るよ、努力賞だ」 和「だからいいですよ」 京太郎「いいよ、俺が奢る」 和「ダメです」 京太郎「俺が!」 和「私が!」 京太郎「俺!」 和「私!」 ハギヨシ「いいからとっとと行かんかい!」 京和「「ハギヨシさん!?」」 京太郎「東京は夜でも暑いな……」 和「ですね……」 京太郎「買い出しに行ったときに良さげな店があったから、入ってみたけどやっぱいい感じだな」 和「そうですね」 和「イタリアン、須賀くんは何が好きなんですか?」 京太郎「俺はカルボナーラとか、ピザはマルゲリータかな」 京太郎「そうそう、知ってるか?」 京太郎「元々イタリアでは前菜にスープかパスタが出るんだ」 京太郎「だからどちらを選んでもいいようにスプーンとフォークが置いてあるだけで、両方使えって意味じゃないんだけど」 京太郎「それを間違って両方使ったのがアメリカ人でそれを真似したのが日本人らしいぜ」 和「龍門渕さんも同じことをおっしゃっていたような……」 京太郎「そっか、結構有名なんかな」 和「……須賀くんが私を名前で呼んでくれるのに私が名字呼びなのはおかしいですよね」 京太郎「すっごい今更だな」 和「だから長野に帰るまでは須賀くん呼びを変えられるように頑張ろうかと」 京太郎「今日この瞬間とかじゃないんだ!?」 和「ふふっ、冗談ですよ、京太郎くん」 和「もっと早くから呼べればよかったんですけど、時間かかってしまいましたね」 京太郎「な、なんかこの間と比べてあっさり……」 和「京太郎くんの方があっさり呼んでくれたじゃないですか」 京太郎「そうかぁ?」 和「そうですよ」 いつも他愛ないけど、いつも少しの変化がある そんな会話を繰り広げる俺たちの関係がもっと続いてほしいな、と思う どちらも恩なんて関係なく接することのできる関係でありたいと、いつからか思うようになった だっておっぱい大きいし、可愛いし 俺の方が恩恵を受けているのだから、和の恩返しはすべて有耶無耶にする 恩返しのつもりは無かった再会したときのはとりあえずノーカンだとして、 和自身は憶えてない、あのときの恩をいつかはちゃんと返したい 和「私が払いますよ」 京太郎「いいからいいから」 和「……じゃあ私も払います」 京太郎「いや、それは面倒くさいからさ」 和「……この恩知らず」 京太郎「それ、使い方違くない?」 和「受けた恩を知らない、と言う意味なので合ってます」 それはこっちの台詞だ、と言いたくなるけど黙っておこう 財布を取り出して、こっちを見て機嫌の悪そうな店員さんに英世先生を差し出す 店員さんは多分、俺たちが金払うのが遅いから怒ってるんだろう そして、俺はふくれっ面の和にこう返すんだ 京太郎「恩知らずでごめんな」 ずっと続く
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6272.html
小ネタ お菓子食べる照と京太郎 照「京ちゃん、チョコとって」 京太郎「ほれ、あーん」 パク… 照「美味しい…もぐもぐ」 京太郎「なあ、照」 照「何?」 京太郎「なんで俺達、お菓子食べてイチャイチャしてるんだ?」 照「…迷ったから」 京太郎「だよな…義姉さん達を迎えに車の運転をお前に任せて、長野をでて…」 照「東京を目指してた」 京太郎「高速に乗ったところまでよかったよな」 照「そうだね」 京太郎「橋を渡った辺りに気が付くべきだったな…」 照「…フグ美味しかったよ?」 京太郎「そうだな、マンゴーも美味かった」 照「そろそろ東京だよ…たぶん」 京太郎「そうか…俺には標識に鹿児島って見えるぞ?」 照「…全部京ちゃんが悪い」 カン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2122.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1356346664/ ジングルベール、ジングルベール…… 京太郎「はぁ……世間じゃクリスマスだってのに俺は何してんだろ」 京太郎「咲はお姉さんに会いに東京、和は家の都合、優希は連絡がつかなくて、 部長は忙しくなるとか言って行方をくらまし、染谷先輩は雀荘の手伝い……」 京太郎「一方俺は親孝行しようと温泉旅行をプレゼントしたはいいが、 もう金がないからカピと一緒に家でおとなしく留守番……1人で遊べるくらいにはもうちょっとバイトするべきだったか」 京太郎「はぁ……最近独り言とため息増えたなあ……虚しい」トボトボ 京太郎「うわっ、また雪降ってきやがった! 早く帰らねぇとヤバい!」タッタッタッ --須賀家-- 京太郎「ただいまー」 京太郎母「あっ、おかえり京太郎。 それじゃあ私は出るから後はお願いね」 京太郎「了解、まあ親父とデート楽しんできなよ」 京太郎母「ありがとう。 あっ、そうそう、お客さんが来てるわよ?」 京太郎「客?」 京太郎母「えぇ、リビングでくつろいでもらってるわ。 ふふっ、京太郎も隅に置けないんだから」 京太郎「は?」 京太郎母「それじゃあ行ってきます……頑張ってね」 京太郎「あ、うん、いってらっしゃい……おい、なんだ、今の生温かい目は」 京太郎「客ねぇ、いったい誰が……」ガチャッ 優希「外は雪が降ってるなー……ううっ、見てるだけで寒そうだじぇ」 カピ「キュー」 優希「おぉ、カピ! 私を暖めてくれるなんてお前はいいやつだじぇ!」ギュッ カピ「キュー、キュー!」スリスリ 優希「あはは、くすぐったいじぇ、カピ!」 京太郎「」 優希「ふう~……こたつとカピであったか~いだじぇ……おっ、おかえり京太郎。 みかんを取ってくれー」 京太郎「自分でとれよ……つーかさ」ムキムキ 優希「ん?」アーン 京太郎「なにしに来たんだ、お前」ヒョイ 優希「京太郎が1人寂しそうだったから遊びに来てやったのだ! お前のお母さんが快く通してくれたじぇ!」モグモグ……アーン 京太郎「あの嫌に生温かった視線はそのせいか……お前、予定とかないの?」ヒョイ 優希「ない! 親も帰ってこないから家じゃ1人だしな!」モグモグ 京太郎「なんだよ、1人で寂しいのはお前の方なんじゃねぇか」パクッ 優希「うっさい! 京太郎も同じじゃないかー!」 京太郎「……それもそうだな」モグモグ 優希「およ? いつもなら突っかかってくるのに今日はやけに素直だな?」 京太郎「いくらカピがいるからっつっても、なんとなく寂しいのは 事実だから否定しようがねーし。 全く俺も早く彼女でも作りてーよ……」 優希「わかるわかる、私も早く予定が1人タコス屋巡り以外で埋まるような日々を過ごしたいじぇ」 京太郎「へぇ、タコス娘のお前がそんな事言うとは思わなかったな」 優希「私だってこれでも乙女なんだぞ! 早く【1人でタコス屋巡り】から【恋人とタコス屋巡り】にランクアップさせたいんだじぇ!」 京太郎「前言撤回、やっぱりお前はタコス娘だわ」 優希「なぬっ!?」 優希「そういえばなんで京太郎はそんなところに立ったままなんだ?」 京太郎「どっかの誰かがいたせいで固まってたんだよ……」 優希「私が落ち着かないから早くこたつに入れ! 特別に許可しよう!」 京太郎「ここは俺の家だからお前に許可される筋合いはないっつーの!」ゴソゴソ 京太郎「ふう……生き返るぜ。 やっぱり冬はこたつだよなー」 優希「全くだじぇ……」 京太郎「ほら、カピ。 お前もこっちこいこい」 カピ「キュー……」ゴロゴロ 京太郎「お前はかわいいなあ」 カピ「キュー♪」 優希「……」ジー 京太郎「よしよし」 優希「京太郎!」 京太郎「ん、どうした……って、おわっ」 優希「んふふー」 京太郎「いや、お前なんで人の膝の上に座ってんの? 空いてんだからそのまま向かい側でもいいじゃないか」 優希「なんとなく?」 京太郎「意味分からん」 優希「いいじゃないか! この美少女たる優希ちゃんとここまでくっつけるなんて名誉な事なんだぞ!」 京太郎「美少女ねぇ……」ジー 優希「な、なんだかいやらしい視線を感じるじぇ……これはまさか純潔の危機か!?」 京太郎「はっ、誰がお前をそんな目で見るか。 胸をせめて部長レベルにしてから出直してくるんだな」 優希「もう照れちゃ嫌だじぇ、あ・な・た! 優しくしてくれるなら私だって考えなくもないぞー?」 京太郎「照れてねーから」 優希「むっか~! さっきから失礼な奴だ! 私はまだチャンスがあるんだからな!」 京太郎「そりゃお姉さん見る限り諦めるしかない咲に比べりゃましだろうけどよ……」 --東京・宮永家-- 咲「くしゅん!」 照「咲、風邪でもひいたの? 暖房強くしようか?」 咲「ううん大丈夫……たぶん京ちゃん辺りがまた私の胸の事とかをバカにしてるんだよ」ペターン 照「……」チラッ↓ 咲「ううっ、気にしてるのに京ちゃんめ……帰ったら麻雀でトバしてやるんだから……」 照「……」ペターン 咲「お姉ちゃん、どうしたの? 下なんか見て固まっちゃって……」 照「咲……その京ちゃんとやらと麻雀する時には私も行く」 咲「う、うん、別にいいけど」 照「…………」ゴッタオス 京太郎「!!?!?」ゾクゾクッ!! 優希「ど、どうしたんだ京太郎! すごい震えてるじぇ!?」 京太郎「な、なんか悪寒が……」 優希「だ、大丈夫なのか?」 京太郎「大丈夫、大丈夫だ……そ、そんな事より続きだけどお前もチャンスは期待できないだろ。 この前副会長がお前に変な視線送ってたし」 優希「嫌な事を思い出させるな、このバカ犬!」 京太郎「誰が犬だ!」 優希「ふん、もう怒った! 私のおっぱいがのどちゃん以上になっても、京太郎にだけは触らせてやらないじょ!」 京太郎「おいおい、夢を見るだけなら自由だけどな……あんまり無茶な夢は恥ずかしいだけだぞ?」 優希「うるさいうるさいうるさーい!!」 京太郎「おーい優希?」 優希「ふんだ、京太郎なんか知らないじぇ」ツーン 京太郎「拗ねちまったよ……どうしたもんかね」 優希「京太郎のバカ、私だって好きでこんなちんちくりんに産まれたわけじゃ……」ブツブツ 京太郎「あー……そういやさ」 優希「?」 京太郎「この前行った旅行の写真出来てるけど見るか?」 優希「おぉ! 出来たのか、もちろん見るじぇ!」 京太郎「そうか。 えーっと……どこに置いたかなっと」ゴソゴソ 京太郎(機嫌、少しは良くなったか?) 優希「でも最初はビックリしたじぇ。 まさか京太郎から旅行に誘われるなんて」 京太郎「せっかく福引きで当たった旅行券だしなー。 親父達は都合つかないから 俺に行けって言うし、咲達は予定が合わなかったからお前しか行ける相手いなかったし……あったあった、ほら」 優希「どれどれ……うむ、よく撮れてるじぇ!」 京太郎「現像してビックリしたんだからな? 知らない間に人の寝顔なんて撮りやがって」 優希「あんな間抜けな顔撮らない方が失礼だからな!」 京太郎「まあ、俺もお前が転んで雪まみれの写真撮ったからおあいこか」 優希「おい待て! 今の聞き捨てならない発言はどういう意味だ!」 京太郎「そのままの意味に決まってんだろ? ほれ、他にもお前のだらしない寝顔もしっかりと……」 優希「ななな……何を撮ってるんだ、このバカー!」 京太郎「咲達が見たら爆笑間違いなしだよなー。 あぁ、ちなみにお前が撮った 俺の寝顔とかは処分済みだから。 俺のカメラで撮ったらこうなることくらいわかるだろうに、麻雀みたいに詰めが甘いよなー」 優希「ぐぬぬぬ……だったら私も切り札を使うじょ!」スクッ 京太郎「おい、急に立つなよ……切り札?」 優希「んっふっふ……じゃーん! 京太郎のあられもない姿を収めた写真だじぇ!」 京太郎「…………は!?」ガタッ! 優希「あの時カメラを持ってきたのはお前だからな、そのカメラで恥ずかしい写真を 撮っても弱みを握れないのは想定済みだ! だから本命は携帯のカメラで撮ってたんだじぇ!」 京太郎「てめ、ちょっ、それ渡せこら!」 優希「やなこった! 渡してほしければ捕まえてみろ!」ダッ! 京太郎「このやろ!」ダッ! 優希「あはははは! 遅いじぇ、京太郎! お前は麻雀でも現実でも速さが足りないじぇ!」ガチャッ! 京太郎「言いやがったな! 雑用で鍛えた脚力なめんなよ! ていうか人の部屋勝手に入るな!」 優希「ここが京太郎の部屋か! ベッドの下辺りにお前の秘密がありそうだじぇ!」 京太郎「させるか、こんちくしょう!」ガシッ! 優希「きゃっ、そんな乱暴にしちゃ嫌だじぇ、ダ・ー・リ・ン!」 京太郎「誰がダーリンだ! いいから渡せっつーの!」グイッ 優希「わわわ!? 急に引っ張たら危な……うわっ!」ドサッ! 京太郎「やっと捕まえたぞ! さぁ、さっさと写真を渡しやがれ!」 優希「ううっ、さすがに乱暴、過ぎ……」 京太郎「はあ……はあ……」 優希「……」 優希(なんだじぇ、この状況?) 京太郎「はあ……はあ……」 優希(私は今京太郎のベッドに倒れてて、目の前には、私に覆い被さって息を荒くしてる京太郎がいて) 京太郎「ったく……手こずらせやがって」 優希(顔とかすごく、近くて、ちょっと距離を詰めればきっと……) 京太郎「……ん? おい、優希どうかしたのか?」 優希「……え?」 京太郎「いや、だってお前顔赤いぞ?」 優希「……!」 優希(本当だ……私、今顔がスッゴく熱いじぇ……) 優希「ぁ、う……///」 京太郎「……優希? さすがに何か言ってくれないと反応に困るんだが……」 京太郎(なんでこいつこんなに顔赤くしてモジモジしてんだよ……あれ? よく考えたら、これってまるで俺が優希を押し倒してるみたいじゃねぇか? いや、でも前に同じような事あった時はこんな……) 優希「あ、えっと京太郎……///」 優希(声が、出ない……前みたいに軽口が言えないじょ……私、どうしたら) 京太郎「えっ」 京太郎(優希の奴、震えてる? 暖房効いてて寒くはないはすだろ? じゃあ、なんで……まさか、嘘だろ?) 優希「京太郎……?」 優希(なんか言ってほしいじぇ……でないと私……私は) 京太郎「優希……」 京太郎(考えたらこいつ、それなりに整った顔してるんだよな。 体型とか目つむればけっこうかわいい……) 京太郎(いや、待て待て俺! 何を血迷った事考えてんだよ、だってあの優希だぞ! 色気より食い気なこいつにそんな、どぎまぎするとかそんな、オカルト……) 優希「ん……///」スッ 優希(もう、どうにでもなれ。 だって私は、私は京太郎が……ここに、来たのだって本当は……) 京太郎「!」 京太郎(おい、どうして目をつむるんだよ? どうして震えてる手で俺の手首掴むんだよ? そんな風にされたらいくら、俺でも……) 優希「~~~~///」プルプル 優希(心臓がバクバク言って死んじゃいそうだじぇ……でも、それでも私は覚悟を決めたじぇ……!) 京太郎「……」クイッ 京太郎(いいのか? いいんだよな? 優希にこんな事して、本当にいいんだよな?) 優希「!」 優希(京太郎……あ、あはは……やった、私の気持ちが届いたんだ! 嬉しい、嬉しい、嬉しい!!) 京太郎「……」スー…… 京太郎(もう止められねぇよ、だってこいつが、こんなかわいい子がキス受け入れてくれるんだぞ? 止まれるわけ……) 優希「好きだじぇ、京太郎……」 京太郎「っ!?」 京太郎(好き? 優希が俺を好き? ああ、そりゃキスを受け入れてくれるんだからそうだよな) 京太郎(……じゃあ俺は? 俺は優希が好きなのか? 優希が好きだからキスしようとしてんのか?) 京太郎(……違、う) 京太郎(俺は、優希が受け入れてくれるから、キスしようとしてる…… 俺がしたいからじゃなくて、悪い言い方したら据え膳くらいの気持ちで……) 京太郎(そんな、軽い気持ちでキスする気か? こんなに緊張で震えて、 俺に応えようとしてる優希に対してそんな軽いキスをするのか?) 京太郎(---出来るわけ、ねぇよ) 京太郎「……」バッ!! 優希「え……」 京太郎「……悪い。 ちょっと、トイレ行ってくる」 優希「京太郎!?」 パタン…… 優希「……」 優希「………」 優希「…………京太郎の、バカ」グスッ 50 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 20 57 22 ID Y1aXGxFP0 京太郎「……」バシャバシャ 京太郎(……俺はたぶん、あのままいってたら取り返しのつかない事をやらかしてた) 京太郎(似たようなシチュエーションがなかったわけじゃない。 だけどそういう時は決まってどっちかが軽口叩いて空気を変えてた) 京太郎「ああ、くそ……早くとれろよ、この顔の熱……」ジャー… 京太郎(だから俺は、あんな優希を知らなかった。 いつも馬鹿やって、 タコスをねだってきて、変な風に俺をからかう優希しか知らなかった) 京太郎(優希があんなにかわいい女の子だって事を、知らなかった) 京太郎「違うか……知ろうともしてなかったんだ俺は……」 京太郎「……好き、か」キュッキュッ 京太郎(俺だって優希の事は嫌いじゃない。 だけどあいつが言ってくれた好きって言葉をそのまま返すのは無理だ) 京太郎(ようやく意識した俺に、そんな事言えるわけがない……頭の中グチャグチャだっつーのに) 京太郎(とにかく俺はあいつを女として意識した。 それにあいつに好きと言われもした…… くそ、戻って顔合わせたらなんて言えばいいんだ?) 京太郎「俺は、優希の事を……」 ガチャッ、バタンッ…… 京太郎「ん? 今、ドアが…………まさか!」ドタドタッ!! 京太郎「優希!」 京太郎「いない……じゃあやっぱりさっきのは」 京太郎(おい、もしかしなくても、これ最悪の状況じゃねぇかよ) 京太郎(あれか、このまま気まずくなって、疎遠になって、二度とまともに話す事も出来なくなるってか?) 京太郎「冗談、じゃねぇよ! 二度と話せない、馬鹿やれない? 二度と……あいつの笑顔を見れない?」 京太郎「そんなの、いやだ。 いやだいやだ、いやだ!!」 カピ「キュー」スリスリ 京太郎「! カピ……悪いけど今は遊んでやれな……あれ、何くわえてるんだお前」 カピ「キュー」スッ 京太郎「メモ?」 『京太郎へ。 悪いけど親が心配するから今日はもう帰るじぇ。 さっきの事は忘れてほしい。 きっと私もどうかしてたんだ。 だから……』 京太郎「お前親は今日帰らないって言ってたじゃねぇか……」 京太郎「何が軽い気持ちじゃ出来ないだ、ただ怖かっただけの癖しやがって」 京太郎「ここまであいつを傷つけて、俺はとんでもない大馬鹿野郎だ!」 カピ「キュー!」ガブッ! 京太郎「つうっ!? カ、カピ?」 カピ「キュー! キュー!」グイッグイッ 京太郎「あ……はは、そうだよな。 こんなとこでくだらない事喚いてる暇があったら、優希を捜さなきゃいけないよな」 カピ「キュー」 京太郎「ありがとなカピ! ちょっと出かけてくるから留守番頼む! 帰ってきたらご褒美にいっぱいエサあげるからな!」 カピ「キュー!」 京太郎「っと、その前に……」ガチャッ! 京太郎「……ったく、こんなにわかりやすいヒントがあったのに本当に大馬鹿野郎だな、俺」 ガチャッ、バタンッ! 京太郎「優希……俺は……」タッタッタッ --公園-- 優希「ううっ、寒いじぇ……私何してるんだろ」 優希(帰ってきた京太郎に何を言われるかわからなくて、それが怖くて逃げちゃった……情けない話だじぇ) 優希「書いてた手紙も上手く書けなくて結局捨てちゃったし……京太郎も呆れてるんだろうな。 今年は最悪のクリスマスだじぇ……」 優希(怖くなるくらいなら最初からあんな事しなければ良かったのに……) 優希(京太郎は私を意識なんかしてない、京太郎からすれば私は小さな子供くらいの認識なんだ) 優希「わかってた、はずなのにな……」ポロポロ 優希「気まずくてもう友達にも戻れないかもしれないじぇ……私の、バカ」 京太郎「はぁ……はぁ……全くだ」 優希「えっ」 京太郎「まあ残念ながら、もっと馬鹿な俺がいるから一番にはなれないけどな」 優希「京、太郎?」 京太郎「よっ、隣いいか?」 優希「う、うん……じゃなくて! どうしてここにいるんだじぇ!?」 京太郎「どうしてってそりゃ……まあ、なんつーかその……優希」 優希「なんだじぇ」 京太郎「俺さ、上手く言えないけど……」 優希「……」 京太郎「だから……ええと俺はお前をだな……」 優希「……」 京太郎「~~~~……ああああ!! もう無理、言葉だけで伝えられるか!」グイッ! 優希「わわっ!?」 チュッ 京太郎「……」 優希「……京太郎」 京太郎「……」 優希「歯が痛いじぇ……」 京太郎「すまん」 優希「お、お前という奴はなんでそうしまらないんだじぇ!!」 京太郎「だから謝ってんじゃねぇか! キスなんかした事ないんだから許してくれって!」 優希「私だって初めてだったんだぞ!? それがいきなりだわ、痛いわじゃあんまりにも程があるじょ!」 京太郎「漫画みたいにはいかねぇって事だよなー……」 優希「だ、だいたいなんでいきなりキスなんかした!?」 京太郎「しょうがねぇだろ! 我慢出来なかったんだよ!」 京太郎「お前の事、好き、だから」 優希「……は?」 京太郎「さっきははっきりしなくて悪かった。 なんせお前をそういう対象に見てたの気付いたのがあの時からだからさ……」 優希「」 京太郎「いや、本当にごめん。 俺が臆病だったせいでお前にいらない傷を負わせちまった……」 優希「」 京太郎「……優希?」 優希「……これは夢なのか?」 京太郎「頬つねって確かめるか?」 優希「いい……歯の痛みで十分だじぇ……」 京太郎「そうか……」 優希「~~~~///」ブルブル 京太郎「あの、優希……」 優希「こんの、大馬鹿者ー!!」 ゲシッ!! 京太郎「ぐえっ!?」 優希「この馬鹿、馬鹿、馬鹿!!」ゲシッ、ゲシッ 京太郎「痛い痛い! 頼むから足はやめろ、本当に痛いから!」 優希「うるさい馬鹿犬! 私があの時どんなに悲しかったか、辛かったか……」ポロポロ 京太郎「っ」 優希「京太郎に、嫌われちゃったのか、とか……ふられちゃったとか……色々、頭に浮かんで……う、ううっ……」 京太郎「……本当にごめんな」ギュッ 優希「う、うわああああああんっ!!」ギュウッ 京太郎「やっとわかったから、自分の気持ちが……もうあんな思いさせないからな優希……」ナデナデ 優希「ぐすっ……ひっく……」 京太郎「落ち着いたか?」 優希「ん……」 京太郎「そりゃ良かった。 腹減っただろ? とりあえずこれでも食ってくれ」 優希「タコス……?」 京太郎「おう、俺お手製のスペシャルタコスだ」 優希「京太郎の手作り……い、いただきます」 京太郎「ああ」 優希「……美味しいじぇ」 京太郎「そりゃお前の好みにしっかり合わせたからな」 優希「むぐ、本当に美味しいじぇ……でも、いつの間にこんなの作ってたんだ?」 京太郎「あー……実はな? 俺がお前の事好きだって気付いたきっかけがそれなんだよ」 優希「このタコスが?」 京太郎「それ、今日の朝から色々試行錯誤して作ってたんだよ。 お前が来た時に俺がいなかったのも新しい材料買うためだった」 優希「うん……」 京太郎「あんな事があって、お前が出て行ってから、作ってあったタコスを見てさ……気付いた」 京太郎「タコス食ってる時、お前が見せる本当に幸せそうな表情…… さっき見たそんな顔を俺の手で浮かべさせたい。 いや、優希をそんな笑顔にさせるのは俺じゃなきゃ嫌なんだってな」 優希「京太郎……」 京太郎「だいたい考えればわかるのにな? だって俺、今日お前が来るかもわからないのに朝からタコス作ってたんだぜ?」 京太郎「お前が好きでもなきゃ、そんなの出来るわけないって……本当、わかるだろうにさ」 優希「本当……ダメダメだな、京太郎は」 京太郎「言い返せねぇな、全く」 優希「そんな鈍い京太郎に付き合えるのは、きっと私だけだじぇ」 京太郎「優希?」 優希「お前が鈍いのなんか今更わかりきってるからな! 私はそんな事じゃ怖じ気づかないじぇ!」 京太郎「そりゃ、頼もしいこって……」 優希「いいか、よく聞け京太郎! 鈍いお前でもすぐわかるくらい私にメロメロにしてやるから、覚悟しておけ!」 チュッ 京太郎「はっ!? お、おい優希、お前今!」 優希「仕返し、だじぇ!」 優希「えへへ、ほら行くぞ京太郎! あんなんじゃまだまだ満足出来ないからな! 泣かせたお詫びにお前の家でこのままタコスパーティーと洒落込むじぇ!」 京太郎「……そうだな。 カピにもお礼しなきゃいけないしな……戻るとするか」ギュッ 優希「あっ、手……///」 京太郎「別にいいだろ。 だって俺達はもう、な?」 優希「……うん、そうだな!」ニコッ 京太郎「……ああ、やっぱりいいな、お前の笑顔」ボソッ 優希「今何か言ったか?」 京太郎「なんでもねーよ。 さっさと行きましょうかお姫様」 京太郎(今のこの気持ちが俺へのクリスマスプレゼントなのかもな……だとしたら自覚させてくろたサンタクロースに本当に感謝だ) 優希「うむ、くるしゅうない!」 優希(さっきのは撤回するじぇ、今年は……最高のクリスマスだじぇ!) 優希「京太郎!」 京太郎「なんだ?」 優希「えへへ、大好きだからな!」 カン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3842.html
怜「竜華」 京太郎「竜華さん」 竜華「どないしたん2人とも」 怜「膝枕や」 竜華「ええけど……京太郎にはやらんよ?」 怜「そうやない。ウチらな?普段竜華に世話になっとるから、お礼がしたいねん」 竜華「お礼て……そんなんええよー」 京太郎「いや、俺達の普段の竜華さんに対する感謝もこめて言っているんです。ぜひ、させてください」 竜華「……そこまで言うならええけど、何するん?」 怜「やから最初に言うたやん。膝枕や、って」 竜華「ああ、なるほど」 京太郎「はい。話し合った結果、俺と怜さんで竜華さんに膝枕を、ってことになりました」 怜「普段やってもらっとることやし、分かりやすいやろ」 竜華「ええな。膝枕してもらうのもよさそうや」 怜「ほな、決まりや。どっちにする?」 竜華「どっち?」 京太郎「さすがに2人同時に膝枕はできませんから、俺か、怜さんか、どっちの膝枕がいいですか?」 竜華「えぇ?そんな選ぶなんて……」 怜「ウチ、普段してもらってる分してあげたいなー」 竜華「怜……うちは…」 京太郎「……そうですか、やっぱり怜さんですよね……付き合いが1年もない俺じゃ、駄目ですよね」 竜華「そ、そんなことないで?京太郎も…」 怜「りゅーか……ウチいらないん?」 竜華「あああああ、違う!違うんや怜!ただな…」 京太郎「そうですよね……竜華さんにとって俺なんて……」 竜華「京太郎!うちは京太郎のことそんなふうに思ってないで!!」 怜「やっぱ、友達より男……」 竜華「怜ぃぃぃ!!」 怜・京太郎(計画通り)ニヤリ 泉「……何やってるんですか、アレ」 浩子「また2人で清水谷部長おちょくってるんやろ」 セーラ「俺、最終的に怜を選ぶと思うわ」 浩子「ほな私は京太郎で。勝ったらなんか奢ってくださいね」 泉「えっと……どっちも選べないで」 結局からかいすぎて怒られました カンッ!!