約 220,431 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1744.html
このページには無頼5「熱唱! 武装神姫」にて使用した各曲の歌詞を掲載します。 ご自由に使用してよろしいですが、使った後に掲示板で報告していただけるとありがたいです。 輝けバトルロンド! 作詞・作曲、歌:零牙 光り輝くステージライト 広がる無限のバトルフィールド 武装を身につけ 大地に立て! 戦闘開始だ 武装神姫 (Fight!) 火花散る 光が舞う 刃がぶつかり音立てる 戦え 戦え! ジャッジが下るまでが戦いだ! 信念ぶつけ舞いあがれ 戦う姫 その名は神姫 ○この歌は本来大会のオープニングとして使われるはずでしたが、当初と書き方を変えたために零牙の持ち歌となりました。 零牙は武人然とした性格ながらも、意外とこうゆうのが好きなのです。 偽りの声 作詞・作曲:A88(風間健人) 歌:グレース 1. あなたに伝える声はいつも 心のこもった暖かい声 だけどもそれは電子の声 紡がれるだけの偽りの声 偽りの声 偽りの愛 プラスティックに包まれたそれは 冷たく聞こえる 2. 小さな体は科学の結晶 昔から見てきた幼い頃の夢 だけどもそれは機械のかたまり 意志をもった偽りの友達 偽りの体 作られた心 だけどねそれは人の 心がこもったお人形 私は紡ぐ偽りの歌 それはホントの心の声 あなたについていきます ホントの心と偽りの体で 紡ぎたす声が嘘でも 私の心は本物です いつか紡ぎたい 本当の声で ○前バージョンではゲストのリゼに歌ってもらいましたが、アマプロのグレースの参加がぼかされているのもあり変更。 歌詞の明度はその時のノリで異なります。 いつか飛びたてあの空へ 作詞・歌:ヒカル 作曲:彩聞令佳 光が眩しいあの青空 あなたは今どこにいるでしょうか? わたしにあの高さへと届く 銀の翼があるならば 飛びたちたい あなたの場所へ 飛んでゆきたい 今すぐ! 遙かな空へ 翼翻し 光る星の彼方へと たとえあなたが見えなくても 絶対ね 抱きしめます いますぐに ○爽やかなアップテンポで歌うのが正解のこの歌。 自分の詩は「星」に関係した言葉がたびたび出てきますが、おそらく「planetarian~ちいさなほしのゆめ~」の影響があるのかと。 夕・夜・朝焼け 歌:ヒカル きらり きらり 星が瞬く 今日はおしまい 日が沈む 家に帰ろう やさしい母元へ 太陽また明日 顔見せて 空に転がる星の大イリュージョン 今日も見守るあの星は 願い星 また明日日が昇り 明るい世界 やってくる ○夕焼けと浮かび始めた星空を見てヒカルが歌った即興の歌。 なんかノリが70年代ロボットアニメのEDっぽいですが気にしない。 以上でございます。 流れ流れて神姫無頼に戻る トップページ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2265.html
キズナのキセキ・予告編 武装神姫SSまとめ@wiki presents ゲームセンターで囁かれる噂がある。 そのマスターと神姫は、あちこちのゲームセンターや神姫センターに現れる。 神出鬼没。 不意に現れて、有名プレイヤーや実力者とバトルする。 実力も相当なもので、ファーストリーグのランカーに匹敵するという。 しばらくそのゲーセンでバトルをすると、今度は違う店に現れる。 何かを探していると言うが、その目的は誰も知らない。 マスターは女性で、目を引く美貌の持ち主。 神姫はイーダ型のカスタムタイプ。 二人はいつしか、こう呼ばれるようになった。 放浪の神姫『異邦人(エトランゼ)』 と……。 キズナのキセキ ~ 予告編 ~ 久住菜々子とミスティの前に現れた、最強の、そして宿命の敵。 『狂乱の聖女』 大城「こ、こんなやつに……どうやって……勝つってんだ……」 圧倒的な強さの前に、戦慄する大城。 謎めく神姫はいったい何者なのか? ???「ひどい顔ね」 ついに明かされる菜々子の過去。 「本身を抜く」技を身につけるに至る秘密とは? 菜々子「あんたがわたしの神姫だなんて、絶対に認めない」 彼女に何があったのか。 そして、彼女が放浪し、戦い続ける理由とは? 菜々子「リアルモード起動! モード・ビーストッ!!」 ミスティ「おおおおおおっ!!」 本身を抜いて立ち向かう菜々子とミスティに勝機はあるのか? ティア「あなたは……?」 電脳世界の片隅で、ティアは意外な神姫と邂逅する。 海藤「僕たちで役に立てるなら、お手伝いするよ」 虎実「ほんとに……これでいいのかよ、トオノ!!」 美緒「あなたこそ……あの人の何が分かってるって言うの?」 ランティス「ティア……まさか貴女に背中を任せて戦うことになるとは……ふふふ」 前作「ウサギのナミダ」から、おなじみのキャラクターも総出演! いま再び、すべてのマスターと神姫に問う。 絆とは何か? ???「そんなものは、幻想にすぎない!」 本当の強さとは何か? 遠野「俺なんか強いものか。彼女の方がずっと強い」 神姫はなぜ戦うのか? ミスティ「わたしはあなたを倒す。ナナコのために」 そして。 遠野「君に、『エトランゼ』の本当の戦い方を教えよう」 遠野が菜々子に託す、最強の一手とは!? 「ウサギのナミダ」の著者・トミすけが新たに挑む、衝撃の武装神姫ストーリー! 「キズナのキセキ」 これは、ちょっと気が強い神姫と、理想を追い求めたマスターの、絆の物語。 今秋、投稿開始予定! 遠野「キーワードは、武士道だ」 菜々子・大城「……はあ?」 乞うご期待! Topに戻る>
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2440.html
キズナのキセキ 登場人物紹介 ●久住菜々子 19歳 大学生 本編の主人公。 『異邦人(エトランゼ)』の異名を持つ神姫マスター。 明朗快活な美人。 ●ミスティ 本編のもう一人の主人公。 菜々子の神姫。イーダ型。 ストラーフのレッグパーツを装備して戦う。 ●遠野貴樹 20歳 大学生 『ハイスピードバニー』ティアのマスター。 本編の語り部。菜々子の恋人。 ●ティア 遠野の神姫。ローラーブレードのような装備を駆使するオリジナルのバニーガール型。 本編のもう一人の語り部。 ●大城大介 21歳 フリーター 菜々子の友人。虎実のマスター。 見た目ヤンキー風だが、根はいい奴。 ●虎実 大城の神姫。ティグリース型。 ファスト・オウガを高速機動型に組み替えたエアバイクを駆使する。 ●久住頼子 年齢不詳 主婦 菜々子の祖母。三冬のマスターで、ファーストランカー。 見た目は若い。 ●三冬 頼子の神姫。ハウリン型。 礼儀正しい。 ●桐島あおい 大学生 21歳 かつて菜々子が姉と慕った女性。 凄腕の神姫マスター。 ●マグダレーナ あおいの神姫。謎に包まれている。 ●ルミナス あおいがかつて所有していた神姫。アーンヴァル型のカスタムタイプ。 ●花村耕太郎 『薔薇の刺』の異名を持つ神姫マスター。 ポーラスターの『七星』の一人。 菜々子の過去を知る人物。 ●ローズマリー 花村の神姫。ジルダリア型。 デフォルト装備にこだわる。 ●姐さん M市にあるゲームセンターのアルバイト店員。 桐島あおいの過去を知る人物。 菜々子のチームメイト 遠野がリーダーを務める、武装神姫チーム『アクセル』のメンバー。 菜々子と大城もチームに所属している。 ●八重樫美緒 高校生 17歳 高校二年生。ライトアーマー・シスターズのリーダー格。 遠野と菜々子を尊敬している。 しっかり者。 ●パトリシア 美緒の神姫。ウェルクストラ型のノーマルタイプ。 ●蓼科涼子 高校生 17歳 美緒の同級生。ライトアーマー・シスターズの一人。 自称・遠野の一番弟子。 きまじめな性格。 ●涼姫 涼子の神姫。パーティオ型。 武装手を飛ばし、ワイヤーを使った独特の機動で戦う。 ●園田有希 高校生 17歳 美緒の同級生で、ライトアーマー・シスターズの一人。 自称・菜々子の弟子。 難しいことは考えない、おおざっぱな性格。 ●カイ 有希の神姫。ヴァローナ型。 中古のストラーフ装備を使う。 ●江崎梨々香 高校生 17歳 美緒の同級生で、ライトアーマー・シスターズの一人。 バトルにあまり積極的でない非武装派。 おしゃれ上手で情報通。 ●もなか 梨々香の神姫。ポモック型。 無邪気な性格。梨々香と一緒におしゃれを楽しんでいる。 ●安藤智哉 高校生 17歳 美緒の同級生で、恋人。 顔よし、性格よしの人気者。最近武装神姫をはじめた。 ●オルフェ 安藤の神姫。ノーマルのアルトレーネ型。 今は自分の戦い方を模索中。 Topに戻る>
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1102.html
違法改造武器 このページは『双子神姫』に出てくる違法改造武器の紹介です。(主に龍悪が作った武器です) 話の進行につれてこのページで武器の細かい紹介をしていきます。 この武器をコラボで使うのは大歓迎ですが、自分の武装神姫達が壊れないよう気をつけてください。 基本的に補足でも言うように神姫達の対神姫侵食度100までですが、オーナーと神姫達の親密度によって変化します。 そこら辺は自由に決めてけっこうです。 補足:『神姫侵食度』についての説明。 神姫侵食度は神姫のプログラムを侵食する数値です。(オリジナルです) 簡単に言ってしまいますと、神姫を壊すプログラムです。 違法改造武器関係は普通の武器より神姫に対して大幅な負担を掛けます。 更に武器のプログラムが神姫とのプログラムに同調しないといけないために、武器のプログラムが神姫のプログラムに侵入します。 そうする事によって神姫のプログラムに余計なプログラムがインストールされる事によって壊れていきます。 ですが、違法改造武器の武装解除すればプログラムがアインストールされ、侵食度が戻ります。 基本的に普通に販売している武装神姫達は侵食度100まで保ってますが、それ以上の数値を超しますと暴走し二度とその神姫は修復不可能になります。 アンジェラス、クリナーレ、ルーナ、パルカは生産元が違うのでノーマル武装神姫達と侵食度が違います。 ○ANGELUS(アンジェラス) 対神姫侵食度:???? ○CRINALE(クリナーレ) 対神姫侵食度:200 ○LUNA(ルーナ) 対神姫侵食度:180 ○PARCA(パルカ) 対神姫侵食度:300 ●メインウェポン 『アルヴォLP4ハンドガン』 系統:短銃・射撃・中 重量:3 攻撃:350 命中/HIT数:200/2 射程:25~180 必要:0 準備:5 硬直:50 スタン:0 ダウン:100 スキル:[反]クイックドロー 神姫侵食度:10 備考:原作とほぼ同じです。 ●サブウェポン プチマスィ~ンズ[TYPE:DOG]』 系統:オプション 重量:5 防御:10 対ダウン:0 対スタン:0 索敵:10 回避:0 機動:0 攻撃:- 命中:0 必要:- スキル:[追]ドッグファイトアサルト 神姫侵食度:25 備考:原作とほぼ同じです。 『プチマスィ~ンズ[TYPE:CAT]』 系統:オプション 重量:5 防御:10 対ダウン:0 対スタン:0 索敵:10 回避:0 機動:0 攻撃:- 命中:0 必要:- スキル:[追]サンドスプラッシュフィーバー 神姫侵食度:25 備考:原作とほぼ同じです。 『カッツバルゲル[中型ミサイル]』 系統:オプション 重量:2 防御:0 対ダウン:0 対スタン:0 索敵:0 回避:0 機動:0 攻撃:- 命中:0 必要:- スキル:[追] ヘルファイア 神姫侵食度:10 備考:原作とほぼ同じです。 『スティレット[小型ミサイル]』 系統:オプション 重量:1 防御:0 対ダウン:0 対スタン:0 索敵:0 回避:0 機動:0 攻撃:- 命中:0 必要:- スキル:[追] ヘルストーム 神姫侵食度:5 備考:原作とほぼ同じです。 『オプション』 系統:オプション 重量:4 防御:0 対ダウン:10 対スタン:10 索敵:10 回避:0 機動:0 攻撃:- 命中:0 必要:- スキル:[追] レーザー・オブ・ネメシス 神姫侵食度:30 備考:原作とほぼ同じです。 ●リアパーツ 『リアウイングAAU7』 重量:4 防御:30 対ダウン:10 対スタン:10 索敵:20 回避:40 機動:40 攻撃:50 命中:10 必要:0 スキル:[攻]エンジェリック・スラッシュ 神姫侵食度:20 備考:ノーマルのリアウイングAAU7のスキル、エンジェリック・スカイと違って違法版は攻撃型のエンジェリック・スラッシュです。 エンジェリック・スラッシュは高速スピードの状態で翼を相手に斬りつける攻撃です。 系統:突撃・中・遠 攻撃:500 命中/HIT数:100/1 射程:100~∞ 必要:0 準備:100 硬直:100 スタン:0 ダウン:200 ●アーマー 『セーラー服(水色・紺色・えんじ色)』 重量:1 防御:50 対ダウン:20 対スタン:20 索敵:0 回避:0 機動:0 攻撃:0 命中:0 必要:- スキル:- 神姫侵食度:5 備考:原作とほぼ同じ。 『プリーツスカート(水色・紺色・えんじ色)』 重量:2 防御:40 対ダウン:25 対スタン:25 索敵:0 回避:0 機動:0 攻撃:0 命中:0 必要:- スキル:- 神姫侵食度:5 備考:原作とほぼ同じ。 ●アクセサリー 『モナーテ・LRSSゴーグル』 系統:アクセサリ 重量:2 防御:0 対ダウン:0 対スタン:0 索敵:60 回避:30 機動:0 攻撃:0 命中:30 必要:- スキル:- 神姫侵食度:10 備考:原作とほぼ同じ ○オリジナル武器(龍悪自作武器)
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2832.html
ぶそしき! これから!? 第0話 『トモダチ』 0-3 「……あ」 神姫センターの店員神姫に武装神姫について色々説明してもらった帰り道に、ふと思い出す。 ネットで武装神姫の取扱店を検索した際に、先ほどの神姫センター以外にももう一件あったことを。 今の所からそれほど遠くはない。 少し寄り道する程度の所だ。 わずかに逡巡し、今回はちょっと覗くだけと、その場所に向かう。 「あった」 携帯のナビで特に苦労することなく、もう1つの神姫取扱店に到着する。 ――『おもちゃ屋スターフィールド』 中古品も取り扱い、売買する旨が看板に書かれていた。 薄暗い感じはない。 戸惑わず子どもでも入れる、そんな感じの店だ。 「いらっしゃいませ」「い、いらっしゃい……」 入るとカウンターから声がかけられる。 店内は清掃が行き届いていて清潔で明るい。 近くの棚を見ると、ロボットもののプラモに武器セットが並べられている。 少し奥の方を見ると武装神姫のUSEDコーナーが見える。 行こうとして、ふと気づく。 カウンターに人の姿がない。 「あの、今店長が留守にしているから、あたし達が店番をしています」 「な、なにか御用でしょうか」 よく見ると、カウンターには店の名前が書かれたエプロンらしきものを着た緑髪と黒髪の2体の神姫の姿がある。 黒髪の神姫は何故かメイドさんの衣装を着て、恥ずかしげにしている。 「ええと、ちょっと中古の神姫が見たくて……」 黒髪の神姫があまりにも恥ずかしそうにしているので、何か見てはいけないものを見てしまった気分になる。 少年も少し恥ずかしくなりながら要件を話す。 「……」 緑髪の神姫が黒髪の神姫を少し見やり、一息ため息をつく。 あの様子では接客は無理だろうと判断する。 「あたしが案内します。ハーティア、レジお願い」 「ま、マリーベル。分かったよ」 相方に頼み、マリーベルと呼ばれた緑髪の神姫が少年に向かう。 「お客様、手に乗らせてもらってもいいですか」 「あ、うん、いいよ」 提案に素直に頷き、少年がその手を差し出す。 「失礼します」 一言断りを入れてから、カウンターから一飛びして軽やかに少年の手に乗る。 ■ ■ ■ 「そこを右に曲がった棚が、武装神姫の中古素体の場所です」 誘導に従い、少年は歩を進める。 手の上の神姫を見て、ふと浮かんだ疑問を問いかける。 「……ねえ」 「はい、何ですか?」 手の上の神姫が静かな口調で答える。 「君ってマオチャオ?」 「……そうです。あたしは猫型MMSマオチャオのマリーベル」 答えが簡潔に返ってくる。 「ええと……」 「あたしは他のマオチャオの性格と大きく違うから、お客様が疑問に思うのも当然です」 少年がさらに聞く前に、マリーベルは静かな口調で話す。 その様子は実際に見た、話に聞いたマオチャオという神姫のハイテンションのものとは大きく異なる。 「神姫にも色々います。あたし達みたいな変わり者だって当然いる。……あたし位で驚いていたら、これからもっとびっくりすることになるよー」 最後に基本的なマオチャオの真似をして、冗談っぽくマリーベルが言う。 しかし、表情は少年の知っているマオチャオの元気いっぱい天真爛漫の笑顔ではなく、どちらかといえば少し固く、儚い感じの笑みだ。 その笑みの違いが、少年にも神姫も色々であることを実感させる。 「あ、うん。……よく分かった」 「あ、お客様」 ちょっと考え事をしていると、マリーベルから呼びかけられる。 「通り過ぎてます。USED素体の場所」 「――え?」 そそくさと戻り、少年は武装神姫の中古素体の陳列棚に目を見やる。 「……あ、神姫センターで見た新品のよりすごく安い」 少年の懐具合で考えれば、それでもまだまだお高い値段だ。 しかし、手が届かないほどではない、そんな具合だ。 「神姫センターは基本定価だから。それにこのお値段は武装なしのUSEDですから」 「そうなんだ。えと、買ったら動かないとか、何か問題が起きたりとか、しないよね」 ふと思った疑問をマリーベルに尋ねる。 「ええと、そこは――」 「ソフトもハードもチェック済み。起動しないということはないよ。 保証期間も付いてるから、起動後に何かトラブルがあっても安心。 今なら素体のリペイントサービスもしていて、買ってくれた神姫をお好みの色に染めあげれるよ。 ボス……店長がいれば、起動やユーザー登録などの作業も手伝ってくれるよ。お買い得だね」 「そうなんだ、ありがと……って誰?」 少年の疑問にマリーベルではなく、別の声が答える。 「あ、セラ姉さん」 マリーベルが声かけた方を見ると、そこにロングの青髪の神姫がいた。 その神姫は長袖長裾のゆったりした服を着て、その上に店名が書かれたエプロンを着ていた。 メガネをかけているせいなのか別の理由なのか、少し理知的でどことなく落ち着いたような雰囲気がある。 「悪魔型MMSストラーフのセラフィルフィスだよ。よろしくお客様」 「あ、よろしく」 挨拶されて、少年は思わず挨拶し返す。 「マリーベル朝から店番ありがと。今バッテリー残量少ないでしょ。 お客様、よければあたしがマリーベルの代わりに案内と説明をさせてもらうけど、良いかな」 「あ、うん。いいよ」 少年に了解を求めるセラフィルフィス。 バッテリー残量少ないなら仕方ないよねと了承する。 「でも、あたしまだ――」 「いいから。お客様も了解してくれたし、しっかり一休みしなさい。無理をするのはマリーベルの悪い癖だよ。それに戻って店長に店番したこと褒めてもらいなよ」 優しく諭すようにセラフィルフィスはマリーベルに声をかける。 「分かった。失礼します、お客様」 マリーベルはぺこりと少年にお辞儀をして、手から降りてトテトテと走って去っていく。 そんな様子を少しかわいいな、と思いながら見送る。 「さて、お客様、マリーベルに代わりましてセラフィルフィスがご案内させていただきます。何かお探しのもの、またはお聞きしたいことなどありますでしょうか」 マリーベルを見送ると、セラフィルフィス茶目っ気を入れながら挨拶し、最後にウインクする。 「ああ、うん。そうだねー……」 棚を見やる。 そこには悪魔、天使、犬、猫、侍、騎士、種、花、鳥、人魚、兎、砲、銃火器、イルカ、戦車、飛行機、カブト、クワガタ、蝶などなど様々なものをモチーフにした神姫の素体が並ぶ。 ふと、棚から目を離して通路の奥を見ると、カーテンで仕切られた空間が見える。 「ねえ、あのカーテンで仕切られたところって――」 「あそこは年齢が上の方々のコーナーです。お客様にはまだ早い場所ですから。 それよりも、何かお気になる神姫はありませんか? 今なら、この騎士型や戦車型、セイレーン型なんてお求めやすい価格ですよ」 にこりとやたら丁寧な口調で返され、さらに今のオススメの神姫を紹介される。 「あ、ホントだ。これなら、今まで貯めたお年玉とおこづかいで……。う~ん……」 「気になる娘がいたら、なんでも聞いてね」 値札を見ながら少年は悩む。 棚に戻し、値札を見て、を繰り返す。 時おり、質問をする。 セラフィルフィスはその姿を微笑みながら眺め、対応する。 ■ ■ ■ 「――あ」 気がつくと、窓の外はすっかり赤く染まってしまっている。 思ったより長い間、悩んでいたらしい。 「ごめん、帰らなくちゃ」 急いで帰らないと暗くなってしまうと店を出ようとする。 「あ、色々教えてくれてありがとう」 去り際に少年はセラフィルフィスにお礼を言う。 「どういたしまして。これ保護者同意書。また来てねー」 いつの間にか用意されていた保護者同意書を渡され、少年は見送られる。 出入り口に向かう際にカウンターが見える。 そこには店長と思しき大人の男性と、いつの間にかメイド服からツナギのような服に着替えた黒髪の神姫――教えてもらった通りなら、おそらく犬型MMSのハウリン――の姿があった。 「ありがとうございましたー」「ま、また来いよー」 声をかけられ、店を出る。 (家に戻って、お父さんが帰ってきたら、保護者同意書を書いてもらって、明日――) うきうきと軽い足取りで少年は帰宅する。 ――少年が神姫のマスターになるまであと22時間 前へ / 次へ トップページ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2771.html
注意 このページは、アニメ『武装神姫』のネタバレを含みます(本編のネタバレ? も僅かに)。 お読みになる際には注意してください。 ここは場所や時間に縛られない、言わば神界領域(フリーダムスペース)。 要するに作者がアニメを見た感想やら何やらかんやらを、樹羽、シリア、華凛の3人の談話形式でつらつらと書いていく空間です。 ここでの内容は、本編とは何の関係もありません。 それを踏まえた上で、Are you ok? アニメにおけるエウクランテの立場 「最初からエウクランテ型が出てきたと思ったら完璧に噛ませ犬役でした」 「ああ、うん、確かにそうだったね……」 「いやぁ、戦い方酷かったわねぇ。ボレアスの乱射乙って感じ?」 「撃ちすぎ。集弾率が高い武器をあんなに撃ってもけん制の意味がない」 「むしろ私的にはボレアスがあんな使い方があったことに驚いたんだけど……」 「けん制でばら撒くなら、樹羽の使ってる短機関銃クラスじゃないとだめよねぇ」 「第3話において戦闘開始5秒で退場」 「死亡フラグの破壊力って凄いですよね……」 「いや、あれはそういう問題でとどまらないでしょ。終始残念だし」 「そして第4話ではプレステイルの魔改造」 「樹羽、違うわ。あれはただのアホの子よ」 「もう最後の完走シーンでは泣きました、別の意味で」 結論:アホの子の噛ませ犬 これからの話に関して 「空間に武装を閉まっておくってどんな技術よ」 「とりあえず、あれは2070年ぐらいの話」 「まぁ、あの謎の技術はともかく、ボレアスは参考になりましたよね」 「それはいい、次の話で使わせてもらう」 「くれぐれも、同じような使い方しないでよ?」 「大丈夫、私にはストームがあるし」 「樹羽に限って、ありませんよ」 「そうね、あたしも次回はがんばらないと」 次回:激闘の大会編(予定)
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/786.html
煌く粒子を撒き散らしながら、『ルシフェル』が天を舞う 空中戦に特化した『ウインダム』を、速度でも運動性でも装甲でも火力でも上回るその様は、決して単純に高級パーツを組み合わせただけではない 鶴畑興紀の調整能力の確かさと、的確な指示、地味だが効率的な『ルシフェル』自身の錬度も含めた、重厚で実のある強さだった 『ウインダム』自身は知らないが、「最強の武装神姫」を目指して敗北した神姫からデータを奪い、次なる『ルシフェル』に移植するという件の非情な行為迄含めて 隙の無さこそが鶴畑興紀と『ルシフェル』の強さの秘訣であった そしてその「取り付くしまも無い」感じが、『ルシフェル』自身のソリッドな印象と相俟って、かなりのファンの心を掴んでいるのも確かだった まさに今、ルシフェルに追いすがられている『ウインダム』自身がルシフェルのいちファンであり、彼女の機械的な振る舞いと言うのは、その実ミーハーなファンがアイドルのコスチュームを真似するのとなんら変わる所は無かった 鳳凰杯編 「幽鬼と魔王」 内心の動揺と高揚を表情に出さない程度には、ウインダムの『真似』は徹底していた それは、彼女より格下の神姫相手にとっては、次手が読めない不気味さと威圧感をもたらしもしたが、明らかに格上であり、しかもその模倣のオリジナルでもあるルシフェルからしてみればお笑い種を通り越して既に怒りすら禁じえないものであった (誰が好き好んでその様に振舞っていると・・・!?) 無論、口に出しもしなければ表情にも表しはしない その事で後々質問されるのも言い寄られるのも面倒だ ルシフェルは無駄と面倒を嫌う それは今迄破棄されてきた幾多のルシフェルに染み付いて来た鶴畑興紀の思想と言うよりは、『今、このルシフェル』となったストラーフの個性だった 例え内心でどう思っていようが、破棄されるよりは従順な僕であろうとする性質は、武装神姫らしいといえばらしいが、人間的といえば限りなく人間的でもある 故に、劣化コピーの存在を快く思わないのも止む無き事だった ごう!とまた一段と距離が詰まる。速度で勝り、バランスも悪くない以上、パーツ単位での性能ならば公式装備ばかりのウインダムより遥かに上なのは明白であった 今回のバトルに併せて、ルシフェルには地上戦装備は最低限しか装備されていない。そして、大柄な翼とゴツゴツした鞭状の武器、凶悪な爪を備えた「サバーカ」を装備した姿は、『ルシフェル』というよりは『サタン=アポカリプスドラゴン』を連想させるものだった サイドボード迄含めて、バトル毎に全て切り替えるのが鶴畑興紀の戦略であり、それらを全て使いこなして見せるのがルシフェルに求められる資質であった その戦略は『クイントス』と同様のものだが、パーツの質に於いて圧倒的に優秀であり、鶴畑興紀のパーツ選択のセンスも、流石はファーストランカーと言う他無かった 高速機動武装神姫にしか不可能なマニューバをいくつもこなしながら、二重螺旋状に上昇してゆく二体の神姫 だが、そのらせんは徐々に先細り、両者の距離が10smを切る頃には、ウインダムのSMGの弾丸も尽きていた 『頃合だな・・・仕掛けろ、ルシフェル』 命令と共に機銃を捨て、急接近して鞭を振るうルシフェル 急制動に回避が間に合わず、あえなく絡め取られるウインダム がきぃんっ!! 遅れて、片脚の爪がウインダムの細い腰を掴む この一瞬の格闘攻撃を確実にヒットさせる為に、速度を調整して追い抜かず、離されずの間合いを計ったのだ 『チェックメイトだ』 鞭とのバランス取りも兼ねて手首に装備されていた槍剣が、ウインダムの喉を貫いた 「いやいや、最近はサードやセカンドにも優秀な武装神姫が増えて来ていて、私も少し油断すれば危なかったかも知れないですね」 無数のカメラに囲まれながら謙遜を口にする興紀は、いつもの「貴公子」の顔だった この種の下級ランカーに対する激励リップサービスは彼のいつもの事でもあったし、「強さの求道者」として知られる場合の彼ともそうブレるものでもなかった 要するに、スターとしての資質を、彼は充分に備えているのだ 一通りのインタビューの合間に、ルシフェルと言葉を交わしたウインダムも、普段の「人形がましさ」を維持出来ずに、半ば舞い上がっているのが傍目にも明らかだった 当然、それよりもさらにこういった場に慣れない深町昭は尚更だった (馬鹿馬鹿しい) わざとらしい握手をかわすマスターふたりから目を逸らしたルシフェルは、その視界の隅に奇妙な男を見かけた 何故奇妙と感じたのか、その種の直感をあまり是としないルシフェルには、後々になるまでその理由は判らなかったが、兎角野心に満ち満ちた目をしている事だけは、その時点で既に判った 報道陣が去った後に、残されたその男が取り巻きをすり抜ける様に興紀に迫った時に、その表情にあった不敵な笑みが、興紀に媚を売るやからとは違う、一種の迫力を生み出すのに一役買っていた 「見事ですね、流石は鶴畑興紀と『ルシフェル』だ」 一瞬、興紀の顔に浮かんだ驚愕の色を、ルシフェルは見逃さなかった 「・・・馬鹿な・・・!?」 「お久し振りです。そちらも変わりなくご健勝のようで何より」 「貴様・・・性懲りも無くまだ生きていたか」 「おっしゃる意味が判りませんな、私は別に一度も死んだ事はありませんが?」 見つめ合う二人の男。その間にある緊張感を、ルシフェルはあまり愉快なものと取らなかった 「ご安心下さい。貴方がたが抜けられても、G計画は順調に進行していますよ・・・まぁ今声を掛けたのは偶然見かけたからであって、進捗状況を示すサンプルも何も持って来てはいませんがね」 「!!」 「今は皆川彰人という名で生活しております。貴方がたのご好意を持ちまして店のほうも順調ですよ」 「ではまたの機会に・・・」 「・・・亡霊め」 去ってゆく男の後姿を見送って、興紀は一言だけ漏らし、後は普段の「冷酷」な顔に戻った (亡霊・・・?) その言葉の響きに、ルシフェルはらしくないうすら寒さを感じていた 剣は紅い花の誇り 鳳凰杯・まとめページ
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/25490.html
登録日:2011/10/01(土) 00 27 18 更新日:2024/03/18 Mon 20 41 00 所要時間:約 6 分で読めます ▽タグ一覧 BATTLE_MASTERS NPC もうやだこの国 キャラクター バトマス 一覧項目 武装神姫 登場人物 ここで紹介するのはPSPゲーム「武装神姫BATTLE MASTERS」に登場するNPCキャラクターである。 ゲームの詳細はリンク先の別項に記されているのでそちらをどうぞ。 フィギュアロボット「武装神姫」と共に生活する人々を「マスター」または「武装紳士/淑女」と称する。 彼等は主に神姫を戦わせる為の筐体が置かれたゲームセンターに通い詰めている。 自らの神姫と一体となってバトルの頂点を目指す者、ただひたすら神姫を愛でる者、壮大な野望を抱く者とその様相は色々。 時は2040年。日本のゲームセンターはかつてない熱気に満ちていた。……健全じゃ無い意味で。 ゲームの主役は飽くまで「武装神姫」である為、人間は“外見的”に控え目な描写が施されている。 その為、立ち絵は輪郭だけをかたどった影として描かれており、声も当てられていない。 人間はおまけ。担当声優の巧みな演じ分けが光る個性的なNPC神姫を楽しむゲーム。そう思われていた。 時は2040年。人々はこう述懐する。 「日本のゲームセンターは隔離病棟だ」 このゲームに登場する神姫マスター達、やたら個性が強く、完全に神姫を喰ってしまっている。 一般的に言う「ヲタク」や「駄目人間」は元より、「要介護者」「廃人」はたまた「犯罪者」が跋扈している。 一部を除き皆一様に神姫を愛している者ばかりなのでプレイヤーは一歩引いた目線で温かく見守って欲しい。 柴田勝&柿崎静馬 大半のプレイヤーが最初に戦うであろう少年マスター達。 柴田は、初心者という事もあり良き練習相手となってくれる。相棒は「プルミエ」 柿崎は熱血少年。撃墜とかはしない。相棒は「ナギ」 ゲームに慣れない序盤は彼らをひたすら狩りまくるのが定石。 小早川千歳 主人公のライバルとなる女の子であり、バトルコンテストのF大会でも優勝を争うことになる。 実力と自信共に兼ね備え向上心もある一方、敗北にとらわれる精神の弱さも目立つ。 F2大会で完全に荒みきってしまい、遂には犯罪に手を染めてしまう……。 そんな彼女を相棒「リリス」が懸命に導く。 無印では最終的に警察のお世話になることになるが、Mk.IIで再起を果たすことになる。 津軽冬至 自宅に届く挑戦状を読む事で戦えるマスター。 元F2ランカーだったが一度戦線を離れた。再び闘志に火がついたのか、主人公にリハビリを依頼する。 相棒は「雪華」。ブランクがあるとはいえ、実力は侮れない。 犬童太&三毛屋ベンガル 前者は犬好きの男性で、後者は猫好きの女性。 両者ともにケモテック製神姫(ハウリン&マオチャオ)を溺愛している。 三毛屋は不明だが、犬童はマオチャオ使いを毛嫌いしている模様。 シルバー・クレイ&ダリル・ブレナン 海外からのマスターで友人同士。 シルバーは空手使いのアメリカ人。ダリルはイギリス人で生粋のヲタク。 二人とも神姫バトルにどっぷりハマっている。 真紅女帝(クリムゾンエンペラー) アーク型を使用するレディース(女暴走族)のグループで、三人がかりで主人公に戦いを仕掛ける。 最初のハンディキャップ戦とあって難易度はかなり高く、多くのプレイヤーに煮え湯を飲ませた。 気性の荒い総長、同じく副長、そしてやや反抗気味な見習いという構成。 実はゴスロリ杯に出ている総長。可愛い。 女帝なのにエンペラーとは如何に。まぁ総長可愛さから許す。 因みにこれ、同社がかつて発売したフライトシューティングゲーム「エアフォースデルタ」が元ネタである。 ドグラ・モゲラ ストレス解消のために神姫バトルにのめり込むオカマで、立ち絵のシルエットはアフロの男性。パイルバンカーを装備したフブキ型「菊花」を連れている。 表面上罵り合っているが妙に息の合った彼女らの掛け合いはなかなか微笑ましい。 武器限定の公式戦「スロウバンカー杯」のトリも飾る。よほどパイルが好きと見える。 ↑ ここまでが比較的マトモな方 ここからは魔道 ↓ 給料シーフ&嫁 アーク型神姫「シルファ」と絶賛不倫中の紳士。 惨事嫁の目を逃れ、駅のロッカーに神姫を住まわせて日々通い詰めている。 身も心も神姫に捧げ神姫もまた愛に応えるその姿に、多くのプレイヤーから尊敬のまなざしを集め、製作者インタビューでも「羨ましい」と称賛された。 Mk2で遂に子供が産まれました ……という夢をみたのさ そんな彼の惨事嫁だが、Mk2に登場。 自分の神姫を無理やり賭けバトルに出場させ、稼いだ金で別の男(しかも犯罪者)に貢いでいた。 痴豚 イーダ型神姫「ミランダ」の忠実な下僕。いわばSMの関係を築いている。 どうやったのかは不明だが、自らの神姫に自分を“豚”と呼ばせ罵倒するようプログラムしているらしい。 15センチ程のロボットにしばかれてブヒブヒ言っている男の勇姿ときたら、もうやだこの国。 しかしMk2で遂に痴豚が逆襲に出る ……という夢をみたのさ 練馬大将軍 世界征服を目論む悪の総本山なんていう、壮大な妄想を抱いた只の困ったお爺ちゃん。 そんな彼の戯言を神姫「ミュー」は軽く流しながら手厚く介護してくれる。 神選組 神姫の力で新世界を創造する(?)ため奮闘する三人組。 しかし実際は局長を名乗る女の子と、無理やり付き合わされている他二名といったところ。 上記の目標を掲げるあたり、局長はかなり残念な頭の持ち主。自分で打ったメールを忘れていたり。 音黒野美子 神姫バトルに黒魔術的な要素を取り入れた斬新過ぎるマスター。相棒は「クロミ」 魔術といってもハチミツをぶっかけて呪文唱えてるだけ。 神姫壊れちゃう!!! 「はしかのようなもの」にかかっているらしい。要は中二病患者。 兜茂 特撮、ロボット、美少女を愛する少年の心を持った男。 子供達からの人気は高いが、保護者達からは煙たがられているらしい。 元ネタは仮面ライダーストロンガーで、神姫の名前もまんま「ユリコ」。 埴場怜太 神姫を偏愛する心理を研究しようと自ら神姫「クラリス」のオーナーになりどっぷりハマった残念な大学教授。 まさにミイラとりがミイラである。 勘のいい人なら気付くが元ネタは「羊たちの沈黙」で有名なハンニバル・レクター。 以下、Mk.IIから登場したマスター。 時速30Km 「ひんぬー」をこよなく愛し、自分のツガル型神姫に「和津香(わずか)」と名付ける程。 本人の名前は恐らく風圧の感触の事と思われる。 彼との初バトルする時ハウリンを出すと「貧乳はステータス」とか言っちゃう。キタエリ自重。 魔法使い 30年の年月を経て遂に魔力に目覚めた男。とどのつまり只の童貞。 その能力は「現実を見ない」というもの。 つまり現実逃避。 ベイビーラズ型「美紗緒」の由来は「操(みさお)」 足寄百合香 百合に加え脚フェチまでこじらせた女マスター。 充電と称して神姫「美月」の脚に頬擦りしたりペロペロしたりする。 …この人変態か? ベイビーラズの中の人である平野綾さんの「らめぇええ」が聞けるのである意味貴重? 漆黒の牙 「俺の腕が」とか「契約」とか口走る、絵に描いたような中二病。 自分の神姫をオッドアイにする等妙なこだわりを感じさせる。それどうやってやるの? この他ぶっ飛んだマスター多数。 興味があったら調べてみるのも一興である。 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] エアフォースデルタのクリムゾンエンペラーって実在機が宇宙に行っちゃうあれじゃないかwwww -- 名無しさん (2014-06-16 21 52 15) そういや変態だらけだったな。パートナーの神姫も声優と見た目が一緒なのにキャラが違うから面白かった -- 名無しさん (2016-08-03 12 42 57) でも実際に神姫発売されたら魔道に落ちる自信あるわ -- 名無しさん (2016-08-03 12 46 12) 給料シーフは双方の為にも慰謝料どんだけ払ってでもさっさと離婚した方がいい -- 名無しさん (2017-04-20 17 34 11) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2103.html
ウサギのナミダ ACT 0-1 □ あいつと初めて会った日のことは、いまでも覚えている。 あれは師走の寒い晩のこと。 冷たい雨がしとしとと降り続ける夜だった。 全く俺らしくない考えだが、信じている。 あれは運命の出会いだった、と。 大学の仲間と飲んだあと、アパートに戻る帰り道。 俺は一人、雨の中を歩いていた。 あまりたくさん飲んだわけでもないので、少しほろ酔いだった。 気心知れた連中との飲み会だったので、無理な酒を飲まされないのはありがたい。 いつもよりも遅い帰り、近道をすべく、繁華街の裏道を歩く。 いかがわしい店もならぶところだが、そこはそれなりに田舎だから、それほど危険を感じない。 まして冷たい雨が落ちている夜はなおさらである。 冬の雨の冷たさに、酔いに火照った身体は徐々に冷え始めている。 息が白い。 寒さで頭が冴え始めているのを感じながら、俺は少し足を早めた。 そのときだ。 左奥の路地から、息を切らした太った男が飛び出してきた。 この雨にも関わらず、傘をさしていない。 男は、一度左右を見渡すと、 「ちぃっ!」 舌打ちをして、手に持っていたモノを、電柱に叩きつけた。電柱に激突したそれは、下に置かれていたゴミの山に落ちた。 「お、おまえのせいで……何でボクがこんな目に……」 とかなんとか呟いていたようだが、よく聞こえなかった。 男は俺に注意を払うこともなく、俺が進む道の奥へと駈けだしていった。 いつもの俺なら、そんなアブナイ行動をしている男など無視していたし、その男が捨てたモノに注意も払わなかったろう。 だが、そのときは知らず酒が回っていたのだろうか。 俺はそのゴミ置き場をながめつつ、通り過ぎようとした。 パタパタと雨をはじくポリ袋の上から、小さなうめき声が聞こえてきた。 女の声だ。 俺の頭に、奇妙な確信が浮かぶ。 さっきの、太った男が捨てたモノ。 それはきっと……アレにちがいない。 俺が今、一番興味を持っているもの。 俺は見るともなしに、ゴミ置き場をのぞき込む。 はたしてそこには、一人の少女が、目を閉じてうめいていた。 少女と言っても、人間じゃない。 神姫だ。15cmのフィギュアロボ。 彼女は、力無く四肢を投げ出し、弱々しくうめいている。 いったい何のタイプだろうか? 裏道の街灯は薄暗くてよくわからない。 ただ、少し苦しげな表情のその顔は、マスモデルにはないタイプで……可憐だった。 俺はそっと彼女をすくい上げると、ポケットからハンカチを取り出してくるんだ。 神姫はなんの反応もなく、ただ時々小さくうめくばかりだ。 俺はそっとカバンに入れようと思ったが、先ほどの路地から激しい靴音が聞こえてきて、思わずハンカチにくるんだ神姫をジャンパーの内ポケットにつっこんだ。 路地から飛び出してきたのは、数人の男だった。 やっぱり傘はさしていない。 男たちは派手なスーツを着ており、一目でそれっぽい職業だとわかる。 彼らはきょろきょろと辺りを見回す。一人が俺に近づいてきた。 「なあ、ちょっと尋ねるが……」 「な、なんですか?」 あえてうわずった口調で答える俺。 「ここに、太った黒縁メガネの男が走ってこなかったか?」 「……それならいまさっき、あっちに……」 俺はさっきの男が走り去った方の道を指さした。 「そうか、ありがとよ。……おい!」 俺に話しかけた男は、仲間たちに指示をとばす。 俺が指さした方の道に複数のグループを行かせ、俺の来た方向と、右手の路地に一人ずつ行かせた。 なかなかに組織だった動きだ。 男たちはもう、俺には目もくれなかった。 俺は念のため、太った男が走っていった道は使わず、右手の路地に入って、いったん大通りに出る。 アパートまでは少し遠回りになるが、人混みに紛れ込める。連中と関わらなくてすむだろう。 太った男とスーツ姿の男たちのもめ事の原因は、明らかに俺のジャンパーの内ポケットに入っている。 何があったかは知らないが、余計な揉め事には巻き込まれたくない。 たとえその原因を俺が持っているのだとしても。 もう、先ほどの神姫を手放す気にはなれなかった。 こういうのも、運命の出会いというのだろうか? いままで、たくさんの武装神姫の製品を見てきたけれど、いまほど胸が高鳴ることはなかった。 ずっと探していた。そして今夜見つけたのだ。 ただ一人、俺が夢中になれる神姫を。 冬の雨の寒さを忘れてしまうほど、俺は胸を高鳴らせ、アパートへの帰り道を急いだ。 俺の名前は遠野貴樹。 理工系の大学に通う学生だ。 武装神姫には前から興味があった。 高校時代からの友人の一人が、神姫にどっぷりとハマっている。 そいつと神姫の仲の良さを見るにつけ、他の仲間たちはからかいながらも少しうらやましく、興味深く見ていた。 俺も例外ではなかった。 仲間の数人は、もう武装神姫を始めている。 俺も始めようと思い立ったのは仲間内でも早い方だったが、いまや神姫のマスターでない仲間の方が少なくなった。 なぜ俺が武装神姫を始めなかったのか。 いなかったのだ。気に入った神姫が。 あちこちの神姫ショップも回ったし、新製品が発表になるショーにも足を運んだし、定期的にネットオークションもチェックしている。 それでも、俺がパートナーにしたいと思う神姫はいなかったのだった。 アパートに帰った俺は、カバンをおろすと、上着に付いた雨粒を落とすのももどかしく、ジャンパーの上着からハンカチに包まれた神姫を取り出した。 テーブルの上にそっと横たえ、ハンカチを開いてみる。 そこには、ほっそりとした少女の裸身があった。 あわてて目をそらしたが、すぐに目は神姫に釘付けになった。 俺がいままで見た神姫とは、明らかに違う。間接部が皮膚に覆われていて、やたらと人間らしく見える。 顔はやはり既製品の物ではない。カスタムだろうか? 少し幼い感じの顔立ちが、いまは疲れきったような表情で、静かに目を閉じている。 頭にはウサギの耳らしき意匠……つまりこの神姫はバニーガールなのだろうか。 そして、なにより俺の目を離さないのは、ねじくれたように折れている手足だった。 まともなのは右腕だけで、左腕と両脚は間接ではないところで不自然に曲がっていた。 いま、この神姫は死んだように動かない。 本当に死んでしまったのではないだろうか? もう二度と動かないのではないだろうか? 冗談じゃない。 やっと自分がほしいと思った神姫に出会えたというのに! そのときのあわてふためきぶりは、他人に見られなくてよかったと思う。 いつも冷静沈着でうっている俺のキャラとあきらかに違っていた。 俺は乱暴に携帯電話を取り出すと、アドレス帳を呼び出すキー入力すらもどかしく、一人の友人の電話番号を呼び出した。 電話をかける。えらく長く感じたコール三回で相手が出た。 『はい、海藤で』 「海藤か!? 聞きたいことがある!」 海藤曰く、このときの電話は俺だとは一瞬信じられなかったそうだ。 だが、人のいい海藤は、一方的に用件をまくし立てる俺に対して、丁寧に受け答えしてくれた。 海藤仁は、仲間内で一番武装神姫に詳しい奴だ。 さきほど神姫を拾った旨と現在の状況をかいつまんで説明し、どうすればいいのかと俺は聞いた。 『ああ、それは単なるバッテリー切れじゃないかな、たぶん』 「バッテリー? そうか、なら、充電するにはどうすればいい?」 『神姫用のクレイドルを使うんだ』 こんな基本的な質問をしているあたり、俺がいかにあわてていたかの証明である。 「どこかで売ってるか? ……バラで」 『各社からいろんなのが出てるよ。神姫扱ってるところなら、たいがい売ってるね』 時計を見る。午後8時半。 自転車をとばせば、最寄りの家電量販店の閉店前に間に合うはずだ。 「わかった。これからクレイドル買ってくる。また連絡する」 それだけ言い放って、俺は電話を切った。 そのまま玄関へ向かう。 まだ俺は帰ってきたときのまま、ジャンパーすら脱いでいなかった。 外は雨。 それでも俺は自転車の鍵を手にすると、アパートを出た。 傘をさしながらの自転車の夜間運転。 正直、自殺行為だ。 だが、そのときの俺は何かすごい衝動につき動かされ、とにかく、あの神姫を動かすことが一番大事なことだと思っていた。 俺は降りしきる雨の中、ペダルをこぎだした。 次へ> トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1177.html
「これですか……アレより少しその…」 「しょうがないでしょ、初期の物なんだし……」 「でもカッコいいの~♪」 私たちの目の前にあるのは、2つのユニット。 その名は【クロスバイザー】 ねここの飼い方・EX 01 それはある日の事、ネットを暇潰し代わりにしていたねここがそのページを発見したのが始まりでした。 「みさにゃんみさにゃん、何コレ~?」 と、居間のテーブルに置いてあるノートPCの前でネットをしていたねここが声を上げる。 「ん、何かな~」 「これ♪ 何か物凄くカッコいいのっ!」 私もひょいっとPC画面を覗き込むと、そこにはまるでガン○ムかガオガ○ガーかと思うほどのヒーローロボットの写真が…… あれ、でも違和感が……って、コレ装着してるの神姫よね。頭部どう見てもアーンヴァルだし。 サイトを確認すると、武装神姫関連の画像掲示板みたいだ。でもコレ純正品ではないわよね……でもその割に物凄いしっくりとしている。 まるで初めから武装神姫用に作られたように。 「えぇと……アムドライバー?」 添えられていた文章には『アムドライバーシリーズ ネオボードバイザー・ソードダンサー』と記載されていた。 確か武装神姫のメーカーが数年前に出していたシリーズ……だったかな、確か。 そういえばやたら出来が良いって評判になってたっけ。結局私は買わず終いだったけれど。 同じメーカーならマッチングの良さも納得なのかな。 他の記事も読んでいくと、このシリーズは全体的に武装神姫と高い互換性がある事がわかってきた。 「ふむー……つまり、ねここもコレ欲しいの?」 「うん♪」 にぱっ、と満面の笑みで返してくるねここ。うぅ……その顔には弱いなぁ。 「ねここ~、あの剣みたいなバイザーでぴゅーん!っておもいっきり飛んでみたいの。それで合体してずばぁ!っとカッコよく決めちゃうの♪」 「私にも一機調達して頂けませんか? 私の場合はこのネオボードバイザー・ガンシンガーを希望します。 ガンシンガーは中~遠距離戦闘用ですので、ねここのサポートには最適かと」 と、何時の間にかねここの隣でPC画面を見つめていた雪乃ちゃんもそう宣言してるし。 「……しょうがない、買っちゃいますか♪」 「わぁい☆」「ありがとう御座います、姉さん」 ねここはぴょんぴょん飛び跳ねて、雪乃ちゃんは礼儀正しく一礼してそれぞれ喜びを表現している。 「でもコレってもう絶版品よね、とりあえずオークションでも見てみますか……げ」 ちょっと固まる私、そこに表示されているお値段は予想より0が結構多い…… 「みさにゃん、ココに『武装神姫との互換性が確認されたため需要が急増、高騰中』って書いてあるの……」 ガックリと肩を落としながらそう報告してくれるねここ。 みんな考える事は同じって訳だ……アハハハ……いやこの値段じゃ買えないって。 「う~ん、オークションだから過剰にあがってる可能性もあるけれど、どっちみち今回はパスね。今ちょっとお金無いし」 「……はぁぃ」 ねここはへにょん、と体育座りで俯いてしまう。うぅ、そのポーズはこっちまで凹むから止めてほしいなー…… 「他にはえぇと……中古ショップ類を」 しかし見る所全滅だらけ。あってもオークションと似たり寄ったりのお値段でちょっと手が出ない。 どうも大抵の大会で使用に問題がないみたいで、武装神姫ユーザーが一気に買って行ったらしい。 「……お手上げね、諦めましょ」 「……にゅぅ」 「……ねここ、お風呂行きましょ、ね?」 トボトボと雪乃ちゃんに支えられて去ってゆくねここ。でもワガママ言わなかったから成長したね、うん。 ……まぁ今月の金欠はねここのせいなんだけど…… それから数日後 「え~と、お目当ての本はと」 「みさにゃんアレじゃないの~?」 「お、アレだね。ねここよく見つけた、褒めて遣わす♪」 うりうりとねここの髪の毛をくしゃくしゃっしてあげる。ねここはごろにゃーな表情をしてとっても気持ちよさそう。 ちょっと思い立って、私たちは古本屋のブックオンに来ていたり。 いやエリ○88を急に読みたくなって買いに来たんだけどね……あはは。 しかしちょっと高いかなぁ、中古なのにこのお値段は……これならこの前出た300版を新品購入してもいいかも。 「姉さん、此処の店舗は子供服売り場も併設されてるようですね」 と、傍らでゴル○13を物色していた雪乃ちゃんがふと気づいたらしく、ふ指摘する。 雪乃ちゃんが指差した方向には確かに、 『子供服、ベビー用品、玩具類』 との看板が天井からぶら下がっていて。 ……玩具類かぁ、こういう所の方が意外と掘り出し物があるのよね。一応覗いてみようかな。 と、本を棚に戻してから玩具コーナーへと移動する私たち。 「雑多ねぇ……」 玩具コーナーにはカゴに入った箱無しTOYの山や、今年~数年前程度の戦隊シリーズ、 放送60年を超えようという仮面ライダーシリーズのライダーベルト等、思った以上に種類が豊富で結構面白い揃えになってる。 「……これ、バイクのサイドカー部分だけじゃない」 うん、逆の意味で価値をわかってない商品まである…… 「…みさにゃん…みさにゃ~ん…」 物色するために肩から棚に移動していたねここの声が聞こえてくる……って、姿が見えず声だけが。 「姉さん、そこの箱の裏です……」 「わ、わかってるわよ。ちょっとボケてみただけじゃないっ」 ……という事にしといて欲しい、ぐすん。 等とちょっと凹みつつ箱を掻き分けていくと、奥には埃塗れになったねここの姿が。 でも、その顔はとても満足げで 「にゅふふ~♪ 発見しちゃったのっ!」 と、自分のサイズの数十倍はあろうかという箱をズリズリと隣から引っ張り出してくる。 (88) 「あ、コレって」 「そっ!アムドライバーなの♪ 」 確かにパッケージには、以前画像掲示板で見たようなデザインのロボット…パワートスーツかな、この場合、が描かれている。 「……でもコレはデザインが違いますよ。クロスバイザーって書いてありますし……」 雪乃ちゃんがすまなさそうに突っ込みを。 「んー……確かにそうみたいね」 手持ちの携帯モバイルで軽く調べてみたら、やっぱりねここが欲しがっていたネオボードバイザーとは別物で、初期の製品らしい。 あ、でも割と評判は良いみたいね、初期の製品にしてはって話だけれど。 「でもでも、このデザインなんか気に入ったの~♪ それにっ」 ズリズリと箱の端を押して回転させるねここ。あ、値札見せたいのね……あら、このお値段は。 「すっごいお安いの~。これなら買ってもいいよね、みさにゃんっ☆」 確かにこの値段は定価の1/4、かなり安い。 まぁパッケージは風雨に晒されたのか劣化しているけれども、中身に問題がなければ許容範囲かな。 「じゃ、コレ買っちゃおうか♪」 「おー♪」 大型ビーグルのキャタピラが唸りを上げ、勇ましく荒野を駆け抜けてゆく。 『雪乃ちゃん、【エキドナ】の調子はどう?』 ヘッドフォン越しに状態を尋ねる、私たちはテストも兼ねてタッグバトルに参戦していた。 「良好です。モーターの回転音もクリアですし、今の所は何の問題も見受けられません。」 高出力のじゃじゃ馬マシンを難無く乗りこなしながら、そう返事を切り返してくる雪乃ちゃん。 雪乃ちゃんはバイクのようなエキドナに搭乗する都合上、普段のハウリン装備は装着できず頭部バイザーのみを装備している。 今回ほぼ武装はエキドナ頼みという訳だ。 『来るよ、前方150!』 「了解。牽制を掛けます」 両脇に設置されたビームキャノン“ブルドガング”が眩い閃光と共に発射される。 牽制と言ってたけども狙いは正確で、一気に接近しようとしていたバッフェバニーパーツ装備のアーンヴァルは、 直線加速から即座に回避シークエンスへと移行。間合いを取りつつカロッテTMPを乱射してくる。 「その程度では倒せませんよ」 呟く雪乃ちゃん。 それは伊達ではなく、エキドナの装甲でソレを跳ね返し、逆にブルドガングで畳み込むように速射を掛ける。 圧倒的な火力の差に耐え切れず、岩陰の向こうへと後退してゆくアーンヴァル。 「……此処で此方も引いていては大局が変化しませんね。ねここ到着まであと……よし」 ブォォォォン!!!と回転数を一気に上げ猛追する体制に入る。 荒野の荒地なのに、ハイウェイを走るかのようなスピードと安定感で爆走してゆく。 そのまま一気に相手の隠れた岩をジャンプ! ドリフトを掛けながら岩陰を制圧射撃していく。 隠れていたアーンヴァルは至近弾多数を受け、高出力ビームの余波でダメージを負いそのまま行動不能に陥る。 「もう一人……何処にいます」 「ココよっ!」 途端岩陰と反対方向から突然出現するもう一体のアーンヴァル! 瞬間両手にしたアルヴォLP4ハンドガンを乱射、いや正確な射撃で無防備な雪乃ちゃん自身に確実にHITさせてくる。 「ちぃっ!」 雪乃ちゃんはエキドナに急加速を掛けウィリー状態に、底面を防壁に仕立て上げ急場を凌ぐ。 相手のアーンヴァルは翼を装備せず、脚部ブースターだけで器用にまるで空中でステップを踏むような動作で追い詰めてくる。 大型マシンだと小刻みな動きには対応しにくい。火砲も使えず防戦一方になる雪乃ちゃん。 「ユキにゃんっ!」 次の瞬間、ねここが閃光の様に二人の間に乱入する。騎乗しているのはクロスバイザー“オルトロス”高速移動用特化されたバイザーだ。 「一気にいくよー! アーマーパージっ」 「OKですっ」 ねここの叫びと共に装甲が強制パージ。同時に雪乃ちゃんのエキドナからも後部パーツが外れ、ねここの方へと飛んでいく。 「チェンジ!ブリガンディ・モードッ!!!」 オルトロスがたちまち巨大な下半身へと変形、そこにねここがドッキング。ついでエキドナが変形した上半身が覆いかぶさる様に合体! わずか数秒で武装神姫の数倍のボリュームはあろうかと言う大型パワードスーツが完成する。 「にゃんこ合体!ねここバイザー!!!」 ジャキィィィィン! と決めポーズを取るねここ。 ……馬子にも衣装…… 「ふっふっふ~」 と自信満々の表情でアーンヴァルを見つめる。相手はその大きさに明らかにたじろいでいる……そりゃそうよね。 「それじゃ、いっくよー!」 どんな物凄い攻撃がやってくるのかと身構えるアーンヴァル。…………あれ? シーンとした音だけがフィールドに響き渡る。 そしてねここが一言 「……う、うごけにゃぃ」 コケッ、という音がしそうなほどに関係者一同が崩れる。いや私もなんだけど。 『ねここ、それマトモに歩けないから足のブースター使って移動するのっ』 「りょ、了解なのっ! とぁー!!!」 『あ、ダメそんな一気に吹かしたら!!』 カカト部分に当たるメインスラスターを一気に全開にしたら当然前のめりになってしまうわけで。 ……そして落下予測地点には、ねここにうっとりと見惚れていた雪乃ちゃんが…… 「……え」 ガッシャーーーーーン!!!!! 『試合終了。Winner,ヘンゼル&グレーテルチーム』 「はぅぅぅぅ……」 「予想…外…です…バタリ」 そこには倒れた衝撃で戦闘不能になったねここと、下敷きで下半身ぺっちゃんこになってしまった雪乃ちゃんが…… そしてこの日の出来事は、直ちに風見家の黒歴史になったのでありました。 ちゃんちゃん。 トップへ戻る