約 4,089 件
https://w.atwiki.jp/wiki_rail_bus_pic/pages/69.html
駅名 駅全景 改札口 ホーム 特記事項 蘇我 ○ × × 千葉みなと ○ × × 稲毛海岸 ○ × × 検見川浜 ○ × × 新習志野 ○ × × 海浜幕張 ○ × × 南船橋 ○ × × 二俣新町 ○ × × 市川塩浜 ○ × × 新浦安 ○ × × 舞浜 × ○ × 写真撮影注意 葛西臨海公園 ○ × × 新木場 ○ × △ 一部夜景 潮見 ○ × × 越中島 ○ × × 八丁堀 △ × × 駅ホームへの階段 東京 山手線を参照 2007年12月25日現在 東京-八丁堀-越中島-潮見-新木場-葛西臨海公園-舞浜-新浦安-市川塩浜-二俣新町-南船橋-新習志野-海浜幕張-検見川浜-稲毛海岸-千葉みなと-蘇我
https://w.atwiki.jp/pararowa/pages/302.html
帝王のココロ ◆Z9iNYeY9a2 確かに覚悟はあった。 今の自分が元の仲間、海堂や結花と会えばどのような反応をされることになるか。 無論、敵対することになる可能性も想定していた。 だから、村上に言ったようにいざという時にはこの手で二人を殺す、と。 しかしいざ目の前にしてしまうと、躊躇してしまった。 海堂にトドメを刺すことは結局できなかった。 結花を見て戦うことを躊躇してしまった。 「ゼロ、君は親しい人はいるのか?」 それは数時間前。 まだスマートブレイン社が禁止エリアとして選ばれていなかった時にゼロとした会話。 「愚問だな、我々はこれから全ての参加者を殺すことを目的としている者同士だ。 お前のようにオルフェノクを殺すのは間を置いてという協定はあるにせよ、そうでない者と相対した時にお前は躊躇いをもって戦うつもりか?」 「それはつまり、君には知り合いや親しい人…、死なせたくないような相手はいないということか?」 「知り合いはいる。だがそれだけだ。 もし私の前に立ちふさがるのならば、例えかつての知人だろうと殺す。もし私のあずかり知らぬところで死ぬならそれで終わり。 それだけの者しかいない」 「そうか」 そんなゼロの言葉。 自分のかつての仲間であっても迷いなく殺す、というそんなゼロの覚悟に。 「羨ましいよ。俺には君が」 あの時どうしてそう感じたのかは自分でもよく分からなかった。 だが、今なら何となくだが分かる気がする。 彼のように仲間も、自分の心さえも切り捨てることができれば。 もう自分が傷付くことはないのだから。 ◇ セイバーとN、リザードン。 目の前の存在に対して警戒を絶やさぬ二人は、しかし困惑している様子が僅かに見えていた。 美遊、結花の二人を風に乗せて送り出す行為。 それを見逃す理由はないはずだ。 だからもしそちらに意識が向くのであればその隙を一気に攻め込めるように態勢を整えていた。 だというのに、目の前の魔人達はそちらに意識を向けることなく二人を無視するかのように見送っていた。 「見え透いた誘いだな。 あの二人を狙えば、その隙を突くつもりだったのだろう?」 そんな二人の考えなどお見通しだとでも言わんばかりに、ゼロは二人に向けてそう言い放つ。 「あの二人と比較した場合、この場で最も脅威となるのは騎士王、お前だ。 ならば無闇に隙を作るよりも万全の状態でお前を迎え撃つべきだと判断したまでだ」 「――――…マリ、ここから離れてください」 「で、でも―――」 「乾巧ならば今は政庁に向かっているはずです。 彼は今迷っている。あなたの存在は彼に必要だ」 そうセイバーは、真理に対しここからの撤退を促すように言葉をかけ。 同時にその手の刀に風を纏わせ、ゼロに向けて斬りかかった。 それと同時に、オーガも剣を構え、リザードンはそんな彼に向けて飛翔した。 「はぁっ!!」 騎士王の振るう剣がゼロの体を捉える。 風王結界による暴風を纏った武器が魔力放出により強化された筋力を持って振るわれる。 それはただの無銘の剣であっても岩をも打ち砕くほどの威力を叩き出す。 しかしゼロは、その一撃を掌で受け止める。 煌く紅き閃光の中で、セイバーの手中の剣の風が霧散。不可視の刀身が露わになる。 しかし風王結界が解除されたとて対峙する相手は素手、先ほどまでの竹刀での攻撃と違いそのまま押し込めればその体を傷つけられるはず。 だという状況で、セイバーはそのまま押しこむことなく刀身を引き距離を取った。 「…なるほど、竹刀を持っていた時の一撃が妙に軽いものしか打ち込めないことが気にかかっていましたが…」 「気付いたか。なかなかの勘だな」 「その光、風王結界のみならず私の魔力放出すらも無効にしていた、ということか」 セイバーの身体能力の源である魔力放出。 それを無効にされては基本的な身体機能はサーヴァントのそれというには大きく劣るものになってしまう。 もしあのまま体を下げなければカウンターを受けていただろう。 「ではどうする?勝てぬと判断し、このまま尻尾を巻いて逃げるか?」 「戯言を。その光が魔術や魔力を無効化させるものならば、それを受けねばいいだけのこと」 言うやいなやセイバーは再度その刀に風王結界を纏わせる。 あの手の光がその無効化能力の元凶であるならばそれにさえ気をつければ対処の仕様はある。 再度足の魔力を一気に放出し距離を詰めたセイバー。 そんな彼女に向けて突き出された腕を身を低くして回避。 漆黒の体に向けて思い切り刃を振りかざし。 しかしその一撃はゼロの背にあったマントが受け止める。 まるで生きているかのようにその不可視の刀身をグルリと絡めとった黒き布。 そのまま咄嗟に剣を引こうとするセイバーの体を宙に打ち上げる。 バランスを崩したまま宙を舞うセイバーの体に向けて、ゼロの拳が襲いかかる。 それでもセイバーは動揺することもなく剣の風を放出して態勢を取り戻し。 突き出された拳に対して重力を味方に思い切り剣を振り下ろした。 飛び上がったゼロの拳と重力と体重をかけて振り下ろされたセイバーの剣がぶつかり合い。 そのまま発生した衝撃に任せてゼロが着地し。 一瞬遅れてセイバーがそこから離れた場所で地に足を着けた。 「いい腕だ。それにその身に秘めた力、まるで人の身でありながら体の内に竜を飼っているかにも見えるな」 「…、お前こそ、その力は先天的に持っていたものではあるまい。一体己の何を差し出してそれほどの力を得た?」 セイバーは腕を振るい衝撃の残滓が残した痺れを振り払い。 ゼロは刀による切り傷の血が滲む拳を振り滴る血を払う。 再度向かい合う二人は、地を蹴って再度ぶつかり合った。 翼を広げて空を舞うリザードンの吐く火炎が黒き鎧を焼き焦がす。 しかしオーガはそれに動じることなく、銃剣形態のオーガストランザーを構え光弾を射出。 天を舞う竜を地に叩き落とさんと、地の帝王は銃を撃ち続ける。 「マリ、君の持ってたあの銃を貸してくれないか?」 「…どうするのよ」 「リザードンばかりに戦わせるわけにはいかない。僕も戦わなければ」 「それなら、私も――――」 「彼らは僕が引きつける。だから君はイヌイタクミのところに向かうんだ」 光線銃を受け取ったNは、そう言いかけたままオーガの元へ向けて走りだした。 「ゲコッ」 真理を静かに見つめるグレッグル。 タケシに託されたそのポケモンが何を伝えようとしているのか、真理には分からなかった。 オーガの体を火炎の渦が包み込む。 しかし次の瞬間には膨張したフォトンブラッドが大気にエネルギーを振りまきながら炎を吹き飛ばす。 続いてリザードンの口から放たれた竜の覇気がオーガの体へと襲いかかる。 それをオーガは長剣形態へと変形させたオーガストランザーで斬りつける。 真っ二つになったりゅうのいかりはオーガの背後に着弾。二つの爆発を引き起こす。 爆風で周囲の視界が阻まれる中、オーガは振り向きオーガストランザーを振るった。 一本の閃光を弾き飛ばした後視界の晴れた先を見ると光線銃を構えたNの姿。 再度オーガストランザーを構え直そうとした時違和感を感じ目をやると、手元にあったのは石のように固まった己の武器の姿。 次の瞬間襲いかかったりゅうのいかりを避けながら剣を変形させようとするも石化したそれは動かない。 「ちぃ!」 空を舞うリザードンに対する攻撃手段を一つ失ったことに舌打ちをする木場。 そのまま再度光線銃を向けるNに対し、オーガフォンを向けてその手の光線銃を撃ちぬく。 手から弾かれるように飛んでいった光線銃は宙で爆発、鉄屑となってパラパラと降り注ぐ。 が、追撃をかけようとしたところで風を切る音を耳にしたオーガは後ろに下がる。 背の巨大な翼を輝かせながらこちらに突撃をかけるリザードンの一撃を回避。 そのまま空に飛び上がり旋回しようとするリザードンに向けて、その手に生成した灰色の魔剣を投げつける。 回転しながらリザードンの身を切り裂かんと飛ぶそれにリザードンは気付き身を捩って避けたが、翼を掠めてしまい衝撃でバランスを崩す。 「グゥ!」 地面に墜落するリザードンに向けて、オーガは走りながら振りかぶった拳を思い切り叩きつけた。 「ガァ!!!」 悲鳴のような鳴き声を上げて吹き飛ばされるリザードン。 「リザードン!」 駆け寄ろうとするNの前に、オーガが立ちはだかる。 その手には石化した剣。変形機構などといった機械的な攻撃は行えないだろうが、人間を斬りつけて殺すだけなら十分に武器としての役目を果たすだろう。 「……」 「人間、だな?」 まるで何かを確かめるかのようにそう問いかけるオーガ。 「僕は、……どうなんだろうね。人間だと思うけど、自分でもよく分からない。 君は、どうなんだい?」 人間であることに間違いはないのだろう。 だが、今この場で聞かれている人間とはそういうことではないはずだ。 しかし、Nにはそんな自分のことよりもそんな問いかけをしてくる目の前の彼のことの方が気になっていた。 木場勇治。 海堂直也の仲間で、人間とオルフェノクの共存を理想としていたはずの男。 「カイドウから聞いてる。人間とそうでない者が共に生きられる世界を夢見ていた男だ、と。 そんな君が、本当にタケシを、海堂を殺したというのかい?」 「少なくともあの時向かってきたベルト所有者の男は殺した。 それだけじゃない。啓太郎――こんな風になってもオレのことを受け入れてくれた男も殺した。名を知らぬ少女も斬った」 後ろから、まだその場に留まっていた真理が息を飲む声が聞こえた。 啓太郎。真理の言っていた仲間だったと思う。 少なくとも木場勇治にとっても浅い間柄の人物ではないだろう。それを殺したという。 一見すれば非情な事実。しかし、 ―――こんな風になってもオレのことを受け入れてくれた男も殺した Nにはその言葉にはまるで自分を戒めるかのような印象を受けるものが混じっていたように思われた。 まるで非情であることを自分自身に強いているかのような。 「なら、どうして僕のことをすぐに殺さない?人間かどうかなど確かめる前に殺してしまえばそれで済んだ話だ。 君は、まだ迷っているんじゃないか?」 「――――」 その手から振り下ろされる剣。 しかしNにはそれは十分に避けられるもの。 回りこむようにオーガの後ろに移動し、リザードンの元へと駆け寄る。 苦しそうに呻くリザードンに、素早くバッグから取り出した傷薬を吹きかけると少し楽になったように俯いた。 そうして起き上がったこちらへと走りよるオーガに対して火炎放射を放ち牽制する。 「グルルルルル…」 唸るリザードン。まだ目の前の存在に対する怒りが収まっていない様子だ。 致し方ないことだが、しかしNはそんなリザードンを宥める。 「どうして君は理想を捨てたんだ?君の持っていたものは、そんな簡単に捨てられるようなものだったのか?」 畳み掛けるようにそう問うN。 海堂の言葉が正しいならば、彼は灰色の混沌とした世界に一つの形をもたらすような理想を持っていたはずだ。 だからこそそれをそうも簡単に捨てた理由が聞きたかった。 「…それを、裏切ったのはお前ら人間だ!!!」 しかしその問いかけに激昂するかのように声を荒らげて、オーガは勢いよくNへとむけて剣を突き出す。 それを後ろにいたリザードンがその翼を鋼のように硬質化させて受け止める。 ほんの一瞬、Nの脳裏にフラッシュバックした言葉を思い出す。 人とは違う力を持っていたことで化け物と蔑まれた、封印したはずの過去。 木場勇治という男はその時のような思いをいつも感じながらも理想を追っていたはずだ。 「人間がどうか、なんて関係ない!君はよりよい世界のために、自分の意志でその理想を追っていたんじゃないのか?! 少なくともカイドウはそう信じていた!!だからこそ君に憧れていたはずだ!」 「黙れぇ!!」 ―――Exceed Charge 電子音が響くと同時に、石化していたはずの剣の表面が崩れ、中から黄金色のエネルギーを纏った大剣が権限する。 全長にしてイワークやホエルオーのような大型ポケモンにも並ぶだろうその刃を、オーガは横殴りに振り払う。 周囲の木々を、草木をなぎ払い襲いかかるオーガストラッシュを、リザードンはNを抱えて飛び上がることで回避。 しかしそこからさらに伸びた光の刀身がその後を追うかのように振り上げられる。 急旋回して避けるが、先ほどと同じく翼を掠めたエネルギーがバランスを崩させ、リザードンを地面に叩き落とす。 抱えていたNにダメージがいかないように全ての衝撃をその身に受ける形で墜落したリザードン。 その体に受けたダメージは大きく、起き上がることができない。 「リザードン…!」 気にするな、とでも言うかのような目を向けるリザードン。 しかしそこから復帰しようとしても墜落のダメージが大きすぎた。 こちらに向かい来るオーガが剣でこの体を貫くのはきっと傷薬をリザードンに使うより速いだろう。 かといって、大きなダメージを負ったピカチュウを呼び出せるはずもない。 Nに向けて剣が突き出された、まさにその時だった。 その剣に向けて紫色の小さな光が連続して着弾する。 思わぬ不意の衝撃でオーガはバランスを崩して攻撃を逸らさせた。 Nのすぐ横を通り過ぎて行くオーガストラッシュ、そしてオーガ自身の体。 そこからどうにか踏ん張り態勢を持たせたオーガは、それでもNへの攻撃を止めず一歩横に動いた後突き出した剣を横へと振りかざした。 Nの胴体を切断するかのように迫るオーガストラッシュ。 そこに、何かを構えた影が割り込む。 構えた何かを剣の前へと翳し。 さらに構えられた何かに対して、その肩に乗った影が光る拳を叩きつけた。 バチッ、と構えられた何かは弾けて消し飛び。 影はNを巻き込んでオーガから離れるように吹き飛ばされた。 「―――!」 その結果、オーガの剣の間合いから一気に離れることには成功していた。 「っつつ……、やっぱり鉄製のポスターなんかじゃ無理があったか…」 「マリ、逃げろと言っただろう!」 「ごめん、だけどその前にどうしてもやっておかなきゃ…」 と、起き上がった真理の目の前に突き付けられる剣。 触れるか触れないかの数ミリというところで静止している。 「――!マリ?!」 「余所見している暇はないぞ」 セイバーは依然としてゼロと抑えることに精一杯。 リザードンに傷薬を使って撃退を、と考えたNだが、真理とオーガの距離があまりにも近すぎた。 真理の救出と真理を一刀の元に叩き伏せること、どちらが早いかなど論じるまでもない。 「………」 「………」 吹き飛んだ衝撃で肩から落ちたグレッグルも動くことができない。 じっと真理を見つめるオーガ。その視線を、真理は逸らすことなく受け止める。 「…私を殺したいんだよね?」 「………」 真理の問いかけに対しての返答は沈黙。 それを真理は肯定と受け取る。 「いいよ。その代わりお願いがあるの。 ファイズギア、あれだけは巧のところに届けて欲しいの。 それともう一つ、巧に伝えて。どんな姿になっても巧は巧だから、私はどんなになっても巧を受け入れるから、って」 「マリ!何を言ってるんだ!」 「もう嫌なの!タケシもナナリーちゃんも、みんな私を守って死んでいって!桜ちゃんがおかしくなってく時も、私だけ何もできなかった!」 守られてばかりの、そして自分の中にある巧への想いも振り切れていない最低の人間にはなりたくはなかった。 もしそれで巧が迷いを振り切ることができるなら、そしてN達を逃がせる時間が作れるなら、ここで死ぬことは無意味なことではないはずだと。 「な、桜!?マリは桜を知って―――っ」 ゼロと戦っていたセイバーが真理の叫んだ桜の名前に反応して動きを止める。 戦いの最中においては大きな隙。 しかしそこに追撃がくることはなかった。 もしその一瞬セイバーが視線を真理に向けていなければ、ゼロもセイバーと同じように一瞬の隙を作っていたことに気付けただろう。 セイバーが見たのは、隙を見逃すように間合いを開けたままこちらを睨みつける魔王の姿のみ。 「…それを何故俺に言う?」 「だって木場さんだから。木場さんはどんな時だって約束を破ったりはしなかったから」 「それは人間の時の俺だ。今の俺には関係がない」 「変わらないよ。木場さんだって、木場さんだから」 「――――」 真理には、木場のその仮面の下に隠された表情を伺うことはできない。 しかし、そう答えて数秒の沈黙の時間が周囲を覆い。 やがて木場は剣を下げた。 その様子に、木場の思惑が分からぬままも安心するN。 ―――――――バキッ そんな時だった。 辺りにまるで太いプラスチックの柱を叩き折ったかのような音が響き渡ったのは。 「………っ、ぁ………」 そして視線の先には足を抑えて蹲る真理の姿。 その右足は膝の辺りから関節が逆方向に曲がっている。 「マリ!!」 「貴様!」 「安心しろ、今は殺しはしない。あくまでも逃さないための保険だ」 セイバーが怒りを露わに木場へと向かおうとするがゼロに阻まれ。 Nが駆け寄ろうとすると真理の体を持ち上げて剣を突き付けた。それ以上近寄るならば殺す、ということだろう。 「女、乾巧が政庁にいるというのは本当だな?」 「…っ………!」 刀の柄でゼロの拳を受け止めながらも、問いかけられたセイバーは苦々しげに表情を歪めて首を小さく縦に振る。 「ゼロ」 「好きにしろ。 だが、一つだけ言っておいてやろう。そうするのならばその女を無意味には死なせるなよ?」 一方でゼロは振り向くこともせず、セイバーとの鍔迫り合いを続けたまま、忠告でもするように木場にそう告げた。 「園田真理。君は乾巧の元に着くまでは生きていてもらおう。 君を彼の目の前で殺せば、彼も覚悟を決めるだろう」 「…っ、い、いいよ、それでも……」 足の痛みに顔から血の気を引かせながらも喉から絞り出すように声を出す真理。 木場はそんな彼女を見下ろしながらオーガフォンをベルトから抜き取り、人間の木場勇治の姿へと戻り。 しかし間髪入れることもなくオルフェノクの、それも巨大な四肢を持った疾走態へと変化させた。 足が変な方向に曲がった真理をそのまま抱え上げる。 「ゲゲッ!!」 その出発を阻もうとホースオルフェノクへと跳びかかったグレッグルを、顔の向きを動かすことすらせずにその手に顕現させた盾で弾き飛ばした。 小さな体はあっさりと打ち返され宙を舞う。 地面に墜落しそうになったその体を、Nが走り受け止めた。 「ハッ!」 そのまま前足を持ち上げて地面に叩きつけ、その反動で後ろ足が浮き上がる瞬間に地面を蹴って駆け出した。 「リザードン!!」 いい傷薬をリザードンに吹きかけながら呼びかけるN。 言いたいことは悟ったように、起き上がったリザードンは両翼を広げその背を下げる。 「…、彼女をお願いします!この男は私が―――」 襲いかかるマントを一つ一つ切り払いながらそう叫ぶセイバー。 Nは振り返り、静かに頷いた後リザードンを飛翔させた。 「ゲゲゲー!」 焦るように汗を流しながら鳴くグレッグルをその肩に乗せて。 ◇ (ナナリーが命を賭して守った女、か) 後ろで去っていく木場を背中で見送りながら、ゼロは園田真理の言葉を思い出す。 あの心優しいナナリーのことだ。きっと自分に良くしてくれた園田真理を守るためにマークネモを駆って戦ったということなのだろう。 それで死んだ、ということはネモを持ってしても止められなかった相手か、あるいは別の第三者の介入があったのか。そこまでは分からない。 ただ一つ事実としてあるのは、この会場で園田真理がナナリーと心を通わせた一人であるということ。 「フ」 自嘲するように笑ってその想いを打ち切り、セイバーへと向き合う。 「これでお前は後ろを気にする必要はなくなったわけだな」 「…くっ!」 挑発するようにそうセイバーへと告げる。 無論そんなことはない。セイバーの心境としては一刻も早く真理を助けるために木場を追いたいという一心が大きいだろう。 「これまでの斬り合いで私の力量は分かっただろう?これでもまだ後ろに気を取られるようなら、死ぬぞ?」 「………」 セイバーは構えを取り直し息を吐き出し。 ほんの2秒、静かに瞳を閉じる。 一見隙だらけだが攻めれば予測し難い反撃を受ける可能性がある時間。 故に静かにその様子を構えて見据えるゼロ。 そしてセイバーが瞳を開いた時、焦りや迷いを打ち払ったかのように周囲の気は研ぎ澄まされていた。 「――――!」 地面がひび割れるほどの衝撃を互いに発しながら共に地を蹴った二人の拳と刃がぶつかり合った。 ◇ 園田真理は、自分にとっては村上峡児に並ぶ、殺さなければならない存在だった。 彼女の密告があって結花は、海堂は命を落とすことになった事実は忘れていないのだから。 だが、それを彼女自身に向けて追求するつもりはなかった。 人間の汚さはさんざん思い知らされた。例え園田真理であってもそれが変わらない以上、深く追求したところで何も解決しないのだから。 しかし。 そんな彼女が、オルフェノクである乾巧を信じる、と言った。 そして、自分に残っている木場勇治としての俺を信じる、とも言った。 本来ならば俺たちを裏切った口がそんな言葉を言うのか、と激怒して然るべきだったのだろう。 なのに、人間を見限っていた、既に何も期待していないと思っていたはずの俺の中に浮かび上がったのは別の思いだった。 菊池啓太郎の時には決して生まれなかった、チラリと思ったかもしれないがそれでも振り切ることができた思い。 自分を裏切った園田真理がそんなことを言うことを想定していなかったこともあるのかもしれない。 ―――あの時の園田真理は、本当に彼女だったのか? ―――もしかしたら、人間とオルフェノクも―――――――― しかしその先を考えてはいけなかった。 自分で決めたはずなのだから。オルフェノクとして生きる、と。 既に啓太郎を手に掛けた今、もう戻ることなどできない。 それでも一瞬生まれた迷いは心をじわじわと蝕む。 このままではオルフェノクとして生きる意志が壊されかねない、そう思った。 だからこそ、それら全てを彼に問うことに決めた。 ファイズに。闇を切り裂き光をもたらす救世主に。 乾巧に。 闇を切り裂くように、俺の迷いもあの男との戦いが消してくれるのではないか、と。 幸いにしてファイズギアは手元にある。 もしこれを渡して尚も戦えないようであるならば、もう彼に何かを期待することは止めるだろう。 そうならないための最後の保険が真理の存在だ。 別に今の彼女の足を折らずとも、彼女が逃げることはないというのは分かっている。 それでも迷いを表に出すわけにはいかない自分のせめてもの抵抗のようなものだった。 (ああ、やはり俺には君の存在が必要なようだな。乾巧) 彼を倒した時こそ、俺は完全にオルフェノクとなれる。 だから。 (―――それまでに死んでくれるな、俺を失望させてくれるな、乾) 迷える心の帝王は、しかし歩みはただひたすら一直線に。 救世主を求めて走り続ける。 求める相手が向かっているという政庁へと向けて。 【E-5/草原地帯/一日目 午後】 【ゼロ@コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー】 [状態]:疲労(中)、コード継承 [装備]:なし [道具]:共通支給品一式、ランダム支給品0~3(本人確認済み、木場勇治も把握) [思考・状況] 基本:参加者を全て殺害する(世界を混沌で活性化させる、魔王の役割を担う) 1:セイバーを倒し木場を追う。 2:木場と手を組むが、いずれ殺しあう 3:可能であるなら、今だけは木場のように同盟を組むに値する存在を探す 4:ロロ・ランペルージは己の駒として利用する、が………? [備考] ※参加時期はLAST CODE「ゼロの魔王」終了時 ※第一回放送を聞き逃しましたが、木場勇治から情報を得ました ※C.C.よりコードを継承したため回復力が上がっています。また、(現時点では)ザ・ゼロの使用には影響が出ていない様子です 【セイバー@Fate/stay night】 [状態]:ダメージ(中)、疲労(大)、魔力消費(中) [装備]:枢木スザクの日本刀@コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー、スペツナズナイフ@現実 [道具]:なし [思考・状況] 基本:シロウの願いを継ぎ、桜とイリヤスフィールを守る 1:ゼロを倒し木場を追って真理を助ける 2:間桐桜を探す 3:余裕があれば約束された勝利の剣を探したい [備考] ※破戒すべき全ての符によりアンリマユの呪縛から開放されセイバーへと戻りました 【D-4/市街地/一日目 午後】 【木場勇治@仮面ライダー555 パラダイス・ロスト】 [状態]:ダメージ(中)、疲労(中)、心を蝕むような迷い、ホースオルフェノク激情疾走態変身中 [装備]:オーガドライバー一式@仮面ライダー555 パラダイス・ロスト [道具]:基本支給品、グリーフシード@魔法少女まどか☆マギカ、アヴァロンのカードキー@コードギアス 反逆のルルーシュ、クラスカード(ランサー)@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、ファイズギア@仮面ライダー555、コンビニ調達の食料(板チョコあり)、コンビニの売上金 [思考・状況] 基本:オルフェノクの保護、人間の抹殺、ゲームからの脱出 1:真理を連れて乾巧の元に向かい、彼と決着をつける 2:すべての人間を殺したあと、村上を殺す。 3:もし巧が迷い続けているならば真理を殺してでもその気にさせる。 [備考] ※コロシアムでの乾巧との決戦の途中からの参戦です 【園田真理@仮面ライダー555 パラダイス・ロスト】 [状態]:疲労(大)、身体の数カ所に掠り傷 、右膝骨折(真っ当な歩行は不可能) [装備]: [道具]:基本支給品一式、支給品0~1(確認済み)、グレッグルのモンスターボール@ポケットモンスター(アニメ)、ファイズアクセル@仮面ライダー555、スマートバックル(失敗作)@仮面ライダー555 [思考・状況] 基本:巧とファイズギアを探す 1:………… [備考] ※参戦時期は巧がファイズブラスターフォームに変身する直前 ※タケシと美遊、サファイアに『乾巧』、『長田結花』、『海堂直也』、『菊池啓太郎』、『木場勇治』の名前を教えましたが、誰がオルフェノクかまでは教えていません ※美遊とサファイア、ネモ経由のナナリーから並行世界の情報を手に入れました。どこまで理解したかはお任せします ※不明支給品の一つは鉄製ポスター@Fate/stay nightでした 【N@ポケットモンスター(ゲーム)】 [状態]:疲労(小) [装備]:サトシのピカチュウ(体力:疲労(大)ダメージ(中)@ポケットモンスター(アニメ)、精神不安定?、ボール収納)、サトシのリザードン(疲労(小))@ポケットモンスター(アニメ)、タケシのグレッグル@ポケットモンスター(アニメ) [道具]:基本支給品×2、割れたピンプクの石、プロテクター@ポケットモンスター(ゲーム) 、傷薬×2@ポケットモンスター(ゲーム) [思考・状況] 基本:アカギに捕らわれてるポケモンを救い出し、トモダチになる 1:木場を追い、真理を助ける 2:世界の秘密を解くための仲間を集める 3:ポケモンセンターに向かいたいが…? 4:化け物………… [備考] ※桜とマオとスザク以外の学園に居たメンバーの事を大体把握しました(あくまで本人目線) ※並行世界の認識をしたが、他の世界の話は知らない。 128 あなたの存在は認めない/許さない 投下順に読む 130 魔法少女は絶望と戦いの果てに 125 Nobody to watch over me 時系列順に読む 122 マドルチェプリンセスの憂鬱 125 Nobody to watch over me 園田真理 130 魔法少女は絶望と戦いの果てに N 木場勇治 ゼロ 134 理想郷は遥か遠く セイバー
https://w.atwiki.jp/mitamond/pages/28.html
作品データ 東京魔人學園外法帖 東京魔人學園妖鬼譚 紅影 安倍晴明 荒羅土山 犬神杜人 陰の珠 陰陽之勾玉 ヴラド 円空 大宇宙党 沖田総司 お政 お葉 織部葛乃 蜻蛉 風祭澳継 霞梅月 花音 神夷京士浪 ガンリュウ 桔梗 鬼哭村 鬼道 鬼道衆 鬼兵隊 九桐尚雲 クリス 黒影 月照 ケムエル 黄龍の器 黒蠅翁 九角鬼修 九角天戒 崑崙 崑崙山 榊茂保衛門 桜井小鈴 サマエル ジェフ 式神羅写 静姫 支奴洒門 邪龍 涼浬 是怨 芹沢鴨 損山風々斎 醍醐雄慶 泰山 武流 遠野杏花 時諏佐百合 徳川家茂 奈涸 百鬼妖堂 南光坊天海 服部半蔵 ピセル 桧神美冬 緋勇龍斗 雹 比良坂 蓬莱寺京梧 菩薩眼 ほのか 火邑 松平容保 真那 御神槌 御厨惣州 美里藍 壬生霜葉 宮本武蔵 弥勒万斎 村正 桃影 們天丸 柳生十兵衛 柳生宗崇 嵐王 劉 龍閃組 両国の鬼
https://w.atwiki.jp/heisei-rider/pages/200.html
Jの男達/世界を守るために ◆LuuKRM2PEg F-5エリア。 ここには『555の世界』に存在する、高級マンションと酷似した建物が建てられていた。 オルフェノクで結成された世界的大複合企業、スマートブレインの所有物。 今は亡き木場勇治や、長田結花や海堂直也の住まいでもある。 そこのロビーで今、二人の男が体を休めていた。 戦いで蓄積された疲れを癒すために。 「本当に無事で良かったぜ、相川さん」 左翔太郎は、安堵の笑みを向けていた。 先程、カブト虫とよく似た怪人に襲われていた青年、相川始を助けた事で。 敵には逃げられたが、人の命を守れただけでも何よりだ。 こんな事を繰り返すなど、あってはならない。 木場勇治のように、誰かを守れないのは。 「……ジョーカーの男、何故俺を助けた?」 始は何処か警戒を含んだ瞳で、翔太郎を見つめる。 つい数時間前、異世界の怪物に狙われた自分を助けた、ジョーカーの男。 そして、この世界に放り込まれてから、初めて戦った戦士。 「言ったろ、俺はもう犠牲を出したくないって」 翔太郎は、少し寂しげな表情で呟く。 自分は救えなかった。 守らなければならない、人の命を。 後悔と悲しみで押し潰されそうになった。 それでも戦わなければならない。 だから、始を助けた。 そこに特別な理由など存在しない、シンプルな行動方針。 「甘いな、俺とお前は敵同士だ……お前は自分の世界を救う気はないのか?」 「救ってやるさ」 始の疑問を、翔太郎はあっさりと遮った。 「俺は仮面ライダーだからな」 仮面ライダージョーカーに変身して戦った時の言い分を、再び告げる。 そのまま、翔太郎は続けた。 「俺の世界だけじゃない。あんたや、こんな戦いに連れてこられたみんなの世界……俺は仮面ライダーとして、絶対に救ってみせる」 彼の抱く理想を聞いた事で、始は胸が痛むのを再び感じる。 やはり、この男は似ていた。 自分が一番信頼を寄せる親友、剣崎一真と。 恐らく彼も、この男と同じように戦うのだろう。 そして全てに救いの手を差し伸べて、戦うはずだ。 しかしだからこそ、始の中で罪悪感が広がっていく。 自分がやっている事は、剣崎が決して望まないからだ。 理由はどうあれ、他者の命を奪ったことに変わりはない。 それはつまり、彼を裏切っている事になる。 「…………やはり甘いな」 でも、もう決めたのだ。 どんな汚い手段を使ってでも、自分は戦いに勝ち残ると。 剣崎や栗原親子が生きる世界を、何としてでも救うために。 その為ならば、例え外道と罵られようとも一向に構わなかった。 そして、全ての甘い考えを捨てる。 冷たい思いを胸に、始は口を開いた。 「例え全ての世界を救うとして、お前はどうする? 運命を変える方法があるとでも言うのか」 大ショッカーはこの戦いを、世界をあるべき姿に戻すための選別と言う。 それを証明するための映像を、開幕の時に見せた。 衝突する数多の世界。 滅び行く生命。 そして、それを防ぐために自分達は戦わなければならない。 他の世界に生きる、命を踏み台にして。 「いや、それはまだ分からない……」 始の疑問に、翔太郎は憂いを含んだ言葉を告げる。 しかしそれでも、絶望はしていなかった。 彼は始の顔を見据えながら、口を開く。 「でも俺は、絶対にそれを見つけてみせる。そんなのが運命なら、絶対に変えなきゃいけねえからな」 翔太郎は真剣な表情で、力強く言った。 自分が生まれ育った、風都が存在する世界を守るのに嘘はない。 だが、それは誰だろうと同じ。 木場さんも自分が生きる世界を守るために、殺し合いを止めようとした。 きっとあの人が、故郷に対して抱いていた思いは自分と同じだろう。 始もきっと、自分が生きる世界を守りたいと思っているはずだ。 けれど、それが他者を犠牲にしていい理由にはならないし、なってはいけない。 木場さんもそう望んでいたはずだから。 それに対して、始は何も言う事が出来ない。 翔太郎の信念を聞けば聞くほど、剣崎の事を思い出してしまうのだから。 戦おうと思えば、この場でカリスに変身する事が出来た。 しかしそれをする気にはなれない。 始の中で、何かがそれを止めていた。 彼自身にも分からない、何かが。 『みんなぁーーーー! あたしの話を聞いてーーーーーー!』 翔太郎と始の間で、沈黙が広がっていく時。 突如として、耳を劈くような大きな声が、外より響いてきた。 まるで拡声器を使ったような、女の声。 それは翔太郎にとって、よく知る人物の物だった。 「この声は……亜樹子か!?」 『こんな戦いはもうやめて! 自分の世界を守りたいからって、他の人達を殺すなんておかしいよ!』 そう、鳴海探偵事務所の所長を自称する鳴海荘吉の娘、鳴海亜樹子。 彼女が今、宣言をしていた。 これ以上戦わないでと。 仮面ライダーは、みんなのために戦うヒーローだと。 東京タワーまで来て、一緒に世界を救う方法を探そうよと。 「やめろ、亜樹子!」 『こんな戦いを仕組んだ奴らに負けないで! みんなの世界を救うために戦って! 人類の味方、仮面ライダアァァァァァァーーーッ!』 翔太郎は止めようと叫ぶが、届くわけがない。 その叫びを最後に、亜樹子の言葉は終わった。 彼女の言葉を聞いて、翔太郎の顔に動揺が生まれている。 亜樹子もまた、世界を救うために戦おうとしていた。 その為に、参加者を呼びかける。 「亜樹子の奴……無茶しやがって!」 だが、翔太郎は喜ぶ事など出来なかった。 無事を確認出来たのは、何より嬉しい。 しかしあれだけ大声で叫ぶなんて、自殺行為だ。 この世界には木場さんを殺した黒いライダーや、先程戦った軍服を纏った怪人のような危険人物がたくさんいる。 加えて亜樹子は、自分がいる場所も教えた。 これでは、殺し合いに乗った連中の餌食にされるに決まってる。 「ジョーカーの男、行かないのか?」 不安に駆られている中、始の声が聞こえた。 翔太郎はそちらに振り向く。 気がつくと、始は既に荷物を纏めていた。 「その亜樹子とかいう女は、お前が生きる世界の住民だろう。このままだと、殺されるだろうな」 「相川さん……」 「お前は運命を変えると言ったな、それは嘘だったのか」 「いや、嘘じゃねえ!」 「嘘じゃないなら、早くしろ。お前が本当に世界を守るのか、見届けさせて貰う」 そう言い残すと、彼は翔太郎に背を向ける。 そのまま、出口に向かって歩いていった。 始を追うように翔太郎も、足を進める。 マンションから出た二人は、駐車場に停められていた乗り物に目を向けた。 黒と金の二色に彩られた、巨大なサイドカー。 側面には『SMAET BRAIN』の文字が、ロゴのように輝いている。 翔太郎も始も知らないが、それは『555の世界』に存在する、サイドバッシャーと呼ばれる高性能マシン。 乗り物の上には、説明書と鍵が置かれていた。 「スマートブレイン……か」 英語を読み上げる翔太郎は、暗い表情を浮かべる。 ここにあるのは、木場さんが言っていたスマートブレインに関係する物なのだろうか。 だが、今はそんな事を言っていられない。 このままでは、亜樹子が危険に晒されてしまう。 一刻も早く、東京タワーまで向かわなければならなかった。 既に始も、サイドカーに乗っている。 残された運転席に、翔太郎も乗り込んだ。 彼は鍵を差し込んで、勢いよく回す。 すると薄暗い道にライトが点滅して、エンジンが轟音を鳴らした。 そしてサイドバッシャーは、凄まじい勢いで進行を始める。 ジョーカーの名を背負う、男達を乗せて。 (やはり、この男は甘いな) サイドカーに乗る相川始は、揺れを感じながら考えていた。 やはり、すぐ隣にいる左翔太郎は甘い。 この殺し合いに乗っている自分を、一切疑っていないようだ。 だが、逆を言えば自分にとっても利用しやすい。 ここには、先程戦った怪人のように、圧倒的強さを誇る敵がいる。 忌むべきジョーカーの姿で戦えばともかく、普通にやっても生き残れるとは思えない。 ならばここは、翔太郎を最大限に利用すべきだ。 恐らくこの男は、自分に心を許している。 だったら、戦力にもなるかもしれない。 強大な敵がいるなら、一時的に共闘する。 もしも途中で倒れたり、致命傷を負ったのならば、その時に殺せばいい。 (バッグの中には、幸いにもその為の道具がある……) 始は、デイバッグに目を移した。 最初に木場という男を殺した後に、中身を確認する。 先程はダメージが深かった故、戦いの中で存在を失念してしまったが、仮面ライダーの力が一つだけあった。 彼は知らないが、それは本来の時間とは違う『ブレイドの世界』で、新世代の仮面ライダーと呼べる物。 仮面ライダーラルクに変身するためのバックルが、始に配られていた。 本来ならば、彼がその存在を知る事はない。 理由は、剣崎一真と戦った末にジョーカーとして封印されたため。 カリスの姿を翔太郎に見せるわけにはいかない、始にとっては最高の代物だった。 現状では、彼がいる前ではラルクとして戦う。 本来の力を使うのは、チャンスが来てから。 それまではこの男に協力する。 卑怯な手段だが、死神と呼ばれる自分には相応しい。 (東京タワーには、恐らく大勢の参加者が来るだろうな……利用させて貰うぞ、ジョーカーの男) 自分のやるべき事を、始は改めて考えた。 まずは翔太郎と一緒に、東京タワーまで行く。 先程大声で叫んだ、少女を見つけるために。 恐らく、他の参加者も聞いている可能性が高いはずだ。 殺し合いに乗った連中も。 確実に東京タワーは、戦場になる。 そこに向かうため、あえて翔太郎を焚きつけた。 どれだけの人数が揃うにしても、負傷は避けられない。 潰し合いで疲弊したところを、狙えばいいだけだ。 『仮面ライダーは、みんなのために戦うヒーローでしょ! 少なくとも、あたしの世界ではそうだった!』 『こんな戦いを仕組んだ奴らに負けないで! みんなの世界を救うために戦って! 人類の味方、仮面ライダアァァァァァァーーーッ!』 思案を巡らせる中、不意に始は思い出す。 翔太郎と同じ世界の住民である、亜樹子と呼ばれた女の言葉を。 戦場ではただの綺麗事にかならない、理想。 だが、始はそれを聞き流す事は出来ない。 そして、決して忘れてはいけない言葉のようにも思えた。 (剣崎も、同じ事を言うだろうな……) 心の中でそう考える。 翔太郎も亜樹子とかいう女も、とんでもない馬鹿だ。 だが同時に、とんでもないお人好しでもあるかもしれない。 全ての世界を救おうとして、全ての参加者と手を取り合おうとする。 しかし、そこまで世界は都合良く出来ていない。 そんな甘さに付け込んで、襲いかかる奴など星の数ほどいる。 これでは、自殺するような物だ。 (いや、余計な事は考えるな……この戦いに勝ち残るためだけを、考えろ) 自分にそう言い聞かせるが、耳から離れない。 仮面ライダーはみんなのために戦うヒーローだと。 仮面ライダーは人類の味方であると。 仮面ライダーはみんなの世界を救うために戦わなければならないと。 これは、自分にも向けられた言葉。 翔太郎と亜樹子は、死神である自分を信じている。 そんな思いが、始の中で広がっていた。 (相川さん……あんた、こんな馬鹿な戦いに乗ってるのか?) サイドバッシャーを運転する左翔太郎は、揺れを感じながら考えていた。 自分の事を『ジョーカーの男』と呼ぶ、すぐ隣にいる相川始。 ジョーカーの名を持つ仮面ライダーに変身するから、ジョーカーの男。 素晴らしいセンスだが、呑気な事は言っていられない。 まさか彼は、世界を守るために他者を犠牲にしようとしているのか。 だが、それではいけない。 きっと始の世界に生きる人々も、幸せな毎日を送っているのだろう。 自分だって、風都に住むみんなの為に他人を殺そうと、一時は思った。 だから、始が殺し合いに乗っても、気持ちは理解出来る。 しかし、納得してはいけない。 木場さんはそれを教えてくれたのだから。 (いや、例え誰かを殺そうとしても……俺が止めれば良いだけだ、仮面ライダーとして!) 仮面ライダーは、人類の味方。 誰かが危機に陥ったら、何としてでも助けるみんなのヒーロー。 亜樹子も木場さんも、それを教えてくれた。 ならば二人の思いに、答えなければならない。 今までだって、フィリップや照井と一緒に町を守るヒーローとして戦ってきた。 それと同じように、仮面ライダーとして誰かを守る。 フィリップも、亜樹子も、照井も、霧彦も、始も、始の世界に生きる人達も、木場の世界で生きる人達も、風都で生きるみんなも、こんな戦いに放り込まれた人達も。 みんな、この手で助けてみせる。 今までも、そしてこれからも。 だから始が誰かを殺そうとしても、それを全力で止めてみせる。 そんな思いが、翔太郎の中で広がっていた。 左翔太郎と相川始。 ジョーカーを背負う、二人の男。 人々を守る仮面ライダーとして戦う事を決めた、左翔太郎。 人々を襲う死神として戦う事を決めた、相川始。 自らが選んだ手段は正反対でも、思いは同じだった。 自分が生きる世界を守るために戦う。 そんなジョーカーの男達を乗せながら、サイドバッシャーは走った。 仮面ライダーを待つ、女の思いを叶えるために。 東京タワーへと。 そこに罠が仕掛けられているのを知らずに。 切り札と鬼札は、ただ走った。 彼らが一体、どのような運命を背負うのかは、誰にも分からない。 【1日目 夕方】 【F-5 平原】 【左翔太郎@仮面ライダーW】 【時間軸】本編終了後 【状態】疲労(小)、悲しみと罪悪感、それ以上の決意 【装備】ロストドライバー&ジョーカーメモリ@仮面ライダーW 【道具】支給品一式×2(翔太郎、木場)、翔太郎の不明支給品(0~2)、木場の不明支給品(0~2) 、ゼクトバックル(パンチホッパー)@仮面ライダーカブト、首輪(木場)、サイドバッシャー@仮面ライダー555 【思考・状況】 1:仮面ライダーとして、世界の破壊を止める。 2:出来れば相川始と協力したい。 2:カリス(名前を知らない)を絶対に倒す。 3:フィリップ達と合流し、木場のような仲間を集める。 4:『ファイズの世界』の住民に、木場の死を伝える。(ただし、村上は警戒) 5:ミュージアムの幹部達を警戒。 6:もしも始が殺し合いに乗っているのなら、全力で止める。 7:始と共に東京タワーに急ぐ。 【備考】 ※ 木場のいた世界の仮面ライダー(ファイズ)は悪だと認識しています。 ※ 555の世界について、木場の主観による詳細を知りました。 ※ オルフェノクはドーパントに近いものだと思っています(人類が直接変貌したものだと思っていない)。 ※ ミュージアムの幹部達は、ネクロオーバーとなって蘇ったと推測しています。 ※ また、大ショッカーと財団Xに何らかの繋がりがあると考えています。 ※ ホッパーゼクターにはまだ認められていません。 ※ 東京タワーから発せられた、亜樹子の放送を聞きました。 【相川始@仮面ライダー剣】 【時間軸】本編後半あたり 【状態】疲労(小)、罪悪感、若干の迷い 【装備】ラウズカード(ハートのA~6)@仮面ライダー剣、ラルクのバックル@劇場版仮面ライダー剣 MISSING ACE 【道具】支給品一式、不明支給品×1 【思考・状況】 1:栗原親子のいる世界を破壊させないため、殺し合いに乗る。 2:左翔太郎をこの戦いで利用する……? 3:当面は左翔太郎の前では、カリスに変身しない。 4:東京タワーに向かう。 【備考】 ※ ラウズカードで変身する場合は、全てのラウズカードに制限がかかります。ただし、戦闘時間中に他のラウズカードで変身することは可能です。 ※ 時間内にヒューマンアンデッドに戻らなければならないため、変身制限を知っています。時間を過ぎても変身したままの場合、どうなるかは後の書き手さんにお任せします。 ※ 左翔太郎を『ジョーカーの男』として認識しています。また、翔太郎の雄たけびで木場の名前を知りました。 ※ 東京タワーから発せられた、亜樹子の放送を聞きました。 【全体備考】 ※F-5エリアにある建物は、高級マンション@仮面ライダー555です。 057 仕掛けられたB/響き渡る声 投下順 059 Round ZERO ~ WORM INVASIVE 057 仕掛けられたB/響き渡る声 時系列順 059 Round ZERO ~ WORM INVASIVE 036 二人のジョーカー 左翔太郎 071 愚者のF/幕間劇 036 二人のジョーカー 相川始 071 愚者のF/幕間劇
https://w.atwiki.jp/imas505/pages/57.html
補足事項はエリア情報/東京、エリア情報/関東へ。 銀座線 丸ノ内線方南町支線 日比谷線 東西線・東葉高速鉄道 千代田線 有楽町線 半蔵門線 南北線・埼玉高速鉄道 副都心線 銀座線 全区間で通信可能 駅名 エリア SB構内 渋谷 渋谷駅周辺、渋谷明治通り/宮益坂 渋谷駅周辺 表参道 表参道/原宿 表参道/原宿 外苑前 青山/信濃町 青山一丁目 赤坂 赤坂見附 麹町/市ヶ谷(1番線)有楽町/日比谷(3番線) 溜池山王 赤坂 虎ノ門 有楽町/日比谷 有楽町/日比谷 新橋 銀座 日本橋 銀座 京橋 東京駅周辺 日本橋 日本橋 三越前 神田 神田 神田 末広町 秋葉原 上野/御徒町 上野広小路 上野/御徒町、本郷 上野 上野/御徒町 稲荷町 神田 田原町 浅草 上野/御徒町 浅草 丸ノ内線 全区間で通信可能 駅名 エリア SB構内 荻窪 荻窪/西荻 荻窪/西荻 南阿佐ヶ谷 高円寺/阿佐ヶ谷 荻窪/西荻、中野 新高円寺 東高円寺 新中野 中野 中野坂上 西新宿 西新宿 西新宿 新宿 新宿東口 荻窪/西荻 新宿三丁目 新宿御苑前 新宿1~2丁目、新宿東口 新宿東口 四谷三丁目 四谷 四谷 四ツ谷 赤坂見附 赤坂 麹町/市ヶ谷(2番線)有楽町/日比谷(4番線) 国会議事堂前 赤坂 霞ケ関 有楽町/日比谷 有楽町/日比谷 銀座 銀座 銀座 東京 東京駅周辺 東京駅周辺 大手町 淡路町 神田 神田 御茶ノ水 御茶ノ水/神保町 御茶ノ水/神保町 本郷三丁目 本郷 後楽園 後楽園/水道橋 白山/小石川 茗荷谷 大塚/目白台 池袋、後楽園/水道橋 新大塚 大塚/目白台、池袋 池袋 池袋 池袋 方南町支線 全区間で通信可能 駅名 エリア SB構内 方南町 明大前 荻窪/西荻 中野富士見町 中野 中野新橋 新宿東口 中野坂上 荻窪/西荻、中野 日比谷線 全区間で通信可能 駅名 エリア SB構内 中目黒 中目黒 恵比寿/代官山 恵比寿 恵比寿/代官山 有楽町/日比谷 広尾 広尾/白金 六本木 六本木 神谷町 新橋 霞ケ関 有楽町/日比谷 日比谷 銀座 銀座 銀座 東銀座 築地 銀座、日本橋 八丁堀 日本橋 日本橋 茅場町 人形町 人形町/浜町、東京駅周辺 小伝馬町 神田 神田 秋葉原 秋葉原、神田 仲御徒町 上野/御徒町 上野/御徒町 上野 入谷 三ノ輪 北千住 北千住 南千住 北千住 東西線・東葉高速鉄道 東西線区間で通信可能 駅名 エリア SB構内 中野 中野 中野 落合 高田馬場 高田馬場/早稲田 高田馬場/早稲田 早稲田 飯田橋/神楽坂 神楽坂 飯田橋/神楽坂 飯田橋 九段下 御茶ノ水/神保町 竹橋 神田 大手町 東京駅周辺 東京駅周辺 日本橋 日本橋 日本橋 茅場町 門前仲町 深川 木場 木場 東陽町 南砂町 辰巳/新木場 西葛西 葛西臨海公園 葛西 浦安 船橋/浦安 船橋/浦安 南行徳 行徳 妙典 原木中山 西船橋 東海神 飯山満 北習志野 船橋日大前 八千代緑が丘 八千代中央 村上 東葉勝田台 千代田線 全区間で通信可能 駅名 エリア SB構内 代々木上原 初台/代々木上原 初台/代々木上原 代々木公園 表参道/原宿 明治神宮前 表参道/原宿 表参道 乃木坂 青山/信濃町 赤坂 赤坂 国会議事堂前 銀座 霞ケ関 有楽町/日比谷 日比谷 東京駅周辺 二重橋前 大手町 東京駅周辺 新御茶ノ水 御茶ノ水/神保町 御茶ノ水/神保町 湯島 本郷 根津 根津/千駄木 千駄木 根津/千駄木 西日暮里 日暮里 町屋 田端/駒込/巣鴨 北千住 北千住 北千住 綾瀬 青砥 北綾瀬 北千住 有楽町線 小竹向原~千川間のトンネル内を除き通信可能 駅名 エリア SB構内 和光市 和光/朝霞/富士見 和光/朝霞/富士見 地下鉄成増 成増 成増 地下鉄赤塚 成増、江古田 江古田 平和台 江古田 氷川台 小竹向原 千川 江古田、池袋 池袋 要町 池袋 池袋 東池袋 護国寺 大塚/目白台 江戸川橋 飯田橋/神楽坂 飯田橋/神楽坂 飯田橋 市ヶ谷 麹町/市ヶ谷 麹町/市ヶ谷 麹町 永田町 桜田門 有楽町/日比谷 銀座 有楽町 東京駅周辺 銀座一丁目 銀座 新富町 日本橋 月島 月島/晴海/豊洲 月島/晴海/豊洲 豊洲 辰巳 辰巳/新木場 深川 新木場 辰巳/新木場 半蔵門線 全区間で通信可能 駅名 エリア SB構内 渋谷 渋谷駅周辺 渋谷駅周辺 表参道 表参道/原宿 表参道/原宿 青山一丁目 赤坂 永田町 麹町/市ヶ谷 麹町/市ヶ谷 半蔵門 飯田橋/神楽坂 九段下 御茶ノ水/神保町 神保町 大手町 東京駅周辺 東京駅周辺 三越前 水天宮前 人形町/浜町 清澄白河 森下 錦糸町/曳舟 住吉 錦糸町/曳舟 錦糸町 押上 南北線・埼玉高速鉄道 南北線区間で通信可能 駅名 エリア SB構内 目黒 大崎/五反田 赤坂 白金台 広尾/白金 白金高輪 麻布十番 麻布十番 六本木一丁目 六本木 有楽町/日比谷 溜池山王 赤坂 赤坂 永田町 麹町/市ヶ谷 四谷 四ツ谷 四谷 麹町/市ヶ谷 市ヶ谷 麹町/市ヶ谷 飯田橋/神楽坂 飯田橋 飯田橋/神楽坂 後楽園/水道橋 後楽園 白山/小石川 東大前 本郷 後楽園/水道橋、本郷 本駒込 田端/駒込/巣鴨 王子 駒込 西ヶ原 上中里 王子 王子 王子神谷 志茂 赤羽 赤羽 赤羽岩淵 川口元郷 川口 川口 南鳩ヶ谷 鳩ヶ谷 新井宿 戸塚安行 東川口 浦和美園 浦和 浦和 副都心線 和光市~池袋間は有楽町線を参照 小竹向原~千川間のトンネル内を除き通信可能 駅名 エリア SB構内 池袋 池袋 池袋 雑司が谷 西早稲田 高田馬場/早稲田 東新宿 新宿東口 新宿三丁目 新宿東口 北参道 表参道/原宿 表参道/原宿 明治神宮前 渋谷 渋谷明治通り/宮益坂
https://w.atwiki.jp/danntai4zyan/pages/32.html
千里山女子 園城寺☆怜 二条☆泉 江口☆セーラ 船久保☆浩子 清水谷☆竜華 チームすみれ yuichi ちびたいが appletea ドミニク 臼沢塞 白糸台高校 宮永 照-teru- 弘世 菫-sumire- 渋谷 尭深-takami- 亦野 誠子-seiko- 大星 淡-awai- United of 咲-saki- きっちー 南浦数絵-kazue- シズのん tas04 一歩 劔谷高校 椿野美幸-kentani- 古塚 梢-kentani- 安福莉子-kentani- 森垣友香-kentani- 依藤澄子-kentani- SEIYU 三尋木 睦月 清澄 新子 憧 福与 恒子 ぱちねぇ 麻雀愛好会 あおい 緋蜂 しんちゃん obama88 lcetea 雀蛇火雀 うるおちゃ 鹵谿 よそ者くん 松実 有 戒能良子 無法地帯 Ne4rM1nd* きゃわでぃー ふなQ【由真】 Ritz みや【美冬】 鶴賀学園 津山 睦月 妹尾 圭織 蒲原 智美 東横 桃子 加治木 ゆみ 酒井麻雀倶楽部 たまの yu-to アッピア街道 園城寺 怜 saber くるぶし高校麻雀部 もえにゃん 桃 まいる 南波ナナタ Yukarin@王国
https://w.atwiki.jp/hsddmatome/pages/27.html
ソード・バース 木場祐斗が保有する神器。 創造系に属する神器であり、自分の思い描いた魔剣を生み出すことができるという能力を持つ。魔剣という特性から、和平締結前の教会では危険視されていた。 反面、その強度や性能そのものは伝説クラスの魔剣と比べると大きく見劣りしており、所有者の発想力やセンスが大きく試される神器でもある。 木場は様々な特殊能力を持った魔剣を作り出し、それを適宜運用するという戦法を多用する。 剣という形態にとどまっていれば応用の範囲は幅広いため、地面から大量に生やすことで楯として運用したり、ケーキナイフの形にするなど、戦闘及びそれ以外でも応用が利くのが特徴。
https://w.atwiki.jp/hsddmatome/pages/64.html
ゼノヴィア・クァルタが使用する伝説の聖剣。 他の伝説の武装や神器のような特殊な能力はほぼ持たないが、代わりに強大な切れ味と莫大なオーラを保有する。 単純な破壊力でいうのならば聖剣の中でも随一であり、パワーファイターの傾向を持つゼノヴィアとの相性は抜群。 ゼノヴィアの許可の元木場が使用した際には、威力をうまく抑えるという芸当でゼノヴィアよりも使いこなせていると評されたこともあったが、根幹的に大火力の運用が前提にあるため、厳密に言えばゼノヴィアの方が向いていると木場は判断している。 ちなみにヴァスコ・ストラーダ曰く、使うにあたって「考えてはいけない」代物らしい。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/pararowa/pages/289.html
← ◇ 顔に粉のような何かが振りかかる感覚で意識が戻る。 だが、意識は戻っても視界ははっきりと見えない。 木場の衝撃波を真正面から受け止めたダメージは確実に全身へと伝わっていた。 下半身は瓦礫に埋もれ、まともに動かぬ体では押しのけることもできない。 (…木場……、お前は……) それでも、海堂が気にかけるのは己の体ではなく友の、木場勇治のことだった。 まだ、今なら間に合う。今なら、きっとあいつの心を取り戻せる。 起き上がることもできず、視界もままならない状態。 そんな中、うっすらと動くような人影を見た気がした。 「た、のむ……、アイツを…、木場のやつを、止めてやってくれ……」 声を振り絞る。 少しでも力を入れるために、この声を聞き届けて欲しい。 そんな思いがその体をオルフェノクに変化させようとするも、変化は一瞬しかならない。 誰でもいい。分からなくてもいい。 せめて、この言葉だけでも聞き届けて欲しい。 「たの――――」 海堂直也が、そう振り絞った言葉は。 確かにその相手には届いていた。 そして―――― ◇ 病院内を、真理達を追って駆け抜けていた木場の目前には一人の男が立っていた。 服には痛々しいほどに血が染み付いており、立ち上がっているのもやっとであろうほどにフラフラな様子の、ただの人間。 さっき園田真理達が逃げた時意識を失っていた男だろう。 「他のやつらはどこへ行った?」 「……ここにはいない」 その言葉に、思わず鼻で笑う木場。 「ふん、園田真理は自分の命惜しさに怪我人のお前を逃げ出したようだな。 自分の命のためなら仲間も見捨てる、人間とは所詮その程度だ」 「違う!」 木場の言葉に、その体の状態からは信じられないような大声で否定する男、タケシ。 そしてその手に持った一本のベルトを腰に巻く。 「俺が、自分で残ったんだ。真理さん達を逃がすために。お前のようなやつに、手出しをさせないために」 「分からないな。そんな体で一人残って、そこまでして、あの女に守る価値があるのか?」 「…確かに俺はバカなのかもしれない。真理さんを、グレッグルを悲しませて、それでこんなところに残って。 でも、仕方ないだろう……」 そして、その手に持ったものを静かに掲げ。 「真理さんを守りたいと、そう思ったんだから」 ――――変身 そう呟いて、ベルトにそれを装着した。 ◇ 「グレッグル?!」 驚きの声を上げるNの目の前で、真理の体にどくづきを叩き込んだグレッグル。 そのままNの驚きも冷めぬうちに、グレッグルは外に飛び出し駆けていった。 「ピカ!?」 「ピカチュウ、グレッグルを追ってくれ!」 「ピ!」 Nの指示でグレッグルを追っていくピカチュウ。 そのまま真理に駆け寄る。意識はないが大きなダメージはないようだ。 グレッグルの突きの威力がなかった故だろう。おそらく数分ほどで目を覚ますだろう。 「…グレッグルに、ちょっと指示を出しました。もしNさん達が追いかけてこないようなら、自殺をするようにって」 「なっ……」 「…追いつけない速さで行くようには言ってませんが、早く行かないと間に合わなくなります。真理さんを連れて、早く行ってください」 「君は知ってるのか?!ここにいるポケモン達には、トレーナーの指示に逆らえなくなるような細工がされている。そんな指示を出したら…!」 「そう、だったんですか…。ああ、道理で命令をすんなり聞き入れたと思った……」 そう言って静かに笑うタケシ。 しかしNにはそんな姿に逆に憤りを覚えていた。 トレーナーでありながらそんな指示を自分のポケモンに出す目の前の男に。ましてや、彼はトレーナーの規範たるジムリーダーだというのに。 「…ははは、でも、こうでもしないと早く逃げてくれないでしょう?」 例えリザードンをもってしても、3人の人間を運びながら追跡者を振り切るのは不可能。 ならば、一人はここに置いていくしかない。だが、真理はそれをきっと認めない。 やってることは、あの森でルヴィアのしたことと同じだった。 「Nさん、あなたは優しい人です。…ポケモンのことを大事に思ってることは、短い付き合いで分かりました。 だから、きっとグレッグルのことも見捨てられないだろうってことも…」 そう言いながら、バッグから一本のベルトだけを取り出し、それ以外の全てをNに預けた。 傍に置いてあった真理と、Nと、自身のバッグ全てを。 「…だから、その優しさを真理さんや、ポケモンのトレーナー達、人間にも向けてあげてください。 そうすれば、あなたはもっと素晴らしくなれると思います」 「タケシ……君は…」 「行って、早く!」 「っ、リザードン!」 タケシが大声を出すと同時、Nはリザードンを呼び出す。 「リザードン、真理を頼む。僕はグレッグルを追うから、すぐについてきて欲しい」 「グゥ。…グ?」 「……タケシは………、すぐに追い付いてくる。だから早く行こう」 疑わしそうに見つめるリザードンだが、急ぎグレッグルを追うために駈け出したNに追随して飛び立つ。 そして、その場に残ったのは一人。 体の痛みを抑え、立っているタケシ。 そして、彼の持っていた武器はその腰に着けられたベルトのみ。 ◇ グレッグルに追い付いたNはしてやられたと思わざるを得なかった。 グレッグルが指示されたのは、ボールを持ってなるべく病院から離れた場所まで逃げろということ、そして真理達のことを頼む、ということ。それだけだった。 タケシの言っていた、追ってこなければ死ぬような指示は出していなかったのだ。 「バカ!バカ!!何でよ!何で引っ張ってでも連れて来なかったのよ!」 目を覚ました真理がNを叩きながらそう怒るのも無理のないことだろう。 何故、あの程度の嘘が見抜けなかったのか。 いや、嘘に惑わされ、真実を見る目がくすんでいたのだ。 ポケモンを大事にする心を見事に利用されてしまった。 今いる場所は病院からそれなりに離れていながら病院をどうにか視界に収めることができる位置。 あまりにも離れた、とは言えないが病院に戻るにも若干距離を感じるような場所だ。 「今なら間に合うわ!早くタケシを連れ戻しに――」 「グゲッ」 無論、戻れない距離ではない。急いで病院に戻ろうとする真理。 その前に立ち塞がったのはタケシの連れていたグレッグルだった。 「何よ…!どきなさいよ!いいの!?タケシが、このままだと……!」 「………」 真理の言葉にもグレッグルは退かない。 まだタケシが健在であるということが、タケシの指示を守らせる要因となっているのか。 「いや…、グレッグル、もしかして君は、自分の意思で…?」 「………」 グレッグルはその瞳に己の無力さと大きな悲しみ、しかしその中には確固とした意思を持って真理の前に立っていた。 ここで戻れば、タケシの犠牲が無駄になるから。 それはタケシ自身も最も望まぬものだと分かっているから。 「…ねえ、タケシは何のベルトを持っていったの…?」 ふと真理がそう尋ねた。 「形は…すまない、よく見てなかった。バッグの中を確かめてみれば分かると思う」 Nの返答に、バッグ全てをひっくり返す真理。 出てきたベルトは2つ。 流星塾で拾ったあのベルト。 使えるかどうか分からない上にライオトルーパー程度にしかならないこれを持って行っていたなら絶望するしかなかっただろう。 木場勇治に嬲り殺されるタケシの姿に。 そしてもう一つ。 ケースにきっちり収まったそれは元々タケシに支給されていたベルトだ。 人間が使えば、灰となって死ぬ定めとなる呪いのベルト、カイザギア。 これが残っている、ということはつまり。 「タケシが持っていったのは……」 間桐桜が所持し、ナナリーを負かしタケシのピンプクを葬った、真理の知らないベルト。 デルタギア。 ◇ 木場にとって見覚えのない、オレンジのファインダーと黒いスーツ、白いフォトンストリームに身を包んだ目の前の男。 ファイズ、カイザのベルトとは異なり、帝王のベルトとも違う。 しかしそれがあのベルトと同じ規格のものであるとするならば最大限の警戒が必要となる。 向かい合う木場はオーガフォンを取り出し、0を3度押した後ベルトに挿入。 その身を黒い装甲と金色のフォトンブラッドが包む。 向かい合う二人の戦士。 Δの名を冠したものとΩの名を冠した、黒い装甲を纏いし二人。 「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 先に動いたのはデルタ、タケシだった。 思い切り振り被られた拳はオーガの胸部に叩き込まれる。 しかしオーガは少し揺らいただけで、後ろに下がることもなくタケシに拳を打ち返す。 デルタの装甲が火花を上げながら、吹き飛ばされるタケシ。 「ぐっ……あ……っ」 殴られた場所は未だ癒えぬ、そのベルト自身によってつけられた傷の付近。 激しい痛みに思わずタケシはうめき声を上げる。 そんなタケシに、一歩ずつ距離を詰める木場。 静寂に包まれた病院の中を、処刑人のごとく足音をたてて迫る。 痛みを抑え込み、ゆっくり迫るオーガに対して再度走りかかり拳を振るう。 右を頭に向けて振りかぶる。しかし当たらない。 左を同じように振りかぶる。しかし右腕で受け止められる。 一迅の煌きが走ったとタケシが認識した瞬間、体を切断されるかのような衝撃が走った。 空いたオーガの左手に握られている長剣。右の腰に携えられたそれを、防御と同時に振りぬいたのだ。 たたらを踏むデルタに対し、瞬時に右手に剣を持ち替え突きを放った。 金属のぶつかる音と共に弾き飛ばされるデルタ。 バチッ そのまま勢いよく壁にぶつかったデルタの体はその壁を砕き外にも通じる穴を開ける。 ギリギリのところで墜落することなく留まったデルタ、しかしその身は伏せたまま動かない。 これで終わりか、と判断し伏せたデルタに背を向け去ろうとした木場。 「……Fire」 しかしふと小さな声が耳に届く。 直感的に振り返ると同時にオーガストランザーを振りかざす。 迫った光弾3発のうち2発を弾くことはできたが、1発を肩に受ける。 「……ッチ!」 装甲を伝って走る衝撃に思わず舌打ちする木場。 その目の前では瓦礫の上から起き上がろうとするデルタの姿。 バチッ その装甲から赤紫の火花が飛び散る。 いや、よく見ればベルト自体からも同じ色の火花が飛び散っている。 オーガの攻撃でベルトが不調を起こしたか、それとも戦闘する以前から既にベルトには異常があったのか。 どちらなのかということに木場は興味はない。しかし変身前の男の体調も合わせればもう戦える状態ではないのは明らかだ。 なのに、まだこうして立ち上がり自分の前に立ちふさがる。 それが木場を苛立たせる。 デルタムーバーを再度構えるデルタ。しかしその引き金が引かれるより早くオーガはその間にあった距離を詰める。 攻撃が間に合わないと感じたデルタは咄嗟に引き金を引くのを止め、剣を振りかぶった腕を左腕で受け止め右手で抑えこむ。 がら空きになった胴体を殴りつけるオーガ、しかしデルタはその腕を離さない。 「ガハッ……!」 体を殴りつける衝撃にスーツの奥で血を吐くタケシ。 2度襲う衝撃に耐え、3度目の拳が放たれる直前にオーガの体を蹴り飛ばした。 剣を引き一歩下がるオーガ。 「…何故そこまで戦える?」 ふと思わず問いかける木場。 未知のベルトに警戒したのは事実であり、それゆえに最強のベルトであるオーガへと変身して迎え撃った。 だが、相手の体調、そしてこちらのベルトは帝王のベルト、最強のギアでありそれを持ってすれば撃破することは容易いと踏んでいたこともまた事実だ。 確かに木場には慢心があった。だがそれを差し引いても目の前の男が何故ここまで粘るのか。 例え命があってももう戦える体ではないはず。 オルフェノクと比べれば脆く弱い体しか持たない人間という生き物が、何故ここまで戦えるのか。 「……ハハハ、俺も驚いてるさ。でも、お前をここでこうして足止めしておけば、それだけ真理さん達がここから離れられる。だから……」 「他の人間のために命を捨てるというのか?そんなことに何の意味がある?」 「…死ぬ気なんてない、生きて帰ったら真理さんとデートするって約束したから……。それに―――」 傷は開いている。生き残れる可能性は限りなくゼロに等しい。 しかし、ゼロではない。 死ぬ気で頑張れば、あるいは奇跡くらい起こる可能性だってある。 こいつを倒して皆のところに向かう、くらいのことも100%無理とは言い切れない。 それがタケシの、細い糸のごとき命綱だった。 それに、こいつには負ける気がしなかった。 「お前みたいな、守るものも守りたいものも無いようなやつに、俺は絶対に負けない!!」 そう言い放ってデルタムーバーを引き抜き、オーガの体へと光線を放つ。 避けられたはずの攻撃であったが、木場はその攻撃を防ぐことも躱すこともなく受け止めた。 体を3度衝撃が襲うも、しかしオーガは微動だにしなかった。 こいつはここで殺さなければいけない。 例え園田真理を取り逃がすことになったとしても、この男はこの手で殺さなければいけない。 木場はそう感じ取っていた。 守るものがない。 そうさせたのは、全てを失わせたのはお前たち人間であるというのに。 なのに、決して引かずにこちらへと立ち向かうその姿は、かつて理想を持っていた時に人間に抱いていた姿にあまりにも似ていたから。 だからこいつはここで殺さなければならない。 木場は剣を収め、デルタへと思い切り拳を放つ。 が、それを真っ向から受け止め、カウンターの要領で打ち返してきたデルタ。 こちらの一撃は深く入らず、逆に相手の一撃を思い切り受けてしまう。 一歩引きつつ、再度肉弾戦へと持ち込もうとしたオーガの目の前で。 デルタギアがまるで限界を告げるかのように激しく火花をまき散らしながらスパークし。 瞬間、オーガの視界を真っ白に覆い尽くした。 ―――――― デルタギア。 3本のベルトの中では最初期に作られ、それ故に強力な力と、反比例するかのような不安定な制御を兼ね備えたベルト。 最初にこの場で変身した間桐桜もそれに呑まれ、この殺し合いの中で幾度となく変身していた。 松田桃太、ヒカリを惨殺し、長田結花を追い詰め、弥海砂を殺害しルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトと戦い。 しかしここまではオルフェノクと戦うデルタギアの脅威となり得るほどの者はいなかった。 間桐桜を負かしたルヴィアであっても、デルタギアそのものに大きなダメージを与えるには至っていない。 転機が訪れたとするならば、ナナリー=マークネモと戦った戦闘。 ポインターによって拘束されたはずのマークネモはしかし、ルシファーズハンマーが直撃する寸前に巨大な太刀で間桐桜の体を切り払った。 その一撃はデルタの装甲を大きく削り、間桐桜の右腕を切り落とした。 それはデルタギア自体に大きなダメージを与えていた。 それでも健在だったデルタギアは、追撃した桜によって再度変身し、ピンプクを葬り。 しかしピンプクの最後に残した置き土産によって行動を大きく制限された桜は、ピカチュウの電撃を受けてデルタギアを弾き飛ばされ、真理によって回収。今この場にある状況へと至る。 それらの戦闘によるダメージは確実にデルタギアに異常を与えていた。 ナナリーに受けた太刀の傷、そしてその破損を放置したまま電撃を受けた衝撃。 そして今オーガの度重なる攻撃を受けたことで、破損した箇所が限界を迎えたのだ。 そうして赤紫に澄んだ火花をまき散らしたデルタギアの異常をきたした箇所。 それは、スーツの心臓に位置する核、ブラッディ・コア。デルタギアのフォトンブラッド制御装置だった。 ――――― オーガの拳がデルタの体を捉える。 しかし先はその体を吹き飛ばしたその一撃を受けてなお、デルタは体を少し後ろに下げただけで直立していた。 デルタの返す拳がオーガの体を捉える。 先は僅かな衝撃ですんだはずの攻撃は、帝王の体を後ろへと大きく下げさせた。 戦闘の状況、内容自体は先とは変わらない。 なのに、デルタを圧倒するオーガであったはずの光景は逆転し、オーガがデルタに押されていた。 「ぐっ……はぁ、はぁ……」 そんな状況でありながらも肩で息をしていたデルタ、タケシ。 もしこの場において先と違う光景があるとすれば、現在のタケシの状態だろう。 黒を基調とした体に流動していたはずの白いフォトンブラッド。 しかし今のデルタの体は黒から白よりの灰色と化しており、なお徐々にその全身を白く染めつつあった。 ブラッディ・コアを破損しフォトンブラッドの制御を失ったデルタギア。 それはフォトンブラッドが本来流れるべきエネルギー流動経路を越え、全身に侵食しつつあることを意味していた。 ライダーズギアの中では上位の力を誇るこのベルトに流れるフォトンブラッドの量が増えたならば。 確かにその力は帝王のベルトをも超えるものとなるだろう。 しかしイレギュラーによってそのような状況に置かれた現状のデルタには、専用の装置など何も備わってはいない。 フォトンブラッド冷却装置も、流れるエネルギーを抑える絶縁体も、何もない。 現にタケシの体は、時間と共に少しずつその膨大な熱に、毒に侵されていた。 その痛みを抑えてタケシを戦いに駆り立てていたのが、デルタ自身に備わったデモンスレートであったという事実、それもまた皮肉なものだった。 闘争心に駆られた肉体は、本来脳が発するべき体の危険信号をも無視して戦闘を続行させていた。 「く…、貴様…!」 態勢を立て直しつつ剣を構えるオーガ。 対するデルタはデルタムーバーを構え、音声を入力する。 「……ファイア!」 間合いを詰め損ねたオーガは、直感的にその射線上から逃れた。 同時に引かれた引き金から放たれた光線。 オーガに避けられたその一撃は病院の壁を爆発させ、戦車の砲撃を受けたかのような巨大な穴を空けていた。 その威力に驚きつつも、木場は僅かな膠着時間に距離を詰め、剣を振りかざす。 脇腹から肩にかけて振り上げられた剣に斬りつけられたデルタは一歩後ろに後退する。 更に剣でその体を貫かんとする勢いで突きつけられるオーガストランザー。 しかしデルタは体を反らして避け、逆にその脇でオーガの両腕を押さえ込んだ。 両腕を抑えられたオーガ、振り解こうとするもデルタの腕はびくともしない。 そのままデルタのもう一方の腕が上から振り下ろされる。 背部を狙った肘打ち。その威力に思わず木場は膝をつく。 そこを追撃するように放たれる蹴りの衝撃に後ろへと下がらされる。 ――――Ready ふらつく体を立て直しつつ、視線を前に見据えた木場の目に飛び込んできたのは、こちらへ向けてデルタムーバーを構えたデルタの姿。 そして、そこにはミッションメモリーが装着されている。 「チェック!」 ――――Exceed Charge その電子音に気付いた時には既に遅かった。 こちらへと向けて放たれた青紫の三角錐がこちらの体を捉えていた。 体をその場に縫い付けられたオーガ。 「うああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」 「ぐっ……あああああああああああああ!!」 掛け声のように響くタケシの絶叫に反応したかのように叫ぶ木場。 縫い付けられたまま動けぬオーガのその体に向けて、デルタは飛び上がり。 真っ白な体から赤紫の炎を上げながら、ルシファーズハンマーを放った―――― ◇ 「そういえば、真理さんには夢とかってありますか?」 「何よ、藪から棒にいきなり」 「いえ、ちょっと話題に困ったもので…。言いたくないなら別にいいんです」 「夢、ねえ。アンタはどうなの?」 「俺は、世界一のポケモンブリーダーになることが夢ですね。色んなポケモン達の面倒を見て、彼らの健康や幸せをたくさん守っていけるような、そんなブリーダーに」 「…果てしないわねぇ。あんたみたいな夢持ってたやつ、一人知ってるわ」 「ハハハ、世界一ってのはちょっと高望みしすぎたかなって思いますけど、夢って大きい方がいいじゃないですか」 「そうよね…、私も昔は美容師になりたい…、って夢があったんだけど、世界中があんなことになっちゃったからなぁ…」 「美容師ですか。素敵な夢じゃないですか」 「そうかな?割とよくあるようなありきたりな夢だけど」 「いえ、素敵ですよ。俺も真理さんに散髪してもらいたいなぁ…なんて。 真理さんならきっとなれますよ」 「…そうかな。ありがと」 ◇ 胸にあった痛みを感じなくなったのは、全身にチリチリとした何かを感じ始めた辺りだった。 それが、フォトンブラッドが肌を焦がしているせいだということには、痛覚に鈍くなったタケシは気付かなかった。 膨大な力の代償に全身にかかる負荷はオルフェノクであっても平気ではいられないだろうもの。 それでも戦い続けられるのは、デモンスレートによる闘争心の増幅とそのための痛覚鈍化、そしてタケシの心中にあった強い思いからだった。 タケシは桜を、Nを通して、サトシ、ヒカリがどのような最期を迎えたのかを大まかではあるが把握していた。 こんなところで死んでいいような者じゃなかった。夢も希望もあった彼らが、無念のうちに死んでいったのだ。 そんな彼らの死に、自分がしてやれることは何もなかった。 だからこそ。死者に何かをすることはできないが、今を生きるみんな。 真理やN、ピカチュウやリザードン達の生きる道くらいは、夢くらいは守ってやりたい。 守らなくてはならない。 だからこそ、こいつを通すわけにはいかない。 正直、死ぬつもりなどないなどという言葉は自分に対する強がりでしかなかった。 そうでも言わないと戦えないような、そんな気がしたから。 だというのに。 体はとても軽い。さっきまでの怪我などなかったかのように動く。 相手が殴りかかってくる。剣で斬りつけてくる。 だが、そんな衝撃も大したものに感じられなかった。 受けた体から何かが折れる音が聞こえてきても、気にすることなく反撃した。 無我夢中に。全力で。 やがて、大きな隙ができたと直感した。 その時どうするべきか。脳裏に浮かんできたのは、桜があの時放った飛び蹴り。 やり方は分かっている。 デルタムーバーに声を告げ、引き金を引く。 三角錐が目の前に立つあいつを縫い付ける。 今、自分はピンプクを殺した攻撃を、敵を殺すために放とうとしている。 だが、それでもいい。この一撃で逃げた皆を守れるのなら。 電子音が響くと同時、足に熱が走ったのを感じ。 その瞬間、視界を炎のような揺らめく赤色が覆った。純粋な炎の色ではない、ポケモンの攻撃で例えるなら鬼火のような赤紫の炎。 それがExceed Chargeによって送られたフォトンブラッドが飽和したことでデルタギア自体から上がったものであり己の身体を焼いているものであるということには気づかない。 ただ、力が足に送られたのを感じ取ったタケシは、かつて間桐桜がそうしたように飛び上がり。 「うああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」 それが気合を入れるために発した叫びなのか、それとも体の何処かが感じ取った死に対する虚勢だったのか。 それはタケシにも分からない。 ただ、タケシがその瞬間に感じ取ったもの。 それは、一直線にポインターに向けて飛ぶ己の体と。 ――――――Exceed Charge 自分の使ったものとは違う、低い電子音のような声。 そして視界を覆う金色の光と。 その光の奥に見えた、見覚えのある少年と少女、そしてピンク色の小さな生き物の幻だった。 ◇ 「草加さん!いましたよ!あなたの探し人です!急いでください!」 草加が真理を探して院内を駆けまわっている時、ふとゲーチスのそんな声が響く。 そこはゲーチスの言っていた、真理を見たという階層の付近であり、きっとこの辺りだろうという場所だった。 一人で探すよりは手分けして探そう、というゲーチスの意見を聞き入れ、それぞれ別れて探していた。 そんな時聞こえてきたゲーチスの呼び声。 「…真理……!」 もしもの時のためにベルトを取り出しながら、声のした方に向かう草加。 「なっ…、あなたは…、ぎゃああああああああああああああああああ!!」 「!?」 その時聞こえてきた、ゲーチスの悲鳴。 まるで何者かに襲われたかのような声だ。 「――――真理!!」 急ぎ声のした部屋に向かう草加。 そこにあった光景は。 ―――灰色の影に首を捕まれた真理が、音もなく地に倒れ伏す光景。 「真理ィィィィィィィィィィ!!」 ファイズフォンを取り出しながら、灰色の影――オルフェノクへと向かい走る草加。 しかしオルフェノクはこちらに見向きをすることもなく人間の姿に戻り、開いた病室の窓から飛び出す。 帽子を被った、比較的長身の男。 咄嗟に窓に駆け寄る草加。駆け出す姿を見て追うために飛び出そうとし、生身で飛び降りられる階層ではないことを悟って思い直す。 「…真理!」 地に伏して動かぬ真理に駆け寄る草加。 生を確かめるためにその胸に手を当てる。が、鼓動は完全に止まっていた。 「真理…!真理!!!」 呼びかけてもその瞳が開かれることも息を吹き返すこともない。 真理は死んだ。 「うおおおおおおおおおおお!!」 怒りのあまり叫ぶ草加。 ファイズフォンを取り出し、変身コードを入力。 ファイズへと変身を果たした草加は、逃げたオルフェノクを追って窓を飛び出した。 「オルフェノク…!この、化け物があぁぁぁぁぁぁ!!!」 怒りに包まれたまま走る草加。 その瞳には、オルフェノクに対する憎しみしか映っていなかった。 ◇ 「うまくいったようですね」 と、物陰から姿を見せたゲーチス。 その傍にいるのは、ゲーチスに憎悪の目を向ける黒い狐のようなポケモン。 「ご苦労でしたよゾロアーク」 そう告げて、ゲーチスはポケモン、ゾロアークをボールに戻した。 これは、先に寄った部屋の中に落ちていたバッグに入っていたモンスターボール。 海堂や木場達とのいざこざの中、Nが落としていったもの。 そう、先に草加が見た光景、それは全てゾロアークの見せた幻だったのだ。 自分を利用するゲーチスに怒りを向けつつも、しかしその命令に逆らうことができないゾロアークは彼の言いなりとなるしかなかった。 今見せた幻影は、オルフェノクのような者に園田真理という少女を襲わせ、死に至らしめるというもの。 そしてそのオルフェノク役にはNにやってもらうことにした。 理由は二つ。 一つはゾロアークにとって最も親しい存在の方が幻のリアリティが上がるというもの。 そしてもう一つ。 (目を離したのは数時間だが、Nは人間に接触しすぎたようだ。あの時と同じ轍を踏みそうであるのなら、少し手を打たねばなりませんね) あのオルフェノクがN達を襲撃した時、遠目だがほんの少しの時間だが様子を伺うことができた。 その際、Nは彼ら人間とまるで仲間のように接しているようにも見えた。 確かにこのような場所である以上多少の協力者がいたとしても何らおかしくはないが、それにしてもあの時のNの顔は純粋で透明であったはずのNの表情ではなかった。 徐々に人間に引き寄せられている。 あの時名も知れぬ一トレーナーに遅れを取るまでの心を得られては手駒にすることもできない。 シロナに対して行ったあの脅しの効果もそろそろ薄れているはず、これ以上厄介な身内を抱え込みたくもない。 それ故の保険だ。 あの草加雅人という人間、オルフェノクに対する憎しみ、園田真理という存在に対する執着は深く、心にはなかなかに深い闇が巣食っているようにも見えた。 あの男を通して人間の醜さを知り、人間を見限るようならそれでよし。 激情のままの草加雅人の手にかかるようなら、それまでだろう。 「さて、どうしたものか…」 草加雅人の後を追ってみるか、それとも他の誰かを探して病院を離れるか。 肩に付着した灰を払いながら、ゲーチスは考える。 と、その時だった。 病院を揺るがすほどの響きと共に、コンクリートの墜落音のようなものがその耳に届いたのは。 ◇ そんなゲーチスの背後、天井に穴がポッカリ開いた病室内。 そこには1発の銃弾と、人一人分の体積はありそうな灰の山が積み重なっていた。 それは人間を信じた者。そして人間に裏切られた、そう考えた友を持った男の成れの果て。 残った力を振り絞って、その男、海堂直也が口にした言葉。 それを受け取った者の答え。 それはその頭に向けて放たれた1発の銃弾、そして。 ――――気持ち悪い そんな感想だけだった。 【海堂直也@仮面ライダー555 パラダイス・ロスト 死亡】 ◇ 病院を遠目に見ていた真理達の目の前で起こった光景。 それは、巨大な金色の刃が病院から飛び出て、そのまま病院の一角を斜めに切断するという光景だった。 そして遅れて、その付近の窓から奔った爆発のような閃光。 真理達は気付いていた。 その場所が、自分たちがタケシと別れた辺りに位置する場所であることに。 あの剣が、木場勇治によって放たれた攻撃であることに。 その光景をじっと見ていたグレッグルは、やがて静かに立ち上がり。 その様子を見ていたNも、真理に急ぐように促して立ち上がり。 しかし真理とピカチュウは、その光景を縛り付けられたかのように見続けていた。 「…真理、急ごう。じゃないとまた彼が追ってくる」 冷静であることを装うように告げたNの言葉。 「……シ……」 その言葉に堰を切られたかのように。 「タケシィィィーーーーーーーーーーーー!!」 「ピカピィーーーーー!!!!!」 真理とピカチュウはその名を叫んだ。 その表情は、ひどく憔悴したものだった。 少し前の時間に、一人の魔法少女が予知した少女の姿のように。 ◇ 「はぁ……はぁ……」 デルタとオーガ、二人の変身者の戦い。 その場に立っていたのは一人。 オーガ、木場勇治。 あの時受けたポインターから木場はかろうじて体をそらし、どうにか胴の中心点から拘束されるのを防いだのだ。 左の脇腹付近に受けたポインターだったがそんな外した位置に受けてなおもその場からの脱出は不可能だった。 しかし、体の中心に受けることをどうにか避けたおかげで右腕だけは動かすことができた。 咄嗟に木場も動く右腕でオーガフォンを操作、ミッションメモリーを挿入したオーガストラッシュを構えると共にExceedChargeを発動。 ルシファーズハンマーを放つデルタの体がこちらへと迫る前に、光の長剣をもってその体を両断。 赤紫の閃光を放つ爆発と共に、その体は消滅した。 もしこれがオーガでなくファイズやカイザなら、あるいはサイガであっても、あの状況で暴走したデルタの必殺の一撃から身を守ることはできなかっただろう。 「クソ…、こんなところで…!」 デルタに与えられた体のダメージに顔を歪めつつ、それでも木場は逃走した園田真理達を追って歩き始めた。 と、視線を写したその目の前で赤く無機質な色をした炎が揺らめいている。 それは、あの名も知らぬ人間が使っていた、木場勇治にとっては見知らぬベルト。 もしそれがまともな状態で落ちていたならば回収したかもしれない。 だが、今のそれは拾える状態ですらないだろう。 すぐに視線を戻し、病院の外に向けて足を進める木場。 そこから間もなく、デルタギアは静かに灰となって消滅した。 【タケシ@ポケットモンスター(アニメ) 死亡】 【D-5/病院が視認可能な場所/一日目 午後】 【園田真理@仮面ライダー555 パラダイス・ロスト】 [状態]:疲労(中)、身体の数カ所に掠り傷 、強い後悔 [装備]:Jの光線銃(2/5)@ポケットモンスター(アニメ) [道具]:基本支給品一式、支給品0~2(確認済み)、グレッグルのモンスターボール@ポケットモンスター(アニメ)、ファイズアクセル@仮面ライダー555、スマートバックル(失敗作)@仮面ライダー555、デルタギア@仮面ライダー555(戦闘のダメージにより不調) [思考・状況] 基本:巧とファイズギアを探す 1:タケシィィィ!!! 2:南にいる美遊と合流? 3:巧以外のオルフェノクと出会った時は……どうしよう? 4:名簿に載っていた『草加雅人』が気になる 5:イリヤと出会えたら美遊のことを伝える 6:並行世界? [備考] ※参戦時期は巧がファイズブラスターフォームに変身する直前 ※タケシと美遊、サファイアに『乾巧』、『長田結花』、『海堂直也』、『菊池啓太郎』、『木場勇治』の名前を教えましたが、誰がオルフェノクかまでは教えていません しかし機を見て話すつもりです ※美遊とサファイア、ネモ経由のナナリーから並行世界の情報を手に入れました。どこまで理解したかはお任せします 【N@ポケットモンスター(ゲーム)】 [状態]:疲労(小) [装備]:サトシのピカチュウ(体力:満タン、精神不安定?)@ポケットモンスター(アニメ)、サトシのリザードン(疲労(小)、悲しみ)@ポケットモンスター(アニメ) [道具]:基本支給品×2、カイザポインター@仮面ライダー555、変身一発@仮面ライダー555(パラダイスロスト)、割れたピンプクの石、不明支給品0~1(未確認) カイザギア@仮面ライダー555、プロテクター@ポケットモンスター(ゲーム) 、傷薬×3、いい傷薬×2、すごい傷薬×1 [思考・状況] 基本:アカギに捕らわれてるポケモンを救い出し、トモダチになる 1:海堂…、タケシ……! 2:真理を連れて病院から離れる 3:世界の秘密を解くための仲間を集める 4:ポケモンセンターに向かいたいが…? [備考] ※桜とマオとスザク以外の学園に居たメンバーの事を大体把握しました(あくまで本人目線) ※並行世界の認識をしたが、他の世界の話は知らない。 【D-5/病院周辺/一日目 日中】 【草加雅人@仮面ライダー555】 [状態]:負傷(中)、真理の死による激情 [装備]:ファイズギア@仮面ライダー555(変身中) [道具]:基本支給品、 [思考・状況] 基本:園田真理の保護を最優先。儀式からの脱出 1:真理を殺したオルフェノクを追い、殺す 2:オルフェノクは優先的に殲滅する。 3:織莉子とサカキは今の所信用する。だが織莉子が嘘言を弄していた場合は…… 4:ポケモン、オルフェノク、魔女に詳しい人物から詳しく情報を聞き出す。 5:Lとの約束のため病院か遊園地へ 3:長田結花は殺しておく。……が、今は手出し出来ない。 6:地図の『○○家』と関係あるだろう参加者とは、できれば会っておきたい [備考] ※参戦時期は北崎が敵と知った直後~木場の社長就任前です ※自分の知り合いが違う人物である可能性を聞きました ※オートバシンは病院の近くに置かれています。草加が回収するか放置するかは不明です ※灰色の怪人(オルフェノクのような何か)となったNが真理を殺す、という幻を見せられました 【D-5/病院内/一日目 日中】 【木場勇治@仮面ライダー555 パラダイス・ロスト】 [状態]:ダメージ(大)、疲労(大) [装備]:オーガドライバー一式@仮面ライダー555 パラダイス・ロスト [道具]:基本支給品、グリーフシード@魔法少女まどか☆マギカ、アヴァロンのカードキー@コードギアス 反逆のルルーシュ、 クラスカード(ランサー)@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、コンビニ調達の食料(板チョコあり)、コンビニの売上金 [思考・状況] 基本:オルフェノクの保護、人間の抹殺、ゲームからの脱出 1:園田真理を追う 2:すべての人間を殺したあと、村上を殺す。 3:ベルトを手に入れた乾巧と決着をつけたい。 4:たとえ別世界の結花であっても、自分を止めるなら容赦はしない。 5:ゼロとは組むが、いずれ殺しあう。 そろそろ病院で合流したいが… [備考] ※コロシアムでの乾巧との決戦の途中からの参戦です 【ゲーチス@ポケットモンスター(ゲーム)】 [状態]:左腕に軽度の火傷(処置済) [装備]:普段着、ベレッタM92F@魔法少女まどか☆マギカ、ゾロアーク(体力:ダメージ(中)、片腕欠損、ゲーチスに怒り)@ポケットモンスター(ゲーム) [道具]:基本支給品一式、モンスターボール(サザンドラ(ダメージ小))@ポケットモンスター(ゲーム)、病院で集めた道具(薬系少な目) 不明支給品0~1(未確認) 羊羹(1/4)印籠杉箱入 大棹羊羹 5本入 印籠杉箱入 大棹羊羹 5本入×4@現実、きんのたま@ポケットモンスター(ゲーム) [思考・状況] 基本:組織の再建の為、優勝を狙う 1:取り入れる人間を探すためにここから離れる? 2:表向きは「善良な人間」として行動する 3:人間に寄りつつあるNを見限るか、それとも人間に失望させるか? 4:切り札(サザンドラ)の存在は出来るだけ隠蔽する 5:美樹さやかは生きているみたいだがどうせ狂っているだろうし気にすることもないだろう ※本編終了後からの参戦 ※「DEATH NOTE」からの参加者に関する偏向された情報を月から聞きました ※「まどか☆マギカ」の世界の情報を、美樹さやかの知っている範囲でさらに詳しく聞きだしました。 (ただし、魔法少女の魂がソウルジェムにされていることなど、さやかが話したくないと思ったことは聞かされていません) ※桜とマオとスザク以外の学園に居たメンバーの事を大体把握しました(あくまで本人目線) ※病院の一角がオーガストラッシュによって切断され、崩れ落ちています。しかし病院全体としては崩れるほどのものでもありません。 ※デルタギアは消滅しました 119 蒼の精度 投下順に読む 121 X-evolution~戦いの中で 時系列順に読む 114 魔人病棟 園田真理 125 Nobody to watch over me タケシ GAME OVER N 125 Nobody to watch over me 海堂直也 GAME OVER 木場勇治 125 Nobody to watch over me ゲーチス 109 わたしの世界を守るため(後編) 草加雅人
https://w.atwiki.jp/3size/pages/2206.html
名前 年齢 身長 体重 B W H カップ 更新日 ミスiD2017 新谷姫加 23 163 87 62 89 2018/02/04 ミスiD2017 藤田恵名 31 160 90 60 90 G 2019/10/26 ミスiD2017美人賞(キレイサローネ賞) 本郷杏奈 30 165 85 57 88 D 2018/02/04 ミスiD2017吾妻ひでお賞 松本さゆき 35 172 91 60 89 G 2011/10/25 ミスiD2017安藤美冬賞 栄藤仁美 32 163 82 60 86 2018/02/04 ミスiD2017大郷剛賞 麻倉ひな子 26 158 88 58 88 F 2018/02/04 ミスiD2017佐久間宣行賞 斎藤亜美 26 149 70 55 79 2018/02/04 ミスiD2017ファンタジスタさくらだ賞 希代彩 24 153 70 52 80 2018/02/04 ミスiD2017吉田豪賞 茜さや 28 154 93 62 88 G 2018/02/04