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人取橋の戦い(伊達軍) 出現条件 戦前・戦後イベント・ムービー 特殊会話イベント 勝敗条件 武将データ ミッション アイテム配置 シナリオ攻略情報金ミッション情報 出現条件 以下のいずれかの条件を満たす。 長宗我部の章、四国征伐(長宗我部軍)クリア後の選択肢で 「秀吉には仕えない」を選択 毛利の章、上月城の戦い(毛利軍)クリア後の選択肢で 「秀吉には従わない」を選択 明智の章、山崎の戦い(明智軍)クリア後の選択肢で 「自分にはできない」を選択 戦前・戦後イベント・ムービー 前・後 イベント名 選択肢 友好度上下 武将 シナリオ分岐 戦前 伊達士官 選択肢なし ─ ─ ── 父を撃つ 選択肢なし 戦後 戦後の政宗 「なぐさめる」 変化なし ─ ── 「今はやめておく」 「秀吉なんて無視だ」 「どこか攻めよう」 「秀吉に謝ろう」 伊達の章・小田原討伐(豊臣軍)へ 「秀吉を倒そう」 伊達の章・忍城攻め(北条軍)へ 特殊会話イベント 状況 プレイヤー 相手 セリフ 敵邂逅 勝敗条件 制限時間 60分 勝利条件 二本松国王丸の撃破→二本松国王丸と佐竹義重の撃破 敗北条件 伊達政宗の敗走→伊達政宗の敗走、または佐竹義重の退却地点への到達 武将データ 伊達軍 備考 二本松軍 取得品 備考 伊達政宗 総大将・敗北条件プレイヤー 二本松国王丸 総大将勝利条件 伊達成実 プレイヤー 新城信常 武器 片倉小十郎 高玉常頼 武器 留守政景 大内定綱 白石宗実 金上盛備 鬼庭左月 守備頭 原田宗時 守備頭 桑折宗長 佐竹義重 増援勝利条件 雑賀孫市 増援プレイヤー 岩城常隆 武器 増援 窪田十郎 アイテム 小野崎義昌 アイテム 佐竹義久 梶原政景 武器 相馬盛胤 武器 相馬義胤 石川昭光 増援(2度目) 白川義親 武器 水谷胤重 アイテム 針生盛信 武器 ミッション No. 名称 難易度 内容 ボーナス条件 ボーナス 備考 1 電撃作戦 ★★☆☆☆ 高玉常頼より先に北砦に到達せよ! 30秒以内に成功 巻物 2 砦制圧 ★☆☆☆☆ 新城信常を撃破せよ! すべての敵を〇〇が撃破して成功 金 3 怒りの銃口 ★★☆☆☆ 敵兵を撃破せよ! 〇〇の体力が半分以上の状態で成功 金 制限時間 1 0050人 4 要所防衛 ★★☆☆☆ 梶原政景と相馬盛胤の西砦侵入を阻止せよ! すべての敵を〇〇が撃破して成功 金 5 左月の意地 ★★★★☆ 窪田十郎と岩城常隆を撃破し、鬼庭左月の敗走を阻止せよ! すべての敵を〇〇が撃破して成功 武器 6 一時退却せよ ★★☆☆☆ 石川昭光と白川義親を撃破し、留守政景の後退を援護せよ! すべての敵を〇〇が撃破して成功 巻物 7 内部分裂 ★★★☆☆ 小野崎義昌を撃破せよ! すべての敵を〇〇が撃破して成功 アイテム 制限時間 2 00 8 仇敵 ★☆☆☆☆ 二本松国王丸の二本松城後退を阻止せよ! すべての敵を〇〇が撃破して成功 金 9 冷静に追い詰めろ ★☆☆☆☆ 敵詰所を制圧せよ! 〇〇の体力が半分以上の状態で成功 金 10 全員撃破 ★★★★★ 敵武将の退却を阻止せよ! 〇〇の体力が半分以上の状態で成功 アイテム アイテム配置 アイテム種類 場所 シナリオ攻略情報 味方増援として出現する孫市は合戦準備で選択できないため身支度もできない。孫市の準備は前もってよろず屋で行っておくこと。 「仇敵」は佐竹義重撤退イベント発生時まで二本松国王丸が生存していると発生。二本松国王丸は弱い上に味方に突撃してくるので、イベント発生前にうっかり倒してしまわないように注意。 金ミッション情報 条件 ミッション1~7までをクリア 味方武将が敗走していない ミッション9発生前に出たためミッション9はクリアしなくてもよい? ミッション8が発生する前に二本松国王丸を撃破していても金ミッションが発生。ミッション8はクリアしなくてもいいようです。 詳細情報 「怒りの銃口」は撃破数50だが制限時間1分とかなり短めのため、苦手なら智謀・神算を持つ武将を入れておこう。 佐竹義重以外の敵武将を先に撃破していれば金ミッション発生と同時に達成も可能。 金ミッションまでの一例 まず紫を鬼庭左月がいる南東の砦へ移動指定しておく 緑で高玉常頼を倒し、北砦へ入り「電撃作戦」クリア 金上盛備、できれば大内定綱も倒した後黄で新城信常を倒す。黄はそのまま西砦に待機。 緑で雑魚を狩り「怒りの銃口」をクリア 増援が出現し「要所防衛」「左月の意地」発生。相馬盛胤は西砦のそばに出現するので門が開いたらすぐ黄で撃破する。 緑で梶原政景を撃破。緑は南側に待機させる。 このあたりで孫市が出現するので、北西の二本松城付近へ移動指定 紫で窪田十郎、岩城常隆を撃破。佐竹義久のいる南砦へ移動する。 2回目の増援が出現し「一時退却せよ」「内部分裂」発生。緑を小野崎義昌へ向かわせる 紫で詰所から出現する石川昭光、白川義親を撃破、緑で小野崎義昌を撃破 金ミッション発生、残っている敵を撃破
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あのぼだいじゅのもとへ【登録タグ kihirohito あ 初音ミク 曲】 作詞:kihirohito 作曲:kihirohito 編曲:kihirohito 唄:初音ミク 曲紹介 護法少女ソワカちゃん第7話挿入歌。 歌詞 目の前に広がる 見果てぬ荒野 ころがるこんなの どうして私が ここにいるかは 説明めんどくさ クーヤンの荷物 備長炭だけ 見上げた根性 私の持ってるカロリーメイトが 減ってる時がある 吹きすさぶ風 大地は唸る 降魔の呪法に 明日を託して あの菩提樹の下へ 行く手を阻む 邪教の信者だ グルグル教団 人類を全て月の食料に しようとしている 追いかけて来たのに 何にもしない ちょいマロおやじ アンタの語るフランス小咄 ただの下ネタ 照りつける太陽 渇きは募る 陽炎の先に浮かぶ タージマハール へんじがない ただのしかばねのようだ って見ればわかるよね 虚空に浮かぶ月 須弥山(しゅみせん)は遥か あなたに会うために 私は向かうの あの菩提樹の下へ 若干PによるRemix コメント もう駄目ww -- 名無しさん (2009-01-13 16 24 50) ガチロリメイド -- 名無しさん (2010-04-06 17 12 11) テンポもよく かわいく面白い曲ですねwww きいていてくすくすわらいましたww ソワカちゃんの中でも好きですwww -- 麻里亜 (2010-06-20 21 09 06) ソワカちゃんやっぱツボww -- アイメル (2010-07-31 13 14 33) 名前 コメント
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憂鬱な朝の通学、いつも通る架道橋の下の柱で僕はソレに出逢った。 「ゆっくりしていってね!」 僕はそのまま無視して、というか気付きさえせずに通り過ぎかけて あれ、と思って声のした自分の右側の柱を見た。 そこにはとぼけた顔をした、黒い帽子を被った金髪の人の顔が描かれていた。 「…?」 気のせいだったかなと首をかしげて、僕はそのまま学校に向かおうとした。 「ゆっくりしていってね!」 また同じ声が聞こえてきて僕は辺りを見回した。 部活の朝練で大分早めに家を出たためか、周りには誰も居なかった。 おかしいなと僕はますます首を傾げた。 そして柱に描かれているとぼけた顔の落書きを見た。 グラフィティとでも言うのだろうか。 まあそんなおしゃれで芸術的な感じは全くしないが。 どちらかというと子どもの落書きというのが一番近い。 オールカラーでしっかり彩色してあるところは子どもとは思えないほどの技術だが センスという点においてはまさに子どものソレだった。 「ゆっくりしていってね!」 「…!?」 僕は落書きの口元が動いたのを見て目を疑った。 「え、え?」 何度も袖で目を擦ってから、僕は嘗め回すようにその落書きを見た。 幻覚でも見たのだろうか。 寝不足かな。 ははは、と乾いた笑いをあげながら僕は顔を引き攣らせた。 「ゆっくりしていってね!!」 「うわあああああ!?」 今度こそ僕はその落書きの口が動いたのを見て そしてそこから声が発せられたのを聞いた。 「おにいさんどうしたの?ゆっくりしていってね!」 「ななななななんなぁ!?なんだおまえ!?」 僕はその場に尻餅をついて腰を抜かした。 「まりさはゆっくりまりさだよ!ゆっくりしていってね!」 そのとぼけた落書きは自分のことをゆっくりまりさとなのると またゆっくりしていってねと言った。 「こ、これは夢だこれは夢だこれは夢だああああ!!!」 混乱極まる状態で僕は腰を抜かしたまま四つんばいでその場から逃げ去った。 「ゆゆ!?おにいさんもっとゆっくりしていってね!」 その日の下校時。 部活を終えてからなので大分遅くなった。 辺りはすっかり夜帳が降りつつあった。 「あれは夢、あれは夢、あれは夢…!」 僕は緊張しつつ、例の架道橋の下の柱の前に差し掛かりつつあった。 迂回してもよかったが、今朝の出来事 落書きが僕に喋りかけたのが本当かどうかを確認していかないと今日はとても寝付けそうに無かった。 恐る恐る、柱の前の落書きに立つ。 確かにあの落書きはあった。 だが今のところ何か話しかけてくる様子も無い。 僕は周りに人は居ないのを確認してゆっくりと深呼吸をすると これはあくまで独り言なんだと往生際悪く自分に言い訳しつつ ビクビクしながら声を出した。 「や、やあ」 「ゆゆ?おにいさんゆっくりしていってね!」 やはり、その落書きは喋っていた。 僕はごくりと唾を呑んだ。 驚きで息がうまく出来ず なんとか浮かべた愛想笑いも多分めちゃくちゃに引き攣ってるのを自覚しながら尋ねた。 「お、おまえなんなんなんだよ?」 緊張の余りなんが一個余計に付いてしまったが一応通じたようだった。 そいつは元気に返事をしてきたのだから。 「まりさはゆっくりまりさだよ!」 「だ、だからそのゆっくりまりさってのは一体どういう存在なんだよ なんで落書きが普通に喋ってるんだよ」 多少落ち着いてきた僕は少し強気に問いかけてみた。 「まりさはゆっくりしてるよ!」 全く意味が分からなかった。 だが、一つわかったことがある。 こいつワケワカラン。 それはもう確かと言っていい気がした。 「ぜんっぜんわかんないから」 なので率直な感想を僕はまりさと名乗る落書きに述べた。 「だからゆっくりしてるよ!おにいさんもゆっくりしていってね!」 僕はもうそういうものなんだと諦めて詮索するのをやめた。 そしてそれと入れ替わるようになんだか腹の底から笑いがこみ上げてきた。 まりさのことをよく見れば見るほど笑える顔してると僕は思った。 「くっくっく、意味わかんねー ほんと変な奴だなーお前」 口元を押さえて笑いを堪えながらそう言ってやった。 「ゆゆ!まりさへんじゃないよ! ゆっくりしてるだけだよ!」 「はいはいゆっくりゆっくり まーワケわかんないけどもうどうでもいいや 帰るわ」 そう言って僕は手をぷらぷらと振りながらその場を後にした。 「おうちでゆっくりしていってね!」 堪えきれなくなって噴出しながら僕は帰路についた。 「オッス」 「おにいさん!ゆっくりしていってね!」 「いやいや遅刻するから」 それから一月ほど経った。 僕はまりさと通学の際に二言三言会話するのが日課になっていた。 まりさはいつもゆっくりがどうのこうのとしか言わないが まあそれでもなんとなく会話になっていた、と思う。 不思議なことに、この落書きと会話できるのは僕だけのようだった。 未だまりさと僕以外で話をしている人は見たこと無いし まりさに聞いても僕以外とは話したことが無いと言っていた。 かといって僕以外誰にも話せないのかと言われると別にそうだという確証も無い。 結局のところまりさの正体については、まあ全く進展無し。 何一つわからなかったが、別にだからどうというわけでもない。 別に何かまりさと出会うことで大きな変化があったわけではないが 僕は憂鬱だった通学を、それほど嫌に感じなくなっていた。 そんな風にどうということもなく 月日はゆっくりと過ぎていった。 僕がまりさと知り合って特に変化も無く一月半が過ぎた。 そしてその日、初めて具体的な変化がまりさに訪れた。 そう、かなりわかりやすい具体的な変化が。 「あ、やべ!にげろ!」 架道橋の下の柱の前でワイワイやってた三人の子どもが 蜘蛛の子を散らすように走り去っていった。 ソレが僕に姿を見られたからだというのに気付くのに僕は少し時間を要した。 「なんかしてたんか…ぶっ!?」 僕はまりさの姿を見て思わず呑んでいたジュースを噴出した。 「とってもだんでぃ~♪」 まりさの顔に、立派なカイゼル髭が書き足されていた。 まりさは嬉しそうにその髭をピコピコと動かしている。 頬が興奮気味に赤らんで目に何やら涙まで溜めている。 多分嬉し涙だろう。 まりさはなんかもう幸せの絶頂としか言いようのなさそうな顔をしていた。 「うっわ…」 ジュースで汚れた口元をティッシュで吹きながら俺は呻いた。 「っていうか書き足されたもん動かせるんだなお前」 「ゆっゆっゆまりさはとってもゆっくりしたじぇんとゆめんになったよ」 「いや髭だけで紳士自称されても」 僕は呆れ顔で腕組みして溜息をついた。 「やっべにげろにげろ!」 柱の前から蜘蛛の子を散らすように子ども達が走り去っていく。 「またか」 そう思いながら僕はそっとまりさの描かれている柱を見た。 「はっえ!めっちゃはっえ!」 そう来たかガキ共、と僕は唸った。 足の生えたまりさがその場ですごい勢いで足を交互に前後させていた。 足は棒人間のような適当なものではなく結構リアルな感じの造形で 膝の辺りやくるぶしとかかかとなんかよく描けていてやるなガキ共と僕は感心した。 しかしまりさがいくら足を動かしてもその場から全く進んでいるように見えないのだが はっえ!とか言ってるからにはまりさ的にはかなりすごいスピードで 走っているのだろうかと思うと僕は不思議に感じた。 ちなみに走るたびにカイゼル髭もピコピコと揺れている。 「おーなんか知らんが喜んでるみたいで良かったがゆっくりしなくていいのか」 なんとなく気になって僕は尋ねた。 「ゆっくりはしってるよ!!!!」 汗をかきすごいスピードで足を動かしながらまりさは言った。 「そっか、なら別にいいけど」 ひょっとして僕らの考えるゆっくりという単語と まりさの言うゆっくりという単語は全く違うものではないかとの疑問を覚えつつ 僕はまた明日と言いながらまりさに別れを告げた。 ―――――――――――――――――――――――――――――― 「うわなんだこりゃ」 その落書きを見て眉を潜めながら彼は呻いた。 「マジダッセー」 「俺等のシマにこんなん描かれちゃ沽券に関わるぜ」 「そうだな…んじゃまあいっちょやりますか」 彼は仲間達の意見に頷きながら腰のポーチからスプレー缶を取り出した。 「お!待ってました!」 「サイコーにキマったグラフィティを頼むぜ!」 彼がそのスプレー缶を手に取ると仲間達は次々に歓声を上げた。 「任せな、サイコーにCOOLなアートを見せてやるぜ」 そう言って彼はそのとぼけた子どもの落書きに上からスプレーを吹きつけた。 ―――――――――――――――――――――――――――――― 「な…!?」 柱に描かれたソレを見て、僕は絶句した。 おどろおどろしい黒い髑髏の何も無い筈の眼窩の奥が怪しく輝きまるで見るものを見つめるような絵。 今にもカタカタと顎を鳴らして笑い出しそうなほどの存在感。 下にスタイリッシュな赤い文字でHUNGRY MONSTER等と描かれている。 相当に高度な技術で描かれているのは素人目にも分かるほど素晴らしい絵だった。 別に落書きなんていたるところにあるしそれを咎めるつもりも無い。 だが僕は憎々しげに呻いた。 「なんでわざわざ…ここに描いたんだよ!」 僕は拳を握りその髑髏を叩いた。 僕は学校をサボって落書きの消し方を役所やら何やら色々なところに聞いて回った。 そこから得た結論としては、「上から塗料で塗りつぶせ」だった。 「…畜生!」 僕は壁を叩き一人ごちた。 別にどうということの無い、どうでもいい存在のはずだった。 なのに胸の奥からこみ上げるような、この不快感は何なんだ。 「畜生…畜生…」 わけも分からない感情に身を任せて僕はその場にうずくまって泣いた。 一頻り泣き腫らして、僕はあの柱の前にまでやってきていた。 あのとぼけた顔の落書きはもう無い。 今あるのはおどろおどろしい髑髏の落書き それをそっと撫でながら僕は呟いた。 「まりさ…」 『ゆ!おにいさんゆっくりしていってね!!』 「うぎゃあ!?」 僕は恐ろしい形相の髑髏が顎をカタカタ言わせながら野太い声でそう言ったのを聞いて尻餅をついた。 「んななななななな!?」 地べたにへたり込んだままソレを指差しな僕は喚いた。 「なんで普通に喋ってんだよ!?」 『ゆ!まりさだっておしゃべりしたいよ!』 体中の力が抜けていくのを実感しながら項垂れて僕は呻いた。 「原型留めてなかろうが大丈夫とかほんとなんでもありかよ…」 余りのあほらしい顛末にぐったりしながらまりさにまた明日といって僕は家に帰った。 ―――――――――――――――――――――――――――――― 彼は自分の自信作のグラフィティを見に架道橋の下の柱の前に立った。 そして我ながら見事な出来だと思わずほくそえんだ。 まるで今にも動き出しそうなそのリアリティと迫力に自作ながら震えてしまう。 「サイコーにCOOLだぜ」 憚ることなく彼は自らのグラフィティを賞賛した。 『てれるよ!』 「あ?」 彼はどこからともなく聞こえてきた重苦しい声に 辺りを見回して声の主を探した。 「気のせいか…」 はてなと首をかしげて彼は呻いた。 『ねえおにいさん』 「ってやっぱ誰かいんのか?」 また彼は辺りを見回した。 しかしやはり辺りには誰も居ない。 『まりさね』 また聞こえてきた重苦しい声に彼は舌打ちした。 「いい加減にしやがれ! 隠れてないで出て来いよ!」 苛立ちながら自信作の描かれた柱を思い切り叩いた。 『おなかすいたの』 ぐちゃり、と何かが潰れるような音がした。 彼はそっと音のした方、柱の方を振り向いた。 壁を叩いたはずの手が見つからなかった。 【HUNGRY MONSTER】 腹ペコの化物 その彼の描いた文字が視界に入ったかと思うと、彼は何も分からなくなった。 ―――――――――――――――――――――――――――――― 通学途中に通りかかったまりさの居る架道橋の下は、黄色いテープで仕切られていた。 「…?何かあったんですか?」 僕は艶やかな黒髪をショートカットにしたタイトスカートを履いたスーツの女性に尋ねた。 「んー、ちょっと学生さんには刺激の強すぎるのよねー 多分学校からホームルームかなんかで説明あると思うから 今は悪いけどここ迂回して学校行ってくれる? 帰りも別のルートで帰ってね あ、学校さぼっちゃ駄目よ」 「はあ…」 その女性は直接の明言は避けたが、何か血なまぐさい事件が起こったのはわかった。 多分彼女も警察の人なのだろう。 僕は、まりさに会えないのを残念に思いながら渋々と別の道を通って学校へと向かった。 それから一週間ほどずっとそこは閉鎖されっぱなしだった。 僕はもどかしく思いながら、あの場所を閉鎖している事件について調べていた。 好奇心か、それともまりさに会えなくて寂しかったのか。 どちらかは良く分からない。 そこで起こった事件については、学校が伝えるより多くの情報が生徒の間で噂話として飛び交っていた。 「やっぱさあ…あそこで起きた事件って殺人?通り魔とか?」 「人が死んだのは間違いないってー」 「こわーい」 「なんか死体やばかったらしいぜ?」 「どんなん?」 「なんか上の方が無いとか…」 「どういう意味?」 「あ、ネットに画像上がってるって」 「マジで?」 「誰か携帯携帯」 「あ、これじゃね?」 「え、どれどれ?」 「キャー!」 「うるせえ」 「うわグロ」 「コラじゃね?」 「人間じゃないだろこれ」 「爆弾とか?」 「それだったら跡残るんじゃない?」 「どっかで殺してからそこに捨てたとか」 そんな風にクラスのみんながその話題でわいわい盛り上がる度にその隅っこに座って何度もぼーっと話を聞いていれば なんとなく事件の概要くらいは知ることが出来た。 被害者は腰から上が無くて、傷口はまるで食い千切られたようにグチャグチャだっただの 被害者はグラフィティ、所謂壁の落書きの高度な奴みたいなのをやってて 殺害現場は被害者の描いたグラフィティの目の前だっただの 大体そんな感じの噂を僕は聞いた。 【HUNGRY MONSTER】 そう記された、今はまりさになっている髑髏のことが脳裏に浮かぶ。 僕は馬鹿な、そんなはずは無いと自分に言い聞かせる。 あれはただの落書きだしそんなこと出来る奴でもないしそんなことするような酷い奴なんかじゃない。 疑うなんて馬鹿げている。 ――――喋ったりする落書きが普通?馬鹿じゃないの――― それから一週間程、僕は他の何にも身が入らなかった。 日時が経って現場検証も終わったのか あの場所はまりさを囲うように黄色いテープで小さく囲われてるだけで 誰でも通れるようになっていた。 「…よ」 『ゆゆ?おにいさんゆっくりしていってね!』 カタカタと顎を鳴らしながら鉛の様に重苦しい声が架道橋の下に鳴り渡った。 「ああ、うん」 僕は帰りに、久々にまりさの所に寄っていった。 我ながらぎこちないことこの上ないと思う。 目が泳ぐし胸もバクバクと鳴っている。 「なあ、まりさ ここでなんかあったらしいけど、知らないか?」 『ゆ?それってゆっくりしてること?』 髑髏のまりさは、マイペースにそんなことを僕に尋ね返した。 「さあ、あんまり…ゆっくりしたことじゃないかな」 言い淀みながら僕は、なんとかそうとだけ言った。 『ゆっくりしてないことなんてしらないよ!ゆっくりしていってね!』 「そっか、そっか…」 それ以上問い詰めるのが怖くて僕はそのまま家に帰っていった。 その次の日は学校は休みで、僕はもんもんとしながら部屋に篭っていた。 その次の朝、またあの場所で人が死んだことを知った。 またあの場所は警察の手で閉鎖された。 死体は以前の事件と同じような状態で発見されたらしい。 被害者は浮浪者だったそうだ。 まりさの目の前で起こった二つの殺人。 僕はそれを聞いて背筋が凍った。 もう、僕はまりさの恐行を疑わないことが出来なかった。 だが信じたかった。 まりさのことを大事な存在かと聞かれれば、別にと答えると思う。 でも、まりさはもう僕の日常の一部だった。 そのまりさがそんな恐ろしいことをしたなんて信じたくない。 僕はまりさのことを信じたいのに信じきることが出来ない。 真実を知りたい、それで何もかもすっきりさせたい。 僕の心はその想いに焦がれて焼きついた鉄板のようだった。 腹の中に拭い去れない悪寒と吐き気がずっといつ居ているような嫌な感覚。 まりさに会って話を聞こう。 そう僕は決心した。 だが、今度はそこに入れるようになるのに二月もかかった。 待ちくたびれた僕は一刻も早くまりさの話を聞きたかったが 流石に当分は警察が見張っていると思って、二週間の間はなんとか耐え続けた。 だがそれ以上待つことは僕には出来そうに無かった。 日曜日、辺りもすっかり暗くなって街灯の明かりだけが頼りのような時間帯に 僕は着ているジャケットのポケットというポケットをパンパンに膨らましながらあの場所へと向かった。 「まりさ…居るか?まりさ」 あの架道橋の下に足を踏み入れて僕は恐る恐る声をかけた。 『ゆゆ!おにいさんゆっくりしていってね!』 前に聞いた鉛のような声がさらに錆びたような声でまりさは答えた。 その声を聞いてごくり、と唾を呑む。 血が体中を駆け巡り、熱が篭っていくのに僕の背筋はゾクゾクと冷めきっていた。 「まりさ…」 僕はじっと、変わり果てた姿になったまりさに話しかけた。 「腹…減ってるのか?」 僕は左の人差し指でそっと【HUNGRY MONSTER】という文字に触れながら尋ねた。 『うん!』 次の瞬間、髑髏の口が動いた。 そして気が付くと僕の左人差し指は消えてなくなってしまっていた。 『むーしゃ、むーしゃ、しあわせー♪』 燃えるような痛かった。 けれどそれ以上に燃え盛っていた僕の真実を知りたいという想いが氷解して 逆に全身の熱は下がったように感じた。 手を押さえて三歩あとずさる。 歯軋りをし、痛いほど右手で人差し指の無くなった左手を握りしめながら、認める。 ここで殺された二人を殺したのはまりさだ。 【HUNGRY MONSTER】 僕にだって読める簡単な英語。 腹ペコの化物。 食べたのだ、こいつは、人を。 僕の頬をぬるい水滴が伝った。 『おにいさん!もっとたべさぜでべ!?』 僕はジャケットのポケットから、スプレー缶を取り出しまりさに吹きかけた。 『まりざのおべべがああああああ!!』 カタカタと顎を鳴らしながら瞳を塗りつぶされた髑髏が喋る。 スプレーで落書きされてこんな化物になったのなら きっとスプレーで壁に何かを描けば何らかの影響は有るはず。 何か無力な物に描き換えてしまえればそれが一番良かったが生憎とそんな技術は無いので 目潰し代わりに使うのが精一杯だ。 それでも、人を喰らう化物相手に 僕が少しでも勝てる可能性の有る手段と言ったらこれくらいしか思いつかなかった。 警察に言ってもどうせ信じてもらえない。 だから僕がこの手で、このまりさとケリを付ける。 『ゆ゛ぐがぁ!!』 まりさの顔が壁から飛び出したように見えた 気付くとスプレー缶は食い破られて、中からインクがボタボタと零れ落ちる。 幸い、手は食い千切られては居なかった。 多分スプレーのかかってくる方向にがむしゃらに突っ込んだのだろう。 目が見えないのは確かなようだった。 なら大丈夫だと僕は自分に言い聞かせ、懐から大振りな金槌を取り出して まりさの下顎の付け根に渾身の力で振り下ろした。 左の人差し指が無いからうまく力が入らなかったが それでも振り下ろした部分のコンクリートが砕けて僕の血と一緒に地面に落ちた。 『ゆぎゃぁああああああああ!!』 顎の片側が外れてブランブランと揺れているのに何故喋れるのだろうか。 相変わらず、不思議な奴だな。 こんな状況なのにそんなことを思って少しだけ笑みがこぼれた。 出来るならばずっと笑っていたかった。 まりさと、毎日二言三言話して、少しだけ笑って そんな生活がずっと続けばいいのにと願っていた。 一瞬の逡巡の後、僕はまりさの歯に金槌を振り下ろした。 『ゆ゛ぐぉ!?』 人の肉を裂き骨を砕く歯なのに、不思議なことにソレは簡単に砕けた。 強度はコンクリートとなんら変わらないらしい。 「………!」 歯を食いしばるのは痛みのためか、それともまりさを打つためか。 苦みばしった表情で僕は何度も何度も金槌をまりさに向かって叩き付けた。 砕けて落ちたコンクリートの破片に左手からこぼれていく血がボタボタとかかって赤く染めた。 僕にはそれがまりさの流す血のように見えた。 「――っ!――っ!」 『い゛だい゛…い゛だい゛よ゛おにいざん…い゛だい゛』 「ぅぅうううううううう…!!!」 止まらなくなった涙が口元へと流れ込んでしょっぱい味がした。 もうなんと言っていいのかわからずに僕は腹の底から叫んだ。 「こんなお別れ無いよまりさぁ!!!」 どのくらいの時間が経っただろう。 僕にとって辛く、無限のごとく感じたその時間は実際にはそんなに長いものではなかったのだろうか。 まりさの顔は殆ど砕け散り、僕はこれで最後だと思って金槌を振り下ろした。 パキン、と変な音がして一面崩れ去っていく。 僕は目を見開いた。 崩れた壁の奥には、最初に出逢ったころと同じ姿のまりさが驚いたような顔をしていた。 『もどれた!もどれたよ!』 髭を描いてもらった時みたいに嬉し涙を流してまりさはその場でぴょんぴょんとかわいらしく跳ねていた。 「あ…」 僕はそれまでの胸の痛みから来た涙とは別の、暖かい涙を流した。 『おにいさんありがとう!ゆっくりしていってね!』 「よかった…」 僕の口からは自然とそんな言葉が漏れていた。 『おにいさん!これからもずっといっしょにゆっくりしようね!』 まりさは僕との、この形での再会を心から喜んでいるんだろう 本当に嬉しそうにそんな風に感極まった声をあげた。 僕も全く同じ気持ちで、そう呟いたんだと思う。 「最後に…こうして出会えてよかった」 僕はまりさに向かって金槌を振り下ろした。 それから、駆けつけた警官に僕は取り押えられて 手の傷を見た警官に病院へと運ぶために応急処置をした後近くにあったパトカーに乗せられた。 「あんたねぇ…何があったのか知らないけど いくら現場検証ばっちり終わったからっても現場にあんなことしたら 器物破損やら何やらでちょっとした悪戯でしたーじゃすまないわよ全く… 黄色いテープ見えなかった?」 その女刑事はむくれながら言った。 「はい…」 女刑事の話には上の空で僕はそう答えた。 「たく… で、あんなとこで何してたのよあんた」 僕はその質問に、本当のことを赤裸々に答えるわけにもいかず どう答えればいいのだろうと途方にくれた末にこう答えた。 「友達に…さよならを言ってました…」 僕を乗せたパトカーは夜の闇の中をサイレンも鳴らさずに静かに走っていった。 このSSに感想を付ける
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憂鬱な朝の通学、いつも通る架道橋の下の柱で僕はソレに出逢った。 「ゆっくりしていってね!」 僕はそのまま無視して、というか気付きさえせずに通り過ぎかけて あれ、と思って声のした自分の右側の柱を見た。 そこにはとぼけた顔をした、黒い帽子を被った金髪の人の顔が描かれていた。 「…?」 気のせいだったかなと首をかしげて、僕はそのまま学校に向かおうとした。 「ゆっくりしていってね!」 また同じ声が聞こえてきて僕は辺りを見回した。 部活の朝練で大分早めに家を出たためか、周りには誰も居なかった。 おかしいなと僕はますます首を傾げた。 そして柱に描かれているとぼけた顔の落書きを見た。 グラフィティとでも言うのだろうか。 まあそんなおしゃれで芸術的な感じは全くしないが。 どちらかというと子どもの落書きというのが一番近い。 オールカラーでしっかり彩色してあるところは子どもとは思えないほどの技術だが センスという点においてはまさに子どものソレだった。 「ゆっくりしていってね!」 「…!?」 僕は落書きの口元が動いたのを見て目を疑った。 「え、え?」 何度も袖で目を擦ってから、僕は嘗め回すようにその落書きを見た。 幻覚でも見たのだろうか。 寝不足かな。 ははは、と乾いた笑いをあげながら僕は顔を引き攣らせた。 「ゆっくりしていってね!!」 「うわあああああ!?」 今度こそ僕はその落書きの口が動いたのを見て そしてそこから声が発せられたのを聞いた。 「おにいさんどうしたの?ゆっくりしていってね!」 「ななななななんなぁ!?なんだおまえ!?」 僕はその場に尻餅をついて腰を抜かした。 「まりさはゆっくりまりさだよ!ゆっくりしていってね!」 そのとぼけた落書きは自分のことをゆっくりまりさとなのると またゆっくりしていってねと言った。 「こ、これは夢だこれは夢だこれは夢だああああ!!!」 混乱極まる状態で僕は腰を抜かしたまま四つんばいでその場から逃げ去った。 「ゆゆ!?おにいさんもっとゆっくりしていってね!」 その日の下校時。 部活を終えてからなので大分遅くなった。 辺りはすっかり夜帳が降りつつあった。 「あれは夢、あれは夢、あれは夢…!」 僕は緊張しつつ、例の架道橋の下の柱の前に差し掛かりつつあった。 迂回してもよかったが、今朝の出来事 落書きが僕に喋りかけたのが本当かどうかを確認していかないと今日はとても寝付けそうに無かった。 恐る恐る、柱の前の落書きに立つ。 確かにあの落書きはあった。 だが今のところ何か話しかけてくる様子も無い。 僕は周りに人は居ないのを確認してゆっくりと深呼吸をすると これはあくまで独り言なんだと往生際悪く自分に言い訳しつつ ビクビクしながら声を出した。 「や、やあ」 「ゆゆ?おにいさんゆっくりしていってね!」 やはり、その落書きは喋っていた。 僕はごくりと唾を呑んだ。 驚きで息がうまく出来ず なんとか浮かべた愛想笑いも多分めちゃくちゃに引き攣ってるのを自覚しながら尋ねた。 「お、おまえなんなんなんだよ?」 緊張の余りなんが一個余計に付いてしまったが一応通じたようだった。 そいつは元気に返事をしてきたのだから。 「まりさはゆっくりまりさだよ!」 「だ、だからそのゆっくりまりさってのは一体どういう存在なんだよ なんで落書きが普通に喋ってるんだよ」 多少落ち着いてきた僕は少し強気に問いかけてみた。 「まりさはゆっくりしてるよ!」 全く意味が分からなかった。 だが、一つわかったことがある。 こいつワケワカラン。 それはもう確かと言っていい気がした。 「ぜんっぜんわかんないから」 なので率直な感想を僕はまりさと名乗る落書きに述べた。 「だからゆっくりしてるよ!おにいさんもゆっくりしていってね!」 僕はもうそういうものなんだと諦めて詮索するのをやめた。 そしてそれと入れ替わるようになんだか腹の底から笑いがこみ上げてきた。 まりさのことをよく見れば見るほど笑える顔してると僕は思った。 「くっくっく、意味わかんねー ほんと変な奴だなーお前」 口元を押さえて笑いを堪えながらそう言ってやった。 「ゆゆ!まりさへんじゃないよ! ゆっくりしてるだけだよ!」 「はいはいゆっくりゆっくり まーワケわかんないけどもうどうでもいいや 帰るわ」 そう言って僕は手をぷらぷらと振りながらその場を後にした。 「おうちでゆっくりしていってね!」 堪えきれなくなって噴出しながら僕は帰路についた。 「オッス」 「おにいさん!ゆっくりしていってね!」 「いやいや遅刻するから」 それから一月ほど経った。 僕はまりさと通学の際に二言三言会話するのが日課になっていた。 まりさはいつもゆっくりがどうのこうのとしか言わないが まあそれでもなんとなく会話になっていた、と思う。 不思議なことに、この落書きと会話できるのは僕だけのようだった。 未だまりさと僕以外で話をしている人は見たこと無いし まりさに聞いても僕以外とは話したことが無いと言っていた。 かといって僕以外誰にも話せないのかと言われると別にそうだという確証も無い。 結局のところまりさの正体については、まあ全く進展無し。 何一つわからなかったが、別にだからどうというわけでもない。 別に何かまりさと出会うことで大きな変化があったわけではないが 僕は憂鬱だった通学を、それほど嫌に感じなくなっていた。 そんな風にどうということもなく 月日はゆっくりと過ぎていった。 僕がまりさと知り合って特に変化も無く一月半が過ぎた。 そしてその日、初めて具体的な変化がまりさに訪れた。 そう、かなりわかりやすい具体的な変化が。 「あ、やべ!にげろ!」 架道橋の下の柱の前でワイワイやってた三人の子どもが 蜘蛛の子を散らすように走り去っていった。 ソレが僕に姿を見られたからだというのに気付くのに僕は少し時間を要した。 「なんかしてたんか…ぶっ!?」 僕はまりさの姿を見て思わず呑んでいたジュースを噴出した。 「とってもだんでぃ~♪」 まりさの顔に、立派なカイゼル髭が書き足されていた。 まりさは嬉しそうにその髭をピコピコと動かしている。 頬が興奮気味に赤らんで目に何やら涙まで溜めている。 多分嬉し涙だろう。 まりさはなんかもう幸せの絶頂としか言いようのなさそうな顔をしていた。 「うっわ…」 ジュースで汚れた口元をティッシュで吹きながら俺は呻いた。 「っていうか書き足されたもん動かせるんだなお前」 「ゆっゆっゆまりさはとってもゆっくりしたじぇんとゆめんになったよ」 「いや髭だけで紳士自称されても」 僕は呆れ顔で腕組みして溜息をついた。 「やっべにげろにげろ!」 柱の前から蜘蛛の子を散らすように子ども達が走り去っていく。 「またか」 そう思いながら僕はそっとまりさの描かれている柱を見た。 「はっえ!めっちゃはっえ!」 そう来たかガキ共、と僕は唸った。 足の生えたまりさがその場ですごい勢いで足を交互に前後させていた。 足は棒人間のような適当なものではなく結構リアルな感じの造形で 膝の辺りやくるぶしとかかかとなんかよく描けていてやるなガキ共と僕は感心した。 しかしまりさがいくら足を動かしてもその場から全く進んでいるように見えないのだが はっえ!とか言ってるからにはまりさ的にはかなりすごいスピードで 走っているのだろうかと思うと僕は不思議に感じた。 ちなみに走るたびにカイゼル髭もピコピコと揺れている。 「おーなんか知らんが喜んでるみたいで良かったがゆっくりしなくていいのか」 なんとなく気になって僕は尋ねた。 「ゆっくりはしってるよ!!!!」 汗をかきすごいスピードで足を動かしながらまりさは言った。 「そっか、なら別にいいけど」 ひょっとして僕らの考えるゆっくりという単語と まりさの言うゆっくりという単語は全く違うものではないかとの疑問を覚えつつ 僕はまた明日と言いながらまりさに別れを告げた。 ―――――――――――――――――――――――――――――― 「うわなんだこりゃ」 その落書きを見て眉を潜めながら彼は呻いた。 「マジダッセー」 「俺等のシマにこんなん描かれちゃ沽券に関わるぜ」 「そうだな…んじゃまあいっちょやりますか」 彼は仲間達の意見に頷きながら腰のポーチからスプレー缶を取り出した。 「お!待ってました!」 「サイコーにキマったグラフィティを頼むぜ!」 彼がそのスプレー缶を手に取ると仲間達は次々に歓声を上げた。 「任せな、サイコーにCOOLなアートを見せてやるぜ」 そう言って彼はそのとぼけた子どもの落書きに上からスプレーを吹きつけた。 ―――――――――――――――――――――――――――――― 「な…!?」 柱に描かれたソレを見て、僕は絶句した。 おどろおどろしい黒い髑髏の何も無い筈の眼窩の奥が怪しく輝きまるで見るものを見つめるような絵。 今にもカタカタと顎を鳴らして笑い出しそうなほどの存在感。 下にスタイリッシュな赤い文字でHUNGRY MONSTER等と描かれている。 相当に高度な技術で描かれているのは素人目にも分かるほど素晴らしい絵だった。 別に落書きなんていたるところにあるしそれを咎めるつもりも無い。 だが僕は憎々しげに呻いた。 「なんでわざわざ…ここに描いたんだよ!」 僕は拳を握りその髑髏を叩いた。 僕は学校をサボって落書きの消し方を役所やら何やら色々なところに聞いて回った。 そこから得た結論としては、「上から塗料で塗りつぶせ」だった。 「…畜生!」 僕は壁を叩き一人ごちた。 別にどうということの無い、どうでもいい存在のはずだった。 なのに胸の奥からこみ上げるような、この不快感は何なんだ。 「畜生…畜生…」 わけも分からない感情に身を任せて僕はその場にうずくまって泣いた。 一頻り泣き腫らして、僕はあの柱の前にまでやってきていた。 あのとぼけた顔の落書きはもう無い。 今あるのはおどろおどろしい髑髏の落書き それをそっと撫でながら僕は呟いた。 「まりさ…」 『ゆ!おにいさんゆっくりしていってね!!』 「うぎゃあ!?」 僕は恐ろしい形相の髑髏が顎をカタカタ言わせながら野太い声でそう言ったのを聞いて尻餅をついた。 「んななななななな!?」 地べたにへたり込んだままソレを指差しな僕は喚いた。 「なんで普通に喋ってんだよ!?」 『ゆ!まりさだっておしゃべりしたいよ!』 体中の力が抜けていくのを実感しながら項垂れて僕は呻いた。 「原型留めてなかろうが大丈夫とかほんとなんでもありかよ…」 余りのあほらしい顛末にぐったりしながらまりさにまた明日といって僕は家に帰った。 ―――――――――――――――――――――――――――――― 彼は自分の自信作のグラフィティを見に架道橋の下の柱の前に立った。 そして我ながら見事な出来だと思わずほくそえんだ。 まるで今にも動き出しそうなそのリアリティと迫力に自作ながら震えてしまう。 「サイコーにCOOLだぜ」 憚ることなく彼は自らのグラフィティを賞賛した。 『てれるよ!』 「あ?」 彼はどこからともなく聞こえてきた重苦しい声に 辺りを見回して声の主を探した。 「気のせいか…」 はてなと首をかしげて彼は呻いた。 『ねえおにいさん』 「ってやっぱ誰かいんのか?」 また彼は辺りを見回した。 しかしやはり辺りには誰も居ない。 『まりさね』 また聞こえてきた重苦しい声に彼は舌打ちした。 「いい加減にしやがれ! 隠れてないで出て来いよ!」 苛立ちながら自信作の描かれた柱を思い切り叩いた。 『おなかすいたの』 ぐちゃり、と何かが潰れるような音がした。 彼はそっと音のした方、柱の方を振り向いた。 壁を叩いたはずの手が見つからなかった。 【HUNGRY MONSTER】 腹ペコの化物 その彼の描いた文字が視界に入ったかと思うと、彼は何も分からなくなった。 ―――――――――――――――――――――――――――――― 通学途中に通りかかったまりさの居る架道橋の下は、黄色いテープで仕切られていた。 「…?何かあったんですか?」 僕は艶やかな黒髪をショートカットにしたタイトスカートを履いたスーツの女性に尋ねた。 「んー、ちょっと学生さんには刺激の強すぎるのよねー 多分学校からホームルームかなんかで説明あると思うから 今は悪いけどここ迂回して学校行ってくれる? 帰りも別のルートで帰ってね あ、学校さぼっちゃ駄目よ」 「はあ…」 その女性は直接の明言は避けたが、何か血なまぐさい事件が起こったのはわかった。 多分彼女も警察の人なのだろう。 僕は、まりさに会えないのを残念に思いながら渋々と別の道を通って学校へと向かった。 それから一週間ほどずっとそこは閉鎖されっぱなしだった。 僕はもどかしく思いながら、あの場所を閉鎖している事件について調べていた。 好奇心か、それともまりさに会えなくて寂しかったのか。 どちらかは良く分からない。 そこで起こった事件については、学校が伝えるより多くの情報が生徒の間で噂話として飛び交っていた。 「やっぱさあ…あそこで起きた事件って殺人?通り魔とか?」 「人が死んだのは間違いないってー」 「こわーい」 「なんか死体やばかったらしいぜ?」 「どんなん?」 「なんか上の方が無いとか…」 「どういう意味?」 「あ、ネットに画像上がってるって」 「マジで?」 「誰か携帯携帯」 「あ、これじゃね?」 「え、どれどれ?」 「キャー!」 「うるせえ」 「うわグロ」 「コラじゃね?」 「人間じゃないだろこれ」 「爆弾とか?」 「それだったら跡残るんじゃない?」 「どっかで殺してからそこに捨てたとか」 そんな風にクラスのみんながその話題でわいわい盛り上がる度にその隅っこに座って何度もぼーっと話を聞いていれば なんとなく事件の概要くらいは知ることが出来た。 被害者は腰から上が無くて、傷口はまるで食い千切られたようにグチャグチャだっただの 被害者はグラフィティ、所謂壁の落書きの高度な奴みたいなのをやってて 殺害現場は被害者の描いたグラフィティの目の前だっただの 大体そんな感じの噂を僕は聞いた。 【HUNGRY MONSTER】 そう記された、今はまりさになっている髑髏のことが脳裏に浮かぶ。 僕は馬鹿な、そんなはずは無いと自分に言い聞かせる。 あれはただの落書きだしそんなこと出来る奴でもないしそんなことするような酷い奴なんかじゃない。 疑うなんて馬鹿げている。 ――――喋ったりする落書きが普通?馬鹿じゃないの――― それから一週間程、僕は他の何にも身が入らなかった。 日時が経って現場検証も終わったのか あの場所はまりさを囲うように黄色いテープで小さく囲われてるだけで 誰でも通れるようになっていた。 「…よ」 『ゆゆ?おにいさんゆっくりしていってね!』 カタカタと顎を鳴らしながら鉛の様に重苦しい声が架道橋の下に鳴り渡った。 「ああ、うん」 僕は帰りに、久々にまりさの所に寄っていった。 我ながらぎこちないことこの上ないと思う。 目が泳ぐし胸もバクバクと鳴っている。 「なあ、まりさ ここでなんかあったらしいけど、知らないか?」 『ゆ?それってゆっくりしてること?』 髑髏のまりさは、マイペースにそんなことを僕に尋ね返した。 「さあ、あんまり…ゆっくりしたことじゃないかな」 言い淀みながら僕は、なんとかそうとだけ言った。 『ゆっくりしてないことなんてしらないよ!ゆっくりしていってね!』 「そっか、そっか…」 それ以上問い詰めるのが怖くて僕はそのまま家に帰っていった。 その次の日は学校は休みで、僕はもんもんとしながら部屋に篭っていた。 その次の朝、またあの場所で人が死んだことを知った。 またあの場所は警察の手で閉鎖された。 死体は以前の事件と同じような状態で発見されたらしい。 被害者は浮浪者だったそうだ。 まりさの目の前で起こった二つの殺人。 僕はそれを聞いて背筋が凍った。 もう、僕はまりさの恐行を疑わないことが出来なかった。 だが信じたかった。 まりさのことを大事な存在かと聞かれれば、別にと答えると思う。 でも、まりさはもう僕の日常の一部だった。 そのまりさがそんな恐ろしいことをしたなんて信じたくない。 僕はまりさのことを信じたいのに信じきることが出来ない。 真実を知りたい、それで何もかもすっきりさせたい。 僕の心はその想いに焦がれて焼きついた鉄板のようだった。 腹の中に拭い去れない悪寒と吐き気がずっといつ居ているような嫌な感覚。 まりさに会って話を聞こう。 そう僕は決心した。 だが、今度はそこに入れるようになるのに二月もかかった。 待ちくたびれた僕は一刻も早くまりさの話を聞きたかったが 流石に当分は警察が見張っていると思って、二週間の間はなんとか耐え続けた。 だがそれ以上待つことは僕には出来そうに無かった。 日曜日、辺りもすっかり暗くなって街灯の明かりだけが頼りのような時間帯に 僕は着ているジャケットのポケットというポケットをパンパンに膨らましながらあの場所へと向かった。 「まりさ…居るか?まりさ」 あの架道橋の下に足を踏み入れて僕は恐る恐る声をかけた。 『ゆゆ!おにいさんゆっくりしていってね!』 前に聞いた鉛のような声がさらに錆びたような声でまりさは答えた。 その声を聞いてごくり、と唾を呑む。 血が体中を駆け巡り、熱が篭っていくのに僕の背筋はゾクゾクと冷めきっていた。 「まりさ…」 僕はじっと、変わり果てた姿になったまりさに話しかけた。 「腹…減ってるのか?」 僕は左の人差し指でそっと【HUNGRY MONSTER】という文字に触れながら尋ねた。 『うん!』 次の瞬間、髑髏の口が動いた。 そして気が付くと僕の左人差し指は消えてなくなってしまっていた。 『むーしゃ、むーしゃ、しあわせー♪』 燃えるような痛かった。 けれどそれ以上に燃え盛っていた僕の真実を知りたいという想いが氷解して 逆に全身の熱は下がったように感じた。 手を押さえて三歩あとずさる。 歯軋りをし、痛いほど右手で人差し指の無くなった左手を握りしめながら、認める。 ここで殺された二人を殺したのはまりさだ。 【HUNGRY MONSTER】 僕にだって読める簡単な英語。 腹ペコの化物。 食べたのだ、こいつは、人を。 僕の頬をぬるい水滴が伝った。 『おにいさん!もっとたべさぜでべ!?』 僕はジャケットのポケットから、スプレー缶を取り出しまりさに吹きかけた。 『まりざのおべべがああああああ!!』 カタカタと顎を鳴らしながら瞳を塗りつぶされた髑髏が喋る。 スプレーで落書きされてこんな化物になったのなら きっとスプレーで壁に何かを描けば何らかの影響は有るはず。 何か無力な物に描き換えてしまえればそれが一番良かったが生憎とそんな技術は無いので 目潰し代わりに使うのが精一杯だ。 それでも、人を喰らう化物相手に 僕が少しでも勝てる可能性の有る手段と言ったらこれくらいしか思いつかなかった。 警察に言ってもどうせ信じてもらえない。 だから僕がこの手で、このまりさとケリを付ける。 『ゆ゛ぐがぁ!!』 まりさの顔が壁から飛び出したように見えた 気付くとスプレー缶は食い破られて、中からインクがボタボタと零れ落ちる。 幸い、手は食い千切られては居なかった。 多分スプレーのかかってくる方向にがむしゃらに突っ込んだのだろう。 目が見えないのは確かなようだった。 なら大丈夫だと僕は自分に言い聞かせ、懐から大振りな金槌を取り出して まりさの下顎の付け根に渾身の力で振り下ろした。 左の人差し指が無いからうまく力が入らなかったが それでも振り下ろした部分のコンクリートが砕けて僕の血と一緒に地面に落ちた。 『ゆぎゃぁああああああああ!!』 顎の片側が外れてブランブランと揺れているのに何故喋れるのだろうか。 相変わらず、不思議な奴だな。 こんな状況なのにそんなことを思って少しだけ笑みがこぼれた。 出来るならばずっと笑っていたかった。 まりさと、毎日二言三言話して、少しだけ笑って そんな生活がずっと続けばいいのにと願っていた。 一瞬の逡巡の後、僕はまりさの歯に金槌を振り下ろした。 『ゆ゛ぐぉ!?』 人の肉を裂き骨を砕く歯なのに、不思議なことにソレは簡単に砕けた。 強度はコンクリートとなんら変わらないらしい。 「………!」 歯を食いしばるのは痛みのためか、それともまりさを打つためか。 苦みばしった表情で僕は何度も何度も金槌をまりさに向かって叩き付けた。 砕けて落ちたコンクリートの破片に左手からこぼれていく血がボタボタとかかって赤く染めた。 僕にはそれがまりさの流す血のように見えた。 「――っ!――っ!」 『い゛だい゛…い゛だい゛よ゛おにいざん…い゛だい゛』 「ぅぅうううううううう…!!!」 止まらなくなった涙が口元へと流れ込んでしょっぱい味がした。 もうなんと言っていいのかわからずに僕は腹の底から叫んだ。 「こんなお別れ無いよまりさぁ!!!」 どのくらいの時間が経っただろう。 僕にとって辛く、無限のごとく感じたその時間は実際にはそんなに長いものではなかったのだろうか。 まりさの顔は殆ど砕け散り、僕はこれで最後だと思って金槌を振り下ろした。 パキン、と変な音がして一面崩れ去っていく。 僕は目を見開いた。 崩れた壁の奥には、最初に出逢ったころと同じ姿のまりさが驚いたような顔をしていた。 『もどれた!もどれたよ!』 髭を描いてもらった時みたいに嬉し涙を流してまりさはその場でぴょんぴょんとかわいらしく跳ねていた。 「あ…」 僕はそれまでの胸の痛みから来た涙とは別の、暖かい涙を流した。 『おにいさんありがとう!ゆっくりしていってね!』 「よかった…」 僕の口からは自然とそんな言葉が漏れていた。 『おにいさん!これからもずっといっしょにゆっくりしようね!』 まりさは僕との、この形での再会を心から喜んでいるんだろう 本当に嬉しそうにそんな風に感極まった声をあげた。 僕も全く同じ気持ちで、そう呟いたんだと思う。 「最後に…こうして出会えてよかった」 僕はまりさに向かって金槌を振り下ろした。 それから、駆けつけた警官に僕は取り押えられて 手の傷を見た警官に病院へと運ぶために応急処置をした後近くにあったパトカーに乗せられた。 「あんたねぇ…何があったのか知らないけど いくら現場検証ばっちり終わったからっても現場にあんなことしたら 器物破損やら何やらでちょっとした悪戯でしたーじゃすまないわよ全く… 黄色いテープ見えなかった?」 その女刑事はむくれながら言った。 「はい…」 女刑事の話には上の空で僕はそう答えた。 「たく… で、あんなとこで何してたのよあんた」 僕はその質問に、本当のことを赤裸々に答えるわけにもいかず どう答えればいいのだろうと途方にくれた末にこう答えた。 「友達に…さよならを言ってました…」 僕を乗せたパトカーは夜の闇の中をサイレンも鳴らさずに静かに走っていった。 このSSに感想を付ける
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【検索用 まんてんなほしそらのしたて 登録タグ 2010年 VOCALOID ま らいふP 初音ミク 捨て猫 曲 曲ま 雪月佳】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:捨て猫 作曲:らいふP 編曲:らいふP イラスト:雪月佳 唄:初音ミク 曲紹介 「真っ直ぐな声で、君に伝えたいことがあるんだ」 曲名:『満天な星空の下で』(まんてんなほしぞらのしたで) 満天な星空の下で君に想いを伝えるために流れ星に願い事をする。伝えないで後悔するより伝えれば悪いことも、良いこともあるかもしれない。 歌詞 夜空を見上げ ☆彡(流れ星)に 願い事を したんだよ 「何年先も ずっと二人 手を繋いで 歩みたい」 君の笑顔 優しくてまた 温かいよ 満天の☆(星)は 輝き続けて 「君が大好き」と きっと伝える だから待っててね 星空の下で 君に「大好き」と 伝えるからね 永遠の夢 描きだした 言葉にできない想い 見果てぬ空は 繋がってる この想いは 結ばれる? この気持ちを 伝えるために 勇気をだす もう迷わない 真っ直ぐな声で 君に伝えたいことがあるんだ 満天な☆(星)は 輝き続けて 今から伝える 「君が大好き」 コメント 名前 コメント
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作詞・作曲:kihirohito 唄:初音ミク http //www.nicovideo.jp/watch/sm1366726 歌詞 目の前に広がる 見果てぬ荒野 転がるこんなの どうして私が ここにいるかは 説明めんどくさ クーヤンの荷物 備長炭だけ 見上げた根性 私の持ってるカロリーメイトが 減ってる時がある 吹きすさぶ風 大地は唸る 降魔の呪法に 明日を託して あの菩提樹の下へ 行く手を阻む 邪教の信者だ グルグル教団 人類を全て月の食料に しようとしている 追いかけて来たのに 何にもしない ちょいマロおやじ アンタの語るフランス小咄 ただの下ネタ 照りつける太陽 渇きは募る 陽炎の先に浮かぶ タージマハール へんじがない ただのしかばねのようだ って見ればわかるよね 虚空に浮かぶ月 須弥山は遥か あなたに会うために 私は向かうの あの菩提樹の下へ コメント 名前 コメント trackback
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ゲ ー ム の 主 人 公 だ け が 旅 を し て な い か。 予 約 は 簡 単 楽 天 ト ラ ベ ル 楽 天 ト ラ ベ ル 【戦う山羊を見よ! 闘ヤギ大会in多良間島】 第1話)ふるさと納税で闘ヤギ見物 《沖縄旅行記|多良間島|闘山羊|ピンダアース|宮古島|ゲーム喫茶》 ふるさと納税 - それは実質2000円で一定額の税金が特産物として返ってくる、国家公認の不思議な脱税システムである。一部市町村は特産物としてその自治体の所属県空港を発着地とする航空券を提供していた。 国家規制が厳しくなる前、オイラは沖縄のある自治体に寄付をし、見返りに東京からの航空券ゲットを目論んだ。より詳しくいうと航空券を購入できるポイントがお礼の品として提供され、運賃の一部に充当できるのだが、この仕組みだとハイシーズンの便を押さえるとかなりの部分が自腹となってしまう。必然的にシーズンオフを狙うことになり、そうすると長い休暇は取りづらい。 そこで、1~2泊で楽しめるイベントをローシーズンに実質している市町村はないものか?と思って情報を探っていたある日 "闘ヤギ" 大会なるイベントを実施している離島があることを知った。 沖縄県・多良間島である。 宮古島と石垣島の間にあるこの島は、特産品のヤギをPRするため年2回「闘ヤギ」の大会を開催していた。闘牛とか闘犬とかは聞いたことがあるが、闘ヤギなんて初めて知ったゾ。 闘ヤギ大会告知の新聞広告 オイラは迷わず多良間村に寄付をし、最寄りの宮古島までのフライトを確保したのであった。 「多良間島ピンダアース大会」というのが正式なイベント名で、「ピンダ」は「ヤギ」、「アース」は「合わせ」 を意味する島の方言である。 ちなみに多良間島には「イ゚」だの「リ゚」などと表記される固有の発音があるという。どんな音だ!! - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 東京から那覇を経由して、闘ヤギ大会前日に宮古島に到着。翌朝フェリーで多良間島に向かった。フェリーに乗ると洗面室の外にゲロ用と思われる水洗トイレが置いてあったのでビビる。 多良間島に向かうフェリー 「そんなに揺れるんですか」と船員に尋ねると「今日はそうでもないよ」と言われ、ホッとした。 港を出港すると船はすぐ宮古島と伊良部島をつなぐ巨大橋の下をくぐるのだが、このクラスのフェリーだと、橋の高さも結構ギリギリを通過するのに驚く。 フェリーは橋の下ギリギリを通過していく 二時間程で多良間島に到着。会場までは村のマイクロバスが無料送迎してくれるのがありがたい。5分程で会場の多目的広場に到着した。すると近くの道路脇には何と、出場選手であるヤギたちが繋がれていた。 出場選手であるヤギたち そして辺り全体にはヤギ汁の匂いが漂っていた。いやそうではない、これは山羊だ、山羊の体臭だ。山羊ってヤギ汁になる前から体臭がヤギ汁だったのだ。 まるで小学校の運動会といった趣で広場にはテントが設えられ、テント前の芝生は土俵状に盛り上がり、柵で丸く囲われていた。ここが山羊達のリングである。 さてさて、 ここでどんな戦いが繰り広げられるのであろうか?楽しみである。 (続く) もどる < 1 > つぎへ なんちゃって世界旅行-海外旅行記|中東|アフリカ|中南米|アジア|タイ|欧州|沖縄| なんちゃって世界旅行ブログ-新着情報&雑談
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平民の法律(平民法律所事件簿抜書) 所長 弁護士 山崎今朝彌 結納品は返すべきもの ■世話する人あつて太郎の長男太吉は次郎の十八の娘じん子と婚約し、箪笥を結納に贈つたが事情あつて双方承諾の上破談した。処が次郎は貰ふた物だからとて、箪笥を返さない。当所は太郎の依頼を受け、太吉はまだ親がかり故太郎の原告で、じん子の親次郎を相手取り箪笥取戻の訴を起した。次郎は弁護士を以て、太吉から貰ふたのである、娘が貰ふたのである、貰ふた物だから返さぬ、次郎の方でも費用を損しているから、其れと差引くと反対した、判決にならぬ中に示談になつたが、其後出た大審院の判決では当所の言ひ分が勝つてる。 登記してない地上権 ■売人も地上権は無いと保証する、借地人も地上権は無いからお買なさいと云ふ、登記を下げても地上権は付いて居ないから安心して地所を買つた処、此度愈々売買登記が済んだから借地人に証書を入れて呉れと云ふたら借地料を供託して、地上権があるからと云ふ無法の通知が来た、明渡しが出来るかとの法律顧問会員の鑑定依頼に対し、全部登記を下げて見ると明治三十一年に借地人の建物は保存登記をしてあるから、明治三十三年法律第七十二号に依り借地人には一応地上権があり、又明治四十二年法律第四十号建物保護法で其地上権を登記してあるも同様であるから、明渡裁判に勝つ事は六ケ敷い示談をするが一番得策だと鑑定してやつた。幸ひ円満に示談が出来て双方大喜び。 恩給年金を抵当で借金 ■太郎が自分の恩給証書と年金証書を抵当として次郎より金を借り、次郎の子、三郎に白紙委任状と其証書を渡し、借用証書は次郎に差入れ、三郎は郵便局より恩給年金を受取り、其金を親の次郎に渡し貸金の内入とし、未だ全部の返金をなさざる内、太郎は三郎への委任を取消し其旨を郵便局に届け出て、双方其恩給年金を受取る事能はず二三年を経過したる今日、太郎より三郎に対して其証書返還の訴を区裁判所に起したる処、三郎は早速其証書を太郎に返すべしとの判決があつた。 時効消滅後の内入金 ■借金の返済期限十年経過後内入金を為したるが、後に聞けば借金は総て十年にて消滅するとの事、然らば残金は返済するに及ばざるかとの問に対し、借金が十年で消滅すると云ふ事を実際知らず、借りた物は何時でも返すべきものと思ひ内入を為したるなら、残金は返却するに及ばざるも、十年経てば貸金は時効で消滅する事位は大抵の人が知り居るものと見られるから、裁判になれば大概負けると鑑定した。 ~~~~~~ 質問歓迎 法律上の問題なら喜んで、無料で、親切に答へます。直答を望まるる方は平民法律所の鑑定所規則を見て下さい。 ~~~~~~ <以上は、山崎今朝弥氏が著作者である。> <旧仮名遣いはそのままとし、踊り字は修正し、旧漢字は適宜新漢字に修正した。> <底本は、『平民法律』第6年6号5頁。大正6年(1917年)7月。>