約 348,214 件
https://w.atwiki.jp/inuyasha50/pages/135.html
昨日 - 今日 - 合計 - カテゴリ その時 人間 半妖 奈落 妖怪 朔の日 犬夜叉 用語 種族 紫織 【概要】 半妖(はんよう)とは、妖怪の特徴を受け継いだ人間、或いは人間の特徴を受け継いだ妖怪の事である。基本的には妖怪と人間が子を成すと半妖が誕生する事が多い。半妖の特徴は外見だけではなく、精神や心も含まれる。理論的には妖怪と神族が子を成し半妖となる例も考えられるが、その点は一切触れられていない。作者は「人と神のハーフは確認されていない」としているが、神族と妖怪による半妖が存在しない事実を鑑みれば、神族と妖怪が結ばれた例はない、或いは神族と妖怪が結ばれても半妖は誕生しないと考えられる。必ずしも人間と妖怪の子供を指す言葉ではなく、肉体的には妖怪そのものである奈落も、人間の心を持っている理由から半妖に該当している。妖怪と人間の間に完全な妖怪や人間が誕生する例もなくはないらしく、彼らは半妖には該当しない。半妖と妖怪を区別する事は一般的には困難であり、犬夜叉も作中ではほとんど妖怪としてしか認識されておらず、格の高い妖怪と高い洞察力を持つ人間だけが即座に半妖と見破る事ができた。七宝は一瞥しただけで犬夜叉を半妖と見抜いていたが、鋼牙やその仲間達は犬夜叉が人間の姿を見せるまで半妖とは気付いていなかった。 妖怪や神以上に千差万別の姿をしており、基本的には醜い容姿を持つものが多い。犬夜叉は作中において、「半妖にしては綺麗な顔をしている」と評されている。妖怪と神は基本的にとがった耳(所謂エルフ耳)を持っているが、半妖は耳も個人によって異なる。犬夜叉の場合、普段は犬耳だが、朔の日に人間から半妖に戻る一瞬のみ、エルフ耳の状態になる。半妖の年齢は、妖怪と同様に人間換算で設定されているため、人間とは年齢と外見が隔たる可能性があるが、具体的な詳細は明らかにされていない(*1)。半は不完全を意味し、妖怪でも人間でもないという差別的な意味合いを持っている。半妖という言葉自体に、人間でいうハーフやクォーターという概念は関係がない。半妖と人間の子は妖怪の血で言えば1/4のクォーターという事になるが、種族としては半妖に分類される。極端な例では、数え切れないほどの妖怪とたった一人の人間が融合した奈落すら半妖である。 半妖は妖怪からは蔑まれ、人間からは疎まれる被差別種族である。妖怪に狙われれば常に命の危険が付きまとうため、生活の場としては人間社会を選ぶ例が多いようである。妖怪は半妖を仲間とは認めず、関わろうとすらしない事が多かったが、人間は半妖を軽蔑し積極的に攻撃対象にする傾向が強い。そのため、人間社会で暮らす半妖も、基本的には夜間にだけ活動するといった隠遁生活を強いられる事が多かった。妖怪の世界を生きる場として選んだ半妖は力づくで居場所を手に入れなければならないために、凶暴な性格の者が多いとされる。犬夜叉も元々は後者であった事が14巻7話(115話)「居場所」において語られており、物語開始当初の粗暴な性格は暴力によって居場所を確保してきた過去によるものである。 人間や妖怪に能力で劣るという考え方が根強く、半妖に分け隔てない弥勒や、自らが半妖である犬夜叉すら半妖は能力的に劣った存在と見なしている。しかし、実際には人間にも妖怪にも劣らない、というのが実情である。その理由は妖怪の格に起因しており、妖怪は人型に近いほど格が高く強大とされるのが通説であり、必然的に半妖の多くは強大な妖怪の血を引いている事になる。大半が人型を取れない雑魚が占める妖怪という種族に対し、半妖はそういった際立った弱者が存在しない種族であり、実力の平均値が極めて高い。個人としての強さが妖怪たちから狙われる一因にもなっており、成人まで生き延びた半妖は結果的には相当な強者ばかりが残る事となる。 || 『半妖の実力は基本的に軽んじられる』 原作に登場する半妖の母親は全員人間の女性であるが、作者は特に意識したわけではないという。共通点としては気の強い女性という点を挙げており、「種族の壁を超えられるのは気の強い女性なのかなと思います。」とコメントしている。 【妖力の喪失】 半妖は月に一度、妖力を失う日が存在する。それは、いかなる例外も存在しない絶対的な摂理である。限りなく妖怪に近い奈落ですら、その摂理から逃れる事はできなかった。作中では犬夜叉や冥加、弥勒、奈落、神楽など、多くの人物が一貫してその期間を「その時」と表現している。半妖にとってその時がいつ訪れるのか、それは命に関わる秘密であるため、半妖たちは「その時」を絶対の秘密としている。 妖力を失う日は個人によって異なり、犬夜叉の場合は朔の日に人間になる。奈落は特殊な半妖であり、妖力が弱まり大幅に弱体化するが、人間にはならない。妖力を失う日とは例外的に、白心上人の聖なる結界はその強大な聖なる力によって結界に触れた半妖を強制的に人間にしてしまう。聖なる結界による浄化作用が作中において、「その時」以外に半妖が人間になる唯一の事例である。犬夜叉の場合、朔の日の夕刻に差し掛かった段階ですでに妖力は失われ、外見以外は人間の状態に陥っている。やがて日が沈み朔の夜が訪れると姿形まで人間の状態となる。翌日の朝日を浴びる事で妖力は再び戻り、犬夜叉は半妖の姿となる。 || 『朔の日の犬夜叉は、姿が変わる前から既に人間になっている。』 【妖怪への変化】 半妖は、時として完全な妖怪に変化する事もある。半妖は命の危機に瀕した時、その身を守るためにより強力な妖怪の血が肉体を支配して一時的に完全な妖怪に変化する。これは半妖としては特殊な事象ではなく、妖怪化しても制御できるのが一般的である。しかし、犬夜叉のようにその体に流れる妖怪の血が強すぎると我を忘れ暴走状態に陥る事がある。これは、半妖本人と親となる妖怪との実力の差と言えるものであり、犬夜叉の場合、犬夜叉に対して犬夜叉の父が強大過ぎるのが原因である。ただし、この暴走は克服が可能であり、半妖本人の実力が妖怪の血を制御できる域に達していれば、妖怪化しても自我を保ち暴走状態にはならなくなる。犬夜叉は少なくとも、48巻の時点から妖怪化した状態でも正常な意識を保てるようになっている。妖力の喪失と命の危機が同時に起こった場合、妖力の喪失が優先され命の危機に瀕していても妖怪にはならない。 【アニメ】 『犬夜叉 TVアニメ』牛王という半妖が昼は人間、夜は妖怪の姿になるとされており、原作における半妖の摂理とは全く設定が異なる。 『半妖の夜叉姫』「人間と妖怪の子供のみ」を指す用語に変更されている。そのため、『半妖の夜叉姫』においては奈落のような人間と妖怪の子ではない半妖の扱いは不明である。妖力を失う日がなくなる設定が非常に多い。奈落ですら月に一度の妖力消失から逃れられなかった原作に対して、その扱いは極めて軽い。また、妖力を失う日自体を一律に「朔」と呼称するというこれまた珍妙な設定になっている。 もろはは、四半妖という新たな種族として設定され、人間の血が半妖よりも濃いにも関わらず、逆に妖力を失う日が存在しないという珍妙な設定になっている。日暮 とわは半妖ではあるものの、現代にいる間は半妖が妖力を失う時がないとされた。せつなも半妖ではあるものの、夢の胡蝶に記憶と眠りを奪われている状態では妖力を失わないとされる。紫織は半妖だが、妖力を失うのは数百年に一度の皆既日食の期間のみであり、月に一度からは程遠い設定になっている。 コミカライズ版では原作を踏襲した設定に再度変更されている。妖力を失う期間は原作と同様に「そのとき」と表現されており、もろはとせつなも幼少期からずっと月に一度妖力を失いながら成長してきている。現代で生活していたとわに限り妖力を失う経験をしておらず、作中において初めて人間になる姿が描かれている。もっとも、とわは自らが半妖であるという認識で現代を生きてきたわけではないので、特段不便を感じていた様子はない。 コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ecomed/pages/2.html
Ecological Medicine エコロジカルメディスンとはヘルスケアのエコシフト。 自分の健康=地球の健康。 このキーワードが気になる方は、是非、一緒に研究しましょう! CONTENTS トップページ 研究室について EMコンセプト エコリテラシー エコロジカルメディスンへの道 ホリスティックヘルスとエコロジカルヘルス 関連用語メモ おすすめ書籍 リンク RSS 更新履歴 取得中です。
https://w.atwiki.jp/m-hata/pages/2.html
メニュー トップページ 公開情報研究室の装置 研究者たち 主な学会 主な論文誌 便利なソフト 用語と知識 内部の情報時間割 連絡先 カレンダー 予定表 畑の練習場所Javascript練習場 リンク @wiki @wikiご利用ガイド ここを編集
https://w.atwiki.jp/rei-k/pages/689.html
#blognavi みんなバラで行くのかな? システム側だから、情報の研究室行くしみとかくっしーとかくりとは別になるのかな<ってほぼ全員zyn それにしても、夏ですよ。 予定一杯なのかー全員。 去年は軽井沢いったけど、今年はどっかいかへんーかな? 日帰りでもいいから、行きたいですな。 ふじきゅーn カテゴリ [日常] - trackback- 2007年07月26日 14 30 17 んだねぇ,月末ならいけそうな気もする -- ひ (2007-07-27 05 58 04) 名前 コメント #blognavi
https://w.atwiki.jp/tkonishi73/pages/552.html
「統計学」中間試験・未受験者の課題 来室者の総数: - (2013/7/31~) 今日の来室者: - 昨日の来室者: - 下記の問題を解いて提出して下さい。 提出期限:8月8日(木) 17:00(厳守) 提出先:小西研究室前の課題提出箱 【問題】 1クラス50名として、2クラスの学生を対象として健康診断を行った。 その後、データをクラス分けして、下記の度数分布表を得た。以下の問に答えよ。 なお解答は、必要であれば、小数第2位を四捨五入して、小数第1位までの数で答えなさい。 Aクラス 階 級 階級値() 度数() 累積度数 140.0cm以上~146.0cm未満 143.0 2 2 286.0 40898.0 146.0cm ~ 152.0cm 149.0 5 7 152.0cm ~ 158.0cm 155.0 12 158.0cm ~ 164.0cm 161.0 16 164.0cm ~ 170.0cm 167.0 10 1670.0 278890.0 170.0cm ~ 176.0cm 173.0 2 176.0cm ~ 182.0cm 179.0 2 182.0cm ~ 188.0cm 185.0 1 合 計 -- 50 -- Bクラス 階 級 階級値() 度数() 累積度数 140.0cm以上~146.0cm未満 143.0 2 2 286.0 40898.0 146.0cm ~ 152.0cm 149.0 4 6 152.0cm ~ 158.0cm 155.0 8 158.0cm ~ 164.0cm 161.0 10 164.0cm ~ 170.0cm 167.0 14 1610.0 259210.0 170.0cm ~ 176.0cm 173.0 8 176.0cm ~ 182.0cm 179.0 3 182.0cm ~ 188.0cm 185.0 1 合 計 -- 50 -- 1.上の空欄に数値を記入しなさい。 2.1.で求めた表から、以下の値を求めなさい。 ①Aクラス、Bクラスの平均値 ②Aクラス、Bクラスの分散、標準偏差 ③Aクラス、Bクラスの第1四分位点 ④Aクラス、Bクラスの第3四分位点 ⑤Aクラス、Bクラスの中央値 ⑥Aクラス、Bクラスの四分位範囲と四分位偏差 ⑦AクラスとBクラスを比較して分かることとその理由 (以上)
https://w.atwiki.jp/maehara/pages/136.html
#blognavi またまた研究室の方へ寄らせてもらいました。 研究室でもいろいろあるようで大変だなぁと。 ブラピのタバコ量もふえるなーと。 自分の荷物を早く処分しなくてはと。 えーと就職活動してる人がいらないなら引出しの2段目にいれてる企業のパンフレット捨てちゃっていいですよ。一応そこそこの企業のパンフだったので見る人いるかな?と思って置いてみました。本人も空けてまったくみてないものとかあったりするんですが。場所ないみたいだし。案外漫画が場所とってるなぁ。 7日間一緒に学んで来た人達とも離れ離れですよ。明日からは男5人の職場で実質4人勤務て感じで動きます。 あと傘はちゃんとありました。電話した後、生協に寄った時に傘たてに置いたことを思い出しました。では皆さん明日からも頑張りましょい! カテゴリ [ひとこと] - trackback- 2006年04月11日 20 29 54 名前 コメント #blognavi
https://w.atwiki.jp/th_izime/pages/610.html
―――――――――――――――――――――――――――――――――― 注意! ハードな表現が有りますので、お読みになる際は御注意下さい ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 再生素材の食器皿と金属製スプーンが、耳障りな音を響かせて食堂の床に落ちる。 間を置かず、淡い紫銀色の長髪から兎耳を生やした少女が、その傍らに膝をついた。 少女は大きく目を剥き、腹を押さえながら何かに耐える様に痙攣する。 震える唇の端から涎が垂れている。 「かはッ」 ゆっくりと、少女の体から力が抜けていき、床にうつ伏せになっていく。 床と同じ高さになった視界の隅に、散乱した皿の中身が見えた。 その中に落ちている小さな試薬紙は、何の薬品反応も示していなかった。 「ど… して……」 その試薬紙を、何者かの靴が踏みにじった。 少女は動かない首の代わりに眼球だけを動かして上を見る。 天井照明の逆光の中にそびえ立つ、幾つもの人影。 黒い陰影の中で眼だけが爛と光り、少女の身体を見下ろしている。 その内の一対の眼の下に、すぅっと赤い線が入り、粘ついた糸を引きながら真っ赤な口が開いた。 男達の低い笑い声に包まれながら、少女―――鈴仙の意識は遠くなっていった。 ――― 左頬に、何かが触れた様な気がして、鈴仙はゆっくりと薄目を開けた。 意識が鮮明になるにつれて、左の頬が熱くなってくる。 ぼやけた視界がはっきり定まらない内に、鈴仙の視界がブレた。 今度は右頬に衝撃が弾け、すぐに熱を帯び始める。 何かの音が聞こえる。 だが水中に居る時のように、くぐもったようにしか聞こえない。 突然、左頬骨に鈍い衝撃が弾け、首に ねじれるような負担が掛かった。 意識が痛みで無理矢理覚醒させられる。 床に顔を押し付けた鈴仙は、自分が殴られて倒れた事に気が付いた。 千切れんばかりの力で前髪が掴み上げられる。 眼前には、いやらしい眼つきをした男の顔。 その顔を、鈴仙はぼんやりと眺める。 男は口を動かして何かを喋っているが、やはりよく聞き取れない。 鈴仙はうまく働かない頭を無理に動かして考えた。 船が漂流を始めてから乗組員達の目つきが、変わった。餓えた獣の様に。 自分の身を守り、幻想郷へ帰るという決意を、鈴仙はより一層堅いものにした。 それからの生活では、鈴仙は何をする時でも、一分の隙も見せた事は無かった。 だが、張り詰めた生活をずっと維持し続ける事は、不可能だった。 精神が削られる生活の中で、集中力はいつか必ず途切れる。 いつもの様に薬品反応を調べた上で食事を摂ったつもりが、その試薬紙自体に細工をされていた。 師匠から学んだ薬学の知識を活かし切れなかった。 あまりの情けなさと己の未熟さに、鈴仙は愕然となってうな垂れた。 その鈴仙の頬に、ざりざりとした髭の感触が走った。 吐き気を催すような酒臭い息が吹きかけられる。 激しく湧き上がる嫌悪感。 それを拒むべく鈴仙は身体を動かそうとするが、動かない。 食事に混ぜられた薬が完全に身体に回っていた。 首筋に、酷く柔かくて熱いぬめりを感じ、鈴仙はびくりと身をすくませた。 布の様なものを眼に巻きつけられ、視界を塞がれる。 手首がひねり上げられ、後ろ手にきつく縛られた。 口に布の塊がねじりこまれる。 だがこんなものを口に入れられなくても、鈴仙は舌を噛んで自尽するつもりなど無かった。 例え何をされようとも、どんな身体になろうとも、あの場所へ帰る。 芋虫のように床に転がされた鈴仙の身体に、獣の息を吐く影達が一斉に群がった。 それから、鈴仙の地獄が始まった。 痛めつけられ、なぶられ続け、汚される尽くす日々が無数に流れた。 もはや鈴仙には日にちや時間といった感覚すらも、無くなっていた。 身体の感覚も、少しづつ失われていった。 やがて心の形すらも、崩れて消えていった。 それでも。 ひとつだけ、最期まで鈴仙の中に残った想いが在った。 ――― 昨夜の猛吹雪が嘘だったかのように、雲ひとつ無い早朝の冬空。 屹立する竹林の奥深くに、和風の屋敷がひっそりと佇んでいた。 広い屋敷の中は、しんと静まり返っている。 まるで時間が止まったかの様。 そして事実、この屋敷に住む二人は、止まった時の中に生きる者達。 屋敷の縁側の襖が開いた。 星を象った刺繍をあしらった衣装に、ふくよかな銀の長髪の女性。 快晴の陽射しを見上げ、微かに目を細める。 その女性――八意永琳の空を見つめる目は、どこか寂しげだった。 屋敷の裏庭には、何百という数の樹木が植えられていた。 その根元には、かつてこの屋敷で共に暮らしていた因幡の兎達が眠っている。 年の始めの日に、それらの木々の一本一本に花を供えるのが、永琳の勤めだった。 他の木々に花を供え終えた永琳は、一際大きい二本の桜の前に立つ。 並んで立つ二本の桜は、両方とも丸裸の枝に雪を被っている。 大きい方の桜は、遥か昔、月へ贖罪の旅に出た愛弟子の植えたもの。 少し小さい方の桜の下には、その愛弟子と姉妹の様に過ごした地上の兎が眠っている。 しばらく桜を眺めてから、永琳は屋敷へ戻るべく雪の中を歩み始めた。 その永琳の歩みが止まる。 誰かに呼ばれた様な気がして、永琳は振り返る。 だが静まり返った早朝の竹林には、何者の姿も無い。 永琳は小さく白い息を吐いた。 愛弟子の鈴仙が永遠亭を発ってから、もう永い年月が流れた。 昔はよく先程の様に、鈴仙の声が聞こえた様な幻聴を感じたものだった。 屋敷の廊下の角を曲がれば、ふいに鈴仙に会えるような気がした。 研究室の戸を開ければ、そこに鈴仙が居るように思えた。 愛らしい笑みを浮かべながら、師匠、と自分を呼ぶあの娘が。 それ程に、永琳は月の兎の娘を大切に想っていた。 再び屋敷へ歩き出そうとする永琳の目が、上空に向けられたまま止まった。 何かが、小さな何かが太陽の光りの中から近付いて来る。 花びら。 一枚の桜の花びらが、舞い落ちてきた。 白の中に、ほんの少しだけ淡い紫が混じった色の。 あの娘の髪と同じ色の、小さな花びら。 花が一切咲かないこの季節に、どうして。 花びらは永琳を目指して降りてくる。 その様はあまりにも力無く、儚げで。 風になぶられ、どこか遠くへ飛ばされてしまいそうになりながらも。 それでも、小さな蝶が懸命に羽ばたく様に、永琳の元へ。 立ち尽くしたまま見上げている永琳の所へ、花びらが辿り着いた。 永琳は呆然としたまま、無意識に両手を差し出して花びらを掌に受け止めた。 鈴仙の髪と同じ色をした花びら。 永琳は手の中に納まったその花びらの紫色が、消えていく。 紫の色が薄くなって消えていき、やがて花びらは完全な白となった。 罪の償いが、終わったのだ。 彼女は、帰ってきた。 純白となった花びらを労わる様に、温かい水滴がその上に幾つもこぼれ落ちた。 永琳は花びらを両手で優しく包み、胸に掻き抱く。 そのまま雪の中に膝をつき、喉の奥に嗚咽を押し殺して、永琳は小さく肩を震わせた。 一体どういうことなの・・・ -- 名無しさん (2008-09-15 03 05 24) 個人的解釈だと、月へ償いに戻った鈴仙、色々あって幻想郷に何人か仲間を引き連れて戻る途中に船が漂流 唯一の女の子乗組員だった鈴仙は次第に溜まって行く他の乗組員の性欲の捌け口となり、ズタボロにされながら 食料が尽きて全員死亡、花びらに姿を変えて永琳の元へ帰ってくる。こんな流れでいいのかお -- 名無しさん (2008-12-06 15 46 29) もしそうだとするなら償いをした事にはならないんじゃねーの? 償いの対象は月に残してきた仲間たちであって、強姦魔共じゃないからな。 償いをしていない鈴仙は確実に地獄に堕ち、救いようの無い話だわ。 -- 名無しさん (2008-12-09 13 44 59) 何らかの方法で月に帰ったレイセンは、償いを したかしなかったかは別として幻想郷に帰ろうとした (永琳は償いをしたと考えたようだが) その時に移動手段として宇宙船に乗り、遭難。 そしてこの乗組員達(男)はレイセンを襲った。 そして餓死かあるいはレイセンが逆襲したか仲間割れで レイセンは死亡(男達はわからない)そして花映塚異変の時のように レイセンは魂の状態で乗り移った、永琳が埋めたレイセンの為の桜の木に そしてその桜の木から永琳に会うために散り、そして 再会を果たした。 こうだと思いますが、解釈は人それぞれってのが一番正しいかと -- 名無しさん (2009-01-10 13 46 52) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/dbrpalpha/pages/1119.html
(地球人チームの主人公が一斉に研究室へ駈け出した様子を見て) ランスロット・ジョースター 「おや?今度は地球最強の主人公を決める企画でも始めるのかな?」【参考:一同参戦から一同敗退までの流れ】(2016年10月25日13時18分):羽村健はトータル8勝で敗退しました…(2016年10月25日13時17分):羽村健が研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日13時06分):虎見雄斗はトータル6勝で敗退しました…(2016年10月25日13時04分):槙本真里はトータル3勝で敗退しました…(2016年10月25日12時57分):虎見雄斗が3連勝しました!(2016年10月25日12時57分):ミシェル・ラ・フォンテーヌはトータル3勝で敗退しました…(2016年10月25日12時56分):虎見雄斗が2連勝しました!(2016年10月25日12時56分):ドロシア・フェルナンデスはトータル4勝で敗退しました…(2016年10月25日12時55分):虎見雄斗が研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日12時54分):能崎清海はトータル4勝で敗退しました…(2016年10月25日12時49分):羽村健が研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日12時45分):ドロシア・フェルナンデスが研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日12時44分):虎見雄斗が研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日12時39分):羽村健が4連勝しました!(2016年10月25日12時38分):羽村健が3連勝しました!(2016年10月25日12時37分):羽村健が2連勝しました!(2016年10月25日12時36分):羽村健が研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日12時34分):槙本真里が研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日12時33分):能崎清海が研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日12時26分):ミシェル・ラ・フォンテーヌが研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日12時25分):ドロシア・フェルナンデスが研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日12時23分):能崎清海が研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日12時16分):ミシェル・ラ・フォンテーヌが研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日12時14分):槙本真里が2連勝しました!(2016年10月25日12時13分):槙本真里が研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日12時06分):羽村健が研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日11時56分):羽村健が研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日11時55分):虎見雄斗が研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日11時47分):ドロシア・フェルナンデスが研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日11時46分):能崎清海が研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日11時42分):ミシェル・ラ・フォンテーヌが研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日11時41分):虎見雄斗が研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日11時37分):ドロシア・フェルナンデスが研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日11時36分):能崎清海が研究を勝ち抜きました!(2016年10月25日11時32分):柑橘類の人がミシェル・ラ・フォンテーヌを登録しました!(2016年10月25日11時32分):柑橘類の人がドロシア・フェルナンデスを登録しました!(2016年10月25日11時32分):柑橘類の人が羽村健を登録しました!(2016年10月25日11時32分):柑橘類の人が能崎清海を登録しました!(2016年10月25日11時32分):柑橘類の人が槙本真里を登録しました!(2016年10月25日11時32分):柑橘類の人が虎見雄斗を登録しました!【ここまでの結果(※ポイントはひらお式で計算)】雄斗:12pt真里:5pt清海:4pt健:16ptドロシア:4ptミシェル:3pt 【……で、最終的には雄斗君と健君がデータ決勝戦行きになったけど、その結果は?】柑橘類の人 「まあ詳しくはこのページを見てね!」 【※おまけ:しかし柑橘軍の多重登録の影響による混雑っぷりがあまりにも酷すぎて他軍も少々困惑気味のようです】オタマタマタマ 「バトロイ研究室ブックフルだけど、まさか、多重登録していないよね...?」あじあん 「多重登録なんかしてませんよ。最高でも6つまでしか登録しませんから。」Ranren 「ブックフル対策としてバトロイ研究室で登録してもいいのは4つまでにしておいたほうがいいかも」あじあん 「次から4つにします。申し訳ございませんでした。」柑橘類の人 「了解しました。」Ranren 「僕も6つ登録してるの悪かったけど次から4つにするよ」 by柑橘類の人
https://w.atwiki.jp/maehara/pages/31.html
#blognavi 昨日研究室で鍋パーティ2が開催されました。 ソフトボール大会に向けてということでしたが他の研究室の方の訪問もあり楽しく飲めたと思います。 最近では珍しく、CA君の凍らないお酒のためか記憶を失う人が続出。突っ込み隊長のTD君は休憩場でいつのまにかご就寝。後から起きてきましたが。 他にも数人眠たそうにしてましたというか寝てました。 で会計は漫画王の師匠であるギャンブラーが諭吉さんをさらっとかっこよく出して他の人は野口君を出しただけですみました。有難うございました。 鍋のためにみんなで打ちにいった結果は CA君 _| ̄|○ガックリ・・ もう駄目だ。立ち直れない TD (;´Д`)ビギナーズロスト 漫画王 (`・ω・´) シャキーン CA君に半分持っていかれる ブラピ あそこでやめときゃよかったプラマイゼロ な感じだったようです。 大将さんも打ちに行きたかったとのこと 今度は何パーティなんでしょうか? カテゴリ [ひとこと] - trackback- 2005年11月18日 23 09 19 名前 コメント #blognavi
https://w.atwiki.jp/propoichathre/pages/900.html
永琳5 10スレ目 584 「あのー」 私室に篭って新しい薬の調合をしていた 「あのー、だれかいませんかー?」 上手く行かないなぁ、ウドンゲに材料を取ってきてもらおうかしら 「すいませーん」 …誰もいないのかしら? 「だーれーかー?」 ああもう、私が行けばいいんでしょ! 「だーれーk「はいはい!どちら様!」 「うをっ!?あ・・・こ、こんにちは」 誰かと思えば・・・知らない男 腰にでかい刃物をぶら下げている・・・敵? 「何か御用かしら?」 「あ、はい!竹を一本貰いたくて」 「竹?」 「竹は勝手に取ってはいけないと言われまして」 「誰に?」 「藤原妹紅さんに・・・」 あの娘か・・・散々燃やしておいて何を今更 「・・・なんに使うのかしら」 「釣竿にしようかと思いまして」 流しそうめんでもするのかと思ったが・・・平凡だ まぁ一本ぐらいいいだろう、私有地というわけでもないし しかし・・・ただの人が良く迷わずにここまで来れたわね 「まぁ一本ぐらいいいでしょ」 「ありがとうございます!」 男は一礼して、背を向けて歩いていった 遠目に見ていたが竹を選んでいるのだろう、触ったり撓らせて見たり 暇つぶしに眺めていると、男は一本の竹の前で止まった 「・・・あれに決めたのかしら?」 男は腰に下げていたでかい刃物を抜き、根元から見事に竹を斬った 「あら・・・いい腕してるわね」 その後葉っぱ落したり根元の太い部分を切ったりしていた やっぱり暇なので私はただ眺めていた 数十分ほどで少し長めの竹竿が出来ていた 「なんだ、先っぽしか使ってないじゃない」とか思いながら見ていた 作業が終わったのか、竹竿と太い竹を抱えた男が、戻ってきた 「ありがとうございました」 「いえいえ・・・その太い方は何かに使うの?」 「はい、鰻の仕掛けを作るのに」 なんだか面白そうね・・・鰻かぁ・・・そろそろ食べたいわね 蒲焼もいいんだけど、前に里で食べた蒸篭蒸しがおいしかったわね 「いっぱい獲れたら、持ってきますよ」 「え、いいの?」 「はい、貴女がよろしければ」 「・・・そうね、期待して待ってるわ」 「はい!期待して待っててください」 男は上機嫌に帰っていった、私もなんだか機嫌がよかった あ、でも鰻なんか捌けないわよ・・・誰か捌けるウサギはいないかしら? 後日 「ああっ!師匠が一人で鰻食べてる!?」 「う、うどんげ!?」 鰻は男に捌いてもらいました 男に貰った鰻は永琳一人で美味しく頂きました そのもっと後日 湖に流れ込む支流のひとつ、そこを上流から流れ込みまで歩いてみる 「・・・あ、やっぱり」 探していたものを見つけて、私はすこし、上機嫌だ 「○○さん、ここで釣りしてるのね」 「え?・・・永琳さん!こんにちは」 「こんにちは・・・今日は何を釣ってるの?」 ○○の竿からは太目のタコ糸のようなものが伸びている、大物を狙っているのか 「ナマズを釣ろうかと、あれは大きいですから・・・あ、どうぞ」 彼なりの心遣いか、風呂敷をひいてくれた 私はその風呂敷を少し彼の方に寄せて、隣に腰を下ろし、一緒になってウキを眺めた 「・・・」 「・・・」 時折頬を撫でる風、浮きは微動だにしない どれ位経っただろうか?残念な事に何の釣果もない 私はすぐに飽きると思っていたのだが・・・なぜか飽きずにここに居る 水面が揺れる、風によって波が起こる 日の光で水面が光る、岸辺には小魚が群れている 退屈、永遠を生きる私にはありえない事なのかもしれない 「・・・お?」 「え?」 ウキが動いた? … …… ゴボッ! 低い音を立てて浮きが沈んだ、そして右に、奔った 「うおっ!来たッ!!」 ただの竹竿、しかし相当糸が長いらしく、引き寄せるだけでも大変だろう リールではない伸べ竿、そこをカバーする弾力と長さ、糸の強度そして竿捌き 十分ほど経っただろうか、魚は暴れる様子もなくなり、○○は手で糸を手繰り寄せていった 「よっ、と」 水に手を突っ込み、何かを引き摺り上げた 「じゃーん、ドデカイですよ」 口とエラに手をかけて、引き摺り揚げたその魚は、間違いなくナマズ 普通でないのはその大きさだ、私の首ぐらいまであるだろうか 「この鯰を見てくださいよ!どう思います!?」 「凄く・・・大きいです」 「俺もこんなの初めて釣りましたよ」 そして夕方まで粘ったが釣れたのはすっぽんだけだった こんなにでかいのを一人では食べきれないという彼の提案を受け、永遠亭でのちょっとした夕食会 鈴仙やてゐより大きい鯰、珍しそうに見る因幡s、部屋から出てこない姫様・・・食べ物のにおいがすれば出てくるでしょ ○○の~3分クッキングー まず釣ってきたナマズを氷水につけ、動きを鈍らせます・・・氷水につけたのがこちらです そしてーまず頭部を切断します ドンッ そして腹を開いて内臓を出しまーす、卵がありますねーメスでしたか そしてこれを3枚おろしです、切ったものがこちらです まずは白焼きですね、櫛を4本ほど挿します、刺すときは串が放射状になるように刺してください そして焼きあがったのがこちらです、そしてこれを秘伝のたれ(鰻屋から拝借)につけてまた焼きます …はいできました、ナマズの蒲焼・・・何十人前?とりあえず相当多いですねー 「いい匂いがするわねー」 あ、姫が出てきた・・・ログアウトしてきたのかしら? 皆でわいわい食べていた(少し飲んでる兎も ナマズ一匹でこんなに飲んで騒げるなら、鬼や魔法使いが宴会しに来るかもしれない 縁側に腰を下ろし、遠くから皆を見ていた そういえば○○さんの姿が・・・? 「永琳さん、コッチですよ」 「○○さん、どこに・・・?」 彼は私の隣に、土鍋を置いた・・・中身はなんだ? 「じゃーん、○雑炊」 「まる?ああ、すっぽんの事ね」 「へへへ、子供には食べさせられませんな」 二人で酒を飲みながらすっぽんを食べた、甲羅の端などはとても美味かった 「うーん、やっぱりプロにしてもらってよかった、前に自分でしたときは・・・」 「どうだったの?」 「泥臭くて・・・」 やはり餅は餅屋、素人が余計な事しても駄目という事か 「あ、どうぞどうぞ」 「ありがと・・・おかえし」 「どうもどうも」 お互いにお酌しあって、もう何本飲んだのだろう? 酔うには程遠いが、心地よい感じだ 「○○さん・・・」 「永琳さん・・・」 酒のせいか、スッポンのせいか、そんなことは知らない ただ隣にいる彼女と、そういう空気になってしまったのだ 「んちゅ、ぁん」 ボタンの上から二つを外して、その隙間から手を入れた 「はぁっ、や、やだ、んっ」 キスをしながら、その豊満な胸を揉みしだいた 「○○さんの、手・・・冷たい、あ、ん」 「永琳さんの胸はあったかいね、それに凄くやわらかい」 「んっ!つよく、しない、で」 「ああ、だいj・・・」 俺は血の気が引くのがはっきり解った、さっきから火照っていた体は夜風にさらされて一夜を明かしたように冷え切った 「え?なに――」 息を荒げて、とろんとした目で、俺を見た、そして俺の視線の先に気付いたとき、目が覚めたようにびくりとした 「あ、ああ」 ここは縁側で、ウサギ達も外に出て飲んでいた、何故そのことを忘れて縁側でコトにいたろうとしたのか 普通の兎の、腹黒そうな兎も、ブレザーの兎も、お姫様も 皆こちらに魅入っていた、中学生が神社でエロ本を見付けたときのように、好奇心に満ちた目で せめて奥の部屋に行ってればなぁ 「きゅう」 永琳は恥ずかしさあまりに気を失い、俺は気まずい空気の中に残されてしまったのだ 恥ずかしすぎるのでこの後の事は深く語らない、女子と共同で保健の授業を受けた後の休み時間のような思い出はウンザリだ まぁ嬉しい報告といえば俺に彼女が出来たことかな?これだけは、夢でも、酔った勢いでもないのだ そして今日も俺は、永遠亭へ足を運ぶ、愛しの薬剤師に会う為に うpろだ550 それが誰の物であったのか、思い出すのに少し時間がかかった。風化して、今にも崩れてしまいそうな その鞄はかつて僕が幻想郷に迷い込んだ時に持っていた物だ。僕はその鞄を丁寧に、丁寧に開けた。中 にあった物は、手帳と写真だった。手帳は書いてある字も読めないほど痛んでいたが、写真のほうはか ろうじてとか写っているものをみることができる。写真には五人の人間が写っていた。三人の男性と二 人の女性。男性のうち、一人は僕であるとわかったが、あとの四人はどうしても思い出せなかった。そ れどころか、どんな状況で、誰が撮ったのか、その写真に関するあらゆることが思い出せなかった。お そらく彼らは、外の世界にいた頃の家族なのだろう。なのに、彼らの名前も、彼らと過ごした思い出も、 何も思い出せなかった。そして、僕は外の世界にいた頃を思い出そうとして、愕然とした、僕は外の世 界にいた頃のことをさっぱり覚えていなかった。外の世界にいたということしか覚えていなかった。全 身を貫かれるような感覚に襲われた。僕はただ、茫然と、写真を手に佇むしかなかった。 あの日から一か月程して、後悔しているのかと聞かれた。彼女―八意永琳が、なぜ今さらこんなことを 聞いてきたのかは僕には理解できなかった。確かに不死の人間になってまったく後悔しなかったと言え ば嘘になるかもしれないが、これは僕自身がそう望んだからであって彼女等には何の落ち度もないこと だ。それに、僕が不死の人間になったのは、もう何百年も前の話である。彼女が僕にした質問は、本当 に「何を今さら」 といったものなのだ。 「今さら、後悔しているように見えるのか」 僕は少し苛立って答えてしまった。怒るほどのものでもなかったと、少し後悔した。 彼女は少し申し訳なさそうな顔をして言った。 「気を悪くしたのなら、あやまるわ。でも最近少し元気が無いみたいだったから」 僕はその言葉に体を強張らせた。写真を見つけたあの日から、僕の心の中に何かもやのようなものが生ま れたのは確かだからだ。なるべく表に出さないようにしていたが、やはり彼女には隠し通せなかったよう だ。しかし、僕は何ともない振りをしようとした。 「そんなことはないよ。少し疲れているだけだ」 「嘘。あなたは嘘を言う時に必ず目を逸らす」 今度は不機嫌な顔をして彼女が答えた。やはり何百年も一緒にいると、お互いの癖もわかってしまうもの か。ただ、僕は未だに彼女の癖というものがわからない。彼女は他人に隙を見せない人だから、おそらく 輝夜様も鈴仙も知らないだろう。 あっさりと嘘を見破られた僕はただ黙りこむしかなかったが、追及は止まらないかった。 「後悔しているなら、はっきり言って欲しい。それとも、何かトラブルでもあったの?」 僕は悩んだ。正直、聞いてほしいという欲求もあったが、彼女は蓬莱の薬のこととなるとどうしても自分 一人の責任にしようとする。写真のことを打ち明けるということが彼女を苦しませることになるのは明白 だった。それだけは、避けたかった。 「遠慮する必要はないわ。あなたの問題は私の問題でもある。素直に答えて。このままじゃ夜も眠れないわ」 彼女はそう言うが、どうするべきかわからなかった。話してしまえば楽になれるかもしれないが、代わりに 彼女が傷付く。だが、隠し通すこともできそうにないのも事実だ。 覚悟を決めるしか、なかった。 「条件がある」 「何かしら」 「聞いたことを後悔しないこと。それと、決して一人で背負い込まないこと」 彼女の体が強張るのが、わかった。 一か月前のことは全て話し終えた。彼女は悲しそうな顔をして黙っていた。その表情には後悔も含まれている ように思えた。 「なぜ、外の世界でのことを忘れてしまったのかわからない。一番忘れたくなかった思い出なのに、忘れたこ とすら忘れていたんだ」 その後に続く言葉を言うのは少し躊躇ったが、ここまで言ってしまったのだから、言ってしまおうと思った。 「そうして、いつか、永琳達と過ごした日々の大切な思い出まで忘れていってしまうのではないかと考えたら、 怖くなった。初めて永遠の命というものが怖くなった。決して後悔しているんじゃない。怖くなったんだ」 そう言い終えた時、彼女は泣いていた。やはり、こうなってしまった。わかっていたことだったのに。後悔 の念しか浮かばなかった。僕はただ、彼女をなだめることしかできなかった。どうしようもなく、無力だった。 なぜあんな物を見つけてしまったんだろう。なぜあの時中身を見てしまったのだろう。わからない。 泣きながら、ごめんなさい、と何度も呟く彼女を前にして、何も言葉が出なかった。 どれくらい時間が経ったか。お互い、ようやく落ち着きを取り戻した。先に口を開いたのは僕だった。 「やっぱり、言わない方が良かったな。ずっと心の中に留めておくべきだった。すまない」 気の利いた言葉の一つでも言えれば良かったが、情けないことに、思いつかなかった。 「私が無理矢理聞いたのが悪いわ。これほど深刻な問題とは思わなかったの。取り乱してしまって、ごめんなさい」 彼女は、そう答えると、自嘲的な笑みを浮かべた。 「私はあなたを求めたばかりに、あなたの大切なものを奪ってしまったのか。そう考えたら、涙が止まらなかった」 話す前に僕が出した二つの条件を両方とも守っていないな、と僕は少し笑って答えた。この件について彼女にはま ったく非が無いということをはっきりさせなければならなかった。 「蓬莱の薬を飲んだのは、僕の望みだ。僕が永琳とずっと一緒にいたいと望んだ。後悔なんか、していない。だから、 永琳が責任を感じる必要はないんだ」 それに、外の世界にいたことはもう何百年も前のことだし、もう僕を知っている人間なんていない。かの隙間妖怪に 依頼すれば、外の世界に行くこともできたのに、それをしなかった自分に責任がある。と付け足した。 「それでも、薬を与えたのは私。責任がないとは言えないわ」 彼女は真剣な顔で言った。わかっていたことだが、やっぱり強情だな、と思った。仕方のない人だ。 「ならさ」 これが、今の僕に唯一言えることだと思う。 「覚えておこう。このことを。二人で」 二人で、このことを覚えておこう。そうすれば、少なくとも彼女達と過ごした日々は絶対に忘れない。そう思った。 記憶というものが、いかに脆く、失い易いものなのかわかった。だから、このことは覚えておこう。これから、いつ まで続くのかわからない無限の時間の中でそれができるのかどうかわからないけど。 「そうすればきっと、大丈夫。昔のことは忘れてしまったけど、皆と過ごした日々もこれからのことも、きっと忘れない」 「ありがとう」 彼女は満面の笑みを浮かべて、抱きついてきた。僕は彼女の温もりと心臓の音を感じながら、二度と彼女を悲しま せないと、強く心に誓った。 この日の約束と誓いを胸に、僕はこれからも彼女と共にこの幻想郷で生きていく。 8スレ目 102 「永琳!俺の心は君の矢で見事に貫かれた!だから俺の全てをお前に捧げよう!」 8スレ目 401 「永琳!お前と共に歩めるならどんな茨の道でも一緒に歩ける!!」 8スレ目 531 人は、いつか死ぬ。それは避けられないこと。 「えーりんおねーちゃん、えーりんおねーちゃん!」 今、私の目の前で楽しそうに笑っているこの子も、 成長し、いつか年老い、やがて死んでいく。 私は、いつまでも変わらずこのままで………。 ――それは、耐えれそうにないわね―― だから私はこの子を。 「ねぇ、○○」 「なーに、えーりんおねーちゃん?」 「少し調子が悪そうだから、このお薬を飲みなさい」 「うん、わかった!」 こうして私は『永遠』を手に入れた。 8スレ目 533 「ねぇ、永琳」 あれから――永琳が○○に蓬莱の薬を飲ませてから数ヶ月。 怪我をすること――してもすぐに治る――も、 病気になることもなくなった○○は、 そのことを疑問にすら思わず、日々を過ごしていた。 「何でしょうか、姫様?」 「あなたは何故、○○に蓬莱の薬を飲ませたの?」 「何故、とは?」 「普通の人間に、『永遠』なんて耐えれるわけないじゃない。 そして、それが分からない貴女ではない。それなのに、何故?」 問うてはいるが、別に輝夜はその事をどうとも思っていない。 ただ、ふと…そう、何となく、本当に何となく、聞いてみただけだった。 「ふふふ……」 「?」 「姫様、普通の人間は何故『永遠』に耐えれないと思いますか?」 「………あぁ、そういうこと」 輝夜は悟った。たった、その一言だけで。 「あの子にとって、『永遠』こそが普通。 姫様も私もウドンゲもてゐも兎達も、変わらぬまま……。 だから飲ませたのですよ。あの子が、『永遠』が普通である間に」 あの日から、数ヶ月。○○は、今日も元気に永遠亭を駆け回っている。 何も知らず、知らされず、疑問にすら思わず――――。 8スレ目 683 「れ、鈴仙、匿ってくれ!」 私の部屋に妙に慌てた○○がやってきたのは、つい先ほどのことだ。 「あの時、一口食べた瞬間に悟ったね。あんなに美味いモノは食べたことがなかったよ」 「美味しいなら美味しいって言ってあげればいいのに。あなたが言えば、師匠、きっと喜ぶよ?」 「いや……俺の頭の中に、物凄い勢いで警報が鳴り響いたんだよ、これが」 てっきり惚気話なのかと思いきや、○○は深刻極まる顔をする。 「ふーん?」 「あれは恐ろしい。真の意味で餌付けされるところだった」 「男の人にとって、ご飯が美味しいのはいいことなんじゃないの?」 ○○はうな垂れ、力なく首を振った。 「鈴仙にも経験がないか? 自分の意思が抜き取られていくような恐怖を。 踏み越えてはいけない一線を感じたんだ」 「……まさか」 「ああ、通常の調理とは異なる、何らかの工作が行われたことを俺は悟った」 「あは、はは……」 また大げさな物言いだけれど、確かに怖い話だ。 「それで逃げてきた、と。うーん、しかたないかも」 ハ`ーーン! 「ひどいッ! 料理を前に逃げ出した上に、とんでもない濡れ衣まで着せるつもりなのね!?」 脈絡もなく師匠登場。まぁこんな人だ。 「うそつけっ! 絶対何か仕込んだだろ!」 「○○は! 私のことを信じてくれないの!?」 ○○の追求にも、迫真の演技で返すこの御仁。面の皮厚すぎるのもどうかと思う。 「俺は、俺はな! 強制されてじゃない、自分の意思で永琳が好きなんだ! この気持ちが体よく操られて、踏みにじられるのは我慢ならん!」 「○○……」 見詰め合う二人。あぁ、まーた始まったよ。 「私が間違っていたわ。……ごめんなさい」 「いいんだよ」 ひしと抱き合う○○と師匠……に、ふと目が合う。 「あら、うどんげ。どうしたの、こんなところで?」 「……ここは私の部屋です」 11スレ目 404 12月25日 博麗神社 ここの連中は、クリスマスくらい上品に祝えないのだろうか。 やれやれ、と僕は溜息を吐きながら後ろに広がる惨状に目を移した。 死屍累々と言えば良いのだろうか。神社の中にも外にも酔い潰れた幻想郷の住人共が倒れている。 僕は上手い具合に受け流しながらちまちま飲んでいたため、そこまで酔うには至らなかった。 神社の縁側で幻想郷の少女達の屍を眺めながら、僕は独り言のように呟いた。 「酒を飲むなとは言わないが、もう少し節度ってものをだな―」 「まったく、その通りだわ」 誰かと声の方向へ視線を向けると永琳が少し不機嫌そうな顔をしながら立っていた。 彼女は永遠亭の医者で僕も永遠亭で彼女の世話になっている。遥か昔から。 「節度ってものを知ればもう少し楽しくお酒を飲めるのに、ね」 あなたは優秀だわ、と付け加えて彼女は僕の隣に座った。 彼女の美しい銀色の髪の毛が、冬の冷たい風に吹かれて静かに揺れた。 その光景に、僕は思わず見惚れてしまった。この世のものとは思えない美しさだな、と思う。 「そういえば」 しばらく二人とも黙ったままだったが、唐突に永琳が口を開いた。 「あなたがここに来たのは、何年前だったかしら。あ、何百年と聞いた方が良いかしらね」 唐突だな、と僕は少し考えた後、答えた。 「忘れた。多分、かなり前」 我ながら酷い答えだな、と思ったが、本当に忘れてしまったようである。 多分っていうのは便利な言葉よね、と彼女は笑った。 まったくだね、と僕も笑った。 「正直な話、両親の顔も思い出せないんだ。一応、蓬莱の薬を飲むと決めた時、ある程度覚悟はしていたのだけど。 何せ、この先何百、何千年と生きていくものだから、ある程度昔の事を忘れてしまうのは仕方ないなって」 彼女はまた笑って言った。 「酷い息子ね。ご両親に同情するわ」 「言うなよ、僕だって少しは気にしているんだから」 しかし、本当に両親や兄妹の顔まで忘れるとは思わなかった。意外と僕は淡白な人間なのだろうか。 なんだか、少し、気持ちが悪い。 「ま、過ぎた事を言っても仕方ないわ」 少し酒を飲みながら、言った。 「正直私もあんまり昔のこと、覚えてないわ。そう気付いたとき、確かに少しショックだったけど」 姫様もそうなのか、と聞くと、多分ね、と答えた。 「これから、まだ何百、何千年、それ以上時間があるのに、そんな事考えても辛いだけ」 そして、大切なのは、これから。と付け加えた。 確かにそうなのかもしれない。過去は自分の生きてきた証でもあり、それが失われるのは悲しいことであるが、 僕達にはこの先、無限の時間があるのである。百年後の出来事も、その先何百年も過ぎれば、また過去の事として 記憶から消えてしまうのだろう。無限の時間を生きるという事は、そういう事であるのだ。 常に前を向いて歩いていかなければ、耐えられないのだ。 「そうだね。僕には少し覚悟が足りなかったのかもしれない」 吹っ切れた、と言えば良いのか、何となく楽になったような気がする。 明日から前を向こう。そう思う。 「ありがとう、永琳」 彼女はフッと笑って、言った。 「これからもよろしく、ね」 気がつけば後ろでは生き返った屍達がまた騒いでいた。 「やれやれ」 溜息を吐きながら、永琳が言った。 「この子達は今しか考えていないようね」そしてこう付け加えた。 「やっぱりあなたは優秀だわ。多分、この子達はあなたのようなこと、考えもしないわ」 僕等はきっと、これから数え切れないほどの人と出会い、別れ、忘れ、数え切れないほどの出来事を 経験し、忘れていくことだろう。それでも、前を向いて歩いていかなければならない。 それが生と死の輪から外れた者達への罰である。 とても長くて、苦しい道だと思う。しかし、彼女と一緒なら大丈夫。そんな気がする。 「何を考えているの」 と、不意に聞かれた。 「多分、これからのこと」 彼女は呆れたような顔で言った。本当に多分、って便利よね。と。 10スレ目 732 「おはよう、○○」 「おはよう、永琳」 起床はいつもそろって朝6時。 起きてすぐにするのは庭の鑑賞。 鮮やかな紅葉に目を覚まし、鳥の鳴き声に頭を動かすのだ。 「身体はもう大丈夫?」 声が聞こえ、隣の方を見る。 目に入るのは、板張りの床にパジャマというあまりに不釣合いな格好。 そして、月の光のような柔らかな銀色の髪。その顔が、心配そうにこちらを見ている。 「うん」 それに対し、○○は言葉足らずな答えを返す。 「よかった・・・」 昨晩の事。彼女は、珍しく進んで晩飯を作ってくれた。・・・まったく、つくづく策士である。 料理に、蓬莱の薬を忍ばせていたのだ。 秋から冬へ移り変わってゆく、その幻想的な景色。 ○○の身体もまた、幻想的な変化を遂げていたのである。 「不死の身体」 口に出してみても、やはり永遠の重さなど判らない。 庭の緑を眺めているうち、いつの間にか終わってしまいそうにも思える。 「どうしたの?」 永琳がこちらの顔を覗き込んでくる。 彼女のように数百年も生きれば、永遠の重みとやらも分かってくるのだろうか。 そう思い、永琳の貌を覗き込んだ。 …集中してものを見ると、対象が大きく見えるのだそうだ。 つまり、永琳の貌がだんだん大きく見えるような気がするのは・・・ 単純に永琳が近づいているからだった。いつの間にか背に腕が回され、逃げられない。 ゆっくりと、だが確実に近づいてくる。 そして、触れるだけの口付け。だが、○○の思考を妨げるのにはそれで充分だった。 頭がはっきりしない今の内にと、永琳は畳み掛けるように続けた。 「余計な事は考えないの。貴方と私は永遠に一緒、それで充分じゃない」 そう言って、永琳は○○の身体を抱きしめた。 「うん」 ○○は、ただだけ一言そう言った。 永琳は満足そうに顔を綻ばせ、そっと○○にしなだれかかった。 12スレ目 424 うpろだ825 目が覚めると、隣に誰かの気配を感じた。それと同時に腕に圧迫感を覚える。 また兎か、腕枕とはずうずうしい奴だな、と気にもせず二度寝を始めようと思ったが、混濁した意識の中ではっきりと『ちょっと待て』と頭の奥から止めが入った。 『兎にしてはやけに馬鹿でかいじゃないか』 その声の通り、永遠亭の兎にしては大きい。……自分の身長より頭一個強小さい位だろうか。 その根拠は、足。俺の脚に相手の脚が絡んでいる。兎達ならそれこそ俺の膝に足先が届く位の大きさだし、すねにつま先の感触があると言う事はまず無い。 ならば誰か?身長的な理由で腹黒兎は除外。後のメンバーは……と考えながら腕枕にされた手を相手の頭頂部に置いてやる。 ……月兎、脱落。頭の上に耳?らしきものは無い。というか耳なのかあれは? 「……ん」 頭を触られたのに反応したのか、相手が声を…… その時、俺の時間が止まった。 相手の手が動いて俺の服の裾部分をぎゅ、と掴んで俺の体を自分の方に寄せた。たったこれだけの事なんだが……問題はそこじゃない。 俺は何度も話してる相手の声なら隠れていても明確に言い当てる事が出来る。その能力が叫んでいるのだ。『ありえない』と。 さっきの行動のせいでさらに混乱する。明らかにこんな事をする人物じゃないし、少なくともこの二つが結びつく事は無い。 最終確認。目を開けて、相手を確認。……すぐに目を閉じた。 おk。これは現実じゃないんだ。もう一度目をあけよう。ゆっくりと。そうしたら違う人物が…… わかっている。これは悪あがきだと。だがそうせざるを得ないのだ。 心の中でぶつぶつと言いながらゆっくりと目を開ける。しかし、やっぱりそこにいたのは…… 「う……んー……」 すやすやと安らかに眠る薬師、八意永琳だった。……夢じゃないのは確かだ。 とりあえず頭の中を整理しよう。『目が覚めたら永琳が俺の布団で添い寝(それも腕枕させて)していた』。あと『おっぱいえーりん』……いかん、思考が乱れた。 胸元に行った視線を彼女の顔に戻しつつ、これからどうするべきかと思考をめぐらせる。 ……どの思考の糸を手繰ってもnice boat.しか出てこないのはいかんともしがたい。というかこうしてる事自体が死亡フラグなのか? いや、とネガティブになりかけた思考を打ち切る。少なくとも永琳は自分の意思で俺の布団に入り込んできたようだ。 根拠としては主に腕枕とかこうやって密着させるあたり。……しかし、もしその対象が俺ではないとしたら? 例えば自分の主たる輝夜姫。……主に甘える従者もそれはそれで、まあ、なんだ。『可愛い』って言うのか? その、実際、今も可愛く見えるわけで。うん。……普段の印象とは真逆な永琳に俺の心はつつかれまくっている。 まず、安心しきった寝顔。軽く微笑んでいる。次に、腕にかかっている下ろした髪。さらさらで絹糸みたいだ。 そして一番ギャップが大きいのが俺の服を掴んだ手。……まるで子供のようだ。 小さくため息をつき、すでに頭の上を離れていた手をもう一度頭の上に戻し、小さく撫でてやった。 「んーっ……」 くすぐったいのか、小さく身動ぎをする。さらに子供っぽく思えてしまい、クスクスと笑ってしまった。 「しかし、これからどうする?」 永琳を起こさないように小声で呟く。永琳が寝たまま逃げ出す事は不可能。脚が絡んでいて、外した感触で起きてしまうかもしれない。 ……と、なれば。お約束である『誰かが起こしに来てこの現場を目撃される』か、死亡覚悟で『自分で起こす』か。 「生憎だが、俺は死ぬ覚悟は出来てる。お約束と言う言葉が大嫌いでね」 その『お約束』に『反逆』してやる。というわけで…… 「永琳さん。なんでこんな所にいるんですか」 今まで我慢していた突っ込みも含め、永琳を揺り起こす。 「……んー、何よまったく、まだ眠いのにぃ……」 「とりあえず何で俺の布団で寝ているのか説明してください」 光に慣らすようにゆっくりと目を開ける永琳。さて、今後の反応はどんなだ? 一位、取り乱す。二位、呆然となる。三位、泣き出す(ある意味では最悪の可能性)。 と、ランキングが出たあたりで完全に目を開き、俺の方を見た。 「おはよう、永琳さん」 「……ええ、おはよう」 ……意外や意外。ランキング外だった『普通に反応する』が的中してしまった。 「何故俺の布団に?」 「……」 率直に聞いてみると答えはすぐに返ってこなかった。 「……嫌だった?」 「はい?」 「私と一緒に寝るのは嫌だったの?」 そう思っていると逆に質問されてしまった。……そんな事言われたら答えは一つしかないじゃないか。 「嫌じゃないです。ただ……ものすごく意外だったもので」 「意外?」 「あー、その。永琳さんって誰かの布団に入ったりとかはあんまりしない人なのかな、と思ってたんです」 「つまりは行き遅れって言いたいのかしら?」 「なんでそっちの話に行くんですか!?」 違う違うと首を必死に振る。……そんな誤解されたらそれこそ殺されてしまう。 「……私も、甘えたい時くらいあるのよ。いつも頼られてばっかりじゃあ疲れるでしょう?」 確かに。輝夜姫が動かない限りは姫の代わりにここを切り盛りしているのは永琳だ。というか姫が動かなくてもいいように相当頑張っている。 当然そんな生活じゃあ精神的にも疲れもたまる。 「いや、まあ……寝てる永琳さんが凄く可愛かったし、永琳さんの働き振りを見たらこっちも『来るな』なんて言えませんし」 この台詞を言い終わった直後。 「あういえくぁwせdrftgyふじこl」 永琳が意味不明の言葉を呟きながら跳ね起きて慌てて俺の布団から出た。 「あ、ああああ」 「どうしたんですか永琳さん?」 「あああなた、私のことを可愛いって……」 「ええ。それはもう堪能させてもらいました。頭を撫でたら気持ちよさそうにしてましたからね」 俺の言葉を聞き急激に顔を真っ赤にしてしまう永琳。 「……永琳さんって、意外と初心なんですね」 「わ、悪いかしら?月時代も男性経験なんて一度も無い……って、何を言わせるのよ!」 「いや、永琳さんが勝手に自爆しただけですから」 こう返されて永琳はあうあうと口を動かし続ける事しか出来なくなってしまったようだ。 「可愛いなぁ、本当に」 その様子を見ていたらつい肩を震わせてく、く、く、と笑ってしまった。 添い寝鈴仙を読んでいたら突然『添い寝する永琳は可愛いよね』という電波が降りてきました。 その衝動に身を任せ、オチなしの永琳ネタを書いてみたり。