約 2,236,808 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1332.html
{武装神姫の理解の違いと人間の理解の違い} 「おい、姉貴」 「何、タッちゃん?」 「何故俺はこんな所にいるーーーー!!!!」 俺は姉貴に向かって怒鳴った。 それもそのはずだ。 本来なら夏休みを満喫しながら部屋でグースカピー、と寝てるというのに…。 なんでセミがミーンミーンと鳴いてる、この暑い外にいるのだ。 ありえん。 大学生になってから運動しなくなったから身体がダルくてどうしようもない。 まぁ今はとある会社の駐車場にいる。 さっきまでクーラーの効いた愛車の中に居たので、まだよかった。 だが、今は車から出てしまったので太陽に光と熱が直撃している。 マジで殺す気かぁーみたいな感じだ。 そして車挟んで隣にいるのは俺の姉貴、朱美がいる。 因みに俺の左肩に違法改造版のリアウイングAAU7を装備したアンジェラスがちょこん、と座っている。 クリナーレ達は昨日夜遅くまで遊んでいたので、ただいまお昼寝中。 暑いなか、俺は姉貴に半睨みしながら目の前会社を見ながら言った。 「っで、その國崎技研ってのが…ここか?」 「そうよ。我が社のVIS社が少しライバルだと思ってる会社よ」 「ライバルだぁ~あ?またそれはどうして??」 「だって、お互い神姫関連のパーツを創っている会社よ。自社制作だけでなく、個人制作の武装の代理販売なども行っているのだから、これをライバルじゃないと言ったらなんて言うのよ!」 「う~ん、まぁそうだな。ほんでもって、そのライバル会社に来てどうするつもりだ?ハックでもしかけるのか??」 「…タッちゃん」 「な、なんだよ。そのあきらかに馬鹿にしたような何言ってるのこの人は、みたいな顔をしやがって」 「気にしないで。実際、國崎技研に来たのは『白雪姫シリーズ』について調べたいのよ」 「白雪姫シリーズ?聞いた事ねぇ~なぁ。なんかのプロジェクトか?」 「タッちゃんが知る必要はないわ。さぁこんな暑い外なんかいないで行きましょ」 「それには同意だ」 國崎技研の入り口から入り、クーラーでキンキンに冷えた空気が身体に当たる。 くぅ~涼しくて気持ちいいぜ。 会社の中は広々としていて綺麗だった。 …流石、バックに斗小野グループがいるだけの事でもあるなぁ。 姉貴はズカズカと受付まで行き何か受付の人と喋っている。 「凄い会社ですね、ご主人様」 「だな」 辺りをキョロキョロと見渡す。 ふ~ん、まず内装はいい会社だな。 ん? 姉貴に近づく女性がノロノロと遅いスピードで歩いていくる。 あ、姉貴に声を掛けた。 この会社のお偉いさんか? んな訳ないよなー。 容姿的に女子高生に見える、まさかこの会社の社員な訳は…。 「おーい、タッちゃん。こっちに来て國崎技研技術部部長にご挨拶しなさーい!」 社員だったーーーー!!!! しかもお偉いさんだーーーー!!!! 開けて吃驚、玉手箱! って、驚いてる場合じゃないよな。 俺は早歩きで姉貴の所に行く。 「失礼いたしました。こちらが私のアシスタントの天薙龍悪です。今回、我が社の武装神姫のパーツデータを提供するものとして派遣されました」 「こんにちわ、天薙龍悪と申します」 礼儀として45度くらいの角度ぐらいまで頭を下げる。 こいつが國崎技研技術部部長かぁ。 見た目的に婪より幼く見える。 「…ご丁寧どうも。私は斗小野…水那岐と申します。以後、よろしくお願いします」 部長さんも頭を下げる律儀な人だ。 斗小野…水那岐? 斗小野…。 あー、斗小野グループの人間だったのか! ならここの國崎技研技術部部長だという理由も納得いく。 あの斗小野グループの会長の孫娘あたりの人物かな。 「タッちゃん、このアタッシュケースを持っていって第1課・フレーム・架装部門の所に行ってデータを交換しあって。このケースの中には外部HDが入っているから、赤いシールがデータをあげる方のHD、青いシールはデータを貰うHDだから間違えないでね 」 「へいへい。解りましたよ」 「それじゃあ、お願いね。私は斗小野水那岐さんと一緒に別なところに行くからー」 「斉藤朱美さん…こちらです」 姉貴と水那岐はエレベータに乗ってしまった。 後に残った俺とアンジェラスは受付に『第1課・フレーム・架装部門の場所は何処ですか』と尋ね向かった。 いやはや、あの水那岐には驚かされたぜ。 …。 ……。 ………。 大股で歩きながら第1課・フレーム・架装部門の場所に移動する。 途中で色々な武装神姫のパーツを見る事が出来たのは嬉しかった。 物見るだけで大抵のプログラムは頭の中で出来る…完全には無理だ、天才じゃあるまいし。 「ご主人様、着きましたよ」 「ん、そうだな。こんな仕事、ちゃっちゃと終わらして帰ろうぜ」 ドアを開けると、そこには色々な機材がある部屋だと認識出来た。 テストパーツを伸ばしたり潰したりして強度確める機械や風力や水力の抵抗を見る事ができる機会、etc,etc。 ここは相当な設備をされた場所らしい。 流石は会社。 俺の家にある機材と比べようもないぜ。 おっと、機械に見とれてる場合じゃない。 確か、ここの担当の香田瀬健四郎という奴にデータを渡せばいいんだよな。 俺はキョロキョロと部屋の中を見渡しながら歩く。 すると。 「あー!部外者は立ち入り禁止ですよ!!」 女の子の声がしたので、辺りをくまなく見渡す。 だが人間らしき姿を見つける事が出来なかった。 おかしい、物凄く近くから聞こえたのに。 俺の耳が可笑しくなったのか? 「ご主人様、ご主人様。足元を見てください」 「ん?足元だと、ウオッ!?」 俺はアンジェラスに言われた通りに足元を見た。 そこにいたのは腕組をした武装神姫のマオチャオ型が居たのだ。 驚いた俺は半歩後ずさる。 「誰かいたのかい、ユキ?」 「あ、お兄ちゃん。この部外者の人達に注意していたの」 白衣を着た若い男の人が猫型マオチャオのユキという神姫を右手の手の平に乗せた後、俺の方を見た。 見た目的に22歳ぐらいだろうか。 とても若く見える。 ここは不審がれる前に行動するか。 「初めまして、VIS社から来た天薙龍悪です。データの交換に来ました」 「それはどうもご苦労様です」 「あの、スミマセンが香田瀬健四郎さんって居ますか?」 俺がそう言うと男はキョトン、としてその後は少し苦笑いしながら白衣に付いてる社員名が書かれてる名札を見せた。 あ、第1課・フレーム・架装部門:香田瀬健四郎と書かれていた。 だぁー、俺とした事が本人に本人を尋ねてしまったのだ。 ちと恥ずかしい。 「あ、これは失礼しました」 「いえいえ、まぁ立ち話もなんですから、どうぞこちらに来てください」 部屋の置くに行く健四郎、俺はその後ろ姿を見ながら付いていく。 …。 ……。 ………。 健四郎が歩み止めると、そこにあるのは業務用の机にデスクトップ型のパソコンが二台置かれていた。 左側の方はスクリーンセイバーが起動していて、右側の方は武装神姫のパーツを作るソフトが動いている。 椅子に座る健四郎。 手の平に乗せていたユキという神姫を机に下ろす。 「天薙…龍悪君だったけ。君もこっちの椅子に座って」 「はい」 ご丁寧に俺の椅子の分も出してくれる健四郎。 俺は出された椅子に座る。 そして武装神姫のパーツデータがぎっしり入ってる外部HDをアタッシュケースから取り出す。 確か赤いシールがデータをあげる方で、青いシールがデータを貰う方だったよな。 「では、データを差し上げたいのですが、どちらのパソコンに入れれば宜しいでしょうか?」 「そっちのスクリーンセイバーが動いてる方でお願いするよ。そっちのパソコンに外部HD付いてるからそこにデータをいれたください」 「解りました」 俺は赤いシールが付いてるHDをパソコンに接続し、マウスを操作してデータ入れ込む。 パソコンのHDや外部HDがフル回転する。 …うわー、1000ギガあるよ、テラですよ1テラ。 これは時間掛かるなぁ。 次は…と。 「次にデータを貰う方のHDなんですけど、こっちの方もあのパソコンですか?」 「いえ、こちらです。HDを貸してください。俺がやっとくので」 「はぁ、そうですか」 外部HDを健四郎に渡し、俺はアンジェラスの方を見る。 アンジェラスは健四郎のユキに興味があるのかユキの事をチラチラと見ている。 他の神姫に興味があるのか? いや、ちょっと違うなぁ。 あのユキという神姫は猫型マオチャオだが素体が特殊にみえる。 見た目は普通の素体だが、構造やプログラムが普通の神姫と違うような気がする。 アンジェラスの奴はそれに気づいてユキの事を見てるのか? 「アンジェラス、気になるか?」 小声でアンジェラスに訊く。 「はい。あの子も一般で売られている武装神姫とはちょっと違うみたいです」 「そうか、ちと探ってみるか」 俺は健四郎の方を向き顔をニッコリしながら言う。 「健四郎さんの猫型マオチャオの神姫は可愛いですね」 「あ、そうですか。それは嬉しい事を聞きました。そういう龍悪君こそ天使型アーンヴァルも可愛いですよ」 「有り難うございます」 「そうだ、もし宜しければ、うちのユキと遊んでくれませか?他の神姫と遊べばお互いの成長も出来ていいと思うのですが」 「別に構いませんよ。アンジェラス、行ってきな」 「はい、分かりました」 俺の肩からリアウイングAAU7を使って飛びユキのもとに行くアンジェラス。 あ、お互い頭をペコペコと下げて挨拶してる。 二人とも礼儀正しいというか、律儀というか…。 「あの、ご主人様」 「ん、なんだ?」 「ユキさんが、この会社の探検に連れ出してあげる、と言われたのですが…行ってもよろしいでしょうか?」 「俺は別にいいけど、健四郎さん大丈夫ですかね?」 「大丈夫ですよ。ユキ、気をつけて案内するんだよ」 「安心して、お兄ちゃん。さぁ行こう、アンジェラスちゃん」 「はい!」 リアウイングAAU7の翼の上にユキが乗り、アンジェラスが何時もより速度を遅めに飛行しながら部屋を出て行った。 速度を遅くした理由は多分、リアウイングAAU7の翼の上に乗ってるユキを落とさないようにするためだろう。 さて、この部屋に残ったのは俺とこの健四郎という人だ。 どんな風に探りを入れてみようかな~。 …悪役になってみるのも悪くないかもな。 健四郎さんには悪いが気分を悪くさせてもらよ。 「所で健四郎よ~」 「え、はい?」 いきなりの態度の豹変に健四郎は少し戸惑う。 少し罪悪感を感じるが探りを入れるためだ。 ワザと相手を怒らして情報を聞き出す作戦。 「健四郎は、あの玩具の事をどう思うのよ?」 「玩具?」 「あの武装神姫という玩具の事だよ」 「あ、あぁー。あの子の事ね。良い子ですよ」 「良い子?おいおい、まさかあの精密機械人形に良い子だと??アンタ馬鹿じゃん!人形に良い子も悪い子もねぇーよ!!」 健四郎の事を大馬鹿にするかのように笑う。 本当は良心的な人間には悪口を言いたくないんだけどなぁ。 でも探りを入れるためだ。 「まさかお前。あのユキという人形とエロい事でもヤッたのか?最近のオーナーは性処理も人形どもにやらせると聞くがぁ。お前もそのくち?」 「な!?君ちょっと、何を言って」 顔が赤くなる健四郎。 あらら、図星かい。 でも、このネタを使わない理由はないなぁ。 「ゲッ!お前、マジでヤッちまったのかよ!?ウワァーキモー!!」 完膚なきまで馬鹿にする。 許してくれ、これも情報を得るためだ。 「自分のチンコを神姫にしがみ付かせてしごいてもらうのか?はぁっ!気持ちワル!!それならオナホールでも買ってやればい!!」 「…君は君の神姫にそいう事しないのか?」 「テメェと一緒にするんじゃねー!そんな事するなら、女を買ってセックスした方がマシだ!!それに俺が武装神姫をやっている理由は生活の為だ。バイトだよ」 「バイト?」 「そうバイトだ。嫌々人形遊びをやってる訳よ。ってそんな事はどうでもいいんだよ!」 畜生、余計な事を言っちまったぜ。 そろそろ、キレる頃合いかな。 なら核心を突いていい頃だな。 「ユキとかいったなぁ~。あの素体はノーマルの神姫には無い素体だ。白雪姫シリーズのプロトタイプか?」 「なっ!?何故それを…」 「図星かい。実際の所プロトタイプかはどーか解らんが、普通の神姫じゃない事は確かだ。この会社は、なんの為に白雪姫シリーズを作っている?」 「…他社の人に教える必要はありませんよ」 チッ! やっぱり教えてもらえないか。 「それにしても龍悪君も人が悪い。わざわざ白雪姫シリーズの中身を知るために悪役になり、俺に向かって暴言を言う。キレると思いましたか?」 「!?…はぁあ~?」 「バレバレですよ、演技が。そんな事をなさらずにも多少なら教えてあげますよ」 ニッコリ、と微笑む健四郎。 バレバレだと!? それじゃあ今まで見透かされていたのかよ。 やってらんねぇ~。 「龍悪君、君はそいう人間には見えないよ」 「何がだよ?」 「悪役にはなれないって事さぁ。君は本当は根が優しい人のはずさ」 「…はぁあ~?」 俺の事を気遣ってるつもりか? さっきまでボロクソに悪口を言って野郎にか…。 これが大人の余裕というやつかぁ? もう…探りはいいや。 「あぁ~あ、バレてるのならいいや。負けた負けた」 椅子に背中をもたれてグデングデンになる。 「健四郎…ワリィなぁ。許してくれとは言わない。たださっきまで言った暴言を謝ります。申し訳ありません」 深々と頭を下げる俺。 勿論ちゃんと相手に伝わるように感情を込めて言う。 「やっぱり君は悪役になれないよ。安心してくれ、許してあげるから」 「…すんません」 あー情けねぇ~なぁ~俺。 これが大人と子供の差か。 年もそんなに離れてなさそうなのに。 多分、健四郎にはあんまり頭が上がらないなぁ。 「いやーにしても最初はビックリしたよ。いきなり性格が豹変するだもなぁー」 「すんません」 「そんなに謝る必要はないよ。それにさっき謝ったばかりじゃないか」 「…あはは。気まずくて何にも言えないですよ」 「まぁそうだけど、気にしないでくれよ」 「はぁーそうですか」 ペコペコと頭を下げる。 健四郎は大人だ。 俺と比べる必要もない良く出来た人間だ。 それに優しい。 俺はこんな大人に…多分、なれないなぁ。 「所で龍悪君の神姫の…アンジェラスだったけ?あのリアウイングAAU7の動力部分が少し違うような気がしたんだけど」 「あぁ~!気のそうですよ!!」 「え?…そうですか」 危ねぇ危ねぇ。 まさかあのリアウイングAAU7の動力部分だけ見て市販されてるリアウイングAAU7と見分ける事が出来るとは。 さすがは武装神姫の第1課・フレーム・架装部門の一番のお偉いさん。 実力はあるという事かぁ。 この後、俺と健四郎とは色々と武装神姫について話をした。 お互いの情報交換をしながら。 …。 ……。 ………。 アンジェラスの視点 私はマオチャオ型のユキちゃんと一緒に会社の色んな場所に行きました。 今いる所は6課・特殊用品部門にいます。 ここにはある物はどれもこれも斬新奇抜な物ばっかりです…特にエロ方面で。 「ねぇねぇ、アンちゃん」 「はい、何でしょうか?」 アン。 ユキちゃんが私の事をそう言う。 なんでも『名前が長いからアンって呼ぶね』、て言われたので私のあだ名はアンになった。 別に嫌な気分とかにもならないし、逆に親しみが湧くので私的にも嬉しい。 「これなんだか分かる?」 「これですか?ただのクレイドルにしか見えないですけど」 「あ~やっぱりそう思いますよね」 意味ありげに笑うユキちゃん。 いったい何なの? 「実はですね。このクレイドルに乗って眠ると一番大好きな人とエッチしちゃう夢を見せてくれるクレイドルなんですよー!」 「えぇ、エッチ!?ですか!?!?」 そんなもの物まであるのですか、ここは! 流石、6課・特殊用品部門といいますか…なんていいますか…。 まるで武装神姫用の風俗ですね。 いやいや、そんな風に悪く言っちゃいけません。 ここで働いてる人達に失礼です。 でも…。 一番好きな人とのエッチかぁ~。 やっぱり、ご主人様でしょうか。 ご主人様とエッチ…エヘヘ~。 「うわぁっ!アンちゃん、顔がイヤラシく緩んでますよ」 「はっ!?いけない、いけない!私とした事が、妄想に浸ってしまいました!!」 「あはは、アンちゃん面白い!そうだ、一度使ってみますか?」 「ん~、じゃあ一回でけ使ってみようかな」 「分かりましたー!じゃあクレイドルの上に乗って寝たください」 私はユキちゃんの指示通りにクレイドルの上まで行き寝た。 「それではよい夢よ」 ユキちゃんの言葉を聞いた瞬間、急に眠気が私に襲ってきてそのまま寝てしまった。 …。 ……。 ………。 「う、う~ん…」 私が目を覚ますと、そこはご主人様のベットだった。 あれ? 確か私はクレイドルの上で寝ていたはず。 なのに何でご主人様のベットで寝ているんだろ? …て!? 「なんで私が人間サイズになってるの!?」 ガバッと上半身だけ起き上がり自分の体をくまなく調べる。 人間サイズになっていたのはビックリですが、もっとビックリする事は。 「この皮膚の感触…この動き…完璧に人間に成っています」 間接の部分なんか人間そっくり。 いくら夢の世界だからってこれはやり過ぎです。 ユキちゃんもこのクレイドルを使ったのでしょうか? 「アンジェラス」 「!?」 私は声をした方向に振り向くと。 「どうしたんだい?自分の身体をマジマジと見ちゃって」 「…ご、ご主人様」 そうです。 ご主人様がパンツ一丁で私の隣に寝ていました。 気づかなかったです。 あまりにも自分の身体の事で驚愕していたから周りの事をすっかり気にしていませんでした。 というか、この現在の状況から考えると。 「昨日はなんであんなに激しく俺の愛してくれたんだい、アンジェラス?」 キャー!? やっぱり、事後ですかー! でもなんだか嬉しい気持ちがあります。 にしてもこのご主人様はえらく優しいご主人様ですね。 「あの、ご主人様」 「なんだい?」 ウッ!? ご主人様の優しい笑顔が私の胸にHITします。 SEで言いますとキラキラと光るご主人様と私の胸に突き刺さる矢がキュン、か、ズキューンです。 私の顔は今頃林檎より赤くしているに違いません。 あぁ、この優しすぎるご主人様もいいですね。 「もしかしたら、まだ愛が足りないから早く起きてしまったのかい。なーんだ、そうならそうと言ってくれれば良いのに」 「エッ?」 チュ いきなり話をふられたと思いきや、いきなりご主人様が身体を起こし、私にキスをしました。 「な!?なな、ななななな!?!?」 「ん?どうしんたいだい??」 「キ、キキ、キキキキ、キスー!」 「そうさ。アンジェラスは楽にしといて、俺がアンジェラスを気持ちよくしてあげあるから」 「だ、駄目です!!!!」 大声で私が言った。 ご主人様の事をまるで拒絶するかのように。 部屋の中はシーンと静かになり、気まずい空気が満たします。 うぅ~居心地が悪いです。 「どうしたんだい?もしかして俺の事か嫌いになったのか?」 「違います!ご主人様のことは大好きです!!」 「じゃあ、なんで拒むだい?」 「そ、それは…」 ご主人様は切ない顔をしながら私の事を見てくる。 駄目、そんな顔をしたご主人様の願いをきかない訳にはいかない! 私は覚悟をして口を開き言おうとした。 その時。 「解ったよ、アンジェラス。今日はアンジェラスだけ気持ち良くしてあげるよ」 「エエェッ!?」 「ほら、足を広げて」 ご主人様は私の両足を掴み広げる。 とても恥ずかしい恰好。 「待ってくださ、ヒャッ!?」 チュプチュプ ご、ご主人様の一本の中指が私のアソコに!? 気持ちいいです! 「アンジェラスのここはもう濡れてるよ。安心して、今日は指と舌でやってあげるから」 いえ! そいうことじゃなくて! ヂュプ! 「アーー!」 更に中指がアソコに深く侵入し私の身体はビクビクと震える。 中指は上下にピストンを繰り返し私の快感を高める。 「こんなのはどうかな?」 グジュグジュ! 「アー!アン!!ウゥン!!!」 中で中指が『ク』の字に曲げられて私の膣を広くしてピストンを運動した。 快感はさっきよりも数倍に増えて身体が…。 グチャ、ジュク…チュプ 「ハァン!?…イヤ、やめ…アウン!」 「身体は正直だよ。それに今止めたらアンジェラスは身もだえしてオナニーしちゃうじゃないのか?」 「そ!?そんなこと、しません!」 「本当かい?でも、嘘だね。俺には解るだよ。レロ」 「ヒャー!?」 ペロペロペロペロ ご主人様は私のクリトリスを舌で愛撫した。 優しく周りから舐めて、最後に豆の部分を舌で上下に舐められる。 駄目…快楽に勝てない。 気持ちいいです、ご主人様ぁ~。 ペチャ、クチュ…チュウ、ピチャ 「アアァン!そこ気持ちいいです!!」 ビチャ、ピチャ、レロレロ! 「ご主人様ー!吸って!!吸って!!!」 ジュチヂュヂュヂューーーー!!!! 「アアーー!吸われてる!!ご主人様にクリを激しく吸われてます!!!」 「そろそろかな。イッちゃっていいんだよ」 ジュププププ!!!! 「!?アグッ!?」 アソコに一気に二本の指が入ってきました! 合計で三本入った指は上下左右に動き膣をグチャグチャにさせられる。 もう駄目。 頭の中が…真っ白に…。 グチュグチャジュプジュププププ!!!! ジュチヂュヂュチューピチャビチャ!! 「あ…ご主人様ーーーー!!!!」 とうとう私はご主人様にイかされてしまいました。 身体は痙攣したようにビックンビックンと波のように動き快楽が止まりません。 指と舌だけでイッてしまうとは思いませんでした。 ああぁ、ご主人様。 気持ち良かったです、ご主人様。 …。 ……。 ………。 龍悪の視点 健四郎と色々と話しをしていると、アンジェラスと健四郎のユキが帰って来た。 楽しいトーク時間のお終いだ。 「おかえり、二人とも。会社の中をちゃんと案内できたかい、ユキ?」 「うん!ちゃんと案内したよ。ねぇ~アンちゃん」 「はい、とても色々な経験が出来ました」 アンジェラスは笑みしながら健四郎に頭を下げた。 ちゃんとお礼できる事は良い事だ。 「なぁ、アンジェラス。経験ってなんの経験をしたんだ?」 「ご、ご主人様…あの、ですね」 顔を赤くしながら俯いてしまった。 う~ん? いったいどうしんたんだ? まぁいいか。 「…さてっと」 俺はアタッシュケースを持ち、アンジェラスを右肩にちょこんと座らせる。 「もう行くのか?」 「はい。一応仕事で来た身なので。今度来る時は客として面白いデータを持って来ますよ」 「そうか。それは楽しみにして待っているよ」 「また来てくださいね。アンちゃん、また今度来た時はもっと凄い物を見せますよ」 健四郎とユキがご丁寧に礼を言う。 ほんっと、律儀な人だ。 でもこいう人間は数少ないし、とても貴重な人材だと思う。 俺的には好きだな。 「それじゃー…また」 「またね、ユキちゃん」 俺とアンジェラスは第1課・フレーム・架装部門をあとにした。 …。 ……。 ………。 國崎技研の入り口に行くと姉貴が不貞腐れながら待っていた。 あ、俺達に気づいた。 ズカズカと歩いて来て。 「もう~タッちゃん~。遅いよ~」 「顔近い!顔近いから!!少し離れてくれ!!!」 姉貴の顔を掴みながら離す俺。 擬音でいうとグギギギとうい音が出るだろう。 「色々とあったんだよ。姉貴は収穫あったのか?」 「あったよ。さぁサクサク帰ろう」 「サクサクって…運転するのは俺だぞ」 「じゃあタッちゃんの車を運転していい?」 「ふざけるな!姉貴に運転させたら俺の愛車がボロボロになっちまう!!」 「じゃあ運転して♪」 「はいはい」 溜息を吐き肩を落とす。 と~ぶん、姉貴とは仕事したくないなぁ。 「まあまあ、ご主人様。気を落とさないでください」 「アンジェラス…お前だけだよ。俺の気持ちを解ってくれるのは…」 左手の中指の腹の部分でアンジェラスの頭を撫でると、気持ち良さそうにオットリした表情になる。 さて、帰るかぁ。 姉貴の奴はちゃんと仕事したのかな? まぁ、バイトの俺にとっちゃ、関係ない話よ。 こうして俺とアンジェラスと姉貴は國崎技研をあとにして、安全運転で家に帰った。 國崎技研…あの健四郎とかいう男。 きっと大物になりそうだな。 こうして俺とアンジェラスの出張アルバイトは終わった。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/728.html
戦うことを忘れた武装神姫 その27 ・・・T市のとある居酒屋。 カウンターで兎子を前に酒を飲んでいた男に、隣に座るストラーフを連れた男 が話しかけてきた。。。 ・ ・ ・ -おや、あなたも神姫をもっているのですか。 珍しい配色ですね、なんとも 美しい空色で・・・特殊強化塗装でン万・・・? いやはや、その愛情に脱帽 ですわ。 今日がここは初めて・・・そりゃどうも、どうぞよろしく。 -はぁ、ここには神姫愛好者が多く集まるから情報を集めるにはいいと言われ た・・・ なるなる、そうですか。 ほぉ、K屋のリーグで5位に入賞したの ですか・・・それはおめでとうございます。あの店は強豪が集いますからねー。 -え? ウチ? いえいえ、ウチらはバトルはしないんですよ。造った装備の 試験とかで、草リーグに遊びに出ることはありますけどねー。 -・・・何で戦わないかって? -うーん・・・手っ取り早く言えば、神姫の身になって考えると、戦わせられ ない、ってところですか。考えてもみてくださいよ。いくら自分で育てたとは いえ、そいつらを戦わせるんですよ? 基本がそういうプログラムだとはいって も、服従させてるみたいでどうしてもなじめなくって。 -ほら、今も長寿番組でやってるアレ、モンスターを戦わせる、ゲームが元の アニメ- あれもウチはあんまし好きにはなれないんですよ。 結局、オーナー だのマスターだのの、道具でしかない存在でしょ、あれじゃ。 -道具じゃなくて、パートナー・・・。 確かにそうですよね。 でもね、 自分の手を汚すことなく、必死に戦う神姫を離れたところで観戦して、それで 勝ったの負けたのを騒ぐのはどうも納得がいかなく・・・おっと、これは言い すぎましたね。。。 -そんな怖い顔しないでくださいって。 ひとつの考え方としてさらりと流し てくださいってば。 -あ、すんません、生中ひとつとライチサワーを。 あ、おごりですよ。気に せずぐっと行って下さい。 ともかく武装神姫ってぇのは神姫のプロジェクト の中のひとつなわけだし、神姫自体は無理に戦う必要なんて何もないと思うん です。 そうでしょ? -ま、場合によっては神姫自身が宣戦布告したりすることもありますけどね。 少し前にウチの連中も一戦やりましたけれど、あれなんて、こいつがその店の トップランカーにけんか売っちゃっ・・・い、いでででっ!!! ( -ストラーフが、彼の指の股を力いっぱい広げる- ) -悪かったよ、山崎とってやるから許せって。 すんません、山崎12年ロック、 ひとつお願いします。 ・・・あ、そうなんです。 呑んだり食ったりできる ようにちょっといじってありまして。 ( -彼が届けられた山崎ロックを差し出すと、うまそうにすするストラーフ- ) -こいつとの出会いはちょっと特殊だったけれど、ほかの3人はみな一目惚れ ですよ。 -最初は犬猫でしたね。神姫って何かを知らずに買ったんです。 起動させる まで、そう、説明書を読んだ段階では、あくまで戦うロボットという認識しか なかったんですけれどね。 起動させてからはもうダメ。傍に居るパートナー になっちゃったわけで。 -はいはい、おかわりね。お前は前科があるから、あとはサワーを呑むように。 文句いわなーい。 ( -ストラーフの空いた山崎のグラスにサワーを取り分ける彼- ) -だから、時々聞かれたんですよ、初めのころは。「戦わなくていいの?」って。 そのたびに、ウチは「別に戦うだけがすべてじゃない。傍に居てくれるだけで、 それだけでいいんだ。」って答えましたね。 ( -ストラーフ「あたしもヌシさんと居るだけで、それだけでも楽しいもん」- ) -はっはー、そういってもらえるとウチもうれしいねー。 だから、余計な買い ものをしちゃうのかもしれないなー(笑 ( -ストラーフ「あんたも愛情たっぷりの中でやってんじゃん」と兎子に声をかける- ) -ウチもそう思うよー。 何たってヴァッフェバニーっつーとどっちかというと 泥臭い印象が強いけど、ここまでさわやかな兎子さんは初めて見たもんね。 よほどの愛着がないと、そこまでの装備はできないっしょ。 -ありゃ、兎子が泣いてる? ・・・申し訳ないです、なんかせっかくの勝利 ムードに水差すようなことをしゃべっちゃって・・え? 違う? ( -ストラーフが彼に告げる、兎子は今までマスターがなぜそこまで自分に 手をかけていてくれたか、その「愛情」に気づいたんだ、と- ) -あなたの中ではそちらの兎子さん、どんな存在で- ? -でしょ? ね? そこがウチらは言いたかったわけなんですよ!! -いや、いやいやいや、そんなにお礼を言われても・・・そういう人間じゃあ ないですって、ウチは。。。 兎子さんも、そんなに頭下げな・・・ってリゼ! 女王様するんじゃない!! ったく・・・ -ここで語ったのも何かの縁、もうちょっと呑みましょうか。 -ウチがおごりますって。 いやはや・・・じゃぁ、割り勘で! -そうそう。ウチの知り合いに優秀な神姫のメンテ屋が居ましてね・・・ 彼らの話は、終電近くまで続いたという。 ・ ・ ・ それから数ヶ月の後。 K屋のリーグのトップに、ヴァッフェバニーの名があった。 マスターの愛情をたっぷりと注がれた蒼きヴァッフェバニーは、その後公式の リーグでも幾多の勝利を収め、碧空のスナイパーの異名を持つまでになった。 メディアで、インタビューを受けるたびに彼は言ったという。 あの居酒屋で、今でも良き相談相手の「あの」人に出会わなければ、小さくも 大きな「神姫」の「存在」に気づかせてくれたあの夜がなければ、今の僕と、 碧空のヴァッフェ「Blitz」はいなかっただろう、と- 。 <その26 へ戻る< <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/371.html
武装神姫・標準装備一覧 ※設定は非公式のものです。また、強制されるものでもありません。 ※作品内における武装構成にお役立てください。 『フブキ』【面隠し“闇狐”】 【忍装束“紫苑”】 【忍草摺“紫蘭”】 【忍大袖“紫木蓮”】 【忍篭手“紫式部”】 【忍脚絆”紫鳳”】 『アーンヴァル』【ランディングギアAT3】 【リアウイングAAU7】 【ヘッドセンサー・アネーロ】 【buAM_FL012 胸部アーマー】 【exSLD_FL012 ガードシールド】 【exAM_FL012 増設アーマー】 【エクステンドブースター】 『ストラーフ』【GA2“サバーカ”レッグパーツ】 【GA4“チーグル”アームパーツ】 【DTリアユニットplus + GA4アーム】 【buAM_FL013 胸部アーマー】 【exSLD_FL013 ガードシールド】 【exAM_FL013 01スパイクアーマー】 【exAM_FL013 02スパイクアーマー】 【exOPT_FL013 ツインテール】 『ヴァッフェバニー』【WFブーツ・タイプ・クレイグ】 【リアブースターJRv21】 【KO-204スコープ】 【buAM_VLBNY1 胸部アーマー】 【exAM_VLBNY1 腕部アーマー】 【exAM_VLBNY1 脚部アーマー】 【exOPT_VLBNY1 増設ラジエーター】 【exOPT_VLBNY1 収納バッグ】 【exOPT_VLBNY1 携行小型タンク】 【exOPT_VLBNY1 収納ポケット】 【exOPT_VLBNY1 リストガード】 【exOPT_VLBNY1 腰部ベルト】 【exSBT_VLBNY1 スラスター】 【exSBT_VLBNY1 ダブルスラスター】 『ハウリン』【胸甲・心守】 【腕甲・万武】 【脚甲・狗駆】 【頭甲・咆皇】 【exOPT_KT36D1 ドッグテイル】 【手甲・拳狼】 『マオチャオ』【争上衣「ツェンシャンイー」】 【衝袖「ヒューシウ」】 【天舞靴「ティアンウーシェ」】 【鉄耳装「ティエアールツァン」】 【exOPT_KT36C1 キャットテイル】 【裂拳甲「リークアンジア」】 『サイフォス』【鞘(コルヌ)】 【ソルダットアルミュール:胸・肩・腰・腕】 【キャヴァリエアルミュール:胸・肩・腰・腕】 【ブークリエアスィエ】 【チェヴァルボッテ:腿・脛】 『紅緒』【鞘(為虎添翼・怨徹骨髄)】 【茜之胸当及羽織・草摺・肩当】 【蘇芳之胴・草摺・肩当】 【餓鬼之面頬】 【蘇芳之袖】 【紅蓮之籠手】 【蘇芳之腿当】 【朱雀之臑当】 『ツガル』【exOPT_SRX03 ツインテール】 【ホーリィアーマージャケット】 【ホーリィバーニアスカート】 【exAM_SRX03腕部アーマー】 【exAM_SRX03脚部アーマー】 【レインディアアームドユニット・タイプγ】 【ホーリィブースターブーツ】 【レインディアバスター】 『ジルダリア』【ルートグリーヴ】 【フローラルリング】 【トランクチェストアーマー】 【バドヒップアーマー】 【セパルヴァンブレイス】 【リーフガントレット】 『ジュビジー』【ピスティルレッグパーツ】 【キュベレーアフェクション】(キュベレーの寵愛) 【カーネルプロテクト】 【シェルスカート】 【ケイリクスアッパーアームガード】 【カローラフォアアームガード】 【キュベレーアフェクションopt-α】 【キュベレーアフェクションopt-β】 【キュベレーアフェクションopt-γ】 『フォートブラッグ』【FB-RP3 ファイアリング・バックパック】 【FB-RP3s スタンド】 【FB-RP3c コンソールパネル】 【FB-RP3f フットペダル】 【FB-CPC 胸部プロテクター】 【FB-WP2 汎用プロテクター】 【FB-WP4 汎用プロテクター】 【FB-WP7 汎用プロテクター】 【FB-RP3b ピボット】 『エウクランテ』【イリス・マスクパーツ】 【アイオロス・リアウイング】 【カイキアス・ブレストパーツ】 【スキロン・ショルダーパーツ】 【アペリオテス・リアテイルパーツ】 【リプス・サイドテイルパーツ】 【ノトス・レッグパーツ】 【プレステイル】 『イーアネイラ』【ガラテイア・リアユニット】 【ペネロペイア・BCDユニット】 【アンピトリテ・ショルダーパーツ】 【テティス・テイルパーツ】 【EXopt_MM09MR フィンオプション】 【オケアノス】 『ヴァッフェドルフィン』【リアブースターSSv12】 【UWジャケット・タイプ・リュフトフェン】 【DR-274ショルダープロテクター】 【DR-752リストプロテクター】 【DR-228サイプロテクター】 【UWブーツ・タイプ・メーア】 【UWベルト・タイプ・タウチャー】 【DK-323opマスクオプション】 【リベット】 『共通装備』【exOPT 黒ぶちメガネ】 【reFLT 白き翼】 【reFLT 黒き翼】 【exOPT うさみみ・うさしっぽ】 【exOPT ねこみみ・ねこしっぽ(白)】 【exOPT ねこみみ・ねこしっぽ(黒)】 【モナーテ・LRSSゴーグル】 【exOPT リボン(ピンク)】 【ヴィーゼ・STHP・スカート(白)】 【ヴィーゼ・STHP・スカート(黒)】 【ヴィーゼ・STHP・スカート(赤)】 【exOPT マジカルハット】 【reFLT 悪魔の翼】 【exLEG レザーブーツ(黒)】 【exLEG レザーブーツ(赤)】 【exOPT ウェスタンハット】 【exLEG ウェスタンブーツ】 【エアリアルランドセル】 【メイドさんセット】 【たぬきさん仮装セット】 【ティアラ】 『フブキ』 【面隠し“闇狐”】 ○頭部パーツ 狐モチーフの面。センサーと補助演算装置が内蔵されており、装着した神姫の反応速度を引き上げる。 やはりフブキの純正装備は市販品ではなく、すべて戦績に応じて贈呈される特典アイテムである。オフィシャルライセンス取得の際に専用装備を買い揃える必要が無いという点で、フブキは入門用としては他の神姫よりも適しているといえる。 【忍装束“紫苑”】 ○胸部パーツ 軽量な素材で出来た上着。CSCアクセラレータ内臓で、神姫の反射行動を加速させる。 【忍草摺“紫蘭”】 ○胴体パーツ 新開発の反発重力システムが裏地に組み込まれたスカート。神姫の跳躍能力を向上させる。 【忍大袖“紫木蓮”】 ○肩部パーツ カラスのくちばしのような半そで。致命打となりうる肩口を保護する。 【忍篭手“紫式部”】 ○腕部パーツ 金属板が編みこまれた篭手で、刃物による斬撃も防ぐことができる。 【忍脚絆”紫鳳”】 ○脚部パーツ 脚部を換装して取り付ける。徹底した軽量化と増強筋力装置により敏捷性を大きく高め、爪状の足先で物に掴まることもできる。 『アーンヴァル』 【ランディングギアAT3】 ○脚部パーツ 飛行タイプの神姫が接地時に安定するためだけといったおもむきの脚部で、歩行には向かない。 バージョンによっては足底に補助スラスターがある。(フィギュアではくぼんでおり、ジオラマではただの脚部であることの解釈) スラスター付きの場合、それだけで軽装の神姫を恒常的に浮遊させることができる推力を持つ。 【リアウイングAAU7】 ○リアパーツ 基部補助翼、バインダー、推進器付き主翼で一セットのウイングパーツ。 推進器の推力は莫大で、重武装の神姫でもこれだけで一応の飛行が可能である。 各部品はばらして個別に運用できる。 【ヘッドセンサー・アネーロ】 ○頭部パーツ 装甲としては期待できないが、優秀なセンサー機能を満載。 【buAM_FL012 胸部アーマー】 ○胸部パーツ 神姫のCSCを守ることに特化した装甲材。 良好な被弾傾始を持つ。 【exSLD_FL012 ガードシールド】 ○装甲パーツ 主に簡易的な軽量盾として使用する。 つける部位によっては飛行時の補助翼となる。 【exAM_FL012 増設アーマー】 ○装甲パーツ 装甲部位が少ないアーンヴァルのための増加装甲。圧縮空気による小型補助スラスターを内蔵している。 ガードシールドではなくこちらを盾にする神姫も多い。 【エクステンドブースター】 ○機能補助パーツ 推進剤と大推力ロケットが一体となった、いわゆるSRB(固体ロケットブースター)。 離陸時及び巡航時の推力が大きく上昇する。 任意で投棄可能。また一度に複数器装着することもできる。 『ストラーフ』 【GA2“サバーカ”レッグパーツ】 ○脚部パーツ 脚部を丸ごと換装するタイプの巨大なレッグパーツ。 地上での機動力が大きく向上する。 立体的なフィールドでは壁を蹴るなどしてアクロバティックな動きも可能。 【GA4“チーグル”アームパーツ】 ○腕部パーツ 腕部を丸ごと換装するアームパーツ。 白兵戦闘能力が向上し、また大型の武装も扱い易くなる。 【DTリアユニットplus + GA4アーム】 ○リアパーツ 馬力のある専用ユニットでチーグルアームを駆動させる。 素体本来の腕が自由になり、別にアームを動かせるようになるが、四本に増えた腕を一度に運用させるにはある程度の慣れが必要。 【buAM_FL013 胸部アーマー】 ○胸部パーツ 中心部が丸見えなので、軽量ではあるが装甲としては疑問が残る。 側面からの不意打ちなどでCSCが破損するのを防ぐ意味合いが強い。 【exSLD_FL013 ガードシールド】 ○装甲パーツ 小さいが盾としては優秀な部類に入る。 先端で突くことも可能。 【exAM_FL013 01スパイクアーマー】 ○装甲パーツ 装甲として十分通用する性能。 大事な部分をピンポイントで守る。 付ける場所によっては武器にもなる。 【exAM_FL013 02スパイクアーマー】 ○装甲パーツ 01よりも幅広なので使い勝手が良い。 【exOPT_FL013 ツインテール】 ○機能補助パーツ 一見すると装飾パーツだが、実は重心の高くなったストラーフのバランサーとして用いることができる。 もちろん通常の神姫も同様の目的で装備可能。 『ヴァッフェバニー』 【WFブーツ・タイプ・クレイグ】 ○脚部パーツ 数多くの神姫が愛用するコンバットブーツ。 抗弾性能を保ちながら地上での機動力を上げられる。 【リアブースターJRv21】 ○リアパーツ 旧ドイツ軍の秘密兵器、ジェットパックをモデルにしたような装備。 ただしこれだけでは飛行不能で、他の推進器や補助パーツと一緒に運用する。 パーツ構成によって性能が激変する。 【KO-204スコープ】 ○機能補助パーツ 望遠や照準補助、赤外線スコープなど、視覚系のセンサーに特化したパーツ。 ヴァッフェバニー専用装備と思われがちだが、各部に取り付けることで単純に「目が増える」ことになるため、死角が少なくなり索敵機能がアップする。 【buAM_VLBNY1 胸部アーマー】 ○胸部パーツ 胸部を保護する抗弾プロテクター。ユーティリティーポケットも付いている。 が、性能面とは違う理由で一部の神姫たちに人気である。 【exAM_VLBNY1 腕部アーマー】 ○腕部パーツ 二の腕を保護するプロテクター。軽量なので使いやすい。 【exAM_VLBNY1 脚部アーマー】 ○脚部パーツ 大腿部を保護するプロテクター。胸部同様にこちらもユーティリティーポケット完備。 【exOPT_VLBNY1 増設ラジエーター】 ○機能補助パーツ 取り付けたパーツ(主に推進器系)の放熱を促し安定性を底上げする。地味だが重要なパーツ。 【exOPT_VLBNY1 収納バッグ】 ○機能補助パーツ 武装のマガジンやエネルギーパック、リペアキットなど、戦闘時の各種消耗品を入れておくバッグ。あると便利。 【exOPT_VLBNY1 携行小型タンク】 ○機能補助パーツ 推進剤の増槽やエネルギー兵器の増加パックなど、各種エネルギーを蓄えておけるタンク。 【exOPT_VLBNY1 収納ポケット】 ○機能補助パーツ 余った武装ハンガーなどに取り付けて携行能力を増やす。 この中に入れていたアイテムで生き延びた例も多い。 【exOPT_VLBNY1 リストガード】 ○手首パーツ 射撃時に手首を保護するパーツ。照準補正機能もある。装甲としては役に立たないので補助パーツ扱い。 【exOPT_VLBNY1 腰部ベルト】 ○胴体パーツ リアパーツの安定を助けるためのベルトパーツ、という触れ込みだが、付けなくても特に支障は無い。 【exSBT_VLBNY1 スラスター】 ○機能補助パーツ フレキシブルに可動する基部で推進方向を自由に変えられるスラスター。 ジャンプの補助になるくらいの出力。 【exSBT_VLBNY1 ダブルスラスター】 ○機能補助パーツ 基部にスラスターを二個取り付けたもの。取り付け方で用途を変えられる。 『ハウリン』 【胸甲・心守】 ○胸部パーツ 上半身全体を覆うバトルアーマー。 意外に軽い。 【腕甲・万武】 ○腕部パーツ 胸甲・心守と一緒に用いることで簡易的なパワードスーツになるアームガード。 素体の腕を取り外して装備する。 【脚甲・狗駆】 ○脚部パーツ 脚部の筋力を増強し、犬のように長距離をすばやく走れるようになるブーツ。 慣れないと走りにくい。 【頭甲・咆皇】 ○頭部パーツ その大きさから分かるように優秀なヘルメットである。 また犬の顔のような意匠はハッタリではなく、聴覚センサーと嗅覚センサーを増強する役割を持つ。 ハウリン専用装備。 【exOPT_KT36D1 ドッグテイル】 ○機能補助パーツ 走行時のバランサーとなる尻尾。 神姫の感情を表現する機能も持っており、犬と同じく嬉しいときは激しく振れ、怖がっているときはへたる。感情を出すのが苦手な神姫におすすめ。 【手甲・拳狼】 ○手首パーツ 腕甲・万武に取り付けるほか、素体の手と換装することもできる。 物を持つのは苦手。 『マオチャオ』 【争上衣「ツェンシャンイー」】 ○胸部パーツ 上半身を覆うバトルギア。 ハウリンのものと性能的に差は無い。 【衝袖「ヒューシウ」】 ○腕部パーツ 争上衣とセットで用いるパワードアーム。 装備方法もハウリンと同じく素体の腕を取り外すが、こちらは格闘性能を重視し可動域が広い。 【天舞靴「ティアンウーシェ」】 ○脚部パーツ 脚部の瞬発力を向上させ、短距離の高速回避やスラスター無しでの大ジャンプが可能になる。 【鉄耳装「ティエアールツァン」】 ○頭部パーツ 正面からの防御に特化したヘッドギア。 猫のように聴覚センサーを鋭敏化させる。 【exOPT_KT36C1 キャットテイル】 ○機能補助パーツ 基本的な機能はドッグテイルと同じ。 感情表現のパターンが猫のそれになっており、嬉しいときは尻尾を立て、不機嫌なときは振り、威嚇するときは毛が逆立つ。 【裂拳甲「リークアンジア」】 ○手首パーツ 大型のハンドパーツ。装着方法はハウリンと一緒。 単体でも格闘性能が優れているほか、一部の武器を持つことができる。 『サイフォス』 【鞘(コルヌ)】 ○機能補助パーツ コルヌの鞘。頑丈なので盾としても用いられる。 【ソルダットアルミュール:胸・肩・腰・腕】 ○装甲パーツ 機動性能を殺さないよう設計された軽装鎧。 軽装といえどその装甲性能は群を抜く。 【キャヴァリエアルミュール:胸・肩・腰・腕】 ○装甲パーツ 防御力を追求した重装鎧。 ほとんどの攻撃を受け止めることができるが、かなり重い。 【ブークリエアスィエ】 ○装甲パーツ 盾パーツ。サイフォスの装甲の中でもっとも強靭。 重さがネック。 【チェヴァルボッテ:腿・脛】 ○脚部パーツ 足を保護する装甲。 移動速度が低下するが、その防御力は折り紙つき。 『紅緒』 【鞘(為虎添翼・怨徹骨髄)】 ○機能補助パーツ 刀を収める鞘。特に機能は無い。 【茜之胸当及羽織・草摺・肩当】 ○装甲パーツ 陣羽織。動きやすさを追求している。 胸当てにはクナイが仕込まれている。 【蘇芳之胴・草摺・肩当】 ○装甲パーツ 上質の鋼板を織り込んだ鎧。 斬撃に大して絶大な防御力を誇るほか、衝撃にも強いため防弾機能も高い。 【餓鬼之面頬】 ○機能補助パーツ 顔を覆う面。 これといった機能は無いが、相手に対する心理的な効果があると言われている。 【蘇芳之袖】 ○装甲パーツ 増加装甲板。 使い勝手が良い。 【紅蓮之籠手】 ○腕部パーツ 左右で意匠の違う籠手。 左は盾の代わりになるほどの防御力を持つ。 【蘇芳之腿当】 ○脚部パーツ 大腿部を守る装甲。 バージョンによって布製のプロテクターか、金属製の鎧かと大きく違う。 【朱雀之臑当】 ○脚部パーツ 膝から下を守る装甲。 意外に走行性能の低下が少ない。 『ツガル』 【exOPT_SRX03 ツインテール】 ○機能補助パーツ ストラーフのそれと違いこちらは単なる装飾パーツである。 【ホーリィアーマージャケット】 ○胸部パーツ エネルギー兵器に対して強いアーマー。 中心部にベル状のスラスターがある。 【ホーリィバーニアスカート】 ○胴体パーツ スカート全体が推進装置になっている。 【exAM_SRX03腕部アーマー】 ○腕部パーツ 軽量の装甲パーツ。 武装ハンガーが設けられている。 【exAM_SRX03脚部アーマー】 ○脚部パーツ 正面の攻撃から大腿部を保護する装甲。 【レインディアアームドユニット・タイプγ】 ○リアパーツ 背部スラスター、エレクトロマグネティックランチャー、フォービドブレイドと、それらを取り付けるフレキシブルアームを持つバックユニットで構成された強力な電磁式武装システム。 もちろんそれぞれ単体で用いることができる。 【ホーリィブースターブーツ】 ○脚部パーツ スラスターの付いたブーツ。 足首部分にハンガーが二箇所設置されていて、拡張性が高い。 【レインディアバスター】 ○合体ユニット 全装備を合体させて形作られるビークルユニット。そりのように上に載り、高速で突撃する。 『ジルダリア』 【ルートグリーヴ】 ○脚部パーツ O脚に骨格整形された脚部。性能的には素体脚部と大差ないが、軽量で安定性が若干高い。 【フローラルリング】 ○リアパーツ ジルダリアの要ともいえるパーツ。基部の二つとリング部の八つ合計十個のジョイントは多彩な武装を可能とする。 デフォルトの機能はリング部を高出力コイルとした電磁浮遊推進システム。すべてのジョイントに付けられたフィンが安定翼と方向蛇を兼ね、低空をふわふわとホバリングする。 ハイパーモード発動時はすべてのフィンが成長して巨大化、各々がフレキシブルな大出力スラスターとなり、ごく短時間ながら飛行専門のアーンヴァルをはるかに凌駕する高速空中機動が可能となる。 【トランクチェストアーマー】 ○胸部パーツ 茎をモチーフにした胸から腹部までを覆う対衝撃パッド。 【バドヒップアーマー】 ○腰部パーツ つぼみをモチーフにしたパンツ。トランクチェストアーマーと同様に対衝撃機能がある。 【セパルヴァンブレイス】 ○上腕部パーツ 蕚片(がくへん)をモチーフにした上腕アーマー。 【リーフガントレット】 ○下腕部パーツ 葉をモチーフにしたガントレット。長く伸びた手甲が特長。この手甲で殴ったり突いたりすることもできる。 『ジュビジー』 【ピスティルレッグパーツ】 ○脚部パーツ めしべをモチーフにした脚部。素体脚部よりも強固で重量があり、ジュビジーの装備を難なく支える。 【キュベレーアフェクション】(キュベレーの寵愛) ○リアパーツ 古代ギリシア・ローマの大地母神キュベレーの名を冠した総合防御兵装システム。ジュビジーがハイパーモード時に身に纏う。 可動する基部、近接武装のノコギリがついた装甲、プレート状のシールド、さらに六つのニードルシールドからなり、さらにニードルシールドに開いた穴からエネルギーフィールドが発生、ごく短時間だけあらゆる攻撃を無効化する。 またキュベレーアフェクションには異なる状況に対応するためのオプションパーツがいくつかあり、後述する。 【カーネルプロテクト】 ○胸部パーツ 豆のさやを髣髴とさせる、胸から腹にかけてを覆う装甲。 【シェルスカート】 ○腰部パーツ 種の殻をモチーフにした装甲スカート。高い防御力を持ちながらフレキシブルに動くため、移動の邪魔にならない。 【ケイリクスアッパーアームガード】 ○上腕部パーツ 萼(がく)をモチーフにした上腕アーマー。 【カローラフォアアームガード】 ○下腕部パーツ 花冠をモチーフにした下腕アーマー。ジュビジー唯一の「花」の部分である。 【キュベレーアフェクションopt-α】 ○装甲パーツ 穀物のもみ殻をイメージさせる追加装甲。二枚で一セット。ハイパーモード時に防御力をさらに上げる目的で装着する。 単体であればハイパーモードでなくても装備可能。 【キュベレーアフェクションopt-β】 ○装甲パーツ 直角に曲がったシールドが二枚並んでいる追加装甲。 単体であればハイパーモードでなくても装備可能。 【キュベレーアフェクションopt-γ】 ○機能補助パーツ これだけは装甲ではなく一種のユーティリティーポケットである。 デフォルトとしての機能はキュベレーアフェクションの追加バッテリーで、ハイパーモードの発動時間を少しだけ延ばす。 もちろん単体であれば通常時でも装備できる。 『フォートブラッグ』 【FB-RP3 ファイアリング・バックパック】 ○リアパーツ フォートブラッグの武装の中心となるバックパック。これを中心に様々な武器や装備を取り付けてゆく。動力脚がついており、不整地を走破するほか1.2mm滑腔砲の精密砲撃時に素体をしっかりと支える。 【FB-RP3s スタンド】 ○機能補助パーツ 精密砲撃時に素体を支える第三の脚。油圧式サスペンションも兼ねており、砲撃の反動吸収を一手(一脚)に担う。 【FB-RP3c コンソールパネル】 ○機能補助パーツ 単体で照準機能の無い1.2mm滑腔砲に必要不可欠な装備。 かなり高性能な火器管制装置が組み込まれており、超長距離の砲撃はもちろんのこと、障害物越しや視界外の照準もできる優れもの。ただ高性能ゆえに安定した状態でないと真価を発揮できない。 【FB-RP3f フットペダル】 ○機能補助パーツ バックパックの動力脚を素体の脚部で動かすためのペダル。精密砲撃時の水平照準調整もこれで行う。 【FB-CPC 胸部プロテクター】 ○胸部パーツ 複合装甲製のプロテクター。対貫通性能が高い。 【FB-WP2 汎用プロテクター】 ○装甲パーツ 中型の装甲パーツ。複合装甲製。 【FB-WP4 汎用プロテクター】 ○装甲パーツ 小型の装甲パーツ。複合装甲製。 【FB-WP7 汎用プロテクター】 ○装甲パーツ 大型の装甲パーツ。複合装甲製。 【FB-RP3b ピボット】 ○脚部パーツ ファイアリング・バックパックの動力脚。 素体脚から換装することができ、その場合バックパック時のパワーは出ないが安定性と走破性は折り紙つき。 『エウクランテ』 【イリス・マスクパーツ】 ○頭部パーツ 基本的な索敵、照準機能を持ったヘッドギア。 特筆すべきは水中突入時で、レーダー、ソナーの探知波受信装置となり、水中のセンサリングを確保する。 【アイオロス・リアウイング】 ○リアパーツ エウクランテの象徴的装備。推力を強化するアーンヴァルのAAU7と違い、フレキシブルに駆動するウイングは低、高双方の速域における高い運動性能を叩き出す。 【カイキアス・ブレストパーツ】 ○胸部パーツ 主たる戦闘距離域を想定し、耐衝撃性、抗切断性を持った構造で作られている。 【スキロン・ショルダーパーツ】 ○装甲パーツ 独特の整流効果を持った装甲パーツ。 【アペリオテス・リアテイルパーツ】 ○腰部パーツ 腰部の拡張性を大きく向上させる副推進装置内臓のパーツ。 【リプス・サイドテイルパーツ】 ○機能補助パーツ 任意の方向に二次元駆動する補助スラスター。神姫の運動性を高める。 【ノトス・レッグパーツ】 ○脚部パーツ 水中での推進器となる圧搾水流推進器を内蔵したレッグパーツ。超低空における安定脚としても機能する。つま先にはセンサーがあり、装備した神姫の索敵能力を向上させる。 【プレステイル】 ○合体ユニット エウクランテのほぼ全ての装備、武装を合体させた、鳥型のサポートユニット。 『イーアネイラ』 【ガラテイア・リアユニット】 ○リアパーツ 水中での機動力、運動性能の向上に特化した、というよりは水中専用のスクリューユニット。そのためトルクをかなり高く設定してあり、空転させるとモーターが焼きつくので注意。 【ペネロペイア・BCDユニット】 ○胸部パーツ 軟質素材で整形されたバラストタンク。内部の水量を調節することで潜行深度を変える。 普段の生活でも付けさせたがるオーナーが後を絶たない。 【アンピトリテ・ショルダーパーツ】 ○装甲パーツ 水中での整流効果をもたらす装甲。ハードポイントがついており、この上にさらに武装を取り付けることが可能である。 【テティス・テイルパーツ】 ○脚部パーツ 両脚部を丸ごと換装するひれ状の駆動ユニット。水中機動の要となるイーアネイラの象徴的パーツである。 【EXopt_MM09MR フィンオプション】 ○機能補助パーツ 水中機動を補助するひれパーツ。オマケのようなものである。 【オケアノス】 ○合体ユニット イーアネイラの装備、武装をほぼ全て合体させて生まれる魚型のサポートユニット。ただしヒレが横なのでイルカに見える。 『ヴァッフェドルフィン』 【リアブースターSSv12】 ○リアパーツ バラストタンクと高出力バッテリー、長大な自立駆動カブルフィンユニットで構成された水中機動専門のリアパーツ。ヴァッフェドルフィンにはこれ以外にもイーアネイラに性能的に競合するパーツが多く見られる。 【UWジャケット・タイプ・リュフトフェン】 ○胸部パーツ 装甲を兼ねた強靭な金属素材で作られたバラストタンク。状況に応じて追加タンクと追加バッテリーを取り付けられる。 【DR-274ショルダープロテクター】 ○腕部パーツ 水の抵抗を軽減する鮫肌状の表地のプロテクター。 【DR-752リストプロテクター】 ○手首パーツ 機能としてはショルタープロテクターと同じ。 【DR-228サイプロテクター】 ○大腿パーツ 他のプロテクターに同じ。 【UWブーツ・タイプ・メーア】 ○脚部パーツ 泳ぐことに主眼を置いて作られたひれ付きのコンバットブーツ。 【UWベルト・タイプ・タウチャー】 ○機能補助パーツ ジャケットから提げられたタンクやバッテリーと、各種小物を固定しておくためのベルト。 【DK-323opマスクオプション】 ○機能補助パーツ 追加のひれパーツ。イーアネイラのフィンオプション同様オマケみたいなものである。 【リベット】 ○機能補助パーツ 使わないジョイントに取り付け、水の抵抗を和らげる。神姫自身は完全防水のため、防水処置のためのパーツではない。 『共通装備』 【exOPT 黒ぶちメガネ】 ○装飾パーツ 神姫サイズのメガネ。二つのサイズがある。 視覚を補正する機能は付いていない。 【reFLT 白き翼】 ○リアパーツ 本物のようにフレキシブルにしなる翼。 生物的な飛行、滑空ができる。 【reFLT 黒き翼】 ○リアパーツ 黒い羽の翼。白き翼と性能的に差は無い。 【exOPT うさみみ・うさしっぽ】 ○装飾パーツ うさぎを模した耳と尻尾。 聴覚が鋭敏になるわけもなく、本当にただの装飾品である。 【exOPT ねこみみ・ねこしっぽ(白)】 ○装飾パーツ 猫を模した耳と尻尾。 マオチャオのそれと違い増強センサーやバランサーなどの高級な機能は付いていない。 が、感情表現補助は本物の猫のよう。 【exOPT ねこみみ・ねこしっぽ(黒)】 ○装飾パーツ 白と同等のスペック。 【モナーテ・LRSSゴーグル】 ○機能補助パーツ 目を覆うゴーグル。ヴァッフェバニーのスコープとは別に、火器管制関連のインターフェイスが充実している。 【exOPT リボン(ピンク)】 ○装飾パーツ 後頭部や胸部、そのた各部位に取り付けられるリボン。 かわいさ三割増。 【ヴィーゼ・STHP・スカート(白)】 ○胴体パーツ 装甲版を繋ぎ合わせたスカートアーマー。汎用ジョイントがあるので実用性が高い。 【ヴィーゼ・STHP・スカート(黒)】 ○胴体パーツ 色が異なる以外は白と同一。 【ヴィーゼ・STHP・スカート(赤)】 ○胴体パーツ 赤のチェック模様が入ったカラーバリエーション。 【exOPT マジカルハット】 ○頭部パーツ 魔法が使えるような気になる帽子。大小サイズ違いあり。 防具扱いでないため単なるアクセサリだと思われているが・・・・・・。 【reFLT 悪魔の翼】 ○リアパーツ 白き翼、黒き翼と対をなす飛行用翼パーツ。 前者よりも鋭角的な動きになる。 【exLEG レザーブーツ(黒)】 ○脚部パーツ 合成皮製のハイヒールブーツ。 単なるアクセサリパーツなのだが、一部のオーナーに熱狂的に支持されている。 【exLEG レザーブーツ(赤)】 ○脚部パーツ レザーブーツのカラーバリエーション。黒よりもビビッドな雰囲気をかもし出す。 【exOPT ウェスタンハット】 ○頭部パーツ バッファローのレリーフが施された帽子。 本革製。 【exLEG ウェスタンブーツ】 ○脚部パーツ かかとの拍車までしっかり再現されたブーツ。しかし拍車がこの形では馬が怪我するのではなかろうか? 本革製。 【エアリアルランドセル】 ○リアパーツ 超小型熱核推進ロケットエンジンが二基内蔵されたランドセル。飛行能力を持たない神姫が推進力だけで突進できる。細かな旋回機能は付いていないので、突進するだけである。 【メイドさんセット】 ○衣装 カチューシャ、ハーフエプロン、スカート、ニーソックスで構成されるコスチューム。動きやすさを重視し胴部は開けてある。ニーソックスは白黒二色あり、好みでどうぞ。 【たぬきさん仮装セット】 ○衣装 まるみみ(茶)、しましまテイルで構成されるコスチューム。うさぎやねこよりも汎用が利き、どの神姫にも似合う。 【ティアラ】 ○頭部アクセサリ 金属細工職人が手間ひまかけて一品一品手作りした冠。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1123.html
{武装神姫についてと俺について} あの事件(俺の後頭部が机に炸裂)してから一週間が経った。 それからというものの、アンジェラス、クリナーレ、ルーナ、パルカは色々な事をしはじめた。 アンジェラスとパルカは料理や掃除がやりたいと言い、俺は武装神姫用の包丁や掃除機とかを作り渡した。 クリナーレは何か運動するものが欲しいと言い、武装神姫用のダンベルとか作り渡した。 ルーナはパソコンがやりたいと言い、俺のパソコンを貸した。 まぁ、人それぞれに趣味があるのは当然な事。 だから俺は、こいつ等が何が欲しいとか何が必要とか言われれば作ったり準備してやった。 だが、やる分には構わないが余計な事はしないで欲しかった。 アンジェラスとパルカは料理にしろ掃除にしろ全然道具の使い方が酷かったために台所は地獄と化し滅茶苦茶になる、クリナーレはダンベルをグルグルと回し俺が『危ないぞ』と言った瞬間にクリナーレがダンベルを持った手がすっぽ抜け俺の顔に命中する、ルーナは俺のパソコンに入ってる秘蔵のコレクション(主にエロゲーとか…)をやろうとするし。 もう酷いの一言しか出ない。 そんな感じに生活してい訳だ。 俺はというと武装神姫について調べていた。 武装神姫とはなんぞや。 まぁ、この一週間で大抵解った。 自分の武装神姫を他の神姫と戦わせたりトレーニングをやらせて育てる。 ゲーム風で言えば育成シュミレーション。 悪く言えば娯楽のための人形遊びだ。 しかもこの武装神姫は結構奥が深く、色々とヤバイ噂もある。 表の世界は武装神姫を普通に育てる。 なら裏の世界はどうなのだろうか。 実は裏の世界は現実的に酷いものばかりだった。 市販されてる武器を改造したりオリジナルの武器を作って、その武器を使って神姫達に闘わせ、どちらかが破壊されるまでやらせるデスマッチ。 軍事利用で暗殺型用とかスパイ型用に武装神姫を作ったり。 人間で言うドーピング…神姫用のドーピングを使って身体的と能力的を強くさせたり。 後はそうだな…愛玩用にする。 簡単に言えばダッチワイフだな。 そりゃあ人間の女の形をしてるんだもん。 作りたい気持ちは解るが、俺にとっちゃぁそんなのただの外道としか認識できない。 そんなにやりたければ性風俗店に行けばいいのに。 とまぁ、一応代表的なものを上げた。 そんな奴等を俺はアンダーグラウンドの住人と思っている。 表があれば裏がある。 世の中よく出来てるぜ。 けど、俺はどちらかと言うとアンダーグラウンドの方の人間だな。 勿論、アンジェラス達にそんな下らない世界の武装神姫には絶対させない。 こいつらを預かってる姉貴にも迷惑がかかるしな。 まず第一に俺のプライドが許せない。 「ねぇねぇ、アニキー」 そう無垢なる彼女達を守らなければ。 「アニキってばー」 俺はそう心に誓ったのだ。 「シカトするなー!」 ギューーーー! 「イッテー!?」 クリナーレが俺の髪の毛を引っ張る。 結構、痛いです。 「ボクの事をシカトするなよ!」 「…イテテテ。あぁ~悪かったな。で、何か用か?」 引っ張られた髪の毛を摩りながらクリナーレの用を聞いた。 するとクリナーレは一丁の銃を取り出した。 その銃は名は『モデルPHCハンドガン・ヴズルイフ』という武装神姫用銃である。 神姫ショップで一般的に売ってる銃。 だが、クリナーレが持っている『モデルPHCハンドガン・ヴズルイフ』はちょっと違う。 何故なら…俺が見よう物真似で作った銃なのだから。 「ゲッ!?クリナーレ、その銃を何処で見つけた」 「え~と、隣の部屋の机に大事そうに飾られてたから、そこからちょっと借りただけだよ」 「まだ使っていないだろうな!」 「う、うん。もしかして怒った?」 クリナーレは申し訳なさそうな顔をした。 「いや、怒ってねぇーよ。他の皆はその武器や他の武器の事知ってるのか?」 「今の所、ボクだけだと思う」 「そうか。よかったぁー」 「よかった?」 「あ、こっちの事だ。でもちょっと皆に話す事が出来たな。クリナーレ、皆を呼んで来てくれ。それと銃は没収だ」 「えー、今からこの銃でトレーニングしようと思ったのにー」 「話が終わったら嫌になる程使わせてやる。だから皆を呼べ」 「約束だよー」 不満そうにクリナーレは俺の左手の手のひらに乗り、俺は地面に左手を置くとクリナーレはアンジェラス達を呼びに行った。 もう見つかってしまったらしい。 あの銃には色々とやっかい事があるというのに。 いや、あの銃に限らず他の武器も色々とヤバイ。 これで今まで黙ってきた事がバレる。 でもまぁ、何時かバレる日はくる。 なら日が浅いうちに言っとくべきかもしれない。 「みんなを呼んで来たよー」 クリナーレが戻って来てその後ろにはアンジェラス、ルーナ、パルカの順に来てくれた。 「何か御用ですか?」 「遊んでくれるの?」 「まさか、私達をリセットするんじゃ…」 「まぁ用事といえば用事かな。それとパルカ。リセットなんかする訳ねーだろうが」 ホッとするパルカ。 まったく、何処まで臆病なんだよ? そんなに俺が怖いのか? もしそうならちょっとショックだな。 って、今はそれよりも。 「それじゃみんな。俺の肩に二人ずつ左右に乗っかってくれ。地下に案内するからさぁ」 「へぇー、地下なんかあったんだこの家。ボク知らなかったなぁ」 「地下でエロい事するつもりですわね」 「んな訳ねーよ。それともルーナだけ放置プレイしてやろうか?」 「放置は嫌ですぅ~」 ルーナはルーナで何だかエロ方面の方向に話そうとするし。 ちょっと、ムラムラとくる言葉に誘惑される俺だが理性が強い俺はそう簡単に落ちないぜ。 俺は中腰をして机と同じぐらいに肩の高さ合わせる。 トコトコ、と俺の方に移動するアンジェラス、クリナーレ、ルーナ、パルカ。 右肩にクリナーレ、パルカ。 左肩にアンジェラス、ルーナ。 みんなが肩に移動し終わると俺は地下に向かった。 …。 ……。 ………。 「ここがそうだ」 パチ、と電気を入れ部屋が明るくなる。 とても大きな部屋で壁は無機質なコンクリートで覆われ、机が二つと色々な道具が置かれている。 なんとも味気の無い部屋。 肩に乗せてるアンジェラス達を机に下ろし、クリナーレだけ右手の手のひらに乗っける。 アンジェラス達は『なんでクリナーレだけ』と不思議そうに思った。 俺はすぐその場に厚さ10ミリのドアぐらいの大きさの鉄板が置かれてる場所まで行き。 「こいつを撃つんだ」 クリナーレに命令した。 命令した後、鉄板から7、8メートル離れてから先程クリナーレから取り上げた『モデルPHCハンドガン・ヴズルイフ』を渡す。 クリナーレは俺から渡された銃を構える。 とても綺麗な構え方だ。 やはりそのようにプログラムされているのだろうか? いやいや、その考えは止めとこう。 俺は彼女達を人間同様に扱うと決めたばかりじゃねーか! 左手をクリナーレの背中に触れるギリギリでとめとく。 この行為が無駄になれば嬉しいのだが…。 「せい!」 バキューン! 「うわぁ!?」 「クゥッ!」 撃った衝撃でクリナーレが後ろに吹き飛ばされて、俺が予め用意していた左手でクリナーレを掴み助け、すぐさま右手でクリナーレ覆う。 だが助けた俺の身体はクリナーレが撃った衝撃を全て受けたため、バランスを崩し尻餅をついてから倒れた。 「ご主人様!?」 「ダーリン!?」 「お兄ちゃん!?」 机の上で叫び心配する三人。 「安心しろ、大丈夫だ」 俺は上半身だけ起こし、閉じた両手を開いてみる。 どうやらクリナーレは無事みたいだ。 けど自分を両手で抱くように縮こまって小刻みに身体を震わせている。 いったいどうしんだ? 「クリナーレ、大丈夫か?」 「…あ、あっ…アニ…キ…」 涙目になっているクリナーレ。 どうやら銃を撃った反動で恐怖を感じたみたいだ。 無理もない。 市販で売ってる銃はあんな反動は無いからなぁ。 やっぱり撃たせるんじゃなかった。 クリナーレを怖らがせてしまったのだから。 「大丈夫。もう大丈夫だ」 「アニキ…ボクは…」 「何も言うな、怖かったんだろう。なら今は甘えていいんだぞ」 「アニキー!」 クリナーレが俺の胸元の服を両手で掴んで泣く。 「怖らがせてゴメンな」 俺は謝る事しか出来ない。 所詮その程度の人間。 「ご主人様、大丈夫ですか?」 「ホッ。案外大丈夫そうね。心配したんだからねー」 「よかったですー!姉さんもお兄ちゃんも無事で!!」 「お前等…」 アンジェラス、ルーナ、パルカが俺の左太もも辺りで心配そうにしていた。 あの高い机からどうやって飛び降りたのだろう。 まぁ今はいいや。 こいつ等も安心させないとな。 「俺は大丈夫。ただクリナーレが怯えちゃったかな。ワリィ事しちまったぜ」 「いえ、ご主人様は悪くないですよ」 アンジェラスが俺を慰めてくれる。 何故、こいつは俺の事をここまで気にかけてくれるのだろうか? まるでアンジェラスだけが特別な神姫みたいに感じる。 「サンキューなアンジェラス。みんな、あれを見てくれ」 顔で合図し、鉄板が置かれてる場所を見てもらう。 アンジェラス、ルーナ、パルカは鉄板が置かれた場所を見る。 「そ、そんな…」 「…うわ~」 「…酷い」 三人はそれぞれ別の驚愕を示した。 三人が見た物は、鉄板が二つに別れ真ん中の部分は粉々に吹き飛んでいた光景だ。 たった一発の弾丸で頑丈な鉄板が半壊の粉々。 とんでもない威力だ。 「あの銃は俺が作ったんだ」 「そんな!だって、あれはどうみても」 「市販されてる『モデルPHCハンドガン・ヴズルイフ』の銃って言いたいんだろ、アンジェラス」 「そ、そうですけど」 「あの銃は見ようもの真似で作った物だ。…姉貴が武装神姫関係の会社で働いてるのを知っているよな」 無言で頷くアンジェラス。 目は真剣そのものだ。 「俺は何か物を作るのが好きなんだ。まぁ趣味みたいなものだな。それで姉貴の会社に行き、武装神姫関係の武装や装備のデータをパクッて、それをベースにして俺が作ったオリジナルの武器が出来上がる訳よ」 「ご主人様…もしかしてご主人様は…」 「そう、俺は違法な武器を作っちまった。他にも色々と悪い事を沢山やってきた…犯罪者という訳になるかな」 アンジェラス、ルーナ、パルカは沈黙した。 まさか自分のオーナーが武装神姫の違反者だとは思わなかったのだから。 しばし無機質な部屋の沈黙が訪れた。 だがその沈黙はすぐに消えた。 「そんなの…関係ないよ」 声の主はクリナーレだった。 泣いたせいか目が充血していた。 「アニキは酷い奴じゃないよ!実際こうしてボクの事を守ってくれたあげく、心配までしてくれるんだから!!」 「クリナーレ、お前…」 「アニキ!ボク達は例えアニキが悪い事をしていても大丈夫!!ねぇみんな!!!」 必死で俺を庇うクリナーレ。 嬉しかった。 ここまで他人のために言ってくれる奴はそう簡単にいない。 「クリナーレ、大丈夫よ。私達が、ご主人様を軽蔑するわけないじゃない」 「そうよ。この一週間一緒に暮らしたけど、とても悪人面に見えないしダーリンはとても恥ずかしやがりさんなだけですわ」 「姉さん、私はお兄ちゃんに色々な事を教えてもらいました。私に教える時のお兄ちゃんは笑顔で言ってくれます。そんなお兄ちゃんが悪人には見えません!」 今度はアンジェラス達が言ってくれた。 まったく、どうしてこいつ等はこうも馬鹿なんだろうか? 犯罪者が悪人に見えない。 馬鹿じゃん。 本当、お人よし過ぎる馬鹿者達だ…こいつ等は。 嬉しくて涙がチョチョギレルわい。 「ほんと、お前等ていうやつは…」 こいつ等といると俺の心はなんだかとても軽くなる。 今までやってきたった行いは殆ど悪い事が多い。 それも生きる為という肩書きという理由で…。 まぁ色々悪行三昧してきた訳よ。 なら今から俺がやってきた罪はどうやって償うべきか…。 罪は後で考えるか、今はこいつ等のめんどうみる事が最優先だ。 「よし!気を取り直すついでに飯でも喰うかぁー!!」 ガバッとアンジェラス達を両手で掬い上げ俺の胸に抱き寄せる。 少し恥ずかしいけど俺はアンジェラス達にニコヤカに笑って見せた。 「ご主人様!」 「アニキ!」 「ダーリン!」 「お兄ちゃん!」 「今日は俺の手作りの飯だ。心して喰えよ!」 「嬉しいです、ご主人様」 「やったー、アニキの手作りの料理美味いだよなー」 「あらあら、生活費がヤバイのにそんな大盤振る舞いしていいんですか?」 「ルーナさん、お兄ちゃんの事ですから大丈夫ですよ」 ワキャワキャっと喋りにながら一階に向かう。 これからはこの大切で大事なひと時を俺は守っていこうと思った。 今日の出来事で今までの俺にさようならし、俺は新しくなった。 さぁー、俺の新たな生活の始まりだ!
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/856.html
戦うことを忘れた武装神姫・各種設定-3 久遠ん家周辺のおでかけスポットと楽しい仲間たち ムサコ神姫センター バイクショップ「ドラマティックランナー」 T市の居酒屋 H市のショットバー ムサコ神姫センター 第7話~第20話・第24話 に登場 ムサコの店長 ムサコ神姫センター(M町のセンター)の店長。 実は相当な人脈があるっぽい。 前職は一切語らない。。。 趣味人で、趣味道具だけで倉庫ひとつを借りている。愛車はミツオカ。 アスタ(Asta)(アーンヴァル) 得意:実演販売 苦手:在庫検索 属性:マスコット コリン(Colin)(ヴァッフェバニー) 得意:商品解説 苦手:店内掃除 属性:マスコット ムサコ神姫センター(M町のセンター) 久遠がよく行くセンターのひとつ。補修パーツが充実している模様。 かつては店長以下数名を除き、店員の多くがバイトであるため、武装神姫に 対する知識を持たない者が多かった・・・と久遠の談。 ある事件(対戦)をきっかけに、現在は店員を始めとした経営体制が大幅に 改善され、近隣でも大変に人気のあるセンターとなっている。 元々設備は充実しており、工具貸し出し付きのレンタル作業台があるほか、 バトルフィールドの筐体は常時最新型が設置されている。 現在設置されている筐体は、立体フィールドが実際に構築されるもの(特殊 な微小ブロックの集合体により構成され、建物や植物、家財道具のみならず、 自然環境等を含めたどんな環境も再現できる。元々は警察の鑑識関連の技術 だったと言われている。)で、より迫力のあるバトルシーンが展開される、 最新の機種・CMU-300系、CMU-301(小型)と、CMU-381型(特大)と なっている。 店舗構成は、1階が貸店舗(普通のコンビニ)とセンターエントランス、2階 がセンターの店舗兼受付、3階がCMU-381型設置フロア、4階にCMU-301型 およびレンタル作業台スペース、5階がHT-NEK直営アンテナショップ、6階 に喫茶スペースと事務所、7階が会議室、倉庫・・・となっている。 バイクショップ「ドラマティックランナー」 第30話・第33話・第34話・第34.5話に登場 メカニックのひと(浅川さん) ひとりでこの店を切り盛りしている。 元レーサー、今メカニック。 時折草レースに出場。 ドゥルシラのマスター。 久遠の「バイク」の師匠。 小型電動原付から、大型ヴィンテージまで何でも取り扱うことが出来る、 近隣でも名の知れた凄腕メカニック。 ドゥルシラ(Drusilla)(フォートブラッグ) 得意:バイク修理 苦手:バイク販売 属性:工兵さん バイク整備に特化させるべく、装備の大幅変更(工具・テスター搭載)に加え、 装備(プロテクター類)や素体は全て耐ガソリンコーティングが施されている。 販売は下手。 武装・素体の改造その他は、ちっちゃいもの研にて施工された。 同じメカ好きのシンメイは良い話し相手。 浅川のことを「ドクター」と呼ぶ。 バイクショップ「ドラマティックランナー」(バイク屋) 久遠神姫を始める前から世話になっているバイク屋。 久遠の保有するバイクはすべてここ出身。 現在、店員はメカニックの浅川のみ のため、いろいろと大変らしい。店員を雇う代わりに、細かい作業や販売を担当 させるべく、武装神姫・フォートブラッグのドゥルシラを迎えた。 久遠と彼のバイク仲間の溜まり場でもある。 T市の居酒屋 第7話・第8話・第27話 に登場 個人経営の小さな居酒屋。 夜な夜な、神姫オーナーが集う居酒屋として、その 手の間では結構有名。 「土地柄、じゃないの?」とは店の主人の談。 店の主人は、神姫のことはあまり詳しくないが従業員の一人が神姫バトルのプロ を目指しているとかいないとか。 近隣でも指折りの日本酒と焼酎の品揃えを誇り、久遠が「急に日本酒が呑みたい 症候群」を発症した際にはよく行っているらしい。 H市のショットバー 第25話・第26話・第31話・第32話 に登場 マスター このバーのマスター。 かつては神姫の開発に携わっていたらしいが、詳細を あまり語りたがらない。 趣味が広いようで、ものすごい物知り。 あずさのマスター。 妻子持ちで、円満家庭の良きお父さんでもある。 あずさ(type91型) 得意:いろいろ 苦手:特になし 属性:バーのママさん 武装神姫開発におけるいわば「踏み台」となった、「type-91」と型番だけで 呼ばれる神姫。type-91は、あくまで量産手法の研究目的であり、ごく少数が 試験生産されただけで試験完了後にはほとんどが解体されたといわれている。 あずさは現存・稼動できる貴重なtype-91型でもある。 H市のショットバー 久遠がお気に入りにしているショットバー。 食べ物もいろいろと名物があるようで、それ目当てに来る客も少なくないとか。 いつでも美味しいお酒がお手ごろな値段で呑める隠れ家のような店。 ・Special Thanks to "風の人"さん・ <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/249.html
せつなの武装神姫 主な登場人物 ――人物―― 藤原 雪那(ふじわら せつな) 「僕とティキ」の主人公『僕』にして「雪那とティキと」の主人公その一。 進学校(一応)に通う高校二年の眼鏡学生。 ティキとユーラのオーナー。 根本はオタク気質なのだが、その手の知識を多く持ち合わせていない。理由は祖父、亡父が極度のオタク体質なため、そんな大人になりたくないと自己を抑えていた為。今はそんな自己抑圧から解放されている。 そのくせに西洋剣の事に妙に詳しかったりと謎も多い。 神姫オーナーである事は学校では秘密。だったがバレた。 一年の学年末のゴタゴタで部活はやめたらしい。 式部 敦詞(しきぶ あつし) 雪那と同じ学校に通う、弓道部所属の高校二年生。二年になり雪那と同じクラスになった。 きらりのオーナー。 気遣いの出来るし、ルックスも悪くはない。というより格好良い。が性格はアレ。 ひた隠ししているが、自分がオタクである事には自覚的。だからこそ気が使える人。 未だ神姫オーナーである事は学校では知られていない。 ちなみに雪那が読んでいる「妖精騎士」シリーズはこいつが貸し出した。 司馬 仙太郎(しば せんたろう) 大学生。式部の友人。 ナイアのオーナー。 リーグ戦もこなすが、熱中しているのはジオラマを使ったゲーム。 とある二流大学でボードゲーム愛好会の会長を務めていたが神姫にハマり、愛好会は神姫愛好会の相を挺しているとかいないとか。 ちなみにボードゲーム愛好会は同学内のミリタリー研究会とは犬猿の仲である。 結城 セツナ(ゆうき ――) 「Y.E.N.N」主人公にして「雪那とティキと」の主人公その二。 某私立女子高に通う高校三年生。眼鏡の美しい少女。 焔と朔のオーナー。 前に所有していた神姫「海神」をとある事件で失う。 その事件をきっかけに神姫との関係を新たに模索し始め、現在に至る。神姫との関係は良好の様子。 感情を表情から窺い知る事が難しいとは雪那の弁だが、割と感情の動きは激しい。 式部、司馬とは旧知らしいが、詳細不明。 過去に木井津沙紘と交際していたらしい。 藤原 修芳(ふじわら あつよし) 藤原雪那の父。 数ヶ月前の雨の日に交通事故に巻き込まれ死亡。 ティキの初代オーナー。ティキに「旦那さん」とオーナー呼称登録した。 藤原 舞華(ふじわら まいか) 藤原雪那の母。 在宅の仕事をしている、とティキは言っている。 自宅を兼ねた店舗を開いている。 店の名は「妖精館」。ドールハウス用の小物をメインに取り扱う店でありながら喫茶店も兼ねるというおかしな店である。 葉月 総(はづき そう) 藤原雪那の祖父。 小説家、桜田柄今(さくらだ つかいま)。 四体の神姫を保有している。 木井津 沙紘(きいつ さひろ) 結城セツナのモトカレ。現在大学生。 シンナバーのオーナー。 多分性格はよろしくない。 朔良=イゴール(さくら・―) 結城セツナのクラスメートにて数少ない友人の一人。 「なつのとびら」の主人公。 ハーフの少女。赤毛の碧眼。そばかすが気になるお年頃。 桜田柄今の大ファン。 武装神姫を所有していない。 左右葉 夢絃(そうば・むげん) 朔良=イゴールが南房総にある町でであった青年。二十歳前後。 刹奈曰く「顔ばっかりで愛嬌も無いヘタレな人」。 故人。 ここまで無理繰りな名前だといっそ清々しいよね。 露草 流音(つゆくさ・るね) 左右葉夢絃の双子の妹。 刹奈のオーナーで、夢絃に刹奈を預けた。 朔良曰く「同い年くらいに見える」 夢絃と姓が違うのは両親が離婚したとき別々に引き取られたため。 ――神姫―― ティキ 藤原雪那の神姫。 TYPE猫爪。元々は雪那の亡父の神姫だった。 雪那の亡父の事を「旦那さん」、雪那の事を「マスタ」と呼ぶ。ちなみに「マスタ」とは「マスター」と言われるのが恥ずかしかった雪那が苦肉の策で決めたもの。 この娘のチョット偏った知識は「旦那さん」の影響。 戦闘スタイルは万能型(つまり中途半端)。特殊装備、『M.D.U.シルヴェストル』を装備して戦う。 現在セカンドランカー ユーラ 藤原雪那の二体目の神姫。 リペイント版の黒いアーンヴァル。 雪那の事を「主(ぬし)さん」と呼ぶ。「主さん」とは雪那の家に遊びに来ていた式部敦詞が決めた呼称。本当は「ご主人様」という案だったが、雪那が却下した。 語尾を繰り返す癖があり、慣れていないと聞いていて鬱陶しい。 現在バトル未経験。 きらり 式部敦詞の神姫。 式部を「マスター」と呼ぶ。 先行特別限定発売されたツガルで、素体も付いて来た。それが特別発売のゆえん。 装備はそのままツガルの標準装備風の物を使用。但しそのままなのは外見だけ。 戦闘スタイルは遠距離射撃型。ツガル特有の高機動力を活かす戦闘スタイルを模索中。 セカンドランカーにランクアップできました。 ナイア 司馬仙太郎の神姫。 アーンヴァルの素体にストラーフのコアをつけた神姫。仙太郎曰く、「オレは青い髪に白いボディースーツの組み合わせに弱いんだよ」だそうである。 名前の由来は「這い寄る混沌」から。 基本装備はサイフォスの物をそのまま流用。 某所のヴァッフェバニーが大鑑巨砲主義なら、こちらは近接戦闘絶対主義。目指すは一騎当千でなんたら無双。 それでも一応セカンドランカー。 海神(わだつみ) 結城セツナの神姫。 珍しい、忍者型フブキの神姫。表情の変化には乏しいが、それだからといって感情の起伏に乏しいわけではない。 忍者刀・風花、大手裏剣・白詰草、黒き翼にヴァッフェバニーの装備の一部で武装している。 とある事件に巻き込まれ破壊された。 海神ⅡY.E.N.N(わだつみ・せかんど・わい・いー・えぬ・えぬ) 通称・焔(えん)。結城セツナの二体目の神姫。セツナを「ご主人」と呼ぶ。 ハウリンのヘッド、紅緒のボディー、そして『海神』のCSCで構成されている。 現在の基本装備は『緋紅』と名付けられた蘇芳之胴などを改造した鎧と背部ユニットと、斬姫刀“多々良・鉄”(ざんきとう・たたら“くろがね”)。 『緋紅』には大型銃器が備え付けられているが、あまりにエネルギーを使いすぎるため一試合につき一回しか使用できない(『緋紅』の特殊スキル扱い)。 セカンドランカー。 朔 結城セツナの三体目の神姫(保有数は二)。 白いストラーフ。 セツナを「せっちゃん」と呼ぶ。 結城セツナが朔良=イゴールから譲り受けた神姫。 現在バトル未経験。 シンナバー 木井津沙紘の神姫。 ヴァッフェバニー。ヴァッフェバニーの基本装備とテグスを用いて戦う。 雪那達のいる地域では実は結構有名。雪那が知らなかったのは彼がそういうことに疎いから。 現在セカンドランカー上位。 ヒワ 葉月総の神姫。 葉月を「先生」と呼ぶ。 和服姿のアーンヴァル。 アトリ 葉月総の神姫。 某ホテルの制服と同じデザインの制服を着ている。 ストラーフ。 刹奈 露草流音の神姫。 左右葉夢絃に預けられていた。 流音の事を「マスター」と呼び、夢絃の事をそのまま名前で「夢絃」と呼ぶ。 朔良が神姫の事に疎いので、TYPEもランクも不明。 可憐な仕草とそれに似つかわしくない口調が特徴。 戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/670.html
戦うことを忘れた武装神姫 その24 最近、正式に「ムサコ神姫センター」との名称になった、M町のセンターの 3階にある大型筐体・CMU-381-M2。 いわゆる草リーグではあるが、中では2vs2の激しい戦闘が繰り広げられて いた。真夏のような草原フィールド、宙を飛び回るダブルツガルに対するは、 ストラーフと猫爪の組み合わせ・・・そう、かえでの神姫。。。 手が加えられ、より軽量となっている装備を活かし、速度で勝負を仕掛けて くるダブルツガル。 対するは、戦略のティナと経験のフィーナ・・・。 開始時は圧倒的な速度に押されていたかえでの2人だったが、やがてティナ が相手の弱点 -装甲の薄さ- に気づき、情報を受けたフィーナはアームの指 先を外して待機。ティナが囮になっている間に、フィーナは草原フィールド の起伏により死角になる位置へと移動した。 「-Tへ。セット完了。」 「-Pへ。-T、了解。あと7.5sで到達。」 「-P、了解。」 短いやりとりをすると、ティナは四脚にてフィーナの潜む窪地へと一直線に 駆け出した。 後を追うは、HEMLを両の手に構えたツガル2体。 脚力には定評のある猫爪ではあるが、空間を一直線に移動できるツガルの方 が、当然速く移動できる。 間合いが詰まる。 2体のツガルは、照準をティナの背中に合わせた・・・ その瞬間。 窪地から、ツガルたちの目前に10個の小さな黒い物体が放り出された。特殊 鋼材でできた、フィーナが自らのアームから取り外したアームの指だ・・・。 速度を求めるがあまり、装甲を減らし過ぎたツガル2体は、自慢の速度が仇 となり、突如出現した固い物体を避けることが出来ず、全身に思い切りブチ 当ててしまった。 「衝撃は速度の二乗に比例しますから、それに見合った性能の対衝撃装甲を するべきにゃのです。」 見事撃墜され、目前に落ちてきたツガルの2人に、静かに語りかけるティナ。 「チームワークも、速さも照準も申し分がありません。ですが、装備に関し ては、今一度考えた方が良いでしょう。」 フィーナはちらばる指を拾い集め、元の通りにアームへ組み付ける。 「それだけの能力、装備で殺してしまうなんて・・・」 「もったいにゃいですよ?」 2人の余裕の様子に、白旗を揚げるツガルコンビ。 「勝者、ティナ・フィーナチーム!!」 ジャッジマシンが勝利を告げた。 土曜の午後、けっこうな人の入りの中、 わき上がる拍手。ダブルツガルのオーナーと握手を交わし、互いの神姫たち の健闘をたたえるかえで。 2人の周りには、顔見知りとなった仲間たちが 集い、話に花を咲かせる・・・。 ・・・今やすっかり川崎家の一員としての生活にも慣れたフィーナ。 普段は、かえでのちっちゃいお目付メイドとして、ティナと共に、いわゆる うっかりさんのかえでを冷や汗混じりでフォローする毎日。 だが週末には、 自らの存在を確認する意味でも、一戦は必ずこなしているとか。 一方のティナはといえば、フィーナに稽古を付けてもらい、また自ら研究を 重ねたことで、猫爪にしては大変に珍しい「頭脳格闘派」として名を馳せて いた。 とはえい、基本は猫爪、ネコネコしい事に変わりはないのだが。 一時期、引きこもりがちになったかえでに、そっと父親が渡したもの、それ が猫爪型武装神姫。。。 所詮は大人向けのおもちゃ、そんな気持ちで起動させた。 静かに起動する ちっちゃい仔猫。 好きだった絵本の主人公の名をとり、ティナと名付け、 傍らにポンと置いた、それだけの存在だったはずなのに。 戦う格好をした 人形、ただそれだけだったはずなのに。 いつの間にか、自分の生活に溶け込んで、 いつの間にか、当たり前の存在になり、 いつの間にか、無くてはならない存在になっていた。 この子がいるから、頑張ってみようと思う。 この子が応援するから、あと 一歩を踏み出そうと思う・・・ 気が付けば、だれとでも話せるように なった自分が- 。 そんなときに起きたあの事件。 かえで自身にとっても、大きな転機となった。 ちっちゃいけど、精一杯がんばる神姫の姿。 それは、ヒトが作りし、ちっちゃい心。。。 「かえでちゃん、どうしたの?」 「あ、ごめ〜ん。ちょっと考え事していて。」 神姫仲間の一人に声をかけられて、はっと我に返るかえで。 フィーナに 引っ張られるように始めた神姫バトル。 今では、ここに週一回来ることが 楽しみでならない・・・。 ここに来れば、同じ志を語り合える「仲間」が 待っているから- 。 「そうだ、かえでちゃん、推薦で大学決まったんでしょ?」 恥ずかしそうに、かえでは顔を赤らめる。 「えー? 何で知っているの?」 「この前フィーナちゃんが言ってたじゃない。 えーっと・・・」 「T工大。Dr.CTaさんみたいになれればいいな、って思って。」 私に道を開いてくれた、ちっちゃい存在。 自分にだって、造り出せるはず- 。 「へぇ、それはすごいねぇ。」 いつの間にか話に加わっていたムサコの店長が口を挟んだ。 「て、店長さんまで・・・。」 「お祝いってわけじゃないけど、これをあげよう。・・・使うかな?」 と、手渡された小袋。開けるとそこには神姫サイズのメイド服。ブランドは TODA-Design、しかも Battle Use ONLY とデカデカと書かれている。 「いいんですか? 頂いちゃって・・・」 「どうぞー。 先週だったっけ、君たちと話をした、CTaさんじゃないコス プレのねーちゃんがいたろ、ハウリン連れた。あの人が戸田さん本人だった んだよ。 で、戦うメイドって言葉が似合うから- 、って作ったんだとさ。」 「はぁ・・・嬉しいのですが、ティナはともかく、フィーナがどう言うか。」 「私がどうかしましたか?」 ツガルたちとの話が一段落したのか、ひょっと顔を出すフィーナ。 「こういうの、着る?」 かえでが広げた服に、一瞬目を丸くするフィーナ。 「イヤです、といっても、マスターもしくはティナに無理矢理着せられるの がオチでしょう。。。」 「・・・イヤなの?」 が、フィーナはすぐにいつもの笑顔に戻った。 「ふふ、ウ・ソ・です。 こういうの、私好きなんですよ。」 まだツガルたちと話をしていたティナを呼び、2人で袋にはいるとごそごそ と着替えを済ませ、出てきたときには・・・ マシンガンが似合いそうな姿 のメイド神姫になっていた。と、横から仲間の一人が言った。 「やっぱ、二つ名は『戦うメイドさんズ』でいいんじゃないですか?」 ふたたびわき上がる拍手。 対戦相手のマスターも、ダブルツガルも拍手を している。その暖かな輪の中で、嬉しそうにクルクル舞うティナとフィーナ。 「どうです? マスター。 似合いますか?」 「かえでちゃん、見てみて! ここに隠し武器があるの!」 その姿に、かえでは心の底からうれしさがこみ上げてきていた。 気が付けば、いつも仲間がいる。 もう、寂しくなんかない。 だから、決めたんだ。 いつの日か、仲間をつないでくれた、 小さな存在を、自分が神姫を作るんだ、と-。 <その23 へ戻る< >その25 へ進む> <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1048.html
{武装神姫についてと俺について} あの事件(俺の後頭部が机に炸裂)から一週間が経った。 アンジェラス、クリナーレ、ルーナ、パルカは色々な事をはじめた。 アンジェラスとパルカは料理や掃除がやりたいと言い、俺は武装神姫用の包丁や掃除機とかを作り渡した。 クリナーレは何か運動するものが欲しいと言い、俺は武装神姫用のダンベルとか作り渡した。 ルーナはパソコンがやりたいと言い、俺のパソコンを貸した。 まぁ、人それぞれに趣味があるのは当然な事。 だから俺は、こいつ等が何が欲しいとか何が必要とか言われれば作ったり準備してやった。 とても良い事だと思う。 だが、やる分には構わないが余計な事はしないで欲しかった。 アンジェラスとパルカは料理にしろ掃除にしろ全然使い方が酷かったために台所は地獄と化し滅茶苦茶になるし、クリナーレはダンベルをグルグルと回し俺が『危ないぞ』と言った瞬間にクリナーレがダンベルを持った手がすっぽ抜け俺の顔に命中するし、ルーナは俺のパソコンに入ってる秘蔵のコレクション(主にエロゲーとか…)をやろうとするし。 もう酷いの一言しか出ない。 そんな感じに生活してい訳だ。 俺はというと武装神姫について調べていた。 武装神姫とはなんぞや。 まぁ、この一週間で大抵解った。 自分の武装神姫を他の神姫と戦わせたりトレーニングをやらせて育てる。 ゲーム風で言えば育成シュミレーション。 悪く言えば娯楽のための人形遊びだ。 しかもこの武装神姫は結構奥が深く、色々とヤバイ噂もある。 表の世界は武装神姫を普通に育てる。 なら裏の世界はどうなのだろうか。 実は裏の世界は現実的に酷いものばかりだった。 市販されてる武器を改造したりオリジナルの武器を作って、その武器を使って神姫達に闘わせ、どちらかが破壊されるまでやらせるデスマッチ。 軍事利用で暗殺型用とかスパイ型用に武装神姫を作ったり。 人間で言うドーピング…神姫用のドーピングを使って身体的と能力的に強くさせたり。 後はそうだな…愛玩用にする。 簡単に言えばダッチワイフだな。 そりゃあ人間の女の形をしてるんだもん。 作りたい気持ちは解るが、俺にとっちゃそんなのただの外道としか認識できない。 そんなにやりたければ性風俗店に行けばいいのに。 とまぁ、一応代表的なものを上げた。 そんな奴等を俺はアンダーグランドの住人と思っている。 表があれば裏がある。 世の中よく出来てるぜ。 けど、俺はどちらかと言うとアンダーグランドの方の人間だな。 勿論、アンジェラス達にそんな下らない世界の武装神姫には絶対させない。 こいつらを預かってる姉貴にも迷惑がかかるしな。 まず第一に俺のプライドが許せない。 「ねぇねぇ、アニキー」 そう無垢なる彼女達を守らなければ。 「アニキってばー」 俺はそう心に誓ったのだ。 「シカトするなー!」 ギューーーー! 「イッテー!?」 クリナーレが俺の髪の毛を引っ張る。 結構、痛いです。 「ボクの事をシカトするなよ!」 「…イテテテ。あぁ~悪かったな。で、何か用か?」 引っ張られた髪の毛を摩りながらクリナーレの用を聞いた。 するとクリナーレは一丁の銃を取り出した。 その銃は名は『モデルPHCハンドガン・ヴズルイフ』という武装神姫用銃である。 神姫ショップで一般的に売ってる銃。 だが、クリナーレが持っている『モデルPHCハンドガン・ヴズルイフ』はちょっと違う。 何故なら…俺が見よう物真似で作った銃なのだから。 「ゲッ!?クリナーレ、その銃を何処で見つけた」 「え~と、隣の部屋の机に大事そうに飾られてたから、そこからちょっと借りただけだよ」 「まだ使ってないだろうな!」 「う、うん。もしかして怒った?」 クリナーレは申し訳なさそうな顔をした。 「いや、怒ってはいないよ。他の皆はその武器や他の武器の事知ってるのか?」 「今の所、ボクだけだと思う」 「そうか。よかったぁー」 「よかった?」 「あ、こっちの事だ。ちょっと皆に話す事が出来たな。クリナーレ、皆を呼んで来てくれ。それと銃は没収だ」 「えー、今はこの銃でトレーニングしたいのにー」 「話が終わったら嫌になる程使わせてやる。だから皆を呼べ」 「約束だよー」 不満そうにクリナーレは俺の左手の手のひらに乗り、俺は地面に左手を置くとクリナーレはアンジェラス達を呼びに行った。 もう見つかってしまったらしい。 あの銃には色々とやっかい事があるというのに。 いや、あの銃に限らず他の武器も色々とヤバイ。 これで今まで黙ってきた事がバレる。 でもまぁ、何時かバレる日はくる。 なら日が浅いうちに言っとくべきかもしれない。 「みんなを呼んで来たよー」 クリナーレが戻って来てその後ろにはアンジェラス、ルーナ、パルカの順に来てくれた。 「何か御用ですか?」 「遊んでくれるの?」 「まさか、私達をリセットするんじゃ…」 「まぁ用事といえば用事かな。それとパルカ。リセットなんかする訳ねーだろうが」 ホッとするパルカ。 まったく、何処まで怯えてるんだ? そんなに俺が怖いのか? もしそうならちょっとショックだな。 て、今はそれよりも。 「それじゃみんな。俺の肩に二人ずつ左右に乗っかってくれ。地下に案内するからさぁ」 「へぇー、地下なんかあったんだこの家。ボク知らなかったなぁ」 「地下でエロい事するつもりですね」 「んな訳ねーよ。それともルーナだけ放置プレイしてやろうか?」 「放置は嫌ですぅ~」 ルーナはルーナで何だかエロ方面の方向に話そうとするし。 ちょっと、ムラムラとくる言葉に誘惑される俺だが理性が強い俺はそう簡単に落ちないぜ。 俺は中腰をして机と同じぐらいに肩の高さ合わせる。 トコトコ、と俺の方に移動するアンジェラス、クリナーレ、ルーナ、パルカ。 右肩にクリナーレ、パルカ。 左肩にアンジェラス、ルーナ。 みんなが肩に移動し終わると俺は地下に向かった。 …。 ……。 ………。 「ここがそうだ」 パチ、と電気を入れ部屋が明るくなる。 とても大きな部屋で壁は無機質なコンクリートで覆われ、机が二つと色々な道具が置かれている。 なんとも味気の無い部屋。 肩に乗せてるアンジェラス達を机に下ろし、クリナーレだけ右手の手のひらに乗っける。 アンジェラス達は『なんでクリナーレだけ』と不思議そうに思った。 俺はすぐその場に厚さ10ミリのドアぐらいの大きさの鉄板が置かれてる場所まで行き。 「こいつを撃つんだ」 クリナーレに命令した。 命令した後、鉄板から7,8メートル離れてから先程クリナーレから取り上げた『モデルPHCハンドガン・ヴズルイフ』を渡す。 クリナーレは俺から渡された銃を構える。 とても綺麗な構え方だ。 やはりそのようにプログラムされているのだろうか? いやいや、その考えは止めとこう。 俺は彼女達を人間同様に扱うと決めたばかりじゃねーか! 左手をクリナーレの背中に触れるギリギリでとめとく。 この行為が無駄になれば嬉しいのだが…。 「せい!」 バキューン! 「うわぁ!?」 「クゥッ!」 撃った衝撃でクリナーレが後ろに吹き飛ばされて、俺が予め用意していた左手でクリナーレを掴み助け、すぐさま右手でクリナーレ覆う。 だが助けた俺の身体はクリナーレが撃った衝撃を全て受けたためバランスを崩し尻餅をついてから倒れた。 「ご主人様!?」 「ダーリン!?」 「お兄ちゃん!?」 机の上で叫び心配する三人。 「安心しろ、大丈夫だ」 俺は上半身だけ起こし、閉じた両手を開いてみる。 どうやらクリナーレは無事みたいだ。 けど自分を両手で抱くように縮こまって小刻みに身体を震わせている。 いったいどうしんだ? 「クリナーレ、大丈夫か?」 「…あ、あっ…アニ…キ…」 涙目になっているクリナーレ。 どうやら銃を撃った反動で恐怖を感じたみたいだ。 無理もない。 市販で売ってる銃はあんな反動は無いからなぁ。 やっぱり撃たせるんじゃなかった。 クリナーレを怖らがせてしまったのだから。 「大丈夫。もう大丈夫だ」 「アニキ…ボクは…」 「何も言うな、怖かったんだろう。なら今は甘えていいんだ」 「アニキー!」 クリナーレが俺の胸元の服を両手で掴んで泣く。 「怖らがせてゴメンな」 俺は謝る事しか出来ない。 所詮その程度の人間。 「ご主人様、大丈夫ですか?」 「ホッ。案外大丈夫そうね。心配したんだからねー」 「よかったですー!姉さんもお兄ちゃんも無事で!!」 「お前等…」 アンジェラス、ルーナ、パルカが俺の左太もも辺りで心配そうにしていた。 あの高い机からどうやって飛び降りたのだろう。 まぁ今はいいや。 こいつ等も安心させないとな。 「俺は大丈夫。ただクリナーレが怯えちゃったかな。ワリィ事しちまったぜ」 「いえ、ご主人様は悪くないですよ」 アンジェラスが俺を慰めてくれる。 何故、こいつは俺の事をここまで気にかけてくれるのだろうか? まるでアンジェラスだけが特別な神姫みたいに感じる。 「サンキューなアンジェラス。みんな、あれを見てくれ」 顔で合図をし、鉄板が置かれてる場所を見てもらう。 アンジェラス、ルーナ、パルカは鉄板が置かれた場所を見る。 「そ、そんな…」 「…うわ~」 「…酷い」 三人はそれぞれ別の驚愕を示した。 三人が見た物は、鉄板が二つに別れ真ん中の部分は粉々に吹き飛んでいた光景だ。 たった一発の弾丸で頑丈な鉄板が半壊の粉々。 とんでもない威力だ。 「あの銃は俺が作ったんだ」 「そんな!だって、あれはどうみても」 「市販されてる『モデルPHCハンドガン・ヴズルイフ』の銃って言いたいんだろ、アンジェラス」 「そ、そうですけど」 「あの銃は見ようもの真似で作った物だ。…姉貴が武装神姫関係の会社で働いてるのを知っているよな」 無言で頷くアンジェラス。 目は真剣そのものだ。 「俺は何か物を作るのが好きなんだ。まぁ趣味みたいなものだな。それで姉貴の会社に行き、武装神姫関係の武装や装備のデータをパクッて、それをベースにして俺が作ったオリジナルの武器が出来上がる訳よ」 「ご主人様…もしかしてご主人様は…」 「そう、俺は違法な武器を作っちまった。他にも色々と悪い事を沢山やってきた…犯罪者という訳になるかな」 アンジェラス、ルーナ、パルカは沈黙した。 まさか自分のオーナーが武装神姫の違反者だとは思わなかったのだから。 しばし無機質な部屋の沈黙が訪れた。 だがその沈黙はすぐに消えた。 「そんなの…関係ないよ」 声の主はクリナーレだった。 泣いたせいか目が充血していた。 「アニキは酷い奴じゃないよ!実際こうしてボクの事を守ってくれたあげく、心配までしてくれるんだから!!」 「クリナーレ、お前…」 「アニキ!ボク達は例えアニキが悪い事をしていても大丈夫!!ねぇみんな!!!」 必死で俺を庇うクリナーレ。 嬉しかった。 ここまで他人のために言ってくれる奴は簡単にいない。 「クリナーレ、大丈夫よ。私達が、ご主人様を軽蔑するわけないじゃない」 「そうよ。この一週間一緒に暮らしたけど、とても悪人面に見えないしダーリンはとても恥ずかしやがりさんなんだから」 「姉さん、私はお兄ちゃんに色々な事を教えてもらいました。私に教える時のお兄ちゃんは笑顔で言ってくれます。そんなお兄ちゃんが悪人には見えません!」 今度はアンジェラス達が言ってくれた。 まったく、どうしてこいつ等はこうも馬鹿なんだろうか? 犯罪者が悪人に見えない。 馬鹿じゃん。 本当、お人よし過ぎる馬鹿者だ…こいつ等は。 嬉しくて涙がチョチョギレルわい。 「ほんと、お前等ていうやつは…」 こいつ等といると俺の心はなんだかとても軽くなる。 今までやってきたった行いは殆ど悪い事が多い。 それも生きる為という肩書きという理由で…。 まぁ色々悪行三昧してきた訳よ。 なら今から俺がやってきた罪はどうやって償うべきか…。 罪は後で考えるか、今はこいつ等のめんどうみる事が最優先だ。 「よし!気を取り直すついでに飯でも喰うかぁー!!」 ガバッとアンジェラス達を両手で掬い上げ俺の胸に抱き寄せる。 少し恥ずかしいけど俺はアンジェラス達にニコヤカに笑って見せた。 「ご主人様!」 「アニキ!」 「ダーリン!」 「お兄ちゃん!」 「今日は俺の手作りの飯だ。心して喰えよ!」 「やったー、アニキの手作りの料理美味いだよなー」 「嬉しいです、ご主人様」 「あらあら、生活費がヤバイのにそんな大盤振る舞いしていいんですか?」 「ルーナさん、お兄ちゃんの事ですから大丈夫ですよ」 ワキャワキャっと喋りにながら一階に向かう。 これからはこの大切で大事なひと時を俺は守っていこうと思った。 今日の出来事で今までの俺にさようならし、俺は新しくなった。 さぁー、俺の新たな生活の始まりだ!
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1103.html
武装神姫のリン 鳳凰杯篇 その5 あちらはマスター同士、こっちは神姫同士ということで私は部屋から逃げ出てしまったミカエルを追います。 互いに死力を尽くした(精神的に言えば彼女はもっと苦しかったと思います…)バトルの直後で"疲れ"が出ている頃。 それほど遠くには行けないと解っていてもミカエルとの距離が一向に縮まらないことでやはり私は焦りを感じてしまいます。 身体の状態など気にしないほど悲しみは彼女の心を支配しているはずです。 なぜなら、その悲しみは想像しただけでも恐ろしく神姫にとっての絶望そのものなのですから。 彼女をそのままで終わらせるのは"約束"をした仲の自分が許せない。だからこそ私ももう一度気を引き締めて必死に彼女を追います。 とその瞬間ミカエルが通路を横切ったスタッフにぶつかりました。 「うわ!」 その拍子にスタッフの持っていた工具箱。そこから無数の工具がバランスを崩し、ミカエルに向かって落ちていくのです。 ミカエルはぶつかった弾みで腰が抜けたのか、動きません。落ちてくる鉄塊を見上げることしかできないのです。 「届いて!」 私は渾身の力を込めてミカエルに向かって飛びかかります。 ほんの少しでも彼女の身体をかばう。もしくは押すだけで致命傷は避けられるはず。 自身の安全を優先するプログラムが動きを妨害しようとしますが、瞬時にそれを解除。 そうして…ミカエルの身体に私の手が… "ガシャン" そんな音を聞いたのを最後に、私の意識はそこでとぎれてしまったのです。 私が目を覚ましたのはそれから数時間後、会場に設営された神姫のメンテナンスを行う"救急救護室"のベッドの上でした。 「気分はどうだ?」 マスターがいつものように、でもやっぱり心配そうな瞳で声をかけてくれました。 「心配したんだからね~」 「寿命が縮みましたわ」 「…おかあさん、よかったぁ!!!」 花憐が飛びついてきます。どうやら家族全員に心配をさせたみたいで…そこでミカエルの無事が気になりました。 「マスター、ミカエルは?」 「ああ…」 みんなの表情がすこし曇ります、まさか… 「いや、リンが思っている様な最悪の事態にはならなかったんだけどな」 「なら…」 「記憶が…無くなってるんだ。」 その言葉を聞いた瞬間、私の"心"が痛みを感じました。 心の中に何かの間違いだとそれを拒絶する自分が居て、でも一方で現実を受け入れている冷静な自分も存在している… その2つがぶつかった様な、そんな感じでした。 「そんな…全て忘れてしまったのですか?」 「いや、自分の名前と事故の直前のこと。つまりリンが助けようとしてくれたことは覚えてるらしいんだけど他のことがさっぱりだ」 「自分のマスターが誰であったかさえも分からないのですね」 「…そういうことだ。」 「では、彼女はどうなるんでしょうか」 「引き取り手が無い場合は…施設行きだろうな」 「それも彼女にとっては悪いことではないと思うんだけどね…」 「茉莉の言うことも正論だと思いますが、でも!」 「リンの言いたいことは分かってるよ、あの子をティアみたいに引き取れって言うんだろ?」 「そこまで分かっているなら!」 私が次の言葉を発する前に救護室のドアが開かれた 「失礼します。」 それは映画やTVで見たことのあるSPそのままの人だった。 その人は、かけていたサングラスを外してお辞儀をしました。 「あんたは…」 「はい、鶴畑家の直属のSPを努めております。 岩原と申します。」 「何の用ですか?鶴は他のSPともあろう人が。」 茉莉もあの人を少々警戒しているようでした。 マスターも、茉莉も、もちろんティアも。時間が結構経ったとはいえあの騒動を皆忘れてないのです。 しかし岩原の口から出た言葉は意外なものでした。 「今回は、お願いがあってお伺いしたのです。」 「なに…?」 「ミカエル…彼女を引き取っていただきたいのです。」 「どういうことだ?」 「全ては、大紀様の願いです。大紀様は今までのことを反省しております。よほどあなたの説教が効いたのでしょう。」 コレにはみんなが驚きました。なんというか、あの人に対してはみんな「イヤミな金持ちのボンボン」というイメージしか無かったためにマスターの説教(まあ、これはマスターの癖というか性格なんでしょう。マスターは極上のお節介ですから。)を素直に聞くようには思えないのですが… 「あ、そういえば最後にそれらしいこと言ってたな。その後すぐにリンとミカエルが大変だって聞いて忘れかけてた。」 「亮輔、もしかしてすごいことしちゃったんじゃない?」 「…そうかも。」 「おとうさんすご~い」 花憐はマスターに飛びつきました。全く、この子は…とも思いつつ私マスターに抱きつければなぁなんて思ったり。 「大紀様は一からやり直そうと思っておいでです、そのためにもしミカエルが自分を認めてくれるのであればと最後の望みをかけておりましたがこのような事態になり…そして唯一残っている記憶に関連のある、あなたたちに彼女を任せたい。とおっしゃっています。」 「…話は分からなくもないのですが、ではなぜ本人が出てこないのかしら?」 そのことについてはちょっと気になっていましたが、その疑問をティアが岩原さんにぶつけました。 「もうしわけございません、先に仰っておくべきでした。 大紀様は「彼女への自分なりの償いだ」と仰いまして今までの武装データをディスクメディアにコピーする作業に没頭しております。そのディスクメディアはあなた様に渡すためとも仰っておりました。」 「で、自分の神姫はどうするんだよ」 「今までのように大量に起動させた中から能力だけで選ぶのではなく、自分で町を歩き、これだと思うパートナーを見つけるそうです。」 「今までのランクポイントは?」 「廃棄されると。」 「…なら、なおさらミカエルを受け取るわけには行かないな。」 マスターはそう岩原さんに告げます、それは私が今言おうか迷った言葉でした。 「なぜですか? 彼女にはあなた様の元で幸せになって欲しいと…それが」 「記憶が消えた…それがどうした。 外的損傷も無いし機能も正常。ならきっと思い出せる。そして全てを思い出した時にマスターが居なくてどうするんだ!」 「ですが…」 「とりあえす本人を連れてくるんだな」 マスターが岩原さんに食ってかかる寸前。 「その必要は、無い。」 鶴畑大紀がこの部屋に入ってくるなり、マスターの正面に立って言いました。 「あんた、さっきの話はつまり俺に"ミカエル"ともう一回最初からやれってことか」 「そうだ。それが一番、あの子にとって良いはずだ。」 「…」 鶴畑大紀は黙ったままどうするべきか考えているようでした。 そうして部屋野中は無音に、誰もが口を開けない…そんな中 「じゃあ、本人に決めてもらおうか」 急に茉莉が言い出したのでマスターも、ほかのみんなもびっくりしてしまいます。 「ああ、それが一番手っ取り早いかな」 「ですね。」 私もそれに賛同します。 そうしてミカエルが寝ている部屋に皆で行くことに。 記憶に残っている唯一の"知人"ということで最初に声をかけるのは私ということになりました。 眠っているミカエルのそばに寄り添い、優しく声をかけます。 「ミカエル、起きて。」 ゆっくりとミカエルのまぶたが開き、意識が覚醒していくのが分かりました。 「…リン」 「そう、リンです。あなたの友達の、リンです。」 「なんの、用?」 「それなんですが、あなたは私の子と以外を忘れていると聞きました。本当にそうですか?」 「…うん、何も思い出せない」 そうだと分かっていても本人から肯定の言葉を聞いたことでショックを受けました。でも私にはまだやるべきことが残っています。 「そうですか、私の家族や友達も来ているのですが、部屋に入ってもらってもいいですか?」 「うん、いいよ。リンの友達なら」 私の合図でマスター達が部屋に入ってきました。 「こんにちは、リンのマスターの藤堂亮輔です。よろしく。」 「私は亮輔の家族の茉莉、そしてこっちが」 「ティアですわ、よろしくおねがいしますわね。」 「花憐です~よろしくおねがいします~」 「あ、はい。よろしく」 ミカエルは一見すると感情が無いような、そんな目でマスター達の後ろにいる鶴畑大紀を見つめています。 彼女の反応次第でミカエルが私たちとともに来るのか、元のマスターの元へと戻るのかが決まるため、みんな固唾を飲んで見守っています。 1分ほど見つめた後、ミカエルの口が不意に開きました。 「そっちのお兄ちゃんたち…は、だれ?」 『やはりダメだったのか』そんな雰囲気が部屋中を覆おうとします。 しかしミカエルの言葉はまだ続いていました 「なんだか、見た目は怖いのになぜかお兄ちゃんのことが怖くないって分かる。後ろの男の人も。」 「…み、ミカエル。」 鶴畑大紀はその言葉に、人目もはばからずに目に涙を浮かべています。 なぜか後ろにいる岩原さんまでサングラスごしにハンカチを目尻に当てている。 「なあ、ミカエル。 俺と一緒にいてくれないか?」 「なんで?」 「えっと、俺が、一緒にいたい、から」 「…」 ミカエルは少々困った顔をして私に聞いてきます。 「私、どうしたらいいいんだろう?」 「ミカエルの思う通りにすればいいんですよ。」 「…わからないよ。そんなの~」 この状況は予想していませんでした、今のミカエルなら私が誘えば絶対に私たちについてきます。 でも、マスターがさっき言った様にそれはミカエルにとって最善のこととは思えないのです。だからこそ、心を鬼にして私は彼女を突き放します。 「…リン!?」 「世界はそこに生まれたモノを拒んだりしません、それは人、動物、神姫どれも同じです。だからあなたが望むままに生きて、そして自分で決断する勇気を持ってください。あの人について行くか否か。この選択はその最初の一歩です。どっちを選んでも誰もあなたを責めたりしません。だから。」 私は思いの丈を彼女にぶつけました。 あとは彼女次第です。私たちはミカエルの決断を待ちます。2分、3分、5分と時が過ぎて… 「決めた、私。そのお兄ちゃんと一緒に行く。」 「…ありがとう、ミカエル。」 その一言と同時に鶴畑大紀は泣き崩れ、岩原さんは彼を支えています。 そしてマスター達もミカエルがちゃんと決断できたことを喜んでいます。 「な、大丈夫だって言ったろ?」 「私が言い出さなかったら今日中にここまでいかなかったんじゃない?」 さりげなく茉莉がマスターにご褒美をねだっていますね、私には分かりますよ。だって家族ですから。 とりあえず、私もがんばったのでご褒美をもらっても良いはずです。だから私もさりげなく茉莉に便乗させてもらいます。 「茉莉、でもそれは私も考えてたのですが、突然茉莉が言ってしまってみんなをびっくりさせてのですよね…私は皆さんを動揺させずに言えるか結論をだした瞬間に」 「え!? ホント?」 「私は嘘は言いませんよ、ですよねマスター?」 「あ、ああ。ソウデスネ」 マスターはこの後の子とを考えて頭がフリーズしてしまったみたいですね。 今日の夕食とデザートは豪勢なものになる予感がします。 「あ~~~~~~~!!!!しまった!!」 突然マスターが大声を上げました。 何かだいじなことを忘れていたのかもしれない、それが致命的なことだったら…そんな怖気が身体を駆け巡り、私は強い声でマスターに聞いたのです。 「マスター!? なにが!?」 しかしマスターの表情はすぐさま軟らかい?というか負い目を感じてるようなものに変化。そして。 「リン、すまない。鳳凰杯の次の試合だったんだけど連絡もしてなくて棄権扱いになったw しかも連絡してないから俺のランクポイントが10減少っていうペナルティ付きでなorz」 こんな一言で返すのです。 そこで茉莉が思い出したように手をたたきました。 「あ~、あの放送ってやっぱり亮輔のこと呼んでたんだ」 「お姉様が心配するあまり、先にやるべきことを忘れてしまう…ご主人様の悪い癖ですわw」 「あ、そうか鳳凰杯の予選とミカエル戦でポイントは8稼いでたはず…マイナス2ポイントなら我慢できるな…」 「マスター、私はミカエルを救えただけで十分に満足です。ですから…今度からはそういうことは早く言ってくださいね。」 ミカエルに関することで無くて安心しつつも、こっちも十分に大事なことだったのでやんわりとマスターをしかってあげました。 そして私は茉莉にウィンクを。それで事情を察した茉莉も 「そうそう、ハッピーエンドってことでみんなでご飯食べに行きましょう~全部亮輔のおごりね」 「…ああ、ヨソウハツイテイマシタカラゴジユウニシテクダサイ」 準備を終えた鶴畑大紀の肩に乗っていたミカエルが私に声をかけました。 「リン、また遊んでね?」 「はい。ミカエルもお元気で。」 「うん、また。」 これは私とミカエルの始まり。そして 「今回は、世話になった。 いや。なりました。地道にがんばります。」 「ああ、がんばれよ、兄貴に負けるな。」 「でわ…」 マスターと鶴畑家との奇妙な関係の終わりであり、言い方を変えればこれも始まりかもしれません。 こんな感じでいつも通り、何かしらの騒動に巻き込まれてそれを解決(?)して私とマスター、そしてみんなの鳳凰杯は幕を閉じたのです。 マスターの財布の中身が一気に3桁台になるという悲劇?いや喜劇ですね。と一緒に… ~武装神姫のリン 鳳凰杯篇 Fin~
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/997.html
戦うことを忘れた武装神姫 その32 <<その31から。。。<< 久遠の前で、神姫サイズの椅子に腰掛けて向かい合うあずさとリゼ。 「・・・私の型番は型式無しの『Type-91』。 武装タイプとクラリネットタイプの合いの子、とでも言ったところでしょうか。」 「え、き、91型?!」 リゼの目が驚きで丸くなった。 「あら、ご存知でしたか。」 「ヌシさんから聞いた事があるんです。 はっ! もしかして・・・あずささんが、ヌシさんが話していた・・・」 「そういうこと。 今日、お前だけを連れてきたのも、あずささんに会わせるためだったんだよ。」 手元のチェイサー(水のこと)を含んだ久遠が口を挟んだ。 「すみませんね、あずささん。 ちょいとリゼの反応を見てみたかったというのもあって。 リゼも予想通りの反応で安心しましたよ。」 久遠の言葉にちょっぴりむくれるリゼ。 「そう怒るなって。 いま美味しいバーボン分けてやるから。」 「本当?」 ぱっと明るい表情になるリゼに、 「予想通り・・・ですか・・・。 リゼさんは本当に神姫らしい神姫ですよ。」 クスクスと楽しそうに笑うあずさ。 「あ。そうすると。」 ふと手を叩いたリゼはちょっと考えるしぐさを見せ、 「そうすると、あずささんはあたしの叔母さんにあたるんだよね? ヌシさん。」 と久遠に声をかけた。 ぴくり。 小さなピアスが付いたあずさの耳が動いた。 右の目じりがちょっと引きつっている。 それに気づいた久遠が止めるまもなく、リゼは言ってしまった。 「だって91型だと、あたしよりずっと歳増でしょ?」 カッ!!と、あずさの目が開かれた次の瞬間。 どばしゃっ 久遠の手元にあったチェイサーが、リゼにぶかっけられていた。 呆然として椅子に腰かけるヌレヌレのリゼ。 「失礼な! 起動したのは貴女よりもあとなんですよっ!!」 水音を聞きつけて慌てて戻ってきたマスターは一目でその状況を理解し、あずさの頭を小突いた。 「こら。 お客様になんてことをするんですか。 申し訳ありません、リゼさん。」 「あ、いえ。自分も悪いんです。 そのへんのことをしっかり伝えておかなかっ・・・」 言いかけた久遠をさえぎり、マスターはあずさを手に乗せて顔の前へと持ち上げた。 「あずさ。ここではどのように振舞うか、そして何故そうしなければいけないか。教えたはずですよ。」 シュンとなって黙って頷くあずさは、マスターの手のひらからカウンターの上に移ると深々と頭下げた。 「大変申し訳ありませんでした。ついカッとなってしまって。。。」 ヌレヌレになったリゼをやさしく拭くあずさ。リゼはどう反応してよいのか全く解らず、あずさに身を任せたまま久遠を見ていた。 「すみません、こいつもまだまだ修行が足りないもんで。」 久遠はちょいとリゼを突付く。意図を解したリゼも頭を下げた。 「このような形でのお詫びというのも何なのですけれど・・・ひとつはリゼさんに。」 と、マスターは奥から出したものとは別のボトルを傾け、グラスを二つ久遠の前へ差し出した。 一通り拭き終わったあずさは久遠にも頭を下げると、ひとまわり小さいグラスを手にリゼの前へ。 「どうぞ、リゼさん。」 半ば困惑の面持ちのリゼに、久遠は黙って小さく頷いた。 「いただきます・・・ !!!」 一口含んだだけで、リゼの表情が・・・緊張が解け、再びいつものリゼの顔に戻った。 「すごい・・・口当たりがいいのに、いつまでも響く感じ・・・きれいな味・・・。」 ホッと小さく息をつき、うっとりとした眼差しでグラスを見つめるリゼに、あずさもまたほっと胸をなでおろしていた。 続いて久遠もグラスを傾けた。 表情を伺うかのごとく、マスターが声をかけた。 「ハイランドの25年です。いかがですか?」 「ま、マスター、こんないいものを・・・」 「どうぞ御気になさらずに。」 「違うんです。これだけの味を覚えさせてしまうと、リゼの舌がどんどん贅沢になっちゃってウチが困るんです。」 眉間にしわを寄せて見つめる久遠に、あえて知らん顔のリゼ。二人の様子にマスターもあずさも、思わず笑みがこぼれていた。 それからどれだけの時間が過ぎたのだろうか。リゼとあずさの会話は終わる気配もなく、実に楽しそうに続いている。流れるジャスのリズムに合わせて指が動いているところをみると、おそらく歌談義なのだろう。。。 穏やかな面持ちでふたりを眺める久遠。 ふと、リズムの中に混じるカタカタという木の部品が作動する音に気づいた。 マスター、また新しい骨董品を・・・。半ば呆れるような面持ちで見上げるは、壁にかけられたからくり時計。 時報に合わせ、半円になった部分で小さな列車が走っていた。 リゼも気づいてあずさに訊いている。 聞き耳を立てる久遠、どやらねじ巻きはあずさの仕事・・・ぜんまい仕掛けか。 なんと贅沢な時を刻む道具なんだろう。 琥珀色の液体が入ったグラスに口をつけ、久遠はしみじみと噛みしめる。 ・・・リゼとこんなにも贅沢な時を過ごすのは、初めてかもしれない- 。 と、マスターがグラスを拭きながら思い出したかのように話しかけてきた。 「久遠さんは、神姫に年齢という概念はあると思いますか?」 声をかけられ、時計から視線をリゼたちに戻した久遠。 言われてみれば、今まで神姫たちの年齢なんて・・・ 「考えたこともないですね。」 「久遠さんのことですから、きっとそう答えると思いましたよ。」 マスターは安心したようにほっと息をつくと、グラスを置いてさらに続けた。 「あずさを起動させてから、私も神姫に対してずいぶんと考えが変わってね。 僕はね、神姫たちにヒトと同じような年齢という概念はないと思うんだ。」 マスターの言葉に、グラスを持ったまま考え込む久遠の袖をリゼが引っ張っていた。 「ヌシさんヌシさん、あずささんから歌を教わったんだ。」 向こうではあずさがマスターに一言二言、マスターは小さく頷いてCDを入れ替えた。 リゼは久遠にちょっと悪戯っ子の視線を投げると、リゼはあずさに目配せ。 CDの演奏が始まり- 、神姫のデュエットが静かな店内に響き渡る。 -Cradle of Time。 確か、そんな曲名だった気がする- 。歌声に魅了されながら久遠は思い出していた。 最後のソロ部分を、リゼが力いっぱいに歌い上げ- 。一礼をするあずさとリゼに、久遠もマスターも拍手を送る。 「・・・この歌の通り。それぞれが、それぞれの早さの『時』を刻んでいるんだろうな、とね。 だけどね。」 歌い上げたあずさを自らの肩に乗せたマスターは、 「そんな神姫たちと、君たち - いや僕たちの『時』が重なるような、そんな場所があってもいいだろ?」 と、あずさと合わせるかのごとく、久遠と彼の手元で甘えるリゼに微笑みかけた。 穏やかな時間(とき)の流れを紡ぐ神姫がいる。 ここに居るのは、戦うことを忘れた武装神姫。。。 >>帰り道。。。 (その32.5へ)>> <<トップ へ戻る<<