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人里からいくらか離れた月光も届かぬ暗い森の中で、誰かが何かに追われていた。 逃げるは人間。フリルのあしらわれた黒い服はあちこち裂け、箒を飛ばしてはいるが息は上がり、手元も怪しい、疲労困憊であることは瞭然である。体の起伏こそ乏しいが服装と体格から見るにどうやら女性のようだ。 追うは妖怪。背骨を丸め、はじけるように木から木へ飛ぶ。その口からは食糧を目の前にした興奮からか涎がボタボタと垂れる。しなやかな動きと眼光は狩りをする肉食獣のそれである。 彼女の速さは――特に逃げ足の速さは――幻想郷の人間の中ではトップクラスであることは間違いない。人間以外を含めても彼女に追いつける者がどれほどいるか……。しかし今回は場所と相手が悪かった。追う妖怪は木の幹から幹へ、枝から枝へと全身のバネをフル活用して逃亡者をも上回る速度で追い上げていく。 幸いにもまだ多少の距離がある、高度を上げられれば振り切るのは容易い。しかし頭上には茂る枝葉、もしほんの少し引っかかってしまえば高度を上げきる前に血抜きが済まされてしまうだろう。もちろん彼女の体から、だ。その可能性を考えるとそれは幾分分の悪い賭けに思われた。 それにそれではいけない理由もあった。 「ええい、このままじゃじり貧だ」 焦れたように独り言をもらしながら彼女は無意識に符と固形燃料を取り出し、悪態をつきながら取り出したばかりの符をしまう。 そして眼前に迫りくる妖怪にしっかと愛用するミニ八卦炉を構え、吠える。 「一撃だ……行くぜ! マスタァーッ! スパァァァーク!!」 溢れる光の奔流と多大な熱量が、彼女の信条と弛まず自身を研鑽し続けた成果が、 愛しい人の作った道具が、まさに喉笛に食いつかんとしていた妖怪を焼き払う。 その光と轟音で森近霖之助は目を覚ました。 「な、なんだ?」 霖之助が音の発生源があると思われる方角の窓を覗き込むと、魔理沙の姿と元木々があった。元木々と言うのは字の通りである、昨晩までは立派な雑木が立ち並んでいたはずなのだが、今は立派な焼け野原に様変わりしていた。 その焼け野原の端にいた少女がさも何事もなかったかのように声を上げる。 「おはよう香霖、早い朝だな」 「おはよう魔理沙。こんな時間に起きているなんて珍しいじゃないか」 「今日はちょっとよう――」 「ところでこれはなんだい? 山火事か、それともクマでも暴れたのか」 魔理沙の言葉を遮って聞くのはもちろん眼前に広がる惨事のことである。霖之助も何が起きたのか察しはついているが言い訳を聞く気になった。もちろん、彼女がありのままを言うわけがないが。 「ああ、クマだぜ」 「それはもしかして小柄で金黒白の体毛のとびっきり凶暴なやつじゃなかったかい?」 「小柄で金黒白の体毛のとびっきりかわいらしいやつだったぜ?」 「はあ……、やあ森のクマさん。こんなところで立ち話もなんだ、上がって茶でもいかがだい」 霖之助はやれやれとばかりに肩をすくめた。 柔らかい朝の陽光が射す香霖堂、表の札が商い中に変わっただけでなんの変わりもない。物が雑然と並び、当然客の姿もない。魔理沙が一息ついたのを確認すると霖之助がおもむろに切り出した。 「で、本当は何があったんだい? 僕はあんなに派手なモーニングコールを頼んだ覚えはないし、人様の安眠を無為に妨げるほどお子様じゃないと信じたいんだけど」 「何ってさっき言った通りだぜ?」 魔理沙は真面目な質問であることを解しつつはぐらかすようにわざと飄々と返す。暗に「深くは聞くな」と。 こんな返しをされては霖之助も無理強いはできない。 「何もないのに服がボロボロになったりしない。そうだ、服を脱いでくれ」 「おお? 今日の香霖はやけに大胆だな」 「僕は君が物心着く前から知ってる、おしめを替えたこともある。男物だから大きいだろうが襦袢は箪笥から適当に。繕うだけさ」 奥にある自らの居住区を指しながらまた溜息をつく。 「おいおい、ドロワーズを穿いたまま襦袢が着られるか。それともあれか? 脱いでほしいのか?」 「好きにしてくれ。それにしても今日はやけに絡むじゃないか、そんな歳じゃないだろう?」 「そういうお年頃なんだぜー」 魔理沙はくすくす笑いながら店の奥へと消えていった。 霖之助は衣ずれが漏れ聞こえる戸の前に脱ぎ捨てられた衣類を拾い集めるついでに、裸体かそれに近い姿の魔理沙を覗き込む……わけもなく店番に戻った。 タイミングを計ったようにふわりと頭に乗せられた生暖かい白いなにかについては、熟考の末気付かないことにした。 繕いが終わるまで誰ひとり来訪者はなかったが、それは霖之助にとっては幸せなことだった。もしだれかひとりにでも見られていたら明日にでも里に最も近い天狗の誰かさんによって記事にされているだろう。 見出しはこうだ「記者はみた! 古道具屋店主のアブナイ趣味!」 この誰かさんでなくても見目若い男性店主が頭にドロワーズを乗せながら女性ものの服を繕っていたら変に思って当然だが。 「破れが大きい箇所は当て布をしておいた。初めのうちはそこだけ浮いて不格好だが洗濯を重ねればだいたい他と同じくらいの色に落ち着くはずさ」 「さすがは香霖だな、いい嫁さんになれるぜ」 「僕は男だ」 「私が嫁にもらってやってもいいぜ」 むくれていた魔理沙も綺麗に直った服を見て機嫌を直したようだ。霖之助は魔理沙がなぜむくれていたのかわ からなかったことにして新たに茶を淹れなおす。普通こんなことをされれば気づいても良さそうなのだが、兄貴分をからかっているぐらいにしか考えていないあたり霖之助らしいわけだが。 この二人の間にそうそう適した世間話があるわけもなく、やがて各々自分の指定席で本を読みだしてしまった。 当然ながら客はいない。紙の擦れる音の合間には心音まで聞こえてきそうなほど静かである。 その静けさの中、音を思い出したように声が響く。 「そうだ。魔理沙、最近何か変わったことはないかい?」 「別に普通だぜ? うちもここも閑古鳥が鳴きっぱなし、変わりない」 笑えないねと微笑みを浮かべ、少しの思案の後にずばりと。 「そうだな……例えば妖怪について」 本題を切り出した。 魔理沙の肩がぴくりと動いたのを霖之助は見逃さなかった。 彼のいつになく真剣な眼差しを受けて魔理沙はホールドアップ。情報料は? という軽口も無視されしぶしぶ 口を割る。 「いつのことだか覚えてないが、すこし変な妖怪がいるのは確かだぜ。いや、変な妖怪は別に珍しくないな、様子がおかしい妖怪だ。普段は別段凶暴でもないやつが暴れまわっていたり、賢いやつが暴れまわっていたり」 「そんな些細なことじゃな――」 「スペルカードルールを無視して人間を食おうとする妖怪がいたり」 驚きの余りに霖之助の座っていた椅子が倒れる。中腰の体勢のまま彼は魔理沙の服を見つめ、小さく口の中だけでなるほど、と呟いた。 また魔理沙も、私のこともそれくらい鋭ければ楽なのにな、と。 「ふむ、それは妙な話だね。異変と言っていいだろう、霊夢とどちらが先に解決するのか見物だよ」 霖之助は努めて軽く言いながら椅子を正して座りなおす。魔理沙としてはこの話はできればしたくなかった。 当然したくなかった。 西日が眩しい店内に変わらずふたりだけ、本を読むふりをする魔理沙と同じページを開いたまま虚空を見つめる霖之助。 魔理沙はこれまでにない心地の悪い沈黙の中にいた。その中で目線は本に向けたまま軽く、本当に軽く、いつもの他愛ない話をするように口を開いた。 「ああそうだ香霖。今朝用事があって来たって言ったよな」 無言のままぼんやりとしていた霖之助の焦点が魔理沙に合わせられる。 「それなんだが、香霖。えぇっと……け、結婚って、どう思う?」 西日で染まる魔理沙の頬を眺めていたかと思うと、少しずつ普段の霖之助の表情に戻り始めた。 「昔からの知り合いが何人か祝言をあげているけど、いいものだと思うよ。彼らは皆仲良く幸せにしているしね。 外の世界では最近そうじゃないのも増えているらしいけど」 「それなら話は早いぜ」 霖之助の言葉を聞いてさっきまでの暗い表情はどこへやら、目を輝かせて彼を見返す。 魔理沙の反応を見て完全に普段の表情に戻り、気圧されるように彼女から視線を外す。 「ちょっと結婚してみないか?」 「突然何を言い出すのかと思えば……、いい見合の話でもあるのかい?」 「ああ、見合だぜ」 「どこの誰だい」 「今見合ってるぜ」 逸らしていた眼をきょとんと魔理沙と合わせ、急ににがにがしい口調になる。 「冗談は自分の歳を考えて選ぶものだよ」 とんでもなく外れたジョークと受け取った霖之助は、どこか安堵したかのように大きく息を吐く。あるいは自分を気遣ってくれたのか。 「こんな冗談言う歳じゃないぜ」 腕を振り回して抗議する様を見て、霖之助は本日何回目になるかもわからないほど行った動作をさらにもういちカウント増やす。溜息。 「じゃあこう聞こう。もし仮に本気だったとして、それにどんなメリットがあるんだい?」 無粋にもほどがあるが残念ながら霖之助は大真面目のようだ、魔理沙も苦労するはずである。当の本人に悪気が一切ないのがより事態を深刻にしていた。 「ええと、いつも一緒にいられる」 「今だってその気になれば容易いことだろう」 予想だにしていなかった展開に戸惑う少女。 即座に切り捨てる青年。 「もっと深い間柄に……」 「もう浅い間柄でもないだろう」 うろたえる乙女。 切り捨てる外道。 「きっと赤ん坊はかわいいぜ」 「僕より先に老人になる赤子はできれば遠慮したいね」 魔理沙。 霖之助。 黙ってしまった魔理沙を尻目に霖之助棚にはたきをかけ始めた。客はない。店内に軽く小さい音がやけに大きく響く。 目を刺す強い光が柔らかいオレンジに変わるころ、魔理沙に背を向けたまま。 「それはただの約束だ、突き詰めて言えばただの約束なんだ」 霖之助とごく親しい関係でなければ平素のものととってしまいそうな声色だった。彼のこれまでの人生は外見よりもほんのちょっとだけ長く、わずかに変化に富んでいて、若干スリリングだった。ゆえに腹芸もその逆もある程度は心得ている。 「だけどそれは男女なら誰でもできる。僕らには少しばかり退屈で窮屈なものだ。だから魔理沙、僕らは僕らにしかできない約束をしようじゃないか」 彼女はなんの反応もしない、反応はしないが少女の視線は青年に注がれている。不機嫌であることを隠そうともしない見事な仏頂面と不機嫌オーラだ。これをイエスととる人間は滅多にいないだろう、しかしこの場にはいた。 「さっきの様子のおかしい妖怪がいるという話だが、一部の妖怪がなんらかの影響を受けて昔の姿に戻っている という結論に行き着いた。原因についてはまだなんとも言えないけどね。それで、だ」 気づけばはたきを持つ手が力なく垂れ下がっている。 「僕の体に妖怪の血が流れてるというのは今さら言うまでもないね。もしも僕の様子がおかしくなったら、そのときは君の手で始末してほしい」 「ここ最近でいっとうつまらない冗談だぜ」 霖之助の広くはない背中を睨みつけ、即答する。 彼は殺気にも似たものを一身に浴びながらも口調を繕ったまま変えない。むしろ苦笑いさえ浮かべていた。 「こんな冗談を言う歳じゃないんだけどね」 霖之助は椅子に戻りしっかりと魔理沙を見据える。魔理沙の抗議を受けとめる。 「とは言っても納得はできないか、じゃあ簡単に説明しよう。なに、楽しい話じゃないからすぐ終わらせるよ」 彼は微笑を崩さない。 「知っての通り僕は半分妖怪だからね、最近の変化について真っ先に妖怪のことを聞いたのはその半分の調子が最近とてもよくてね。こんなのは幾十年ぶりなんだ。そしたら案の定だった、これはよろしくない」 霖之助は笑う。魔理沙を見つめ笑う。 「それとこれまでの人生のうちに妖怪の欲求が一度もなかったかと問われれば肯定はしづらい。昔は物騒だった んからね、幸いその欲求はもう半分の血のおかげで満たされたことはないけど。本当に嫌な記憶だ」 霖之助は笑う。過去を思い出し笑う。 「荒れてた時代ですら抑えるのに苦労したっていうのに平和に慣れてしまってからその衝動が来たら抑えられるかわからない、というより抑えられないだろう。おそらく、二度と今の僕に戻ることもないと思う」 霖之助は笑う。不幸せな未来を笑う。 「まあそれが来るのは君がいなくなった後かもしれないし、来ないかもしれない」 ふと霖之助の顔から笑顔が消えた。机に肘を付き指を組んだ手で口元を隠すように、少しでも表情を隠そうとする。 「正直なところを言うとね……怖いんだ。もしそんなことになったらと考えると震えが止まらないよ。死ぬことなんかが怖いわけじゃない。もしかしたら僕が知人や親しい人を殺してしまうかもしれない、人喰いの化け物として見も知らぬ他人に退治にされるかもしれない、そのとき幽かに人間の意識が残っているかもしれないと考えると……。だから魔理沙、もしそんなことになってしまったら力を持っていてかつ特別な君に片を付けてもらいたい」 言葉通りよく見れば彼は小さく震えている。カタカタと机が鳴っている。 長く生きているはずの青年は幼子のように恐怖に震えている。 その怯えが無理やり止められた。いつの間にか霖之助の後ろに回り込んでいた魔理沙がその背中を抱きかかえている。 「お前は馬鹿だな、ひとりで勝手に悪い方に悪い方に考えて。私がたまたまおかしい妖怪に出くわしただけかもしれないだろ?」 そんな馬鹿を好きになるやつがかわいそうだぜ。 「いいぜ、約束しよう。万が一香霖がおかしくなったら私がなんとかしてやるぜ」 青年は、小さな身体を精一杯広げて自分を抱きすくめる少女の手の甲を握り、何かを呟く。その声は魔理沙以外が聞くには小さすぎた。 「なあ、やっぱり結婚しないか? その方が何かあったとき対処しやすいぜ」 「僕は魔理沙が好きだけど、今のそれは愛じゃないんだ。それにさっきも言ったけど好きな人だけならまだしも自分の子供が天寿を全うする様を見届けるのはごめんだ」 精神的に参っていても霖之助は霖之助だった。魔理沙もそんな霖之助だからこそ好きになったので答えはなんとなしにはわかっていたが。 「それにしても本当に客が来ないな。よくこんな店にずっと籠もってられるぜ」 「飽きないとはうまいことを言ったものだ」 「お前は牛だったのか」 「少し時間を持て余してるだけさ」 日暮れの香霖堂に笑い声が響く。店内にはふたりもいる、賑やかなことこの上ない。 折れた木々の隙間から月光が差し込む森の中、誰かのすすり泣きが響く。 泣いているのはモノトーンカラーの衣装を身に纏った魔法使い、彼女の名前は霧雨魔理沙。魔理沙は誰かの身体を背中からきつく抱きしめていた。 仰向けの姿勢で腰から上を魔理沙に抱きかかえられているのは、さきほどまで魔理沙と物騒な追いかけっこを繰り広げていた妖怪――もとい、森近霖之助。それがうめきを上がる。 「まだ息があったのか」 苦虫を噛み潰したかのような顔でミニ八卦炉を取り出し―― 「いやぁ……魔理沙のモーニングコールは相変わらず派手だな」 二度と聞くことはないはずだった想い人の声が耳朶に触れる。 「しかし妖怪化した僕を一撃でこんな状態にするとは、努力は欠かさなかったようだね。感心だ」 「しゃ、喋るな! 息さえあればどうにか命を繋げることはできる!」 膝枕の姿勢で青年の顔を見下ろしている魔理沙、彼女の悲痛な叫びと比べて当の本人は至って暢気なものだ。 「そのことなんだけど、僕はひとつ確信してるんだ……。どんなに急いでも森を抜ける前に僕は終わる。逆にそれほどのダメージだから戻れた、とも言えるね」 実際霖之助のダメージは魔理沙から見ても深刻だった。傷は全身にあるが特にひどいのは直撃した腹で、大きく肉が削げ落ち、中身も少しとは言えない量が飛散している。皮肉なことに今言葉を話せているのはひとえに妖怪の血のおかげであるのは間違いないだろう。現に魔理沙は既に絶命しているものだと思っていた。 やはりかなり無理をしているのだろう。霖之助から急に生気が感じられなくなっていく。 「魔理、沙、ありがとう。ごめん」 いつか約束を交わした日に呟いた言葉をつっかえつっかえもう一度伝える。 青年はもう長くない。あと何言残せるだろうか、何を遺すべきだろうか。 「香霖、香霖……!」 手を握り泣き続ける魔理沙、彼女の顔は涙やら鼻水やらでもう目も当てられない。 「君に、そんな顔をさせてしま、うなんて、僕はダメな男だな。泣くのは、やめておくれ、魔理沙。かわいい顔がしわくちゃじゃないか」 手を強く握り返し、誰かに対してシニカルな微笑みを浮かべ、霖之助は、森近霖之助として息絶えた。 絶命を確認すると魔理沙は一瞬目を大きく見開き、乾いた笑いをあげた。 「はは……まさか今際の際まで笑って皮肉とは恐れいったぜ。は、ははは……ははははは……」 深い夜、深い森の中。老いた魔法使いの激しい慟哭が響き渡る。 握られた青年と老女の左手には輝く揃いの指輪。誓約の指輪は昔交わされた、とある約束を誇っていた。
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能力値 スキル 家伝スキル アイテム 来歴 コメント オイボレ AA出典 [るろうに剣心] るろうに剣心その他.mlt 性別 男性 生没年 ?-699年魔王戦で討死 活動期間 ?-699年 成長期 - 安定期 - 衰退期 - 所属勢力 百の勇者 家族 子孫:雪代縁 森近霖之助 能力値 武勇はやらない夫以上らしい スキル 家伝スキル ※推測 ○蛮族の系譜(タイミング:常時) このキャラクターは【魔】の数値が上昇せず、常に素の【魔】の数値は0として扱われる。 魔法力を運用する才能を持たない、古代魔法王国の『蛮族』の系譜。 アイテム 来歴 699年の魔王戦で討死した百の勇者の一人。蛮族出身。やらない夫曰く雪代姓の人物だという。シロのじっさま。 彼の子孫は公族雪代氏となった。 子孫に雪代縁、森近霖之助がいる コメント 名前 コメントログ 人物
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[部分編集] 白宮れいのうんこ食べたい 通称 イセアモア兄貴ISAMA兄貴 出演作品 クソクリ(森近霖之助)ポッソー☆(グラジオ)夕闇通り探検隊vot(クルミ父)供素★(森近霖之助)アポクリファ0☆(ジェイド)花祭☆(細川、昔の犬王の花主、逢江の友人)ドキホワ☆(ダグザ)こが☆ぬえ(モブ、森近霖之助)逆襲☆(森近林之助)メタルギア☆(リキッドスネーク、ネイキッドスネーク、オールドスネーク)ハピクリ☆(阿刀田ハート、阿刀田スペード、阿刀田クラブ、阿刀田ダイヤ)わたモテ☆(BLゲーム)トレパク☆(配達員、他)ドラクエ☆(やらない夫)新旧クリ☆(森近霖之助)月面戦争☆☆☆(ナレーション) Twitter @arsel_iseamore [部分編集] 概要 クソクリ(2015年12月10日)で霖之助を演じた声優。 元々は塩沢兼人や銀河万丈といった声優の物まねをした朗読動画で人気を得ていた淫夢系の投稿者であったが、今回ATUD兄貴に誘われる形で声優として参加した。 劇中でもお得意の塩沢ボイスを披露している。 キャラとしてはクッキー☆☆一期の霖之助と朗読兄貴を組み合わせたものになっており、 特にクッキー☆☆一期で示唆された風邪薬を服用しているということで、世界観を共有するような形となっている。 その為劇中ではSRMY姉貴に迫る変態となっている。 後に、再び阿刀田阿子のボイスドラマ企画であるポッソー☆(2017年2月27日)にグラジオ役で出演した。 コメントでは声がベジータに似ていると指摘されている。 非常に声幅が広く上記の二名以外にも複数の声優の声真似(若本規夫、大塚芳忠、高木渉等)ができ、それでいて一人多役が得意な声優な為一人多役の出演作品も複数あり、彼自身の投稿動画の中にも一人多役の動画があり「朗読 たどこ論争」では一人四役、「ショートアニメ『彼岸島X』アフレコ企画 verイセアモア」では一人七役を演じている。 [部分編集] + クソクリでの活躍 風邪薬のせいで変態と化し、白宮れい演じる霊夢にセクハラを仕掛けるが、Yuuh!*とめぐるが演じる二人の魔理沙のマスタースパークによって成敗される。 [部分編集] + ポッソー☆での活躍 るか演じるムーンの行動を咎めるために布団巡りに同行する。終始ツッコミ役を演じるが、最後にはルザミーネの布団の臭いを嗅いで果てる。 [部分編集] ニコニコでの扱い 彼の代表作「変態糞親父による「やったぜ」の演説.FOXDIE」は様々な動画に用いられている。 やけに威勢のいい「やったぜ。」「ドバーッ!」は彼の声である。 一方クッキー☆キャラとしてはMADでの出番は多くないが、ハチェット兄貴の霖之助三兄弟シリーズにてレギュラーキャラとして扱われており、やたら死にやすいキャラになっているこーりん役の象徴としても海綿体(カリ)兄貴が持ち出されることがほとんど。 [部分編集] 本スレでの扱い [部分編集] 実況での扱い [部分編集] 主な持ちネタ ベジータ ポッソー☆での彼の演技がこう呼ばれる。劇中では最終的にベジータが母性に負け射精する。 ワイトもそう思います ジャガーマンシリーズのネタ。よくMADで見られる喋るワイトはツイッターにてイセアモア兄貴が公開している素材である。
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[部分編集] Marisa! 通称 Alex 企画作品 エスパニョール☆ 出演作品 エスパニョール☆(森近霖之助) YouTube The Alex WORLD [部分編集] 概要 エスパニョール☆の企画者。 海外で活動しているYouTuber 出身国、居住国は不明だが、動画では主にスペイン語を使う。識者によると南米訛りがあるとのこと。 レッドミスト☆やSr_pelo☆のスペイン語訳版を投稿している。 [部分編集] + エスパニョール☆での活躍 魔理沙にひどい目に遭わされる森近霖之助を演じる。 [部分編集] YouTubeでの扱い 突出して登録者数が多いわけでもなく、普通の自作アニメ制作者だという認識をされている。 ニコニコでの扱い [部分編集] 本スレでの扱い [部分編集] 実況での扱い [部分編集] 主な持ちネタ
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[部分編集] 出演作品 ひで☆(上司、森近霖之助)ペペ☆☆(サンタクロース)絶望☆(記者、テレビ東方スタッフ、記者)ドキ学☆(英語教師森近)靈魔伝☆(シンギョク(男))牛丼☆(男性兵士1)逆襲☆(博麗霊夢)メタルギア☆(バルカンレイヴン、サイボーグ忍者)ビッグマック炊き込みご飯☆(イェーガー)月面戦争☆☆(龍神)トフォナ☆(デットプール) Twitter @_popi_pipo_ [部分編集] 概要 ひで☆(2018年12月12日)で上司と森近霖之助、ペペ☆☆(2018年12月24日)でサンタクロース、絶望☆(2019年3月8日)で記者とテレビ東方スタッフを演じた声優。 自己矛盾☆ (2020年2月15日) にも応募したが落選した。 企画者に音声を提出したものの、ちょうど提出日の朝に男性声優の枠が決定されたと発表されたらしく、一歩遅かったようだ(出典)。
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能力値 スキル 家伝スキル アイテム 来歴 コメント 間桐 AA出典 [TYPE-MOON作品] [Fate シリーズ] [Fate/Zero] バーサーカー&間桐雁夜.mlt 性別 男性 生没年 ?-?年 活動期間 ?-?年(1003年初出) 成長期 - 安定期 - 衰退期 - 所属勢力 海沿いの辺境村落村長 家族 能力値 スキル 家伝スキル アイテム 来歴 海沿いの辺境村落の村長 1003年 セネリオによる魔獣ニゲイター討伐依頼をホープ砦の兵頭真介らがこなしたことによって、村の防衛義務を果たさないエトリア王国に見切りをつけ、海沿いの辺境村落をホープ砦の庇護下に入れることを森近霖之助に要請し、了承された。 ホープ砦領主森近霖之助と相談して、年貢は「食糧2+施設建設」とすることに決定した。 コメント 名前 コメントログ 人物
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◆gcfw5mBdTg 投下作品 No. 題名 登場人物 19 八雲立つ夜 八雲紫、森近霖之助、メディスン・メランコリー 27 消えないこだま/Haunting Echoes 四季映姫・ヤマザナドゥ、レミリア・スカーレット、キスメ、リリカ・プリズムリバー、黒谷ヤマメ 35 盗まれた夢/Theft of Dreams 霧雨魔理沙、八意永琳、レティ・ホワイトロック 37 半人半霊の半人前 魂魄妖夢 41 たなびく真紅/Crimson Wisps 紅美鈴、秋静葉 44 Luna Shooter ルナサ・プリズムリバー、稗田阿求、博麗霊夢、射命丸文 48 涙の川/River of Tears 十六夜咲夜 53 死より得るもの/Necrologia 藤原妹紅、比那名居天子 64 信仰の報償/Reward the Faithful 古明地さとり、東風谷早苗 79 殉教者の理由/Martyr s Cause 鈴仙・優曇華院・イナバ、蓬莱山輝夜 85 無々色の竹 森近霖之助、八雲紫 94 精神の願望/Mind s Desire(前編)精神の願望/Mind s Desire(後編) フランドール・スカーレット、霧雨魔理沙、八雲藍、博麗霊夢 109 崇拝/Worship 小野塚小町、洩矢諏訪子、東風谷早苗、ルーミア 117 誰がために鐘は鳴る(前編)誰がために鐘は鳴る(後編) 博麗霊夢、霧雨魔理沙、フランドール・スカーレット、八雲藍、八雲紫、森近霖之助 137 通過の儀式/Rite of Passage 霧雨魔理沙、フランドール・スカーレット xx 東方歌永塚 射命丸文、リリカプリズムリバー 登場させたキャラ 4回 霧雨魔理沙 3回 八雲紫、森近霖之助、博麗霊夢、フランドール・スカーレット 2回 八雲藍、東風谷早苗 1回 メディスン・メランコリー、四季映姫・ヤマザナドゥ、レミリア・スカーレット、キスメ、リリカ・プリズムリバー、黒谷ヤマメ、八意永琳、 レティ・ホワイトロック、魂魄妖夢、紅美鈴、秋静葉、ルナサ・プリズムリバー、稗田阿求、射命丸文、十六夜咲夜、藤原妹紅、比那名居天子、 古明地さとり、鈴仙・優曇華院・イナバ、蓬莱山輝夜、小野塚小町、洩矢諏訪子、ルーミア この人も人間関係から弾幕戦まで芸風が広い書き手さん。文章、展開合わせて見ても秀逸の一言。 (2009-08-08 17 36 17) 他の書き手の方たちも、この人の書く作品には一目置いているのではないだろうか。 (2009-08-08 17 36 40) 「27 消えないこだま/Haunting Echoes」にある四季映姫・ヤマザナドゥとレミリア・スカーレットの掛け合いや、 (2009-08-08 17 37 02) 「44 Luna Shooter」の博麗霊夢とルナサ・プリズムリバーの一騎打ちは、第一放送前のベストバウトの一つであると断言出来る。 (2009-08-08 17 37 21) また設定資料の少ない東方のキャラクターを上手く把握し、巧みに立たせているのも特徴。 (2009-08-08 17 37 38) 今後も一層、このロワを盛り上げて欲しいと思う。 (2009-08-08 17 38 01) 称号:「良作を生み出す程度の能力」 (2009-08-08 17 38 28) コメント
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能力値 スキル 家伝スキル アイテム 来歴 コメント ガフ・ガフガリオン AA出典 [SQUARE ENIX作品] [FINAL FANTASY] [FINAL FANTASY Tactics] FINAL FANTASY Tacticsその他.mlt 性別 男性 生没年 ?-?年 活動期間 ?-?年(1003年初出,当時老人) 成長期 - 安定期 - 衰退期 - 所属勢力 傭兵団【暗黒剣】 家族 能力値 武勇20代後半~30代前半とのこと。熟練者~ファンタジーレベルに達した達人。 スキル 家伝スキル アイテム 来歴 傭兵団【暗黒剣】の一員 1003年 エトリア王国のレパラールでホープ砦の兵頭真介・森近霖之助と遭遇。兵頭真介に傭兵団【暗黒剣】の新人やアドル・クリスティンと試合させた。 アドル・クリスティンと共に森近霖之助のクロエに対する嫁盗みの協力をした。 コメント 名前 コメントログ 人物
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「動くな……絶対に動くな!動いたら、警告無しで撃つわよ!!」 中腰の姿勢のまま、イナバを片手だけで胸元の奥深くに抱きかかえつつ。 もう片方の手は、人差し指を突出し。森近霖之助をしっかりと狙っていた。 しかし、その突き出した人差し指は、微かに震えていた。 鈴仙と霖之助の間に隔たる戦力差などは、言うに及ばず。仮に、イナバを後ろに退避させずに。 抱えたままで、戦っても。絶対に勝てる自信があったし。 この場に観客がいれば、余程の賭博狂いでも無い限りは。百人が百人とも、鈴仙に賭けたであろう。 森近霖之助は半人半怪で、ただの人間よりもずっと丈夫で、ただの喧嘩でも十分に強い。 でも、彼は戦うような立場には無い、今も昔も。そして多分、これからも。 だから、月にいた時から兵士として活動した鈴仙が。負ける可能性など、何処にも無いはずなのだ。 なのに、震えるのだ。霖之助の中にある、底知れぬ不気味さがそうさせてしまう。 自分と霖之助の間にある、補いようがないはずの戦力差からくる安心感を。容易に埋めてくるのだ。 「ちょっとちょっと、落ち着いてください。僕は― 「うるさい!!何も喋るな!!」 弁解しようと、そして自分には鈴仙達に対する敵意が無い事を示すために。 霖之助は両手を空高くに掲げて、武器も何も持っていない事を、殊更強く示してきたが。 霖之助の半生や、諸々を色々と知っているから。敵意と言う名の鉾は、絶対に収めようとしなかった。 「僕は、君たちの敵なんかじゃないよ?」 「味方でも無いくせに」意外なことに、この言葉は霖之助の背中から聞こえてきた。 真正面ばかりに注意を向けていたから。 真正面で睨みを効かせ続ける鈴仙ばかりに目が行っていたから。霖之助は、後ろの回り込まれていることに気付けなかった。 霖之助の背後に回り込んでくれたのは、てゐだった。 悪戯を極上の喜びと考えている節があるせいで、人を悪戯に嵌めやすいようにする為か。 いついかなる時でも、人当たりの良い顔で。最もそれでいて、人を食った様な表情の得意なてゐが。 霖之助の背後に回り込んでいる今だけは、まったくの真顔だった。 「何の用?森近霖之助」 普段からよく見受けられる。軽い感じの喋り口調は、場面では全く感じ取る事が出来なかった。 それが、てゐの森近霖之助に対する認識だった。 遊び半分で相手をして良い存在ではない。可能な限り、相対する事を避けねばならない。 てゐの中では、最上級に危険な存在として、森近霖之助の事を認識していた。 だから、とてつもなくきつい物言いで。てゐは森近霖之助と相対していた。 様々な場合で、どちらに比があるかは、この際別にして。 こんな棘のある対応をされたら。誰でも多少なりとも、嫌な気分になるだろう。それはきっと、返答の態度や表情にも表れるはずなのに。 「ごめんなさい……本当に。何か、気に障ることをしたのなら謝ります」 森近霖之助は、絶対に怒らない。それが、彼の一番厄介な所だった。 本当に、申し訳なさそうな表情と態度で。霖之助は、鈴仙とてゐに向かって交互に頭を下げた。 その様子に、てゐと鈴仙の表情が同時に歪んだ。 歪みの理由は、果たして何なのか。恐怖か?それとも混乱か?はたまた、嫌悪感。もしくは全部。 色々考えるが、答えは一向に出てこない。 しかし、答えが出ないなら出ないで。もうそれで構わなかった。 余り真面目に森近霖之助と相手をしていたら、こちらの精神が削られて正気を失ってしまう。 「てゐ?来てくれたのは有難いけど……師匠の方は大丈夫なの?」 「大丈夫だよ、あの人は私達が束になっても勝てないお人なんだから……むしろ、いた方が邪魔だったりして」 なので、二人は敢えて無視を決め込む事にした。 てゐと鈴仙の間でしきりに頭を下げ続ける霖之助は、極力考えないようにした。 「慧音さんは大丈夫?」 「多分、もうそろそろ昏倒すると思うんだけどね……注射器の中身、全部注いでやったから」 極力考えないようにするための手助けとして、二人は喋り続けた。意味はあるのだが、今やる必要が何処にも無い会話を。 「ああ……そう言えば。叫び声もだいぶ小さくなったわね」 「本来なら、一発で昏倒する威力の物をぶち込んだんだけどね」 前と後ろで、頭を交互に下げ続ける霖之助を完全に無視して。てゐと鈴仙はお互いの会話だけに集中していた。 「昨日作ってくれた鈴仙のお味噌汁。だいぶ薄かったんだけど」 「減塩よ。朝と昼で十分取っているはずだから、あれぐらい薄くしないと、帳尻が合わないのよ」 「ぶーぶー。あたし等は肉体労働してるんだから、もう少し甘めの基準でも良いと思うんだけどさぁ」 「それにしても、あんたの好みは濃すぎなのよ」 「ぶー。多少体に悪い方が美味しいんだよ」 徐々に、状況に即した会話のネタにも、限界が見え始めていた。 しかし、それで会話の無い空白を作るよりは。いっそ、全く関係ない会話でも良いから、空白を作らない事を二人は選んだ。 長い間続いていた、上白沢慧音の叫び声も。いつの間にか、完全に聞こえなくなった。 ゴソゴソとした、大きめの作業音が時折聞こえてくる程度。相手をしていた永琳が、最後の仕上げに縛り上げているのだろうか。 状況の異常さを象徴付けるような叫び声も無くなった事もあり。場を見ずに、会話の文面だけを見れば。 てゐと鈴仙の二人の会話は、よくある日常の一風景にまで。その状況を軟化させていた。 しかし、穏やかなのは会話の文面だけで。てゐと鈴仙に挟まれている霖之助はと言うと。相変わらず、交互に頭を下げ続けていた。 本当に、真摯な態度で。 可能な限り、霖之助の存在を視界から外している二人も。霖之助が、真正面に立っているのだから。 多少なりとも、視界の端には映ってくる。そのせいで、二人の笑顔は明らかに、作った感が丸出しの張り付いた物だった。 でも、二人は日常の会話を装い続ける。 霖之助の相手をして、精神が削れるよりは。随分マシな判断だと、二人ともそう判断していたから。 「ごめんなさいね……二人に任せっきりで」 思ったよりも、大分時間が経ってから。ようやく、八意永琳が助け船に乗ってやってきてくれた。 「師匠!」 「遅いよ!!」 上辺では、朗らかな日常の会話を演じていたのだったが。その内情は、二人ともいっぱいいっぱいであった。 だから、上白沢慧音の叫び声が聞こえなくなった折に。やっと永琳が来てくれる!と、内心大きく喜んだものだったが。 最後の仕上げに手間取っていたのか、永琳は自分たちの所には中々来てくれなかった。 一度喜んで、緊張の糸を不用意に解してしまったせいで。その意図を、再びキチンとした張りつめ方をさせるのは。正直、無理な話だった。 おかげで、最初からまともに作り切れていなかった表情が。張りつめた糸が解けた後では、もはや作り笑顔すら間々ならなくなってしまった。 途中、霖之助が何か声をかけてきたような気はするが……正直、覚えていなかった。 「ああ……八意さん……あのですね― 「森近さん。本日はどのような用件で?」 霖之助が何か喋ろうとしたが。永琳は、それを制して。無理やりにでも話を進めてきた。 「え……えっと、前にもらった常備薬の期限が、そろそろ切れそうなので」 「そうですか、ではこちらへ」 永琳は、霖之助の話など聞く耳を持たなかった。聞く耳を少しでも持てば、即彼の作り出す場に飲み込まれてしまうから。 永琳は今こうやって、相対しながらも。目線は上手い事、霖之助の輪郭を捉えないように視界の場所には気を使い続けている。 結局の所、それしか無いのだ。 如何なる状況でも、笑顔を絶やさず。如何なる場面でも、真摯に対応する霖之助の相手など。 極力避ける。それが一番の防衛方法なのだ。そもそも、霖之助自身そこまで強くはない。だから、危険度と言う点では。論ずる必要がない程度でしかない。 なので、放っておいても構わない。だから、決して倒そうなどとは思わない方が良いと、永琳は肝に銘じているのだ。 でなければ、呑まれてしまう。 すれ違う、時も決して霖之助の顔は見なかったし。案内をしている今だって、スタスタと前に行くばかりで。 他愛もない会話も無ければ、置いて行ってしまってないかと後ろを振り返ることも無い。 どうにも落ち着かない、感じの良くない無言だけが。二人の間を流れていた。 永琳は、スタスタと前を歩きながら。多少なりとも強張った表情をしていたが。霖之助はと言うと…… 笑っていたのだった。とても人当たりのいい笑顔で。 それを見たくないから、永琳は絶対に振り向かないのだった。 「では……こちらが新しい常備薬です。それぞれの効果や効能は、付けておいた別紙を見てくださいね」 「はい、有難うございます。八意先生」 と、笑顔で霖之助は礼を言ってくれるが。永琳は、相変わらず霖之助の言葉に対しては無言だった。 事務的で、必要最低限の会話しかしようとしなかった。目線の方もあからさまでは無く、巧みに逸らしていた。 あからさまに逸らしては、霖之助に会話の糸口を与えてしまいそうだから。 「…………では、八意先生」 「ええ、お大事に」 しばらくの間。霖之助は、いつも通りの笑顔を維持していたが。何も展開が無く、ただただ無言が続く事で諦めてしまったのか。 大人しく、席を立った。それに対して、永琳は短く素っ気ない返事しかしてくれなかった。 しかし、それに対して霖之助は。決して、気を悪くしたとかそういう感情は見せなかったし。 それ以前に、本当に何も思っていないのだ。だから、霖之助の感情が揺らぐ訳が無かった。 「はああ……」霖之助が、永琳の部屋を出て行って。永琳は深い溜息と共に、椅子に深く腰を掛けた。 霖之助に対して、同情の余地はあるけども。それを加味しても、精神的に他者を食う化け物を相手には出来ない。 「八意さん」 そう思うだけで、本当に良かった。ほんの少しでも、口走っていたらと思うと。 八意永琳は、不意打ちのように戻ってきた霖之助の言葉を聞きながら。肝を冷やすしかなかった。 「八意さん……鈴仙さんとてゐさんに僕宇佐見 蓮子や待っていたと、伝えておいてください」 「…………ええ、大丈夫だから。伝えるから」 椅子に深く腰を掛けて、うつむき気味に。永琳は、霖之助の相手をしていた。相変わらず、顔は絶対に見ようとはしなかった。 「八意さん、それともう一つ」 「……」 ついに、永琳は返答すらしなくなったが。霖之助は構う事はなかった。 「もう一つだけ……僕が彼女たちの敵ではないと。僕が彼女達の事を嫌っていないとも」 「……ふっ」 余りにも不用意な行動だった。今、永琳が見せたこの嘲るような笑みは。 「どうしましたか?八意さん」 「貴方は誰の味方でも無いでしょうに……」 そして、てゐと同じような事を。霖之助に向かって、吐き捨てるように呟いたが。 最後の一線である。顔を見無い事だけは、ちゃんと守っていた。だから、まだ平静を保てていた。 「森近霖之助……貴方は、里の事を嫌っている。そして里の不幸が大好きだって事以外は、何も考えていない癖に」 「里を憎く思う以外の感情を身に着けない限りは……私達の態度は変わらないわよ」 「じゃあ無理ですね」 吐き捨てる様な永琳の呟きに、霖之助は爽やかな声色で答えた。 永琳から、吐き捨てるように色々言われたが。霖之助の人当たりの良さそうな表情に、変化は全く無かったし。 きっと、感情の上でも。霖之助の心中には、さざ波すら起こっていないのであろう。だからこそ、永遠亭の面々は彼を恐れるのだった。 先ほど、あんなにも。邪見を超えるぐらいの扱いを受けても。霖之助は決して、物に当ろうとはしない。 下駄箱から、自分の履物を丁寧に降ろして。玄関戸だって、乱暴に扱わずゆっくりと開け閉めをした。 「あ……こんにちは」 「おやぁ…………君は」 だから、事情を何も知らない○○は。霖之助の事を怪しむ材料など、何一つ提示されなかった。 「君は、確か。○○君だよね?」 「はい……そうですが……あの、何で私の名前を?」 いきなり自分の名前を呼ばれて、いぶかしむ○○に。霖之助は、ハッとした表情を浮かべた。 「これは……失礼な事をしちゃったね。確かに、君は僕の事を絶対に知らないんだから」 ペコペコと、本当に申し訳なさそうに。霖之助は、○○に向かって頭を下げ続けた。 その余りの様子に、むしろ○○の方が恐縮するばかりであった。 「ああ……そんな、頭を上げてください。こちらの方こそ、随分と刺々しい言い方で」 「ごめんね、○○君」 ペコペコと、霖之助と○○のお辞儀合戦がしばらく続いた。 「そうだね、○○君は僕を知らない物ね。じゃあ、まずは自己紹介からしないと」 「初めまして。僕の名前は、森近霖之助。魔法の森の近くで、香霖堂って言う古道具屋の店主をしているんだ」 「初めまして、森近さん」 「霖之助で良いよ。折角なんだから、仲良くやろうよ」 ○○は、幻想郷の歴史など何も知らない。○○には、情報というものが何一つ与えられていない。 あったとしてもそれは。都合よく改竄と改変を繰り返しているから、もう元の姿など留めていない。 「はい、よろしくお願いします。霖之助さん」 そんな○○が、外見上はとても人当たりの良い、森近霖之助と出会えば。仲良くなってしまうのは、必然だった。
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????職があります、ネタバレ注意! Hp 順位 名前 上昇値 1 藤原妹紅 50 2 ノルニ 49 2 八雲紫 49 4 八雲藍 48 4 カオナシ 48 6 秦こころ 47 7 小野塚小町 46 7 博麗霊夢 46 7 ホシミツバサ 46 10 蓬莱山輝夜 45 11 四季映姫・ヤマザナドゥ 44 11 封獣ぬえ 44 13 くらげん 43 13 マンボー 43 15 窓付き 42 16 八意永琳 41 17 西行寺幽々子 40 17 霧雨魔理沙 40 17 二ッ岩マミゾウ 40 17 スイト 40 Mp 順位 名前 上昇値 1 くらげん 50 1 霧雨魔理沙 50 1 シーラ 50 1 スイト 50 5 比那名居天子 49 5 ノルニ 49 7 フランドール・スカーレット 48 7 八雲紫 48 7 このみ 48 10 洩矢諏訪子 47 11 封獣ぬえ 46 11 ホシミツバサ 46 11 リオス 46 14 霊烏路空 45 15 四季映姫・ヤマザナドゥ 44 15 博麗霊夢 44 17 聖白蓮 43 17 秦こころ 43 19 魔理沙 42 19 古明地こいし 42 At 順位 名前 上昇値 1 フランドール・スカーレット 50 2 比那名居天子 49 2 くらげん 49 2 シーラ 49 5 レミリア・スカーレット 44 6 小野塚小町 43 7 ノルニ 42 7 ホシミツバサ 42 9 八雲紫 41 9 秦こころ 41 11 魂魄妖夢 40 11 博麗霊夢 40 11 霧雨魔理沙 40 14 森近霖之助 38 14 二ッ岩マミゾウ 38 14 スイト 38 17 霊烏路空 36 17 四季映姫・ヤマザナドゥ 36 19 十六夜咲夜 35 19 八坂神奈子 35 Df 順位 名前 上昇値 1 八雲紫 50 2 博麗霊夢 49 3 ノルニ 47 4 カオナシ 46 5 リオス 43 6 四季映姫・ヤマザナドゥ 42 6 秦こころ 42 6 スイト 42 9 小野塚小町 41 10 永江衣玖 38 10 森近霖之助 38 10 二ッ岩マミゾウ 38 13 八意永琳 37 14 古明地こいし 36 14 ホシミツバサ 36 16 霧雨魔理沙 35 17 封獣ぬえ 34 18 十六夜咲夜 32 18 窓付き 32 18 比那名居天子 32 Ag 順位 名前 上昇値 1 霧雨魔理沙 50 2 フランドール・スカーレット 48 3 博麗霊夢 47 3 スイト 47 3 リオス 47 6 このみ 46 7 洩矢諏訪子 45 8 レミリア・スカーレット 44 9 封獣ぬえ 43 10 四季映姫・ヤマザナドゥ 42 10 古明地こいし 42 10 秦こころ 42 10 シーラ 42 14 幻 41 15 因幡てゐ 40 15 ノルニ 40 15 くらげん 40 15 蘇我屠自古 40 19 魂魄妖夢 38 19 森近霖之助 38 Int 順位 名前 上昇値 1 四季映姫・ヤマザナドゥ 50 1 霧雨魔理沙 50 1 シーラ 50 1 スイト 50 5 洩矢諏訪子 49 5 リオス 49 7 八雲紫 48 8 ノルニ 47 9 マンボー 46 10 八意永琳 45 11 藤原妹紅 44 11 聖白蓮 44 13 蓬莱山輝夜 43 13 カオナシ 43 13 ホシミツバサ 43 16 魔理沙 42 16 西行寺幽々子 42 16 古明地こいし 42 19 封獣ぬえ 41 19 秦こころ 41 Sum 順位 名前 上昇値 1 ノルニ 274 2 スイト 267 3 博麗霊夢 266 4 霧雨魔理沙 265 5 八雲紫 264 6 シーラ 262 7 四季映姫・ヤマザナドゥ 258 7 リオス 258 9 秦こころ 256 10 カオナシ 244 11 くらげん 234 11 洩矢諏訪子 234 13 古明地こいし 232 13 二ッ岩マミゾウ 232 13 マンボー 232 16 比那名居天子 230 17 森近霖之助 228 17 封獣ぬえ 228 17 ホシミツバサ 228 20 小野塚小町 225