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25代目スレ 2008/09/15(月) チャリーン チャリーン ゼラド「御用改めであるーっ!」 ズシャッ ズシャッ ズシャッ ヴィレアム「あれ、ゼラド? これはいったい」 ゼラド「困るな、土方さん。隊士の前なんだから、沖田って呼んでくれないと」 ヴィレアム「土方って、俺のことか? それに、そんなダンダラ模様着て沖田って・・・・・・!」 ゼラド「新撰組一番隊組長、沖田ゼラドでしょ?」 ヴィレアム「そんな、沖田総司が女だったなんて!?」 カル「あ、いたいた。おふたかたー」 ゼラド「あ、武田カル柳斎さん」 ヴィレアム「よりにもよって観柳斎なのかよ!?」 カル「申し訳ありませんが、手が空いているなら寺田屋に行っていただけないでしょうか。 おかしな志士が騒いでいるらしいんです」 【寺田屋】 ハザリア「♪土佐の高知のォ~ ♪はりまや橋でェ~、坊さんかんざし買うを見たぁ~、よさこいよさこい」 ヴィレアム「あいつっ! なに背中に毛なんか生やしてるんだ!」 ゼラド「待って土方さん、まだ出ちゃダメ!」 ヴィレアム「だから俺は土方じゃ」 ゼラド「坂本ハザリアほどの大物が飲んで歌ってるんだよ? もうちょっと待ってれば、また誰か来るよ」 ガラッ マリ「ハザリアっ!」 ハザリア「わっ、貴様! なんという格好で」 マリ「いま外に」 ハザリア「いいからなにか羽織らんか」 バンッ! バンッ! バンッ! ユウカ「サカモトを出しな」 ハザリア「なんだグラマーか」 ユウカ「グラバー」 マリ「あれ、ユウカさん? でもさっき風呂から見えたのは伏見の」 ユウカ「アァ~、外にいた連中?」 マリ「あっ、さっきの銃声、まさか」 ユウカ「あんた最近京大阪に出没し過ぎなのよ。 命狙われてるじゃない。ライフが残ってる間に、うちの払いちゃんとして」 ハザリア「あぁ、うるさい海賊だな」 バンッ ゼラド「そこまでっ! 全員、動かないで!」 マリ「わっ、新撰組!?」 ハザリア「相変わらず、刀を振りまわすしか能のない連中か」 ゼラド「問答無用、いざ尋常にぃっ!」 バンッ キャクトラ「待たれよ、沖田殿!」 ゼラド「山崎さん?」 ヴィレアム「山崎って、監察方か?」 ハザリア「なんだ、針医者のせがれではないか」 キャクトラ「坂本殿を捕まえることはならん!」 【新撰組屯所】 レラ「・・・・・・」 キャクトラ「『では、ラミア容保公の決定を伝える』と、 新撰組局長近藤レラ殿みずからの言である!」 ヴィレアム「なんて、明らかに拳が口に入りそうもない近藤勇なんだ」 レラ「・・・・・・」 キャクトラ「『そんなことない。口に合わせて手も小さいから、 入れようと思えばけっこう入る』と、レラ殿猛抗議だ」 ヴィレアム「いや、いいよそんな抗議は」 キャクトラ「『まずグラバー・ユウカだけど、こいつをうっかり捕まえたりなんかすると、 ものすごくめんどくさいっていうか、 背後に控えてるあれやこれやとケンカする羽目になりそうだから、 その場にいなかったことにして、これでお帰り願う』と、レラ殿さっさと追い払う構えである!」 ユウカ「オフコース」 レラ「・・・・・・」 キャクトラ「『そして坂本ハザリアだが』と、レラ殿若干煮え切らない顔である」 レラ「・・・・・・」 キャクトラ「『軍艦奉行の方から、坂本のことは放っておけという命令が出てるから、 もの凄く納得できないけど、そのまま帰せ』という、なんとも後味の悪い決定だ!」 ゼラド「おかしいよ! なんで軍艦奉行が維新志士の口添えなんかするの!?」 ハザリア「それは、俺が軍艦奉行の弟子だからだろう。 俺は維新志士などではない。貴様らとおなじ幕臣だ」 ゼラド「ウソッ! こないだ、長州藩邸から出てきたじゃない!」 ハザリア「高杉と都々逸歌って遊んでただけだ」 キャクトラ「じゃあ、薩摩藩邸に出入りしてるのは!?」 ハザリア「あそこに行くと、なんだかいろいろくれるのだ」 レラ「・・・・・・」 キャクトラ「『脱藩してるはずなのに、普通に山内容堂と会見しているのはどういうことだ』 と、レラ殿もはなはだ不思議そうなお顔である」 マリ「武市さんとも岡田さんとも普通に交流あったし。 お前、ほんとは全然脱藩してないんじゃないのか?」 ハザリア「適当に付き合っておかんと、地元に帰りにくいではないか」 マリ「脱藩してるくせに帰るつもりだったのかよ!」 ハザリア「フハハハハ! 聞いて驚け、俺の野望はただひとつ! 都会で一発当てて、ガキの頃さんざん俺をいじめくさった上士のブタどもに足の裏舐めさせることだ!」 マリ「なんだよその元いじめられっ子の発想」 ヴィレアム「この龍馬、スケール小っちゃ!」 ハザリア「特に板垣退助は絶対に許さぬ!」 マリ「取りあえず、いい歳して実家から仕送りもらうのやめようよ。 ただでさえ末っ子が脱藩してて肩身狭いのに」 ハザリア「貴様は”かんぱにぃ”をやるのにどれだけの金額が必要かわかっておらんのか! 奉行殿も長州も薩摩も、しょせん赤の他人! 最初と最後に頼りになるのは血を分けた肉親だけだ! よって、俺は誇りを持って実家から仕送りをもらう!」 レラ「・・・・・・」 キャクトラ「『それで結局、お前は何者なんだ』と、レラ殿が小首を傾げておられる」 マリ「単純にいうと、”とりぷるすぱい”ってやつだよ」 ハザリア「単純にいうな! 4重5重はいっている!」 レラ「・・・・・・」 キャクトラ「『もうめんどくさいから、さっさと帰ってくれ』と、レラ殿さじを投げられた様子だ」 ゼラド「あっ、ちょっと、待ちなさい!」 レラ「・・・・・・」 キャクトラ「『ゼラド、お前もちょっと待て』とレラ殿が制止なさっている。 『容保公から苦言があった。お前最近人斬りし過ぎだ。 少しは自重してくれないと、新撰組が一両放り込めば誰でも斬ってくれる危険集団だと勘違いされる』 と憂いの表情を浮かべていらっしゃる」 ゼラド「だって、わたしたちは京のあぶれ浪人を斬ってお給料もらってるんでしょ。 斬ってなにが悪いの!」 レラ「『話はまだある。お前自分は男とかいってるけど、バレバレだから、胸で。 局長が女なのになんで男の振りしてるのかわからないし胸が全然男じゃないし、 なんなんだそれあてつけか、その胸の丸みは局長に対するあてつけなのか。くやしくなんかないからなほんともうマジで』 と、レラ殿若干我を失っている」 ゼラド「知らないよそんなこといわれたって!」 ばたばたばた ヴィレアム「あっ、ちょっと待てよゼラド」 【屯所前】 マーズ「あいー、ダンナ、出所おめでとー。シャモ買って来たよシャモ」 ハザリア「貴様は、なぜやたらと俺にシャモを食わせようとするのだ?」 マーズ「いーじゃねーの。シャモ嫌い? シャモ」 ハザリア「嫌いではないが、誕生日には食いたくないな」 マーズ「そんなことゆわずに、タンジョービにもシャモ食おーよシャモ」 ハザリア「なぁ、俺を暗殺するのは貴様ではあるまいな?」 マーズ「なにをゆってんの?」 ヴィレアム「おい、そいつは」 ハザリア「ああ、マーズ弥太郎。元は俺がいた土佐勤王党を妨害していたのだが、 なんだか知らんうちに俺のところにいて、勝手にソロバンを弾いとる」 マーズ「ここに来る前はー、竹島センリョーしてましたー」 ハザリア「どうもこやつは、俺が死んだあと海援隊のかの字も残さずに海運業をかっ払って行きそうなところがある」 マーズ「なにをゆってるのかわかんねーけど、 とりあえず旗印は菱形が三つとかどーよ」 ヴィレアム「こいつまさか、タイヤがすぐふっとぶトラックとか作る」 マーズ「薩摩藩邸が受け入れてくれるってさ。行ってお芋食べよーよ、お芋」 【薩摩藩邸】 スレイチェル「なんだ、またスレイチェルのフンドシを盗みに来たのか」 ハザリア「人聞きの悪いことをいうな。 フンドシをくれといったら、なぜか貴様のフンドシを渡されただけだ」 マリ「そもそもなんで人んちにフンドシもらいに行ったんだよ」 スレイチェル「新品のフンドシをくれてやるから、スレイチェルお気に入りのフンドシを返してくれ」 ハザリア「質屋のせがれが、一度もらった物を返すと思うのか」 ゼラド「坂本ハザリア、抜きなさい!」 ハザリア「なんだ、まだ着いてきたのか」 スレイチェル「無礼だぞ新撰組の! この薩摩藩邸での狼藉は、この西郷スレイチェルと」 ムラタ「・・・・・・」 スレイチェル「そこで雌伏してるムラタ半次郎が許さないでごわスマッシュ!」 ヴィレアム「あれっ、人斬り半次郎そっち? じゃ、そこで突っ立ってるゼフィア先輩は」 スレイチェル「スレイチェルの右腕、ゼフィア新八がどうした」 ヴィレアム「おかしくないですか? 普通にムラタさんが村田新八やればいいんじゃないですか?」 ゼフィア「・・・・・・」 ゼラド「あなたも武士なら尋常に勝負しなさい!」 ハザリア「フハハハ、どうやら貴様は俺が北辰一刀流免許皆伝だと思っているようだが、 持っている免許は薙刀だ。 ゼラド「えぇっ!?」 ハザリア「うちの実家のカネで北辰一刀流土佐道場かなにかを作るための義理許しに過ぎん! そして貴様は俺に小千葉道場の娘と縁談があったと心配しているだろうが」 マリ「そんな心配してないよ」 ハザリア「あれはおっかない女だった! 真夜中の道場で防具着込んで待ちかまえているし、 片袖が破れたんで持っていったら、タンスにしまい込んだまま返してくれん! あまりに恐ろしいので逃げてきた! しかもあの女、どうも俺が死んだあともやけに長生きして女学校の舎監などに収まった挙げ句、 生徒を集めては例の片袖引っ張り出して、 『自分は坂本の許嫁だった』とか電波まき散らしそうな気がする!」 マリ「心配しすぎだよ。そんな執念深い女、実在するわけないだろう」 ヴィレアム「えぇっと、そのひと、かなり長生きするよ」 ハザリア「そういう貴様は、俺が死んだあと、 あっさりそのへんの行商人と再婚して酒に溺れそうな気がする!」 マリ「お前は自分が死んだあとのこと心配しすぎだよ。だいたい再婚ていうのはさ」 ハザリア「む、そうか。よし、結婚しよう」 マリ「お前は急になにをいいだしてるんだ」 ハザリア「イヤか」 マリ「ヤじゃ、ないけど」 ハザリア「よし、では三千世界の鴉を殺し、貴様と朝寝をするとするか!」 マリ「それ高杉さんのだろ、パクるなよ!」 どたどたどた! ゼラド「あっ、ちょっと、待ちなさい!」 ハザリア「ん、なんだしつこいな。我々はこれから新婚初夜だ。 それでも着いてくるか。近くで見ているか、それとも混ざるか。 え? おいどうなのだ貴様、見られながらというのはどういう気分だ。 んん? そら、口に出していってみよ」 マリ「アッ、バカ、そゆこと・・・・・・、んっ」 ヴィレアム「取りあえず引くんだゼラド! なんかすでに言葉責めに入ってる!」 【翌朝 薩摩藩邸】 チュンチュン ゼラド「西郷さん! 坂本たちは!?」 スレイチェル「彼らなら、西洋人のマネして”はねむぅん”とやらに行くといっていたでごわストロベリー」 ゼラド「ッ!」 ヴィレアム「おい、ゼラド、もうよせよ。向こう一応新婚さんなんだから」 ゼラド「土方さんのバカ! こんな状況でのんびり旅行するようなひとがいるわけないじゃない!」 【港】 ユウカ「それで、この船を売れって?」 ハザリア「その通りだ。ちくと足が必要なのでな」 マリ「・・・・・・違う、これ新婚旅行じゃない。・・・・・・ただの根回し行脚っ!」 ユウカ「あのね、あんたあたしが誰だかわかってるの」 ハザリア「紅茶と香辛料欲しさに世界征服を企む悪の大英帝国の手先だろう」 ユウカ「特に否定はしないけど。 だったら、こんな民主化もできてない国の、王族でもない政府の人間でもない男が ひょっこりと来て船売ってくれっていっても信用されないことくらいわかるでしょう」 マーズ「おっけー、ふんじゃー手付け金代わりに、そっちの商品を買っちゃるよ。 てっぽーの在庫、あるんじゃねーの?」 ユウカ「ゲベール銃なら1丁5両で売るけど」 マーズ「ヘイヘイヘイ、出し惜しみしてんじゃねーよ。 そいつぁー幕府側が持ってんのとおんなしじゃねーの。 わかってんだよ、あんだろ、ミニエー銃がよー」 ユウカ「あっちはニューモデルだから1丁18両になるけど、大丈夫なの」 マーズ「任せなって。4300丁、一括払いで買ったらぁー。 あとついでだ。ゲベール銃も3000丁ばかっち売ってくんな」 ユウカ「オールドモデルだって、あんたがいったんじゃない」 マーズ「コケオドシぐらいにゃならーね。アキナイじゃー、ハッタリが重要なんだよ」 ハザリア「ついでだから阿片もちくとまわせ。捨てるほどあるだろう」 マリ「阿片戦争みたいにならないようにって、みんなで頑張ってるときにお前は!」 ユウカ「でもね、カネがあるだけじゃ信用にはならないよ」 ハザリア「よかろう。この身で払ってやる」 ユウカ「いらない」 ハザリア「そうではない。貴様のとこのフリーメイソンに入ってやるといっているのだ。 必要なのだろう、適当にひっかきまわしてくれる人間が」 ユウカ「でもうちは、妻帯してないと入れないよ」 ハザリア「ああ、嫁なら昨日作ってきた。ほれ」 マリ「・・・・・・利用っ! ・・・・・・隠れ蓑っ! わたしは駒・・・・・・っ!」 ユウカ「ええと、後悔しない?」 マリ「やめてください、後悔しそうになるから」 ユウカ「一応、うちの亭主に聞いてみるけど」 ハザリア「貴様の亭主というのを見たことがないのだが、本当にいるのか」 ユウカ「見たら男でも恋しちゃうような素敵なひとだから、隠してるのよ」 ハザリア「それは軽い軟禁なのではないか?」 マリ「女房思うほど亭主はもてずっていいますよ」 ゼラド「坂本、待ちなさーいっ!」 ハザリア「チッ、面倒なのが来た」 マーズ「いーからやっちまおーよ! あんな借金踏み倒すことでテーヒョーがある組織、 ぶっつぶしちまったほーがミヤコのアキンドのためじゃねーの!」 ゼラド「新撰組は勝手に借金なんかしないもん!」 マーズ「してるよ! 後世に借用書さらされて恥じかきゃーいーんだ!」 マリ「いま京都で活動してる人間なんて、みんなそんなもんじゃないか」 ユウカ「どうする? 生麦事件以降、あたしらは事実上治外法権だから撃ち殺してやれるけど」 ハザリア「もう面倒くさいから、錨を上げてしまえ。海の上なら滅多なこともできまい」 【海の上】 ゼラド「早く下ろしてよ!」 ヴィレアム「いったいどうしちゃったんだゼラド? そんな子じゃないだろ?」 ゼラド「土方さんこそ、鬼の副長の凄みはどうしちゃったの?」 ヴィレアム「だから俺は土方じゃ」 ハザリア「まったく、血の気の多いやつだ」 ヴィレアム「違うんだ。ゼラドはホントはこんな子じゃ」 マーズ「ふりーんだよ、あんたらさー。 もーカタナだのテッポーだの振りまわしてる時代じゃねーんだよ。 いまや世界はカネ中心に動いてんだ。アキンドの時代なんだよー」 ハザリア「ま、聞け。もはや話は天皇とか将軍というレベルではないのだ」 マリ「そうなんだ、だから日本人として」 ハザリア「これはイギリスとフランスの代理戦争だ!」 マリ「説得する気あるのかお前!」 ユウカ「間違っちゃいないけど」 ハザリア「こんな資源もなにもない国でな、武器といったら人材しかないだろうが。 それを貴様ら、ばったばったと斬りおって。 池田屋騒動のおかげで、予定が1年は遅れたわ!」 ゼラド「それはあなたたちが京の都に火を点けようとしたから!」 ガアァァァァァンッ ハザリア「何事だ!」 ユウカ「シィット、どっかのバカがカマ掘ってきた」 マリ「あれは、紀州藩の船だ!」 ハザリア「船を止めろ! たわけ者どもめ! 万国公法を盾に近代的に言い負かしてやる!」 ユウカ「バーカ、海の上で法律がなんの役にたつの。 ヤロウども、いいから全砲門ひらきな。 あたしらが、どうやって大英博物館の展示物充実させたのか教えてやる!」 ハザリア「しょせん海賊だな、貴様!」 マーズ「ダメだ、船が沈むよ! セントーなんざーできたもんじゃねーっ!」 ゼラド「船を横付けしてっ、わたしが斬り込む!」 ユウカ「オーライ、アボルダージュってわけね」 ズシャッ ズシャッ ズシャッ マリ「すごいもんだな。あれが天然理心流ってやつか」 ハザリア「あぁ、また貴重な人材が失われていく」 ヴィレアム「おかしいよゼラド、なんであんなに斬りまくるんだ」 【水戸】 ハザリア「芹沢っ、芹沢はいるか! 坂本が来たぞーっ!」 ゼラド「えぇっ、芹沢さん!?」 マキネ「うぃーす。おっ、土方と沖田じゃん。おひさー」 ヴィレアム「なんで新撰組初代局長がこの時点で生きてるんだ!?」 マキネ「あっはっはっは! あたしの首斬ったのって、あんたらのどっちかだっけ? でもあたし、梅毒病みってことになってたじゃん。 顔どろっどろで、判別なんか付かなかったっしょ」 ゼラド「騙したの?」 マキネ「だぁって、あたし元々バリバリの尊皇攘夷派だしぃ~、 なのに新撰組は知らないうちに佐幕派になっちゃってるしぃ~、 あんたらノリがマジ過ぎて若干ひくしぃ~ ちょっとお相撲さんとケンカしただけで部下に正座させられるしぃ~」 ゼラド「お相撲さんとケンカしたのは全面的に芹沢さんが悪いよ!」 ハザリア「さて、それでは安楽死したがっていた梅毒病みをまわしてやった恩を返してもらおうか。 貴様、水戸のずいぶんいいとこの血筋だそうだな」 マキネ「諸説あるけど?」 ハザリア「しかし、現将軍に顔が利くのは確かだろう」 マキネ「まぁ、天狗党の後輩だしね。 あ、そっか、あんたんとこのお師匠さん、現将軍と仲悪かったんだっけ?」 ハザリア「でなければ、貴様など生かしておくものか。さあ、将軍に口添えしてもらおうか」 【薩摩藩邸】 スレイチェル「それで、大政奉還というわけか」 ハザリア「ウム。将軍は政権を返上した」 スレイチェル「冗談ではない! これはなんだ。新政府の中に、将軍の名があるではないか!」 ハザリア「曲がりなりにも300年幕府を維持してきた連中だぞ。 あっさり人員削減するのはあまりにもムダだ。 いいから、使えるものは使っておけ」 スレイチェル「そうはいくか! 我々は幕府によって300年冷や飯を食わされてきたのだ!」 ハザリア「アホか! いいか、この先、どうせどこぞの国ともめ事が起こるだろう。 そういうときにだな! 『革命のたびにギロチンとかマジ野蛮だし、うちら無血革命とかマジ進歩的だし』 とか、ワガママな口喧嘩を展開できるではないか! いっときの感情で100年の”あどばんてぇじ”を捨てるような愚を犯してはならん!」 スレイチェル「しかし、将軍を生かしておいては後々戦いの火種になる!」 ???「西郷、たいがいにせんか」 ハザリア「レイナ小五郎! 心道無念流斉藤道場の塾頭時代、 その動きの素早さから『小次郎・ザ・イナゴ』と呼ばれ、若干バカにされていたレイナ小五郎が!」 スレイチェル「池田屋騒動のとき、誰よりも華麗な逃走をかましたことから、 『小次郎・ザ・逃げの』と呼ばれ、若干バカにされていたレイナ小次郎が!」 マリ「池田屋騒動のあと、一分の迷いもなくコジキに身をやつして潜伏したことから、 『小次郎・ザ・コジキ』と呼ばれ、若干バカにされていたレイナ小次郎が!」 ハザリア「眠っておる!」 レイナ「動乱も長く続きすぎた。ここから先はもう疲弊しか残っていない。 このへんで手を打とうじゃないか。 小五郎が無断でアルセーヌ・ルパンと対立したり、 金田一さんがフカキョンと共演する未来のために」 スレイチェル「眠っているときだけ妙にマトモなことをいうことから、 『小五郎・ザ・眠りの』と呼ばれるレイナ小五郎がそういうのなら」 ハザリア「よろしい! そして俺は地元でデカい顔をする!」 レイナ「あれ? あたし、なにを」 ゼフィア「しかし、人の心はそれほど物わかりがよくはない」 【近江屋】 ハザリア「ぶわっくしょいっ!」 マリ「風邪か?」 マーズ「シャモ食えば治るよ。シャモ買ってくるよシャモ」 ハザリア「なぜあくまでもシャモを食わせようとする」 バタバタバタッ ゼラド「どいて、土方さん!」 ヴィレアム「待てって」 バンッ ゼラド「御用改めだよ!」 ハザリア「まだそんなこといっておるのか」 ゼラド「幕府が、江戸の薩摩藩邸を焼き討ちしたよ」 ハザリア「なんだと!」 ゼラド「朝廷が発表した新政府の中に、将軍と幕府側の名前はなかったの」 ハザリア「岩倉あたりの差し金か。 バカめ。何万にもの家臣を抱えている幕府に、そんな決定が受けいられるものか! 行動を起こすことぐらい、わかるだろうに!」 ゼラド「幕府は朝敵になっちゃった。 もうどうにもならないよ。戦争が始める。 わかるでしょう。これはあなたがやったことだよ。 どんなに立派なことをいってても、あなたの存在はひとを殺すの!」 ヴィレアム「よすんだゼラド! こいつを斬ってもなんの解決にもならない!」 ゼラド「でも、これ以上の混乱は止められるよ!」 マリ「やめてくれ! こいつはそんな大それたこと考えてるわけじゃないんだ! ただちょっと、地元でデカい顔したかっただけのヤツなんだよ!」 ゼラド「みんなどいて! 邪魔をしたら斬るよ!」 ヴィレアム「イヤだ! これ以上ゼラドにそんなことさせられない!」 ハザリア「ほたえな!」 ゼラド「っ!」 ハザリア「あぁ、つまらんつまらん、実につまらん世の中だ。 時代遅れの人斬りどもが。そんなに斬り合いたいなら、存分に斬り合うがいい! 勝った方に斬らせてやる。 俺とて、こんな時代の道化を演じるのはもう飽き飽きだ!」 マリ「バカっ、お前なんてことを」 ゼラド「土方さん、そこをどかないならっ!」 ヴィレアム「イヤだ! ゼラド相手にそんなことできるわけ」 イングレッタ「いいえ、やってもらわないと困るわ」 ニャーン ヴィレアム「若い母さん?」 ゼラド「黒猫?」 イングレッタ「ほかの人間には黒猫に見えてるのよ」 ゼラド「えいっ、えいっ!」 スカッ スカッ ヴィレアム「若い母さん、カタナがすり抜けてるけど」 イングレッタ「これ以上は介入できない。あなたがやるしかないのよ」 ヴィレアム「いったいなんでこんなことに」 イングレッタ「ここは、ゼラドが見ている夢のようなところよ。 あなたはたまたま取り込まれてしまっただけ」 ヴィレアム「ゼラドがあんなに好戦的なのはどうして」 イングレッタ「仲間を守る、町を守る、ゼラドのそういう部分が肥大してしまった姿が、あれよ。 元に戻すには、拠り所としているカタナをへし折ってやる必要がある」 ヴィレアム「でも、いまのゼラドは天然理心流の」 イングレッタ「できるのはあなただけなのよ」 ゼラド「土方さんっ、いつまでもどかないならっ!」 ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ! ヴィレアム(突き!? 一瞬で3つ入れてきた! このゼラド、鬼の子か!?) ゼラド「ちえぇいっ!」 ザシュッ ヴィレアム「やめるんだゼラド! お前は、そんな子じゃないだろ!」 ゼラド「そんな子じゃないそんな子じゃないって、 いったい土方さんがわたしのなにを知ってるの!」 ヴィレアム「えっ」 カンッ! カンッ! カンッ! ゼラド「守られたままなのはイヤっ! 戦いに行ったひとを待ち続けるのもイヤっ! わたしは、自分で戦える!」 ヴィレアム「でもゼラド、クォヴレーさんは」 ゼラド「誰よそれ!」 ヴィレアム「えっ?」 ゼラド「げほっ、げほげほっ」 ヴィレアム「ゼラド? 血を吐いてるじゃないか」 ゼラド「関係ないでしょ」 ヴィレアム「関係なくなんかない!」 イングレッタ「長い間幻想の中で遊びすぎたのよ。 これ以上続けていれば、ゼラドは沖田総司に取り込まれる」 ヴィレアム「じゃ、労咳で」 イングレッタ「いいえ、ファーストキスの相手がナカイキイチになるわ」 ヴィレアム「それはそれでダメだ!」 ゼラド「ちえぇぇぇぇいっ!」 ハザリア「足を上げて踏み下ろせぇっ!」 ヴィレアム「えっ!?」 ペキンッ! 【北海道】 ハザリア「天然理心流は足を狙う。 だから拍子さえ合えば、カタナを踏み折ることが可能だ。 北辰一刀流や直心影流にそんな技はないから、誰もそんな発想はしなかったがな」 ゼラド「う~ん」 ヴィレアム(ゼラドの身体が軽くなっていく。 夢から覚めかけてるのか。そうすると、この世界は消えるのかな) ヴィレアム「お前たちは、これからどうするんだ」 ハザリア「どうもせん。俺は脳をやられている。もう、いかぬ」 マリ「弱気になるなよ、お前らしくもない」 ハザリア「あとできることといえば、皇后の夢枕に立つことくらいだ」 マリ「皇后の安眠を妨害しようとするなよ」 ハザリア「いざというときのための潜伏先として、三浦郡に呉服屋を作っておいた。 今後は行商でもやるか」 マリ「エ?」 ハザリア「行商人と再婚されてたまるか」 マリ「しないよ、再婚なんか!」 ハザリア「知れば迷い 知らねば迷わぬ 恋の道」 ヴィレアム「は?」 ハザリア「貴様の俳句はネタかと思うくらい下手だが、嫌いではないぞ」 ヴィレアム「お前にいわれたってなぁ」 カァー カァー ヴィレアム「あ」 ハザリア「三千世界の鴉を殺し、主と朝寝がしてみたい、と」 【翌朝 学校】 ゼラド「昨日新撰組の本読んでから寝たら、ヘンな夢みたの。 あれ、でも、どんな夢だったっけ? 新撰組が出てたのは覚えてるんだけど」 ヴィレアム「ゼラド、その夢はもう、見なくていいんだ」
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DVD ちるらんにぶんの壱 発売日:5月26日 梅村真也原作による「ちるらん 新撰組鎮魂歌」に登場する新撰組の隊士たちをデフォルメ化し、 彼らの日常を描くスピンオフ短編アニメ。 ちびキャラになった隊士たちが、強く、激しく、キュートに活躍する。 全12話と未放映エピソードを収録。 ここを編集 2017年1月放送開始。 http //www.chiruran.jp/ 監督 室井ふみえ 原作 橋本エイジ、梅村真也 キャラクターデザイン 村田睦明 動画検査 刀根川恵 美術監督 市原美恵子 色彩設計 村上智美 撮影監督 神田智隆 2Dデザイン 寺崎直樹 筆文字 こなると彩 オフライン編集 木村佳史子 音響監督 阿部信行 音響効果 中島勝大 録音調整 今井修治 音楽 平野義久 アニメーション制作 ランドック・スタジオ 脚本 室井ふみえ ササキムリ 絵コンテ 室井ふみえ 佐藤雄三 伊勢昌弘 カミムラタカト 玉川真人 芦野芳晴 浜崎博嗣 演出 室井ふみえ 高村雄太 伊勢昌弘 カミムラタカト 玉川真人 芦野芳晴 浜崎博嗣 作画監督 村田睦明 伊勢昌弘 中嶋敦子 ■関連タイトル DVD ちるらんにぶんの壱 原作コミック ちるらん新撰組鎮魂歌 1 Kindleまとめ買い ちるらん 新撰組鎮魂歌 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Blu-ray 魔女見習いをさがして Blu-ray「どうにかなる日々」Blu-ray Happy-Go-Lucky Edition 初回限定生産 Blu-rayDisc付き 『ラブライブ! スーパースター!!』「始まりは君の空」【みんなで叶える物語盤】 BEM~BECOME HUMAN~豪華版Blu-ray Blu-ray 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 10th Anniversary Compact Collection Blu-ray ぐらぶるっ! Blu-ray 映画クレヨンしんちゃん 激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者 Blu-ray CHRONO CROSS 20th Anniversary Live Tour 2019 RADICAL DREAMERS Yasunori Mitsuda Millennial Fair FINAL at NAKANO SUNPLAZA 2020 ゴブリンスレイヤー Blu-ray BOX 初回生産限定 グリザイア ファントムトリガー THE ANIMATION 03[Blu-ray] 特装版 ラブライブ! サンシャイン!! Saint Snow 1st GIG 〜Welcome to Dazzling White Town〜 Blu-ray Memorial BOX ゾンビランドサガ Blu-ray BOX 初回生産限定盤 Blu-ray 思い、思われ、ふり、ふられ 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 1st Season 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 2nd Season 完全生産限定版 Blu-ray ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII OVA Blu-ray 映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日 BD特装版 Blu-ray アズールレーン 三笠大先輩と学ぶ世界の艦船 ぶるーれい Blu-ray 水瀬いのり Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE Starry Wishes かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 22 OVA同梱版 呪術廻戦 公式ファンブック よつばと! 15 監修 庵野秀明・樋口真嗣など 夢のかけら 東宝特撮映画篇 パラレルパラダイス 13 特装版 アイドルマスター ミリオンライブ! Blooming Clover 9 オリジナルCD付き限定版 美樹本晴彦マクロス画集 軌 わだち― 夜ノみつき 10th EUSHULLY WORKS しらこ画集 ILLUSTRATION MAKING VISUAL BOOK カズアキ画集 Kazuaki game artworks ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~ 公式ビジュアルコレクション ぼくたちは勉強ができない 第21巻 音声ドラマ ミニ画集付き同梱版 あいきょう 荻pote作品集 ヒョーゴノスケ流 イラストの描き方 TVアニメ『くまクマ熊ベアー』オフィシャルファンブック 押井守原作・総監督 西村純二監督作品 『ぶらどらぶ』 解体新書公式コンプリートガイド OCTOPATH TRAVELER Design Works THE ART OF OCTOPATH 2016-2020 おそ松さん 3rd season SPECIAL BOOK 描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方 YMO1978-2043 「小冊子・YMO全トラックリスト2021 Amazon限定表紙版」付き To LOVEる -とらぶる- ダークネス FIGURE PHOTOGRAPHY COLLECTION 斉藤朱夏 CALENDAR 2021.4-2022.3 ラブライブ! サンシャイン!! Aqours DOME TOUR COMIC ILLUSTRATION BOOK ラブライブ! サンシャイン!! Aqours COMIC ILLUSTRATION BOOK 2020 Winter イジらないで、長瀞さん 10 特装版 「はたらく細胞」公式アニメ完全ガイド リスアニ! Vol.43.2「アイドルマスター」音楽大全 永久保存版VII アイドルマスター シャイニーカラーズ 3 CD付き特装版 ウルトラマンマックス 15年目の証言録 ウルトラマンZ特写写真集 じじぃ 人生は深いな 冴えない彼女の育てかた 深崎暮人画集 上 Flat. ぷよぷよ アートワークコレクション 古谷静佳1st写真集 re START THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER COLLABORATION! Great Journey ウルトラマンゼロ Blu-ray BOX クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 Blu-ray BOX 初回生産限定版 小林さんちのメイドラゴンBlu-ray BOX ゆゆ式Blu-ray BOX スペシャルプライス版 とーとつにエジプト神 Blu-ray 直球表題ロボットアニメ 全話いっき見ブルーレイ 未来ロボ ダルタニアス 一挙見Blu-ray VOL.1 シュヴァルツェスマーケン 全話見Blu-ray ワールドトリガー一挙見Blu‐ray VOL.1 異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 魔王プレイボックス 初回生産限定 トータル・イクリプス 全話見Blu-ray Blu-ray Cutie Honey Universe Complete Edition 夜ノヤッターマン 全話いっき見ブルーレイ こみっくがーるず Blu-ray BOX 初回生産限定 Blu-ray 幼女社長 むじなカンパニーセット 初回生産限定 ログ・ホライズン 円卓崩壊 Blu-ray BOX 七つの大罪 憤怒の審判 Blu-ray BOX I Blu-ray 水樹奈々 NANA ACOUSTIC ONLINE 『Dr.STONE』2nd SEASON Blu-ray BOX【初回生産限定版】 魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編 Blu‐ray BOX 今井麻美 Winter Live「Flow of time」 - 2019.12.26 at EX THEATER ROPPONGI - Blu-ray盤 Blu-ray 仮面ライダーゼロワン ショートアニメ EVERYONE'S DAILY LIFE 仮面ライダー一挙見Blu-ray 1号 2号・V3編 仮面ライダー一挙見Blu-ray X・アマゾン・ストロンガー編 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1975-1981 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1982-1986 半妖の夜叉姫 Blu-ray Disc BOX 1 完全生産限定版 裏世界ピクニック Blu-ray BOX上巻 初回生産限定 Levius レビウス Blu-ray BOX【期間限定版】 スーパー戦隊 学研の図鑑 江口寿史美人画集 彼女 アニメディスクガイド80's レコード針の音が聴こえる necomi画集 PHONOGRAPHIC フルーツバスケット アニメ2nd season 高屋奈月 Illustrations 2 彼女、お借りします TVアニメ第1期 公式設定資料集 ドラゴンボール 超戦士シールウエハースZ 超シールガイド ガンダムアーカイヴス『ガンダムビルドシリーズ』編 Angel Beats! 天使画集 Angel Diary PANZER FRAULEIN 野上武志画集 【陸編】 Angel's cage るび様画集 Sweet Dream はすね画集 画集 制服Girl's▼コレクション もりょ作品集 異世界ファンタジーのキャラクターコレクション 劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」公式ビジュアルBOOK アイドルマスター シャイニーカラーズ イラストレーション ワークス VOL.2 Blu-rayDisc付き 八十亀ちゃんかんさつにっき 10 特装版 あんさんぶるスターズ! Ready For Star 2巻 缶バッジ付 Switch エーペックスレジェンズ チャンピオンエディション New ポケモンスナップ -Switch 【PS4】BIOHAZARD VILLAGE PLAMAX 聖戦士ダンバイン サーバイン ノンスケール PS製 組み立て式プラスチックモデル スーパーミニプラ 無敵ロボ トライダーG7 3個入りBOX 魔道祖師 前塵編 完全生産限定版 HGUC 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ Ξガンダム MG 機動戦士ガンダムSEED モビルジン 1/100スケール カンチ 青 ノンスケール ABS&ダイキャスト製 塗装済み完成品 ☆赤ver 魔女の旅々17 ドラマCD付き特装版 クリストファー・ノーランの世界 メイキング・オブ・インターステラー BEYOND TIME AND SPACE 時空を超えて るるぶアズールレーン からかい上手の高木さん15からかいカレンダーカード付き特別版 「武装神姫」原案イラスト集 ALLSTARS 機動戦士ガンダム サンダーボルト 17 キャラクターブック付き限定版 とある科学の超電磁砲T OFFICIAL VISUAL BOOK Aqours 5周年記念アニメーションPV付きシングル「smile smile ship Start!」【BD付】
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第115回攻城戦ニュース (2007/07/1) 各砦状況(2007/07/1) No Valkyrie Realms Chung-Rim Guild Britoniah Guild Luina Guild 1 Freedom to the devil Affection Dis Pater Valkirim Sweet 2 XYLITOL Amazing kiss Folic+ Valkirim Sweet 3 あなたの心の真ん中へ Unity-of-Force Step☆W.E.R Dis Pater 4 Fountain of Elysium Fountain of Elysium 蒼き天眼 Silver Lights 5 Sleeping Forest Heavenly a Blessing DeMo иs GaTe 新撰組 間違い指摘お願いします。 完全防衛勢力 C1(Affection),B1(Dis Pater),B3(Step☆W.E.R),B4(蒼き天眼) 多砦獲得勢力 あいAF月夜(V1,C2),蒼X紙暇(V2,B4),信号ケーキFE(V4,C4),Dis Pater(B1,L3),WoSF(B2,B3)actVS(L1,L2) 同盟変化動向 天地心中が同盟解散 葵帝國PD同盟からPrecision Powerが脱退 新たなEMC取得ギルド
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値段が随時変わっていくので、各品ごとに価格を更新したら更新日も修正お願いします。 相場は99個セット売りなどもあるので、何個(枚)の値段かわかるようにしてください。 当面2ch相場を基準とします。 フォーミュラカード ピース 一般材料 マテリアルコア クオーツコア ジュエル 中級ディスク 上級ディスク 中級カートリッジ 上級カートリッジ 最上級カートリッジ フォーミュラカード 詳細はCABALWiki参照 更新日 相場 Lv 品名 コメント 2/13 100K 1 プルーフエポーレット 2/16 900K 2 プルーフエポーレット+1 2/11 40K 2 ライフポーション大・中 店売り品 2/11 40K 2 マナポーション大・中 店売り品 4/23 80M 2 コンセントレーションポーション(LV 1) 一般製造に欠かせない物 2/13 3M 3 プルーフエポーレット+2 2/11 40K 3 リターンストーン 店売り品 4/15 50K 4 ライフポーション大・中 大量ドロップ 4/15 50K 4 マナポーション大・中 大量ドロップ 4/15 50K 4 リターンストーン 大量ドロップ 2/22 50M~100M 4 プルーフエポーレット+3 2/22 30M~50M 5 フォースコア(クリスタル) Fコア製造に必要 2/22 30M~50M 5 アップグレードコア(クリスタル) UPGコア製造に必要 3/26 100M~200M 5 プルーフエポーレット+4 2/28 30M~50M 6 アップグレードコア(下級) 2/28 20M~30M 6 プラズマサーキット UPG&Fコア/プラズマコーティング製造に必要 2/28 20M~30M 6 エクステンドサーキット スロットエクステンド製造に必要 2/28 20M~30M 6 プラズマプラグ プラズマコーティング製造に必要 2/26 M 6 プルーフエポーレット+5 露店では見た事ないです。 9/11 2~5M 7 アップグレードコア(中級) 駅ドロップ 2/28 M 7 スロットエクステンド(下級) 9/11 2M 7 プルーフエポーレット+6 駅ドロップ 3/26 20M~70M 8 アップグレードコア 3/26 15M~60M 8 フォースコア 2/28 M 8 スロットエクステンド(中級) 2/28 M 8 プラズマコーティングキット 2/28 M 8 プルーフエポーレット+7 2/28 M 9 パーフェクトコア 2/28 M 9 スロットルエクステンド 2/28 M 9 パーフェクトコーティングキット ピース 更新日 相場 品名 おもな用途 コメント 5/7 ~1M?/99 アップグレードコア(ピース) 赤POT/上級武器S1製造アップグレードコア(クリスタル) 露店であまりみないけどたぶんそのくらい? 5/7 ~300K/99 フォースコア(ピース) 青POT/上級武器S1製造フォースコア(クリスタル) 一般材料 更新日 相場 品名 おもな用途 コメント 2/11 K 光る歯 シャープネスポーション 犬、狼系?(リズホーンや、ライホンetc) 2/16 100 何かを入れられるビン ポーション類 店売り品 2/11 K 変な植物の枝 マナコンデンスポーション UG塔前のMob全般からドロップ 2/26 1M/1個 硬そうには見えない金属の切れ端 プラズマプラグ 駅mob全般(ドロップ率低) 2/11 K 何番(回)見た鉱物 PコアなどLv9品 2/11 K 硬そうに見える皮 ハードネスポーション カーゴタートルetc 2/11 K 黄色い宝石 ハイラックポーション ゴーストブレーダー、レイスetc 2/11 K 力が消えたコア ストーンゴーレムetc 2/11 K 青い羽根 回避ポーション ペリトン系、ライホンetc 2/11 K 黄色く光る粉 フューリー・グローリーポーション ヘキササイダー 2/22 800K~1M/1個 力が感じられる核 アップコア スペクター、ストーンゴーレムetc 3/11 1M 何かわからない機械の部品 プラズマコーティングキット 駅mob全般(ドロップ率低) 2/11 K べたべたする赤い液体 バイタルポーション メタルバッファロー、ゾンビファイターetc 2/11 K 光を反射する石 ラフレックポーション デスソルジャーetc 2/22 800K~1M/1個 何だか分からない回路 プラズマ・エクステンドサーキット フォートMob全般? マテリアルコア 更新日 相場 品名 おもな用途 コメント 2/13 500K/99個 アラミドマテリアルコア 製造アラミド 安 350K/99個 2/11 500K/99個 シャドースチールマテリアルコア 製造シャドステ 2/16 800K ブルースティンマテリアルコア 製造ブルステ 3/3 250K/99個 チタニウムマテリアルコア 製造チタン 2/11 K シャドーチタニウムマテリアルコア 製造シャドステ武器 2/13 30K/1個 オスミウムマテリアルコア 製造オスミ オスミ↑は相場ナシ(2/13) 3/24 5M/1個 レッドオスミウムマテリアルコア 製造レッドオスミ クオーツコア 更新日 相場 品名 おもな用途 コメント 2/11 K シトリンクオーツコア 製造シトリン(オブ/クリ) 2/11 K ブルースティンクオーツコア 製造ブルステ(オブ/クリ) 2/11 K ペリスティンクオーツコア 製造ペリスティン(オブ/クリ) 2/11 K アクアクオーツコア 製造アクア(オブ/クリ) 2/11 K ラピスクオーツコア 製造ラピス(オブ/クリ) 露店入手困難 2/11 K トパーズクオーツコア トパーズ砕いた者も粉砕 ジュエル 更新日 相場 品名 おもな用途 コメント 2/11 K サーキットジュエル (Lv.1) アーティファクト/プルエポ 2/11 K サーキットジュエル (Lv.2) アーティファクト/プルエポ 2/11 K サーキットジュエル (Lv.3) アーティファクト/プルエポ 2/26 1M~1.5M/1個 サーキットジュエル (Lv.4) プラズマサーキット コア製造には必須 2/11 K サーキットジュエル (Lv.5) 2/11 K サーキットジュエル (Lv.6) 中級ディスク 更新日 相場 品名 おもな用途 コメント 3/24 10M/99 フレイムディスク 破壊/証明 3/24 10M/99 ダークディスク 必殺 3/24 10M/99 ホーリーディスク 幸運 4/15 20M/99 エアーディスク 熟練 3/24 15M/99 サンダーディスク 増幅 3/24 ~10M/99 ブラッディディスク ドレイン 3/24 ~10M/99 アースディスク 守護・証明 3/24 ~10M/99 アクアディスク 回復 3/24 ~10M/99 ソウルディスク 意志 上級ディスク 更新日 相場 品名 おもな用途 コメント 2/26 25M/99枚 フレイムディスク 破壊/証明(武器系) 2/11 K ダークディスク 必殺 2/11 K ホーリーディスク 幸運 2/11 15M/99枚 エアーディスク 熟練 2/11 4.5M/99 サンダーディスク 増幅 2/11 K ブラッディディスク ドレイン 2/11 K アースディスク 守護・証明 2/11 K アクアディスク 回復 2/11 K ソウルディスク 意志 中級カートリッジ 更新日 相場 品名 コメント 4/24 300K/1枚 マーシャル 4/24 200K/1枚 バトル 4/24 200K/1枚 アーマー 4/24 200K/1枚 ソード 4/24 500K/1枚 アーティファクト 上級カートリッジ 更新日 相場 品名 コメント 4/15 500K/1枚 マーシャル 4/15 500K/1枚 バトル 4/15 500K/1枚 アーマー 4/15 500K/1枚 ソード 4/15 500K/1枚 アーティファクト 最上級カートリッジ 更新日 相場 品名 コメント 4/24 -/1枚 マーシャル 4/24 -/1枚 バトル 4/24 -/1枚 アーマー 4/24 800/1枚 ソード 4/24 -/1枚 アーティファクト .
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「涼宮ハルヒの鬱憤」の続編です。 狼が牙を研がせる襖から 蕾み開いた蓮の花。 散っては散っては夢の中。 暴れる時の移ろいは もはや誰にも止められぬ――― 先週までのハロウィン調査(正確にはパーティー)も当たり前の事だが、 特に成果もなく一旦中止となり、俺は期末テストに向けて部室で 鬼教官・ハルヒの超スパルタ教育を受けている。 「ハルヒ。お前、その竹刀どこから持ってきたんだ?」 「つべこべ言わずに覚える!」 鼻先に突きつけられた竹刀に怯みながら俺はようやく ハルヒの鋭い剣筋を教科書で受け止める反射神経を身に付けたようだ。 今日は日本史。 俺の最も苦手な教科の一つだ。 「日本史は覚えようと思っても頭に入ってこないんだよな。 教科書の文字が漢字ばっかりで…。 大体、試験範囲は幕末、明治維新だけって言ったってこの時代の奴ら、 色んな面倒事を起こし過ぎだ。」 「覚えられないのはあんたに気合いと根性と脳みそが足りないだけ!」 くそっ…反論の余地無し…。 目の前にいる古泉はニヤニヤしながらお茶を飲んでいる。 「しばらく一緒にゲームが出来ないのが実に残念です。」 勉強しなくても余裕と言った古泉の佇まいが許せない。 神様はなんて不公平なんだ。いや、神様はハルヒだからえ~と…? 「はい、今から10分の休憩を入れるわ。」 最初で最後の休憩時間。 「キョン!はい、これ。」 手渡されたのはカカオ99%の苦~いチョコと緑茶。 ハルヒは「チョコと緑茶は記憶力を良くしてくれるの!」と言っていたが、 俺は胸焼けを起こして集中力を刈り取られそうだ…。 朝比奈さんの入れてくれるお茶が恋しい…。 長門はいつものように読書をしている。 まぁ、こいつに試験勉強は必要無いだろう。 「今回は何を読んでるんだ?長門。」 長門はそっと本を上げて表紙をこちらに向けた。 しまざき…ふじむら?なんで名字が2つ並んでるんだ? 「ほぅ…島崎藤村の『夜明け前』ですか。」 良かった…口に出さなくて…。 「キョン、どうせあんたの事だから『どっちが名字だ?』とか思ったんでしょ?」 そういう勘は本当に鋭いな、ハルヒ。 苦いチョコを緑茶で流し込もうとしたその時、部室の扉が開き、 最近またグッとセックスィ~さを増したSOS団のプレイメイツッ!!こと、 朝比奈さんのご登場だ。 「こんにちは。新しいお茶の葉も見つけたんで皆にも、と思って。 だから今日はここでお勉強しようかなって。」 と、何故かメイド服を手に取る朝比奈さん。何故!? 朝比奈さんが「今日は珍しいお茶の葉が手に入ったんです~。」と 入れてくれたのは蓮(はす)の花茶という最高級品らしく、 なんでも舟で池に咲いてる蓮の花の蕾みを一つずつ摘んで作るものらしい。 う~ん、フローラルな香り…。 さっきまで「歴史っていうのは流れで覚えるの!」と 解説用のノートを竹刀で差しながら叫んでいたハルヒは 俺が黙々と教科書に向かっているのをジーッと見ていたか思うと 夕陽の暖かさに耐えられなかったのか頬杖を付きながら ちょっと遅めのお昼寝タイムに入っていた。 俺もさっきの蓮の花茶の香りに当てられたのか眠くなってきた…。 「ここでサボったら後で涼宮さんに何をされるか分かりませんよ。」 俺の心を見透かしたように古泉はニヤついていた。 分かってるよ…俺もハルヒに竹刀でぶっ叩かれるのはごめんだ…。 その時、部室内がフッと暗くなったので窓の外に目をやると さっきまでの夕陽が消え、灰色の空間が押し迫ってきていた。 「古泉、これは…」 古泉に目をやるとさっきまでのニヤケ顔と違い、真顔で驚いたような表情をしていた。 「閉鎖空間のようですね。しかし、涼宮さんは眠り込んでおいでのようですが…」 と、古泉が喋り終わらないうちに眩しい光が部室を包んだかと思うと、 俺は気絶しそうな目眩に襲われた。 業火に焼かれる月の都の闇の中。 踊る金魚は池の中。 降り注ぐ血の色煙る雨の音。 想う心は一つでもあちらこちらと相容れぬ――― 「ぐおっ!!」 なんか思いっきり腹を踏まれた。痛い…。 「おめぇ何者じゃ?妙な格好しおってからに。」 何だ?ここはどこだ?あれ?谷口???ハルヒ達はどこ行った? 「何しやがんだ?谷口。大体、お前こそ変な格好しやがって…」 「お前、何故わ、わ、わしの名を?怪しい奴じゃ!どこのもんか知らんが、 毛唐みたいな服着よってからに不届千万!攘夷じゃ!この奸賊めが!」 はぁ?と思う間もなく、この着物とちょんまげ姿の谷口は でっかい刃物を取り出し、俺の鼻先に突きつけてきた。 朝倉の時といい、今といい、俺は先端恐怖症にでもなってしまいそうだ…。 冷や汗が背中を伝う、まさにその時だった。 「いたぞ!!こっちだ!!」 と、何人もの集団が大声を出しながらこちらに向かってくる。 「しもうた…。」 一言呟いてちょんまげ谷口は刀を納め、逃げ出していた。 「おい!待てよ!」 俺はとりあえずこの場の空気を読んでちょんまげ谷口と一緒に走っていた。 「お、お前!何故ついてくるんじゃ!?」 「うるせぇ!とりあえず逃げとけみたいな流れだったからだ!」 狭い路地裏に飛び込み、弁慶と牛若丸が出てきそうな橋を渡り、 寺の境内を抜け、走り続けているとそこは昔、修学旅行で行った 太秦映画村のセットのような屋敷の裏門だった。 「くそっ!袋小路か…お前のせいじゃぞ、毛唐!」 表の大通りから声が聞こえてくる。 どうやら相当な人数が追い掛けてきているようだ。 お前は一体、何をやらかしたんだ?谷口。 と、その時、屋敷の通用門が開くと俺と谷口は襟首を掴まれて引きずり込まれた。 これは一体、何の冗談なのでしょうか? まぁ、百歩譲って長門有希と朝比奈みくるに挟まれているのはまだ理解出来ます。 しかし……何故、僕らはちょんまげを付けて妙なはっぴを着た連中に 大人数で囲まれているのでしょうか? 「お前ら、何者だ!?」 それはこちらの台詞ですよ。 「いきなり目の前に現れよって!妙な格好をしている所を見ると毛唐か?」 「この人達は一体、何なんですか~!?」 会話が噛み合ってませんね。この方達が何者なのか僕が知りたい所です。 「…新撰組。」 おやおや? 「日本において残存する歴史的資料のデータと彼らの姿形が一致している。 理由はわからないが、今は彼らが新撰組だと認識するのが妥当。」 「ふぅ~…理由はわかりませんし、信じたくもありませんが、 確かに彼らは新撰組としか見えない格好をしていらっしゃいますね。」 「そして彼らはこちらを敵性と判断している。」 「キョンくんと涼宮さんはどこにいるんでしょうか~?」 「まずはこの場を切り抜けるのが先決。その後、2人の捜索を開始する。 2人の存在も微弱ながら感知出来る。」 「長門さん、どうやらここでは僕の能力が僅かながらですが、発揮出来るようです。 何故かはわかりませんが、少々お力添えは出来そうです。」 「…助かる。」 「先程から何をごちゃごちゃと!!」 キラリと光ったと思うと四方八方から刃が切り込んできた。 「私が障壁を作る。攻撃はあなたに任せる。 ただし、殺さない程度に力を抑えて。」 「分かっていますよ!」 障壁に雷のような電気が走ったと同時に逃げ道を作る為、攻勢に転じた。 「さぁ、長門さん、朝比奈さん。この爆発の煙幕に紛れて逃げましょう。」 この山、登りゃ何見える? あの谷、降りりゃどこへ行く? 誰にも分からぬ獣道。 草をかき分け、野を抜けて道なき道をただひたすら――― 「不逞浪士に逃げられただと?馬鹿野郎!」 屯所内に怒号が響く。 「すみません…しかし、一緒にいたのが妙な格好をした奴でして 西洋人だと思うのですが何故、攘夷浪士が毛唐共と話をしていたのか? 何か繋がりでもあるのかと思いまして…」 その時、外の廊下から誰かが走ってくる足音が聞こえた。 「副長!副長はおられますか?」 激しく襖が開くと一人の小柄な美男子が立っていた。 彼は八番隊組長・藤堂平助。 北辰一刀流の使い手で常に闘いを一番手で先んじる所から 隊士達の間では『魁(さきがけ)先生』と呼ばれている。 「うるせぇな。今度はなんだ?」 不機嫌な顔と鋭い眼光を藤堂に向けながら目の前に座っている男は答える。 この周囲を沈黙せしめる威圧感と凄みを振りまいている男こそ、 京の攘夷浪士から新撰組隊士までをも震え上がらせる 新撰組・鬼の副長、土方歳三その人である。 「それが副長。先程、三条大橋の辺りで 毛唐みたいな妙な格好をした3人組を見つけやして…。 連行しようとしたところ、抵抗していざこざになりそうな時に それがまた奴ら、天狗みたいに不思議な術を使いやがるんでさ。 突然、目の前に現れたかと思うと、火の玉出したり、雷が落ちたみたいに 影も形もなくなって消えちまったり…。 あいつらは天狗みたいな鼻してると聞いた事がありますが、 本当に天狗みたいな妖術を使いやがるんですね。」 副長は溜息を付いてやれやれ…という顔をしながら 「お前もまたそんな訳の分からん報告を入れんのか、と言いたい所だが、 さっきの島田の話と合わせると攘夷浪士達が何らかの理由で方針を変えたのか、 その妙な格好をした西洋人共と何らかの繋がりがありそうな雰囲気だな。 この前の桝屋古高俊太郎への取り調べや山崎の報告から 今はこの京に不逞浪士が多数、潜伏し、何かを企てているらしい。 浪士と毛唐が手を組むなんざ考えられんし、考えたくもないが…。 ちっ…。ったく、面倒臭ぇ。 そいつらも浪士共と一緒にふん捕まえて縛り上げるか、叩っ斬るか、 徹底的にやらねぇといけねぇみたいだな。」 風もなく、太陽がギラギラと輝いている。 メイド服を冬用に衣替えしていたのでとても暑いです。 3人でなんとか狭い路地の片隅に身を潜める事が出来ました。 「情報統合思念体とのコンタクトに成功。 私の持つデータと情報統合思念体の持つデータの間に生じている齟齬は改善された。 侵入コードを解析…。 やはり時間と空間の位相がずれている。 現在の日付は地球時間に換算して、1864年7月7日。 空間座標は京都。 涼宮ハルヒの力により何らかの原因で、 5人がこの時空間に転送されたと考えるのが妥当。」 その言葉を聞き、私は自分でも驚くような大声を出しました。 「そんなはずありません!」 古泉君にシッと声を沈めるように促されながら、2人に説明しました。 「そんなはずありません…。涼宮さんが原因となった時間震動により 時間平面同士の間に大きな時間の断層が出来ているはずです。 私達がいたあの時間より4年以上過去には行けない状態だったはずです!」 そう、そんな過去には行けない。これはもう何回も確認されている事。 「でも、これは事実。恐らく、涼宮ハルヒの力により その時間の断層を飛び越えて転送されたと考えるべき。 元の時間平面上に戻るには…」 「…涼宮さんの力が必要と言う訳ですね。」 「…そう。」 「と言う事はまずはやはりあの2人の捜索が肝要。」 「…そう。」 「原因の究明はその後ですね。」 「あんちゃん達!」 急な背後からの声に3人の動きが止まった。 くそっ…今日は踏んだり蹴ったりの厄日だ。 俺は上に乗っかった谷口をはね除けて、服に付いた泥を払った。 「おい谷口。さっきから言おうと思ってたんだが、お前、袴の帯、解けてるぞ。」 「えっ!?くそっ!お前のせいで今日は踏んだり蹴ったりの厄日じゃ!」 その時、ふと横目にちらりと入ったものに気を取られた。 ポニーテール……ハルヒ!? しかし、目の前に立っていたのはハルヒと同じくらいの眩しい笑顔をした大男だった。 「おまんら、さっきから大騒ぎし過ぎじゃきに。ちくっと大人しゅう出来んかえ。」 あれ?この人ついさっき、どっかで見たような…。 「行ったようじゃの…。しっかし、おまんら…新撰組相手に何やらかしたんじゃ?」 し…新撰組? 「あんな大人数に追い掛け回されるっちゃよっぽどの極悪人かいのぉ~?」 言葉とは裏腹にこの状況を楽しんでいるかのような笑顔をしている。 「き、貴様こそ何者じゃ!?」 谷口は虚勢を張ったが、目の前の大男に威圧され、逃げ腰になっている。 「おんや?おまん、長州の桂んとこに、よう出入りしちょう谷口じゃなかか?」 「か、か、桂さんを呼び捨てとは何たる無礼者!!」 「まっ、ええわ!ところでおまん…」 大男の鋭い眼光に睨まれて俺は少し怯んだ。 「変な格好しちょるのぉ~!ひょっとして、こんが西洋のジャケッツっちゅう着物かい? あ!エゲレス人には英語しか通じんかの?あぁ~…アーユージャケッツ?」 あ…いえ…日本語で大丈夫ですから…。 むしろ、日本語しか通じませんから。 それに「あなたはジャケットですか?」ってどういう意味ですか? 「いっや~!あんちゃん達のさっきのアレ、めがっさ凄かったにょろ!!」 聞き覚えのある声に見覚えのある顔。 ただその人は着物姿で、こちらを好奇心いっぱいの目で見つめていた。 「鶴屋さん!?」 3人は何故、ここに?と思ったに違いない。 「あっれ~?あんちゃん達、うちの事知ってんのかいっ!?」 彼女はニコニコと微笑んでいる。 「…彼女はこの時代の有機生命体。恐らくは私達の時代にいる彼女の祖先。」 なるほど…あのハイテンションは遺伝だったんですね。 「3人だけでごにょごにょ内緒話とは聞き捨てならないさっ! 何で新撰組に追われてたんだいっ!? そんな悪そうな人達には見えないっけどな~! まっ!こうして会ったのも何かの縁さっ! うちに来なよ!あんちゃん達みたいな変わった人達は大歓迎にょろ!」 3人は顔を合わせた。 「ほらっ!早くっ!そんなとこに突っ立ててまた見つかっても知んないよっ! 大丈夫っ!ここらへん一帯はうちの庭みたいなもんさっ!」 3人の背中を押しながら鶴屋さんはずんずん進んで行く。 「ところであんちゃん達のあの雷や火の玉みたいなのってうちにも出せるのかいっ!?」 「…それは不可能。」 「そっかい!あんなの出せたらやりたい放題にょろ?」 何をやりたい放題なんですか? 煩悩は花の種。 人の心に咲く花は悩みの種から芽を吹いて 育つは人煩いの涙の雨と笑うお天道様の声。 煩悩を捨ててはつまらぬ人生。 時は移ろい全てのものは変化する。 それが諸行無常と言うならば、 我を捨て空に達しては開いた悟りも過去のもの――― 「いやっはっはっ!!すまんぜよ! まっさか、言葉の通じるエゲレス人がおるとは思わんかったきに!」 いや、だから…なんか、つっこむのも面倒臭くなってきた…。 「おい!お前、何者じゃ!桂さんやわしの事まで知っとるとは看過出来ん!」 大声を張り上げながら谷口は刀の鍔に手を掛けていた。 「おまん、何をいきっとるんじゃ?わしは…」 谷口は刀を抜き、俺達に剣先を突きつけてきた。 「やめとき…。おまんの腕じゃわしには勝てんぜよ。」 2人は世界を止めたように静かに睨み合っている。 その一瞬、火花が散ったかと思うと、 谷口は転がされ逆に鼻先に剣を突きつけられていた。 「の?言うたじゃろ?」 刀を納めると彼はまた太陽のようにニカッと笑い、 「さぁ~て、おまんら変な奴らじゃきに、ちくっとわしについてこい。 な~に、悪いようにはせんて。」 俺はこういうマイペースな人に巻き込まれてしまう性分なんだろうか? この日、土方歳三は苛立っていた。 「場所は祇園にある実成院という寺の門前にある会所。 隊の羽織から防具に至るまでなるべく全て今日中に運び込んでおけ。 目に付かないよう一遍にではなく、いくつかに分けてな。」 そのように屯所内を動かしながら三条通付近に隈無く探索方の配置を徹底していた。 日の暑さと相まって精神的にピリピリしているだろう。 なにせ京は盆地の為、風が無い。 「少しでも多くの報せが欲しいが…しかし、妙な毛唐共とは一体、何者なんだ?」 庭で子供の笑い声が聞こえる。また、あいつか…。 縁側に出ると子供達に混じって少し猫背の男が大はしゃぎしていた。 「おい、何やってやがる?」 猫背の男がボーッとした顔でこちらを振り返ってきた。 子供達は雀のように飛び散っていった。 「あ~ぁ…土方さんがそんな鬼のようなしかめっ面で出てくるから 皆、怖がって逃げちゃいましたよ。」 ニヤニヤと笑いながらゆるりとこちらに歩いてきた。 気が抜けて隙だらけのようにも見えるが、底を読ませない怖さがある。 「俺も気が張ってんだ。少し気を落ち着けたいんで碁に付き合ってくれんか?」 「良いですよ。ところで先生は?」 「ここでは先生ではなく、局長と呼べ。近藤さんは会津の藩邸だ。ところでな、 探索に出していた島田と巡回中の藤堂から入った報告なんだが、 何でも三条近くで妙な毛唐共が攘夷浪士共と一緒にウロウロしていたらしい。 何の因果か知らんが、もし毛唐と不逞浪士が手を組むなんて事になったら一大事だ。 しかもそいつら、変な火の玉や雷を出すんだとよ。」 「土方さん、熱でもあるんですか?」 「真面目に聞け、馬鹿。」 「フフ…じゃあ、斬っちゃえば良いんじゃない?」 「無茶言うな。」 この時代、幕府は開国させられただけでなく、外国と不平等ながら条約を結んでいた。 いわば攘夷運動はゲリラ的なテロ活動である。 京都守護職である会津藩の預かり、新撰組も外国人の横柄な態度を すんなり受け入れている訳ではないが、立場上、外国人を斬りつけるような 行動は取れない組織である。 ただ、この2人が話している怪しい奴らは宇宙人、未来人、超能力者であるのだが…。 「あぁ~!駄目だ。総司、俺はちょっと散歩してくる。」 「いってらっしゃい。」 碁の相手をしていたこの飄々とした男。 新撰組の中でも一、二の使い手と言われた一番隊組長・沖田総司である。 城? 「ここがうちの屋敷にょろ!さっ!入った入った!」 門をくぐり、様々な季節の木や草花の生い茂る庭を歩いている。 玄関はまだ見えない。 「無駄にだだっ広い家さっ!うちでも時々、迷子になるからね!アッハッハッ!」 人影が見える。…も、森さん? 「お帰りなさいませ、お嬢様。」 「やっほ~!また池の掃除してんのかいっ!」 「旦那様お気に入りの池でございますから。」 鶴屋さんは鼻歌交じりに庭の飛石を一足飛びで駈けていく。 「さっ!入りなよ!たっのも~!」 自分の家に何を頼むんだろうか? 「お帰りなさいませ、お嬢様。」 居並ぶ人、人、人。 「そんな堅っ苦しい挨拶は抜きさっ!この人達を居間に通しておっくれ! あと、お腹空いたから何か食べ物も出して欲しいにょろ!」 「畏まりました。」 凄っ…。 池に小舟を浮かべましょ。 折り紙折った小さな舟を。 蓮の小島に辿り着きゃ 仏と居眠り暇潰し。 もじゃもじゃ頭でポニーテールの大男は2人を引っ張って歩いていく。 そういや…SOS団の皆は、ハルヒは今、どこで何をやってるんだろうか? そもそもこれは夢か?それとも俺だけ閉鎖空間に飛ばされたのか?等と思案していると 大男は俺を問い質した。 「ところでおまん、名はなんと申す?」 今更ですか…。 「なんじゃ言えんのか?エゲレス人の名くらい儂にだって分かるきに。 ジョン・スミスとかそんな感じじゃろ?」 本当に人の話、聞いてませんね。 じゃあもう、それで結構です…。 「ほぅ~!正解か!?ジョンじゃな!ジョン!」 なんか犬みたいで小馬鹿にされてる気分だ…。 大男は立ち止まった。 「さぁ!入るぜよ。」 促されるように小さな門をくぐると庭で2人の男が話をしていた。 「いや~!勝さん、陸奥。ただいま帰ったぜよ。暑い暑い! 海軍操練所の新しいスツーデンツを連れて来たきに。」 この、もじゃポニー男の突然の言葉に俺も含めた4人は呆れたような顔をしている。 ハルヒ並みに無茶苦茶な人だ。 「龍さん、おめぇはまたこんな訳の分からん輩を…」 「いや、勝さん。こいつらは見込みあるきに。のぅ!谷口!ジョン!」 谷口は暴れている。 「なんだ?ジョンってぇのは?」 「この変な服着たエゲレス人の名ぜよ。ジョンじゃ!」 「そいつぁ西洋人には見えんが…」 「ところで陸奥、ここにはおまんしかおらんのかえ?亀達はどうした?」 「望月さん達は人に会う約束があるとかでどっか出て行きましたよ。」 「ほぅか…今の京は危ないきに。あんまウロウロしてたらいかんぜよ。 ちくっとあいつらにお灸据えとかんとな。」 あなたはどうなんですか?もじゃポニーさん。 「おめぇの言えた事かい!龍さん。おめぇも色んな嫌疑掛けられて追われる身だ。」 「儂ゃ何もやっとらん。ただ船で海に出たいだけぜよ。あ!ところで勝さん、 新しい船の話はどうなったきに?黒船が欲しいぜよ!」 「無茶を言うない!まっ、黒船とはいかんが、それなりに当てはあらぁ。 その話はまた後でするとして、それよりもだ、龍さん。 おめぇ、薩摩の西郷って知ってっかい?」 「あの寺の釣り鐘みたいな男じゃろ?」 「よくわっかんねぇ例えだな。俺も会った事はねぇんだが、 おめぇは土佐の脱藩浪士で色んな厄介事も抱えちまってる。 もし、これから京で動き辛くなったらそいつを頼んな。 薩摩が守ってくれるさ。話は付けといた。」 「そりゃありがたいのぉ~。さぁて!おまんら、とりあえず飯じゃ!陸奥も食うぞ。」 未だに俺はこの状況が飲み込めん…何なんだ、一体。 「これから私達はどうしましょう~?」 朝比奈みくるはお茶を飲みながら話を切り出した。 「あ!このお茶、美味しい♪」 「…この時空間は特殊。私の能力もいくつか制限されている。 …あの2人の位置座標までは特定出来ない。でもこの時間にいるのは確か。」 「どうにかして捜索しないと、こんな物騒な所に飛ばされたとあっては 僕らが襲われたと言う事から考えると、彼らの身にも危険が迫ってると 考えてもおかしくはないでしょう。」 「…そう。」 その時、襖が凄い勢いで開いた。 「食べてっかい!御三人。おっや~、なんだか随分と暗い顔してっけど!?」 ここはやはりこの方に頼るしか手はありませんね。 「鶴屋さん。実は僕ら、外国から来た旅の者なのです。」 鶴屋さんは目をぱちくりさせながらこちらを見ている。 「5人でここへ来たのですが、一緒に来たあとの2人とはぐれてしまいました。 どこへ行ってしまったのか皆目、見当も付かないのです。 あとの2人の捜索のお手伝いを頼んでも宜しいでしょうか?」 鶴屋さんは何かを考え込むような顔をして、 「私が知ってる外の国の人達は雷や火の玉を出したりはしなかったにょろ? あんちゃん達の顔も西洋の人より私達に近いし、言葉も通じるし、 うちはまた、妖術使いかなんかだと思ってたさっ! まっ!深い事情がありそうだから詳しくは聞かないでおくよっ!」 あの異常に勘が鋭いのも遺伝ですか…。 「その2人ってのもあんちゃん達と同じような格好してんのかいっ!?」 「えぇ、まぁ…。」 「じゃあ、簡単さっ!そんな格好してる人なんて他にいないから目立つしさっ! すぐに見つかると思うにょろ!森ちゃん!皆に言ってこのあんちゃん達と 同じような格好した2人を探して欲しいにょろ!頼んだよっ!」 やはりいつの時代も只者ではありませんね、鶴屋さん。 「ぷっはぁ~!食った食った!ん?どうした?谷口。 おまん、ほとんど箸を付けとらんな。要らんなら儂が貰うぞ。」 谷口は急に立ち上がって大声を張り上げた。 「儂ゃ、これから大志をなさんといかんのじゃ!大切な用事もある! こんな所で呑気に飯を食っとる時じゃないんじゃ!」 もじゃポニーさんは呆気に取られたような顔をしたかと思うとポツリと語り出した。 「おまん…大志の為に死ぬんか?おまんらが何をするつもりかは大体、分かっちょう。 その覚悟はえぇ。しかし、死んだら元も子もない。 全て終わりじゃ。おまんらがやろうとしちょるんは大志じゃなく、ただの無謀じゃ。 事を成すなら生きて事を成すべきじゃ。 こんな狭い島国の中で仲間同士、いがみ合っておってもせんない。 陸奥や望月、おまんらみたいな若い者がこの先の日本には必要なんじゃ。 1人でも多くの有能な人材が必要なんじゃ。 儂ゃそういう奴らを集めて外国と貿易するんじゃ。 その貿易で得た財で私設艦隊を作り、こん国を外国にも負けん強い国にしちゃる。 まっ、その前に船を手に入れにゃいかんがの! 時代は否応なく変わるぜよ…。 そん時を見られんっちゅうはつまらんじゃろ?」 谷口は拳を握り締めた。 「さきほどの小男は幕府軍艦奉行の勝であろう? あの西洋かぶれと通じておるとは貴様、何者じゃ!?」 もじゃポニーさんは頭を掻いている。 「ありゃ?まだ名乗っとらんかったかのぉ~?そりゃすまんかったわい。 儂ゃ、土佐脱藩浪士、今は神戸海軍操練所の塾頭をしちょる坂本竜馬っちゅうもんじゃ。 ところでおまん、舟は大丈夫か?あれは体が揺れて酔うけんのぉ~。 儂も未だに船酔いには慣れん。そんな奴が海軍の頭っちゅうのもおかしな話じゃがの!」 彼は快活に笑い飛ばした。 この、もじゃポニーさんが坂本竜馬?どっかで見たと思ったのは日本史の教科書か…。 ますます事態が呑み込めん…。 「さぁ~て、と。じゃ、行くか。」 もじゃポニーさんこと、坂本竜馬は刀を手に立ち上がった。 谷口はさっきから黙って俯いている。 「あの坂本さん…どちらへ?」 「船じゃ。ジョンと谷口もついてこい。陸奥はここで待っちょいてくれ。 勝さ~ん、行ってくるぜよ!」 奥からの『おぅ!』という声に見送られ、俺は坂本さんについていった。 太陽がギラギラと輝いている。 谷口は未だに納得がいかないのか、少し離れて歩いている。 その時、バラバラと男達に囲まれた。新撰組だ。 「おい、貴様。名を名乗れ!」 坂本さんはニコニコしながら 「薩摩藩士、才谷梅太郎じゃ。」 と、ネーミングセンスゼロな名前を名乗った。 「訛りが薩摩の者とは違うようだが…。」 「ふ~ん…きっとずっと京におったからでごわす。」 怪し過ぎです。無理矢理過ぎですよ、坂本さん。 「そうか、ところで才谷とやら。おまん、ここで何しちょうぜよ?」 「ちくっと知り合いの所に顔を出しに行くきに。」 「やはり、土佐の者か!!」 バレバレ過ぎです、単純な罠に引っ掛かり過ぎです、坂本さん。 「あっちゃ~…なんで分かったんじゃ?」 この人、アホだ…。 「見た所、妙な格好の毛唐もいるな。副長が言っていた不逞浪士と毛唐というのは こやつらの事か。とりあえず斬っとくか。」 一斉に刃が斬り掛かってきた。 俺はひたすらに避けては逃げる。 期末テストの鬼教官・涼宮ハルヒの竹刀に鍛えられた反射神経、舐めんな! 坂本さんは刀を縦横無尽に舞わせている。 「ジョン!谷口!逃げるぞ!」 必死で走っていた。夢ならそろそろ覚めてくれ!!! 「永倉隊長、逃げられましたね。」 「あのもじゃもじゃ頭、あいつはきっと強いぞ。やり合ってみたかったわ。」 鶴屋さん…何をやってらっしゃるのでしょうか? 「だって、これ凄いよ!何なのさっ!この乳!」 朝比奈みくるはどこの時代に行っても同じ扱いを受けるんですね。 「止めて下さ~い!」 「良いではないか、良いではないか。ウッヒッヒッヒッ。」 ふと襖に影が降りたかと思うと声を掛けてきた。森さんだ。 「お嬢様。」 「どったぁ~?」 「ただいま、旦那様に御客人が御出でなのですが、その中に 偶然なのか、旅の御三方とよく似た格好をした者がおりまする。」 3人は顔を見合わせた。 「キョンくんと涼宮さんです!」 「これは凄いですね!探す手間が省けたと言うものです。 それにしてもどうして彼らは僕らがここにいるのが分かったのでしょうか?」 「行ってみりゃ分かるさねっ!」 僕らは鶴屋さんについて応接間に向かった。 応接間の中には3人の人間が座っていました。そこには確かに彼の姿がありました。 しかし… 「キョンくん!」 「朝比奈さん!長門!古泉!お前ら、どうして!?なんでここに?」 「なんじゃ?ジョン、おまんの知り合いか?」 「こちらの方につれられてここにお邪魔しています。」 「鶴屋さん!」 「あっれ~!君もうちの事、知ってんのかいっ!? 有名になったもんだね、鶴屋さんも!」 「涼宮さんはいないようですね…とりあえず、詳しくお話しましょう。」 浮き世の旅は当ても無く、 時の縛りも無い故に ちょっと一服、笹団子。 見つめる先は鈴の音と旅人行き交う東海道。 朝比奈さんの「禁則事項です♪」と言う言葉に従い、 他の皆さんには席を外して貰う事も考えたのだが、 この時代の彼らの協力無しにはハルヒの捜索は行えない、 という古泉の意見を採用し、俺達は外国から旅をしてきた人間だ、 という設定で、まずはお互いの状況を簡潔に説明し合った。 まずここが1864年7月7日の京都だと言う事、 ハルヒもここのどこかにいるが行方不明だと言う事、 3人は新撰組に追われた事、そこでここの鶴屋さんと出会った事、 家に隠まってもらってた事、 鶴屋さんに2人の捜索を依頼した事。 そして俺はクラスメイトの谷口にそっくりな男と一緒に新撰組に追われた事。 その時この、もじゃポニーの坂本さんなる男に助けられた事。 その坂本さんに無理矢理、勝という人の所に連れて行かれ、海軍に入れと言われた事。 今も新撰組に追われている事。 坂本さんの船購入に出資してくれるのが鶴屋さんである事。 「僕は涼宮さんはてっきりあなたと一緒にイチャついてるのかと思っていたのですが…」 「誰がイチャつくか!?俺もハルヒはお前らと一緒なんだと思ってたよ…。」 また振り出しか…ハルヒ、お前は一体、どこに行っちまったんだ? 「ジョン!おまん、人探ししとったんか!?なら、はよ言や良かったんじゃ!」 坂本さん、あなたが喋らせてくれなかったんでしょうが…。 坂本さんは長門に興味を惹かれたようだ。 「ところで、そこのおなご。おまん、航海士かぇ!? その着物、セーラーじゃろ!?セーラーは海軍の証拠じゃきに! どうじゃ!?儂の海軍に入らんか!?しっかし、随分と破廉恥なセーラーぜよ! 外国じゃ、おなごはこげに肌を露にするもんかぇ!?」 話がややこしくなる。静かにしといて下さい、坂本さん。 あとスカートの中身をあまりジロジロ見ないで下さい、坂本さん…。 「それにしても俺達はなんでこんな所に…朝比奈さんの話では、えぇ~と、 ここらへんに来るのは不可能だったんじゃないんですか?」 「それが私にも不思議なんです~…。」 古泉が笑いながら制止した。 「それはまた後ほど。」 「しっかし、おまんらの話はどっか、芯のよう掴めん話じゃのぉ~…。 なんか気になるし、面白そうぜよ!儂もおまんらについていこうかの!」 えっ!? 「じゃあ、うちも行くにょろ!」 「谷口、おまんはどうする?」 谷口は返事をしなかった。 「ふ~ん…まぁ、納得いかんのに無理矢理引っ張るのもあれじゃきに。 おまんの好きにせぇ。」 谷口は無言で何かを思案しながら、俺達と別れた。 古泉が俺の耳元に囁きかけてきた。気持ち悪っ!!あ…息は吹きかけるな…。 「先程の何故、僕らがこの時代に飛ばされたのか?というお話ですが、 恐らく…涼宮さんが願ったからではないか、と。 あなたの覚えがあまりに悪いのを改善するにはどうすれば良いのか? と、涼宮さんは思案し、あなたの身体に覚え込ませる為に ここへ直接、放り込めば良いのではないか?と彼女は考え、 そして、閉鎖空間とはまた違う世界が構築された。 それに部室にいた全員が巻き込まれたのではないかというのが僕ら3人の意見です。 この世界では不完全ながら僕の力も有効化されますし。」 ハルヒ…あんまり無茶させんな…。 「ところであの天然パーマの方、ひょっとしてあの坂本竜馬ですか?」 「あぁ、みたいだな。どうやら本物らしい。色んな意味で信じられんがな。」 「これは凄い!坂本竜馬、勝海舟、新撰組と、 本当に歴史の教科書の中に飛び込んだ世界のようだ。」 笑ってる場合じゃないだろ…。 「あんちゃん達は皆、三条大橋の近くで離ればなれになったにょろ? じゃ、もう1人もその近くにいるかもしんないよ?皆で行ってみようさっ!!」 次の行動が決まらない俺達は鶴屋さんの提案に賛同したが1人、 坂本さんだけは渋い顔をしていた。 「三条大橋の周りは今はちくっと危ないぜよ。 京にいる攘夷志士から新撰組まで一斉にあの辺り一帯に集まっちょる。 それにジョン達の格好は目立ち過ぎる。服だけでも着替えておくべきじゃきに。」 確かにこの時代にセーラー服やメイド服は目立ち過ぎる…。 それにもうこの格好であの町には出たくない…。斬られるのはごめんだ。 「じゃ、うちにある着物を貸してやるさっ!その服は風呂敷にでも包むんだね!」 まるで夏祭りにでも行くようですね、と古泉は笑いながら呑気な事を言っている。 「あん破廉恥なセーラー服も堪らんけんど、それもなかなか悪くないっちに。」 と、坂本さんは長門に冗談を飛ばしている。 森さん達にも捜索してもらっている事もあり、ひとまず全員で固まって動き、 現地で二手に分かれる事とした。 ハルヒ~…早く出てきてくれ…。 アケビ、椎の実、銀杏(いちょう)に蓮の実。 供物捧げる盂蘭盆(うらぼん)にゃ、 仏様の蓮の葉座布団、摘んどけ、買っとけ、載っけとけ。 言う事聞かないお転婆娘は蓮の葉女にされちゃうよ――― 京都は夏真っ盛りである。 風鈴も音を鳴らさないほど風もなく、制服で歩き回るのは確かにしんどい。 6人は三条大橋に着いたものの、東海道の終点である宿場町と言う事もあり、 人がごった返していた。 「凄い賑わいですね~。」 朝比奈さんは物珍しそうな顔をしながらキョロキョロしている。 落ち着きの無い俺に古泉がニヤニヤと笑いながら話し掛けてくる。 「涼宮さんの捜索という目的がなければ、京の風情を味わいたい所ですね。 まぁ、心配しなくても涼宮さんなら大丈夫ですよ。僕には分かります。 正確には分かってしまうと言った方が正しいのですが…。」 長門が呉服屋の店先に置いてある鈴の付いたかんざしを見つめている。 「お!おまん、仏頂面の割には可愛いもん欲しがるの!買っちゃろか?」 「…ユニーク。これは何という武器?」 武器じゃありませんっ!! 6人でどう二手に分かれようか相談していると、急に町が騒がしくなった。 喧嘩でも起きているのだろうか? 「どうやら新撰組がおるようじゃ…。また攘夷の連中が暴れちょるんかの?」 おいおい…また斬り掛かってこられるのは勘弁だ…。 遠くの方で土煙と怒声が舞っている。 「こりゃ大捕物さねっ!」 人のごった返す通りをかき分けながら何十人という大所帯の 新撰組が抜き身の刀を振り回し、こちらへ駈けてくる。 「ここは危ないようです。ひとまず身を隠しましょう。」 横の路地に入ると大声で喚き散らしているのが聞こえる。 「副長!!副長!!」 「あっちに逃げたぞ!!!」 「待て!コラッ!!!」 「囲め!逃がすな!!」 「叩っ斬れ!!」 こりゃあ、ヤバいんじゃないか?やれやれ…物騒な所に来ちまったもんだ…。 「儂ゃ近眼じゃきに、よう見えんがどうやらこっちに来るようじゃの。」 「バレてしまったのでしょうか?」 「いんや!誰かが追われてるようにょろ!」 俺はふと大通りに目をやり、騒ぎの中心を覗いてみるとあまりの驚きに目を疑った…。 ハルヒッ!? 「……どうやら涼宮さんのようですね…。」 ………………。 今度は何をしでかしやがったぁぁぁあああ~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!??? ハルヒィィィイイイ~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 土方歳三は沖田総司の一番隊を借りて京の街を歩いていた。 ここの所、探索や暗殺、拷問と立て続けに面倒事が舞い込み、 諸々の準備にも時間を取られるのと蒸し暑いのとが相まって 気が張って苛立っているようだ。 だが、これも新撰組を最強の武士集団とする為には仕方の無い事。 ちょっとでも気を抜いて取り締まりを緩めれば何が起こるか分からない。 こっちの命があっさり取られかねない事も重々、承知している。 「副長!!」 声を掛けられて振り向くと永倉新八率いる二番隊の連中がそこにいた。 「ちょうど良い所で会いました。先程、妙な浪人2人と西洋人に出くわしました。 やはりあいつら、毛唐共と手を組み、何かを企んでいるやもしれません。」 ちっ…。ったく、つくづく面倒臭ぇ…。 どうも攘夷の連中は俺の神経を逆撫でする為だけに 生きているような連中が多いようだ。 「斉藤の三番隊も今日はこの辺りを巡回中だったよな? 一度合流して配置し直すか…。」 三条大橋の近くで斉藤一率いる三番隊と合流すると、こいつらは何人か 斬ってきた後のようだった。気が荒れて、ささくれ立っている。 「おめぇら、息を整えろ。これから一番隊、二番隊、三番隊の配置を決める! どうやら攘夷志士の連中は毛唐共と手を組んで何かを企てているという 報告が入っている。いいか!!怪しい輩は生かしておかんでもいい!! 局中法度を思い出せ!気を引き締めろ!!俺達の任務は京都の治安を守る事! 面倒な奴らは徹底的に根絶やしに…ん??………はべしっ!!!!!!!」 「…副長??…副長!!!!」 目を覚ますと私は見た事もない川縁の土手に寝転んでいた。 部室にいたのは夢だったのかしら?あれ?こっちが夢? しぱしぱした目でキラキラ光る川を見ると一枚の葉っぱが流れてきた。 「ここ、どこ!?」 周りを見渡すと変な格好をした人達で溢れかえっていて私をジーッと見つめていた。 「何、見てんのよ!?」 手元にあった竹刀を振りかざすと皆、散っていった。 「キョンはどこ?自分から頼んどきながら勉強サボって 私を一人にするなんて、マジあいつ罰金と死刑をダブルで宣告するわ!」 立ち上がって歩いてみると本当に不思議な町だった。時代劇のセットのような町。 むぅ~…なんかジロジロと視線が気になる…。 「おい!そこのおなご!」 声を掛けられて振り向くと全員お揃いのダッサいはっぴを着た男共がいた。 アイドルオタクか何かかしら?気持ち悪いわ…。 「何よ?」 「お前、何者だ?何だ、その格好は?」 あんた達に言われたくないわよ。 「何よ?文句あんの!?マジ殺すわよ!!」 そう言うとそいつらは無礼者だなんだ言い掛かりを付けてきて刀を突きつけてきた。 そんなおもちゃの刀でこのSOS団団長、涼宮ハルヒ様に逆らおうなんて 良い度胸じゃないのよ!?目にもの見せてやるわ!! 30秒もかからなかった。 雑魚ばっかね…そんな腕で私に挑んで来ようなんて100万年早いのよ!! 倒した連中を踏んづけてるとアイドルオタクの仲間らしき連中が 30人近くの大人数でこちらへ向かってきた。 さすがにあの人数を相手に真正面から1人で闘うのは戦略的に不利だわ。 ここはゲリラ的戦術の採用決定ね。 引いては押し、押しては引いて、 路地に身を隠しては迂闊に飛び込んでくる馬鹿の鳩尾に一発! 屋根に上って近付き下でうろちょろしてるアホの脳天に一発! 身を伏せ通り過ぎた所を背後からフルスイングで顔面に一発! 「ふぅ~…何とかかなりの人数を仕留めるのに成功したわ。 全く何なのよ?あいつら、SOS団を脅かす悪の組織か何かで 真っ先に団長たる私を狙ってきたのかしら? それとも、ただ単に気持ち悪いアイドルオタクとして 可愛い女の子に襲い掛かってるってのなら可愛いのも罪よね。」 屋根の上であぐらをかきながら次の戦略を練っていると アイドルオタク達はどこかへと去って行った。 「ふん!逃がさないわよ!この私に喧嘩をバーゲンセールで売りつけるなんて とことん敗北と後悔にまみれさせて服従させてやらないと気が済まないわ!」 屋根伝いにアイドルオタク達を尾行すると 集まって何やら話し合いの真っ最中のようだった。 「私を倒す為の相談かしら?どうやらあの一番前で偉そうに突っ立ってる 陰気そうな奴がアイドルオタクのリーダーって訳ね。」 屋根の上からそ~っと近付き、アイドルオタクのリーダーの真上にまで来た。 「ふふん…まだまだ甘いわね。隙だらけだわ!」 竹刀の構えに力を込めた。 「ていやっ!!!」 「…ん??………はべしっ!!!!!!!」 「…副長??…副長!!!!」 何よ?副長って事は二番手?じゃあ、真の黒幕はまだ他にいるって事ね! 見てなさい!アイドルオタク共! この涼宮ハルヒ様を敵に回した事を後悔させてやるわ!! 俺が今、頭痛と目眩で倒れそうなのはこの町の暑さのせいだけではないだろう。 何故なら、あの涼宮ハルヒが目の前で大人数の新撰組を相手に 大立ち回りを演じているからだ。 「助けに行きましょうか?」 あぁ…そうだな…。 「あれがおまんらの探しちょう者かぇ?こん大人数の新撰組を相手にあん体裁き。 只者じゃないぜよ。」 えぇ…確かに只者じゃありません…。 「ひゃ~!凄い暴れっぷりさっ!」 「でも、涼宮さんが危ないです~。」 「…私が前線に出て障壁を張る。その隙にあなたは涼宮ハルヒを保護して。」 ラジャー、長門。 「行くぞ!」 さすがに緊張するよ…俺は何の術も持たない一般人なんだ。 6人で一気に飛び出し、暴れるハルヒの元に駆け寄った。 「何すんのよ!?離しなさい!」 助けに来てやったのに竹刀で殴られるとは…。 「キョン!?あんた何やってたのよ!?遅いわよ!」 お前こそ何やってんだよ、ハルヒ…。 「SOS団では遅刻は厳禁!罰金よ!」 やれやれ…。 長門が前線を抑え、坂本さんと古泉が襲いかかってくる新撰組を撃退してくれている。 「さぁ!ハルヒ行くぞ!」 「ちょっと!!待ちなさいよ!!真の黒幕はまだ存在してるの!! SOS団を脅かす悪の組織たるアイドルオタク達との闘いはまだ終わってないわよ!」 何を言っとるんだ、こいつは…とりあえずさっさと行くぞ。 俺達は布と剣を目の前にして暴れる闘牛のようなハルヒを 俺と朝比奈さんと鶴屋さんの3人は力ずくで鶴屋さんの家まで引きずっていった。 遅れて長門と古泉、坂本さんが走ってきた。 「何とか撒いてきたぜよ。もうあんな大人数に襲われるのはごめんじゃきに。」 古泉はまたニヤニヤ顔に戻っていた。 「でも、さすが涼宮さんですね。あの人数を相手に一歩も退かないとは。」 「何なのよ!?あともう少しで全員ぶっ倒す必殺技でも出そうだったのに!!」 こいつは本気で言ってるんだから困る…。 「ハルヒよ…お前、今度は一体、何やらかしたんだ? あんな大人数に追い掛けられて逃げ回るなんて余程の事だぞ。」 ハルヒは竹刀を俺に突きつけ叫んだ。 「私はあんなアイドルオタクの雑魚共から逃げてた訳じゃないわよ! さすがの私にもあの大人数相手に1人では多勢に無勢だったから 体勢を立て直す為の戦略的な一時撤退よ! 前にも言ったでしょ!SOS団に敗北主義者は要らないの! それをあんた達が邪魔するから! 次やったら全裸になって校庭で組み体操の刑よ! 八本足の宇宙人に連れ去られる~!って叫びながらね! あのアイドルオタク共、次、会ったらボッコボコにしてやるんだから!」 おいおい、こいつは日本最恐と言われた暗殺集団にまで喧嘩を売るつもりかよ…。 鶴屋さんの家の居間でこれからの善後策を練る事にした。 ハルヒは汚れた制服を着替える為に鶴屋さんと奥へと入っていった。 とりあえずさっさと元の時代に戻りたい…。 「ふふ…どうやら涼宮さんは随分と楽しんでいらっしゃるようですね。」 古泉、呑気な事を言ってる場合じゃないだろ。 長門と朝比奈さんは何事もなかったかのようにお茶を飲んでいる。 2人共、違う意味で鈍感だから羨ましい。 坂本さんは森さんと何やら話をしている。 「それは失礼しました。ですが、涼宮さんは過去に飛ばされたというのに 気が付いていらっしゃらないのが救いです。 悪の組織か何かの陰謀に巻き込まれたと本気で信じているようですから。」 長門がぽつりと口を開いた。 「…大丈夫。ここは改変された世界。元の時代に帰還した際、 完全とは言えないまでも情報統合思念体の力により ある程度の記憶の情報操作、改変、再構成、再構築する事は可能。 例え、涼宮ハルヒが時空間移動の事実を認識したとしてもそれは消去出来る範囲。 但し、行動の記憶までは消去出来ない。 あくまで認識の部分に於いてのみ、改変可能。」 って事は悪の組織と闘った~、みたいな記憶だけ残るって事か? 「…そう。だから戦闘等の行動に問題は無い。」 いや、大有りだ。生まれるよりも前の時代で死ぬなんざ、ごめんだからな! 「ところで俺達が元の時代に戻るにはどうすれば良いんだ? 朝比奈さんの力でも無理なんでしょうか?」 「そうなんです…。私達がいた時代より4年前の涼宮さんを中心とした 時間震動による時間断層が存在しています。 私達が過去に飛ばされてしまったので今度は あの時間より未来にはどうしても行けなくなってしまっています。」 「長門はどうにか出来ないのか?」 「やってはみる。ただし、初めての事例で保証は出来ない。 結局は涼宮ハルヒの力を利用するしか無い。」 「涼宮さんに元の時代に戻りたいと願ってもらう以外に方法はなさそうです。 と言う事はやはり、今回もあなたの力が不可欠な訳です。」 3人の視線が一斉に俺に突き刺さる…そんなに期待しないでくれっ! ハルヒが楽しそうな笑顔で居間に入ってきた。 黄色地にピンク色の蓮の花が施してある着物に着替えたハルヒは 茶道か華道でも習う着物美人なお嬢様にしか見えない。 竹刀さえ持ってなかったら、の話だが…。 隣に座った坂本さんが声を上げた。 「いんや~!さっきの破廉恥なセーラーも悪うなかったけんど、 浴衣着て竹刀を持つおなごとはなかなか。剣の腕と言い、気迫の強さと言い、 まっこと、さな子さんにそっくりなおなごぜよ!」 さな子とはかつて龍馬が通っていた江戸にある北辰一刀流桶町千葉道場の当主、 千葉定吉の娘、千葉さな子の事であろう。 「ジョン!おまんもおなごにゃ尻に敷かれる男かぇ!?」 古泉が意味ありげに笑う。 「さぁ!これからSOS団緊急ミーティングを開始するわよ!」 闇夜に蠢く蛇一匹。 池に浮かぶや蓮一輪。 泳ぐ蛙は睨まれて慈悲を乞う為、蓮の上――― 頭が痛ぇ…。 くそっ…あのアマ!一体全体、何者だ? 大衆の面前で人の脳天に思いっきり一本振り下ろしてきやがって! 次、見つけたらただじゃおかねぇ! 「どうした?歳。随分と苛立ってるようだが…。」 近藤勇は笑顔で訊ねる。沖田総司が代わりに、からかうように答えた。 「今日、土方さんね、三条大橋なんて人の大勢いる目の前で 女の人に竹刀で脳天かち割られてぶっ倒れちゃったらしいんですよ。」 近藤は豪快に笑う。 「歳、お前は昔から女たらしのくせに冷たくあしらう所があるからな。 またどこぞの女にでも手を出して恨みでも買ったんだろうよ。」 土方は益々、不機嫌になった。 「要らねぇ事くっちゃべってんな、総司。それよりも明日の事だ、近藤さん。 桝屋古高俊太郎への取り調べから明日、攘夷浪士共の会合があるのは確かだ。 長州、土佐、肥後あたりの面子だろう。ただはっきりした場所が分からねぇ。 探索に出している山崎や島田からの報告によるとやるとすれば四国屋丹虎か池田屋。」 近藤は先程までの笑顔を解き、真顔になっている。 「隊を二手に分けておくか。」 「あぁ、そうした方が良いだろう。 会津や桑名だけに手柄を持ってかれるのはごめんだからな。」 「しかし、事実なのか?歳。いくら過激な攘夷浪士共とは言え、 御所に火を放ち、一橋公と容保公を暗殺、天子様を長州に連行するなど 正気の沙汰とは思えんぞ。」 「事実かどうかは問題じゃねぇ。事は始まってからじゃ遅ぇんだ。」 ハルヒは 「SOS団の未来を守る為、敵対する悪の組織は徹底的に根絶やしにすべきだわ!」 と強く主張していたが、全員の説得でなんとか踏みとどまらせた。 「じゃあ、仕方ないわね。今日は一旦補給の為、休戦!明日の決戦に備えなさい!」 どこの何と決戦なんだ…教えてくれ。 俺は坂本さんが浮かない顔をしながら言った 「明日か…。」という言葉が引っ掛かっていた。 眠りにつきながら俺は祈った。 目が覚めたら部室かベッドの上に戻っていて欲しい…… ……俺の祈りは通じなかったようだ。 低血圧で目覚めの悪い俺は一番遅い目覚めだったようだ。 ハルヒは物凄い勢いで白飯をかき込んでいる。 「今日は決戦よ!長い一日になるわ。十分に補給しときなさい!」 お前が何もしなかったら何も起きん。 ボーッとした頭で朝飯に手をつけていると森さんの声が聞こえた。 「皆様、おはようございます。坂本さん…少々お時間を。」 坂本さんは森さんと話し込んだかと思うと、浮かない顔つきで戻ってきた。 「…儂と同じ土佐者で今は共に海軍操練所におる亀と北っちゅうもんがおるんじゃが、 昨日、見当たらんかったきに、ここの者に捜索を願ったんじゃ。」 望月亀弥太と北添佶摩の事であろう。 「どうやらあんの阿呆共、面倒な厄介事に首を突っ込んどるようぜよ。 過激な尊王攘夷の連中とは手を切れと何遍も言うたんじゃが…。 おまんも知っちょる谷口もおるらしい。 ジョン、すまんがこの後、ちくっと手伝うてくれんかの?」 「手伝う?」 「あいつらをここに引っ張ってくる。」 新撰組の屯所では土方が部隊を2つに分け編成を行い、一人一人に指示を出していた。 「何度も言うが、場所は祇園にある実成院という寺の門前にある会所。 固まっては動くな。通常の巡回や町に遊びに出てきた態を装ってそこへ集まれ。 今夜は生死を分つ時になるやもしれん。覚悟と準備を怠るな。 全員集まった後、もう一度そこで編成の確認をする。」 三条大橋で出会った妙な輩共とあばずれ女の行方も気にはなるが、 隊士の言う所では攘夷浪士と一緒にいた毛唐共とはあいつらの事らしい。 そう言えば確かに見慣れない妙な格好をしていた。 女に至っては肌を露出させたふしだら極まり無い着物だ。 もし、攘夷浪士と毛唐が手を組んでいるのならば 今夜の会合にはあいつらの姿もあるだろう。 まとめて叩っ斬っちまえば良い。 今夜は新撰組の浮沈を懸けた決戦だ。 土方は刀を持って屯所を出た。 ハルヒは目を輝かせていた。 「事件の匂いがプンプンするわ!その依頼、我がSOS団が引き受けましょう!」 こいつが出てくると何でも無い事まで大事件に発展する。 「ほぅか!おまんみたいな、強かおなごの力が必要かもせん! おなご2人が破廉恥なセーラー着て航海士やって戦闘員まで兼ねるとは 外国はほんに不思議な所ぜよ!」 面倒だ…誰か、俺とツッコミ役を代わってくれる方、メールしてくれ。 「まっ、とりあえず飯じゃ!」 長門はこういう和食の朝は初めてなのだろうか、 興味を惹かれたのかしきりにおかわりしている。 朝飯が終わり、一服しているとハルヒが袖を引っ張ってきた。 「ねぇ、キョン。あのもじゃもじゃの人、坂本さんだっけ? なんであの人、あんたの事、ジョンって呼んでるの?」 そうか…ハルヒにジョン・スミスの事は言えないな…。 「いや、なんか聞き間違えをそのまま勘違いしてるみたいだ。 キョンとジョンって響きが似てるからな。」 納得したようなしてないような顔をしている。 「まっ、良いわ。さぁ!SOS団捜索隊、任務開始よ!」 頭の中で坂本さんの言葉が鳴り響いていた。 『事を成すなら生きて成せ。死んだら終わりじゃ。時代は変わる。』 儂ゃ何がしたいんじゃ…。 「…口。おい、谷口!!」 ハッと顔を上げると座を占めていた面々がこちらを見つめている。 「お前は普段から締まりの無い男じゃが、こういう場くらいしゃきっと出来んか? これから長州藩のひいては尊王攘夷の行く末が決まる時なんじゃ。」 上座に座る男が鋭い言葉を放つ。 「今夜にでももう一度集まろう。その時には桂もおるじゃろうて。」 その言葉で各々、散って行った。 尊王攘夷、か…。 はっきり言うと尊王攘夷とはどんなものなのか自分自身、未だによく分かっていない。 なんだか祭りの熱に乗せられて京まで出てきてしまった気がしている。 「里に帰ろうかのぉ~…。」 そんな事を考えながら歩いていると、見覚えのある集団に取り囲まれた。 「その亀とか言う変な名前の奴らをふん捕まえれば良いのね!楽勝だわ!」 とハルヒは楽しそうに鼻歌を歌いながら歩いている。 またあの橋の所まで行くのか?絶対に襲われる…絶対に新撰組に捕まる。 俺の勘はもはや百発百中なのか、そりゃそうだろう。 こんな怪しげな集団が7人連なって歩いていたら 誰だって気になるに決まっている。 「お前ら、どこへ行く?」 坂本さんと古泉はニコニコと笑っているが、 ハルヒは今にも竹刀で飛び掛かって行きそうな勢いだ。 「このあんさんらが、ちょいと祇園はんにでも顔出そか、言わはりましてなぁ~。」 気が付くと鶴屋さんが艶っぽい京訛りで新撰組の連中にしなだれかかっていた。 「もうすぐ祇園祭でっしゃろ?舞妓はんらの踊りもそりゃ幽玄なもんでっせ? どや?お侍はんらも、うちと一緒に来はりまへんかぇ?」 くっ…朝比奈さんとはまた違うセックスィ~さだ…。 「い、いや。遠慮しておく。任務があるからな。あまりうろちょろするなよ!」 と、新撰組は立ち去って行った。 「アッハッハッ!!東のお芋さんは京訛りの女に弱いのさっ! ちょいと色で仕掛けるとすぐにこうさねっ!ちょろいもんにょろ!」 確かにあれは男としては堪らない…。 「ちょっと、キョン!何、鼻の下伸ばしてんのよ!?このスケベ面!」 …悪かったな! 望月と北添は会合が一旦解散となった後、京の町をブラブラと練り歩いていた。 「龍さんにはなんと言おうかの?」 亀こと望月亀弥太はぽつりと口を開いた。 「おまん、そげに気になるかぇ?確かに海軍を作るっちゅう龍さんの言には 一理も二理もある。けんど、今すぐやらにゃいかんっちゅう事もあるぜよ。」 北添は身近な仲間が抜けて1人になるのが嫌だったのであろう。 引き止めるように言葉を続けた。 「確かにおまんは龍さんから航海術を習い、腕もよう磨いちょう。 でんも、その術を活かすには活かすだけの世が必要じゃ。 今の海は毛唐共に支配されちょる。 こん国から海に出るにはまずこん国から毛唐を追い出し、 天子様を芯に据えた強き国を作らにゃいかんぜよ。」 亀はその意見も分かるし、龍馬の言葉も分かる。 要は優先順位の問題だ。 「とりゃっせぃ!!」 亀と北の脳天に衝撃が走った。 「坂本さん、とジョン。」 はいはい…ジョンですよ。 そしてハルヒ、暴れるな。 「まだ生きちょったの、谷口。」 坂本さんはにこやかに話し掛けた。 「あれ?土佐の亀と北じゃ。」 亀と北はさっき、ハルヒの竹刀を脳天に喰らって気絶している。 「ちくっとこいつらとおまんに話があっての。少し行き違いがあったが、 まぁ、こいつら儂の仲間じゃ。そして、おまんもな。来い。」 坂本さんはぶらりと歩き出した。 「何よ?3人に話があるから引っ張ってくるっていうのは のして無理矢理連れてくるって意味じゃなかったの?」 そんな訳ないだろ、ハルヒ。 気絶して抱えられている亀と北の目を覚まして 突然、脳天をかち割った事を何とか誤魔化し、鶴屋さんの 「さっ!歩いて喉も渇いたし、団子とお茶で一休みにょろ!」 の言葉により、茶屋に入った。 「さぁ!おまんら。これからどうするんか、ちゃっと決めぇ!ちゃっと!」 坂本さんは珍しく熱くなっている。 「悩む事は良ぇ事ぜよ。悩み考えんと出てこんもんもある。 しっかし、何も考えんと事を始めるのはただの馬鹿じゃきに。」 その言葉に北が、 「儂らは今やるべき事をやって、きっちりけじめを付けたいぜよ。」 と言い返した。 「亀、おまんもか?」 という坂本さんの言葉に亀は眉間に皺を寄せて頷いた。 「谷口は?」 谷口はうんともすんとも言わずにただ黙って俯いている。 それにハルヒがイラついたらしい。 「あんた、男らしくないわね!さっきから黙ってないで何か言ったらどうなの!? どうせそんなんじゃどこ行ったって使いっ走りがせいぜいなんでしょうけど!」 お前は黙っとけ。話がややこしくなる。 しかし、ハルヒの煽りに谷口は我慢出来なかったらしい。 「儂ゃ元々、坂本さんとは昨日初めて会っただけの縁じゃ。 助けて貰った恩はある。それはいつか必ず返す。でも、それとこれとは別じゃ!」 坂本さんは大きく溜息をついた。 「おまんら、揃いも揃って頑固者ばかりぜよ。分かった。もう何も言わん。 ただ、一つだけ覚えとけ。必ず生きて帰ってこい。 おまんら、帰ってきたらまた海で遊ぼうぜよ。」 坂本さんは少し寂しそうな笑顔を浮かべていた。 唸る狼、群れをなし、 牙を尖らせ、鼻磨き、 眼は爛々と輝いて 闇夜の獲物を取り囲む――― 昼に3人の探索をしたせいで着物を汚してしまった事を謝って 俺達は制服に着替えた。(朝比奈さんだけはメイド服だが…) 夕方、鶴屋さんの家に戻ると坂本さんは縁側で寝仏のように横になりながら 微動だにしなくなった。何かを考え込んでいるようだった。 俺達も考えなくてはいけない。元の時代に戻る方法を。 蒸し暑い夜だった。 長門は漢字ばかり並んでいる鶴屋家の蔵書を読みふけっている。 ハルヒと鶴屋さんは朝比奈さんに 「みくるちゃんが着物を着てると帯を回したくなる悪代官の気持ちが分かるわね。」 等と、セクハラ三昧のいたずら放題をしている。なんて羨ましい…。 俺と古泉は将棋を指している。3連勝中。 森さんが勢い良く駆け込んできた。 「皆様!どうやら新撰組の方々が三条木屋町の池田屋さんに踏み込んだようです。 尊王攘夷の方々が多数、集まり会合を開いていたようですが、 坂本さんのお知り合いもいらっしゃるのではないかと思いまして…」 その話を聞いた坂本さんは刀を手にして縁側からもうすでに外へと駆け出していた。 「僕らも様子を見に行ってみましょう。」 「ハルヒ!」 ハルヒはもう竹刀を手に外に出ていた。 「分かってるわよ、みくるちゃん!有希!行くわよ!」 「はい!」「……。」 5人で走り出した。………戻ってきた。 「鶴屋さん!森さん!池田屋ってどこ!?」 森さんと野次馬根性丸出しの鶴屋さんに案内され、池田屋のある方向へと来たのだが、 闘いの真っ最中なのだろう、街中の路地と言う路地に兵が蠢いていた。 森さんの話では新撰組だけでなく、会津、桑名の藩兵も出てきているらしい。 「こちらです。」 森さんが全員を近くの家の屋根の上へと導いた。 この時代の森さんも得体の知れない人だ。 騒がしい大声の聞こえる方へと進み、屋根の上から池田屋の見える位置に移動した。 入り口で一人の男が抜き身の刀を手に仁王立ちしている。 新撰組の人間以外は敵だろうが、味方だろうが入れる気はないらしい。 「あぁ~!!あいつよ!アイドルオタクの副リーダー!!」 飛び出していきそうなハルヒを全員で押さえつけた。 坂本さんはどこだ? 「一度、三条大橋に行ってみましょう。」 森さんの言葉に一斉に屋根の上を動き出した。 こちらにも何百何千という藩兵が道を固めていた。 坂本さんはどこだ? 「…待って。」 突然、長門が立ち止まった。 「…こっち。」 長門が歩き出した方角へ進んで行くと 路地の陰に坂本さんに抱えられた谷口と亀が見えた。 2人とも重傷のようだ。 坂本さんにも多少の切り傷が付いている。 「おぅ…おまんら、やっと来たかぇ…。さすがに2人抱えて逃げるのはしんどいぜよ。」 しかし、長門。なんで居場所が分かったんだ? 3人を屋根の上へ乗せようとしたその時であった。 側面から火が噴いた。 「キャッ!!」 「ハルヒッ!!」 一番手で屋根に登ろうとしたハルヒは屋根の上から 真っ逆さまに地面へと叩き落とされた。 「ハルヒッ!!大丈夫か!?ハルヒッ!!」 「こっちだ!!」 藩兵が駆け込んできたのが見えて俺は倒れているハルヒを抱えて 全員で大通りに逃げると三条大橋の目の前で四方全てが囲まれてしまった。 くそっ…万事休すか。 「…橋の上を突破する。」 長門が一歩前に出てきた。 「では、僕が後方の抑えを担当しましょう。」 「…助かる。」 「おい!大丈夫か、長門。」 「…問題無い。 対有機生命体コンタクト用インターフェースの力は物質を介在する事で増幅され、 更に一方向に集中させる事で拡散しているエネルギーを圧縮する事が可能。」 どういう事だ? 「…大丈夫。…本気を出すから。」 ちゃりんと鈴の音がした。 あれは…坂本さんに買ってもらってたかんざしだ、と思った瞬間、 朝が来たのかと思う程の眩い光が辺りを包み込んだ。 突然の眩しい光に眼を開けていられなかった。 ようやく眩しさに慣れて眼を開くとそこには信じられない光景が広がっていた。 橋の上にいた何百人、何千人という人間が跡形もなく、消えていたのである。 いや、一人だけ橋の手前で倒れていた。 長門である。 「長門っ!!」 くそっ…ハルヒと長門、2人も…。 「古泉っ!!!!!!!長門を頼む。逃げるぞ!!撤退だ!!」 「はい!」 全員で逃げようとした時だった。 「亀っ!!」 坂本さんに抱えられた望月亀弥太の背中に刀が突き刺さっていた。 「……何しょるんじゃ、貴様ら!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 刀を抜いて斬り掛かって行こうとした坂本さんに誰かが飛びついた。 谷口だ。 「行かせんぞ…。生きて事を成せ、言うたのはお前じゃろうが…。 時代が変わるのを見せてくれるんじゃろうが…。 お前がおらんのうなったら誰と一緒に海で遊ぶんじゃ!!」 「坂本さん!!」 坂本さんは歯噛みしながらこっちへ駈けてきた。 横を走っていた古泉の息が乱れている。 「ここまで来れば何の問題もなく、逃げられそうですね。」 と、橋を渡り終えた瞬間、急に身体が重くなって倒れて込んでしまった。 目を覚ますと、橋の横の土手にいた。 しかし、後ろから追ってきていた藩兵達はいなくなっている。 鶴屋さん、森さん、坂本さん、谷口の4人の姿も見当たらない。 夜の帳が下りて物音一つしない。 「どうやら僕らだけのようです。」 声を掛けられて振り向くとドキッとした。 目の前に古泉のニヤケ顔があったからだ。近いんだよ、顔が! 「そうだ…皆は!?」 「…問題無い。」 うおっ!長門。 「涼宮ハルヒは落下の衝撃により気絶しているだけ。特に損傷等は見られない。 朝比奈みくるも、じきに目を覚ます。」 「お前も倒れてたが、もう大丈夫なのか?長門。」 「…問題無い。瞬間的に全エネルギーを開放した為に起きた反動。 動作用のエネルギーが注入されれば問題は無い。」 「ところでさっき、橋の上で人が消えたのって…」 「…空間座標を移動させただけ。命までは取っていない。 数が多かったのでエネルギーを消耗した。」 こいつのエネルギーの源って何なんだろう?飯は普通に食ってるよな? 「ふぁ~い…。あれ~?どうしたんですか~?」 朝比奈さんがお目覚めだ。 「ところで一体全体、何が起きたんだ? 坂本さんとか鶴屋さんや森さんはどこに行った?」 古泉と長門が目を合わせた。 「どうやらここは先程までいた時代とはまた別の時代に来てしまったようです。」 は? 「空間の位置座標に変化は無い。但し、時間の位相がずれている。 地球時間に換算すると1867年12月10日。先程の時間座標から3年後の未来。」 …嘘だろ。 「なんで、今度はそんな時間に飛ばされちまったんだ?」 「長門さんのお話ですと、あの時、三条大橋を渡り終えた時にですが、 何でも僕らの元々いた時代に戻る時空間移動の震動が波形として現れたらしいのです。」 じゃあ、なんで…。 「…そう。理由が分からない。 何故、時空間移動の最中にこの時間座標に落下してしまったのか。 涼宮ハルヒの力によるものなのか、外的要因によるものなのか、原因は不明。」 朝比奈さんが真剣な顔つきで聞いている。 「それはひょっとすると…」 「何かご存知なんですか?朝比奈さん。」 「う~ん……禁則事項です♪」 おい…。 これからまた面倒事に巻き込まれるごめんだぞ…。 と思っていると、長門が歩き出した。 「…こっち。」 え? 長門は何も言わずにどんどん進んで行く。 俺はハルヒを背負ってついていった。 「ちょっと待てよ、長門。どこへ行く気だ?」 「…すぐに分かる。」 そのまま5人で歩いて行くと、とある店の前についた。 醤油屋さん???どうした、長門。また腹減ってんのか? 長門がその店の番頭と話をしたかと思うと、二階の部屋へと通された。 そこにいる人を見て驚いた。 「坂本さん!!」 確かに坂本さんである。もう一人、見た事の無い人がいた。 「おぉ!!ジョン!!久し振りぜよ!!」 久し振り?あぁ~…そうか、坂本さんにとっては3年振りか…。 「おぉ、中岡!!こいつらはジョンとその航海仲間じゃ。以前、話した事があろう?」 その中岡という人は頷いた。 「こいつは中岡。同じ土佐者で一緒に色々、やっちょうきに! いんや~!懐かしい!おまんらとは三条大橋で離ればなれになったきりぜよ。 ところでおまんら、今日はなんじゃ?」 長門、何かあるんじゃないのか? 「おぉ!そうじゃ!そこの仏頂面の女航海士!」 と、坂本さんは懐から何かを取り出した。 「おまんから預かっちょったかんざしの鈴、返しとくぜよ。」 綺麗な鈴の音が長門の手の平で鳴った。 「実は儂、女房を持ってのぉ~!さすがに女房の前で他のおなごからの贈り物じゃ なんて言うたら何されるか分からんきに!」 と、坂本さんは快活に笑った。 俺達は知らなかったのだが、かんざしには二つ鈴が付いていたらしい。 長門が坂本さんに買って貰った時に一つ、お礼としてあげていたらしい。 実に長門らしいお礼の仕方だ。 「あっ!そうそう!ところでエゲレス人のジョンなら知っちょるじゃろ。 実はの……今日はこの坂本龍馬のバースデーなんじゃ!!」 へ? 「それはおめでとうございます。」 「バースデーとは西洋では、なんじゃ祭り開いて盛り上がるんじゃろ?」 中岡さんが口を出してきた。 「龍さん、いかんぜよ。風邪引いちょる言うちょったじゃろ?」 「中岡はほんにつまらん男じゃきに。」 俺はふと思い付きを口に出してみた。 「でも、鍋とかだったら身体も暖まりますよ。」 「おぉ!それじゃ、ジョン!藤吉!藤吉!」 と、坂本さんが誰かを呼ぶと階段を登って相撲取りのような巨漢の男が入ってきた。 「藤吉。すまんが、鶏を買うてきてはくれんかの? 儂のバースデーに皆で鶏鍋をしたいぜよ!風邪にも効くしの!」 と、中岡さんの顔を見た。仕方が無いと言う感じだ。 すみません、余計な事言ってしまって…。 随分とお世話になったのだし、俺が言い出してしまったと言う事もあり、 せめて俺達で買い出しくらいには行こうとその藤吉さんに 鶏を売っている店の場所を教えてもらった。 「いんや~!ジョン、すまんの!積もる話はまた鍋の時じゃ!」 眠っているハルヒを置いて行こうとしたら朝比奈さんに止められた。 「いつまた何が起こるか分からないんだから 涼宮さんをひとりぼっちになんかしちゃ駄目です!」 と、怒られた。反省…。 疲れた…本当に疲れた…。 眠たい…布団に入ったら思いっきり寝てやる。 通りの向こうから提灯の灯りが歩いてくる。 今夜は鶏鍋か、美味そうだ。 提灯の灯りがすれ違った瞬間、ふと何かが引っ掛かった。 あれ?坂本龍馬の誕生日って…。 「なぁ、長門…。」 「…何?」 「今日って何月何日だったっけ?」 「…さっきも言った。1867年12月10日。」 「もう一回。」 「1867年…」 「違う!旧暦で!」 「…旧暦に直すと…慶応3年11月15日。」 俺は振り返って、今来た道を引き返そうとした。 しかし、朝比奈さんが必死にしがみついて俺は止めていた。 「駄目です!!キョンくん!!」 無視だ…関係無い…今はそんな言い争いをしている場合じゃない…。 「絶対に駄目です!!それにキョンくんが行っても何も変わらない!! これから起こる事は規定事項なんです!!」 規定事項という言葉に心臓を掴まれたような衝撃が走った…。 「さっきから規定事項だなんだって……… 大切な人1人、守れもしないで何が規定事項ですか!!!」 「規定事項なんです!!!!!」 朝比奈さんは泣いていた…。 「ごめんなさい……。でも、あなたが今やろうとしている事は、 禁則事項なんてレベルの問題じゃない。歴史の改変です。 皆で坂本さんを助けたのも規定事項なら今日の事も規定事項なんです。 あなたがどうしようとやっぱり歴史は変えられない……。」 霞む目の前で坂本さん達がいた部屋の灯りが消えた…。 冷たい風に長門の持つかんざしの鈴が鳴り響いていた――― 全員押し黙って歩いている。 冷たい風が身に染みる。 ハルヒが目を覚ました? 「ねぇ、キョ~ン…今日はもう帰りましょうよ…。皆、疲れてるのよ…。」 またハルヒの寝言か…… いずれ、この身が滅ぶとも 魂までは滅びやせん。 終わり結末、如何なれど 運命共にし、一蓮托生――― ……はべしっ!!! 「ちょっと、キョン!!あんた、何サボってんのよ!?日本史覚えたの!?」 …舌が噛んだ…目の前がチカチカする…涙出てきた。 「痛ぇな!!何しやがんだ!?」 パンッ!! 「へぇ~…この私にいつからそんな大口叩けるようになったのよ? 言ってご覧なさい!キョン!」 「おやおや、またですか?」 頼む!とめろ、とめてくれ、古泉。 「暖かいお茶入れますね♪」 ハルヒ、竹刀で顔をグリグリするな! ―ちゃりん。 新しく読み始めた本に合わせて、 新しいしおりを手に入れました。 二つの鈴が付いた澄んだ綺麗な音の鳴るかんざし。 島崎藤村『夜明け前』ページは今、開かれたばかり――― 「キョン。随分、元気ないわね。テストやっぱり駄目だった?」 「いや。今回の日本史は覚えるのにまさに命を懸けたからな。 ハルヒのお陰でほぼ完璧だ。」 ハルヒは満面の笑顔になった。 「じゃあ、もっと嬉しそうな顔しなさいよね!」 今回のテスト勉強はいつも以上に疲れたんだよ…。 「私に感謝しなさい! お礼はきっちりして貰うから!さっ!行きましょ!」 と、ハルヒは俺の手を取って歩き出した。 「どこへ?」 「どこでも良いわ!お礼!」 また何か奢る羽目になるのか。 ん?雪か…。 「今日は冷えると思ったら雪が降ってきたわね。天気予報も当てにならないわ…。」 「あぁ…そうだな…。」 「ねぇ、キョン。雪って下から見上げると幻想的で綺麗よね…。」 「あぁ…綺麗だな…。」 もうすぐクリスマスか…。 The End 涼宮ハルヒの歓喜~サンタが町にやって来た~へ続く
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50音順です。 元ネタを書いて貰えると感情移入しやすくなります。 ア行 イエヤス 徳川家康公。江戸幕府を開いた征夷大将軍。 イットウ 『子連れ狼』拝一刀。公儀介錯人であったが、裏柳生の陰謀により一子大五郎と共に冥府魔道をゆく刺客となる。 ウェイヤス 『魔界戦記ディスガイア7』大穢戸幕腐における次期将軍と目されている。幕腐の実権が界軍に掌握されて以降は現実逃避ばかりしているが、本来の彼は集団戦と魔法攻撃に長けた当代一のインテリである。 エスクラドス 『ブリガンダイン』老剣聖。アルメキア王国軍剣術師範だったが、何故かゼメキスのクーデターに加担する。現在はエストレガレス帝国四鬼将のナンバー2。初期クラスはソードマスター(鎧武者)。 カ行 カゲアキ 『装甲悪鬼村正』湊斗景明。主人公。 カゲキヨ 藤原景清または平悪七兵衛景清。平家に仕えた猛将で、人形浄瑠璃「出世景清」及び同作品を題材にしたゲーム「源平討魔伝」の主人公。 カツモト 『ラストサムライ』勝元盛次。幕末の日本で、政府の重鎮・大村の進める欧化政策に抵抗し、サムライ達を率いて戦う反乱軍の首領。 カネツグ 直江兼続。「愛の兜」を被ったと言われる。 キシュワード 『アルスラーン戦記』パルス国の武将。両手に剣を構えて戦い、「双刀将軍」(ターヒール)の異名を持つ。 キヘイ 『ファイティング・ファンタジー』長谷川喜平。「八幡国」(はちまんこく)将軍。代々伝わる「鍔鳴りの太刀」を佩剣とする。 キヨモリ 平清盛。平安末期の武将。平家の最盛期を築き上げ、武家社会の先駆けとなった。 クランド 丸目長恵。クランドは諱より有名な、蔵人佐(くらんどのすけ)という彼の通称から。タイ捨流の開祖であり、上泉信綱の高弟。 『シャドウハーツ2』犬神蔵人。川島家の用心棒。降魔化身術を使う若き剣客。 ケイジ 前田慶次郎利益。前田利家の甥である戦国期の武将。 『花の慶次』前田慶次。本作の主人公。天下一の傾奇者。 ケンシン 上杉謙信。越後の竜。 ケンノスケ 『志村けんのバカ殿様!!』志村けんのすけ。志村けんが演じるバカ殿。家臣や腰元たちと共にとんでもない騒動を巻き起こす。 コガン 『シグルイ』岩本虎眼。藤木源之助の師匠。若き日は濃尾無双と謳われる大剣豪だったが、弟子の伊良子清玄に討たれる。秘剣「流れ星」の遣い手。 コンドウ 近藤勇。新撰組初代局長。 『四十七人目の男』コンドー・イサミ。敵役。 サ行 サイトウ 斉藤一。新撰組三番隊組長。 シードル 『ファントム・キングダム』冥王シードル。最強の魔王ゼタの魔界復興に協力する魔王の一人。嘗ての彼は人間であり、東洋のサムライ達のリーダーだったが、同胞達を全て冥府送りにして現在に至る。彼が創造する魔界にはソードマスター系が多く配備される。 シエン 『遊☆戯☆王OCG』大将軍紫炎。六武衆と呼ばれる侍集団を配下に持つ将軍。 シシオ 『るろうに剣心』志々雄真実。「弱肉強食」の信条で日本を牛耳らんと目論む剣客。 シンゲン 武田信玄。甲斐の虎。 セイオウ 『サガフロンティア』斉王。草薙の剣を振るうシュライク古代の王。 ゼンガー 『スーパーロボット大戦シリーズ』ゼンガー・ゾンボルト。所属チームのリーダーであり示現流の使い手である武人。 ソウジ 沖田総司。新撰組一番隊組長。 ソウソウ 曹操、字は孟徳。三世紀の中国にて魏国の礎を築いた。 タ行 タケハヤ 『セブンスドラゴン2020』日本政府特殊機関ムラクモに対し、妨害活動を行う不良集団『SKY』のリーダー。使用武器は刀または槍。 タケル 『侍戦隊シンケンジャー』志葉丈瑠。シンケンレッドとして火のモヂカラを使い、身の丈以上の剛刀「烈火大斬刀」を揮う。 タダカツ 本多忠勝。徳川四天王の一人で天下三名槍の一つ「蜻蛉切」を所持していた。軽装で戦場を往来し、その身には刀創一つなかったという。 チカナガ 隈部親永。肥後の国人。 テッシン 『侍道』黒生鉄心。明治初期まで生き残った巨大武家・黒生家現当主。時代の変化に追いつけない古典的な豪傑と称されるが、それ故に多くの腕自慢たちの憧れとなる。 トシイエ 前田利家。初代加賀藩主。 トシゾウ 土方歳三。新撰組鬼の副長。 トモノリ 北畠具教。北畠家八代当主。刺客に襲われ最期を遂げるが、その際刃の潰れた太刀で応戦、十九人を切り捨てる程の剣の冴えを見せた。 トヨヒサ 島津豊久。薩摩・島津家武将。関ヶ原の退却戦において「捨て奸」にて敵軍を足止め、壮絶な討死を遂げた。 『ドリフターズ』島津豊久。主人公。 ナ行 ナックラーヴ 『隣り合わせの灰と青春』狂王トレボーより魔術師ワードナ討伐隊隊長として派遣されたハイレベルの侍にして、伝説の妖刀・村正の使い手。 ノブツナ 上泉 信綱。上泉伊勢守、大胡武蔵守、上泉武蔵守などの名で呼ばれた戦国時代の剣豪にして新陰流の開祖。 ノブナガ 織田信長。尾張の戦国大名。第六天魔王を自称した。長篠の戦いで、火縄銃を用いた一斉射撃を行ったという。 ハ行 ハラグロ 『悪代官』主人公、腹黒主水之介助兵衛(はらぐろもんどのすけすけべえ)。悪徳商人・大黒屋と手を組み、私腹を肥やす悪代官。物語の終盤で徳川将軍家の血筋である事が判明する。 ハンベエ 竹中半兵衛。主君を諌めるため城を奪い取るも直後に主君に返した逸話で有名。 ヒデヨシ 豐臣秀吉。天下統一を成し遂げた戦国武将。「猿」と言う渾名でも有名。 ボクデン 塚原 卜伝。鹿島新当流の開祖。39度の合戦、19度の真剣勝負を行ったが、一度たりとも負傷しなかったという逸話もある戦国時代の剣豪、兵法家。足利義輝に指南した事でも有名。 ハンニバル 実在した人物。古代ローマをボコボコに打ち負かし、イタリア人の畏怖の対象となった名将。 マ行 マゴイチ 戦国武将である鈴木重秀の別称『斎賀孫一』。鉄砲の名手で知られている。 マサカゲ 山県昌景。武田二十四将の一人。徳川家康は三方ヶ原において昌景に追いつめられたとき、「山県という者、恐ろしき武将ぞ」と恐怖した。 マサカド 平将門。平安中期に朝廷に反乱した武将。日本最大の祟り神として祀られ始め後に関東の守護神とされ今に至る。 マサムネ 伊達政宗。東北地方一帯を治めた戦国大名で仙台藩の初代藩主。「独眼龍」の異名を持つ。 正宗。鎌倉時代末期に活躍した鎌倉の刀工。 ミツクニ 『水戸黄門』水戸光圀。本作の主人公である先代副将軍で、部下からは「ご老公」と呼ばれる。 ミフネ 三船敏郎。世界の侍マスター。 『勇者特急マイトガイン』ショーグン・ミフネ。日本征服を狙う狂信的忍者テロ集団「影の軍団」の頭領。 『ソウルイーター』多数の日本刀を駆使する流派「無限一刀流」の使い手。 ムネシゲ 立花宗茂(はちばなむねしげ)。日本の戦国大名。弓の名手で「弓には弓の良さがある」という名言をいったという。 ムネノリ 柳生但馬守宗矩。江戸柳生初代総帥。 モリヨシ 二階堂盛義。岩代須賀川城主。 ヤ行 ユキムラ 真田幸村(本名は信繁)。戦国末期の武将。大阪冬の陣においては南から攻め寄せる幕府方に壊滅的な損害を与え、夏の陣においては徳川家康の本陣に猛攻をかけ、一時敗走させた。 ヨウキ 『東方Project』魂魄妖忌。魂魄妖夢の師匠。 ヨシサダ 新田義貞。南北朝時代の武将。 ヨシツネ 源義経。源頼朝の弟。平安時代末期の武将。 ヨシテル 足利義輝。室町幕府十三代将軍。塚原卜伝より奥義「一の太刀」を伝授された。剣聖将軍の異名を持つ。二条御所にて襲撃を受け殺されるが、最期まで自身の剣にて敵を斬り伏せ続けたという。 ヨシムネ 徳川吉宗公。江戸幕府八代将軍。 『暴れん坊将軍』徳川吉宗。主人公。 ヨシモト 今川義元(いまがわよしもと)。日本の戦国大名で弓の名手。「東海一の弓取り」で有名。 ヨシュア 『BASTARD!!』ア・イアン・メイデ王国のサムライマスター。侍部隊を統括する。 ヨリトモ 源頼朝。平氏を滅ぼして鎌倉幕府を立ち上げた。 ラ行 ライコウ 源頼光。平安中期の武将。四天王を率いて酒呑童子や土蜘蛛を退治したとされる。 リョウマ 『ファイアーエムブレムif』白夜王国の長兄。主人公の実の兄。武士道精神にあふれた性格。白夜王国一の実力者。 レンヤ 尾張新陰流宗家五世、柳生厳包。号して連也斎。兵庫助利厳の三男。小太刀の術を能くし、生涯不犯を貫いた不世出の剣豪。江戸柳生新陰流の柳生宗冬と将軍家御前にて立合い勝利を得たという。その際の枇杷木太刀は宗冬の血痕を残したまま、今も尾張柳生家に伝世する。 ワ行 Wikiを編集する際の意見や要望等はwiki編集・要望を活用して下さい。
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KWG型メダロットシリーズ クワガタムシ型メダロットことKWG型メダロットのリストです。 なお、リンクの順番は時系列順でも登場順でもないということをご了承ください。 ※現在リンクが分割案のものになっています。ご了承ください。 一覧 ロクショウ 「メダロット」の看板、元祖クワガタムシ ヘッドシザース(ろくしょう) 『ヘッドシザース』は「ロクショウ」の本来の機体名称2・R・naviでは『ろくしょう』として扱われます1・2・R・naviに登場するのはこちら ヘッドシザース(ロクショウ) 改良された新『ヘッドシザース』。3・4・G・弐COREでは『ロクショウ』として扱われます2・R・3・4・G・弐COREに登場するのはこちら ロクショウ(DS・7) 二回目のマイナーチェンジ。メダロットDS以降に登場する『ロクショウ』はこちら マッハマッシヴ マッハの刻印を刻み込む海馬竜の専用機! ゾーリン 細身ながら装甲に優れる二代目クワガタムシ ティレルビートル 両肩の大顎が特徴的なオオクワガタ型 ティタンビートル ティレルビートルの試作機 ドークス ロクショウをベースに変形機能を搭載した新型KWG ブラックスタッグ ダークサイドのKWG型女性メダロット マケット 漫画版メダロット3に登場したKWG-3系統の試作0号機 クワガタバイザン 少年剣士コクワガタ ソニックスタッグ ブルーの角バイザーが特徴的な俊敏さに長けるRR社の最新機体 ルミナススタッグ 光輝く大刀、ソニックスタッグの後継機 プーパスタッグ 宇宙クワガタのサナギ、変形すると本領発揮! マスクドクワガタ 新撰組でゴザル、クワガタバイザンに似てる…? カメオスタッグ おそらく御機械屋出身、停止攻撃を持つメスKWG シンザン フォルムも性能バランスもスマートな5のクワガタムシ アドルフィン スピードグラップラー、シンザンの後継機 セルヴォ THE TRUE KWG MEDAROT サンジューロ 雷撃と斬撃を使い分ける切れ者KWG ヒルシュケーファ 海外製ライフルKWG モンジロー さすらいの渡世人KWG、コガシラクワガタ型 カイレン ゲーミングデバイスとハイカットスニーカーでキメたスタイリッシュKWG オメガスタッグ カメオスタッグの後継機、症状の罰を下すメスクワガタムシ ロクショウA アニメ版ロクショウ、マントを羽織った孤高のクワガタムシ 関連リンク KBT型メダロットシリーズ カブトムシ型メダロットのリンクはこちら
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帝国議会 帝国議会とは帝国の立法機関であり採決機関 議席 帝国戦民党が過半数の議席を獲得してる 主要政党 帝国戦民党 正式名帝国戦う民主主義党 現皇帝が所属してる政党で国民の生活や権利に重きを置き 自由を侵害する自由を認めない「戦う民主主義」を掲げる 国民の権利を守るためなら右にも左にもなる 種族は多数 帝国第一党 極右政党で帝国国民第一主義で外国人に対して排他的 帰化や移民に対して審査を今より厳しくするべきと考えてる 帝国新撰組 自称国民目線の政党で消費税引き下げ法人税引き上げを掲げてて 外国人参政権も与えるべきと考えてる 帝国民自党 正式名帝国民主自立党 保守自由主義を掲げてるが 法人税を下げて消費税を上げるべきと考えて企業や富裕層潤せば庶民も潤うという考えの実質エリート主義 エリート層なので人間とエルフが多い 帝国民主党 シンプルな民主主義を掲げるリベラル政党 労働組合が支持母体なので獣人が多い、労働者増やすために移民受け入れ強化や外国人参政権も考えてる その他の諸派政党 帝国維新の会 帝国民自党の二番煎じ 夢魔党 性風俗のために尽力する政党 帝国国家体制に戻る トップへ戻る