約 19,730 件
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/279.html
前回の話 ――提督―― 「提督、まだかかりそうですか?」 「執務は一旦やめた」 「……何見てるんですか」 「家具のカタログ」 「仕事してください」 「家具がなければ戦はできぬと言うだろう」 「言いませんよ」 「ところでこいつを見てくれ、これなんか寒い執務室にはよくないか」 「聞いてください」 大井は呆れた様子をそのままにこちらまで寄ってきて、自分の手にある冊子を覗き込んできた。 なんだかんだ言ってこっちの駄々にも大分付き合うようになったな。 「……『早く出しすぎた炬燵』?」 「ああ」 販売が始まった時期が時期なので商品名は分かるが、今やもう年末だ。 にも関わらず商品名が変わらないところは是非ともツッコミを入れたい。 大井はフローリング一面の執務室の中、 部屋の隅で四角く区切られている石の床、正確にはそこに鎮座する家具に目をやった。 「……あのダルマストーブは?」 「あれは置物だ」 見た目は風情があっていい。 亜炭や薪を使うストーブは空間を暖める性能としても抜群だが、炬燵に入って温もりを得るのもそれに劣らない。 しかし、コンセントにプラグを刺すだけの家電である炬燵と利便性で見比べてしまうと、言うまでもなく炬燵に軍配が上がるのだ。 大井としても暖を得られるのだから反対する理由はあるまい。 暇そうにカタログをぼんやりと眺める大井を尻目に、早速備え付けの電話機で炬燵と床の貼り替えを頼んだ。 …………………… ………… …… あれから数日が経ち、朝になって寄越してきた家具屋の連絡では、これから執務室を数時間占拠するという。 上も必ず遂行しなければならない任務はそんなに寄越してこないので……。 「本日、艦隊の出撃、演習、遠征は無しとする。繰り返す。……」 目の前のマイクに機械的に喋りかける。 「総員、休むなり自由にするといい。以上」 そう締め括り、内線を切断した。 アナウンスしている間も大井は秘書らしく自分より一歩下がったところでじっとしていた。 時刻はほぼマルキュウマルマル。 執務室が数時間使えなくなるのでは執務する気が起きないので、このような判断を取った。 ちなみに機密書類等は全て資料室に移して施錠してあるので問題ない。 しかし連絡は当日の朝ではなく前日に欲しかった。 普段通りに起床して軍服に着替えるなどの身支度が無駄になってしまったではないか。 事前に分かっていれば今日は昼前まで寝ていたというのに。 「ダメです。早起きは三文の得ですよ」 そして釘を刺すこの真面目系部下。 軽い気持ちで寝過ごしたかったとぼやいただけで少し目元をキツくさせている。 まあ心配するな。一度目が覚めた後ではもう寝る気は起きない。 今となっては、その諺にも賛同できる理由があるからだ。 「一緒に出かけないか」 予想だにしなかったというように二つほど瞬きをしてから口を開く。 「……私と、ですか?」 「そうだ」 せっかくの休日だし、起きたなら起きたで有意義に過ごさないとな。 どちらかといえば出不精の自分がこうして人を外出に誘うのは、自分で言うのもなんだが珍しいことだ。 「…………」 大井は黙りこくった。 何か迷っていることでもあるのだろうか。 それにしても、考えに耽って口許に手を小さく添える大井の姿からは 可愛らしさと淑やかさの二つを感じ、これを見ているだけでも大分頬が綻ぶ。 しかしこちらに目を合わせにっこり笑って踊るように出した答えは、弾みかけていた自分の心を絶望のどん底に叩き落としたのだ。 「嫌です」 「えっ……?」 漫画等ならばこれくらい明るい調子の台詞の語尾に音符の記号が添えられているのだろう。いや普段読まない漫画の話はどうでもいい。 何故拒絶する? 他に外せない用事があるなら仕方がない。 しかし嫌などと言われる理由が分からない。 私と出かけるのがそんなに嫌か? もう愛想を尽かされたのか? 何故。 頭で考えを巡らせても心当たりがない。疑問符が解消されずに残る。 心臓がきゅっと締め付けられるような感覚を覚えた。手が痺れるような感覚を覚えた。 開いた唇が塞がらない。返す言葉が浮かばない。 「……嘘ですよ」 「え」 先よりも力のない声が出た。 ……嘘? 「……あ、あぁ……、嘘ね……、洒落にならんなぁ……」 そもそも嫌いだと言われたわけでもないのに苦しくなった胸に手を当てて落ち着かせる。 はは、と軽く笑って誤魔化そうとしたが渇いた声にしかならなかった。 大井は後悔した念を少し顔に浮かべてから静かに抱きついてきた。 「……ごめんなさい。少しおいたが過ぎました」 「ああ、全くだよ……で、付き合ってくれるのかな」 「……はい」 抱きつくのをやめて一歩下がり、今一度顔を合わせて幾分か明るく答えてくれた。 短い返事だが、これを聞くだけでも気分は大分持ち直した。 「よし、じゃあ私服に着替えよう。お前も好きに着替えてくるといい」 「そうしますね」 へそが見える裾の短い普段の装甲は嫌だろう。まして今は冬の真っ只中だ。 無論あれは自分の趣味じゃない。感想としては悪くないが……ってそんなことはどうでもいいな。 こんな時まで軽く礼をしてから執務室扉を閉める大井を苦笑して見送った。 それから、いざという時のために職場に持ち込んだ幾つかの私服を選ぶために、寝室に戻ることにした。 …………………… ………… …… ――大井―― 絶対に音を立てないよう、閉めた扉に背を預けてしゃがみ込む。 やってしまった。 近頃よく素の表情を見せてくれる提督が面白く、たまにこうして意地悪をする。 提督も本気で嫌がっている様子を見せなかったのでさっきもやってみたが、実行したあとで後悔した。 提督の反応がいつもと明らかに違ったからだ。 嘘と言えども言っていいこととそうでないことがある。 軽巡の軽は軽率の軽ではない。まず今の私は軽巡ではないけれど、軽い気持ちで提督を悲しませてしまった。 提督のあの、全てを失ったような、生気を失ったような顔は見ている私まで苦しくなってくる。 しかしいつまでも後悔している場合ではない。 提督から誘ってくれたのだから、くよくよしてないで精一杯応えてあげないといけない。 何より私も楽しみたい。 そっと立ち上がって自分の部屋へ歩き始めたが、数歩で懸念事項に思い当たる。 「私服、あったかしら……?」 …………………… ………… …… 結論から言うとなかった。 自分の部屋を漁っても出てきたのは、軽巡だった頃に使っていた緑を基調とした服。 そして今使っているクリーム色と深緑の、何故か裾が短い服。 その二種類が三着ずつ出てきただけ。 いずれも支給品だ。私服なんてものはなかった。 思えば編成に入らない休みのときに北上さんと行動を共にするときも、特に着替えるようなことはしていなかった。 「どうしよう……」 急に私服と言われても出てこないので、この二種類から選ぶしかない。 へそ出しの比較的派手な方も嫌いではないが、へそを出して街を歩く一般人はまずいないだろう。 別にこのようなファッションを広めたいわけでもないのに流行の最先端に立ちたくはない。 何より、恐らく目立たなくするために提督は私服に着替えると言ったのだ。 艦娘もあまり目立っていいものではないだろう。 このような幾つもの理由を踏まえて、私は地味な方に再び袖を通した。スカートも黒と見間違える深緑の物に履き替える。 クリーム色の服と違い、裾は並にある代わりに袖が短い仕様のこれを着るのは何ヶ月ぶりだろう。 この部屋を使う私も北上さんもお洒落に気を遣うタイプではないので、姿見という贅沢なものはない。 でも今までそんなものなしでやってきて、提督からも身だしなみで指摘されるようなことはなかったからきっと大丈夫。 部屋の隅に置いてある艤装をちらと見やってから、処女航海の時と似たような緊張混じりの高揚感を胸に部屋を出た。 廊下を歩くと、何人か同僚とすれ違う。 あまり話をしない人は好奇の目を私に向けるだけだが、それなりに関わる機会が多い相手の場合その限りではない。 「……あら?」 私と同じく第一艦隊に所属する、空母赤城さんが足を止めた。 ついさっきのアナウンスが流れるまでに出撃準備を整えていたのか、弓など空母に必要な艤装を携えている。 「大井さん……よね? 前からいる……」 ……ああ、そうか。 一瞬何を言っているのか理解が及ばなかったが、建造等で被った別の私ではないかと迷ったのだろう。 私の格好が以前のものだし、容姿は別個体も一切の違いがないので見分けがつかなくても仕方がない。 「そうですよ」 この人はお喋りが好きというか好奇心が旺盛というか、お姉さんなのに子供のような人だ。 それが赤城さんという人の魅力であり個性だ。無論悪い意味ではない。 だから服装が変わっただけの私に声をかけてきたのだろう。 「今日は出撃ないのよね? 何かあったの?」 そういえばそれについての詳細までは、提督はアナウンスしていない。 しかし提督のやり方に異論はなかったから、あの時も後ろで見ているだけで何も言わなかった。 告知とは重要な情報だけを確実に伝えることが大切だからだ。 私は、さして重要ではない詳細の旨を赤城さんに伝えた。 最初少し真剣だった赤城さんの顔が苦笑に崩れた。 「執務室の改装……って、完全に私情ね」 「そうでしょう?」 「でも大井さんは良かったんじゃないの? 炬燵が使えて」 「執務室以外にも暖房はあるじゃないですか」 「まぁねぇ……。ところで、何故今になってその服を?」 あーやっぱりそれ聞かれちゃうんですか。 というか最初からそれを聞くつもりでいたのかも。 「……気分転換ですよ」 「ふーん……?」 気恥ずかしさを隠し、極めて冷静に返したが赤城さんは納得してはくれなかった。 少し背丈の低い私に合わせて屈み、じっと顔を見つめてくる。 こんなことが前にもあったような気がする。 その時の教訓を胸に、私は目を逸らさずに見つめ返した。 光らせるような真剣な目をする赤城さんは一体何を考えているんだろう。 「……デート」 「!?」 私は勘のいい占い師に秘密を当てられたような驚愕をした。 相方の加賀さんはイメージ通りの鋭い人だが、この人も大概だったらしい。 普段と違うところは服装だけのはずが、そうピシャリと当てられては……。 「……僅かだけど、いつもよりお化粧に気合が入ってるわね」 本格的に占いじみてきた。 銀座のママに倣って横須賀のママとでも名乗ってはどうだろう。 確かに今日の化粧にかけた時間はいつもより二割増しだ。 無意識に私の片足が後ずさった。 赤城さんはニヤッとした笑みを浮かべ、さながら核心を突き止めた探偵のように顎に手を添える。 「まず大井さんってもう提督と付き合――」 「失礼しましたっ!!」 勢いに任せて頭を下げ、赤城さんの横を通り過ぎる形でその場から逃走を図った。 別に追いかけてくるわけでもないのに私の足は小走りをやめようとしない。 心臓がバクバクする。 ああもう。 ただ外出するだけで、面倒臭い。 「……赤城さん? どうしたの、そんなところで」 「あ、加賀さん、あのね……」 …………………… ………… …… ――提督―― ノックされた扉に返事をやり、姿を現した大井の姿を見て驚愕した。 大井の格好は昔懐かしい軽巡の頃のそれではないか。 「……お前、私服持ってないのか?」 「必要だと思わなかったので」 なんということだ。 これくらいの年――実年齢は知らないが――の少女、見なりを気にするはずなのに、大井の姿からその様子は伺えない。 ひたすらに艦娘として練度を高めるため来る日も来る日も演習や出撃をさせていたが、愛の注ぎ方を自分は間違えていたのかもしれない。 洒落する暇を作ってやれなかったことを反省しよう。 任務を減らすのではない。自分が手伝ってやればいいのだ。 財布を取り出して中身を確認し、閉じる。 「……ようし。ならばまずお前の私服を買ってやろう」 「えっ」 「この辺は偶に出歩いているから私に任せろ!」 高揚してきた気分が自分に胸を張らせた。 今日は鎮守府の提督ではないから羽目を外しても何ら問題はない。 「ちょっ提督、私は要るとは」 「まあ一着くらい いいじゃないか。私の我が儘も偶には聞いてくれよ」 「要らないって言ってるんですが」 「金は私が持つし、選ぶのも私だ。大井は何も心配いらない」 「……提督が選ぶんですかあ? センスないもの選ばないで下さいね」 なんだかんだ言って買うなとは言ってこないんだな。 自分だって並みにセンスはあるのだ。ないとは言わせてやらない。 大井の不安がる様子を表した、冬の倉庫で無造作に積まれているボーキサイトのように冷ややかな眼差しも、 普段以上の調子の良さをもって凪いだ。 とにかく、顔も痛くなるほど冷たい風が吹く今の季節に半袖は頂けない。 いつも臍だしの服で出撃させているじゃないかというツッコミは控えてくれ。 あの格好は工廠がさせているのだ。 一言添えてから寝室に戻り、予備の上着を持ち出す。 上着は自分が着ているのと合わせて二着しかないが、黒にブラウンと、どちらも落ち着いた色なので問題はない。 「外は寒いからこれを着なさい」 「……提督の服は地味な物ばかりね」 地味と言うな。 四六時中真っ白な軍服を着ていると嫌でも明るい物を避けるようになるのだ。 背中から上着を羽織らせてやると、肩幅は自分のほうが広いのが改めて認識できる。 肩パッドでも入れたほうがよさげな程度には上着の大きさが合っていない。 手が半分ほどしか出ていない長い袖を見つめる大井にボタンを留めさせる。 サイズは合わなくても寒さは凌げるだろう。膝まで隠すほど長い裾は好都合だ。 自分よりも体温の低い大井の小さな手を引いて共に執務室を後にしていく。 「あっ……、もう……」 「何か言ったかー?」 「なんでもありませんっ」 …………………… ………… …… 艦娘一人だけを私服姿の提督が連れ出す光景はさぞ珍しかっただろう。 明らかに狼狽えていた門番に軽く渇を入れ、家具屋が来たら通すように伝えてから鎮守府を離れていく。 まあこんな形で出かけるのも初めてだから驚くのも無理はないかもしれない。 敷地内での他の艦娘からの視線さえも多かったからな。 歩幅の大きくない大井に合わせて歩きつつ、両手を擦り合わせる。 両手で皿を作り、歯は閉じたまま、しーと息を吸い、はーと皿に吐息を当てる。 それでも暖は得られない。防寒用の手袋は持っていなかったからついでに買っておこうか。 不意に皿の片手に白い手が重ねられた。きゅ、と握られ自分の手が下ろされる。 横を見てみると、前方を向いて目を合わせようとしない一見平然とした大井。 「…………」 だがな大井、私には分かるぞ。緊張を隠そうとしていることくらいな。 そんなにぱちぱち瞬きが必要なほど大気は乾燥していないだろ。 それから平静時よりも顔の血色が良くなっていないか。 しかし自分も何も言わず、歪みそうになる顔の筋肉を引き締め前方を向く。 繋いでいない方の手は上着のポケットに突っ込んだが、繋いでいる手は寒気に晒したまま。 それでも振り払って同じくポケットに突っ込むという考えは起きない。 そのまま足を進め、公道に合流した。 肌を刺すようなこの空気でも人は抗って街を行き交う。 昔から港町の一つとして発展してきた横須賀から人が消えることはなく、むしろ年末ということで普段よりも人通りが多い。 明らかに娯楽目的で出歩いていると見受けられる人達だっている。 特に分かりやすいのは、自分らと同じく手を繋いで楽しげに談笑する成人した男女や家族連れ等だ。 こちらは談笑はしていないが、ちょうど良いので話を振ってみる。 「私達も、夫婦に見えてんのかね」 「……何言ってるんですか。夫婦と見るには年が離れてますよ」 「なら兄妹か親子かな?」 「顔が似てないと思いますが」 「……まあ、恋仲だろうね」 「…………」 異論の消えた大井は何も言わない。 にぎ、と繋いでいる大井の手に力が幾分か送られたのが分かる。 人通りが激しくなってきた。 「……ぶつかるといけないから、もっと寄りなさい」 「変なことしたら帰ってから撃ちますよ」 「ほう? 変なこととは具体的に何なのかな?」 「今してるそれもセク質と言って立派な犯罪なんですよ」 「しょうがない。帰ってからにするよ」 「撃っていいですか?」 「駄目」 一寸劇終えたところで言う通り、肩が触れそうになるまでに寄ってきた。 再び静寂が自分らを包む。しかし街の喧騒が聞こえなくなる感覚が離れることはない。 大型複合店に入るまで繋いだ手を通じて人肌を感じ合った。 …………………… ………… …… 「おお……」 「うわぁ……、すごい……」 荷物を提げて帰投してまず執務室の扉を開けると、玄関のように靴を脱いで上がるつくりになっていた。 靴を脱いで上がるそこは注文通りの畳。やはり実際に目の当たりにすると感嘆の声が出る。 ダルマストーブは位置を変えずに靴脱ぎ場にちゃんと残っているし、そして炬燵も完備だ。 炬燵を退かせれば茶道もできてしまうだろう。和のかほりが強まったここでは時どころか執務も忘れそうだ。 「荷物置いてきたらおいで」 「でも私、北上さんと……」 なんということだ。断られてしまった。 でも今日は執務は休みだし、北上は親友だから仕方が無い。大井は自分だけのものではないから。 偶には一人寂しく本でも読んで、雑魚寝で夢の世界に身を投じるさ。 「そうか……」 「はい」 「…………」 「…………」 「…………」 「……ああもうっ」 不意に声を荒げられた。 素っ気ない顔から力が抜けたように見える。やれやれとでも言いたげか。 「北上さんも連れてきていいなら、来てあげます」 その言葉が聞きたかった。自分の気分は高騰し、顔が綻んだ。 ぐっと握り拳を作る。口調が逸る。 「いいよ! 全然構わないよ!」 「……子供ですか」 「私はいつでも子供だよ」 気分の折れ線グラフは垂直上がりだ。 疲れたような大井の反応にも、テレビでそこそこ前に聞いた自動車のコマーシャルのフレーズを改変して声を低く作り、ビシッと言ってやった。 ……決まった。 私のセンスの良さと共に、低燃費の良さも分からないとは言わせない。 いや、それが流れていた頃はまず艦娘なんてものはなかったか。 「…………」 「……失礼します」 軽く引いてないで何か言ってくれよ。 こんなギャグをかまされても軽く頭を下げてから出て行くところは感心するけど。 おい。 …………………… ………… …… 「提督ーお茶飲みたいよ」 「よし待ってな」 和室とまではいかないにしても畳部屋の素晴らしさに感化された自分は、久しぶりにダルマストーブを稼働させた。 おかげで炬燵の中だけでなく部屋全体が暖かい。 突然の北上の要求に応じてやろうと炬燵を抜けようとすると、大井に制止される。 「私が淹れるわ」 「お前はいつもやってるだろ」 それに偶にはこちらから振舞ってやりたいのもある。 まともな教育を受けている奴に、いい年して茶を淹れられない奴はいないから心配はない。 というか、できなかったら人に茶の淹れ方など教えることはできない。 「そうだよー、それに提督のお茶飲んでみたいじゃん」 「でも……」 「いいから。大井は座ってろ」 二人がかりで不満げな大井を座らせた。 秘書艦としての使命でもあるのか? しかし今日の自分は何一つ提督らしいことはしていない。提督でもなんでもないただの一人の男でしかない。 軍服を着ていない男が提督であるはずがない。 だから一日くらい気負いしなくてもいいのだ。 おっと、何の肩書きもない者が軍施設に出入りはできないというツッコミはなしだ。 大井が北上に茶を振舞いたかった可能性は、やかんを調達しに行こうと執務室の扉を閉めたところで思いついた。 もう遅い。 昼時を過ぎたので間宮は暇そうにがらがらの食堂を掃除していたが、彼女も今日くらい休むべきだ。 厨房から借りて水を張ったやかんを、焜炉を使わずに執務室に持ち出しあえてストーブに乗せて沸かす。 ついでに火室の中を覗き、脇に積んである亜炭をシャベルで放り込む。 二十一世紀になって本格的にこの光景が珍しくなってきたのかと哀愁を誘う。 湯ができるまでの間に、談笑に花を咲かせている二人に混ぜてもらおうと、 急須と湯呑みと茶葉の缶を乗せたお盆を畳に置いてから上がり込む。 ふうと一息ついて座椅子に胡坐で座り、上から炬燵の布団をかける。 すると談笑が中断された。 「提督~……」 北上は何故か苦笑した様子で、文句の一つでも出てきそうな声を投げ掛ける。 器用だなお前。 「お湯が沸くまではお茶は我慢してくれよ」 「いやそうじゃないよ」 北上はじとっとした攻めるような目を向けてくる。 「大井っちが惚気ばっかり聞かせてきてさあ」 「え?」 「北上さん!? 私が言ったのは愚痴で――」 何故そこで大井が慌てるのか。 惚気って。大井は一体何を言ったのか。 「えぇー? とりあえず提督が子供っぽいのは分かったからって感じ……。面白いんだけどさ」 本当に何を喋ったんだ大井よ……。 この鎮守府で築き上げてきた自分のキャラが崩れるようなことはあんまり言わないでくれるとありがたい。 多くの部下を束ねるような立場に就く以上、ある程度の威厳やら何やらを身に纏わなければならないわけで……。 それにしても最近は大井が北上に一杯食わせられる光景をよく見るものだな。 「ああ、うん。すまんな。子供っぽくて」 「そうじゃないってば。提督わざとやってない?」 「クク、わざとだよ」 このやり取りが面白くて、アクのある笑い声が混ざった。 やっぱり大井も北上も癖があって面白い奴だよ。 「……気持ち悪いですよ」 左から毒が飛んできた。眉の下がった大井の弾丸のような目が冷たく刺さる。 しかし、今朝の出来事のように拒絶反応をされるのには弱いが、 毒に関しては何度も叩かれた熱い鉄のように耐性がついているので怯まない。 むしろ柔軟な発想を要する作戦指揮官としては、それすらも逆手に取ってやるのだ。 「気持ち悪いだって……。北上慰めてくれえっ」 勿論このべそかきは演技である。 右の子に向かって両手を広げて抱擁を求めようとする。 あくまでも求めるだけでこちらからいきなり抱き着きに行くような真似はしない。 「しょうがないなーおいでー」 うむ。ノリのいい子は好きだぞ。 北上から許可をもらえば、大井に強気に出る隙を与えることなく北上に抱き着ける。 いや、これで合法的に北上に抱き着けるとかそういうことではなく、これも作戦の内なのだ。 本当だって。 「ううっ」 「おーよしよし」 北上はこちらの考えている内が読めているのか? こちらは抱擁に力や感情までは込めていないのだが、北上が頭まで撫でてくれるとは予想していなかったぞ。 とにかくこうして大井の出方を見る! ……北上の頭がすぐ横にあるので、この体勢では大井の様子は伺えなかった。 「提督、私を悪者にして楽しいですか」 ……大井は冷静だった。ゴルゴばりに冷静だった。 面白くないので次の作戦を即興で考えた。 北上から離れて立ち上がって大井の席へ歩いていく。 そして大井の背後を陣取ってしゃがみこむ。……これもデジャヴだな。 がばっと逃がさぬようそれなりの力で抱きしめた。 「ッ!」 「んー」 大井の体の温もりを感じて癒される。 鼻が後髪にくすぐられる。さらさらでいい匂いがするものだ。 しかし大井は、抵抗しようとしない。 「提督『も』、愛してます」 そこで、大井が普段言う台詞を意味を少し変えて使ってみる。 しかしやはりというか、抵抗する素振りさえ見せない。 それどころか腕に頭を預けてきた。 「提督なんか愛してません」 なんだそりゃ。 それが本心なら抵抗したらどうなんだ。 いや、本当は分かっている。言葉は本心だけを無造作に吐き出すだけのものではないからな。 ちらと北上に目をやるとムッとしたような表情をしていた。 北上のその顔は初めて見るな。 北上を弄ろうとしてこんなことをしたんじゃないんだがな。 まあ目の前で男女が仲睦まじくされたら誰だってこうなるか。 ピー!! ストーブに乗っかったやかんが、北上の心の内を代弁するように勢いよく湯気を吹いた。 やれやれ。時間が経つのは早いな。 北上もいることだし、また今度にしてやろう。 一つ溜息をついて立ち上がり、茶の準備をする。 まず急須と湯呑みに湯を注いでそれぞれ温めるところから始める。 短時間で建水という器に湯を捨てる。 急須に茶葉を入れ、湯を注いで短時間待つ。 三つの湯呑みに均等に茶を一滴残さず注ぎ切って、炬燵の上に置いていく。 「どうぞ」 最後に自分の湯呑みを持ち、息を吹きつつ恐る恐る口にする。 茶の適温は人間の口には熱いから注意が必要だ。 空気を一緒に吸い込みつつ澄んだ黄緑色の燃料を流し込み、ほうと一息。美味い。 「あー美味いねえ」 北上がこう言うとまるで酒を仰ぐオヤジのようだ。 大井は何も言わずにちびちび飲んでいるが、それもまたらしい。 「提督、こういうことは面倒がらないんだねえ」 そうなのだ。 自分としてはこだわりを持った淹れ方だと自負しているが、それでも本格的な茶道は流石に気が向いた時にしかやらない。 でも畳部屋ができたわけだし、偶には気が向くこともあるだろう。 ところで。 「それでは私がいつも面倒がってるみたいじゃないか」 「朝の放送とかすごくダルそうだったけど」 それは朝だからさ。 夜戦馬鹿ということではないが、寝起きに気分は上がらないもんだ。 四六時中だるいような態度は取ってないつもりだぞ。 戦果の獲得は兎も角、一定のラインより落とさずにするところからも自分の鎮守府の運営ぶりを分かってほしい。 また企業等と違って毎週土日を休みにしているわけでもない。 ここまで言うと鬱陶しい多忙主張になってしまうが、普段傍にいる大井なら鎮守府をおざなりにしていないことは分かるだろう? 「まあ……」 おい。 ここで歯切れを悪くするな。ここは即答すべきだろうが。 なにか不満でもあるのか。 「やる気がないとは言いませんが、それと実力とはまた別の話ですよね」 う……。 「執務の進め方とか」 うぐ……。 「あとは作戦の考え方とか?」 北上まで言うか。 「艤装の開発もダメですよね」 それは工廠の連中次第だろ。 こちらは完成しやすい必要資材の配分も資料に記録しているんだ。至って真剣に頑張ってるんです。 ……ここまで駄目出しされたのは久しぶりだ。 こいつ等以外の艦娘とは事務的な会話以外殆どしないのだが、他の艦娘も心の内では不満が眠っているのかもしれない。 湯呑みの底の茶渋くらい沈んだ気持ちで茶を口に運ぶ。 「……そんなに私は向いていないかな?」 「……大丈夫だよ」 北上? 「沈んだ子がいないってだけでも上出来だと思うよ。あたしは」 「……そうね」 大井? 「提督は、よく頑張っていますよ」 ……やられたな。 軍とは関係のない平和ぼけした世間話をする時に見る北上と大井の微笑み。 からかわれていたのか。 こいつ等は揃って思った事を口にするタイプだ。お世辞を言ったような事は記憶にない。 だから突然掌を返すような評価を、理屈でなく勘で信じることができた。 北上が言うように沈んだ艦がいないのは事実だし、大井のこの短い太鼓判の一言にも自分を自信付ける程度には価値がある。 指摘された点はとても改善が難しいが、良い評価もされていることが分かって口角が少し持ち上がった。 「……それならよかったよ」 …………………… ………… …… それからまた、軍と全く縁もゆかりも他愛さえもない談笑が始まり、続く。 だから茶は割とすぐに飲み切ってしまった。 まだ飲むには再度湯を作る必要があるが、もう面倒臭い。 「ねー、提督は付き合う時なんて言ったのか聞かせてよ」 流石にネタの引き出しも少なくなってきた頃に、北上は急にニヤけた顔を作ってそんな事を聞いてくる。 「……そういえばまだだったな」 「え?」 そうだった。まず交際の申し入れなどしていない。 そんな形式ばったやり方など正直要らないと思って念頭にも置いていなかったのだが、 話題に出されたので一応やってしまおう。 疑問符を浮かべる北上から大井に向き直る。 大井はきょとんとした表情で私を見つめていた。 「大井……。私と、付き合ってくれッ!」 そう言って畳に額が当たらんばかりの土下座の姿勢を取った。 しかし真に気になるのは確信している答えではなく大井の反応だ。 いつ顔を上げていいのか教えてくれる観測妖精は……いないか。 「……は」 『は』? これは一体どういう反応かと顔を上げて見ると、大井はちらと北上を気にしつつも端が僅かに上がった口を開いた。 「はい」 ……流石と言うか、やはり冷静なものだ。 こちらとしては面白く慌ててくれる反応を期待していたんだがな。 こうも普通に返されるとこちらが反応に困る。 土下座から上げた真顔のままさて何を言うべきか迷っていたが、顔の筋肉さえ動かす前に、右舷から非難するような声がかかった。 「いやー提督さあ……」 「ん?」 「付き合ってもいないのにそういうことしてたの?」 はて、自分は今日だけで何度このように細めた目を向けられただろう。 備蓄の弾丸を箸でつまんで数えるよりも下らない、そんなことを数えて報告してくれる観測妖精もやはりいないな。 まさかそんなことで北上から非難を食らうとは思わなんだ。 もしや結婚するまではそういうことはしてはいけませんとかそういう古風な貞操概念か。 意外だが侘・寂が感じられる、とても良い心掛けだと思うぞ。 「と言われても、始めに仕掛けたのは私じゃ――」 びしっ。 「い゙っ!」 非難から逃れようとした自分は、北上とは違う方向からかなり力の入った手刀で黙らせられた。 今度は前方の状況を確認する。 さも手刀をやりましたと手を立てたまま取り繕うこともしない大井の姿があった。 やはりというか目が細められているのだが、北上がやったような眉を寄せての分かりやすい表情ではない。 当鎮守府比三割増しと大々的に印刷したラベルでも額に貼ったらどうかと言わんばかりの目を細めた笑顔だ。 その掌に全ての力が入っていると思わせるくらいには、眉間に力が入っていない。 しかしよく見ると口の端がひくひく動いている。 そして瞼が細くなって光があまり差し込まなくなったその眼は笑っていない。 「……まあ、皆が皆北上と同じような考えではないということだよ」 一先ずはこれだけ北上に言っておくことにする。 大井の威圧するような顔の裏には言わないでほしいという意図があることくらい分かるし、 自分も少しふざけたというか魔が差したというか、うん、デリカシーに欠けたな。 図に乗るとすぐこうなってしまうが、反省する気はない。 自分の身を滅ぼすほどの過激なことはしないし大丈夫さ。 「大井っち……」 「な、なに?」 「……まあ あたしはやっぱ、基本そういうのきっちりしてからだから」 苦笑しつつも大井にも何か言おうとして、一旦は納得したのか引き下がってくれたようだ。 自分もいつまでも大井の前で正座していないで自分の座布団に戻ることにする。 「ほう。北上にもそういう予定はあるのか」 「当たり前でしょ。あたしだって一応は女の子なんだよ?」 自分で一応と言っていいのか。 でも北上は普段の調子から垣間見る女の子らしいところがとても印象に残るから、 少なくとも自分はちゃんと女の子だと思っている。 自信持っていいぞ。 「え、そ、そう?」 「大丈夫。北上さんは十分女の子らしいわ。悪い虫に取り憑かれたら追い払ってあげる」 「そうだな。下手すれば私も唾つけてたかもしれない。なんてな!」 冗談を一つかましてニッと笑ってみる。 このあと大井から撃ちますだの悪い虫だの突っ込まれる事を狙ってやったのだが、自分はどこかで計算を間違えていたらしい。 突然北上から照れた笑みが消える。 「……大井っち、いい?」 「大丈夫よ、北上さんなら」 何が? 「じゃあ……」 主語が欠けたわけの分からない質疑応答によって置いてけぼりにされた自分の気持ちなど構わず、 北上がこちらへ四つん這いで近寄ってくる。 そして自分のすぐ横に正座で居座ったかと思えば、あろうことかその頭を肩に寄りかからせてきたのだ。 自分からは北上の黒曜石のような黒髪しか見えなくなり、心の内を語る顔は伺えない。 何を考えている? 「……おい。この話の流れでそれは勘違いされるぞ」 念のため注意しておく。そしてこれは確認の意味も含めている。 それでも北上は離れようとしなかった。 「んー? 好きに取るといいよ」 その返事が一番困るんだが。 自分の察しが勘違いか正しいか、よく考えようとして疲れてくるこちらの事情をせめて重油の涙程度だけでも考えてほしいものだな。 そして更に悩ませることに、いつの間にか音を立てずに近寄っていた大井も北上のように左側でもたれかかってきたものだから敵わない。 ……大井も北上も自分を好いてくれる理由が分からん。 自分は平凡だ。そのうえで人を惹きつける魅力は特にないと思っている。 さっきも言ったが、こいつら以外とは私的な会話が少ないところもそれをよく表していると思う。 自分がどういった話を振ればいいのか分からないのも理由の一つと言えるが。 「んん……」 楽な体勢にしようと擦り付けるように動き呻く大井の声と、警戒心が全く感じられない穏やかな北上の息遣いに邪魔され、 改装されずに古ぼけたままでいる木の天井を仰いで自分に問いかけた疑問は答えが出ないままに脳の深海に沈んだ。 この状況はいつまで続くのか。座椅子の背もたれは、ぎし、としか答えない。 気がつけば西日もいよいよ薄れ、そろそろ明かりを灯したいと思えてきた頃にちょうど腹の虫が鳴る。 食堂に赴くまで自分の体は左右の人肌によって程よく保温された。 …………………… ………… …… 夕食時の食堂の喧騒は外からでも聞こえるほど大きい。 しかし中に入ってみると、入り口に近い席に座る艦娘はまるで学校の優等生が珍しく遅刻してきたかのようにこちらを見て黙った。 「……?」 一先ず気にしないことにしてカウンターの様子を見に行くと、間宮は落ち着きを手放さず慌しそうに動いていた。 厨房の奥を覗いてみると、戦力になる一部の者も割烹着を着用して手を貸しているらしい。 ご苦労なことで、と他人事のように思っていると、カウンター席で大きな存在感を放つ者を見つけた。 「むぐむぐ、……あら、提督?」 赤城だ。 とりあえず厨房係による回収の手が追いつく程度まで皿を積み上げる速度を落としなさい。皿を落とされると危ないから。 「善処します」 食べながら口を開きつつも口を手で隠すところは良しとしよう。 しかし善処するとしか返さない者は大体その気がない事を経験上知っている。せめてゆっくり噛め。 ……決めた。今回はここに座ろう。 「相席してもいいかな?」 「え? ……どうぞ」 なんだ。その間は。 「だって……いいんですか? 後ろのお二人は」 ううむ。やはりどこかのテーブル席を取ったほうがいいだろうか。 ついてきていた大井と北上に振り返り、答えを求める。 「……いいんじゃない?」 「私も、特には」 問題ないな。 ならばと赤城の隣の椅子を引いてどっかと座った。あとの二人も静かに席に着き、左から赤城、自分、大井、北上の順に並ぶ。 再び箸をそれなりの機敏さで動かし始めた赤城の食べっぷりを見て、間宮の手が空くのを待つ。 目の前に並ぶ調理済みの海幸山幸穀物の品々は逃げないというのに赤城のペースは落ちない。 しばらくして間宮が現れた。 「お待たせしました。何にしましょう」 慌しそうなのに間宮のおっとりした口調は健在だ。 そういえば赤城の様子をぼーっと見ていて何を頼むか考えていなかった。 厨房は忙しいというのにこれはいけない。えーと……。 「あ……お二人にはまたあのメニューでも出しましょうか?」 食堂全体を見渡すと忙しいはずなのに、息を切らすような様子をおくびも出さず、 にっこりとこんな戯言まで吐く間宮を見る限りでは全く忙しそうには見えないから不思議だ。 そういうことを全く考えていなかった自分はと言えばまんまと不意を突かれ、首に氷でも当てられたように体がびくついた。 「い、いや、いら――」 「いりませんっ!」 うわ。今度は右に驚いた。 砲撃音とも思わせた大声を張り上げた大井は顔を伏せているが、その横顔は赤いのが分かる。 この大声によって食堂の喧騒は静まり、赤城を含めた周りの艦娘の視線が自分らに集中砲火された。戦況は非常に不利だ。 指揮官である自分さえも、前方と右舷からの先制攻撃によってしばらく動きを拘束されてしまう。 「……あ、とりあえず適当に……じゃない。えー、鉄火丼と味噌汁を頼む」 兎に角間宮を追い払う、もとい作業に戻らせるべく、適当に見繕ってもらおうとして、やめた。 美味ければなんでもいいのだが、それを伝えたら結局あのメニューを出されるかもしれないからだ。 露骨というより隠す気が全くないあれを人前で頂くのには抵抗がある。 「あら、残念ですね。北上さん」 「残念だねー」 おい。お前らいつの間にか妙な同盟でも締結していたのか。 そういえばあのメニューを思いついたのは北上だったか。二人揃ってその生暖かい笑みをやめろ。 この二人が手を結んでいるようじゃ、北上に真冬のアイスクリン過剰供給の脅しも暖簾に腕押しと言ったところか。 「あたしは……、い号定食でいいや」 「かしこまりました」 あとは頼んでいないのは大井だけだが、大井はエンストでも起こしたように動かない。 大井の肩を叩いて問いかける。 「……おい。お前はどうするんだ」 「えっ!? あっ、提督と同じ物で!!」 「…………」 その時歴史が止まった。 「……あっ」 ……というのは流石に過言というもので、 実際のところ自分はせっかく散りかけていたのに再び集まった注目の視線が、どのようにすればまた散ってくれるのか、 脳の燃料とも言えるブドウ糖を惜しげもなく浪費していただけだ。 仕舞いには耳に蜘蛛でも侵入してくるかのような、ひそひそとした内緒話まで聞こえてくるものだからもうやってられない。 顔を伏せたり上げたり大井も忙しい奴だな。膝の上に作った握り拳と肩から力を抜け。 自分で言ってから小さく、あっ、というのは何なんだ。 「あらあら」 間宮よ。戦艦の口癖でも移ったか。 元の雰囲気から似ているとは思うがそこまで似せなくてもいいんじゃないか。 赤城も食べていた物のおかわりを頼み、間宮は赤城が積み上げた皿をいくつか回収して厨房に引っ込んだ。 あんな成りでも意外としっかりしているものだ。 そろそろ部屋中の艦娘の視線は外れてきたが、最初の喧騒は戻ってこなかった。 聞き取り辛い小さな話し声が後ろでいくつも飛び交い、少し居心地が悪い。 天井を仰いでも喧騒は戻らないし、居心地も良くならない。 こんなつもりで食堂に来たんじゃないんだがなあ。 「……あのメニューってなんですか? お勧めなんですか?」 赤城は知らんでいい。お勧めでもない。そんな子供みたいな純粋な瞳を向けても教えてやらんぞ。 恐らく盛り付けるだけだろう鉄火丼と味噌汁はすぐに届いた。 味噌汁は味噌汁で多くの者が嗜むはずだから、きっと作り置きしてあるのだろう。 落ち着きを取り戻した大井の図らいにより、北上の御膳が届いてから三人で召し上がる挨拶をした。 好意で付けてくれたお新香を摘み、早速丼の鮪をタレの通った米飯と共に口に運ぶ。 美味い。甘辛いタレがいい刺激になる。 鮪の赤身からは筋が取り除かれているところが特に素晴らしい。 やはり間宮の作る飯は美味い。これだから自宅に帰る気がなくなる。 丼を持って赤城にも劣らない速度で目の前のご馳走を減らしていると、赤城が飲み込んでから声をかけてきた。 「んぐ。そういえば提督に聞きたいことがあったんです」 「むぐむぐ、なんだ」 一方こちらは腹が減っていたこともあり、口と箸を止めずに先を促す。 「今日は大井さんとデートに行ってらしたんですか」 「んぐッ!」 近くの艦娘からであろう視線が背中にビシバシ当たったり、大井がむせ始めたり、なんとも影響力のある奴だな。赤城は。 その力は戦場で彩雲や先制航空部隊を飛ばしたりする時は遺憾無く発揮してほしいが、ここは戦場じゃないんだぞ。 しかもその後で先制魚雷を放つ重雷装艦に悪影響を与えるのはやめてくれ。 丼と箸を置いて咀嚼したまま、むせてしまった大井の背中を擦ってやる。 ……こちらに顔を伏せて私の袖を摘まんでくるのは無意識か? 「大井さん大丈夫?」 「……ほら味噌汁飲みなさい」 口の中身を飲み込んでから指摘してやると、言われてやっと気づいたように慌ててお椀に口つけた。 「はーっ……」 喉の引っかかりは無事解消されたようだ。大井もやはり不意打ちには弱いものだな。 不意打ちされても動じないようにするにはきっと相当な精神の訓練が必要だろう。自分はやりたくない。 「……で、なんだったか。デート?」 「ええ。提督、今日は出かけていましたよね? それにお二人の服……」 自分は私服のままだし、大井も軽巡時代の装甲だ。この状態で何もない方がおかしいかもしれない。 さて、言ってしまっていいのだろうか。自分は抵抗ないのだが。 大井を見やって答えを求める。 「……いいですよ」 夜伽については言うなという反応を見たが、これくらいなら構わないようだな。 「……行ったよ。デート」 「……へぇ……」 自分で聞いておいてそれしか言うことはないのか。 しかも不審なことに、変な虫でも止まっているのか、目の前に並ぶ多くの料理を見つめたまま食べようともしない。 少し不気味だ。料理にとっては蛇に睨まれた蛙のように、不気味どころでは済まないだろうが。 兎に角は目の前の鮪などを腹に収めることに専念する。 背中に視線がまだまばらに当たる気配を精一杯無視し、食べる速度が落ちた赤城を尻目に自分は最後の米粒を摘まんだ。 大井と北上が完食するまで待ち、まだ終わりそうにない赤城には別れを告げて食堂を出た。 窓に目をやるともうすっかり日は見えなくなっていた。いざこうなると暇だ。 北上は姉妹艦のところへ行くと言うが、大井は着いてきては駄目、と言う。 気でも遣ったのか? 最初大井は着いて行きたがったが、結局すぐに大井が折れた。満更でもなさげな様子が分かった。 …………………… ………… …… 執務室に戻って再びストーブに火を起こし、炬燵の電源を入れ、部屋を充分に暖める。 先に炬燵に入り温もりを得ようとする大井の後ろに自分は腰を下ろし、抱きすくめ、大井から温もりを得ようとする。 北上が見ている時でも往生際が良かったように、北上さえもいないこの場で大井が抵抗することはなかった。 「提督、この手はなんですか? 何かの演習ですか? 撃ってもいいですか?」 しかし、大井は受け入れる態度とは真逆の言葉を放った。 そのギャップが可笑しくて、くす、と笑いが漏れる。 艤装をつけているのならばまずこうして後ろから抱きしめることすら不可能なんだがな。 「提督は最近子供染みた振る舞いばかりで困ります。仮にもこの鎮守府の提督でしょう?」 あのな。私以上に威厳ある役職に就いている人間だって誰しもこういう面はあるんだよ。 そしてそういう面は決まって特定の人物にしか見せないという共通点がある。 こんな提督が嫌だって言うのなら、それまでの信頼を築いた自分を恨むんだな。 「嫌です」 突つき合うような科白を繰り広げながらも、 自分は笑いながらやっているし、大井の声色もまた全く棘のないものだった。 「あっ」 大井は何か思いついたような声を上げたかと思えば腕を振りほどいて立ち上がり、執務室の鍵をかけた。 突然腕の中から消えたその熱源が振り返って戻ってくるその顔は、とても愉快そうだ。 指定席と化したらしい座布団に正座し、何故か炬燵に足を入れようとせずこちらを向く。 「子供の提督には膝枕をしてあげます」 おお。率先してそのようなことをしてくれるとは。 ならば早速と横になって、渋い深緑の枕カバーから伸びる綺麗な膝に頭を乗せる。大井の体はどこの部分も柔らかいな。 ただ、これだけでは部屋の鍵をかける理由が分からない。 しかし大井が突然上半身の装甲のボタンを解き始めた事で、それは明確になる。 やがて装甲の前部が開かれ、中々に重みのありそうなタンクが苦しさから開放されたように姿を現した。 たぷんと揺れるそれに目が釘付けになるのは男としての性であり、こんなものを見せられた暁には子供のままではいられない。 ぐぐぐ、と自分のズボンの中の魚雷が反応を見せる。 「……ぁ」 最初からその気だったのだろう大井は、それに気づいたというよりも気づく前から目をつけていたと思う。 男のモノの変化の過程を異性に見られるというのは、まだ理性が抜けきらない事により恥ずかしいものもある。 だから嬉しそうな反応をするのもいいが、さっさとそいつをどうにかして中途半端な理性を消して欲しかった。 それを行動で示そうとして、自分はタンクに手を伸ばした。 「ッ」 向こうの質素な寝室と違ってこの部屋には暖房器具があるから、この手は冷たくはないだろう。 遠慮なく手を動かす。ただ柔らかいだけでなく張りがあるから飽きない。 飽きるどころかそれだけで満足はせず、更なる一つの欲求が浮かび上がってくる。 揉みしだくのを一旦止め、ぐっと上体を持ち上げて赤子のように吸い付く。 ちゅ。 「んっ!」 やっていることは子供だが、はたして子供が股間をおっ立てたりはするものかな。 そして授乳する母親が、はたして子供の股間を摩ったりなどするものかな。 勿論そんなことはあり得ないよな? 「ん、ふふ……」 背中に手をやって支えてくれるのはいいが、ズボンの上から擦っていじめるのはやめてくれ。直接触ってほしいんだよ。 しかしそれを伝えようにも口はタンクによって塞がれているので、言葉で伝える事は不可能だ。 タンクから口を離すだなんて考えは南西諸島の渦潮にでも捨てている。 一瞬で結論が出た脳内の軍法会議の末、口に含んだこいつを舌で転がしたり突いたりしてやることにした。 「ん、んん……!」 攻めようとする考えで行ったのに、自分の魚雷が愚直にも硬度を増した。 しかし攻めが通じたのか苦しげな魚雷を哀れに思ったか、じー、と独特な宣戦布告の音が耳に入った。 優しくまさぐられ、やっと魚雷が格納庫から取り出された。望み通り、きゅ、と握ってくれる。 最初は所々を指圧マッサージのように指で押されるだけなのだが、魚雷のどこを押されても一定の快感が伝わる。 その刺激によって順調に魚雷は限界まで固く膨らんだ。しかし大井はまだそこまでしかしてくれないようだった。 膨らみきっても指圧マッサージは何の変化もつけられないまま続行される。 仕方がないので口の中のこいつに不満をぶつけることにしよう。 つん、つん。 「ッ……」 ぺろぺろ。ちゅー。 「んん! っく」 やられっぱなしではなく、立派に抗う大井も馬鹿にはできない。 そうして魚雷の硬度を保ちつつ暴発しない程度に巧みに弄られては、潤滑油が漏れてしまうではないか。 だが大井はそれを狙っていたようで、掌を魚雷の先端にぐりぐりと押し付ける。 少量の潤滑油を塗り広げた大井はやっとそいつを扱き始めた。 潤滑油が出てくるのを待つという体で焦らしたんじゃないだろうな。 完全に大井の思うがままにされているだろう自分のそれは、感度を良好な状態まで上げてから急に上下運動をされるものだから、 突然跳ね上がった快感の規模にうまく抵抗できずに口を離してしまう。 「くあっ!」 「うふふっ」 大井はとても愉快そうに笑みを零した。 目の前のタンクに吸い付きたい欲求に少しの反発心を加えて今一度攻撃を開始する。 それからの自分らは、互いに攻撃して攻撃されるという守りなしの一騎打ちが続いた。 大井のタンクの先端も、こちらの魚雷も、物は違うが透明の液体でひどく濡れそぼっていった。 おいしい。気持ちいい。 ちろちろ。ちゅうちゅう。 「ん、っく!」 ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ! 「……ッ! ッ!!」 扱く速度は速い。最早焦らすなどは考えられておらず、ただ魚雷を暴発させようと追い詰めるだけだ。 こちらは誤って口のこれを噛んでしまわぬよう繊細に気を配りつつ愛撫するので精一杯で、正直我慢している力は残っていない。 こちらが我慢できないなら大井も道連れにしてしまう気持ちで乱暴にタンクを吸い上げにかかる。 ちゅうううう! 「んっ! んんんん!!」 ほら、声が高く上がって行っている。 しかしもうこちらは充分健闘した。限界だ。 口をほんの一瞬離して息を吐き出してから咥え、中身が漏れ出るくらいの気持ちで吸い上げる。 ちゅううううううっ! 「んああああっ!!」 びゅっ! びゅるっ! 魚雷は暴発し、視界は一瞬ちかちかして、自分は糸が切れた人形のように口を離して体から力を抜いた。否、抜けた。 大井は最後のところだけ口を開けて啼いたくせに、魚雷が噴出した白い油は飛び散らないようしっかりと手で受け止めていた。 「はあっ、はあっ……」 今はただ息を整えることだけしか頭にない。今日は油がどれくらい出たとかはどうでもいい。 「はー……。いっぱい出ましたね、提督?」 そうか。 「まだできますよね?」 「……ああ」 ついでに言い忘れていたが、この執務室は施錠に加えて部屋全体が防音処理もされていて、とても密談に向いている。 わざわざ寒い向こうの寝室へ行ってからなんて煩わしい。嗚呼、今日布団をもう一枚買っておくんだったな。 現時点でまだ深くない今夜は、このようにしてのめりこんでいく。
https://w.atwiki.jp/11992345/pages/104.html
______ / \ / 丶 ' ___ / ィi〔ニY ⌒Y≧s。 ', / ィi〔ニニニ乂__ノニニニ 、 〈 〈ニニニニニニニニニニ〉 / \ニニ「` -========- ´ミV/ ¨i{^| ┃ ┃ |ミ^Y i{〈| |ミ } 从| l l |/ノ | ` -- ' |´ | | 乂________/ r┴‐‐┬┬ ‐┴ォ _} } { { 。o≦¨¨八 } { イ≧s。 。o≦///// ´ } ̄ ̄ ` ////≧s。 __r‐< ¨¨  ̄ ̄ } ○  ̄ ̄ ¨¨ >o。 _ ' V } } 、 / V } } ∧ { V } , ∧ , ', } ○ / ∧. / . } ′ ∧ ギルド「船と海の学校」のギルド長 人魔戦争にて夢魔の間に上層部を侵略されていたジパングの出身者 戦争中は他国に救援部隊として派遣されるも闘技の間の誰かにより顔を焼かれるなどの重傷を負う それ以降、笑顔の仮面を付けるようになった 人類が次の戦争で勝てるようになるためならば修羅の道を突き進む覚悟であり、 詳細は明らかになってないが非人道的な処置を孤児に行ってるようである。
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/548.html
398 :名無しの紳士提督:2014/09/18(木) 21 06 20 ID u5gY2Zw.そういや皆はSS書く上で提督はどんな人物にしてるんだ? 399 :名無しの紳士提督:2014/09/18(木) 21 12 17 ID fvpMPL9I 398優柔不断のクズ!! 402 :名無しの紳士提督:2014/09/19(金) 00 08 48 ID WdodaISs 398ショタ予想以上に筑摩さんが難物でどうしたものかと悩んでる 403 :名無しの紳士提督:2014/09/19(金) 00 33 13 ID SXbC30PM 398雰囲気イケメンかな...またはヤンキーオッサン提督とかも想像はするけど鎮守府では少し浮いてしまいそうな 404 :名無しの紳士提督:2014/09/19(金) 00 41 35 ID 7Yi9bIuEあんまり若いとそれはそれで違和感だから、お兄さんとオッサンの中間ぐらい20後半~30前半あたりのイメージかな 405 :名無しの紳士提督:2014/09/19(金) 01 39 23 ID s70pZuec 398変態だったりムキムキだったりくたびれたオッサンだったりニンジャめいてたり無個性だったり書くたびに変わるどんなに設定しようが最終的にはチンコキャリアーなんだけどね 406 :名無しの紳士提督:2014/09/19(金) 12 00 29 ID 64sxxuO.動物提督で獣姦でもいいのよ? これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/552.html
提督と利根筑が3Pしてる話です 利根×筑摩の要素もありますので百合苦手な方はご注意ください 自らの心臓の音が、やけにうるさく聞こえていた。 普段の見慣れた鎮守府の廊下が、まるで異界に変わってしまったかのようだ。 空気が直接秘所に触れ、体の芯がスッと冷える思いがする。さっきすれ違った艦娘は、自分を不審には思って いなかっただろうか。 航空巡洋艦の利根は、胸元をギュッと握りしめ、頬を薔薇色に染めながらも、目的の部屋。提督執務室にたど り着く。 ただ鎮守府を一周しただけだというのに、座り込んでしまいそうなほど身体が疲弊しているのが分かった。 しかし同時に、身体の中に堪え切れない程の熱が堆積していることも利根は理解していた。薄緑色の式服の奥 、何にも覆われていない秘所からとろりと垂れ落ちた愛液が、利根の太ももに透明な一筋を刻んだ。 「提督……鎮守府一周、確かにしてきたぞ」 「おお、そうか。それはご苦労だった」 執務室の扉を開けば、提督が利根を出迎える。近づいてきた男は、利根を満足そうに見下ろしていた。 「ではどうなっているか、直接見せてもらおうか」 男の言葉に躊躇いながらも頷いた利根は、自らの下半身を覆う布地に手をかける。 利根の下半身を覆う布地には、腰から足先にかけて深いスリットが入っている。角度によっては股がかなり露出 するデザインだ。その為、利根や妹である筑摩は通常、短パンのような下穿きを着用している。 しかしあろうことか布地を自らまくり上げた利根は、下に何も穿いていない状態だった。赤々とした花弁が、提督 の眼前に晒される。これでは階段の昇り降りどころか、すこしでも大股で歩こうものなら、秘所が覗き見えてしまう だろう。 「もうしっかり濡れているな。なんだ、その格好で興奮していたのか」 「我輩は、そんな……」 「んんぅ? 素直に認めたらどうだ。ノーパンで鎮守府を歩きまわって、自分は興奮していたんだと」 「いやっ……ああッッ!」 提督は腰をかがめながら指先を伸ばし、利根の秘所に触れる。瞬間、鈍い水音が室内には響いた。膣をほじく るような男の指先に連動し、くちゅくちゅとした水音が室内には際限なく響き渡る。 膣から指を引き抜いた男は、愛液をまぶしたクリトリスを触れるか触れないかに指先で転がした。それだけで利 根は顎を反らし、快感を堪えるかのように歯を食いしばる。 「はぁっ……ああッ! だって、こんな格好をするなど……誰かに見られたかと思うと」 「興奮するわけか? まったく利根はとんだ変態だ」 「いやぁっ、違っ―――ッ!!」 提督になじられ、利根は目に涙を浮かべながらも身体が感じてしまっているのを理解していた。身体の奥が切 なく疼き、熱い吐息を利根は漏らす。 「こんな利根の格好を妹の筑摩が見たら、いったいどう思うだろうな? なんなら、知ってもらうか?」 「え……?」 利根への愛撫を片手で絶やさぬまま、提督はもう片方の手で器用に内線電話の番号をプッシュする。 提督の様子を見つめながら、利根は焦燥感に駆られていた。提督を止めなければいけない。そうしなければ、 自分はもう戻れなくなってしまう。 しかし送り込まれる愛撫の快感が、利根の決意を霧散させてしまう。 「ふぁ……ぁぁッッ! だめじゃ……だめ、なのに」 クリトリスを強すぎず弱すぎず、丁度よい強さで刺激される度に、利根の意志とは関係なく腰が跳ねる。的確な 愛撫による蕩けてしまいそうな熱は、利根の思考を溶かしていく。 (ああっ、身体がもう……切なくて) 奥底から沸き上がってくる切なさに、利根は限界だった。 何かを求めるかのように提督を見つめながら、自ら腰を動かしてしまう。 「ああ、そうだ。今すぐ執務室に来てくれ。忙しいところすまんな。……ふむ、利根もいい感じになってきたな」 「提督っ……んぅ……ふぁぁっ」 受話器を置いた提督は、利根に唇を重ねる。 開いた口腔に舌を入れれば、まるで身体の熱に急かされるように、たどたどしい動きで利根が舌を絡めてくる。 必死で快感を貪ろうとするかのような利根のキスに、提督は暗い悦びを感じた。 普段の快活明朗な様子は影を潜め、今の利根はひたすら淫蕩に性を貪っている。果たしてこんな姉を見たら どういった反応をするのか、提督は内心でほくそ笑みながらズボンのベルトを外す。 「ああっ、提督……」 ズボンを脱ぎ去り、自らの主砲を露出した提督へ、利根は物欲しげな声を漏らす。 ノーパンで鎮守府を歩きまわり、その後に愛撫を受け続けたことにより、利根の身体は既に限界だった。今に も淫熱で張り裂けてしまいそうで、利根は切なげに息を漏らしながら、提督の主砲を見つめている。 「我輩はもう……」 「心配するな。今すぐ楽にしてやる」 提督の言葉に頷き、利根は机に手をついて、腰を提督に差し出す。 腰にかかる布地を少しずらせば、ヒクつく花弁がその身を晒した。きゅっと締まったいかにも触り心地の良さそ うなヒップの下に咲く赤々とした花弁は濡れそぼり、まるで男を誘うかのようだった。 行為に期待するかのように甘酸っぱい匂いを放つ愛液が滴り落ち、透明な線を幾筋も張りのある太ももに刻ん でいる。 提督は高揚感に薄く息を吐き出しながら、利根の花弁に自らの主砲を触れさせさた。 「ああっっ! これ……んぅぅッ!」 凶悪な極太クラスの主砲を、利根は背筋を震わせながら呑み込んでいく。敏感な粘膜をかき回しながら体内に 押し入ってくる主砲の巨大さに、利根は脳天まで痺れてしまいそうな快感に襲われた。 (気持よくて。だめじゃ、こんなのダメなのに……提督のオチンチンの味、覚えてしまう。この大きさじゃないと、ダメ になるっ……) 挿入だけで軽くイッたのか、熱い愛液を絶え間なく分泌しながら、まるで主砲にしゃぶりつくかのように膣壁は蠢 き絡みついてくる。熱く蕩けた膣内はそれだけで気持よく、気を抜けば提督もイッてしまいそうだった。 しかし提督は利根の腰を掴み、ピストン運動を開始する。抽送時にカリ首に吸い付く圧迫感のキツさは決して不 快ではなく、強く射精感を喚起させる。 「くっ、これは堪らんな」 蠕動運動を繰り返し、奥へと導くかのように膣壁は主砲を扱き上げる。敏感な亀頭が熱くねっとりと圧迫される 快感は背筋を駆け上がり、提督は薄く息を漏らしていた。 「提督、我はもう……ああっ!! いい、そこっ、んんぅぅ!! 奥っ、好きじゃ……もっと、ぎゅっと……ふぁぁあ! んんぁぁ……また、またイクっ……ッ!!」 腰を密着させ、最奥部をギュッと押し込まれ、利根は今日何度目か分からない絶頂に身体を震わせる。自ら快 感を求めるかのように腰を揺らし、じゅぷじゅぷと愛液が空気で撹拌される音を響かせながら、利根はあられもな い嬌声をあげ続けた。 絡まりつく柔肉の熱さに、提督も限界だった。射精に至るべくピストンを早め、腰を前後させる。 肉のぶつかり合う音が響き、敏感な膣内が巨大な凶器で掻き回される。しかしそれでさえ、今の利根には快感 にしか思えなかった。 「あっ、ああッッ!! 中に、中に出して! 奥に沢山出して欲しいのじゃ……ッ」 自らの言葉に興奮するかのように、利根の膣内が一段と強く絡みついてくる。痛みを感じる程の締め付けは、 提督を限界まで押し上げた。掠れた喘ぎを漏らし、提督が腰を震わせる。巨大な主砲から放たれた精液は、利根 の子宮を熱さで満たしていく。 「あっ、ああ……お腹の中、精子一杯出て……」 下腹部に広がる精子の熱に、利根は満足気な淫蕩とした声を漏らす。主砲を引き抜けば、花弁からは精液と愛 液の混合液が滴り落ちた。 「……では感想を聞こうか。筑摩?」 利根から主砲を引き抜いた提督は、半勃ち状態の主砲を隠しもせず、執務室の入り口を振り向く。 そこには利根の妹である筑摩が、蒼白な顔をして立ちすくんでいた。 「えっ……ちくま……? なんで……うそ、じゃろ?」 机に手をついたままの状態で、利根は絶望に染まった声を漏らす。確かにそこに立っているのは、自分が見知 った妹の姿だ。けれど何故。混乱する利根の思考は、一つの光景へと辿り着く。 提督がかけた電話。あれはどこへ繋がっていたのか。 (まさか本当に……) 提督が筑摩を呼んだのか。それを確かめるために提督を振り向けば、提督はいかにも楽しそうな笑みを口元に 刻みながら、利根の秘所へと指を埋める。 「ひぅっ! あぁっ……」 反射的に出てしまう声は艶色に濡れていた。普段とはあまりにも違う姉の声に、筑摩は口元を抑えながら、一歩 を後ずさる。 扉を開き、咄嗟に執務室を後にしようとする筑摩を、提督は呼び止めた。 「筑摩……いいから鍵を閉めて、そこで待っていろ」 言うが提督は、利根に何かしら耳打ちをする。否定するかのような叫びをあげる利根だったが、再び何事かを言 い含められ、利根は唇を噛み締めたまま立ち上がる。 「姉さん?」 「筑摩。すまんな、こんなことに巻き込んで」 「え……?」 未だに状況を正確に飲み込めていない筑摩へと近づいてきた利根は、筑摩に顔を近づけ、囁くように言う。 「もう我輩は……ダメなのじゃ」 「い、いやっ……そんなっ、姉さん!」 否定しなければいけない。こんな姉を認めては駄目だ。 筑摩の言葉はしかし、利根の唇が呑み込んだ。 「んっ、んぅぅ……」 利根の唇が筑摩に重なる。筑摩の後ろ頭を抱え込むようにした利根は、開いた唇の隙間から、利根の口腔内 に舌を押し入れる。 (姉さんの舌、中にはいって……いや、なにこれ。こんなの……姉さんじゃ……) 利根はいやらしく舌を絡め、筑摩に快感を与えようとする。 そのキスはかけ値なしに気持ちが良かった。まるで頭の奥が蕩けてしまいそうになる。水音が口の中で響く度、 否応なく身体が反応し、筑摩は自然と自分も舌を使っていた。 (姉さんの舌……凄い気持ちいい。わたし、姉さんとキスしてるんだ) その事実は、筑摩のことを昂ぶらせていく。 胸の奥に押し隠したはずの気持ちが、否応なくほころび出てしまう。 「筑摩。こんな愚かな姉を恨んでくれ」 「ううん、わたし利根姉さんのことを恨んだりなんかしない。だってわたし、ずっとこうやって利根姉さんとキスした かったの」 「筑摩、お前は……」 筑摩は胸の内に秘めた、通常の姉妹とは異なる親愛の情。しかしそれは、男の手によってひどく歪な形で叶え られようとしていた。 「利根。それで終わるつもりか?」 後ろから響いた男の言葉に頷いた利根は、筑摩の前に跪く。手を伸ばし、利根は筑摩の下穿きをずり降ろした 。そしてゆっくりと、利根は筑摩の秘所に顔を近づけていく。 「姉さっ……んぁぁ!」 利根のざらついた舌先が、筑摩の秘所を舐めあげる。 花弁に唇を密着させ、垂れ落ちる愛液を飲み込みながら、利根は情熱的な愛撫を筑摩に施す。 「ダメ、姉さん。本当に、わたしこのままだと……いやっ、いやぁぁぁッッ!!」 どこをどうすれば感じるのか、同性である利根には悲しいくらいによく分かった。陰唇の周りを唇でしゃぶりなが ら、浅瀬を舌先でほじくり回す。 (どんどん愛液が溢れてくるぞ。筑摩、我輩の舌で感じてくれてるんじゃな) その事実は利根に奇妙な充足感をもたらす。どれほど利根の舌が筑摩に触れていただろうか。 筑摩が悲鳴のような喘ぎをあげながら、身体を震わせる。勢いよく溢れ出た愛液が、利根の顔を汚した。 「そんなの……うそ……わたし、姉さんこと……」 イッてしまったショックからか、筑摩が床に座り込む。しかし座り込み、半ば放心状態の筑摩に、利根は軽く唇 を重ねた。触れるだけのキスをした後、利根は筑摩に微笑んむ。 「大丈夫じゃ筑摩。筑摩も、すぐに気持ちよくなる」 「え……?」 姉の言葉の意味を筑摩は理解できていない。しかし座り込んでいた筑摩は、腕を引っ張られた強引に立ち上が らされた。 「さって。次は俺とお楽しみといくか」 「提督……な、なにを!? やめてください!」 「おいおい、ここまで来てやめてくださいってこともないだろう。なあ筑摩? お前とはセックスしたことなかったら 、いい機会だと思ってな」 「いい機会って……て、提督!?」 応接用のソファーに押し倒された筑摩は抵抗しようとするが、あろうことか腕を利根に抑え込まれる。 「大丈夫じゃ筑摩。こうなってしまっては、我輩も筑摩と一緒に気持ちよくなりたいし……な」 既に利根の愛撫によって、筑摩の秘所は濡れそぼっている。挿入準備は万端だった。 「嘘……提督、そんなのいやです! いやぁぁ!!」 艶やかな黒髪を振り乱し、筑摩は拒絶を示す。提督の巨大な主砲は筑摩に恐怖しか与えなかった。 しかし彼女の姉は、まるで物欲しげに提督の主砲を見つめているではないか。その事実に筑摩は混乱する。 「心配することはない。少し苦しいのは、最初だけじゃ」 「姉さ……んぅ……」 利根が筑摩の唇をキスで塞ぎ、それだけでなく筑摩の胸元を開けさせる。 ぷるんと露出したかなり大きめの乳房へ、慈しむかのように利根は指を這わせる。キスを続けながら乳肉を揉 みしだき、乳首を転がす。知り尽くした同性の愛撫によって、筑摩の身体は否応なく昂っていった。 (ふむ……この光景も、これはこれで堪らんな) 利根と筑摩のレズプレイを見せつけられている提督の主砲は、完全に体積を取り戻していた。 ヒクつく筑摩の花弁からは白く濁った本気汁が垂れ落ち、ソファーを汚していく。 (準備も万端のようだしな。筑摩のこともいただくか) 提督が狙いを定め、筑摩の花弁へと主砲の先端を押し付ける。筑摩が拒絶をしめすかのように身体を震わせ るが、そんなものに構わず提督は筑摩の中に主砲を挿入した。 入り口はキツイが、一度中には入れば筑摩の膣は主砲に吸い付いてくる。利根とはまた違う膣内の感覚を味 わうかのように、提督は筑摩の中をかき回した。 (ああっ、挿れられてる。オチンチン中に入って……いやっ、大っきくて壊れちゃう) 利根から愛撫を受けながら、膣内を抽送される。日常とはかけ離れた行為によって、筑摩の理性は限界間近だ った。 男の主砲から与えられるのは、レズプレイとはまた違った、一種暴力的な快感。しかしそれを身体が求めていた かのように、筑摩の膣ヒダは嬉しそうに主砲に絡み付くのだった。 「あっ、あああッッ!! こんなの、こんなのって!」 乳首を吸われる甘い快感と、膣壁を押し広げられる暴力的な痺れが身体の中で混ざり合い、筑摩は一気に絶 頂へと駆け上がっていく。 「いやっ、いやぁぁ!! うそ、うそっ!! ダメっ、わたしっ、もう……ッ!」 肉のぶつかり合う音を掻き消すかのように、筑摩の濡れそぼった喘ぎが響く。 よく知っている妹の、普段とはまったく違う乱れた姿に、利根は身体の中から熱いものが湧き出てくるのを感じて いた。 (ああっ、筑摩。我輩の大切な妹……) 筑摩の乳首を舌先で愛撫しながら、利根は自らの秘所を指先で掻き回す。二本の指で膣内を抽送し、クリトリ スを押し潰してしまわんばかりの強さで転がす。背筋を駆け上がってくる痺れは、普段の自慰の時とは比べ物に ならなかった。 (筑摩。我輩も一緒に……) まるで示し合わせたかのように利根と筑摩の手と手が重なる。二人は同時に絶頂を迎え、身体を震わせていた。 絶頂したことによる急な締め付けは、提督へと今まで以上の快感をもたらす。 提督は射精間近に膨れ上がっている主砲を膣から引き抜くや、利根と筑摩目掛けて狙いをつけた。 「ひゃぁっ!」 「んんぅ!?」 絶頂直後の二人へと、勢いよく吐出された精液が降りかかる。精液の濃さと匂いに浸っていたのも束の間、利根 は膝立ちになると射精直後の主砲に舌を這わせた。 それを見て黙っている筑摩でもない。艶やかな長髪に白濁を絡ませたまま、筑摩も主砲に舌を這わせる。 比較的慣れている利根のフェラと、どこかぎこちないながらも必死さを感じさせる筑摩のフェラを同時に受け、射 精直後にもかかわらず提督の主砲は体積を取り戻していく。 姉妹によるお掃除フェラが終わり、すっかり主砲が綺麗になった頃には、巨大な肉塊は再び脈打っている有り様 だった。 そんな主砲を、利根と筑摩は愛おしげに見つめる。 「提督よ、今度は我に挿れてくれるのだろう?」 「ふふ。またわたしでもいいんですよ」 利根と筑摩の二人が、揃って執務机に手をつき、尻を提督へ差し出す。提督は自らの思った通りになったこと に唇を歪めるや、二人へと向けて一歩を踏み出した。 鎮守府の長い夜は、まだ始まったばかりだった。 「けど、驚きました。提督と姉さんがこんな関係だったなんて」 「まあ、な。成り行きというやつじゃよ」 「へえー、成り行きですか」 「な、なんじゃその顔は」 「ふふっ。なんでもありません」 提督との行為の後、汚れを洗い流した利根と筑摩は、肩を並べて鎮守府の廊下を歩いていた。今回はきちんと 利根も下穿きを身に付けているようだ。ちなみに二人並ぶと、筑摩のほうが少し背が高かった。 (姉さん、提督のこと好きなの見え見えですよ) そうは思っても、筑摩は口に出しはしなかった。それに自分は、もしかしたら提督に感謝しなければいけないの かもしれないと思う。 「姉さん」 「んっ……ち、筑摩!?」 鎮守府の廊下であることにも構わず、筑摩は利根に軽く唇を重ねる。 「寂しくなったら、いつでもわたしがお相手しますね」 「しかし……我らは姉妹じゃぞ!?」 「でも、わたしは気にしてませんよ?」 「気にするとかしないとか、そういう問題ではなかろう……まったく」 拗ねたように言いつつも、今度は利根の方から進んで唇を重ねてくる。どころか二人は、舌同士を絡めあっていた。 「まだ身体が疼いているのじゃ……筑摩、いいのか?」 「はい。じゃあ部屋に戻ってゆっくり、お相手します」 「う、うむ……」 筑摩が伸ばした手に、利根は躊躇いがちに指先を絡ませる。決して本意なわけではない。これさえも、もしかし たらあの男の手のひらの上なのかもしれない。 けれど筑摩は、与えられたこの状況を精一杯謳歌しようと、ぎゅっと姉の手を、自らの最愛の女性の手を握るの だった。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/140.html
前編はこちら 『クズ提督の矜持 後編』 1 夜の闇に消え入る白銀は見るだけでも寒々しく、今いる部屋が暖炉で暖められていてもその視界の印象までをも払拭させてはくれなかった。 窓越しに見える雪の軌跡は幾重にも重なって、最早吹雪だと形容できそうなほどに轟々と風が吹いている。 それは不気味に窓を揺らし、しかしその音が唯一の物音だった。 外の様子を見るのをやめ、カーテンを手元に引っ張る。窓の隠された執務室にはただ一人、提督だけが居残っていた。 いつもは仕事終わりまで一緒にいるはずの秘書加賀は、つい先ほど申し訳なさそうに部屋へ戻っていった。 後に残された仕事が机に詰まれた書類へのサインだけである以上、秘書の手を借りる必要がまったく無くなったのだ。 それでも一緒にいたいという彼女を制し、提督は早く寝るよう指示を出した。 今夜が冷えそうな事ぐらいは誰の目にも明らかで、風邪などひかれては明日の仕事に響くのだ。 天気を見るに、明日は鎮守府総出で雪かきに追われるはずだった。 肉体労働に気乗りしない提督はため息をつき、しかし万年筆の滑るスピードをどんどんと速めていく。 きちんと睡眠をとらないと、日ごろの運動不足によりこり固まった体には重たい作業になるはずだ。 起床時刻まであと何時間かを数えながら、彼は作業を続けていった。 もうすぐ全てが片付き終わるという頃合に、扉が二回ノックされた。今の時間には珍しいそれに、だが彼はすぐさま入れと言う。 もはやそのスピードは反射の域に達していて、誰が訪ねてきたのかとか、そういった疑問は声を出した後から沸いてきた。 扉が開かれると、そこにいたのは帰ったはずの加賀だった。小脇には段ボール箱が抱えられ、寒そうに肩をすぼませている。 提督はそれを見、すぐさま駆け寄って部屋に導きいれた。 「どうしたんだ?」 差し出されたダンボールを受け取り、しかしとりあえずそれは机のすぐ脇に置いておく。 加賀の衣服は随分冷たくなっており、指の先は真っ赤だった。背中を押して暖炉の火のすぐ側まで誘導する。 「提督宛の荷物よ。昼に届くはずたったものが悪天候でここまでずれ込んだらしいわ。 廊下に出ていたのがちょうど私しかいなかったので、受け取っておきました」 「ご苦労様。でも別に玄関に置いておいてもらってもよかったのに。わざわざこんな……」 寝具から毛布を一枚引っ張り出し、加賀の背中にかけてやる。彼女は蓑虫のように、それに丸まり包まった。 頭を撫で、提督はダンボールの元に向かっていった。差出人の住所欄には実家の所在が書かれており、 封を開けると一通の手紙と、何やらアルバムのような大型本が入っていた。 「誰から?」 「実家からの、いらないおせっかいだな」 背中からの声に答えながら手紙を開くと、そこには見知った癖字の羅列が紙一杯に散乱していた。 元気にしているか、仕事は順調か。前半の内容は非常にありがたく微笑ましい気持ちにもなれるのだが、 段々と文面には余計で無用な事が散見され始める。 最後まで読み終えたそれを綺麗に畳み、机の上へ放っておく。提督は続けて視線を箱の中の本へと向けた。 底にずっぽりと埋まったそれはかなり重そうであったが、何とか指を引っ掛けて持ち上げてやる。 本とダンボールとの隙間は絶無であったために、無駄に難儀をしてしまったのだった。 救出した本を一旦膝の上において、それからゆっくりと表紙を捲った。 紙質はこれでもかというほどに良く、厚くてつるつるとしている。 ページは送られど送られど、どこにもでかでかと女の晴れ着姿の写真があった。 「随分可愛らしい女の子たちね」 いつの間にやら後ろに立っていた加賀が、怪訝そうな目つきでそう言った。 冷え切った声音の恐ろしさに思わず身震いするが、しかしこれは別段やましいものでもない。 「お見合いの写真だよ」 振り返りそう言った提督は、次の瞬間肩をがっしりとつかまれていた。顔をあげると加賀の必死な形相が、視界一杯に広がる。 そこの段になって、ようやく言葉が足りていないことに彼は気が付いたのだった。 慌てて口を開いたが、それより先に張り詰められた声が部屋に響いた。 「お見合い!? あなた結婚するの!?」 捨て去られる直前の子犬のような表情に、提督は一瞬呆然としてしまった。 彼女の瞳が潤みだすとようやく我に帰る事が出来、不謹慎ながらそのあまりの必死さに噴出してしまうのだった。 態度に文句を重ねようとした加賀を遮り、すぐに補足を入れてやる。 「実家が勝手に送りつけるのさ。俺にそんな願望あるわけ無いだろ」 一瞬の間の後、言葉の処理が追いつくや口からはほうと息が吐かれた。 力が抜けたのかぺたんと地面に腰が落とされ、提督はそんな彼女の頭を丁寧に撫でる。 恨めしそうな視線を受け止めながら、提督は加賀の発露した依存性に内心酷く驚いていた。 自身のしている普段の行動は、決して褒められたものではないという自覚はあったが、 それでもこうしてその影響を見せ付けられると複雑な思いを抱いてしまう。 彼女の持つ独占欲を自分勝手に押さえつけ、その結果の変化であるのだから当然受け入れる覚悟はあった。 もとより、この鎮守府から離れるつもりなど一片もないのだから、何か気を新たにする必要も無い。 「こういう写真は良いように見える角度から撮ってあるんだ」 視線を合わせ、微笑み言う。首を傾げる加賀を他所に、提督は言葉を続けた。 「俺には、加賀の方が可愛く思える」 余りにもな台詞を吐いたものだと、言った後から後悔の念が沸いてくる。 しかし、相手の顔を見れば、そんな羞恥も消え去るのであった。 加賀はそれを聞いた途端、茹蛸のように顔を赤くし視線を背けていた。 「馬鹿」 小声呟かれる言葉にどうしようもない愛おしさを感じる。 それが成就し得ないものだと分かっていても、感情は流れを留めてくれない。 それを意識しないようにするのには慣れていて、それは自衛のために必要なことだった。 引いたボーダーを守るためには、好意から目を背けるしかなかったのだ。 そしてそれを達成する具体的な方法も、いままでの経験から発見できていた。 提督は加賀の背中に腕を回した。抱き寄せ体を密着させると、彼女の匂いがにわかに香る。 嗅ぎなれた、しかし飽きることのないいい匂いであった。 「今晩は、ここに泊まっていくかい?」 加賀がわざわざ寒い思いをしてここに戻ってきた、その理由を知った上での発言だった。 つまり質問ではなく願望の発露なのであって、しかも答えを知った上での卑怯な問いかけなのだ。 果たして、彼女はこくんと頷き上気した顔を上げた。潤んだ瞳が瞼に隠れ、提督はそっと唇を重ねる。 恋愛感情を隠すのにセックスを用いるという背反した行動は、しかし提督には効果があった。 我慢を押し通すほど強い意思が保てないために、こうして発散をする。 屑なことをしていると自己嫌悪に苛まれ、しかしそういった罪悪感さえ快楽なのだった。 お互いに慣れた深いキスは、そうして重ねてきた罪を証明していた。 毛布が肩口からずり落ちて、床にくしゃっとまとまった。提督はそれを広げると、その上に加賀を押し倒す。 寝具に移動するのかと思っていた彼女は、目を白黒させながら覆いかぶさる提督に抗議の声を上げた。 「せ、せめてベッドに……。お願い」 「暖炉の近くの方が暖かい」 「そうじゃなくて……恥ずかしいわよ」 寝巻き浴衣の襟を広げようとする手を、加賀は必死に押さえ込む。 その抵抗は彼にとってはむしろ逆効果で、ますます興奮を促すのであった。 彼は顔を寄せたかと思うと、加賀の耳にキスをした。突然の刺激に悲鳴が上がり、しかし追撃の手は緩めない。 丹念に舐め上げ嬲っていくとますます声は大きくなり、ついに彼女は片方の手を口へとあてがったのだった。 すかさず寝巻きははだけられた。下着は無く彼女の白い滑らかな肌は、暖炉の火と蛍光灯の明かりの元に晒される。 柔らかな乳房はそれ自身の重さで平たく潰れ、その様子は酷く濃艶だった。加賀は顔を背け、慌てて腕で胸を隠す。 ショーツは穿かれていたので、提督はそれにも手をかけた。 全裸にさせてしまおうという魂胆はすかさず彼女にも看破され、思った以上の抵抗がなされた。 しかし片腕での反撃がそう長く持つわけは無く、しばらくのもつれ合いの末ついに決着はついたのだった。 生まれたままの姿にさせ、提督はそれを俯瞰して見たくて上体を起こした。 加賀は体を横にくねらせながら、右手で顔を、左手で胸から陰部までを隠していた。 その扇情的な姿は加虐心を煽り、思わず口元には笑みが浮かんでしまう。 まずは、顔の隠された手を退かすことにした。手首を掴み引っ張って、顔のすぐ横に押さえつける。 彼女を見ると頬は赤く瞳は潤み、しかし目つきは怒りのそれであった。 凄まれるように睨まれて、申し訳ない気持ちが沸きもするが欠片も引く気にはならなかった。 体を隠す腕も退かしてしまおうと、提督は自身のポジションを少し下へとずらした。 手首を掴み持ち上げようとするが、これでもかと力が入っており簡単には動かない。 まるで石になったかのように、突っ張った腕は強固だった。 俄然強い意志を持った瞳を見、彼は作戦を変えることにした。拘束していた方の腕を解き、馬乗りになったまま見下ろす。 優越感が覗き見える加賀の表情は、しかし次の言葉を聞いた瞬間に崩された。 「ここでやめるか?」 それは予想だにしていなかった言葉だった。彼女の口からは息が漏れ、目は驚きに見開かれる。 提督は腰を上げ、愛おしい重量は消え去った。 「な、なんで……」 「俺だって、嫌がることはしたくない。抵抗しているのを無理やりだなんて気が進まないよ」 張り付いた笑顔から、その言葉が真っ赤な嘘であることは容易に分かった。 しかし提督はついに立ち上がると、一歩二歩と後ろに下がってしまう。 彼の体温の残滓はひどく切なく、加賀の心中には多大な不安感をもたらした。 「待って!」 我慢できるわけもなく、叫ぶように彼女は言った。提督は何も言わずにただ眺めているだけだ。 それは指示なく、自分から全てやれという命令だった。 加賀はおずおずと腕をどかした。寝そべった彼女の裸体は、ついに全てが露出されたのである。 羞恥に堪らず目を伏せて、しかしいつまで経っても期待した体温は感じられない。 提督は依然として、その綺麗な肌を立って眺めるだけであった。 沸騰した頭では何が駄目なのか、彼が何を期待しているのかも分からず、ただ不安だけが増大していく。 見下ろされるだけの寂しさは、ついに彼女の限界を超えて涙を競り上がらせる。 「お願い……来て」 涙声による懇願に思わず足が動きそうになったのを、提督は何とか押さえ込んだ。 本当はこの先まで一人でと思っていたが、流石にそこまで察せられるわけはなかったようだ。 彼は加賀に近づき、すぐ横にしゃがみこんだ。 「自慰をするんだ」 潤んだ瞳が、ゆっくりと提督の顔に向いた。頭を撫で口調は優しく、しかし命令は鬼畜なものである。 彼女は首を横に振るが、当然それは受け入れられない。 「なら、終わりにするか?」 加賀の喉が動いたのが、いやに艶美だと感じられた。許してと口から漏れ出した声は、完全に無視をされる。 彼女はぎゅっと目をつぶり、目尻に溜まっていた涙が頬を伝い落ちていった。 葛藤に決着がついたのか、彼女は一回深く呼吸をすると、意を決して陰部に自身の指を持っていく。 陰唇がなぞられると、肩がぴくんと跳ね上がった。 声が上がらないよう必死に口を噤む表情は、それはそれで官能的ではあったのだが、提督はもっと淫らによがる彼女を見たかった。 普段取り乱さない彼女の痴態は、恐ろしく魅力的だろうと思ったのである。 何とか命令という形は取らず自発的にそうなるようにさせたいと、そう考えを廻らすとある一つのアイデアが浮かび出た。 それは特に何か大掛かりなことをするわけではなかった。 ただたまに彼女が我慢できず小さく嬌声を漏らすと、そのたびそれを褒めるかのように口付けをしてやるだけであった。 或いは、胸の膨らみをなぞってやったり、そういった焦らされている状態をほんの少しだけ緩和してやる。 四、五回もそういう刺激を与えてやれば、効果は目に見える形で現れ始める。 知らず知らずのうちに彼女はより大きく声を上げ始め、快楽を貪ることへの抵抗がみるみる減っていったようだった。 「随分大胆になったな」 そう言って羞恥を煽ることも忘れない。言わないでと喘ぎ声交じりに言葉が漏れ出して、その表情たるや艶麗の極みであった。 言動と行動は最早一致せず、悔しさの溢れる顔はしかし、多大な興奮の元蕩けきっていた。 限界は意外なほど早く訪れた。駄目駄目と連呼しつつも指は激しさを増していって、そんな状態で我慢などできるわけもなかった。 加賀は一瞬体を強張らせたかと思うと、次の瞬間にはびくびくと小刻みに体を震わした。 大きな声が部屋に響く。外の暴風の騒音がなければ、廊下にまで鳴り渡ったのかもしれないほどの声量だった。 しかし肩で息をする彼女に、もうそんなことを意識する余裕はなかったのだ。 「提督ぅ……」 弛緩した顔がゆったりと彼の方を向く。あられもない甘えたような声音は、初めて聞いたものであった。 思わず背筋がぞくり鳥肌立つのが、いやに生々しく感じられた。 提督は無遠慮に彼女に覆いかぶさった。ようやく得られた、望んでいた温かみ。 その歓喜を感じつつ、しかしだからこそ満足はできなかった。更なる快楽を、深い悦を求めて彼女の肉壷は愛液を滴らせた。 ・ ・ 一体何回まぐわったのか。最早記憶には無かった。 翌日寝具の中で目覚めた提督は、自分がぽつねんと一人で横になっていることに気が付いた。 ベッドの右手側、やけに開いたスペースにはまだ体温の残滓があり、そしてそこには彼女の匂いが、かすかにまだ残っている気もした。 だが執務室に人影は無く、随分と物寂しい印象を抱く。 実はこの部屋に艦娘を泊めるのは、鎮守府内の規定で禁止させられていた。真面目な彼女のことである。 恐らくはそれが露見しないうちに、一人で部屋に帰っていったということらしかった。 時計を見ると、起床時刻まではまだ大分余裕がある。 しかし二度寝をしようと瞼を閉じても、温もりへの侘しさが睡眠を猛烈に邪魔したのであった。 彼はひたすら彼女の残り香を嗅ぎつつ、何故か溢れだしてくる涙を枕にこすり付けていた。 2 朝食時、提督は今日の任務について艦娘全員に指令をだした。 即ち、遠征を含む全ての出撃の中止及び鎮守府を総動員しての雪かきのことについてである。 記録的な大雪によって、普段見えている事が当然と思われていたアスファルトは全て白に覆われていた。 提督は窓越しにしかそれを確認しなかったが、恐らくは屋根にもずっしりと積もったはずである。 雪なんか滅多に降らないこの地方では、その光景はかなり異様なものであった。 慣れない作業になるから気を付けるようにと、最後忠告する前に既に駆逐艦のほとんどは姦しい歓声を上げていた。 まるで小学校の体育が例外的に雪合戦になったかのような、提督にはそんな光景に思えたのだ。 彼女達は普段より大分早く皿を片付けると、駆け足で外に飛び出していった。 駆逐艦他、幼い艦娘は地面を、はしゃぐこともない大人達は屋根を担当した。 提督はと言うと一番危なっかしい場所あたり、具体的には港の岸壁を見守りながら、時折手開きになると付近を除雪していた。 それは一見楽な仕事にも思えるが、実際はかなり神経を使うものであった。 かき集められた雪が排水溝を詰まらせると、もう後は海に捨てるしかないのである。 大はしゃぎな彼女達に注意をしても馬耳東風なのは当然であるから、 艦娘が海に近づくたび落っこちやしないかと心拍を上げ続ける羽目になるのだ。 後半になってくると提督は実質的に、最後集められた雪を海に投入する係りになったのであった。 天気に恵まれ、雪質は柔らかかった。作業は滞りなく進み、明四ツ過ぎには全体の六割ほどの雪を掻きだし終えていた。 そのあたりになってくると、提督は眩暈にも似た気持ち悪さを腹の底に感じるようになっていた。 月月火水木金金、休みなく働いていた彼にとってこの肉体労働はたしかに酷であったのだ。 デスクワークを飽きるほどに続けた後の外仕事というギャップは、何やら頭に負担を強いるらしく、 それでも駆逐艦に危険を冒させるわけにはいかないために頭痛は我慢するしかない。 作業のほとんどが終わった頃合、執務室の暖炉を恋しく思う提督に突如声がかかった。 「提督! こっち向いて!」 おそらくそれは雷のものであった。声のした方向には背中を向けて、彼は目下の海に雪を廃棄している。 声音にはいたずら心が多分に入っていた訳であったが、しかしそういった危機感が完全に消失するほど、 今の提督は何も考える事ができないでいた。 ゆったり振り返ると、そこには満面の笑みを浮かべた第六駆逐隊が、雪玉を抱きながら横一列に並んでいる。 彼女らの腕が振りあがり雪礫が一直線に向かってくる段になって、ようやく提督は状況と、彼女らのしたい事が理解できたのであった。 投げられた雪は右肩と腹の他、顔面にも見事にヒットした。 覆われた視界にバランスが思った以上に崩れ、彼は思わず背から転倒してしまう。 雪の隙間から、青い空がくるりと回転し、気がつくと背中に衝撃があったのだった。 雪を投げた張本人達から可愛く悲鳴が上がるのを、提督は苦笑しながら聞いていた。 しかしその悲鳴は決してオーバーなものではなかったのだと、数瞬後には身に染みて理解することになる。 背中に衝撃を感じた後、何故か更に浮遊感があった。景色が空どころか、更に反転して海さえ視界に入ってしまう。 自身が真っ逆さまになっているのだと本能的に気が付けはしたが、しかしその理由まで瞬時には分からなかった。 頭上がキンと冷たくなり、そこでようやく自身がアスファルトの淵から海へ転落しようとしていることに彼は気が付いたのだった。 瞬時に全身が鳥肌立ち、痛いほどの冷たさが容赦なく彼を包み込んだ。 息を止め目を瞑り、着水の柔らかさの中遮二無二もがき続ける。最早彼にできる事はそれだけであったのだ。 ・ ・ 救出された直後のことを、提督はよく覚えていなかった。 海に落ちた次の瞬間には自分は熱い風呂に浸かっていて、やたらに震える体を何とか温めているという、そんな場面に繋がるのだ。 きっとずぶ濡れのまま脱衣所まで歩いてきたはずなのだが、そういった記憶は皆無だった。 頭痛は更に酷くなっていた。気持ち悪さも相変わらずだった。そこに止まらぬ震えが加わって、体の具合は最悪である。 しかし思い起こせばここ最近、体の調子がいい日というのを体感した覚えはない。 倦怠感や疲労感との付き合いが始まったのは、もうかなり昔のことだった。 口から零れだす咳はやたらに喉を痛めつけ、虚弱な体質を心の底から恨めしく思う。 震えが少しはましになると、提督は重い腰を何とか上げた。手早く体を拭いた後、脱衣所に戻り用意された服を着る。 そこにはいつもの軍服ではなく寝巻きが置かれてあって、しかも温かな半纏まで鎮座していた。 全て着込むと湯の熱が、体に閉じ込められるようでもある。 ふらつく足で執務室まで戻り何とか扉を開けてみると、そこには予想通りな、しかしそれでも気まずい空気が重く漂っていた。 まず目に飛び込んできたのは、床に正座させられた第六駆逐隊の背中であった。 肩の震えから全員が泣いているのであろうことは容易に想像することができて、とくに暁は最早痙攣の域である。 ごめんなさいと連呼される、その空虚な響きは何とも痛ましく、聞いてられない悲痛さであった。 そして正面、いつになく険しい表情の加賀は鬼の風格を醸し出している。 一睨みされただけで、何も悪いことをしていなくとも即刻謝る気になるほどの、そんな凄みが発せられていた。 「戻ったよ」 提督はなんとかそう声を出す。一斉に振り返る駆逐隊の面々、その表情はメシアを見るそれであった。 彼は近づきひとりひとりの頭を撫でようとして、しかし鋭い底冷えする声音がそれをぴたりと制した。 「待ってください。まだ説教が終わっていません」 一瞬で絶望の表情へと切り替わった彼女らに、思わず笑みも浮かんでしまう。 提督は仲裁の役目を買って出て、加賀を嗜めることにした。 「もういいよ。充分反省しているだろう。これ以上は流石に可哀想だ」 「下手すればあなたを殺していたのかもしれません。反省だとか、そういった甘さで許される話ではないわ」 「許してやってくれ。頼むよ。ほら、一応俺は生きているんだから」 よしよしと四人の頭を撫でてやれば、彼女はばつの悪そうな顔をしてぎゅっと口を噤むのだった。 しばらくの沈黙の後、加賀は失礼しますと小声で言って、執務室をあとにした。 彼女が消え去った途端、体は四人の体温に一斉に纏われた。 口々にごめんなさいという言葉が発せられて、次第にそれは嗚咽の泣き声に変わっていく。 鉛のような頭を何とか持ち上げ、彼はずっとその場に立っていた。 3 風邪をひいたらしかった。 それは予想の範疇の出来事であったのだが、しかし医師の所見によるとそれ自体が問題なのではないらしい。 最初その言葉の意味を提督は理解できていなかったのだが、 時が経つにつれて段々と、その含みの部分が否応なく自覚されるのであった。 一日寝込むと具合は少しは良くなって、熱も微熱といえるぐらいには下がったために、提督は仕事に復帰した。 加賀はまだ寝ているよう進言したのだが、それを聞き入れてやるのは不可能だった。 というのも、たった一日空けただけで、鎮守府全体の仕事のルーティンに歪が生じていたのである。 提督という職が統括という任務を負っている以上、それは仕方のないことであった。 何をするにしても、提督が不在なのではどうしようもなくなってしまうのだ。 万全とは言えない体調で、しかしそれはここ最近の普通であったから辛さを我慢することにも慣れていた。 ふらふらになり倒れてしまうというほど重篤な症状はなかったし、仕事の内容も肉体との戦いと言うよりは精神的な、 自分との戦いであったから何とかこなす事ができたのだ。微熱と倦怠感に纏われ続けながら、提督は毎日粛々と仕事を続けていった。 風邪の発症から一ヶ月が経っても、まったく微塵もそれが治る気配は感じられなかった。 別段それくらいどうでもいいと思っていた提督を他所に、 加賀はかなり心配をしてその感情は乾いた咳の咽る音が聞こえるたびにどんどんと増大していった。 いつか倒れてしまうのではないかという彼女の不安は、彼を側で見続けた者なら誰しも思うことであった。 そしてよりにもよって、その不安は記念すべき西方海域完全攻略の日に的中することになる。 ・ ・ 医務室の天井、蛍光灯の明かりを見ながら、提督は医師から状況の説明を受けていた。 なんでも、そもそも朝から青白い顔が目立っていたと、加賀は言っていたらしかったのだ。 帰投した第一艦隊はその戦果を嬉々として報告しようと執務室の扉を開け、そこで机に突っ伏していた提督を発見した。 鎮守府は全体が騒然となり、艦娘が騒がないようにするのにはだいぶ労をとったという。 医務室に担ぎ込まれたのは二時間前。所見は過労。結核や白血病の疑いは低い。 治す方法はここを辞めることだと、医師は淡々と話していた。 とりあえず動けるようになるまでは、ずっと横になっていた。 これからのことを考えようとしても、頭には靄がかかっていて中々思考は捗らない。 思い浮かんだ考えは、全て頭頂部からだばだばと漏れ出しているかのようでもある。 結局立ち上がることができるようになるまでに、靄が晴れることは無かった。 重い体を引きずり、執務室へ向かう。目の前に立ちはだかったどうしようもない現実は、だが自身で予見していたものでもあったのだ。 今の生活が長く続くわけはなく、後に残されたのは弱った身体と、断ち切らなければならない絆の数々であった。 階段を昇り、上がった息を整えながらよたよた廊下を進んでゆく。 ぼやけた視界には赤い絨毯と白の壁しか映っておらず、 もしかしたらこのまま永遠に執務室にはたどり着けないのではないかと思えるほど、その光景は長大なものであった。 ようやくある程度まで歩き終えると、執務室の前、セーラー服の艦娘が壁に背を付け立っているのが目に入った。 手元には大きな茶封筒が、とても大事そうに抱えられている。 提督はすぐ近くにまで寄ってからその艦娘、雷に声を掛けた。 「俺を待ってたのか?」 雷はその言葉を聞くと、顔をゆったりと彼の方へ向けた。その表情は悲壮に歪み、目には涙が湛えられている。 彼女は手元の茶封筒を差し出した。 「さっきここに届いた書類よ。加賀さんの目に付く前に渡さなきゃと思ったの」 受け取り、意外な重みを腕に感じる。既に封は切られてあって、恐らくは雷が先に目を通したのであろう。 それは彼女がこの書類から嫌な予感を感じたということであって、そしてそれは提督とて同じである。 中の書類に一通り目を通す。予感が的中していることは、雷の表情から確定的だった。 それでも俄かには信じられない、信じたくないという気持ちが先行していたために、 書いてある内容は非常にショッキングなものであったのだ。 「随分と、まぁ……」 提督は、ようやくそう一言声を発する事ができた。書面に書いてあったその人事は、客観視するならば非常に都合が良い。 感情のこと、この鎮守府内の関係を除けばすばらしい案でもある。 重病の為空いてしまった海軍兵学校の校長職に、この鎮守府の提督が補される。つまりはそういうことであった。 それは西方海域攻略の労をねぎらうものであり、そして過労という病気を治すためのものでもある。 逆らうには健康が余りに足りていないということを、彼は自覚していた。 ここに残り、今後もいつも通りに仕事がこなせるという確たるものを見せなければ、この人事は取り下げられないであろう。 提督職の終端が、今ついに訪れたのであった。 「……すまない」 不甲斐なさに唇を噛み、拳を握りしめながら、提督はそう口から漏らした。 雷は彼の肩に手を置くと、そのままゆったり体重を掛ける。 そうして膝が折れ、背の低くなった提督の頭は彼女の胸へと導かれたのであった。 髪が細い指に梳かれ、何も言わずにただいつも通りに抱きしめてくれる。 提督は腹の内から漏れ出そうとする嗚咽を、我慢する事ができなかった。 シンとした廊下にそれは小さく響き、そしていつしか泣き声は二つに増えていたのである。 互いの体温を感じながら感情は声と涙になり、そううしてそれは途切れることなくいつまでも漏れ出していた。 4 人事のことについては、天龍と不知火には心持軽く話す事ができた。 それはこの二人と体を重ねたのは、恋愛的感情の発露からではなかったからだ。 あらゆる欲求の不満を解消するために、その捌け口として夜伽という手段を選んだだけであったので、ショックも少なかったのである。 それでも告白したときには、二人は悲しんでくれたのであった。 それを嬉しく思う反面罪悪感も生じる訳だが、それさえ彼女達は慰めてくれた。 いつか訪れるはずの事が今来てしまっただけだと、そう言って納得を得るしかない。 割り切るという痛みは、しかし受け入れ耐え忍ぶしかないものだった。 問題は、加賀であった。依存性、そして恋愛感情のことから、もっとも気を遣わなければならないということは理解していた。 この話をどう切り出すべきか、迷いに迷い頭を捻り、しかし何時まで経っても解答は得られない。 提督は自身のしてきた罪の重さを、再認識する羽目になっていた。 結局機会を待ちに待ち、ようやく切り出したのは鎮守府を去る一週間前であった。 その日の夕方、時間がないために後は正直にただ言うしかないと、そういう諦観を持って彼は加賀を執務室に呼び出したのであった。 窓から差し込む夕日の光を受け、彼女はただ目の前に突っ立ている。 彼女が出頭してからというもの沈黙は長く続き、二人とも何も言葉を発せていない。 痛いほどの静寂が、掌に感じる汗の滑りが、物憂げな表情が、全てが提督には辛く思えた。 「少し、大事な話がある」 深呼吸の後、彼はぽつり何とかそう言う事ができた。加賀は細められた目を逸らし、掌をぎゅっと握りこむ。 彼女とて、およそ話の内容に察しはついていた。だが自身の矜持が、それを容認することを拒むのだ。 もしかしたらという期待を捨てることはできず、勝手な妄想は確固たる意思を持って、彼女の脳内にへばりついている。 「実は、ここを辞することになった」 とうとうそれを口に出すと、不気味な静寂が再び部屋を支配する。 一体どれほどそのままであったのか、提督にはもう分からなかった。もう彼にできる事は待つ事だけであったのだ。 そしてたとえ何と言われようとも、結末はたった一つである。これほど悲しいこともないと、自嘲気味に思い続けていた。 一方、ただじっと同じ体勢で立ち続ける加賀は、様々な思考の果てについに口を開く決心をした。 それが受け入れられる可能性がゼロであったとしても、それでも自身の感情に背くことはできなかった。 そういった覚悟の上、静かにその言葉を言う。 「許しません」 聞くや、提督の目は見開かれた。彼女はそれを眺め、畳み込むように続けた。 「仕事は全部私がします。だからあなたはずっとここにいて。ここを去るなんて、絶対許しません」 何か言うたび、加賀の瞳は激情の色を濃くしていった。心中の思いが轟々と煮えているのが、外見からでも分かってしまう。 それは怒りというには余りに悲痛な代物であった。 「悪いが、これは既に決定してしまったことだ。今更どうしようもない」 提督はあえて非情に言い放つ。言いたくない台詞ではあったが、これは無理にでも納得してもらうしかないのだ。 だがそれは、燻り燃えていた感情に油を注ぐこととなってしまった。 加賀は一瞬、大仰に息を吸ったかと思うと怒りのままにそれを叫んだ。 「ふざけないで!」 突然の怒号は窓ガラスをびりびりと震わせた。 加賀は顔を赤くし、口をわなわなと震わせながら提督を睨んでいる。 提督は心拍が上がったことを悟られないように、まったく動じず座っていた。 「今更あなたと別れるなんて、私無理だわ!お願い、ここにいて。なんでもするからここにいてください」 「お前だって、いつかはこういう日が来ることくらい知っていただろう。俺のしてきた勝手は謝る。だが、命令だ。納得しろ」 「嫌です!」 加賀の瞳から、涙が零れ落ちた。一滴が頬を伝うと、堰を切ったかのようにそれは次々あふれ出す。 彼女は嗚咽を堪えながら、何回も嫌ですと繰り返していた。 「提督は、私のことを忘れてしまいます」 喘ぎ喘ぎ、手で目元を隠しながら彼女はそう口にした。 提督はその意味が、加賀が一体何を恐れているのか、その本心が掴めないでいたのだ。 あるいはそれを知られていたからこそ、より一層彼女を傷つけていたのかもしれない。 「そんなことはない」 「いいえ! 絶対忘れるわ。そしていつかは別の人と結ばれて、私を記憶の隅に追いやって、勝手に幸せに暮らします」 「俺は結婚する気はないし、もう二度と女は抱かない。君達が最後だ」 「嘘よ!」 これが依存性の発露だと気が付いたのは、頭に上った熱が引いてからであった。 喚く彼女を窘めたくて、しかし本心を吐露してもまったく信じてはくれない。それは酷く口惜しく物悲しいことであった。 「……証明して」 泣き声が収まってから、彼女は静かに言った。 「他の人とは結ばれないというなら、証明して。でないと私、許すことなんてできないわ」 沈黙。提督は必死に頭を絞ったが、それに答える事はできなかった。 しばらく経つと加賀は踵を返し、嗚咽を漏らしながら歩き出してしまう。 それを引き止める事はできず、ただその背中を見続けていることしか彼にはできなかった。 ・ ・ 愛の証明について。彼は机の前に座ったまま、ずっそれを考えていた。 彼女が納得を得られないまま逃げるようにここを去るのだけは、矜持が許しはしなかった。 そのために払える犠牲があるなら何だって甘んじて受け入れる覚悟を、彼は確かに持っている。 しかしその具体的方法は、一向に頭に浮かんでくれない。 日が沈み部屋は暗くなり、そういった環境が少しはいい方向に働きかけたのか、提督の頭にはある一つの小説が思い起こされた。 ずっと昔に読んだことのあるその掌編には、今の彼らと同じく破滅の途上にある二人の関係の、その終端が描かれていた。 そしてそこに至る前に行われた、証明をする方法の克明な描写が、提督の頭には思い出されていたのだ。 いや、それはその小説に描かれる前より、ずっと昔から人々がやってきた事なのだ。 一種の残虐性の上に立つその方法は、しかし確かに確実だった。 迷っている時間は無かった。他に方法を発見できる気もしなかった。提督は意を決すと暗闇の部屋の中、物置に向かって歩き出す。 擾々とした物置の隅、目的のものは小さく、しかし存在感を持って鎮座していた。黒光りする鞘に侘しい装飾のついた柄。 一振りの軍刀はここに着任した際に、その記念に受領したものである。 提督はそれを引っ張り出し、しかしそれだけでは余りに準備不足であったから、更に必要なものを捜していく。 誰にも理解されないことなのかもしれなかった。しかしそれでもいいと、彼は本心から思っていた。 それは彼にとってどうしてもやらなくてはならない事であるし、最早自身の満足を得るには、罪を罰する痛みしかなかったのだ。 馴染みの机の上には、物騒な代物が並んでいた。 軍刀、小刀。アルコールランプとマッチ。清潔な布巾がざっと十枚。医務室に忍び込んで、こっそりと盗み出した止血剤。 ぼんやりと熱を持った頭でゆっくりと深呼吸すると、ただ目的を達成するという意思だけが前面に現れたようだった。 提督は布巾の束から一枚を口に咥えると、軍刀の柄をゆっくりと握りこむ。 鞘から刀身を抜き放ち、火の着いたアルコールランプにそれをかざす。熱消毒の終わった刃は、月光を青白く反射していた。 二、三枚の布巾を机の上に置き、提督は人差し指から小指までを更にその上に置いた。 親指は机を挟み込むように下にあって、ぎゅっと力を加えている。 歯を食いしばり意外なほど冷静な思考を持って、刀を大きく振り上げる。 狙いは第一関節と第二間接の間であった。そこを斜め一直線に、四本全てを切り落とす意図である。 四人を抱いたのだから、一本では足りないはずであった。 短く息を吐き、まるで鉈を扱うかのように振り下ろした軍刀は、指の三分の一ほどを切り込むとそこで停止してしまった。 意外なほど痛みはなかった。刃と指との隙間からは真っ赤な血が漏れ出し始めている。 そのグロテスクな光景とは裏腹に、本当に何も感じられなかったのだ。 そしてそれはほんの少しあった後悔の気持ちを、完全に消失させたのであった。 包丁で堅い大根でも断ち切るかのように、彼はぎゅっと軍刀を押し込む。 刃は肉と骨とを断ち割り進み、そしてついに指先は四個のただの肉塊となった。 断面からは、想像以上に血が噴き出していた。提督は残る全ての布巾で、傷を強く押さえ続ける。 何時間かずっとこのままでいれば、いつかはどうにかなるはずだ。 これは個人で解決しなくてはならない問題であるから、医務室に行く気など欠片もなかった。 やり遂げたという充足感。だが血が抜けたためか、心の隅で急に自嘲の念も沸き始める。 自分ができる精一杯が、たかだかこの程度の女々しい芸者の心中立ての真似事だという現実は、歯がゆい思いを伴っていた。 じくじくと今更になって痛み出す指は、ひどく恨めしかったのだ。 どれほど時が過ぎたか、突如扉がゆっくり開いた。反射的に見た時計の時刻は、既に夜中といえるものであった。 訪問者が誰であるのかそこから予想はすぐに着き、そしてそれは今一番出会いたくない人でも会ったのだった。 加賀は薄暗い部屋の中、血生臭い匂いにただならない異常を感じ取っていた。 机の上の物騒な品の数々は、一歩部屋に入れば全て見て取れて、 この部屋に訪れた目的である謝罪だとかそんなことは一切まったく頭から消失した。 「何を……しているの」 呆然と言ったそれに、答える声はない。 早足で机に近づいた彼女は、真っ赤な布巾の数々と、血が抜けて真っ白になった指先をついに見つけたのであった。 愕然とした表情の加賀を見て、提督は何と言葉をかければいいのかまったく分からないでいた。 とりあえず気にしないでくれと言おうとして、しかしそれは加賀の叫びが遮った。 「何をしているの!?」 顔を上げると、彼女の瞳からはぼろぼろと涙が零れ落ちていた。 それを拭おうとして、だが自分の手は血まみれであった事が思い出され、どうしようもなくなってしまう。 そんなことをして欲しかったわけじゃないと、そう呟かれる言葉に提督は、それは違うと思ってしまう。 これは自分がやりたくてやったことであるから、加賀が泣くことはないはずなのだ。 やるせなさが心を締め付け、指の痛みなんかよりも、よっぽどそれが辛かった。 「早く、医務室に行きましょう! 早く!」 加賀ははっと何かに気がついたかのように、そう提督を急かし始めた。だが、それは拒否しなくてはならないことである。 自分が最後までやらなくてはならないことだと、そう何度も説明しても、彼女は首を縦には振らなかった。 いつしか提督の意識は薄れ始めていた。失血か、それとも過労の風邪がぶり返したのか。 最早判別はつかず、それでも彼女を思う気持ちだけは確かであった。 「加賀、愛している」 何とか口にできたこの言葉は、彼女の胸を静かに打った。 5 バッグを抱え外套を着込み、提督はこざっぱりとしてしまった執務室を出た。 馴染みの装飾品は最早無く、それはとても悲しい光景だった。 戸を開けてすぐの所には、雷が立っていた。彼女は提督が現れた瞬間、その体に突撃するように抱きついた。 提督は彼女の頭を撫でた。最後になる髪の感触に愛おしさを覚えながら、体温と匂いを記憶に刻む。 お互いに涙が出ないのは、既に涙腺を枯らしたからだ。 しばらく経って、雷はおずおずと提督から離れた。言葉は無く、真摯な視線だけで充分だった。 踵を返し歩き始めた彼の背中を、いつまでも見つめる。彼女もそれで満足だったのだ。 鎮守府の出入り口には不知火と天龍がいた。 廊下の端からこの二人が話している様子は見てとれて、そして提督にとってそれは初めて目にする光景でもあった。 今更ではあったが、それは暖かい気持ちにさせるものである。手を振ると、二人仲良くそれに応えてくれた。 抱擁を済ませ、キスもする。柔らかな感触は名残惜しく、それでもお互いに一回きりだ。 彼女らも言葉なく、黙って見送ってくれたのであった。 あの夜以来、加賀とは口を聞けていなかった。 彼女は自身の部屋に篭ってしまい、視線を合わせさるような機会さえ無かったのである。 そしてそれは仕方の無いことだと、提督は思っていた。愛おしい彼女の面影を思い浮かべながら、いつかは立ち直って欲しいと願う。 そしてその役目は自分には無く、後継の提督の任務なのだと、彼自身一番に理解していた。 迎えの車に乗り込んで、鎮守府には一瞥もくれずただただそこを去っていった。胸に空いた空虚な穴は、その暗がりを広めるだけだ。 「体の具合が良くなったら、またここに戻ってくるのですかな?」 気さくな運転手がそう声を掛ける。提督は静かに首を横に振った。 「ここの潮風に当たると、無くした指が痛むのです」 車は加速し、いつしか鎮守府は見えなくなる。アスファルトの隙間からは、気の早い蒲公英が顔を覗かせていた。
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/525.html
643 :名無しの紳士提督:2014/08/17(日) 19 56 11 ID v.JzRHrA 『元提督、戦艦山城について語る』 聞き手:はじめまして、元提督とお伺いしましたが提督時代のエピソードを教えて下さい。 こちらこそよろしくお願いします。私が提督として鎮守府に着任した時は、まだまだ ヤリたい盛りでして、性欲を解消する為に駆逐艦を手篭めにしては飽きたら捨て、手 篭めにしては・・を繰り返し、堪りかねたのか水雷戦隊の旗艦からお礼参り(という 名の夜戦)を仕掛けられたりしました。そうして提督としての経験を積んで、作戦の 合間に「次は大型艦を狙おう」と思いました。 聞き手:なるほど、新任時代は大変ですね。(っていきなりこれかよ…先が思いやられるな) そこでどの艦種といたそうかと熟考しましたが、今思えばこの時が一番頭を使いま したね。(笑)大型艦と言っても色々あり、重巡洋艦は中々いい胸してますが夜戦 で足腰立たなくなるぐらい激しいとか、正規空母の格納庫は広くて具合が中々良 いとの評判ですが、ヤッたらヤッたで見返りに大量のボーキが必要で初心者には オススメしないなどの事を先任から伺いました。そうなると残りは戦艦ですが、 大和・武蔵は高嶺の花でとても手が出せるタマではない。金剛型は一隻とヤリ合 う分にはいいですが姉妹丼となると四隻まとめては結構大変で、伊勢型は航空戦 艦もとい口腔千姦だけあって口でスルのが素晴しく上手いけど、今一つ自分の好 みに合わず、長門型は姉の長門はともかく妹の陸奥は火遊びしようものなら爆沈 して命が幾つあっても足りやしないと。そこで残った扶桑型に目を付けました。 聞き手:そこで山城が登場する訳ですね。(個艦紹介というか股間”的”紹介だよなこれ) そうです。扶桑・山城どちらでも良かったのですが。たまたま廊下を歩いていた 山城を壁ドンして「な、なんですか提督」と困惑させて、無言で抱きつき後ろに 回りこんで山城の上着を脱がせつつ、乳房を揉みくりました。「ひあっ…やめて ください、こ、声を上げますよ」と言ったので「いいぜ、みんなに見せ付けてや ろうぜ」と返しました。そうしたら山城の奴「そんな、そんな…」と焦ってしま った様ですが、こっちは失う物はありませんから(性的に)揉みほぐしたら、右 の乳首をこねくり回してみるとすぐ硬くピーンとなりまして、ははぁあまり弄ら れ慣れてない船体だなこれは開発が楽しそうだと。余り抵抗して来ないので、そ こで前に回って左の乳首を音を立てて吸いました。そして舌を絡めると右と同じ ようになったので、乳はひとまず置いといて今更ながら山城の唇を奪いました。 そして無理矢理舌をねじ込んで山城の舌と絡めましたが、「に…にゃいひゃま」 恐らく姉さまと言ってたんでしょうね。山城の口内の感触から口でスルのもいい なと思いました。そこで無理矢理跪かせたところに一物を押し付け、「姉さまと 不幸しか言えねぇこの口で俺の46cm砲を楽しませろや」と(笑)46cm砲なんて今 思うと若かったですね。(笑)「そんな汚いモノをしゃぶれなんて、嫌!」とかな んとか言うので「じゃあ姉さまにしてもらおうかな」と殺し文句を言ったら観念 したのかすんなりと咥えてくれました。「もっと舐めろ、歯ァ立てんなよと」で も舌の動きもいまいちだったので、ちょっと腰を振ってみたところ「ウェッ、ウ ェッ…」とえずくえずく。強めにジュボジュボやると少々気持ちよくなってきた のでとりあえず一斉射だと山城の口腔にビュル、ビュルルと射精しました。まぁ まぁの感触で、航空戦艦への改造も悪くないなと思いました。 聞き手:山城には改造の余地は有ったと。(何かつっこむのもアホらしくなってきた) そうですね。そこで「うえっ…何これ不味いし気持ち悪い」という山城に、「ち ゃんとゴックンしろよ」と優しい声をかけた私は山城を一旦立たせて下を全部脱 がせ、秘所を開いてみました。思ったより黒ずんでない赤みがかったピンク色で とても艦暦の長い戦艦のものには思えません。「淫水焼けしてるかと思ったが中 々ウブなアソコじゃねえか、さっきの礼に少し楽しませてやるぜ」とばかりに濡 れている秘所をクンニしました「ひゃあああん!」と驚く山城の秘唇に吸い付き ぴちゃぴちゃと音を立てながら次に陰核を重点的に舐めて吸っていたら「あ…あ ん…ひゃん…ふぅん…姉さまにも見せたことがないところをそんなに…」ははぁ 、こいつは姉妹レズ未遂艦だな、面白そうだなと。そうこうしてるうちに「んん んん、くうっん!」と戦艦らしくない可愛い声を上げて山城はイきました。「は ぁ、はぁ、はぁ」イった余韻で息の上がっている山城の美尻を甘噛みしたところ 、「ううん…くっ…やあん…」と反応が良かったので、装甲帯範囲と同じで性感 帯も広いだろうと思って耳や脇腹や足の指など舐めたり甘噛みしたらどこも反応 が素晴しい。「お前は防御に問題があるって話だが、そこら中弱いじゃねぇか」 646 :名無しの紳士提督:2014/08/17(日) 19 57 48 ID v.JzRHrA 聞き手:成程、そこで扶桑型の防御面の不備の話が持ち上がる訳ですね。(はぁ…) はい、そろそろ私の一物も再びそそり立って来ましたので、「下の口は欲しそう だぜ、俺の主砲を奥まで突っ込んでやるぞ!」とトロトロに濡れた山城の膣口に 自慢の一物をグッと奥まで挿入しました。膣口から破瓜の血が流れるのを見て「 こんなデカイ戦艦が未通女なんて笑えるなぁ」まぁ姉妹レズ未遂艦という事で薄 々気付いてましたが。「痛いっ!ううっ…姉さまにあげる処女を…こんな男に… ぐすっ、う、う、うわぁぁん」と泣き出しました。私は興奮してまだまだキツく 締め付ける膣に刺さった主砲をずんずん抽送しましたよ。「痛いよぅ痛いよぅ」 と泣きじゃくる超弩級戦艦を見て、更に興奮が高まった私は一旦抜いて後ろに回 り、再び山城の膣に挿入してピストン運動です。「え?何?うっ、ま、また入っ きた…い、いたい」「良かったな山城、初めてで正常位とバックが楽しめて」 そろそろ私もこみ上げてくるものが来ましたので「そろそろ出すぞ!山城の中に !」とビュ、ビュルビュルル…と先程より多めの射精を山城の膣内に放ちました 「ああっ…そんな…中に出すなんて…何で、何でこんな事するのよ…」私はとり あえず達成感を味わいましたね。遂に戦艦をヤったぞって。 聞き手:その後どうされたのですか。(もうやだこんな仕事辞めたい) 私は辞令が来て左遷されました。やはり不幸型戦艦だけあってサゲマンだったの かもしれませんね。そこで勤め上げたのち予備役編入で去りました。とりあえず 私の提督時代はこんな感じです。 聞き手:ところで先ほどから気になってるんですが、両脇にいるご婦人は? これは我が家で展示されている記念艦の山城と扶桑です。ちなみに両艦とも開発 済です。わざわざ海外から見学にいらっしゃる方もいます。あと私の同期の提督 で装甲空母にノった方がいますのでよろしければ取材されてはどうでしょうか。 聞き手:長い時間誠に有難うございました。(マジかまだこんな話続くのかよ…) 雑誌○編集長:今回の取材も充実してるな~単行本になるぞ + 後書き 647 :名無しの紳士提督:2014/08/17(日) 19 59 59 ID v.JzRHrA 終わりです。この場を借りられて有難うございました。 構想一日執筆二時間…ちなみに夏イベントE-3の旗艦は山城です。 すまない、凌辱・強姦モノの注意書きつけるの忘れてしまった。これからは気をつけます。 ちなみに今ビスマルクの存在を忘れていた事を思い出した。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/49.html
夕張ちゃんアブノーマル! 前編 こんにちは。わたし、兵装実験軽巡の夕張です。 でもこれから提督のお部屋で秘書艦のお仕事するから、いつもの戦闘モジュールは整備ドックの妖精さんたちに預けてきてて。なんだろ。夕張(非武装)って感じ? だって秘書艦のお仕事には戦闘モジュールはいらないし、ホンネはさっき遠征から帰ってきたばかりで、もー着けてたくないって感じなの。 遠征って言っても80時間の、いちばんハードなのね。そう、行きはあいつらの母港を爆弾でやっつけて、帰りはあいつらが資源を貯めてる場所を襲って、ボーキサイトをいっぱい取ってくるアレ。 今回は蒼龍さんと飛龍さんが空襲して、駆逐艦の子たち3人とわたしで突撃したんだけど、ちゃんとあいつらの部隊がいないのを狙って襲ったから、みんなで大活躍できたかな。 文月ちゃんなんて「夕張ちゃん。あいつら、みーんな殺っちゃっていいよね、いいよね?」って言いながら、動くものは何でも撃ちまくるの。 あの子とは遠征でよくいっしょだし、ああいう時の文月ちゃんって目がとろけちゃって、すごく気持ちよさそうな顔になっちゃうから大好き。 いつもはそんな感じしないけど、きっとドSな子なのかも。 あ、それでね。 わたしはさっきそんな感じで帰ってきたばかりなんだけど、港に着いてすぐ秘書艦交代のお知らせをもらったから、真夜中だけどこうやって提督のお部屋の前まで来たわけ。もちろん、遠征のお仕事の後始末はちゃんとしてからね。 ホントはわたしもすぐ提督に会いたいけど、自分で自分をじらすのも好きだから、わざとそうしちゃう。それに、提督もわたしが早く来ないかってジリジリしてるのかなって思うと、お腹の奥がキュッてなるし。 頭の中ではそんなふうに思ってても、提督のお部屋に入るまではおすまし顔の夕張ちゃんでいなきゃいけないから、ドアを三回ノックしてからこんな感じに提督を呼ぶようにしてるの。 「夕張です。遠征任務終了のご報告と、秘書艦交代でまいりました」 提督に中から「入れ」って言われたらお部屋に入るんだけどその時はもう、閉めるついでにドアの鍵をロックしちゃう。これは提督とわたしの約束。 こうすると、わたしは提督のお部屋に監禁されたみたいな気持ちになれて好き。て言ってもわたしは提督をたっぷりお世話するので忙しいから、あんまり出る用事もないんだけど。 「ご報告します。深海軍の軍港爆撃、ならびにボーキサイト備蓄奪取の・・・任務・・・あっ、終了・・・・・・しました。ん、んッ」 わたし、ちょっと提督のことをじらしすぎてたかも。 提督ったら、わたしが机の前に立ってこれだけ言う間にもうそばまで来て、わたしの首すじとか耳の裏を舐め始めるの。すっごく恥ずかしくてわたし、これだけで全身熱くなっちゃう。 だってわたし、三日間も戦闘遠征に出て汗もいっぱいかいて、全身たっぷり汚れてるから。でもお風呂も入らずにここに来てるのは、提督がこういうエッチが大好きな変態さんだから。 「あっ。やだ提督・・・・・・興奮しすぎ・・・・・・」 わたしがいつもポニーテールにまとめてる髪のうなじのあたりを吸ったり舐めまくってる提督は、興奮した犬みたいに息が荒いの。髪の匂いも思いっきり嗅がれてホントに恥ずかしい。 でも、提督のことを変態さんって言うわたしも、お風呂も入らずに汁まみれ、汗の匂いたっぷりのぐちゅぐちゅセックスが大好きだから、変態どうしうまく行ってるんだと思う。趣味が合う・・・・・・って言うのかなぁ。うん、そうよね。 まあこの関係も、わたしが秘書艦室で、提督が出した下着の洗濯ものを嗅ぎながらひとりエッチしてたのを見られてから始まってるんだけど。 その時のことは・・・・・・やだ、あんなすごいセックスが初めてだったなんて、恥ずかしくてまだ話せない。わたし3ヶ月前まで処女だったんだし。 でもちょっとだけ言えば、わたしの身体で提督の舌が触れてないところ、最初で全部なくなっちゃうぐらい激しかったかな。 そのときから、お互いの身体をトロトロにし合ってから、朝までハメまくるのが普通になっちゃったわたしは、提督以外とはセックスできない身体になってる気がする。 「あ、あっ。いやあ・・・・・・そんなとこの匂い嗅がないで」 背後にしゃがみ込んだ提督に、おへそ丸出しなセーラー服の背中やわき腹を舐められたり、吸われるるたびにピクピクしてるわたしはちゃんと立ってるのも辛くて、目の前にある机に手をついちゃう。 提督ったら、そこでわたしのスカートの上からお尻の谷間に鼻を突っ込んで思いっきり匂いを嗅いでくるの。ホントに変態。 さすがにこれは素で恥ずかしいからお尻を振って拒否するんだけど、提督の鼻息がお尻の谷間に染みこんですごく熱くて、これだけでわたしの中のエッチなスイッチが、バチバチ入ってく。 こうなったわたしはもう半分トロけちゃってるのを知ってる提督はスカートを腰までめくり上げて、パンスト越しにわたしのお尻をゆっくり、じっくり揉んで、舐めて、噛んで、好き放題。 腕で身体を支えることもできなくなってるわたしは提督の机にくたくたの上半身を投げ出して、突き出したお尻を提督になぶられて、腰が勝手にくねくねするのを止められずにあん、あんって気持ちいい鳴き声を出してる。 それでも提督がわたしの女の子の部分をいじりやすいように脚は開いて、おねだり。 「夕張、下を脱がすぞ」 しばらくわたしのお尻を責めまくった提督の身体がわたしを背後から抱いて、耳たぶを噛みながらささやいてくる。 身体がぴったり密着してるからわたしのお尻に提督のおチンポが当たるけど、それに触るのはもっとじらし合ってからのほうが気持ちいいの。 「あっ、あっ提督・・・・・・いっぱい汚れた夕張のパンストのあ、味見・・・・・・ご所望ですか? どうぞ・・・・・」 ホックの外れた青いスカートが床に落ちる。 提督のごつごつしてるけど優しくて、火照った手がわたしのストッキングの腰回りに入ってくる。わたしは提督が脱がせやすいように脚を閉じて、まるいお尻を突き出しながら両足をもぞもぞさせてブーツを脱ぎ捨てる。 こういうとき、男の人の手ってすごく器用。片手でいつの間にかスカートのホックを外した次に、桃の皮を剥くみたいにストッキングを脱がしてきたと思ったら、もう片手はわたしのえり元からリボンをほどいてセイラー服を脱がせるの。 だからいつも、30秒も経たずにわたしだけ丸裸にされちゃう。そんなふうにストッキングがお尻から滑り落ちてあそこの部分が脱がされるときは、愛液がちょっと冷たい感じ。 恥ずかしいから見たりしないけど、たぶんクロッチのとこなんてカピカピになってると思うし、 あそこもおしっこの匂いがすごいかも。なのにすごく興奮しちゃう。こんなに汚れたわたしのオマンコが大好きなんて、わたしの提督ってホントに変態。 「ああ、夕張・・・・・・ものすごく汚れてるぞ。ストッキングのここにパリパリの愛液がくっついて・・・・・・脱がせただけでチーズみたいな匂いだ」 「いっ、いやです提督、恥ずかしいからそんなこと言わなあっ! あっん! あっ、あッあっんッやぁ、いきなり指入れるなんてずる・・・・・・いぃ」 好きな男に、自分で脱いだストッキングの汚れの感想を言われながら、三日間洗ってないオマンコを指でほじられるなんて、ふつうの女の子なら死んでもされたくないことなんだと思うけど、 わたしみたいなどこに出しても恥ずかしい変態な艦むすには、思うだけで背筋がブルっとするくらい気持ちよくなれる仕打ち。 わたしのオマンコはいつ提督の指が入ってもだいじょうぶなように濡れてるし、 わたしはもっと太くて固くて、肉でできた魚雷みたいに凶悪な、見るだけでわたしの口がヨダレであふれるほどスケベな形の提督のおチンポ、大好き。 ちゅぷ ぷちゅ ちゃぷ ちゃぷちゃぷちゃぷちゅぷぶちゅっぶっ びゅぶっ ぶっ ぶぷっちゃぷちゃぷちゃ ぷっちゅ ぶっぶびっ わたしのオマンコのお肉と愛液がこねまわされる音って、文字にするとこんなふう。 提督の指は速くなったりゆっくりになったり、深くまで入ったり浅いところで引き返したり、どうやったらわたしの中身が気持ちよくなるのか、ぜんぶ知ってる動きでわたしを責めてくる。 少しひやりとする机に裸のオッパイを平たく押しつけたわたしは、穴が丸見えになるのもかまわずにお尻を突き出して脚を開いて、熱くなった全身から汗を、オマンコからは愛液をポタポタこぼして、 三日ぶりに変態オマンコをいじめてもらう気持ちよさに腰を振りながら、鳴き声を出すしかない。 「あっあっあんあっ、いッあんあッあっあっいっあっだめっ、三日ぶりのオマンコそんなにいじめちゃすぐいッ、イクのぉ指だけでイクのいっ、いやっあんッでもおっオマンコいッ、いい・・・・・・」 「おお。夕張のオマンコは、指をチンポと間違えて締め付けてきてるぞ。ここに入れば何でもいいのか、夕張の変態オマンコは」 「やっやっあッあんあんあっ、あッちっちがうのわたしもうゆ、指もチンポも、提督のじゃなきゃダメなのもうあッだめほんとにひっ、もうイッ」 ちいさくクシュって丸まったストッキングを鼻に押しつけて、わたしの汗とオマンコの汚れがいっぱい染みた匂いを嗅ぎながら、指でわたしをイカせようとしてる提督。 ほんとうは指じゃなくて提督のおチンポでブチ抜かれたいけど、もうイクこと以外はどうでもよくなってるわたしは、右手の指で自分のオッパイを優しく揉んで、コリッコリの乳首をつまんでひねったり、 だけど少しでも声を抑えようと思って左手の指を噛んだりしてる。わたしがイクときの声ってわりと大きいみたいで、こうしないとこの建物の周りを夜回りしてる警備隊の人たちに聞こえちゃうかもしれないから。 「んッんっんんっ! あっ提督イキます。わたしの変態オマンコもうイクのあんッ、ダメもうイッくうッ、イッふうっんッいっんんんッ!!!」 わたしがイク寸前に顔を近づけてきた提督が、わたしの左手を強く握ってくれながら、キスで声をふさいでくれる。 わたしは、わたしより10ぐらい年の離れた提督の仕草がうれしくて、ものすごく幸せな気持ちのまま身体をぶるぶる震わせて、三日ぶりに提督にイカせてもらえた悦びの大波が消えちゃうまで、。 よく覚えてないけどたぶん、提督に処女をあげてからの3ヶ月でしたエッチの中で、一番気持ちよかったかも。 「はあ、はあ。ものすごく、感じちゃいました。提督のお、おチンポ・・・・・・以外でこんなにイッたの、初めてです」 「かもな。俺もお前が、イクときに潮を吹くのを見るのは初めてだ」 「えっ、潮・・・・・・? やだわたし、そんなの今まで一度もなかったのに、恥ずかしい・・・・・・」 赤くなった顔を手でおおったわたしに、袖がべったり湿った海軍礼服の袖を見せてくるんだけど、提督ったらその袖にまで鼻を寄せて匂いを嗅いで「うん、これは夕張ジュースの匂いだな。すぐわかる」とか言うの。 夕張ジュースって恥ずかしすぎない? わたし果物じゃないんだし。 「もう、そんな冗談面白くないし恥ずかしいです! 今度言ったらわたし、自沈しちゃうんだから」 「はは、すまん。お前に会うのは三日ぶりだから、俺もちょっと浮かれてるらしいな。許せ」 少しむくれて見せるわたしの手を引いてソファに連れてってくれた提督が、ここに座れって言うみたいに自分のヒザをぽんぽん叩くから、 そこに横乗りになったたわたしの身体を、両手を提督の首に回して強く、ぎゅーって抱いてみる。わたしの大好きな、エッチな、エッチな提督。 その提督のズボンの前はもうさっきからずうっとパンパンに張ったままで、今もわたしの太ももの間におかしなキノコみたいに割り込んでるの。 「ねえ提督。さっきはわたしだけあんなに・・・・・・気持ちよくなっちゃったけど、いいんですか?」 「いいさ、秋の夜長って言うからな。せっかく三日ぶりに、お前の身体と匂いを楽しめるんだし、じっくり時間をかけなきゃもったいない。遠征、ご苦労だったな」 エッチなことしてからご苦労様なんて、変なひと。 そんなふうに思いながらちょっとニヤけてるわたしの首筋に軽くキスをした提督の指が、わたしのポニーテールを縛った青いリボンをほどく。身体をおおう物がなにもなくなったわたしは艦むすじゃなくて、無防備なただの女の子になる。 提督は、わたしが髪を下ろしてるほうがいいのかな。やっぱり榛名さんや扶桑さんみたいに伸ばして、大人っぽいほうが好みなのかな。 そんなことはまだ聞けないけど、いつもとちがってセミロングなわたしのうす青い髪をなでてくれる提督の手が、お前はそれでいいって言ってくれてるみたい。 すごい。わたし本当にこの人が好きみたい。提督になら何でもしてあげたいし、気が狂うほど恥ずかしいセックスも、きっと喜んでしちゃうかも。 「提督、わたしすこし、身体が冷えちゃいました」 「悪い。毛布でもあればよかったか」 「いいんです。それより提督。わたしお風呂に入りたいです。あったかいお風呂でわたしの身体・・・・・もっとたっぷり味わってください」 わたしは、ズボンの前を破りそうに熱くなったままの提督のおちんちんを手で優しくさすりながらささやいてみた。 たぶん今夜のわたし、いつもよりエッチな夕張ちゃんになれそう。 後半へーつづく
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/35207.html
越獣提督 ワルスラフォー R 水 7 クリーチャー:ドリームメイト/ビークル・ビー/マジック・コマンド 5000 ■相手のターン中にこのクリーチャーが手札から捨てられるとき、墓地に置く代わりにバトルゾーンに出してもよい。 ■このクリーチャーが出た時、山札の上から3枚を表向きにする、その中から名前に「ワルスラ」とあるカードを好きな数手札に加え、残りを山札の一番下に置く。このターンが相手のターンであれば、山札の下に置く代わりに、マナゾーンに置いてもよい。 作者:アズライト 合体後の違和感は少しあるかも? こちらも「提督」らしくマッドネス、山札の上から3枚のワルスラを手札に加えるのでさらに「提督」要素強め 相手のターン中に出せば手札に加わらなかったカードを任意でマナに送れる イラストはまんまワルスラフォー、縫合痕も無くなり、上に乗ってたドリームメイトとともに笑顔で走っている、姿が変わっても相棒である事には変わらないようで フレーバーテキスト 評価 選択肢 投票 強い (0) いい感じ (0) 弱い (0) 調整希望 (0) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/gineipc/pages/36.html
同盟側提督一覧 ・データはオンラインLv固定時(Lv.10)のものです。 (データ入力をして下さった有志の方々ありがとうございます!) 名前 統率 機動 砲撃 空戦 防御 特技:コスト 横陣 鶴翼 縦陣 紡錐 円陣 方陣 アッテンボロー中将 14 18 16 12 14 斉射三連:1 O O アラルコン少将 13 14 15 13 10 奮闘:1 O アップルトン中将 13 12 16 12 13 迅速:1 O O アル・サレム中将 13 11 14 14 12 索敵強化:1 O O ウランフ中将 15 16 16 13 15 一騎当千:2 O O カールセン中将 14 15 16 13 13 斉射三連:1 O O キャゼルヌ中将 17 11 12 15 14 弾薬補給:2 O O グエン少将 12 18 19 12 15 猛虎襲撃:2 O ザーニアル准将 13 12 14 14 12 隙無き守り:1 O シェーンコップ中将 14 15 14 10 12 薔薇の騎士 O ストークス少将 11 13 13 12 14 奮闘:1 O グリーンヒル大将 15 12 15 13 16 最後の切り札:3 O O パエッタ中将 14 11 14 13 15 隙無き守り:1 O O パストーレ中将 15 16 13 15 11 空撃の技:2 O パトリチェフ少将 13 14 15 12 15 叱咤激励:2 O O ビュコック元帥 18 13 15 14 17 老練の宿将:2 O O フィッシャー中将 16 16 17 12 13 至高の用兵:1 O O フォーク准将 09 11 10 09 08 匹夫の勇:1 O フレデリカ少佐 15 12 09 10 12 王佐の才:2 O O ホーウッド中将 15 12 14 11 12 挑発:1 O O ホーランド中将 13 15 17 12 10 後悔する者:2 O O ボロディン中将 15 11 12 16 16 決死の覚悟:2 O O マリネッティ准将 14 13 12 13 11 迅速:1 O マリノ准将 11 18 15 12 13 対空防御:1 O ムーア中将 13 09 15 14 12 大言壮語:2 O ムライ中将 17 14 11 12 16 索敵強化:1 O O モートン中将 13 15 14 14 15 神話の俊足:2 O O ヤン元帥 18 15 15 16 18 不敗の魔術師:3 O O ユリアン中尉 10 11 10 13 11 未知の閃き:2 O O ラップ少将 16 14 14 14 15 ミサイル強化:2 O O ルグランジュ中将 15 12 16 14 16 挑発:1 O O ルフェーブル中将 14 11 15 13 10 奮闘:1 O ロボス元帥 15 11 13 12 13 大言壮語:2 O ワイドボーン大佐 13 11 14 11 10 理屈倒れ:1 O ワーツ少将 11 09 10 08 09 迅速:1 O チュン大将 16 12 13 14 15 隙無き守り:1 O O メルカッツ中将 19 14 15 17 14 歴戦の空撃:3 O O シュナイダー大尉 14 15 12 12 13 乱戦:2 O O 編集時、丸は小さく○になるので英語のオー全角(O)で。 (参考) 同盟軍レベル99ステータス 統率 機動 砲撃 空戦 防御 名前 25 25 25 24 25 アッテンボロー 23 23 25 23 18 アラルコン 24 22 25 21 23 アップルトン 24 20 24 24 22 アル・サレム 25 25 25 23 25 ウランフ 24 25 25 22 22 カールセン 25 21 19 25 24 キャゼルヌ 23 25 25 21 25 グエン 23 22 24 24 21 ザーニアル 25 25 23 19 22 シェーンコップ 21 23 22 22 25 ストークス 25 20 25 23 25 グリーンヒル 23 21 21 22 24 パエッタ 25 25 24 25 21 パストーレ 24 24 25 21 25 パトリチェフ 25 24 25 24 25 ビュコック 25 25 25 22 23 フィッシャー 19 21 19 19 19 フォーク 25 24 20 21 24 フレデリカ 25 22 23 20 22 ホーウッド 23 25 25 22 20 ホーランド 25 20 23 25 25 ボロディン 23 23 23 23 20 マリネッティ 21 25 25 21 22 マリノ 23 19 25 24 21 ムーア 25 25 21 23 25 ムライ 24 25 24 22 24 モートン 25 25 25 25 25 ヤン 25 25 25 25 25 ユリアン 25 25 25 25 25 ラップ 25 22 25 23 25 ルグランジュ 24 20 24 23 20 ルフェーブル 24 20 22 21 23 ロボス 21 19 23 18 18 ワイドボーン 19 16 18 16 15 ワーツ 25 22 23 23 25 チュン 25 23 25 25 25 メルカッツ 24 25 25 24 24 シュナイダー オール25 ヤン ユリアン ラップ 総合最下位 ワーツ
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/288.html
559 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2014/02/14(金) 00 23 24.10 ID 6WvIPlp3 ────愛している それは一方的な告白だった。 告白というよりは命令と言った方が良かったか。 いや、むしろ脅迫であると言われても否定などできはしなかった。 提督「すまない。お前が断れない立場だと知っていながら・・・・」 提督「だが、私はお前が欲しい・・・!もはやこの思いは抑えきれんのだ」 ??「ッ・・・・」 少女は逃げ出すこともできず、ただ俯いて微かに震えていた。 提督「翔鶴・・・。────上官命令だ。私のものとなれ。」 翔鶴「・・・・!」 今まで伏せていた顔を上げると、少女の涙を湛えた長い睫から しずくがキラキラと落ちる。 ズキリ、と。 胸の奥に鈍く重い痛みを感じる。 しかし、後に引くつもりなはい。 私はこれほどの、・・・発狂して死ぬのではないかというほどの情愛を かつて感じたことはなかった。 それほどに私はこの・・・孫に近い若い娘を愛してしまったのだ。 提督「・・・お前が、欲しいのだ、翔鶴。」 言葉を一つ一つゆっくりと思いを込めてまっすぐに伝える。 翔鶴「・・・・」 少女は胸元で震える手を握りしめる。 視線は低く、思いつめた表情のまま、ただ静かに話を聞く。 提督「一度だけでいい。私を許せないのなら憲兵に突き出すといい。」 提督「お前が私に死ねというのなら喜んで死のう。」 翔鶴「ッ・・・!?」 少女は初めて視線を目の前の男と合わせ、必至に頭を振る。 翔鶴「────わかり・・・ました。」 たっぷりと時間をかけ、少女は覚悟をきめる。 先ほどまで差し込んでいた夕暮れの陽も今はすでになく、 部屋は暗闇が支配している。 まるで少女の今後を暗示したかのように────。 彼女には断ることなどできないとわかっていた。 私を恨むことなどないともわかっていた。 彼女の信頼を利用し、立場を笠に着て、 卑怯で、卑劣な手法で、私は少女を手に入れた。 提督「・・・おいで、翔鶴。」 翔鶴「は・・・ぃ・・・」 消え入りそうな声で返事をすると、少女は男に歩み寄り、 スルスルと服を解いてゆく。 頬に手を添えると、すべすべとした肌とサラサラの髪の触り心地に ぞわりと背筋に刺激が走る。 翔鶴「んッ・・ふぁっ・・・ちゅっ・・・んふっ・・んん・・ふっ・・・ん・・」 優しく口を奪い、彼女のぷっくりとした唇を堪能し、 舌で彼女の口内に侵入しじっくりたっぷりと犯してゆく。 時折ピクピクと閉じた目のまつ毛を震わせ、快楽に抗っているようだ。 翔鶴「んんっ!?んふっ・・・・ちゅっ・・じゅるっ・・・ンーーッ!~~~ッ!」 私は徐々に激しく舌を絡ませ、舐(ねぶ)り、少女の唾液を飲み込み 自分の唾液を押し込んだ。 私にしがみついてビクビクと激しく痙攣して彼女は果てた。 少女の口から舌を引き抜くと、ツツーッと糸を引き、 散々舐(ねぶ)られた舌は快楽のあまりマヒしてしまったのか 口から舌を少し出したままヨダレを垂らす彼女の唾液は 窓から差し込む光で輝いていて官能的だった。 翔鶴「はぁ・・・はぁ・・」 私は彼女が落ち着くまで頭を撫でてやることにした。 翔鶴「んっ・・・」 激しいキスの余韻のせいか、撫でられることすらも快感のようで 彼女は太ももを摺り寄せて上気した顔でこちらを見上げてくる。 翔鶴「ちゅっ」 短いキスの後、彼女は私から少し距離を置き、 静かに覚悟を決めるかのごとく両手を前で組んで、 意を決して、 しかし何かに祈るかのように、私に囁いてきた。 翔鶴「私・・・も・・」 翔鶴「私も、お慕い申し上げています・・・提督」 驚きはしなかった。 私はそれすらも知っていたから。 私を見上げるあの熱いまなざしは、かつての妻と同じ目だった。 私を呼ぶ時の幸せそうな声色は、はにかんだ娘によく似ていた。 私が先に彼女を愛したのか。 はたまた彼女が私を愛したからその視線に、声に私が魅了されたのか。 未だ穢れを知らぬ少女の白く透き通った肌が 微かな月明かりに照らされ、幻想的に映し出されていた。 人の業か、はたまた願いか。 かつての軍艦を人として現世に顕現し受肉せしめる神の御業ともいえる奇跡。 艦娘たちには身寄りはない。 憐れみだったのか、はたまた自分の慰み者にしたかったのか、 私は翔鶴姉妹を自分の屋敷に住まわせ、家族ごっこのようなことをしている。 ごっこというのは、彼女たちはメイドとして住まわせているためだ。 メイド服を着て私の世話をする彼女たちは正確には家族ではないのかもしれない。 しかし、私にとってはかけがえのない娘となっていった。 そう、娘のはずだった・・・。 翔鶴が鎮守府に着任した当初、私は亡くした娘と同じくらいのこの少女を 戦場に送ることに激しく動揺した。 私は軍人で彼女もまた軍属。 詮無きこととはいえ、身を案じずにはいられなかった。 あまりにも眺めすぎたため、「提督…?あの、なんでしょう?」などと 逆に不振に思われたのか聞かれる始末だ。 鎮守府宿舎で寝泊まりするのが普通ではあるが 私は初めて大本営に特例措置を願い出ることとなる。 そう、翔鶴姉妹の身柄を引き受けたい・・・と。 当然そのまま嘆願するわけにもいかず、 苦肉の策として秘書官兼雑務として傍置きにすることとなった。 私は持てる力をフル動員して作戦を立案実行し、 また、彼女たちも私の期待に応えるように戦果をあげていく。 共に暮らすうちに私たちは本当の親子のようになっていくのは 自然な流れだろう。 いつからだろうか、そんな彼女の綺麗な銀髪を見るたびに 私は切なさを覚えるようになっていった。 チリチリと胸を焦がす想いに、私は次第に心が麻痺していったのだろう。 私の本当の娘も銀髪だった。 私の妻はドイツ人で、ドイツでも珍しい銀髪の娘だった。 私はまだ15・6の青年で、彼女は私より年上だった。 「だった」ばかりだが、もう彼女たちはいない。 当時の世界情勢は悪化の一途をたどり、ついに開戦を迎える。 富豪の家の御曹司だった私は父の裏工作により 戦争に行かずにすんでいたのだが戦況は悪化、 私の娘が翔鶴ほどの年齢になる頃にはついに赤紙がやってきてしまった。 私は来る日のために心身ともに訓練に明け暮れ、 こうして準備ができたのは他の者よりも恵まれていたと思う。 私は妻と子を残し一人戦地へと赴くこととなる。 「父さま、お国のために頑張ってきてください。」 普段気弱な娘だが、この時だけは毅然とした態度で送り出してくれる。 そして、これが最後に見た娘の姿となった。 私は終戦後も極寒の地で過酷な労働を強いられていた。 やっと帰国したときには、すでに妻と娘の姿はなく、 消息もつかめずにいた。 私の元に残ったのはこの土地と焼け落ちた屋敷くらいのものだった。 ほとんどの土地を売り、ようやく安定して暮らせるようになった頃、 雇っていた探偵が妻子の情報を持ってきた。 掻い摘むとこんな内容だった。 空襲にて屋敷は全焼、妻は娘をかばって死亡。 生き残った娘は私の家に古くから仕えていたメイドと共に疎開。 戦後まで生き残るも敵国の兵たちにメイドともども強姦され死亡。 強姦した兵は敵国の方により裁かれ、謹慎程度だった。 その兵の言い分は銀髪のいい女がいたので我慢できなかった。 敵国極秘資料より。 とあった。 その時私の心は死んだ。 この世界は狂っている。いや、私が狂っているのか。 そこからの記憶はあいまいだ。 死地を求め常に世界のどこかの戦場にいたことは確かだ。 そして私は祖国の鎮守府の噂を耳にすることとなる。 かつての英霊を鎮めし鎮守府より、魔の海域を開放する 解放戦線の噂だ。 そうして彼女と私は出会う。 まるで娘が生きて帰ってきたと錯覚するほどに生き写しだった。 そして今、私はかつての敵兵が私の娘にした極悪非道な屑の所業を 彼女に行おうとしているのだ。 私は確実に地獄に堕ちるだろう。 そこには妻も娘もいるはずもない。 だがひとつだけわかったことがある。 彼女を娘の代わりでも慰み者にしたいのでもない。 私は彼女を心の底から愛しているのだと。 563 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2014/02/14(金) 00 40 49.63 ID 6WvIPlp3 以上です。 翔鶴さんはおねショタ多くてすごく好きで楽しいんだけど、 たまには違うのも見たくて書いてみました。 この後翔鶴さんと初めての夜戦♪とかメイド姿でお口でご奉仕とか 瑞鶴に見られて「こんな歳の離れたお爺さんに翔鶴姉が・・・そんなっ!許せない!」って詰め寄られるとか、 翔鶴に告白した若いかっこいい青年を振って提督とイチャイチャするシーンとか もやもやしていた瑞鶴が、親と思っていた提督と姉が自分を置いてどこか遠くに行くような気がして それが戦争でかつて姉を亡くした時のように怖くて自分も一緒に連れてってと3P突入したり、 嫌々提督にご奉仕したり抱かれるうちにそれほど嫌悪感がなく、実は自分も提督が好きなことに気付いて 身も心も3人で堕ちるとこまで堕ちちゃうお話の予定でした。 綺麗な翔鶴さんと瑞鶴さんがすごい年の離れた老人に寝取られちゃう!もったいねぇ!くやしい!って言うのを書きたかった。 あれ・・・?純愛・・?ハッピーエンド・・? う・・・頭が・・・