約 2,981,659 件
https://w.atwiki.jp/1000ed/pages/161.html
冬馬661~670 私はゆっくりまぶたを開く。 目を覚ますと、そこはまだ薄暗い自室だった。 「今のは……夢……」 しばらく呆然自失で動けなかった。 動悸がひどく、びっしょりと汗もかいている。 少しずつ目が冴えていくと今の夢が何だったのか考えられるようになってきた。 (さっきの夢、あれはサイコメトリーだったのかな) (だったら修二くんは……) 私はガバッと飛び起きる。 そして机においてある携帯を掴んだ。 「あれが過去に起こっていたことなら修二くんが!」 夢とはいえ、人が目の前で亡くなるのをはじめて見た。 それもむごい死に方だった。 (修二くんが無事か確認しなくちゃ) 携帯の時計は午前三時過ぎだった。 (失礼かも知れないけど、一刻も早く無事か知りたい) 携帯のメモリーから修二くんの番号を探す。 一郎くんはクラスも委員会も一緒で何度も掛けたことがある。 でも修二くんは接点が少ないせいで、電話を掛けたことはほとんど無い。 お互いの連絡先の交換も修二くんが半ば強引に携帯に入れたものだった。 今になってみると登録してくれた事に感謝しなくてはいけない。 私は受話器のボタンを押して携帯を耳に当てる。 しばらくコール音が続いていた。 プルルル…… プルルル…… (修二くん、出てお願い) 私は祈るような思いでコール音を聞いていた。 「んぁ……もしもし……」 修二くんの寝ぼけた声がした。 「よかった……」 安堵の気持ちがそのまま声になって出てしまった。 「だぁれ……?」 「夜遅くにごめん。あの、愛菜です」 「んん……あぁ愛菜ちゃん……どうしたの」 眠そうな声で修二くんが問いかけてきた。 (生きているか確認した、なんて言えないよね) 「何でもないんだ。夜中にごめん、迷惑だったよね」 「別にいいけど……何かあったの?」 少しずつ覚醒し始めたのか、修二くんの声がハッキリしてくる。 「ううん、大したことじゃないんだけどね」 「……こんな夜中に電話なんてさ。用事があったんじゃないの?」 「本当に何でもないよ。ただ声が聞ければ良かっただけだから」 「俺の声が?」 「うん、少し恐い夢を見てしまったんだ。でも、もう平気だよ」 「恐い夢をみたせいで俺の声が聞きたくなったんだ」 「そ、そういう訳じゃないけどね」 「そっか、そっか。いいよ、どんな時間に掛けてもらってもオッケーだから」 「えっと、うん、ありがとう」 「いつも素っ気ない愛菜ちゃんでも可愛いとこあるんだね」 修二くんの声がどことなく嬉しそうに聞こえる。 いつもの修二くんらしくて、緊張していた肩の力が抜けていく。 「本当に起こしてごめんね。朝まで時間あるし、ゆっくり休んでね」 「また恐い夢見た時は電話くれればいいからさ。何時でも構わないよ」 「ありがとう」 「お休み、愛菜ちゃん。次はいい夢をみれるといいね」 「お休みなさい、修二くん。また明日学校でね」 私は修二くんとの電話を切る。 そしてフゥーと大きく息をついた。 (修二くんは無事だった……じゃあ、さっきの夢はただの夢なのかな) (分からない……でも普通の夢じゃない気がする) 何か忘れているような気がしてしばらく考える。 考えてみたけれど、答えは出てこない。 電話で確認したし修二くんはちゃんと生きていた。 とてもリアルに感じたけど、あれは普通の夢だったのかもしれない。 「目が冴えちゃった。ちょっと水でも飲んでこようかな」 立ち上がって、扉を閉める。 そしてある違和感に気付く。 (あれ、真夜中なのに今日はやけに明るいな) 廊下の窓から外を覗く。 月明かりで視界が良いのかと思ったけれど、曇り空で月も星も見えない。 「雨があがってる。よかった」 不思議と周りがよく見えるから、電気をつける必要も無い。 そのまま階段を下りてキッチンに入る。 冷蔵庫を開けて、ミネラルウォーターを取り出した。 「ええっと、コップっと」 コップに注いで冷たい水を飲む。 乾いた体の中に冷水が入っていくのが分かった。 「おいしかった。さて、戻ろうかな」 コップを流しに置いて、ミネラルウォーターを冷蔵庫に戻す。 その時、ある食べ物がふと目に入ってきた。 「おいしそう……」 目に入ってきた食べ物を手に取る。 冷蔵庫からひんやりと冷えたそれをそっと取り出した。 「夜中に食べたら……太っちゃうかな」 一瞬悩んだものの、理性よりも食欲が勝ってしまう。 私はラップに包まれたそれを丁寧に剥いた。 「なんておいしそうなの。もう我慢できないや」 私はそれを直接食べてしまおうと口を寄せる。 「愛菜!」 声の方に顔を向けると、キッチンの入り口に冬馬先輩が立っていた。 「……冬馬、先輩」 「それを食べてはいけません」 「どうして?」 「今すぐ元に戻してください」 「こんなに……おいしそうなのに……」 先輩に言われて、私はしょんぼりしてしまう。 せっかくのご馳走を目の前にしてお預けを食らったからだ。 「愛菜、しっかりしてください」 「何を言っているの? 寝ぼけてなんていないよ」 「あなたは普通の人であることを望んでいるのではないのですか」 「もちろんそうだよ」 「だったらそんなものを食べてはいけません」 「どうして?」 「自身の手元をよく見てください」 「とってもおいしそうだよね。先輩も一緒に食べようよ」 私は手にしているものを先輩に差し出す。 なのに冬馬先輩は悲しそうに私を見下ろしているだけだった。 ため息にも似た息を静かに吐くと、キッチンの電気のスイッチに手を伸ばす。 パッとついた電気は目が眩むほどの光りを放った。 一瞬、目の前が真っ白になってしまう。 「ま、まぶしい……」 「愛菜、目を開けてもう一度手元を見てください」 目が慣れず、なかなかまぶたを開けられない。 涙目になりながら、うっすらと目を開ける。 「キャッ……! 何これ……」 目の前には塊の鳥の生肉がしっかり握られていた。 私はびっくりしてそのまま手を離す。 重みのある肉の塊は鈍い音を立て、床に落ちてしまった。 「キッチンから愛菜の気配を感じ、嫌な予感がしました」 「ど、どうい意味?」 「今日の夕食、あなたは何も手をつけていなかった。それに……」 「それに……何?」 「お母様が夕方に冷蔵庫の肉が消えたと言っていた時、もしやと思っていたのです」 「まさか、私が肉を………」 「愛菜。あなたが記憶する限りでちゃんと食事を取ったのはいつですか?」 先輩に言われて記憶をたどる。 昨日の夜にパンを齧って、砂のように感じてから何も食べていない。 「この二日間、ほとんど食事をしていない……」 「それはどうしてですか?」 冬馬先輩に尋ねられて、答えがなかなか出てこない。 答えは見つかっているけれど、言い出せないという方が的確かもしれない。 「私は……」 「答えてください」 「昨夜、最後にパンを食べてから……食事が苦痛になったんだよ」 「そうですか」 「本当はもう少し前から。冬馬先輩と契約した辺りから美味しいと思えなくなってたのかも」 「やはりあなたは……」 「最初は味を感じにくくなって。ここ最近はザラザラした砂みたいだから食べられなくなったんだ」 「だから夕食にも手をつけなかったんですね」 「無理して周りに合わせていたけれど、そろそろ限界なのかな」 「……愛菜」 本当は気が付かないふりをしていたかった。 せめて食卓くらいは笑っていたかった。 そうでもしないと自分自身が保てなくなりそうだったから。 「冬馬先輩に五感について指摘された時、本当にドキッとしたよ。すごく身に覚えがあるんだもん」 「どうしてその時に言ってくれなかったのですか」 「言えないよ。言える訳ないよ」 「なぜですか」 「私が普通でなくなったと認めるようなものだから」 私は落とした肉の塊を拾い上げる。 ぬるっと手に張り付くような感覚としっかりした重み。 さっきはあんなに美味しそうに思えたけど、今はただの生肉にしか見えない。 「私はいったい何者なの?」 「愛菜は自分が何者か知りたいのですか?」 「知りたいよ。だって自分の事だもん」 冬馬先輩は私の正体を知っている。 でも今まで教えてくれなかった。 昨日色々教えてくれた時にもあえて言わなかった。 (それはきっと私を傷つけたくなかったからだ) 「私が過去に神器を使っていた巫女だった……そう、教えてくれたよね」 「はい」 「それと関係があるのかな」 「……そのとおりです」 「それと味覚の事、関係があるんだよね」 「あります」 「私は何者? 特別な存在と言われているけど、その正体は何?」 私は立ったままの先輩を見据える。 先輩はゆっくり私に近寄ると、目の前に座る。 「話をする前に、愛菜のお母様が朝見て驚かないようここを片付けましょう」 私は生の肉を持ったままだし、落としたところはシミになりかけている。 とりあえず落としてしまった肉を処分して、汚れたところを拭いた。 すべての片付けが終わって、先輩が座っていたダイニングの椅子の隣に腰を下ろした。 「一緒に手伝ってくれてありがとう」 「いいえ」 「それでさっきの話だけど……」 「愛菜が何者かという問いでしょうか」 「うん」 「では単刀直入に言わせてもらいます。愛菜、あなたは人であって人ではありません」 (人であって人ではない……?) 「それじゃ、私は何なの?」 「あなたは人と鬼の中間に位置する者です」 「鬼……って、あの昔話に出てくるようなあの鬼の事?」 「少し違いますが、今はそう思っていただいて構いません」 色々聞かされてどれもピンとくるものは無かった。 今回の話もいきなり昔話に出てくるような鬼といわれても困惑してしまう。 「私は鬼なの?」 「今はまだです。愛菜自身の力が覚醒していくごとに近づいていきます」 「私の力……」 (そういえば冬馬先輩は事あるごとに力を求めるなと言っていたよね) 「神器の僕と契約したことで一つ鬼に近づいたのです」 「だから私は……変わってしまったの?」 「まず味覚となってそれが現れたのでしょう」 「そっか」 「本当は僕とも契約するべきではなかったのかもしれません」 おそらく冬馬先輩はこうなる事をあらかじめ分かっていた。 だからこそ力を求めるなと忠告し続けていたのだろう。 「でも契約したのは私を守るためなんだよね」 「はい」 「なら仕方が無いよ……」 責める事なんてできない。 だって冬馬先輩は死んでしまったお母さんに頼まれたんだから。 「それで……私はどうなってしまうの?」 「分かりません。過去の巫女の生まれ変わりはほとんど雲隠れしてしまい、行方知れずになったそうです」 「そうなんだ」 「ただ鬼の力は強大です。器として愛菜は完全に取り込まれしまうかもしれない」 「取り込まれるって……どういうこと?」 「あなたの身体は別の人格、内に眠っている鬼に乗っ取られるという事です」 乗っ取られる。 そうなった時、私はどうなってしまうのだろう。 今度は私が鬼の内で眠ってしまうのか。 消滅してしまうのか。 どちらにしても無事では済まないようだ。 「以前、私の意思とは関係なく勝手に話し出した事があったよね」 「はい」 「あれは、私の内にある鬼が出てきてしゃべったって事だよね」 「そうです」 「冬馬先輩と知り合いの様な口ぶりだったけど、もしかして鬼の事知ってるの?」 「僕自身に面識はありません。ただ……」 「ただ……なに?」 「僕になる前の僕。遠い過去に言った言葉を未だに鬼が覚えているのでしょう」 「遠い過去ってどれくらいなの?」 「約1700年ほど前になります」 1700年前。 途方もない時間だ。 「そんな昔の事、冬馬先輩は覚えているの?」 「僕は過去や未来をを知る鏡ではないのではっきりした記憶はありません。ですがまれに夢を見るのです」 「夢……私と同じだね」 「昔の僕は確かに鬼にこう言っていました。僕を喰らいたいのなら片腕を差し出してもいいと。 もし全身を欲しいというのなら少しだけ待って欲しい、と」 「まるで命を差し出すって言っているみたい」 「愛菜の言うとおりです。ですが過去の僕はその鬼との約束を果たさないまま死んでしまった。 以前、愛菜の口を借りて鬼が言ったあが物を差し出せとは僕の命を差し出せと言っていたのです」 まだ果たされていない約束を今も鬼は覚えている。 そして、約束を果たすようにけしかけているという事らしい。 「すごく執念深いね」 「鏡の宗像兄弟と一緒に行動している時より僕と行動を共にしている方が鬼が出やすいのも この因縁が関係しているのだと思います」 「私の中には冬馬先輩の命を欲しがっている恐い鬼が居るんだね」 「そのようです」 「でもその鬼がどう思おうと私は冬馬先輩に生きていて欲しいな。 一緒にいろんな所に行きたいし、遊んだりしてみたい。もっと先輩の事が知りたいもん」 私は素直な気持ちを口に出した。 この騒動が終わったら、楽しい事を沢山したい。 もっと先輩と仲良くなりたい。 少しでも冬馬先輩のそばにいたい。 「もちろん嫌なら諦めるけどね」 「僕も愛菜をもっと知りたいです」 「えへへ、冬馬先輩に言われるとすごくうれしいな」 「……愛菜」 「だからね。大切な命を取ろうとする鬼なんかに負けたくない。冬馬先輩の命は冬馬先輩のものだよ」 もし乗っ取られてしまったら、冬馬先輩の命を私自身が狙う事になってしまう。 そんなの絶対に嫌だ。 この手で殺そうとするなんてあり得ない。 私は冬馬先輩の事が好きなのだから。 「私はただの器かもしれない。けど、器だからって簡単に消えたくないし、消えるつもりも無いよ」 「いいえ、あなたはただの器では無い。僕が主としているのは鬼ではなく愛菜です」 「ありがとう」 「僕達反主流派は巫女としての存在ではなく、愛菜の存在そのものを守る事が目的です」 「うん」 「……宗像兄弟も同じなのかもしれない。ただその方法が違うだけなのでしょう」 「きっとそうだよね」 春樹の事や変わっていく身体で迷いや焦りが多かった。 けど、私は改めて色々な人達に支えられていたと気付く。 「先輩達や周りの友達に守ってもらえてたのに、私、その事を忘れかけてた。 私の中にいる鬼のおかげで思い出せたよ」 「愛菜、あなたは……」 「少し弱気になってたんだ。だけど、もう大丈夫だよ」 私は私自身を失う訳にはいかない。 目的がハッキリしたせいで心のもやもやが晴れた気がする。 「愛菜」 「どうしたの?」 「あなたから感じる念にも変化がありました」 「どんな風に変化した?」 「前より明るい色をしています」 「冬馬先輩にも伝わってしまうなんて、少し恥ずかしいね」 好きだという気持ちまで見透かされそうで立ち上がる。 気付かれてはないなだろうけど、やっぱり気恥ずかしい。 「も、もう寝ないと。私、部屋に戻ろうかな」 私は先輩から視線をそらしたまま、一歩踏み出す。 これ以上居たら、私の気持ちまで知られてしまいそうだ。 (えっ……) 突然、冬馬先輩に手首を掴まれ止められてしまう。 「待ってください。愛菜」 「な、何」 「なぜ僕から逃げるのですか」 「に、逃げてなんて……いないよ」 「いいえ、逃げています」 「き、気のせいじゃないかな」 「愛菜は僕から逃げる時、決まって強い動揺が見受けられます」 「そ、そうなんだ……」 「今だけではありません。この二、三日頻繁に僕から逃げていました」 「えっと……」 「……僕はまた愛菜を困らせる事をしてしまったのでしょうか」 何と言っていいのか分からず、先輩を見る。 相変わらずほとんど表情には出ていないけれど、真っ直ぐ私を見ていた。 「せ、先輩は何も困った事はしてないよ。守ってくれるし親切にしてくれるし」 「そうですか」 冬馬先輩の言葉の端から微かだけど安堵が感じられた。 「冬馬先輩がその……」 「何でしょうか。僕は感情に疎いのでハッキリ言ってください」 (好きなんていえる訳ないよ) 「その、先輩が近くに居ると……かっこいいから、つい恥ずかしくなるんだよ」 私なりの精一杯の告白だった。 あまりに遠回しすぎるけれど。 「愛菜は僕の容姿を褒めてくれますが、よく分かりません」 「冬馬先輩が気付いていないだけだよ」 「ですが僕の感覚では容姿は鏡達の方が優れていると思います」 「……確かに一郎くんと修二くんは学校でも有名だよね」 「他にも弟の春樹さんや幼馴染の隆さんも優れた容姿です」 「うん……そうかも」 「ですがそういった方々と接している愛菜は平常心を保っている」 「そうだね……」 「容姿だけの問題ではないという事でしょうか」 (す、するどい) 「なんというか……」 私は言葉に詰まってしまう。 すると冬馬先輩は掴んでいた手首をそっと離した。 「済みません。また愛菜を困らせてしまったようです」 「ううん。気にしないで」 「本当に最近の僕はどうかしている」 「冬馬先輩?」 「引き止めてすみませんでした」 「……お、おやすみ。冬馬先輩」 「はい、おやすみなさい愛菜」 逃げるように足早に部屋を出た。 私の気持ちを知った時、冬馬先輩はどうするのだろう。 間違いなく今以上に先輩を混乱させてしまうに違いない。 (私情なんて後回しだ。とりあえず今できる事をしなくちゃ) 部屋に戻って、頭まで布団をかぶる。 この夜だけで色々知る事ができた。 心のわだかまりも少し晴れた気がする。 だけど何かを置き忘れたような引っかかりを感じながら、私は深い眠りに落ちたのだった。 次へ冬馬681~690
https://w.atwiki.jp/mountgolira/pages/27.html
【アベノミクスまとめ】 ・実質賃金低下 ・給与総額過去最低 ・経常黒字過去最小 ・貿易赤字過去最大 ・企業倒産件数増加 ・鉱工業生産マイナス ・機械受注マイナス ・住宅着工件数減少 ・生活保護過去最多 ・完全失業率増加 ・非正規の割合過去最大 ・国富600兆円消失 ・国の借金過去最大 ・円安で物価高騰 ・増税ラッシュ ・公共料金値上げ -- (名無しさん) 2014-09-25 00 30 45 なんか基本無料のゲームって、日本のIT業界がブラック派遣ばかりになってるのと似たような物を感じる このままじゃあっという間に崩壊しそう -- (名無しさん) 2014-09-29 21 57 11 自民は●騒動の時に、ν速で●ばら撒いて自分達に都合がいいスレ立てしてたとか暴露されたしな その後で馬鹿を連続してやったりして、そこでようやく阿呆共も「全然愛国でもなんでもねえ!」と気が付いたが後の祭り 選挙前に既に経団連に「俺ら政権取り返したら中韓にまた土下座しますんで」とやってた政党が愛国な訳ねーだろ -- (名無しさん) 2014-10-03 20 36 42 ちんぽ -- (名無しさん) 2014-10-05 21 17 27 ちんぽ -- (名無しさん) 2014-10-05 21 17 45 ちんぽ -- (名無しさん) 2014-10-05 21 19 10
https://w.atwiki.jp/lcfrontier/pages/13.html
仙台―ソウルの定期便が9月25日再開されます。 韓国のアシアナ航空が、東日本大震災の影響で運休している仙台空港とソウルを結ぶ国際定期便を9月25日に再開させるそうです。 仙台―ソウル線は、震災前は週7往復の運航でした。 今後は、まず火、木、日曜の週3往復運航する見通しだそうです。 震災前に6路線あった仙台空港発着の国際定期便は、現在、ユナイテッド航空が10月からグアム線を再開させる方針で、ソウル線と合わせ2路線で復活のめどが立ったことになります。 東北は、夏を過ぎてからが、観光のシーズンですね。紅葉がきれいです。 このような復活が、東北の支援につながっていくと思います。 以上、うれしいニュースでした。 プレミアムアイラッシュエッセンス プレミアムアイラッシュエッセンスでまつげ発毛 アクアクララの評判 クリクラの口コミ
https://w.atwiki.jp/akatonbowiki/pages/3727.html
このページはこちらに移転しました 三兆円 作曲/ tdrk 土地が買える 家が買える 車が買える テレビが買える 寿司もたらふく 肉もたらふく 株も権力も 夢も人望も 好きなだけ 買えるよ 君の好きなもの 買えるよ 独り占め できるよ 僕の遺産で 買えるよ
https://w.atwiki.jp/welovejapan/pages/526.html
【社会】「パチンコに復讐したかった」という理由で、パチンコ店の客を刺殺した無職(35)を起訴 - 大阪 http //kamome.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1284642692/36 36 名前:名無しさん@十一周年[] 投稿日:2010/09/16(木) 22 26 00 ID 1UQyqEZJP パチンコをやめろ/高山正之(ジャーナリスト) マッカーサーは戦後の日本で過去に例のない専制と独裁政治を展開した。 彼はまず罪を犯した米兵への裁判権を日本に放棄させ、新聞が米兵の犯罪を報道する ことも禁止された。おかげで米兵は強姦も強盗もし放題、殺人も構わなかった。調達庁の 調べでは占領期間中2500人が殺された。 彼の占領政策の柱は、日本人の誇りを奪い堕落させ2度と白人支配の脅威にならない ようにすることだった。そのために東京裁判で日本を侵略国家に仕立て、 A級戦犯はわざ と皇太子殿下の誕生日に死刑を執行した。横須賀港にあった戦艦三笠はいかがわしい ダンスホールに改造された。 日本では賭博は禁止だったが、マッカーサーは朝鮮人が国に帰還するまでのあいだ、 パチンコ屋をやることを日本政府に認めさせた。 賭けごとは日本人の堕落を促すと読んだためだ。さらに彼は、軍歌いっさい厳禁のなか でパチンコ屋に限って軍艦マーチを流すことを認めた。どこまでも日本を貶めた。 パチンコで日本人を堕落させる計画は彼の期待以上にうまくいった。なぜなら朝鮮人は 帰還しないでパチンコとともに日本に居座ったからだ。経営者の95%が朝鮮人という業界は、 日本人の射幸心をあおっていまも年商20兆円を稼きだしている。 対支那のODA総計6兆円をはるかに凌ぐ上がりは南北朝鮮を潤し、社民党への献金から 北の核開発までを支えてきた。 一方、日本ではパチンコ屋の駐車場で子供が蒸し殺される悲劇が続く。3年前の一斉巡回 で56人の乳幼児が蒸し焼き寸前で救出された。借金漬けの主婦が売春に走り、景品交換所 では強盗殺人事件が後を絶たない。 松戸市の市営住宅で火事があり、3人の子供が焼け死んだ。23歳の母はそのときパチンコ に熱中していた。マッカーサーの思うとおり日本人は堕落した。百害あって一利もない違法 パチンコはまだ廃止もされず、悲劇を生みつづけ、南北朝鮮だけが笑っている。
https://w.atwiki.jp/kurorekisi/pages/136.html
(シーン:ルーシィ敗北の真意) 【背景:ルーシィ自室、魔王の居城】 【立ち絵:ルーシィ、ミレイア、四天王】 【BGM:自室用BGM、決戦用戦闘BGM】 【背景:ルーシィ自室】 【BGM:部屋】 「そういや、魔王に負けた負けたっていうけど、どういう風にやられたんだ?」 「うっ……」 「命だけは助かったんだよな。魔王って案外慈悲深いのか?」 「慈悲深くなんてないよ! ボクは魔王のせいで……ボクは……」 ルーシィは目じりに涙を浮かべて、拳を握り締めた。 (ヤバス……選択肢まちがったか!?) 念のために言っておくが、選択肢なんてなかったぞ。 「あんな屈辱、後にも先にもなかったよ……」 ルーシィは魔王城での思い出したくもなかった死闘を思い出していた。場面転換 【背景:魔王の居城】 【BGM:戦闘】 「魔王ミレイア! お前の手下たちは全部ボクが倒したぞ! 覚悟を決めて出て来い!!」 ルーシィはロストルムを携え、いかにもラスボスが待ち構えていそうな両開きの扉を開け放ち言い放つ。 「うふふ……遅かったわね、勇者ルーシィ」 「魔王……!!」 そこには想像通り、玉座に深く腰掛けた妖艶な美女――魔王ミレイア(お姉さんVer)が待ち構えていた。 だが、ルーシィの想像外の展開もまた待ち受けていた。 「おっおっ。噂通りの超絶美少女ですお^^^^」 「ほほう……噂に違わぬ、いいおっぱいですね……( ゚∀゚)o彡゜」 「俺の食指はピクリとも働かないぜ……」 「………」 ミレイアの玉座の横には、いかにも屈強そうな4人の魔族が付き従っていた。 魔王四天王の、それぞれ順にブン・ブブーン、ジョルジュ・ド・ニープル、アーヴェ・グッドマン、ラーレ・ベアである。 「ひとつ訂正させてもらうわ。私の手下はまだ4人いるわ。それも飛び切り優秀なのがね」 妖艶に口の端を吊り上げ微笑むミレイア。 「くっ……誤算!」 「ひとりで乗り込んできた度胸は誉めてあげる。でも……あなた、人徳ないんじゃないのぉ?」 「う、うっさいやい!!」 「魔王に人徳で負けてるようじゃ、勇者失格ねぇ。それじゃあ私に勝てないわよ?」 ミレイアは四天王を順に眺め、勝ち誇ったように笑う。 「うるさいうるさい! やってみないとわかんないだろ!!」 図星を指されたルーシィの怒りが爆発し、戦いの火蓋は切って落とされた。 (暗転) 「あうううっ!!」 2ゲットを取れそうな勢いでズサーっと床を転げるルーシィ。 やはり、5対1では勝負にならなかったようだ。 「無様ね。さて、どうしてくれようかしら……殺すのは簡単だけど」 ミレイアがくすくす笑いながら四天王に目配せする。 「おいらに! おいらに任せてほしいお!!」 「いえ、ここは私が……」 「俺に任せてもらえれば、面白い光景を見せてやれるぜ?」 「……興味ないな」 四天王がそれぞれ、ミレイアの意図を察して発言する。 「そうね。それじゃあ……」 選択肢 1:ブンに任せる 2:ジョルジュに任せる 3:ベアに任せる 4:アーヴェに任せる@wikiへ
https://w.atwiki.jp/kk0201kk0714/pages/2393.html
アーティスト:MISIA レベル:5 作詞:MISIA 作曲:松原憲 歌唱範囲:1番サビ (今夜夢の中〜) 地声最高音:hiB (こんや夢の中)※頻出 裏声最高音:hiE (あなたの肩に)※hiD#と共に1箇所のみ 2002年に発売されたMISIAの10枚目のシングル。自身も出演している、キリン「RAKUDA」CMソング。フジテレビ系ドラマ『恋愛偏差値』主題歌。 hiBといった中高音が頻出し体力が削られる中訪れる、最高音hiEに向かって上がり、そこからまた下がる階段状のメロディが本曲1番の難所。他にも「信じてもいいよ 昔の話を」といった若干忙しい独特なリズムや、「心の奥には」といった音程の揺れも随所にある。バラード曲でスローテンポではあるが、このように難所が点在しているため、レベル5の中では難易度が高い曲となっている。
https://w.atwiki.jp/mahjlocal/pages/152.html
読み とうほくしんかんせん 正式名称 別名 和了り飜 役満(門前のみ) 役満 牌例 123456789東東北北ロン北 解説 東と北で1面子と雀頭を作り、残り3面子で一気通貫を作る。 一気通貫は索子でなければならないとするルール、東と北の双ポン待ちでなければならないとするルールもある。 成分分析 東北新幹線の34%は赤い何かで出来ています。東北新幹線の32%はやましさで出来ています。東北新幹線の21%は厳しさで出来ています。東北新幹線の11%は月の光で出来ています。東北新幹線の1%は波動で出来ています。東北新幹線の1%は言葉で出来ています。 下位役 上位役 複合の制限 採用状況 参照 東北新幹線グリーン車 外部リンク 中国語版Wikipedia 日本麻將的和牌牌型列表 ローカル役にもかかわらず堂々と掲載されている。除去されたようです( 当時の版 )。
https://w.atwiki.jp/exvs2xb/pages/599.html
設置店舗(公式サイト) : 設置店舗情報|北海道・東北|信越・北陸|関東|埼玉|千葉|東京23区|東京都下|神奈川|東海|愛知|近畿|大阪|中国・四国|九州 北海道・東北の稼動店舗の詳細を取り扱うページです。気軽に情報提供お願いします。 記載されている情報は確認年月日現在のものです。最新の情報は各店舗にお問い合わせ下さい。 配置について筐…筐体イ…椅子ラ…ライブモニター煙…喫煙所 北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 コメント欄 北海道 青森県 岩手県 宮城県 ■店舗名:タイトーステーション仙台名掛丁(公式サイト) ◆確認年月日: ◆所在地:宮城県 仙台市青葉区 中央 1-7-13 ◆アクセス:仙台駅西口最寄りのアーケードハピナ名掛丁にあり ◆営業:9 00~24 00 ◆設置:トライアド4台 対人専4台 ◆詳細:平日日中時間貸しあり ■VIVI仙台 ■ゲームセンター東部 ■セガ名取 ■仙台エフワン ■GAMEBANK(富谷) ■大河原フォルテ ■一番町タイトーステーション→2021年6月1日時点:閉店した模様 秋田県 山形県 福島県 コメント欄 編集に関する議論にお役立て下さい 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/1000ed/pages/165.html
春樹971~980 やっとすべての仕事が終わった。 一年生の教室がある一階で立ち止まる。 春樹との約束の時間前だけどお母さんの言葉も気になったからだ。 (おもしろいって何だろ。ここが春樹の教室か) 「ロイヤル喫茶か……」 煌びやかな看板にベル○ラ風の文字で書いてある。 どうりで春樹が来て欲しくなそうに不機嫌な顔をしたはずだ。 「結構まだ並んでる人いるんだな……」 締め切られた教室のドアにはズラッと15人ほど並んでいる。 おとぎ話を思わせる雰囲気のせいか圧倒的に女子率が高い。 並んでいる女子生徒達は楽しみなのか大きな声で談笑している。 春樹に連絡する時間前だし、最後尾に一人寂しくポツンと並んだ。 「あなた。春樹くんのお姉さんですわよね」 真後ろから高圧的な声がして振り向くと、腕を組んだ桐原さんが立っていた。 「桐原さん……だったよね」 「やっぱりそうですわね。その地味で暗い感じはそうではないかと思ったのですわ」 (地味で暗い……) 悪気があって言った訳ではないと思いたい。 私は気を取り直して桐原さんに向かい合った。 「桐原さんのクラスはロイヤル喫茶なのにドレスじゃないんだね」 桐原さんはいつも通りの制服を着ている。 ロイヤルで豪華なドレスも上手に着こなせそうなのにもったいない。 「うちのクラスは王子の格好をした男子がもてなしてくれるの。女子は裏方で私は衣装担当。 ちなみに春樹くんの服は私が特別に仕立てされせたものよ。他とは段違いの出来ですわ」 (仕立てさせたもの……) 自分で作った訳ではなさそうだ。 プロにでも頼んだのだろうか。 詳しく尋ねようとも思ったけれど、話が長くなりそうなので聞かなかった事にする。 「春樹は教室の中?」 「ええ。でも一番人気の王子だから指名出来るかは分からないわ」 「そっか。少し時間もあるから待ってみるよ」 「一人でよっぽどお暇なのね」 「まぁ春樹に会えなくても雰囲気だけでも楽しむよ」 そう言ってまた最後尾に並びなおす。 「ちょっと待ってくださいます? 春樹くんのお姉さん」 桐原さんにはまだ言いたい事があるのようだ。 「どうしたの? もしかして何か私に用だった?」 「当たり前でしょう。わたくしが用もないのにあなたなんかに話しかけるはずないじゃありませんか」 「そうなの? ごめん」 悪い事をしているつもりはないけれど、なんとなく謝ってしまった。 列に並んだままだと都合が悪いのか、桐原さんは周りを見回していた。 込み入った話かなと感じた私は、空き教室を探す。 「ここに入ろうか」 「ええ。その方が都合が良いわ」 カーテンで締め切られた薄暗い部屋に二人で入った。 「……それで私に何か用かな」 「わたくし、今日限りでこの学校を転校することになりましたの」 「え? 今日限り?」 転校だけでも珍しい事なのに、学期の途中で変わるなんて聞いた事がない。 よほどの事情があるのだろうか。 「随分急な転校だね。お家の都合?」 「春樹くんとはこれで終わりですの……だからこの学校に居る必要も無くなりましたから……」 強気な桐原さんにしては言葉を濁す。 終わりという単語が気になって聞き返す。 「終わりってどういう事?」 「わたくしの父が婚約は破談だから戻って来なさいと言ってきましたの。 あの家はもう駄目だと」 「あの家って……もしかして」 「その顔。あなたもしかして春樹くんのお父様が亡くなられたのを知りませんの?」 「亡くなったの?」 「ええ。新聞でも取り上げられてましたわよ」 (そっか。父親の力を奪った秋人さんの能力も私に移ったから、生かされていた父親も……) 私が力をすべて請け負ったせいで高村家の状況が変わり始めたようだ。 「それでわたくしだけではなく、お付きの友也も一緒に転校することになりましたの」 (友也……って?) 一瞬考えて、春樹が一番仲が良かった友達の名前だと思い出す。 「友也くんって春樹の親友だよね」 「そうね。二人は昔からとても気が合うようね」 「でも……確か桐原さんの彼氏だよね」 私の言葉に桐原さんは一瞬目を丸くしてから可笑しそうに笑い出した。 「まぁ、友也が本当の彼氏のわけないでしょう」 「そうなの?」 「常に一緒に居た方が都合が良いからで、ただの方便よ。 四六時中お付きの者が居るなんて庶民の学校ではおかしいでしょう」 「カモフラージュって事?」 「そうね。そもそも友也とでは釣り合いが取れないわ」 「さっきから友也くんをお付きの者っていっているけど……それって」 「わたくしの家の執事長の息子なの。何かと不便だろうとお父様が勝手によこしたのよ」 (じゃあ桐原さんは二股していた訳じゃないってことか) 突然の桐原さんの来訪の時、私と隆は二人の関係を勝手に勘ぐった。 そして友達の友達に恋をした二股女子と結論付けた。 春樹はその事に否定も肯定もしなかった。 桐原さんの話をすることは過去を話す事になるから、春樹は知らぬ振りを通したのかもしれない。 「そうなんだ……知らなかったよ」 「そういう事で私も友也も今日でこの学校とはお別なのよ」 「せっかく桐原さんとお友達になれそうだったのに、転校なんて寂しくなるね」 「貧相な庶民の暮らしに触れるのも良い経験でしたわ。ただ春樹くんの事だけ心配で」 (春樹が心配?) 「どうして春樹が心配なの?」 「あなた本当に何も知らないのね。高村の息がかかった施設に家宅捜索が入ってるのよ。 お父様は高村は見限られたって仰っていたわ」 (力が無くなって権力も失ったのかな。散々悪い事をしてきたから制裁を受けるってことなのかも) 「そこであなたにお願いがあるのだけれど」 桐原さんは私に向き直ると、私を正面から見る。 「悔しいけれど、わたくしが居ない間、あなたが春樹くんを支えてあげてちょうだい」 「私が……」 「幼稚舎から懇意のわたくしや友也も居なくなって、生家は滅茶苦茶。 きっと心中穏やかじゃないはずよ」 「そうだよね」 「春樹くんにとって一番身近な人はあなただから頼むのよ。不本意ですけれど」 桐原さんは春樹を追いかけてこの学校までやってきたのかもしれない。 昔の春樹と同じ学校に通っている令嬢がわざわざ公立を選ぶなんておかしい。 「あのね、桐原さん」 私も桐原さんにしっかり向き直って話しかける。 「桐原さんは春樹が大好きなんだよね」 「なっ。ば、馬鹿じゃありませんのっ」 桐原さんは顔を真っ赤にしてうろたえる。 「じゃあ好きじゃないの? 春樹を追いかけてこの高校選んだんでしょ? お菓子作ってきたりしたよね」 「それは婚約者だからで……」 「でも春樹は大堂の姓に変わっているよ」 「正当な継承者は春樹くんだから必ず戻って来ると皆おっしゃっていたわ」 一生懸命なのか声がどんどん大きくなっている。 桐原さんは昨日までの私みたいだ。 自分の気持ちに素直になれず、世間体や弱い気持ちを盾に取って誤魔化している。 「私はね、春樹が大好きだよ」 自分でも驚くほど穏やかな気持ちで言えた。 「いきなり何を仰っているの?」 「いつの間にか家族としてよりも異性として好きになってしまったんだね」 「……は?」 「それで昨日、春樹に好きだって言ったんだ」 春樹には周りに黙っているように言われた。 だけど、桐原さんには本当のことを伝えたい。 「姉なのにおかしいよね」 「…………」 「春樹もその気持ちに応えてくれたよ」 桐原さんが息を飲むのが分かる。 驚きで桐原さんは言葉にならないようだった。 学校から去っていく桐原さんにわざわざ言う事じゃないかもしれない。 ひどく残酷な事をしているかもしれない。 「…………」 「私、桐原さんの事少し苦手だった。けど、本当に友達になりたいと思ってるんだ」 「……さっきから……何が仰りたいの?」 搾り出すように掠れた声で桐原さんは尋ねる。 私よりずっと前から春樹を想っていたのだろう。 恋敵から両思いになったと宣言されれば声だって出ないに決まってる。 「私はね、春樹の事は任せてって言いたいんだよ」 「………」 「さっき私に春樹を頼んだでしょ?」 「……そう……ですけど……」 「私を頼ろうとしてくれた桐原さんの気持ちがうれしかった。本当に」 悔しいのか悲しいのか、桐原さんの目から涙が零れ落ちる。 私はその涙を眺めながら、淡々と言葉を続ける。 「酷い事を言っているよね。知らなければただ学校から去るだけで済んだんだもん」 「本当……に」 また桐原さんの頬に涙が伝っている。 「今までの事なかれ主義の私だったら黙っていたと思う。 だけどそれじゃ任せてもらっても、桐原さんはまた心配になるかもしれない」 「…………」 「心残りはここに置いていって欲しいんだ。 桐原さんは未だに春樹の事を『高村春樹』だと思っているから」 「……もう違うことくらい……わたくしだって」 桐原さんはハンカチで目を被う。 「私の一番の心配は生家の呪縛から完全に抜け出せないことだよ。 実の兄が……秋人さんが犯罪者になる可能性が高いなら尚更だよ」 「……………」 「桐原さん。春樹はもう『大堂春樹』だから。 二度と高村の名前を出したりしないで。それができないなら関わらないで欲しい」 「…………」 「私が未来はずっと明るいって思える様に変えるよ。春樹とならきっと出来るはずだから」 私はハッキリと桐原さんに伝える。 多くは語れないけれど、私の言いたい事は伝わっていると信じたい。 すると目を覆う桐原さんの横にすっと立った人物が静かに言った。 「お嬢様、もうお嬢様の完敗でしょう」 いつの間に空き教室へ入ったのだろう。 春樹とお友達で桐原さんの付き人の友也くんが立っている。 友也くんは半そでの制服を着ていた。 薄着なのは紺のカーディガンを桐原さんの頭からそっと被せたから。 きっと泣き顔を見せたくないであろう桐原さんへの配慮だろう。 「分かってもらいたくてキツイ言い方だったよね。ごめんなさい」 私は紺色のおばけのようになった桐原さんに謝る。 「桐原さん、本当にごめんなさい」 泣かせてしまったのでもう一度謝る。 それでも桐原さんの返事は無かった。 「お嬢様はこうなるともう話し掛けても応えてはくれません」 「そうなんだ……」 「愛菜さん久しぶりです」 「友也くん……半年前に家に遊びに来てくれたよね」 「はい。その節はお邪魔しました」 友也くんは礼儀正しく挨拶をした。 「友也くん。桐原さんと転校しちゃうんだね」 「はい。お嬢様は海外留学へ出ることになりました。僕も同行します」 「そっか。寂しくなるね」 「転校を春樹もとても残念だと言ってくれました」 「親友だもんね」 「子供の時も変わった奴で身分とか性別とかに偏見なくて皆に平等で。 だから僕も友達になれたんです」 「そうなんだ」 「頑固な所もあるけど、本当に良い奴なんです」 友也くんは親愛をこめて言っている。 とても良好な関係だったんだろう。 「それではお嬢様の機嫌もここでは直りそうにないので失礼しますね」 友也くんは桐原さんを連れて出て行こうとする。 (本当に行っちゃうんだ……) 本当は桐原さんと友達になりたかった。 だけど押し黙ったままではとても無理そうだ。 「あの、私は『春樹のお姉さん』って呼ばれるより愛菜って呼んでもらえるほうが好きなんだ。 その……お友達になるのは無理……かな」 偶然同じ人を好きになった。 でもまだ桐原さんの事はほとんど知らない。 もっと色々話してみたかった。 すると紺色のおばけがユラリと動いて、友也くんにそっと耳打ちする。 「お嬢様は落ち着いたら手紙を 書くと言っています」 「よかった……」 「中にカミソリを仕込むのが今から楽しみだとも言っていましたよ」 友也くんは笑いをこらえて言い終えると、桐原さんと薄暗い教室を出て行った。 次へ春樹990~1000