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12月4日 【学校の帰り道】 美雪『ねぇねぇ、はじめちゃん』 一『なんだよ美雪』 美雪『キラって知ってる?』 一『キラ?なんだよそれ』 美雪『やっぱ知らないんだ~。最近、犯罪者を次々と殺してる殺人犯よ』 一『ふ~ん』 美雪『ふ~ん・・・て、興味無いの?』 一『どーせ警察がなんとかすんだろ』 美雪は少し不満な顔をしていたが、一は興味を持たなかった。 12月5日 【一の家】 一『母さん、飯は?・・・ん?』 テーブルの上にはメモがあった。 一『出かけてくるからご飯は適当に食べてて・・・めんどくさいなぁ。あれでいっか』 一は冷蔵庫から冷凍食品のカルボナーラを取り出してレンジに入れた。 そしてテレビを点ける。すると、妙な放送がされていた。 リンド=L=テイラーという人物が、 キラを裁く、キラは悪だと力説しているのである。 一『キラ・・・そういや昨日、美雪が・・・』 一がそう呟いた時、異変は起こった。 一『あ!』 リンド=L=テイラーが倒れこんだのだ。 一【な、なんだ?】 更に驚くことに、倒れているLが再び喋り始めた。 映像のLは偽者で、喋っている自分こそがLだと。 そしてLは、自分を殺せと言い始めた。 一【L・・・キラ・・・】 最後にLがキラを探し出すと宣言して放送は終わった。 一は、食事のことを忘れて推理を始めていた・・・ 12月6日 【学校に通う途中】 美雪『はじめちゃ~ん』 一『おぅ、美雪』 美雪『ねぇねぇ、昨日のLの放送見た?』 一『ああ』 美雪『Lって凄いのね~。あれならキラ捕まるんじゃない?』 一『いや、難しいと思うよ』 美雪『え?どうして?』 一『たしかにLは見事にキラが関東にいること、 そしてキラには殺せない人間もいることを証明した。 だけど、キラを捕まえるには情報が全く足りない』 美雪『どういうこと?』 一『キラはおそらく超能力者だ』 美雪『超能力!?』 一『じゃなきゃリンド=L=テイラーは殺せない。 それに、キラってやつは全世界の犯罪者を裁いてるって話だろ? そんなことは普通できない。やっぱ超能力でもなきゃ不可能だ』 美雪『・・・じゃあ、はじめちゃんもLと一緒にキラを捕まえれば?』 一『それも難しいよ。Lが誰なのかが簡単に判るとは思えない』 美雪『え?』 一『あの放送からしてLは自分の姿、名前をキラに知られたくないと思ってる。 そんな人物が、高校生なんかに正体ばれるような状態にはしないさ』 美雪『たしかにそうね』 一【Lにしてもキラにしても今はまだ情報が少なすぎる・・・警察とLに任せるか】 4月18日 【一の家】 電話があった。美雪からである。 一『なんだよ美雪』 美雪『はじめちゃん、テレビ!さくらテレビ見て!』 一はテレビを点け、さくらテレビにチャンネルを合わせる。 すると「キラからのメッセージ」という文字が見えた。 一『キラ!?美雪、どういうことだ?』 美雪『なんかキラからのビデオを流すって・・・』 5時59分、妙なビデオが始まる。 一【・・・ん?】 一はビデオを見た瞬間、妙な違和感を覚えた。 一【今まで捕まっていないキラがこんな雑なビデオを・・・】 ビデオは荒れた音声、手書きの文字、そしてホームビデオで撮った映像。 そのビデオが流し始めたのは、殺人予告だった。 一はチャンネルを変えて殺人を確認しつつもさくらテレビに見入る。 一【キラ・・・いや・・・】 美雪『はじめちゃん!チャンネル変えてみて!』 一『え?』 美雪『人が・・・人が死んでる!』 一は慌ててチャンネルを変えた。 するとさくらテレビ前からの中継で、確かに人が死んでいた。 一【な・・・いや、待てよ】 一『美雪、あの人はテレビに映ってから死んだのか?』 美雪『え?・・・ちょっと待ってて』 一【キラらしくない雑なビデオ、今までと違う被害者・・・ それにさくらテレビの前なんてずっと映すはずがない。 映すとしたらこの人がここに来た時か死んだ時だ。 もし・・・映る前に死んだとしたら・・・】 美雪『はじめちゃん!友達が、映る前に死んだらしいって』 一『やっぱり・・・』 美雪『はじめちゃん?』 美雪『はじめちゃん、さっきの中継!』 一はすぐにチャンネルを変えた。 すると、さくらテレビに車が突っ込んでいる。 アナウンサーが警察車両、それも護送車だと言う。 一【・・・そうか、警察が顔を見られないために・・・ でもわざわざ護送車で行ったのはなんでだ?・・・】 美雪『はじめちゃん、どうなってるの・・・?あ!』 一『どうした、美雪!?』 美雪『さくらテレビの放送が途中で終わったの!』 一【・・・やっぱりあれは警察・・・いや、少なくともこのキラに反抗してる人物だ。 そして、その人がさくらテレビの放送を止めた・・・】 美雪『はじめちゃん・・・』 一『美雪、明日にでもおっさんに会おう。 聞きたいこと、それに話しておきたいことがある』 美雪『う、うん』 一【・・・今回のキラは今までと違う。こうなったらキラ・・・ 必ずお前を見つけ出してやる!ジッチャンの名にかけて!】 4月19日 【公園】 剣持『お~い、金田一!こっちだ!』 一『あっ、おっさ・・・ん!?』 剣持の横には・・・ 明智『お久しぶりですね、金田一君に七瀬君』 一&美『あ、明智警視・・・』 明智『昨日のさくらテレビでのことについてのことと聞きましたが?』 一『あ、ああ・・・』 明智『どう思いましたか?』 一『・・・それよりもまず、昨日のことについて教えてくれないか? 特に警察の動きとビデオのことについて』 明智『・・・良いでしょう』 明智は現時点で警察が判っていることを金田一に告げた。 明智『それでは金田一君の推理を聞きましょうか』 一『・・・まず、あの事件の時、キラがどこにいたか、だ』 美雪『え?そんなこと判るの?』 一『キラは顔が判っていない殺人犯は殺していない。 それに殺したいはずのLも顔が判ってないから殺せない。 つまり、キラの殺人には顔が必要・・・』 美雪『でもそれは皆しってることよ?』 一『大事なのはここからだ。昨日、さくらテレビ前で最初に死んだ刑事は テレビに顔が映る前に死んだ。つまりキラはテレビを見て刑事を殺したんじゃない』 美雪『じゃあ・・・』 一『おそらくキラはあの時、事件現場の近くにいた』 美雪『え!』 剣持【明智警視もそう言っていたな・・・】 一『次に今回のキラにあった違和感だ。 今までのキラは犯罪者ばかり殺してきた。 おそらく自分は正義だから犯罪者は裁くという考えだろう。 つまり、昨日の被害者は今までのキラからはまず裁かれない人物だった』 美雪『それってどういうこと?』 一『つまり、今までのキラと今回のキラは違うってことさ。 キラが強行手段に出たか、もう一人のキラか』 美雪『もう一人のキラ・・・』 一『そして証拠は無いけどもう一人のキラの方だと思う。 今までLや警察に捕まらなかったほどのキラ、 そしてLの挑発に対して殺人という手段で対抗したキラ。 そんなキラがあれほど雑なビデオを作り、送るとは考えにくい。 ライバルであるLに対抗するならもっとマシなビデオを作るはずだ』 剣持『なるほど』 明智『・・・』 一『それにキラが強行手段に出るほど追い詰められていたとも考えにくいしね』 明智『・・・そうですね』 剣持『流石だな、金田一』 一『おっさん、頼みがあるんだ。明智警視にも頼む』 剣&明『?』 一『キラ捜査に協力させてくれないか?』 剣持『なに?』 一『今までのキラが違うとは言わないけど、昨日のキラはやり過ぎだ。 俺もキラを捕まえたい。だから頼む』 明智『・・・判りました。ではその意思をLに伝わるようにしてあげましょう』 一『明智警視・・・』 明智『暇な凡人学生がキラ捜査に協力したがっている、とでも言っておきます』 一【こ、こいつーー!!】 明智『行きましょう、剣持警部』 剣持『はいはい。じゃあな、二人共』 4月22日 【L捜査本部】 Lは警察側の仲間に自分の考えを話していた。 L『警察とキラの第二のキラ争奪戦・・・ そしてこれはキラを捕まえるチャンスでもある。 夜神さん、息子さんの都合がつく時に 捜査協力を願ってもよろしいでしょうか?』 夜『それは息子の疑いは完全に晴れたと受け取っていいのか?』 L『いえ疑いは晴れたとは言えませんが、 息子さんの推理力は期待できる・・・・・・・・・いや・・・ 第二のキラ逮捕に息子さんが 大いなる力になりえるかもしれないと考えたからです』 夜【・・・・・・・・・・・・・・・・・・そういう意味か・・・】 夜『・・・・・・息子が「協力する」といえば止める理由は無い』 松『・・・・・・・・・・・・私達も構いませんが・・・・・・』 L『息子さんは正義感と使命感できっと協力してくれます。 ただし・・・今回のキラが偽者かもしれないという事は伏せておいてください。 一連の連続殺人犯キラを追っているという形でお願いします。 念のためにもう一人の協力者も呼びますので、 協力者を集めているという名目で息子さんの意思を聞いてください』 L【金田一一・・・彼は高校生ながら、多くの難事件を解決している・・・ キラである可能性は0では無い・・・が、 キラと第二のキラを捕まえるためには協力してほしい人物ではある】 【一の家】 電話があり、その後に明智警視が迎えに来た。 ついに金田一がLに呼ばれたのである。 明『途中までは私が送りますが、そこからは向こうの人間が送るそうです』 一には見慣れない場所に下ろされた。 少し待っていると、アフロが近づいて来た。 相『え~と、君が金田一くんか?』 一『あ、はい。あなたは・・・』 相『まぁ、それは捜査本部に着いてからにしよう』 一は相沢の導きでホテルに着いた。ここにLの捜査本部がある。 一【ホテル?なんでこんなとこに・・・】 相沢が携帯を取り出してどこかに電話する。 相『竜崎、金田一くんが着きました。もうすぐでそっちに』 一【竜崎・・・】 ホテルの一室に到着する。 L『はじめまして、竜崎です。捜査への協力ありがとうございます』 一『俺は金田一。よろしく』 一【俺と同い年くらいかな。俺と同じように協力してるのか?】 松『松井です』 相『相原です』 夜『朝日だ』 月『朝日の息子の月です。よろしく』 一【また同い年くらいの・・・結構協力者もいるんじゃん。 でも協力者もここにいるってことは・・・】 一『もしかして、ここが捜査本部なんですか?』 L『はい』 一【なんでホテルで・・・】 月【協力者・・・Lは本当に協力者を集めるために? いや、いきなり赤の他人をここに呼んだんだ・・・そう信用できるものじゃ・・・】 L『実は、金田一くんはあの金田一耕助の孫なのです。 更に数々の難事件を解決に導いたこともあり、 非公式ですが警察から感謝状まで送られたこともあります』 月『!・・・それは心強い協力者だね』 月【・・・・・・赤の他人とはいえこれは確かに呼びたくもなる、か?・・・】
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青山忠俊 秋山信友 明智照子 明智秀満 浅井政元 朝倉義景 浅野長政 足利義輝 芦名亀王丸 姉小路頼綱 天草四郎 甘利虎泰 甘利昌忠 安東愛季 安藤守就
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アイテム>防具>胴部>大鎧 [#jb6473c2] 生産品 [#hc72f607] クエスト入手品 [#x91c9b5d] 部隊アイテム [#q360431e] 武将ドロップ [#gf3b966b] NPCドロップ [#nccee2f2] その他情報 [#h28e7fc4] アイテム>防具>胴部>大鎧 生産品 アイテム名 価値 性能 付与 特殊効果 宝玉 装備職 技能 備考 威鎧 7 防御33 耐久60 侍僧神鍛薬 胴丸作成之ろ 大鎧 8 防御37 耐久63 侍僧神鍛薬 胴丸作成之は 段威大鎧 11 防御41 耐久74 侍僧神鍛薬 胴丸作成之に 本金箔大鎧 12 防御43 耐久77 侍僧神鍛薬 胴丸作成之ほ 陣立甲冑 13 防御50 耐久77 □5○5 侍僧巫鍛薬 鎧作成之ろ 軽威鎧 14 防御52 耐久79 □7○5 侍僧巫鍛薬 鎧作成之は 卯花威鎧 15 防御54 耐久80 □9○6 侍僧巫鍛薬 鎧作成之ほ クエスト入手品 アイテム名 価値 性能 付与 特殊効果 宝玉 装備職 クエスト名 備考 赤糸威大鎧 3 防御17 耐久46 火+2 侍僧神鍛薬 内政クエスト「大鎧献上」 門外不出 刃の大鎧 10 攻撃15防御10 耐久66 侍僧鍛薬 星野山千尋窟の葛篭 鍛錬15/15 部隊アイテム アイテム名 価値 性能 付与 特殊効果 宝玉 装備職 部隊 備考 北条赤龍鱗 7 防御38 耐久60 腕力+3 耐久+3 火+4 侍僧神鍛薬 北条家 北条綱高隊 門外不出 武将ドロップ アイテム名 価値 性能 付与 特殊効果 宝玉 装備職 ドロップ 備考 本願寺大鎧 6 防御31 耐久56 生命+40 耐久+4 侍僧神鍛薬 七里頼周 妻木の青威鎧 7 防御34 耐久60 水+4 侍僧神鍛薬 妻木広忠 韋包仏胴 7 防御35 耐久60 魅力+4 侍僧神鍛薬 山内一豊 三色糸威鎧 9 防御41 耐久64 侍僧神鍛薬 一条信龍 紅糸威仁王胴 9 防御41 耐久65 腕力+5 侍僧神鍛薬 加藤光泰 赤母衣衆大鎧 9 防御41 耐久65 魅力+4 侍僧神鍛薬 金森長近 関大鎧 9 防御41 耐久66 侍僧神鍛薬 遠山友忠 鵜殿の神聖鎧 9 防御44 耐久56 攻撃8 全属性+3 侍僧神鍛薬 鵜殿長照 駿河黒漆塗り大鎧 9 防御44 耐久67 知力+6 全属性+3 侍僧神鍛薬 由比正純 老将の大鎧 10 防御45 耐久69 気合+30 知力+3 魅力+3 侍僧神鍛薬 明智光安 黒母衣衆筆頭鎧 10 防御46 耐久69 腕力+5 侍僧神鍛薬 河尻秀隆 五色備え大鎧 10 防御47 耐久69 気合+50 魅力+4 風+5 侍僧神鍛薬 笠原綱信 明智紅糸威大鎧 10 防御48 耐久70 気合+50 器用+7 知力+7 侍僧神鍛薬 明智光秀 紺糸日の丸威具足 10 防御49 耐久70 知力+12 侍僧神鍛薬 羽柴秀吉 楯無鎧 10 防御49 耐久70 全属性+4 侍僧神鍛薬 武田勝頼 織田家紋付漆塗鎧 12 防御40 耐久25 攻撃10 知力+5 魅力-5 全属性+3 烈風・壱 全職 織田信行 NPCドロップ アイテム名 価値 性能 付与 特殊効果 宝玉 装備職 ドロップ 備考 壊れた大鎧 4 防御24 耐久18 侍僧神鍛薬 鎧拾い 野武士頭の威鎧 5 防御25 耐久53 侍僧神鍛薬 城州野武士頭 坂東大鎧 7 防御35 耐久60 生命+20 侍僧神鍛薬 坂東落ち武者 泥臭い大鎧 8 防御36 耐久48 耐久+2 魅力-2 侍僧神鍛薬 戎侍 くすんだ大鎧 8 防御37 耐久63 侍僧神鍛薬 追従近衛兵 土岐氏黒染大鎧 8 防御40 耐久64 魅力+5 侍僧神鍛薬 土岐頼元 楽厳寺の大鎧 9 防御43 耐久56 生命+40 侍僧神鍛薬 楽厳寺雅方 破れた大鎧 9 防御44 耐久66 侍僧神鍛薬 死霊武者 僧兵大鎧 9 防御48 耐久70 器用+7 知力+7 侍僧神鍛薬 東尋坊 大地の大鎧 10 防御48 耐久80 生命+80 土+9 侍僧神鍛薬 土雷 金鬼の大鎧 10 防御47 耐久69 耐久+7 土+7 侍僧神鍛薬 金鬼 巫女が特殊グラ 風雲の大鎧 12 防御58 耐久74 耐久+5 器用+5 風+10 侍僧神鍛薬 鳴雷 取引不可 鳴動大鎧 鳴雷 妖炎獄大鎧 防御90 耐久31 生命+100 侍鍛 無情なる者 取引不可 紺糸威大鎧 10 防御99 耐久84 気合+250 器用+35 全職 小谷城 天下一品 小桜威大鎧 10 防御71 耐久70 生命+250 気合+250 自己修復 全職 金山彦神 天下一品 その他情報 金鬼の大鎧、巫女が特殊との事ですが本願寺大鎧と同じでは? -- お侍さん 場違いかなぁ〜と、思うんですが、巫女で本金箔大鎧のスカートと水干の袖のグラをしている大鎧ってどれなんでしょうか・・・ -- 日和見神主 俺が知る限りでは、三色糸威鎧、赤母衣衆大鎧、黒母衣衆筆頭鎧、明智紅糸威大鎧、紺糸日の丸威具足、老将の大鎧、楯無鎧、風雲の大鎧、小桜威大鎧がそれにあたりますな。本金箔大鎧のスカートと水干の袖のグラをしている大鎧、というのはは明智光秀とか光安が着ている大鎧で合ってるかな -- 水干のように長袖の大鎧は、明智紅糸威大鎧や駿河黒漆塗り大鎧辺りだったかと。鵜殿は明智の袖が短いバージョンです。 -- 通りすがり 鳴動大鎧ってのを見ましたがあれは誰のドロップなんでしょう? -- 烈風巫女 根の国の鳴雷のドロップかと -- 根の国 どんなグラか気になるなぁ -- 大鎧好き 持ってる人グラSSお願いします>< -- 金鬼の大鎧は本願寺大鎧と同じです(本金箔大鎧と同じかも?)。この手の大鎧は赤染で赤色にならないため特殊なのかと。 -- みーこ 名前 コメント
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幼年期の終わり ◆LXe12sNRSs イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは、述懐する。 ――初めは、ただ鬱陶しいだけの存在だった。 自分のことを美男子と自称したり、出会い頭に変な歌を教え込まれたり、守るといいながら震えてみたり。 殺伐とした世界をぶち壊すような、スラムに迷い込んだコメディアンのような男だった。 パルコ・フォルゴレ――鉄の、無敵の男は、イリヤと菫川ねねねを守るために囮となり、そして死んだ。 放送の内容を耳に残して、もう彼に嫌味ごとを言う機会もないんだな、とイリヤは悟った。 「黙祷しましょう。我々がパルコ・フォルゴレ氏にできるのは、それくらいです」 ワイシャツを着たインテリ風の男――明智健悟は冷静な口調でイリヤと、菫川ねねねに言う。 イリヤは、明智の言うとおりに目を瞑ってフォルゴレに弔詞を読む……気になどはなれなかった。 ねねねにいたっては、目を瞑るどころかその眼光を余計にギラギラと光らせ、明智を睨んでいる。 ――正午を知らせる放送が終了を迎えた頃。場所はC-5の映画館内。 今は延々とコマーシャルが流れているスクリーンの幕下で、イリヤとねねね、そして明智の三人は話し合っていた。 三人とも殺し合いには乗っていない穏健派、方針だけで言えば同志であったものの、そのムードは和やかとは程遠い。 先の放送でフォルゴレやエリオ・モンディアルなど彼女らの知人の名が呼ばれたことが第一だったが、最大の要因は明智にあった。 「さすがはエリート刑事さんだ。人が死ぬのにゃ慣れっこってわけか」 皮肉めいた言い回しで、ねねねが鋭く言い放つ。 明智はそれを受けてもクールという名の鉄面皮は崩さず、言い返す。 「心外ですね。私とて、人の死に心を痛めぬ冷血漢というわけではない。 特にあなた方と共にいたフォルゴレ氏は、詳細名簿の文面から見ても亡くすには惜しい人物でした。 機動六課のホープたるエリオ少年についても同様です。彼の死で多大な影響を受けるであろう人物にも心当たりがありますしね」 「なら泣け。もっと悲しそうな顔してみろ。あんたの冷たい顔見てるとイライラしてくるんだよ」 「おや、菫川さん……いえ、ここは菫川先生とお呼びしたほうがよろしいですか? あなたは激情家ではあるようですが、先の物事をちゃんと見据えている聡明な女性かと思っていたのですが」 「わかってるよ。ああわかってるわよ。だけどな、あんたはムカツク。それだけだ。クソッ」 ねねねがなにをそんなに怒っているのかは、イリヤにも理解できた。 フォルゴレは銀髪の男――詳細名簿を見るに“ビシャス”という危険人物らしい――に殺された。 しかもただ殺されたわけではない。イリヤとねねねを逃がすために自らを盾にしたのだ。 選択肢はあった。あの場で逃げず、フォルゴレを助けるに行くこともできた。なのに、ねねねは逃走を選んだ。 それは武器の貧困さや自分たちの戦闘力のなさ、あらかじめ知っていた相手の力量を計っての判断だろうが、一番の理由はたぶん、自分……イリヤが子供だったから。 大人として、子供であるイリヤを死地に巻き込むことができなかったのだ。フォルゴレも、ねねねも。 イリヤたちが逃げた先、モノレールの駅にいた男が、この明智健悟だった。 偶然にもお互いが同じ詳細名簿(細部は異なるようだが)を所持しており、事前に得ていた情報から手を組むのに危険性はないと判断し、とりあえず明智と共にD-4の駅に下車した。 その後は、明智とねねねを主軸に情報交換が行われる。 D-4の駅に数時間前まで六課メンバーのティアナ・ランスターがいたこと、 錯乱状態にあった彼女の説得を相棒のデバイス・クロスミラージュに任せていたこと、 しかし戻ってきたその場に彼女らの姿はなかったこと、 イリヤとねねねが銀髪の男から逃げてきたこと、 その際フォルゴレが囮になってくれたこと、 銀髪の男がビシャスなる人物であること、 様々な情報が錯綜する中で、明智はビシャスが追ってくる危険性を考慮し、場所を映画館に移そうと提案した。 その時点でねねねは既に明智の冷静すぎる素振りが気に入らない様子だったが、安全を第一に考えた彼女は明智の案に同調。 イリヤはフォルゴレを助けに戻りたかったが、モノレールの時間を考えても、そこは折れるしかなかった。 そして、映画館に着いた頃には放送である。 イリヤはもう、フォルゴレを助けに戻りたいという願望を失っていた。 戻っても無駄だということが、放送によって判明してしまったからだ。 「フォルゴレは……わたしたちを守るために、死んじゃったの?」 やや大きめのシートの上、脱力した肩を抱えながら、イリヤがか細く尋ねる。 「……イリヤ君、でしたね。少し厳しいことを言いますが、あなたとてこれまで死と無縁の環境を生きてきたわけではないでしょう? 聖杯戦争……魔術師……サーヴァント……それらの言葉が示す意味がどんなものかはわかりませんが、あなたは見た目ほど子供ではない。 少なくとも私や菫川先生以上には、非日常というものに慣れているはずだ。違いますか?」 イリヤが見た目相応の少女でないと知る明智は、落ち込む彼女を厳しく諭した。 「デリカシー皆無だな。ってか少し黙れ」 「……失礼。言いすぎたようです」 同じくイリヤの正体を紙面の情報範囲で知るねねねは、しかし明智のように冷徹ではなかった。 詳細名簿の内容を信じていないわけではないだろうが、それでもねねねはイリヤを子供扱いしているのだろう。 フォルゴレの死に悲しみ、悔しさを覚え、守られて当然だと、そういう風に思っているに違いない。 今のイリヤにとっては、ありがたい心遣いではあった。 「少し外に出てきます。道中で見つけた現場の検分もしたいのでね。菫川先生、ご同行願えませんか?」 「断る。だいたい、あんたにはマッハキャリバーのお仲間と関係があるからってついて来たんだ。 この先も一緒に行動する気なんざ、これっぽっちもない」 「行ってきなよ、ネネネ。わたし、ちょっと一人になりたいの」 そう言って、イリヤは座席に深く蹲る。声からして憔悴している様子だった。 そんなイリヤを見て、ねねねがどう思ったかはわからない。 ただ歯がゆそうに顔を顰め、握り拳を作ったかと思うと、すぐに解いて一回舌打ちをした。 「……マッハキャリバー。なんかあったらすぐに知らせるんだぞ」 『はい、Teacher』 イリヤの側に喋るアクセサリーを残し、ねねねは明智に連れ添って映画館を出て行った。 向かう先はそう遠くではない。ここに入る際に見つけた、すぐ近くの事故現場を見に行ったのだろう。 スクリーンの音声以外はシンと静まり返っている館内で、イリヤはフォルゴレを想った。 馬鹿で、頑丈で、勇敢で、馬鹿で、馬鹿で、馬鹿な男だったな、と。 鉄のフォルゴレなんて誇らしげに自称していた点が一番馬鹿だった。 どんなに肉体を鍛えようが、フォルゴレはただの人間だ。死ぬときは死ぬ。 わかっていたはずなのに、フォルゴレの死をどうしようもなく重く感じている自分がいる。 それはたぶん、彼が死んだ“意味”を考えているからだろう。 (フォルゴレは、わたしとネネネを生かすために死んだんだ……弱いくせに) 女子供は世間一般で見て、弱者の象徴である。常識ある大人の男がそれを守ろうとするのは、当然と言えた。 だけど、違うのだ。 一作家に過ぎないねねねはともかく、イリヤは明らかに一般人の域を出た存在である。 聖杯戦争を経験したバーサーカーのマスターであり、俗にホムンクルスと呼ばれる存在。 歳だって、見た目よりもずっと上だ。実年齢を考慮すれば、ただ大人に保護されるだけの対象とは言いがたい。 イリヤ自身の戦闘能力は決して高くないが、あのときだって、簡単な魔術弾でも放ってフォルゴレを援護することはできたはずだ。 なのに、しなかった。ねねねに手を引かれるまま、フォルゴレとの離別を受け入れてしまった。 それが今、後悔として押し寄せてくる。あの選択は過ちではなかったのか、もっといい方法があったのではないか、と。 「……もう、終わったことなのにね」 今さらあれこれ考えたところで、フォルゴレの死は覆らない。 どんな殺され方をしたにせよ、彼は今もどこかで息絶えている。 たぶんもう二度と、会うことはない。 「フォルゴレ……」 潤んだ瞳を空気に晒したくなくて、イリヤが顔を腕の中に沈めた、そのときだった。 バキューン、バキューン、 「えっ!? な、なに?」 と、館内に安っぽい銃声が二発分、響いた。続いて、なにやら緊張感を催すBGMが流れてくる。 異変に驚いたイリヤだったが、その銃声が実際のものではなく、目の前のスクリーンから流れているものだと知ると、ほっと胸を撫で下ろした。 人騒がせなスクリーンにむっとした視線をくれてやると、あ、と声を漏らす。 そこには、フォルゴレがいた。 「『00F 鉄のフォルゴレ バキューン!バキューン!』……?」 映し出されているタイトルを読み上げ、イリヤは目を白黒させる。 スクリーンの中には、一輪の薔薇をくわえ、銃を握るパルコ・フォルゴレの姿があった。 「どうして、フォルゴレが……?」 疑問を口に出したところで、イリヤはこれが上映予定にあった映画作品なんだということに気づく。 そんなもの事前に確認していたわけではなかったが、主演男優との思わぬ再会に息をのんだ。 意識せず、イリヤはちゃんとした姿勢で座席のシートに座りなおしていた。 ◇ ◇ ◇ 快晴の下の荒野。 金髪の男が、大勢のマフィアと対峙している。 マフィアは一人の女を人質として捕らえ、そのこめかみに銃を突きつけていた。 「はっはっは。馬鹿な男だ00F。いや、伝説のスパイ鉄のフォルゴレ。たった一人で来るとはな」 「フォルゴレ、逃げて!」 マフィアのボスらしき男が言い、捕らえられた美女が叫ぶ。 対峙する金髪の男――『00F』、またの名を伝説のスパイ『鉄のフォルゴレ』は、多くの戦車や戦闘ヘリに囲まれながらも悠然と立っていた。 「今日こそ始末する」 「君たちにできる……かな?」 圧倒的劣勢にも、フォルゴレは臆しはしなかった。 それどころか、前髪をかき上げながらキザっぽい笑みを浮かべ相手を挑発する。 「やれっ!」 ボスらしき男の号令が発され、数百人の部下たちが持つマシンガンが火を噴いた。 空を旋回していた戦闘ヘリからも、地上のフォルゴレ目掛け機関銃の雨が降り注ぐ。 戦車の砲身から特大の一撃が放たれ、フォルゴレのすぐ側で爆煙を上げた。 しかしそのどれもがフォルゴレには命中せず、無為に霧散していく。 BGM『チチをもげ! パルコ・フォルゴレ』 陽気な音楽の鳴り響く戦場で、フォルゴレは踊り、歌い、数多もの銃撃をすべて回避していた。 ライオンの鬣のような美しい金髪を風に靡かせて、特徴的な割れ顎を際立たせるように笑い、フォルゴレがボスと美女の元に迫る。 一瞬、なにが起こったのかわからないような一瞬の間に、ボスと美女の足元で爆発が起こった。 「あ~れ~」 爆風により天高く舞い上がった美女が、悲鳴を上げる。 このまま地表までまっしぐらというところ、フォルゴレはその着地点に先取りし、落ちてきた美女をしっかりと抱き止めた。 そして、キラキラキラーンという輝く効果音に乗せ、ニヒルに笑いかける。 「大丈夫かい?(キラーン)」 「……フォルゴレ様(キュン)」 『チチをもげ!』の荘厳なバックミュージックは、依然として鳴り響いている。 その僅か3分程度の短い曲が流れる間に、フォルゴレはマフィア集団を壊滅させ、捕らわれの美女を救いだした。 お姫様抱っこの体勢で美女を抱えたまま、フォルゴレが颯爽とその場を去っていく。 「み、見事だ……鉄の、フォルゴ、レ……(ガクッ)」 ボスらしき男が、力なく倒れた。 フォルゴレは散っていた悪に一瞥もくれず、格好いい笑い声を発しながら荒野を行く。 「ははは、はっはっは、ハァーッハッハッハッハッハッハッハッハ!」 END. ◇ ◇ ◇ パチ、パチ、パチ………… 僅か数分の短すぎる上映が終わり、シアター内には一人分の拙い拍手だけが残った。 唖然とも恍惚とも取れない微妙な表情で、イリヤがぼそっと感想を呟く。 「……フォルゴレって、本当に俳優だったんだ」 映画などろくに見たこともないイリヤにとっては、今の作品がどれほどのものだったのかは判定できない。 だが率直な感想として、スクリーン上のフォルゴレはとても格好よく思えた。 水族館で馬鹿やったり、ねねねにボコボコにされていたあのフォルゴレとは別人みたい。 美しくて、たくましくて、笑えて、それでいてどこか懐かしさを覚える、フォルゴレの主演作品。 イリヤは放心したように感動し、しばらくの間そのままぽーっとしていた。 そして思う。 あの姿こそが、パルコ・フォルゴレなんだなと。 「ねぇ、マッハキャリバー」 拍手を止めて、イリヤがマッハキャリバーにそっと語りかける。 「わたしに、あなたの使い方を教えて」 失意の色に染まっていた顔は、もう俯いてはいなかった。 前を見据え、力強く言を発する。 『その言葉を待っていました。仮マスターへの設定の適用化は既に完了しています』 「わたし、フォルゴレに笑われたくない。フォルゴレに負けたくない。フォルゴレみたいに格好よく生きたい」 『あなたには才能があります。しかし、訓練を積んだ魔導師というわけではない。くれぐれも無茶はなさらないように』 「もうあんな悔しい思いはしたくないから……わたしは、わたしの好きなものを守れる力が欲しい」 その瞳に確固たる抗いの意志を灯して、イリヤは立ち上がった。 フォルゴレに生かしてもらったこの命を無駄にしないため。もう二度と悔しさを味わわないため。 殺し合いに立ち向かうための、健全なる力を欲する。 『イメージしてください。あなたの身を守る衣服の姿を』 手中に収めたマッハキャリバーが、イリヤの魔力に反応し明滅する。 薄暗いシアター内が神秘的な光に包まれ、その光源となったイリヤに変化が訪れる。 纏っていた衣服は淡く消失し、雪にも似た白い裸身をむき出しにする。 そのかわりとして、魔力によって生み出された光が、薄い衣のようにイリヤを優しく包み込む。 やがてそれらは生地に、布地へと昇華して、イリヤがイメージしたとおりのバリアジャケットを形成した。 ――フォルゴレのように、格好よくありたい。 ――ネネネやシロウを、私の好きなものを守りたい。 ――悲しみや悔しさなんて、いらない。 抱いた願望が、イリヤを行動へと導いた。 ◇ ◇ ◇ イリヤがフォルゴレの死に一切の涙を流さなかったのは、やはり彼女が人間ではないからだろうか。 などと一瞬でも思ってしまった過去の自分を殴り倒し、ねねねは自分で自分に渇を入れた。 「だぁーもう! 私はなんだ!? ただ守られるだけしか能のないヒロインか! 柄じゃないんだよ!」 男勝りな口調で喚き散らして、ねねねは地団駄を踏んだ。 仄かに焼け焦げたアスファルトが、無機質な音を立てる。 辺りには、まだ血の臭いが残っていた。 ――映画館から少し離れた路上。 そこには、木っ端微塵に破壊されたバイクの残骸と、頭の割れた少年の死体と、少年とは別の人間の肉片が散らばっていた。 そう遠くはない過去、ここで誰かと誰かが殺し合っていたことが、ありありと連想できる惨状だった。 「ったく……朝方のんきに物見遊山してた私らが馬鹿みたいじゃないか」 フォルゴレとイリヤと出会い、水族館で朝を迎え、あの銀髪と接触するまで、ねねねはまだ現実に直面してはいなかった。 それも今となっては過去形だ。フォルゴレは死に、目の前には誰かの死体が転がっており、自分はなにもできなかった事実に憤慨している。 現在進行形で殺し合いが行われているという忌避したいような非現実が、目をそらせないリアルなのだと思い知らされた。 改めて、ねねねをこんな状況下に引き込んだタコハゲを憎悪する。 溜め込んだ怒りとストレスは当に臨界点を越え、ねねねの顔を真っ赤に染めあげた。 「あたり構わず取り乱していては、螺旋王の思う壺ですよ」 怒り浸透中のねねねに対し、現場を検分していた明智が言う。 その表情、口調、姿勢はとことんまで冷静で、その冷静さが不気味に思えてくるくらいで、むしろねねねにとっては怒りの対象にすらなった。 と、その明智の手にやたら物騒なものが握られていることに気づき、ねねねが尋ねる。 「なんだ、その銃」 「そこの茂みに落ちていました。弾も入っていますし、廃棄物ではないでしょう。戦闘のごたごたで誰かが紛失したものではないかと」 明智は説明しつつ、拾ってきた猟銃をデイパックにしまった。 「使うのか、それ」 「使えるものは使うべきでしょう、こんな状況なら。ああ、射撃の心得があるのか、という意味の問いなら心配は無用です。なにせロスでは――」 「知らん。興味ない」 質問から会話を弾ませようとした明智を制し、ねねねはそっぽを向く。 ねねねは特別ヒステリーな性格というわけではなかったが、貯蓄されたストレスよって、その印象を近づきがたいものへと変えていた。 そんなねねねに明智は気取ったような溜め息をつき、やれやれと呟いた。こういう細かい所作が癪に障る。 「ところで菫川先生、なにか刃物を持ってはいませんか?」 「刃物? そんなもん、なんに使うんだよ」 「……彼から首輪を採取するために使います」 僅かに熱気の残っていた事故現場の空気が、ぴしり、と音を立てて凍てついた。 途端にねねねの顔から赤みが引き、穏やかさを取り戻していく。 だが、決して怒りが治まったわけではない。 ある程度の臨界点を突破し、悟りを開いたような状態。 今のねねねの心理状態を説明するならば、そんな感じだ。 「だいたい察しはつくけど、念のために訊いとく。なんのためにそいつの首を切るって?」 「首輪を得るためですよ。これからを生き抜くには、確実にこの首輪が関門となる。後々のために、サンプルを入手したい」 「よし、一発殴らせろ」 「私とて気は進みません。ですが、これは必要なことです」 「あんたの気なんて知るか。いいから、殴らせろ」 「……どうぞご勝手に」 律儀にも明智の了解を得てから、ねねねは握り拳を作り、大きく振りかぶって、それを放った。 プロボクサー顔負けの容赦ない右ストレートが明智の顔面に迫る。 その寸前で、ねねねの細い腕は明智によって掴み取られた。 そのまま左の腕も回し取られ、明智はねねねの背後に回りこんで後ろ手に彼女を拘束する。 刑事が犯人を捕らえるときによく使う、流麗な動作だった。 「このっ! 殴らせろ馬鹿ッ!」 「少し冷静になってください菫川先生。フォルゴレ氏の一件であなたが精神的に疲弊しているのはわかります。 だからといって、怒りに身を任せては主催者の思惑どおりの結果を招いてしまう。 あなたなら、フォルゴレ氏が格好つけのためだけに囮になったのではないということがわかるはずだ」 「わかってるわよそんなこと! わかってるから、私は私が許せないんだ! クソっ、クソ……」 ねねねは拘束を解こうと力を込めるが、明智の締めは完璧で、女性の力ではどうにもできなかった。 やがて喚く気も失せ、ねねねの声は小さな呟きへと変わる。 明智への憤慨は、いつしか無力な自分へと矛先を変え、瞳に悔しさが滲み出た。 ねねねもまた、イリヤと同じように悔しさを覚えていたのだ。 あそこでフォルゴレを助けに入れなかったこと、ここぞという場面で堅実に行動してしまった自分に、嫌気が差した。 その悔しさは、明智に八つ当たりしたところで晴れるものではない。 それもわかっているはずなのに、明智に敵意を向けている自分がいて、よりいっそう腹が立った。 「クソ……」 力がないから、守られる。力がないから、守ってくれた人が死ぬ。 冷たい現実を前に、紙を操れない、物語を作るしか能のないねねねは、なにもできなかった。 それがたまらなく悔しくて、悔しくて悔しくて悔しくてしょうがない。 「私の周りはそれはそれはスペクタルな奴らばっかりだったよ。でもな、私はそいつらの中にただ“いた”だけだ。 それでも、私は私なりに抗ってきたさ。納得のいかないことに、片っ端から首つっこんでいった。 そんな私が、なんだよこのザマは。菫川ねねねはあそこで逃げるような女じゃない。だってのに……!」 ザ・ペーパーや三姉妹を取り巻くトラブルの中に、ねねねはなぜかいつも紛れていた。 ただし、その中心に立ってトラブルを終息に導いてきたわけではない。大半は傍観者か被害者の役だった。 ここでもそれは変わらない。菫川ねねねは、特別な役目を持たぬ数合わせの登場人物にすぎない。 これまでならそれも容認してきただろう。だが、フォルゴレは違う。 「あいつは、私がなにもできなかったから死んだ」 責任を説いたところで、誰もねねねを非難したりはしないだろう。これは、彼女自身の気持ちの問題である。 強くあろうとした。読子と離れ離れで、アニタが死んでしまった世界で、強くあろうとした。 その意志とは逆の道を行く、不甲斐ない自分が許せなかった。 ただそれだけのことで喚き散らしている、子供みたいに傍迷惑な自分に、余計に腹が立った。 「そうやってあなたは、自分を悲観し、また過ちを繰り返すのですか?」 「……なんだと」 「彼の死に、彼の死を回避できなかった自分に苛立ちを覚えているなら、なおさら前を向くべきでは?」 「だから、何度も言ってるだろ! そんなのはわかってるんだよ!」 姿勢を崩さぬ明智の態度がまたねねねの心理を刺激して、怒りを誘発させた。 「なら、あなたは気持ちの整理をつけるべきだ。そのイライラが私を殴ることで発散されるというのであれば、それも甘んじて受けましょう」 言うと明智は拘束を解き、自由になったねねねは間髪いれずに明智を殴り飛ばした。 全力による鉄拳が明智の頬を打ち、その強烈さに彼の体は地を滑る。 やや遅れて鈍い音が鳴った後、ねねねの荒い息遣いだけが鮮明に響いた。 「……これで、満足ですか」 「ああ、すっきりしたよ。でも感謝なんてしないからな」 「私としても、殴られた相手に礼を言われては気持ちが悪い」 「……あんたも言うじゃんか」 ずれた眼鏡を優雅な仕草で直し、明智は立ち上がる。 殴られてなお崩れぬキザったらしい姿は、見ているだけでムカついてくる。 それでも、前に比べれば幾分かマシに思えているのを、ねねねは実感していた。 「おや?」 立ち上がる途中で、明智は地面にキラリと光るなにかを発見する。 赤黒い血に塗れたそれは、僅かな隙間に太陽光を反射して、本来持つ銀の色を鮮やかに主張していた。 拾い上げると、どうやらその物体が輪の形状をした金属物質であることがわかった。 「首輪、か? それ」 「そのようですね。どうやら、その少年の首を刎ねる必要はなくなったようです」 道端に伏せられていた少年の遺体を一瞥した後、明智は改めて首輪を見回す。 血に塗れて銀色の部分が少なくなった首輪。その僅かな隙間に、所有者を識別するためであろう刻印が刻まれているのを発見した。 「……『Caro-Ru-Lushe』。この首輪が嵌っていた者の名前ですね」 「キャロって、たしかそれ……」 「ええ。おもしろくもない偶然です。この事故現場には、機動六課のキャロ・ル・ルシエさんが巻き込まれていた可能性が高い」 反射的に周囲に散らばっていた肉片らしきものに目がいき、ねねねは眉をひそめる。 そもそも首輪が一個の固体として存在している時点で、その持ち主がどうなったかなど容易に想像がつく。 そして、周囲にはこの注視しがたい惨劇の跡。深く考えるまでもなく、キャロがどういう死に方をしたのかが推察できた。 「腐ってるな。こんな殺し方をする奴も、それを強要しているタコハゲオヤジも」 「同感ですね。警察という立場を棚に上げて言わせてもらいますが、このような真似ができる下種を罰するに、日本の刑罰は生温い」 「なんだ、意見合うじゃん」 「光栄ですね。私としても、あなたとは今後も蟠りなくいきたいものですが」 「あなた“方”、でしょ?」 「……フッ、失礼。そうでしたね」 互いに軽く微笑みあった後、ねねねと明智の二人は自然な動作で肩を並べ、イリヤの待つ映画館へと戻っていった。 戦利品に一丁の猟銃と、少年のものらしきデイパック、そしてキャロの首輪を持って。 ◇ ◇ ◇ 数分前までフォルゴレ主演の名作が上映されていたことなど露知らず、ねねねと明智の二人は映画館へと帰還した。 今はなにも映さぬスクリーンの下で、待ち人たる仲間の姿を視認する。 「おかえりネネネ! それとアケチも!」 先ほどとは打って変わり、心を裏返しにしたかのような元気なイリヤに出迎えられ、ねねねと明智は唖然とした。 「も~、あんまりにも遅いから、迎えに行こうとしてたのよ?」 いや、それは唖然というレベルではなかった。 あまりにも想定外、それでいて衝撃的な光景に、二人は息をすることすら忘れ、その場に立ち尽くす。 「ちょっと、二人ともどうしちゃったのよ?」 イリヤがちょこんと首を傾げて見せるが、ねねねも明智もリアクションを取ることができない。 半開きになった口からはひたすらに無音。完全に機能が停止していた。 「ねぇマッハキャリバー、これってどういうことだと思う?」 『おそらく、お二人とも仮マスターの変貌に驚かれているのではないでしょうか?』 「変貌って、こんなにかわいくドレスアップしたんだから、“変身”って呼んでよ」 『失敬。しかしやはり、お二人が戸惑いの渦中にあるのは事実なようです』 平然と話を進めるイリヤとマッハキャリバーに対し、二人は一言も喋れず。 長い間絶句して、ようやくねねねが口を開いた。 「……その、すがた、は?」 「マッハキャリバーの力を借りて“変身”したの。バリアジャケットって言うんだって」 「ギャグじゃ、ないよ、な?」 「ひどーい! これでちゃんと性能も伴ってるのよ。でしょ、マッハキャリバー?」 『はい。外見は仮マスターのイメージから抽出したものであり、しかしその魔力耐性は見た目に反し……』 マッハキャリバーが小難しい説明を述べるが、それでもねねねと明智は戸惑いから抜け出せなかった。 目に映るイリヤの現在の姿を思えば、それも仕方がないことなのである。 なにせ今イリヤが纏っている上下の服を簡潔に言い表すとするならば…… “体操着”と“ブルマ” たったこれだけで説明終了。大半の人間には伝わる。 つけ加えると、体操着は襟首に紫のラインが入っており、その他装飾等は一切ないシンプルな作り。 ブルマは昔ながらの紺色で、イリヤの小さな臀部をふっくらと覆っている。 発育し切っていない未熟な肢体に、それら健康の象徴とも言える神秘の組み合わせが見事に調和。 プラチナブロンドがギャップにより際立ち、粉雪のようなきめ細かい肌もより目を奪うよう強調されている。 俗に、『タイガー道場のロリブルマ』と呼ばれる少女……に、そっくりな外見(ねねねたちが知るよしはないが)。 防護服(バリアジャケット)などと言われようが、その違和感は拭えるものではない。 こんなものは一昔前の小学生ならば誰もが身につけていたものであり、スポーツ専門店に行けば今でも手に入りそうな品だ。 機動性を重視した作りであるため動きやすくはあるだろうが、こんなもので魔力耐性がどうのこうの言われても、困る。 「……あのさマッハキャリバー。一応訊いとくけど、あんたの趣味じゃないよな、これ?」 『? 仮マスターのこの姿がなぜ私の趣味に繋がるのかはわかりませんが、これの性能は確かです。露出は多めですが、これといって問題はありません』 「イメージしてって言うから、動きやすそうのを思い浮かべてみたの。そしたら、こんなん出ました~!」 「あー………………いや、もうなにも言うまい」 ねねねは軽く頭を抱え、イリヤの格好を受け入れた。 心にかかっていた重苦しい靄を、一瞬で吹き飛ばすほどの破壊力があったわけだが、逆にありがたいかもしれない。 明智にいたっては、隅でひっそりと失笑を漏らしている。嘲りの笑いではなく、心の底からおかしくて笑っているようだった。 なんだ、こいつもこんなんで笑うんだ。とねねねは妙に納得し、釣られるように笑顔を作った。 そんなねねねと明智を見て、イリヤだけが不思議そうな顔をする。 「なんで二人とも笑ってるのよ~?」 しばらくの間、和やかな時間が続いた。 ◇ ◇ ◇ 「それで、これからどうするの?」 横一列にズラーッと伸びる観客席の最前列。 その左端から順に、明智、イリヤ、ねねねと座っていた三人は、これからの方針について話し合う。 「そうですね……お二人の希望は?」 「わたしはシロウを捜したいけど、やっぱりどこにいるかわからないし、これまでどおりネネネについて行くわ」 「目的地としては図書館だけど、それも根拠の薄い理由だしねぇ。明智警視殿に妙案があるってんなら、私はそっちに従うわ」 イリヤ、ねねねと順に意見を述べ、その決定権は明智に委ねられた。 その様子からも見て取れるように、もはや二人に明智と行動を共にすることへの不満はない。 それを再確認し、明智は改めて己の意を述べる。 「では、しばらくはここに留まり、休憩としましょう」 飛び出した案は、意外にも待ちだった。 「しばらくはって……夜までここで休憩ってこと? 昼の内に動いたほうが色々と都合がいいんじゃないの?」 「確かに、襲撃をする側にとって夜は絶好の機会でしょう。だからといって、事を急いでは何事も仕損じてしまいますよ」 「こっちからは動かないで、誰かが近寄ってくるのを待つってこと?」 「そのとおりです。この施設は隠れるのにも適している上、会場の中心地という人が集まるには最高の立地条件を備えている。 さらに、我々の手元には訪れる人間が善悪かどうか、殺し合いに乗っているかどうか判断できる材料が、二つもある」 明智の言葉にねねねはハッとして、数時間前に発覚した偶然を思い起こす。 「私と、あんたの詳細名簿か」 「ええ。最低でも明日の朝を迎えるか、夜間に安心して行動できるほどの戦力が整うかしたら、こちらから動きます」 「ひとつ訊いていい?」 「なんでしょう」 「そりゃ私ら二人がお荷物だから……誰かに襲われたら対処しづらいからってんじゃないだろうな?」 明智の提案は、理に適っているものだった。 しかし同時に、このメンバーがいかに貧弱な面子であるかも物語っている。 特に女子供の類に分類されるねねねとイリヤは、明智に変に気を使われているようで、釈然としないものがあった。 「無力という観点で言えば、それは私も変わりませんよ。 戦闘機人、テッカマン、英霊、HiME、どれと相対しても満足に対応できる自信はありません。 それに私は既に一度、“焔の錬金術師”に一杯食わされていますからね」 「機動六課の……ティアナって人はどうするの?」 「彼女のことは気になりますが、捜そうにも行方が掴めません。会場内を東奔西走するリスクについては、我々“三人”の戦力の心許なさに要因があります」 「無闇に動き回るよりは、人が集まりそうなここで待ち伏せたほうが得策ってわけね」 「そういうことです。それに、これを調べる時間も欲しいですしね」 明智の手には、血が洗い流され綺麗になったキャロの首輪があった。 最終的にここから生きて帰るのに、最大の障害となるであろう戒め、首輪。 遠くない未来、必ず看破しなければならないそれを調べるなら、今が最適だった。 「は~い! なら私も、色々と試してみたいことがあるの。マッハキャリバーに『べるか式』ってのを教えてもらいたいし」 「時間は有効に活用すべきです。後を生きるためにどう行動するかは、各々の判断に任せますよ」 「なら私は……なにしようかな」 「紙とペンがあります。ここでの体験談を本にでも起こしてみてはどうですか」 「……自伝にしても売れなさそうだな」 これからしばらくの時間を“休憩及び待機”と定めた三人は、各々どうすごすか思案に暮れた。 首輪の調査、魔法の習得と、明智とイリヤはそれぞれの目的を得て、ねねねだけが手持ち無沙汰になる。 しょうがないから映画館外の見張りでもしてようかと言ったところ、 「ああ、それなら必要ありませんよ。先ほど便利なものを手に入れましたから」 明智はさらっと言ってのけ、事故現場から持ってきたデイパックに手をかける。 出てきたのは、珍妙なカプセル型の機械だった。 ちょうど人と同じ大きさはあるだろうか。中心にカメラらしきものを備え付けた謎の機械は、不気味に宙を佇んでいる。 「デイパックに残ってたのこれ? たしか支給品リストで見たような……なんだっけか」 「ガジェットドローン。正式にはガジェットドローンⅠ型。こちらのプログラム通りに動いてくれる、便利な機械人形ですよ」 「あんた、プログラミングなんてできんの?」 「ロスで一通り学びました。もっとも、これはある程度の知識を持った人間なら誰でも細工できるよう簡略化されているようですが」 言いながら、明智はガジェットドローン側面部のコンソールを弄る。 ねねねとイリヤが見つめる中、プログラミングはものの数分で完了し、ガジェットドローンは映画館外へと飛び去っていった。 「どこへ行ったの、あれ?」 「映画館周辺の索敵に出しました。参加者を発見次第その姿を撮影、速やかにここに戻ってくるようにと。 参加者が見つからなくとも、30分ごとにはここに戻るよう指示しています。本体に異変が起きても、すぐに対応できるようにするためです」 「へー、便利なもんだ」 感心すると同時に、ねねねは自分の仕事が機械に奪われたことに気づいて落胆した。 もういっそ不貞寝でもしようかと思ったが、明智が注意を促す。 「監視係ができたからといって、くれぐれも油断はしないように。 私はあれの性能を把握しきっているわけではありませんし、中には監視の目を掻い潜ってここに潜入できる者もいるかもしれません」 「はいはい。心得ていますよ明智警視殿。本当に小説でも書いてようかね、ったく」 「もう、ネネネったら不貞腐れないの。大丈夫よ。もし誰かが襲ってきても、私がついてるんだから!」 「そうだな。そりゃ安心だ。せいぜい頼りにさせてもらうよ、ちびっ子」 こうして、三人の昼は過ぎていった―― (見ててねフォルゴレ。私、フォルゴレに負けないくらい強くなるから。シロウもきっと……) (クロスミラージュ君の説得は上手くいったのでしょうか。できればまた会いたいものです。さて、次なる問題は……) (これで図書館で本読んで待ってました、ってんなら笑い種だけど。お願いだから、元気でやっててよね……) ――三者三様、喧騒とは無縁の静かな映画館内で、未来を、そして現在を案じる。 【C-5・映画館/一日目・日中】 【明智健悟@金田一少年の事件簿】 [状態]:右肩に裂傷(応急手当済み)、上着喪失 [装備]:レミントンM700(弾数3)、フィーロのナイフ@BACCANO バッカーノ! [道具]:支給品一式×2(一食分消費)、ジャン・ハボックの煙草(残り16本)@鋼の錬金術師、参加者詳細名簿 予備カートリッジ8、ダイヤグラムのコピー、首輪(キャロ) [思考] 基本思考:犯罪芸術家「高遠遙一」の確保。ゲームからの脱出。 1:首輪を調べる。ただし不安要素が多いため解体作業には着手しない。 2:明日の朝方か、もしくは夜間行動するに十分な戦力が整うまで映画館に待機。 3:ガジェットドローンを介し周辺の索敵。協力できそうな人物がいた場合はこちらから接触する。危険と判断した相手は無視。 4:ゲームに乗っていない人間を探しつつ施設を回る。 5:金田一等仲間の知人を探す。 6:明日の正午以降に博物館の先に進む。信頼できる人物にはこのことを伝える。 [備考] ※リリカルなのはの世界の魔法の原理について把握しました。 ※明智の命令で、映画館周辺をガジェットドローンが飛び回っています。命令内容は以下のとおり。 参加者を発見次第その姿を撮影し、速やかに映画館内に戻る(基本隠密行動。撮影も相手にバレないように行う)。 参加者を発見できなくとも、30分ごとには映画館に戻る。 AMFの展開はオート。抗戦はなし。 【菫川ねねね@R.O.D(シリーズ)】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:支給品一式(一食分消費)、詳細名簿+@アニロワオリジナル、手書きの警戒者リスト ボン太君のぬいぐるみ@らき☆すた、『フルメタル・パニック!』全巻セット@らき☆すた(『戦うボーイ・ミーツ・ガール』はフォルゴレのサイン付き) [思考]: 1:暇だ。本当に小説でも書いてるか? 2:明日の朝方か、もしくは夜間行動するに十分な戦力が整うまで映画館に待機。 3:図書館に行く。誰も見つけられなければ本がある場所へ(しばらく保留) 4:読子等仲間の知人を探す。 5:詳細名簿を参照に、危険人物、及び死亡者の知り合いを警戒する 6:柊かがみに出会ったら、ボン太くんのぬいぐるみと『フルメタル・パニック!』全巻セットを返却する。 7:読子が本当に自分の知る人物なのか確かめる。※ 最終行動方針:打倒タコハゲ [備考]: ※詳細名簿+はアニタと読子のページだけ破り取られています。 ※思考7、パラレルワールド説について。 富士見書房という自分が知り得ない日本の出版社の存在から、単純な異世界だけではなく、パラレルワールドの概念を考慮しています。 例えば、柊かがみは同じ日本人だとしても、ねねねの世界には存在しない富士見書房の存在する日本に住んでいるようなので、 ねねねの住む日本とは別の日本、即ちパラレルワールドの住人である可能性が高い、と考えています。 この理論の延長で、会場内にいる読子やアニタも、ひょっとしたらねねねとは面識のないパラレルワールドの住人ではないかと考えています。 【イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/stay night】 [状態]:健康 [装備]:マッハキャリバー@魔法少女リリカルなのはStrikerS、バリアジャケット [道具]:支給品一式(一食分消費)、ヴァルセーレの剣@金色のガッシュベル!!、魔鏡の欠片@金色のガッシュベル!!、支給品リスト@アニロワオリジナル [思考]: 基本行動方針:シロウに会うまで絶対生き残る。 1:マッハキャリバーからベルカ式魔法について教わる。 2:明日の朝方か、もしくは夜間行動するに十分な戦力が整うまで映画館に待機。 3:シロウ等仲間の知人を探す。 4:放送で呼ばれた死亡者の知り合いを警戒する。 [備考]: ※フォルゴレの歌(イリヤばーじょん)を教えてもらいました(イリヤ向けに簡単にしてあります)。 ※チチをもげ!(バックコーラスばーじょん)を教えてもらいました(その時にチチをもげ!を完璧に覚えてしまいました)。 ※バリアジャケットが展開できるようになりました(体操着とブルマ)。 時系列順で読む Back Nightmare of Mao Next:邪魔する虫 投下順で読む Back Nightmare of Mao Next REASON(前編) 151 鉄の、無敵の、 明智健悟 203:全竜交渉(前編) 151 鉄の、無敵の、 菫川ねねね 203:全竜交渉(前編) 151 鉄の、無敵の、 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 203:全竜交渉(前編)
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名鉄広見線 駅名 駅全景 改札口 ホーム 駅前等 特記事項 犬山 ○ × × × 富岡前 × × × × 善師野 ○ × × × 西可児 ○ ○ ○ ○ 可児川 × × × × 日本ライン今渡 ○ × △ × 列車あり 新可児 ○ ○ △ ○ 列車あり 明智 ○ ー × × 顔戸 ○ ー ○ × 御嵩口 ○ ー ○ × 御嵩 ○ ー × × 2008年10月19日現在 犬山 - 富岡前 - 善師野 - 西可児 - 可児川 - 日本ライン今渡 - 新可児 - 明智 - 顔戸 - 御嵩口 - 御嵩
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◆10fcvoEbko № タイトル 作者 登場人物 004 獄界のエデン ◆10fcvoEbko 織田信長、明智光秀 登場させた人物 1回 織田信長、明智光秀 コメント 名前 コメント ▲上へ戻る
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放送日 タイトル 主演 視聴率 2015.04.27 REPLAY&DESTROY 山田孝之 2012.01.24 家族八景 木南晴夏 2.0% 2010.04.13 三代目明智小五郎 今日も明智が殺される 田辺誠一 2.0%
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刻無―キズナ―(前編)◆wYjszMXgAo 「……動き出しましたか。さて、ここからが勝負どころですね」 「……そうだね。じゃあ、私達の手番という訳か」 ――――明智健悟と菫川ねねねは、映画館のロビーで向かい合いながら意見を交換していく。 目の前に広がる数多の道具。 その中でも、明智達が特に注視しているのは携帯電話だった。 8×8の盤上で動き回る無数の駒たちは、各々の動き方に従いそれぞれの役割を果たしていく。 そして、今彼が最も重要視する駒が、とうとう動き出したのだ。 それも、こちらに向かって。 ……高嶺清麿。 全ては彼と接触してからだ。 螺旋王の掌で踊っているのが分かっていても、まずは動かなければ話にならない。 彼のプロフィールはほぼ把握している。 必ず、こちらの力になってくれるだろう。 「……ラッドが単独行動をし始めた時は交渉が決裂したかと思ったけどね」 どうやらそれはねねねの杞憂だったようだ。 おそらく、その原因は傍らにいる少女だろう。 小早川ゆたか。プロフィールを見ても、紛う事なき一般人だ。 危険人物と目される相羽シンヤと同行していたのが気になる点だが、 人質などには持って来いとでも言わんばかりのパーソナリティの彼女は何らかの利用価値があったと明智達は考える。 あるいは、危険人物だった相羽シンヤを説得でもしたのか。 ……それはもう、推し量る事しかできないのだが。 相羽シンヤはおそらく死亡しているのだから。 それまで同行していた小早川ゆたかは現在彼女は高嶺清麿と同行中であり、 相羽シンヤはラッドの座標と全く同じ位置にいる。 それも、ラッド・ルッソとの接触の直後から、だ。 これの意味する事は、ラッドがシンヤの首輪を持ち歩いているという事だろう。 携帯電話に表示される座標は、首輪の信号を元にしているのだから。 その逆も考えうるが、しかし、高嶺清麿が現在無事に生き残っている事から察するにその可能性は低い。 ラッドとシンヤの首輪の反応を考えても、平気で建物を飛び越す動きをしている。 おそらくフラップターに乗っているのだ。 フラップターの操縦技術を考えても、まずそこにいるのはラッドだろう。 明智は目を閉じ、彼の冥福を祈る。 そもそもの原因はラッドを派遣した自分にあるのだ。 警戒者リストに名を連ねていた、相羽シンヤ。 たとえゲームに乗っていたとしても、人の死というのは彼の心に圧し掛かる。 ――――だが、明智は臆さない。揺らがない。 彼に報いる事のできる行為は、自分達が螺旋王を上回る事だけだと理解しているからだ。 今まで死んできた全ての人間に対して、明智は呼びかける。 あなた達の死は無駄にはしない。いや、無駄にさせないのだ、と。 携帯電話を通してチェス盤を俯瞰することで、明智の脳内ではどこで誰が何を為したのかが明確なビジョンとなって現れる。 ――――そう、高遠遙一たちの顛末でさえも。 危険人物ビシャスと高遠遙一達との接触。 その後に残るは動かぬ名前が5つだけ。 高遠遙一。ティアナ・ランスター。アレンビー・ビアズリー。ジェット・ブラック。チェスワフ・メイエル。 彼らはもう、動かない。 たった一つの希望――――ガッシュ・ベルだけを残して。 あの高遠がそこまで簡単に殺されてしまうのは俄かに信じがたい。 日本警察が幾度となく取り逃がし、脱獄さえしてみせた男なのだから。 だが、同時に明智は高遠故に、十分死亡もあり得ると判断していた。 彼の犯罪手法は主に殺人教唆。 奇術の腕は図抜けているが、彼とてこの場では充分一般人の範疇に納まってしまうだろう。 故に、高遠も死亡していると見るのが妥当だ。 それが悔しいのか、悲しいのかは明智には区別がつかなかった。 ……ガッシュ君とも接触を持ちたいですが、と明智は考えるが、しかし。 まだ時期ではない。自分達の安全を確保してからだ。 現在、映画館は既に安全無事な場所ではない。周囲に危険な人物が多々集まりつつあるのだ。 あたかも誰かのシナリオに沿うかのように。 ニコラス・D・ウルフウッドや鴇羽舞衣、東方不敗といった明確にゲームに乗った人物。 また、衛宮士郎が元の世界で敵対したという言峰綺礼やギルガメッシュ。 ――――後者なら話し合いの余地があるだろう。が、前者に今の段階で接触する訳にはいかない。 あまりにも戦力が足りなさすぎるからだ。 反面、同時に味方になりそうな人間も、この周囲に向かっている。 Dボゥイ、ヴァッシュ・ザ・スタンピードといったプロフィールを見てゲームに乗りそうもない人間なら交流する価値は高い。 だが。 そうした状況でねねねが提案したのは、映画館の放棄だった。 早々にここを離脱し、刑務所に向かうべきだと。 彼女の“シナリオ”とは、こういうものだった。 「危険人物はともかく、この、衝撃のアルベルトとか柊かがみちゃんとかは確かに話し合えるかもしれないよ。 かがみって子はぬいぐるみとかこのフルメタル・パニックって小説を見る限り、ごく普通の女の子だと思う。 二人で行動してるなら、話し合いの通用しない可能性もゼロじゃないし。 こっちに近づいてきているヴァッシュさんって人も平和主義者らしいし、力にはなってくれそうだよね。 ……だけど、そういうエサに釣られてこのまま留まり続けるのは、螺旋王の思う壺じゃないかと私は思う。 螺旋王が混乱の中で螺旋力に目覚める事を期待しているのなら――――」 ねねねは、うん、と一旦頷いた上で明智を見つめ、言う。 「……私達に十分な人材をあてがった上で、ゲームに乗った人間をぶつけるはず。 あるいは、螺旋王に対抗する人間同士でも因縁があればぶつかり合うよね。 今、この近くにいるのはそんなクセのある人間ばっかり。 そうやってここを中心に、更なる混沌を引き起こすのがヤツの目的だよ、きっと。 ……だから」 一息。 「だから、私は敢えて仲間になってくれそうな人たちからも一旦距離をおいて、螺旋王の読みを外してやるべきだと思う」 確かに最善手はこの場で戦力を確保し、対螺旋王の一大集団を結成する事だ。 人数が多ければ多いほど、向かってこようとする人間は減っていく。 現時点でも映画館付近を目指すゲームに乗っていないであろう人間はそれなりに多いのだ。 彼らを纏めきれさえすれば、ゲームを中断させるのも難しいことではない。 だが、それが戦乱を巻き起こす為の工作だとしたら。 念を入れすぎるなんて事はありえない。ここは文字通り何でもあり、バーリ・トゥードなのだから。 戦場の中心にいる必要など何もないし、螺旋王の思惑に対抗する為にこちらの行動にノイズを紛れ込ませるだけでも価値がある。 故に、高嶺清麿の合流時点を以って、刑務所への移動を開始する。 当初は夜中に戦力の足りない状態で動くのは危険だったが、今はその心配はだいぶ下がっている。 何故なら、携帯電話の現在位置特定機能があるからだ。 どの参加者とも接触しないコースを随時確認しながら進行することで、戦闘は高確率で回避できるだろう。 他の参加者への接触は、刑務所についた後ゆっくりと行えばいい。 既に衛宮士郎やラッド・ルッソにはいざという時刑務所に向かう旨を伝えてある。 彼らに関しては問題ないだろう。 では、本来の予定では人員確保のために接触する予定だった、危険人物と目されていない人物が映画館に侵入したときはどうか。 ギルガメッシュや言峰綺礼などはゲームに乗ったとは限らない。 あくまで元の世界で衛宮士郎と敵対していただけなのだ。ゲームの脱出に関しては協力し合える可能性はあるだろう。 他にも、とりあえず協力できそうな人物にコンタクトしない手はないのだ。 今ここを離脱すれば、その機会すらも失ってしまう。 その解も簡単だ。 誰かが映画館まで到達したら、携帯電話で映画館に連絡を入れればいいのである。 参加者の位置を特定できるという機能に気をとられがちであるが、携帯電話本来の役割は遠距離通話だ。 この携帯電話には、あらかじめいくつかの施設の電話番号が登録されているのである。 その中のひとつに映画館があったのは僥倖だ。 逐次参加者の位置を確認して、映画館に誰彼が来たときに連絡を入れればいい。 そもそも怪しまれて電話を取ってもらえない可能性もあるし、うまく会話に持ち込めたとしても敵対する可能性もある。 だが、その点はこちらの現在位置や刑務所に向かう事さえ教えなければ直接の危険までには至らないだろう。 そして、もう一つ明智に移動を決意させた事項がある。 ……それは、一つの放送だった。 『エドです。地図の載っている施設を全部、良く調べてみてください。すごいお宝を発見ができるかもしれません。 詳しい情報は追って連絡しますが、ラセンリョクという物を用意してください。それが絶対必要なんだそうです! もしも見つけてしまったらぁ~一切、粉砕、喝采ぃ~八百屋町に火がともる~!』 無邪気な子供の声。 先刻、それが突然館内に鳴り響いたのだ。 罠かもしれないという意見のねねねに対し、明智の意見は異なった。 エドという名の該当する子供は二人。 エドワード・エルリックとエドワード・ウォン・ハウ・ペペル・チブルスキー4世。 どちらも死亡している為遺言となったその言葉について、明智にはそれが正しい事であるという確信があった。 博物館の存在だ。 螺旋力と螺旋に縁のあるアイテムによって開くというあの扉は、実験を円滑に進行させようという螺旋王の意図の下に設置されたのだろう。 矛盾しているような感覚は拭えないが、しかし螺旋王直々に用意されたあの場所が罠であるとは考えにくい。 仮に螺旋王ではなく他の参加者の罠だとしても、地図に載っている施設というのはあまりに広範囲すぎる。 やはり罠にしては悪手でしかない。 そして、肝心の放送の内容は、あのような場所が他に複数存在する可能性を示唆している。 ならば、できる限り他の施設も調査しておきたい所だ。 危険な物品もやはりこのゲームでは駒なのだ。 参加者が取り返しのつかないチェスの駒なら、支給品や隠されたアイテムは将棋の駒だ。 自分の手にあれば心強い戦力となるが、敵の手に渡っては目にも当てられない事になる。 それを取りに動くのも全く正しい一手である。 まずは刑務所に向かい、そこを調査。 次いで、そこを基地として人員を派遣、他の施設を調査する事が望ましい。 万一刑務所さえも安全でなくなった場合、明智が着目するのは警察署だ。 そこを選択する理由も、やはり刑務所と同じ様な理由になる。 ……尤も、そんな事態は想定したくないが。 第二第三の候補として、図書館や発電所なども考えておいた方がいいだろう。 一見役立ちそうにない施設ほど、襲撃される可能性は低いのだから。 「……それも、やはり他の方々と交流を持たねば話になりませんか」 一人ごちるも、明智の目は携帯電話から揺るがない。 すでにねねねには博物館の事は話してあるが、やはり彼女だけでは心もとない。 そう、刑務所に着いたとしても、やる事はまだたくさんある。 とにかく、螺旋王に対抗する為の人員が欲しい。 その為に、いかにリスクを抑えながら他の参加者と接触するか、だ。 現在位置、及び動向を考えると刑務所付近で接触できそうな参加者は3組。 ルルーシュ・ランペルージ一行。スカー。リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ。 まず、彼らの誰かと連携することが第一の目的になるだろう。 ただ、前者二組はともかくリュシータという少女は、ニコラス・D・ウルフウッドと接触して以後動きが一定していない。 彼女と同行していたエドワード・ウォン・ハウ・ペペル・チブルスキー4世が死亡したのがその辺りでもあることから、動揺でもしたのだろう。 保護する必要があると明智は考えるも、しかし彼女の動向次第では刑務所から離れる可能性もある。 確実に接触できる訳ではない以上、不確定要素は二の次だ。 即ち、確実に一番最初に接触し得るのはルルーシュ・ランペルージ一行あるいはスカーという男だろう。 では、どちらに対して先に接触すべきか。 スカーという男は、現状未知の要素が多すぎる。 なにせ、携帯電話で座標を確認して以来ショッピングモールからほとんど動いていないのだ。 リストに記載された、イシュヴァールという民族出身であり、その虐殺の復讐のために生きているという情報くらいしか自分達は持ち得ない。 自分達と敵対する要素はないが、このゲーム内でどういう意図で動いているかがほとんど読めないのである。 対し、ルルーシュ・ランペルージ一行はどうか。 彼らは集団で動いている以上、ある程度の信頼は置けるだろう。 殺し合いに乗っていない可能性は高い。 また、人員確保という現状の指針にも適合している。 更に螺旋王の娘というニアという少女も存在しているのだ。接触する価値は高い。 だが、同時に懸念もある。 彼らはしばらく前に内部分裂を起こしているのだ。 その発端は、おそらくマタタビという参加者の死だろう。 地図の一箇所に置き去りにされた彼の首輪が示すのは、おそらく彼が死亡したことを示している。 ……その原因が何であるにせよ、不安要素は確かに存在しているのだ。 「まあ……結局は刑務所に着いてからの話なんだけどね」 「そうですね。できる限り早く行動しましょう」 誰に接触するにせよ、刑務所到着の時点で誰が一番近くにいるかというのも問題になるだろう。 場合によってはリュシータという少女がすぐ近くにいるかもしれない。 そうならば真っ先に彼女を保護すればいい。 ルルーシュ・ランペルージ一行やスカーに関しても、今後の動向次第なのだ。 そして安全を確保したまま接触する方法も、乱暴にではあるが考えついている。 ガジェットドローンを介せばいいのだ。 考察やこちらの意図を伝えるメモなどを括り付けた上で彼らの下まで飛ばし、伝令の後に帰還させる。 その際に彼らの返答をやはりメモさせておけば、ある程度の交流は可能だ。 何度かやりとりを繰り返した上で、安全だと判断すれば刑務所まで案内しても問題ないだろう。 「さて、と……イリヤ君にも今後の事を伝えません……と……」 「どうした!? 携帯に何が……」 急に言葉を止めた明智に、ねねねは即座に聞き返す。 ……だが、明智の表情を見て何かのっぴきならない事態が発生した事を嗅ぎ分けていた。 「……即座にここを離脱します。菫川先生はイリヤ君を連れて外に出てください。 ……衛宮君は、ルッソ氏に拾われて直接刑務所に向かう、と、携帯電話に連絡があったとでも彼女には伝えてください」 「……ッ!! 衛宮が!? 根拠は!?」 「彼の首輪は現在東方不敗と接触中です! ……急いで!!」 顔をくしゃくしゃに歪め、ねねねはしかし即座に外へ飛び出していく。 ……殺人に乗った東方不敗と首輪の反応が共にある。 それは即ち、交戦中であるという公算が非常に大きい。 最悪、士郎が殺され、首をもがれた可能性すらあるのだ。 最早一刻の猶予もない。 ラッド・ルッソから話を聞くに、東方不敗の戦闘能力は自分達が立ち向かうには高すぎる壁である。 衛宮士郎が生きているなどという希望的観測はしないほうが懸命だ。 今からではどうやっても間に合わない。 助けたい思いはあるが、しかし明智は命を天秤にかけ、苦渋と共に切り捨てた。 犬死にが目に見えている。 自分達の戦闘力など、常人に毛が生えているかすら怪しいところなのだから。 ……もし、衛宮士郎が生き延びてくれたのなら。 その時は刑務所に来てくれるだろう。 それが唯一の希望である。 「……衛宮君。もし生きてくれているのならば、どれだけ恨んでくれても構いませんよ。 私達は、君を見捨てるのですから……」 唇を噛み締めながら、明智は携帯電話に目を通す。 現在東方不敗は衛宮士郎とおそらく交戦中。 そして、高嶺清麿と小早川ゆたかも次第にこちらに近づいてきていた。 中間地点で落ち合い、そのまま刑務所に向かうべきだろう。 明智は卓の上に広がったものをそれぞれのデイパックに押し込みながら立ち上がる。 一つに纏めないのは自分が倒れても全ての情報を渡さない為だ。 石橋を叩き、犬を渡らせ、なお油断しない。 それだけの慎重さを持ちながら、明智はしかし闘争心を昂らせる。 ここから撤退するのは確かに守勢だ。 だが、螺旋王が殺人者という駒でチェックをかけるのならば、それすらも耐え忍んでみせよう。 一連の攻防を凌ぎさえすれば、こちらの手番はいずれ必ず回ってくる。 ずっと螺旋王のターンであるなどありえない。 全ては勝利の為の布石。 いかに相手が手数で攻めて来ようとも、結局は最後に凌ぎ切れない一手を繰り出した方が勝つのだから。 それが、衛宮士郎に対する手向けの花になると信じて。 明智健悟は、振り向かずに部屋を後にする。 一人の少年の死に対し涙はなく、しかし、握った拳から血を滴らせて。 時系列順で読む Back 光るものの全てが黄金とは限らない Next 刻無―キズナ― 零 投下順で読む Back 光るものの全てが黄金とは限らない Next 刻無―キズナ― 零 213 あなたに贈る物語(後編) 菫川ねねね 228 刻無―キズナ― 零 213 あなたに贈る物語(後編) 明智健悟 228 刻無―キズナ― 零
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石見防衛戦 石見防衛戦(いわみぼうえいせん)は永禄10年に姉小路家と毛利家との間で起こった戦い。 参加兵力及び戦力評価 姉小路・月山富田城兵50323+傷兵 迎撃部隊 旗本隊 :足軽隊18500:姉小路頼綱、山中幸盛、ルーミア 弾幕部隊 :鉄砲隊5000:明石全登、原長頼、鈴仙・U・イナバ 明智弾幕隊:鉄砲隊5000:斎藤利三、明智秀満、リグル・ナイトバグ 騎馬隊 :騎馬隊9000:磯野員昌、海北綱親、紅美鈴 遊撃鉄砲隊:鉄砲隊5000:別所就治、稲富祐秀、遊佐続光 毛利・吉田郡山城兵 第一部隊:弓隊12500:毛利元清 第二部隊:弓隊8500 :平岡房実 第三部隊:弓隊8000 :花房正幸 第四部隊:弓隊8000 :長船貞親 下関港守備兵 第一部隊:騎馬隊5500 :島清興 第二部隊:弓騎馬隊5000:福原貞俊 姉小路側は月山富田城の戦い直後であるため城の修復が終わっておらず、野戦によって毛利軍を撃破しなければならない。 対する毛利家は得意の弓隊を主力としているが、毛利元就や三矢は参加していない二級線部隊。 下関港からの部隊は騎馬で編成され足は速いものの、距離があるため合戦に間に合うかは微妙である。 姉小路家としては弓隊を主力とする大名とあたるのはこの戦いが初めてであり(足利将軍家は強力な弓隊を持っていたものの主力は足軽隊であった)、 新兵器である鉄砲と旧来からの飛び道具である弓との直接対決でもあるという興味深い合戦となっている。 概要 姉小路家による月山富田城陥落とほぼ同時に姉小路包囲網の一角・毛利家は動き出した。 元就の四男である元清を総大将に、37000の弓隊を主力に出撃。併せて長門の下関港からも福原貞俊らの騎馬隊10000を出撃させた。 姉小路家は先の戦いで崩壊した月山富田城の修復を急いだが、毛利軍の襲来には間に合わぬと判断。42000をもって迎撃した。 7月10日、両軍は城の北西にて交戦開始。7月20日には罠にかかった花房隊が早くも戦線を離脱した。 毛利軍は明智秀満、明石登全らの射撃を対鉄砲防御兵器である竹束で防ぎながら攻撃を続けたものの、側面にまわった磯野騎馬隊による攻撃や鉄砲の弾幕に押し切られてしまい、 8月5日元清隊が壊滅、10日には撤退を開始した。 殿についていた長船・平岡隊により突出していた明智隊大将・斎藤利三が負傷、その混乱により同隊は壊滅した。 しかし、毛利軍の抵抗はそこまでで数日後には殿の両隊は壊滅した。 姉小路軍は勢いに乗じて吉田郡山城へ向かおうとしたが、利三の負傷もあって体制の立て直しを図ることとなった。 下関から出撃した福原・島隊も途中、鉄砲櫓からの攻撃や罠により戦力を減耗、撤退した。 姉小路家は明智隊の壊滅と斎藤利三の負傷と、わずかな損耗でこれを切り抜けたのである。 この戦いの影響 毛利家は40000近い損害うけ、吉田郡山城に残る兵は約5000、全軍の兵力は15000程度にまで減耗した。 逸話 今回の戦いで毛利家が本気であったかどうかは怪しい。 まず当主である毛利元就、三矢と称される子息達が参加していない点。 四男である元清が総大将である点には疑問はないが、彼に同行した将はいずれも宇喜多・河野の降臣。 福原は毛利四人衆と称されるほどの人物であるからともかく、下関から月山富田城まではあまりにも距離があり彼の軍の意味はあまりない。 結果としては多くの兵を失うだけで、得たものは明智隊の壊滅だけ。毛利元就にしてはあまりにお粗末である。
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東北地方南部家 伊達家 安東家 最上家 相馬家 蘆名家 津軽家 関東地方佐竹家 宇都宮家 結城家 里見家 山内上杉家 深谷上杉家 北条家 長野家 甲信地方武田家 真田家 北陸地方上杉家(長尾上杉家) 畠山家 神保家 姉小路家 本願寺家 朝倉家 前田家 柴田家 東海地方今川家 北畠家 斎藤家 織田家 織田信孝家 織田信雄家 徳川家 滝川家 近畿地方一色家 浅井家 六角家 足利家 鈴木家 三好家 波多野家 筒井家 羽柴家 明智家 中国地方赤松家 山名家 宇喜多家 尼子家 毛利家 大内家 四国地方河野家 長宗我部家 九州地方大友家 龍造寺家 相良家 伊東家 島津家 _コメント ↓ 東北地方 南部家 伊達家 安東家 最上家 相馬家 蘆名家 津軽家 目次へ戻る 関東地方 佐竹家 宇都宮家 結城家 里見家 山内上杉家 深谷上杉家 北条家 長野家 目次へ戻る 甲信地方 武田家 真田家 目次へ戻る 北陸地方 上杉家(長尾上杉家) 畠山家 神保家 姉小路家 本願寺家 朝倉家 前田家 柴田家 目次へ戻る 東海地方 今川家 北畠家 斎藤家 織田家 織田信孝家 織田信雄家 徳川家 滝川家 目次へ戻る 近畿地方 一色家 浅井家 六角家 足利家 鈴木家 三好家 波多野家 筒井家 羽柴家 明智家 ※本能寺の変の発生条件は歴史イベントへ 目次へ戻る 中国地方 赤松家 山名家 宇喜多家 尼子家 毛利家 大内家 目次へ戻る 四国地方 河野家 長宗我部家 目次へ戻る 九州地方 大友家 龍造寺家 相良家 伊東家 島津家 目次へ戻る _コメント ↓ 全大名の攻略記事執筆、お疲れ様です&ありがとうございます。読み物としても普通に楽しめます。 -- (名無しさん) 2011-10-28 23 12 57 コメント有難うございます。励みになります。短文でまとめるのは難しい…。 -- (執筆者) 2011-10-30 23 24 39 ページ編集の統一化を図りました。管理者の方、ワープロモード編集の旧ページ削除をお願いします。 -- (20111120) 2011-11-20 21 11 07 これの攻略ってやはり結構ハイスピードなんでしょうか・・・?どうも自分の立てる内政と軍事のバランス方針では追いつかない計画な気がしたので・・・; -- (名無しさん) 2012-03-01 06 10 48 基本徴兵と訓練、それが済んだら戦争。内政は徴兵する為の治安、合間に技術(200まで)を行うくらいでOK。資金は鉄砲も開発ではなく、戦争と取引で得るものと考えると分かりやすい。タイムアタックするのでなくても、中堅大名なら最初の2年で地方制覇。5年で半国制覇。勧告が使えるようになれば、そこから2,3年で全国制覇できるよ。 -- (名無しさん) 2012-03-02 04 13 11 シナリオ3の織田だったら勧告とロードを使いこなせば、1年かからずに統一できますよ。 -- (今川義元) 2012-03-07 18 19 32 そういう話じゃなかろう -- (名無しさん) 2012-03-08 00 21 23 姉小路家は、やる気がだんだん無くなる。 -- (斎藤道三) 2012-03-11 15 17 12 明智家の攻略よろしくお願いします -- (斎藤利三) 2012-03-17 22 09 11 うん。明智家の攻略もほしいも -- (鍋島直茂) 2012-03-21 22 18 14 真田シナリオは徳川→明智→今川の順に総大将のみを狙えば無双。まあ今川終わったらしばらく忠誠上げたほうがいい あとつぎは尾張攻める。上杉は同盟を結ぼう。 -- (RED ARMER) 2012-07-28 19 13 39 セックスセックスセックスセックスセックスセックスセックスセックスセックスセックスセックスセックスセックスセックスセックスセックスしたい -- (名無しさん) 2013-01-30 23 16 58 勧告コマンドしてる人ってみんな難易度入門? -- (おっふw) 2013-07-25 20 25 49 勧告を成功させるやり方教えて -- (A) 2013-09-22 08 31 53 滅亡したらどうなるの? -- (A) 2013-10-13 18 42 06 S5の明智の攻略お願いします -- (みつひで) 2014-01-29 23 38 22 勧告は相手が2国以下、兵力が自分の1/5以下なら成功するらしいですよ。 -- (T城城主) 2014-04-24 17 44 14 シナリオ4の里見クリア。佐竹攻略がカギだね -- (斎藤道三) 2018-08-13 09 43 51 シナリオ4の姉小路で姉小路より綱がなくなる前に天下統一できますか? -- (名無しさん) 2020-11-28 10 43 31 初手訓練値差で柴田前田を攻めて前田慶次を配下にできれば天下統一しやすい。真田家ルートは信孝でやったけど登用できなかった。 -- (姉) 2021-06-17 15 15 16 名前 コメント すべてのコメントを見る