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与太話8 : ロストデイズゲーム 注1)ライトノベル『武装神姫 LOST DAYS』のネタバレがあるかもしれません。 注2)一ノ傘射美:第三章登場キャラ。見た目は姫乃のロリバージョン。 「マスター。正直なところ、ダメだと思うんです」 エル操るマルスにネスが吹っ飛ばされたところで、エルは唐突にぽつりと呟いた。机の上にペタンと座り込み、ゲームのコントローラを構えて必死になって画面を目で追うアルトレーネ。その姿に、バトルで見せてくれる凛々しさは皆無だった。 残機も残り僅かとなったこの『スマブラ99機耐久戦』は今のところ、エルが大差をつけてリードしている。COMは早い段階で姿を消した。俺の隣で必死にコントローラをガチャガチャやっている一ノ傘ロリ姫、もとい射美は残機が一桁になった段階で逃げに徹し、今は遠くからファイヤーボールをばら撒いてばかりいる。 俺はといえば、今日は調子が乗らないらしく自滅が多いのだが……まさかスマブラでエルにダメ出しをされるとは思わなかった。 「弱っちくてすみません……精進しますんで、はい……」 「パパをいじめちゃメーよエル! ママに言いつけるからね!」 「あ、いえ違うんです。スマブラのことじゃなくて、武装神姫のことでちょっと、よくないなぁ、と思いまして」 声はどこか上の空でぼんやりとしたエルだったが、画面上のマルスはステージ上を颯爽と駆けてマリオに接近し、慌てて放たれたマリオのスマッシュに上手くカウンターを合わせた。また残機を一つ減らした射美は俺の膝の上で暴れた。小学校高学年程度の体格とはいえ、耐久戦の間ずっと居座られているもんだから、もう脚の感覚なんてとっくに無くなっている。さらに射美が暴れる度に俺の腕を揺さぶって邪魔をされる。 姫乃、早く帰ってこないかなぁ……。 「一昨日マスターが買ってきた神姫のラノベ、ちょっと読んでみたんです。表紙のとおり、といいますか案の定アーンヴァル型がメインで、ライバルにストラーフがいて、アルトレーネの『ア』の字すらなくて……ここまではいいんです。ええ、いいですとも。アニメ化も含めて、どーせ主役を張れるのはあの二人だけですから」 「パパ、こういうのを『卑屈』って言うんでしょ?」 「そういうことを本人の前で言うな」 「私が物申したいのは、ストーリーのほうなんです。せっかく本になったのに、中身は刑事さんが神姫がらみの事件を追う無難な話ですよね。もうちょっと捻って欲しかったです」 「無難って……」 「ぶっちゃけSSWikiの中にありますよね、似たようなお話」 「パパ、こういうのを『メタフィクション』って言うんでしょ?」 「難しい言葉を知ってるなぁ射美は。良い子だ、偉いぞ、だから少し静かにしてような」 話しながらも、スマブラの試合は淡々と進んでいく。 射美の最後の一機が落とされ、ネスとマルスの一騎討ちになった。エルが三六機、俺はあと十三機残っているが、いい加減面倒になってきたので、コントローラを射美に渡してやった。嬉々として受け取る射美だが、マリオと違って扱いづらいネスでは数分と持たないだろう。 「研究所から脱走したり、小学生とかに拾われたり、悪い人に悪用されたりするのは、もうお腹いっぱいです。つまり何が言いたいかというとですね、いくら万人向けのメディアを作ろうとしても、武装神姫で今以上のものを作るのは難しいのではないかと思うわけですよ私は」 「パパ、『めでぃあ』って何?」 「メディアより先に卑屈とかメタを覚える女の子って、将来大丈夫なのか……」 「MMSの軍事利用が最たる例だと思うんです。確かに私達神姫自身ですら簡単に想像できますよ。小さくて、心を持つけど忠実で、おまけに大量生産できる神姫が戦争に向いてることくらい。でも、だからこそ、簡単にそんなお話を作ってほしくないんです。もっと私達の可能性を探ってほしいんです。といいますか――」 長時間小さなコントローラを握っているにもかかわらず、エルは疲れるどころか、むしろ熱弁するほどマルスの技はキレを増していった。射美操るネスのパーセントは3ケタに到達することもなく、次々と残機を減らされていく。 「神姫って基本、ロクなことに使われてませんよね。ロボット三原則とかガン無視じゃないですか」 「エルだって、俺の眉間に爪楊枝刺したじゃん」 「うわっ、エルひどーい」 「そ、それは手が滑ったといいますか、ノリといいますか……と、とにかく! ゲームのプチストーリーみたくイチャイチャしようにも、身長差のせいで見ていて虚しくなりますし、それなら、小さな神姫が世界を破滅から救ったりするほうが壮大で良い感じだと思うんです。プレデターとかやっつけたいです」 「世界を救う、ねぇ」 「ちなみに、勿論私はイチャイチャは大歓迎ですよ」 「射美の前で変なこと言うな!」 「大丈夫だよパパ、あたしは何も分かってないから。ママにもちゃんと内緒にするね」 「子供が変な気を回すな!」 マルスがネスの最後の一機を撃墜して、長かった対戦がエルの圧勝でようやくの決着を迎えた。膝の上の射美が次をやろうと言い出す前に、ゲーム機本体の電源を切った。なぜ99機耐久戦なんて始めたのかは忘れたが、もうスマブラは暫くやらなくていい。 「世界を守るのが無理でも、マスターを守るために戦いたいです。『マスターには指一本振れさせません!』とか、どんな神姫だって憧れる台詞なんです。でも身長が違いすぎますから、マスターを後ろに庇ったりできなくて、想像の中でしか実現できないんです。この全神姫の葛藤から解放してくれるような小説やアニメがあると、私は嬉しいなーと思うわけですよ」 「ははあ。その神姫愛好家以外に受けなさそうなストーリーは世に出ないから、神姫はダメだなんて言ったのか」 「です」 「パパとエルが一緒の大きさになればいいの? あたし知ってるよ。あれ、ほら、ライオン? だっけ。ゲームのやつ」 「ライドオンのことですか? あれは言葉の響きがエロいからダメです」 「だから射美の前で変なこと言うなや!」 「大丈夫だよパパ。パパだってママによくライドオンしてるじゃない」 「誰だ射美をこんな子に育てた奴は! ぶっ飛ばしてやるから出てこい!」 「もういっそのこと、アダルトなシナリオを作ったほうが知名度の向上に繋がるんじゃないでしょうか」 「18禁から離れろぉっ!」 世界とマスターを守ってみたい、というのならば、そうさせてみることにした。 「結局ゲームですか。コンティニューできる世界じゃあんまり緊迫感がないです」 「コンティニュー禁止の一発勝負だ。1回500円もするんだからな。いいか、これ1プレイしたら帰るぞ」 筐体でのバトルをするばかりが神姫センターではない。別フロアには、神姫達が遊ぶための設備がある。今俺とエルが使っているのもその中の一つだ。 普通のゲームセンターによくあるガンシューティングの神姫バージョン、といったところか。仮想空間上に神姫と、ライドシステムにより仮の素体を操るマスターが乗り込み、ステージを攻略していくのがこのゲームだ。二人のどちらかのLPが尽きたらゲームオーバー。ただしマスターが使う素体に攻撃能力はなく、神姫はマスターを守りながら先へと進まなければならない。まさに、エルが望んだ通りのシチュエーションだ。 二組でのプレイも可能だが、姫乃は残念ながら射美のおもりをしている。 「大丈夫ですよマスター、私一人で十分です。マスターは私の背中だけを見て進んでくれればいいです」 「でもなあ、この手のゲームって大体コンティニュー前提で作られてるはずだぜ。何ステージあるか知らないけど、最初のステージで即ゲームオーバーとかもあり得るからな」 「マスターは私の剣が信じられませんか?」 エルは剣を軽く横に振った。小さな腕で振るわれた一閃は、エルの成長が一目で見て取れるくらい、ブレがない。 ニヤリと笑みをこぼしたエルは俺の手から500円玉を奪い取って、投入口に入れた。 「あなたの戦乙女は、あなたが思っているよりちょっぴり強いですよ?」 意識が仮想空間に飛ばされ、仮の体を与えられた。 降り立った場所は、木造の建物が規則正しく立ち並ぶ街だった。ただし、どこもかしこも、火の手が上がっている。人の姿が見当たらない代わりに、いかにも「凶暴だぞー!」と言わんばかりのモンスターがうろついている。 一直線に伸びる道の遥か先に、大きな教会らしきものが見える。このステージでのやるべき事は非常にシンプルだ。 モンスターを倒しながら、教会を目指せ。 前に立つエルは背を向けて、教会を見据えている。身長が同じくらいになったからだろうか。ロングコートをはためかせ、ゆったりと二本の剣を構える後ろ姿は、そこにいるだけで俺に安心感を与えてくれる。 「フフッ、マスターが後ろにいてくれるだけで、なんだか力がみなぎってくるみたいです。じゃあ行きますよ、しっかり付いてきてください!」 順調だったのは、最初のオオカミ数匹を切り崩したまでだった。 あれよあれよという間に多数のモンスターに囲まれ、パニックに陥った俺達はがむしゃらに走り、気がつけば中ボスらしき巨人の前まで来ていた。既に精根尽き果てていた俺達は、二人仲良く巨人の棍棒に薙ぎ払われ、倒れるのだった。 仮想空間から戻ると、目の前のスクリーンにコンティニューのカウントダウンが表示されていた。カウントダウン解除には、500円玉が必要になる。 「ふう……じゃ、帰ろうか」 「もう一回! もう一回だけお願いします!」 「ダメだ。一回きりって約束したろ」 「さっきは惜しかったんです! 次は必ずや! 必ずやマスターをお守りしてみせます!」 「どこに惜しい要素があったんだよ……あの調子じゃ全クリまでに諭吉が飛ぶぜ」 「マスターの鬼ー! けちんぼー!」 「フハハハハハハ! なんとでも言うがいい、俺は500円のためならプライドをも捨てられる男!」 「器が小さ過ぎますっ!?」 懇願するエルを無視して帰ろうとした、その時だった。 「あれ? 背比やん。へぇ、背比もこんなゲームで遊ぶんやね」 ばったり竹さんと出くわした。肩から下げるトートバッグからはいつも通り、 「鉄子ちゃん、まさか弧域が来てることを知ってて……」 「下種の勘繰りはよしなさい、コタマ。久しぶりですね、エル殿。あなたもあのゲームを?」 コタマとマシロが顔をのぞかせている。 エルはゲームをやっていたかと問われても、「ええ、まぁ……」と歯切れの悪い返事をすることしかできなかった。ステージを1つもクリアできなかった、とは口が裂けても言えないんだろう。 「アタシも今からやるところなんだけどさ。で、エルは何分だった?」 「は? 何分?」 「クリアした後にクリアタイムが出るじゃん。覚えてない?」 「そ、そうですね、そういうのは、ちょっと……」 「コタマったら、マシロの記録を今日こそ抜くんやって息巻いとるんよ。ほら、あれ」 竹さんが指差した先、さっきまでコンティニューのカウントダウンが表示されていたスクリーンに、今度は歴代ランキングが表示されていた。 1.MASHIRO 00:09:44:20 Continue,00 2.KOTAMA 00:13:36:49 Continue,00 5位までコタマの名前が並んでいて、それ以降から他の名前が登場するが、どの記録も数十分、コンティニュー数回が記録されている。最下位のコンティニュー回数など、見るだけでゾッとしてしまった。 このゲームの本質はえげつないものだった。コタマやマシロは別として、これは、攻略専用に対策した装備を用意できて、好きなだけコンティニューできるだけの財力を持ったブルジョワマスターだけが楽しめるゲームだ。 「お遊びにそこまで熱くなることはないでしょう。妹君に付き合っていただくのもこれで最後にしなさい」 「お遊びで10分切っといて勝ち逃げ!? あームカつく! 今日こそギャフンと言わせてやる! ほら始めるよ鉄子ちゃん、アタシが言った通りに動いてよね!」 「へいへい」 「あ、そうだ。せっかく二人プレイできるんだし、エルと弧域もやらない? 足速いエルが先行して面倒くさい奴倒していけば、かなり時間短縮できるよね。弧域のことは心配しなくても、アタシが【指一本振れさせないからさ】」 「…………こ」 「こ?」 「コタマ姉さんなんて大っキライですうううううううううっ!」 フロアにいる人達の足の合間を縫って、エルはフロアから出ていってしまった。竹さん、コタマ、マシロは呆気にとられて固まっている。 「ねぇ弧域。アタシ、何か悪いことした?」 「察してくれ、色々と」 「なんか、ごめんね背比。私もエルのこと探しに行こうか?」 「いや、大丈夫。こっちこそ突然すまん。じゃ、俺達は帰るわ」 この後、エルはすぐに見つかった。 一階で店員として働く神姫達がエルを慰めてくれていて、俺の顔を見るなり「お客様といえど許さん! そこになおれ!」と説教モードに入った。 店内のど真ん中、普通にお客さんがいる中で理不尽な罵詈雑言を浴びせ続けられること十数分、俺は帰りの電車賃として取っておいた500円玉を出すことで、ようやく解放されるのだった。 じゃあ貴様、にゃーは面白いストーリーを作れるのか、と指摘されると、ゴメンナサイと言う他ありません。 LOST DAYS をディスりたいわけではなく、もうちょっとコアな神姫ファン向けのストーリーを作ってもいいと思うんです(ただし携帯以外の媒体で。Forget-me-notのコミック早う)。 また、帯の【メカ×少女×ハードボイルド】、可愛らしいあんばる、そしてボリューム増し増しのおっぱい、と明らかに新規さんウェルカムな感じを醸しだしていますが、それなら中身も、もうちょっとあざとくしたほうが良かったのでは? と思わなくもありません。 15cm程度の死闘トップへ
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Gene Less じ:ジーンと来る・・ワケねえよ! い:いいのかよ!? いいんだよ!! ツッコんだら負けだよ!!! ん:ん? とか深く考えてもしょーがないよ! れ:冷静になったら負けだよ! す:すいませんやりたい放題っす(爆) Gene Lessは、つまりは右脳で楽しむラジカル神姫オムニバスです♪ 注意?:お読みの際は用法要領を守ってるといいのかなぁ?(聞くな) 書いたの/うさぎなひと 目次 Gene1 解体屋 →→→Gene1おまけ Gene2 花屋 →→→Gene2おまけ Gene3 床屋 →→→Gene3おまけ Gene4 本屋 →→→Gene4おまけ Gene5 地上げ屋 →→→Gene5おまけ Gene6 靴屋 →→→Gene6おまけ Gene7 とうふ屋 →→→Gene7おまけ Gene8 ノミ屋 鳳凰杯とリンク →→→Gene8おまけ Gene9 餅屋 →→→Gene9おまけ Gene10 オケ屋 →サビ抜き版 →→→Gene10おまけ Gene11 テキ屋 →ようこそ黒葉学園へ!とリンクしてる気もする〈笑) →→→Gene11おまけ Gene12 服屋 →→→Gene12おまけ Gene13 お好み焼き屋 →→→Gene13おまけ Gene14 護り屋 →→→Gene14おまけ Gene15 殺し屋 →→→Gene15おまけ Gene16 浜茶屋 →→→Gene16おまけ Gene17 犬小屋 →→→Gene17おまけ Gene18 隣部屋 →→→Gene18おまけ Gene19 母屋 →→→Gene19おまけ Gene20 楽屋 →→→Gene20おまけ Gene21 特撮屋 →→→Gene21おまけ Gene22 田ミ屋 →→→Gene22おまけ Gene23 エチゴ屋 →→→Gene23おまけ Gene24 酒屋 →→→Gene24おまけ Gene25 風呂屋 →→→Gene25おまけ Gene26 当たり屋 →→→Gene26おまけ Gene27 たま屋 *えろいのかもしれぬ(え) →→→Gene27おまけ Gene28 鍛冶屋 →ホワイトファング・ハウリングソウルからあのヒトが! →→→Gene28おまけ Gene29 空き部屋 →→→Gene29おまけ 各所で小ネタに以下の作品の名前が使われております事をここでお詫びしておきます。 Mighty Magic、神姫狩人、ねここの飼い方、HOBBY LIFE,HOBBY SHOP、岡島士郎と愉快な神姫達、妄想神姫、戦うことを忘れた武装神姫、剣は紅い花の誇り、神姫ちゃんは何歳ですか? せつなの武装神姫 2036の風 橘明人とかしまし神姫たちの日常日記 神姫長屋の住人達。 ホワイトファング・ハウリングソウル Gene Less本編 G・L《Gender Less》 コメントがありましたらこちらに。アンコール、ネタリク等も受け付けております 名前 コメント お気に召した奴らの登場話に投票でもしてやってください 選択肢 投票 Gene1解体屋 (5) Gene2花屋 (0) Gene3床屋 (2) Gene4本屋 (1) Gene5地上げ屋 (0) Gene6靴屋 (0) Gene7とうふ屋 (1) Gene8ノミ屋 (3) Gene9餅屋 (3) Gene10オケ屋 (0) Gene11テキ屋 (0) Gene12服屋 (0) Gene13お好み焼き屋 (1) Gene14護り屋 (0) Gene15殺し屋 (0) Gene16浜茶屋 (0) Gene17犬小屋 (0) Gene18隣部屋 (2) Gene19母屋 (0) Gene20楽屋 (1) Gene21特撮屋 (0) Gene22田ミ屋 (1) Gene23エチゴ屋 (0) Gene24酒屋 (5) Gene25風呂屋 (2) Gene26当たり屋 (1) Gene27たま屋 (0) Gene28鍛冶屋 (3) Gene29空き部屋 (1) - -
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第一幕。上幕。 中学校から家路を急ぐ少年と、彼の肩に、ちょこんと座った金髪の小さな少女。 彼の名前は新堂真人。名はマコトと読む。少女は天使型神姫「アーンヴァル」。名はフェスタ。 二人は顔は決して明るいわけではない。 マコトの横顔には暗い印象があり、フェスタの視線は定まらず、何処と無く虚ろでただ遠くを見ている。それに・・・。 かちゃん。 という音で脚を止める。見れば数歩前でフェスタが落ち、ひっくり返っていた。頭をさすりながらゆっくりと上体を起こしている。 マコトは手を差し伸べて彼女を拾い上げ、胸ポケットに入れようとする。と、両手でポケットの縁を掴んでそれにフェスタは抵抗した。 「肩しか、ヤだ。肩がいい」 「・・・解った」 そっと肩に手を持っていくと、せっせと手だけでよじ登り、フェスタは何とか元の位置に納まった。 彼女には。腿から先が無かった。 ダンスが好きな神姫だった。 家に初めて来た神姫。母が発売日にこっそり買ってきて、マコトに押し付ける形になったのだが。姉も、フェスタを可愛がってくれた。 良く笑い、リズムだけ歌いながら何時もクルクルと踊っていた。どちらかといえば寡黙な彼の肩や頭は即席のステージと化し、いつしか人が集まって来るようになった。フェスタ(祭)という名前も、そのダンス好きな一面から取った物。 バトルは決して得意ではなかったが、そこでもダンスの才能を垣間見せた。純正装備に加えてマコトが買ってきた、大型のライトサーベルでの近接戦が得意・・・いや、好きだった。マコトの適切な指示の元、彼女はジュニアランクの上位に食い込んでいった。 バトル・・・そう、戦場であるにも関わらず。そこでも彼女は舞っていた。 指先まで伸ばし、しなやかな肢体をくねらせ、翼を羽ばたかせて。その完璧な姿勢制御で駆け巡るフィールド。淡い粒子が舞い散る大剣は、ステージに姿を変えた戦場に美麗なる光の帯を引いた。流麗なるは光剣の天使。と噂され、彼女の舞いを見る為に遠征者が来る程であった。 「もっと色んな人に見て欲しいね」 そう言って、彼女は笑っていた。 自慢の神姫だった。 いつものように肩で踊っていた時。弘法も筆の誤りか。彼女はバランスを崩し、落下した。失敗失敗と起き上がろうと身体を起こし。 「フェスタッ!!」 絶叫に近い大好きなマコトの声を掻き消したのはエンジン音。 悲劇は、一瞬だった。 脚が潰れただけ。 メーカーからの補充パーツさえ来さえすれば、直ると思っていた。武装神姫は圧倒的人気を誇る商品だ。順番待ちなのは仕方が無い。 かかった期間は三週間。届いた純正の脚部を神姫ショップで装着。それで全てが解決するはずだった。 「・・・」 ぽかんと口を開けて、フェスタは呟いた。 「何も感じない・・・」 次の瞬間に堰を切ったように泣き叫ぶ彼女を何とか宥め、その日のうちに電車に乗ってメーカーに修理に行った。 何か色々なデータが取られ、様々な脚部が試された。武装神姫の物だけではなく、それ以前の神姫の物も。 その結果は残酷な物であった。 センサー類に異常は見つからず、原因は不明。恐らくは潰れたときのショックか、長く脚が無かった為に運動系制御機構にバグが発生しているのだろうとの事だった。 ・・・だが。 マコトはうっすらと別の理由を感じていた。 それは。非現実的だけれども。 その日から、フェスタは笑わなくなった。 手だけで肩に掴まっているフェスタが、ぼんやりとした目のまま思い出したように言った。 「マコト・・・」 また。はじまった。 「私を、捨ててもいいよ?」 あの日から。彼女は口癖のように言い始めた。 自分を捨ててと。邪魔だろうと。決して目をあわさずに。 「嫌だ」 「マコトはバトルが上手だし・・・頭も良いし」 黄色い髪が彼の歩幅に合わせて揺れる。 「歩けない神姫なんか連れてたら彼女も出来ないよ?」 自嘲が僅かに混ざる声。 「嫌だ」 いつもの返答を、たった一言の返答を繰り返す。数秒の空白。なおもフェスタが口を開く。 「だけど」 「フェスタがいい」 その言葉を聞くと、ふっとフェスタは黙り込んだ。 解っているんだ。喧々囂々と怒鳴りあった、はじめて捨ててくれと彼女が言い出した日。 知らず、口を吐いて出たその一言でフェスタは静かになった。 ・・・きっと、彼女は。この言葉が聞きたいのだ。聞かなくては不安で仕方ないのだと、マコトは解っていた。 いつしかマコトも、笑わなくなった。 何度か落ちそうになりながらも、フェスタを肩に乗せて自宅に到着する。無機質な様式の家。大量に作られた、特徴のない家。 家としても初めての神姫であるフェスタが来て、そんな家も一気に華やいだ。 ・・・あの日までは。 「?」 ふと見ると、家の車庫に見慣れない車が止まっていた。怪訝に思いはしながらも、彼は玄関の扉を開けた。 「おかえりなさいマコト」 聞きなれた声。今は僅かに無機質ささえも感じる。 「・・・お客さんが見えているわよ?」 トレイを持った母親が玄関にぼんやりと突っ立っている息子に声をかける。 「お客?」 我を取り戻し覗き込むと、応接間には身形の良い初老の女性が座っていた。 「・・・誰?」 「神姫研究所の方よ。その・・・フェスタちゃんの事で。話したい事があるんだって」 研究所というワードに眉を顰めながらも、彼は鞄を置いた。 「はじめまして。新堂真人さん。そしてフェスタさん」 初老の女性はその外見同様、固そうな性格を思わせる一応の笑みを浮かべながら言葉を切り出した。 「私、千葉峡国神姫研究所の所長を務めております。小幡紗枝と申します」 差し出された名刺を受け取り、はぁ・・・としか答えられないマコト。 フェスタは机の上に腿を前に投げ出す形でぼんやりと座っている。視線は小幡の方を向いてはいるが、その焦点が合っているかは甚だ怪しい。 「えっと・・・」 返答に困る彼に、小幡と名乗った彼女は金属製のケースを机の上に置いた。 「用件とは他でもありません。彼女・・・フェスタさんについてです」 ちらりと、机に座っているフェスタに視線を移す。 「フェスタにですか?」 「はい。失礼ながらお話は聞いています。残念な事故に遭われたと・・・」 光を照り返さぬ瞳のまま、フェスタが小幡を睨みあげた。 「そこで、こちらを持参しました。フェスタさんは初期ロット。系統が合うという事で」 ケースをゆっくりと開ける。と。 「脚・・・?」 そこには、白いメインカラーに草色のラインが走った神姫の脚が入っていた。 (こんな塗装見た事が無い) どことなくディティールがやぼったいというか・・・古臭い上、表面も武装神姫のようにツルツルしておらず、処理が悪い。 「あの、小幡さん。でもフェスタは・・・」 「だからこそ、この脚部を持参した次第です」 マコトははっと、思わず身を乗り出す。 「この脚なら、フェスタでも動かせるとか!?」 ぴくっと、フェスタが肩を揺らせた。 だが小幡はゆっくりと首を横に振った。 「それは解りません。この脚部はCRZRタイプの物。つまりは、旧式です」 「え?」 マコトの間の抜けた返答。すると、フェスタがポツポツと呟くように言った。 「CRZR・・・タイプ・クラリネット。製造年2031年から2034年。少数生産された会話や通訳を主目的とするタイプであり、発声能力や気候対応能力、外国語発音能力に非常に優れる・・・」 そこで彼女は口を噤んだ。 「その通りです」 「・・・で?」 虚ろな瞳のまま、フェスタは肩を竦めた。 「そのポンコツとも言える脚を、どうしようと言うのですか? 所長さん?」 「フェ、フェスタ!」 乱暴な言い方に慌てたマコトの声を無視して、彼女は淡々と続ける。 「確かに第一弾初期ロットにCRZRの脚部は合います。でも、そのクラリネットタイプの脚は既に試しました。まさかそれをまた?」 小幡は一つだけ頷き、同じ返答をした。 「その通りです」 馬鹿げてる・・・と小さく口の中で悪態を吐き、フェスタは歯を鳴らして再び口を噤んだ。 マコトもまた肩で溜息をついて、目を伏せた。 (きっと・・・フェスタはもう・・・) 試す事さえも、苦痛なのだろう。 幾度試しても、どれを試しても動かない脚。ほんの僅かな期待はその都度に踏みにじられ、その度に絶望のシャワーを浴びて、泣き叫び続けたのだから。 「あの小幡さん、ありがたいお話ですが・・・」 断ろうとしたマコト。だが、その床を見つめていた間にか、小幡は鞄の中から小型のコンピュータを取り出していた。 「失礼ですが。コンセントを貸していただけますか? 充電を忘れてしまって」 「あ・・・はい」 彼はとりあえず頷いてしまっていた。 「その脚部を持参したのは・・・」 手元で立体モニターを搭載したコンピュータにデータを打ち込みながら、小幡はゆっくり話し始めた。 「実は、私の意志ではありません」 「え?」 その意を介す事が出来ず、思わず聞き返すマコト。 「言うなれば『遺志』です。私の、神姫の」 「・・・遺志?」 神姫の遺志? 「フェスタさん」 小幡に頼まれる形でコンピュータの真正面に座らされ、相変わらず虚ろな視線をしているフェスタに声をかける。フェスタはフェスタで反応を示そうともしない。 「貴女は、自分を捨ててくれと。言っているようですが」 目線だけ動かし、彼女は小さく返した。 「それが何の・・・」 「未来を紡ぐ事を、止めようと言うのですか? 『今、ここにいる』のに」 少し強く言う。 紡ぐという単語に疑問符を浮かべ、フェスタは僅かに首をかしげた。 その仕草を見て小幡は悲しげな顔をし、やがて目線を逸らすと、データを再生させた。 「・・・どうか、御覧なさい。これはきっと、貴女へのメッセージです」 『はじめまして。妹であり娘である神姫よ』 モニターに。 腰まで届く草色の髪と、透き通るような銀の瞳を持った、美しい神姫が映し出された。 スペーサージョイントの部分から解るが、武装神姫ではない。もっと古いタイプの神姫。そのスーツカラーはパールと草色に彩られている。 『私はゼリス。プロトタイプ=クラリネット。私はこれより、全ての機構を停止して眠りに就きます』 その自己紹介で放たれた名前。そして続けられた言葉に、フェスタとマコトは息を飲んだ。 聞いてはいた。 去年のクリスマス、ゼリスという名の「死」を選ばされた神姫がいたという事は。それは神姫の意思ではなく・・・。 少なくとも。マスコミはそう伝えていた。 『想い出を守る為に、大切な人との日々を失わない為に。この素晴らしい時間を与えてくれた世界に感謝して』 「・・・想い出?」 ゼリスはモニターの中で。しかし彼女はフェスタのぽつりと漏らした言葉に、小さく頷いてから言葉を続けた。 『私が眠りに就いた後、私の身体をパーツとして、哀しみに囚われた神姫に与えてくださるようにマスターに頼みます。この映像を見ている貴女は、身体の一部を失って嘆き哀しんでいるのですか? それとも生まれながらに身体に不自由を持ち、それの為に涙を流しているのでしょうか?』 ぎくりとしてフェスタはゼリスの顔を見返した。これは録画された物のはず。しかし、その口元に浮かぶ静かな微笑は、確かに彼女自身に向けられている。 『・・・私の身体は、きっと貴女達には旧式でしょう・・・すみません』 少し目を伏せ、悲しげに言う。 そんなこと・・・と思わずフェスタは小さく漏らし、僅かに首を振った。数秒の間の後、再び優しい笑みを湛えてゼリスは語る。 『心が豊かであればあるほどに、貴女は知らず、新しい身体を拒むでしょう』 「!」 マコトとフェスタは共にはっとしてモニターを直視する。 「拒む・・・? 私が? ・・・?」 「フェスタ・・・?」 「う、うん・・・そんな事」 少し自信なさげに下を向いた彼女に、ゼリスは諭すように続けた。 『そう・・・貴女が失ったのは身体だけではなく。そこに込められた『心』そのものなのですから』 「・・・!?」 『非現実的と、非科学的と笑いますか?』 驚いたように顔を上げたフェスタに、くすっと笑う。 『けど・・・私は信じます。信じています』 目を閉じて、彼女は胸に両手をやった。 『・・・『ここ』に、作り物じゃない、心があるという事を』 そこにあるのはCSC。プログラミングによる人工の属性付与機構。 フェスタは知らず、自分の胸に手をやっていた。 ・・・それだけだろうか? ・・・それだけなんだろうか? 熱い、何かがゆっくりと。胸から込み上げてきた。 『受け取りなさい・・・私の身体を使う事で、娘の嘆きが止むのであれば。この『心』を与える事で、妹の涙を拭い、哀しみを癒す事が出来るのであるならば。何故、どこに迷う必要があるでしょう?』 「あなたは・・・」 マコトが思わず声を出すが、小幡が手で制する。 気付くとフェスタはじっとモニターを微動もせずに見つめていた。その空虚だった瞳には確かに光が宿り、涙で揺らいでいる。 『この身体には・・・何者にも代え難い、きっと・・・貴女達が築き歩いてきたと同じ程の『想い』が込められています』 ゆっくりと語りかけるゼリス。フェスタの口が、何か言葉を紡ごうとする。 「・・・っ」 ぱくぱくと。何かを必死で言おうと。何かを伝えようとする。 ・・・涙が、一筋、零れた。 『私の身体は想いで満ちています。私の想いを受け継ぎなさい。私の心と共に歩んでください。きっと、きっと貴女の閉ざされた心も開けると・・・信じています』 フェスタの涙を見て、ゼリスのその笑顔にも一本の涙が伝った。 それはきっと。自分への嘆きではない。 これを見ている、哀しみを抱いた娘へと送る涙。 『・・・笑顔のとき、そして涙のとき。空を見上げ、海を眺め、夢を描くとき・・・心が揺れ、そして『想い』が生まれ出るそのとき。いつでも私は、貴女と共にいます』 フェスタが身をゆっくりよじりながら、肩を揺らせた。目からは涙、唇は震え、首を僅かに左右させる。 『妹達、娘達よ。貴女達を愛しています。・・・これまでも、これからも』 優しさと、ほんの少しの哀しみを湛えた唇が、言葉を紡いでいく。 『そして・・・』 一度、口を噤む。 ゼリスは、優しい母の微笑みを浮かべ、両手を広げるように確かにフェスタに語りかけた。 『想いと共に。未来を、紡ぎなさい』 もう、抑えることは出来なかった。口をついて出る、その言葉を。 神姫。生まれながらのツクリモノの身体。だけど・・・。 「お母さん・・・」 涙でもう満足に前が見えない。フェスタはモニターに近づこうと指を伸ばし、そのまま前のめりにカチャンとその場に倒れ込んだ。 「う・・・うぁあ・・・っ」 手だけで這うように進み、モニターの中で尚も優しげな微笑みを浮かべるゼリスに・・・母に、彼女は腕を伸ばす。 ゼリスの柔らかな視線は・・・不思議と真っ直ぐにフェスタに向けられていた。そのまま、小さく頷いて娘を迎える。 フェスタはようやくモニターに辿り着き、母の姿に顔をすりつけ、泣きじゃくった。 コンピュータのキーボード部を椅子にして座ったフェスタ。背からはケーブルが数本、コンピュータの本体に向かって伸びている。 腿より先に取り付けられたのは・・・美しい草色のラインが走った脚。応接間にはマコト、小幡だけではなく。母、そして大学から帰ってきた姉も集まって、それを見届けようとしていた。 「セッティングは終了しました。さぁ・・・」 小幡が背中からジャックをゆっくりと抜く。小さな手が震えながら膝に据えられた。 ぐっと身体を前にして、力を込める。真綿の上から触っているような感覚しかない。 (でも・・・。違う) 武装神姫の高質合成樹脂でもない。旧式の神姫の脚。しかしそれだけじゃない。 確かに、確かにそこは暖かい。 「ううっ・・・!」 力を込め、ゆっくりと腰が浮いた。 「フェスタっ」 「大丈夫・・・!」 心配そうな声を出したマコトを制し、フェスタは目を閉じ、歯を食いしばった。 (もう一度) いつから諦めたのだろう。それを。あんなに大事だったのに。 (もう一度・・・踊りたい) もう一度。あの時のように。今も鮮明に思い出す自分の姿。喜んでくれたマコトの顔。 本当にいつから・・・夢を見る事さえ止めたのだろう。 「うあっ!」 キリキリと音を立てながら、ゆっくり膝関節が曲がっていく。 (マコトと・・・笑いたいよぉっ!) 彼女の偽りない想い。しかし、それに反して脚は動いてくれない。 (ダメ・・・!) 力が続かず、膝からガクっと崩れかける。 ・・・・・・。 小さな背を、誰かが押した。 確かに感じた、掌のぬくもり。 大丈夫、と。耳元で優しく囁く声。 草色の髪の匂いが、ゆるやかに舞った。 カタカタッと足音を残し、彼女は二歩、進んだ。長く忘れていた脚の感覚が全身に伝わる。じんわりと伝わる、立っているという確かな抵抗。そのまま更に、ゆっくりと二歩三歩と、信じられないといった顔で歩みを進めた。 カタ、カタ。足音は小気味良い音を立てながら、歩くという実感を与える。 彼女はゆっくりと、振り返った。 「・・・フェスタ!」 いつ以来かさえ忘れたマコトの笑顔が、そこに。 「マコトぉ・・・!」 笑顔が零れる。抱き上げられ頬擦りされながら。フェスタは確かに、近くに母を感じていた。 脚は。優しく、暖かかった。 ありもしないドレスの裾を指先で持ち上げるジェスチャー。 腰から礼をすると同時に左膝を曲げ、爪先でコツンとテーブルの天板を叩く。 姉が持ち出したオーディオから流れ出す音楽。 彼女は舞った。 柔軟性の高い武装神姫の高質樹脂の脚とは違う、旧式の、少し硬い合成樹脂の脚。 それは木のステージの上でステップを踏む度に乾いた音を響かせ、周囲の空気を奮わせる。翻す腕。伸びた指。くすんだ金髪が光をはらむ。音楽とステップが奏でるテンポは一つに解け合い、彼女の踊りにリズミカルな拍子を贈った。 やがて舞い終えると、彼女はドレスを直す仕草をしながら、仰々しく一礼をした。 拍手が彼女を包む。 小さな舞姫が顔を上げると、その瞳には涙が薄く湛えられていた。 ・・・。 いつか、貴女に会う時に。胸を張って娘だと言える様に。 未来を紡ぎます。お母さん。 第一幕。下幕。 第一間幕
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【武装神姫】セッション1-0【SW2.0】 http //www.nicovideo.jp/watch/sm17931932
https://w.atwiki.jp/busosodo/pages/109.html
【武装神姫】セッション2-4【SW2.0】 http //www.nicovideo.jp/watch/sm18827180
https://w.atwiki.jp/busosodo/pages/105.html
【武装神姫】セッション1-3【SW2.0】 http //www.nicovideo.jp/watch/sm18179759
https://w.atwiki.jp/busosodo/pages/103.html
【武装神姫】セッション1-1【SW2.0】 http //www.nicovideo.jp/watch/sm17995262
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352 :名無しさん(ザコ):2013/02/21(木) 23 49 30 ID qHg4CfMM0 洋風・ゴスロリ装備神姫(武装神姫) ゴスロリ服に巨大武装を施した趣味的なコーディネートの神姫。 性能は多少ENが低いのが気になる程度で可もなく不可もない回避寄りグレー系だが、 攻撃面は射程1中心なものの燃費の良さと速攻火力に優れ、さらに無消費1300や 射程4弾数武装も揃うので優秀。 さらに目を引くのが威力3000のドラゴンクラッシャー。その圧倒的破壊力は見ものだが、 気力150にEN消費100/140でほとんどの武装がEN消費型と制限が厳しい。 なので、無理に狙うより良燃費のニョルニルハンマーかバトルアックスで戦う方が、 活躍はさせやすいだろう。 ……と、思いがちだが、実のところ凄まじい使い方が隠されている。 それは、このユニットは『装備を統一した素体』なので固有のパイロットが存在せず、 神姫パイロットを自由に乗せることができるという点だ。 つまり、威力3000の武装を持つユニットに、魂のサイフォス、痛撃奇襲のフブキ、 熱血闘志の紅緒を乗せることができる、ということになる。 サイフォスを乗せた場合、ヴァッシュのAAより下程度の威力になり、イベント想定や 夢コンボを除いた最大ダメージでは単独首位の破壊力になるのだ。 ただし、サイフォスは気合もあり一発を狙うのは容易だが、防御型なので他の面が多少辛く、 一発は残して他でも活躍させたいならフブキか紅緒を乗せてもいいだろう。 と書いたが、実はこの組み合わせもイベント想定に近い代物になっている。 原作からいえばイベント用とは言い難く、普通に乗せ換え可能な程度なのだが、 データ的にはパイロットと素体は一致しているのが基本形となっている。 仮に乗り換えも考慮するならコーディネート神姫は大幅に火力を落とすか、 ネームドから三倍SPを削除するのは必須だろう。
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「さ~て、今週のねここの飼い方は~?~なの」 「何時流に乗っかったボケしてるのよ……」 「てへへ。一回やってみたかっただけなの♪」 「……まぁ、いいけどね。 それで今回ですが、コミックマーケット72で頒布される 『武装神姫ねここの飼い方02』の新着情報をお届けしたいと思います」 「ドンドンぱふぱふー、なの~♪」 「さて今回収録されているのは、『そのなな』、と『そのきゅう~そのじゅうよん』までになっています。そのはちがないのは前回のクライマックスに持ってきたため、ということに」 「劇場版は~?」 「うん、最初はそっちも入るはずだったのだけれど、ある事情で思ったよりページが増えてしまったので今回はカットすることにしたの。それはまた次回ね」 「えー、ねここそっちも楽しみにしてたのにー! ひどいよぅ、みさにゃぁん……」 「あはは、ごめんね。でもその代わり、前回の数倍の加筆修正をしているからそれで満足してほしいかな。エルゴトーナメント戦なんか7割は新作なんだよ。」 「あー、そうなのっ。エストちゃんとも戦ったしぃ、それにぃココちゃんもぉ~」 「それ以上はネタバレになるから言っちゃダメ」 「えー、ねここ言っちゃいたいのー! 「しょうがないわねぇ・・・じゃあ少しだけよ」 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ さてさて、一回戦のお相手はどんな娘なのかな、と。 「フフフ……それは、私です!」 「にゃ?」 明朗快活な声が、反対側のコンソールから届けられてくる。 ねここと2人、そちらに目を向ければ、操作ボードの上に腕を組み、カッコつけているのか、 斜め45度の角度でこちらを見つめている神姫が1人。 頭部の特徴ある飾りからストラーフ型らしいその神姫は、足首まである豪奢な、黒衣のビロートのマントを身に纏い、 またその瞳は前髪に隠れていて、口元だけがニヤリと不敵な笑みを浮かべている。 しかも何故か彼女にはスポットライトが煌々と当たっていて、バックの赤に黒がよく映えるわね……って、えぇ? 「うぉっ、まぶしっ!?」 「何時の時代のネタをやっている、この馬鹿弟子がぁ!」 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「……えー、たったこれだけなの……?」 「全部やっちゃ宣伝の意味がないでしょ。我慢するの」 「うぅ……はぁい、なの」 「いい子ね、後で杏仁豆腐作ってあげるから。それと今回、なんとあのGの人にゲスト原稿を頂きました!」 「おおー。すっごいのー♪」 「今まで謎にされていた、ねここと店長さんたちの裏の顔との出会い、その秘密が今大公開されるのです」 「面倒だからかかなかっただけとも言うの」 「う、言いにくいことをハッキリと言うわね……とにかくっ、結構な長編なのでご期待ください」 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「はいはい。お客さん、今日はもう閉店なんですが…急ぎですか?」 「店長さん、雪乃ちゃんが!」 シャッターを上げたそこには見知った顔。ウチの常連さんである風見美砂ちゃんその人が その表情を曇らせて立っていた。肩の定位置にはねここちゃん。 そしてその手には……夕方店を後にしたゆきのんが眠っていた。 一目で解るくらい損傷している。 そして、その傷には見覚えがあった。 「辻斬り神姫……」 低く呟く。 「雪乃ちゃんの帰りが遅いから心配になって探したら……近くの公園で倒れてて」 「店長さん、お願いなの! 雪乃ちゃんを助けて欲しいの!」 「ああ、言われるまでもねぇ。任せろ!」 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「あぅあぅ、ゆきにゃんが、どうなっちゃうのっ!?」 「それは本編をお楽しみ、ですよ」 「うぅ、商売上手なのぉ……」 「それでは、『武装神姫ねここの飼い方02』を、ご期待くださいっ」 「尚、現在『虎の穴』にて委託販売中となっています。 虎の穴通販ページ 「地方の方でも通販で確実に購入できますよっ」