約 82,685 件
https://w.atwiki.jp/ysfh/pages/48.html
学校曰く、 「次世代のリーダーとしてふさわしい品格と聡明さを備えた制服」 (公式サイトより引用) とのこと。 正装 冬服 白シャツ+ネクタイ又はリボン(+ブレザー)。ブレザーの襟には校章を付ける。 ズボンはビジネススーツとしても遜色ないので、就職後も着用している人がいる。 夏服 青シャツ。ネクタイやリボンの着用は認められない。 平常時 冬服 正装は白シャツだが、一応青シャツでも校則上はOK。但しそんな物好きは殆どいない。 また、ネクタイやリボンは着用するのが決まり。 夏服 正装は青シャツだが、平常時は白シャツも可。 現在は青シャツの裾は外に出すスタイルだが、当初は裾を入れるスタイルが推奨されていたっぽい。 白シャツを着る場合、裾をズボン・スカートに入れる。ネクタイやリボンの着用は任意。 好き嫌いが分かれやすい。 服装解説 ブレザー グレーを基調とした3つボタンジャケットスタイル。ポケットがいっぱいある。 白衣 本校の正装。校章の刺繍入り。理系進学者は大学での実験や実習で使えるので保管しておこう。 スラックス/スカート 生徒が自由に選べる。スカートにはチェックが入っている。スカートを借りて男の娘ごっこをするのは蒼煌祭のお決まり。 ネクタイ・リボン 高校生は紺色、中学生は明青色となっている。 中学生のネクタイの色は4色の候補の中から在校生徒の投票で決定した。…というのは建前で、実際は投票箱が目立たないところに置かれていたため、投票総数が想定より少なく、一部生徒がネタで大量投票したところ決まってしまったという。 靴下 一応カラーが指定されており、紺色や黒色などを着用することとなっている。 防寒具 登下校中のみ着用が許可されている。 その他着用 セーター、カーディガン、ベスト(紺、黒、灰、白、茶の無地のもの)の着用が認められている。 なお、校内では白衣も可。 禁止 髪の染色 ピアス・ネックレス マニキュア・化粧 その他明らかに公共良俗に反するもの 期間 夏服は5~10月、冬服は11~4月。 また、5月と10月は移行期間であり、夏服冬服どちらも身につけることが可能。 制服取扱店(高校) ㈲サンユー ㈱学生服トキワヤ ㈱洋品エンドウ ㈱そごう横浜店 ㈱つつい ㈱さいかや川崎店 ㈱高島屋横浜店 制服専門店シーガル ㈱京急百貨店 ㈱ナカムラ淵野辺店
https://w.atwiki.jp/zensensyu/pages/1841.html
嫌な女…… 112 名前:水先案名無い人 :2007/05/14(月) 11 54 56 ID ZZGSKRyg0 水銀燈「全選手入場!」 真紅 「…虎殺しは生きていた!?」 水銀燈「驚いた? ウフフ…驚くに決まってるわね 総合格闘技はすでに我々が完成しているのだから」 真紅 「組み付きしだい投げまくってやる…」 水銀燈「私、やっぱり素手の殴り合いなら我々の歴史がものを言ったの お父様が認めてくれた 見て! 真の護身もここに!」 真紅 「そんな…ケンカなら全階級オレのものなんてこと」 水銀燈「今度こそ胸を張って言えるわ 私は水銀燈、打撃対策は完璧 よろしくね真紅♪」 真紅 「うそよ、全格闘技のベスト・ディフェンスがあなたの中にあるなんて…そんなこと」 水銀燈「どうして?」 真紅 「だってあなたはまだ未完成じゃない… 作りかけのかわいそうなドール… ローゼンメイデンは究極の暴走族アリスを目指して作られたドール、あなたは…私たちとは違う」 水銀燈「…やっぱりそうなの 私のこと、ずっとそう思っていたんでしょう バーリ・トゥード(なんでもあり)ならこいつが怖いと 」 真紅 「それは…」 水銀燈「炎の虎が上陸したのも バウンサー(用心棒)になったことも めい土の土産にベルトが欲しかっただけ 上から見下ろして満足していたんでしょう」 真紅 「違う…」 水銀燈「自分が上だと…自分は世界ヘヴィ級チャンプだと そう思って私を笑っていただけなんでしょう」 真紅 「それは違うわ… 違う… 私はキャリア一切不明…」 水銀燈「うるさい! …嫌な女。少しばかり立ち技最強だっただけなのに たまたま柔術の本場だっただけなのに… 私の存在なんて、あなたにとっては説明不要だった 」 真紅 「違うわ! 私はせめて、柔術は実戦で使えてナンボのモンだと思って…」 水銀燈「それが邪魔するやつは思いきり殴り思いきり蹴るだけといっているのよ! 私を自分を試しに日本へきたと認めてくれてなかった!」 真紅 「…だってあなたは!」 水銀燈「あなたみたいなドールが チャンピオンになれるわけがない! チャンピオンになるのは…私 誰よりも鎬流に更なる磨きをかけたこの私… チャンピオンになってお父様に抱きしめてもらうの… 今の私に死角はないの…」 (水銀燈、真紅を突き飛ばしてベルトを奪う) 真紅 「? …中国四千年の拳技が今ベールを脱ぐ!」 水銀燈「あなただけがファンの前でならいつでも全盛期?」 真紅 「医者の仕事はどーしたッ!」 水銀燈「特に理由はない 横綱が強いのは当たりまえ? そんな幻想…打ち砕いてあげる! 暗黒街で実戦カラテを磨いたのは…」 (水銀燈、ふくらはぎを力いっぱい握り締める) 真紅 「やめて!!」 水銀燈「本当に実戦だったら外せないのは… 私よ!!」 (血管が木っ端微塵に砕け散る) 真紅 「ああぁ! ああぁぁぁぁぁ!! お父様から頂いたものなのに… お父様の思いが詰まっていたのに… 生で拝んでオドロキやがれッ…」 水銀燈「ウフフフフフ 武術空手はこの私が完成させた!」 真紅 「どうして…どうして……… どこかへ行っていたくせに…」 水銀燈「……なんですって?」 真紅 「行方不明の… 若き王者のくせに」 水銀燈「!」 真紅 「どこへ行っていたンだッ チャンピオンッッ!!」 水銀燈「!!うおおおお!!! 真紅ぅ!!」 (鐘の音) ラプラス「何事にもリザーバーはあるというもの……」 真紅 「ラプラス!」 ラプラス「カポエイラが眠りにつき、真伝統派空手も契約を解除 この時代での東洋の巨人は終了しました。 もう一名は到着次第皆様にご紹介致します…」 水銀燈「何を言っているの? うっ!」 (二人が引き離される) 水銀燈「真紅!!」 真紅 「くっ…」 関連レス 114 名前:水先案名無い人 :2007/05/14(月) 19 52 16 ID x98DDlhP0 112 嫌な女…って意味わかんねええええ 115 名前:水先案名無い人 :2007/05/14(月) 20 31 37 ID imJ/M1FC0 112-113 ありそうでなかなか無かったネタだなこれは・・・・ まぁとにかくGJ 116 名前:水先案名無い人 :2007/05/14(月) 20 50 19 ID t2nzsYHH0 こりゃひどいカオスだw コメント 名前
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/1181.html
694 :371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg:2008/01/18(金) 00 23 23 ……と、こうして水銀燈と再び契約をしたわけだが。 気がつけば、そろそろ11時になろうかという時間になっていた。 「そろそろ支度しないと、我が家の食客がまちくたびれるな……」 よっこらせ、と立ち上がる。 水銀燈が目を覚ましたし、今日はちょっぴり奮発してやろうか。 「水銀燈、何か食べたいものはあるか?」 「うぅん……今は、何もいらないわ。 この恰好で人前に出るのも、みっともないじゃない」 「ん……」 やっぱり、果てしなく落ち込むのはやめたとはいえ、まだ気持ちが晴れたわけじゃなさそうだ。 確かに、今の状態を受け入れられたわけじゃないし。 俺だって、水銀燈を元の姿に戻してやることを第一に考えてるもんな。 とすると……幸い今日は休日だ、ならば……。 「それじゃあ、水銀燈。 さしあたって、今すぐ何かしてほしいことはあるか?」 「してほしいこと?」 言葉の意味を理解し損ねたのか、怪訝な顔をする水銀燈。 「そう。当面の目標は、水銀燈の身体を直すことだけどさ。 今、なにか不便なことがあるなら、聞いておこうと思って」 今日は休日、そして今日一日は水銀燈のために使うと決めていた。 昼飯が済んでしまえば、午後の時間はたっぷりある。 そして、今の俺は、水銀燈に何かしてやりたい気分でいっぱいだった。 「そうねぇ……」 言われてもすぐには思いつかないのか、水銀燈は虚空に視線をさまよわせる。 が、その視線は、思い出したかのように、破れている自分の服で止まった。 「ああ、そうだわ。 まずは、この破れた服を何とかしてもらおうかしら」 「あ、そうだな」 確かに、破れたままの服を着ていては、体裁が悪いな。 新しい服を用意するなり、繕うなりしてあげないと。 しかし……俺は、物の修理はそれなりに出来ると自負しているが、裁縫は専門外だ。 新しいのを用意するとしても、水銀燈サイズの服なんて何処で手に入れればいいんだ? 「ううん……これは、俺一人じゃいいアイデアが出てこないなぁ」 そうなると、必然と誰かの力を借りなくちゃならないわけで。 昼飯の間に、誰かにそれとなく聞いてみたほうがいいかな? 少なくともここで一人で考えているよりはマシだろう。 「よし、そうと決まれば」 さっそく昼飯の支度にとりかかるとしよう。 っと、そうだ、水銀燈は……。 α:水銀燈を説き伏せて、居間へ連れて行く。 β:水銀燈の意思を尊重して、土蔵で休ませる。 投票結果 α:5 β:2
https://w.atwiki.jp/nicorpg/pages/2633.html
←戻る 制服シリーズ:総数103 スクール水着は水着に分離。 1キャラでも普段と異なる制服の絵。 制服シリーズ:総数103北高制服シリーズ:45 制服(男装・女装)シリーズ:25 体操着・チアコスシリーズ:21 制服(その他)シリーズ:3 陵桜学園制服シリーズ:3 榊野学園制服シリーズ:3 光坂高校制服シリーズ:3 コメントはこちらに 登録漏れ申請フォーム 北高制服シリーズ:45 制服関連で人気が高め。 +... お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/18 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/148 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/199 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/249 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/258 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/362 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/379 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/407 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/421 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/427 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/439 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/454 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/473 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/483 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/519 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/560 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/561 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/593 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/645 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/657 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/749 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1015 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1084 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1133 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1184 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1698 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1713 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/2024 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/2194 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/2207 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/2411 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/2468 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/2677 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/2966 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/3118 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/3232 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/3312 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/3465 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/3868 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/4327 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/4383 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) ニコニコRPG うp掲示板より No.97 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (jpg) No.263 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (jpg) No.1012 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (jpg) No.1055 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (jpg) 制服(男装・女装)シリーズ:25 +... お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/549 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/919 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/914 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/475 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/504 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/579 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/618 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/904 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/906 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1021 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1059 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1024 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/632 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/753 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1955 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/2051 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/2877 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/3266 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/3679 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/3718 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/3837 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/4227 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/4289 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/4352 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) ニコニコRPG うp掲示板より No.588 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (jpg) 体操着・チアコスシリーズ:21 +... お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1061 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1096 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1260 (練習)ニコニコRPGお絵かき掲示板より No.326 OB1212806481929.png お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1271 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1329 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1555 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1690 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1946 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/2195 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/2099 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/2174 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/2369 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/2466 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/3537 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/3743 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/4204 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/4341 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/4458 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/4474 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) ニコニコRPG 交歓所より No.28 制服(その他)シリーズ:3 +... お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/698 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/773 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1352 陵桜学園制服シリーズ:3 +... お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1721 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1738 (練習)ニコニコRPGお絵かき掲示板より No.548 OB1214222633997.jpg 榊野学園制服シリーズ:3 +... お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/523 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1095 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/3685 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) 光坂高校制服シリーズ:3 +... お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/1304 お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/4005 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) お絵かきBBS/お絵かき掲示板ログ/4262 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (idth=500) コメントはこちらに こんだけ細分化が進んだらもういいや。って気がしてきた。 -- 名無しさん (2008-06-15 09 17 16) 名前 コメント 登録漏れ申請フォーム 1.絵板で登録されていない画像を見つける 2.右クリックメニューからプロパティを選択 3.画像のURLをコピーしてこのフォームに張り付ける 以上の手順を踏んでいただければ、こっちで適当に張り付けます 編集できる能力のある人がやっちまってもいいんだけどね 反映されたコメントは随時削除していきます 名前 コメント ←戻る
https://w.atwiki.jp/niko2/pages/391.html
人はそれを―― ◆0RbUzIT0To (非登録タグ) パロロワ ニコニコ動画バトルロワイアル 第170話 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 橋の下でずっと潜伏をしていた少女は、その大きな音を立てて起こった水飛沫を見て酷く驚愕した。 まさかあいつがやられたのだろうか?喧騒の音は潜伏している間も常に聞こえていたが、それでも負ける事は無いだろうと思っていた。 幾ら相手が七人もの大人数とはいえ、自分が原因でばらばらになっていたのだ。 一人一人を確実に仕留めれば、例え七人もの戦士がいようとも彼が負けるとは思えない。 彼には付き従う二匹の化け物がいたし、彼自身も相当な強さを持っていると豪語していたのだから。 それほどまでに言うのだから、彼を送り出したのだ。 「……冗談じゃないわよ」 もしも、七人を殺せてないのだとしたら計画はおじゃんだ。 仲間に合わせる顔が無い。爪を噛みながら少女は立ち上がり、川辺を見渡す。 ――見つけた、彼が息も絶え絶えになりながら岸に上がり呼吸を整えている。 「ちょっと! 何やってんのよ、早く殺してきなさい!!」 思わずその彼の元まで駆けてゆき、ヒステリックに叫ぶ。 しかし、彼は少女には一瞥しただけで何も言わず、立ち上がってその水を吸った服を脱ぎ始めた。 慌てて少女は後ろを向くも、怒りはまだ収まらない。 何を悠長に服を乾かそうとしているのか、こうしている間にあの七人が逃げたらどうする? そう問いかけようとした瞬間、彼の冷たい声が聞こえた。 「――無駄だ、もう遅い」 「……え?」 「一人は消した……だが、他の奴には逃げられた」 「逃げられた……? ッ、何やってんのよ!! 私は全員殺せって言ったはずよ!!!」 彼の生まれたままの姿が目に入ったが、そんなの気にしている場合ではない。 肩に掴みかかり、激昂する。 しかし、彼は何も言わずただ冷ややかな目を少女に向け。 その平手で、頬を叩いた。 「なっ!?」 「うるさい、黙れ……俺がお前の指示を聞く義務は無い。 お前に文句を言われる道理も無い。 お前はただ俺に情報を提供しただけだ、そして俺はそれに乗ったまでだ……違うか?」 頬を押さえながら後ずさりする少女に、彼は冷淡に告げる。 それはその通りだ、彼が少女の命令を聞く必要性は無い。 「でも……っ、話したと思うけれど、あいつらを逃がしたら大変な事になるのよ!? あんたが確実に殺せるっていうから私は……」 「問題無い……奴らはばらばらに逃げた、はずだ。 再び合流する事は絶望的だろう」 「でも……」 「でももさっても無い、事実だ。 わかったならば喚くな、叫ぼうと事態はよくならん」 冷静な彼の言葉に、更に憤りを感じながらも少女はその口を噤んだ。 あまり彼には逆らえない……彼もまた、ゲームに乗った人物。 自分の言葉が度が過ぎたなら、彼は容赦なく切り捨てるだろう。 彼は脱いだ服を手ごろな大きさの岩にかけ、その横に座り込む。 すると、その時橋の上からサナギの化け物が帰ってきた。 「……喜べ、どうやらもう一人消せたそうだ。 虫の息のままここを逃げたらしいが、時間の問題らしい」 「……そう」 素直には喜べない。 二人を殺したところで、まだ五人も残っている。 その何れかがもしも萃香と合流してしまっては計画が破綻してしまう。 少女――涼宮ハルヒは、再び爪を噛みながら思案をしていた。 ハルヒはレナ達の下を逃げ出してから、橋の方向へと走っていた。 勿論、橋を渡ろうとした訳ではない――わざわざ城方向へと出向く訳がない。 ハルヒが目をつけたのは橋の下……この何も無い平原では唯一隠れる事の出来る場所だ。 もしも見つかりそうになっても、川の中に忍び込めば夜の帳は下りている――見つかる可能性は低い。 そう思い、しばらくの間橋の下で様子を見ようとした時――橋の下には先客がいた。 ハルヒはそれを隠れながら聞き、彼らが殺し合いに乗り気だという事を知った。 そして、中々の知能犯であり自分達と同じく乗ってない連中の団結を危険視しているという事も。 しかし、声をかけようとした瞬間にハルヒは見張りをしていたクリサリモンに見つかった。 すぐさま殺しに掛かろうとした二体のクリサリモンを――ハルヒは言葉巧みに説得して、自分もTASの仲間だと言い張った。 その後、エアーマンを見送ったTASにお目通りし、自分達の持っている情報を提供した。 塔にいる人間、橋に向かっている人間、その特徴と戦闘力の大まかな情報。 自分の知るものは全て語り――そして、TASの信用を得た。 TASにとって、ハルヒはいつでも殺せる事が出来るが手数にはなる希少な仲間。 向こうから接触をしてきたのを断る理由も特に無い。 ハルヒにとっては、レナ達を萃香達と合流させないようにするのが第一目的である。 だが、もし仮に彼女達を殺せるというのならばそれに越した事はない。 TASにはレナ達を殺せるという絶対的な自信があったようだし、それに加えてクリサリモンの力もあった。 だからこそ、ハルヒはTASに全てを任せてレナ達を襲うのを影ながら見守っていたのである。 しかし、最悪の事態になってしまった。 TASは五人もの人間を逃がしてしまい、その彼女達の行方は知れない。 「最悪よ……」 ハルヒは頭を抱えて蹲る。 彼女達が萃香のいる場所から離れた場所にいるのかもしれないが、その逆もまた在り得るのだ。 もしも合流されてしまえば、全ては終わってしまう。 蹲るハルヒの横で、TASは静かに呼吸を整えていた。 その手にあるのはキバが持っていた支給品。 ロールバスターをその腕に装着して試し撃ちをしてみる……中々の威力だ。 ふと、これを使われ攻撃された己の腹を見てみる……酷い火傷になっていた。 水面へとぶつかろうとしたあの時、TASは咄嗟にキバの束縛から逃れた。 ゴールを確信したキバが、直前になってようやくその戒めの力を緩めたのだ。 それを察知したTASは即座にキバを踏み台にして高く飛び、水面との正面衝突を避ける事に成功した。 しかし――とTASは考える。 もしもキバが、あのまま力を緩めていなかったなら? もしもキバが、あのように傷だらけではなく万全の体勢であったなら? 恐らくは自身も水に叩きつけられ息絶えていたに違いない。 「認識を……改める必要性がある」 TASはあの瞬間、一瞬だけだがキバに恐怖心を覚えた。 ただの凡人であるキバに、超人であるTASがである。 「このゲームは凡人、超人は関係ない……油断した奴から死んでいくゲームだ」 もう二度と油断をする訳にはいかない。 死が間際に迫った事で、ようやくTASはその慢心に似た過信を捨てた。 「どれだけ弱い人物だろうと、徹底的に叩きのめす」 獅子搏兎――獅子は兎を狩るのにも、その全力を尽くす。 その冷たい瞳に静かな闘志を燃やし、TASは静かに支給品を見てゆく。 【D-2 橋の下/二日目・深夜】 【涼宮ハルヒ@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態]:富竹への憎しみ、精神錯乱、左肩に銃創、左脇腹と顔面と首に殴られた傷、腕から出血、脇腹に弾丸がかすった傷、古泉達を信頼、鎮痛剤服用、理性を失いかけています [装備]:陵桜学園の制服@らき☆すた、包丁、 DCS-8sp [道具]:支給品一式*2、びしょ濡れの北高の制服@涼宮ハルヒの憂鬱、テニスボール、 アニマルマスク・サラブレット@現実、ゾンビマスク@現実(ゾンビーズ) 毒入りパン、小型爆弾*2 [思考・状況] 1.塔組(レナ達)に入り込み、萃香のネタや毒入りパンを使って掻き回す……つもりだったけど、どうしたものかしら。 2. 塔組の足をとにかく引っ張り、行動し難くする。 3.どんな手段を使ってでも絶対に富竹を殺す 4.皆を蘇らせるために協力者を探す 5.優勝して全てを元通りにする ※第三回定時放送をほとんど聞いていません。死亡者の人数のみ把握しました。 ※自分の服装が、かがみを勘違いさせたことを知りました ※自分が狂い掛けている事に薄々気づいています ※喋れる様になりました。 ※自分の能力を信じました。 【TASさん@TAS動画シリーズ】 [状態]:右手親指以外欠損、左拳骨にヒビ、腹部大火傷、全身打撲、全裸、弱者にも相手にも油断しない覚悟 [装備]:五寸釘1本@現実(ポケットの中に入っています)、ロールバスター@ロックマンシリーズ [道具]:支給品一式*5(食料五食分・水四食分消費)、桃太郎印のきびだんご(24/25)、 ウルトラスーパー電池(残り30%)@ドラえもん、メタルブレードのチップ、ゼットソーハードインパルス@現実 [思考・状況] 1:橋を渡る参加者を排除する 2:エアーマンと一時協力。ハルヒは邪魔にならない程度に利用。 3:生きて、ケラモンとの連携で最速を目指す。ケラモンは生き残るための駒 4:ゲームに乗っていない単独の人間は殺し、武器を貰う。 5:ゲームに乗っている人間とはなるべく戦いたくない。 6:武器の調達。出来れば食料も 7:殺戮ゲームの最速クリア。 8:ケラモンが死体と支給品を持ち帰るのを待つ。 ※KASのことを、自分の二番煎じ、偽者だと思っています。 ※ケラモンの名前、増殖限界、進化することを知りました。 クリサリモンの名前を知りません。 ※増殖限界については、最大数が二倍になるのか一体増えるだけのなのかで迷っています。 ※ハルヒの持っている情報を一方的に知りました。 【クラモン(クリサリモン)C】 [状態]:現在1体 [装備]:なし [道具]:なし [思考・状況] 1:TAS、おなか大丈夫かな。 2:とにかく数で勝負……進化しちゃった。 3:TASを利用してうまく遊びたい 4:イタズラしたい ※クラモンBの全滅により、クラモンCとDに増殖限界が集中します。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ その光景を見て、こなたとレナは何が起こったのかまるで理解が出来ていない様子だった。 自分達は、橋の上にいた――橋の上で、TASと戦っていたはずだ。 だというのに、何故……どうして自分達は。 花畑の中心で、倒れこんでいるのか? 辺りを見回してみても、TASどころかキバや妹の姿も見えない。 そこにあるのはありとあらゆる花だけ。 南国に咲いているようなのから、誰でも名前を知ってるような身近なものまで――無国籍な花の数々があるだけだ。 ……花だけ? いや、違う――その花に埋もれるようにして、一匹の妖精が頭を抱えて震えている。 「ピッピ……?」 こなたがその妖精の名を呼ぶ。 しかし、妖精は答えない――ただその瞳から涙を流して、呟く。 ごめんなさい、ごめんなさい、と……許しを乞うようにひたすらに呟き続ける。 あの時……TAS目掛けて攻撃系のものが出ればいいと思い、ピッピはその指を振った。 そして、その瞬間ピッピは光に包まれて消え失せた。 いや、ピッピだけではない……近くにいたこなたやレナ達すらも巻き込んで、ピッピ達は消えた。 碌に戦えないキバ達だけを残して、"テレポート"をしてしまった。 本来ならば最後に立ち寄ったポケモンセンターへと移動させるその技は、この世界では自分が最初に立っていた場所に飛ばされるらしい。 辺りの風景にだって見覚えがある、ここはピッピがあの凶暴なミニスカートに襲われた場所だ。 だからこそ、わかる。 ここに移動したのは自分の責任だと、戦えないキバ達を置いて逃げ出してしまったのだと。 戦うと、勇気を持つと誓ったのに、結局逃げ出してしまったのだと。 震えるピッピを見て……こなたとレナは、すぐさま事の次第を理解した。 あの光に包まれた原因が、ピッピの技によるものだと。 あの橋からは大きく離れたこの場所に飛ばされたのはその技の効果だと。 だが、しかし、こうして震えるピッピをどうして叱る事が出来よう? そもそも、三人は仲間だ……種族も、生きてきた年代もまるで違うが、それでも仲間だ。 二人は示し合わせたように無言で頷くと、立ち上がる。 「行くよ、ピッピ!!」 その声に振り向いたピッピが見たものは、西の方角へと真っ直ぐに瞳を向ける二人の少女。 瞳には絶望の色はない、ピッピを疎ましく思う色も無い。 「まだ間に合うよ、急いで走れば……私とこなちゃんの足ならきっと間に合う!」 「それに、キバくんがそんなに簡単に負ける訳が無い! ほら、立ってピッピ……まだ諦めるには早いよ」 尚も震えるピッピを強引に腕の中に持ち、こなたとレナは走り出す。 確かに二人の足は速い。 しかし、それはあくまでも人間レベルでの速さだ。 その程度の速さでは――TASには届かないという事を、二人はまだ知らない。 こなたの腕の中、ピッピはまだ泣き腫らしていた。 自分が情けなかった、キバ達の心配をするよりも謝罪して許しを乞う事を優先した自分が。 すぐに立ち上がらず、ただ震えるだけだった自分が。 自分は本当に何かの役に立てているのか、本当に彼女達の仲間の資格があるのか。 何も出来ずに足を引っ張るだけの自分に、存在価値はあるのか? 空を見上げて満月に問いかけても、答えは何も返ってこなかった。 【D-4 花畑/二日目・深夜】 【泉こなた@らき☆すた】 [状態]:顔面強打、右腕打撲(これらの痛みはひきました)、強い決意、腹部強打 [装備]:くうき砲@ドラえもん、団長腕章@涼宮ハルヒの憂鬱、フタエノ極意書@ニコニコRPG [道具]:支給品一式*2(食料一食分・水一食分消費)、暗視ゴーグル@現実、デジヴァイス@デジモンアドベンチャー、コロネ(バタフリー)@キャタピーだけでクリアに挑戦(残り100%)、 テニスボール、初音ミク@現実、モモンの実*3@ポケットモンスター、オボンの実*3@ポケットモンスター、ポケモンフーズ一日分(二食分消費)@ポケットモンスター [思考・状況] 1. D-2の橋に戻り、キバ達に加勢する。 2.つかさを助けたい。 3.圭一、ティアナの思いを継いで、対主催思考の仲間を探す。 4.城まで行き、首輪を解体出来る者を探す。 5.バトルロワイアルから脱出する ※フタエノキワミを習得しました。攻撃力が二倍になり、急所に当たりやすくなります。 ※他アニメについての知識が徐々に戻りつつあります。 「ひぐらしのなく頃に」「魔法少女リリカルなのは」の他にも、何か思い出すかもしれません。 【ピッピ@ポケットモンスター(ピッピのゆびをふるのみで殿堂入りを目指す)】 [状態]:強い決意…だけど、自信喪失、腹部強打 [装備]:リーフシールド@ロックマン2(技マシン的な使い方でポケモンは使える) [道具]:支給品一式(水一食分消費)、ほんやくコンニャク(1/4)(半分で八時間)@ドラえもん、 テレパしい@ドラえもん(残り3粒、五寸釘@現実、モモンの実@ポケットモンスター、 オボンの実@ポケットモンスター、ポケモンフーズ一日分(二食分消費)@ポケットモンスター [思考・状況] 1.少数派による運命の打開 2.D-2の橋に戻り、キバ達に加勢する。 3.城まで行き、首輪を解体出来る者を探す。 4.ティアナのような犠牲は二度と出さない。 5.あの怪しいポケモンとトレーナーを倒し脱出 ※首輪は頭の巻き髪についてます ※ピッピは、はたく、うたう、おうふくビンタを使えることを思い出しました。ただし、まったく使ってこなかったため、かなり信用に欠けます。 【竜宮レナ@ひぐらしのなく頃に】 [状態]:悲しみ、右手に切り傷、右腕銃傷、腹部強打 [装備]:リアルメガバスター(240/300)@デッドライジング、サイレンサー付き拳銃(1/6)@サイレンサーを付けた時とry、鉈@ひぐらしのなく頃に [道具]:支給品一式*2(食料一食分・水一食分消費)、雛見沢症候群治療セット1日分(C-120、注射器、注射針)@ひぐらしのなく頃に、日本酒(残り半分) テニスボール、オミトロン@現実? モモンの実@ポケットモンスター、鉄パイプ、本『弾幕講座』、アイテム2号のチップ@ロックマン2 [思考・状況] 1.少数派による運命の打開 2.D-2の橋に戻り、キバ達に加勢する。 3.城まで行き、首輪を解体出来る者を探す。 4.圭一、ティアナの思いを継いで、対主催思考の仲間を探す。 5.富竹を発見できたら、薬を打ってあげたい。 6.ハルヒはしばらく泳がしておき、計略を為ったと見せかけておく。 6.罪滅しをする ※八意永琳が何か知っているのだと思っています。 ※時期は大体罪滅し編後半、学校占領直前です。 ※雛見沢症候群は完治しました。 ※身体能力が向上しています。それによってレナパンが使えるようになりました。 ※158話で感じた違和感の正体が、ハルヒに自分達の情報を教えたと推理しました。 また、ハルヒ達の計画を大まかながら把握しています。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 傷ついた三人は、光に包まれた後草原に辿り着いていた。 しかし、その草原は先ほどまでいた場所とは違う……目の前に聳え立つ塔が、何よりの証拠。 「よ、かった……逃げれた、みたいねぇ」 安堵の溜息を吐きながら、水銀燈は見上げる。 そこには、何が起こったのか今ひとつ理解をしていないような表情の媒介。 その横を見れば、再び涙を瞳に溜めている少女。 水銀燈は苦笑をしながらも、少女の瞳に溜まった水滴をその指で拭い去る。 「やぁねぇ、なんで泣くのよぉ……お馬鹿さぁん」 「だ、って、キバ、くっ……それ、に、すいぎ、と、ちゃ、まで……。 わ、たし、弱いから、いつも、守ら、れて、ティア、ちゃ、も……」 拭っても拭っても、少女の瞳には涙が溜まってゆく。 語る言葉は嗚咽交じりで聞き取りづらい、しかし、それでもその心は水銀燈へと伝わる。 水銀燈は、ゆっくりと頭を振って少女の言葉を否定する。 そして、赤子を諭すような優しい口調で諭した。 「弱い、からじゃ、無いわぁ……あな、た、は、強さ、を……持ってる」 少女の頬に触れながら、水銀燈は続ける。 「弱い、から、守られたんじゃ、無い……あな、た、は、愛されている、だけ……。 ティアナも、キバも、私ですら、あなたを、守らざるを得なかった……それだけ……。 それ、は、きっ、と、何よりも、大切な、事……だか、ら、恥じる事は、何も無い。 むしろ、誇るべき、あなたの強さ……」 視線の先を変え、媒介へと言葉の先を向ける。 「そ、それ、は、あな、たも、お、同じ……あな、た、は、いつの時か、言ってくれた……。 あ、愛されるのに、か、完全で、い、いる必要は、無い、と。 だか、ら、私は、え、選んだ……私の、意志で、あ、あなた達を、ま、守った……。 あ、あな、たは、愛される、べき、人だから……あ、愛されて、いる、人だから……」 「水銀燈…?」 ようやく、媒介は水銀燈の異常に気付いた。 言葉が途切れ途切れであるし、いつになく真剣な口調だという事に。 その様子を微笑を浮かべて見ながら、水銀燈は手に持っていたカードの一枚を見る。 「つ、つか、えるかしら、ねぇ……も、もう、二十四時間、経ってると、い、いんだけ、ど……」 そうやって、水銀燈が掲げたカードは聖なるエルフが描かれているもの。 震える口を無理やり動かして、その名を呼ぶ。 「魔法、カード……発動。 ホーリーエルフの、祝福。 対象は――」 そこまで言って、水銀燈は少しだけ考えた。 もしもこの状況を、ずっと憎んでいた彼女や他の姉妹達が見たならどう思うだろうか。 恐らく、目を疑うだろう……或いは、それもまた水銀燈の罠か何かと思うかもしれない。 思えば、自分は変わった。 よくも悪くも、この媒介を中心とした人物に影響されて。 でも、悪くない気分だった。 こういうのも悪くは無いと思いながら、その名を――自分の最期を看取って欲しいからこそ、呟く。 「対象は――永井、博之」 呟くと同時に、媒介の身体を暖かな光が包み込んだ。 それは身体の各所の傷を次々と癒してゆき……その顔さえも治す。 そう、その顔にある――瞳さえも。 「目を、開けて、みなさぁい……み、見えるように、なってる、かも」 「お、おお……」 言われるがまま、媒介は見えないはずの目を開ける。 見える、光が――夜なので光は少ないが、それでも何がそこにあるか把握が出来る。 その瞳は再び役目を果たせるようになったのだ。 感謝の意を述べようと、媒介は下を向き助けてくれたその者を見る――。 ――ジャンクがいた。 「……ぇ?」 「あら、その様子、だと……み、見えてる、みたい、ねぇ? よ、よかったわぁ……」 水銀燈がぎこちなく喋る、微笑みを浮かべながら喋っている。 横を向く、妹は泣いている、水銀燈を見て泣いている。 もう一度、水銀燈を見る。 水銀燈は心の底から、自分の目が見えるようになったのを喜んでいるようだった。 ――何故? 「水銀、燈?」 「なぁにぃ、情け、ない顔ぉ……も、っと、シャンと、しなさいよね……」 顔は悪漢の拳により皹が入っており、全身は傷だらけだった。 背中の翼は多量の羽根が抜け落ちており、非情に不恰好である。 そして――その下半身にあるべき足が一本足りない。 綺麗に、斬ってしまったかのように失われている。 「な、なんでど……なぁ! なんでど、水銀燈!!」 「怒鳴ら、ない、でよぉ……つ、唾、飛ぶじゃなぁい……」 その足――お父様から頂いた大切な身体の一部である足は、先ほどの戦いでサナギに掴まれていた部分。 あの時、水銀燈の脳裏に過ぎった打開案とは、その足を断つというものだった。 触手は斬れなかったが、所詮は人形である水銀燈のボディには骨というものがない。 故に、一太刀で断ち切る勇気さえあるのならば、あの状況は打開出来たのである。 だが、水銀燈はそれを迷った――お父様から貰った大切な身体を、自分から断つなど出来ない――。 そんな時だった、目の前の媒介の言葉が浮かんだのは。 ――完全じゃなくても、愛される奴は沢山いる。 ――完全な奴しか愛さないなんて、そんなものは父ではない。 「か、完全、じゃ、なく、ても……お、お父、様、には……あ、愛して、頂ける、もの……。 そ、そうよね、博之?」 「ッッッ!! あッ、たり前やがァ!!」 泣き叫ぶ博之を見ながら、水銀燈は少しずつだが何かがわかったような気がした。 いつの日か、例の憎い妹が言っていた甘い言葉。 人の思いが活力を与え、人の思いが人を動かすその本質を。 「い、いい、事、博之? さ、さっきも言ったけど、あ、あなた、は、弱くなんて、無い……。 だか、ら、悔いては、駄目……むしろ、誇りな、さい、その、誰にで、も、愛され、る、強さ……」 「っ! でもっ……それでも、俺はッ! 誰かを守れる強さが欲しいわぁ!!」 「……そ、う」 水銀燈がどれほど言葉を並べても、博之はやはり悔しがっていた。 目が見えないから、力が無いから、キバもティアナも、誰一人守れない。 大の大人が、守られるしか出来ない歯痒さを感じていた。 「な、なら、望みな、さい……ち、力を、え、得る事を……」 既に思うように動かなくなってきた頭を持ち上げて、水銀燈は呟き続ける。 もう残っている時間は少ない。 ならば、最後に何かをこの媒介に残さなくてはならない。 無力を嘆いている強い媒介に、戦う事の出来る力と自分の想いを与えなければならない。 水銀燈が博之の肩に手をかけると同時に、水銀燈の胸から二種の宝石が飛び出してきた。 それに思わず驚愕している博之に、水銀燈は呟く。 「ロ、ローザ、ミス、ティカ……わ、私の、もの、あ、あなた、に、受け取って、欲しい……。 にん、げんが、ち、力の、無い、人間、が、つ、使えるか……。 ど、どんな、副、作用、が、あるか、わか、らない……で、でも……ち、力を望む、なら……」 水銀燈の言葉に、博之は歯を食いしばり無言で頷いた。 それと同時に、ローザミスティカが博之の身体に触れ――情報が一気に押し寄せた。 水銀燈が生きてきた世界、生きてきた道のり、争い、記憶の全て。 そして、それと同じくして溢れてくる感情。 愛おしさ、友情、憎しみ、怒り、安らぎ、ありとあらゆる水銀燈の魂全て。 それらが媒介の脳裏を過ぎ、去ってゆく。 同時に、博之の身体に変化が起こる。 それは人間が服用した副作用なのだろうか……全身に激痛が走ったかと思うと、黒い帯状のマークが腕や胸を走る。 次第にその黒い帯は淵に光り輝く紫色を漂わせる。 一体どれほど経ったろうか、博之にとっては無限とも思える時を過ごしたが水銀燈達にとっては一瞬の出来事だったらしい。 だから、水銀燈も妹も――博之本人ですらその姿に驚きを隠せなかった。 まるでその姿はいつの日か自分がプレイした、主人公である魔人にそっくりのものだったのだから。 「……なんどこれえ!?」 「ふ、ふく、さよう、かしら、ねぇ……つ、伝わっ、た?」 涙はもう、流さなかった。 水銀燈の言葉に頷き、博之は胸に手を当てる。 水銀燈の全てはここに受け継いだ、力も心も記憶も……魂すらも。 「水銀燈の言うとる事が、頭ではのう心で理解出来たッ!!」 「そ、そう、なら、よか、った……」 もうすぐ、水銀燈は止まってしまう。 ローザミスティカを失ってしまった今、残されている時間は毛ほどもないだろう。 だからこそ、最後の言葉を博之に残そうと口を開く。 「お、覚えて、おき、なさい……わ、私は、水銀燈。 誇り高い、ローゼンメイデンの第一ドール――そして」 そう呟くなり、水銀燈は博之の頬へとその唇を近づけ――。 「幸せな……本当に幸せな、あなたのお人形」 その頬へ口付けを交わし――動かなくなった。 「~~ッ!!」 妹は、その様を見て更に声なくその涙を流し始めた。 媒介――いや、既に指輪を消失し媒介でなくなった彼……魔人博之は、涙を流さない。 博之の胸の中には、彼女の魂が眠っている。 その想いを受け止めた今、涙を流す理由は見当たらない。 「……水銀燈。 絶対に、お前を直したるから、それまで寝とれ」 彼女は人ではない、人の形をしたものだ。 神の指先を持つ父が作り出した彼女は、人でないからして生の受け方も人とは違う。 ――彼女は、父を思うが余りに突如独りでに動き出したというのだ。 そうして、ローザミスティカを得、アリスゲームに参加した。 その後、何度か戦いがあり――一度はその生を絶たれた時もあった。 だが、その時も彼女は生き返った。 その身体を父親に完全に修復してもらい、再び生を受けたのだ。 「俺、絶対生きて帰ってお前のおとうとかに頼み込んで、直してもらうから。 やから……また、会える」 博之は着ていた肌着を脱ぎ、いつか拾った右腕と水銀燈の胴体とを結びつける。 これで完全に上半身は裸になってしまったが、文句は言わない。 右腕部分はなんとか直せた水銀燈を己のデイパックに入れ、水銀燈のデイパックの整理を始める。 「……妹、いつまでも泣くな」 「っ、でもぉ……」 「でもやない……キバも死んだ、水銀燈も死んだ、もうおらん。 やけど……やからって、泣いとるだけやったらどうにもならん、やから立て」 尚も泣きながら、ゆっくりと立ち上がった少女に博之はカードの束と一つの刃物を渡す。 「……え?」 「持っとれ、水銀燈がお前につこうて欲しいゆうとぅ」 そう言う博之の顔には、どこか不思議と水銀燈の面影があり。 少女は、静かにその刃物とカードを受け取った。 ――その刃物は、自分が人を殺めてしまった時に使ったもの。 「それを使って、今度は人を殺すんやのうて……守れゆうとぅ。 自分を、仲間を、皆を……」 「水銀燈ちゃん……ッ!」 少女はその刃物――庭師の鋏を両手で抱きしめ、再び泣き出した。 しかし、今度の涙はただ親しい者の死を嘆くもののそれではない。 キバと水銀燈とティアナに救われた命をどう使うのか、それを悟った故に出てきた涙。 そして、それを必ず成し遂げると誓う涙。 博之は少女をそのまま泣かせておき――再び整理作業へと移った。 第三者が見れば、二人を冷たいと思うかもしれない。 しかし、彼らには――少なくとも、彼にはそれが理解出来たのだ。 彼らを守っていった者達の想いが、心で理解出来ているのだ。 だからこそ、博之は決して涙を見せず、ただ前を向き続けるのである。 その胸に熱い想いを――愛媛の打開を見せてやるという、意地を抱いて。 ローゼンメイデンの第一ドール――水銀燈の媒介であるという、誇りを抱いて。 悲しくないと言えば嘘になる。 しかし、だからこそ、前へ。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ――少女は、誰からも愛される兄を持っていた。 だからという訳ではないが、少女は愛される素質を持っていた。 ――魔人は、誰からも愛される兄を持っていた。 だからという訳ではないが、魔人は愛される資格を持っていた。 ならば――少女と魔人を守った三人は、その素質と資格に引かれたのみで守り抜いたのかと言えば、それは違う。 三人と、少女と魔人の間には常人には無いナニカがあった。 男女間の愛か、と聞かれれば違うだろう。 では、兄弟愛かとなると、それも違う。 家族愛でもないし、しかし、ただの仲間意識でも無い。 その間にあったものは言葉にするのは難しいが――しかし、あえて言葉にするなら。 ――人はそれを、絆と呼ぶだろう。 【水銀燈@ローゼンメイデン 死亡】 【残り31人】 【E-5 草原/二日目・深夜】 【永井博之@永井先生】 [状態]:深い悲しみとそれを超える脱出への誓い、魔人ピロ(紫)、上半身裸、萃香を少しだけ疑っています [装備]:薬草(3/99)@勇者の代わりにry 、包丁@フタエノキワミ アッー!(るろうに剣心 英語版) [道具]:支給品一式*3(食料三食分・水一食分消費)、座薬@東方project、ヲタチ(残りHP80%)@ポケットモンスター ゴム@思い出はおくせんまん、自動ぶんなぐりガス(残り1/5)@ドラえもん、ヴェルタースオリジナル*3@ヴェル☆オリ 真紅のローザミスティカ@ローゼンメイデン、ぬいぐるみ沢山、くんくん人形@ローゼンメイデン、ヤクルト(残り4本)@乳酸菌推進委員会 銀コイン@スーパーマリオワールド、薬草の軟膏(3/4)、右足が欠けたジャンク [思考・状況] 1.少数派による運命の打開 2.城まで行き、首輪を解体出来る者を探す。 3.水銀燈の分、詩音の姉へ償いをする。 4.水銀燈の右足を見つけたい 5.必ず生還し、水銀燈を直して再開する。 ※ローザミスティカの力を得て魔人覚醒をしましたが、魔人の能力を行使出来るか・水銀燈の力を行使出来るかは不明です。 ※ただの人間がローザミスティカの力を得た為に、副作用を受ける可能性があります。 ※水銀燈の見てきた全ての記憶・感情を得ました。 ※博之はハルヒの正体をレナから聞きましたが、あまりよく理解していません。 【キョンの妹@涼宮ハルヒの憂鬱&愛しの兄が振り向かない】 [状態]:深い悲しみとそれを超える脱出への誓い、阿部への怒り、頬に軽い切り傷、頭部に打撲&出欠 、軽い頭痛(痛みは和らぎました) [装備]:おたま@TOD、 カワサキのフライパン@星のカービィ [道具]:支給品一式(食料一食分・水一食分消費)、DMカード(オレイカルコスの結界 (次の早朝まで使用不可) 三幻神(ラーのみ使用可だが遊戯、海馬などのみ、他は次の早朝まで使用不可)、 ブラック・マジシャン・ガール(次の深夜まで使用不可)、ホーリーエルフの祝福(次の深夜まで使用不可)、青眼の白龍*2(次の午前まで使用不可)、強制脱出装置(次の深夜まで使用不可)、 死者蘇生(次の昼まで使用不可)、黒騎士の魔剣少女、セイバー(次の昼まで使用不可) コカローチ・ナイト(深夜に二度使用)、進化の繭、ゴキボール(次の深夜まで使用不可)@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ、ダンボール@メタルギアシリーズ ヴェルタースオリジナル@ヴェル☆オリ、携帯電話@現実、庭師の鋏@ローゼンメイデン [思考・状況] 1.少数派による運命の打開 2.城まで行き、首輪を解体出来る者を探す。 3.ティアナ・キバ・水銀燈の行動を無駄にしないためにも、生きる。 4.もう誰も殺さない、罪滅しをする。(阿部に関しては、どうするか分かりません) 5.古泉くんの間違いを正す。 ※萃香への憎しみは、萃香をこちら側に協力させるための嘘です。 sm170:あばよ、ダチ公(後編) 時系列順 sm171:せがれいじり sm170:あばよ、ダチ公(後編) 投下順 sm171:せがれいじり sm170:あばよ、ダチ公(後編) エアーマン sm183:リィンカーネーション(前編) sm170:あばよ、ダチ公(後編) 涼宮ハルヒ sm176:両手には飛び立つ希望 sm170:あばよ、ダチ公(後編) TASさん sm176:両手には飛び立つ希望 sm170:あばよ、ダチ公(後編) クラモンC sm176:両手には飛び立つ希望 sm170:あばよ、ダチ公(後編) 泉こなた sm176:両手には飛び立つ希望 sm170:あばよ、ダチ公(後編) ピッピ sm176:両手には飛び立つ希望 sm170:あばよ、ダチ公(後編) 竜宮レナ sm176:両手には飛び立つ希望 sm170:あばよ、ダチ公(後編) 水銀燈 死亡 sm170:あばよ、ダチ公(後編) キョンの妹 sm178:☆ニコロワ住民のネット小説☆クロミラテクニック隔離 sm170:あばよ、ダチ公(後編) 永井博之 sm178:☆ニコロワ住民のネット小説☆クロミラテクニック隔離
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/1180.html
557 :371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg:2008/01/11(金) 18 47 14 「だって、足りないところは助け合うのがパートナーだろ?」 自信たっぷりに、そう言ってやった。 ……あ、水銀燈が驚いてる。 が、すぐにまたぷいっとそっぽを向く。 「な、何言ってるの。 私は貴方を捨てたのよ。 貴方なんか、もうミーディアムじゃないわ」 「でも、これはまだあるじゃないか」 そう言いながら、左手をアピールしてやる。 左手の薬指にはめられているソレは、差し込む日光を受けてきらめいている。 横目でソレを見た水銀燈が、ゆっくりとその名前を口にした。 「薔薇の、指輪……」 「これが残ってたから、俺は水銀燈を探すのを諦めずにすんだ。 ……水銀燈、契約を破棄しないで居てくれてるんだって、分かったから」 「…………」 俺の左手に注がれていた視線が、ふと逸らされる。 水銀燈は、自分の指にはめられている指輪をじっと眺めていた。 「自惚れかも知れないけど。 水銀燈が、まだ俺のことを見捨ててなかったこと、嬉しかったんだ」 「……ただ、破棄するのを忘れてただけよ。 私にとっては、ミーディアムなんか居ても居なくても同じだし。 それだけよ」 こちらを見ることなく、弁明する水銀燈。 居ても居なくても同じ、か。 俺は水銀燈から視線を逸らさずに、一番言いたかったことを口にした。 「あのさ、水銀燈。 俺、アリスゲームにミーディアムが必要な理由が、ようやくわかったよ」 ミーディアムが必要な理由。 その言葉を聞いた水銀燈は、反射的に眉をひそめた。 「……話を聞いてた? 私には、ミーディアムなんて必要ないのよ」 「聞いてたよ。 でも、俺にそれを教えてくれたのは水銀燈だぞ」 「は……私が?」 全く身に覚えがない、と言いたげに、怪訝な顔をする水銀燈。 ううん、やっぱり意図して言ったわけじゃなかったのか。 「忘れたのか? 二人で藤ねえのところに、これを貰いに行ったときに言ってたじゃないか」 「……?」 「人形とは、持ち主の想いが篭もるもの。 長い時間を一緒にいればいるほど、想いは積み重なっていく……ってさ」 「あっ……」 水銀燈の眼が再び驚きに見開かれる。 そう、確かに水銀燈は人形だから、人間のように背が伸びたり、体重が増えたりはしない。 でも、心は。 心が変わっていくことは、成長とは呼べないだろうか? そしてそれが、ドールたちを残して消えたローゼンの意図だとしたら? 「もし、俺がミーディアムになったことに、意味があるんだとしたら。 それはきっと、水銀燈の助けになるため。 ……俺はそう信じてる」 俺は、最後まではっきりと、水銀燈の眼を見ながら言い切った。 言いたいことは全て言った。 言うべきことはもう何もない。 後は……水銀燈の気持ち次第だ。 「……ふん。 恥ずかしいことばっかり言うわねぇ、士郎は」 「うっ、それは言わないでくれ」 水銀燈の指摘にドキリとする。 実を言えば、途中から自分でもかなり恥ずかしかった。 「でも……面白いわ。 ミーディアムと二人で協力して、ね。 そんなこと……今まで考えたことも無かったわぁ」 「あ……」 心臓が高鳴った。 さっきとは比べ物にならないくらい、ドキリとした。 水銀燈は、眼を覚ましてから初めての、落ち着いた笑顔を浮かべて。 「士郎……こんなジャンクの身体になった私だけど。 一緒に、居てくれる?」 「もちろん。 俺の力が及ぶ限り」 二人の薬指にはめられた、対の指輪をそっと重ねて。 俺たちは今、二度目の契約を結んだ。 α:さて、さっきのことを真紅に謝りに行こう。 β:水銀燈に何かしてほしいことはないか尋ねる。 γ:今日はもうゆっくり休ませてやろう。 投票結果 α:4 β:5 γ:1
https://w.atwiki.jp/sinsougou/pages/39.html
前ページ次ページローゼンメイデン 小ネタ集 1 シン「……で、そのアリスゲームとやらに俺が巻き込まれた訳と」 水銀燈「そういうことね」 シン「それで、議長やレイのところにも人形が届いてたのか となると赤い人形もローゼンなのか」 水銀燈「!? それはきっと真紅ね。まぁ、早速ジャンクにしてあげる」 シン「なんだか、ちょっと前に音楽で聞いた声だな。かなりキャラ違うが。 って、ちょっと待て何処へ!」 水銀燈「何って、今からその議長とか言う奴のところへいくのよ」 シン「こら待て! 俺の上司だぞ! プラントの代表だぞ! そんな所へ行き成り殴りこみに行ったら」 水銀燈「そんなの私には関係ないわぁ」 シン「……いや、勘弁してくれ。俺謀反起こしたと思われて首になるどころか殺される!」 水銀燈「……また、面倒な主を選んでしまったわ」 真紅「紅茶を入れて頂戴……うん。ありがとう。美味しいわ。良い葉っぱを使ってるのね」 議長「……人の秘所を勝手に使わないでくれないか?」 真紅「良いじゃない。それとも貴方が紅茶を入れてくれる?」 議長「いや、私には無理だがしかし」 真紅「気にしないの。上に立つ人はそういう細かい事をカリカリ言わないものよ」 議長「そういうもの……かね? まぁ、赤いから私は好きだが」 真紅「貴方も変わっているわ」 2 シン「解ってくれたか? 良いか、議長はダメだ。やるならちゃんと時間と場所を選んで双方同意だぞ」 水銀燈「……仕方ないわ。それじゃまずは蒼星石を」 ルナ「シンーーーー。見てみてーーーこんな可愛い子が来たわよーーー」 蒼星石「どうも、初めまして……!? なんで、貴女が此処に」 水銀燈「噂をすれば何とやらね」 シン「ルナの所にも来た……って、あれが言ってた蒼星石か」 ルナ「言う事をちゃんと聞く良い子よ。掃除とかもしてくれるし」 シン「待て、それはちょっと堕落してるとおもうぞ」 水銀燈「ふっ、庭師から家事手伝いとは相変わらず下働きが好きねぇ」 蒼星石「仕方ないじゃないですか。この人の部屋ほんとすご――」 ルナ「それ以上はだーめ。メイリンの所にも翠の子が来たけど何だかもめてるみたい」 シン「そうか。まぁ、それじゃこの戦艦も賑やかになるなぁ。ほんと」 蒼星石「お騒がせします(ふかぶか)」 水銀燈「くっ、いつか潰す」 ルナ「それじゃ、他の人にも挨拶してくるわ。まったねー」 シン「そうか、ルナのところにも着たのか。…って、何処へ」 水銀燈「言ったでしょ。蒼星石を最初にやるって」 シン「おいおい。ルナも来たばかりではしゃいでるんだから」 水銀燈「……ほんとに五月蝿いわね。貴方、マスターとして自覚があるの?」 シン「解ってるけど、けど、あんなに喜んでるのに行き成り壊しちゃったら可哀想だろ」 水銀燈「何? あの女が大事だっていうの貴方は」 シン「いや、そんなつもりは」 水銀燈「何よ。私じゃ不満だって言うの?」 シン「そうじゃない! ルナは」 水銀燈「さっきからルナルナルナルナ。 何よ良いじゃない! 私が近くに居れば(言った後自分の発言に気付く)」 シン「へ???」 水銀燈「な、なんでもないわ(ふんっ)」 レイ「……俺のところにも人形が来たのだが」 薔薇水晶「貴方のルームメイト。凄まじいことになってるわね」 3 翠星石「あ、いたスケベ人間」 シン「あ、メイリンの所の…うわ、髪の毛長いな」 真紅「貴方が水銀燈のマスターね」 シン「あ、議長の所の……うわ、こっちも」 真紅「……気安く触らないで頂戴」 翠星石「そうですぅ」 シン「あ、ごめん……いや、しかし」 真紅・翠星石「???」 シン「ただいま」 水銀燈「…おかえりなさい……ってどうしたの」 シン「いや、さっき、赤いのと翠色のと逢ってね」 水銀燈「ふ、ふーん。そ、それでぇ? (まさか、あっちの方が良いとか? いや、あっちも性格はそんなに良い方じゃ)」 シン「髪が」 水銀燈「髪?」 シン「俺も癖ッ毛は強い方なんだけどさ。あの癖とか以前に 重力と物理的な流れを無視した髪型はどうも見てて落ち着かなくて」 水銀燈「そ、そうなの」 シン「あ、そういや水銀燈も癖があるよなぁ。遠目から見たらストレートだけど」 水銀燈「そうかしら? シンはストレートが良いの?」 シン「いや、別にそういうのは拘らないけど、綺麗な銀髪だよな(なでなで)」 水銀燈「な、き、きやすぅ……貴方、主なんだからちゃんと手入れの仕方覚えなさぁい? 人間と違って一度痛むと直すのが大変なのよぉ」 シン「ん? ああ、解った」 水銀燈「あ。後お洋服は丁寧に洗ってくれるわね? コレ一着しかないし、御父様から頂いた大事な服なの」 シン「ああ、そういうのは解るよ。俺も妹の携帯ずっと大事にしてるし……なら、下手に汚せないな」 水銀燈「へ、へぇ。がさつかと思ったのに意外と物持ちが良いのね」 シン「ああ、俺は基本的に何でも大事にするさ。途中で放り投げるのも好きなじゃない」 水銀燈「そう……その言葉、嘘は無いわね」 シン「??? 勿論だ」 水銀燈「ならいいわ。ふんっ」 レイ「……シン、隣に居るというの」 薔薇水晶「すっかり二人の世界ね。寂しい?」 レイ「気にするな。俺は気にしない……気にしないんだ(自己暗示)」 薔薇水晶「(ぽむっと肩に手を置いて)」 前ページ次ページローゼンメイデン 小ネタ集
https://w.atwiki.jp/rozenrock/pages/205.html
「しょうがないよ、みんなも真紅と水銀燈の考えを解ってやろうよ。 そりゃぁ僕もイヤだよ、スネてる金糸雀の気持ちはよく解るよ」 蒼星石の言葉にみんなの視線が集中する。 「なんとなく水銀燈と真紅が退学だって解っていたよ。 学校中の噂になっているからね・・・」 蒼星石はここ数日間、真紅と水銀燈の様子、そして学校での噂を考えていた。 おそらく真紅と水銀燈は居なくなる、蒼星石はそう思っていたのだ。 「僕は思うんだ、東京に行く。これは一大決心なんだって。真紅と水銀燈は 僕達より少し早く東京で勝負するだけなんだよね?」 「・・・そうよォ。私もォ、みんなと別れたくないわぁ。でも、でも」 言葉に詰まる水銀燈に変わり真紅が話しを続ける。 「もうこの街に私の居場所はなくなってしまったのだわ」 「居場所なら翠星石達がいるじゃないですか?薔薇乙女は 居場所ではないのですかッ」 「みんなと一緒の時間、薔薇乙女は大切な居場所よ。でもね、もう私と みんなとは違う時間の中にいるの。学校とそれ以外の場所に流れる時間よ」 学生でなくなった時点で重くのしかかる現実社会。夢と現実、その狭間に いる真紅と水銀燈。彼女達が持っているのは誰にも負けない音楽への想いだけ。 不確かな成功へのキップ、保障などない夢へのチケット、ただ真紅と水銀燈 には足元さえ見えない暗闇の中で1つの武器があった。それは想いを音に 乗せて歌うことであった。それを希望に一足早く現実社会に乗り込もうと する意思であり情熱でもあった。 「私と水銀燈は決めたのだわ、音楽を武器にして戦うと・・・」 「何と戦うですか真紅?」 「そんなのぉ、解りきってるでしょ?全てよ、私達を取り巻く運命とよォ」 水銀燈の言葉に蒼星石は深くうなずき真紅、水銀燈の目を見つめる。 「やっぱり真紅と水銀燈は強いよ。でも絶対に戦わないとイケナイのかい?」 真紅は蒼星石の言葉に対し力強く答える。 「そうよ、だって戦うことって生きるって事でしょ?」 蒼星石は真紅の力強い意志のこもる言葉に白い歯をみせて微笑む。 「じゃぁ、明日のライブは真紅と水銀燈を応援するライブにしよう。 そしてきっと僕達も後を追いかけて東京に行くよ。これは約束だよ」 「うわぁ~ん、ヒナもヒナも行くの~。真紅と水銀燈の所にいくのよ~」 「もちろん翠星石もいくですぅ、勝負なのですぅ!」 「面白そう・・・卒業したら・・東京は・・・決定ね」 「これで決まったね。明日は最高のライブにしよう!」 「そうですぅ、きっと金糸雀も来てくれるですぅ!」 * 朝に降り出した雨はかすかに水溜りを作っただけであがりライブの時間には 曇った夜空からぼんやりとした月の輪郭が浮かんでいた。 「金糸雀はほんとうに来やがらないつもりですかッ?」 「大丈夫だよ、きっと来るって」 「もう・・・始めなきゃ・・・みんな騒ぎ出してる」 「そうね、しかたないのだわ。みんな行くのだわ!」 真紅と水銀燈が復帰した薔薇乙女を見ようと人々がライブハウスに入り すでに30分が過ぎようとするとき、ステージに薔薇乙女が現れた。 「オォォ~」「ウオォオオォォ~」 人々の歓声がライブハウスに広がる。 真紅はやや気だるい感じでマイクに向かう。 「コンニチハ・・・薔薇乙女です」 真紅の挨拶の声と同時に翠星石と蒼星石が激しいリズムを打ち出す。 そのリズムに乗り水銀燈の指が踊り出すと一気にリズムがビートとなり 音は疾走しだす。 「Cut my skin so I could bleed for you」 真紅はマイクスタンドにもたれるようにし、腰をゆるやかに揺らし ながら歌う。激しい音の波と真紅が見せる怪しいまでのセクシーな 仕草に観客の全ては薔薇乙女の世界に引きずり込まれていく。 雛苺のコーラスと真紅の歌がシンクロし1曲目が終わると真紅は ステージの前ギリギリまで足を進めアンプに片足を乗せる。 タイトなレザーのミニスカートから足がチラリと見える。 そのまま前かがみになり左手を大きく広げ叫ぶ。 「さぁ、私達の音に酔いしれるのだわ!!」 薔薇水晶のキーボードからスピード感のあるメロディーが流れライブハウス内 を被いつくすと、その中を水銀燈のギターから解き放たれたトーンは縦横無尽 に走り出す。スピードに乗る水銀燈のトーンを追いかけるように真紅と 雛苺の歌が始まると全ての人達は薔薇乙女が作り出す音の熱狂と幻想の渦に 巻き込まれ、歓声をあげ腕を突き上げ薔薇乙女の下僕となる。 その熱狂に包まれたライブハウスの隅で隠れるように金糸雀はステージを 見ていた。 (別に用事があったついでに来ただけかしらッ) そう自分に言い聞かせながらも目は食い入るように、耳は音を聞き逃さ ないように、胸は激しい音の波に揺られ、心はステージの上で真紅達と 音の波を作り出す自分の姿をみていた。 3曲目が終わる頃には金糸雀の体はリズムに合わせ自然と動いていた。 それを見越したかのように薔薇水晶の指が軽やかに鍵盤の上でダンスを 始めるとポップ調の軽快なメロディーがライブハウスの色を塗り替えていく。 (あれ、この曲のアレンジはカナが薔薇水晶と一緒にヤッたものかしら) それは真紅と水銀燈がいない時期の薔薇乙女で一番ウケた曲であった。 もともと金糸雀が真紅と水銀燈がいる薔薇乙女を前提としたアレンジでも あったその曲が今、完成形として金糸雀の前で広がっていく。 ステージでは笑顔で雛苺と水銀燈が声をそろえてマイクに向かう。 「Why can’t you be~♪」 真紅が持つマイクに蒼星石も入り真紅と声を合わせる。 「Good to me!」 そして真紅と雛苺が人々に向けてマイクを突き出すと大勢の声が返ってくる。 『Good to meィィ~♪』 金糸雀もありったけの声でステージに答える。 「Good to me!」 全てを包み込んだステージは興奮と熱狂の中で幕を閉じた。 最後はステージで薔薇乙女全員が抱き合い、全ての人に向けて投げキスを 贈った。その時にはすでに金糸雀の姿はライブハウスから消えていた。 * 薔薇乙女達が住む海沿いの街を湿った空気が満たし、雲は低く垂れ下っている。 沖合いに浮かぶ島の周りではすでに雨が降り出しているようである。 バックとギターケースを持った水銀燈はタバコに火をつけ空を見上げる。 「雨ェ、降りそうねぇ」 真紅は泣いている雛苺の頭をなでながら答える。 「そうね、昼前には降るとニュースで言っていたのだわ」 「ねぇ、真紅と水銀燈はほんとうに東京に行っちゃうの~?」 「い、今ならまだ間に合うですぅ、考え直す気はないですかァ?」 「・・・本当に・・・行くの?」 「やっぱりイザとなったら僕も寂しいよ」 かすかにモヤがかかる早朝のバス停で真紅達は迫り来る別れの時間の中に いた。それぞれの胸の奥には言葉と想いが溢れ出しすぎて反対に言葉が出ない。 真紅は愛用の懐中時計を開けてチラッと見る。 (あと15分・・・この街、この最高の仲間達・・・) 「す、水銀燈。翠星石は、翠星石は、うっ、うっ、えぇ~」 「ほらぁ、何よぉ?泣いてちゃ解らないわぁ」 感情を表に出しやすい翠星石は言葉に出ない想いを涙で表すかのように 泣きながら水銀燈に抱きつく。 「やっぱりぃ、行くなですぅ。寂しいのですぅ~。真紅も行くなですぅ」 「泣くんじゃないわぁ、どうせ1年もしたらぁすぐに会えるわよぉ」 翠星石の背中を抱きしめる水銀燈が見る景色も涙でボヤけだす。 それを隠すかのようにそっとサングラスをかけながらタバコの煙を吸い込む。 「ねぇ、雛苺。私がいなくても貴女は十分に強くなったわ、だからもう 泣かないで・・・」 真紅も同じように雛苺を抱きしめるとバスは駅の停留場からゆっくりと 動き出し真紅達のいる場所に停まる。 真紅の時計が別れまであと5分を告げる。 シューッ、バスの扉が静かに開くと空から薄い小さな雨が霧のように 真紅達を濡らしはじめた。 この街で同じ時間と同じ夢と未来を見ていた、ほんの少し前、 ほんの1ヶ月前、もう巻き戻せない時間が思い出に変わっていく。 この抱き合う一瞬も今となっては一瞬後の思い出になる。 「お客さん、もう出ますよ」 運転手の言葉に抱きしめていた腕をほどきバックとギターケースを手にする。 「真紅、水銀燈。東京についたら連絡して、そして体には気をつけて・・・」 「私も・・・必ず、必ず・・・行くから、東京に・・・」 バスに乗り込む真紅と水銀燈に掛けられた言葉はありふれたものかも しれない。だが2人には解っていた、その言葉はどんな言葉よりも強い ものである事を。 「どこに行ってもずっと仲間ですぅ、ずっとずっと一緒なのですぅ!」 「さよならは言わないの~。またすぐに会えるから言わないの~!」 動き出したバスを見送る蒼星石と薔薇水晶。追いかけてくる翠星石と雛苺。 もう止らない時間が真紅、水銀燈と彼女達とを遠く離していった。 霧雨がじょじょに本来の雨になりつつバスのフロントガラスを叩きつける。 一番後ろの席に座る真紅と水銀燈は互いの顔を見ることなく語りかける。 「ねぇ、水銀燈。いろいろあったわね。本当にこれで良かったのかしら?」 「さぁ、解らないわぁ。でも私達がぁ決めた事よぉ。それに・・・」 揺れるバスが次の停留場で停まり新たな乗客を乗せ始め、やや車内が騒がし くなり水銀燈の最後の言葉がかき消され真紅は聞き返す。 「それに、何なの?」 水銀燈はポケットから写真を取り出す。それは音楽コンクールで撮られた 薔薇乙女達の写真であった、それにはこんな別れがあるとは知らない 笑顔が写っている。水銀燈が差し出した写真を見つめる2人。 「私と真紅は約束したのよぉ、この薔薇乙女っていう最高のバンドに 約束したわァ。絶対に勝つってねぇ~」 「そうだったわね、弱気になっていたのだわ」 「ふんッ、弱気は禁物かしら~」 先ほど乗ってきた乗客にまじり金糸雀が真紅と水銀燈の前にたっていた。 「カ、金糸雀?」 「べ、別に次のバス停に用事があるだけかしら・・・」 そう言うと金糸雀は真紅達の前の席に腰を下ろした。 しばらく3人は黙っていたが金糸雀は前を向いたまま話し出す。 「よくみんなは納得したかしら・・・やっぱり真紅と水銀燈は大バカかしら・・・」 「金糸雀、私の話を聞いて、私と水銀燈は」 金糸雀は真紅の言葉をさえぎり話し出す。 「大バカ真紅の話なんか聞けないかしらッ。カナは、カナは・・・ ずっと寂しくて怖かったかしら・・・」 いつも空回りの金糸雀、転校初日に他の生徒達からイジメの対象に 入っていた金糸雀、前の学校でもそうだった。 それを仲間として親友として、そしてバンドのメンバーとしていつも一緒に 居てくれた真紅、水銀燈。 別れる事など考えもしなかった。いや考えれなかった、考えたくもなかった。 真紅達といると、音の中にいると本当の自分を表に出せた。 「音楽が、バンドがカナを変えたんじゃないかしら。真紅と水銀燈がカナを 変えてくれたのかしら。だから、だから・・うっ、うぅわぁぁぁ~」 そう言うと前を向いていた金糸雀は真紅と水銀燈が座る後ろを向き 両手を真紅と水銀燈に差し出す。その顔には大粒の涙が溢れていた。 金糸雀は真紅と水銀燈の手を取り力いっぱい握り締める。 「カナも、カナも行くかしら。すぐに真紅と水銀燈がいる所にいく かしらァァ~」 力の入る金糸雀の手を握り返す真紅と水銀燈。 「待ってるわァ、金糸雀は私達にとって大切な仲間よぉ」 「水銀燈のいうとうりだわ。貴女は最高の親友よ」 スピードを落としたバスは雨が降りしきるバス停に停まる。 「さぁ、行きなさい金糸雀。この先はもう高速に入るのだわ」 「ねぇ、金糸雀ァ、約束しましょうかぁ?」 「や、約束かしらぁ?」 「そう約束よぉ、金糸雀やぁ、翠星石達が東京に来て・・・3年! 3年後には私達の音でェ、この国を埋めつくしちゃうのよぉ」 水銀燈の約束に金糸雀も真紅も笑顔になる。 「どう?約束できるぅ?」 そう言うと水銀燈は小指を立てる。金糸雀、真紅も小指を出し水銀燈の 指と絡ませる。 「これは絶対の約束かしらッ!」 繋がった3人の指を静かにバスの扉が遮断していく。 扉が閉まりきる最後まで3人の誓いは解けなかった。 ゆっくりと動き出すバスに走りよる金糸雀。 「絶対の約束かしらァ~、カナが行くまで負けたらダメかァしらァァ!!」 動き出したバスの音に金糸雀の声はかき消され、バスは高速に乗り 東京へ走り出した。 その頃、真紅達がいなくなった駅前のバス停では雨もあがり大きな虹が空を 横切っていた。それは真紅と水銀燈が向かう東京の方へと延びている。 空を見上げる翠星石、蒼星石、雛苺、薔薇水晶。まだ雨のバス停で消え行く バスを見送る金糸雀。そして虹がかかる街に向かう真紅と水銀燈。 七色の虹とおなじ7人の少女達のそれぞれの想いと旅立ち。 これから新たに繰り返されるであろう出逢いと別れ。 それを応援するかのような大きな虹はそう遠くない将来に彼女達が 夢の扉を開きこの国を彼女達の色で染め上げる。 そんな未来を示す夢の架け橋であった。 ~Legend of Rozen Maiden 旅立ち編~ 完 (6)へ戻る/長編SS保管庫へ/次章「完結編」に続く/Appendix
https://w.atwiki.jp/aisare/pages/79.html
第12回 ニコニコ愛されキャラ選手権 予選結果 本戦結果 予選が実施された初の大会である。 misakichi氏作成の予選結果動画はこちら toga氏作成の本戦結果動画はこちら n0419氏作成の本戦データ動画はこちら 当ページの訪問者数 合計 - 人 本日 - 人 昨日 - 人 【予選】 2/9 15~18時 総当たり戦 上位40位までが本戦へ 第12回予選参加動画数 103 第12回予選コメント総数 [予選戦歴] 募集中 予選開始前、上位争いをすると思われた注目参加キャラ(※主観含※) ◎本命:東方陣営、ハマーD、SOS団 ○対抗:ドアラ、古手梨花、岩崎みなみ、ムスカ、自演チーム ▲単穴:江頭、クラナド陣営、姫、DIO、鷲巣様 △注目:デP、若本、カミナ、クーガー 予選期間中、新規枠で本戦出場が内定しており予選に参加しなくてもよいはずの諸葛孔明にどういうわけか4000ものコメントが集まった。 待てあわてるなこれは孔明の罠だ。 予選結果まとめ・・・陣営視点編 【本戦】 第1部2/23 7~18時 第2部2/24 0~12時 前半11h後半12hの23h 総当たり戦 本戦出場100 /シード枠40/新規枠20/通常(予選)枠40/ 第12回本戦参加動画数 100 第12回本戦総コメント数 4395279(平均43953) シード権を獲得できる男性キャラ・性別不明キャラが大幅に増加した。 (シード枠に入った40キャラのうち、11キャラが男性もしくは性別不明のキャラ。前回の5/40に比べて倍増している) [本戦戦歴] 前回に引き続き、水銀燈と赤木しげるが首位争いを繰り広げた。今回の首位争いは稀に見る接戦となり、途中何度も順位が入れ替わったが、最終的に水銀燈が末脚の差で逃げ切り二度目の連覇を果たした。 順位変動の大きかった前回に比べ、今回はコメント数大インフレの中、新規参戦組の奮戦が目立った。6位にランクインしたデッドボールPをはじめ、クーガー、藤林杏、保坂、弱音ハクが上位に食い込んだ。新規組以外では、天海春香や銭形警部などが健闘していた。その他、今回の傾向としては、男性キャラの健闘があげられる。 選手権の規模は順調に拡大し続けており、今回は7位までが10万コメントを超えるハイレベルな闘いとなった。予選によって本選出場数が100に絞られたためか、上位だけでなく下位のコメント数も大きく増加している。また、1位グループ、3位グループといった集団が形成されつつあるようだ。 ちなみに、選手権開催中の24日9:51の集計で麻生太郎が分速17,579という空前のコメントスピードを叩き出し、AiSAREへの自由民主党の介入が囁かれたが、後に集計システムのバグということが明らかになった。詳しく知りたい方は麻騒動のページへ。 12回本選観戦記 赤木陣営視点編 12回本選観戦記 水銀燈陣営視点編 12回予選結果のまとめ 陣営視点編 +クリックすると表示されます 注意:非常に長いです 所属名 通過数/予選参加数 (シード+新規枠、に拠る本戦確定数) ・東方 8/8 (14+4) 計26 東方はなんと8キャラが全員通過。数が多く不利、と言われては覆すのはもはやお約束か? 既に確定している分とあわせて本戦出場数がなんと26。数だけ見れば化け物みたいになってきている。 これでいて、まだ愛されに登録されていないラスボスがいるというのだから恐ろしい。 ・らきすた 4/7 (5+0) 計9 らきすたは4キャラ通過だが、一方で3キャラが落選。上位キャラに人気が集中しすぎか。 東方はともかくらきすたは固い、と言った意見も出ていたが逆の結果となった。 ネタにされやすいらっきーちゃんねるの二人が揃って落ちてしまったのも意外なところ。本編にほとんど出ないのが原因か。 ・ひぐらし 4/4 (3+2) 計9 ひぐらしは安定して全員が予選通過。順位がバラけた東方と違って全体的に上位に近い位置。 確定済みのキャラとあわせると9キャラと、らきすたに並ぶ大所帯になりつつある。 新規枠で沙都子も本戦確定済であり、部活メンバーが揃う今回、躍進なるか。あとトミーに期待。 ・ローゼン 0/0 (8+0) 計8 ※予選参戦キャラ無し 全員シードに残ってるってどういうことよw 東方がすごいことになっているが、それでもここが最大勢力であろう。 ・ハルヒ 3/3 (4+0) 計7 ハルヒも全員が予選通過。3人とも10位前後と安定して高い位置に居る。 まぁ正直この3人なら予選落ちはないだろう、といえそうな面子ではある。 3人ともシードに入れる可能性を十分持っているので、本戦では頑張って欲しいところ。 ・CLANNAD 4/5 (0+0) 計4 今回の目玉といえそうなクラナド。メインキャラ5人が参加し4人が通過。 通過順位は低いので、まず目指すは次回のシード権を手に入れることか。 アニメ放映中&出来の良いMADも出てきているのでこれからに期待がかかる。 ・この青空に約束を 0/0 (0+3) 計3 ※予選参戦キャラ無し 全員新規枠ということで実力は未知数。アニメ放映当時ならともかく現在では厳しいか。 ・アイマス 1/2 (0+1) 計2 閣下こと天海春香が本戦出場。 ニコニコのウマウマ祭の震源動画に出ていたやよいは残念ながら予選敗退。 新規枠のとかちと二人で、愛されにもアイマス旋風を巻き起こせるか。 ・アカギ 1/1 (1+0) 計2 鷲巣様が本戦出場。個人的に要注目キャラ。 10回大会後、鷲巣や天が参戦したら票が割れるのではないかとの危惧があったがどうなるか。 本戦ではアカギを殺そうと追いすがり票が伸びる、といった原作的な流れも期待できるかもしれない。 ・VOCALOID 1/1 (1+0) 計2 鏡音リンが下位ながら本戦出場。 年末年始にはロードローラーネタなどで盛り上がったが、ミクほどの人気はまだ無いか。 陣営としてはまだ頼りないが、最近ブレイク気味のKAITOの参戦やみっくみくのような人気曲の登場があれば強豪勢力と化す可能性も。 ・エヴァ 1/1 (1+0) 計2 綾波が本戦出場。 未だに根強い人気のエヴァだが、愛されではアスカが中堅レベル。人気からすればもう一声欲しいところ。 綾波はシード獲得、アスカは上位進出が目標になりそうだ。 ・デスノート 0/0 (0+2) 計2 ※予選参戦キャラ無し 新規枠が二人。原作人気は高いが愛されではどこまで通じるか。 ・はぴねす! 0/0 (0+2) 計2 ※予選参戦キャラ無し こちらも新規枠が二人。こんにゃくと同じく未知数な部分が大きい。 12回本選観戦記 赤木陣営視点編 +クリックすると表示されます 注意:非常に長いです 前半戦(23日7 00~18 00) 赤木は2位からスタート。 前回の4位スタートに比べて、好調な滑り出しといえる。 そして前回と同様に、じわじわと水銀燈との差を詰めていった。 11時40分 水銀燈を逆転し赤木がトップに立つ・・・! この逆転劇の前後で赤木は分速300オーバーを記録。 赤木は最大2600まで差を広げるが、赤木失速・水銀燈加速によりすぐに詰められる。 15時00分 再度逆転され赤木は2位に転落──票差わずか72。 しかし水銀燈は追撃の手をゆるめず、さらに加速・・・! 15時20分時点で515まで差が広がる。 ちなみに、この時点で長門と3位争いをしていた翠星石とは5万以上の差が開いていた。 15時40分、赤木加速により再び差が24まで詰まる。 両陣営ともに分速300を越える接戦となるが、勢いづく赤木がこれを制する。 16時00分、赤木再び逆転し300差でトップに躍り出る・・・! 水銀燈は360まで加速したが、380まで加速した赤木を抑えることはできなかった。 ここから赤木はじわじわと差を広げる。 17時以降、倍プッシュ発動。赤木は分速429に到達。 水銀燈も分速417を叩き出すが、一歩及ばなかった。 そして前半戦が終了っ・・・! 赤木しげる 202,435 水銀燈 201,061 わずかながら1374リードを確保し赤木が1位っ・・・! 前半戦を通して、赤木は長門、江頭、ハマーD支援者やうろたんだーなど様々な層からの支援を受けた。 また、フィルターによるコメントが多い中、零ネタ、カイジネタ、天の台詞、チーやロンを表現した顔文字のコメントをする者もいた。 なお、電流走りすぎた矢木は黒コゲになった。 同作品キャラである鷲巣は終始伸び悩み、77位付近を射命丸やえーりんや外山やカナリアやLなどと一緒にうろうろしていた。 端から、ほとんどの赤木しげる支援者の眼中になかったようである。 後半戦(24日0 00~12 00) 午前零時、後半戦開始。 赤木、分速427と好調な出だし。 しかし水銀燈はそれすら上回る489もの分速を叩きだしており、赤木を一挙に抜き去るっ・・・! 0時23分の中間集計 水銀燈 212,325 赤木しげる 212,272 差はわずか53に過ぎないとはいえ、赤木再び2位に転落──! さらに0時40分、夜戦を得意とする水銀燈の分速が500を超えるっ・・・! 赤木は401の分速しか出せず、差は2500に拡大。 1時00分、水銀燈は分速500を維持。 逆に赤木は400をきり、5000近いリードを許す。 両者の分速差は100を超えるっ・・・! 圧倒的っ・・・! 圧倒的な速度差っ・・・! 時間経過に伴い両者脱落者を出しつつも、差は広がり続けた。 1時15分 6336差 1時30分 7533差 1時45分 8922差 2時00分 10607差 2時15分 11624差 2時30分 12093差 2時45分 12468差 後半開始3時間を待たずに水銀燈12000リードっ・・・! 致命傷か・・・? これは・・・! しかし、同時に、少しずつではあったが変化が起きていた。 一時100以上あった両者の分速差がじわじわ縮まっていったのだ。 選手権の恒例と称すべきか、水銀燈支援者が一気に脱落し始めたのである。 この間、赤木陣営は早朝以降の逆転にかけるため、ひたすら防戦に徹した。 黒コゲになった矢木は発火し、ついでにダメギまで黒コゲになる有様であった。 3時00分、赤木はついに分速で水銀燈を逆転。 わずかながら差を縮め、12378差とする。 しかし3時45分、水銀燈の分速が復活。 午前4時近くだというのに359もの分速を叩き出し、差を12742に広げる。 だが4時には再び赤木が分速で逆転。 しばらく両陣営の数字は一進一退を繰り返し、両者ともに予断を許さない状況が続く。 5時15分、ようやく赤木が水銀燈の分速を大きく上回ることに成功する。 銀258-赤307 11630差 赤木の猛追は続く。 5時30分 銀249-赤281 11156差 5時45分 銀269-赤316 10454差 みなみけ、東方の援護射撃もあり、差は確実に縮まっていった。 そして6時00分、銀253-赤317 9491差 両者の差は1万をきった─── 6時以降、水銀燈は時間経過とともに支援者が増加し加速するが、 みなみけ、江頭、デスノート陣、池上、ハマーD、レナなどの支援者から強力な援護射撃を受けた赤木の加速はその上をいった。 6時15分 銀230-赤325 8070差 6時30分 銀272-赤342 7025差 6時45分 銀291-赤377 5729差 7時00分 銀312-赤401 4388差 7時15分 銀304-赤375 3326差 7時30分 銀312-赤372 2440差 7時45分 銀325-赤378 1646差 8時00分 銀327-赤416 311差 そして8時15分、ついに赤木は水銀燈をとらえ、3度目の逆転に成功する。 8時15分 赤450-銀336 差1409 赤木再びトップに立つ・・・! 一時12000以上もあった水銀燈のリードを喰らい尽くした・・・! 逆転っ・・・! 未曾有の逆転っ・・・! その後も赤木は水銀燈を分速で大幅に上回り差を広げ続け、勝負は決まったかに思えた。 だが8時40分ごろ、水銀燈が一気に加速。 9時00分、赤416-銀417 となり両雄の分速が並ぶ。 この短時間の間に赤木が得られたリードはわずか4200・・・! 勝負の行方は再び霞の彼方へ─── 9時15分 赤427-銀406 4523差 9時30分 赤427-銀467 3936差 10時00分 赤506-銀517 2480差 10時15分 赤490-銀548 1615差 10時30分 赤506-銀576 571差 赤木も加速はしているが、水銀燈の異様な加速度には及ばない。 そして10時45分・・・ 終了目前で再び水銀燈が逆転っ・・・! 360差っ・・・! その後、水銀燈が分速716を記録するも、赤木は610に止まる。 最後の一時間、赤木は全力で逆転を目指し、分速715を達成する。 しかし水銀燈はさらにその上をいき、分速830を叩き出す・・・! 結果・・・ 水銀燈 506166 赤木しげる 497322 8844という僅差で、赤木は敗れ去った─── 水銀燈、2度目の二連覇達成っ・・・! おめでとう・・・!おめでとう・・・!二連覇達成おめでとう・・・! そして、豪運で77位を勝ち取った鷲巣様っ・・・! 77位シード枠入賞おめでとうございますっ・・・! 端から支援者の眼中になかったなんて書いてごめんなさい・・・! 最後に。 赤木を支援してくれた多くの援護射撃に感謝っ・・・! 圧倒的感謝っ・・・! 赤木に家族はいずとも・・・友はいたのだ・・・! 12回本選観戦記 水銀燈陣営視点編 +クリックすると表示されます 注意:もっと長いです ■ 始めに 第12回の優勝争いは逆転6回、最後の逆転は終了1時間15分前という大接戦でした。 最終的に優勝したのは水銀燈ですが、 そこに至るまでの道のりは非常に険しいものでした。 以下は1水銀燈支援者の視点によるこの熱戦の観戦記です。 なお、赤木戦記よりかなり遅れてのアップですので 赤木戦記の単なる裏返しにならないように配慮して編集したつもりです。 また後半データは赤木戦記を参考にしています。 ■ 前半 (08/02/23 07 00 - 18 00) 前半開始直後は水銀燈1位、赤木2位。 この先23時間、前回同様この2者で優勝を争うこととなる。 正午前に赤木が加速し逆転するが午後には水銀燈が再逆転。 夕方になると赤木陣営に得意の倍プッシュが入り水銀燈を突き放し三度目の逆転。 そして前半終了まで倍プッシュの勢いは止まらなかった。 1位 赤木 202,435 2位 水銀燈 201,061 その差1374 赤木は強い。前回よりも更に強い。 水銀党員達はこのことを改めて思い知らされる。 ■ インターバル (08/02/23 18 00 - 24 00) ここでローゼンメイデンのドールズたちの前半結果を見渡してみる。 雛苺(25位)、蒼星石(28位)はまずまずの位置をキープ。 真紅(39位)、薔薇水晶(41位)、雪華綺晶(42位)はシード権周辺の厳しい位置におり 金糸雀(72位)は大きく出遅れていた。 そして翠星石は前半開始直後から長門有希と熾烈な3位争いを繰り広げていた。 前半終了時点での両者の結果を見ると 3位 長門有希 121386 4位 翠星石 120953 差はわずかに433 翠星石の健闘は喜ばしいであることと同時に 水銀燈含むローゼンのドールズたちにとって 翠星石からの支援が期待できないということも意味していた。 第11回では早期に4位確定した翠星石からの手厚い援護により 水銀燈優勝と全ドールズのシード権獲得を達成することができた。 だが今回は優勝を目指す水銀燈もシード権争いをする 姉妹たちも翠星石からの援護は期待できない。 翠星石も姉妹からの援護をあてにすることなく 強豪長門有希との3位争いに挑まねばならない。 ローゼン姉妹それぞれが厳しい状況で後半の戦いが始まる。 ■ 後半その1 (08/02/24 00 00 - 08 30) 0時。後半最初の中間集計で水銀燈は分速489を出し赤木を大きく上回りいきなり逆転。 更に最大で分速500以上に達し赤木を突き放す。 前半2位で折り返したため多くの水銀党員の危機感に火をつけた結果であろうか。 一方3位争いではまず長門が優位に立つ。 3時。水銀党員達に離脱が目立ち始め分速で赤木に並ばれる。 獲得したリードは12000強。このまま逃げ切れるのか。 4時。コメ鯖停止。 停止期間中、及び復帰後の中間集計で 1~4位の相対的な分速に際立った変化は無し。 5時。水銀燈にとって苦しい時間帯が始まる。 コメ分速は250前後。一方赤木は300以上をキープ。 分速差は時間とともに開き、12,000以上あったコメ差が次第に詰め寄られていく。 一方3位争いでは深夜の苦境を乗り越えた翠星石がここにきて3位浮上。 水銀燈とは対照的にこちらはよい展開。 7時。コメ差は既に5000以下。 水銀燈自体の分速は06 15の230を底にして その後上がっているが赤木には遠く及ばない。 苦しい状況の中でも党員達は最後まで銀様への愛を貫き通す覚悟を持ち 互いに励ましながら離脱者を出さずに支援を続ける。 8時15分。中間集計でついに赤木が逆転トップに立つ。 しかもこのときの分速差は100以上。 続く8時30分の集計でも分速差は変わらず わずか30分で赤木は3000以上のリードを獲得する。 勢いの差が違う。あまりにも違いずぎる。 深夜に優位に立った水銀燈が早朝に失速し逆転を喫する。 この展開はまさに赤木が優勝を勝ち取った第10回と同じである。 歴史は繰り返すのか。 なお、3位争いでは翠星石が分速で長門を上回り続け このころには5000近いリードを手にしていた。 ■ 後半その2 (08/02/24 08 30 - 09 30) 9時。なんと水銀燈は赤木の分速に追いついた。 たった30分で100以上の分速差を詰めたのである。 水銀燈は2位に落ちたことで危機感を持った潜在的支援者が駆けつけたためか加速し、 赤木は逆転の瞬間のお祭り状態が終ったためか少々ペースダウンしたためである。 そして9時30分にはおよそ5時間ぶりに水銀燈が分速でリードを得た。その差+40。 残り2時間30分で差は約4000。逆転に必要な分速差は+30。 終了直前の爆発力に定評のある赤木に対して これだけの差をつけ続けない限り優勝は不可能。 厳しい条件だが希望がないわけではない。 乳酸菌の差し入れをする支援者、「疲労なんてジャンクにしてあげる」と 銀様口調で活を入れる支援者から元気をもらいながら 水銀党員たちはひたすらコメントする。 3位争いでは翠星石のリードが更に広がる。 こちらはすでに決着がついたか。 ■ 後半その3 (08/02/24 09 30 - 12 00) 10時。両者の分速が500を突破(水銀燈517、赤木506)。 さらにこの後も両雄のコメ分速は増加する。 白熱した優勝争いに他キャラ支援者が次々に駆けつけてきたのである。 これまで水銀党員からのコメントにより紫一色だった水銀燈支援動画が 他キャラからの応援コメントによってみるみる色鮮やかになっていく。 ローゼンの姉妹達、ミク、つかさ、みさお、デP、ドアラ、長門、かがみ、etc 各方面からの支援を受けた水銀燈の勢いは増し続け赤木との分速を広げていく。 支援者を鼓舞するための煽りコメントがいつのまにか 「銀様のために最後までがんばれ水銀党員」といったスタンスから 「優勝するためにはみんなの力が必要だ」といった趣旨に変わる。 もはや銀様の支援者は水銀党員だけではない。 今この瞬間銀様の動画にコメントしているすべての支援者が結束するしかないのだ。 10時45分。水銀燈コメ数1位奪還。 2時間前には想像すらできなかったまさかまさかの再逆転。 これは奇跡なのか!!! 水銀燈の勢いはまだまだ止まらない。 12時。 最後の1時間で赤木は715という驚異的な分速をたたき出し逆転に望みをかけるが 水銀燈はそれをも上回る分速830を記録。 終了直前には50万コメも突破し2大回連続6度目の優勝に花を添えた。 翠星石は見事3位でフィニッシュ。おめでとう翠星石。 ■ 最後に なぜ水銀燈が最後に逆転できたのかいまだにわかりません。 ラスト2時間はほんとに色んなキャラからの支援があり 銀様はこんなにも愛されていたのかと心強く思ったものです。 (もちろん赤木も事情は同じだっただろうけど) 特にローゼンの姉妹のうち5キャラは 最終順位がシード権ライン付近の35位~42位であり 水銀燈を支援できる余裕はなかったはずです。 それでも全姉妹から支援者が駆けつけてくれました。 ほんとにありがたかったです。 そして水銀燈支援に力を使いすぎたのか 雪華綺晶は惜しくもシード権を逃してしまいました。 (でも第13回予選を2位で突破。おめでとうキラキー。) 第12回の優勝争いが盛り上がったのは もう一方の雄、赤木しげるとその支援者達のおかげです。 赤木がいたからこそ、こんなにも強かったからこそ 水銀燈もそれに負けじとコメを積み重ねました。 個人的にはそれぞれの陣営にとって最も優勝が絶望的であった 1時~3時の赤木 7時~9時の水銀燈 を投げ出さずに支え続けた支援者がいたからこそ 最後の大接戦に繋がったのだと思っています。 この時間帯を共に支え続けた支援者達は「戦友」とすら呼びたくなります。 さて、この戦記ではあくまで優勝争いという点に着目して書きましたが 愛されキャラ選手権の醍醐味は何も優勝とか順位に一喜一憂することだけではありません。 楽しみ方は人それぞれです。 第12回でも色々な考え方を持つ支援者がいました。 選手権の趣旨はあくまでキャラへの愛を示すことであり 他キャラとの相対的な順位は2次的なものにすぎないと考える愛深き支援者。 自分がどれだけのコメ数を記録できるかに最も重きを置く もはや本末転倒してそうな廃人的支援者。 数多くの動画に顔を出し、渡り歩く支援者。 キャラについて、あるいはとりとめもない話題でチャットに興じる支援者。 ライバルキャラの動向をこまめにチェックしコメントやタグで仲間に伝える支援者。 他の支援者を激励し、労い、笑わせようとする支援者。 みんなそれぞれの思いをこめて 愛されキャラ選手権を精一杯楽しんでいました。 本当に楽しい選手権でした。 ■ 後半05 45~ラストの水銀燈と赤木の記録 時刻 相対コメ差 相対分速差 水銀燈分速 赤木分速 補足 05 45 コメ+10454 分速 -47 (水銀燈269、赤木316) 06 00 コメ +9491 分速 -64 (水銀燈253、赤木317) 06 15 コメ +8070 分速 -95 (水銀燈230、赤木325) 水銀燈後半最低分速(04 15除く) 06 30 コメ +7025 分速 -70 (水銀燈272、赤木342) 06 45 コメ +5729 分速 -86 (水銀燈291、赤木377) 07 00 コメ +4388 分速 -89 (水銀燈312、赤木401) 赤木400突破。倍プッシュ発動? 07 15 コメ +3326 分速 -71 (水銀燈304、赤木375) 07 30 コメ +2440 分速 -60 (水銀燈312、赤木372) 07 45 コメ +1646 分速 -53 (水銀燈325、赤木378) 08 00 コメ +311 分速 -89 (水銀燈327、赤木416) 08 15 コメ -1409 分速 -114 (水銀燈336、赤木450) 赤木が逆転トップに立つ 08 30 コメ -3119 分速 -114 (水銀燈334、赤木448) 8 15に続き分速差100以上 08 45 コメ -4235 分速 -75 (水銀燈371、赤木446) 09 00 コメ -4223 分速 +1 (水銀燈417、赤木416) 分速で水銀燈が赤木に並ぶ 09 15 コメ -4534 分速 -21 (水銀燈406、赤木427) 09 30 コメ -3936 分速 +40 (水銀燈467、赤木427) 分速で水銀燈が赤木を上回る 09 45 コメ -???? 分速 +52 (水銀燈479、赤木427) 集計トラブル発生?数字は不正確かも 10 00 コメ -2480 分速 +11 (水銀燈517、赤木506) 10 15 コメ -1615 分速 +58 (水銀燈548、赤木490) 10 30 コメ -571 分速 +70 (水銀燈576、赤木506) 10 45 コメ +360 分速 +62 (水銀燈???、赤木???) 水銀燈が逆転トップに立つ 11 00 コメ +1964 分速 +107 (水銀燈717、赤木610) 12 00 コメ +8844 分速 +115 (水銀燈830、赤木715)
https://w.atwiki.jp/rozenrock/pages/224.html
真紅がマンションのカギを開けるとそこには水銀燈、翠星石、金糸雀の 3人がニヤニヤと笑いながら立っていた。 「真紅ぅ~。見たわよぉ~、ウフフフ。あれジュンでしょォ~?」 「と、都会の男は狼なのですぅ~」 真紅が商店街の真ん中で言ったセリフをマンションに帰ろうとしていた 水銀燈達に聞かれそのまま見られていた。 「カナ達は真紅と彼氏の少し前を歩いていたかしら、いきなり後ろから 真紅の声が聞こえて見たら、フフフフだったかしらァ~」 「ちょっと金糸雀、フフフって何んなの?私とジュンは何もないのだわ!」 ムキになる真紅に悪戯っぽく微笑む水銀燈。 「そぉ~お?真紅とォ、ジュンてぇイイ感じに見えたわよォ~」 「勘違いしないで頂戴、水銀燈!」 水銀燈の言葉でさらにムキになる真紅。その横で翠星石は携帯を 取り出しメールを打ち始めた。 ~真紅に男ができた。チビでメガネ野郎な男と昼間から公園で キスをしながら抱き合う真紅と~ 「誰にメールしてるの翠星石。ちょっと見せなさい!」 素早く翠星石の手から携帯を取り上げメールを読む真紅の顔色が 変わると翠星石の姿は一瞬の間に消えていた。 水銀燈の部屋に立てこもる翠星石。そのドアを壊す勢いで叩く真紅。 「止めなくてイイのかしら?」 「イイんじゃなァ~い」 そういいながら水銀燈は冷蔵庫からビールを取り出し飲み始めると 水銀燈の携帯が着信を知らせる。 「あっメグぅ~。久しぶりじゃないぃ。どうラプラスは順調ォ~?」 「そのラプラスのことなんだけど、今ねCDを作ってるのよ」 ラプラスの曲を聴いたN’sレーベル側はその音楽性の高さとオディールの 聴く者を魅了する美しい声と歌唱力を高く買い、2ヵ月後のメジャー デビューを計画し始めていた。すでに曲は出来上がりCMのタイアップも 取り付け録音最終状態だとメグは水銀燈に知らせる。 「凄いじゃないメグぅ~!」 「うん、そうなの、私達ラプラスにとって信じられないくらいのチャンスよ」 メグの喜ぶ顔が受話器越しに見え、ついつい水銀燈の表情にもメグと同じ ような笑顔がみられた。 「それでね、水銀燈。ちょっとお願いがあるの」 「なぁに、お願いってぇ?」 ラプラスがデビューに向けて取り組んでいる曲は壮大なバラードで あった。それはCMのタイアップである車メーカーが提示した男女の 出逢いがもたらす喜びと悲しみを表すイメージにピッタリなのだが、 ラプラス達はあと少しの広がりと奥深さを曲に入れたかった。 そこでラプラス達が考え出した答えが真紅と水銀燈にサポートメンバー としてレコーディングに参加してもらうことであった。 「えっ、私と真紅がレコーディングに参加ァ?」 「そうよ、お願いできるかしら水銀燈?」 「もちろんよぉ、もちろん参加するわぁメグぅ」 その4日後、真紅、水銀燈、翠星石、金糸雀はレコーディングスタジオ の中にいた。 「すげぇのですぅ、翠星石達がいつも借りてるスタジオとはまるっきり 機材が違うのですぅ~」 「あたり前でしょォ~。恥ずかしいから、あまりキョロキョロしないでよぉ」 ガラス越しにラプラスが作った曲に合わせ、イヤホンを耳にあて目を閉じ 感情を入れて熱唱するオディール。 (これがプロになった人の唄なのだわ・・・) ほんの前までは同じ道を歩いていたラプラス。それが今ではこうして数多く のスタッフに支えられ主役として真ん中にいるラプラス。 スタートラインは一緒であったのに気付くと遥か前を走り始めたラプラス。 真紅達は複雑な心境で歌うオディールの姿を見つめていた。 オディールの歌を録り終えたテープを聴きながら真紅と水銀燈はメグの 説明を受ける。 「このパートで真紅ちゃんにコーラスとして入ってもらいたの。水銀燈は 私が弾くギターにいつもの水銀燈らしいトーンで入ってきて欲しいの」 説明を一通り聞くと真紅と水銀燈は先ほどオディールが歌っていた部屋に 入り今度はメグ達ラプラスがガラス越しに真紅達を見る。 「まずは慣らしの練習からです」 スタッフの指示の元でやや緊張しながらもイヤホンをつける真紅と水銀燈。 そしてラプラスのメロディーが流れ出し、その音に体を預ける真紅と水銀燈。 真紅のパートが近づく。フゥ~、ゆっくりと深呼吸し胸に空気を貯める真紅。 次の瞬間、ガラス越しに様子を見ていた全てのスタッフの動きが止った。 真紅のハリがありどこまでも伸びていくような声に聴き入るスタッフの人達。 オディールとは正反対の声質を持つ真紅の声が絡み合うようにオディールの唄 と溶け合っていく。そこに水銀燈のギターが独特のトーンを伴って同じように メグのトーンと融合していく。 「すげぇ、これ、そのまま録音してもOKじゃねぇの?」 レコーディングスタッフはそう言ったままガラス越しに真紅と水銀燈 を見つめていた。 それは真紅達にとって今まで手探りで探していた道、その道の向こうにある 扉がチラリと見えた、そんな瞬間であった。 歌い終わると真紅はガラスの向こうで見ている翠星石と金糸雀に目を向ける。 「凄ェのですぅ、みんな真紅と水銀燈にビビってるですぅ~!」 防音ガラス越しに声を出している翠星石の言葉は真紅と水銀燈には聞こえない が、呆然と真紅と水銀燈を見つめるスタッフ達と金糸雀の笑顔が全てを 物語っていた。 「何なのあの子たち・・・凄いわ」 「あっ、そうかミッちゃんは薔薇乙女の歌を聴くの初めてだったよね」 大学でメグ達と知り合いラプラスに入ったミチコは今始めて聴いた真紅の 歌と水銀燈のギターに驚きを隠しきれない表情になる。 そんなミチコを巴はクスッと小さく笑う。 「ねッ、前に言ったでしょ。私達ラプラスにとって最大のライバルは まだインディーズで曲すらだしていない女の子7人組みのバンドだって」 含み笑いで説明する巴のほうを向きさらに驚きの表情で聞くミチコ。 「じゃぁ、あの子達が前に話していた薔薇乙女の子なの?」 「そうよ。ほら、そこにいる2人もそうよ。翠星石ちゃん。金糸雀ちゃん」 巴はそう言い翠星石と金糸雀の肩を叩き新しくラプラスに入ったミチコを 紹介する。 「彼女は同じ大学でラプラスに入った碧みちこよ」 「こ、こんにちはラプラスでキーボードをヤルことになった碧みちこです。 ヨロシクね、えぇ~と翠星石ちゃん、カ、カナ・・・」 「カ・ナ・リ・ア。私の名前は金糸雀かしらッ」 防音ガラス越しに金糸雀とミチコが話しているのを見る水銀燈。 「ねぇ真紅ぅ。なんだか向こうが騒がしいわねェ。私達、ドジッたァ~?」 「さぁ、解らないのだわ。ただみんな私達を見ているのは確かね」 その時、いきおいよくドアが開きラプラスのマネージャーが入ってくる。 「こんにちは、私はラプラスのマネージャーの山本と申します」 そういい山本は真紅と水銀燈に名刺を差し出す。 「ラプラスのマネージャ~?」 水銀燈の言葉に山本はコクッとうなずき話を切り出す。 「君達の歌とギターはウチのラプラスから聞いてました。しかし 今こうして初めて聴き非常に興味が出てきました」 山本の言葉に水銀燈はあの日のENJUの白崎の言葉を思い出しイラツキ気味 に小さく言葉を出す。 「なぁにぃ?興味てェ~」 「単刀直入に言います。真紅さん、水銀燈さん。N’sレーベルから 曲を出してみませんか?」 (4)へ戻る/長編SS保管庫へ/(6)へ続く