約 145,030 件
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/8499.html
932 名前:弥次郎[sage] 投稿日:2023/04/10(月) 22 36 03 ID softbank060146109143.bbtec.net [63/83] 憂鬱SRW アポカリプス アウター・ワールド編SS 「外宇宙のドサ周りをしていたら休暇を取らされたアマツミカボシの場合」 C.E.78 C.E.太陽系 地球 大洋連合 日本大陸 如月技研本社併設集中医療センター 「通算5日の身体のフルメンテ……はぁ、やっと終わった」 如月の医療施設から出たアマツミカボシは大きく息を吐き出していた。 それもそうだ、各地を転戦し、宇宙怪獣との激戦を繰り広げ、あるいはほかの恒星系を梯子した彼は、休暇も兼ねて母星へと戻ってきていたのだ。 現地の設備だけでも身体のメンテナンスは可能なのであるが、やはり精神的なモノも含めてのケアが必要と言われた。 そんなわけで久しぶりに地球の1Gに、地球という母星の大地を踏みしめるまもなく放り込まれたのである。 改造をしている身体のフルメンテということもあり、口から吐き出したようにそれは5日間も続くこととなった。 まあ、それも仕方がないことではある。体の重要なところを結構な割合で義体化していることもあり、それを繊細にメンテするとなれば時間はかかるものだ。 まして、企業連の抱える高級戦力であるリンクスなのだ、瑕疵があっては困るどころではない。 そんなわけもあって、専用の医療施設に缶詰めにされて、やっとこさ自由の時間を得ることができたのだ。 (まあ、自由といっても人がついて回るんだけどな) しかし、得られた自由時間などほんのわずかだ。 ムラクモ・ミレニアム本社に戻っての業務が待ち受けている。主に書類業務であったり、軍への出向についての報告であったりする。 ついでに言えば日企連からの給与や賞与の受け取りというものが待ち受けている。 加えて、愛機のメンテナンスやら新装備の受領、あるいは新調などを行うのも待ち受けている、これもまた時間がかかる。 宇宙怪獣との戦いの中で得られたデータをもとに新装備の開発や既存の装備やフレームの改造や改良は逐次行われているのだ。 ほんのちょっと前線に出ている間にも、トレンドは移ろうもの、これにも目を通しておかねばならない。 もしも新装備やらを買い求めることになれば会社の方にも手続きをしなくてはならないし、さらに時間を食うだろう。 さらに実家とその関係で社交界に顔出しをしてご機嫌伺いをしたりされたり、愛想を振りまいて回るのも仕事の内となる。 それらの予定とかかるであろう日数を差し引きすると、本当の自由時間などほんのわずかとなりそうだった。 (会合への出席も難しくなりそうだしなぁ……) 現場の実働戦力であるアマツミカボシは、そこまで積極的に夢幻会の「会合」に出席しているわけではない。 実働ということもあり、連絡役を介して情報を受け取る程度で済ませていることも多い。 直接出席しなくとも、会合にはよく出る大空流星などから日企連の身内で行う「お茶会」で共有されることも多い。 そも、このアポカリプスの時期において実働がやるべきは現場での働きであり、後方に任せるべきは任せるが効率的というもの。 だが、一度は顔を見せておきたいというのもアマツミカボシの考えでもあった。何しろ、何度となく世話になっているわけであるし。 「出してくれ」 VIP専用の出入り口に来ていた迎えの車に乗り込み、出発。 ようやくリラックスかと思いきや、ここで書類仕事が待ち受けているのだから、この商売は決して楽ではない。 この移動時間さえも、仕事を片手間に済まさねばならないほどに仕事は溜まっていた。 殆どが代理人などに任せているとはいえ、自分が目を通しておかねばならない書類、自分でしか決済できない書類など山ほどある。 それの手伝いをする人員がいる手前、気が抜けないのだから、なんともはや。 933 名前:弥次郎[sage] 投稿日:2023/04/10(月) 22 37 07 ID softbank060146109143.bbtec.net [64/83] 専用の車ということもあり、前々世ではとんと縁のなかった高級車。 その内部は長い車体をぶち抜いた走るオフィス状態であり、自分の決済やサインを待つ書類であふれている。 ついでに言えば事務アンドロイドが2名ついているし、腕だけの補助員も複数いるというシュールな光景だ。 それでいて、要人襲撃に備えてガチガチに固められた防御システムなどを盛り込んでいるため、その外見に反してドンパチにも耐える一品なのだ。 そんな夢のある車内で行われるのは、現実と折り合いをつける長ったらしい作業である。 「決済、決済、また決済。やれやれ……」 給与明細、賞与明細、受けた依頼の収支報告書に仕事の報告書、差し引きされる税金の明細、控除される項目を並べた書類。 機密性保持のためなどの理由から紙媒体のものもあれば、電子データのそれもある。だから、印鑑と電子上のサインの両方が必要だ。 「そしてこっちは……いつもの、か」 次いで手を付けるのはメールの山だ。 同じく機密保持などの観点から紙媒体であったり、電子媒体を直接送ってきたり、あるいは電子上のそれであったりする。 これもまた、送り主は多種多様だ。業務上のモノもあれば、家や資産の管理を任せている代行業者もいる。 あるいは企業連を含む各企業からのお誘いなどもある。さらにほとんど利用していない本土の一般的なサービス業からも。 他にもあるとすれば、自分が有り余る資産を税金対策も兼ねて寄付している団体やらNGOなどからも報告が来ている。 お定まりの文言でいつものように寄付に感謝しつつもさらに無心するあたり、結構図太いというかなんというか。 (いつの時代も変わらないか……) なまじ見てくれや風聞はいいだけに、無碍に扱えないのも事実だ。 それにこのアポカリプス期に限ったことではないが、戦災で苦心する人々が全くの0というわけがない。 その支援のためにこそそういう団体や組織が存在しているし、余裕のある者は積極的に寄付をすることが推奨されているのも事実。 されども、頻繁にチェックできるわけでない自分のような金持ちを狙った詐欺やら横領というのは結構あるのだ。 平然と上前を撥ねられて他のことに使われるのは非常に腹が立つので、そこの精査は厳しくしてもらっている。 一先ず、電子上で送られてきたいつものにざっと目を通して、次に移る。 「全部追跡依頼だな……と」 チェックを入れたメールを全て処理依頼のフォルダに投げる。 一応自分宛ではあるが、中身は開封するまでもなくろくでもないメールだ。その数は数百万件にも及んでいた。 そのアドレスというか、アカウント自体がその手の迷惑メールなどを釣り上げるための偽物で、他に数百も存在している。 それもこれも有名税対策の一つだ。 名前が表に出ているリンクスは、この手の輩が集ってくるものである。 それらに対して偽のアカウントの情報を噛ませ、次々にアドレスを切り替えていくことで追跡を振り切るのである。 ついでに釣り上げた相手の情報開示請求を行うことも並列で行うことで、犯罪者や業者のあぶり出しを行う。 いつの時代も本当に変わらないと、アマツミカボシとしては思うばかりだ。分かりやすい詐欺に引っかかる間抜けなど、この界隈にはいないだろうに。 934 名前:弥次郎[sage] 投稿日:2023/04/10(月) 22 38 10 ID softbank060146109143.bbtec.net [65/83] そんなことを2時間以上もやっているうちに、車は自宅がある高級住宅街へと入っていく。 文字通りの意味での世界が違うエリアだ。 アッパーヤードというべきか、家ごとの敷地の割り当てが広く、なおかつセキュリティもかっきりしている世界。 企業の重役などが生活するような、いざとなれば区画ごとシェルターに収容される、そんな厳重さを備えている場所だ。 転生する前は、ごくごく一般的な庶民であったアマツミカボシにとって、この高級住宅街というのはまるで縁がなかった。 いや、前世においては、リンクスとして地上圏のコジマ汚染の少ない優良な土地に暮らすことができていたので、まるで0というわけではない。 けれども---戦場から戦場に渡り歩いているような生活を送っていると、ここが「家」という実感が薄い。 精々が休養のためのシェルターがいいところか。 前世においては特にそうだ。敵対企業からの暗殺やハニトラ、妨害工作などを避けるため、そう言うところでの生活が主だったのだ。 何しろ、リンクスを送り込んでの奇襲というものでBFFが退場したのは前世においてはある種転機でさえあった。 そののちの世代であったがゆえに、それに備えた対策の住居に暮らしていたのだ。 「ここも似たようなものだよな」 無論、実家に顔を出すというのもある。けれども、休暇なので一応自分の家に戻ってきたのだ。 とはいえ、殆どここで過ごすこともなく、そもそもが体裁を整えるために買ったに等しいこの家と土地にあまり執着はないのだ。 前述のように戦場に出るか仕事のためにあまり帰ってこない家であるし、ここも結局は仕事場に等しいのだ。 (まあ、家を大事にしろとは言われているけれど……) 今世の両親にはそういわれてはいる。 いわゆるハイソな、優雅な一族の生まれと育ちであるが、割と庶民染みた感性を持っていたと思う。 まあ、家への、一族という括りへの拘りは、建造物としての家への執着にもつながるものとは理解している。 けれど、戦争の申し子みたいな自分がそれを理解できても実行できるかと、そう思い--- (……!) 鼻腔を擽る香りに、そして、感じ取れる人の気配に、アマツミカボシの意識は急速に集中を取り戻していった。 「なるほど、今日という日を狙ったか」 納得の言葉を作り、それなりに身なりを整えると、鍵が開けられている玄関の扉を潜り抜けた。 セキュリティルームを抜けた先、家事アンドロイドに衣類や荷物の一部を預け、先客がいるリビングに向かう。 果たしてそこには、自分の想像通りの相手がいた。 「あら、ようやく」 「待っていたわ」 オディールとオデットの姉妹だ。 いや、そう呼ぶのは今は相応しくはない。 親しい仲とは言え、なぜ彼女らがここのセキュリティーをパスできたのか、その理由にも関わる。 具体的に言えば、この場にいる3人の薬指につけられている指輪だ。おそろいのそれは、単なるおしゃれ以上の意味を持ち合わせている。 935 名前:弥次郎[sage] 投稿日:2023/04/10(月) 22 39 30 ID softbank060146109143.bbtec.net [66/83] 「ああ……ただいま」 「「おかえりなさいませ、旦那様?」」 アポカリプスという時期を迎える前に、二人と自分は結婚していたのだ。 戦乱の合間に、本当に奇跡的に得られた期間に、式を挙げ、夫婦となったのである。 二人の格好は誰のチョイスなのかなんとメイド服だ。しかもかなりクラシカルな、前々世で言うところのミニスカメイドなどではない。 「まったく絵になるから困るよ」 「そう?」 「こういうのがお好きと聞きましてよ?」 「大好きだよ」 自分の趣向を把握されている。なので、大人しく負けを認め、両手をあげて降参を告げる。 ああ、そうだ、と内心呻くしかない。 彼女らと結婚したのはいい。けれど、互いに仕事に忙しく、結婚してから夫婦らしいことをした期間は短かったのだ。 ハネムーンに行ったり、互いの実家に行ったり、あるいは友人たちを招いてパーティーなどを開いたりはした。 後は夫婦らしいことを、やるべきことでありやりたいことをやってはいたが、それは気が付けばかなり前の事だった。 「待ちきれなかったか?」 「それはもう」 「お互いそういう身の上と理解している……けれど理解はしても納得できるかは別ですわ」 「……それに関しては、すまない」 代わりに、とタブレット端末を操作して告げる。 本来ならば予定がそれなりにつまっていたのであるが、いずれもキャンセルした。 「明日……いや、明後日までは久しぶりに夫婦らしく過ごそう」 「たった二日、ですか」 「けれど、値千金ですわね」 ふわり、と二人が間合いを詰める。鼻腔に二人のつけている香水の香りが満ちる。 そして、手が取られ、視覚も触覚も二人で満たされていくのを感じる。 「「それでは、思うが儘に愛でてくださいませ?」」 これ以上は野暮、というものだろう。 久しぶりの休暇を、アマツミカボシは二人の妻とともに堪能したのだった。 たまには何かを忘れるのも良いことだと、自分に言い訳しながらも。 936 自分:弥次郎[sage] 投稿日:2023/04/10(月) 22 40 10 ID softbank060146109143.bbtec.net [67/83] 以上、wiki転載はご自由に。 前の話で新婚気分キャンセルを描いておいてこれである。 まあ、しょうがないね! 因みに落ち着いて夫婦らしいことをして休めるのはアポカリプス期とその後のごたごたが落ち着いてからになりますねぇ… 厄介な磁器に結婚したものですよ、全く…
https://w.atwiki.jp/officialblog/pages/572.html
有名人・芸能人ブログを愛称から探せるリンク集です。 取得中です。 関連ページ 特集,ピックアップ 上へ
https://w.atwiki.jp/kolia/pages/647.html
愛国有名人
https://w.atwiki.jp/wiki4_kikaku/pages/12.html
固有名詞一覧 | | | | | | | | | | | | | | | | | | |
https://w.atwiki.jp/rozenrock/pages/339.html
ワタシは写真週刊誌に感謝している。 芸能カメラマンになっていなければ、猟奇的盗撮者になっていたから…… 私の名は「みっちゃん」。 またの名を「Docodemo Moguricom Camera-man」。 1秒間に10回「スクープ!」とシャウトしたとか、産まれると同時に両親のナイトライフを”SATSUEI”した等、伝説にはことかかない。 芸能出版業界で圧倒的人気を誇るフリーカメラマンだ。 だが家に帰ると…… ただの草笛みつ・2×歳だ……。 M:I ~Mitchan Impossible~ 今、私の主なターゲットはロックバンド「RozenMaiden」。 若い女性メンバーのみで構成され、ミュージックシーンを席巻する人気バンドだ。 だがそのメンバーの私生活は、ほとんどが謎とされている。 メンバーが女性のみという性格上、当然男性絡みの―― あるいは一部で噂されるメンバー間恋愛の――スキャンダルを求め、数多のゴシップ雑誌が取材班を繰り出して、彼女たちの私生活を追っている。 私もその一人であり、そしてもっともその謎の核心に近い人間、という訳だ。 しかし驚くべき事に、彼女たちがメジャーシーンに登場してから1年あまりが経過した今でも、依然として彼女たちの自宅はおろか、主な録音スタジオすらつきとめたものはいない。 彼女たちがメジャーレーベルと契約せず、あくまでも独自レーベルからのリリースに拘り続けているためもあるが、何よりも彼女たちの専属マネージャーである、金糸雀の手腕によるところが大きい。 そう、金糸雀。 カナ。 カナーーーーーーーーーーーーーーーー! そうよさすがは私のカナ!自他共に認めるRozenMaiden一の頭脳派! どれほど大手の出版社が一線級の敏腕取材班を繰り出そうとも、カナの裏をかくことは不可能ッ!無理無駄無謀の三拍子! ああんカナ超優秀だからーーーーーーーーっ! んんんんん仕方ないかなーーーっ、こーーーんなに可愛いんだもんーっ! あっいけない、取り乱しちゃった……。 えー、こほん。 RozenMaidenの専属敏腕マネージャー、金糸雀。 実は彼女は私の、年の離れた従妹であり、私の同居人でもある。 私がRozenMaidenに関して、他の出版社を出し抜くことができるのはそのおかげなのだ。 もちろん、同居人と言えども、プライバシーは別。 DMCの名誉に賭けて――はなはだ不本意な名誉ではあるが――カナのスケジュール帳をのぞき見たりなどは断じてしていない。 私はただ、日々カナを、その一挙一動一挙手一投足の悉くを、常に追いかけているだけ。 カナを追いかけるということは、即ちRozenMaidenを追いかけること。 そして、この私がカナを見失うなんてことはあり得ない、というだけのことだ。 ただし、家での私は、しがないOLということになっている。 「RozenMaidenを追うフリーライター・みっちゃん」の正体が私だということを、カナは知らない。 けれど。 下世話な芸能スキャンダルを追い回すのにも、実のところ疲れてきている。 本当は私、ファッションカメラマンになりたかった。 カナにも「いい感じかしらー」って言われるような写真が撮りたいのよ……。 それに私だって、これでもRozenMaidenの大ファンを自認している。 だから、彼女たちが本当に撮られたくない私生活をまで追うつもりはない。 とは言え、そんな私にも、どうしても気になることはある。 私だけじゃない、全芸能マスコミやファンはもちろん、 RozenMaidenのメンバーですら気になっていること。 それは――薔薇水晶の眼帯の謎。 カナの言によれば「、バンド結成以前、高校で初めて出会った頃から、彼女がその眼帯を外したところを見た者はいないそうだ。 寝る時はもちろん、お風呂でもプールでも海でも、雨が降ろうが雪が降ろうが、外した事はない、とか。 本人曰く「体の一部だから外れない」そうだが……。 外してみたい訳じゃない。 ただ、「外せない理由」が知りたい。聞いてみたい。 隠せば隠すほど知りたくなるのは、世の常というものだ。それはわかる。 だが……私自身は、この件を「仕事」にするつもりはない。 メンバーにすら秘密にしているくらいだ、それこそ「本当に撮られたくない私生活」に違いないから。 実際に何度か打診はあったが、全て断ってきた。 ……そうしたら、どうやらあの編集長……他のライターを雇ったらしいのだ。 それは昨夜のこと。 「……ただいまーかしら……」 「おっかえり~♪ほらほら、今日はごちそう作ったのよ~♪カナの大好きな卵焼きだって――」 「……。」 あれ、元気ないね……と口にするよりも早く、カナの目に――涙が。 「フギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!! どどどどどどどうしたのカナー!?どっか痛いのー!? みっちゃんのせい?みっちゃんが生きてるせい? いやああああああ私のカナーーーーーーーーーーーーーッ!!!!」 「ち……違うの……ただね……」 「あああああん泣いてるカナもかわいいーーーーーっ! じゃなくて、泣かないでカナーーーーーーーー! どうしたの?何があったのー!?」 「うん……実はね……このところ、ものすごくしつこいマスコミに貼り付かれてて…… ばらばらの眼帯の秘密を暴いてやるって……」 と、カナが見せてくれた名刺には―― 「フリーライター……篠原?」 聞いたことがある。 「有名人には”有名税”を支払う義務があり、マスコミはそれを徴収する代官だ」を信条とし、撮り揃えた写真を材料として、特ダネを「作り出す」男。 その特ダネは、真実と全くかけ離れたものであることも珍しくないという。 そして、奴に今回この仕事を依頼したのは、芸能誌「週刊無頼男(ブライボーイ)」。 シルクハットをかぶり、燕尾服を着た兎顔の男がトレードマークだ。 その編集長・ラプラス野間が掲げる編集方針は「下半身さえあればいい」。 以前からRozenMaidenに目をつけ、実際私も一度その仕事を受けたことはあるが……私の書いた記事が載ることはなかった。 曰く、「ファックオフ!私はそんなシャシンじゃ勃たねんだよ!!」 ……( ゚д゚)、ペッ その篠原とラプラスが、薔薇水晶を、RozenMaidenを狙っている……って? 冗談じゃない。このままにしておいたら、いかにカナの手腕をもってしても、とてもスキャンダルを抑えられないだろう。 なにせ相手は火のないところに煙を立てるどころか、油を撒いて火をつける男たちだ。 というか、カナを泣かせた時点で万死に値する。許さない。断じて許せない。 あいつらに私のシイタケをブチこんでやる! ……私のシイタケって何、とかは訊かないで欲しい。 そんなことを考えていたら、危うく携帯電話の呼び出し音を聞き逃すところだった。 ”Go To DMC!Go To DMC!” デスメタルじみた声で携帯電話が叫ぶ、いつものコール音。 このコールが私を、「草笛みつ」から「DMC・みっちゃん」に変える。 ――いいでしょう、やってやろうじゃない。 この私がRozenMaidenを守ってみせる。みっちゃんの名にかけて! * 今宵はRozenMaidenのライヴステージ。 とにかく、まずは彼女たちの――今回の場合は薔薇水晶の ――プライベートをつきとめなくては話にならない。 彼女たちを追うとしたら、私ならどうするかと考えると、チャンスはライヴの終了後。 メンバーが会場から出てくる、その時だ。 もちろん普通に出待ちをしていても、誰一人として捕まえられはしない。 彼女たちはいつも、誰にも知られることなく会場を後にする。 そのあまりの隠密ぶりに、楽器や舞台設備を運び出す鞄の中に隠れているのではないか……なんて説が、まことしやかに囁かれているくらいだ。 だが、この私だけは話が別だ。 会場外に入り乱れる、ファンや作業員、警備員にマスコミ陣。 その無数の人の気配の中から、私はカナを見つけることができる。 もちろん盗聴器なんかつけたりはしていない。そこらのパパラッチとは愛が違うのよ愛が。 その愛の証として、私がカナに送った香水”Pizzicato”が、 私をカナの居場所まで導いてくれる――という訳。 そして、マネージャーであるカナの居所をさえ追っていけば、 メンバーのそれもある程度掴むことができるのは自明というもの。 ――いた。 前方約30m。薔薇水晶と、その後をつける篠原を発見、ターゲットロックオン。すかさず追跡開始。 薔薇水晶は特に周りを気にする風でもなく、脇目もふらずに路地を歩いていく。 ほとんど足音も立てず、滑るように。 あのヒールでよく、あんなに静かに歩けるものね。 ヒール? ふと、妙なことに気がついた。 彼女……なんの変装もしていない。 そう、あのヒールはまさに、ステージ上で履いていたロングブーツ。 芸能人の定番、サングラスすらかけていない。 服装にしても、さすがにステージ衣装とは違うものの、フリル全開の真っ白なロリータ服。 紫を基調にしたステージ衣装より、むしろ目立つくらいだ。 髪型もほとんどいじっていない。腰まで伸びた銀髪が、綺麗なウェーヴを描いてる。 もちろん、トレードマークの眼帯だってそのままだ。 確かに若干の違いはあるものの、どう見ても薔薇水晶です。本当にありがとうございました。 ……どうして、誰も騒がないんだろう? 有名人だということを抜きにしても、あれだけ目立つ服装と美貌に、誰一人反応しないなんて。 ことさら人通りを避ける風すらないのに、まるで誰にも彼女の姿が見えていないかのようだ。 「……………………。」 突然薔薇水晶が、何の前触れもなく立ち止まった。 咄嗟にそこに転がっていた段ボール箱を被り、身を隠す。 黙ったまま周囲を凝視する、金色の瞳。その前に篠原が、カメラを片手に姿を現す。 「まさか、キミの方から呼び出しが来るとは思わなかったよ、RozenMaidenの薔薇水晶サン。 教えてくれるんだって?その眼帯のヒミツとか、水銀燈との”あのウワサ”の真相とかサ」 呼び出した?わざわざ? 「じゃあお話の通り、撮らせてもらおうか。最初はまずその眼帯から……奥の奥までね。 わかってると思うけど、逆らったら大変なことになると思うよ? キミだけじゃない、キミらの行く先々全てで、俺の「眼」がキミたちを撮り続ける! ああ、キミらは普通に暮らしていればいい。 素材となる画像の数さえ揃えば、あとは俺の「眼」が真実に合成……編集してやるさ。 覚悟するんだな、RozenMaidenの全員撮り殺してやる!ギャハハハハ!」 篠原の奴が、下卑た笑みを浮かべて薔薇水晶に近づいていく。 そして無造作に、その左目の眼帯に手を伸ばす。 舌なめずりの音が聞こえるようだ。背筋に悪寒が走る。 と。 「かわいそう……」 初めて、薔薇水晶が口を開いた。奴の手が止まる。 「あなたは、かわいそう……」 奴の動きが、表情が、唐突に固まった。 「身の程を知らないのね……だったら……私が壊してあげましょう」 そう呟いたかと思うと、薔薇水晶は眼帯に手をかけて――付け替えた。左目から、右目に。 ……違う。 いつもの、変化の乏しい表情が嘘のような、楽しくて仕方がない、といった感じの笑み。 いつもの、抑揚の薄いウィスパーヴォイスじゃない、とろける様な甘い声。 いつもと同じように淡々として、けれど「何か」をこらえているようで。 その左目、金色の瞳に浮かぶそれは――狂喜。 違う、薔薇水晶じゃない――この子は。 こ の 子 は 誰 ? ――少しの間、耳を塞いでいてね?草笛さん 耳元で突然囁かれた。あの声で。 これだけ離れてるのに、私にだけ聞こえるように? なぜ、とかどうやって、とか考える間も惜しんで、両手で耳を塞ぐ。 直感が全力で警鐘を打ち鳴らしてる。 ”あ れ は ヤ バ い 。” 唐突に、「彼女」が歌った。ほんのわずか、1~2フレーズ程度だったろうか。 倒れていく。 奴が。 至福の表情を浮かべて。 ――幸せな夢の中で、永遠にお眠りなさい、ミスター…… 塞いだはずの耳の奥で、確かにそう聞こえた。「彼女」の声が。 * あれから数日、「週刊無頼男」の発売日。 だが、そこに薔薇水晶の眼帯の秘密が掲載されることはなかった。 あの後、「彼女」が何者なのか、「薔薇水晶」は――いや、「彼女」は教えてくれた。 彼女の名は雪華綺晶。薔薇水晶の、双子の姉だそうだ。 確かにその名は、RozenMaidenのアルバムで時折、「作詞協力」の肩書きで記されていた。 いつどこで入れ替わったのかはわからない――そこまでは教えてくれなかった――が、薔薇水晶が篠原につきまとわれて困っていることを聞き、一肌脱いだのだという。 彼女の歌声は、聴いた者の心を、いや「脳」をダイレクトに「揺さぶる」ことができるそうだ。 どんな人の脳でも思い通りに「揺らし」て、その心を思うまま操れるのだ、と。 そして――それ故に、RozenMaidenとしては活動しないのだと。 篠原はあの後入院した。至福の表情を浮かべたまま眠り続けている、という。 体のどこにも異常はないのに、まったく目覚める気配もないそうだ。 多分、永遠に目覚めることはないだろう。 あの時彼女が言った通り、幸せな夢の中で眠り続けるのだ。死ぬまで。 また近づいてくるものがいたら、同じ目に遭わせてやる、何度でも。 彼女はそう言った。だけど、それにも限度というものがあるだろう。 そもそもRozenMaidenを取材しようとする人間が、片っ端から植物人間になったりしたら、それはそれで別のスキャンダルを呼んでしまう。 臭い臭いは元から断たなきゃ、である。そして、それは私の専門だ。 「――という訳で。今後、RozenMaidenに対するああいった取材は無しにしてもらいますよ? 念のため言っておきますが、それが貴方の身のためですから」 「ほう?一介のフリーライター風情が何を仰るやら」 余裕の笑みを浮かべるラプラス。そんな顔していられるのも今のうちよ。 「ここへ来る前、ちょっと地獄に寄って、あんたを埋める墓穴を掘ってきたのよ」 ラプラスの目の前に、写真をぶちまけてやる。 そこに写っているのは、出入りの探偵事務所長・勲 薫(通称くんくん)氏――もちろん♂――とラプラスの、それはそれは暑苦しい逢瀬の有様。 ちなみにラプラス攻め×くんくん受け、らしい。 もちろん正真正銘この私の目で確かめ、この手で撮ってきた真実だ。 顔色をなくしたラプラスに最後通告。 「いいこと?もしもこの先、いわれなくRozenMaidenを貶めるような取材をしてみなさい。 このDMCが、SATSUEIするわよ?」 おわーり 短編SS保管庫へ
https://w.atwiki.jp/gemaniwiki/pages/27.html
ゲマニの有名な板纏め*
https://w.atwiki.jp/chinesedq9/pages/28.html
ドラクエ関連呪われし夢の道Lv42 (すぎまろ42) あらぶる大地の坑道Lv70 (すぎまろ) けだかき闇の世界Lv70 (ジョルジュ) 放たれし魔神の世界Lv92 (すぎやん92) 残された光の凍土Lv95(イッチー) 残された神々の奈落Lv97 (すぎやん97) あらぶる魂の遺跡Lv99 (すぎやんフォロボス) 音楽・芸人ゆらめく空の火口Lv20 (TMRの地図) 配布人さんうす暗き獣の地下道Lv1 (バグパイプ臼倉) けだかき大地の巣Lv60 (ホマをーちず) とどろく空の世界Lv61 (61の2B世界(H編)) ドラクエ関連 呪われし夢の道Lv42 (すぎまろ42) 発見者:すぎまろ 場 所:東ベクセリア地方(18) 地 形:遺跡(3~5) ボ ス:B11F Sキラーマシン 宝 箱:F3/G8/H4 【即開】はやてのリング×2(B3,B4)、きんのゆびわ(B4) 内 容:すぎやまこういち氏が発掘してファミ通の読者にプレゼントした地図。ルイーダの酒場にも配布(リッカから)。 流 通:2011.03 あらぶる大地の坑道Lv70 (すぎまろ) 発見者:すぎまろ 場 所:ヤハーンしっち(4E) 地 形:遺跡(7~9) ボ ス:B12F 邪眼皇帝アウルート 宝 箱:A2/B3/C3 【即開】ドラゴンの杖(B9)、ふんさいのおおなた(B11)、じごくの弓(B9)、古強者のブーツ(B7) 内 容:すぎやまこういち氏が発掘してコンサートで配布した地図。 流 通:2010.01 けだかき闇の世界Lv70 (ジョルジュ) 発見者:ジョルジュ 場 所:カズチィチィ山(5B) 地 形:洞窟(6~8) ボ ス:B13F 怪力軍曹イボイノス 宝 箱:C7/D2/E3 【即開】さとりのワンピース(B6)、しわよせのくつ(B10)、古強者のよろい(B12) 内 容:堀井雄二氏が発掘してコンサートで配布した地図。 流 通:2010.01 放たれし魔神の世界Lv92 (すぎやん92) 発見者:すぎやん 場 所:東セントシュタイン(87) 地 形:遺跡(7~10) ボ ス:B16F 破壊神フォロボス 宝 箱:B2/C3/D6 【即開】はやてのリング×2(B3×2) 内 容:すぎやまこういち氏が京都のサイン会で配布した地図。 備 考:「ルールブレイカー」のランク違い。 流 通:2019.12 残された光の凍土Lv95(イッチー) 発見者:イッチー 場 所:オンゴリのがけ(66) 地 形:氷(9~12) ボ ス:B17F グレイナル 宝 箱:S2/A3/B4 【即開】特になし 内 容:DQ9プロデューサー市村龍太郎氏が発掘して配布した地図?(情報求む) 流 通:2015.10 残された神々の奈落Lv97 (すぎやん97) 発見者:すぎやん 場 所:西ナザム地方(71) 地 形:遺跡(9~12) ボ ス:B17F グレイナル 宝 箱:S2/A5/B4 【即開】 内 容:すぎやまこういち氏が京都のサイン会で配布した地図。 流 通:2019.12 あらぶる魂の遺跡Lv99 (すぎやんフォロボス) 発見者:すぎやん 場 所:東べクセリア地方(15) 地 形:遺跡(9~12) ボ ス:B17F 破壊神フォロボス 宝 箱:S1/A3/B4 【即開】ぶしんのブーツ(B5)、しわよせのぼうし(B6)、まてきの杖(B14) 内 容:交響組曲ドラゴンクエスト9先行視聴会の会場「Bajamar」と「六本木ルイーダの酒場」で配布されたすぎやまこういち氏の地図。 備 考:洞窟入口!から~ボス部屋到着まで最速4分14秒。(検証:がおちゃさん) 流 通:2011.03 音楽・芸人 ゆらめく空の火口Lv20 (TMRの地図) 発見者:カイエン 場 所:ベレンのきしべ(23) 地 形:火山(2) ボ ス:B5F スライムジェネラル 宝 箱:H3/I1 【即開】特になし 内 容:T.M.Revolutionの西川貴教さんが発掘してコンサートで配布した地図。 流 通:2011.03 配布人さん うす暗き獣の地下道Lv1 (バグパイプ臼倉) 発見者:バグパイプ 場 所:セントシュタイン横(05) 地 形:遺跡(1) ボ ス:B4F 黒竜丸 宝 箱:H1/I1 【即開】シルバートレイ(B3) 内 容:全日本でDQ9地図配布会を巡り開催する超有名人・バグパイプさんの臼倉だドン! 流 通:2016.01 けだかき大地の巣Lv60 (ホマをーちず) 発見者:たろすけ 場 所:西セントシュタイン(06) 地 形:洞窟(7~9) ボ ス:B12F アトラス 宝 箱:B5/C5/D1 【即開】あぶないビスチェ(B10) 内 容:かつてに秋葉ルイーダ(ヨドバシカメラ第2エントランス辺りのこと)や秋葉公園ですれ違うと、必ず貰えるたろすけさんのB9F敵無し地図。 流 通:2015.10 とどろく空の世界Lv61 (61の2B世界(H編)) 番 号:6161-H 発見者:カカシ(中国) 場 所:サンマロウ地方(2B) 地 形:洞窟(9~11) ボ ス:B13F Sキラーマシン 宝 箱:S3/A5/B2 【即開】天使のソーマ(B12)、げんませき(B6)、サタンヘルム(B4)、メタスラブーツ(B7) 内 容:Seed 6161・Lv61。このミラクルな数字は、地元のドラクエ有名人「liuyiさん」の象徴です(笑)。Hと2Bは(ry ※神の左魔の右さん 流 通:2011.03
https://w.atwiki.jp/officialblog/pages/447.html
有名人・芸能人ブログを旧姓の名前から探せるリンクです。 取得中です。 関連ページ 特集,ピックアップ 上へ
https://w.atwiki.jp/cgi_ffb/pages/35.html
有名人等 わるいいみでのらないようにきをつけましょう() テンプレ ・名前 ・どんなひと(活動場所や伝説等)
https://w.atwiki.jp/xarpa2/pages/50.html
固有名詞 概要 固有名詞は、一般に特定の人物や場所などをほかのものと区別するために特別に名づけられた名称のことです。 固有名詞は英語では先頭を大文字にするなどの特別な書き方が行われますが、xarpa2の固有名詞はxarpa2の文法に従っている限り形の上で一般名詞と区別がありません。xarpa2のもとでは、人や物に対して名前を付けることは狭い範囲だけで使える単語を新しく作って意味を定義することと同じです。「xarpa2」が小文字の「x」で始まっているのもこのためです。なお、xarpa2ではxarpa2のことを「2ne xarpa」(ナーネ シャルパ)または「naxarpa」(ナシャルパ)と呼びます。 しかしながら、多くの固有名詞は外来語でもあるため、多くの場合一般名詞と形の上で異なります。