約 64,616 件
https://w.atwiki.jp/create_11152/pages/14.html
原稿本文です。 記載上の表記: 背景描写…その状況に至る背景を記載。想い起す場面などについて。 心理描写…キャラクターの心理を記載。 状況描写…そのシーンの状況を記載。 名前「」…役の略名と台詞。&はn( の個数分)役同時。 全 は全員。 *************** 状況 朝の霜の降りた博霊神社をバックに据え、タイトルが前面に入る、同時に霊夢役と魔理沙役がそのタイトルを読み上げる。 霊 魔『東方ボイスドラマ、“霊夢と魔理沙のグルメ・レポート、鍋変”‼』 状況 タイトルがフェードアウトし、神社の屋根側にカメラがアップする。 5~10秒後、箒に乗った魔理沙が画面上段から下段へと降りていく描写が入り、消えて1~5秒後、画面が左へスライド、スライド後に霊夢が台所で棚を開け鍋の具材を探しているシーンが挿る。 霊「-何もない。やっぱり…そうよねぇ、昨日使おうとした大根はすっかり萎びちゃってたし、牛乳だって、もうこんなに…」 心理 憂鬱 ため息を深く吐き、見上げる形で牛乳パック(品名:けーねさん家のおいしい牛乳)を持ち上げ消費期限をチラリと眺める霊夢。ラベルにはやや年季の入った汚れが目立ち、“消費期限 2014/12/13”と印字されている。 「これじゃあ作りようがないじゃない。今日は鍋にしようと思ったけど駄目そうね。」 状況 牛乳の蓋を開け、排水口に流す。ヘドロのような謎のドロドロの液体が異臭を放ち嫌な音を立て底へ墜落する。しかし霊夢はすっかりなれた様子で顔もそむけず全て中身を空けるとそのままゴミ箱へ投げ入れた。そして、腕を組んでどうするかじっくり思案する。 「さーてと。取り敢えず、材料を揃えないといけないわね。大根、人参、白菜、豆腐、肉、魚…野菜は最近妖怪退治でもらった分で賄えるから、後は肉と魚よね。それから、どんな鍋にするか決めるのも必要ね。」 「おーい霊夢‼貧しいお前のために、救世主魔理沙様がやってきたんだぜ!」 霊夢「うっさいwa…あら魔理沙、丁度良いところに来たじゃない。ちょっと頼みがあるんだけど?」 魔「頼みなら私も丁度あるのぜ。」 状況 そう言って魔理沙が上着とスカートの裾を捲るとそこからバラバラと大量の秋の味覚“キノコ”が落下して足元が色とりどりのキノコに埋まった。 霊「なんてとこからだしてんのよ。それにちょっと臭うわ。」 状況 霊夢が鼻をつまむ程に臭うようだが、当の魔理沙はあっけカランとしたままである。 魔「そうか?多分にそれはキノコの匂いだぜ。さっき採ってきたばかりだからな。」 背景 魔理沙が霊夢のところへ着く前にキノコを見つけて採ってきた経緯とその様子を流す。 霊「そうかもしれないけどねぇ、それだけじゃないわ。魔理沙が臭うのよ。」 心理 怒り 状況 目を閉じて怒りを見せる霊夢とは対照的に、魔理沙は話を続ける。 魔「ははっ、そりゃいいきつけ(匂い)だぜ霊夢。…ということで、今日はキノコ鍋を食べよう。どうせ材料も対して揃ってないだろうがな。」 霊「むぐぅ(=`ェ´=)」 状況 臭いを気にしない魔理沙に若干イラつきを覚えた霊夢も、しかしこれだけは我慢できなかったようで口を挟む。食欲の力は日々妖怪退治や募金活動で消費する力よりも恐ろしいのだ。 霊「ちょっと待って!勝手に決めないで。私は…そっそうよ魔理沙。ちょっと1日私と付き合いなさい!鍋の材料確保してついでにどんな鍋にするかも決めちゃいましょう!」 魔「んっ?ああいいぜ。霊夢の頼みなら流石に断れないぜ。付き合おうじゃないか。」 霊「えへぇ?!やったわ!じゃなかった、早速行きましょう。」 心理 歓喜 状況 にべもなく一言で了承した魔理沙に歓喜を隠せない霊夢だが、はっと我に帰りいつもの雰囲気に戻る。 魔「よし!じゃあ外に出て早速…取り敢えず後ろに乗れよ霊夢。魔理沙ちゃん専用のVIP席だぜ。」 状況 二人が外に出て、自分の箒にまたがり背後の空いたスペースを差す魔理沙。また溢れそうな歓喜をしかし冷静な感情で圧し殺し同じように座る、そして腰に手を回す霊夢。 霊「仕方ないわねー。じゃあ、お願いね。」 魔「おいおいそこまでしなくても落ちないから安心だぜ~。まあいいや、ちょっと飛ばすぜ!行くぞ。」 霊「…分かってるわよ」 霊(ちょっとは女の子の気持ち位、察しなさいよね‼) 心理 愛情を隠した不平不満 状況 複雑な表情の霊夢と裏腹に快活な雰囲気の魔理沙は音を立て上空へ飛び立っていく。 ~エリア1、聖蓮船~ 状況 寒空に梶を進める星蓮船の中へ吸い込まれるように向かう霊夢と魔理沙。二人が消えた後(約3秒後)、アナウンスが流れる。 『乗客種別“招かれざる客”を2名確認。受付は暇なら対応しといて。』 _聖蓮船内_ 状況 船内に入り込んだ二人は目の前の“受付”と大きく張られたプレートのある机を目印に、心地のよい椅子に座りながら手招きするナズーリンに呼び掛けられる。 ナズ「やぁ、久々だね。ついさっきのアナウンスでどんなネズミが潜り込んだかと思ってたら、鬼巫女と悪魔法つかいだったか。」 霊「ネズミはあんたでしょうが。」 魔「どっちかというと泥棒猫なんだがな。」 ナズーリン「それで?何しに来たんだい?」 状況 トゲの刺さる言い口だが内心喜ばしい様子のナズーリンに、早速魔理沙がここへ来たわけを話す。 魔「今日は鍋にしようと思ったんだが、どんな鍋がいいか思い付かなくてな、それで幻想卿の奴らの意見を聞きたくてこんな場所まで飛んできたんだぜ。」 ナズーリン「そうかい、それは忙しそうだ。なら丁度いい。今星が今日の料理を作っている所だから、覗いていってみないか?暴れなければ歓迎するよ。」 霊「それは私達が不良みたいな言い方じゃない。」 魔「私はそんなやつじゃないな…霊夢は知らんけど」 霊夢「なんですって!」 ナズーリン「まぁまぁ、せっかく星が作っている最中なのだから早く見に行ってきたらどうだい?」 状況 みかねたナズーリンの助言で白けた様子の霊夢と対象にどこ吹く風の魔理沙は“厨房”と掲げられたプレートの貼ってあるドアの中へと入っていく。それを手を揺らして見送るナズーリンの隣に、黒いモヤモヤした何かが現れる。 ?「…行っちゃったな。何かつまんないねー。何かどんぱちあるかと思ったんだけど。」 ナズーリン「ないほうが仕事も減って私もハッピーだからいいじゃないか。君もたまには聖の説法でも聴けばいい時間を積めるだろうにな。」 状況 しゃべる黒いもやに事も無げに言い返すナズーリンに興味を失ったか、モヤはべーをしてるように顔が作られる。 ?「どっちにしてもさ、つまんないのはごめんだよーだ。それじゃちょっといってくるねー□」 ナズーリン「それじゃあ私も暇を作るかな。」 状況 モヤが浮いて厨房の奥へ吸い込まれるように消えていくのを同じくヒラヒラさせて見送るとナズーリンは立ちあがり"休憩室"のプレートがかかった部屋へと入っていく。 _聖蓮船 厨房_ 状 厨房の中は既に具材の煮える良い匂いで充満している。その匂いの元をたてている二人の割烹着姿の女性は、今日の料理当番の寅丸星。そしてもう一人、半ば強制的に引っ張られてきた小傘が星の指示でちょこちょこと動いている。 星「小傘ちゃん、そこにあるお皿をこっちに持ってきて。」 小「あいあいさ~!いっくよ、おどろけ~~~!!!」 星「あら、ありがtぉおっ!?(ガシャー!)」 状況 寅丸が感謝の言葉を口にし子傘の方を振り向いた瞬間、目前には視界全てを覆う皿の波が押し寄せ、それらは全て避ける間も無く星に直撃し、瞬く間に皿の山に埋もれる。 子「あ、あうぅ。大丈夫です…か…?」 心理 焦り 状況 思わずやってしまった失敗に我に帰り、急いで山の中から星を引き抜いた子傘が、介助され立ち上がった星にびくびくしつつ尋ねると、寅丸はしかし怒鳴ることもなく笑顔で頭を優しく撫でた。 寅「大丈夫です。それに指示が甘かった私にも責任はありますから。次は気をつけてやっていただければいいですからね。」 心理 慈愛 子「んう…わはっふぁ♥」 状況 慈しむように頭を撫でる星に、子傘は怒られなかったことに安堵し、同時に撫でられる心地よさに思わず口調も顔も緩ませてしまう。 星「それでは、皿の片付けはひとまず置いといてっと。調理の続きをしましょうか。」 霊「-あらあら、誰かと思ったら、星じゃない。その格好、なかなか板についてるじゃないの…その隣のおどろけちゃんも。」 星「んっ?誰かと思ったらなつかしい顔ですね。黒白と紅白。」 魔「名前で呼ばれないのは心外だぜ、隣のお子さんには優しいくせにな。」 子「わきちは子傘だよぉ!それに子供じゃないよぉ!これでも何百年も生きてるんだから!」 状況 霊夢と魔理沙がいつも通りの掛け合いで挨拶し、星もそれに素直に習い、子傘は冗談を真に受けずプンプンしている。それを特に気にせず三人は話しを進める。 星「それで?今日は何の用事で来たのでしょう?厨房には金目のものなどありませんよ?」 霊「そりゃそうよ、今日はどっちかというと、食べられる方をいただきたいわね。」 魔「まぁそれくらいしかここにはないだろうが。」 星「それなら余計に作りますので、良ければ召し上がっていってもらえるとよろしいでしょう。もうしばらくかかりますが。」 魔「それならお言葉に甘えて頂くとするぜ。なぁ霊夢」 霊「相変わらずこういう所は熱心ね。じゃあ私もありがたく頂かせてもらおうかしらね。」 星「いいですよ、では少々お待ちを。」 状況 2人の半ば強情な頼みにも二言で快諾した星は、子傘に皿の始末をさせつつ手際よく野菜の切り出しとだしづくりを進めていく。その光景をそばの質素な椅子に腰掛け眺めつつ、陽気にお喋りを楽しんでいる。 魔「それにしても、ここで料理が食べられるとは思ってなかったのぜ。うーん、良い匂いだぜ。」 霊夢「貴方はある意味良い匂いがするわね。それと、そうよ。鍋の材料を確保しなきゃ。」 魔「(私は寛容だから怒らないぜ)ああ、そうだな。適当にそこら辺からかっぱらうか。どれどれ…?」 霊「ちょっと!?よしなさいよ!」 悪い冗談を聞き流しつつ、席を立った魔理沙がズラリと置かれた鍋の材料に物色しようとするのを霊夢が慌ててたしなめようとすると、突然魔理沙の顔の前に例の黒いもやが現れ、叫び声を上げる。 ?「お前はそこで終わりだがな!手は引っ込めろ‼」 魔「おぁ?!…ってぬえかよびっくりさせんなよ~。」 ぬえ「ははは、愉快愉快。ところで黒白、何か困りごとはあるかい?」 状況 黒いもやはぬえへと変化する。ぬえはいつものようにカラカラと高らかに笑い、商売風の口調で語りかける。 魔「魔理沙だぜ。私は特にないがな。霊夢のヤツはあるんだぜ。今日つくる鍋の種類も材料もないってんだから協力してやってるんだ。」 ぬ「そりゃ丁度いい。そんな悩める子羊達のために、ぬえちゃんのスペシャルサプライズをくれてやろう!この新開発、“万味(マミー)ビーンズ”、見た目は癖ものだが、食べてびっくり!!なんととれたての野菜のような味が口一杯に広がるのさ!一口いかが?例えばこれとか」 状況 ぬえがスカートの中から取り出したのはまだ新しい麻袋で、その中に入る一粒の焦げみがかったような色の種を魔理沙に渡しす。魔理沙は微妙な顔色を隠さないままその種を口にほうりこみ咀嚼する。 魔「何か怪しい見た目だが本当にうまいのか…?もぐもぐ…!うまい!?今採ったばかりの松茸をそのまま味付けも火もいれないでかぶりついたときのような深い風味と味わいが口一杯に広がるぜ!」 ぬ「だろう?私の自信作だからな。それに松茸だけじゃない、大根に人参に白菜にじゃがいもにナスに…とにかく様々な野菜の味がするようこの種には手を加えているんだ。勿論、作り方は企業秘密だがな!」 魔「いいなこれ。だが野菜だけでは何か物足りないな。肉や魚の味がする種なんてのはないのか?」 ぬ「挑戦はしてみたんだ。だけど動物の味は植物と勝手が違うようでなかなかうまいようにはならなかったよ。それに聖にバレて、“寺にいる以上、種だろうと動物の味がするものを広めてしまうのは寺の信仰にも威信にもよくありませんので即刻止めてくださいね”ってことでそっちの開発はストップをかけられちゃったのさ…。」 心理 落胆 魔「ーそっかぁ、大変だったんだな。」 状況 事情を話し、やれやれと手を上げため息をつくぬえを、魔理沙が同情し言葉を送る。二人の背景には□マークをつけ拳を構える聖の姿。お決まりの南無三という言葉もつく。その時、二人の鼻を濃いうま味の芳香がくすぐり、魔理沙は思わずゴクリと唾を飲み、ぬえは顔を緩ませる。 ぬ「ということで、腹もすいてきただろう?」 魔「ゴクリッいい匂いだぜ。この匂いからしてもう出来たようだぜ。」 霊「ー魔理沙!出来たわよ。食べましょ。」 魔「よしよし。おっ、出来てるな!さめないうちに食べちゃおうぜ!」 霊「そのつもりよ。久しぶりにご馳走にありつけるわ~♪」 星「どうぞ、たんと召し上がって下さいね。」 心理 期待 魔理沙と霊夢が木組みの椅子にどっかりと座り運ばれてきた星がおいた土鍋をいまかいまかと顔を輝かせつつ待機する。星が土鍋の蓋を控えめに開けると、モワァッとしたうま味の源泉を蓄えた蒸気とともに、極質素だが味の良さそうな味噌ベースの豆腐と野菜のグツグツが二人の視界に広がる。 霊 魔「わぁ~美味しそう…って、肉も魚も入ってない(じゃない)(のぜ!)‼」 星「そりゃそうです。ここは寺の経営する飛行船。肉も魚も使わないルール(経営方針)ですから。」 子「そう思うよね!でもね、星のお料理って、すっご~い、美味しいんだよ❗」 ぬ「それに、私の努力の結晶も混入してるからな。食べて損はないさ。」 霊「そ、そうね。まあ、こんなに美味しい匂い立ててるんだから美味しいはずよね。どれどれ…」 魔「味が一番だぜ霊夢!(アレが入ってるのなら不味いはずはないだろうぜ)ぱくっ…」 霊 魔「ーん、うんまい‼」 状況 食べる前の顔色とは一味違って2人の顔色はパッと輝いたかのように変わり、実況をし始める。 霊「この豆腐!唯の豆腐じゃないわね、どこから仕入れたのかしら?」 星「ああ、それはですね。人里で一番有名で一番美味しいと評判の“丸福”の木綿豆腐ですが。」 霊「だろうと思ったわ!この舌を転がすなめらかでかつ適度に弾力のある歯触り、にがりの計算された量、そして何より大豆本来の旨味と甘味の調和、全てにおいてパーフェクトな出来よ!あんまり高くて人気なものだから、お歳暮の差し入れでもらったものしか食べたことないけど。 」 魔「それだけじゃないぜ霊夢!その美味しい豆腐の魅力を更に引き出したのがこの野菜とスープ、そしてその他(万味豆)だ!人参一つとっても、スープに馴染むよう計算された切り方、大根やじゃがいものほろほろ具合、それら具材を包み込む汁の味わいといったら、どうだ!七曜の魔女も唸るようなコクと深みの知識が脳髄を駆け巡るんだぜ‼それにスパイス代りの種も味覚のアクセントになって飽きを忘れさせてくれるしな。」 星「ありがとうございます。そこまでおっしゃっていただきますと頑張って作った甲斐があるというものです。特にスープにはこだわっていまして、ベースとなる麹と豆乳と味噌の比率を具材の分量に対して細かく調節してますし、だしにも野菜のみですが、材料にこだわって何時間も煮こみ継ぎ足してと時間をかけていますね。」 状況 二人も絶賛のレポートを若干恥ずかしげに答える星。二人は黙々と食べ進み、10分後にはスープも残らず完食を果たした。椅子にもたれた霊夢は、感謝の意を述べながら、本来の目的について星に説明する。 霊夢「はー生き返った~‼ありがとう、久しぶりに人並みの食事ができたわ。…ところで聞きたいことがあるのだけどいいかしら?」 星「はい、何でしょう?」 霊「今私今日作る鍋の材料が確保出来なくて困ってるのよ。それで、相談なんだけど、ここの材料を少々いただきたいけど、いいかしら?」 魔「出来れば野菜以外で頼むぜー、けぷっ。」 星「そうですねぇ…残念ですが野菜以外というのはそもそもないですし…とりあえず豆腐だけなら渡せますが?」 魔「いいぜ?畑の肉ともいうからな。十分だろ、霊夢?」 霊「何もないよりはましね。いいわ、いただけないかしら?」 状況 二人の無茶な要求にも、丁重に応える星は快く了承し、台の上に置かれた数十パックの豆腐の中から、2、3パックと、人参や大根や水菜など幾らかを選び、ポケットから取り出した紙袋に入れ、こちらへ持ってきて手渡す。 星「それでは新鮮な内に頂いて下さい。後、おまけに手頃なものをいくらか。」 ぬ「私の“種”も入れといてやったからな~、サービスだ!」 子「わきちも、気持ちだけは、サービス!(ニコッ)」 霊「ありがとう!これでいいものが作れそうだわ~♪」 魔「そうだな!それじゃあ行くか霊夢。」 霊「勿論よ。じゃあねみんな。」 状況 三人の快い施しを有り難く受け取り、二人は厨房を後にする。二人を手を振って見送り扉が閉まった音が後、星が笑顔のまま隣のぬえに一言言う。 星「ーところで、またアレを仕込んではいないですよね?」 ぬ「さ、さぁね。何のことやら。(鋭いな。しかしまあ…)」 心理 焦り 状況 星のある懸念に内心慌てたぬえだが、すぐに平静を取り戻し、続けてひそと呟く。 ぬ『易々と貰ってっちゃったからね~♪返品は利かないから安心!』 状況 してやったりと微笑んだぬえの心情を代弁したかのように、霊夢と魔理沙の飛ぶ空は、晴れ晴れと曇りがない。 __上空(人里)__ 状況 聖蓮船を離れ二人は次の目的地に向かうため、人里の上空を飛んでいる。食材を手にいれ晴れ晴れした気分の霊夢は、前を向く魔理沙に次の目的地について尋ねる。 霊「懐が暖かくなったわね。―ところで魔理沙、次はどこに行くの?」 魔「決まってるだろ?妖怪の山さ。あそこなら獣の肉なり手に入りそうだからな。」 霊「そういうものかしらねぇ。」 心理 不安 状況 はつらつとした魔理沙の一言を、行き当たりばったりにならないか少々不安を抱きつつも、特に異論もなく霊夢は魔理沙の背中に身を任せる。 丁度同じ頃、二人のシルエットを上空に据え、オシャレな毛皮のコートを羽織ったアリスが人里で買い物をしようという時で、すたすたと歩く場面にはいる。 ア「今日もいい天気ね♪魔理沙も喜んでるかもね。そうそう、今日は“あれ”、あげちゃおうかしら。」 心理 陽気 買い物バックをお供に楽しげに食品販売店に足を運ぶアリスはふと上が気になり見上げたが、ただ何もない空が広がっているだけだった。 ア「…変ねぇ。今確かに…まっいいか。」 状況 しかし特に気にすることもなく、アリスは買い物を再開する。二人は既に山の妖怪のいる集落へと着陸していく最中である。 ~エリア2 妖怪の山~ 状況 集落の入り口である門に着陸した霊夢と魔理沙は、ゲートの前で腕組みをして監視している門番が椛であることに気付き、気さくに話しかけようとする。 魔「お、椛か!哨戒なんちゃらの仕事か?紅魔館みたいなマネし始めたんだなここも。」 霊「ちょっとあなたの組織ブラック過ぎない?職変えた方がいいんじゃ…」 椛「軽口はそこまでです。覚悟…!」 状況 二人の冗談に我慢がならなかったのか、あるいは別の理由なのか、何か知らない覚悟を決めた表情のまま腰の大刀を鞘から引抜き、一足で二人の胴を払おうとする強烈な一閃が振るわれる。 魔「うおっ⁉あぶねーな。やる気になったようだぜ、霊夢。」 霊「あそこの門番よりもきっちり仕事を果たしてるのね、偉いわ。でもね、今はちょっと邪魔。だから…」 霊 魔「逃げるが勝ち(よ)(だぜ)‼」 椛「やるならやりなさい、このいぬっころ共‼待て!」 状況 椛の渾身の一振りも二人はあっさりと屈んでかわし、しかしニ閃目をかわすこともなく、魔理沙は箒、霊夢は浮遊して一気に門の上を越そうとする。しかしそれを逃がすほど椛も甘くはなく、一方的にスペルカードが唱えられる。 椛「狗符、『レイビーズ・バイト』‼」 状況 詠唱と同時に、空中から噛み合わせるように粒の弾幕の歯が出現し、二人を襲う。その弾幕の牢を逃れるため、魔理沙もスペルカードで対抗する。 魔「魔符『スターダスト・レウ゛ァリエ』!」 状況 星屑の滝のような弾幕が弾幕の歯牙を呑みこみ、音を立てて消し飛ばす。 魔「まだまだだ、この魔理沙様には傷一つ…って自棄だなぁ。」 防がれるが、それでも真っ正面から飛び掛って魔理沙に切りかかる椛に、呆れた魔理沙が八剄炉の照準を合わせる。 魔「恋符、『マスタースパーク』!」 容赦のない閃光の群れが飛びかかる椛を呑みこみ、直撃したと思われる証に、爆音とともに七色に輝いた残光の中から、椛と思われる影が脱力し落下していくのをチラッと確認し、魔理沙は勝利のガッツポーズと、お決まりの文句を手向ける。 魔「やったぜ。やはり弾幕はパワーだったぜ!」 心理 高揚 状況 完全に仕留めたと箒の上で勝利に酔う魔理沙。だがその喜びは突如背後から頬に当てられた刃によりあつさりと消える。 椛「ーちょっと甘いですね。いや、あまりにも…。ぬるい!」 状況 どうやって回避したのか?魔理沙が思う間もなく椛の牙は首元を掻こうと迫る。だが、それは椛だけの話ではない。 霊「ぬるいのは貴方も同じね。ほら。」 状況 霊夢もまた椛の背後を取っていることに椛ははたと気付き手をとめる。しかし何もかかわりないように朗らかに笑って答える。 椛「アハハ。私がぬるい?どうであろうが霊夢さん、私は魔理沙を人質にとってるのですよ?貴方の初動より私の初動の方が遥かに速いのは、人間の貴方なら分かると思ってましたが。」 霊「…そうね、だから遠慮せずやらせてもらうわ。霊符、『夢想封印』。」 状況 霊夢の周囲に光球が展開される。その圧倒的な圧に、構えるどころか魅入ってしまった椛だが、すぐに気を取り直し魔理沙の行動に注意を向ける。だがどう見ても、先程から魔理沙に何の動きもなく、それどころか、まるで呼吸も表情も何もかも止まっていることに気づいた。しかし、謀られた!心で叫びつつ顔を戻した刹那、椛は霊夢の必殺技を余すことなくその身に受けることになる。 椛「わふうぅ~(ドガガガガ…)」 状況 情けない叫び声を上げ、椛は弾幕の圧力と衝撃により宙高く舞い上がり、近くの一際高い樹の天辺にキャッチされ、そのまま伸びきって動かなくなる。 霊「う~ん♪久しぶりにぶっ放したわね!もういいわ、魔理沙。」 魔「ははっ、霊夢は相変わらず容赦ないぜ。(がさがさ)」 状況 着地した霊夢が伸びをしつつ樹の影に隠れていた魔理沙を呼ぶ。魔理沙もまた陽気に笑いつつ、草をかき分け霊夢の前で木くずをはらう。魔理沙が来たのを見届けると、霊夢はにんまりして鼻を引くつかせ、欲望を吐き出す。 霊「それより魔理沙、いい匂いがする。丁度お腹が空いたし、調べに行くわよ□」 状況 霊夢が門の向こうを指差す。一筋煙が上がっているのが確認され、風に誘われ確かにそれが濃厚な旨味を含んでいることを脳が訴える。 魔理沙「相変わらず食いしん坊なお犬さんだな霊夢は。まぁいいか、私も郷に従うことにするぜ。」 霊「犬はあのわふぅ天狗だけで十分よ。さぁ、行くわよ。」 魔「おぅ!」 軽口をたたきつつ、二人は再度招かれざる客として門の向こうの次なる味覚へと歩を進めて入っていく。 _妖怪の山、妖怪の村_ 状況 門の先は、天狗や河童が行き交う、村だがまるで街のように活気のある雰囲気が目に飛び込む。二人はその中で唯一充満する匂いの在処に向かってスタスタと突き進む。たどり着いたその場所は、妖怪の山詰所と筆で書かれた看板かが立った古めかしい一軒家である。霊夢が扉に手を掛け、中の様子を確かめる。 霊「失礼するわよ…あら、貴方たちは。」 魔「文とはたてか、珍しい組み合わせだな。」 文「あやややや!やっとこ来ましたか。いやー、待ちくたびれましたよー。」 は「椛はやられたのね…まぁ、この二人じゃ無理もないけどね。」 状況 中にいたのは文とはたて。そして二人が座る真ん中には、囲炉裏がパチパチと炭を爆ぜ、自在かぎに吊るされた鉄鍋をこの上なく加熱していた。鍋からは二人が探し求めていた旨味の宝が香ばしい匂いを発しつつチラリと顔を覗かせている。 霊「あっ!もう頃合いじゃない!じゃあ早速だけどー」 魔「霊夢、待てよ!おい文、今の言葉の意味はなんなんだぜ?」 文「そうですねぇ…取り合えず、食べながらお話ししましょうか。では、」 にとり「いただきまーす□(カパッ)あっ、今のは河童のにとりと掛けたギャグだよ!テヘヘ。」 状況 霊夢の先走りを制止させようとし説明を求めさせようとする魔理沙、それを笑顔で坦々と受け流す文、そしていきなり文の背後から現れ勝手に蓋を取るにとり、そしてそんなせかせかした状況にもケータイに見いって何のリアクションも示さないはたて。そんな場も、次の食の絶景によって一斉に皆の目は輝きだし、場の興味は鍋一点に集中してしまう。 一同「おぉ~!」 状況 筍や松茸に、馬や猪などのジビエ、その他諸々の具材が鍋をところせましと埋め、仕上げとばかりにもみじおろしがまるで初雪を迎えたかのようにたっぷりとかかっている。そしてそれらを上品に仕立てあげる醤油ベースのスープの芳醇な香りとマッチし、この上ない出来上がりとなっている。一同は歓声も新しく、漆器の椀と木箸を手に取ると、我先にと出来立てを頬張る。勿論第一声のレビューは忘れない。 霊「はああぁ…こりゃあしみるのぅ、染みるわい。」 文「この旨みのエキスをジュルジュル吸い込んだ出汁がのぅ、生き返るんじゃ。」 魔「何爺クセェ真似してるんだよ。ーしかしまぁ…」 状況 二人の息のあった掛け合いに失笑し突っ込む魔理沙。とは言うもののその美味しさに自分もリポートしたくなってしまう。 魔「醤油ベースだからあっさりしてるのかと思ったが、肉のジョースがスープに深いコクを出してやがる。水菜や白菜、筍のシャキシャキコリコリした歯触りも新鮮だし、何よりアクセントになってるのはこのもみじおろしだぜ。人参と大根だけじゃない、隠し味が入ってるな、これは?」 に「酢味噌と、妖怪の山秘伝のタレだよ~。スープにも入ってるから美味しさ倍増!材料はオプティカルカモフラージュだけど。」 魔「へぇーそーなのかー。」 は「滑ってるわよ…にとり。(ぼそっ)」 に「ガーン…」 心理 落胆 は「よーしよし。…ところでにとり、○ンキーコングって知ってる?」 に「うぅ…知らなーい。」 状況 にとりの冗談がまたあっさりスルーされる。流石に落胆の意を隠せないにとりを、はたてが励ましつつ話しかける。対して、文は先程から猛然と食べ進める霊夢とフリーになった魔理沙に先程の疑問への返答を行う。 文「では魔理沙さん、先程の疑問にお答えしましょう。実はですね…」 背景 文、魔理沙、霊夢のバックに事前に二人を待っていた背景が流れる。 状況 文の話しが終わると、魔理沙が要約する。霊夢は相変わらずカロリーを蓄えることにしか眼中になく箸が止まらない。 魔「…ようは、朝起きたら枕元に手紙があったと。その内容通り早急に鍋を作って、それで私たちが来るのを待っていたら、案の定やって来たから、椛をたぶらかして追い返そうとしたって訳か。」 霊夢「ハグハモムシャフグ⁉(言い訳にしては随分上等じゃない!)」 文「最後の一文が全く異なってますけど。私は椛をたぶらかしてませんしまして追い返そうともしてないですが。」 魔「そうかい。まだ消化不良だが、このご馳走に免じて、ここで終わるぜ。さぁ霊夢、貰うもの貰ってさっさと帰るz…って、まだ食ってるのかよ。」 心理 呆れ 霊「当たり前じゃない、モグモグパクパク…ぷはー!ゴチになりましたー□」 心理 多幸感 状況 比較的真面目な話をしている二人にも意に介さず、結局半分以上を食べ尽くし、スープの一滴まで胃に収め、笑顔で両手を合わせた霊夢を呆れて見る魔理沙。しかしすぐ顔を戻して本来の目的について話を進める。 魔「―ところでな。一つ頼みがあるんだが、いいか?」 文「あゃ、分かってますよ。鍋の材料を探しているのでしたね。それではこちらをどうぞ。」 状況 魔理沙の言葉が伝わりきる前に、文が獣肉、筍、そしてタレの入った瓶を入れた籠を差し出す。魔理沙は用意の良さにいぶかしんだが、深く考えることを止め、有り難く受けとる。 魔「…それも把握してたのか。まぁいいぜ、ありがとさん。―さぁ行くぜ、霊夢。」 霊「ごめん魔理沙、ちょっと横にさせて…?」 魔「お前なぁ、ちょっとは自己管理くらいしとけよ。」 霊「っ…!しょうがないわね、行きましょうか。」 魔「それは私の台詞なんだぜ、やれやれ。」 状況 霊夢のマイペースさに再度呆れる魔理沙だが、ここでの目的は果たしたので切り替えて共に外へ出る。 魔「じゃあな!美味しかったぜ。」 霊「またご馳走してね~。(バトル要素はなしで)」 文「あややっ、どういたしまして□」 は「また寄っていくといいわ。結構楽しかったし。(ぼそっ)」 に「またね~□盟友!(と巫女)」 二人の旅立ちを三人は笑顔で見送る。外はすっかり冷え込み、冬の証がうっすらと天から舞い降りて来ている。しかし、空を飛び立った二人は心の芯まで、暖まっていた。 _幻想卿上空_ 状況 冬の花がうっすら降り始めた空を、二人はなんとなしに飛んでいる。話題は、次の目的地(もとい材料を収穫する場所)についてである。 魔「なー霊夢。ここまででもう材料は揃いきったんじゃないか?そろそろ神社に帰りたいのぜ。冷えるし。」 状況 目的の達成を促しつつ、途端の冷え込みにやられぶるると体を震わせる魔理沙。だが食い意地が幻想卿一に張った霊夢は、この程度でも満足はしていなく、あっけからんといい放つ。。 霊「まだよ、大事なものが残ってるじゃない。」 魔「なんだぜ、それは?」 霊「馬鹿ね、シメよ!」 魔「あ、そっかぁ」 霊「何がそっかぁ、よ!これはね、神社で柏手打ってナムナムした後に添える賽銭程に、重要で、重みがあるものよ!」 状況 魔理沙の乾いた態度に思わず熱の入ってしまう霊夢。その様子をチラリと見て、一瞬黙考し、直ぐに答えを出す。 魔「南無南無はしちゃ駄目だろ…あー分かった。ならちょっと下へ行くか。」 霊「ここを?」 魔「下は下でももっと下だぜ。地霊殿にな。」 霊「地霊殿?地霊殿探して何が見つかるのよ。」 魔「ちょっと…な。特別に教えてやるからよ、霊夢に。」 霊「…?」 状況返答の意味が全く理解できず、ポカーンとする霊夢。その様子を気にすることなく、魔理沙は地霊殿へと下降を開始する。 ~地霊殿~ 地霊殿入り口(正確には洞穴)の前にたどり着いた霊夢は、いつものように中に入ろうとする。だが、魔理沙はその隣の少女大の岩が折り重なった岩壁の前に向かって歩き足を止める。霊夢はその行動にはてなを持ちつつも、魔理沙に従い岩壁の手前にたつ。魔理沙は霊夢が来たことを確認すると、ある一声を放つ。 魔理沙「来いよ、こいし!」 『はいは~い♪どうぞ~』 状況 魔理沙の一声に続き、岩壁の向こうで返事があり…と思ったら、いつの間にか岩は消え去り、二人の前には“コメイジコイシチャンノオヘヤ”と書かれたネームプレートが架かった扉が現れた。 霊「…え~と、“コメイジ…コイシちゃんノオヘヤ”。ね?」 魔「口に出さなくてもわかってるぜ。それより早く入ろう、風邪引いちまうぜ?」 霊「あっ!ちょっと魔理沙!待ちなさいよ?!」 状況 状況をまだよく飲み込めない霊夢を気にすることなく、魔理沙が扉を開けスタスタと中へ入っていく。霊夢も追うように、続いて中に入っていく。 _地霊殿地下、古明池こいしの部屋_ 状況 魔理沙と霊夢が中へ入ると、ベッドの端にこいしが座ってこちらをニコニコと眺めている。 魔「よぉこいし、久しぶりだぜ!」 こ「魔理沙!待ってたよ!えへへ□」 魔「そうかそうか、うれしいぜ。早速だが、頼み事があるんだぜ。さとりはいないか?」 こ「そうなの?じゃあお姉ちゃんの所に行きましょう□」 魔「ああ、お願いするぜ。行こう、霊夢。」 霊「そうね。お邪魔するわよこいし。」 こ「千客万来だよ!レッツゴー□」 状況 こいしの案内で、二人はこいしの部屋を出てさとりのいる上の階に向かう。階段を上る間、霊夢は魔理沙に先程の裏口についてなんだったのか尋ねる。 霊「ところで魔理沙、さっきのあの開けゴマ!はなんだったのよ?」 魔「ああ、あれか?あれはこいしが作った抜け穴さ、自由に外へ出入り出来るためのな。なぁ、こいし?」 こ「そうだよー□私のお姉ちゃんってなだか過保護すぎるからさー、こうでもしないと楽しくないんだよ~。あっ!それと、このことはお姉ちゃんには内緒だよ!」 霊「(さとりの能力的に難しいわねそれ…)そうね。それと魔理沙、今更だけど、なんでこんな通用口から入る必要があったのよ?」 魔「そういうなよ霊夢。入り口から地底の都を過ぎてここまで来るのは結構時間がかかるのぜ。それに動画の尺的にも無理が…」 霊「?動画の尺?何よそれ?」 魔「何でもないのぜ。」 こも「あはは、無意識って怖いよねー□さぁ着いた。入りましょ□」 霊 魔「お邪魔しま~す。」 状況 楽しく会話を楽しみ三人は、”地霊殿 居間”と書かれたネームプレートが架かった扉の前に着き、その中に入る。霊夢と魔理沙が挨拶をし中に入ると、そこにはさとりをテーブル正面奥に据え、左右の椅子にはさとりの ペットであるお燐とお空が、既にできている鍋をつついている最中である。お燐とお空は笑顔で会釈し、さとりは怒っているのかそうでないのか知れない複雑な表情でこいしと、背後の二人をじっと見て、目線をこいしに向け口を動かす。 さ「…こいし、ご飯の時間になったというのにやけに遅いと思っていたら、また外へ出てたのね?相変わらずそういう勝手な行動は止めなさいとー」 こ「ごめんねお姉ちゃん。でも、お姉ちゃんに会うために、二人とも来たんだよ?折角だからほら、一緒に食べようよ。」 状況 早々に説教を始めようとするさとりをめんどくさいなと内心呟く霊夢と魔理沙。それを読み取ったのか、二人に視線を移した後タメ息をつき、こいしを叱るのは置いていき、取り合えずこの先を処理するためにどうするか思考しつつ言葉を選んでいく。 心理 諦め さ「はぁーわかったわ。取り合えず…霊夢と魔理沙、ようこそ地霊殿へ。食べたいようだからそこへ座って、頂いて来なさいな。」 魔「話が早いな。流石さとり妖怪だぜ。」 霊「貴方はちょっと遠慮というものを知りなさいよ。」 さ「あなたも相応だと思いますけどね…(ぼそっ)」 状況 さとりの快い一言をしっかりと守り、二人は手前の空席を埋め、目の前の奇抜なテイストの鍋の中身をガラス皿に盛り付ける。しかしこいしは呼ばれないようで、こいしはおろおろした様子でまた食べはじめたさとりに声をかける。 こ「あれれっ?私は?」 状況 困惑を隠さないこいしに、今まで黙っていたお燐とお空が助け船を出す。 燐「あのー、さとり様。こいし様も悪気があってしてることではないですから、許していただかれてもよろしいのではないでしょうか?」 空「うにゅ!お空もこいし様と一緒にご飯食べたいですぅ。」 状況 二人のフォローを受け、さとりはこいしに視線を移し、暫くその様子を眺めて数秒後、根負けしたようで同席の許可を口に出す。 さ「ご飯抜き!っと思ったけど、気が変わったわ。かけなさい。」 こ「わ~い□大好きお姉ちゃん□」 心理 歓喜 さ「んもぅ…♥」 心理 愛情 状況 こいしの顔がまたパッと輝いたのを見て、さとりも久しぶりの感情が沸きだし、顔が綻ぶ。その様子を霊夢が観察し、いいなぁ…と心で感想を述べる。その声が聞こえたのか、頬を赤らめ、そして瞬時にいつものトーンと表情を装い、箸を進める魔理沙と霊夢に味の感想を聞く。 さ「んん、お見苦しい所をお見せしました。ところでお二人とも、味の方はいかがでしょう?お口に合いましたか?」 霊「そうねぇ…不味くはないわ。ただ」 さ「“トマト鍋というものは食べたことがないからなんとも言えないわ”ですか。まぁ、珍しいのは確かですね。私は好きでけど。魔理沙の方は、気に入ってくれたようですが。」 魔「まぁな。白菜や大根は言わずもがなだが、トマトにベーコンにチーズにジャガイモにクレソン、オリーブの葉も入って、パッと見闇鍋感はあるが、それでもコンソメやオイスターソース、ケチャップやオリーブオイルで丁寧に味付けされてるから、いい意味で食べてビックリ‼ってやつだな。そのギャップもまた楽しいし。」 こ「お姉ちゃんの料理はおいしーよ□私が保証しちゃうんだから、ホントだよ□」 さ「ふふっ。ありがとうございます。では、丁度食べ終わったところですし、お土産を渡しておきましょう、と言うことですね?それでは取ってきましょう」 魔「ああそうだな。しかしその言い様はちょっとわがままなヤツって聞えで心が痛いぜ。」 霊「まぁ、貰えるんだからいいでしょ?あんたはハートが強いから問題ないでしょうに。」 さとり「…お持ちしました。油とオリーブの葉、トマト…後、一応パスタも用意しました。使おうとして忘れてたから、代わりに鍋にいれるなりして消費すればよいでしょう。」 霊「うん、ありがとう。全て無駄にしないわ。」 魔「シメも都合よく手に入ったし、これで安心だぜ。」 状況 残すことなく丁寧に食べ終わり、トントン拍子で二人はさとりが持ってきたビニール袋を受け取り、帰り支度を整える。 霊「よっこらしょ…ご馳走様。帰るわね、こいしにさとり、それと燐と空。」 こ「ありがとう❗二人とも楽しかった□魔理沙、また遊びにきてね。待ってるから□」 魔「おぅ!それまで良い子にしてるんだぜ!」 こ「それはどうかなぁ?」 さ「こいし!」 こ「ううん、今のは無意識♪じゃあね、魔理沙!」 燐 空「私たちも忘れないでね~!」 状況 一同は居間を離れ、地霊殿の正面玄関にて二人の迎えをする。離れ際、唯一名残惜しそうに手を振るこいしを二人は笑顔で振り返す。二人の姿が暗い地下道の奥へ消えて見えなくまで、こいしの手は、視線は、残像を追いかけて離さない。 _地霊殿入り口_ 状況 二人はまばらな降雪を魅せる地上へ再び姿を見せ、そして今日の収穫を眺める。見た限りでは、材料は既に充分過ぎるくらい揃っているようである。しかし、霊夢はそれでも充分ではないように顔を曇らせ、魔理沙がその表情に疑問を投げ掛ける。 魔「…どうした霊夢。何か落ち度があったか?」 霊「まぁね。…魔理沙、やっぱりもう一ヶ所よりましょう。」 魔「エェ!こんなにあってまだ欲しがるのかよ。意地汚い女だな霊夢は。」 霊「臭みの取れない貴方に言われてもねぇ。ということで、紅魔館へ飛びましょう。」 魔「しょうがねぇ、私も用事を思い出したし、さっさと行くぜ。」 霊「(さらっと酷いこといったけど気にしないのね…)よろしく。」 状況 まだ足りないという霊夢の催促にも嫌な顔もせず魔理沙は箒に乗る。霊夢も同じように後部座席に跨がり、心のなかで魔理沙にありがとう。と好き。を唱えて魔理沙の背中に身を任せる。二人は最後の寄り道、紅魔館を目指して飛び立つ。 ~紅魔館門前~ 状況 二人にとっては最も馴染みの深い場所が、この壁全体を赤一色に彩られた紅魔館である。その紅魔館の門番は、今日も立ちつつ、目を閉じてだらしのない寝息をたてている。 美「Zzzz…むにゃむにゃ…おいふぃ、おいふぃですうぅ咲夜さぁ~ん♥ふにゃ、もっと、もっとくだしゃいぃぃ…。」 心理 幸福 状況 内容から察するに咲夜から何か食べ物を恵まれているようである。そんな天下太平な美鈴の目の前に、黒白紅白が舞い降りる。箒から降りた二人は、未だ間抜けな姿を晒す美鈴を呆れつつも、構わず門へ歩み開け、苦もなく入る。 魔「こいつはいつも通りだぜ。まぁ、幸せなヤツってことは一生忘れないぜ。」 霊「それも咲夜が発見するまでだけどね。」 状況 二人の足音と話し声が通り過ぎ、紅魔館の中へ消えていってさえ、美鈴の目は片時も開くことはない。そこへ、美鈴の左手の方向から、香霖堂の店主、霖之助に幼夢という、珍しい二人組が歩いてくる。霖之助の喋りに、幼夢は笑顔で親しげに頷き、その両手はしっかりと右腕に巻きついている。霖之助は見るからに気恥ずかしい様子である。 霖「ーであるからしてね。日本の文化にとって鍋というものは、海、山、陸の幸を一品に収めて頂く豊富な食文化を生むきっかけとなっただけでなく、家族一同で食卓を囲み絆を深める、日本人が持つ友愛の精神を育むための、重要な儀式なんだ。わかるかい、幼夢?後そんなに密着されては…その、歩きづらいのだが。」 幼夢「はい!分かりました、よ~く分かりました!霖之助さんのお話しはとても勉強になりますぅ♥それに、霖之助さんに支えてもらうと凄く歩きやすいんです、エヘヘ□」 心理 愛慕 霖「…やっぱり分かってないじゃないか…はぁ。」 状況 その二人の光景はほぼどの人妖が目撃しても、デキてるようにしか解釈できない。しかしそんなピンク色の景色さえ、万年寝妖の門番にとっては何の目覚ましにもならず、二人が通りすぎても何の反応も示さない。その姿を、霖之助が気になるようで話題に上げる。 霖「…それにしても、美鈴はまた仕事をサボっているな。あれではまた咲夜に搾られるんじゃないか?起こしてやろうかな?」 幼「まあいいじゃないですか。ゆっくり寝させてあげましょうよ。いつものことですし。」 霖「そうかい。ならいいか。それは置いといて、今日は魔理沙に頼まれていることがあったな。何でも、“博霊神社でいいことしたいから、来てくれ”なんていってたな。気になるだろう?」 幼「へぇー、魔理沙が霖之助さんといいこt…ってえぇ?!」 状況 全く起きる気配のない美鈴を気にしない方向で一致するが、霖之助が魔理沙と秘密の約束をしていたことに対しては、一致しない。 霖「…ということで、今日は博霊神社へ一緒に来てくれないか?まぁいそがしいというなら、無理強いはし…。幼夢、聞いてるかい?」 幼「霖之助さんと魔理沙が…霖之助さんと魔理沙…アイツ…アノキノコオンナ…」 心理 狂気 状況 なんとなしに幼夢へ顔を向ける霖之助は、幼夢がドス黒いオーラを垂れ流しながら、虚ろな目でブツブツと呟いているのを心配し、声をかける。 霖「おーい幼夢、幼夢。(ゆさゆさ)」 状況 反応がないため、試しに肩に手をかけ揺らしてみると、ハッとしたように幼夢は我に返り、萎れた様子で感謝の言葉を伝える。 幼「―!あ、霖之助さん。ごめんなさい…」 霖「いいよいよ、気にしないでくれ。それより、さっきの件はどうするんだい?」 幼「だ、大丈夫ですよ!幽幽子様は朝から寒いからって炬燵で丸くなったままずっと寝落ちしていらしたので、私は夜もフリーです□」 霖「主人の扱いが適当過ぎないか…?まあいいが。―じゃあ、このまま行こうか。」 幼夢「はい!」 状況 幼夢の雑な一面を見るも、特に気にすることもせず、霖之助は笑顔を咲かせた幼夢とともに博霊神社へと向かっていく。 美「美味しいご飯を食べさせていただき、ありがとうごあいまふ~、咲夜さ~ん♥うへへ♥」 状況 後には、美鈴の寝言だけがむなしく残る。場面は霊夢と魔理沙へとスライドする。 _紅魔館大図書館_ 状況 霖之助と幼夢が門前を通りすぎた丁度同じ頃、二人はパチュリーの書斎であり、住み処でもある、大図書館の扉の前に立ちどまっていた。 魔「ー珍しいな、パチュリーのヤツが留守なんて。」 霊「そうねぇ。“告知!大図書館の管理人とその使い魔は休暇により不在よ。本の貸し借りはこの館のメイド長にでも相談すれば? 大図書館管理者 パチュリーノーレッジ とその使用魔より”だって。紫もやしにもずくというものがあったのね。勉強になったわ。」 魔「まぁ、毎日こんなかび臭そうな場所に引きこもるより余程健康的じゃないかぜ?まぁお陰で本を返す必要も無くなったわけだがな。」 状況 二人は鍵がしっかりかかり、羊皮紙にすらすらと書かれた筆記を確かめつつ、雑談をしている。魔理沙は出しかけていた、返しに来たらしい本をまた胸元に収め、霊夢に次の行き先を告げる。 魔「―それじゃあ、本来の目的に戻るのぜ。」 霊「そうね。久しぶりにあのお子様の顔でも見に行こうかしら。」 魔「咲夜の手料理が食える機会だしな。行くぜ。」 霊「運が良ければね。」 状況 善は急げ、ということで、二人は恐らくありつけるだろう美食に向かって止まった足を進め始める。その二人の行方をひっそりと、壁伝いで覗く少女がいる。彼女は魔理沙を確認するとニイィ、と広角をつり上げ、そして期待に胸踊るという語気で呟く。 ?「来たんだ、魔理沙ぁ。うふふ、今日は何して遊ぼっかなぁ□」 状況 二人が壁の向こうに消えて行く前に、少女は中空線上での追跡を開始する。 _紅魔館 レミリアスカーレットの部屋_ 状況 特になんということもなく、二人はレミリアの自室へと到着する。扉の向こうからは、レミリアと咲夜の聞きなれた声がかすかに漏れている。 魔「お、いるな。よし霊夢、行こうぜ?」 霊「勿論よ。」 状況 二人が中にいることを確認し、魔理沙はドアノブを掴み、ギィィーっと音を立て押し開く。開いた先、正面の丸テーブルには、甘辛いツンとした匂いの湯気を発する、赤みがかった鍋を前に座り、前がけを掛け口元を真っ赤に濡らしたレミリアが、背後に控える咲夜と会話を楽しんでいる。 レ「うん、美味しい!やっぱり、咲夜の料理は…最高ね!」 咲「ありがとうございます。こういうときのために門番がいて助かりましたわ。」 魔「門番?ああ、アイツは仕事してなかったぜ?」 霊「また叱っとくといいんじゃない?」 状況 そこへ魔理沙と霊夢が会話に割り込む。二人は一端話を止め、こちらを見る。咲夜が先に口を開く。 咲「あら?霊夢と魔理沙じゃない。美鈴はどうしてたかしら?」 魔「あいつなら今日もお眠だぜ。」 咲「そう…なら後でしっかり締めとかないとね。」 霊「瀟洒なものね。」 魔「ーところで、そこの幼児妖怪が食い散らかしてるのは何だぜ、血鍋か?」 レ「おい泥棒鼠今なんつっt」 状況 魔理沙が軽口を叩き、当然レミリアの言葉が荒くなる。それを構わずに、咲夜が答える。 咲「あら、見て分からないかしら?キムチ鍋よ。」 霊「にしては、さっきから甘ったるい匂いがするんだけど、何入れたのよこれ?」 レ「無視すんな、泣くぞ。ぐすっ…」 状況 全く相手にされないレミリアが顔を覆って泣こうとする。そんなレミリアを、まるで我が子をあやす母親のように、咲夜が抱きしめると、頬擦りをしながら声色を甘くして囁く。 咲「ほ~ら、お嬢様♥気になさらず咲夜の胸の中でたっぷり甘えてくださいねぇ❤」 レ「ひぐ、ザグャア゛ア゛ァ゛…!」 心理 悲しみ 咲「はぁ、幸せ…♥」 心理 恍惚 状況 レミリアの涙腺が崩壊した直後、咲夜の瀟洒オーラも誘われるように崩壊し、突如として発生した二人の気持ち悪いラブコメ的展開を、特になんということもなしにスルーし、二人はレミリアが食べている鍋へ寄り、レミリアが使っているスプーンとフォークを手に取り、味見を試みる。 魔「さてさてどんな味がするのやら。まずはスープを一口。ペロッ…甘っ!」 霊「うぇ、本当ね。よくこんなにあまっこいの食べてたわねレミリアのやつ。」 魔「しかし、味はひどくないな、スパイシー唐辛子の風味とピリ辛さがコチュジャンとテンメンジャンの甘辛さや奥深さに絶妙にマッチしてくるし、何より醍醐味はこの大ぶりの肉団子だな。もぐ。」 霊「…パクむしゃ。ええ。恐らく何時間もこねられたかと思われるくらい弾力と歯応えのあるタネと、その留めに留められた旨味の爆弾を程よく閉じ込め、そしてその勢いに便乗して旨みを更に添加する刻み玉ねぎとにんにく。そして極めつけは、この鍋の旨みと辛味を逃がさない、チンゲン菜に、チョレギにキムチに、そしてこれは…?」 状況 予想外に美味で、レポートにも熱が入る二人だが、霊夢が疑問を呈した、鍋の中では特に異色の輝きを放つ、滑りのある白いちくわのようなものに対しては、表現力が喉元にせりどまる。その一瞬の静けさを感づいたのか、咲夜がようやくレミリアにくっつけていた体を解放し、説明を始める。 咲「ああ、それね。たしか美鈴が“トッポギ”っていう餅を加工したものだって言ってたわね。あの子の隣国では有名な食べ物らしいけど。」 魔「ふーん。きりたんぽの派生型とかじゃないのか。しかし、うまいじゃないか。モッチリしてるけどかみちぎりやすくて、淡白だが奥深い。こういう新しい味覚もまた格別だぜ。」 霊「ありがとう。初見とは違って美味しかったわ。」 状況 魔理沙と違い歯の隙間に刺さったような感謝を述べる霊夢だが、それも大人の対応で微笑み流す。 咲「それはよかったわね。でもお礼をいうなら、私じゃなくて、あの子(美鈴)に言いなさい。あの子がこの料理を教えてくれたからね。」 レ「っていうか何ナチュラルに私の分つまみ食いしてるのよ。おいこら。」 魔「あ、そうだ。おいレミリア!お前私達に何か仕向けてただろ?」 レ「ギャオー!無視すんな~!!」 状況 魔理沙の一方的なターンが止めとなったか完全に威厳を何もないレミリアに、更に追い打ちをかける妹が背後から現れる。 ?「そうだわ。お姉さまにも構ってあげて、魔理沙ぁ。」 レ「ふ、フラン⁉あんたも何背後にいらしてるのよ⁉」 フ「もぉーお姉さまったらキャラ壊れすぎ~。壊すのは好きだけど、壊れるのはちょっとな~。」 レ「貴方そんなに馴れ馴れしかったかしら?んっ?」 魔「一重に私の教育のお陰なんだぜ、なぁ、フラン?」 フ「そうだよ~□魔理沙のお陰で楽しいことがいっぱ~い分かっちゃったから。魔理沙大好き♥」 魔「はは、照れるぜ。」 霊「え?何これは。」 咲「妹様~今日もまた一段とかわいらしいですわ~□」 状況 この突然の状況に、霊夢は気おくれし、咲夜はまた女児愛がぶり返すというカオス展開になるが、魔理沙が抱きついてきたフランを両手でいなしてから、隣に立たせると、置き去りにしていた言葉の続きを再度レミリアへと振る。 魔「ところでレミリア、この手紙に見覚えはないか?お前なら知っているはずなんじゃないかと思ってな。」 状況 魔理沙が懐から取り出した便箋もない一通の手紙が、レミリアへと手渡される。レミリアは手渡されたその手紙をさっと一読するが、読み終わるとまるで興味のない様子で魔理沙に手紙を握り返させる。 レ「読んだけど、特に思い当たる節も無いわね。それと、もしかしなくても、これを書いたのは、私だって言いたかった?」 状況 元のカリスマ状態を取り戻したレミリアが冷静沈着な居ずまいで問い返す。その言葉に霊夢が答える。 霊「そういうことよ。分かってるじゃない。便箋はないけど、手紙の最後の“洋館の小さな大妖怪 S”ってはしり、この名前、洋館の小さな大妖怪という付け加えかたも含め、あんたのことじゃないかと思ったからね。」 フ「ホントだ~。霊夢の言う通りなの?お姉さま?」 レ「私が?あり得ないわね。確かにこの幻想卿で洋館に住む妖怪といったら私くらいしかいないでしょうね。だけど、私だったらそもそも大妖怪なんて書くより吸血鬼と明示するし、名前を省略するなんて無遠慮なマネもしないわ。それに一番おかしいのは、その手紙の材質ね。和紙でしょ?それもかなり上等な。私の館にも和紙は揃っているけど、それほど高価なものは無いわ。そうよね、咲夜?」 状況 レミリアは意外にキレのある考察を一端止め、咲夜の方へ顔を向けると続きを促させる。咲夜はそれを丁寧に受取り続きを補う。 咲「勿論ですお嬢様。それほど質の良い和紙は確かにここにはございませんわ。妖怪の山や人里にでも行けば、幾枚かは手に入ると思いますけど。」 魔「それはそうだろうが…だが手に入れられないわけでもないだろう?」 咲「不可能ではありませんわ。ですがその程度の内容をわざわざ貴重な和紙で無駄にするなんてことは、お嬢様でもしないでしょうし、なら洋紙や羊皮紙で事足りる筈ですわ。そもそも手癖が違いますから。」 レ「そりゃそうよ。私はバカじゃないから。」 霊「癖字ね。確かにこの手紙の文字は崩れ字を巧みに流して書いた達筆ね。それに対してレミリアは?」 咲「はい、お嬢様も字は綺麗ですが、もっと細くて角に丸みを帯びてますわ。癖字を修正できるにしても、これほど対照的な字体に変えるのは無理があります。」 魔「そもこんな面倒なマネするくらいなら、手紙より、咲夜を伝言役として行かせれば済むことだしな。」 レ「ふん、やっとこ私の推理が通ったようね。世話が焼けるわよ全く。」 心理 自尊 状況 ほぼ咲夜の推理で終わったが、自分の手柄のように自慢に耽るレミリア。その姿を霊夢の一言から再び狂わせる。 霊「そのわりに、味覚はお子様だってのも理解できたわ。」 フ「私でさえ辛いものは大好きなのに。お姉さまはそこがダメダメなんだよね~□」 咲「お嬢様専用に作りましたからね。甘いのはしょうがないですわ。」 レ「咲夜でさえフォローしないのね…」 魔「私はいい出来だと思ったぜ。ーそれで、相談だが、そのトッポギってやつを、幾らかゆずってくれないか?霊夢のやつがそれを気に入ってるみたいだからな。」 霊「そうそう、それよ。是非いただきたいわねぇ。」 咲「これですか…?ええ、勿論よ。むしろ美鈴が持って来過ぎたせいで、貯蔵に困っていたところだからね。ちょっと持ってくるわね…」 状況 レミリアの追い打ちを中断し、魔理沙が霊夢の欲しがっているというトッポギの譲り受けが可能か咲夜に問う。咲夜は一言で了承し、部屋を出ていってから、数分後、トッポギを詰に詰めた布袋を持ってきて、霊夢に手渡す。霊夢は満面の笑みを浮かべ、感謝の意を伝える。 霊「こんなにいっぱい…ありがとう❗美味しく頂かせてもらうわね□」 魔「おお、霊夢のやつ、珍しく輝いてやがるな。」 フ「食欲の力か~□」 霊「それじゃ…これ以上お邪魔するのもあれだし、もう帰るわ。魔理沙、行きましょう?」 魔「おうよ。じゃあな、フラン!」 フ「あっ、もう行っちゃうんだ…」 魔「心配すんなって!また来たときに一緒に遊ぼうな?今度は二人だけで。」 フ「うん!約束だよ、魔理沙□」 状況 貰うものもしっかり貰うと、霊夢は帰りを魔理沙に告げる。魔理沙はまだ遊び足りないフランの肩に手を置き次の来訪を約束する。フランは一端陰った笑顔をまたパッと咲かせると、魔理沙に抱きついてお別れをする。 霊(うらやましい…) 霊「―じゃっ、先行ってるわよ。」 状況 その光景を羨ましげに眺める霊夢だが、気を取り直して先に部屋を後にする。 魔「あ!?待ってくれ~霊夢!」 フ「あ…。」 状況 霊夢が部屋から消えるのに気づいた魔理沙は足早に後を追う。二人の姿のいない部屋は一旦の静けさに包まれるが、咲夜がセンチメンタルなフランに慰めの言葉をかける。 咲「ー妹様、お腹が空きましたでしょう?今から直ぐ御出ししますので。ご飯、召し上がりませんか?」 フ「…。うん、いいよ□ただ、甘口は控えて頂戴。」 咲「かしこまりました。」 レ「そこは言わなくていいわよ、フラン。」 フ「…テヘヘ□」 状況 咲夜の空気の読める優しさ、姉の惚けた一面に触れ、フランの笑みは、想い人に交われない心をさらけ出し、しかしその傷は確実に癒されていくのを自覚する。 _幻想卿上空_ 状況 寒空に雪がちらほら踊っては舞う空中、シメもしっかりと確保出来た二人は、ほくほくした表情で帰路に着こうとしている。先程の思い出をなぞるように、魔理沙が口を開く。 魔「それにしても、美鈴のやつにあんな一面があったなんてなー。今日も門番の仕事はほっぽってるが、正直見方が変わってくるぜ。」 霊「門番辞めて中華料理屋でも始めればいいのにね。」 魔「だな!―ところで霊夢、どんな鍋にしたいか、決めたのか?」 霊「ええ、一応ね。でもまあ、それは神社に着いてから見せるわ。」 魔「ま、その方が楽しみが増えていいしな。そうしとくぜ。」 状況 話半分で、魔理沙は本来の目的である鍋の種類について霊夢に尋ねる。霊夢は含みのある言い方で魔理沙に答え、魔理沙もそれ以上深く探ろうとはせず、意識を前に向ける。 霊(魔理沙は…私のこと、どう想ってるのかな?友達?それとも…) 心理 憂鬱 状況 魔理沙が知ってか知らず、霊夢の心は魔理沙の気持ちを知りたがり、不気味に膨張しているような気がし、密かに憂鬱な感情が起き上がるとともに、表情がそれを形作っているのを感じる。神社が、二人の足下に、現れる。 ~博霊神社~ 状況 二人が境内へと着陸する。すると、神社の中が騒がしくなる。誰もいないはずなのに、なぜ物音がするのか?疑問に思った二人は、音の発生現場へと近づきつつ、疑問を共有する。 霊「…変ねぇ、誰もいない筈なのだけど。」 魔「そうだな。けどしかし、この幻想卿じゃ基本的に自由奔放な奴等しかいないからな。不法侵入してパーティーしたりってのも普通にあり得るからな。泥坊するっつっても、こんな貧相な所じゃろくなもんは無さそうだし。」 霊「失礼ね。それに、そんなことするのはあんたぐらいよ。まあともかく、確かめれば分かることよ。」 状況 魔理沙の失礼な冗談を軽く切り返し、霊夢が障子を開けようとする。すると、障子が自然と両開きになり、小さな鬼の少女、萃香がかぱっと笑顔をつくり、霊夢に言葉を伝える。 萃「おっかえり~□霊夢、魔理沙。今日の収穫はどうだった?私のつまみはいっぱ~いあるよ、なぁ?」 霊「あら萃香。いたのね。」 萃「そうさ、今日は神社で酒盛しようと思ったんだが、肝心の巫女がいないからねえ。帰ってくるまでちょくら泊めてもらってるんだよ。」 魔「…無遠慮な奴だぜ。というか、中にまだ居るだろ?誰だぜ?」 萃「ああそうだよ。私が縁側に座って炒り豆をポリポリしてたら、やって来たのさ。そっちの…」 状況 萃香のふてぶてしい挨拶に答えつつ、魔理沙がまだ人が中にいることを確認する。それに頷きつつ、萃香が居間にいる複数の人影を指差し紹介しようとする。が、その前に人影は動き出し、霊夢と魔理沙の前にその姿を見せる。 ア「あら魔理沙、おかえりなさい。霊夢も。」 幼「霊夢さん。と、…魔理沙さん、こんにちは。お邪魔してます。」 霖「おっ魔理沙、霊夢。こんなところで会うのもなんだが、お邪魔してるよ。―それと、その荷物はどうしたんだい…?」 状況 出てきたのは、アリス、幼夢に霖之助という、稀な組み合わせである。霖之助が尋ねてきた荷物について、魔理沙が答えようとすると、萃香が先に答えを出す。 萃「あっ、そうそうそれさね。つまみ。いっぱい持たせてくれたんだね~□早速始めようじゃないか。」 霖「…つまみ?」 霊「ああこれはね、みんな鍋の材料よ。今から作る夕飯のね。」 魔「人数が多いから丁度良いぜ!」 ア「鍋の材料だったのねそれ。にしても、沢山あるわね。」 幼「お料理が捗りそうですねぇ。(霖之助さんに美味しい料理つくってあげたいな□)」 霊「…。じゃあ、早速始めましょうか。私は勿論つくるとして…この中で、料理したい人はいる?」 ア「やりたいわ。」 幼「勿論です!」 状況 一連の萃香の発言と、それに続くアリスたちの反応。それらを把握し、一瞬ある疑問点が浮かぶ霊夢だが、それは一旦脇に置き、まずは腹を満たすため、料理役を募るため周りを見渡す。その中で、手を挙げたのは、アリス、幼夢である。その結果を見て、霊夢が早速二人を呼び出し、台所へ案内する。 魔「…行ったな。ーところで香霖、神社に来てくれたのは正直うれしいのぜ。お前は昔っから出不精だしな。」 霖「…君が僕をどう思ってるのはかよく分かるよ。」 状況 三人が台所へ消え、暫くして野菜を切る、鍋や皿、箸やおたまなど用意するトントンカチャカチャという環境音が響き始めるのを聴きつつ、暇になり霖之助の隣に座った魔理沙が霖之助に話しかける。霖之助もそれに乗り、会話を繋げる。 魔「まぁいいや。…ところで香霖、私な、今とても気分が良いんだぜ。―なんでか分かるか?」 霖「君はいつも楽天的じゃないか?…どうしたんだい急に?」 状況 急に魔理沙の雰囲気が怪しくなったのを察し、霖之助が疑問を抱き、尋ねてみる。すると突然魔理沙の腕が霖之助の肩を掴み、体重で畳に押し倒す。霖之助が背中に伝わる衝撃で目を軽く閉じていると、目の前には、まるで酔ったように息を荒げ、とろんとした目と、真っ赤な顔で見つめる魔理沙の顔が近づいてくる。魔理沙の唐突な告白がその状況に強調性を増す。 魔「…香霖、えーっと、好きだよ。」 霖「わっちょっ、えぇ?!もうワケわかんないよ。」 状況 状況を予想するに確実に接吻を行う気なのを理解した霖之助は魔理沙をどけようと腕に力を込める。しかしそれより早く、魔理沙の唇は霖之助の唇と既に1,2センチの距離を詰めている。魔理沙と同様に霖之助は条件反射的に目を閉じ、逃れられない現実を拒絶しようとしている。 幼 霊 ア「―ッ!?なにさらしてんだゴラア!!(ドガァ!)」 魔&霖「!!う゛え゛ぇ?!(バタン!)」 状況 魔理沙の唇が完全に霖之助の唇を奪う刹那、いつの間にか来ていたのか、料理班の三人が魔理沙と霖之助を容赦なく殴り飛ばす。魔理沙と霖之助は居間の向こうまで吹っ飛び、気を失ったのか動かなくなる。三人は肩で息をし、矛先を、自前の酒でくつろぐ萃香に向ける。 霊「ちょっと萃香。少しは手伝いなさいよ!タダで居させてるんだから!」 ア「うふふふ…すーいか。良かったら、貴方も、どう?(指ポキ)」 幼「小鬼の分際で…霖様を助けないとは…覚悟…!」 心理 怒り 状況 怒りにとりつかれる三人をじっと眺める萃香は、それをなんということもないというようにニヤリと笑うと、三人を静める一言を発する。 萃「そうさね。とりあえず、持ち場に戻ったらどうだい?霖之助も魔理沙も貴方達の料理を楽しみにしてるだろうし。なぁに、二人は私が起こしておくよ。」 霊「…!そ、そうね。後は頼むわよ、萃香。」 ア「あたしったらなんてことを…魔理沙に嫌われないと良いけど。」 幼「はい、よろしくお願いします…」 状況 頭の血が下った三人は、一転して萃香に礼を言うと、台所へ再び消えていく。萃香はのびきり動かない二人を揺さぶると、直ぐに目を覚まし、萃香を見上げる。 魔「んっ、ここは…?私は何を?」 霖「―!ああ、萃香か。起こしてくれたのか、ありがとう。」 萃「んっ、お安いことだよ。」 状況 自分が何をしていたか思い出せない魔理沙と起こしてくれた感謝を述べる霖之助をちらりと見て、特に何を言うこともなく、一言で片付け先程の居場所へ座るとまた酒盛を始める。状況を掴めない魔理沙と、やれやれと頭を振る霖之助を観察しつつ、萃香の鼻は具材とスープが発する旨味に富んだ匂いが台所から漏れ始めているのをかぎ、ニヤリと口元を歪ませ、そして、待ちに待った時が来ることを口に出す。 萃「―やっとこ始まるねぇ、宴が。」 心理 期待 _実食_ 状況 待ちに待った時間がやってくる。魔理沙と霖之助、萃香がちゃぶ台に待機する中、台所へ続く襖が開かれると、鍋掴みを着用して熱々の鍋を両手に抱える霊夢に続き、椀や箸、酒瓶やグラスお猪口を載せた盆を持ったアリスと幼夢が、三人の待機するちゃぶ台へ向かい、綺麗にそれぞれを並べる。鍋掴みを脱ぎ、乱雑に投げ捨てた霊夢は、アリスと幼夢が腰を下ろした所で、鍋の蓋に手をかける。 霊「お持たせ!それじゃあ開けるわね…」 状況 みんなのわくわくした顔を眺めつつ、霊夢が蓋を開けると、モワッと立ち上がった濃厚な旨味の湯気と共に、具だくさんで色鮮やかな鍋が姿を現す。 全員「おぉ~‼美味しそう!」 状況 みんなが一斉に歓声をあげ、目の前の豪華な一品に思わずつばを飲む。そして、一斉に皆の箸が鍋の思い思いの具材を掴み、椀を受け皿にして、スープの味が染み渡った具材にかぶり付く。最初に声を挙げたのは、魔理沙である。 魔「美味しいぜ!この猪肉、サシが適度に入っていて、臭みが全くないのぜ。肉本来のジューシーさはそのままに、スープの濃厚さと相まって、豊かなコクを演出してるんだぜ。」 アリス「ジビエなんて初めて食べたし扱ったけど、魔理沙の言うように上手く臭みもとれてるし、味も染みでてるわね。」 霖之助「それに堅さも軽減されてるね。酢とかレモンとかに、浸けたりしたのかい?」 ア「そうよ。ただあまりつけすぎてしまうと肉本来の弾力や味が負けてしまうから、そこは上手く調節しつつだけど。」 幼「私はお肉もそうなんですけど、このお豆腐が個人的に一番好きですね。スープの旨味をしっかりと凝縮している、それなのに全く型崩れしないで、かつ頬張れば大豆豆本来の甘さと素朴な味わいが口のなかに残っている。この豆腐、高かったでしょうね?」 霊「ああ、それね。タダで貰ったのよ。星から。」 幼「ほぇー。すごい…」 霖「それはいいことを聞いたな…まぁ、僕ならこのスープが一番の請け負いだね。赤味噌と酒糟の芳醇な風味、そしてその口どけをの良さを更に良くする昆布だし。それだけじゃないな、隠し味が入っているようだが…?」 魔「ん?ああ、それは恐らく妖怪の山の天狗から譲り受けた秘伝のタレだぜ。犬天狗を退治した礼みたいなもんだな。」 ア「犬天狗…?もしかして、椛?」 霊「そうよ。そのネーミングセンスで通じる辺り、あの子も随分舐められてるようね…。」 霖「それは置いておいて、そのタレか、これは是非とも現物が欲しくなる位だな。」 霊「あっ、それはまだ残ってるわ。なんなら、霖之助さんそれ持ってっていいわよ。」 霖「いいのかい…?霊夢が素直に譲ってくれるとは、珍しいな。明日は異変でも起きるかな?」 霊「失礼ね、私が保管していてもどうせ畑の肥やしにしか出来ないからよ。」 魔「そうだぜ。私なら堂々とかっぱらっていくがな。」 萃「そりゃ唯の泥坊だねぇ。ー私はこのもみじおろしを推すねぇ。彩りは華やかにしてくれるし、大根と人参のみずみずしさが溶け込んで、鍋全体をマイルドな口当たりに変えてくれる。あと、この煮込まれたお餅はいいよ、鍋の旨味を充分に吸って、深い味わいを堪能させてくれるし、歯応えもいい。何より酒が進むさね。」 霖「それはトッポギというんだ、萃香。ちなみにトッポギというのは、かって朝鮮王朝の宮廷料理で…」 魔「萃香はいつも酒飲み思考だな。」 萃「それが私のアイデンティティーだよ(クィッ) ア「あははは。私はこのパスタサラダね。お鍋も十分に美味しいけれど、このサラダは、オリーブオイルとトマトソースをアクセントにして、より食が進むわ。ナッツやバジルが散りばめてあるのもうれしい所ね。いい箸休めになるわ。」 状況 一同に鍋と付けあわせを絶賛するレポートが上がり、酒の力も相まってか一気に陽気な場となる。一旦会話が落ち着いた所で、アリスが何かを思い出し、手持ちのバッグからお菓子の入っているらしい箱を魔理沙へ手渡す。 ア「―あ、そうそう。魔理沙、今日は貴方のために、プレゼントをあげに来たのよ。はい□」 魔「なんだぜ一体。これは…モンブラン!?私にくれるのか?やったぜ!嬉しいよ、アリス□」 状況 魔理沙が中を確認すると、そこには可愛らしい大きさのモンブランがひょっこりと顔を見せている。魔理沙は思わず顔をほころばせ、アリスにしっかりとお礼を言う。アリスもにこやかにそれに答える。 心理 歓喜 ア「どういたしまして□」 霊「そういえば、今日は魔理沙の誕生日…らしいわね。」 状況 二人の良い雰囲気にチクリと嫉妬心が刺さるような感傷を覚える霊夢が、思い出した事実を口に出す。 ア「そうよ。…どう魔理沙、美味しい?」 魔「うん。美味しいぜ。アリスがくれたものだと思うと、凄くおいしい!」 ア「もぅ、魔理沙ったら❤」 霊(あっ…魔理沙って、そんな顔するんだ…。) 心理 失意 状況 二人の仲が目の前で急速に接近しているのは心苦しいが、何より魔理沙が、霊夢も見たことのない程に晴れ渡った笑顔をアリスに振り撒いている様子を、どこか幻想的に捉えつつ、同時に、込み上げてくるものを抑えるように立ち上がり、その場をそっと離れる。 幼夢「ひくっ。あっ、どうしました?霊夢さん。お腹の調子でも悪いのですか?それとも寝過ぎ、飲み過ぎ、金欠ぎみ?」 状況 それに気づいた幼夢が、冗談交じりのほろ酔い状態で霊夢に呼び掛けるが、その言葉は響くことはない。 霖「幼夢…君はもう少し乙女の気持ちというものを勉強した方がいいよ。」 幼夢「あはは…ひっく。でも、大丈夫です!たった今、霖之助さんでお勉強させていただいてますから~♥」 霖「そう抱きつくな。というか息が…ちょっと飲み過ぎじゃないのかい?―まったく。」 状況 霊夢は脇目もふらず、障子を開け、廊下へ出ると、苛立ちと悲しみを孕んだ想いに胸を焦がし、毒づきながら、いつもの休憩場所へと駆けていく。 霊(何よ!何が鍋よ!こうなるなら一人でいた方が余程気楽だった!) 魔「…。」 ア「あら?どうしたの魔理沙。具合悪いの?」 状況 霊夢が慌ただしく出ていった姿を未だ探している呈の魔理沙をアリスが不信に思い声をかけるが、魔理沙は何でもないように笑顔で装う。 魔「―いや、何でもないのぜ。」 ア「そう。」 状況 その反応にアリスもそれ以上尋ねることもなく、笑顔で返す。酒の勢いで、笑い声とはしゃぎ声が謳われる居間とは対照的に、縁側には、頭を下げ、肩を震わせる霊夢がひっそりと座っている。 _神社 縁側_ 状況 宴が終わったようで、居間の騒ぎも静まり、カチャカチャバシャバシャと皿や容器を片付け洗う音が聞こえてくる。しかし霊夢は一歩どころか、立ち上がることもなく、ただただ雪の花が舞う月夜を前にし、体を悲しげに震わせるのみである。 心理 悲哀 (数時間後) 状況 それからまた時は過ぎ、居間に点いていた明りも消され、神社は一転して、暗闇に沈黙を続けるのみになる。するとそこへ、1つの影が霊夢の方へと寄ってくるのを霊夢が気づき、体の震えはピタリと収まる。霊夢は、その影が誰か、見ることも声も聴くこともなく、分かりきっていたが、今は、とにかく一人になりたい、という気持ちしかわいてこない。その影は、いつものように、朗らかに声をかけてきて、隣へ腰を降ろす。 魔「よっ!大丈夫か、霊夢?今日はこの通り寒いだろ?とりあえず中に入ろうぜ。な?」 霊「―やだ…。」 魔「えっ?」 状況 魔理沙が寒そうに肩を震わせ、きっと霊夢も寒いだろうと感じ、皆の所へ戻るよう促すが、霊夢はうつむいたまま、ポツリと呟く。その反応に驚く魔理沙を気負わずに、霊夢は繰り返す。 霊「嫌だ。って言ったのよ。」 魔「そうか…けどな、アリスや香霖達が心配してるぜ。―なぁ、もういいだろ霊夢?ほら、立てよ。一緒に戻ろう。」 霊「っ!」 状況 頑なに拒み続ける霊夢に痺れを切らしたか、一緒に戻るよう肩に手を置こうとする魔理沙の手を、霊夢がパシッと右手で払いのけ、キッと睨む。魔理沙は、霊夢の顔が涙に濡れ光っているのを、月明かりに見てとれ、ハッとした表情になる。霊夢は睨み付けたまま、魔理沙に冷たい言葉を投げつける。 魔「霊夢…?」 霊「戻りたいなら、一人で戻ってればいいじゃない!アリスの所へでも!」 状況 霊夢の涙と明白な拒絶、そしてアリスというワードから、魔理沙は霊夢が自分とアリスとのことで腹を立てていることを導き出し、その結果に戸惑い、思わず霊夢に疑問を投げ掛ける。しかしその無神経さがなお、霊夢の気に障り、積もった心の声は叫び声となり、静まった境内に反響する。 魔「怒ってるのか?私とアリスの何がいけなかったんだぜ…?」 霊「っ…!ああもう!!これなら今日は鍋になんてするんじゃなかったわよ!せっかくあんなに楽しかったのに、魔理沙が喜んでたのに、私は…うぅ…」 状況 最後の言葉はまたあふれでてきた涙に呑み込まれ、霊夢はまただらりとうつむく。その姿を暫く眺めていた魔理沙は、一呼吸置くと、何かを決心した顔つきとなり、霊夢の手をとると、きゅうっと握る。そして、ぽつりぽつりと言葉を紡いでいく。ポロポロと涙をこぼしていた霊夢の目は、言葉が紡がれていくとともに、驚嘆に見開かれ、握られた手を握り返すと、驚きと喜びが入り交じった表情を、魔理沙に向ける。 心理 決心 心理 驚き 魔「―霊夢、あのな。今日は、確かに、私の誕生日で、アリスが祝ってくれたときは、凄く嬉しかった。…けどな、本当は、霊夢に一番祝われて欲しかったんだぜ。霊夢を外へ連れ出して、おしゃべりして食べて、時にはバトルして…霊夢にとっちゃ、当たり前のことかもしれない。でも、私は、凄く楽しかったし、何より…」 霊「まり、さ…?」 心理 動揺 状況 次々と語られる魔理沙の本心に、霊夢は先程の悲しみが動揺に塗り替えられ、そして、忘れかけていた気持ちが徐々に形を成していくことに、気づき始める。 魔「…嬉しかった。私といると、霊夢が笑顔を咲かせてくれるのがな。―その、つまりだ。霊夢…」 状況 魔理沙が言葉を切り、霊夢を見つめ返す。うっすらとした頬が、桃色に火照っているのが分かる。 魔「私は霊夢に、恋をしてるんだ。」 霊「―え?ウソ…。」 魔「私は嘘は言わないのぜ。霊夢、大好きだ。」 状況 唐突な魔理沙の大胆にして真っ直ぐな告白に、霊夢は喜びと恥じらいがまぜこぜになった気持ちに頭がごちゃごちゃになりつつも、しかし、願っていた一言を、願っていた相手に、しっかりと伝える。 心理 恥ずかしさと喜び 霊「そ…なっ…。―ま、魔理沙…わっ、私も…好き。魔理沙が、大好き❤」 状況 あふれでた喜びが、涙をまた誘い、告白した勢いが魔理沙への抱擁を促す。抱きつかれた魔理沙が恥ずかしげにテヘヘと笑いながら、霊夢を優しく両手に抱く。 魔「はは、せっかく乾いたと思ったら、また泣いてるな。―ああ。後、臭いかもしれないが勘弁してくれのぜ。」 霊「…バカ、せっかくのムードが台無しじゃない。それに、あまり臭くないし、何より温かいわ、魔理沙。」 魔「私も温かいぜ、霊夢。」 状況 冗談を言える位に良い雰囲気に戻り、安心する魔理沙と、愛しさかが止まることのない霊夢。二人を祝福するように、星星は輝きを増し、雪は次々と境内を純白に染めている。暫く抱き合う二人だが、流石に風も出てきて、その寒さに魔理沙が音を上げるように、再度霊夢に中へ戻ることを提案する。 魔「…なぁ霊夢。寒いし、そろそろ戻ろうか。」 霊「ねぇ、もう少しこうしてていい?ね、いいでしょ♥」 心理 愛情 魔「しょうがないのぜ。―それにしても、何か大切なことを忘れている気がするのぜ。…ん―っと、キノコ…」 状況 魔理沙に肌を重ねることに夢中で、全く聞きいれない霊夢の可愛らしさに苦笑と愛しさを感じつつ、魔理沙はいつの間にか忘れていることを思い出し始めている。月夜はそんな二人の姿を、刻名に写し、そして、輝かせている。 _エンドロール_ 状況 画面がエンドロールに切り替わり、順に裏側の話が絵のみで語られる。この話は霊夢と魔理沙が出て行った後の話である。 聖蓮船パート 聖蓮船の上、甲板にはぬえとナズーリンが座っている。ナズーリンが魔理沙と霊夢に何を渡したのか尋ね、ぬえがそれはなにか、どんな効果が有るのかを得意気に説明する。(魔理沙には疑似恋愛、媚薬効果のある種、魔理沙と霊夢には自白効果のある種を持たせる) ナズーリンはその効果に呆れ顔で、何故そんな下らないものを手渡したのかと尋ねる。ぬえは、単純にからかいたくなったからと大まかに答える。ナズーリンがその答えをいつものことのように受け入れる。しかしぬえは、脳内に霖之助が霊夢と魔理沙に嫌われるイメージを補完し、霖之助の色恋相手が自分以外に消える未来を予想し、ひそかにはにかむ。無論、ナズーリンにはその顔がしてやったりという心持ちを表していると勘違いし、何も言わない。 妖怪山パート 椛が未だのびているが、そこは木の上でなく、木の下である。椛を下ろしたのは、なかなか戻ってこない椛の様子を確かめにきた文である。文は地面に転がっている陰陽玉を拾い、それに分身能力が付加されていることに気づく。文は倒れている椛を起こして話を聞き、二人を相手にしたときに、にとりの工学迷彩スーツを使ったが陰陽玉が決め手でやられたことを理解する。文は陰陽玉を返しに行こうとするのを、椛はお礼がほしいとせがむが却下し、神社へ飛んでいく。椛は飛んでいった文の姿を目で追いつつ、結局文に振り向いてもらえなかった現実を嘆き、トボトボとはたてとにとりのいる村の中へと入ってゆく。 地霊殿パート 萃香が勇儀と地霊殿の屋根の上で酒盛りをしつつ、談笑に興じている。勇儀がぐいっと酒椀を煽りながら、文の元へ手紙を送った訳を聞く。萃香は今日神社で宴があると知り、目いいっぱいのごちそうというつまみをたんまり頂きたいので、手助けをするため、わざわざ丁重に認めてよこしたと返す。勇儀はじゃあその大量のキノコはどうするつもりなんだと聞く。萃香はこのキノコを何百何千にも増やし、そこからキノコ酒を生成し量産したいと話す。勇儀は高笑いしつつ、そんな馬鹿げたことをしても、きっとうまくいかないだろうと正直に答える。それに対し萃香はすました顔で沈黙し、じゃあ神社へ用があるからと、地底の入り口へ向かい、飛んでいく。勇儀はその姿をじっと見つつ、置かれたキノコを手に取りながら、くるくると回し弄ぶ。 紅魔館パート 長い眠りから目覚めた美鈴は、目を覚ますと、いつのまにか夜になっていることに気づき、急激な寒さもあってか、くしゃみをしつつ、館の中へ入ろうとする。すると咲夜が目の前に現れ、にこやかな表情だが威圧する雰囲気を漂わす。 美鈴はその姿に萎縮しつつも、今日は侵入者はいなかったと伝える。咲夜は勿論それが嘘だとわかっているが、何も言わず、軽くふふっと可愛らしく笑うと、背を向け、中へ入ることと勤めに対する感謝を口にし館へ入ってしまう。 美鈴は落ち度があったのだろうが、何も言われなかったことにほっとし、心の中で咲夜へ感謝を告げつつ、中へ入ってゆく。 神社パート アリスとは別の部屋で寝る霖之助の布団の上には、寝間着姿の幻夢が無表情で圧し掛かり、手紙を読んでいる。それは幻夢が先ほど台所にて、籠の中で発見したもので、内容は、文が霖之助への熱い想いを克明に告げるものである。幻夢は黙読を終えると、何も知らずにすぅすぅと寝息を立てる霖之助の胸に、その赤裸々な文面をビリビリと破くと、くすりと笑う。そして、半ば理性を失った表情を霖之助へ近づけると、霖之助へ愛の告白を行い、そのまま無防備な唇を奪うために、更に顔を近づけていく。二人の唇が重なろうとする刹那、カメラのシャッター音とともに、月に照らされ、雪色に染まった夜の博霊神社の全体が引いて映される。 ご視聴ありがとうございました。という文句とともに、動画は終了する。 ***************
https://w.atwiki.jp/teito/pages/89.html
性別 :女 ポジション :制圧支援 CV :伊藤静 見た目は、寡黙そうに見えるが実際はそうでなく気がきき優しい人物である。 また、部隊内の突っ込み役でもあるらしい。 戦闘に関しては、全体を見渡せる目と味方の状況把握に秀でており的確な支援や援護を行う事が出来る。 読書が好きだったりする。
https://w.atwiki.jp/kobe-uurakowiki/pages/687.html
教員の所属学部・学科・専攻などを簡単に書いてください。 担当授業 外国書購読 この教員の評価 選択肢 投票 ★★★★★ (0) ★★★★☆ (2) ★★★☆☆ (0) ★★☆☆☆ (0) ★☆☆☆☆ (1) コメント
https://w.atwiki.jp/slumdank/pages/775.html
一コマしか出てないけど油断を諌めたり指示は的確。
https://w.atwiki.jp/hufc/pages/139.html
役職 部員 所属 教育学部第1類 生年月日 1993.10.17 出身校 香川県立高松高校 種目 フルーレ、エペ 紹介 ジンバブエうどんの国からやってきた讃岐フェンサー(?) フェンシングで最も得意とする技はCoup à terreである。そうつまり「床突き」なのである。 相手がフレーズを取っていても、床を突くことによってなかったことにする、恐ろしい技なのである。 ※ただしメタルピストではこの技は全く意味を成さなくなるので要注意。 フェンシング部一の常識人(?)
https://w.atwiki.jp/stimme/pages/2444.html
qwerま行/ま/松本さち
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/1778.html
ここを編集 ■ポケットモンスター 演出(106話は松本正幸名義) 106 182 186 ■ギャラクシーエンジェルZ 演出(松本まさゆき名義) 4 ■超GALS すーぱーギャルズ !寿蘭 演出 23 30 35 41 47 ■ヒートガイジェイ 演出 7 15(佐) 23 EX ■こみっくパーティー Revolution 演出 7 ■マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ 絵コンテ 20 29 35 44 51 演出 20 29 35 44 51 ■最遊記RELOAD 演出 11 ■うら最 演出 11 ■ガンパレード・オーケストラ 演出 6 9 ■マーメイドメロディー ぴちぴちピッチピュア 絵コンテ 5 11 17 23 29 35 演出 5 11 17 23 29 35 ■こいこい7 演出 7 10 ■ふしぎ星の☆ふたご姫 演出 3 ■シュガシュガルーン 絵コンテ 27 33 40 50 演出 9 14 21 27 33 40 50 ■アイシールド21 演出 55 ■BLACK CAT 演出 9 ■SPEED GRAPHER 演出 21 ■いぬかみっ! 絵コンテ 21 演出 21 ■くじびきアンバランス 演出 7 ■ヒロイック・エイジ 演出 10 ■デルトラクエスト 演出 5 ■ひとひら 演出 5 12 ■ZOMBIE-LOAN 演出 4 8 ■げんしけん2 演出 2 8 ■みなみけ~おかわり~ 演出 3 ■夏目友人帳 演出 3 ■BLUE DRAGON 絵コンテ 3 9 15 21(イ) 演出 3 9 ■NARUTO -ナルト- 疾風伝 演出 333 341 712 ■To LOVEる -とらぶる- 演出 7 ■一騎当千 Great Guardians 絵コンテ 3 演出 3 11 ■クロスゲーム 演出 7 13 22 25 32 38 44 ■続 夏目友人帳 演出 5 12 ■クイーンズブレイド 流浪の戦士 演出 4 ■テガミバチ 演出 6 14 23 ■テガミバチ REVERSE 絵コンテ 7 演出 7 16 22 ■メタルファイト ベイブレード 爆 演出 57 63 69 ■べるぜバブ 演出(7・11話はマツモトマサユキ名義) 7 11 23 31 39 49 57 ■ペルソナ4 演出 21 ■頭文字D Fifth Stage 演出 1 ■さんかれあ 演出 5 10 ■貧乏神が! 演出 9 ■クロスファイト ビーダマン 演出 43 44 49 50 ■クロスファイト ビーダマンeS 演出 3 4 9 10 17 18 25 26 ■百花繚乱 サムライブライド 演出 2 6 ■世界でいちばん強くなりたい! 演出 2 8 11 ■最強銀河 究極ゼロ バトルスピリッツ 演出 20 ■ディーふらぐ! 演出 10 ■ウィザード・バリスターズ~弁魔士セシル 演出 12(浅・梅) ■極黒のブリュンヒルデ 演出 7 ■RAIL WARS! 演出 5 ■さばげぶっ! 演出 5 ■俺、ツインテールになります。 演出 3 7 ■失われた未来を求めて 演出 4 ■境界のRINNE 演出 4 8 12 16 20 24 ■やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続 演出 6 ■VALKYRIE DRIVE -MERMAID- 演出 8(浅) 11(浅・上) ■Divine Gate ディバインゲート 演出 12(藤) ■ツキウタ。THE ANIMATION 演出 4 8 ■ベイブレードバースト 演出 21 ■パズドラクロス 演出 11 41 48 57 ■ēlDLIVE エルドライブ 絵コンテ 7 演出 2 7 ■BORUTO -ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS 絵コンテ・演出 157 171 絵コンテ 63(増) 演出 15(高) 49(青) 64 73 82 94 99 106 118 125 131 140 150 174 180 190 199 214(阿・斉) 228 235 248 261 279 ■DYNAMIC CHORD 演出 3 7 ■りゅうおうのおしごと! 演出 4 12 ■東京喰種 re 演出 6 10 15 20 ■パズドラ 演出 173 ■継母の連れ子が元カノだった 演出 8 ■事情を知らない転校生がグイグイくる。 演出 6 ■うちの会社の小さい先輩の話 演出 5 10 ■弱キャラ友崎くん 2nd STAGE 演出 8 10 ■関連タイトル Blu-ray 世界でいちばん強くなりたい! 第1巻 期間限定特典 イベントチケット 優先販売申込券付き rakuten_design= slide ;rakuten_affiliateId= 053df7e0.7c451bd1.0c852203.190c5695 ;rakuten_items= ctsmatch ;rakuten_genreId=0;rakuten_size= 468x160 ;rakuten_target= _blank ;rakuten_theme= gray ;rakuten_border= on ;rakuten_auto_mode= on ;rakuten_genre_title= off ;rakuten_recommend= on ; 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Switch ゼルダの伝説 Tears of the Kingdom Switch 世界樹の迷宮Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ HD REMASTER Switch ピクミン 4 大友克洋 Animation AKIRA Layouts Key Frames 2 小説 機動戦士ガンダム 水星の魔女 1 ONE PIECE FILM REDデラックス・リミテッド・エディション 4K ULTRA HD Blu-ray Blu-ray 劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ 完全生産限定版 Blu-ray 映画『ゆるキャン△』 Blu-ray 【コレクターズ版】 Blu-ray ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! Blu-ray 天地無用!GXP パラダイス始動編 Blu-ray第1巻 特装版 天地無用!魎皇鬼 第伍期 Blu-ray SET 「GS美神」全話いっき見ブルーレイ Blu-ray ソードアート・オンライン -フルダイブ- メーカー特典:「イベントビジュアル使用A3クリアポスター」付 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 5th Live! 虹が咲く場所 Blu-ray Memorial BOX 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち Blu-ray BOX 特装限定版 地球へ… Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 神風怪盗ジャンヌ Complete Blu-ray BOX HUNTER×HUNTER ハンター試験編・ゾルディック家編Blu-ray BOX BLEACH Blu-ray Disc BOX 破面篇セレクション1+過去篇 完全生産限定版 MAZINGER THE MOVIE 1973-1976 4Kリマスター版 アニメ・ゲームのロゴデザイン シン・仮面ライダー 音楽集 テレビマガジン特別編集 仮面ライダー 完全版 EPISODE No.1~No.98 MOVIE リスアニ!Vol.50.5 ぼっち・ざ・ろっく!号デラックスエディション ヤマノススメ Next Summit アニメガイド おもいでビヨリ アニメ「魔入りました!入間くん」オフィシャルファンブック 『超時空要塞マクロス』パッケージアート集 CLAMP PREMIUM COLLECTION X 1 トーマの心臓 プレミアムエディション パズル ドラゴンズ 10th Anniversary Art Works はんざわかおり こみっくがーるず画集 ~あばばーさりー!~ あすぱら画集 すいみゃ Art Works trim polka-トリムポルカ- つぐもも裏 超!限界突破イラスト&激!すじ供養漫画集 開田裕治ウルトラマンシリーズ画集 井澤詩織1st写真集 mascotte 鬼頭明里写真集 my pace 内田真礼 1st photobook 「まあやドキ」 進藤あまね1st写真集 翠~Midori~ 声優 宮村優子 対談集 アスカライソジ 三石琴乃 ことのは 亀田祥倫アートワークス 100% 庵野秀明責任編集 仮面ライダー 資料写真集 1971-1973 金子雄司アニメーション背景美術画集 タローマン・クロニクル ラブライブ!サンシャイン!! Find Our 沼津~Aqoursのいる風景~ 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 友の会[復刻版] 梅津泰臣 KISS AND CRY 資料集 安彦良和 マイ・バック・ページズ 『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』編 氷川竜介 日本アニメの革新 歴史の転換点となった変化の構造分析 Blu-ray THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th Anniversary Celebration Animation ETERNITY MEMORIES Blu-ray おいら宇宙の探鉱夫 ブルーレイ版 Blu-ray 映画 バクテン!! 完全生産限定版 アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~ Blu-ray BOX 初回生産限定版 はたらく細胞 Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 Blu-ray 長靴をはいた猫 3作品収録 Blu-ray わんぱく王子の大蛇退治 Blu-ray 魔道祖師 完結編 完全生産限定版 魔道祖師Q Blu-ray Disc BOX 完全生産限定盤 にじよん あにめーしょん Blu-ray BOX 【特装限定版】 Blu-ray 鋼の錬金術師 完結編 プレミアム・エディション Blu-ray付き やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。完 限定版【同梱物】オリジナルアニメ Blu-ray「だから、思春期は終わらずに、青春は続いていく。」
https://w.atwiki.jp/bleachhts7/pages/21.html
長所 灰猫を使った遠隔攻撃が得意。灰猫の発生が1Fと早く、近距離戦もこなせる。 短所 灰猫は飛び道具扱いなので霊圧ダッシュで消されてしまう。 HP 空ダ 通常 移動 前後 普通 左右 普通 通常技 弱系 強系 5強 納刀時はリーチの長い攻撃。灰猫開放時は、灰猫が直進して攻撃する。灰猫を使った立ち回りで重要。 6強 灰猫が足元をひっかく。乱菊の足元にも攻撃判定がある。発生が1Fととても早く強力。 8強 灰猫が上から飛び掛る。発生保障を利用した時間差攻撃が強力。霊圧バーストとセットで起き攻めに使ったガー不にも使える。 空中攻撃 J弱 キック J強 納刀時は極端にリーチの短い攻撃。 開放時はかなりリーチの長い攻撃だがダメージは0。灰猫が足元に寄ってくる。 色々と変な技 霊圧奥義 砂が相手にヒットすると奥義演出へ以降。発生は早い 基本コンボ スピードスタイル限定コンボ 始動技 立ち回り
https://w.atwiki.jp/preciousmemories/pages/3436.html
《松本 りせ(079)》 キャラクターカード(サポート) 使用コスト0/発生コスト1/青 【制服】/【生徒会長】/【七森中生徒会】 [アプローチ/相手] [↴]相手のキャラ1枚を指定する。このターン、指定されたキャラがアプローチに参加している場合、全てのプレイヤーは、イベントカードをプレイすることができない。 (…………………………。) ゆるゆりで登場した青色・【制服】【生徒会長】【七森中生徒会】を持つ松本 りせ。 相手キャラ1枚を指定し、指定したキャラがアプローチした場合お互いのイベントカードのプレイを封印する使用型テキスト効果を持つ。 イベントカードのコンバットトリックを封じることができる。 自分にも被害が及ぶが、強力なキャラを指定すればそのキャラのアプローチをある程度躊躇させることができる。 ちなみに、退場判定後は「アプローチに参加している」状態が終わる為、別のキャラのアプローチまでイベントカードを抑制できる訳ではない。 カードイラストは第9話「今年の夏はこわくない」のワンシーン。フレーバーはその時のりせのセリフ。 FAQ Q.《松本 りせ(079)》はアプローチを行っているキャラを指定して、全てのプレイヤーはイベントをプレイできなくなりますか? A.はい、使用できなくなります。指定したキャラがアプローチに参加している状態である間は全てのプレイヤーはイベントをプレイできません。退場判定の後はアプローチに参加している状態が終わりますのでイベントがプレイできるようになります。 関連項目 《アリス(028)》 《生徒会室の亡霊!?》 収録 ゆるゆり 01-079 ゆるゆりスターターデッキ 01-079 編集
https://w.atwiki.jp/imas_cg/pages/877.html
同名アイドル [浴衣祭り]松本沙理奈(特訓前)データ プロフィール セリフ集 [浴衣祭り]松本沙理奈+(特訓後)データ プロフィール セリフ集 [部分編集] 同名アイドル 松本沙理奈 [水泳大会]松本沙理奈 [セクシービューティー]松本沙理奈 [部分編集] [浴衣祭り]松本沙理奈(特訓前) データ [浴衣祭り]松本沙理奈 属性 クール レア度 レア Lv上限 40 親愛上限 30 Lv1攻撃値 1900(1コスト比146.2) Lv1守備値 3160(1コスト比243.1) 最大攻撃値 4988(1コスト比383.7) 最大守備値 8295(1コスト比638.1) コスト 13 移籍金 3,150マニー 特技 甘いユ・ウ・ワ・ク(クール・パッションタイプの守 ランダムで中~特大アップ) 入手 アイドル浴衣祭り2013ガチャ(2013/06/30~2013/07/08)クリスマスメモリアルリミテッドガチャ(2013/12/18~2013/12/26)福袋チャンスガチャ(2013/12/31~2014/01/08) [部分編集] プロフィール アイドル名 [浴衣祭り]松本沙理奈 フリガナ まつもとさりな 年齢 22 身長 165cm 体重 48kg B-W-H 92-58-85 誕生日 9月1日 星座 乙女座 血液型 A型 利き手 右 出身地 東京 趣味 ショッピング [部分編集] セリフ集 セリフ 内容 プロフィールコメント 「チョコバナナ!アタシ好きなのよねぇ。バナナだけでもおいしいのに、チョコ付きなんて最高じゃない?ウフフっ、一緒に出かけるの久しぶりだし、たっぷり遊んでもらっちゃおうかなぁ~♪」 親愛度UPコメント 表示 「ほらほら、○○プロデューサー。ちょっとだけ、チラっ♪」 親愛度MAXコメント 表示 「いや~、久しぶりにお祭りではしゃいじゃった♪たまには今日みたいに美味しいのがほしいな、○○プロデューサー♪」 リーダーコメント 「これ、マイク代わりよん☆」 あいさつ 「この肌ざわり、キモチイイな~」 あいさつ 「汗ばむよね~、い・ろ・い・ろと♪」 あいさつ 「あーん、パクッ。はむはむ…ウフフっ」 あいさつ 「素肌に浴衣一枚!このキンチョー感がぐっとくるのよねぇ~」 あいさつ 表示 「あ、着崩れちゃった。直して○○プロデューサー。わ・ざ・と♪」 仕事終了時 「やりすぎ?だよね~♪」 仕事終了時 「な~に?顔赤くしてるの~?」 仕事終了時 「ん~♪甘くておいし~よ♪」 仕事終了時 「櫂ちゃん色気あるぅ~。彼女は化けるよ。アタシにはわかる!」 仕事終了時 表示 「○○プロデューサーの浴衣もいいかも!一緒にお仕事する?」 [部分編集] [浴衣祭り]松本沙理奈+(特訓後) データ [浴衣祭り]松本沙理奈+ 属性 クール レア度 レア+ Lv上限 50 親愛上限 150 Lv1攻撃値 2280(1コスト比175.4) Lv1守備値 3792(1コスト比291.7) Lv1攻撃値(MAX特訓時) 3278(1コスト比252.2) Lv1守備値(MAX特訓時) 5452(1コスト比419.4) 最大攻撃値 7553(1コスト比581) 最大守備値 12562(1コスト比966.3) コスト 13 移籍金 4,725マニー 特技 甘いユ・ウ・ワ・ク(クール・パッションタイプの守 ランダムで大~特大アップ) [部分編集] プロフィール アイドル名 [浴衣祭り]松本沙理奈+ フリガナ まつもとさりな 年齢 22 身長 165cm 体重 48kg B-W-H 92-58-85 誕生日 9月1日 星座 乙女座 血液型 A型 利き手 右 出身地 東京 趣味 ショッピング [部分編集] セリフ集 セリフ 内容 プロフィールコメント 「イェース! せっかくの夏祭りなんだから思い切り楽しまないとねっ。特設ステージはどこ? アタシのエロカワ衣装で、みんなを熱くしてア・ゲ・ル! もちろん、○○プロデューサーもね、ウフッ♪」 親愛度UPコメント 表示 「○○プロデューサー、上からのぞいて見てもいーよ☆」 親愛度MAXコメント 表示 「さんざん遊んだし最後に射的しよっか。○○プロデューサーを射って…と。…え、困る? じゃあ逆にアタシを射止めてみる?」 リーダーコメント 「ハメ外しちゃうよっ」 あいさつ 「汗ばむよね~、い・ろ・い・ろと♪」 あいさつ 「夏の思い出…作っちゃう?」 あいさつ 「亜里沙ちゃん、一緒に音頭のデュエットしとく? えっ、ウサギも?」 あいさつ 「この肌ざわり、キモチイイな~」 あいさつ 表示 「○○プロデューサー、腰に手まわして、アタシを連れまわして♪」 仕事終了時 「やりすぎ? だよね~♪」 仕事終了時 「バストはアタシが最強よ~♪! し、雫ちゃんはほら大きすぎて問題が」 仕事終了時 「終わったー! 暑っつー☆」 仕事終了時 「な~に? 顔赤くしてるの~?」 仕事終了時 表示 「お仕事終わったら、○○プロデューサーと花火見たぁ~い」