約 764,314 件
https://w.atwiki.jp/dqff1st/pages/287.html
ライアン、メルビン、そしてホフマン。 ライアンとメルビンはあれから東に向かい、 砂漠を彷徨っていたホフマンを助けたのだった。 ホフマンも行動を共にする事になり、一向は今度は逆、西へ西へと歩いていった。 何やら不穏な空気がただようレーベの村は無視して、明け方ごろ、とうとう西の海岸付近まで来たのだった。 今、この三人は厄介な状況に追い込まれていた。 あろうことに、朝ゾーマの放送があったあの時間、ライアンとメルビンは熟睡していたのだ。 おかげで放送を聞き逃し、飛び起き慌ててまた放送がないかと耳を澄ませたが、聞こえてくるのは のんきな鳥の鳴き声のみ。 ホフマンに至っては今現在も眠りこけているという始末。 ・・・ああ、何という失態だ ライアンは呻いた。 「自分を責めても仕方あるまい。・・・が確かに痛恨の極みであったな」 メルビンがなだめるように言ったが、事態の重さゆえにその顔は深刻だ。 旅の扉が開いている時間と場所は全く見当もつかない。 「誰かに聞く・・・というわけにもいかんじゃろうし・・・」 何しろ殺し合いをしているのだから、親切に放送内容を教えてくれる者などいるはずがない。 このゲームは人数が減れば減るほど有利なのだから。 もっとも自分たちと同様できるだけ戦いを避け、最終的にはゾーマを倒そうと考える者は案外多いのでは ないか、とも考えたが。 「しかし放送を聞いた者から何とか内容を聞き出す以外に、生き残る道はござらん」 ライアンがそう言った時、ホフマンがあくびをしながら目を覚ました。 「おはようございます。 ・・・あれ、何かあったんですか」 明るい声で挨拶したホフマンだったが、メルビンから事情を聞くとその顔は一気に青ざめた。 「そ、それ大変じゃないですか。」 メルビンは頷きながら言った。 「そう、大変なことだ。 ライアン殿の言われる通り、ここは人を探すしかあるまい。」 ライアンも頷いた。 「では今すぐ出発しよう。あのゾーマのことだ、旅の扉を長い間開いたままにしておくとは思えん。」 そうして三人は急いで出発の支度した。 その時、 「あ!」 ホフマンが突然声を上げたので振り向くと、海辺に二人、人影が見えた。 メルビンたちは快哉を上げたが、あの二人が殺し合いに乗っている可能性もある。 「ここは慎重にいかねば」 いかにも戦士という風貌のライアンとメルビンは待機し、交渉はホフマン一人で行うことにした。 相手を必要以上に警戒させないためだ。 一歩一歩ゆっくりとホフマンは近づいていく。 が、その配慮は不要だった。 この二人からは全くその気配は感じなかった。 まるで事態を飲み込めていない幼児のような雰囲気だ。 この血生臭いゲームの参加者としては、逆に不気味な感じもするのだが、 時間もないので思い切って切り出してみた。 「君たちさっきの放送、聞いてたよね。実は僕たち聞き逃しちゃったんだ。 間抜けだよホント・・・」 言い出しとしては唐突だが、別に二人とも気にしてないようだ。 ホフマンはメルビン達の方を振り返った。 メルビンは軽く咳払いして、そのまま続けろと合図した。 ホフマンは続けた。 「でさ、教えてほしいんだ、放送の内容を。 君たちが悪い人には全然見えないんだよ。だから教えてくれると 思ったんだ! 僕たちゲームを抜けたいんだよ、君たちも嫌だろ?殺し合いなんて。なんなら一緒にゾーマと戦おうよ」 焦って上手く喋れなかったが、とにかく言いたいことは全て言った。 これできっと教えてくれる・・・本当に悪人には見えないし 「放送ってなにアルか? うまい食べ物ならクイナ好きアルよ。」 「・・・・・・・・・・・・え?」 ホフマンは目をひんむいた。 「食べ物と違うアルか。 それじゃ知らないアルよ」 さらに呆然とするホフマン。 「ガウは知ってるアルか?」 あ、ああ、そうか、もう一人いたんだ。 今のはびっくりしたがこっちの少年は大丈夫そうだ。助かった・・・ 「ガウガウ。」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・がう? ホフマンは目まいがした。 「ガウ、ガウ・・・ガウ?」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!? 「通訳して欲しいアルか?」 できるのかい。 「ゾーマって誰?、と言ってるアルよ」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ダメだこりゃあ 【メルビン 所持品:虎殺しの槍 第一行動方針:旅の扉の位置を聞き出す 基本行動方針:仲間を集める。冗談を飛ばす。】 【ライアン 所持品:不明 第一行動方針:旅の扉の位置を聞き出す 基本行動方針:来る者は拒まず、去るものは追わず。】 【ホフマン 所持品:ギガスマッシャー(弾丸不要) 行動方針:旅の扉の位置を聞き出す】 【クイナ:生存 所持品:釣り道具一式 基本行動方針:食べ物】 【ガウ:生存 所持品:なし 基本行動方針:食べ物】 【現在位置:西の海岸】 ←PREV INDEX NEXT→ ←PREV ガウ NEXT→ ←PREV クイナ NEXT→ ←PREV ライアン NEXT→ ←PREV ホフマン NEXT→ ←PREV メルビン NEXT→
https://w.atwiki.jp/akatonbowiki/pages/31.html
このページはこちらに移転しました 自殺ダメだよ ゼッタイに 作詞/17スレ348 作曲/17スレ375 自殺ダメだよ ゼッタイに VIPにだって 来れなくなっちゃう 自殺ダメだよ ゼッタイに 童貞だって? 気にしすぎだよ 自殺ダメだよ ゼッタイに いじめられたら 暴行罪で訴えろ 自殺ダメだよ ゼッタイに お前の歌声が 聞けなくなるのは辛いぜ 音源 自殺ダメだよ ゼッタイに.mp3 自殺ダメだよ ゼッタイに(歌入り).mp3はただいま管理人の手元にありません。持っている方くださいな。 自殺ダメだよ ゼッタイに(歌:87スレ261) 自殺ダメだよ ゼッタイに(歌:tdrk) 自殺ダメだよ ゼッタイに(歌:@228) (このページは旧wikiから転載されました)
https://w.atwiki.jp/turuhage/pages/104.html
番組の遊助が出たコーナーでは… ゲストを差し置いて自分が主役のように喋りまくる 遊助からのダメだし「上下関係を気にするようにして」 「先輩が飲み代を払おうとしてるのに頑なに自分が出そうとするのは止めてほしい」 遊助からのダメだし「ドヤ顔はやめて」 「番組内で後から説明することなのに先に知識を披露してドヤ顔するのはやめてほしい」 「知ってる事を先に喋るのにたまに間違えると知らんぷりする」 それに対しつるの 「そう思ってたの?言ってよ」 今まで誰も言ってくれる人がいなかった模様 言ってくれる人がいても聞いていなかっただけの可能性もあるが 遊助からのダメ出しは総じて「空気を読んで」ということでした 遊助からつるのへのダメ出しを受け メインMCの南原・土田が共感しまくりで盛り上がっていた おまけ: つるのと南原・土田が飲みにも行ったことがないことがばらされ 番組出演者同士の人間関係が築けていないことが暴露された
https://w.atwiki.jp/smoksan/pages/440.html
ダメだ、我慢できない!(ダメだ、がまんできない!) 71話の円堂の格言。 外でみんなと○○○ーがしたくてしたくてたまらない円堂だが、久遠に禁止されてしまう。 見張られているために逃げ出す事も叶わず、欲求を抑え自室のベッドの上で「したいしたい」とゴロゴロする事しかできない円堂が吐き出した本音。 遂に自分のタマを壁にパンパン叩き付けるという奇行に及ぶ。 覗きに来た豪炎寺「とうとう部屋の中で始めたか」 この後、鬼道さんにぶち込んでもらい「やっぱりいいタマ」とか言ったり、 女子も含めて覗きに来たその他大勢が歓声を上げて指を突き出したり、 目隠しプレイしたり、食べ物をぶら下げる等の行為で大いに盛り上がった。 俗に言う酒池肉林である。 周りの部屋でパンパン叩き付ける音がうるさかったためか、不動は汗だくになり悶々として眠れなかった模様。 【関連】 立ち上がリーヨ ミーの調子もギンギンさ! 世界一!
https://w.atwiki.jp/kolia/pages/1402.html
2013参議院選挙へ向けて 2010夏の参院では民主党は惨敗しました。自民党中心の保守政権奪還へむけ、2013年参議院選では、民主党の改選議員が多いのでここで売国政党に打撃を与えることが重要です。 【野党系】 民主 85議席 国民新党 2議席 野党系無所属 1議席 野党系 88議席 (うち2013改選が64議席。民主60改選。 国新2議席。 野党系無所属1議席) 【与党系】 自民 84議席(2013年37議席改選) 自民との連立候補---- 公明19議席(2013年9議席改選) みんな 11議席(2013年1議席改選) 維新 3議席(2013年2議席改選) 目標議席 ①自民+みんなの党+維新の非改選が58議席。改選が、40議席。改選40→63が参議院過半数に必要。 ②自民+公明+みんなの党の非改選が、67議席。改選が、47議席。改選54→64が参議院過半数に必要。 ③自民+公明+維新の非改選が、58議席。改選が49議席。改選49→63が参議院過半数に必要。 ①が理想(公明党が入っていないため。) 達成しやすいのは②である。 ①より③のほうがハードルが低い。 ①>②>③という希望だが、選挙後、民主党で松下政経塾系(親米リベラル)の脱党、維新の平沼系(国家主義派)と橋下系(地域独立派)の分裂など、不確定要素がある。 「グレートリセット」の美名の下、みんなの党(新自由主義)を加えたグローバリズム三派連合+自民党石破グループの動きにも要注意。 【結果】 <野党系> 民主 59議席 その他 62議席 (2016年改選は民主42、その他20) <与党系> 自民 115議席(2013年改選34→当選65、2016年改選50) 自民との連立・協力候補---- 公明 20議席(2013年改選10→当選11、2016年改選9) みんな 18議席(2013年改選3→当選8、2016年改選10) 維新 9議席(2013年改選2→当選8、2016改選1) 平沼氏に自民党との協力を要請しましょう 平沼氏は、保守的内閣に必要な一員です。ただそのためには日本維新の会と自民党の協力が必要です。 平沼赳夫氏 意見送信フォーム(公式ホームページ) ttp //www.hiranuma.org/new/debate.html メールアドレス: info@hiranuma.org 民主がたち日に連立打診だって -- 名無しさん (2010-12-24 23 59 20) 与党だけど、国民新党にも一票を! -- 名無しさん (2010-12-26 14 46 08) さて解散は2011ぽいんだが。 -- 名無しさん (2011-01-01 18 43 54) 参議院で過半数とれないと困るっていうことか。 -- 名無しさん (2011-01-05 10 46 44) 自民・みんな・公明・たち日で過半数が望ましい -- 名無しさん (2011-01-06 13 02 45) ↑創価をいれるきか。みんなはいれないと過半数ムリだと思うけど。 -- 名無しさん (2011-01-06 17 08 38) 平沼先生が自民党と組む可能性は低いと思います。 -- 名無しさん (2011-01-08 15 41 01) ↑郵政民営化の問題かー。平沼・城内氏と関係をよくしてほしい。 -- 名無しさん (2011-01-08 15 44 13) 自民・みんな・たち日で過半数をとれればok。 -- 名無しさん (2011-01-18 18 36 40) 確かに創価は入れたくないけど、現状では地方議会でかなりの数持ってるから、自民の中に呑み込んでおくしかない気もする…。(ただこれが自民の支持を下げている要因であるのは十分わかってるけど。)大作が氏ねば内部分裂もありかと思うが。 -- 名無しさん (2011-01-25 14 52 57) 公明も反民主をつよめてるな。自公連立復活がありえそうだな。公明にははいってほしくない。 -- 名無しさん (2011-02-06 12 42 43) 公明は前回の衆議院選で小選挙区全滅したから、あまり強気に出ないとは思っているが -- 名無しさん (2011-02-06 14 28 26) 公明を切らせるには、自民+たち日だけで過半数を取らせるように俺達が頑張らないと・・ -- 名無しさん (2011-02-08 21 57 34) ↑そのとうりでも平沼さんが協力してくれるか分からない。郵政のこともあるし。 -- 名無しさん (2011-02-08 22 04 17) 自公になったらマズイ、自民+たちあがれ日本で過半数とって欲しい!祈るような気持ち。そうか自民たち日でお願いします。 -- 名無しさん (2011-02-08 23 02 27) どうか -- 名無しさん (2011-02-08 23 03 49) 平沼代表に自民党との連携を要求するしかないですね。でも自民も創価と切れないのが現実。でもたち日で過半数はむり。自公が一番マシってなってしまうのか。平沼さんに自民と仲直りしてほしい。 -- 名無しさん (2011-02-09 17 55 55) 議員リスト作成所本部 と第46回★総選挙★当選・落選候補リストの作成に協力していただけませんか?こっちのほうが重要です。 -- 名無しさん (2011-02-12 18 40 42) 平沼代表に与謝野氏との連携を要求するしかないですね。でも民主も与謝野氏と切れないのが現実。でもたち日で過半数はむり。民与が一番マシってなってしまうのか。平沼さんに与謝野氏と仲直りしてほしい。 -- 名無しさん (2011-02-12 19 54 38) 参議院で過半数できれば3分の2がほしいな。公明は憲法改正に協力するか分からない、みんな・たち日の協力を願う。 -- 名無しさん (2011-03-06 11 47 08) 意外と改革が閣外協力するかも? -- 名無しさん (2011-03-21 18 08 06) 地震で解散はしばらくなくなり2013もありえるだろう。そうなった場合この参議院選挙も重要となる。衆参同時もある -- 名無しさん (2011-04-01 14 11 24) 自公連立はあくまで自民が主導だからな、環境大臣なんて名前だけだし、むしろ自民とくっついてるうちはおとなしくしているだろう、逆に民主や社民なんかとくっついたら大変なことになるぞ、主導権を公明党が握るだろうし遠慮なく極左政策を始める -- 名無しさん (2011-04-05 15 38 33) 公明と民主なら公明が与党になったほうがマシっていうこと? -- 名無しさん (2011-04-20 23 17 37) ↑本来なら最も危険な政党の筈だけど、スタンスの全く違う自民が政権を担当するのなら、まだ抑え込める感じ。尤も、組まないに越したことはないけど。 -- 名無しさん (2011-04-21 00 08 31) というか、自民も与党になるのに公明がいなくてはできないのが恥。 -- 名無しさん (2011-04-21 17 18 01) 結局、このホームページは“そうかそうか” -- 名無しさん (2011-04-22 08 34 59) これで公明党をひいきするのは辞めよう。だまされてはいけない。売国度:論外の閣僚がはいるかもしれないということを。 -- 名無しさん (2011-04-22 21 52 24) 創価にこそ日本瓦解の根幹があるじゃないか!与してどうする!?国民に徹底的に拒む姿勢が生まれれば創価は衰退する。やおら国民が推すから自民が公明を捨て置けなくなるんだろう? -- 名無しさん (2011-11-24 07 02 29) 所詮、このHPは学会と朝日と電通と博報堂が結託し、保守や右派を貶める為に存在している。 -- 名無しさん (2012-06-06 13 25 44) 衆院は公明居なくても改正できる,参院選しだいでは自公分裂は十分ある.やるしかないっしょ -- 名無しさん (2012-12-21 10 12 58) 民主、公明、共産、社民、生活を消滅させましょう。維新も、元々太陽の党の関係者でない人は落としましょう。 -- 名無しさん (2013-01-02 22 18 00) 此処を運営しとる創価の皆さん?どうするどうする? -- 名無しさん (2013-02-19 18 11 57) 自民党 みんなの党 維新で過半数以上 -- f2 (2013-04-21 14 56 20) 自民党もダメだろ!一番いいのはどの党も同じ数だけ議席をとる事(だが公明党は除く) -- あ (2013-06-16 22 01 32) 自民も問題抱えてるが、それ以外がその自民の足元にも及ばない現実 -- 名無しさん (2013-07-21 13 37 41) まともな野党がいない・・・新風以外ね。とにかくもう自民が暴走しても誰も止められないわ。 -- 名無しさん (2013-07-23 14 40 31) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/dgrpss/pages/719.html
――ぎ……ん……きて……えぎくん…… ――な、に……? 何か聞こえ…… 「苗木君起きなさい」 ――バチンッ! 「いだっっ!? 何っ!? えっ、何っ!? えっ!? 霧切さん!?」 僕は左頬に激しい痛みを感じて飛び起きようとした――けれどそれはできなかった。恐 らく今僕の頬をひっぱたいた犯人であろう霧切さんがベッドで寝ている僕に馬乗りになっ ていたからだ。当然僕は状況を飲み込めずパニックに陥った。 「え!? なんで霧切さんが僕の部屋に居るの!? ていうかなんで僕の上に乗ってる の!?」 「あなたが何度言っても起きないからよ。鍵も開いていたし、それにここまでの熟睡って ……あなた簡単に殺されるわよ?」 混乱する僕を前に霧切さんはいつも通り冷静に淡々と話す。でも、僕はそれどころじゃ ない。お腹の上の柔らかい感触で今にも発狂しそうだった。 「わかった! わかったから!今後は気を付けますからお願いですから降りてください っ!!」 「……そんなに必死になるほど重かったかしら」 「そ、それは違うよ! 別の問題があるからぁあっ!! とにかく降りてっ!」 僕が必死に叫ぶと彼女は「別の問題?」と眉を顰めながら呟いてようやく僕の上から降 りてくれた。ちょっともったいないかも、なんて全っ然思ってないけど、もう少しで本当 に色んな意味でやばかった。精神的に死んでたかも。 「苗木君? あなた顔が赤いわよ。息も上がってるし発汗もみられる……具合でも悪いの かしら」 「え、霧切さんが突然現れるからびっくりしただけだよ!(どう考えても君のせいじゃない か!)」 「苗木君、すぐにバレる嘘は感心しないわよ」 「え……ちょ、ちょちょちょ、霧切さんっ!?」 僕の嘘について批判しつつ、なんと彼女の顔が僕の顔にどんどん近づいてきた。 ――えっ?何これ?僕キスされるのかな。 そう一瞬でも思ってしまったら僕が焦らないわけがない。けれど、もちろん当然霧切さ んがそんなことをするわけがなかった。至近距離に霧切さんの顔があるのが恥ずかしくて 目を瞑っていたら、コツン――という感触が額にあった。恐る恐る僕が目を開けると、相 変わらず至近距離に霧切さんの顔があり、その額は僕のと重ねられていた。僕はようやく、 さっきの会話の流れを考えてみても、僕の熱の有無を確かめてくれているんだと分かった。 「あ、あの……霧切さん?」 「……少し微熱程度くらいには熱がありそうね。でも高熱じゃなくて良かったわ」 離れた霧切さんが、僕を案じてくれる言葉をかけながらフッと笑った。いつもポーカー フェイスを維持している彼女だから、時々見せる笑みに僕はいつもドキリとしていた。 「あ、ありがとう。でも、熱を確かめるなら手で……あっ、手袋してるからか」 「ええ、そうよ。何か不快だったかしら? だとしたら謝るけど」 「いや、そんなことないよ! こっちこそごめん、変なこと言って」 「別に気にしてないわ」 霧切さんはそういうと右手で髪を払った。その仕草と、サラリと動く綺麗な髪に僕は一 瞬見とれる。ここだけの話、僕は霧切さんのその仕草が好きだったりする。 「それで、どうして僕の部屋に?」 「ああ、そうだったわ。苗木君のせいで忘れるところだった」 「どう考えても僕のせいじゃないと思うけど」 「何か言ったかしら?」 「……あの、霧切さん? この際だから言うけど人の部屋、っていうか異性の部屋に勝手 に入ってくるのはよくないと思うんだ」 僕はそのまま何も言わず用件を聞こうとも思ったけど、なんだか霧切さんはそういう所 が危なっかしい気がして、僕の考えを話すことにした。 「勝手に入ったのは悪かったわ。でも叩かれるまで起きない人がインターフォンの音程度 で起きるかしら?」 「うっ……それは……でも! それはダメだよ! 僕だって男なんだよ!?」 僕が意を決して言い放った言葉に霧切さんが、珍しく驚いた顔をした。でもすぐにいつ ものポーカーフェイスに戻……え?霧切さんが笑ってる? 「き、霧切さん?」 何か霧切さんの様子がおかしいことに気付いた僕の問いかけを無視するように、霧切さ んが無言のままベッドの方に近づいてくる。それだけじゃない。彼女は何を考えているの か、ネクタイを緩めシャツのジッパーを少しだけ下ろして――って、えぇっ!? 「ちょ、霧切さん何やってるの!?」 「ネクタイを緩めてジッパーを下げたのよ」 「いや、そうじゃなくて!! 見えたらいけないものがもう少しで見えそうなんだけど!」 「見たいの?」 いつもの僕をからかう時の笑みを浮かべながらとうとう霧切さんが再びベッドの上どこ ろか僕の太ももの上に乗って来た。そして彼女の右手が僕の左胸に添えられる。もう何が 何だかわからない。僕の動悸は全力疾走をしても足らないほどに激しく脈打っていた。霧 切さんは分かっているのにわざっとやっている。いくら僕だって理性が揺さぶられないは ずがない危険な状況だった。そして霧切さんは僕の耳元に顔を近づけて言った。 「すごい、動悸ね。ふふっ……ねぇ、苗木君。あなたは確かに男の子だけど、私の信頼を 裏切るような甲斐性はないわ」 「へっ?」 僕が間抜けな声を出すと、霧切さんは何事もなかったように離れて服装も元に戻した。 何だか男としてはすごく複雑なことを言われた気がする。 「ね? あなたは、こんな状況になっても何もできなかったでしょ? だからあなたの反 論は認められないわ。でも……確かに男の子だというのは認めるけど」 少し顔を下に向けながら言う霧切さんの視線を追うとそこには――っ!? 「うわぁあっ!! み、見ないでよ霧切さん! セクハラだよっ!!」 僕は顔の熱がさらに上がるのを感じながら、足元にくるまっていた布団を急いで抱え込 んだ。霧切さんはそれを見て笑ってるんだから本当に性質が悪い。 霧切さんには適わないな。それを痛感した精神疲労の激しい夜だった。 ― END ―
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/11686.html
252 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ 995a-zv0G)[sage] 投稿日:2017/09/14(木) 01 02 19.08 ID R8Uhc8JW0 [1/2] オンセで経験した表現ってむずかしいって話。 けっこー昔の話で、オンセサイトで人を募って天羅万象のGMをした時のことです。 数回に分けてのセッションになってて、その一回目のセッション後の談話中にクレームが来た。 自己紹介によると女の子だというPLさんからで『あまり血飛沫とか手足が飛ぶとか残酷表現はやめてほしい』とのこと。 自分のキャラの攻撃で雑兵がザクザク死ぬのを聞かされると落ち込んでくるとかなんとか。 (天羅万象は戦国時代っぽい世界で剣士とか忍者を演じるチャンバラものTRPGです) 当時の自分は血風漂う殺伐な天羅が好きだったけど、イヤと言われちゃ仕方がないし、同様の意見を口にする他のプレイヤーもいたので、全員の了解をとって表現を抑えることにした。 そんで二回目のセッションでは『Aの刀が閃くとBは倒れ伏した』みたいな血とか出ない感じに。 これでよいかな?と思ってたら、前日クレームつけてきた同じ子から「表現がつまらなくてコンピューターゲームみたい」「あてつけで表現してるみたいでいやらしい」と、さらなるクレームがとんできた。 同様の意見を言うPLさんもいらっしゃったので、自分の稚拙な表現能力では今回のように書くのが精一杯だとと説明した。 それで結局セッションはご破算になった。最後まで自分に悪意がないことは信じてもらえなかった。 向こうからするとGMが困ってことなんだろうけど、こっちからするとどうしてもそのPLさんが困って思えてしまう。 自分の能力の低さが原因だから、今ならもっとマシにできただろうなという話です。 253 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ 2b6f-XDX8)[sage] 投稿日:2017/09/14(木) 01 21 59.54 ID l7Ch9vB/0 [1/2] 乙、二回目のクレーム言われたら(やりようがあっても)じゃあどうすればいいんだよって思うよな 流石に悪意を疑うのは行き過ぎだし、ご破算にして正解だったと思うよ 254 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイWW 096f-0QkJ)[sage] 投稿日:2017/09/14(木) 01 44 46.36 ID 9QqeNhQw0 それアレじゃね? ボダとかが悪役を人に押し付けて味方増やすやつ 255 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイWW 998e-1/BR)[sage] 投稿日:2017/09/14(木) 05 29 26.82 ID wm+2H0iV0 [1/4] おつおつ 1回目は苦手なもんは苦手で仕方ないとしても、2回目は完璧お客様根性だよな 仮に耐えきれないほどつまらないのだとしても、自分がNG出したのが原因なのは明らかなんだし、 言い方を気にすることもできない時点で、それこそ「コンピュータゲーム」のつもりなんだろうな 256 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイWW 1391-JuUE)[sage] 投稿日:2017/09/14(木) 06 57 05.80 ID aub4OoFl0 つーかそれ自分で演出しろよという気しかしない 257 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイWW 81ea-5QKC)[sage] 投稿日:2017/09/14(木) 07 07 27.75 ID T2zg8yUj0 俺なら、じゃあどんな演出にして欲しいのかの例を出してくれってするかな。 自分で要望の具体例を出さずに、文句だけ言う奴は大体これで黙る。 258 名前:ゲーム好き名無しさん (オッペケ Sr4d-JuUE)[sage] 投稿日:2017/09/14(木) 07 42 47.54 ID vae38IUfr 自分で言うのは「やらせている」感じがして嫌。 「お客様」は割とガチで言う。 273 名前: 252 (ワッチョイ 995a-zv0G)[sage] 投稿日:2017/09/14(木) 21 16 00.19 ID R8Uhc8JW0 [2/2] なんかもやもやしてた件だったので吐き出してスッキリしました。感謝。 描写や演出はGMがやるもんだと思ってたので、今思うとPL側に任せれば良かったですね。 具体例を教えてっていうのは、似たようなニュアンスの発言に「自分で考えて」と返されたのは覚えてます。 二度目のクレームの時は、何言っても否定される水掛け論的な雰囲気と、とにかく「自分はそういう態度取られて辛いです」とか「楽しく遊びたいのに悲しい」とかたくさん言われて、滅茶苦茶疲労したので、最終的にはとにかく謝って中断することしか考えてませんでした。 性別云々について妙に覚えててその辺わざわざ書いたのはその印象が強いからです。 女性PLにしばらく苦手意識つきました。 もちろん今ではその人が女性PLかも分からないことも、女性PLがみんな似たような人などということがないのも分かってます。 スレ451
https://w.atwiki.jp/tsuvoc/pages/1522.html
頑張ったってダメだって がんばったってだめだって →Snake Fingerの項を参照
https://w.atwiki.jp/c291/pages/217.html
公示前の感触 やっと選挙モードになったところで、ボチボチ情勢分析でもやってみるかなあと思ったんだが、・・・色々考えてもなかなか難しい・・・。 民主党が衆議院単独過半数を取るかどうかはまだ不透明なものの、民主党中心の連立政権が出来る可能性はかなり高くなっている。福井は前回の参院選でも自民党を勝たせた天然記念物的なお土地柄ではあるものの、それは新幹線問題に絡んだ「政権党」への投票という要素も大きかったはず。 今までの常識で普通に考えれば、1区はともかく2区と3区は自民候補が勝つ筈なんだけど、それは自民が政権与党であるという前提があっての話。政権交代必至という世間の空気に加え、新幹線は敦賀どころか福井までも認可されていないという現実を前に、今回どの程度の票が動くのかチョット良くわからない。 そして何より投票日までまだまだ時間があって、思いがけない事件や問題が起こる可能性も・・・。というわけで、今回は現段階の個人的な気分を独断と偏見を交えて書いてみた。面倒だから敬称略で。 福井1区 1区だし、民主に追い風吹いてるし、社会常識に照らして普通に考えれば笹木。しかし、安心して笹木優勢と言い切れないあたりが笹木クオリティ。 ここは前回は稲田、笹木、松宮の三つ巴で、しかも自民分裂状態だったあたりが、さらに状況判断をややこしくさせている。普通に考えれば松宮票の多くは笹木に行くはずなのだが、稲田は小泉チルドレンとして当選したものの、実際にはタカ派の保守という印象が強く、なんで清和会にいるのかよく分からない。いまの自民党が保守政党なんてチャンチャラおかしい話なのだが、稲田と笹木それぞれを見ると、保守色が強いのは稲田。そのあたりが多少でも影響するようなしないような。 それに笹木には松下政経塾出身というウィークポイントがある。松下政経塾出身なんて、福井ではあけぼの学院出身と同程度の意味しかないと思うんだけど、どうも本人はそうは思っていないみたいでつまらないことで理屈っぽいし、言い争いに勝てば票が降ってくると勘違いしてる気がする。 と思いきや、前回、座・タイムリーふくい(20081004) のテレビで見た感じ、稲田の印象も相当悪かった。弁護士出身の悪い癖というか、相手の言葉尻やちょっとした矛盾を捕まえてネチネチやるあたり、傍で見ていても気分が悪くなった。 結果、どっちもどっちという事なんだが、まあ小選挙区制は候補者ではなく政党を選ぶのが原則だと思うので、どっちもどっちという事になると、やっぱ今回は笹木かなあ。 福井2区 2区だし、麻生降ろしでテレビにも出たし、知名度から普通に考えれば山本。しかし、安心して山本優勢と言い切れないあたりが山拓クオリティ。 糸川は知名度が劣るとは言うものの、国民新党での国会対策や委員会質問などで、テレビにも頻繁に登場していて、多少ニュースを見る人なら何となく顔は知ってるって人は多いと思う。俺は1区住民なので直接は関係ないのだが、当選を重ねれば大臣の声がかかりそうな雰囲気がなくもないし、ここは2区住民には冷静な判断を下して欲しい。小選挙区で勝たせるかどうかは別にしても、比例復活も出来ないような票差をつけてしまっては、元も子もない。 まあ個人的にはもう山拓は見たくないので糸川圧勝を希望するのだが、山拓が落選してしまうことには別の問題もある。糸川が当選し比例でも復活できなかった山拓が、次回の県知事選に再チャレンジを思い立ってしまい、まあ西川再選だろと高をくくっていた県民の空気を無視して西川知事がギリギリで不出馬を表明し、そのまま何かの間違いで山拓が県知事になってしまうリスクだ。そうなったら福井県はいよいよヤバイ。そのあたりのリスクについては民主も自民も関係なく、チャンと考えておいて欲しい。 福井3区 3区だし、前回選挙で筋を通した実績もあるし、追い風と合わせて普通に考えれば松宮。ここは、安心して松宮優勢と言い切れるあたりが高木クオリティ。 下品なりに一応目立ってる山拓に比べ、高木に関しては全く議員としての活動を見たことが無い。テレビに出ない=議員としての仕事をしていないなどと短絡的に考えるつもりはないが、それにしても何をやってるのか全然わからない。新聞とかの候補者紹介みたいなのを見ても、与党であり政権を持ってること自体がアピールポイントで、それ以上でも以下でもない感じ。 今までは政権与党議員という存在意義があったわけだが、今回はその足場がもう歯周病末期状態というくらいにグラついている上に、父親が元敦賀市長というセールスポイントも世襲批判の前に逆効果となるだろう。稲田、笹木、山拓、糸川、松宮とみんな与野党どっちに転んでも当選すればそれなりに頑張りそうなイメージだけど、高木だけは野党議員としては全く使い道が無さそう。 北陸政界的には敦賀市長選に色気という話もあるらしいが、・・・まあそれは敦賀市民が決める事なのでご自由に。 (以上越090811) 開票にあたって なんか色々考えたけど、今回は接戦過ぎてよく分からない。まあ全国的には民主が勝ちそうなんで、理想的な展開としては。。。 福井の3選挙区とも民主完勝。ただし接戦により落選した自民系3人とも比例復活。おまけに民主党大勝により比例単独の若泉氏まで当選。結果、人口たった80万人の弱小県から代議士7名が国会に! って感じだと良いんじゃないの?こんな結果も運がよければ可能だろう。 まあ与党だろうが野党だろうが地元議員が多いに越したことないし、どうせ今、与党だ野党と言っても1,2年経てばどうなってるか分からないしね。 (以上越090830) 参考 -衆院選データ
https://w.atwiki.jp/yuiui/pages/181.html
100 軽音部員♪ [sage] 2010/06/11(金) 23 23 20 ID obq3ol5g0 [1/3] 憂「今日もダメかー」 久しぶりに抜けるような青空が広がった日曜日だというのに、天気予報ではお昼過ぎから崩れてくるって。居間に差し込んでくる明かりは暖かそうだけど、私はコタツにもぐって洗濯物を干している間に冷えた体を温めている。 なんだか、ペース狂っちゃうな…。 今日は寒いからなかなか起きてこないだろうなぁ。お姉ちゃんが起きてくる時間を予想する。いつもならこの時間、お姉ちゃんが朝ごはんを食べてる間に二階の掃除をするんだけど、今日は一階だけにするかな。 動いてる間に暖かくなるかと、テレビを消して立ち上がる。 さすがに二週間も干せなかったら気分が悪いから、篭城するお姉ちゃんから無理やり布団を引き剥がした十時半。まだお日様ががんばってるうちに私の布団も並べて干す。 唯「う~い~」 憂「なに?」 朝食兼お昼ご飯を食べるお姉ちゃんが、隣で今日の特売チラシを比べている私に手を伸ばしてくる。 唯「昨日澪ちゃんに手相教えてもらったんだよー」 右手を取ってじーっと見つめだした。と、思ったらぱたぱた、かばんかばんと探し出す。目当てのものが見つかったのか、ぱっとやわらかい顔になって私のそばに戻ってくる。 唯「憂の手、好き。さわるとやさしくなれるんだよ」 ハンドクリームを塗ってくれるお姉ちゃんの指先、いつの間にかとっても硬くなってた。 憂「私もね」 唯「なにゅ?」 むにゅ。お姉ちゃんの笑顔大好き。照れ隠しに、おもちみたいなほっぺたでたこ焼きを作ってあげる。 憂「…降ってきた」 結局乾かなかった洗濯物を乾燥機に入れたところで雨の音が忍んできた。二階に耳を傾けるとしーんとしてる。きっと投げ込んだ布団の中で、かしわ餅になってるのかな。 そろそろ三時のおやつの準備をしようと居間に入ったら、お姉ちゃんが背中を丸めて何か作ってて、ちょっとびっくりしちゃった。 唯「じゃーん!」 見せてくれたのは、てるてる坊主。大きいのが二つ。手をつないだ小さいのが二つ。ささっとお父さんとお母さん、私たちの顔も書いて軒下につるしました。 唯「天気良くならないと、憂困っちゃうからね」 とくん。 ああ、だめだ。乾燥機を見に行くフリして、洗面所に隠れる。 唯「憂は将来の事とか考えてるのー?」 食器を洗い終えて、台所で母の日にお姉ちゃんとお花屋さんで選んだ黄色とピンクのカーネーションの水を替えていた時だった。 憂「どうしたの、急に?」 唯「この前みんなと話してたんだよ」 憂「そうなんだ」 唯「ずーっとみんなとお茶飲んでいたいんだけどね」 憂「うん」 唯「みんな自分のことちゃんと考えててさー、私を置いてけぼりにして先に行っちゃいそうだよ」 憂「……」 唯「さわちゃんがね、私の前には道がたくさんあるって。選ぶのは自分しかいないし引き返せないけど、どの道もきっといい道よって。……うーん」 101 軽音部員♪ [sage] 2010/06/11(金) 23 27 10 ID obq3ol5g0 [2/3] お姉ちゃんが寝転がっててよかった。たぶん今の私、お姉ちゃんに見せられない。色あせた花びらを摘み取る。こうするとつぼみからまた、新しい花が咲いてくるって。でも、その数も減って今では数えられるほどしかない。 ぎゅっ。 憂「えっ」 後ろからお姉ちゃんに抱きしめられた。 唯「今さみしかった?」 全身にぶわって熱が広がって、震えた濡れた手から花が落ちる。 唯「う~い~、もっと私に甘えていいんだよ~? 妹の特権! だいじょうぶ! 何があっても、時間がたっても、私は憂の側にちゃんといるよ」 静かに寝息を立てるお姉ちゃんの顔を見つめる。小さく閉じたり開いたりする唇から時折声が漏れる。小さい頃からずっと大好きな顔。笑っても、泣いても、すねてる顔も大好き。 でもね、最近お姉ちゃんの顔を見ると泣きたくなっちゃうんだよ? 自分の唇に人差し指を触れて、そのままお姉ちゃんの唇を触る。ぷっくりとしたそれから漏れる息が私の指を湿らせる。 お姉ちゃんが喜ぶ顔を見たくてうれしそうな顔が好きで、それが私の全てだった。お姉ちゃんと一緒に過ごせる時間以外は何もいらないって、本気で言い切れる。 そのお姉ちゃんと二人っきりで過ごせる時間がもうあまり残されていないという現実。この前入学したと思った高校生活はもうじき終わりを迎え、こうして二人でいられる時間はこれからどんどん減っちゃうんだよね。 でも、これでよかったんだよ。出来た妹で終われることができるんだから。 見つめていた視界がにじんで、つーって、もうひとつ、ふたつ…。嗚咽が漏れないうちに涙を拭って眠ろうと思った瞬間だった。 突然お姉ちゃんの手が伸びて私の顔を引き寄せ、キスされた。驚いて見開く私の瞳に残っていた涙がぱっと飛び散ってお姉ちゃんの顔を濡らす。それまで考えていた事が一瞬で吹っ飛んで真っ白になる。 唯「どうしても決められないんだったら、一番大切にしているものを真ん中にして考えてみたらって」 家全体を響かすような雨の音に混ざって、大好きな声が反響する。 唯「私は憂の側にいたいって思ったの」 もう一度、キス。いいの、お姉ちゃん? 私、重いよ? そんな言い訳を吐くよりもなによりも姉の体を求めてしまった私は、自分で思っている以上に変態なのかもしれない。