約 511,504 件
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/817.html
819 名無しさん@お腹いっぱい。 2011/06/16(木) 23 47 00.39 ID aR/Jr1S/0 今の京介は『妹ゲー』についてどのような感想を抱いてるのでしょうか・・・ そして、梅雨前線に乗っかって、電波が降ってきます。。。 『桐乃の大冒険』 ある日桐乃が 起きてくると 大好きな兄貴が 起きてきた 朝ごはんに パンが一杯余ってるだろ お願いパンを つかおうぜ ぱん つかおうぜ ぱんつかおうぜ ぱんつ かおうぜ しかし桐乃は 料理が苦手 麻奈実と比べても 負けてしまう 料理に 自信のない 桐乃ちゃん パンはいつも つきてしまう ぱん つきちゃった ぱんつきちゃった ぱんつ きちゃった やがて佳乃がやってきた なんでぜんぶつかうのと おおさわぎ しかたが ないから 作りなさいよ パンつくってと 佳乃さん ぱん つくって ぱんつくって ぱんつ くって それを聞いた 京介は 結果を予想して おののいた おまえ パン作った事 ないだろう? ほんとにパンを つくるんか ぱん つくんか ぱんつくんか ぱんつ くんか 御存じ 桐乃の大冒険 これから先はどうなるか またの機会をごひいきに それでは皆さんさようなら -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1047.html
476 名前:【SS】桐乃と花火の記憶[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 10 15 59.82 ID OhAB/Nxi0 『桐乃と花火の記憶』 《今夜、デートしようぜっ!!》 俺は唐突に、桐乃宛にメールを送った。どこからどう見ても、妹に送るメールの文面ではない内容で。 (メールメルメルメルメルメルメ~♪) 送信から間もなく、携帯の着信音が鳴り響く。メール受信ボックスを開くと、桐乃からの返信が届いていた。 「返信、速すぎだろ……」 これが現役女子中学生の性能なのか。俺は若い世代の実力に畏怖しつつ、液晶に表示された文面を見る。 《ウザ。アンタ、誰と間違えて送ったの?怒んないから言ってみて》 そこには、鬼嫁による浮気する旦那への問いかけのような内容が映し出されていた。 俺はやましい事などしていない。しかし、妙な圧力に気圧されそうなのは気のせいだろうか? 《間違ってねぇよ。お前に送ったんだ》 俺は正直にそう返した。一瞬、敬語で返してしまいそうになったが、それでは兄としての威厳が皆無なので、淡々と答えてみた。元々、威厳があったかは怪しいけどな。 《ソンナーヤサシクシナイデー♪》 すると今度は、別の着信音が響き渡る。これはメールではなく、電話の着信音だ。 液晶には『桐乃』と表示されている。 「(ピッ)よう!」 『よう!じゃないわよっ!アンタ、さっきのメール、何っ!?』 通話口を飛び越えて、桐乃の怒りの言葉が、俺の耳を責め立ててくる。 「何って、今夜一緒に出かけようと思って、メールしただけだぞ?」 『だ、だからって……デ、デートとか言うなっ!!』 「別にいいだろ?」 「良いわけないでしょ!?このシスコンッ!!」 うぅ~む、俺はちょっとでもフレンドリーにと思ってそう書いたんだが、桐乃にとってはお気に召さなかったようである。キモいだの、変態だの、罵声がいくつも届いてくる。 「わ、悪かったよ!まさかそんなに怒るとは思わなくて……」 『……べ、別に怒ってはいないけど……』 ウソつけ、めちゃくちゃ怒ってただろうが!あれで不機嫌じゃなかったら、機嫌の良い時は天使になっちゃうだろ!? 「あ~、まぁいい。とにかく、今夜時間空けられるか?」 『えっ?あぁ、さっき練習終わったから、別に大丈夫だけど……』 「そっか。じゃあ家に帰ってきてから、一緒に出ようぜ」 『……いいけど。で?アンタ何処に連れて行く気なワケ?』 ひとまず誘いにはOKしてくれたものの、当然のように行先を聞いてくる桐乃。まぁ、当然の反応だろう。 「それなんだが、今夜、花火大会があるだろ?」 『あの、隣町のやつ?』 「そうそう。それに行こうと思ったんだよ」 『……ふーん』 具体的に場所なんか言わなくても、この辺は兄妹での意思疎通が容易いところだ。 俺達が小さい頃からやっている、隣町の花火大会。 この近所では、夏の恒例とされているイベントだ。 小さい頃は家族みんなで行った事もあった気がする。詳しくは思い出せないが、桐乃が一発で言い当ててくれたおかげで、説明せずに済んだ。 『分かった。いいよ』 思案したのか、少しの間があって桐乃から了承の言葉が返ってくる。 「よし、じゃあ家で待ってるわ。気を付けて帰ってこいよ」 『うん。……ねぇ、アンタさ』 「ん?どうした?」 『まだ……覚えてたの?』 不意に、桐乃から何かを確認するような問いかけがあった。 「え?一体、何の事だ?」 『……別に。じゃ、後で』 『(プツッ。ツー、ツー、ツー)』 「なんだ、いきなり切りやがって……」 桐乃は俺の聞き返しには答えず、すぐに通話を切ってしまった。まったく、相変わらず自分勝手な妹だぜ。 ……それにしても、さっきの問いかけ。何か意味があったのだろうか? 俺は心当たりがないのでそのまま答えてしまったが、それはアイツの望んだ答えとは違っていたようだ。 覚えてる、か――。 当てはまる記憶を探そうとはしてみたが、生憎俺の頭じゃスマートな解答は出せずにいた。 そのまま時間だけが過ぎていって、不機嫌な表情の桐乃と合流をし、何とも言えない居心地の悪さのまま、俺達は花火大会へと向かうのだった。 「おー!出店とか、結構出てんのな!」 「……」 「おっ、アレ型抜きじゃん!?まだあるんだなぁ!!」 「うっさいなー。子供じゃないんだから、そんなにテンション上げないでよ」 一緒にいるこっちが恥ずかしい。そう言わんばかりに、桐乃は俺をジトーっと見つめてくる。不機嫌さ丸出しである。 「ひ、久し振りなんだし、別にいいだろ!」 「単純バカ」 「うるせーよ!」 普段からトゲしかないような発言ばかりの桐乃だが、今日はいつもにも増して手厳しい。こうやって一緒に来てくれているだけ、最低の気分ではないらしいが、それでもご機嫌ナナメである事には変わりない。 なんとか機嫌を良くしなければ。さて、どうしたものか。 そう考えている俺の視線の先には、お面がいくつも並ぶ、子供向けの出店があった。そしてそこに、今の俺にとって天の救いのようなアイテムが用意されていた! 「おい、桐乃!アレ、メルルのお面じゃね?」 「メルちゃんキター!!」 俺の声を遮らんばかりに、桐乃は勢いよくその出店へと向かっていった。 「すみません!コレとコレッ!!表情違いで一つずつください!……ほら、そんな所にいないで、早くお金払ってよ」 「お前の方がテンション上がってんだろっ!!」 なんで当然のように俺が支払う事になってるのか。そんな疑問は置いておいて、とりあえずは桐乃の機嫌は一気に回復したようである。恐るべし、メルルパワー。 「えへへー。メルちゃんマジ天使ー」 「プッ」 さっきまでむくれていたのに、今じゃしまらない顔してさ。コロコロ表情が変わるヤツだけど、やっぱり笑ってる桐乃が一番だよな。 「何ニヤついてんの?」 「いーや、別に」 「ふん!……キモ」 相変わらず、一言多いけどな。 「そういえばさ……」 「ん?」 花火が見えるスポットへと、二人並んで夜道を歩く。 そんな中、桐乃が俺に話しかけてきた。 「どうして急に、花火大会になんて誘ったの?」 「……あー」 「だれか誘うにしても、他に選択肢はあったでしょ?地味子とか、黒いのとか……。なんで、アタシなの……?」 桐乃は俺に目を向けずに聞いてくる。その表情は暗くて窺い知れなかったが、声のトーンを聞く限りでは、曖昧に答えてはいけない気がした。 「そうだなぁ」 そもそも、花火大会に行こうと思ったのは、他愛もないきっかけだった。家への帰り道に、道端に貼られたポスターに目がいき、久し振りに行ってみたいなと、単純に思ったからだ。 デート、なんて茶化した言葉を出すには、あまりにもくだらない理由だったと思う。 それでも、桐乃を誘ってここに来たのは―― 「一緒に見たいと思ったんだよ。お前と」 「えっ?」 「ここに来ようと思った時、最初に浮かんだのが、お前と一緒に花火を見てる光景だった。ただ、それだけだ」 「……」 理由を伝えようとしても、それ以上の説明が出来なかった。 言葉通り、桐乃と行きたい、それだけを思って誘い出しただけだから。 「……ふーん。あっそ」 バカじゃん。 小さくそう呟く桐乃は、表情を悟らせまいとあさっての方へ視線を送っている。 俺の誘い文句が、コイツの意に沿ったのかは分からないが、この様子じゃそれほど不愉快ではないらしい。つい最近、見抜けるようになった事だけどな。 定速に進む、二人の足音。 まばらに続く人の波は、皆同じ方向へと流れていく。 この景色を眺めていると、俺は無意識に記憶の奥に閉まってあった出来事を思い出していった。 そう、あれはもう十年近く前の事だろうか? いつかの夏休みに、俺と桐乃は両親に手を引かれ、花火大火に訪れた。 子供の頃に見上げた花火は、ただただ大きくて、夜空に咲く色鮮やかな花を、食い入るように見つめていた。 時間を忘れ、一つ、また一つと打ち上がる花火に夢中になっていたのだ。 一方の桐乃はというと、幼いから仕方無いだろう、花火の轟音にも関わらず親父の背中で眠りこけていた。 やがて花火も打ち終わり、家に向けて歩いている途中に、桐乃は目を覚ました。 「ウワアァァン!!ヤダ、ヤダ!アタシも花火みる―っ!!」 自分が寝ている間に花火大会が終わってしまった事を知ると、桐乃は泣きながら親父の背中で暴れた。 「うっ、すまん桐乃!泣くな……」 「ほーら。また来年もやるんだから、泣かないの」 親父とお袋は、困惑しながらも桐乃をあやす。しかし桐乃は、「見たい!見たい!」と駄々をこねるばかりであった。 桐乃はなかなか泣き止まない。その様子に困り果てた両親だったが、当時の俺は大きい声で桐乃に向かってこう告げた。 「またオレが連れてってやるよ!!」 「……ふぇ?」 「またいつか、オレが桐乃を連れてきてやる!その時は、いっしょに見ような!」 「……グスッ」 「だから、泣くな桐乃。なっ?」 「……(ゴシゴシ)……うんっ!!」 俺がそう言ってやると、桐乃はニッコリと笑ったっけ。 親父もお袋も、「京介にはかなわないなぁ」なんて言って、安堵して俺達を見ていた。 それから桐乃は、親父の背中から降り、嬉しそうに俺と手を繋いできた。 「やくそくだからね、きょうちゃん!!」 「おぅ!」 「えへへ」 それまでの泣き顔などどこ吹く風で、桐乃は嬉しそうに笑っていた。 そんな仲の良い兄妹の姿が、俺の脳裏に映し出されていく――。 あぁ。 俺はなんという馬鹿野郎だ。 俺と桐乃にだって、こういう時代があったんだ。 それを今まで忘れていて、思い出す事もなく日々を過ごしてきた。 その後の花火大会も、結局一緒に行く事は叶わなかった。 そこから何度かの夏は、行こうと思っても都合がつかずに行けず、そしてある時を境に、俺達はその約束さえ無かったものにしてしまい……今に至る。 いや、正しくは、「俺が約束を忘れた」のだろう。 多分、今日の電話越しに桐乃が聞いた「覚えてる」というのは、この約束の事だと思う。 そうすれば、忘れていたのは俺だけで、桐乃はずっと、連れていかれる事を願っていたのかもしれない。 そう気付かされた瞬間、俺は自分の愚かさを激しく悔やんだ。 コイツは俺を嫌いなはずなのに。 それでも、忘れないでいてくれた。 顔を合わそうとしなくても、口をきかなくても。 幼い頃のささいな約束を、ずっと覚えてくれていたのか……。 その事実を知ると、一気に目頭が熱くなり、自然と涙を零してしまった。 (ヤベッ!!) 俺は急いで涙を拭う。今は桐乃と一緒だ。昔の記憶を思い起こして泣いている場合ではない。 桐乃に、気付かれただろうか?俺は慌てて桐乃を見やるが、桐乃は別の方へ目を向けていた。助かった。 それにしても、今回の件は俺に落ち度がある。 小さい頃とはいえ、桐乃を騙していた事になるのだから。 ……謝ろう。時間は遅れたけど、それで少しでも桐乃の積年の思いが救われるのならば。 大袈裟かもしれないけれど、俺にはそんな風に思えていたんだ。 「なぁ、桐乃」 「何?」 「さっきの……電話で話した事だけど。……今、思い出したわ」 「……それで」 続けて。桐乃はそう促してくる 「ごめんな。連れてこれなかっただけじゃなく、忘れちまってさ」 「…………」 「ホント、ごめんな」 「……いいよ、もう。気にしてないから」 桐乃はそう言ってくれた。本当に気にしてないわけではないだろう。けれど、思い出してくれたから、いい。そう、思ってくれているのか? 「それにさ、連れてきてくれたじゃん。今日、こうして、約束通りに、さ」 「桐乃……」 「確かに、忘れてるって気付いてムカついたけど……でも、さっきアンタ……京介がアタシと見に行きたい、って言ってくれて、……ちょっと嬉しかったから」 暗い中、わずかに桐乃の頬が紅潮していくのが見てとれた。 それでも桐乃は、俺を見つめながら、少しだけ照れくさそうに 「それでチャラにしてあげる!」 そう、笑ってみせる。 それを見て、俺は思わず胸を高鳴らせてしまった。 (ぐっ!!妹なのに……) 天使かと思ったぜ。悔しいが、本心からな。 そんな甘い雰囲気を兄妹で醸し出していると、 (ドーンッ!) 大きな音を響かせて、大輪の花火が俺達の頭上に花を咲かせた。 「おーっ!」 「ワーッ、綺麗ー!!」 お互いに照れくさい空気を作っていただけに、タイミング良く打ち上げられた花火に二人共に視線を移す。 ドン! パラパラパラ……。 絶えず彩り豊かな花火が続く。周りの人達もその場で足を止め、喝采交じりに夜空を見上げている。 「ここだと大きく見えるねー!」 「あぁ、そうだな……」 桐乃も無邪気に花火を眺めている。その姿は、いつか花火を見れずに泣いていたあの頃の桐乃と、重なって見えた。 (良かったな、桐乃――) 数年遅れで叶えられた約束を、声には出さずに喜んだ。 今も昔も、桐乃のこの表情が、俺には何より嬉しいらしい。 そんなシスコン全開の思考のままに、俺も空に描かれる花火を見上げていた――。 「本当の事を言うとね」 花火大会も終わり、家に向かって歩いている途中で、桐乃は俺に言ってきた。 「昔、花火を見れなくて泣いた時さ、別な理由があったんだよね」 「別の理由?」 「そっ」 「寝ちゃってたのが悔しいとばかり思ったぜ」 「勿論それもあるけど……」 桐乃はチラッ、チラッ、と俺を横目で窺いながら、何かを切り出そうとしている。 「あの時、ア、アンタがあまりに嬉しそうに花火の事を話すから、なんだか悔しくなっちゃって……」 「えっ?俺、そんなに楽しそうだった?」 「そうよ!すげー、すげー!って何度も繰り返してさぁ」 「へ、へぇ……」 「アタシは見てないのにー!って思って、だんだん寂しくなっちゃって」 ……桐乃さん、それは君が正しい。今更だけど、マジでゴメンね。 「思わず、泣いちゃったってわけ」 「それは悪いことしたなぁ……ゴメンな」 「それはさっき許したでしょ?もういいって」 「サンキュ。……でも、それでよく泣き止んだよな」 「え?」 「いや、いくら俺が今度連れてくって言ったにせよ、そう簡単には納得しなさそうだけどなぁ」 「それは!アンタが言ってくれたから……」 桐乃は勢いよく何かを言おうとしたが、急に言葉を詰まらせ言い淀んだ。 「えっ?俺が?何?」 「え、えっと……えっと……」 キョトンと聞き返す俺、対して桐乃は、視線を泳がせながら慌てているように見える。 そして、 「……な、何でもないっ!!」 と、急にムスッと黙り込んでしまった。 「何だよ~、そこまで言ったら言えよなー?」 「うっさい。バカ!さっきまで忘れてたのに、エラソーにすんな!」 「うぐ……結局、いつも通りかよ」 さっきの健気さは何処に消えたのか……。目の前じゃ桐乃はフンッ!と頬を膨らませて、高圧的な姿勢でそっぽ向いている。 まぁ、なんだ。 たとえ昔の記憶を思い出しても、収まる所に収まる、というか。 俺も桐乃も、こういう関係が今の俺達なんだろうよ。 そう思うと、妙に落ち着いちまってさ。 「俺の妹が、可愛いわけがないもんな」 「……何か言った?」 「いや、なにも」 そんな悪態だって、不意に零れてしまうわけだ。 「まぁ、今回は許してあげたけど――」 ただ、少し変わった事があるとすれば、 「これからは、もう約束破らないでよね!!」 そう言って、桐乃が俺の手を取り、自分の手を重ねてきた事ぐらいか。 「それは、また連れてこいって事か?」 「当たり前じゃん?」 「へーへー。分かったよ」 「絶対だからね、京介!!」 ったく、見惚れるくらい良い笑顔しやがって。 そんなの反則だろ?何も言えねぇよ。 いつかの夜と同じ、手を繋いで歩く帰り道。 また来年の夏も、その先も、俺が桐乃の傍にいるのが確定したわけだ。 ただ、今度はもう忘れねぇよ。絶対に、な。 俺は不意に絡まった二人の小指に、そう誓った――。 ----------
https://w.atwiki.jp/atlantica_tsundere/pages/27.html
cβからの者を除名だなんて辛いお(´;ω;`)ウッ… ロギンしないと編集できないという仕様 おかげでコメントとか自由に編集できない てかこれいらなくね・・・と思ったら勝ちかもしれない 名前 武器 製造 コメント Belial 斧 dolce JOGZOOMER オシリ大砲+4 指輪30 薬26 食料21矢25 銃弾25 砲弾30 砲弾に加筆 12/28砲弾30達成ヽ(´ー`)ノ Jun0244 Kittyguy 10 鎧37槍14姉歯25他なにか ヤンマーニヤンマーニヤンマーニイェ-イーエ! Loran 大砲 結晶22文具21書物18 Pistol Yutoan zakuro アロエ 斧 呪文書47ズボン26 ベッキーだよー うみ ガソソソ 大砲 手46 砲23 ヤク31 晶29 動22 裁縫29 etc 時代はH カレイド 食料30槍17杖18鎧21靴11オーブ11斧11弓13大砲11兜11手袋11盾11 俺の項目もっと広げていい? コメッコ Tバック ジョゼ 剣 すーさん 大砲 スーパー倉庫 すずめにゃん 巫女服 たんぱく 物質 ちょこれいと ティウンティウン 銃 テルカ 銃 ぬこP ハルシオン ヒロんど ぽちぃ 犬 みかんぽん 鈍器LOVER 杖とか酵母とか ログイン減少してるけどやる気はあるんだよ~?・゚゚(ノД`)あ゙~ん よしだ 杖 銃16文具50 文具のよしだ~(。・w・。)~ りるりる ルシフェル 杖 レイト 剣 盾28 LV69あ~うん なんだ・・・んまぁ 言ってもらえれば手伝うよw 初心者担当ってことでw レイリィ ロアルド ドナルド 弓19指輪14 名前が違うんですけど! ロコモティフ 羽入 卿迷 魚介乃類 斧 水鶏 杖 斬坐主 剣 神代巽 蒼炎 葬夜 タンパク質 巴雪乃 冬霞 斧 魔鬼 優璃 杖 竜胆 主な製造Lv早見表(名前のみ50音順にしてみた、異論あれば下のコメント欄からお願いします) 種類 名前(Lv) 剣 冬霞(83) 槍 コメッコ(80) 斧 Loran(80) 弓 冬霞(65) 銃 テルカ(80) 大砲 杖 よしだ(80) 兜 鎧 Kittyguy(73),すーさん(71),ぽちぃ(62?) ズボン コメッコ(76),斬坐主(51上?) 手袋 Loran(66) 靴 盾 墨子ファンがいたような オーブ 矢 銃弾 JOGZOOMER(30),水鶏(32) 砲弾 JOGZOOMER(30) 食料 よしだ(57),卿迷(?) 薬 すーさん(63),コメッコ(60) 指輪 Kittyguy(51),Loran(60) 機械 冬霞(47) 建築 姉歯秀次(99) 結晶 Loran(52) 動作 呪文書 アロエ(消息不明),冬霞(47) 魔力石 水鶏(48) 護符 Loran(34) 工具 Kittyguy(43),Loran(46),コメッコ(49),水鶏(41) 釣具 冬霞(43),魚介乃類(36?) 文具 よしだ(71),水鶏(72) 書物 Loran(61) 裁縫 Kittyguy(25),Loran(36),水鶏(43) 呪術書 冬霞(32) 全て ()内最低Lv ルシフェル(21) ガソリンおかえり! -- Kittyguy (2009-03-15 19 58 15) RMTの家へようこそ!激安!安心取引 -- jkji (2009-06-05 16 13 06) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/doragoso/pages/55.html
新ジャンル:ツンデレでぐぐればいいと思うよ。
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/1138.html
229 :ツンデレ+ヤンデレ ◆AW8HpW0FVA [sage] :2009/02/21(土) 14 35 13 ID hawjO/d/ 「暇だな…」 多くの生徒が惰眠と、喪失感を味わう五月。 世界史の授業中に窓の外を眺めながら、幸斗(ゆきと)は呟いた。 授業がつまらない。 いっそのこと、インフルエンザが流行って、学級閉鎖になればいいのにと考えてしまう程だ。 聞こえてくるのは板書の音と、書き取り音だけしか聞こえなかった。 「川原、1077年に北イタリアで起こった出来事はなんだ?」 世界史の教諭は、僕が授業に参加していないことに腹を立てたらしく、いきなりあててきた。 幸斗はかったるそうに首だけ教諭に向けた。 「…カノッサの屈辱…。ハインリヒ4世とグレゴリウス7世が聖職叙任権で対立して、 ハインリヒ4世が結果的に土下座する羽目になった事件…。…これでいいですか?」 「…正解だ…」 「…先生…今中国史をやってるんですよね…。 なんでいきなりヨーロッパ史が出てくるんですか?」 教諭は幸斗の問いに答えず、ばつが悪そうに再び板書に取り掛かった。 幸斗は再び窓の外を眺め、暇だな、と呟いた。 230 :ツンデレ+ヤンデレ ◆AW8HpW0FVA [sage] :2009/02/21(土) 14 36 31 ID hawjO/d/ 退屈な午前の授業が終わり、昼休みになった。 多くの生徒が、学食や購買に向かう中、幸斗は弁当を食べていた。 「幸斗、一緒に食べようぜ」 中学校からの親友である翔太が机をくっつけてきた。 別段断る理由もないので幸斗は頷いた。 頭の良い幸斗と、頭の悪い翔太という妙な組み合わせだが、二人は意外なほど釣り合っていた。 幸斗曰く「気張らなくていいから楽」らしいのだ。 「所でさ、弁当なんて持ってきていいのか?今日だって来るだろ、あの人」 雑談の合間に、翔太はおかしみを込めて言った。それと同時に、教室のドアが勢いよく開かれた。 教室にいた生徒は驚いてそちらの方を見て、またか、という様な顔をした。 入ってきたのは、ツリ目・金髪(地毛)・ツインテールという、 これでもかというくらいツンデレを自己主張した美少女だった。 一空間では、「ツンデレは貧乳であるべきか巨乳であるべきか」という論争をしていたが、 それは無視した。 「幸斗、き…今日、お弁当作り過ぎて余っちゃったから、あんたにあげるわ。 べ…別に、あんたのために作ったんじゃないからね」 見た目だけでなく、性格までも典型的なツンデレであった。 教室の一空間だけが、いつもの様にお祭り騒ぎになった。しかし、幸斗はそれを無視した。 「あの…、七尾(ななお)さん。僕、ずっと前から言ってますよね? 弁当は自分で作るからいらないって」 幸斗はうんざりする様に言った。すると七尾は顔を赤くして、 「あんたねぇ、私がせっかくお弁当を分けてあげるって言ってるのよ! 男だったらつべこべ言わずに食べなさい!」 と、言った。ついでに、一空間からも非難の声が上がるが、幸斗は無視した。 「あんなの全部食べられるわけないじゃないですか!」 七尾の弁当は確かに美味しかった。だが、余った割りに、異様に量が多いのだ。 残そうしたり、誰かに分けようとすると、七尾は急に泣きそうな顔になるので、 幸斗は意地でも七尾の弁当を完食しなければならない。 弁当を食べ終わった頃には、幸斗は机に突っ伏して、うめき声しか上げられない。 七尾は帰り際にいつも、「いつもこんなことがあるとは思わないでね。 き…今日は偶然なんだからね!」という捨て台詞を吐いて出て行くのだ。 ちなみに、その捨て台詞が履行されたことは一度もない。 「なに女々しいこと言ってんのよ!これくらいなんともないでしょ!」 「あんなのを毎日食べてたら、僕が死んじゃいますよ!」 今日こそははっきり言わないと、この負の連鎖が続いて身が持たない。 幸斗はいつもより厳しく言った。 間近で見ている翔太や、一空間の住民達はへらへらしながらこの論争を楽しんで見ていた。 「い…いいわよ。分かったわよ! せっかく私が好意でお弁当をあげてやってるのに、 食べないって言うなら、もうお弁当が余っても、あんたには絶対あげないんだからね!」 七尾は顔を真っ赤にし、目に涙を浮かばせながら教室から出て行った。 「あ~ぁ、石川さん泣かせちゃったよ。いいのか、追わなくて?」 「いいんだよ。まったく…」 幸斗は冷えたご飯を口に運んだ。 一空間では「ツンデレが貧乳だろうが巨乳だろうが、両方とも愛するのが真のツンデラーだ」 という結論が出ていたが、そんなことはどうでもいいことだった。 231 :ツンデレ+ヤンデレ ◆AW8HpW0FVA [sage] :2009/02/21(土) 14 37 12 ID hawjO/d/ 幸斗が七尾と出会ったのは本当に偶然だった。 高校が始まる前日に、暇潰しで東京に遊びに行っていた時、 路地裏で彼女がチンピラに絡まれているのを助けたのがきっかけだった。 だが、幸斗が声を掛けると、彼女はいきなり顔を真っ赤にし、 「なに勝手なことしてんのよ!」 と怒鳴って、どこかに行ってしまった。 その時はなんとも思わなかったが、まさか同じ高校の入学者だとは思わなかった。 まるで漫画の様な展開だが、現実世界でもその様なことが起こるものなのだと、 世界の広さを痛感した15の春だった。 232 :ツンデレ+ヤンデレ ◆AW8HpW0FVA [sage] :2009/02/21(土) 14 37 58 ID hawjO/d/ 「さすがにあれは言い過ぎたかな…」 下駄箱で靴に履き替えた幸斗はそう思った。 あの弁当には、あの時の感謝の意が込められているのは間違いない。 だが、彼女には節度というものがない。 それが彼女なりの感謝の仕方なのだろうが、それではこっちの身が持たない。 「本当にもう少し弁当の量が減ってくれれば、喜んで食べるんだけどな…」 「それ、本気で言ってるの?」 「えぇ、本気…って、うわぁ!な…七尾さん。いつからそこにいたんですか!?」 いつの間にか七尾が背後に立っていたので、幸斗は心臓が止まるかと思った。 「あんたが間抜け面でブツブツ呟いてた時からよ それに、人を幽霊みたいに失礼ね」 なぜか胸を強調するかの様に腕を組み、見下す様な目付きで言ってきた。 「…で、なにか用ですか?」 「き…今日、私と一緒に帰りなさい」 さっきの見下す様な目付きから一転、急に顔を真っ赤にして言った。 「あの…いつも思うんですけど、あなたの家、隣のアパートなんだから、 一緒に帰る必要ないんじゃ…」 幸斗がそう言うと、七尾が目に涙を溜め、無言で睨みつけてきた。 「わ…分かりましたよ…。一緒に帰りましょう…」 無言の圧力に耐え切れず、仕方なく承諾してしまった。 「まったく…、一緒に帰りたかったら最初からそう言えばいいのに…」 どこか仕方なさそうに七尾は言ったが、本当に仕方がないのは僕の方だ、と幸斗は言いたかった。 次の日になって、七尾が再び弁当を持ってきた。 どうゆう訳か、弁当の量が適量であったのに驚いた。 一空間では「ツンデレのデレ期はどんな時が一番萌えるか?」という論争をしていたが、 そんなことは本当にどうでもいいことだったので、幸斗は無視した。 233 :ツンデレ+ヤンデレ ◆AW8HpW0FVA [sage] :2009/02/21(土) 14 38 43 ID hawjO/d/ これといった祝日も行事もない、せいぜい7月までのつなぎ的存在な6月。 昼休みに、七尾がいつもの様に弁当を持ってきた。ただ、いつもとは違っていた。 「今日から、私もここで食べるわ」 そう言うなり、空いている机を幸斗の机にくっつけた。 昼食は、幸斗、七尾、翔太とにぎやかなものとなった。 「そういえばさ、あんた、彼女とかいるの?」 七尾が箸で幸斗を指した。 「いませんけど…、なにか…?」 「やっぱりね。あんたみたいな奴に女がいるはずないか」 「それ、地味に傷付きます…」 幸斗はアスパラの肉巻きを口に入れた。 「そう言う石川さんにはいるんですか、彼氏?」 隣から翔太が口を出してきた。 「私に見合うような男はこの学校にはいないわ」 「やっぱり…」 幸斗と翔太の答えがシンクロした。 こんなわがままで一言多い女を彼女にしたら、彼氏の方は心労で倒れてしまいそうだ。 こういうのを「地雷女」と言うのだろうか。 「あの~、もう一つ聞きたいんですけど、なんでいつも幸斗に弁当持ってくるんですか?」 翔太はやはり気になっていたようだ。 自分の目の前で繰り広げられる、ギャルゲー、もしくはエロゲ的展開を。 「前から言ってるでしょ。作りすぎて余ったから、仕方なくこいつにあげてるって」 「それって毎日の様に起こることですか? それに、なんでよりによってあげるのが幸斗なんですか?」 「そ…それは、知らない奴にあげたら、そいつが盛って襲い掛かってくるかも知れないじゃない」 「つまり、石川さんは幸斗のことをだいぶ前から知っていたと…」 「そ…そう言うことになるわね…」 「ふ~ん…」 翔太はどこか納得したらしく、再び自分の弁当に口を付け始めた。 その後、三人は雑談をしながら昼食を楽しんだ。 七尾は帰り際、いつもの捨て台詞を吐いて、教室を後にした。 七尾が出て行ったのを見届けると、翔太が近付いてきた。 「幸斗、お前も大変だな」 「はぁ?なにがだ?」 「いずれ、分かるさ…」 翔太が気になることを言って、教室から出て行ってしまった。 幸斗は翔太の言っている意味が分からなかった。 一空間では「二人きりの時にデレるのは最高。 たまに人前でデレるのは至高」といつだったかの論争の結論を出していた。 まだやってたのかよ。今回は無視できなかった。 234 :ツンデレ+ヤンデレ ◆AW8HpW0FVA [sage] :2009/02/21(土) 14 39 26 ID hawjO/d/ 高校生にとって一番うざったい期末考査と、夏休みが重なる心情的に少し微妙な七月。 幸斗はとある決心をした。告白である。 相手はクラスメートの中山美優。 某地雷女と違い、彼女は優しいし、おしとやかだ。 容姿では劣るが、それでも美人のランクに入る。 こういう女性を彼女に出来れば皆に自慢できる。 それに、夏休みになればどこにでも遊びに行ける。 既にテスト前一週間で、皆、部活を休んで勉学に励んでいる。 ここでやり損ねると、約一ヶ月も家でむなしく過ごさなければならない。 それだけは死んでも嫌だ。 急がば回れ、と言う言葉があるが、そんな甘っちょろいことは言ってられない。 幸斗は美優に放課後に屋上に来てくれ、と言った。 周りから歓声が上がった。皆、この言葉の意味を理解している様だ。 たぶん彼女は来るだろう。律儀だし。 放課後の屋上は、夕焼けで赤く染まっている。 まさに告白には最高のシチュエーションだ。 階段を駆け上る音が聞こえる。振り向くと、やはり美優さんだった。 「遅れてすいません」 「いえ、僕も今来た所です」 とりあえず社交辞令を述べた。 「で…、わざわざここに呼び出して、なんの御用ですか?」 胸の辺りが急に熱くなる。早くこの熱を吐き出したくなった。 「あなたのことが好きです。付き合ってください」 ハッキリと言った。後は彼女の答えを待つだけである。 「………」 美優が沈黙した。これって、断られる空気ではないだろうか。幸斗は緊張した。 「…私なんかで…いいんですか?」 返ってきたのは、肯定と疑問の入り混じる返答だった。 「それはどういう意味で?」 「幸斗さんは、石川さんと付き合っているんじゃないんですか?」 どうやら、彼女は誤解しているようだ。 「いえ、彼女とは付き合ってはいませんよ」 「ですけど、石川さん。毎日の様にお弁当を作ってきて、 あなたと親しそうに話してるじゃないですか?」 「あぁ…あれ彼女なりの恩返しですよ」 「恩返し?」 「えぇ、以前彼女が困っている所を助けてあげたことがあるんです。 たぶん、それの恩返しです」 「本当なんですか?」 彼女はまだ少し疑っているようだ。まぁ、当然だろう。 「本当です。それに僕は彼女に恋愛感情なんて抱いていません。 僕はあなたみたいな優しくて、おしとやかな女性が好きなんです」 ここまで言えば、彼女も納得してくれるだろう。 彼女はまた少し考える素振りをしだした。 「分かりました。お願いします」 どうやら、納得してくれたようだ。 幸斗は心の中でガッツポーズをした。 235 :ツンデレ+ヤンデレ ◆AW8HpW0FVA [sage] :2009/02/21(土) 14 40 20 ID hawjO/d/ 次の日の昼休み、幸斗は七尾、翔太が来た所で、昨日のことを告げた。 「幸斗、お前、美優さんと付き合うのか!? 俺はてっきり、石川さんと付き合うもんだと思ってたぜ!」 「だから、そんなんじゃないって言ってただろ。 僕と七尾さんはあくまで友達。そうですよね、七尾さん?」 「そ……そう…よ…。わ…私達は…あくまで…友…達…よ…」 途切れ途切れの物言いからは、動揺がひしひしと伝わってきた。 よっぽど、僕に彼女が出来たことがショックだったんだろう。 「それから七尾さん。明日から弁当作ってこなくていいから」 「えっ…!どう…して…!?」 「明日からは美優さんが弁当を作ってくれるって言うから。今までありがとう。七尾さん」 「えぇ…。私もこれから早起きしなくて清々…するわ…」 「夏休みに入ったら、美優さんを誘って、海とか山とかに行くことを考えてるんだ。 あぁ~、今から楽しみだな~」 二人は幸斗の惚気話を黙々と聞いていた。 特に七尾はなにかの感情を押し殺すように黙って聞いていた。 一空間では「ツンデレとヤンデレの相性について」論争していた。 こいつ等暇だな。幸斗はそう思った。 236 :ツンデレ+ヤンデレ ◆AW8HpW0FVA [sage] :2009/02/21(土) 14 41 15 ID hawjO/d/ 遂にテスト期間に入った。 テストが始まるまで、多くの生徒が教科書やノートを見ている。所謂悪あがきだ。 幸斗はさっさと始まってほしかった。 こうゆう時に限って、教諭はゆっくりとしている。もっとはきはき動けないのだろうか? プリントと問題が配られる。 面倒臭い…。それが幸斗の感想だった。 スピーカーから、いつもと違った音楽が流れた。テスト開始の合図だ。 初め、と言う教諭の一言で、皆テストに取り掛かった。 幸斗は机に突っ伏していた。 「98…95…100…100…99…か…」 終業式の日に、国語、数学、理科、社会、英語と順にテストが返された。 別にテストの点など、どうでもいい。 翔太は五教科全てヤバイ点を取って、夏休みの補習が確定していた。 横で翔太がさめざめと泣いていたが、幸斗はそれを無視した。 幸斗の頭の中では、夏休みに美優とどこに行こうかという考えでいっぱいだった。 すると、美優が幸斗の所にやって来た。 「あっ、美優さん。どうしましたか?」 「ひっ…あ…あの…幸斗…さん…」 なぜか怯えたような声を出した。どうしたんだ? 「あ…あの……私…別れて…ほしいんです…」 「はぁ…はぁ!?」 まったく予測できない言葉に幸斗は大いに動揺した。 「美優さん。僕、あなたになにかしましたか!?昨日だって一緒に帰ったじゃないですか!? いったい、どうして!?」 「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」 彼女はただそう呟くだけだった。 一空間で、なにやらまたブツブツと論争していたが、 幸斗にはそれを無視する余裕も、突っ込みをする余裕もなかった。 237 :ツンデレ+ヤンデレ ◆AW8HpW0FVA [sage] :2009/02/21(土) 14 41 51 ID hawjO/d/ 「最悪だ…」 幸斗は机に突っ伏して、さめざめと泣いていた。 よりにもよって夏休み直前。そんな時に別れを切り出された。 美優はただ、ごめんなさい、と呟くだけでまったく話にならない。 分かったといった瞬間、彼女は逃げるようにして教室から出て行った。 そこまで嫌われていたとは思わなかった。 今は動きたくない。幸斗はしばらく机に突っ伏していた。既に教室には誰もいなくなっていた。 「ぶざまねぇ~、幸斗」 七尾の声である。それも随分と嬉しそうである。 「七尾さん…。今はしゃべりかけないでください…。すっごくへこんでるんで…」 「数週間前まではあんなにへらへら気持ち悪いくらい笑ってたのに、 その落差を見ると、笑いが止まらないわね」 言葉に哀れみも容赦ない。生粋のSだな、この人。幸斗はそう思った。 「まったく、いつまで泣いてんのよ。男でしょ、あんた」 「だったら、少しぐらい慰めてくださいよ」 「慰めてほしいの?慰めてほしいんだ?そんな年して…。あっ…あっはははは…」 この人にこんなこと言うんじゃなかった。幸斗は非常に後悔した。 「いいわよ、慰めてあげるわ。私の家に来たら、好きなだけねぇ…」 七尾の慰めるは、まったくといっていい程、いい予感がしなかった。 「いや…いいです。もう少し、こうしています。心配してくれて感謝します」 「あんたねぇ…。いつまで、あの女のこと引きずってんのよ!? あの女はあんたのこと捨てたんでしょ!?だったらあんたもあの女のこと忘れなさいよ!」 「………」 もう、ほっといてほしかった。 なにも言わない幸斗に、七尾は痺れを切らしたようだ。 「あぁ~、もう!決めたわ!私、なにがなんでもあんたを慰めてあげるわ!来なさい!」 と、言うなり、幸斗の手を取って引きずる様に教室から出ようとした。 そのため危うく転びそうになった。 「な…七尾さん。分かりました。一人で歩けますから。だから、手を離してください」 そう言って、やっと幸斗の手は開放された。 「まったく…分かればいいのよ」 七尾は顔を赤くしながら言った。 こうして、幸斗は七尾の家に強制的に連れて行かれた。 「お茶入れるから待ってなさい」 そう言って、七尾は台所に向かった。 幸斗はリビングのソファーに座っていた。 女性の部屋に入るのは初めてだ。 もう少ししたら、美優さんの家に上がれたかもしれないのに…。 それを思い出すと、再びへこんでしまった。 「あんたねぇ…まだ落ち込んでんの?」 七尾がトレーに紅茶や茶菓子を載せてやってきた。 「しつこいと、誰にももてないわよ」 「いいですよ別に…。今年の夏は家で寝て過ごしますから…」 幸斗はそう言いながら紅茶を啜った。 「美味しいかしら、それ?」 「えぇ…、美味し…」 そこから先、言葉が紡がれることはなかった。 「あら…、ずいぶんと早く効くのね」 七尾がにやにや笑いながら言った。 なぜだか身体がだるい。それに、しゃべるのも面倒臭くなってきた。 七尾が近寄ってきた。 七尾が幸斗の隣に来た辺りで、幸斗の意識が途切れてしまった。 238 :ツンデレ+ヤンデレ ◆AW8HpW0FVA [sage] :2009/02/21(土) 14 43 07 ID hawjO/d/ 目が覚めると、裸の七尾が幸斗の陰茎を扱いていた。 「気持ちいかしら…。幸斗」 七尾が幸斗の陰茎を扱きながら言った。 身体が動かない。よく見ると、両手足をベッドに縛り付けられていた。 「な…なにを…してる…んっ…ですか…」 「なにって、見ての通り、慰めてあげてるんじゃない」 七尾は扱くのを止めずに言った。むしろ、扱く手付きが速くなった。 「や…止めて…ください…。こんな…度の…過ぎた悪ふざけは…」 幸斗は下半身から来る快感に耐えながら言った。 「あんたねぇ…、ここまでしてるってのに、まだ悪ふざけだって言ってるの? まったく、あんたって本当に鈍感ね」 七尾の扱く手付きが更に速くなった。もう既に我慢の限界である。 「あんたのことが…好きだからやってるのよ」 七尾がそう言ったのと同時に、幸斗の陰茎から精子が吐き出された。 「あらあら、こんなにたくさん出して…。そんなに溜まってたのかしら?」 七尾はそう言いながら、手に付いた精子を丁寧に舐めた。 「そんな、この学校に好きな人はいないって言ってたじゃないですか!」 「あんなの嘘に決まってるじゃない。私はあんたのことが好きだったのよ。 私のことを助けてくれた時から…ずっとね」 「でも…いくらなんでも別れてすぐにこんなことをするなん…うぐっ…」 幸斗がなにかを言おうとするが、七尾は胸を幸斗に押し付けて口を塞いでしまった。 大きくて、肌理の細かい、真っ白い胸が幸斗の顔を圧迫した。 「あの女のことはどうでもいいの。私はあの女の様に途中であんたのことを見捨てたりはしない。 あんたのためだったら、どんなに恥ずかしいことだってしてあげるから、 私の駄目な所、全部直すから、だから…だからお願い…。私のこと…抱いて…」 七尾が泣いている。抱きしめられて顔は見えないが、声が涙ぐんでた。 なんだか自分が馬鹿らしくなってきた。 自分のことを慕ってくれる子がこんな近くにいるのに、今まで気付かなかったことにだ。 そう言えば以前に、翔太が「お前も大変だな」とか言っていた。 翔太はこのことを予期していたのではないだろうか。 だとすると、翔太は予知能力者であろうか?馬鹿の癖に…。 そんなことを考えている内に、七尾がゆっくりと離れて行った。 思った通り七尾は泣いていた。 涙が頬を伝い、胸の谷間に溜まって池を作っていた。 彼女を元気付けたい。幸斗は自分の頭をフルに使って考えた。 「ありがとう…。僕も…あなたのことが…好きです…。 今まで気付かなくて…ごめん…なさい…」 出てきた言葉はなんの飾り気もない言葉だったが、七尾は喜んでくれたようだ。 七尾が再び抱きついてきた。顔がまた胸に圧迫された。 239 :ツンデレ+ヤンデレ ◆AW8HpW0FVA [sage] :2009/02/21(土) 14 43 45 ID hawjO/d/ しばらくして、幸斗は両手足の縛めを解かれた。 解かれた手で、幸斗は七尾の胸を揉んだり、吸ったりしていた。 柔らかくて、胸が手の形にたゆんだ。 「幸斗…さっき…から…胸ばっかり…。まるで…赤…ちゃん…みたい…」 七尾は顔を赤くしながら言ったが、まんざらでもない様だ。 「ねぇ幸斗…今度はこっちも舐めてぇ…」 そう言って、七尾はお尻を幸斗に向けてきた。 七尾の女性器がすぐ目の前にあった。 幸斗はひたすらそれを舐めた。 奥から、次から次へと愛液が湧き出てきて、幸斗は溺れそうになった。 七尾も幸斗の陰茎を舐めていた。お互いそろそろ限界になってきた。 「ねぇ…幸斗…。最後はこっちに…ね」 そう言って、七尾は幸斗の陰茎を自分の膣口にあてがい、一気に腰を落とした。 その瞬間、七尾の中のなにかが切れる音がした。結合部からは血が流れてきた。 七尾は処女だったのだ。 「な…七尾さん!だ…大丈夫ですか?」 「つっ…ちょっと…痛いけど…大丈夫…。動くね…」 七尾はそう言うなり、腰を動かし始めた。 快感が波の様に押し寄せてきた。 それに、彼女の裸体が、匂いが、矯正が、そして下半身から来る快感が、 幸斗の理性を溶かしていった。 もう限界だった。幸斗は七尾の中に精子を吐き出した。 精子は逆流し、彼女の膣から溢れ出ていた。 「幸斗…愛してるわ…」 「僕も愛してます…。七尾さん…」 そう言って、繋がったまま二人はゆっくりと口付けをした。 明日から、七尾と一緒に夏休みを過ごせると思うと、幸斗は嬉しくてたまらなかった。
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/843.html
494 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/23(木) 00 23 13.43 ID 2E9teJZS0 【SS】純情純真純白乙女・桐乃 「で裏にはあたしとのツーショットプリクラ貼って、待ち受けはあたしの水着写真を設定してんの」 あたし―来栖加奈子は今日も今日とてダチの高坂桐乃、新垣あやせと会っていた。 夏休みが終わって毎日会ってっけどよ、お互いに自由な時間がカチ合わなくってさ、 ずっと一緒にお茶する時間も取れなかったんよ。 あ、ランちんは今日も欠席。 もしかしてあやせに埋められたのかとも思ってたけどよ、ケータイもつながらないイナカに帰ってただけだって。 新学期にはちゃんと学校に来てたぜ?まぁ今日はいねーけどよ。 こうしてのんびりとお茶しながら話すのは二週間ぶりくらいなんだよね。 そんなわけで加奈子も結構楽しみにしてたんだけどさぁ~ 「そんで、あいつがなに考えてるのか知りたくなって、 あたしもあいつと同じ風に設定したケータイ見せて、なんでこんなことしたと思うって聞いたの。 そしたらあいつ、『プリクラを携帯に貼るくらい・・・俺のことが好きってこと?』っていうワケ。 それってあいつは、あたしのこと好きだからケータイをデコったっていう事でしょ? いくらあたしの事が好きだからってさー、マジありえないよねーあのシスコン♪」 なんで延々2時間も桐乃のお兄さんラヴ話聞かされなきゃなんねーの? しかもなんか前より嬉しそうだし。ノロケが強くなってるし。 初めの30分くらいは懐かしさから聞いてやってたけどよー さすがに今はもう飽きて、食べながら聞き流してるんだよね。 ったくよーこれ以上おなかぷよぷよになったら桐乃のせいだかんな。 「へぇ、そんなことがあったんだ」 あやせはずっと笑顔で聞いてるけどさーあれぜってー目が笑ってねーよな。 あやせが加奈子を『おしおき』する時もあんな目してんだけどさぁ・・・・・・桐乃のお兄さん平気かな。 ・・・ん?前回お茶したときもこんな事考えてた気がするんだけど。 でもこの間の事はあんま覚えてないんだよね。 あやせに埋められる夢を見たり、 リセットして選択肢をやり直したり、 二回同じ会話を聞いたりした気がするけど気のせいだよな。 あの時は桐乃の彼氏(?)の話をしたけどよ、結局どうなったのかな? 「ねぇ桐乃ぉ」 「なに?加奈子」 「あの後彼氏とはどうなったんよ?」 「彼氏?」 「大嫌いだけど一番大事にして欲しいってヤツ」 「!!!」 桐乃の顔が一気に朱に染まる。 おぉ、おもしれー! 「ん~?その様子だとぉ、何か進展があったのかなぁ?」 「///」 桐乃は赤い顔のままモジモジする。 うわぁ、からかいたくなるようなしぐさしやがんの。 まぁからかったらあやせに埋められるからそんな事はしねーけどよ。 「言わなきゃ、ダメ?」 桐乃が上目遣いに加奈子を見る。 なにこの可愛い生き物。 これが桐乃じゃなかったら、お持ち帰りしてるっつーの。 ・・・隣の女がよだれ出しそうになってるのは気にしねー方がいいよな? 「言いたくねーならいいけどヨ。 けどぉ~加奈子にはぁノロケたがってるように見えるんだよねぇ?」 「べ、別にノロケ話なんかじゃないから!」 その慌てよう、認めてるようなもんだぜぇ? 「・・・まぁ、加奈子にはお世話になったし、あれからどうなったか教えてあげる」 ?加奈子なんかしたっけ? 「えっと、ね。あたし― あいつに告白しちゃった」 「・・・・・・」 へぇー。告白しねぇって言ってたのにしたんだ。 キゲンいいみたいだしよ、うまくいったのかな。 ところでよ、 「・・・・・・」 なんか加奈子の隣に(元)あやせの石像が出現してるんだけど。 まぁ、ショックなのはわかるけどよ? 「あ、勘違いしないでね? 愛の告白とかそういうのじゃないから」 「そ、そうだよね。桐乃がお兄―あの人にそんな事するはずないもんね」 あ、あやせの石化が解けた。 ちぇ、もう少し固まっててもバチはあたらねーんじゃね? 「うん。 あいつに、『あたしが一番じゃなきゃイヤ』って言っただけ」 「・・・・・・」 なぁ桐乃。 桐乃が気付いてないからあえて言わないでおいてやるけどよ、 それって相手からすると愛の告白だぜ? 「・・・・・・」 少なくても、加奈子の隣の(元)あやせ(黒髪の現役ヤンデレ読者モデル。生命活動が感じられないものを指す)はそう思ってるみたいだよな。 「なぁ桐乃ぉ、もうちょっと詳しく話してくんね?」 いきなりそんな事言われてもどう反応していいかわからないべ? ・・・べつに、あやせをいじめたいわけじゃねーからな? 「うん。そうだね。 えっと、どこまで話してたんだっけ?」 「桐乃には大嫌いだけど大切なヤツがいてぇ、そいつに彼女ができたけどぉ、 絶対にあきらめないってところ」 なんかあの日の会話の順序が思い出せねーんだけど、そんな話を聞いた覚えはあるんだよね。 「えっとね、あいつ結局夏休みの最後にフラれちゃったの」 「ふ~ん。 加奈子の見立てではぁ、彼女のことを大切にするいいヤツっぽかったけどよぉ、ケンカでもしたのかよ?」 「ちゃんとは話してくれなかったけど、あたしが原因みたい。 ・・・あいつさ、ちょっと前にあたしが彼氏を作るのに反対したの」 そんな事言ってたな。 ・・・あれ?反対したヤツって確か・・・ 「だからさ、あたしがあいつが彼女を作るのを反対したらあいつも恋人作れないじゃん? あいつが誰かと付き合うのなんかすっごいイヤだけどさ、告白した子はすっごい良い子なの。 すっごい良い子で、優しくて、臆病なのに必死で想いを伝えたの。 ならさ、付き合うなって言えないじゃん」 その子も桐乃にとって大切なヤツなんだろうな。 でもよ、 「桐乃がその男と付き合うって選択肢はなかったのかヨ? 『そいつと付き合うくらいならあたしと付き合えー!』って」 誰かに取られるくらいなら、いっそ自分のものにしたくなんねーの? 「それはありえないから。 あいつのことなんか、嫌いだし・・・」 よくわかんねーけどよ、なんかフクザツなジジョーがあるみたいだよな。 「でもね、後で後悔しそうになってた。 せっかく前みたいに仲良くなれたのに、あいつだって仲良くしてくれようとしてるのに、 すっごい遠くに行っちゃった気がしたの」 「自分でもイヤになるけどさ、あいつがフラれたって知ったときはほっとしたよ。 正直嬉しかった。また仲良くなれるって。 でもあいつが悲しんでる姿を見てたらムカついてきて、 あいつと一緒にフッたヤツのところに、文句を言って仲直りさせに行ったんだ」 桐乃、本当にそいつの事が大事なんだなぁ。 それにしてもよ、桐乃は人が良すぎるってばよ。 付き合って欲しくないヤツをワザワザ復縁させようだなんて普通考えねえって。 まぁ、それだけその二人が大切だってことなんだろうけどよ。 「そしたらさ、その子『あなたはそれでいいの?』って聞いてくるの。 あたしは前と同じで『いい』って答えた。 あたしは我慢するって答えちゃった」 「そしたらその子が我慢するってどういう意味かって聞いてきたから・・・あたし・・・」 「あいつに『嫌いだけど、すっごい嫌いだけど、・・・あたしが一番じゃなきゃイヤ!』って本音を言っちゃった。 それから、『彼女ができるのはイヤだけど、それより泣かれるほうがもっとイヤ。だから仲直りさせに来た』って」 泣かれるほうがイヤだから、復縁させるのかよ。 時々思うけどよ、桐乃ってカッコいいよな。 もし桐乃が男でそんなところ見せられたらホレてたかも知んねーな。 「この間加奈子たちに言ったことを言っちまったのかぁ。 よりにもよって、大切な男の前でヨ♪」 桐乃は顔を真っ赤に染めながらうなずく。 恥ずかしかったのはわかるけどヨ、それだけじゃねーべ? 「―まぁ、良かったんじゃねーの? その男は鈍感みたいだしよ、言わなきゃ絶対に気づかなかったって。 桐乃は言いたくなかったみたいだけどさ、それでもわかって欲しかったんだべ? だからよぉ、わかってもらえたから、今そんなに嬉しそうなんだろ?」 「・・・そうだね。 あいつにあたしの気持ちが知られたのはイヤだけど、 あいつの事嫌ってるだけじゃないって知ってもらえたのは嬉しい、かも」 「あいつとは長い間口も利いてなかったからさ、お互いどんなものが嫌いなのか、どんなものが好きなのか、 どんなことを考えてるのか、どんな気持ちなのか分からなくなってるんだ。 だから、あたしはあいつがどんなものが嫌いで、どんなものが好きで、どんなことを考えてるのか、どんな気持ちなのか知りたい。 それと、あいつにあたしがどんなものが嫌いで、どんなものが好きで、どんなことを考えてるのか、どんな気持ちなのか知って欲しい」 「あいつとはこれからもずっと付き合っていくんだし、あいつに好きになって欲しい。あいつの事をもっと好きになりたい。 もっと一緒にいたいし、もっと色々な話をしたい。 だからあいつに少しでもあたしのホンネを伝えられたのは、分かってもらえたのは、とっても嬉しい事だなって思ってる」 桐乃が笑う。 加奈子にはうまく表現できねーけどさ、ジアイと優しさが混じった、前に見たのとは違う、魅力的な表情だった。 なぁ桐乃。 桐乃は気づいてねーのかも知れねーけどさ、その気持ちを世界は『恋』って呼んでるんだぜ? それにしても、『もっと好きになりたい』かぁ・・・ ひひ。あとでからかってやろぉっと。 「ねぇ、加奈子。 ありがとうね」 「・・・? 加奈子ってばなにかしたっけ?」 「うん。加奈子の言葉がなくちゃ自分の気持ちを受け入れられなかったし、 あいつのためにあんなに頑張る事もできなかったかも知れない。 後で後悔したかも知れない。 本当に、ありがとう」 「そ、そんなことねーよ。 桐乃なら一人でもやれたって」 恥ずかしくなり、顔を背ける。 「ううん。何時もみたいに、どこかで怖気づいてたと思う」 「桐乃でも怖気づく事あんのかよ」 「うん。あるよ。 特に、あいつに対しては一歩を踏み出せずにいたんだ。 だから、兄貴みたいに行動するのは本当は怖かった。 ちゃんとやれるのかな、迷惑をかけてるんじゃないかなって。 加奈子にはめるちゃんみたいに勇気をもらったんだ」 めるちゃん? 桐乃、メルルのこと知ってんのかよ。 加奈子の仕事までちゃんとチェック入れてるなんて、さすがだなー。 「加奈子って格好いいよね。 もし加奈子が男だったら、あたしホレてたかも」 桐乃がフワリと可愛くほほえむ。 「バ、バーカ! 加奈子をからかうんじゃねー!」 加奈子の顔が一瞬で熱くなったのがわかる。 そういうのは面と向かって言うもんじゃねーの! じゃねーと、 「・・・・・・いいなぁ、加奈子・・・・・・」 いつの間にか復活した隣の女に埋められるからよ? 「で、話を戻すけどよぉ、彼氏との話はどうなったんよ?」 「だから彼氏じゃないってば。 えっとね、あたしが本音をあいつに伝えたら、相手の女があいつに 『桐乃の本心を知って、あなたはそれでも私を選んでくれるの?』って・・・」 おぉ!三角関係泥沼グチョグチョのシュラバじゃね? 「それで、あいつが答えようとしたんだけど、その子が倒れちゃって・・・ その子、あたしの本音を引き出すためにあいつと別れたらしいんだ。 その子本気であいつの事好きだったらしいから、その心労だと思う」 その子、せっかく好きなヤツと付き合い始めたってのに、 ライバルと同じ条件で戦いたいからって別れたのかヨ。 桐乃といいその子といい、ジュンジョーすぎねぇ? 「あたし、兄貴ならこうするって思って動いたんだ。 でもその子は倒れちゃうし、あいつはフラれちゃうし・・・ たぶんうまくやれなかったと思う」 「でも桐乃、お兄さんだって万能じゃないんだし、立場が逆でも変わらなかったんじゃないかな?」 「ううん。兄貴ならさ、やれたと思うんだ。 嘘ついて、傷ついて、嫌われて、それでも自分以外は傷つかないようにしたと思う。 加奈子も言ってたけどさ、あいつバカだから、自分がそうしたいと思ったらこっちの事情も考えずに突っ走るの。 だからさ、相手の心に遠慮なく踏み入って、助けられるの。 ほんと、あたしの兄貴があんなに―はずないってのに」 最後のつぶやきは加奈子の耳には届かなかった。 まぁ、なんとなく予想は付くけどヨ。 「でも、その、お兄さんほどじゃなくても桐乃は頑張ったと思うよ? その人も元気になったんでしょ? それに、あのお兄さんみたいにやれる人なんていないって」 「うん。分かってる。 あいつ、後であたしにお礼を言ってくれたんだ。 『ありがとな』って。 あいつがあたしに気を使ってそんな事言うはずないからさ、あいつを救う事はできたんだと思う。 それにね―」 桐乃は幸せそうな笑みを浮かべ 「あたしに彼氏が出来るのイヤだから、あたしがイヤなら彼女を作らない。 あたしに彼氏ができるまで彼女を作らないってさ。 そんな事言ったら、お互いに恋人が出来ないで、ずっと一緒にいるしかないのにね。 ホント、妹になに言ってるんだろうね。 京介ってばマジ最高のシスコンなんだから♪♪」 へぇ~結局彼女はぁ、作らない事に決めたんだぁ~。 桐乃の好きなヤツってぇ、京介って名前なんだぁ~。 京介ってぇ、桐乃にとって最高のシスコンなんだぁ~。 てか、やっぱり桐乃の大切なヤツって― 『加・奈・子?』 背筋がゾクリとアワ立つ。 ・・・加奈子は何も聞かなかったからよ、その 『誰かに言ったらブチ殺しますよ』 って視線止めてくんね? 「ねぇ桐乃、もしも、もしもだよ? 私がその人に告白して、その人が告白を受けてくれたら、桐乃はどうしてた?」 桐乃の話が一段落ついて、加奈子が追加のイチゴのミルフィーユを食べ終わったとき、あやせがそう切り出した。 「え?あやせが?」 「うん。 私がその人のことがすっごい好きで、その人が私のことを桐乃と同じくらい好きだったらどうしたのかなって」 そんなの、『あやせには似合わないって』の一言で・・・ 「・・・・・・」 あれ?本気で考えてね? 「・・・多分ね、夏休みの前なら、あたし我慢できたと思うんだ。 あいつならあやせのことを幸せにしてくれると思うし、 あいつのことは大切だけど、あやせにならいいかなって」 「じゃあ、今は?」 「・・・・・・ごめん。今は、無理」 「あいつさ、あたしに彼氏が出来ると泣いちゃうんだって。 んでさ、あたしもあいつに彼女が出来ると泣いちゃうの。 あたしさ、あいつにあたしが一番じゃないとイヤって言ったの。 だからさ、あたしにとってもあいつが一番じゃないとダメなの。 それを認めちゃったからさ、あいつにとっても、あたしにとっても、 お互いよりも大事なヤツじゃないと認められない」 「あやせのことは大好きだし、一番の親友だし、あいつと同じであたしの一番なんだけどさ、 それでも、あたし泣いちゃうと思うからさ」 「だから、今は無理」 その言葉を聞いて、あやせが上を仰ぎ見る。 「・・・お兄さんはずるいなぁ・・・」 ・・・加奈子は耳が悪いからよ、今の言葉は聞こえなかったぜ? 「ねぇ加奈子、一つ相談したいんだけどさ」 加奈子が二層のベイクドチーズケーキに手を付けたとき、今度は桐乃が加奈子に声をかけてきた。 桐乃がタノミゴトなんて珍しくね? 「なによ?」 「その、あいつとさ、もうちょっと仲良くなりたいんだけど、どうすればいいかな?」 ギロッ ・・・隣から 『なんで私じゃなくて加奈子に相談するの? 私たち、親友だよね?』 って気配を感じるんだけど。 「彼氏彼女になりたいってことかヨ?」 「そ、そうじゃなくて! 今まで何度も助けられてるし、今回あんな事言っちゃったからさ、 感謝の気持ちとか、これからどうしたいかとかを伝えたいんだケド、 どうしたらいいか分からなくてさ・・・」 なぁ、あやせぇ、あやせは 『気持ちはわかるけど、そんなことしたらますますお兄さんと桐乃の距離が縮まっちゃう!』 って顔してるから桐乃から相談されねぇっての、わかってねぇんじゃね? 「プレゼントとかどうかな? 桐乃センスいいし、服とかアクセサリーとか送ったら絶対に喜ぶって!」 あ。ムリヤリ会話に参加してきた。 変な行動される前に、なんとかブナンな方向に持って行こうってコンタンかな? 「う~ん。あいつセンス無いから服とかアクセとかあげるのはいいんだけど・・・ あいつって地味だけど素材は意外といいじゃん? だから変に着飾ると変な虫が寄ってきちゃうんじゃないかなーって」 「うっ。 確かにお兄―あの人は良く見ると優しそうだし、顔は整ってるもんね」 地味男クン、あいかわらずけなされてるのか、ホメめられてるのかわかんねーな。 あといい加減お兄さんって認めてもいいと思うんだけどよ。 「じゃあさ、あの人の趣味のものをプレゼントするのは? 桐乃なら詳しいでしょ?」 「あいつって無趣味なんだよね。 あえて言えば眼鏡なんだけど・・・ 絶対に眼鏡なんかかけてあげない」 眼鏡が趣味? どういう意味だってばよ? 「前にあたしの好きなのをプレゼントしたんだけどさ、 泣いて喜んでくれたんだけど、あんまり使ってくれなくてさ。 やっぱりあいつが一番欲しいものじゃなきゃ駄目なのかなーって」 「そうなんだ・・・ 私なら、桐乃のくれたものなら何でも嬉しいのに・・・」 あやせがショボンとうなだれる。 たぶんそいつも喜ぶんだろうケドよ、それだけじゃ駄目ってことなんだろうな。 「ねぇ加奈子、どうすればいいかな?」 そうだなぁ・・・ コツン ん?足をあやせに蹴られたような・・・ 『変な事言わないでね?』 あやせがコウサイの無い目で加奈子を見てやがる! 目は口ほどにモノを言うっていうけどよ、あやせの目ってば語りすぎじゃね? 『なんて言って欲しいんヨ?』 『私とお兄さんと桐乃で遊園地に行くとか・・・』 『それただのあやせの希望だべ? 遊園地に行くとしても、あやせがいない方が仲良くなれるんじゃねーの?』 『桐乃とお兄さんがこれ以上仲良くなったら困るじゃない』 『桐乃の相談に乗る気ねぇのかヨ!』 『あ、そっか・・・ どうしよう。桐乃の力にはなりたいけど、お兄さんとは仲良くなって欲しくないし・・・』 やっぱりあやせに相談しようとしなかった桐乃の判断は正解じゃね? あやせが隣にいるのに相談してきたのはどうかと思うけどよ。 「やっぱり、すぐに仲良くなることなんかできないのかな?」 桐乃がさびしげに顔を伏せる。 あやせとのアイコンタクトを、二人で悩んでるんだと思ったみたいだな。 「桐乃もそいつも、お互いに仲良くなりてーんならさ、そんなの簡単だって。 たとえばぁ―」 考えるフリをしてあやせを盗み見る。 あやせはにっこりと笑い、口を小さく動かす。 ウ・メ・マ・ス・ヨ♪ ・・・加奈子ってばドクシンジュツなんて覚えてねーからよ、ただの気のせいだよな? あやせの気持ちもわかるけどよ、桐乃の力にもなってやりてーんだよな。 でも加奈子は器用じゃねーし、できることは一つしかないからさ。 だから加奈子の選択肢は― A.桐乃に助言をする。 B.『二人』を仲良くする。 ⇒C.加奈子にできる事をする。 どれも一緒なワケよ。 あたしはばかだからカケヒキなんてできねーし。 思った事をするしかないからさ。 だからさ、桐乃、あやせ、二人とも― 「素直に甘えてみればいいんじゃね?」 「「え?」」 「桐乃はさ、今までそいつにワガママ言ったり、頼み事ばっかしてきたんだろ? そんでそいつはさ、イヤイヤでも桐乃を助けてきた。 そうやって仲良くなったんならさ、ムリに変える必要ないじゃん」 「でもそれじゃあ、あいつに感謝の気持ちを伝えられないじゃん」 「桐乃ってばよ、そいつにキツく当たってきたんだろ? ずっと素直になれた事ないんじゃねーの?」 桐乃が『大切な人』のこと話す時、いっつも言い回しが素直じゃないんだよね。 「うっ。まぁ、あんまり素直になれたことはない、かな?」 「じゃあよ、いきなり感謝したりとかできねーと思うんだけどヨ。 突然プレゼント渡したりするとこ考えてみ?」 「・・・たぶん、渡せないか、変な事言っちゃうか、ビンタしたりすると思う。 前のときもそうだったし・・・ 今ならもうちょっとうまくやれるとは思うんだけど・・・」 「だべ?ならさ、とりあえず今までのお礼はおいといて、 ちょっと甘えて、それに対してお礼してみるのはどうヨ?」 「買い物に付き合ってもらって、買った小物を上げたりお礼したりするってこと?」 「そうそう」 「それくらいなら、できる・・・かな?」 「ならそこから少しずつ素直になるのに慣れていけばいいんじゃね?」 桐乃はガンガン先に行こうとすっけどよ、少しずつ仲良くなるのも恋愛のダイゴミだと思うわけよ。 特に『フクザツなジジョー』があるならさ、いきなりガラッと変えても気まずくなるだけだと思うんだよね。 「でも今までもいっぱい迷惑かけてるのに、これからもまだ甘えたりしたら、嫌われたりしないかな・・・?」 「ん~相手にもよるけどよ、甘えるのは悪いってワケじゃないと思うんだよね。 最近はあんまやってねーけどよ、加奈子に声かけてくる奴らって、加奈子がロリ可愛いからよってくるわけよ。 そういうヤツらはさ、ホゴヨクっていうの? そういうのがあるから、加奈子に甘えられるのが好きなんだよね」 「う~ん。 そういうものかな?」 いまいちナットクできてねーみたいだな。 ・・・あんまり話したくねーけどヨ、しかたねーから、加奈子の体験談を話してやるか。 「なぁ桐乃ぉ。 桐乃はブリジットって知ってるべ?」 「うん。あるちゃ―じゃなくて、前にあいつといた時に加奈子と一緒にいた子だよね」 「ブリジットってよー、事務所じゃ加奈子の後輩なんだけどさ、しょっちゅう付きまとってくんのよ。 ホント、マジウザくてイラつくんだけどよぉ。 それでもよ、あいつイッショーケンメーだし、頑張ってっし、カワイイからよ、 ブリジットに頼られたり、甘えられたりするのってキライじゃねーんだよな」 ミョーに気恥ずかしくなり、顔をそらす。 「なんていうかさ、加奈子妹いないからよくわかんねーけどさ、妹ができたみたいっつーの? 世話焼くのは悪い気分じゃねーっつーか・・・」 「加奈子・・・ 少し心配してたけど、ちゃんと頑張ってるんだね」 あやせが加奈子を優しく見つめる。 「うっせ!」 もう一度顔をそらす。 まったく、顔があちーじゃねーかよ。 やっぱ、言うんじゃなかったな。 「あるちゃんが妹・・・じゅるり」 加奈子が視線を戻すと桐乃が壊れていた。 最近桐乃のこんな顔をよく見るんだけどよ、どっか違う場所でも見た気がするんだよな。 どこだっけ? 「ってかよ、桐乃だって頼られるのは嫌いじゃないべ?」 「あたし?あたしは・・・」 加奈子はちらりとあやせに視線を向け、 「たとえばよ、あやせに頼られたり甘えられたりすると嬉しいんじゃねーの?」 「あやせに? うん。好きな人とか、大切な人に頼られるのは嬉しいな。 信頼されてるんだって思えるし、力になってあげたいし」 「桐乃・・・」 あやせが頬を染める。 桐乃ってばよ、こういう時すっげー素直にしゃべるよな。 意識してるわけじゃなくて、天然のタラシなんだよなー。 大切な人にもよ、そんだけ素直になってやれっつーの。 「そいつもよ、結構なオセッカイやきみてーだからさ、 頼られるとなんだかんだで喜んでると思うぜ?」 「でもあいつ、あたしが何頼んでも嫌そうにするんだよね。 せっかくあたしがかまってあげるっていうのにさ。 あいつ単純だから、嬉しいなら嬉しそうな顔すると思うんだけど」 「それってよ、変なリユーつけてるからじゃねーの? 『あんたしかいないから仕方なく~』とか『責任とって~』とかヨ。 自分じゃなくてもいーんじゃねーかって思ったらさ、素直に喜べねーって」 桐乃いっつも『仕方ないからあいつをつれていったわけ』とか、『そんなことするからお詫びに~させた』とか言ってっけどよ、 加奈子たちにテレかくししてるとかじゃなくて、ホントにそう言ってんだべ。 「確かに素直に誘えたことはない、かな?」 「桐乃はよ、色々なことができるからさ、誰かに頼ることなんかめったにねーじゃん? なら頼ってばっかのそいつって、桐乃にとって特別なヤツなんだろ? それならよ、ちゃんと『特別なんだ、信頼してるんだ、だから甘えたいんだ』ってわかってもらわないといけないぜ? 桐乃にとっての特別だって知って、嬉しくないヤツなんかいねーからよ」 「本当に、喜んでくれるかな?」 間違いないよ。 桐乃に相談されて、加奈子も嬉しいんだからさ。 「うん、分かった。 できるか分からないけど、素直に甘えてみる。 あ、えと、加奈子・・・」 「なによ?」 「ありがとうね。相談に乗ってくれて。 それとね、あいつだけじゃなくて、加奈子もあやせも、あたしにとって特別だから・・・」 桐乃が頬を染めてにっこりと笑う。 だからよぉ、加奈子をオトそうとすんなっつーの! 「桐乃ってさぁ、時々『あるちゃん』とか『めるちゃん』とか言ってっけどよぉ、メルルのこと知ってんの?」 「え?えと、あの、その・・・」 おぉ、桐乃がきょどってる。 まぁ恥ずかしいのはわかるけどよ、なんたって 「わかってるって。 加奈子の仕事について調べてくれたんだべ? 桐乃が子供向けアニメなんか見ねぇのわかってからよ、勘違いしねぇって」 「!そうなの! 加奈子の仕事の内容が知りたくてさ、ちょっと見てみたんだ」 やっぱなー。 桐乃のヤツ、最近加奈子の仕事についてよく聞いてくるし、 思い込みの激しいあやせと違ってちゃんと下調べすっからよ、そうだと思ったんだ。 「BDも第一期第二期両方とも初回特典付きで集めたし、もちろん劇場版も初日に見に行ったよ。 第三期だって毎週録画しながら見てるし、BDは全巻予約済み。 あ、予約特典は全部欲しいから―」 桐乃が目をグルグルさせながらすごい勢いで喋りだす。 ・・・・・・下調べだよな? 「桐乃!」 あやせがあわてて桐乃の名前を呼ぶと、桐乃の動きがぴたりと止まった。 桐乃の顔色が真っ青に変わっていく。 あと、加奈子を見るあやせから表情が消えていく。 大声で喋って恥ずかしい姿を見られたからって、そこまで慌てなくてもよくね? 「ねぇ加奈子」 『黙っててくれるよね? 私、まだ加奈子とサヨナラしたくないんだ』 あれ?今あやせの声が二重音声で聞こえなかった? 加奈子の危機察知能力がスキルアップしたんかな? とにかく、今のはスルーしろってことだよな。 「ちゃんと調べてくれてるのは嬉しいけどよ、ワザワザ買わなくてもいいっつーの。 事務所から渡されたのがあっから、言ってくれたら貸してやんよ」 加奈子のせいで桐乃がオタになんのも困るからよ。 「あ、うん。それもそうだね。 でもさ、ちゃんと見るからには製作者に何か返さないといけないじゃん?」 ふ~ん。作家様からしたらそういう考えなのかもな。 まぁとにかくメルルのこと嫌いじゃねーみたいならさ― 「それで加奈子ぉ、今度遊園地でメルルショーやるんだけどぉ、 よかったら『大切なヤツ』と一緒に見に来ねぇ? いい席取っておいてやっからヨ」 「え?」 「それならそいつをデートに誘う口実ができるっしょ? あ、誘うときは素直に『一緒に行きたい』って言えヨ? さすがにそこまで面倒見きれねーかんな」 「あたしが、京介と一緒に、加奈子に招待されて、メルルイベントでデート・・・」 桐乃の顔がだらしなく溶ける。 ・・・何考えてんのかわかんねーけどよ、見てて不安になんだけど。 ・・・しかたねーな。 「ちゃんとやれっか心配だから加奈子もついていってやりてーんだけどヨ、 リハとかしねーといけねーし、あんまり桐乃にかまってやれねーんだよな」 ちらりとあやせの方を見る。 「なんならあやせも一緒に来たらどうヨ?」 「え?私も?」 あやせが目を丸くする。 さっき一緒に行きたいって目で合図してたじゃねーかよ。 「あ、それいいかも」 桐乃が賛同する。 「駄目だよ。私が行ったらお邪魔になっちゃうし・・・」 「いいって、いいって。 あいつもあやせのこと気に入ってるしさ」 「でも・・・」 「・・・ねぇ、あやせ」 桐乃が正面からあやせを見る。 「前ならさ、あやせとあいつを会わせたくなんかなかったけどさ、 あいつ、あたしを選んでくれたし、今なら少しくらいあいつを信じてもいいかなって思えるから。 それに、あやせだってあいつに会いたいんでしょ? あいつのことは大事だけど、あたしにとってあやせもすっごい大事だし、 あいつと、あやせと一緒ならもっと楽しめると思うんだ」 あやせの顔が朱に染まる。 「う、うん」 「それにさ、」 桐乃は身を乗り出し、あやせの耳元に顔を寄せる。 なんだよ、加奈子は置いてけぼりかヨ。 「あたしが・・・暴走・・・心配だし・・・ だけじゃ・・・」 「うん、確かにね」 「・・・兄貴が・・・の時も・・・していいから」 「あはは、それなら私が必要だね!」 ・・・加奈子、無視されて寂しいんだけど・・・ 「それで、結局来るのかヨ?」 しばらくして桐乃が離れたのを見計らって、そう切り出した。 「うん。加奈子のイベントには絶対に行く。 そのせいであやせやあいつが来ないって言っても、絶対に行くからね!」 来てくれるのは嬉しいけどよ、それってホンマツテントーじゃね? それにしても今の桐乃の顔、はじめてみるくらい楽しそうだな。 「加奈子、これで何度目になるかわかんないけどさ、 色々とありがとうね。 本当に嬉しい」 「・・・加奈子と桐乃はダチだべ? ならよぉ、桐乃のために頑張るのは当たり前じゃん? いちいち礼なんか言わねーでいいっつーの。 代わりにちゃんと、その鈍感な『大切なヤツ』に言ってやれよな」 桐乃と話すのは楽しいんだけどよ、 「加奈子は優しいね。 うん、ちゃんと言ってみる」 そんな顔されると、こっちの調子も狂っちまうじゃねーかヨ。 「ところであやせぇ、いつになったら糞マネ連れてくんの?」 この間あやせにつれてきてくれって頼んだんだけどよ、 糞マネは受験生のアルバイト君だったらしくて、時間が取れないって言うんだよな。 時間が合えば連れて来るって言ってたけどよー、もうずいぶんと経つぜ? やっぱりあの糞マネ、あやせに埋められちまったんかな・・・ え?加奈子の方こそ、この間あやせのゲキリンに触れて埋められたんじゃなかったかって? ・・・・・・よく思い出せねーや。 よくわかんねーけど体も震えるし、思いださねーほうが良い気がすんだよな。 「え、えっとー」 あやせが加奈子から目をそらし、桐乃のほうを見る。 桐乃がコクリとうなずく。 ?桐乃も糞マネのこと知ってんの? 「桐乃が良いなら・・・ 加奈子、その人なら今度のイベントのときに会えるかもしれないよ」 「今度ってーと、桐乃とあやせが見に来るときかヨ。 ひひ。そりゃ楽しみだなー」 桐乃の前でショーをやるのは緊張するかも知れねーけど、あの糞マネがいてくれるなら、 きっと加奈子は最高のパフォーマンスを見せてやれるだろうなぁ。 桐乃、ちゃんと楽しんでくれると嬉しいな。 「でも加奈子、あの人は筋金入りのシスコンだよ? ・・・妹に頼まれたからって彼女を作らないくらい」 ふ~ん。 桐乃のお兄さんみたいなヤツって結構いるんだな。 それに、糞マネの妹も桐乃みてーにブラコンなんかよ。 まぁでも、問題ないべ。 糞マネがすごいシスコンだとしてもよ、 「平気だっつーの。 要はぁ、加奈子がその糞マネの妹よりも魅力的だって認めさせてやればいいんだべ? なら、あいつを加奈子しか見えないくらいにメロメロにしてやんよ♪」 -HAPPY END?- おまけ 「ところでよ、ランちんなんだけどよぉ、この間誰かに助けられて、そいつのこと探してんだってヨ」 「ふ~ん。その恩人てどんな人なの?」 「なんて言ってたっけなぁ。 そうだ! 確かよぉ、目は死んだ魚みたいだしぃ、地味な雰囲気だけどぉ、 よく見ると顔は整っててぇ、優しくてぇ、頼りになるヤツだとか・・・」 -------------
https://w.atwiki.jp/jojobr2/pages/347.html
ツンデレ(つんでれ) リンゴォ・ロードアゲインならびにディオ・ブランドーならびにディアボロの状態。 リンゴォ・ロードアゲイン↓ 「べ、べつにタルカスのためじゃないんだからッ! ただ男の世界を証明したいだけなんだから、勘違いしないでッ!」 ディオ・ブランドー↓ 「べ、べつにお前達のためじゃないんだからッ! ただジョルノへの借りを返したいだけなんだから、勘違いしないでッ!」 こんな感じ。 なお、ディアボロは審議の結果「デレツン」もしくは「ただのツン」という事になりました。
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/668.html
ツンデレ先輩VSデレデレ小学生シリーズ1~3 ツンデレ先輩VSデレデレ小学生シリーズ4~6 ツンデレ先輩VSデレデレ小学生シリーズ7~9 ツンデレ先輩VSデレデレ小学生シリーズ10~12 ツンデレ先輩VSデレデレ小学生シリーズ13~15 ツンデレ先輩VSデレデレ小学生シリーズ16~18 ツンデレ先輩VSデレデレ小学生シリーズ19~21 ツンデレ先輩VSデレデレ小学生シリーズ22~23 ツンデレ先輩VSデレデレ小学生シリーズ24~25 ツンデレ先輩VSデレデレ小学生シリーズ26~27 ツンデレ先輩VSデレデレ小学生シリーズ28~29 ツンデレ先輩VSデレデレ小学生シリーズ30
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1959.html
934 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/05(土) 22 24 08.02 ID Zy50bokd0 「よーし桐乃。俺は目をつむり手で隠しておく。さらに後ろを向いておくから風呂場から出て行ってくれ」 「はあ?!なんで後ろ向いてんの!お風呂で洗いっこしようって言ったのそっちでしょ!今さらなに?!」 「それはまあそうだけど。でもそれはお前に誘導された気がしないでもない…」 「ちょ、ひ人のせいにすんな!あたしは嫌だったの!やりたくなかったのに!それを…無理矢理アンタが…」 「ひとでなしみたいに言うな!…まあ俺が言ったのは確かだし 実際やりたかったのも認めよう」 「じゃあいいじゃん。こっち向きなよ。洗いっこしよ?」 「しよ?じゃねえよ!なんで前なんだよ!対面で洗いっことか聞いたことないぞ!普通は背中だろ!」 「交代しなくていいから一緒に洗えていいじゃん?」 「よくねえよ!俺が良くてもそっちがよくねえだろ!」 「なんで?京介水着着てるし、もちろんアタシもちゃんと水着きてるし問題ないでしょ?」 「あるよ!水着っつってもなんでだよ!なんでお前スクール水着なんだよ!」 「しょ、しょうがないでしょ!水着は全部夏物服と一緒になおしちゃったんだから!学校で使ってたこれしかなくて…」 「嘘だっ!!学校で とか絶対嘘だ!」 「うそってなんでよ!証拠でもあるの?!つかこっち向け!こっち見てしゃべれ!」 「やだっつってんだろ!あるよ!大あるよ!!」 「言ってみなさいよ!!」 「なんでネームのとこに書かれてんのが"きりの"なんだよ!普通は高坂だろ!しかもひらがなって!」 「!!しまった…じゃ、じゃなくて!ここここれは書き間違えたの!あと…じゃない!そう!PTAでそう決まったの!下の名前でひらがなでって!」 「…わかった…。わかったから。お前の苦しい言い訳をこれ以上聞くのは辛い」 「なんか釈然としないけど分かったならよし!あとこっち向け」 「あともう一つ分かった」 「なによ」 「ちょっと前に貸してもらったあのゲームが。妹もののゲーム。あのゲームの意味が」 「ギク」 「一通りプレイしてみたけど普通の作品だよ。楽しくプレイできるしキャラは可愛い。ただ一点を覗いて」 「え、えーっと」 「なぜか登場する妹がずっとスク水を着てるんだよな。日常生活でずっとって設定で。スタッフがちょっとアレな感じ」 「…」 「繋がったよ。俺が洗いっこ提案して、その後スク水妹ゲームを渡されて 今お前がスク水ということが。点と点が線になった」 「~♪」 「口笛吹いてごまかすな」 「それはたまたま!たまたま洗いっことゲームのタイミングが合っただけ!それだけ!もういいでしょ!だからこっち見なさい!」 「…何が目的だ?」 「人の話を聞けえ!!背中こっちに向けて喋るな!」 「…ひょっとして…お前俺をスク水萌えにしようとしてね?」 「ギク」 「図星か…しかし目的は分かったけど意図がわからない」 「そ、それは…その…あの…」 「もしかして それは俺が眼鏡フェチだってことと関係あるのか?」 「っ!」 「はぁ…分かったよ。お前がなんでこんなことしたのか。何を心配してるのか」 「え…」 「お前の想像どおりならこう言える。大丈夫。俺はお前しか見ていない。俺にはお前 桐乃だけだ。だから安心しろ」 「京介…」 「確かに俺は眼鏡が好きだ。でももう一つある。俺は桐乃 桐乃ってだけで萌える。萌え要素は桐乃なんだよ」 「な なにそれ…」 「コスプレすれば簡単に萌えキャラになれるけど でも誰も桐乃にはなれない」 「え…と その…」 「眼鏡に関しては…そうだな。俺の初期装備だからな。簡単に捨て去ることできるものじゃない。すまん。でもこれだけは言える」 「…うん」 「俺の萌え属性は桐乃。ずっと変わらない。絶対だ」 「…へへ。なにそれ。いいこと言ってる風なのに萌えとか属性とか。変なの。ふふ。なんかハズいし…」 「わかってもらえたかな?」 「うん。ありがと。安心した。凄く」 「そうか。よかった。…じゃあ出てってもらえるかな?ねえ?桐乃?」 「は?はぁ!?なんでそういう話になるの?!流れ的にこのまま…でしょ!?」 「流れねえよ!駄目だっつてんだろ!」 「説明しなさいよ!駄目だめってだけで納得できるわけないじゃん!」 「そ それも難しい…衣に包んで包んで言うなら 俺のリヴァイアサンが目覚めようとしてる…」 「リ?なにそれ。なんで召喚獣がここで出てくんの?」 「半分おっきしてるんだよ。前向いてお前見たら絶対封印が解かれる」 「ぜんっぜん分かんない」 「これ以上の説明は許してくれ…とにかくお前には絶対見せることができないんだコレは」 「じゃあ?じゃあなに?アタシを見るだけでもいいんだけど!それもしないってことはアタシの身体は見るに値しないってこと?」 「ちがう!ちがうよ。そうじゃないんだ。ただお前の汚れを知らない水着姿は今の俺には毒なんだ。リヴァイアサンにも」 「でも海行ったとき見たじゃん。あれは?」 「いやあれはそういう場だったから冷静に見れて…でもあれだよね。家で見るスク水って凄い破壊力あるよね。俺びっくりしちゃった」 「~~わかんないけど…ふう。アンタがそこまで言うならやめといてあげる」 「そうか…ふう。やめてくれるか」 「うん。あとでやっぱ見たかったって言っても遅いんだからね。背中こっちに向けてたこと後悔させてやる。ま 今回はこのくらいね」 「よかった…今回は?」 「当たり前でしょ。絶対洗いっこするんだから」 「まだやるつもりなのかよ…前から?」 「ま それはお楽しみってことで。次はもっと可愛い水着で悩殺してやるんだから ふふん」 「はあ…そうかよ。楽しみにしてるよ」 「うん。じゃ」 「あいよ」 「あ そだ」 「?」 「水着洗ったげる。ちょうだい」 「…は?」 「だから。今履いてる水着。ほら」 「いやいやいや。ちょっと着ただけで汚れてないから。つかお前いるのにマッパになれねえだろ」 「いいから。遠慮しなくていいから」 「いやいやいやいや。よくねえよ。俺のケツ見たくないだろ。俺が洗うって。遠慮とかじゃなくて」 「いいでしょ!ただの親切心!ほら!はやく!」 「いやいやいやいやいやい。なんでそんな語調が強いんだよ。強制的なものを感じるんだが」 「なんですぐ脱がないの!アタシが洗うって言ってんだから洗わせろ!さあ!さあ!」 「怖い!桐乃こわいよ!」 「もう!なんで言うこと聞かない!!」 「やだ!絶対やだ!嫌な予感する…変なことされるきっと!」 「…怖くないから…ほら…いいから脱ぎなさい…じゅる」 「じゅる?!じゅるってなに!?見れないけど絶対怖い顔してるよこの妹!」 「パンツを…海水パンツ…いや兄水パンツ…ふひ ふひひ」 「おかしい!ぜったいおかしい!ににに逃げないと!って!狭い!風呂場狭い!逃げ場所が!あああ退路塞がってる!」 「あーにーぱーんー」 「あああ来るな!声が近づいてくる!くんなこっちくんな!」 「くーんーかー」 「あわあわあわあああ!!」 「くんかくんかくんかくんかくn」 「いやああぁあぁあああああ!!」 終わし ラブラブちゅっちゅ書きたかったけどこういうのしか書けないです 申し訳ない ----------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1440.html
374 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/03/23(金) 21 00 09.40 ID oZ3DXYes0 [2/2] きりりん饅頭か~ ※若干エロ描写あり 「なぁ、桐乃 『桐乃まんじゅう』っていうのを耳にしたんだが、コレってなんだ?」 「え!?えっと・・・ね、京介は食べてみたいの?」 「あぁ、どんなまんじゅうかはよくわからんが、『桐乃』って言葉が入ってるから 気になってな」 「し、し、シスコン!そんなにあたしのこと気になるんだw」 「うっせ!シスコンだよわりぃか!いっつも桐乃のことばっかり考えちまうんだよ!」 「ちょ!!あ、あ、あんた・・・!」 「で?桐乃まんじゅう、食べさせてくれよ」 「・・・わかった」プチプチ と言いながら制服のボタンを外す桐乃 「え!?ちょ!き、き、桐乃!?なにしてんだ!?」 「は?あんたが食べたいっていったんでしょ!」 「いや、そうだとしても、なんでお前が脱ぐんだ!?」 「あんたほんとバカね 『桐乃まんじゅう』っていったら・・お、おっぱい のことしかないじゃない!!もうっ!言わせんな!!」 「わ、わかった!わかったからちょっと待て!」 「はぁ?今更なにいってんの?ほんっといくじなし・・!」 「ちげぇーよ!このっ!!」 「きゃっ!」 「・・・京介、『桐乃まんじゅう』食べていいよ?」 「あ、あ、あぁ・・」 「食べられるの初めてだから、優しくしてね?」 いや、A.Aさん、「おっぱい」っておっぱい饅頭のことだから! いやだなぁ、何勘違いしてるんすか~ ハハハ -------------