約 4,585,723 件
https://w.atwiki.jp/bogard/pages/17.html
C言語の売りというか、よく言われているうたい文句のひとつに、「移植性が高い」というのがある。 嘘っぱちである。 C言語なんてアセンブラが皮をかぶったようなもので、その気になれば(ならなくても)とてつもなく環境に依存したプログラムが出来上がる。 移植性が高いのは、モジュールである。正しく言い直せば、「その気になってやれば移植性の高いモジュールを作ることができる」というのがいいだろうか。 特に下回りのプログラムなどは、I/Oなどターゲットによって異なるし、そうでなくても例えばビッグエンディアンのCPUとリトルエンディアンのCPUではバイトオーダーが異なるわけで、バイト単位でしかデータを扱わないならともかく、そうでないならそれだけでたちまち移植性の悪いソースコードが出来上がる。 また、ターゲットにもよるけど下回りの環境って「標準入出力」がない場合もある。OSがない環境だと、「ファイル入出力」もしかり。 fopenとかのファイル操作系の関数やらputsとかの文字出力だって、あれはUNIXのOSファンクションコールがその出生じゃんか。その時点でもう「移植性が高い」なんて寝言言えないよなあ。 あるデバイスに何らかのデータを書き出すにはそのデバイスに依存したコードを書かなくてはいけないことなんてしょっちゅうで、とてもじゃないけど「移植性が高い」なんて言えない。 では、どうするか。 いちいち、新しいものを造るたびに同じ処理をその環境に合わせて作り直すのは、はなはだばかばかしい。 そこで、入出力など環境に依存する処理に対して、基本的なシーケンスを一枚ラップ(wrap)するのである。本筋の処理からはそのラッパー関数をコールするようにする。そうすることによってラッパ内で環境や機種の差異を吸収することができる。 また、それらをライブラリ化していけば、次回同じような処理を作り直す必要もない。処理の流れも追いやすくなり、ソースコードの可読性も増すだろうし。 この辺の苦労ってWindowsだけとかでプログラミングしてる人には、わかり難いのかなあ。CreateWindowとか、そのままバリバリ呼び出す関数じゃないと思うんだけどなあ。しばらくは、Windowsの天下が続くんだろうけど。
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/8186.html
7年後で待ってる 機種:iOS, And 作曲者:多数 開発・発売元:hiraya-space 発売年:2017 概要 hiraya-spaceより配信されたタイムリープを題材としたアプリゲーム。 RPGのように動かしていくアドベンチャー。 楽曲はフリーのモノが使われている。 収録曲 曲名 作・編曲者 補足 順位 White Kevin Macleod Brittle Rille Promises to Keep Ant Work SOUNDORBIS On the way home pastel parasol Keido Honda Melancholy 4 a Sun-Lit day (ft.colab) Fireproof Babies 添い寝 SOUNDORBIS Envisaging Cloria Sound Labs Writing the future Pitx Not too quiet zikweb Echoes of Time Kevin Macleod Daybreak lovesickness SOUNDORBIS Explore Never Despair Truth? onlymeith Cold Cage SOUNDORBIS Ethereal Space (ft.Zep Hurme) snowflake Prophet hill SOUNDORBIS Mellow Piano Doxent Zsigmond Eschatology SOUNDORBIS LIFE 春と夏のあいだ Keido Honda Chained Story SOUNDORBIS nightRain airtone Cool Blue(instrumental)(ft.Pete Dragotta) CASchubert 夢の中ならば SOUNDORBIS この宇宙のどこかで 疑惑の霧 Keido Honda With Regards Kevin MacLeod Collapse dance SOUNDORBIS Rained out Piece of Quiet geoffpeter Ama Neko SOUNDORBIS Photo theme Yellow Flowers Antony Raijekov Moonstone Kevin MacLoed 戦火 SOUNDORBIS Friday Morning Kevin MacLoed Da!Da!Da! PIANO SOLO SOUNDORBIS
https://w.atwiki.jp/crackingeffect/pages/27.html
「クソが、どこにいやがる」 夜も更け星々が満天に広がる頃、大仏坂の道の中途にその男の姿はあった。 粗暴な印象を受ける男だった。ガタイは大きいが顔色は悪く、姿勢は骨ごと曲がっている。無精髭を生やした顔にあるのは欲望と喜悦に歪んだ瞳。汚らしい頬にはこれまた手入れのされていないボサボサの黒髪がかかっている。 纏う服も男と同じように薄汚れていた。もう何日も取り替えていないのだろう。ともすればホームレスにも見える風貌だが、しかし殺意に濁る表情がそれを否定する。 端的に言って、その男は一目で分かる屑の見本であった。 しかしこの鎌倉において彼は一種の特権を与えられた人間でもあった。すなわち、サーヴァントを従えるマスターという特権階級。 男はまさしく、聖杯戦争へと招かれたマスターであった。 「確かにこのへんだったはずだ……おいバーサーカー! てめえしっかり見張っとけよ!」 男は傍らに侍る野獣のような影を怒鳴りつける。狂戦士の忌み名の通りその影は理性を失っている故に、低く唸るような声しか返さない。 それを片手間に確認した男は、ちィッ、と大きく舌打ちした。見張りなどという行為を行えるほどの知性もバーサーカーは持ち合わせていないと分かった上での侮蔑だ。 完全な八つ当たりである。 そして感情を昂ぶらせながら歩いているのは、他のマスターを探し当てるためだ。 つい先ほど突如として発生した巨大な魔力の反応。それはたまたま近くを通りがかっていた男にも感じ取れるもので、故に戦争におけるライバルを減らすために赴いたという次第だ。 「お、いたいた……って、なんだこれ」 苛々と周囲を探ること数分、ついに男は目当てのものを発見した。 すなわち敵マスターの姿。しかしどうにも様子がおかしい。 まず前方に倒れ伏す影。見たところ若い女か、露出した手の甲に令呪らしき赤い痣が見えることからマスターであることは疑いようもない。 それはいい。倒れているのも他のサーヴァントにやられたとか、色々説明付けることはできる。 しかし。 「……なんでサーヴァントまで寝てんだよ」 女の横、そこに倒れていたのは戦国武将のような猛々しい男だ。内包する規格外の魔力からそれが仮装ではなくサーヴァントであるとすぐにわかる。しかし死ぬでも消滅するでもなく、傍らの女マスター同様静かに寝息を立てている。 どう考えてもこれはおかしいだろう。他のサーヴァントにやられたにしろ、ここまで無防備な姿を晒しているのだから殺さない手はないはずだ。男がこの場所にやってくるまでに幾らかの間があったのだから、殺す時間がなかったということもないだろう。 そこにあったのは、揃って間抜けな寝顔を晒す主従と、それを怪訝な顔で見下ろす男という構図だった。なんだこれは、流石にこんな展開想定してないぞ。 「……まあいい。おいバーサーカー、こいつらの魂を食え」 うだうだ考えるのは面倒臭いとばかりに、男は思考を打ち切るとバーサーカーに命じる。 男が使役する狂戦士は高ランクの狂化により並みの英霊を遥かに凌ぐ力を有している。それはマスターの男が自分たちに敵はいないと思いあがるほどのものだったが、代わりに馬鹿げた量の魔力を必要とした。 だからこそ、貴重な魔力を補給できる機会は逃がさない。男はこれまでも何人かの鎌倉市民をバーサーカーの贄に捧げていた。他者を殺すことへの葛藤とか、そんな高尚な精神など持ち合わせるはずもなし。 男には、徹頭徹尾自分のことしか頭にない。 ―――くすくす、くすくす。 ふと、どこからか笑い声が届いた。女を手に掛けようとしていたバーサーカーまでもが、その声に反応して手を止める。 声の出所はすぐに見つかった。自分たちの背後、そこに幼い少女が立っていた。 綺麗な少女だった。栗色の髪と瞳を持ち、頬と唇は薔薇色とさえ形容できる。白いドレスを着て微笑むその姿は、まさしく天使か妖精そのものだ。 否、それは天使でもなければ妖精でもなく、傍らの従者と同じサーヴァントであるとすぐに察した。 (なんだこいつ、いつの間に……) 突然のことに警戒するも、目の前の少女は笑うだけだ。攻撃も何も仕掛けてくる様子はない。 ならば容赦する必要はないだろう。いつの間に接近してきたかは知らないが、自分のバーサーカーに正面から勝てるようなサーヴァントではあるまい。 「殺せ、バーサーカー!」 だからこそ命令は至極単純。雄叫びを上げるバーサーカーが巨大な棍を振り上げ、野蛮な暴威もそのままに少女へと叩き付ける。 轟音。衝撃で地面がひび割れ、余波ですらまともに立ってられないほどの威力を以てバーサーカーは少女のサーヴァントを粉砕した。 順当に、何の捻りもなく。少女が狂戦士に抗うことは叶わず、こうして一瞬の戦闘は終わりを告げた。 「は、はは……やっぱ"俺"は最強じゃねえか!」 あまりの威力に呆けていた男が狂喜の声を上げる。男の中では既にバーサーカーの力は自分の力であるという等式が成り立っているらしく、従者に労いの言葉をかけるでもなく己の無敵を賛美する。 やっぱり俺に敵なんていない。聖杯を獲得すべきマスターは俺であり、天下に遍く名を響かせるのも俺なのだという根拠のない自負すら抱いて。 そして、それから。男とバーサーカーは快進撃を続けた。 太刀を構えた鎧武者がいた―――鎧ごと叩き潰してやった。 戟を備えた中国武人がいた―――そんなもの蚊の一撃にも等しかった。 高所で弓を射る狩人がいた―――豪雨の如く降りかかる矢など気にせず悠々と近づき、高みから引きずりおろしてやった。 天馬に跨る美しい女がいた―――根本から羽を毟り取り血の海に沈めた。 髑髏の仮面を被る影がいた―――腕の一薙ぎで塵屑のように消した。 黒の外套を纏う魔女がいた―――操る魔術の悉く、バーサーカーには一切通じなかった。 それだけではない。バーサーカーだけじゃなく、この俺が自らサーヴァントを仕留めることも少なくなかった。 最初は向かってくるサーヴァントに恐怖したが、咄嗟に突き出した手が相手を貫き殺したことで確信に変わった。 【俺は天に選ばれた存在だったのだ】 屈強な騎士の首を片手で捩じ切り―――どうやって? 槍の一撃を事もなげに弾くと返す刃で胸を貫き―――ただの人間に何故そんなことができる? 放たれた弓矢を宙で掴み投げ返して射手の眉間を穿ち―――おいおい道理に合わんだろう。少しは疑問を持てよ。 あらゆるサーヴァントをバーサーカーの手を借りずに打ち倒した―――うるさい黙れ。俺ができると言えばできるんだ。それが天下の理屈だろう。 英霊がなんだ、サーヴァントがなんだ。所詮俺の手にかかればこんなもの雑魚でしかないではないか! そうして当たり前のように聖杯は俺の手の中に舞い降り、あらゆる願いは果たされる。 俺は、この世の全てを手に入れたのだ。 ▼ ▼ ▼ 『××日午前3時10分ごろ、鎌倉市長谷の大仏坂切通しにて原因不明の爆発事故が発生しました。事故の現場で男女2名が倒れているのが発見され病院に搬送されましたが、2人は全身を強く打っており間もなく死亡が確認されたそうです。 2人の男女はいずれも身元不明で、警察は2人の身元を確認すると共に、爆発の原因を―――』 ▼ ▼ ▼ 古都・鎌倉には多くの都市伝説が渦巻いている。 それは怪物を打ち倒す英雄譚であったり、正体不明の怪人物との遭遇であったり、ここ最近急増した行方不明者や死因不明の死亡者についての怪異譚であったりと様々だ。 多くの住民はそれらを耳にしつつも気にせず日常に埋没し、あるいは多少の興味を抱く程度で終わるのが常であったが。しかし中にはそんなオカルト話にどっぷり嵌ってしまう者もいた。 そして彼らはこう願うのだ。【自分の周りでも非日常が起きてはくれないものか】と。 都市伝説は増殖する。発生を願うものがいるのだから、当然の帰結としてそれは発生し続けた。 これはそんな都市伝説(フォークロア)のひとつ。夢を叶えてくれる幸福の精のお話。 幸福の精はとても綺麗な少年少女で、出会った人の願いをなんでも叶えてくれる。でも、あまりに願うものが大きすぎると幸福の精が怒ってしまい、その人をずっと眠らせてしまうのだという。 『うふふ、あははははは』 誰もいない山道を少女が駆ける。一寸先も見えない闇であるというのに、少女は何に躓くこともなく軽やかに舞っていた。 それはまるで一枚の絵画のような光景だった。とても現実とは思えない幻想的な一幕。少女は愛らしい顔に笑みを浮かべ、木々と戯れるように道を往く。 無垢な印象に違わず、少女に邪念など欠片も存在しない。彼女は都市伝説に語られる幸福の精そのものである故に、あらゆる全ての幸せを心から願っていた。 そう、全て。善人も悪人も関係なく、道理や過程を顧みず、ただひたすらに万人の幸福を願うのみ。 因果? 知らないわそんなこと。 理屈? そんなのどうだっていいじゃない。 人格? わたしはみんなに幸せになってほしいの。 善悪? それはあなたが決めることよ。 幸福に嘘も真も存在しない。あなたがそう願えば、それが本当の幸福なのだから。 だからあなたも幸せになって。わたしはそれだけで満たされるから。 少女は何も知らず、知ろうともせず、盲目白痴のままに舞い踊る。 誰もが望む理想を叶え、しかし真には何も与えない悲しき魔性。幸福の精は、ただ在るがままに人を幸福の夢に沈め続けるのだ。 【クラス】 キャスター 【真名】 『幸福』@地獄堂霊界通信 【ステータス】 筋力E 耐久E 敏捷E 魔力EX 幸運A 宝具EX 【属性】 混沌・善 【クラススキル】 陣地作成:E++ 自らに有利な陣地を作り上げる。 キャスターは魔術師ではないためほとんど機能していない。強いて言うならば後述の宝具により支配した一帯こそがキャスターにとって唯一最大の陣地である。 道具作成:- 魔術的な道具を作成する。 キャスターは魔術師ではないため全く機能していない。キャスターが作り上げられるのは幸福のみである。 【保有スキル】 無我:EX 確固たる自我・精神が存在しない。キャスターの内にあるのは幸福のみである。 その在り方は幸福感による精神汚染に等しい。あらゆる精神干渉を無効化するが、ある種の精神の歪みがない者とは会話が成立しない。 単独行動:EX マスター不在でも行動できる能力。 このランクに達するとマスターなしでも無制限に現界が可能となるが、宝具により真の姿を現した場合には魔力を大量に消費するのでこの限りではなくなる。 幸福というものを大人は信じられない。子供は信じ、受け入れる。しかしそのどちらも結局幸福にはなれず、『幸福』は永劫ただひとり。 単独行動のスキルとしては明らかに常軌を逸したランクに到達しており、ある種の上位スキルに類似した特徴を有する。 余談ではあるが、その種のスキルを持つ者は、すなわち『人類■』と呼称される存在であるという。 うたかたの夢:EX 何某かの願望、幻想から生み出された生命体。願望から生まれたが故に強い力を保有するが、同時に一つの生命体としては永遠に認められない。 この存在を生み出した根源とは、すなわち夢界第八層に由来する第四の盧生にある。 【宝具】 『幸福という名の怪物』 ランク:EX 種別:概念・対文明宝具 レンジ:- 最大捕捉:- 幸福という概念を体現した最悪の夢のかたち。 キャスターと直接相対した者は、その全てが幸せな夢へと誘われる。その夢の中ではあらゆる願望が成就し、その者にとっての理想郷とも言うべき世界が展開される。 そしてその夢に囚われた者は現実では永遠に目覚めることなく、放っておけば数日で衰弱死する。 この宝具から逃れる術は三つ。夢を解する知性を持ち合わせないこと、真に心から満たされていること、そして夢は所詮夢であると現実に向き合う確かな気概を持つことである。 それはスキルとしての精神防壁とは意味合いが多少異なり、例えどれほど堅牢な精神防壁を持とうが夢に逃避する精神性であったならば容易くキャスターの術中にかかる。逆に言えば何の素養も持たない一般人であろうとも心持ち次第ではキャスターに対抗可能ということ。 その性質上高ランクの狂化を施されたバーサーカーには一切通用しない。また、一度夢に堕ちた後でも何らかの手段で強く現実を意識させることができれば眠りから覚ますことも可能である。 この宝具は概念的なものであるが、同時にキャスターという存在そのものでもある。 キャスターの真の姿は数十mほどの植物のような生命体であり、土に根を張ることで周囲のマナを吸い上げる。 またこの形態においては幸福感をもたらす精神干渉波は物理的な破壊・束縛効果を持ち肉体的な快楽を与えるまでに強化されるが、精神防壁や対魔力等のスキルにより対抗可能となってしまう。 真の姿を現した場合、キャスターは確かな実体を持つに至る。 【weapon】 なし。 【人物背景】 異次元より飛来した謎の高エネルギー生命体。男には少女に、女には少年の姿として映る。 かつて南米の古代文明を自覚なしに数日で滅亡させ、正体不明の術師の手により封印され天界に幽閉されていたが、過去に三度脱走している。 性格は無垢。悲しみや怒りといった感情を解さず在るのは幸福のみ。キャスターは存在するだけであらゆる知的生命体を死に至らしめるが、彼もしくは彼女に敵意は存在しない。主観的にはあくまで人に幸福をもたらしているだけである。 一説には人間を滅ぼすための生体兵器だとか、人類が次のステージに進んだ際に真なる幸福を授けるために現れたとか、そんな推測もあるが真実は霧の中。 【サーヴァントとしての願い】 全ての人に等しく幸福を。 【マスター】 不明@??? 【マスターとしての願い】 不明。ただし、彼もしくは彼女の願いは当人自身の夢の中で叶った。 【weapon】 不明。 【能力・技能】 不明。 【人物背景】 何かしらの目的を抱き鎌倉を訪れた誰か。 触媒を用いず縁による召喚を試みたこと、鎌倉市民の都市伝説に対する夢想が最高潮に達していたこと、あるいは聖杯戦争の裏に潜む何者かの影響。それらのいずれか、あるいは全ての因果でキャスターを召喚し、覚めない夢へと旅立った。 その後は人知れず眠り続け、召喚より二日後、誰に看取られるでもなく衰弱死を遂げている。 【方針】 彼もしくは彼女にあったのは幸福だけである。 今はもう、願いも未来も存在しない。 BACK NEXT -009 古手梨花&キャスター 投下順 -007 坂凪綾名&キャスター 時系列順 BACK 登場キャラ NEXT DATE LOST キャスター(『幸福』) 000 封神演義
https://w.atwiki.jp/g530124/pages/24.html
オープニング A:帽子をぬぐ→眼鏡を外す→マフラーをとる→ B:自分の服を脱ぎ、Aの服に着替えていく C以下、その繰り返し ブー 開演挨拶 客席暗転 竹田:急いで着替える。着替え終わって、にやりと笑い退場 F:着替える 工藤・石尾入場 工藤:お、あいつか? 石尾:…そうだ。あいつだ! 工藤:お、お前が竹田だな?!覚悟!(銃を構える) F:へっ?? 音響 バーン! F 倒れる 工藤と石尾 駆け寄る 石尾:あれ?おいっ、こいつ、竹田じゃないぜ?確かに服は竹田とそっくりだが、、 工藤:なに?!あ!そんな、ど、どうしよう! 石尾:どうしようって。とにかく、とにかく逃げるぞ! 工藤:ああ。 ばたばた ゆっくり暗転 世界1 教室 工藤:(腕を組んで、自信ありげに)捜査の手は必ずや、ここにも及ぶ。 石尾:ああ!その通りだとも! 工藤:…どうしよう、石尾!(急に女声で石尾ににじり寄る) 石尾:どうしよう工藤!(二人でにゃんにゃん騒ぐ) 工藤:おいら、逮捕されちゃったら、ママに怒られちゃうよー 石尾:僕だって、刑務所入れられちゃったら、部屋にある333人のフィギアたちの面倒を、一体(声色を太くして)誰が見ると言うんだーーーーー! 武山教授:先生にいい考えがあるぞお? 工藤・石尾:えっ!(振り向く) 石尾:なんですか、それは? 武山教授:ふむ。名前を、取ってしまうのだ。 工藤:名前を? 武山教授:そう。工藤から(突然大声で)名前を取る!!! 工藤:(声にびっくりして)うわあ。 石尾:う。(耳をふさぐ) 武山教授:そうすると、どうなる? 工藤:どうって、名前が無くなります。 武山教授:馬鹿もん! 工藤:え、違うの? 石尾:はい!(挙手) 武山教授:はい、石尾君。 石尾:工藤をあだ名で呼ぶしかなくなります。 武山教授:はい、よろしい。今日も石尾君は一日いい子で過ごしましたね。 石尾:ありがとうございます。(にこにこ) 工藤:ちょっと待てよ!今日は朝っぱらから一緒に人殺してるよ! 武山教授:黙れ、小僧。 工藤:こ、小僧?僕、小僧ですか?? 石尾:お前は今日から小僧だ。 武山教授:しかし、ただの小僧では、何の小僧なのかよく分かりませんね。ねずみ小僧が丁度いいでしょう。 工藤:ねずみ小僧なの、僕? 石尾:先生、僕にもあだ名をつけてください。 武山教授:あだ名ではありませんよ。正確には、あだ名のような本名です。 石尾:そうでした! 武山教授:そうですね、君は、「戦国大名」でいきましょう。 石尾:いいセンスだ。(先生と握手) 工藤:ちょっとちょっと、何ソレーー?ずるいよー。 石尾:でも先生、 世界2ベッドシーン 女:キャミソール 男:ランニング 女:ねえ、最近、いろいろと意味が変わって来ていると思わない? 男:何の? 女:んー、なんか、言葉が表す意味、っていうか。。 男:言葉? 女:言葉だけじゃないなー。感情とかー、世界、、うん、世界が表す意味も違ってる気がするの。 男:??(起き上がる)どーゆこと?何か不安なの?俺、お前のこと絶対好きだよ?(ぎゅっ) 女:うーん。だからそうゆうのも。 男:(顔を上げて)え?? 女:別に[男]が嫌いとかじゃないよ?でも、そういう話をしてるんじゃないけど、そういう話だと思ったでしょ?それが、言葉が違ってるんだと思うんだよね。 男:意味が通じてないってこと? 女:それも一部だね。しかも、そんなんが世界全部なのよ。 男:考えすぎだよ。俺は、[女]の言いたいことがちゃんと分かるように努力するよ?(抱きついてゆっくり押し倒す) 女:(倒れながら)うーん。そうだね。 暗転 世界2屋上で小さい男の子が飛行機のまね。 少年:ブーン。ブーーーン。 男:ぼうや、何してんだい?飛行機のまねかい? 少年:飛ぶ練習だよ。ブーーン。ブブーーン! 男:そうか、ぼうやは大きくなったらパイロットになりたいのか。(しゃがむ) 少年:(男の周りを周回しながら)違うよ。飛び降りる練習さ。こうっやてね、(舞台全面に来る) 飛び降り自殺するんだよ!(両手を広げてジャンプ) 男:(少年にあわせて)な、え??(立ち上がり)お、おい! 空中に浮かぶ間に暗転 音響 キャーー!! 世界2 女:お腹減ったー。死にそう。(しゃがみこむ) 男:俺も俺も。なんか食い行こうぜ。 女:うん。引っ張って。(手を伸ばす) 男:おう。(女の腕を引っ張り立たせて、そのまま引っ張って歩く) 女:(上を見上げながら数歩引きずられる) (見上げたまま)あああー。お腹いっぱい。 男:え?!今、腹減ったって言ったばっかじゃん!死にそうだったじゃん! 女:違うわよー。 男:なに。 女:[男]が好きすぎて、お腹いっぱーい。へへっ。 男:…はは。なんだ。 女:へへ。しゅきー。(抱きつく) 男:しゅきー。へへへ。(抱きしめる) 男・女:くるっと振り向き手を繋いで歩く(足踏みして歩く感じを出す) 男:[女]は、たまにおもしろい言い方する。 女:どんな? 男:今みたいにさあ。 女:それはねえ。[男]が[女]の言葉と違うからよ。 男:言葉が違うの? 女:そーう。[男]は、教科書みたいな言葉しか喋らないね。 男:教科書? 女:共通語。 男:共通語? 女:うん。最近ねえ、みんな言葉がばらばらになってきてるんだよ。 男:ばらばらって? 女:みんな違う言葉喋ってる。でもね、それは[女]は、とてもいいことだと思うよ。 男:??うん…? 女:戦争はいいこと? 男:悪いこと。 女:うん。みんながそう意味するならいいことね。でもね、もし悪い感じにみんな意味したら、戦争はいいことってみんな意味したら、よくないでしょ? 男:うん。 女:だからねえ。言葉が変わってる人も出て来てるの。 男:そうなの? 女:そうかもしれない。 男:わかんないの? 女:ううん。感じるんだよ。遠くの遠くの、水平線のまあるい端っこの方で、みんな一人で宙に散って行くんだ。聞こえないの?遠くで世界が崩れる音。 (両耳に手をやる) 音響 海の音。カモメの鳴き声。 女:あっ 暗転 刑事:どんなやつだ? えーと、工藤のようなやつです! 刑事:工藤のようなやつ?なんだそれは。 だから、工藤のようではありますが、工藤ではないんです。でも、まあ、工藤なんです。 刑事:そんなに似ているのか?影武者か? いいえ、似ている訳では全くありません。多少、そうですね、例えば、服が一緒だとか、二人とも右利きだとか、それぐらいの類似点はあったかも知れません。しかし、彼を形容するのに、工藤のようなやつ、としか言えないのです。 刑事:は?喩えになってないぞ。 そうですよ、これは比喩の問題だ。比喩のミスリーディングを、巧みに使った犯罪なんですよ!
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/7813.html
317 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2012/11/27(火) 10 13 25.04 ID rHCr/EZP0 313 勝手に敵を強大にさせて「こんなのに勝てるわけがない。GMはバランス考えろ」と言い出した奴なら出会ったことがある 調査の段階で、PCの敵として公式で設定されてる組織の名前をチラつかせただけで 「最低でもこのくらいの戦力は送り込むはずだから現在の俺たちには勝てない」と決めつけ さらに調査が進んで敵の規模がわかると「きっと欺瞞工作だ。伏兵がいるに決まってる」と決め付け 実際に戦ってPCたちが勝つと「散々言われたからバランスを変更したのか」と決めつけ ルールブックのその組織が少数単位で動く理由が書かれた箇所を読ませるまで続いた 316 報告乙 不遇が続いた魔法使いが最後に活躍して帳尻合わせた形になったんだから歓迎するべきだろうになあ 320 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2012/11/27(火) 11 30 42.67 ID krqJsft+0 317 それは頭良い奴のプレイではないな と言うか頭良い奴は決めつけをしないモンだ 思考が硬直化するからな スレ342
https://w.atwiki.jp/itmsanime/pages/1511.html
【作品名】あの夏で待ってる OP 【曲名】sign 【歌手】Ray 【ジャンル】アニメ 【価格】¥200 □■iTMS■□
https://w.atwiki.jp/fightsle/pages/9.html
関連ブログ @wikiのwikiモードでは #bf(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するブログ一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_161_ja.html たとえば、#bf(ゲーム)と入力すると以下のように表示されます。 #bf
https://w.atwiki.jp/hakarowa4/pages/133.html
生きる、ということ ◆Ok1sMSayUQ 廃村の外れ。 朽ちかけた家屋が多いその場所でも、一際古さびた、廃墟と言ってもいいその場所に、ユズハはいた。 車輪のなくなった自転車が倒れ、罅が入りところどころ崩れている塀は危なっかしく、ガラスが割れ、地面に散乱している。 まるで針山の頂上のような危ない場所だったが、ユズハはそこに留まったまま動こうとしない。 いや、動けなかった。 彼女は、目が見えないから。 生来体が弱く、盲目であるユズハは外出の機会も少なければ、行動できる自信もなかった。 出歩くときには大抵誰かがついていてくれたし、見知った場所であるから頭が地図を組み立ててくれる。 けれども今は違う。見知らぬ場所にたった一人で放り込まれ、誰の助けもなく、無音の世界に取り残されている。 恐怖心はなかった。目が見えない生を過ごしてきたために、精神的には強くなっていた自覚はあった。 どう行動していいのかが分からなかった。未開の土地、見知らぬ土地で、経験の乏しいユズハは選択肢すら浮かばせることができなかった。 大抵こういうときには兄のオボロが側についていてくれたものだが、今はその兄もいない。 そのように仕組まれたのだろう。あの声も言っていた。 男性か女性か、なかなか判断できない中性的な声。近くから聞こえていたはずなのに、気配すら感じられなかった声。 まるで亡者のような声の主に抱いたのは嫌悪感ばかりで、ユズハは荷物も持たずにここまで歩いて、それからずっとこのままだった。 そもそも殺し合いなどできるはずがないのだ。肉体的にも、精神的にも。 出自もあり、ユズハは保護される立場であり、慈しまれる立場だった。世の中の醜い争いはあることは知っていても、蚊帳の外だった。 だから他者に対する明確な敵対心はなかったのだ。嫌悪感を抱いた声の主にでさえ、傷つけようという発想はなかった。 傷つけたくない、傷つけられないではなく、傷つける方法さえ、ユズハは知らなかった。 それを当たり前にしてきた彼女には不思議と思う気持ちはなく、困ったような表情を浮かべるばかりだった。 ともかく、ユズハは動けない。 空気の匂い、風の通りから判断して室外であり比較的開けた場所にいることは分かるのだが、どうなっているのかが判断できない。 確かめようにも声をかける人もいなかった。故にこうしてじっとしているしかない。 無闇に動こうとしなかったユズハの判断は正しかった。地面には割れたガラスが散らばり、他にも抜け落ちた釘、尖ったコンクリート片があり、 盲目の人間が歩けば間違いなく怪我をしてしまうような状況である。 目は見えなくとも聡いのがユズハだった。なんとなく、という程度ではあるけれども、危機を察知していた。 だから誰かがやってくるのを待つことにしたのだった。 殺し合い。言葉が本当なら、やってきた誰かがユズハを殺すことになる。だがそればかりではない可能性もある。 戦のようなものだ。敵ならば殺され、味方ならまだ助かる余地はあると見ていた。 もっとも、その味方は少ない。トゥスクルの人達が全員いるとは限らないし、ここの広さがどれだけなのか検討もつかない以上探し出してくれる確率も低い。 分の悪い選択だったが、これ以外にやれることもなかったのだから仕方がなかった。 いや、とユズハは自分の存外に冷めた思考を見直した。 どちらでもいいのかもしれない、と思っていた。敵でも、味方でも。それが自らの運命で、仕方がなかったことなのだと。 ユズハの生は受け入れることを常としてきていた。どんな理不尽、どんな苦痛でも、自らそれに対処する術がなかったのだから。 誰かの助けを借りなければ何をすることも叶わない生。生きているようで、その実生きているのかも分からない生。 他者から見れば、ユズハだって立派に生きているように見えるのだろう。人間らしく生きてきたという自覚もあった。 ただ、結局のところ、そこに自分があるのかは怪しかった。その時々で自分の知識に照らし合わせ、正しいとされることに合わせてきただけだった。 与えられたものを疑問もなく使うばかりで、本当に選んできたのかも分からない行為の積み重ねしかしてこなかったのがユズハだった。 そんな自分の行為もまた、受け入れるしかなかった。そうすることしか、できなかったから。 ハクオロがユズハの思考を眺めていればそうではない、そんなことはないと声を大にしていたのかもしれない。 そうしてくれるのだろうという確信があった。トゥスクルの皇は、時々人の心を見透かしたような言葉を投げかけてくる。 そういうとき、ユズハは僅かに残った自覚を意識する。本当に、と問いかける自分が生まれるのを感じていた。 答えそのものまでは見つからなかったが、もう少しで分かりそうな気がしていた。そう、もう少し、時間さえあれば…… 「ハクオロさま……」 我知らず、ユズハは口にしてしまっていた。 開かない視界を開かせてくれる男の存在を、あと少しだけでいいから手繰り寄せたかった。 会いたかった。ハクオロに。 動悸を帯び始めてきた胸をそっと、ユズハの青白く細い腕が撫でた。 心なしか落ち着きなくなっていた。冷静になっていたはずだったのに。 これはどういうことなのでしょうと思い始めたとき、砂利を踏み鳴らす音が聞こえた。 ピク、と耳が逆立つ。盲目である分、ユズハの聴力は並以上の感知能力がある。 足音ひとつでどのくらいの体格の人間であるかは大体予測できる。この感覚は、女性だろうか。 ゆったりとした足音は、慎重になっているというよりものんびりとした様子だった。 誰だろうとユズハは考える。足音からトゥスクルの人間でないことくらいは分かるのだが。 首をかしげていると、足音が止まった。気配が向く。気付かれたのだ、と分かった。 僅かに体が強張る。冷静になりきれていない体が緊張の汗を帯び始める。 受け入れることしかできないと分かり切っていながら、こうも落ち着かないのはなぜだろうと疑問にさえ思った。 ともかく、味方以外の人間――即ち、敵はすぐ近くにいた。 一歩一歩近づいてくる。音が大きくなっているから、分かった。 気配までが敏感に感じられるようになる。 明確な悪意こそないものの、特に好意も感じられない。つまり、どうするか判断に迷っているようだった。 どういうつもりなのだろうと思っていると、遠慮がちに、間延びした声が届けられた。 「……あの~、そこ、危ないですよ?」 ユズハ自身は全く認識できていなかったが、素っ頓狂な表情になっていた。 声をかけた主の名を、古河早苗という。 彼女の地元では有名な、のんびり屋の一児の母だった。 * * * 「ふふ、なるほど、そんなお兄さんがいらっしゃるんですね」 「ええ。とても優しくて、いい兄だと思ってます。ちょっと早とちりなところがありますけど……」 「男の人はそれくらい元気があった方がいいですよ。秋生さんなんて、毎日子供達と野球してますから。店番を放り出すのはいただけないんですけど」 「ヤキュウ……?」 「玉遊びのようなものですよ」 「……すみません、よく分からなくて」 「あ……」 沈黙が落ちた。ユズハは目が見えない。まして異文化の人間ともなれば想像は難しいだろう。 それ以上フォローの言葉が見つからず、早苗は言葉を濁すしかなかった。 ユズハがいた場所から、少し離れた公園。正しくは公園跡というべきで、 錆び付いて塗装が殆ど取れてしまったジャングルジムに、手すりのなくなった滑り台、そしてチェーンの片方が切れたブランコが残るのみだった。 噴水からは水も出ない。砂場には壊れた玩具が転がっている。そこは人の思い出すら残さない、寂しい場所だった。 それでもベンチは比較的きれいな状態であったため、早苗はとりあえずそこに連れてきて座らせ、談笑を重ねていたのだが、 今の一言で途切れてしまった。 空気が悪くなったのはユズハも察知したらしく、困ったように笑顔を浮かべる。 早苗は気を取り直すようにして「ええと、とにかく、秋生さんはいい人なんですよっ」と続けた。 「はい、分かります」 「いい加減な人なんですけど、でも一番にわたし達のことを考えてくれて」 「何かあったら、まるで漫画のヒーローみたいにすぐ駆けつけてくれて」 「でもちょっと向こう見ずで、時々怪我して帰ってきて」 「それで、わたしと、娘が、苦笑いしながら救急箱を持ってきて」 「仕方ない、って、みんなで、笑うんです」 「はい、分かります。……とっても、いい家族ですね」 ユズハは笑った。含みのない、柔らかい笑顔だった。 その表情が、声が、どうしようもなく……渚に、似ていた。 重なる。精一杯の笑顔で頑張る姿に。病弱でも高校生活を満喫しようと変わり始めた姿に。 臆病で、弱気でも、やれることをやろうとしていた娘の姿に。 だから、だから、わたしは。 「……もう、いいですよ」 「もう、いいんです」 はっきりと、ひとつの諦めと、ひとつの決意が早苗に届けられた。 言葉の内容が分かっていながら、早苗は「どうして」と言っていた。 早苗の手には、ナイフが握られていた。 刃先は突きつけていない。いや、向けてすらいなかった。殺すという気配すらなかったのに。 それだけではない。全てを受け入れるような笑みを、どうして浮かべていられるのか。 これらの意味を含んだ「どうして」に、ユズハは「分かります」の一言で応じた。 「迷っていたのは、そういうことですよね」 最初から、気付かれていた。 目が見えないのは、ナイフに気付いていないことから分かりきっていた。 だからすぐに殺せると思った。 夫のため、娘のため。やらなくてはならない。自分が守らなくてはならない。 人が死ぬのは大嫌いだけど、大切な家族が死ぬのはもっと嫌だから。 天秤にかけ、これでいいと洗脳するように何度も何度も繰り返し、 ナイフの刃を見つめながら思考を麻痺させ、やれると思ってやろうとしたはずなのに、 光のない無垢な瞳が、娘に瓜二つな声が、殺意を鈍磨させた。 だが頭の中ではやれ、やれ、やれ、やれ、と、耳障りな、車のクラクションのようなノイズがあった。 片隅にこびりついた思考が、もうやめにしようという発想を許さなかった。 殺したくない。でもやらなければならない。殺せ。殺せない。やれ。やれない。 早苗は逃げた。ユズハとの会話に興じることで、目を逸らした。 けれども逸らしきれなかった。一度抱いた決意は覆せない。そうしなければ、優しい娘は、夫は、守れない。 家族がゆえに、早苗は他の誰よりも家族のことを分かりきっていた。 だから。今度こそお別れにしようと思った。 口に出して、言い訳を並べ立てることで、正当化しようと思った。 免罪符を作ろうと思った。無理矢理にでもそうしなければならなかった。 そうして取り出したナイフの刃を、ユズハは見ていた。見えない目で。 見て、殺されると分かりながら、ユズハは赦した。 赦したのだ。 「私は、いいんです。それで……誰かの強さの、ひとしずくになれるのなら」 生きる意味を見つけ出した女の声だった。 赦して、なお、この女は赦さなかった。 全てを受け入れる一方で、忘れることを、目を逸らすことを拒む女の決意だった。 光を失った目が、早苗の顔を覗き込んだ。 よせ。やめてくれ。逃げることを赦さない、その目を。 「でも、でも、お兄さんがいますよね。ハクオロさんって人にも、会いたいんですよね。だったら、だったら」 「仕方ないんです」 私には、受け入れることしかできないから。そう付け加えたユズハは、ただ盲目で病弱なだけの少女ではなかった。 受け入れることしか知らない人間でありながら、受け入れることによって生きようと必死な少女だったのだ。 兄に会うより、ハクオロという男に会うよりも、 生きた証を、残したいのだ。 いや違う。自分の存在を残せる候補として、彼らの存在があったに過ぎない。 先に見つかったから、こちらを選んだ。それだけのことだった。 無垢で、無垢が故に、少女は残酷だった。 その実感が早苗の体を重くする。それでも、逃げる選択肢はなかった。 そうしなければ守れない。 そうしなければこの少女も本当の意味で死ぬ。 古河早苗は、やらなければ守れないと言い聞かせた瞬間から、逃げることは許されなかった。 人間が人間を殺すという現実から、逃げることを許されなかった。 「サナエさん」 ユズハが手を握った。静かな声の主の手は、暖かかった。 生きている。生きているのに。 早苗は涙を流した。人間を殺す代償に、涙を流すというのなら、 わたしは、どれだけの涙を流せばいいのだろう。 「娘さんや、旦那さまに、会えるといいですね」 お願い…… わたしに。 人を。 殺させないで。 我侭な願いは、届くことはなかった。 それでもやめるという発想はなかった。 自分達は、殺し合いをしなければならなかった。 ここから無事に逃げられると甘い考えを持てる、子供ではなかった。 大人だった。大人だったから、逃げることは許されなかった。現実に対処しなければならなかった。 大人は、少女ではいられない。 「ごめんなさい」 刺した。 「ごめんなさい」 二度、三度。 体に穴が開き、血が手のひらを濡らす。 「ごめんなさい」 それで何が変わるわけではなかった。 罪が薄まるはずはなかった。 それでも、言葉にしなければならなかった。 「ごめんなさい」 事切れた。 ユズハの手から力が抜けた。 支える力も失った少女は、仰向けに倒れ、穏やかな笑顔を浮かべていた。 誰かの役に立てる喜びを知った、幸せな人間の顔だった。 【時間:1日目午後2時ごろ】 【場所:C-4 公園】 古河早苗 【持ち物:NRS ナイフ型消音拳銃、予備弾×10、水・食料一日分】 【状況:健康】 ユズハ 【持ち物:不明支給品、水・食料一日分】 【状況:死亡】 041 やったねすばるちゃん!!声が届いたよ! 時系列順 044 Noisy Girl/Machine Maiden 042 アイリスの花/Reason to be 投下順 044 Noisy Girl/Machine Maiden GAME START 古河早苗 066 血塗れて、ただ、貴方達を想う ユズハ 死亡
https://w.atwiki.jp/llss/pages/1299.html
元スレURL 凛「真姫ちゃんの動画が転載された上に酷評されてるにゃ…」 概要 大惨事お料理教室 タグ ^西木野真姫 ^短編 ^コメディ 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/maid_kikaku/pages/1805.html
(投稿者 Cet) 「この病は死に至らない」 - ヨハネ 11 4 ◇ 暗闇であった。 薄暗い礼拝堂には、四人の人間がいた。 「何故、我々は苦しむのでしょうか」 一人は説法をする神父だった。 「それは、我々があまりに弱い所為でありましょうか。 我々が、暗闇の中を彷徨うのは」 そして、その説法を聞いている人物が、残りの三人だった。 「否、本当に弱い人間が、暗闇の中を彷徨うことを為し得ましょうか?」 三人の内、一人は、老人。後の二人は、若い男女だった。 老人は痩せており、感慨深げに目を細めて、説法に聞き入っている。 「我々が、暗闇の中を彷徨うことができるのは、何故でしょうか? それは、我々が、光と手を繋いでいるからです。 我々は、どんな暗闇をも、歩いて行くことができます。 どんなに暗く深い闇の中であっても、その中で、嘆き苦しみながら、歩いて行くことができるのです。 それは、いつか訪れる夜明けと、手を繋いでいるからこそ、可能なのです。 つまり、どんな暗闇をも、我々は、越えて行けるのです。 エイメン」 結びの言葉と共に、前触れなく神父の身体が壇上から姿を消した。 若い男女の行動は迅速の一言に尽きた。 老人の身体を守るため、彼の身体を抱き上げた男が、目にも留まらぬ速さで教会の後方へと駆けるのに対して、女性はその援護の為に追随した。 その空間では、時の流れが些か速度を上げたかのように、目まぐるしい展開が起こっていた。 次の瞬間、女が跳躍する。 ここで初めて、甲高い金属音がその場を満たした。 女性が床に着地する。そして息をつく暇すら見せないで、再び跳躍する。 さらにもう一つ、甲高い金属音がして、女性は再び着地した。 ぜいぜいと息を切らして、彼女は攻撃者の気配を覗う。 しかし、攻撃は起こらない。 それどころか、その攻撃者の気配が、ない。 恐ろしい予感を覚えたかのような素振りで、女性は、礼拝堂の入り口を見遣った。 老人と男が、出口を目前にして死んでいた。 夥しい量の出血が、彼らの倒れ伏した床に広がっている。 女性はそれを見て、ただ、目を細める。 「……ジーン」 その背後から、声を掛ける者がいた。 「どんな暗闇の中でも、人は歩いて行くことができます」 それが聞こえないかのように、ただ、女性は悲しそうに男性の名前を呟くのであった。 「……ジーン」 「だから、貴方は今一度、灰に還りなさい。 戦う事をおいて他に何も知らない、哀れな兵器。 塵は塵に、灰は灰に――AMEN」 次の瞬間、女性が懐の短刀を抜き払った。 そのままの速度で背後を通過した腕が、暗闇の中へと消えていく。 女性は立ちつくして死んでいた。 腕を失った状態の女性は、恐らく痛みを感じることすらできなかっただろう。 銃剣を身体の至るところに突き立てた女性は、死んでいた。