約 496,474 件
https://w.atwiki.jp/psychotoolbox/pages/105.html
誉めノート 別名 誉め行動記録表 用途 望ましい行動を増やす 誉める回数を増やす 誉めるトレーニングを動機づけマネジメントする 用例 誉めることが難しく感じるとき 誉める行動が見つからないと感じるとき ほめることがテレくさくて抵抗があるとき 使用法 (1)ノートに三列の表をつくる。 (2)それぞれの列に時間,望ましい行動、それをどう誉めたかを書く。 (3)1日1ページの記録をつける。 (4)次第にページを埋める個数(ほめた数)が増えていくのがわかる。自分のトレーニングの進展と、子供の望ましい行動の増加がわかってモチベーションを高め、誉める習慣が身につく。 解説 家族のうち、すべての大人が1冊づつ、このノートをつけるなら最高である。 互いのノートを見せあい、自分が見逃していた望ましい行動や、自分でも参考にしたいよい誉め方などの情報を交換できる。 もっともたくさん誉めていた人は賞賛に値する。みんなでその人を誉めてあげよう(このよい行動がさらに増えるだろう)。 参考文献 「読んで学べるADHDのペアレントトレーニング」(シンシア・ウィッタム、明石書店、¥1800;ISBN 4750315524) 邦訳名に偽りあり。ADHDの本ではない。むしろADHDをも含めたすべての子どもと親に役立つ、ペアレント・トレーニングの名著。記述がシンプルで、1章づつ試しながら、読み進めるのがよい。 参考文献 シンシア・ウィッタム『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング』(明石書店) →邦訳名に偽りあり。ADHDの本ではない。むしろADHDをも含めたすべての子どもと親に役立つ、ペアレント・トレーニングの名著。記述がシンプルで、1章づつ試しながら、読み進めるのがよい。
https://w.atwiki.jp/kohakugawa/pages/4.html
熊野神社 片倉酒店 やたらとガタイのいい店主が営む酒店。 明石翔太が働いている。 ㈱Only Color本社
https://w.atwiki.jp/chiuzazie/pages/263.html
前ページ次ページSSまとめ 32-732 32-732 名前:“軽く”ワープ[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 03 22 49 ID ??? 1/2 う〜ん何かネギ君じゃ攻めっぽくないな〜ヘタレ攻めがやっとかな? でも小太郎君受けが基本の私としてはぜひ強気攻めで頑張ってもらわないと… 「ネクタイの使い方ぐらい僕が教えてあげるよ」 そういうとネギは自分のネクタイをはずし小太郎の手を縛り上げた。 「ネ、ネギ……何を……」 さらにその端を本棚へと結びつける。 「お仕置き…だよ」 笑みを浮かべながら、身動きのできない小太郎の制服のボタンに手をかけた。 おーいけそーいけそー頑張れーネギくーん いや待てよ?どう考えても小太郎君は総受けよね?ならもうすでに瀬流彦先生あたりにも… 「小太郎君…君がここに来たときからずっとみてたんだ…君を…」 キャーーーーーーーキターーーーーーー!! うーん瀬流彦先生ってきっとすごく優しいんだろうな…アノ時も あーだから新田先生とも付き合ってるのね…… カモフラージュで!! 肉体関係はナシで!! やさしいなぁ瀬流彦先生(はぁと 32-733 名前:“軽く”ワープ[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 03 23 36 ID ??? 2/2 てことはセル×コタ前提でネギ×コタを煮詰めなおすべきね… 「もう…僕以外の人にこの肌を触れさせるなんて…耐えられない…」 ネギの指が小太郎の首筋をつーっと撫でる。 「んっ……」 途端に小太郎は身をよじる。 「ほら…相変わらず敏感だね…こんなだから、誰にもあげられないんだよ…」 おー、いーいーいー!! これなら・・・・ってちょっと待った!高畑先生もいるじゃない! うわこれやっべー絶対高畑先生総攻めだよね〜〜〜〜〜〜というより帝王…いやいや魔王!!(笑) もー学園町先生も明石教授もガンドルフィーニ先生も弐集院先生もまとめて全員とっかえひっかえに…って あーもー わけわかんなーい 高畑「どうしたんだい?早乙女くん…ボーっとして」 ハルナ「あはうあ!?魔王!?(やっべー軽くワープしてた)」 高畑「魔王?」 ハルナ「えっ…あっ!い、いや何でもないです!それじゃ!(もうこれはすぐに描くしかNeeeeeeeeee!!!)」 32-763 32-763 名前:へべれけさん・17[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 17 45 02 ID ??? へべれけさん・17 1/6 麻帆良学園中等部女子寮。そこには夜な夜な徘徊する酔っ払い女が棲むという……。 「う〜い。今日も美味しいお酒で〜す」 すっかり千鳥足の柿崎さん。今夜は誰の部屋に押し掛けるのでしょうか。 「ごめん、そろそろ限界……」 ほんのり頬を染めたアキラさん。そのまま自分のベッド潜り込んでしまいました。 「どうしたアキラ。夜はまだまだこれからだろう?」 「真名は元気だね……」 そう答えるのがやっとのようですね。襲い掛かる睡魔に、アキラさんは抵抗する事なく眠ってしまいました。 「あーらら。亜子に続いてアキラもリタイアかあ〜。どーした運動部!」 ちらり、と柿崎さんは真っ先にリタイアした和泉さんを一瞥し、煽り立てます。 「まだまだー! 柿崎には勝てなくても、たつみーには負けないよっ!」 威勢良く宣言して、明石さんはくいっ、とグラスを呷りました。 「ほほう、この真名さんに勝てると思っているのか?」 龍宮さんは不敵な笑みを浮かべながら明石さんにウイスキーを振る舞います。 「しかし……」 ぼそり、と龍宮さんは口を開きました。 「本気で明石の誕生日まで飲み続けるのか?」 「とーぜん。こいつら誕生日が近いんだし、ぶっ通しで後夜祭やってりゃいつの間にかゆーなの誕生日前夜祭、 ってワケよ。……ひっく」 何といいますか、柿崎さんらしい企画ですね。 「で、あたしの次は桜子だから、6月9日まで大騒ぎ、ってコトかにゃ?」 「むう……」 明石さんと龍宮さんの表情に緊張の色が見えます。 「らいじょーぶれすっ! 私も鬼じゃないれすから、リタイアしてもぜーんぜんおっけーですよーだ」 からからと笑いながら柿崎さんはワインをぐびぐびとラッパ飲みする始末です。果たして明石さんと龍宮さんは この酒宴リレーを完走出来るのでしょうか? 32-764 名前:へべれけさん・17[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 17 45 39 ID ??? 2/6 「あたしとたつみーはともかく、亜子とアキラには災難かもね」 明石さんは苦笑しながらウイスキーを喉に滑らせます。と、ベッドの方では和泉さんが、 「うう……、もうアカンて……。飲み切れへんよ……」 などと寝言を呟いていました。どうやら夢に出てくるまで飲まされたようです。 こうしてアキラさんと明石さんの部屋は宴会場と化していました。 アキラさんがリタイアしてから二時間。そろそろブレーキが壊れる頃合ですね。 「亜子ぉ〜、大好きだにゃ〜♪」 すっかりぐでんぐでんになった明石さん。もぞもぞと和泉さんの隣に潜り込みます。 「ぬっふっふ、どーれ、そろそろ私もアキラを……!」 同じく泥酔した龍宮さん、がばあっ! と衣服を脱ぎ捨てました。ビックマグナムも臨戦体勢ですね。 「ちょーっと待ったあああっ!!」 「うにゃ?」 「むっ?」 今にも発情モードに突入しそうだった二人を、柿崎さんは据わり切った目で制止しました。 「ちょいとそこのけだものさん、私の悩みを聞いてちょーだい」 水を差されてしまった二人は、やれやれといった表情で戻ってきました。しょんぼりと頭を下げた龍宮さんの ビックマグナムが、彼女の興ざめした心境を物語っていますね。 「えー、あんたらが盛ろうがハァハァしようがらぶらぶで甘々だろーが、私ゃ一向に構いませんよ。でもね、 おねーさん別れたばっかりだから淋しいのっ!!」 さすがは酔っ払いですね。言ってることが矛盾しています。 「―――で、我々にどうしろと?」 「にゃー」 こほん、と咳払いして、柿崎さんは宣言しました。 「この私にぴったりの相手を紹介しなさーいっ!!」 潔い、あまりにも潔いおねだりでした。 こうして『第一回・へべれけさん恋人探し大会』の幕は切って落とされました――― 32-765 名前:へべれけさん・17[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 17 46 12 ID ??? 3/6 「そもそも、チアの仲間じゃダメなのかにゃ? くぎみーも桜子もフリーだし」 口火を切ったのは明石さんです。しかし柿崎さんはちっちっち、と指を振りました。 「桜子は長谷川に夢中だし、円は妹二人を溺愛しちゃってて恋愛する気ゼロじゃん」 「では、明日菜はどうだ? 貴様の誕生日に何やらあったそうじゃないか」 「アスナねえ……。なんつーのかな、ありゃ腐れ縁、ってヤツだし、アイツはいいんちょ狙いですぜ」 素っ気無く答える柿崎さんに、龍宮さんはむむむ、と唸るばかりです。なにがむむむ、だ! とある人に 突っ込まれそうな唸り方ですね。 「となると他にフリーなのは……。あ、本屋がいるじゃん! あれ程の逸材がフリーだなんて美味しくね?」 「本屋かあ……。本屋ねえ……。本屋……。うーん、ちょっと厳しいかな?」 「何故だ?」 龍宮さんの疑問に、柿崎さんはあっさりと答えました。 「だってこの作者、のどゆえ派じゃん」 「あいたたた……」 名案だと思っていた明石さんは、あまりのぶっちゃけ話に天を仰ぎました。 「ええい、ならば総受けの古菲でどうだ!」 「元祖総受けの桜咲さん、ってのもあるし!」 「うお、こいつは強烈なのが来たねえ……」 二人の提案に、柿崎さんはぐいっ、と酒を呷りながら考え込みます。 「どっちも捨てがたいわね……。これは悩み所だ……」 酒の量が増すばかりで一向に結論は出てきません。と、そこで龍宮さんがある提案をしました。 「どうだ? 今から実物を拝みに行かないか?」 「おおっ、それだっ! 今なら天使の寝顔が待ってるにゃー♪」 すぐさま明石さんが食い付きます。これには柿崎さんも重い腰を上げるのでした。 「いくか」 「いこう」 「いこう」 「いこう」 そういう事になった。 32-766 名前:けだものさん[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 17 53 34 ID ??? 4/6 (タイトルが変わったのは目の錯覚です) 「ゆーな、なんでウチまでついてく必要があるん?」 明石さんにムリヤリ引っ張られた和泉さん。眠そうに目を擦っています。 「いや、相手はかなりの強敵だからね」 明石さんの返事に、和泉さんは首を傾げるばかりです。ともあれ、一行は古菲さんの部屋に侵入しました。 「おお……!」 ごくり、とみんな息を飲みます。少し暑いのか、古菲さんのパジャマはやや乱れていました。 「どうですかな、柿崎さん?」 「いやはや、堪りませんなあ龍宮さん!」 「ううっ……!」 「くーちゃん、かわええな〜♪」 早くもビックマグナムがおっきした龍宮さん。じゅるり、と涎を拭い取る柿崎さん。何やらぷるぷると 痙攣している明石さん。みんな、古菲さんのいぢめてオーラに当てられたようですね。ただ一人和泉さんは 平静を保っていました。 「もう辛抱たまらん! いくぞ柿崎ぃ!!」 「サー! イエッサー隊長!!」 二人のけだものさんが、宙を舞いました。見事なルパンダイブでした。 「ひゃあっ!? い、いきなり何するアル!」 憐れな古菲さんは、発情したけだものさんに美味しく食べられてしまいました。 「あわわ……、ゆーな、はよ助けてあげな! ―――って、ゆーな?」 ガクガクブルブルと震えていた和泉さん。明石さんに協力を求めましたが、その明石さんはというと……、 「ハァハァ……、も、もうあたしも限界だよ……!」 ぷちん、と理性の糸が切れ、三人目のけだものさんが誕生しました。 「亜子っ!!!」 「きゃああっ!? ちょっ、ゆーな、みんな見とるのに……! やぁん!」 明石さんはがばあっ! と和泉さんを押し倒しました。どうやら和泉さんは明石さんの浮気防止策として、 連れてこられたようですね。こうして、けだものさん達の宴はしばらく続いたそうです――― 「ゆーなはウチにひどいことしたんやね(´・ω・`)」 「台詞まで取られたアル(´・ω・`)」 32-767 名前:けだものさん[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 17 56 46 ID ??? 5/6 「さて、もう一人の総受けはどうかな?」 「くーちゃんと桜咲さん……。どっちが美味か!」 「えっと、対くーふぇ戦の記録はたつみー七発、柿崎が四発、と。さあ、桜咲さんは記録更新出来るかにゃ?」 三人のけだものさんは爽やかな表情で桜咲さんの元へ向かいます。ちなみに明石さんはちゃっかり和泉さんを 三回食べたそうです。 「なんでワタシまで……」 「ううっ、またゆーなに食べられてまうん?」 何故か和泉さんと古菲さんまでもが同行しています。これも桜咲さんという総受けの魅力なのでしょうか? 「おはようございます……!」 部屋に侵入した一行は、取り合えず一緒に眠っていた木乃香さんを起こしました。 「んん……、あれ、みんなどうしたん?」 「実はね、ごにょごにょごにょ……」 木乃香さんがむくりと起き上がると、早速へべれけさんが説得に当たります。クラスでは朝倉さんと並び、 口達者な柿崎さんです。あっという間に木乃香さんを丸め込んでしまいました。 「せやなあ……。みんなで可愛がった方がせっちゃんも喜ぶやろ」 ここに、四人目のけだものさんが爆誕しました。何と言いますか、最早エロパロ逝き寸前です。 ごくり……! 四人のけだものさんは一斉に桜咲さんを視姦します。 「けだものや、けだものさんがおる……!」 「みんな怖いアル……!」 和泉さんと古菲さんは怯えながらも、桜咲さんから視線を外そうとはしません。さすがは元祖総受けです。 そして――― 『いっただっきまーす!!!』 龍宮さん柿崎さん木乃香さん。三人のルパンダイブが炸裂しました。 32-768 名前:けだものさん[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 17 57 47 ID ??? 6/6 「な、何をする! やめ、こ、このちゃ……ひぎぃ! そ、そんなの無理…ああっ!」 桜咲さん絶叫が、けだものの檻で響きます。憐れな桜咲さんは指で、舌で、ビックマグナムで、 超さん謹製の百合棒で、思うがままに嬲られてしまいました。 「こ、こんなん見とったらフツー引くで……!」 ちらり、と和泉さんは恋人の様子を伺いました。しかし和泉さん。残念ですが貴方のパートナーもまた、 けだものさんなんですよ? 「ごろにゃーん!!!」 爛々と目を輝かせ、明石さんは再び和泉さんにのしかかりました。まあ、浮気じゃない分マシですね。 食べるのは和泉さんオンリー。それが明石さんのジャスティスですから。 「に、逃げるならイマノウチ……」 と、コソーリ部屋から出ようとした古菲さんでしたが、出会い頭にある人物にぶつかってしまいます。 「ふっふっふ、いけないなあ、くーちゃん? 一人だけ逃げようだなんて……!」 爛れまくったラブ臭に誘われ、やって来たのはハルナさんでした。 「ちょうどいい。早乙女、穴が足りない所だったんだ」 「りょーかい」 龍宮さんの合図に、ハルナさんはどんっ! と古菲さんをけだものの巣に押し返しました。そして、 「震えるぞハート! 萌え尽きるほどヒート! このパル様のペンはもう誰にも止められないっっ!!!」 神業とも云える速さで、ハルナさんは原稿を描き上げてしまいました。 そして、捕食される側の方々はというと……、 「ああっ! ゆーなぁ……、もっとぉ、もっとぉ……!!」 真っ先に和泉さんが陥落した模様です。桜咲さんと古菲さんは必死に抵抗していましたが、 「はああっ! そ、そんな激しく…ひぃんっ!!」 「も、もうダメアル……! ふあっ、あああああっ!!!」 どうやら身体の方が根を上げてしまったようです。それが総受けのさだめですから。 こうして、けだものさんの宴は夜明けまで繰り広げられたそうです――― 「汚れちゃった……」 「けだものさんはわたしにひどいことしたよね(´・ω・`)」 (おしまい) 32-775 32-775 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 19 31 25 ID ??? 暑い日 今日はやけに暑い日だった。 千雨「熱ぃ〜」 桜子「ほんとに熱いね今日は」 亜子「せやな」 ゆーな「にゃー」 ゆーな「にゃー」 自分の水筒を出すゆーな。 亜子「え?これ飲んでって?ありがとゆーな」 なでなで ゆーな「にゃー♪」 桜子「…(これだ!千雨ちゃんのポイントを稼ぐには今しかない!)」 ダダダダダ 千雨「―んだよ。顔を近づけるな、暑苦しい」 桜子「千雨ちゃん、何か飲み物買ってあげるよ」 千雨「おっそうか。ちっと頼むわ」 桜子「(やったー!)それで何が欲しいの?」 千雨「ザルですくった水」 桜子「…」 亜子「鬼や!ここに鬼がおるでー!」 ゆーな「にゃー」 32-788 32-788 名前:夏美 暖かいもの[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 21 53 47 ID ??? 夏美 暖かいもの 夏美 「もうすぐ夏だって言うのに、少し寒くない?」 葉加瀬 「そうですね〜、日照不足でお野菜が下がってるくらいですからね〜」 夏美 「ちづ姉も嘆いてたよ、お野菜が高いからって」 葉加瀬 「今度、地下施設でお野菜作ってみようかな」 夏美 「それ助かるな、できたら分けてよ」 葉加瀬 「うふふ、いいですよ〜」 夏美 「で、寒いのは何とかならないかな?」 葉加瀬 「そんなの簡単ですよ」 夏美 「得意の科学で解決?」 葉加瀬 「え〜い」 夏美 「あっ・・・抱きつく、の?」 葉加瀬 「そうですよう、これが一番暖まるんです」 夏美 「それはそうだけど、いつもって訳には・・・」 葉加瀬 「いつもくっついていればいいんです。暑くなれば離れればいいんですよ。それまで離さないでください」 夏美 「もう、そんなとこだけローテクなんだから」 葉加瀬 「嫌ですか〜?」 夏美 「だが、それがいい。なんてね」 葉加瀬 「ん〜」 夏美 「ハカセ、暖かい」 葉加瀬 「夏美さんも暖かいです」 完 32-793 32-793 名前:新田の憂鬱[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 22 06 33 ID ??? 新田「・・・。この学園には宇宙人とか超能力者とか未来人は居ないのか?」 ネギ「えっ?」 新田「ああすまん。誤爆した。」 ネギ「はあ・・・。魔法使いならわんさか居るんだけど・・・。」 新田「ははは。詰まらん冗談はよしてくださいよ。」 セルヒコ「ねぎくん、ちょっといいかな」 セルヒコ「だめだよネギ君!新田先生には世界を改変させる力があるんだから!」 ネギ「え〜・・・。」 ザジ「・・・禁則事項です」 32-798 32-798 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 22 20 11 ID ??? 明日菜いいんちょ劇場 「いいんちょ〜、これ教えて〜」 「分かりましたわ。これはですね…」 この日もバカレンジャー5人集は小テストの追試を受けていた。 そんな中で委員長のあやかは皆の教育係りを半ば押し付けられていた。 超や葉加瀬はいつもいなくなるし、朝倉だと弱みを握られそう、そしてのどかは全員を相手にすると おろおろして困り果ててしまう。必然的にあやかがその役となった。 すでに夕映、楓、古菲はノルマの点をクリアしたため帰宅していた。 残っているのはまき絵と明日菜の二人だった。 「ここだっけ?」 「全然違うよ〜」 3−Aでも相変わらずビリ争いの二人は試行錯誤の連続だった。 それからもノルマの点はクリア出来ずに帰宅時間は過ぎてしまい、仕方なく二人を帰らすことにした。 その代わり補習のプリントを何枚か渡すことにした。 「それでは帰りましょう」 あやかが立ち上がる。 「うん♪」 まき絵があやかの腕に抱きつく。 「―!」 明日菜がぴくんと反応した。 「何をしてますの明日菜さん。早く帰りましょう」 「…うん」 「ねーねーあやか。今度何処に遊びに行く?」 32-799 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 22 20 47 ID ??? 「そうですわね…」 積極的に話しかけるまき絵に対してあまり言葉を発しない明日菜。 気のせいか少し距離をとっている。 「じゃあねー」 「補習のプリント、明日までにやってきてくださいね」 「分かってるよー」 寮に帰るとまき絵は走って部屋に戻った。 「ふぅ」 一息つくとあやかも自分の部屋に帰ろうとした。 「…ねぇ」 すると後ろから声がする。明日菜だ。 「部屋に来て…分からないところがあるの」 「…」 部屋に来たあやかは二人っきりで分からない所を聞いていたが、何故か明日菜の対応は常に受動態だった。 分からないから誘ったはずなのに明日菜は何も喋らない。 「…」 ココアを片手にどんな言葉をかけようか困っているあやか。 「なかなか進んでませんわね」 「うるさいわよ」 かなり機嫌が悪いようだ。原因は分かっている。 「…そこ間違っていますわよ」 「―!うるさいって…」 そこで明日菜の言葉は絶たれた。あやかは明日菜に口付けしたのだ。 両腕を掴んで今にも押し倒されそうだった。 「…ん…やめ…」 数十秒のキスの後、ようやくあやかは口を離した。 「いい加減、機嫌を直したらどうですか?」 「うるさいわね。さっさと離しなさいよ」 32-800 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 22 21 19 ID ??? 「ひょっとしてまき絵のことですの?」 いきなり確信を付く発言だった。 「――」 明日菜は言葉が詰まる。図星のようだ。 「あら、やきもちですの?」 「ちっ、違う!誰があんたなんかに!」 顔を真っ赤にして反論しようとしているが、明らかにパニック状態だ。 そんな明日菜の体をあやかはそっと抱きしめる。 「…でしたらごめんなさい」 「……そうじゃないわよ、あんたたち仲いいじゃない。『あやか』『まき絵』だって」 いつしかそう呼ぶ仲になっていたあやかとまき絵。 「…そうでしたわね。明日菜」 「………バカ」 自分でも分かっている、子供染みた我侭な感情。 どうかしている。 「愛してますわよ、明日菜」 「…もっと言って」 「愛していますわ」 そしてこの言葉で… 「もっと」 「愛していますわよ」 虜にしてしまう… 「もっと」 「わたくしは明日菜のことを愛していますわ」 そして今日も… 「明日菜はどうですの?」 この人にすべてを預けてしまう。 「…あやかのこと好きよ…バカ」 32-801 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 22 22 04 ID ??? 翌日 「あー、あのプリント忘れたー!」 明日菜は徹夜でやったプリントを忘れた。 「またですの?全く…あなたときたら」 あやかは相変わらず煽って来る。 「おねがーい!いいんちょのプリント見させてー!」 「仕方ありませんわね。はい、もっとも明日菜さんのおサルさんの頭で理解できたらの話ですけどね」 呼び方は元に戻っていた。 どうしてもそう呼び合うとこそばゆい感触があるからだ。 このほうがしっくりくる。 そしてまた二人の喧嘩が始まる。 やっぱりこうしていたほうが安心できる二人だった。 終 32-806 32-806 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 22 40 07 ID ??? 聡美 「ねえ茶々丸!マクロスって 茶々丸「イヤです」 聡美 「まだ何も言ってないじゃない。ところでガウォー 茶々丸「イヤです」 聡美 「くっ…」 32-807 32-807 名前:小太郎 悪夢[sage] 投稿日:2006/05/28(日) 23 41 30 ID ??? 小太郎 悪夢 小太郎は闇に追われていた。闇はいくら走っても追いかけてくる 小太郎 「クソッ!!なんなんやこれは!?」 闇はやがて小太郎に追いつくと、その身にまとわりつき始めた 小太郎 「離れろ!!!離れるんやぁ!!!」 いくらもがいても・・・いや、闇に抵抗感はない。だから引きはがすことができなかった そして闇が触れている部分から、小太郎の力が抜けていく だんだんと小太郎後からは抜け動けなくなっていった 小太郎 「なんなんや、コレは・・・」 闇に包まれていく小太郎、その闇はやがて顔を覆ってゆく 小太郎 「息が・・・でけへん・・・このままでは・・・」 やがて小太郎の全身は闇に包まれた 夏美 「起こした方がいいよね?」 千鶴のベッドの上、小太郎が千鶴の抱き枕にされていた あやか 「窒息してしまいますわね」 夏美 「ちづ姉のあれに捕まると息ができなくなるんだよね。それに抱かれてると、気持ちがいいから抵抗できなくなるし」 あやか 「一度私も死にかけましたわ。お花の咲いている河原を彷徨いましたっけ」 夏美 「小太郎君が来るまでは、私が抱き枕にされることが多かったから・・・あ、小太郎君動かなくなった」 あやか 「とりあえず起こしましょうか、死なれても困りますし」 しかし、千鶴はなかなか起きない 小太郎は生きて戻ってこれるのだろうか? 完 32-812 32-812 名前:真名ちゃんもっこり日記64[sage] 投稿日:2006/05/29(月) 00 57 19 ID ??? 真名ちゃんもっこり日記64 今日は腕が腱鞘炎にかかったため短くまとめよう。 まぁ簡単に言ったら…… 遂にアキラとM子が私をかけて『妖刀ひな』と『夕凪(刹那から借りた)』で決闘をし始めたことかな。 32-821 32-821 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/29(月) 01 58 02 ID ??? 新メニュー 五月 いらっしゃいませ まき絵「やっほー」 五月 どうぞ、こちらが新メニューです 明日菜のひみつ&まき絵のひみつ(売切) 亜子のひみつ 古菲のひみつ 葉加瀬のひみつ アキラの苦労 裕奈の飼い方 いいんちょの弱点 刹那の弱点 もっこり真名さんのひみつ(←55%増量中) ALL時価 まき絵「い、いいんちょの弱点を!」 五月「はい」 ごにょごにょ… 五月 彼女は主に4つ弱点があります…一つはうなじ付近、もう一つは胸を下から揉む行為 さらにそこから背中を刺激して… まき絵「ちょっと待ってー!どうしてそこまで知ってるの!?」 五月 この前、明日菜さん来た時にそう言ってました まき絵「何ぃー!明日菜が!?先越されたーうわーん」 五月 あと一つは刺激が強すぎるので止めておきましょう まき絵「いえ、是非!!」 いいんちょ「あら?まき絵。どうされましたの?」 五月 突然鼻血を出して失神しました まき絵「さ、早速…あやかに…試…ガクッ」 32-824 32-824 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/05/29(月) 10 14 42 ID ??? 「あー鬱陶しい」 美空は梅雨が近づくどんよりした空に、教室の窓辺でうんざり顔でつぶやいた この時期だと部活も屋内が多くなり、たまに雨の中走らされたりとたまらない さらにじめじめ、いたずらもする気が起きない 「まったく、同意でござるな」 「わわっ」 気が付くと隣に楓が居てため息をついていた いつも細い目を更につむり、窓辺にへたって居る 「ああ、梅雨にはあれが・・・あれが・・・」 「あれってなんすか?」 そう聞く美空に楓は 「知らない事がいい事もあるでござるよ」 いきなり苦無を突きつけた 「ちょっと・・・いきなりなにを!!」 楓ははっとなり苦無をしまう、そして申し訳無さそうに頭を下げる 美空は梅雨に一体何が、と思ったが後が怖そうなのでそれ以上は聞かなかった 「しかし鬱陶しいっすね」 「そうでござるな・・・」 二人は大きくため息をついた 32-831 32-831 名前:すごいよ!!ミソラさん![sage空気読まず投下] 投稿日:2006/05/29(月) 16 57 52 ID ??? ゆうな:うーん… あこ :うーん… みそら:ん?二人ともどうしたのさ。首かしげちゃって。 ゆうな:いやぁ、何かバスケ部の新入部員が集まらなくてさ〜 あこ :いい方法ないか考えてんけど見つからなくてな… みそら:そんなの余裕じゃん! ゆうな:ホントに!?何かいい作戦あるの? みそら:フフフ、まぁこのメインヒロイン(自称)に任せなさい! 32-832 名前:すごいよ!!ミソラさん![sage空気読まず投下] 投稿日:2006/05/29(月) 16 59 16 ID ??? ―― 一時間後、教室にて ―― みそら:…つまりバスケの魅力をちまちまアピールするより 今やってる部活をこっそりバスケとすり替えてしまえばいいのではないか… この逆転の発想から生まれたのが『あなたの部活バスケ化計画』なのです! 二人 :おぉ!! みそら:まずは新体操部のまき絵!新体操部は運動系の部活なので移行も比較的スムーズにいくと思われます。 まず演技をひく際に用いる"リボン"をボールに取り替えてしまいます。 もちろん持ち主もはじめは違和感を感じますが、小さな変化なのでまず気付かれません。 次に少しずつ球を大きくしていき、大きさが20cmを超えたら、 球をバスケットボールにすり替えてくるくる回す事を禁じます。 かなりルールが変わってしまいますがバランスボールの話でもしとけばまずバレません! あこ :なるほど… みそら:あとは少しずつゆっくり練習所やルールを変えていき、気付かれないよう球技にします。 すると3年後このアホは、 『あたしの華麗なリボン捌きを見て!』とか言いながらダンクシュートを決めるのです!プフーッ ゆうな:ブラボー! あこ :さすが美空や! 32-833 名前:すごいよ!!ミソラさん![sage空気読まず投下] 投稿日:2006/05/29(月) 17 01 22 ID ??? みそら:次は図書館探検部の夕映さんです。 先程に比べると難易度は格段に上がりますが… 不可能なレベルではありません。 まず文学本のカバーをかけたバスケの入門書を用意し彼女の愛読書とすり替えます。 そして今イギリスではボールをつきながら読者をすることが流行っているとウソを教えます。 するともちろん夕映さんは食いついてきます。 ゆうな:ちょ、ちょっと…さすがにそれは嘘だとバレるんじゃ… みそら:いえ、その心配はいりません。 こいつアホですから。 二人 :それなら安心だ。 みそら:読者の最中は本の内容から必死になり当然体も動かすので自然と体力がつきます。 すると意識が朦朧としてる上、夕映はアホなので読者とバスケの区別が付かなくなります。 後はまき絵と同じく、気付かれないよう少しずつバスケのルールを教えていくだけ… 彼女の体力を考えると五、六年は必要でしょうか。 五年後、彼女は 『私は本をこんなに早く読むことが出来るです!』 などと訳のわからないことを言いながら、ボールをくるくる回すのです! あこ :ブラボー! ゆうな:そんな考え思いつかなかったよ! 32-834 名前:すごいよ!!ミソラさん![sage空気読まず投下] 投稿日:2006/05/29(月) 17 03 25 ID ??? みそら:最後は刹那さんです。 体力もあり人気もあることからメリットは大きいのですが、いかんせん誘うのは難しくなります。 鍵を握っていたのはこのかでした。 このかさんは刹那さんに淡い恋心を抱いていました。 しかし刹那さんは『お嬢様は守るもの』と考え相手をしてくれません。 でもそれでいいのです。このかはそんな彼女を見るだけで嬉しかったのですから。 しかし悲劇は突然訪れます。 刹那さんはうっかり転んで頭を打ち今までの記憶を全て失ってしまったのです。 二人 :!!! みそら:もちろん彼女はこのかのことも忘れてしまっていた… でもどうしても自分のことを思い出してほしいと思ったこのかは二人の思い出が詰まった物を刹那に渡しました。 『はい、コレせっちゃんの夕凪や』 と言いバスケットボールを。 もちろん刹那にはこれが何なのか分かりません。 『夕凪…?駄目です…全く思い出せません。』 『別にいいんよ。まずはこれを軽く地面についてみて。』 32-835 名前:すごいよ!!ミソラさん![sage空気読まず投下] 投稿日:2006/05/29(月) 17 04 28 ID ??? みそら:十年後…バスケの腕は上達したのですが彼女の記憶は戻りません。 それはいいことなのか悪いことなのか… けど一つ言えることがあります。 それは過去はどうあれ未来は常に白紙ということ。 そして二人はこの十年でかけがえのないものを手に入れたということ。 そして二人はこれからも新しい思い出を作っていくということ! 二人 :(パチパチパチパチパチパチ!) あこ :あかん…ウチ涙が止まらへん… ゆうな:ヒック、私もだよ! ちさめ:何やってんだ…?コイツら。 ―完?― 32-841 32-841 名前:美化委員(フミカ)様がみてる[sage] 投稿日:2006/05/29(月) 18 27 42 ID ??? 美化委員(フミカ)様がみてる 【スレ埋め編】 きょう一日美しく暮らせますように―――― ここは麻帆良学園中等部3年A組 私――鳴滝 史伽はこのクラスの美化委員 今日もお仕事がんばるです。 史伽「ふぅ、もうこんな時期ですー最近流れが早くてお掃除も大変ですっ!」 おやおや、今日はちょっと違う世界に入り込んだ様子の史伽ちゃん。 3−A以外でも周りをついキレイにしてしまうのは、美化委員の癖でしょうか。 史伽「あともうちょっとですぅ」 クラスのみんなを代表して埋めお掃除『がんばりました』の史伽ちゃん。 美化委員のお仕事に満足のようです。 史伽「えへへー、今日もがんばったです。」 前ページ次ページSSまとめ
https://w.atwiki.jp/japan_dorama/pages/5794.html
タイトル 放送局 日付 主演 hulu NETFLIX PrimeVideo dTV U-NEXT TVer Paravi Gyao カノッサの屈辱 フジ 1990.04.09 hulu NETFLIX PrimeVideo dTV U-NEXT TVer Paravi Gyao 痛快!明石家電視台 TBS 1990.04.16 明石家さんま hulu NETFLIX PrimeVideo dTV U-NEXT TVer Paravi Gyao
https://w.atwiki.jp/himeji/pages/21.html
ジョイプラザ加古川稼働中ゲームリスト ビデオゲーム バーチャファイター5 鉄拳6 Dark Reseraction 以下、100円/2Play 鉄拳5 Dark Reseraction バーチャファイター4 Finaltuend MELTY BLOOD Actress Again 我狼伝説スペシャル 以下、100円/3Play パワースマッシュ3(対戦台) マーヴルスーパーヒーローズvsストリートファイター(シングル台) ファイナルファイト メタルスラッグ4 ストライカーズ1945Plus 音楽ゲーム ポップンミュージック15 アドベンチャー Dance Dance Revolution SuperNOVA2 beatmaniaⅡDX14 GOLD guitarfreaks V4 drummania V4 beatmania IIDX 18 Resort Anthem ガンシュー WARTRAN TROOPERS レース 湾岸ミッドナイトマキシマムチューン3DX 頭文字D ARCADE STAGE 5 カードゲーム 三国志大戦3 WAR BEGINS アイドルマスター 麻雀 麻雀格闘倶楽部6 MJ4 Evo その他 ガチャガチャンプ 駐車場有(無料)。住所:加古川市野口町坂本138 最寄は山陽本線加古川駅だが、かなり遠い。 バスでは、加古川駅より神姫バス坂元西口下車すぐ (系統は明石・甲南病院・西神・母里・上新田北口方面行き)。 以前は2Fもあったが、いつの間にか2Fは閉鎖となっている。 このため、かつてはメダルやプライズオンリーだった ボウリング場横の区画に1・2Fのゲーム類を集約で営業。 ボウリング場併設の力で、営業時間は10:00~26:00。 ただし、以前プライズ・メダルオンリーだった区画は24 00までの営業となる。 元々ボウリング場(セブンボウル)の跡であったことから、中のつくりは結構余裕がある。 ビデオ100円 加古川のゲーセン。情報をお待ちしています。補完お願いします。
https://w.atwiki.jp/yabou/pages/12.html
公式情報@jmGREEイベントページ 【重要】中止のお知らせ代替開催日 はじめに タイムテーブル 関連ページ 公式情報@jmGREEイベントページ http //gree.jp/?mode=community act=event_view event_id=140355 【重要】中止のお知らせ ~~~~~~~~~~~~~~~~ 新型流感の発生に伴い、キリンビアパーク神戸が月末まで休館することになってしまいました。 http //www.kirin.co.jp/about/brewery/factory/kobe/ このため、本イベントは中止といたします。 申し訳ございませんが、次の機会を楽しみにお待ち下さい。 ~~~~~~~~~~~~~~~~ 代替開催日 2009/06/20 はじめに 復元ビールを飲みに、キリンビール神戸工場へ行きませんか? 「川本幸民のビール」試飲ブルワリツアーに参加します。 http //www.kirin.co.jp/about/brewery/factory/kobe/news/news.html タイムテーブル 11 30 集合完了(JR三田駅改札口付近) 11 40 送迎バスにてJR・神鉄「三田」駅発 昼食 キリンビアパーク内のレストランにて。 http //www.kirin.co.jp/about/brewery/factory/kobe/rest/rest.html 13 10~14 30 ブルワリツアー(11名で予約済み:予約#3017) 終了後、明石へ移動し、明石焼き食べ歩きツアーとします。 また現在、翌日のオプショナルツアー開催を検討中です。 ※1 見学申込の都合上、1/4に参加表明を締め切りました。 ※2 工場所在地は神戸市北区です。アクセスがよくない(JR・神鉄 三田駅から送迎バス)のでご注意下さい。 関連ページ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2462.html
第十話 「やって来た小町娘」 キーンコーン、と規則正しいチャイムと共に、みんなが起立した。 「起立、礼」 「よし、じゃあ今日やった分はちゃんと復習しておくようにな」 数学の先生が教室を出て行った後、帰る準備を整えていると、 「おい水野。これからみんなでサッカーやるんだけどさ、一緒に来ないか?」 と、戸川君が声をかけて来た。 「あ、えと、今日はいいよ」 「えー、なんだよ、また塾か?」 「うん。ごめんね」 「まあいいや。次は来いよな」 そう残して戸川君が離れていく。戸川君はスポーツが得意で、気さくな性格もあって女子から人気だ。そして、バトロンもけっこう出来る。 せっかく誘ってくれるのに悪いなあ、と思いながら教室の出口まで歩いて行く。 すると。 「水野君」 後ろからだれかが呼んだ。 「あ、璃子ちゃん」 そこにいたのは、学級委員長の天貝璃子ちゃんだった。クラスのまとめ役ということもあってか、転校してきた僕にもよく話しかけてくれる。 「どうしたの? 部活は?」 「ううん、これから。水野君、もうクラスには慣れた?」 「あ、うん」 「良かった。でも水野君、勉強ばっかりしてない?」 「う……」 「ダメだよそんなの。たまには遊ばないと。前は戸川君達と武装神姫やってたじゃない」 「わ、分かってるけど、でも、最近塾が忙しいんだよ。じゃあ、僕もう行くからね」 一瞬目の端に映った、璃子ちゃんの心配そうな瞳から逃げるようにして、僕は下駄箱まで走っていった。 ※※※ 僕の通っている塾は駅前の踏切を渡った所にあって、そこへ行くには輝さん達のいる商店街をまっすぐ抜けなきゃならない。 商店街のアーケードを歩いている間ずっと、今日塾ですることと、さっきの学校でのことを考えていた。 転校してきてから三、四ヶ月くらい経つけど、璃子ちゃんの言うように最近あんまりクラスのみんなと遊んでいない。 また戸川君や他のみんなとバトロンで遊びたいとも思うけど、今日塾でやる連立方程式のテストも気になるし、早めに行って確認しておかなくちゃなあ、あと、クレアは家でどうしてるだろうなあ、なんて思っていたら、ふと通りかかったコンビニの前で誰かが話していた。 「ねえねえ、君可愛いね」 「俺ら暇なんだけどさ、ちょっと遊ばない?」 着物を着た女の人を、背の高い男の人が三人で取り囲んでいる。これって、ひょっとしてナンパ……? ちょっと怖かったから身を固くしながら通り過ぎようとしたけど、 「あの、明石食堂さんてお店はどうやったら行けますか?」 と女の人が言ったのを聞いて、思わず足を止めてしまった。今、確かに輝さんのお店のことを言ってたよね。 「は? 知らねー」 「はあ、困ったわぁ。早う行かんと、お土産駄目になってまうわ……」 「いいからそれよりもさ、俺らともっと面白い所行こうぜ」 「あ、そんなに引っ張らんと……」 男の人のうち一人が、女の人の手を引いて歩きだそうとする。 どうしよう。この人、輝さんの所に行きたいのかな、でも怖いし、塾もあるし……。 迷っている間にも、男の人達が女の人と行ってしまおうとする。どうしよう、どうしよう。 頭の中がぐるぐる回る。そして。 「あの!」 僕はぐっとこらえて、足を止めた。 「ん?」 「お、お姉ちゃんどこに行ってたの? 探したよ」 一瞬、男の人達も女の人もぽかんとした。うう、そんな目で見ないでよ。 「あ、輝さんの所に行きたいんでしょ?こっちだよ」 こっちだよ、と目でも訴える。こんな演技で大丈夫かな……。すると、 「……ああ、そうやったねえ。すっかり忘れとったわぁ。ほな、行きまひょ」 女の人は呆気にとられている男の人の手を振りほどいてこっちに来てくれた。 「あ、おい」 「寂しかったやろ? 堪忍な、置いてってしもて」 「あ、あの、こっちだよ」 そのまま僕と手をつないで、僕の案内する方に歩いてゆく。 「あ、えと……」 「うふふ、おおきに。格好良かったで」 少し歩いてから女の人がそう言ってくれたのが、なんだかとてもくすぐったかった。 「輝はんの所に行こう思たんやけど、迷ってもうてなぁ」 「輝さんの知り合いなんですか?」 「うん。君もそうなんやろ?」 「あ、はい。僕、水野健五です」 にこにこしている女の人と話をしながら、同時に塾はどうしようと思いながら、食堂に向かった。 ※※※ 「……どうだ」 「では、頂きます。はむっ」 出来上がったチャーハンを、雅はきちんと両手を合わせてから食べ始めた。 「……ダメね。味はともかくとして、おじいさまには全然及ばないわ」 「そうかい」 ややあってそう感想を述べた雅に、俺は顔をしかめた。 やっぱし、まだまだじじいの腕には届かないのか。 だが、俺の思考はそこで横にいた無粋な野郎に中断させられた。 「フーム、ならば次はワタシが何か作りまショウ。アキラ、鴨肉はありマスか?」 「ねーよんなもん! っつーか勝手に厨房に入ってくんじゃねー!」 この前の一件以来、どういうわけかアンリは度々食堂にやって来て、俺たちに絡んでくるようになった。 「冷たいデスね。ワタシとアナタの仲ではないデスか」 「うるせえ帰れ。今すぐにだ」 「まあいいじゃないか輝。せっかく来てくれたんだしね」 おやっさんはそう言うが、俺としては迷惑この上ないったらない。 「大体これは俺と雅の問題なんだよ。おめーは口を出すな」 しかし俺の話を聞かず、アンリは鍋とタマネギを引っ張り出している。 「聞けよ!」 するとその時。 「こんにちわぁ」 「こ、こんにちは」 戸を開けて入ってきたのは、健五と……。 「初菜?」 「オウ!」 俺が驚いている間に、初菜の容姿を見たアンリがどこからかバラの花を取り出した。 「アンシャンテ(初めまして)、お嬢さん。ワタクシ、アンリ・シャルダンと申しま……」 「輝はん!」 「ンなあっ!?」 しかし初菜はアンリには目もくれず、俺に抱きついてきた。横でショックを受けたように固まっているアンリに少し同情してしまう。 「久しぶりやねぇ、輝はん♪」 なおもぎゅっと抱きついてくる初菜だったが、 「あの、初菜さん? 再会を喜ばれるのは結構ですが、できればその、アキラさんから離れて頂けませんか?」 「ああ、いけへん。堪忍な、メリーちゃん」 掃除をしていたメリーが眉をぴくぴくさせているのに気付いて、やっと手を離した。 「やあ、初菜ちゃん」 「明石はん。お久しぶりです」 「初菜。久しぶりじゃない」 「メリーちゃんも雅ちゃんも元気そうやね」 「正月以来だな。てかお前、何で健五と一緒なんだ?」 「うふふ、助けてもらったんよ。おもろい子やなぁ」 「へ?」 何故か健五は顔を真っ赤にして俯いている。 「品川の方に用事があってなぁ、こっちにも寄ろう思ったんよ」 「そうか。……ところで、牡丹はどうしたんだ?」 俺がそう言った途端に、がたーんと音を立てて、天井からフブキタイプの神姫が降りてきた。 「……驚かせんなよ、牡丹。どこにいたんだ?」 牡丹は初菜の神姫なんだが、こいつは忍者型じゃなくて本物の忍者なんじゃないかと思う時がよくある。 「てかお前、ちゃんと初菜についててやれよ」 「……商店街の皆様にご挨拶しておりました故」 「いいっての。こいつただでさえ迷いやすいんだから」 「まあまあ。それより、ほら」 初菜が手に持っていた紙袋から取り出したのは。 「カステラ持ってきたから、お茶にでもしよか。な?」 ※※※ 「へえ、幼なじみなんですか?」 アンリさんや明石さん、それから神姫達も交えてカステラを食べながら話をする。今は、輝さんの思い出話だ。 「ああ。最初に会ったのは小三ぐらいだったな。そっから京都には高二くらいまで住んでて、その後こっちに引っ越してきたんだ」 「そうやったねえ。シイタケが食べられへんゆうて、善おじさんに怒られとったなぁ。懐かしいわぁ」 「う、うるせえ! 昔の話だろ」 輝さんは声を荒げたけど、みんな笑って流した。 雅は、目を輝かせてカステラをもぐもぐ食べている。手も付けずにじっと正座している、牡丹っていうフブキとはずいぶん対照的だ。 「ふふっ、美味し?」 「ん。初菜、大好き」 「ったく、調子のいいやつだ。ちょっと甘いもん出されると懐くんだからな」 「いいの。甘い物は特別なのっ」 普段は勝ち気そうな雅だけど、こうしていると女の子っぽいなあと思う。メリーも、ペットボトルの緑茶を飲みながら楽しそうに食べている。 「フム、オイシイデス。良ければマドモワゼル、今度ワタシとも……」 「黙れアンリ。そして帰れ」 「オウ! 非道いデス」 「そういえば、輝さんと三条さんってどうして会ったんですか?」 さっきの話の続きを聞いてみると、三条さんが笑った。 「初菜でええよ。ええとな、輝はんのおじいさんが、うちの旅館で料理を教えてくれとったんよ」 「え、輝さんのおじいさんですか?」 ふと、アンリさんが身を乗り出す。 「前に思いまシタが、もしかして、かのムッシュ島津ではありまセンか?」 「そうそう。島津善一朗って名前でねぇ、日本の料理界じゃ知らん人はおらんくらいの人だったんよ」 「知っていマス。ワタシも彼の本はいくつも読みマシたから」 「へえ、凄い人だったんですね!それで、今はどうしてるんですか?」 僕がそう言ったあと、輝さんの表情が変わった。 「死んだよ」 「え……」 「三年くらい前にな。ぽっくり逝っちまった」 「ちょっと、輝はん。そないな言い方あらへんやろ?」 「事実だろ」 「輝はん!」 「わりい。俺、部屋戻るわ」 そう言って、輝さんはお店の奥へと行ってしまう。 「……うち、ちょっとお話してきます」 「あ、あの、その……ごめんなさい。僕……」 「ううん、気にせんといて。輝はん、たまにああなるんよ。ほな、後でね」 続いて、初菜さんも奥へ下がってしまった。残された僕らは、しんと静まる。 「あの……」 すると、いつになく真剣な目をしたアンリさんが、 「何があったのデスか?ムッシュ明石」 しばらくして、ぽつりと明石さんが言った。 「……そうだね。君たちももう輝の仲間だ。だから……そろそろ話しておいてもいいかもしれないな」 「京介さん……」 「いや雅、いいんだ。彼らなら、きっと支えになってくれる」 「話して頂けマスか」 「うん。じゃあ……どこから話そうかな。そうだね、前に健五君に僕と輝の関係を聞かれたけど」 「あ、はい」 明石さんの優しそうな瞳が、悲しげに揺らいだのが見えた。 「輝のおじいさんはね、僕の……師匠だったんだ」 ※※※ 部屋の窓から、落ちかかった夕日を眺めていると、昔の事を思い出した。 『いいか輝。なんにでもな、そいつにしか無い味がある。それを見極めてやるのが……』 じじいよ。俺はまだ……。 「あ、ここにおったんね」 「ん」 畳に寝転がったまま、入ってきた初菜の顔を見上げる。 初菜は俺の隣にやって来ると、正座をして窓の外を眺め始めた。 「輝はん、気持ちは分かるけど、少し落ち着いて、な?」 「……分かってるさ。俺ももうガキじゃねえ」 でも、本当はまるで分かってないのかもしれない。 体を起こしてあぐらをかく。 「そういえば、腕はもう大丈夫なん?」 「もう昔の事だ。心配すんな」 だが、少し右肩がちくりと痛む。 初菜はまた窓の外を見る。少し沈黙が降りる。 「うちもなあ……時々、あの頃が懐かしくなることがあるんよ……」 突然、初菜がつぶやいた。 「輝はんとうちと、善おじさんとでお料理して……輝はんとうちが作った厚焼き卵が焦げて、善おじさんが笑いながら教えてくれたなあ」 俺が見た初菜の表情は沈んでいた。 「主にお前にべったりくっついてたけどな、あのじじいは」 「もう。また言ってる」 初菜は一瞬笑顔を見せたが、またさっきの沈んだ顔に戻った。 「……いつからやろな。おじさんの事そう呼ぶようになったんは……」 「……」 「ほんまは寂しいんと違うの? おじさんと……それから、お父さんも」 「言うなっ!あのクソ野郎の事は……!」 叫んでから、興奮してしまった自分に気付く。 「あ、ごめん……」 初菜がそう謝ったのを見て、ようやく自分を抑えられた。 「……悪い。怒鳴っちまった」 「ううん。うちが悪いんよ。輝はんの気持ちも考えんと……。これじゃ跡継ぎ失格やわ」 そんな事は無い。悪いのはいつだって俺だ。過去の事をいつまで経っても受け入れられない、ガキみたいな俺だ。 「でも、輝はん。これだけは覚えといて。お父さんがおらんかったら、雅ちゃんも、今の輝はんもおらんのよ」 「……そうだな」言葉ではそう言っても、心では納得出来ない。 けど、こいつは俺よりも、ずっと大人だ。 「ありがとうな。心配してくれて」 「……うん」 俺が謝ってやっと微笑んだ初菜は、目を閉じて頭をこてんと俺の肩にのせてきた。 「暖かいわあ」 「止せよ、恥ずかしい。下に戻るぞ」 「……うん。でも、しばらく……こうさせて」 「ったく……」 ※※※ 「師匠、ですか?」 明石さんの言葉を僕も繰り返す。 輝さんのおじいさんが明石さんの師匠……。ここまでの関係は分かった。でも、そうするともう一つの疑問が生まれる。 「じゃあ、輝さんはどうして……明石さんと暮らしているんですか?」 そう聞いてから、明石さんの表情がまた曇ったのが分かった。あ、僕はまた、聞いてはいけない事を聞いたのか。 でも、明石さんは僕の疑問に答えてくれた。 「さっきも聞いたと思うけど、そう、確かに輝のおじいさんは三年半前に亡くなった。でもね……その時、輝には血のつながった家族が一人もいなかったんだ」 「え……」 それって。 「輝のお父さんはね、師匠が亡くなる前に……ある日突然師匠達を残して、いなくなってしまったんだ」 聞いてから、僕は体中に冷たいものを流された気分だった。 輝さんには、家族がいない。 「そんな……」ひどい。ひどすぎるよ。 でも、明石さんの言葉は続く。過去を懐かしむように。 「輝のお父さんは師匠とは違って、料理の道へは進まずに、技術者の道を選んだ。だから師匠は自分の持てる技を、輝と、それから雅に教えたんだ」 明石さんは遠い目をしている。でも、ここでまた新たな疑問が生まれた。 「あれ?でも……たしか三年前って、こひるはまだ発売されてないんじゃ」 こひるとメリエンダが発売されたのは、2040年の初めぐらいだから、去年の事になる。 「そこから先は、あたしが話すわ」 後を継いだのは雅だった。下を向いたまま、辛そうに話し出す。 「あたしは、プロトタイプなの。戌轡人造舎でデータ収集のために作られて、博士に……アキラのお父さんに引き取られたのよ」 また、知らなかった事が分かった。 「……メリーは? プロトタイプじゃないの?」 「私はただの市販品です。だから……アキラさんのおじいさまの事も、昔の事も良く知らないんです」 「そうなの……」 「雅」 その時だった。 「っつ!」 今までじっと話を聞いているだけだった牡丹が、いきなり苦無を取り出して凄いスピードで、それこそメリーよりもずっと速いくらいの速さで雅に斬りかかったんだ。 雅はすぐに腰から爪楊枝型の短剣を引き抜いて受け止めたけど、そうしたらすぐに牡丹は苦無を納めた。 みんなに緊張が走る。 「何よ!」 「……腕はなまっていませんね」 牡丹の無表情な目に、僅かに残念そうな色が浮かんだ。 「むしろ上がっていると言って良い。ですが今、貴女は本当に幸せですか?」 「……何が言いたいの?」 「輝様のもとに居て、貴女は本当に幸せかと聞いているのです。あの方はまだまだ未熟ですから」 「そんな!アキラさんは」 「メリー、部外者は黙りなさい。……それに雅、あの方がかつて貴女にした事、忘れたわけではないでしょう?」 牡丹の問いに、雅は剣を腰に納めると、 「はっ。前にも言ったでしょ。あんな昔の事なんかとっくに水に流したつもりだし、それにあたしの幸せはね、おじいさまとの約束を守る事なんだから」 牡丹はそれを聞いて、目を閉じてゆっくり背を向けた。 「……良いでしょう。貴女の決意は変わっていないようですね。ならば私は見届けさせて頂くとします。……努々お忘れ無きよう、神姫は主を導く刃で有る事を」 牡丹は元の位置に戻ると、また正座した。 「話の腰を折ってしまい申し訳ありません。どうぞ続きを」 どうぞと言われてもなあ、と僕が思っていると、また明石さんが口を開いた。 「とにかく、輝は今も苦しんでいる。明るく振る舞っているように見えるかもしれないけど、どうしようも無い寂しさを抱えているんだ」 明石さんはテーブルに両手をつくと、僕らに頭を下げた。 「どうか、君たちも輝の仲間として、一緒に傍で支えていってはくれないか」 「当然デス。彼はワタシのトモ。ならば力になりタイ」 アンリさんは迷う事無くそう答えた。 「ぼ、僕は……」 僕も、何か答えようとしたのだけど。 「健五、アンリ。すまねえが、今日は帰ってくれ」 丁度初菜さんと一緒に降りてきた輝さんがそう言った。 「輝さん」 「悪いな、さっきは。けど今日はもうこの辺にしといてくれ。頼む」 明石さんの話を聞いたからかもしれないけど、この時の輝さんは何故だか、とても辛そうに見えた。 「アキラ……」 アンリさんもそれを感じ取ったのだろうか。 「輝はん、うちももう帰るわ。ほな、体に気ぃつけてな」 「ああ。またな」 初菜さんは牡丹と帰ろうとする。続いて、アンリさんが立ち上がった。 「アキラ」 「ん?」 「忘れないでくだサイ。ワタシはアナタのトモだという事を」 輝さんは一瞬呆けた表情になったけど、ふっと笑った。 「ま、覚えとくさ」 アンリさんが一足早くお店から出て行く。僕は……。 「どうした、健五」 「あ、あの」 何か言おうとしたけど、そこで、 「……ああっ! 僕、数学のテストがあるんだった」 すっかり忘れていた。今から行ったら、確認の時間は10分くらいしかとれない。 「何だよ。ならとっとと行け。ついでに駅まで初菜と行ってやってくれよな」 「うん」 やっぱり輝さんに何か言いたかったけど、思い浮かばなくてこんな事を言ってしまった。 「あの、輝さん。その……頑張って」 「へ?」 ああもう、何を言ってるんだ僕は。 ※※※ 「それじゃあね」 「はい。ありがとうございました」 駅の改札の傍で、初菜さんと別れる。 「ねえ、健五君」 初菜さんは別れ際にこう言った。 「輝はんの事、頼むね」 「え……」 「うちはいつでも来られるわけじゃあらへんから、いつも近くにいてくれる健五君なら、輝はんを支えてあげられるんとちがうかな、って」 「は、はい」 「ふふ。よろしゅうな」 初菜さんはそう言って、改札を通っていった。 「ええと、東京駅はこっちやね」 「……主、そちらは男子トイレです」 「ええっ!? いややもう、恥ずかしい」 大丈夫かなあ。 ※※※ その後、塾に行ってテストと授業を受けたけど、食堂で聞いた話が気になって、ちっとも集中できなかった。 午後九時ぐらいになってから、重たい気分でマンションのエレベーターを登る。 六階の六〇七号室のドアを開けると、母さんが待っていた。 「あら健五ちゃん、お帰りなさい」 「……ただいま」 「テストは?見せなさい」 「あ、はい」 母さんに言われるままに答案用紙を渡す。 「駄目じゃないの!?ケアレスミスばっかりよ」 「ご、ごめんなさい……」 「どうした? おお、お帰り健五」 父さんがリビングから顔を出した。 「ちょっと聞いて下さいあなた。健五ったらこんな点数とって」 「ん?……まあいいじゃないか。学校ではよくやってるみたいだし」 「学校だけじゃ足りません! あなたも何とか言ってくださいな」 言い合いを始めた母さんと父さんの隣を抜けて、部屋へと向かおうとして、母さんがこう言ったのが聞こえた。 「やっぱり神姫なんて買ったのがいけなかったのよ」 「!」 違う。クレアは悪くない。 母さんの言葉があんまり苦しくて、僕は廊下を走り抜けて部屋まで行った。 「はあ、はあ」 ドアを閉めても、まだ心臓が早鐘のように鳴っている。カバンを下ろしてベッドに座ると、自然に涙が出てきた。 「ううっ……うう」 「お帰りなさい、マスター。……? どうしたんですか?」 電気スタンドがついた、机の上のクレイドルからクレアが降りてきて、こっちにやって来た。 「泣いて、いるんですか?」 「クレア……」 心配そうに僕の顔を覗き込んでくるクレア。僕が家にいない間に、母さんに何かひどい事を言われていないだろうか。そう考えると、余計に涙が止まらなくなってしまう。 「マスター」 するとクレアは、笑って僕の膝を叩いた。 「落ち込んだ時は、歌を歌って気分転換するのが良いって聞きました。だから、マスターも一緒にやってみましょう! せーの、負けないよ、乗り越えるわー♪テラ根性♪」 元気に歌い出したクレアは、そのまま机の傍まで行って国語の教科書を持ってくる。 「……ねえ、クレア」 「努力と根性……、はい?何ですか?」 「実はね……」 今日食堂であった事を話す。するとクレアはきょとんとした。 「何だか、大変なお話ですけど」 「僕、本当に輝さんの力になれるのかな」 自分の言いたい事も言えないでいる僕が、輝さんを支える事なんて本当に出来るのかな。 そう思っていると、クレアは不思議そうにこう言った。 「マスターは、輝さんが好きじゃないんですか?」 「え?」 「あたしは、大事な人のためならどんな事だって頑張れると思うんです。だからマスターも、輝さんを大切に思うなら支えられるんじゃないかなって」 「クレア……」 クレアはまた太陽みたいに笑って、 「そうだマスター、今日はこれを読んだんですよ。それで、お話したい事があって」 と、さっきの教科書を差し出した。 その姿を見ていると、僕も少し楽になる。 「……うん。どこを読んだの?」 「えっと、このページです。どうして喜助はこんな非道い事をしたんですか? 弟さんが可哀想です」 「うーん、先生が言ってたのは……」 今はまだ、輝さんを支えられるくらい強くないけど。 せめて、この小さな友達を守れるようになりたいと、僕は思った。 ~次回予告~ 街の人々が語る幽霊の噂。 真相解明に乗り出した健五と璃子が見たものとは!? 「怖いの?」「ち、違うよ!」 次回、第十一話 思い出のおせんべい お楽しみに! 武装食堂へ戻る
https://w.atwiki.jp/lcss/pages/83.html
前話(コードギアス LOST COLORS 保管庫@保管者トーマスさん:外部サイト)→ 当話予告→ ───2018,Jul,トウキョウ租界 「明石? あ、明石元一郎………大佐殿でありますかッ?!」 南様の素っ頓狂な…もとい非常に驚かれた声が壁にぶつかり、跳ね返って木霊になって飛んでいく。 ここはまだこの国が日本だった頃に開発が進められていた地下道路だ。戦争勃発と共に工事は中断され、その後長く放棄されたままになっていたという地下道路。 私たちはそのコンクリート臭い穴倉の中で一息をついていた。 周りには私たちの様子に目もくれず忙しく行きかう男たち。服装はまちまちで統一感の欠片もなかったけれど、その動きには少しの無駄もない。統一された意思がそこにある。彼らが訓練された人間であることは容易にうかがえた。 『軍人なのだろう』 その私の予想はこの場所でこの男の姿を確認したことで確信に至ったのだった。 「明石元一郎………って誰?」 南様の傍らにあった杉山様が小声でそっとお尋ねになる。「知らないのかよ!」再び南様の大きなお声がトンネル内に響き渡った。 「旧日本軍じゃ伝説的な方なんだぞ! 若くして諜報戦の第一人者と称えられ、末は大将、参謀長かと言われててだな。知ってるだろう、常識的に考えて!」 「知らねェよ!」 一方的に称えられ、そして一方的に知らないと言われたその男は特になんということもなさ気にただ佇んでいる。 風采の上がらぬ小柄な中年男。どこにでもいるような、目立つ印象など少しもないただの小男にしか見えない。 誰だってそう言うだろう。私だってそう言う。 彼と言う男の素性と本性とを知らないでいたならば。 「さて、では話を戻そうか」 さり気なくお二人のやりとりに割り込んで会話の主導権を再び握る。相変わらず上手い。 「扇副指令閣下と君たちの特区への脱出支援には異論はないだろう? 後は紅月カレン君の母上をお連れすることについてだけなのだが」 「申し出はありがたいです。それは本当に。………でも」 カレン様はその語尾を濁された。 多くの日本人同胞が政治犯として、言われなき罪によって捕らえられている中、自分の母だけ助けてもらうという事に感情的な反発があるのだろう。 もちろん本音では助けて欲しいに違いない。 だけど、自分の母親だけ、特別に、一人だけ。 カレン様らしいと思った。 特別扱いされることに後ろめたさを感じておられるのだ。 「君は───自分が特別扱いされることに後ろめたさを感じているようだね」 明石はニヤニヤしながら口を開く。 「特別扱いされるのはそんなにイヤかね?」 「……それは」 こんどはフッと鼻で笑う。 「これまでの戦果はすでにナイトメア18機、装甲車両・トラックは26台、ヘリに関しても7機。いずれも確定戦果のみで不確定分や共同撃墜などを含めればその数はさらに割り増し、と」 「大佐さんは何を言いたいんですか」 「君は特別なんだ、と言いたいんだ」 ピシャっと言い放ち、明石はカレン様の言葉を遮った。 「名実ともに黒の騎士団の───日本のエースと言っていい君の肉親をブリタニア官憲に預けておくわけにはいかない。そうは思わないかね?」 「わたしの素性はブリタニアには知られていないはずです!」 「そうかい?」 明石はわざとらしくため息をついてみせる。 確かにそれは違うと思った。気に食わないけれどこれは明石の方が正しい。 「ばれていない“はず”では困るのだよ、紅月さんや。それに、ブリタニアを過小評価したい気持ちもわかるんだがね、諜報組織というものを甘くみるものではないさね」 「でも…」 「今はまだよしとしようか。しかし、後々素性がばれてしまったら? 母上を人質にされてしまったとしたら? 君はそれでも戦えるのかね? 眉一つ動かさずに母上の屍の上を越えていけると?」 「でもッ──!!」 「繰り返すようだが、すでに人員の配置は終了している。準備に要した手間も考えてほしいものだね……後はGOサインを出すだけなのだから」 彼の言うことはどこまでも正論だ。だけど悔しそうに唇を噛みしめるカレン様の姿に私はもう黙っていられなかった。銃で撃ち抜かれた肩が痛みはしたけど構わない。私は立ち上がろうとした。 その時だった。 「明石大佐、その件よろしくお願いいたします」 私の背後から声が飛んだ。 「扇さん!」 手当てが済んだのだろう。ストレッチャーに横たわったままの扇様が衛生兵らしい男に運ばれてきたのだ。 「カレン、私情は捨てるんだ。これからの戦いにおいて何が上策なのか、何が最も優先されるべきかを考えるんだ」 カレン様は納得されない。 「これは私情じゃない!」 「私情だよ」 扇様の言葉も淀みない。 「自分が特別扱いされることがイヤなんだろう? 後ろめたいんだろう? それは私情だ、お前だけの勝手な都合だよ」 いいか?、と扇様は断りをお入れになる。 「だから副指令である俺が勝手に決める。黒の騎士団副指令の扇要の責任において明石大佐に紅月夫人救出の要請を行う。いいな、“俺が”決めたことだ」 ほう、と明石は小さく声を上げた。 「決定の責任は全て自分に所在する。だから紅月君は気に病む必要はない、か。男だねぇ扇さんや」 ニヤニヤを消さない明石に扇様は笑みの一つもお向けされなかった。 「明石元一朗大佐殿に要請いたします。紅月夫人の救出と共に我々の特区への脱出支援を行っていただきたい」 「承ろうとも。それが桐原公から下された我々の任務でもある」 その言葉が合図となったかのように、男たちの動きがさらにせわしないものになる。辺りが騒がしくなっていく。 「安んじてお任せあれ」 そう言って明石は踵をかえした。 すれ違いざま、私は彼の顔を強くにらむ。 「……………」 明石は───彼は何も答えない。 ただ、通り過ぎ、立ち去っていく。 遠い記憶に残るあの笑顔とは───何もかもが違っていた。 それは彼が変わってしまったからか、私が変わってしまったからなのか。 おそらく──その両方であると、私は思っていた。 コードギアス LOST COLORS [手をとりあって]その4.25 【篠崎咲世子】 ───2018,Jul,行政特区日本…四日後 脱出行は細心の注意をはらって行われた。カモフラージュと情報工作、そして大胆な行動。すべてがそれに尽きる。 私たちがようやくフジの行政特区日本に到着したのは、あの銃弾が飛び交った夜から四日目を数えた朝のことだった。 扇様はそのまま入院とされ、代わりに南様と私に臨時政庁への出頭と報告が命ぜられた。 言葉通りの臨時に設置された政庁。 それは、“臨時に”“暫定的に”“限定的に”特区と特区に集う市民に関する行政を行う。そのためにエリア11総督府より設置することを“許可”された組織だった。 本来の政庁はテロによって機能を失い、いまや巨大な墓標のようにその残骸をさらしている。 犠牲者の収容は完了し、もはや近付く者もいない。 病院で一応の処置を受けた後、(もちろん脱出行の最中にも応急処置は受けてはいたけれど)私と南様は用意された車に乗り込み、臨時政庁に向かったのだった。 処方された痛み止めのせいだろうか、まぶたが重い。 「休んでいてくれてかまわないよ、篠崎さん」 ハンドルを握る南様に問題ありませんと答える。でも、お気遣いに感謝しますと私は言いかけた。 ゴッ─── 光を遮る影が私の口から言葉を奪う。言葉を奪った主、青い巨人が私たちの視界に入り込む。 「派遣軍のサザーランドが市街地にまで入り込んでいるのかよ……」 悔しそうに呻く南様に私も相槌を打った。 「治安維持部隊のナイトメアがこんな市街地にまで入り込んでいるんだなんて……」 サザーランドは市街地用の警戒装備のようだった。足底にはゴムのパッドを被せ、道路のアスファルトを損壊させないよう気遣われている。ランドスピナーのタイヤもそういう仕様に換装されているようだ。 だけど腕部に装備されている大仰な装備からは禍々しいまでの威圧感を感じた。あれは確か気体爆薬を噴霧する兵器ではなかっただろうか……。 「あの武器、ゴウワインダストリーのブラストロッドか。暴徒鎮圧用装備と言えば聞こえはいいけどさ、この特区日本で一体誰を鎮圧するつもりなんだろうな」 私はまじまじと南様の顔を見返した。 「南様………軍事や兵器のことなど、随分お詳しいのですね」 「あぁ、うん」と面食らったような表情と言葉。南様は返答に困っていらっしゃる。 聞いては不味いようなことだったのだろうか。 「失礼な質問でございましたか?」 「あ、いや。別にそういう訳じゃないんだ」 南様は私に向けた視線を外し、前へと視線を向けた。 「戦前……、戦争が始まるほんの少し前まで防衛大学校にいたんだ。卒業後は海軍に進んで、でもすぐに幹部候補生学校に進むこともきまっていてさ」 南様は幾分得意そうに続ける。 「そのうち艦長……末は提督だ、なんてね。抵抗運動に参加したのだって能力をナオトに買われたからさ」 そうでしたかと私は静かに頷いた。 紅月ナオト。抵抗グループを率いた若きカリスマ。私もその名前だけは知っていた。 民間人の抵抗ゲリラでありながらキョウトが支援を躊躇わなかった逸材と聞く。逸材だったと言うべきか。 「軍仕込みの本物の知識、本物の戦い方をナオトのやつに見込まれたもんでさ、それで誘われてね」 それで軍事にも明るく、明石元一郎の素性も当然のように知っていたのか。私はようやく合点がいきましたと南様に告げる。 「騎士団の他の皆様方と違わず、南様も凄い方だったのですね」 「もっとも兵器だの何だのの薀蓄話は趣味みたいなもんでさ、ミリオタってやつさ。杉山のヤツが言ってただろう?」 笑う。つられて私も笑い声をたてようとして、ハッとした。 南様のそれは乾いた笑い声。 自嘲の込められた、笑い声。 「南様?」 南様の視線はただ真っ直ぐ。正面を見据えたままのその表情にはさっきまでの陽気さは見受けられない。 「嘘なんだ、全部」 ポツンとそれだけを吐き出され、車内には沈黙だけが残った。 嘘、か。 私は顔を上げて車の天井の先にある空を思った。 誰が彼を責めることができるだろう。 虚栄心か、小さなプライドか、自分自身を守るためか。いや、理由などどうでもいい。 人は誰しも仮面を着けて生きていく。 誰だって嘘をつく。 そうだ、誰も彼を責めることなんてできない。 だから、誰も私を責めることなんてできない。 あの日から私もずっと嘘をついてきた。 生きているという嘘。 名前も嘘ならば、経歴も嘘。 嘘、嘘、嘘。嘘ばっかり。 何も変わらない世界にうんざりしているくせに、それなのに絶望に浸って諦める事もできない。 「だけど」 私はここに来た。 自分を、この世界さえも変えてくれるかもしれない存在に会うために。 それだけは───嘘じゃない。 ───2010,Sep,東京都府中市 「どうしてですかッ!」 私の憤りにお爺様は何も答えない。 「教えてください。……答えてッ!!」 「我ら篠崎の者は東京より撤収する。下された命はそれだけだ」 視界が怒りの朱に染まる。視線で人を殺せたらと私は本気で考えた。 「銃後の国民を、守るべき人々を捨てて逃げるのですか、防人の一族が!」 「篠崎に課せられた責務は要人警護ぞ。それらは……」 「我らには関係ない話とのたまうかっ!」 言いすぎだと傍らに控える篠崎の男が私の袖を引っ張る。しかし私はその腕を振り払い、お爺様に詰め寄った。 「尊い血筋の方々だけお守りできれば国は安泰とお考えか? 篠崎の力と技は自らを守ることさえ覚束ない人々のためにこそ振るうべきではないのですか!」 私は懐から取り出した苦無をお爺様の眼前に突き出した。 「お爺様が仰った“守るための力”は、私たちの力は、いまこそ発揮されるべきなのではないのですかッ!!」 「若干十代で篠崎の技の数々…その全てを極めたお前だからこそ、その良くまわる口に黙ってもいたが……」 「そんなことは聞いてないっ!」 血を絞り出すように私は言葉を吐く。 「……お爺様。私に力のなんたるかを、技のなんたるかを教えてくださったお爺様は何処に行ってしまったというのですか」 怒りは収まらない。ただ、途中から自分の声が湿り気と震えを含み始めていることに私は気がついていた。 私は頭を下げた。両膝をついて、手をついて、地面に伏して頭を下げた。 「無礼ならお詫びします、この通りに。だから仰ってください。私に、私たちに。今こそ篠崎の“守るための力”を以ってブリタニアの魔手から民衆を守る時ぞ、と」 背後で何人かの若い篠崎の者達が同じように地面に伏していく気配が感じ取れた。 心を同じくしてくれる者がいる! それは私の心の火をなお強くしてくれるものだった。 『そうだ、負けない。負けるものか』 ブリタニア帝国がどれだけ強大な軍事力を有していようと、篠崎の力と技を駆使する私たちが結集すれば何するものぞと信じられる。 ここには熱き血潮の兄弟姉妹がいるのだから! だから、 「それは許さぬ」 その言葉はより一層の失望のみを私たちに与えるものだった。 「どうしてなのですか!」 言葉を失った私に代わって誰かが訴える。 「答える必要はない。命はすでに下したであろう」 再び私の視界が朱に染まった。怒りと失望が私の総てを塗りつぶそうとしていた。 「どうしてですお爺様。なぜわかっていただけないのですか」 私はゆっくりと立ち上がる。 「今まさにブリタニア軍はこの東京に攻め込もうとしているのに。彼らの“殺すための力”から一体誰が人々を守るというのですか!」 「だからこそよ」 短くポツンと吐き捨てられた言葉に私は一瞬酷く驚いた。 この人はこんなに力ない言葉を紡ぐ人だったろうか。 私の驚きは他の者達にとっても同様だったのだろう。場に立ち込めていた諸々の怒気や不満の渦が不安と心細さに取って代わっていく。 「ブリタニアの力は殺すための力。我らの力は守るための力。よう言ったもんじゃ、上手いこと言ったものよ」 「それがなんだって…言うの」 「だからこそ我らはブリタニア軍と戦うべきではないのだ。守るための力が殺すための力に抗し得ることはない」 私は自分の耳を疑った。 今、この人は何と言ったのだろうか。 「……そんな」 誰かの悲鳴にも似た声が聞こえた。聞き違いではない。空耳でもない。それは確かに言い放たれた言葉だということだ。 私たちの守るための力は、ブリタニアの殺すための力に及ばないと、そう聞こえた。 私たちの力はっ!! 「──篠崎の技はブリタニアなどに劣ってはいない!」 「そういうことではないのだよ……」 私は目の前にいるそれを、何か違うもの…得体の知れない存在のように感じていた。 この老人がお爺様であると認めたくなかった。 「100人にも満たぬ人数で何ができる。徒に命を散らすだけのことよ。それだけのことでしかないのだ」 そんなことはない! 思った時には誰かが言葉を発していた。 「我々には心を同じくする同志がおります。明石大佐指揮下の部隊……彼らと共にあればより多くの人々を救うことができます!」 そうだ。私の脳裏にあの屈託のない笑顔が浮かんだ。 「そうよ、元一郎さんが…あの方と力をあわせられる限り、私たちがブリタニアに屈することなんてありえない!」 「共同歩調をとってブリタニア軍の侵攻を食い止め、危険地域からの都民の退避を進めましょう!」 「そうだ! 我々にはまだ出来ることがある! 戦えるのだ!!」 私の声に賛同の言葉が次から次へと上がる。上がっていく。 ……それなのに。 ───2018,Jul,行政特区日本…臨時政庁 いつの間にか眠っていた私は南様に揺り起こされ、自分が臨時政庁に到着したことを知った。 嫌な夢。 渡されたお手拭で顔を拭き、私は思っていた以上に寝汗をかいていたことに気がつく。 失礼しましたと告げる私に南様は「気にしないでくださいよ」と軽く笑った。 もしかしたら寝言など言っていたかもしれない。だけど南様はそういった類には何も触れなかった。私たちは建物へと入っていく。 『思いのほか人が少ない……』 それが第一印象だ。 政庁庁舎がテロにあったのだ。次に標的とされるとしたらこの臨時政庁では? そう考えるのは当然のことだろう。人が少ないのも合点がいく話ではある。 だから、陳情であるとか事務手続きであるとかで訪れる人はいないように見えたが、警備の任についてると思われる人影はそこかしこに見て取れた。 だが不味いのだ。 恐らくは軍人──旧日本解放戦線出身の人材を警備要員として配置しているのだろうが、配置がなっていない。 同じ軍人であっても憲兵出身などであれば違うのだろうが、彼らはそうではないのだろう。おそらくは彼らを指揮監督している人物もそうではないはずだ。 見えるところに配置する警備、見えないところに配置するべき警備。それらが著しくバランスを欠いている。 『どういうつもりなんだろう?』 ゼロは冷徹で政戦両略に長けた人物と聞く。 そんな人物がこんな穴だらけの意味のない警備体制をそのままに放置しているのだろうか? 仮に警備責任者が無能者だからなのだとしても、ゼロとはそのような人物に重責を任せる程度の人物だということか? 『そうだとしたら興醒めもいいとこだけど……』 「篠崎さん、こっちだ」 髪の長い女性と話をしていた南様が私を呼ぶ。 もう一度ロビーを軽く見回し、私はそっちの方へ身を流した。 「……あぁ、玉城のとこには後で顔を出すよ。井上はカレンの所に行ってやってくれ」 「わかった。……もう話したの?」 首を横に振る。「そっか」井上と呼ばれた女性はそれ以上何も口にされなかった。そのまま身を翻して建物を出て行かれた。 「男はダメだな。こういう時に何もできやしない……」 その後姿につぶやき、南様はため息をつかれ、 「さ、行こうか」 私を伴い歩き出すのだった。 臨時政庁は落成したばかりの学校の校舎に間借りしているそうだ。 と言ってもテロ事件が起きたばかり、学校は無期限の休校にしてあるという。 出来たばかりで日もそう経ってない校舎内はまだ真新しい建材の匂いでいっぱいだった。 『ミレイさまやナナリーさまはどうしていらっしゃるだろう』 私はその匂いに混ざる“学校”の匂いにアッシュフォード学園を思い出していた。 あの暮らしは私に安らぎを与えてくれた。それは得がたいものなのだと私は感じている。 その日々を大切に思っているのも間違いなく私だ。嘘じゃない。 しかし、私は黒の騎士団に出会ってしまった。 名誉ブリタニア人に身を堕としていながら、自分は日本人だと主張出来る場所を見つけてしまったのだ。。 『逆かな』 日本人であることを捨て切れず黒の騎士団に身を投じた自分であるのに、名誉ブリタニア人として生きた時間を貴重なものとして思い起こしている。 そう思うと自分の存在が矛盾してるようで笑える気分になった。 「こっちだ」 廊下をまた曲がる。もうけっこう歩いている。 学校の校舎は階層もあり、本館や別館もありとまるで迷路のようだ。アッシュフォード学園でも毎年の新年度には新入生が目当ての教室に辿り着けなくなるようなことがよくある。 ハっとした。 「気がついた?」 振り返り、少し悪戯っぽく笑う南様。私も思わず微笑みを返す。 「校舎の廊下は基本的に一本道。その廊下の奥の奥に司令部を置くことで防衛を容易にする……距離の防壁ですね」 「そして建物の中心部に置くことで司令部を攻撃から防御する。周囲には高地はないから迫撃砲なんかがあっても直接攻撃は不可能ってね」 「だから?」 「あえて」 「エントランスの警備を──」 「──穴だらけのままにほったらかしにしてあるってわけさ!」 私と南様の声が重なった。 「まったく、あんたってホントにただのメイドさんじゃないんだな。とんでもないや」 ひとしきり笑った後で南様は私を持ち上げる。私は曖昧な微笑で答える。 「実の所……」 ふと思いついた言葉を私は口にしてみることにした。 ンン? と南様が興味深そうに私を見つめる。 「私もいわゆる、その、ミリオタというものなのかもしれません」 南様はポカーンと大きく口をあけて言葉を失っていた。私は考えるよりも早く右の手の平で南様の背中をバシーンと叩いていた。 「嘘です!」 そう言って私は南様の先を歩き出す。廊下は一本道。迷うことなんてないのだから。 背後に南様が駆け寄る足音が聞こえる。 どう声をかけたらいいのかわからないといった感じなのだろうか。タイミングを計っているような気配。 私は振り返らなかった。長いこと思い出すことのなかった、友人に感じるような照れくさい気持ちが蘇ってきていた。 ───2010,Sep,東京都府中市 「そうだ! 我々にはまだ出来ることがある! 戦えるのだ!!」 私の声に賛同の言葉が次から次へと上がる。上がっていく。 ……それなのに。 「みんな、静まりなさい」 静かだけど強い言葉がその熱を一瞬で奪っていった。 「姉さん」 いつ起きたの? いつこの部屋に? そもそも起き上がって大丈夫な体なの? 姉さんはその第一声を発すると共に部屋の中央に進み、お爺様を背に私たちへと向き直る。 「みんな落ち着いてちょうだい」 諭すようにもう一度。 そうか……そうか! 「姉さんは反対なのね、私たちに」 自分でも驚く程に低い冷たい声が出た。 それなのに姉さんの視線は私をとらえてはいない。私を通りこして……みんなを見ている。 「今、あえて伺いましょう。私たち篠崎の者が長きに渡り、鉄と血の中に身を置いて暮らしてきたのは何のためであるか」 言葉を切って私に目を向ける。反発の言葉をあげようとした私の動きを制する視線。 動けない。何も言えない。 無言の気迫だった。明日をも知れぬ命と宣告された姉さんが、私を視線だけで押さえつけている! 「私たち日陰の者に栄光や名声があったとは言いません。しかし、重ね続けた日々が歴史は確かにここにあるのです。それらを無為に散らすことは篠崎の当主として看過できません」 ──無為にではない……! 少なくともより多くの一般人を、その命を救うことができる。たとえ篠崎の者が一人残らず息絶えようとも! 「わ、我々は命を落とすことなど恐れては……恐れてなどおりません!」 「お黙りなさい」 私の思いと同じくする誰かの言葉は姉さんの一喝で消し飛んだ。 「命のやりとりを生業とするものが命を軽んずるかッ」 簡潔にして苛烈なその言葉は病を微塵も感じさせない。 「日本は負けました」 誰かのヒッと息を飲む音。 「負けるべくして負けたのです。政治家は権力を弄び、軍人は投機的な作戦に終始し、国民は現実から目を逸らし続けた。安穏とした日常という蜃気楼の中で遊んでいたのです」 だから負けた、日本は負ける。と姉さんは私たちにとどめをさすように、静かに淡々と言い放つのだ。 「枢木首相の件は先触れだったのかもしれない。もはやこの流れが覆ることはないのでしょう」 「だからと言って、私たちはッ」 姉さんの圧力を振り払って私は叫ぶ。 「負けただなんて認めない。この心が折れない限りは負けただなんて思わないッ」 「貴女の個人的な感傷などどうでもいいのです」 「感傷?!」 顔を振って額にかかった長い髪を振り払う。姉さんは感情を失ったかのように淡々としていた。 「私たち篠崎の者は東京より撤収します。下した命は変わりません。勝ち目のない戦いで家族の命を散らすつもりは私にはないのです」 「勝ち目はないだなんて誰が決めたのッ!!」 姉さんの視線は絶叫する私には向けられない。 「この府中には元一郎さんの部隊があるわ。あの人は特務の権限で周辺の部隊を自分の指揮下に組み込むことができるはず! 力を合わせれば、きっと!」 「……」 奇妙な静けさが部屋の中に広がった。 もう誰も言葉を発さない。私と姉さんの二人以外には。 なぜだろうか、その静寂に私は酷く悲しくなった。 覚えている姉さんの顔はあんなにも優しい笑顔ばかりなのに、今の私たちの間には冷たい無機質な空気しかないのだ。 いつからだろう。私たちの間にこんなにも距離を感じるようになったのは。 「明石大佐はここにはいません」 雷鳴が鳴り響いた。 「明石大佐とその部隊はここにはいません」 この人は何を言っているのだろうという疑問が私の胸の内を駆け巡る。言葉の意味を理解することに私はしばしの沈黙を必要としなければならなかった。 「……どこへ?」 口にしてから私は思った。どこへもへったくれもあるかと。 その瞬間、苛立ちと怒りと…それらいくつもの感情が私の中で雑に混じりあって沸騰した。 「知りません。機密だということで教えていただいてもいません」 そんなことに気がついてもいないような、相変わらずの淡々とした口調。 違う……違う、違う、違う、違う、違う、違う、違うッ! 「違うでしょ、そうじゃないでしょう!」 行ってしまった? 病床にある姉さんを置いて、行き先も告げずに、置いて行ってしまった?! 「元一郎さんが行ってしまったって……。じゃあ姉さんは、どうして姉さんはここにいるの?!」 答えない。姉さんは何も答えない。 「明石大佐はすでに東京から撤収しております。我らの後ろ盾となる戦力はすでにありません。この上は我らだけでのブリタニア軍への抵抗も無意味でありましょう」 やはり淡々としたその声は少しの震えも見せることはなく、 「あらためて命を下します。我ら篠崎も戦闘を停止し、東京から撤収します。あたら命を無駄にするようなことは当主として絶対に許しません」 結論だけを述べるのだった。まるで振り下ろされた鉄槌のような重さが感じられた。 皆が皆、押し黙っていて、身じろぎ一つしない。議論の総ては尽きたのだと私は悟った。だけど 「待ってよ、待ってよ姉さん」 反論がないのは当たり前と言わんばかりに私たちに背を向けた姉さんに私は。 「どうして元一郎さんは行ってしまったの。側にいるって言ったのに、姉さんの側にいるって約束したのに!」 詰め寄る私をお爺様が押し留めようとする。 「答えてよ姉さん。それでいいの? 任務だから仕方ないの? だからって、だからってっ! 姉さんッ!!」 私が本当に守りたかったものは! 貴女と、あの人と、なのに!! どうして!! 姉さんは振り返らない。私は絶叫する。 ──答えてよ、咲世子姉さんッ!! ───2018,Jul,行政特区日本…臨時政庁 すでに人の出入りは絶えて久しい。 手元の時計は23時をまわっている。ゼロも側近と共にすでに臨時政庁を退庁して宿舎に戻っている。 『と、見せかけて』 夜の帳の降りた学校はヒッソリとしていて、灯りをみつけることも難しい。 厚い雲に隠され、月も星もその輝きを地上に落とすことはない。 私にとってはとてもありがたい夜。 明石の部隊から内緒でこっそり貰ってきた個人暗視システムがこんなにも役に立つとは思わなかった。 都市型迷彩のシーツに身を包んで、私はあたりをつけていた場所を見下ろせるポイントに身を潜めている。 校舎と校舎の壁の隙間、セキュリティとセキュリティのの僅かな隙間に私は身を潜めている。 月明かりもなく、照明の明かりもない暗闇。さらに建築物の間で陰になるこの場所。だけど、暗視装置は確実に私の眼下を鮮明に見せてくれている。 この第三世代のパッシブ式赤外線スコープはたとえ完全に密閉された、まったく光がない状況でも“見る”ことができる。 スコープをはねあげ、私はもう一度時計を確認した。 「そろそろさっきの外人が入っていってから30分…」 そこは使用されていないはずの文科系部の部室棟。その一室が退庁したと見せかけて彼が鎮座している玉座というわけだ。 秘密の執務室? 会議室? があるのだ。そこにゼロがにいる。極少数の側近や警護役すら伴わずに。 「ん」 本校舎と部室棟をつなぐ渡り廊下に微かな動きを見咎め、私はスコープを装着しなおした。 3人……いや、4人。 入ってきたときとちがって1人多い? その体形から1人は女だと分かった。彼らが入っていった時にはいなかった……元から棟内にいた人物? ゼロの警護係か何かだろうか。 まぁいい。これらが意味するところとは考えるまでもない。 会談は終わり、今棟内にいるのはゼロだけだと言うことだ。 さて。 私は迷彩シーツを肩から外した。 「報告するようなことは……まぁ、以上だな」 ゼロの執務室は天窓からの光もあって随分明るい。整理整頓が行き届いていて無駄な物はなく、狭いながらもスッキリとしていた。 南様からの口頭の報告を受けた異貌の仮面は手元の報告書に目を落としつつ「そうか」とだけ答える。 この男がゼロなのか。 室内にもかかわらず仮面と外套を身に纏っている。外套──マントを纏ったまま椅子に座るというのはどうなんだろう? 私はそんなことをぼんやりと考えていた。 少々シュールと思わずにはいられないその部屋で私は南様と共にゼロに報告を行っていた。 「では、南。感想を聞こうか」 「感想?」 「そうだ。実際にその現場にあった者として、状況にどのような感想をもった?」 ゼロは仮面を傾け、私の方も向いた。 「さよ……」 何か言いかけてゴホンと咳払いをし、 「君は篠崎咲世子と言ったな。君からも聞かせてもらおうか」 私にも促す。 『?』 不意に私を何かが襲ったような感覚。 「そうだな。学校で襲ってきた訳の分からん奴らについては扇が直で報告すると言ってたし、詳しいことは俺にはわからないな。明石大佐からも詳しいことは聞いてないし。ただ…」 「ただ?」 「最初に襲ってきた連中がさ、不正規戦をやる特殊部隊だかエージェントにしては随分弱く感じたな」 思い出したように苦笑される。 「もっとも篠崎さんとカレンが助けにきてくれなかったら皆殺しにあってたかもしれないんだから、大きいことは言えないけどな」 少し冗談めかして南様は仰ったが、ゼロはほんのちょっとも気にかけた様子はなく黙っていた。 笑ったような気配など微塵もない。 私は少しムっとしていた。 「私からは特にはありません。報告書にある通りでございます」 慇懃無礼につっぱねてみた。 「そうか。二人ともご苦労だった」 ゼロは相変わらず無表情──仮面を被ってるのだから当然声色についてのことだ──のまま頷いた。 「ケガをしていると聞いている。腕を吊っているのだから見ればわかることであるが……、今日はもう下がって休むといい」 手元のインターホンを操作するとすぐに従卒であるらしい若い兵士が入ってきた。 「君、二人を官舎に送ってくれたまえ……いや、そうだな」 従卒から私たちに視線を移し、ゼロは手元のペンを便箋にはしらせる。 「命令書だ。扇・南・杉山、及びカレンと篠崎咲世子の5名に休養・療養を命ずる。それに関する限り特区の公的施設・半公的施設の無制限利用を許可する」 ゼロは席を立ち、わざわざ南様の前にまで歩いてからその便箋に書かれた“命令書”を手渡された。 「病院でも食堂でも好きなように使って構わない。もちろん常識の許す範囲内で、ではあるが」 「いいのか? こういう特別扱いって、ディートハルトあたりが顎を吊り上げるんじゃないか?」 それを言うなら「眉を吊り上げる」ではないだろうか? ゼロにはちゃんと通じているようだけど。 「危険な任務に従事し、あやうく命を落としかけた人間になら何でもしてやろうという気にはなる。構うことはない」 「ようは飴と鞭の飴かよ」 「飴は嫌いかね?」 ありがたく受け取っておくよ、と南様は続いて示された封筒にその便箋を畳んで入れた。 「すまなかったなゼロ。襲撃は予想できる事態だったのに、結局たくさんの仲間を一度に失ってしまってさ」 いや……とゼロは頭を振る。 「これまでだとて血は流れてきた。同胞の血、仇敵の血。我々がするべきことは振り返り悔やむことではない、流れた血を無駄にしない為に前進を続けることだ」 振り返らない、か。そのフレーズがチクリと私の胸に刺さる。 上に立つ人間らしい言葉だと思った。そして、 「それに考え方を変えればこれはチャンスと言えなくもない」 続く言葉が私にゼロの仮面を注視させた。 「コーネリアは特区に軍を派遣したことに加え、保護すべき使節団を保護しなかったという負い目を持った。我々に対してというよりは世論に、そして本国にという意味でだが」 「……あの夜の襲撃、あいつらの死。それ自体がカードになるっていうことか……」 「実際に命を落としかけた君からすれば嫌らしい論理かもしれないが、時に政治や外交というものは清らかな手段だけでは戦うことはできないものだ」 「理解はできるつもりさ、努力はする。杉山や扇だってわかっている…と思う」 「そう言ってもらえると助かる」 南様は立派だ。理不尽な……以ての外の理屈を、論理を聞かされても、それを自分の胸の内で一旦脇に置くことができている。 私は納得も理解もしたくなかった。同胞の血、同胞の命。それらを悼むことなくチャンスだと言ってのけ、あまつさえ駆け引きの道具にしようだなんて。 義憤? 違う、そうじゃないことを私は知っている。 そういうことじゃない── →02 BLUEDESTINY 42 *
https://w.atwiki.jp/doramadata/pages/770.html
益岡徹 出演:京都地検の女(池内弘二) ちいさこべ(大六) よろずや平四郎活人剣(明石半太夫) こんにちは、母さん(荻生文彦)
https://w.atwiki.jp/otoko_rengo/pages/29.html
我ら男塾筆頭! 自軍 単体 対象者全員の攻撃力中アップ 剣桃太郎、明石剛次、大豪院邪鬼をデッキに入れると発動